約 104,390 件
https://w.atwiki.jp/diktaion/pages/60.html
前へ … オデュッセイア … 次へ 第八歌 オデュッセウス、パイエケス人と交歓する 翌朝アルキノオスはパイエケス人の集会の席でオデュッセウスを故国に送ることを提案した。宴の席でデモドコスがトロイア戦争を歌い、オデュッセウスは落涙した。それから一同は外に出て競技をしたが、オデュッセウスは円盤投げで見事な腕を示した。デモドコスはアレスとアフロディテの恋物語を歌った。また宴になり、今度はトロイの木馬の物語が歌われたが、オデュッセウスは再び落涙したので、アルキノオスは彼に素性を訊ねた。 内容 (画像/アルキノオスの屋敷でのオデュッセウス) オデュッセウス歓待される 翌朝、パイエケス人たちの集会が催された。アルキノオスは一同にオデュッセウスを故郷へ送り届けることを提案した。それから宴がアルキノオスの屋敷で開かれた。楽人デモドコスが、オデュッセウスとアキレウスが言い争い、アガメムノンがほくそ笑むくだりを歌った。オデュッセウスは涙を禁じ得ず外衣で顔を隠したが、アルキノオスはその様子に気づいた。 オデュッセウス競技を挑まれる アルキノオスは、戸外で競技会を開催した。一同は集会場へ向かい、大群衆がそれに続いた。最初に脚の速さを競い、クリュトネオスが勝った。次に角力を試み、エウリュアロスが勝った。跳躍はアンピアロス、円盤はエラトレウス、拳闘ではラオダマスが優勝した。 ラオダマスは一同に、オデュッセウスにも何か挑戦してもらおうと提案した。オデュッセウスは渋るが、エウリュアロスが罵ると、憤って競技を試みる。オデュッセウスが円盤を投げると、誰よりも遠くまで飛んだ。彼は一同に、弓でも槍でも自分は誰にも後れを取らないと言った。アルキノオスは彼に、そなたの怒りはもっともだが、我らの優れた点も思い出してほしいと言った。 デモドコスの歌 それから歌と踊りが始まった。デモドコスが歌ったのはアレスとアプロディテの恋物語だった。――アプロディテはヘパイストスの妻だったが、アレスはアプロディテと密かにヘパイストスの閨で交わっていた。ヘリオスはそれをヘパイストスに教えた。ヘパイストスは、鎖の網を作り、寝台の周りに張りめぐらせ、レムノス島へ出かけるふりをした。アレスはアプロディテと床に入ったが、網がふたりの体に巻きついて動けなくなった。ヘパイストスは戻ってきて、大声で神々を呼び集めた。女神たちは慎みを守って家に残っていたが、神々は集まっておおいに笑った。ポセイドンはヘパイストスにアレスを放してやるよう頼み、彼はそれを受け入れた。―― [[ナウシカア]]との別れ このようにデモドコスは歌い、一同はおおいに楽しんだ。それからハリオスとラオダマスが毬を用いた踊りを披露するとオデュッセウスは感嘆した。アルキノオスは気をよくし、一同にオデュッセウスに贈物をしようと提案した。それからオデュッセウスが風呂に入って、再び宴席に戻ろうとしたところ、ナウシカアが現れ、国に帰っても自分のことを思い出してほしいと言った。オデュッセウスは、国へ帰ってもいつまでもあなたを崇めるつもりだと答えた。 オデュッセウス冒険談を語り始める オデュッセウスは宴席に戻るとデモドコスに、トロイの木馬のくだりを歌ってほしいと頼んだ。デモドコスは、木馬がトロイアの広場にあるところから歌い始めた。トロイア人は話し合った末、奉納品としてその場に置くことにしたのだった。戦士たちが木馬を出て町を破壊する様や、オデュッセウスとメネラオスがデイポボスの屋敷で戦って勝ったことを楽人は歌った。オデュッセウスは涙で頬を濡らした。アルキノオスは歌を止めさせて、オデュッセウスに名前と出身地を尋ねた。そしてこれまでどのような遍歴を経たのか、またトロイアの物語に涙したのはなぜなのかと訊ねた。 関連 人名 アルキノオス…パイエケス人の王 ゼウス…オリュンポスの最高神 オデュッセウス…パイエケス人の客となって歓待を受ける アテナ…オデュッセウスを助ける女神 ラエルテス…オデュッセウスの父 デモドコス…楽人 ムーサ…詩の神 ポントノオス…アルキノオスの近習 ペレウス…アキレウスの父 アキレウス…トロイア戦争の英雄 アガメムノン…トロイア戦争の英雄 アポロン…予言の神 アクロネオス…競技参加者 オキュアロス…競技参加者 エラトレウス…競技参加者。