約 345,908 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/9144.html
久「無事優勝できたということで、須賀くんに関して大事な話があるわ」 長野に帰って再開された部活の日、その日に真面目な顔で部長が宣言した。 その普段の何倍か真剣な顔に皆の表情も引き締まる。 京太郎「ついに始まるんですね。俺の特訓が……」 部長の言葉に俺は期待で固唾をのむ。 優勝までは女子団体戦を優先するから我慢して欲しいといわれていたのだ。 久「違うわ」 京太郎「そ、そんな。じゃあまさか、退部とか? 嫌、嫌ですよそれは!」 まこ「落ち着きんさい。そんなことさせるわけなかろ」 京太郎「流石染谷先輩、清澄の良識人っ」 和「露骨に点数を稼ぎに来ましたか」(チッ ん? 今何か舌打ちのようなものが聞こえたような。いや気のせいだな、きっと 久「禁欲のための淑女協定は今日で破棄、『須賀京太郎争奪戦』を開始するわ!」 はい? 優希「一生私のタコスを作るんだじぇ!」 和「一目見た時から決めてました」 久「というわけでこの中から選んでちょうだい」 京太郎「なにが『というわけ』かさっぱり分かんないんですが!」 まこ「まあ簡単に言えば、皆京太郎全員彼女になりたかったが団体戦前にチーム崩壊を防ぐための停戦協定を結んどったんじゃ」 京太郎「咲、マジか?」 咲「マジだよ、京ちゃん。乗るしかないね、このビッグウェーブに!」 京太郎「…………部活クラッシュは嫌だぁっ!」(ダッ 中学時代鍛え上げたこの足で全力疾走。くっ、高校で文化部に入ってなまってしまったつけがこんな時に、鈍ってやがる 久「今すぐ追いなさい! 捕まえた人間に最初のデート権をあげるわ!」 全員「「「「はい!」」」」 京太郎「くっ、なんでこっちのドア閉まって動かな、まさか俺が逃げることを想定して!?」 こうして俺の平穏な日々は終わりを告げた。 saki外伝『俺の麻雀部生活が修羅場すぎる』、始まりません
https://w.atwiki.jp/otomadstar/pages/750.html
▽タグ一覧 サイコパス チャージマン研! バンダナ ヒーロー ヘルメット 小学生 股間 舌打ち 貝 音MAD素材 黄色 ニコニコで【泉研】タグを検索する 概要 チャージマン研!の主人公。 いつもはごく普通の10歳の少年である一方、父から託されたスペクトルアロー(特殊スーツ)をまといアルファガン(光線銃)を携え、「チャージマン研」として日夜ジュラル星人と戦う。 ジュラルが人間に化けている際は確信を持つか正体を現すまではこちらから手を出したりしない。しかし、第58話「悪魔のサーカス団」では早い段階でジュラル星人だと確信したのか、ジュラル星人が人間形態のままアルファガンで撃っている。それだけジュラル星人を見分ける能力が優れているということではあるが、「アルファガンは人間をジュラル星人に変える効果もあるのでは?」という声もある。 14話「闇夜に消えた大仏」ではジュラル星人を倒した後元の姿に戻った大仏を放置してしまった。また、18話「囚人島大脱走」ではジュラル星人を倒した後は尺の都合から脱走した囚人を放置して飛び去った。この事から、研はジュラル星人さえ倒せば後はどうでもいいらしい。 一話完結である以上仕方ないが、彼の身近な人間以外(化けていたジュラル含む)の半数が犠牲になっている。もちろん諸悪の根源はジュラル星人であるが、人質や重傷の人間を見殺しにすることも少なくなく、また研の「チャージマン研」としての能力を考えると「もっと助けられたのでは?」と疑問に思う声も少なくはない。 キチ貝 第16話「殺人レコード 恐怖のメロディ」ラストの尺あまり中に、研がキャロン達のダンスに合わせて「ギッギッ…」とこすり合わせたギロのような貝。 何の前置きもなく突然出てきたため、直後の研の謎の高笑いと相まってこの回の醜作秀作ぶりを一層際立たせることになった。
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/2831.html
