約 574 件
https://w.atwiki.jp/nrks/pages/86.html
〝蛇に噛まれたものがどんな苦しみをうけねばならないかは 自ら蛇に噛まれた事のある者にしか分からない〟 『〝キュルケゴール〟』 ―――≪人物≫ 黒き災厄≪シュバルツ・カラミティ≫の分隊、≪夜獣の爪/ナイト・クロウ≫の隊長 無能力者であるが、その卓越した身体能力と、独自の技術で編み出した体術、鋭い戦術眼を買われてスカウトされた 傭兵であるため、ヨハネとの付き合いはそう長くはないが、忠誠と信頼はしている模様 ヨハネを〝若様〟と呼び、隊の汚れ役としての責務を全うする スカウト前より、暗殺部隊に所属していたため、殺人に全くの抵抗もなく、淡々と冷酷に任務を全うする 〝蛇骨/ジャコツ〟の呼び名で呼ばれ、分隊員達にも信頼されており、本隊の隊長とも良い関係を形成している 奇人変人が多いカノッサ機関に所属してから戸惑いが多くなったが、どんな上司にも丁寧に接する 一方で敵と判断したモノには容赦はなく、たまにじわじわと嬲る様に殺害する事がある ―――≪容姿≫ 【幾何学的な模様が描かれたパーカー型の漆黒のスニーキングスーツで身体を覆っており】 【その上から様々な道具がぶら下がる漆黒のサバイバルベストを装着し】 【同じく幾何学模様が刻まれた闇のような漆黒のいコンバットボトムを履いて】 【肘、膝、手の甲を、ガンメタルカラーのプロテクターで保護しており】 【顔には6つの赤い暗視レンズの複眼を付けた漆黒のマスクをすっぽりと被っている】 【両腕は蛇のように細長く、身長も178cm程の、細身の長身の男】 ―――≪武装・技術≫ 『〝蛇流拳〟』 両腕、両脚を蛇のように変則的に動かし、軌道を読ませない不規則攻撃を可能にする体術 持ち前の長い手足を使っての攻撃は、リーチ、威力ともに申し分なく、素早い不規則連打を相手に叩きこむ また、鞭のように四肢をしねらせて薙ぎ払ったりすることも可能であり、非常に応用が利く その一方で、防御面においては通常より少し低めであると言えよう ≪〝パラ・オーディナンス P14-45〟≫ 全長.216mm 重量1.1kg 口径45ACP 装弾数10+1 スライドはステンレスorカーボンスチール製、フレームはアルミ合金製で基本構造はコルト1911と同じながら、 シングルアクション並に軽いトリガープルを可能にした、ダブルアクションのLDA(Light Double-Action) モデルもあり、非常に優れた精度と信頼性をもっているゆえ、射撃競技にも広く使用されている。 ダブルカラム仕様ゆえ、通常の1911系よりも幅広のフレーム、グリップを持つが、グリップ形状が優れている ため、シングルカラムとほぼ同等のハンドリングを実現している。 ≪ズぺツナズ・ナイフ≫ 見た目は円筒形をしており、グリップとシース(鞘)に分けられる。シースは金属製で、装着したままでも警棒のように使用できる。グリップ内部に 30cm ほどの強力なスプリングを備えており、鍔の位置に配置されたレバーを押すことで刀身を前方に射出することができる(ただし、射出後の刀身の再装填は、強力なスプリングを縮めなければならないため困難を極める)。有効射程は 10m 程で、周囲に気付かれぬよう離れた標的を倒したり、近接戦闘時の奇襲として有効な武器と考えられている。 この他にも通常のナイフを2本所持している ≪各手榴弾≫ 破片手榴弾、焼夷弾、スタングレネード各一つずつ所持 ≪〝隠遁迷彩 ファントム〟≫ 全身に着込んでいるカメレオン型光学迷彩、周囲の背景に合わせて模様を変化させる レーダーに対しても有効で、完全なスニーキングミッションを可能にするが、その分高い演算技術が必要となる さらに、ステルス性を追求したため、防御力は裸同然であり、元々細身のジグには致命的 姿は見えないが、気配、音は消えないので、〝六感〟などが発達している能力者や 探知魔術を使う魔術師相手だと、効き目が薄い事もある、しかしそれでも強力な武装と言えるだろう
https://w.atwiki.jp/oreqsw/pages/2430.html
黒江との模擬戦を終えた俺は談話室に入るなり、窓辺に設置されたソファに身を投げた。 靴を脱ぎ捨て仰向けに寝転がる少年の表情は全身から発せられる苦痛によって歪んでいた。 とりわけ激しい痛みを生むのが両脚。衝撃波を用いた“縮地もどき”の使用は両の脚に大きな負荷がかかる。 戦闘脚を履く部位だけあって日頃から念入りに鍛え続けているものの、成長段階にある筋肉にとって瞬間的な高速移動は大きな負担でしかない。 武子に約束した手前、過度の修練が積めなくなった以上は今後“縮地もどき“の使用は控えるべきだろう。 それにしても、 俺「(揺れてた、な)」 先ほど繰り広げていた激戦の光景を思い出しながら、胸裏で独りごちる。 自身が握る木刀を弾き飛ばそうと何度も切り掛かる黒江。 さらしに包まれているであろう発育の良い彼女の乳房は制服の上からでも判るほどに、激しい挙動に合わせて揺れたわんでいた。 尤も打ち合いを続けている最中は視界のなかで感じ取っているだけであり、実際に凝視していたわけではない。 激戦による高揚が収まり、幾分か精神が落ち着いた今だからこそ、こうして思い返すことが出来るのである。 引き締まったウェストといい、首筋といい。最近の彼女はどうも艶っぽく映ってしまう。 ――もう少し……このままが、いい…… 脳裏に蘇った黒江の声音に思わずむせてしまった。 常に自信と明るさに満ちていた声が嘘のようにしおらしくなった少女の懇願は俺の情欲を掻き立てるには充分過ぎるほどの艶を秘めていた。 普段の快活な振る舞いを目にしてきただけに、その格差が余計に黒江を女として意識してしまう。 「……ちょっといいかしら?」 煩悩を振り払うかのように瞼を閉じた矢先のこと。頭上から降り注ぐ聞き慣れた声。 自覚している以上に疲労が溜まっているのか、いつになく重い瞼を開く。 視界を独占したのは力なく横たわる自分をソファの背もたれから身を乗り出して見下ろす圭子の容貌だった。 疲弊しているとはいえ寝転がったままの体勢では礼に欠くと判断し、上半身を起こす。 圭子「……疲れてる?」 空いた隣に腰掛けながら尋ねてくる圭子に無言で頷き返す。 癖のある髪から漂う甘い香りが鼻腔をくすぐり、俺は気まずげに視線を逸らした。 俺「さっきまで綾香と手合わせしていてさ」 圭子「そういうことね」 納得がいったような表情で頷く。 勝敗はともかく、激戦であったことが疲弊しきった俺の様子から容易に想像できた。 寒さが厳しい季節であるにも拘らず彼の額にうっすらと浮かび上がる汗がその証拠だ。 圭子「(タイミング悪かったかしら……)」 隣に座る俺に気付かれないよう脇に隠した小箱に視線を落とす。 武子に居場所を尋ねたとき、既に黒江が向かったと聞いた圭子は可能な限り彼女の邪魔をしないよう渡す機会を見計らうことにした。 渡すときは二人きりのときに渡したいし、それは黒江もきっと同じはず。 その後独りで談話室へと入っていく彼の背中を捉え、慌てて後を追いかけたまでは良かったが、こうまで疲れ切った様子を見せ付けられると渡そうとしていた決心が鈍ってしまう。 本音を言えばせっかく丹精込めて作ったのだから出来ることなら、食べて欲しい。 けれども疲れたときに押し付けてしまうのも気が引ける。自然と影が差し込む圭子の面差し。 俺「……どうした?」 圭子「えっ!? あ、いや……その……」 普段ならばここで笑みの一つを浮かべて首を振りながら誤魔化すのだろうが、今回は状況が違う。 早く渡さなければチョコレートが溶けてしまうというのに肝心の一歩を踏み出せずにいる自分を恨めしく思う。 どうしてこの子の前だとこうもぎこちなくなってしまうのだろう。 戦場に出ているときのように瞬時に判断を下すことが出来れば、こんなに迷うことなどないに。 そういう意味において、目の前の少年は怪異以上に手強い存在といえた。 圭子「その、ね? 疲れたときに渡すのもなんだけど、作ってみたの。受け取ってくれるかしら?」 俺「圭子もくれるのか?」 返された言葉が胸に突き刺さる。 既に武子、黒江の二人から受け取っているのは圭子とて分かってはいた。 分かってはいたが今更ながら三番手という貧乏くじを引いてしまったことに後悔の念を抱いてしまう。 本当は一番に自分のチョコレートを食べて欲しかった。他の誰よりも先に彼の美味しいという言葉を聞きたかった。 こんなことになるなら、もっと早くに手渡せばよかったと零しつつ脇に隠しておいた箱を差し出す。 急ごしらえだったため箱も包装紙も古びたものだが、それでも中身だけは自信を持って手渡せる代物だと自負している。 だって、一生懸命想いを込めて作ったのだから。 圭子「貴方さえよければ」 俺「ありがとう。身体動かしてお腹空いてたところなんだよ」 圭子「ふふっ。なら残さず食べてちょうだいね?」 笑みを伴って返された言葉に圭子は口元を綻ばせた。 受け取った箱を眺め、丁寧に包装紙を剥がしていく俺の姿に。 あたかも小さな子どものような表情を浮かべる彼を前に、改めて彼が年下の少年であることを実感する。 よほど空腹だったのか夢中でチョコレートに齧りつく姿がいつになく可愛らしい。 圭子「(可愛いは禁句だったわね)」 俺「……んぐ? どうした?」 圭子「なんでもないわ。どう? 美味しい?」 俺「うん。甘くて美味しいぞ」 圭子「そう……ふふっ。よかったわ。そう言ってもらえると作った甲斐があるわね」 チョコレートを咥えながらこくこくと頷く年下の少年の姿に笑みを零す。 やはり心を込めて作った料理が喜ばれるのは嬉しい。 自分が食べているわけではないというのに、こうも満ち足りた気分にさせてくれるのだから。 また来年も作ろう。来年こそは自分のチョコレートを真っ先に食べてもらおう。そして絶対に、誰よりも先に彼の美味しいという言葉を聞いてみせる。 柔らかな感情を胸のなかで膨らませているとチョコレートで汚れた俺の口周りが目に入った。少し視線を落とせば同じように汚れた指も。 圭子「やっぱり……少し溶けていたみたいね。口周りがチョコで汚れてるわ」 俺「えっ。あ、本当だ」 圭子「拭いてあげるからじっとしてなさい」 そう言って身を寄せながらポケットの中身に手を入れるもハンカチやちり紙といったものは見当たらない。 俺「えっ!? いいよ! これくらい自分でできるよ!」 圭子「だーめ」 慌てふためく少年の口周りに指を伸ばす。その白魚のような指を。 俺「け、圭子っ!?」 圭子「ほらほら。動いちゃ駄目よ?」 顔を赤く染め、目を白黒させる俺の反応を楽しみながら丁寧に彼の口周りを拭っていく。 指を動かすたびに身体を強張らせる光景に思わず口元を緩めてしまった。 彼に寄りかかり、甘えてみるのも良いが。こうしてたまには年上らしく振舞って翻弄するのも悪くない。 どれ、ここは試しにもう一押ししてみるかと意地の悪い笑みを口元に浮かべるなりチョコを拭い取った指を咥え込む。 そしてそのまま目を丸くする彼に見せつけるかのように付着したチョコを舐めしゃぶり始めた。 口内で混ざり合う唾液の音が唇の隙間から漏れ出し、二人だけの談話室に木霊する。 直後、一気に顔を赤らめる俺。年相応の反応に気を良くしたのか指を咥えたまま浮かべる笑みを深める圭子。 予想以上の効果を秘めていたようだが、少し卑猥すぎたか。変に勘違いされない内に切り上げるとしよう。 俺「な、ななななな!! なにやってんだよぉ!?」 圭子「んちゅ……ぷぁ。せっかく作ったんだし舐めないと勿体ないでしょう? うん。甘くて美味しいわね」 俺「だけど――はぁぁ」 後に続く言葉は深い溜息に変わった。澄んだ黒瞳に浮かぶのは諦観の光だった。 圭子「ふふふっ。ごめんなさいね」 鈴を転がしたような笑い声。 からかわれているにも拘わらず何故だか俺は、不快感といったものを抱くことはなかった。それどころかこの一時を。 彼女と過ごすこの瞬間を愛おしく感じていた。 俺「もういい……今度からはちゃんと自分で出来る。というか……もうやめてくれ。心臓に悪いよ」 少年はこれ以上の言及を止めた。どれだけ反論してもきっと上手く丸め込まれると察したから。 口周りに残るむず痒さを振り払おうと乱暴にチョコを齧る。 満面の笑みを浮かべる圭子の視線を浴びながら味わうそれは、胃がもたれるほどに甘く感じられた。 頬を紅潮させる圭子はそっと視線を逸らす。澄んだ眼差しの先には自身の肩に寄りかかり、静かに寝息を立てる少年の姿が。 鍛え上げられたその身体は静かに上下し、口元から零れ落ちる寝息が首筋をくすぐり続け、その都度圭子は滓かに身を捩じらせる。 圭子「疲れちゃったのかしら……」 思えば談話室で会ったときも彼はソファに横になっていた。黒江との手合わせが相当堪えたのだろう。 そのようなときに声をかけてしまったことへの罪悪感が静かに沸き起こる。 何か自分にしてあげられることはないかと、可愛らしく首を傾げる圭子。名案が思い浮かんだのか、僅かに身体を強張らせて周囲に目を向ける。 広々とした談話室。自分と寝入る彼以外の人間は誰もいない。 圭子「誰もいないわね……よしっ」 寝息を立てる俺の両肩に手を添え、起こさないようゆっくりと横たわらせる。 自分の膝を枕代わりにして。 圭子「かわいい……」 顕となった少年の無防備な寝顔。 その身に強大な固有魔法を有している者とは思えないほどの安らかな表情。 自然と圭子の口元に笑みが漂いはじめる。 圭子「えいえい」 人差し指をぴんと立てて寝入る少年の頬を突っつく。 指の腹に伝わる、ぷにぷにとした触感。 唇に漂わせた笑みが深まっていくのを感じながら圭子は残りの四指を立てるなり、引き締まった頬にあてがった。 