約 374,264 件
https://w.atwiki.jp/nijiseihaitaisen/pages/82.html
なんなんだよ…聖杯戦争って…… この言葉を一体何度繰り返したのだろうか。 しかし、直保はその回数はとっくに忘れてしまったし 溜息の数も両手では収まり切れなかった。 何よりもここは彼がかつていた場所――農大ではないのだから…… 沢木惣右衛門直保―― 長いので沢木直保と省略する。 彼は聖杯戦争に巻き込まれてしまったのである。 何故?かと言えば思い出せない。 月の石とやらにも心当たりない。 もしかしたら、彼の先輩たちがうさんくさい高価な石だと紹介したあの石…だったかもしれない。 何にしても故意ではないのだ。 彼は魔術師じゃない。 かといってタダの人間でもなかった。 直保には「肉眼で菌の姿を捉える」能力がある。 掴むことも出来るし、少々くらいは操ることも出来る。 だけどもそれだけ。 もしかしたら、自分の能力が魔術的なものなのかもしれないが 逆に嬉しくも何ともない。むしろ迷惑だ。 何故、このような戦争に巻き込まれてしまったのだろう。 さらに巻き込まれただけならともかく 農大ではない、全く見知らぬ地に移されてしまったのも迷惑極まりなかった。 直保は友人たちや先生たちの心配もそうだが 果たして自分は元の場所へ帰ることができるのだろうか…? 「大丈夫大丈夫!なんとかなるってー」 そう呑気に声をかけてくるのは直保のサーヴァント・キャスターである。 戦争に参加するのに何が大丈夫で、なんとかなるのか。 直保は困り果てていた。 「そんな顔すんなよ、提督ぅ~これでもあたし、結構活躍できるんだぜー!」 「違う……俺は好きで参加した訳じゃないんだ…」 悲壮に溢れる言葉を漏らすが キャスターはヘラヘラとした態度で軽く受け流した。 「そりゃあ、仕方ないね~」 「仕方ないって―――」 「たまーにそういうのあるんだよ。聖杯戦争ってさー それに今回はあたしらだけじゃないんだ。皆と頑張ればなんとかなるなる!!」 確かに今回の聖杯戦争は 月と地球 二つの陣営に分かれ戦うのだ。仲間がすでにいる状況だ。 ルールを聞いている直保は分かっているものの、また溜息をつく。 「それよりさー提督、酒作ってるんだろ? あたし、それ飲みたいなぁ~今度飲ませてくれよ~」 「酒だって、農大に帰らなきゃないだろ…」 「じゃあ一緒に帰って飲もうぜー!」 ノリで話している気がしなくもないが キャスターの提案に直保は少し間を開けてから 「……そうだな。皆のところへ帰ろう」 少しだけ頬笑み答えた。 ちゃんと生きて帰ろう。 そんでもって宴でも何でもいい、皆で酒を飲み明かそう。
https://w.atwiki.jp/psyren_wars/pages/35.html
PSYREN聖杯戦争 ※赤い点は公衆電話です 簡易現在地表(61話まで) A-1 A-2 A-3 A-4 A-5 A-6 A-7 A-8 【麒麟殿温泉近くの宿】形兆白ひげ伊介食蜂操祈 B-1 B-2 B-3 B-4 B-5 B-6 B-7 B-8 【ヘルシング邸】ウォルターレミリア 【市街地】ほむらリンク雁夜一方通行 【アゲハ自宅】アゲハ流子 【上空】さやか明 【遊園地】善吉まどかルフィ C-1 C-2 C-3 C-4 C-5 C-6 C-7 C-8 【町中】浅羽垣根 【病院付近】タダノモリガンルキア慶次 D-1 D-2 D-3 D-4 D-5 D-6 D-7 D-8
https://w.atwiki.jp/akitsuki_seihai/
このwikiは秋月式聖杯戦争TRPGのルールブック及びサーヴァント一覧を記載したサイトです。
https://w.atwiki.jp/psyren_wars/pages/133.html
神話前話 ◆wd6lXpjSKY 「おいおっさん! コイツを診てくれ!!」 ドン! 勢い良く病院に転がり込んだライダーことルフィは近くに居た医者にタダノの治療を頼む。 息を切らしながら下を向いているがタダノを落とすことは無かった。 幾ら腕が疲れようがまどかを背負っていようが彼が甘えることは無かった。 守れるものは総て守りたい。 口には出さずそんな大層な思想をも持ち併せていないが彼の信条とでも言うべきか。 彼を彼としている行いがそれを許さない。 仲間を見捨てる行いなど彼という存在が赦す筈がない。英霊だろうが海賊だろうが関係ない。 「君は一体……いや、今はいい。私が見てあげるから君とお嬢さんは待っていなさい」 「ありがとうございます……その脇腹が」 「見れば解る。何に貫かれたのか斬り裂かれたのかは解らないけど……事情は後で聞こう」 「頼む、おっさん。俺の仲間なんだ、だから頼む」 「出来る限りのことはするが……まぁ大丈夫だと思って待っていなさい。 それだけ呟くと医者は担架に乗せられたタダノを奥へと運んで行った。 それを見届けるまどかには若干ではあるが安堵の表情が浮かぶ。 色々なことが起こり過ぎた時間ではあったがある程度の終着は見せてくれるようだ。 そんな彼女を支配する不安はキャスターに攫われたことではない。 仲間であり友達であり大切な存在である彼女が支配していた。 「ほむらちゃ……なんで……」 突然の襲撃。 聖杯戦争に参加していたことも驚きだが敵に回るとは想像もしていない。 心の何処かで自分を助けてくれると期待していたのかもしれない。 そんな幻想を簡単に壊された鹿目まどかの心は暁美ほむらに支配されていた。 自分が比較的安全な環境に移れたからこそ頭が急激に働き始める。 だけど、それはタダノ負傷やキャスターの拉致ではなくてもっと近しい存在のことばかり。 気付けば彼女のことを考えている、嫌ではないが理由が理由であり喜ばしいモノではない。 暁美ほむら。 貴方はどうして私を襲ったの。 「まどか」 願いを叶えるため。 そのためなら私を殺してもいいってこと……なのかな。 「まどか」 魔法少女にとって最後のチャンス。 死に物狂いになってまでも掴み取りたいモノ……なんだよね。 「まどか!!」 「ふぇ!?」 現実に引き戻された鹿目まどかは小動物のような声を挙げる。 集中していたようでライダーの呼びかけを無視していたようだ。 恐る恐る彼を見るが怒りの表情は浮かべていなく、寧ろ此方を心配していた。 「お前、キャスターに変なことでもされたか?」 「ううん、私は大丈夫です。だから、その……ごめんなさい」 「……そっか。ならいい。タダノの所に行くぞ」 麦わら帽子を被り直すとそれだけ呟いてライダーさんは歩き出しました。 大丈夫。嘘になる……のかな。 きっとライダーさんは私が嘘を憑いていることを知っているんだと思う。 でも、私が口に出さないから知らないフリをしていてくれてる。強い人だな、って思います。 頼れて、ついつい甘えちゃうぐらい強い人で……答えを全部導いて欲しいとも思っちゃう。 そんなことを秘めながら鹿目まどかはライダーの後を着いて行く。 黙って歩いていると目の前から点滴をしている少年が歩いて来た。 病院だから当然ではあるが年も近い見た目をしているため何処か親近感を感じてしまう。 だがこの少年もNPCと考えるとどうも違和感しか感じないのが正直な所である。 タダノと会話しても、店員と会話しても、通行人と会話しても。 どれも違和感を感じない。違いがあるとすれば聖杯の話題になるか否かのみ。 直感ではNPCやマスターといった見分けなど出来る方が難しいだろう。 「――運ばれた男の人の知り合いですか?」 「え……そ、そうです」 すれ違いざまに少年は鹿目まどかに語り掛ける。 その言葉に反応し足を止める彼女。近くで見れば更に同年代であることを感じる。 自発的に話し掛けるNPCも存在する辺りこの空間は現実と何が違うのか。 魔女の反応は感じないがその代わりにサーヴァントがいるぐらいだろうか。 そんなことを考えていると少年は更に言葉を紡ぐ。 「あの人、鉄骨に刺されたみたいに脇腹が裂かれていたけど大丈夫?」 「すごい傷ですよね……でもカエルさんみたいなお医者さんは大丈夫って言ってくれましたけど……」 「カエル顔……? でも、お医者さんが言うなら大丈夫だよね」 カエル顔の医者。 初対面で申し訳ないが彼を表す表現にはうってつけの言葉である。 緊張的な場面ではあるが彼のおかけで空気が和んでいる。 決して彼の顔を貶している訳ではないので、勘違いしないでもらいたい。 少年が言ったとおりタダノの傷は深い。 始まりの男である夜科アゲハが放った黒い流星の切れ味は尋常じゃ無いほどに鋭く。 直撃こそしていないがその痛撃でタダノは意識を手放している。 部外者から見れば貫かれただの斬り裂かれただの。 とにかく現実とはかけ離れた漫画や映画でしか見たことの無いような傷であった。 少年が気になってまどかに話し掛けるのも無理は無い。 「もしかして、普段からあんな危険なことに関わっているの?」 「え、いや……そんな訳はない、かな?」 「だよね……うん。突然ごめんね」 鹿目まどかの心臓は若干鼓動を早める。 下手に解答しては自分が聖杯戦争に参加していることをバラしてしまう。 出来るだけ慎重に……と考えていたが少年はあっさり納得し少し笑っていた。 現実を噛み締めながら鹿目まどかは思う。 願いは叶えたい。でも帰りたい。 二つの気持ちが渦を巻く中、その中心には暁美ほむらの存在が浮かぶ。 願いを叶えても。 元の世界に帰っても。 其処に暁美ほむらが居る保証は何処にも無い。 「じゃあ、行くぞまどか」 「あ……はい」 「まどかって言うんだね……僕は浅羽直之、って紹介しても意味無いよね」 笑い気混じりに浅羽は自分の名前を告げる。 「そう……かもね。それじゃ、さよなら? でいいのかな」 「うん。さようなら、まどかさん」 こうして二人の少年少女は出会いを果たす。 方やNPCと思い込んでいる鹿目まどかだがそれが幸せかもしれない。 敵に気付かないとはある意味で幸運なことである。 戦闘をサーヴァントに任せていればそれに越したことはない故に。 エレベーターのスイッチを押し到着するのを待つ。 その光景にライダーが少年のような瞳ではしゃいでいるのが印象深い。 頼れる存在だったり笑える存在だったりライダーの存在は鹿目まどかにとっての支えになっていた。 「君も参加者なんだねまどかさん……あの麦わら帽子のサーヴァントも強そうだったし」 ガコンと音を立てながら飛び出して来た冷たいお茶の缶がやけに冷たく感じた。 周りには誰もいなくて僕一人だけなのが聖杯戦争の境遇を表しているようで何だか虚しくなってくる。 エレベーターを見送りながら缶を開けてお茶を飲んだ。今日のお茶は冷たい。 病室に入室しベッドに腰掛けるまどかとそれを見ているライダー。 