約 475,310 件
https://w.atwiki.jp/tsvip/pages/1515.html
次に目を覚ました時、時間は既に昼近くだった。 「……もうお昼か」 寝起きのぼんやりとした頭のまま一人呟く。 「結局、学校サボっちゃったなぁ……」 しばらく、寝起きの状態のままでぼんやりしていたが、携帯電話が振動している音に気づき、体勢を変え携帯電話を手に取る。 どうやら、今の振動はメールが来たことを知らせる振動だったらしい。 携帯電話を開きメールをチェックすると、北山から病気になったのか、大丈夫なのかといった内容のメールが届いていた。 他にも昨日のメンツから同じような内容のメールが届いていた。 その中には、もちろん長井からのメールもあった。 「……あぅ」 長井のメールを見ると、昨日の事を思い出してしまう。 昨日、僕……アイツに告白されたんだよな。 今日の午後六時に近所の公園……か。 午後六時まで約六時間。 「……よし」 メールの返信(昨日の連絡無しの謝罪も含め)を打ち、立ち上がる。 「んうぅ~っ!」 大きく伸びをし、自室から居間へ移動する。 居間には母さんがいた。 「あら、お目覚め?」 「ん、おはよ……」 「どっちかというと、おはようじゃなくて、おそようね」 「おそようって、なんか変だよ」 「まあ、いいじゃないの。お昼ご飯食べる?」 「うん、食べる」 「じゃ、まずはお風呂に入ってきなさい。沸かしてあるから」 母さんが風呂場に続く扉に指をさす。 「ん、わかった」 まだ頭に眠気がこびりついているので、それを落とすには丁度いい。 「タオルと着替えは用意しとくから、すぐ入りな」 「わかった、よろしくね」 母さんの言葉に甘え、手ぶらで脱衣所に入る。 「あ、そういえば昨日のままだっけ……」 服を脱ごうとし、浴衣である事に気がつく。 まいったな。浴衣は着せてもらってたから、上手く脱げるかどうか自信はない。 ま、やってみるか。 えっと、まずは帯をほどいて……くっ、おかしいな、ほどけない。 こっちをここに通せば……余計こんがらがったような気がする。 なら、これをここに…………あ、もう駄目だ。自力じゃほどけないわ、これ。 「なんか、妙に疲れた」 あの後、僕は一旦脱衣所から居間に戻り、母さんに浴衣を脱がしてもらった。 相変わらずの早脱がしだった。 「シャワー浴びるだけなのに、服脱ぐだけで親の手借りるなんて……」 しかも、脱衣所まで全裸のまま戻った。 母さんの他に人がいないから困りはしなかったが、傍から見たらアホすぎる絵ヅラだ。 「はあ……」 僕はシャワーを浴びながら、ため息をつく。 なんか、昨日からペースが狂い気味になっている気がする。 自分の体が女の子になっているのに慣れてないせいなのだろうか。 女の子に……そういえば、今の僕って体は女の子なんだよな。 ……昨日まで男だった身として、そしてまだ心まで女になりきれない身としては、自分の体とはいえ女の子のものであるこの体に興味がある。 ……いやいや、おかしいだろ。自分の体に欲情なんて。 ……いやいや、おかしくないさ。僕はまだ心は男なんだ。そして僕は女の子の体なんだ。年頃なら欲情するさ。 ……いやいや、おかしいだろ。 ……いやいや、おかしくないって。 僕の頭の中では、こんな具合で二つの考えが競いあっていた。 「落ち着け僕。落ち着け僕。落ち着け僕。落ち着け僕。落ち着け僕。落ち着け僕。落ち着け僕。落ち着け僕。落ち着け僕…………」 僕の心の中の助平心を静めようと、まるで自己暗示をかけるかのように何度も落ち着くように呟き続ける。 「落ち着け僕。落ち着け僕。落ち着け僕。落ち着け僕。落ち着け僕…………ふう」 そのせいあってか、なんとか助平心を抑える事ができた。 「……早く、頭と体洗っちゃおう」 落ち着いたけど、どこか虚しい気分になりながら頭を洗い始める。 「もう、随分長かったわね」 シャワーを浴びて風呂場から戻ってくると、母さんはやや不満そうな口調で出迎えてくれた。時計を見ると、風呂場に行ってから三十分以上経っていた。 確かにこれはちょっと時間がかかりすぎたかも。 「あ、う、うん」 でも、言えない。長引いた理由が体を洗う時にうっかり鏡で自分の体を見て軽くパニくって、その後も自分の体を意識しまくって上手く洗えなかったから、なんて言えるはずがない。 むしろ忘れたい。今すぐにでも記憶から消し去りたい。 「まあ、昨日変わったばかりだから仕方ないわよ」 母さんがにこやかな笑顔を浮かべながら言う。 いやさ、そう言われても僕自身にとってはそう簡単に割り切れる話じゃなくて……ん? 「あのさ、僕……今考えてた事口に出してた?」 「いいえ。ただ、考える事がわかるだけよ」 「サラっと読心術使わないでよ!」 「いやいや、そういう訳じゃないわよ。私も昔、同じような感じだったから」 「え? 同じような感じって……」 「私も元男なのよ」 「えええっ!?」 割と衝撃の新事実だった。 「あら、言ってなかったかしら?」 「は、初耳だよ!」 「そうだったかしら……まあ、いいわ。そんな事よりお昼ご飯にしましょ」 僕にとっては衝撃の真実でも、母さんにとってはお昼ご飯よりもどうでもいい事のようだ。 母さんがそれでいいなら、僕が口出しするような事でもないけどね。 「そういえば、お昼ご飯って何?」 「ん、これよ」 そう言って僕の目の前に出された物……それは、めんつゆの入ったお椀だった。 そして、テーブルの中央にはそうめんが、まるで山のようにうず高く積まさっている。 「たくさんあるから、どんどん食べなさい」 「か、母さん……ちょっと、いやだいぶ量多くない?」 僕、まだ起きてから一時間経ってないんだけど。 息子……じゃなくて、娘の胃袋を過信しすぎじゃない? 「大丈夫よ。私も食べるから」 「って言っても、二人だけでこれは……」 「私、これぐらいなら普通に食べれるわよ」 「え……ええ~?」 今日一日で僕の知らない母さんを知る事が出来たけど、なんでだろう……知らないままでいたかった。 