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『僕はこうして生まれました』の登場人物が登場 注意 下ネタ有り 【登場人物】 息子:ゆっくりと人間のハーフ。ゆっくりの性感帯がわかるという全く役に立たないスキルを持つ 父:ゆっくりに性的興奮を覚える変態その1。ボブと一緒にいるとロクなことが起きない ボブ:ゆっくりに性的興奮を覚える変態その2。父と一緒にいるとロクなことが起きない。相乗効果 「飼いゆっくりの登録更新ですね、こちらの紙に住所と家主のお名前、飼いゆっくりの種類をご記入ください」 ゆっくり課と書かれた受付の前。父は用紙を受け取り必要事項を記入しはじめた 町の保健所 この場所に収容されるのは、野良の犬や猫だけではなくゆっくりもその範疇だった ゆっくりを飼う場合は、町や市に申請する場合がある 申請は義務ではなく任意だが、申請し飼いゆっくりとして登録すると色々便利なため ゆっくりを飼う家庭の殆どが登録を行なっている 「更新が完了しました。古い方のタグはこちらで回収します」 「わかりました」 飼いゆっくりに取り付ける新たなタグを受け取る このタグが有ると無いでは、同居しているゆっくりふらんの安全は段違いとなる 野良と見なされ虐待を受けるリスク回避、迷子になったときの連絡先などタグを付けるメリットを挙げたらきりが無い 「それでは講習を行ないますのでこちらに」 カウンターを出た所員に案内される 飼い主は登録更新時に1時間ほどの講習を受けるのが義務となっていた 個室で40分ほどのビデオを見せられた後、地下に案内される 階段を降りる途中で尋ねた 「なんで地下なんですか?」 「それはですね…」 数年前、市の議会で野良ゆっくりの管理・処理は犬猫同様に保健所で行なうという案が可決した 可決したその年、ゆっくりを受け入れるために急きょこの保健所の増築が進められたが 面積の関係上、止むおえず地下にゆっくりを収容するスペースを作ったという背景があった そんな内容のことを所員は手短に説明した 「これから処分の現場を見学して頂きます。飼い主の責任を自覚して頂く意味でもどうか最後までお付き合い下さい」 階段を降りて地下に到着する 一本道の長い廊下が姿を現した 「ここにいるゆっくりは全て、通報を受けた野良だったり飼い主が飼育を放棄したゆっくりです」 廊下の壁の片方は下半分がコンクリート。上半分がガラス張りとなっていて、一部屋が10畳ほどの広さ そして部屋ごとに種類別で分けられていた 見た目は監獄というよりも動物園に近い 「このガラスは向こうからは見えない仕組みになっています」 その証拠に、彼がガラスに近づいても彼の存在に気付くゆっくりは一匹もいなかった 「胴つきはいないんですか?」 この場にいるのは全て胴なしのスタンダードなタイプだった 「別の場所に収容されています。と言っても野良の胴つき自体、滅多に見かけないのでまず使われませんけど」 おまけに胴なしのように大量発生して駆除されるということも無い 仮に捕獲されてもペットとして人気があるため、何日か様子を見て問題無いと判断した個体は処分されず飼いゆっくりになる場合が多い ペットショップで高額な胴つきを買うよりも、多少手間はかかるが無料で手に入る保健所を利用する者は後を絶たない 「そうなんですか」 それを聞き彼は胸を撫で下ろした 胴つきを特に強く同類視してしまう彼にとって、その事実は救いだった (でもちょっと、見ててキツいな・・・) れいむ種やまりさ種はともかく、ちぇんやめーりん、みょんなどが買い手が見つからず処分を待つ身だというのを知り、複雑な気分になる 途中、一箇所だけカーテンが掛かった箇所があることに気付いた 「これは?」 「地域貢献の一環として、ご家庭のゆっくりを最長一週間お預かりするサービスをしております。それがこの場所です」 旅行や出張で家を空けなければならない場合などに、このサービスは住民に重宝されていた 中は毛布や玩具などゆっくりが快適に過ごせる環境になっているらしい その隣の部屋を見る 「・・・・・・・」 彼は目頭を押さえた 「あの黒人もゆっくりですか? 処分対象ですよね?」 ガラスの向こうに良く見知った外国人がいた。何も入っていない部屋の中を見回していた 「あの方もこの講習を受講している方です、時間帯の都合で少し前からここで待ってて頂いておりました・・・・・ボブさん」 所員がガラスをノックするとその音に気付いてボブが廊下へ出てくる ボブと目があった瞬間、彼は頬を膨らませた 「キスシテホシイノ?」 「ひはう、ひはふひへふんはよ(違う、威嚇してるんだよ)」 「逆効果だからやめておけ。見てるこっちが恥ずかしい」 父に嗜めらて口から空気を抜く 「なんでボブがここいるの?」 「ユックリヲ、カオウト、オモッテ」 ボブはゆっくりを飼う為にここを訪れていた 「あれ。ボブってホームステイしてるんじゃなかった? 家の人が飼うの?」 その質問にはボブではなく父が答える 「この度、ボブのその日本語能力が買われて、日本の会社に移ることが正式に決まった。オフィスに外国人がいると色々便利だからな」 「そうなの?」 現在ボブはステイ先を出て、ゆっくり飼育可のマンションで一人暮らしをしていた 「飼いたいゆっくりは見つかったかい?」 「コウシュウガ、オワッテカラ、エラブ」 「あの、そろそろよろしいでしょうか?」 ドアの前に立つ所員がおずおずと切り出した 「この部屋が処分場です。お辛いかもしれませんが、責任を放棄した飼い主を持つゆっくりの末路です。どうか処分されるゆっくりのためにも目を背けないであげてください」 「・・・・・はい」 彼の返事を待ってから、所員の男性はドアを開けた さほど広くなく全面コンクリートで段差の無い部屋。壁には時計と内線の電話があるだけの殺風景な所だった そこにマスクをつけ帽子を被った別の所員と一匹のゆっくりありすがいた マスクをした所員の手に注射器が握られていた 「あの注射器の中の液体はゆっくりにとって有害なものです」 注射針がありすの後頭部に触れて、静かに沈んで行く 「ッ!! ッ!!」 全身を特殊な器具で固定されたありすは身動きが取れずにいた 注射器の中身が押し出され、容器の中の琥珀色をした液体の量が減っていく 「ゆぅ・・・」 ありすは眠るように目を閉じた 数秒の間を置いて、器具を外すとありすはころりと転がった 注射を打たれた後は喚くことも、苦痛を訴えることもなく。静かに逝った この薬はゆっくりを安楽死させるもので、餌に混ぜても有効である。そして原価も安く簡単に量産できるため今はこれが主流だった 以前の殺処分方法は水の張った水槽にまとめて落とすというものだったが、片付けが手間な上にその光景が所員の精神衛生には余り良くないという理由でこちらの方法に切り替わった 処分を実行した所員は転がったありすを麻袋につめて担ぎ、彼等が入ってきたのとは逆方向にある壁のドアから出て行った 「以上で講習を終わります。お疲れ様でした。お気をつけてお帰り下さい」 所員が去っていき、三人が残される 「ダイジョウブ?」 「うん」 壁に力無くもたれる彼をボブは心配した 「・・・・先に行ってるぞ」 「わかった」 彼を残して二人は部屋を出て行った 「はぁ・・・・・・」 体に存在するゆっくりの性か人間の本能かはわからないが、ゆっくりありすが処分される光景に不快感を感じた 気分が沈んで、動こうという気にはなれなかった 「よし、行こう・・・」 5分ほど経ってようやく沈んだ気分が戻る 「あれ? 開かない」 ドアノブを回すが、押しても引いてもビクともしない 「嘘・・・」 プルルルルルルルルル ドアの隣に取り付けてあった室内電話が鳴ったので取る 「もしもし」 『ワタシ、ボブチャン、イマ、アナタノ、ヘヤノマエニイルノ』 「下らない事言ってないで、父さんに代わってよ」 『ワカッタ。カチョウサーン』 受話器を取り次ぐ音がした 『一度でいいから見てみたい。女房がバイブでオナるとこ・・・・・歌丸です』 「歌丸じゃなくてレイパーだろ。とにかく状況を説明してよ。ドアが開かないんだけど」 ちなみにこの時、母(きめぇ丸)が自慰する姿を想像してげんなりしたのは内緒である 『地下の機械が誤作動して、勝手に施錠されてしまったようだ。現在、原因を究明中だそうで、わかるまで開かないと言われた』 『なんでそんな杜撰な構造なの?」 「行政で決定してすぐに改装したから突貫工事気味なんだと。必要最低限の耐震しかやっていないそうだ。来月に点検して本格的に作り直す予定だったらしい』 「えーと、つまり今の僕の状況は・・・・」 『お前ダッセー!! 閉じ込められてやがんのー!!』 『HAHAHAHAHA!』 父とボブの笑い声がドアの向こうから聞こえてきた 「じゃあ。そっちは今どこ?」 『父さん達も地下にいる。防災シャッターが下りてきて地上に上がれなくなった』 父とボブは壁一枚挟んだ向こう側にいた 「人のこと言えないじゃないか!!」 『HAHAHAHAHA!』 「後ろの黒人黙らせろ!!」 血が上った頭を一度クールダウンしさせて、気がかりだった事を訊く 「もしかして僕を待ってたせいで父さん達も?」 『なに。気にするな』 「ごめん、僕のせ…」 『レイプシタイユックリヲ、ブッショクシテタラ、トジコメラレタンダヨ』 『あ、コラッ!!』 「ふーん」 ドアを思いっきり蹴った 「前々から言おうと思ってたけどさ」 『なんだ? 言ってみろ』 「“レイパー”って正確には“レイピスト”って言わない?」 『・・・・・・・』『・・・・・・・』 受話器越しに微妙な間が生まれる 『この状況でそれ言っちゃう?』 「言っちゃう」 『お前、全然空気読めてないわ。昔、ドラえもん映画の【のび太の海底鬼岩城】のラストで しずかちゃんが大事に持ってるバギーのネジを見て「あれポセイドン(敵のボス)のネジじゃね?」って言うくらい空気読めてないわ』 「わかりづらいよその例え」 『ヘイ! カチョウサン! カーテンメクッタラ。グラマーナ、エーキッキガ、イル!』 『何!? 本当か!』 「ちょっと、何の…」 ガチャ、ツーツー 一方的に通話が切れた 「カーテンっていうとアレかな?」 所員が説明した、飼いゆっくりの部屋に掛かっていたカーテンを思い出す 「でも、グラマーってどういうことだ?」 再び電話が鳴る 『いつか巨乳のゆっくりえーきを見たのを覚えているか? 預けられてる飼いゆっくりの中にソレがいた』 「なんで!? 主任さんと一緒に居るんじゃないの?」 『向かい三軒先のアパートに国家公務員やってる兄ちゃんいるだろ? 背が少し低い』 「ゴミ捨ての時とかに会うと礼儀正しく挨拶してきてくれるあの人?」 『あれ主任さん。今どっかの視察で何日か家を空けてるみたいだ』 「レイパー密度高すぎるだろこの町」 突然、何かが壊れる音がした 『ああ~~なんてことだ~~~。機械の誤作動で、飼いゆっくりの部屋のドアの施錠が開いてしまった~~~』 「絶対嘘だ! ボブが壊したんだろ! そもそも手動じゃんあのドア! 南京錠!」 ガチャガチャと何かが擦れる甲高い音の後 『オラァ、デテコイヨッ!』 『でかしたボブ! 足を押さえろ!』 『だ、だずでげ、こまぢぃぃぃぃぃぃー!』 その控えめな声は間違いなくあのえーきのものだった 「おい!! 何やってるんだよ!!」 『犯(まわ)せ、犯(まわ)せ!』 『バターニシチマイナ!!』 「悪ノリしすぎだろ! そもそも飼いゆっくりに手を出したら犯罪だろ!!」 法的には器物破損にあたる 『・・・・・・・・ゴホンッ。まぁえーきっきをレイプするのは冗談だとして』 「全然冗談に聞こえなかったんだけど」 『なんだ自分だけおっぱい揉めないから嫉妬してるのか? 思春期で思考は常時おっぱいにロックオンか?』 『ネライウツゼ!』 「違うから。とりあえずレイプから離れた話題をしてほしいんだけど」 『サロンパスッテ、ミズニヌレルト、ブヨブヨノ、ヨクワカラナイ、ブッタイニ、ナルヨネ? アレノ、カンショクッテサ…』 彼は何の躊躇いもなく、受話器を置いた 壁から体を離すと部屋に完全な静寂が訪れる 向こう側の壁を見る 先ほどゆっくりありすを処分した職員が出て行ったドアが目に付いた [関係者立ち入り禁止]の張り紙を無視して、駄目もとでノブを捻ると、あっさりとその扉は開いた ≪親父サイド≫ ボブがサロンパスの話しを始めて、息子が電話を切ってすぐ 「ドキッ! レイパーだらけのゲーム大会! ポロリもあるよ!! ・・・・・・・・ジャジャマルとピッコロはいないけどね!」 「イナイケドネッ!!」 ハイテンションの変態が二人 「まずは最初の企画『えーき様に白黒つけてもらおう』のコーナーです。では最初の質問」 「パンツノカラー、オシエテクダサイ。Black or White?」 レイプができないストレスを卑猥な質問責めで解消しようとする変態たち 「こ、こたえたくないぞー!」 「ウルセー! サッサト、シロクロツケロヤ!!」 ボブが床を蹴って脅しをかける 「自分で言うのが嫌なら、おじさんが捲ってあげてもいいんだよ。ん?」 紳士的な態度、しかし、いやらしい手つきでえーきににじり寄る父 プルルルルルルルルル 「くっ、良いところなのに・・・・・・もしもし、鳴かぬなら 犯してしまおう きめぇ丸。レイパーです」 『さっきから一体何が言いたいんだよ。まぁいいや、ここの間取りについて訊きたいんだけど?』 「・・・・く、くろ」 「クロ!? テメェ、キョニュウダカラッテ、マセテンジャネーヨ!!」 顔を真っ赤にして、蚊の泣くような声で答えたえーきに本気で怒鳴りつけるボブ 乱暴にえーきの胸を揉みしだく 「い、いだいぞぉ・・・」 「コレガイインダロ! インランガ!!」 『ボブが叫んでるみたいだけど、何の話?』 「コッチの事だ気にするな」 父は咳払いを一つして場の空気を戻す 「ソッチは胴つきゆっくりや大型種を収容する場所って聞いたことがあるな、滅多に使われないらしいが。一番奥に大型のリフトとエレベーターがあるらしい」 『・・・・うん、わかった』 息子のその返事が父は不安感を煽った 「お前まさか行く気か? 危ないからやめとけ。[立ち入り禁止]の張り紙があっただろ? セガールがいたらどうする?」 『居るわけないだろ』 「今からボブとえーきで淫語しりとりやるからお前も参加しなさい。人数多いほうが盛り上がる。なお〔結婚しよう〕→〔うん〕の流れでカップルが成立します』 『行ってきます』 彼の言葉に迷いは無かった 「淫語しりとりの何が不満だ?」 『全部だよ馬鹿野郎』 「・・・・わかった。ただし条件がある。30分以内に戻って来い。戻って来られなかったらペナルティだ」 『良いよ。どんなペナルティ?』 「お前の出産秘話(猥談込み)を話す・・・・・・お前自身にな!」 「最悪だ」 時間を守るという誓いを彼は心に立てた ≪息子サイド≫ 父との電話を切り。携帯のアラームを20分後にセットする 時間を忘れないための予防線だった アラームが鳴ったらその時点で引き返そうと考えた ドアを開く 「ここって・・・」 この場所は胴つきゆっくりを収容するスペースだった 父達のいる場所はガラス張りだったが、こちらは鉄格子で出来ていた 胴つきの中には手足を器用に使いガラスを割るものがいるためである 廊下はシンとした静けさに包まれていた 今開けたドアから25mほど先にまた別のドアがある 「刑務所みたいな……あれ?」 そのドアに向かう途中に気付いた 全て空室と思われていた檻の中で、一箇所だけ中身があるのを見つけた 「ねぇ?」 檻の隅で小さくなって震えている者に呼びかける 「にゃーーーーん!!」 「にゃん?」 声を掛けられたそれは酷く怯えていた 「にーさん囚われの身のワシに乱暴する気やろ!? エロ同人みたいに!!」 「するわけないだろ」 鏡見た事無いの?と言おうと思ったが流石に気の毒なのでやめた ウサ耳ブレザーの不細工フェイス。正体不明のゆっくり、きもんげが檻の中にいた ゆっくり関連のビジネスでのし上り一躍有名となるが、ブームが過ぎ去ると同時に表舞台から姿を消したきもんげ 噂では事業は縮小したものの、細々と商売をしているとのことだが 「きもんげがこんな場所で何やってるんだよ?」 「良くぞ訊いてくれた。語るも涙、聞くも涙のワシの苦労ばな…」 「大方、儲かるからって理由で不正して捕まって、収容先が無いからここに落ちついたってトコでしょ?」 「にーさん鋭いなぁ、出所したら組まへんか?」 「出所できるの?」 「わからへん・・・刑期があるんか、処分されるんかすらわからへん。所員の足音が聞こえるたびに不安で怯える生活なんてもう沢山や・・・」 ヨヨヨときもんげは泣き崩れた 「結構長いこと居るんだ?」 泣き崩れたと思ったら一転、ガバリと顔を上げて両手を冷たいコンクリートにつけた 「後生や。どうか脱獄の手伝いをしてはくれまへんか!」 額を床に擦りつける 「それはちょっと」 「あんさんには同族を慈しむ心は無いんか!?」 今度は顔を上げて猛抗議してきた 「同族って言われても」 きもんげには、彼が同類に見えるらしい 「別に、難しいことやおまへん。あの部屋のボックスの中に掛かってるここの鍵を持ってきてくれるだけでええねん」 これから彼が向かおうとしている部屋を指差す 「よしんば脱獄した途中捕まっても、あんさんのことは一切ゲロしまへん」 「でも」 犯罪に加担するのは忍びなかった 「ワシがやっとった商売知っとります?」 「えーと、なんだっけ?」 「かぁー! これやから消費者っていうんわ!!」 オーバーアクションでわざとらしく呆れる 「きもんげ印の【餡子ぎっしり、ゆっくり温泉饅頭】やないか! 一時期売り上げ凄っかたねんぞ! 道楽で山を三つも買うたわ!!」 【餡子ぎっしり、ゆっくり温泉饅頭】 れいむやまりさから僅かしか取れない上質な餡を集め練り上げて、生後3日以内の赤ゆっくりの皮を贅沢に使い製造した温泉饅頭 何年か前に、テレビや広告で大々的に取り上げられた人気商品。ブームだった当時、彼はまだ小学生で口にしたことはなかった 現在も市場に出回ってはいるが、当時より値段が上がっているのと少量生産のせいで中々手に入らない代物だった 「素材偽装してない? 消費期限誤魔化してない?」 「ワシがやったんわ株の違法取引や。商品には絶対の自信を持っとる、社長の座こそ失脚したものの特許はワシ手の中や。にーさんが欲しい数だけくれたる」 「もぅ・・・・・・・・今回だけだよ?」 物に釣られて彼は脱獄の片棒を担ぐことを了承した 「あんさんになら抱かれても良え!!」 「良くない。とにかく、あの部屋にある鍵をとって来るだけでいいんだよね?」 「せや、あの部屋より向こうは問題を起こしたドス級のゆっくりを収容する場所や。危ないから行ったらあかんで。鍵取ったらさっさと戻って来てや」 ドアの前に立ちノブを捻り、ゆっくりと開ける 部屋の中は先ほどゆっくりありすの処分を見せられた所と似たような造りになっており 相違点があるとしたら、向こう側の壁に大きなシャッターが付いていることくらいである 大型のゆっくりを中に入れるための配慮だった そのシャッターが壊れていた 外の側から強い力で押されて一部が大きくひしゃげている どう見ても自然になったものではなかった 「誰がやったんだ?」 機械の誤作動の原因はこれにありそうだった ひしゃげた隙間から外側を覗き込む 「ゆぅ?」 「・・・・・・・」 向こう側にいる何かと目が合った 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 それが突然声を上げてシャッターに体当たりを始め、隙間がさらに大きくなる シャッター自体は頑丈なつくりになっているようだが、それを支える根元の部分にガタがきていた 十分に開いた隙間からそれがのっそりと姿を現す 「クイーンありす・・・・?」 部屋に入ってきた3m強の大きさのクイーンありすが息を荒げていた 「あなた、ながながいげめんじゃない!! ありすのかれしにしてあげるうううううううううううううううううううううううう!!」 「なんだよ一体!!」 彼は知る由も無かったが、このありすはかつて山の群れの頂点に君臨していた 普段は堅実だが、一度体が火照ると理性が完全に利かなくなる そのせいで群れが無計画に肥大化してしまい、食料に困り山の下の民家に危害を加えてしまったという過去があった ここに収容されて一ヶ月の間禁欲状態で、ありすの我慢は限界となっていた 様々な幸運が重なって檻から抜け出たありすは逃げることを二の次にして、すっきりする相手を探している途中だった そして、その際にぶつかったシャッターの振動で機械が誤作動を起こすことになる 身の危険を感じ、入ってきたドアに駆け出す。廊下に戻ればありすはこれ以上追ってこれない 「どごいぐのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 その図体に合わない機敏な動きで彼の前を塞ぐ そのまま壁に押し付けられ、背中をコンクリートに強く打つ 「いっしょにすっきりしましょう!!」 今の彼はありすにとって、1週間断食したあとに出された極上の高級コース料理に匹敵する、涎モノの存在だった 「痛い! 痛いって!」 いきなり襲い掛かってくるありすに恐怖を感じる ありすに彼を殺す意思は無いようだが、この重量で体を高速で擦り付けられたら洒落では済まない 「ありずどあいをかたらいまじょおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」 両手で押し返そうとするが、ありすの体はビクともしない ありすの皮は分厚く、まるでゴムのような感触だった まるで前戯をするように緩やかな動きで彼に体を擦り付ける 彼はまさに今、クイーンありすにレイプされそうになっていた 「いい加減にしろっ!!」 ありすが行為を本格的に始めようとしたその時、彼が怒鳴った 性行為におよぶ場合。相手の触れる部分には必ず性感帯が存在する。故に彼の目の前にありすの性感帯があった それを今の体勢で篭められるだけの力を篭めて殴りつけた 「いぎゅぅ!!」 ありすの体が硬直する だが、その行動は逆効果だった 力が足りずありすに不快感を与えてしまうだけだった 「な゛に゛す゛る゛の゛よ゛! このいなかもの!! かす!! くず!! ごみ!! きけいゆっくり!! じね!!」 罵声の中でどうしても聞き流せないものがあった 「奇形ゆっくり?」 顔を真っ赤にしたありすが言葉を付け足す 「とかいはのありすにはわかるわ!! あなたはゆっくりだけど、ゆっくりじゃない!!」 伊達にこのありすもドス級のサイズになるまで歳を重ねてはいなかった だから彼が他のゆっくりとは違う存在だと看破した 「なら、きけいゆっくりにきまってるじゃない!!」 そう断言して、再び彼に体をぶつけて運動を始める 「でもだいじょうぶよ!! ありすはこころがひろいもの!! きけいのあなたもちゃんとあいしてげるうううううううううううう!!」 「・・・・・・・・ぅ・・・・」 「 ? 」 潰されている状態の彼が何かを言ったような気がして、一瞬動きが遅くなる 彼はまた口を動かした 「・・・・う・・・・か・・・い・・・するなよ・・・」 「ゆぅ?」 さっきよりははっきり聞こえた 奇形ゆっくりといわれて、今までとは違う部類の怒りがこみ上げて来た 自分に携わった多くのものを否定されたような気がした 「後悔するなよ」 今度は全部ちゃんと聞き取れた 彼はありすの口に手を突っ込み、手に握っていた“もの”を放り込んだ 口に入ったそれを本能的に飲み込んでしまうありす 「ゆげっ・・・な、なにをのまぜだの?」 涼しい顔をする彼に尋ねる。体内に強い異物感を感じた 「注射器。針は抜いておいたけど」 「ゆ゛!!?」 真っ赤だった顔が見る見る青ざめていく 注射器と聞いて思い当たるのは一つ。ここのゆっくりを殺処分するための薬 「その大きさだと、どれくらいが致死量かわからないけど。注射器が割れて中身が出ないうちに吐いたほうが良いよ?」 あれほどがっちりと捕らえていた彼をありすはあっさり解放した 呑まされたものを吐こうと口を何度もすぼめる そのありすを一瞥してから、きもんげの檻の鍵を探すためにボックスを開く 「あった。この番号の鍵だ」 檻の数が少なかったため鍵はすぐに見つかった ポケットにしまい、ありすの横を通り一直線にドアを向かう その行動が命取りだった 彼はありすが離れたらすぐ外に逃げ出すべきだった 「ゆげぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 カスタードに包まれた塊がまるで痰のように吐き出される 「嘘っ!? もう吐いた!」 奥の方に放り込んだため、二度と吐き出せないだろうと過信していた ありすは吐き出したと同時に横を通ろうとしていた彼にぶつかった 「ありすがうえになってもいいかしら♪」 尻餅をついた彼の上に加減して、まるで自分が掛け布団にでもなるように彼の首から下、体全体にのしかかる 「っ!」 胸を庇う為に両手を前に持ってきため腕ごと下敷きになった彼は完全に自由を失った 「ありすをだますなんていいどきょうね♪ でもとくべつにゆるしてあげるわ♪ ありすはあなたとちがって、とかいはだもの♪」 吐き出したカスタードクリームの中から出てきたのは携帯電話だった。彼は注射器など始めから持っていなかった 「おしおきとして、ちょっとはーどにやらせてもらうわ♪」 「いだだだだだだだ!」 ありすが体をほんの僅か前に傾けただけで彼の体が軋んだ 「ゆふふふふふふ♪」 上機嫌のありす それもそのはず。この時点で彼は完全に詰んでしまった。両手両足を押さえられてはどうすることも出来ない 彼をいつでも蹂躙できる。その気になれば殺せる 体の傾斜を元の角度に戻して彼を苦痛から解放する 痛みが和らぎ、彼は唯一動く首を回した 天井の他に、壁にかかった時計が目に付いた 「都会派なら時計の見方くらい当然知ってるよね?」 「そのてにはのらないわ、ありすがふりむいたしゅんかん、にげるきでしょ?」 ありすが振り向けば必然的に体の前面に隙間が出来る 彼はそれを狙っていた 父と電話を終えてからかれこれ20分が経とうとしていた このまま何もしなければ自分は膾(なます)にされてしまう 一縷の望みを託して、彼は口を開いた 「こんな話知ってる?」 「ゆ?」 「あるところに若い男がいた。ルックスはそれなりに良いせいか、女性に何度か交際を申し込まれたことがあった」 彼は唐突に話を始めた 「けど全て断った。その男は、全くと言っていいほど異性に興味を持っていなかった、いや、持てなかったというのが正確かな」 「いったいなんのはなし?」 気にせず彼は話を進める 「しかし。その男を欲情させるものが唯一あった。それがゆっくりだ。ゆっくりだけが彼の性欲を満たした。気付けば彼は目に付いたゆっくりを犯すレイパーになっていた」 「にんげんがゆっくりをれいぷするですって?」 「・・・・・・」 壁にかかった時計の針を彼はちらりと見た 「自分の性癖を表には決して見せず、影でひっそりと愉しんでいた。そんな時、一匹のきめぇ丸に出会った。当然犯した。出会うたびに何度も、何度も、犯しつくした」 「かおみしりになるまでおかすなんて、へんなはなしね?」 ありすは彼の話す内容に僅かだが興味を抱いた 「きめぇ丸はその男に出会った当初に一目惚れしていたらしいよ」 「ゆ? そうだったの?」 「だから彼のどんな酷い要求も受け入れた。献身的なきめぇ丸の姿を見続けて、いつしか男の心境にある変化が訪れた」 「こいね、ありすにはわかるわ」 彼は小さく頷いた 「そう。男はきめぇ丸のことを好きになっていた」 「やっぱり」 「そして、彼はきめぇ丸にその想いを伝えようと決めた」 「なんてとかいはなこいなの!」 