カエル顔の医者が言うに、タダノは別に死ぬ訳でもないし明日になれば動ける程度には治るとのことだった。 激しい運動は出来るだけ控えるようにと忠告されたが警察という職業柄厳しいかもね。と、言葉を添えられた。 まどかに何か聞き出したいような表情を浮かべていたが、彼女の悲しい瞳を前に諦め、間を空けた後に微笑む。 事情聴取などは明日にでも警察の方でやるだろうし、幸いこの病室に患者は居ないから泊まっていくといい。 そう言い残しカエル顔の医者が去ったのが数分前の出来事であった。 (ほむらちゃん……) 鹿目まどかが想うのは自分を攫ったキャスターではない。 勿論気になっているし、これからの戦いで関わるような何かを感じるがそれよりも濃い想い。 暁美ほむら。友達である存在からの襲撃は彼女の心に深い謎と闇を残している。 何故なのか。 参加していることにも驚いたが自分が参加している以上、友達が居ても不思議ではない。 いや、不思議である。鹿目まどかは自らの意思による参加ではなく巻き込まれての参加だ。 誰にも言っていないし、言える状況でも無ければ、参加している現状を報告することも出来ない。 その中で暁美ほむらが現れたのは何か特別な、偶然では片付けられない運命を感じてしまう。 運命を解体していくとそこには見滝原や魔法少女の共通項が浮かび上がっていく。 もしかしたら美樹さやかを始めとする他の友達も参加しているかもしれない。 巴マミならば頼れる先輩として自分を導いてくれるだろうか。既に死んでいる。 佐倉杏子なら不器用ながらにこの世界を生きているのだろうか。閉ざされた世界で。 美樹さやかならばいつものように笑顔で接してくれのだろうか。黒く穢れきったソウルジェムを携えて。 ここまで考えると全員に繋がる共通項が一つ浮かび上がってくるのは避けられない。 それは魔法少女ではない。軸である自分が契約していないために除外する。 すると点と点を結び合わせた時、中心にくる『存在』が一つ、まっさらな紙に絵の具を零すように。 どうしようもない現状を創り上げる一つの存在が彼女達を繋ぎ合わせているのだ。 「もしかしてキュゥべぇ……あなたが私達を聖杯戦争に参加させたの……?」 これはただの空論であり子供が将来の夢は海賊王だとか世界を統べるだとか同類である。 根拠も無ければ証拠も無く、なんでと聞かれれば無言になってしまう幼稚な発想と変わらない。 強いて言うならば直感だとか運命を感じるだとか、オカルト的な解答になりかねない。 そんなことを言われても困るだけである。最も話す相手がいない。いるとすればタダノだろうか。 「ライダーさん……?」 タダノは別の病室にて絶賛安静中ではあるが、この病室にはライダーが居る。 自分の境遇を考えるよりもまず、彼との情報共有に務めるべきだったとまどかは想う。 自分が攫われている間に何があったのか聞いておかなければならない。 そしてキャスターとのことや暁美ほむらのことを彼に伝えなければならない。 やらねばやらぬことを考え、振り向くとライダーは寝ていた。 ベッドの上で大の字、布団も掛けないで豪快に寝ていた。 その姿は聖杯戦争中でありながらも、何処かどうしようもなく笑みが溢れてくる光景である。 自分を助けるために無茶をしてくれたんだろう。頭が上がらない。 彼は強い。 それはステータスの話ではなく一人の人間として強く感じている。 どんな嵐に負けずに立ち向かう。ピンチの時には傍に駆けつけて一緒に居てくれる安心感。 空高くまで走りだすような勢いと世界中の海を股に掛けるような行動力は純粋に羨ましい。 自由の象徴でもある彼に鹿目まどかは意図せずに頼っている。 本来ならばマスターである自分がしっかりしなくてはならない、頬を叩いて切り替える。 外を見れば太陽も沈んでいる。 今日は色々なことがあった。明日がもっといい日になるとは限らないのだ。 寝れる時に寝てしまおう。いざという時に動けなければ迷惑を掛けてしまうから。 ボタンを押して部屋の電気を消すまどか。シャワーの一つでも浴びたいが朝に済ませよう。 布団の中に入り暖かい温もりを感じる。 身体の中から一気に疲れが溢れだし、眠気が一緒に襲って来た。 これならば早く寝れそうだ。そう想い瞳を閉じた彼女の聖杯戦争一日目は終了する。 「ほむらちゃん……」 最も何もかも忘れることなど不可能で。 今日起きた出来事総てが悪夢となって現れると思ってしまう程に、不安が心を支配していた。 【C-7/病院/一日目・夜】 【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]睡眠中、疲労(小)、不安 [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:叶えたい願いはあるが人を殺したくないし死にたくもない。 0.今日は眠る。 1.キャスター(食蜂)への親近感、タダノへの攻撃、ほむらの襲撃などいろいろあって混乱。 2.起きたらタダノと会話をする。 3.聖杯戦争への恐怖はあるが、『覚悟』を決めたい。 4.魔女のような危険人物は倒すべき…? [備考] ※バーサーカー(一方通行)の姿を確認しました。 ※ポケットに学生証が入っています。 表に学校名とクラス、裏にこの場での住所が書かれています。 ※どこに家があるかは後続の方に任せます。 ※アーチャー(モリガン)とタダノは同盟相手ですが、理由なくNPCを喰らうことに少なくない抵抗感を覚えています。 ※セイバー(流子)、ランサー(慶次)、キャスター(食蜂)を確認しました。 ※『とある科学の心理掌握(メンタルアウト)』により食蜂に親近感を抱かされていました。 ※暁美ほむらと自動人形を確認しました。 【モンキー・D・ルフィ@ONE PIECE】 [状態]睡眠中 [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:まどかを守る。 1.寝る!! 2.タダノを攻撃した奴についてはアーチャー(モリガン)に任せる。 3.バーサーカー(一方通行)に次会ったらぶっ飛ばす。 4.バーサーカーに攻撃がどうやったら通るか考える。 5.タダノとの同盟や今後の動きについてはまどかの指示に従う。 6.肉食いたい。 [備考] ※バーサーカー(一方通行)と交戦しました。 攻撃が跳ね返されているのは理解しましたがそれ以外のことはわかっていません。 ※名乗るとまずいのを何となく把握しました。以降ルーシーと名乗るつもりですが、どこまで徹底できるかは定かではありません。 ※橋を渡り、まっすぐ(ルフィ主観で)走っています。まどかがいる+市街地なので病院を見落とすことはないと思いますが実際どうなるかは後続の方に任せします。 [共通備考] ※タダノ&アーチャー(モリガン)と同盟を組みました。 自分たちの能力の一部、バーサーカー(一方通行)の容姿や能力などの情報を提供しましたが、具体的な内容については後続の方にお任せします。 【タダノ ヒトナリ@真・女神転生 STRANGE JOURNEY】 [状態]魔力消費(小)、ダメージ(処置済み) [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争に勝利する 1.気絶中 [備考] ※警察官の役割が割り振られています。階級は巡査長です。 ※セイバー(リンク)、カレン、ライダー(ニューゲート)、刑兆について報告を受けました。(名前は知らない) ライダー(ニューゲート)のことはランサーと推察しています。 ※ルフィの真名をルーシーだと思っています。 ※ノーヘル犯罪者(カレン、リンク)が聖杯戦争参加者と知りました。 ※まどか&ライダー(ルフィ)と同盟を結ぶました。 自分たちの能力の一部、連絡先、学生マスターと交戦したことなどの情報を提供しましたが、具体的な内容については後続の方にお任せします。 ※人吉、セイバー(纒流子)、ルキア、ランサー(慶次)、キャスター(食蜂)を確認しました。 病室に戻るとアーチャーさんが当然のように僕を待っていた。 眠りから覚めたあとに聖杯戦争の事を考えると僕は頭が少し痛くなっていた。 脱落者が出たということは戦闘が始まっていることを肯定している。 僕が眠っている間に殺し合いが行われているのは、常に背中に敵が潜んでいるようで落ち着かない。 気を紛らわせようとお茶を買いに行ったらまさか他のマスターと出会うなんて想像もしてなかった。 空気を入れ替えるどころか、ぞっとする体験だった。 唯でさえ急患のように運ばれてきた男の人も令呪を宿していたのに。 自分を含めると最低でも三人のマスターが病院に居ることになる。 「お茶、入ります?」 考えるだけで恐ろしい。僕はそっとアーチャーさんにお茶を差し出した。 「僕はいいよ。気持ちだけってことにしておいて」 手を数回顔の前で振り拒否られてしまった。 サーヴァントにはそもそも食事や給水は必要ないのかもしれない。 さて。僕はこれから何を話せばいいのか解っていなく、気付けば無言になっていた。 「学園のニュースについてだけど」 浅羽が黙っているのを感づいてかアーチャーは語り掛ける。 「屋上での爆発ですよね?」 「そう。解っているとは思うけど聖杯戦争参加者の仕業だと思っている」 日中に起きたアッシュフォード学園での屋上爆破事件は大々的に取り上げられている。 病院内を歩いても患者や医者、看護師の話題はそれ一色に近い状態だった。 当然ではあるが、日本の学園で爆破事件など起こることは滅多に無いケースである。 聖杯戦争に関わる世界ならではのイベントと言えよう。 屋上で戦闘を行った。つまり学園内にいる生徒には配慮したのだろう。 願いを求めて参加しているからにはなりふり構っていられない参加者もいると思っていた。 それは嬉しい誤算でもあるが、願いを求めて参加している以上、遊びではない。 浅羽もその参加者の一人であり、自らの意思で参加しているのだ。 などと考えるのは当然過ぎることであり、黙ってアーチャーの話に耳を傾ける。 「それで。僕達が遭遇した参加者は老人一人と理性を持ったバーサーカー、そのマスターだけ」 一人は老人。 浅羽がPSI粒子の影響で体調を崩していた時に現れた老人。 共闘を持ち掛け、あろうことかアーチャーに鞘替えを提案した人物だ。 アーチャーは彼とは異なる人種であり交渉は決裂、次に会う時は敵同士の関係になる。 サーヴァントを引き連れずに交渉を持ち掛け、内容も大胆であった。 それでも生身で仕掛けてきたことを考えると実力に相当の自信があるのだろう。 もう一人はバーサーカーとそのマスター。 理性を持った狂戦士は翼を操り腕を振るい大地を抉っていた。 