ちなみに僕は七口くらいで終了。残りは本当に母さんが全部食べた。 現在時刻、午後五時四十分。 そろそろ約束の時間だ。 ちょっと早いけど、そろそろ行くか。 「ちょっと出かけてくる。晩御飯までには帰ってくるから」 「頑張ってらっしゃい」 「それじゃ行ってきます」 母さんはにやけた顔で僕を送り出した。 あの顔は出かける理由をわかっている顔だ。 人の気も知らず知らずに楽しんでるな。 ちなみに今、僕が着ている服はウチの高校の女子制服である。 母さん曰く 「出かけるなら、ついでに着心地を試してみなさい」 との事で、つい五分程前に半ば無理矢理着せられた。 これから、告白の返事をしに行く娘に言うとは思えない台詞だ。 「まったく……これだから、母さんは父さんに『デリカシーがない』なんて言われるんだよ」 スカートの頼りない感覚に不安を抱きながら、一人愚痴を言いつつ公園に向かう。 公園には十分で到着した。 「あと十分くらいあるかな」 腕時計を見、現在の時間を確認する。 アイツを待たせるのも悪い気がするので早めに来たが、アイツはまだいなかった。 「ま、すぐに来るだろ」 立ちっ放しなのも落ち着かないので、近くのベンチに座る。 思いがけず空き時間が出来た。 それをただボンヤリと過ごすのももったいないので、心の準備をすることにした。 もちろん、出かける少し前に家でも準備はしてきたが、やはりその場所に着くと心臓の鼓動は嫌が応にも早まる。 目を閉じ、胸に手を当て、一定のリズムを保った呼吸を行う。 そうする事で心臓の鼓動は次第に通常通りのリズムに戻っていき、心も少し落ち着く。 目を開き、一度大きく深呼吸をする。 ……よし、大丈夫。 再び腕時計に目を動かす。 そろそろ時間だ。 もう来る頃かな、と思い公園の入口の方に視線を移すと、ちょうど長井が到着したところだった。 長井は僕の姿を見るなり、慌てた様子を走り近づいてきた。 「すいません、待たせてしまいましたか?」 「ううん、ついさっき着いたばかり」 僕が来たばかりと言うと、長井はあからさまに安心したような表情になった。 まあ、十分も待ってないし来たばかりって事でいいよね。 「あの、それで、昨日の返事なんだけど……」 「!」 今回の本題・告白の話を切り出すと、長井の表情が引き締まった。 「僕は……」 「……はい」 大丈夫、僕は落ち着いている。 言うんだ、しっかりと返事するんだ。 「告白、嬉しかったです」 僕を見る長井の顔を見返し、ハキリと告げる。 「でも、ごめんなさい。今の僕は君をそういう対象として見れない」 ハッキリと告げた。 ハッキリと、断った。 これが僕の結論。 さっきのお風呂でも実感したが、いくら体は女の子でも心はまだ男。 だから、今の僕は例えどんな男に告白されようとも、相手は男である限り断るだろう。 僕の心が男である限り……。 一瞬の後に長井の顔が強張り、次に今にも泣き出しそうな笑顔に変わった。 「やっぱり駄目か……わかってた。俺とあなたじゃ釣り合わないって……わかってたんだ」 長井の顔が歪む。 こぼれる涙を押し止めようとしているのか。 「ち、違……そういう意味じゃなくて」 「いいんです。無理に否定しようとしなくても……俺なんて」 誰の目から見ても明らかな程、落ち込んだ長井。 そんな長井を見て、僕はどうしようもなくいたたまれなくなった。 自分が長井をあの状況に追いこんだにも等しいのだから、尚更だ。 僕はなんとかしなきゃいけないと思い、考え、全てを打ち明ける覚悟を決めた。 もう限界だ。 僕には、これ以上隠し通す事は出来ない。 「な、長井……僕は長井と付き合えないやむを得ない理由があるんだ」 「やむを得ない……理由?」 「僕の正体だよ」 「正体?」 「うん、正体」 「正体っていったい……」 混乱している様子の長井に、とっておきのヒントを出す事にした。 「七夕……昨日、一緒に花火大会行く予定だったのに約束守れなくてゴメン…………これでわかるかな?」 聞くまでもなかった。 彼の表情が全てを物語っていた。 「な、あっ、まさかっ……!」 僕を指さし、口をパクパクと開閉させている。 「うん、僕だよ、長井」 「ま、マジかよおおおぉぉ……!」 長井は膝の力が抜けたように崩れ落ち、地面に四つん這いとなった。 「えーとさ、そう言う訳だから付き合えな……」 「断る!」 長井は僕が言い終わる前に返事を返してきた。 力強い拒否の言葉であった。 「断るって……?」 「もちろん、お前が俺と付き合えないと言ったのを断ると言ったんだ」 告白をし、交際を断られたのを断るとはなんとも無茶苦茶な。 「お前はさっき言ったよな。『今の僕は君をそういう対象として見れない』って」 「う、うん」 「それって、つまり今のお前じゃなきゃチャンスはあるって事だよな」 「そ、それはそうだけど」 「それってさ、明日以降のお前だったら告白受けてくれるかもしれないって事になるだろ!」 「あ、明日はさすがに有り得ないけどね……」 「つまり、俺が言いたいのは『俺は諦めない』って事だ。じゃ、またな!」 「あ、ちょ……行っちゃった」 僕が呼び止める間もなく、長井は走り去って行ってしまった。 なんだか、言いたい事を言い逃げされた気分。 それにしても、諦めない……か。 明日から大変な事になりそうだ。 そんな風に思った僕であったが、考えとは裏腹に何故か顔に笑みが浮かんだ。 何故、笑みが顔に浮かんだのか。理由はわからなかった。 それから、数週間。 僕の心配は杞憂に終わったらしく、長井はあれから目立ったアプローチを仕掛けてくる事もなく、一学期の終業式の日を迎えた。 終業式もアッと言う間に終わり、放課後となった。 「さてと……」 鞄を持ち、玄関へ向かう。 早く帰ってノンビリしようっと。 「よう」 「あ、長井」 玄関で長井と鉢合わせた。 「どうしたの? 誰か待ってんの?」 僕が聞くと、長井は無言で制服のポケットから小さな紙切れを取り出し、僕に手渡してきた。 