約 4,043 件
https://w.atwiki.jp/animalrowa/pages/277.html
雨の降る昼、いったいどうする ◆TPKO6O3QOM キュウビの忌々しい声が聞こえなくなったのを確認して、カエルは横線の引かれた名簿に目を落とした。十五の命が新たに散り、丁度半分の者が命を落としたことになる。あと二十ニの命が消えれば、このふざけた呪法は終わる。 それを面白がっているキュウビの首を討ち落としたい衝動を、カエルは深い吐息と共に抑え込んだ。とはいえ、この地での知り合いの全てを目の前で失った彼にとっては、今回の放送は単なる事実確認以上の意味合いは無かった。他者から比べれば、大分楽な身の上だろう。死者の読み上げが死亡した順番らしいことに気づけたのも、己が精神的に余裕があったためだ。 雨はまだまだ続きそうであった。ただ、雷を伴うような代物ではないらしい。放送の直前、大地を揺るがすような雷音が轟いたが、それ以降は静かなものである。 しかし、だからといって、目的もないのに外出するのは自殺行為でしかない。地下の鍾乳洞の探索も保留せねばならないだろう。水没の危険は勿論のこと、自分の位置が地図で確認できない以上、闇雲に進むことはできない。近くに禁止区域が設けられたのだから尚更だ。 一先ず、カエルは腹ごしらえをすることにした。とはいえ、事前に確認した食料はあまり食が進むような代物ではなかった。しかしながら、贅沢を言っていられる状況でもない。 カエルは数個の硬いパンと共に、蛙の腿肉を香草と一緒に焼いたものを取りだした。今の姿の己にこんなものを与えてくるとは、やはり、あのキュウビの根性は修復不可能なほどにねじくれているようだ。 冷えた油が白く固まっているそれを摘み、食い千切る。 それらとパンを水で流しこんだ時、小屋の扉が音を立てた。軋みと共に扉が引かれ、外の雨音と冷気が小屋の中に入り込んでくる。 骨を投げ捨て、剣の柄に手を掛けたカエルの眼に入ってきたのは、柔らかそうな体毛を雨に濡らした子供の獣だった。毛の脂のせいだろうか。雨に濡れても、獣の体毛は膨らみを保っている。 「こんにちはー。カエルさんはひとりなの?」 子供はカエルの存在に気付くと、円らな瞳を一、二回瞬かせてから、唇毛をふぁさと揺らし、のんびりとした口調で挨拶をしてきた。 子供に続いて入ってきたのは、白い狼だ。幾つか戦闘を繰り広げて来たのか、所々に巻かれた布は泥水に汚れ、後ろ足を引きずっている。最初の場所でキュウビに躍りかかって行った、アマテラスという狼だろう。詳細名簿とやらには白い狼が他にも認められたが、大きさからみて間違いないはずだ。 しかし、だからといって、こちらに無害とは限らない。探していた相手ではあるが、それがこちらに友好的である必然は無い。脳裏に浮かぶのはギロロたちの姿だ。カエルは気付かれないよう重心を僅かに移動させる。 と、アマテラスはその大きな体躯に似合わない、人懐こい動作で尻尾を振って見せた。敵ではないと、安心しろとでも言うように。その間の抜けた表情に気勢を殺がれ、カエルは構えを解いた。 こちらの返事がないことを不思議に思ったのか、子供が首を捻りながら、少し大きな声で同じ言葉を繰り返してきた。聞こえなかったとでも思ったのだろう。こちらが警戒していたことにも気付いていない様子だ。これまで生き残ってきたのが不思議なほどに警戒心がない。よく言えば純真無垢、悪く言えば盆暗だ。 胸中で苦みを掻き消し、カエルは肩を竦めた。 「見ての通りさ。俺は……名前もカエルだ。そっちは?」 「ぼくはぼのぼの。こっちはオオカミさん」 ぼのぼのの言葉にアマテラスが一声咆えた。ぼのぼのはアマテラスの名を言わなかった。アマテラスに言うなとでも釘を刺されているのだろうか。 そのアマテラスはというと、後ろ足の痛々しい傷をぺろぺろと舐めている。 見かねて、カエルはアマテラスにケアルガを掛けた。柔らかい光が身体を包む。 しかし、その身に刻まれた傷は全く治った様子がない。魔法の発動はしたが、その効果は発現していない。 一方で、カエルは不愉快な倦怠感が身体に纏わりつくのを感じていた。思えば、ウォータガを使ったときにも同様の違和感はあったのだ。 どうやら、今の身体は、理由は分からないが、本調子とはいえないようだ。もっとも、魔法の効能がないのは、相手にも問題があるのかもしれないが。 仕方なく、カエルは支給品にあった栄養剤を皿に注いで、アマテラスの前に置いた。気休めではあるが、回復魔法の効果が見込めない以上、体力を回復させるより他に法がない。 液体の臭いに鼻を動かしているアマテラスから目を逸らし、カエルはぼのぼのに向き合った。 「よし、じゃあ、ぼのぼの。休む暇なくて申し訳ないが、幾つか話をしよう。まず、ここまでどうしてきたか、教えてくれ」 ぼのぼのは、いいよ。と頷いた。 「あのね。ぼく、ガッコウに戻ろうとしたんだけど、そうしたら、このオオカミさんと、大きなスナドリネコさんみたいな子がね、喧嘩してたの。それで色々あって、気付いたら崖の上だったんだ。まだ大きなスナドリネコさんは居たから、オオカミさんとここに逃げて来たの」 ぼのぼのは茫洋とした口調で、滔々と喋った。カエルが聞きたかったのはこれまでの経緯なのだが、そうは受け取ってもらえなかったらしい。今の言葉から分かったのは、ぼのぼのとアマテラスが出会って間もないということのみだ。名前を言わなかったのは、単にまだ知らなかっただけのようだ。 質問の仕方を変えるか。しかし、ぼのぼのの様子から、こちらの意図する情報を引き出すのは困難に思えた。簡単な質問から先に片づけて行った方がいいだろう。カエルはデイバッグから詳細名簿を取り出し、床に座ったぼのぼのの前に広げた。 「知り合いや、見たことがある奴はいるか?」 ぼのぼのの告げた者達の中にアライグマが居た。直接は知らないが、ツネ次郎の仲間だった参加者だ。仲の良い友達であったらしく、研究所に墓を作ったことを教えると、ぼのぼのは僅かに表情を曇らせた。変化に乏しいが、それが多分彼なりの哀しみなのだろう。 また、警戒していた因幡てゐという女は、彼に良くしてくれたらしい。意外とここに書かれていることは当てにならないのかもしれない。仮に事実であっても、その者の本質ではない可能性が高いと見た方がいい。 ムックルの項目に警戒とだけ付け加え、カエルはぼのぼのとの情報交換を切り上げた。知り合いを絡めれば、カエルが欲しい情報を引き出せるだろう。ただし、彼は今回の放送で、親しい知り合いを二人失っている。そして、訊き出そうとすれば、否が応にも、その二人に触れることになる。死を知って間もない子供にはきついだろう。 カエルはアマテラスに視線を移した。横になっていたアマテラスは、視線に気づいたか、ぱっと顔を上げた。その深い色の瞳を見つめるが、それでオオカミの思考が伝わってくるわけではない。神様と書かれていたのでひょっとしたらと思ったのだが、そういった便利な能力はないらしい。 貝を石で割り出したぼのぼのに声をかける。 「……ぼのぼの。悪いが、通訳してくれないか? 俺には狼の言葉が分からなくてな」 ぼのぼのは貝を食べるの止め、しばし中空を見つめた後で応えた。 「ぼくもわかんないよ」 「な、なんだと?」 思わぬ返答に、カエルの声は高くなった。ぼのぼのは、ツネ次郎と同じように獣と人の両方の言葉が分かる存在とカエルは考えていたのだが、違うのだろうか。ぼのぼのは続ける。 「初めて会ったときにもアマテラスさんとお話しできなくて、おかしいなあって思ったの。他の皆とはお話できるのに、どうしてなんだろう……?」 彼自身、不思議に思っているようだ。カエルは問いを重ねた。 「……他の、その、なんだ。獣たちとは会話できるものなのか? 熊とか、猪とか」 「できるよー。今だって、カエルさんとお話してるじゃない」 「いや、まあ、それはそうだが……それでも、こいつの言葉は分からんと?」 「うん。……ごはん、食べていい?」 「……ああ。食べるといい。ゆっくりとな」 嘆息を溢し、カエルはアマテラスの前にしゃがみ込んだ。アマテラスは瞳を輝かせている。犬が何か面白いことを期待しているときの、あの瞳だ。 通訳もないとなると、複雑な意思疎通は不可能だし、得られる情報も限られてくる。キュウビが何者であるかなど、最も知りたかった情報をアマテラスから聞くことは出来ないということだ。 可能なのは、知り合いの確認だけか。カエルは詳細名簿を広げ、アマテラスに知り合いが居たら教えてくれ。と伝えた。アマテラスは、最初の頁にあるぼのぼのに対し、一つ吼えた。これが返事らしい。グレッグル同様、こちらの言葉は理解してくれているようだ。 アマテラスの知り合いは、ぼのぼの、アライグマ、ニャース、楽俊、シロ、ムックルだけだった。内、手を組めそうなのはニャースのみだ。 知り合いの確認だけで済んでしまった情報交換に肩を落とし、カエルは名簿を仕舞った。貝を食べ終わって満足げなぼのぼのにアライグマのことを伝えてやる。 「ぼのぼの。アマテラスはアライグマと会ったそうだぞ」 「そうだよ。アマテラスさんと初めて会ったとき、アライグマくんと一緒だったんだよ」 「ん? おまえ、アライグマとは再会できなかったと言っていなかったか?」 「言ったよ。最初の真っ暗い所で別れたあと、アライグマくんとは会えなかったんだよ」 「……そういうことか」 キュウビのデモンストレーションの場で、既にぼのぼのはアマテラスと逢っていたということらしい。もしかすると殺された栗鼠も、ぼのぼのの知り合いだったのかもしれない。それを訊く気にはなれないが。 他にすることはあるだろうか。少々多すぎる荷物を、彼らに譲るくらいであろうか。こちらの情報を明かした所で、彼らには話のタネになる以上の意味はなさそうだ。首を振って、頭を掻く。 ふと、ぼのぼのがアマテラスに語りかけている言葉が耳に入る。 「――ラスさん。ぼく、ガッコウに戻らなくちゃ。多分、あの大きなスナドリネコさんはいないよ。ケロロさん待ってるし、ニンゲンさんが死んじゃうかもしれないし。アマテラスさんも一緒に行こうよ」 ニンゲン――ぼのぼのはそう言った。そのことを考える前にカエルは訊き返していた。 「ぼのぼの! ニンゲンが死ぬってのは、どういうことだ?」 ぼのぼのはきょとんとしながら、ゆったりと答えて来た。 「ガッコウにね、ニンゲンさんがいたんだよ。いたそうな傷がいっぱいあって、ケロロさんがてゐさんを呼んでこいってぼくに言ったの。てゐさんはコヒグマくんのおとうさんの傷も診てくれたんだよ。でも……てゐさん、キツネさんに名前を呼ばれちゃった」 俯いたぼのぼのに、アマテラスが気遣うように鼻を鳴らした。 それを横目に、カエルは思案する。ニンゲンという参加者は居ない。ニンゲンとは、すなわち人間と見て間違いないだろう。この地に、"人間"がいる。それも、名簿にも載っていない存在がだ。 ここから脱出する鍵になるか。それとも、キュウビの罠か。 しかし、足を踏み入れねば両者を判別することすら出来ない。 「ぼのぼの、俺も一緒に行こう。その人間に俺も会ってみたい」 カエルの申し出に、ぼのぼのは二三首を捻った。 「カエルさんは、ケガとか分かるの?」 「まあ、多少はな」 「それじゃあ、カエルさんも一緒に行こう」 言うが早いか、ぼのぼのはアマテラスの背に乗った。アマテラスはカエルへ顔を向けると、一つ吼えた。そして、誘うように尻尾を揺り動かす。 「……乗れっていうのか?」 もう一度、アマテラスが吼える。カエルはデイバッグを抱え、アマテラスの背に跨った。意外にもアマテラスは二人の重みに砕けることなく、雨の中に割としっかりとした足取りで踏み出していった。 【C-6/一日目/日中】 【カエル@クロノトリガー】 【状態】:健康、多少の擦り傷、疲労(小)、魔力消費(小~中)、びしょ濡れ、アマテラスの背の上 【装備】:なんでも切れる剣@サイボーグクロちゃん、マントなし 【所持品】:支給品一式(食料:パンと蛙の腿肉料理)、ひのきのぼう@ドラゴンクエスト5、モンスターボール@ポケットモンスター、しらたま@ポケットモンスター 、銀の不明支給品(0~2、確認済)、石火矢の弾丸と火薬の予備×9@もののけ姫 、マハラギストーン×3@真・女神転生if、風雲再起の不明支給品(0~2、確認済)、参加者詳細名簿、ペット・ショップの不明支給品(1~3、確認済)、スピーダー@ポケットモンスター×6、グリンガムのムチ@ドラゴンクエスト5、ユーノのメモ 【思考】 基本:キュウビに対抗し、殺し合いと呪法を阻止する 1:学校へ行く。 2:ニャースの捜索。 3:ギロロにあったら話をつけて誤解を解く。 4:余裕があれば鍾乳洞内を調べる。 ※ツネ次郎と情報交換をしました。ぼのぼのとアマテラスの知り合いを把握しています。 ※異世界から参加者は集められたという説を知りました。 ※参加者は同一世界の違う時間軸から集められたと考えています。 ※天容の笛@忍ペンまん丸、しらたま@ポケットモンスターとパルキア@ポケットモンスターの存在を知りました。 ※ペット・ショップ、ミュウツー、クロコダイン、クロ、チョッパー、ケットシー、因幡てゐ、ラルク、ムックルを危険ないし要警戒と認識しました。 ※ログハウスの下にある鍾乳洞は抜け道のようなものと推測しています。 ※死者の読み上げが、死亡した順番であることに気付きました。 ※アマテラスがオープニングの時点で意思疎通が出来なかったことを知っています。 ※制限に気が付きました。 ※回復魔法の効果の発現が遅くなっています。しかし、本人は回復魔法の効果がなくなっているかもと思っています。 【ぼのぼの@ぼのぼの】 [状態]:健康、戸惑い、アマテラスの背の上 [装備]:無し [道具]:支給品一式、ベンズナイフ@HUNTER×HUNTER、貝割り用の石@ぼのぼの、貝×4 [思考] 基本:殺し合いはしない。 1:学校に戻る。 2:てゐについていきシマリスとヒグマの大将が生き返る者の所まで案内してもらうはずだったのに。 3:殺し合いに乗っている者がいたら、このナイフを使ってとめる [備考] ※アニメ最終話48話後からの参戦です ※支給品の説明書は読んでいません。 ※銀に不信感を持ちましたが悩んでいます。 ※ケロロ軍曹と情報交換をしました。 ※体を洗ったので、血の臭いは殆ど落ちました。 ※第一回放送、第二回放送を聞きましたが、あまり理解していません。 ※ムックルを危険人物と認識しました。 【アマテラス@大神】 【状態】:全身打撲(中・治療済) 、胴に裂傷(小)、後ろ足に裂傷(中)、体力回復・治癒促進中 【装備】:所々に布が巻かれている。ぼのぼの、カエル 【道具】:なし。 【思考】 基本:打倒キュウビ。絶対に参加者を傷つけるつもりはない。 0:?????? 【備考】 ※アマテラスの参戦時期は鬼ヶ島突入直前です。そのため、筆しらべの吹雪、迅雷の力は取り戻していません。 ※筆しらべの制限に気付いているかもしれません。 ※キュウビの目的について、何か勘付いているかもしれません。 ※筆しらべ「光明」と「月光」で昼夜を変えることはできないようです。 ※筆しらべ「桜花」で花は咲かせられるようです。 ※筆しらべは短期間に三回使うと、しばし使えなくなるようです。爆炎などの大技だと、また変わってくるかもしれません。 時系列順で読む Back RAINLIT DUST/――に捧ぐ Next 蛙人乱れし修羅となりて 投下順で読む Back RAINLIT DUST/――に捧ぐ Next とても優しい瞳をしてたあなたが歌う―― 093:背なの上のぼの ぼのぼの ひとつ火の粉の雨の中 093:背なの上のぼの アマテラス ひとつ火の粉の雨の中 087:GREN~誤解の手記と鍾乳洞~ カエル ひとつ火の粉の雨の中
https://w.atwiki.jp/animerowa/pages/447.html
