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「8番テーブル、ドンペリはいりまーす」 「あーりがとーございまーす!!」 これ、たぁのしぃぃ!早く次の注文はいらないかな、入らないかな!!早く言いたい! 「おい!ご指名だ!」 「はい、行ってきます!」 こんにちわ、みなさーん!久住小春です。 今、ホストクラブに潜入してまーす。別にダークネスは関係ありませーん 最近、高橋さんの様子がおかしいんです。小春は思わないんですけどね。 どうも、夜遅くに帰ってきたり、ちょっとお酒臭かったりするらしくて。 みんな心配してるんですけど、 ほら、高橋さんって溜め込むタイプなんですよ。これ、新垣さんの言葉ですけど。 とりあえず、どこに行ってるかだけでも調べようって話になったんですが、 何せ高橋さんは消えますからね、消えてぴゅんです ぴゅんできゅいんです だから、足取りを追うのは田中さんでも無理なんです そこで、小春の出番ですよ。もうむっちゃくちゃ念写しまくりました。 今までの人生で一番、苦労しました。一番小春が頑張りました。 「ちょ、小春、これって…」 その中の一枚、それに驚愕の事実が… って、もう冒頭で言いましたからわかりますよね。 そう!高橋さんが人目を忍んでこのホストクラブに入ってくる写真でした もう、田中さんとミッツィと三人でとにかく焦っちゃってー 新垣さんに見られないように、いつものロフトでこしょこしょ話ですよ 何かの間違いであって欲しかったですけど、 小春が一番自分の力、わかってますからね ざんねんむねんです おしいひとをなくしました 「ど、どうします…」「どうしよ…」 慌てふためく2人のために、小春は宣言しました 「小春が、潜入します。高橋さんをー、説得しまーす」 反対2票賛成1票で見事に可決。 今小春は、顔の表面にナンバー2の人の顔をくっつけてます。 だいじょぶです、ホントのナンバー2の方も接客してると思います、幻覚の中で。 本当はそこ、おトイレです。 うーん、でも今日ナンバー1になっちゃうかもなー 小春こういう話術むちゃくちゃ得意ですからね、一番得意ですから でもさっきから、人の名前がわからなくて困ります やたら太ももに手をおかれてこしょばいです アルマジロ買ってあげるって言われるんですがなんですかね? ジャガーとかこの人はアニマル好き?アニマルって動物ですよ。 小春それよりチョコが良いんですけど… きゃー!!! 悲鳴が聞こえました。出撃?出撃?! そうワクワクしたのに、現実は残酷です。 ナンバー1の人の机で何人かのハートが打ち抜かれただけでした。 さっきからこんなのばっかりです。 あの人そんなカッコ良い人なんでしょうか? 小春のテーブルとちょうど背中合わせで、まだ顔見れてないんですよ。 よくわからない会話ばかりで、小春疲れてきました。はいはい、好きです、好きです あーもう、いつまでこんな調子でしょうか? ぎゃー!!! また、ナンバー1か……… 「我らはダークネス!地上に絶望を齎す至高の集団だ!」 さすがナンバー1は言う事がカッコいい…って、え!?敵襲!? 慌てて入り口を見ると、見知った制服の団員達が銃器を掲げています。 脇に転がる血まみれのボディーガード。縮み上がるおねーさんたち。 震えるホスト。 銃なんて見せかけです。わからない人たちにわかりやすくするため。 本当の凶器は彼ら自身です。かなり、強い。 さすがにこの顔でやるのはマズいので、一度おトイレに戻ろうとしました でも、隣のおねーさんに腕を掴まれそれが叶いません 「行かないでー、あたしと一緒にいてー」 逃げるんじゃないよー小春闘いたいよー はーなーしーてー 店のパニックは留まるところを知りません。 どうしよう、落ち着け小春、おーちつけーーー 「おいおい、無粋だな。」 喧騒の中で、凛と場を静まり返らせた、その一言。 それは、ナンバー1さん。 まだ後頭部しか見えてないけど、別におかしくなったわけじゃないみたいです あ、ああ、あぶないですよー 「なんだと、テメー、死にたいのか!?」 「ここは終わりなき、宴の場。それを邪魔する権利は、誰にも無い…ハズだぜ。」 それともなにかい? お嬢さんたちのエスコートに慣れていないが故の過ちかい? 「そんな野蛮な出で立ちじゃ、レディのハートは射止められないよ」 うわーお!かっこいい! でもでも、相手は能力者…このままじゃナンバー1さんが、危ない! 「死にたい奴が一人増えたぞ!」 ナンバーワンさんの米神に銃が突き付けられました。 「いいだろう!まずお前みたいな綺麗なにーちゃんを見せし…ぐふ!」 でも、言い切る前に、そいつは床に倒れこみました。 「悪い悪い、捨て台詞は最後まで言わせてやるべきだったね、雑魚サン」 首筋に埋め込まれたのは、彼の手刀。 「でもキミはボクに銃を向けた、それは重罪だ。何故かわかるかい?」 -ボクを失う悲しみを、彼女たちから誰が奪ってくれるんだい?- 「タカァァァァァ!!!」「きぃゃぁぁぁぁぁ!!!!」 耳をつんざく様な、おねーさんたちの黄色い声 一斉に彼を取り囲む、狂気の黒い筒 戦況は圧倒的不利なのに、その人はむしろ、この状況を楽しむかのようです 「そうか、生き急ぐのか。どうしても、というのならお相手しよう。 お代はそうだな、キミたちが大切にしない、その命で」 ダダダダダ… 拳銃の弾は全て、彼をすり抜けます。 彼は涼しげにステップを踏みます。ショーです。まるで、ダンスショー 「グッバイ、ブラザー。良い夢を。」 彼は小春にウインクすると、目にも止まらぬ速さで、ダークネスをなぎ倒しました いえ。 実際、目に止まるはずは無いのです。人の眼は見得るものしか映さないから 彼…いや、彼女は、元いた場所からどこも経由することなくうごいた。ふつーの人は瞬間移動と呼ぶ、あれです。 そう、ナンバーワン、それはうちのリーダー高橋さんでした。 どうも、背の低い人だとは思ってたんですよー にしても「タカ」って高橋の「タカ」ですか?なんにせよ、大事に至らず良かったです。 と、言うのもー、彼女の動きが滑らかに、 また人としての許容範囲に見えるように細工をしたのはこの小春です。 残像を作って貼り付けました、店にいる全員の網膜に。小春やっるー! その後オーナーが警察に電話して、変な強盗事件として処理されることになりました 「高橋さん、どうしてあんなことを…」 聞くに、一ヶ月前に高橋さん、おじさんと道でぶつかって、骨折させて、 慰謝料1億用意しろって言われて、泣く泣くホストクラブで働くことになったと言うではありませんか むむむ、高橋さん、それ絶対なんか騙されてます。 小春、こう見えてニュースよく見てますから、ピンときました 「よくあんなにスラっと男のフリできましたね…」 「…宝塚名場面集より抜粋やよ…」 あー道理でなんか楽しそうだった… 「帰りましょ、高橋さん。タカは今日の事件を機に悪を打ち倒す旅に出たんです!」 「なんやの、そんなどっかの戦隊ものみたいな…あ、あーしリゾナンターやったわ」 けらけら笑う高橋さん。でも、1億…なんてまだ心配そうにしています 大丈夫、事務所の住所わかってるんですもんね。コハハハハハ… 「行ってくるっちゃ!」「晩御飯までには、戻る」 やる気まんまんの田中さんと 驚くほど無表情の新垣さんがアップ始めました 「ごめんなー。あーしが行くと話し合いがこじれるんやろ? お相手に悪いから、これ、渡しといて?」 それは喫茶リゾナント永年無料コーヒー券 「にしし…飲みにくる勇気あるっちゃろか?」 「一生忘れるなって意味になって良いんじゃない?」 田中さんと新垣さんは、不敵な笑みを配りながら、戦地に赴いていきました。 「久住さん…」 そう呼ばれて、横を見るとミッツィが一筋の涙をその頬に流しています 「あかん…今までいろんな闘いを視てきたけど、 こんなに一方的で容赦のないもんは、初めて視ました…」 詐欺、ダメ、絶対
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自分のネタ帳からSF世界に流用・習合できそうな設定を掘り起す。 嘘予告とかニセあらすじってみんな一度は書くよねという記事の中から2つ。 【銀河inスモークバレル】 西暦25000年、深宇宙の外縁部に偏在する"コロニー"という名の宇宙珪素生物。 クレドロ戦闘フィールドの提督ミフネは6人の部下にそれぞれ生命と能力を与え旅立たせる。 あるいは"コロニー"と和解する道。あるいは全滅させる道。そしてあるいは… 戦艦主砲の標的がめまぐるしく右往左往する。残像劇の彼方に人類が直面するとある言葉とは? 古の詠唱呪文がそこにある、急転直下のハイ・スペース・ロマン! 【廃工場exeprament7時】 「イクスパーラメントという言葉に聞き覚えがある?」 まったく無い。だけど探してみせる。恋人(おまえ)の遺言の意味を知りたいんだ。 コートの襟をたてて歩く私立探偵シロウ。 街を散策して、ついに言葉の意味をみつける。 それは廃工場で。夜の7時に。秘密裏に製造されている巨大企業の黒い闇だ──! 都会に暗躍する魑魅魍魎どもの陰謀をあばく、社会派ハードボイルド小説。21世紀のリアルはここにある! 時代を適当に書き換えて流用する。あとミフネって名前が被ったからどっちかを変える。 没ネタだよ!全員集合(しなくていいです)という記事からも2つ。 暗殺とラブの短編『僕たちは愛し合うのに時折 拳銃を用いる』。 1- 引っ越したばかりのアパートは金属のドアがギギギと五月蝿いけれど窓から昼の太陽がよく差し込んで良好だ。 乾いたTシャツの肌触り。ぺたぺた歩くまだ綺麗な床。 彼女が近くのスーパーに買い物にでかけてる間、僕は膝に抱いた猫の背をなでなでなでなで撫でながら将来について考える。 ふたりは大学2年生。 同郷なので幼い頃から顔は知っている。 桜の季節に出会って春夏秋冬ともにすごして親に挨拶していつかはデザイン会社に勤めたい。 きっと僕らが歩く道も日当たりがよくって気持ちいい風が吹いて、ずっとずっと緩やかに長く続いていく素敵な航路になるだろう。 なって欲しい。なるに決まっている。僕が絶対にしてみせる。 にゃぁん。猫がするりと逃げる。いつも15分しか撫でさせてくれない。 さて、もうすぐ彼女が帰ってくるだろうからお茶でも淹れて待っておこうかな。 僕はリプトンの安いやつでいいんだけど彼女は英国産のナントカっていう茶葉が好きで、遥か海の向こうからお取り寄せしてる。 ――ガチャ。 それからギギギと鳴る金属のドア。だけどいまは幸せの音。とてもとてもとても好きなあの子が帰ってきた音。 「ただいま~!コウちゃん助けてー、えへ、ちょっと買いすぎちゃって荷物多いの」 おかえり、と振り返る僕の額に拳銃が当てられた。 え? 冷たくて重い金属のテクスチャ。 「買い過ぎちゃった――.22マグナム弾」 太腿のガーターベルトから可愛いフィラデルフィア・デリンジャーを抜銃して構えた彼女が、そのままトリガーを引き絞る。 がぅん! 鼓膜を叩く衝撃波も幸せの音かな? 戦慄して肌も粟立つその刹那に、頭の位置を必死でずらして回避。銃弾はフローリングを穿つ。 訓練を受けている僕は野生の豹みたいなステップで、彼女のすらり伸びた腕のうえを転がるように身体を巻き、 たん、と足を踏み鳴らす頃にはもうキュートな彼女の背後を取っている。 煙るデリンジャーは手首ごと押さえて無力化。 「…ったく、なにするんだよ」 まったくもって当然すぎる批判だなと我ながら思う。なにするんだよ? 殺されそうになったんだよ。 だけど「えへへ、ごめんね」と笑う彼女が眩しくて、しょうがないから許してあげようって気になって、 安アパートの玄関先でダンスするみたいに手を取り合って、 ――僕たちは確かな愛をもってキスをした。 ※ふたりは対立するマフィアの子。 親が決めた暗殺対象(ターゲット)同士。 両親に互いを紹介するまでは、これからも猫型の監視ロボットの前でデモンストレーションのごとく殺しあう日々。 DDDという企業のゲーム。マニア向けの奇妙なゲームが多い。主人公はそのメーカーのファン。 一本の針の上に載った円形の大陸を舞台に、PC全員が移動して重心バランスを取るMMO《アンバランス・パイ》。 傾いていく世界には様々な人間がいた。 積極的にバランスをとって不安定さを解消していく者。 巨大構造物を造り世界の重心をあえて傾けようとする者。 魔獣を倒し勝手に動き回るファクターを消そうとする者。 《崩壊後》のパーティタイムにそなえて高台の城を買い占める者。 モンスターをハンターから守り、生態系を維持していく育成RPG《マモノの守護者》。 ブロックの隙間に合せて自機を変形させてもぐりこませる対戦パズルゲーム《寛容なる524》。 ノーミスクリアすると『訓練は合格だ、つぎは本物の戦場で同じ事をもう一度やってこい』と言われるシューティング《デイストピア》。 DDDは、いつも人間という存在のすべてが透かし彫りになるようなゲームを造ってきた…。 ※とかなんとか。 ネトゲものをやろうとして、あまりセンスが無いことに気付いて断念w “人生でたった一人だけしかキャラを作れないRPG”とか考えていたのだけれど。 