約 586,294 件
https://w.atwiki.jp/akaitsubasa-dq9/pages/93.html
一般称号 一部の称号は主人公が♂か♀かで名称が異なるものがありますが、獲得方法はどちらの性別でも同じです。 称号 説明 補足 星空の守り人 地の底に潜み 世界を恐怖に陥れる 名だたる大魔王たちを ことごとくしりぞけた 人間の世界に残った最後の守り人に 贈られる称号 全ての古ボスを撃破 超強者 宝の地図にかくされたレベル25以上の大魔王をたおした者に贈られる称号 - 絶対王者 宝の地図にかくされたレベル50以上の大魔王をたおした者に贈られる称号 - 神話の英雄 宝の地図にかくされたレベル75以上の大魔王をたおした者に贈られる称号 - 伝説の勇者 宝の地図にかくされたレベル99の大魔王をたおした伝説の勇者に贈られる称号 - 洞くつを制せし者 宝の地図にかくされたレベル25以上の洞くつをクリアした者に贈られる称号 - 洞くつ王 宝の地図にかくされたレベル50以上の洞くつをクリアした者に贈られる称号 - 超洞くつ王者 宝の地図にかくされたレベル75以上の洞くつをクリアした者に贈られる称号 - 最強洞くつ覇者 宝の地図にかくされたレベル99の洞くつをクリアした者に贈られる称号 - 一人前もぐり屋 宝の地図にかくされた洞くつを10回以上クリアした者に贈られる称号 - ベテランもぐり師 宝の地図にかくされた洞くつを50回以上クリアした者に贈られる称号 - ダンジョンタイガーダンジョンキャット 宝の地図にかくされた洞くつを100回以上クリアした者に贈られる称号 - ダンジョンウルフ 宝の地図にかくされた洞くつを500回以上クリアした者に贈られる称号 - ダンジョンマスター 宝の地図にかくされた洞くつを1000回以上クリアした真の強者に贈られる称号 - お助けマンお助けウーマン たのまれるとイヤとは言えず20以上のクエストをクリアした者に贈られる称号 - クエストボーイクエストギャル イヤなカオひとつせず50以上のクエストをクリアした者に贈られる称号 - クエストヒーロークエストヒロイン 困っている人をほうっておけず100以上のクエストをクリアした者に贈られる称号 - クエストスター あふれる親切心から 150以上の クエストを クリアした者に 贈られる称号 - クエストキングクエストクイーン この世界にいる全ての困っている人の依頼にこたえた真の親切な者に贈られる称号 - 全開パフォーマー この世の あらゆる しぐさを おぼえた者に 贈られる 称号 - レシピビギナー 錬金レシピにあるアイテムの作成率が10%以上となった錬金術師に贈られる称号 - レシピマニア 錬金レシピにあるアイテムの作成率が25%以上となった錬金術師に贈られる称号 - レシピソムリエ 錬金レシピにあるアイテムの作成率が50%以上となった勉強家な錬金術師に贈られる称号 - 錬金レシピの鉄人 錬金レシピにあるアイテムの作成率が75%以上となった研究熱心な錬金術師に贈られる称号 - 錬金レシピ王 この世界の錬金レシピにある すべてのアイテムを 作成した 真の錬金術師にのみ 贈られる称号 - 一人前錬金術師 錬金の回数が50回以上となった者に贈られる称号 - ベテラン錬金術師 錬金の回数が100回以上となった錬金術師に贈られる称号 - 有名錬金術師 錬金の回数が250回以上となった錬金術師に贈られる称号 - スターアルケミスト 錬金の回数が500回以上となった錬金術師に贈られる称号 - 究極錬金術師 錬金の回数が1000回以上となった錬金術師に贈られる称号 - 万物の創世者 錬金の回数が2000回以上となった究極の錬金術師に贈られる称号 - 大志を抱く旅人 100時間かかる遠い道のりも 大志を 心の奥に抱きしめ ただひたすらに 歩き続ける 旅人に 贈られる称号 - 迷いなき旅人 250時間かかった道のりさえ 今はもう 振り返ることはない。 大きな目標に向かって ただ 前だけを見る旅人に 贈られる称号 - 夢を追いし旅人 500時間かけて かなえた夢と 同じくらい大きな夢が まだ この先に待っている。 夢を追う旅人に 贈られる称号 - 時の旅人 750時間かけて刻みつけた 足あとは この星の記憶として 語り継がれる。 伝説となった旅人に 贈られる称号 - 永遠の旅人 この世界に 終わりは ありません。 あなたが 旅を続ける限り この世界は 永遠に 続きます。 これからも よろしくね! プレイ時間1000時間以上 ムチムチむちうち団 マルチプレイ時間が100時間以上となった旅団に贈られる称号 - 星クズの旅団 マルチプレイ時間が250時間以上となった旅団に贈られる称号 - 太陽の旅団 マルチプレイ時間が500時間以上となった旅団に贈られる称号 - 悠久の旅団 マルチプレイ時間が750時間以上となった旅団に贈られる称号 - 伝説のキャラバン マルチプレイ時間が1000時間以上となった旅団に贈られる称号 - 草原のそうじ屋 戦闘勝利回数が100回以上となった者に贈られる称号 - バトルマシーン 戦闘勝利回数が500回以上となった者に贈られる称号 - じごくのそうじ屋 戦闘勝利回数が1000回以上となった者に贈られる称号 - バトルの申し子 戦闘勝利回数が5000回以上となった者に贈られる称号 - エリート戦闘民族 戦闘勝利回数が10000回以上となった者に贈られる称号 - 称号コレクター 称号をかくとくした数が10個以上となった者に贈られる称号 - ミスター称号ミス称号 称号をかくとくした数が50個以上となった者に贈られる称号 - 100の名を持つ男100の名を持つ女 称号をかくとくした数が100個以上となった者に贈られる称号 - 称号王 称号をかくとくした数が200個以上となった者に贈られる称号 - 大称号王 300以上のさまざまな異名を持つ伝説の大称号王に贈られる称号の中の称号 - 一日呼び込み署長 リッカの宿屋に50人以上の客を呼び込んだ者に贈られる称号 - 嵐の呼び込み師嵐の呼び込みレディ リッカの宿屋に100人以上の客を呼び込んだ者に贈られる称号 - 宿王の使い リッカの宿屋に300人以上の客を呼び込んだ者に贈られる称号 - すれちがい大使 リッカの宿屋に500人以上の客を呼び込んだ者に贈られる称号 - 特別親善大使 リッカの宿屋に1000人以上の客を呼び込んだ人の心をつかむ達人に贈られる称号 - かけだし魔物キラー 討伐モンスターリストコンプ率が10%以上となった者に贈られる称号 - いっぱし魔物キラー 討伐モンスターリストコンプ率が25%以上となった者に贈られる称号 - やり手の魔物キラー 討伐モンスターリストコンプ率が50%以上となった者に贈られる称号 - グランド魔物キラー 討伐モンスターリストコンプ率が75%以上となった者に贈られる称号 - モンスター博士 この世界にいる すべてのモンスターを たおした勇ましい者に 贈られる称号 - 一流コレクター 収集アイテムリストコンプ率が50%以上となったアイテムコレクターに贈られる称号 - コレクション王コレクション女王 この世界にあるすべてのつかうものを集めたアイテムコレクターに贈られる称号 - 町のしゃれ者 おしゃれカタログコンプ率が10%以上となったおしゃれ好きに贈られる称号 - おしゃれリーダー おしゃれカタログコンプ率が25%以上となったおしゃれ好きに贈られる称号 - おしゃれマスター おしゃれカタログコンプ率が50%以上となったおしゃれ好きに贈られる称号 - ファッション王ファッション女王 おしゃれカタログコンプ率が75%以上となったおしゃれ好きに贈られる称号 - ファッション大魔王 この世界にある すべての そうびひんを集めた ファッションスターに 贈られる称号 - くじけぬ心 なんども教会へ運びこまれ神父さまとはもはやカオなじみ。全滅回数が10回以上の強き心の持ち主に贈られる称号 - 不屈のたましい 教会から町の外へは目をつぶってでも出られます。全滅回数が50回以上の強き心の持ち主に贈られる称号 - ネバーギブアップ 数え切れない数の全滅をくりかえしそれでも決してあきらめることなく悪に立ち向かいつづける熱き思いに贈られる称号 全滅回数100回以上 プチセレブ べつに 貯めてたんじゃないの。 ほしいものが なかっただけ!そんなクチぐせが 身についた しっかり冒険者に 送られる称号 銀行に10万ゴールド以上預金する 超リッチマン超リッチガール おろす気もないのに ついつい銀行の 預金総額を見てしまう。そんな生活で 50万ゴールドも貯めた貯金好き冒険者に 贈られる称号 銀行に50万ゴールド以上預金する ミリオネア冒険者 コツコツ貯めつづけた おカネが気づけば 100万ゴールドになったミリオネア級冒険者に 贈られる称号 銀行に100万ゴールド以上預金する 銀行王銀行女王 かせぎにかせいで銀行預金額が500万ゴールドになったエリート資産家に贈られる称号 銀行に500万ゴールド以上預金する ゴールド神 なんと!