此方の岸 ◆GHwqlpn0oc 2時間。 凡人であれば、剣に慣れるのが精一杯であろう短い暇で、小次郎は鉄塊を振るうための骨子を掴もうとしていた。 空気が熱と湿り気を帯び、剣の球状結界に触れた雑物が、その姿を著しく歪めて跳ね飛んでいく。 手に届くあらかたを瓦礫に帰したところで腕を下ろす。 顎から滴る汗を手の甲で拭い、そろそろ一時の休息としようと思い立った。 この鉄塊は、置き場所すらままならない。 右腕は、肘以上に持ち上げようとすると、小刻みに震えて命令を拒否するようになった。 鉄塊の柄に指をしっかり絡めつかせ、引き摺って歩く。 肘が外れそうだったが、何ほどのものでもない。肘を外さない程度の腕力は残っている。 憩いと安寧を求めてこの石の館に踏み入ったが、結局は夜風に当たりたくなるだけだった。 つくりものの光も、その刺さるような激しさを鬱陶しくも思ったが、日が昇るにつれてその便利さに感心し、 悪くないと思うようになってからは、宵闇に突き立つ光の柱にも風情を覚えるようになった。 ただ惜しむらくは、今宵は佳い月であることだった。 白い光で無粋に塗りつぶされた砂の広場を避け、塀の内から出た。 耳を澄ませば、涼やかな空気がさやさやと流れている。 川がある。 その音のする方向には、光がある様子はない。 月明かりであれば見つかりづらいという理由もあったが、ただ単純に、小次郎はやはり月光の幽玄な薫りの方を好む。 鉄塊を引き摺って、堤に来た。 川の流れは無数の波飛沫を煌かせながら、そ知らぬ顔で過ぎ去っていく。 見渡す限りの水の絨毯を、仄かに照らす淡い光。 身も心も軽く保てば、この川を歩いて渡れそうな気さえしてくる。 対岸に目を向け、同じように土手になった上に、ふと違和感を覚えた。 目を凝らす。目だけでは見えないが、サーヴァントとなって鋭さを増した勘が、その姿を捉えた。 月影に輪郭を描かれて、人の影が幽かに浮かび上がっている。 うずくまって、こちらの様子を窺っているようだった。顔は見えない。 暗闇もあるが、相手も小次郎に顔を向けていてなお面貌がわからない最大の理由は、顔を覆った飾り気のない兜のせいだった。 見れば、ひどく身動きに難渋している様子だった。 小次郎もまた見ていることに、相手も気づいたらしい。 しばし身に針鼠のような戦慄を走らせ、それが静かに収まっていったところで、こちらへ棒板状のものを掲げて見せた。 暗く遠いためよく見えないが、あの形状から考えるに、中身のない鞘だろう。 ほう、と思わず声が出た。 そんな言霊を寄せてくる者は、一人しかいない。 兜など被って身じろぎもしないから、気づかなかった。 どうせまた何処かで傷でも負ったのだろう。こちらも、肩にかかるばかりの左袖を舞わせてみせる。 壁面のように張り詰めた相手の警戒に、ひびが入って斜めに傾いだ。 いっそ本当に水面を歩こうか、と思ったことは心のうちに押しとどめた。 共に、死合うに十全の状態ではない。 そんなことをしているうちに、小次郎はここで修練の続きをやってやろうと思い立った。 水の音を含んだ夜風が、汗の引きつつある体を爽やかに撫でていく。条件としても申し分ない。 川の流れに逆らうように身を構え、僅かに過ぎなかった休息に不足を申し立てる右腕へ気を入れる。 剣を抜いて向き合っておらずとも、敵手がいるということは、身の活力を湧き上がらせる。 あれほど疲労に腫れ上がっていた腕は、いともあっさりと鉄塊を再び持ち上げた。 先刻苦心した甲斐が、十二分に発揮されていく。 一太刀ごとに迅さを増し、鋭さを増し、そして鉄塊はその重さを存分に発揮していく。 十数度の試しを経て、身の丈ほどの鉄塊が、ついに存在せぬ燕を斬った。 対岸に目をやる。騎士王はまんじりともせずこちらの挙動を見ていた。 その姿に満足し、小次郎は煮立つように熱い右腕に目を落とす。 奥義の再現は叶わなかった。縦を割り、横を薙ぎ、円を刳る。その動作のいずれもが、ほんの刹那ほどに、ずれを生じている。 いや、身の程に合わない重量を片腕で振り回すという暴挙に及んで、刹那で済んだことはむしろ誇るべきとも言えるだろう。 これであれば、並の燕なら問題ない。 並であれば。 再び視線を対岸へ。 並の燕が抜け得ぬ間隙を、鮮やかにすり抜ける者がいる。 この不完全の奥義で、あの竜を斬れるか。 鉄塊の鑑定書には、この鉄塊が剣であることが記されていた。 銘なき剣の名は、竜ころし。まさしく折り紙つきであった。 ならば後は、使い手の腕が追いつくのみ――。 鉄塊を地に突き立て、その腹に背を預ける。 荷から水を出し、味気ない麺麭を肴に並べる。 月見と洒落込もうというところだが、揃うものは生憎とつれない素振りのものばかり。 この水も酒であれば少しは違ったであろうが、と警戒が無粋に張り詰めた対岸を見やる。 見立ての杯を眺めながら、そうそう悲嘆することもないことに気がついた。 樹脂瓶の蓋を猪口代わりに、水を少し注いで指でつまむと、かの好敵手へ小さく向ける。 日本には水杯という風習があってな、と声に出さず異国の剣士へ語りかける。 この馬鹿馬鹿しい宴には、相応しい趣向ではないか。 しばらく待っていると、対岸はこちらを見据えながらも、荷から同様に酒肴を並べ始める。 杯までは真似をする気はないらしく、蓋を開けた樹脂瓶を手に持ってこちらへ顔を向けた。 小次郎は、それでよい、と口元を緩ませ、手に持った蓋を目元まで軽く掲げた。 折角の夜明かしである。一人で呑むのは味気ない。 何しろ今宵は佳い月なのだ。 【C-2北岸/一日目/夜中】 【佐々木小次郎@Fate/stay night】 [状態] 疲労、左腕喪失(肘から先)、右腕に怪我 [装備] ドラゴンころし@ベルセルク [道具] コンバットナイフ、鉈、支給品一式2人分(水食料二食半分消費) [思考・状況] 1:今しばらく、宵涼み。 2:セイバーが治癒し終わるのを待ち、再戦。 3:ドラゴンころしの所持者を見つけ、戦う。 4:物干し竿を見つける。 基本:兵(つわもの)と死合いたい。戦闘不能と判断した者は無視。 ※佐々木小次郎の左腕(肘から先)はB-4エリア内に放置されています。 【C-2南岸/一日目/夜中】 【セイバー@Fate/stay night】 [状態] 腹2分、疲労、全身に中程度の裂傷と火傷、両肩に中程度の傷、右腕に銃創、魔力消費 [装備] アヴァロン@Fate/stay night [道具] 支給品一式(食糧2/3消費)、スコップ、なぐられうさぎ@クレヨンしんちゃん (黒焦げで、かつ眉間を割られています) [思考・状況] 1:もうしばらく傷と魔力の回復を待つ。 2:できれば剣が欲しい。エクスカリバーならば尚良い。 3:優勝し、王の選定をやり直させてもらう。 4:エヴェンクルガのトウカに預けた勝負を果たす。 5:迷いは断ち切った。この先は例え誰と遭遇しようとも殺す覚悟。 ※アヴァロンが展開できないことに気付いています。 ※防具に兜が追加されています。ビジュアルは桜ルートの黒セイバー参照。 時系列順で読む Back ここがいわゆる正念場(後編) Next 以心電信 投下順で読む Back なまえをよんで Make a Little Wish(後編) Next 以心電信 205 強者の資格たる欠損 佐々木小次郎 230 月下流麗 -月光蝶- 191 これがあたし達の全力全開 セイバー 230 月下流麗 -月光蝶-
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/3250.html
1:殺し合いを抜けた先は、殺し合いでした 玉堤英人は殺風景な病室のベッドの上で意識を取り戻す。 「……僕は死んだはずじゃ……どうして生きているんだ……?」 自分は確かに死んだはずだった。以前の――クラスメイト同士の殺し合いにおいて、 自分を襲った貝町ト子を返り討ちにし、自分もまた落命したはずだった。 しかし、確かに自分は今、生きている。あのヒリューと名乗った竜が生き返らせたとでも言うのだろうか。 死んだ人間をレプリカントとして蘇生させる技術があるとは聞いた事はあるが――。 「…いや…考えるのは後にしよう…」 どうして生き返れたのかを考えていても恐らく答えは出ないと、英人は思考を切り上げる。 傍に置かれていたデイパックを開け中身を漁る。 名簿を取り出し開いて見ると自分を含め58人分の名前が印刷されていた。どうも五十音順では無いようだった。 その名前の羅列の中に、クラスメイトの名前が何人か見付かった。 死んだはずのフラウや森屋英太などの名前も。 「あいつらも生き返ったって言うのか? ……むぅ……」 とても信じられなかったが死んだはずの自分がこうして蘇生しているのだから、有り得ない話では無い。 もし本当に彼らが生きているのだとしたら、是非とも会いたいと英人は強く思った。 「……ランダム支給品は……」 更にデイパックを探る英人。そして見付けた物は自動拳銃ベレッタM92FSと予備の弾倉2個。 以前の時のUSBメモリに比べれば遥かに「当たり」の部類に入る支給品である。 添付されていた説明書には扱い方がかなり分かり易く書かれていた。 M92FSを装備し、英人は地図を広げる。小さな島の絵が描かれており主要な施設の表示がある。 (病院だろうなここは、だとすると、エリアE-2か…) おおよその現在位置を確認し地図をしまう。 「病院の中、探索でもしてみるか」 デイパックを持ち、英人は病室の出口に向かった。 ◆ ◆xR8DbSLW.wと言う仮名でバトルロワイアル・パロディ、略称パロロワをネット上で執筆している少年。 まさか自分がバトルロワイアルの参加者になるとは思ってもいなかったであろう。 ほんの数時間前まで彼はごく普通の高校生として生きていたのだから。 「やめろ、やめろよ…!」 殺し合いが始まって間も無く、◆xR8DbSLW.wは窮地に立たされる。 病院二階のナースセンターは、彼ともう一人の戦いによって酷く荒れていた。 いや、戦いと言うより、◆xR8DbSLW.wが一方的に嬲られるだけだったが。 (畜生、痛ぇ…! まるで、焼けた鉄か何かをずっと、押し付けられてるみたいだ…!) 鋭利な刃物で切り裂かれた右上腕からは決して少なく無い量の血液が流れ出る。 ◆xR8DbSLW.wは左手で傷口を押さえるがその程度でどうにかなるはずも無い。 今まで感じた事も無い灼熱にも似た激痛が彼に凄まじい脂汗をかかせる。 「痛いか? ん? 少年」 机の上に乗り◆xR8DbSLW.wを見下ろすのは背中に血の付いた鎌を浮かせた巨躯の狼。 「何だってんだよ、クソッ!! 俺が何したってんだよ!!」 「これは殺し合いだろ? 愉しまなきゃな?」 「……流石◆ymCx/I3enU氏のキャラ…最低の下衆だ……」 「何か言った?」 狼が背中の鎌を魔力で操り、◆xR8DbSLW.wの顔面の前で薙ぎ払う。 「ひっ」 ◆xR8DbSLW.wの鼻先に軽い傷が付く。 そして鎌は狼の背中に戻った。 「そうだな、そろそろ飽きてきたし、片付けようか」 「! い、嫌だ、よせ、よせ、よせ!!」 「運が悪いと思って、諦めろ少年」 「うわあああああああああ!!?」 迫り来る死。紛う事無き死。少年は絶叫した。 ダァン!! 「!?」 しかし一発の銃弾が狼の足元にあるファイルの束を吹き飛ばし、狼の動きを止めた。 「誰だ…?」 「そこまでだ」 「……?」 狼が睨む先、ナースセンターのカウンターの向こうには拳銃を構えた、◆xR8DbSLW.wとほぼ同年代と思われる、 学生服姿の少年が立っていた。 「ふん、邪魔が入ったか、まあいい…ああ、俺はアインリアだ、覚えておけ、次会ったら二人共殺してやる」 アインリアと名乗った狼はナースセンターから飛び出すと、そのまま走り去って行った。 「おい、大丈夫か?」 「う……助かった、ありがとう」 「! 酷い怪我だ……応急手当ぐらいは出来る、歩けるか?」 「あ、ああ…」 「…僕は、玉堤英人、君は…」 「ええと、名簿には◆xR8DbSLW.wって書かれてる…本名はちょっと言えないんだ、 だからxRって読んでくれないか」 「? …分かった」 何か深い理由があるのだろうと思い、英人は深くは聞かない事にした。 別段深い理由など無いのが事実なのだが。 ◆◆◆ アインリアは病院の非常階段から病院の外に出た。 「やっぱり相手が男だと余りテンションが上がらないな…可愛い女の子じゃないと…。 女の子の悲鳴、喘ぎ声、匂い、瑞々しい肌、そして乳房にヴ*ギナ…ああ、俺を興奮させる女の子を、 さっさと捜そう……そして、たっぷりと甚振って、俺の種を注いでから殺そう、クク、どこにいるのかな…?」 彼にとって殺し合いに巻き込まれた事は特に気にする事では無い。 他人を殺し、蹂躙し奪うのはそれなりに慣れた事。 自分の欲望――それを満たす事こそが、アインリアにとってとても大事な事なのだ。 殺し合いはあくまで欲望を満たすための「手段」程度にしか捉えていない、彼はそういう人――いや、狼。 まだ見ぬ自分の欲望の捌け口となる相手を捜し、淫狼は肌寒い市街地を歩き始める。 「そうだ、さっきの少年には鎌しか使わなかったけれど…もう一つの支給品…どうするか…」 【早朝/E-2病院二階】 【玉堤英人@自作キャラでバトルロワイアル】 [状態]健康 [装備]ベレッタM92FS(14/15) [持物]基本支給品一式、ベレッタM92弾倉(2) [思考・行動] 基本:殺し合いはしない。 1:xRを手当てする。 2:現状把握。自分やフラウ達は死んだはずじゃないのか…? [備考] ※本編死亡後からの参戦です。 ※アインリアを危険人物と認識しました。 【◆xR8DbSLW.w@非リレーロワスレ書き手】 [状態]右上腕裂傷(出血多)、鼻先に軽い傷 [装備]??? [持物]基本支給品一式、???(1~2) [思考・行動] 基本:殺し合いをする気は無い。とにかく生き残りたい。 1:英人に手当てして貰う。 2:他の書き手さんはどうしてるんだ…? [備考] ※他書き手と面識がある設定です、また、他書き手オリキャラの情報をある程度持っています。 ※アインリアを危険人物と認識しました。 【早朝/E-2病院周辺】 【アインリア@オリキャラ】 [状態]健康 [装備]草刈鎌 [持物]基本支給品一式、??? [思考・行動] 基本:自分の欲望の赴くままに行動し、ついでに優勝も目指す。 1:可愛い女の子は犯してから殺す。それ以外は甚振って殺すかさっさと殺すか無視。 [備考] ※ロワ参加前からの参戦です。 ※◆xR8DbSLW.w、玉堤英人の外見を記憶しました。 ※E-2病院二階ナースセンターが荒れています。 000:オープニング(俺得ロワ6th) 目次順 002:あの子を夢見て肌も心も GAME START 玉堤英人 023:至高の存在、空気 GAME START ◆xR8DbSLW.w 023:至高の存在、空気 GAME START アインリア 022:下衆極まる獣
https://w.atwiki.jp/peropero/pages/35.html
カスミ/その他 カスミ/その他キャラ分析 勝利台詞(%は残り体力)レイヴン シルヴィス アヤ カミール カスミ セレス ハーディ クレスティス アローニア カケル マラク キャラ分析 この世界で唯一の普通人 カミール以外との関係としてハーディがあるが、いまだ詳細は不明 言動は特別戦闘狂というわけでもなさそう。常識人とも取れる 勝利台詞(%は残り体力) レイヴン 100-75% 「……で。『死蝕』とやらは、いつ見せてくれるワケ?」 「悪いけどさ……、遅すぎて止まって見えるよ、アンタ」 75-50% 「肩慣らしには丁度良いわね。で……これからが本番なんでしょ?」 「ん~……、こんな戦いじゃ、熱くなれないわね……」 50-25% 「確かに、腕は立つようだけど。でも、まだまだボディがお留守よ」 25-0% 「人を褒めるのはあんま得意じゃないケド、あんた強いわね……」 「なるほど?カミールがあんたにこだわるのも判る気がするわ」 シルヴィス 100-75% 「その歳で若白髪とはねぇ。手品師って、儲からないのね」 「あたしの正義から言わせて貰えば、アンタの白髪の方がよっぽど罪よ」 75-50% 「勝手に法の代行者気取るのは良いけど、鬱陶しいからあたしには関わらないで」 「遠くからちまちまと、うざったい!今度やったら、泣かすわよ!」 50-25% 「ねえ、アンタ……生きてて楽しい?」 「悪いんだけど、その目やめてくんない?不幸の値札見てるみたいで、吐き気がするわ」 25-0% 「強いのはよぉく判ったわ。けど、ちまちました戦いはお断りよ」 「信念に値段なんてないのよ。そこんとこ良く考えるのね……」 アヤ 100-75% 「……なんか、後味悪いわね……。もっと、さっぱり戦りたいんだけどな」 「弱いもの虐めは趣味じゃないんだけど……、これは、不可抗力よね?」 75-50% 「そのよく解らない力、何なの?弾けるわ、降ってくるわ、吹き出してくるわ……」 「……えーと。次、行くから」 50-25% 「実は、ちょっとだけ爽快だったり……、してなかった?」 「あんたが望まないなら、二度と戦わないに越したことはないわけ。……じゃあね」 25-0% 「本気で殺しにかかってこられてたら、かなりヤバかったのかもね……」 「止めたがってるように見えたけどさ……、本当に、止めようとしてたわけ?」 カミール 100-75% 「あんた、本気でバカ?どうにもなんない実力差も判んないとはね!」 「あんたのオツムでも解るように言うならば……、『あんた、弱すぎ』」 75-50% 「気合ばかり空回りして、全然技にキレがないわよ」 「あんた、人としてはダメダメだけど、サンドバッグとしては優秀ね」 50-25% 「あたしに寄るな、触るな、近づくな!」 「自慢の顔がザクロになる前に帰りなさい」 25-0% 「紙一重の差も、真剣勝負じゃ決定的な差よ。そこんトコ、理解した?」 「……あんた、手加減……ううん、なんでもないわ……」 カスミ 100-75% 「すごいすごーい、よくがんばったわねー。……ナメてんじゃないわよ、アンタ」 「せっかく真似するならさ、せめてもっと頑張ってよね。……つまんない」 75-50% 「な~んだ、張り合いのない……。期待して損した」 「……出直しておいで」 50-25% 「ん~、良い感じではあるんだけど……、もう一歩、ってところね」 「ふ~ん、なかなかやるわね。じゃあ、もう一頑張り、行ってみる?」 25-0% 「ここまで上手くコピーするなんて、やるわね。素直に感心したわ」 「あ、危ないわね……。同じ顔に負けるわけには行かないものね、さすがに……」 セレス 100-75% 「……まさか、今ので全力だった……、なんて言わないでしょうね?」 「どんな技も、当たらなければ意味が無いのよ。お解りかしら?」 75-50% 「もうちょっと、腕を磨いてから出直してくるんだね」 「アンタの負け。ま、やる前から、結果は見えてたけどね」 50-25% 「ふ~ん……なかなか面白かったわよ。また今度相手してね」 「歴史が違うのよ」 25-0% 「いい線行ってたけど……、ツメが甘かったみたいね」 「まあ、剣も魔導も無くても頑張れるってコトで。……こんなもんでどう?」 ハーディ 100-75% 「数撃っても当たらない下手な鉄砲じゃ、勝負にもならないってコト」 「そんな物に頼ってるから、動きが緩慢になるのよ」 75-50% 「これで……、少しはあたしも、母さんに近づけたのかな」 「あんたも人の親なら、フラフラしてないで彼女に会ってあげたら?」 50-25% 「一人で抱え込んでいれば、いつかは消えるとでも思ってるわけ? そんなの、欺瞞よ」 「今更、恨み言連ねたってどうしようもないって解ってるけど……、それでも……」 25-0% 「まったく、どいつもこいつも……。バッカみたい……」 「青河流の血は絶えてないわ。……その身に染みて、よく解ったでしょ」 クレスティス 100-75% 「……弱っ」 「……ふん、退屈させてくれるわね」 75-50% 「な~んか、戦ったって気分にならないわね……」 「法院のトップも大したことありませんでした、マル……と。……はあ、やってらんないわ」 50-25% 「魔導が強いのは判ったけどさ……、少しは自分で戦ったら?」 「……、こんなもんか。複雑……」 25-0% 「しつこい奴は嫌われるよ」 「火や雷を出せても、勝てないんじゃあね。じゃ、サヨナラ」 アローニア 100-75% 「ずいぶんとお上品だこと。ま、その結果がそのザマなわけね」 「法院に仕えるのがそんなに楽しいのかねぇ。あたしには理解できないな」 75-50% 「仕事熱心ねえ。法院って、何がそんなに魅力なの?お給金?職場環境?福利厚生?」 「キレイな顔に蹴り入れちゃって悪いけどさ、覚悟の上ってことで勘弁してよ」 50-25% 「ふ~ん、人並み以上には鍛えてるってワケね。……あ、一応皮肉だからね、コレ」 「あ~~~、苛つくな~、その宝石……!」 25-0% 「綺麗な顔して、やることがえげつないってぇの……。まったく、腹立つわ」 「火に雷に水に氷に……。ちょっと、やりすぎなんじゃない?」 カケル 100-75% 「なによ……やる気無いなら、そう言ってよね」 「これだけ弱いなら、せめて煙草吸うのはやめて、マジメにやって欲しいもんだけどね」 75-50% 「ゆとりが無いってゆーか、遊びが無いってゆーか。何か、悩みでもあるの?」 「はい、終了~。じゃっ」 50-25% 「間合いがつかみにくいなぁ……。変わった戦い方するのね」 「目ん玉ギラつかせちゃって、怖いなぁ。もっと、楽しくやりゃあ良いのに。ねえ?」 25-0% 「……ソレ、切り裂く武器に見えるんだけど。なんか、裂傷よりも打ち身の方が多いような……」 「結構、楽しかったわ。また戦ってよね?」 マラク 100-75% 「こんな程度でも、上位魔族って扱いなのね……。 もっと上には上がいるもんだと思ってたんだけどな」 75-50% 「んー。私の力、上級魔族にも通用するって思っていいのかね」 50-25% 「次から次へと、高いところから物投げてきて……! おちょくられてる気分だわ!」 25-0% 「え~、物を投げないでください。……ったく、鬱陶しいのよ!」