ピアニスト×ヴォーカリスト ツアーバンドピアニスト×ポップヴォーカリストで ピアニストにとって今回が初めての大舞台だ。『彼』のツアーバンドに選ばれたのは 幸運だった。―彼の代表曲にはピアノが欠かせない。 この経歴は今後、自分の役に立つだろう。 ―コンサート準備の喧騒の中、『彼』が一心にピアノの鍵盤を見つめていた。 微かに口元を動かしながら。 ピアニストがそれに気づく。 「なにか気になることでも?」 ヴォーカリストが軽く舌打ちする。ピアニストを振り返って軽く睨みつける。 「……数えていたのに。また数え直しだ」 「88鍵ですよ。ご存知でしょう?」 ヴォーカリストは軽く片眉を上げる。 「さあ、この前はそうだったけど。皆もそう言っているけど… 皆、僕に嘘を吐いているのかもしれないし、変わっているかもしれないから、 毎回確認するんだ」 そして微笑む。あけっぴろげな、5歳児のような笑顔。 ヴォーカリストが今度は無事に数え終わる。 「やっぱり88本だったよ」彼はなぜか少し得意気だ。 「そういったでしょう?誰も嘘なんて吐いてません」 ヴォーカリストは唇の前に左手の人差し指を立てる。冗談めかした口調で小声で囁く。 「他の人には黙っててくれる? 疑っていたなんて思われたくないから。お礼はするよ」 それを耳にしたピアニストの口から、無意識のうちにつるっと言葉が滑り出る。 あの曲の最初の一音を鍵盤で叩く。 「なら、今夜はこの曲を、私に捧げて下さい」 ヴォーカリストは微笑み、頷く。 その夜、永遠の無償の愛を歌うその曲を歌うとき、ヴォーカリストは伴奏に聞き入って いるかのように、ずっとピアニストを見つめ続ける。 ピアニストは夢見る。その歌詞が、メロディではなく、喘ぎ声に乗って彼の口から零れる 光景を。自分の両手が、ピアノではなく彼の身体の上を走っていくことを。 ミ/ス/タ/ー/ド/ー/ナ/ツ
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/54955.html
【検索用 LOCKLOCKLOCK 登録タグ 2018年 L LonePi UTAU 曲 曲英 重音テト】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:Lone 作曲:Lone 編曲:Lone 絵・動画:Lone 唄:重音テト 曲紹介 うるさいな!許さないから 曲名:『LOCK!LOCK!LOCK!』 『#Lonely_Notes』の△崎ユウの1つ目の曲。 LonePi氏曰く、アウトロに「私も大嫌いだよ、サキ」というセリフが入っているとのこと。(2021年4月ツイート参照) 歌詞 (動画内より書き起こし) 「大嫌い」 だから何? 何言ってるかわかんない 自業自得 自己嫌悪 貴方が勝手にそう言ってるだけ 石を積み 壁作り 貴方を遮ってる もう何も聞こえない 貴方の姿も見えないの 囁いてどろり。傷口を撫でてる 届かない場所で貴方を呪った 知らないよ 関係ないよ これ以上関わらないでよ 切ったのは貴方の方でしょ 最低で屑な貴方の方 どうせ貴方には分からない どれだけ我慢してれば良いの? これでもうさようならだね 今までありがとうさようなら 石をどけ 壁の孔、貴方を覗き込んだ 案の定、今日もまた 貴方は毒を呟いてた 青い鳥が鳴いた 耳障りな声が、 私に届く前に落ちていった 指先で紡がれたのはノイズまみれの言の葉だった 「ごめんね」と言った貴方を もう信じることはないだろう 赦さない 忘れさせない 罪を背負って生きる貴方と 私の傷が癒える頃 貴方を忘れて生きる私 帰り道に二人 雨音響く六時 他愛ない話 雨粒蹴って笑う 時は経ち一人 舌打ち紡ぎ一人 自業自得でしょう?だって、 「大嫌い。大嫌いなの」 「君を見ると胸が痛むの」 「今まで本当にごめんね」 「いつかは赦してくれるのかな…」 うるさいな 赦さないから 全部貴方が悪いんでしょ きっといつか忘れるから この世界に貴方はいらない 毎日ほんとに幸せで あんな事もうどうでもよくて 私を好きでいてくれる子と 今日も今日とて生きているんだ。 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/479.html