円盤で優勝 ナウテウス…競技参加者 プリュムネウス…競技参加者 アンキアロス…競技参加者 エレトメウス…競技参加者 ポンテウス…競技参加者 プロレウス…競技参加者 トオン…競技参加者 アナペシネオス…競技参加者 アンピアロス…競技参加者。跳躍で優勝 ポリュネオス…アンピアロスの父 テクトン…アンピアロスの祖父 アレス…軍神 エウリュアロス…競技参加者。相撲で優勝。オデュッセウスを挑発する ナウボロス…エウリュアロスの父 ラオダマス…競技参加者。アルキノオスの息子。拳闘で優勝 ハリオス…競技参加者。アルキノオスの息子 クリュトネオス…競技参加者。アルキノオスの息子。競走で優勝 ピロクテテス…トロイア戦争の英雄。弓でオデュッセウスに勝ったただ一人 ヘラクレス…弓の名手として名があがる エウリュトス…弓の名手として名があがる アフロディテ…女神。ヘパイストスの妻。アレスと不倫をする ヘパイストス…妻アフロディテと不倫相手アレスを懲らしめる クロノス…ゼウスの父 ヘリオス…太陽の神。アレスとアフロディテの不倫をヘパイストスに報告する ポセイドン…捕らえられたアレスを許すようヘパイストスに頼む ヘルメス…捕まったアレスとアフロディテを笑う カリテス…優美の女神 ポリュボス…ハリオスとラオダマスのための毬を作った名工 アレテ…アルキノオスの妻 キルケ…かつてオデュッセウスをかくまった魔女 カリュプソ…かつてオデュッセウスをかくまった魔女 ナウシカア…アルキノオスの娘。オデュッセウスに別れの言葉をかける エペイオス…トロイの木馬を作った者 メネラオス…トロイア戦争の英雄 デイポボス…トロイアの王子。ヘレネの夫。メネラオスに殺された ナウシトオス…アルキノオスの父。ポセイドンの怒りを予言した 地名 ピュト…デルポイのこと トロイア オイカリエ レムノス…ヘパイストスの気に入りの島 キュテラ…アフロディテの崇拝された島 オリュンポス トラキア…アレスが帰っていく場所 キュプロス パポス…キュプロス島南西部の町。アフロディテの帰還先 前へ … オデュッセイア … 次へ
https://w.atwiki.jp/diktaion/pages/179.html
ネレウス(Neleus)はポセイドンとテュロの子で、ペレアスの兄弟である。ネレウスとペリアスは王位を争い、ネレウスはメッセニアに追放され、そこでピュロスの王になった。ヘラクレスに血の穢れを清めるように頼まれたが、それを断った。ヘラクレスはネレウスとその子らを殺し、ネストルだけが生き延びた。 系譜 父はポセイドン、母はテュロ。 妻はクロリス。子はタウロス、アステリオス、ピュラオン、デイマコス、エウリュビオス、エピラオス、プラシオス、エウリュメネス、エウアゴラス、アラストル、ネストル、ペリクリュメノス、クロミオス、娘はペロ。 妻はエウリュディケ、子はトラシュメデス。 (画像/系図/ネストル) 解説 ネレウスはメリー・ポピンズの本や劇に登場する。 エピソード 誕生して、捨てられる テュロはクレテウスの妻だったが、河神エニペウスに恋した。エニペウスは彼女の求愛を断った。ある日ポセイドンがテュロを欲し、エニペウスの姿をとって彼女と交わった。彼女は双子のペリアスとネレウスを生んだ。テュロは生まれた子を山に置きざりにし、女中が彼らを育てた。 母テュロを見つける 大人になった時、ペリアスとネレウスはテュロを見つけた。テュロの継母シデロが彼女を虐待していたので、これを殺した。シデロはヘラの神殿に隠れたが、ペリアスはかまわず彼女を殺し、ヘラの呪いを受けることになった。 ヘラクレスに殺される ネレウスとペリアスは王位を争い、ネレウスはメッセニアに追放され、そこでピュロスの王になった。後にヘラクレスはネレウスに血の穢れを清めるように頼むが、ネレウスはそれを断った。ヘラクレスはネレウスとその子らを殺し、ネストルだけが生き延びた。
