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いやはや、皆さん久しぶりでございます。 ここ半年以上、音沙汰なしですみません。 実は今度、大がかりな演目を講演する予定なのですが。 その準備に思いのほか手間取ってしまいまして、いやはや何とも…。 しかしまぁ、あまり長い間何の公演もなしではどうかとも思いまして。 こうして久しぶりに舞台を開けてみようということになりました。 …あ、勿論、大がかりな方もやっているのでそちらもお楽しみに。 さて、今回のお話の主人公は公安⑨課の一員、大ちゃん。 割と地味な方なのでそんなの居たっけ?って方は居るかもしれませんが ちゃんと出てるんですよ?一応。 そんな彼女の仕事ぶり、ちょっと覗いてみましょうか。 さて、前口上も久しぶりですね。 この小説は銀魂のパロディです。 出てくるゆっくりにロクな奴は出てきませんし、 ゆっくりが酷い目に合う描写もあります。 それらを受け入れられない方は席をお立ちになってください。 それでもかまわない方はそのまま物語をお楽しみください ゆっくりの国の外れにある山の奥、 巨大な木の根元に出来た大きな空洞。 ,.へ. ,.--、ノL Σ____,.>'-‐'ー-'─- 、.,_ ,.. ''"´ `' , , '´ __,. -r ー- 、__ 〉 '; _,. - _,ゝ -‐''"´ ̄ ̄`"'' <イ┐ r>,ゝ'" , ; ! ヾ7 Y´ / ,' /-‐i‐ /| ,イ__ハ ! ', ,Σ Θゞ、.., |. ,' ,.ィ| ,' __,. !、/ レ'、__ ハ`Y ハ| i" 〉 _!_レi.-‐!'7 (ヒ_] ヒ_ン ',!/',フ ノレノハルハレル!ゝ `iヽ、__ハ.ヽ'" ,___, "' ,' ヽ. <川 (ヒ] ヒン .|||> ! ! `, ヽ、 ヽ _ン ,.イ ! ', /||.ト、 ヽニ' ノll ', ', i !>,.、 _____, ,.イ l ハ リ ム|ハ!`ー- -‐'"ノ!! そこには一組の胴なしゆっくりみすちーの親子が住んでいた。 「ん、ん~今日もいい天気!」 「いい天気だね!お母さん!」 今日も日が昇り、それを合図にみすちー親子は外に出る。 みすちー親子は朝日を浴びて背伸びをする、 秋真っ盛りに突入し、赤く染まった森は彼女たち親子を祝福するようだ。 「お母さん!落ち葉がいっぱいだね!」 「ええそうね、じゃあ頑張って集めなくちゃ。」 この日、最初にみすちーが始めるのは地面に落ちた落ち葉集め。 これから冬を迎えるにあたって、断熱材の役割を果たす落ち葉は重要アイテムだ。 ゆっくりの国とは違ってこの山奥では電気という恩恵が受け入れられないのだから。 できる限りたくさん集めて、冬に備えなければいけない。 「おはようございます、みすちーさん。」 そんなみすちーに誰かが話しかけてくる。 みすちーが振り向くと、そこには胴つきのゆっくり大妖精が立っていた。 「あなたは、確か最近山に来たばかりの…。」 みすちーは彼女のことを知っていた。 この木の向かい側に、同じ位の大きさの木が生えている。 その木の根元に越してきたのが、この大妖精なのだ。 ちなみに自分のことは大ちゃんと呼んでください、だそうだ。 「大ちゃんおはよう!ゆっくりしていってね!!!」 ちびみすちーが大ちゃんに向かってピョンピョン飛び跳ねながら挨拶する。 大ちゃんもそれに対して「ゆっくりしていってね!!!」と返事した。 「落ち葉集め、大変そうですね。手伝いましょうか?」 大ちゃんは落ち葉を集めているみすちーを見てそう問いかける。 「あ、いいえ、自分のことは自分でやらなくちゃいけないのが野生の掟ですから。」 それに対してみすちーはそうお断りする。 「それよりあなたは落ち葉を集めないんですか?これから寒くなりますし、 今から冬に備えた方が…。」 「あ、いいえ、私もこう見えてちゃんと対策していますので。」 「へぇ、そうなんですかなら良いんですけど…。」 「…あの、なんで親子そろってこっちをしげしげ見ているんですか?」 「…あの、少し質問があるのですが…。」 「?」 × /i × wwwwwwwwwww/ | /i ト、 wwwwwwwwww| !/'⌒ヽ./ ____ | ,ゝ' `ヽ!/i ',. ヽ. ``ア / , i .wwwwwwwwww wwwwwwwwww i .wwwwwwwwww|wwwwwwwwww /!-/‐-,ハ |. |. + i ! !/__|/ レ' レ'!_」_/ | | | ×. ', /ヘ.7' r=- r=ァ ".! | i ! | /i .× V ,! !"" ,___, ,| !| | ,' ! | / .! |/i ハ、 u ,イ ,ハ| ,ハ/ ハ/ / ,'、., / /|/ i`> 、.,,__,. イ _i / |/Vi / i '" /. `ヽ,' レヘ. |_!>rァi__,,.インwwwwwwwwww / 、,ノレ'ヽ,アヽ!、 7/ム / / wwwwwwwwww/ wwwwwwwwwwヽ、,〉、,/ / i_,,. -‐''" wwwwwwwwww‐ヘ|' r!__,!ー- 、.,_/ト、 /`Y`'"´| i o '7 /ン' \ . ,.' ! .! l o / /ヽ、 ヽ. /__,,.. ''"| ト!; ヘ / /、 `''ー----`' 「…あなた、ベジタリアンですか?」 「違います。」 第34話「野生の生物っていろいろな意味で逞しい。」 公安⑨課 諜報部 それが、大妖精が持つ肩書きであった。 様々な場所に潜入し、情報を手に入れる。 重要な役割を持つが、それに伴うリスクもでかい。 ゆえに、諜報部には⑨課のゆっくりの中でも選りすぐりの精鋭が選ばれる。 そしてその精鋭の中でももっとも優れているのが大妖精こと大ちゃんというわけである。 運動神経、判断力、影の薄さ。 それらを併せ持ったゆっくり大ちゃんは、組織のためにゆっくりの国中を飛び回る。 …そして、そんな大ちゃんは今、国の外れにある山で暮らしていた。 都会の暮らしに疲れたゆっくりの中には山に籠り、野生の暮らしをする者もいる。 だからと言って別に大ちゃんが世間に疲れて山に籠ったわけではない。 任務の為に、あえて山に籠り、野生の暮らしを始めたのだ。 「…う~ん、今日も相変わらずねぇ…。」 その任務とはみすちー親子の監視。 運よく、彼女の住処の近くの木を住処に出来たのは幸運としか言いようがない。 大ちゃんはみすちーの住処がよく見える場所に座り込み、 片手に双眼鏡、もう片方の手で草を食べながらみすちーたちを見張っていた。 「どう?何か変化があったかしら?」 と、大ちゃんの後ろから誰かが話しかけてくる。 __ -''"´ `' ,'´ ,. -‐ァ'" ̄`ヽー 、`ヽ ゝ// `ヽ`フ / .,' /! /! ! ハ ! ',ゝ ( ! ノ-!‐ノ ! ノ|/ー!、!ノ ,.ゝ ヘ ,ノレ' rr=-, r=;ァ ir /! ノ ( ノ ! /// /// ! ヘ( ) ,.ハ ''" 'ー=-' " ' ! ',ヽ )__'! ト.、 ,. イ i .ノ /´ `ヽYゝ=i__i=;ゝイy´ / [ /^ー r  ̄ ̄ ̄i; (,、rL_____、/ ノ、___ノ 〉 ヽi,へ/ ./ rー´i l  ̄iイ人 そこに立っていたのは薄紫のふわふわヘアーに不敵な表情の胴つきゆっくり、 それは自分の上司であるれてぃであった。 この住処はちょうどトンネルのようになっており、反対側は藁でふさいであるだけ。 だから藁をどかして裏から入れば簡単に後ろを取れるのであった。 「…かれこれ一週間は見張っていますけど、一向に奴は現れませんよ。」 大ちゃんはれてぃに向かってため息交じりにそう答える。 そもそも何で大ちゃんがこんな所でみすちー親子を見張っているのかというと、 一週間前、反逆ゆっくり達の間で起きた事件が関係していた。 ある反逆ゆっくりの一派で、一人の反逆ゆっくりが活動資金を持ち逃げしたのだ。 勿論、反逆ゆっくり達も探して回ったが持ち逃げしたゆっくりの行方は未だにわからずじまい、 …そこで、反逆ゆっくり達はその裏切り者であるゆっくりではなく、 その身内に目を付けた。 …それが裏切り者の姉にあたるゆっくりみすちーというわけだ。 「…それにしても信じられませんね、あんなに良いゆっくりが、 組織の金を持ち逃げするようなひどいゆっくりのお姉さんだなんて。」 そう言って大妖精は双眼鏡越しにみすちーを覗いていた。 ,Σ Θゞ、.., i" 〉 ノレノハルハレル!ゝ <川 へ ヘ .|||> ,.へ/||.ト、 ヽニ' ノll Σ__ム|ハ!`ー- -‐'"ノ!!,_ ,.. ''"´ `' , , '´ __,. -r ー- 、__ 〉 '; _,. - _,ゝ -‐''"´ ̄ ̄`"'' <イ┐ r>,ゝ'" , ; ! ヾ7 Y´ / ,' /-‐i‐ /| ,イ__ハ ! ', |. ,' ,.ィ| ,' __,. !、/ レ'、__ ハ`Y ハ| _!_レi.-‐!'7 (ヒ_] ヒ_ン ',!/',フ `iヽ、__ハ.ヽ'" ,___, "' ,' ヽ. ! ! `, ヽ、 ヽ _ン ,.イ ! ', ', ', i !>,.、 _____, ,.イ l ハ リ みすちーは自分の子供を頭の上に載せてたかいたか~いして遊んでいた。 その様子は大ちゃんをほのぼのとした気分にさせていく。 「まぁ、あれね、片方がロクでもないともう片方がしっかりするっていう兄弟の法則ね。」 横でれてぃがみすちー親子を眺めながらそう呟いた。 「そういうもんですかねぇ?」 「そういうものよ、ちるのがいい例ね。」 「…ああ、そう言えばあれにも姉は居たんでしたね。」 それを聞いた大ちゃんは納得した表情になる。 「…それでかわいそうなのは、そんな理由でいろいろ悪いゆっくりに付け狙われている あの親子ですよね、悪いのは妹さんの方なのに…。」 大妖精のそんなつぶやきを聞いて、れてぃはこう警告する。 「…大妖精、あんまあの親子に深入りするんじゃないわよ、あなたの仕事はあくまで監視であることを 忘れないことね。」 「解ってますよ、そこまで親密になるつもりはありませんから。」 大ちゃんはそう言いながら手に持った草を自分の口に放り込んだ。 「ところで、あなたがさっきから齧っているそれは何なの?」 と、れてぃが大ちゃんにそう問いかける。 「これですか?なおり草って薬草です、結構腹にたまりますよ。」 大ちゃんは草を飲み込みながらそう答えた。 「何かこの家、草の根っことか葉っぱが散らかってるけど…。」 「食料は自分で集める、がここのルールですからね、 私の場合、四六時中監視しなくてはいけませんから、遠くまで食料を探しに行けなくて…。」 野生のゆっくりは掟に厳しい。 生半可な覚悟では厳しい自然を生きていけないからだ。 その厳しい掟の代表格は「食料は自給自足」である。 食料は自分の足で見つけろ、施しは受けてはならない。 そして大ちゃんも野生のゆっくりの世界に潜入する以上、この掟に従わなくてはならないが…。 その任務が監視である以上、対象から離れて食料を探しに行くのは難しい。 …だが、大ちゃんは運が良かった。 住処の近くで、なおり草の群生地を見つけたからだ。 このなおり草という草、本来は怪我を治す薬草として使われるが、 生でもいけるので野生ゆっくりの食卓ではメインに対するおかずとしてよく食される。 おまけに生命力が強い草で一度積んでも画面を切り替えてる間に元通りに生えなおる凄い草なのだ。 そんな訳で大ちゃんは監視している一週間なおり草ライフを送っているわけである。 「…だからって一週間草だけで生活なんて飽きるでしょうが、 たまには違うものを食べなさい、まじで。」 そう言ってれてぃは、どこからともなくカップ容器を取りだした。 それは、インスタントのとんこつラーメンだ。 既に湯は入れられていて、いつでも食べられる状態だ。 「ちょ、れてぃさん!今の私は誰かから施しを受ける訳には!」 ,. -''"´ `' 、 ,'´ ,. -‐ァ'" ̄`ヽー 、 `ヽ ゝ// `ヽ`フ / .,' /! /! ! ハ ! ',ゝ ( ! ノ-!‐ノ ! ノ|/ー!、!ノ ,.ゝ ズズー ヘ ,ノレ' rr=-, r=;ァ ir /! ノ ( ノ !''  ̄ '  ̄'' ! ヘ( ) ,.ハ ''" 、_____, " !',ヽ( ) )__'__'!ト.、 | ||「´ イ i .