先ほどまで外に出ていただけあって幾分か冷える少年の頬を温めるように、包み込むように撫でていく。 何故だろう。こうして寝息を立てる彼に膝を貸し、頬を撫でているだけで胸のなかが満ち足りてしまうのは。 年上らしい振る舞いが出来ることによる優越感? それとも………… 俺「ん……?」 頬の刺激を受け、身体を強張らせた俺が徐に瞼を開ける。 澄んだ黒い瞳には弱々しい光が漂っていた。 少年の寝惚け眼に圭子は笑い声を零しながら片方の手で彼の黒髪を撫で付ける。 圭子「ごめんなさい。起こした?」 俺「なんで……おれ、膝枕されて……」 圭子「覚えてないの? 寝ちゃったのよ?」 言われて俺は記憶を探る。 受け取ったチョコレートを食べて、口元を拭われ、食べ終えたところまでは覚えているがそれ以降の記憶が無い。 どうやら彼女が言うように寝入ってしまったようだ。 俺「……そりゃ悪いことをしたな。いま、起きるよ……」 圭子「駄目よ。疲れているなら休みなさい」 重たげに身体を起こす俺の胸元に手を添え、寝かしつける。 彼に休んで欲しいという気持ちと、彼と過ごす穏やかな一時を少しでも長く享受したいという想いを胸裏に宿しながら。 俺「いいよ……圭子だって、疲れるだろ?」 圭子「私は……いい、わよ? 貴方なら……」 頬を覆う熱を感じながら、か細い声で返す。少し大胆過ぎたかと思いながら。 俺「…………じゃあ、頼む」 圭子「……はぁ」 勇気を出して付け加えた肝心の部分は睡魔によって受け流されてしまったようだ。 悔しさに歯噛みしつつ片手を俺の頬に、もう片方の手を彼の胸元に添えるなり一定のテンポで優しく叩く。 あたかも寝付けない弟を寝かしつける姉のような姿。 事実、彼女の口元に漂う微笑は母性に満ち溢れていた。 圭子「どう? 気持ち、いいかしら?」 俺「…………うん」 圭子「このまま耳掃除でもしちゃう?」 俺「あー……うん。いや、だめだ」 それまで眠りの世界に沈みつつあった俺が思い出したように首を横に振る。 圭子「あら、どうして?」 俺「圭子のは……気持ちよすぎるから駄目だ」 圭子「そう。それは残念」 くすくすと鈴を転がしたような笑い声が談話室に響く。 俺「別に良いだろ。こうして落ち着いているんだし…………ほら」 圭子「あ……」 手が頬に伸ばされる。途端に、圭子の口から小さな声が零れ落ちた。 頬を覆う少年の手のひらの感触。 大きくて、堅くて。触れていて安らぎを与えてくれる、その感触に圭子の口元に漂う笑みが深くなっていく。 圭子「えぇ。本当に落ち着くわね」 茜色に染まり始めた陽光が彼女の笑顔を照らし出す。 一日の終わりが、近い。 ――― ―― ― 夜の静寂に佇む俺の自室。窓際に設置されたベッドに腰を下ろし、穴拭智子は両手に持つ箱を見下ろしていた。 青白い月明かりに照らされる箱。 彼の好みに合わせた緑色の包装紙に包んだそれを見下ろす少女の唇から、深い溜息が零れ落ちる。 チョコレートを渡そうと彼の姿を探し回っている内に武子たちは渡し終え、智子が渡す番は最後となった。 トリや真打ちと聞こえは良いかもしれないが、全員とも同じ材料でチョコレートを作っている。 つまり彼は今日、形こそ違えど既に同じ味のチョコレートを三回も口にしているのだ。 果たして四度目も喜んでもらえるかというと、自信がない。 それどころか、 智子「(最近、俺との距離が遠い気がする……)」 胸の裡でぽつりと呟くなり箱を胸元に抱き寄せてベッドの上に横たわる。 去年の温泉旅行と誕生日で少しでも距離を縮めることが出来たかと思ったが、結局はまた旅行前の関係に戻りつつある。 積極的に攻めていく武子たちとは違い、状況に流され易い自分はどうしても後手に回ってしまう。 そんな流れを変えようとチョコレート作りを提案したまでは良かったが、やはり彼女らに先を越されてしまった。 部隊のなかで誰よりも彼を恋い慕っているのは他ならぬ自分だというのに…… 悔しさと切なさに胸が張り裂けそうになるのを堪えようと、シーツのなかで身体を丸める。 月明かりに照らされた純白の布の上に広がる智子の黒髪が幾何学的な模様を描いた。 智子「あの人の匂い……良い匂い」 シーツから漂う汗の香りに思わず口元を綻ばす。まるで彼に抱きしめられているかのような錯覚が智子の全身を包み込んだ。 陸軍に入隊する前は、それこそ毎日のように抱きついていた日々がいつになく懐かしく感じる。 いっそ今日はここで寝てしまおうか。そうすれば彼もあの時のように自分を抱きしめてくれるはず。 智子「こうすれば……私のも匂いもつくかしら?」 子供のころ、抱きついたときは決まって彼の胸板にしていたように、顔をシーツに擦りつける。 すりすり、すりすり。 また昔のように自分だけを見て欲しいという想いと、妹ではなく一人の女として見て欲しいという願望が混ざり合う。 その二つが矛盾していることは智子自身も理解していた。 昔のように自分を見て欲しいということは異性ではなく家族として意識されることであり、一人の女として見つめて欲しいということは特別視されなくなるということ。 コン平『お嬢様?』 智子「コン平?」 不意に声が響く。それは周囲から発せられたものではなく、彼女の頭に直接語りかけるものだった。 智子の使い魔こと狐のコン平の声である。 使い魔のなかでも人間の言葉を解する稀少な存在である彼の言葉には不安が混ざりこんでいた。 コン平『お嬢様。どうされましたか……? また、若様のことですか?』 智子「……えぇ、そうよ」 若様――という言葉に頬を赤らめながら頷いた。コン平は決まって彼のことを若様と呼んでいる。 最初は坊ちゃんと呼んでいたのだが本人の強い要望と油揚げ三枚で今の呼称に落ち着いたらしい。 それにしても油揚げ三枚とは随分と安いものだが食べ物で買収されたことに智子は驚きを隠すことができなかった。 使い魔のなかでも人語を解す稀少な類に属するこの狐にもそのような俗物めいた欲があったとは。 智子「コン平。わたし……どうすればいいの? このままだとあの人が取られてしまうわ……」 コン平『お嬢様……』 智子「私は……あの人が、俺のことが好き。けど、あの人は私のこと……」 ――妹としか見ていない。 今日に至るまで使い魔として智子に付き添ってきただけあり、彼女が胸に秘める感情が単なる親しみでも憧れでもないことはコン平も理解している。 それ故に彼女が紡ぐ言葉の続きも想像に難くなかった。 コン平『今日はいっそ若様と添い寝してみてはどうでしょうか? お嬢様も先ほどお考えになったのでは?』 智子「そ、そうだけど……」 コン平『加藤少尉、黒江少尉、加東少尉。そして江藤中佐が積極的に動かれている以上はお嬢様も攻めるしかありません』 智子「そうね……って、ちょっと待ちなさい! どうして戦隊長の名前まで入っているのよ!?」 コン平『お忘れですか? 江藤中佐は去年のお嬢様の誕生日に若様を布団に引きずり込んだんですよ?』 告げられた言葉に目を剥く。 脳裏に蘇るのは同じ布団に包まり、江藤の豊満な双丘に顔を摺り寄せ安堵に満ちた寝顔を浮かべる俺の姿。 そして、そんな彼を愛おしそうに抱き寄せる部隊長を務める女の満足げな笑顔。 客室の扉を開けた先に広がる光景を捉えたときは自分や武子はもちろんのこと、黒江や圭子まで開いた口が塞がらなかったことは今でも覚えている。 やや鋭い空気に包まれた帰りの列車のなかで俺に話を聞くと偶然にも自分と同じ誕生日の晩に彼は江藤にもプレゼントを贈り、その後無理やり布団に引きずり込まれたらしい。 魔法力まで使われてしまい抵抗することも叶わず、そのまま睡魔に負けて寝入ったそうだ。 智子「だ、だけど! 戦隊長まで俺のことを好きだなんて確証はどこにも!!」 ――あるわけがない。 そう力強く否定したくとも、後に続く言葉は再び何処かへと消えてしまっていた。 彼を抱きしめていたときに見せたあの笑顔を考えると江藤が俺のことを弟以上の存在として見つめているのは誰が見ても明らかだった。 智子「……だったら、どうすればいいの?」 身体つきも現状では部隊のなかでは最も不利。押しも弱く、唯一つ誇れるものも彼に向ける愛情だけ。 こんな状態でどう彼の心を射止めろというのか。 コン平『だからこそこの機会を逃してはなりません。それに、お嬢様には若様のために作った愛情たっぷりのチョコレートがあります』 智子「だけど……」 コン平『女性からのチョコレートを受け取って喜ばない殿御などおりません。大丈夫。私も傍にいます』 智子「うん……うん。ありがとう、コン平」 幾分か胸中が軽くなったことを感じつつ、不意に開いた扉に視線を移す。 脇に見慣れぬ本を抱えた部屋の主の姿を捉えた途端に息を呑む智子。 俺「智子? 俺に何か用か?」 照明を点け、脇に抱えた本をテーブルの上に置く俺におずおずと頷く。 それにしても分厚い本だ。辞典だろうか。 僅かに姿を覗かせた表紙は幾重もの薔薇に似た赤い花が十字に絡み付いている意匠だった。 表紙に付着した埃を手で払う俺を前に智子は唾を飲み込んだ。 そのオニキスを思わせる黒い瞳に浮かぶのは硬質の光。強い意志の輝き。 口元を強張らせ、少女は覚悟を決めた。 智子「…………」 身を起こし、ベッドから立ち上がって俺の元へと歩み寄る智子。 一歩、また一歩。 歩を進めるに連れて速まる心臓の鼓動を耳にしながら想い人を見つめる少女の頬がゆるやかに紅潮していく。 智子「ね、ねぇ!」 俺「ん? どうした?」 差し出そうとした箱を戻して胸元に抱き寄せる。 丹精込めて作り上げたチョコレート。 笑って欲しくて、喜んで欲しくて作ったチョコレートが入った箱を、智子は包み込むように抱きしめる。 自分の想いを注ぎ込むかのように。 智子「……はいっ。これ!」 そして再び、差し出す。 胸に秘める想い全て注ぎ終えたそれを。形に変えた彼への恋慕を。 俺「良いのか?」 智子「良いもなにも。貴方のために作ったんだから!」 俺「そういうことなら、いただくよ。本当にありがとうな!!」 ベッドに腰かけるなり包装紙を剥がし、蓋を開け、中身を取り出して一口。 舌の上に広がる甘い風味に少年の口元が自然と綻んでいった。 本日四度目のチョコレートであるにも拘わらず、微塵も飽きを感じないのは何故だろう。 自分が気付いていないだけで実は甘いものが好きなのか。それとも彼女たちが手間暇かけて作ってくれたからなのか。 きっと後者なのだろう。ただ甘いのではなく、胸の内側をこうも柔らかく温めてくれるのだから。 そう結論付けて俺は咀嚼を続ける。歯によって砕かれ、唾液によって溶かされたチョコレートが薄まり消えるまで。 智子「ど、どう……?」 何度も顎を、舌を動かす少年の横顔を食い入るように見つめる智子。 味のほうは綻ぶ彼の口元を見るに何も問題は無いようだが、やはり本人の口から感想を聞きたい。 ごくんと音を立てる彼の喉の動きに少女は思わず生唾を飲み込んでしまう。 気がつくと左右の手の平には彼女の緊張を表すかのように脂汗が浮かび上がっていた。 俺「うん……美味い!!」 智子「ほ、ほんとうに? うそじゃないわよね?」 唸るような一言に白い柔肌に象嵌された優美な黒真珠を輝かせながら、隣に腰掛ける俺へと詰め寄った。 俺「嘘なんか言うもんか。本当に美味しいよ。ありがとう、智子」 智子「よかったぁ……」 少年が浮かべる笑みに智子はそっと胸を撫で下ろした。 美味しい。 たった一言。けれど、その一言によってそれまで胸裏に巣食っていた不安が吹き飛されていく感覚に浸りながら瞼を閉じる。 喜びのあまり白い頬をほんのりと桜色に染めながら。 湧き上がる喜びを隠そうともせず唇を吊り上げながら。 次いで全身の力が緊張とともに抜け落ちていき、その心地よい脱力感に身を預けるかのように、隣に腰掛ける少年の躯にしなだれかかる。 智子「ね、ねぇ」 俺「……甘えたくなった?」 小さく頷いてみせた途端、肩に手が回される。 自分や友人たちのそれとは異なる、大きくて硬い手のひらの感触。 温かく、しっかりとした感触に自然と閉じていく智子の瞼。 まだ幼かった自分が彼に身を摺り寄せて甘えると、決まってこうして抱き寄せてくれたことを思い出しながら。 智子は愛しい人に身を預ける。 俺「最近はごめんよ。あんまり構ってやれなくて」 智子「……最近は忙しかったから」 俺「訓練、訓練。そんで実戦。いつになったら落ち着けるんだか……」 智子「ねぇ? 武子から……聞いたんだけど」 俺「あぁ。修練のことか?」 智子「無理、してない?」 俺「…………してないよ」 返された言葉はどこかぎこちないものだった。 見上げれば気まずげに目線を逸らす俺の姿が視界を埋める。 せめて自分にだけは心配をかけまいと目を伏せる彼の表情を捉え、智子は自身の胸裏が痛みを発していくのを感じた。 ――嘘ばっかり。私が知らないとでも思ったの? 何年連れ添ってると思ってるのよ。 智子「本当に……相変わらず隠し事が下手なんだから」 切なげに、悲しげに零れ落ちた言葉は窓の外を疾駆する風によって掻き消され、愛する男の耳に届くことはなかった。 ――― ―― ― それは同僚たちからチョコレートを貰った翌日の朝のこと。 朝食を終えて食堂を出ようとした矢先、俺は部隊長である江藤敏子に呼び出された。 何の用かと尋ねても後で話すの一言で切り捨てるなり彼女は一足先に食堂を後にした。 それにしても一体何用か。首を捻りつつ、自分を呼び出した女性の執務室へと足を運ぶ俺。 わざわざ執務室を選んだ以上はよほど重要な話に違いない。 もしかしたら自分の固有魔法を使った大規模作戦が行われるのではないか。 益体もないことを考えている内に執務室の前に到着した俺は雑念を捨てて手を上げる。 扉をノックすれば間髪入れず部屋の主が澄んだ声音で入室を促してきた。 俺「失礼します」 執務室に入るなり敬礼の姿勢を取る。 すぐさま部屋の奥で執務用の椅子に座る女が静かに伸ばした手を振った。 