「その時の言葉が」 そこで彼は言葉を切った 「なに? かれはなんていったの?」 「・・・・・・」 彼は黙ったままありすを見ていた 「さっさといいなさいよ!! このいなかもの! きになるじゃない!」 苛立ちを隠しもせず彼をにらむ 「・・・やめた(というか僕も知らないし)」 「はぁ?」 「これ以上は話す必要がなくなった」 PIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPI 「ゆッッ!?」 ありすは自分の背後から電子音がして、驚き振り返った 音を発していたのは先程注射器だと騙されて呑み込んでいた携帯電話だった 「いきなりうるさくなるなんて、とんだいなかものね!」 ありすが振り返ったことで、自身を拘束する力が緩んだ (よしっ!) だが 「ぐぅ…」 「ひっかかるとおもったの?」 一度緩めた重心を、彼に再びかけ始めた 彼はありすが吐き出した携帯電話のアラームがあと少しで鳴るのを覚えていた そのために今の話をして時間を稼いだ 音に驚き体をねじり振り向くことで、彼は脱出を謀ろうとした しかし。彼が抜け出そうともがいた瞬間、ありすはそれに気付きすぐにウェイトを戻したため脱出は叶わなかった 辛うじて抜け出せたのは右腕だけだった 「ゆっふっふっふっふっふっふ♪ とかいはのありすをだしぬこうだなんて、ひゃくねんはやいわ」 相変わらず勝利を確信した表情で彼を見下す にも関わらず、彼の顔に焦りは無かった 「どうしたのよ? ぜつぼうしなさいよ?」 彼は唯一自由になっている右手を挙げた この手さえ自由になれば良かった 握りこぶしではなく、指をピンと伸ばし鋭さのある貫き手を作る 「そのじょうたいでなにができるっていうのかしら?」 父からゆっくり対しての護身という名目で(非常に不本意ながら)習得し、アメリカへ行った際ファイトクラブの隊長に(誠に遺憾ながら)練磨された“技” 先ほどは不発だったが、今度は彼なりに試行錯誤した 「ッ!!」 ありすの性感帯に指を突き立てた クイーンありすの皮は頑丈で、指は第一関節までしか入らなかった しかしそれで十分だった たった今出来た小さな傷口に爪を立てて思いっきり引っ掻く 「ゆがががああああああああああぁぁあああぁぁぁぁぁああぁぁぁああぁぁぁぁあっぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 体で最も敏感な部分がほんの少しでも抉れれば激痛が走る ありすは痛みに悶え、体を丸めて蹲った、のたうち回る元気は無かった 下手に動けば傷口が広がることを体が理解していた これまで掛かっていた重量が一気に減り、なんとか体が抜け出せた 匍匐(ほふく)前進でドアまで移動し、ノブを回してドアにもたれるような形で外に出た 無様に廊下に転がり、足で蹴ってドアを閉める 「突き指した・・・・」 右手の中指を左手で包み痛みを堪える 「でも、助かった」 ドアのすぐ横の壁にもたれて生還の余韻に浸る 「あ、携帯どうしよう。壊れてなかったし。前に機種変えたばかりだし」 回収したいがあの部屋に戻るのは流石に気が引けた 「オコマリノヨウダネ」 目の前に親指を立てる黒人が一人 「チェンジで」 「ソリャネーヨ!」 「本当にチェンジで」 シッシと左手で面倒くさそうに手を振る 「なんなんやあんた等!? 堪忍! 堪忍してや!!」 「ここの鍵は南京錠じゃないのか?」 父がきもんげの檻の鍵をいじっていた 「おーいボブ、この鍵壊して」 「ガッテン」 檻の前に立ち足を高く上げる 「YEAHHHH!!」 体重の乗った重い踵落としを放つ 「どっかの妄想パワーで戦う殺し屋も真っ青な蹴りだろ? あの靴、踵が合金製らしい」 何故か自分のことのように自慢気に語る父 「ドア蹴破ってここまで来るとか、どんなけフリーダムだよ・・・」 「アイノチカラダヨ」 「愛って言えば物理法則無視できると思うなよ?」 彼の言葉とは裏腹に、あれだけビクともしなかったドアが簡単に動いた あまりの出来事に呆然とするきもんげ 「あんたら、もしかしてワシを助けてくれるんか?」 「可愛いウサ耳のお嬢さん」 恐る恐る檻から出てくるきもんげに、父は話しかけた ちなみに、可愛いのはウサ耳であって。きもんげを可愛いと言ったわけではない 「君は飼いゆっくりかい?」 「いや。ちゃうけど…」 「答えちゃ駄目だ!!」 喚起したが遅かった 飼いゆっくり=レイプしたらNG NOT飼いゆっくり=レイプしてもOK 「「ヒャッッホーーーーイ!!」」 「堪忍してえええええええええええええええええええええええええ!!」 「僕の苦労は何だったんだろう・・・・・」 ポケットから鍵がぽとりと落ちる 彼の頑張りは水泡に帰した 数分後 「もう・・・・お嫁に行けへん」 (行く気だったんだ) 乱れた衣服でさめざめと泣くきもんげに上着をかけてやる 「ところで何があった? 父さんたちも丁度今来たばかりなんだ」 「えーーと・・・」 話しがややこしくなると嫌だったのでクイーンありすのことは話さず、きもんげのことだけ話した 「ならボブが引き取ればいいんじゃないか? きもんげを」 「え、そんなんでいいの?」 父の出した答えはやけにあっさりしたものだった 「所員と話してみないとなんとも言えんが、それが一番手っ取り早いだろ。別に人に噛み付いて傷害を起こしたわけでもないし」 それから数日後 「お前どっかの懸賞に応募したか?」 リビングのソファでゆっくりふらんと密着して昼寝をする彼に父が尋ねた 「・・・・・」 「起きろ馬鹿ップルの雄の方」 「ん~~」 目を擦り父を見ると、大きなダンボールを抱えていた 「いや。そんなハガキ書いてないけど?」 何かに反応してふらんも目が覚める 「あまあまのにおいがする・・・」 ダンボールに目をやる 封を切る、中身は全て【餡子ぎっしり、ゆっくり温泉饅頭】だった (ああ、そういえばそんな約束してたな。てっきり無効になったのかと思った) きもんげの律儀さに驚く。これなら二度と不正をして保健所送りになることは無いだろう ちなみにあのクイーンありすは処分されず、どこかの研究所に送られたらしい 携帯電話は落し物として次の日郵送してもらった 「あけていいか、これ?」 ゆっくりふらんがパッケージを凝視している 「うん。いいよ」 「一袋あけただけで、凄い餡子臭いんだが?」 むせ返るような甘味臭に父は鼻を摘む、しかしふたりにはそれはいい匂いに感じられた 包みを開ける際、突き指した箇所に痛みを感じた クイーンありすとの出来事を思い出す。大型ゆっくりを退けた代償が中指の突き指だけだという事実を (なんか、自分が人間としてどんどん取り返しのつかない方向に向かっているような気がしてきた・・・) 人間とゆっくりの中間生物である彼の悩みは尽きない 「そういえばあのきもんげ『ゆっくりの性産業で一山当てたる!』っと言ってボブの元を出て。同好会のレイプ研究所にいるそうだ」 「なんだよレイプ研究所って? きもんげの今後よりもそっちの方が気になるんだけど。あ、そうだ」 「なんだ?」 「今朝ゴミ捨て場で主任さんに会った時、色々話しておいたから」 この日、届いたお菓子のいくつか持って、父とボブは主任の家に謝りに行かされた fin present by ゆっくりレイパー
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今回も2作品セットとなっております。 2作品とも、いぢめ無し(?)の胴つきイチャ愛で作品となっております。 一本目が『さくや』 胴つきさくやのお話です、愛でオンリー 二本目が『いぢめて おまけ』 anko1896 いぢめて の後日談となっております。 感想で熱心に続きを!と言われたので、リクエストにお答えしてみました。 多分にHENTAI成分を含みますので、苦手な方はご遠慮ください。 それでは、お楽しみください。 『さくや』 ---------------------------------------------------------------------------- 「あ~、最悪」 僕はグショグショになって体に張り付いたシャツをはがしながら、一人呟いた。 その日会社から帰ると、家につく直前で、突然大雨が降り出したのだ。 僕は急いで家があるマンションに走り、出来るだけ被害を少なくしたつもりだったが、 それでも上半身がびしょ濡れになってしまっていた。 僕が部屋に入り、鞄を下ろし、服を脱ごうとしていると、突然玄関のドアから、 コンコン と、小さな音がした気がした。 「ん?・・・気のせいか?」 するともう一度 コンコン と、音がした、今度はそれははっきりと僕の耳に届いた。 誰か来たのかな? そう思い、僕はちらりと時計をみる、時刻はすでに午後10時をまわっていた。 「こんな時間に、いったい誰が・・・」 そう疑問を感じたが、待たせては悪いと思い、僕は急いで玄関のドアをあけた。 「はいはーい、どちらさ・・・ま・・・」 その瞬間、僕は背筋がゾクリと粟立つのを感じた。 僕がドアをあけると、そこ居るはずの人影が、どこにも見あたらなかったのだ。 「う・・・うわあぁ」 僕が慌ててドアを閉めようとすると、 「まってください」 と、突然少女のような声がした。 「ひっ!」 僕が恐怖に顔をひきつらせていると、今度は少女の声が 「したです、した」 と、言った。 「え、下?」 そう言われて僕は、ゆっくりと視線を下に移動させた。 すると今まで誰もいないと思っていたけれど、 そこには僕の腰元くらいまでの身長の、小さな女の子がいた。 その女の子は、普通の女の子に比べて一回りくらい頭が大きく、 なぜかフリフリのいわゆるメイド服というやつに身を包んでいた。 「な、なぁんだ、見えてなかっただけかぁ」 僕がほっと息をつくと、メイド服の女の子は 「はじめまして、わたくし、ゆっくりさくやともうします」 と、丁寧に言い、恭しく頭を下げた。 あまりに畏まったその態度に、僕は思わず 「あ、どうも」 なんて間抜けな返事をしながら、頭を下げていた。 すると、”ゆっくりさくや”と名乗った女の子は、 突然僕に近寄り、濡れた僕のシャツをつかんで、上目遣いに言った。 「おにいさま、わたくしのごしゅじんさまになってください」 その瞬間、僕の時間は一瞬止まってしまった。 「え、な、なに?」 僕は少女の口から聞きなれない言葉が飛び出たことで動揺し、思わず聞き返してしまう。 するとさくやは、僕に言い聞かせるように、ゆっくりはっきり言葉を区切ってもう一度言った。 「わたくしの、ごしゅじんさまに、なっていただきたいのです」 あまりの突拍子もない一連の流れのせいで、気づかなかったが、 よく見るとさくやの服も、雨に打たれたのかかなり水がしみているということがわかった。 「と、とりあえず入りなよ」 僕は、さくやをそのまま閉め出すわけにもいかず、部屋に招き入れることにした。 「汚い部屋だけど、さぁ、どうぞ」 部屋の中に入ったさくやは、落ち着かない様子できょろきょろと視線を泳がせていた。 「散らかっててごめんね」 僕は一人暮らしで、毎日仕事に明け暮れ、 疲れてしまって掃除も最近ろくにしていない室内を申し訳ないと思った。 しかしゆっくりとはいえ、女の子をこんな夜遅く外に放り出すほど鬼畜ではないつもりだ。 僕は、ゆっくりや、その胴つきという種類も知識ではしっていたが、その本物をみるのは初めてだった。 生首饅頭は、たまにゴミステーションなんかでごそごそとやっているのを見るが、 胴つきというのはここまで女の子に近いものだったのか。 それにさくや種も、見たことのないゆっくりであった、きっと希少種なんだろう。 ふとさくやが僕の濡れて肌についたシャツに目を止めた。 「ごしゅじんさま、ぬれたふくをぬいでください、おかぜをめしてしまいます」 さくやはおもむろに僕に近づくと、シャツのボタンに手を延ばし、脱がそうとしてきた。 「わ、ちょ、ちょっとまって!」 僕は突然のことと、女の子に服を脱がされそうになるというシチュエーションにびっくりし、 後ろにとびのいてしまった。 すると突然僕の体がガクリと傾き、前に向かって倒れ出す。 「え、ちょ、あっ!」 どうやら転がっていた空き缶を踏んづけたらしい。 僕は何とか踏みとどまろうとしたが、その努力むなしく、 さくやを巻き込みながら勢いよく倒れ込んでしまった。 「きゃあ!」 さくやがかわいらしい悲鳴をあげる。 「い・・・ってぇ~」 そういって僕が体を起こすと、ちいさなさくやは僕の体の完全に下敷きになってしまったみたいで、 服も僕のと同様に、すっかりぐしょぐしょになってしまっていた。 「ご、ごめん」 僕が体を起こしてあやまると、さくやはにっこりと笑って 「いいんです、どうせわたくしも、ぬれたままではいられなかったのですから」 そういって、おもむろに自らの服のボタンに手をかけた。 「どぼちてこんなことに・・・」 僕はすっかり頭を抱えて悩んでしまっていた。 いま僕は生まれたままの姿で、部屋に備え付けられたせまい風呂の中で膝を抱えて縮こまっている。 そしてその向かいには、同じく生まれたままの姿のさくやがいた。 その体は、幼いながらも美しく、まさに人間の女の子の裸そのものだった。 僕はなるべくさくやと距離をとり、さくやの身体ををみないようにしながら、 ゆっくりできない入浴時間を過ごしていた。 (ま、まぁ、親戚の女の子と一緒にお風呂にはいってると思えば・・・) 「ごしゅじんさま、どうかいたしましたか?」 落ち着かない僕をみて、さくやが可愛らしく首を傾げた。 「な、なんでもないよ」 いつの間にがさくやがすっかり僕のことをご主人様と呼んでいるとか、 そんなことはすっかり頭から消し飛んでしまった。 僕の頭の中は、今この状況をどうするかということだけだった。 (そうだ、早く出ればいいんじゃん) 僕が湯船の縁をつかんで立ち上がろうとすると、さくやの小さな手が僕の肩をつかむ。 「だめですよごしゅじんさま、ちゃんとひゃくまでかぞえて、あったまってからでないと」 くそう、そうくるか。 なぜかさくやは子供を諭すように僕を叱る。 それをふりほどくことも出来たが、なんだか悪いことをしてしまった気がして、僕はおとなしくそれに従った。 「いーち、に、さんしごろくしちはち・・・」 けれど僕はこの状況を打破することをあきらめてはいなかった。 早口で一気に100まで数えると、僕は急いで湯船から立ち上がる。 そして急いでタオルを泡立て、ゴシゴシと体を擦った。 その様子をみたさくやは、やわらかく微笑んで 「もう、ごしゅじんさまはしょうがないですね、それでは、ごほうしさせていただきます」 そう言って自分もゆっくりと湯船から立ち上がった。 (え、えぇ~!?) ご奉仕、と言ったさくやはそのままゆっくりと僕に近づいてきた。 こ・・・このまま僕はどうなっちゃうの!? 「どうですか?ごしゅじんさま、きもちいいですか?」 「あ、あぁ、きもちいいよ」 さくやはタオルを使って、ゴシゴシと”僕の背中に”ご奉仕をしてくれていた。 (な、なんだ、背中を流すだけか、そうだ、そうだよね) 一瞬とは言えやましい考えを抱いてしまった僕は、なんだか恥ずかしい気持ちになって、 ただたださくやのご奉仕に身を任せていた。 だけど体の一部はいまだに動揺が収まらないらしく、 僕はそれをさくやに気取られないように、股の間にタオルをかぶせていた。 僕はその後、全てをあきらめてただただ身体を綺麗にする事だけに集中し、入浴を続けた。 さくやは自分で身体を洗うことは出来たみたいだけど、シャンプーが苦手だったらしかったので、 僕はぎゅっと目をつむるさくやの髪の毛を、やさしくシャンプーしてあげた。 お互いの身体が洗い終わる頃には、僕はすっかりさくやと打ち解けてしまっていた。 身体を洗い終わった後、僕たちは再び湯船の中に入る。 今度はさっきとは違い、お互いの距離はぐっと縮まり、 ゆっくりと肩までつかってお風呂の暖かさを感じることができた。 僕はもうさくやの裸を意識しなくてすむようになっていた。 すると心が落ち着いてきたからか、僕はふと浮かんだ疑問をさくやに投げ掛けてみることのした。 「なぁさくや、さくやはどうして僕の家にきたんだい?」 「いくあてもなくさまよっていたところに、 はしっていくごしゅじんさまがみえたので、あとをおわせていただきました」 雨音で気づかなかったが、さくやは僕がマンションに入るころには後ろをついてきていたらしい。 「へぇ、さくやはどうしてご主人様を探しているの?飼い主は?」 僕が何の気なしにそう聞くと、急にさくやは暗い顔になってしまった。 「ご、ごめん、言いたくなかったらいいんだよ」 僕が慌ててそう訂正すると、さくやはすこしおいてから 「いえ、いいんです、じつはわたくしはかいゆっくりなのです」 と、いった、そして視線をうつむかせながら、ぽつりぽつりと語りだした。 「わたくしのかいぬしさまは、とてもやさしいおかたでした。 だけど、わたくしのかいぬしさまはかんぺきすぎたのです、 わたくしのごしゅじんさまには、それではだめなのです」 そういうとさくやは再び黙ってしまった。 僕はさくやの言っている意味がよくわからなかったけれど、 さくやがなんだか申し訳なさそうな顔をしていたので、それ以上は追求しないことにした。 なんだか二人の間に重苦しい空気が流れ出してしまったので、僕は努めて明るい声で、 「じゃあ、ま、出ようか」 といい、風呂から立ち上がった。 しかしさくやはなにやら考えているような難しい顔をして、なかなか風呂からあがろうとしなかった。 「ほら、のぼせるぞ」 僕はそれをみてさくやの脇をひょいと抱えて、湯船から引っぱりあげた。 「ご、ごしゅじんさま!」 軽いさくやは僕にすんなり持ち上げられ、そのまま脱衣所に運ばれてしまった。 そのとき僕は一つ重大なことを忘れてしまっていた。 それは僕が自分よりさきにさくやの身体を拭きおわり、自分の身体を拭いていた時に明らかになった。 「ごしゅじんさま、どうしましょう」 さくやは脱衣かごの中から自分のカチューシャを見つけ、 満足そうに頭に装着した後、落ち着かない様子で裸のまま僕の方を見つめてきた。 「どうした?・・・あっ」 僕はそれに気づき、はっとなった。 そう、僕のはともかく、さくやの着る服は、 いま脱衣かごの中でぐしょぐしょになっている一着だけだったのだ。 「う、う~ん、しかたないなぁ」 僕は髪の毛をぐしゃぐしゃと拭きながら移動し、クローゼットから一着の換えのYシャツを取り出し、 さくやの服が乾くまで貸してあげることにした。 しまった、と思った時にはすでに遅かった。 さくやがそれを身につけ終わってしまっていたのだ。 何の気なしに貸したが、それは健全な男子あこがれの、『裸Yシャツ』というやつだったのだ。 (これは、けしからん) いくら外見が幼いとはいえ、女の子の裸をYシャツ一枚が包んでいるかと思うと、 無意識にやんちゃものが自己主張してしまいそうになってしまい、 僕はさくやにくるりと背を向けて、いそいそと服を着込んだ。 さくやはそんな僕の背中を、不思議そうな顔で見つめていた。 その後、僕とさくやは居間に移動した。 僕は冷蔵庫からビールを取り出し、テレビをつけ床に座ってゆっくりとくつろいだが、 さくやはそのまま座ろうとせず、床に落ちているゴミをひょいひょいと拾っては、 ゴミ箱に捨てるという作業を、黙々と繰り返していた。 それをするさくやは、なんだかとても嬉しそうな、生き生きと顔をしていた。 「いいよいいよさくや、ゆっくりしなよ」 僕がそう言うと、さくやはにっこりと微笑んで 「いいえごしゅじんさま、わたくしはいまとってもゆっくりしていますわ、 だってこれが”めいどのおしごと”ですもの」 と、言った。 (もしかして・・・そういうことか?) その時僕は、何となくだけど風呂場でさくやが言っていた ”飼い主とご主人さまの違い”というやつが、わかったような気がした。 僕はさくや種のことをしらないから、それが種族としての性質なのか、 それとも”さくや”だけの趣向なのかはわからないけれど、 もしかしたらさくやは、”世話を焼く人物”がほしかったのではないだろうか。 僕がつまみを齧りながらそんなことをぼ~っと考えていると、 いつの間にかあんなに散らかっていた部屋は、どこか少しずつ綺麗になりはじめていた。 ゴミを一通り片づけ終わると、さくやは 「ごしゅじんさま、これはどこに?」 と、散らかっているゴミではない物を、僕に聞いて棚や小物入れなどに次々と収納していった。 そして、僕のビールの缶が空く頃には、さくやが来る前と後では、見違えるようにさっぱりとした部屋になってしまっていた。 「なんか、ごめんね」 僕がさくやにそう言うと、 「いいんですごしゅじんさま、わたくしがすきでやったことです」 さくやはそう言いながら僕が置いた空の缶を取って、ゴミ箱に捨て 「おかわりはいりませんか?」 なんて、冷蔵庫の前に立って僕に聞いてきた。 僕は何だか、まるで彼女が出来たみたいなムズムズする感覚に襲われてしまった。 「いや、いいよ、それより、こっちにきなよ」 酔いのせいだろうか、僕は少し赤くそまった頬を掻きながら、さくやを手まねきした。 するとさくやが近寄ってきたので、手を取って、ぐいっとひっぱる。 「ご、ごしゅじんさま!?」 驚くさくやを気にせず、僕はさくやを背中から抱くような形で胡坐をかいた足の上に乗っけた。 「さくやはよくやってくれたよ、今日はもういいから、ゆっくりしなよ ご主人さまのそばでご主人さまを癒すのも、メイドの仕事だろう?」 僕はそう言ってさくやの小さな肩を揉む、さくやの肩はぷにぷにしていて、とても凝っているようではなかったけれど、 なんだかさわり心地がよくて、僕はテレビを見ながらずっとさくやの肩をぷにぷにともみ続けた。 「や、やめてくださいごしゅじんさま」 さくやは顔を真っ赤にして、僕の手から逃げようと必死に体をよじった。 「まぁまぁ、よいではないか、よいではないか」 しかし人間の力にかなうはずもなく、さくやはなすすべなく僕の手に弄ばれ続けた。 ま、肩もんでるだけだけど。 時間がたつにつれ、テレビもだんだんつまらなくなり、僕は今日は眠ることにした。 しかしベッドは一つしかない、しかたないので僕はタオルケットにくるまって床で寝て、 さくやにベッドを使うように提案したのだが。 「めいどがごしゅじんさまをさしおいて、そのようなことをできるはずがありません」 と、さくやが頑なにそれを拒み、あまつさえ自分が床で、しかも布団も掛けずに眠ると主張し始めたので、 まさかそんなことをさせられるわけもなく、しかたなく僕は広くはないベッドで、さくやと一緒に眠ることにした。 二人でベッドに入ると、さくやの体がいかに小さいとはいえ、やはりキツキツで、 いやおうなしにも僕とさくやの肌は必要以上に密着してしまう。 「ごしゅじんさま、せまくありませんか?」 さくやが大きな目をくりくりとさせて僕を見つめる。 僕はそんなことよりも、だんだん早くなる鼓動の音がさくやに気づかれないかどうかだけが心配だった。 「大丈夫だよ、さくやは?」 「わたくしはへいきです」 さくやはそういって、にこりとほほ笑んだ。 その表情に、僕の心臓がまた一つ、ドキリと大きくなった。 (いかん、きっとよっぱらってるからだ、そうにちがいない) 僕が変な気持ちになってしまわないようにと、ごろりとさくやに背を向ける。 するとさくやは 「ごしゅじんさまのおせなか、おおきいですね」 なんて言って、背中から細い腕を静かに回してきた。 軽く回った酔いの勢いも加わって、これ以上なにかあれば、いよいよ僕の理性は持たなくなってしまうような気がしてきた。 このまま胴つきゆっくりとはいえ、可愛い女の子と密着していて、健全な男が黙っていられるはずがない。 僕が悶々とした気分で必死に目を閉じていると、いつのまにか僕の背中からは 「すぅ…すぅ…」 と、さくやの小さな寝息が聞こえてきた。 その寝息を聞いたとたんに、今までもやもやしていた僕の気持ちは、まるで嘘だったかのようにどこかにいってしまっていた。 そして僕はさくやを起こさないようにもう一度慎重に寝返りをうち、さくやと向き合う形になる。 ぷにぷにのほっぺたの、幼い顔立ちのさくやが、幸せそうに小さな寝息を立てて眠っていた。 こんな小さな体で、雨の中僕を追いかけ、それに部屋の掃除までしてくれたのだ。 そんな健気なさくやを思い出すと、僕の胸には、劣情なんかじゃなく、ただ純粋に愛しいという感情が満たされていくようだった。 それがゆっくりに対する、ペットへの感情なのか、それとも目の前の”女の子”への感情なのかは、酔った僕にはいまいちわからなかった。 だから僕は努めて優しく、ぎゅっとさくやのことを抱きしめて目を閉じた。 さくやの小さな寝息を聞きながら、僕は心地よい眠りの中に落ちていった。 「きて………くだ……」 どこか遠くから聞こえる声とともに、僕の体がゆさゆさと揺さぶられる。 「ん…うぅ?」 「おきてください!あさですよ!」 今度ははっきりと耳元で声が聞こえた。 僕が目をこすりながらゆっくりと瞼をあけると、僕のことを覗きこむ二つの大きな目と目があった。 「おはよう、さくや」 「おはようございます、ごしゅじんさま」 さくやは僕より早く起きて乾いた自分の服をすでに着たようで、 昨日見たメイド服に身を包み、恭しくお辞儀をして僕に朝の挨拶をした。 僕が大きな欠伸をしながら、ゆっくりと上半身を起こすと、僕の鼻をなんだかいい匂いがくすぐった。 「あれ?この匂いは…」 するとさくやがにっこりとほほ笑んで 「かってですが、ちょうしょくをよういさせていただきました、おくちにあうといいのですが」 と言った。 僕がまだ半分しか開かない目でぼんやりとテーブルを見ると、そこには一人暮らしを始めてから見たこともないような ”普通の朝食”が用意されていた。 「さくやがつくってくれたの!?」 あまりのことに僕の頭は一気に覚醒してしまった。 「かってにれいぞうこのものをつかってしまい、もうしわけありません」 さくやはなぜか申し訳なさそうにそう言ったが、僕には感謝以外するべきことは思いつかなかった。 「ありがとう」 僕がそう言ってさくやの頭をくしゃくしゃと撫でると、さくやはうっすらと頬をそめてはにかんだ。 僕は、こんな生活がずっと続けばいいなぁ、なんて考えながら、おいしい朝食をさくやと二人でゆっくりと味わった。 しかしそんな妄想は、すぐに現実に引き戻されることになる。 僕が余裕をもって会社にいく準備を進めていると、突然玄関から ピンポーン と、チャイムの音が鳴り響いた。 「こんな早くに、誰だろう?」 僕が急いでドアを開けると、そこには髪の毛の長い、いかにも清楚な感じが漂う一人の女の人が立っていた。 「どちらさまで?」 僕が言うと、女の人は少し慌てたように 「このあたりで、”胴つきさくや”を見ませんでしたか?昨日家出するっていって姿を消して すぐに戻ってくるって思ってたのに、一晩戻ってこなくって…」 僕はそれを聞いて、すぐにさくやのことだと分かった。 「あぁ、それなら昨日僕が保護しましたよ」 「本当ですか!?」 女の人はぱっと目を輝かせて、僕に近寄ってきた。 「えぇ、本当です、おーい、さくや!」 そう言って後ろを振り返ると、そこにいたはずのさくやは姿を消していた。 「あれ?ちょっとまってくださいね」 僕が居間に戻ると、さくやは玄関から見えない位置に身を隠していた。 「どうしたんだよ、飼い主さんが迎えに来てくれたぞ」 僕がそういってさくやの手を取ると、さくやは子供のようにいやいやと首をふって 「いやです、わたくし、かえりたくありません!」 と駄々をこねた。 そのやりとりが聞こえたのか、飼い主の女の人が、失礼します!と言って部屋の中に入ってきた。 そしてさくやを見つけると、悲しい顔をしてさくやに語りかけた。 「もう、さくやちゃん、心配したのよ!人様にご迷惑もかけて!」 