ノ、 r'"ヽ Y`⌒ヽ|||l‐´レ( ) . / 、、i /゙\,ィ\|||| ( )ヽ / / ゙i=ョ=ョ=ョ=(^ヽ、) { ノ \ ____ /,) i.| ゝ-,,,_/ `└‐─‐‐ と" ノイ 「え?何?」 「…自分で食べるんですか、そうですか。」 ラーメンを啜るれてぃを見て、大ちゃんはガックリと項垂れた。 「…ま、郷にはいれば郷に従えというつもりなら別にかまわないわ、 体にだけは十分気をつけなさいね。」 そう言うとれてぃはラーメンを食べながら大ちゃんの住処を出て行った。 「…れてぃさんこそ、ラーメンを食べながら歩くのはやめた方がいいですよ。」 万が一誰かにぶつかったら汁がこぼれて大惨事になりそうだ。 …そんなれてぃを見送った後、大ちゃんは改めて双眼鏡を構えなおす。 親子の戯れを見ながら大ちゃんが思い出すのはれてぃが残していった警告。 「…確かにずっと草はないよなぁ…。」 明日からは、なおり草以外の食糧を調達しよう。 草を口に含みながら、大ちゃんはそう考えた。 ~☆~ 野性生活 八日目 と、いうわけで大ちゃんが来たのは川、河、KAWAである。 山で採れる動物性蛋白質といえばお魚だ。 川辺までやってくると、パチャパチャと水の音が聞こえてくる。 見ると、胴なしゆっくりが川辺でパチャパチャやっていた。 「…魚を捕まえようとしているんですかね?」 大ちゃんは、一見遊んでいるようにしか見えないその胴なしゆっくりを見てそう呟いた。 大ちゃんの推測は当たっていた。 このゆっくりは、魚を捕まえようとしている。 …が、胴つきゆっくりが道具もなしに魚を捕まえるのは難しい。 手も足もないうえに10センチくらいの深さでも呼吸ができなくなるから深い所には行けない、 これで魚を捕まえようだなんて無謀もいいところだ。 現にこのゆっくりも浅い所で小魚を口の中に入れようとしているのだが 小魚の動きが素早いのでうまくいって居ないようだ。 「…まぁ、お互いに大変でしょうけど頑張っていきましょう。」 大ちゃんは魚を捕まえようとしているゆっくりにそう言って別れを告げると、さらに川の上流に向かった。 彼女が魚捕りの舞台に選んだのは深さ30センチくらいの渓流だ。 大ちゃんは裸足になって川の中に入り込む。 川の水の冷たさに大ちゃんは思わず身震いする。 「…さて、と。」 大ちゃんは魚を捕まえるために身構える。 方法は手掴み、できれば釣竿がほしいが贅沢は言ってられない。 素早く動く魚はやみくもに手を突っ込んでも川下のゆっくりみたいに捕まえることができない。 心を研ぎ澄ませ、川の流れと一体化する。 大ちゃんは深呼吸をしてピタリと動きを止めた。 「川の流れと一体化…。」 川の流れと…。 川の流れ…。 川の…。 「…あれ?なんか川の流れが速くなったような…。」 それは、大ちゃんの気のせいじゃなかった。 川の流れが、目に見えてわかるほどに早くなっているのだ。 その勢いたるや、流れに足を取られてこけそうになる位。 「ちょ、いくらなんでもこれはおかしい…うわっっ!?」 ついに大ちゃんは流れに足を取られて転倒してしまった。 そのまま、流れに飲み込まれ、流されていく大ちゃん! 「な、何が起こっているの!?」 大ちゃんはパニック状態になりそうになりながらも何とか水面から顔を出す。 足がつくほど浅い川なのに、今は立つことすら難しい。 必死で水面に顔を出す大ちゃんが見たものとは! __ _____ ______ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、 , ,'r´ iノ イ人レヽ_ルヽ、 ン、入入入入入入入入入==(ヒ_] ヒ_ン ).==', i ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\///,-―-、///" ヽイ i | , レリイi \{⌒⌒`) .| .|、i . || , i!Y!. /0\ノノ} 「 !ノ i | , L.',. { / / L」 ノ| | , | ||ヽ/` ̄´ ,イ| ||イ| /入入入入入入入入入/ル` ー--─ ´ルレ レ´ ズォオオオオオオオオオ! でかい口を開けてすごい勢いで水を吸い込むゆっくりの姿だった。 大ちゃんはそれを見て直感した。 このままだと自分もあの口の中にもこたんインしたおになってしまうと。 「うわぁああああああああああ!」 大ちゃんは必死になって流れに逆らって水を掻いた! 足掻いて、足掻いて足掻き続けて何とか川岸にたどり着く。 そのまま上陸して仰向けでゼェゼェ呼吸をつづけていた。 ふとドスンドスンと音が聞こえていたので顔を横に向けてみると、 __ _____ ______ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、 _'r ´ ヽ、ン、 ,'==─- -─==', i i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | レリイi (ヒ_] ヒ_ン).| .|、i .|.| チャポチャポ !/ "" ,‐―( "" \!ノ i | |.',. ゙ ,' |」ノ|.| |\、 , 丿 |イ/ レ ル` ー---─ ´─レ レ まるでリスのように頬を思いっきり膨らませたゆっくりが大ちゃんの横を通り過ぎるところだった。 飛び跳ねる度にたぷんたぷんと音がすることと、膨らんでいる頬っぺたがモゾモゾ動いている事から その中にはたっぷりの水と魚が入っている事が容易に想像できる。 「…あんな魚の取り方、ありかよ…。」 大量の獲物を手に入れて意気揚々と住処に帰っていくそのゆっくりを見て、大ちゃんはそう呟いた。 その後、大ちゃんは住処に戻ってなおり草を食べて就寝。 野性生活 九日目 今日も大ちゃんのみすちー親子の監視は続く。 冬籠りに備えたり、親子で遊んだりで実に平凡な野生ゆっくりの暮らしを眺めながら大ちゃんは思う。 こんな平和に暮らしている親子に反逆ゆっくりの魔の手は確実に迫ってきている。 その魔の手からあの親子を守れるのは自分だけなのだ。 大ちゃんはそう思い、決意を固めるがやはりなおり草ばかりの生活では色々限界だ。 今日こそちゃんとした食事をとらなければ。 そんな訳でやってきたのは雑木林の中、 行くときにすれ違ったゆっくりが「あ、サモさんだ。」「サモさんこんにちは!ゆっくりしていってね!!!」と挨拶してきた。 …なおり草ばっかり食ってる所為で変なあだ名をつけられている。 しかし、そんなあだ名も今日までだ。 この雑木林には木の実がいっぱいなっている。 今日はフルーツ盛り合わせのご馳走だぜおらぁ~! …などと意気込んではみたものの、木の実は地面に落ちていない。 落ちているものは早起きなゆっくりが早々に回収していってしまうからだ。 ここは木のぼりかな?と考えていると、歩きの根元に胴なしゆっくりが集まっているのが目に入った。 ( (、、 )) \_ヾ _ゞ ) ゞ ,(、、ゝll ;l //ノ ノ (、、 ,) ll ノ )) ゞ ,r |ll lll ,,ノ~ 〉 /ヾ l|. ゙" ゙" ゙" ゙" |l ゝノ/l | |l ll 〉 | ゙" ゙" ゙" ゙"゙ " ゙"゙ "゙ ゙" |,| ノll| ゙" ゙" ゙《_,ニ=─-< ̄》 ゙" ___"゙ "゙"゙ "゙ ゙" ゙' ノ l ∧ | ,≦=- -=≧、ヽ ゙" ゙" ゙" ゙/ =ニニ二ニヽ、 ゙"゙"" 〉ノ |ll ヾ゙" l ィ\人レ/∧ lハ| / i//l/lノヽ ヽ ゙" ゙" ゙'"ノ し、 し ヾ" ゙" ゙" ゙レリ|(ヒ] ヒン,,| l l || / /ヒン_ ヒン ヽ!゙" _,,....,,_ ゙"゙ "゙"゙ "゙ ゙" ゙゙" ゙ 「_l、 ヽニ' |_| l リ゙" ゙" ゙" ゙" l l/ " ヽノ " !-'' `''" ゙" ゙" ゙" .レレ>‐--‐<レレ′))) i从イ、 ノ ゙"| ; ノ´\ \_,. -‐ァ  ̄ ̄ ̄ ̄ _,.!イ,.ヘーァ'ニハニヽ、へ,_7 _ __ . rー''7コ-‐'"´; ', `ヽ`7 r , -`―'- 、イ、 !イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ イi イ人ルレ ン、 ノ |イ ノ ヒソ_, ヒンY.i ! /ヒン_, ヒン)| i、| ( ,ハ 人 〈 []ノ i ,)、 .ヘ,、 )―― '´'レヽ ー―――'レル' 「早く落ちてこ~い!」 「ゆっくり落ちて行ってね!」 胴なしゆっくり達はピョンピョン小刻みにはねながら木の実が落ちてくるのを待っているのだ。 「…そんなことやってたら時間がかかりすぎでしょうに…。」 大ちゃんは呆れながらその木に近寄ると、その木にしがみついた。 驚くゆっくりをよそに大ちゃんは木を登り始め、やがて上の方でたわわに実る果実を目撃した。 「上に登ったら木の実を落としてあげますから、少し待っていてください。」 勿論、これは本当だ、サルかに合戦のサルじゃあるまいしそんな意地悪をするつもりはない。 そう下のゆっくりに言ってから木の実に手を伸ばそうとしたその時。 「ばかやろぉおおおお!」 下に居たゆっくりの一人が回転しながら木に体当たりをぶちかました! 「う、うわわ!」 激しく揺さぶられた大ちゃんはそのまま地面に落下する。 尻餅をついた大ちゃんをいつの間にか木の実が落ちるのを待っていたゆっくりが囲んでいる。 「なっている実を捕ろうとするな!マナー違反だぜ!」 「そうだよ!木になっている木の実がほしいのなら下で落ちるのを待つもんだよ!」 「え?え?」 何故、木の実を取ろうとしただけで説教されなくちゃいけないのか? 最初は理解できなかった大ちゃんだが説教を聞いているうちに どうやら木になっている木の実は直接取ってはいけないというのが野生のゆっくりのルールだということが分かった。 …怒られるのはもう嫌なのでそのあとは大ちゃんも木の実が落ちてくるのを待つことにしたんだが。 草々都合よく木の実が落ちてくる訳もなく、時、すでに時間切れ。 大ちゃんは何の成果もなく、とぼとぼと住処に帰ることになった。 その日も大ちゃんはなおり草を食べた、でも少し残した。 野性生活十四日目 もう二週間もなおり草の生活だ。 さっき水を飲んだ時、妙に薬臭い味がした。 水に何か混じってるんじゃないかと思ったが、薬草の食いすぎで口の中に薬の成分が残ってるせいだと気付いた。 二週間たってもみすちー親子は相変わらず飽きもせず同じような毎日を送っている。 よく毎日飽きもせずそんな生活遅れるな、何か変わったことでも起きればいいのにとか思ったことないのか? たとえばロクでもない妹が金をせびりに来るとか、 それはそうと今日こそなおり草地獄から脱出しなければ。 そんな訳でやってきたのはゆっくり達が集うゆっくり広場。 ここで野生のゆっくりのコミュニティーは築かれていくのだ。 そして大ちゃんがここに来た理由。 「自力で食糧調達は不可能!ここは他のゆっくりと協力して食料を手に入れる!」 ここ四日間の食糧調達に失敗しての結論だった。 さて、そうは決めたものの、具体的にどうすればいいのかは大ちゃんには解らない。 ある程度まで集まっているグループに混ざってついていくしか選択肢はないのだ。 大ちゃんが周りを見回すと、2、3人位できょろきょろ見回しているゆっくりの群れが。 あれはもう一人仲間がほしいけど、なかなか見つからなくて困っているというところだろうか。 「…これは何とも都合が良い。」 大ちゃんはそのゆっくりの群れに近寄って 「ゆっくりしていってね!!!」 と、定番の挨拶をした。 「ゆっくりしていってね!!!…って、れいむ達に何か用?」 「ああ言え、もしかしてみなさんこれから食料を調達氏に向かうんじゃないですか?」 「ゆ?なんでわかるのぜ?」 「何かあと一人仲間がほしいけど、それがなかなか見つからないって雰囲気でしたから。」 「ああ、なるほど…実はれいむ達、これから虫を狩りに行こうと思っていたんだよ。」 「…え?虫…?」 それを聞いて硬直する大妖精。 虫、それは一般的なゆっくりにとっては、おそらく一生食べることはないであろう代物。 しかし、野生のゆっくりはこれを日常的に食べているとか。 …しかし、虫なんて食いなれていない者にとっては敬遠したい食材であるのは確か。 大ちゃんも意図的に虫を食料から外していたが、これ以上贅沢は言って居られない。 「…わ、私も混ぜてほしいな~虫の捕獲。」 「え?お前も手伝ってくれるの?」 「うん、虫が好きなのよ、私。」 「それはうれしいよ!実はもう一人仲間がほしいと思ってたんだけど、なかなかいい逸材が見つからなくて…。」 