銀行預金額が1000万ゴールドになった今世紀最強の大富豪に贈られる称号 銀行に1000万ゴールド以上預金する 無類の草好き 草のみりょくにとりつかれた者に贈られるなぞの称号 やくそう、どくけしそう等の草系アイテムを累計100個以上使用した後「せんれき」を見る ラッキーボーイラッキーガール とてもラッキーな人しか手に入れることのできない貴重な称号 戦闘勝利回数、錬金回数、称号数、クエストクリア数のいずれかが3ケタ以上のゾロ目の時に「せんれき」を見る ハッピーバースデー あなたが 生まれた日を 記念して 贈られる称号 たんじょうび おめでとう! プロフィールの誕生日をプレイしている日に合わせて「せんれき」を見る 超戦士 戦士としての 最高レベルに たっした 戦士の中の戦士に 贈られる称号 職業を戦士にして、レベルを99まで上げる 超僧侶 僧侶としての 最高レベルに たっした 僧侶の中の僧侶に 贈られる称号 職業を僧侶にして、レベルを99まで上げる 超魔法使い 魔法使いとしての 最高レベルに たっした 魔法使いの中の魔法使いに 贈られる称号 職業を魔法使いにして、レベルを99まで上げる 超武闘家 武闘家としての 最高レベルに たっした 武闘家の中の武闘家に 贈られる称号 職業を武闘家にして、レベルを99まで上げる 超盗賊 盗賊としての 最高レベルに たっした 盗賊の中の盗賊に 贈られる称号 職業を盗賊にして、レベルを99まで上げる 超旅芸人 旅芸人としての 最高レベルに たっした 旅芸人の中の旅芸人に 贈られる称号 職業を旅芸人にして、レベルを99まで上げる 超バトルマスター バトルマスターとしての 最高レベルに たっした バトルマスターの中の バトルマスターに 贈られる称号 職業をバトルマスターにして、レベルを99まで上げる 超魔法戦士 魔法戦士としての 最高レベルに たっした 魔法戦士の中の魔法戦士に 贈られる称号 職業を魔法戦士にして、レベルを99まで上げる 超パラディン パラディンとしての 最高レベルに たっした パラディンの中のパラディンに 贈られる称号 職業をパラディンにして、レベルを99まで上げる 超レンジャー レンジャーとしての 最高レベルに たっした レンジャーの中のレンジャーに 贈られる称号 職業をレンジャーにして、レベルを99まで上げる 超賢者 賢者としての 最高レベルに たっした 賢者の中の賢者に 贈られる称号 職業を賢者にして、レベルを99まで上げる 超スーパースター スーパースターとしての 最高レベルに たっした スーパースターの中の スーパースターに 贈られる称号 職業をスーパースターにして、レベルを99まで上げる 究極戦神 戦士としての 転生を きわめた 究極の戦士に 贈られる称号 戦士の転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極大法皇 僧侶としての 転生を きわめた 究極の僧侶に 贈られる称号 僧侶の転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極大魔道 魔法使いとしての 転生を きわめた 究極の魔法使いに 贈られる称号 魔法使いの転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極武闘王究極武闘姫 武闘家としての 転生を きわめた 究極の武闘家に 贈られる称号 武闘家の転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極大盗賊 盗賊としての 転生を きわめた 究極の盗賊に 贈られる称号 盗賊の転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極旅芸神 旅芸人としての 転生を きわめた 究極の旅芸人に 贈られる称号 旅芸人の転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極バトルキング究極バトルクイーン バトルマスターとしての 転生を きわめた 究極のバトルマスターに 贈られる称号 バトルマスターの転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極魔道騎士 魔法戦士としての 転生を きわめた 究極の魔法戦士に 贈られる称号 魔法戦士の転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極聖騎士長 パラディンとしての 転生を きわめた 究極のパラディンに 贈られる称号 パラディンの転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極レンジャー王究極レンジャー女王 レンジャーとしての 転生を きわめた 究極のレンジャーに 贈られる称号 レンジャーの転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極大賢者 賢者としての 転生を きわめた 究極の賢者に 贈られる称号 賢者の転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる 究極ウルトラスター スーパースターとしての 転生を きわめた 究極のスーパースターに 贈られる称号 スーパースターの転生を繰り返して職業名の横につく+を★(+10)まであげる ストリートプリンス自然体クイーン フリーダムなオウンスタイルでストリートの主役をひとりじめ。そんなあっとうてきカジュアルさをほこる者に贈られる称号 - かっこつけマンかっこつけ美少女 かっこいいからかっこつける。それ以外に理由はない。そんなあっとうてきかっこよさをほこる者に贈られる称号 - きゅんきゅん王子モテかわ姫 かわいさアピール全開で異性のハートをわしづかみ。そんなあっとうてきかわいさをほこる者に贈られる称号 - ツンデレラ ツンとすました そのカオは クールビューティな プリンセス。そんな あっとうてき クールさを ほこる者に 贈られる称号 コーディネイト称号・♀ 背中で語る男 語る言葉は何もなくただその背中がすべてを語る。そんなあっとうてきクールさをほこる者に贈られる称号 コーディネイト称号・♂ 純真美少年大自然のアイドル けがれを知らないそのひとみには誰もがたちまちいやされてしまう。そんなあっとうてきそぼくさをほこる者に贈られる称号 - 伝説の紳士 なにごとにも 動じることのない ほこり高き 真のジェントルマン。そんな あっとうてき フォーマルさを ほこる者に 贈られる称号 コーディネイト称号・♂ 社交界のバラ 社交界に咲いた気高き一輪のバラ。その前では誰もがひざまずく。そんなあっとうてきフォーマルさをほこる者に贈られる称号 コーディネイト称号・♀
https://w.atwiki.jp/tpc-document/pages/309.html
Chapter29「オットーの愛3:愛はまやかしを越えて」 フレイヤ様を乗せて南西の空へと私は飛んだ。 自分の翼で空を飛ぶのは初めてだったが、空を飛ぶのがこんなにも気持ちがいいことだとは知らなかった。 ましてや今の私の背中の上には愛しい彼女が乗っているのだ。これ以上幸せなことなどあるまい。 今の私はリンドヴルムだ。フレイヤ様の魔法によって竜に姿を変えられてしまったが、愛すべき人とずっと添い遂げられるのであれば、竜として生きるのも悪くない。ペットだろうがなんだろうが構わない。 私はもう絶対に離さない。我が主は私が護ってみせる。 しばらく飛んでいると、下方に見覚えのある島が見えてきた。 変身の影響だろうか、記憶が少し曖昧になってしまっているが、あの景色にはたしかに覚えがある。それにすごく雷が多くて寒い場所だったような気もする。 その島には私とは別の風竜の姿が見えた。 地面に座り込んでなにやら暗い様子だったが、その風竜は私たちに気がつくと、飛び上がって私と同じ高度まで上がってきた。 風竜は我が主に声をかけた。 「あァん? なんだよ、フレイヤじゃねえかァァァ。おまえ、こんなところで何をしてんだよ。それに変わったものに乗ってるじゃねェか。誰だそいつは? ン? なんか嗅いだことのあるようなにおいだが……誰だったかなァァァ」 図体のやたら大きな風竜は主の顔見知りらしい。 主はその風竜のことをヴァルトと呼んだ。 ……ヴァルト? どこかで聞いたような名前だが、なぜか思い出せない。 「あなたこそ何をしているのかしら。トロウ様からいただいた任務はどうしたのかしらね。トロウ様があなたのこと、何て言ってたか教えてあげましょうか?」 「ちッ、聞きたくねェェェよ、そんなモン! ついさっきまで凍え死にそうな思いをしてたんだ。これ以上、オレ様に地獄をみせねェでくれよ……」 「いつもうるさいくせに、今日は元気がないのね。いい気味だわ」 「ほっとけ! どうせこのまま戻ったところで、ろくな目に遭わないことぐらいはオレ様でもわかる。これからどうすりゃァいいか、考えてたとこなんだよ」 「それはご愁傷様。骨ぐらいは残るといいわね。それじゃあね」 身体は大きいが悩める風竜を残して、私たちはアルヴへと向かった。 さらにしばらく行くと、天馬がこちらに近づいてきた。 嗅いだことのあるにおいだ。あれはたしか主のしもべの一人だ。 「フレイヤ様!? どうしてこちらに。それにその竜は?」 「あら、ブリュンヒルデ。これは私の新しいペットよ。それよりも任務のほうは順調なのかしらねぇ?」 「も、申し訳ありません。まだこれといって進展はなく……」 「ふうん。でももういいわ。そっちはもう解決しそうなのよね」 「そ、そうなのですか!? さ、さすがはフレイヤ様。なんて清く正しく美しいんだ。それでこそ、私の仕えるべき主です」 ふん。なにが私の仕えるべき主だ。 所詮ニンゲン如きがいくら頑張ったところでできることなど知れている。私ならフレイヤ様にすべてを捧げられる覚悟がある。貴様などとは違う。 なぜなら私はフレイヤ様に愛を誓った――――ん? ……………………??? おかしい。 私は風竜だ。 竜がニンゲンに恋するというのは何かがおかしい気がする。 しかし、私がフレイヤ様を想うこの気持ちに嘘はない。 私は竜だ。竜のはずだ……違うのか? ああ。頭がはっきりしない。 ぼんやりとして記憶がごちゃまぜになっているような感覚だ。 「――だから、あなたははぐれたレギンレイヴを捜しなさい。偽フレイさえ捕らえれば、決戦の時は近いとトロウ様は仰ったわ」 「承知しました、フレイヤ様!」 ブリュンヒルデは敬礼をしてから去っていった。 私はまだはっきりしない記憶を疑問に思っていたが、主が私の頭を撫でてくれたので、そんなことはもうどうでもよくなった。 改めて私たちはアルヴへと向かった。 さらに進むと、青い竜が飛んでいるのが見えた。 背中には二人のニンゲンが乗っている。赤い青年と、ピンクの少女だ。 「おや、あれはもしかして……。オットー、近づいてみなさい」 主に言われて、気付かれないように上空から青い竜に近づいた。 徐々に高度を落として青い竜の背後を取ると、主は奴らに向かって言った。 