それを聞いたさくやは、ぱっと僕の体の後ろに体を隠してしまう。 「いやです、さくやはごしゅじんさまをみつけたのです」 さくやは僕のシャツをギュッとにぎって、キッと飼い主さんの方を睨んだ。 「どうしてそんなこというの!?さくやちゃんの飼い主は私なのよ、言うことが聞けないの? あなたからもなんとかいってください!それに、ご主人さまって、どういうことなんですか!?」 女の人はすっかり混乱してしまったのか、矢継ぎ早に質問を僕達に投げつける。 一方さくやは黙って、僕の後ろから飼い主を睨みつけるだけだった。 「あはは…」 間に挟まれた僕は、ただただ乾いた笑いを浮かべるしかなかった。 とりあえず立ち話もなんなので… と、僕が三人分のお茶を用意して、僕たちはテーブルを囲んで座った。 しばらくすると、女の人も落ち着きを取り戻してきたのか、なんとか普通に会話を進めることができた。 「つまり、あなたはご主人さまになってくれっていわれて、さくやを家にいれたわけですね」 「まぁ、夜遅くて、雨に打たれてたもんで、なりゆきで」 「それは、本当にうちのさくやちゃんがご迷惑をおかけしました」 女の人はそう言ってふかぶかと頭を下げた。 そして顔をあげて、今度はさくやの方をみて、 「さぁさくやちゃん、帰りましょう、この方がご主人さまでもかまわないわ、 でもあなたの飼い主は私で、あなたのお家は私の家なのよ」 女の人が優しくさくやにそう言うも、さくやは相変わらず頑なになって 「いやです!わたくしは、ごしゅじんさまとずっといっしょにいたいのです!」 と言い放った。 僕もだよ。 そう言いかけた言葉を、僕はぐっと飲み込んだ。 たった一晩だけとはいえ、一緒に過ごした女の子にここまで思われていて、それをむげにするのは男がすたるってもんだ。 だけど、さくやはこの人の”ペット”であり、”胴つきのゆっくり”なのだ、 僕がどんなにさくやの中に”女の子”を見つけたとしても、その事実に変わりはなかった。 僕はさくやに向けて、できる限りの笑顔で、優しく言った。 「なぁさくや、もう二度と会えないっていうわけじゃないだろう、 ここでお別れしたって、さくやが望むなら僕はさくやのご主人さまでいてあげるから、 あんまり飼い主さんを困らせるもんじゃないよ。 僕は週末仕事が休みだから、いつでも遊びにおいでよ」 それを聞いて、さくやが僕の方をみる。 本当に僕と別れたくないんだろう、その両目には、大粒の涙が光っていた。 「ごしゅじんさま…」 「本当にありがとうございました」 さくやの手をぎゅっと握った女の人は、僕に向きなおって深々と頭を下げた。 「いえいえこちらこそ」 僕もつられて頭をさげる。 さくやはただ黙ってうつむいていた。 「それでは失礼します」 女の人がさくやの手を引いて、僕の家を後にする。 さくやは僕の姿が見えなくなるまで、ずっと何度も何度も後ろを振り返りつづけた。 僕はさくやが見えなくなるまで、ずっと手をふりつづけてあげた。 さくやが見えなくなると、僕はくるりと振り返り、部屋を見た。 「なんだか、広くなっちゃったなぁ」 ゴミはすっかりと片付き、昨日帰ってきた時よりは、たしかに物理的に広さは増えたように見える。 しかしそれよりも、たった一晩とは言え一緒に過ごした小さなメイドさんがいなくなったことで、 なんだか以前に暮らしていた部屋よりも、ずっとずっと部屋自体が広くなってしまった錯覚に陥ってしまった。 「ま、一人暮らしだもんな」 僕はそう独り言をつぶやいて、時計を見る。 余裕を持っていたはずが、すっかりギリギリの時間になってしまっていた。 「やべっ!」 僕は鞄を抱えて、急いで部屋を出る。 僕はなんだかさみしくなって、誰もいない部屋に向って。 「いってきます」 と声をかけて、家を出た。 「いってらっしゃいませ、ごしゅじんさま」 さくやがそう言って恭しくお辞儀をする。 「いってきます!」 僕は元気にそう言って仕事に出発する。 なんてことはない、実はさくやの飼い主さんの家は、うちのマンションの目と鼻の先だったのだ。 考えてみたら、あの雨の日にゆっくりの移動スピードで僕を追ってこれたのだ、さほど不思議なことではなかった。 あんなに感傷たっぷりに分かれたのに、週末、と言いながら次の日からさくやは毎日僕の家に”従事しに”きていた。 なんだか小さな押し掛け女房が現れたようで、僕の生活は非常に充実したものに変わってしまった。 今ではさくやには部屋の合鍵を持たせ、しっかりしたさくやに、すっかり僕は尻に敷かれてしまっている。 僕が居ない間にさくやは部屋の掃除や家事を済ませ、いったん鍵を閉めて自分の家に戻るのだ。 そして僕が帰ってくる時間になると、僕の家に入って、晩御飯を作り僕の帰りを待ってくれている。 僕は家に帰ると、さくやと一緒にご飯を食べ、食後ゆっくりとくつろぐと、さくやを家に送り届けるのだ。 さくやの飼い主さんが忙しいときなどは、そのまま家に泊って行ったりもする。 僕たちの関係はさくやの飼い主さんも公認で、とても良い関係であるといえるだろう。 そして僕は今日も仕事が終わって家路についていた。 けれど一人暮らしだった時とは違って、その足取りは極めて軽い。 なぜなら家に帰れば、温かい食事と、笑顔で出迎えてくれる同居人がいてくれるのだ。 そう考えるだけで、毎日の仕事の疲れなど、吹き飛んでしまうようだった。 家の前に着くと、すでに明かりはついていた、やはり今日もさくやがきてくれているらしい。 今日の晩御飯はなんだろうな。 僕はうきうきした気分でドアに手をかけ、一気にドアを開き、大きな声をだす。 「ただいま!」 タイミングを計っていてくれたのだろう、さくやはすでに玄関で待っていてくれていた。 そして僕の小さなメイドさんは、恭しくお辞儀をして僕を温かく迎えてくれる。 「おかえりなさいませ、ごしゅじんさま」 おわり ---------------------------------------------------------------------------- 『いぢめて おまけ』 ---------------------------------------------------------------------------- それはいつもと変わらない一日のはずだった。 僕がいつものようにアルバイトから戻り、家を開けると、 まずは今日のそそうを探すのだ。 僕のその様子を、てんこは後ろからこっそりついてきて、観察しているのを僕は知っている。 それは僕とてんこの間で暗黙のルールの中で行われるゲームのようなものだった。 「今日はこれか…」 それはほんの些細なことだった、もしかしたら気付かないくらいの小さな小さな変化。 今日は乾電池などの小物がしまってある引出しの一つが、中身を乱雑に取り出され、そのまま放置されていた。 なんて可愛いいたずらなんだろう。 けれどこれはゲームなのだ、現場を発見した以上、僕はてんことの遊びを始めなければいけない。 「おい、てんこ!」 僕は厳しい口調でてんこを呼ぶ、するとてんこは、まってましたといわんばかりの勢いで、僕の前に現れた。 「なあに、おにーさん…」 てんこも、不安そうな顔を”演技して”僕の前に現れる。 しかしその表情には、”溢れる期待の色”が滲みだしてしまっていた。 「こんなことして、いつもいつも、悪い子だ!」 僕はそう言っててんこの前で手を振り上げ、それをひと思いにてんこの頬に振り下ろす。 バシーン! 派手な音をたてて、てんこが衝撃で床に倒れこむ。 てんこは目をうるませて頬を抑え、僕の方をみる。 けれど決してそれはおびえた表情ではなく、むしろ発情といえるような表情だった。 「ごめんなさい、おにーさん」 立ち上がろうとするてんこの腕をつかみ乱暴に引き起こし、僕はてんこをひざの上に抱えた。 てんこはすっかりこれが気に入ってしまったのだ。 僕はより衝撃はが行くように、てんこのパンツを引き下ろし、むき出しのお尻に何度も何度も平手を打ちつけた。 パンッ!パンッ!と家中に乾いた音が響きわたる。 「あんっ!あひぃっ!」 もうこうなってしまうと、てんこは”怒られている”ということをすっかり忘れて、 自らの体に刻まれる”ご褒美”に夢中になって声をあげてしまう。 いつもはこれで終わりなのだ、てんこが満足するまでおしりをたたいて、はいおしまい。 あとはいつものように、炎症止めを塗ってあげ、普通のくつろぎタイムに移行する。 それが僕らの日常だった。 けれどそれは僕の軽いミスで、違う方向に”転げ堕ちて”しまった。 グチュリ… 「ひぁああ!!!」 僕が手を振りおろした瞬間、予想していた乾いた音とは違う、湿ったような音が響いた。 そしてそれと同時にてんこが悲鳴にも似た声をあげる。 僕はしまった、と思った。 いままでおしりのみを狙って叩いていたのに、何度も何度もたたくうちに、手が滑って その下についている、てんこの女の子の部分に手が当たってしまったのだ。 それに気づいた僕も、カッと火がついたように顔を赤くしてしまう。 「ご、ごめん!」 そう言ってすぐに行為を中断し、てんこを優しく地面に下ろす。 しかしてんこの発情は収まっていなかった。 てんこははぁはぁと熱く湿った息を吐きながら、潤んだ目で僕を見つめ、すがりつく。 「おにーさん…もっと、もっとして…もっとてんこを”いぢめて”…」 その甘えた声を聞いた瞬間、僕の中で何かが音をたてて崩れ去った気がした。 僕はつばをごくりと飲み込み、てんこにぐいっと手を伸ばした。 「お仕置きなのに、こんな風にして、てんこは一体どういうつもりなんだ?」 僕はわざとらしく音をたてながらてんこの女の子の部分を指で捏ねまわし、てんこの耳元でそう聞いた。 ぐちゅぐちゅと卑猥な音があたりに響く、 そこはもうすっかり洪水状態になってしまっていて、あふれ出す蜜がぽたぽたと滴り、床に水たまりをつくろうとしていた。 「ごめんなさいおにーさん…」 てんこの顔はもうすっかり真赤になって発情しきり、だらしなく開いた口のはしからは、涎がたれてしまっていた。 僕はてんこのおもむろにてんこの唇に吸いつき、その口内に溜まった涎をじゅるじゅると音をたてて吸い取った。 てんこの涎は、どこかほんのりと甘みがあり、その味が僕の脳内をゆっくりと確実に焦がしていった。 てんこだけを悪い子なんて言えたもんじゃない、 すっかり僕の頭の中にも、悪い子が入ってきてしまっていた。 僕は体が熱くてたまらなくて、乱暴に自分の服を脱ぎ捨てていった。 そして最後の一枚を脱いぐと、てんこの目の前に、ぶるんっ!と勢いよくカチカチになった僕の欲望の塊が飛び出した。 「ふわぁ…」 てんこは勃起した男性器なんて見るのは初めてだったのだろう、目を丸くして視線を釘付にされていた。 しかし僕はそんなことに構わず、冷たい声で言い放った。 「歯、たてるなよ」 そういっててんこの頭をつかみ、その小さな唇にペニスの先端をあてがった。 そして急な出来事に戸惑うてんこに構わず、腰を突き出しててんこの唇を一気に貫いた。 「んぼおぉおお!?」 てんこはわけがわからず目を白黒とさせていた。 僕は乱暴に腰を使っててんこの口内を蹂躙する。 ぬるぬるの舌や唇、ごつごつと当たる上あごや、時々当たる歯の感触に、僕が気持ちよさそうにしていると、 てんこにもそれが伝わったのか、てんこは顔をますます上気させて、いつか自発的に必死に舌を僕のものに這わせていった。 その責めたてに、僕は一気に上りつめてしまう 「くっ、出すぞ!」 そう言っててんこの頭をつかみ、てんこの唇に腹がつくほど思いきり腰を押しつけ、 たぎった欲望をてんこののど奥に一気に吐き出した。 「んっ!んふうぅう!!ごぼっ!ごほ!」 てんこは喉に叩きつけられる精液に堪らず咳き込み、僕がてんこの口から肉棒を引き抜くと、大半を吐き出してしまった。 「げほっ!げほっ!えほっ!」 てんこはよほど苦しかったんだろう、喉を押さえて必死に酸素を求めていた。 しかし僕の中で暴れだした獣は、もうブレーキが壊れてしまったかのように、 てんこをむさぼりたいと欲望の炎を燃やし続けた。 「だめじゃないか、ちゃんと飲まないと、これは、”おしおき”だな」 その言葉を聞いて、てんこの瞳の奥にも僕の欲望の炎が引火した。 僕は両手でてんこの洋服の襟をつかむと、思いきり力をこめてそれを左右に引っ張った。 するとビリビリと音をたてて、てんこの洋服は無残にもその用途を果たすことができないただの布きれに変わっていった。 僕はてんこをすっかり丸裸にすると、乱暴にてんこの両足をつかみ、がばっと開かせる。 両足の付け根には、だらだらとだらしなく蜜を吐き出し続けるいけない一本のスジがあった。 僕は片手でてんこの唾液でぐしょぐしょになった肉棒をつかむと、先端をてんこのスジの下の方に、すこしだけめりこませた。 そのまま肉棒を上下にうごかすと、てんこの濡れそぼった性器がぐにゃぐにゃと形を変え、 そのたびにぐちゅぐちゅと音をたてながら、新しい蜜が奥から奥からあふれ出続けた。 「あぁっ、ああぁんっ!」 てんこは僕の肉棒が上下し、てんこをこすりあげるたびに、甘ったるい悲鳴をあげた。 しかしまだまだこんなもので、僕も、そしててんこも満足できるわけがない。 僕は狙いを定めて、ぐぃっと腰をおしすすめた。 メリメリと音をたてながら、僕の剛直がゆっくりとてんこの中に侵入していく。 「あっ!あ”ぁっ!!」 その時てんこには、相当な痛みが伝わって行っているはずだろう。 なにせ僕の大人のペニスと、てんこのまだ幼い秘裂では、あまりにサイズが違いすぎるのだ。 未だ男の侵入を許したことがあるはずもなく、 そして本来そのような用途に使うには早すぎるソコに、侵入者が無慈悲にメリメリと新入していく、そして。 ブチチッ!ズチュリ! ある一点を一番太い部分が過ぎた瞬間、僕のペニスはひときわ大きな音をたてて、 すっかり根本までてんこのおなかの中に飲み込まれてしまった。 てんこのおなかをみると、僕の形がはっきりわかるほど、おなかが隆起してしまっている。 てんこは目をカッと見開いて、口をぱくぱくとさせ、声にならない悲鳴をあげていた。 「ぁっ…かはっ!ひゅー、ひゅー…」 しかし、本来ならば体に杭を打たれたくらい痛いはずのソレも、貪欲なてんこは快楽に変換してしまっているようだった。 その証拠に、苦しそうにするてんこは、確かに笑っていた。 それを見た僕も、もうすっかり耐えられなくなって、乱暴に腰を引き、もう一度ひと思いにてんこを貫いた。 クチャ…ぐちゅん!クチャ…ぐちゅん! そしてそれを何度も何度もくりかえす。 「うあぁああ!あぁあああ!!」 てんこは獣のような声をあげて僕の肉棒をただひたすら受け止め続けた。 いつしか僕はてんこの足から手を放し、抱き潰すほどの力をこめててんこを両腕で抱きしめ、夢中で腰を振り続けた。 てんこも髪の毛を振り乱し、口から涎をまき散らしながら、小さな腕を僕の背中にまわして必死にしがみつく。 いつのまにかてんこも、気づいてはいないかもしれないけれど、腰をもぞもぞと動かし始めていた。 僕の乱暴な動きに比べたら、とても小さなものだけれど、僕にははっきりとそれがわかった。 なんだかお互い愛し合っているような最高の気分になって、僕達は一緒にどんどんと高みに登りつめていった。 そして… 「あぁあああ!!おにーさん!!こわい!こあいよおぉぉおお!!!」 てんこが焦点の定まらない目で突然こわいこわいと叫び始めた。 おそらく快感が今まで達したことのない境地に達し始めたんだろう。 「大丈夫だてんこ、僕が抱きしめてるから、だからそのまま!うぉおおおおお!!!」 僕はラストスパートとばかりに、今までよりもいっそう力をこめて腰を振り乱した。 てんこのおなかが裂けてしまうのではないかというほどに、僕の肉棒がてんこの中をぐちゃぐちゃにかき回す。 てんこのおなかの中は、僕のものを食いちぎってしまうのではないかというほどにいままでよりも熱く締め付け、吸いついてきた。 「んああぁああぁああああああああああああああ!!!!!」 そしててんこの絶頂の咆哮に合わせて、二人は同時に真白な世界へと旅立った。 『はぁ…はぁ…はぁ…』 僕たち二人は、汗にまみれた体をすり合わせながら抱き合い、いつまでも絶頂の余韻に浸っていた。 僕のペニスもすっかり欲望を吐き出しきって萎えきり、いまはだらしなく垂れ下がっていた。 一方てんこはひどいもので、全身汗でぐしょぐしょ、唇は涎と僕の精液が乾いてきて、 下の口からは大量の愛液と精液がごぼごぼと音をたてながら垂れ流しになってしまっていた。 完全に強姦後である。 理性を取り戻した僕は愛しさに胸をいっぱいにしながら、今だうつろな目で呆けているてんこの頭を、ゆっくりと撫でていた。 しばらくするとてんこが急に我にかえり、突然 「あっ!」 と声をあげた。 「ど、どうした?」 僕が聞き返すと、これまた突然てんこは両目にたっぷりと涙をためて、急にめそめそと泣き出してしまった。 「ふぇぇ~~~~ん」 「ど、どうした、どこか痛むのか!?ごめん、本当にごめん!」 すっかり愛し合った気になってしまっていたが、やはりてんこの幼い体に乱暴を働いてしまったことには変わりないのだ。 僕はすっかりうろたえててんこにひたすら謝っていると、てんこは 「ちがうの…」 と首をふり、涙をぼろぼろと流しながらある一点を指さした。 僕がその指先を慌てて追うと、そこにはボロボロの布きれになった、てんこの洋服があった。 それはさっきのプレイの最中に引き裂いたものだった。 「そ、それがどうかしたのか?」 僕がてんこの頭をなでながら聞き返すと、てんこは嗚咽でしゃくりあげながら 「おにいっ、さんに、かってもらった…ひくっ、おきにいりだったのにぃ…」 と言い、次々とあふれてくる涙を両手でぬぐっていた。 「そ、そうだったのか、ごめん…」 僕は申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまって、しゅんとしてしまった。 今まで欲望に任せきって二人で快楽をむさぼっていたが、 一旦欲望の日が消えてしまえば、てんこはこんなにも可愛い女の子なのだ。 「そ、そうだ、明日バイト休みだからさ、二人で買い物に行こうよ! てんこに似合う洋服をプレゼントするからさ、それで許して!この通り!」 僕はてんこの前に向きなおって、裸のまま土下座する。 てんこはそれをみて、目にたまった涙をぐすぐすとぬぐいながら 「本当に…?」 といった。 僕がぱっと顔をあげて、笑顔で 「あぁ、本当さ!明日は二人でデートしよう!」 というと、笑顔がてんこにも伝染して、ぱっと笑顔の花が咲いた。 「うんっ!」 次の日、約束通り、僕達は朝からおめかしをして、二人で手をつないで街をデートした。 ウィンドウショッピングをして、ゆっくり用じゃない、普通のお店で服を選んで、てんこにプレゼントした。 店員のお姉さんも、可愛いお嬢さんですね、っていって笑ってくれた。 そしてすぐに新しい服に着替えたてんこを連れて、喫茶店に入り、ゆっくりとお茶を楽しんだ。 てんこはおっきなパフェを頼んで、それを嬉しそうにぱくぱくと食べていた。 楽しい時間もあっという間にすぎて、歩き疲れてくたくたになった二人は家へ向かう道を、 少しだけ遠回りして、ゆっくりと手をつないで歩いていた。 「ねぇ、おにーさん」 突然てんこが僕に声をかける。 「どうしたんだい?」 僕が返事を返すと、てんこは僕の手を少しひっぱって 「ちょっとだけ、しゃがんでね」 と言った。 「どうしたのかな?」 僕が言われたとおりにしゃがむと、てんこはすこしもじもじとしてから ちゅっ と、僕のほほに可愛い唇を押しつけた。 「あ、あはは…どうしたんだよ、急に」 てんこが夕日で赤く染まった頬を、さらに真赤にそめて、言った 「デートのおれいだよ!」 そしてそのまま家に向って駆け出してしまう。 「おいおい、まてよ!」 僕はそのあとを、距離が離れない程度にゆっくりと追いかける。 「あはは!つかまらないよ!」 いつしか二人は笑い声をあげながら、そのゆっくりとした追いかけっこを楽しんでいた。 僕はすっかりてんこに夢中になってしまっていた。 一度肉体関係を結んでしまったからじゃない、たとえあの出来事がなかったとしても、僕はてんこのことが大好きだった。 そしててんこと繋がって、その大好きは限界を知らないようにどんどんと膨らんでいっている気さえする。 てんこの笑顔が、可愛い声が、全てが僕を惹きつけて離さない。 このまま僕たちは、どこまで堕ちていくのだろう。 けれどそれは、二人ならばどこまでいっても、どうなっても怖くないと、確かに信じることができた。 僕はすこしだけスピードをあげ、てんこの背中を捕まえ、ぎゅっと抱きしめた。 「おにーさん、くるしいよ」 てんこが嬉しそうにもぞもぞと僕の腕の中で身悶える。 僕はてんこの体を反転させて向き合うと、少ししゃがんで目線を合わせて、てんこに言った。 「なあ、てんこ」 「ゆ…?」 てんこも僕の目を見つめ返す、僕の目に映ったてんこの瞳は、夕日を反射してキラキラと輝いていた。 僕はその瞳に吸い寄せられるように、ゆっくりと顔を近づけていった。 「てんこ、大好きだよ…」 その僕の言葉に、てんこがそっと目を閉じ、ゆっくりと答えた。 「てんこも、おにーさんのこと、だーいすき」 そして二人の影は、夕日をバックに、ゆっくりと重なった。 それは時間にすれば、ほんの数秒の口付け。 だけどそれは、誰にも知らされない、僕たちだけの永遠を誓うキスだった。 おしまい ---------------------------------------------------------------------------- 『さくや』について う~ん、何となく胴つきさくやのことを書きたくなって書いてしまいましたが さくやのしゃべり方がいまいちわからなくて困った(笑 ま、まぁ、ペット用胴つきで、そういう教育を受けたってことで一つ。 さくやが望むのは、ペット・飼い主の主従ではなく、メイド・ご主人さまの主従なんじゃないかなぁ なんていう妄想を書きなぐってみました。 『いぢめて おまけ』について 一線を越えてしまった飼い主さんとてんこのお話です。 まぁ、とびっきりいちゃいちゃするお兄さんとてんこを妄想したら止まらなくなってしまい、 このようなものが出来上がりました。 あなたの想像していた未来と比べてみて、どうだったでしょうか? やっぱりイチャ愛での方が筆がすすむなぁ… 皆様の中の愛でお兄さんの心を少しでも満たすことができたなら、満足です。 ご意見、ご感想あればどしどしお寄せください! http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13856/1277741176/ ばや汁でした。 今までの作品 anko1748 かみさま anko1830-1831 とくべつ anko1837 ぼくのかわいいれいむちゃん anko1847 しろくろ anko1869 ぬくもり anko1896 いぢめて anko1906 どうぐ・おかえし
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『僕はこうして生まれました』の登場人物が登場 注意 下ネタ有り 【登場人物】 息子:ゆっくりと人間のハーフ。ゆっくりの性感帯がわかるという全く役に立たないスキルを持つ 父:ゆっくりに性的興奮を覚える変態その1。ボブと一緒にいるとロクなことが起きない ボブ:ゆっくりに性的興奮を覚える変態その2。父と一緒にいるとロクなことが起きない。相乗効果 「飼いゆっくりの登録更新ですね、こちらの紙に住所と家主のお名前、飼いゆっくりの種類をご記入ください」 ゆっくり課と書かれた受付の前。父は用紙を受け取り必要事項を記入しはじめた 町の保健所 この場所に収容されるのは、野良の犬や猫だけではなくゆっくりもその範疇だった ゆっくりを飼う場合は、町や市に申請する場合がある 申請は義務ではなく任意だが、申請し飼いゆっくりとして登録すると色々便利なため ゆっくりを飼う家庭の殆どが登録を行なっている 「更新が完了しました。古い方のタグはこちらで回収します」 「わかりました」 飼いゆっくりに取り付ける新たなタグを受け取る このタグが有ると無いでは、同居しているゆっくりふらんの安全は段違いとなる 野良と見なされ虐待を受けるリスク回避、迷子になったときの連絡先などタグを付けるメリットを挙げたらきりが無い 「それでは講習を行ないますのでこちらに」 カウンターを出た所員に案内される 飼い主は登録更新時に1時間ほどの講習を受けるのが義務となっていた 個室で40分ほどのビデオを見せられた後、地下に案内される 階段を降りる途中で尋ねた 「なんで地下なんですか?」 「それはですね…」 数年前、市の議会で野良ゆっくりの管理・処理は犬猫同様に保健所で行なうという案が可決した 可決したその年、ゆっくりを受け入れるために急きょこの保健所の増築が進められたが 面積の関係上、止むおえず地下にゆっくりを収容するスペースを作ったという背景があった そんな内容のことを所員は手短に説明した 「これから処分の現場を見学して頂きます。飼い主の責任を自覚して頂く意味でもどうか最後までお付き合い下さい」 階段を降りて地下に到着する 一本道の長い廊下が姿を現した 「ここにいるゆっくりは全て、通報を受けた野良だったり飼い主が飼育を放棄したゆっくりです」 廊下の壁の片方は下半分がコンクリート。上半分がガラス張りとなっていて、一部屋が10畳ほどの広さ そして部屋ごとに種類別で分けられていた 見た目は監獄というよりも動物園に近い 「このガラスは向こうからは見えない仕組みになっています」 その証拠に、彼がガラスに近づいても彼の存在に気付くゆっくりは一匹もいなかった 「胴つきはいないんですか?」 この場にいるのは全て胴なしのスタンダードなタイプだった 「別の場所に収容されています。と言っても野良の胴つき自体、滅多に見かけないのでまず使われませんけど」 おまけに胴なしのように大量発生して駆除されるということも無い 仮に捕獲されてもペットとして人気があるため、何日か様子を見て問題無いと判断した個体は処分されず飼いゆっくりになる場合が多い ペットショップで高額な胴つきを買うよりも、多少手間はかかるが無料で手に入る保健所を利用する者は後を絶たない 「そうなんですか」 それを聞き彼は胸を撫で下ろした 胴つきを特に強く同類視してしまう彼にとって、その事実は救いだった (でもちょっと、見ててキツいな・・・) れいむ種やまりさ種はともかく、ちぇんやめーりん、みょんなどが買い手が見つからず処分を待つ身だというのを知り、複雑な気分になる 途中、一箇所だけカーテンが掛かった箇所があることに気付いた 「これは?」 「地域貢献の一環として、ご家庭のゆっくりを最長一週間お預かりするサービスをしております。それがこの場所です」 旅行や出張で家を空けなければならない場合などに、このサービスは住民に重宝されていた 中は毛布や玩具などゆっくりが快適に過ごせる環境になっているらしい その隣の部屋を見る 「・・・・・・・」 彼は目頭を押さえた 「あの黒人もゆっくりですか? 処分対象ですよね?」 ガラスの向こうに良く見知った外国人がいた。何も入っていない部屋の中を見回していた 「あの方もこの講習を受講している方です、時間帯の都合で少し前からここで待ってて頂いておりました・・・・・ボブさん」 所員がガラスをノックするとその音に気付いてボブが廊下へ出てくる ボブと目があった瞬間、彼は頬を膨らませた 「キスシテホシイノ?」 「ひはう、ひはふひへふんはよ(違う、威嚇してるんだよ)」 「逆効果だからやめておけ。見てるこっちが恥ずかしい」 父に嗜めらて口から空気を抜く 「なんでボブがここいるの?」 