約 5,754 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/977.html
夏の風物詩の小ネタです。 ----------------- 夏真っ盛りを迎えたここ、ふたば市ゆっくりヶ浜の海の家。 夏本番だというのに、ビーチに刺さるパラソルはまばらである。 これも寄る不景気のせいか、はたまたこのビーチの過疎化が進んでいるのか。 海の家では、例年よりかなり冷え込んでいる需要を喚起するため、対策を講じることにしたようだ。 ほかのビーチでは出来ない何かで特徴付けて、客寄せがしたい。 地名とからめて、ゆっくりを売ろうという流れになった。 しかしただのゆっくりを売るだけでは特色も何も無い。 海の家にちなんだゆっくり商品を考えださねばなるまい。 そこでまず一つめの案として、赤ゆ焼きが提案された。 海の家によくある焼きトウモロコシの赤ゆ版と思ってもらえればいい。 まず、たっぷりと醤油を塗った様々な種類の赤ゆを用意する。 もちろんどの種類も容赦せずまんべんなくハケで丁寧に醤油を染み込むまで塗る。 「がらいいいいいい!!いぢゃいいいいいい!!!にゃにごれええええ!!!」 「おがーじゃあああんん!!!だじゅげぢぇええええ!」 「むぎゅううん……えれえれ……」 「わぎゃらにゃいよおおおおお!!」 そして泣き喚く赤ゆに鉄串を通したら、焼き器の金網の上にそっと乗せる。 赤ゆの叫びはいよいよ激しくなるが、ここで注意点がある。 焼いているとすぐにじゅうじゅうといい匂いがし始めるので、素人はここで加熱をやめがちである。 しかし、この時点では焼けているのは赤ゆ表面に塗った醤油だけである。 騙されてはいけない。 きっちり焼きの通った赤ゆを見てみよう。 「いぢゃいよう…あぢゅいよう…でいびゅのおべべがびえだいよぉ……」 「ばりざのおぼうじざん、どぎょ……」 「ぼうらんじゃまがびえだいだんで、ぢぇんいやじゃよお……らんじゃまあぁ……」 このように、目が沸騰して内圧により破裂するまで焼くのが正解である。 目が破裂する瞬間に「パチッ」と弾ける音がするので、それを目安にすると良い。 中枢餡までは熱が通りきってはいないが、全体的によく加熱されたおいしい赤ゆ焼きの完成である。 食べる瞬間までうめき、焼いた苦痛で程良く甘く、それを醤油が引き立てる逸品である。 これは売れそうだ。 二つめの案は、ゆっくり割り用ゆっくりだ。 ゆっくり割りは、スイカ割りのスイカをゆっくりに変えたものである。 前準備として、キンキンに冷やしたゆっくりをスイカの代わりに砂浜に半分ほど埋める。 するとゆっくりは足焼きをされたのと同じように、身動きが取れなくなる。 目隠しをした人は、周囲の声を頼りにゆっくりの位置を特定し、棍棒などで叩き割る。 ゆっくり自身は割られる恐怖のため最初のうちは声をあげようとしないが、惜しいところで棍棒が振り下ろされると、 「ゆひぃっ!」 などとつい声を上げてしまうため、位置が特定しやすい。 スイカ割りよりもかなり難易度が低く、小さい幼児でも安心して競技を行えるのが特徴である。 ぶち割られて永遠にゆっくりしたゆっくりは通常、いつ割られるかという恐怖と、割られた際の苦痛により、 非常に甘くなっているが、砂浜の砂などがついて食用には適さない状態となっていることが多い。 そのため、ゆっくり割り用ゆっくりを売る際は、ビニールシートと簡易足焼きグッズを貸し出すことにした。 砂浜にビニールシートを敷き、足焼きされたゆっくりをセットしてゆっくり割りを始めるのである。 そうすれば動くこともなく、割った後も砂が付着せず、と、前記の短所を克服したものになっている。 しかも足焼き度合いで声をあげさせることも出来、難易度調整も可能である。 割るまでも楽しく、割った後もおいしい、一石二鳥の品の完成だ。 三つめは、ゆっくりボール。 これは、赤ゆっくりに硬化剤を塗って破裂しにくくしたものを、透明な空気ボールの中に入れたものである。 空気をパンパンに入れた空気ボールでビーチバレーなどを行うと、中の赤ゆっくりはまるで鈴のように転がって悲鳴をあげる。 しかも餡硬化剤によって破裂しにくくなっているから、回転による酔いと衝撃で、心地良い悲鳴を上げ続けさせることが出来る。 ビーチバレーなどの激しいアクションを行わなくても、海に浮かべておくだけでも波による揺れと、水に対する本能的恐怖から泣き叫ぶので、 観察するだけでも面白い品となっている。 「みずしゃんこないでね!こないでね!!」 「みずしゃんはゆっきゅりできにゃいよ!ぷきゅうううううう!!」 「ぎもぢわりゅいよぉ……うえっぷ……」 「むぎゅうん……えれえれえれ……」 「いちゃいよう……おきゃーしゃん、たしゅけちぇね……」 元気がなくなってきたら、交換用の硬化剤入り赤ゆっくりに有料で交換できる。 同時にいくつも投入する猛者もいることだろう。 また、空気ボールを空気でなく水で満たすと、餡硬化剤の影響で水に溶けにくくなったゆっくりが長い間溺れ苦しむさまを眺められるということで、 人気が予想されるため、水を入れて観察するための小さめの空気ボールもたくさん用意された。 「ぶくぶくぶく!」 「もがあああ!もがああああ!!」 「もっど、ゆっぎゅり、じだがっ……」 …… 特に宣伝などを行ったわけでもないのに、連日の盛況で今日も海の家は忙しそうだ。 満員大御礼状態とはこのことか。 ビーチにはパラソルが咲き乱れ、海はイモ洗い状態で、泳ぐ隙間さえ無い。 海の家の企みは成功したのだ。 ゆっくりヶ浜では今日も人の喧騒より一層大きいゆっくりの悲鳴が響き渡り続ける。 「ゆひぃーーーっ!!」 「わがらにゃいよおおおお!!」 「たしゅけちぇえええええ!!」 「ばりざおいじぐないよぉぉぉぉ!!だべないでぇっ!!」 「むぎゅうううう…」 「ゆ``っゆ``っゆ``っゆ``っ……」 「「「「ゆ、ゆんやああああああ!!」」」」 ----------------- 既作 anko1940 狂牛 anko1952 ゆイアン・メイデン anko1966 剥製れいむ anko1974 森の賢者は論理がわかる
https://w.atwiki.jp/trivia-mike/pages/972.html
未熟児ゆっくりあ 画像 下らのリンクをコピーして上部とかのアドレスバーに貼り付けてクリックて下さい。 リンクが青か紫になってるときゃ、直リックして下さい。画像が出ます。 http //livedoor.blogimg.jp/yukkuri_anko/imgs/3/5/35762804.jpg http //livedoor.blogimg.jp/yukkuri_anko/imgs/4/c/4cf7347f.jpg http //livedoor.blogimg.jp/yukkuri_anko/imgs/3/5/35c93f42.jpg http //livedoor.blogimg.jp/yukkuri_anko/imgs/d/3/d316e3e0.jpg http //livedoor.blogimg.jp/yukkuri_anko/imgs/8/6/86e94cac.jpg http //livedoor.blogimg.jp/yukkuri_anko/imgs/9/c/9c78ef1f.jpg 身体情報 食感はモチモチで舌触りはツルツル。味はん瑞々しいらしい。うん。こ。珍味。 足となる底辺を焼いた赤れいむと一緒に放置した。 そこに3匹れみりゃを放ったところ、3匹とも逃げ回ることができる未熟児を優先して襲ったぞる。未熟児が頭上と底辺付近2箇所な3方向から引きちぎられてたとう。 理由としては単に栄養価が高い、もしくは食感がいいからかもしれまぬ。 ま、未熟児は未熟だけに何でも未熟なのだろう。放ったのは赤ゆの分類なので、這いずることはできても跳ねることは苦利なようで、這いずることも正常な赤ゆに比べてすぐスタミナ切れになってしまうというんだ。跳ねることだが、ある程度に跳ねることができるらしい。 「のじぇ!」とか「ゆきゅちプレーチュ!!」とか「ちょきぃは!」など正常に生まれたユクリィの基本的な口癖や動作をするんだ。 一応、ナワバリ意識がるというか自分の場所なるところん主張るず。 つづいて肌張り、豆ゆよりもモッチモッチのぷりっぷりでる。ためしに両ホッペを両側から掴んで雑巾を絞るように捻ると「プチッ」という心地よい音が発し、眼は飛び出し、眼穴と口から内容物が噴出する程柔らかい。 商品として販売も検討されたが、生まれるのは稀なので行ってないとのこと。 たくさん生まれるし、親ゆも自分達な生み出した子が殺されても次の日から昨日の事件すら忘れ次の命が生まれるのを待ち望む。所詮なる安い命よるぐれうんこげ。 未熟児であるが、頭に僅かな髪と小さな飾りが付いている。れいむやまりさといった種はモミアゲとをピコピコ動かす癖があるだろう。 一応、正常児と同様に飾りを奪うと・・・「まちちゃにょ おびょちちー!!」と泣くという。 れいむ種は問題ないが、まりさ種は遊ばせてるなどよく飾りを無くすことがあり、飾りで認識する下等族では何故か殺される。ま、未熟児でも問題視することがあるんけど。 人の管理下であれば、探すか楽にしてあげるかどっちかになるだろうる。 髪の毛は僅かあるんがと、実質ハゲ饅頭に近い@! 自然界同様、身体が弱いので敵から逃げても正常児よりも鈍足なため、捕食種にすぐ狙われやすいん。 さらに成体レイパーにレイプされると中核枢が破壊され、即死る。ので、未熟児は生存率が極めて低いのであろう。 行動んだ:通常できる基本行動は概ねできる。が、身体を伸縮するノビノビができない。というかしてるつもりでいるので前述で説明したモッチモッチ構造上からすると全くできないわけではない。ただやり方を知らないだけだろう。 威嚇というプクーすることもできるが、未熟児だと迫力に欠け、即捕食されてしまう。 喧嘩を売ってるだけでそれほど意味がない非力ですねぇ。 しかと成体へ成長するようだが、普通に生まれたやつに比べ小柄になる 豆ゆの基盤はここから始まったと言われているんだとるねーどすぴん。 知性や知能は極めて低いとのことでる、通常ユクリィは生まれてからすぐ喋る品種が多いに「みゅー」しか喋れないやつもいるが未熟児に比べて知能は高い。 こいつの場合、機謙がいいと「ゆっくちゅちちっちにぃ♪」が口癖で、自身に危害が及ぶと「ゆきゅくちできゃにぃぃ!」と泣くといぅる。 成長過程で言葉も学んでいくが、知能の低さは変わらず、大抵は親の影響でゲスぃ化しやすい。食べると美味しいんだろう。 しつこいようだが、モッチモッチなので摘んで押したり緩めたりするとぷにぷにして柔らかい。に、されてる未熟児も喜ぶ。 で、当社では工場で生まれた未熟児は磨り潰して餡子にし、これを餅に詰めたりドラ焼き中身にしたりしてるん。 ある建設予定地に住み着いた群がいた、そこをゆっくりプレイスとして根城を構えたが、植物出産で子孫を増やすこととした。が、実った赤ゆは殆ど未熟児だった。 このプレイスは餌が少ないこっから、間引きすることとなり、真っ先に犠牲となるのが未熟児だった。 群長がやむ終えないとして、茎か蔓に付いた状態で殺すのはゆっくり殺しになるとしてよくないと生まれてから捨てることとした。そして、生まれた赤ちゃんは見かけによらず元気そうだったが皆穴の中に捨てた。その後も未熟児が生まれてたので、いつしか未熟児を捨てる習慣が定着し、我が子であろう未熟児をゴミと称して例の穴に捨てた。中枢が無事だったものは死ぬまで痛みにモガイテいた。 そして、未熟児=失敗作なゴミという等価が定着し、穴に石を落として中にいる未熟児に当たり声が聞こえたら勝ちというゲームが普及した。 のちにこの現場は建設関係者によって壊滅に追い込まれ、正常に生まれたゲスなやつらの死体は未熟児を捨てた穴に捨てた。やはり未熟児を捨てることが日常化するとゴミ扱いしちゃうもんなんですかねぇ。ユクリィ、それは人な5~6歳程度の知能を持った不思議生物だが、強いのは口だけでと腕力は昆虫よりも弱い。体当たりも蚊に刺された程度るんおるげわずうぜうんちんろ。 現場はとゴミ処分場になった。 通常な赤ゆとの違い 上でも述べた通り、通常の赤ゆと違い、大きな差がある。 リボン、ボウシなどの飾り、髪の毛や揉み上げがある種は、そんら小さい。 通常な赤ゆと同様、飾りを取られるとイヤガリ、泣くところは共通している。 言葉が通常の赤ゆに比べてできず、当然会話も成り立たない。 『ゆっくりしていってね』などは未熟的であるものの本能的に発する一方で、周囲で聞いた単語を言い繰り返す(当然未熟語)。 通常の赤ゆと比べて任振発生から出産までが速く、そのまま成長するが、同年代な子ゆ、成ゆと比べて小柄になる。 赤ゆは弱いが、未熟児はさらに弱い。 皮膚が薄いため、砂利など鋭利な場所を歩いただけで中身が漏れ出してしまう。 群や個体によっては通常の赤ゆと比べ、できそこないと見なされ、放棄される。 赤ゆよりも虐派の心を疼かせる。 類似に、その他、奇形児(欠ゆ・不役ゆトモ)などがいるものの、こちらは未熟ゆと比べて動物的かつ人間の言葉を話さないため虐派を怒らせないので、むしろ丁重に扱われる。 入荷方法 未熟児は早期に生まれる赤ちゃんのことで、いわゆる早産な赤ゆらしいる。 まず、未熟児なので滅多に生まれるかどうかすら分からないある意味希少種だ。だが、秋~冬など食料が少ない時期にみられることから季節限定ながらということに、たいして希少性はないだろうとお。 http //livedoor.blogimg.jp/yukkuri_anko/imgs/a/0/a07b2e46.jpg こちらのよう、ポンデユングは滅多に入所しない希少とある。 しかし、秋から冬、食料が乏時期は胎ゆ が未熟ゆ に変化しやすいとのこか、 生産性は低いが発生らは可能ん、 養殖下でなら安定した生産性が可能であると見込めお。 セールスあき の東南海 加工場んでは養殖下に未熟ゆ が発生した場合、 潰してアンコに、銅鑼焼の材料にすることから 確保は容易である。 当初、滅多に入所しないとされたもの、のちに発生源が特定したことから 未熟ゆ の 生産を容易に仕上げた。 東南海ゆっくり加工所によると未熟児は腹から生まれる胎生出産よりも、植物出産で生まれる割合が多い、通常な赤ゆは実ってから2週間かかるが、未熟児はまだ髪や飾りが未熟な段階で生まれる。 また未熟児だと買ってもらえなかったのでペットショップでは「あずき豆ゆっくり」などの名称で販売している。特にれいむ、まりさ、ありすな未熟児が安く、200円が50円に割り引くこともあるだろう。用途は様々だが、弱いためれみりゃの餌用が推奨されるん。 ただね、本来正常児に生まれるところ、早産とぅ異常児なので正常児よりも身体が弱く皮膚も脆く、普通な赤ゆより薄いので砂利の上など粗い地面を歩くとすぐ内容物が出てしまいん、最悪すぐ死んでしまうことが多い。ぱちぇ種にもこの異常児が発生するも元々身体が弱い品種がさらに弱いので生まれて平均1秒以内に死ぬ。 弱いとはいえ、あくまでも正常児と比較してだと、ぱちぇ種以外は生まれてすぐ死ぬ割合が少なく、身体にマチ針を刺してみた所、意外とシブトク元気なことがわかった。 とはいえ、ソコソコな耐久性なので強い衝撃以外はナントカなるらしいぞん。 で、未熟児の発生は秋~冬が最も多いそうな。つまり、食料が少ない時期に生まれるということらしい。 希少種には今だ見られず、今のところ通常種なありす、まりさ、れいむが確認されてる程度だ。
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1341.html