バーサーカー同士の戦闘は一言で表せば圧巻であり、出来れば関わりたくない。 「情報が少ない――大胆に学園に出向いて情報収集をしようと思うんだ」 立ち回るにも圧倒的情報力不足は戦闘に響いて来るだろう。 彼らは知らないが、とあるキャスターは地力は最低層ながらも情報を駆使して学園を手球に取っていた。 お世辞にもステータスが高いとは言えないアーチャー。 無論、数値だけが総てではなく、数値だけで決着が着くなら戦闘は要らないだろう。 彼が提案したのは戦闘があったであろう学園への潜入だった。 犯人は現場に戻る。言葉通り他の参加者と遭遇出来るかもしれない。 戦痕から何か他サーヴァントに対する手掛かりを掴めるかもしない。 ニュースを見て同じことを考えた参加者が学園に来るかもしれない。 「だから君の答えを知りたい。夜の学園に潜入するのは行儀悪いってなら大人しく――」 一人で向かう。 言葉には出さずに、喉元で抑えこむ。 なるべくならマスターに負担は掛けたくない。 唯でさえイレギュラーである聖杯戦争だ。精神的負担は少ないほうが安全に決っている。 「夜の学園……なんだか、ワクワクしますよね」 その言葉にはどこか懐かしみを感じて、ちょっぴり切ない響きだった。 対する答えは笑みを含めた予想外な一声だった。 優等生風であるマスターからそんな答えが返ってくるのは正直に言って驚きである。 詮索はしないが有難い限りであった。 「後悔は無いね?」 「勿論です。殻に閉じ籠もってたら……何のために聖杯戦争に参加したか解らないから」 彼にはもう一度逢いたい存在がいる。 願いを叶えるために危険を承知で参加しているんだ。 黙っていたら何も変わらない、だから――。 窓の隙間から吹いてくる夜風が今日はやけに冷たく感じた。 【浅羽直之@イリヤの空、UFOの夏】 [状態]健康 [令呪]残り3画 [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯の獲得を目指す。 1.学園に向かう 2.アーチャーに運ばれてきた男(タダノ)とまどかのことを話す [備考] ※PSI粒子の影響を受け、PSIの力に目覚めかけています。身体の不調はそのためです。 →念話を問題なく扱えるようになりました。今後トランス系のPSIなどをさらに習得できるかは後続の方にお任せします。 ※学園の事件を知りました。 ※タダノがマスターであることを知りました。 ※まどか、ライダー(ルフィ)を確認しました。 【穹徹仙@天上天下】 [状態]健康 [装備]NATO製特殊ゴム [道具]ダーツ×n本 [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を目指す 1.学園に向かう。 2.マスターを守る。 [備考] ※学園の事件を知りました。 [共通備考] ※美樹さやか、不動明、間桐雁夜、一方通行の戦闘を目撃しました。 BACK NEXT 044 Cat Fight!!! 投下順 046-a 背に腹は 044 Cat Fight!!! 時系列順 046-a 背に腹は BACK 登場キャラ NEXT 043 裏切りの夕焼け 浅羽直之&アーチャー(穹徹仙) 050-a 月夜を彩るShuffle Beat 044 とある戦士の相互理解(ウェイトゥアンサー) タダノヒトナリ 057-a 未知との再会 鹿目まどか&ライダー(モンキー・D・ルフィ) 054 MEMORIA
https://w.atwiki.jp/psyren_war/
当企画は版権作品にて聖杯戦争を行う企画です。 企画の都合上、流血表現や死亡表現等ありますのでご注意ください。 また編集は誰でも歓迎いたします!! ○現行スレ http //jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1406305939/
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/151.html
「知ってるか? 缶ビールの一気飲みの方法」 ジョン・バックスの元に戻ってきたアサシンのサーヴァント、ファニー・ヴァレンタインは開口一番、そう言った。 アサシンはバックスの返答を待たず、右手に缶ビール、左手に万年筆を持ち、ペン先で缶ビールの下部に穴を開けた。 中身がこぼれないよう穴に口を当て、その体勢を保ったまま上部のプルタブを引っ張り開口する。 すると大気圧の作用でビールが一気に穴から噴出した。 アサシンはビールを一滴もこぼさぬよう喉へ流し込んでいく。うめき声をあげて飲み込む必死な形相。 その姿を眺めるバックスは、きちんと味わえているか疑問に思った。 「ブハァーーーッ!! イエスッ、イエスッ!」 ビール缶を一気に空にして、満足そうに何度も腕を上下に振るアサシン。バックスの脳裏に幾つもの思考が浮かぶ。 彼は一体何をしているんだ? いや、何をしているかは分かるが何でビール飲んでいるんだ? サーヴァントは食事を必要としないんじゃなかったのか? 開戦時、マスター全員のポケットに配られたクレジットカードはマスターのみが使用できるが、引き落とした金はサーヴァントも使える。 偵察に出る前渡したその金でアサシンは、何故かビールと栄養ドリンクを買ってきた。 一瞬以上、逃避しかけた思考を現実に引き戻し、バックスはアサシンに問いかけた。 「ビールが何か聖杯戦争に必要なのか? それともそれは前祝いの酒か?」 「いや。必要なのはこっちだ。ビールはついでに買ってきた」 と、アサシンは栄養ドリンクを指差した。 「そろそろ偵察の成果を報告してもらってもいいかね?」 内心やや苛立ちながらバックスが促すと、アサシンは空の缶ビールを机の上に置いた。 「わたしが目撃、及び戦闘したのはアーチャー、バーサーカー、セイバーの三体だ。 アーチャーはわたしと同じスタンド使い。能力は恐らく“時間を数秒止め、その中を自分だけが動ける”」 戦闘中、バーサーカーが突然肉片と化し吹き飛ばされ、アーチャーがセイバーから離れる際、瞬時に空間を移動した。 単なる超スピードでは説明がつかないこれらの事実からヴァレンタインはそう推測した。 ヴァレンタインの生前、仕えていた部下の一人に時間を操作する能力者がいた事もこの推理に繋がっている。 その部下、リンゴォ・ロードアゲインは時間を6秒戻せるスタンド使いだった。 時間を戻すスタンド使いがいるなら、時間を止めるスタンド使いもいるだろう、といういささか乱暴な憶測ではあったが、正鵠を得ていた。 「それは、とてつもない能力だな……」 驚愕の表情を隠せないバックス。だが、アサシンは余裕の態度を崩さなかった。 「なに、この聖杯戦争ではマスターを殺せばサーヴァントも自動的に消滅する。これによりどのマスターも平等に勝利するチャンスが与えられている。 サーヴァントを倒すマスターなどそういるものではないからな。 問題はアーチャークラスはマスターを失ってもある程度生存できる単独行動スキルを保有している事だが、 魔力の供給が為されていない状態で宝具など使えまい。 話を続けるぞ。バーサーカーとセイバーの反応からすると、サーヴァントにはスタンドが見えるようだ」 アサシンが召喚されてすぐ、宝具を確認するためアサシンはバックスの目の前でD4Cを出現させた。 だが、バックスにはアサシンのスタンド「D4C」が見えなかった。 「スタンドはスタンド使い以外の人間には見えない」。このルールはマスターといえど例外ではなかった。 「バーサーカーは剣を魔力で創造する力と、心臓や頭を粉砕されても死なず必ず再生する二つの能力。 セイバーは未だ宝具やスキルの詳細は不明だがアサシンの真似事が出来る以外、大した事は無い。わたしでも十分仕留められる。 マスターの方が要注意だ。セイバーを足止めに使い、自らマスターを倒しに行った。単独の戦闘に相当自信があるのだろう。 サーヴァント同士の戦闘は全力の宝具戦でもない限り、まず短時間では終わらない。 サーヴァントを倒すには魔力を供給するマスターを倒す方が効率的だ。この聖杯戦争の本質を心得ている」 「マスターなどサーヴァントには弱点以外の何物でもない、というわけだな」 バックスの言葉にアサシンは同意し、頷いた。 マスターの戦力ではどう逆立ちしてもサーヴァント同士の戦闘に役立たない。バックスのような一般人では尚更だ。 このマスターとサーヴァントの関係は、未来日記の所有者と、未来日記そのものの関係にやや似ている。そうバックスは考える。 未来日記は所有者の周囲で起こる未来を記述する、サバイバルゲームで勝利するために有益な物だが、少しでも破損すれば所有者は消滅する弱点でもある。 バックスが事前に得た聖杯戦争の情報から自分を未来日記、アサシンを所有者に見立て、序盤は自分が殺害されないよう出来るだけ自身の存在を秘匿し、戦闘以外でサーヴァントのサポートをする、という戦略を立てていた。 詳しい戦闘の経緯をアサシンから聞いたところで、バックスは一つの疑問を口にした。 「セイバーのマスターはどうやってアーチャー、バーサーカーのマスターの居場所を知ったのだ?」 バーサーカーが霊体に戻った時セイバーは「あっちはうまくいった様だな」と発言している。バーサーカーのマスターを捕獲した事を指しているのだろう。 この時点でのアーチャーの反応から、アーチャーは自分のマスターにバーサーカーのマスターが近づいている事実を知らなかったとみていい。 セイバーとそのマスターはアーチャーのマスターとバーサーカーのマスターがかなり近い場所にいて、近い内に接触すると知っていたとしか考えられない。 例えばだが、とバックスは前置きし、推論を語り始めた。 アーチャーがマスターと離れる場面を目撃し、セイバーが足止めを担当。セイバーのマスターがアーチャーのマスターの捕獲に向かおうとした。 その時、アーチャーがバーサーカー達を遅い、アーチャーとバーサーカーの戦闘中バーサーカーのマスターが離れ、偶然アーチャーのマスターがいる場所に向かう。その全てをセイバー達は見ていた。 こう考えれば説明がつくが、偶然にしては出来すぎている気がする。 そうバックスが仮説を述べたところでアサシンが口を挟んだ。 「セイバーは相手を見ずに位置を特定したのかもしれない。 サーヴァントは生前の魔力の有無を問わず、全員が魔力を感知する能力を優劣の差こそあれ所持している。 セイバーは優れた探知能力を保有し、それでマスター達の居場所を知ったとすれば」 「偶然目撃したよりも説得力はある、か」 二人とも腑に落ちないと言いたげな表情になった。結局両方とも推測でしかない。 