「ユックリヲ、カオウト、オモッテ」 ボブはゆっくりを飼う為にここを訪れていた 「あれ。ボブってホームステイしてるんじゃなかった? 家の人が飼うの?」 その質問にはボブではなく父が答える 「この度、ボブのその日本語能力が買われて、日本の会社に移ることが正式に決まった。オフィスに外国人がいると色々便利だからな」 「そうなの?」 現在ボブはステイ先を出て、ゆっくり飼育可のマンションで一人暮らしをしていた 「飼いたいゆっくりは見つかったかい?」 「コウシュウガ、オワッテカラ、エラブ」 「あの、そろそろよろしいでしょうか?」 ドアの前に立つ所員がおずおずと切り出した 「この部屋が処分場です。お辛いかもしれませんが、責任を放棄した飼い主を持つゆっくりの末路です。どうか処分されるゆっくりのためにも目を背けないであげてください」 「・・・・・はい」 彼の返事を待ってから、所員の男性はドアを開けた さほど広くなく全面コンクリートで段差の無い部屋。壁には時計と内線の電話があるだけの殺風景な所だった そこにマスクをつけ帽子を被った別の所員と一匹のゆっくりありすがいた マスクをした所員の手に注射器が握られていた 「あの注射器の中の液体はゆっくりにとって有害なものです」 注射針がありすの後頭部に触れて、静かに沈んで行く 「ッ!! ッ!!」 全身を特殊な器具で固定されたありすは身動きが取れずにいた 注射器の中身が押し出され、容器の中の琥珀色をした液体の量が減っていく 「ゆぅ・・・」 ありすは眠るように目を閉じた 数秒の間を置いて、器具を外すとありすはころりと転がった 注射を打たれた後は喚くことも、苦痛を訴えることもなく。静かに逝った この薬はゆっくりを安楽死させるもので、餌に混ぜても有効である。そして原価も安く簡単に量産できるため今はこれが主流だった 以前の殺処分方法は水の張った水槽にまとめて落とすというものだったが、片付けが手間な上にその光景が所員の精神衛生には余り良くないという理由でこちらの方法に切り替わった 処分を実行した所員は転がったありすを麻袋につめて担ぎ、彼等が入ってきたのとは逆方向にある壁のドアから出て行った 「以上で講習を終わります。お疲れ様でした。お気をつけてお帰り下さい」 所員が去っていき、三人が残される 「ダイジョウブ?」 「うん」 壁に力無くもたれる彼をボブは心配した 「・・・・先に行ってるぞ」 「わかった」 彼を残して二人は部屋を出て行った 「はぁ・・・・・・」 体に存在するゆっくりの性か人間の本能かはわからないが、ゆっくりありすが処分される光景に不快感を感じた 気分が沈んで、動こうという気にはなれなかった 「よし、行こう・・・」 5分ほど経ってようやく沈んだ気分が戻る 「あれ? 開かない」 ドアノブを回すが、押しても引いてもビクともしない 「嘘・・・」 プルルルルルルルルル ドアの隣に取り付けてあった室内電話が鳴ったので取る 「もしもし」 『ワタシ、ボブチャン、イマ、アナタノ、ヘヤノマエニイルノ』 「下らない事言ってないで、父さんに代わってよ」 『ワカッタ。カチョウサーン』 受話器を取り次ぐ音がした 『一度でいいから見てみたい。女房がバイブでオナるとこ・・・・・歌丸です』 「歌丸じゃなくてレイパーだろ。とにかく状況を説明してよ。ドアが開かないんだけど」 ちなみにこの時、母(きめぇ丸)が自慰する姿を想像してげんなりしたのは内緒である 『地下の機械が誤作動して、勝手に施錠されてしまったようだ。現在、原因を究明中だそうで、わかるまで開かないと言われた』 『なんでそんな杜撰な構造なの?」 「行政で決定してすぐに改装したから突貫工事気味なんだと。必要最低限の耐震しかやっていないそうだ。来月に点検して本格的に作り直す予定だったらしい』 「えーと、つまり今の僕の状況は・・・・」 『お前ダッセー!! 閉じ込められてやがんのー!!』 『HAHAHAHAHA!』 父とボブの笑い声がドアの向こうから聞こえてきた 「じゃあ。そっちは今どこ?」 『父さん達も地下にいる。防災シャッターが下りてきて地上に上がれなくなった』 父とボブは壁一枚挟んだ向こう側にいた 「人のこと言えないじゃないか!!」 『HAHAHAHAHA!』 「後ろの黒人黙らせろ!!」 血が上った頭を一度クールダウンしさせて、気がかりだった事を訊く 「もしかして僕を待ってたせいで父さん達も?」 『なに。気にするな』 「ごめん、僕のせ…」 『レイプシタイユックリヲ、ブッショクシテタラ、トジコメラレタンダヨ』 『あ、コラッ!!』 「ふーん」 ドアを思いっきり蹴った 「前々から言おうと思ってたけどさ」 『なんだ? 言ってみろ』 「“レイパー”って正確には“レイピスト”って言わない?」 『・・・・・・・』『・・・・・・・』 受話器越しに微妙な間が生まれる 『この状況でそれ言っちゃう?』 「言っちゃう」 『お前、全然空気読めてないわ。昔、ドラえもん映画の【のび太の海底鬼岩城】のラストで しずかちゃんが大事に持ってるバギーのネジを見て「あれポセイドン(敵のボス)のネジじゃね?」って言うくらい空気読めてないわ』 「わかりづらいよその例え」 『ヘイ! カチョウサン! カーテンメクッタラ。グラマーナ、エーキッキガ、イル!』 『何!? 本当か!』 「ちょっと、何の…」 ガチャ、ツーツー 一方的に通話が切れた 「カーテンっていうとアレかな?」 所員が説明した、飼いゆっくりの部屋に掛かっていたカーテンを思い出す 「でも、グラマーってどういうことだ?」 再び電話が鳴る 『いつか巨乳のゆっくりえーきを見たのを覚えているか? 預けられてる飼いゆっくりの中にソレがいた』 「なんで!? 主任さんと一緒に居るんじゃないの?」 『向かい三軒先のアパートに国家公務員やってる兄ちゃんいるだろ? 背が少し低い』 「ゴミ捨ての時とかに会うと礼儀正しく挨拶してきてくれるあの人?」 『あれ主任さん。今どっかの視察で何日か家を空けてるみたいだ』 「レイパー密度高すぎるだろこの町」 突然、何かが壊れる音がした 『ああ~~なんてことだ~~~。機械の誤作動で、飼いゆっくりの部屋のドアの施錠が開いてしまった~~~』 「絶対嘘だ! ボブが壊したんだろ! そもそも手動じゃんあのドア! 南京錠!」 ガチャガチャと何かが擦れる甲高い音の後 『オラァ、デテコイヨッ!』 『でかしたボブ! 足を押さえろ!』 『だ、だずでげ、こまぢぃぃぃぃぃぃー!』 その控えめな声は間違いなくあのえーきのものだった 「おい!! 何やってるんだよ!!」 『犯(まわ)せ、犯(まわ)せ!』 『バターニシチマイナ!!』 「悪ノリしすぎだろ! そもそも飼いゆっくりに手を出したら犯罪だろ!!」 法的には器物破損にあたる 『・・・・・・・・ゴホンッ。まぁえーきっきをレイプするのは冗談だとして』 「全然冗談に聞こえなかったんだけど」 『なんだ自分だけおっぱい揉めないから嫉妬してるのか? 思春期で思考は常時おっぱいにロックオンか?』 『ネライウツゼ!』 「違うから。とりあえずレイプから離れた話題をしてほしいんだけど」 『サロンパスッテ、ミズニヌレルト、ブヨブヨノ、ヨクワカラナイ、ブッタイニ、ナルヨネ? アレノ、カンショクッテサ…』 彼は何の躊躇いもなく、受話器を置いた 壁から体を離すと部屋に完全な静寂が訪れる 向こう側の壁を見る 先ほどゆっくりありすを処分した職員が出て行ったドアが目に付いた [関係者立ち入り禁止]の張り紙を無視して、駄目もとでノブを捻ると、あっさりとその扉は開いた ≪親父サイド≫ ボブがサロンパスの話しを始めて、息子が電話を切ってすぐ 「ドキッ! レイパーだらけのゲーム大会! ポロリもあるよ!! ・・・・・・・・ジャジャマルとピッコロはいないけどね!」 「イナイケドネッ!!」 ハイテンションの変態が二人 「まずは最初の企画『えーき様に白黒つけてもらおう』のコーナーです。では最初の質問」 「パンツノカラー、オシエテクダサイ。Black or White?」 レイプができないストレスを卑猥な質問責めで解消しようとする変態たち 「こ、こたえたくないぞー!」 「ウルセー! サッサト、シロクロツケロヤ!!」 ボブが床を蹴って脅しをかける 「自分で言うのが嫌なら、おじさんが捲ってあげてもいいんだよ。ん?」 紳士的な態度、しかし、いやらしい手つきでえーきににじり寄る父 プルルルルルルルルル 「くっ、良いところなのに・・・・・・もしもし、鳴かぬなら 犯してしまおう きめぇ丸。レイパーです」 『さっきから一体何が言いたいんだよ。まぁいいや、ここの間取りについて訊きたいんだけど?』 「・・・・く、くろ」 「クロ!? テメェ、キョニュウダカラッテ、マセテンジャネーヨ!!」 顔を真っ赤にして、蚊の泣くような声で答えたえーきに本気で怒鳴りつけるボブ 乱暴にえーきの胸を揉みしだく 「い、いだいぞぉ・・・」 「コレガイインダロ! インランガ!!」 『ボブが叫んでるみたいだけど、何の話?』 「コッチの事だ気にするな」 父は咳払いを一つして場の空気を戻す 「ソッチは胴つきゆっくりや大型種を収容する場所って聞いたことがあるな、滅多に使われないらしいが。一番奥に大型のリフトとエレベーターがあるらしい」 『・・・・うん、わかった』 息子のその返事が父は不安感を煽った 「お前まさか行く気か? 危ないからやめとけ。[立ち入り禁止]の張り紙があっただろ? セガールがいたらどうする?」 『居るわけないだろ』 「今からボブとえーきで淫語しりとりやるからお前も参加しなさい。人数多いほうが盛り上がる。なお〔結婚しよう〕→〔うん〕の流れでカップルが成立します』 『行ってきます』 彼の言葉に迷いは無かった 「淫語しりとりの何が不満だ?」 『全部だよ馬鹿野郎』 「・・・・わかった。ただし条件がある。30分以内に戻って来い。戻って来られなかったらペナルティだ」 『良いよ。どんなペナルティ?』 「お前の出産秘話(猥談込み)を話す・・・・・・お前自身にな!」 「最悪だ」 時間を守るという誓いを彼は心に立てた ≪息子サイド≫ 父との電話を切り。携帯のアラームを20分後にセットする 時間を忘れないための予防線だった アラームが鳴ったらその時点で引き返そうと考えた ドアを開く 「ここって・・・」 この場所は胴つきゆっくりを収容するスペースだった 父達のいる場所はガラス張りだったが、こちらは鉄格子で出来ていた 胴つきの中には手足を器用に使いガラスを割るものがいるためである 廊下はシンとした静けさに包まれていた 今開けたドアから25mほど先にまた別のドアがある 「刑務所みたいな……あれ?」 そのドアに向かう途中に気付いた 全て空室と思われていた檻の中で、一箇所だけ中身があるのを見つけた 「ねぇ?」 檻の隅で小さくなって震えている者に呼びかける 「にゃーーーーん!!」 「にゃん?」 声を掛けられたそれは酷く怯えていた 「にーさん囚われの身のワシに乱暴する気やろ!? エロ同人みたいに!!」 「するわけないだろ」 鏡見た事無いの?と言おうと思ったが流石に気の毒なのでやめた ウサ耳ブレザーの不細工フェイス。正体不明のゆっくり、きもんげが檻の中にいた ゆっくり関連のビジネスでのし上り一躍有名となるが、ブームが過ぎ去ると同時に表舞台から姿を消したきもんげ 噂では事業は縮小したものの、細々と商売をしているとのことだが 「きもんげがこんな場所で何やってるんだよ?」 「良くぞ訊いてくれた。語るも涙、聞くも涙のワシの苦労ばな…」 「大方、儲かるからって理由で不正して捕まって、収容先が無いからここに落ちついたってトコでしょ?」 「にーさん鋭いなぁ、出所したら組まへんか?」 「出所できるの?」 「わからへん・・・刑期があるんか、処分されるんかすらわからへん。所員の足音が聞こえるたびに不安で怯える生活なんてもう沢山や・・・」 ヨヨヨときもんげは泣き崩れた 「結構長いこと居るんだ?」 泣き崩れたと思ったら一転、ガバリと顔を上げて両手を冷たいコンクリートにつけた 「後生や。どうか脱獄の手伝いをしてはくれまへんか!」 額を床に擦りつける 「それはちょっと」 「あんさんには同族を慈しむ心は無いんか!?」 今度は顔を上げて猛抗議してきた 「同族って言われても」 きもんげには、彼が同類に見えるらしい 「別に、難しいことやおまへん。あの部屋のボックスの中に掛かってるここの鍵を持ってきてくれるだけでええねん」 これから彼が向かおうとしている部屋を指差す 「よしんば脱獄した途中捕まっても、あんさんのことは一切ゲロしまへん」 「でも」 犯罪に加担するのは忍びなかった 「ワシがやっとった商売知っとります?」 「えーと、なんだっけ?」 「かぁー! これやから消費者っていうんわ!!」 オーバーアクションでわざとらしく呆れる 「きもんげ印の【餡子ぎっしり、ゆっくり温泉饅頭】やないか! 一時期売り上げ凄っかたねんぞ! 道楽で山を三つも買うたわ!!」 【餡子ぎっしり、ゆっくり温泉饅頭】 れいむやまりさから僅かしか取れない上質な餡を集め練り上げて、生後3日以内の赤ゆっくりの皮を贅沢に使い製造した温泉饅頭 何年か前に、テレビや広告で大々的に取り上げられた人気商品。ブームだった当時、彼はまだ小学生で口にしたことはなかった 現在も市場に出回ってはいるが、当時より値段が上がっているのと少量生産のせいで中々手に入らない代物だった 「素材偽装してない? 消費期限誤魔化してない?」 「ワシがやったんわ株の違法取引や。商品には絶対の自信を持っとる、社長の座こそ失脚したものの特許はワシ手の中や。にーさんが欲しい数だけくれたる」 「もぅ・・・・・・・・今回だけだよ?」 物に釣られて彼は脱獄の片棒を担ぐことを了承した 「あんさんになら抱かれても良え!!」 「良くない。とにかく、あの部屋にある鍵をとって来るだけでいいんだよね?」 「せや、あの部屋より向こうは問題を起こしたドス級のゆっくりを収容する場所や。危ないから行ったらあかんで。鍵取ったらさっさと戻って来てや」 ドアの前に立ちノブを捻り、ゆっくりと開ける 部屋の中は先ほどゆっくりありすの処分を見せられた所と似たような造りになっており 相違点があるとしたら、向こう側の壁に大きなシャッターが付いていることくらいである 大型のゆっくりを中に入れるための配慮だった そのシャッターが壊れていた 外の側から強い力で押されて一部が大きくひしゃげている どう見ても自然になったものではなかった 「誰がやったんだ?」 機械の誤作動の原因はこれにありそうだった ひしゃげた隙間から外側を覗き込む 「ゆぅ?」 「・・・・・・・」 向こう側にいる何かと目が合った 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 それが突然声を上げてシャッターに体当たりを始め、隙間がさらに大きくなる シャッター自体は頑丈なつくりになっているようだが、それを支える根元の部分にガタがきていた 十分に開いた隙間からそれがのっそりと姿を現す 「クイーンありす・・・・?」 部屋に入ってきた3m強の大きさのクイーンありすが息を荒げていた 「あなた、ながながいげめんじゃない!! ありすのかれしにしてあげるうううううううううううううううううううううううう!!」 「なんだよ一体!!」 彼は知る由も無かったが、このありすはかつて山の群れの頂点に君臨していた 普段は堅実だが、一度体が火照ると理性が完全に利かなくなる そのせいで群れが無計画に肥大化してしまい、食料に困り山の下の民家に危害を加えてしまったという過去があった ここに収容されて一ヶ月の間禁欲状態で、ありすの我慢は限界となっていた 様々な幸運が重なって檻から抜け出たありすは逃げることを二の次にして、すっきりする相手を探している途中だった そして、その際にぶつかったシャッターの振動で機械が誤作動を起こすことになる 身の危険を感じ、入ってきたドアに駆け出す。廊下に戻ればありすはこれ以上追ってこれない 「どごいぐのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 その図体に合わない機敏な動きで彼の前を塞ぐ そのまま壁に押し付けられ、背中をコンクリートに強く打つ 「いっしょにすっきりしましょう!!」 今の彼はありすにとって、1週間断食したあとに出された極上の高級コース料理に匹敵する、涎モノの存在だった 「痛い! 痛いって!」 いきなり襲い掛かってくるありすに恐怖を感じる ありすに彼を殺す意思は無いようだが、この重量で体を高速で擦り付けられたら洒落では済まない 「ありずどあいをかたらいまじょおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」 両手で押し返そうとするが、ありすの体はビクともしない ありすの皮は分厚く、まるでゴムのような感触だった まるで前戯をするように緩やかな動きで彼に体を擦り付ける 彼はまさに今、クイーンありすにレイプされそうになっていた 「いい加減にしろっ!!」 ありすが行為を本格的に始めようとしたその時、彼が怒鳴った 性行為におよぶ場合。相手の触れる部分には必ず性感帯が存在する。故に彼の目の前にありすの性感帯があった それを今の体勢で篭められるだけの力を篭めて殴りつけた 「いぎゅぅ!!」 ありすの体が硬直する だが、その行動は逆効果だった 力が足りずありすに不快感を与えてしまうだけだった 「な゛に゛す゛る゛の゛よ゛! このいなかもの!! かす!! くず!! ごみ!! きけいゆっくり!! じね!!」 罵声の中でどうしても聞き流せないものがあった 「奇形ゆっくり?」 顔を真っ赤にしたありすが言葉を付け足す 「とかいはのありすにはわかるわ!! あなたはゆっくりだけど、ゆっくりじゃない!!」 伊達にこのありすもドス級のサイズになるまで歳を重ねてはいなかった だから彼が他のゆっくりとは違う存在だと看破した 「なら、きけいゆっくりにきまってるじゃない!!」 そう断言して、再び彼に体をぶつけて運動を始める 「でもだいじょうぶよ!! ありすはこころがひろいもの!! きけいのあなたもちゃんとあいしてげるうううううううううううう!!」 「・・・・・・・・ぅ・・・・」 「 ? 」 潰されている状態の彼が何かを言ったような気がして、一瞬動きが遅くなる 彼はまた口を動かした 「・・・・う・・・・か・・・い・・・するなよ・・・」 「ゆぅ?」 さっきよりははっきり聞こえた 奇形ゆっくりといわれて、今までとは違う部類の怒りがこみ上げて来た 自分に携わった多くのものを否定されたような気がした 「後悔するなよ」 今度は全部ちゃんと聞き取れた 彼はありすの口に手を突っ込み、手に握っていた“もの”を放り込んだ 口に入ったそれを本能的に飲み込んでしまうありす 「ゆげっ・・・な、なにをのまぜだの?」 涼しい顔をする彼に尋ねる。体内に強い異物感を感じた 「注射器。針は抜いておいたけど」 「ゆ゛!!?」 真っ赤だった顔が見る見る青ざめていく 注射器と聞いて思い当たるのは一つ。ここのゆっくりを殺処分するための薬 「その大きさだと、どれくらいが致死量かわからないけど。注射器が割れて中身が出ないうちに吐いたほうが良いよ?」 あれほどがっちりと捕らえていた彼をありすはあっさり解放した 呑まされたものを吐こうと口を何度もすぼめる そのありすを一瞥してから、きもんげの檻の鍵を探すためにボックスを開く 「あった。この番号の鍵だ」 檻の数が少なかったため鍵はすぐに見つかった ポケットにしまい、ありすの横を通り一直線にドアを向かう その行動が命取りだった 彼はありすが離れたらすぐ外に逃げ出すべきだった 「ゆげぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 カスタードに包まれた塊がまるで痰のように吐き出される 「嘘っ!? もう吐いた!」 奥の方に放り込んだため、二度と吐き出せないだろうと過信していた ありすは吐き出したと同時に横を通ろうとしていた彼にぶつかった 「ありすがうえになってもいいかしら♪」 尻餅をついた彼の上に加減して、まるで自分が掛け布団にでもなるように彼の首から下、体全体にのしかかる 「っ!」 胸を庇う為に両手を前に持ってきため腕ごと下敷きになった彼は完全に自由を失った 「ありすをだますなんていいどきょうね♪ でもとくべつにゆるしてあげるわ♪ ありすはあなたとちがって、とかいはだもの♪」 吐き出したカスタードクリームの中から出てきたのは携帯電話だった。彼は注射器など始めから持っていなかった 「おしおきとして、ちょっとはーどにやらせてもらうわ♪」 「いだだだだだだだ!」 ありすが体をほんの僅か前に傾けただけで彼の体が軋んだ 「ゆふふふふふふ♪」 上機嫌のありす それもそのはず。この時点で彼は完全に詰んでしまった。両手両足を押さえられてはどうすることも出来ない 彼をいつでも蹂躙できる。その気になれば殺せる 体の傾斜を元の角度に戻して彼を苦痛から解放する 痛みが和らぎ、彼は唯一動く首を回した 天井の他に、壁にかかった時計が目に付いた 「都会派なら時計の見方くらい当然知ってるよね?」 「そのてにはのらないわ、ありすがふりむいたしゅんかん、にげるきでしょ?」 ありすが振り向けば必然的に体の前面に隙間が出来る 彼はそれを狙っていた 父と電話を終えてからかれこれ20分が経とうとしていた このまま何もしなければ自分は膾(なます)にされてしまう 一縷の望みを託して、彼は口を開いた 「こんな話知ってる?」 「ゆ?」 「あるところに若い男がいた。ルックスはそれなりに良いせいか、女性に何度か交際を申し込まれたことがあった」 彼は唐突に話を始めた 「けど全て断った。その男は、全くと言っていいほど異性に興味を持っていなかった、いや、持てなかったというのが正確かな」 「いったいなんのはなし?」 気にせず彼は話を進める 「しかし。その男を欲情させるものが唯一あった。それがゆっくりだ。ゆっくりだけが彼の性欲を満たした。気付けば彼は目に付いたゆっくりを犯すレイパーになっていた」 「にんげんがゆっくりをれいぷするですって?」 「・・・・・・」 壁にかかった時計の針を彼はちらりと見た 「自分の性癖を表には決して見せず、影でひっそりと愉しんでいた。そんな時、一匹のきめぇ丸に出会った。当然犯した。出会うたびに何度も、何度も、犯しつくした」 「かおみしりになるまでおかすなんて、へんなはなしね?」 ありすは彼の話す内容に僅かだが興味を抱いた 「きめぇ丸はその男に出会った当初に一目惚れしていたらしいよ」 「ゆ? そうだったの?」 「だから彼のどんな酷い要求も受け入れた。献身的なきめぇ丸の姿を見続けて、いつしか男の心境にある変化が訪れた」 「こいね、ありすにはわかるわ」 彼は小さく頷いた 「そう。男はきめぇ丸のことを好きになっていた」 「やっぱり」 「そして、彼はきめぇ丸にその想いを伝えようと決めた」 「なんてとかいはなこいなの!」 「その時の言葉が」 そこで彼は言葉を切った 「なに? かれはなんていったの?」 「・・・・・・」 彼は黙ったままありすを見ていた 「さっさといいなさいよ!! このいなかもの! きになるじゃない!」 苛立ちを隠しもせず彼をにらむ 「・・・やめた(というか僕も知らないし)」 「はぁ?」 「これ以上は話す必要がなくなった」 PIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPI 「ゆッッ!?」 ありすは自分の背後から電子音がして、驚き振り返った 音を発していたのは先程注射器だと騙されて呑み込んでいた携帯電話だった 「いきなりうるさくなるなんて、とんだいなかものね!」 ありすが振り返ったことで、自身を拘束する力が緩んだ (よしっ!) だが 「ぐぅ…」 「ひっかかるとおもったの?」 一度緩めた重心を、彼に再びかけ始めた 彼はありすが吐き出した携帯電話のアラームがあと少しで鳴るのを覚えていた そのために今の話をして時間を稼いだ 音に驚き体をねじり振り向くことで、彼は脱出を謀ろうとした しかし。彼が抜け出そうともがいた瞬間、ありすはそれに気付きすぐにウェイトを戻したため脱出は叶わなかった 辛うじて抜け出せたのは右腕だけだった 「ゆっふっふっふっふっふっふ♪ とかいはのありすをだしぬこうだなんて、ひゃくねんはやいわ」 相変わらず勝利を確信した表情で彼を見下す にも関わらず、彼の顔に焦りは無かった 「どうしたのよ? ぜつぼうしなさいよ?」 彼は唯一自由になっている右手を挙げた この手さえ自由になれば良かった 握りこぶしではなく、指をピンと伸ばし鋭さのある貫き手を作る 「そのじょうたいでなにができるっていうのかしら?」 父からゆっくり対しての護身という名目で(非常に不本意ながら)習得し、アメリカへ行った際ファイトクラブの隊長に(誠に遺憾ながら)練磨された“技” 先ほどは不発だったが、今度は彼なりに試行錯誤した 「ッ!!」 ありすの性感帯に指を突き立てた クイーンありすの皮は頑丈で、指は第一関節までしか入らなかった しかしそれで十分だった たった今出来た小さな傷口に爪を立てて思いっきり引っ掻く 「ゆがががああああああああああぁぁあああぁぁぁぁぁああぁぁぁああぁぁぁぁあっぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 体で最も敏感な部分がほんの少しでも抉れれば激痛が走る ありすは痛みに悶え、体を丸めて蹲った、のたうち回る元気は無かった 下手に動けば傷口が広がることを体が理解していた これまで掛かっていた重量が一気に減り、なんとか体が抜け出せた 匍匐(ほふく)前進でドアまで移動し、ノブを回してドアにもたれるような形で外に出た 無様に廊下に転がり、足で蹴ってドアを閉める 「突き指した・・・・」 右手の中指を左手で包み痛みを堪える 「でも、助かった」 ドアのすぐ横の壁にもたれて生還の余韻に浸る 「あ、携帯どうしよう。壊れてなかったし。前に機種変えたばかりだし」 回収したいがあの部屋に戻るのは流石に気が引けた 「オコマリノヨウダネ」 目の前に親指を立てる黒人が一人 「チェンジで」 「ソリャネーヨ!」 「本当にチェンジで」 シッシと左手で面倒くさそうに手を振る 「なんなんやあんた等!? 堪忍! 堪忍してや!!」 「ここの鍵は南京錠じゃないのか?」 父がきもんげの檻の鍵をいじっていた 「おーいボブ、この鍵壊して」 「ガッテン」 檻の前に立ち足を高く上げる 「YEAHHHH!!」 体重の乗った重い踵落としを放つ 「どっかの妄想パワーで戦う殺し屋も真っ青な蹴りだろ? あの靴、踵が合金製らしい」 何故か自分のことのように自慢気に語る父 「ドア蹴破ってここまで来るとか、どんなけフリーダムだよ・・・」 「アイノチカラダヨ」 「愛って言えば物理法則無視できると思うなよ?」 彼の言葉とは裏腹に、あれだけビクともしなかったドアが簡単に動いた あまりの出来事に呆然とするきもんげ 「あんたら、もしかしてワシを助けてくれるんか?」 「可愛いウサ耳のお嬢さん」 恐る恐る檻から出てくるきもんげに、父は話しかけた ちなみに、可愛いのはウサ耳であって。きもんげを可愛いと言ったわけではない 「君は飼いゆっくりかい?」 「いや。ちゃうけど…」 「答えちゃ駄目だ!!」 喚起したが遅かった 飼いゆっくり=レイプしたらNG NOT飼いゆっくり=レイプしてもOK 「「ヒャッッホーーーーイ!!」」 「堪忍してえええええええええええええええええええええええええ!!」 「僕の苦労は何だったんだろう・・・・・」 ポケットから鍵がぽとりと落ちる 彼の頑張りは水泡に帰した 数分後 「もう・・・・お嫁に行けへん」 (行く気だったんだ) 乱れた衣服でさめざめと泣くきもんげに上着をかけてやる 「ところで何があった? 父さんたちも丁度今来たばかりなんだ」 「えーーと・・・」 話しがややこしくなると嫌だったのでクイーンありすのことは話さず、きもんげのことだけ話した 「ならボブが引き取ればいいんじゃないか? きもんげを」 「え、そんなんでいいの?」 父の出した答えはやけにあっさりしたものだった 「所員と話してみないとなんとも言えんが、それが一番手っ取り早いだろ。別に人に噛み付いて傷害を起こしたわけでもないし」 それから数日後 「お前どっかの懸賞に応募したか?」 リビングのソファでゆっくりふらんと密着して昼寝をする彼に父が尋ねた 「・・・・・」 「起きろ馬鹿ップルの雄の方」 「ん~~」 目を擦り父を見ると、大きなダンボールを抱えていた 「いや。そんなハガキ書いてないけど?」 何かに反応してふらんも目が覚める 「あまあまのにおいがする・・・」 ダンボールに目をやる 封を切る、中身は全て【餡子ぎっしり、ゆっくり温泉饅頭】だった (ああ、そういえばそんな約束してたな。てっきり無効になったのかと思った) きもんげの律儀さに驚く。これなら二度と不正をして保健所送りになることは無いだろう ちなみにあのクイーンありすは処分されず、どこかの研究所に送られたらしい 携帯電話は落し物として次の日郵送してもらった 「あけていいか、これ?」 ゆっくりふらんがパッケージを凝視している 「うん。いいよ」 「一袋あけただけで、凄い餡子臭いんだが?」 むせ返るような甘味臭に父は鼻を摘む、しかしふたりにはそれはいい匂いに感じられた 包みを開ける際、突き指した箇所に痛みを感じた クイーンありすとの出来事を思い出す。大型ゆっくりを退けた代償が中指の突き指だけだという事実を (なんか、自分が人間としてどんどん取り返しのつかない方向に向かっているような気がしてきた・・・) 人間とゆっくりの中間生物である彼の悩みは尽きない 「そういえばあのきもんげ『ゆっくりの性産業で一山当てたる!』っと言ってボブの元を出て。同好会のレイプ研究所にいるそうだ」 「なんだよレイプ研究所って? きもんげの今後よりもそっちの方が気になるんだけど。あ、そうだ」 「なんだ?」 「今朝ゴミ捨て場で主任さんに会った時、色々話しておいたから」 この日、届いたお菓子のいくつか持って、父とボブは主任の家に謝りに行かされた fin present by ゆっくりレイパー
