約 4,030 件
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8453.html
前ページ次ページゼロのペルソナ 出航してから太陽が地平から顔を見せようかという時間、 ルイズたちの乗船した船は空賊に襲われ、乗船していた者たちは全員つかまってしまった。 「何が、任せろよ!あんた何の役にも立ってないじゃない!このバカンジ!」 ルイズは大声を上げて自分の使い魔をののしった。そこは魔法使いたちとその使い魔たち、 つまりワルド、ルイズ、キュルケ、タバサ、陽介、完二が押し込まれている部屋である。 もともとは荷物置き場の用向きで使う部屋のようだ。ちなみにクマは珍獣だと思われ眠らされ、どこかに隔離されているらしい。 「バ、バカンジはやめろよな!」 完二は呼び方には文句を言ったが何の役にも立っていないことは否定しなかった。 実際、空賊に襲われたとき、完二は陽介、クマと仲良く寝息を立てており、目が覚めたら捕まっていたのだ。 守ってやるなどとルイズに言ったのだ。なのに結果がこれでは完二としては立つ瀬がない。 ワルドが首を振った。 「いや、彼らがいてもあちらの船は大砲をこちらに向けていたのだ。どうしようもなかったさ」 タバサやキュルケがいても空賊を防げなかったのはそれが理由だった。 たとえ空賊の船を撃退できても船がやられてしまえば共倒れになってしまう。 「んじゃあここをぶっ壊して脱出してやるか」 「それからどうするつもりだ?ここは空だぞ」 勢い良く立ち上がった完二に、冷水を浴びせるようにワルドは言った。 無言で完二は上げた尻を再びドスンと音を立てながら落とした。 しばらく誰も話さなかった。 廊下側から扉が開かれた。開けたのは一人の太った男だった。 「俺たちの仕事は王党派に味方する連中を捕まえることなのさ。あんたら貴族派かい?もしそうだとしたら港まで送ってやるよ」 陽介、キュルケはほっとしたようだった。貴族派だと答えれば助かる。そう思ったのだろう。 しかし、誰よりも早く答えたのはルイズだ。 「誰が薄汚いアルビオンの反乱軍なものですか。バカ言っちゃいけないわ。わたしは王党派への使いよ!」 それは陽介やキュルケが予想したものとは違ったのであろう。陽介は慌てふためいた。 「おいおいおいおい!」 「なによ?」 「なによ?じゃねーよ!お前なに言ってんだよ!そこは貴族派です、って答えるところだろ!」 「こんなやつらに嘘吐いて頭を下げるなんてごめんよ!」 キュルケが溜め息をついた。 「本当にトリステインの貴族は頭でっかちなんだから……」 「頭に報告してくる。その間じっくり考えるんだな」 空賊は去っていった。 それから陽介は呆れたようにルイズに言った。 「お前ホントどうするつもりだよ……?」 「言っておくけど死ぬつもりなんかないわよ、最後の最後まであきらめるものですか」 ルイズの態度は堂々たるものであった。 その傲岸不遜さにか完二は笑った。 「へへっ、ルイズも言うじゃねえか。ホレ直したぜ!」 それからワルドがルイズに近寄り、肩を叩いた。 「いいぞルイズ。さすがは僕の花嫁だ」 その様子を見て陽介とキュルケは、はあと溜め息を吐いた。タバサは黙りこくっており、何を考えいているかわからない。 一つの部屋の中で温度差が出来始めてしばらく後に再び扉が開いた。さきほどの男だ。 「頭がお呼びだ」 それからルイズたち一行は空賊のリーダーがいる部屋に連れて行かれた。 ごてごてしい格好をし、ヒゲで顔が覆われている。その手には大きな水晶の付いた杖があることからメイジであるとわかる。 完二は周りを見る。頭と呼ばれる男の脇に二人、自分たちの後ろに二人、他に4人いた。合計9人だ。 センパイとオレなら倒せんだろーが……。 自分たちだけなら問題ないだろうが、この場にはルイズ、キュルケ、タバサ、ワルドがいる。 彼女らを守りながらとなると相手の数が多すぎる。無理をするには早過ぎるというわけでしばらくおとなしくしておくことにする。 「大使としての扱いを要求するわ」 ルイズは毅然とした態度をくずさずに頭とよばれる男に言い放った。 「貴族派につかないか。あいつらメイジを欲しがってるから、礼金もたんまりだろうよ」 かしらが言った。その声は予想していたより若々しい。ひげがなければずいぶんと若く見える顔をしてるのかもしれない。 「死んでもいやよ」 完二はルイズの体が震えていることに気付いた。怖くてたまらないのだろう。それでも空賊の申し出を拒絶しているのだ。 たいした肝っ玉だ。と完二は思った。 「もう一度言う。貴族派に付かないか」 「つかねえっつってるだろ!」 完二がルイズより早く答えた。ルイズは驚いたように隣に立つ完二を見てくる。 空賊のかしらはじろりと横槍を入れてきた大男を見る。 「お前は?」 「コイツの使い魔だ」 「使い魔?」 疑問符を浮かべるかしらにルイズはさらに言った。 「そうよ。誇り高いトリステイン貴族の使い魔はぜったいに!敵に尻尾を振ったりしないんだから!」 ルイズは完二にちらりと笑みを向ける。完二もにやりとする。 どうやら震えは止まったようだ。 かしらは大声で笑った。ルイズの気丈さを笑ったのかと思ったら、なにやら様子がおかしい。 「トリステインの貴族は気ばかり強くって、どうしようもないな。まあ、どこぞの国の恥知らずより何百倍もマシだがね」 そう言うと彼はなんと黒髪をはいだ。どうやらそれはカツラだったようだ。 驚く完二たちを前に、さらに眼帯を外し、ヒゲもはいだ。ヒゲも作り物だ。 カツラを取りつけヒゲも取るとかしらと呼ばれた男は凛々しい金髪の若者となっていた。 「私はアルビオン王立空軍大将、本国艦隊司令長官……そしてアルビオン王国皇太子、ウェールズ・テューダーだ。さて用件を窺おうか大使殿?」 ルイズ、完二、キュルケ、陽介はポカンとして、ワルドは興味深げに、 タバサはこの状況でもいつもどおりのポーカーフェイスで皇太子を名乗る若者を見つめている。 半ば呆然としたまま、ルイズは尋ねた。 「し、失礼ですが本当に……?」 ウェールズは快活に笑う。先ほどまでのガラの悪い空賊とはまるで別人としかいい用がない。 「無理もないことだ。証拠をお見せしよう」 そう言うと彼は自分の指につけた指輪を外して、ルイズの手をとり、水のルビーに近づけた。 すると二つの宝石は反応しあい、虹色の光を振りまいた。 「この指輪はアルビオン王家に伝わる風のルビーだ。 そして水と風は虹を作る。きみがはめているアンリエッタの水のルビーとね」 「大変、失礼をばしました。アンリエッタ姫より密書を言付かってまいりました」 ルイズは非礼を詫びてから胸ポケットから手紙を取り出し、ウェールズに手渡した。 ウェールズは大切にそれを扱い、読み終わってから言った。 「了解した。大切な姫からの願いだ。しかし今手元に手紙はない。ニューカッスル城まで足労願いたい」 アルビオン王国本国艦隊に存在する唯一の船であるという『イーグル』号は、『マリー・ガラント』号を引きつれ、 アルビオン大陸の下を雲の中でほとんど視界の利かない中を飛んでいた。 空中に浮かぶ大陸アルビオン。その姿を見た陽介と完二、そして合流したクマは言葉を失った。 話には聞いていたが、聞くと見るとでは大きく違うということを改めて認識させられた。 やがて頭上、つまりアルビオンの大地に直系三百メイルほどの穴が現れた。 ウェールズはきびきびした指示を出し、それに熟練の船乗りたちがきびきびした動作で応える。 穴の中をイーグル号が浮かんでいくとニューカッスル城の秘密の港に到着した。 港の中は巨大な鍾乳洞で出来ていて、光でみちていた。真っ白い発光性のコケがあるかららしい。 イーグル号が岸に近づくと一斉にもやいの縄が飛んできた。その縄をイーグル号に結び付ける。 艦が岸壁に引き寄せられ車輪のついた木のタラップが船に付けられた 船を下りると背の高い老メイジが近寄ってきて、ウェールズの労をねぎらった。 老メイジはイーグル号に続いて現れたマリー・ガラント号を見て、顔をほころばせた。 「ほほ、これはまた、たいした戦果ですな、殿下」 「ああそうだ。喜べ、バリー。硫黄だ、硫黄!」 集まった兵たちが歓声を上げる。 「おお!硫黄ですと!これで我々の名誉も守られるというものですな!」 おいおいと老メイジは泣き始めた。感極まったという様子である。 「先の陛下よりお仕えして六十年……。こんな嬉しい日はありませんぞ。 反乱が起こってからは苦渋をなめっぱなしでありましたが、これだけの硫黄があれば……」 にっこりとウェールズは笑った。 「王家の誇りと名誉を、叛徒どもに示しつつ敗北できるだろう」 陽介、完二、クマはウェールズの発言に面喰らった。 「か、勝てんじゃねーの?」 陽介が思わず口を挟んでしまう。 ウェールズが首を振る。そして表情をにこやかなにしたまま、絶望的な現実を告げる。 「反乱軍は5万。一方こちらは300。万が一にも勝利はないよ」 陽介たちは呆然とした。 いくら陽介たちが戦争にかんして何も知らないとはいえ、敗北が必死であることは理解できた。 理解できないのは目の前の人達であった。彼らは死ぬと分かっているのに朗らかに笑っている。 「栄光ある王家の誇りと名誉を、叛徒どもに示しつつ敗北することが出来るだろう」 「栄光ある敗北ですな!武者震いがいたしますぞ。 叛徒どもは明日の正午に攻城を開始すると伝えて参りました。まったく、殿下が間に合って、よかったですわい」 「してみると間一髪とはまさにこのこと!戦に間に合わぬは、これ武人の恥だからな!」 ウェールズたちは心底楽しそうに笑いあっているが、陽介、完二、クマたちはその笑いに共感することができなかった。 完二たちが到着した夜、祝宴が開かれることとなっていたらしい。 完二、キュルケ、クマ、タバサ、陽介たちはそれへの参加を城にいる貴族たちに熱望されて参加することとなった。 祝宴が開かれる直前になったが、ルイズとワルドはウェールズの手紙を受け取りに行ってから未だに戻ってきていない。 広間には人が多く集まっていて騒がしかった。城中の人間が集まったのかもしれなかった。 