江藤「楽になさい。口調も今ならいつもの通りでいいから」 俺「それじゃ遠慮なく。わざわざ呼び出した理由はなんだよ?」 江藤「ん」 投げかけた疑問に対する返事は手招きだった。 余りにも唐突な行為に思わず首を傾げてしまう俺の態度に痺れを切らしたのか、江藤はわざとらしく咳払いし、 江藤「いいから! こっち来なさい」 俺「な、なんだよ……」 やけに険しい顔つきで力強く手招きする彼女の姿に気圧されながら歩み寄る。 何か取り返しのつかない失態を知らぬ間にしてしまったのだろうか。 脳裏に過ぎる不安に苛まれ、緊迫した表情を浮かべる少年に突きつけられたのは色鮮やかな緑の包装紙で包まれた長方形状の物体だった。 俺「……これ、は?」 江藤「一日遅れたけど……チョコレート。もう他の子から沢山貰ってるみたいだから、嫌なら食べなくていいわよ。いらなかったら、後で食べるから」 気恥ずかしげに顔を逸らし、やや乱暴に自身の胸元にチョコレートが入った箱を突き出す彼女の姿に唖然としつつも徐々に思考が働き始める。 最近は女性が男性にチョコレートを渡すことが流行っているのだろうか。 思わず首を傾げるが、その疑問はすぐさま喜びによって掻き消された。 俺「本当に、貰っても……いいのか?」 江藤「普段頑張ってるから、そのご褒美よ」 ほら、と続けて突き出される箱を恐る恐る受け取る。 同じ部隊の少女たちだけでなく、まさか姉代わりである彼女からもチョコレートを貰えるとは。 自分が思っている以上に仲間たちから大切に思われている現実に幸福を覚えながら少年は頬を綻ばせた。 単に異性から菓子を贈られることも嬉しいのだが、その相手が慣れ親しんだ彼女らなら尚のことだ。 ここは素直に好意に甘え、甘い幸福で口内と胃袋を満たすとしよう。 俺「嬉しいなぁ……ありがとう、敏姉!! 俺、これからも頑張るよ!」 江藤「……ばか。あんたの場合は頑張り過ぎなのよ」 直後、ぴしっと額に鈍い痛みが走る。 俺「な、なんだよ……説教かよ」 空いた片手で痛みを発する部位を抑えながら、俺は江藤によって額を指で弾かれたことを認識した。 腕の動きすら捉えることが出来なかった自分の未熟さも実感しながら。 江藤「説教よ。上官として、部隊長として」 ――あんたの姉代わりとして、ね。 そう最後に付け加えた江藤はデスクに頬杖を突いて目を細めて、少年を見据えた。 江藤「少しは身体を休めることも覚えなさい」 告げられた言葉が何を意味しているのかを分からない俺ではない。 むしろ昨日一日で嫌というほど周囲に心配をかけさせてしまったことを実感している。 俺「分かってる。色々と……心配させちゃったんだよな」 江藤「あんたが皆のこと大切に思っているように私や皆もあんたのこと大事に思ってるんだから。そのことだけは肝に銘じておきなさい」 隊長である自分の言葉なら尚更自粛するだろう。 無鉄砲なところこそあるが、聞き分けの良さはこの少年の長所といえよう。 江藤「あんたがそこまで無理する必要なんて何処にもないでしょう。それとも、一人で何でも出来るなんて思ってんじゃないでしょうね?」 俺「そうじゃない。ただ俺は……女の子戦いに送り出すのが嫌なんだ」 自分でも可笑しなことを言っているのは俺とて自覚している。 怪異に決定打を浴びせられるのは魔法力が殆どだ。そしてその魔法力を有している存在は女のみ。 自分のような“例外“もいるが、その数は圧倒的に彼女らよりも少ない。 故に、最前線に立つのは必然的に目の前にて座る彼女や自身の妹分のようなうら若い乙女が大半を占めている。 その現実を俺はどうしても許せなかった。 華奢で可憐な彼女らが何故戦う必要がある。自分の好きな男を見つけて家庭を築くなり、社会に出て競うことも出来るというのに。 何故よりにもよって戦場の、それも最前線に出る必要があるのか。 俺「俺は男だ。だから、女の子が戦う後姿を指咥えて見るつもりも無い。ましてや後ろから黄色い歓声送るつもりもない」 暗夜よりも深い黒瞳が弾き飛ばしたのは鋭く強い輝きだった。 厳然たる決意の光輝だった。 彼女らが鉄火場に出ずとも良いよう自分が強くなって、危険な役目を引き受ける。 そう物語る双眸を前に江藤は小さく溜息を吐いた。 俺「誰よりも強くなって、誰よりも多く敵を壊す。俺には、その力がある。俺の衝撃波はそのためのものだ」 江藤「それを万能感に酔いしれているって言っているのよ。この馬鹿たれ」 分からず屋の弟分の額を再度、細指で弾く。 どうやら今回ばかりは彼の長所も影を潜めているようだ。 俺「ってて……わかってる。俺独りの力なんてたかが知れているよ」 だからこそと一度言葉を区切り、 俺「守れるようになりたいんだ。せめて、手の届く所にいる大切な人たちくらいは」 真剣な面持ちで自身の心情を吐露した。 かつて、これほどまでに心地よいと感じた居場所はなかった。 尊敬でき、競い合える仲間がいる。 信頼できる姉代わりの女性もいる。 だからこそ、この居場所を守れるほどの力が欲しいのだ。 彼女らを脅かす存在を跡形残らず消却できるほどの力が欲しいのだ。 俺「俺はみんなのことが好きだ。智子も武子も、綾香も圭子も。皆が好きだ」 いつか互いに別々の道を歩むことになったとしても。 せめて同じ時間を過ごせる間くらいは彼女らの力となりたい。 俺「そのなかには当然、敏姉だって入ってる。敏姉のこと、大好きだから」 江藤「な……何を、言って」 凛々しい面持ちのまま告げられた言葉に江藤の心臓が大きく脈を打った。 江藤「馬鹿なこと、言うのは……やめなさい」 心臓の激しい脈動の音を耳にしながら江藤は隊長として、姉としての威厳を守ろうと。 胸裏に爆ぜた動揺を悟られないよう、紅潮した頬に気づかれないよう平静を装いつつ顔を逸らす。 その姿に自身の想いが生半可なものと思われていると感じたのか彼女の肩に手を伸ばした。 以外にも柔らかく、丸みを帯びた感触に心奪われそうになるもすぐさま全身を強張らせながら目を丸くする姉に俺は口を開く。 俺「馬鹿なことじゃない! 俺は本当に敏姉のこと大す――」 江藤「わかったから! もうわかったから! ほら、早くそれ持って戻りなさい!!」 身を乗り出してまで自身の覚悟を告げようとする少年の胸板に両の手の平を添えて押し返し、 俺「まだ話は終わっ――」 江藤「うるっさい! これから仕事するから出て行きなさい! 出ていけ!」 尚も食い下がろうとする俺に向かって足元に転がっていたクッションを投げつけ、強制的に執務室から追い出した。 江藤「私のこと、大好きって……」 背もたれに身を預け、弟分から告げられた言葉を独りごちる。 もちろん少年が自分を女としてではなく、仲間として姉代わりとしての好意を向けていることは江藤とて分かっている。 それでも。 あの迷いの無い眼差しと肩を掴むほどの強引さ。 嫌でも彼を弟ではなく男として意識してしまう。 寝顔や自身の胸元に顔を摺り寄せて甘えてくる極稀に見せる年相応の少年らしい可愛さとは正反対なほどの凛々しさと男らしさ。 その格差が更に江藤の意識を俺という少年に向けてしまう。 江藤「情が移っちゃう……本気になっちゃうじゃないの。ばか……」 自分はこんなにも心乱されているというのに。 きっと告げた本人は何とも思っていないのだろう。 江藤「……あぁ、もう! これからあいつのこと、どんな目で見たらいいのよぉ……」 おしまい ウィンターソルジャー見てたら遅くなりました 確立されし運命立てても圧し折っているから何の問題も無いんだそうだ 白き約束の日短編は何一つ満ちて存在し得ぬです(…未だに…未練があるというのか……)
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/5232.html
583: クー&ミー :2018/03/29(木) 23 20 02 大内氏in夢幻会7-1 注意事項 憂鬱本編で寺内寿一に転生した人物の出身地は不明ですが、この世界においては山口県出身者が寺内寿一に転生したと云う事にしています。 転生した際に付いてきたチート 自分が見た人物が転生者かどうか見分けられる。(ぱっと見ではなくしっかり見る事が前提) 転生者が知っている夢幻会メンバーであれば、当該人物の仕草から中身が誰であるかも見分けられる。 夢幻会の中堅メンバーと邂逅した時の経緯で辻~んの指摘通りの能力を転生チートで貰ったとほぼ確信するに至った。 一先ず、戦の前に出会った新たな仲間との邂逅シーンを少し触れるとする。 ~1524年(大永4年)3月~ この日、義隆(in寿一)は陶興房とその嫡男である陶興昌と会っていた。 これは、興房が次期当主である義隆に興昌が元服した事を伝えに来たという面が大きい。 「若様、陶興房様と興房様御嫡男であります次郎様がいらっしゃいました。」 「分かった。こちらに通してくれ。」 「かしこまりました。」 「(陶興昌…、確か興房の長男もとい隆房の兄だったな。史実だと25歳で死んでいるが、死因には興房が主家である大内氏の未来を案じて殺した説も有ったな。まぁ、史実義隆との仲が険悪だったから仕方ないとも言えるか…。だが…考え方を変えれば興昌が転生者の可能性も有るのか?まぁ、これから見定めれば分かるか。)」 「(大内義隆…。これまでに集めた情報から考えるとガチホモでは無さそうだ。もしかすると、義隆の中身も転生者なのかもしれないな。まぁ、前世では大角岑生に転生して海軍軍人になった事がきっかけで出来た趣味で帆船の構造や建造についての知識も得た。洋式帆船の知識を上手い事使えれば貿易での効率と水軍の強化に繋がる。故に、義隆が転生者だったら自分を無碍に扱う事はないだろう。)」 「若様、本日は私の嫡男である次郎が元服したのを報告しに来ました。」 「そうか。」 「次郎、こちらに来て名乗りなさい。」 「義隆様、陶興房嫡男の陶興昌でございます。」 「うむ、興房の嫡男とあって凛々しい顔つきだな。これから大内氏を共に盛り立てようではないか。」 「はっ!!」 「興房、少し興昌と雑談したいのだが宜しいか?」 「ええ、構いませんぞ。では、私は先に帰るとしましょう。」 「(やはり、陶興昌は転生者だったか。ふむ…この感じは大角さんか。ようやく海軍の転生者が来てくれたか。大角さんには大内水軍の強化を頑張ってもらおう。ついでに木造帆船の知識が有れば御の字だが…。)」 「(ここで2人きりか…。大内義隆が転生者か否かが分かるな。)」 「興昌…いや大角さん、久方振りの再会ですな。私は同じ夢幻会に居た寺内寿一だよ。」 「!!…寺内伯爵か。久方振りですな。しかし、いつ私が大角だと分かったので?」 「転生チートなのか…自分がしっかりと見た人物が転生者か否かを見分けられる能力を持ったのですよ。それも、自分が知っている夢幻会メンバーであれば、それが誰かも分かるというおまけ付きの様でな。初めは前世での同類が分かる感覚的な物だと思っていたが、辻さんの指摘と他の転生者との邂逅での経緯で、これがチート能力とほぼ確信に至ったのだよ。」 「ほう。辻さんもこちらに来ているのか。後で挨拶しなければな。で、誰に?」 「辻さんは相良武任に転生している。他には、自分の顔見知りの中堅メンバーが数名居る。このうち、1人は製塩業をやっていた事から辻さんと一緒に入浜式塩田による製塩事業立ち上げの準備をしてもらっている。他は、自分と同じ陸軍に居たから直参として登用し、平時は計画中の山口明倫館の教師をやってもらう予定だ。」 「中堅メンバーも数人は来ているのか。そうなると、色々とやれる範囲は広そうだな。」 「ああ、今後も時間を見つけ次第、領内視察や周辺への出征時に探す予定だ。」 「そう言えば、大角さんは木造帆船の知識は詳しいか?洋式帆船を建造したいと考えているものの、私や辻さん、他のメンバーも帆船構造の大まかな内容はともかく詳細までは知らないから進められずにいるのだ…。」 「一応、前世の趣味で勉強していたからそれなりには知っているぞ。まぁ、専門職の人には劣るが、少なくとも一般人よりは詳しいとは思っている。」 「そうか。ならば造船計画も少し前進しそうだな。後は…様式帆船建造を行う船大工の育成も必要だな…。」 「確かにそうだな。…いや、待てよ…。そう言えば…安芸に住んでいる船大工が今までとは違う設計をした船を作っていると聞いたな。私も未だ行っていないから確信は持てないが、もしかすると…。」 「うむ。転生者である可能性は大いにあるな。佐東銀山城の攻略ついでに調べてみるか。」 584: クー&ミー :2018/03/29(木) 23 23 19 大内氏in夢幻会7-2 ドタドタドタッ!! 「何事だ!!」 「大変です!!九郎二郎様が病に倒れました!!」 「何だと!!分かった、直ぐに行く!!興昌、お主も来い!!」 「はっ!!」 「父上、九郎二郎は…?」 「義隆か。今は落ち着いているが…医者の話だと今夜が峠との事らしい。」 「そうですか…。一先ず、今夜は私も九郎二郎の看病を手伝いましょう。」 「分かった。九郎二郎もその方が嬉しいだろう。」 「九郎二郎は…寝たか。大角さん、史実と歴史が変わっても変えられないものは有るのは理解しているとはいえ…残酷だな。」 「寺内さん、未だ九郎二郎が死ぬとは決まっていないぞ。史実では夭折したかもしれないが、ここから持ち直して長生きする可能性も有るぞ。既に歴史は変わりつつあるしな。」 「そうだな、私が諦めては弟にも悪いか。」 「(ここは…どこだろうか?確か、私は無念にも還暦を迎える前に病気で死んだのだったな。)う~ん…。」 「てr…義隆様!!九郎二郎様が目を覚まされましたぞ!!」 「本当か!!…!!(ん!!九郎二郎に転生者が憑依しているだと!!昨日の夜の時点では九郎二郎は転生者では無かった。と云う事は、ここで峠を越えた事で転生者が憑依した事か…。それも、転生者は毅雄じゃないか!!