DDDという企業名は友人小説のものなので、ここは変える必要があります。 天使VS悪魔の抗争という記事から。 ヴァンパイア物にはおなじみの“正義の宗教組織”ネタ。 構成員たるシスターや神父はみな、妙に進んだ科学力と謎の宗教パワーがあわさったサイバー天使(造語)。 全員の頭に輪、背中に羽根! アンデルセン並の再生能力! どうみてもスマートフォンな聖書! 十字架という名のビームサーベルッ!w 意外にお役所仕事なので、黒スーツだったり名刺もってたり、 悪鬼を討ち取る前に黙秘権がどうこう言って書類にサインをもらおうとしたりすると面白いw 「フリィィズ!貴女には黙秘権がありますが当方には黙殺権があります!」 「失礼、申し遅れました。 私たちは天界三姉妹の怒虞魔(ドグマ)・獲檎ー(エゴー)・婁ゥ琉(ルール)と言いまして…。 あ、これ名刺です。どもども!」 「書面通りに正義を行使し、額面通りの刑を架す――究極のお役所仕事人です!」 とかねw 装備案。『嗜好を操作する弓矢』。 人間嫌い(アレルギー)にされると人間の肌の匂いをかぐだけでめきめき身体が崩壊。 アルコール好きにされたら溺れ死ぬまで衝動的に酒を飲んでしまうとか。 敵(悪魔)はニンゲンに乗り移るケモノ。 でも実際の警察VS犯罪者みたいに、しょぼくて馬鹿らしい迷惑行為のみ。威厳なしw 広島弁でしゃべったりヤクザ語つかったり、リーゼントだったりねw 純粋バカな天使の女の子と、冷徹で悪魔っぽい神父さま(羽根もコウモリ)のコンビで一作書けるな。 コメディタッチな雰囲気をハードなディストピア物に修正。弓→銃などのSF的改変。 キャラクターの名前案という記事から。 (みひえ)御冷ミァハ →伊藤計劃の小説『ハーモニー』で見た名前。 (ろっかく)六角ロム →六価クロムの変形。 (せんべん)先鞭ステロノイド →椎名林檎のアルバムタイトルっぽく。。 ミドルネームをつけるのも良い。 (にしの)爾志野たらればアッレ →近未来の日本の人種ごちゃ混ぜ感が出るかも。 などの部分から意味不明なネーミングセンスを流用。 ハードボイルドが書きたかった短編『街は眠る』という記事から。 街は眠る。 野生の獣が心臓を脈打たせるように都会の灯は点滅し、 肺いっぱいにゾロゾロと人間を飲み込んで、吐き出して、深く静かに呼吸するのだ。 街は眠るが、夢は見るのだろうか? 明け方の国道を俺のアウディが疾走するとき、 篠つく雨が車体に纏わりつき、ひどく金属のボディを冷やすので、 まるで俺は自分が南方のジャングルを彷徨っている獣であるような錯覚を覚える。 寒さが孤独を結晶化する。この気分、嫌いじゃあないが…。 ミラーに写る山高帽の男は――つまり俺は――苦々しい表情で煙草をくわえている。 昔の詩人はこう言った。「誰もが心に灯をもっていて…冷たい雨のなか、その灯で暖を取る」。 家庭、友人、子供、仲間、思い出…。 (俺にあるのは煙草の先端でくすぶる仄かな熱だけだな)…苦笑する。 いまにも消えそうな相棒と共に、俺は未明の空に輝く金星のあたりへ向けてハンドルを切った。 もうすぐウェスト・コーストの街がある。 ダニーの店は客でいっぱいだった。 薄暗く、熱気で満ちた裏通りの酒場だ。天井には古ぼけたTVが宣伝を垂れ流している。 「戦争に行こう!」「税金はきちんと」「犯罪に遭ったらホーン・ロッド弁護士事務所へ」 誰も聴いちゃいない。皆ビールの泡の方が大事なのだ。俺も例外ではなく。 「Shi-Ha!(よう!)」ダニーが緑色の瓶を掲げて俺のテーブルに着く。 「カウンターに立たなくていいのかい」俺は一応聞いたが、目の前の赤ら顔は知らん顔だ。 年季の入った笑みでかぶりを振って、懐からぼろぼろの紙切れを取り出す。 「YYY…Yyyk. シロウ、僕の仕事なんかどうでもいいさ。 仕事があるのは――お前にさ」 ダニーの毛だらけの指が指し示すぼろ切れの文字は、 このウェスト・コースト三番街のメインストリート、25ブロックの区画の住所である。 戦後、兵器輸出で儲けた化け物企業マルカポネ・インダストリィ。 「電脳強盗団(サイバーローグ)は知ってるな?近頃ネットを荒らしまわってるならず者だ。 彼らの狼藉に頭が煮えきっているマルカポネ上層部が、 プロアマ問わず、仮想空間(マトリックス)での攻撃力をもったヤツを募集している」 俺はグラスの氷を鳴らして答える。「おいおい…俺はネットゲーマーじゃないぜ」 「HA!――馬鹿(イディオット)、知ってるよ!話は最後まで聞くもんだぜ坊や」 ホモのダニーは嬉しそうに目蓋をぱちぱちさせて俺の肩を抱く。嫌な気分だ。 俺は店内で明滅するネオンで目を滲ませて、煙草の煙を味わって気を逸らす。 「マルカポネの募集に、“羊飼い”がノッたんだ」 「“羊飼い”――だと?」目を見開く。聞いた名だ。 23世紀初頭、仮想空間の黎明期に、ネットの海を縦横無尽に泳いだ猛者の名だ。 ヤツには名が沢山あった。 白鯨(モビィ・ディック)――怪物(レヴィアタン)――酸の悪魔(ディアブロ)。 そして、いつしか“羊飼い”の名が最も通るようになった。 “誰もがヤツの前では迷い羊(ストレイ・シープ)になる”――そんな意味が篭められている。 たしか――もう60近い爺さんだ。そんな伝説の兵士が参加したのか。 ダニーは言う。 「やっぱり“羊飼い”は大したものだったぜ。 3ヶ月前に雇われて、先月には電脳盗賊団の首領を捕らえていた。 いまは奴さん、マルカポネ・4ビルの地下で取り調べを受けているらしい」 「取調べ、ね…」想像したくもない。 「ところが、吐かないんだそうだ」 「吐かない?」 「ああ。根性があるね。部下の居場所、次の計画、アジトの住所…すべてまだ判ってない」 「ふん」義理と人情か?そうした価値観はもう世界地図の東側の一部にしかのこってない。 「だから、お前の出番だ」ダニーはにやりと笑って懐から名刺をとって寄越した。 「私立探偵シロウに、大企業マルカポネ・インダストリィから正式な依頼。 “羊飼い”とともに行動し、電脳盗賊団のすべてを暴け、とさ」 酒場のざわめきに掻き消されそうな囁き声が、その日の俺の運命を告げた。 俺は無言でグラスを傾ける。 デカいヤマだ…。 (さて、請けるべきか断るべきか、それが問題だ) 喉を焼く苦味に、俺は顔をしかめた。 しかし――迷ったフリはするものの、こうした場面で俺が依頼を断ったためしはないのだ。 にやにや笑いのダニーもそれを十分に知っていた。 (未完) ここでも私立探偵シロウってキャラが出てるね。SF世界観の雛形のような短編。 社会学という記事から。これは詩です。 戒厳令のサイレン響く夜 屍山血河・乗り越えて辿り着いたのは金網 ひきずるナイフの効果音 回る車輪が軋む 油撒き散らす人類たちが暖かい町の灯さえ拒絶して死滅・細胞・大繁殖 革のジャケットの男が頼んだチキンとピザ そいつは死んだので俺が頂く 虚しいばかりのごちそうさま 魂の無い合成豆食品(ソイフーズ) 荒れ荒れの風紀(まち) 海岸線沿いはいつまでも真っ暗で灯台は既に錆び付いた 風は扇風機が起こす現象(もの) 太陽は皮膚を焼き尽くす害敵(もの) 赤ん坊には注射針 薬品づけのあいつのマザー さぁ鋼鉄の馬を手に入れろ そいつに女神を乗せて スピードを出すんだ そしてふたりはトロピコの町を目指してまっすぐに… そして最後に孤独についての短編『遥かなるBHと君のこと』。 彼女が船の座席に座ったままブラックホールに吸い込まれて7dp(ディーピー)の時間が過ぎた。 俺はさすがに我慢ができなくなって銀河連邦のボロ無翼機を拝借して向かう。死の淵へと。 幼馴染で8年ほど一緒に過ごしたけれど、それを遥かに上回る(体感時間にして)もう2億7500dpの時が まだ座席に座る彼女のうえを流れているはずだ。 極大すぎる重力は時間を引き伸ばす。 ブラックホールの犠牲者は物理的破壊による死が訪れるまでの刹那を永遠に感じる。 人間の精神は果たしてその無為に耐えられるのか? 引き伸ばされた永遠のなかで変わらないモニタを眺めて自分を枯死させずにいられるものだろうか? わっかんねーよクソが。 レバーを思い切り引くとバーニアが茶色い縞模様のチェルホロ星系隕石群の列を乱す。 人類存在はすでにこの宇宙さえ狭く感じるほどに肥大化して神話の巨人みたいだ。 だからちょっと第3亜光速まで加速したくらいで重力平面上に井戸のような深い盆地を形成してしまった。死滅する8823の銀河。 後悔? ノンノン、彼女のほうが大事よ。 俺はチョコ・バーを頬張りながら網膜TVのバラエティ番組を見て笑いながら排尿し、3秒ごとに睡眠パルスを放ちつつ星海を泳ぐ。 夏休みはあっというまに終わってしまう。俺は休暇明けの兵士。たくさんやることがあって衆合船の運命とか背負ってるのに。 でも今はアサッテの方向へむかってジャンプを繰り返し、アルコールを血中に直接摂取しつつバカ笑い。 彼女のほうが大事だ。 植物に似たエイリアンを蹴散らして、みえないブレード光波で世界のはじっこの膜を切り裂き、 イド(潜在意識世界)のなかの3丁目の角をまがってたばこ屋さんで缶ピースを買う。 100円玉をじゃらじゃら握り締める小学生の俺。はは、なっつかしー。生の貨幣(クレジット)なんて久しぶりに見た。 麦わらの俺の肩をつかんで彼女は顔を出し「いけないんだー。タバコなんか買って」と言う。 「ちげーよ、親父が」「うふふー」「ちげーって」「せんせーにいってやろー」 先生?もういない。親父も学校も地球も、現実世界では既に滅んでいる。 彼女もね。 俺は操縦席のシートで不意に我に返った。 だよな。常識的に考えろよ、俺。 特大BHに飛び込んで精神荒廃したカサカサの彼女の抜け殻を抱きしめたとしてナニが楽しい? ははっ。いまさら正気に戻ったけど遅すぎた…。 戻れない。 進むしかない。 イドから抜け出した俺の目前には幽界への門が広がっていて、燕に似た無翼機の外殻をさらさらの砂にする絶対の虚空。 その先にチューブトンネルがあって時空歪んで一瞬=0.0095秒くらい四次元に跳んで、 また8天文単位(AU)ほど戻った場所がこの宇宙の中心になるので、 特異点バニシング・ポイントをドリルで穴あけて、 俺の遺伝子を改造してミミズみたいな精神体になった後その穴にちゅるちゅる侵入しなきゃならない。 もちろん無翼機なしの宇宙遊泳だ。 ミミズの俺は、這って、這って、這って… ──そして、そこから12光年先が目指すBHである。 「網膜TV」とか「イド(潜在意識)」とか「貨幣(クレジット)」とか共通する用語が出てくる。 SF世界観から見てもかなり科学技術が進んでる超未来っぽいけど、まぁなんとかまとめよう。 ちなみに書きたいキャラまとめという記事に挙げてるネタで既に流用しているものもある。 会うたび人相が変わる同一人物(ミスターE)。 おっさんと少女の組み合わせ。レオンだかボディガードだかの映画もそんな感じ。 占いが百発百中の女子中学生。世界の破滅とか自分の死とかを予言しちゃって「はずれろ~!」って思う。 とか。 たぶんこれから使うのは 政治家のかっこいい親父キャラ。殺し屋っぽい美女と車の後部座席で会話。 「××会も動き出した…あたしは、もうオマエを守りきれるか分からない」「かまわんよ。君を信じてる」 女性人格のナビシステム。アヌビスのADA(エイダ)に萌えたのでw 「一緒にしないで下さい」「とっとと片付けましょう」「からかわないでください」たまらん!w 神々しい獣と少女の組み合わせ。もののけ姫? あたり。SF世界と相性良さそうだ。