https://w.atwiki.jp/diktaion/pages/86.html
前へ … オデュッセイア … 次へ 第18歌 オデュッセウス、イロスと格闘する 土地の乞食のイロスがやってきてオデュッセウスに喧嘩を挑んだが、叩きのめされた。ペネロペが求婚者たちの前に現れ、テレマコスの無力を咎め、求婚者たちから贈物を要求した。オデュッセウスはエウリュマコスと口論して、足台を投げつけられた。テレマコスが一同を諌め、アンピノモスがとりなして、求婚者は帰宅した。 内容 オデュッセウスと乞食のイロスが言い争う そこへ乞食のイロスが現れた。意地汚いイロスはオデュッセウスに向かって出て行けと罵った。オデュッセウスは「わしはおぬしに害をなす気はない。屋敷はわれら二人を容れるのに十分な大きさであろう。わしに喧嘩をしかけて怒らせぬがよいぞ」と言った。イロスは怒ってさらに罵り挑発し、二人は激しく言い争った。アンティノオスは二人を見て笑い「面白い。この二人を戦わせてやろうではないか。勝った方にはこの山羊の肉を賞品にくれてやり、今後常にわれらと食事をとらせてやろう」と言った。オデュッセウスは「老いた身で若者と戦うのは辛いことであるが、御一同、どうかイロスにひいきしてわしを打ちのめし、この男を勝たすことのないよう堅く誓ってほしい」と言うと、一同は言われた通りに誓った。 オデュッセウスとイロスの戦い オデュッセウスがぼろを腰に巻いて服を脱ぐと、見事な肉体が現れたので、一同は驚いた。イロスはすっかり怯えてしまったが、下男がかまわず彼を前に曳き出した。アンティノオスはイロスを叱って「このような老人を前に震えていては、お前など生きている値打ちもない。もし負けたらお前を本土のエケトス王の所へ送ってやる。彼は人間を誰彼かまわず不具にしてしまう男だ」と言った。イロスとオデュッセウスの戦いが始まった。オデュッセウスは怪しまれないよう死なない程度に打つのが得策と考え、相手の耳の下あたりを撃って骨を砕いた。イロスは砂の中に倒れ、悶えた。求婚者たちは死ぬほど笑い転げた。オデュッセウスはイロスを引きずり出して中庭の囲いに座らせた。 オデュッセウスはアンピノモスに警告する 求婚者たちは笑いながらオデュッセウスに祝いの言葉をかけた。アンティノオスは賞品の肉を彼に取ってやり、アンピノモスは二個のパンを彼に与え、杯をあげて、彼の健康と幸せを祈った。オデュッセウスは「アンピノモスよ、あなたは思慮分別のある人とお見受けする。だから申し上げたい。求婚者たちは無法なことを企み、他人の財産を浪費し人妻に恥辱を与えているが、その夫たる人はもうすぐそこまで来ておられる。願わくば、かの人が帰ってこられる時に、あなたが彼と相対することのないように祈りたい」と言った。アンピノモスは不吉な予感がして気が重くなった。 ペネロペ求婚者の前に出る このときペネロペが求婚者の前に姿を現す気になった。エウリュノメは「奥様、お肌をお洗いになり、お顔に油をおつけになってください」と言ったが、ペネロペは「そんなことをいわないでおくれ。あの人が船で旅立って以来、神々は華やいだものを全て私からなくしてしまわれたのだから」と言った。女神アテナはペネロペに眠りを注ぎ、寝椅子で眠っている間に美しい化粧を施した。ペネロペは目を覚ますと「なんと安らかな眠りに包まれたことだろう。アルテミスがこのような安らかな死を賜ったら、どんなに良いことだろう……」と言った。ペネロペが広間に降りていくと、求婚者たちはその美しさに見とれ、愛欲のおもいにとらわれた。 ペネロペ求婚者から贈物をせしめる ペネロペはテレマコスに「そなたは立派に育ったが、他国人がこのように無残な仕打ちを受けているのを見過ごすのですか」と言った。テレマコスは「私は成長しましたが、ここの連中がわたしを妨げて、正しい行いをさせないのです。ゼウスよ、求婚者たちが、中庭のイロスのように打ちのめされますように」と言った。エウリュマコスはペネロペの美しさを褒め称えた。ペネロペは「夫が帰らない以上はいずれ誰かに嫁がなければなりません。しかし、求婚者というものはさまざまな贈物をするもので、他人の財産を食いつぶしたりはしないものです」と言った。