まさか、戦国時代に来て再び弟に会えるとは思わなかったなぁ。)」 「ここは…。」 「ここは周防国大内館です、九郎二郎様。」 「周防国…大内館…つまりここは戦国時代か…。」 「そうだ。西暦で言えば1524年、戦国時代の真っ只中だ。久し振りだな、毅雄。また会えるとは思わなかったぞ。」 「!!な、何故私の名前を…。まさか…寿一兄さんなのか?」 「そう通りだ、毅雄。この世界では私は大内義隆、毅雄は義隆の弟である弘興、いやこの時点では九郎二郎か…に転生したのだ。そして、そこに居る陶興昌も転生者で中身は海軍に居た大角さんだ。後は、相良武任に転生した辻さんも居るぞ。」 「もしかして…父や兄さんが言っていた夢幻会は今の私の様な転生者が居る組織だったのか?」 「今更惚けるのは良くないから言っておくか。端的に言えばそうなる。ただ、転生者だけではなく、転生者ではなくても夢幻会に協力的な人間も多く所属していたぞ。」 「そうか…。で、兄さんはこの世界では何を目標に?」 「大内氏を存続させて山口を発展させる事と前居た世界より日本を雄飛させる土台を築くって所かね…。流石に、織田信長相手に天下取りは難しいから、上手い事信長の同盟者になれればいいと考えている。まぁ、敵対した時は覚悟を決めて織田信長と雌雄を決するがな。」 「なるほど…。」 「まぁ、毅雄は先ず健康を取り戻して勉学と武道の鍛錬に励めばならぬな。困った時は私に聞いてくれ。」 「分かりました。この寺内毅雄、粉骨砕身で兄さんを支えるとしましょう。大角さんもよろしくお願いします。」 「頼むぞ毅雄。」 「毅雄くん、私に出来る事が有れば何でも聞いてくれ。」 「有難うございます。」 こうして、夢幻会に新たに陶興昌(in大角)、大内九郎二郎(in毅雄)が加わる事となった。 なお、この世界では九郎二郎は未だ子供であった事から会合へ参加する回数は未だ少なかったが徐々に参加回数は増えて行く事となる 興昌は、前世での知識を活用して水軍強化の面で働く事は決定したが、この時点では目前に迫っている武田攻めに集中する事になるのであった。 585: クー&ミー :2018/03/29(木) 23 24 18 投稿は以上です。 まとめwikiへの転載は自由です。 あとがき 大角さんが陶興昌に転生しました。 と云うより、こうしないとこの時点で戦場に立てる年齢の海軍出身者が集まらないという…。 なお、憂鬱世界で出来た趣味で木造帆船の知識を学んだ独自設定を作った模様。 これによって、軍船の進化に伴って大内水軍の質は徐々に上がる事になるでしょう。 寺内毅雄さんについては憂鬱世界での寿命で悩みましたが、最終的には史実より長生きして50代中頃までは生きた事としました。 階級も大佐までは昇進しているでしょう。 また、夢幻会の存在は毅雄だけでなく正毅も知っている設定です。 なお、大内弘興の生没年は不詳ですので、この世界での大内弘興の生誕年は寺内寿一・毅雄兄弟の年の差と同じ13歳となる1520年とします。
https://w.atwiki.jp/tokimeki_dictionary/pages/1493.html
One hundred and fifty 150【150】 ときメモシリーズのパラメータにおいて、一つの分岐点になる事が多い数値。 この数値を超えているかどうかでゲームの展開が変わる事がままある。 主として『4』のデートの際にプール・スキー場・スケート場などでは、同じ選択肢でも運動が150以上なら好印象、149以下なら悪印象になる事がある。 同様に美術館では芸術が、プラネタリウムでは理系が150以上あるかどうかで明暗が分かれる場合もある。 パラメータが低い時に大口を叩くような選択肢にすると悪印象になる事が多いので、そういう時は控え目な選択肢にしておけば大火傷はせずに済むだろう。 クリスマスパーティーでもこの数値が分かれ目になる事がある。 『1』では運動150以上・容姿が69以下の時(1年目)、『2』では容姿が150以上(2年目)だと、入場時にあまり嬉しくないイベントに遭遇する事になってしまう。 『4』では運動150以上(3年間一律)でスペシャルパーティーに行く事が可能になる。 一攫千金を狙っている時は、クリスマスまでに運動を上げておこう。 『2』における一流大学の合格ラインは、文系・理系が150以上・芸術が120以上もしくは芸術・雑学が150以上である。 全てのパラメータが150以上なら確実に受かる。 『4』では弁論大会(文系)・写生会(芸術)・ロボット大会(理系)の参加条件として対応する各パラメータが150以上となっている。 参加すると結果に関わらずパラメータが5~7程度上積みされるので、古我先生に誘われたらなるべく参加しよう。 また『4』では女性キャラの誕生日に笑顔をプレゼントするという選択肢があるが、容姿150以上でまあまあのプレゼントと同等の効果となる。金欠の時などはこれを利用するのも良いかもしれない。 逆に容姿が149以下だと、何もプレゼントしない時よりも傷心度が多く上がってしまうので要注意。 GSシリーズにおける一流大学の合格ラインは学力・芸術が150以上である。(ただし、『GS2』では流行・魅力が各1以上必要)。 『1』の清川望や『4』の響野里澄のように参照パラメータが150以上あると、個別イベントが発生するキャラもいる。 特に清川のイベントは、一枚絵もあるので逃さないようにしたい。 『2』の麻生華澄を攻略する際に目標値として設定されているのが、「全てのパラメータが150以上」である。 必須という訳ではなく、いずれかのパラメータが低い状態であってもデートの回数やクラブマスターなどの効果により、クリアに必要な好感度に到達する事もあるので、あくまで目安と考えるべきだろう。 『4』の星川真希のクリア条件は、パラメータのいずれか1つが150以上である(参照パラメータは全部)。 3年間でどのパラメータもこの数値に届かないなどという事はまず無いだろうし、それさえ満たせば星川を狙ってクリア出来ないなどという事もあり得ない。 GSシリーズのメイン王子・若様の目標値として設定されているのが、複数のパラメータが150以上である。 (葉月珪、佐伯瑛は全部、桜井兄弟、風真玲太は4~5つ) また、大迫力以外の担任の目標値は全員学力150以上プラスいずれかのパラメータが120以上(担任によって違う。御影小次郎は芸術も150以上必要)である。 華澄同様、デート回数や好感度によっては多少少なくてもクリアできる。 このようにいろいろな場面に影響を与える数値だが、基本的に地道に主人公を鍛えるしかない『1』『2』『GS1』『GS2』(『1』の裏技であるこなみまんは除く)では、一流と言って良い能力値ではないだろうか。 一方、反則まがいの方法でパラメータを爆発的に引き上げる特技が多く存在する『4』、女王養成ギプスの存在する『GS3』『GS4』では、1年目の後半、2年目4月にはあっさりと全てのパラメータが150以上になる事も多く、皐月優のようにオール200以上をクリアの絶対条件として要求してくるキャラもいるので、シリーズによってはまだまだこれからという気分にさせられる数値でもある。 関連項目 用語
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/2906.html
銀牙 -流れ星 銀- 191 名前:水先案名無い人 :2007/11/01(木) 19 49 41 ID hlOYtOFC0 秀俊「これが赤カブトを倒した勇者達か…」 大輔「すげぇ…銀やリキは全国からこんだけの犬を集めたんだな」 じっ様「よくやった、リキ、銀よ」 銀牙流れ星銀全奥羽軍団犬入場!! 不動明王は生きていた!! 幾つもの窮地を乗り越えが小隊長が甦った!!! 闘将!! ベンだァ――――!!! 三位一体技はすでに我々が完成している!! 斬の戦士の雷牙(右近、左近)だァ――――!!! 顔を見しだい殺しまくってやる!! 薩摩の大将 ベムだァッ!!! 泳ぎの競い合いなら我々の歴史がものを言う!! 泳ぎの名手 ラブラドールレトリバー カッパのスイマー!!! 真の抜刀牙を知らしめたい!! 滅の若様 氷魔だァ!!! 抜刀牙が使えるのは洞窟だけだが水中戦なら最強の座はオレのものだ!! 砕の戦士 雷牙だ!!! 地理対策は完璧だ!! 元サーカス犬 ウィルソン!!!! 全奥羽軍のベスト・ムードメイキングはオレの中にある!! 三班の小隊長が来たッ 江戸っ子 スミス!!! 度胸なら絶対に敗けん!! 小隊長の血涙見せたる 二班小隊長 グレートだ!!! チームワーク(連携攻撃)ならこいつらが怖い!! 甲斐の三兄弟 赤虎 中虎 黒虎だ!!! 四国宇和島に海坊主が上陸だ!! 闘犬王 紅桜!!! 霊魔軍団に疑問を持ったから抜け忍(脱走狼)になったのだ!! 絶の抜刀牙を見せてやる!!「絶」の戦士風牙!!! 息子に託すのは抜刀牙とはよく言ったもの!! 熊犬の奥義が今 実戦でバクハツする!! 奥羽の総大将 リキ様だ―――!!! 樹海の魔宮の王こそが地上最強の代名詞だ!! まさかこの男がきてくれるとはッッ 狼族の将軍 霊魔!!! ビルに誘われたからここまできたッ 活躍一切皆無!!! エアデルテリア 日向のハリケーンだ!!! オレは霞岳最強ではない全国で最強なのだ!! 御存知モスの息子 霞岳のジャガー!!! 野犬の本場は今や四国にある!! オレを驚かせる犬はいないのか!! はぐれ山賊ビルだ!!! デブィィィィィいッ説明不要!! 豪快親父!!! 子供好き!!! 霞岳の閻魔大王モスだ!!! 忍術は実戦で使えてナンボのモン!!! 超実戦忍術!! 本家伊賀から忍犬赤目の登場だ!!! 覇権はオレのもの 邪魔するやつは思いきり囲んで思いきり降伏させるだけ!! 陸奥の四天王 如月 卯月 葉月 水無月 銀を天狼星八犬士に迎える為に奥羽へきたッ!! 烈の戦士 烈牙!!! 二枚舌に更なる磨きをかけ ”裏切り”ハイエナが帰ってきたァ!!! 今の自分に片前足はないッッ!! ヒグマ殺しの白狼!!! 伊賀忍犬四百年の忍術が今ベールを脱ぐ!! 伊賀から 霧風&陣内だ!!! ベンの前でなら私はいつでも良き妻だ!! 漢と認められた雌 クロス 女として登場だ!!! 伝令の任務はどーしたッ おもらし疑惑 未だ消えずッ!! 伝えるも驚くのも思いのまま!! イダテン六助だ!!! 特に理由はないッ 横綱が強いのは当たりまえ!! 飼い主にはないしょだ!!! 日の下開山! 武蔵号がきてくれた―――!!! 海外狩猟で磨いた実戦狩猟!! 奥羽軍のデンジャラス・ドッグ ジョンだ!!! 穴掘りだったらこの犬を外せない!! 超A級ダックス オリバーだ!!! 超一流マスチフの超一流の生き様だ!! 生で拝んでオドロキやがれッ 第五班の小隊長!! テリー!!! 降伏の姿勢はこの男が完成させた!! 肥前の切り札!! ヘンリー三世だ!!! 若き総大将が帰ってきたッ どこへ行っていたンだッ 二代目ッッ 俺達は君を待っていたッッッ 流れ星 銀の登場だ――――――――ッ 加えて奥羽軍団に立ちはだかる超強力な犬(狼)を四頭御用意致しました! 甲賀忍犬首領 黒邪鬼!! 天狼星八犬士総帥 呪!! 黒狼軍団皇帝!ガイア! ……ッッ どーやらもう一頭は激流に流されて重傷負った様ですが、回復して救出した人間を噛み殺し次第皆様にご紹介致しますッッ 関連レス 207 名前:水先案名無い人 :2007/11/03(土) 14 32 12 ID D4VG9N5h0 195 マーダーSでいいのかな? コメント 名前
https://w.atwiki.jp/doutei_matome/pages/111.html