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382: ホワイトベアー :2022/04/29(金) 19 00 18 HOST sp110-163-11-139.msb.spmode.ne.jp Muv-Luv Alternative The Melancholy of Admirals 第8話 西暦1984年11月20日 バルト海 旭日旗をマストに掲げた2隻の巨大な戦術機母艦を中心として、30隻余りの護衛艦艇がそれを囲うように輪形陣を組んでバルト海の海上を航行している艦隊、日本海軍第7常備艦隊第5戦術機母艦打撃群が風に艦首を向けるために一斉に転舵しつつある。 日本海軍の誇る大鳳型原子力戦術機母艦 、そのネームシップであり、世界で始めて戦術機母艦として建造された正規戦術機母艦である大鳳の甲板では、1個中隊12機の戦術機が発艦体制に移行していた。 描かれている部隊章は戦術機が描くメビウスの輪。それが示す部隊は日本海軍第108戦術機中隊 メビウス。世界最強かつ最新鋭の第3世代戦術機である倉崎 F-6 秋雷を装備し、世界でも最高クラスの才能と練度を誇る衛士達で編成された文字通り世界最強の戦術機部隊だ。 そんな彼らの両肩には大型長距離対地誘導弾システム AIM-1フェニックスを4発搭載したミサイルコンテナがそれぞれ1基ずつ搭載されている。 今、日本海軍機動艦隊からはBETAを迎撃するために人類最強の剣が飛び立たんとしていた。 「メビウス1より第2母艦戦術戦闘団各機。発着艦指揮所からGOサインが出た。これより発艦を開始する。」 嶋田の声が電波を通して衛士達のヘッドセットに達する。 「状況は先程聞かされた通りだが、俺達のやることはBETA先頭群にフェニックスを叩き込むこと、すなわち何時もと変わらん。 欧州のシロンボ共に世界最強の格を見せつけてやれ!」 『『『『『『『『『『『『了解!!』』』』』』』』』』』』 「よし、全機発艦開始!!Rocknroll」 嶋田の合図と共にF-6 秋雷は発艦を開始する。 ガツンと言う猛烈な衝撃と共にカタパルトが轟音をたてながら戦術機を猛烈な勢いで加速させ、次々とF-6 秋雷を飛行甲板から放り出していく。放り出され、宙に浮いた巨体は墜落したかのように艦首の先に沈むが 次の瞬間には青い炎の光跡と轟音を残して蒼穹へと舞い上がっていった。 大鳳の隣を航行している黒鳳でも発艦作業が始まっており、第2母艦戦術戦闘団の敵防空網破壊を支援する為の突撃級集団への攻撃を目標として、第4母艦戦術戦闘団に所属するカンムスが描かれた戦術機達が次々と射出されていた。 跳躍する彼らが向かう先、セイバー・ジャンクション1984において、深海港の存在から最大の輸送拠点として機能しているノイクーレン一帯とともに人類の重要な拠点と定義付けられているカリーニングラードでは多くの煙とレーザーの閃光が立ち上り、水上打撃部隊や砲兵部隊が放つ砲弾やロケット弾の放つ光と爆音が絶え間なく生じていた。 383: ホワイトベアー :2022/04/29(金) 19 01 50 HOST sp110-163-11-139.msb.spmode.ne.jp 西暦1984年11月20日 カリーニングラード橋頭堡 西部 洋上の機動部隊から戦術機部隊が発艦する前からカリーニングラード付近では作戦行動が開始されている。 カリーニングラード橋頭堡に展開する砲兵部隊はBETA群の出現した地点を中心に最大火力を叩き込んでいた。 確かに光線級には砲弾をも叩き落とす異常な程に高い迎撃能力を保有している。これは人類から空を奪うに足る能力だ。 しかし、彼らの最大発射速度はおおよそ毎分4発。これに対してNATO軍や日本軍、国連軍が山程持ち込んでいるM28 39口径155mm榴弾砲(28式155粍榴弾砲)は最大毎分6発、MLRS(多連装ロケットシステム)は最大で54秒の間に12発のロケット弾を発射可能としている。 水上打撃部隊は戦艦の主砲は1門あたり毎分2発と少ないが、重巡洋艦は1門辺り毎分10発を地上に叩き込めるのだ。 水上打撃部隊の半数が戦線から離れ、大多数の砲兵部隊が動けないと言っても、火力を集中させてしまえば今だに少数しか出現していない光線級の迎撃を封殺、突破してBETA群をミンチにするのは容易な火力を地上に投射できる。 砲兵部隊や洋上の水上打撃部隊は依然として地上に出現し続けるBETA群を漸減するために出現地点一帯への面制圧を優先し、カリーニングラードに向かうBETA先頭集団への砲撃は薄くならざるを得ないが、その変わり第一波の光線属種と第一波以後の後続は尽くミンチにしている。 そして、光線級を撃滅してしまえば人類は大胆な作戦機動を取ることができる。実際、多くの戦術機部隊や航空部隊が光線級を無視して行動していた。 カナダ陸軍第84王立戦術機甲大隊第1、第2中隊もその1つであり、彼らは飛行とも言える大胆な跳躍で短時間で第3中隊と合流。 砲撃による面制圧が間に合わずにカリーニングラードに向かい侵攻を開始したBBETA集団の遅滞の為に戦闘を行っていた。 『大隊長より各機、俺達の役割は騎兵隊が駆けつけてくれるまでの時間を稼ぐ事だ。BETAの撃破より生き残る事を優先しろ!』 『『『『『『了解!』』』』』』 大隊長の命令に大隊を構成するF-2 シラヌイから応答が返る。 彼らの目の前では突撃級を中心とした約3千のBETA群が猛烈な速度で大隊を目指して前進を続けていた。 それに対して第84戦術機甲大隊は第3中隊が初期に実施したように、跳躍ユニットを使用して滑るように後退をしながら、両腕に持った突撃砲とF-2シラヌイの高性能な火器管制システムを活かして最前列を走る突撃級の前足を36mm劣化ウラン貫通心入り高速徹甲弾で射抜いて行動不能にしていく。 前足を吹き飛ばされた程度で突撃級が死ぬことはないが、中足と後ろ足だけでは自重を支えきれなくなり前に倒れ込んで行動不可能となる。そして、行動不可能になった突撃級は後続のBETAへの障害物となり、それを回避しようとするBETAの足を狙い撃つ事でBETA相手に時間を稼いでいた。 384: ホワイトベアー :2022/04/29(金) 19 02 37 HOST sp110-163-11-139.msb.spmode.ne.jp (多少のリスクを許容できれば俺たちだけで撃破できるんだがな) 大隊長はHQの作戦方針を理解しながらも、その消極さに少し疑問を抱く。 彼らの装備しているAMWS-74は120mm弾こそ1マガジンに6発しか搭載できないが、36mm弾は1マガジンあたり2000発装填されており、さらに腰装甲の予備弾薬搭載スペースには原作の不知火と同様に120mm弾倉を2個ずつ計4つ、36mm弾倉を6個ずつ計12個搭載している。 つまり、予備弾薬として1機あたり120mm弾を24発、36mm弾を24000発搭載しているのだ。ちなみにこれは予備弾薬であり、出撃時に突撃砲に装填されている弾数は別である。 つまり、何が言いたいのかというとぶっちゃけた話、突撃級を中心としていると言っても、突撃しか能のない3000匹程度の獣なら彼らだけでも十分に狩りきれるのだ。 しかも、光線級は飽和砲撃でミンチとなっており、跳躍して弱点の後部に36mm弾を撃ち込めるのでなお容易である。 『隊長、騎兵隊が来ました』 部下からの通信で現実に戻る。 騎兵隊こと日本海軍戦術機部隊が来た以上、何が飛んでくるかを理解できない馬鹿は西側にはいない。 『全機、跳躍で一気に戦線を離脱するぞ。BETAと一緒にクラスター爆弾の餌食になりたくなかったら遅れるなよ!』 『『『『『『了解!』』』』』』 西暦1984年11月20日 カリーニングラード橋頭堡 西部 機動部隊から飛び立った第2母艦戦術戦闘団は部隊を2つに別け、BETA群を挟撃する構えを見せながら光線級が存在している場合は飛行を避けなければならない高度を悠々と跳躍していた。 (BETA群の後続はなし。砲撃による面制圧は問題なく機能しているな) 嶋田は網膜上に投影されている戦域マップに映る戦況を確認する。 光線属種が登場したものの、カリーニングラード派遣軍はロケット砲と水上打撃部隊の圧倒的な瞬間火力により叩き潰すと言う全盛期のソ連も真っ青な火力至上主義的手段でこれを潰した為に重金属雲は展開されておらず、各種データリンクシステムは今だに活きていた。 (これなら、今近づいているBETA群を撃滅してしまえば勝てるか?) 慢心ともとれる考えが浮かび上がるが、ここは御都合悪い主義が横行するマブラヴ世界と言うことを思い出し、頭を振ってその邪念を払う。 油断すれば死にかねない。 「メビウス1より各機!目標のBETA群まで約6000をきった。フェニックスのロックを解除しろ!!一斉射撃準備、目標座標合わせ!」 カリーニングラードの旧市街地にならぶ建築物より高く飛ぶ第2母艦戦術戦闘団にとってその光景はまさに理想的なものであった。 光線級がいるのであれば存在することが望ましいBETAと自分達を邪魔する遮蔽物は存在せず、BETA群は自分達に無防備に側面を晒している。 つまりフェニックスの威力を最大限に発揮可能なのだ。 385: ホワイトベアー :2022/04/29(金) 19 03 09 HOST sp110-163-11-139.msb.spmode.ne.jp 「メビウス1よりCP、BETA群前方にいるカナダ軍戦術機甲大隊を退避されろ」 『こちらCP。すでにカナダ軍第84戦術機甲大隊は跳躍で退避中。フェニックス到着までには安全圏に到着する。気にせず攻撃せよ』 「了解した。第2母艦戦術戦闘団、オールファイア!メビウス1 FOX1!!」 そう叫ぶと同時にフェニックスの発射ボタンを押す。 ヘッドセットを通して嶋田の命令は戦闘団全機に達しており、嶋田が率いる24機のF-6 秋雷から192発のフェニックスがBETA群に向けて一斉に放たれた。 BETAを挟んで反対側からも同様に24機のF-6 秋雷によるフェニックスの一斉発射がなされる。 AIM-1フェニックスはカリーニングラードに向かい一直線で突撃するBETA群の横腹を突きつけるように進んでいき、直後、前方の空がセンサーの光量限界を越えるほどの巨大な閃光に包まれた。 計384発の大型クラスター爆弾が光線級による迎撃を受けることなくBETAの直上に到着、その腹にたんまりと抱えていた小爆弾を遠慮なく地上に広範囲にわたりばらまいたのだ。 閃光から一瞬遅れて盛大な爆発音がヘッドセットに響く。その大多数はセーフティによってカットされていながら、その音は耳を破壊しそうな程の音量とであった。 閃光と爆発が収まると、そこには朱色一色に染まった大地と肉片となってもはや原型をとどめていない戦車級、折り重なるようにして広がる要撃級や突撃級の残骸、何とか原型をとどめてはいるものの、下半身が見事に吹き飛んでいる突撃級の死骸、今だに生きてはいるが、もはやまともに動く事ができずにただピクピクと蠢くだけのBETA達。 まさに地獄とも言える光景がそこには広がっていた。 「メビウス1よりCP、敵BETA群の8割は吹き飛ばしたぞ。こちらで残敵も相当するか?」 『CPよりメビウス1。こちらでも戦果は確認した。残敵相当は第4母艦戦闘団と国連軍第71戦術機甲師団が担当する。貴隊は直ちに帰投し、フェニックスを補給。即応待機せよ』 (まあ、そうなるか) 「了解した。全速力で帰投する。」 国連軍の政治的要請で戦場に登場しているものの、F-6 秋雷はアクティブステルスシステムを搭載した日本の最新鋭機。東側の領域で撃墜されるのはリスクが大きすぎる。 撃墜される可能性を最小限に収めなければならない最新鋭機を装備する嶋田達第2母艦戦術戦闘団を、たかだか残敵掃討程度の任務に投入するはずがない。 元帝国宰相であった嶋田がその程度の事がわからないはずもないが、念の為にこういった事は聞いておかなければ後々面倒な事になる場合もある。 「メビウス1からアズレン1、CPからの帰投命令がきた。後を頼む」 『アズレン1からメビウス1、了解した。後は任せろ』 返答と共に、F-6 秋雷は高度を落とした匍匐移動に移行し、急速に戦場から離脱していく。 386: ホワイトベアー :2022/04/29(金) 19 07 31 HOST sp110-163-11-139.msb.spmode.ne.jp 西暦1984年11月20日 カリーニングラード橋頭堡西部 即応部隊と言う建前が与えられていた第666戦術機中隊はBETA地中侵攻が発生すると、防衛線を固める為に出撃したM40戦車(40式戦車)を装備する戦車連隊を主力とする国連軍旅団戦闘団の護衛として出撃、 防衛線最前線で待機していた。 『ーー何なのあれ・・・』 戦闘開始からの経緯は国家人民軍東欧派遣軍団としてポーランドで死闘を繰り広げてきた第666戦術機中隊の面々の常識を文字通り吹き飛ばすものであり、ついに限界を超えたのかアネットの呻くような声が聞こえてくる。 「重金属雲も戦術機も使わず、ただのゴリ押しで光線級を撃破。その後も砲撃で後続のBETA群を撃滅しつつ、砲撃の手が回らない先行したBETA群にはクラスターミサイルによる飽和攻撃で漸減したあとに航空部隊と戦術機部隊による掃討戦・・・。恐ろしいまでの物量作戦だな」 テオドールは虚ろな目で戦況マップを見ながらそう返した。 『確かに、西側の作戦も凄い。凄いけど・・・そうじゃない!何で戦術機にあんなペイントをしているのよ!?』 その言葉に中隊は再び沈黙してしまう。 テオドールらの網膜上には様々な女の子のペイントがされた日本海軍の戦術機が飛んだり跳ねたりしながらBETA群に36mm弾を撃ち込んでいる光景が映し出されていた。 (西側は確か自由世界の護り手と自分達の事を自負しているとか言っていたが、まさかあれが許される程の表現の自由があるのか) 遠い目でテオドールはその光景を見ていた。 かつて父が表現の自由を求めた事で仕事を失い、妹が虐められ、最終的に国外亡命を計画して国家保安省に捕まり、家族がバラバラにされた彼からしたら、その光景は何処か心をざわつかせるものであった。 『日本海軍第4母艦戦術戦闘団。日本海軍第2母艦戦術戦闘団には劣るけど、それでも世界最高クラスの戦術機部隊の1つとして扱われている部隊だね・・・』 リィズが呆れたように告げた。 『戦っている部隊がF-5E/F ノワキカスタムだけって事は、後方にフェニックスを搭載したF-4が待機しているのかな?』 『多分、そうだと思います。日本海軍は基本的にF-5を観測部隊として展開させて、フェニックスで一掃すると言う戦術を基本としていると教えられましたので。恐らく、今回はフェニックスを使うまでもないと判断したんでしょう』 リィズの説明にカティアが補足を入れる。 