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第426話:学生服と日本刀 作:◆Sf10UnKI5A マンションの一室は、重苦しい空気に包まれていた。 仲間を探すため、そしてゲームからの脱出を目的に集まった面々だったが、 情報交換も終わった今は会話も少なくなっている。 それでも、まだマシな状況なのだろうとベルガーは思う。 テッサとダナティアの消息が知れずとも。 そして、シャナが吸血鬼へと変貌しつつある現状だとしても、だ。 ベルガーが過去数年間で潜った修羅場の数は、常人の比ではない。 彼が経験した戦場と質は大きく異なるが、それでも彼はこのゲームで生き残るつもりでいる。 (だが殺さずに生き残れるか? ここはただの戦場じゃない) 不安だけではない、具体的な問題要素が大量にある。 しかしベルガーは、――“野犬”は、ただ隠れて時が経つのを待つような男ではなかった。 「リナ、あと保胤。ちょっといいか?」 時計の針が五時を指す少し前。 ベルガーは二人を廊下に連れ出すと、新たな行動について話し始めた。 「シャナを連れて港に偵察に行ってみる。雨も少しは弱まったみたいだからな。 距離も近いし、何も無ければ放送前に戻ってこれるだろう」 「あの女が起きる前に動くっての? それに、ダナティアとテッサだって……」 「俺とシャナとエルメスだけだ。君らにはあの吸血鬼の見張りと留守番を頼みたい。 半日ってのは長そうで短いからな。時間が惜しい」 「ちょっと待って下さい」 慌てて、しかし部屋に届かぬ小声で保胤が口を挟んだ。 「吸血鬼化の細かい原理がどうであれ、下手に動くことは控えるべきです。 シャナさんの肉体・精神がどれほど強かろうと、疲労すればそれに伴い――」 「そのシャナの精神状態ってのが問題だ」 ベルガーは保胤の言葉に割り込んで話し始めた。 「彼女は、どうやら『悠二』って奴に相当依存している。だよな、リナ?」 「まあね。最初に会った時もそいつを探してるって言ってたけど、体力任せに随分無茶やってたから……」 散弾銃を喰らいながら、当ても無く走り回っていたというシャナの姿を思い出す。 それを聞くと、ベルガーは溜め息をついて続きを語った。 「何もせずにただあの二人を待っていたら、あいつの不満は溜まる一方だ。 体力が増しているのなら、勝手に飛び出して行きかねない。 そうなる前にガス抜きしとけば、多少はマシになるだろうからな」 「確かに、もし彼女が暴走してこっちを襲ったりしたら あたしでも互いに無傷でってのは難しそうね。打てる手は打っときましょ」 「ですが、もし彼女が突然自我を失いでもしたらどうしますか? 恐らく今しばらくは平常でいられるでしょうが、僕の見立て自体が間違っている可能性もあります」 未知の妖物に対する不安を保胤は正直に口にするが、 「もしそうなっても、死ぬのは俺か彼女だけで済む。ここで暴れられるよりはよっぽど良いさ」 「……それ、本気で言ってる?」 眉をひそめるリナと保胤に対し、ベルガーは苦笑を浮かべ、 「そうならないために考えた案なんだがな。まあ、その時はその時だ」 シャナはベルガーの案を素直に受け入れた。 表には出していないが、やはり動けないことでストレスが溜まっていたのかもしれない。 セルティにはリナと保胤が説明をすることにして、二人と一台は外に出た。 「雨かあ。錆びたらちゃんと整備してくれるかい?」 「保証は出来んが覚えておくよ。バイクに生まれた宿命だと思って走ってくれ」 「バイクじゃなくてモトラドだって。それは両者に対する侮辱だよ」 「すまん、違いが判らなくてな。――ああ、そうだシャナ」 「何?」 既にサイドカーに乗り込んだシャナに対し、贄殿遮那が差し出されていた。 「大分遅れちまったが返す。どうせ運転に集中しないといけないからな」 「あっ……」 「礼はいらない」 シャナに押し付けるように渡し、ベルガーはエルメスにまたがった。 「どうせ君の物だったんだからな。だろ?」 「別に礼なんか言おうとしてないわよ! 早く出しなさい!」 へいへいと相槌が返り、モトラドが発進した。 何故ベルガーがこんなことを提案したのか、シャナは理解出来なかった。 時間が経つのを待つことが苦痛にしかならないシャナにとって、ベルガーの申し出は渡りに船だ。 (でも、何で……?) 吸血鬼になりつつある自分と二人きりで。 罵って、乱暴までした自分にあっさり贄殿遮那を返して。 モトラドに揺られ雨に打たれる二人は、ただ前を見つめている。 ベルガーは運転に集中するために。 シャナは――他人を見ることで吸血衝動が沸くのをひそかに恐れて。 ふと、顔は前に向けたままベルガーが話しかけた。 「なあシャナ」 「何よ」 「吸血鬼って言うが、あまり考えすぎない方がいい。どうせこのゲーム自体が狂ってるんだ。 一人で全て解決しようとするな」 「……私は、助けなんか必要無い」 「その態度を改めろとは言わないが、君は少し頼ることを覚えた方が良いな」 「…………ッ」 まるで説教のようなベルガーの物言いに、シャナは反発心を抱いた。 「――何様のつもりよ? テッサやダナティアにも調子の良いこと言っといて」 「調子の良いこと、か……」 ベルガーはわずかに黙り、そしてまた口を開いた。 「参加者に俺の友人が一人いたんだが、そいつはとっとと殺されちまった。 元の職業は軍人だから、いつ死んだっておかしくない奴だ。 だが、こんなゲームで死ぬなんてのは考えてなかっただろうな?」 (友人の、死……) 自分が今、最も恐れていることを、この男は既に経験している。 「最初の放送前、随分早い時間に殺されていた。 俺はそいつを埋めてやったんだが、助けられなかったのか、とは思ったな」 友人が死んで、それでも平然と、誰かを助けるために動いている。 「……何で、そんな風に出来るの……?」 雨に消えそうなシャナの呟きだったが、ベルガーは口元を歪め、 「――ガキが困っていたら、大人が助けるものだろう?」 「タメゴロウより腰の方ってやつだね」 「……亀の甲より年の功」 「そうそれ」 モトラドが言い間違える横で、シャナは顔をうつむかせ、 「……私は、困ってなんかいない」 「別に君の主観はいいんだ。俺が勝手に手を貸すだけだからな。 っと、もう着いたか。一応気をつけてくれよ」 「言われなくても判って――――!?」 「おい、どうかしたか?」 ベルガーの問いかけに答えず、シャナはあたりを見回した。 (今のは悠二の存在の力? でも弱すぎるし、何で一瞬だけ……) 二人と一台は港に到着した。 既に事切れた坂井悠二と、彼を殺した殺人鬼の存在を知らぬままに。 【C-8/港/1日目・17:00過ぎ】 『ポントウ暴走族』 【シャナ】 [状態]:平常。火傷と僅かな内出血。吸血鬼化進行中。 [装備]:贄殿遮那 [道具]:デイパック(支給品一式(パン6食分・水2000ml)) [思考]:聖を発見・撃破して吸血鬼化を止めたい。 ベルガーを信用していいのか迷う。悠二の気配? [備考]:内出血は回復魔法などで止められるが、体内に散弾片が残っている。 手術で摘出するまで激しい運動や衝撃で内臓を傷つける危険有り。 吸血鬼化は限界まで耐えれば2日目の4~5時頃に終了する。 ただし、精神力で耐えているため、精神衰弱すると一気に進行する。 【ダウゲ・ベルガー】 [状態]:心身ともに平常 [装備]:エルメス、鈍ら刀、携帯電話、黒い卵(天人の緊急避難装置)携帯電話 [道具]:デイパック(支給品一式(パン6食分・水2000ml)) [思考]:仲間の知人探し。不安定なシャナをフォローする。 ・天人の緊急避難装置:所持者の身に危険が及ぶと、最も近い親類の所へと転移させる。 ※携帯電話はリナから預かりました [チーム備考]:港を探索し、放送までにC-6のマンションに戻る。 【C-6/住宅地のマンション内/1日目/17:00頃】 『不安な一室』 【リナ・インバース】 [状態]:平常。わずかに心に怨念。 [装備]:騎士剣“紅蓮”(ウィザーズ・ブレイン) [道具]:支給品二式(パン12食分・水4000ml)、 [思考]:仲間集め及び複数人数での生存。管理者を殺害する。 千絵が起きたらアメリアの事も問いつめ、内容によって処遇を判断する。 【セルティ・ストゥルルソン】 [状態]:やや疲労。(鎌を生み出せるようになるまで、約3時間必要です) [装備]:黒いライダースーツ [道具]:携帯電話 [思考]:静雄の捜索及び味方になる者の捜索。 【慶滋保胤】 [状態]:不死化(不完全ver)、疲労は多少回復 [装備]:ボロボロの着物を包帯のように巻きつけている [道具]:デイパック(支給品一式(パン6食分・水2000ml))、「不死の酒(未完成)」(残りは約半分くらい)、綿毛のタンポポ [思考]:静雄の捜索及び味方になる者の捜索。 島津由乃が成仏できるよう願っている。 シャナの吸血鬼化の進行が気になる。あと30分後に由乃の綿毛を飛ばす。 【海野千絵】 [状態]:吸血鬼化完了(身体能力向上)、シズの返り血で血まみれ、厳重な拘束状態で気絶中 [装備]:なし [道具]:支給品一式(パン6食分・シズの血1000ml)、カーテン [思考]:気絶中。聖を見限った。下僕が欲しい。 甲斐を仲間(吸血鬼化)にして脱出。 吸血鬼を知っていそうな(ファンタジーっぽい)人間は避ける。 死にたい、殺して欲しい(かなり希薄) [備考]:首筋の吸血痕は殆ど消滅しています。 ←BACK 目次へ(詳細版) NEXT→ 第425話 第426話 第427話 第471話 時系列順 第428話 第420話 海野千絵 第483話 第420話 リナ 第483話 第420話 セルティ 第483話 第420話 慶滋保胤 第483話 第420話 ベルガー 第454話 第420話 シャナ 第454話 第420話 エルメス 第454話