「できればセイバーの、いや三人のサーヴァント全員の詳細な情報を知りたいところだが、現状では難しいか」 学園の図書室に設置されているコンピュータはサーヴァントの特徴を入力、検索することでステータスのみならず略歴、スキル、宝具まで表示される。 だが検索を実行できるのはマスターのみだ。いかにジョン・バックスにHOLONのサポートがあろうとも、この市長室からの操作、ハッキングは不可能である。 「そっちの方はどうなった?」 アサシンが聞いたのは、ライダー組との同盟の話である。 「同盟は成立だ。その代りいろいろ条件や注文があったがね。ライダー達の本拠地はここから南西の冬木ハイアットホテル、その最上階の1フロア全てだ」 バックスはアサシンに具体的な同盟の内容、そしてバックスの思惑を語った。 基本戦略はアサシン組が情報収集、ライダー組が戦闘を担当。 情報をライダー達に提供、さらにバックスの権限が及ぶ範囲でライダー達の安全の確保と情報操作を行う。 そして情報を元にライダーが弱点を突き仕留める。ただし、攻撃するタイミングはライダー達が決める。 さらにバックス自身の思惑としては、ライダーが敵サーヴァントを抑えている間に、アサシンがマスターを暗殺できれば尚良い。 現状考え付く限り最悪の事態は、バックスを殺害するため市長室のある冬木市センタービルごと爆破されることだ。 サーヴァントの中にはそれが可能な宝具を持つ者もいるはずだし、兵器を持ちこめたマスターがいる可能性もゼロではない。 例えばバックスの世界で行われた未来日記のサバイバルゲームの参加者、テロリストの雨流みねねなら爆薬さえあれば平気でやってのけるだろう。 よってバックスはできるだけ移動を避け、マスターである事を他のマスターに知られないようにする。 それに次ぐ最悪はバックスが見限られる事。監視カメラと盗聴器により、この同盟は一時的なものにすぎないとライダーのマスター、ゼフィールは考えている。 バックスより有能でより多くの情報を手に入れられるマスター組がいたなら、そしてもし同盟を結んだならゼフィール達は不意の暗殺を避けるためバックスを殺しに来るだろう。 そのようなハッキングの可能なマスター、もしくは情報収集に向いたスキル、宝具を持つサーヴァントがいたとすれば、ライダー達が知る前にバックスが突き止め、アサシンが暗殺する。 この戦略も敵に知れ渡れば修正もしくは変更の必要があるだろうが、それまでの間はこの方針で行動する。 市長のパーソナルデータを改竄したマスターがいると知れ渡るのは恐らく二日目以降、それまではこの戦略で通用するとバックスは踏んでいた。 条件の他に注文されたのは地図に二人分の当世風の衣装と、ライダーが使用する足としての自動車だ。 地図などその辺のコンビニでも購入できるだろうと疑問に思ったが、ゼフィールの容姿から常識そのものが違うと判断し、表情に出すのを辛うじて避けた。 ゼフィールの世界の文明レベルは地球の中世かそれ以前に近いようだが、その時代なら地図は国家機密に近いだろう。どこに道が通じ、何が建設されているか。 その詳細な情報が分かれば攻守共にどれだけ優位に立てるか。容易に想像がついたからだ。 地図をゼフィールに手渡し、冬木ハイアットホテルの最上階を確保。その後購入したのはリンカーン・コンチネンタル。 アメリカ合衆国大統領、エイブラハム・リンカーンにちなんだ名前の高級車だ。 もう一台、深山町のアインツベルン城や柳洞寺への山林からの強引な侵入を考慮してメルセデスベンツ・ウニモグを発注。 舗装道路でも最高時速は100km/h程度だが、いかなる悪路や傾斜をものともしない高い不整地走破能力を誇る。 さらにアシュナードの専用に、自動二輪車のホンダ・XR250を用意した。 服装は流石にバックスも頭を抱えた。目立たぬよう当世の衣装を、と言われてもあれほど長身で筋骨隆々ともなると、どんな服を着ても似合わない上目立ってしまう。 悩んだ挙句、結局いかなる場所でも最大公約数的に合うスリーピーススーツと靴下、革靴を注文した。 一国の軍事指導者とそのSSという面持になってしまうだろうが、ある意味事実ではあるから仕方がない。 「注文した後、きみが戻るまで時間が空いたから、少しこの聖杯戦争について考えていた」 「聖杯を手に入れる前にその考察とは、随分余裕だな」 皮肉というより友人に対する軽口な調子でアサシンは言った。 「これから先そんな余裕はなくなるだろうからな。こんなことを考えられるのも今の内だけだ」 ムーンセルがデウスに接触し、サバイバルゲームが中断された後。聖杯戦争の参加を決める前バックスは、デウスの元に尋ねいくつかの質問をした。 並行世界の移動は可能か。答えは「意味は少々違うが可能」 神になった後で過去に移動すれば「神を失い滅ぶ世界」と「過去に移動した神が創造した新たな世界」の二つが発生する。 確かに見方次第では並行世界に移動したといえる。 ただこの方法は一つの世界が消滅し、もう一つの世界が出来るだけだ。 ではデウスの力で異世界に移動できるのか。答えは「否」だった。 デウスの力でも知らない異世界への移動は不可能だった。 この事実もバックスがデウスに見切りをつけ、聖杯戦争に参加する動機にもなったのだが。 「並行世界への移動能力を持つ何者かが、ムーンセルを操る黒幕だ。これは間違いない」 ではなぜデウスに接触する必要があったのか。これだけの力があれば、初めから誰かランダムにマスターを選び拉致すればよかったではないか。 未来日記の所有者だからか? だとすれば何らかの特殊な力を持つ人間を選んだのか。 「特殊な力」それを製造する提案をした張本人であるバックスは、ある一つの疑問を抱き、デウスに問いただした。 余りにも基本的過ぎて尋ねるまでもなかった質問。 「神となって世界を維持するとはどういうことか」 その質問の答えとしてデウスは「全宇宙の記録(アカシックレコード)」の存在を明かした。 それら聖杯戦争に参加する以前に得た情報から、バックスは聖杯戦争、それを開催したムーンセルに対し一つの仮説をたてた。 「ムーンセルはマスターの参加よりもデウスの力を必要としたのでは。「全宇宙の記録」を聖杯戦争を開催する手助けにしようとしたのではないか」と。 いくら地球の発生以来、有史全ての記録を持つムーンセルでも、並行世界の知らない人物を再現するなど不可能だろう。 だが、逆に言えば観測さえできれば、並行世界の英霊でも再現は可能と思われる。 さらに思考を進めれば別次元の世界を一から観測するより、観測している何者かから情報をダウンロードする方がはるかに楽だ。 桜見市に設置されているHOLONは三台のスーパーコンピュータが並列接続され、計算を分散処理している。 バックスはHOLONと類似したコンピュータシステムで、異なる機能や資源を結びつける仕組みを連想し、一つの結論に辿り着いた。 「このムーンセルは本来の機能より拡張された、並行世界の神や聖人といったリソースと接続し一つの膨大な演算装置を構築しているグリッド・コンピューティング。それが私の推測だ」 バックスが言葉を切ると両者とも押し黙り、広い市長室の内は静まり返った。 市長室は冬木市センタービルの最上階にあり、地上の喧騒はここまでは届かない。耳鳴りがしそうなほど静かな空間。 「ならばなおさら、この聖杯をどこの誰とも知らないクズの手に渡すわけにはいかないな」 その静寂を破ったのはアサシンだった。アサシンは憎悪と、固い決意の念を込めて言った。 「しかしそれだけの力を宿したムーンセルを使って、やる事が「殺し合いの果て、最後の勝者に聖杯を委ねる」とは。どういうわけだ?」 「勝者だけが持つ何かが必要か、犠牲それ自体が必要か」 「なんにせよ、聖杯戦争という仕組みを何者かが利用しているであろう事は確かだろうな」 推測でしかないその言葉。だがヴァレンタインは確信に満ちた表情で呟き、バックスは同様の態度で頷いた。 この二人が確信を持っている理由は、彼らがかつて開催に携わった行事に由来する。 バックスの場合は未来日記のサバイバルゲーム。デウスに選ばれた人間の中で殺し合いをし、最後に残った一人が神の座に就く。 選定の基準はなく、ムルムルが勝手に決めたらしい。バックスは最初に選ばれた人間だった。 サバイバルゲーム自体はデウスの企画だが、バックスがそれに手を加え「未来日記」のシステムを考案。 幾つかの「原初未来日記」を試作した後、それらの日記を覗き見る日記「The watcher」を作り自分の能力にした。 アサシンの方は北アメリカ大陸横断レース、スティール・ボール・ラン。 本来スティーブン・スティールが考えた馬一頭だけで大陸を横断するレースの企画にヴァレンタインが介入し、ある地図のルート上にコースを設定させ、アメリカ国内のどこかにある、聖人の遺体を集めるための陰謀に変えた。 コース上のどこかにある遺体が持ち主を選ぶのを待ち、全てを回収し、所有するために。 つまり二人とも誰かが考案した企画に手を加え、自分の目的を達成するための手段に変えたのだ。 この聖杯戦争も同様の陰謀が行われているという発想を思いつくのは自然だった。 「私から振った話題だが、これで余興は終わりだ。君にはこれから柳洞寺へ向かってもらう。柳洞寺から警察に通報があった。 『変な神父が殺し合いをしろって言っている』と。間違いなく柳洞寺を本拠地としたマスターがいる。 開会式の詳細を知っているのはマスターだけだからな。ただし、これを持って行ってもらう」 そう言ってバックスが懐から取り出したのは、携帯電話だった。 「これで私の「The watcher」にテレビ電話機能を利用して、映像を送信してくれ。そうすればこの場でもサーヴァントのステータスを読み取れる」 気付いた切欠は単なる偶然だった。 携帯電話「The watcher」の機能をチェックするため、ゼフィール、アシュナードのいる応接室の監視カメラの映像を「The watcher」に転送し確認してみたら、なぜか「携帯画面に映るアシュナード」のステータスがバックスには読み取れたのだ。 不可解に思い色々試してみた所、次の事実が判明した。 「カメラで撮影された映像、それも録画ではないライブ映像を直接リアルタイムで「The watcher」に転送し、再生された画面だけがサーヴァントのステータスを読み取れる」。 さらにこれは「The watcher」自体にも当てはまる。カメラのズーム機能で冬木ハイアットホテルに向かうアシュナードを見るとステータスが読み取れたが、録画や写真では読み取れなかった。 おそらく、「The watcher」を破壊されればバックスも消滅する、いわば魂でつながった分身であることが関係しているのでは? バックスはそう推測したが、証明できる手段は何もない。