「これ……」 「これって、映画のチケット?」 「た、たまには二人で映画でも見に行かないかと思ってさ……も、もしOKなら明日の朝十時に駅前で……待ってるから。んじゃな!」 長井はたどたどしい早口で僕に告げると、逃げるかのように足早に去っていった。 「映画かあ……」 長井から渡されたチケットに再び視線を移す。 内容は話題となっているアクション物。 ここでアクション物を選ぶチョイスがアイツらしいというか……。 「なーに、一人でニヤニヤしてんの?」 「うひゃあぁ!? き、き、北山か。ビックリさせないでよ!」 後ろから声をかけてきたのは北山だった。 「あのねえ、私は普通に声をかけただけ……ん?」 「な、なにさ」 「何持ってんの?」 「こ、これは……」 「どれどれ、ちょーっと貸してみなさい……っと」 言うが早く、北山は僕の手からチケットを取り上げた。 「あっ!?」 「映画のチケットか。でもなんでこれ持って一人でニヤけて……いや待てよ」 北山が何か考えている隙にチケットを取り戻し、下駄箱から靴を出す。 「さては男だな」 僕は靴を履き変えながらも、北山の鋭さにドキッとした。 長井だから確かに男だけどさ。 「ちっ、違うよ!」 「隠すな、隠すな。ま、相手は聞かないでおいてあげるわ」 「だから違うんだってばー!」 「それでどう思ってんの?」 「ど、どうって?」 「決まってんでしょ、ソイツが好きなの?」 「そんな訳……」 「あ、顔が赤くなった……それが答えって訳ね」 「しっ、知らないっ! もう帰る!」 僕はこれ以上、北山に赤くなった顔を見られたくなかったので、全速力で走って逃げた。 「あっ、言っちゃった。やれやれ、ちょっとイジりすぎたかしら」 ちなみにこの後、北山から『さっきはイジりすぎたわ、ゴメン。デート頑張ってね~』というようなメールが届いた。 デ、デートとかじゃないし! てか、謝るなら最初からイジらないでよ、馬鹿ぁ! 【花火と浴衣・裏側3 おわり】
https://w.atwiki.jp/viprenraku/pages/428.html
シナリオ 7月25日(水曜日)・その2 不機嫌なお嬢様 真緒「んー! 良い朝だ!」 時計を見ると、時刻は十時前。 少し寝すぎたかもしれないが、たまには良いよな。 うん、早起きしなくても良いって幸せだ。 真緒「さ、朝ごはん食べにいくか!」 ドアを開けると八十記がいた。 偶然そこにいたというより、待っていた感じだけど…… 真緒「お? どうしたんだ?」 せえら「起きましたのね。叩き起こす手間が省けましたわ」 真緒「あ、起こしにきてくれたのか」 せえら「このワタクシの舎弟なら、ワタクシより先に起きるのが舎弟のあり方というものではありませんこと!」 真緒(な、なんか、機嫌悪いな……) 真緒「ま、まぁ、落ち着けって」 せえら「落ち着け? このワタクシに落ち着けと?」 真緒「いや、だから、そう怒るなよ八十記」 せえら「はぁ……ちょっと優しくしたらこれですわ」 真緒「な、なんだよ」 せえら「いいですこと? これからはワタクシのことを姉(あね)さんと呼びなさい。よろしいですわね?」 真緒「はぁ?」 せえら「それと、ワタクシへの言葉はすべて敬語で話すこと。よろしくて?」 真緒「ど、どうしたんだよいきなり」 せえら「敬語を使えと今言いましたわ」 真緒「………」 なんでこんなに機嫌が悪いんだろう。 何かやらかしたっけ? 考えてみても、思い当たる事がない。 せえら「まぁ、次からは敬語に姉さんを守れですわ」 真緒「ん……」 せえら「では失礼」 言いたい事だけ言って八十記が去っていく。 いったいなんだったのか分からない。 ま、でも単純に中二病をアピールしただけだろうと思う。 どうせ明日になったらいつもの八十記だ。 真緒「さて、ご飯食べに行くか」 Back ↑ Next
https://w.atwiki.jp/nicoten/pages/402.html
ハマーD はまーでぃー 【キャラクター】【アニメ・ゲーム等】 08-10-25作成 random_imgエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 ハマーDとは、アニメ「爆走兄弟レッツ&ゴー WGP」のキャラクター。 数々の迷言を中心とする印象的な活躍で、ニコニコ動画における人気キャラクターのひとりとなっている。 概要 日本代表チームの強力なライバルとして立ちふさがる、アメリカ代表チーム「アストロ・レンジャース」の一員。米国代表は偵察衛星を有するなど高度な情報収集力を有し、メンバーは全員が宇宙飛行士候補生で構成され判断力・状況適応力を養成する訓練としてレースに参加している。 なお、「レッツ&ゴー」はミニ四駆のアニメで、メンバーは全員が小学生。 ハマーDもその一員。小学生なのに身長175cm。そのデカい体と同じくらいデカい態度を有する。 しかし、リーダー曰わく情報があれば強いが情報に頼りすぎで、情報が無かったり突発的な事態には弱い。 日本代表とのレースでも突発的な事態にうろたえ、いくつかの迷言を残した。 リーダーの台詞「落ち着けハマーD!」は、ハマーDのうろたえる様を象徴。現在も動画の全編で弾幕となるなど、人気の高い台詞となっている。 …というか、弾幕で何も見えんwおまいらが落ち着けwww 関連項目 落ち着けハマーD! random_imgエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 動画 sm626547ハマーDがマリオカートをプレイしたようです 爆走兄弟レッツ&ゴー!! http //www.nicovideo.jp/watch/sm626547 sm959448爆走兄弟レッツ&ゴー!! すごいよ!!ハマーD http //www.nicovideo.jp/watch/sm959448 は行の単語一覧にもどる トップページにもどる - -