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『偏食』 3KB いじめ 飾り 捕食種 オチ弱め 『偏食フランちゃん』 ※本当の意味の偏食とは少しことなります 食の好み、それは当然ゆっくりにも当てはまる言葉である 植物が好き、虫が好き、あまあまが好き 一般的のゆっくりの食の好みはこの3種類に分類される だがゆっくりにも個体差があり、他ゆっくりと違う舌を持つ個体がでてくる それが野良や野生のゆっくりだった場合は、他の食べ物を受け付けないというデメリットが大きく致命的になってしまうだろう これはそんな偏食嗜好なフランのお話 「ゆあぁぁあああ~~~!!! だずげでぇええぇぇ!!!」 森の中に叫び声が響き渡る 叫び声の主は、三つ編にした黒い髪と大きな赤いリボンと小さな赤いリボンが特徴のゆっくりレイムだ レイムは日向ぼっこをしている最中に捕食種であるフランに見つかってしまった しかも最悪なことにこのフランは胴つきである レイムどころかドスまりさすら超える上位種に、レイムはなすすべもなく頭をガッシリと捕まれ持ち上げられた 『へぇ・・・お腹の中に赤ちゃんいるんだぁ』 「っ!? おねがいします! この子をうみたいんです食べないでください!」 レイムは見てすぐわかるほどにお腹が膨れている そう、胎内妊娠をしているのだ 『あぁそう・・・ふらんは妊ゆを食べるぐちゃぐちゃにしながら食べる趣味がないから食べないよ』 「なられいむを離し・・・」 『でもお腹空いてるからいただきますはするけどね』 かぷッ そう言ってフランはレイムに噛り付く しかしレイムに痛みはない 最初は食べられたと思って激痛を想像したが全く痛みが襲ってこない 「ゆ?ゆ?」 レイムは混乱した 齧られてるのはわかる、しかし痛みもなにも無いよくわからない感覚 「ゆ?ゆゆゆゆ?ゆぅっ!?!?!?」 しかしそのよくわからない感覚はどんどん明晰な感覚へと変わっていった そう、何を齧られてるのか理解できてきたのだ それは自分の一部であって自分の一部ではない場所 そう、それはゆっくりにとって命より大切で大事な場所 「れ、れ、れれれぃいむのおしゃげさんがぁあああああああ!?!?!?」 フランが齧っていた場所、そこはれいむが世界で一番大切な飾りの部分 れいむのおさげであった 「やべでね! おさげさんにあたらないでね!!!」 クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ フランは口を閉じておさげを咀嚼しているが、レイムにはハッキリと聞こえるハッキリと感じる 自分の体の一部がどんどん解れて溶けて無くなっていく感覚を 「やべでーーー!!!」 レイムは叫ぶことしかできなかった しかし何もおこらない 助けもこない 例え誰かが気づきレイムを助けに来ても相手は胴付捕食種だ、見てみぬふりをされただろう 「おねがいじばずおさげをたべないでくだざいなんでもじばずがらぁっ」 何でもするという懇願をしてもフランは関係なく食を進める おさげの先端を齧って舐めて溶かして味わったら次は三つ編を留めている小さな赤いリボン そのリボンを口の中に入れ咀嚼を繰り返す もちろん千切ったりはせずにレイムとくっ付いた状態でだ 「えぐっ・・・ゆぐっぅ・・・まりざぁ・・・・だじげでえ・・・・」 そこまでフランが食を進めた頃にはレイムはすでに叫ぶ気力すら削ぎ落とされていた 自分の体の一部を徐々に食べられていく感覚 襲ってくる感覚は痛みでもなく自分自身が無くなって行くおぞましいほどの嫌悪感 しかし別段外傷があるわけでもない レイムは気絶も発狂も何も出来ず精神を削がれてすすり泣くしかできなかった 『ふぅ、美味しかった』 時間をかけておさげの部分を残さず食べ溶かしたあとにフランは味の感想を伝え飛んでいった 力なくグッタリしているレイムは絶望に落ちた感覚の中ようやく終わったんだと思った おさげが無くなってまりさはどんな顔をするんだろう おさげが無くなって赤ちゃんは自分を母親だと言ってくれるのだろうか そんな心配が頭によぎる レイムは涙を静かに流し絶望するしかなかった ここら一体のゆっくりは1匹残らずフランにお飾りを食べられることになるのはまた別のお話
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『超合金さなえ.TXT』 8KB 愛で パロディ 小ネタ 日常模様 戦闘 飼いゆ 希少種 現代 愛護人間 独自設定 13作目 ※このSSは、コーチという単語にトキメキを感じる人、ロボットで組み体操をしたい人、中学生のときを思い出すと枕に頭を埋めて、足をばたばたさせてしまう人向けです。 『超合金さなえ』 「ががーん。ばひゅーん。アパムーアパムー!」 さなえがクリスマスプレゼントの『超合金ロボット・シャイニングカナコ』で楽しそうに遊んでいる。 ちなみに俺のクリスマスプレゼントは無かった。 枕元に手紙が置いてあって ……サンタを信じてない奴がプレゼント貰えるとおもったの? 父…… と書いてあった。 そういう問題なのか? 「儚き人間には信仰を。忌むべき敵には神罰を。戦場を穿つ神の稲妻を受けよ。シャイニングオンバシラァアァ!」 さなえがとっても楽しそうだ。うらやましい。 なんとなくさなえを観察していると、さなえは遊ぶのを止め、俺に質問をしてきた。 「おにいさん。なんでさなえは奇跡を起こせないのでしょう?」 ああ…毒されている。 日曜朝8時半からやっているテレビアニメ『信仰戦記ゴットカナコ』は、主役のゆっくりさなえが、ロボットに乗り奇跡を起こして敵を倒す王道アニメだ。 ただ対象が飼いゆっくりの為か、内容がキ○ガイじみている。 敵の虐待おにいさんが、無抵抗主義者のぱちゅりーを人質にとってロボットを渡すよう迫ったときなどは、 「ここで要求を呑めば、敵に人質が有効であるという前例を与えてしまい、かえって民間人を危険に晒してしまいます」 と言いながら人質ごと必殺技で吹き飛ばした。また、別の虐待おにいさんがさなえを追い詰め、止めを刺そうとした瞬間、さなえの奇跡によりあっさり心臓発作で死んだときは、番組スタッフに苦情を入れようか考えた。 他にも、敵の基地に農薬を散布したり、敵の協力者を拉致監禁し拷問にかけたりとやりたい放題である。 しかし、さなえはそのアニメに夢中なのだ。 つまり主役のさなえに憧れて、自分も奇跡を使いたいと思ったのだろう。 俺は面倒なので 「頑張ってりゃそのうち使えるようになるんじゃねーの。アニメじゃ、ライバルのれいむが努力と根性でアストロンができるようになっていただろ」 と適当に答える。 アストロンとは体を鋼鉄に変える技らしい。 アニメでは、穴に埋められ、上からコンクリートを流し込まれて倒された。 俺がそう答えると、さなえは 「頑張ります」 と目を輝かせて言った。 こいつらはホント前向きでうらやましい。 俺は家にいてもすることが無いので、さなえを連れて散歩に出かけることにした。 とりあえずゆっくり用公園へ行く。金かかんないしね。 そして公園に着くと、結構な数のゆっくりが遊んでいた。 れいむとれみりゃが鬼ごっこしていたり、ゆうかにゃんがれいぽぅされていたり、なかなか賑やかである。 「さなえ、何して遊ぼうか」 「遊具のネジ緩めたり、砂場に落とし穴ほりたいです」 「やめろ馬鹿」 なんてこと考えやがる。 まあ、遊具のネジは特殊だから悪戯できないけど。 さなえは、ぽいんぽいん跳ねながら砂場へ行く。 砂場を見ると、小さな女の子が一人だけで遊んでいる。 なぜか他のゆっくりが、そこだけ近づかない。 その疑問は、さなえが砂場に入るとすぐに分かった。 「ここはゆうぎの砂場だよ。遊びたかったらゆうぎと勝負だよ!」 小さい女の子は、額から生えた一本角が特徴の胴付きゆうぎだった。 胸元に銀バッチが光っている。 ゆうぎはゆっくりのなかでは、1,2を争うほど力が強い。それがさらに胴つきである。 これでは他のゆっくりが近づかないはずだ。 「昼間っから酔っ払ってんですか? このアル中。上等です」 さなえが答える。 とりあえず喧嘩になりそうだから止めようかな。 「おいおい、喧嘩はよせ。ゆうぎちゃん、みんなで仲良く遊ぼうな」 「えっ、うん。い……」 「おにいさんは、黙っていてください!これはゆっくりの問題です」 ゆうぎが何か言いかけたが、さなえがそれを遮り怒鳴る。 ゆうぎとさなえがにらみ合う。どうしよう。 「さなえ。止めなさい。勝てるわけ無いだろう。相手は胴つきだぞ。仲良く遊べよ」 俺は説得する。 「勝ち負けなんて考えません。戦うべきときには戦うだけです。戦うべきときに戦わず、怒るべきときに怒らず、しょうがないと我慢していたら卑屈になるだけです」 さなえはそう言うと、ゆうぎに向かって行った。 さなえ…砂場争いの喧嘩じゃなかったらかっこよかったのにな。 喧嘩は一方的だった。 いくらさなえが飛び掛っていても、ゆうぎに軽く跳ね返されてしまう。 しかし、さなえは諦めずに向かっていく。 ゆうぎは、それとなく手加減しているのだろう。 さなえもたまには、痛い目を見るのもいいかもしれない。 まださなえは、諦めない。 ゆうぎに、殴られ、蹴られ、つねらね、デコピンされ、ドリブルされ、リフティングされ、髪を三つ編みにされてしまう。 それでもさなえの心は折れないのか、ぽいんぽいんとゆうぎに体当たりをする。 俺はさすがに止めようと思い 「さなえ十分戦った。もうやめろ。奇跡でも起きない限り胴付きに勝てるわけがないんだよ。」 と説得する。 さなえは、ぼろぼろの体を大きく張り、 「奇跡は起きます。起こしてみせます!」 と燃えるような瞳で言った。 俺は想像した。もし目の前にアフリカ象のような大男がいたとする。そいつと喧嘩できるか。負けるが勝ち?結果が見えていたら悔しくても我慢するのが大人?自分を抑えれないのは子供? 正解は解らない。だけど、今だけはさなえが正しく思えた。 さなえは、ゆうぎに立ち向かう。 ゆうぎは、さなえの諦めの悪さにいらだっているようだった。 「ゆうぅ!いい加減にしろ!」 ゆうぎが、勢いよくさなえを蹴った。 あ、ちょっとやばいかも。 ぼぐう! と鈍い音がする。 さなえが2メートルぐらい蹴り飛ばされた。が、ゆうぎが唸り声を上げてしゃがみこむ。 「あ、あんよが痛い。か、硬くなった?」 ゆうぎが呟く。 さなえを見ると、髪や肌の質感が金属のようになっており、日の光を受け、キラキラと光っている。 「アストロンできました!」 思い込みの力ってすげぇ! しかし、話に聞いていたのとは違うな。鋼じゃない。なんだろあれ? そうだ、さなえが遊んでいた超合金ロボットと同じ金属光沢だ。 さなえはずりずりと、ゆうぎに近づいていく。どうやって動いているのだろう? 「正義の心も、諦めない心も一つ一つは小さな火です。しかし合わされば炎となります。炎となったさなえは無敵です!」 さなえが叫びゆうぎに飛び掛る。 「さなえホォムラァアン!」 さなえの長い髪がゆうぎの向こう脛を打ち飛ばす。 「さばえビィィム!」 その辺に落ちている石をお下げで拾って投げつける。 「さなえコレダァァァ!」 ただの噛み付きである。電流が流れたりはしない。 「あれをつかいます!」 さなえがぽいーんと高く跳ねた。 「さなえイ・ナ・ズ・マ・キィィィック!」 さなえのあんよがゆうぎの顔面を捉えた。 ガキィ! と何かが砕ける音がした。 「ゆわぁあぁん!痛いー!いたいよー!」 ゆうぎが顔面を押さえてのた打ち回る。 よく見ると、額の角が折れてしまっている。 まずい。 俺は急いで、ゆっくり用公園に備えられているオレンジジュース販売機でジュースを買う。 ゆうぎの顔にオレンジジュースを掛けて治療しようとするが、ゆうぎが暴れて上手くかけることができない。 「さなえ!お前も手伝え!」 「分かりました!」 俺とさなえがゆうぎを押さえつける。 不意に声がした。 「あなた達、うちのゆうぎに何をしているの!」 30過ぎぐらいの女の人が怯えた顔で見ている。 まずい。誤解されている。 デジャヴュが俺を襲う。 「さぁ、おにいさん!今のうちに思いを遂げてください!」 さなえ、わざと言っていないか? 落ち着け。俺。 前回のような失敗はしない。同じ人間だ、話せば分かる。 俺は女性に向かって言った。 「俺はゆうぎの顔に、ぶっかけようとしていただけです!」(オレンジジュース的な意味で) ゆうぎの飼い主のおねえさんには事情を話し理解してもらえた。 ゆうぎの怪我もオレンジジュースで綺麗に治った。 そして、ゆうぎになぜ皆にいじわるをしたのか尋ねると 本当はみんなで遊びたかった だけど上手く仲間に入れず、ついいじわるなことをしてしまった ということを話した。 色々と不器用な子なのかもしれない。 「めんどくさい奴です。そんなんだから友達が出来ないんです。ごちゃごちゃ考えずに一緒に遊ぼうでいいんです。なにかさなえに言うことはありますか?」 さなえが優しい顔でゆうぎに話しかける。 ゆうぎは、照れながら 「意地悪してごめんな。一緒にあそぼう」 と答えた。 「い・や・で・すぅ。さなえと遊びたかったら、あんよを舐めなさい」 「台無しだ。馬鹿野郎!」 「う…ひっく……ぐす……ペロペロ」 「ちょっ、ゆうぎちゃんこの馬鹿の言うことを真に受けちゃ駄目だ!その一線を越えちゃいけない!」 なんだかんだでこの日、さなえに新しい友達ができたのだった。 おしまい ※れいむにアストロンがあるなら、さなえにも何かあっていいんじゃないか?と考えて書きました。 しばらくss書かずにROMろうと思います。 それでは、皆さん良いお年を……。 ■作品 anko2679 野良のゆうかにゃん anko2681 夜の悩み anko2683 逆噴射てんこ anko2688 邪悪なさなえ anko2691 清く正しいなんとかです。 anko2693 さなえリターンズ anko2694 にとり相撲 anko2696 件名:こいしの躾について anko2702 継ぎ接ぎ帽子のまりさ anko2708 3年YU組けーね先生 anko2715 行動と責任 anko2719 双葉マンション 挿絵:
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ハイハイ、またこの劇場に来てくださるとは お客さんも案外物好きですね。 いや、ゆっくり好きと、言ったほうが良いのかね? 今回の話も一癖あるゆっくりがでてきます。 しかも、この物語の主役と深い関係に当たるゆっくり、 これで一波乱起こらないなんて、何かの冗談でございましょう。 さて、例によってここで一つ忠告を。 この話は銀魂のパロディでございます。 ロクでもないゆっくりが出て来たり、 ゆっくりがひどい目に合うこともあります。 それらが気に入らない方は席をお立ちになってください、 全て受け入れると言う方はここで座って物語をどうぞ! では、てゐ魂の始まり、始まり! てゐ魂 第3話「だからニートは二次設定だと言っている稀ガス!」 「ちょっと!いい加減家賃を払え!もう半年も滞納してんじゃないかい!」 スナック封魔録の二階にある万屋てゐ! その出入り口の前で怒鳴っている緑髪と三角帽子が特徴の胴なしゆっくり、 彼女こそがスナック封魔録のママさん、「みま」である。 顔に刻まれたその皺は、ゆぶき町四天王の貫禄をかもし出している。 「~~~。」 と、そこで扉を開けててゐがひょこッと顔を出した。 寝起きなので、寝惚けなまこだし、非常に酷い寝癖だ、 てゐが何度かお辞儀をすると、髪の毛からチャリン、チャリン、と何かが零れ落ちた。 「……それじゃ。」 てゐはぴしゃりと扉を閉める。 跡に残されたのは、みまとその目の前に落ちている300円 てゐが髪の毛から落とした300円だ。 「300円で何しろって言うのさ~!」 みまは扉をぶち破って部屋に戻ってもうひと眠りしようとしていたてゐに体当たりをかました。 そのまま玄関前まで引きずり出して口論を始める。 「300円あれば星蓮船の体験版が買えるじゃん!」 「何処で買えと言うんだい!?もう博霊例大祭は終わってるよ!?」 「夏コミで買うとか。」 「本編出てるだろうがぁああああああああああ!」 朝っぱらからギャーギャー喚くゆっくりが二匹。 その様子を、今日も今日とで通勤に来ていたれみりゃが下から見ていた。 「…何やってるんだど、てゐさんは…。」 上で騒いでいる様子を見たれみりゃは深いため息をついた。 「…あの馬鹿ウサギ、ぜんぜん懲りてないわね~。今度滞納したら事務所追い出すってみまさん言ってたのに。」 そういいながらスナック封魔録の掃除をしている胴なしゆっくりの名はことひめ。 ちょい役なので、説明省略。「ちょ、酷い。」 「まぁ、あんないい加減な駄目ウサギに家賃きっちり払えなんて言うのが土台無理な話なんだど。 ッて言うか、れみりゃにもいい加減給料払って欲しいんだど……。」 「え?あいつあんた達にも給料払ってないの?」 「この間、てんこが「何で私の給料が桃なのか?」とか言って愚痴ってたど・・・。」 「・・・あんた達、絶対再就職考えたほうが良いって。」 「とにかくいい加減家賃払いな!?」 「払え痛くても払えないよ!ウチにはもうちくわと30点しかない!どうだ参ったか!」 「参ってるのはあんたの方じゃないのかい!?つか30点!?」 と、まぁこんな感じで上でも下でも色々と会話が繰り広げられていたスナック封魔録、 と、突然聞こえてきた、一匹のゆっくりの声。 「う、うわぁ!?ゆっくり退いてねぇええええ!」 「え!?ええぇ!?」 「な、何、いきなり何!?」 ドガアッ!? 「!?」 「な、何の音だい!?」 一回の方から聞こえてきた轟音に、てゐとみまもビックリする。 「おいぃ!?いきなり聞こえてきた轟音にきゅうきょカカッと駆けつけた!」 玄関廊下の奥からそう言っててんこも駆けつけてくる。 勿論、後ろにきめら丸も居る。 とにかく、何が起こったのか確認するため、てゐ達はすぐに階段を下りて一回へと向かった。 「あ、あわわわわ・・・・。」 「び、ビックリした、ビックリしたど!」 万屋横の階段を下りて、一階の店先まで降り立てゐたちが目撃した物は、凄惨な光景だった。 スナック封魔録の店先に、スィーが煙を上げてつっこんでいたのだ、 その傍には腰を抜かしているれみりゃとことひめ、 そして、ボロボロになった一匹のまりさが転がっていた。 「あぁ~!店がえらい事になってるじゃないか!」 みまはスィーがつっこんだ所為で無茶苦茶になった店先を見て悲鳴を上げている。 「れみりゃ、何があったの、これ!?」 てゐがれみりゃにそう問いかける。 「そ、そのまりさがスィーの操縦を誤って店に突っ込んできたんだどぉ~・・・・。」 れみりゃは完全にビビった様子でボロボロになっているまりさの方を羽で指差した。 そのまりさに向かって怒鳴りかけているゆっくりがいる。 「あんた!これから店を開ける準備をしなくちゃいけないのに、どうしてくれるのさ! 弁償だね!今からこの口座に10万円ほど振り込んできな!」 ことひめだ。 ことひめはボロボロまりさに向かってそう怒鳴りかけると、なにやら紙切れをまりさに突きつけている。 「怪我人に向かって何してるのさ、あんた。」 と、凄い剣幕で怒鳴りかけていることひめに向かって体当たりを繰り出すみま。 みまはすぐにまりさの身体をしげしげと見つめて、こう言った。 「こりゃあすぐに病院に担ぎ込んだ方が良いね、誰か救急スィーを読んできな!」 みまはてゐ達に向かってそう指示を出す。 一番最初に行動に移したのはてんこだった。 「よし、私がカカッと病院まで行ってくる!」 そう言っててんこはトンズラの構えに写る。 「あのさ、そんな事するより、普通に電話した方が早いから。」 てゐはそんなてんこにツッコミを入れた。 「う、うう……。」 と、そこでボロボロまりさが立ち上がる、 「あ、ちょっと!救急車がすぐに来るから大人しく……。」 みまの忠告も聞かず、まりさはてゐ達にズリズリと這いより寄って行く。 「ちょ、何かズリズリ寄られると気持ち悪いんだけど。」 ちょっとドン引きしながらてゐはまりさにそう話しかける。 そんなてゐに対してまりさがようやく口を開く。 「う、あ、あんたに頼みがあるんだぜ…。」 そういって帽子がパカッと開く。 帽子の下から、小さな小包が出てきた。 「こ、これをまりさの代わりにかわいいれいむのお家に届けて欲しいんだぜ…。」 「は?」 「ま、まりさは、飛脚のお仕事をしてるんだぜ…けど、まさかこんなドジをするとは思わなかったぜ。」 飛脚? 言われててゐは店先に突っ込んだスィーを見てみた。 見るとスィーの横に運の文字か刻まれてるし、運ぶ途中だった荷物も散らばっている。 どうやらこのまりさが言ってるのは本当の事のようだ。 「た、頼むぜ、こいつは正午までには絶対届けなくちゃ行けないんだぜ。 届けられなかったらまりさはクビだ、だから……。」 「ちょ、い、いきなりそんな事言われても……。」 「た、頼んだぜ……。」 そこで、まりさはばたりと倒れこむ、どうやら気絶したようだ。 倒れた弾みで頭の上に乗っていた小包が地面に転げ落ちる、それをてんこが拾い上げた。 「……え、エートォ。」 「おいぃ?いぇゐ、これは面倒なことになりそうな予感がするのだが?」 「ど、どうするんだど、てゐさん……。」 てゐ、れみりゃ、てんこの3匹のゆっくりはお互いに顔を見合わせた。 ~☆~ 「…えーと、とりあえず、ここであってる…よね。」 「多分、間違いないと思うど。」 ……結局、小包をかわいいれいむのおうちに届けることになったてゐ達。 かわいいれいむのおうちはゆっくりの国の中でも有名な建物、すぐにその場所にたどり着くことは出来た。 「随分、でかい建物だな。」 てんこが目の前にある建物を見てそう感想を漏らす。 巨大な門と塀で囲まれたその建物は本当に巨大な建物だった。 ……が、まぁなんて言うか、そのデザインはおうちなんて呼ばれている事に違和感を感じさせないデザインをしていた。 一言で言えば、何かやたらと可愛らしい装飾と色合いをしているのだ、 まるで、リカちゃんハウスのような。 「はぁ、何でこんなところまで荷物を届けなくちゃいけないんだか。」 てゐはそういって髪の中から小さな小包を取り出した。 小包を見つめて、ため息をつく。 「……愚痴ってもしょうがないし、とりあえず用件を済ませますか。」 てゐは門の前の地面に取り付けられている大きなスイッチの上に飛び乗った。 このスイッチはゆっくり用のインターホンである。 プニ~。 インターホンというにはちょっと間の抜けた音があたりに響き渡る。 暫くして、巨大な門が少し開いて中から一人の胴付きゆっくりが出てきた。 r'ア'"`ヽ.,_ _,,..-=-、 _,. -rァ i7 ;>''"´  ̄ ̄`"''<´ !( r! / ヽ /i' ^Y ; i /i i ; ; Y (_ ./i i /!--/ | ;ハ_!_ i i i r'ヽ. く L__ハ/(ヒ_] レ' ヒ_ン );ハ ハ |_,ゝ ヽヘ「7"" ,___, ""レ7´)/ iヽ; ii´`とン' ´`ヽ!,人 ヽ _ン 7_/'´' ! i !ヽ.,_//」 、_,ノ ノ>.、、,___, _,,.イ !、__!7ノ__. レ' i ゝ-ァ'/ /)_iヽ/ /(/ゝ、.,_ノ  ̄「iー-、 ノ〈) ` / ソ^ヽ、/」 _r' _/ /」 |つ 「あら?胴無しのゆっくりがこのかわいいれいむに何の用?」 現れたのは、巫女服を着た胴付きのれいむだった。 ぶっちゃけ、かわいいれいむというのは、身体がついたれいむ族の総称である。 彼女達の殆どはゆっくりの国の重役についているエリートであり、 目の前のリカちゃんハウスも外見に反して重要な建物である。 「…あ~あんたがかわいいれいむ?ちょっと物を届けに来たんだけど。」 「ちょ、かわいいれいむは一応この国の偉い人達何だからそんな態度はどうなのかと思うど!」 かなり無礼な態度で話しかけたてゐにれみりゃが慌ててフォローを入れる。 「……何、このかわいいれいむ達に向かってその口調は無いんじゃないの?馬鹿なの?死ぬの?」 かわいいれいむは不快な態度をしつこいくらいなまでに表現した。 「とりあえず、これ受け取って欲しいんだけど。」 そんな不快な表情のかわいいれいむに向かっててゐは両耳に挟んで小包を差し出した。 「なに、その怪しい小包!そんなあからさまに怪しい物は受け取れないね!」 かわいいれいむはその小包を拒否した。 が、用件を済ませてとっととおうちに帰りたいてゐとしてはここで引く訳には行かない。 「まぁまぁ、受け取って!中身はあんた達の好きなあまあまかもしれないよ!」 「あまあまと言えばれいむたちが素直に受け取ると思ってるの!?馬鹿なの!?死ぬの!?」 「さっきから馬鹿なの死ぬの言いすぎだよ!良いから受け取れって!」 「しつこい!」 バシイッ! かわいいれいむは小包を払いのけた! 小包が両耳からはずれて、空中を舞う、 『あ。』 てゐ達は思わず声を上げて、小包の行方を目で追いかける。 それは、かわいいれいむのおうちの塀の中に入り込む、 その次の瞬間・・・。 ドガァアアアアンッ! 派手な爆発と共に、かわいいれいむのおうちの一角が吹き飛んだ。 「え?」 「ど?」 「おいいいいいぃ!?」 突然の事に、呆然とするしかない、てゐたち。 「か、かわいいでぃぶのおおうぢがぁああああああああああ!?」 