あれから二年たった。 それぞれが元の日常に帰り、または新たな日常に踏み出し。 そして今。 あの戦いの中で絶対への進化を遂げた3人が、ある一室で真剣な顔で睨み合っている。 一人はかつて無能力者と呼ばれた少年。 一人はかつて真の名を忘れ去っていた最強。 一人は変わらぬ努力を続けてここまでたどり着いた少女。 絶対を冠する能力者達は、今、新たな戦場で互いにその手を振るい合っていた。 白い能力者が、米神を引きつらせながら右手を突き出す。 対する、それより若干年下に見える少女も米神を引きつらせながら、彼の右手に握られる3枚から、一枚を選ぶ。 引いたそれを確認して、舌打ち。本来なら青白い電光も走るのだが、何故かそれは発生しない。 最後に、残った黒髪のつんつん頭が、やけくそな笑みを浮かべながら、少女が念入りに混ぜた三枚から一枚抜き取った。 「はっは」 笑いながら少女と同様に念入りにシャッフルする黒髪の少年を睨み付け、白い能力者はもう我慢ならんとばかりに、 「おいこらてめェ!! いい加減この広域幻想殺し解きやがれ!!」 「いい加減泥沼なのよ!! ジョーカー巡り巡ってるのこれで何週目か判る!? 20回超えてるわよ20階!!」 「うっせえよ! そもそも美琴がこの勝負に常盤台給食セット(定価4万円)賭けるから、こちとら財布の厳しい身としては形振り構ってらんねーっつの!!」 「だったら俺ァ関係ねェだろーが!!」 「てめーだって勝ったら勝ったで喜々として奢らせるだろーがしかも二人分!! たまには上条さんの不幸を体感してみろってんだ!!」 レベル6に認定された3人の少年少女は、記憶術の授業中はやることが無いため、ババ抜きに興じていた。 逆に言えば、ババ抜きで能力の無駄遣いができるくらい、平和だった。 こんな風景が見れる最終巻だといいな、とちょっと思った。それだけ。
https://w.atwiki.jp/kokoro-ijimect/pages/55.html
ミンゴスラジオの「徳島で目つけられたの?」の意味がやっと分かった 山中のオモチャ枠決定だったわけだ 今井「水島さんも笑ってた?」市来「かわいそうな目でみてくれました」 239 :番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です :2012/08/30(木) 14 26 34.53 ID pHOr/MzBQ 徳島の件で山中に遊ばれたけど、市来さんはこれで繋がりができたと思ってたんだろうな で、ミンゴスのラジオでも言ってたけど、オリキャラの名前が自分のアナグラムだし、「これは俺のためのものなんじゃ」とウキウキしてた そんでもって蓋を開けてみたら、また山中に遊ばれただけだった これは膝から崩れ落ちますわ 600 :番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です :2012/08/30(木) 14 52 47.95 ID 3t97wmCu0 だから 1のテンプレ間違ってるって ある声優に偽オーディション受けさせる(他の声優も手配する徹底振り) の「他の声優」は声優じゃなくてファミ通などグルの社員がフリしてたんだと今井のラジオで言ってたじゃん 余計酷いんだけど 243 名前: 番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です 投稿日: 2012/08/30(木) 02 01 31.34 ID leMRDade0 70 ミンゴスラジオ聞いたらこの舌打ちの意味が分かる、ぜひ聞いてみて欲しい 隣の女の汗がいっぱい染みこんでますね~って軽く言ってるけど冗談ってレベルじゃないだろうに… http //www.ustream.tv/recorded/23825346 ~4分40秒あたりから~ 市「そのクイズに外れたおかげで、僕の朝食が―見てください」 岩「でた~」 市「ういろうなんですけど、2個ぐらい減ってるんですよ。まぁ僕が食べた後ですよね~?」 岩「部長が大好きなウイロウじゃないですか~」 市「チッ(半切れ)・・・アァン??…なんて(苦笑)」 岩「部長のね、大好きなウイロウですよ~♪」
