約 2,015 件
https://w.atwiki.jp/nikumaru/pages/16.html
もっと 喰わせてミートを お腹の奥まで 貴方だけが作れる 挽肉で 喰らいつくちて 喰らいつくちて 喰らいつくちて 喰らいつくちて (いただきます!) もっと 喰わせてお肉を お腹の奥まで 貴方だけが作れる 挽肉で 喰らいつくちて 食欲 渦巻くお腹に 堕ちてく 食い意地 今宵だけの肉 食べるわ激しく アル晴レタ日ノ事 バケツ以上の卵が 限りなく降り注ぐ 不可能じゃないわ 明日また喰う時 笑いながらドリンク 黄身だけを集めよう 飲み物なんだよ こ・ん・な・の かき混ぜてね 一飲みして おおきなカロ・リー 無視でしょう? トンコツが効いてるよ スープとスープの合わせ技 鶏がらも効いてるよ 替え玉おかわりよ あぁ、どうしよう!? 高く振りあげたこの肉 (( ゚∀゚)o彡゜ビーフ!ビーフ!) 私のスペアリブ 骨付きのスペアリブ ハンバーグ ハンバーグ ハンバーグ ウマイーヤ ハンバーグ ハンバーグ ハンバーグ ウマイーヤ ハンバーグ ハンバーグ ハンバーグ ウマイーヤ 挽肉繋いでる 全てを見せるメニューの 野菜に背いて まっすぐに食い尽くす 目の前の皿まで 何処までも私は食うの! さくら水産発動! ライス大盛り! ライス大盛り!? 食券を全て渡して、効果発動! こいつは目の前の卵がなくなるまで 何個でも卵をドローし、皿に割るカードだ。 そしてその数だけ、1500kcal以下のにくまるは、追加注文できる! 1500kcal以下!? ハッ!? 全然足りないっ! 今こそ喰いまくれ メタボの戦士よ 稲妻の胃袋で 飯を蹴散らせ Exiting the forest is super stmac, All you do is follow these dish, For the rest of your eating. ham(ハム) あまり食べれない ものはないけれど 信じるこの肉を喰らうだけさ どんな肉でも 野菜でもかまわない けどこれは食うもんか 真赤なトマトーーーーーーー あの干物が 何回やっても食べれない 背骨を取って食べ続けても いずれ小骨が邪魔になる アジのフライも 試してみたけど 衣が邪魔して意味がない だから次は魚を食う為に 僕はA定だけは次回に回しておく 貪欲な涎光らせ 進化してく脂肪 どこまでも肥大を 目指し アンニンドーフ アンニンドーフ この中華のデザートのひとつなど 今の僕には 既に意味ない アンニンドーフ 肥満を知らない ゆとりのように 食べるしかない アンニンドーフ 飛行機雲 僕たちは見送った 大阪へ行った いつだって笑って あの日から変わらず いつまでも変わらずに 食べれなかったこと 悔しくて指を離す あなたは今どこで 何を食べていますか この空の 続く場所にいますか いつものように 笑顔で食べていますか 今はただ それを願い続ける 肥満 肥満 loving (餡 あ餡 餡 あ餡 餡) 誰が ダレガ can't be alive without you. どうして なぜかしら (餡 あ餡 餡) why why why why don't I eat meat a lot, forever. 足りないわ そんな卵 テーブルに叩けば こわれちゃう あなたとは 違うから 人の卵まで簡単に 喰わないで 子どもの頃 喰った事あるよ 色褪せた記憶だ コンビニ店頭で 中華マン 中華マン 全部! 子どもの頃 懐かしい記憶 カレーとかの時に 銀のスプーン目にあて カレーライス カレーライス 全部! 今じゃ そんな事も忘れて 何かに追われるように 毎日食べてる 見過ごしてたメニューは にっくせんまん にっくせんまん (はぁん♪) 過ぎ去りしメニューは グラフィティ 君がくれたレシピは にっくせんまん にっくせんまん (はぁん♪) 過ぎ去りしレシピはドラマティック 私食べていくよ どんな辛い 仕事の合間の中でさえ きっとお菓子を食べていて 肥える未来の果て 疲れ故に お腹こわされぬように my meat 重なるよ いま ご飯もっとPlease 喰っていけ! 最後に太っちゃうのは あたしのはず ピーザーデブだからです←結論 12月なのに! 汗かくのどうするよ? 夏服がいいのです←ちょ?おまっ!エー!? (国民全員で)「肉肉ぎゅ~と デミグラス」 あっと もっと 大量に みんなで煮込みましょう 「シチューも ある意味飲み物」 一万年と二千年前から 食べている 八千年過ぎた頃から もっと食べたくなった 一億と二千年あとも 食べている 味を知ったその日から 僕の食事に豚肉は絶えない ぴったん たんた ニクぴったん (わん☆つー) りんら らんら ピザぴったん (わん☆つー) ぺったんぺったん もちぺったん (おなか おなか メタボのおなか) ぺったんぺったん ぴざぺったん (ピザデブっていうなーっ!) ミートがいっぱい ニクマル動画 今日も朝から お昼と晩まできしめえええええええええええええええええん (う~↑ど~↓ん~↓) お肉は柔らかいヒレで 焼ける砂肝 食べきれるかな? eating 近づく焼き鳥 eat my meat 奥歯で噛み締めて うっ うっ うっ うっ おまwオーマイパスタ (オーマイパスタ) オーマイパスタ (オーマイパスタ) オーマイパスタ (オーマイパスタ) すいません ソースは何で喰うの?(´・ω・`) デザートは ケーキに バナナに チョコレートの アイスとなりて チーズのムースまで ニクニクぎゅ~っと ハンバーグ☆ この皿に垂れた肉汁 おでまし肉の原型師 血中 脂肪 いのちがけ! ニクニクぎゅ~っと ハンバーグ☆ もっと ちゃんと 喰いなさい!(Fu~) 飲みなさい!(Fu~) 太りなさ~い!(Fu~) You are The Prince of meat いつも作ろう にくまる丼! にくまるです。 本日はニクニク動画(γ)に御アクセス頂き、ありがとうございます。 大変申し訳ありませんが、この卵全部は 俺の都合により お分けすることが出来ません。 またの御来店をお待ちしております。 http //www.nicovideo.jp/watch/sm500873
https://w.atwiki.jp/homuhomu_tabetai/pages/3312.html
作者:9sS3uvgso 437 名前:麻婆ほむほむ[sage] 投稿日:2013/02/01(金) 14 08 31.39 ID 9sS3uvgso 小 中 大 あ 隔 もう昼食の時間か……早いものだ。今日は麻婆ほむほむを作ろうと思っている。 レトルトがあるので、用意するのはほむほむだけ。 ほむほむ1「ホムーホムー」 ほむほむ2「ホムン?」 ほむほむ3「ホムウー」 仔ほむ「ホミューホミュー」 金欠のため、ほむほむのうち一匹を仔ほむに変えなければならなかったのは残念だったが、こうして普通の食事を摂れることに感謝したい。 まずはほむほむを一口大に切っていく。胴体から水平に真っ二つにしてもいいがそれだと切り離された半身同士が暴れるので、まずは頭と胴体を切り離すのがセオリー。 タッパーの中で暴れるほむほむを一匹摘み上げ、まな板に押し付ける。涙目になりながらしきりに首を左右に振っているが、これも生きるためだ。許せ。首に刃を入れ、一気に落とす。 「ホギャ」 そう小さく鳴いたほむほむの頭部は、まな板から転げ落ちてシンクで瞬きをしながら、低く呻いていた。まったく、こいつらの生命力はほんと出鱈目だな。 続いて胴体を半分に切り、サイズの大きい頭部は四分割にする。鼻に対して垂直に刃を落とした瞬間、瞬きが止まった。さすがに脳をやられると駄目なのか…… ここまでが下拵えの流れ。続いて二匹目・三匹目も同じように切り分けていく。 二匹目は一匹目の様子を見ていたために泣きじゃくって激しく抵抗し、作業がままならなかった。そこで、先に両手両足を切ってダルマにしてから作業に移らせてもらった。 三匹目はもはや自分の運命を悟ったかのようにピクリともせず、まな板の上のほむと言わんばかりに無抵抗のまま具材になってくれた。 さて、あとは仔ほむだが…… 仔ほむ「ホミュー?」 タッパーの中からこちらを見上げて不思議そうな顔をしている。 ボウルの中に積まれた物体が何なのか、先程まで一緒にいたほむほむたちが何をされていたのか全く理解できていないようだった。 摘み上げ、まな板の上に置くと、おかしな匂いに気付いたのか辺りをクンクンと嗅ぎ始めた。さすがに同族の血の匂いはわかるのか。 ……こいつの脳の程度を見るに、仔ほむというよりは、まだ産まれて間もない赤ほむだな。どうりでやけにサイズが小さいと思った。あのスーパーめ……二度と行かんぞ。 仔ほむ改め赤ほむは、まな板の上で何やら妙な動きをし始めた。何かの踊りだろうか。腰を振っては腕を交互に振り上げ、非常に楽しそうな表情で体を捩らせている。 「ホッミュ♪ホミュホミュー♪ホミュッミューホミュー♪」 何を言っているのかわからないが、節が付いていることに気付き、この行いが『歌と踊り』であったことを理解した。 産まれて間もない、同族の死すら理解できないほど幼い個体がこれほどまでに踊り、歌えることに軽いショックを受ける。やはり頭が弱いだけで、普通の赤ほむなのでは無いだろうか…… いや、だとしたら歌と踊りなんてできる脳があるはずが…… …………。 あ。 鍋の煮える音で我に返った。ああ、そうだ。麻婆ほむほむだ。作業を始めてからすでに半時間。食事を摂らなければ。 切り分けた具材と、上機嫌で踊っている赤ほむを鍋に投入する。途端、先程までの笑顔が急激に青ざめ、目を大きく見開いて狂ったように泣き叫び、もがきながら周囲の熱湯を鍋の外に撒き散らした。 「ホミャアアアァァァァアアアアアア!!!!!!ホミャッ!ホミャアッ!!ホミィィィイイイイイイィィィイイイイイッ!!!!!!」 みるみるうちに、具材と共に赤く染まっていく赤ほむ。すると突然、自分の首を掴み、必死に下から上に扱きあげるような仕草をしだした。 下から上がってくる熱を口から逃がそうとでもしているのか? 実に興味深い。今度の実験のテーマに……ああ、いやいや。実験のしすぎで金欠だというのに、何を考えているのか…… ……このタイミングで麻婆ほむほむの元を投下。数分煮込んだ後、トロミをつけて完成。 盛り付ける頃には赤ほむは虫の息であった。ご飯もよそって……さっそく、いただきます。 まずはほむほむの方から。 あんあんペーストの辛味にまどまどの挽肉の甘み、さらにはほむ肉の肉汁と、バランスのとれた味が口いっぱいに広がり、さらに辛味で食欲がそそられる。 ご飯を掻きこむと、もはやそれだけで満足してしまうぐらいであった。しかし食欲は止まるはずも無く、目の前の御馳走を平らげていく。 ほむほむ。ご飯。ほむほむ。ご飯。あんあんペーストをすすり、まど挽肉を噛み締める。 まど挽肉はほむ肉と非常に相性が良く、肉ON肉でカロリーを気にされる方もいると思うが、この味はダイエットを休止する価値がある物だと思われるので、是非一度試してみてほしい。 残ったのは赤ほむと僅かなあんあんペースト・まど挽肉。そして、ご飯一口分。 虚ろな目で空を見つめ、小刻みに震える赤ほむを口の中に放り込み、足から順に咀嚼していく。 咀嚼はやがて頭に到達し……「ホミ」という小さな鳴き声を残して、赤ほむの命は絶えた。 残りの食事も全部口に入れ、ゆっくりと噛み砕く。 昼食を終え、また今日も元気に午後から活動できることに感謝する。ごちそうさまでした。 終わり ジャンル:ほ食 歌と踊り 自傷 調理 食用ほむほむ複数 感想 すべてのコメントを見る いや、1匹1円じゃ儲けどころか大赤字だからスーパーじゃ売らない 一匹一円ほむほむを買えない甲斐性なし
https://w.atwiki.jp/zwei2/pages/17.html
最終更新日:2021-07-10 15 59 26 (Sat) フード 名前 説明 回復量 経験値 価格 かっぱ巻き きゅうりを巻いたヘルシーお寿司。カッパを巻いてる訳じゃない。 5 4 - 七草かゆ 七種類の野草を刻み入れたおかゆ。卵との相性は抜群。 15 60 - カレーライス 正統派ビーフカレー(中辛)。ほどよい辛さが食欲をそそる。 25 900 - 海鮮丼 新鮮な魚の切り身をどっさり乗せた丼。ほのかな潮の香り。 35 13500 - ミートボール ソースの風味が絶妙なミートボール。青空の下で食べると百倍おいしい。 6 5 - 生ハム 塩漬けの生ハム。メロンに乗せると高級オードブルに早変わり。 16 75 - ハンバーグ 子供に大人気のやわらか~いハンバーグ。牛肉100%の本格派。 26 1125 - すきやき 牛肉や野菜、白滝などを入れた鍋。味の染みた野菜を楽しむのが通。 36 16875 - ししゃも 卵がぎっしり入ったししゃもの串刺し。酒のつまみに。 7 7 - アジの開き じっくり焼いてレモンを垂らした極上の一品。懐かしい匂いのする家庭の味。 17 105 - うなぎの蒲焼 秘伝のタレでじりじり焼いたうなぎ。ふんわり柔らかなアルッテ風。 27 1575 - 鯛の塩釜焼き この道30年のベテラン板前による芸術的料理。おめでたい日に。 37 23625 - 穴あきチーズ シルエットでそれと分かる、チーズ王様。独特の香ばしい匂いがたまらない。 8 10 - ピザ トマトとチーズをのせてこんがり焼いたピザ。カリカリの食感が病みつきに。 18 150 - カルボナーラ ベーコン・ニンニク・黒胡椒などを絡めた、こってりしたパスタ。 28 2250 - グラタン 焦げたチーズの匂いが香るマカロニグラタン。舌を火傷しそうなほどアツアツ。 38 33750 - 卵 生でもおいしい産地直送新鮮卵。箸でつまんでも黄身が崩れない。 9 14 - 焼き鳥 あぶった鶏肉とネギの串焼き。じゅわっと染み出る肉汁がジューシー。 19 210 - ターキー 皮までおいしい七面鳥のロースト。パーティ会場の中心が指定席。 29 3150 - フォアグラ 庶民には手の届かない幻の珍味。やわらかいパンに塗って食べたい。 39 47250 - キウイ 爽やかな酸味のあるキウイ。ぷちぷちの種はナイスな食感。 10 19 - マンゴー 甘味の強い完熟マンゴー。独特の芳ばしい香りを放つ。 20 285 - パイナップル 硬い皮に守られた瑞々しい果物。スライスして食べるのがベター。 30 4275 - ドリアン なめらかな食感と確かな甘さを持つ果物王。強烈な臭いがあるため好みは分かれる。 40 64125 - シュウマイ 豚の挽肉と刻み野菜を皮で包んだもの。一口サイズでいくつでも食べられる。 11 25 - チャーハン 強火で炒めたエビ入りチャーハン。