戦域マップの表示半径を拡大すると確かに後方に日本海軍の2個戦術機中隊が待機している。 『描かれているのは見事にアズレンのキャラばかりですね。艦これのキャラはいないのでしょうか?』 『後方で待機しているF-4部隊は艦これキャラばかり描かれているらしいし、多分、派閥があるんだと思うよ』 『ああ、なるほど。それはそうと、リィズさんはよくアズレンも艦これも知ってましたね!?亡命してからこの方、そういう話ができる人が居なくて・・・』 『私の義理の父がそういうサブカルチャー大好きだからね。私も自然と知るようになっていったの。私としてはカティアちゃんが知っている事に驚いているわ』 (アズレン?艦これ? 話の内容からあの絵の大元だとは思うが・・・) リィズとカティアの話す内容がどんどん意味不明になっていった。 中隊の皆も何を言っているのかわからないとばかりにキョトンとした顔をしている。 『私語は慎め、作戦中だぞ!!』 政治将校ではなくなったが、依然として部隊の風紀委員的な立場に収まっているグレーテルが2人を注意する。 その注意を受け、2人は謝罪して口を閉じる。 依然として待機が命じられたまま、攻撃ヘリと日本海軍部隊の手で残存するBETAの数は急速に減らされていた。 (全く、あの2人には後でフォロー入れておくか) すでに目の前のBETA群で動けているBETAはほとんど存在せず、テオドールは無意識に作戦後を考えながら戦況マップを見ていた。 387: ホワイトベアー :2022/04/29(金) 19 10 14 HOST sp110-163-11-139.msb.spmode.ne.jp 以上になります。 後誤文修正 386 『確かに、西側の作戦も凄い。凄いけど・・・そうじゃない!私がなんで戦術機にあんなペイントをしているのってことよ!?』 じゃなくて 『確かに、西側の作戦も凄い。凄いけど・・・そうじゃない!何で戦術機にあんなペイントをしているのよ!?』 でした。 謝罪として完全装備に分隊支援火器のセットで行軍してきます。
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「良いね、2人共細くて。腰の位置もちょっと高くて現代っ子って感じだし。こっちに並んで座ってもらいたいな」 返事も無くレイは立ち上がって、客の指した真隣へ移動する。 次いでシンジも、レイの方がこの仕事に従事錯覚を覚えながら場所を移った。 ――ザッザッザッ…… 漫画家の客は姿勢悪くテーブルに張り付いて、握った鉛筆で軽く絵を描く。 自分達をモデルにしているのか、インスピレーションを受けるだけで全く違う絵なのかは、シンジの位置からは見えない。 それよりも気になるのは自分の左隣。 触れそうな位すぐ近くに殆んど生まれた姿に近いレイが居る。 撫然とした態度で何を考えてか何も考えていないのかぼんやりと座っているだけなのに、1度見て触れてしまった肉体が有る。 すっかり熟れた体でも、ましてや筋骨隆々の体でもない。未だ子供を抜けきれないのに女の香りを持つ、少女特有の匂い漂う体が有る。 「……あ」 「ん? どうしたの、シンジ君」 「いえ、何でもないです」 手を止めて顔を上げられてしまったので、慌てて両手を前に出して大袈裟に振るシンジ。 「寒い? 冷房入ってないけど」 「大丈夫なんです、本当に」 「そう?」 否定する度に益々心配そうな顔になってゆく。 恥ずかしいが余計な心配や迷惑掛けたくない。 そう思考が働いたシンジは少し俯き加減で呟いた。 「あの……ちゃって……」 え? と聞き取れずに客が首を傾げ、更には隣のレイも気になったのか顔をこちらへと向ける。 「その……あの、た、勃っちゃって……」 膝を抱えるように座って隠してみるのは、その主張が未だ足の間で収まる程度だから。 「すみません……」 「別に謝らなくても良いけど、誰かに買われる前にヌいてきたりしないの? 若いんだし、すぐイッちゃって大変なんじゃない?」 「ぬく?」 「その……出しておく、と言うか。言い方変だけど長持ちするよ」 言葉の意味を汲み取れず勃起が収まる位に考え込んだシンジは、数秒後に理解出来た途端顔を赤く染める。 「ひっ、1人でなんてしませんよ! 綾波の前で変な事言わないで下さいっ!」 「丁度ヤリたい盛りじゃないかと思ったんだけどなぁ」 疑っているのか笑いながら再び姿勢を崩して紙へと向かう。 「しませんよ……お客さんがシなさい、って言ったら別ですけど……」 「言う人居るんだ?」 そんなに勃つのが早いだろうかと思いながらもシンジは頷いた。 「女の人は、結構居ます。人によっては僕が……その……オ、オナニー……してるの、見るだけで良いって人とも偶に居ます」 横目で見ながらも客の意識は殆んど紙に集中している。 「じゃあ1人でヤッてる所描きたいからヤッてって言ったら、男の前でも出来る?」 「それがお仕事なら」 終わったのか、手を止めて別の白い紙を手探りし、新しいその紙を描きやすい場所に置いた。 「じゃあちょっとヤッてもらおうかな。漫画で良ければオカズになる物、結構有るから」 「脱がずに、ですか?」 それは流石に困る。泊まる事を前提に来ているので鞄に替えの下着は入れてあるが、精まみれになった下着を持ち運ぶのは避けたい。 「いやパンツも脱いで。……やっぱり恥ずかしい?」 「いえ、大丈夫です」 意を決して下着に手を掛けたが、ふと思い出して手が止まってしまう。 隣にはレイが居る。 思わず視線を向けてしまった事にレイもすぐ気付いた。 「何?」 「えっ? あ、う……」 「私も脱ぐの?」 答える隙も与えずレイは両手を背に回し、ブラジャーのホックを外した。 同時に白いそれはレイの太股へと落ち、更に白いと錯覚してしまう程透き通った白い肌。 膝立ちになりレイは躊躇いも恥じらいも無く下着も下ろす。 毛の無い局部もまた白く、それこそ血管が浮きだしそうな不気味さすら有った。 ――ゴクリ 初めて見てしまったあの日のレイの全裸と全く変わり無い。 成長が止まってしまった少女にも見える姿にシンジは息と唾液を飲み込む。 「脱がないの?」 「ご、ごごごめん!」 視線を厭う冷たい口調に、シンジは一気に下着を足首まで下げた。 レイとしては決して他意は無く、仕事は迅速に済ませろと言いたかっただけなのだが。 そして露になったシンジの幼い性器は似つかわしくなく起き上がっている。 「……人前で、出来る?」 それだけ勃っているのなら大丈夫だろうと踏んでいながらも尋ねる客。 「は、い……」 隣に全裸のレイを置いて、初対面の男の仕事の為に自慰をする。 そう考えても尚勃起は収まる気配を見せないので、ここは処理してしまった方が勃起したままでいるよりもマシだろう。 頭の中で決定したシンジは左手で性器の付け値を掴み、竿にそっと右手を掛けた。 「ん……」 寒くはないのに冷たい手の感触で、相当猛っていると自覚させられる。 乾いた感触で性器を包み込み、顔を上げて上目に開始しても良いか目線を送ると、客は穏やかそうなその顔に穏やかな笑みを乗せて頷いた。 誰かが教えてくれるワケではないので他者に魅せるやり方等知らない。適当に自ら上下に扱く位しか方法が思い付かない。 それでも客に見えるように膝を立てたまま外股に開脚し、自分は相手を見ずに済むよう俯く。 右手を余り強く握らずゆっくりと上下にグラインドさせる。大した刺激でなくとも、じれったさともどかしさが脳味噌を直に刺激してきた。 手の平の柔らかな感触が裏筋を撫で上げては下がり、4本の細い指の感触が前面を執拗にうごめく。 硬く細い自らの手が性器を柔らかく擦る。そんな姿を目の前で名前すら知らない相手が網膜に焼き付け、更には1枚の絵に仕上げようとしていた。 それ程の価値が今自分のしている事に有る。 自分で慰めて、掠れた甘い声を漏らして、肩を震わせながら精を放出する姿には、記憶して記録する、今までの人生では誰からも与えられなかった価値が。 何かを見たり想像したりする必要は無い。男の視線と描写する音だけで充分興奮の材料になった。 男に対して手だけで奉仕する要領で行えば――覚え方としては逆だが――気持ち良くなれる。 「はっ……んっ……はっ……」 声が殺しきれない。恥ずかしいがその方が良いのだろう。 半端に膝を立てた体勢で、その先の足の指が力を込めて折り曲がった。 薄く目を開いて前を見ると男が手元もおろそかにシンジを凝視している。見られている。 手の中に有る熱く硬い自分自身に意識を集中させると、鼻の頂点がツンとした。 「は、ンっ……イ、イキそ……」 ゆっくりと動いていた手は止まり、人指し指の腹で鈴口を小さく激しく擦る。 「ふぅッ! や……」 眉間に皺が寄って、目を開けていられない。 下腹がビクビクと射精を訴え、腰が勝手に卑猥な動きを見せる。 普通に性交するよりも恥ずかしく、羞恥の余りシンジは顔を真横へと向けた。 その先にレイが居る。 手が止まってしまう。大きく目を開けると、嘘だと思いたかったが案の定レイが冷たい赤い瞳でこちらを見ていた。 「あ……」 気まずい。 レイの事だからシンジが何をしているのか、それが恥ずかしい事なのかもわかっていないだろう。そしてこの事を誰かに言う人間でもない。 しかし何故か、全裸で自分の自慰を見ている女性なのに、興奮等が一切起きずにただ気まずい。 Index Next
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3の2 ようこそ、戦争屋の世界に。 「たこつぼ」を掘って、中に入る。 たこつぼってのは、落とし穴みたいなもんだと思ってくれればいい。 直撃さえ喰らわなければ、爆風を避(さ)けられる。避(よ)けられる。 大海原の船。甲板から見える夜空は半球ドーム。 盆地の山々に囲まれた平野部からの夜空は、角度10度くらいが 水平線から地平線になってて、180度見えなくて160度見える。 カルデラ湖、の水面からは山際が周囲をもうちょっと覆ってて 角度30度くらいが見えなくて、夜空の120度範囲が見える。 すり鉢の底、漏斗(じょうご)の落ちる方の穴、入れる方じゃなくて。 たこつぼでは、角度80度くらいが掘った土壁になって、 見えるのは天井の角度20度範囲くらいの空。 円柱の底から、円柱の上にある開口部を見る。 その先に、空。 マンホールの蓋(ふた)を透明にしたものを「たこつぼ」の 開口部に填(は)める。 肩幅ってのがあるよね。それを満たすだけの直径が円柱には求められる。 「一つ目小僧」でないから、左右の眼による視野差もあるけど、 取り敢えず無視。 肩幅である円柱の直径と、頭部から「透明マンホール蓋」までの距離が、 要するに、「肩幅=透明蓋直径」と「頭部中心の視点=網膜を点とする」 これが作る二等辺三角形が視野角になる。 たこつぼの中で夜を過ごす。 たこつぼは地面に掘ったんだけど、地球という観点からは、 平面に掘ったんじゃなく、球面に掘った。 夜空の「ある範囲」だけが、見える。 動かなくなった天文台。 天文台は部屋そのものを地転回し、 望遠鏡の筒を上下にする為、これまた回転する。 たこつぼは動かなくたった天文台。 それでも視野角があるから、夜空の向こうに何万光年も先の星々を 視野内に同時に見る。星々は互いに何万光年も離れている。 夜が更け、深夜になり、未明に。 動かない天文台は、好きな星座を視野に入れることはできないが、 地球は回転している。それとも夜空は回転している。 見える星々が替(か)わっていく。 今夜は定時郵便配達がなかった。 翌朝、ジャングルの色鮮やかな鳥が空をかすめる。 日中の光は、深宇宙を感じさせない。水蒸気の影響か。大気中の。 海の中の透明度みたいなものが、空気の空間にもある。 そうそう、望遠鏡を覗いて星々を見るとき、円の内部に光を輝点群を見る。 それを写真乾板に焼くとき、乾板は長方形。 どうも、人間の技術は円を扱うより矩形(くけい)、長方形とか正方形の 四角形の方が扱いやすいとする。 まず、この円でも四角形でもいいんだけど、これ平面ぽい。 天文台の部屋回転と望遠鏡の角度回転を瞬時(0時間)に行えば、 全天を一瞬で撮影できる。もちろん天文台は地球上にあるから、 地球という球体の土塊(つちくれ)があるから、 全方位は見えないんだけど。 まあ、ほとんど一瞬にして撮影いくつもしたとする。 今度は張り合わせの作業。 四角だと埋め尽くすことが重なりなしにできる気分だけど、 丸い円だとできないな。実際は四角でも円でも重なりを使って 作業するけど。 さて、話を戻して、 昨夜来なかった定時便は、いま来た。ヒュー、ヒューという音。 俺の「たこつぼ」からはまだ見えない。 この音は映画の見過ぎて、地上じゃ爆発音だけで、 爆撃機の腹が割れての爆弾の風切り音なんて聞こえやしねえ。 //たこつぼの外の人には聞こえるのかもだが。 見えないが、爆撃機の編隊が通過してるらしいのが、爆音、 爆弾の爆発音じゃなくて、エンジンの。が、聞こえる。 「透明なマンホール蓋」、原点Oの周辺。x^2+y^2=1とすると、 その延長上の近辺を真っ直ぐ爆撃機編隊が進んでいるのがイメージできる。 