「あらあらまあまあ。どこの誰かと思えば、セッテじゃないの。最近見かけないと思ったら、ずいぶんおかしなものに乗っているのね」 すると青い竜に乗っていた赤い青年がこちらを振り返って驚いた顔をした。 「えっ……ええっ!? フ、フレイヤ様じゃないっすか!! ど、どうしてフレイヤ様がここに!? バルハラ城は今トロウに……あれぇ!?」 あの赤いのは主のことをよく知っているらしい。 しかもニンゲンのくせに竜を乗りこなすとは只者ではなさそうだ。 一方、青い竜のほうは「わたしはおかしなものじゃない!」などと言ってわめき散らしている。なんだ、どうやらまだ子どもらしいな。 「そういうおまえこそ、おかしなものに乗ってるじゃないか! ずいぶんと偉そうなニンゲンのメスだな。おまえ何様のつもりだ?」 「や、やめるっすよクエリア! こちらはフレイヤ様といって、フレイ様のお姉さんなんすから! 失礼なこと言っちゃダメっすよ!」 おのれ、青いガキめ。我が主を侮辱するとは許さん。主さえ背中に乗せていなければ、すぐにでも飛び掛ってその首筋に牙を立ててやったものを。 それにしても、あの赤いニンゲンはよくわかっているようだ。さすがは幼い頃からフレイヤ様と共に過ごしていただけのことはある。 …………待て。なぜ私はそんなことを知っているんだ? 「ええい、黙れ黙れぇ~っ! フレイはわたしの家来だぞ。つまりわたしのほうがフレイより偉いんだ。だからそのお姉ちゃんだろうが、わたしより偉いってことはないのだ! 失礼もくそもあるもんか!!」 「ああもう、何っすかその理屈! クエリアも王女さまなんだから、もうちょっと礼儀のこと勉強したほうがいいっすよ! はぁ……。兄貴の気持ちが、今ならちょっとわかるような気がするっすよぉ……」 兄貴。あにき。アニキ? なんだろうか、この響きは。すごく懐かしいような、聞き覚えのあるような言葉だ。アニキとは一体? 私はこの言葉を知っているのか。 それにあの赤い青年。さっきから顔もにおいもしゃべり方まで、まるで昔からよく知っているかのような錯覚をずっと感じている。この感覚はなんなのだろう。 「ところでセッテ? フレイは元気にしているのかしら」 主が赤い青年に訊いた。 すると赤い青年は満面の笑みをもって答えた。 「もちろんっすよ! 今は絶対に見つからない安全な場所にいるんすよ~。あ、そうだ。今からそこへ戻るとこなんすけど、フレイヤ様もいっしょに来ます? きっとフレイ様も、フレイヤ様の無事を知ったら喜ぶっすよ!」 「へぇ……。絶対に安全な場所……ね。それは是非とも見てみたいわ。それじゃ、いっしょに行きましょう。ちょうど私もフレイを捜してたところなのよ……」 どうやらこいつらもアルヴへ行くらしい。 私はさっきからどうも記憶が混乱しているようなので、ちゃんとアルヴへたどり着けるか少し心配になっていたところだった。だから正確な道を知っている者に会えたのは助かる。 私は青いガキのあとに続きながら赤い青年を見つめ続けていた。 やはり気になる。何か引っかかっている。この青年は―― そのとき、同じく青いガキの背中に乗っていたピンクの少女の懐から黒猫がひょっこりと顔を見せると、突然じっと私の顔をにらみ始めた。 『ねぇ、ご主人サマ。あれって……』 「そうね。クエリアちゃんの言うように、たしかにあれは”おかしなもの”ね」 ピンクの少女は面白そうな玩具を見つけた子どものような笑みを浮かべながら、我が主に話しかけてきた。 「あなた、フレイヤちゃんっていうのね。それ、どうやって作ったの?」 そういって私のほうを指差した。 作った? どういう意味だ。 すると主は関心したようなため息をついて、その質問に答えた。 「まあ。あなた、これがわかるの? ということは、あなたもこっち側の人間なのね。もちろん私のは変性魔法よ。あなたも”おかしなもの”を作るのかしら」 「あたしも方法は同じね。でもあたしが作るものは動かないわ。だって、勝手に動きまわられて壊れたらいやじゃない。それに大きいと置き場所にも困るし……」 「あなたとは気が合いそうね。名前は何というのかしら」 「プラッシュよ。ぬいぐるみの魔女、のほうがよく知られてるかしらね。うふふ」 そのまま意気投合したのか、我が主とぬいぐるみの魔女はなにやら濃い雑談を交わし始めた。 対象が変化していく過程のどの部分が好きだとか、どこから変化させていくのがいいかとか、変化しきった対象をどうやって扱うかとか。 私にはよく理解できない内容だったが、それを聞いていた青いガキがまたしても癇癪を起こしたらしく、背中にニンゲンを乗せているのも忘れて暴れ出した。 「ああああああッ!! もうやめろ! それ聞いてると嫌なこと思い出す! わたしはもうそういうのはこりごりのかきごーりなんだからなっ!!」 「わっ、ちょっ! や、やめるっす! あ、危な……うわぁっ!」 ほら、言わんこっちゃない。赤いニンゲンが落ちたぞ。 青いガキはまだ怒っていて、それに気付かない。いいのか、あいつ死ぬぞ。 小さくなっていく赤いニンゲンの影を私はしばらく冷めた目で眺めていた。 しかし、しだいになぜか落ち着かない気分になってきた。非常にそわそわして、口の中が乾燥してきた。それに妙にどきどきするし、嫌な汗も止まらない。 「ああ、だめだ! もう我慢できない!!」 「ちょっと、オットー! 何やってるのよ!!」 気がつくと”俺”は、フレイヤ様のことも忘れて、落ちていった赤い人間を必死で追いかけていた。 いくつもの雲の層を抜けて、泣きそうになりながらその姿を捜した。なぜかあの人間を失うことがすごく怖くて、俺の目には次々と涙が溢れ出してきた。 「セッテ!! どこだ!? た、頼む……見つかってくれ……。お願いだから、無事でいてくれ……! いたら返事をしろ、セッテーっ!!」 もう俺の視界は涙でぐちゃぐちゃでほとんどよく見えていなかった。 しかしそんな状態にも関わらず、俺はセッテの姿をついに発見した! あるいは何か兄弟だからこそ感じる目に見えない力、例えば絆のような、そういうものがはたらいたのかもしれない。 何かに導かれるように俺は一直線に向かった。すると、雲の間を落ちていく赤い影をやっと見つけることができたのだ! 俺は大慌てで急降下してセッテに追いつくと、両手でその身体をしっかりと抱きしめた。俺の手は翼のように変わってしまったので、弟をうまく抱きしめることはできなかったが、両腕の翼の膜がセッテの身体をすっぽりと包み込んだ。 (ああ――よかった。おまえが無事で本当に良かった……) 翼を広げなければ、俺もこのままいっしょに空の底へ墜落してしまう。 でも翼を広げれば、またセッテを失ってしまうかもしれない。それは嫌だ。 だから俺は絶対にこの手を広げたくなかった。たとえ死んだとしても。 セッテは気を失っていたようだが、俺の翼の中で薄っすらと目を開けた。 「う、ううん……。あれ、ここは……。温かい……。この感じは……あに、き? 兄貴なんすか? おかしいな。おれ、まだ夢を見てるのかな……」 「馬鹿だな……。おまえの兄が竜のわけないだろ……。これは……夢さ……」 「ううん。あんたは兄貴っすよ……。なぜかはわからないけど、そんな気がする。兄貴、竜になったの? へへっ……いつもより、ちょっぴりかっこいいや……」 そのままセッテは再び意識を失ってしまった。 兄貴と実の弟から呼ばれて、俺は全身に雷に撃たれたような衝撃を感じた。 (そ、そうだ。すべて……すべて思い出したぞ!) 俺はオットーだ。風竜のリンドヴルムなんかじゃない。 俺はあいつのしもべじゃない。愛する弟セッテの兄だ。 俺はあいつを許さない。あいつは弟の親友を石にした。 落ち着いて俺は自分の姿を見た。 翼に変わってしまった両腕。この手ではもう、弟の背中を押してやれない。 鱗と羽毛に覆われた全身。この姿を見て俺だとわかる人間はほとんどいない。 さらに再びセッテに声をかけようとして、自分の声が変わってしまっていることに気がついた。こんなにも首が長くなって喉も変わってしまったのだから、それも当然のことなのかもしれない。 人間のオットーはもう死んだ。オットーはもういない。 だがセッテはまだ死んでない。絶対に死なせたくない。 (風竜ならば、無詠唱でも強力な風の魔法が放てるはずだ。それに賭ける!) 最初にヴァルトに襲われたときのことを俺は思い出した。あのとき、ヴァルトはすべての魔力を解き放とうとしていた。魔力を使い果たせば、竜は空を飛べなくなってしまう。 でもそれでもいい、弟さえ助かるのなら。オットーはもう死んだのだから。 俺はすべての魔力を解き放って、小さな竜巻を生み出した。 それはセッテの身体を包み込み、そっと優しく上空へと持ち上げ始めた。 小さなものだけど、セッテ一人を持ち上げるのには十分だ。そして小さいから、魔力の消費も少ない。そこに俺のすべての力を注ぎ込んだ。だから持続力は申し分ないはずだ。あとは上空にいるクエリアたちがなんとかしてくれるはず―― セッテ、おまえだけでも生きろ。 俺のぶんまでしっかりと生きろ。 フレイ様のこと、よろしく頼む。 俺を兄貴と呼んでくれて、ありがとう……。 そこで俺の意識は途切れた―― Chapter29 END 魔法戦争30
https://w.atwiki.jp/tpc-document/pages/307.html