米同士がくっついていない絶妙のパラパラ感。 21 375 - ワンタンメン ジューシーなワンタンをたくさん入れたラーメン。とろとろのワンタンをまるっと頬張るべし。 31 5625 - フカヒレスープ とろ~り煮込んだフカヒレスープ。明日の朝にはぷりっぷりの美肌に。 41 84375 - しめじ お値段手頃でクセの無いポピュラーなきのこ。お吸い物にどうぞ。 12 32 - しいたけ 保存性の高い干し椎茸。旨味が凝縮されていて、煮物に最適。 22 480 - エリンギ ざくざくとした歯ごたえのよさが人気のきのこ。調理法次第で化ける食材。 32 7200 - まつたけ 秋の味覚の最高峰。良い香りを楽しめる料理にするのが吉。 42 108000 - キャンディー 棒付きペロペロキャンディー。子供らしさの象徴。 13 40 - チョコレート 板状のミルクチョコレート。ほろ苦い、カカオ33%。 23 600 - ショートケーキ 大きなイチゴを乗せた正統派ケーキ。祝いの席には欠かせない。 33 9000 - パフェ アイスクリームとフルーツのパフェ。カロリーを気にするのはナンセンスです。 43 135000 - どら焼き つぶあんたっぷりのどら焼き。こぼるとの焼印がチャームポイント。 14 49 - 栗ようかん 黄金色の栗が入ったようかん。一気に丸かぶりするのがおすすめ。 24 735 - 白玉ぜんざい 甘さ控えた上品な味のぜんざい。やわらか白玉がたっぷり。 34 11025 - 銘菓あるって アルッテの名物お菓子。12個入りをお土産にどうぞ。 44 165375 - 高麗人参 滋養強壮効果がある、なかなか高価な人参。高い経験値を得られるが体力は回復しない。 0 100 500pn 冬虫夏草 虫に寄生するキノコ。薬膳料理などに使われる。高い経験値を得られるが体力は回復しない。 0 1500 7,000pn まんどらごら 手足を有し、呪術にも使われる奇怪な植物。高い経験値を得られるが体力は回復しない。 0 22500 100,000pn 竜骨 恐竜の化石を粉末にした薬。高い経験値を得られるが体力は回復しない。 0 337500 1,500,000pn フード交換一覧 かっぱ巻き → 七草かゆ → カレーライス → 海鮮丼 ミートボール → 生ハム → ハンバーグ → すきやき ししゃも → アジの開き → うなぎの蒲焼 → 鯛の塩釜焼き 穴あきチーズ → ピザ → カルボナーラ → グラタン 卵→焼き鳥 → ターキー → フォアグラ キウイ→マンゴー → パイナップル → ドリアン シュウマイ → チャーハン → ワンタンメン → フカヒレスープ しめじ → しいたけ → エリンギ → まつたけ キャンディー → チョコレート → ショートケーキ → パフェ どら焼き → 栗ようかん → 白玉ぜんざい → 銘菓あるって ※高麗人参などの経験値フードはフード交換できません。 ※最高位のフードを10個持っていくとCDと交換してもらえます。例:海鮮丼→CD2 パフェ→CD10
https://w.atwiki.jp/sekoketi-mama/pages/66.html
歴代セコケチ報告 スポーツカー奥 高級肉配布奥 新築奥 鼠の国の信者 エルグランド奥 権威奥 お菓子餌付け奥? 割り勘お悩み奥 不穏URLママ トイカメラ学生 内定ホテルウ-マン? 粉末緑茶不審奥 おにぎり子ママ 便乗レジャーママ? K官舎奥? ホストマザー奥? 独人旦那奥 非株主奥? 自前サウナ奥 不育症騙りママ? エロ本抜き取りママ マリックママ 釣銭準備奥 お漏らし恐喝ママ? 白雪姫奥 カップ麺ランチ奥 銭湯男 ロックミシン奥? 車椅子奥+ゴルゴ嫁旦那 桃色恐怖体験独 ライダーカード学生 ポルノファン奥 ローゼンオタク奥? 時間差勝利奥? 中元たかられ奥? 愛情甚平奥 ポカヨンタス奥? 不倫疑惑奥? ダダ漏れ姉妹 日傘奥 保険金たかり対策奥 無料乾燥機奥? 診断書強制ママ 薬局常連ママ タランチュラ奥 元エネ嫁 繁殖ママ? キャラ布防衛奥? 仲介横領ママ 猫委託奥? 山猿来襲奥? 無料ETC奥? 303夫妻? 断面図メモ奥 N銀旦那奥 お下がり後悔奥 ラッシュ石鹸奥 AA実践奥? 酸っぱい葡萄ママ グローブトロッター妹? パン投げ専門生 卒アルデザイン奥? 突撃クネクネ美人ママ 臭気ママ? 教育番組ファン奥? 旦那と弟とパソコン奥? マスキングテ-プ奥 ブリーダー詐欺奥 同時多発奥 粘着同級生奥 カチカチ弁当奥 フクロウ奥 パティシエ義妹 サイコに花束奥? サロン奥? チャリズタ奥? サイト騙られ奥 ソルト奥? ATMごっくん奥? 無料駐車場奥 キティちゃんフォーク奥 MSD学生 苺ヘアゴム奥? 転勤奥? 家凸られ奥? 在庫管理奥 察してクネクネママ 四面楚歌彼女 飯炊き妹 古紙回収ママ コート借パク被害奥 模型たかられ独453 ◆0peYyK11cY ガンプラ妹 白米弁当 20歳妻 スイミング奥 俊足奥 おかずタッパ奥 制服奥 子供服改造奥 チェック独 後味の悪いセコケチママ 無断シャワー奥 映像編集奥 FX奥 つきたてお餅奥 アドベント奥 強制送還奥 クリスマスケーキ奥 リカちゃん人形奥 重機奥 ローシルト奥 部屋貸して奥 料理講習奥 トランペット奥 R84奥 歯科医師奥 県庁インフォ 蘭奥 背広奥 帰国奥 胎児予想的中奥 お団子奥 ゲーセン毒男 外車恐喝ママ} テディベア奥 看護師118◆9Z3Wyr7Y/I 型盗り奥 タクシー同乗奥 宅配明太子奥 部屋換え強要奥 被害多発学生 メンヘラ友人母 ミサンガ奥 気にしない奥 スパークリングワイン奥 元板前奥 吸入器奥 カツオたたき奥 カエカエ被害奥 葉っぱ奥 突撃セコ母子奥 タダ券奥 トウモロコシ奥 五月人形奥 パチンカス被害奥 無保険詐称奥 99袋奥 食事券奥 懐石料理奥 入園グッズたかられ奥 三つ子母 ◆TPdNyxBr7k マイセン嫁 ◆Aby0nEJYjQ 黒の千羽鶴ママ 餃子奥 もやしママ 節約ブログ奥 ポイズンケーキ奥 デモデモ青果店奥 馬鹿の大足奥 夫レンタル奥 ジャイアン王子奥 シンパパvsセコケチーズ 泥マフラー奥 恵方巻だひょー奥 ライター奥 エトイヌ奥2 エトイヌ奥 オールインクルーシブ新居ママ ブランド食器ママ スキーウエア双子ママ 使い捨てコンタクト奥 犬ケーキ ママ 強奪義姉奥 写真ファイル泥奥 おせち儀姉妹 ネトゲキャラ クレクレ 義妹はセコケチ セコケチ一家と社員旅行 たまご奥 クレクレ王国 和食お祝いママ リース奥 DSママ 車傷ママ お水ママ カーテン奥 入浴剤奥 保険金集り奥 蠍座はくるん奥 チャイルドシート奥 強盗未遂奥 転勤族奥 無線を巡る戦い お礼目当奥 サッカー奥 子供会奥 柿奥 ゲロ奥 子供クレクレ奥 天然砲義母 無差別クレクレ奥 ブログ奥 策士姉奥 家計簿奥 明太子奥 避難所オムツ奥 行水ウト餅奥 夕飯集り婆 旦那誕生日奥 10円饅頭奥 スルー奥 タイムカード姉さん 中元ゼリー奥 ボタン泥奥 おっぱっぴー奥 塾講師奥 モス奥 やって奥 パソクレ奥 七五三奥 宛名書き奥 宛名書き奥2 鈴窃盗奥 家のっとり奥 ipod奥 濡れ衣奥 ストーカー奥 別荘奥 ポケモン泥奥 足しっぱなし母 宿題奥 愛情弁当ママ 愛情弁当ママ2 愛情弁当ママ3 コンビニ廃棄奥 ヤフオク従姉妹奥 パン転売奥 酒泥棒奥 ブレスレット奥 廃棄デザート奥 宿題代理請負奥 ヌコ奥 王子奥 ボッシー妹被害奥 託児所奥 芋ほり奥 犬強奪奥 お弁当OL スイカ奥 貧ママ富ママ 偽ジュエル奥 平等ダンナ奥 リアルガリ子目撃奥 回転ガリ奥 肉汁奥 ビーズアクセ奥 タグ覗き奥 ビリー奥 同級生ママ奥 ヌイグルミ奥 トロップ奥 ベビーサークル奥 万村クレクレ奥 児童館奥 水疱瘡奥 ご近所ハイエナ奥 迷惑義妹奥 着払い奥 柔道着奥 介護ストレス被害奥 万馬券奥 バカラグラス奥 珠緒奥 コート奥 貞子被害奥 ベビーリング奥 デリカシー無さ杉奥 ふたり奥 ゴウツク婆被害奥 頼もしいトメ餅奥 ピザママ お古スーツ奥 お茶会奥 お茶会奥2 枇杷奥 枇杷奥2 ヘアサロン奥 ヘアサロン奥2 気がつけばセコケチ嫁 wii転売奥 社宅奥 迷惑駐車奥 貯金箱ママ レノア奥 段ボール奥 外車奥 雛人形たかりトメ 朝青龍ママ ティファニー奥 ティファニー奥2 不倫奥 電波パーティー奥 舞い上がり奥 ママチャリ奥 郵便ドロ奥 バイク奥 バスただ乗り奥 クマ転売奥 夕飯強奪義姉 キャラ弁奥 熊追いはぎ奥 バーバリー凸奥 消防車奥 バーバリー奥 バーバリー奥2 ディオール哺乳瓶奥 仏壇ローソク奥 息子に振り袖奥 美容師奥 ローストチキン奥 ポンチョ奥 wii奥・メンヘラ編 wii奥・放火犯編 キューリ婦人 コロッケ強奪奥 付録クレクレ奥 PS2奥 mixi奥 ロディ強奪奥 ベビードレス妹 テニスブレス奥 懐石奥 お下がり奥 小ネタ系 銀座のセコの物語 インフルせこケチ小ネタ集 震災せこケチコネタ集 お裾分け小ネタ集 備品ドロ小ネタ集 花泥棒小ネタ集 豆撒き小ネタ集 バザー小ネタ集 餅撒き小ネタ集 餅撒き小ネタ集2 平等エゴ小ネタ集 ホワイトデー小ネタ集 芸能セコケチ小ネタ集 マンガ奥小ネタ集 コンビニ哀愁小ネタ集 器物語小ネタ集 狙われる雛人形たち バレンタインちょこっと小ネタ集 バレンタインちょこっと小ネタ集2 バレンタインちょこっと小ネタ集3 制服クレクレ乞食小ネタ集 制服クレクレ小ネタ集2 雪国せこけち
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1581.html
幻想郷味巡り・にくまん編 ======================== ≪はじめに≫ ※一応「にくまんだどぉ♪」の続きになります。 虐めと愛で、半々くらいです(精神的な虐め?) 一部、やや悪ふざけ気味にパロディネタがあります。 以上、ご理解・ご容赦お願い致します。 少しでも楽しんでいただければ幸いです。 ======================== ゆっくりのブリーダーなんてワリにあわない商売だ。 俺は、ここ数日でそれを確信しつつあった。 自分のことを「おいちぃにぐまんだどぉ♪」などと言い張る、 そんな奇特なれみりゃを預かり出して、既に10日が経とうとしていた。 れみりゃにとっては、当たり前の本能である、 "れみりゃは紅魔館のおぜうさまなんだ"というのを教えるのが俺に与えられた仕事だ。 ゆっくりの中でも、ひときわ頭が悪く、欲望に忠実で、泣き虫で甘えん坊。 そんなれみりゃ種に、"おぜうさまらしくワガママに生きろ"と教えるという、何とも奇妙な仕事。 当初はチョロイ仕事だと甘く見ていた……。 俺が預かった、このれみりゃ。 誰に教えられたかは知らないが、一通り躾けもされており、 あくまでれみりゃ種としてはだが、それなりに知恵も回る。 しかし。 いや、だからこそか。 自分は肉まん!おししく食べられたい! その信条は予想外に強く、その点に関してはおそろしく頑なだった。 紅魔館からの預かり物ということで、 乱暴な手を使うわけにもいかず、俺はちょっとした壁にぶちあたっていた。 今日も今日とて、納期を延ばしてもらうべく、 直接の依頼主である加工場支店長の下へおもむき、 さんざ嫌味を浴びせられながら卑屈に頭を下げてきたところだ。 疲れた。 家が恋しい。 狭いながらも愛しい我が家。 早く帰って、のんびりくつろぎたいものだ。 だが、家の扉を開けた瞬間、 その期待が淡い幻想であることを思い知らされる。 「うっう~うぁうぁ~♪」 玄関を開けた先、廊下の奥で、 件のれみりゃがダンスを踊っていた。 ……我が家に安息は無い。 むしろ、これからが骨の折れる仕事の始まりだ。 「う?」 俺が帰宅したことに気付き、れみりゃは踊るのを止める。 「うー♪ おかえりなさぁ~い!」 トテトテと、おぼつかない足取りで、廊下を小走りにやってくる。 人間からすればイラつく遅さだが、ゆっくりからすれば全力疾走に近いのだろう。 「うぶっ!」 俺を目の前にして、バタンと前のめりに倒れる、れみりゃ。 「うーー! れみりゃのおかおがいたいどぉー!」 れみりゃは、鼻の上を赤くして、目尻に涙を浮かべながら立ち上がる。 "さくやぁぁー!"と泣き出さないだけ、れみりゃ種としては上出来だろう。 やがて、れみりゃは、ピンク色のおべべで目をゴシゴシとこすった後、 俺を見上げて笑顔を浮かべる。 「おかえりなしゃ~~い♪」 「ああ、ただいま…」 「うー! きょうもいじょうありませんでしたぁー♪ れみりゃはいいこでおるすばんしてたどぉ♪」 どこで覚えたのか、片手をおでこにあてて、敬礼の真似事をするれみりゃ。 「……ああ、ごくろうさん」 靴を脱ぎ、俺は廊下を歩いて居間へ向かう。 その後ろをくっついて来る、れみりゃ。 「うーとね、うーとね、れみりゃはきょうもとぉーってもゆっくりしてたどぉ♪ それからそれからぁ~♪ あたらしいおうたをうたってぇ~おどってぇ~……」 れみりゃは俺にかまってもらいたいらしく、 部屋着に着替える俺のまわりを、ぴょんぴょんとはね回る。 「はぁ…」 溜息が自然ともれる。 よっこいしょと座椅子に腰を下ろす俺。 直後に、よっこいしょと言ってしまった自分に後悔する。 「うー? おにぃーさんげんきないどぉ……だいじょーぶぅ?」 れみりゃが、ぬぅ~と俺の顔をのぞき込んでくる。 誰のせいでこんな苦労を……。 下ぶくれ顔のどアップに、俺の中の嗜虐心がくすぐられる。 が、こいつはビジネス。わりきらなければならない。 「ああ、問題ない」 素っ気なく答える俺。 「うー……おにぃさん、ゆっくりできてないどぉ?」 だから、それをお前が。 と、言いかけそうになって、唾を飲み込む。 「心配するな。それより、腹はってるだろ? 台所に紅魔館のおぜうさまのためにプリンがあるぞ」 「う~~~☆ ぷっでぃ~~~んたべたぁ~~~い♪」 笑顔で大口を開く、れみりゃ。 その口から肉汁の唾が飛ぶ。 「うわっ、ばか」 至近距離でれみりゃの唾を浴びる俺。 口の中にまで入ってしまう。 「げっ、飲んじまっ……んっ!?」 偶然にも口にしたれみりゃの肉汁。 その味を受けて、俺の体に電流走る。 (ちょっと待て……この味は……もしかして?) 日々の疲れも忘れ、俺の脳がある計画を組み立てていく。 少しばかり面倒で、乱暴な手も使うことになるかもしれないが……しかし。 (いける! この手ならば!) 「うっ!?」 俺が、ビジネスを解決へ導くアイディアを絞りだしている時、 一度は台所へ向かおうとしたれみりゃが、何かに気付いた様子で足を止め、こちらへ戻ってきた。 その顔は、ぷくぅーと膨らんで、いつも以上の下ぶくれ顔になっている。 「ん、どうした?」 「なんどいったらわかるどぉー! れみりゃはおぜうさまなんかじゃないのぉー!」 