あるのは「The watcher」でもステータスを読み取れるという事実だけだ。 理由は不明だが、この事実を生かさない手はない。 「使い方がよく分からないが」 「サーヴァントは現代の知識を持っているんじゃないのか?」 「『知っている』と『使える』は違う」 アサシンに使い方を説明し、映像が送信できるか、ステータスを読み取れるかアサシンを使って確かめた。 そこまでで1時間かかってしまった。 「理解した。それでわたしが柳洞寺まで行ってやるのは撮影だけか?」 「チャンスがあるなら殺しても構わない。だが決して存在を知られるな。 「警察に電話した後、アサシンが来た。タイミングが良すぎる」と考え警察内部の情報を知るマスターがいるのではと疑われる可能性がある。 遅かれ早かれ他のマスターも分かる事実だろうが、自ら明かす必要はない。 その後は昼12時まで月海原学園に潜入、情報を求めるマスター、サーヴァントを確認し私の「The watcher」に映像を送信する事。 隙があるなら暗殺してもいい。当然学園の外でだ。 正午を過ぎたらマスター達の中で暗殺は不可能だと思われる者達を追跡し、本拠地を突き止めてくれ」 情報を求めるなら新都の冬木教会に居る監督役の言峰綺礼に尋ねるか、深山町の月海原学園にある図書室で調べるかだ。 この二つはそれぞれ冬木市東西の端にあり、各サーヴァントに場所の知識が与えられている。つまりこの両者を見張っていれば、確実に情報を求めるマスター、サーヴァントが現れるわけだ。 「万全を期すなら冬木教会も監視したいが」 「NPCを使えばいいではないか」 実はバックスも同じく考え、部下のNPCを冬木教会に配置、監視させようとした。ところが。 「はっきりと「それはルール違反です」と言われた。恐らく黒幕がNPCを操作してな」 バックスは頭を振って言った。 考えてみれば当然だろう、とバックスは思っていた。例えば銃を所持した警官のNPCにマスターを殺すよう指示できたとしたら、この聖杯戦争の根幹が崩れてしまう。 NPCは聖杯戦争に対し干渉しない。よってバックスの部下のNPCもまた聖杯戦争に直接かかわる命令は拒否する、というわけだ。 だが、それは逆に言えば直接聖杯戦争に関わらない形ならいくらでも命令できるだろうともバックスは推測していた。 監視カメラはマスターだけでなくNPCも撮影する物だし、実際に映像を見たのはバックス一人だ。 警察の情報も必ずマスターが通報するわけでもない。バックスは冬木市で起こった事件や通報された情報をこちらにも連絡しろ、と指示をした。 それがたまたま聖杯戦争に関連する情報だっただけだ。 「では、魔力を消費するが『私』を二人にし、片方を教会に当たらせよう」 そう言ってアサシンは机にあるビニール袋からビールを二缶取り出した。 それを両手に一缶ずつ持ち、思いっきり振り回して器用に片手でプルタブを開けた。 当然のように降り注ぐビールを浴びるアサシン。全身ずぶぬれになるはずが。 「どジャアァぁぁぁーーーーーーン」 まるでビールに溶けるように、アサシンの身体が分裂し床面に降りていった。宝具「D4C」の能力が発現したのだ。 スタンド「D4C」が並行世界へ移動する、または移動させるための条件は何か物と物の間に挟まる事。 挟む物はスタンドの拳だろうと、ビールのような液体だろうと構わない。 数秒間、市長室が静寂に支配されたが、窓枠のカーテンがはためく音でそれは破られた。カーテンが大きくなびくと、ひだの間から二本の『右腕』が、『右足』が生え、隙間から這い出ようとしている。 さらにカーテンのひだが広がり、ついに「二人」のアサシン、ファニー・ヴァレンタインが現れた。 「……君の宝具は既に聞かされていたが、こうして実際に見ると驚くほかないな」 バックスは息をのみながら言った。 アサシンのサーヴァント、ファニー・ヴァレンタインの宝具でありスタンド「Dirty deeds done dirt cheap(いともたやすく行われるえげつない行為)」。 略して「D4C」は並行世界にヴァレンタインを移動させるだけでなく、並行世界の人間や物を自由に連れてくることもできる。 ただし、他の次元の物や人間同士が接触すると、破壊されお互い消滅してしまう。例外は本体のヴァレンタインだけだ。 その特性を生かし、今ヴァレンタインは並行世界の自分自身を基本次元である聖杯戦争の舞台に連れてきた。 「D4C」が無い以外、同じ「アサシンのサーヴァント」であるヴァレンタイン。さらにクラス補正により、並行世界から連れてこられるヴァレンタインには全員、気配遮断スキルが備わっている。 宝具がない為、戦力としてはサーヴァントどころか下手をすればマスターにさえ敗北しかねない程度の強さだが、諜報員としては十分に使える。 「ふむ、やはりスタンドが宝具として再現されているせいか、魔力の消費が予想以上に大きい。 市長、初めに謝っておくぞ」 何? と尋ねようとした瞬間、バックスの身体に異変が起こった。 急に全身から力が抜けだし、一瞬で何日も起きていたかのような疲労を感じたのだ。 額から脂汗が吹き出し、動悸は激しく、息切れもする。立っているだけで目眩がし、今にも倒れてしまいそうだ。 「だ、大統領……これは……一体……?」 崩れ落ちそうになる身体を机に手を付いて支えながら、バックスは尋ねた。 「それはわたしに魔力を、生成できる限界まで供給しているからだ。 マスターから吸い上げる魔力は、サーヴァント側である程度調整できる。そしてこれから君はデスクワークでわたしのサポートをする。 なら君は殆ど体力を使わないだろう? さしあたってサーヴァントが攻めてくる気配もないし、ギリギリまで魔力を供給してもらうぞ」 「この、疲労は……どのくらい……続くんだ……?」 「そうだな、フルマラソンで2時間30分の記録を狙う程度には体力を消耗するんじゃあないか? 詳しいことはわたしにも分からないが」 「それは……全力疾走と言わないか……。私には……できそうもない……」 息も絶え絶えで、バックスは断言する。 マラソンの総距離42.195kmなどバックスには歩いてもかなりきつい。まして時速約17kmで走破するなど不可能だ。 「心配するな、適当なところで補充を切り上げる。それまでは頑張ってくれよ」 はっとして、アサシンと購入してきた袋を交互に見つめた。 「待て、それじゃその栄養ドリンクは……もしかして?」 「そう、きみのために買ってきた」 アサシンは袋の中から栄養ドリンクを取り出し、バックスに向け差し出した。 栄養ドリンク程度の薬効で魔力などという得体のしれない物が補充できるのか、とバックスは問いたかったが、その余裕もなくアサシンの手からドリンクをもぎ取るように奪い、一気に喉へ注いだ。 一滴も残さず飲み干した後、深く深呼吸し体調を確かめる。 バックスには信じられなかったが、多少効果があったらしく呼吸が落ち着いてきた。 ただ単に乾いた喉を潤したから呼吸が楽になったのかもしれない、とも思ったが。 アサシンが市長室から出た後、バックスは深く椅子に座った。 2人目のアサシンが持つ携帯電話を部下に用意させ、アサシンが出陣するまでさらに一時間。窓の外は既に空が白んでいる。 早ければ8時ごろに登庁する職員もいる。これからは市長の役職とマスターの兼業を行う必要がある。 偽りの市長と言えど“氷室道雪”市長としての責務を怠れば、市の行政の混乱からパーソナルデータを改竄したマスターがいると気付かれる可能性がある。 聖杯戦争が長引けば未来日記のサバイバルゲームと同様、結局気付かれるであろうがそれまでの優位は最大限に生かす。 別世界での聖杯戦争の話になるが、バックスと同様にパーソナルデータを操作し他人の肩書を手に入れたマスターが存在した。 だが、そのマスターはNPCの設定を手に入れても名前を変更することは出来なかった。 本来登場するNPCを削除、その空白の席に自分を組み込むよりあらかじめ存在するNPCのデータに、自分のパーソナルデータを上書きする方が無理が少ないからだ。 バックスも同様のハッキング方法によりデータを改ざんしている。よって同一人物でありながら“ジョン・バックス”はこの聖杯戦争で戦う一マスター、“氷室道雪”は冬木市市長となる。 椅子の背もたれによりかかり、安静にして体力の回復を図るバックス。その心中は聖杯の事で占められていた。 もし私の推測が正しければ、ムーンセルを手に入れた者はどれだけの力を得られるだろうか。 だが、あくまで私の求める物は人間の進化であり、大統領が言う「自分の事しか考えない"ゲス野郎"」にはならないという事を心の内で戒めておこう。 【新都・冬木センタービル内、冬木市庁舎市長室(最上階)/早朝】 【ジョン・バックス@未来日記】 [状態]:疲労(大)・冬木市市長・残令呪使用回数3回 [装備]:「The watcher」 [道具]:栄養ドリンク 基本行動方針:最後の一人になり、ムーンセルを必ず手に入れる。 1.魔力の供給中、安静にして体力を回復する。 2.アサシンから送信された映像を「The watcher」で確認。サーヴァントのステータスを読み取る。 3.部下のNPCに指示しゼフィール、アシュナードの衣服、乗用車を準備させる。 4.警察、消防署に配置したNPCからの情報を逐次チェックする。 ※参戦時期は、天野九郎死亡後から、雨流みねねにHOLON�(の一部)を破壊されるまでの間からです。 ※ムーンセルへのハッキング工作により、冬木市市長の役職を得ています。 また、聖杯戦争に関するある程度詳細な情報を得ています。 ※冬木市市長の名義は「氷室道雪」です。 ※警察署、消防署に部下のNPCを配置。情報を入手できます。 ※聖杯戦争の推測:このムーンセルは並行世界の情報処理システムとリンクしたグリッド・コンピューティングでは? そのシステムを構築するためにデウスと接触を図ったのでは? 並行世界を移動できる何者かが黒幕にいる? 「それでは分かっているな」 「ああ、上手くやってみせる」 アサシン達は市長室を出た後、バックスの指示にない作戦を打ち合わせた。それは「アサシンが脱落したと思わせるため、自分を殺させる」というものだ。 アサシンの宝具「D4C」が並行世界から「連れてくる」行為は「召喚」とほぼ同義だ。少なくともこの聖杯戦争では。 よって自分を含めたサーヴァントを並行世界から連れてくる場合、聖杯に頼らず自前の魔力で最低限サーヴァントの身体を維持する分の魔力を消費する事になる。 マスターも魂は本人だが仮初の身体であるアバターはサーヴァントと同じだ。よってこちらもまたサーヴァントに準ずる。これらにD4C発動の分を加えれば魔力の消費が激しいのも当然なのだ。 