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シャナ 特殊能力 総合性能 ◆神暦2017年 7月 七夕大会準決勝時 /\二二} ____ } } /\__/ _, ´ `¨¨ ヽ、 _// /二二二/ , ´ _ --二-'、 /二二二/// ,.. '´ - 、 `ヽ、 ,'⌒! /二二二/´/ / _,.. } \ } l! /二二二/ , ' / / / ,. ',.イ /| 、 ' , / ノ _,. /二二二/ / / / // イ / / / i|{ . .、 . ,. -―' {-'´ /二二二/ / / / / 圦≧、\ / イ '} |l! ! !',マ{ , - ´ | /二二二/ ' // / イ / んヒ心}ト/' / // / | | |ハ リ ,. ´ , /二二二// / ,/ {/、__之こツ // {_,イ| / l. ! i| / _,. - 、, ヽ、__ノヽ/二二二// /イ/ ////////〉 /´ ィ升}〉/' | /} /} リ ー ´ / i /二二二/、{. | \ヽ、 \////// 込ツ イ |/ / イ / / _,.., ヽ /二二二/ | i! \> 、 \///、 - ` , ' |_/ `ヽ /,イ  ̄`ヽ、___,/二二二/ , | ヽ//`ヽ〉/! /\___,...... イ ! | `ヽ ヽ. /〈\_)\_} Y/二二二/ ,i! \//// 〉{//|///////{ 八 } . {_ノ\__ハ!__r{ /\__/>、___人{ \//{\_/////// / / \ | ! {_L_ \\___,/ \ リ { マ ̄ | ̄! {///// / / / \\_ \_)\〈 \__ノ \ .| j! }//`ヽ{_ / / /\_\___ \ /}| / ̄二ヽ/ _ _∧/////∧ , / /\____,\_ー _,ノ| { {/⌒ヽ \/////〉 / / / / /  ̄ / /\__/ 〉 }/// /. / / // / _/ /| / ////、 / / /' / / 八 / \// `ヽ、. / / / , ¨´ \ / Ⅳ `´\ ヽ. / / / ,.イ \__/ l{ 、 \ / / // ! / \ ヽ ────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────── シャナ Lv1600 ―― 第七階梯 ( 131,200 P ) 82p HP : 1,760,000 / 1,760,000 MP : 720,000 / 720,000 SP : 6400 / 6400 STR : 25200 AGI : 25000 DEX : 20000 INT : 18000 VIT : 22000 LUK : 7000 特殊能力 ● 別世界の主人公 ポイント計算がやる夫と同等。レベルアップがやたら早い。出番:多。 ● 勇猛果敢 常に好調以上の能力を発揮 / 追加ダメージ+50% / 被ダメージ+20% ● 絶好調 自命中率+30% / 敵回避率 -30% ● 天罰神のお守り シャナが大切にしている神宝級のペンダント。自我を持ち、親馬鹿っぷりは相変わらず。 敵対者の 火 / 焔 / 水 / 氷 の四属性ダメージ、デバフ効果を無効化。(偽焔は半減) ● 炎髪灼眼の討ち手(未熟) 別世界で呼ばれていた称号。 HP / MP / SP の各倍率+3 の追加効果に加え、 自身のHPが半分以下になると覚醒状態になり、戦闘能力が跳ね上がる。 レベルが足りない為に未熟であり、幾つかの隠しステータスが封印されている。 覚醒状態 ( HP50%以下になると効果発動 / 体力が回復しても解除されない ) 追加ダメージ+100% / 操糸術による計略無効 / 体力低下による能力低下無効。 自DEX+5000以内の技・魔導の切り払い追加 / 一撃毎に固定ダメージ+50000追加 ● 贄殿遮那 不滅属性を有した大太刀。どんなに乱暴な扱いをしようが刃毀れ一つ起こさない。 追加ダメージ+20% / 被ダメ & 被魔 20%軽減 / クリティカル率+20% ● 英雄辞退 神になれる資格を有していたが辞退し、人としての生を受けている。 ● 紅蓮のインファイト 火属性の単一派生である焔の更に上位に位置するシャナ固有のインファイト。 INTの20分の1 を基礎値とし、STRに 10 / VITに 7 を掛けた値が追加される。 ● 強者 七階梯以上の標準スキル。敵行動時に割り込みを入れる。 ● 後の先 ユウジロウ神の御業。敵対者が先制を取ると効果発動。 零行動、行動数消費行動を1つずつ発動させることが出来る。 戦闘中一度しか発動しないが、自分のターンを消費せずに行動可能。 ● 強制覚醒 SPの30%を消費して覚醒効果を発動させるが、効果は三割減。 正規の条件を満たすと効果が置き換わる短期決戦用スキル。 ● 炎髪灼眼の討ち手 ( 未熟・劣化 ) 追加ダメージ+70% / 繰糸術による計略無効 / 体力低下による能力低下大幅減。 自DEX+3500以内の技・魔導の切り払い追加 / 一撃毎に固定ダメージ+35000追加。 ● 飛焔 シャナの魔法の一つ。明確な形を持たない炎の放射で、広範囲を焼き払う。 消費MPは 5% 。素手による発動は近距離。贄殿遮那による発動は中距離。 前者は速度重視の為、通常ダメージの三割の威力しかないが何時でも必中。 後者は威力重視の為、通常ダメージの半分の威力だが割り込み時以外は回避可能。 技の威力とは別計算の為、直撃するとダメージが重複してHPがごっそり削られる。 総合性能 自命中率+30% / 敵回避-30% / 追加ダメージ+70% 被魔倍率 -20% / クリティカル率+20%
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名前 使用キャラ 役職 属性 Lv 磁石 職業 女神 伴侶 ひとこと renbalt ダニエル ギルド長 火近 94 有 侍 有 有 転職者増えたよねぇ… 亜留実 鶴子 副長 土魔 110 有 クレリック 有 浅倉 鈴 イリス 副長 火近 79 有 侍 有 最近放置できない侍 朧琥 ロコ 副長 火近 117 有 侍 有 有 脱走中 雨坂美鳥 バネッサ 風 9 未転職 鈴の運び屋サブ 折原 梢 鶴子 風 25 未転職 †ゼロ シド 火近 80 有 未転職 有 早由梨 ニナ 火魔 28 未転職 Aluminium ニナ 風 82 ナイト MM. かりん 水 33 未転職 一Sefia一 バネッサ 水魔 73 未転職 有 sabbit ダニエル 火近 79 未転職 有 炎華 鶴子 火魔 64 有 未転職 有 彩瓢フィレス イリス 水魔 84 有 未転職 有 †ゼロツー ダニエル 火魔 43 未転職 コーティカルテ バネッサ 風 41 未転職 紗弓 鶴子 火 51 未転職 o魅紗o イリス 火近 76 有 未転職 有 夜叉皇 ダニエル 土近 30 未転職 原子番号13 ジェシカ 火魔 33 ソーサラー shia15 かりん 火近 64 有 侍 有 Lapislazuri ロコ 水 68 ソーサラー 超能力者 ブレイヤ 土魔 78 有 ソーサラー 有 有 神咲楓 イリス 火近 96 有 ナイト 有 kazuma-joe ダニエル 風近 91 侍 有 Pelselthe イリス 水 18 未転職 癒遊 マリア 水 56 クレリック 有 有 彡とも ダニエル 土魔 80 有 ソーサラー 有 浅倉 夏希 ロコ 水 14 未転職 鈴の製造サブ 一成 ダニエル 土 39 未転職 ☆シンシア☆ ジェシカ 火 64 未転職 水天一色 かりん 水近 93 未転職 蒼刃 ダニエル 土 33 未転職 文花 かりん 風 48 未転職 エルライア イリス 風 30 未転職 有 妖弧(ようこ) イリス 火 50 未転職 有 有 マコちゃんのお嫁たんなの キラッ☆ shiaI5 かりん 火 1 未転職 淺倉 綾音 鶴子 土 1 未転職 †贄殿遮那† ベティ 火 10 未転職 羽衣天女 イリス 水 13 未転職 マコちゃん ロコ 風 33 未転職 有 有 ティアルナ かりん 火 33 未転職 羽琉 十蔵 土近 74 未転職 妖琥(ようこ) かりん 水 35 未転職 有 有 ティアマトー ベティ 風 50 未転職 ブリーダー シド 火 73 未転職 桜井美桜 ニナ 火 20 未転職 Evangel/Oracle ニナ 火 32 未転職 雪白猫 ロコ 風 29 未転職 Prinecica ジェシカ 土 1 未転職 国語辞典 ダニエル 火 24 未転職 猫ちゃん イリス 火 20 未転職 アル。 ロコ 風 40 未転職 鈴りん バネッサ 火魔 64 未転職