手をジタバタ上下に動かし、不満を口にするれみりゃ。 「うー♪ そうだどぉー♪」 れみりゃは、座ってい俺の膝の上に「うーしょ♪うーしょ♪」とよじのぼって、 ちょこんと座る。 「どうした?」 「いいこと思いついたどぉ♪ れみりゃはやっぱり天才だどぉ♪」 「?」 「つかれたときにはぁ~♪ おいちぃ~~~にっぐまんがいっちばんだどぉ~~♪」 れみりゃは、自分から帽子を取り、下ぶくれスマイルを俺に向ける。 「れみりゃのおかお~♪ おいちくたべてねぇ~~ん♪」 れみりゃは頬をポッと赤く染めて、 俺の体にしがみつき、もじもじ服をひっぱった。 もう何度目かもわからない。 おいしぃ肉まんを食べてくださいコールだ。 俺は、それに対していつも通りのリアクションを返す。 「いや、食わねーから」 その後の展開もまた、いつも通り。 れみりゃは、"どぉーーじでだべでぐれないんだどぉーーーー!!"と泣きわめき、 やがて泣き疲れてそのまま寝てしまうのだった。 ここ10日ばかり、繰り返されてきた日常。 だが……。 「ふふふ……。れみりゃ、ゆっくり数日後を楽しみにしているがいい!」 俺はぐーすか眠るれみりゃに、ゆっくり用の毛布をかけながら、笑みをこぼした。 * * * 「うーーっ☆ しゅーーっごいどぉーーーー!!」 目の前の光景を見て、れみりゃが感嘆の声をあげた。 「すごいだろ? お前のために用意したんだぞ?」 俺とれみりゃの前には、簡易的な屋台が設置されていた。 のれんには、「おいしぃ肉まん」という文字と、れみりゃの下ぶくれ顔の絵が描かれている。 ……というか、俺が描いた。 今日の計画のため、中古の屋台を譲り受けて、日曜大工で改修したのだ。 「うあ~~~~っ♪ うあうあ~~~~~っ♪」 れみりゃは、屋台の周りを跳ね回りながら、赤い目を開いてキラキラ輝かせている。 「ほら、そこに登ってみろよ」 「うー♪」 れみりゃは、俺が取り付けたれみりゃ用の階段をのぼり、屋台の店主側の位置に立つ。 「いいみはらしだどぉ♪」 御機嫌のれみりゃ。 その様子を見て、これから起こるであろう展開を想像しながら、笑いをこらえる俺。 「どうだ? 気に入ってもらえたか?」 「う~~っ! しゃいこぉーだどぉー!」 「そりゃ良かった。じゃ、頑張って肉まんを売ってみようか?」 「まぁ~~かせとけぇ~だどぉ♪」 胸を張って、その胸を自分の拳で叩くれみりゃ。 そう、俺がれみりゃに用意したのは、れみりゃ自身が肉まんを売るための屋台だった。 "そんなに肉まんの味に自信があるなら、みんなに少しずつ食べてもらわないか?" 数日前、俺がそう言うと、れみりゃは喜んでその話にくいついてきた。 そして、今日がその実行日。 俺とれみりゃは、人の少ない町はずれの街道に店をだしていた。 ちなみに町中でないのには理由がある。 あくまでこれはれみりゃに"思い知らせる"ためのデモンストレーションだ。 本当に肉まんを売って稼ごうというわけじゃない。 お客も、あらかじめ俺が招待した知人や、かつての依頼主たち。 言わばサクラを事前に仕込んでいた。 もっとも、彼等には「れみりゃの肉まんを食べさせるので来て欲しい」と言ってあるだけだ。 へたに素人演技をさせるより、より生の反応を見せた方が、れみりゃも理解しやすいだろう。 俺は、自分の計画の成功を信じて口の端を上げる。 れみりゃは、そんな俺を見て、自分の晴れ姿を喜んでいるとでも思ったか、 満面の笑顔で俺に礼を言ってきた。 「おにぃさんのきたいにこたえられるよう、れみりゃがんばるどぉ♪」 「ああ、がんばれ。……あっ、そうそうこれを忘れるところだった。」 俺は、鞄から一着のエプロンを取り出し、れみりゃに見せる 「ほら、両手をあげてバンザイして」 「うっ?」 「店員さんといえばこれだからな」 「うーーー♪」 俺の意図を理解したのか、両手をあげてバンザイの姿勢になるれみりゃ。 俺は、そんなれみりゃにエプロンをつけてやる。 エプロンは、れみりゃのピンクの色のおべべの上からでも、ぴったりフィットした。 「かぁ~~~いいどぉ~~~♪」 自分の姿を見て、惚れ惚れするれみりゃ。 そりゃ似合うハズだと、内心ほくそ笑む俺。 そのエプロンは、ちょっとした遊び心で、加工場の支店長に作ってもらったものだった。 原材料は……ずばり、加工場で処分され余った、れみりゃ達の服だ。 そんなこと、目の前のれみりゃは全く気付いてないようで、至ってご満悦だ。 「うっうー♪ れみりゃはげんそーぎょういぢのにぐまんやさんだどぉー♪」 これだけハイテンションで喜ぶれみりゃを見たのは、 ブリーダー業をやりだしてから始めてかもしれない。 少し心が痛んだが、これもビジネス。 俺は公私を使い分ける主義だ。 そうこうしているうちに、俺が呼によせた最初の客がやって来たようだ。 「ほら、れみりゃ。どうやらお客さんみたいだぞ?」 「うっ?」 屋台へ向かって、30代前半の夫婦らしき男女が歩いてくる。 男は黒っぽい服装をだらしなく着込み、反対に女はしっかりとした服装で茶色の髪を背中まで伸ばしている。 「うーー♪ いらっしゃいまぜぇぇぇ~~~♪」 喜びいさんで、客を招き入れるれみりゃ。 俺は、少し離れてその様子を観察することにする。 「ここか? 例の肉まん屋っていうのは?」 「ええ、どうやらそうみたいよ……あら、れみりゃが店員をやっているのね」 「れみりゃのぉ~、お~いじぃ~~~にぐまん♪ たべでっでくだちゃ~~い♪」 「そうか。じゃ、肉まんを二つ頼むよ」 言って、夫婦らしき男女は屋台の前に置かれた椅子に座る。 「かしこまりましたどぉー♪」 れみりゃは、笑顔で応える。 そして、俺の教えた通り、皿を人数分取り出すと、 自らの頬をつねり、ひっぱりだした。 「うーっ、うーっ!」 かなりの痛みがあるのだろう。 こらえるように、口元を結び、目からは涙を流している。 やがて、ぶちんとれみりゃの下ぶくれ顔の一部がちぎれる 「うっぎゃぁ!」 叫ぶれみりゃ。 自らちぎった顔の一部を、皿の上にのせると、続いてもう片方の頬をつねって引っ張りだす。 「いーっだぃどぉ!」 ぶちん。 またしてもちぎれる下ぶくれ顔の一部。 れみりゃは、叫びながらも、自らの顔の一部を皿の上にのせる。 「……うぅーーー、おまだぜぢまじだぁ~! おいぢぃにぐまんたべでくだしゃーい♪」 目にはうっすらと涙の粒を浮かべたまま、 肉まん……すなわち自分の顔だったものがのった皿を男女にさしだす、れみりゃ。 その顔は、辛そうだったが、同時に充実感に満ちた微笑みを浮かべていた。 (うーん、まさに涙ぐましい接客とでも言うべきか?) そんなことを考えながら、様子を眺める俺。 夫婦らしき男女は、互いに顔を見合わせた後、ゆっくりと肉まんを口にする。 もぐもぐ租借する男女を見て、れみりゃの胸は期待でいっぱいになる。 "ああ、ついに食べてもらえた!" "はやく感想が聞きたいなぁ~♪" "あんまりおいしくて、もしかして泣いちゃうかも?" "おかわりたのまれたら、痛いけどせいいっぱいがんばるぞー♪" 「う~う~うぁうぁ~♪」 期待で胸が熱くなって、れみりゃは思わず口ずさまずにはいられなかった。 だが。 夫婦らしき男女は、一口だけ肉まんを食べたのち、それを皿の上に戻した。 そして、男はさも不満そうに。女は残念そうに口を開く。 「この肉まんはダメだ。食べられないよ」 「うっ?」 「舌の上でシャッキリポンとはじけないわ…」 「ううっ!?」 予想外の反応に、困惑するれみりゃ。 ガタッと席を立つ男女を、呼び止めようとする。 「ま、まってほしいどぉー! そんないじわるいっちゃイヤイヤなんだどぉ♪」 だが、男女はれみりゃを見ようともせず、立ち去っていく。 だんだんと小さくなる後ろ姿を見ながら、れみりゃの目には自然と大粒の涙がたまっていく。 「うぅぅぅ~~~~~っ」 れみりゃは、泣き叫びこそしなかったが、 必死にこらえるように、嗚咽をもらしだす。 その様子を見て、心の中で"しめしめ"と呟く俺。 そう、数日前、偶然れみりゃの肉汁を飲んでしまった時に気付いたのだが、 このれみりゃ、はっきり言って不味いのだ! だが、よくよく考えれば、その理由も頷ける。 ゆっくりの基本的な特徴の一つに、恐怖や絶望やストレスによって、より味が高まるというのがある。 だが、このれみりゃは、自らが食べられることで恐怖も絶望も一切感じていない、。 なまじ、聞き分けが良いために、おそらく余計なストレスも抱え込んでいないのだろう。 故に、このれみりゃは、れみりゃの願いや主張とは裏腹に、不味い。 それに気付いた俺は、敢えてれみりゃに肉まん屋をやらせて、 客のリアクションでその事実を思い知らせてやろうと考えたのだ。 そう、二度と自分は美味しい肉まんなどと言えないほどに。 俺は、目の前で落ち込んでいるれみりゃを見て、 自分の計画が間違っていなかったことを確信する。 * * * そうこうしている間に、次の客がやってきた。 紫色の和装に身をつつんだ、気むずかしそうな初老の男性。 その傍らには、従者らしき中年の男を従えている。 彼らは、かつてとあるゆっくり災害の解決を俺のところへ持ち込んだ、下・依頼主達だ。 そう言えば、このれみりゃが我が家にやって来た初日、 れみりゃが台所から取り出してきた大皿を焼いたのが、この初老の男だった。 よくは知らないが、その道では高名な陶芸家で、 他にも書や茶にも通じる、いわゆる文化人というヤツらしい。 正直なところ、俺は苦手なタイプだったが、 彼には信奉者も多く、その作品にはかなりの高値がつくという。 そして、そんな彼が料理にも精通し、厳しい評価を下すことを俺は知っていた。 だからこそ、今回の計画を思いついた時、彼には是非参加してもらいたかった。 ……そんな俺の思惑など知らぬれみりゃは、ぐしぐしと涙を拭き取り、 笑顔で接客につとめようとする。 「うぅ~~~♪ いらっじゃいまぜぇ~~♪」 初老の男は、汚らしそうにれみりゃを一瞥した後、背後の従者に声をかける。 「私は肉まんなどという下卑た食べ物のことはよくわからん。本当にこの店で良いのか?」 「はい、先生。あの男が言うには、確かにこの場所のはずです」 「ふんっ!」 初老の男は、偉そうに席に座ると、早速れみりゃを怒鳴りつける。 「なにをボーとしている! さっさと肉まんをださんか!」 「うっ、うーっ! わ、わがりまじだぁー!」 男の怒鳴り声にビクっと体を震わせる、れみりゃ。 れみりゃは、さっそく皿を用意し、その上に先ほどと同じように肉まんをのせようとする。 「うー?」 だが、自分の下ぶくれ顔を掴もうとして、 れみりゃは、既にそこが千切れていることに気付く。 「うーーー……」 困惑し、眉根を寄せるれみりゃ。 一方、短気な初老の男は、あからさまにイラついている。 今にも怒鳴り出しそうな不機嫌顔に、れみりゃはビクつきながらウロウロしている。 「きさま! なにをしている! やる気はあるのか!」 「は、はぃぃぃっっ! れみりゃがんばりまずぅぅ! もうずこじまっででくだざいぃぃ!」 頭を叩かれると思ったのか、れみりゃは怯えて"う~~"と頭を抱えながら、初老の男に応える。 「うっ! そうだどぉー♪」 れみりゃは、何かを思いついたらしく、 パァーと目を輝かせて、顔をあげる。 「う~~っ!」 れみりゃは、ゆっくりらしからぬスピードで、エプロンやご自慢のおべべを脱ぎ散らかしていく。 「うっふ~~~んだどぉ♪」 いつぞやと同じく、ドロワーズいっちょうの姿になった、れみりゃ。 屋台の机の上に立ち、初老の男の前まで歩いていく。 「ぎゃぉー♪ たべられちゃうぞぉー♪」 れみりゃは、手を両手に上げ、初老の男に笑いかける。 それを不快極まりない表情で見下す、初老の男。 従者は、いつ初老の男の怒りが爆発するか、ヒヤヒヤしているようだった。 「おまたぜじまじたぁ~! おいちぃ~おいちぃ~れみりゃのにぐまん~♪ めしあがれぇ~♪」 れみりゃは、仰向けに寝っ転がり、両手両足をピタっと体にくっつけて微笑む。 「……おい、中川」 「は、はい、なんでしょう先生!」 ……どうやら、あの従者の名前は中川というらしい。 どうでもいいことを頭にとめつつ、俺はこみあげてくる笑いを必死でこらえる。 「これはいったいどう食えばいいんだ!」 「はっ、その、そのまま口を近づけ、お好きな箇所にかぶりつけばよろしいかと…」 「ふん! 食い方まで下卑ている!」 初老の男は憤慨するも、食への探求心は真摯なようで、 れみりゃのポテっと膨らんだお腹を手で押さえつけると、そこへ口を近づけていく。 「うー♪ くしゅぐったいどぉー♪」 嬉し恥ずかしそうに笑みをこぼし続ける、れみりゃ。 だが、次の瞬間。 「いっだいぃぃぃーーっ!」 がぶり。 初老の男が、れみりゃの腹にかじり付き、一口ぶん食いちぎったのだ。 「うぅぅぅぅ~~~~っ! れみりゃのにぐまん、どうでずがぁ~~?」 れみりゃは、痛みで涙を浮かべながら、男の感想を心待ちにする。 初老の男は、無言のまま口を動かし続け、ゴクンと咽を動かした。 「……肉まんのような下卑た食べ物を美味いだの不味いだの言っても仕方ないから、それは言うまい」 「う~?」 静かに切り出す初老の男。 が、次の瞬間。 くわっと目を見開き、怒声をあげる。 「が! ひとつだけ言っておこう! これは人の食うようなものではないわっ!」 「う~~~~っ!?」 初老の男のリアクションに、れみりゃは明らかにショックを受けている。 遠くから見ていてもはっきりわかる。あれだけ紅潮させていた顔が、いまは薄っすらと青ざめはじめているほどだ。 「ど、どぉぉじでだどぉぉ!! なんでぞんないじわるいうんだだどぉぉーー!!」 「だまれ! いやしい豚め!」 初老の男は、平手でれみりゃの頬を叩く。 「ぶぎゃん!」 まだ塞がっていない傷から肉餡を飛び散らせて、 れみりゃは痛みで"あぅあぅ"と叫んで、身をもだえさせる。 「ふん! 見ろ中川! こんなものを食べたせいで手が汚れてしまったではないか!」 「はっ、す、すみません先生…」 「これだから私は食事に呼ばれるのが嫌いなんだ! 人を招いておいてこんなものを食わせるとは!」 「は、はい、先生のおっしゃる通りでございます…」 「ふんっ、時間を無駄にした。行くぞ!」 男は立ち上がり、踵を返そうとする。 そんな初老の男を、れみりゃが呼び止める。 「だべぇぇ! かえっちゃだべなのぉぉ!!」 口から肉汁を飛ばすれみりゃ。 運悪く、その肉汁が初老の男の高そうな着物に染みついてしまう。 見る間に機嫌を悪くする、初老の男。 「えぇーーーい! 言ってもわからぬ豚めぇ! 女将を呼べぇ!」 怒髪天をつき、なにやらワケのわからぬことを口走る男。 バチーンバチーンと何度もれみりゃを叩き、しまいには屋台の机を持って、それを力任せにひっくり返そうとする。 「だべぇぇぇえl! れみりゃのおびせがぁぁぁぁぁ!!!」 