Chapter27「オットーの愛1:俺はリンドヴルムになりたい」 「オットー。何か新しい情報は得られたか」 空から声が降ってくる。見上げるとセルシウスの姿があった。 火竜王の厳しさのせいもあってか、火竜は人々から恐れられている。なので、私が各地に点在する人の集落で情報を集めている間に、セルシウスはそこで得られた情報をもとに空を飛び回り、賢者の居場所を探ってくれている。 「いえ、なにもわかりませんでした。セルシウス殿、そちらは?」 「この前の浮島の村で聞いた島に行ってきた。しかし噂は間違っていたようだな。住んでいたのは風竜のひと家族だけだ。賢者ではない」 「ふむ……まぁ、仕方がありませんよ。雲をつかむような話ですからね」 賢者。それは魔法を極めし偉人である。 この世界のあらゆる生き物は魔力を持つというが、人はその中でもとくに魔力限界が低く、魔法適性が低い存在であるとされている。 だがその人の身でありながら、弛まぬ努力と修行の末に達人の境地に至った者、それが賢者だ。その魔力は竜と同等……あるいは、それ以上とも言われる。 しかし、そんな賢者たちがどこに住んでいるのかを知る者はほとんどいない。彼らは伝説のような存在であり、仙人のように浮世離れしているらしい。 それほどまでの力を持つ者が我々の味方になってくれるのであれば、これ以上に心強いことはないだろう。彼らはこの世界において最強クラスの存在。わずか一人を味方に迎えられるだけでも、我々の戦力は劇的に向上すること間違いなしだ。 そこで私はその賢者を捜すために、セルシウスの協力のもと、賢者についての情報を集めて各地を回っている。 賢者について知る者は少なく、なかなか情報をつかめないまま時間だけが過ぎていった。まったく順調とは言えない状況だ。 だが王子のためを思えばこの程度、苦でもなんでもない。実の父親と祖国をトロウにいいようにされて、王子はもっと辛い思いをしているはずなのだから。 そしてフレイヤ様も……。きっと今ごろ悲しい思いをされているはずだ。それを思うと私まで心が痛くなってくる。 「そもそも賢者など本当に存在するのか? 竜をも超える魔力を持つ人間など……申し訳ないが、私には到底信じられない」 セルシウスがそう思うのも仕方がない話だ。賢者については、実は自分も半信半疑なところがある。しかし、どんな小さな噂でも賢者に繋がるのならば信じたい。トロウを倒すためにはわらにもすがりたい思いなのだ。 「とはいえ、我々には他にあてがありません。それに私はセッテのように顔が広くない。ユミル国外には知り合いがいない。しかしトロウの目がある以上、ユミルに戻るのは難しいですからね……」 「うむ……。祖国に戻れないのは私も同じだ。今やムスペルスはトロウの支配下。知り合いに頼ろうにも、おそらく捕虜にされてしまっていることだろう……」 あてがないもの同士。ならば、他はあてのある者に任せて我々はあてのない者を捜そう。ということで賢者を捜すことに決めたのだが、これは本当にあてがなさすぎる。大儀のためとはいえ、さすがに神経が疲弊してきてしまった。 ついでに次に聞き込みをする場所のあてもない。知っている集落はだいたいすべて回ってしまったからだ。 仕方がないので、ここで一度休憩を挟むことにした。 情報を整理し直すのもいいし、一旦気を紛らせてから改めて考え直してみれば、何か新たに気付くこともあるかもしれない。 ……あと正直なところ、”俺”もセルシウスも堅苦しいタイプなので、ちょっと息が詰まってきた。 (セッテみたいに腹を割って話せればいいんだがな。でも相手はムスペの王子だし無礼な振る舞いはできないよな……) 翼を下ろして隣で休んでいるセルシウスに目をやる。と、火竜の巨体がどっしりと存在感を放っている。 ううむ、やはりでかい。クルスも俺から見れば大きな竜だが、セルシウスはさらにでかい。まぁ、ヴァルトはもっとでかかったが、今はそれは置いといて。 こんな大きな相手にも臆せずフランクに接することができるセッテが、本当はうらやましい。 なんせ相手は誰もが恐れる火竜で、しかも王族なんだぞ。当時はまだ子どもだったとはいえ、自分から火竜のところへ乗り込んで行って、しかもあっという間に打ち解けてしまうなんて、怖いもの知らずもいいところだ。 俺はそんなセッテをすごいと思うし、時にはうらやましく思う。できることなら俺もそうしてみたい。 が、頭の固い俺にはきっと無理なんだろうな、とも思う。 「そういえば、セルシウス殿は弟のセッテにはずいぶん良くしてくださっているんですよね」 「なに、良くしてもらっているのは私のほうだ。彼は私を友と呼んでくれる」 「何かご迷惑をおかけしてはいませんか? あいつは王族に対する礼儀というものがまるでわかっていませんので。いつもきつく注意しているんですが……」 違うそうじゃない。どうして俺はこんなことを言っているのだろう。 当たり障りのない雑談でもして、少しでもセルシウスとの距離を縮められたらと思った。なのに気がついたら俺はセルシウスに頭を下げているのだから。 「本当に申し訳ありません。これも私が兄として至らないばかりに……」 いや、本当に至らない兄だよな、俺は。セッテはあっという間に誰とでも仲良くなってしまう。でも俺にはそれができない。簡単な雑談すらできないなんてな。 それはきっと俺に勇気がないせいだ。 おそらく俺は他人に嫌われることを怖がっているのだと思う。だからどうしても他人とは一歩距離を置いてしまう。本当の俺は臆病なのだ。 でもそんな自分を知られるのが嫌で、それを隠すために騎士のように王家に忠実であるよう振る舞ってきた。そうすれば立派に見えると思ったからだ。 立派な人だと思われれば、誰にも嫌われる心配はない。だからそうあるべし、と宮廷魔道士になったときから自分に言い聞かせ続けてきた。 もちろん王子のことを大切に思う気持ちに嘘はないし、城に仕える以上は王家に忠誠を誓うのは当然のこと。それは礼儀であり、常識だ。でも俺はずっと”私”を演じ続けてきた。俺はずっと本当の自分を隠し続けてきた。 今はもうそれに慣れてしまって、”俺”も”私”も自分自身になっているわけだが、だからこそ今さら本当の自分を出せないために辛く思うこともある。 ……きっと。きっとフレイヤ様に自分の気持ちを伝えられないのも、俺のそういうところが原因なんだろうな。 フレイヤ様は王女。俺はただの従者の一人。身分違いの許されない恋だということはわかってる。それが常識だし、夢のまた夢だということもわかってる。 でも本当の俺はそれでもフレイヤ様のことが好きだと思っている。伝えたい、けど伝えられないこの気持ち。それが俺はとても辛かった。 自己嫌悪に囚われながら押し黙っていると、こんどはセルシウスのほうから声をかけてきた。いかんいかん、このままじゃボロを出しかねないな。 私はオットー、私はオットー……よし。 「これは失礼、少し考え事をしていて……何と仰いました?」 「いや、大したことではないのだが。その、オットー殿はセッテの兄なのであったな。私としてはセッテと同様、貴殿とも親しくなれればと考えているのだが……いや、無理にとは言わんのだが。もし気を悪くしたのなら謝らせてもらう」 「あ、いえ、こちらこそ。いつも弟が世話になっているのですから、セルシウス殿には何度お礼を言っても足りないぐらいです。いつもありがとうございます」 「ああ、いや、こちらこそ感謝している……」 そして会話はそこで途切れてしまった。 ……なんだこれ、気まずいぞ。 今のはチャンスだった。せっかくセルシウスのほうから距離を縮めようと声をかけてくれたというのに、また俺は壁を作ってしまった。 つい他人行儀な態度を取ってしまうのは俺の悪い癖だ。そのせいでよく俺は怒っていると勘違いされたり、誤解されたりすることがある。本当は違うというのに。 とにかくこの気まずい空気だけはなんとかしたい。 何か話さなければ。話題、何か話題はないのか。 「そ、そういえばセルシウス殿。弟はあなたのことをセッちゃんと呼んでいるみたいなのですが……。いや、本当に申し訳ないです。ムスペ国の王子をあろうことにもあだ名で呼ぶなんて、無礼にも程があります」 ああ、俺は何を言っているのだろう。 こういう話をしたかったはずではないのに。 「そうかね。私はそれほど悪くはないと思っているがな」 「えっ?」 「私のことを親しみを込めてそう呼んでくれる者はセッテぐらいしかいない」 父親の火竜王はとても厳しい竜だったし、母親はセルシウスがまだ卵の中にいた頃にニヴルとの戦争で亡くなったために会ったこともないという。 その他の者たちはセルシウスのことを王子や殿下、あるいは敬称をつけて呼ぶので、セッテのようにあだ名で呼んでくれる者は他にいないそうだ。 「だから私はあだ名で呼んでもらえると嬉しい。そのほうが親しみが湧く」 「な、なるほど。そういうものなのですか」 王子だからこその悩み、というやつなのだろうか。俺には想像したこともなかった悩みだ。もしかしてフレイ様も同じような悩みをお持ちなのだろうか。 それにしても、竜でも人と同じように悩むんだな。あれだけ身体が大きくて力も魔法も強いとなると、悩みなどなさそうに思えたものだが。 「ああ、そうだ。いいことを思いついたぞ」 突然セルシウスが声高に言った。 「オットー殿も私にあだ名をつけるといい。それでより親しくなれるはずだ」 「私が……セルシウス殿にあだ名を? セッテのようにですか」 「うむ、それがいい! 前々からクルス殿が貴殿をリンドヴルムとあだ名で呼ぶのを見て少し気になっていたのだ。だから私も貴殿をあだ名で呼ぼう。構わんな?」 「しかし私は王族ではありません。あなたをあだ名で呼ぶのは無礼かと……」 「構わん構わん。祖国は今やトロウの占領下。つまり今の私は王子ではないので、何も気にする必要はない。さあ、私のあだ名を考えてくれ、リンドヴルム殿!」 セルシウスはさっそく俺のことをあだ名で呼んでくれた。 というか、そこはリンドヴルムなんだな。最初にクルスにそう呼ばれたときは知らなかったので何も気にならなかったが、あとでクエリアからそれは「めちゃくちゃ強い風竜の名前だぞ」と教えてもらった。正直なところ、名前負けしている感じがしてならないのだが……。 とにかく、セルシウスが再びくれたチャンスだ。こんどは無駄にしたくない。 「では、そこまで言うのでしたら……」 と、俺はセルシウスにつけるあだ名を考え始めたが、いい案はまったく浮かばなかった。というのも、そもそも俺は今まで誰かとあだ名で呼び合うような関係を築いたことがない。誰を呼ぶにも、とにかく敬称をつけていた。そういうのが立派な人物像だと思っていたからだ。 「なんなら、リンドヴルムも私のことをセッちゃんと呼んでくれて構わないぞ」 なかなか決められない俺を見かねてか、セルシウスが提案してくれた。 ってセッちゃん? 俺がセルシウスをセッちゃんと呼ぶのか。 ……想像したこともなかった。 セッテと並んでセルシウスの前に立つ俺。そして二人して呼びかけるのだ。 『セッちゃん! 