すると求婚者たちは使いを出して贈物を取りにいかせた。さまざまな贈物がペネロペに届けられた。 オデュッセウス女中を叱りつける 求婚者が歌と踊りに興じているうちに、夜になった。オデュッセウスは女中たちに「明りの世話はわしがやるから、そなたらは妃のそばについているがよい」と言った。女中のメラントがオデュッセウスを罵った。彼女はエウリュマコスと情を通じていた。彼女は「お前は厚かましく、恐れるということを知らないのだね。乞食のイロスに勝って思い上がってるのかね。もっと強い男が現れてお前をたたき出すことがないよう気を付けることだね」と言った。オデュッセウスは「この恥知らずの牝犬め。お前の雑言は若様にお話しするぞ」と怒鳴りつけ、女たちを追い払った。 オデュッセウスはエウリュマコスと口論する エウリュマコスは求婚者の間でオデュッセウスを笑いものにし、「どうだ、わしの所で雇われて働く気はないか。といっても、お前は仕事なんかできまいから、物乞いをして歩く方が良いのだろう」と言った。オデュッセウスは「わしとあなたで仕事の競争をしてみたいものじゃ。同じ道具を持って牧草の刈りくらべをするのだ。あるいは、どこかで戦争が起これば、わしの姿をご覧になれようものを。あなたは無礼で残忍なお人じゃ。もしオデュッセウスが帰ってこられたら、決して逃れられますまい」と言った。エウリュマコスは怒って足台を投げつけたが、下男の右手に当たり、彼は苦痛の叫びをあげて床に倒れた。 一同は帰宅する 求婚者たちはオデュッセウスの無礼に騒ぎ出したが、テレマコスは「そなたらは飲み食いが過ぎて心狂っている。帰って眠られた方がよい」と言った。一同は彼が大胆な口をきくのに唖然とした。アンピノモスは「一同よ、今の言い分は尤もである。他国の男はテレマコスに世話を任せて、われらは帰宅しよう」と言った。その言葉に一同は納得し、献酒した後、各自屋敷へと帰っていった。 関連 人名 (作成中) 地名 (作成中) 前へ … オデュッセイア … 次へ
https://w.atwiki.jp/diktaion/pages/177.html
ギリシャ神話で、トラシュメデスという名称は何通りかある。 1. トラシュメデス…ネストルの子。トロイア戦争で活躍した。 2. トラシュメデス…ペネロペの求婚者 3. トラシュメデス…ネレウスとエウリュディケの子 トラシュメデス(Thrasymedes)はネストルの子で、ピュロス出身の、トロイア戦争に参加した人物である。ネストルとエウリュディケの長男で、弟にアンティロコスがいる。 系譜 父はネストル、母はエウリュディケ(またはアナクシビア)。 子はシロス。 (画像/系図/ネストル) 解説 別名はトラシュメーデース。 彼は弟のアンティロコスほどではないが、重要な若いアカイア人リーダーの一人として描かれた。ディオメデスとオデュッセウスがスパイに行った時、彼は鎧と剣を前者に与えた。弟のアンティロコスがメムノンに殺された時、父と共に死体を守って戦ったが、メムノンが優れて強かったため、アキレウスの助けを求めることを余儀なくされた。オデュッセウスがトロイアのお守りを盗んだ時、彼を乞食と思い鞭で打った。トロイの木馬に入った。彼は戦争を生き残り、父と共に故郷へ帰った。
https://w.atwiki.jp/diktaion/pages/13.html
ホメロス(Homer)は古代ギリシャの叙事詩「イリアス」と「オデュッセイア」の作者と考えられている人物である。彼は盲目の歌人で、スミュルナのキオス島かイオニアの出身だったとされる。 解説 イリアスとオデュッセイアは紀元前8世紀ごろ、文盲のアオイドス(歌人)による口頭の語りで作られたものだと考えられている。その群を抜いた才能や、オデュッセイアの内容が意識的にイリアスを補っているという事実によって、両方の詩は一人の作者によるものと推定されている。 ホメロスという人物についてはっきりしたことは分かっておらず、そういう人物が存在していたという証拠もない。多くの古典ギリシャの詩文がホメロスについて言及しているが、記述は各人各様であり、身元を特定する根拠にならない。 ハドリアヌス帝がデルフォイの神官にホメロスは実際は何者かとたずねた時、神官は、「彼はイタカの人間で、エピカステとテレマコスの息子だ」と答えた。 オデュッセイア作中の、作者の自画像と考えられる楽人デモドコスの描写にもとづいて、ホメロスは後世のギリシャ人におそらく盲目であっただろうといわれた。