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/345.html
そのまま二刻は寝入っていただろうか。 寝入る時にはずっと側にいてくれた忠勝の手を握っていたはずだが、夕餉ですよと女房に起こされて はっと目覚めた時には食事の邪魔をしないように遠慮をしているのか部屋には居なかった。 そのことが少し不満だったが、居る場所は見当がついているので誰かを呼びに遣らせれば良いと 起き抜けのぼんやりした頭で考えて着物に袖を通した。 「大阪ではきちんと召し上がられているだろうかと心配しておりました」 「はは、まあそう悪くは無かったがやっぱ食べなれた飯の味が一番だな!」 「褒めても何も出ませんよ?」 「飯が出るだろ、飯が」 そんなことを言い合いながら笑い合うにつけても帰ってきたのだという実感が湧く。 食膳に並べられたものをもそもそとかきこみ終える頃には見計らったかのように忠勝がやってきたが、 こちらにやって来ようとして兜の脇立てをがつん、と鴨居にぶつけてしまうのが見えた。 いつもなら頭を少し下げて引っ掛からないはずだが、この男も少しは慌てているということか。 ずれた兜を直すのを見て、恥ずかしい顔じゃねえから兜のついでに面も取ってしまえと 心の中で舌打ちしたが、茶をぐいぐいと飲んで何も気がつかなかった振りをした。 それで、何でわざわざこの男が来たのかといえば、別にやましいところがあって来たわけではない。 ただ護るために側に居るだけだ。忠勝には、そういう静かで慎ましいところがある。 家康は茶碗を侍従に渡して下がらせると、二人きりになった部屋の中、立ち上がって歩み寄った。 手を伸ばして兜を掴み、蜻蛉の文様に口付けた。それと同時に、腰に手が回されるのがわかる。 「まあ待て、久しぶりなんだから湯浴みくらいさせろ」 太股や尻をそろそろと撫で始めた腕をやんわり押し留めそう言い置くと、部屋から出て行った。 無理やり引き止めないあたりが、忠実すぎるまでに忠実な武人らしい。 冬の夜長3
https://w.atwiki.jp/gumdamblackcat/pages/661.html
【歌う者】 「ゆっくりー♪ まったりー♪ みんなだいすきゆっくりのひー♪」 道端に響く歌声。通り行く人は雑音に舌打ちして、何も見なかったように過ぎ去る。 「ゆうう……みんなゆっくりしてないよ……」 れいむはそう呟いて、近くに置いた空き缶を覗き込む。飴玉が一粒だけ入っていた。 「お金さんがないよ。これじゃあごはんもらえないよ……」 飴玉を口に含み、れいむはその場を去った。 ――――――――― 次の日も、その次の日もお金はもらえなかった。れいむは街に住むゆっくりである。木の実も昆虫も皆無な環境のなか、食料調達の方法といえば、ごみを漁るか人間にもらうくらいしかない。が、ごみを漁れば怒った人間に駆除される。汚い野良ゆっくりに餌を与える奇特な人間もいない。 だから、れいむにできることといえば、歌を唄ってお金をもらい、自分で買うしかなかった。 スーパーやデパートは入り口で門前払いを喰らうが、駄菓子屋を営む老人などは比較的にゆっくりに優しいのを、れいむは知っていた。なにより、栄養豊富なお菓子を安価で買えるのだ。人間が気まぐれで投げた五十円で、数日をしのげるのである。 だから、れいむは歌う。来る日も来る日も、この場所で。 ――――――――― 「うぃーうぃーるうぃーうぃーるろっくゆー。うぃーうぃーるうぃーうぃーるろっくゆー。ばでぃあまぽーまんびっくのいず……」 れいむは高らかに歌う。天使の美声、ゆっくり最高の歌声と呼ばれるそれは、今や世に知らぬ人はいないとされるほどの有名ぶりだった。 れいむは語る。 「ろっくはたましい。りくつじゃない。おんがくはすべてをすくう」 ――――――――― 「ゆぴ……ぼ……うぃ……ろっく……」 雨の日の翌日、俺は道端に俯くれいむを見た。何事かをわめく姿はまさに畜生。俺は近くに転がっていた空き缶をれいむの頭に置き、手に思い切り力を入れた。 一瞬で、れいむはぐずぐずの塊になった。 空っぽの缶は、れいむの頭の中身を表していた。 完