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【種別】 宝具 【初出】 VIII巻 【解説】 [仮装舞踏会]が所有する、『巫女』“頂の座”ヘカテー専用の錫杖型宝具。 三角形の錫杖頭に三角形の遊環を持つ大杖で、普段は『星黎殿』に置かれた大竈型宝具『ゲーヒンノム』に、他の『三柱臣』専用の宝具と共に突き立てられており、シュドナイの『神鉄如意』やベルペオルの『タルタロス』と共に、『大命』の遂行時においてのみ使用が許されていた。 他の『三柱臣』の宝具と同様に創造神“祭礼の蛇”による特別製の宝具であった。 具体的な能力は不明だが、ヘカテーが『大命詩篇』を扱う時に常に用いられた。恐らくは“祭礼の蛇”の意志や力を受信・伝播するアンテナとなるのが本来の用途だと思われる。 『大命詩篇』を受信する際に無数の三角形を放出したり、遠隔地の『大命詩篇』との共振(実行はされなかったが、それによる破壊)、イレギュラーな形で鏡像転移した『暴君』の退去、『零時迷子』への刻印打ち込みに使われた。 武器としても、『贄殿遮那』との打ち合いなどに使われていた。 最終巻で(はっきりとは描写されていないが)、ヘカテーが創造神“祭礼の蛇”の神威召喚“祭基礼創”の生贄となって消滅したと同時に、『トライゴン』も明るすぎる水色の火の粉となって消滅したと思われる。 【アニメ版】 『大命』遂行用宝具の中で唯一、アニメ第一期では登場しなかったが、第2期でようやくその姿を見せて使用された。 アニメ版の自在法『星』は、『トライゴン』の遊環が音を奏でることで発動するようだ。 【由来・元ネタ】 ギリシャ語由来の言葉で三角形(trigon)のこと。幾何学では、「トリゴン」と読む。八面体ダイヤモンド原石表面の{111}面上に成長過程で形成される、小さな正三角形のくぼみのことも「トライゴン」と呼んでいる。 これは通常、研磨によって取り除かれる。このくぼみは、天然ダイヤモンドであることの証拠と見なされる。 【コメント】 ☆やっぱり“祭礼の蛇”が創った宝具だった。『トラヴェルソ』とは違って、頻繁に使用された。 ☆アニメ第3期でも原作通りに使用された。 ☆そういえば、ドレル・クーベリックの“ブンシェルルーテ”もステッキ型の神器だったな。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]のアシズや『九垓天秤』フワワやニヌルタや[宝石の一味]のコヨーテやフックスやトンサーイがこの宝具とも絡んでいたら面白そうだったのにな。
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「一大事だなシャナ」 シャナの首に架かったコキュートスから重く低い紅世の魔人の声が響く。 「私達はどうするのアラストール?」 「ふむ、本来人間が何人死んでもフレイムへイズが関わる事象ではないが…」 その言葉を聞きシャナはわずかに動揺するが 「だが、全人類が滅びる等という事態にもなれば世界のバランスにも害を及ぼすやもしれん」 その言葉を聞きシャナの表情が明るくなる。 「なら、急ぎましょうアラス…」 「うわーーーー」 いきなり悠二が教室に飛び込んできた。見ると服のあちこちが裂けている。 「何があったの悠二?」 「分からない。虹橋さんにこういうことに詳しそうな鉄卸納戸さんと紅先輩 の場所を聞こうとしたらなぜか池が襲われていて僕も襲われそうになって…」 「それは、メガネマンが絶望して女生徒を襲おうとしたから私が懲らしめてたからよ」 二人が声のした方をみるとそこにはボロボロの池速人と、それを引きずってきた 頬にそばかすの浮かんだシスター服の女、虹橋乱であった。 「ちなみに二人は良子ちゃんが珍しくOPのことでイギリスのアヴァロンに呼ばれて紅君が 付き添いに行ったから日本にはいないわよ」 「なんで、僕を襲ったんだ!?百歩譲って池が暴走したのを信じたとしても、あなたが 僕を襲う理由はないはずだ!!」 乱は顔に笑顔を浮かべながら、 「あらあら、がっつく子は女の子に嫌われるわよ。まあいいわ質問に答えてあげる。それは、 あなたがメガネに女の子を襲わしてその場で旗男のように助けてハーレムルート一直線だからよ」 その場の空気が変わった。 「ちょ、ちょと待ってよ僕はそんn」 シャキンと贄殿遮那が悠二の首筋に当てられる。 「悠二はちょっと黙ってて、虹橋乱その話本当?」 「この迷探偵虹橋乱に嘘はないわ。他の余罪も巨乳キャラにコスプレした私や 蒼さんにデレデレしてたりするのもあるわよ」 「僕はそんなく、ぐえ」 否定の言葉を発しようとした首をシャナの手が絞める。 「そう、帰ったら覚えてなさよ悠二。あと虹橋乱、午前0時まで半殺しにしてていいから」 そう言うとシャナは紅蓮の翼をはためかせ飛び立っていった。 「ちょっと待ってよシャナ、覚えてろって何なのさ って虹橋さんそんなゴッツイチェーンソーどっから取りだs」 校舎中に少年の悲鳴とチェーンソーの稼動音が響き渡った。 CAST 灼眼のシャナ シャナ アラストール 坂井悠二 EMEシリーズ 虹橋乱 乾紅太郎 鉄卸納戸良子 巽蒼乃丞
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巨大な鯨の上に乗った三人の白人。 彼らを見つめる男がいた。 筋骨隆々なその男はラオウと言った。 「うぬらは北斗七星の横にある星を見た事があるか?」 ラオウはその場にいる全員に問う。 その問いにいち早く無いと答える6/。 彼はこの質問の意味を理解していた。だからそう答えた。 だが他の者達はそんな事は知らない。 「あー、あれッスね。見えるッス」 「HAHAHA!見えるに決まってるNE!」 「YOUはMEをバカにしているのですカー!」 「見えるからどうしたというのDEATH」 だからそう答える3人と1匹(?) 「そうか、では死ねぃ!」 問答無用で白人に襲い掛かるラオウ。 突然の展開に戸惑いながらも、白人は鯨をラオウに向かわせた。 「鯨の威力思い知るとイイNE!」 一人のその言葉を合図に大きな鯨は高々と飛び上がる。 ラオウもそれを追って高く飛んだ。 「これがリヴァイアサンの大海嘯NE!」 「甘いわ、鯨上の不利を知れぃ! 北斗真拳奥義北斗七死鯨兵斬!」 鯨の口から放たれる光線を避けて、ラオウは鯨ごと敵を葬った。 「やはり我が敵はトキとケンシロウにしか勤まらぬか」 いとも簡単に倒れた敵に失望してラオウはまた強者を求めて旅立っていった。 【二日目・午前十時/東京都】 【◆6/WWxs9O1s氏@現実】 [状態]:柊かがみのセーラー服とスクール水着とスパッツとニーソックスを着用、精液塗れ [装備]:贄殿遮那@灼眼のシャナ [道具]:業務用ポッキー(ダンボール一箱分) [思考] 1:建前: 冗談じゃねえ!!かがみを犠牲にしてでも俺は生き延びるぜ 本音:頼む、俺はどうなってもいいからかがみだけは助けてくれ 2:建前:かがみのやつめ、合流したら尻百叩きだ 本音:かがみと合流したら抱きしめてあげたい 3:ひよりと行動し、みなみ、義経、ひよこっこの仇を討つ 4:誤解フラグを解く 5:放送を信じない味方を集め、主催を倒す 6:最終手段でかがみとともに主催のところに行き、みなみを生き返らせてもらう 7:ま と も な ふ く が ほ し い ※大臣の取引には乗ったふりをしていますが、実際に手を貸すつもりはありません。 ※第六回放送を聴いていません(かがみにレイプされていたため) 【ラオウ@北斗の拳】 [状態]:健康 [装備]:不明 [道具]:支給品一式 [思考] 1:女含めて強者を倒す 2:ツンデレコンビを捕まえて主催を倒す ※生首女がいなかった為ツンデレコンビと認識しませんでした 【田村ひより@らき☆すた 死亡確認】 【シーシェ○ードの皆さん@オースト○リア 死亡確認】