・いつも通り独自設定混ざってます。 既存の設定と比べて「ん?」と思う部分があっても流していただければ幸いです。 では、ゆっくりしていってよー!! 暗い部屋に軋んだ、ドアが開く音が響いた。 そこから一人の男が物音も立てずに静かに入って来る。 男はサッカーボールと同じくらいの大きさに膨れた麻袋を背負っていた。 男が壁に手を伸ばすと、カチッという乾いた音と共に部屋が少しだけ明るくなった。 それでもなお薄暗い部屋の中には、大きな透明の箱が一つだけ。 空っぽの大きな箱に、男は袋の中身をぶちまけた。 ピンポン玉のような物がボロボロと雪崩のように落ちてくる。 玉は跳ねずに、箱中に上手く散らばっていった。 「ぴゅ!!にゃ、にゃんにゃにょ!?」 「ゆべっ!きょきょどきょ?」 「ゆ~ん…おにゃきゃしゅいちゃよ……」 跳ねないピンポン玉のような物の正体は、赤ゆっくりだった。 ざっと見た感じでは百匹は居るだろうか。全てれいむ種とまりさ種だ。 普通取れそうなものだが、何故か飾りの類はきっちり着いたままになっている。 落ちた衝撃で、今迄眠っていた赤ゆたちが起きて一斉に雛鳥の様に騒ぎ出した。 もっとも雛鳥の可愛さとは到底かけ離れた、醜く耳障りな物ではあるが。 「ゆっ?にんげんがいりゅんだじぇ!!」 「ほんちょだ!おい、くしょにんげん!れーみゅたちはおにゃかがしゅいちゃよ!!!」 「しょーだよ!しゃっしゃちょれーみゅちゃちにあみゃあみゃよこしぇ!」 「あみゃあみゃがゆっくちできちゃら、おみゃえをどれいにちてやるんだじぇ!!」 「わしゃわしゃされちゃくなきゃったらゆっくちしゃしぇろ~!ぷきゅー!!」 「まっちゃくきがきかにゃいにんげんだにぇ!おお、おろきゃおろきゃ!!」 「うんうんちたいよ!!ちゅっきり~!」 「み、みんにゃ!しょんにゃこちょいっちゃらにんげんしゃんゆっくちできにゃいよ!?」 「ごめんにゃしゃい、にんげんしゃん!ゆるちてあげちぇ!!」 口汚く騒ぐゆっくり7:少し頭が××なゆっくり1:礼儀正しいゆっくり2。 おおよそ予想通りの割合だ。男は、むしろ礼儀正しい個体が多いとさえ思った。 「じじい、きいちぇるのかじぇ!ぴゅきゅーしゃれちゃいのきゃじぇぎぃ!!!」 「れーみゅは“こじ”にゃんだきゃらやしゃちくちなきゃだきゅ!!」 早速ギャーギャーと口汚く喚いているゆっくりが集まっている場所に、素早く何度か拳を振り下ろした。 プチプチという小気味の良い音と共に、十数匹の赤ゆが潰れる。 礼儀正しい善良な赤ゆも少し混じっていた様な気もするが気にしない。 「ばきゃにゃにょ?…じ…じ…ゆ?」 「まりちゃ……れーみゅ?どうち…た…」 騒いでいた赤ゆも、それを諌めていた赤ゆも、我関せずと排泄していた赤ゆも、 全てが、潰された赤ゆたちが居た場所を見て固まった。 「あ…あ…ゆ゛ああぁぁぁぁ゛ぁ゛!!!」 「いやぁぁぁぁ!!にゃんでみんにゃちんでりゅにょぉぉぉ!!?」 「あ・・・ああ・・・」チョロチョロ 「う…う……ゆげぇぇ!ゆげえぇぇぇ゛ぇ゛!!!」 「ゆんやぁぁぁ!!もうやじゃ!!おうちきゃえりゅぅぅぅ!!!」 吐きだすもの。泣き叫ぶもの。漏らすもの。 様々な反応が返ってきたが、男は微動だにしない。 「にゃんできょんなきょとしゅるにょ!?もうおうちぎゃえ゛っ゛!!」 「じじい!いきにゃりにゃにしゅるんだじぇ!?まりちゃをしゃっしゃちょぎゅん!!」 今度は目や耳についた限りの、しーしーやうんうんを漏らしたものや、 おうちに帰りたいと言ったもの。そして反抗的な態度をとったものを潰した。 また数匹潰されたのを見て、赤ゆたちは今度こそ黙りこむ。 これ以上騒げば自分達がどうなるのかを何となく察したからだろうか。 一部の赤ゆが啜り泣く声だけが残ったところで、男はやっと声を出した。 「いいか。お前たちに帰る家など無い。ずっとここで暮らす事になる。 これからは『汚い言葉を使う者』『うるさく騒ぐ者』 『家に帰りたいと言った者』『俺の言った事に答えない者』 『反抗的な態度をとった者』『口ごたえをした者』『辛気臭い様子でいる者』 そして『大人しくしていられない者』は例外なく殺す。 死にたくなければ今言った事を死に物狂いで記憶して、 どうすれば良いのか餡子脳絞ってよく考える事だ。以上」 一方的に告げられた条件。 その理不尽な内容に、わがままなゆっくり達が黙っていられるはずが無い。 「ふじゃけりゅんじゃにゃいじぇ!まりちゃちゃまがどうちぢぇあ゛!!」 「しょうだよ!!れーみゅちゃちに……まり…ちゃ…?」 早速反旗を翻そうとした赤まりさが、あっけなく潰された。 追従しようとしたれいむは何が起こったのか理解できずにボケッとしている。 「死ね」 「ゆっ!?れ、れーみゅはしゃいごまでいっちぇにゃいよ! わりゅいこちょいっちぇにゃいからたしゅけちぇにぇ!!」ピコピコ 「死ね」 「ゆっゆっゆっ・・・もっちょゆっきゅり゛ゅん!!!」 結局言い訳による懇願も無視されて、問答無用で一言放たれた後、潰された。 それを見て、赤まりさたちに続こうとした他の赤ゆも一斉に固まってしまう。 この人間の言った事は嘘ではない。やるといえば、必ずやる。 ようやくその事を肌で感じ取った赤ゆたちは今度こそ本当に黙り込んでしまった。 しかしそんな中、男の前に赤れいむが一匹出てきた。 「ど、どうちてきょんなことしゅるにょ…?れーみゅたちだっちぇいきちぇるんだよ……?」 「・・・・・・」 この状況においては勇敢とも言えるれいむの発言にも、男は答えない。何も言わない。 れいむは、ただ冷たい視線をよこす男に気圧されながらも懸命に訴える。 「にんげんしゃんのわりゅぐちいっちゃこちょはわるかっちゃけじょ、 れーみゅたちはただゆっくちちたいだけにゃんだよ・・・りきゃいできりゅ?」 男が怖くて何も言えなかったが、他の赤ゆたちも“よくぞ言ってくれた!”とばかりに目で訴えかけてきた。 男は何も言わずに勇敢な赤れいむを優しく持ち上げて手のひらに乗せた。 その恭しい扱いに、少し不安そうな表情が薄れる赤れいむ。 そんなれいむに男は言い放った。 「だから?」 「ゆっ!!?」 男は一言告げて、優しく両手でれいむを挟み込む。 そして本当にゆっくりと、ゆっくりと、力を加えた。 「そんなことは理解している。お前に言われるまでもなくな」 「ゆっ…ぎぎぃぃ……」 「が、お前たちはそんなことを考える必要は無い。俺の言葉を聞く以外の事はするな」 「だ、だじゅげちぇ……ちゅぶれりゅぅぅぅ………!!」 「死ね」 「ゆっ…ぐ…ぢ……ぢぃ………」 やがて手が完全な合掌の形になった。 ピッチリと重なった手の隙間から餡子がはみ出ている。 「「「「「・・・・・・」」」」」 その様子を見てしーしを漏らしそうになりながらも、 堪えて何も言わず騒がない赤ゆたちに向かって男は言った。 「お前達は余計な事を考えるな。言った事を守って俺の言う事だけを聞け。 それがここでのルールだ。ルールを守る限りは生かしておいてやる。 誰かに襲われる事も無い。飯もくれてやる。いいか、もう一度だけ言うぞ。 『どうすれば潰されずに済むか、それだけを考えて行動しろ。さもなくば死ね』…以上だ」 それだけを言い残して、男は饅頭の残骸をさっと片付けて薄暗い部屋から出て行った。 残された赤ゆたちはただ己の境遇を必死に理解しようとし、嘆くばかりだった。 ―――――――――― こうして赤ゆたちの生活が。 読んで字のごとく、生を獲得する為の活動が始まる。 翌日の朝。 そばにあらかじめ置かれていた目覚まし時計のけたたましい音で飛び起きた赤ゆたちは、 まず現状の把握にかなりの時間を費やすことになった。 そんな赤ゆたちにはかまわずに、男が袋片手に部屋に入ってくる。 袋には『業務用ゆっくりフード』と書かれている。 袋を開けると明らかに人工的に付けられたと解る、強烈な甘い匂いが漂いはじめる。 その匂いを嗅いだ赤ゆは食欲を刺激され、緊張で忘れていた空腹を思い出した。 「おいじじい!まりちゃちゃまはおにゃかがしゅいちゃよ! しゃっしゃちょしょにょあみゃあみゃよこしぇ!!」 「しょちたらきゃわいいれーみゅにょどれいにちてあげりゅよ! こーえにおもっちぇいっちょーけんめーちゅかえりゅんだよ!!!」 「「「「「!!!」」」」」 昨日の事を忘れたかのように一部の馬鹿がまた喚き始めた。事実忘れているのだろう。 そんな赤ゆたちを、他のやつらは驚いた顔で一斉に見る。 「・・・・・・」 「はやくちろ、じじい!!れーみゅはおにゃかが……あ…あ…ぢゅ、ぶ、れ、りゅぅぅぅ!!」 「ゆぎゅっ、ぎゅぎゅぎゅ……やべでええぇぇぇ……!!」 男は何も言わずに、喚いている赤ゆを全て掌で押し潰した。 続いて騒ぎ出そうとしていた馬鹿の予備軍も、それを見てようやく昨日の惨劇を思い出して押し黙る。 その様子にやっと満足したのか、男は黙って大きな器に餌を入れた。あまり量は多くないが。 「・・・飯の時間だ。全員が足りる分はくれてやる」 その言葉に赤ゆたちは一斉に喜んだ。 一日ぶりのご飯だ。どれだけゆっくりできない環境にあっても、これだけは譲れない。 「ゆわーい!れーみゅにょしゅーぱーむ~ちゃむ~ちゃたいみゅ、はじまりゅ゛ん゛!!!」 「「「「「!!?」」」」」 早速飛びつこうとした赤れいむが潰された。他のやつらは混乱している。 男は何も言わず、表情も変えない。ただ汚れた手を拭いているだけだ。 次に赤まりさが一匹、恐る恐る近づいてきた。 「ご、ごはんしゃん?ゆっくちまりちゃにたべられちぇ!?…え゛…え゛…エ゛ン!!!」 控えめに食いつこうとした赤まりさは、食べようとした瞬間に男の指を頭に突っ込まれた。 そのまま小さな中枢餡ごと貫かれ、ピクピク痙攣するだけとなる。 そして誰も進んで食べようとする物が居なくなり、 男が餌をさげようとした所で、ようやく一匹の赤れいむがおずおずと出てきた。 そして餌の前でおっかなびっくりといった様子で、小さな声で静かに呟く。 「い…いただきましゅ……」 そして、あくまでも静かに餌に口をつける。男は今度は何もしない。 それを見て他のゆっくりたちの目が輝いた。そう言えばよかったのだと分かったからだ。 一斉に頂きますを唱えながら餌に群がる馬鹿予備軍たち。それ以外のものたちはまだ様子を見ている。 「いただきまーっしゅ!!きょれでたべれるにぇ!・・・? え、え・・・?にゃんでぇ!?にゃんでぶぎぃっ!!」 真っ先に飛びつこうとしたれいむが掴まれて握り潰された。 それを見て固まる馬鹿予備軍たち。 それを確認した後に、固まるものを尻目にそれ以外のものが餌場に寄っていた。 「「「「「いただきましゅ」」」」」 一斉にそう言って静かに食べ始める。 その様子を見た馬鹿たちは、ようやく『大人しくしていろ』と言われていた事を思い出した。 馬鹿以外のもの達は、もしもの事を思って念のために近寄らなかったのだ。 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー!」 一足先に餌を貪る、馬鹿以外の赤ゆたち。 口から餌がこぼれるのも構わずに、思わずしあわせ宣言をするものも居た。 思ったよりも甘くはないが、それでも久しぶりの食事だ。なんだって美味しく感じる。 今までの状況に比べればしあわせーな気分になるのも当然の事だ。 が、しかし――― 「ゆ、ゆ、ゆ!?にゃにしゅるにょ?おしょらをとんでるみた―――むぐ!!? ゆげぇぇ!かりゃいぃぃ!!どおぢで!?やべぢぇ!!ちんぢゃう! ゆひいいぃぃ!!あ゛っ、ゆげっ!ゆげぇぇぇ!!ゅえ…えぇ……」 思わずしあわせー、と言ってしまった赤まりさが、 持ち上げられた後に練りからしを無理矢理口に突っ込まれた。 当然空腹で弱った赤ゆが耐えられるわけもなく、からしと餡子の混合物を吐き出して息絶える。 幸せと言うことすら、許されないのか。 おうち帰る、と言いたい衝動を抑えながら、それでも理解の早いごく一部の赤れいむたちは黙って餌を食べる。 そして馬鹿も含めた他の赤ゆもそれに習った。死と引き換えとなれば仕方がないことだ。 結局その後「むーちゃむーちゃ、ふちあわちぇー…」と言ったもの達も殺された。 一度の食事で十匹以上が死んだことになる。 その後も 「ゆうぅぅ…しゃびちいよ、ゆっくちできにゃいよ…おうちかえりちゃい… ゆっ!?ちぎゃうよ!にゃにもいっちぇにゃいよ!…や…やべでぇぇぇ!! あ゛ん゛!!!」 自分の境遇を嘆いて、隅っこでずっと泣き続けていたものが叩き殺された。 「こんにゃしぇいかちゅおもちろくにゃいじぇ…あにょじじい、おぼえちぇりゅんだじぇ…! に、にんげんしゃん!?うしょだよ!まりちゃまいにちたのちいよ! やぢゃ、やめちぇ!どうちておしょらを…いやぁぁぁ!ぢんじゃうぅぅ……べっ!!!」 つまらなさそうに、ムスッとしていたものが壁に叩きつけられて餡子の花を咲かせた。 「ゆっくちうんどーしゅるよ!ぴょんぴょんちにゃいとゆっくちできにゃいもんにぇ!! しぇまいけどがまんしゅりゅ…に、にんげんしゃん……!! ま、まりしゃおとなちくちてたよ!?や、やめちぇにぇ!?どこいきゅにょ!!? にゃんにゃにょ!?とじきょめにゃいで!どうしゅるにょ!?だちて!だちて!ちにちゃくにゃぴっ!!」 運動と言って狭いケージの中を跳ねていたものは、フードプロセッサーにかけられて一瞬でミンチになって死んだ。 「ゆぅ…おうちゃうちゃいちゃいよ……ちょっとだけにゃらだいじょーぶだよにぇ…? ゆーゆー、ゆゆゆにょゆ~♪……!!!あ…あ…にんげんしゃんどうちできょきょにぃ… ち、ちがうよ。れーみゅおうたにゃんかうたってにゃひ!!? いが゛ああぁぁ゛ぁ゛!!へーみゅのひははん!!! う!うごぇぇ!!ひゃべぢぇっ!げあぁぁ!! ……げっ。げげっ。ゆげげっ!ひゅ~ひゅ~♪ひゅひゅ…ひゅ……ひゅ~……」 隠れて小さな声でおうたを歌っていたものは舌を切られて、 指を口から突っ込まれた上で体内を掻き回されて、狂って死んだ。 赤ゆっくりは、男が気に入らない行動をするたびに躊躇も容赦もなく徹底的に、且つ惨たらしく潰された。 そして自分以外の誰かが殺されるたびに赤ゆたちは震え、怯え、死に物狂いで学習していった。 その結果 決して騒がず、余計な事を話さず、無闇に動かず、物を散らかす事も無く常に男の顔色を窺い、 それでいて元気で、常に笑顔で愛想良く、男と話す時にも肯定的な返事しかしない。 そんなゆっくりになれば殺されないのだという結論に至り、そうなろうと躍起になった。 しかしどれだけ気をつけようとついうっかり、で潰されてゆっくりの数は着実に減っていく。 だが、それでも赤ゆたちは誰かの死から学ぼうとした。 生きるためだけにゆっくりをかなぐり捨てて、必死に目の前の不確かな生に噛り付いた。 ―――――――――― そして九日が経った。 いつもの時間に、いつも通りの餌を持って男が部屋に入ってくる。 「「「おはようごじゃいましゅ、おにいしゃん!ゆっくちちていっちぇくだしゃい!」」」 「飯の時間だ」 「「「いちゅもありがとうごじゃいましゅ!」」」 「食え」 「「「いただきましゅ!とっちぇもおいちいでしゅ!ちあわちぇでしゅ!」」」 「・・・食い終わったか」 「「「ごちしょーしゃまでちた。とっちぇもゆっくちできまちた!」」」 最初にあれほどいた赤ゆっくりは、今やたった三匹になっていた。 が、ここまで残ったという事は男の厳しい監視の目に耐え切ったという事である。 もはやここまでくれば最初の馬鹿、賢いの区分けは意味を成さない。 この赤ゆたちは見事やり遂げたのだ。 そんな赤ゆ達へ、いつもの調子で男は告げた。 「お前達は、この家から出て行ってもらう」 「ど、どういうことでしゅか?」 「お前達はこれから別々に、他の人間のところで暮らしてもらう。 飼いゆっくりになれるという事だ」 「「「ほ・・・ほんとでしゅか!?」」」 生まれてこの方まともに知識を得る機会がなかった赤ゆたちには、 飼いゆっくりがいい物なのかはあまり解らなかった。 生まれたときに持っていた知識として、ほんの少し基本的なことがあるくらいである。 が、他の人間のところで暮らせるという事はこの人間の束縛から逃げられるという事。それだけは解った。 そしてそれだけで全員が喜びまわりたい気分になった。勿論実際にはやらないが。 そんな赤ゆたちにも全く反応せずに、男は淡々と続ける。 「お前達はそこで“俺にそうしていたように”飼い主に接しなければならない。 もししなければ、その飼い主が気に入らなければ、お前達はここへ逆戻りだ」 「「「ゆ゛っ!!?」」」 「そしてもう一度、などというものは無い。そのまま今迄死んでいった誰よりも惨く、殺す」 「「「あ゛…あぁ゛……」」」 赤ゆたちの顔にはついさっきまでとは正反対の、恐怖の表情が張り付いている。 やっと開放されると思ったのに。やっとゆっくりした生活が送れると思ったのに。 これではそんなことは望めるわけがない。 この人間にしていたようにという事は、ゆっくりするな、という事と同じである。 しかももし戻ってきたならば、今まで見たあの惨い死に様よりもひどい目に遭って殺されるなんて… 考えるだけで身の毛がよだつ。 そして何よりも恐ろしいのは、飼い主の人間が気に入らなければ、という点である。 今まで一緒にいたゆっくりたちも、普段なら見過ごされる様なほんの少しのミスで殺された事がいくつもあった。 その内に何故こんな事をしたのか?と聞くゆっくりが現れたが、それに対する男の答えはこうである。 「別に。今は見過ごせない気分だっただけだ」 「え…?ゆ゛っ、あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!!あ゛ぢゅい!あ゛ぢゅい゛!!だぢゅがあ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 無論この後、質問したゆっくりはバーナーで焼かれて、絶叫と共に黒焦げになって死んだ。 これを聞いて赤ゆたちは更に必死になった。 どれだけ頑張っても気分しだいで殺される。ならば塵のようなミスも許されない。 そして男が言ってる事を信じるなら、それはこれからも続くということだ。 できるならばここから逃げ出してしまいたい。 それができなくても、せめてしーしーを漏らして、泣き叫んで、感情に任せてそこら中を転がりたい。 が、それすらもできない。すれば殺される事が分かっているから。 今更これまでの悲惨な光景を見て、それでも良いから―――などとは決して思えやしない。 ならば自分達がすべき事は、 「「「ゆっくち…りきゃいちまちた……」」」 必死に涙を堪え、笑い、いつも明るく品行方正。そして従順でいるだけ。 それだけで生きる事ができるのだ。たとえゆっくりできなくとも・・・ そしてゆっくりたちの態度に満足した男は、黙って部屋から出て行った。 「ゆ…ゆ……ゆっくち……ゆっぐぢぃ………!」 部屋に残されたのは、笑顔を貼り付けたままぼろぼろと涙を流す赤ゆっくりたち。 