その横で、かわいいれいむが凄い絶叫を上げた。 「…あ、よ、用件も済ませたし、私達も帰ろっか。」 「りょ、了解だど。」 「ミステリーを残すために騒ぐかわいいれいむを他所に私達はそっと立ち去った。」 そういってコソコソと逃げ出すてゐ達。 かわいいれいむはそんなてゐ達をキッと睨みつけた。 「そこのゆっくり達、れいむ達のゆっくりプレイスを爆破しておいて・・・。」 __ _____ ______ , _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ 、 'r´=─- -─=ヽ、ン、 ,'= iゝ、イ人レ/_ルヽ=', i 十 十 i イ i (ヒ_] ヒ_ン ).ヽイ i | レリイi/// ,___, ///| .|、i .|| !Y!. ヽ _ン 「 !ノ i | L.',. L」 ノ| .| | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / レ ル`rー--─ ´ルレ レ´ γ´⌒´-−ヾvーヽ⌒ヽ /⌒ ィ `i´ ); `ヽ / ノ^ 、___¥__人 | ! ,,,ノ爻\_ _人 ノr;^ ) ( _ \ヘ、,, __,+、__rノ/ / ヽ_ \ )ゝ、__,+、_ア〃 / ヽ、___ ヽ.=┬─┬〈 ソ、 〈J .〉、| 香 |, |ヽ-´ /"" | 霖 | | レ | 堂 | リ / ノ|__| | | ,, ソ ヽ ) .,ゝ ) イ ヽ ノ y `レl 〈´ リ / ノ | | l / l;; | 〉 〈 〉 | / | (_ヽ \、 (。mnノ `ヽnm 「ただで帰れると思ってるんじゃねえだろうな!」 説明しよう! かわいいれいむの怒りが有頂天に達したとき、かわいいれいむは腋巫女服に隠された全身ガチムチ筋肉ボディを露にするのだ! 勿論、これに狙われたゆっくりはアーっ!!!な目に合うのだ! 「お前ら!出て来い!」 「ああん!あんかけチャーハン!!!!!」 マッチョボディのかわいいれいむは仲間を呼んだ! かわいいれいむB、C、D・・・とにかく沢山現れた! 勿論全員筋肉だ! 「うわぁあああああああああ!」 大量に現れたマッチョれいむに脅えて逃げ出すてゐ達! 「逃がすかぁ!」 かわいいれいむ・・・いや、もうガチムチれいむがてゐたちを追いかける! そして、先頭を切っていたガチムチれいむの腕が伸びる! ガシッ! ガチムチれいむの腕はてんこの腕を掴んだ! 「おいいいいいいぃ!?ちょ、これは洒落になってないでしょ!」 腕をつかまれて叫ぶてんこ。 「さらばてんこ!お前の尻の穴の犠牲は無駄にしない!」 「だど!」 てゐとれみりゃはてんこを見捨てて逃げようとする! 早い!この判断の速さは正に神業級! ガシイッ! しかし、てゐたちの逃げ足より、てんこがれみりゃの羽を掴むのが早かった! 「!?」 羽を捕まれて身動きが取れなくなったれみりゃは、とっさに目前のてゐの耳にかみついた! 「あだぁ!?」 ガチムチれいむがてんこの腕を掴み、てんこがれみりゃの羽を掴み、れみりゃがてゐの耳に噛み付く。 「おいぃ、パーティが仲間を見捨てて逃げるなんて卑怯にも程があるでしょう?」 「むむむ!むむむむむむむむ!(いたい、むちゃくちゃ痛いど!)」 「私はもっと痛い!二人とも、地獄には自分達だけで行きなさいって!」 「そうは行かない!地獄に落ちるなら全員で行くべきそうすべき!」 醜い争いを繰り広げるてゐとてんこに、羽を引っ張られて痛がるれみりゃ。 「お前ら!今すぐその場でパンツレスリングの刑だ!」 てんこの腕を掴んでいるマッスルれいむとは別のマッスルれいむ達がてゐ達に真っ直ぐ向かってくる! あっという間にてゐ達を囲むマッスルれいむ達。 このままではてゐ達は強制パンツレスリングをさせられてしまう! てんこはとにかく、てゐとれみりゃはどうやってパンツレスリングをするのか気になるけど! 「ちょっと。」 と、その時、一匹の胴つきゆっくりがマッスルれいむ達に話しかけてきた。 虚無僧のような格好の所為で種族がわからないが、声はこれでもかと言うほど透き通っている。 「何だ!これかられいむ達はパンツレスリングを…。」 「たかがゆっくり3匹にそんな大勢でパンツレスリング?大人気ないったらないわね。」 怒鳴りつけてきたマッスルれいむに対してクスクスと上品に笑う虚無僧ゆっくり。 マッスルれいむは小ばかにされたようなムカつく気分に襲われた。 「てめえ…何笑ってやがる!」 どすうっ! マッスルれいむは怒りに任せて虚無僧ゆっくりの胴体部にボディブローを叩き込む! 虚無僧ゆっくりは身体をくの字に折り曲げた。 「全く、そういう行動が大人気ないって言ってるでしょうが。」 …が、虚無僧ゆっくりはうめく様子も無くそう呟いた。 そして、次の瞬間…。 何と、虚無僧ゆっくりの頭と身体が離れた。 「え!?」 いくら何でも、身体と頭を分離できるゆっくりなんてものはこの世界にいない、 一体何が起こったのか、マッスルれいむは思わず驚きの声を上げる。 「あ~義体が壊れちゃったじゃない、これ高いのよ。」 分離した虚無僧ゆっくりの頭が、崩れ落ちた胴体の方を見てそう呟いた。 胴体はあちこちで煙と火花を上げている。 この胴体は、胴なしゆっくりが胴体代わりに使う機械仕掛の身体・・・通称、義体だったのだ。 「逃がすかあっ!」 目の前で起きた光景を見て、呆然としているマッスルれいむとは別のマッスルれいむが、宙を舞う虚無僧ゆっくりの頭を捕まえようとする。 スポッ! しかし、捕まえることが出来たのは、虚無僧ゆっくりの被っていた藁の籠の部分だけだった。 外れてしまった籠の下から、とても美しく長い黒髪が現れた。 他のゆっくりとは明らかに違う気品とカリスマがそのゆっくりから溢れている。 その余りの美しさに、その場にいたマッチョれいむが全員見ほれてしまった。 「さて、まずはてゐとそのお友達を助けなくちゃね。」 そのゆっくりは目を閉じて頭の中でこう念じた。 〝クロックアップ″ その瞬間、そのゆっくりの姿が消えた。 「!?」 「ど、何処に消えた!?」 黒髪ゆっくりの姿が消えて、マッスルれいむ達は慌てふためく。 次の瞬間! シュンっ! 「!?」 「お、おいどうした!」 「大変だ…れいむの…れいむのパンツが消えてしまった!」 「何だって!?」 マッスルれいむ達の視線がそのゆっくりに集中する! 確かにそのマッスれいむの股間にパンツの姿は無く、大事なところが手で隠されている。 今、その手の下には何があるの?って言った奴、けーねに説教されて行きなさい。 シュンっ!シュンっ!シュンっ! 次の瞬間、次々とマッスルれいむ達のパンツが消えていく! 「!?ああ!れいむもパンツが無いよ!」 「うわぁああああ!どこにきえたんだぁああああ!?」 「スースーする~~~~!」 説明しよう!マッスルれいむにとって自分のパンツはアイアンディティーなのだ! だから奪われると凄くゆっくり出来ないのだ! 皆もマッスルれいむにあーっされそうになったらパンツを脱がしてみよう! と、言うわけでドンドン消えていく自分達のパンツに大混乱を起こすマッスルれいむ達。 もう股間を隠したり、混乱の余りケツドラムを始める馬鹿がいたりと大騒ぎ! ゆえに、自分達が囲んでいたてゐ達も姿がなくなってることに誰も気がつかなかった。 シュン。 パニック状態のマッスルれいむ達から少し離れた位置に、黒髪のゆっくりが現れた。 そのゆっくりの黒髪は、まるで触手の様に動いており、 その先にはマッスルれいむ達から強奪したパンツが絡まっていた。 「仕方なかったとは言え、汚い物に触っちゃったわね、後でちゃんとケアしておかなくちゃ。 黒髪ゆっくりはそう言って、奪い取ったマッスルれいむのパンツをキッチリたたんで置いていく。 「…………。」 てゐ達は、そんなかぐやの目の前で呆然としていた。 「…い、今ありのままに起こった事を話すど、 『かわいいれいむ達に囲まれていたのかと思ったら、いつの間にかその囲みを破っていた。』」 「一体、今何が起こったんですか?教えてください。」 呆然とするれみりゃとてんことは対照的に、てゐは目の前でキッチリと髪の毛を器用に操ってパンツを折りたたんでいるゆっくりをじっと見つめていた。 そのゆっくりもてゐの視線に気づき、てゐの方を向いてこう言った。 「まったく、ちょっと見ないうちにふ抜けたものね、てゐ。」 てゐの口から、声が漏れる。 「あ、あんた…もしかしててるよ?」 サクッ! 次の瞬間、てゐのデコに何かが刺さった。 黒髪のゆっくりの髪先が、鋭い切っ先となっててゐのデコに突き刺さったのだ。 「…あんた、ホントに人の名前を覚えないわね!私はてるよじゃない、かぐやよ!」 かぐやと名乗った黒髪のゆっくりは、てゐの目前まで近づいてそう言った。 「あ~そうだったっけ?」 キス寸前まで面が近づいているのに、てゐは全く動じた様子も無く、そう言った。 と、そんなてゐにれみりゃが問いかけてくる。 「…えーと、てゐさん、そのゆっくりとはお知り合いなのかど?」 それを聞いたてゐは何とも難しそうな顔をする。 「え~と、まぁ、なんて言うか・・・。」 「ちょっとてゐ、流石にここはゆっくりしている場合じゃないわよ。」 と、かぐやがてゐ達にそう忠告する。 …改めて辺りを見回すと、遠くからパトスィーのサイレンの音が聞こえてくるし、騒ぎを聞きつけて野次馬達も集まってきている。 「ちょ、これは不味いど~!下手したられみりゃ達が逮捕されちゃうど!」 このままじっとしていたら、自分達が捕まるのは火を見るより明らかだった。 「私達の隠れ家に案内してあげるわ。」 かぐやはそう言うと、一本のホイッスルを取り出し、それを口に咥えた。 「来なさい!テルヨフ!」 ピィイイイイイイッ! ホイッスルから、高らかな音が響き渡る。 それと同時に、向こう側から何かが滑ってきた。 ,. -‐' ┐__,,.._ / l-‐─-='、ニー -,,,__, / _ ノ ノ ) ヽ. _ ;l.'-―‐ ' "´ヽ. / -=_. ´) Y--‐''"´`''、 i. - 、 | _l. 、_) | V,-,-,-,-( |ヽ、,ノ | ヽ _ _ l l ) ./∧ーーーー |‐'". `、 _ ,イ ; -‐―‐-、.--、 |' ー、'"`ヽ ヽ l ー-‐<__フ / i. | | ノ ヽ、  ̄ ー‐-‐ !、 l_,,..-< _ /,..-‐''" 丶. 、;;;;__ `_、_l ;; l ヽ/  ̄ ̄ ̄ ̄ ' ー ―――-┘' なんて言うか、どう表現したら良いのかわからないものだった。 AAがなければ、表現することはほぼ不可能だったに違いない。 「え~と、あれは一体何なんだど?」 やってきたものをみて、かぐやに問いかけるれみりゃ。 「さあ、みんなテルヨフに乗って!」 かぐやはやってきた物(テルヨフ)の上に乗っててゐ達にそう呼びかけた。 「ちょ、れみりゃのことは無視なのかど!?」 そんなれみりゃの言葉を無視しててゐもてんこもテルヨフの上に乗っかった。 「れみりゃ!あんたも乗らないと置いてけぼりを食らうよ!」 「う、うわあああ!それは勘弁だどぉ~!」 てゐの言葉を受けて、慌ててれみりゃもテルヨフの上に飛び乗った。 「さあ!私達の住みかに案内するわ!」 かぐやがそういうと、てゐ達を乗せたテルヨフ仰向けに横になったまま地面を滑るように走り出す! そして、テルヨフは遥か道の向こうへと消え去っていった。 …その様子を影から見守っている一匹のゆっくりがいた。 緑の髪を持つ胴つきのゆっくりのその名は大妖精、通称、大ちゃん。 大ちゃんは通信機を取り出すと何処かに連絡を始めた。 「こちら大妖精、かぐやは自分のアジトに向かったようです。 引き続き追跡を続行、アジトを突き止めます。」 その通信機の受信先、そこはどこかの建物の一室だった。 部屋の中では、沢山の胴つきのゆっくり達が礼儀正しく座っている。 みな、顔つきがゆっくりとは思えないほど凛々しく、力強い。 その中で最も力強い瞳を持ったゆっくり、レティが立ち上がる。 「ゆーぎ所長!、指示をお願いします。」 レティは上座に立つ胴つきゆっくりに話しかける。 その胴つきゆっくりは、巨大な一本の赤い角が猛々しいゆっくりだった。 ゆーぎと呼ばれたゆっくりは下座にいるゆっくりたちに向かって、こう呼びかけた。 「かぐやが拠点にしている建物を突き止め次第、全員でそこを叩いて一網打尽にする!」 その言葉で、胴つきゆっくりたちは一斉に刀を構えるのであった。 ~☆~ ゆっくりできる旅館、永遠亭。 それが、てゐ達を乗せたテルヨフがたどり着いた建物の名前だった。 「こっちよ。」 かぐやに案内されてたどり着いた一室。 そこには沢山の胴なしゆっくりが待っていた。 「あ!かぐやさんが帰ってきたぜ!」 「ゆっくりしていってね!」 胴なしゆっくりたちは、かぐやの姿を見るなり、お決まりの挨拶をする。 「ハイハイ、ゆっくりしていってねは良いから、お客さん達を丁重におもてなしする準備を始めてね。」 「ゆっくり理解したよ!」 かぐやの指示を受けて、ゆっくり達はおもてなしの準備を始めた。 「え、えーと、この人達はかぐやの仲間さんなんだど?」 れみりゃはかぐやにそう問いかける。 「ええ、そうよ、みんな良いゆっくりばかりだから安心してね。」 かぐやの答えたとおり、ここに居るゆっくり達はみんな文字通りゆっくりした雰囲気をかもし出している。 てゐ達は机の前の座布団に並んで座る。 やがて、てゐ達の前に、文字通りゆっくりした御馳走が並べられた。 「さあさ皆さん!ゆっくりムシャムシャしていってね!」 「え!?これ全部食べて良いのかど!?」 「おかわりは自由だぜ!」 「9杯でいい。」 食べて良いって事で、れみりゃとてんこはその御馳走をムシャムシャ食べ始める。 「むーしゃむーしゃ、幸せ~!」 ご飯を食べたら、やっぱりお約束の台詞を言う二匹のゆっくりが居た。 「ハイ!君はどんべえが好物だってかぐやさんが言ってたから。」 てゐの前には、どんべえがドン、と置かれる。 勿論、このどんべぇもただのどんべえじゃない、 何と、ウコッケイの卵が割り入れられているのだ、しかも二つ。 てゐは耳で箸を持つと、器用にどんべえを食べ始めた。 「ムシャムシャ、幸せ。」 食べ終わるとてゐは棒読み気味にそう呟いた。 「てゐ、おかわりはまだまだ在るわよ。」 かぐやがてゐに向かってそう言った。 彼女の言うとおり、後ろでは胴なしゆっくり達が、いつでもどんべえを食べられるようにスタンバイしていた。 「…随分と豪勢な食事を出すんだね。」 てゐはかぐやに向かってそう話しかける。 「まあ、当然でしょ、これは新しい仲間の歓迎会なんだから。」 かぐやの言葉にれみりゃとてんこの口が止まる。 「ハイ!おかわりだよ!」 ゆっくりの一匹が、てゐの前に新しいどんべえを置く、 しかし、てゐはどんべえを食べずに、じっとかぐやを見ている。 「新しい仲間って、誰の事だど?」 れみりゃはかぐやにそう問いかける。 しかし、かぐやはまたもれみりゃの言葉を無視しててゐに向かってこう言った。 「率直に言うわてゐ、貴方の力をまた貸して欲しいの、 私たち、反逆ゆっくりの為にね。」 かぐやの言葉を聞いててゐは、おかわりとして置かれたどんべえを全部食べると、こう呟いた。 「………てるよ、あんたまだそんな事やってたの?相変わらず馬鹿だねえ。」 「馬鹿といわれても、永遠にゆっくりしてしまったゆっくり達の為にも、今更やめるわけにはいかないでしょ。 あとてるよじゃなくてかぐやよ。」 二人の間に、冷たい空気が流れる。 「え~!?こ、こいつら、反逆ゆっくりだったのかど!?」 一方、れみりゃはかぐやの言葉を受けて、全身を振るわせる。 「おいぃ?何でこいつ等に脅えているんですか?」 てんこは何故れみりゃが脅えているのか理解できず、首をかしげている。 「て、てんこちゃん、反逆ゆっくりを知らないのかど!? この国では有名な話なのに!」 「私はヴァナ出身だからな、この国の事はあまりちょっとしか知らない。」 「あ、そう言えばそうだったど、じゃあちょっと説明してあげるど~。」 そういってれみりゃは説明を始めた。 胴付きゆっくり達が台頭し始め、文明を発展させ始めた頃、 このまま胴付きゆっくり達が図に乗り始めたらみんながゆっくり出来なくなるんじゃないかと一部の胴無しゆっくり達が考え始めた。 やがて、彼らは胴付きゆっくり達の台頭を阻止するため、反逆ゆっくりとなって一致団結で胴付きゆっくり達に立ち向かった。 だが、その時点で胴付きゆっくりと反逆ゆっくり達の戦闘力の差は確定的に明らかな位開いていた。 胴付きゆっくり達は高い身体能力だけではなく、人間の文化を参考にマシンガンや戦車などの武器まで生み出していたからだ。 それに対し、胴無しゆっくりが殆どであった反逆ゆっくり達には体当たりや投石といった原始的な攻撃手段しか持たない、 その圧倒的な差を埋める事は出来なかった。 結局反逆ゆっくり達は全て胴無しゆっくりの手によって粛清されて全滅したと…。 「全滅した…筈だったけど、まだこんなに生き残りが居たなんて…。」 れみりゃは驚いた様子で部屋中に居るゆっくり達を見回した。 先ほどは何だかのんびりしているように見えたゆっくり達の顔つきが今は恐ろしげに見える。 原始的な攻撃手段しか持たなかったかつての反逆ゆっくり達は、 場合によってはダイナマイトを口に咥えて胴付きゆっくり達がゆっくりしている建物に突入 自らもろとも胴付きゆっくりを爆破するなんていう無茶なことまでやってのけたという話まである そんな物騒な連中に囲まれてるとわかったれみりゃは、後頭部に冷たい物を感じたのであった。 「居なくなったと思っていたらまた現れるなんてのは良くあること。」 そう言ってウンウンと頷くてんこ。 てゐとかぐやのにらみ合いはその間も続いていた。 「てゐ、もう一回言うわ、私達反逆ゆっくりの仲間に入りなさい。」 「だから何で私がてるよの手伝いしなくちゃいけないの?めんどくさ、パスパス。」 「そんな事を言ってももう後戻りは出来ないわよ。」 そういってかぐやがゆっくり達に目配せする。 すると、ゆっくりの一匹がテレビのスイッチを入れる。 テレビが映し出したのは、ニュース番組だ。 ナレーターをしているのはゆっくりようむだったが・・・。 「みょん!みょんみょんみょんみょんみょん!ちーんぽ!」 …ようむはみょんとちんぽしか喋れなかった。 何でこいつをニュースキャスターにした?テレビ局。 「…チャンネル変えて。」 てるよがそう言うと、ゆっくりはチャンネルを変えた。 今度はきめぇ丸がキャスターをしている、ちゃんと聞き取ることが出来そうだ。 「今日未明に起こったかわいいれいむのおうち爆破事件はここの所活発な活動をしている 反逆ゆっくり達の仕業という線が強まりました。 警察は、現場の目撃談から、3匹のゆっくりを反逆ゆっくりの一員として行方を追っています。」 そして、テレビ画面に容疑者の顔が映る。 …手書きで書かれたそれは明らかにてゐ、れみりゃ、てんこの顔であった。 「うわあ、何か完全にあの爆発れみりゃたちの所為にされてるどぉ…。」 この状況にはもうれみりゃもあきれ返るしかなかった。 「この似顔絵おかしいだろ、私はもっと美人だ。」 てんこはテレビの似顔絵に文句を言っている。 「ね、これであんたは表の世界に顔を出す訳には行かないでしょ?」 「…あんたもいい性格してるね。」 てゐとかぐやの間には、正にゆっくり出来ない空気が流れていた。 そんな状況ではあったが、れみりゃは一つ、質問したいことがあった。 「…あ、あの~てるよさん…。」 「てるよじゃなくてかぐやよ!」 「……かぐやさん、何でそんな執拗にてゐさんを仲間に引き入れようとするのだど? 言っちゃ悪いけど、このゆっくり、嘘つきでいい加減な駄目ゆっくりだど。」 「駄目ゆっくりで悪かったね。」 れみりゃの質問を受けてかぐやはクスリと笑う。 「てゐ、あんた自分の事こいつらに話してなかったの?」 「言った所で意味ないじゃん?」 「だったら貴方にも教えてあげるわ、てゐはね、昔は私達の仲間――つまり反逆ゆっくりだったのよ。 懐かしいわね、こいつと一緒に胴付きゆっくりを相手に戦ったあの日は…。」 「…えぇ!?」 「それはマジな話ですか!?」 れみりゃとてんこは本日一番の驚きを感じた、 この駄目ゆっくりが反逆ゆっくりとして胴付きゆっくりと戦っていた? れみりゃとてんこはてゐの顔を見て、信じられないといった表情をしていた。 「…昔の話じゃん、今となっては邪気眼と同レベルの黒歴史だよ。」 てゐはそういって3杯目のどんぶりを食べ始める。 そんなてゐに向かってかぐやはこう言った。 「かつて『白ウサ』と言われ、敵はおろか味方までその強さに震え上がったと言うその実力… 私達は今、その力を必要としてるのよ。 力を貸してくれないと言うのなら・・・強硬手段に出るわよ、てゐ。」 周りのゆっくり達がいつの間にか全員スペルカードを構えていた。 「れ、れみりゃ達はどうなっちゃうんだど?」 「こ、これは全然syれになっていないでしょう…。」 「…。」 れみりゃとてんこが緊張する中、てゐは我関せずとどんべぇを食べていた。 続く 作者 かに 胴無しゆっくりはどこを脱がすんだ?マッスルれいむ自体パンツはいてないしw -- 名無しさん (2011-02-05 13 57 15) 名前 コメント
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『てのりれいむ』 13KB 愛で 小ネタ 独自設定 思いつき 何かとストレスを感じることの多い現代社会。 ふと癒しを求めてなんとなく覗くだけのつもりで入ったペットショップの一角に、珍しいものを見つけ、 値段も手ごろだったのでついつい購入してしまった… 家に帰り小さな厚紙で出来た箱を開けると、中から出てきたのは一匹のゆっくりだ。 「ゆぅ~!」 彼女はゆっくりれいむ、といっても店員いわく遺伝子改良を受けた自然界には居ない人口品種で、 なんと胴付きにもかかわらず手乗りサイズなのだ。 品種名は、そのまんまでミニ胴付きゆっくりというそうだ。 「ゆっゆっ」 私がれいむの前に手を差し出すと、れいむはちっちゃな腕を伸ばして私の指に絡め、 全身を使って手のひらに這い上がり、立ち上がって満面の笑みを浮かべる。 サイズは丁度つま先から頭まで含めてジャンガリアンハムスター程度だろうか、これでもすでに成体らしい。 店員の説明によると、ちいさすぎる体格のため、頭のサイズが赤ちゃんゆっくり程度しかなく、頭はそれほどよくないとか。 「ゆ!」 どうやら言葉も満足に話すことは出来ないらしい、けれど異常行動などがあるわけではない。 まぁ言ってしまえばおしゃべりの出来ないゆっくりといった程度で、今のところ特に問題は感じなかった。 私は以前に買っていたハムスター用のケージを取り出し、余っていた床材のチップを敷き詰めてれいむをその中に入れてやった。 れいむは初め、私の手を離れたがらなかったが、私が次々と設置していくケージ用の内装に気をとられ、目を輝かせ始める。 やはり基本は小屋だろう、れいむには少し小さめかもしれないが、あれば何か使ってくれるかもしれないと思い、埃を落として中に入れる。 次に水ボトル、よく見るとカビがこびり付いていたので念入りに洗ってから水をいれ、外を拭いてから設置する。 これには特に興味を示したようで、ぺたぺたと触ってなにやら真剣みを帯びた表情をしていた。 だがボールの部分に手を突っ込んでしまい、水が溢れ出して服がびちょぬれになり、べそをかきはじめてしまった。 「なにやってるんだか、ほら、ここをこうするんだよ」 ティッシュを使ってれいむについた水をとってやりながら、頭を指で掴み、ボール部分を舐めてみるように促した。 しかしどうも勝手が分からないらしく、うまくいったかと思っても今度は顔に水をぶちまけてしまい、再び泣き出す始末。 どうやらコレはれいむには合わないらしい、目を離して危険が生じるかもしれないので別の手段を捜すことにして取り外した。 れいむの身体を乾かしてやってケージに戻す、さて完成してしまった、これからどうしたものか。 遊び道具のようなものは、大体ハムスターの歯型がついていたりしたので捨ててしまっていた。 れいむはケージの枠を両手で掴んで、まるで刑務所内にいるような仕草でこちらをじっと見ていたが、 私がリアクションを取らないとわかると飽きたのか、一人遊びを始めた。 足元にあるチップを掴んで口に入れ、食べれないと分かると吐き出し、両手でチップを抱えてぽいぽいと投げる。 どうもそれが気に入ったらしい、水辺で遊ぶ少女のように、ばっさばっさとチップを飛ばし、山を作っていく。 出来た山に突進し、もふんと衝撃が吸収されて、細い手足がチップの山に埋まってしまう。 そのままごろごろと転がって、感触を確かめると今度は小屋に歩いていき、中に入って顔を出す。 入り口は顔の大きなれいむには狭めだが中には余裕があったらしい、近くにあるチップをかき集めて中に運び、 ふんわりと敷き詰められたところに頭から入り込み、どうもそこで落ち着いたのか、入り口から足だけだして固まってしまった。 「ゆくり~」 小屋の中からくぐもった声が聞こえる、ゆっくり出来ているらしい。 ふと、れいむの動作に夢中になってしまっている自分に気付く。 どうも私はやはりこういう小動物に弱いらしい、正直見ていて飽きない。 しかしいつまでも眺めているわけにも行かない、ようやく思い出したが食べ物を何も用意してやってなかった。 れいむが入っていた箱には、小さな小冊子が入っていて、習性の紹介や食べる物などの飼い方が簡単に記載されていた。 それを読むと基本的には何でも食べるらしい、ただ味の濃いものはよくないらしい。 甘いものを与えすぎると舌が慣れてしまいそれ以外のものを食べなくなってしまうとも書いてあった、気をつけよう。 冷蔵庫を漁ると白菜くらいしかペットが食べれそうなものは入っていなかった。 私はそれを小さくちぎってれいむのケージに放り込んだ。 するとそれに気付いたれいむは小屋から這い出して、白菜に近づいていく。 顔を近づけて匂いを嗅ぐような動作をした後、ちっちゃな両手で端を掴んで、白菜の端っこにがぶりとかぶりついた。 私の小指の先ほどの大きさを二回三回と口に含み、ほっぺを膨らませながらもぐもぐと租借したあと、ごくりと飲み込み、ぱっと笑顔を咲かす。 「ゆぅ~ん♪」 どうやらちゃんと食べれたようだ、私はほっと胸をなでおろす。 床のチップを少しどかして固め、スペースを作って、漬物用の小さな皿を二枚置いて一方を食べ物いれ、一方を水入れにしてやった。 水はどんな間違いが起こっても中に入っておぼれたりしないように、浅くしか入れていない。 補充が少々面倒だが、このくらいのほうが手をかけてやれて丁度良いだろう。 食べ物、水、寝床、大体必要な物はそろえたはず、問題があれば起こり次第解決すればいいだろうと、目を離してテレビをつける。 ニュースや天気予報、たいして面白くないバラエティ番組にお堅い内容のドラマ。 あれでもないこれでもない、とチャンネルを動かしていたら、ケージがかしゃかしゃと音を立てる。 「ゆぅ~ん!ゆうーん!」 何事かとそちらを見ると、れいむが瞳をうるうるとさせてこっちを見て何かを訴えている。 ケージの中を覗いてみても特に問題は感じない、私が近寄ると、ケージの入り口付近に移動し再びケージの枠を掴んでかしゃかしゃとやり始めた。 どうやら外に出たいらしい、しょうがないと私がケージを開けてやると手のひらの上にぴょんと飛び乗って、座り込んでしまった。 「しょうがないね、まったく」 私はそのままれいむを手のひらに乗せてテレビ観賞をすることにした。 しばらくすると突然れいむがむくりと起き上がり、なにやらそわそわとし始める。 「ん~?どした?」 