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/1436.html
21ページ目 ドォンッ! シマリス「あああああああノットヒューマンさんドアぶち破ったああああああ出てくるぞおおおおお」 味噌カツ「待て待て待て待て待て待て待て待て、落ち着け落ち着け」 管理人「お、お前がな」 コウイチ「に、逃げましょう!ノットヒューマンさんが何なのかわかりませんけど狂ってます!」 Lパッチ「あああああああ!ノットヒューマン部屋から出てきたあああああああ来るううううう!」 シマリス「ああああ!ノットヒューマンさんチェーンソー振り回してる動けるデブだ!こえええええ!」 管理人「逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ、どこに!?」 あかばね「自問自答してどうす…、ちょ、おま!ダクトから変なの出てきたああああああああ」 変なの「あぅぅぅぅぅ…」 変なの2「あぅぅぅぅぅ…」 変なの3「あぅぅぅぅぅ…」 ノットヒューマンさん「ムオオオオオオオ」 エレステ「カオス!ただひたすらカオス!」 次へ トップへ
https://w.atwiki.jp/kirby-friends/pages/39.html
にげだしたワドルディ あらすじ デデデ城の仕事に疲れを感じたワドルディは、そっと城を抜け出してしまい…。 メモ レギュラーのワドルディの愛称は「ワド吉」である。 ポピーブロスシニアのしゃべり方は妙に片言。 落ち着けと言っているのに自分たちは落ち着けないデデデとエスカルゴン。 事件の詳しい事情を全く知らないカービィ達(ずっと家でゲームをやっていたため)。 優しすぎるアドレーヌ。 最後には城に戻ったワド吉。 名、迷台詞 アカービィ「へっ、どんなもんだい! 俺にF-ZEROで勝とうなんて10000光年早いんだよ!」 キービィ「10000光年は時間…、じゃない 距離だ!!」(某ゲームの台詞パロディである) キービィ「スマブラで僕に勝とうなんて1000000年早いね!」 アカービィ「1000000年は…、時間だよな」 ミービィ「何がしたいの? こいつら」 初出演キャラ ポピーブロスシニア エスカルゴン ワドルディA
https://w.atwiki.jp/olgn/pages/252.html
《抹茶》 永続魔法 メインフェイズ1開始時にのみ発動できる。 互いのプレイヤーは手札から魔法・罠カードを発動できない。また魔法・罠カードはセットして次の自身のターンまで発動できない。 ――まあ待て、落ち着けって 抹茶 魔法カードになり、罠カードも1ターン待たされるようになった《魔封じの芳香》。 弱い? アロマでいい? まあ待て、落ち着けって。 何より注目したいのは魔法カードであることで、《ダーク・シムルグ》との併用による時は《王宮のお触れ》や《人造人間サイコ・ショッカー》との併用が可能になる点である。これにより、魔法と罠の両方を封じることが出来る。さらにこのカードは罠カードの発動も1ターンずらすことで、これらカードが手札にやってくるまでの時間稼ぎもできる。 別の視点から言うと相手の《王宮のお触れ》で無効にされない点でも《魔封じの芳香》とは一線を駕していると言えるだろう。 かるめる
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4221.html
京太郎「咲、何だよ。話って……」 咲「京ちゃん……」 京太郎「どうした、咲?」 咲「あのね……」 京太郎「おう」 咲「私……好きだよ?」 京太郎「……え?すき?」 京太郎(落ち着け、須賀京太郎。今、咲は、なんて言った?) 京太郎(すき?まさか、好きと言ったか?) 京太郎(いやいや、この彼女居ない暦=年齢の俺が幼馴染とはいえ、咲のような美少女から告白された?) 京太郎(やっほい!!じゃない!!いやいやいや落ち着け、落ち着け。まだ、慌てる時間じゃない) 京太郎(そもそも、俺と咲は幼馴染ということを忘れてはいけない) 京太郎(幼馴染、それは小さい頃から家族のように接してきた存在) 京太郎(つまりはそう!兄と妹のようだ!) 京太郎(咲は俺への接し方から考えてどう考えても兄のように思っているに違いないのだ!) 京太郎(つまり、好きは好きでもそれは家族としての「好き」) 京太郎(確かに俺は咲のことを一人の女の子として好きだ!!) 京太郎(大好きだぁあああああ!!) 京太郎(だからと言って、ここで「俺もずっと好きだった!!」なんて言えない) 京太郎(まず、そんな俺の本音が咲のようにスムーズに言葉が出てくるはずがない) 京太郎(言葉が詰り、それが疑いとなり、俺の!) 京太郎(咲への想いがバレてしまうのではないか!) 京太郎(駄目だ。それだけは駄目だ) 京太郎(そんなことになったら、俺と咲の関係が壊れてしまう) 京太郎(それだけは嫌だ。絶対に嫌だ。だから、俺は何年も咲への想いを隠しながら生きてきたのに!) 京太郎(なら、どうするの?須賀京太郎?咲との関係を壊さずに現状を維持する一番の方法は?) 京太郎(そう、それは………………逃げるさァ!!) 京太郎「えっと……ごめん、よく聞こえなかった!!」 咲「……」 <おまけ> 慕「私、おじさんに恋してるの」 耕介「……(フリーズ中)……(思考中)……!!(圧倒的閃き:逃げるさァ)」 耕介「……鯉?」慕「……」カン
https://w.atwiki.jp/orikyara3rd/pages/500.html