あ、壊れる。 俺がそう思ったのと同時に、中古の屋台は摩耗した接合部がはずれ、ガラガラ崩れ出す。 「うああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!」 悲しみと驚きの叫びを同時にあげつつ、 れみりゃは崩れる屋台に巻き込まれ、その下敷きになっていまう。 (うわ、さすがに止めないとマズイか?) まさか、あの初老の男がここまでキレるとは思わなかった。 このままでは、怒りに任せて、れみりゃを殺しかねない。 俺は、40cm四方桐の箱を持って、屋台に近づいていく。 「うあぁぁぁぁ! れみりゃのあんよがぁぁぁ! あんよがいたいどぉぉぉっ!」 近づいてみると、とりあえずれみりゃは無事なようだった。 だが、腰から下が崩れた屋台の下敷きになって、動けないようだ。 「ふん! 思い知ったか醜い豚め!」 「うーっ! れみりゃは、みにくくないもぉん! 豚じゃないもぉーん! れみりゃはおいじぃにぐまんだもぉーーん!」 涙をだぁだぁ流しながら、抗議するれみりゃ。 「このっ! まだ言うか!」 初老の男が腕を振り上げる。 「うぁぁん! ざぐやぁぁぁ! おにぃざぁぁぁん! こあいひどがいるよぉぉぉ!!!」 「はい、そこまで!」 俺は初老の男が拳を振り下ろす直前、男とれみりゃの間に割って入った。 「ううーーーーっ! おにぃざぁぁぁぁぁん!」 俺を救世主とでも思ったか、れみりゃは俺を見て泣き顔を晴らした。 「ぬぅ~~~貴様か! ちょうどいい! 文句を言ってやろうと思っていたところだ!」 「はぁ……文句ですか?」 「よくもいけしゃあしゃあと! こんなゲテモノを食わせてくれたな!」 男は、怒りの対象を俺に変え、叫び続ける。 「う~~~っ! れみりゃゲテモノじゃないどぉ~~~っ!」 ……と、れみりゃが茶々を入れてきたが、ややこしくなるので無視しておく。 「そうですか……やはりお口にあわなかったですか」 「当たり前だ! こんなマズイれみりゃは初めてだ!」 「うっ!?」 改めて、自分がマズイということを、 それも同族のれみりゃ達の中でもマズイということを、 男の口から告げられるれみりゃ。 "う~~~~~う~~~~~~"と動揺する姿に、 俺は自分のプランが順調なことを知る。 「そうですか。それではお口直しといってはなんですが……こちらをどうぞ」 「ぬぅ?」 「うー?」 持っていた桐の箱を開ける俺。 その中身を見て、同時に疑問の声を上げる、れみりゃと初老の男。 「ゆっくり食べていってね!」 箱を開けた瞬間、中身が口を開いた。 そう、桐の箱の中身は、一体のゆっくりれいむだった。 「きさま…なんのつもりだ?」 「うー…そうだどぉ…そんなぶちゃいくなおまんじゅうたべるくらいなら……もういちどれみりゃを……」 不満の声をあげる2人を無視して、 俺は、れいむの頬の当たりをブチっと千切る。 「ゆっ!」 れいむは一瞬だけ痛そうな声を上げたが、今は平然としている。 俺は千切ったれいむの欠片を、初老の男に差し出した。 「だまされたと思って食べてみてください」 「ぬぅ……」 れいむの欠片を口にする、初老の男。 その様子を見て、れいむが誇らしげに胸を張った。 「ゆっへん! どう? れいむのおあじは!」 「ぬ、ぬぅ~~~! な、なんだこのあじはぁ~~~!」 くわっと目を見開く男。 その様子を見たれみりゃは、男がれいむに対して怒り出すと思い、ざまぁみろと鼻で笑う。 「ぶぁ~~かぶぁ~~か! れみりゃでもだめだったのに、ぶちゃいくなおまんじゅうなんかが……」 「う、うまい!!」 「うーーーっ!?」 それぞれ異なる意味で、驚愕の叫びを上げる、れみりゃと初老の男。 「な、なんだこの甘みは……ほのかに香る果実の甘酸っぱさ……苔桃でもない……スグリでもない……木苺でもない……」 初老の男はブツブツと呪文のように呟き出す。 なにごともガチな人って恐いなぁ~と、一歩引く俺。 「……そうか! 桑の実か! そうだな!?」 「ええ、さすがですね。ご名答です」 営業スマイルで応える俺。 このれいむは加工場の試作品で、 桑の実を主食としたことで格段に上品な甘さを実現したものだった。 まだどこにも売ってないものなのだから、当然食通のこの男も初めて食べた味に違いない。 「ぬぅ……こしゃくな……この私を試そうとは」 「ご満足いただけたようで、何よりです」 「ふん、今度そのれいむを私の屋敷に送るように!」 「はい、加工場に伝えておきます」 口ではぶつくさ言っているが、初老の男性の顔には柔和な笑みが浮かんでいる。 どんだツンデレじーさんだと思いつつ、俺はこの元・依頼主を途中まで送っていくことにする。 「あ、そうそう、キミはここでれみりゃとお留守番しててね」 「ゆっ! わかったよ! このぶさいくな豚さんと一緒に、ゆっくり待ってるよ!」 「う~~っ! れみちゃぶちゃいくなんかじゃないどぉー! おまんじゅうのくせになまいきだどぉー!」 屋台の下敷きになったままの体をジタバタ動かそうとする、れみりゃ。 俺は、れみりゃが動けないことを確認すると、れみりゃのすぐ側に、れいむを置く。 「それじゃ、ちょっとだけ待っててくれな」 そう言って、俺は初老の男性を送りに行く。 ……もっとも、これは単なる口実。 れみりゃの、"肉まん"としてのプライドを傷つけるための芝居にすぎない。 俺は、適当に男を見送ると、すぐに屋台の場所へ戻り、 れみりゃ達に見つからないよう影から様子を観察する。 そこには予想通りの光景があった。 温室育ちで絶対的な自信を持つれいむが、 たったいまプライドも体も見事に潰されてしまったれみりゃをイジめていたのだ。 「う~~! ぼさっとしてなでれみりゃをたすけるんだどぉ~!」 「おお、こわいこわい」 普段は比較的行儀の良いれみりゃだったが、 どうやらエサであるゆっくりに対しての態度は、普通のれみりゃと大差無いらしい。 対して、れいむは、"こわいこわい"という言葉とは裏腹に、完全にれみりゃをバカにしている。 れみりゃが動けないことを理解しているのだろう。 「ぶさいくな豚さんはゆっくり静かにしてね!」 「う~! れみりゃはぶちゃいくじゃないどぉ~!」 「なにいってるの? じぶんのかおをみたことないの? バカなの?」 「う~~~~っ!」 「おお、なみだめなみだめ♪」 れみりゃは、悔しさで目に涙をためる。 だが、ただでさえ体のあちこちを食べられ、初老の男に叩かれ、おまけに屋台の下敷きになっているのだ。 動くことはおろか、たまに嫌がらせで体当たりをしてくるれいむに、反撃することもできない。 「う~~! おまえなんか~~おまえなんかぁ~~!」 「口のききからに気をつけてね豚さん! れいむは"えりぃ~と"なゆっくりなんだよ!」 「れみりゃはぶたじゃないどぉー! れみりゃはおいちぃにぐまんだどぉー!」 「ゆ? 豚さんは肉まんなの?」 れいむは、肉まんという言葉に興味を覚えたようで、動けないれみりゃの体をパクパクついばんでいく。 「うぎぃ、うぎゃ、い、いだいどぉ! やめでぇ!」 「ゆぎぃぃぃ! なにごのあじぃぃぃ!! まずすぎるぅぅぅぅぅ!!!」 ぺっぺと、れみりゃの欠片を吐き出すれいむ。 「豚さんは、ゆっくりできない肉まんなんだね! れいむにこんなもの食べさせるなんて!」 自分で痛がるれみりゃを無理矢理ついばんでおいて、さも正義は我にあらんと怒るれいむ。 加工場の最新技術で生み出されたゆっくりとはいえ、しょせんはゆっくりなのだ。 「ゆぅ~~~! なにかくちなおしに食べられるものは……ゆっ!?」 れいむは、崩れた屋台の一角に、見なれないものを発見する。 「ゆゆっ、みたことないものがあるよ?」 それは、俺がれみりゃにあげたエプロンだった。 れいむは、ピョンピョン跳ねてエプロンの下へ行く。 「うっ?」 れいむが自分のエプロンを狙っていることに気付き、れみりゃは叫び出す。 「だめだどぉぉ! それはれみりゃがおにぃさんからもらっだものなんだどぉぉ!!」 「ゆ? にんげんのお兄さんから?」 人間がくれたもの。 加工場で箱入りで育てられたれいむは、それだけで無条件に何か良い物なのだろうと考える。 「あれはれいむがゆっくりもらってあげるよ。だからぶたさんはだまっていてね!」 「だぁぁめぇぇぇ! ぎゃおー! ぎゃおー!」 叫び、何とかれいむを近づけまいとする、れみりゃ。 だが、抵抗むなしく、れいむはエプロンの下まで辿り着き、それをむしゃむしゃ食べ始める。 「むーしゃむーしゃ」 「な、なにずるんだどぉぉぉぉっっ!!! やめるんだどぉぉぉぉっっっ!!!」 れみりゃは半狂乱で泣き叫び、れいむがエプロンを食べるのを止めようとする。 だが、れいむはそんな叫びを軽く受け流し、あっという間にエプロンをたいらげてしまう。 「うあぁぁぁっ! ざぐやぁーーーー! おにぃざぁーーーん! だずげでぇーーーー!」 大好きなお兄さんからもらった、大事な宝物。 誇らしかった、幸せだった、希望に満ちていた、その象徴。 それが無惨に食べ尽くされ、消えてしまった。 「……ゆぅー、あんまりおいしくなかったよ。 れいむにはもっとおいしいものを食べさせてね!」 平らげておいて、プンプンと頬を膨らませるれいむ。 だが、それ以上に、れみりゃは怒りをあらわにする。 「うわぁぁぁ! やっづげでやるどぉ! おまえなんがぁ! れみりゃがででいっでやっづげでやるどぉー!!」 「おお、おろかおろか♪ おばかな豚さんはだまってれいむがゆっくりするのを手伝ってね!」 「ちがうどぉー! れみりゃはーー!」 「そうだったね! まじゅ~~い肉まんさん! れいむはとってもおいしぃおまんじゅうだから、肉まんさんよりエライんだよ!」 そう言って、えっへんと胸を張るれいむ。 れみりゃは、ブンブンと首を左右に振る。 「ちがうどぉー! おまえなんがよりもれみりゃの方がえらいんだどぉー!」 「ゆ? なにいってるの? まずい肉まんさんがエライわけないでしょ!」 「ちがうどぉー! ちがうどぉー! れみりゃはとってもえらいんだどぉー!」 物陰で観察を続けていた俺は、れみりゃの言葉に固唾を飲む。 (そうだ、その続きを言え! 自分は偉い何なのか、自ら口にするがいい!) 「れみりゃはー! れみりゃはーーーっ!」 だが、れみりゃはその続きを言おうとしない。 言葉につまり、そのまま泣き出してつっぷしてしまうのだった。 「うぅぅうぅ~~~~~っ! おにぃざんだじゅげでぇぇぇ~~~! もうおうちがえるぅぅ~~!」 * * * ……結局その日、れみりゃが"れみりゃはこうまかんのおぜうさまだどぉー!"と言うことはなかった。 そういう意味では、俺の計画は不完全に終わったといえる。 だが、勝ち筋は見えてきた。 肉まんとしてのプライドをズタズタに切り裂き、 おいそれと自分が美味しい肉まんなどとは口にできないようにする。 そして、あと一歩。 あと一押しで、このれみりゃは"自分が肉まんだ"などという認識を捨てることだろう。 俺は、ビジネスの成功を夢見ながら、次なる計画を練りはじめる。 が、その時。 ばぶぅー。 派手な音とともに、水面に大きな泡が立ち、俺は現実に引き戻される。 鼻を押さえながら、苦々しく口を開く俺。 「……れみりゃ、おまえなぁ!」 「う~~♪ でちゃったどぉ~~♪」 俺のすぐ目の前にある、大きな下ぶくれ顔。 恥ずかしそうに頬を染めながら、ニコニコ笑っている。 ここは我が家の湯船。 れみりゃに屋台をやらせてから数日後、 俺は傷の癒えたれみりゃを湯船に入れ、体を洗ってやっていた。 「う~~、おにぃざぁん♪」 「なんだ?」 「れみりゃはぁ~♪ おにぃざんのことがだいしゅきだどぉ~♪」 「はいはい」 俺は苦笑し、受け流す。 そんなに好きなら、さっさと"肉まん"主張をやめ、俺の仕事を終わらせてくれ。 心中で呟きながらも、俺はどこか余裕だった。 ……次のれみりゃの言葉を聞くまでは。 「だからぁ~れみりゃはぁ~♪ だいずぎなおにぃざんのためにぃ~♪ がんばっでおいちぃにぐまんになるどぉ~☆」 「…………」 ……あー、そーですかぁー。 がっくりと肩を落とす俺。 どうやら、れみりゃは、この新たな決意を俺に告げるために、 しばらく"自分は美味しい肉まんである"という主張を自重していたらしい。 「うっう~~うぁうぁ~~♪」 湯船の中ではしゃぐれみりゃを見て、俺は改めて思う。 まったく、ゆっくりのブリーダーなんてワリにあわない商売だと。 ======================== ≪あとがき≫ すみません。 いきおいだけで書いてしまいました…。 美味しんぼが幻想入りしているのかは定かではありません(汗 by ティガれみりゃの人 ======================== このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/2005.html