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/3730.html
「真イリュージョンボール!!」 タクアン和尚の周囲を全く無駄のない動きでボールが分身する。 そして如何にも悪人面になった和尚が敵陣を突き進む。 その動きに新生鷹の爪団の放送で騙されている男女は翻弄される。 「ジャッジスルー2!!!」 ルガールの新たな運送技(超次元ドリブル)、『ジャッジスルー2』で正確に相手を運送する。 スライディングと共に相手の懐に急接近するルガール。 この技で彼らを追いかけてきた追跡者たちは遠くの方に運送された。 余談だがこの技は最終的に相手の顔面を蹴り飛ばす、まさに超次元な技である。 「和尚さん、ルガールさん、新必殺技です!」 「ついにやるんじゃな!」 「だな!」 鬼道さんの合図とともに三人は全く無駄のない動きで飛び上がった。 この技は『デスゾーン』ではない。それをさらに発展させた大技である。 そして、鬼道さんは空中で口笛を吹く。それと同時に現れる五体のペンギン達。 「皇帝ペンギン……!」 「「「3号!!!!」」」 三人同時の踵落としでボールを相手に向かってシュート。 蹴りだされたボールは凄まじいオーラを纏い、ペンギンとともに飛び交う。 地面に着弾すると同時に追跡者全員がもの凄い勢いで吹っ飛んで行った。 「ゴッド、ブレイク!」 「ギアアアアアアア!」 「ドリルスマッシャーV3ァ!!」 「ヒギャアアアアア! 尻がアッー!!」 その後も習得していった超次元な技の数々で活路を見出していった。 ◇ ◇ ◇ 「……という感じで俺たちは今までを凌いで来たんです」 「ほう、一人も殺さなかったのか、それは褒めるべき」 「空気王を倒しちまったのか……残念だ」 と、そんな感じで鬼道さんが合流したブロントさんと妹紅に説明をした。 そこで忌むべき男、空気王を倒したことも妹紅から話された。 「で、貴方達は確かタクアン和尚とルガールさんとコレットだったかしら?」 「うむ、如何にも! しかし、空気王という男を倒すとはずいぶんと強き女子のようじゃな」 「だな!」 「よろしくね、妹紅!」 軽く挨拶を交わす妹紅たち。 ここで妹紅はあることに気付いた。 「……ところでシャアさんは?」 「そこじゃよ」 「まだだ、まだ終わらんよ…!!」 (シャアさんの顔色悪っ!) ……若干、シャア総帥のノーマルスーツの臀部の辺りが真っ赤に染まっていた。 もう限界はとっくのとうに超えているだろう。だがこの男はそれでも立ち続ける。 その時である。すさまじい衝撃音が鳴り響いた。 その異変にいち早く気付いたのはコレットだった。 彼女の人間離れしたというよりも天使の持つ超感覚がすばやく察知した。 「今の爆発は一体?」 「あっちの方向で巨大なロボットさんが爆発したみたいです」 「巨大ロボット……?」 その言葉を聞いた妹紅の背筋に冷たい汗が流れる。 ―――確かあっちはリグレットや零児や師範さんたちが向かった方向。 ―――爆発? まさか…… 「また誰かが…」 「妹紅、だいじょぶ?」 「の紅、気をしっかりすべき!」 一瞬、立眩みのような感覚が妹紅を襲った。 そんな妹紅を励ます。 「飛竜さんたちが一緒にいないってことは…」 「まさか、あっちに皆さんが!?」 「どうやら、緊急事態のようじゃな……」 「……だな」 「では、急ぐとしよう」 そして、ブロントさん達八人は爆発が起こった地点に向かった。 【四日目・1時10分/新惑星・東京都】 【ブロントさん@ネ実】 【状態】決意、首輪無し、フードドーピング、ダメージ(中)、魔力消費(中)、胸部大裂傷(ケアル中)、一部に焦げ 【装備】竜殺剣グラットン(両手持ち) 、キングベヒんもス、ティアラ 【道具】支給品一式、無限のジュース、片手剣・ベジタブレード、天使の翼、星降る杖、氷輪丸 【思考】基本 主催者を倒して元の世界に帰る 0:爆発のあった方に向かう 1:貧弱一般人は殺さず退け、クライシス帝国を滅ぼす ※阿部さんに狙われているようです ※インビンシブルはあと2時間弱使用できません 【藤原妹紅@東方Project】 【状態】健康、全身に包帯が巻かれている、全身血塗れ、鷹の爪団員、強い決意、首輪無し、スターバスターを習得 疲労(中)、ブロントさん担ぎ中 【装備】チェーンソー、斬鉄剣 、秘宝75個 【道具】支給品一式、蜆、米の苗、将棋セット一式、ゾフィー直筆サイン色紙 、黒竜号 【思考】基本:戦いを止めたい。『生きる』 0:誰も死なないで…… 1:死んでいった者たちの遺志を継ぎ、人々を守り必ずこの大災害とバトロワを止める。 2:らきすたのデコ、新生鷹の爪団、クライシス帝国を倒す 3:さっきの放送で呼ばれた人たちは信頼できるのか? 【コレット・ブルーネル@テイルズオブシンフォニア】 【状態】健康 ゴッドブレイク習得 【装備】ポイハン、ピコハン 【道具】支給品一式 【思考】 基本:ロイドどこー? 0:爆発のあった方に向かう 1:みんなに着いていく 【タクアン和尚@MUSASHI-GUN道-】 【状態】左肩負傷(戦闘に支障無し) 真イリュージョンボール習得 【装備】恵戌新&逢戌璃@戦国BASARA 【道具】インフルエンザのワクチン、その他不明 【思考】 0:爆発のあった方に向かう 1:リグレットと零児を探しに行く、機会があればロイドという青年も探す。 2:ルガールにGUN道を教える 3:元の世界に帰る方法を探す 【ルガール・バーンシュタイン@MUGEN】 【状態】健康 ジャッジスルー2習得 【装備】ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃@トライガン 森の人@キノの旅 【道具】インフルエンザのワクチン、その他不明 【思考】 0:爆発のあった方に向かう 1:リグレットと零児を探しに行く、機会があればロイドという青年も探す 2:タクアンにGUN道を教わり、その後にまたタクアンと戦う 3:元の世界に帰る方法を探す 4:社員達が心配? 【鬼道有人@イナズマイレブン】 【状態】健康、誤った性教育 首輪無し、フードドーピング(小) 皇帝ペンギン3号習得 【装備】変なゴーグル(3D対応)とマント 【道具】支給品一式、サッカーボール 【思考】 基本:仲間を探す(ただし妹最優先) 0:爆発のあった方に向かう 1:クライシス帝国を滅ぼす 2:ブロントさんたちに同行する 3:本郷猛が復活していた場合合流 ※阿部さんに狙われているようです 【シャア・アズナブル@機動戦士ガンダム+機動戦士Zガンダム+機動戦士ガンダム逆襲のシャア】 【状態】オールバック、健康、首輪無し、フードドーピング(小) 臀部にダメージ 【装備】仮面、ノーマルスーツ、グラサン 【道具】百式@機動戦士Zガンダム(フライトモジュールを装備) 【思考】 0:爆発のあった方に向かう 1:ぬくりあ、レミリア一行を保護しに行きたい 2:二次ロリ表現を規制するものを粛正する 3:クライシス帝国を滅ぼす 【阿部高和@くそみそテクニック】 【状態】健康、首輪無し、フードドーピング(小)、ドリルスマッシャーV3習得 【装備】股間のジャッカル 【道具】支給品一式 【思考】 基本:やらないか (仕方ないのでシャアで我慢する) 0:状態表がパンパンだぜ…… 1:鬼道さん や ら な い か 2:ブロントさん や ら な い か 3:飛竜さん や ら な い か 4:不破師範 や ら な い か 5:零児さん や ら な い か 6:ルガールさん や ら な い か 7:和尚さん や ら な い か 8:クライシス帝国を滅ぼす ※無差別マーダーではなくなったようです。 ※聖杯戦争とも関係なくなったようです。
https://w.atwiki.jp/cfbj/pages/71.html
闇に堕ちる覚悟を持って ◆JNaaXjQCoI ―――――それだから、少年達は闇に落ちる。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ オレとねえさんはいつも二人だった。 マスクオブアイスに誘拐され、両親すら離されたオレ達。 マスクオブアイスの厳しい調教とも言える教えを受けてた日々。 傍で支えてくれたのはねえさんしか居なかった。 どんなに辛くても、苦しくても二人で支えあっていた。 生きる為なら、どんな事だってした。 そして、オレ達は二人で、闇の中をもがいていた。 ねえさんがオレの名前――シルバーと優しく呼んでくれる事が安らぎだった。 けれどねえさんにある時を境に笑顔が生まれて来て。 それは、別行動をしていた時に、ねえさんに仲間が出来たからだと思う。 オレはその事を自分のように喜んで。 ねえさんが幸せならそれでいいと思った。 そして、オレにも、協力してくれる…………友達が出来て。 因縁の敵だったマスクオブアイスを討ち果たす事が出来て。 オレとねえさんの呪縛がやっと晴れた気がしたんだ。 それから少しの時間が経って。 姉さん――ブルーねえさんの両親が遂に見つかった。 その両親は必死にねえさんの事を探し続けていたらしい。 調べた限り、優しそうで温かい両親だった。 少し羨ましいとも思ったが、でもねえささんが幸せになれるならそれでいい。 だから、ねえさんの再会がより一層良くなるように、姉さんに会う服と帽子をプレゼントした。 あの嬉しそうな、気恥ずかしそうな表情がオレにとってもこそばゆかった。 これから、ねえさんは幸せになる。 そして、オレもねえさんみたいな……素敵な両親が居てくれる事を願った。 優しく温かい家庭……あいつの……ゴールドみたいな家庭を。 オレはねえさんの幸せを願って。 そして、オレ自身の幸せを望んで。 そんな矢先の事だった。 こんな……こんな殺し合いに巻き込まれたのは。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「やれやれ面倒な事になったにゃー」 コキコキと音を立てながら首を回している、金髪とサングラス、アロハシャツといった、いかにもな出で立ちの男が暗い街を歩いていた。 誰も居ないビルが乱立している大通りを、わざと大きな声で独り言を言いながら目立つように歩いていて。 「可愛い女の子いないと寂しいぜい」 まるで戯言ばかりを口にしている姿は異様で、闇が広がる無人の街には不釣合いだった。 だが、その男の心内は街に広がる無限の闇と同じようで。 男――土御門元春は己が職務をこなす様に黙々と思案を巡らしていた。 (死んだ二人……『第三位』のクローンと、アイテムの一人) あの会場で命を散らした二人の少女。 何れも土御門にとって知っていた少女だった。 最初に爆死したのは、自分が今まで暮らしていた都市、『学園都市』の数人しかいないレベル5の能力者の第三位のクローンだった筈。 もっとも能力は劣化していたらしいが、そのクローンを使った実験は凍結されていたはずだ。 彼のよく知る人物によって、正しく殴り飛ばして終わらされたのだ。 そのクローンが使われていると言う事は、殺し合いに何かしら、学園都市の何かがが関わっている可能性が高いだろうと土御門は推測する。 事実、あのピエロ達が都市が関わっていると漏らしていた。十中八九そうだろう。 そして真っ二つになった少女。 彼女は学園都市の暗部の組織の一つであるアイテムの一人だったはずだ。 土御門自身も暗部の組織の一つ『グループ』に所属しているから彼女の存在も理解できた。 しかしながら、見せしめのように死んでいった理由までは理解できなかったが。 (だが……まあ、よくこれだけのメンバーを集めたものだ) そして、土御門は心の中で思い切り嘆息する。 この殺し合いに巻き込まれた面子は正直、驚くばかりの人選だった。 学園都市のレベル5が第一位から第4位まで揃い踏みである。 それだけではない、必要悪の協会の実力者やアイテムの面子まで居た。 何より……大切な親友である上条当麻まで居る。 不幸な奴だが、こんな所まで不幸かとつい笑ってしまう。 笑ってしまうが、今の事態は其処まで笑える事じゃない。 だからこそ、土御門は自分がどのように動くか決めなければならない。 この事態の中で、土御門元春がどう生きるかを。 幾つか心の中で、確認し、土御門は前を向く。 自分の無駄な大声で寄って来た人が居るらしい。 それでいい、それが狙いだったなのだから。 誘き寄せられた人物、その人物によって、土御門元春は判断する。 この殺し合いにはどんな人物が集まっているのか。 そして、そういった人物に対してどうするのかを。 「お、なんだにゃー……美少女だったらよかったのににゃー」 故に、土御門は目の前の茶髪の少年に対して、先にコンタクトする。 少年は黒い服、黒い手袋をして、何処か暗そうな印象だが、目の鋭さがとても印象的だった。 少年は土御門の言葉に反応して、少し離れた位置で立ち止まり 「……聞きたい事がある。茶髪の長い髪の少女見なかったか?」 「……いや?」 「そうか」 土御門が首を横に振って質問に答えたのを確認して、 その瞬間―――― ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「……切り裂け、ハッサム!」 少年――シルバーが投げ込んだ赤と白のボールから現れる一体のポケモン。 紅いカマキリを擬人化したようなフォルムのポケモン――ハッサムが鋭いハサミを振り上げ、土御門に襲い掛かっていく。 「……!」 土御門はその異形に驚きながらも、間一髪のタイミングで支給された大振りのサバイバルナイフでハサミを防ぐ事が出来た。 その異形の正体について、色々考えられるものがあるが今は後回しだ。 正体の事など考えている暇はなく、隙を作ったら此方が鋭利なハサミで切り裂かれてしまうのだから。 続けて繰り出されるハッサムの横薙ぎを、土御門は後ろに仰け反って避け、その仰け反りの反動を使ってナイフでつく。 だが、ハッサムはその攻撃を左でいなして一度、跳んで距離を取る。 「……こうそくいどう!」 その刃の交差を見届けながら、シルバーは淡々と命令を行う。 ただ目の前の障害を一刻も早く排除する為に。 シルバーの命令を受けたハッサムは、土御門を中心点とする円を描き始める。 残像を残すほど加速し、獲物である土御門を取り囲み、そして 「バレットパンチッ!」 土御門の死角から、放たれる神速の鋼の拳。 驚くべき速度で、拳は土御門の頭を粉砕しようとしたが、 「…………っ」 土御門はハッサムの気配だけを読んで、後ろに跳ね飛ぶ。 結果として、ハッサムの拳は空振るだけだった。 シルバーはこの結果に驚きつつ、手を振って再度命令をする。 「当たるまで続けろ、ハッサム!」 シルバーの命を受けて、続けてハッサムは鋼の拳を放つ。 だが、連続で放たれた無数お拳は全て土御門には避けられて当たらない。 真っ直ぐ突けば、身体を捩じらして、避けられて。 横に凪げば、大きくバックステップで逃げられて。 一撃でも当てれば倒せる土御門に攻撃が一切、当たらないのだ。 無表情に攻撃をかわしていた土御門はシルバーを見据えて 「無駄だ……単調に攻撃を続けても、俺には当たらん」 まるで、宣告を告げるようにぼそりと言葉を紡いだ。 ハッサムの攻撃は例え速度を上げても、同じ技での攻撃しかない。 一度見極めれば、格闘での戦闘に慣れている土御門にとって避けれるのは楽だった。 土御門のその言葉を、シルバーをゆっくりと咀嚼するように聞いて。 そして。 「……ああ、その『単調な攻撃になれる』のを待っていたっ!」 その言葉と共に、右手を空に掲げて。 「いけっ、スピアー!」 ずっと前、そう、土御門に遭遇する前から、待機させていた『二匹目』にシルバーは命令する。 シルバーの命令と共に、空から急降下してくるポケモン。 鋭い槍のような針を二つ持った蜂のようなフォルム、スピアーが土御門に向かって針を向けて降下していく。 「……速いっ!?」 土御門が唖然とその加速されていた、スピアーを見続ける。 シルバーは、ハッサムだけにこうそくいどうの命令をさせただけではない。 ハッサムと同時に、スピアーにも命令していたのだ。 その結果、加速されていたスピアーは瞬く間に土御門に肉薄して、 「ダブルニードルッ!」 放たれる疾風のような針の突き。 右と左で、土御門の胴体を狙った二度突きは土御門に向かっていき、 「ぐぁあああああああああ!?」 そして、土御門の身体を大きく吹き飛ばしていく。 針の突きの衝撃のまま、土御門は乱立していたビルの一つの一階の窓を突き破って、そしてドンと大きな衝撃音と共に止まった。 破れた窓ガラスには血痕が付着しや、破れた窓ガラスの先から見える土御門は血塗れだった。 ぐったりと動かない様子から、致命傷だろうとシルバーは判断する。 つまり、これで決着。 シルバーは、己の意志で、人を、殺した。 そういう事だった。 それだけの事、だった。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ そうだ、これでいい。 オレはねえさんに幸せになって欲しい。 ねえさんはこれから親に会う予定だったんだ。 だから、この殺し合いに生き残って、会うべきなんだ。 そして幸せになるんだ。 だから、オレは、ねえさんの為に人を殺す。 だって、たった一人のねえさんだから。 オレの大切なねえさんだから。 それでいい。 それでいいんだ。 だから、オレはあの男を殺したんだ。 自分の意志で。 ポケモンを道具のように使って。 