目が覚めたとき、私は人の手に包まれていた。どうやら夢を見ているらしい。明晰夢というやつだろうか?ぼんやりと霧がかかった頭で考える。人の手にすっぽりと入っている今、私は7~8cmくらいの小人になっているようだ。狭苦しい体育座り、視界は暗いが、少しだけ赤が透けて見える。ためしに触れたすぐそばの肉は温かく、耳をつければ鼓動が聞こえた。この手の主は生きているのだろう。 人肌というのはなかなかどうして、触れていると気持ちがいい。この眠気は耐え難い。せっかくの明晰夢を楽しむ間もなく、私は更に深く夢に沈んでいった。 ふいに襲った激痛に、再び目を覚ました。熱い、痛い、まるで火の中にでもいるかのような。頭が働かない。落ち着け。無理だ。痛い。やめて。頭を抱えて縮こまる。ごうごうと音がして、叫ぶ意識を遠くから眺めているような。熱い、熱い、苦しい、なんなんだ?疑問を感じると同時に急速に頭が醒めていった。熱い、確かに熱いがなぜか肩胛骨だけだ。おかしい。火事なら全身が痛み、思考の余裕なんてないはずだ。痛い。熱い。いや考えろ。汗が止まらない。痛い。痛いのは肩胛骨、他に痛みはない。暑くて喉が渇くが、私はサウナで寝るなんて馬鹿はしないし、サウナは好きじゃない、いやそうじゃなくて。それる思考を唇をかんで引き戻す。必死に周りに視線を向けるが、更に頭が掻き乱されただけだった。赤くて暗くて、壁がすぐそばにある。柔らかい。意味がわからない。なんだ?何が起こっている?落ち着け。落ち着け。見たことがある、気がする。最近、どこかで、確か、なんだったか。痛い、痛い、そうだ、夢だ。夢に見たことがある。これは手で、私は包まれていて、あれ、それならこれも夢で、でも痛い、熱い。耐えられない。痛みから逃げたい。壁は押しても、もぞりと動くだけだ。同時に背中を押された。なんだ?振り向こうとするが ※ここで投稿は終わっていました。
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/2518.html
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/18(日) 02 54 52.81 ID yBU/52od0 纏さんと相合傘? 「ん?」 『雪か』 「お、纏。今帰りか? 今日は随分ゆっくりなんだな」 『無意味に教室で駄弁っておるお主とは違って儂は忙しいのでな。帰りも遅くなるというもんじゃ』 「はいはい……っと、纏、傘は?」 『お主は相変わらずわかっとらんのう。初雪に傘さして歩くなど無粋というのんじゃ』 「素直に傘持ってきてないって言えよ」 『ぐっ……喧しい! 実際傘がないんじゃから仕方なかろう!』 「ほれ」 『む?』 「傘、さしてけよ」 『な!? そ、そんなことできるか恥ずかしい!』 「まあ確かにさっきああいった手前恥ずかしいってのはわかるけどさ」 『それ以前の問題じゃ! 大体相合傘など破廉恥なコトを』 「ん?」 『え?』 「……相合傘?」 『む、ぅ? では、ない……のか?』 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/18(日) 02 55 58.83 ID yBU/52od0 「いや、俺置き傘と折り畳み傘と二本あるから……」 『…………』 「…………」 『ぬ……』 「ぬ?」 『ぬわぁぁああああああ!!』 「うわっ!? お、落ち着け纏!?」 『落ち着いていられるか! 恥ずかしい! 恥ずかしい! 穴があったら入りたい!』 ジタバタ 「落ち着けって!」 ガシッ 『ぬぎぎぎぎぎ』 グググググ… 「こんの……纏っ!」 ギュッ 『ひゃぁっ……!』 「取り敢えず落ち着け、な?」 ギュゥ… 『ぬ……ぅ……』 「……落ち着いた?」 『も、もともと取り乱してなどおらんわ』 「はいはい。んで、傘いるのか、いらねーのか?」 『…………』 「纏?」 『お、お主が……』 「俺が?」 『お主がどうしてもと言うなら……同じ傘に入ってやらんでもないぞ?』 「いやだから」 『どうしてもと言うならじゃ! 入ってやらんでも無いと言うとる!』 「だから……いや……うん。どうしても、纏のコト、家まで送らせてくれないか?」 『しょっ、しょーがないのぉ。そこまで言われては、こ、この寒空の下傘もささずにいては、風邪を引いてしまうしのー(棒』 「んじゃあ、ほれ」 『ん。お邪魔するのじゃ』 「おうよ」 『うむっ♪』 ギュッ 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/18(日) 02 56 29.66 ID yBU/52od0 おわり 相合傘とかしたことない
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/505.html
年の瀬も押し迫り……なんて常套句が毎日のように浮かぶ12月末。 沙織が「京介氏の慰問会を開きませう」とか言って、控えめながらクリパの場を設けてくれたり、 (アイツの心遣いには頭が下がるぜ本当) 黒猫が「邪魔にならないといいけれど」と腕の通しやすい上着を拵えてくれたり、ゲー研の連中は、冬コミは申し訳程度しか参加できないと伝えたんだが、暖かい励ましで迎えてくれた。 (代わりとばかりに武勇伝をせがまれもした。ないから、そんなん) 麻奈実やあやせたんも「手伝える事があれば気兼ねなく言って(ください)」と宣う。 俺ってば思ったより愛されてんのかしら…と感慨も大きい。 そんなこんなで早30日。 親父もようやく休みに入ったかと思えば、年末年始の警ら体制がどうこうと助力を請われたようで、完全にリラックスする訳に行かない様子だ。 そんなこんなを配慮してか、お袋はさっさと正月休みに要ると思われる買い物をリストアップ、俺に渡して自分は夫婦水入らずと決め込んでいる。 車も無しに面倒な任務だが…まあ、たまにはいいだろう。 二人とももう今年中にすべきつとめは果たしたんだし。 かくして俺はカートを引き摺り出して玄関に立つ。 「桐乃、もうそろそろ出掛けるぞ?」 「いま行くからちょっと待ってってば~」 なんてやり取りを数回経て、小綺麗なジャケットを羽織った妹が下りてくる。 少し軽装な印象なんだが、昼間だし、あんなんでも足りるのかな。行ってきますの一声をかけ、買い出し行の始まりだ。 