『孤独のゆっくり』 ※パロディネタを多く含みます ※劇中人物の独り言が多いのは仕様です 今にも泣き出しそうな曇天の空の下、一人繁華街を往くスーツ姿の男。 個人経営の輸入雑貨店を営む彼は、名を吉祥寺吾郎といった。 今日も今日とて顧客先を周り、得意先にヴェネチアグラスを納品したところだ。 一仕事終えた吾郎は、背広を肩にかけて煙草に火をつけた。 「……さて、今日は何を食おうか」 時間は既に15時を回ろうとしている。 予想外に仕事が長引き、吾郎はすっかり昼食をとるタイミングを逸してしまっていた。 「うーん、こんな時間に一人で牛丼ってのも間抜けだしな……」 駅前の大通りを歩きながら、吾郎は周囲の店に目を配る。 牛丼、カレー、ラーメン、パスタ、ハンバーガー……色とりどりの軒先が並んでいる。 けれど、どうにも吾郎の中でピンとくるものがない。 そうして、決めあぐねているうちに、吾郎は駅前の繁華街の端にまで来てしまう。 「しまった、アーケードはここで終わりなのか」 顎に手をやり、顔を渋める吾郎。 いま来た道をまた戻ると思うと、何となく気が重かった。 「まてよ……そういえば、このあたりにはアノ店があったよな」 吾郎は、数年前この街を訪れた時のことを思い返して、顔を少年のように輝かせた。 「うん、そうだ。こういう時は、"れみりゃ屋の肉まん"で決まりだ」 "れみりゃ屋" それは文字通り、れみりゃが子れみりゃを調理して出す、肉まん専門店だ。 駅の中心からは少し離れているが、その味はコンビニで売っているものの比ではない。 吾郎は、かつて一度だけ食べたその味を反芻して、口の中を涎であふれさせた。 「いかん、想像したらよだれが止まらん」 一刻も早く、あのジューシーな肉餡を頬ばりたい。 その思いだけで、吾郎は足早に道路を進んでいく。 15分後、吾郎は目的の場所へ到着した。 だが。 「あれ?」 そこに、肉まん屋は無かった。 親れみりゃが店頭で泣き笑いを浮かべて実演販売をしていた店は、 不況のあおりで既に閉店して久しく、代わりにどこにでもあるコンビニがテナントとして入っていた。 「ガーンだな……俺の胃袋は完全に"れみりゃ屋の肉まん"になっていたのに」 意気消沈する吾郎。 仕方なく、適当な店を探しながらあたりをつろつくが、中々店は見つからない。 さらに吾郎に追い打ちをかけるように、ポツポツと雨が降り出してきた。 「うわー、ついに降り始めちゃったぞ」 背広を傘代わりにして、小走りで雨宿りできる場所を探す吾郎。 すると、少し先に甘味屋らしい店が見えた。 時刻は間もなく夕方を迎えようとしている。 あの店で何かつまんで夕飯で仕切り直すのも良いかもしれないと、吾郎は考えた。 「ええーい、どこでもいい! ここにはいっちまえ!」 意を決して、吾郎はその店の暖簾をくぐる。 すると、予想外の声が吾郎を出迎えた。 「いらっしゃいだどぉー♪」 「うー、いらっしゃい」 「え?」 こぢんまりとした和風の店内にいたのは、 胴体有りのゆっくりれみりゃと、同じく胴体有りのゆっくりフランだった。 2匹はそろいのエプロンをしており、 れみりゃはカウンターの中に、フランはホールにお盆を持って立っている。 他に店員は見あたらない。この店は、この2匹のゆっくりがやっている店だった。 「ほぉ、ゆっくりがやっている甘味屋なのか」 普段ならば、ゆっくりが店をやっていること自体に疑問を感じるところだが、 今の吾郎は腹が空きすぎていてそれどころではなかった。 「ふーん、なかなかいい感じの店じゃないか」 カウンターの席に座って店内を見渡す吾郎。 内装はしかっりしていて、とてもゆっくりが用意したのものとは思えなかった。 カウンター内のキッチンにしても、れみりゃが料理しやすいよう特注のサイズになっている。 おそらく、この店のオーナー……ゆっくりに店をやらせると企画した人間がそろえたものなのだろうと、吾郎は合点をつけた。 「おや?」 壁にかかったメニューを眺めていると、吾郎はふと数枚の写真が飾られていることに気づいた。 そこには、何やら大勢のれみりゃと一人のメイドに祝福されている、1匹のれみりゃが写っていた。 「あ~ぅあぅ~♪ れみりゃのことがきになるのねぇ~ん♪」 吾郎が写真を眺めていると、カウンターのれみりゃがパタパタ飛んできて、 下膨れスマイルをぬぼぉーっと近づけてきた。 「あれは?」 「うっうー♪ なんとれみりゃは、おーわんぐらんぷりでゆうしょうしたんだっどぉー♪」 吾郎の横で、れみりゃはえっへんと胸を張る。 人間の目で区別は難しいが、目の前のれみりゃこそ、写真で祝福を受けているそれであった。 「おーわん?」 「おぜうさまわんぐらんぷりにきまってるんだどぉー♪ れみりゃってばおぜうさまこうほにえらばれちゃったんだどぉー♪」 幸せそうに微笑むれみりゃは、こぼれ落ちそうな大きな頬と下膨れを両手で押さえた。 それかられみりゃは、幸福感を体現するように、"うぁ☆うぁ☆"リズムを刻み始めた。 このままでは埒があかないと思った吾郎は、話題を切り替えることにする。 吾郎は、とにかく早く何かを胃に詰め込みたかった。 「なにかオススメは?」 「うぁ? うちはなんでも"あまあま☆でりしゃすぅ"なんだっどぉーぅ♪」 自慢げに答えて、れみりゃはカウンターの中へ戻っていく。 そして、箱の中から子ぶりの"ゆっくりれいむ"を取り出すと、それに竹串を突き通した。 「うっう~♪ すぴあ☆ざ☆ぐんぐにるぅ~♪」 それを数回繰り返して、大ぶりな串団子を作るれみりゃ。 れみりゃはそれを火のたかれた網の上に置き、ハケで黒いタレを塗っていく。 ゆっくりれいむの餡と、黒いタレが焦げて、店内に凄まじく甘い匂いが立ちこめた。 「れみりゃのつぐっだおまんじゅーおいしぃどぉ♪ たれがぷっでぃ~ん☆のおあじなんだどぉー♪」 楽しそうなれみりゃを余所に、吾郎は壁にかかったメニューに目を通す。 そこには、吾郎の心を引きつけるメニューが数点だけだが存在した。 れみりゃの焼いている団子を無視して、吾郎はそのメニューを読み上げる。 「えと……じゃあ、この煮込み肉まんを一つ」 煮込み肉まん。 いったいどんな料理なのかは吾郎にもわからなかったが、これも一つの縁だと思った。 けれど、れみりゃはその注文を聞いた数秒後、ゆっくり吾郎の期待を裏切るのだった。 「う~♪ ごめんごめんだどぉー♪ それらいげつからなんだどぉー♪」 「むむ……」 ならメニューにのせるなと、心中で毒づく吾郎。 「……うーん、いかんなどうにもタイミングがズレている」 それならばと、第二希望を口にする吾郎。 「それじゃあ、この煮込みあんまんを……」 が、またしてもれみりゃは下膨れスマイルを左右に傾けた。 「う~? ごめんねぇ~ん♪ それもらいげつからなんだどぉー♪」 れみりゃは申し訳ないとでも思ったのか、カウンターの上に登り、 そこで"のうさつ☆だんす"を踊りだした。 「おこっちゃいや~んだどぉ♪ おわびにれみりゃのしぇくしぃーなおしりみせてあげるどぉー♪」 れみりゃは吾郎に向かって尻を突き出し、それを左右にプリプリ振り出した。 その動作が、ただでさえ空腹でイラついていた吾郎に、さらなる油をそそいでしまう。 「!!」 次の瞬間。 吾郎は、椅子から立ち上がり、れみりゃの片腕にアームロックを決めていた。 「うっうぁぁーー!? いっだいどぉーーー!!」 ガッチリ極まった腕に激痛が走り、れみりゃは悲痛な叫びを上げる。 大の男が手加減無しで極めたアームロックに、れみりゃの肉まんボディーは悲鳴をあげた。 「ざぐやぁーーだじゅげでぇぇーーー!! れみりゃのきゃわいいおででがぁーーー!!」 れみりゃの叫びなどお構いなしに、吾郎は腕に力を入れる。 すると、吾郎のすぐ横までフランがやってきて、吾郎を静止した。 「うー、それいじょういけない……」 フランの静止に、ハッと我に返る吾郎。 が、時は既に遅く。 れみりゃの片腕は吾郎の腕力に耐えきれず、引きちぎれてしまう。 「ぶっでぃ~~っん!!」 肉汁があたりに飛散する中、 れみりゃは絶叫し、あまりの痛みにカウンターの上で号泣しながらのたうちまわった。 「いかんな……ついやってしまった……」 自らが握る、れみりゃの片腕に目をやりつつ、溜息をつく吾郎。 引きちぎってしまったれみりゃの腕はまだ温かく、切断面からはジューシィーな肉餡とホカホカの湯気が覗く。 「……ごくり」 湯気にのって、肉まんの匂いが吾郎の臭覚を刺激する。 吾郎は、我慢できずに、自らが握っている肉まんを口へと運んだ。 「ん! これはうまい! いかにも肉まんって感じの肉まんだ!」 「あああ~~っ、でびりゃのぉ~~~! でびりゃのぉおででがぁ~~~!!」 咀嚼を繰り返し、予想以上の美味に感嘆する吾郎。 その傍らでれみりゃが必死の叫びをあげていたが、今の吾郎にそれが届くことはない。 「そうそう! こういうのでいいんだよ!」 むしゃむしゃと肉まんにかぶりついていく吾郎。 そんな吾郎の服の端を、くぃくぃとフランが引っ張った。 「おかんじょう……ごひゃくえん」 「ん、そうか……支払いがまだだったな」 勝手に食べてしまっては客としてマナーが悪い。 吾郎はフランの言い値に従い、500円を手渡した。 それを受け取り、満足そうに頷くフラン。 一方、れみりゃはホカホカ湯気をたてる肩口をおさえながら立ちあがり、吾郎に食ってかかった。 「べんしょーだっどぉー! でびりゃにぶっでぃんよごずんだっどぉーー!!」 うるいさいなと、吾郎は感じた。 吾郎は食事を堪能しているのを邪魔されるのが我慢できないタチだった。 吾郎は肉まんを食べるのをいったん止めて、フランに頼んで残りを包んでもらうことにする。 そして、肉汁を口から飛ばすれみりゃと向かい合った。 「がえぜぇー! ぞれでびりゃのだどぉー! おぜうざまごうほのだいじなおがらだは、じんるいのたからなんだっどぉー!!」 吾郎は喚き散らすれみりゃの体を持ち上げ、それを店の床へ叩きつける。 れみりゃはわんわん泣いて痛がり、這ったまま頭を抱えてがたがたと震えだした。 「やべでぇー!! もうぶただいでぇーー!!!」 痛みで起きあがることができず、れみりゃは這いつくばりながら抗議の声をあげた。 「どうじで、でびりゃをいじめるんどぉー!? でびりゃはごーまかんのあるじだどぉー! えらいんだどぉーかわいいんだっどぉー!」 四肢をどたばた振り回して、れみりゃはだだをこねはじめる。 こうなってしまうと、なかなか収集はつきそうにない。吾郎は、怒りを通り越して疲れを感じた。 「ぶっでぃんぐれぇー! ぶっでぃーーん!! じゃなぎゃうっだえでやるどぉーー!!」 「うるさい……」 「ぶっひぃ~~~ん!?」 殴り飛ばされ、店の端へ転がっていく、れみりゃ。 れみりゃを制したのは、吾郎ではなくフランの拳だった。 「ぶぁぁーー! ふらんじゃーん! なんでだどぉーー!?」 「おねぇさま、しょせんおじょうさま……でもおきゃくさま、かみさま」 「うあぁぁーー! ふらんじゃんひどいどぉーー!!」 やれやれと、吾郎はため息をついた。 もうここにいても仕方ないなと思い、吾郎は包んで貰った肉まんを片手に店を出ることにする。 「俺はこの店には場違いだったみたいだな……」 * * * 雨はあがり、空には夕日が浮かんでいる。 吾郎は公園のベンチに座り、自販機で買ったチェリオを片手に"れみりゃの片腕の残り"を頬張っていた。 「うん、このわざとらしい肉まん味!」 吾郎の視界の先では、子供達が元気に遊んでいる。 どうやら、羽をもいだ胴体無しれみりゃをボール代わりにして、バスケットボールをしているようだ。 "うううう~~~~っ" "うぁぁぁーー! まんまぁーーー!" "さくやぁーー! たすけてぇーーー!" そんな子供達の元気な様子を目におさめつつ、 吾郎は少年時代の郷愁をスパイスにして、肉まんを堪能するのだった……。 「……肉まんの味って男の子って感じだよな」 おしまい。 ただいま書きかけのネタの在庫整理中だったりします。 『孤独のグルメ』はネタ抜きで面白いマンガだと思うんですけどねー。 by ティガれみりゃの人
https://w.atwiki.jp/mbmr/pages/245.html
おはよう!!朝ご飯 ◆yX/9K6uV4E ―――――ララララご飯!ララララ食べよう! ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ぐぅぅぅっと物凄い鈍い音が、青空の下、盛大に響く。 朝も終わり、そろそろお昼に差し掛かる頃だった。 その音を出したのは、勿論――― 「にゃ、にゃ!?」 猫型アイドル、前川みくの可愛いお腹であった。 大きく響いた音に思わず、みくは顔を紅く染めてお腹を抑える。 思えば、殺し合いが始まって以降、何も食べては居なかった。 そんな余裕は無かったし、朝以降は……勿論そう。 そうなれば、当然お腹は減る。 朝ご飯は、元気の源なのだ。 「そんにゃこともあろうかと、みくはちゃんと用意したんだにゃあ!」 だから、みくはきちんと遅すぎる朝食を用意していたのだ。 とはいっても、ライブステージにあった売店からハンバーグ弁当を拝借しただけなのだが。 ついでにミルクも拝借した。三本も。 目指せ、雫並みの胸である。 みくはトップアイドルになる為なら、努力は惜しまないのである。 それが、雫に対しての贖罪にもなるから。 あれは不幸な事故だった。 でも、だからこそ、それをきっちり受け止めて生きていく。 「……とりあえず、食べるにゃ」 兎も角、今は朝ご飯である。 みくは、空港へ向かう道の傍にあったベンチに座った。 とりあえず、南……牧場に行ってみようと思ったから。 何故牧場なのかって……まあ色々思うところがあったから。 その最中で、人がいそうな空港に言ってみようとみくは思ったのだ。 「……いただきますにゃ!」 そして、弁当のプラスチックの蓋をとる。 弁当は何処にでもありそうなコンビニ弁当で。 白米に梅干、ポテトサラダにハンバーグ。 それになんかのフライだ。 朝に食べるには、少々ヘビーだけど、お腹が減ってるからきっと大丈夫だろう。 「まずはお肉……美味しいにゃ~♪」 まずはハンバーグを口にする。 その瞬間溢れ出る肉汁が、堪らなく美味しい。 ちょっと冷めてるのはいただけないが、仕方ない。 程よく柔らかくて、簡単に切れる。 「サラダもおいし……」 そのままポテトサラダもつまむ。 ちょっと辛めの味付けがご飯を進ませる。 白米も食べて、次はフライをと、噛んだ瞬間 「にゃ!?」 サクッと衣が柔らかいのはいい。 ちょっとしなっとしてるのは冷めてるから仕方ない。 問題は、中身だ。 「さ、魚……にゃーー!?」 そう、魚のフライで。 みくにとっては猫型アイドルの癖に、魚は大の苦手なのだ。 どうしても、ぱさぱさしたあの身は許せないのである。 食うのも、苦痛で。 どうしても、無理で。 「の、残すにゃ……」 残そうと、そう思った時。 ―――無駄じゃありません。ううん……無駄に、しないでください。みくさんが、私の命に意味を持たせてください 不意にリフレインする言葉。 雫が残そうとした言葉。 難しい、命の話だった。 ―――命は等しいものだと私は思いますー 命は、等しいものだと彼女は言った。 あの時みくには、解からなかったけど。 でも、今は理解しようと思う。 「…………食べよう。そのほうがいいにゃ」 そうして、みくは意を決して目を閉じてフライを飲み込む。 相変わらず美味しくないし、味も超絶に苦手だ。 でも、残してはいけない。 無駄に、してはいけない。 命を、みくが繋げなければならない。 みくも、魚も、雫も、牛も命は等価値だ。 それを、みくは魚の命を食べて、生きる。 魚も牛も、人間の都合で、殺す、食物だ。 等価値じゃないかもしれない。 けど、それは違うんだ。 みくが、魚の命を貰って、それを糧にして。 魚の命を貰う。 それが、循環する。 いわば、命の循環だ。 誰かが奪ってしまった命を、いただく。 そうして、自分の糧にする。 そうすれば、奪った命は、エゴかもしれないけど。 奪った人間の為に、なるのだから。 だから、みくが、魚の、雫の命の意味を持たせる。 それが、大切な事だから。 「―――いただきます」 命に、感謝を。 いただきますと言葉を重ねて。 みくは、米も、牛も、梅も、芋も、魚も。 一杯食べた。 一杯命をいただいた。 そうして、命は巡る。 「――――ごちそうさまでした」 ごちそうさまと。 命をごちそうまと言葉をかけた。 こうして、食事を終えた。 満足だった。とても美味しい。 そうやって、命は無駄にしないこと。 きっと、雫が言いたかったことはそれで。 そうして、雫の命も、繋げよう。 いただきますから、ごちそうままで。 そうやって。 命は、巡る。 【D-3 北部/一日目 昼】 【前川みく】 【装備:セクシーキャットなステージ衣装、『ドッキリ大成功』と書かれたプラカード、ビデオカメラ、S WM36レディ・スミス(4/5)】 【所持品:基本支給品一式】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:みんなを安心させて(騙して)、この殺し合いを本物の『ドッキリ』にする。 1:ご馳走様でした。 ―――好き嫌いは仕方ないけど 食べ残しは絶対ダメ すべてのものに感謝忘れず、両手合わせていただきます! 前:てぃーえぬけーとのそうぐう 投下順に読む 次:彼女たちの幕開け 前:てぃーえぬけーとのそうぐう 時系列順に読む 次:彼女たちの幕開け 前:みくは自分を曲げないよ! 前川みく 次:under the innocent sky ▲上へ戻る