私が指で顎の辺りをぷにぷにとつついてやっても、じゃれようとせずあたりを見回す。 やがてぶるぶると身体を震わせて、突然れいむはスカートを捲り上げてしゃがんだ。 可愛いおしりが顔をだして、そのままいわゆるうんちポーズで固まるれいむ。 「あれ?ま、まさか」 「う~んう~んっ」 目をぎゅっと瞑って力みはじめるれいむ、よく見るとおしりの間から黒い塊が顔をのぞかせていた。 「あらっ、本当かいまったく、ティッシュティッシュ…」 素早くそばに置いてあるティッシュを引き出して手のひらとれいむのおしりの間に滑り込ませると、なんとか手に直接付着することは免れた。 汚いなと思ったが、所詮これは餡子の塊、匂いも特にしなかった。 しかしれいむにとっては自分の排泄物は臭いのか、嫌そうな顔をしながらティッシュの端を掴んでうんうんを隠してしまう。 そのまま捨てようかとも思ったが、そういえばあのケージの中にトイレを作っていないことを思い出す。 戸棚からもう一枚漬物用の小さな皿を取り出し、それに先ほどれいむがしたうんうんをすりこんだチップを乗せてケージの端っこに入れてやる。 私の思惑通り行けば、これでここをトイレとして認識してくれることだろう。 初めのうちはところかまわず粗相をしてしまうかもしれないが、頭ごなしに怒るのは得策ではない、 きちんと場所を指定してそこを使い続けるように仕向けてやれば自然と覚えるものである。 排泄が終わるとれいむはすっきりしたのか、また私の手のひらの上で丸まり、今度は寝息を立て始めてしまった。 このままケージの中に入れてやろうかとも思ったが、その寝顔があまりに可愛かったのでそのままにしてやることにしてテレビ観賞を続けた。 私が寝るためにれいむを起こしてケージの入り口に手をそえ、入るようにと指示する。 れいむは目をこすりながら素直にしたがって、自分の家に向かった。 しかしその途中、再びれいむはあの時のようにそわそわとし始める。 しばらくきょろきょろとした後、私の思ったとおり匂いのする方に走っていき、トイレとして設置した皿の前で立ち止まってスカートをめくる。 そのままれいむは立ったまま力み、少しするとちょろちょろと音を立ててれいむの股間から皿に向けて水が迸った。 「し~~~!」 しーしーがだんだん勢いを失っていき、れいむがぷるぷると身体を震わせる。 終わってスカートを掴んでいた手をぱっと離すと、れいむはやはり匂いが気になるのか、足元のチップを両手で掘り、ばさばさとトイレの上にかけた。 まだ一度なので確信とまでは行かないが、どうやらトイレの場所は把握してくれたらしい、一日目としては上々だ。 私はれいむにお休みの挨拶をして部屋の明かりを消す。 れいむは私にひらひらと手をふっておうちの中に引っ込んでしまった。 私はそれを見届けてから寝室に行き、疲れに身を任せて深い眠りに落ちた。 私とれいむの出会いから数ヶ月、どこで間違ってしまったのだろう、れいむはすっかり生意気に育ってしまった。 「ぷぅ~!」 仕事が疲れて家に帰ると、頬をぷくーと膨らませてれいむが私をにらみつける。 これはご飯を催促しているので、決して私の帰りを歓迎してくれているわけではない。 ケージを開けるとぴょんと飛び出して、テーブルの上で両手を広げてぴょんぴょんと飛び跳ねる。 「ゆぅ~!ぷくー!ぷっきゅ~!」 「はいはい」 れいむは食欲旺盛で、多いかな?と思ったくらいの餌を用意して出かけても、必ず全て平らげてしまう。 逆に食べすぎになってしまうこともあるようなので、私はいつも気をつけて出かける前はギリギリの量しか与えないことにしていた。 今は以前のような野菜くずではなく、きちんとペットショップから買ってきた餌を与えている。 折角帰ってきてコミュニケーションをとる機会なので、スティックタイプの餌を手渡しでやることにした。 「ほーれ、餌だぞ~」 「ゆっ!ゆっ!」 れいむは笑顔一つ見せず、真剣な顔で餌に飛びつこうとする。 私がひょいひょいとちらつかせていると、ついに両手で端を捕まえて、がぶがぶとかじりついてしまった。 「よく食べるなぁ」 みるみるうちに餌が短くなっていく、どんどんと減っていき、ついに私が持っているところまで来て、れいむは勢いあまって私の指にかじりついた。 「いてっ」 と言ってもたいした痛みが走るわけではない、少し強い洗濯ばさみではさまれた程度だろうか。 そのまま持ち上げると、れいむは噛み付きをやめないので身体ごと持ち上がってしまう。 「ゆ~」 しばらくもぐもぐと口を動かした後、私の指から口を離してテーブルの上に落ち、ころころと転がった。 「ゆぅぅ!」 そのことで勝手に腹を立て、れいむは自分でケージの中に入って扉を閉めてしまう。 以前買ってあげたミニ胴つき用のおもちゃで一人遊びを始め、私に甘えるような仕草は殆どしない。 なんだか寂しいような物足りないような気持ちになってしまう。 たとえるならば、子供が反抗期を迎えた親の気持ちに近いのかもしれない。 あの手この手を尽くせばれいむの気を引けないこともないが、仕事で疲れた後はそんな気分にもなれないので、 れいむのケージを適当に眺めたままぼ~っとテレビを見て晩酌をするのがこの頃の日常だ。 私が飼いはじめた頃は本当に開発当初というやつだったらしく、その後一気にブームに火がついて、 今では会社でもうちのペットが~という話題の殆どはこのミニ胴つきの話だった。 やはり普通のゆっくりと違い買うスペースの心配も無く、胴つきだから行動範囲を制限してやれば不慮の事故というやつがおこりにくい。 知能もあまり高くなく、まあ育ち方しだいで生意気だと言ってもたかが知れている程度だ。 それに何と言ってもこの可愛らしい外見が、妖精を飼っているみたいで素敵だと評判になっているらしい。 値段も私が買った時の3倍以上の価格がついてペットショップに並んでいた、世の中分からないものだ。 久しぶりに酒が進んでしまい、アルコールが回ってきて思考が混濁していく。 「ゆ!ゆぅー!」 れいむがケージの中から呼んでいたので、入り口をあけてやるとれいむがひょいと飛び出し、私のほうに何か物を飛ばしてきた。 ころころと転がるそれは怪我が無いように設計された軽いスチロール素材の『ミニ陰陽玉』だ。 ペットショップにれいむを連れて行ったときにせがまれて買ってやったやつと記憶している。 れいむを見ると、期待したような目を向けてくるので、人差し指でボールをれいむのほうにぴんと弾いてやる。 軌道がすこしそれてしまったが、れいむはそれを追いかけて飛びついてキャッチし、またこちらに投げ返してきた。 ピンッ、キャッチ、投げ返されて、ピンッ、キャッチ、投げ返される。 ある時少し強く弾きすぎて、れいむはそれを受けきれず、頭に強くヒットしてしまった。 「ゆぅ~…ひっ…ゆぇぇ~~~~~」 れいむは痛かったのか、大声をあげて泣き出してしまう。 「あぁ、ごめんごめん」 私がれいむを引き寄せて頭を撫でてやると、少し泣き止んで私の手に頬ずりをしてきた。 たしかにれいむはこの頃以前に比べると生意気になった。 だがふと思うと、もしかするとそれは私にも責任があったのだろう。 元々あまりペットを世話してやるような余裕はあまり無かったのだが、れいむを衝動買いして、 初めのうちはちゃんと世話をしていても、やはりこの頃疲れて帰って、餌をやったらそのまま就寝、ということも少なくなかった気がする。 そう考えると、ずいぶん寂しい思いをさせてやってしまったのかもしれない。 ベソをかくれいむを手のひらですくって、もう一方の手で優しく何度も何度も撫でてやると、 ふとれいむは以前のような可愛らしい笑顔の華を咲かせてくれた。 それを見ると私も久しぶりになんだか嬉しくなってしまって、胸の奥がむずむずするような、優しい気持ちになれるのを感じていた。 大事にしてやろう。 当たり前のことだが、もう一度素直にそう思うことが出来た。 これからも私とれいむの付き合いは長そうだ。 おしまい。 --------------------------------------------- う~ん、なんだか中途半端でしょうか…たいした物語も無いただの愛で、 日常的な場面だからこそ難しいなと感じてしまいます。 ばや汁でした。 いつも多数のご意見ご感想ありがとうございます! この作品へのご意見ご感想も、どうぞお気軽にお寄せください。 個人用感想スレ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1278473059/ 今までの作品 anko1748 かみさま anko1830-1831 とくべつ anko1837 ぼくのかわいいれいむちゃん anko1847 しろくろ anko1869 ぬくもり anko1896 いぢめて anko1906 どうぐ・おかえし anko1911 さくや・いぢめて おまけ anko1915 ゆなほ anko1939 たなばた anko1943 わけあり anko1959 続ゆなほ anko1965 わたしは anko1983 はこ anko2001 でぃーおー anko2007 ゆんりつせん anko2023 あるむれ anko2068 おしかけ anko2110 とおりま anko2111 おもちゃ anko2112 ぼくとペット anko2223 まちかどで anko2241 かいゆ anko2304 ぼうけん anko2332 とかいは anko2349 たたかい anko2369 ゆっくぢ anko2413 せんたく anko2427 ぶろてん anko2489 あこがれ 前編 anko2588 ひとりぼっちのまりさ anko2807 母の音 anko2887 僕とれいむと秘密基地 anko2949 野良れいむ anko3047 ぶろてん おまけ anko3058 実験01 クッキーボタン anko3067 わけあり おまけ anko3078 げすまりさ 餡小話では消えてしまった作品も多数ありますので、過去作を読みたいと思っていただけた方は ふたば ゆっくりいじめSS保管庫ミラー-ばや汁ページ- http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/395.html をご活用ください。
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/499.html
VS最強のゆっくり 史上最低の戦い 8KB ※ゆっくり見ていってね、またにてゐの後の話です。できればこの2つを読んだあとに本作品を読むことをお勧めします。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※「ケツ」をリスペクトして書きました。 「くっ。」 思わずひざをついてしまった。吐き気で頭がぐらぐらする。 「ゆっふっふ。つぎでさいごだよ。」 にやつくゆっくりれいむの顔がゆがんで見える。 くそっ、どうしてこんなことになったんだ。俺はただ公園にいただけなのに。 ふらふらの頭でなぜこうなったか考える。 そう、事の発端は30分ほど前にさかのぼる。 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い 作、長月 「あー、ほんっとひなたんかわいかったなー。みすちーの歌もサイコーだったし。」 そうつぶやきながら恍惚の表情でベンチに座る男が一人。 やあ、こんにちは。俺の名前はフリーターお兄さんDA!初めての人は以後お見知りおきWO! なぜ俺がこんなにもハイテンションなのかというと、ひなandみすちーのコンサートに行ってきたからだ。 「ひなandみすちー」 ゆっくりひな(胴つき)とゆっくりみすちー(胴つき)の2匹のゆっくりで構成される今人気急上昇中のアイドルユニットである。 今日はそのひなandみすちーのコンサートが地元の市民ホールであったのだ。 2匹の大ファンである俺は当然最前列のチケットを手にいれ、湯苦理飯店の仕事も休んでコンサートへ。 特に今回のバックバンドは、あのプリズムリバー3姉妹だから絶対に見逃すわけにはいかない。 声の枯れんばかりに、ひなたんコールをさせてもらった。 まあやりすぎて、警備員につまみだされそうになったけど全然気にしてないZE! そう今日のコンサートを思い返して、にやにやしていたところ、奴は現れた。 「おいっ!!じじい!!」 その声に急に現実に引き戻された。なんだよ、せっかくいい気分だったのに!! 見るといつのまにかベンチの前にぶくぶくに太ったゆっくりれいむがいた。小汚いし、バッジもないので野良ゆっくりだろう。 「そのてにもってるごはんさんをれいむにわたしてね! でないといたいめあうよ!!」 どうやら俺の持っているビニール袋をいってるらしい。ちなみに中身は今日の夕飯の牛カルビ弁当(見切り品で380円)だ。 それにしても典型的なでいぶだ。加工所は仕事しろよ。 「ゆゆっ!!なにぐずぐずしてるの!ばかなの!?しぬの!?ゆっくりしないで・・」 バキッ 俺はトゥーキックでれいむを蹴飛ばした。靴先はれいむの顔面に食い込み「いじゃぃぃぃいい」と叫びながら転げまわった。 本当は持ち上げて叩き潰してやりたかったが、正直こんなばっちい野良、触りたくもない。 「じじい、よくもやってくれたね!!じごくへおくってやるからかくごしてね!!」 れいむが何か言ってるようだが関係ない。どうせゆっくりにはなにもできん。 案の定この後れいむは何度も攻撃してきたが、すべて簡単にいなされた。 逆にカウンターでダメージを食らうのはれいむばかりだ。 そう、ここまではよかった。ここまでは。 「ゆぐぐ・・こうなったら、さいしゅうおうぎをだすしかないんだぜ。でいぶしりーろーるを・・・」 いいかげんこのクソ万頭の相手も飽きたので帰ろうと思っていたところ、れいむが妙なことを言い始めた。 デイブシリーロール?なんじゃそりゃ?デンプシーロールなら知ってるけど。 「ゆふふ・・できればこのわざはつかいたくなかったよ。なんにんものゆっくりをえいえんにゆっくりさせたこのわざを・・・」 かっこつけてるつもりだろうが中2病丸出しだなこいつ。 「じじいもすこしはやるようだけど、さいしゅうおうぎにはかなわないよ!!」 そう言うないなやれいむは後をむいた。 えらそうなこと言っといて結局にげるのか?そう思った俺が甘かった。 れいむはぶりんとしりをだしてきたのだ。それにしても汚いしりだ。変なぼつぼつがある上、あにゃるにうんうんがこびりついてる。 しかしれいむはそんなことは委細かまわず、けつをぶるん、ぶるんと∞の形に振りはじめた。 ま・・・まさか ∞形のしり振り運動!! 高速の餡子移動!! しりを振った反動であにゃるを見せ付けるあの動き!! これは尻と拳、形は違えどデンプシーロール!! そうかデイブシリーロールではなく、でいぶ、尻ーロールだったのか。 「・・・うげ・・」 などと思っていたが吐き気がしてきた。どんなに理屈づけようときもいものはきもい。それが宇宙の真理だ。 しかしそんな俺の都合などお構いなしにれいむはしり振りを加速させていく。 これでは攻撃できない。なぜならあんなきもいもんに触りたくないからだ。 「ゆふふ。こないのならこっちからいくよ!!」 ボヨーン まぬけな効果音とともにれいむが俺の顔めがけて跳んできた。高速でしりを振りながら。 「ぐおっ」 間一髪かわす俺。危なかった。あんなもん顔面に喰らったらトラウマになってしまう。 しりを振った反動をつかったせいか?明らかにさっきまでとはジャンプ力が違うぞ。 「ちっ、つぎはないよ!!」 そう言いれいむはまたしりを∞に振りながら跳んできた。 なんとかかわすも体勢を崩す俺。 だめだ。このまま防戦一方じゃジリ貧だ。しかし攻撃しようにもあんなきもいもんに触りたくない。 「ゆっくりしないではやくしんでね!!」 ボヨーン ボヨーン ボヨーン ボヨーン 嵐のような連続攻撃。すべてかわすたものの、きもいケツ振りを見続けたせいで吐き気がもう限界にきている。 かわすのはもう無理・・・ 認めたくはないがこいつは俺がいままで戦ったゆっくりの中で史上最強だ。キモさという意味でも。 そして話は冒頭のシーンへと戻る。 「さいごは100%のでいぶしりーろーるをおみまいするよ!!」 後ろを向き、しりを∞に振りながらそう叫ぶれいむ。 今まで以上にけつを振るスピードがはやい。本気で俺にとどめをさすつもりだ。 このままでは確実に負ける。具体的には俺の顔とれいむのケツがこんにちわしてしまう。 くそ、なにか、なにか策はないのか!? その時俺は上着の胸ポケットにあるアレの存在に気が付いた。 今日のコンサートにも使ったアレの存在に。 そしてひらめく。 勝利への秘策を。 俺はれいむに気づかれないように胸ポケットに右手をいれ、それを握り締めた。 やつの攻撃は同じパターンの動きしかしていない。 一瞬でも尻振りを止められれば、奴のあにゃるに、これを使うことができるはずだ。 チャンスは1回。危険な賭けだがやるしかない。 「しねっ!!じじい!!!」 空高くケツをぶるん、ぶるんいわせながら飛翔するれいむ。 なんてジャンプ力だ。とてもゆっくりとは思えない。勝てるのか?こんな化け物に? いや、勝つんだ。俺の青春のメモリーに、れいむのあにゃると熱いキッスなんて1ページ残してたまるか!! その為に慎重にタイミングをはかる。 今だ!! 「あっ、あんな所にあまあまおちてるー。」 「ゆっ、あまあまどこ!?」 あまあまを探しケツ振りをやめるれいむ。馬鹿め、孔明の罠だ!! 「うおぉぉぉぉおおお!!!」 右手に握りこんだもの、ペンライトをれいむのあにゃるに突き刺し、一気にそのままえぐりこむ。 今日のコンサートの為に買ったペンライトだ。てめえのようなクソ万頭にはすぎた品だがくれてやる!! 「ゆぎゃぁぁあ#ああありんhgぢんbk@mxぺ*!!!」 意味不明の言葉を叫びながら、発狂したように転げまわるれいむ。 人間で言えばしりの穴に杭をぶちこまれたようなもんだから当然か。 ベンチやゴミ箱にぶつかりながら転げまわる様は、まるでねずみ花火のようだ。 ぶるん、ぶるん チッカ、チッカ それにしてもなんだありゃ? れいむがケツを振るたびに、それに呼応するかのように赤いペンライトの電球がチッカチッカと光ってやがる。 いったい体内でどういう仕組みになってんだ? そんなことを思っていたらいつの間にやられいむがいなくなっていた。どうやら転げまわってるうちに公園の外へ出ていったらしい。 俺も帰るとするか。明日も早いし。 まだ少しふらつく足取りで俺は家路を急いだ。 後日談 カップル女 「ねえ、この辺ってさぁ人魂が出るって聞いたんだけど」 カップル男 「なに言ってんだよ。そんなことあるわけ・・・なんだあの光は!?」 カップル女 「まさか本当だったの!?」 カップル男 「おい、こっちに近づいてくるぞ!!」 ぶるん、ぶるん、ぶるん チッカ、チッカ、チッカ ケツ振りれいむ「どっでぇぇぇぇぇぇぇぇええ!!このぼうさんとっでぇぇっぇぇ!!!!!」 カップル男・女「ぎゃああああ!!!!バケモノォォォォ!!!」 完 今日の希少種? ケツ振りれいむ 希少度 F−(突然変異の個体なので普通のれいむと同じ扱い) ケツを振ることに特化した突然変異の個体。まるまると肥えておりテンプレ的でいぶな性格。 デイブシリーロールという技を習得しており、それを使えば最大5mまで飛ぶことができる。 またしりが汚く、見ていると気持ち悪くなるので注意が必用。 あとがき ケツ振りれいむの挿絵、自分で書こうと思いましたがラフの段階で断念しました。自分には文才以上に絵心がないようです。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ケツ振りれいむ=潔癖性の宿敵だな。 -- 2014-11-09 22 01 55 唐辛子スプレーとエタノール使え エタノールで除菌後唐辛子スプレーをかける 痛いよ -- 2014-09-18 22 10 47 ダイナマイト刺そうぜ!! -- 2014-07-31 14 51 08 いやあああ -- 2014-01-25 01 10 00 ははっ キモいから殺そう -- 2013-08-12 21 24 37 ↓wwwww -- 2012-08-15 21 32 03 ちゃんと風呂入れよ -- 2012-02-26 14 52 02 ちゃんと尻ふけよ -- 2010-11-12 08 30 34 ちゃんと、潰しとけよ -- 2010-06-27 21 38 55
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『ゆっくりいーたー』 23KB パロディ 自業自得 変態 戦闘 野良ゆ ゲス 独自設定 うんしー ずっと前から書きたかったネタ。今さら感あるけど3DSで発売記念ということで ぐうぅぅぅぅ~~~~~………… 「腹が……へった……」 むかーしむかし……といってもせいぜい50年と少しくらい前の昔。 世間では冷戦と呼ばれていたそんな時代。 ソ連領内のとある森で、あるアメリカ人の兵隊さんが餓えて倒れていました。 彼はソ連軍の極秘兵器の破壊と要人救出、そして敵要人の暗殺という特殊任務を遂行する為に ひとりで敵地に単独潜入した工作員です。 現地で支援してくれる部隊はなし。たったひとりの力でソ連の兵隊さんに見つからないように隠れつつ進み 極力戦わないで任務を遂行しなければならないのです。 すごいですね。まるで日本のニンジャみたいです。 さて……そんな工作員で兵隊ののお兄さんもさすがに空腹には勝てないのか、さっきから元気がありません。 彼は蛇でも兎でもカエルでも平気で生で食べてしまう見境いのない人なのですが、 そんな彼の目から見てもこのあたりの森にはどうにも食料となりえるモノがないようです。 「こんなことなら……ちゃんと動植物をキャプチャーしておけばよかったな。先を急いだばかりに……クソッ!」 重大な任務を果さなければならないというのに、ここで餓死でリタイアじゃ泣くに泣けないでしょう。 しかし天は兵隊さんを見捨ててはいなかったようです。 耳を澄ますといかにも不快で能天気な声がすぐ近くから聞こえてくるじゃありませんか。 見ると黒い帽子と赤いリボンをつけた饅頭みたいなのが、ぽよんぽよんと飛び跳ねていました。 「ゆーん!きょうはたいっりょうっなのぜ!おいしいくささんやいもむしさんがたくさんとれたのぜ!」 「すごいよまりさ~♪さすがれいむのまりさだね!れいむもはながたかいよ!」 (……?なんだ……あれは……?) 「…ゆ?れいむみるのぜ!あそこにじめんさんにはいつくばってる、ゆっくりしていないにんげんがいるのぜ?」 「ゆ~?なんなのあのくそじじいは?顔にどろさんをぬっててゆっくりできないよ!」 顔の泥とはどうやらフェイスペイントのことを言ってるようですね。 「わかったのぜ!あのじじいははいつくばってまりささまたちにどげざしているのぜ!」 「ようやく、くそにんげんがみのほどをしったんだね!ゆっくりしていないかとうせいぶつにしてはじょうできだよ!」 「じゃあじじいはさっさとあまあまをもってくるのぜ!」 「もってきたられいむのうんうんをたべさせてあげてもいいよ!どれいにもしてあげるよ!」 「「げらげらげらげらっ!」」 (ま、まずいっ……!) 兵隊さんはバカ笑いを始めた饅頭どもにさっと近づくと、まず黒帽子饅頭の脳天にグサっとナイフを一突き! 黒帽子は「ゆっ…?」と小さくうめくとそのまま静かになりました 「……ゆっ?ゆううううううっ!?どぼじてばりざが」 「静かにしろっ……!」 さらに騒ぎ立てようとした赤リボンの大きな口の中にすかさずナイフをグサっと刺しました。 赤リボンは目をぐるんぐるんさせましたが、すかさず二度三度とナイフを刺すと絶命したのかこれまた静かになります。 やれやれ危ないところでした。どこに敵兵がいて目を光らせているのか分からないというのに。 不思議生物どもが大声で騒ぎ立てたらせっかく隠れているというのに見つかってしまいます。 (それにしても……こいつらはなんだ?生き物なのか……?というより…………これは喰えるのか?) 生き物に詳しくない兵隊さんには不思議生物のことなど何もわかりません。 なら知っている人に聞くのが一番です。 兵隊さんは無線機のスイッチを押しました。彼には無線で後方からサポートしてくれる専門家たちがいるのです。 生物と医療に詳しい彼女ならなにか知っているかも…… 「ゆっくりをキャプチャーしたみたいね」 「ゆっ………くり?」 「ゆっくりは主に日本に生息している饅頭生物よ。ゆっくれいしていってね!と挨拶する所から そう名づけられたらしいわ。皮は小麦粉で中身は餡子……でも一口にゆっくりと言っても種類は豊富なの。 中身がカスタードのありす種とか生クリームのぱちゅりー種、チョコレートのちぇん種とか色々いるらしいわ。 ある程度の知能もあって日本語を話すことができるの。人間と意思疎通ができる唯一の生物よ」 「……」 「赤リボンがれいむ種、黒帽子はまりさ種というの。この2種はありふれたゆっくりでよく番になるらしいわ」 無線に出た医者の女性は別に驚いた様子もなく、饅頭……ゆっくりについて兵隊さんに説明しました。 「饅頭なのに……生き物なのか?」 「そうよゆねーく。面白いでしょ?」 「面白いか……?にしてもゆっくりとやらは主に日本に生息しているんだろう?なんでソ連に?」 「研究用として日本から連れてこられたのが逃げ出して野生化したんじゃないかしら? ゆっくりは食用、ペットなどの愛玩用、そして虐待用と幅広い利用用途があるから」 「……虐待?」 「ええ。ゆねーくもアレを見ていてムカっときたでしょ?」 「まあ……少しは」 「ゆっくりは生物として底辺に近い強さしかもたないのに、なにかと人間を見下したり不快にさせる言動行動をとるの。 それに腹をたてた人がゆっくりを虐待するようになったらしいわ。意外と癖になるらしいとか」 「……」 次々とその生態が明らかにされる饅頭生物……ゆっくり。それにしても彼女は博識ですね。 もしかしたら彼女もゆっくりの虐待が趣味の虐待お姉さんなのかもしれません。 「で、そのゆっくりとやらはウマいのか?」 「聞くと思った……」 「それが一番重要だろう!で、味の方はどうなんだ?」 「お饅頭だからね。一応はおいしいらしいわ」 「そうか!」 「でもゆねーくがキャプチャーしたそれは成体のようね。成体は中身がパサパサしていて味はいまいちって話よ」 「君はさっきウマいと言ったじゃないか!?」 「そのままじゃ不味いけど成体でも苦しめてから食べると美味しくなるらしいの。 でもそれじゃ手間がかかりすぎるわね。同じゆっくりでもどちらかというと子ゆや赤ゆの方が美味しいらしいわ」 「こゆ?あかゆ?」 「ゆっくりの子供に赤ちゃんのこと。子ゆっくりと赤ゆっくり。特に生まれたてが一番美味いらしいわよ ゆっくりの巣を見つけるようなことがあれば探してみたら?」 「そうしてみよう」 「じゃあね」 ゆねーくは無線機を切り、任務に戻ることにしました。 とりあえず必要な情報は仕入れられたのでよしとします。 話によるとゆっくりは一応食べられるようなので……ゆねーくは思い切ってまりさを食べてみました。 「んぐっんぐっんぐっ………ふむ……それなりー…」 案の定あまり美味しくはなかったようです。 それでも二匹食べて半分くらいは腹を満たしたし、ここは贅沢はいってられないでしょう。 少し元気になったゆねーくは再びずーりずーりと周囲を警戒しながら地面を這って移動を開始しました。 しばらく進むと……どこからかまたしても不快な大声がします。 ゆねーくはその声のほうへ向かいました。思わぬ拾い物ができるかもしれません。 ……声は木の根元の横穴から聞こえてきました。 