今日は兄貴といっしょに来たっすよ』 『セッちゃん! いつも弟が世話になってるな。今日は俺もよろしく頼むぞ』 ……いやいや、これはないな。これは俺のキャラじゃない。どちらかというと、まだフリードのほうが似合いそうな気がする。 「どうしたヴルム。もしかして照れているのか? 遠慮はいらぬぞ」 いつの間にかリンドヴルムが省略されてヴルムになっている。 あだ名のあだ名だと!? なんてハイレベルな。俺にはついていけない。 だがせっかくセルシウスは俺に歩み寄るチャンスをくれているのだ。これに応えなければ、かえって無礼になってしまうというもの。 ええいままよ。男ならば勇気を見せろ。 「セ……」 「セ?」 セルシウスは期待を込めた眼差しで俺を見つめている。 この火竜、堅物だと思っていたが、こういうキャラだったのか。 「セッ……」 「セ!」 セルシウスは身を乗り出した。 くッ、なんというプレッシャーだ。だがここで負けるわけにはいかない! 「セ……セッちゃんッ……………………殿……」 ああなんてこった。 だめだ、勝てなかった。つい敬称をつけてごまかしてしまった。 俺はなんて臆病な人間なんだろう。きっとセルシウスを失望させてしまったに違いない。やはり俺にはあだ名をつけるなんて、次元が違いすぎたのだ。 恐る恐るセルシウスの顔を見上げる。さぞがっかりしていることだろう、と心配しながら見上げたその表情は、意外にも笑っていた。 「セッちゃん殿か。まさかそうくるとは思わなかった。だが面白いではないか! いかにもオットーらしい……いや、違ったな。ヴルムらしいあだ名だ!」 「も、申し訳ありません。どうにもこういうのには慣れなくて」 「ならばこれから慣れれば良い。そうだ、せっかくだから敬語もナシにしてくれ。そのほうがより親密になれるし、私も気兼ねなく話せていいのでな」 「そ、それだけは! さすがに無礼すぎます。周囲の者からどう思われるか……」 「周囲の目など気にするな。誰に何と言われようと、自分のやりたいようにやればいい。それが竜というものだ。でなければ、その竜の異名が泣くぞ」 俺は竜じゃない。そう言いかけたが、セルシウスの言うことも一理あった。 たしかに今まで俺は、本当の自分を心に押し止めて我慢ばかりしてきた。それが礼儀であり常識だ。人間というのはめんどくさい生き物なのだ。 俺は弱かった。心が弱かったのだ。他人に嫌われるのが怖くて、他人にどう思われているかを気にして、自分を良く見せようとばかりしていた。 だからこそ俺は、クルスにもらったリンドヴルムという名に負けていると思ってしまうのかもしれない。 しかし、セルシウスの言うとおりだ。 自分のやりたいことは誰に何と言われようともやるべきなのだろう。なぜなら、それこそが本当の自分なのだから。それをしないということは、本当の自分を隠すということだ。 勇気を出せ、オットー。いや、リンドヴルム! その名に恥じないよう振る舞ってみせろ。今までもずっと”私”を演じ続けてきたのだ。だったら”リンドヴルム”を演じるぐらいどうってことはないだろう! 俺はリンドヴルム、俺はリンドヴルム……よし。 「わかった。私は……いや、俺はリンドヴルムだ。セッテ共々、これからもよろしく頼む。セッちゃん殿」 「うむ、だいぶ良い顔になった。これで我々も晴れて友だな。よろしく頼むぞ」 人とはいくつもの自分を使い分ける生き物だ。 俺は俺であり、俺は私でもある。そのいくつもの自分は、最初はただそう振る舞っているだけにすぎないが、使い分けるうちにそれは自分の一部になっていく。 いつの日か、俺はリンドヴルムにもなりたい。そう願う。 お互いにあだ名で呼び合うようにした結果、たしかに今までよりもセルシウスの距離がずっと近いものに感じられるようになった気がしてきた。 そういえばセッテは他人によくあだ名をつけている。クルスはちびっこだし、竜くずれにはヴェンさん。ヴァルトもたしかヴァルちゃんなんて呼ばれていた。 (もしかしたら、それがセッテが誰とでも仲良くなる秘訣なのかもしれないな) そんなことを考えながら、仰向けになって空を流れる雲を見上げていた。 さて、そろそろ休憩は終わりだ。まだ賢者は見つかりそうにないが、次はどうするかセルシウス……いや、セッちゃん殿と話し合ってみるか。 そう思って立ち上がろうとすると、雲の隙間を何かの影が通り過ぎた。 「あれは!?」 俺が慌てて立ち上がるのと同時にセルシウスが声を上げた。どうやら、ふたりともあれに気がついたらしい。 俺はあれに見覚えがある。しかもつい最近見かけたばかりだ。 「天馬だ。ヴァルキュリアの乗る……」 ヴァルキュリアはユミル国の女兵団だ。その誰もが魔力を込められた武器を手にして、必ず全員が天馬に乗っている。 そしてそのヴァルキュリアを束ねるのは、フレイヤ様だ。 「セッちゃん殿。さっきこう言ったな。竜ならば『誰に何と言われようと自分のやりたいようにやれ』と。ならば今、俺は竜になりたいと思っている」 「ふむ、あれが気になるのか?」 「ああ。何と言われようが、俺はあの天馬の先にいる者を追いたい。頼めるか?」 「友の頼みならば当然。さあ、私の背に乗れ」 セルシウスが翼を広げた。俺はその背中に飛び乗ると、振り落とされないようにしっかりとしがみつく。そして次の瞬間には雲を突き抜け俺たちは遥か上空へ。 弾丸のように飛び出したセルシウスは、小さくなっていく天馬の影を見失わないように追っていった。 Chapter27 END 魔法戦争28
https://w.atwiki.jp/dq_dictionary_2han/pages/7030.html
DQⅨ 【まほう】スキルを8ポイントまで上げると習得できる特技。消費MPは5。 自分1人の魔法防御力を一段階上げることができる。要するに自分専用の【マホバリア】である。 【魔法戦士】への転職クエストであるクエスト109「フォースイメージ」では、 これを掛けた状態のキャラでメタルスライム3匹を倒さないといけない…と思いきや、 実はマホバリア、【マジックバリア】、【りんねの盾】使用でも問題ない。 マホバリア系やマホカンタなどを習得した後は、全く使われることがなくなる特技だろう。 敵としては【まじゅつし】が使用してくる。
https://w.atwiki.jp/freedombattle/pages/1000.html
魔法と剣の文武両道!その力を見せてあげる! 明るい性格の魔法戦士。18歳。幼い頃に魔法の実験に失敗して赤い瞳になってしまった。魔法の腕前は確かであり、剣の腕前も確かである。 プロフィール 身長 163㎝ 体重 52㎏ 誕生日 4月18日 血液型 B型 年齢 18歳 一人称 私 胸のサイズ Bカップ 趣味 剣と魔法の特訓 出身地 魔法の街 所属 無所属 種族 地球人 属性 風 好きなもの 鮭のムニエル 嫌いなもの ムカデ イメージCV 花守ゆみり 初登場作品 ドラゴニュートオリジナル(2022) 技 ドンナー 中級雷魔法。空から雷を降らせて攻撃する。威力はライトニング以上だが、攻撃範囲が狭い。 合体攻撃 トリプルドンナー 3人同時にドンナーを唱える合体技。
https://w.atwiki.jp/dq_dictionary_2han/pages/5503.html
概要 3DS版Ⅶ、Ⅷ、Ⅸに登場した特技。初出はⅧ。 その名の通り、【きせきのつるぎ】と同様の効果を得られる。 DQⅦ(3DS版) リメイク版で追加されたいくつかの特技のうちの一つ。消費MPは3。 敵一体に通常の1.25倍のダメージを与え、与えたダメージ量の20%だけこちらのHPが回復する。 Ⅸより更に回復量が減ったことに加え、これまでと違い、回復量にバイキルトや力ための効果が乗らないという致命的な欠陥を抱える。 つまりバイキルト状態でこの技を使うと、ダメージこそ2倍に増えるが、回復量は普通に使った時と変わらないのだ。 これでは正直使い物にならない。 しかもこの性能で、覚えるのは【魔法戦士】★8と【勇者】★2とかなり遅い。 PS版ですら微妙な性能だった魔法戦士を更にポンコツ職業にしてしまった罪深い特技。 【かぶとわり】に【ポイズンダガー】という超役立つ特技が加わったバトルマスターに比べて何たる扱いの差だろうか。 DQⅧ 敵一体を通常の1.25倍のダメージで斬りつけ、与えたダメージ量の半分こちらのHPが回復する。消費MPは4。 なら、奇跡の剣を装備してこの技を使えばさらに回復量がUPするのか?と思いきやそうはならない。残念。 覚えるのも主人公が【剣スキル】82、ククールが66と結構遅め。 修得するころには回復手段などが充実している事が多く、 わざわざこれを使用する必要性があまりない地味な技に落ち着いてしまう。 とはいえ【バイキルト】や【ふしぎなタンバリン】を使って使用すると回復量も馬鹿にならないので役に立つ技ではあるが。 DQⅨ Ⅸでも剣を装備可能な職業のキャラが、剣スキルSP35で習得する剣技として登場。 敵一体を通常の1.25倍のダメージで斬りつけ、与えたダメージ量の25%だけこちらのHPが回復する。 だがⅧ同様MPを4消費するので、【戦士】や【バトルマスター】はそうそう頻繁に使えない。 ……ハズなのに、威力が若干ながら増加するためか、AIはこの技を連発したがる。 負傷していなくても使うので、これを禁じるため作戦を「MP使うな」に変更したプレイヤーも多いだろう。 DQMBⅡ 第六章から登場。 DQ6の主人公の同名のSPカードをスキャンすると発動。 敵全員に打撃・光属性のダメージを与え、自分たちはHPを回復する…のだがHP吸収技の例に漏れず、ダメージ量も回復量も低い。 使うなら、防御主体のチームの方が良いかも。
https://w.atwiki.jp/dq_dictionary_2han/pages/8644.html
概要 Ⅸで登場した防具の一つ。 リクガメの甲羅をくり抜き、鍛え上げたもの。 【カメのこうら】とデザインはほぼ同じだが、より固くなっている。 名前こそ「アーマー」だが、形状はカメのこうら同様に背面の防御に優れた胸当てといったところ。 DQⅨ 上半身用防具の一つ。 守備力は30、おしゃれさは35で、非売品。売却価格は1650G。 戦士、僧侶、武闘家、盗賊、旅芸人、 バトルマスター、パラディン、魔法戦士、スーパースターが装備することができる。 錬金でのみ入手可能で、レシピは以下の通り。 【カメのこうら】+【べっこう】×2+【緑のコケ】×2