三人目のファニー・ヴァレンタインには初めから身体を維持する最低限の魔力しか供給されていない。偵察を終えた後は消滅を待つだけの運命しか残されていない。 だが、ただ偵察した後に消滅するのでは、連れてきた分の魔力に見合うとは思えない。そう考えたアサシンはわざと自分を殺させるよう、三人目のヴァレンタインに指示した。 上手くすればすでにアサシンは死亡した、少なくとも一名脱落したと思い警戒心が緩むかもしれない。そうなれば偵察、暗殺に有利となる。 成功失敗に関わらず初めから死を前提とした作戦。だがそれを実行するヴァレンタインに悲壮感など全く無い。あるのは“自分”を勝利へと導くための冷徹な計算。そして聖杯を入手する期待のみ。 「無事、ナプキンをとってくれ」 「もちろんだ、ありがとう」 2人のヴァレンタインは足早にそれぞれ自分の目的地へと向かった。 【新都・冬木センタービルの正面入口/早朝】 【アサシン(ファニー・ヴァレンタイン)@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]:健康(二人目)・魔力消費(中)(回復中)・気配遮断 [装備]:拳銃 [道具]:携帯電話 [思考・状況] 基本行動方針:ムーンセルは誰にも渡さない。わたしが手に入れる。 1.柳洞寺に向かう。 2.柳洞寺に居るであろうマスター、サーヴァントを確認し、バックスの「The watcher」に映像を送信した後、隙があるなら存在を知られないよう暗殺する。 3.暗殺の実行中止、成否にかかわらず星海原学園に移動、潜伏しやって来るマスター、サーヴァントを確認。バックスの携帯電話に映像を送信する。 4.その中で暗殺は困難な強敵と推測されるマスター達を追跡する。 【アサシン(ファニー・ヴァレンタイン 並行世界)@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]:健康(三人目)・魔力消費(大)・宝具「D4C」無し・気配遮断 [装備]:拳銃 [道具]:携帯電話 [思考・状況] 基本行動方針:ムーンセルは誰にも渡さない。わたしが手に入れる。 1.冬木教会に向かう。 2.教会を尋ねるマスター、サーヴァントを確認し、バックスの「The watcher」に映像を送信する。 3.その中で強敵と思われるマスター達を追跡する。 4.タイミングを見計らって携帯電話を処分し、殺される。 ※スタンド「D4C」はサーヴァントには見えますが、スタンド使いではない人間ならマスターでも見えません。 ペルソナ使い、刃旗使い、魔術師など特殊な能力者のマスターに見えるかどうかは他の書き手さんにお任せします。 拳銃:1890年代当時のリボルバー式拳銃。装填数は6発、予備の弾丸は無し。 サーヴァントにはダメージこそ与えられても大して脅威ではないが、弱いマスターなら急所に当たれば死ぬこともある。 D4Cで連れてこられたヴァレンタインは、全員この拳銃を所持している。
https://w.atwiki.jp/itan_seihaisensou/
異譚・聖杯戦争シリーズ専門ウィキへようこそ。 ここは無料SMSアプリ「LINE」で絶賛開催中のなりきり企画「異譚・聖杯戦争シリーズ」の概要を纏める為のページです。 メニュー ナンバリングシリーズ(第1期) 第一次第二次第三次 亜種シリーズ 亜種1st スターゲイザー亜種2nd アンノウン亜種3rd スチルノウ亜種4th ウロボロス亜種5th 異世界変革亜種9th The EVOL ナンバリングシリーズ(第2期) 新一次新二次 バトルロワイアル 也ロワ 1st也ロワ オルタナティブ
https://w.atwiki.jp/itan_seihaisensou/pages/263.html
ここから考えていた裏設定となります 聖杯戦争で兄が死んで 兄のために、兄の悲願を達成するために聖杯戦争の参加を決意。 行動は殆どが兄からの司令で、 兄にある意味洗脳されてると言っても過言ではない。 兄は武器である剣の中に眠っている その兄がほたるに司令をして 今のやる気なしのマスター的な感じになってる (わかる方は終わりのセラフのグレンと真昼的な感じです) 最後に持っているもう片方の剣にほたるが宿る予定でした
https://w.atwiki.jp/psyren_wars/pages/76.html
星空凛&アサシン ◆VUBZx4BclE 深夜――人気はなく、その闇を街灯が照らしているだけである。 その路地には音もなく、ただ風が吹く音が通り過ぎるだけ・・・だったのだが。 暗がりの中にある、どこにでもあるような一軒家から、銃声と人が騒ぐ声が鳴り響いてきた。 しかし、そんな騒音も数分でやんだ。 聞いた者はいない。ここには通る者がおらず、近くに住む者は夢の中だ。 「...こんなところか」 その家の中には死体が散乱していた。そんな地獄絵図の中、そこに立つ者がいた。 その男の顔は、一目で『外国人』だとわかるだろう。 「どいつもこいつも『殺すぞ』だァ?オレはお前らがそうやって『殺す』『殺す』って言い合って慰め合っているような弱虫共の世界で生きてねーんだ」 しかし、その男はこの家の住人ではなかった。この男が一人で片付けたのだ。 このギャング達を―――いや、ジャポーネの言葉でいうと「ヤクザ」だったか。 「おい...入ってきていいぞ...凛」 その言葉に呼応するように一人の人物が入ってくる。 その姿は小柄で、仔猫のよう...いや、この世界では仔猫同然であった。 まぎれもない、ただの少女だったのだから。 「本当に殺しちゃったのにゃ...?」 「コイツらはNPCだ...殺しても罪になりゃあしないし、何よりもここは―――」 「聖杯戦争――殺し合いの場だ」 アサシンが襲撃したのはヤクザのアジトだった。中には10人弱の人間がいて入るや否や「殺すぞ、ゴラァッ!!」と威嚇してきたが、 アサシンは獲物のリボルバー式拳銃で全員を難なく殺害し、このアジトを乗っ取ることができた。 アサシン―――その真名はプロシュートという。イタリアのギャング組織にて暗殺チームに所属していた経歴を持つ男。 対して、そのマスターの名は星空 凛。魔術師でもなければ死神でもなく、犯罪者でもない。ただのスクールアイドルをしている女子学生である。 (これでこの世界に来てからの当面の目標は達成できたな...) アサシンは心の中でひとりごちる。 ヤクザのアジトを襲撃したことには理由があった。 第一に、ただの一般人である凛は魔力が乏しい(アイドルとして活動していたことによりファンからの信仰が魔力となっていて少しはマシなようだが)。 そのため、どうしても魔力が枯渇しがちで、NPCの魂を吸収する必要があった。 第二に、凛は戦う力を持っていなかった。それを少しでも補うために武器が必要であった。 「よし、魔力は当分は問題ねーな。武器も予想以上にあるし冷蔵庫もある。寝床や金も氷も申し分ない」 ・・ 「ただ、残念なことは...『掃除』が大変なことと当分は血生臭いにおいが消えねーことくらいか」 「ねえ兄貴、本当によかったのかな...」 凛が近づいてきて不安な表情で問うてきた。 「凛は兄貴を見捨てて元の世界に帰るのも嫌だけど・・・関係ない人を殺すのも――」 「凛...オメー明るそうに『オレを切り捨てずに聖杯戦争を生き残りたい』っていってたよな?...いいか?俺達は『マスターとサーヴァント』の関係・・・ 一心同体だ。目的である聖杯をゲットするために『オレ達』は生き残らなくっちゃあならねぇ。そのためにオレは全力を尽くす。オメーに必要なことを教え る。銃の使い方も含めてな」 「っ...!」 凛の表情がさらに強張る。その目には涙が浮かんでおり、恐怖を隠せない様子が見て取れる。 アサシンはここに来る前はここまで弱気になることはなかったのにと思いつつ怯える凛を諭す。 ・・・・・・ 「オメーがそれでいいなら『令呪』を使ったっていい。ただ、覚えとけ...聖杯戦争に関わることは『そういうこと』...オメーにも危険が及ぶ可能性だって 十分にある。オレがこれから教えていくことはオメーが自分を守ることにつながるんだ」 「兄貴...」 「まぁ―――」 「オメーを無理やり巻き込んだオレが偉そうに言える立場じゃあないんだけどな」 そう、凛がなぜ戦う力がないのかというと『巻き込まれた』のだ。 時間は数時間前にさかのぼる...。 「オメーが俺のマスターだと?」 ・ 東京都千代田区にある廃工場...そこでアサシンは男に召喚された。 「ああそうだ。俺の名前は...と言いたいところだが時間がねぇ。追手がここまで来ているかも...」 その男はひどく焦っていた。もとはヤクザだったが、薬を売ったところ、そこで手に入った金のあまりの巨額さに目がくらみ、それを組織に渡さずに逃げ出 した。そして現在、組織に追われているわけである。 「このテレホンカードさえあれば...金は俺のモンだぁ...向こうの世界に言ったら全員ブチ殺して...ヒヒヒ...」 「......」 プロシュートは呆れて物も言えなかった。 まさかこんなマンモーニ(ママっ子)にも及ばねえ弱虫に召喚されるとは...。 内心では腹が煮えくり返る思いだった。 男がテレホンカードを見てそうこうしているうちに、廃工場の外で何台もの車のエンジン音が鳴り響いた。 「...ヒィ!!お、追手が...」 「...とにかく、隠れるぞ」 気分を悪くしながらも、軽蔑さえ交じったそっけない口調でアサシンは男を誘導する。 隠れて様子を見ていると、男の言う追手が工場の中に入ってきた。 しばらく男はその様子を見ていたが、アサシンの意識は別の方向にあった。 この男は恐怖のあまり、『テレホンカードを使って別世界に逃げるという選択肢』すら失念している...。 そのことや『忘れ物』のことをアサシンが言わなかったのはこの男を軽蔑していて死んでほしいとすら思ったからかもしれない。 「ああ!!!俺の金!俺の金があああ!!」 男が奪ってきたと思われる金を入れたアタッチケースが元いた場所に置いたままであった。 追手が来ていることを忘れ、男は揺れる布を見た闘牛のように向かっていく。 当然、轟いたのは何十発もの銃声。男は聖杯戦争に参加することなく死んだ。 「チィ...ッ!」 ただ、歯噛みするしかなかった。数十秒の間で男の遺体は回収され、1分が経つ頃には既に男の追手はいなかった。 アサシンは咄嗟に男が落とした赤いテレホンカードを手に、アサシンは切迫した表情で走り出す。 (いつオレの魔力が切れるかわからねぇ...あと1分、いや30秒...?とにかく時間がねぇ!) このままでは魔力が尽きて現界できなくなり、消滅してしまう。 