パーティーの始まりとしてアルビオン国王ジェームズ一世が玉座から立ち上がり、始まりの、そして最後の演説を始めた。 「諸君。忠勇なる臣下の諸君に告げる。いよいよ明日、反乱軍『レコン・キスタ』の総攻撃が行われる。 明日の戦いはおそらく、一方的な虐殺となるであろう。朕は忠勇なる諸君らが、傷つき、斃れるのを見るに忍びない」 王はかなりの老体であった。ごほごほと咳をしてから言葉を続けた。 「したがって、朕は諸君らに暇を与える。長年、よくぞこの無能な王に付き従ってくれた。厚く礼を述べる。 明朝、巡洋艦『イーグル』号が女子供を乗せてここを離れる。諸君らも、この艦に乗り、この忌まわしき大地を離れるがよい」 一人の貴族が大声を上げた。 「陛下!我らはただ一つの命令をお待ちしております!『全軍前へ!全軍前へ!全軍前へ!』 今宵、うまい酒の所為で、いささか耳が遠くなっております!はて、それ以外の命令が、耳に届きませぬ!」 その勇ましい言葉にその場の全員が同調した。 「おやおや!今の陛下の言葉は、なにやら異国の呟きに聞こえたぞ!」 「耄碌するには早いですぞ!陛下!」 老王は目頭を拭い、ばかものどもめ……、と短く呟くと、杖を掲げた。 「よかろう!しからば、この王に続くがよい!さて、諸君!今日は良き日である! 重なりし月は、始祖からの祝福の調べである!よく飲み、食べ、踊り、楽しもうではないか!」 祝宴に参加していた貴族は腹から出した大声で応えた。 それからこの時期に訪れた者たちがめずらしいらしく変わる変わる完二たちを訪れた。 その様子に悲観なところは一切なく、楽しげに冗談を言い、酒を、料理を勧めてきた。 一息ついたところで陽介はクマを半ば無理矢理連れて出て行った。 陽介は話しかけられれば愛想笑いを浮かべていたが、それ以外のときは物憂げな表情を浮かべていた。 死ぬとわかっているのに明るく振舞う人たちを見て憂鬱な気分になったようだった。 完二はその体格に似つかわしい大食漢なので、しばらくは、体格に似つかわしくなく良く食べるタベサと共に祝宴に出た料理を食べていたが、 腹が膨れると陽介同様その場の雰囲気が居づらく感じられ、パーティーが広げられている大広間から廊下へと出た。 完二がしばらく暗い廊下をブラブラ歩いていると、ルイズの背が見えた。 厚い壁が四角く切り取られ窓ガラスを入れるようになっている所に膝を抱え横に座っている。 ルイズは近づいてくる完二に気がつきチラリと目線を向けたが、すぐにそっぽを向いた。 「手紙もらったか?」 完二は当たり障りの無いことを聞いた。ルイズはコクリと頷いた。 何を話せばいいかわからず、互いに何も喋らない。ルイズの背中は月光に照らされている。 コイツってこんなにちっちゃかったのか。 ルイズの後ろ姿を見ながら完二はそう思った。 ルイズが自身よりも二回り以上小さいことは知っている。 だがいつも彼女は肩肘張って自分を大きくしようと見せているのに必死だったように思える。 今の彼女の背中に強がりはない、ただただ彼女の背中が小さく見える。 少し経ってルイズが口火を切った。 「わたし結婚するわ、明日」 「えっ、っと、そりゃおめっとさん……って明日?」 完二は突然のルイズが結婚するという言葉に驚き、それからその予定が急なことに驚いた。 「ワルドがウェールズ皇太子に婚姻の媒酌を頼みたいんだって」 完二は呆れた顔をした。 「なに考えてんだ、あのオッサン……」 「わたしの婚約者にそんなこと言わないで」 いつものルイズに比して鋭い語調とは言いがたかったが、完二は慌てた。 「っとワリい……。にしてもルイズ、いいのか?トシのこたあ言わねえが、相当長いことあってなかったんだろ?」 「わかんない……」 ルイズは気の抜けたような返事をした。 「わかんないっておまえ……」 「ワルドには結婚するっていっちゃったけど、まだ結婚なんてできないわよ。 立派なメイジになれてないし……あんたの帰る方法だって見つけてないし……」 「お前、ちゃんと考えてくれてたのか……」 完二は目を開いて彼の主を見る。 最初に話したっきりその話題になっていないのでてっきり忘れているものかと思っていた。 「何よ、ご主人さまをそんな無責任だと思ってたわけ?」 ルイズは完二に背を向けたままだ。その声にはトゲがあった。 「いや。むしろオマエは責任感あるやつだと思うぜ、オレは」 ウェールズたちが自分たちを欺いたことを思い出す。ルイズは王党派と言えば命が危ないような状況で胸を張って王党派だと答えた。 恐怖で震えているにも関わらず彼女はウソをつくことをよしとしなかったのだ。 融通が利かないというべきなのかもしれないが、あの状況下で真実を口にすることにそれ以上の強さを完二は認めた。 完二の言葉に気をよくしたのかルイズはふふんと薄い胸をそらす。 「当然じゃない」 その無闇に自信満々の態度に呆れながらも完二は悪い気分にはならない。 「ま、オレも帰るまではお前のこと守ってやっからよ」 「昨日もそう言ったけど今日だって何の役にも立たなかったじゃない」 「こ、今回のはノーカンだ!ノーカン!次はちゃんとだ!」 ルイズは完二の必死な弁明に笑い声で答えた。 最近、どうもバツの悪いことばかりだと完二は心の中でごちる。 笑い声を抑え、ルイズは語りかけてきた。声の調子が変わっている。 「ウェールズ皇太子に亡命を勧めたけど、断られたわ」 「そっか……」 「姫さまも望んでいるのに……。どうしてなのかしら……。祝宴も見たわ。どうして、あの人たち、死を選ぶの?わけわかんない」 完二は何も言わずにルイズの隣に座る。完二は窓に背を向けており、その肩にルイズの背中が向けられている。 黙りこくる完二にルイズはさらに胸中のものを吐き出す。 「愛する人より、大事なものがこの世にあるっていうの?生きてこそ、じゃない。死んだら何にもなんないわ。生きてやりたいことをやればいいじゃない……」 「そうだな……」 ルイズは完二の肩を背もたれのようにした。完二は文句を言わない。 彼らがなぜ死のうとするのか完二にも理解できない。たとえ理解できたとしても死ぬことが正しいとは思わない。 いいやつも、悪いやつも、やりたいことをするのも、誰かのためになるのも、罪を償うのも、まずは生きてこそだ。 しかし自分に何ができるというのだ。彼らは彼らにとって最も大切な人であろう年老いた王に言われても城を去ろうとは知らなかった。 自分が言ったところでなんの意味もないだろう。 実際、彼ら全員が逃げる手段もない。明日、非戦闘員を避難させるための船がでるらしいがこの城にいる全員を乗せることはとても出来ないらしい。 どうしようもない問題にぶつかり完二は仲間たちのことを思い出した。この世界に共に来た者たちだけでない。 大人ぶっていながら危なっかしい少女の白鐘直斗、わがままばかり言って騒がしかった久慈川りせ、 活発だけどちょっと打たれ弱かった里中千枝、美人なのにどこかズレた天城雪子、 そしてつまらない面子にこだわって自分を見失っていた彼を変えてくれた大切な先輩。 数ヶ月前、いやほんの一ヶ月前までは事件の渦中にいたというのに全て懐かしいことのように思い出される。 「ねえ、カンジ」 仲間たちに思いをはせようとしていた完二はビクリと肩を震わした。 「な、なんだよ?」 完二にもたれかかっていたルイズは姿勢を変えた。使い魔と横並びになるように座る。 「ねえ、あんたの話して」 「はあ?んな、どーしてだよ?」 「わたしが聞きたいからよ」 ルイズは分かりきったことを聞くなという風だ。その高慢ちきぷりに呆れるが、完二は拒絶せずに話すことにする。ちょうどそのことを思い出していたところだ。 「ま、いいぜ。まずはオレにはすっげえセンパイがいてな……」 完二はルイズに語った。 彼にとって大切な仲間の話をした。自分を変えてくれた大切な先輩や、思い出してみれば少しルイズに似ているような気のする少女や仲間たちのこと、 彼自身も巻き込まれた誘拐事件の話もしたし、取るに足らないバカをやった話もした。 ルイズは時には笑い、驚き、共感もしてくれた。完二はルイズの反応も嬉しかったが、彼のもうすぐ17年になる人生の中で最も濃密だった1年のことを思い出すのも楽しかった。 思えば、話しても誰も信じてくれないような荒唐無稽な話であったため誰にも話したことがないのであった。 その夜、完二は彼の世界の話をし、ルイズは使い魔の話に耳を傾け続けた。 前ページ次ページゼロのペルソナ
https://w.atwiki.jp/gcbr/pages/18.html
キャラクター別SS追跡表 +アマテラス アマテラス +矢島透 矢島透 +ヘザー・モリス ヘザー・モリス +レッドピラミッドシング レッドピラミッドシング +呂布 呂布 +柳生十兵衛茜 柳生十兵衛茜 +飛竜 飛竜 +豪鬼 豪鬼 +リンク リンク +伊達政宗 伊達政宗 +高橋名人 高橋名人 +霧雨魔理沙 霧雨魔理沙 +十六夜咲夜 十六夜咲夜 +三島平八 三島平八 +ダンテ ダンテ +トロ トロ +セリア (ムーンブルクの王女) セリア (ムーンブルクの王女) +ホイミン ホイミン +モリガン=アーンスランド モリガン=アーンスランド +レオン・S・ケネディ レオン・S・ケネディ +クラウド・ストライフ クラウド・ストライフ +火のルビカンテ 火のルビカンテ +リュウ リュウ +桐条美鶴 桐条美鶴 +花村陽介 花村陽介 +里中千枝 里中千枝 +刈り取る者 刈り取る者 +ボンバーマン ボンバーマン +レッドアリーマー レッドアリーマー +ソリッド・スネーク ソリッド・スネーク +ロックマン ロックマン +ワルキューレ ワルキューレ
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/2184.html