爆音が聞こえるから、x^2+y^2=10ぐらいの範囲内で直進している。 と、思われる。 敵機の高度を地上1000メートルぐらいとすると、 俺の意識は、そこにある。 「透明マンホール蓋」縁(へり)と俺の頭部までの距離が作り出す視野角。 その延長したところ地上1000メートルでの、 二等辺三角形の底辺長さ1には、敵機はいま、見えないということ。 マンホールの大きさ、つまり、己の肩幅の大きさではない。 どうだろう、自分はいま地面マイナス1から2メートルあたりにいるのに、 敵機を意識したとき、地上1000メートルと地面の距離、奥行きを忘れてる。 いや、もちろん、真上に爆弾が見えたとき、徐々に大きくなっての、 待ち時間が距離(高度)として認識できるけど、 つい、敵を探査するとき、自分側の高さを忘れて、敵高度を水準と思ってしまう。 もちろん地球の丸みに対して、高度1000メートルと地中1~2メートルなんて 平面、平行な平面に過ぎない。だが、光が有限の速度となった世界ではどうなる。 小さな島を守ってる日本軍を相手にするときは、準備爆撃として、 砂浜周辺のジャングルを爆撃しとけばいい。見えなくてもだ。 「たこつぼ」からは、ジャングルの木々が空を覆っても、枝の隙間から 空が見える。 ブラインド、簾(すだれ)、部屋の中の人にとっての粗い網目までの距離と、 道路からの通行人にとっての粗い網目までの距離が非対称と同じ。 ところが政治的に北の本拠地を直接叩けない、 ソ連との万が一を恐れてかもしれないし、 戦争長引かせて儲けようかもしれないし、 アメリカの精神を濁らせようとしたのかもしれないし、 ま、それはどれかとか、どれでもいいし、どうだっていい。 なにかを知っているなんてのは、支配者に己の気分を重ねられないものが、 それなら黙るが普通だが、幻想に集まるものは、症状として。 と、これは放置で、 ジャングルの一塊が大きい。500ポンド爆弾ぐらいじゃ虱(しらみ)潰せない。 ナパームや気化爆弾(こんときあった?知らん。軍オタじゃねーんで。)は、 面攻撃ができる。 数学者が「たこつぼ」にいたら、彼等の肩幅は無限小にできるから、500ポンド 爆弾じゃ効果がないが、ナパームや気化爆弾なら効く。 だが、いかんせんジャングルが大き過ぎる一塊(ひとかたまり)。 日本軍をやったときのようには、見えんでもそこにいると予測できんから、 予算に制約。 ジャングルを通っての北から南への補給線を叩きたい。 そこで枯葉剤だ。ジャングル全部を枯れさす必要はない。 北と南の間を裸にすればいい。線で十分だ。 境界線に一定の幅があれば、ベトコンの移動が空から見える。 ベトコンにとって、南へ行ければ仕事を成した。北に居れば、まだ。 自分の存在はどちらか。 空からは、どこにいるかの二分法。 叩けるのはその間。 「たこつぼ」が連続した塹壕線。 部屋回転ができなくなった天文台。でも、望遠鏡筒(つつ)の角度回転できる。 まっ、こんなところで、仕組みに直接行こう。 数学者の好きな規格化へ。 以上を、平面で四角な座標から、立体的で球な座標にする。 Fri Dec 28 20 00 44 2012 目次に戻る メモ 捨て これだけは追加しておこう。 北極星の回転。 首戻しによる有限 点注目で無限性獲得回転停止 自分が廻ってる落下傘開く前の降下で。レッドアウト。 先に進む為。 指望遠鏡は面 爪先はほとんど点な面 ピンホールカメラ
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登録日:2009/06/01 (月) 12 22 08 更新日:2024/06/10 Mon 23 17 13NEW! 所要時間:約 10 分で読めます ▽タグ一覧 00 MS アーマードトルーパー ガンダム ガンダム00 ケンズィー・テラオカノフ ザクポジション シルエットマシン セルゲイ・スミルノフ ソーマ・ピーリス ティエレン ロマンあふれる長距離射撃型 人類革新連盟 公式で棺桶 寺岡賢司 棺桶 漢の機体 漢の為のMS ←女が乗っても 量産機 鉄人 霊子甲冑 高機動型もロマン満載 『機動戦士ガンダム00』に登場する機体。 形式番号 MSJ-06II 頭頂高 18.1m 本体重量 121.3t 装甲材質:Eカーボン 動力:バッテリー 所属:人類革新連盟 主な搭乗者 セルゲイ・スミルノフ ソーマ・ピーリス ミン 人革連一般兵 カタロン一般兵 金田正太郎 【概要】 『機動戦士ガンダム00』に登場する量産型MS(モビルスーツ)。 「ティエレン」は「鉄人」の中国語読み。 なお、アクセントは「ティエレン」ではなく「ティエレン」。 MSJ-04 ファントンの後継機として、23世紀末頃から人類革新連盟(人革連)の主力MSとして運用されていた。 設計者は、人革連の主任設計士ケンズィー・テラオカノフ。遊んでるな寺岡さん。 作中の別陣営の機体が飛行能力を重視して細身の機体を開発しているのに対し、このティエレンはEカーボン製の重装甲に覆われた武骨な超重量機である。 鈍重な分、パワーと防御性能では極めて優れている。 ユニオンリアルドやAEUヘリオン等と違い、バイザー(正確にはセンサー素子)が無く、横方向に可動域の広いモノアイカメラが露出している点も特徴と言える。 【機体解説】 あらゆる局地に対応出来るポテンシャルを持つ機体であるが故にバリエーションが凄まじく多いので、本項では地上型を中心に、全バリエーション機の共通項に触れる。 色々と面白い特徴がある機体だが、まずは扱う人間の視点から特異性に触れていくこととする。 まず、コクピットを人体が快適と思える温度に保つ、だのという生温い思想はこの機体には存在しない。 コクピット内はほぼ真空の無酸素状態にして、酸素チューブ付のヘッドディスプレイを装着し、網膜投影で情報を得る。 一昔前のSF物の四角い宇宙服着た宇宙人っぽさがある意匠。 しかも、直立姿勢でしか操縦出来ない。終始立ちっぱでものっそい揺れるMSを運転する訳である。 一応コクピットを換装することは出来るが、量産機でそんなことはいちいちやらない。 閉所恐怖症の人間なら余裕で発狂出来る、満員電車なぞ天国に思える空間である。 直立という時点で察しがつくだろうが、、上からパイロットを吊り下げるようにして搭乗させるので、大気圏内では自分独りでは緊急時には機体から離脱することすら困難。 エコノミー症候群とは無縁だよ!健康的だね!! その過酷さもあってか、この機体での連続戦闘時間は30分。最大でも1時間程度と言われている。 ……これだけを見ると、金のかかった拷問器具に見える。 作中では、ユニオンやAEUの兵士から「生きた棺桶」等と揶揄される始末。 が、あくまで負の側面を敢えて論じてみただけで、見方を変えれば物凄く合理的かつ優秀なMS。 別にパイロットに嫌がらせをする為に存在する無駄な機体という訳ではなく、汎用性と耐久性を重視した結果である。 ―――BC防護がパイロットスーツのみなんてヤバい?……一体何言ってるのか理解出来ないな。 まず、ヘッドディスプレイは眼球と頭部で特定の動きをとることでコマンド入力が出来る。 加えて、局部センサーから得られる情報がダイレクトに網膜に写る分、確実に情報が脳に伝達され易い。 これは、未熟なパイロットにとっては特に、不意の情報の取りこぼしが少ないというメリットになる。 パイロットを常時直立させて居住性を無視することで、コクピットの容積を抑えつつ設計を単純化出来る。 その分だけシステム周りは堅固にし易く、予め真空にしてしまえば状態維持も楽。 宇宙空間では大惨事になるコクピットへの亀裂等による気圧変化の心配が無くなる。 例え宇宙空間でビームサーベルでコクピットハッチを切り裂かれ、鼻先数センチをビームが掠めようが、酸素も無いのでコクピット内部で爆発が生じ、それでパイロットが負傷したり、という心配も無い。 高度でデリケートな技術を多用しない分デバイスも堅固で、惨事にはなり難く生存率はそれなりに高い。 何より、 「そのまま未調整で放り込んでもあらゆる環境に簡単に対応させられるくらいに、適応力と整備性が高い」点は他の陣営には無い絶大なメリット。 恐ろしく重い分自重に耐えられるだけの防御・耐久力があり、どんな無茶な超重量兵装だろうと後付でも搭載可能。 他陣営の機体より何年分も長く運用された結果としてノウハウも蓄積されており、単純明快かつ頑強な機構のお陰もあって 「故障率は他陣営に比べ40%も低く、整備に要する時間は1/5程度」 これは驚異的な数値である。 ジャングルや砂漠等の過酷な環境での戦局が長期化した場合、これらは勝敗の決定打として響いてくるので、本機が機動兵器として如何に優れモノかが分かるだろう。 なお、飛行能力も無い(バリエーション機も飛行能力は高くない)本機は、2304年頃にはユニオンフラッグの配備もされて最早完全に時代遅れで勝ち目の無い機体、と思われがちだが実はそうでもない。 リニアライフルでもフルチャージショットでなければティエレンの分厚い装甲を貫通して致命打を与えるのは難しく、プラズマソードでもティエレンの腕でさえ両断するのは困難。 特にパワーの面では、フラッグはガンダムエクシアが軽く振り払っただけで弾き飛ばされるのに対し、ティエレンは関節が壊れるくらいの最大出力で握撃をかませば、エクシアでも容易に振りほどけない程の馬鹿力を発揮する。 このように迂闊に接近戦を挑めばフラッグ等であっても返り討ちに遭い、遠距離戦に徹すれば基本的にはフラッグ等が有利なものの決定打を入れるのはなかなかの手間。決して油断が許される相手ではない。 プロレス染みたガチムチファイトを地で行く機体である。 2312年頃にはGN-Xが普及したが、この機体は適応力と整備性の高さ故に拠点防衛・警備用として広く愛用されている。 基本的な運用法は、まずこの機体が敵の襲撃を持ちこたえ、その間に緊急信号を受けた近場の迎撃部隊のGN-Xが駆けつけるまでの時間を稼ぐ、といったもの。 それ以外には、出力制限をかけて民間用の大型パワーローダーの代用品としても払い下げられた。 余談だが、スタッフの寺岡氏によれば、この機体を開発したケンズィー・テラオカノフ氏は、2314年頃には引退して、民間用重機開発等を手掛けつつ、悠々自適に過ごしているとのこと。 旧式モデルとして『MSJ-05ティエレン』という機体も存在するが、設定のみ。 ユニオンやAEUの機体には無い無骨さ、泥臭さが人気。 このティエレンの魅力は何を隠そう戦車でありロマン溢れるメカ、これに尽きる。 フラッグやイナクトのような、戦闘機を思わせる大空を飛び交うメカもいい。 だが、地上にドシーンドシーンと堪らん音を響かせズシーンズシーンと重っ苦しく歩くティエレンは、正に重量感を感じさせてくれるメカなのである。 例え動きが遅くても、ガンダムにフルボッコにされても、やたらやられ方がカッコ良くても、戦術と頭数で立ち向かい後一歩まで追い詰めた勇姿は「量産機最高!」なファンを大いに喜ばせた。 最新・オーバーテクノロジーの塊の主役側を追い詰める旧世代量産機……なんとも熱い、熱いではないか。 【武装】 他の陣営がビーム兵器の開発を進めて順次試作品を投入する中、この機体は実用性を重視して実弾のみを採用している。 200mm×25口径長滑腔砲 主に右腕に装着する本機の主武装。 「200mm×25口径長」とは、砲の口径が200mm、砲身の長さが200mm×25=5mということを表している。 徹甲弾・超脱装弾筒付翼安定徹甲弾・榴弾・対空散弾・照明弾・ロケットアシスト弾(薬莢以外にロケットを搭載した飛距離延長重視の砲弾)と、現代に通ずるような非常に多岐に渡る弾薬を、この武装一つで扱えるメリットがある。 同軸に併設されている12.7mm機関砲は発射から約2000mの距離で主砲弾道と同期するようになっており、それぞれを同時発射して2発それぞれの着弾点から目標距離を算出する。 30mm機銃 左胸に内蔵された6銃身の実弾機関砲。 口径が小さく主に対人制圧・対空・牽制用の武装。 他の陣営にも同様の武装はあるが、本機の場合は右胸の外部電源供給で稼働している。 シールド 大体の場合は両肩と脚部に一つ、計三つ装着されている分厚いEカーボンの盾。 他のMSより鈍重な上に移動手段が足のみの本機は、万一脚部の関節を破壊された際には、堅牢な戦闘兵器から正真正銘の棺桶へとジョブチェンジしてしまう。 そのため、特に脚部シールドはこの機体にとって火器以上に不可欠である。 流石に両足につけると邪魔だからか、左足(上記の200mm×25口径長滑腔砲を装着した腕とは逆の足)に装着する。 シールド上部には銃身を固定出来るくぼみが有り、片膝をつくことで盾で防御しつつ安定した狙撃を行える。 カーボンブレイド 超硬度Eカーボン製の格闘用兵装。 ジャマダハル(某ドラクエのドラゴンキラーを想像すると分かり易い)の刀身が横方向に伸びたような刃物。 これは切れ味よりは重さで叩き斬る類の武装。 洗練された刀とは違って武骨ではあるが、その分扱い易さや頑丈さはピカ一で現場での評価が高い。 ・550mmミサイルランチャー 見た目は弾頭と装着したRPG-7にダブルカラムの10連装マガジンをつけたような代物。 (実際には発射原理が全く異なる代物だが)そうした事情から兵士達からは「バズーカ」の愛称で親しまれていた。 砲身後部をスライドすることで、弾頭や射程を調整出来る便利な火器。 だが、誘導兵器であったがためにレーダー妨害の所為で有効な兵器ではなく、劇中で活躍の場は無かった。 【劇中の活躍】 初登場は1stシーズン第2話(バリエーション機の宇宙型は第1話で登場済)。第3話や第11話等にも登場。 ガンダム相手には自慢の装甲も紙同然であり、あっさり蹴散らされることが多かった。 だがエクシアとの可動域や機動性等の性能の違いを独特の演出で描写する重要な役割を担ったり、性能は低いがそれだけに粗野な魅力を持つ量産機として魅力を発揮している。 因みに、実際に視聴した人間にとっては地上型の印象が強いが、宇宙型や高機動型等の方が出番自体は多かったりする。 2ndシーズンでは第一線を退いたが、基地の警備をしている派生機が確認出来た。 カタロン仕様の青いカラーリングの機体も登場しているが、アロウズのGN-XⅢに対してはほぼ無力だった。 また、全領域対応型も登場。空気読まない馬鹿息子にやられたけど。 また、2ndシーズンに登場するアヘッドは言わばティエレンにガンダムの技術を組み込んで生まれた機体で、デザインや技術的な繋がりが見て取れる。 詳しくは項目にて。 【バリエーション】 MSJ-06II-A 地上型 MSJ-06II-LC 長距離射撃型 MSJ-06II-AC 対空型(ツーウェイ) MSJ-06II-C 高機動型 MSJ-06II-C/B 高機動B型 MSJ-06II-C/BT 高機動B指揮官型 MSJ-06II-E 宇宙型 MSJ-06II-ET 宇宙指揮官型 MSJ-06II-ED 天柱防衛型(ジィーチュー) MSJ-06II-SP 超兵型(タオツー) MSJ-06YV-B 全領域対応試作型(チーツー) MSJ-06V-A 全領域対応型 MSJ-28 市街地用無線操縦型 詳しくはティエレンのバリエーションの項目を参照されたし。 【ガンプラ】 このティエレンにおいて最も重要な要素といっても過言ではないのは、プラモデルだろう。 地上型、宇宙型、宇宙指揮官型、タオツー、全領域対応型がHG GUNDAM 00で発売。 このティエレンは配色は忠実であるが、可動域が広く原作通りがっちりしたデザインのため、模型化してもポージングをさせ易い。 そして何より、とても弄り易い。 装甲部の各パーツは大き目かつ直線的。(タオツーと全領域対応型を除いて)ABS樹脂パーツも使われていないため、塗装は勿論の事、他のプラモの利用も含めた改造の自由度も高い。 モビルスーツの中でも特にミリタリーチックなデザインのため、ダメージ加工やウェザリングも程よくマッチする。 モデラーにとって実に遊び甲斐のあるキットだろう。 そして、地上型のみ1/100サイズでも発売された。3000円と他の1/100シリーズに比べてやや高価だが、各部にシボ加工やディテール等が追加され、(新規設定である)バズーカも付属していて完成度は高い。 戦車のような現代兵器とMSの融合とでも言ったティエレンを、メカディテールと質感を高めるシボ加工によって再現し、二重構造による強い関節によってこのサイズでも様々なポージングに対応している。 アクションベース接続用パーツもあるが、浮かせなくても飾れる程の安定性がある。 同スケールのパイロットと歩兵のフィギュアも付属。しかもコクピットハッチが開閉(差し替え式)し、パイロットフィギュアを乗せることができる。 1/100というサイズも相俟って、もはや簡易MGと呼んでいいのではないか(ちょっと言い過ぎか?)と言える程に、重厚なこのMSの魅力を再現している。 ランナーを変えることで他のバリエーション機も発売出来そうだが、今のところその予定はない。 ティエレンのプラモデルはとても作り易いので、入門用としてもお勧め。機会があれば手に取ってみると良いだろう。 エクシアにアイアンクローかます等、見せ場はあったにも関わらず立体化されない高機動型涙目。 追記・修正は3時間ぶっ続けでティエレンを操縦した後にお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ティエレンの装甲はフラッグのライフルのフルチャージクラスの威力がないと貫通出来ないくらい頑丈らしい -- 名無しさん (2013-12-05 21 45 47) エクシアの顔面もぎ取ろうとしたりヴァーチェに斬りかかろうとしたりフラッグに負けないくらい活躍してる -- 名無しさん (2013-12-05 23 41 57) 高機動型一番好きだけど、もうガンプラじゃ出ないだろうな(泣) -- 名無しさん (2014-06-09 23 22 08) 宇宙用、両足のスラスターがどう見てもペットボトルロケット……(水を噴射して推進するから間違ってはないが) -- 名無しさん (2014-06-09 23 30 35) フラッグとイナクトとあわせると、あえて「お互い滅ぼせない」装備と能力なんだよな。ティエレンは飛べないし、フラッグ・イナクトは貫通させるのが難しい。00のファーストシーズンはゼロサムゲームが延々続いているという世界観の象徴なのかも・・・ -- 名無しさん (2014-06-25 20 25 17) すげえ…タグに三つも『ロマン』てある…。なんてロマンに満ちた機体…。オリ改造機で出して下さいよトライさん! -- 名無しさん (2014-11-12 18 43 22) フラッグイナクトとはタイマンならチャージタイム稼がれて負けるが物量上タイマンしないからな。対空型と組むことでフラッグイナクトと互角に -- 名無しさん (2015-03-22 10 56 25) コクピット周りの正面装甲は戦艦大和の主砲弾の直撃にも一発までなら耐えるという -- 名無しさん (2015-05-08 17 34 10) 今更なんだけど、なんでパイロットに正太郎いるのwww「鉄人」は「鉄人」でも28号の方じゃないだろ! -- 名無しさん (2015-05-08 17 39 54) そのくせ、ターティエレン17の南三郎はいないというw -- 名無しさん (2015-05-19 12 33 34) 旧型ティエレンの型番は「MSJ-05」ではなく「MSJ-06」だぞ。MSJ-06旧ティエレン→MSJ-06IIティエレン→MSJ-06III全領域型ティエレンという流れだったはず -- 名無しさん (2018-02-06 18 34 58) >空気読まない馬鹿息子 これいる? -- 名無しさん (2018-03-26 16 57 51) 何で旧ティエレンはどの媒体でも登場しないんだろうな。アンフ以上の欠陥機だったから? -- 名無しさん (2019-10-29 03 10 12) 相談所の項目議論スレの去年のレスの通りに、本項目に「ティエレン地上型」の本文を移植統合しました。 -- 名無しさん (2021-01-23 23 39 00) MSJ-28 市街地用無線操縦型はいいも悪いもリモコン次第なわけだな -- 名無しさん (2023-06-08 15 01 47) 宇宙戦なのに被弾する気がないからとか甘えたこと言ってパイロットスーツ着ようとしないDQNパイロットどもを乗せたい機体 -- 名無しさん (2024-06-10 23 17 13) 名前 コメント
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さて、とうとう私はサンフランシスコ発成田行きノースウエスト航空27便エコノミークラスの人となった。 飛行機は何度乗っても苦手である。特に離陸の際の加速がいやだ。これから長時間、空飛ぶ密室に閉じ込められ自由を奪われるという拷問が始まるのだということを嫌が上でも認識させられる。圧迫感で息が詰まりそうである。 飛行機はそろそろ安定高度に入り、シートベルトを外してもよいというサインが出た。乗客はやれやれという素振りでシートベルトを外し、三々五々伸びをしたり、トイレに立ったり、雑誌を取り出したり、ヘッドフォンを取り出して装着したり、ニンテンドーDSや、PSPに没頭しだしたり、いきなりイビキをかきだしたりしている。 中には嫌う人もいるけれども、私は窓際が好きである。この飛行機は落ちずにしっかり飛んでいるのだということを常に確認しておかないと不安だからだ。 千切れて取れそうなぐらいガクンガクンと揺れている翼を見て気分が悪くなる人もいるらしいが、私などは飛行機がけなげににちょこちょこと羽ばたいているようで、微笑ましくも感じる。だいたい、あれぐらい遊びがないと、空気の抵抗でポッキリ折れてしまうのである。 また、窓からどんどん小さくなっていく街並みを見るのがちょっと好きだったりもする。地上はすっかり見えなくなり、視界に入るものといえば雲ばかりという状態になったが、千変万化する雲の形を見ていると面白く、暫くぼんやりと眺め続ける。 隣のでっぷり太った初老の紳士が、しきりに自家製と思われるフライドチキンを勧めてきたが、表面に脂がドクドクと付着していたので、見ただけでムネが悪くなり、丁重に辞退させていただいた。初老の紳士は『オーゥ』などと大袈裟に歎息している。フライドチキンぐらい黙って一人で食え。大体そのベタベタの指はどこで拭くつもりか。 真紅たちのことが気になり、ごそごそとパソコンを取り出して自作のVAIOハッキングプログラムを起動してみたが、さすがにこの機内からではノルゴリズム世界にアクセスできないようだ。仕方なく空港で買った雑誌をパラパラとめくってみたが、真紅たちのことや洋子のことが気になって全く頭に入ってこず、文字情報が網膜を通じて脳の一部に投影されるものの、意味をさっぱり理解しない人間OCRと化してしまった。 そんなことをしていても仕方ないので、雑誌をクルクルと丸め、カバンに放り込んで瞑目する。すると、また隣の紳士がつんつんと二の腕を突っつくので、何事かと思ってみてみると、今度は自家製ハンバーガーを勧めてきた。なんと、ハンバーグが五段重ねになっている。見ただけで酸っぱい胃液がこみ上げてきた私は、また丁重にお断りする。紳士はまた、『オオーゥ』などと大袈裟に歎息した。だからメタボリックシンドロームで命を落とすのは自分だけにしておけ。他人を巻き込むな。ほら、そんな角度で頬張るから、肉汁やらドレッシングやらがこぼれまくっているではないか。またそれをどこで拭くつもりだ? 瞑目していろいろなことに思いを馳せていると、今度は大きないびきが聞こえてきた。初老の紳士は満腹になった人間の常として、居眠りを始めたのだ。『ガー』と大きないびきの後、十数秒間無音状態が続くので安心していると、いきなり『ッグゴゴォー』っときてびっくりしてしまう。これは完全な『睡眠時無呼吸症候群』だ。頼むから隣で還らぬ人にならないでくれよ。 うるさくてゆっくり考え事もできないので、ヘッドフォンを装着して、ボリューム最大で音楽を聴く。 さて、することもないから、空港ではRubyにおける『クラスライブラリ』の概要を考えてみたので、今回はもう少し突っ込んだところまで考えてみよう。 しかし、あまり突っ込みすぎるとズルズルと深みにはまり込んで生還できなくなるので、Rubyにおける『組み込みクラス』について考えてみたい。 『組み込みクラス』というのはなんぞやというと、Rubyインタプリタプログラムに既に組み込まれているクラスのことである。 Rubyの組み込みクラスには以下のものがある。これは、Rubyリファレンスマニュアルから抜粋したもので、細かく解説しても、結局マニュアルを書き写すことになるだけだから、詳細は各自ご確認いただきたい。 Object 全てのクラスのスーパークラス。オブジェクトの一般的な振る舞いを定義する Array 配列クラス。要素は任意のRubyオブジェクト。すなわち何でも格納できるということである Binding ローカル変数のテーブルと self、モジュールのネストなどの情報を保持するオブジェクトのクラス。組み込み関数 binding によってのみ生成され、eval の第 2 引数に使用する Continuation 直前の状態(ローカル変数の定義、スタックフレーム)を格納するクラス Data 拡張ライブラリを書く時に new が定義されているとまずい場合があるため、Object から new だけを undef したクラス Exception 全ての例外クラスのスーパークラス Dir ディレクトリ内の要素を順に返すディレクトリストリーム操作のためのクラス File Stat ファイルの情報を格納したオブジェクトのクラス Hash ハッシュテーブル(連想配列とも呼ぶ)のクラス IO 基本的な入出力機能を実装する File IOクラスのサブクラス。ファイルアクセスを行う MatchData 正規表現のマッチに関する情報を扱うためのクラス Method クラスのインスタンスからメソッドのみを抽出する Module モジュールのクラス Class クラスのクラス Numeric 数値を扱う抽象クラス Integer Numericクラスより派生。