そんな最期だけはアサシンのプライドが許さなかった。 新しいマスターを誰でもいいから見つけなければッ!! 「新しいレストランがオープンするんだって!凛ちゃんも真姫ちゃんも今度3人で行ってみようよ!きっとおいしいお米を仕入れているんだろうなぁ...」 「それはダメにゃ!その前に新しいラーメン屋にいってからにゃ!」 「どっちでもいいけど、二人とも食べ過ぎないでよ?」 廃工場からそう遠くない歩道を、3人の少女が歩いていた。 この時、凛は下校中で楽しそうに親友の真姫と花陽とおしゃべりをしていた。 どうやら空いた時間に行く店について話をしているらしい。 しばらくして、花陽が歩道の向こう側から猛スピードで向かってくる影を見つける。 「あれ...あの人なんかこっちに向かってくるよ...?」 花陽が示した方向を見てみると、黒いスーツを着た怪しい男の人がスゴイ顔をしてこっちに向かってくる。 そして 「オイッ!誰だっていい!今すぐこのテレホンカードを手に取れ!」 「え...な、何するの?」 「な、なによあなた!いきなり凛の手をつかんで!ちょっと!凛から離れなさい!」 アサシンは迷うことなく凛の手首をつかみ、その手をテレホンカードに近づける。 「いいから取るんだ...時間がないッ!」 「ひっ、は、はい」 凛はあまりに突然な出来事に気が動転してしまい、正確な判断を下せなくなっていた。 真姫のアサシンへの抗議やおろおろする花陽も認識せずに、テレホンカードを受け取ってしまう。 その瞬間、凛とアサシンの姿は消えていた。 「え...?」 真姫と花陽はなにが起こったのかが理解できなかった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「凛が男に手首をつかまれて『男が持っていた何かを取ったと同時に消えていた』...何が起こったの...!」 「凛ちゃん...どこにいるの...?」 その言葉を聞く者はいなかった。 「ん......え...?」 凛は目を覚まし、妙に気だるい体を起こすとそこは見知らぬ世界だった。 景色はがらりと変わり、下校中の夕方ではではなく真っ暗な夜。辺りは空地の草原のようで、自分は地面で寝ていたらしい。 制服が汚れるとかどうしてこんなに長い時間を眠っていたかなど様々な考えが頭に浮かんだが、 「目を覚ましたか...『マスター』」 「にゃアア!?」 隣にいたいかにも裏社会に通じていそうな男の人に声をかけられ、眠たげだった精神が完全に覚醒する。 そんな凛の隣にいたのは先ほど自分の手首をつかんでよくわからないことをしていた外国人の男の人。 確か放課後のμ'sでの練習が終わって友達と何気ないおしゃべりをしていて...気づいたらここで寝ていた。 この人がマジックで凛をワープさせたのかな? 本当はそんなチャチなものでは断じてないのだが、混乱のあまりに間抜けな思考が頭を通り過ぎる。 とにかく、自分に何をしたのかを聞かねばと思い、苦手な英語の知識を駆使して、 「え、ええと...あ、あいあむ...凛――」 「安心しろ、言葉は通じる」 英語で話しかけようとしたところ普通に日本語で返された。そういえば自分が目が覚めた時も日本語で話していた。 そこで、凛は改めて話そうと思ったが、その前に外国人の男が口を開いた。 「いいか、よく聞け。『マスター』は今、聖杯戦争の場にいる」 「聖杯戦争...?」 聞いたことのない単語を聞かされ、オウム返しをするしかなかった。 「以上が聖杯戦争について俺が知っている情報だ。...オイ、聞いてんのか?」 「うっ...ひっぐ...」 凛は泣いていた。それも無理もないだろう。いきなり聖杯戦争という殺し合いに参加させられたら泣きたくなるものである。 ましてや泣き虫なきらいがある女子学生の凛なら当然である。 「ひどいにゃ!凛はこんなとこ全然来たくなかったのに!」 目に涙を溜めながら凛は反発する。 だが、アサシンが凛以外の誰かをマスターにするかそのまま消えていれば...とは言えなかったし、そう考えようともしなかった。 もし凛以外をマスターに選んでいたら、確実に親友の花陽か真姫が巻き込まれていただろう。 また、アサシンはなぜ新しいマスターを何としてでも見つけようとした理由にも共感するところがあったからだ。 誰だって夢を果たせずとも無様な死に方をしたくはない。 凛も、例えば友を守るために死んでいくキャラクターのような死に様は美しいと思っていたし、 漫画で何回も読んできた(さすがに現実では死に様どころか人が死ぬ場面も見たことがないが)。 「それは悪かったな。謝っておく。すまない」 「...」 「もとの世界に...どうやったらみんなにまた会えるのにゃ?」 しかし、やはり凛はこんな世界から早く帰りたかった。早くμ'sのみんなに会いたい。その願いだけが凛を支配していた。 「それなら...オメーの右手を見てみろ」 その言葉のままに右手を見てみると、そこには特徴的な形をした印が浮き出ていた。 「それは『マスター』の令呪だ。それを使えば『サーヴァント』である俺にどんな命令も聞かせられる」 「その令呪を使ってオレに自殺させろ。そしたらオメーは6時間以内にそのテレホンカードで電話をかければ元の世界に帰れる。そもそも、『マスター』が ここにきた原因はオレにある。悔いはないといえば嘘になるが...最悪の死に方はせずに済んだからな」 「そ、そんなこと...」 できるはずがない。先ほどのアサシンの説明の中に魔力の供給とあった。その魔力がなければアサシン曰く『あっけなく消えちまう』とのことだ。 凛はアサシンがたとえ初対面のギャングでも切り捨てることはできなかった。 「それができねえのなら、この聖杯戦争を生き残っていくしかねえ。どうする、『マスター』?」 「...その前に、聞かせてほしいことがあるにゃ」 「なんだ?」 「聖杯って願い事がなんでも叶うって言ってたけど...アサシンは何を叶えたいのにゃ?」 アサシンはしばらく黙りこんで...こう言い放った。 「復讐だ」 「復讐...?それって今までのことをもう一度勉強する『復習』じゃあ――」 「ない。あまりオレ自身のことはいいたくはねぇんだが...オレはギャングの暗殺チームに入っていた。が...そのギャングのボスを探っていた仲間が殺され た。その復讐だ」 凛は、あまりの生々しさに何も言えなかった。ただ、『絶対に負けるわけにはいかない』。そんなアサシンの持つ覚悟を感じることができた。 「逆に聞くが『マスター』はどんな願いがあるんだ?」 「願い...」 凛は確かに夢がある。μ'sの仲間と一緒にラブライブで優勝するという夢が。 しかし、凛はそれを叶えようとは思わなかった。この願いは自分で叶えてこそかけがえのない価値があるのだから。 「ないにゃ」 「...まぁ予想はしていたがな。もとはただの通りすがりだったわけだからな」 「だから...凛はアサシンを見捨てずに生き残りたい。聖杯戦争に参加するにゃ!」 「それはありがたいが...お前自身、どんな能力がある?あまり期待はしねーがな。もう一度言うがこれは聖杯戦争...つまり、殺し合いだ。生半可な強さじ ゃあ勝てねぇぞ」 「う...た、体力に自信があるにゃ!自分でいうのも恥ずかしいけど...運動神経がいいにゃ!」 「他には?」 「そ、それだけにゃ」 アサシンは目を閉じてため息をつく。それを失望と見たのか、凛は心配そうにアサシンを見ていた。 「オレから巻き込んどいていうのも癪だがよォ...同情して聖杯戦争に参加しようっていうんなら願い下げだぞ?」 その言葉を聞いた凛は、先ほどのアサシンのように目を閉じた。しかしため息をつくことはなく、やがて目を開き、アサシンを見つめるとともに静かに口を 開く。 「凛には夢があるにゃ。凛はスクールアイドルっていう、学校の部活でアイドル活動をしているにゃ。こっちの世界にはラブライブっていうスクールアイド ルの大会があって、それに優勝したい。今はそれに向けてみんなと頑張ってるにゃ」 「けれど...それを聖杯で叶えたくなんかないにゃ。アサシンは同情っていってたけど...そんなことないにゃ!凛はただ、アサシンを切り捨ててまで元の世 界に帰りたくないだけにゃ!凛は確かに願いがないといった...けど、それは『聖杯で叶えたくない』ってことッ!この凛には夢があるッ!それを自分の、 『自分達』の力で叶えたいッ!このことも同じ...凛は令呪に頼らずに、アサシンと生き残ってもとの世界に帰りたいにゃ。だからッ!凛と一緒に戦ってほ しい!」 凛は真剣な顔つきでアサシンを見た。アサシンは何も言わずに黙って凛を見つめていたが...やがて、 「これからよろしくな...『マスター』」 と短く答えた。それを聞いた凛の表情が明るくなり、「うん!」と大きく首を縦に振った。 また、冒頭でのヤクザの家に向かっている途中のことである。 「アサシン...『アサシン』ってなんだか呼びにくいにゃ。やっぱり『プロシュート』って呼んだ方が――」 「バカ言うな。真名を呼ばれることは弱点をさらけ出すのと同じって言っただろ」 「でもこっちの世界からすると物騒で呼びにくいにゃ~。じゃああだ名にする?『プロシュー』?『潰シュー』?『相手のゴールにシュー』?あまりしっく りこないにゃ~」 凛がなにやら馬鹿げたあだ名をつけようとしているらしい。確かに真名がばれなければ特に問題はないが...「潰シュー」みたいな潰れたシュークリームみ たいなあだ名で呼ばれたらこっちの調子が狂ってしまう。 そのため、アサシンはかつての弟分が自分を呼ぶ際に使っていた名前を差し出した。 「『兄貴』...そうだ、俺のことは『兄貴』って呼べばいい」 「『兄貴』...うん、わかったにゃ、『兄貴』!それと、凛の名前は『マスター』じゃなくて『星空 凛』て名前があるんだから、『凛』って呼ぶにゃ!」 「あいよ、『凛』...」 そして、現在に至る。 (出発したときはあんなに明るかったんだがな...) そんな凛も、いざ『その手のこと』に関わるとなるとやはり気後れしてしまうようだ。 現在、凛は銃を持っている。あれから外に出て、基本的な銃の扱いを教えるために人気のない場所を探し、先ほどの空地へたどり着いた(鍵はかけてきた) 。 さて、これからどう戦うか。マスターの魔力も少ない、自分はアサシンだから直接対決は不得手、さらに戦うためには宝具のスタンド『ザ・グレイトフル・ デッド』の使用が必要。問題は山積みだ。だが...『栄光』を掴んでみせる。アサシンは静かに決意した。 「あ、兄貴ィ~」 「どうした、凛?」 「この銃、撃てないにゃ...」 アサシンが銃を見てみると、発砲するためのあるプロセスを凛はすっ飛ばしていたことに気づく。 