これから自分達がどうなるのか、ゆっくりたちにわかる訳がない。 が、生と引き換えに二度とゆっくりすることはできない。それだけは理解できた。 それだけしかわからないからこそ、どうしようもなく自分達が惨めに思えてしかたがなかった。 ―――――――――― 応接間にて。あの男が、見知らぬ身なりの良い男と向かい合って座っている。 間に置かれているのは、あの赤ゆっくり達の内の一匹が入ったケージだ。 あの男は愛想良く微笑んでいる。今まで赤ゆたちが見た事がない表情だった。 「これがご注文の品です」 「あたらちいかいぬししゃん、ゆっくちちていっちぇくだしゃい!」 赤れいむの挨拶に、身なりが良い男は「ほぅ…」と目を見開いた。 「随分と礼儀正しいものだ。本当にこんなゆっくりがいるとはな。 いや、やっぱりあんたに頼んでよかったよ。これが料金だ」 「ありがとうございます。 ただ・・・万が一不満な点がございましたら“必ず”ご連絡ください。 料金はお返しした上で、ゆっくりも今後の参考にしたいのでこちらで引き取ります」 「ハハハ、そうは言ってもこれまでの仕事は完璧なんだろう?熱心なものだ。 まあ心配になるのは当然か。ゆっくりってやつはどれだけ躾けたやつでも、 大体買った後に何らかの問題が出るものらしいからな」 身なりが良い男は、軽く笑いながらケージを引き取る。 「これきゃらよろちくおねがいしましゅ!! かいぬししゃんがゆっくちできりゅようにがんばりましゅ!!」 「ここまで完璧なゆっくりに不満などある筈がないよ。 まあ、それも含めて万が一ともいうしな。覚えておこう」 「どうも。・・・じゃあれいむ。“元気でな”」 「お・・・おしぇわになりまちた!」 「おぉ、そんなことまで言えるのか。 かわいいもんじゃないか。気に入ったぞ!」 終始ニコニコ顔で、身なりの良い男はケージを車に積んで去っていった。 「―――フン。かわいい、ね……」 客を見送り、車が見えなくなったところで、私は一瞬で無表情に戻って呟いた。 見ての通り、私の職業はゆっくりブリーダーだ。 それも店に卸すのではなく直接個人に販売する形の。 私の育てるゆっくりは『従順で行儀が良く、敬語が使えるウザくないゆっくり』として、それなりに名が売れている。 おかげで予約が殺到。今はもうそれすら断らなければならないほどになっていた。 種類の指定は難しく、育成期間や個数が不安定なのでいつ渡せるか分からないと説明しているにも関わらずだ。 客層はそこそこ裕福な一人暮らしの人間が多い。 ウチを選んだ理由のアンケートをとってみると、殆どが 『飼うのに楽なペットが欲しい。ふてぶてしくないゆっくりが欲しい』という事だ。 ―――笑わせる。 ゆっくりは人の言うことを聞かないもの。 ゆっくりはふてぶてしく感じるもの。 個体差はあれど、元々そういうものなのだというのに。 飼うのに全く手間が掛からない楽なペットなど、どこを探したっているものか。 ふてぶてしくないゆっくりなどという物はもはやゆっくりではないと言っていい。 どうしても欲しいというのであれば、ゆっくり以外の可愛い動物を飼えばいいだろうに。 それでも普通とは違う物を得たいと言うのだから、客からはそれなりの額を頂いている。 当然だろう。物事の分からないバ金持ちにはそれくらいしても罰は当たらない。 顔見知りのブリーダーは、こぞって育成のコツや秘訣を聞いてくる。 それに対して返す言葉はいつも同じ。『別に特別な事はしていない』だ。 それを聞けば、次々と『嘘だろ?』や『秘密かよ』という言葉が相手から返ってくる。 が、別に嘘をついているわけではない。 普通に、ゆっくりにあった(と自分では思っている)育成をしているだけだ。 躾として悪い事は悪いとしらせ、理解できるようにしてやる。誰でもやる事だろう。 違うといえば、ゆっくりに対して徹底的に厳しく当たるということぐらいだ。 それこそ虐待、虐殺とでも思えるくらいに。 躾の基本は飴と鞭だとよく言うが、ゆっくりに関しては鞭のみで接するべきである。 何故ならあいつらは飴を与えるとそればかりを覚えて、肝心な部分を忘れてしまうから。 故に徹底的に、且つ過激で凄惨な鞭だけをくれてやらなければ決して覚えようとしないのだ。 その上完全に言う事をきかせたいのならば、あいつらがそう考え、そうせざるをえない状況を作るしかない。 常に自分本位で人の話をまともに聞かない。反省もしない。 まともな環境では学習など望むべくもない。 自分に都合の良いことだけを覚え、考えてそれ以外をすぐに忘れる。 ゆっくりとはそういうものなのだ。 子供に対するようなやり方で上手くいくはずがないだろう。 彼らは少々ゆっくりというものを都合良く捉えすぎているのではないか、と私は思う。 ゆっくりは人の言葉を理解し、話す。習性や見た目に人間と共通する部分が多い。 しかし、だからどうだというのか?それは、ゆっくりがそういう生態であるというだけの話だ。 ただそれだけでしかないというのに、何故それ以上のものを期待するのか。 言葉が判るからといって、その内容まで理解しているわけではない。 話せるからといって、望む事だけを喋ってくれるわけじゃない。 習性が似ているからといって、道徳や常識までが同じとは限らない。 見た目が似ているからといって、思考まで同じなどという事はありえない。 所詮は喋る饅頭だ。肉、骨、神経や内臓が有るまともな生き物ですらないと言うのに。 むしろUMAや妖怪の部類に入るだろう。 犬は犬。猫は猫。人間は人間で、ゆっくりはゆっくり。当たり前のことだ。 なのに人々は悪い部分を取り上げてはゆっくりなどゴミだ、害獣だ、まともに相手にするだけ無駄だと言いながら、 もう一方では自分達にとって都合の良い部分だけを見て、人間の常識を押し付けて、それが通じないと言って憤る。 なんとも勝手な話ではないか。 それを認めようともせずに、わからないと言う彼らの方が私にはよっぽど不可解だ。 私のやり方は、 沢山のゆっくりフード加工用の原料となる予定の赤ゆを、捨て値で加工所から引き取り、 出来の悪いものを見せしめとして殺して恐怖による自主的な学習を促し、残った優秀なゆっくりを売るというものだ。 今回は運が良かった。なにせ三匹もの成功体が出るのは久しぶりである。 ゆっくりも死に物狂いになれば火事場のクソ力を発揮するものが出てくるとは言っても、 元々は出来損ないの烙印を押された加工餌用である。開始後三日以内に全滅というのもザラにあった。 いくら補正があっても成功率などたかが知れているし、事実一度に一匹成功すればいい方なのだ。 これはクリスマスも寂しく一人で過ごした私への、サンタからのプレゼントだろうか。 いや、それはないか。こんな非道な事をする者の下へ、サンタが来るわけがない。そもそも子供でもないし。 種類にばらつきがあり、育成期間は不定期で、成功するかどうかもほぼ運任せ。 おまけにやり口はこれといった捻りもなく、非人道的という問題だらけの育成法である。 いくら世間でゆっくりが真っ当な生物として認められていないといっても、 私のやり方が、あの少し××なゆっくり保護団体あたりに知られれば、糾弾は免れないだろうと思う。 が、しかしそれでも私が考え付いた、私にしかできないやり方なのだ。 そうであるうちは続けるつもりでいる。 必要なのは見方を変えることと、割り切る事。 ゆっくりはこういうものなのだと、そう割り切ってしまうこと。 それができない者には、到底あの断末魔を聞き続けることはできないだろう。 それを考慮するならば、案外虐待志向がある者の方がブリーダーには向いているのかもしれない。 とは言っても、私はゆっくりが憎いわけではない。 ただ、私の仕事がそうだから。私がそういうやりかたしか思いつかないから、そうするだけ。 勿論私が他の動物のブリーダーであったならば、このような事は考えつきもしないだろう。 だがゆっくりは違う。自分が心無い者だと自覚はすれども、私の心は少しも痛みはしないし揺るがない。 そして食料に、愛玩動物に、ストレス発散をはじめとした様々な道具に。 人間によって良いように使われているあいつらを哀れとは思えども、 だからといってあいつらに優しく接してやろうとは微塵も思わない。 何故ならゆっくりとはそういう扱いの饅頭(ナマモノ)なのだから。 とりあえず残りの、調教済みのゆっくりを客に引き渡して、今年は仕事納めだ。 今年も随分と稼がせてもらった。おかげで悠々自適と年を越せる。 ひとまず家に入って、潰した赤ゆをまとめて冷凍しておいたやつでお汁粉でも作ろうか。 そんなことを考えつつ、私は寒さに身を震わせて家に戻った。 ドアを閉める前に空を見上げると、雪が降り始めていた。 誰にとっても苦しく厳しい、冬はこれからだ――― ・あとがき れいむ、まりさ種赤ゆの何もかもが許せない季節がやってきました。 多分、色んな方の未熟児漫画とか読みすぎたせいでしょうが。 と、言うわけで淡々と殺し続けるのが書きたくてやっちゃいました。 毎回いらない設定入れるから話がチグハグになる、とかは言わないお約束ということで。 バッジ?何それ、美味しいの? よし、これから未熟児ヒャッハータイムだ!! では、またヒャッハー!! 小五ロリあき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 412 僕と『あの子』とゴミ饅頭と ふたば系ゆっくりいじめ 446 俺とゲスと自業自得な餡子脳 ふたば系ゆっくりいじめ 460 弱虫まりさとほんとの勇気 ふたば系ゆっくりいじめ 484 ドスと理想と長の資格 前 ふたば系ゆっくりいじめ 494 ドスと理想と長の資格 後 ふたば系ゆっくりいじめ 514 僕とさくやとおぜうさま ふたば系ゆっくりいじめ 548 てんことれいむとフィーバーナイト 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 559 てんことれいむとフィーバーナイト 後編 ふたば系ゆっくりいじめ 583 ゆっくりしたけりゃ余所へ行け ふたば系ゆっくりいじめ 599 はじめてのくじょ~少女奮闘中~ ふたば系ゆっくりいじめ 615 お兄さんは静かに暮らしたい ふたば系ゆっくりいじめ 659 よくあるお話
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1584.html
初投稿です。 ジャンルは 虐待 制裁 料理 だと思います。 ネタ被りがあったらすいません。あと長いかも。 ゲスではない、一般的なゆっくりです。あと希少種が名前だけでます。たくさんでます。 あとこのおにいさんは一部のゆっくりを愛でます。 「「む~しゃ!む~しゃ!しあわせ~!」」 「「「ちあわちぇ~!!」」」 「「「ちょのおひゃなしゃんはしゅっごくゆっきゅりできりゅね!!」」」 「…うぇ」 今月に入って六回目だ。戸締りが悪いのだろうか? 家に帰って愛しのあの子と……ンフフ。なんて頭の中お花畑で家に帰宅したらこのざまだ。 庭に植えてあった花達はゆっくり達に食い荒らされている。 荒らしているのはれいむとまりさ。赤れいむが二匹。赤まりさが一匹。 すごく幸せそうでふてぶてしくてムカつく表情をしている。 「ゆっくりしていってね!!!」 俺が後ろから声をかけると、まりさ一家は俺の方を向かずに 「「「「「ゆっくりしていってね!!!/ゆっきゅりしていってね!!!」」」」」 と返してきた。 「なぁ」 「ゆゆ!!うるさいよ!れいむたちはごはんたべてるんだからじゃましないでね!!」 「「「でね!!!」」」 「おい」 「うるさいっていってるでしょ!!!ゆっくりしてないゆっくりだね!!!ばかなの?しぬの?」 「「「ちぬの?」」」 赤ゆがウゼぇ。 俺の方を見ずにひたすら花を食い散らかしている。 ああ…俺の大事な花が……。 このままでは俺のストレスがさらにマッハで溜まっていくのでれいむとまりさを上からわしづかんでこちらを向かせた。 「ゆゆっ!!!なんでにんげんさんがここにいるのぉぉぉおおお!!!」 「なんでって、ここが俺の家だから。」 「ちがうよ!!!ここはまりさたちがさきにみつけたんだよ!!! だからここはまりさたちのゆっくりプレイスだよ!!! そんなこともりかいできないばかなにんげんはゆっくりせずにでっていってね!!!」 「「「てね!!!」」」 俺はまりさを地面に叩きつけた。そしたら「ゆべぇ!!!」とか言って口から餡子を吐いた。 吐き出した餡子を必死に口の中に戻すまりさ。 「ばりざにいぎなりなにずるのぉぉおおおおおおお!!!」 「「「おちょーしゃんにひどいことするくじゅはちねぇ!!!」」」 俺に向かって体当たりをしはじめる赤ゆとれいむ。 全然痛くもなんともない。 毎度思うがなんでゆっくりどもは…いや、ほとんどのゆっくりは人間に勝負を仕掛けるんだ? 勝目なんて無いだろうに。ドスでもないんだから。まぁどうでもいいか。 体当たりしてくるれいむも掴んでまりさと同じように地面に叩きつけた。 「うぶっ」 「うぶじゃねーし」 「「「ゆんやぁぁぁ!おきーしゃんがぁ!!!」」」 もう一度まりさを掴んで持ち上げる。 「ばりざにびどいごどずるじじぃばゆっぐりじねぇ…」 「んー、聞こえないなぁ。もっかい言ってよ」 まりさの口に手を突っ込んで歯を折って舌を抜く。 れいむもうるさいので潰れない程度に踏みつけておく。これでまりさが何をされているか見えていないだろう。 「ほら、もっかい言ってよ。」 「う゛あ゛あ゛…」 まりさの髪をどんどんちぎっていく。その度にまりさは呻くが気にしなーい。 帽子は外さずに周りだけちぎったから帽子を取ればスイッチみたいになってるだろう。 自分のプリティ(笑)な髪を毟られて痛みと悲しみで放心状態のまりさと泥まみれのれいむを掴んで俺は家に入った。 まずはれいむとまりさを虐待鬼意山御用達の透明な箱に入れる。次に赤ゆを回収する。これで完璧。 これが終わったら俺、赤ゆをフランちゃんにあげるんだ………。 「ぐずなにんげんははやくここかられいむをだしてね!」 などと喚いているれいむの入った箱をハエたたきで叩いた。 ピシン、といった音が響いてれいむが怯える。いい表情だね。 「よし、こいつは赤ゆ生産ゆっくりにしよう。それがいいね!」 「なにいってるのぉおおお!?れいむはまりさがいるんだよぉおおお!?」 「そっちこそなにいってるのぉぉおおおおお!?まりさはもういないんだよぉおおおお!!!(嘘)」 「うそつかないでねぇえええ!!」 やっぱり先ほどの光景は見えていなかったらしい。よかったよかった。 「れいむのまりさをかえしてね!!!」 赤ゆはまりさがどうなっているか知っているので防音の箱に入れている。 「なら取引しようか!」 「ゆ?どういうこと?」 箱をどかしてれいむを取り出す。 「こういうこと!」 れいむの右目をえぐりだす。白玉だからおいしいんだよね。 「うぎゃあああああああああああああ!!!!でいぶのがわいいおめめがあぁああああああああ!!!」 あとで洗って食べよう。これにシロップをつけて食べると最高なんだよね!おすすめだよ! 「ぐぞじじぃいいいい!!よぐもでいぶのがわい゛い゛おめ゛め゛にい゛い゛いい!!」 「まだ24だよ!そんなひどいこというれいむはゆっくりくるしんでね!」 れいむの左目もえぐりだす。コポォってあっさり取れた。24はじじいじゃないはずだ。 「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああ!!!おめ゛めがぁあああ!!!」 赤ゆの方を見たらしーしーとうんうんを漏らして泣き叫んでいる。声は聞こえないけど。 うんうんとしーしーはあいつらで片付けさせよう。 それでこのれいむは後でありすの所に持っていこう。やったね、赤ゆが増えるよ! まりさはれいむの目玉と一緒にして食べよう。綺麗に洗わないとね! 「でいぶのおめ゛め゛…」 なんて言ってるれいむを赤ゆ達と同じ箱に入れる。料理の邪魔になるもんね! 「さっとりんりん、さとりんりん。さっとりんりん、さとりんりん」 今作った歌(嘘)を歌いながら手際よくまりさを洗っていく。 舌も抜いてあるし、歯も折れてるから手際よく洗えるね!これっていいことだよ! まりさを綺麗に洗ったら目を取り除く。これもきれいに洗う。 そして次に胡麻を磨り潰すあの長い棒でまりさを潰していく。飾りはあの赤ゆにあげよう。 最期の言葉もまともに喋れないなんてかわいそうだね!きっとすごいストレスだよ!甘くなるね!しあわせ~だね! 餡子になったら保存してあるゆっくりの目玉をトッピングする。あとれいむの目玉もね。 潰したまりさは結構大きかったためゆっくり10匹分ぐらいのものになった。 ボウルに盛って、俺の愛しのゆっくりたちとこれを食べる。至福の時だ。 さとりにこいし。ふらんにさくや、そしてゆうか。それにえーりん、もこう、けいねにてゐ。みんな胴付きだ。 ふらんはしつけに時間がかかったし、見つけるのも難しかった。だが価値があるし可愛い。何よりも胴付きだ。 このゆっくり達を見つけるのは本当に大変だった。 ゲスは可愛くないし、虐めることにしか価値はないけど、本当にゆっくりしているゆっくりはかわいいね! ゆっくりしているゆっくりを見るのは楽しいし、可愛いからついいじめちゃうよ! 皆も人それぞれのゆっくり虐待ライフを満喫してね!