https://w.atwiki.jp/aniwikigalaxystar/pages/951.html
『おやぶんの盾』 ドラゴンクエスト9 防御力「31」 盾ガード率「5.5」 おしゃれさ「45」 特殊効果「戦闘中に使うとルカニの効果」 レア度「★★」 説明文『せんとう中使うと ルカニ効果の 男気あふれる盾』 装備可能な職業「戦士、僧侶、魔法使い、旅芸人、パラディン、魔法戦士、賢者、スーパースター」 盾スキルを極めればどの職業に就いても装備可能。 入手方法 カラコタ橋 秘密のお店で「27000G」の価格で販売されている。 敵では「まおうのかめん」のレアドロップで入手できる。 錬金用途 「おやぶんの盾×しんかのひせき(1個)×ごうけつのうでわ(1個)」の組み合わせで『大おやぶんの盾』が出来上がる。
https://w.atwiki.jp/tpc-document/pages/343.html
Chapter63「フリード遠征9:ファフニールてめえ、まじでふざけんな」 王の間に到着した。 部屋に入ってすぐに目に付いたのは三頭の竜だ。 そのうちの二頭には見覚えがある。 珊瑚によく似た形をした氷の結晶のツノを持つ氷竜。 以前、一度だけニヴルの一件のあとで会ったことがある。 たしかクエリアの姉のイシュタム。それがなぜトロウの元に? そして全身が黄金の鱗で輝いている少し悪趣味なあの地竜。 あいつはよく知っている。クルスの友達のファフニールだ。 スパイとしてトロウの元に潜入しているらしいので、ここにいるのは当然か。 残る一頭はずいぶんちびっこい赤い竜だった。 きっと子どもなんだろう。あんなのもトロウの手下にいるのか。 まあ、あいつはそれほど危険性はないな。たぶん。 奥には玉座があり、そこにこのユミル国の王だと思われる男が座っている。 あれがフレイやフレイヤの父親か。たしか名はニョルズ王だっただろうか。 ニョルズはうつむき加減に座ったまま微動だにしない。その顔色は極めて悪く、近寄り難いような威圧感を放っていて少し不気味だ。 その隣には真っ黒なローブに身を包んだ、これまた不気味な男が立っている。 フードを深く被っているのでその顔はよく見えないが、俺にはそれがトロウだとすぐにわかった。 うまくは説明できないが、例えば目があっただけで背筋に悪寒が走るような、あるいはその姿を見ただけで気分が悪くなるような、そういう得体の知れない不気味さがその男にはあったからだ。 とにかくその男はその場にいる他の誰よりも異質だった。 「おやおや、これはこれはフレイヤ王女。ずいぶん遅かったじゃないですか。遅刻するとはあまり感心できませんねぇ……くっくっく」 最初に口を開いたのはトロウだ。 口では笑ってみせているが、フードの陰からときどき見える血のように赤く鋭い眼は決して笑ってはいない。 ここまで鋭い眼をした人間を俺は今まで見たことがない。 (トロウの正体は呪われし竜よ。アルヴの神竜様がそう言ってたわ) そういえばそうだったな。 ということは、今この部屋にいるのは俺たち以外は全員竜なのか、ひええ。 (油断しないで。ここからが本当の闘いよ。この場でトロウの目を欺くために私たちはここへ来たんだから。ふざけないで私の言う台詞を繰り返して) フレイヤの助言に従い、フレイヤらしい返答をトロウへと返す。 「大変お待たせしました。でも私以外にも遅刻している人間がいるようだけど?」 「ああ、ヴィドフニルとエーギルのことですか。彼らには重要な任務がありましてねぇ……。手が離せないので今回は欠席させているんですよ」 エーギル! そいつなら知ってる。ニヴルヘイムに現れたあの水の魔道士だ。 もう一人のヴィドフニルは知らないが、おそらく似たような立場の奴だろう。 「それじゃあ、私で全員が揃ったということですね?」 「アリアスがまだ来ていませんが……まあいいでしょう。あいつはすでに次の作戦については知っている。改めて説明するまでもありませんね」 トロウは玉座の隣から歩き出し、王の間の中央に立った。 「さあさあ、フレイヤ王女もそんな入口に立ってないで、もっと話しやすいよう近くに寄りなさい。あ、お付きの方はもう帰ってもらって結構」 しっしとトロウは手でスキルニルを追い払うような仕草をした。 スキルニルは何かを言いかけたが、目で俺に向かって何か合図を送りながら黙って王の間から出て行った。 (何かあったらすぐに駆けつけられるように待機してるって) どうやらフレイヤには伝わったらしい。 スキルニルの姿が見えなくなると、オホンとひとつ咳払いをしてからおもむろにトロウが話し始めた。 「さて。ではさっそくですが、フレイの居場所が判明したのはもう伝えましたね。奴はアルヴにいます。しかし忌々しいアルバスの結界のせいで我々はアルヴには入れない。ファフニールの策略のおかげでフレイをアルヴの外へ出るように仕向けたまではいいのですが、ヴァルトめが裏切ってラタトスクの秘密をフレイに話してしまったので我々は――」 ふむ。今のところは俺も知っている情報ばかりだ。 ファフニールはスパイとして潜入するために自分をトロウに信用してもらう必要があった。そのためにファフニールはフレイがアルヴにいるという情報を売った。 ヴァルトが裏切ったのも事実。今あいつは俺たちの側についている。 どうやら以前ヴァルトが言っていた話はうそではなかったようだな。 ちょうどいい。このまま敵の作戦について堂々と盗み聞きしてやろう。 敵の手の内を熟知していれば、対策だって立てられるというものだ。 そしてトロウの話は続く。 「――というわけでフレイがいつアルヴの外に出て、どこにいるのかが把握できないのが現状です。しかしフレイの居場所がわからないのであれば、逆にこちらが指定した場所におびき寄せてやればいいというもの。そこでまず我々は――」 トロウがそこまで言いかけたとき、 「ちょっと待て」 せっかくここから肝心なところだというのに、それを遮る無粋な声。 一体誰だ。俺の盗み聞きを邪魔する奴は。 「なんです。何か問題でも?」 「ひとつ言わせてほしい」 話を遮ったのはなんとファフニールだった。 トロウは何事かと問う。しかしファフニールの視線はトロウのほうではなく、ずっと俺のほうへと向けられている……っておい。まさかとは思うがおまえ。 「フリード。どういうつもりだ貴様? なぜおまえがここにいる」 「…………おうふ」 ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待ってくれ。一旦落ち着かせてくれ。 どういうことだ? そういうおまえこそどういうつもりだ!? このタイミングで、しかもなぜおまえがそれをバラすんだよ! 「え? な、なんの話? 私、全然聞こえませんでしたわ~。おほほほ……」 「ふん、しらばっくれても無駄だ。地竜には幻術の類は一切効かんぞ。他に誰も気付いてないようなので教えてやる。このフレイヤ王女は偽者だ」 「わぁぁぁーっ! ば、馬鹿やめろ! だからなんでおまえがそれを言うんだよ!? わかるだろ、察しろよそれぐらい! これは潜入作戦で――――あっ」 言ってから後悔してももう遅い。 その場にいる全員の視線が俺の顔に集中している。 これはやばい。さっきから変な汗があふれて止まらない。 「なるほど、自分から白状してくれましたねぇ。お手柄ですよ、ファフニール」 「褒められても嬉しくはない。オレが欲しいのは賛辞ではなく財宝だ。ネズミを見つけてやったんだから特別報酬を出せ」 「仕事が完了したら考えてやってもいいでしょう。私はちょろちょろとこざかしいネズミが大嫌いでねぇ……。ファフニール、あいつを抹殺しなさい」 「ふん。たっぷりと金貨を用意して待っていろ」 そう言ってファフニールは足を踏み鳴らしてこちらへと近づいてくる。 (くっ……まさかこんな展開になるなんて予想外だわ。フリード、逃げて! ここには他の竜将もトロウもいる。勝ち目なんて絶対にないわよ) 言われなくたって! 俺はすぐに駆け出すと王の間の扉を蹴り飛ばした。 王の間は広い空間だが、その入口は竜には小さい。だから竜は王の間に隣接しているバルコニーから一旦外に出なければ俺を追って来られないはずだ。 つまり必ず一度は俺から目を離さなければならない。その隙を突いてやる。 王の間を出てすぐに待機していたスキルニルと目が合った。俺の様子を見てすぐに状況を察したようで、スキルニルは手招きをして俺の行く先を走り出した。 どうやら脱出経路を案内してくれるらしい。この城の構造は少しややこしいのでありがたい。俺一人なら確実に迷子になっていただろう。 通路を抜け、螺旋階段を駆け下り、そして正面の扉を開く。 ここさえ抜ければ中庭だ。外にさえ出られればあとは空から逃げられる。 しかし扉を抜けると、その先に待っていたのはヴァルキュリアたちと戦うファフニールの姿だった。 「くそっ、先回りされてたか」 「やっと来たか。城の中から外へ出るには必ずここを通ることになるからな」 「ファフニールてめえ……。どういうつもりだ、この裏切り者め!」 「それはこっちの台詞だ。フリード、貴様ここへ何をしに来た。オレの邪魔をするつもりなら、黄金の腕輪の恩があるとはいえ容赦はせんぞ」 ファフニールは輝くブレスを吐いた。 ちょうどそのとき、俺の前を天馬で飛翔して横切ったレギンがそのまま地面に叩きつけられるようにして突っ込んだ。 見るとレギンの天馬が黄金に変わっている。 「ちっ……。邪魔をするだって? 一体何の話をしてるんだ」 「オレの計画の話だ。オレはただおまえたちのためだけにここにいるのではない。すべては財宝のためだ。常にどうすればより沢山の財宝が手に入るかを考えて行動している。だから余計なことをしてもらっては困る。予定が狂うではないか」 「なんだと? この守銭奴め……」 そのとき上空からトロウがゆっくりと降りてきた。