https://w.atwiki.jp/bo-dorowa2/pages/48.html
「砂漠にでたぁのはいいが・・・」 見渡す限りの砂、砂、砂。 かといって後ろは視界の悪い雑草の森である。 「ま、見晴らしが悪いよりはいささかましか・・・」 そう言いながらフェールドはあたりをもう一度見渡してみる。 何もない。 ただの砂の海である。 ため息をつき空を見上げる。 雲ひとつないすっきりとした青空。 だが今まさにこの青空の下で無関係な人間の殺戮大会が起こっているのである。 頭を抱え込み舌打ちをするフェールド。 「ふざけやがって・・・これをはめられている限りは、強制的に殺し合いに参加・・・か」 そこでふと考えにふける。 もし自分が生き残れなかったら? 確実に元の世界には帰ることはできないだろう。 それはフェールドだけでなくほかの参加者も同じはずでありそれぞれが戦いたくないと思っているはずだ。 名簿に載っている聞き覚えのある一人の名前を除いて。 「・・・クローバー・・・トランプ。お前もいたのかよ、全くめんどくせぇ・・・」 それは殺戮者の名前。 殺しを楽しむ狂人の名前。 かつての仲間の名前。 そしてもうこの世にはいない人物の名前。 そのことを彼はまだ知らない。 「・・・鉢合わせになるのだけは勘弁だな・・・」 そう言いながら自分の持ち物である地図を確認する。 「【D3】、ここが現在地か・・・そうだな・・・どうせなら塔のほうに行ってみるか。見晴らしもよさそうだかんな」 来た道を少し戻り生い茂った雑草を抜け森の中へと入っていった。 【場所・時間帯】D3 朝 森付近 【名前・出展者】フェールド・クロイシカ@【夢と希望と絶望と】 【状態】正常(周りに警戒中) 【装備】三刀 【所持品】食料、携帯電話、青い箱×2 【思考】 基本:人に会いたくない 1.めんどくせぇ・・・ 2.とりあえず塔を目指す。 3.人にあったら敵意がない限り無視。 ―――――――――――――――――― 前の話 028 ナナカと輪廻のバリバリ漫遊記 次の話 030 新しい目的地
https://w.atwiki.jp/tosyoshitsu/pages/161.html
【-隠 ドウホウアイ 蔽-】 「ち、ぃ…!!」 押し殺した声で舌打ちをする。冗談じゃない、あんな相手に見つかってたまるか! 自分が死ぬだけならまだいい。俺が見つかれば、芋づる式に仲間も見つかるんだ。 それも、同じ国の仲間ではない。 出仕時に顔見知りになった、縁もゆかりもある相手ならまだいい。 でも、「縁もゆかりも薄いからこそ、見つかるわけにはいかない」 のだ。 自分一人のミスで巻き添えを増やしたら、その国の人に申し訳が立たない。自分を犠牲にしてでも誰かを救うんじゃない。無事に仲間を国許へ帰してあげるために、自分も絶対に死んではならないのだ。だからこその、必死の緊張感が、ぎっちりと皮膚一枚の下に詰まりきっていた。 誰もが同じ思いであるようで、互いにそう思っていることは、黙って視線を交わすだけで、誰にもはっきりそうと感じ取られた。 The thing which removes a mistake ”一人の過ちは10人の血であがなわれる。” 冗談じゃないぞそれはこんなところで発揮されてもなんにも嬉しくない格言の引用だ。 偵察は、生き延びて帰ってこない限り、何の意味もない。陽動とは違う。絶対見つからないにこしたことはないのだ。 南国の風のねつい甘さが鼻腔に忍び込む。まさか、こんな時まで、そんな感覚が働いているなんて、な。アイドレスってのはつくづく見事に作られてるもんだ。てっきり鼻にはアドレナリンの匂いとやらがぷんぷんするものだと思っていたが。 無事にこの場を切り抜けたなら、是非にも今回一緒に出撃した面々と親睦でも深めたいもんだ。いや、それをいうなら、これまでの出撃もそうか。一戦ごとにお疲れ様パーティーでも合同で開けたら、少しは緊張もほぐれて、楽しかろうに。 パーティーから始まった冒険だったが、また、思考がパーティーに行き着くとは。男はそんな奇矯さにふと笑った。 ―The undersigned:Joker as a Liar:城 華一郎