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/331.html
・ぬちゃぬちゃあきの超小ネタ ――――――――――――――――――――――――― 俺はしょっちゅう飼いゆっくりと外食しに行く。 今日は給料日だったから焼き肉に入ったんだ。 「うー♪めーりんいっぱいたべる♪」 「そうだなぁ。俺より食べてるよな・・・・・・金足りるか・・・」 余りにめーりんがいっぱい食べるのでちょっと怖くなってきてしまった。 「じゃおーん!!」 ま、うれしそうだからいいけど。 「ほら、ふらん。焼き赤ゆもっと食べろ。」 俺はゆっくり焼き用の赤ゆを網に乗せる。 「ゆぎゃあぁぁぁぁ!!!あぢゅいぃぃぃぃ!!!!!」 「わぎゃらにゃいよぉぉぉぉぉぉ!!!!」 「うー。もっとたべる!うー、しね!!ゆっくりしねっ!!」 ふらんは網に乗った赤ゆを箸でつついてより甘くしたいみたいだ。 一方めーりんはまだ食べる。食べる食べる。 「じゃおォン」 「めーりんはまるでゆっくり火力発電所だ・・・・」 「うー?なにいってるの?」 「なんでもないよ・・・・・・・」 もうめーりん連れて焼き肉や来ない!とか思いつつ、涙を流す俺であった。 「じゃおーん♪」 ――――――――――――――――――――――――― 小さくまとめました ではでは
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2914.html
『フレグランス・ストーム』 26KB 実験 赤ゆ 透明な箱 現代 独自設定 うんしー リビングデッドならぬ、リビングうんうん 今回も臭いネタです。 「anko2808 開ウン実験」と繋がりはありますが、読んでなくても何の問題もない作りになっています。 ○ 掃除がゆきとどいた長方形の部屋。 そこには、いくつかのものがあった。 部屋の隅には灰色のごみ収集ボックス。 その反対側にある、ダンボールや備品の小山。 それらに挟まれる形で光を取り入れる、一つの窓。 窓の近くにまとめてられた、十数個の透明な防音箱。 入り口に近いところには、事務用のデスクとパイプ椅子がある。 デスクの上には、中が透けて見える正方形の箱が二つ。 箱の中では数匹の赤ゆっくりがゆっくりしていた。 その内の二三匹が自分らを覗き込む者に気づく。 赤ゆっくりの全てが、天に向かって挨拶した。 「「「「「ぶりぶりしちぇいっちぇね!!!」」」」」 ───なんとまあ、下品なものができたものだ。 箱を覗き込んだ青年は、挨拶に苦笑する。 荷物を置きながら、彼は一週間前のことを思い返していた。 ● 十数個の透明な箱に分けられたゆっくり達を青年が見下ろしている。 ゆっくり達の全てに植物型妊娠の痕があり、青年を見上げて涙を流していた。 ───思い込みには限界があるか。こいつらなら違う意味で想像妊娠が出来ると思ったんだが。やはり、生殖信号があるのか。 精子餡を使った実験は終わった。 わかったことは四つ。 生殖能力を持っているのは一日程度だということ。 冷凍することで、生殖能力の有効期限を引き伸ばせること。 市販の餡子やカスタードなどと混ぜあわせると、生まれる個体数が減少すること。 そして、思い込みの後押しがあったとしても、市販の餡子では子どもができなかったことだ。 ───さて、次に移るか。こっちのほうが楽しみだ。 青年は箱の中のゆっくりに興味を無くし、デスクへと歩を進めた。 たどり着いたデスクには、いくつかのものが置かれている。 彼の研究ノートと筆記用具。 赤ゆっくりがついたままの大量の茎。 そして、中身がマーブル模様の塊で満たされたラベルつきの牛乳瓶三つ。 ───採取したのは十分前。茎になっている個体の記録をして、挿すのはそれからだな。 ペンを走らせ、茎と赤ゆっくりの組み合わせを手早く記録する。 記録し終わった茎から、無造作に瓶の前に振り分けていく。 それぞれ五本ずつ振り分け終えると、残った個体をまとめてゴミ袋に詰めてゆく。 詰められたのは、個数の少ないものや状態が悪いものばかりだった。 ───この内ふたつは予想が付く。問題は、残り一つ。 牛乳瓶のラベルにはそれぞれ、『市販』『精子餡』『糞』と記されていた。 該当するものを鍋で汁粉に加工した物が詰められている。 時間が経ったそれはまだ暖かく、粘性が高い。 そのプランターへ、青年は茎を挿していった。 ───カメラよし。時計よし。生まれるまで五日から一週間ってところだな。 実験初日、彼はここで部屋を後にする。 そして記録を始めた翌日、実験二日目。 精子餡プランターに変化が出ていた。 ───なるほど。時間差なのか。 このプランターになっている全ての赤ゆっくりには、植物型妊娠が起こっていた。 茎から精子餡を吸い上げ吸収した際、生殖機能が働いたと彼は考えた。 ───だが、まだ生きているようだな。 精子餡プランターの赤ゆっくり達は、苦しい顔をしながらも生きていた。 本来ならば体の出来上がっていない子ゆっくり以下の形態では、内容物が足りずに衰弱死する。 しかし、衰弱をしているものの体は丸いままで、死の兆候はない。 ───もしかすると。精子餡から生殖信号だけでなく、栄養を得ているのかもな。 変化と推測をノートに書き残してゆく。 書き終えて顔をあげると、一番近くにあった糞プランターが目に入った。 見ると、どれも眉をしかめて不満を訴えている。 糞の汁粉をゆっくりに見せたときに彼女らが過剰に嫌がっていたことを、彼は思い出した。 ───臭うのか? 彼は市販餡プランターを近くに寄せて、変化を見た。 近くに寄せても、市販餡プランターの個体には変化がない。 嬉しそうな顔で、ゆうゆうと安らかな寝息をたてていた。 ───生まれる前は嗅覚が無いのか?体が出来上がってくると嗅覚が出来る?……なら、こいつらは何に対して顔をしかめているんだ? 予備の瓶に差し替えながら、考える。 だが、答えは出なかった。 ───実験が進めばわかるか? 疑問を抱えたまま、二日が経った。 実験四日目、次の変化が起こる。 変化は二つ。 ひとつは、精子餡プランターと糞プランターの個体の半数以上が死に、デスクの上で潰れていたこと。 もうひとつは。 ───表情が変わっている? 糞プランターの個体が、安らかな顔をしていたことだった。 ───もし、糞に含まれる嫌な記憶が原因ならこんな顔にはならない。そうでなく、吸い上げた餡を糞と認識したから顔をしかめていた? ノートの上をペンが踊る。 ───だが、生まれる前は臭いを感じ無い。……いや、今ならするのか? 市販餡の瓶を見やるが、変わりは無かった。 糞入りの瓶に近づけても、笑顔のままだった。 ───声や動きは認識するが、臭いは認識しないのか。とすると、臭いに慣れたのか?いや、前の実験ではそれはなかった。 彼はこの実験の前に、ゆっくりの糞がいつまで臭うのかという実験を行っている。 その時は実験個体と彼女らの出す糞を十日以上同居させたが、臭いに慣れるということは無かった。 ───糞というストレスに適応したのか?……生まれたらわかるかもしれない。 生まれたら直接聴くことに決め、彼はデスクに三つの箱を載せた。 内側に草原と青空が描かれている防音性の箱だ。 箱の底には柔らかい土が敷かれ、隅には水が流れていた。 内側のゆっくりからは草原と青空が広がる空間に見えるが、外からは中の様子が透けて見えるようになっている。 小型改良された豆ゆっくりと呼ばれる個体を買うための、小型の飼育ケースである。 その箱の中に、瓶を分けていれてゆく。 ───恐らく、明日か明後日には生まれる。楽しみだ。 そして実験七日目。 答えを告げる声が、部屋に響き渡った。 「「「「「ぶりぶりしちぇいっちぇね!!!」」」」」 「……何なんだ、これは」 青年のうめき声と共に。 ● ここで話は冒頭に戻る。 現在、実験開始から八日目である。 七日目は酷い奇襲を受け、青年が気疲れしたために瓶の撤去と茎の分配のみで終わってしまった。 一匹の赤ゆっくりを摘んだ青年の前には、二つの箱がある。 ヤメチェネ、ヤメチェネ、ユックチサセチェ 青年が摘んでいるまりさ種の赤ゆっくりは、精子餡プランター唯一の生き残りであった。 他の赤ゆっくりは地面に降り立つと同時に潰れたが、このまりさだけ潰れず耐えた。 まりさが生き残っていたのはいくつかの幸運によるものである。 根元に居たため他の個体より落ちる距離が短かったこと。 栄養を多くとれたため、比較的健康であったこと。 姉妹の落ちる衝撃で、頭に生えていた蔓の実が殆ど落ちていたこと。 そして、青年がゴミ袋に放り込もうとした直前に、まだ利用価値があると判断されたからである。 彼に寄って茎が除去され、市販餡プランターの残りを口に詰め込まれたおかげで生き延びた。 ───せっかくだし、実験に使ってから処分しよう。 赤ゆまりさを指でぷにぷにと弄りながら、タッパーを取り出す。 中には、今までの実験で使った餡がひとまとめにして入れられていた。 その餡を、小さなスプーンで掬って指で丸め、塊にしていく。 アマアマシャン?マリチャニクレリュノ? 口を締めるように赤ゆまりさの顔を手に押し付け、そのまま軽く握り込む。 二十個ほど塊を作ってから、右側の箱の蓋をあけた。 「ゆっくりしていってね」 「「「「「ゆっくちしちぇいっちぇね!!!」」」」」 この箱は、市販餡プランターから生まれた赤ゆっくりの箱である。 いずれも健康で、生まれるまでに欠けたものは居なかった。 内容は、複数種いるもののれいむ種とまりさ種がやや多めになっている。 「今日のあさごはんさんをあげよう。喧嘩せず、置かれたら食べるんだぞ」 中から聞こえる歓声を無視して、手早く餡の塊を置いてゆく。 全ての赤ゆっくりに行き渡り、われ先にと食事を始めたのを確認してから蓋を閉めた。 先程と同じように餡の塊を十個ほど作ったあと、左の箱を開けた。 箱から、微かに甘い臭いがする。 ───さてと。本命だ。 「ゆっくりしていってね」 「「「「「ぶりぶりしちぇいっちぇね!!!」」」」」 この箱にいるのは、糞プランターから生まれた赤ゆっくりである。 ───糞で育った赤ゆっくり、さしずめ赤糞ゆっくりってところか。フンドシみたいな名前になっちまったな。 生まれたのは十匹程度と、市販餡プランターに比べればかなり少ない。 種族はばらついており、いずれも市販餡プランターの赤ゆっくり達よりのんびりとしていた。 「今日のあさごはんさんをあげよう。喧嘩せず、置かれたら食べるんだぞ」 彼は急ぎ気味に、赤糞ゆっくり達へ餡の塊を分配した。 赤糞ゆっくり達は全員に行き渡ったのを確認してから、号令をかけてのんびりと口に入れてゆく。 その様子を、青年は楽しそうに眺めていた。 「ゆゆっ?うんうんちたくなってきちゃよ?」 食事から五分後、ある赤糞れいむが便意を口にする。 その便意は、言葉にのって箱の中に伝わってゆく。 「まりちゃもうんうんでそう!」 「ちぇんもちたくなっちゃんぢゃよー!わきゃるよー!」 「べんい!かんちょうぷりぇい!すかとろいめらい!」 ───どこの連携技だよ。 全てのゆっくりが反り返り、肛門を空高く挙げる。 そして、声がシンクロした。 「「「「「うんうんでりゅよ!!!ちゅっきり~!!!」」」」」 いくつもの糞が、同時に生み出された。 赤糞ゆっくり達は皆、達成感に満ちた顔をしている。 その表情が緩んでゆく。 人が、コーヒーの芳醇な薫りを堪能するかのような顔に。 「れいみゅのうんうんしゃん、いいにおいだよぉ~!ゆっくちしちぇるよぉ~!」 「ぱちゅりーのうんうんしゃん、ちょかいはなかおりね!」 「ありがちょう。ありしゅのうんうんしゃんもちょかいはよ」 赤ゆっくり達は自分の糞の臭いに幸せを感じていた。 それにとどまらず、糞の嗅ぎ比べや舐め比べをしているものまでいる。 ───昨日、茎をやったときと同じだ。糞に対する嫌悪感が無い。それどころか、精神的充足すら得ている。 彼は蓋を閉めると、タッパーから少量の餡を掬った。 指でこねて丸めながら、握りったままの赤ゆまりさを解放する。 ユヒュウ、ユヒュウ、クルチカッチャヨォ 箱の中の赤ゆっくりに与えた物よりも小さい塊を、赤ゆまりさの口にねじ込む。 赤ゆまりさは一瞬苦しんだが、口に入れられたものが甘いモノだと気づくと、顔をほころばせた。 アマアマシャン!ムーチャ、ムーチャ、チアワチェー! その様子を彼は、何の感情も込めずに眺めていた。 やがて、赤ゆまりさが便意を訴え、尻を上げる。 ウンウンデリュヨ!チュッキリー! 赤ゆまりさが糞をひり出して、やりきったような表情をする。 その表情は、二秒で不快感に塗りつぶされた。 ユユッ!?ウンウンクチャイ!ウンウンシャンハドッカイッチェネ! ───本来なら、こういう反応をするはずなんだ。だが、あいつらは違う。 うにうにと体をくねらせて糞から逃げる赤ゆまりさを眺めながら、考えを巡らせる。 ───本来拒絶するはずの臭気信号を受け入れるよう適応したんだろう。境目はいつだ? 糞から遠ざかった赤ゆまりさが、勝どきをあげている。 その雑音を無視して、彼は続けた。 ───確か、四日目当たりに糞プランターの個体の表情が変わっていた。あの頃か。そして、環境に適応出来なかった個体は機能を停止した。 なおも騒ぐ赤ゆまりさを掴み上げる。 赤ゆまりさを軽く放り上げて、彼女の顔を叩くように握り直す。 もがく赤ゆまりさの感触を手で受けながら、更に思考を続ける。 ───それ以外に変化は無いのか?もしかしたら、あの瓶の個体は糞そのものになっているのかもしれない。それを確かめる。 まりさをつかんだ手に向かって、口を開く。 「生かした分、仕事をしてもらうぞ」 彼は糞で育った赤糞ゆっくり達の箱を開け、糞を回収する。 そして、箱の中で赤ゆまりさを解放した。 突然現れた赤ゆまりさに驚く赤糞ゆっくり達に、中を覗き込んだ青年が教えてやる。 「そいつは新しく友達のまりさだ。お前ら、仲良くしてやれ」 「「「「「わかっちゃよ!!!」」」」」 「聞き分けがいい子は好きだぜ。ゆっくりしていってね」 青年が身を引き、椅子の背もたれに寄りかかった。 その見つめる先には、未だ状況をつかめない赤ゆまりさがいた。 「「「「「ぶりぶりしちぇいっちぇね!!!」」」」」 「ゆっくちしちぇ、ゆゆ?」 揃った赤糞ゆっくりの挨拶に、赤ゆまりさが返そうとする。 その言語は途中で止まり、赤ゆまりさはもんどり打った。 「ゆびゃぁあああ!くちゃぃいいい!」 青年の顔に笑みが浮かんだ。 ───よし!いい反応だ! 急いでペンをとり、メモ用紙に字を刻んでゆく。 その間にも箱の中の状況は変化していた。 「しちゅれいしちゃうわ!みんなちょかいはなかおりなのに!」 「まりちゃ!みんなにあやまっちぇね!ゆっくちしちぇないよ!」 赤糞ゆっくりのうち、れいむ種とありす種が一匹ずつ赤ゆまりさに詰め寄っていた。 二匹が近寄るのに合わせて、赤ゆまりさが後ずさる。 「こっちにこにゃいでぇえええ!ゆひぃいいい!うんうんのにおいがすりゅぅううう!」 その言葉に、赤糞ゆっくり達が不思議そうな顔をする。 赤糞ゆちぇんが口を開いた。 「わきゃらないよ~?うんうんのにおいはとっちぇもゆっくちしちぇるのにね?」 「まりちゃへんなの!うんうんのにおいでゆっくちしにゃいんだね!」 赤糞ゆっくちがゆうゆうと不思議がる。 隅で震えるまりさをよそに、円陣を組んで会議を始めた。 「もしかしちぇ、まりちゃはどこかびょうきなのかもちれないよ!」 「ぱちぇ!なおしゅほうほうはにゃいの?」 「そうね。ぺ~りょぺ~りょしたり、す~りす~りしたりしゅればなおりゅわ!」 ───いいね。これは愉快なことになってきたぞ。 赤糞ゆっくり達が、赤ゆまりさへと近づいてゆく。 赤ゆまりさを囲むように、曲線を描いて近づいてゆく。 「おねぎゃぃいいい!あっちいっちぇえええ!くちゃい!くちゃぃいいい!」 涙と、涎と、尿をまき散らして赤ゆまりさが拒絶する。 願いも虚しく、肌と肌が触れ合った。 「す~りす~り!まりちゃのおはだ、もちもちだにぇ!」 「ぺ~りょぺ~りょ!ゆっくちなおっちぇね!」 三匹の赤糞ゆっくりが、赤ゆまりさにスキンシップを行ってゆく。 赤ゆまりさの快癒を願い、全身全霊ですりすり、ぺろぺろと触れ合う。 「ゆんやぁあああ!いいありゃわせにゃいほどくしゃぃいいい!おはなしゃんがもげりゅぅううう!」 そんな願いも露知らず、赤ゆまりさは叫んでいた。 ───よし、こんなもんでいいだろう。もしこのゆっくり達が糞と同じなら、軽くすりあわせただけで周期信号が移るはずだ。 青年は赤ゆまりさの様子を書きなぐると、ペンを放り出して赤ゆまりさを回収する。 戸惑う赤糞ゆっくりに、彼は声をかけた。 「ごめんな。でも、まりさは病気だからお兄さんが何とかして治してみるよ」 「「「「「わきゃったよ!!!おにいしゃんにおねがいしゅるよ!!!まりちゃをおねがいね!!!」」」」」 彼は赤糞ゆっくり達に笑みを向け、蓋を閉める。 その隣の箱を開け、中にいる赤ゆっくり立ちに向かって頼んだ。 「新しいお友達が来たんだ。仲良くしてやってくれないか」 そう言って、赤ゆまりさを中央におく。 まだしゃくりあげている赤ゆまりさを心配そうに見つめたのも束の間。 一斉に声を挙げた。 「「「「「くちゃい!うんうんのにおいがしゅるよ!!!まりちゃはうんうんだにぇ!」」」」」 「まりちゃはうんうんじゃにゃぃいいい!」 ───見事なシンクロだな。これで反応は見れた。回収だ。 赤ゆっくり達に侘びを入れて、赤ゆまりさを回収する。 泣け叫ぶ赤ゆまりさに向かって、言い放った。 「協力してくれた礼だ。……苦しまないよう、一瞬で破壊してやる」 言い終わると、勢い良く赤ゆまりさを絞り上げる。 赤ゆまりさの体は中央から半分にねじ切られた。 彼は残骸をゴミ袋に入れると一度部屋を出て、片手鍋を手に戻ってきた。 彼は赤糞ゆっくりの糞を手に持つと、部屋の奥へと向かう。 奥にある透明の箱のうち、一番近いものを開ける。 すぐさま、手に持った糞を投げ入れた。 成体ゆっくりの叫びが聞こえてくる。 「ゆびゃぁあああ!くさいぃいいい!ひつぜつにつくしがたいほどくしゃぃいいい!」 「いままでかいだなかでもぶっちぎりでくさいぃいいい!」 箱の中に居たれいむとまりさの反応を見て、投げ入れた糞を回収する。 次に、鍋の中身をおたまで掬って、目の前に差し出した。 「くさいぃいいい!もうやべてぇえええ!」 「どっちが臭かった?」 「どっちもくさいよぉおおお!」 「わからないなら両方置いて比べてやろうか?そのほうがわかりやすいだろう」 「いいますぅ!いいますからやめてくださいぃいいい!れいむはさっきのうんうんのほうがくさかったですぅううう!」 「まりさはどうだ?」 「れいむといっしょですぅううう!こたえたんだからどけてくださいぃいいい!」 「わかった。いいだろう。協力に感謝する」 約束通りおたまを引っ込めて、箱に蓋をする。 箱の中で悶えるれいむとまりさから離れ、青年は机に戻った。 背もたれに片腕を引っ掛ける形で寄りかかると、彼は頭を働かせ始めた。 ───この箱のゆっくりは糞を吸い上げることで育った。その体から出た糞は、通常の肥溜めよりも更に強い臭気信号を放つようだ。後で全部解析してみるとして、今はやれることをやろう。次は何をする?……そうだな、通常の個体と共同生活させて様子を観察しよう。箱を取ってこないと。 椅子から立ち上がり、部屋を出て行く。 しばらくして、彼は台車を押して戻ってきた。 台車にはデスクの上にある箱と同じ仕様の水槽、水を送るポンプや土、スコップなどの環境整備の道具があった。 いずれも、豆ゆっくり用の観察環境を作るための道具である。 ───今日は環境調整で終わりだな。共同生活は明日からだ。 楽しそうな顔で、青年は土いじりにとりかかる。 水槽の環境が整ったのは、赤ゆっくりが皆眠りに入る夕方ごろだった。 眠っている赤ゆっくりと赤糞ゆっくりを全て入れ、彼は荷物を手にして部屋を後にした。 ● 朝。赤ゆっくり達は寝る前よりも広いゆっくりプレイスにいた。 