全年齢セガサターン、シロ! リルガミンサーガ編 童帝的もしキュア痴女さんがセイレーンでなかった場合の解釈 キョン子ちゃんはツッコミの国のお姫様 昔々ある所に やる夫と頭の中の新城直衛さん おきなさい。 おきなさい わたしの かわいい やるおや……。 またまた超思いつきフェイトエクストラ ~それなら今度はやる夫がサーヴァントだ~ イッパツネタ ギタリスト やる夫伝説 モテる女子力を磨くための4つの心得 やる夫の牧場物語3 ハートとその他諸々に火をつけて やる太は若様の様です やる夫のダンジョンモンスター この中に 世界の童話シリーズ「王様の耳はロバの耳」 助けて!ウルトラマン! 世界の童話シリーズ「耳なしやる夫」 世界の童話シリーズ「泣いた白鬼」 やる夫が告白される様です 自宅の守護者 やる夫はボロアパートの管理人の様です 一見、極普通の家庭、極普通の夫婦 やらない夫でまなぶ筋力トレーニング ~初心者編~ 世紀末ヤルンゲリオン 奥様はアホ やる夫は贈る言葉を貰う様です やる夫は拳一つで冒険する様です オレ達!特攻野郎Aチーム! MYOUZI やる太のお母さんは豪快な様です もし、ギャルゲーの主人公の男の友人が修造だったら やる夫のセングラ やる夫は狼なのよ気をつけなさい ごく平凡なやる夫の家のヒミツ 魔法の鏡 やる夫&やらない夫VS魔法の王国 やる夫が美少女の様です やる夫のエロゲー的展開 ガイエスブルグ要塞の戦い スタジオズブリ作品 やる夫の友達はDQNの様です ドブえもん この空白期間にな何をなさっていたんですか? 息子が重い病気で 夏の日の残像 翠星石は倦怠期に悩んでいる様です やる夫は女を買ってた様です 死ねない!ウヴァ先生! でも「不健全な肉体」って言う言葉はどう考えても 興 奮 す る よ な ! スタジオ童貞 やるやらばなし 魔法の鏡 巻き込まれ系主人公、やらない夫!! ジャアントヒッキー やるニート アイゼナッハ提督 R-18やる夫がハルヒを調教する様です やる夫 The Golden Axe やらない夫の彼女は痴女の様です 全年齢 セガサターン、シロ! リルガミンサーガ編 http //jbbs.shitaraba.net/otaku/12368/storage/1295357972.html#745 http //jbbs.shitaraba.net/otaku/12368/storage/1295439358.html 童帝的もしキュア痴女さんがセイレーンでなかった場合の解釈 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303589313.html#341 キョン子ちゃんはツッコミの国のお姫様 その1 http //jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/otaku/12368/1303472286/#973 http //jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/otaku/12368/1303514531/#16 その2 http //jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/otaku/12368/1303514531/#88 その3 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303589313.html#373 その4 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303994112.html#952 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304164303.html#13 2015年版 昔々ある所に http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303589313.html#473 やる夫と頭の中の新城直衛さん http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303589313.html#912 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303654807.html#19 おきなさい。 おきなさい わたしの かわいい やるおや……。 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303654807.html#32 またまた超思いつきフェイトエクストラ ~それなら今度はやる夫がサーヴァントだ~ http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303654807.html#717 イッパツネタ http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303654807.html#793 ギタリスト やる夫伝説 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303654807.html#874 モテる女子力を磨くための4つの心得 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303825424.html#541 やる夫の牧場物語3 ハートとその他諸々に火をつけて http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303825424.html#785 やる太は若様の様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1303994112.html#487 やる夫のダンジョンモンスター その1 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304164303.html#68 その2 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304240285.html#574 この中に http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304240285.html#258 世界の童話シリーズ「王様の耳はロバの耳」 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304240285.html#351 助けて!ウルトラマン! http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304240285.html#456 世界の童話シリーズ「耳なしやる夫」 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304304861.html#562 世界の童話シリーズ「泣いた白鬼」 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304304861.html#785 やる夫が告白される様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304423624.html#64 自宅の守護者 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304423624.html#326 やる夫はボロアパートの管理人の様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304423624.html#958 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304518160.html#11 一見、極普通の家庭、極普通の夫婦 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304518160.html#825 やらない夫でまなぶ筋力トレーニング ~初心者編~ http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304600108.html#107 世紀末ヤルンゲリオン http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304951968.html#530 奥様はアホ http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304951968.html#621 やる夫は贈る言葉を貰う様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304951968.html#699 やる夫は拳一つで冒険する様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304951968.html#872 オレ達!特攻野郎Aチーム! http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1305197187.html#889 MYOUZI http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1305387174.html#685 やる太のお母さんは豪快な様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1305688670.html#690 もし、ギャルゲーの主人公の男の友人が修造だったら http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1305805264.html#612 やる夫のセングラ http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1305974493.html#649 やる夫は狼なのよ気をつけなさい http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12973/storage/1306626930.html#913 ごく平凡なやる夫の家のヒミツ http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12973/storage/1306626930.html#954 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1306679381.html#33 魔法の鏡 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1306679381.html#84 やる夫&やらない夫VS魔法の王国 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1306679381.html#418 やる夫が美少女の様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1306679381.html#501 やる夫のエロゲー的展開 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1307839630.html#294 ガイエスブルグ要塞の戦い http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308144205.html#672 スタジオズブリ作品 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308144205.html#712 やる夫の友達はDQNの様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308144205.html#791 ドブえもん http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308410817.html#67 この空白期間にな何をなさっていたんですか? http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308462011.html#854 息子が重い病気で http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308534107.html#217 夏の日の残像 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308534107.html#362 翠星石は倦怠期に悩んでいる様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308534107.html#540 やる夫は女を買ってた様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308534107.html#616 死ねない!ウヴァ先生! http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308534107.html#956 でも「不健全な肉体」って言う言葉はどう考えても 興 奮 す る よ な ! http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308610240.html#594 スタジオ童貞 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308610240.html#719 やるやらばなし http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308610240.html#769 魔法の鏡 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308735556.html#518 巻き込まれ系主人公、やらない夫!! http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308921407.html#252 ジャアントヒッキー http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1309017978.html#820 やるニート http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1309114639.html#239 アイゼナッハ提督 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1309262182.html#667 R-18 やる夫がハルヒを調教する様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1304673335.html#630 やる夫 The Golden Axe http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1307954431.html#629 やらない夫の彼女は痴女の様です http //jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/storage/1308144205.html#815