あれも魔法によるものなのだろうか、トロウは黒い霧に包まれながら空中に浮かんでいる。 「あー退屈退屈。つまらないですねぇ。まだ終わらないんですか? 仕方がない。少し手を貸してやりましょうか」 突き出されたトロウの右手は禍々しい漆黒のオーラを帯びている。 しかしそれを見たファフニールは怒って言い返した。 「やめろ! オレは貸されるのが嫌いだ。借りたら返さなければならないからな。ここはオレだけで十分だ」 「ふん。そうですか……そこまで言うなら三分間だけ待ってやりますよ」 「十分だ」 そして今度はこっちに向かって言い放つ。 「おまえにも言っておく。ここはオレだけで十分だ。わかったらさっさと消えろ」 「消えろと言われて素直に消えてやるつもりはないぜ。おい、フレイヤ。俺にかけた魔法を解け。こいつだけは絶対に許せん。ここで決着をつけてやる」 「チッ、物わかりの悪い奴め。無闇に首を突っ込むなとオレは言っているのだ!」 姿勢を低くしてファフニールがこちらとの距離を詰め、斬り上げるように鉤爪を振り上げる。 なんの、この程度の攻撃。傭兵としていくつもの死線をくぐってきた俺には止まって見える。見てから余裕の回避だぜ。 と思っていたが、自分の想定よりも飛び退くのが一瞬遅れた。 しまった! 今の俺はフレイヤの姿をしている。だから脚力も元の姿の俺より少し劣っている。それが一瞬の遅れに繋がってしまったのだ。 避けきれないか!? 「フリード、危ないッ!!」 すると咄嗟にヒルデが天馬ごと突撃してきて、ファフニールに体当たりした。 その衝撃で鉤爪の狙いは逸れたが、ファフニールに直接触れたヒルデの天馬も、レギンのものと同様に黄金の天馬像へと変わってしまった。 落馬したヒルデは投げ出されて地面を転がった。 「うぐっ、直接触れてもだめなのか」 「ヒルデ! 無事か」 「私は平気だが、天馬(グラーネ)が……」 すでに二頭の天馬がやられた。 いざというときは空から飛んで逃げる計画だったというのに、その飛ぶための手段を次々と潰されるとは。 まさかあいつ、わざとそれを狙って? 俺はフレイヤの魔法で竜化すれば自力で飛んで逃げることができる。 しかし姿は変わっても体格までは変わらない。人間サイズの小さな竜の姿に変わるだけだ。 だからせいぜい一人を抱えて飛ぶのが限界といったところだろう。助けられるのはどちらか一方だけだ。 ヒルデを選ぶのか。レギンを選ぶのか。 くそっ、まさか今になってまたこの選択に悩まされることになるとは! なんだこれ、露骨な伏線回収? というか言っちまったら伏線になんねーし! さあ、どうする俺。 ヒルデか? レギンか? ……いや、悩むまでも無い。 「これでも俺は勇者と呼ばれているんだ。勇者が選ぶべき答えは決まっている!」 剣を抜き放ち、欲深き金竜にその切っ先を突きつける。 心が決まると急に力が湧いてきた。その決意を今、ここに宣言する。 「クルスの親友だとかもう知ったことか。おまえを倒してでも俺は生きて帰る!」 救えるものは全部救う。それが勇者の使命だ。 この剣に誓って、ヴァルキュリアのお姉さん方の笑顔を奪うような悪は、この蒼き勇者フリードが決して放っておいては…………ん? ちょっと待て。剣なんてもってきてたか。 たしかフレイヤの身体では重過ぎるから、鎧とともに置いてきたはずでは。 鋼鉄の重みを感じる右手を眺めると、そこには蒼き刀剣フロッティが。 さらに腕に沿って視線を移すと見慣れた籠手、そして愛すべき上腕二等筋。さらにこの程よく負荷を与えてくれるこの重み。これは我が愛用の蒼き鎧では!? (まさか! 私の魔法がかき消されるなんて。これフリードがやったの!?) フレイヤがひどく動揺している。 よくわからないが、どうやら変身が解けて俺は元のナイスガイに戻ったようだ。おかえり筋肉、ただいま筋肉。 なぜ服装まで元に戻っているのかは謎だが、たぶんフレイヤに変身する前の状態に戻ったということなんだろう。魔法とはそういうものだ、たぶん。 とにかくこれで全力で戦える。 「この魂を黄金に売った守銭奴め。この俺が成敗してくれる」 「ほう、面白い。この前の続きといこうじゃないか。こんどは決着をつけてやる」 ファフニールはさっそく先制攻撃を仕掛けてきた。輝くブレスがうねるように迫ってくる。 だが動きは単調で火竜が吐く炎などと大差なし。回り込めば回避は容易い。 これを避けて背後を取ると、こんどはファフニールは太く強靭な尾を鞭のように振り回した。 しかしそんなもの、跳び上がってしまえば怖くもなんともない。 「おっと地竜のお兄さん、背中がガラ空きですよー」 いくら固い鱗に守られていようと必ず装甲の薄い部分がある。腹部などの身体の内側ももちろんだが翼膜も同様だ。 跳躍した勢いそのまま空中下突き。ファフニールの翼に剣を突き立てた。 「ぐううッ!?」 まずは効果的な一撃を。これで空に逃げられることもないし、あとで撤退する際に追ってくることもできないはずだ。 そのままファフニールの背中を蹴って剣を引き抜くと同時に距離を取る。 貫かれた翼からは血が噴き出し飛び散った。 ファフニールは苦悶の表情を浮かべながら痛みに耐えている。 「ふうっ、やっぱり自分の身体が一番だぜ」 剣にこびり付いた血を払い、頬に飛んだ血を腕で拭う。 「フリード! わたしたちも助太刀させてもらおう」 「私もだ。天馬の仇、よくも私のグラーネを……。許さん」 左右にレギンとヒルデが槍を構えて並ぶ。 三対一とは少し卑怯な気もするが、そんなことを言っている場合でもない。生きて逃げ延びるか、やられて死ぬか。断然、俺は前者を選ぶね。 ヒルデの雷槍が放つ雷(いかづち)はどんな離れた相手にも効果的。無論、竜にもだ。 レギンの風槍は投げれば狙ったところに向かって飛ぶ。牽制にはもってこいだ。 二人が作り出す隙を突き、俺が懐に潜り込み必殺の一撃をぶちかます。 そういえばミストはどこへ行ったんだ? あとスキルニルも。 まあいい。まずはあいつを倒すのが先だ。 「行くぞ!」 二人に号令をかけて俺から先陣を切る。 真正面から向かってくる俺に対して、ファフニールは輝くブレスで対抗しようと大きく息を吸い込んだ。 だがそこにヒルデの雷が不意打ちを仕掛けた。痺れて動けなくなったところに続いてレギンの槍が飛んでくる。 以前レギンが持っていたグングニルの槍は、その槍を用いた戦いで俺が勝利してしまったせいなのかその所有権が俺に移り、今のレギンには扱えなくなっている。 今のレギンは付呪(エンチャント)された風の魔法によって軌道をコントロールできる槍を使っている。 その命中精度はグングニルよりずっと劣るが、動きを止めた敵を外すほどのポンコツではない。 レギンの槍はファフニールの右脚を貫いて地面に深々と突き刺さった。 これで完全に敵の動きを封じた。あとは俺の出番だ。 ファフニールの懐まで駆け寄ると、剣(フロッティ)を逆手に持ち替え跳躍。 正面には柔らかい竜の喉元が見えている。あとは力一杯、この剣をそこに叩きつけてやるだけだ。それですべてが終わる。 いつだったかクルスが言っていた。竜族には「殺し合うほど仲が良い」という格言があると。 おまえとはそれぐらい仲良くなれればよかったが、どうやらそれは叶わないようだ。なぜなら俺がおまえに手をかける理由はそれではないからだ。 「……悪く思うな。俺にも俺の予定ってもんがあるんだよ」 剣を持つ手に力を込める。 そして振り上げた手を勢いよく力任せに振り下ろす。 「――時間切れだ。お遊びはここまでにしておきましょうか」 刹那、漆黒の瘴気をまとった衝撃波が発生して俺たちを吹き飛ばした。 まったく何が起こったのか、咄嗟には理解できなかった。ただその激しい風圧に襲われてもみくちゃにされながら、草花の覆い茂る王城の中庭を何度も何度も転がった。口の中には土の味が広がった。 ふらつきながらも何とか立ち上がり、辛うじて剣を構える。 しかし目がかすんで視界がはっきりとしない。 「今の突風は……くそっ、毒か何かか?」 物の輪郭がぼやけて見える。そんな視界の中に黒い影がゆっくりと降りてくる。 影はゆらゆらと左右に揺れながら、こちらに近づいてくるようだ。 「言いましたよね? 三分間だけ待ってやる、と」 あれはトロウだ。 「それにしても情けない。こんなネズミ風情に何を手こずっているのやら。ファフニール、どうやら報酬は減額することになりそうですねぇ」 「ま、待ってくれ。オレはまだ……」 「黙りなさい。時間切れと言ったはずです。私はこんなネズミどもと遊んでいるほど暇ではありません」 そう言って足音がこちらへと近づいてくる。 まずい。なんとかして……たとえ這ってでも逃げなければ。 それなのに膝が震えて一歩足を踏み出すことも、その場に倒れることさえできない。まるで金縛りに遭ったかのように身体が重く感じられる。 「違う。もう決着はついた」 再びファフニールの声。 「ほう? あなたの無様な敗北でですか」 「いや、オレの勝利だ。フリードは俺に致命傷を与えたつもりでいるが、そのときにオレの血を浴びた。オレの身体に直接触れた者はやがて黄金化する」 「……ふん。どうやら偽りはないようですね」 トロウが言うにはどうやら俺の身体は黄金化しつつあるらしい。 目が霞んでまったく見えないが、身動きが取れないのも身体がどんどん重くなっているのも黄金化が原因のようだ。 「他のネズミは?」 「奴らもオレがすでに触れた。そこの女二人も、姿が見えない残りもやがて黄金像に変わるのは時間の問題だろう。初めからオレの勝利は確定していたのだ」 「……ああ、つまらないつまらない。死なない程度にいたぶり続けて、ひと思いに殺してくれと懇願するこいつらの苦悶に満ちた顔が見たかったのに」 「ふっ。オレの苦悶の表情じゃ不満だったか?」 「まあいいでしょう。おいネズミども、命拾いしたな。こうなっては私にもおまえたちを殺すことはできない。だが逆を言えばおまえたちはもう死ぬこともできない身体になったのだ。そのまま永遠に黄金像として生き続けるがいい! せめて城の隅にでも飾っておいてやりますよ……」 そう吐き捨ててトロウの足音が遠ざかっていった。 やがて視界が黄金に染まり始めた。 どうやら俺の目も徐々に黄金に変わり始めたようだ。 すでに身体の感覚はほとんど無くなってしまっている。