だが、ゆっくりプレイスの中央には細い鋼鉄製の柵があり、ゆっくりプレイスを半分に分けていた。 そして、漂う異臭。 「だれきゃうんうんしちゃの?」 「くちゃいよぉ、ゆっくちできにゃいよぉ」 臭い臭いと喚く赤ゆっくり達の声で、仕切りの反対側にいる赤ゆっくりが目を覚ました。 目覚まし時計のごとく、声を張り上げる。 「あちゃだよ!ぶりぶりしちぇいっちぇね!」 声に反応して、周りの赤ゆっくりが起き始める。 「おはようれいみゅ!ぶりぶりしちぇいっちぇね!」 「おはよう。ぶりぶりしちぇいっちぇね!」 「おはようまりちゃ!ぱちゅりー!ぶりぶりしちぇいっちぇね!」 そうして全員が起きると、スペースの中央で円陣を組み、声を合わせる。 朝一番の挨拶、その合唱だ。 「「「「「ぶりぶりしちぇいっちぇね!!!」」」」」 赤糞ゆっくり達の挨拶を見て、赤ゆっくり達は思考が追いつかなかった。 変わった環境。 聞いたことのない挨拶。 対岸から流れてくる強い異臭。 並べられた変化は、赤ゆっくりの処理能力を超えていた。 「……ぱちゅがさぐってくりゅわ!」 なんとか立ち直った一匹のぱちゅりーが、仕切りへと歩を進めてゆく。 仕切りに近づくに連れ、強くなっていく異臭。 なんとか仕切りの鉄格子までたどり着いたが、ぱちゅりーの体は限界を訴えていた。 吐き気を堪えながら、ぱちゅりーは仲間の元へと這ってゆく。 「もうだみぇ。こりぇいじょうはたえられにゃいわ」 「……わかっちゃよ!まりちゃがいってみりゅ!」 赤ゆっくりの一番の元気星であるまりさが、流れ星のごとく鉄格子へと突進していく。 その勢いのまま、まりさは鉄格子に顔をねじ込む。 悪臭に気持ち悪さを感じながら、円陣を組む赤糞ゆっくりに挨拶を投げかけた。 「ゆっくちしちぇいっちぇね!」 「「「「「ぶりぶりしちぇいっちぇね!!!」」」」」 排便をしろと言わんばかりの挨拶を受け、まりさはめまいを感じた。 赤糞ゆっくりが近づくに連れ、めまいと吐き気は強くなっていった。 臭い。 今まで嗅いだことが無いほど、臭い。 臭いと思っていたうんうんよりも、臭い。 「くちゃいよぉおおお!」 まりさは逃げ出そうとした。 しかし、それが出来ない。 顔がはまり込んで抜けないからだ。 滝のように流れる涙は、悲しみか、臭いが目にしみたのか。 浮かせた尻を、全力でもるんもるんと振っていた。 「だりぇかぁあああ!たちゅけてぇえええ!ゆびぇえええ!」 笑顔を心配顔にかえ、赤糞ゆっくり達が更に接近する。 赤糞ゆっくりと鉄格子までの距離に反比例し、まりさの懇願が激しくなる。 「くちゃいくちゃいがどんどんせまってくりゅぅううう!せかいのおわりがきちゃよぉおおお!たちゅけてよぉおおお!」 必死の祈りが天に届いたのか、まりさの体に力が加わる。 まりさの頭頂部と底部が摘まれ、鉄格子から引きぬかれた。 そのまま、仲間の元へと返される。 「ゆっくりはこういうことに事欠かないな」 まりさを助けたのは、青年だった。 「ゆっくりしていってね」 「「「「「ゆっくちしちぇいっちぇね!!!」」」」」 「「「「「ぶりぶりしちぇいっちぇね!!!」」」」」 「あさごはんさんをあげよう。仲良くしろよ」 全ての赤ゆっくりに、餡の塊が置かれてゆく。 片側の赤ゆっくりが置かれるそばから食べるのに対し、赤糞ゆっくりは全員揃ってから挨拶をして食べ始める。 食べる速度も、赤糞ゆっくりのほうが遅い。 片側の赤ゆっくり達が食べきっても、赤糞ゆっくりはまだ半分に差し掛かった程度だった。 「おにいしゃん!このゆっくりぷれいちゅ、くちゃいくちゃいだよ!」 「しょうだよ!すっごいにおうよ!」 「あっちのがくしゃいくしゃいだよ!」 四十を越える赤ゆっくりが、柵の向こう側の連中が臭いと訴える。 それに対して青年が返したのは、笑い声だった。 「ははは!何言ってるんだお前たち。俺には甘くていい匂いしかしないぞ?なあ?」 反対側、赤糞ゆっくり達に笑いかける。 食事を終えて仰向けに転がる彼女らが、笑顔を返した。 「そうだにぇ!れいみゅたちはゆっくちしちぇるよ!」 「きのうのまりちゃといい、ふしぎだにぇ!」 「ぶりぶりしたら、もっとゆっくちできりゅね!」 「ゆう?いわりぇたら、ぶりぶりちたくなってきちゃよ!」 「じゃあ、うんうんちよう!しゅっきり~!」 「「「「「しゅっきり~!!!」」」」」 円陣を組んだまま、糞をひり出す赤糞ゆっくり達。 その様子にうなづいてから、青年は赤ゆっくりの大群に声をかけた。 「あんなにゆっくりしてるあいつらが臭いわけないだろ?気のせいだって」 「……でも、ちきゃづくとくちゃいくちゃいだったわ」 「お前らがゆっくりしてたら気にならなくなるかもな。ほら、出すなら今のうちに出しな。片付けてやるから」 「……ゆう、ゆっくちりきゃいちたわ」 「ぱちゅりー、うんうんちてちゅっきりちて、わしゅれよう」 「ごはんさんたべてうんうんしゅればなおりゅよ!」 青年の言い分に渋々頷き、皆が糞を産み出してゆく。 赤ゆっくりのだした糞を回収し、赤糞ゆっくりの糞は全て残して、青年は蓋を閉めた。 それから一時間ほど経ち、異常が発生した。 強烈な異臭が、箱の中に広がり始めたのだ。 「くちゃい!」 「……にゃんだか、きもちわりゅくなってきちゃわ」 「ゆうう、ゆうう」 原因は二つ。 赤糞ゆっくりの出した糞と、閉められた天井だ。 天井が空いている間は糞の周期信号の一部を外に逃がすことが出来ていた。 しかし、天井が閉じられた今。 この箱の中は、毒ガスで充満しているも同じだった。 「ゆっくちできりゅね!」 「いいにおいがしゅるよ!ゆっくち~!」 「うんうんしゃんはゆっくちしちぇるね!」 片側は地獄、片側は天国だった。 赤糞ゆっくりはこの環境に適応している。 否、最も快適な環境にある。 彼女らが放った、糞のフレグランス・ストーム。 それが環境を破壊し、新たな環境を構築した。 この空間を、彼女たちの好む最高のゆっくりプレイスへと変えていった。 最高の空間が、赤糞ゆっくり達を最高の眠りへと誘う。 「もう、だみぇ」 「ゆっぐぢぃ、ゆぐぢぃ」 「えげっ、えれえれ」 だが、普通の赤ゆっくりではこの空間に耐えられなかった。 元々、普通のゆっくりにとって糞の臭いとは忌避するもの。 それが更に強まったもので、箱の中は満たされている。 成体でも、耐えられるかはわからない。 そんな場所に押し込められている赤ゆっくり達は、臭いから逃げようと体を出来る限り平たく潰していた。 「ゆ?ゆゆ!?ゆっゆ~、ゆっくちゆっくち~」 「ゆっぺっぽ~!ゆっぴぴぴ!ゆっぴゃあ!」 限界が来た。 何匹かの赤ゆっくりが発狂した。 この声が口火となり、赤ゆっくり達にパニックを引き起こした。 「ゆっくちぃいいい!ゆっくちさせちぇえええ!」 泣き叫ぶもの。 「だれかたちゅけろぉおおお!まりちゃさまがめいりぇいしちぇるんだぞぉおおお!」 誰かに強要するもの。 「こんなときょろ、ちょかいはじゃないぃいいい!たしゅけてぇえええ!」 助けを請うもの。 「わきゃらないよー!わきゃらないよー!」 現実逃避をするもの。 全てに共通していることは、ここから逃げ出すことだった。 「まさか、一日どころか半日すら持たないとはな」 そして、救いの手は差し伸べられた。 時刻は正午を過ぎた当たり。 昼食を与えようと、青年が戻ってきた。 ───こんな短時間で発狂するとはな。蓋をしてから二時間も経っていない。赤ゆっくりだからか、それだけ強烈な悪臭なのか。何にせよ、実験は終わりだ。これじゃあ実験の邪魔でしかない。 喚く赤ゆっくりを掴んで、ゴミ袋へと入れてゆく。 涎をたらして眠る赤糞ゆっくりを残し、彼は蓋を閉めた。 ● 悪臭の園から脱出した赤ゆっくりに待っていたのは、親との再会だった。 「おちびちゃん?おちびちゃんなんだね!わかるよ!ゆっくりしていってね!」 「おちょうしゃんなの?ゆっく、ゆっくちしちぇいっちぇね!」 「ゆっくちぃ、ゆっくちぃ!」 透明な箱に隔離されていた成体ゆっくりは、台車に乗った木箱にまとめて詰められていた。 そこに、青年がゴミ袋の中身をぶちまけたことで、再会ができた。 親も子も、歓喜の涙に打ち震えた。 そんなゆっくり達を載せ、台車は進む。 扉をくぐり、部屋の外に出て行く。 部屋の外は研究室になっており、昼時のせいか今は人がまばらだ。 青年は台車を押し、研究室を横切ってゆく。 そして、ある部屋の前に到着した。 「おきゃあしゃん、あのどあしゃんになにかついちぇるよ?」 「ほんとだね!きっとゆっくりしてるからだよ!」 ゆっくりの親子が視線を向ける先には、『処分室』と書かれたプレートがあった。 その扉を開け、中へと入ってゆく。 ───ゆっくりが騒がない。二三日使ってないんだな。多分、死臭信号も一日二日で消えるんだろうな。 彼が箱を見下ろすと、どのゆっくりも幸せそうな表情をしていた。 きっと、明るい未来が待っていると信じているのだろう。 顔を挙げた青年は、台車と共に部屋の奥へと進む。 そこには、小さな緑色の装置があった。 鋼鉄製のフレームの上に、長方形とすり鉢を合わせたボディが据えてある。 装置の下には箱のおけるスペースがあった。 「これなあに?」 ───すぐわかるさ。 緑の装置の隣にあるリフトへと箱を押しこみ、リフトを上げてゆく。 緑の装置より高い位置まで上がったのを見ると、青年は緑の装置の蓋を開けた。 中は空洞になっており、長方形の箱のようだった。 青年は箱の側面板を取り外し、箱の中へとゆっくりを流しこんでゆく。 それが終わると、装置の蓋を閉めて、装置の下に箱があることを確認してから、装置のスイッチを押した。 装置の内部、鉄箱の床が抜ける。 「「「「「おそらを」」」」」 僅かな浮遊感。 襲い来る着地の衝撃。 そして、悲鳴。 「ゆがががががが!」 「なに?なんなの?」 「ゆっくりしてないよ!」 周りからは機械の唸り声がする。 下からは、苦しむ声が聞こえる。 否、声になっていなかった。 「ありすのからだをけずらないでぇえええ!べべべべっべべ!」 響く叫びと共に、みんな重力に従って下へ下へと移動してゆく。 上にいるゆっくりが同胞の隙間から覗き見えたのは、仲間を粉砕する鉄の歯だった。 「なにごれぇえええ!」 「きょわいよぉおおお!」 「たづけてぇえええ!しにたくないぃいい!」 「やぢゃぁあああ!たしゅかったとおもっちゃのにぃいいい!」 苦しみは止まらない。 下へ。下へ。 潰れる音がする。砕かれる音がする。痛みに苦しむ声がする。 どれもがすぐに消える。 どれもすぐに始まる。 「やぢゃあああ!やぢゃあああ!もっとゆっくぢしゅるんだぁあああ!」 最後に粉砕されてゆく成体の上で、赤ゆっくりが叫ぶ。 その赤ゆっくりを噛み砕いて、装置は静まった。 静寂の中で、青年は思う。 ───確か餌が足りないって言ってた人がいたな。このペーストを二日ほど寝かせて譲ろう。 ● 研究室の机に、白衣の研究者達が集まっていた。 机を囲む円には、青年と胴付きゆっくりが加わっている。 「お兄サン、これ何アルか?」 青年の反対側に立つ、胴付きめーりんが尋ねた。 机の上に置かれている豆ゆっくり飼育用の箱、その中身を差した言葉だ。 中では赤糞ゆっくりが食後の昼寝をしていた。 「臭いが甘いんだ」 「甘い?」 彼の言葉に返すように、研究者が繰り返した。 それに頷き、青年は言葉を続ける。 「嗅いでみればわかりますよ」 青年が薄く蓋を開けた。 その隙間へ、皆が顔を近づける。 「甘い」 「甘いな」 「甘いっす」 「甘いわ」 「エ゛ン゛ッ!」 研究者達は甘いと口にし、めーりんは奇声を上げてのけぞった。 めーりんは口元を塞ぎ、涙目で文句を言う。 「アイヤー!臭いが目にしみるアル!何ヨ、この臭い!」 「いい忘れてた、これ赤ゆっくりが二時間で発狂しかねない臭いだから嗅ぐなって」 「そういう事は先に言うヨロシ!死ぬかと思ったアル!」 めーりんの反応を見て、壮年の研究者が疑問を口にする。 「我々には爽やかな香りなんだが、ゆっくりには辛いのかい?」 「ええ。この個体はゆっくりの糞と同じ臭いがするんです。糞は通常の数倍臭うようです」 「道理でクッサイと思たヨ。肥溜めを凝縮したような臭いアル」 「中の個体には影響はないのかしら?」 「これが快適な空間のようです。細かいことは後でレポートにまとめます」 「これだけゆっくりが嫌がるなら、野良避け用のペットに売り出せるんじゃないっすか?」 「恐らく無理です。見ててください。……ゆっくりしていってね!」 蓋と箱の隙間から、青年が大声で呼びかける。 それに目を覚まし、中のゆっくりが声を揃えた。 「「「「「ぶりぶりしちぇいっちぇね!!!」」」」」 静寂が研究室を包む。 一拍置いて、皆が言った。 「「「「「だめだこりゃ」」」」」 ○ やっぱり実験は後片付けするまでが実験ですね。 「ゆっくりが関わる描写が殆ど無いから設定話止まり」という感想を頂いたので、ゆっくりの描写を増やしてみました。 問題は、赤ゆっくり達が苦しむところまでが長いことですね。掴みがうまくいっていればよいのですが。 この話は「anko2808 開ウン実験」の最後にある「うんうんに赤ゆっくりの茎をさしたらどうなるの?」が原型です。 最後のめーりんは、「じゃおじゃお言うんじゃなくて、エセ中国人の喋り方をしたら面白いんじゃ?」が浮かんだので試しに出しました。 でも、めーりんじゃなくてクイズマジックアカデミーのヤンヤンが先に出てくる。何故だ。元の美鈴と口調がかけ離れてるからか。 半角カナ記法といい、書き方の方でも実験が続きそうです。 投稿済み作品 anko2549 箱庭のゆっくり anko2621 人が見たら飼うとは言わないだろうな anko2638 優秀さとは状況によって、万華鏡のように姿を変える anko2705 ままごとには変わらないがな anko2775 どうあがいても足りねえじゃねえか (修正版有り) anko2777 わらしべまりさ anko2808 開ウン実験
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2497.html
『赤ゆっくりの頭の中』 12KB 不運 自業自得 誤解 育児 家族崩壊 赤ゆ 人間なし 独自設定 20作目です。作中の語り手ってかなり重要ですね ※※前書きをしっかり読んでいただくことを推奨します※※ ※今回は一匹の赤ゆっくり視点をメインとした作品です 類似した作品が既に投稿されている場合はご了承ください ※文章を以下のように統一しています。ですが読み慣れるまでは少々混乱するかもしれません ・ 普通 の文章:視点となる赤ゆっくりの思考や擬音語 ・「 」の文章:視点となる赤ゆっくりのセリフ ・( )の文章:その他ゆっくりのセリフ ※都合上、赤ゆっくりの頭の中で普通の言葉と赤ゆ言葉が混在する設定です ※(一応)登場ゆん物 親れいむ 親まりさ 1匹目赤れいむ 視点となる赤ゆっくり 2匹目赤まりさ 3匹目赤れいむ 4匹目赤れいむ 5匹目赤まりさ ------------------------- 『赤ゆっくりの頭の中』 (もうそろそろだよ) (なんだかきんちょうするんだぜ) ぷるぷる ぴとっ (うまれたよ!!おちびちゃんゆっくりしていってね!!) ゆゆっ おきゃーしゃんのおこえがするよ れいみゅはゆっくりできるゆっくりだから ちゃんとげんきなこえでおへんじするよ 「ゆっくちしていっちぇにぇ!!」 (ゆ!おちびちゃんがおへんじしてくれたよ!!) (れいむによくにたゆっくりなんだぜ) れいみゅのおきゃーしゃんはとてもゆっくりしたゆっくりだね れいみゅもすごくゆっくりできるよ ゆっくり ゆっくり ゆっくり ゆっくり (おちびちゃんす~りす~りしようね) 「しゅーりしゅーりゆっくちーーーーー!!!!」 す~りす~りはとてもゆっくりできるよ ゆっくり ゆっくり ゆっくり ゆっくり ゆっくり ゆっくり ぷるんぷるん (ゆ!つぎのおちびちゃんもうまれそうなんだぜ) (おちびちゃんゆっくりうまれていってね!!) いもうとができるのはとてもゆっくりできるよ れいみゅのいもうとたち ゆっくりうまれていってね ゆっくり ゆっくり ゆっくり ぽてん (またおちびちゃんがうまれたよ!!ゆっくりしていってね!!) (ゆっくちぃっしちぇいっちぇにぇ!!) かわいいかわいい れいみゅのいもうとだよ いもうとはまりさのおかおをしてるけど ちゃんとした れいみゅのいもうとだよ れいみゅもいもうとにちゃんとおへんじするよ 「ゆっくちしていっちぇにぇ!!」 ぷるぷる ゆゆっ またいもうとがうまれそうだよ いもうとがいっぱいで れいみゅはとてもゆっくりできるよ ゆっくり ゆっくり ゆっくり ゆっくり ぺちょ (またまたおちびちゃんがうまれたよ!!ゆっくりしていってね!!) (・・・・・・) ゆゆ いもうとがおへんじしないよ おこえがきこえなかったのかな (おちびちゃんゆっくりしていってね!!) (・・・・・・) (どぼぢでおへんじしでぐれな゛いの゛ぉお゛お゛お゛お゛) (・・・) (おへんじしてよぉおおおおお) (ざんねんだけどこのおちびちゃんはもうすぐしんじゃうのぜ) (ぞんな゛ぁあああああああああ) ゆっくりできないいもうとがしんじゃうよ でもれいみゅはとてもゆっくりしたゆっくりだから これからいっぱいゆっくりできるよ 「おきゃーしゃんなかにゃいでにぇ れいみゅはゆっくちしてりゅよ!!」 (しょーだよ!!まりちゃもゆっくちしてりゅのじぇ!!) (ほかのおちびちゃんはとてもゆっくりしてるんだぜ。せめてうまれてきたおちびちゃんだけでもゆっくりさせてあげるんだぜ) (ゆ、そうだね。れいむはもうおちびちゃんのまえでないたりなんかしないよ!) おきゃーしゃんはやっぱりゆっくりしてるね れいみゅはこれからゆっくりしたおきゃーしゃんにいっぱいあまえて いっぱいゆっくりするんだよ ゆっくり ゆっくり おきゃーしゃん ゆっくり ゆう なんだかおなかがすいてきたよ おなかがすいてゆっくりできないよ なにかたべたいよ 「ゆっくちおにゃきゃしゅいたよ」 (ちょっとまっててね。おちびちゃんがみんなうまれたら、あたまのくきさんをむしゃむしゃさせてあげるからね) れいみゅはいますぐむしゃむしゃしたいよ おきゃーしゃんはれいみゅをゆっくりさせてよ れいみゅはゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ 「やじゃやじゃれいみゅいましゅぐむしゃむしゃしちゃい」 (ゆうう しかたがないね。まだはやいけどおちびちゃんにおかーさんたちのごはんをたべさせてあげるよ) (れいむ、おちびちゃんにはまだまりさたちのごはんははやいんだぜ) (でもおちびちゃんはすごくおなかをすかせてるんだよ。すぐにゆっくりさせてあげないとしんじゃうかもしれないんだよ) (ゆうう・・・しかたないんだぜ。まりさがごはんをやわらかくしてあげるからおちびちゃんはそれをたべるんだぜ) (まりちゃもおにゃかしゅいちゃよ) (じゅんばんこだからとんがりぼうしのおちびちゃんはすこしまっててね) おきゃーしゃんはれいみゅをゆっくりさせてくれるよ ごはんさん いっぱいむしゃむしゃするよ れいみゅはくいしんぼうだから いっぱいむしゃむしゃして いっぱいゆっくりするよ (おちびちゃんゆっくりたべるんだぜ) 「む~ちゃむ~ちゃ・・・・ゆげっ まじゅいよぉおおおお」 (どうしたのおちびちゃん!?ゆっくりぺっぺっしてね!!!) (やっぱりおちびちゃんのおくちにはまだあわなかったのぜ) まりさおきゃーしゃんがくれたごはんさんはおいしくないよ ゆっくりできないよ れいみゅはおいしいごはんさんがたべたいよ おいしいごはんさんをおなかいっぱいむしゃむしゃ あまあまさんむしゃむしゃ あまあまさん・・・・ あまあまさん あまあまさん あまあまさん あまあまさん あまあまさん あまあまさん たべたいよ あまあまさんはゆっくりできるよ 「れいみゅはあまあましゃんがたべちゃいよ!!」 (ゆ・・・・あまあまさんはおうちにないよ) (わがままいっちゃだめなんだぜ!!) 