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毎回色々な手段で命を絶つニューソクデやる夫氏。 今日はそんな彼の「漢の死に様」に迫ってみよう。 第1話 死亡回数0回 やる夫死なず。 おめでとう糞 (おまけ) 150 やらない夫・・・やる夫に刺されて死亡。 211 やらない夫・・・やる夫につつかれ死亡。 277 ムスカ大佐・・・やる夫を追い詰めるも逆転され死亡。 第2話 死亡回数6回 62 地獄行く。 特に死因は無し。 強いて言えば安価が悪い。 155 闘死 きんに君とのトレーニング中に命を落とす。 278 バスガスバクハツ! 突如バスが大破して爆死。因みに将軍は死なない。 350 無駄に強い福田 福田前首相を暗殺するために国会へ乗り込んだが逆に銃殺される。 387 後は俺が自殺するだけ! 銀様に会うために自刃 惚れる。 499 オナニーの弊害 精子では無く血が出た。 (おまけ) 180 長州小力・・・突然の登場にやる夫の怒りを買い斬られる。 222 北の国の兵士・・・虹画像に気を取られて斬られる。 386 福田前首相・・・やる夫のチートプレイになす術も無く・・・。 312 クマー看守・・・二次画像じゃなくて虹画像だった。 476 富竹ジロウ・・・時間が来ると勝手に死ぬ。 第3話 死亡回数6回 77 麻生様 あと一歩で強盗が成功するところだったが、麻生の乱入で阻止される。 189 それより鮫の話でもしようぜ? ジョーズ相手に奮闘 次は勝てる。 338 オーブン爆破 時計と融合したらオーブンで温められる。 後に爆破。 こなたは愉快犯 539 パイプカット レナに金玉を切られる。 お持ち帰りされた。 669 大海に死す 銀様に会うために水死。 759 ゴン☆ タラヲから銀様を守るために自害。 しかしヌケドは見当たらず・・・。 (おまけ) 533 富竹ジロウ・・・最早説明するまでもない。 144 東方厨・・・どう考えても悪くないのに斬られる。 758 ヌケド支店長・・・脳天から落下して天国へ。 802 タラヲ・・・拳銃でフルボッコに。 917 金正日将軍・・・ミサイルで日本に突撃。 第4話 死亡回数4回 28 ロシア海軍 初のやる夫単独の領海侵犯。 ロシア軍に見つかり、金将軍の船はたった5レスで撃沈。 140 贄殿遮那 シャナにイタズラしようとしたら斬られた。 319 マイケル 蒼星石に痴漢しようとしたら庭師の鋏でナニを斬られてしまった。 世の中上手くいかないものである。 601 船炎上 オプーナに操縦させたとこ見事に大破。 直感なんてそんなものである。 (おまけ) 601 オプーナ・・・上記参照。
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【種別】 宝具 【初出】 I巻 【解説】 “狩人”フリアグネが所持していた、コイン型宝具。『武器殺し』の異名を持つ。 一見普通のコインと何も変わらないが、弾かれるとその飛ぶ軌道上に幾つもの残像を残し、その残像が金の鎖になって相手の武器に巻き絡まる能力を持つ。ちなみに残像が金の鎖になってもコインそのものは健在で、金の鎖の先端に付いており、相手の武器に磁石のように張り付くことで絡まる時の助けとなっている。 単純に相手の武器に絡み攻撃を封じるだけでなく、残像から生まれた鎖は破壊不能で、さらに絡んだ武器の能力を打ち消し発動不能にしてしまい、相手の武器(宝具)がどれだけ強力であろうともただの金属の塊と同様にしてしまうところが『武器殺し』と称される所以である。 その武器に対する効果は圧倒的で、刀剣系宝具で最高級の切れ味を誇る大太刀『贄殿遮那』でも鎖を切断できず、外伝『ノーマッド』では御崎市に現れたフレイムヘイズの剣型宝具の発動を封じて大きな隙を作り出した。 ただし鎖が武器に絡まるスピード自体はそう速くないようで、フリアグネは敵が武器を使うタイミングに合わせて使い、“燐子”マリアンヌはシャナの一瞬の隙を狙って使った。 最後はマリアンヌの自爆と共に消滅したと思われる。 【由来・元ネタ】 「バブル(bubble)」=泡、「ルート(loot)」=分捕る、略奪するなど直訳すれば、「泡による略奪」という意味だと思われる。 また、「ルート(route)」=道筋も掛けられていると思われる。 【コメント】 ☆アニメ版で登場・使用された。 ☆ソラトと坂井悠二の『吸血鬼』や[仮装舞踏会]の禁衛員フェコルーの『オレイカルコス』との対決が見たかった。 ☆「武器としての能力を打ち消し発動不能」にすることからバブルルートの圧勝だと思う。使う人の地力他にもよるがそれは他の武器でもいえることだからな・・・。 ☆むしろ気になるのは虞軒の直剣型神器『昆吾』とかに使うとどうなるのかだ。特に自在法『捨身剣醒』中とか想像もつかんな。 ☆↑『捨身剣醒』は霞に変えた自分の身体で神器(宝具ではない)を操ってる感じがするから、無効な気がする。他に効かなさそうなのは『儀装の駆り手』カムシンの『メケスト』だろう。ただの太い鉄の棒に戻しても、物理的に叩きつぶされかねん。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]のアシズがこの宝具に絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆コインといえば他にアーヴィングのコイン型神器“ルテニアン”があった。 ☆鎖型の宝具は他に[仮装舞踏会]の『三柱臣』参謀ベルペオルの『タルタロス』があった。
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概要ダンジョン一覧 コラボアイテム一覧 概要 電撃チケットを使用しダンジョン開放 チケットは練武の発掘屋で購入可能(新人1~6・中級7~11・熟練12~16) 10階層にいるボスを倒せばダンジョンにあったコスチュームが開放? ダンジョンによって入手コラボ武器が決まってる? チケットは数字につき1個入手できる 5F以降の発掘屋でコラボ武器が売っている事がある(おひとつ5000WP)ぐるぐる布団、ねこねこナックル、エスカリボルグ、メルルの杖、イタチさんの尻尾、イタチさんの耳、蛙のペンダント、牛乳、“箱”、人体穿孔機、晴凛の弓、黒の騎士の剣、D3、つうれん、ゴシックリボン、ゴスロリ服、ゴスロリ左袖、ゴスロリスカート、明鏡、高須棒、サモエド仮面、断罪衣の上、断罪衣の左袖、断罪衣の右袖、断罪衣の下、ルシリアのドレス、ルシリアの左手袋、タロット、ダークリパルサー、エリュシデータ、ひよこの人形、白銀りょうげ、ドクロちゃんの輪、那波のハンマー、5円玉、冬櫻、まーちゃんの包丁、木刀、レーザーブレード、贄殿遮那、宇宙銃、明鏡、黒のケーキナイフ、式神のレキ、バスケット、カノン、神銀鋼のナイフ、モトラド エンディングを見れば、再度ボス出現 電撃ダンジョンを数多く攻略することで「次回作の主人公」のシナリオが進む。 全電撃ダンジョン攻略にて「日本一 魔界ウォーズ」の待つダンジョンが現れる 1~16の電撃ダンジョンをクリア後、他のダンジョンをクリアすると「日本一 魔界ウォーズ」のダンジョン追加 ダンジョン一覧 作品名 特殊条件 入手コスチューム 補足 アクセルワールド 15階層を1800ターン以内にクリア シルバークロウ エリシュデータ・断罪衣の右袖マップはストーリーLEVEL-7と同じ砂漠マップレーダーを持ち上げることで下への階段の位置がミニマップに表示される15階にボス「シルバー・クロウ」 アスラクライン 流氷上は歩行時にダメージ(属性値により軽減) 橘高冬琉 水耐性を高くすれば流氷のダメージは殆ど受けないマップが見えない状態なのでネコミミがあると便利稀に「ルリシアの髪飾り」がダンジョンに落ちている10階ボス「橘高冬琉」(2回目以降は女獣人)がコラボ装備「冬櫻」を装備している いぬかみっ! マグマで歩行時にダメージ(属性値により軽減) ようこ 炎耐性を高くすれば溶岩のダメージは殆ど受けない。マップが見えている状態なので探索は楽。落とし穴、地雷に注意。稀に「ゴスロリスカート」、「式神のレキ」がダンジョンに落ちている10階ボス「ようこ」(2回目以降は戦闘員)がコラボ装備「蛙のペンダント」を装備している 狼と香辛料 敵を撃破した際、結界生成 ホロ 敵を倒すとメドゥーサ系を倒した時と同じ、射程2の結界が発生発生する結界は毒結界・ダメージ10%・回復10%・無敵・ダメージ反転(与えるダメージ分回復)・満腹(結界上でENが減らない)トゲ鉄球(装備破壊)のトラップ注意。稀に「断罪衣の下」「ダークリパルサー」がダンジョンに落ちている 俺の妹がこんなに可愛いわけがない ターン経過で部屋の崩壊 高坂桐乃 高低差のあるダンジョン構成稀に「宇宙銃」がダンジョンに落ちているボスがコラボ装備「メルルの杖」装備 キノの旅 アイテム持ち込み禁止 キノ 敵がデスコーギー系のみなのでアイテムが食べ残しに……稀に「ゴスロリ服」「サモエド仮面」がダンジョン内に落ちているボスがコラボ装備「サモエド仮面」「カノン」「モトラド」装備 しにがみのバラッド。 フックショットで移動+ターン経過で部屋の崩壊 モモ ダンジョンの外に落ちると下の階に降りてしまうダンジョン構造この構造から他のダンジョンと比べ、コラボ装備が並ぶ5階以降の発掘屋到達が楽に出来る 灼眼のシャナ 通常攻撃禁止 シャナ 特殊技だと詠唱・発動・EN消費が面倒なので、持ち上げ・投げで行くと安定稀に「まーちゃんの包丁」がダンジョンに落ちている(ボスがコラボ装備「贄殿遮那」を装備しているが、通常攻撃禁止なので盗めない) デュラララ! 部屋内での視界が制限 セルティ 部屋に入っても通路並みの視界制限が掛かる稀に「ねこねこナックル(右手)」「晴凛の弓」がダンジョンに落ちているトゲ鉄球(装備破壊)のトラップ注意 とある魔術の禁書目録 隣接した敵同士が合体 インデックス 合体した敵のレベルは合体前の2体の合計レベル稀に「黒の騎士の剣」「“箱”」「バスケット」「白銀りょうげ」がダンジョンに落ちている とらドラ! 