このまま黄金化が進んだら俺はどうなるんだ。意識は残るのか? それとも脳も黄金に変わったらそこで俺の意識は途絶えるのだろうか。 ああ、どうやら目が完全に黄金に変わったらしい。 視界は完全な闇になった。いや、無といったほうがいいかもしれない。眩しいとか暗いといった概念がない。なにもない。完全なる、無。 意識が残るのなら残るでそれはそれで恐ろしい。 何も見えない、何も聞こえない、何もできない。そんな状態で死ぬこともできずに延々と存在し続ける。そんな地獄があるか。そんなの絶対に発狂する。 意識が消滅するのならそれも恐ろしい。 つまりそれって俺にとっては死ぬのと同じことじゃないか。 何も見えない、助けも呼べない、叫び声さえ上げられない。そんな状態でこの意識が消滅するその瞬間がいつ訪れるのかと震えながら待つ。そんな真綿で首を絞められるような責め苦もまた地獄。いやまじで発狂するってそれ。 嫌だ! 俺はまだ死にたくない! だからといって、この状態のまま生き続けるなんてのも嫌だ! 頼む……頼むから誰か俺を助けに来てくれ……。 そうだ、フレイヤ。フレイヤ? なあ、おい。フレイヤいないのか。俺の声が聞こえないのか。 おまえは変性の魔法が得意なんだろう。おまえだったらこんな黄金化の魔法を打ち消すなんて朝飯前なんだろう? なあフレイヤ。おい、おいってば。 返事をしろよぉぉぉーっ!! ……ああくそ、どうして俺がこんな目に。 いつ意識が途切れるかもわからない。途切れないかもわからない。 そんな恐怖に怯えながら永遠に存在し続けるなんて俺はごめんだ。 考えろ。考えるんだ。 どうすれば俺は助かる。どうすれば助けを呼べる。 せめて俺にもテレパシーとかそういうのが使えたら……。 そ、そうだ。念じ続ければ誰かテレパシーが使えるやつに届くかもしれない。俺はテレパシーを使えないけど、もしかし Chapter63 END 魔法戦争64
https://w.atwiki.jp/shiftup_rpg/pages/24.html
仲間の勧誘条件一覧 職業初期職業一覧 転職について 職業一覧 転職経路一覧 職業別覚える魔法一覧 仲間の勧誘条件一覧 ブロント 最初から仲間になっている ブルース 北西の町でブルースと会話する マゼンダ 裏山をクリアする → 山あいの村でリンと会話する → 北西の町でマゼンダと会話する テミ 東の塔で塔のカギを入手する → 神殿の町でテミと会話する リン 東の塔をクリアする → 村長と会話する → マゼンダが仲間になっている状態でリンと会話する ティンク 西の洞窟でボスと戦い鍵を入手 → 小さな村の墓場の隅の階段を降りて牢屋の鍵を開ける ジルバ 西の洞窟をクリアした状態で帝国の城下町の人全員と話す → 山あいの村へ行き、ストックと会話する → 北西の町へ行き、ジルバと会話する ルファorミドリ 1人目:エルフの里でルファ、森の城でミドリと会話し召喚モンスターを倒す→ ルファorミドリと会話する(この時点では片方しか仲間にならない)2人目:書物庫で森の護符を入手する→ ルファorミドリ(仲間にしていない方)と会話する ミドリorルファ クロウ 帝国の城内(「黒い宝玉」イベント後では帝国の民家)でクロウと会話し10000Gを渡す 職業 職業によって持てる装備の種類や覚える魔法がそれぞれ違います。 初期職業一覧 キャラ名 職業 ブロント 戦士 ブルース 弓使い マゼンダ 魔法使い テミ 僧侶 リン 格闘家 ティンク 妖精 ジルバ 重戦士 クロウ パラディン ルファ エルフ ミドリ アマゾネス 転職について 条件を満たすことで、神殿の町にある神殿で職業を変えることができます。 転職するとレベルは1に戻りますが、ステータスは一定の割合で残ります。 転職後LV1ステータスは、「(転職前のステータス÷2)+職毎の補正値」のようです。(少数切り捨て) 2回転職した場合も上記計算式通りになりました。 よって、低レベルでの転職をひたすら繰り返してもステータスは頭打ちします。(等比数列の和) 尚、種で増加した分も、転職により半減しました。 また、転職前の職業で覚えていた魔法は、その職業で覚えたレベルに上がったときに再び覚えます。 ただし、魔法が20を超えて21個になり、魔法を忘れさせてしまった場合は次の職業になっても再習得はできません。 忘れた魔法を再び覚えさせるには、その魔法を覚える職業に転職しましょう。 (例:爆裂拳を忘れさせた場合、もう一度バトルマスターに転職することで再習得が可能) 転職するには、一定のレベルに達しておくのはもちろん、 ① 「○○の心得」などのアイテムを取得している ② 特定の職歴を経験している ③ ①と②の両方を満たす いずれかの条件を満たす必要があります。なお、特定のキャラにしか転職できない職業も存在します。 職業一覧 『Lv』 転職に必要なレベル 『職歴』 経験済みにしておく必要のある職業 『アイテム』 転職に必要なアイテム(これらの入手方法は道具のページを参考にしてください) 職種 転職条件 その他 Lv 職歴 アイテム キャラクター 専用武器 備考 戦士 Lv10以上 戦士の心得 戦士の剣 ブロントの初期職業 魔法使い Lv10以上 魔道士の心得 魔法使いの杖/沈黙の杖 マゼンダの初期職業 弓使い Lv10以上 弓道の心得 メガクロスボウ ブルースの初期職業 エルフ Lv20以上 ルファ エルナイフ ルファの初期職業 アマゾネス Lv20以上 ミドリ アマゾウィップ ミドリの初期職業 僧侶 Lv10以上 僧侶の心得 成仏のナイフ/僧侶の杖 テミの初期職業 格闘家 Lv10以上 格闘家の心得 鋼鉄フィスト リンの初期職業 重戦士 Lv10以上 ジルバ 重戦士の斧 ジルバの初期職業 パラディン Lv15以上 戦士+僧侶 パルチザン クロウの初期職業 妖精 Lv10以上 ティンク 毒針 ティンクの初期職業 魔法戦士 Lv15以上 戦士+魔法使い エンハンスソード 賢者 Lv15以上 魔法使い+僧侶 叡智の杖 バトルマスター Lv15以上 戦士+格闘家 ダブルメガハンマ スナイパー Lv15以上 弓使い 隻眼の心得 レイン・ボウ ハイエルフ Lv20以上 エルフ エルフの証 ルファ ハイエルフの弓 森の女王 Lv20以上 アマゾネス アマゾネスの証 ミドリ モーニングスター 騎士団長 Lv20以上 重戦士 アーマーの証 ジルバ リーダーズアクス ゴッドハンド Lv25以上 パラディン+スナイパー+バトルマスター 免許皆伝の書 神の剣 マジカルスター Lv25以上 魔法戦士+賢者 魔王の宝玉 マジックバトン ハイニンフ Lv20以上 妖精 メタモル草 ティンク キラービーの針 ダークエルフ Lv25以上 エルフ エルフの証 ルファ ダークナイフ ワルキューレ Lv25以上 アマゾネス アマゾネスの証 ミドリ ワルキューレの槍 はぐれアーマー Lv25以上 重戦士 アーマーの証 ジルバ まどろみの剣 エインセル Lv25以上 妖精 メタモル草 ティンク リフレクステッキ 転職経路一覧 一般職 ゴッドハンド バトルマスター 戦士 格闘家 パラディン 戦士 僧侶 スナイパー 弓使い マジカルスター 魔法戦士 魔法使い 戦士 賢者 魔法使い 僧侶 専門職 騎士団長 重戦士 はぐれアーマー ハイニンフ 妖精 エインセル ハイエルフ エルフ ダークエルフ 森の女王 アマゾネス ワルキューレ 職業別覚える魔法一覧 Lv1とある魔法はその職業になった時点で既に覚えています。 職種 覚える魔法 戦士 五月雨斬り(Lv3)/砂けむり(Lv4)/ライトニング(Lv5)/ワープ(Lv6)/めいそう(Lv12) 魔法使い ファイア(Lv1)/アップ(Lv3)/ファイアラ(Lv5)/スリープ(Lv6) エルフ キュア(Lv2)/アイス(Lv3)/ファイアラ(Lv4)/デス(Lv5)/ソフトラ(Lv6)/クイックラ(Lv7)/精霊召喚(Lv8) 弓使い キュア(Lv2)/サイレンス(Lv4)/ゲドク(Lv5)/ポイズン(Lv6)/めいそう(Lv20) アマゾネス めいそう(Lv2)/おたけび(Lv3)/身代わり(Lv4)/砂けむり(Lv5)/五月雨斬り(Lv6) 僧侶 キュア(Lv1)/ゲドク(Lv3)/オキロ(Lv5)/フルキュア(Lv5)/キュアラ(Lv7)/リライフ(Lv7)/MPあげる(Lv8)/浄化の光(Lv13) 格闘家 砂けむり(Lv6)/めいそう(Lv10) 重戦士 めいそう(Lv1)/スロウ(Lv3)/身代わり(Lv6)/騎士団召喚(Lv8) パラディン キュア(Lv2)/デス(Lv3)/キュアラ(Lv5)/五月雨斬り(Lv8)/デスラ(Lv9)/ライトニング(Lv11) 妖精 サンダー(Lv2)/ギガボルト(Lv8)/サイレンス(Lv9)/メテオ(Lv10)/MPあげる(Lv12)/ドラゴン召喚(Lv15)/ビッグバン(Lv18) 魔法戦士 ソフトラ(Lv2)/サンダー(Lv4)/ボルケイノ(Lv12) 賢者 フルキュア(Lv2)/ガードラ(Lv3)/デス(Lv5)/ギガボルト(Lv8)/ブリザード(Lv11)/フルキュアラ(Lv13) バトルマスター 爆裂拳(Lv11) ハイエルフ フルキュア(Lv4)/サイレンスラ(Lv6)/リライフル(Lv12) スナイパー 毒矢(Lv6)/急所当て(Lv12) 森の女王 浄化の光(Lv5)/親衛隊召喚(Lv8) 騎士団長 ガードラ(Lv3)/クエイク(Lv8) ゴッドハンド 真空斬り(Lv7)/リフレク(Lv20) マジカルスター ダーク(Lv5)/ダークネス(Lv10)/リライフル(Lv15) ハイニンフ ポイズンラ(Lv5)/デスラ(Lv10)/スリープラ(Lv15) ダークエルフ クイックラ(Lv6)/レスピ(Lv8)/ダクマム(Lv15) ワルキューレ ワープ(Lv2)/渾身拳(Lv6)/ウィクラ(Lv11)/リフレク(Lv14) はぐれアーマー スピレ(Lv5)/マジカレ(Lv11)/リフレク(Lv19) エインセル マヘラス(Lv8)/レスマジ(Lv12)