「なぁ桐乃」 「うん?」 「昨日にも言おうとしたんだけどな。お前、冬コミのほうはいいのか」 筋金入りのオタである妹にとって一大イベントなのは確かだし、それ以外に黒猫のサークルの件もある。 俺が参加を見合わせるのはともかく、今回桐乃には俺のぶんまで遺憾無く楽しんで来てもらうか……という想定はあっさりスカされた。 「別に問題ないって。店舗で委託販売するとこは抑えてあるし、何ヵ所かは沙織に頼んだし」 「そりゃ…あとでキチンと礼しとけよ?」 「もちろん。当たり前じゃん。 黒いのの方は、朝から付き合えないのはゴメンだけど、陣中見舞いに顔出すつもり」 なるほどね。ちゃんと話をつけてあるならいらん心配だったか。 おそらく現場主義に見える桐乃がこうして残ったのは俺を気遣ってなのだろう。 こうも気にかけられると何ともこそばゆい心境だよ全く。 関東でもことに千葉は暖かいほうだ。この時期なのに10℃以上になるくらいだもん。 ただ、今日はやや風が冷たい。首にかけたマフラーを気持ち内側に巻き直す。 「……結構使ってくれてんだね、それ」 チラッと視線を寄越して妹は言う。 去年麻奈実にもらったのは、それはそれで重宝していて。今年も早くに箪笥から出したところ、桐乃のやつが「こっちの柄のが合う」と渡してきたのが今巻いている物なのだった。 以来は交互に着回している。 「ああ。突然『兄貴に受け取ってほしいものがある』なんて言われた時は何かと身構えちまったけど桐乃にしては実用的だよな、これ。ありがとよ」 「桐乃にしては、が余計だっての」 クスリと笑う俺の妹様である。 コイツ、ここしばらくで随分態度が軟化したんじゃね? 理由はわからないが、喜ばしくもあり、反面どうも落ち着かない感じもある。 世にある普通の仲が良い兄妹という枠に収まるには、俺たちの間にはこう…しこりのようなものが残っていたはず、なんだが……? いつかの偽装デートの時のように、あるいはあのとき以上に自然に俺と妹は隣り合った距離を保ち、歓談しながら街路を行くのだった。 買出しと言っても、任されたのは嵩張らないものだけだ。 そごうの中だけで大抵の用は足りるっぽい。 ほかダイソーやパルコにも寄る予定だが、さして時間も食わないだろ。 入口前の椅子に、一足先に来ていた彼女がケータイと睨めっこしているのが見えた。 皆まで言うこたないよな。加奈子だ。 「よう、待たせたか」 遠めから声を投げかければ、ハッとこちらに向き直り、トテテ……と駆け寄ってくる。 何とも子犬ちっくなヤツである。 マネージャーやってた頃とは随分な態度の違いだ、そう思うと苦笑も浮かんだ。 「桐乃も来るなら言ってくれりゃよかったのによ。 てゆーかぁ、お前ら兄妹なのにソレは無くない」 ??? ソレとは? 今日はいつかみたいに手を繋いだり、まして腕を組んだりもしてない。 はて…と桐乃を見やると、小さい子がするように指先で俺の上着を摘まんでいた。 「いつの間に、ってか何やってんのお前?」 「い、いいじゃん別に、兄妹だって、これくらい」 心なしか照れた様子で裾から手を離す。 何でそんなと訊きたくはあったが、加奈子がからかうでもなくへぇ~と呆れてたので、いつもこうじゃないのよとフォローせざるを得なかった。 「それより加奈子、見ちまったぜ、お前なにまたタバコくわえてんだよ」 そう、待ってるあいだ手持ち無沙汰だったのか、それらしきモノを口にしてるのが伺えた。 あやせも俺も口を酸っぱくして止めるよう言ってたのにな。 火は着けてなかったから口寂しさを紛らわしてただけにせよ、体面ってもんがある。 「ちょっ、誤解すんな! あれはタバコじゃないって。これこれ」 ん……前に言ってた電子タバコか? 甘ったるくて嫌だと言ってたから、てっきり習慣に抗えず…と思い込んでしまった。 果たして加奈子が懐から取り出したのは、 「チョコシガレットだぁ!?」 「そそ。結構イケんだよコレが」 あまりの意外性に吹き出しかけた。 隣で成り行きを見ていた桐乃も呆然としている。そりゃそうだろう。 「大体さ。いくら今は外れたからって、あんたがマネージャーのころクドクド言ったろ。 アイドルするなら務めのうちだの、あと、ヤニの臭いが残ってたら好印象も台無しだの…」 確かに言った。たぶん一言一句違わなかった。一応頭に置いてたのね。 「京介があんまりしつけーから、やめてやった。見直したか」 へへんと無い胸を張る。 「あれ、兄貴、京介って……?」 そういえば、加奈子が俺を名前呼びしてるのは、桐乃には初耳だったか。 ほんのちょっと前まで糞マネ糞マネ言ってたんだから、急な違いに面食らうのも無理ない。 俺自身ですら初めはそうだったもの。 「こないだの件から妙に仲良いみたいとは思ってたけど……加奈子、どんな心境の変化?」 桐乃のやつが珍しい戸惑いの面持ちで問う。 「ん~、そもそもコイツが加奈子のマネージャー外れるって言い出すからさぁ」 本来ならあの日…俺は加奈子にそう伝えて、我侭娘と雑用係の関係は円満終了。 ひいては二人の繋がりも希薄になり……という流れが当然だったんだろうが。 今となっちゃそんなアッサリとした幕切れは全然現実味が無い。不思議なもんだ。 その辺りの経緯に軽く触れてから、 「マネージャーはもう止めになっちゃったんだし、じゃあ京介でいいっしょって」 「じゃあ、ってのがコイツらしいよな。いきなり呼捨てかよ? とツッコミ入れるか迷ったぜ」 まぁ、実のところ加奈子が俺を呼ぶ時は未だに「なあ」とか「おい」とかが多いんだけどさ。 うん、これと似たケースを既に身近で経験してたな。 「ふーん……うちの兄貴が加奈子のメガネにかなうなんて、思わなかったケド」 そ、その言い草はないんじゃないかマイシスター。 確かにあんな劇的なイベントが無ければ、加奈子が俺への接し方を改める事もなかったろう。 あの件を切っ掛けに、以前と比べて険の取れた加奈子は、そのちんまい容姿とも相まって、ときに可愛らしく見えるのだった。 恥ずかしいから本人には言ってやらないが。 