P4/S08-087 カード名:力を司る者マーガレット カテゴリ:キャラクター 色:青 レベル:3 コスト:2 トリガー:1 パワー:10000 ソウル:2 特徴:《魔法》・《神》 【自】[③]この能力は1ターンに1回まで発動する。このカードがアタックした時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、あなたは自分の山札の上から3枚を、控え室に置く。それらのカードにクライマックスがあるなら、あなたは自分のクロックの上から1枚までを、控え室に置く。それらのカードにイベントがあるなら、あなたは自分のストック全てを、控え室に置き、このカードをスタンドする。 “力を司る者”として・・・ 最大級の敬意とともに、お相手するわ レアリティ:U ペルソナ4収録 店長の息子 陽介同様、デッキ破壊をしつつ、条件次第で能力が付加していく能力。 ただ、アタック時に3コストという時点で重く、ましてや条件は終盤はキャンセルに回したいクライマックスや控え室に落とせるほど多く積まないであろうイベントと、陽介に比べてかなり厳しめ。 しかもイベントが落ちた際にスタンドする効果は、終盤は重宝とされる貴重なストックが問答無用で水の泡と化すため 追加アタックをするための追加コストと考えても既に3コスト払ってるためかなり割が合わない。 陽介のようにパワーも上がらず、再スタンドした時にカウンターで倒される可能性があるのでバトル相手には注意したい。 そのため圧縮してる場合はなるべく平賀 慶介などで回復してストックを3枚前後に調節したいが、能力発動が失敗する事を考えると無暗に使えば良いとも限らなかったりする。 実用を考えれば、場に展開できるのは2体まで。 イベントが出ることを前提で考えれば、1体目のマーガレットの能力でストック全破壊後トリガー(+1)→2度目のアタックでトリガー(+1)、チャンプアタッカーで攻撃(+1)。 そして最後に2体目のマーガレットで再び3コストを払って能力を発動し、次のターンはストックが2~3枚。 助太刀を備えに持つことを考えれば、やはりCXはストックブースト系が一番だろう。 重たい事には変わりないが、面白い効果であるため使ってみてはいかがだろうか。
https://w.atwiki.jp/footballallstars/pages/26.html
Vol.1 No 券種 名前 適正 C OF DF TE ST SPECIAL SKILL SPECIALSKILL効果 144 GR 遠藤 保仁 MF 9 8 8 8 4 攻撃を彩るマエストロ 145 SP 宇佐美 貴史 MF 8 9 4 4 5 守備ブロックの開拓者 146 ST 平井 将生 FW 7 8 4 3 4 神速のゴールハンター 147 黒 藤ヶ谷 陽介 GK 6 2 2 7 7 最後の番人 148 黒 明神 智和 MF 6 5 7 5 7 中盤の守備職人 149 黒 加地 亮 DF 5 4 6 4 7 鋼鉄の肺を持つ男 150 黒 武井 択也 MF 6 5 6 6 5 戦うハードワーカー 151 白 中澤 聡太 DF 6 4 7 5 4 闘志あふれるクラッシャー 152 白 高木 和道 DF 3 3 7 5 4 冷静沈着なディフェンスリーダー 153 白 二川 孝広 MF 5 6 5 6 5 浪速のファンタジスタ 154 白 橋本 英郎 MF 5 5 5 5 5 知的なランニング Vol.2 No 券種 名前 適正 C OF DF TE ST SPECIAL SKILL SPECIALSKILL効果 ポテ 144 GR 明神 智和 MF 8 7 7 8 8 神出鬼没の潰し役 145 SP 遠藤 保仁 MF 8 8 5 8 5 一撃必中のフリーキック ○ 146 ST 二川 孝広 MF 5 5 6 5 5 空間を支配するボールキープ 147 黒 藤ヶ谷 陽介 GK 5 2 3 6 6 抜群のセービング・テクニック ○ 148 黒 平井 将生 FW 6 6 4 4 6 ハンティング・アンリミテッド 149 黒 イ グノ FW 6 6 3 6 5 炎のドリブル突破 ○ 150 黒 武井 択也 MF 5 5 5 5 6 ナニワの「闘犬」 151 白 中澤 聡太 DF 5 4 6 6 4 跳躍する番人 152 白 山口 智 DF 6 4 5 6 4 正確なビルドアップ 153 白 下平 匠 DF 6 4 5 6 4 ゴールへの架け橋 154 白 加地 亮 DF 6 4 5 4 7 右舷の盾 VOL.3 No 券種 名前 適正 C OF DF TE ST SPECIAL SKILL SPECIALSKILL効果 ポテ 144 NA 川西 翔太 FW 6 6 6 7 5 柔軟なフィニッシュワーク 145 GR 遠藤 保仁 MF 10 9 8 10 9 珠玉のパス 146 SP キム スンヨン MF 7 7 4 8 6 マルチアタッカー 147 ST 中澤 聡太 DF 7 4 7 5 7 ザゲイロ ○ 148 黒 藤ヶ谷 陽介 GK 5 3 3 6 7 セキュリティ・セーバー 149 黒 二川 孝広 MF 5 6 4 6 6 海千山千のレシーバー ○ 150 黒 武井 択也 MF 5 5 7 6 7 ポゼッション・サポート 151 白 佐々木 勇人 MF 6 6 5 5 5 驚異のスプリンター 152 白 加地 亮 DF 6 4 6 8 7 ビルドアップの後ろ盾 ○ 153 白 横谷 繁 MF 4 3 6 5 4 芝生の上のアナリスト 154 白 内田 達也 DF 4 3 5 6 5 天性のリーダーシップ VOL.4 No 券種 名前 適正 C OF DF TE ST SPECIAL SKILL SPECIALSKILL効果 ポテ 144 PT 藤ヶ谷 陽介 GK 8 2 4 6 8 危機を回避する英断 145 GR ラフィーニャ FW 9 9 4 5 6 驚異のブラジリアンストライカー 146 SP 明神 智和 MF 8 4 8 8 7 円熟のバイプレーヤー 147 ST イ グノ FW 8 9 4 6 6 得点請負人 ○ 148 黒 山口 智 DF 6 4 6 6 7 先を見抜く、鋭い視線 149 黒 加地 亮 DF 6 4 6 8 8 パーフェクト・サイドバック 150 黒 武井 択也 MF 6 4 6 6 8 ポリバレントの化身 151 白 二川 孝広 MF 5 6 5 6 5 ランを生かすスピードボール 152 白 中澤 聡太 DF 5 4 6 6 6 浪速のヘディング・マイスター 153 白 下平 匠 DF 5 5 6 7 6 パスサッカーの下支え 154 白 平井 将生 FW 4 6 3 4 4 ストロング・シューター ○ カルビー版オリジナル No 券種 名前 適正 C OF DF TE ST SPECIAL SKILL SPECIALSKILL効果 41 黒 遠藤 保仁 MF 7 7 6 6 8 攻撃を始める合図 2012 第1弾 リアルカード No 券種 名前 適性 C OF DF TE ST プレイスタイル1 プレイスタイル2 プレイスタイル3 プレイスタイル4 144 GR 遠藤保仁 MF 9 6 6 10 8 ショートパス FKシュート ワンタッチパス インターセプト 145 GR 武井択也 MF 9 5 7 9 9 - - - - 146 SP 中澤聡太 DF 4 5 6 4 4 - - - - 147 SP ラフィーニャ FW 5 7 4 5 4 ドリブラー シュート ミドルシュート ラインブレイカー 148 SP 二川孝広 MF 6 7 5 9 2 スルーパス FKシュート ポジショニング - 149 SP 明神智和 MF 9 5 8 7 10 150 ST 藤ヶ谷陽介 GK 6 1 1 3 7 ロングパス - - - 151 ST 藤春廣輝 DF 3 5 4 5 3 ブロック - - - 152 ST 佐々木勇人 MF 4 7 5 5 2 ドリブラー スルーパス ハイクロス グラウンダークロス 153 ST 川西翔太 FW 1 5 3 2 2 シュート ワンタッチシュート フォアチェック ブロック 154 ST 内田達也 DF 1 2 3 1 2 ブロック クリア - - カルビー版オリジナル No 券種 名前 適性 C OF DF TE ST プレイスタイル1 プレイスタイル2 プレイスタイル3 プレイスタイル4 SP 加地亮 DF 9 5 7 8 10 ハイクロス - - - デジタルカード No 券種 名前 適性 C OF DF TE ST プレイスタイル1 プレイスタイル2 プレイスタイル3 プレイスタイル4 353 黒 遠藤保仁 MF 6 5 5 8 6 ショートパス FKシュート ワンタッチパス インターセプト 354 黒 武井択也 MF 6 4 5 7 7 - - - - 355 黒 中澤聡太 DF 3 4 5 3 3 - - - - 356 黒 ラフィーニャ FW 3 6 3 4 3 ドリブラー シュート ミドルシュート ラインブレイカー 357 黒 二川孝広 MF 4 5 4 7 2 スルーパス FKシュート ポジショニング - 358 黒 明神智和 MF 6 4 6 5 8 359 白 藤ヶ谷陽介 GK 4 1 1 2 5 ロングパス - - - 360 白 藤春廣輝 DF 2 4 3 4 2 ブロック - - - 361 白 佐々木勇人 MF 3 5 4 4 2 ドリブラー スルーパス ハイクロス グラウンダークロス 362 白 川西翔太 FW 1 4 2 1 2 シュート ワンタッチシュート フォアチェック ブロック 363 白 内田達也 DF 1 2 3 1 2 ブロック クリア - - 2012 第2弾 リアルカード No 券種 名前 適性 C OF DF TE ST プレイスタイル1 プレイスタイル2 プレイスタイル3 プレイスタイル4 BD 今野泰幸 DF 8 5 8 6 10 GR 加地亮 DF 8 4 7 7 10 SP 遠藤保仁 MF 9 6 7 9 8 ST 藤ヶ谷陽介 GK 7 1 1 2 9 ST 中澤聡太 DF 5 5 7 4 4 ST 倉田秋 MF 5 7 4 6 3 編集
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8444.html