https://w.atwiki.jp/minnasaba/pages/162.html
【元ネタ】聶隠娘(じょういんじょう) 【CLASS】アサシン 【マスター】 【真名】聶隠娘 【性別】女性 【身長・体重】151cm・45kg 【属性】中立・中庸 【ステータス】筋力D 耐久E 敏捷A+ 魔力C 幸運D 宝具C 【クラス別スキル】 気配遮断:A+ サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は不可能に近い。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【固有スキル】 仙術:C+ 尼僧により飲まされた丹と修行により身に着けた暗殺用に特化した仙術。 小さな生き物への変化を可能とする他、身を軽くする体術技能を持ち、 空を飛び壁や天井に立つほどの重力に縛られない身軽さを得ている。 予知:B 魔術系統の一種。Bランクでは人生における重要な転機であれば他者の運命すら見る事がある。 聶隠娘は生前自身と結婚する相手、他者のへの死の運命を正確に予知した。 【宝具】 『金主玉壁(きんしゅぎょくへき)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 暗殺者から主の身を護るために使用した、西域所縁の『徳』を蓄えたホータンの玉。 装備者に対して致命的なダメージが発生した場合、その因果を捻じ曲げて 宝玉を対象とした攻撃へと変更し、装備者へのそのダメージを肩代わりする。 一度発動すれば壊れてしまうが、命を狙われる者にとっては 非常に有益となる宝具である。 『無契風髪(むけいふうはつ)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:2人 主変えの逸話を象徴する聶隠娘の髪の毛。 自分と他人との間に結ばれた契約と自身の後ろ毛をリンクさせ、 「切り落とす」事で破棄できる一回使い切りの絶縁用宝具。 あくまで自分と他人の間の契約を切るもののため、 他人同士の間に結ばれた契約に干渉することは出来ない 【Weapon】 『無銘匕首』 羊の角で作られた聶隠娘愛用の匕首。 元々は二尺ほどの長さの宝刀だったが、修行と共に五寸まで短くなった。 聶隠娘の脳内に収納されているため瞬時に呼び出すことが可能。 【解説】 唐の貞元年間に魏博節度使の配下である聶鋒の娘として生まれるが、 十歳の頃に旅の尼僧にさらわれ、仙丹を飲まされ、長さ二尺ばかりの宝刀を渡され、 同じ年頃の姉弟子達と共に暗殺者として育てられる。 三年の間、野山を駆け鳥獣を相手とする修行の末、宝刀が五寸程の長さとなった頃、 悪人を暗殺する命を受け、都の大官等を殺して実力つける。 尼僧から実力を認められ愛用している羊の角の匕首を彼女の後頭部の脳内にしまい込み、 必要な時にいつでも取り出せるようにすると故郷に帰る事を許される。 無事に戻ってきた娘を聶鋒は喜ぶが、暗殺術を仕込まれ、夜な夜な失踪する娘に 暗然とした気持になってしまった。 ある日彼女は屋敷の門前を鏡磨きの若者が通り掛かるのを見て、 「私の夫になるのはこの人しかいません!」と結婚を宣言。 彼は本当に鏡を磨く以外に取り得はなかったが、聶鋒も許してしまう。 しかし二人はとても仲睦まじい夫婦となり、後年別れるまで幸せな日々を過ごした。 数年後に聶鋒が死んた際、魏博節度使に夫婦で雇われ、彼の政敵である劉昌裔を暗殺に向うが、 彼女の到来を予知していた劉昌裔に丁寧な持て成しをされ、感服し彼に仕える事を決意。 後ろ髪を切り落として魏博節度使に送り届け、夫婦ともに劉昌裔の下に留まることに。 以後、魏博節度使が劉昌裔の元に送りこんだ暗殺者を次々と撃退。 精精児、空空児といった強力な術者を、体術と仙術、ホータンの玉で退け、長く彼に仕える。 後に都の官職に就く事となった劉昌裔と別れ、一人で各地を旅すると言い残し消息が知れなくなるが、 彼が亡くなった時には真っ先に駆けつけ、棺の前で手を合わせたといわれている。 後日、劉昌裔の息子である劉縦が出会ったとき、聶隠娘は変わらぬ容姿してしていた。 二人は再会を喜び合ったが、彼女は劉縦にこう忠告した。 「若様は陵州にお出でになってはいけません。大変な災難にあうことになります。 一年以内に職を辞して都にお帰りください」 しかし彼は聶隠娘の言葉を信じず、その一年後に陵州で亡くなった。 以後、聶隠娘を見かけた者はいない。 【イメージイラスト】 聶隠娘 【出演SS】 「深夜の川を走る赤服の女」 Fake/first war 死と乙女 Fate/End of Days-Prologue
https://w.atwiki.jp/minasava/pages/232.html
【元ネタ】聶隠娘(じょういんじょう) 【CLASS】アサシン 【マスター】 【真名】聶隠娘 【性別】女性 【身長・体重】151cm・45kg 【属性】中立・中庸 【ステータス】筋力D 耐久E 敏捷A+ 魔力C 幸運D 宝具C 【クラス別スキル】 気配遮断:A+ サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は不可能に近い。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【固有スキル】 仙術:C+ 尼僧により飲まされた丹と修行により身に着けた暗殺用に特化した仙術。 小さな生き物への変化を可能とする他、身を軽くする体術技能を持ち、 空を飛び壁や天井に立つほどの重力に縛られない身軽さを得ている。 予知:B 魔術系統の一種。Bランクでは人生における重要な転機であれば他者の運命すら見る事がある。 聶隠娘は生前自身と結婚する相手、他者のへの死の運命を正確に予知した。 【宝具】 『金主玉壁(きんしゅぎょくへき)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 暗殺者から主の身を護るために使用した、西域所縁の『徳』を蓄えたホータンの玉。 装備者に対して致命的なダメージが発生した場合、その因果を捻じ曲げて 宝玉を対象とした攻撃へと変更し、装備者へのそのダメージを肩代わりする。 一度発動すれば壊れてしまうが、命を狙われる者にとっては 非常に有益となる宝具である。 『無契風髪(むけいふうはつ)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:2人 主変えの逸話を象徴する聶隠娘の髪の毛。 自分と他人との間に結ばれた契約と自身の後ろ毛をリンクさせ、 「切り落とす」事で破棄できる一回使い切りの絶縁用宝具。 あくまで自分と他人の間の契約を切るもののため、 他人同士の間に結ばれた契約に干渉することは出来ない 【Weapon】 『無銘匕首』 羊の角で作られた聶隠娘愛用の匕首。 元々は二尺ほどの長さの宝刀だったが、修行と共に五寸まで短くなった。 聶隠娘の脳内に収納されているため瞬時に呼び出すことが可能。 【解説】 唐の貞元年間に魏博節度使の配下である聶鋒の娘として生まれるが、 十歳の頃に旅の尼僧にさらわれ、仙丹を飲まされ、長さ二尺ばかりの宝刀を渡され、 同じ年頃の姉弟子達と共に暗殺者として育てられる。 三年の間、野山を駆け鳥獣を相手とする修行の末、宝刀が五寸程の長さとなった頃、 悪人を暗殺する命を受け、都の大官等を殺して実力つける。 尼僧から実力を認められ愛用している羊の角の匕首を彼女の後頭部の脳内にしまい込み、 必要な時にいつでも取り出せるようにすると故郷に帰る事を許される。 無事に戻ってきた娘を聶鋒は喜ぶが、暗殺術を仕込まれ、夜な夜な失踪する娘に 暗然とした気持になってしまった。 ある日彼女は屋敷の門前を鏡磨きの若者が通り掛かるのを見て、 「私の夫になるのはこの人しかいません!」と結婚を宣言。 彼は本当に鏡を磨く以外に取り得はなかったが、聶鋒も許してしまう。 しかし二人はとても仲睦まじい夫婦となり、後年別れるまで幸せな日々を過ごした。 数年後に聶鋒が死んた際、魏博節度使に夫婦で雇われ、彼の政敵である劉昌裔を暗殺に向うが、 彼女の到来を予知していた劉昌裔に丁寧な持て成しをされ、感服し彼に仕える事を決意。 後ろ髪を切り落として魏博節度使に送り届け、夫婦ともに劉昌裔の下に留まることに。 以後、魏博節度使が劉昌裔の元に送りこんだ暗殺者を次々と撃退。 精精児、空空児といった強力な術者を、体術と仙術、ホータンの玉で退け、長く彼に仕える。 後に都の官職に就く事となった劉昌裔と別れ、一人で各地を旅すると言い残し消息が知れなくなるが、 彼が亡くなった時には真っ先に駆けつけ、棺の前で手を合わせたといわれている。 後日、劉昌裔の息子である劉縦が出会ったとき、聶隠娘は変わらぬ容姿してしていた。 二人は再会を喜び合ったが、彼女は劉縦にこう忠告した。 「若様は陵州にお出でになってはいけません。大変な災難にあうことになります。 一年以内に職を辞して都にお帰りください」 しかし彼は聶隠娘の言葉を信じず、その一年後に陵州で亡くなった。 以後、聶隠娘を見かけた者はいない。 【イメージイラスト】 聶隠娘 【出演SS】 「深夜の川を走る赤服の女」 Fake/first war 死と乙女 Fate/End of Days-Prologue
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1023.html
「準決勝第二戦目……」 鳳凰杯もいよいよ大詰め バトルとバトルの間、その間は各企業のブース紹介をやる事でテレビ中継を繋いでいるんだが、その間実況席も少しの間休憩時間となるわけで俺は気の抜けた言葉遣いで溜息をついた 正直……疲れた 「明坊、大丈夫かい?」 「結構きついですよ…燕さん…」 「ま、慣れない事やってりゃ疲れもするさ。それも後ちょっと、がんばりな!」 そう言いながら俺の背中にバシンと張り手と言う名の根性注入 「…痛いですってば」 いやマジデ… 「ほっほっほ、これしきでへばるとは情けないのぅ…」 あ~あ~あ~ 今一番相手をしたくないヤツが現れたみたいだな 「鳳条院を継ぐ者としてもう少し根性が必要じゃな」 「……根性がないものは鳳条院を継げないってぇのなら俺は根性なしで結構だってぇの。 何しに来やがったこのクサレ主催者サマは」 「憎まれ口叩く余裕はあるようじゃな。結構結構!おうおう、千沙都ちゃん! お久しぶりじゃの~う」 はい? 「ええ、お久しぶりですわ、おじ様w」 「あ、あの…お二人はお知り合いで?」 俺の代わりにノアが質問してくれた 「そうじゃよ? こう見えてワシの顔はとてつもなく広いんじゃ。凄腕ネットハッカーから英国天才科学、米国の美人女刑事なんかともお友達じゃぞい」 こいつ…千沙都の正体も解ってたってのかよ やっぱ侮れねぇなこの爺様は… つぅかその面子、なんか凄いのか凄くないのかそこはかとなく微妙な気がするのは俺だけなのだろうか… 「んで、とっつぁんは何しに来たんだい? 主催者席にいないと伊織が怒る…て、あの子が怒っても怖くも何ともないだろうけどさ…」 燕さんの言う御袋が怒る姿とは…… 『もう! お父さん!! ウロチョロしないでちゃんと主催者席にいてくれなきゃ困るよぅ! 私だって忙しいんだから余計な手間掛けさせないでよね! ぷんぷん!!』 うわぁ…怖くネェ… ぷんぷんとか口で言っちゃってるし… 「…父親として実の娘に萌えていいものかどうか怪しいラインじゃなぁ~」 俺と同じようなことを考えていたんだろうが腕組しながら真剣に悩んでその返事はどうかと思うぞ、ジジイ… 「とりあえず、それは人生最大の課題としておいて置こうかの」 「相も変わらずもの凄い御老人だな!」 カラカラ笑いながらそう言ったのは冥夜だった 「ま、『黒き狼』の嬢ちゃんの言うとおりワシが凄いお爺ちゃんだという事が解った所で燕ちゃんの質問に答えようかのぉ」 燕ちゃん…いや、燕ちゃんて…そらアンタからしてみれば娘同然かもしれないがこの人だって今年で4じゅう… 「あ・き・ぼぉ~、 何か言いたそうだね…」 「い、いや…なんでもないどぇす…」 だからヘッドロックを解いて下さい… 「次の対戦、ミュリエル嬢ちゃんと『白い翼の悪魔』、ミチルちゅぁんの対戦じゃな?」 「ああ、そうだけどさ…」 「ならワシもここで見させてもらうかの。 観奈嬢ちゃんはアル嬢ちゃんとのバトルを楽しみにしとったんじゃろ?なら熱戦になる事マチガイなしじゃ」 「自分の席があるだろうが、それも超特等席がよ」 「うむ、あそこはあそこで楽しいんじゃがいい歳したオッサン連中で神姫バトルに大興奮するのには少々疲れてのぅ。若者の潤いに飢えてここまで来たのじゃ」 あ~、主催者席には各企業のお偉いさん方が集結してるからなぁ このジジイ…つまり『鳳条院グループ』との関連性が深い武装神姫企業のお偉いさんは神姫に情熱を注いでいる方が大半なわけで…まぁ一部例外もあるようなのだがな そらまぁ歳を考えん爺様、叔父様連中なんだろうておおはしゃぎで熱狂観戦でもしてたんだろうということは安易に想像できてしまう 「つうわけで次の試合はここで見させてもらうぞい」 「いや、別にとっつぁんが言うなら大丈夫だろうケドさ…ところでとっつぁん? 