敵の索敵範囲が見えない 逢坂大河 稀に「レーザーブレード」「ルシリアの左手袋」がダンジョンに落ちているボスがコラボ装備「高須棒」「木刀」を装備している 乃木坂春香の秘密 一時的に部屋が消滅+風船移動 乃木坂春香 牛頭族に攻撃されると部屋を押し出される危険性がある。特に弾き飛ばし距離の長い特殊技に注意。下層になると部屋に警報装置のギミックが設置されることがある。 バッカーノ! 全フロアにヒーロー迎撃基地出現 フィーロ 迎撃基地にはアイテムがいっぱい落ちているのでコラボ装備を拾いやすい。衛星砲トラップ多数 ブギーポップは笑わない 敵を攻撃すると2体に分裂 ブギーポップ 攻撃で倒せなければ分裂する、またアイテム投げでは分裂しない稀に「明鏡」がダンジョンに落ちている 撲殺天使ドクロちゃん ターン経過で道の崩壊 ドクロちゃん 崩壊した通路はターン経過で復活する稀に「断罪衣の上」「ルリシアのドレス」がダンジョンに落ちている10階にボス「ドクロちゃん」、「ドクロちゃんの輪」と「エスカリボルグ」を装備している。 ラッキーチャンス! 通常では歩行できない海フロア キチ 通路はなく、船を使って移動する。船は海を自在に通行できるが部屋の端にある木箱の所からしか上陸できない。脚部装備マーメイドフィンが有れば通常移動できる稀に「ルシリアの服」「牛乳」がダンジョンに落ちているボスがコラボ装備の「5円玉」を装備している 日本一 魔界ウォーズ 敵を攻撃すると2体に分裂 次回作の主人公 敵はメタルサボテンのみ コラボアイテム一覧 種類 アイテム名 作品名 補足 頭部 ぐるぐる布団 電波女と青春男 技使用不可 左腕 ねこねこナックル オオカミさん 右腕 ねこねこナックル オオカミさん 斧 エスカリボルグ 撲殺天使ドクロちゃん ドクロちゃんの武器。主人公の桜くんを撲殺するのに多用される。(※その後復活させます) 杖 メルルの杖 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 頭部 イタチさんの耳 ほうかご百物語 脚部 イタチさんの尻尾 ほうかご百物語 拡張 蛙のペンダント いぬかみっ! 原作では消しゴムを蛙の形に彫り、霊力を込めて相手にぶつける技。主人公の川平啓太が使用する。 剣 牛乳 血吸村へようこそ 頭部 “箱” 空ろの箱と零のマリア 槍 人体穿孔機 C3-シーキューブ- ☆2マケレンランスと同程度の性能。+99にすれば絶対練武でも使えないこともない。 その他武器 晴凛の弓 ご主人様は山猫姫 剣 黒の騎士の剣 タザリア王国物語 拡張 D3 ウィザーズ・ブレイン 「Dimension Distorting Device」。光使いと呼ばれる時空制御特化型魔法士が使う複数の正八面体のデバイス。重力を操り飛行したり、空間歪曲を起こし擬似的な荷電粒子砲を使うことができる。 斧 つうれん アカイロ/ロマンス 頭部 ゴシックリボン 断章のグリム ヒロインの時槻雪乃のトレードマーク。 拡張 ゴスロリ服 断章のグリム ヒロインの時槻雪乃が戦闘時に着る服。スキル「私の痛みよ」は能力を使う際の<断章詩>。 左腕 ゴスロリ左袖 断章のグリム 元々は死んだ姉・風乃の衣装。「私の痛みよ、世界を焼け」も姉の言葉。 右腕 ゴスロリ右袖 断章のグリム なお、今作では特に固有技などはついていない。 脚部 ゴスロリスカート 断章のグリム 能力的にはLAT・LDF特化で属性耐性などもなく、コラボ装備の中ではイマイチな印象。 盾 明鏡 付喪堂骨董店 剣 高須棒 とらドラ! 主人公・高須竜児お手製の掃除用具。鉛筆にガーゼ等を巻きつけ、輪ゴムで固定したもの。 頭部 サモエド仮面 学園キノ 純白の正義の騎士・サモエド仮面の仮面。剣やマントやトマトで銃弾を防ぐプロ。 左腕 断罪衣の左袖 イスカリオテ 右腕 断罪衣の右袖 イスカリオテ 脚部 断罪衣の下 イスカリオテ 拡張 断罪衣の上 イスカリオテ 頭部 ルシリアの髪飾り ウェスタディアの双星 左腕 ルシリアの左手袋 ウェスタディアの双星 右腕 ルシリアの右手袋 ウェスタディアの双星 脚部 ルシリアのドレス ウェスタディアの双星 拡張 ルシリアの服 ウェスタディアの双星 その他武器 タロット タロットのご主人様。 剣 エリュシデータ ソードアート・オンライン モンスタードロップの魔剣。主人公・キリトはユニークスキル《二刀流》を持つ。 剣 ダークリパルサー ソードアート・オンライン 鍛冶屋リズベットの渾身の一作。特殊技「S・ストリーム」は《スターバースト・ストリーム》の略。 左腕 ひよこの人形 パララバ その他武器 白銀りょうげ アカイロ/ロマンス 頭部 ドクロちゃんの輪 撲殺天使ドクロちゃん 天使の輪っか…ではあるのだが、日本刀の切れ味を持つためうかつに触ると危険。 斧 那波のハンマー 乃木坂春香の秘密 杖 5円玉 ラッキーチャンス! 霊能者である主人公、外神雅人が霊符代わりに使うモノ。貧乏なのに戦うたびにお金を消費してしまう。 剣 冬櫻 アスラクライン 剣 まーちゃんの包丁 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん みーくんの家にある包丁(?)まさかまーちゃんが踏んだ包丁ではないと思いたい…… 剣 木刀 とらドラ! ヒロイン・逢坂大河の振り回す凶器。初っ端から主人公を撲殺しようとしたのが印象的。 剣 レーザーブレード ラプンツェルの翼 剣 贄殿遮那 灼眼のシャナ シャナが所持する大太刀型の宝具。シャナの名前の由来でもある。 銃 宇宙銃 MIB 剣 黒のケーキナイフ 輪環の魔導師 頭部 式神のレキ 森口織人の陰陽道 左腕 バスケット オオカミさん 銃 カノン キノの旅 キノの持っているハンド・パ-スエイダー(注・パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)。元はキノの師匠の愛銃。 剣 神銀鋼のナイフ ダブルブリッド ミスティックメタルナイフ。切れ味は素晴らしく、使い手も怪物なため、作中では色々なものをぶった切っていった。 脚部 モトラド キノの旅 喋るモトラド(注:二輪車。空を飛ばないものだけを指す)で、名前はエルメス。キノの相棒。 その他武器 バスケットボール ロウきゅーぶ!
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されど赦す者 ◆iCxYxhra9U BACK インデックスの手当てを終えると、着替え終わるのを待たずにアリサは工場内に駆け込んだ。 後でリンクと一緒に追いかけてくるだろう。それよりも、なのはが心配だ。 あの少年は、まだ無事だろうか。 あの少女は、まだ生きているだろうか。 そんな心配をしなくてはいけないことが、友達を疑っているようで、たまらなく厭だった。 しかし、疑うもなにも、それが現実なのだから仕方がない。 地響きがする。 もう、戦いが始まっているらしい。 凍りついた部屋を見つけ、壁の穴に飛び込んだ先に、対峙する二人の姿が見えた。 少年のほうは見当たらなかったが、一人は間違いなくなのはだ。 何故か服を着ていない。しかも、地面に倒れ込んでいる。 まさか、なのはが追いつめられているとは予想外だったが、それならなのはを守るだけだ。 贄殿遮那は、すでに抜いてある。 限界まで気配を遮断しながら接近し、二人の間に割り込んだ。 飛び退き、こちらを窺っている少女が、インデックスの言っていたエヴァだろう。 少年の背に負われているのを見たときよりも、何故か元気そうだ。 戦いを挑むのは初体験だ。震えそうになる脚を、精神力で押さえ込む。 油断なく周囲の気配と足場を探りながら、アリサは眼前の敵に意識を集中した。 「友達とな。ふん、今のコイツの体たらくを知っても、まだそう言えるか?」 偉そうな態度で、エヴァはそんなことを訊いてくる。 なのはのことなんて、なんにも知らないくせに。 カチンと来て、アリサは感情のままに怒鳴った。 「とっくに、イヤってほど知ってるわよ!」 こんな馬の骨に、知った風な口を利かれる筋合いはない。 もう三年も親友をやっているのだ。なのはのことなら、誰よりもよく知っている。 明るくて、思いやりがあって、困ってる人は放っとけなくて、いつも悩みは一人で抱え込んじゃって。 だから、今どんなに苦しんでるかだって、わたしが一番よく知ってる! 「ならば、貴様にもわかっているはずだ。高町なのはは、もう手遅れだと」 「なんであんたにそんなことが言えんのよっ!」 「高町なのはは、命を粗末にしすぎた」 その口調に沈痛な響きを感じ、アリサはドキリとした。 エヴァは冷笑を浮かべ、蔑んだような目でこちらを見据えている。 微かに感じる違和感。 言葉と態度の間に、僅かなギャップを感じる。 「取り返しのつかないものが、世の中にはあるのだよ。もう、高町なのはに救いはない」 「そ、そんなこと――!」 「命を軽々しく捉えるな、小娘」 ギロリと睨まれ、アリサは気付いた。 