前ページ次ページゼロのペルソナ ルイズ、その使い魔完二、そしてなぜかクマまでトリステインの王女アンリエッタから依頼を受けた次の日の早朝。 トリステイン学院は人の肌を冷やす空気に覆われている。 そしてその肌寒い空気に晒されているのはルイズたちだけではなかった。 「クマはいいとして何であんたらもいるのよ!」 ルイズは頬をヒクヒクさせながら彼女の同行者のリストにはなかったものたちを怒鳴りつける。 ルイズの怒声を浴びているのはキュルケ、陽介、タバサたちだ。 朝早くから出かけようとしてみればいつの間に彼女らも合流していたのだった。 キュルケはしれっとして答えた。 「あら、クマはわたしの使い魔なのよ。クマが行くならわたしもというのは当然じゃなくて?」 「いやよ、あんたなんか連れて行くなんて!大切な任務なんだから!というかそれじゃあタバサたちは理由がないじゃない!」 ルイズはぎゃいぎゃいと吠えるように言うがキュルケはそれを流している。 一方で完二はクマと陽介に尋ねた。 「わかってんのかよ。内ゲバでドンパチしてて、マジでヤベえトコなんだぞ……?」 心配そうに尋ねられるが、クマは毅然として答える。 「完二は仲間だから。仲間を助けるのに理由なんていらないクマ。 それに完二は責任感が強いから絶対ルイズちゃんをほっておかないクマ」 「クマ……」 昨夜のふざけた様子とは天と地の差である。なにもお姫さまに撫でられたいから言ったわけではなかったのだ。 「ま、そう言うことだ。水臭いことは言いっこなしだぜ」 「センパイ……」 クマに続いて当然だというふうに答える陽介。完二は二人の友情に感謝した。 「おっ、なんだ?もしかしてお前感動して泣いてんのか?」 「バッ、そんなんじゃねえよ!」 陽介とクマは照れ隠しで怒る完二を笑った。 その様子をキュルケも見ていた。 「ま、つまりわたしも同じ理由ってことね」 「同じってなによ?」 キュルケがルイズを指差して言う。 「友達を助けるのに理由なんていらないってことよ」 ルイズは意味が分からないという顔からその言葉を理解するにつれ赤い顔にしていった。 「な、な、誰が友達だっていうのよ!?そんなのありえないんだから!」 ルイズを尻目にキュルケはタバサを振り返った。 「というわけで完全にわたしの個人的な理由だからあなたは付いて来なくていいわよ」 そう言われたタバサもキュルケを指差し「友達」と短く言った。 キュルケはその言葉に感激したようで、大きな胸で小さな友人を抱きしめた。 「それじゃあ、みんな覚悟は決まってるようだな?」 陽介は全員の顔を巡り見た。渋い顔を浮かべているのはルイズだけであった。 「それじゃあ、みんな行こうぜ!」 三つの声と一つの頷きが答えだった。 ルイズが「なんであんたが仕切るのよ」と文句を言ったが、彼女ももうこれ以上追及するのはやめたようだった。 しかし、それから数分後。 「イヤだクマー、脱がせないで-!セーラー服を脱がさないでー!」 「ワガママ言わないの!ていうかセーラー服って何よ?」 ゴネているのはクマで、そのクマをキュルケがたしなめていた。 何を争っているのかといえば、クマがその着ぐるみを脱ぐかどうかであった。 今回の移動手段はこの世界で最も一般的な移動手段である馬である。 使い魔たちは一人では馬に乗れないのでそれぞれ主に同乗することにしたのだった。しかしクマの丸い体と短い足ではそもそも馬にまたがれない。 キュルケはクマの中に人がいることを知っているので、脱げといっているのである。 しかしクマは意外と強情であった。 ちなみにクマの中に人がいることなど知らないルイズとタバサは、脱ぐ……?と不思議に思っているようだった。 「そんなに短い手足でどうやって馬にまたがるの?落馬し放題よ」 「んーでもでもこれはクマの一部クマ。それに危ないところに行くっていうならやっぱりこの毛皮を着てないと……」 クマが言うのは戦いの時は常にキグルミを来て戦っていたという。 クマの話を聞いた限り、これからの旅路は一筋縄でいかないほど危険なものとなるだろう。ならば戦い慣れた格好をやめさせるべきではないだろう。 キグルミを着て戦うなどバカげているかもしれないが、バカげているほど体の感じが変わるということであり、 本人が拒否する以上、戦いにおいて決して看過できる問題ではないのかもしれない。 もしや、もっと実用的な問題で鎧代わりになっているのかもしれないが…… 「そうは言っても馬じゃ無理よ。何か大きな幻獣でもないと……」 その時、どこからかやってきた影が6人の前の地に降り立つ。 その影はグリフォン、鷲の頭と前足、ライオンの胴体と後ろ足を持つ幻獣であった。 その背にいる青年がまたがっている長い髪をして、ヒゲを蓄えているが若く、その顔はハンサムと言っていい。 その男はグリフォンの背から喋りかけてきた。外見を裏切らない耳どおりのいい男の声だ。 「久しぶりだねルイズ!さあ、ラ・ロシェールまで僕のグリフォンに乗って行こう!」 魔法学院の生徒と使い魔たちはその男とまたがっているグリフォンを見る。 「あら」 「クマ」 「すっげ」 「さすが魔法の世界」 「ワルドさま」 ルイズ以外はちょうどいいところに……という顔を浮かべた。 ワルドは妙な視線が集まるのを感じて首をかしげる。 タバサが呟く。 「大きな幻獣」 「むっほほーい!すっごいクマー!風のようだクマー!」 「はは…喜んでもらえてなによりだよ……」 はしゃいでるクマと乾いた笑いをしている魔法使いが乗っているのはグリフォンだ。 その足は馬より速く、風のように駆けるというのに、グリフォンの手綱を取る騎士――ワルド子爵はどんよりと気が重そうであった。 彼らの乗るグリフォンの後ろには三頭の馬が続いている。 一頭はキュルケが一人乗っている。別の一頭にはルイズが手綱を取って抱きつくようにして完二が乗り、 最後の一頭にはタバサと陽介が乗っている。無論、馬を操っているのはタバサである。 学生とその使い魔たち加わったワルド子爵はアンリエッタが推した信頼でき腕の立つ魔法使いだという。 ワルドはトリステイン王家直属の魔法衛士隊の隊長であり、ルイズの許婚であるのだ。 実力と信頼において、死地に行くルイズと共に行かせるならこれ以上の者はないというものであろう。 そしてワルドが面白くなさそうにしているのもこれに起因するのであろう。 彼は最初、許婚であるルイズをグリフォンの背に乗せようとしていた。 それがなぜか現在、彼と共にグリフォンの背にあるのはクマという謎の生物――少なくとも熊ではない――なのだ。 ワルドの機嫌がよくないのも当然と言っていいだろう。 ところでアルビオンに向かうはずの彼らは現在トリステインの首都に向かっている。 アルビオンに向かうならラ・ロシェールを訪ねるのが通常の旅路である。 ルイズたちもそれから大きく外れるつもりはない。ただ少し寄り道をするだけである。 王都へと立ち寄る理由は武器を買い求めるためである。当然、魔法使いであるルイズたちの武器ではなく、彼女たちの使い魔の武器だ。 ペルソナ能力があっても危険なところに行くならば武器は必須であるというのが完二たちの主張であった。 ルイズたちもこれから向かうところがどれほど危険かわかっているのでそれを了承した。 学院を出ておおよそ3時間して都に着いた。 武器を買い求めにルイズたちは武器屋へと向かったが、ワルドは一人自分達の乗ってきた グリフォンや馬を見張るため残された。ワルドは溜息を吐きながら彼らを見送った。 ワルドに馬たちの世話を頼んで6人はトリステインの城下町を歩いた。ただし、完二は腰を抑えながら。 「あーヤッベ。マジいってえ……」 完二は歩きながら腰をさする。今まで一度も馬に乗ったことのない完二にとって馬で三時間というのは過酷過ぎたのだ。 最初はみっともないやら遠慮やらで馬の上でルイズに抱きつくのも遠慮がちだったが途中からそんな余裕はなくなったほどだ。 「数時間くらいならマシだろ。俺なんて数日間も馬に……イッテ!」 陽介は奇声を上げた。背中をタバサにつねられたからだ。 そういえばこのことは話してはいけないんだったっけ?と思い出し、つねられた背をもみつつもそのまま腰ももむ。 数日間の乗馬で慣れたとはいえ痛いものは痛いのだ。 「あ?ナンか言ったスか?」 「いいや、何でもねえ……。つかやっぱ腰痛てえし……」 「んもう、二人ったら本当に軟弱なんだからクマを見習うクマ」 自身で言うとおりクマの動きは完二や陽介に比べはるかに軽快であり、乗馬の疲れは見られない。 「テメーはキグルミなうえ、グリフォンなんてデカい背中にのってっからだろうが!」 陽介の反論にクマはやれやれとクビを振る。 「やーれやーれ、実際にのってみてもないのに……。ヨースケったメメしいクマ」 「じゃあ、お前乗ってみろよ!俺がお前のキグルミ着てやっから!」 「ちょっと静かにしなさい!」 ルイズは口論する陽介たちを一喝した。 「ここは城下町なのよ、変に目立たないで」 ルイズに言われたために使い魔たちは静かにすることにする。 そして口論をやめたのでそれまで気にしなかった周りを見渡す。人がいっぱいいて騒がしい。これだけ騒がしいなら多少騒いでも目立つこともないように思える。 「にしてもせめえ道だな。もうちょっとなんとかなんねえのか?」 それは使い魔たち全員が思っていたことだ。この世界に来る前に住んでいたのも田舎町だったのでそれほど大きな通りはなかったが、それよりもここは狭い。 「狭いですって?ここはトリステインで最大の通りよ」 聞き捨てならないというふうに言い返す。 完二はこの世界の町はこんなもんかと思い、陽介は以前見たガリアの首都はもっと大きかったと考えた。 この間の任務に関係のあることを言えばまたつねられるかもしれないので考えただけで、口には出さない。 6人で道を歩いて行き、完二たちが狭いと感じる表通りよりもさらに狭い路地裏に入ったところに武器屋はあった。 店内はいかにも武器屋という感じの手入れの入っていない店だった。ゲームに出てきてもおかしくないだろう。そこで彼らは何を買うか話しあう。 「あなたどんな武器を使うの?」 「んーとねー、こう、手に付けて、殴ったり斬ったりするやつ?カッコよく言うならベアークロー!