「ゆーゆーゆー、ゆっくりのひ~♪まったりのひ~♪すっきりーのひ~~♪」 「ゆっくちのひ~♪」 「きょうはとっちぇもとかいはなひ~~♪」 「ゆゆーん♪ありすのおちびちゃんたち、おうたがとってもじょうずね!みんなりっぱなとかいはだわ!」 「さすがさいっきょうっのまりさのおちびなのぜ!みんなゆっくりしているのぜ!」 どうやらまりさ種とありす種の夫婦が木の根元に巣を構えているようです。 それに加えて子ゆが……3匹、赤ゆが2匹といった家族構成でしょうか。 ゆねーくはしばらく巣の中を観察していましたが……おもむろに巣に腕をつっこむと赤ゆを1匹摘み上げました。 「ありしゅはちゅばしゃをてにいれちゃわ!」 「ほう……これが赤ゆという奴か。小さいな……」 「ゆっ?ゆうううううう!?どぼじてありずのおちびちゃんがいなぐなっでるのぉぉぉぉぉっ!?」 「ゆんやぁぁぁ!まりちゃのいもうちょがきえちゃっちゃよぉぉぉ!?」 「ありしゅはみたわ!おうちのなかになにかがはいってきて、おそとにいもうちょをもっちぇっちゃったのよ!」 「おうちのちょと……?ゆんやああああ!ゆっくちできにゃいくちょにんげんがいりゅわぁぁぁぁっ!?」 「ぐ、ぐぞにんげんのしわざなのかぜ!?おいくぞじじい!さっさとばりざのかわいいおちびをかえすんだぜ! かえしたらそくざにしねっ!」 「ありすのとかいばなおちびちゃんをかえしなさい!このぐず!」 「かえちゃないと、さいっきょうっのまりちゃがきょわいきょわいぷくーをちゅるんだじぇ!」 「いにゃかにょの!ゆっくちちね!いにゃかにょの!ゆっくちちねっ!」 「とりあえず食べてみるか……ぱくっもぐもぐもぐ………」 「おしょらとんでりゅ…ゆぎゃ!?」 「どぼじておちびちゃんをたべちゃうのぉぉぉぉぉっ!!?」 「ゆんやぁぁぁぁ!ゆっくちできにゃいぃぃぃぃ!」 「……ウマいじゃないか!もっと喰わせろっっっっ!!」 赤ありすは大変な美味だったようです。 自然界じゃ甘味はめったに手に入らないから余計に美味しく感じられるのかもしれませんね。 ゆねーくは他の赤ゆ子ゆにも手を伸ばし夢中で喰らいました。 「やめちぇええええ!まりちゃはおいちくな……ゆべっ!?」 「きょんにゃのときゃいはじゃにゃいわぁぁぁぁ!ゆぎゅぎゅぅぅぅぅっ!!」 「うめっ!これはめっちゃうめぇ!まじぱねぇなっ!」 「や、やべろぉぉぉぉ!ありずのとかいばなおちびじゃんをたべるなぁぁぁぁ!」 「いいかげんにやめないとまりさ、ぷくーするのぜ!ぷくぅぅぅぅ!どうだぜ?こわいのぜ? こわいこわいでおそろしーしーをちびったらさっさと…」 「赤ゆもいいが子ゆも美味い!また食べたいなっ」 「どぼじてごっじみないのぉぉぉぉ!?」 「なにやっでるのよこのぐぞばりざぁぁぁ!ざっざとぐぞじじいをぜいっざいっじろぉぉぉぉ!!」 「ふう……満腹だ。残りはお持ち帰りするか」 「ゆぴぃっ!?」 「ゆっ!すーやすーやするわっ!?」 とりあえず赤ゆ全部と子ゆ2匹まで食べて満足したゆねーく、残りを麻酔銃で眠らせてキャプチャーしました。 麻酔弾にはなぜかラムネ成分も混合されていたので野性のゆっくりはすぐに眠ってしまいます。 用意周到ですね。初期装備を用意したスタッフはこうなることを予測していたのでしょうか。 ゆねーくは眠らせたゆっくり親子をバックパックに収めると、またずーりずーりと移動を開始しました。 「ぬう……」 ゆねーくは森の中で動くに動けませんでした。 何故なら多数の敵兵がパトロールをしていて、かつその警戒網を突破できそうな隙がないのです。 強行突破もやむなしか……とゆねーくが拳銃とナイフを構えたその時。 バックパックからなにやら不愉快極まりない寝言が聞こえてくるじゃありませんか。 「ゆぴーゆぴー……ゆうぅぅぅん……まりさはさいっきょうっ……なのぜぇ……ゆぴぴー……」 「……」 ゆねーくはこの重大な局面でのん気に居眠りこいているまりさに思わずピキィ!となりました。 バックパックからまりさを取り出し、せえい!とばかりに投げ捨てます。 まりさは放物線を描いて空中を飛んでいき……敵兵の近くで地面と熱いちゅっちゅをしました。 「ゆべっ!?」 「ん?誰だ……!」 「い、いたいぃぃぃぃっ!おもにおかおがいたいぃぃぃ!どぼじてばりざがごんなめにぃぃぃぃっ!?」 「なんだ……ゆっくりか。驚かせやがって」 「おいぐぞじじぃぃぃっ!はやくがわいぞうなばりざざまにあばあばをもっでごぃぃぃぃっ!もっでぎたら ゆっくりしないでそくざにしねぇぇぇっ!」 「……」 「ぎいでいるのがぁぁぁごのくずぅぅぅっ!つかいすてのこまのぐせにこうきなばりざざまをむしずるなぁぁぁっ!!」 「ッ!うるせえぇっ!!」 「ゆぎゃっ!?」 おおっと、野性のまりさの暴言に我慢強いソ連の兵隊さんもさすがにブチ切れたようですね? 泣き叫ぶまりさを思いっきり蹴りまくっています。 「ゆげっ!ゆぎょぉぉ!や、やべろおおお!ぐぞじじいごときがばりざざまになにしやがるんだぁぁぁっ!!」 「やかましぃぃぃっ!黙って聞いてりゃ好き放題いいやがってっ!誰が使い捨ての駒だこの糞饅頭がぁぁぁっ!」 「ゆごげっ!?ず、ずびばぜんでじだ!ばりざがわるかっだでず!だからゆるし……ゆがぁ!?」 「死ね!死ね!糞饅頭がっ!死ねぇぇぇっ!!」 「ゆんっ!?ゆっゆっゆっゆっ………」 「おいお前!配置を離れて何をしているッ!」 「あっ!?す、すいません!野性の糞饅頭の悪口についカッとなってしまいまして……!」 「……ああ虫の息のこいつのことか。まあ気持ちは分かるがな……俺もたまに潰したくなるし。 だが程々にしておけよ。いつここに例の侵入者が来るかわからないんだからな」 「はっ!」 「パトロールを続けるぞ」 しかしパトロールを再開した時にはもう、ゆねーくは警戒網を突破して先へと進んでいました。 それもこれも偶然とはいえ囮となって敵兵の注意を引きつけてくれた野性まりさのおかげです。 まったく敵兵に蹴られて餡子吐き出して死んでくれたまりさは英雄ですね!傍目にはただの犬死ですけど。 しかしゆねーくの役にたったのは事実です。 (……ふむ、あのやかましさは使えるかもしれん。ただの食料で終わらせるのではなく色々と試してみるか……) そう思いながらゆねーくは先を急ぐのでした。 「……これでよし。随分マシな食料が手に入ったな」 敵の中継基地の食料倉庫に侵入したゆねーく。携帯できる食料の補給に成功しました。 あれから行く先々で野性のゆっくりをキャプチャーしていますが、餡子ばかりだと栄養が偏ってしまいます。 たまには食いでのある蛇の肉やカロリーメイトも欲しいところ。 とりあえず倉庫から盗れるものだけ盗って…… (あとは敵兵の注意をひきつけ、かつ弱体化させる為にこの食糧倉庫を爆破し……) ……ようとしてTNT爆弾を取り出そうとしたゆねーく。しかしその手が止まります。 しばらく考えたのち……爆弾をしまい、代わりにバックパックから捕獲したゆっくりを取り出して 5~6匹食糧倉庫に放り投げてから倉庫のドアを閉めて出て行きました。 そして一時間後……二名の兵士がその倉庫のドアを再び開けようとしています。 「やれやれ腹がへったな」 「さっさと倉庫から食料もって戻ろうぜ。他の連中もきっと腹をすかせて……」 「むーしゃむーしゃ!じあわぜぇぇぇぇっ!」 「これうめぇ!まじぱねぇ!」 「こんなにたくさんのごはんさんがあればあんしんよね!ゆっくりしたおちびちゃんをたくさんつくりましょぉぉぉっ!」 「ずっきりぃぃぃぃ!」 「けんっじゃなうんうんをするわ!むっきゅりー!」 「げーぷ!くっちゃくっちゃなのじぇ!まりしゃはすーやすーやちゅるのじぇ!」 「う、うばれるぅぅぅぅっ!!」 「ゆっくちちたれいみゅがうみゃれるよ!せかいじゅうのみんなでしゅくふくしちぇにぇ!」 「ゆゆっ!ここはでいぶたちのゆっくりぷれいすだよ!ゆっくりしていないくそじじいはさっさとでていってね!」 「でていきぇ!くーじゅ!」 「ぷくぅぅぅぅっ!!」 なんということでしょう。食料倉庫中にゆっくりが所狭しと蔓延しているじゃありませんか! 食料は食い荒らされ、うんうんがまき散らされ、腹がいっぱいになったことで次は性欲を満たそうとしたのか、 醜いすっきりー!の乱交パーティー。そして世にも醜悪な出産と、地獄絵図が倉庫内の至る所で行われていました。 「な、な、な……なんだこれはぁぁぁっ!?」 「でていけといってるのぜくそにんげん!まりささまがせいっさいっするのぜ!」 「むきゅ!ゆっくりしていないくそじじいをこらしめてやりなさいまりさ!」 「れいむのまりさのさいっきょうっのたいあたりをくらってさっさとしんでね!すぐでいいよ!」 「え、HQ!HQ!応答してくれっ!」 「こちらHQ!」 「こちらパトロール!食料倉庫にゆっくりどもが侵入した!備蓄していた食料は全滅だ!」 「な、なんだとぉぉぉ!?増援部隊をそちらに送る!そいつらを殺せ!いいか楽には殺すなよ! 死んだ方がマシというくらいに徹底的に苦しめてから殺すんだッッッ!」 「了解ィィッ!」 「ゆあ~~ん?このくそにんげんは、いったいだれとおはなしているのかしらぁ~~?」 「きっとまりささまのたいあたりさんをくらって、あたまがおかしくなったのぜ!」 「ゆぷぷ!ゆっくりしていないくそにんげんはあたまがかわいそうなんだね!でいぶがどれいに……ゆべぇ!?」 「オラァ!糞饅頭ども覚悟しろやぁぁぁぁっ!!」 「食いモンの恨みは万国共通で恐ろしいってことを思い知らせてやんよぉぉぉぉっ!!」 ただちにソ連の兵隊さんたちはゆっくりの駆除を始めました。 死なない程度に蹴り飛ばし、お飾りを破壊し、髪の毛をむしって、赤ゆはせめて食料の代わりにと食べて餓えをしのぎ。 殺さないように、生かさないように、最大限の苦痛を報いとしてゆっくりどもに与えるのでした。 「「「「「ゆ、ゆんやぁぁぁぁ!ゆっくりできないぃぃぃぃぃっ!!」」」」」 「……うまくいったようだな」 食料倉庫から少し離れた場所で……ゆねーくは会心の笑みを浮かべていました。 あの時ゆねーくは「爆弾がもったいない」と思ったのです。 爆発音で逆に警戒が厳しくなってヤブヘビになるかもしれないとも考えていました。 キャプチャーしながらゆっくりの生態や考え方がだんだん理解できるようになったゆねーくは、 「ゆっくりを食料倉庫に放り込めば爆破するのと同じ効果があるのではないか?」と思いつき実験してみたのです。 効果はてきめんでした。 敵兵は腹をすかせて注意力が低下、戦闘力もガタ落ちです。 こうなればしめたもんです。餓えている敵兵の前に捕獲したゆっくりを放れば…… 「でいぶはしんぐるまざーでかわいそうなんだよ!くそにんげんはでいぶにあまあまをちょうだいね!」 「しょ……食料だァァ!」 「ゆっ?な、なにするきなの?やべてね!でいぶにちかづく……ゆぎゃああああああっ!?」 「うめえ!まじぱねぇ!ありがてえ!ありがてええええ!」 「いだいぃぃぃっ!?や、やべろおおおお!でいぶをたべるなあああっ!ゆぼぉぉぉ!?お、おねがでずたべないでくだ」 お腹をすかせたソ連の兵隊さんは身がたっぷりのでいぶを食べるのに夢中のようです。 その横をダンボール箱がのそのそと歩いていることも気付かずに…… ゆっくりはもはやゆねーくにとって単なる食料にあらず。立派な兵器として戦闘にも使われるようになりました。 敵の精鋭部隊であるゴリラ部隊の兵士との戦闘でも…… 「どこに隠れたゆねーく!出てきて俺と戦えッ!」 隠れたゆねーくを探すゴリラ部隊兵士。そのとき!敵兵士の視界の片隅に迷彩服を着たゆねーくの姿がッ! 敵兵士はそれを見て余裕で迎撃体勢を整えます。 「そんなカムフラージュで俺の目を欺けると思ったか!死ねっゆねー………ぐッ!?…………ぬううッ!」 ターンッ! パンッ! まったく同時に2つの銃声が鳴り響きました。 銃声のひとつは相手の頭部を。もうひとつの銃声は相手の心臓の位置をしっかりと撃ち抜いています。 「ぐぅッ……!」 「……ッ!」 「……お前の敗因は2つ。ひとつは予備の迷彩服を着せた囮を俺だと一瞬誤認したこと。ふたつめは……」 「も、もっと……ゆっくりしたかった…………にゃん…」 「ふたつめは囮が胴つきゆうかにゃんだと認識した時、お前は撃つのを一瞬ためらったことだ」 「さ、さすがは……ザ・ドスの教え子……ぐはっ!」 ゴリラ部隊の兵士はゆねーくの迷彩服を着せられた胴つきゆうかにゃんの頭を 二瞬の躊躇のあとに正確に撃ち抜きました。 しかし同時に後ろに回りこんでいたゆねーくはゴリラ部隊兵士の心臓を正確に撃ちぬいていたのです。 胴つき希少種の価値をも考慮に入れた恐るべき戦略と言えるでしょう。 こんな調子でゆねーくはゴリラ部隊のベテラン兵士たちを次々と撃破していきました。 もはやダンボールとともにゆっくりはゆねーくにとってなくてはならないアイテムになりました。 なにしろ敵兵の前に捕獲したゆっくりを放り投げれば、たちまち敵の目を引いてくれるのだから便利なものです。 「ゆっくりしていってねー。ちぇんはちぇんだよー!」 「お、善良ぽいなお前。飴なめるか?」 「あめさん!?あめさんはゆっくりできるんだねー!そいつをさっさとよこしてねー!わかれよくずー!」 「なんだよゲスじゃねえか!(ぐしゃっ!)」 「ゆっへっへ!このようさいさんはゆっくりできるんだぜ!ここをまりさのゆっくりぷれいすにす」 「グロズニィグラードでおうち宣言すんな!(ぐしゃっ!)」 「あたい、おようふくなくしちゃった!さむいよどうしよう!」 「ど、胴付きちるのちゃん?お兄さんとあそこの暗い隅っこでHENTAI行為をしようね!ハアハア……」 「でいぶはしんぐる」 「ヒャッハー!虐待だぁぁぁぁっ!!」 「ゆんやあああ!ぎゃくたいそびえとじんさんはゆっくじでぎないぃぃぃぃっ!?」 とまあ、中にはHENTAIお兄さんや虐待鬼意惨もいるようですが。 とりあえずそれぞれゆっくりに夢中になって、こちらの警戒をおろそかにしてくれるのでやりやすいったらありません。 そんなこんなでゆねーくは大要塞グロズニィグラードへの単独潜入に成功。 要人救出には失敗するものの、極秘兵器の爆破には成功した……ように見えました。 「ゆねぇぇぇぇくっ!まだだぁぁぁぁっ!!」 「失敗した!?核搭載型高速戦車シャゴホッドで追いかけてくるぞっ!」 「鉄橋へ向かいましょう!あそこにはC3爆薬が仕掛けてあるから……」 「狙撃して鉄橋ごと落とすというのかッいいだろうッ!とばせ!追いつかれたら終わりだ!」 「しっかり捕まってて!ゆねーく!」 「まァァァァてぇぇぇぇぇっ!!逃がすものかァァァァァっ!!」 ゆねーくにさっきボコられた大佐が破壊をまぬがれた戦車シャゴホッドで、 現地でゆねーくに協力している諜報員のお姉さんが運転するサイドカー付きバイクを追いかけていきました。 当然サイドカーにはゆねーくが乗っています。 「お、おい……大佐が要塞の外にいっちゃったぞ?俺たちはどうするんだ?」 「バカ!俺たちも追いかけるんだよ!奴らを取り逃がしたら俺たちの命はないんだぞっ!」 「あるだけのバイクを出せ!フライングプラットフォームもだ!全員で追いかけてなんとしても始末するんだッッ!」 「はっ!!」 こうしてソ連の兵隊さんたちは全員ゆねーくを追いかけて要塞を出発しました。 大佐がシャゴホッドで暴れたせいで要塞内はあちこちボロボロで壊れまくり廃墟になりかかっています…… しーんと静まり返るグロズニィグラード……と、その要塞内に小さな影がひとつ、ふたつ…… ひょこひょこと姿を現しました。 「ゆっ?」 「ゆゆっ?」 「……くそにんげんはみんないなくなったのぜ?」 「いなくなったようだねー!ほんとうにゆっくりしていないかとうせいぶつどもだったよー!」 「げらげら!くそにんげんはせいぜいにんげんどうしでころしあえばいいんだみょん!」 「おおっおろかおろか!」 「にんげんはまったくゆっくりしてないね!せんそうばかりしているにんげんはゆっくりしているでいぶをみならってね!」 「それじゃあここをありすたちの、とかいはなゆっくりぷれいすにしましょう!」 「みんなでおうちせんげんをしようね!」 「むきゅ!いいわ!せーの……」 「「「「「「ぐろずにぃぐらーどさんを、ここにいるゆっくりぜんゆんのゆっくりぷれいすにするよっっ!!」」」」」」 「ゆ~ん♪かんっぺきっにおうちせんげんがきまったよ~~♪」 「きょうからこのようさいさんはまりささまたちのおうちなのぜ!」 「さっそくごはんさんがおいてあるおうちをさがしましょう♪」 「へいきしょうはちぇんのおうちにするんだねー!わかってねー!」 シュゥゥゥ…… 「おうちのひとりじめはゆっくりできないよ!ちぇんはばかなの?しぬの?」 「そうだぜ!そもそもぐろずにぃぐらーどさんはぜんぶまりささまのおうちなのぜ!」 「はあああ?ふざけるなよまりさー!ゆっくりしねよー!!」 「けんかをするなんてとかいはじゃないわ!やめなさいあなたたち!」 シュゥゥゥゥゥゥ……! 「みょーん♪ごはんさんをみつけたみょん!そくせきらーめんさんだみょん!ゆっくりたべるみょん!」 「ゆがあああ!でいぶのごはんさんをよこどりするげすはしねぇぇぇっ!」 「みょんっ!?」 「うみぇえ!らーめんしゃんめっちゃうみぇえ!ぱねぇぇぇ!」 「うんうんちゅるよ!ゆっくちー!」 「どぼじでみょんがみつけたごはんざんをたべるんだみょぉぉぉん!?はくろーけんをくらえだみょん!」 「ゆびゃあ!?も、もっちょゆっくじ…」 「おちびじゃぁぁぁぁんっ!?でいぶをしんぐるまざーでなくしたみょんはじねぇぇぇっ!」 「おばえがじねみょぉぉぉぉんっ!!」 シュゥゥゥゥゥゥッ!!! 「て、さっきからしゅーしゅーうるさいよ!」 「なんなんだぜ!しゅーってすごいおとさんがだんだんおおきくなって、ゆっくりできないのぜ!」 「……むきゅ?あれなにかしら……おそらさんからこちらになんかがとんで」 「ゆ…」 ドゴオオオオオオオオオンッッッッ!! その時。グロズニィグラードにきのこ雲があがり要塞は跡形もなく吹き飛びました。 小型核砲弾による攻撃です。当然ゆっくりたちも要塞と共に永遠にゆっくりしたのでした…… そしてちょうどその頃。要塞から離れたところにある花畑で…… ひとりの中年女性が小型核砲弾を発射し終わった無反動砲を地面に落とすとポツリと言いました。 「綺麗でしょ?命の終わりは……切ないほどに。命は最後に残り香を放つ……餡子臭い残り香をね」 「ザ・ドス!」 さてこの任務を終えたあと……ゆねーくはビックドスという称号で呼ばれる偉大な兵士となりました。 後年、彼がアメリカ特殊部隊の司令官になったとき、決まって新兵にこう話したといいます。 「単独潜入任務で重要なことは現地で手に入れた物資をいかに有効に活用するか、だ。 特にダンボールとゆっくり、この2つを制する者が任務を達成できる!そもそもダンボールというのは……」 と、少々ダンボールについて熱く語りすぎるのがうっとおしがられたようですけどね。 めでたしめでたし…… ……むきゅ。ざ・どすはみごとににんむをまっとうしたようね! まったくにんげんのくそばばあのくせに、ここはあぶないからひなんしろとうるさいやつだったわ! ……ぐろずにぃぐらーどはひつようなぎせいだったわ。 むきゅきゅきゅ!それにしてもこれで……ええ。 このあたりいったいのむれがきょうどうでごはんさんをびちくしているそうこ…… 「けんじゃのいさん」はぶじ…………ぱちゅのものに。 ええ、そうよれいむ。この「いさん」があれば「けんじゃ」をさいかいできるわ! にしのおやまのどすも、ひがしのおやまのくいーんありすもきづいてないようね! ぱちゅがこのあたりのむれぜんぶに、ようさいさんへひっこしをすすめたすぱいさんであることに! じゃまなほかのむれのゆっくりはぜんゆん、ばくはつさんでえいえんにゆっくりしたわ! あとは「けんじゃのいさん」をつかってむれをおおきくして、 しゅういのむれをすべてせいふくする「けんじゃけいかく」をすたーとするわ! ほうふなごはんさん、おおきなゆっくりぷれいす、あっとうてきなちから…… それらはもりのけんじゃであるぱちゅにこそふさわしいの! ……ゆ?どうにもかぜさんがつよいようね。 ゆゆっ?ぐろずにぃぐらーどさんのほうがくからゆっくりできないとっぷうさんがふいてるわ!? むきゅううううう!?や、やべてね!とっぷうさんはふくのをやべ……おそらをとんでいるみたい! ……ゆべっ!も、もっとゆっくじじたが……… ちなみにゆねーく達には預かり知らぬことですが。 水面下でグロズニィグラード周辺のゆっくりの群れ同士で戦争が行われてたようです。 策略に策略を重ねて最後に笑うはずだったのはとある群れの長ぱちゅりーでしたが…… 小型核砲弾爆発の際の突風でそのへんの木に叩きつけられて生クリーム吐いて死にました。 その群れのゆっくりも全ゆん死にましたとさ。まったくザ・ドスの忠告を聞かないから…… まあこれは歴史の闇に葬り去られるというより もともと誰も知らないので気付かれもしなかったという本当にどうでもいい事でした。 今度こそ本当にめでたしめでたし♪ でっでっでっで――――――んっ! 今まで書いたもの anko3367人間に飼われるというのは… anko3370野良ゆは人間に関わってはいけないという話 anko3379親の罪は anko3401たすけあい anko3410世紀の凶悪立てこもり事件 anko3416選んだのはお前だ anko3440ぷくー!をしてみた anko3486胴つきさんはゆっくりできない anko3501胴つきさんはゆっくりできるね! anko3503じゃまもの
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anko3400 自販機 【虐待】【挿絵】 anko3401 たすけあい 【虐待】 anko3402 嫌う理由と助ける理由 【制裁】【挿絵】 anko3403 WP 【虐待】 anko3404 さんぽ 【小ネタ】 anko3405 たすけて 【小ネタ】 anko3406 れいむのおしごと (前) 【制裁】 anko3407 れいむのおしごと (後) 【制裁】 anko3408 まりさのおしごと 【制裁】 anko3409 長まりさをやってみた 7話 【愛で】【挿絵】 anko3410 世紀の凶悪立てこもり事件 【小ネタ】 anko3411 ゆゆこの一日 【愛で】 anko3412 親の心子知らず 【制裁】 anko3413 バカとテストと召喚饅頭 【ギャグ】 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 【制裁】 anko3415 ばっちぃ家ゆはれみりゃも食わぬ(修正版) 【愛で】 anko3416 選んだのはお前だ anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 【制裁】 anko3418 まりちゃを助けよう 【いじめ】 anko3419 優秀or無能 【制裁】 anko3420 たくさん召し上がれ 【小ネタ】 anko3421 塵の生涯 【観察】 anko3422 ゆっくり創世記 【考証】 anko3423 夕暮れと選ばれなかった者達の末路 【愛で】 anko3424 ゆっくり王誕生 【愛で】 anko3425 びっくり饅頭 【虐待】 anko3426 追放ゆっくり -野生ゆっくり- 前編 【観察】【挿絵】 anko3427 嫌う理由と助ける理由02 【考証】 anko3428 子まりさと仲良し家族 【いじめ】【挿絵】 anko3429 おちびちゃんはゆっくりできますよ anko3430 子ありすと都会派な人形 【愛で】 anko3431 アイスを食べたさせてね! 【いじめ】 anko3432 幸せのバージンロードを歩いて 前編 【愛で】 anko3433 幸せのバージンロードを歩いて 後編 【愛で】 anko3434 ただただ不思議だった 【制裁】 anko3435 追放ゆっくり -野生ゆっくり- 中編 【観察】 anko3436 ゆっくり支援2 【観察】 anko3437 ゆっくりアメジョ3 【愛で】 anko3438 一緒に遊んでね 【いじめ】 anko3439 駆除お姉さんの木曜日 【制裁】 anko3440 ぷくー!をしてみた 【いじめ】 anko3441 ゆっくりの黙示録 1幕 【観察】 anko3442 友達の作り方 【愛で】 anko3443 おめでとゆっくり一位だよ! 【いじめ】【挿絵】 anko3444 追放ゆっくり -野生ゆっくり- 後編 【制裁】 anko3445 ある群れの越冬方法 【観察】 anko3446 まりさ一家の転落ゆん生 【制裁】【挿絵】 anko3447 ゆっくりさせてほしいの 【虐待】 anko3448 虐待15年目後編2 【制裁】 anko3449 かいぞくまりちゃ 【いじめ】 anko3450 ゆっくりの越冬 前半 【観察】 anko3451 ゆっくりの越冬 後半 【観察】 anko3452 れいむが愛したれいむ 【小ネタ】【挿絵】 anko3453 人間VSゆっくり 【制裁】 anko3454 ある選ばれたモノ達 【虐待】 anko3455 雨のち晴れのち 【挿絵】 anko3456 れいむのゆん生 【虐待】 anko3457 思いつきと結果 【観察】【挿絵】 anko3458 まけいぬとゆっくり 【虐待】 anko3459 自販機 The day before yesterday 【虐待】 anko3460 おやすみ、お兄さん 【愛で】 anko3461 ゆっくりに生まれて 【いじめ】 anko3462 ゆっくりウォッチング 【いじめ】 anko3463 ゆっくりドス誕生話 【パロディ】 anko3464 とある一家のお話 anko3465 意味なんてない 【いじめ】 anko3466 行列のできるれいむのお悩み相談所 【いじめ】 anko3467 でいぶかいゆっくりになるよ! 【いじめ】 anko3468 子作りは計画的に 【虐待】 anko3469 たまたま 【制裁】 anko3470 おうち宣言記念 【いじめ】 anko3471 台風去ったら野良に注意 【いじめ】 anko3472 天上の果実 【愛で】 anko3473 あるすーぱーむーしゃむーしゃたいむ 【いじめ】 anko3474 ゆっくり一家の平凡な一コマ 【小ネタ】【挿絵】 anko3475 原因と結果 【小ネタ】 anko3476 どなどな 【小ネタ】 anko3477 炭鉱ゆ 【虐待】 anko3478 ぷーすぷーすぷーす! 【虐待】【挿絵】 anko3479 この世はでっかいゴミ捨て場 【考証】 anko3480 がしゃん。 【虐待】 anko3481 しゅっさん祝い 【いじめ】【挿絵】 anko3482 山中のゆっくりまりさ 【愛で】 anko3483 虐待15年目終編1 【制裁】 anko3484 ゆっくりブリーダー 【愛で】 anko3485 楽しむためには、マナーを守らないとな 【いじめ】 anko3486 胴つきさんはゆっくりできない 【虐待】【挿絵】 anko3487 しんぐるれいむがこそだてするよ!(前) 【虐待】 anko3488 まりさの楽園 前編その1 【制裁】 anko3489 まりさの楽園 前編その2 【制裁】 anko3490 ゆっくりの黙示録 2幕 【観察】 anko3492 こんなに可愛いわけがない 【愛で】 anko3493 悪魔の子・エデンの東へ 【愛で】 anko3494 ゆっくりアメジョ4 【いじめ】 anko3495 ゆっくり地獄山 【制裁】【挿絵】 anko3496 かいっだんっ 【小ネタ】 anko3497 うんうんおちび 【観察】 anko3498 休日とゆっくり 【いじめ】 anko3499 まりちゃの雨宿り 【いじめ】