整数の抽象クラス Bignum Integerクラスより派生。多倍長整数のクラス Fixnum Integerクラスより派生。マシンのポインタのサイズに収まる長さの固定長整数。ほとんどのマシンでは 31 ビット幅である Float Numericより派生。浮動小数点のクラス。Float の実装は C 言語の double で、その精度は環境に依存する Proc ブロックをコンテキスト(ローカル変数のスコープやスタックフレーム)とともにオブジェクト化した手続きオブジェクト Process Status Process.wait などで生成されるオブジェクト。プロセスの終了ステータスを表現する Range 範囲オブジェクトのクラス Regexp 正規表現のクラス String 文字列のクラス Struct 構造体クラス Symbol シンボルを表すクラス Thread Ruby のスレッドを表現するクラス ThreadGroup Thread はグループを持ち、必ずいずれかのグループに属する。 ThreadGroup クラスによりグループに属する Thread をまとめて操作することができる Time 時刻オブジェクト UnboundMethod レシーバを持たないメソッドオブジェクトのクラス TrueClass trueのクラス。trueは、TrueClassの唯一のインスタンスである FasleClass falseのクラス。falseは、FalseClassの唯一のインスタンスである NilClass nilのクラス。nilは、NilClassの唯一のインスタンスである さて、リファレンスマニュアルからごそっと組み込みクラスを抜き出してきたわけであるが、これらを眺めていて何かを感じないだろうか。 それは、これら組み込みクラスが、Rubyでプログラミングを行うにあたって、クラスであることを意識せずに使用できる、核となる要素が、実はクラスだったんだと再認識するだけのものが多いのである。 例えば、Arrayクラスだ。 Arrayクラスのオブジェクトは、Arrayがクラスであるということを意識すれば次のように生成する。 a=Array.new([1,2,3,4]) ところが、次のように生成しても立派なArrayクラスのオブジェクトになるのである。 a=[1,2,3,4] Rubyでは、[1,2,3,4]と記述したとたん、それがArrayのオブジェクトとして認識されるわけだ。これは、Hash、Bignum、Fixnum、Float、Range、RegExp、String、TureClass、FalseClass、NilClassなど、多くのクラスに当てはまるのである。 if a==true; ~ end などと記述する場合のtrueが、実はTrueClassのオブジェクトであったのだということなのだ。 さすがは、全てのものがオブジェクトであるRubyならではの組み込みクラスライブラリであるといえよう。
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【名前】ペンドラゴン 【性別】男 【所属】魔術 【能力】霊装『施術鎧』、『ブリテン島の十三の宝』 【能力説明】 『施術鎧』 かつて英国の騎士に支給されていた鎧型の霊装。 現在の騎士団は洗練された肉体強化魔術によって鎧の加護を必要としないため採用されていない。 本来の性能は『装甲に魔力を通す事で、装着者の運動能力を二〇倍に高める』というもの。 しかし専門の霊装職人による補修を受けていないために随所に経年劣化が見られ、力を半分引き出すのが精一杯。 言わば蔵の奥にしまわれる骨董品を実用品として使い続けているようなもの。 『ブリテン島の十三の宝』 騎士ペンドラゴンが蒐集(コレクション)し、完成(コンプリート)を目指す十三の霊装。 英国の伝承に伝わる、古の神々が人々に与えたという十三の宝具。彼はその完成を悲願とし、英国全土の僻地にまで足を運び『素材』を蒐集している。 No.01『アーサー王の透明マント』Collected. 身に着けたものを透明にさせるマント。大人一人をすっぽり覆い隠せる程度の大きさ。 No.02『ブラン=ガラッドの角笛』Uncollected. 飛竜召還用の媒体、召還主との契約が必要。契約内容は召還主への定期的な生贄や、膨大な魔力を要求する事が多いとされる。 No.03『モルガンの馬車』Uncollected. 妖精モルガン(もしくは女神モドロン)が作ったとされる戦車。 No.04『ティドワル=ティドグリドの砥石』Collected. 武器全般と、武器に付与された力を修復する機能を持つ砥石。上記の施術鎧にも修復を施しているが、それでも機能を完全に回復するには至らない。 No.05『クリドゥノ=アイディンの絞首縄』Collected. 首を縛られると二足歩行が出来なくなる縄。イギリス清教が所有するレプリカよりも完成度が高く、対象を屈服させる事が出来る。 No.06『クリドゥノ=アイディンの大釜』Uncollected. 死者を蘇らせる事が出来ると言われる奇跡の釜。不老、性転換も可能らしい。 No.07『パダルン=レドコウトの外套』Uncollected. 魔力の籠った外套。伝承でも名前が語られる程度で、詳細は不明。 No.08『リゲニズの壺・皿』Uncollected. 壺に入れたものは腐らず、皿に盛れば温度調節が自在に出来るとされる。美食家の間では至宝とされている。 No.09『ライヴロデズのナイフ』Collected. 所有者の魔力を注ぐ事でエネルギー刃を生むナイフ。量産化に成功しており、主に投擲武器として使用する。 No.10『グウェンドライのグウィンズブイル板』Collected. 十三の宝の中でも一際特異な物品で、伝承通りに解釈すればジェットスケートボードと形容せざるを得ない。最高速度は時速300kmそこそこ。 No.11『グゥイズノ=ガランヒルの篭』Uncollected. デルヌウィンとも呼ばれる。古代遺産の眠る宝箱で、風化せず、物を永久保管することが可能。 No.12『エリネドの指輪』Collected. 所有者の魔力を注ぐ事で身体能力を向上させる指輪。施術鎧との競合を避けるために併用は出来ない。 No.13『カリバーン』Collected. 伝説に名高きアーサー王の剣。『ブリタニア列王史』において、アーサー王は四七〇人のサクソン兵を一刀の下に斬り捨てたとされる。 ペンドラゴンが再現したレプリカは範囲攻撃に特化しており、斬撃の軌跡に沿った衝撃波が扇状に五〇m先まで届く。 しかし彼曰くこの剣は未完成であるらしく、オリジナルに近付けようと調整を繰り返している。最近はファガットの持つ『硬き稲妻の剣』に興味を示しているようだ。 なお中世に発展を遂げたアーサー王伝説の中でカリバーンも多様化したものの、エクスカリバー系の伝承は邪道であるとして取り入れる気はないらしい。 【概要】 魔術結社『革命者の王冠』に所属する齢七〇前後の老練の魔術師。魔法名は『王国を奪い還す者(Regnum682)』。 第一戦力である『第一紅蓮騎士部隊』の千人長を補佐する幹部の一人。常に英国式の騎士甲冑で完全武装しているので、所属部隊は千人長以上に『らしい』と評されている。 ただし性格は一言で表すなら『狂人』。完全にネジが飛んでいる訳ではなく『半狂人』が正確だが、度々常人には理解し難い行動に走る事がある。 自身を魔術師ではなく『騎士』と称して憚らず、気持ちの昂りが最高潮に達すると『王』を名乗る事もある。 彼の終生の悲願は「『ブリテン島の十三の宝』を掌中に収め、その力を以て侵略者に奪われた祖国を奪還する事」らしいが、普段の奇言奇行ぶりからまともに取り合う者はいない。 その正体はかつて英国王室に仕えた騎士であり、現在の『騎士団』に改組される以前の十三騎士団においては騎士団長の一人にも数えられた傑物。 ウェールズ出身の伝統的なブリトン人の末裔という素性を伏せて王室に仕えていたが、ある時任務で訪れた大英博物館での出来事が彼の人生を大きく変えた。 彼が指揮する騎士団に与えられた任務は、『血の祭壇』に収められた宝物に宿る『古代王の亡霊』の怒りを鎮める事。古い記録によると、その作戦で彼は亡霊に憑依され気が触れたとされる。 狂人と化した彼は王室から貸し与えられた施術鎧を纏ったまま大英博物館より姿を晦ませ、その後の捜索も空しく消息は不明。カーテナからの力の供給を断つべく騎士派から除名された。 実際の所、彼の中で長年燻り続けていた『アングロ=サクソン人系の現王室への隷属』という現状への鬱憤が、『亡霊の怨嗟の念』という都合の良い切っ掛けを元に別人格を形成したというのが真相。 つまり彼は元来『解離性同一性障害』であり、心の奥底に眠っていた潜在的な人格が無数の『古代王の亡霊』として区画化されたのである。 騎士団出奔後は『古代王の亡霊』が語る膨大な叡智に導かれ、水面下で現王室の転覆・ブリトン人王国の再興を悲願に掲げ、そのために必要な霊装『ブリテン島の十三の宝』の蒐集に乗り出す。 この頃より歴代のブリテン王が冠した称号『ペンドラゴン』を称するようになる。その名は『竜の頭』を意味し、『騎士の長』、『偉大な騎士』、『王』などの意味合いを持つ。 その後半世紀近くを英国内の『素材』蒐集に費やしたものの、成果は芳しくなく集まったのは半分ほど。彼はこの原因を、アングロ=サクソンの圧迫により海を渡って大陸に移住した祖先の手で、残りの『素材』がブリテン島から持ち出されたのだと推測。 『革命者の王冠』に所属した理由というのも、既に英国内の『素材』は蒐集し尽したと判断した末に、蒐集の版図を全世界に広げるためである。 【特徴】 古木のひび割れた表皮の如き深く刻まれた皺と、カイゼル髭が特徴的な白髪の老人。しかし普段から全身を騎士甲冑で覆っているため、その素顔を見た者は少ない。 すらりと背が高く180はありそうだが、腰が曲がっているため実際の身長より低く感じる。施術鎧は全体的に傷んでおり、彼がこれまで潜り抜けてきた戦場の過酷さを物語っている。 【台詞】 一人称は「私」「吾輩」「余」「予」「我」「儂」等、二人称は「卿」。ちなみに他人からは「ペンドラゴン卿」と呼ばれない限り基本的に反応しない。 「吾輩の名はペンドラゴン。かつて大ブリテン島を統治した偉大なる竜王なり。今は故あって異民族の王にその座を追われた身なれど、何時の日か必ずや祖国を奪還してみせようぞ!」 「ファガットよ、卿の『剣』を少し調べさせてはくれぬか? 何、無論タダでとは言わん。儂の『ナイフ』と交換でどうじゃ? む、それは昨日貰ったとな。はてそうじゃったかのう」 「卿ら、光栄に思うが良いぞ。このペンドラゴンが宝剣『カリバーン』の紫電一閃、その美しさを網膜に焼き付けて花と散る事の誉れをな―――ッ!!」 【SS使用条件】 ご自由に
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side nocchi 2月14日。いよいよ学園祭当日。 昨日の前夜祭が終わった後、あたしたちは一度だけ中田先生と合わせをした。 その時の感じだと好感触。きっとお客さんを巻き込んで楽しめるだろう。 おとといあたしが帰ってからゆかちゃんとあ~ちゃんに何があったのかは分からない。 だけど、明らかに変わっていた。うまく説明できないけど、凄くいい感じに仕上がっていた。 「のっち、おはよっ!」 いつものことながら晴れやかな笑顔のゆかちゃん。今日もさわやかだねぇ。 いつもよりも歩いてる姿から軽やかな感じを受けた。 日差しを受けたゆかちゃんのサラサラな長い髪の毛がキラキラしてる。眩しい。 後ろから走って来たあ~ちゃん。 「おはよー!」 あたしの前でピタリと止まる。ふわりと甘い香りがした。 いつも以上にはつらつとした表情を見せるあ~ちゃん。楽しみにしてたんだね。 「ほら!早く行かにゃあもうすぐ開店時関よ!」 しまった!模擬店のオープン時間が迫ってる。 歌の出番は午後イチだけどそれまではウェイトレスをやらなきゃいけない。 あ~ちゃんはあたしとゆかちゃんの手をぎゅっと握ると猛ダッシュした。 足が速いあ~ちゃんにはついていくのでも精一杯。必死で後についていかなきゃ行けない。 でも、あたしはそれをイヤだと思う事は無いし、むしろ あたし今青春してる! とか思う。 その瞬間があたしにとっての最高で、そのまま時間を止めたくなってしまう。 だけど、時間は確実に流れていくから、あたしはその瞬間を網膜に、脳に、強く焼き付ける。 「大本、西脇、樫野!遅い!!」 いきなり中田先生のお叱り。 教室に飛び込むと、雰囲気はすでに立派なディスコ。 あたしがお茶を吹いたあの暗幕もバッチリ貼ってあった。 飲み物などのセッティングももうすべて終わっていて、後は中田先生とあたしたちの頑張り次第。 ターンテーブルもセットされていて、そこには緊張でガチガチの中田先生の姿があった。 