「よし!仲間がそろったし、さっそく虫を捕まえに行くぜ!」 『おー!』 全員で声を上げて意気揚々と虫の捕獲に向かう大ちゃんを含むゆっくり達。 しかし、大ちゃんは気づいてない。 何故、虫の捕獲に数がいるのか。 そしてゆっくりが言った言葉 「ああ、なるほど…実はれいむ達、これから虫を狩りに行こうと思っていたんだよ。」 何故「捕まえる」ではなく、「狩りに行く」という言葉なのか。 その言葉の意味を、大ちゃんはこれから向かう草原で知ることになる。 r、 ll \、 ll \、 .jl \、_,..-_''旦 ー- 、 ゞ'==r'''''''ー-、 `ヽ、 ,/^!o=ィi、. ヽ ヽ / /イニニト、ヽ ノ ヽ l.// -_-_j、ヽ`ー'" __i、 l r、 ∩ ゙i リ´_/___ヾ、! l\__;l l l.i i lに`-_ー_'''_''_! / /-,、 ! li ! ヾ!''",,.......,,,__二ニ刀Τ;ノ .ヽ ! l ,L... 、 _,,.-''"{、~-_ニニ== //;;/ / . {三ミ、 ニ,.} , '" ヾ--ー--ー''",/'" / ..i― ミミミトノ >―---_、 ヾ-ーー''" /ー、 /-に . ! l /, -ー=―そ―――ゞ ⌒ヽ lヽ、 {、___;;j,ォ/ ;/____/ ` 上==イ / 「 / . =-二ア=-'---、_ i、___l / ー-,,/// //7――――--,=- 、_ ,-くヽ、 l { l l l l l l / l 下 ヽ 「見つけたぜ!あれこそが伝説のバッタだ!」 「おのれデストロン!貴様らの思い通りにはさせない!」 「れいむ達はデストロンじゃないよ!でもゆっくり狩られていってね!」 「って、ぶいすりゃああああかよぉおおおおお!」 大ちゃんは全力でおなじみのポーズをとるぶいすりゃあを指さしながら叫んだ。 「ちょっと!叫んでいる暇があったら一緒に戦ってよ!」 「あれは虫じゃない!改造人間よ!」 「何言ってるのさ、あれはれっきとしたバッタだよ!25の秘密と4の弱点を持つ最強のバッタだよ!」 「仮にバッタだとしても食えないよ!足に小型原子炉搭載してるんだよ!放射線が心配だよ!」 「今はご時世がご時世だから搭載してないから安心して!」 「それでいいのか~!」 …結局、大ちゃん達はぶいすりゃああああをある程度まで追い詰めることには成功したが 最終的に逆ダブルタイフーンで逆転されてしまった。 ゆっくり達は逃げる際に「覚えていろよぶいすりゃあああ!次こそは必ず勝利する!」とゆっくりの一人が捨て台詞を残していった。 まだ捕まえる気なのか。 その後、家に帰った大ちゃんはなおり草を食べた。 |\ _ <Y `ヽ , `i l .メノ人メv〉 , '';\i、!ii゚ Д:;・ヽ。; ..; ;' ;''` (つO:・.ヽ;・.; :ヽ. く/_/__l :・ 。・; ;゚・ゲェログェゥグェァオェ ~し'ノ =二三三三二 げろった。 野性生活21日目 「…おいもうなおり草は飽きたんだよ早く来てくれよみすちー妹…。」 住処の中で大ちゃんは仰向けになりながら呪いのようにそう呟いた。 その内ゲップが出たけどその匂いがさわやかな香りだった、泣きたい。 それでも腹は満たさなくちゃいけない。 大ちゃんはなおり草を調達してくると。 ,へィ'´ /\ _,,.. -──'- く_/ > ,. '"´ `ヽ ̄ ,ヘ / `ヽ ハ ,' / / ハ ハ ヽ 、 ', | .i / /ゝ! _,゙' レ 、_,!ィ|ノ | | i | イ rr=-, r=;ァ レ ! / | レイ |ノヽ ,, iヘ/レ' | | .| |⌒ 'ー=ョ ハ | Yヽ! ト、 .| i .ハヽ、 ,イ|`ヽ! /| ', \| ハ | | トi`=r─'i´レヘ|ハ〉´ ||| ヽ、 レ' ヽ,アヽ!、 、ハ二/ヽ ̄`lー――一 ̄ヽ|| \ / i ヽ,ヘ/ ヽ ノ―――‐ し-'ノノ WWWW `>i _,! q l / ___`Y`'"´| q |  ̄ ! .! q | 天空に向けてスパーキング! 野性生活22日目 「あ、サモさん…。」 ,へィ'´ /\ _,,.. -──'- く_/ > ,. '"´ `ヽ ̄ ,ヘ / `ヽ ハ ,' / / ハ ハ ヽ 、 ', | .i / /ゝ! _,゙' レ 、_,!ィ|ノ | | i | イ rr=-, r=;ァ レ ! / | レイ |ノヽ ,, iヘ/レ' | __ _____ ______ | .| |⌒ 'ー=ョ ハ | Yヽ! ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、 ト、 .| i .ハヽ、 ,イ|`ヽ! /| 'r ´ ヽ、ン、 ', \| ハ | | トi`=r─'i´レヘ|ハ〉´ ||| ,'==─- -─==', i ヽ、 レ' ヽ,アヽ!、 、ハ二/ヽ ̄`lー――一 ̄ヽ|| i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | \ / i ヽ,ヘ/ ヽ ノ―――‐ し-'ノノ wwwwww] ◎ .| .|、i .|| `>i _,! q l !Y!"" ,___, "" 「 !ノ i | / ___`Y`'"´| q | L.',. ヽ _ン L」 ノ| .|  ̄ ! .! q | | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / レ ル` ー--─ ´ルレ レ´ サモさん呼んだ奴にもスパーキング! 野性生活23日目 「大ちゃん、あんたここんとこ連絡よこさないけど何かあった…。」 /〃〃/ | | | /〃〃/ | | | 。 / | | | //ヽ/ __ | l | // -''"´ `' | l j // ,'´ ,. -‐ァ'" ̄`ヽー 、 `ヽ | l ,′ _// ゝ// `ヽ`フ 廴匸}_ノ ,へィ'´ /\ /V〉) / .,' /! /! ! ハ ! ',ゝ | | _,,.. -──'- く_/ > _/こ }/ ( ! ノ-!‐ノ ! ノ|/ー!、!ノ ,.ゝ _「¨| ,. '"´ `ヽ ̄ ,ヘ / --yJ wwwwwwwwww-, r=;ァ ir /! ノ { ノ⌒\ / `ヽ ハ f ‐-、_} } ( ノ !/// /// ! ヘ( V^ ̄ ヘ ,' / / ハ ハ ヽ 、 ', | |/7、_ノ ,/ ) ,.ハ ''" 'ー=-' " !',ヽ( V ̄´ { .i / /ゝ! _,゙' レ 、_,!ィ|ノ | | i .// / リ ) ' '!トト.、 ,.イ i.ノ 〈 ̄ | | イ rr=-, r=;ァ レ ! / (_0/ ノ'| ノヽ,! i `>r--‐ i´レヘ ノ ハて. j | レイ |ノヽ ,, iヘ/レ' | { | /`ゞ、マ¨7 ` ´ 7T7 \ {└┘ 〉 | .| |⌒ 'ー=ョ ハ | Yヽ! l | / {∧|{ { ∧__∧/ l/イ \ Y | ト、 .| i .ハヽ、 ,イ|`ヽ! /| .l. | ,/ {/ |ヘ ∨ //ハ/ /| |.} \ j | ', \| ハ | | トi`=r─'i´レヘ|ハ〉´ ||| l. ! {. Ⅵ |_ ヽ∨/// / ,| Ⅵ } l | ヽ、 レ' ヽ,アヽ!、 、ハ二/ヽ ̄`lー――一 ̄ヽ|| l ', ∨ ,ノ 人O厂 ̄ ̄ ̄ ̄ `{O人 ゝ ∨ | \ / i ヽ,ヘ/ ヽ ノ―――‐ し-'ノノ ', i _,r┘ _| | └z ,′ | `>i _,! q l / ___`Y`'"´| q |  ̄ ! .! q | れてぃさんの顔にもスパーキング! 野性生活25日目 何か知らないけど、ここ数日の記憶がない。 体中痛いが、我慢して監視を再開する。 今日もなおり草は小なおり草とともに 冬なおり草の準備の為になおり草を住処に集めている。 なおり草はなおり草でなおり草であり、なおり草もまたなおり草でも なおり草であってなおり草…。 次ページへ
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シリーズ別 NewリズミカルおもちつきSP OMOTI MANIA DX TJASプレイヤー+ おもちさん二郎 おもちつきビギナーズDEMO おもちつきマスターRE リズミカル☆おもちつき リズミカル☆おもちつきDX リズミカルおもちつき+ リズミカルおもちつきACTION リズミカルおもちつきBG リズミカルおもちつきCR リズミカルおもちつきFR リズミカルおもちつきJP リズミカルおもちつきKB リズミカルおもちつきKR リズミカルおもちつきLU リズミカルおもちつきMC リズミカルおもちつきMD リズミカルおもちつきNI リズミカルおもちつきPE リズミカルおもちつきSP リズミカルおもちつきSP+ リズミカルおもちつきSZ リズミカルおもちつきTG リズミカルおもちつきUE リズミカルおもちつきΣ リズミカルインムウチAK 太鼓シミュレーター 幻想楽遊戯 弾幕音遊戯 超おもちつき 餅素突遊戯
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『逆噴射てんこ.TXT』 9KB 愛で 虐待 ギャグ 自業自得 日常模様 飼いゆ 希少種 現代 愛護人間 虐待人間 独自設定 うんしー 3作目 『逆噴射てんこ』 「せんがくひさいなにんげんさんにしては、きがきくね。」 「これ、たべてもいいのじぇ?」 親のれいむと子のまりしゃが、一人の男が話しをしている。 「もちろん、遠慮なく食べてね。」 男は笑顔で答える。ただよく見ると目は笑っていない。 「ゆっふん!しかたないね。むーしゃむーしゃしてあげるよ。」 「すーぱーむっちゃむっちゃたーいっむ!はじまるよう!」 れいむ親子が、すぐ前に転がっている白い飴玉を食べてゆく。 バーゲンセールに群がる奥様方を連想させるがっつきようだ。 ガリボリ音を立て咀嚼する。 そして小さなバケツ一杯分はあったその飴を食べつくすと 「ぽんぽんいぴゃいで」「しやわせー」 と声を合わせ叫び、ぴょこんと飛び跳ねた。 「にんげんさん、またちょうだいね。こんどはケーキでいいよ!」 「げぴゅう。ちょとかたかったんだじぇ。もうちょと き をきかせるんだじぇ。」 れいむ親子は男に注文をつける。 男は礼をせず、注文をつけるれいむ親子に特に怒るそぶりを見せず、 「わかったよ。次があったら考えるよ。」 と答える。 男の瞳はオニキスの様に黒い。感情を感じさせない眼をしていた。 一分ほど経ったころだろううか。 れいむ親子がじっとりと汗をかき出した。 「ぽんぽんが、なんだがいたいよ。」 「ゆ?ゆぴぃ。」 れいむ親子のにやけた顔が、苦痛に歪みだす。 「うんうんしたくなってきたよ。」 「きたじぇ。」 心なしかれいむ親子の体が膨らんできたように見える。いや、確実に飴を食べ終わった時よりも一回り大きい。 男はやさしい声で 「うんうんすればいいんじゃない。」 と話しかける。 顔がにやけていた。 「な・・ん・だが、ゆっくりで・・きない・・きが・するよ。」 本能?的になにかを感じているのか、親のれいむは便意を必死に我慢している。 しかし、子のまりしゃは 「ゆんぴょぉう!でりゅ!もうれつに!」 ボブフュウとまりしゃのあにゃるから、うんうんが噴出す。 そして空気が抜ける風船のように縮みながら飛んでゆく。 ぽこてんと地面に落ちたときには、中身を失い絶命していた。 「れいむのろうごをやしなうおちびちゃんがーーー。!」 れいむが絶叫する。 あにゃるも絶叫した。 「おうふ!」 うんうんを撒き散らしれいむも空を飛び、そのうんうんみたいな命も散らした。 さて、男はというと、れいむの命のうんうんをもろに浴びていた。 ほかほかと湯気がたっている。なんたってできたてホヤホヤ一番捻りである。 男はしゃがみ、顔を両手で押さえ、2、3分ほどぷるぷる震えた後、何事も無かったかのように立ち上がり、傍らに置いてあったリュックサックを持ち、公園から立ち去ろうとしていた。 「まっまってね。おにいさん!」 男は驚いて立ち止まる。 桃のついた帽子に金バッチ、ひらひらと飾りのついた服、青い髪、幼児のような小さい体・・・・ ゆっくりてんこが男の前に立っていた。 「おにいさん。おねがい、そのおくすりをてんこにください。」 てんこは真剣な眼差しで男に懇願する。 「ふ・・む・・・。」 