「凛、オメー...」 「安全装置を知らないのか?」 【真名】 プロシュート@ジョジョの奇妙な冒険 【パラメータ】 筋力C 耐久C+ 敏捷A- 魔力C 幸運D 宝具B+ 【属性】 秩序・悪 【クラス別スキル】 気配遮断:C+ サーヴァントとしての気配を絶つ。 完全に気配を絶てばサーヴァントでも発見することは難しい。 ただし自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【保有スキル】 兄貴:C+ 共に行動する者の能力を向上させる。スキル『カリスマ』に似たスキル。 弟分(妹分)に対しては厳しくも面倒見がいいプロシュートの一面。 その人物の持つ弱さを指摘しつつも、強い部分を評価して 「お前ならできる」と鼓舞する姿はよき兄貴分であり、師匠でもある。 彼と行動を共にし、彼の「覚悟の強さ」を見た者はどんなマンモーニ(ママっ子)でさえも その弱さを捨て、驚異的な成長を遂げる。 戦闘続行:B 覚悟の強さ。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の重傷を負ってなお戦闘可能。 瀕死の状態でもスキル・宝具を平常時と同等以上のレベルで使える。 目的を達成するためならば、腕をとばされようと脚をもがれようと行動を続ける(能力を解除しない)。 耐久力:C+のプラス補正は生前に瀕死の重傷を負いながらも能力を使い続けたことに由来しており、 どれだけ致命傷を負わせても彼を死に至らしめるのは難しくなっている。 心の中の行動:D プロシュートがかつて弟分に暗殺者として教えていた言葉がそのままスキルに昇華したもの。 心の中で思った行動を反射的に実行することができる。 そのスピードは心の中で思ったと同時にその行動がスデに終わっているほど速い。 俊敏:Aはこのスキルに由来するものであり、移動速度的な意味合いでの俊敏はC相当である。 心眼(真):B 暗殺チームの一員として数々の戦闘の経験で培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す戦闘論理。 このアサシンの場合、戦闘時でなくとも敵の様子を見て状況を推量することができる。 【宝具】 『偉大なる死(ザ・グレイトフル・デッド)』 ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~200 最大捕捉:1000 生命が持つ精神エネルギーが具現化した存在。聖なるビジョン『スタンド』。 目が全身のあちこちにあり、巨大な2本の腕だけで身体を支えている下半身のないスタンド。 全身の目玉から広範囲に周囲の生物を老化させるガスを噴射する。植物や果物にも効果がある。 その老化ガスを浴びた者は肉体のみならず精神力、記憶力、魔力までも減衰してしまう。 本体であるプロシュートが直接対象に触ることにより、老化スピードを急激に上昇させることが可能。 極限まで老化させられた場合、自力で動くのが困難なレベルになってしまい、寿命が尽きて死ぬ。 ただし、体温が低ければ老化のスピードが遅くなる。そのため、若干体温が低い女性には効果が薄い。 さらに無差別にガスをまき散らすため敵味方の区別はできず、あらかじめ氷などで体を冷やすなど対策を取っておく必要がある。 また、この能力を応用して、自分を老化させて老人に変装することができる。 『気配遮断』と組み合せばサーヴァントとして気づかれずに容易に接近することができる。 スタンドビジョンのダメージは本体にフィードバックされる。 『偉大なる栄光(ザ・グレイトフル・グローリー)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:―― 最大捕捉:―― 死ぬ直前まで、たとえ瀕死のダメージを負おうとも スタンドを解除せず戦ったエピソードから生まれた宝具。 アサシンは例え霊骸を破壊されようと、十数ターンの間『偉大なる死』を発動し続ける。 【weapon】 ミスタ愛用のリボルバー式拳銃 『偉大なる死』により戦闘不能にしたグイード・ミスタから奪った拳銃。威力はそこそこ。 宝具『偉大なる死』のスタンドビジョン ステータスは破壊力 B スピード E+++ 持続力 A 精密動作性 E 成長性 C相当。 スタンドで格闘戦を行うことが可能。 ただしスピードにプラス補正がかかるのは移動を伴わない動作をしているときのみ。 直接戦闘では相手が老化していることが前提となるため、 たとえ能力ランクA以上の相手でも老化の進行次第で互角以上に戦える。 【人物背景】 イタリアのギャング組織「パッショーネ」の暗殺チームに所属するイタリアンギャング。 目的のためならばたとえ無関係の人を巻き込もうとも躊躇しない強い覚悟の持ち主である。 しかし面倒見がいい一面があり、弟分のペッシが恐怖でスタンド能力を解除した時は ペッシの精神の弱さを厳しく指摘しつつも、ペッシが自分の勘に自信を持てない時は「自信を持て」 「お前の能力はその気になればだれにも負けない」「ここが正念場だ」と鼓舞していた。 生前はペッシとともにフィレンツェ行の特急列車にて乗客ごとブチャラティ一行を襲撃。 その目的はパッショーネのボスに仲間のソルベを惨殺されたことへの復讐をするために、 ボスの情報を得る手がかりとなるボスの娘・トリッシュの身柄を確保することだった。 しかし、ブチャラティとの戦闘の末、列車の外へ放り出されスタンド能力が解除されたため死亡した・・・ かに見えたが、列車の車輪の間に入り込み、致命傷を受けながらも生き延びていた。 以降は、スタンド能力を再発動し、列車に残ったペッシのブチャラティとの戦闘を援護。 そのスタンド能力はプロシュートが死ぬまで解除されることはなく、 ペッシはプロシュートの覚悟の強さを見て成長を遂げ、 「10年の修羅場を潜り抜けたスゴ味と冷静さをもつギャング」へと変貌、ブチャラティを震撼させた。 【サーヴァントとしての願い】 仲間のソルベを殺したボスに復讐する。 【基本戦術、方針、運用法】 ステータスは全体的に平均程度だが、単純なステータスにおいては 近距離戦では筋力・耐久で劣るセイバーやライダーなどに、 遠距離戦では宝具が直接攻撃に向いていないためアーチャーやキャスターに劣るため、 他のサーヴァントとの正面対決ではどうしても不利になりがちである。 しかし、アサシンらしく気配を消すことで近づき、 最大で半径約200mにも及ぶ範囲の老化ガスをまき散らし、相手を弱体化させることで全クラスに優位に立てる。 そのため、相手を老化させ、戦力を弱めるのが基本戦術。 アサシン自身が老人に扮して相手のマスターを数秒で老人にし、魔力を枯渇させて再起不能にするという芸当も可能である。 たとえ氷などで対策を打たれても、体温さえ上がれば誰にでも効くので何としても老化させたい。 しかし、何よりもの問題点は宝具を使わないと真価が発揮できないこと。 幸い範囲は広いものの、迂闊に宝具を使うと弱点をさらけ出すことになるため使いどころを見極めよう。 さらに、マスターがただの巻き込まれた一般人であること。 これは致命的で、NPCを殺すなどして魔力を温存しておかないとすぐに魔力が枯渇してしまう。 幸い女性なので宝具の影響は少ないが、本人が戦力になることが難しい分、 なんとしてでも先手を優位に立ちたい。 マスターには必然的にサポート役に回ってもらうことになるだろう。 NPCから武器を奪ってそれを使わせるのもいい。 弱点は多いものの、スキルは有用なものがそろっており、 戦闘においては『心眼(真)』の知略が光り、特に咄嗟に相手の体温を上げる方法を思いつくのにも役立つ。 移動速度的な意味での俊敏は並クラスだが、『心の中の行動』でかなり素早い判断と行動も可能。 耐久性もC+だが、スキル『戦闘続行』などで重傷を負っても問題なく戦える上、 重傷を負うと必ずといっていいほど+補正がかかるのでかなりタフ。 スキル『兄貴』で一般人のマスターも強化できなくはないので、自分は相手の老化に徹して (少々酷だが)武器を持たせて相手のトドメを任せるのも選択肢としてアリ。 【マスター】 星空凛 【出展】 ラブライブ! 【参加時期】 アニメ二期の2話以降で5話より前 【マスターとしての願い】 兄貴(アサシン)を見捨てずにこの聖杯戦争を生き残る 【weapon】 ヤクザのアジトにあった銃など 【能力・技能】 運動神経が優れていて体力がかなり高いくらいしかない。 アイドルとして歌ったり踊ったりできる。 【人物背景】 音ノ木坂学院一年生で、μ'sに所属。高坂穂乃果の後輩にあたる。 趣味はスポーツ全般、特に陸上系。バスケのシュートが特技で本人曰く、「鼻もきく」とのこと。 μ'sの中では比較的小柄で、胸の大きさもワーストクラス。 チャームポイントはキュッと上がったお尻。 好きな食べ物はラーメン。だが、料理は苦手なのでカップラーメンくらいしか作れない。 体育会系で明るく、面倒見がいいが、泣き虫なところも。 小学生のころによく女の子っぽくないとからかわれていたためか、 ライブでセンターを務めるときは自信を持ちきれなかったという弱気な面がある。 また、「~にゃ」という語尾を付ける癖がある。 今回の聖杯戦争では、マスターを失ったアサシンに半ば強引に契約させられ、参戦することになった。 魔術師でもなくただの人間のため魔力はかなり低いが、 アイドルとして活動していたことにより、 ファンからの信仰が魔力になっていて、少しはマシなようである。 本人の希望で、アサシンのことを「兄貴」と呼んでいる。 聖杯戦争のルールは理解したが、実際にどんな人たちが参加しているかわかっていない。 【方針】 アサシンと共に生き残る。そのためにアサシンから戦う術を学ぶ。 確かに学ぶといったが、いざ銃を握ると、 殺し合いの場にいることが現実味を帯びてきて怖い。
https://w.atwiki.jp/222seihaisensou/pages/2.html
メニュー トップページ 本編 オープニング 登場話 投下順目次 時系列順目次 追跡表(キャラクター別投下順目次)(ネタバレ注意) 各種設定 参加者名簿 脱落者情報(ネタバレ注意) 最新状態表(ネタバレ注意) ルール スキル一覧 宝具一覧 小ネタ 用語集 合計: - 今日: - 昨日: - スレッド 第二次二次二次キャラ聖杯戦争【その二】(二スレ目、現行スレ) 第二次二次二次キャラ聖杯戦争(一スレ目) リンク 2chパロロワ事典@wiki 二次キャラ聖杯戦争@wiki 第二次二次キャラ聖杯戦争@wiki @wikiご利用ガイド ここを編集