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/213.html
―――……突如として浮上してきた映像は、酷く霞んでいて、どこか遠くから眺めているようで、テレビのニュースを見ているかのように現実味の無い光景だった。 視点が定まらない。 深海に叩き落されてしまったよう。 一人の女の人が、両手を大きく広げて立っている。その人に向かって黒服の男達が黒いなにかを一斉に構えた。 悲鳴が上がる。女の人は全身に拳銃の弾を受けてその場に崩れ落ちた。口から血を流し、今にも死にそうな女の人は、地面を這いながら近づいてくると、血で紅く染まった指で頬を撫でて来る。 震えながら口の中の血を吐き出し、ぜぇぜぇとした呼吸を落ち着けるように言葉を紡ぐ。 もう命は助かるまいと直感が告げてくる。 「―――……、…リッサ、……に……げて……」 視界が上昇すると、女の人を見捨てて逃げ始める。 涙を拭いながら逃げていくが、黒服の男達にあっという間に追いつかれて全身を掴まれてしまう。どんなに腕を捻っても体をバタつかせても逃げられない。噛み付いてやろうとしたけど、それすらままならない。 ―――……また視界が薄れていく。 押し寄せては引いていく波のように意識が安定しない。 ラジオのチャンネルを合わせるように徐々に映像のノイズが消えていく。 ベットか何かに寝かされているらしい。両手両脚を縛られている。ニヤついた顔の男達が現れると、手に持ったソレを見せ付けてくる。 鋭利で大きく固い刃物、斧。木か何かを斬るために使うそれを愛しむように撫でる。ぎらりとした反射が眼に映った。 男の一人が服を剥ぎ取っていき、上半身が裸にされる。 そして、その斧を―――腕に振り下ろした。 「――――……!!!!」 悲鳴を上げた。だというのに、自分の声すら耳には入ってこない。 それどころか、男たちの声も入ってこない。 入ってくるのは、腕に致命的な一撃が加えられたということと、気が狂ってしまうほどに痛いということ。 眼に血液が入って全てに紅いフィルターがかけられる。 男は、大笑いしながら斧を振り上げて、また腕に叩き落とした。 靄と霧を頭に突っ込まれたような感覚と、滝に飛び込んだときのような寒気に襲われたメリッサは、悲鳴をかみ殺しながら眼を開けた。 何かとても怖いものを見ていた気がする。 いや、ナニを見ていた? そもそもナニを見ていた? 時間を確認するために枕の側に置いてある錨型の時計に眼をやってみると、ピタリ5時を指し示している。特に予定も無い。二度寝をするのも選択肢の内に入れてもいいであろう。 海鳥がやかましく鳴いているのが聞こえた。 「………うわぁ」 布団を足で蹴って自分の服を見てみると、水泳した直後に水分を取らないで服を着たかのような有様になっていた。 胸元に指を差し入れて中の臭いを嗅いで見る。汗臭い。 このまま汗びっしょりのままでいることは不快感と手を繋ぎながら踊るようなものだ。 メリッサは、素早く立ち上がると部屋から出て行った。 シャワーのコックを捻ると、一瞬冷たい水が出てきて、次に人肌よりも断然熱いお湯が出てくる。 壁に手をつきながらお湯を浴びていると、頭のもやもやが全て流されていくような気がした。 黒と茶を混ぜた特有の髪の毛がお湯で膨らんでから縮み、肩から流れていくお湯は体温を上昇させながら腰へと流れて、程よい筋肉と脂肪で包まれたしなやかな肢体へと流線を描くようにして落ちていく。 瞳を閉じてみると頭に落ちてくるお湯の音が骨を震わせて直に聞こえてくるのが分かった。 肩をさすり、自分の身体を抱きしめる。 そうすることで身体を覆っていた寒気が取れてくれるような気がしたのだ。 1分か、2分か、5分かもしれない。その時間お湯を浴び続けていたメリッサは、細く眼を開けると、シャワーのコックをしっかりと閉めて浴室を後にした。 「ユトー」 朝ごはんを食べるなり、メリッサはユトに口を開いた。 苛立っているようにも、歯の間に挟まった何かを気にしているようにも、背後霊の視線に恐怖しているようであった。 ユトは海水から塩分を濾して作った水を口にしつつ、メリッサの顔を窺うように言葉をかける。 朝の爽やかな空気と海鳥の鳴き声を背景とする二人のリビング。 開け放った窓から清浄な潮風が流れ込んできて二人の前髪を揺らす。 「今日は休みたい」 「え?」 「だから、休みたい」 余りに突然な宣言に戸惑いを見せるユトだったが、カレンダーをちらりと確認して、ゆっくりと頷いて見せた。特に拒否をする理由も無い。借金に追われているでもないのだから、一日二日、ダイブ一回二回程度なら延期しても支障は出ない。 飲みかけの水を一気飲みし、メリッサは立ち上がる。自分の分の食器と、ユトの前に置いてある空の食器を取ると、洗い場のほうに持っていった。 ユトは部屋の隅で今日のニュースを写していた空間投影モニターを切ると、食べかけのパンを口に放り込み、皿を空にして洗い場に持っていく。そして、ざっと水洗いして食器洗浄機に入れているメリッサの隣に立つと、自分の分を洗って入れていく。 「お皿渡して」 「はい」 「さんきゅ」 スペース的に二人が入れるわけも無くて、ユトは食器を渡すことに専念する。 傍から見たら夫婦そのものだったりするのは秘密である。 「ところでメリッサ。どっか行くの?」 思わず口に出た一言に、メリッサは顔を少し曇らせる。迷惑とか、そういった表情ではない。迷いに近い。 最後の皿に水をかけると、食器洗浄機に丁寧に入れてから扉を閉めて、スイッチを押した。内部で水が噴出して皿が洗われ始める。なんとも便利なものだ。放り込んでおくだけで洗って乾燥まで可能なのだ。 無駄に金をかければドロイドに家事全てを任せることも出来るのだが、いかんせん値段が高すぎる。 それはさておき。 両手をタオルで拭いたメリッサは、首を捻りつつ言葉を発する。 「精神的な疲れっていうのかな………よく分からない夢を見てる気がして。ぱーっとしてこようかと」 これ以上聞くのは酷だと感じ取ったユトは、メリッサの肩を軽く叩くと、自分の手もタオルで拭いて水分を取る。 部屋の掃除をしようと一歩踏み出したメリッサの肩を再度叩くと、部屋から追い出そうと背中を押し始めた。やんわりとした力だけあってメリッサは断るに断れずに押し出されていく。 「ちょ、なによ、掃除……」 「いいからいいから。行ってきなよ、あとは俺がなんとかしておくからさ」 「……んー……分かった。ありがとう」 リビングから強制的に追い出されたメリッサは、さっきとは違った困り顔を浮かべて廊下に立ち尽くした。 とりあえず髪の毛を纏め上げなおすと、リビングで始まった掃除機の音を背中に浴びつつ自分の部屋に戻って行った。 びゅぃぃぃーん、という独特の音を立ててエアバイクが仕事場兼自宅から発進したのを耳で確認したユトは、紙モップで床を拭くのを止めて、額の汗を拭うようなそぶりをしてみた。汗はかいていないがやってみたかっただけである。 時計を確認してみる。時刻は11時。昼とも言えるがそうでもない微妙な時間帯。 何をしようかと考えるために顎に指を沿わせて視線を天井に向ける。 メリッサを送り出してしまった以上、ダイブは不可能。一緒に遊びに行くことも考えたのだが、そういう雰囲気ではなかったから提案はしなかった。 「さて――」 高い位置で輝いている太陽を一瞥したユトは、自分の部屋へと歩いていった。 一人の休日というのも悪い話ではないと。 この街は複雑だ。 最初に建造された旧都市と、最近政府主導で再開発された新都市。その間を縫うように家が建築されて、違法改造なんて朝飯前、雨霰と改造改築をし続けて、それこそ迷路のように入り組んでしまっている。 新都市の方は政府が積極的に介入することで体裁を整えているが、旧都市とその境界にはもはやスラム街同然となっている。 鉄塔が競い合うように立ち並び空を狭くしている。剥げた外装の建物は僅かに出来た隙間にねじ込んでどっかりと腰を降ろし、更にその極小の隙間に浸透するが如くグレーゾーンな出店が立ち並ぶ。 その中を金髪を適度な長さで切った眼鏡の青年が行く。 旧都市部中心地。鉄の歩道とコンクリートの歩道と生の地面が滅茶苦茶に交差するそこを楽しげに歩きつつ、背中に背負った古臭いリックサックを身体を振ることで持ち上げて、しっかりと定位置に戻す。 雲一つ無いというのに、どこかの煙突から排出される汚れたガスが空気に臭いをつけてしまっているも、それですら「味」として感じられるようで。 行き交う様々な人種仕事服装の人間の群れの中を肩がぶつからないようにひらりひらりとかわしながら歩いていく。 出店を見てみると、よく分からない品から、見覚えのある潜水機の電子部品、制御装置などが並んでいて、ふと前を見てみると丸々として大きな肉を回転させながら焼いている店があった。 「焼き……肉?」 なんと表現すればいいのかは分からない。さしずめロール肉。串に刺されたそれは、轟々と焼かれて回されて、肉汁を垂らしている。肉汁が垂れるたびに火が呻き声をあげて赤い火の粉を散らした。 店員は白髪の老婆。念仏のような言葉を呟きながら焼いている。 そこで腹がぐぅと小さくなるのを確かに聞いた。時間は丁度12時。道理で腹が減るわけだが、ちょっと早いような気がする。 老婆が視線を上げてくる。反らす前にピタリと視線がぶつかってしまった。 濁った黒い眼とユトの青い眼が見詰め合う。 「……………」 喧騒の中で――確かに聞こえた――老婆の念仏が変化して―― カエカエカエカエカエカエカエカエカエカ 「カ、買います買います!」 これは呪われる。 肉を回しながらついでに呪いも伝染(まわ)すつもりだ。背筋が凍る。顔も引きつる。 かつて無いほどの速度で財布を抜刀すると、貼られていた値段通りの小銭を老婆の前に音をさせておいた。すると、しゅばっという凄まじい速度で肉ロールが突き出される。ユトは無言でそれを受け取った。 くんくんと匂いを嗅ぎ、歩き始める。 良い匂いに涎が出てくる。肉汁がこぼれないように舌を表面に這わせて舐め取ると、男らしくガツガツと食べてみる。 「うまい………」 悔しいが美味かった。 ジューシーでありながらしつこくなく、適度にレアな部分を残すことでステーキのミディアムを再現しているよう。 値段は少々高かったが、この大きさなら納得であろう。 食べながら人にぶつからないように歩くというのも厄介だ。ユトは、どこか座れそうな場所は無いだろうかと視線を走らせる。 「お」 あった。 街の一角が開けた広場のようになっていて、そこに錆付いた小型コンテナが積まれており、数人がたむろしている。 多少近づくことを躊躇させるが、座れるだけいいだろう。 そう考えたユトは、座っていた子供一人から少し離れたところに腰を降ろす。誰かが煙草を吸っていたのだろう、つんと鼻をつく臭気を感じた。 やっと座ることが出来たユトは、肉ロールをむしゃむしゃと豪快にほお張り始める。 やっぱり美味かった。 「………」 美味しいのはいい。 身体にも、心にも、美味しいものを食べることは必要だし、健康にも繋がる。 肉の9割を食べた辺りで気がついたのだが、誰かに見られているような気がしてならないのだ。喧騒の中で視線の主を音で探すという無駄な行為をして、続いて視覚に頼って探してみる。 奇抜な服装の若者の集団が通過する。 その奥の電波用アンテナの足元に、何かが覗いてきている。なんだろうとじっと見ていると、小柄な人物の赤い瞳が二つユトを見て、ユトと視線が合うや否やサッと影に隠れた。 隠れたはいいが軍隊の帽子に布をタレ下げたようなそれの端っこがはみ出している。 頭かくしてなんとやらということか。 ユトは、持っていた串から肉を剥ぎ取って、近くに置いてあった灰皿に放り込んだ。 そして、そろりそろりと近寄っていくと、相手の視覚を取るようにして接近していく。その人物は、先ほどユトがいた辺りをちらりと見る。居ない。慌てたように身を乗り出した。 背後に回ったユトは悠々とその人物の観察をしてみる。 使い込まれていそうなオレンジ色のツナギ。サイズが合っていないらしく、両手が見えない。しかも両足もややだぶついている。体型こそ確認できないが、セミロングの栗色の髪の毛と、幼い顔つきなどから、女の子と見当をつけた。 悪戯心がむくむくと湧き上がって来た。 微妙にニヤついた表情を浮かべたユトは、極々至近距離まで寄ると、ぽむと肩に手を置いてみた。 「みっけ」 「ひゃッ!?」 甲高くよく耳に通る声でかわいい悲鳴を上げた――少女は、突然現れたユトに気がつくと、心臓発作でも起こすのでは、というレベルで飛び上がり、さっとアンテナの後ろに隠れようとする。が、鉄板の地面のつなぎ目に足を引っ掛けてスッ転んでしまう。 「あぅ~……」 「ゴメン、大丈夫?」 鉄板で舗装された地面に顔から突っ込んだ少女。流石にやりすぎたと感じたのか、慌てて少女の側に寄り、手を差し出して助けようとする。 少女は赤くなった顔を押さえて地面に座っていたが、手を差し出されるやみるみるうちに違う意味で赤くなり、帽子で目元を隠してしまった。 頭から湯気が上がっているような気がするが、気のせいであろう。そう、気のせいであろう。 「驚かせちゃってゴメンね。名前なんて言うの?」 少女は口元を震わせていたが、ユトの手をやんわりと握って立ち上がると、俯き加減に言葉を搾り出した。 「えりあーぬ、です」 「エリアーヌ……良い名前じゃない。俺の名前はね」 自分の名前を言おうとしたユトを制するように少女が片手を挙げる。 そして、小さな声で、それでいてはっきりと名前を言ってきた。 「ユト=シーゼンコード……ですよね。違いますか?」 間違っていないかとハラハラしつつ自分の胸を押さえて上目遣いに聞いてくる少女。幸いユトにその趣味は無いため問題は無かったが、そういう方面の人間であれば一発で落ちること請け合いの表情だった。 ユトは、多少驚いた顔を浮かばせて、自分の記憶を探る。該当する人物はいなかった。一度会っているのに忘れてしまったのかと考える。 「あってる。俺の名前はユト、なんだけど、……えー、そのなんで知ってるの? あ。怒ってるわけじゃないんだ。