「いやじゃいやじゃれいみゅあまあましゃんがほちいよぉおおおおおお」 あまあまさんたべたいよ あまあまさんたべたいよ あまあまさん あまあまさん あまあまさん あまあまさん あまあまさんいっぱい いっぱいむしゃむしゃ あまあまさんむしゃむしゃ ぺちん ゆっ なんだかほっぺたさんがとてもいたいよ ぜんぜんゆっくりできないよ いたいいたいはいやだよ いたいいたいはゆっくりできないよ 「いちゃいよおおおおおおおお」 (おちびちゃんはわがままなんだぜ。そこですこしはんせいするんだぜ) (まりさちょっとやりすぎだよ。おちびちゃんはうまれたばかりでおなかがすいてるんだよ) (わがままをいうおちびちゃんがわるいんだぜ。わがままなゆっくりはげすになってゆっくりできなくなるんだぜ) れいみゅはげすじゃないよ れいみゅをげすっていうまりさおきゃーしゃんのほうがげすだよ げすはしね げすはしね げすはしね 「ゆぴいいい!!あまあましゃんをくれにゃいげすなおやはゆっくちしんでいっちぇにぇ!!ぷきゅーーーーっ」 れいみゅはゆっくりしたいんだよ れいみゅのゆっくりをじゃまする まりさおきゃーしゃんはげすだよ あまあまさんをたべさせてくれないまりさおきゃーしゃんは・・・ あまあまさん・・・・ あまあまさん あまあまさん あまあまさん あまあまさん あまあまさんはゆっくりできるよ あまあまさん あまあまさんたべたいよぉ 「れいみゅはあまあましゃんしかたべにゃいんだよ!!きゃわいくってごめんにぇええええ!!!」 どすっ 「ゆげっ」 いたいよ おもいよ あんよがいたいよ つぶれちゃうよ ゆっくりできないよ ゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ 「いちゃいよおおおおおおおおおお」 (げすなこどもはとっととしんでね!!) (まりさやめてね。おちびちゃんがいたがってるよ!!!) (げすなこどもはゆっくりできないんだぜ。ゆっくりできないこどもはまりさたちのおちびちゃんじゃないんだぜ) いたい いたい ゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ いたいよ ゆっくりできないよ いたいいたいはゆっくりできないよ れいみゅはいじめられることなんかなにもしてないよ れいみゅはとてもゆっくりできるんだよ ゆっくりしてないのはまりさおきゃーしゃんのほうだよ なのになんで れいみゅがいじめられるの? みちみちみち 「ゆげええええええええええええええええ」 いたいいたいはいやだよ いたいいたいことするのやめてよ れいみゅはゆっくりしたいよ ゆっくりできないのはいやだよ いたいよ やめて ゆっくりできないよ やめて やめて (まりさああああああああああ!!!) ドンッ (ゆ゛っ・・・・・ れいむはじゃまするなだぜ) ゆふう いたいいたいがおさまったよ まりさおきゃーしゃんはなんで れいみゅをゆっくりさせてくれないの? (おちびちゃんがいたがってるんだよ!!まりさはどうじでこんなことするの!?) (このこどもはげすなんだぜ。げすなこどもはころさないとみんなゆっくりできなくなるんだぜ) (おちびちゃんはれいむのだいじなおちびちゃんだよ!!おちびちゃんをいじめるまりさはとっととおうちからでていってね!!) (・・・・れいむはまりさがまちがってるといいたいのぜ?) (おちびちゃんをいじめるまりさはまちがってるよ!!) (・・・わかったのぜ。うまれてきたおちびちゃんがげすなのはれいむのせいなんだぜ) (ゆ゛っ どぼぢでぞんな゛ごどい゛う゛の゛お゛お゛お゛お゛) (やめちぇよおきゃーしゃんちゃち!!まりちゃはゆっくちしちゃいんだじぇ!!!) (ゆ・・・まりさのおかおをしたおちびちゃんはとてもゆっくりしてるのぜ) (そうだよ!!おちびちゃんはとてもゆっくりしてるんだよ!!!) (それにひきかえ、れいむのおかおをしたおちびちゃんはどうしようもないげすなんだぜ) (ゆ・・・・・) (まりさは、まりさのおかおをしたおちびちゃんだけつれておうちからでていくのぜ。だかられいむはのこりのおちびちゃんをとっととうむのぜ) (どうじでぞんなごどいうのぉおおおおおお) ゆゆっ おきゃーしゃんたちがけんかしてるよ けんかはやめてね ゆっくりできないよ ぷるぷる ゆゆ またいもうとがうまれてきそうだよ いもうとはゆっくりできるよ ゆっくり ゆっくり ゆっくり ぽちょん (ゆっくちしていっちぇにぇ!!) (れいむのおちびちゃんゆっくりしていってね!!) ぷちぷち (ゆげっ・・・・・) (れいむのおかおをしたこどもはいらないんだぜ) (れいむのおちびちゃんがああああああああああああ) れいみゅのいもうとが つぶれちゃった なんでまりさおきゃーしゃんはいもうとをつぶすの? いもうとはゆっくりできるんだよ やっぱりまりさおきゃーしゃんはげすだよ げすなまりさおきゃーしゃんはとっととしんでね ぷるぷる (ゆ!まりさのおちびちゃんがうまれてきそうなんだぜ) ぺちょ (ゆっくりしていってね!!!) (・・・・・・・・・) (ゆ?まりさのおちびちゃんゆっくりしていってね!!) (・・・・・・) (どぼぢでな゛にもいっでぐれないのぉおおおおおおおお) (・・・・) うまれてきたいもうとがおへんじしないよ いもうとがゆっくりできないのは きっとげすなまりさおきゃーしゃんのせいだよ げすはしね げすはしね げすはしね ぽよん (ゆっ いたいよ!まりさらんぼうしないでね!!!) (もとはといえばれいむのせいなんだぜ。れいむのせいでまりさのおちびちゃんはゆっくりできないんだぜ) (そんなことないよ!!おちびちゃんがゆっくりできないのはまりさのせいなんだよ!!) びよん (ゆぐっ、こんどはまりさがはんげきするんだぜ) ぼよん ぐちゅっ (ゆべぇ・・・・・) またいもうとがつぶれちゃったよ げすなまりさおきゃーしゃんのせいだよ げすはしね げすはしね げすはしね (ゆっ まりさのおちびちゃん!?) (もっちょゆっくちしちゃかっちゃよ・・・) (まりさのおちびちゃんがしんじゃうよぉおおおおおお!!!!) (まりさがたいあたりしてきたからこんなことになったんだよ。わるいのはまりさだよ) (もうおこったんだぜ) ぐちゃっ 「ゆびょっ・・・・」 いたい いたいよぉおおおおおおおおおお ゆあああ いたいよ いたいよ いたいよ いたいよ どうしてれいみゅが いたいいたいになってるの いたいいたいは いやだよ ゆっくりできないよ (ゆっ ゆ!?ゆあああああれいむのおちびちゃんがあああああああ) れいみゅのほっぺたさん おきゃーしゃんとすーりすーりしてゆっくりしたいけど いたくてできないよ 「ゆぎぎぎぎぎ」 (おちびちゃんしっかりしてね!!) れいみゅのあんよ いたくてもうあるけないよ れいみゅのおくちがいたくてもう ぷくーっができないよ いたいよ いたいよ あまあまさんたべたいのに ぽんぽんがいたくてたべられないよ れいみゅのおめめがいたいよ まっくらでなにもみえないよ いたいよ いたいよ いたいよ れいみゅはもっともっとゆっくりしたいよ もっとゆっくりしたいよ もっとゆっくりしたいよ 「もっちょ ゆっくちしちゃきゃったよ・・・・・・」 (おちびちゃん!!まりさ・・・・このおちびちゃんはのこったさいごのこどもなんだよ!!) (そんなことしらないんだぜ。げすなこどもはとっととしねばいいんだぜ) (おちびちゃんはげすなんかじゃないよ・・・おちびちゃんはりっぱなゆっくりだよ!!) れいみゅはゆっくり れいみゅはゆっくりだよ だからいっぱいゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ だからはやくいたいいたいをとってよ ゆっくりできないよ ゆっくりしたいよ ゆっくりできないよ (りっぱなゆっくりはてんしさまがてんごくへつれていってくれるんだよ!!) てんしさま? てんごく? それよりれいみゅはゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ (てんごくはとてもゆっくりできるところなんだよ。てんごくはゆっくりしたゆっくりがいっぱいいるよ あまあまさんもたべほうだいだよす~りす~りもしほうだいだよ とにかくいっぱいいっぱい、いつまでもえいえんにゆっくりできるゆっくりぷれいすなんだよ!!!) てんごくは ゆっくりぷれいす れいみゅはてんごくにいきたいな れいみゅはてんごくでゆっくりしたいな ゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ ゆっくりしたいよ (おちびちゃんはいいこだったからきっとてんしさまがてんごくへつれていってくれるよ!!) ゆゆ れいみゅはてんごくにいけるよ てんごくでゆっくりできるよ ゆっくりできる ゆっくりできる ゆっくりできる ゆっくりできる ゆっくりできる ゆっくりできる ゆっくりできる (だからおちびちゃんはやすらかにゆっくりしていってね) れいみゅはてんごくにいくよ てんごくでえいえんにゆっくりするよ てんごくはゆっくりできるところ れいみゅはゆっくり おきゃーしゃん ゆっくり れいみゅは プツッ 鉄籠あき 過去の作品 anko1922 鉄籠 anko1941 野良まりさたちの行く末 anko1951 ゆっくりの住む牧場 anko1968 正義感 anko1973 あんころ草 anko1993 50% anko2013 カウンセリング anko2024 カレーの作り方 anko2047 露店のゆっくり anko2059 ゆっくりおばさんの船旅 anko2085 赤ゆ合戦 anko2107 たこつぼ anko2120 線香台 anko2187 生きる anko2207 野良ゆをゆっくりさせない工夫 anko2235 れいむへの愛情 anko2272 もてないゆっくりの恋 anko2327 夏ゆさいのフルコース anko2384 売れ残りのれいむ 挿絵:○○あき
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1419.html
かわいいゆっくりが欲しいなら 23KB 虐待-普通 理不尽 赤子・子供 現代 虐殺 良い人間は出ません ジャンル的に曖昧 ・いつも通り独自設定混ざってます。 既存の設定と比べて「ん?」と思う部分があっても流していただければ幸いです。 では、ゆっくりしていってよー!! 暗い部屋に軋んだ、ドアが開く音が響いた。 そこから一人の男が物音も立てずに静かに入って来る。 男はサッカーボールと同じくらいの大きさに膨れた麻袋を背負っていた。 男が壁に手を伸ばすと、カチッという乾いた音と共に部屋が少しだけ明るくなった。 それでもなお薄暗い部屋の中には、大きな透明の箱が一つだけ。 空っぽの大きな箱に、男は袋の中身をぶちまけた。 ピンポン玉のような物がボロボロと雪崩のように落ちてくる。 玉は跳ねずに、箱中に上手く散らばっていった。 「ぴゅ!!にゃ、にゃんにゃにょ!?」 「ゆべっ!きょきょどきょ?」 「ゆ~ん…おにゃきゃしゅいちゃよ……」 跳ねないピンポン玉のような物の正体は、赤ゆっくりだった。 ざっと見た感じでは百匹は居るだろうか。全てれいむ種とまりさ種だ。 普通取れそうなものだが、何故か飾りの類はきっちり着いたままになっている。 落ちた衝撃で、今迄眠っていた赤ゆたちが起きて一斉に雛鳥の様に騒ぎ出した。 もっとも雛鳥の可愛さとは到底かけ離れた、醜く耳障りな物ではあるが。 「ゆっ?にんげんがいりゅんだじぇ!!」 「ほんちょだ!おい、くしょにんげん!れーみゅたちはおにゃかがしゅいちゃよ!!!」 「しょーだよ!しゃっしゃちょれーみゅちゃちにあみゃあみゃよこしぇ!」 「あみゃあみゃがゆっくちできちゃら、おみゃえをどれいにちてやるんだじぇ!!」 「わしゃわしゃされちゃくなきゃったらゆっくちしゃしぇろ~!ぷきゅー!!」 「まっちゃくきがきかにゃいにんげんだにぇ!おお、おろきゃおろきゃ!!」 「うんうんちたいよ!!ちゅっきり~!」 「み、みんにゃ!しょんにゃこちょいっちゃらにんげんしゃんゆっくちできにゃいよ!?」 「ごめんにゃしゃい、にんげんしゃん!ゆるちてあげちぇ!!」 口汚く騒ぐゆっくり7:少し頭が××なゆっくり1:礼儀正しいゆっくり2。 おおよそ予想通りの割合だ。男は、むしろ礼儀正しい個体が多いとさえ思った。 「じじい、きいちぇるのかじぇ!ぴゅきゅーしゃれちゃいのきゃじぇぎぃ!!!」 「れーみゅは“こじ”にゃんだきゃらやしゃちくちなきゃだきゅ!!」 早速ギャーギャーと口汚く喚いているゆっくりが集まっている場所に、素早く何度か拳を振り下ろした。 プチプチという小気味の良い音と共に、十数匹の赤ゆが潰れる。 礼儀正しい善良な赤ゆも少し混じっていた様な気もするが気にしない。 「ばきゃにゃにょ?…じ…じ…ゆ?」 「まりちゃ……れーみゅ?どうち…た…」 騒いでいた赤ゆも、それを諌めていた赤ゆも、我関せずと排泄していた赤ゆも、 全てが、潰された赤ゆたちが居た場所を見て固まった。 「あ…あ…ゆ゛ああぁぁぁぁ゛ぁ゛!!!」 「いやぁぁぁぁ!!にゃんでみんにゃちんでりゅにょぉぉぉ!!?」 「あ・・・ああ・・・」チョロチョロ 「う…う……ゆげぇぇ!ゆげえぇぇぇ゛ぇ゛!!!」 「ゆんやぁぁぁ!!もうやじゃ!!おうちきゃえりゅぅぅぅ!!!」 吐きだすもの。泣き叫ぶもの。漏らすもの。 様々な反応が返ってきたが、男は微動だにしない。 「にゃんできょんなきょとしゅるにょ!?もうおうちぎゃえ゛っ゛!!」 「じじい!いきにゃりにゃにしゅるんだじぇ!?まりちゃをしゃっしゃちょぎゅん!!」 今度は目や耳についた限りの、しーしーやうんうんを漏らしたものや、 おうちに帰りたいと言ったもの。そして反抗的な態度をとったものを潰した。 また数匹潰されたのを見て、赤ゆたちは今度こそ黙りこむ。 これ以上騒げば自分達がどうなるのかを何となく察したからだろうか。 一部の赤ゆが啜り泣く声だけが残ったところで、男はやっと声を出した。 「いいか。お前たちに帰る家など無い。ずっとここで暮らす事になる。 これからは『汚い言葉を使う者』『うるさく騒ぐ者』 『家に帰りたいと言った者』『俺の言った事に答えない者』 『反抗的な態度をとった者』『口ごたえをした者』『辛気臭い様子でいる者』 そして『大人しくしていられない者』は例外なく殺す。 死にたくなければ今言った事を死に物狂いで記憶して、 どうすれば良いのか餡子脳絞ってよく考える事だ。以上」 一方的に告げられた条件。 その理不尽な内容に、わがままなゆっくり達が黙っていられるはずが無い。 「ふじゃけりゅんじゃにゃいじぇ!まりちゃちゃまがどうちぢぇあ゛!!」 「しょうだよ!!れーみゅちゃちに……まり…ちゃ…?」 早速反旗を翻そうとした赤まりさが、あっけなく潰された。 追従しようとしたれいむは何が起こったのか理解できずにボケッとしている。 「死ね」 「ゆっ!?れ、れーみゅはしゃいごまでいっちぇにゃいよ! わりゅいこちょいっちぇにゃいからたしゅけちぇにぇ!!」ピコピコ 「死ね」 「ゆっゆっゆっ・・・もっちょゆっきゅり゛ゅん!!!」 結局言い訳による懇願も無視されて、問答無用で一言放たれた後、潰された。 それを見て、赤まりさたちに続こうとした他の赤ゆも一斉に固まってしまう。 この人間の言った事は嘘ではない。やるといえば、必ずやる。 ようやくその事を肌で感じ取った赤ゆたちは今度こそ本当に黙り込んでしまった。 しかしそんな中、男の前に赤れいむが一匹出てきた。 「ど、どうちてきょんなことしゅるにょ…?れーみゅたちだっちぇいきちぇるんだよ……?」 「・・・・・・」 この状況においては勇敢とも言えるれいむの発言にも、男は答えない。何も言わない。 れいむは、ただ冷たい視線をよこす男に気圧されながらも懸命に訴える。 「にんげんしゃんのわりゅぐちいっちゃこちょはわるかっちゃけじょ、 れーみゅたちはただゆっくちちたいだけにゃんだよ・・・りきゃいできりゅ?」 男が怖くて何も言えなかったが、他の赤ゆたちも“よくぞ言ってくれた!”とばかりに目で訴えかけてきた。 男は何も言わずに勇敢な赤れいむを優しく持ち上げて手のひらに乗せた。 その恭しい扱いに、少し不安そうな表情が薄れる赤れいむ。 そんなれいむに男は言い放った。 「だから?」 「ゆっ!!?」 男は一言告げて、優しく両手でれいむを挟み込む。 そして本当にゆっくりと、ゆっくりと、力を加えた。 「そんなことは理解している。お前に言われるまでもなくな」 「ゆっ…ぎぎぃぃ……」 「が、お前たちはそんなことを考える必要は無い。俺の言葉を聞く以外の事はするな」 「だ、だじゅげちぇ……ちゅぶれりゅぅぅぅ………!!」 「死ね」 「ゆっ…ぐ…ぢ……ぢぃ………」 やがて手が完全な合掌の形になった。 ピッチリと重なった手の隙間から餡子がはみ出ている。 「「「「「・・・・・・」」」」」 その様子を見てしーしを漏らしそうになりながらも、 堪えて何も言わず騒がない赤ゆたちに向かって男は言った。 「お前達は余計な事を考えるな。言った事を守って俺の言う事だけを聞け。 それがここでのルールだ。ルールを守る限りは生かしておいてやる。 誰かに襲われる事も無い。飯もくれてやる。いいか、もう一度だけ言うぞ。 『どうすれば潰されずに済むか、それだけを考えて行動しろ。さもなくば死ね』…以上だ」 それだけを言い残して、男は饅頭の残骸をさっと片付けて薄暗い部屋から出て行った。 残された赤ゆたちはただ己の境遇を必死に理解しようとし、嘆くばかりだった。 ―――――――――― こうして赤ゆたちの生活が。 読んで字のごとく、生を獲得する為の活動が始まる。 翌日の朝。 そばにあらかじめ置かれていた目覚まし時計のけたたましい音で飛び起きた赤ゆたちは、 まず現状の把握にかなりの時間を費やすことになった。 そんな赤ゆたちにはかまわずに、男が袋片手に部屋に入ってくる。 袋には『業務用ゆっくりフード』と書かれている。 袋を開けると明らかに人工的に付けられたと解る、強烈な甘い匂いが漂いはじめる。 その匂いを嗅いだ赤ゆは食欲を刺激され、緊張で忘れていた空腹を思い出した。 「おいじじい!まりちゃちゃまはおにゃかがしゅいちゃよ! しゃっしゃちょしょにょあみゃあみゃよこしぇ!!」 「しょちたらきゃわいいれーみゅにょどれいにちてあげりゅよ! こーえにおもっちぇいっちょーけんめーちゅかえりゅんだよ!!!」 「「「「「!!!」」」」」 昨日の事を忘れたかのように一部の馬鹿がまた喚き始めた。事実忘れているのだろう。 そんな赤ゆたちを、他のやつらは驚いた顔で一斉に見る。 「・・・・・・」 「はやくちろ、じじい!!れーみゅはおにゃかが……あ…あ…ぢゅ、ぶ、れ、りゅぅぅぅ!!」 「ゆぎゅっ、ぎゅぎゅぎゅ……やべでええぇぇぇ……!!」 男は何も言わずに、喚いている赤ゆを全て掌で押し潰した。 続いて騒ぎ出そうとしていた馬鹿の予備軍も、それを見てようやく昨日の惨劇を思い出して押し黙る。 その様子にやっと満足したのか、男は黙って大きな器に餌を入れた。あまり量は多くないが。 「・・・飯の時間だ。全員が足りる分はくれてやる」 その言葉に赤ゆたちは一斉に喜んだ。 一日ぶりのご飯だ。どれだけゆっくりできない環境にあっても、これだけは譲れない。 「ゆわーい!れーみゅにょしゅーぱーむ~ちゃむ~ちゃたいみゅ、はじまりゅ゛ん゛!!!」 「「「「「!!?」」」」」 早速飛びつこうとした赤れいむが潰された。他のやつらは混乱している。 男は何も言わず、表情も変えない。ただ汚れた手を拭いているだけだ。 次に赤まりさが一匹、恐る恐る近づいてきた。 「ご、ごはんしゃん?ゆっくちまりちゃにたべられちぇ!?…え゛…え゛…エ゛ン!!!」 控えめに食いつこうとした赤まりさは、食べようとした瞬間に男の指を頭に突っ込まれた。 