本当は支給されていた拳銃があったんだ。 でも、オレはそれで人を殺す事を躊躇った。 何故だがわからないが。 そして、結果としてポケモンに手を汚させてしまった。 道具のように、感情を見せないで。 あいつは……ゴールドはそんなオレを許さないだろうな。 こんな事をするオレを絶対に許さないだろうな。 ……いい。 それでいい。 それでいいんだ。 オレがそう、決めたんだから。 あいつは……あいつは……関係ない。 だから、だから、オレは殺すんだ。 ねえさんの為に。 友達さえも殺すんだ。 オレは殺したから、もう、戻れない。 だから、行こう、これからも殺すために。 金髪の男のナイフと荷物を回収し、街を歩き出す。 後ろにはスピアーがついてきていた。 ……そういえば、このスピアーは、何故かオレに驚くくらいに懐く。 まるで昔からオレを知ってるように。 まるで、温かい家族のように。 ……何を言ってるんだろうな。 オレには両親がいるかさえわからないのに。 優しい父親なんて。 居る訳ないんだ。 だから、せめて、ねえさんだけは幸せにする。 それが、きっと、オレの幸せなのだから。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ そして、シルバーは一人で暗い街を歩いていく。 この島に、自分の父親が居る事を知らないまま。 連れ添うスピアーが父親のポケモンと知らないまま。 独りで、殺していこうとするのだ。 【C-3/1日目・深夜】 【シルバー@ポケットモンスタースペシャル】 [状態]:健康 [装備]:サカキのスピアー@ポケットモンスタースペシャル、グリーンのハッサム@ポケットモンスタースペシャル [道具]:基本支給品×2、ベレッタM92(15/15)、予備弾倉×5、サバイバルナイフ、不明支給品0~2(土御門) [思考・状況] 基本行動方針:ブルーを生還させる為に殺し合いに乗る 1:ブルーの為に殺し合いに乗る 2:自分の手で殺す事に戸惑い 3:ゴールドは…………………… ※第5章、直前から参戦。 【グリーンのハッサム@ポケットモンスタースペシャル】 グリーンの長年の仲間。 覚えてる技は高速移動、バレットパンチなど。 【サカキのスピアー@ポケットモンスタースペシャル】 サカキの特別な一匹。トキワの森出身。 覚えてる技は高速移動、ダブルニードルなど。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「………………にゃー」 シルバーが去った町の一角。 『死んだはず』の男が、息を吹き返したように言葉を吐く。 スピアーに倒されたはずの男――土御門元春は首を一度回して、ゆっくりと立ち上がる。 「血は止まった……か……やれやれ、時間がかかるし使えない能力だぜい」 身体に付いた裂傷を見て、其処から血が止まった事を確認すると土御門は溜め息を吐いた。 土御門の傷を回復させた能力――『肉体再生(オートリバース)』 能力の名前は立派だが、その実、超能力の中では最下位に位置する『無能力(レベル0)』だった。 傷口に薄い膜を張り、回復を促す能力は軽い傷なら癒せるものの、致命傷を負ったらそのまま回復できず死ぬぐらいの使えない能力。 自身が元々持っていた能力の代償としては、弱すぎる力だった。 「あのガキ……戦闘センスは一流だが……まあ、覚悟は弱いな……止めを刺す勇気も無いとは」 自分を襲った茶髪の少年。 戦闘センスは高いものだろうが、いまいち詰めが甘いというが、殺す覚悟が薄い。 土御門は、スピアーの攻撃を受けた時、『あえて』派手に吹き飛んだのだ。 スピアーの初撃をナイフで受け、そしてその衝撃を利用して、自分から後ろに吹き飛んだ。 直接ダメージを受けず、威力を抑える為に。 そしてわざとガラスのあるビルに突っ込んで、血を出るような傷を負った。 血まみれの自分を見て、あの少年がどう動くか確かめるためにだ。 結果としては、止めを刺さずに去っていた。 あれで殺したと思ったのか。 それとも止めを刺す勇気が、殺す覚悟が薄かったのか。 まあ、大体はまだ少年が迷ってるせいなのだろう。 「ふん……かみやんがあのガキにあったら、ぶん殴ってそうだぜよ」 土御門は親友の顔を思い出して、苦笑いを浮かべる。 どうせ、あの男はそう殴って説教させて解決させるだろう。 そして、実際それで解決する可能性が高い。 あのツンツン頭の親友はそういう奴だから。 「だが…………それだけじゃダメだ」 不意に土御門の顔から笑みが消える。 とても冷たくて、感情の無い顔で。 冷酷な雰囲気を醸し出していて。 「あのガキが殺し合いに乗るというなら、オレはもう容赦はしない。あのガキじゃない……どんなに迷いがあろうと殺し合いに乗る者は殺す」 あの少年にあって土御門は方針を決めた。 己と自分の仲間の生還を目指す。 その為には、切り捨てる命だって、必要だ。 「それだけじゃない……使えない足手纏いも、切り捨てる」 此方の不利になる殺し合いに乗ってない人物だって、切り捨てる。 だって、自分と仲間が生還するために邪魔だったのなら、別に助ける必要もないのだから。 決して褒められた考えではない、親友に殴られるだろう。 けれど、この選択をとれるのは、自分しかいないのだから。 「『Fallere825(背中刺す刃)』……その名に賭けて、闇に生きるのは、オレなのだから」 土御門元春は、学園都市の人間、グループの一員だ。 それと同時に協会の陰陽師でもある。 両方の利の為に動く事もある。 両方の為に害をなす事だってやる。 それが、土御門の役目なのだから。 嘘をついて、嘘をつき続けて。 自分の心を隠し続けて。 闇に生きる、ダブルスパイ。 それが土御門元春なのだから。 「さて、嘘をついて…………オレにしか出来ない事を……やるだけだな」 それはこの島に居ても変わらない。 闇に生きる人間として、闇のまま生きる。 土御門元春が出来る、たった一つの事なのだから。 そうして、『Fallere825(背中刺す刃)』は闇に消え、活動を開始したのだった。 【C-3/1日目/深夜】 【土御門元春@とある魔術の禁書目録】 [状態]:あちこちに裂傷(回復中、血はとまった状態) [装備]:無し [道具]:なし [思考・状況] 基本:自分と上条らの生還の為に、危険人物や足手纏いを排除 1:まずは誰かに接触する 2:あのガキは次にあったら排除する ]]|投下順|[[からてねずみポケモン。おおねずみがしんかした ]]|時系列順|[[からてねずみポケモン。おおねずみがしんかした GAME START シルバー [[]] GAME START 土御門元春 [[]] 目次
https://w.atwiki.jp/aaarowa/pages/352.html
第97話 不協和音 (4) 迂闊だった。バーニィシューズという強力なカードを手に入れたせいで、楽観的になっていた。 少し考えれば分かることじゃないか。何故この事に思い至らなかったのか。 『秘仙丹を飲み爆死した友人を見て怒りに駆られたチェスターが、俺と出会った場所まで復讐を果たすためにやってくる』 ホテルに戻らなければ簡単に避けれたはずの些細なトラブル。 だが、遭遇してしまった“些細なトラブル”は“何としても崩さねばならない高い壁”へと切り替わる。 奴は情報を握っている。俺が殺し合いに乗ったという情報を。 その情報は、スタンスを偽り殺し合う気のない者の中に潜伏することを不可能にする最悪のカード。 これを使われると話が通じるかどうか怪しい殺し合う気の者のみとしか手を組めなくなる。 ただでさえ少ないカードをこれ以上減らされては堪らない。奴は始末する。今、ここで! (とは言ったものの、俺はこれ以上近付けないからな……あちらさんから来てもらうとするか) 考えてる内にチェスターの後姿が炎の中へと消えそうになる。これ以上中に入られたらまずい。 ガソリンのせいで近付けない以上、あちらから近づいてもらう必要がある。 放っておいて炎でやられるのを待ってもいいんだが、正面口以外から脱出された場合が厄介だ。 こちらは炎に近付けないせいで遠回りをしながら奴を追いかけるはめになる。 だから俺は足もとから適当にそれなりの大きさの石を拾い上げる。 コントロールには自信がないが、背中を狙えばどこかしらには当たるだろう。万が一外したとしても何かを投げられたことには気付くはずだ。 肉弾戦を主にやってるため遠くまで飛ばすだけの肩の力くらい持っている。 そして大きく振りかぶり、チェスター目掛けて投げつけた。 結果は予想外の大当たり。頭部という名の急所に当たるとは思わなかった。 当然こちらに気付いたチェスター。 思わぬ不意打ちを受けたからか、間抜けにも棒立ちになっている。こういう時に遠距離用の武器があればな……いや、なくてもガソリンさえなければ首枷で仕留めてやったのに。 「よう、数時間ぶりだな。金髪の兄ちゃんには会えたかチェスター?」 とにかく今はこちらに来てもらわない事には始まらない。 そう思い、これみよがしに笑顔を作り皮肉を言う。 金髪の青年の事を聞いた時の反応からして、チェスターは簡単に熱くなるタイプだ。ここまで小馬鹿にされてればキレて飛びかかってくるだろう。 手ぶらであるし、遠距離攻撃をされはしまいと踏み、木の陰から姿を現しとどめの一言を口にする。 「どうだ、俺の自慢の秘仙丹は効いたかい?」 しばしの沈黙。飛びかかってくるかと身構えていた俺には予想外の事だった。 チェスターが顔を上げる。くしゃくしゃになったその顔は、憐れになるほどみっともなかった。 「俺、俺……すまねぇ……あんたが折角くれたってのに、無駄にしちまった…… アーチェの奴が疲れてるみたいだからあげたら、すでにクロードの奴に何かされてたみたいで、爆発……しちまった……ッ!」 一体何を言っている? クロード、だと? もしかしてこいつは、俺が渡した秘仙丹の正体に気が付いてないのか? 何故クロードの仕業だと思っているのか分からないが、俺に対する敵意は全く感じられない。 それどころかむしろ俺の事を信頼しているようにも見える。 (おいおい、ひょっとしてこれはカミサマの贈り物ってやつか?) よほど辛い出来事だったのか、チェスターはアーチェという奴の死を口にすることで感情のコントロールが効かなくなったらしく、その場でしゃがみ込んでしまった。 おいおい、泣きながら地面を叩くとか、そういう青臭い事はもう少し安全な場面でやった方がいいんじゃないのか? 「おい、まずはこっちに来い! そのままじゃ焼け死んじまうぞ!」 折角手に入れたカードをみすみす手放すことなど出来やしない。まずはチェスターを安全な場所に移してからゆっくりと同盟を結べばいい。 奴は俺を疑ってはいないようだし、クロードの情報を与えれば喜んで仲間になりそうだ。 「チサトもガルヴァドスも死んだ! 俺だけはガソリンを引っ被りながらもガルヴァドスの技のおかげで助かったが、他の二人は助からなかった!」 最初にチェスターと会った時、あいつはホテルの方から来た。チサトと情報交換をしている可能性はかなり高い。 が、ガルヴァドスの方は見た目が見た目だ。どんな効果のある技を使えるのかまで把握してるほどコミュニケーションはとっていないだろう。 「ガルヴァドスによって脱出させられたなら、どうしてガルヴァドスが死んだと断言できるんだ」と言われたら反論できないのが難点だが、その時は単身チェスターに確認に行ってもらうだけだ。 チェスターという手駒を失うのは痛いが、そうなっても俺自身には被害は出ない。 もっとも、精神的に参っているらしいチェスターは「そうか……」とだけ呟いてとぼとぼと歩いて来たのでそんな考えは全くの徒労だったわけだが。 というか、分かったならサクサク動いてもらいたい。チンタラしてたら焼け死んでしまうぞ。 ……こんな状態じゃあガルヴァドスのデイパックは諦めた方が良さそうだな。 まぁそれでもいいさ。大して労せず仲間を得ることが出来たんだ。お釣りは十分くる。 まずは話を聞いてやり、それに合わせて二人の死をクロードのせいにする。それからクロードを倒すためという名目の元で協力させる。 ……悪く思うなよ、クロード。どうせお前は乗っちまってるんだ。恨むなら自分が乗ったことを知る人間を生かした己の甘さを恨んでくれ。 ☆ ★ ☆ ★ ☆ (いたぶって遊ぶようなマネは論外だよなあ、百害あって一利なしって感じだし) ホテル跡を目指しながら、僕は今後の戦い方を考える。 これまでのように自分が楽しむかのような戦い方をするわけにはいかない。あれは隙も大きくなるし無駄な体力を使ってしまう。 自分の命は、プリシスのために使わなくてはならないのだ。 自分の体力は、プリシスの夢を叶えるためだけに使わなくてはならないのだ。 弱者をいたぶる際の細やかな満足感のために時間とMPを使うなど、あってはならないことである。 (……それに、惨殺してやりたいほどの恨みがあるわけじゃないしね) 感情の高ぶりに身を任せて必要以上にいたぶった事には罪悪感を感じている。 そもそも、こんなことにならなければ恨みもない人間を自ら襲うなんてしない。人を斬ること自体別にそんなに好きじゃないのだ。 だからその点においても反省はしているし、悪かったなとも素直に思う。 素直に思うが、殺さなければよかったとは露ほども思わない。だって彼女達を殺したのは大切な人の笑顔を守るためなのだから。 (次からは首なり心臓なりを狙って楽に殺してあげなくっちゃ。そうすれば相手も苦しまないで済むし、僕も迅速に次の行動に移れる。うん、一石三鳥だ!) だから僕は決意する。もう二度と遊んだりなんかしないと。無駄な事は絶対にしないと。 そうでもしなくちゃ、プリシスの笑顔は守れないから。 「……そうだ。次の放送でどの道立ち止まらなきゃいけないし、その時にでも遺書を書こう!」 「ふぎゃ!?(遺書!?)」 「ふぎゃっふー!(何を考えているんだアシュトン!)」 あ、2人とも怒ってる。もしかして遺書を書いてすぐに死ぬとでも思っているのだろうか。 プリシスを置いてさっさと死ぬわけなんてないのに……ずっと一緒にいるんだから、そんなことぐらい言わなくっても分かってほしいな。 「考えたんだ、僕が殺しちゃった人達にお詫びをする方法を。 それでね、思い付いたんだけど、彼らにも家族や友達がいると思うんだ。 だから、あの旅で稼いだ僕のお金を、全額僕が殺しちゃった人達の大切な人が受け取れるように遺言を書いとこうかなと思って」 勿論、そんなことで罪が消えるわけではないけれど、やらないよりはいいだろうと思った。 殺したくないけど殺さなくっちゃいけないのなら、せめてこれくらいはしなくっちゃね! 「ふぎゃー……(アシュトン、お前……)」 「ふぎゃ、ふぎゃふ!(待て、誰かいる、それも二人だ!)」 何だ、生きてたのか。それが正直な感想だった。煙が立ち込めてたし、てっきりもうチサトさんは死んでるものだと思ってたけど。 まあでも、生きてたなら生きてたで利用法はある。さっきまでと違って、今の僕なら何でも上手く利用できる気がしている。愛の力は偉大ってことかな? とにかくチサトさんは生かしておこう。そしてクロードの誤解を解いて釜石村まで連れていくんだ。 そうすればきっとプリシスは喜んでくれる。プリシスの幸せが僕の幸せなように、クロードの幸せはきっとプリシスの幸せなんだ。 だからクロードの誤解を解いたことが分かれば喜ぶはずだし、目の前で首輪を取れば自分が殺したわけでもない死体から回収するなんてズルをしてないって証明にもなる。 チサトさんは道中で首輪集めるのに利用して釜石村でプリシスの目の前で死んでもらうとしよう。 勿論、痛くないように配慮して殺してあげる。それが誰にとっても幸せな選択肢だ。 (……それに、プリシスが変な誤解をして傷ついちゃったら嫌だしね) クロードはいい奴だ。ずっと旅してきたからよく分かる。彼は自分のために殺し合いに参加するような奴ではない。プリシスもそれは分かっているだろう。 だからもしクロードが殺し合いに乗る場合、それはやはり自分ではなく“他の誰か”のためなんだ。そしてその“誰か”は、まず間違いなくプリシスじゃない。 だからプリシスがその事を考えないよう、クロードが殺し合いに乗ってるなんて誤解は片っ端から解かねばならない。 そして、万が一耳に入ってた時の事を考えて誤解だったと証明してあげなくてはならない。 まったく、罪作りな男だね、クロードは。 「あれ……? ボーマンさん?」 敵意はない。そう示そうと敢えて堂々姿を見せたはいいものの、そこにいたのは見慣れぬ男とボーマンさんの二人だった。 化け物とやらの姿は勿論、チサトさんの姿もない。 「アシュトンか……」 どこか警戒したような雰囲気を出すボーマンさん。まあこの島では妥当な反応だろう。 隣にいる男はどこか呆けたようにこちらを見ている。その男の髪色は、クロードが言っていたチサトさんと共にクロードを襲った奴のそれだった。 (確かこの青い髪の男は殺し合いに乗ってない確率が高いんだったっけ……っていうことはボーマンさんも殺し合う気はないのかな?) 冷静に分析しながら二人を見る。 ボーマンさんはこちらの出方を窺うように、青髪の男は何かを考え込むようにしながら僕の方を見つめていた。 「アシュトン……お前はこのゲームに乗ってるのか?」 当然のように尋ねられる質問の答えを用意してなかった事に今更ながら気付いてしまう。 まいった、どうしよう。不誠実だろうがここは嘘をついて「乗っていない」と答えた方が得策だろうか。 悩んでいると、青髪の男が急にその目を見開いた。 「ドラゴンを……背負った男……ッ!」 男の顔が見る見る内に怒りに染まる。おかしいな、君とは初対面のはずなんだけど。僕、君に何かやったっけ? 考える間もなく、青髪の男が掴みかかって来た。勿論ぼけっと突っ立ってやられてあげるつもりはない。 バックステップで男と距離を取り、迎撃態勢に入る。 本当ならここで放ったドラゴンブレスが当たるものだと思っていたけど、ブレスを出すのが若干いつもより遅かったせいで当たらなかった。 もしかしたら二匹とも、僕にずっと付き合わせてたせいで体調不良なのかもしれない。 「いきなりどうしたんだチェスター!」 チェスターと呼ばれた青髪の男を押さえつけ、結果的に数秒遅れのドラゴンブレスからチェスターの命を救うことになったボーマンさんがチェスターに問う。 そこでチェスターから飛び出したのは、思いがけない言葉だった。 「そいつだ! アーチェを、アーチェを襲いやがった野郎は! 龍を背中に生やした男なんだッ!」 ……やれやれ。