みたいな?」 「お金あんまりない」 「心配すんな。ナイフ二本あればいいからさ」 「あんたは何使うのよ?」 「盾だ」 数分後にキュルケはクマがいうような鉤爪がなかったので手甲を、タバサは陽介に二本のナイフを買い与えた。 キュルケは潤沢な資金があったがクマの要望に応えられる物が少なくその中で最も高いものを買った。本来は防御用らしいが、代用できるだろうという判断だ。 それに対してタバサは給金を本で使い果たしているため資金が少なかったが、それで買える中で最も実用的なものを使い魔に見繕った。 その二組は支払いまで済ませたが、最後の一組はどのような武器を買うかすら決めていなかった。というより、そのことで言い争っていた。 「だからオレの得物は盾だっつってんだろ!」 「盾が武器って何よ!却下よ、そんなの!みっともない!」 キュルケが呆れたというように肩をすくめた。二人とも言い争い始めて数分以上。よくもそんなに大音声を続けられるものだ。 面倒なので割り込みたくないと陽介は思っていたが、自身の武器をすでに買ってしまったために二人を仲裁しなければいけなくなってしまった。 タバサは我関せずだし、クマは頼りにならない。そしてキュルケはどうぞ、というふうに手のひらをこちらに向けている。 「おい、お前ら……」 「おい、そこのデカブツと桃色髪!騒ぎてえってんなら外へ行きな!うるさくて辛抱ならねーや!」 陽介が二人に声をかけようとすると、それより早く別の声が二人を怒鳴りつけた。 「んだとコラア!」 「いったい誰よ!」 二人、いや6人の視線は声がしたほうへと向けられた。そこには安いつくりの剣が雑多に摘まれているだけで声の主は見えない。 「テメエ、姿見せろや!」 「見せてるじゃねーか」 その声は驚くべきことに剣の山から聞こえてきた。 完二は気付いた。その声が一つの剣から発せられていることに。 「んな、まさか……」 信じられないとばかりにサビの浮いたボロボロの剣を手に取る。 「何がまさかなんでい?」 完二の考えは正しいことが証明された。 みな驚いたように完二の手に握られた剣を見つめた。 「この世界の剣ってしゃべんの!?」 「インテリジェンスソード……」 タバサはポツリと呟く。 店主が説明を始めた。 「はいインテリジェンスソードでございまさあ。ただ口が悪いもので……もし買うなら安くしときますが」 「誰が買うかってーんだ、こんなモン」 「お前俺を買え」 完二が購買意欲を否定したというのにその喋る剣は自分を突然売りつけた。 「はあ?何でオレがオメーみてーなボロいのを買わねーといけねーんだよ」 「そりゃお前が使い手だからだ。まったくおでれーた。お前さんみたいなのが使い手とはな……」 「なーにワケわかんねーこと言ってんだオレは剣なんか……」 「買うわ」 完二の言葉を途中で潰したのはルイズであった。 「っておいルイズ!」 「うるさいわね、いいじゃないその剣買って欲しいらしい、安いらしいし」 「だーかーらー俺の武器は盾だって……」 「誰のお金だと思ってるの?」 うっ、と完二は言葉に詰まる。完二はこの世界においては当然のごとく無一文である。 なので完二の出費は全て主であるルイズから出るのだ。強く言えるはずがなかった。 ただルイズ自身、お金に困っているわけでもないので、安くてボロい剣を買い与えようとするのは よく口答えする完二へのしつけの意味もあったのかもしれない。 「どうしても盾が欲しいって言うのなら自分で稼ぐことね」 言い捨てるとルイズは完二に背を向けて店の主人に支払いを済ませた。 勘定を済ませる主の背に何も言えない完二にその手にある剣は景気のいい声で語りかけてくる。 「よろしくな、相棒」 「うっせ」 完二の返事はたった今彼の持ち物になりつつある剣よりも景気が悪い。 「それにしてもまさか、こいつが……いや、こいつらが4種目の使い魔とはな……あいつらに対抗できんのか……?」 デルフリンガーがポツリがなにやら呟いた。 「あ、なんか言ったか?」 「いいや、独り言だ。気にすんな」 ペルソナ使いたちの胸には力の証明であるルーンが刻まれている。 前ページ次ページゼロのペルソナ
https://w.atwiki.jp/persona4/pages/81.html
チャート 8月 日 曜 天気 イベント 自由行動 1 月 曇 冷蔵庫にホームランバー(効果,時間経過なし) 昼/夜 2 火 晴 昼/夜 3 水 晴 あいから電話(条件 あいコミュを発生させている)りせと若干修羅場のような感じになる/あいのみ好感度♪×2上昇 昼/夜 4 木 晴 四目内堂書店 「弱虫先生、転職する」が買えるようになる 昼/夜 5 金 晴 小西から誘いがある(条件 小西コミュ発生させている)。小西,完ニor綾音との好感度♪×2上昇(太陽コミュが結実なら完二。完二コミュ未発生の場合小西の好感度のみ♪×2上昇) 昼/夜 6 土 雨 昼/夜 7 日 晴 時価ネットたなか 聖騎士のヨロイor松雪包丁セット 昼/夜 8 月 晴 あいから電話(条件 あいコミュを発生させている)あい,陽介の好感度♪×2上昇冷蔵庫にお酒(お酒は20歳になってから!) 昼/夜 9 火 晴 依頼27開始 昼/夜 10 水 晴 一条から電話。(一条コミュのランクが5~6の場合発生しないので注意)「THE茶道」が貰える運動部、菜々子の好感度♪×2上昇 昼/夜 11 木 雨 昼/夜 12 金 雨 ボイドクエストタイムリミット 昼のみ 13 土 曇 事件解決のお祝いで堂島親子、足立と寿司ボイドクエスト最終章に新ボス出現 再度1階から上る必要がある 昼のみ 14 日 晴 陽介(魔術師),雪子(女教皇)コミュ不可 時価ネットたなか 木製バット、長寿サプリx2orせがき米x6お清めの水x4 昼/夜 15 月 曇 陽介からのバイト援軍要請。選択肢は出現しますが、どちらを選んでも強制参加になる千枝と陽介の好感度♪×4上昇後、20日までスキップまた、1学期期末テストの成績が「下から数えた方が早い」の場合、代わりに補習イベントになります。知識大幅UP,りせ 完二の好感度♪×4上昇後、20日までスキップ。当然バイト代は貰えません - 16 火 晴 ジュネスでのアルバイト - 17 水 曇 ジュネスでのアルバイト - 18 木 晴 ジュネスでのアルバイト - 19 金 晴 ジュネスでのアルバイト終了 バイト代40,000円入手 - 20 土 晴 夏祭り 選択肢1 似合ってるで菜々子の好感度♪×1上昇 選択肢2 選んだ人の好感度♪×1-3上昇 - 21 日 晴 夏祭り前に文化部女子・海老原あいに誘われる(条件 結実の場合 ランク1,2もしくは恋人関係のMAX 綾音の場合 ランク3以上 あいの場合 ランク3以上)2人で行った場合、誘われた相手から「THE 神道」を貰うお参りの効果は 学業成就→知識UP お金→10000円入手 仲が深まりますように→相手の好感度♪×3上昇誘いを断った場合(この場合本は貰えないので注意)選択肢 A.1人で祭りに行く(1人の場合のお参りの仲が深まりますようには女子コミュ全員の好感度♪×1上昇B.家で休む→何もなし 22 月 晴 冷蔵庫にメモ(意味なし)依頼24,28開始 昼/夜 23 火 晴 選択肢 菜々子の宿題を手伝うかどうか(見てあげる場合、菜々子の好感度♪×3上昇。また、29日までの夜行動が強制で勉強を手伝うになります。さらに戦闘参加メンバーが家に来て好感度が上がります。) 昼/(夜) 24 水 晴 四目内堂書店 「我は漢、そして神」発売。机で夏休みの宿題をするかどうかの選択が出来る。知識3回up。宿題手伝い 夜にクマ 陽介が来る。正義 魔術師♪2up 昼/(夜) 25 木 雨 宿題手伝い 夜に雪子 千枝が来る。女教皇 戦車 正義♪2up 昼/(夜) 26 金 曇/晴 千枝から誘い(コミュMAXだと誘い無し) 菜々子の感想文「幸せじゃない」で♪1up 昼/(夜) 27 土 雨 宿題手伝い 夜にりせ 完二が来る。恋愛 皇帝 正義♪2up 昼/(夜) 28 日 晴/曇 りせから電話。菜々子の宿題中の質問の答え「オス」で♪1up 昼/(夜) 29 月 雨/曇 昼、夏休みの宿題を放置してるとこの日に強制的に机に向かわされる。菜々子の宿題を手伝っていた場合は、この夜まで夜行動不可27日の天気を聞かれる。答えは夜雨止んだ。正解で♪1up。 (夜) 30 火 晴 冷蔵庫に塩辛(勇気UP、時間経過無し) 昼/夜 31 水 晴 自宅でスイカ祭 - 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
https://w.atwiki.jp/magoriatcg/pages/1545.html
野々原 雛桜(ののはら ひなざくら) 野々原 雛桜 キャラクターカード 属性:穏 使用代償:[白] MHP:500 [武]:200 [敏]:300 [知]:300 [器]:300 [穏]:300 作品名:向日葵の教会と長い夏休み 特殊能力1:重症なファザコン 使用代償:[HP-100] このキャラの好きな能力値1つに+200武-100する。(1ターンに1回まで宣言可能) 特殊能力2:家族会議 使用代償:[赤白] ターン終了時まで、持ち主が相手のアイテム1枚は効果を失う。(1ターンに1回まで宣言可能) 「働いてる陽介のこと、見たくなって。 ……ほら、昇進したって言ってたから」 「それは陽介が、人前で着ちゃイケナイって言ったからでしょう?」 Version/カード番号 Ver.12.0/1023 レアリティ R/SK/サイン コメント コメントの入力。必須ではない。 エースにする時は エース使用時の使い方を入力。必須ではない。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8655.html