「桐乃は辛口だねー。普段は冴えない男だけど、やるときゃやってくれんよ、お前の兄貴」 なぁ? と俺に振られても。 ニシシと歯を覗かせて笑う加奈子。頼むから、あまり過大評価はしてくれるな。 桐乃は一瞬こちらへ目を向け、かと思ったらすぐに逸らし「そんなこと……」とかゴニョゴニョ呟いた。 たぶん、助けられたって贔屓目が一時的に俺を頼りになる男に見せてるだけだの、そんな風に言いかけたのかと察するが。さすがに飲み込んでくれた。兄さん喜んでいいんかしら。 いつまでも入口でダベってちゃ埒があかない。 他の買い物客の邪魔にもなるしと、三人で連れ立って移動する。 適度に暖房の効いた店内では防寒具が余計になり、俺もマフラーを畳もうとしていると、 「なかなか洒落たマフラーだよな、それ。あんたのセンスにしてはさぁ」 加奈子が興味を示してきた。言葉ほどに皮肉は込めてないんだろうが、 「俺にしては、が一言余計だっつーの」 そりゃ、俺じゃなく桐乃が見繕ってくれたものだから、指摘は正しいんだが。 と、隣でその桐乃が吹き出した。 あぁ……そうだ。意識してなかったとはいえ、ついさっき同じやり取りをしてたっけ? ツボにはまったらしい妹様は放っといて、怪訝そうな顔の加奈子に説明をしてやる。 「そっか、桐乃が選んだなら納得。あんたならもっと凡骨なチョイスしそうだもんね~」 待て待て。最近やっと口の悪さがなりを潜めてきたと安堵してたら、それかい。 若干ヒクついてる俺を気にとめることなく、加奈子はマフラーを手に取りしげしげと観察する。 「ん~、柄はカッケーけど編み方は割りと荒いんじゃねーのコレ」 おぃ、褒めてんのか貶してんのかハッキリしないな。 ていうか編みがラフなのはそういう意匠なんじゃないか? 決してみすぼらしい印象は無いし、むしろハンドメイド感ただよう所が気に入ってるんだ。 そう言って返すと、 「めんご、別に貶すとかじゃなくて。これぐらいなら頑張ればアタシにも編めるかなぁ……って」 加奈子は言外に含みを持たせて俺を見やる。 それは、アレですか。感謝の気持ちを込めて俺に贈りたいという……いやぁ参るぜ。 二人して場を弁えずに固まりかけていると、横合いから桐乃が控えめに割って入る。 「あのさ、チャレンジ精神に燃えてるところ言いにくいんだけどね。 いまから編み始めると今シーズンは間に合わないんじゃないかなー、たぶん」 「そうでもなくない? 一月ぐらいかければどうにか形には出来そうじゃん」 「あたしもそう思ったんだけど。考えるのと実際やってみるのとじゃ大違いで」 そこまで喋って、桐乃はしまったという顔で口をつぐんだ。 えー……ちょっとした重大発言に出くわしちまったぞ。 「ブラコン」 しばし間を置いて口を開いた加奈子いわく。 「何だかんだ言って、そっちこそ仲良いよねー。 さっきのといい、よっぽど兄貴のこと離したくないんだ? 可愛い妹にこんだけ慕われて、あんたも悪い気はしないだろ。この果報者。うりうり~」 や、ちょ、やめれって。 まくし立てられた桐乃は、黒猫にからかわれた時のように反発するかと思いきや、否定の言葉のひとつもなくモジモジとしていた。 ……これなんてエロゲ? そんな様子を見て拍子抜けしたのか、加奈子も一歩引き、 「ちょっと前から何となく思ってた。やっぱ桐乃も京介のこと好きなんだぁ」 も? 今『も』って言ったのお前? 急展開に俺の脳が着いて行けずにいるうちに、 「こいつのことだからきっと妹のピンチを見かねて体当たりでどうにかして…ってとこでしょ。 聞かなくても大体想像つくわ。そういう男だよ、こいつってば。 それがただ善意や責任感からやってるってのがタチ悪ぃし。 そんなされたらさ、他意は無くてもさ、ときめいちゃうじゃんね?」 連帯感か共感かを滲ませて、加奈子は桐乃の手を取った。 聞き間違えでなければ、三角カンケイ的なものが俺たちの間には成立している?? のか? 「何すっとぼけた面してんのよ。二枚目半が台無しだぜー」 「……半とか、ひでぇな。好いた相手にそゆこと言うか?」 「言うね。ほれほれ、買い物済まさないとだろ」 まるでいつも通りのように、空いたもう片方の手で俺を引っ張りながら加奈子は快活に笑った。 すっかり後延ばしになっちまった、当初の頼まれごとである買い出しをこなしていく。 加奈子と桐乃は普段の調子で雑談に興じていて、やれ某が可愛いだの面白いだのといったやり取りに花を咲かせる。 年も性別も違う俺は正直ついていけず、若干茅の外感をおぼえたりしつつ…… 休みに入ってからこっち、やっと心置きなく友達と盛り上がれている二人を微笑ましく見守った。 一通りの買い物を済ませた頃には昼を回っていて、いい時間なんで飯を食っていく事にする。 「それにしてもお前ら、店冷やかすのもいいけどさ。 いちおう一緒に買い出しするって建前なんだから、ちっとは手伝わんかね?」 オーダーを伝えて席に腰を落ち着けたところで、少しばかり釘を刺しておく。 別に話に加われなくて寂しかったとかじゃあない、勘違いしないでくれ。 「えー。だって兄貴だけでもテキパキこなしてたでしょ。買うものだって多くはないんだし。ねー?」 「ねー」 ねー、じゃないよ。こいつらときたら…… 「そんな露骨にガッカリすんなって。荷物運びは交代でもってやるから。 桐乃も、そんなんでいいよな?」 「あたしは最初からそのつもりで来てるし」 とまぁ、何とも頼もしいお言葉をいただいた。 へーへー、お嬢様がたにおかれましては寛大なるお気遣い有り難く…… 「でもよ加奈子、お前んちの方はいいのか。買い物とか大掃除とか」 「いいのいいの。ウチはあんたらの家ほど気合い入れて新年迎えるでもないし。 そういうのは姉貴がどうにかしてくれるから。全面的に任せてきた」 そうなんか。見も知らぬ来栖姉に、労いの一言も送りたい気がした。 「そういう訳だからさぁ、あんたの家に行ったらこのまま何か手伝ってってやるよ」 邪魔でなければだけど? と付け足して加奈子は申し出た。 