https://w.atwiki.jp/diktaion/pages/26.html
ムーサ(Muse)は複数からなる音楽、歌、ダンス、詩人の霊感の源泉の女神である。彼女らはこれまでに起こった全てを憶えている知識の女神でもある。オリュンポス神団における彼女らの指導者はアポロンである。ムーサたちは一般的に、九人いるとされる。 系譜 父はゼウス、母はムネモシュネ。(異説)父はウラノス、母はガイア。 (異説)父はゼウス、母はプロウシア。 (異説)父はピエロス、母はアンティオペ。 (画像/系図/ゼウス1) 解説 ムーサたちは、古くは数が定まっていなかったが、ヘシオドスによって9人いるとされた。 後世になると、彼女たちは一人ずつ特有の分野が割り当てられた。カリオペ- 英雄叙事詩。持ち物は書板と鉄筆。 クレイオ - 歴史。持ち物は巻物。 エウテルペ - 抒情詩。持ち物は笛。 タレイア - 喜劇。持ち物は仮面(喜劇)・蔦の冠・羊飼いの杖。 メルポメネ - 悲劇・挽歌。持ち物は仮面(悲劇)・葡萄の冠・靴。 テルプシコラ - 合唱・舞踊。持ち物は竪琴。 エラト - 独唱歌。持ち物は竪琴。 ポリュヒュムニア - 讃歌・物語。 ウラニア - 天文。持ち物は杖。 この様にムーサたちが細分化されたのはローマ時代のかなり後期になってからである。 ムーサには別に二つの説がある。3、4人からなるムーサイ・ティタニデスと、3人からなるムーサイ・アポロニデスである。
https://w.atwiki.jp/diktaion/pages/87.html
ダクテュロス調六脚韻(Dactylic hexameter)とは古典詩における韻律の形式のひとつである。ダクテュロス調は詩脚の形の一つであり、「長短短」の音節で脚が構成される。この韻律はギリシャ語とラテン語の古典叙事詩に現れ、その最も古い例はホメロスのイリアスやオデュッセイア、そしてウェルギリウスのアエネイドである。 この韻律では、ひとつの行が六つの脚よりなる。厳格なダクテュロス調六脚韻では、どの脚もダクテュロス調であるべきだが、実際の作品ではスポンデイオス調の脚(「長長」)で自由に置き換えることを許されていた。特に最初の4つの脚はダクテュロス調とスポンデイオス調のどちらでも自由であり、5つ目の脚はだいたいダクテュロス調(ホメロスでは95%の割合)、そして最後の脚は常にスポンデイオス調だった。 よってダクテュロス調六脚韻の一行はふつう次のような形をとる。(―は長音節、uは短音節、Uは「長」「短短」のどちらでも良い) ― U | ― U | ― U | ― U | ― uu | ― ― 全ての古典詩には、ブレヴィス・イン・ロンガ(行の最後の短音節を長音節と見なすこと)という現象が見られるので、実際には最後の音節は長短どちらもありうる。
https://w.atwiki.jp/diktaion/pages/45.html
ポセイドン(Poseidon)はオリュンポス十二神の一柱で、海をつかさどる神であり、また川・洪水・干ばつ・地震・馬の神である。元来はゼウスより古いペラスゴイ人の神であり、地震の原因ともみなされたが、オリュンポス十二神と統合されると、ゼウスやハデスの兄弟となり、くじびきによって海の神となった。最初の馬を作り出したとされる馬の神でもあり、競馬の守護神としても崇められた。ローマ神話ではネプトゥヌス(ネプチューン)と同一視された。ギリシア美術では三つまたのほこを持った威厳ある壮年の男性として描かれることが多い。 系譜 父はクロノス、母はレア。 子はアムピマロス、エルギノス、プロテウス。 妻はガイア。娘はキュモポレイア。 妻はアンピトリテ。子はトリトン、アルビオン、娘はロデ、ベンテシキュメ。 