「あ~ちゃん、のっち、これ着けて。」 ゆかちゃんにエプロンを差し出されて急いで着けた。若干丈が短かったけど、まぁ我慢。 「午前中はあんまり気張らんと頑張ろう!」 「おー!」 あ~ちゃんのかけ声であたしたちはそれぞれの持ち場についた。 時間がやって来た。2日間だけディスコへと変貌する教室。ギラギラの照明のスイッチが入る。 開店時間が来ると同時にドアが開いた。中田先生が挑発的なビートを刻み始める。 待っていたお客さん達がなだれ込む。結構忙しそう。これはガンバらにゃいけんね。 お客さんは自由に踊りまくっていた。飲み物のオーダーも多かった。 午後は踊るのに、午前中だけでへとへとになりそうなくらい動いた。 中田先生は、ワケわかんないおっきいサングラスかけて、すごい怪しかった。 でも、いつものなんだか頼りない感じが無くて、カッコ良く、上手くやっていた。 そして、午前の部が終了。昼休みは生徒の昼食時間があるので、一時的にBGMだけの時間になる。 あたしたちの向かいの教室では、バレンタインに絡めてカフェなんかもやっていた。 チョコを大々的に売ってる。そういえば今年も二人にはチョコあげたいなぁ。 あたしはそのカフェに入って散々悩んだあげく、ゆかちゃんには苦みが強めのビターを、 あ~ちゃんにはミルク多めのスイートを買った。 午後のあたしたちのパフォーマンスが終わったらプレゼントしよう。 約束の時間。あたしたちはそれぞれ昼食をとって、教室に集まった。 3人それぞれお互いに制服を整えた。 ゆかちゃんは髪の毛を後ろで結って、あ~ちゃんは髪にお気に入りのコサージュをつけていた。 最高の姿をお客さんに見せるためだ。あんなに遅くまで毎日練習した。 いじめかと思うような水野先生の気合いの入った指導にも頑張ってついていった。 高校生活の最後に最高のステージを三人で作りたい。それだけだ。 二人もきっと同じ気持ちだと思う。 「緊張する。」 ゆかちゃんがポツリと呟いた。あ~ちゃんが笑う。 「じゃ、気合い入れよう。 いい?大丈夫、こんなに頑張ったんじゃけぇ。頑張るぞっ!」 「おぅ!」 あたしとゆかちゃんはテンション高く返事した。なんか大丈夫そう。不思議な安心感に包まれた。 「準備いいか?」 中田先生がこっちに来た。先生はすっかり慣れて来たみたいでさっきの緊張は消えたようだ。 「はい。」 先生はあたしたち一人づつの目をゆっくりと見た。 「うん。お前らが頑張ってたのはわかってるし、もし本番でミスしても俺はなにも文句無い。 変な頼みを引き受けてくれてありがとう。感謝してる。」 中田先生が笑った。同士を見るような目暖かくて優しい目。 あたしたちは手をつなぐと、目を閉じてステージに立った。 ギラギラの照明に目が眩むけど、確かにステージを強く踏みしめた。 目をゆっくりと開ける。そこにはずっと想像の中だけにあったお客さん達の顔があった。 <side kashiyuka 目の前に広がるお客さん達の笑顔。期待に満ちた表情の小さい子供もいてあたしは嬉しくなった。 あ~ちゃんが繋いだ手をほどくと、マイクのスイッチを入れた。深呼吸が聞こえた。 「みなさん、こんにちはー!早速ですが自己紹介します。西脇綾香、あ~ちゃんです!」 あ~ちゃんが笑ってこっちを見る。あたしの番だ。目線のバトンを受け取った。 「樫野有香、かしゆかです!」 今度はあたしがのっちにバトンを渡す。のっちは変な顔で笑った。 「大本彩乃、の... のっちです!」 うわ、噛んだ。お客さんから笑いが起きる。まぁのっちらしいしOKか。 そして、あ~ちゃんがびしっと締める。 「短い時間ではありますがよろしくお願いします!」 あたしは中田先生の方を見た。 目が合った気がした。サングラスで目が見えないから分からないけど、たしかにニッと笑った。 先生に対する絶対的な信頼があったから、こんな提案を受け入れて、今ここに立っている。 あたしは先生をいじり続けたから伝わってるか分からないけど、本気で感謝してる。 大好きで、大切で、他の何にも変えられない二人と一緒に最後の学園祭をやらせてくれたこと。 この日のために何日も寝ないでパソコンに向かってくれた事。 最高の先生、お願いしますよ。 あ~ちゃんは、何事かを話し続けていた。お客さんの反応も上々。 ミニライブのMCのような物だから、あ~ちゃんにはうってつけの仕事のように思う。 あ~ちゃんがあたしとのっちに目配せする。中田先生はもうゴーサインを出していた。 「では聞いてください。チョコレイト・ディスコ」 キラキラしたイントロが流れ始める。多幸感に溢れたメロディー。 あたしたちの高校生活もすごくキラキラしてたんだろうなぁ。この曲に何か近い物を感じた。 そして、歌が入る。二人とも楽しそうな表情。 サビの振り付けが可愛い。手をくるくる動かしてピョンピョン跳ねる。 一番が終わった頃から、隣のカフェからカップル客が入ってくるようになった。 この曲の歌詞の内容がバレンタインだから反応するのもまぁ当たり前かな。 終盤に差し掛かると、あ~ちゃんがお客さんを煽り始めた。 「みんな、一緒におどってくださーい!」 あ~ちゃんの呼びかけに答えるようにお客さんが手を動かしだす。 ♪~チョコレイト・ディスコ 教室中にいる人たちでサビを大合唱。みんな踊りながら歌ってる。嬉しそうに。 お客さんの表情が鮮明に分かるほど強い照明。お客さんの笑顔が輝いてる。サイコー。 曲が終わっても、あたし達がはけても、まだ会場は盛り上がっていた。 最高のステージで、最高のメンバーで、最高のパフォーマンスを見せた事。 間違いなくあたしの高校生活で一番最高の思い出になった。 ステージを降りたあたしたちは一昨日と同じように言葉も無く寄り添った。 「写真撮ろう。」 あたしが何故急にそんなことを言ったのかは自分でもよくわからない。 でも、その時間をただそのまま流してしまうのがもったいなくて、 その瞬間を切り取ってずっと心の奥深くにしまっておきたいと思ったんだ。 その時の写真の中のあたし達の笑顔はこの3年間が凝縮されて詰まっていた。 最高の一枚。二人とも、ありがとう。
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単純ヘルペスウイルス(HSV) 攻 防 じ 召 転 分 口腔粘膜(1型):小児期にヒトヒト感染。90%以上が不顕性で三叉神経節に潜伏感染する。 再活性化時に口唇周囲に小水疱を反復発症。 性器(2型):性行為感染。性器ヘルペス発症後仙骨神経節に潜伏し反復発症。 産道感染により新生児ヘルペス(脳炎、肝炎、ITP、死亡率高い)を合併することも。 アシクロビル点滴静注。 突発性発疹(6、7型):6か月から2歳の乳幼児。急激な高熱、口蓋垂起始部の粘膜疹と その後の麻疹、風疹様の皮疹。発熱時に熱性痙攣を伴うこともあるが予後良好。 水痘ヘルペスウイルス(VZV) 攻 防 じ 召 転 分 初感染は水痘。2~8歳に空気感染で発熱とともに躯幹から全身に小紅斑、 水疱化し2~3週間で瘢痕を残さず治癒する。合併症として脱髄性疾患(急性散在性脳脊髄炎ADEM)。 ウイルスは三叉神経などの感覚神経節に潜伏感染し、成人後の細胞免疫低下時に再活性化。 感染神経支配領域に非対称性の帯状ヘルペスとして発症する。神経痛を伴う。アシクロビルで治療。 サイトメガロウイルス(HCMV) 攻 防 じ 召 転 分 核内で増殖、フクロウの目、巨細胞封入体症。 胎児期の感染で出生時低体重、小頭症、網膜炎、肝脾腫、頭蓋内石灰化など。 成人の初感染でEBウイルス様の症状。 日和見感染で肺炎、肝炎、腎炎、髄膜炎など重篤。 ガンシクロビルの維持療法が有効である。 EBウイルス(EBV) 攻 防 じ 召 転 分 伝染性単核球症。唾液を介して感染するKissing disease。 咽頭からBリンパ球に感染してIgM産生の増加と反応性にTリンパ球の増殖(異型リンパ球)。 発熱、咽頭痛、全身性リンパ節腫脹、肝機能障害。 対症療法のみ。アンピシリンなどのペニシリン系抗生物質投与により発疹が誘発される。 ヒトT細胞白血病ウイルス 攻 防 じ 召 転 分 成人性T細胞白血病(ATL)。 母乳を介して感染し、数十年の潜伏期間の後に感染したCD4陽性リンパ球が腫瘍性増殖を起こし、 臓器浸潤による肝脾腫、リンパ節腫脹、皮疹などを起こす。 免疫不全による日和見感染、液性因子による高Ca血症などを認める。 HAM:HTLV-1キャリアの成人発症。慢性髄膜炎、排尿障害。知能や上肢は障害されない。 HAU:HTLV-1ぶどう膜炎。飛蚊症、霧視、視力低下。 HIV 攻 防 じ 召 転 分 性行為、血液製剤、経胎盤感染。CD4陽性T細胞を傷害する。 CD4陽性リンパ球が200/μLを下回るとAIDSを発症する。 血漿中のHIV-RNA量が確定診断となる。 HAART療法:ヌクレオチド系逆転写酵素阻害薬とプロテアーゼ阻害薬の併用による治療。 ニューモシスチス肺炎の予防・治療にST合剤とペンタミジン。 サイトメガロウイルスの感染治療・予防にガンシクロビル。 Kaposi肉腫はヒトヘルペスウイルス8型による。 ムンプスウイルス 攻 防 じ 召 転 分 飛沫感染。発熱と有痛性耳下腺腫大。 合併症として無菌性髄膜炎、膵炎、精巣炎(成人)、卵巣炎。 弱毒生ワクチンの接種で予防する。妊婦が感染しても胎児は大丈夫。 麻疹ウイルス 攻 防 じ 召 転 分 空気感染後1~2週間の潜伏期の後に発症。発熱後にカタル症状。頬部粘膜にKoplik斑、 一度解熱し再び発熱する2峰性。色素沈着を残して消失。中耳炎、肺炎、脳炎、数年後のSSPEなどが合併症。 γグロブリンが感染予防や軽症化に有効である。 ヒトインフルエンザウイルス 攻 防 じ 召 転 分 カモが全ての亜型を持つ。 HAやNAのアミノ酸に変異が蓄積し抗原性が変化する連続抗原変異と 異なる亜型との遺伝子再集合により生じる不連続抗原変異があり、 後者はパンデミックの原因となる。 アマンタジン:A型のM2タンパクの水素イオンチャネルの選択的阻害薬。 水素イオンの流入阻止により脱殻が行われず感染が成立しない。 ザナミビル、オセルタミビル:A型、B型のNAタンパクのNA活性を阻害する。 シアル酸が分解されずウイルス粒子の放出が阻止される。細胞内のウイルスはそのまま。 インフルエンザワクチンはその年流行すると予測されるウイルス株の不活化ワクチン。 鶏卵を用いて作られるので卵アレルギー禁忌。 ラッサ熱ウイルス 攻 防 じ 召 転 分 西アフリカに局在し自然宿主のチチネズミ や患者の排泄物から感染し、4~10人に1人がラッサ熱を発症する。 人畜共通感染症である。 ヒトパルボウイルスB19 攻 防 じ 召 転 分 伝染性紅斑(りんご病)の原因。飛沫感染。 微熱とともに顔面の蝶形紅斑や大腿部のレース状皮疹。 赤血球の前駆細胞に感染し増殖するため溶血性貧血では無形性クリーゼを合併。 妊娠初期に感染すると胎児水腫に。 パピローマウイルス(HPV) 攻 防 じ 召 転 分 腫瘍化に関与する遺伝子が発動し、 皮膚には尋常性疣贅、STDとして尖圭コンジロームをきたす。 産道感染により新生児の喉頭乳頭腫。 アデノウイルス 攻 防 じ 召 転 分 プール熱:おもに3型による。夏季にプールで集団感染。発熱、咽頭炎、結膜炎、リンパ節腫脹。 7型により肺炎を合併して重症化する。 ロタウイルス 攻 防 じ 召 転 分 レオウイルス科。「気道と腸管から分離される疾患と関係が不明確な孤児ウイルス」から。 経口感染と経気道感染があり、冬季の胃腸炎の最大の原因となっている。 ノロウイルス 攻 防 じ 召 転 分 カリシウイルス科。カリシとはcupを意味するラテン語から。 粒子表面にカップ状のくぼみを持つ。 4つの属に分類され、病原性があるのはノロウイルス属とサポウイルス属。 いずれも急性ウイルス性胃腸炎の原因となる。 牡蠣、空気感染、嘔吐。 ポリオウイルス 攻 防 じ 召 転 分 咽頭、腸管粘膜で増殖しリンパ節を経由して血中に入り、中枢神経に達する。 主に運動神経細胞の破壊が起こり、急性弛緩性麻痺(AFP)となる。 AFPの発症率は感染者100~150人に1人の割合。 日本脳炎ウイルス 攻 防 じ 召 転 分 ベクターはコガタアカイエカ。日本以外のアジア地域で流行。 大部分は不顕性感染で終わるが、約300人に1人が発症し、 急激な高熱と意識障害、神経症状を呈し、約半数は後遺症を残す。 優秀なワクチンが存在する。 風疹ウイルス 攻 防 じ 召 転 分 患者のエアロゾルの吸入により上気道から感染。 上気道炎症状とともに頸部リンパ節腫脹と顔面から頸部、四肢へ広がる発疹。 数週後に急性特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の合併。 先天性風疹症候群として、心血管奇形、白内障、緑内障、小眼球症、聴力障害など。 生ワクチンによる予防。 アルファウイルス 攻 防 じ 召 転 分 東部ウマ脳炎ウイルスはトリと蚊で感染環が形成されており ヒトやウマは終宿主。チクングニヤウイルスは蚊とヒトが感染環を形成する。