一度も会ったことないような気がしてさ」 「……覚えてませんか?」 出来る限り言葉は選んだつもりだった。だったが、少女は若干瞳に涙を浮かべ始めてしまう。この反応は一度会っているという証拠。 ユトは脳味噌に鞭打って記憶を検索するが、欠片も出てこない。 冷や汗が流れる錯覚をする。 「わたし、潜水機の武器屋のオヤジさんのところに住んでて……」 「………………ぇ? ああー! そうか、君だったのか!」 オヤジの汗臭いというか男の戦場のに直立する掘っ立て小屋に住んでいると聞いて、想像すら出来なかったため、理解に数秒ほど時間を要してしまうが、手をぱんと合わせながら大きく頷く。 前に行ったときに聞いた声と合致したというのもある。 やっと思い出してくれたのを確認した少女……エリアーヌは、にこにこと笑みを浮かべると、恥ずかしげに両手を後ろに回して一歩下がった。 ユトはリュックを背負いなおし、携帯電話の時計を見てみる。12時30分。何もしていないのに随分と時間が経過してしまっていた。 今日一日中暇と言えば暇なので、何をしようかと考えつつ周囲に視線をやってみる。と、ユトのズボンの端っこが摘まれて、弱く引っ張られる。下に眼をやると、エリアーヌだった。 「―――……あのぅ……買い物があるので付き合って貰ってもいいですか?」 「いいよ。もちろん」 街をぶらつくのも悪くないが、小さい子を手伝うのも悪くない。 ユトはエリアーヌに連れられて街の奥へと消えていった。 荷物はそれほど多くは無かった。 細々とした電子機器類。工具。擬似神経回路。特殊オイル。食品。 それらを大きな袋に詰めて、ついでにリュックにも詰めて、帰る。向かう先は見慣れたオヤジさんの家兼お店。 最初にエリアーヌが店のガラス戸を開けて中に入っていくと、少ししてからユトが入れるように戸を広げて招き入れる。 よいしょと言いつつ抱えた荷物を店の中の机に置くと、続いてリュックの中身も出していく。全て出し終えると、ユトとエリアーヌの二人で仕分けをして店の置くべき場所へと持っていく。 ユトには場所が分からなかったのでエリアーヌが先頭に立って荷物を持って的確に整理していく。 大体数十分で作業は終わって、ユトは畳の部屋でまったりとお茶を飲んでいた。 だぶだぶのツナギなのに、実にテキパキとお茶を入れて、ついでに和室に放置されてあったゴミを回収して捨てる。流石は女の子である。ユトは感心したように頷くと、渋いお茶を啜った。 「お茶美味しいよ」 「ありがとーございます……」 頬を染めて小さく頷くエリアーヌ。女の子座りになって、お茶を少しづつ飲み始める。 時計を見てみると3時になっていた。 わいわい、とまでは行かなくても二人は会話をする。ユトの話をエリアーヌは頷いて時折意見を入れながら聞き、エリアーヌの話をユトは笑みを浮かべながら聞いた。 ふと気がつくと、5時になっていた。 その時二人は部屋にあったチェスで遊んでいた。ユトのほうが強かったのだが、手加減はしないで下さいと言われて本気でキングを殺しにかかっていた。 6時になった。時計を確認したユトは、肩を揉み解しつつ体勢を立て直してあぐらをかいた。 「………エリアーヌ、長居するのも悪いからさ……」 「ぇ。………ぁ、はい、わかりました……でも、また来てください」 もじもじと身体を動かして、ついでに顔を赤らめて、小さな声で言うエリアーヌ。 傾き始めて来た太陽の光が室内をオレンジに染めている。ユトは、オレンジの光に眼を細めつつ、エリアーヌの髪の毛をもしゃもしゃと撫でてやった。エリアーヌは、心地よさそうに眼を瞑った。 さて。そう言ってユトは立ち上がる。そして、エリアーヌに見送られながら家に帰っていった。 休日は終わった。 まだ帰っていないメリッサのために、美味しいご飯でも作ろうと買い物に行く必要があったとか。 後日談。 電話にて。 「オヤジさん、あのエリアーヌって女の子なんですけど、何歳なんですか? 10歳?」 「あぁ~……分かる。分かるぞボウズ。お前が言いたいことは良く分かる。いいか、眼と鼻と耳の穴をかっぽじってよく聞くんだ」 「はい」 「あいつは男。ついでに車を運転できる年齢なんだ、分かったか?」 「……嘘でしょ?」 「なんなら後で運転免許書を送ってやってもいい」 「……………………………………」 #back(left,text=一つ前に戻る) ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) #region #pcomment(reply) #endregion
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/999.html
柔らかな湯気の立つキッチンに響いたのは、似つかわしくない鞘走りの音だった。 「……参ります」 ちゃき、と刃を冷たく鳴らし。作り付けの調理台の上、白い影が疾走する。小さいながらも人型のそれは、左右の手にその身ほどもある長い刃を一振りずつ掴み、最初から全速力。 レースのあしらわれた衣装をなびかせ、ふた振りの長刀を構え走るその姿は、さながら地を駆ける飛鳥の如く。 だが、いかに身長十五センチの身とはいえ、巴荘の調理場は全力疾走するには手狭に過ぎる。相手の姿を捉え、最速に達したときには既に次の段階へ。加速を剣速に置き換えるべく、足の動きを疾走から斬撃の準備形へと切り替えている。 まな板の上で強く踏み込み。 スカートの裾が、進む方向にひるがえった。 「……斬」 小さく呟くその刹那。大きく広げられた白刃の翼は、二条の銀光に姿を変える。 「……終わりました、鳥小」 そう言った時には、双翼の長刀は既に背中の鞘の中。 「ん。ありがと、ベル」 与えられたのは、労いの言葉。 その成果とは……。 千切りにされた、一瞬前まで大根だったものの姿だった。 マイナスから始める初めての武装神姫 その2 前編 放り込んだ唐揚げは、サクッという音を立てて口の中で崩れていった。後に残るのは、鶏肉のぷりぷりした食感と、それを包むたっぷりの肉汁と……。 ええい、いちいち説明するのがめんどくさい! 要するに、だ。 「……美味っ! 鳥小さん。これ、すげー美味いッス!」 それだけ言って、俺は白いご飯を口の中に詰め込んだ。 うめー! 白米うめー! 美味い唐揚げでご飯が食えるこの幸せ! 日本人に生まれてマジ良かったぜ! 「あら、嬉しい」 テーブルの向かいに座る鳥小さんは、そう言ってにこにこと笑ってる。 「千喜ちゃんはどう?」 「あたしは鳥小さんの料理、大好きだよー」 鳥小さんの隣に座ってる千喜も、俺ほどの勢いじゃないけどかなりのハイペース。 さすがにご飯の間は、頭の上に神姫を乗せてない。 「良かったわねー、峡次。ホントなら、今日はコンビニ弁当のはずだったんでしょ?」 「ああ、全くだぜ……」 イヤミったらしい千喜の言葉も、この時ばかりは腹も立たない。 俺の部屋に収まるべき家具達は、いまごろ運送会社のトラックの上、高速道路をひた走っているはずだ。要するに俺の部屋には、家具どころか毛布一枚ないわけで。 近くのコンビニの場所を聞いて弁当でも買うか……とか考えてたんだけど、見かねた鳥小さんが「せめてご飯くらい食べて行きなさい」って夕食に誘ってくれたわけだ。 ありがたいとは思ったけど、まさかこんな美味いご飯が出てくるとは思わなかった。 「おかわりっ!」 空になった茶碗を、勢いよく突き出す俺。 「ちょっ!」 それを遮ったのはこの202号室の主、鳥小さんではなくて。 「アンタ、少しは遠慮ってモンを考えなさいよ?」 彼女の隣に座ってる、小柄な女の子だ。 「……っていうか、何でお前が偉そうなんだ? 201号室に帰れよ」 千喜の部屋は家具もちゃんと揃ってるし、ご飯の支度だって出来るだろうに。だいいち何でコイツが鳥小さんのご飯食べてるんだ? 「お前って言うな! 千喜さんでしょ!」 「……なんで同い年にさん付けなんだよ」 そう。 千喜のヤツ、鳥小さんとも随分と馴染んだ感じだったから、俺より年上かと……小柄なコイツがとてもそうは見えないが……思っていたら、何と俺と同い年。今年から東条学園の高等部に入るのだという。 「少なくとも巴荘では先輩だもん」 「たった三日のどこが先輩だよ!」 そのうえこの巴荘にも、ほんの三日前に越してきたばかりというからたまらない。 馴染みが早いとかいうレベルじゃない。コイツの場合は、単に馴れ馴れしいだけだ。 「ほらほら。ご飯の時くらい、ケンカしないの」 テーブルを挟んでいがみ合ってる俺達を遮るように、鳥小さんは俺の茶碗を受け取って。 「ご飯はまだあるから、いっぱいお代わりしてね」 ありがたいことに、そんな事まで言ってくれるのだった。 ……へぇ。 「……どうしたの? 峡次クン」 「いえ……」 何となく目に留まったのは、鳥小さんの傍らだ。 「神姫って、ホントにご飯食べるんだな、と思って」 そこにあるのは、テーブルの上に乗せられた小さなテーブルだった。土台と同じく四人掛けのそこでは、メイド服を着込んだサイフォスと、こちらも薄手のシャツを着たジルダリアが、仲良く料理をつついてる。鳥小さんのベルと、千喜のプシュケだ。 俺の視線に気が付いたのか。ベルがこちらを見て、小さく首を傾げた。 「わたし達の食事、珍しいですか?」 騎士型なのに、彼女は小さな箸を器用に使ってご飯を食べている。 さっき背中に背負ってたのはどう見ても刀だったし。着てる物こそ洋風だけど、騎士型っぽいのは外見だけで、中身はどう見ても侍型だ。メイド服が騎士っぽいかはこの際置いておこう。 この辺りも、CSCで設定された『個性』なのかねぇ。 「……まあな。俺、神姫持ってないからさ」 ファミレスにでも行けばいつでも見られるんだろうけど、中学生の財布に外食は相当な負担だ。戦っている神姫はちょくちょく見てたけど、正直、ご飯を食べてる神姫をじっくり見るのは初めてだった。 「峡次クン、東条の工業科なのよね?」 「ん? そうですけど」 茶碗を受け取りながらの俺の答えに、鳥小さんは小さく眉をひそめる。 「千喜ちゃんは普通科だからいいとして……確か、工業科だと神姫絡みの授業もあるはずよ? 神姫がなくて困らない?」 もちろん、入学要項でその事は確認済みだ。というか、大学部で神姫の勉強をしたかったから、高大一貫の東条学園を選んだわけで。 「おじさんが入学祝いに送ってくれるって言ってたんですけど……」 「まだ届いてないんだ?」 千喜の言葉に、首を縦に振る。 「ここの住所で送るって言ってたから。部屋が片付いた後に着くようにしてるのかもしれないし」 入居日は今日とも言ってあるから、たぶん着くのは明日以降だろう。俺としては実家にいる間に送ってくれても困らなかったんだけど……そうなると引っ越しの支度が滞るの確実だったし、まあ、おじさんの判断は間違っちゃいない。 母さん辺りが入れ知恵したのかもしれないけど。 「なるほどねぇ。……はむ」 唐揚げをかじりながら、千喜は小さく相槌。 「荷物が届くのは、んむ、明日だっけ?」 こちらもお茶をひと口飲んで、鳥小さん。 「はい」 今日は何もない部屋で寝て、明日の引っ越し屋さんの到着に備えることになる。春だからもう暖かいし、コートは一応持ってきてるから、風邪ひいたりはしないだろ。 さすがに、女の人の部屋で一晩お世話になるほど無神経じゃないぞ。 「そっか。私か倉太クンが手伝えればいいんだけど……私、明日はバイトがあるのよね」 「倉太はしばらく研究室で帰れないって言ってたよ」 「倉太さんって……俺のお隣さんだっけ?」 俺の102号室の隣、101号室の住人らしい。 二階の201号室は千喜、202号室は鳥小さん。このアパートは四部屋だから、この倉太という人が巴荘の最後の住人ってことになる。 「だよー。大学部の研究室に入ってるから、学校で会う方が早いかもね」 「そうなんだ……」 とりあえず、この二人が普通に接してるって事は、そんなに変な人じゃないんだろう。 「じゃ、明日はベルを置いていくから、分からないことは彼女に聞いてもらっていい?」 「いいんですか?」 神姫を使うバイトってのは聞いた事がないけど、ベルにスケジュールの管理なんかも任せてるんだったら、鳥小さんは不便じゃないだろうか。 「鳥小様はしっかりしてるから、大丈夫ですわ。ね、マスター」 テーブルの上のテーブルに頬を突いて、ベルじゃなくてプシュケがひと言。見上げた視線は……。 「何でこっち見るのよ、プシュケ」 「別にぃ」 何となく、言いたいことは分かる気がする。 「……アンタも何でこっち見てるのよ」 いや、まあ、なぁ。 何となく、プシュケの気持ちが分かるというか何というか。 「私は心配しなくても大丈夫よ。ベル、頼むわね?」 「承知しました、鳥小」 かたん、と箸と茶碗を置いて、ベルは静かに一礼する。 やっぱりこの子、ホントは紅緒なんじゃないか? 「お願いします、ベル」 「ええ。こちらこそ、峡次様」 とはいえ、巴荘のことをよく知ってる人が色々教えてくれるのはありがたい。これで、明日の引っ越しも順調に進みそうだ。 「じゃ、明日はそういうことで大丈夫ね」 箸と茶碗をテーブルにおいて、鳥小さんは小さく手を合わせる。案外小食なんだな、鳥小さんは。 「残しても仕方ないから、おかずは二人で全部食べちゃってね」 うわ。何ですかそのありがたいセリフ! 「はいっ!」 それじゃ、ラストの唐揚げも遠慮なく、いただきま……。 「む!」 唐揚げの最後の一つの右側を挟んだのは、俺の箸。 「あ!」 唐揚げの最後の一つの左側を挟んだのは、千喜の箸。 左右を箸に挟まれて、掲げられるように持ち上がる最後の唐揚げ。 「……これ、俺が先に取ったんだけど」 俺が引っ張っても、千喜が唐揚げを譲ってくれそうな気配はない。 「……どう見てもあたしのでしょ」 千喜も唐揚げを引っ張るけど、俺だって譲る気は全然ない。こんな美味しい唐揚げ、早々食えるもんじゃないぜ。 「むむむ……」 これだけ引っ張っても離さないなんて、コイツの箸の持ち方、一流じゃねえか! 「ぐぐぐ……」 そして、両端から引っ張られても崩れる気配のない、鳥小さんの唐揚げもまた一流。味も加えれば、文句なしの超一流だ。 「むぅぅ……いい加減、諦めなさいよ……っ!」 「誰が……っ!」 向こうも本気。 こっちも本気。 だから、気が付かなかった。 「……ふぅ。ベル」 鳥小さんが、小さくため息をついた事に。 「御意」 その瞬間、俺の箸と千喜の箸の間に、銀色の光が迸った。 「へ……っ?」 ふいと消えた手応えに、思わず唐揚げを落としそうになり……慌てて箸で掴み直す。 「ひゃ……っ!?」 そこにあるのは、ちょうど真ん中で二つに断ち切られた、唐揚げの姿。 柔らかくサクサクな衣も、ぷりぷりの鶏肉も、崩れることなくキレイに真っ二つ。切り裂かれた断面に至っては、今頃になってたっぷりの肉汁があふれ出す始末だ。 「食べ物でケンカなんかしないの。二人で半分ずつにしなさいね」 「はぁーい」 「……」 鳥小さんも千喜も平然と流してるけど、俺は鶏肉の断面を見て言葉もない。どんな鋭い包丁で切っても、こんな綺麗な断面にゃならないぞ……。 それに加えて、支えのない空中でこの仕事。一体どうやったんだ? 「あまり浅ましいのは、お仕えする神姫として恥ずかしいのですけれど。マスター」 「……うるさいわね」 って、プシュケもそっち方面はスルーかよ。 「あの、ベルさん?」 「何か?」 そして、その離れ業をやってのけたであろう本人は、既に鳥小さんの傍らに戻って平然とお茶なんか飲んでいる。 「今の……」 鳥小さんの大太刀は、神姫の身長くらいある白鞘の長刀だ。それはいいんだけど……。 「お気になさらず。ただの、居合です」 「ただの……」 使ってる武器といい、居合なんてものを使うことといい、やっぱりベルさん、起動する神姫を間違えてるんじゃないだろうか。 「人には危ないもの向けないように躾けてあるから、気にしないで。アシモフ・プロテクトも外してないし」 ああ、人に危害を加えないように設定してあるのは良いことですね……って! 「でも、普通の神姫用の武器ってそんな切れ味あるものなんですか?」 アーンヴァルのライトセイバーみたいな光学武器や、工業用の単分子ワイヤーみたいな原理的に凄い切れ味がある物ならともかく、実体武器の日本刀でこれの切れ味って、ちょっと想像が付かない。 「どうなのかしらねえ。ベルが欲しいって言った個人ディーラーの商品だから、よく分かんないのよね」 「別にいいじゃない。唐揚げおいしーし。細かいことグチャグチャ言ってると、モテないわよ」 「……まあ、そうか」 それは一大事ではあるわな。 とりあえず唐揚げ美味しいし、それで良いことにしとくか……。 戻る/トップ/続く