反省した途端、調子に乗って時のツケがきた。僕って本当についてないなあ。 まあ、今回は高い授業料だと思っておこう。実際アーチェとかいう女を逃がしたのは僕の責任でもあるんだから。 だからとりあえずチェスターとやらを説得して、それが無駄なら……さっき決めたように、素早く手際よく殺しちゃおう。 ☆ ★ ☆ ★ ☆ こんなにも幸運が続いていいのだろうか? チェスターは俺が思う以上にいい情報を持っていた。 (おいおい、あのアシュトンが乗ってたってマジかよ……) アシュトンはてっきり殺し合い反対派だと思っていたが、どうやらそういうわけではないらしい。 チェスターが叫んでいる言葉を鵜呑みにするなら、アシュトンはアーチェとやらの仲間を二人も惨殺したらしい。 見たところ使い慣れていないであろう両手剣なのに二人もの人間を殺せたのなら上出来じゃないか。正直、ここで手放すには惜しい存在だ。 アシュトンには少しでも多く殺してもらわなくちゃいけない。 すでにこれだけの傷だ、俺と戦う事になる前にはくたばってくれるだろう。万が一死ななくても重症のアシュトンになら勝てるはずだ。 「待て、チェスター、落ち着くんだ! お前は実際にアシュトンが殺すところを見たわけじゃあないんだろ?」 「くっ……確かにそうだけどよ、アイツは言ってたんだ、二匹の龍を背負った男に襲われたって!」 先程から叫んでいる内容は、アーチェという少女から聞いたものに過ぎないようだ。それも、外見的特徴しか聞いていないらしい。 「あのなぁチェスター。お前さんの常識ではどうか知らんが、背中に龍を背負った奴なんて山一つ越えりゃたくさんいるぞ」 呆れたような声を出す。少しわざとらしすぎた気もするが、チェスターはその事に違和感を覚えることなく「どういう意味だよ」と返してきた。 「お前の住んでる地域ではどうなのか知らんが、俺の住んでる国には龍を背負ったタルルートっていう種族がいるんだよ」 勿論嘘だ。そんな部族はいやしない。種族の名前なんざアシュトンが樽好きだったことを思い出して咄嗟に付けた適当極まりない名前だ。 だが、チェスターにはそんなこと分かりっこない。言っちゃ悪いが頭の方は良くなさそうだし、世界中の民族を暗記しているなんてことまず無いだろう。 「……くそっ、悪かったよ!」 バツが悪そうにチェスターが言う。どうやら疑いながらも納得してくれたようだ(もっとも、納得がいかなくてもこう言うしかないだろうが) 「……ボーマンさん?」 不思議そうにアシュトンが呟きを漏らす。まあそれも仕方がないだろう。嘘をついてまで殺し合いに乗ってると言われた人物を庇う理由など普通はないのだ。 「ま、これから俺達は仲間になるんだ。仲良くやろうじゃないか」 その疑問を解決するため、チェスターの肩に手を置いてからアシュトンの方へと歩み寄る。 そして耳元で囁いてやった。「事情は分からないが、信じているからな」と。 これでいい。これでアシュトンは俺の事を“限りなく怪しくてもかつての仲間をどんな信じようとする馬鹿”と見てくれるはずだ。 それでいい。アシュトンには『利用しやすい奴』と思い込ませておく。 「いつでも始末出来て、今はまだ使えている」と思われてるうちはアシュトンに襲われる事もないだろう。 アシュトンへの耳打ちを終えると、わざとらしく肩を組みチェスターの所まで連れて行く。 「今さっきの事は互いに忘れろ。もう俺達はチームだ。強敵であるクロードを倒すための、な」 「……ああ、そうだな。悔しいが、俺一人じゃアイツを倒せそうにねえ。力を貸してくれ」 弱弱しく頭を下げるチェスター。その無様な姿がとても憐れで、クロード討伐ぐらいは本当に付き合ってやろうとさえ思えてきた。 「ああ、勿論だ」 当然こう返事をしておく。ようやく強者ともそれなりに渡り合えるカードを手中に収めたのだ、自らカードの機嫌を損ねる事はない。 「……そう、だね」 アシュトンの返事が歯切れ悪い。相手がクロードということもあって気圧されたか? もしくはチサトを殺すまでの俺みたいにかつての仲間を殺めることには抵抗があるのか…… まぁどちらだろうが関係ない。戦闘で壁としてきっちり働いてもらえばいいのだ。 「ああ、そうだ、誰か弓支給されてないか?」 思い出したようにチェスターが呟く。が、生憎二人とも首を横に振るだけだった。 「……なあ、チェスター、言わなくちゃいけないことがある」 「ん?」 「俺達は弱い。仲間を守ってやれる余裕なんかないほどに。だから今こうしてチームを組んでクロードに挑もうとしている」 チェスターにハッキリ言わなくてはいけないこと。それはチームを組む最大のデメリットである支給品の再分配について。 チーム全体の利益が最大になるよう分配すると、アシュトンにバーニィシューズを譲渡するはめになる。下手したらフェイトアーマーもだ。 折角得たバーニィシューズを手放す程俺は馬鹿じゃあない。 「俺達は戦闘の時自分の身を自分で守らなくちゃならない。なら支給品をどうするかは各自の自由だ。自分の身を守るのに必要だと思う者は無理に譲らなくてもいい」 「で、でもよ、折角仲間になったんだから……」 「ああ、だからまずは要らないと思った物だけを互いに挙げよう。そして合意が取れればそれらを交換すればいい」 あくまで等価交換。その言葉にチェスターは不満そうだが気に留めず話を進める。 「で、俺はパラライチェックと七色の飴玉とかいうアイテムを要らないと思ってる。チェスターは何かないのか、交換に出してもいいアイテムは」 効果が期待できないパラライズチェックとどんな成分なのか一切不明な怪しい飴玉。 後者はともかく、うまくいけば前者の方は何かしらと交換できるかもしれない。 「……俺は弓も持ってないし、何でも交換していい」 そう言ってチェスターはデイパックからアイテムを出す。 地べたに置かれたアイテムは、スーパーボールに、それから…… 「エンプレシアか」 エンプレシア。レナが使っていたナックルだ。 サイズが若干きついかもしれないが、ナックルは俺の待ち望んでいた武器だ。これを逃す手はない。 「チェスター、悪いがこいつをパラライチェックと交換しないか? 何なら飴玉も全部やる」 気分が明るくなる薬物でも仕込まれているであろう飴玉は砕けば調合に使えたかもしれないが、エンプレシアと交換なら惜しくない。 何としてもここは武器を手に入れなくては…… 「ん、ああ……あんたに任せるよ」 「おいおい……いいのか、そんな適当で」 言いながらもしっかりエンプレシアを試着する。 うーん、やはり少しばかりきついな。あまり長い間装備していると拳を痛めそうだ。 「ああ、ここ来るまでの旅じゃ仲間に要らないアイテムを譲るのは当たり前だったからよ…… まあ、今思えばそういう風潮もクレスがリーダーをやってたからかもしれねえけど、俺はそういう方が気楽だから」 どうやらチェスターはかつての冒険の時と同じように在りたいらしい。甘い考えだ。 言えばスーパーボールもくれそうだが、そうしてしまったらチェスターが戦力外になるのでやめておく。 この場でチェスターを殺してアシュトンとだけ組んでもいいが、アシュトンが俺を殺そうとしてきた場合サシだと少々分が悪い。 チェスターには最小限の武装だけを与えておくのが得策だろう。 「ああ、そうだ。この飴玉は今舐めておけ。気分が明るくなるそうだ。仲間が死んで辛いのは分かるが、塞ぎ込んでちゃやれるものもやれなくなる」 足を引っ張らないように、というのもあるが、それ以上にこの怪しいアイテムの実験台にするためにチェスターに七色の飴玉を勧める。 チェスターは特に警戒をすることもなく言われるがままに飴玉を舐めはじめた。即効性はなさそうだが……まあ様子見だろう。 「アシュトンは何かないのか、要らない物」 「……ないですよ。それに僕は今の武器でも何とかやれますから」 やれやれ、殺し合いに乗ってるだけあって上辺の付き合いもする気はないってか。 ま、確かに上辺だけでも仲良くしちまうと殺すのがつらくなるからな……だが俺はもう躊躇わない。家族の元に帰るためなら何だってやってやるさ。 「それより早く移動しましょう。平瀬村には人もいそうですし、放送までには探索を終えちゃいたいですから」 アシュトンの提案に反対する理由は特にない。実際拠点にもってこいな村には獲物が少なからずいるだろう。 貧弱な武装で釜石村に向かおうとした時と違い、今の俺には仲間も武器もある。よほどの強敵と当たらない限り死ぬことはないだろう。 チェスターが殺し合いに乗り気じゃないっぽいのが難点だが……思考能力は低下しているようだし、うまく言いくるめられるかもしれない。 「あ……悪い。俺、平瀬村には行きたくねえんだ」 が、平瀬村行きは予想外にもチェスターの反対にあってしまう。アシュトンが露骨に不満を顔に出した。こんな状況でも分かりやすい奴だ。 「その、仲間が二人ほどいるんだけどよ、なんっつーかさ、あの二人は俺なんかより全然凄いっていうか、見てるものが違うっていうか…… 脱出のため何を優先すべきかが分かってるって言えばいいのかな。 とにかく、今の俺じゃあ奴らの力になれそうにないんだ。それどころか足を引っ張るかもしれない。だから合流したくねえ。 それに、俺はクロードの野郎を倒したいんだ。二人は平瀬村を拠点にするみたいだから、一緒にいたらそれもできねえ。 ……だから、悪い。俺の我儘だけど、出来れば俺に付き合ってくれ」 再び頭を下げるチェスター。正直長々と喋られてもその気持ちはよく分からない。 だが反殺し合いの人間で、頭脳的で、なおかつ強大な力を持っているのだとしたら、そんな奴とは関わらない方がいいに決まっている。 自分が何人も殺した事に感づかれる恐れがあるうえに、最後の一人になるために“抜ける”ことが出来なさそうだからな。 かと言って十賢者すら蘇らせるような奴を倒せるとも思えないし、そもそも自分を倒せるような奴を参加させるほどルシファーとやらも馬鹿じゃあるまい。 そんな連中と組むにはリスクばかりが高すぎる。アシュトンは不満なようだが、平瀬村は避けた方が賢明だろう。 「おいおい、そんな顔するなよアシュトン。仲間が頭まで下げたんだ、付き合うしかないだろ」 「……分かりました。じゃあ、とりあえずは菅原神社ならどう?」 殺し合いに乗っているとはいえアシュトンはアシュトンか…… あのアシュトンが殺し合いに乗ったって言うから、てっきり「従わなければ殺す」ぐらいに理性がぶっ壊れたのかと思っていたが、意外とそうでもないらしい。 どちらの方が利用しやすいのかは分からないから素直に喜んでいいものか微妙だが。 「ああ、悪いな……俺はそれでOKだ」 「俺も異論はない」 さて、チーム全体の方針は決まったな。あとはチェスターをうまく騙して人数を減らしていくだけだな。 ……待ってろよ、ニーネ、エリス。絶対家に帰るからな。 ☆ ★ ☆ ★ ☆ (やれやれ、困ったな) ホテル跡を離れ数十分。アシュトンは一人考えていた。 ボーマンにより二人と組む事になったのは構わない(むしろ有難い)のだが、如何せん彼らはクロードを敵対視している。 クロードの性格上、自分が生きて帰るために殺し合いに乗ることはまずないだろう。 だから「クロードが殺し合いに乗った」と聞いた者は誰しもが「クロードはレナのために殺し合いに乗った」と考える。 おそらくプリシスの耳に入った場合、プリシスだってそう思うだろう。そしてその心はきっとどうしようもないぐらい傷つくのだ。 その事がアシュトンには許せないのだ。その後自分の物になりやすいとしても、プリシスが傷づかないに越したことはない。 そのためにも、プリシスの一番になれるまではクロードがゲームに乗ったと耳に入れさせてはいけないのだ。 唯一の救いはプリシスとの合流まで時間があることだが、それまでに誤解を解けるかどうか…… (だけど……悪いことだけじゃなかったし、うまくやれば今まで以上にプリシスの役に立てるかもしれない) 殺し合いに乗ったからと言って気が強くなるわけでもなければ発言力が強くなるわけでもない。 アシュトンがチームの行動方針を無理矢理決めることはほぼ不可能だ。だが…… (ボーマンさんは僕達に嘘をついている) 考えていることを予測出来れば、個人単位でならそれとなく誘導できるかもしれない。 情報を武器と扱うなら、アシュトンの手には今『クロードの正体』いう最強の武器がある事になる。 先程チサト達がどうなったかを聞いた際にボーマンから引き出せた「二人はクロードに殺された」の言葉――これが嘘だということは、二人の死亡時刻にクロードと一緒に居た自分自身が一番良く分かっている。 そして、こんな嘘をつく理由なんて猿にだって分かる。嘘を吐いたボーマンこそがチサトとガルヴァドスを殺害した犯人なのだ。 それはつまり、クロードの無実を晴らすと同時にボーマンを敵に回すことを示している。 だが今のアシュトンにとって同盟を結びプリシスの笑顔のため利用できる参加者は貴重である。 クロードの無実をどのタイミングで晴らすべきか。そのことだけをアシュトンは考える。 早く解かねばならないが、極力長い事ボーマンを利用したい。さて、最良のタイミングは一体いつだろうか? (やれやれ、なかなか一人っきりにはなれそうもないし、これじゃあギョロとウルルンに意見を聞くこともできないや) そう、アシュトンは今ギョロとウルルンとコミュニケーションを取ることが出来ない。 二匹の声はボーマンたちには理解できないが、アシュトンの声は普通に聞こえてしまうのだ。 だから、彼らは一つになれない。二匹にとって目の前にいるのは、今までのように“言葉にしなくても考えの理解できるアシュトン”ではないのだから。 『首輪を狩る』 それが、彼らを繋ぐ共通の目的。 『プリシス・F・ノイマン』 それが、彼らに不協和音をもたらす存在。 (ふふ、でも頑張るよプリシス……君が笑顔でいてくれるなら、僕は何だって我慢できる…… 僕が“一番”になれるまでプリシスの笑顔を守れる人がクロードしかいないって言うのなら、僕はよろこんでクロードを君に会わせるよ。 僕の“一番”は君なんだから。君の幸せは全部僕が叶えてあげるよ) ――プリシスのためなら死ぬことさえ辞さないアシュトン・アンカースは、およそ9時間後に訪れるであろう再会を糧に歩を進める。 (どうする……? アシュトンには悪いが、人間のために命を無駄に捨てる気はない。 ……何を考えているのか分からない以上、プリシスに会うのは得策じゃないだろう。下手なフォローは裏目に出かねない。ウルルンもそこは分かっているだろう。 赤髪の女を殺した後のように、なんとかしてプリシスに会わせないようにしなくてはな…… さっさと死んでくれるといいのだが……) ――死ぬつもりなど毛頭ないギョロは、プリシスが死ぬまでどのようにアシュトンを引き離しておくかを考える。 何かしら理由を考えてアシュトンを鎌石村から遠ざけなければならない。アシュトンがプリシスのために自殺するのを避けるために。 そして同時にプリシスを失った際にどうフォローするかも考える。アシュトンがプリシスの後を追わないように。その後、プリシス蘇生のために優勝を目指すバーサーカーになるよう誘導する言葉を。 (クロードか……不味い事になったな。最後に数人での乱戦に縺れ込ませてその隙にプリシスを消すつもりだったが…… 仮に本当にプリシスが殺し合いに乗っていたとしても、アシュトンと同じように『愛しい人を生き残らせる』ことを考えてる場合、その場にはプリシスだけでなくクロードもいることになる…… 12時間経つというのに、奴は大きな傷を負っているように見えなかった……プリシスはともかく、クロードをどさくさで殺すのは骨が折れるぞ…… しばらく放置して消耗させた方が殺しやすくなるかもしれないが、奴は殺し合いを止める気でいる……与えた時間で仲間を集めて立ちはだかれては分が悪い…… アシュトンが何を考えているのかは分からないが、クロードとプリシスはすぐにでも殺させてもらう、鎌石村でッ) ――死ぬつもりなど毛頭ないウルルンは、アシュトンの生存の枷になる二人を如何にして殺すかを考える。 次で鎌石村で会った時に、アシュトンに咎められぬよう出来るだけ事故を装うような形で殺す方法を。 そしてプリシスの蘇生を仄めかし、自分自身の生存を第一目標にさせる方法を。 彼らは、プリシスを中心にバラバラになりつつあった。 ☆ ★ ☆ ★ ☆ したくもない殺し合いを命じられた。別に誰が悪いわけでもないさ。 そう、バラバラの道を行く彼らだけど、根本にあることは何も変わっちゃいないんだ。 一人の勇者は同じ失敗を犯さないように何が何でも一人の大切な仲間を信じると決めて、 一人の剣士は二度と大切な人を失わないように折れかけの心に鞭を打ち、 一人の女性は大切な人を一人でも多く救うために感情を殺そうとし、 一人の夫は大切な家族を泣かせないために最善の選択を取り、 一人の青年はせめてこれ以上大切な者を殺されないように憎悪と殺意を原動力にし、 そして一人の男と二匹の龍は大切な者の笑顔と生存のために尽力しようとしている。 ただそれだけなのだ。誰もが皆、大切な人のために行動しているだけなのだ。 この中に誰か明確な悪人がいるわけじゃあない。これは倒すべき絶対悪がいる物語ではない。 ほんのちょっぴり個々の想いが強すぎて、不協和音を奏でてしまう。 要するに、これはそれだけの話なのだ。本当にただ、それだけの話。 【E-04/真夜中】 【アシュトン・アンカース】[MP残量:100%(最大130%)] [状態:疲労小、体のところどころに傷・左腕に軽い火傷・右腕にかすり傷(応急処置済み)、右腕打撲] [装備:アヴクール@RS、ルナタブレット、マジックミスト] [道具:無稼働銃、レーザーウェポン(形状:初期状態)、???←もともとネルの支給品一つ、首輪×3、荷物一式×2] [行動方針:第4回放送頃に鎌石村でクロード・プリシスに再会し、プリシスの1番になってからプリシスを優勝させる] [思考1:プリシスのためになると思う事を最優先で行う] [思考2:チェスター・ボーマンを利用して首輪を集める] [思考3:菅原神社に向かう] [思考4:プリシスが悲しまないようにクロードが殺人鬼という誤解は解いておきたい] [備考1:ギョロとウルルンは基本的にアシュトンの意向を尊重しますが、プリシスのためにアシュトンが最終的に死ぬことだけは避けたいと思っています] [備考2:ギョロとウルルンはアシュトンが何を考えてるのか分からなくなるつつあります。そのためアシュトンとの連携がうまくいかない可能性があります] [現在位置:ホテル跡周辺。