妻はデメテル。子はアリオン、娘はデスポイナ。 妻はハリア。子はロドス。 妻はアルシオネ。子はヒュリエウス、ヒュペレノル、アンタス、娘はアイトゥサ。 妻はエウリュアレ。子はオリオン。 妻はカナケ。子はホプレウス、ニレウス、エポペウス、アロエウス、トリオプス。 妻はテオパネ。 妻はアガメデ。子はディクテュス。 妻はリビュエ。子はアゲノル、ベロス、レレクス。 妻はカルキニア。子はペラトス。 妻はアルネ。子はアイオロス、ボイオトス。 妻はラリッサ。子はアカイオス、プティオス、ペラスゴス。 妻はアルタイア。子はアンカイオス。 妻はクリュソゲネイア。子はクリュセス。 妻はリュシアナッサ。子はブシリス。 妻はメリエ。子はアミュコス、ミュグドン。 妻はアミュモネ。子はナウプリオス。 妻はピタネ。娘はエウアドネ。 妻はカイネウス。子はコロノス、ポコス、プリアソス。 妻はエウリュキュデ。子はエレイオス。 解説 元来は地震を司る大地の神であったと思われ、「大地を揺らす神」と同一視されていた。 イリュリア神話ではRodon、エトルリア神話ではNethuns、ローマ神話ではネプトゥヌス(ネプチューン)と同一視された。ローマでは、はじめ馬の神として崇拝され、また競馬の神とされた。ローマでは競馬場の近くにネプトゥノスの神殿が建てられた(紀元前25年)。祭日ネプトゥナリアは7月23日だった。 彼は頑強な体格で濃いあごひげを生やし、三つまたのほこを持った壮年男性として一般的には描かれる。美術では、アルテミシオン沖で発掘された古代盛期の青銅像が著名である。この像ではポセイドンは裸体で三叉の矛をもった立像に描かれる。 エピソード ティタン戦争古い神々をタルタロスに投獄するため、ゼウスとハデスと共に戦った。 クロノスの子らで世界を分け合った。彼は海の支配権を得た。 ポリュボテスを葬った。巨人戦争の際にコス島の下に。 海の怪物を送った。城壁を作った彼への礼をトロイア人たちが拒否したのを罰して。 女性を誘惑した。テュロ、アミュモネ、アイスラ、ゴルゴンのメデューサ。 アテナイの所有権をアテナと争った。彼はそこで最初の馬を作り出した。 オデュッセウスを迫害した。彼の息子のキュクロプスのポリュペモスを盲目にしたので。
https://w.atwiki.jp/diktaion/pages/77.html
ペイシストラトス(Peisistratus)はネストルの末子である。オデュッセイアではテレマコスと親友になり、彼の旅に同行する。父ネストルと二人の兄アンティロコスとトラシュメデスがトロイア戦争に発った時は、まだ幼子だった 系譜 父はネストル、母はアナクシビア(またはエウリュディケ)。 (画像/系図/ネストル) 解説 テレマコスとの旅の間、何度も共に寝ていたことがほのめかされる。 オデュッセイアでのエピソード テレマコスと共にピュロスを発ち、スパルタへ向かう。(第3歌) スパルタへ行き、テレマコスと共にメネラオスと会う。(第4歌) ピュロスまで戻り、テレマコスとそこで別れる。(第15歌)
https://w.atwiki.jp/diktaion/pages/137.html
メラント(Melantho)はオデュッセイアの登場人物で、オデュッセウスとその家族に不忠実な女中である。彼女は求婚者エウリュマコスと関係を持つ。山羊飼メランティオスの姉妹である。ペネロペが家族同様に扱う女中の一人である。彼女は乞食姿でやってきたオデュッセウスに無礼な口をきく。オデュッセウスが求婚者たちを討ち果たした後、テレマコスはメラントを他の不忠実な女中とともに首吊りに処した。 系譜 父はドリオス。兄弟はメランティオス。 解説 オデュッセイアでのエピソード 彼女は乞食姿でやってきたオデュッセウスを不快に思い、なぜ鍛冶屋(火があったので、流れ者が良く集まった)にでも行って寝ないのかと無礼に問うた。(第18歌) ペネロペに会いに来たオデュッセウスに、出て行けと口汚く罵る。(第19歌) オデュッセウスが求婚者たちを討ち果たした後、テレマコスは彼女を他の不忠実な女中とともに首吊りに処した。(第22歌)