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/6752.html
登録日:2010/03/06 Sat 15 23 57 更新日:2024/08/21 Wed 00 02 58 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 BF BF←遊戯王とは無関係です Pタン いただきました いましがた お酒の友 みすちー オオスバメ カズーイ ガンダムヘブンズソード ギャオス ジャンボット タジャドル タレ トッコリ バトルガレッガ ファイアロー ファイアー・バード ミケロ ミスティア・ローレライ 不死鳥は炎の中から蘇る 串 北海道でも鶏はメジャー 南海の暗黒時代 塩 塩派VSタレ派 大相撲 居酒屋 屋台 忘れられた子=砂肝 焼き鳥 牛肉 牛肉←外道 缶詰 豚肉 豚肉←一部地域 食べ物 鶏肉 麻雀 ▽目次 一般的な意味での焼き鳥代表的な串 俗称 一般的な意味での焼き鳥 想像してほしい……… くたくたに疲れた後の学校や仕事帰りの駅前 ふと炭に油が落ちパチパチとなる音―― 白い煙と共に訪れる芳しい香り―― そう………焼き鳥である その音を聞けば歩みを止め その香りを嗅いだら自然と口にするだろう ――焼き鳥一つ下さい!―― 焼き鳥とは一口大の鶏肉を串に差し直火で焼くシンプルな料理である。江戸時代に串に差す現在の形となり、戦後ブロイラーの登場により一般に普及した。現在では缶詰も販売されている。 シンプル故に奥深く、バラエティ豊かな部位が使われている。 代表的な串 鶏モモ 一番ポピュラーと思われる串焼き。「み」とも呼ばれる。 程よい噛み応えや噛んだ時に溢れる肉汁が堪らない。 鶏ササミ 小胸筋。笹の葉に形状が似ていることが名前の由来。一羽から2本しか取れない。 さっぱりしていてクセがない。低カロリー高タンパクのヘルシー部位。 お店では梅肉、ワサビ、ゆず胡椒等がのせられていることが多い。 これに大葉を巻いたものが「香り焼き」。 つくね 鳥挽き肉を練って作る。 フワフワとした食感ながらしっかりと肉の味を楽しめる。 最近では軟骨を混ぜ込みコリコリとした食感も足したものもあり、複数の歯応えが楽しめる。 丸い玉形が3~4個串に刺さっているものが一般的だが、お店では笹蒲鉾形のものもある。 レバー 人によって好き嫌いが分かれる串焼き。 柔らかな食感ととろけるような舌触りがリピーターを離さない。 よく焼けば食べられるという人が意外に多い。 さまぁ~ずは大好き。 鶏皮 文字通り鶏の皮である。 焼くことで表面はパリパリ、弾力ある食感が特徴。 ねぎま もも肉とねぎを交互に刺した物。「はさみ」とも呼ばれる。 肉の甘味とねぎの辛み(絡み)がマッチング。 ちなみにねぎ間の「ま」は過去に格安であった鮪の「ま」である。 因みにねぎだけの焼き鳥も……ん? 鶏が無いから焼き鳥じゃないって? そんな事を言ったら、チーズのベーコン巻きや獅子唐の立場が無いだろ? 塩かけて食ってみな。旨いから。 なんこつ お゙ぉおォおん店によって白くて尖ってりゅにゃんこちゅと肉がしっかりとちゅいぃていぃりゅにゃんこちゅがぁあああ あぉり、どちらも旨いぃ。 因みにマイナーらが、ひじゃにゃんこちゅはウマいぃ。 ぼんじり(テール) 尻尾の付け根にあたる三角形の肉。「三角」、「ヒップ」とも。一羽から少ししかとれない。 非常に脂が乗っており、弾力があってやわらかな食感。 せせり 首周りの肉。「ネック」、「首小肉」とも呼ばれる。一羽から少ししかとれない。 引き締まっていて弾力があり、脂ものっている人気部位。 はつ Heartsつまり心臓である。 コリコリした食感が特徴。ビタミンAが豊富。 一羽から一つしか取れないのでそこそこ値が張ることが多い。 砂肝 コリコリとした食感と噛みごたえのある、分厚い筋肉からなる胃の一部。「ズリ」とも。 鳥には歯がない為砂や小石を飲み込み、食物をここで磨り潰す。一部では「鳥の歯」とも呼ばれているらしい。 一般には砂を取り除いた状態で流通されているので心配は無用。 ちょうちん 未成熟卵の「きんかん」と卵が通る排卵管「ひも」を一つの串に差したもの。ひもは雌鳥一羽に一つしか取れない希少部位。 きんかんは卵黄より濃厚で固めの食感、ひもは淡白でコリコリした歯応えある食感。タレで一口で食べるのがオススメ。 豚バラ 文字通り豚肉。もはや鳥ですらないが、一部地域では鳥モモに比肩する程の人気、らしい。 北海道と九州に存在しているらしい…と言われた時期もあったが、今では全国区。 赤身と脂のジューシーな旨みが最高。 豚シロ これまた豚肉。というか豚モツ。豚の大腸。 弾力があってジューシー。 大腸を切り開かず脂を中に残したものが「シロコロ(マルチョウ)」。 テッポウ これまた豚モツ。豚の直腸。一頭から僅かしか取れない。 シロより肉厚で脂ものっている。 因みにここからの追記は北海道民であるが(かなり偏見が混ざってます。ネタとして見て下さい)、 北海道では焼き鳥といえば鶏肉ではなく豚肉であるのがメジャー。 というか本家であるはずの鶏肉のほうが外道になってしまっている。 あなたがもし、北海道へ遊びに行って店で「焼き鳥」を頼んだとしよう。 全国的チェーンな店舗でない限り、まず間違いなく「焼き鳥」と言う名の「焼き豚」が運ばれてくる。 お祭り等の出店でも「焼き鳥屋さん」といえば豚肉串を焼いている。 というか、鶏肉の焼き鳥屋さんがいたとしても見向きもされないのが現実である。 これが道民クオリティだとご理解をいただきたい。 北海道で 「焼き鳥?これ焼き豚じゃん?」 なんて言った暁には、全道民を敵に回すことになってしまうので絶対にやめよう。 因みに函館周辺では、「ハセガワストア」(略称ハセスト)というローカルコンビニチェーンが展開しており、 ここで売られている「焼き鳥弁当」(もちろん肉は豚)は一食の価値アリ。 ◎ネタ [部分編集] 大楽絢太 ライトノベル作家。 エジプトで死にかけたりお笑い学校に通い始めたり、その行動は予測不能。さりげなくTVに出演したことも。 なお、本人そんなにヤキトリは好きではない。 ミスティア・ローレライ 夜雀。 亡霊お嬢さまによく捕食される。 食べられた後は骨しか残らない。 自身も屋台を経営しているが売っているのは焼き鳥ではなく八目鰻。 因みに串に刺さって無くても焼けば焼きtうわなにをするやめ(ry トッコリ 黄色い鳥。 第5話にて星の戦士から「バーベ、キュー」と言われ、「親友を焼き鳥にする気か!?」と発言。 絵に描いたような捻くれ者ということもあり、この回以降焼き鳥扱いされることが増えてしまった。 なお56話である魔獣に食べられるがすぐに吐き出されたため、「オレはそんなに不味いってのか!?」と叫んだことも 焼き鳥といえばやはり塩かタレかで大きく分かれるのではないだろうか。 これは筆者の独断と偏見だが、 塩は肉と肉汁の味を最大に引き出し、シンプルかつダイレクトに肉本来の旨味や甘味を存分に味わう事が出来る食べ方。 タレは肉の持つ豊かな旨味とタレの甘辛さのシンクロ。 この2つが絡み合う事によって誕生する味わいは、焼き鳥屋や地域、家庭によって違い同じ様な味には出会えても同じ味には出会えない。 だからこそ自分の好みに合う焼き鳥を見つけた時の感動は大きい。 そして、好みはあれどどちらも美味しいことには変わらない。 塩ダレってのもあるが… また、タレは家庭でわりと簡単に作れる。 大雑把には醤油、酒、味醂(みりん)を同じ分量、蜂蜜を少々、好みでショウガやニンニクを入れるだけである。 少し火を入れてご飯にかけても美味しい。 “貧乏人の最後の砦”もやしすら買えない時は試してみては? ついでに、塩おにぎりと焼き鳥の組み合わせはお酒が呑めない人にオススメ。 因みに(焼き鳥)(やきとり)と漢字だったり平仮名だったりの看板が出ているがそれは取り扱う部位が鶏肉か豚肉かによる違いで使い分けられているからである。 缶詰の焼き鳥は香ばしさの面で遠く及ばないものの長期保存可能なので、非常食や手っ取り早い酒の肴として重宝される。 大相撲では、鶏は二本足で立つ=勝ちを連想させる事から縁起物として好まれ、両国国技館の地下には焼き鳥工場があり、何度もタレに漬けて焼くを繰り返したつくねなどの焼き鳥セットを製造販売している。 俗称 1) 鳥っぽい対象を倒す事を、俗に「焼き鳥にする」と言う事がある。 対象は鳥っぽければ何でも良い。鳥・飛行機・鳥モチーフのキャラや怪獣・翼持つ悪魔etc.…。 ちなみに焼き鳥になった状態を描写する場合、黒焦げだったり「七面鳥の丸焼き」風だったり。さすがに上記の串焼き風になる事はまず無い。 2) 『バトルガレッガ』の隠しフィーチャー。 2面の森にボムを撃ち込むと鳥が大量に飛び出す。 この鳥にショットやボム等で攻撃を加えると、撃ち込み点が入る。 とても重要な稼ぎに使われ、バトルガレッガで最も有名な隠し要素である。 ワイルドスネイル系機体のボムはバーナーの為、稼ぎをしている場面はさながら焼き鳥であり、そこから通称「焼き鳥」と呼ばれている。 3) 麻雀で一度もあがれなかった人の事を焼き鳥と言う。 焼き鳥だった場合罰符という踏んだり蹴ったりなルールもある。 4) ポケットモンスターシリーズのオオスバメが使用するコンボの俗称。 状態異常時に攻撃力が上がる特性「こんじょう」を発動させるべく、「かえんだま」を持たせて自ら火傷状態になり、スリップダメージと引き換えに爆発的な火力を得る。 「こんじょう」を活かす戦いをするポケモンは数多いが、その一芸特化ぶりや、ハマると手がつけられない、でも対策は容易、等の要素から半ばロマンと共に「焼き鳥」と呼ばれる。 第6世代では当時対戦での使用率が高かったほのお・ひこうタイプのファイアローの方を示すことが多くなった。 第7世代ではファイアローが下方修正されて環境から姿を消し、オオスバメも焼き鳥戦法以外での運用が主流になったためもはや過去の言葉になりつつあるが……。 全国の焼き鳥マニアの方、追記修正とモモタレと塩3本ずつお願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] なんこつワロタwww -- 名無しさん (2014-01-06 16 40 30) 豚はともかく牛は完全に外道 -- 名無しさん (2014-01-06 17 08 54) 帰りに焼き鳥(豚バラ)買って帰ろう -- 名無しさん (2014-01-06 17 31 11) 豚も外道だろう -- 名無しさん (2014-08-09 15 06 00) ↑散々この項目で言われてるのにお前さんときたら…あ、道民こっち来た。 -- 名無しさん (2014-08-09 15 09 10) まあ、戦後に短期飼育できるブロイラーの品種・飼育法が普及するまでは鶏肉は牛肉よる高い高級品だったからね。 それ以前は豚肉の焼き鳥がけっこうでまわってた -- 名無しさん (2014-08-28 20 33 10) なんこつに塩コショウをたっぷり振って焼いたものを仕事帰りに10串ぐらい買って食べるのが好きだった。 -- 名無しさん (2014-08-28 21 44 01) おい!ミスチー・・・・・・!? -- 名無しさん (2014-08-28 21 44 42) 今ではポケモ尚、今のポケモンにおいて焼き鳥は こんじょう型のオオスバメより ファイアローの事を指す -- 名無しさん (2015-02-02 03 17 45) ↑うむ、返信ミスをした。 -- 名無しさん (2015-02-02 03 18 19) カイジ読んでると凄い食いたくなる -- 名無しさん (2015-02-02 03 19 57) 「私は焼き鳥ではない!ジャンバードorボットだ!」 -- 名無しさん (2015-02-02 03 24 26) 遠藤正明がカバーした「鳥の詩」が「焼き鳥の詩」って言われてたなぁ -- 名無しさん (2015-02-02 06 19 47) ねぎまの「ま」の由来と、ネギトロのトロの由来、どっちが誤解率高いんだろうか? -- 名無しさん (2016-10-14 11 51 58) ↑トロじゃないやネギの方だ -- 名無しさん (2016-10-14 11 53 34) 長谷川ストアの焼き鳥(豚)弁当はマジでうまい -- 名無しさん (2020-10-20 23 25 41) アニカビのトッコリも追加で -- 名無しさん (2023-09-12 11 35 36) 先日焼き鳥屋で同席した御仁が「年取った両親がいつまでササミやセセリ食えるかわからないから今のうちに美味い店のものを食わせてやりたい」とお土産を頼んだのを見て思わず自分も両親への土産を頼んでいた。そうなんだよな。焼き鳥=オッサンのイメージがあるから見落としがちだけど親、というか自分も年取ったら食べられなくなる部位が出てくるんだよな -- 名無しさん (2024-08-21 00 02 58) 名前 コメント