前ページ次ページゼロのペルソナ 愚者 意味…天才・落ちこぼれ ぼんやりと薄暗い世界に彼はいた。 ここはどこだろうか――? 「お久しぶりですな」 闇の中でも際立つ黒いスーツを着た長い鼻の老人が姿を現した。いや、もともとこの世界にいたのであろうか。 「突然、お呼びたてして誠に申し訳ない。とはいえ、私も一度お送りしたはずの客人を呼び立てるのは初めてなのです」 老人の動作は穏やかだ。小柄な体にしては長い指が空間の中で揺れる。 「さて、あなたのご友人はまことに奇妙な運命の中にあるようです」 失踪したという仲間たちのことを言っているのであろうか――? 「彼らは濁流のような運命の中で絆を築いているようです。フフッ、かつてのあなたと同じように」 興味深い――彼は血走った目とは対照的に静かに笑う。 「彼らの元に向かうことは世の理を曲げるが如き行為。だがあなたたちなら必ずや成し遂げられるでしょう。 あなたの絆を、彼らの絆を信じることです。そしてその時、あなたは新たなる世界に出会うでしょう」 彼にまとわりつく薄ら闇はやがて何もない暗闇に姿を変えていく――。 アーハンブラ城は1000年も昔エルフによって作られた幾何学模様と共に長い歴史を刻む建造物である。 それはかつて人間とエルフの戦いを臨んでいたが、城砦の小ささから軍事的価値は低いと判断されてここ数百年は丘の下に生まれた交易地の発展を見下ろしてきた。 エルフの作った神秘的な模様を持つ城を臨むことのできる交易地点……それがアーハンブラ城とその城下町の存在意義であるはずだった。 しかし現在、そこにはガリア、トリステイン、ゲルマニアなどの多国籍軍が居座っていた。 軍事拠点となり、もともと大きくはない城下町は町周りに張られたテントによってその面積は膨れ上がっており、 活気は常よりも大きいものの、今街を包んでいるのは商魂たくましくサクセスを望む商人たちが張り上げる声ではなく、鎧と剣、盾の金属音だ。 ハルケギニアの各国の軍事力が今、アーハンブラ城に集結していた。 それは虚無の後継者であるルイズがその場所をジョゼフ――正当な虚無の後継者との戦いの場所と感じ取ったからである。 ルイズにもなぜわかるかはわからない。 ただ正当な虚無の担い手が暴走したときのために生まれた者としての力がそれを教えるのだ。 陽介やキュルケなどは、だったら使い魔たちを呼び出すための聖地の場所がわかったほうが面倒がなくていいと言ったが、 聖地の場所はルイズにもわからなかった。 デルフリンガーが言うには、正当な虚無の後継者が使い魔たちを所有することまでを妨害してはならないようにと始祖ブリミルが考えたためであるという。 確かに正当な後継者が暴走する可能性と同様に、その暴走を止めるために生まれた虚無の担い手が暴走する可能性はあるのだから筋は通っている。 遥か昔の人間に6000年後のことを予想しろなどどだい無理な注文であろう。 たとえそれが現代で窮状に陥ってる者たちは納得出来ないことだとしてもそれでも遥か昔の人間を頼りには出来ない。 自分たちを救えるのは自分たちなのだから。 アーハンブラ城はもともと城砦の小ささから軍事的価値が低いとみなされた場所であり最近ジョゼフによって改修されたものの大きさは変わっていないので、 ハルケギニア中から集まってきた軍を全て収容することなどできるはずなどなかった。 なのでアーハンブラ城で寝食を行えるのはガリア女王シャルロット、トリステイン女王アンリエッタなどを筆頭とする階級の高いものであった。 しかしそのアーハンブラ城で、高い地位どころかそもそもこの世界において存在するはずのない男が食事をとっていた。 「ん、これうめえな」 「そうですか。よろしければおかわりもありますよ?」 「おう、めいっぱいよそってくれ」 完二はスープ皿を給仕に渡した。貴族でもなんでもない彼がアーハンブラ城で食事を取っているかというと彼がルイズの使い魔だからである。 ルイズはこの世界の危機を教え、ハルケギニア各国に軍事的協力体制を築かせた、始祖の力を受け継ぐものと認識されている。 現在ではジョゼフに対抗するためガリア首都で揃って戴冠したシャルロット、アンリエッタ両女王と並んで、ハルケギニア軍の象徴的存在である。 そうでなくともルイズはトリステイン指折りの貴族ヴァリエール家の者だ。 その使い魔である完二がアーハンブラ城で寝床を確保できたのは当然であった。 もっとも流石に個室をとるほどの余裕はあるはずもなくルイズと相部屋なのだが。 現在、食事を共にはしていないものの、陽介、それとゲルマニアにおいて名家であるキュルケとクマもアーハンブラ城に寝床を確保している。 「はい。おまちどうさま」 メイドが空になったスープ皿を満たしテーブルの上におく。 完二に親しげに話しかける黒髪の少女は、トリステイン魔法学院のメイドであるはずのシエスタであった。 彼女は貴族や兵士たちの世話人として従軍したのだ。 城下町の外でテントを張っている軍人たちの世話に回る可能性もあったが タバサやルイズなどと面識のあった彼女はアーハンブラ城にて勤めるように言われたのであった。 「いーいにおいだぜ」 完二は目の前に出されたスープを勢いよくすする。 「今日もミス・ヴァリエールは一緒じゃないんですね」 「おお。あいつ今も寝てんぜ。なんか寝んのがおせえみてえだな。 最近、部屋にこもってるしオレが部屋に戻ったらなんか隠すし……コソコソなんかやってのか?」 「何の話よ?」 「うおっ!?」 いつのまにかルイズが完二のそばに立っていた。完二もシエスタも驚いた。 「お、おはようございます。ミス・ヴァリエール。食事を持って来ますので……」 「必要ないわ。姫さま……いえもう女王さまね。アンリエッタさまとタバサのところに行くわよ」 ルイズは完二の二の腕を掴んだ。 完二は思わず立ち、そのまま食べかけの食事を残して食堂への入り口へと連れて行かれるがままになってしまう。 「オイ!まだオレ全部食ってねーって!」 「今はそれどころかじゃないわ」 「んだよ、いったい?」 ルイズが振り返った。ピンク色の髪がその髪質と同じくウェーブを描いて大きく揺れる。真剣なまなざしがそこにはあった。 「ジョゼフの使い魔たちが来るわよ」 エルフが住まうサハラの地。ゲルマニアとガリアの東方に位置する大規模な砂漠地帯がそれだ。 無限砂塵の中にシャイターンの門は存在した。 シャイターンの門は名前のように門が砂漠の中にぽつんと存在するわけではない。 シャイターンの門とは始祖ブリミルが使い魔たちを招くゲートを開く場所でありそこに何が存在するわけでもなく 普通の人が見れば広大に広がる砂漠の中でそこだけを区切ることなどできないだろう。 ガリア東部、ちょうどアーハンブラ城から東の地点に一人の人間と一人のエルフがいた。エルフはビダーシャル、人間はジョゼフである。 「まさか、我々の“聖地”がこんな近くにあったとはな。驚きだぞ」 「もともとはお前たちが領土と呼んだものだな。数千年前に我々が所有するようになっただのだ。 それから貴様らは聖地奪回などといいながら、まるで見当違いのところを攻め、アーハンブラ城を拠点とすることはなくなった。 聖地などといいながらそれがなんなのか、どこにあるのかすら知らないとは蛮人とは度し難いものだ」 ジョゼフは、ふふんと鼻で笑った。 「おれに献上するためにわざわざ人間から奪い取って管理していてくれたのか?殊勝なことだな」 ビダーシャルは不快げに顔を逸らした。 「ネフテスの方針が変わったのだ」 「お前らの国土に隣接する場所に生息する使い魔どもを人間の手に任せようというのだろ? それで人間を襲わせようとするのだから全くエルフとは利口な生き物ではないか。 そして人間たちと戦わせて弱った使い魔たちをお前らは一掃するつもりか?」 「答える必要はない」 「まあいい。とりあえずお前たちの願いどおり人間たちの国を攻めてやる。そうでなければおれはエルフに遣わされた暗殺者に殺されてしまうからな」 ジョゼフは唇をゆがめて笑いながらビダーシャルを見遣った。エルフは黙して肯定も否定もしない。 そうだろう。お前はおれがこいつらでサハラを征服しようとすればすぐにでもおれを殺す気だろう?そうに決まってる。 だが構うものか。おれは嘆き悲しみたいのだ。 ならば征服するならわけのわからぬエルフなどより人間を滅ぼすほうがよっぽどいい。 だからジョゼフはアーハンブラ城で大規模な軍隊が待ち構えていると知っていてもそれを避けて進軍するようなことはしない。 むしろそれを望んでいるのだ、始祖でも誰でもなく彼自身の意思で。 そうであるからこそハルケギニア中から軍が結集するのを待った。 それと戦うことこそがジョゼフにとって好ましいのだ。戦いといえない一方的な虐殺になるだろう。 人間が斬られ、踏み潰され、焼かれ、死ぬ。 それこそがジョゼフの見たいものだ。 ジョゼフは空を見た。空の青でも、雲の白でもなく視界に映るのは黒ずんだ赤。 にぶい炎の色をした鱗を持つ火竜が空を埋め尽くしている。 視線を下げても砂漠だというのに地平線は見えない。 ジョゼフの周りに立つものは一体で数百の兵でさえかなわないであろう装甲と運動量を持つヨルムンガント、 全身を鎧のような装甲で覆いながら疾風の如き働きをするヴァリヤーグの大軍。 それらは全てのジョゼフの力だった。 ジョゼフは万の使い魔という途方もなく巨大な力で、人間たちを滅ぼすという想像を絶する悪行をなそうとする。 それは全てただ一粒の涙を流したいというささやかな夢をかなえるためだった。 「さあ、進軍だ」 号令というには静かな声。 主の言葉のもと、空を、大地を埋め尽くす使い魔たちが歩み始めた。 アーハンブラ城の東にハルケギニア混成軍が展開していた。 兵達はエルフたちの住まう土地に向かい、横列の分厚く横に長い陣形を組んでいる。 そのちょうど中心に当たる部分にルイズたちはいた。 彼女のそばに立つのは使い魔カンジ、キュルケとその使い魔クマ、そしてタバサの使い魔陽介と彼の補佐官として付けられたカステルモールである。 彼はタバサがトリステインで新王としての宣言をして最も早く駆けつけたメイジだ。タバサに心酔しており、陽介やイザベラ以外ではタバサに最も近い臣下である。 タバサも共に戦いたがったがガリア王が戦列の中に加わるなど許されるはずもなく、戦陣の後方でアンリエッタと共にいる。 ルイズは何かを感じ取ったようにさっと正面を見据えた。 