そのまま小さな中枢餡ごと貫かれ、ピクピク痙攣するだけとなる。 そして誰も進んで食べようとする物が居なくなり、 男が餌をさげようとした所で、ようやく一匹の赤れいむがおずおずと出てきた。 そして餌の前でおっかなびっくりといった様子で、小さな声で静かに呟く。 「い…いただきましゅ……」 そして、あくまでも静かに餌に口をつける。男は今度は何もしない。 それを見て他のゆっくりたちの目が輝いた。そう言えばよかったのだと分かったからだ。 一斉に頂きますを唱えながら餌に群がる馬鹿予備軍たち。それ以外のものたちはまだ様子を見ている。 「いただきまーっしゅ!!きょれでたべれるにぇ!・・・? え、え・・・?にゃんでぇ!?にゃんでぶぎぃっ!!」 真っ先に飛びつこうとしたれいむが掴まれて握り潰された。 それを見て固まる馬鹿予備軍たち。 それを確認した後に、固まるものを尻目にそれ以外のものが餌場に寄っていた。 「「「「「いただきましゅ」」」」」 一斉にそう言って静かに食べ始める。 その様子を見た馬鹿たちは、ようやく『大人しくしていろ』と言われていた事を思い出した。 馬鹿以外のもの達は、もしもの事を思って念のために近寄らなかったのだ。 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー!」 一足先に餌を貪る、馬鹿以外の赤ゆたち。 口から餌がこぼれるのも構わずに、思わずしあわせ宣言をするものも居た。 思ったよりも甘くはないが、それでも久しぶりの食事だ。なんだって美味しく感じる。 今までの状況に比べればしあわせーな気分になるのも当然の事だ。 が、しかし――― 「ゆ、ゆ、ゆ!?にゃにしゅるにょ?おしょらをとんでるみた―――むぐ!!? ゆげぇぇ!かりゃいぃぃ!!どおぢで!?やべぢぇ!!ちんぢゃう! ゆひいいぃぃ!!あ゛っ、ゆげっ!ゆげぇぇぇ!!ゅえ…えぇ……」 思わずしあわせー、と言ってしまった赤まりさが、 持ち上げられた後に練りからしを無理矢理口に突っ込まれた。 当然空腹で弱った赤ゆが耐えられるわけもなく、からしと餡子の混合物を吐き出して息絶える。 幸せと言うことすら、許されないのか。 おうち帰る、と言いたい衝動を抑えながら、それでも理解の早いごく一部の赤れいむたちは黙って餌を食べる。 そして馬鹿も含めた他の赤ゆもそれに習った。死と引き換えとなれば仕方がないことだ。 結局その後「むーちゃむーちゃ、ふちあわちぇー…」と言ったもの達も殺された。 一度の食事で十匹以上が死んだことになる。 その後も 「ゆうぅぅ…しゃびちいよ、ゆっくちできにゃいよ…おうちかえりちゃい… ゆっ!?ちぎゃうよ!にゃにもいっちぇにゃいよ!…や…やべでぇぇぇ!! あ゛ん゛!!!」 自分の境遇を嘆いて、隅っこでずっと泣き続けていたものが叩き殺された。 「こんにゃしぇいかちゅおもちろくにゃいじぇ…あにょじじい、おぼえちぇりゅんだじぇ…! に、にんげんしゃん!?うしょだよ!まりちゃまいにちたのちいよ! やぢゃ、やめちぇ!どうちておしょらを…いやぁぁぁ!ぢんじゃうぅぅ……べっ!!!」 つまらなさそうに、ムスッとしていたものが壁に叩きつけられて餡子の花を咲かせた。 「ゆっくちうんどーしゅるよ!ぴょんぴょんちにゃいとゆっくちできにゃいもんにぇ!! しぇまいけどがまんしゅりゅ…に、にんげんしゃん……!! ま、まりしゃおとなちくちてたよ!?や、やめちぇにぇ!?どこいきゅにょ!!? にゃんにゃにょ!?とじきょめにゃいで!どうしゅるにょ!?だちて!だちて!ちにちゃくにゃぴっ!!」 運動と言って狭いケージの中を跳ねていたものは、フードプロセッサーにかけられて一瞬でミンチになって死んだ。 「ゆぅ…おうちゃうちゃいちゃいよ……ちょっとだけにゃらだいじょーぶだよにぇ…? ゆーゆー、ゆゆゆにょゆ~♪……!!!あ…あ…にんげんしゃんどうちできょきょにぃ… ち、ちがうよ。れーみゅおうたにゃんかうたってにゃひ!!? いが゛ああぁぁ゛ぁ゛!!へーみゅのひははん!!! う!うごぇぇ!!ひゃべぢぇっ!げあぁぁ!! ……げっ。げげっ。ゆげげっ!ひゅ~ひゅ~♪ひゅひゅ…ひゅ……ひゅ~……」 隠れて小さな声でおうたを歌っていたものは舌を切られて、 指を口から突っ込まれた上で体内を掻き回されて、狂って死んだ。 赤ゆっくりは、男が気に入らない行動をするたびに躊躇も容赦もなく徹底的に、且つ惨たらしく潰された。 そして自分以外の誰かが殺されるたびに赤ゆたちは震え、怯え、死に物狂いで学習していった。 その結果 決して騒がず、余計な事を話さず、無闇に動かず、物を散らかす事も無く常に男の顔色を窺い、 それでいて元気で、常に笑顔で愛想良く、男と話す時にも肯定的な返事しかしない。 そんなゆっくりになれば殺されないのだという結論に至り、そうなろうと躍起になった。 しかしどれだけ気をつけようとついうっかり、で潰されてゆっくりの数は着実に減っていく。 だが、それでも赤ゆたちは誰かの死から学ぼうとした。 生きるためだけにゆっくりをかなぐり捨てて、必死に目の前の不確かな生に噛り付いた。 ―――――――――― そして九日が経った。 いつもの時間に、いつも通りの餌を持って男が部屋に入ってくる。 「「「おはようごじゃいましゅ、おにいしゃん!ゆっくちちていっちぇくだしゃい!」」」 「飯の時間だ」 「「「いちゅもありがとうごじゃいましゅ!」」」 「食え」 「「「いただきましゅ!とっちぇもおいちいでしゅ!ちあわちぇでしゅ!」」」 「・・・食い終わったか」 「「「ごちしょーしゃまでちた。とっちぇもゆっくちできまちた!」」」 最初にあれほどいた赤ゆっくりは、今やたった三匹になっていた。 が、ここまで残ったという事は男の厳しい監視の目に耐え切ったという事である。 もはやここまでくれば最初の馬鹿、賢いの区分けは意味を成さない。 この赤ゆたちは見事やり遂げたのだ。 そんな赤ゆ達へ、いつもの調子で男は告げた。 「お前達は、この家から出て行ってもらう」 「ど、どういうことでしゅか?」 「お前達はこれから別々に、他の人間のところで暮らしてもらう。 飼いゆっくりになれるという事だ」 「「「ほ・・・ほんとでしゅか!?」」」 生まれてこの方まともに知識を得る機会がなかった赤ゆたちには、 飼いゆっくりがいい物なのかはあまり解らなかった。 生まれたときに持っていた知識として、ほんの少し基本的なことがあるくらいである。 が、他の人間のところで暮らせるという事はこの人間の束縛から逃げられるという事。それだけは解った。 そしてそれだけで全員が喜びまわりたい気分になった。勿論実際にはやらないが。 そんな赤ゆたちにも全く反応せずに、男は淡々と続ける。 「お前達はそこで“俺にそうしていたように”飼い主に接しなければならない。 もししなければ、その飼い主が気に入らなければ、お前達はここへ逆戻りだ」 「「「ゆ゛っ!!?」」」 「そしてもう一度、などというものは無い。そのまま今迄死んでいった誰よりも惨く、殺す」 「「「あ゛…あぁ゛……」」」 赤ゆたちの顔にはついさっきまでとは正反対の、恐怖の表情が張り付いている。 やっと開放されると思ったのに。やっとゆっくりした生活が送れると思ったのに。 これではそんなことは望めるわけがない。 この人間にしていたようにという事は、ゆっくりするな、という事と同じである。 しかももし戻ってきたならば、今まで見たあの惨い死に様よりもひどい目に遭って殺されるなんて… 考えるだけで身の毛がよだつ。 そして何よりも恐ろしいのは、飼い主の人間が気に入らなければ、という点である。 今まで一緒にいたゆっくりたちも、普段なら見過ごされる様なほんの少しのミスで殺された事がいくつもあった。 その内に何故こんな事をしたのか?と聞くゆっくりが現れたが、それに対する男の答えはこうである。 「別に。今は見過ごせない気分だっただけだ」 「え…?ゆ゛っ、あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!!あ゛ぢゅい!あ゛ぢゅい゛!!だぢゅがあ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 無論この後、質問したゆっくりはバーナーで焼かれて、絶叫と共に黒焦げになって死んだ。 これを聞いて赤ゆたちは更に必死になった。 どれだけ頑張っても気分しだいで殺される。ならば塵のようなミスも許されない。 そして男が言ってる事を信じるなら、それはこれからも続くということだ。 できるならばここから逃げ出してしまいたい。 それができなくても、せめてしーしーを漏らして、泣き叫んで、感情に任せてそこら中を転がりたい。 が、それすらもできない。すれば殺される事が分かっているから。 今更これまでの悲惨な光景を見て、それでも良いから―――などとは決して思えやしない。 ならば自分達がすべき事は、 「「「ゆっくち…りきゃいちまちた……」」」 必死に涙を堪え、笑い、いつも明るく品行方正。そして従順でいるだけ。 それだけで生きる事ができるのだ。たとえゆっくりできなくとも・・・ そしてゆっくりたちの態度に満足した男は、黙って部屋から出て行った。 「ゆ…ゆ……ゆっくち……ゆっぐぢぃ………!」 部屋に残されたのは、笑顔を貼り付けたままぼろぼろと涙を流す赤ゆっくりたち。 これから自分達がどうなるのか、ゆっくりたちにわかる訳がない。 が、生と引き換えに二度とゆっくりすることはできない。それだけは理解できた。 それだけしかわからないからこそ、どうしようもなく自分達が惨めに思えてしかたがなかった。 ―――――――――― 応接間にて。あの男が、見知らぬ身なりの良い男と向かい合って座っている。 間に置かれているのは、あの赤ゆっくり達の内の一匹が入ったケージだ。 あの男は愛想良く微笑んでいる。今まで赤ゆたちが見た事がない表情だった。 「これがご注文の品です」 「あたらちいかいぬししゃん、ゆっくちちていっちぇくだしゃい!」 赤れいむの挨拶に、身なりが良い男は「ほぅ…」と目を見開いた。 「随分と礼儀正しいものだ。本当にこんなゆっくりがいるとはな。 いや、やっぱりあんたに頼んでよかったよ。これが料金だ」 「ありがとうございます。 ただ・・・万が一不満な点がございましたら“必ず”ご連絡ください。 料金はお返しした上で、ゆっくりも今後の参考にしたいのでこちらで引き取ります」 「ハハハ、そうは言ってもこれまでの仕事は完璧なんだろう?熱心なものだ。 まあ心配になるのは当然か。ゆっくりってやつはどれだけ躾けたやつでも、 大体買った後に何らかの問題が出るものらしいからな」 身なりが良い男は、軽く笑いながらケージを引き取る。 「これきゃらよろちくおねがいしましゅ!! かいぬししゃんがゆっくちできりゅようにがんばりましゅ!!」 「ここまで完璧なゆっくりに不満などある筈がないよ。 まあ、それも含めて万が一ともいうしな。覚えておこう」 「どうも。・・・じゃあれいむ。“元気でな”」 「お・・・おしぇわになりまちた!」 「おぉ、そんなことまで言えるのか。 かわいいもんじゃないか。気に入ったぞ!」 終始ニコニコ顔で、身なりの良い男はケージを車に積んで去っていった。 「―――フン。かわいい、ね……」 客を見送り、車が見えなくなったところで、私は一瞬で無表情に戻って呟いた。 見ての通り、私の職業はゆっくりブリーダーだ。 それも店に卸すのではなく直接個人に販売する形の。 私の育てるゆっくりは『従順で行儀が良く、敬語が使えるウザくないゆっくり』として、それなりに名が売れている。 おかげで予約が殺到。今はもうそれすら断らなければならないほどになっていた。 種類の指定は難しく、育成期間や個数が不安定なのでいつ渡せるか分からないと説明しているにも関わらずだ。 客層はそこそこ裕福な一人暮らしの人間が多い。 ウチを選んだ理由のアンケートをとってみると、殆どが 『飼うのに楽なペットが欲しい。ふてぶてしくないゆっくりが欲しい』という事だ。 ―――笑わせる。 ゆっくりは人の言うことを聞かないもの。 ゆっくりはふてぶてしく感じるもの。 個体差はあれど、元々そういうものなのだというのに。 飼うのに全く手間が掛からない楽なペットなど、どこを探したっているものか。 ふてぶてしくないゆっくりなどという物はもはやゆっくりではないと言っていい。 どうしても欲しいというのであれば、ゆっくり以外の可愛い動物を飼えばいいだろうに。 それでも普通とは違う物を得たいと言うのだから、客からはそれなりの額を頂いている。 当然だろう。物事の分からないバ金持ちにはそれくらいしても罰は当たらない。 顔見知りのブリーダーは、こぞって育成のコツや秘訣を聞いてくる。 それに対して返す言葉はいつも同じ。『別に特別な事はしていない』だ。 それを聞けば、次々と『嘘だろ?』や『秘密かよ』という言葉が相手から返ってくる。 が、別に嘘をついているわけではない。 普通に、ゆっくりにあった(と自分では思っている)育成をしているだけだ。 躾として悪い事は悪いとしらせ、理解できるようにしてやる。誰でもやる事だろう。 違うといえば、ゆっくりに対して徹底的に厳しく当たるということぐらいだ。 それこそ虐待、虐殺とでも思えるくらいに。 躾の基本は飴と鞭だとよく言うが、ゆっくりに関しては鞭のみで接するべきである。 何故ならあいつらは飴を与えるとそればかりを覚えて、肝心な部分を忘れてしまうから。 故に徹底的に、且つ過激で凄惨な鞭だけをくれてやらなければ決して覚えようとしないのだ。 その上完全に言う事をきかせたいのならば、あいつらがそう考え、そうせざるをえない状況を作るしかない。 常に自分本位で人の話をまともに聞かない。反省もしない。 まともな環境では学習など望むべくもない。 自分に都合の良いことだけを覚え、考えてそれ以外をすぐに忘れる。 ゆっくりとはそういうものなのだ。 子供に対するようなやり方で上手くいくはずがないだろう。 彼らは少々ゆっくりというものを都合良く捉えすぎているのではないか、と私は思う。 ゆっくりは人の言葉を理解し、話す。習性や見た目に人間と共通する部分が多い。 しかし、だからどうだというのか?それは、ゆっくりがそういう生態であるというだけの話だ。 ただそれだけでしかないというのに、何故それ以上のものを期待するのか。 言葉が判るからといって、その内容まで理解しているわけではない。 話せるからといって、望む事だけを喋ってくれるわけじゃない。 習性が似ているからといって、道徳や常識までが同じとは限らない。 見た目が似ているからといって、思考まで同じなどという事はありえない。 所詮は喋る饅頭だ。肉、骨、神経や内臓が有るまともな生き物ですらないと言うのに。 むしろUMAや妖怪の部類に入るだろう。 犬は犬。猫は猫。人間は人間で、ゆっくりはゆっくり。当たり前のことだ。 なのに人々は悪い部分を取り上げてはゆっくりなどゴミだ、害獣だ、まともに相手にするだけ無駄だと言いながら、 もう一方では自分達にとって都合の良い部分だけを見て、人間の常識を押し付けて、それが通じないと言って憤る。 なんとも勝手な話ではないか。 それを認めようともせずに、わからないと言う彼らの方が私にはよっぽど不可解だ。 私のやり方は、 沢山のゆっくりフード加工用の原料となる予定の赤ゆを、捨て値で加工所から引き取り、 出来の悪いものを見せしめとして殺して恐怖による自主的な学習を促し、残った優秀なゆっくりを売るというものだ。 今回は運が良かった。なにせ三匹もの成功体が出るのは久しぶりである。 ゆっくりも死に物狂いになれば火事場のクソ力を発揮するものが出てくるとは言っても、 元々は出来損ないの烙印を押された加工餌用である。開始後三日以内に全滅というのもザラにあった。 いくら補正があっても成功率などたかが知れているし、事実一度に一匹成功すればいい方なのだ。 これはクリスマスも寂しく一人で過ごした私への、サンタからのプレゼントだろうか。 いや、それはないか。こんな非道な事をする者の下へ、サンタが来るわけがない。そもそも子供でもないし。 種類にばらつきがあり、育成期間は不定期で、成功するかどうかもほぼ運任せ。 おまけにやり口はこれといった捻りもなく、非人道的という問題だらけの育成法である。 いくら世間でゆっくりが真っ当な生物として認められていないといっても、 私のやり方が、あの少し××なゆっくり保護団体あたりに知られれば、糾弾は免れないだろうと思う。 が、しかしそれでも私が考え付いた、私にしかできないやり方なのだ。 そうであるうちは続けるつもりでいる。 必要なのは見方を変えることと、割り切る事。 ゆっくりはこういうものなのだと、そう割り切ってしまうこと。 それができない者には、到底あの断末魔を聞き続けることはできないだろう。 それを考慮するならば、案外虐待志向がある者の方がブリーダーには向いているのかもしれない。 とは言っても、私はゆっくりが憎いわけではない。 ただ、私の仕事がそうだから。私がそういうやりかたしか思いつかないから、そうするだけ。 勿論私が他の動物のブリーダーであったならば、このような事は考えつきもしないだろう。 だがゆっくりは違う。自分が心無い者だと自覚はすれども、私の心は少しも痛みはしないし揺るがない。 そして食料に、愛玩動物に、ストレス発散をはじめとした様々な道具に。 人間によって良いように使われているあいつらを哀れとは思えども、 だからといってあいつらに優しく接してやろうとは微塵も思わない。 何故ならゆっくりとはそういう扱いの饅頭(ナマモノ)なのだから。 とりあえず残りの、調教済みのゆっくりを客に引き渡して、今年は仕事納めだ。 今年も随分と稼がせてもらった。おかげで悠々自適と年を越せる。 ひとまず家に入って、潰した赤ゆをまとめて冷凍しておいたやつでお汁粉でも作ろうか。 そんなことを考えつつ、私は寒さに身を震わせて家に戻った。 ドアを閉める前に空を見上げると、雪が降り始めていた。 誰にとっても苦しく厳しい、冬はこれからだ――― ・あとがき れいむ、まりさ種赤ゆの何もかもが許せない季節がやってきました。 多分、色んな方の未熟児漫画とか読みすぎたせいでしょうが。 と、言うわけで淡々と殺し続けるのが書きたくてやっちゃいました。 毎回いらない設定入れるから話がチグハグになる、とかは言わないお約束ということで。 バッジ?何それ、美味しいの? よし、これから未熟児ヒャッハータイムだ!! では、またヒャッハー!! 小五ロリあき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 412 僕と『あの子』とゴミ饅頭と ふたば系ゆっくりいじめ 446 俺とゲスと自業自得な餡子脳 ふたば系ゆっくりいじめ 460 弱虫まりさとほんとの勇気 ふたば系ゆっくりいじめ 484 ドスと理想と長の資格 前 ふたば系ゆっくりいじめ 494 ドスと理想と長の資格 後 ふたば系ゆっくりいじめ 514 僕とさくやとおぜうさま ふたば系ゆっくりいじめ 548 てんことれいむとフィーバーナイト 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 559 てんことれいむとフィーバーナイト 後編 ふたば系ゆっくりいじめ 583 ゆっくりしたけりゃ余所へ行け ふたば系ゆっくりいじめ 599 はじめてのくじょ~少女奮闘中~ ふたば系ゆっくりいじめ 615 お兄さんは静かに暮らしたい ふたば系ゆっくりいじめ 659 よくあるお話 小五ロリあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 真田十勇士イイイ! -- 2016-09-20 18 50 47 ↓共感 -- 2016-08-28 22 40 43 このブリーダー効率が悪すぎだろ -- 2014-01-04 14 27 05 しっくりきた -- 2013-06-10 13 17 14 あばばばばばばばば -- 2012-09-27 19 05 28 結局、人間もゆっくりとさして変わらないということだな -- 2011-08-17 03 34 06 めっちゃおもしれえww 人間に都合良く躾られたゆっくりは最早ゆっくりではないって事かw ただいくら躾られていようともれいむ・まりさは潰すに限るぜ! -- 2011-06-12 22 13 08 >彼らは少々 からの部分にとても共感しました。 前半部分が少し嫌だったけどこういう考え方を持っているなら納得です。 ゆっくりできたよ! -- 2011-04-28 00 21 28 “こじ”だからやさしくしないといけないんだよ!っていうのが新しいと思った -- 2011-01-07 18 38 15 >れーみゅたちだっちぇいきちぇるんだよ >そんなことは理解している。お前に言われるまでもなくな の流れが上手いと思いました。そりゃそうだなw 冷徹な価値観のお兄さんにすっきりー!面白かったです -- 2010-10-24 21 39 07 このブリーダー・・・・出来る! 凄く面白かった、最後のブリーダーの考え方がゆっくりを熟知していると言わざるを得ない 確かに他のSSでもあるが、周りから虐げられて全くゆっくり出来なかったゆっくり程優良(人間にとって)なものが多い 逆に甘やかされてゆっくりし続けたゆっくり程どうしようもないゲスは居ない それにしても赤ゆがぶっ潰されるお話はすっきりするね -- 2010-08-17 01 18 40 面白い! -- 2010-08-16 20 58 08 >躾の基本は飴と鞭だとよく言うが、ゆっくりに関しては鞭のみで接するべきである 名言だこれ。共感できる。 -- 2010-06-27 22 51 47 面白かった -- 2010-06-11 22 10 20 すっきりー♪ -- 2010-04-15 18 51 36 確かになぁ、と思った -- 2010-03-24 15 50 42