『ミチルちゅぁん』ってなにさ『ちゅぁん』って…」 「なんとなくじゃ!」 威張ってキッパリ言い切ることじゃねぇな… 「花菱さん、そろそろ中継返ります!」 「あ~、はいはい了解!!」 ADらしき若い男性スタッフに返事を返すと仕事の顔に切り替わる燕さん 「さぁ、いよいよ鳳凰杯も残すところ後二戦! 泣いても笑っても決勝に駒を進めるのは次の二組の内の一組だけ!さっそく両者に登場してもらいましょう!!まぁずは…方角は西より、トリッキーな戦術で会場を掻き回す今回のダークホース!特殊武装の扱いはお手のもの!ミュリエル選手、マスターのアルティ・フォレスト選手と共に入場です!!」 まだ準決勝なのに観客達のテンションは物凄い盛り上がりを見せていた 始まってからの熱戦、激戦を目にしてきた神姫ファンの興奮はオーナーブースへの花道を風を切るように歩くアルティとその肩に乗っているミュリエルに注がれる アイツはこっちでは無名に等しいからな… 人ってもんは突如現れた英雄に憧れやすい性質があるように思う それが謎の金髪美女というならば尚更…って俺が言うのも何だがなぁ… そんな事を考えている俺をよそにもう一筋のスポットライトが東側ゲート、龍門の方に伸びる それと同時に同方向へと先ほどとに負けないほどの大歓声が響き渡る 「続きまして方角は龍より…輝く六枚の白き翼で空を舞い、 消え行く姿と共に残す微笑はまさに『白き翼の悪魔』!オーナーである世界ランキング72位の國崎 観奈選手とともにミチル選手、入場~!!」 こちらも貫禄は負けていない、むしろ観奈ちゃんの年齢を考えるとアルティよりも器は上か… 「両者、オーナーブースに入り最終セッティングへと移ります」 この間も観客の声援は止む事がない この調子で決勝戦まで持つのだろうか… 「明人、ちとこっちへ来い…」 と、もうすぐで始まるって時に俺の背中をつついたのはジジイだった 「はぁ? 来いったって解説はどうすんだ…」 「千沙都ちゃんがおれば何とかなるわい…お願いできるかな?」 「喜んでお引き受けしますわおじ様…」 「んで、こんな所に連れてきてどうすんだよ」 関係者以外立ち入り禁止の連絡通路の一角に俺とノア、ジジイの三人の姿はあった 「ついさっき桜から連絡があっての……お前も知っておろう、鳳凰杯の『裏』で起きておる事については」 『裏』…御袋が言ってた例のアレの事か… 「まぁ…大方の筋書きはな」 「そうか、その件なのだが…」 「兼房様、その続きは私からお話しましょう…」 突然の第三者の声に俺が振り向くと、黒い喪服に身を包んだ一人の少女の姿があった… 「おぉ、ミラ殿」 「兼房様、直にお会いするのはこれが初めてですね。ご挨拶が遅れたことをお詫び致します」 ジジイに向かって一礼するミラという少女 「何を仰るか。むしろこちらが無理を言って来てもらっとるんじゃ。どうか頭を上げてくれんかのぉ」 「…貴方という方は底が見えませんね」 この子…もしかして 念のために聞いてみるか 「ジジイ、その子は?」 少し鋭さがある目つき、手にはトランク… まぁ、普通でない事は一発でわかったんだが 「お? そうか、お前にも紹介しとかんとのぅ。 彼女は…」 「アメリカ・カリフォルニア州神姫BMA・ロサンゼルス支部所属、違法神姫調査官…ミラ・ツクモだ」 あらら…噂のBMA捜査官ってこの子の事かよ 予想的中 「これはこれはご丁寧に…そんじゃ今度はこっちが名のる番だな。 俺は…」 「橘 明人君にそのパートナーであるノアール嬢…との認識なのだが宜しいかな?」 「…なんで知ってるんだよ」 「水無月様に話は聞いていた。それで、本人で間違いないのだな?」 「…あ~、うん、間違いないです…」 かわいい顔して冷静な口調ですなぁ… 「それにしても君が…『若様』とはな…」 「『若様』? 何のことだ?」 「いや、あの水無月様がえらく御執心だったのでどのような人物なのかと思っていたら…まさかあのときの青年とはな」 「?? あの時?」 この子は俺に会ったことがあるのか? 俺には全く覚えがないんだが… 「…いや、いい。気にするな」 「つうかミラちゃんよぅ、もうちっとくれぇ愛想良くしろってぇの。ま、こんな辛気くさいカッコしてりゃそんな意味もないかもな!へへっ」 そんな声と共にミラちゃんの右肩に何処からともなく一体の神姫が着地する タイプはハウリン 「烈風…まさか、まさか君にそのようなことを言われるとは予想もできなかったよ」 本当にショックだったのだろうか、掌を額に当て脱力するミラちゃん そんな彼女を無視して俺の方に視線を向けるハウリン 「よう、兄ちゃん!ボクは烈風ってんだ。ま、宜しくしてやってもいいぜ~?」 少し仰け反り、見下すような挑発的な挨拶… 「…お行儀のいいワンちゃんですな」 ここでなめられたらいかんのですよ…なんとなく 「あぁ!? なんつった?いまなんつったぁぁ!!?」 「止めろ烈風…先に仕掛けた君が悪い」 仲裁に入ったミラちゃんの顔は少しうんざりしているようにも見えた しかし、一体何なんだろうかこの二人は… 関係ないが烈風と呼ばれたハウリンの悪そうに笑うその姿は俺の右肩にいるコイツとは随分違うもんだなぁ~ 「……貴方が何を考えているのかは大体わかりますが、私もあの方のような方が良かったですか?」 ジト目になったノアと目が合う 「阿呆、何でそうなるんだよ…」 大体、お前まで収拾つかなくなったら俺んちはいったいどうなるんだ? 「………ミラ、口出しして悪いが時間がない。 早く彼らに用件を伝えてはどうかな?」 今度はミラちゃんが持っていたトランクの死角からゴーグルをかけ飛行ユニットで浮遊しながら前に出てくるストラーフ 「すまない。 確かに君の言うとおりだな…震電」 「……まぁミラが謝る事ではない。謝るべきはどちらかというと…」 ゴーグルで瞳は見えないがおそらくその視線の先には烈風の姿があるように思う 「んだよ…ボクが悪いってのか!?」 「……悪いとは言っていない。 ただ、先ほど彼が言った事には私も同感だというだけさ」 「あぁ!? ケンカ売ってんなら大金はたいて買ってやろうか!」 「れっぷぅぅぅ~やめなよぅぅ~~」 一瞬即発(ただし烈風が一方的に)の空気をすっ飛ばしたのは姿なき声 「ご主人様、あそこです」 「もぉ~ケンカしちゃだめだったらぁぁ~~」 ノアが指差した先は烈風と震電の間の空間からまるでネット上に転送された映像のようにニコニコ笑顔のツガルが困ったような口調で現れた 「……ミラージュコロイド?」 「そうです。ミチルさんが持っている光化学迷彩『ミラージュコロイド』」 「よく分かったなお前…」 「私の尻尾は…敏感…です…」 そういわれてノアの尻尾を見てみると見事に逆立っていた ですがノアールさん、何で少し御顔が赤くなっておられるのでしょうか? 「今触ったら……怒りますよ」 「うっ……りょ、了解…」 恥じらいまじりのお顔が一瞬にして絶対零度へ… つい触ってみたくなって手を伸ばそうとしたら見事に見透かされて釘を刺された 「しかし、ミラージュコロイドは國崎技研でミチルさんが試験運用しているだけでまだ販売段階ではないのでは…」 「連山のコレは鳳条院グループ側のもの。水無月様に頼んで許可を頂いて貰ったんだよ『緑色のケルベロス』さん」 「けっ、『地獄の番犬』ってか? 大層な2つ名だなぁ」 「そうですね…私も嫌いですよ、そう呼ばれるのは」 連山の挑発(?)に笑顔で返すノア 「……ふっ、挑発するには相手が悪かったな、『Bruinsの番犬』?」 「てめ!ボクもそう呼ばれるのが嫌いだって知ってて言ってるだろ!!」 「ふみゅぅぅ~~だからダメだってばぁぁ~~」 またしてもいざこざになり話が全く前に進まない 「…すまない。 騒がしい連中で」 「いや。 俺んちも似たようなもんだし…なぁ?」 「ええ」 今はノアだけだからいいもののミコにユーナを加えればこの場は完全に収拾がつかなくなっていただろうなぁ 「……お互い、苦労しているみたいだな」 「…そのようで」 二人して同時にため息をつく 俺とミラちゃんに不思議な心のつながりができた瞬間であった 「……『ワイアード・ゴースト』」 ミラちゃんから現時点での状況説明と『アルカナ』の正体を聞いた後、俺の口から思わず出たのはそんな言葉だった 「…なんだそれ?」 方眉を吊り上げてそう言ったのは烈風 「私も知らない単語だな…意味を教えてもらえないか?」 「意外だな…烈風が知らないのは頷けるけどミラちゃんも知らないとはね…」 「てめ、どういう意味だこ…ふむぅ!?ふむぐぐぐぐぅ!?」 「は~い、れっぷうちゃぁん。 連山と一緒にいい子にしてましょうねぇ~~」 「ふむぅ!ふむぐぐぅうう!!」 連山に連れられトランクの中へと強制退場させられてしまった烈風 「アレは放って置いて話を戻そう。 日本では基本的にバーチャルバトル人気がありそれに伴った知識が一般的にもなっているのだろうが…アメリカでは基本がリアルバトル。要するにカルチャーギャップの様なものかもしれないな」 「いやまぁ一般的かといわれるとそうでもないから仕方ないんだが…」 「どういうことかな?」 「俺はまぁ…昔から色々あってネット世界に感覚を移す事が多かったからなぁ…まぁ簡単に説明するとだな? その当時から魂…まぁ精神と言うべきか。 それと肉体とネット空間の関連性で事案の噂を聞いたことがあった」 「…魂と肉体とネット空間の関連性」 「その事案はネットに感覚を移している時、肉体、もしくはネット管制プログラムに何らかの異常が見られた時に起こりうる危険性というものだったんだけど、さっき言ったのはその事項の一つにあったものなんだ。 肉体から魂が…精神が離れネット上に住み着く現象、それの被験者及びその症状に陥った自己意思あるもの…それが『電子体幽霊』、通称『ワイアード・ゴースト』。 現象名『ワイアードゴースト現象』」 「『ワイアード・ゴースト』……」 「十中八九、その神姫はワイアード・ゴーストだろうな…っつか鶴畑め、厄介な事件に絡みやがって…」 「…ありがとう、小さな疑問が一つ解消された」 「こんなのお安い御用だ。他にお役に立てることはないかなお嬢さん?」 「お嬢さんは止めて貰おう。コレでも私は成人なんだ」 「あらら、いがいと年齢相応なんだな」 「それはどういうことだ?」 「俺の周りにはもっと子供っぽい大人がわんさかいるもんでね。 感覚が狂っちまってしょうがねぇ…」 「そう…なのか?」 「ああ。 そんじゃ『ミラちゃん』ってのもマズイわな…」 「ミラでかまわない」 「ん? そうか? そんなら俺も名前で気楽に呼んでく…」 「『若様』では駄目なのかな?」 「……なんでよりにもよってそのチョイス?」 「さて、何故なのだろうか? とりあえず今君に知っておいてほしい事はこれぐらいだ…仕事中にすまなかったな」 そういって踵を返すミラ 「また爆弾捜しかい?」 「いや、目星は着いている。後はそのときを待つだけさ」 「そか…君たちなら問題ないだろうけど何かあったら連絡をくれ。 何時でも動ける態勢にしとくからさ」 「有り難う。それでは兼房様、失礼します」 「うむ、頼んだぞミラ殿…」 ミラは来た道を引き返していくが、唯一トランクの外に残っていた震電はまだこちらを見たまま動かなかった 「……今は時間が無いが貴方とは戦ってみたかった…多分この二人も私と同じだろう。 特にうちの番犬はな…」 「私もですよ…震電さん。 叶うのならばまた…」 「……ああ、楽しみにしている…」 そう言い残し、飛行ユニットでミラの後を追う震電を俺たちはしばらく見送っていた 追記 「…ジジイ」 「ん?なんじゃ?」 「あんた…謀ったろ?」 「さてのぅ、何の事だかサッパリじゃわい。 ふぉふぉふぉ」 メインページへ このページの訪問者 -
https://w.atwiki.jp/kaismasi/pages/49.html