「来たわ」 5人の視界に最初に入ったのは真っ赤な点だった。 「うわ……」 陽介が思わず、といった様子で呻く。それはその点が目に見えて数を増やしているからだ。 そして地平線からハケで縫ったように空の一部を赤くぬりあげ、こちらへ迫ってくる。 そしてさらに空気と地面が震え始める。それは巨大な物体が動くものと大量の兵が地面を叩いて生じる空気と地面の振るえだった。 ヨルムンガントとヴァリヤーグは混成して歩んで来る足音だ。 しかもそれらの後ろはまだまだ続いており、視界に入るそれらの数は増える一方だ。 兵たちにどよめきが生まれ、明らかな同様が走る。 兵たちの中で実際に火竜、ヴァリヤーグ、ヨルムンガントと戦ったものはいないのだ。 彼らには数に頼んで気を大きくしていた面もあった。 しかし初めて見る圧倒的な怪物というものは数というものにたいした意味を持たないことと思い始めた者もいただろう。 「これ以上待つわけにもいかないわ。早くあいつら落としちゃいなさい」 「おおよッ!」 完二、陽介、クマの眼前に金色の光を放ちながらカードが現れた。そして発する。 「「「ペルソナ!」」」 雷が、氷結が、疾風が異形の怪物たちを薙ぎ払い――ハルケギニア史上最大の戦いは幕を切って落とされた。 兵士たちは弓を放ち、槍を持って勇敢に戦い、数多くのゴーレムが敵を攻撃し、魔法が敵を焼き、切り裂く。 砂埃が舞いながらも熱気立つ戦場の中を陽介は駆け抜ける。カステルモールと数十の魔法使いが彼に続く。 突如突き出された槍を前転して回避。そして起き上がりながら槍を突き出し無防備になったヴァリヤーグのわき腹にナイフを突き立てる。 「大丈夫ですか、ヨースケどの!」 「あ、心配ないっすよ」 動かなくなった鎧からナイフを抜きながら片手を振って焦ったカステルモールに応える。 戦局としては押しているが、さきほどからこのようなことがたびたびだ。 もともとヴァリヤーグ・火竜・ヨルムンガンド相手に密集陣形は意味をなさない、 むしろいい的になるだけだと一人一人の動きを制限しないように広めの配置を兵士たちにさせている。 だから最も小柄で機動力の高いヴァリヤーグが陣形に浸透してくるのはしょうがないことであり、それも多い数ではない現状では大きな問題にはならない。 そして何よりまだヨルムンガンドや火竜の戦陣への侵入は許しておらず戦列に大きな混乱は起きていない。 戦場の最前線に視線を送ると、まさにその時巨大な土のゴーレムがそれより巨大な鉄のゴーレムによって投げ飛ばされてきた。 「うぉっ!?み、みんな逃げろーーー!!!」 陽介が言うまでもなく巨大な土人形が吹っ飛んできたのを見た兵やメイジたちは逃げ出した。 横っ飛びをした陽介の近く、まさに先ほどまでたっていた場所にゴーレムが地面をえぐり突っ込んできた。 「ぺっ、うえっ、くそあぶねえな」 思いっきり食べてしまった土を吐き出す。 そしてハッと気付く。この質量を投げた怪物ゴーレムが戦列の中に食い込んできたことを。 「クソッ、ペルソナ!」 スサノオの放つ光弾をヨルムンガントが浴びるが、その鋼鉄の体に傷一つない。 「カステルモールさん、あいつに魔法を放ってくれ!」 「了解した。みな、やつを攻撃しろ!」 陽介の後ろについてきていた魔法使いたちが一斉に魔法を放った。数十の風魔法はさながら嵐のようだ。 それでも普通のヨルムンガントにはダメージを与えることは難しいが陽介が先ほど放った魔法は疾風ガードキル、相手の防御を奪う魔法だ。 疾風耐性を失ったヨルムガントの体表に小さな傷が幾つも出来ていき、やがて小さな傷は全身にくまなく刻まれ亀裂が入った、一つ、二つ、3つと増やしていく。 だが陽介はそれを見守るような余裕はない。視線を戦場へとはしらせて、さらに戦列に食い込もうとしているヨルムンガントを発見。 息つく間もなく再び疾風ガードキルによって疾風耐性を奪った。 「カステルモールさん!あいつをやってくれ!」 「かしこまりました!」 カステルモールは攻撃の手を休めた。彼は別の自分、偏在へと情報を伝達しているのだ。 そうすると兵士たちを踏みつけ、蹴り飛ばし、蹂躙していたヨルムンガドは暴風に包まれる。偏在の率いる部隊が攻撃を開始したのだ。 ハルケギニアの全ての軍が集結した戦場の中で戦いの核となっているのはたった三人の使い魔だった。 クマは火竜、完二はヴァリヤーグ、陽介はヨルムンガントを受け持っている。 戦いを優勢に運べているのはこの3人がそれぞれ強力な使い魔たちを押さえつけているからだ。 最初の開幕の攻撃でブフ系が弱点だと発覚した火竜はクマが氷結最大の呪文マハブフダインで完封している。 弱点があった火竜に対しヨルムンガントには電撃・氷結・疾風全てに耐性があった。 厳しい事実だが、以前の戦いとデルフリンガーからの情報で推測していた陽介たちはヨルムンガントへの対策を整えていた。 それが現在、陽介に従うカステルモールを筆頭とする風魔法使いの集団だ。 ヨルムンガントへ有効な攻撃手段がない以上、対抗するにはその耐性を消すしかない。 しかし、陽介・クマ・完二がガードキルを使って倒していくのは手間がかかり効率が悪い。 何より始祖の使い魔たちに対抗するために呼び出された3人がヨルムンガントだけと戦ってはいられないこと、魔法の使いすぎでSPが足りなくなってしまうことが問題だった。 陽介はもともと火竜の弱点は氷結だとあたりを付け、そして完二はSPの少なさから自分がヨルムンガントと闘わなければならないと覚悟していた。 だから対ヨルムンガトの軍団として風の魔法使いたちをタバサに集めてもらったのだ。耐性を失ったヨルムンガントを魔法使いが狩る。 副官として付いたカステルモールの数人の偏在がそれぞれ個別の指揮する部隊を持つことでさらに効率が上がる。 「つっても……」 多くのヨルムンガントが戦列に食い込み始めている。 土のゴーレムや火・風の魔法で対抗しようとしているが、足止め以上の効果は難しく撃退にまで至っているところはほとんどない。 というのに巨大な鉄の鎧で身を包んだ脅威はさらに数を増やしている。 今まではいわば前哨戦、使い魔たちの群れの中から突出したものたちに対して有利に戦っていたに過ぎない。 それは敵の本軍が近づいてくれば持ちこたえることができなくなるということだ。 戦場ではまたヨルムンガントが均衡をくずそうとしている。 「ヨースケ殿!」 「わかってる、ペルソナ!」 狼狽に近い色を含む副官の声に応え、もう何度目になるかわからないガードキルを撃つ。 それまで何とか抑えてきたがヨルムンガントの圧迫力は増し陽介の手が回らないどころか、SPが少なくなってきている。もう何体のヨルムンガントを抑えられるかわからない。 もともとこの作戦には陽介のSPという上限があるため時間稼ぎ以上の意味は勝ち得ない。 それでも陽介はこの作戦を取ったのは勝率があるからだ。 「頼むぜ、ルイズ……!」 「砕け!ロクテンマオウ!」 「滾れ!カムイ!」 雷轟が響き、肌を刺すような冷気が生まれる。 降り注ぐ高電圧が鎧姿の怪物を砂に倒れさせ、大空に生まれた冷気は巨大な火竜の全身を包み氷柱として捕らえる。 クマのマハブフダインと完二のマハジオダイン、その威力はハルケギニアの魔法とは比べ物にならないほど高い。 だというのにキュルケは不安げに尋ねる。 「クマ、だいじょうぶ?」 ハルケギニアの魔法とは根本的に別種だが、ペルソナによって行使される魔法も術者の精神を削るという点に違いはなく、キュルケもそれを知っている。 「まだまだ大丈夫クマ。クマはカンジと違ってタフですから」 「ンだとコラァッ!」 「わかったわ」 無理はしないでね。そう言えない自分が歯痒い。無理をしてでも戦ってもらわないと均衡状態はすぐに断ち切れてしまう。 クマは戦いが始まってから休まずに大魔法を使い続けている。疲労が溜まっていないはずがないということくらいわかる。彼女は主なのだから。 それでも陽介がヨルムンガントを抑えていることと同様、いやそれ以上にクマが一人で火竜を抑えていることが重要なのだ。 何もできない自分の身が憎い。いや、違う。自分にも出来ることがやるべきことがある。自分のそばに立つ少女は図書館にだってあるか分からないほど古い本を一心に読んでいる。 ルイズ・フランソワーズ。この戦いを終わらせるキュルケの親友だ。 敵が侵入してきたとき、ルイズを守り通すことが彼女に出来ることだ。 「おい、おめえら!見てみろ!」 完二の手にあるデルフリンガーが声を上げる。 「お前が見てみろって言ってもどこ見りゃいいかわかんねえ……」 しかし、完二は戦場の最前線を見ただけでインテリジェンスソードの言ったものを理解した。 ヨルムンガントが疾駆する。地面を踏みつけるたびに爆発したかのように巻き上がる砂。 しかし今はヨルムンガントが駆けるたびに人が砂粒のように空を舞っている。 さながら人が砂と同じく取るに足らない存在であるというように砂粒のように蹴り上げていく。 その光景が一つではない。2つ、3つ、4つ…数多くのヨルムンガントが戦列へと踏み入っていった。 砂漠のはずなのにひどく大きな地響きが聞こえる。それは幻聴なのかもしれない。 それでも確かに聞こえる。鈍い音ではない、むしろ鋭く、速く。 鈍重なはずのゴーレム、ましてや金属のゴーレムとなればなおさらのこと。 だが、それはまるで人のように駆けている。死という概念が鎧を着たかのようだ。理不尽に、死を撒き散らしている。 恐怖も通りこし呆然と怪物を見上げる人たちは地を走り近づいてきた死に気がつくことはなかった。 長槍がその生を貫くまで。貫いた槍は引き抜かれ、しなりをもって獲物を求め始めた。 彼らが何と戦おうとしていたのに気付いてしまった。それは始祖の力。それは6000年前に世界を統一した力。 それは6000年前にエルフを退けた力。そして自分たちを殺す力だと。 戦線は崩壊した。 「オラア!」 デルフリンガーがヴァリヤーグの頭を打ち抜く。 顔面を潰されたヴァリヤーグが殴られた勢いのまま砂地へと倒れ伏す。 その剣も普通ならたとえ戦ってようとも間違った剣の使い方に不満の一つでも唱えることだがそうしない。 なぜなら普通とはいえないほど過酷な戦闘状況だからだ。 