西] 【チェスター・バークライト】[MP残量:100%] [状態:全身に火傷、左手の掌に火傷、胸部に浅い切り傷、肉体的、精神的疲労(重度)、クロードに対する憎悪、無力感からくるクレスに対する劣等感] [装備:パラライチェック@SO2、七色の飴玉(舐めてます)] [道具:スーパーボール@SO2、チサトのメモ、荷物一式] [行動方針:力の無い者を守る(子供最優先)] [思考1:クロードを見つけ出し、絶対に復讐する] [思考2:アシュトン・ボーマンと協力して弱い者や仲間を集める] [思考3:今の自分では精神的にも能力的にもただの足手まといなので、クレス達とは出来れば合流したくない] [思考4:菅原神社に向かう] [備考:チサトのメモにはまだ目を通してません] [現在位置:ホテル跡周辺。西] 【ボーマン・ジーン】[MP残量:40%] [状態:全身に打身や打撲 ガソリン塗れ(気化するまで火気厳禁)] [装備:フェイトアーマー@RS、バーニィシューズ] [道具:エンプレシア@SO2、調合セット一式、七色の飴玉×2@VP、荷物一式*2] [行動方針:最後まで生き残り家族の下へ帰還] [思考1:完全に殺しを行う事を決意。もう躊躇はしない] [思考2:アシュトン・チェスターを利用し確実に人数を減らしていく] [思考3:菅原神社に向かいながら安全な寝床および調合に使える薬草を探してみる] [備考1:調合用薬草の内容はアルテミスリーフ(2/3)のみになってます] [備考2:秘仙丹のストックが1個あります] [備考3:アシュトンには自分がマーダーであるとバレていないと思っています] [現在位置:ホテル跡周辺。西] 【F-02/夜中】 【クレス・アルベイン】[MP残量:30%] [状態:右胸に刺し傷・腹部に刺し傷・背中に袈裟懸けの切り傷(いずれも塞がっています)、HPおよそ15%程度、何も出来ていない自分に対する苛立ちと失望(軽度)] [装備:ポイズンチェック] [道具:なし] [行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる] [思考1:平瀬村を捜索し、武器(出来れば剣がいい)や仲間を集める] [思考2:拠点になりそうな建物を探してそこで脱出に向けての話し合いをする] [思考3:チェスターが仲間を連れて帰ってきてくれるのを待つ] [現在位置:平瀬村内北東部] 【マリア・トレイター】[MP残量:60%] [状態:右肩口裂傷・右上腕部打撲・左脇腹打撲・右腿打撲:戦闘にやや難有] [装備:サイキックガン:エネルギー残量[100/100]@SO2] [道具:荷物一式] [行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる] [思考1:平瀬村を捜索し、武器(出来れば剣がいい)や仲間を集める] [思考2:拠点になりそうな建物を探してそこで脱出に向けての話し合いをする] [思考3:チェスターが仲間を連れて帰ってきてくれるのを待つが、正直期待はしていない] [思考4:移動しても問題なさそうな装備もしくは仲間が得られた場合は平瀬村から出て仲間を探しに行くつもり] [現在位置:平瀬村内北東部] 【G-05/夜中】 【クロード・C・ケニー】[MP残量:85%] [状態:右肩に裂傷(応急処置済み、武器を振り回すには難あり)背中に浅い裂傷(応急処置済み)、左脇腹に裂傷(多少回復)] [装備:エターナルスフィア@SO2+エネミー・サーチ@VP、スターガード] [道具:昂魔の鏡@VP、首輪探知機、荷物一式×2(水残り僅か)] [行動方針:仲間を探し集めルシファーを倒す] [思考1:神塚山を反時計回りに移動するルートで仲間を集め、第4回放送までに鎌石村に行きアシュトンとアシュトンの見つけた仲間達に合流する] [思考2:プリシスを探し、誤解を解いてアシュトンは味方だと分かってもらう。他にもアシュトンを誤解している人間がいたら説得する] [思考3:アーチェを追って誤解を解きたかったが何処へ逃げたか分からないうえ行動に疑問を感じているので、今はただ会える事を祈るのみ。会えたら誤解をちゃんと解こう] [思考4:第一回放送の禁止エリアの把握] [思考5:リドリーを探してみる] [現在位置:G-05、G-05とG-06の境界付近] [備考1:昂魔の鏡の効果は、説明書の文字が読めないため知りません] [備考2:第一回放送の内容の内、死亡者とG-03が禁止エリアという事は把握] 【残り29人】 第97話(3)← 戻る →第98話 前へ キャラ追跡表 次へ 第97話(3) アシュトン 第103話 第97話(3) チェスター 第103話 第97話(3) ボーマン 第103話 第97話(3) クレス 第104話 第97話(3) マリア 第104話 第97話(3) クロード 第98話 第97話(3) ノエル ― 第97話(3) ロウファ ―
https://w.atwiki.jp/mangaroyale/pages/310.html
悪鬼(後編) ◆05fuEvC33. 覚悟は満身創痍ながら、ヒナギクを愚弄された怒りに立ち上がる。 (怒りを胸に沈めてはならぬ。怒りは両足に込めて、己を支える礎とせよ) 「まだやらせてくれると言うのか……………………」 覚悟に勝算は無い。 だが、元より勝算を計っての戦いをする覚悟では無い。 (我が身は牙を持たぬ人の剣なり。この身が肉片になろうとも、牙を持たぬ人を守るのみ) 覚束無い足取りで立ち上がる覚悟に、喜色を浮かべ勇次郎が歩み寄る。 「範馬勇次郎は、主催者の打倒に必須だ!!!」 勇次郎が声のした方向へ向くと、コナンが立っていた。 勇次郎も覚悟もヒナギクも、意味が分からないと言った様子でコナンに注目している。 場に居る全員が、コナンの話を聞く体勢になっているのだ。 ここまではコナンの作戦通り。 「覚悟さん、勇次郎はこの先不可避な主催者との戦闘において必要不可欠な戦力だ! 今は説明出来ないが、絶対に必要不可欠だという根拠が有る!」 主催の戦力は未知数である。故にコナンは、可能な限りの戦力を揃えるべく勇次郎を説得した。 しかし主催の戦力は未知数なのだから、勇次郎が必要不可欠だという根拠は無い。 つまりコナンの嘘である。 「だから勇次郎は殺すのは勿論、戦闘不可能になる程の負傷も負わせてはいけないんだ」 やはり覚悟もヒナギクも、コナンの意図が掴めない様子だ。 「勇次郎、これで覚悟さんとヒナギクさんはお前とまともに戦えないぞ!! 2人とも脱出を目的としてるんだからな!」 勇次郎の反応は無い。 「お前がこれ以上覚悟さんとヒナギクさんを攻撃する事は、お前の怯えと言う事になる。 つまりお前の負けだ! 2人とまともに戦いたかったら、この殺し合いから脱出してからだ。そうだよな!?」 勇次郎は戦闘の相手を選ぶ。それは市役所で、コナンと新八を無視した事からも明らかだ。 ならば勇次郎と敵対する者を、条件から外せばいい。 例え勇次郎が求める様な強者でも、まともに戦えなくなれば弱者と変わらない。 そうなれば再び戦える様になるまでは、戦闘を保留せざるを得ない。 「それとも弱い者苛めをして、満足出来るのか勇次郎さんがよ!? 偉そうに兵ぶっておいて、相手が抵抗出来ない状態でしか戦えないのか!!? だったら好きにしろ!! 俺の言う事なんか聞く必要ねーよ!! 俺の方も弱い者苛めしか能の無い腰抜けに、用は無いからな!!!」 勇次郎の強者を求め、己の強さを顕示しようとする気性ならこの指摘は無視出来ない筈だ。 そう信じて、コナンは叫んだ。 「……分かったぜ」 勇次郎はそう呟く。 そして次の瞬間に姿を消した。 (……!!) 何時の間にかコナンの顎が、勇次郎につかまれていた。 「よぅく分かったぜ、貴様は生かしておけないとな」 勇次郎自身は何を言われようと、笑って聞き流す事も出来る。 何を言われようが、いざとなれば無視すれば良いのだから。 だが今コナンがやった事は、目の前の覚悟という上等な料理に蜂蜜をぶちまけるが如き所業。 それは勇次郎にとって、絶対に許せない事だった。 勇次郎はコナンの顎の骨を、周囲の肉毎引き千切った。 コナンは内部が露出した喉と口から、大量の血を流し倒れる。 「キサマ…」 何処にそんな力が残っていたのか、覚悟が勇次郎に向かって行く。 路地から駆けて来た独歩が覚悟の腹を殴り、気絶させる。 そして覚悟を肩に担いだ。 「嬢ちゃん、逃げるぞ!!」 独歩はヒナギクに叫ぶ。 「そう何度も逃がすかよ」 独歩に向かおうとする勇次郎の足が止まる。 まだ息があったコナンが、『ゴールド・エクスペリエンス』で殴ったマンホールから 蔦が伸び、勇次郎の両足に巻き付いているからだ。 「コナンくんはどうするのよ!?」 「顎を引き千切られたんだ、生きていられる訳ねぇだろ!!」 辛そうに顔を歪ませ、独歩が叫ぶ。 ヒナギクも奥歯を噛み締める。冷静に考えれば、コナンはもう助かるはず無いのだ。 「フン、足止めのつもりか?」 勇次郎は足下の蔦に手刀を打ち込む。 「ッッ!!!」 勇次郎は自分の手刀を打たれた様に、凄まじい勢いでアスファルトに叩きつけられる。 事実、勇次郎は自分の手刀を受けた。 『ゴールド・エクスペリエンス』で生み出された生物への攻撃は、そのまま攻撃した者に返っていくのだ。 「さあ逃げるぞ、早く!!」 「嫌よ! ここで逃げたら、何の為に来たのか分からないじゃない!!」 「そうかい! じゃあ、俺は覚悟を連れて逃げるぜ! こいつは絶対死なす訳にはいかねぇからな!! けど言っておくぜ。嬢ちゃんが残っても何にも出来ねぇ、無駄死にするだけだ! コナンは何の為に命を賭けた!!?」 ヒナギクは奥歯を痛い位に噛み締める。 その腹に独歩の正拳が入った。 意識が途切れたヒナギクを、覚悟と反対の肩に担ぎ元来た路地に走り出す。 顎を引き千切られたのに、コナンに痛みはほとんど無い。 痛みのみならず、感覚も意識も薄れていく。 ただ死が近いと言う事だけが、コナンに理解出来る。 殺人を止めに来た筈が、結局それは防げなかった。 江戸川コナン――この場合は工藤新一か?――という被害者が出てしまった。 (探偵が殺人を止めに来て、犯人に殺されるなんてよ…………小説だとしたら冴えないラストだぜ) 「取るに足らぬ、羽虫の如き餓鬼が…」 勇次郎が怒りの形相で、こちらに這って来る。 (誇り高い勇次郎様があんな無様な格好をさせられてるんだから、そりゃ怒るだろうな……) 「よくもここまで、この俺をコケにしてのけたものッッ!!」 (ハハッ……放っておいても俺は死ぬってのに、トドメを刺して楽にしてくれようってのか。 それはご苦労なこった…………) 勇次郎はコナンの胴体の上へ、腕を振り上げる。 何時ぞやの時と違い、今度は外さないだろう。 コナンが最後に思うのは、服部や覚悟等この殺し合いの中でそれに反抗する者達の事。そして―― (後は頼んだぜ…………この殺人ゲームで、哀しいバッドエンドを迎えるのは…………俺で最後にしてくれ ……………………蘭、すまない…………最後までお前に真実を伝えられなくて…………………………………………) 勇次郎の腕が振り下ろされる、それがコナンの最後の知覚となった。 ◇ ◆ ◇ 予めエンジンを付けっぱなしにして待機させておいた車の後部座席に、怪我の重い覚悟を横たわらせ ヒナギクは助手席に座らせて、独歩は車を発進させる。 バックミラーで、勇次郎が追って来ない事を確認しようやく一息ついた。 助けに来た筈のコナンを死なせ覚悟は重傷、救出作戦は無残な結果に終わった。 独歩は勇次郎を思い出す。 対峙してはっきり分かった。 もはや自分とは強さのレベルどころか、次元が違う。 元々人間離れした怪物だったが、今はもう映画に出てくる様な怪獣に近い。 為す術も無く逃げ出した事を、悔しいとさえ思えない。 一介の武術家が、1人でどうこう出来る対象では無くなったのだ。 仮に今の勇次郎を倒せたとしても、味方の被害は甚大なものになるだろう。 独歩は考える。もう今の勇次郎は避けて通る以外、脱出の可能性は無い。 (いや、もう一つ方法があったな……) あるいはコナンがそうしようとした様に、味方に付けるしか無いと。 【江戸川コナン@名探偵コナン:死亡確認】 【残り13人】 【F-3 中央部 2日目 早朝】 【愚地独歩@グラップラー刃牙】 [状態]:体にいくつかの銃創、左肩に大きな裂傷 [装備]:キツめのスーツ、イングラムM10(9ミリパラベラム弾32/32)ニードルナイフ(15本)@北斗の拳454カスール カスタムオート(0/7)@HELLSING 13mm爆裂鉄鋼弾(35発)ベレッタM92(弾丸数8/15) [道具]:基本支給品一式×2、神楽の仕込み傘(強化型)@銀魂、ジャッカル@HELLSING(残弾数1)、 陵桜学園高等部のセーラー服@らき☆すた、首輪×2 ハート様気絶用棍棒@北斗の拳 、懐中電灯@現地調達、包帯と湿布@現地調達 スーパーエイジャ@ジョジョの奇妙な冒険 鷲巣麻雀セット@アカギ、 空条承太郎の記憶DISC@ジョジョの奇妙な冒険 [思考・状況] 基本:闘う事より他の参加者(女、子供、弱者)を守る事を優先する 1:勇次郎から逃げる。 2:ジグマールを見付け出し倒す。 3:学校へ行き、アカギと合流。鳴海の事を伝える。 4:ゲームに乗っていない参加者に、勇次郎の事を知らせる。 5:劉鳳、ジョセフ、ケンシロウ、服部、神楽の捜索。勇次郎、エレオノール、川田、ジグマールには警戒。 6:可能なら、光成と会って話をしたい。 7:可能ならばエレオノールを説得する。 8:勇次郎を避けて脱出するか、味方に付ける。 [備考] ※パピヨン・勝・こなた・鳴海・覚悟・村雨・ヒナギク・かがみと情報交換をしました。 ※刃牙、光成の変貌に疑問を感じています。 ※こなたとおおまかな情報交換をしました。 ※独歩の支給品にあった携帯電話からアミバの方に着信履歴が残りました。 ※BADANの存在を知り、かがみから首輪のステルス機能の事、解除方を知りました。また零の暗雲についての推測も知りました。 ※コナンから勇次郎が首輪解除と主催者側の強者との戦闘に興味を持っていると聞きました。 【桂ヒナギク@ハヤテのごとく!】 [状態] 顔と手に軽い火傷と軽い裂傷。右頬に赤みあり。気絶。 [装備] バルキリースカート(核鉄状態)@武装錬金 シルバースキン(核鉄状態)@武装錬金 [道具]支給品一式、ボウガン@北斗の拳、ボウガンの矢16@北斗の拳 [思考・状況] 基本:BADANを倒す。 1:ラオウに復讐する。(但し、仲間との連携を重視) 、斗貴子については戸惑い 2:覚悟と共にS-3駅 へ向かい、村雨と合流。その後神社に居ると思われるラオウを倒す。 3:劉鳳、ジョセフ、ケンシロウ、服部、神楽の捜索。勇次郎、エレオノール、ジグマールには警戒。 4:3が終わった後、学校へ行く。 5:川田を説得する。 6:勇次郎を倒す。 [備考] ※参戦時期はサンデーコミックス9巻の最終話からです ※桂ヒナギクのデイパック(不明支給品1~3品)は【H-4 林】のどこかに落ちています ※核鉄に治癒効果があることは覚悟から聞きました ※バルキリースカートが扱えるようになりました。しかし精密かつ高速な動きは出来ません。 空中から地上に叩きつける戦い方をするつもりですが、足にかなりの負担がかかります。 ※かがみから首輪のステルス機能の事、解除方を知りました。また零の暗雲についての推測も知りました。 【葉隠覚悟@覚悟のススメ】 [状態]:全身に火傷(治療済み)、頭部他数箇所に砲弾による衝撃のダメージあり、胴体部分に銃撃によるダメージ(治療済み) 頭部にダメージ、 両腕の骨にひびあり、全身に強度の打撲、肋骨8本骨折、鼻骨骨折、胸骨粉砕骨折、気絶、零式鉄球在庫7個。 [装備]:滝のライダースーツ@仮面ライダーSPIRITS(ヘルメットは破壊、背中部分に亀裂あり) [道具]:大阪名物ハリセンちょっぷ [思考] 基本 牙無き人の剣となる。この戦いの首謀者BADANを必ず倒し、彼らの持つ強化外骨格を破壊する。 1:川田を説得する。 2:ヒナギクと共にS-3駅 へ向かい、村雨と合流。その後神社に居ると思われるラオウを倒す。 3:劉鳳、ジョセフ、ケンシロウ、服部、神楽の捜索。勇次郎、エレオノール、ジグマールには警戒。 4:斗貴子を牙無き人々の一人と見なし、守る。 5:2が終わった後、学校へ戻る。 6:村雨が再び記憶を失い、殺し合いに乗るようならば倒す 7:勇次郎を倒す 【備考】 ※パピヨンの詳細名簿からケンシロウ、独歩の情報を得ました。 ※こなたの死を知りました。それが川田のせいである事も知っています。 ※パピヨンとアカギを全面的に信用しています。 ※神社、寺のどちらかに強化外骨格があるかもしれないと考えています。 ※かがみから首輪のステルス機能の事、解除方を知りました。また零の暗雲についての推測も知りました。 ※主催者の目的に関する考察 主催者の目的は、 ①殺し合いで何らかの「経験」をした魂の収集、 ②最強の人間の選抜 の両方が目的。 強化外骨格は魂を一時的に保管しておくために用意された。 強化外骨格が零や霞と同じ作りならば、魂を込めても機能しない。 ※2人の首輪に関する考察及び知識 首輪には発信機と盗聴器が取り付けられている。 首2には、魔法などでも解除できないように仕掛けがなされている ※2人の強化外骨格に関する考察。 霊を呼ぶには『場』が必要。 よって神社か寺に強化外骨格が隠されているのではないかと推論 ※三村とかがみについて 三村の吹き込んだ留守禄の内容を共有しています。 かがみと三村に対してはニュートラルなら姿勢です。 とにかくトラブルがあって、三村がかがみを恨んでいると事実がある、 とだけ認識しています。 ※BADANに関する情報を得ました。 【BADANに関する考察及び知識】 このゲームの主催者はBADANである。 BADANが『暗闇大使』という男を使って、参加者を積極的に殺し合わせるべく動いている可能性が高い。 BADANの科学は並行世界一ィィィ(失われた右手の復活。時間操作。改造人間。etc) 主催者は驚異の技術を用いてある人物にとって”都合がイイ”状態に仕立てあげている可能性がある だが、人物によっては”どーでもイイ”状態で参戦させられている可能性がある。 ホログラムでカモフラージュされた雷雲をエリア外にある。放電している。 1.以上のことから、零は雷雲の向こうにバダンの本拠地があると考えています。 2.雷雲から放たれている稲妻は迎撃装置の一種だと判断。