「準決勝第二戦目……」 鳳凰杯もいよいよ大詰め バトルとバトルの間、その間は各企業のブース紹介をやる事でテレビ中継を繋いでいるんだが、その間実況席も少しの間休憩時間となるわけで俺は気の抜けた言葉遣いで溜息をついた 正直……疲れた 「明坊、大丈夫かい?」 「結構きついですよ…燕さん…」 「ま、慣れない事やってりゃ疲れもするさ。それも後ちょっと、がんばりな!」 そう言いながら俺の背中にバシンと張り手と言う名の根性注入 「…痛いですってば」 いやマジデ… 「ほっほっほ、これしきでへばるとは情けないのぅ…」 あ~あ~あ~ 今一番相手をしたくないヤツが現れたみたいだな 「鳳条院を継ぐ者としてもう少し根性が必要じゃな」 「……根性がないものは鳳条院を継げないってぇのなら俺は根性なしで結構だってぇの。 何しに来やがったこのクサレ主催者サマは」 「憎まれ口叩く余裕はあるようじゃな。結構結構!おうおう、千沙都ちゃん! お久しぶりじゃの~う」 はい? 「ええ、お久しぶりですわ、おじ様w」 「あ、あの…お二人はお知り合いで?」 俺の代わりにノアが質問してくれた 「そうじゃよ? こう見えてワシの顔はとてつもなく広いんじゃ。凄腕ネットハッカーから英国天才科学、米国の美人女刑事なんかともお友達じゃぞい」 こいつ…千沙都の正体も解ってたってのかよ やっぱ侮れねぇなこの爺様は… つぅかその面子、なんか凄いのか凄くないのかそこはかとなく微妙な気がするのは俺だけなのだろうか… 「んで、とっつぁんは何しに来たんだい? 主催者席にいないと伊織が怒る…て、あの子が怒っても怖くも何ともないだろうけどさ…」 燕さんの言う御袋が怒る姿とは…… 『もう! お父さん!! ウロチョロしないでちゃんと主催者席にいてくれなきゃ困るよぅ! 私だって忙しいんだから余計な手間掛けさせないでよね! ぷんぷん!!』 うわぁ…怖くネェ… ぷんぷんとか口で言っちゃってるし… 「…父親として実の娘に萌えていいものかどうか怪しいラインじゃなぁ~」 俺と同じようなことを考えていたんだろうが腕組しながら真剣に悩んでその返事はどうかと思うぞ、ジジイ… 「とりあえず、それは人生最大の課題としておいて置こうかの」 「相も変わらずもの凄い御老人だな!」 カラカラ笑いながらそう言ったのは冥夜だった 「ま、『黒き狼』の嬢ちゃんの言うとおりワシが凄いお爺ちゃんだという事が解った所で燕ちゃんの質問に答えようかのぉ」 燕ちゃん…いや、燕ちゃんて…そらアンタからしてみれば娘同然かもしれないがこの人だって今年で4じゅう… 「あ・き・ぼぉ~、 何か言いたそうだね…」 「い、いや…なんでもないどぇす…」 だからヘッドロックを解いて下さい… 「次の対戦、ミュリエル嬢ちゃんと『白い翼の悪魔』、ミチルちゅぁんの対戦じゃな?」 「ああ、そうだけどさ…」 「ならワシもここで見させてもらうかの。 観奈嬢ちゃんはアル嬢ちゃんとのバトルを楽しみにしとったんじゃろ?なら熱戦になる事マチガイなしじゃ」 「自分の席があるだろうが、それも超特等席がよ」 「うむ、あそこはあそこで楽しいんじゃがいい歳したオッサン連中で神姫バトルに大興奮するのには少々疲れてのぅ。若者の潤いに飢えてここまで来たのじゃ」 あ~、主催者席には各企業のお偉いさん方が集結してるからなぁ このジジイ…つまり『鳳条院グループ』との関連性が深い武装神姫企業のお偉いさんは神姫に情熱を注いでいる方が大半なわけで…まぁ一部例外もあるようなのだがな そらまぁ歳を考えん爺様、叔父様連中なんだろうておおはしゃぎで熱狂観戦でもしてたんだろうということは安易に想像できてしまう 「つうわけで次の試合はここで見させてもらうぞい」 「いや、別にとっつぁんが言うなら大丈夫だろうケドさ…ところでとっつぁん? 『ミチルちゅぁん』ってなにさ『ちゅぁん』って…」 「なんとなくじゃ!」 威張ってキッパリ言い切ることじゃねぇな… 「花菱さん、そろそろ中継返ります!」 「あ~、はいはい了解!!」 ADらしき若い男性スタッフに返事を返すと仕事の顔に切り替わる燕さん 「さぁ、いよいよ鳳凰杯も残すところ後二戦! 泣いても笑っても決勝に駒を進めるのは次の二組の内の一組だけ!さっそく両者に登場してもらいましょう!!まぁずは…方角は西より、トリッキーな戦術で会場を掻き回す今回のダークホース!特殊武装の扱いはお手のもの!ミュリエル選手、マスターのアルティ・フォレスト選手と共に入場です!!」 まだ準決勝なのに観客達のテンションは物凄い盛り上がりを見せていた 始まってからの熱戦、激戦を目にしてきた神姫ファンの興奮はオーナーブースへの花道を風を切るように歩くアルティとその肩に乗っているミュリエルに注がれる アイツはこっちでは無名に等しいからな… 人ってもんは突如現れた英雄に憧れやすい性質があるように思う それが謎の金髪美女というならば尚更…って俺が言うのも何だがなぁ… そんな事を考えている俺をよそにもう一筋のスポットライトが東側ゲート、龍門の方に伸びる それと同時に同方向へと先ほどとに負けないほどの大歓声が響き渡る 「続きまして方角は龍より…輝く六枚の白き翼で空を舞い、 消え行く姿と共に残す微笑はまさに『白き翼の悪魔』!オーナーである世界ランキング72位の國崎 観奈選手とともにミチル選手、入場~!!」 こちらも貫禄は負けていない、むしろ観奈ちゃんの年齢を考えるとアルティよりも器は上か… 「両者、オーナーブースに入り最終セッティングへと移ります」 この間も観客の声援は止む事がない この調子で決勝戦まで持つのだろうか… 「明人、ちとこっちへ来い…」 と、もうすぐで始まるって時に俺の背中をつついたのはジジイだった 「はぁ? 来いったって解説はどうすんだ…」 「千沙都ちゃんがおれば何とかなるわい…お願いできるかな?」 「喜んでお引き受けしますわおじ様…」 「んで、こんな所に連れてきてどうすんだよ」 関係者以外立ち入り禁止の連絡通路の一角に俺とノア、ジジイの三人の姿はあった 「ついさっき桜から連絡があっての……お前も知っておろう、鳳凰杯の『裏』で起きておる事については」 『裏』…御袋が言ってた例のアレの事か… 「まぁ…大方の筋書きはな」 「そうか、その件なのだが…」 「兼房様、その続きは私からお話しましょう…」 突然の第三者の声に俺が振り向くと、黒い喪服に身を包んだ一人の少女の姿があった… 「おぉ、ミラ殿」 「兼房様、直にお会いするのはこれが初めてですね。ご挨拶が遅れたことをお詫び致します」 ジジイに向かって一礼するミラという少女 「何を仰るか。むしろこちらが無理を言って来てもらっとるんじゃ。どうか頭を上げてくれんかのぉ」 「…貴方という方は底が見えませんね」 この子…もしかして 念のために聞いてみるか 「ジジイ、その子は?」 少し鋭さがある目つき、手にはトランク… まぁ、普通でない事は一発でわかったんだが 「お? そうか、お前にも紹介しとかんとのぅ。 彼女は…」 「アメリカ・カリフォルニア州神姫BMA・ロサンゼルス支部所属、違法神姫調査官…ミラ・ツクモだ」 あらら…噂のBMA捜査官ってこの子の事かよ 予想的中 「これはこれはご丁寧に…そんじゃ今度はこっちが名のる番だな。 俺は…」 「橘 明人君にそのパートナーであるノアール嬢…との認識なのだが宜しいかな?」 「…なんで知ってるんだよ」 「水無月様に話は聞いていた。それで、本人で間違いないのだな?」 「…あ~、うん、間違いないです…」 かわいい顔して冷静な口調ですなぁ… 「それにしても君が…『若様』とはな…」 「『若様』? 何のことだ?」 「いや、あの水無月様がえらく御執心だったのでどのような人物なのかと思っていたら…まさかあのときの青年とはな」 「?? あの時?」 この子は俺に会ったことがあるのか? 俺には全く覚えがないんだが… 「…いや、いい。気にするな」 「つうかミラちゃんよぅ、もうちっとくれぇ愛想良くしろってぇの。ま、こんな辛気くさいカッコしてりゃそんな意味もないかもな!へへっ」 そんな声と共にミラちゃんの右肩に何処からともなく一体の神姫が着地する タイプはハウリン 「烈風…まさか、まさか君にそのようなことを言われるとは予想もできなかったよ」 本当にショックだったのだろうか、掌を額に当て脱力するミラちゃん そんな彼女を無視して俺の方に視線を向けるハウリン 「よう、兄ちゃん!ボクは烈風ってんだ。ま、宜しくしてやってもいいぜ~?」 少し仰け反り、見下すような挑発的な挨拶… 「…お行儀のいいワンちゃんですな」 ここでなめられたらいかんのですよ…なんとなく 「あぁ!? なんつった?いまなんつったぁぁ!!?」 「止めろ烈風…先に仕掛けた君が悪い」 仲裁に入ったミラちゃんの顔は少しうんざりしているようにも見えた しかし、一体何なんだろうかこの二人は… 関係ないが烈風と呼ばれたハウリンの悪そうに笑うその姿は俺の右肩にいるコイツとは随分違うもんだなぁ~ 「……貴方が何を考えているのかは大体わかりますが、私もあの方のような方が良かったですか?」 ジト目になったノアと目が合う 「阿呆、何でそうなるんだよ…」 大体、お前まで収拾つかなくなったら俺んちはいったいどうなるんだ? 「………ミラ、口出しして悪いが時間がない。 早く彼らに用件を伝えてはどうかな?」 今度はミラちゃんが持っていたトランクの死角からゴーグルをかけ飛行ユニットで浮遊しながら前に出てくるストラーフ 「すまない。 確かに君の言うとおりだな…震電」 「……まぁミラが謝る事ではない。謝るべきはどちらかというと…」 ゴーグルで瞳は見えないがおそらくその視線の先には烈風の姿があるように思う 「んだよ…ボクが悪いってのか!?」 「……悪いとは言っていない。 ただ、先ほど彼が言った事には私も同感だというだけさ」 「あぁ!? ケンカ売ってんなら大金はたいて買ってやろうか!」 「れっぷぅぅぅ~やめなよぅぅ~~」 一瞬即発(ただし烈風が一方的に)の空気をすっ飛ばしたのは姿なき声 「ご主人様、あそこです」 「もぉ~ケンカしちゃだめだったらぁぁ~~」 ノアが指差した先は烈風と震電の間の空間からまるでネット上に転送された映像のようにニコニコ笑顔のツガルが困ったような口調で現れた 「……ミラージュコロイド?」 「そうです。ミチルさんが持っている光化学迷彩『ミラージュコロイド』」 「よく分かったなお前…」 「私の尻尾は…敏感…です…」 そういわれてノアの尻尾を見てみると見事に逆立っていた ですがノアールさん、何で少し御顔が赤くなっておられるのでしょうか? 「今触ったら……怒りますよ」 「うっ……りょ、了解…」 恥じらいまじりのお顔が一瞬にして絶対零度へ… つい触ってみたくなって手を伸ばそうとしたら見事に見透かされて釘を刺された 「しかし、ミラージュコロイドは國崎技研でミチルさんが試験運用しているだけでまだ販売段階ではないのでは…」 「連山のコレは鳳条院グループ側のもの。水無月様に頼んで許可を頂いて貰ったんだよ『緑色のケルベロス』さん」 「けっ、『地獄の番犬』ってか? 大層な2つ名だなぁ」 「そうですね…私も嫌いですよ、そう呼ばれるのは」 連山の挑発(?)に笑顔で返すノア 「……ふっ、挑発するには相手が悪かったな、『Bruinsの番犬』?」 「てめ!ボクもそう呼ばれるのが嫌いだって知ってて言ってるだろ!!」 「ふみゅぅぅ~~だからダメだってばぁぁ~~」 またしてもいざこざになり話が全く前に進まない 「…すまない。 騒がしい連中で」 「いや。 俺んちも似たようなもんだし…なぁ?」 「ええ」 今はノアだけだからいいもののミコにユーナを加えればこの場は完全に収拾がつかなくなっていただろうなぁ 「……お互い、苦労しているみたいだな」 「…そのようで」 二人して同時にため息をつく 俺とミラちゃんに不思議な心のつながりができた瞬間であった 「……『ワイアード・ゴースト』」 ミラちゃんから現時点での状況説明と『アルカナ』の正体を聞いた後、俺の口から思わず出たのはそんな言葉だった 「…なんだそれ?」 方眉を吊り上げてそう言ったのは烈風 「私も知らない単語だな…意味を教えてもらえないか?」 「意外だな…烈風が知らないのは頷けるけどミラちゃんも知らないとはね…」 「てめ、どういう意味だこ…ふむぅ!?ふむぐぐぐぐぅ!?」 「は~い、れっぷうちゃぁん。 連山と一緒にいい子にしてましょうねぇ~~」 「ふむぅ!ふむぐぐぅうう!!」 連山に連れられトランクの中へと強制退場させられてしまった烈風 「アレは放って置いて話を戻そう。 日本では基本的にバーチャルバトル人気がありそれに伴った知識が一般的にもなっているのだろうが…アメリカでは基本がリアルバトル。要するにカルチャーギャップの様なものかもしれないな」 「いやまぁ一般的かといわれるとそうでもないから仕方ないんだが…」 「どういうことかな?」 「俺はまぁ…昔から色々あってネット世界に感覚を移す事が多かったからなぁ…まぁ簡単に説明するとだな? その当時から魂…まぁ精神と言うべきか。 それと肉体とネット空間の関連性で事案の噂を聞いたことがあった」 「…魂と肉体とネット空間の関連性」 「その事案はネットに感覚を移している時、肉体、もしくはネット管制プログラムに何らかの異常が見られた時に起こりうる危険性というものだったんだけど、さっき言ったのはその事項の一つにあったものなんだ。 肉体から魂が…精神が離れネット上に住み着く現象、それの被験者及びその症状に陥った自己意思あるもの…それが『電子体幽霊』、通称『ワイアード・ゴースト』。 現象名『ワイアードゴースト現象』」 「『ワイアード・ゴースト』……」 「十中八九、その神姫はワイアード・ゴーストだろうな…っつか鶴畑め、厄介な事件に絡みやがって…」 「…ありがとう、小さな疑問が一つ解消された」 「こんなのお安い御用だ。他にお役に立てることはないかなお嬢さん?」 「お嬢さんは止めて貰おう。コレでも私は成人なんだ」 「あらら、いがいと年齢相応なんだな」 「それはどういうことだ?」 「俺の周りにはもっと子供っぽい大人がわんさかいるもんでね。 感覚が狂っちまってしょうがねぇ…」 「そう…なのか?」 「ああ。 そんじゃ『ミラちゃん』ってのもマズイわな…」 「ミラでかまわない」 「ん? そうか? そんなら俺も名前で気楽に呼んでく…」 「『若様』では駄目なのかな?」 「……なんでよりにもよってそのチョイス?」 「さて、何故なのだろうか? とりあえず今君に知っておいてほしい事はこれぐらいだ…仕事中にすまなかったな」 そういって踵を返すミラ 「また爆弾捜しかい?」 「いや、目星は着いている。後はそのときを待つだけさ」 「そか…君たちなら問題ないだろうけど何かあったら連絡をくれ。 何時でも動ける態勢にしとくからさ」 「有り難う。それでは兼房様、失礼します」 「うむ、頼んだぞミラ殿…」 ミラは来た道を引き返していくが、唯一トランクの外に残っていた震電はまだこちらを見たまま動かなかった 「……今は時間が無いが貴方とは戦ってみたかった…多分この二人も私と同じだろう。 特にうちの番犬はな…」 「私もですよ…震電さん。 叶うのならばまた…」 「……ああ、楽しみにしている…」 そう言い残し、飛行ユニットでミラの後を追う震電を俺たちはしばらく見送っていた 追記 「…ジジイ」 「ん?なんじゃ?」 「あんた…謀ったろ?」 「さてのぅ、何の事だかサッパリじゃわい。 ふぉふぉふぉ」 メインページへ このページの訪問者 -