我が家もあらかた片付いていることだし、普通に桐乃のとこに遊びに来るノリで構わないんだが。 昼飯を食らって一息ついてから、大通りへ出て我が家への帰途を辿る。 俺たちのような買い出しを終えた人間を目当てにしてか、通りにはタクシーが長蛇の列を作っていた。 「ぷは~、食った食ったぁ~」 いっそ清々しいくらい開けっ広げに、加奈子が爪楊枝で食べ滓をつつきながら言う。 「お前ね……言っちゃ悪いが豪快すぎだって。食い方といい、それといい……」 「あ、あたしも同感かな……いかにも加奈子らしいんだけど、ちょっと……親父入ってると思う」 あれだけ旺盛な食欲を見せておきながら、それが体型に反映されてないのは驚嘆に値するってのもある。 珍しく兄妹一致した意見を受けて、さしものちんちくりんも多少たじろぎ、 「いーじゃんかこれぐらい、見逃せよー。 こう見えて仕事関係じゃどうこう言われないように自重してんだ」 要するにその反動でプライベートでは、特に飯時に完全に地が出てしまうらしい。 そういうことなら、直すべきと強くは言えないものの。 初見の奴には外見とのギャップが大きすぎて、損しちまうんじゃなかろうか。 そう指摘してやったところ、 「ばっか、アタシだってそこまで迂闊じゃねーっての。 よそさまの目があるとこなら、ちゃんと年相応の大人しく振る舞いも出来る……わよ」 言葉尻が不自然に浮いちゃってんじゃん!? 心配だこいつ…… 俺は既にマネージャーならぬ身ながら、一抹どころでない不安を禁じ得ないんだぜ。 常人離れした集中力を持つ加奈子のことだ、体裁を繕うくらいわけないって自負があるのかもだが、取り繕う以前に、そのがさつな面を少しは改めていこうな? と、前々から妹に向けていたのと同じ感覚が胸に去来するのだった。 家へ帰る途中で加奈子がケーキ屋に寄りたいと切り出して、いまは桐乃とやいのやいのとブツを選んでいる。 この上ケーキまで食うとは……女子の言う「甘いものは別腹」の恐ろしさの片鱗を味わったぜ。 まぁ、あいつら二人とも、片や生活習慣、片や体質で、脂肪が付きにくいみたいだけどよ。 加奈子はもうちょい脂肪もつけたほうが良いと思われる。 いや、ほら、寒そうじゃん。あの体型だと。他意は無い…… 帰宅。 やけに長い時間が経った気がしたが、実際にはまだ三時ぐらいだった。 荷物を手分けして運び入れて行くと、お袋がキッチンに立っている。 夕飯の支度を始めるには早いし、コーヒーでも淹れてるのだろう。 「「ただいま」」「お邪魔します」 「お帰んなさい。あら加奈子ちゃん、今日も来てくれたのね~」 お袋がにこやかに応対する。 この数日の訪問で以前にも増して加奈子への心証は良くなったと見える。 実際そこまでしなくても……ってほど連日見舞いに通って来てたし、俺たちと違って親に対しては最低限の礼儀は保って接してもいたし。 「寒かったでしょ、ご苦労さま。ちょうどコーヒーにするところだから、こっち来なさいな」 お誘いに応えて、三人とも上着を脱いでリビングへ。 親父がまた無愛想に「ゆっくりしていきなさい」と声をかける。 その厳つさは娘と同じ中学生にゃ怖かろうよ……と思うも、肝の太い加奈子は動じてないようだ。あぁ、初対面でもないしな。 「お忙しい中、今日もお邪魔します。おじさま、おばさま」 加奈子は居住まいを正して挨拶する。 こういう姿勢を、見てくれだけじゃなく、明らかに気持ちを込めて出来るのがコイツのすげぇところだ。 この親父をして「齢15にしてよく出来た娘さんだ。桐乃は良い友を持った」と言わしめていた。 無論桐乃も同感で「意外だけど、ああいうところちゃんとしてんだよね……あの子」と。 買ってきたケーキは年末の挨拶に、ということらしい。 ご迷惑をかけて勝手ですけど今後も変わらないお付き合いをお願いします云々。 定型とすらとれる文言ではあったが、台詞臭さを感じさせない語りで加奈子は締めくくった。 「うへ~……緊張したわぁ…」 茶会を終え、二階の部屋に上がるなり、ヘナヘナと脱力する加奈子。 いや大したもんだったから気を張ってたのは当然なんだろうな。 もっと楽にしてくれて構わないと親は言ってた。 全くだ。例の件で責任を感じて、ってのが拭えないのは仕方無いにしろ、もうそろそろ……そういった面は抜きで、俺ら兄妹共通の友達として家に上がって欲しい。 前のように「オバサンお邪魔しまーす」「んだよ桐乃、兄貴はまた冴えねーツラしてんな」ぐらいでいい。 やや大袈裟だが、そのほうが望ましいのは本音なんだ。 うまい具合に言葉を選べたかイマイチ自信のないまま、俺の思いを伝えようと試みる。 「言いたい事は解ってっけど、ついこんなんなっちまうのは責任だけが理由じゃないってゆーか……」 あれだけ凛とした姿を示したのとは一変、加奈子の様子はしどろもどろだ。 「わからないな、そういう自然な付き合いに戻ったら親父もお袋も喜びこそすれだ。俺だってさ」 「察しろよ、バカ……お前ホントに気が付かねーヤツな……」 「無理無理、兄貴にそんなデリカシー期待するだけムダなんだから」 呆れ果てたと言わんばかりのふいんきを漂わせ、見計らったようなタイミングで妹様がやって来た。 なんだ、その言い様だと加奈子が今みたいなかしこまった対応を続けちまう理由がわかるのか? 「悪いがニブチンな俺にも納得いくように説明してくんないか。頼むぜ」 「兄貴が思ってるように申し訳なさ一杯で徹底的に丁寧な対応してるんじゃなくてさ。 加奈子はさ、兄貴のこと好きなわけじゃん? あたしがこんなん説明する義理は無いけど。 よーするにこの子ってば……お父さんお母さんに、ふつつか者ですが」 「あー! あー!! やめぇ――――!!!!!」 そ……そういう含みだったの? 桐乃はヤレヤレとジェスチャーし、加奈子は突っ伏すような格好で固まっちまった。 俺が今更ながら自分の不明を恥じ入っていると、 「話は聞かせてもらったわ!」 意気揚々と、お袋が満面の笑みを湛えて部屋の扉を開いた。 終