くぐり抜けるにはかなりのスピードを要すると判断しています。 ※雷雲については、仮面ライダーSPIRITS10巻参照。 【零の考察】 ホログラムでカモフラージュされた雷雲をエリア外に発見。放電しているのを目撃。 1.以上のことから、零は雷雲の向こうにバダンの本拠地があると考えています。 2.雷雲から放たれている稲妻は迎撃装置の一種だと判断。くぐり抜けるにはかなりのスピードを要すると判断しています。 ※雷雲については、仮面ライダーSPIRITS10巻参照。 【F-3 北部 /2日目 早朝】 【範馬勇次郎@グラップラー刃牙】 [状態]右手に小度の火傷、左手に大きな噛み傷。 胸板に軽い切り傷。 全身に中度の打撲。 全身の至るところの肉を抉られており、幾つかの内臓器官にも損傷あり。 [装備]ライター [道具]支給品一式、打ち上げ花火1発、拡声器@現地調達、フェイファー ツェリザカ(0/5) 、レミントンM31(2/4) 色々と記入された名簿×2、レミントン M31の予備弾22、 お茶葉(残り100g)、スタングレネード×4 [思考] 基本:闘争を楽しみつつ、主催者を殺す。 (ただし、倒れた相手にトドメは刺さない?) 1:花火と放送に引き寄せられた参加者を待つ 2:アーカードが名を残した戦士達と、闘争を楽しみたい。 (ただし、斗貴子に対してのみ微妙) 3:首輪を外したい 4:S7駅へ向かいラオウ、ケンシロウを探す。 5:未だ見ぬ参加者との闘争に、強い欲求 6:コナンの言う、「主催者側にいるはずの強者」と戦いたい 7:鳴海の血中に在った物と同じ成分(生命の水)を摂取したい [備考] ※自分の体力とスピードに若干の制限が加えられたことを感じ取りました。 ※ラオウ・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました。 ※生命の水(アクア・ウィタエ)を摂取し、身体能力が向上しています。 ※再生中だった左手は、戦闘が可能なレベルに修復されています。 ※アーカードより、DIO、かがみ、劉鳳、アミバ、服部、三村、ハヤテ、覚悟、ジョセフ、パピヨンの簡単な情報を得ました。 ただし、三村とかがみの名前は知りません。 是非とも彼等とは闘ってみたいと感じていますが、既に闘っている斗貴子に関しては微妙な所です。 ※拡声器を使って他の参加者を皆殺しにすると宣言しました。宣言通りに行動するかは、後の書き手さんにお任せします。 ※どの程度コナンの言葉に心動かされているかは、後の書き手さんにお任せします。 ※近くにあるコナンの死体の頭部に『ゴールド・エクスペリエンス』のDISC@ジョジョの奇妙な冒険が挿入されています。 前編 230 Reckless fire 投下順 232 神に愛された男 230 Reckless fire 時系列順 232 神に愛された男 227 鬼が来たりて笛を吹く 範馬勇次郎 233 決戦 227 鬼が来たりて笛を吹く 江戸川コナン 死亡 229 心を縛るものを ひきちぎればすべてが始まる 葉隠覚悟 233 決戦 229 心を縛るものを ひきちぎればすべてが始まる 桂ヒナギク 233 決戦 229 心を縛るものを ひきちぎればすべてが始まる 愚地独歩 233 決戦
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4458.html
『まりちゃと草むらの森』 14KB いじめ 虐待 小ネタ 野良ゆ 赤ゆ 現代 小ネタですが若干長いです 今日も今日とて帰路を急ぐ一人の青年。 先日は汚いゆっくりに絡まれて結局帰るのが遅くなってしまったので、今日こそはと足早に街道を歩いていた。 人はもちろん、夜は車すら全く見ない程の少々不気味な道だが、えらく肝が据わっているのか全く気にしていないようである。 「……ゅぇ……ちゃ……ぇ……」 「……ん?」 そんな青年の耳に届く微かな音。 最初は虫の鳴き声かと思ったが、どうも話し声のようである。 急いでるには急いでるのだが、気になってついついその声を追いかけて道を逸れてしまった。 「……ゅぅぅ……ぉか………むぃのじぇ……」 「…ゅひぃ……ぃた………」 「こっちか? なんだろな……声か? ……しかも一人じゃないような……」 ちょうどガードレールが避けて通れるようになっている箇所を見つけ、青年はそこから草むらを覗いた。 数少ない街灯の真下なので、自分が作る影の位置に注意すればよく見渡せる。 そして、ついに声の主と対面した。 「ゅぇぇぇぇぇん……おかーしゃんどこなのじぇぇぇ……」 「おなかぺこぺこなのじぇ………どうちて……せかいいしゃんのまりちゃがこんなめにあうのじぇ………」 「ゅっく、ゅっく……れいみゅ、こんにゃにかわいいのに………」 長い雑草に囲われていた為に見えなかったがそこには小さい段ボールが捨ててあった。 某オンライン通販サービスの平たい段ボールを想像してほしい。 ちょうどあれくらいである。 覗き込むと、中には時折もぞもぞと動いている3つの球体。 「なんだよ、またゆっくりか……そりゃこんなとこに人がいるわけないしなぁ………………帰るか」 つい先日とんでもないゆっくりに関わったばかりなので、あまりいい顔をしない青年。 踵を返して見なかった事にしようとしたが、声を出した事で気づかれてしまったのだろう。 一匹の赤まりさと赤れいむがこちらを見て嬉しそうな顔をしていた。 「ゅ……? ゆわぁぁぁぁぁ! にんげんなのじぇ! はじめてみるのじぇぇぇぇ!」 「やっとれいみゅをむかえにきちぇくれたんだにぇ! おしょしゅぎるけど、れいみゅやしゃしいからゆるちてあげりゅよ!」 「……ゆ? なんなのじぇー……?」 「あーあ………」 そのまま無視して帰ればいいのだが、根が真面目なのか、そういうことが出来ないらしい。 ひとまず赤ゆっくり達への返事は後回しにして、彼は改めて箱の中を見渡してみた。 3匹のゆっくりと、餌と思われるスナックっぽいものの残り滓がちらほら。 箱の至る所がふやけてたり黒ずんだりしているのは、場所も決めずに好き勝手排泄しているからだろう。 「箱はきったねーが……当のこいつらはあんまり汚れてないな……? おい、お前ら」 「あのにぇ! あのにぇ! まりちゃおにゃかぺこぺこにゃのじぇ! にゃにかたべちゃいのじぇ!」 「れいみゅは「ちんでれりゃ」にゃんだよ! はやくがらちゅのくちゅちょうだいね! あとあみゃあみゃもにぇ!」 「話をきけ」バシン 「「「ゆっぴぃぃぃぃぃ!? きょわぃぃぃぃぃ! たしゅけておがーしゃぁぁぁぁぁん!!!」」」 「うおぅっ!?」 とりあえず青年は事情を知ろうと中の赤ゆっくりに話しかけてみたが、それぞれ自分が言いたいことばかり喋って会話が成立しない為、箱を横から軽く叩く。 青年的には軽く脅したつもりだったのだろうが、赤ゆっくりにとっては地面が揺れて自分の体が急に浮いて転がりだす、人間でいえば震度8近くの直下型地震に見舞われたくらいの恐怖だろう。 涙としーしーをまき散らしながら大声で泣き叫びだした3匹に、むしろ青年が驚かされる羽目になってしまった。 「びびったー……そんなに怖いもんかねコレ。 とりあえず飴やるから落ち着けー」 「ゅぴぃ、ゅぴぃ……ゆ? にゃにこりぇ? ……ち、ちちちちちあわちぇぇぇぇぇぇぇ!」 「れいみゅも! れいみゅも!」 「ゆぅぅぅぅぅ! あみゃあみゃだぁぁぁぁあ!」 元々騒いでた2匹はもちろん、若干ぐったりしていた残り1匹も我先にと飴玉を舐め始めた。 お互いに舌が当たって唾液塗れになっているが、全く気にしていないようである。 赤ゆっくり達が飴玉を舐め終わる頃合いを見計らって、青年は再び声をかけた。 「おい、お前ら」 「ゆ? にゃんにゃのじぇ? もっとあみゃあみゃくりぇりゅのじぇ?」 「やらん。 お前ら何でこんなところにいるんだ?」 「ゆぇぇぇぇぇん! やじゃやじゃ! れいみゅもっとあみゃみゃたべりゅぅぅぅぅぅぅ!!」 「………………(ピキィ)………質問に答えりゃまたやるよ。 で、どうなんだ?」 「ほんちょ!? じゃあまりちゃがおはなししゅるのじぇ!!」 再び駄々を捏ねて全身から汁をまき散らして転がる赤れいむにこめかみがムズムズしたが、何とかこらえられたようだ。 青年の二の句に答えた赤まりさは、眉をキリッと吊り上げて短い身の上話を始めた。 「つまり、お前らの親は飼いゆっくり。 でも生まれたのはここで、親からちょっと待ってろと言われてからずっとここにいる。 で、そのあと何故か親は涙を流しながら狩りに行ってくると言って出かけた、と」 「そうなのじぇ! きっとおかーしゃんまりちゃたちのことしんぱいだったんだじぇ!でもまりちゃたち、りっぱにおるちゅばんできるんだじぇ!」 10行程あった身の上話をサラリとまとめる青年。 赤まりさは相変わらず眉を吊り上げて褒めてとばかりに踏ん反り返っている。 拙い説明だったが、青年はあっさり状況を把握したようだ。 「なるほど。 つまりさ、お前ら捨てられたんじゃね?」 「「「ゆ?」」」 「だって飼いゆっくりが外で出産とかおかしいだろ。 涙ぐんでたのはたぶん飼い主に捨てろって言われたからじゃないか?」 「「「…………ゆ?」」」 「狩りに行ってくるって言った後、きっと大きな音したろ? もし聞こえてたならそれ車のエンジン音だから確定だわな」 「「「………………………………ゆ??」」」 「いやだか「「「ちぎゃうもん! まりちゃ(れいみゅ)たちしゅてられてにゃんかにゃいもんんんん!!!」」」うおぅぇ!?」 親ゆっくり行動と現在の状況からほぼ確定の推論を言い渡す青年に対して、赤ゆっくり達は一瞬目の光を失う。 そして、自分の聞き間違えだと思い、全員で首を傾げ聞き返す。 聞き返しても同じ。 むしろ前よりも明確な理由が付いた答えが返ってくる。 幾度かの返しの後、赤ゆっくり達は狂ったように騒ぎ始めた。 「まりぢゃ…! まりぢゃしゅてらてにゃんかにゃいのじぇ! ただのおるちゅばんにゃのじぇ!」 「いや、まあとりあえず落ち着けって」 「れいみゅは「ちんでれりゃ」にゃんだよ! いちゅかまほーちゅかいがきてあみゃあみゃいっぱいのところにちゅれてってくりぇりゅんだもん!!」 「ほーら、あまあまやろうか、もう一個~?」 泣き叫ぶ赤ゆっくり達をしずめる為にもう一度飴玉をちらつかせるが、今回の騒ぎ様は尋常じゃなく、それすら効果が無い。 おそらく本ゆん達も薄々わかっていたが、あえて「自分達は立派に留守番をしているだけ」と思い込む事にしたのだろう。 それが青年の理屈で一気に打ち壊された。 もう赤ゆっくり達にとって青年は敵以外の何者でもなかった。 「ゆっぐ…ゆっぐ……まりちゃたちがよべばおかーしゃんはじぇったいかえってくるのじぇ……! しょんにゃこともわかりゃないじじいは……!」 「「「ちね!!!」」」 「でもあみゃあみゃはよこしぇ!!!!」 「そしたらちんでね!! しゅぐでいいよ!」 「どりぇいににゃるにゃらいかしておいてやってもいいんだじぇ!」 「………………(ビキィ)」 割と純心だった赤ゆっくり達も青年への不信でゲス化してしまったらしい。 死ね死ね連呼された事でいささか青年も頭に来たようだ。 しかしここで拳を振り下ろして一思いに潰すのもゆっくり相手とはいえ大人気ない。 (あー……うぜぇ……。 なんかこいつら潰したくなってきたわ……) (でも別に危害加えられた訳じゃないしなぁ……例によって手が汚れるのも嫌だし) (でもこいつらをそのままほっとくのは癪だわ……んー……周りには……箱、石、草……草?………これだ!)ピコーン 周囲にびっしりと生えそろった雑草を見て、再び閃くまどろっこしい良いアイディア。 そして青筋が浮いていた怒り顔から一転、不自然なまでのにこやかな笑顔で青年は3匹に囁いた。 「そっかー、お前らは捨てられてないのかー」 「やっとりきゃいしたにょ? じゃあはやきゅおわびのあみゃあみゃをもっちぇきちぇちんでにぇ!」 「しかもお前らがピンチになったら絶対助けに来てくれるんだっけ?」 「そ、そうなのじぇ! まりちゃたちがよんだらしゅぐきてくりぇりゅのじぇ! じじいみたいにゃゆっくりできにゃいにんげんもしぇいしゃいしてくりぇりゅのじぇ!」 棒読みで話す青年に、赤ゆっくり達は真剣に食って掛かる。 呼んだらすぐに母親が跳んでくると豪語する赤まりさ。 これまでに何度も母親を呼びながら泣いていた事は忘れているようだ。 「そうかそうか~。 じゃあお母さんに会えた時の為に、立派になっておかないとね~」 「「「ゆっぴゃぁぁぁぁぁぁああああ!?」」」 張り付いたような笑顔を向けたまま、青年は箱を横に倒した。 赤ゆっくり達は文字通り、転がるように地面にポヨポヨと音を立てて投げ出される。 幸い柔らかい草がクッションになったようで、大きな怪我はないようだ。 それでも生まれて初めて与えられる苦痛に、赤ゆっくり達は三度泣き叫んだ。 「ゆっぴぃぃぃぃぃぃ! いちゃいのじぇぇぇ! まりちゃのもちもちほっぺしゃんがいちゃいのじぇぇぇぇぇ!!!」 「ゆわぁぁぁぁあ……! れいみゅのはぎゃ……げいのうじんよりもうちゅくちいれいみゅのちろいはぎゃぁぁぁぁぁあああ!」 「ゆっく、ゆっく、あんよいちゃいのじぇ……もういちゃいのいやなのじぇ……」 「はいはーい、泣くのはやめて周りを見てみ~」 赤ゆっくり達の悲痛な叫びを無視して、青年は周りを見るよう促す。 ぼろぼろと砂糖水を流す赤ゆっくり達の瞳に映ったのは、箱の壁では無い自然の世界だった。 「ゆわぁぁぁぁ! しゅごいのじぇ! ここをまりちゃのゆっくりぷれいちゅに 「おっと、感動してる暇はないぞー。 外の世界は危険がいっぱいなんだ」 ゆぴぃ!?」 箱の壁から解き放たれ、周りの草木や小さな虫を見てはしゃぐ赤まりさ。 そんな感嘆の声をさえぎって、青年は赤まりさをつまむ。 「ゆっぴぃぃぃぃ、おしょらをとんじぇるみちゃい!」 先ほどの箱を転がされた件の恐怖が蘇って身をすくませるが、すぐにお決まりの文句を言って上機嫌になった。 青年は赤まりさの喜ぶ顔に笑顔のまま青筋を立てながらも、背の高い雑草の中を3歩程進む。 地面の草を潰し、柔らかくした部分に赤まりさを降ろして、青年はしゃがんでこう言った。 「まりさ、ゲームをしよう。 勝てばお母さんが帰ってくるぞ」 「ゆ? ゆぅぅぅぅ!? ほんちょに! ほんちょにおかーしゃんかえっちぇくるのじぇ!?」 「ああ本当だともー」 ゆっくりは自分にとって都合の悪い事は邪推して信じようとしないが、都合の良い事は一切根拠が無くても信じてしまう習性がある。 生まれたばかりの赤ゆっくりならば尚更だ。 少し前まで親の仇と言わんばかりの顔で睨んでいた青年の言葉に、今度は目を輝かせる。 「実はな、まりさ。 お前のお母さんは、今もまりさの事を見守ってるだよ」 「ゆ?」 「お母さんはまりさが立派にお留守番できてるかどうかを近くで見てるんだ。 だからまりちゃが甘えてお母さんを呼ぶ限り、お母さんは出てきてくれないんだよ」 「ゆぅぅぅぅぅぅ!? じゃ、じゃあどうしゅればおかーしゃんはかえってきちぇくりぇりゅのじぇ?」 「それはな、お前がこの自然の中で立派にやっていけることを証明すればいいのさ。 たとえば、あの壮大な森を超えて一人で姉妹のところまで辿り着いたり、とかね」 優しげな声と共に青年が指刺したのは、背の高い雑草の群生した草むら。 人間なら一跨ぎで超えられるその森を、赤まりさはゴクリと喉をならしながら見つめる。 「や、やるのじぇ! まりちゃはおかーしゃんにみとめてもりゃうのじぇ!」 「よし、行け! まりさ! おかーさんを取り戻すためにー!」 「ゆおぉぉぉぉおお、なのじぇぇぇぇぇ!!」 無責任な青年の声に後押しされ、気合と共に勢いよく草むらに飛び込み見えなくなった赤まりさ。 すでに広く知られている事だが、生まれたての赤ゆっくりの体は脆く、小さな段差や突起すら時には命を脅かす凶器となる。 そんな赤ゆっくりが鋭利な草の群れに突っ込んだのである。 「ゆっぎゃぁぁぁぁぁあああ! まりちゃの、まりちゃのおめめぎゃぁぁぁあああ! しぇきゃいをみとおしゅせんりぎゃんしゃんぎゃぁぁぁぁああ!」 草むらの一部がガサガサと揺れ、少し遅れて悲鳴が聞こえてきた。 おそらくあの辺りに生えていた草で、目を切ってしまったのだろう。 先程地面に落ちた程度とは比較にならない激痛に転がり身をよじる。 しかし、痛みに転がれば、今度は別の草によって体を切り刻まれる。 「いぢゃっ! あんよがいちゃい! いぢゃいよぉぉぉおおお!!」 目を切って転がった際に足に大きな裂傷が出来て、跳ねることが出来なくなった。 「ゆぴぃぃぃ!? まりちゃのおきゃじゃりしゃんぎゃぁぁぁぁぁあ……」 帽子には無数の切り傷が入り、赤まりさが気づいた頃にはすでにバラバラの布きれになっていた。 「ゆひっ……ゆひっ……まりちゃのほうちぇきもまっちゃおにょきんぱつしゃん………ちゃくましいおしゃげしゃん……」 細い髪は最も脆く、たとえ赤まりさが自分で動かなくても、風が吹いて草が揺れただけで勝手に切られていった。 「ゆひゃぃぃ…………ふぁりふぁふぉふぉふひふぁ…………」 口に草が入ってきた時に慌てて口内をめちゃくちゃに切ってしまい、喋ることすらできなくなった。 ……… …… … 「………っ! ……ゅっ……ゅっ……ゅっ………」 2分後、まるで草むらが異物を吐き出したかのように、赤まりさは転がり出てきた。 全身の傷、というより傷が無い場所が殆ど無い。 最初に失っただろう左目は、綺麗に真っ二つ。 右目は瞼が無くなっていたが無事のようだ。 切り傷は底部が最も酷く、不揃いな格子目のようにズタズタに切り裂かれており、大きな傷口からは餡子がぽろぽろと零れだしていた。 帽子はすでに無く、おさげはもちろん髪もほとんど無くなっていた。 ひどい部分は頭皮ごと切り取られている。 口には縦に大きな裂傷、その他一文字の小傷を幾つもこさえていた。 歯が無い部分は抜けた欠けたではなく、歯茎ごと切り取られたのだろう。 餡子が露出している部分が多いせいもあり、食べかけのおはぎのようになっていた。 草むらの中にいるだけでここまでボロボロになる生物が赤ゆっくりの他にいるだろうか。 「おおぅ……ちょっとお仕置きのつもりがこんなことに……ゆっくりってある意味すげーな……」 あまりゆっくりには詳しくない青年。 ここまで赤ゆっくりが脆い存在だと、本当に知らなかったのだろう。 赤まりさは時折、息と共に小さな掠れ声を漏らし、ピクピクと痙攣している。 いまさらになって若干の罪悪感に苛まれたのか、罪滅ぼしとばかりに青年は瀕死の赤まりさに声をかけた。 「おい! まりさ! しっかりしろ! お母さんがついに来てくれたぞ!」 「ゅ……!……ぉ………が………ゃん……」 その言葉に一回大きく痙攣し、一つだけ辛うじて残った目に光が宿る。 「俺が今連れてくるから待ってろよ! 死ぬんじゃないぞ!(こう言っておけば最後にいい夢見ながら死ねるだろ……南無ー)」 青年はそう言い残して、赤まりさを死の淵まで追い込んだ草むらを一跨ぎで超えて走っていった。 「……ゅ……! ぃ…ぎ……!」 混濁していた意識が中途半端に覚醒してしまった為、痛覚が戻ってきたのだろう。 体は殆ど動いていないが、おそらく赤まりさは凄まじい痛みを感じているはずだ。 通常、赤ゆっくりなら確実にショック死している程に。 「ま……り………ぢゃ………ぉが………に」 だが、先程の青年の言葉が赤まりさに生きる活力を与えた。 母親に会うまで生きるという活力を。 その言葉を嘘とも思わずに。 青年が残りの姉妹を興味本位で持ち帰り、すでに帰路についているとも知らずに。 「………っ! …………っ!」 殆ど残っていない歯を食いしばって、断続的に襲ってくる痛みに耐え続ける。 風が吹くたび、全身の傷口に辛味を擦り付けられるような激痛が赤まりさを襲う。 それでも赤まりさは死なない。 もう痛みでは死ねないのだろう。 「………ぉ……がー………じゃ………」 青年が戯れに残していった言葉は赤まりさに希望と絶望の両方を与えた。 少しずつ少しずつ、体中の傷口から零れていく赤まりさの中身。 心はもう諦めてくれない。 死ぬ事も狂う事も許してはくれない。 この小さな身体が生きる事を諦めてくれるまで、赤まりさの苦痛は終わらない。 ==================================== 小ネタというには長くなってしまいました。 次は人間無しを書いてみたいものです。 【過去作】 anko4403:まりさと大きな石