完二たちは陣形の中央部分までいたはずなのにすでにヴァリヤーグが侵入し、混戦の態をなしている。 いや、混戦などとはまだいい表現だ。なぜなら戦う意志を失い逃げ惑うだけに陥ってる者が少なくない割合でいるためだ。 恐怖は感染する。逃走は逃走を生み、振り絞っていたはずの勇気は振り捨てられる。 しかしそれでも完二たちは戦っていた。 完二とキュルケは未だ詠唱を続けるルイズを守るために戦い続け、 クマは火竜がこの戦況へ入ってきて勝敗を完全に決してしまわぬようマハブフダインをやめない。 そうでなくとも絶望というほかない状況。 だがむしろ完二の中には勇気が湧き上がっていた。 自分でも不思議なことだと思う。 デルフリンガーが言っていた虚無の担い手の詠唱を聞くと使い魔の意識が高揚するという話だろうか。 いいや、ちげーな。 ルイズに向かった槍を片手で掴み止め、もう一方の手のデルフリンガーをヴァリヤーグに叩き込みながら、思い浮かんだ考えを即時に否定する。 そんなつまんねー理由じゃねー。 掴んだ槍を倒れ行く持ち主から奪い取りそのまま槍投げのように投げると、力強く新たに襲い掛かろうとしていたヴァリヤーグの腹に突き刺さった。 ルイズはただ呪文を紡ぐことだけに集中している。 戦場で一瞬先に死ぬかもしれない中ではそんなことできるなどありえないはずである。 それでも彼女がそれをなしているのは…… オレを信頼してんだろ。 思わず笑ってしまいそうになるほど心地よい感触。彼女は自分の命を彼に預け、彼は懸命に彼女を守る。 初めて出会った時にこんなことになるなど彼も彼女も思いもしなかっただろう。 守ってやるって約束しちまったしな。 エオルー・スーヌ・フィル・ヤルンサクサ ルイズの背中から遅いかかる影に雷撃を放つと同時に背中からの攻撃を体を反って回避し体を返す勢いで裏拳を放ちヴァリヤーグを倒す。 だからよお、ルイズ オス・スーヌ・ウリュ・ル・ラド・ベオーズス ロクテンマオウが手を突き出しエネルギーを叩きつける。 ルイズとカンジ、まとめて踏み潰そうとするヨルムンガントは胸に巨大な空洞を作り、それでも消費しきれない衝撃だけ吹き飛んだ。 オレがオマエを守ってやっからよ ユル・スヴュエル・カノ・オシェラ・ジェラ・イサ キュルケが放った3つの巨大な火の玉を放つ、二つは標的を捉えるかわり、一体のヴァリヤーグが回避する。 しかしその行く先は完二の真正面だ。キュルケの戦闘センスに感心しながら袈裟斬りにする。 オマエはみんなを守ってやれ ウンジュー・ハガル・ベオークン・イル エクスプロージョン 虚無魔法『 爆 発 』 が完成した。 「あの光は……!」 数リーグ離れた場所からでも確認できるほどの光が起こった。 間違いなく戦場で起こったものだ。 「おれの敵が爆発を使ったようだな」 「ということは……」 「そうだ」 ビダーシャルに緊張が走るのに対しジョゼフにはただ気だるさしか感じられない。 「全て予定通りということだ」 さも当然であり、そして何より退屈だというように言った。 前ページ次ページゼロのペルソナ
https://w.atwiki.jp/chaosdrama/pages/2162.html
《鳴上(なるかみ)悠(ゆう)/Yu Narukami》 small_1378380682.jpg CV 浪川大輔(ゲーム版)、馬場徹(舞台版) アイコン 鳴上 悠 性別 男 アルカナ 愚者(正位置:自由・純粋 逆位置:軽率・無節操) ペルソナ イザナギ(付け替え可) 八十神高校に転入した高校2年生。 両親が海外出張の為、1年間、母方の叔父が住む田舎町である稲羽市八十稲羽(いなばしやそいなば)に越してきた。 引越し早々発生した連続殺人事件に身近な人達が巻き込まれるのを防ぐために、陽介と特別捜査隊を結成し、事件解決に挑んでゆく。 原作ゲーム本編中はほとんど台詞を発せず、その発言はプレイヤーが選択肢から選んだり、地の文で表現されたりする手法が用いられている。 性格に関しては、ゲームの進行の仕方にもよるが、陽介に「呆れるほど冷静」と言われるシーンがある。 クールな風貌と、時折見せるくだけた言動から人気を集めていくカリスマ性を持つ。 事件を追う仲間達からは「リーダー」と慕われその役目を忠実にこなしてゆく。 シリーズ主人公中では初めて料理ができる描写がされている。プレイヤーの選択にも左右されるが、仲間達に高く評価される多様な弁当の製作が可能である。 主人公のみ、自分の”影”との対峙を経ずにペルソナを覚醒させた。 ワイルドという能力によって複数のペルソナを使いこなすことができ、冒険中に戦闘を通じて獲得したり 複数のペルソナを素材とする「ペルソナ合体」で生み出したりして収集したペルソナを、状況に応じて自在に付け替えることができる。 ゲームでは名前が設定されておらず、プレイヤーが命名する仕様になっている。漫画版、アニメ版では名前が設定されている。ドラマCD、漫画版、アニメ版での一人称は「俺」。 テレビアニメ版では原作のイメージを踏襲した、基本的には冷静沈着で口数が少なく、積極的に前に出ることのない性格。話が進むにつれて交友関係が広がり、おなじみの台詞を中心に天然ボケをかましたり、逆に鋭い突っ込みを入れるユーモア溢れる一面を見せていくようになる。 「そっとしておこう…」 BGCOLOR(silver) 関連ページ 花村 陽介 里中 千枝 天城 雪子 久慈川 りせ 白鐘 直斗 巽 完二 クマ 関連画像 キャラクター紹介 【ペルソナ4】へ戻る
https://w.atwiki.jp/persona4/pages/71.html
コミュニティ別詳細 コミュニティ別詳細00. 愚者:自称特別捜査隊 01. 魔術師:花村陽介 02. 女教皇:天城雪子 03. 女帝:マーガレット 04. 皇帝:巽完二 05. 法王:堂島遼太郎 06. 恋愛:久慈川りせ 07. 戦車:里中千枝 08. 正義:堂島菜々子 09. 隠者:キツネ 10. 運命:白鐘直斗 11. 剛毅:一条康(バスケ)/長瀬大輔(サッカー) 12. 刑死者:小西尚紀 13. 死神:黒田ひさ乃(老婦人) 14. 節制:南絵里(学童保育の若い母親) 15. 悪魔:上原小夜子(ナース) 16. 塔:中島秀(家庭教師先の生徒) 17. 星:クマ 18. 月:海老原あい 19. 太陽:小沢結実(演劇)/松永綾音(吹奏楽) 20. 審判 コミュイベント UP数値は音符の数 同じコミュのペルソナを持っていると音符の数が1プラスされる場合がある。 早く上げたいなら持っていた方が無難。 コミュUPのみを考えるなら愚者・女帝・隠者・死神・星・審判のペルソナは所持する必要なし。 ※好感度の累積は出来ない。一度「そろそろ仲良くなれそう」状態になったら、以後いくら好感度上げても意味は無い。ランクUPしたあとは、また好感度を稼ぎ直さねばいけない。 ※好感度が足りているかどうかはコミュ開始時に判定 例:ランク3のコミュがあるとして 放課後に誘った際、好感度が足りていなければ、誘った分の好感度(対応ペルソナ無し2/有り3)はそのまま加算し、汎用イベントへ 好感度が足りていればこの時点で内部的にランク4に上昇し、好感度の累積リセット。その後で誘った分の好感度上昇(4→5の際に使われる)。イベント中の選択肢による上昇も同様に4→5の判定に使われる。 ※現在記載されてる数値は対応コミュのペルソナを持った状態での数値かが不明 表記されているランクは「そのランクの時に起こるイベント」。つまり、「ランク2」ならば「ランク2→3」の時に起こる。 二股以上かけても何の問題もない。 ※恋人状態になれるコミュは規定のランク以降恋人状態と否恋人状態の2つの展開がある。 ※対応ペルソナ無し3UPの選択肢をペルソナ所持で選んだ場合、♪は3つだが、実際は4UP効果がある模様。 ペルソナ所持りせランク5→6で次ランクアップ可能か否かで確認済み(選択肢はペルソナ所持表示上はどちらも♪3つを選択) 上へ 00. 愚者:自称特別捜査隊 解禁ペルソナ:変わる者“ロキ” 詳細 自動上昇。物語進行の目安となるコミュ。あまり特筆することはないが解禁ペルソナはかなり強力。 ランク 発生時期 ランク1→2 4/30 ランク2→3 5/18 ランク3→4 6/6 ランク4→5 7/10 ランク5→6 7/10 ランク6→7 7/27 ランク7→8 10/6 ランク8→9 11/6 ランク9→10 12/3 01. 魔術師:花村陽介 解禁ペルソナ:大阿修羅“マダ” 詳細 最初期に手に入るコミュ。このコミュの進行が陽介自身の強化に繋がる。 ランク 選択肢 選択肢 選択肢 ランク1 大変だな(♪3)自慢げだな(♪0)なんで有名?(♪1-3) ランク2 クマが陽介に似てきた(♪0)クマはかわいいぞ(♪1-3)そういえば毛が…(♪3) → 着信拒否しないのか?(♪0)アドレス変えたら?(♪0)仕方ない(♪0) ランク3 大変だな(♪1-3)無理するな(♪1-3)偉いな(♪2-3) → よく言った!(♪1-3)気負うな(♪0)やれること(♪0) ランク4 当たり前だ(♪3)何のことだ?(♪2-3)そう言う陽介は?(♪1-3) → ある(♪1-3)ない(♪1-3)もうすぐ(♪3) ランク5 お安い御用(♪3)先に言え!(♪1-3)なかなか(♪3) → そうだな(♪2-3)大人だな(♪3)我慢する必要(♪1-3) ※ジュネスでのアルバイト代5500円入手 ランク6 黙れ(♪0)まあまあ(♪0/要寛容3)小西(♪0/要伝達3) → 悲しかった(♪3)スッキリ(♪3)気持ち(♪3) ※悲しかったを選ぶとランク7で追加選択肢出現 ランク7 フラれて(♪0)死んで(♪0) → 少しずつ(♪0)気持ちは(♪0)謝るな(♪0) → (追加選択肢)頭を撫でる(♪0)胸を貸す(♪0)そっとしておく(♪0) ランク8 元気(♪1-3)まだ先輩(♪0)男なら(♪0) → そうだな(♪3)そうでも(♪2-3)よく分からない(♪2-3) ランク9 知らなかった(♪0)仕方ない(♪0)みたいって?(♪0) → 殴るだけでは(♪0)殴り合えば(♪0)