男は少しばかり考え込んだ後、にちゃりと笑い、リュックサックの中から大きめの紙袋を取り出して、てんこに渡した。 「分量に気をつけるんだよ。」 男はそういい残し、てんこの頭を軽くなぜた後、何処かへ立ち去って行った。 さて、なぜてんこが、この下剤のような飴を欲しがったのか説明しなければいけないだろう。 この日、てんこは公園に散歩に来ていた。 飼い主のおにーさんが親戚の子供を家に泊めることになり、その迎えの為少し遠くへいく事になり、留守番するのも退屈なので、散歩をしようと思いついたのだ。 ちなみに飼い主は、普通の人であり、虐待鬼意参でもHENTAIでもない。 しかし、てんこはマゾである。いじめられたい。 ただ、てんこもさすがに金バッチなのでその辺はわきまえており、飼い主の見ていないところで 全力壁ヘッドバット 二階からの自由落下 わっかの付いたロープに首だけでぶら下がってみる アメリカのデスソースを個人輸入し一気飲み などをして満足している。 それで今日は、公園に来たときにちょうどうんうんがしたくなったことから 限界までうんうんを我慢する というプレイをして楽しもうと思っていたのだ。 そうして便意を我慢し 「うう・・くるしいわ。でも、このあとのうんうんは、ゆんせいさいこうのうんうんになるはずよ。そくばくのあとのかいほう、くつうのあとのかいらく、くるしみのないゆんせいなんて、しおのきていないおにぎりみたいなものだわ。」 と楽しんでいたところ、先ほどの男がれいむ親子に下剤を食べさせるのを見てしまった。 「すごいわ。きょうれつだわ。えくせれんと。もしあのあめさんをたべてしまったら、てんこのぽんぽんが・・・あうん!」 と更に一段階上の被虐を求め、体がうずきだし堪らず男に声を掛けたのだった。 早速てんこは、下剤を飲んだ。 かなりの量があったが、てんこは妥協しない。全部飲みきった。 「こっ、これで・・あうううぅ!」 強烈な便意がてんこを襲う。お腹の中でだんじり祭りが始まる。 お腹の中身が急激動き、膨れて行くのを感じる。 あにゃるを引き締める。 じっとりと嫌な汗が全身から噴出す。 予想を超える便意に 「こんなに・・すっ・・う・ああ」 うまく言葉がでない。 頭の中はクライマックス、お腹の中はクライシス。 てんこはもうそろそろ出さないと危険だと判断し、公園のトイレへ向かう。 てんこは金バッチであり、それに誇りを感じている。 だから野良と同じく野外で出すなんて考えられない。 飼い主に命令されれば別だろうが、それとは話が別である。 だからてんこは、トイレへ向かう。いい男がよく利用すると評判のトイレへ向かう。 脂汗を垂らしながら、やっとのことでトイレに付いた。 「もうすこし・・・」 てんこは勝利を確信した。何の勝利で、何と戦っていたかは知らないが。 そしてトイレには「故障中につき閉鎖します。」と張り紙が付いていた。 てんこの長い戦いが、今幕を開けた。 「・・・・・っっ!」 もう声が出せなかった。 汗が途絶えることなく噴出し、滴り落ちる。 公園のトイレの張り紙を見た後、てんこは覚悟を決めて帰ることにした。 (だいちょうぶ。まにあうわ。まにあわせてみせる。) 若干後悔の念はあったが、自分自身を奮い立たせ、一歩一歩足を踏み出す。 時々お腹の中でビッグウェーブが起こる。 飲みこまれれば、一巻の終わりである。 歯をくいしばり、ゆっくりと歩く。 いつもは10分ちょっと歩けばついてしまう家が、いまはとてつもなく遠い。 歩く 歩く 歩く 出そうになる また歩く 歩く てんこは、もうかなり後悔し始めてきた。 (なぜ・・こんな・・・・ばかな・・・・・ありえない・・だめ・・・。) それでも、もらしはしないとの決意は固い。それだけがてんこを支えていた。 てんこが、唸りながら道を歩いていると1匹の野良れいむがいた。 れいむは笑顔で 「かわいいれいむが、うんうんするよ。たべてもいいよ。とくもりだよ!」 と大声をあげながら、もりゅんと道端でうんうんをひり出した。 「すっきりー。ゆゆ!いろ、つや、におい、これはげいじゅつさくひんだよ!きのうたべたとうもろこしさんのとっぴんぐが、じつにざんしんだよ。てんさいはだでごめんね!」 れいむは大声で誰も聞きたくないことを叫んでいた。 てんこは、頭の中で火花が散るのを感じた。 そして、そこら辺に落ちている小石を拾い集め、れいむの口の中に入れてロシアンフックを叩き込んだ。 殴られた衝撃で、れいむの口の中の小石が歯を砕き、口内を引き裂く。 「ごへえぇぇぇえぅ!いはいぃぃぃ! ・・ほへ、なんへほんなほこ・・」 泣き叫ぶれいむをてんこは、先ほどのうんうんに顔面からぶつける。 ピポ てんこの下着の中から不思議な音が聞こえた。 びぐんぶぐん痙攣するれいむを意識の外に追いやり、てんこは帰宅を急ぐことにした。 「はぁ・・・はぁ・・・」呼吸が荒い。限界が近かった。 (まだよ・・。まだ、あわてるようなじかんじゃない。) いや、時間です。 てんこは、頑張った。 時々下着の中から ポピ という不思議な音が聞こえてくるが、気にせず歩き、とうとう家に着いたのだ。 てんこがお腹を押さえながら家に入ろうとすると、玄関横の庭先から 「おっ、てんこお帰り。この子が親戚のとしあき君で、俺が今抱いているのが、としあきくんのゆっくりでさなえちゃんだ。」 と飼い主のお兄さん声を掛けられた。 「てんこだ。かわいい。」 「さなえです。よろしくです。」 と、としあきとさなえも続いて話しかける。 てんこは引きつった笑顔を浮かべながら 「よろしくね・・。」 とかろうじて返事をする。 はっきりいって今はそれどころじゃない。 「いまな。さなえをこうやって高い高いして遊んでたんだ。最近てんことあんまり遊んでやれなくてごめんな。よし!てんこも高い高いしてやろう。」 お兄さんが笑顔で話しかける。 (他界しちゃう!) てんこは、なんとか逃れようと 「い・・いまはいいわ・・。そのじきがわるいとおもうの・・・その、ほしのめぐりとか?」 と言うが、切羽詰りすぎて意味不明である。 「何言ってんだよ。それ。おっ、もしかして太った?」 もうほとんど動けないてんこは、あっさりと捕まってしまう。 そして 「いくぞ!それ!」 おにいさんは、てんこを持ち上げ、軽く上に投げる。 「おそらをとんでるみたい!」 てんこは、最高の開放感を感じた。 ポンピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!! 「ウあああああああああああああああぁあああああぁぁあ!」 「ゆんやぁぁぁぁ!これ、うんうんですうぅ!」 「すげー。ペットボトルミサイルみたいだ。」 てんこは飛んだ。 てんこは空を飛んだ。高く高く。 てんこは飛んだ。いろんなものを撒き散らしながら。 てんこは飛んだ。星になりたいと願いながら。 その後、てんこは生来の頑丈さと、胴つきゆえの中身の多さのために死ぬことはなかった。 ただ、お兄さんには死ぬほど叱られた。 そして、 「ねぇねぇ、どうやってそらをとんだんですか?じぶんであんなことしたんですか?おにいさんにぶっかけするのがしゅみなんですか?ねぇねぇ?おしえてくださいよ。どうしてだまってるんですか?ねぇねぇ。」 さなえに質問されて、涙ぐみ歯軋りしながら黙り込むてんこ。 このさなえ色々分かった上でわざと質問している。邪悪な魂を持っているさなえである。 こうして、てんこは自らの愚かな行いのため、としあき君が帰るまでの1週間、性格の悪いさなえにいじられることになったとさ。 おしまい 作品 anko2679 野良のゆうかにゃん.TXT anko2681 夜の悩み.TXT ※なぜか拡張子がはずせない。ごめんなさい。 挿絵:
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『とある大学生の卒業論文』 17KB 考証 独自設定 セリフほとんどナシ 以下:余白 『とある大学生の卒業論文』 ある街の小さな大学。その大学に勤務している教授は溜め息をついていた。五十名ほどもいるゼミ研究生の卒業論文を読み終 える目途が立たないのだ。 教授が部屋の中を見渡す。その部屋には何もない。自分が座っている白い机を含めて、応接用のこれまた白い机と白い椅子が 置いてあるだけ。この部屋に本棚やロッカー、予定表のホワイトボード、給湯器などは一切置いていない。それどころか、この 部屋に入るためのドアもなければ、窓もなかった。 「コーヒーをブラックで」 教授が自分の机の一部分に手をかざして呟いた。それからすぐに机から電子音が鳴る。 「許可する」 また独り言を呟く教授。すると教授が手をかざしていた位置の少し奥に設置されていた円形のマウスパッドのようなものに、 青い光の粒子が現れ始める。やがて、そこにはまるで最初からその場所にあったようにコーヒーカップが現れた。教授がそのカ ップを手にし、コーヒーをすすりながら心の中で声を漏らす。 (……物質転送を実用化させた研究者の、なんと偉大なことか……) 今度は教授が座る机の反対側の部屋の壁あたりから電子音。そこにはまるで円筒形の電話ボックスのような形をした機械が設 置されている。しばらしくして、部屋の中に声が聞こえてきた。 「教授。 私です。 A107341、です」 「……A107341、入室を許可する」 先ほどから教授が手をかざしているのは、指紋を用いた認証装置である。この部屋の全システムは指紋登録されている教授を 大学のマザーコンピューターが認識しない限り作動しない。一呼吸置いて、円筒形の転送装置に先ほどのコーヒーカップと同様 に青い光の粒子が現れ、今度は人間の姿を形成していった。 「遅くなりましたが、後期のレポートを提出しに来ました」 「ああ、構わんよ。 だが、来年からは期限を守るようにしなさい。 これが企業だったら期限を過ぎれば、マザーコンピュ ーターにブロックされて成果物を提出することさえもできなくなってしまうのだから。 すぐにクビになってしまうぞ」 「すみません……」 「いや、いい。 こうやって分かっていけば問題はないんだ。 早く行きたまえ。 時間は有効に使いなさい」 「ありがとうございます。 ……失礼いたします」 その学生はまた、先ほどのアルファベットと数字を転送装置に告げると、光の粒子に姿を変えて霧のように消えてしまった。 A107341は学生のコード番号である。大学側は学生の名前を一切把握していない。住所や電話番号は大学全体のマザーコ ンピューターが全て管理している。大学内の人間はお互いのことをコード番号でしか知らない。それは個人情報保護法が更に厳 しくなった結果である。 人類は、ある一人の天才科学者によって一世紀前とは比較にならないほど、高度な文明を築き上げた。世界共通の電子マネー。 物質転送。言語の自動翻訳。この三つを軸に、“世界中の誰もがどこへでも移動でき、また働くことができる”という概念を作 り出した。結果、もはや国境は意味をなさず、世界は“地球”という一つの国に生まれ変わったのである。 教授が飲み終わったカップを机の小型転送装置の上に置いて、命令を下すとカップは先ほどの学生と同じように消えてしまっ た。そして、次の論文を開くようコンピューターに命じる。瞬間、教授の目の前にホログラフが現れ、そこにレポートの内容が 映し出された。教授は今日一日これを繰り返していたのである。その論文に目を通す教授。次第に目の色が変わっていく。 「これは……。 また、ぶっ飛んだ発想をする学生がいたものだな……」 教授は改めて、その論文を一から見直すことにした。 【文明の進歩に見るゆっくり誕生論について(予察)】 Y006489 一、はじめに 生物として絶望的なフォルムを呈し、自然界で生きていくことは限りなく不可能に近いとされながら、今日まで絶滅せずに生 き残っているのは奇跡としか言い様がないゆっくり。ゆっくりはどういうわけか人間を恐れながらも人間と関わろうとする傾向 が見てとれる。その手段は様々ではあるが、友好的に挨拶をしてくるゆっくり。出会うや否や、「あまあまもってこい」と主張 するゆっくり。また、頼んでもいないのに「かわいいちびちゃん、みせてあげるね」と言い出すゆっくり。 筆者は、このゆっくりの行動に関して常々疑問に思っていた。飼いゆっくりや野良ゆっくりはともかく、野生ゆっくりさえ人 間の危険性を知っていると同時に話しかけてくることがあるのだ。ゆっくりとはいったい何なのか。なぜ、ゆっくりという生き 物が我々の前に現れたのか。 本稿では、これまで過去に蓄積された膨大なゆっくり研究のデータを改めて見直し、筆者なりの考察を含めてゆっくりの正体 について考えていきたい。 