エヴァは、あたしと戦うつもりがない。あたしを、説得しようとしてるんだ。 何故――と思う一方で、なめるなとも思う。 「失くしたものは取り戻せん。 奪ってしまったかけがえのないものに、代わりなどありはしない。 それを、やり直せるなどとほざくのは、命の価値を冒涜する行為に他ならん」 まさか、理詰めで責められるとは思わなかった。 アリサは返す言葉を失う。こんな戦いは予想外だ。 エヴァの言葉はいかにも正しく、アリサにはそれを容易に否定できない。 「それだけならまだしも、こいつは歪み果てた。矯正できんほどにな。 高町なのはは、もはや光の世界には戻れん。かといって、闇の世界で生きていける素養もない。 その上、楽に破滅できるほど心も弱くないという、最悪の三連コンボだ。 私としても、ここまで救われないヤツを見るのは初めてだよ」 「でもっ! だからって、どうしようってのよ! あんたはなのはをどうする気なのよ! どんな理由があったって、なのはには指一本触れさせないんだから――!」 理屈でなく、感情でアリサは叫んだ。 「そのひたむきさは嫌いではないがな。時と場合だ」 エヴァは指を二本立て、淡々と告げる。 「高町なのはに残されている道は、二つ。 際限なく災厄を撒き散らし、失った光を羨みながら闇の中を彷徨う惨めな人生か、 あるいは――安らかなる永遠の眠りか。 さて、小娘。貴様はどっちが慈悲だと思う?」 突き付けられた究極の選択に、逆にアリサの頭が静かに醒める。 落ち着け。こいつはあたしを丸め込もうとしてるだけ。 流されるな。あたしの選択ははじめから決まってる。 「わかったのならそこを退け。これ以上、私に面倒をかけるな」 唇を噛んで黙り込んだアリサを、納得したと思ったのか、あるいは観念したと思ったのか、 エヴァはおもむろに、なのはへ向かって歩み始める。 その間合いが刃の届く圏内に入った途端、アリサは贄殿遮那を一閃させた。 予測していたかのようにエヴァは飛び退り、紙一重でそれを躱す。 「やはりか……」 「……どっちも御免よ。あんたの言うことは極論だわ。 なのはのことも、手遅れだなんて思わない。 あんたはなのはを知らない。あたしたちのことを、なんにも知らない! 何年かかっても、一生かかっても、あたしが絶対更生させてみせる! だから、あんたが退きなさい。ここは絶対に通さないんだから!」 あからさまに、エヴァは舌打ちした。 みるみるうちに機嫌が悪くなり、威圧感が増す。 耐え切れずにアリサの脚が震えだすが、もう後戻りはできないし、するつもりもなかった。 「……馬鹿が、ブチ壊しおって。なにもわかってないのは貴様のほうだ。 仕方ない。邪魔者は、力ずくで排除させてもらおう――!」 エヴァの右手に光が集まる。 夜気が振動するのがわかる。ほとんど物理的な圧迫感すら感じる。 これが――魔力。 改めて肌で感じるそれに、アリサの心臓が早鐘のように鳴る。 その時、背後から、かすれたなのはの声が聞こえた。 「アリサちゃん、駄目、逃げて……」 その言葉に、脚の震えがピタリととまった。 魔法をかけられたかのように、気持ちが鎮まる。 そうだ、あたしの後ろにはなのはがいる。 なのはのためなら、あたしはなんだってできるし、誰とだって戦える。 「……なのは、さっきは殴ってごめんね。あたし、もう逃げないから。 なのはからだって、あたしは二度と逃げないから」 振り返らずにそう言い、アリサは贄殿遮那を構え直した。 腹は据わった。 怯えも、迷いもない。 左足をやや引き、膝を心持ち曲げ、踵を上げてつま先に体重を乗せる。 構えは、溜めのいらない下段の構え。ただただ、目の前の敵に集中する。 予備動作なしで、エヴァの腕から魔法が飛ぶ。 「氷結(フリーゲランス)、武装解除(エクサルマティオー)!」 「せいっ!」 裂帛の気合で大太刀を跳ね上げ、アリサはそれを両断した。 パキン、と音がして、白煙と氷の欠片が霧散する。 アリサには、なんの変化もない。 「ちっ、破魔の剣だと !? 面倒な――!」 一瞬表情を歪め、エヴァは右腕を高く掲げた。 アリサは再び、下段に構え直す。 エヴァの掌で、薄紫色の光が今以上の輝きを放った。 「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック! 氷の精霊7頭(セプテム・スピリトゥス・グラキアーレス)、 集い来りて敵を切り裂け(コエウンテース・イニミクム・コンキダント)!」 アリサは油断なく、神経を集中させる。 大丈夫。今みたいに、魔法なら贄殿遮那で斬れる。 そのまま一気に距離を詰め、峰で一撃。それで決まる――! 「魔法の射手(サギタ・マギカ)! 連弾・氷の7矢(セリエス・グラキアーリス)!」 エヴァの掌から、7発の魔法の矢が飛んだ。 「げっ!」 アリサは女の子らしからぬ悲鳴をあげた。 贄殿遮那で斬れるといっても、それは単発の話だ。 これは考えてなかった。 一対一だと思って、魔法戦闘を甘く見ていた。 ルビーが叫ぶ。 『アリサさん、氷属性を付与された魔力弾です、避けて!』 「無理! 多すぎ!」 あるものは一直線に、あるものは回り込んで、魔法の矢はアリサを襲う。 同時に複数の的を斬るような技量は、アリサにもルビーにもない。 できることは、目の前の一発に対処することだけだった。 アリサは贄殿遮那を振り上げ、それを斬り潰す。 しかし、残りの6矢は防げない。 魔法障壁も、アリサにはない。 これまでか――と思った瞬間、 「――右に(アド・デクステラム)!」 音叉のような声が響いた。 同時に、魔法の矢が着弾する。 が、それらはすべて右に軌道をずらし、ギリギリでアリサを避けていた。 足元から沸き起こる激しい氷塵に、アリサは反射的に顔を覆う。 煙が晴れると、工場の崩れた壁際に見慣れた制服姿が立っているのが見えた。 緑の服のリンクもいる。 「……初めの数節は、魔術発動のキーワードと、術者特定のサインも兼ねてるのかな。 でも、詠唱自体はなんの暗号化もされてない、ただのラテン語なんだよ。割り込むのはすっごく簡単かも」 落ち着いた声で、白い少女はそう告げる。 その声には、さっきまでアリサに見せていた子供じみた印象は微塵もなかった。 エヴァは目を細め、苦々しげに言う。 「魔力の流れに強制介入して、魔法のコントロールを乱す詠唱術か……。 面白い特技を持ってるじゃないか、インデックス」 * * * まったく次から次へと、千客万来にもほどがある。 エヴァは呆れを通り越して、怒りすら覚えていた。 目の前には、破魔の剣を構えるアリサ。 加えて、インデックスにリンク。早すぎる再会だ。 どこで調達したのか、インデックスは白地に黒いラインの入った、裾の長い服を着ていた。 リンクも、身の丈にあった長さの頑丈そうな剣を握っている。 なのはは回復に努めているようだ。いずれ戦線に復帰してくるだろう。 自身になんの益もない無駄な戦いに、これほど手を焼くとは思わなかった。 余計なお節介は承知の上だったが、いまさら退けるほどエヴァは安くない。 アリサの元へ向かいながら、インデックスは視線をエヴァに向ける。 そんなインデックスを護衛するかのように、左手に剣を構えたリンクがエヴァを牽制していた。 構えに隙がない。リンクの本来の武器は剣だったか、と納得する。 「エヴァ、なのはと戦ってたの?」 そう言いながら、インデックスはアリサに並ぶ。 インデックスを中心とするように、左右に二人の剣士が油断なく得物を構えた。 厄介なことになったと、エヴァは心の中で一人ごちる。 正直言うと、エヴァにあまり余裕はない。 制限が効いているのだ。実際、17矢の『魔法の射手』は、普段の倍の魔力と負担をエヴァに強いた。 二度目は7矢に抑えたのだが、それでも尚、制御に甘さを感じる。 『闇の吹雪』などは、威力を抑えなければ逆にダメージを受けそうなほどだった。 実はリリスに放った『雷の斧』も、上位古代語魔法だけあって、それ以上の負荷を喰らっていたのだ。 それによる反応速度の減退が、あの敗北の原因と言っていい。 正直、もうあまり魔法は多用したくなかった。 「なんで、仲間同士で戦ってたの? なんでありさを襲ってるの?」 インデックスのしつこい愚問に、苛立った声でエヴァは返答した。 「仲間などいらん、そう言ったはずだぞインデックス。 そこのリンクからも聞かなかったのか? 私は私の道を行くと!」 「聞いたよ。これが、エヴァの道?」 「そうだ」 「仲間を捨てて、みんなを襲って、憎しみをばらまくのがエヴァの道?」 「……そうだ」 「認めないんだよ」 四対一の不利な戦闘を覚悟し、インデックスと視線を合わせた途端、エヴァは密かに息を呑んだ。 彼女の目には、怒りも、哀れみも、蔑みもなかった。 ただ、慈愛だけがあった。 エヴァのもっとも苦手とする光が、インデックスの瞳に宿っていた。 「りかのことは、残念だったんだよ……」 唐突に、インデックスは切り出した。 今のこのタイミングでは、あまり触れられたくない話題だ。 恨みごとなら望むところだったが、そうでないのは目を見ればわかる。 エヴァにとって、思ってもみない展開だった。 「でも、過ぎたことを悔やんでも仕方ないんだよ。先に進まないと。 リンクだって、もう怒ってないんだよ。