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/27622.html
登録日:2012/10/01(月) 01 02 55 更新日:2024/07/20 Sat 00 47 01 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 アイテム稼ぎ デモンズソウル マラソン 刃石 心が折れそうだ… 物欲センサー 純刃マラソン 純粋な刃石 苦行 純粋な刃石とは、アクションゲーム「デモンズソウル」に登場するアイテムであり、同作での武器強化に必要な素材である。 ◎概要 デモンズソウルでは、自分のステータスに合わせて様々な派生へと武器を強化できる。 ロングソード一つとっても、上質、叩き潰す(筋力依存)、竜(炎属性)、月(魔法)等々、様々な方向性を持って強化ができる。 そのなかで、鋭い刃で敵を切り裂く曲剣、短剣、刀などの武器を、高い技量ボーナスを持つ「鋭利な」武器に転換させるアイテムが刃石(*1)系統。その中でも最高のアイテムが、純粋な刃石なのだ。 要約すれば、「強い武器を作るために必要な素材」であり、モンハンで言えば紅玉にも匹敵するアイテムなのである。 では、入手法は?というと、簡単簡単、雑魚が落とす。 嵐の祭祀場というステージにいる黒い骸骨のような敵を倒せば落とす。攻撃力、攻撃範囲、防御力、いずれも高い強敵だががんばって倒しましょう。 見事倒せば、純粋な刃石が君の手に! ならない ◎ここからが本当の刃石の項目だ… この「純粋な刃石」、他の鉱石に比べて際立って入手が困難とされている。 これ以外の鉱石は大抵鉱石集め用の敵である「結晶トカゲ」が纏めて落としたり、確定で手に入るイベントがあったり、どこかに落ちていたりするのだが、「刃石」系列の鉱石はどれも敵のドロップでしか出ないため、マラソンして集める必要がある。 それだけでも面倒なのだが、さらにマラソンを長引かせる要素が重なっているのだ。 理由1:ドロップ率の低さ デモンズソウルにおいて敵のドロップで入手できる鉱石は他にも「にび石」や「吸い付き石」、「髄石」等があるが、とりわけこの「純粋な刃石」はとにかく落ちないことで有名である。 まず、そのドロップ率、これがなんと驚きの0.5%、悪い意味で桁が違う。 ・ドロップ率の詳細(折り畳み) ドロップ率0.5%という数字はエンターブレイン出版の「Demon's Souls 独占公式パーフェクトガイド」に記載された数値。この数値は「運」のステータスが0のときの確率とされており、実際のドロップ率は「運」を上げる毎に僅かずつ上昇する。 運の初期値は生まれにより7〜15であり、0というのはありえないため「ドロップ率0.5%!」というのは若干誇張された言い分ではある。 同書には基本のドロップ率が0.5%の場合、運が10のときのドロップ率は0.6%になる…といった記述もあるため、純粋な刃石のドロップ率もそれに準ずるとすれば、実際には最低でも0.6%前後ということになるだろうか。 一方で、運のステータスは純粋な刃石マラソンには影響がないのではないかという説もある。 というのも、黒骸骨の刃石系のアイテムテーブルは元々ドロップ率が合計100%となるように組まれており(*2)、理論上は黒骸骨を倒せば必ずいずれかのアイテムをドロップするという形になっている。 つまり「全てアイテムのドロップ率を上昇させる効果」では結果に影響せず、「アイテムテーブルの内訳を変化させる(ドロップアイテムの質を良くする)効果」でないと純粋な刃石には効果がない可能性が疑われる。 またドロップ抽選の方式によっては実際の確率が数値よりも低くなるおそれもある。(*3) 未だに確かなことは不明だが、いずれにせよ話が複雑になるため、本項目では運のステータス値の影響は抜きにして解説している。 運のステータス値も絡んでくるとはいえ、単純計算で200体敵をヌッコロしてやっと一つ出るかどうか。 …というか、数字に強い人ならお気づきだろうが0.5%を200回繰り返したところで一個以上出現する確率は、 1-(199/200)^200 = 0.633042178 およそ63%程度。これを99%まで上げようとすると 1-(199/200)^1000 = 0.993346031 最悪1000回…心が折れそうだ… 理由2:ドロップする敵が強い&少ない 次に、先程説明した黒い骸骨だが…ゲーム中上位に位置する強敵である。初心者にとっては下手なボスよりつらい。 爛々と輝く赤い瞳、口から漏れる殺意の吐息、こちらを視界に入れたとたん走り寄ってきて、ジャンプ!ザシュッ! YOU DIED 下手な盾じゃガードしても盾ごと切り裂かれます、心が折れそうだ… さらに悪いことに、純粋な刃石を最も必要とする技量キャラは刺突属性や斬撃属性の武器を主に扱うのだが、黒骸骨はこれらの攻撃に耐性を持っており、弱点は脳筋御用達の打撃属性。どうしろというのだ… 対策としては、敵の体力が低い一周目でマラソンして必要数を確保する…くらいだろうか。 とはいえ無茶苦茶な強さというわけではなく、刃石マラソンに手を付けるような上級者ならば縛りプレイでもない限り素早く処理してしまうことだろう。マラソンしてると集中が切れて返り討ちにされることもあるので油断は禁物だが むしろ、真の問題はこの黒骸骨の数が少ないこと。実は黒骸骨の中でも、純粋な刃石を落とす奴が限定されているのだ。 嵐の祭祀場は、エリア1.2.3、と分かれており、黒骸骨はエリア1とエリア2に数体配置されている。この中でもエリア2にいる二体、すなわち隠し通路の奥にいる黒骸骨と、エリアのソウル傾向(後述)が最も黒い時に出現する、ファントム化した黒骸骨。このどちらかを狙わねばならない。 後者(ファントム)は通常の黒骸骨よりもさらに強く、エリア前後の要石(エリア開始地点&ワープ地点)からほどよく離れているためマラソンには向かない。おまけにドロップ率も変わらず、必然的に通常の黒骸骨を相手にするわけだが… エリア2の要石から隠し通路までは30秒ほど。 骸骨を倒してアイテムを拾い、純粋な刃石が出なければ飛び降り自殺して、また要石から隠し通路へ… どんなに短縮しても1ループ一分ほどはかかる、これを1000回…なんとなんと、驚きの16時間半ちょっとである。高橋名人の名言「ゲームは一日一時間」に則れば半月はかかる計算である。ダーイスンスーン… 理由3:物欲センサー しかしまぁ、アニヲタ諸君の中には、「プゲラwwwマラソン1000回とか余裕っしょwww」といった、時間と気力を持ち合わせた方もいるかもしれない。ところがどっこい…まぁ、でないだろう。 これはある人の体験談なのだが… 「うし、技量キャラ作ったし、純粋な刃石入手すっか」 1日目… 2日目… 3日目… 4日目… で な い やったことがある人ならわかるだろう。この純粋な刃石、とんでもなく強力な物欲センサーが搭載されている。 「毎日数時間やって一週間かけた」なんてザラ、下手すりゃ1ヶ月単位… しかも、この純粋な刃石が全く必要ないモヤシ純魔やガチムチ脳筋育成中に限ってポロポロ落ちたりする。どういうことなの… この項目をみて興味を持った方は試しに純刃マラソンを開始してみては如何だろうか、きっと絶望を味わえるはずだ… ◎余談 本作のトロフィー解除条件の一つに、「鋭利な武器を最大まで強化する」というものがある。このため純粋な刃石の入手は、トロフィー制覇を狙う場合の最大の障害ともなりうる。 本作にはエリアのソウル傾向(エリア傾向)というシステムがあり、これが黒に傾くほどアイテムが出やすくなる(*4)が、代わりに敵が強くなる。当然アイテム狙いのマラソンはエリア傾向を限界まで黒くして行うため、先述した強力な黒骸骨が最大の力を発揮する状態で挑まねばならない。どこまでも救いが無ェ…。運のステータスとは異なり、こちらはドロップ率の上昇+アイテムテーブルの内訳を変化させる効果の両方があり、ほぼ間違いなく純粋な刃石の入手率を高めることができるというのが通説。 アイテムドロップ率を上昇させる「探すものの大剣」を使うことでドロップ率は上げられるが、「運」と同じく果たして効果があるのかどうかは不明。効果があるとしても「どの程度影響があるのか」は攻略本にも書かれていない情報である。 楔の神殿に時々戻るようにすると出やすくなる、パリィや背後からの致命の一撃で倒すと出やすくなる…など、様々な説が唱えられている。 ジャムパンを食べると出やすくなるという報告がある。嘘か真かはわからないが、体験談によると「七体倒して二個でました。」とのこと ◎その他の強化素材について 実際のところ、デモンズソウルはシリーズの元祖ということもあってか、強化素材に関して純粋な刃石以外にもかなりムチャクチャな設定が散見される。 ・純粋な月光石 武器を魔法攻撃力と魔力補正を持つ「月の~」に派生させるための最上位素材。 単純なドロップ率だけであれば純粋な刃石よりも遥かに高いのだが、こちらは結晶トカゲ以外に落とす敵が存在しない。 詳しい仕様については「結晶トカゲ」の項目を参照していただきたいが、月光石は仕様上結晶トカゲを狩り尽くしても入手できなかったり、入手できても使いきれば次周に持ち越しという、刃石とは別方向の厄介さがある。 PS3版デモンズソウルのセーブデータにはコピー不可のプロテクトがかけられており、いわゆるバックアップマラソンという抜け道もない。 さらに、月光石系を落とす結晶トカゲは攻略上必ず通らなければならない道中に配置されているため、たとえソウル傾向が白くてもそこを通るたびに倒さざるをえず、ただでさえ貴重な入手機会がさらに圧迫されるというオマケつき。 結晶トカゲの出現数は「塔のラトリア」エリア2に4体、エリア3に4体の計8体。 ・月光石の塊 同じく「月の~」に派生させるための中間素材。 純粋より1段階低い素材なのだが、同じく結晶トカゲと再配置されない特殊な雑魚しか落とす敵がいないという、なぜか他と比べて圧倒的に重い制約がある。 こちらは純粋とは異なり結晶トカゲからは100%入手できるのがせめてもの救いだが、要求量が格段に多いため数が足りなくなり、次周に持ち越しというのは往々にして起こりがち。 ・純粋な月影石 「欠月の~」という魔法系の派生にするための最上位素材。 こちらも結晶トカゲしか落とさずそれを逃してしまうと次周までおあずけという制約あり。当時のフロムは魔法型ビルドに恨みでもあったのだろうか。 しかも、欠月派生にはMPが自動回復するという特殊効果があるため、魔法型に限らず大半のビルドに需要があるというのがこれまた厄介。 幸いなことに結晶トカゲの数が少し多めで、工夫すれば攻略中スルーも可能な配置なので、月光石に比べれば多少余裕がある。 結晶トカゲの出現数は「嵐の祭祀場」エリア2に4体、エリア3に8体の計12体。 ・にび石の塊、吸いつき石の塊、髄石の塊 順番に筋力補正を高める「叩き潰す~」、出血の状態異常を付与する「裂傷の~」、致命の一撃を高める「致命の~」に派生させるための中間素材。 ステージで拾えるのはにび石、髄石が1個、吸いつき石は2個でそれ以上は敵からのドロップで集めるしかない。 デモンズソウルには軽量武器ほど強化に必要な素材が少なく、逆に大型武器ほど必要素材が多くなるという独特な仕様があるが、 叩き潰す派生するような武器だと最大強化まで少ない物で9個、多い物では18個もの塊が必要であり、明らかに需要と供給のバランスが破綻している。 ちなみに、マラソン対象になる敵は最上位の純粋なにび石も落とすのだが、基本的に落としてもハズレ扱いされる。 というのも、純粋の方はイベントで1個は確実に入手できる上に要求個数が1~2個と少ないため、数個も補充できればそれ以上は余剰にしかならないからである。 裂傷派生や致命派生は比較的ニッチな用途であり、強化元になるのも軽量武器なのでにび石ほどの苦労はないが、 よっぽど意識して集めない限り1本分の強化素材すらろくに揃わないだろう。 それこそトロフィー制覇の障壁という意味では純粋な刃石に負けず劣らずである。 特に髄石の方は効率の良いマラソン場所がないのもあって悪い意味で話題になりがち。 ◎リメイク版では… さすがに苦行すぎると判断されたのか、リメイク版では ドロップ率が上昇 。 さらに 全ての黒骸骨からドロップするように なり、全体的に入手難易度が大幅に緩和されている。 リメイク版で再び技量戦士を組みたいというプレイヤーには朗報と言えるだろう。 もっとも、ドロップ率が上昇したと言っても結局落とすかは運なので、物欲センサーに絡まれればやはり手間はかかるが… 逆に1ランク下で、より必要数が多い「刃石の塊」のほうが不足するという逆転現象が起きたりもする(こちらはローリング骸骨も落とすが)。 追記修正は鋭利なショーテル+5を持った沈黙の長の方がお願いします .u ( T)<水銀のショーテル、だ。間違えるな、豚が… △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ダクソで武器通常強化が楔石に1本化したのはある意味コレのせいだよな…さて、今度出るダクソ2で悪夢再びにならなきゃいいがww -- 名無しさん (2014-02-22 14 31 17) ↑その悪夢再びでも構わないと思っている俺はもうだめかもしれん・・・ -- 名無しさん (2014-02-22 16 25 57) 割とマジで休日総動員しないと出ない事もある -- 名無しさん (2014-08-17 14 18 27) トロコン狙って信魔でやってる時はサクッと出たんだけどなぁ・・・ -- 名無しさん (2014-08-17 21 44 00) 何故かスレで流行ったのはアンパンじゃなったっけ?あとコーヒー -- 名無しさん (2014-08-17 22 09 00) ダークソウルの原盤マラソンも髑髏騎士相手…骸骨に何かこだわりでもあるのかフロム。 -- 名無しさん (2017-01-09 11 45 48) 5周目で再マラソンする羽目になった時は泣いた -- 名無しさん (2017-09-10 19 56 15) PS5でもマラソンできる(させられる)のか・・・ -- 名無しさん (2020-10-02 21 20 11) リメイク版で武器コンプのトロフィーから解放された…かと思いきや、これとの交換で手に入る、新たに追加された指輪がトロフィーに必要。そして相変わらず黒骸骨以外からの入手手段は無し。一応ドロップ率自体は上がってるらしいけど。 …物欲センサー? 悪夢は巡り、そして終わらないものだろう! -- 名無しさん (2020-11-19 22 03 28) ↑それでもフロムにも情けはあったんやなって -- 名無しさん (2022-07-02 14 45 20) 探す者の要石から逆走して黒骸骨のファントムを倒すと、二回連続で純粋な刃石が出た。確定ドロップになったのかと興奮したけどそんなことは無かった。技量キャラでやってみたけど全く出ない。どころか塊も出ない。リメイクでも技量戦士とは悲劇なのか。 -- (2023-02-11 22 52 56) 二回連続で出たのは魔法キャラなんだよね。一応キラキラ交換に使えるけど。 -- 名無しさん (2023-02-11 22 53 56) リメイク版ではあるけど、にび石マラソンでアイテム発見力(運や探すものの大剣で上がる)とソウル傾向の影響を検証してる記事があった。それによると「両方とも効果はあるけどアイテム発見力の影響は小さいので、ソウル傾向を最黒にして、装備でアイテム発見力を強化するだけで良い」って具合だった -- 名無しさん (2023-08-24 01 24 41) ↑追記 装備で強化する分のアイテム発見力はの影響は「無いならそれでも良い」程度…という -- 名無しさん (2023-08-24 01 32 42) ↑ワームはにび石系のドロップ率が100%ではないから当然発見力の効果は乗るよ -- 名無しさん (2023-08-24 08 49 12) ↑ありがとう。書き忘れてた -- 名無しさん (2023-08-24 20 02 13) そういえばリメイク版のドロップテーブルの詳細ってどこかに出てたっけ? -- 名無しさん (2023-08-25 00 19 31) マラソンの傍ら「ソウルも稼げるしお得じゃね?」と思うようになってしまった。末期だな -- 名無しさん (2024-01-28 20 49 31) 名前 コメント