二、研究史 ゆっくりは21世紀初頭に突如として人類の前に姿を現した。初めはれいむ種とまりさ種の二種類しかいなかったが、その種 類は時間経過と共に増えていった。生物学者はこのゆっくりという生き物の正体を探るべく日夜研究に明け暮れ、多くのゆっく りが実験の犠牲になった。そうした研究の積み重ねの上で、ゆっくりの生態や中身について一定の研究成果が上がっているが、 現在に至るまで不明な点があまりにも多すぎてゆっくり研究に関する論議は尽きるところを知らない。ゆっくりの正体について 研究者に尋ねてみても、答に窮するのは間違いないだろう。ゆっくりが生き物であるとするならば、なぜ中身が餡子やカスター ドしか入っていないのに生きることができるのかと問われるはずだ。ゆっくりが饅頭であるとするならば、なぜ他の生物と同じ ように社会を築き上げることができるのか。そもそも、なぜ動けるのか、人語を解し喋ることができるのか。どちらの説を取っ ても矛盾するのである。ゆっくりについての論議は今なお交わされるものの、決定打に至るような説は出てこない。 また、ゆっくりには胴なしゆっくりと、胴付きゆっくりがいる。胴つきゆっくりは一見すれば少女のような姿をしているが、 中身は胴なしゆっくりと同じく餡子やカスタードである。しかし、手足を有するため胴なしゆっくりと比べて行動の幅が広く、 これまで様々なことに利用されてきた。その中でもPSD(プレミアムすっきりドール)の確立は胴付きゆっくり研究の集大成 とも言えるようなものであった。胴付きゆっくりは胴なしゆっくりよりは賢いとは言え、自己主張の強さなどは胴なしゆっくり と大差ない。しかし、PSD開発者はそんな基本的にはゆっくりであることに変わりない胴つきゆっくりを、完全に従順な性的 隷属者として作り上げたのである。これは、ゆっくりでも人間が“然るべき教育”を施せば、人類と同様の人格形成が可能であ ることを証明している。 そんな胴付きゆっくりが如何にして生まれたのかは明らかにされていない。胴付きゆっくり同士を交配させれば胴付きゆっく りの子供を宿すが、自然界ではなかなかそれが見られない。胴なしゆっくりから胴体が生えるという説もあるが、実際にそれを 立証した研究者も今のところはいない。 これが現在に至るまでのゆっくり研究の現状である。 三、ゆっくりの生態について ゆっくりは基本的に家族単位、もしくは群れ単位で活動することが明らかにされている。仲間意識が強く、裏切者に関しては 制裁という名目で処刑することも辞さない。ゆっくりは主に木の根や岩陰などを利用して、いわゆる「おうち」と呼ばれる巣穴 の中で暮らしている。活動時間は概ね朝の七時から夕方六時くらいまでの間。「おうち」で家族の面倒を見るゆっくりと、外に 出て「狩り」と言う食糧調達をするゆっくりとに役割を分けて活動を行う。それ以外の時間は巣穴に籠もり、ゆっくりしている。 しかし、野生、飼い、野良問わずゆっくりという生き物には常に死の危険が伴う。強大な敵を前にした場合、親ゆっくりは子 ゆっくりを守るために頬に空気をためて威嚇しながら立ちふさがる。しかし、攻撃手段も防御手段ももたないゆっくりは、威嚇 以上の行動を取ることができずに、大抵何もできないまま殺されてしまう。守られていた子ゆっくりも親ゆっくりの死を前に硬 直してしまい、そのまま一緒に殺されることが殆どだ。ゆっくりは、家族愛だけは異常なほどに強いと言える。 ゆっくりは様々な言葉を用いる。「ゆっくりしていってね!!!」の挨拶を筆頭に食事の際には「むーしゃ、むーしゃ、しあ わせー」と叫ぶし、眠りにつく時には「すーやすーやするよ」と宣言する。人間を基準にすれば語彙は恐ろしく少ないのだが、 それでもゆっくり同士ではコミュニケーションが取れている。つまり、ゆっくりはコミュニケーションに関して最低限の語彙は 備えているのだ。 ゆっくり親子の日常を観察していると、実に多様な方法で一日の暇を潰していることが伺える。草の上をころころと転がって 遊んだり、どちらがより高くのーびのーびできるか競い合ったり、どちらのあんよが速いかかけっこをしてみたりと、生きてい くこと自体が困難な割には驚くほど暇つぶしの方法を知っているのだ。数匹で寄り添って日向ぼっこをしている姿もよく見かけ る。基本的には綺麗好きなのか、小川で自分の体を洗ったりしているゆっくりも中にはいる。しかし、水に入ると皮がふやけて 死んでしまうのを本能で知っているのか、「おみずさんはゆっくりできない」とか「おぼれちゃうよ」などと水を怖がる個体も いるようだ。器用なまりさ種は帽子のツバに赤ゆっくりを乗せてトランポリンの要領で“高い高い”をしてあげたりする。その 時も赤ゆっくりは嬉しそうに笑いながら「おそらをとんでるみたい!」と叫ぶのだ。 ゆっくりは他の生物に比べて感情の起伏が激しい。また、感情表現の方法だけに関して言えば人間と大差ないレベルで豊富で ある。喜び、悲しみ、怒り、妬み、優越感、劣等感、正義感と思った以上に感情の引き出しが多いことに気付く。特に恋愛観に ついては他の動物が決して持ち合わせないような感情を有している。好きな相手に対して素直になれないゆっくりはありす種に 多い。それ故にありす種はゆっくりの中でも晩婚が多いと言われている。れいむ種やぱちゅりー種は、自分から告白する勇気が ない個体が多い。告白するのは大抵まりさ種だ。まりさ種は恋愛に対して積極的であると言える。ゆっくりたちの恋愛の基本的 な流れは、「ゆっくりしていってね!!!」という挨拶から始まり、次はすーりすーり、そして、ちゅっちゅ。間にらぶらぶち ゅっちゅを挟むかはカップルで分かれるが、それから「ずっといっしょにゆっくりしようね」というプロポーズを経て、性行為 であるすっきりー!に至る。ゆっくりは野生動物であるにも関わらず羞恥心を持ち合わせている。野生動物には必要のない感情 であるはずなのだが、極端なゆっくりともなると、「初めてのすっきりー!の相手は自分の好きな相手じゃないと嫌だ」という 考えを持つ者も少なくない。そんなすっきりー!未経験のゆっくりを無理矢理すっきりー!させると、「ばーじんさんがぁぁぁ」 と悲観に暮れる。 そんなゆっくりたちの基本的な移動手段はあんよを使って這うか、跳ねるかの二種類である。一部のゆっくりは、羽根を使っ て空を飛んだり、水中に潜れる個体もいるが決して多くはない。ゆっくりの構造上、皮が破れて中身が漏れてしまうことは命の 危険に繋がるので、実は移動するという行為自体が自殺行為に等しいレベルであるのだが、なぜ、ゆっくりはそれでも移動をし ようとするのだろうか。もちろん、そうしなければ生きていけないからである。それなのにあんよを含めたゆっくりの皮は決し て丈夫であるとは言えない。ゆっくりにとって、この世界は決して優しいとは言えな“かった”。 そこで筆者はこんな事を考えてみたのである。「ゆっくりの生態レベルでまともに暮らすことのできる世界とはどんな世界で あろうか」と。 四肢を持たないゆっくりが日々に脅かされることなく生活できる世界。そんなものがあれば、それは間違いなくゆっくりたち が求める理想のゆっくりプレイスであると言えるだろう。すなわち、外敵が存在せず、一日中ゆっくりすることができる世界。 それは求めるかどうかは別の話として、人間にとっても理想ので世界であると言えるのではないだろうか。 あんよで十分に移動することができ、手を使わずに道具を操り、少ない語彙でコミュニケーションを図り、可能な限りゆっく りすることができる。 筆者は、ゆっくりの求める完全な“ゆっくりプレイス”とは、そう遠くないこの世界の未来の姿ではないかと考える。 四、考察 現在、街や建物の至るところに転送装置が設置されている。転送装置は一家に一台あるので、現代の我々が移動を行うために 外に出ることは滅多にない。出たとしても、エスカレーター式の道路で埋め尽くされており、足を使って“歩く”という行為は 最低限に抑えられている。当然、かつて車と呼ばれていたものも走ってはおらず、交通事故などは既に過去の出来事である。過 去のゆっくり研究を遡ると、車に轢かれて死んでしまうゆっくりの数は相当なものだったらしい。移動することはできても、あ んよを使った這う、跳ねるの行為は危険に気付いてから回避するには余りにも愚鈍な代物であり、一歩一歩の距離が極端に短い 子ゆっくりや赤ゆっくりは逃げ遅れて交通事故に巻き込まれていたのだ。しかし、今の道路は当時とは違う。そもそも車が走っ ていないし、エスカレーター式の道路はゆっくりのあんよを傷つけず安全に、しかもゆっくり親子の歩幅の差に関係なく目的地 まで運んでくれる。転送装置も利用すればそれこそ、どこへだって行くことができるだろう。 人間が街の中という完全に完結した世界の中で暮らしていれば新たに自然に手を出す必要もない。事実、市街地から一歩外に 出ればそこには広大な森が広がっている。ゆっくりは市街地の端まで転送装置で移動し、食糧が豊富に蓄えられた森で狩りを行 えばいいのだ。 人類の進化を示す事象として、「縮小・簡略化の歴史」という事実が挙げられる。例えば、縄文時代に作られた縄文土器は、 独創性に富み、現代の立場から言わせてもらえば不必要なほどに装飾が施されている。ところが、時代が流れ弥生時代に入ると そういった装飾性は薄れていき、シンプルな弥生土器へとその姿を変えていく。これは、稲作が始まり水の管理やクニの防衛な どの時間に手間を割かれ、土器に装飾を施す余裕がなくなったからであると言う説がある。つまり、人類は“手間のかかる事” を徐々に削っていくのだ。連絡を取る為に移動する時間を削るために、電話が生まれた。より多くの情報をより多くの人々に伝 えるためにテレビやラジオが生まれた。歩く距離を少なくし、移動時間を短縮するために様々な交通機関が生まれた。それらは、 全て“簡略化の歴史”の範疇にある。日常において便利なことは簡略化の延長上にあるのだ。更に、最初期の携帯電話を思い出 してもらえればわかるが、現代の人間にあれを携帯して歩こうとするものはいないだろう。あの“大きな携帯電話”は技術の進 歩に合わせてどんどん小さくなっていき、最終的にはポケットに入るサイズにまで縮小された。記録媒体に関しても同じである。 CDがMDに。それからメモリースティック、SDカード……とどんどん小型化していくのである。ある人物は、「物の小型化 の果てに物は全て消えてなくなるのではないか」という言葉を残した。そして、今の時代を思えばそれは正解に近かったと言わ ざるを得ない。携帯電話という媒体がなくても、街のマザーコンピューターを介せば連絡が取れるため必要がなくなった。記録 媒体に関してもマザーコンピューターが厳重なセキュリティシステムの元、一括管理を行っている。テレビもラジオも車も、何 もかも消えていったのだ。 つまり、ゆっくりは「縮小・簡略化の歴史」の果てに誕生した存在であるとは考えられないだろうか。今の自分たちでさえ及 ばないような高度な文明社会の中で生きてきたゆっくりであれば、言うなれば「発展途上の世界」で生きていくことは困難を極 めるだろう。仮にゆっくりがそういう世界の中で生きていた存在であると仮定しても、解けない謎がある。舞台装置は人類の文 明レベルの果てに構築されるとして、それではゆっくりという生き物はどこにその初源を求めるのか。筆者はここでも「縮小・ 簡略化の歴史」を元にゆっくりの正体を推察してみたのである。 エスカレーター式の道路。転送装置。やがてこれ以上の移動手段が開発されると仮定して、“人間に足は必要となるだろうか”。 いつか声紋のみで認証可能なコンピューターシステムが生み出されたとき、あらゆる作業をコンピューターに任せることができ るようになった世界で、“人間に手は必要となるだろうか”。筆者は、ゆっくりこそが“縮小・簡略化の果てに進化した人間の 姿”なのではないかと考える。「何を馬鹿なことを」と笑われることは百も承知であるが、それだといくつか説明がつく部分も あるのだ。前述の“ゆっくりの生態”と照らし合わせながら考えていきたい。 人間は、基本的に群れ社会である。犯罪者は逮捕され、場合によっては死刑判決を受けるだろう。人間は「お家」の中で暮ら し、概ね朝七時から夕方六時くらいまでの間、職場で仕事をしているはずだ。 もし、家族が危険に晒されたとき、親は自分の命を賭して子を守ろうとするだろう。野生動物を前に丸腰の人間ができること など、家族の前に立ちはだかることぐらいでそこに勝利の可能性は一片たりとも、無い。 人間は大なり小なり、コミュニケーションを取って生きている。挨拶を交わすことを基本とし、多くの感情を交えながらも他 者と関わりながら生きている。 