話がしたいんだよ」 リンクの目に燃えているのも、今やエヴァに対する憎しみではない。 自身への悔恨だ。 神社でエヴァを満足させた、あのまっすぐな憎悪の色は、すでに跡形もなかった。 「……神社の隅に、梨花ちゃんを埋めた。できれば、一緒にお参りして欲しい」 「待て、何故そんな発想になる」 リンクの器量を見誤っていたことを、エヴァは理解した。 彼は、復讐に我を忘れるような、そんな狭量な男ではなかったのだ。 なにがどうなったのかは知らないが、どうやら恨んではくれないらしい。完全に計算違いだった。 インデックスは、さらに言い募る。 「一緒に行こう、エヴァ。もう一度はじめからやり直すんだよ。 諦めないで、もう一度力を合わせて、一緒にここから脱出しよう?」 まさか、こんなことを言い出すとは思わなかった。 こんな展開になるとは思わなかった。 脅しが足りなかったのか、それともこいつらが底抜けのお人好しなのか。 いつの間にか、エヴァは責める側ではなく、責められる側になっていた。 「くどい! 貴様らがなんと言おうと、なにを考えようと、私の道は一つだ! やり直しなど利かんし、する気もない! 覆水は盆に還らんと知れ!」 腹立ちを抑えきれず、エヴァは叫んだ。 アリサは静かに構えながら、成り行きを見守っている。現状の把握に努めているようだ。 「そこの小娘にも言ったことだ! 取り返しのつかないものを取り返そうなどと、不遜極まりないとな!」 「……エヴァ。それは、なのはのこと? それとも、エヴァのこと?」 インデックスは両手を広げて、左右の二人を制した。 促されるまま、リンクとアリサは剣を納める。 アリサは少し躊躇したあと、背後のなのはへ駆け寄って行った。 とりあえずこの場は、インデックスとリンクに任せるつもりらしい。 「でも、違うんだよ、エヴァ。それはエヴァが間違ってる。 生きてれば、何度だってやり直せるんだよ?」 畳み掛けるように、インデックスの言葉は続く。 「確かに、取り返しのつかないことはあるよ。かけがえのないものはあるよ。 でも、だからって、全部なくなっちゃうわけじゃないんだよ? なにもかも、ダメになっちゃうわけじゃないんだよ? 世界が終わってしまうわけじゃないんだよ?」 暖かい、慈母のような声だった。 世界のすべてを愛してやまない声だった。 天上の星にすら手が届くと、信じて疑わない声だった。 「取り返しのつかないものはあるけれど、なくしちゃったものは戻ってこないけど、 まだ、次があるんだよ? やり直せないことなんて、なにもないんだよ? 一人を不幸にしちゃったのなら、十人を幸せにしてあげるんだよ。 一つの命がなくなっちゃったのなら、百の命を育んであげるんだよ。 なにもかも捨てれば、それでいいってわけじゃないよ! 償えない罪なんて、絶対に、どこにもないんだから――!」 エヴァは知らない。インデックスに、一年以上前の記憶がないことを。 彼女がつい最近まで、一年ごとにすべての思い出を失い続けてきたことを。 失う意味すら知らず、失う度にゼロから始め、新しい絆を築いては、その都度奪われ続けてきたことを。 何度も何度も、やり直すしか術のなかったことを。 彼女の紡ぐ言葉の重さを、エヴァは知らない。 「甘っちょろい綺麗事を抜かすな、世間知らずの小娘がっ! 私はこうして六百年、闇の中で生きてきたんだ! 闇の中で光を振り払い、闇を呑み込み、救いなぞ求めず生きてきたんだっ! いまさら、この期に及んで、この生き方を変えられるものかっ!」 虚勢も虚栄もなく、エヴァは本音で叫んだ。 怒りと苛立ちによって放たれた、それはまさに悲鳴だった。 インデックスは屹然とした目で睨み返す。 「やってみせるんだよ。エヴァは六百年かも知れないけど、私たち修道女は二千年間も、 ずっと、ずっと、罪を赦し続けてきたんだから――」 右腕を上げ、小さな拳を握り、インデックスは力強く言い放った。 「――だから、エヴァが囚われてる、その幻想を打ち壊すんだよ!」 * * * 「で、打ち壊すのはいいとして、具体的にどうすんの !?」 なのはに肩を貸しながら戻ってきたアリサの問いに、インデックスは目を泳がせる。 「リ、リンクとありさが頑張るんだよ」 「あんた、あとでほっぺたグリグリの刑!」 「結局、力ずくしかないんだね……。エヴァは強いよ。気をつけて」 悔しさを顔に滲ませながら、リンクは再び剣を抜く。 アリサはなのはを支えながら、心配そうに声を掛けた。 「立てる?」 「うん、なんとか」 なのはをおろし、アリサはぐっと顔を近づけて言った。 「なのは、なんだか言いたいことは全部この子に言われちゃった気もするけど、あとで話があるから。 でも、今は協力。いいわね? あと、無理はしないこと。それと、空気読みなさいよ」 言下に殺生禁止を言い含め、アリサは今度はリンクに振り向く。 「リンク、あんたはなのはを見ない!」 「難しいよっ!」 叫びながら、リンクはエヴァ目指して駆けていく。 アリサも大太刀を抜き、それに続いた。 エヴァは大きくスタンスを取り、二人を迎え撃つ。 なのはは少し距離を取り、詠唱の準備をしている。 左右から斬りかかる二人の剣を、エヴァは軽やかなステップで躱していく。 何故か、魔法を使おうとする素振りがない。 さっきの『強制詠唱(スペルインターセプト)』を警戒してるのか知れない。 今この状況で自分になにができるだろう、とインデックスは考えた。 殴り合いには『強制詠唱』は意味を為さない。 魔術は使えないし、こんな斧を持ってても所詮は素人、逆に振り回されるのがオチだ。 他に使えそうな道具も、なにも持ってない。 でも、ただ後ろで応援しているだけじゃ、気がすまない。 できることを、たった一つのことを求めてインデックスは思考する。 思い起こすのは、学園都市での出来事。親友が能力を暴走させられた、あの事件。 事件の全容は未だによくわからないけど、ともかくあの時は、親友を助けることができた。 同じ手が、今回も通じるだろうか。 なんの意味もないかも知れない。 でも、もしかして届くかも知れない。 それは、国も文化も越えて心を通わせるための、一番簡単な手法だから。 なのはの魔法弾の牽制を縫って、アリサとリンクの攻撃は続いている。 しかし、当たらない。エヴァからの攻撃すらほとんどない。 どうやらエヴァは、逃走の機会を窺っているようだ。このままじゃ、逃げられてしまう。 意を決し、インデックスはその場で膝をついた。 胸の前で手を組み、いと高き空を見上げて。 人の世で最も美しいとさえ言われるそれを、彼女は高らかに紡ぎ始めた。 * * * もう茶番はたくさんだった。 回避に専念し、隙を見て離脱しようとエヴァは思っていた。 こんな成り行きでは、なのはの心を砕くどころではない。もう、戦う理由がなかった。 峰を返しているアリサはともかく、殺意のないまま両刃剣を振るうリンクの剣筋には迷いが見て取れる。 回遊するなのはの魔法弾は鬱陶しいが、しょせん一発だけだ。 魔法の使用を控えても、体術だけでなんとか対処できないことはない。 捌き、躱し、突き放し、退路を確保しようとしたその時――。 大いなる御恵み 妙なる調べ 罪深き我をも 赦したもう 天まで突き抜けるようなソプラノが、戦いの空気を震わせた。 エヴァはもちろん、アリサやリンクでさえも動きを止めた。 それほどまでに、澄んだ美しい歌声は、この戦いの場に不似合いだった。 「呪文詠唱? いや――ただの讃美歌だと !?」 闇に惑いて 躓く我の 盲いたまなこを 開きたる 振り向くと、月光に照らされて、跪いたインデックスが歌っているのが見えた。 それは、広く人口に膾炙した贖罪の歌。 慶びの日に。あるいは弔いの折に。 天にも届けとばかりに歌い継がれてきた、大いなる赦しの讃歌。 「いったいなにを―― !?」 意図が読めず、エヴァは混乱する。 魔力が込められている気配はない。ただの歌だ。 主の御恵みは 畏れを識らしめ 且つ安らぎを もたらさん その、一瞬の隙を突かれた。 目の前を過ぎる魔法弾の光に目を奪われた瞬間、 「――くふっ!」 背後から、いつの間にかチャイナドレスに着替えたアリサの蹴りを喰らっていた。 間髪入れず懐に飛び込んだリンクが、逆手に持った剣の柄を鳩尾に叩き込む。 が、それは喰らわない。寸前で受けとめ、捻りあげて、そのままなのは目掛けて投げ飛ばした。 ああ、訪れし 御業の覚えよ なんたる歓びの 朝なるか 宙を舞うリンクを、なのはは迷わず受けとめた。 シューターを解除してプロテクションを緩衝材代わりにしたが、それでも衝撃に息が詰まる。 「っ……! だ……大丈夫?」 「あ、うん、ありがとう――」 顔を赤らめつつ再びエヴァに向かうリンクを見送り、なのははその視界が霞むのを感じる。 ただでさえ消耗していたのに加えて、デバイスの補助なしでの高位魔法制御は、なのはを限界に追い込んでいた。 かろうじて立っているものの、実はもう、意識を繋ぎとめているのさえつらい状態だ。 ディバインシューターも、一発撃つのが精一杯。 アリサに言われるまでもなく、エヴァをどうにかしようなんて、もうできっこない。 でも、まだ倒れるわけにはいかない。 まだ、アリサちゃんが戦っている。守らなきゃ。 ケンカしちゃったけど、でも、友達だって言ってくれた。