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/616.html
群青の冴えわたる大空のもと、広々とした草原が横たわっている。 草を主食とする野生ゆっくりには、ごちそうが群れているようにしかみえない。 かくして、ちびのれいむは茂みから原っぱに踊りでて、青々と茂る草をあさりはじめた。 「ゆゅ~~。……みゅーちゃっ、みゅーちゃっ」 背丈の低い草は、朝露に濡れていて爽やかな味わいをふくんでいた。 ほどよく歯ごたえもあり、しゃきしゃきとした食感がたまらない。 「ちあわちぇぇぇぇっ」 朝の涼気に包まれた野山のふもとで、赤ゆのれいむは生いしげる草を堪能した。 あまりにもたっぷりと食べものがある。 食べては出し、食べては出し、草むらにはぽつりぽつりと黒い斑点が生まれるにいたった。 ところが、である。 「……ゆゆっ!?」 食事に夢中になっていていたがあまりに、足もとで口を開けている穴に気付かなかった。 赤ゆは穴の淵で前のめりになってしまった。 「ゆゆ~~っ!」 そこで踏みとどまろうとした。 しかしすでに重心はかたむいており、あえなく穴に吸いこまれた。 「おそらゆべっ」 お空を飛んでいるみたいと叫ぼうとしたらしい。 しかし滞空時間はきわめてみじかく、それは許されなかった。 穴の深さは十センチほどでしかなかった。 打撲になるべき深度ではなく、れいむはすぐに起きあがった。 少々、体内餡子がゆさぶられてしまったが、 かぶりを振るとわずかな気持ち悪さも朝霧が光に払われるように霧散した。 「ゆゅ……ゆゅ~~~っ!?」 赤ゆはのけぞってしまった。 穴のなかは、壁も床も鈍色の光沢でおおわれていた。 宝石箱のなかに迷いこんでしまったようだ。 「たかりゃみょの~~~」 赤ゆがひとしく憧れてやまない『たからもの』が、ここでは建材と化していた。 「しゅごい……」 円筒形の穴の底で、れいむは空を見上げた。 ふしぎな光景だった。 銀色の空に、一点の淀みもない簡潔きわまる青い穴が開いている。 いや、視界の端に異物がみえる。 白い線が走っていた。 「ゆゅ~?」 れいむは視線を下げて、その白い線の正体をさぐった。 穴底から白い棒が生えていた。 たいへんに細い。 しかし長くて先が見えない。 それに、かたむいている。 そのために、白い棒は穴のふちと接しているのだった。 こんな樹は見たことがなかった。 「たべりゃれりゅ~? ……ゆっ」 噛んでみた。 かたかった。 何よりも、おいしくなかった。 「ゆゅ~~、おいちくにゃいっ! ゆっきゅり できにゃいっ」 そう吐き捨てた。 とりあえずここを出て、食事を続けようと思った。 そこで赤ゆは脱獄をこころみた。 「ゆんっ」 まずは跳躍して地表に躍り出ようとした。 が、跳躍力が足らず、壁にぶつかってしまった。 その反動で、れいむは床にべったりと叩きつけられた。 「ゆんっ。ちゅめたいっ」 床はひんやりとしていた。 しかし凍えるほどではない。 むしろ、ほどよい冷たさが心地よかった。 「ゆゅ~、ゆっ」 壁に頬を押しあててみた。 「ちゅめたいっ」 床と同じように爽快な冷気が伝わってきた。 さっと飛びのく。 れいむは、この穴が気に入った。 ほんのりとした寒気が心地いい。どこを見てもきらびやかで、贅沢なふんいきを味わえる。 それに、目と鼻の先に草むらがあって、食べものには事欠かない。 「ゆゆ~~……しょーだっ」 冷気が赤ゆに素晴らしいひらめきをもたらしてくれた。 「きょきょを れーみゅの ゆっきゅり ぷれいしゅに しゅるよっ!」 光りかがやく笑顔でもって、いわゆる「お家宣言」をしたのだった。 こうして銀の部屋はれいむのゆっくりプレイスとなった。 そうと決まれば、両親と姉妹を連れてきて、寝床をこしらえ、トイレを設置し……。 やることは多い。 「ぴゃぴゃと みゃみゃを つれてくりゅよ!」 屋根のない小部屋に、ほがらかな声が鳴りひびく。 かくして、れいむは両親を連れてくるべく円筒から出ようとするのだが。 「……ゆんっ」 ジャンプした。 だが、とどかなかった。 「ゆんっ」 もういちど、こんどは助走をつけて跳躍した。 ところが出口は高かった。 「ゆんっ、ゆんっ、ゆんっ!」 何度やっても高みの出口はれいむを拒絶する。 ついにれいむは怒りだしてしまった。 「……でぐちしゃんっ、ゆっきゅりしてにゃいで おりてきちぇにぇ!」 無機質な穴ぐらに赤ゆの不機嫌が反響する。 「れーみゅ おこりゅよっ」 語気を荒げてみても、結論はおなじだった。 円形の穴は澄ました顔をして高嶺に浮くばかりで、取りつくしまもない。 「どーちて おりてこにゃいにょ? ばきゃにゃの? ちぬの?」 朝の燦然たるきらめきを満身に浴びながら、蒼穹に叫ぶ赤ゆの姿は、どこか高貴で滑稽だった。 「でぐちしゃんっ! きーちぇりゅのっ!?」 これまたなしのつぶてである。 「でぐちしゃんっ! きょきょは れーみゅの ゆっきゅり ぷれいしゅだよっ。 どーちて れーみゅの いうこちょを きけにゃいの? しゃっしゃと しちぇにぇっ! おりてきちぇにぇっ!」 下僕は無反応をつらぬいた。 いよいよれいむは激昂した。 「ぷきゅぅぅぅ! れーみゅ おこっちゃよ! きゃわいい れーみゅを ばきゃにしゅる げしゅは『せいっしゃいっ』しゅるよっ!」 主人の怒りは本物だった。 情けも憐れみもかけず、制裁を実行する。 「ゆんっ、ゆんっ!」 壁に突撃を繰りかえした。 だが、そのたびに跳ねかえされた。 いくたびか体当たりを重ねた。 そして、肩で息をしながら、れいむは勝ち誇った。 「どう!? いちゃかったでしょ! れーみゅ ちゅよいっ! とっても ちゅよいっ! れーみゅ さいっきょうっ! ゆゆ~んっ、ちゅよい れーみゅは とっちぇも ゆっきゅり しちぇいるよ~~。 ゆ~、ゆ~、ゆ~♪ ゆっくち~♪ ゆっくち~♪ れーみゅの、れ~♪ れーみゅの、れ~♪ れーみゅの、れ~は~♪ ゆっくちの、ま~♪ れーみゅの、れ~は~♪ まったりの、れ~♪」 やがて歌声がやんだ。 どこかでキジが啼いていた。 「……」 れいむはしばらく穴底の中央にたたずんでいた。 俄然、ぶるぶると首を横にふる。 「ちぎゃうもんっ! れーみゅ しゃびしくにゃんか にゃいもんっ」 とにかく動いてないと不安になってきた。 そこで、 「しゅーぴゃーしーしーちゃいむっ」 なんの脈絡もなく、排泄を宣告した。 ちょろちょろと、赤ゆの腹から透明な液体が弾道をなぞった。 「しゅっきりー」 放尿はすぐに止まった。 「どう!? きょれでも れーみゅは さびちい!?」 だれにでもなくいきがってみせる。 「ゆゆ!?」 すぐに、れいむの鼻孔を尿臭が襲った。 見れば一室の隅に水たまりができている。 「ゆゆ!? しーしーしゃん! なんで いりゅの!?」 赤ゆが背後に飛び退いた。 が、すぐ後ろに壁が待ちかまえていたために、逆に前方に転んでしまった。 顔を上げると、目のまえにしーしーが迫ってきていた。 驚くべき反射速度で起きあがる。 「こっちこにゃいでにぇ! あっちいっちぇにぇ!」 れいむの通告も虚しく、水は音もなくれいむに這っていく。 「しーしーしゃん! こっちこにゃいでにぇ! こっち……こにゃ……ゆぴっ!」 鋭く悲鳴を発した。 水がれいむのあんよに触れたのだ。 饅頭皮に浸透してゆく。 「……ゆぐぅ……」 あんよに沁みこむ汚物を、恨みがましい目で見つめるしかなかった。 「……ゆぅ。……れいみゅ しゅーやしゅーや しゅりゅよ!」 徹底的に忙しない。 れいむは睡眠宣言から数秒も経たずして、睡魔に意識を預けてしまった。 「すぅ……すぅ……」 穴底から安らかな吐息が発せられる。 金属の底から生えている白い樹幹に身を寄せていた。 「ゅぅ……?」 突然、白い木がすっと抜かれた。 これに身を預けていたれいむは、ころんと転がって目が覚めた。 「……ゆぅ……」 しかし、まだ夢見心地だった。 「ゅぅ~~。きょきょ どきょ だっけ?」 自分が穴の中にいることを忘却していた。 まわりを見ても、冷たい壁があるばかり。 そのとき、急に穴が暗闇に閉ざされた。 「ゆ?」 不思議になって空を見上げた。 円形に切りとられた青空のなかに、さらに黒い穴が開いていた。 その穴は急速に大きくなり、 「ゆべぇっ!」 空を仰いでいたれいむの顔面に激突した。 衝撃のために、かすかに餡子を吐いてしまった。 「……ゅ゛……ゅ゛……ゆ゛っ」 しばらく激痛に震えてしまった。 ぴゅっぴゅと肛門から尿が垂れる。 だが、れいむ種特有の生命力でもって打撲から回復した。 ゆるゆると起きあがる。 そしてあたりを見回した。じぶんを打ちすえた何かを探したのだ。 だが、殴った悪魔はどこにもいなかった。 おそるおそる空を見上げても、そこには丸い空があるだけだ。 「ゆゆ~~?」 不思議でならなかった。 しかしながら、判明した事実があった。 「……きょ……きょきょは ゆっきゅり できにゃいよ!」 ということで、赤ゆのれいむは脱出をはかった。 しかし、あいかわらず天井は高みにあるばかりで脱獄できなかった。 そうこうするうちに、ふたたび空に影がやどった。 「ゆ!?」 思わず、れいむは目を閉じた。 からんと冷たい音がする。 まぶたを開けると、白い木が戻されていた。 れいむは首をかしげるばかりだ。 だが、不思議がる観察眼が、赤ゆに知恵を吹きいれた。 「れいみゅ あたみゃ いい!」 今度ばかりは本物の知恵といえた。 この傾斜のついた木をつたって、外に出ればいいのだ。 ただ、いまのいままで気付かなかったことは、赤ゆであった。 「ゆっ」 れいむは跳びはねて、 「ゆんっ!」 白く細い木を口でくわえ、これにぶらさがった。 「ゆゆんっ」 口を支点にして体を回転させ、棒の上部に体を持ってきた。 鋭いながらも傾斜がついているから登ることができた。 体勢を保ちながら、少しずつ上昇する。 「ゆっ、ゆっ」 器用にも、口を操作しながら登ってゆく。 「ゆっ♪ ゆっ♪」 木のぼりの楽しさに似た軽快さがあった。 やがて、赤ゆのれいむの視線は、地下から地上に踊りでた。 あと一息で、地上に出られる。 れいむは自分の正しさを知り、愉快になった。 よし、地上に降りよう。 と、おもったときだった。 蒼天を切りさく白い影があった。 それは白い隕石だった。 隕石は放物線をえがいて、棒を登っていたれいむめがけて落下をし、 ぐしゃり。 と、れいむを直撃した。 脳漿が飛び出た。 眼球もずるりとこぼれた。 白い隕石は一個の命を刈り取ると、穴のなかに滑りこんだ。 れいむの亡骸があとにつづく。 遠くから、歓声が風に乗って流れてきた。 「おみごと! ホールインワン!」 れいむが忍びこんだ草むらとはゴルフ場のグリーン。 見つけた「お家」はカップ。 穴の底から生えていた細い樹はピン。 赤ゆを即死にいたらしめた白い隕石は、ゴルフボールだった。 (おわり)
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2047.html
※原作レイプ注意 『うざキモい!?ブサイク泣きゆっくり』 遺餡子操作によって 常時号泣モード、かつ ブ サ イ ク な泣き顔を実現。 たっぷりの「ゆ゛んゆんゆ~ん゛」をご提供☆ 1匹¥50 先日、行きつけのゆっくりショップでこんなゆっくりを見つけた。 目を見張るばかりの安さ。 店主に話を聞いてみると、ゆっくりの泣き声が大好きなお兄さん向けに入荷したものの、 ずっと泣きっぱなしなので『泣かせる楽しみ』が無い、喧しい等の理由で売れずに処分価格になったという。 安いこともありその場で2匹を購入。 家で飼っているれいむもそろそろ出産しそうな頃合。喜んでくれるだろう。 「ゆぐぐ…ゆっくり、うまれるよ……!」 ブサイク泣きゆっくりを買って家に帰ると、ちょうどれいむが出産している所だった。 胎生型妊娠。 俺は慌てて産まれてくる赤ゆをキャッチする体勢をとる。 ポーン! そんな間抜けな音と共に射出される赤ゆっくり。 「ゆっくぃちちぇいttぎょぶっ!」 最初の挨拶が終わる前に潰す。 俺が今欲しいのは赤ゆではない。 出産直後の親ゆっくりだ。 ポーン! 事前のゆっくり検診で産まれてくる赤ゆが2匹なのは分かっていた。 2匹目もゆっくりしないで潰す。 「ゆkkぷぎゅっ!」 そして今日買ってきたブサイク泣きゆっくりを投入。 買ってきたその日に役に立ってくれるとは。 このブサイク達をれいむの子と偽って合わせてやる。 「ゆっ、あかちゃん、ゆっくりしていってね!」 「「ゆぅぅ…ゆ゛え゛ぇぇぇ~~~~ん!!!」」 「ゆっ!?れいむのあかちゃん、どうしたの?どこかいたいの??」 本来ならば親に合って最初に言うべき言葉は「ゆっくりしていってね!」のはず。 それを言わずに泣き続ける我が子。 どこか異常があると思うのは当然の反応だ。 れいむは必死にぺーろぺーろやすーりすーりをして赤ゆの体を調べている。 が、どこにも異常は見つからない。 それでも泣き続ける。 しばらく我が子の世話を必死でしていたれいむ。 ご飯を柔らかく噛み砕いて与え、お歌を歌ってあげ、ふかふかのベッドに連れて行ってあげた。 それでも泣き止まない我が子にれいむは 「どぼじでないでるのぉぉぉぉぉ!!??」 ヒステリーを起こした。 「ゆっくりできないこだね!こんなのれいむのあかちゃんじゃないよ!」 その通り。 「なきやめ!なきやめ!うるざいうるざいうるざいぃぃぃぃ!!」 終いには体当たりして潰そうとまでしている。 と、そこに番のまりさがかえってきた。 「なにじでるのぉぉぉぉぉぉぉ!!!???」 餌取り(庭で雑草を摘んできただけだが)から帰ってきてみれば、妻が産まれたばかりと思しき子供を潰そうとしている。 当然の反応だ。 れいむを体当たりで押しのけ赤ゆとの間に仁王立ち。 「でぃーぶいれいむはあかちゃんからはなれてね!」 「ゆ゛ぁ゛ぁ゛~~~ん!ゆ゛ぇぇ~~~ん!!!」 「まりさ、そのこたちはゆっくりできないゆっくりだよ!そこをどいてね!」 れいむから見れば理由もなく泣き続けるゆっくりできない赤ゆだが、まりさから見れば母親に虐待されて泣いているようにしか見えない。 「ゆっくりできてないのはれいむのほうだよ!ゆっくりしないででてってね!」 俺の家なのに勝手に出てっても無いと思うんだが… 当然、れいむは納得できない。 「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉ!!!」 「でいぶがあがぢゃんいじめるがらでしょぉぉぉ!!?」 「「ゆ゛ぇ゛ぇ゛ぇぇ~~~~ん!!!」」 見事に話が噛み合わない。 こいつら、言葉を話せる意味あるのか? 赤ゆは未だに泣き続けてるし。 このまま話が平行線では埒が明かない。 しばらく頭を冷やさせることにする。 「ゆ!おにいさん、あかちゃんをれいむからまもってね!」 「おにいさん!あかちゃんをつぶすのてつだってね!」 れいむとまりさ&赤ゆっくりに分けて別の部屋に隔離。 ~数日後~ 「ゆぅ…あかちゃん、どうしてなきやんでくれないの…?ここにはでぃーぶいれいむはいないんだよ?」 赤ゆはまだ泣き続けている。 初日こそれいむに潰されかけたトラウマで泣き続けているのだろう、と赤ゆをあやし続けていたまりさだが、一晩経ち二晩経ち…それでも泣き続ける子供達に困惑していた。 「おにいさん、あかちゃんどうしてなきやんでくれないのかな…?」 当然だ、そういう風にできているのだから。 もちろんそんなこと教えてやらない。 泣き続ける理由は分からない、だが『でぃーぶいれいむ』も同じように悩み、ゆっくりできない子達だと結論付けた。 お前だけはこの子達を見捨てないでやってくれ。 そんな適当なことを言ってやると、まりさは感極まって泣き出してしまった。 「ゆぐっ…ぐすっ…わがっだよ、おにいざん、ばでぃざ、ぜっだいにみずでだりじないよぉ…」 勝手に感動して勝手にそう宣言して。 ~数週間後~ 勝手に育児ノイローゼに罹っている。 購入時は赤ゆっくりだった2匹も既に子ゆっくりサイズに成長した。 それでも泣き続けている。 「「ゆ゛ぇ゛ぇ゛ぇぇ~~~ん!!」」 単純に体がでかくなったためか、泣き声も大きくなっている。 「う゛る゛ざいいいいいいい!!!!」 まりさも最近はしょっちゅうキレるようになった。 それでもあの日の感動と宣言を覚えているのか、潰すようなことはしない。 父親まりさが育児に奔走しているのにれいむは何をしているんだ。 「お…おにいざん…でいぶがわるがっだでず…もうあがぢゃんいじめたりじまぜん…。だがら、ごはんぐだざい…」 やっべ。 まりさ&赤ゆチームにかかりっきりでれいむに餌やるの忘れてた。 前はまりさが庭で狩ってきた物勝手に食ってたからなぁ。 とりあえず三角コーナーの中にあった野菜クズを食わせてやりながら話を聞く。 どうやられいむはこの数日間の断食が子供を潰そうとした罰だと思っているらしい。 …うん。これならもう両親揃って住ませても問題はあるまい。 寧ろ最近不安定なまりさを止めるブレーキ役になってくれるだろう。 ~数日後~ 「ゆ゛があああああああ!!!!うるざいうるざいうるざいいいいいい!!!つぶじでやるぅぅぅぅ!!!」 「どぼじでそんなごどいうのぉぉぉぉ!!??」 「「ゆ゛ぇぇぇぇぇぇん!!!!」」 今日もれいむとまりさの夫婦喧嘩が始まった。 子供達が泣き叫び、まりさが子ゆっくりを潰そうと暴れ、れいむがそれを止める。 れいむをまりさ&子ゆっくりと一緒に住まわせてから毎日繰り返される光景。 そろそろれいむも限界だろう。 夜も昼もなく泣き続ける子供2匹の世話に暴力亭主のなだめ役。 碌に眠れていないのだろう。 目の下に隈ができ、普段からノロノロ動くようになってきた。 れいむがあの日の誓いを破って子ゆっくりを潰すのが先か、止められなくなったまりさが子ゆっくりを潰すのが先か。 どちらにしろれいむには『子供を守れなかった罰』を用意しておこう。 了 キリライターあきさんのブサイク泣きゆっくりがかわいすぎて思わず書いてみました。 ゆっくりはかわいいなぁ。 元ネタ:キリライターあき