人間は地に足をつけて生きる生き物である。そして、それは多くのゆっくりにも同じことが言えるだろう。ゆっくりの言葉に 注目してほしい。「おそらをとんでるみたい」、「おぼれちゃうよ」。この言葉こそ、ゆっくりが人間と何らかの関係性を示唆 するものだとは考えられないだろうか。人間は空を飛べない。人間は水の中で生活できない。それはほとんどのゆっくりにとっ ても同じことだ。一部のゆっくりは空を飛べるし、水中で生活することもできる。だが、空を飛べるゆっくりは「おそらをとん でるみたい」という言葉は言わないだろう。なぜなら、本当に空を飛んでいるのだから。水中で生活できるゆっくりも同様に、 溺れるという概念はないはずだ。それにも関わらず、ゆっくりたちは先の二つの言葉を使う。しかし、その言葉は人間のように 本来、空も飛べず水中で生活することもできない存在だから生まれる言葉ではなかろうか。では、なぜ、その言葉をゆっくりが 同じように使うのだろう。 恋愛観に関しては、もうほとんど人間と言ってしまってもいいくらいに似通った感情を有している。 つまり、ゆっくりが人間のような感情を持っているというわけではなく、人間が長い長い時間をかけて少しずつゆっくりに変 化していったのだとすれば、自然界の中で生きるにあたり不必要なまでの感情を持っていることに説明がつかないだろうか。そ して、人間からゆっくりへと変化していく過程に、“胴付きゆっくり”がいるのではないか。もちろん、筆者の考察は穴だらけ であることは言うまでもないが、一つの可能性として提示することはできるように思う。未来の人間の姿がゆっくりであるとす れば、なぜゆっくりが現代の我々と共に生きているのかの説明ができないが、これについては一つだけ推測できることがある。 知ってのとおり、ゆっくりは21世紀初頭にそれまでの生物の進化論や生態系全てを無視して人間の前に現れた。その原因は、 これから先の未来で起こるかも知れない“大規模な転送装置の事故”によるものではないだろうか。時間軸システムの崩壊によ り、過去に飛ばされてしまったのではないか。推論に推論を重ねる形で判然としない結論となってしまったが、筆者はゆっくり の正体とは未来の人類の姿ではないかと考えている。故に、ゆっくりは人間と関わろうとするのではないだろうか。 五、おわりに ゆっくりには謎が多い。仮にゆっくりが人類の進化した姿だったとして、中身が餡子やカスタードになっているのは何故か。 妊娠して何故頭から茎が生えてくるのか。挙げていけばキリがないように思う。 本稿ではゆっくり誕生論というゆっくり研究者たちにとって、最も分からないことが多い部分にあえて触れることで一石を投 じる形とした。筆者の勉強不足と稚拙な論述のせいで至らない部分は多々あるとは思うが、先達のご指導・ご鞭撻をいただけれ ば幸いと感じる次第である。 教授が思わず溜め息をつく。背もたれに背を預け、苦笑いをしながら真っ白な天井を見上げた。 (私たちが……将来、ゆっくりに変化していく……か) それから教授が声を上げて笑う。椅子から立ち上がった教授が壁の認証装置に手をかざすと壁の一部分が透明になり、そこか ら街を見下ろした。転送装置がメインの移動手段になりつつある昨今。人間はなかなか外に出てこない。だから、代わりにゆっ くりがふらふらと入り込んでくる。教授が街に入り込んできたれいむとまりさを見ながらこめかみの辺りをかいた。ぴょんぴょ ん飛び跳ねていた二匹は、やがて道路が自動的に動いていることに気付いたのか跳ねるのをやめた。 「…………」 教授は、エスカレーター式の道路に乗ったれいむとまりさを見えなくなるまで目で追い続けていた。 La Fin
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リズミカルおもちつきΣ ウサテイ 究極焼肉レストラン!お燐の地獄亭! Fairy Life みどりむしの冒険 Game Op.12 No.3 くもにのって TEC. はっぴぃ んどくりぃむ 月下の決戦 天空の神殿 We are heroes
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リズミカルおもちつきFR FREEDOM DiVE↓(おもちつき譜面)
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『せんたく』 26KB 愛で 虐待 思いやり 不運 仲違い 変態 野良ゆ 現代 独自設定 ぺにまむ 即興SSまとめ&加筆修正 前書き この作品はゆなほシリーズ、プレミアムすっきりドールの流れを組んだ作品となっております。 このSSにはドHENTAIな表現が多分に含まれております! 苦手な方は、申し訳ありませんがブラウザバックをされるか、 不快な思いをされる場合があることを了承のうえ、読み進んでください。 また、今回は実験的な作品として、選択肢方式を使って書きました。 お手数ですが、選択肢が現れましたら、好きな選択肢をコピーしていただいて、 検索をかけてもらえれば、そのお話にすぐに飛ぶことが出来ます。 もちろん全て上から読んでいただいてもかまいません、基本的にお話はつながっていませんが 作者といたしましては、全て読んでいただければ本望です。 それではどうぞ~ -------------------------------------- 「ねぇ、そこのおにいさん、ちょっとこっちにきて」 会社から帰宅途中、人気のない道を歩いていると突然声をかけられた。 首を回してあたりを確認すると、薄暗い路地から一人の少女がこちらに手まねきをしていた。 「…」 普通なら何か用かと近づいてもいいものだが、私は立ち止まり、少し考えてしまう。 人間にしては低い頭身、ふっくらとした丸い顎、そして個性的な容姿。 あれは近頃問題になっている”野良すっきりドール”と呼ばれる胴つきゆっくりだ。 一見すると少女のような姿をしているが、胴体がついただけのゆっくり。 それも、呼び名の通り、彼女は元ゆっくり風俗商品としてのすっきりドールの一匹。 つまり人間に娼婦として飼われるために生まれてきた存在なのだ。 それが何故このようなところにこうして居て、かつ”野良すっきりドール”などと呼ばれるようになったのか。 答えは単純、人間の”飽き”だ。 一時期ペットブームというやつがあったが、その時にも安易な考えで生き物を購入し、 無責任に捨て、野良が街にあふれたという事件が起きていた。 つまりそれと同じこと、彼女達はブームに乗って飼われ、そして捨てられたのだ。 「おにいさん…こっちにきて…」 相変わらず彼女はこちらを見つめ、手まねきを続けている。 気づいていないふりをするのもそろそろ限界だろう。 さて、どうしたもんか。 1:近づく 2:無視して立ち去る 3:通報する 4:こちらから呼ぶ 選択肢1:近づく 「しかたないなぁ…」 ため息交じりにそうひとりごちて、手まねきしている彼女の元に近づいていく。 彼女は私が近付くと、背を向けて少しだけ路地の奥に進んで再び私のほうを振り返り、もう一度手招きをした。 「こっちにきて…」 これ以上奥に行けば街路灯の光の及ばない位置まで行ってしまう。 そう思いながらも、私は無警戒に歩みを進めてしまった。 「まったく、何の用…っ!?」 暗がりに入った瞬間、突然踏み出した足の足首あたりに引っかかりを感じ、そのままバランスを崩してしまう。 「うわっ!!」 体制を元に戻すことができず、転んでしまうと、暗がりから何者かが飛び出してきて私の両手足を抑え込んだ。 「やったんだぜ!でかしたぜしんいり!」 どうやら彼女の他にも野良すっきりドールが潜んでいたらしい。 迂闊だったとしか言いようがないが、所詮ゆっくりごときの力で抑えられるわけないと高をくくり、ぐっと体を起こそうとする。 しかし予想に反して、私の背中が地面から離れることはなかった。 「ぐっ!くそ!離せ!」 両手両足にずしりとした重さがのしかかっている。 暗闇に目を凝らしてみると、どうやら4匹のすっきりドールがそれぞれ腕と足一本づつに乗っかっているらしい。 全体重をかけて四肢一つ一つを抑えられては、さすがに人間とゆっくりといえど力の差を覆すのは容易ではない。 「お前ら、何のつもりだ!」 先ほど私に手まねきをした彼女のほうを向いて私は抗議の声をあげた。 彼女は私の声にこたえず、ただどこか申し訳なさそうな顔をして私を見下ろすだけだった。 「ゆへへ…ちょっとだけおにーさんにきょうりょくしてもらいたいだけなんだぜ、わるいようにはしないのぜ」 視界の端からひょっこりと顔を出した金髪の少女が、私の顔を覗き込みながらそう言った。 そのまま少女は大の字で地面に転がされている私の股のあたりにしゃがみ込み、ズボンのベルトをガチャガチャといじり始めた。 「まりさは…もうおなかぺこぺこなんだぜ~、がまんなんてできないんだぜ~」 自分のことをまりさと呼ぶ少女は、鼻歌交じりに手を動かして私のベルトを素早く外し、下着ごと私のズボンを引きずり下ろした。 まりさは、わたしのだらりと垂れさがる一物に、愛しそうに頬ずりをする。 「これだぜ、これなんだぜ…だいすきなんだぜ…」 そしてまるで再会を喜ぶかの様に、やさしくねっとりと私の一物を愛撫し始めた。 まりさの愛撫に反応して、私の一物がゆっくりと首をもちあげ始める。 「いいぜ、おにーさん、まりさですっきりしてほしいんだぜ…」 まりさは固くなった私の一物を、その大きな口を開けてパクリと咥えこんだ。 「くっ!」 そのまま怒涛の口撃が容赦なく私の一物を攻め立てる。 元々こういう目的のために製造された彼女らだ、その技術は並ではない。 結局その刺激に長く耐えることはできず、あっけなくまりさの口内に欲望の塊を吐き出してしまう。 「んっ!んんっ…ゆふふ…おいしーんだぜ……」 まりさは股の間から私の顔を見上げ、妖艶な笑みを浮かべながらそれを飲み下していく。 全ての射精が終わり、まりさの口の中でくちゅくちゅと転がされてから、私の一物がまりさの口内からぬるりと解放された。 「んほおぉお!つぎはわたしのばんよ!」 私の右手の上に乗っかっていた、金髪のショートヘアの少女が声をあげた。 「まったく、ありすはせっかちさんなんだぜ、いわれなくてもかわるのぜ」 ありす、と呼ばれた少女と交代に、まりさが私の右手の上にのしかかる。 掌の上に乗せられた小さなお尻は、しっとりと湿気を帯びていた。 「ゆふふ、まりさはこっちでも楽しむんだぜ、おにーさんにごほーししたんだから、まりさもすっきりさせてね」 そのまままりさは私の手のひらにねっとりと腰を押しつけていく。 「いくわよぉ、わたしのこっちはまりさのおくちなんかよりずっとスゴいんだからぁ」 私の股の間では、ありすが自らの秘所を指で押し広げながら、ゆっくりと私の一物に腰を下ろしていくところだった。 「ずるいよっ!ぬけっがけっだよ!」 「そうだよー、ちゃんとのこしておいてねー」 「むきゅ…ごほっごほっ」 まりさ以外の手足に乗っかっているそれぞれのドール達から、非難の声が上がる。 「んふふ、わかってるわよぅ、イクわよぉおおお」 既にありすの視界には私の一物しか入っていないらしい、そのまま一気に私の一物を根本まで咥えこんでしまった。 「んほおぉお!!いいわぁ!こんなのひさしぶり!おにいさんさいこうよぉ!」 小さな秘所が限界まで押し広げられ、下腹部が盛り上がってしまっているのが目で見て分かるほどだった。 しかしありすはトップスピードのまま腰の速度を緩めようとせず、何度も何度も私のものを全力で擦り上げ続けた。 「んぁぁぁああ!!イクわぁ、んっほぉおおおお!!!!」 ありすはそのまま一人で絶頂に向けてスパートをかけていく。 唯でさえ狭い膣内が痙攣し、その刺激のまま私の一物を擦り上げ私は抵抗する隙も与えられず、二度目の精液を無理やり搾り取られてしまった。 短い間に二度射精させられ、意識が朦朧としていく。 「つぎはれいむだよ!はやくかわってね!」 霞がかかった意識の端で、左手に乗っていた少女と股から精液を垂れ流すありすが交代するのが見えた。 再びねっとりとした感触に一物が包み込まれ、私の意識はそこで途切れた。 「う……ぐっ!」 目を覚ますと、すでに夜が明けていて、私の体を弄んでいた彼女たちは、既に居なくなっていた。 コンクリートに寝転がされて、ギシギシと痛む体を無理やり起こす。 ご丁寧にズボンは元に戻され、金銭なども含め持ち物は一切なくなっていなかった。 「……なんだったんだ…」 あの後何度酷使されたのかはわからないが、ただ異様にけだるい下半身を引きずるようにして、私は家に帰宅した。 