だから、守らなきゃ。 それに、この歌。 何故か胸が熱くなる、この綺麗な歌。 唇を噛み締め、次の魔法の準備をしながらなのはは思った。 少しでも、なるべく長く、この歌を聞いていたい――と。 幾多の悩み 苦しみを経て 我は来たらん 主の御前に 拳法モードに切り替えてから、身体が軽い。これならやり過ぎる心配もない。 アリサは独楽のように回転しながら、次々と連続技をエヴァに叩き付けていた。 贄殿遮那は左手で、背負うようにして掲げている。足技主体でいけば、邪魔になることもない。 しかし、捌かれる。 クリーンヒットはさっきの一発のみ。 それすらも、衝撃を逃がされたらしい。空気の塊を蹴ったような感触しかなかった。 無酸素運動なので、いつまでも連撃は続かない。 そろそろ回転が止まるかと思った時、突如、エヴァの動きが止まった。 「くっ、捕縛魔法かっ!」 なのはの魔法がエヴァの四肢を捕らえたのだ。 チャンスを逃さず、アリサは大技を繰り出す。 「せぃやっ! 開打靠靭アリサ脚!」 「なめるなぁ――!」 主の御恵みは 我を導き 約束された 故郷へと誘う 力ずくで拘束を引きちぎり、エヴァはカウンター気味の一撃を放った。 しかし、アリサの大技は紙一重で躱したものの、こちらの攻撃もタイミングが遅れる。 どちらの一撃も有効なヒットとならず、二人は一旦距離を取った。 無理な魔法行使が祟ったか、身体のキレが鈍い。鈍すぎる。 それに加え、さっきから続いているこの歌が、どうにも神経に障っていた。 荘厳に過ぎる。 優美に過ぎる。 清廉に過ぎる。 そのくせ、耳から離れようとしない。 どんなに戦闘に集中しようとしても、どうしても意識を惹き寄せられる。 「ええい、鬱陶しい!」 リンクの攻撃をくぐって躱し、エヴァはそのまま一回転して足元の石を拾った。 起き上がる動作の余勢を借りて投擲する。狙うは、さっきから煩い後衛のなのは。 狙い違わず、石はなのはの腹部にヒットする。 呻きながら仰向けに倒れるなのはを目の端に、エヴァは怒鳴った。 「くそっ、耳障りだっ! その歌を止めろインデックス!」 主の御言葉は 我を清めて 望みを援け 支えたもう なのはがやられたのを見て、リンクはすぐさまインデックスのカバーに入った。 今のインデックスは無防備だ。同じようにして狙われたら、ひとたまりもない。 アリサはなのはへの追撃を防ぐため、なのはを庇う位置から攻撃を続けている。 エヴァの動きは神社の時よりも鈍い。どんどん鈍くなっていってるようにすら感じる。 これなら、なんとか戦える。 手加減する余裕はどこにもないけれど、殺しちゃうわけにもいかない。 勇者の拳を巧く使いこなせないリンクとしては、剣の柄頭でしか思い切った攻撃ができなかった。 インデックスを背後にして、リンクも攻撃に参加する。 アリサの脚とタイミングを合わせ、それぞれ上下段を同時に攻める。 今度は決まった。アリサの足払いは躱されたが、リンクの柄頭は、エヴァのこめかみに食い込んでいた。 エヴァは獣のような目をリンクに向け、バック転して距離を取る。 ――そして、咆えた。 「うおおおおおおおお―――――― !!」 エヴァの全身に、膨大な魔力がみなぎる。 その余波で、リンクもアリサも吹き飛ばされてしまう。 「くっ、突然……!」 素早く起き上がると、エヴァの掌が、爆発的な薄紫の閃光を発していた。 「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック! 契約に従い、我に従え氷の女王! (ト・シュンボライオン・ディアーコネートー・モイ・ヘー・クリュスタリネー・バシレイア)」 「呪文を唱えた !?」 生ある限り 主は我が身を 護る盾となり 糧ともならん エヴァは歯軋りをして、全身を苛む痛みに耐えていた。 さすがに上位古代語魔法。 本来、今の制限下で使える魔法ではなかった。 無茶とはわかっていたが、もう我慢ならなかった。 魔力を湯水のように注ぎ込み、悲鳴をあげる身体に鞭打って発動させる。 「来れ、とこしえのやみ(エピゲネーテートー・タイオーニオン・エレボス)! えいえんのひょうが(ハイオーニエ・クリュスタレ)!」 エヴァを中心として、たちまちのうちに周りのすべてが凍りついていく。 土も、樹も、空気さえも。 もちろんリンクもアリサも、なのはやインデックスも、逃れる間もなく真白な氷に捕まっていく。 おお、我が肉も 心もいつか 務めを終えて 土に還れど 「あ、足が――!」 凍りついた大地に足を絡め取られ、リンクとアリサが動きを止める。 すぐに立っている感覚もなくなるはずだ。 裸のなのはは、倒れ込んだ背中から直に氷に侵食されている。もう、動けまい。 ギシギシと、身体中が軋みをあげる。 意に沿わぬ涙が、視界を滲ませる。 エヴァは白銀に染まった大地の真ん中で、勝ち誇ったように悲鳴をあげた。 「くっ……! 見えるかインデックス! 150フィート四方を凍土と化し、完全に粉砕する広範囲殲滅魔法だ! 死にたくなければ歌を止め、先ほどの詠唱術で術の完成を妨害してみせろ!」 御国へ至る とばりの果てで とわの命を 与えられん インデックスは足だけでなく、全身を白く染めていた。 制服の下に水の羽衣を纏っていたのが、今度は凶と出た。 すでに氷の羽衣となっていて、インデックスの全身を固め、体温と自由を奪っている。 「聞こえないのかインデックス! 今すぐその歌を止めろ! 貴様が詠唱に介入しなければ、すべての命が砕け散るぞっ !!」 しかし、インデックスは歌うことをやめない。 凍てつく大地に膝をつき、両腕を天に差し伸べ、エヴァを見据える双眸に涙を凍りつかせ、全身を霜で覆われながら、 それでも無垢な幼子のように、ただ無防備に、純白のシスターは歌うことをやめない。 氷雪の如く いずれ世は失せ 太陽すらも 輝きなくさん 「守護する盾、風を纏いて……鋼と化せ……」 たどたどしく紡がれるなのはの声に、アリサは驚いて首を向けた。 凍えた地面に貼り付いていた背中を無理矢理引き剥がし、半身を起こして、なのはは広域防御魔法を唱えていた。 「すべてを阻む……祈りの壁、来たれ……」 朦朧とした声に応えて、真っ白な地表に桜色の魔法陣が浮かんで広がる。 それは、アリサを中心としていた。 「ばっ――! 馬鹿なのは! 自分を守りなさいっ!」 されど命を 与えし主は とわに傍らを 離れまじ だが、そこまでだった。 意識を失い、なのはが崩れ落ちると同時に、魔法陣の輝きも沈んで消える。 「――なのは!」 せめて、なのはの傍に。 その一心で、アリサはまだ自由の利く腕で、凍える地面に大太刀を突き立てた。 自在法の干渉を阻む贄殿遮那の力により、ほんの少し、アリサの周りだけ氷が霧散する。 夢中で駆け寄り、少しでもその身体を温めようと、アリサはなのはの裸体に覆いかぶさった。 薄くも確かな呼吸と心臓の鼓動を確認して、アリサはほっと白い息を吐く。 安堵からか、くらりと気が遠くなるのを感じた。 「……ねえ、なのは、聞こえる?」 気を失ったなのはの凍えた髪に頬を寄せ、アリサはささやく。 「綺麗な歌声……。ねえ、なのは。赦すって。もう、理屈抜きで赦すってさ。 なんか、すごいよね。綺麗だよね。あったかいね……」 温かく、やわらかい身体を抱きしめながら、アリサはそっと目を閉じた。 「あたしも、なんだか眠くなってきちゃった……」 光あふるる この地の上に 幾万年も 我らは栄えど 制限されているため、全盛時よりも威力は数段劣る。絶対零度には程遠いようだ。 その上、魔力の消耗が激しく、長時間の維持や固定はほぼ不可能。 術の行程を進めたほうが、負担は少なそうだった。 エヴァは、ゆっくり、呟くように、世界のすべてを呪うかのように、詠唱を続ける。 「全ての、命ある者に、等しき死を(パーサイス・ゾーサイス・トン・イソン・タナトン)。 其は、安らぎなり(ホス・アタラクシア)――」 それよりも尚 永きにわたり 主への讃美は 歌い継がれん 唱えてしまった。 もう、『こおるせかい』には切り替えられない。 この詠唱の行き着く先は一つ。すべてを砕く『おわるせかい』。 世界が終わってしまうわけじゃない、とインデックスは言った。 でも、違う。 十歳になったあの遠き日の朝、世界は一度滅びて消えた。 エヴァの知っていた世界の全ては、あの日失われて二度と戻らなかった。 世界は終わる。いとも容易く。 それを、エヴァは知っている。 大いなる御恵み 妙なる調べ 罪深き我をも 赦したもう インデックスは歌う。 想いの丈の、すべてを込めて。 世界のすべてを抱きしめながら、あらゆるものを慈しみながら、 インデックスは溢れんばかりの光を歌う。 もういいんだよ、エヴァ。 無理しなくてもいいんだよ。 一人ぼっちで苦しまなくてもいいんだよ。 私がそばにいるよ。みんな一緒にいるよ。 誰もエヴァを責めたりしないよ。 私たち、友達なんだよ……。 闇に惑いて 躓く我の 盲いたまなこを 開きたる もう、限界だった。 なにもかもが、限界だった。 「こ の 愚 か 者 ど も が ―― !!」 血を吐くかのような罵声と共に、エヴァは右腕を叩き付けるように振り下ろす。 ……そして、世界は砕けて散った。 NEXT