後日、新聞を読んでいると、こんな記事が目にとまった。 『野良すっきりドールによる通り魔事件』 なんでも内容によると、私が遭遇したように野良すっきりドールにたぶらかされ、集団で犯されるという事件がこの頃多発しているらしい。 被害者は主に男性で、そのほとんどが被害届けを出さないことから あまり数多く明るみになってはいないが、それなりに深刻な問題として表面化しつつあるらしい。 かくいう私も、被害届は出していないが、あの日以来鞄に懐中電灯を忍ばせ なるべく暗い道を歩かないように用心しているつもりだ。 あのようなことを続けていては、いずれ彼女たちも行政により駆除されてしまうことだろう。 人間の少女とあまり変わらない外見の彼女たちが、人間の身勝手で野良になり、駆除され、その後どうなるかを想像してみる。 なんだか気分が悪くなってしまい、私は頭を振ってその考えを振りはらった。 ノーマルエンド:~辻すっきりにご用心~ 選択肢2:無視して立ち去る これ以上付き合っていてもしょうがない、どうせ野良なんかにかかわったところでいいことは無いのは目に見えている。 私は彼女を無視して家路を急ぐことにした。 「あ…まって!」 後ろからなぜか少し泣きそうな声が私の背中に投げつけられる。 私は心を鬼にして、振り返らずに無言でその場を後にした。 「こんのやくたたず!ゆっくりしね!」 「いやぁ!やめて!」 「せっかくひとりのとこをたすけてあげたのに、いったこともできないなんてとんだげすだね!」 「げほっ…つぎがあるわ…だいじょ…げほっごほっ…」 「んほぉぉおおおお!!!そんなこといったってもうがまんのげんかいよぉぉおお!!!」 「ちっ、しかたない、おい、こうなったら…」 「え…い、いや!なにするの!?いや!いやぁあぁああああ!!!!」 曲がり角を曲がった時点で、複数の少女のような声がさっきまでいたあたりから聞こえてくる。 内一人、叫び声を上げているのはさっき私に声をかけてきた彼女のものだ。 湧き上がるなんともいえない罪悪感のようなものに胸が締め付けられる。 しかしいまさら戻ったところで、どうしようというのだ。 私は両手で耳をふさいで、その場から一秒でも早く離れようと、夜の闇に駆け出した。 それから数日、私は意図的にあの道を通るのを避けていた。 しかし数日がたってふと無意識に通いなれている道を通ってしまい、私は再びあの人気の無い道に入り込んでしまっていた。 そこで私は、ここに来たことを後悔する光景を見てしまうことになる。 「……ゆ………~……ゆ……~……」 気をつけないと聞き逃してしまいそうな、か細い声が私の耳に飛び込んできた。 あたりを見渡してみると、あのとき野良すっきりドールに呼び止められた路地のある位置だった。 その声は、あの時の薄暗い路地の向こうから聞こえてくるようだった。 あの時無視してしまった罪悪感と、ふと好奇心に駆られ、無用心にその声のするほうに近づいていく。 暗闇に目がなれ、うっすらと見えたその路地には、見るも無残な姿で地面に力なく座り込む”彼女”の姿があった。 身に着けている服はぼろぼろ、頬や肌が露出している部分も、はっきりとわかるほどやせこけ、ところどころ肌が黒ずんでいた。 けれど下腹部の辺りが、不自然に盛り上がっている、あれはいったいなんだろう。 「お、おい…お前…」 声をかけるも反応が無い、代わりに濁った色の目で空を仰ぎながら、盛り上がったおなかをさすってなにやらぶつぶつとつぶやいていた。 「ゆ~……おち………っくり……」 おそらくこの様子だと、もう視力も聴力も無いのだろう。 捨てられ、まともな栄養摂取を出来なかったことによる失調症状か、それとも暴行を受けたことでの消耗だろうか。 「!!!あっぁぅうう!!うぁああぁあ!!!!」 突如今までへたり込んでいた彼女が、突然獣のような声を上げる。 「ああぁああ!!ぁああああっぁぁああああ!!!!!」 「ど、どうした!?」 あわてて駆け寄ると、彼女の下腹部のふくらみがぼこぼこと動き、直後に彼女は失禁したかのような大量の水分を股から勢いよく噴出した。 それと同時に彼女の下腹部のふくらみも消え、平坦な腹部に戻っていた。 私が恐る恐る暗闇に目を凝らして彼女の股の付近を覗き込むと、そこには子供のこぶしほどの大きさの、小さな黒い塊が落ちていた。 「ぎ………ぎぃ……」 なにやらおかしな音を立てて黒い塊がもぞもぞと動く。 「あぁ……おちび…ちゃ……」 彼女が、おちびちゃんと呼ぶそれを手探りで探し、両手で救い上げる。 どうやら彼女は暴行と同時にレイプされていたらしい、そのときに身ごもったのが”それ”なのだろう。 しかしその塊は、彼女と同じように手足もなければ、ましてゆっくりの皮すらない、中身がむき出しの状態のなぞの物体と化していた。 かろうじて生きてはいるようだが、それがどのような種類のものなのかはわからない。 以前きいたことがある、胴付きゆっくりはもともと突然変異で生まれ、さらに繁殖能力が低いせいで個体数が少なく、 そしてすっきりドールはさらに人為的な改造を行われた結果、さらに繁殖能力に乏しくよほど整った環境で無い限り出産することは叶わないのだとか。 明らかに彼女は栄養失調だ、子を授かることなど本来あってはならないことだったのだろう。 けれど残酷にも、それは現実に起こってしまった。 「ゆっくり…おちびちゃ…ゆっくりしていって…ね……」 彼女が両手ですくったそれに頬ずりをする。 悲しいことに母の愛のこもったその行為は、あまりにも儚い、子になりきれなかった物体の命を簡単にむしりとってしまう。 彼女の頬にべったりと黒い塊がこびりついていく。 産声をあげることすら叶わず、彼女の子は物言わぬ汚れた染みと化してしまった。 「ゆっく…う…うぅ……う……」 それでも彼女は頬ずりをやめなかった。 彼女の命もまた、望まれない形とは言え、天から授かった子への愛のみでつなぎとめられていたのだろう。 ゆっくりと彼女の動きが遅くなっていき、ぴたりととまる。 彼女は結局私に一瞬たりとも気づくことなく、私の目の前で物言わぬ塊へとかわっていってしまった。 私はそれを見ていることしか出来なかった。 あの時私が彼女の声を無視せず、何らかの別の行動をとっていたのなら、彼女は幸せな道を歩むことが出来たのだろうか。 私がその後すぐに駆けつけていたら、次の日もう一度ここを通っていたら、彼女を再び見たときすぐに保護する行動をとっていたら… 頭の中で無数のもしもが浮かび、目の前に突きつけられた現実に悲しみと後悔の波が押し寄せる。 もともと私との接点など声をかけられたことしかなかったはずだが、やはり目の前で生き物が死ぬというのはこたえるものがあった。 「これが私の行動の結果か………」 私はしばらくどうすることも出来ず、呆然とその場に立ち尽くした。 バッドエンド:~狂った歯車~ 選択肢3:通報する 「ふぅ…」 私は深くため息を付いてズボンのポケットから携帯を取り出した。 携帯を操作して、web機能を使い、最寄の加工所の電話番号を検索し、すぐにそこに電話をかける。 遅い時間ではあるが、2度3度のコール音で、電話はすぐにつながった。 「お電話ありがとうございます、ゆっくり加工所駆除課です」 「もしもし、すみません、野良すっきりドールらしきゆっくりを見つけたんですが」 「はい、わかりました、それでは現場付近の住所、もしくはわかりやすい目印などがあれば教えてください」 私は家の近所ということもあり、職員の質問にすばやく答えていった。 「かしこまりました、それではすぐに向かいますので、出来ればその場で待機していただきたいのですが、よろしいでしょうか」 「わかりました」 「ありがとうございます、それでは大変申し訳ありませんが、少しの間お待ちください」 電話先のオペレーターがそう告げて電話を切る。 私はいまだ不安そうな目でこちらを見ている彼女に、愛想よく手を振って、笑顔を作ってやった。 「あ…」 彼女は少し頬を染めて、はにかんだ笑顔で私を見つめた。 どうせそのように調整、または教育されているのだと思い、私はその好意的な態度にも感情を動かすことはなかった。 すっきりドールというやつは、大抵が人間の都合のいいように改造されて世に出回り、ゆっくり本来の生態的な本能はほぼ失われていた。 当然のことだろう、彼女らは所詮商品なのだ。 その従順さゆえに勘違いしてペットとして購入する者も中にはいるようだが、 それこそこのような野良ドールのような哀れな者を作り出してしまう原因のひとつだろう。 彼女らの本分は、人間の性欲を処理するための道具だ。 彼女がその与えられた機能をこなすだけの道具としてある限り、私は彼女に好意を抱くことは無いだろう。 「きみはどうしてこんなところにいるんだい?」 「今日は寒いね」 他愛も無い会話で彼女との位置関係を保ったまま十数分待機していると、大きな車がライトを煌々と照らしながら私のいる場所にやってきた。 その明かりで、彼女の居た路地が照らされる、すると彼女のすぐ後ろに数匹の、おそらく彼女と同じ野良すっきりドールが待機していた。 「やっばいんだぜ!にげるんだぜ!」 その中の一匹がくるりと背中を向けて路地の奥へと走っていく。 すると車の中から2人の男性が飛び降り、一人が路地の奥へ走っていき、もう一人が路地の手前でうろたえていた彼女達を拘束していた。 私がその場に佇んでその様子を見ていると、運転席から一人の男が降りてきて私ににこやかに挨拶をしてきた。 「やあ、ご協力感謝します、あ、これどうぞ」 男は手に持ったパック入りのオレンジジュースを私に差し出した。 それを受け取って私も挨拶を交わす。 「いえ、当然のことをしたまでです、放っておくわけにもいきませんから」 「それにしても、まったく今日だけで5件も出動ですよ、嘆かわしいことですな」 男は抵抗する野良すっきりドール達を押さえつける職員のほうに視線をやりながら、ふぅとため息をついた。 「彼女達はこれからどうなるんですか?」 「一応、捨てとは言え飼いゆっくり扱いですから、いったん加工所で保護して元の飼い主を探すんですわ たまぁに捨てじゃなくて家出とかもあるんで、少々面倒ですけどそうする決まりでね そして飼い主が見つからなかったら、里親を探して、それでも見つからなかったら…ま、ご想像にお任せします」 男が肩をすくめて言葉を濁す。 処分、という行為があまり好きではないのだろう、ドール達を見る視線には、憂いの色が浮かんでいた。 おそらく彼女らの商品としての性質上、あまり引き取り手が見つかるとは思えないので、そういうことなのだろう。 「もし気に入ったのがいたら、一匹いかがですか?必要な手続きはこちらで済ませますので」 「いえ、遠慮しておきます」 冗談のように言ったが、半分は本気だったのだろう、苦笑いの後、男は少し残念そうに肩をすくませた。 「そうですか、気が向いたら是非加工所に足を運んでください」 おそらく作業が終わったのだろう、ある者は猿轡と手錠をつけられ、ある者は麻袋に入れられて、 次々と車の中に運び込まれ、作業をしていた男達が車のドアを閉めた。 「あらためて、ご協力感謝します、機会があればまた是非お願いします、それではこれで」 男は私に深々と頭を下げて、運転席に乗り込み、ゆっくりと車を走らせ道の向こうに消えていった。 あの夜からしばらくの月日がたった。 野良すっきりドール問題は、少しずつ新聞やテレビなどのメディアから姿を消していった。 果たして本当に情報が伝えるように収束していったのかどうかは、私にはわからない。 時々この道を通ると、あの日のこと、彼女の顔を思い出す。 私に笑顔を向けた彼女は、その後どうなったのだろうか。 それを確かめようなどとはおもわない。 けれど都合のいい願いではあるが、少しでも幸せになっていてくれたらと願わずにはいられなかった。 ノーマルエンド:~加工所はゆっくりできない!~ 選択肢4:こちらから呼ぶ 「おにいさん…」 私は暗がりに近づくことをよしとせず、少女をこちらに招き寄せてみることにした。 「話はこっちで聞いてやろう、来なさい」 「えっ…」 彼女は一瞬躊躇してから、おずおずと暗がりから道の真ん中の明るいところに姿を現した。 その格好はみすぼらしいもので、衣服は泥にまみれ、髪の毛はくしゃくしゃ。 とても衛生的な状況でないことは火を見るより明らかだった。 「なんの用だ?」 私が尋ねると、彼女はちらちらと自分の来たほうに視線を送りながら、もじもじとしていた。 明るいところに出たのが恥ずかしかったのだろうか。 「用がないなら、行くぞ」 私が彼女に背を向けようとすうと、彼女は慌てて私の服の袖を掴み、じっとこちらを見つめてきた。 「え…えと…その…わたしをおにいさんのかいゆっくりにしてください!」 その声と同時に、彼女の腹からぐぅと大きな音がした。 元々人間に飼われるためだけに生まれてきたのだ、野良での生活なんで出来る筈もない。 おそらく捨てられてから満足に食事をとっていないのだろう。 彼女は潤んだ瞳でじっと私の瞳を見つめてくる。 「まいったな…」 やはり声をかけるべきではなかったと、早くも後悔してしまう。 私は一人暮らしとはいえ、ペットを飼う余裕などない、ましてや相手は野良のすっきりドール。 元の飼い主の素行によっては、よくない病気を持っていてもおかしくはないのだ。 「おねがいします…」 彼女は私の目を見つめ、裾をつかむ手にぎゅっと力を入れる。 てこでも動かないという姿勢だろう、力の差から行けばすぐにでも振りほどけるのだが。 丸みを帯びた顔をしているとはいえ、人間の少女とほぼ変わらないその姿でそれをやられてしまうと。 ここでむげに捨て置くのは何とも忍びないと感じてしまう。 「……仕方ない、一日だけだぞ」 私がそう言い放つと、今まで緊張した面持ちだった彼女の顔にぱっと笑顔の花が咲く。 「ほんとうですか!?」 私はその言葉を無視して背を向けて歩き出す。 ついてくるならついてくるがいいさ、情に流されてしまった私が悪いのだ。 予想通りではあるが、彼女は私の後ろを無言でついてきた。 私が口を開こうとしない限り、向こうから話しかけてくる様子はないようだ。 しばらく沈黙が続く、それに耐えられなくなった私が先に口を開いてしまった。 「なぁ、お前、野良すっきりドールだよな?」 その問いかけに、私の後ろから彼女の声が小さく返ってくる。 「…はい、にんげんさんはわたしたちのことをそうよびます」 「お前はどうして捨てられたんだ?」 「わかりません…かっていただいたよる、やくめをはたすためにおくちでごほうしさせてもらったのですが つぎのひからくちをきいてくれなくて、しばらくしたらすてられてしまいました…」 「ふぅん……」 再び沈黙が二人のあいだに横たわる、家につくまで私たちは以降一言も言葉を交わさなかった。 家につき、彼女を玄関で待たせ、荷物を置き部屋着に着替える。 泥まみれのまま部屋にあげるわけにはいかない、私はそのまま彼女を抱えあげ。 バスルームに連れて行って、体を洗ってやった。 服はもう着れないであろうから捨てたが、お飾りとやらだけはどうしても残してほしいといわれたので。 洗濯かごの中に放りこんで置いてやった。 バスルームから出て、丹念に体をふいて、髪の毛を櫛でとかしてやると。 彼女は見違えるほど可愛い、ペットショップで高級胴つきとして売られているようなゆっくりに変身した。 シャツを一枚貸してやり、テーブルの前のソファーに座らせる。 「ゆっくりが何を食うかなんてしらないんだけどなぁ…」 私はとりあえず、以前聞いたことがある”ゆっくりは甘味を好む”という情報を頼りに。 戸棚に置いてあったクッキーと、冷蔵庫から出した牛乳をカップに注ぎ、目の前に置いてやった。 「ほら、食べな」 彼女は私を少しの間見つめてから、クッキーに恐る恐る手を伸ばす。 そしてぱくりと口にくわえると、ゆっくりと口の中で転がして、こくりとのどを鳴らして飲み込んだ。 「あまあま…しあわせ…」 そしてぽろぽろと涙を流してしまう。 「大袈裟だなぁ」 私は苦笑して彼女の頭をくしゃくしゃと撫でてやった。 涙をこぼしながら、彼女は気持ちよさそうに目を細める。 また、チクリと私の胸を後悔の痛みが刺した。 情を移すつもりは、なかったのだけれど… クッキーを平らげ、牛乳を飲みほした彼女は、私のほうを向いて深深と頭を下げた。 「ありがとうございました」 「気にするな、私が勝手にやったことだ」 そうさ、きっかけは彼女に頼まれたからだが、結局これは私が決めたこと。 彼女は飼われるために生まれてきた、ここで再び私が見捨てれば、運が良ければまた私のようなお人好しに拾われるかもしれない。 だが、そのまま放置されても長くは生き残れないだろう。 一度家に招いてしまった時点で、選択肢は一つになってしまっていたのだ。 「なぁ、さっきはああいったけど、うちで、ゆっくりしていくか…?」 「え…?」 そんなことを言われるとは思っていなかったのだろう。 彼女は目を丸くして、信じられないという顔をした。 「ただし一つ条件がある、お前はすっきりドール、いわゆる性処理用ゆっくりだそうだが もうそのことは忘れて生きろ、私に無理やり奉仕する必要はないし、私もそんなこと望んでいない」 「え…で、でも…わたしはそのためにうまれて…」 彼女は目に見えるほどうろたえて、しどろもどろになってしまう。 けれど私はそれを遮って、努めてやさしい声で、頭をなでながら言ってやった。 「いいんだ、最初の飼い主に捨てられた時点で、もうすっきりドールだとか そんな生き方に縛られる必要なんてなくなったんだよ 私は、お前を飼いたいと思ったんだ、すっきりドールを飼いたいと思ったわけじゃない 胴つきゆっくりの、お前がいいんだよ」 「………?」 私の言っている意味がわからなかったのだろうか、しかし自分の存在意義を否定され、 彼女は心底不安そうな顔で、ぽろぽろと涙を流していた。 彼女の小さな体をそっと抱き締める。 少しだけ私より高い彼女の体温が、服越しに伝わってくる。 べそをかいている彼女の頭をなでながら、やさしく声をかけてやる。 「今はわからなくてもいいさ、何も気にしないで、ゆっくりしていけ」 「う…ぐすっ……はい…ありが…とう…ござい……」 感極まってしゃくりあげる彼女が落ち着くまで、私はずっとそばに居てやった。 落着きを取り戻した彼女と、ゆっくりとソファーでくつろぐ。 人に飼われるために教育されてきたはずだ、馴染みさえすれば不自由のない生活を送れることだろう。 「そういえば、名前を聞いてなかったな、お前、なんていうんだ?」 「はい、わたしのなまえは………」 ハッピーエンド:~あなたと一緒にゆっくりと~ ~Before story~ あまりにもしょっくなできごとで、はっきりとはおもいだせません… わたしはすっきりどーる、にんげんさんのおあいてをするためにうまれて、 にんげんさんをすっきりさせるためだけにいままでいきてきました。 ごしゅじんさまとはじめてであったひ、わたしはこのひとをいっしょうけんめい、 ぜったいにゆっくりさせてあげようとこころにちかいました。 だからあのよる、ごしゅじんさまといっしょにねて、おしえられたとおりにしたのに… はじめてのほんもののにんげんさんへのごほうしにむちゅうになっていたとき、 あたまのうえからごしゅじんさまのかなしそうなこえがきこえてきました。 はっきりとはおぼえていませんけれど、「どうして?」「こんなことしなくていいのに」そういっていたきがします。 そのままわたしはちからづよくはねとばされてしまいました。 つぎのひからごしゅじんさまはくちをきいてくれず、いっしょにねることもゆるしてくれませんでした。 いっしょにいてもどこかよそよそしくて、あまえたくてからだをすりよせても、すぐにはなれてしまいました。 ひとりのよる、そふぁーでねむりながら、さみしいからだをじぶんでなぐさめたこともありました。 そしてあるひついに、ごしゅじんさまはわたしをいえのそとにだして、もうにどとなかにはいれてくれませんでした。 りゆうはわたしにはわかりません。 それに、わたしはひとりでいきていくためのほうほうをしりませんでした。 ひとりとほうにくれてまちをさまよってきたときに、まりさたちにであいました。 「まりささまのいうとおりにすれば、おまえもゆっくりさせてやるんだぜ!」 わたしはまりさのそのことばにすがるしかありませんでした。 そしてきょう、はじめての”にんむ”のひ。 まりさはいいました。 「にんげんさんをこっちによんで、おびきよせるんだぜ、それだけでいいんだぜ」 どうしてにんげんさんをよぼうとしているのかはわかりませんでした。 けれどまりさがほかのこたちときょうりょくして、よくないことをたくらんでいるのだけはわかりました。 わたしはにんげんさんがだいすきです、ごしゅじんさまにきらわれてしまったけれど、わたしはすっきりどーる。 にんげんさんをしあわせにしたいというきもちは、いまでもわすれていません。 にんげんさんをしあわせにすることがわたしのしあわせ、いちばんゆっくりできることなのです。 でもいまのわたしには、まりさにしたがうことしかいきるみちがありませんでした。 「あいつがいいんだぜ、あいつをよぶんだぜ」 まりさがこえをひそめてしていしたのは、なんだかむずかしそうなおかおをしたおとこのひとでした。 もういちどにんげんさんにかってもらえたら… そんなかんがえがあたまにうかびますが、すぐにそれをふりはらいます。 いまはまりさや、たすけてくれたなかまたちのために… このひとのこうどうが、きっとわたしのいっしょうをさゆうすると、なんとなくですけど、そうかんじていました。 わたしのみらいは、どうなってしまうのでしょう。 ふくざつなおもいをかかえたまま、わたしはおとこのひとにこえをかけました。 「ねぇ、そこのおにいさん、ちょっとこっちにきて」 今、運命の歯車が、小さな音を立てて回りだす。 おしまい。 -------------------------------------- あとがき もしかしたら覚えていてくれている方もいるかもしれません。 8月半ばに、スレに投稿させてもらった即興SSを加筆修正した作品となっています。 今回、即興のときに使わせてもらった選択式方式をそのまま生かそうとこのような形になりましたが、いかがでしたでしょうか。 ifの世界を複数描くのは、楽しくもあり難しくもありました。 最後のBefore storyはヒロイン役のゆっくり視点の物語にしたかったので、総ひらがなにしました。 少々読みづらいとおもいますが、演出です…と言い訳しておきます…。 前書きにも書きましたが、あえてヒロイン役の個体名を出さない書き方に挑戦してみました。 あなたは、何種で想像していただけたでしょうか。 もしご感想をいただけるなら、それも添えていただけるとうれしくおもいます。 それではまた次の作品で ばや汁でした。 いつも多数のご意見ご感想ありがとうございます! この作品へのご意見ご感想も、どうぞお気軽にお寄せください。 個人用感想スレ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1278473059/ 今までの作品 anko1748 かみさま anko1830-1831 とくべつ anko1837 ぼくのかわいいれいむちゃん anko1847 しろくろ anko1869 ぬくもり anko1896 いぢめて anko1906 どうぐ・おかえし anko1911 さくや・いぢめて おまけ anko1915 ゆなほ anko1939 たなばた anko1943 わけあり anko1959 続ゆなほ anko1965 わたしは anko1983 はこ anko2001 でぃーおー anko2007 ゆんりつせん anko2023 あるむれ anko2068 おしかけ anko2110 とおりま anko2111 おもちゃ anko2112 ぼくとペット anko2223 まちかどで anko2241 かいゆ anko2304 ぼうけん anko2332 とかいは anko2349 たたかい anko2369 ゆっくぢ 餡小話では消されてしまった作品も多数ありますので、過去作を読みたいと思っていただけた方は ふたば ゆっくりいじめSS保管庫ミラー-ばや汁ページ- http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/395.html をご活用ください。
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リズミカルおもちつきCR みどりむしの冒険 Game Op.12 No.3 はっぴぃ んどくりぃむ 月下の決戦 天空の神殿
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難易度別 太鼓の難易度を基準にしている為、おもちつきの難易度とは異なります。ご了承ください。 かんたん ☆1 ☆2 ☆3 ☆4 ☆5 ふつう ☆1 ☆2 ☆3 ☆4 ☆5 ☆6 ☆7 むずかしい ☆1 ☆2 ☆3 ☆4 ☆5 ☆6 ☆7 ☆8 おに ☆1 ☆2 ☆3 ☆4 ☆5 ☆6 ☆7 ☆8 ☆9 ☆10 裏譜面 ☆1 ☆2 ☆3 ☆4 ☆5 ☆6 ☆7 ☆8 ☆9 ☆10