約 195,807 件
https://w.atwiki.jp/kannnaduki-no-miko/pages/74.html
神無月の巫女 エロ総合投下もの himechika31   夜の空気に、秋の風が混じり始めたのを肌で感じる。 風呂から上がった後自分の部屋で用事を済ませて千歌音のもとに行くと、千歌音の 部屋は何とも言えない香りが漂っていた。 「いらっしゃい、姫子」 千歌音がふんわりとやわらかく笑う。月の見える窓際に置かれたテーブルには、 ワインとチーズ、他に何種類かのおつまみ。それに紅茶のセットとブランデー。 「わ…今日はどうしたの?千歌音ちゃん」 手招きされてパタパタと千歌音の元に駆け寄る。 なんだったっけ、この匂い。 くん、と姫子が鼻を鳴らすと、千歌音が微笑んで窓枠にアロマポットを置いた。 「良いローズの精油が手に入ったの。クラリセージでも良かったのだけれど…姫子、 嫌いじゃなかったわよね?」 「うん。いろいろあるからちょっと分からないけど…素敵な香り」 薔薇の香りは大好きだった。千歌音に一番似合う花だと思うし、二人の秘密の場所を 思い出して、優しい気分になれるから。 「落ち着くでしょう?ローズは甘い夢を授けてくれるそうよ。きっとよく眠れるわ。さあ、座って」 千歌音に椅子を引かれて腰掛けると、千歌音はクーラーからワインを抜いて姫子の グラスに注いでくれた。なんだかお姫様にでもなったような気分で、ドキドキした。 本当は姫子がそうしたいくらい、千歌音のほうがお姫様にふさわしいのに。 「あ、ありがとう…」 微笑む千歌音を上目遣いに見上げる。やっぱりものすごく格好良くて素敵だった。 千歌音は自分の分を注ぐと、姫子の向かいに腰掛けてワイングラスを掲げた。 今夜は月夜。照明の落とされた室内に慣れたのか、月の光を浴びる千歌音が妙に眩く 姫子の目に映る。濡れて輝く髪が、瞳が、艶のある唇が、白く滑らかな手が、闇の中に はっきりと浮かび上がっていて、本当に美しくて、そして少しだけ怖かった。 「乾杯」 煌めく瞳とまっすぐに視線を交わす。 「…かんぱい」 グラスに口をつける。 きっと、こんなに明るかったら顔が赤くなってるの、見られちゃってるんだろうな。 少し恥ずかしいと思ったけれど、千歌音はそれ以上姫子を見詰めるでもなくグラスを 傾けて、姫子にチーズとチョコレート、クッキーなどのお菓子を取り分けてくれた。 「美味しい?」 「…う、うん」 姫子の好きなもの、嫌いなものを千歌音は知り尽くしているから、取ってくれるもの 全て大好物ではずれがない。クッキーやチョコレートなんかはまさに姫子のためだけに 用意されている。その証拠に千歌音が取るのはチーズにハム…とワインに良く合う定番の おつまみばかりだ。 詳しくない姫子でも高いのだと分かる上等なワインは、やっぱり良く分からない風味だった けれど、とても飲みやすかった。 ついつい姫子が飲み干してしまうと、すかさず千歌音は姫子のグラスに二杯目を注ぎ足した。 「あ…千歌音ちゃん、わたし、もう…」 頬が火照っているのが自分でも分かる。千歌音と違って姫子はお酒を飲みなれていないのだ。 「良いでしょう?明日は学校も休みなんだから…」 「そうだけど…」 今日はどうしたのかな。 たまに千歌音が香を焚くことはあるし、二人でお酒も飲む事がないわけではないけれど。 千歌音の手が、姫子の頬に触れた。 「あ…」 冷たい手の甲が姫子の頬を優しく慈しむ様に撫でる。酔ってぼんやりした目を瞬かせながら 見詰めた千歌音の瞳は、なんだか悪戯っぽく輝いていた。 「もう酔ってしまった?頬が火照っているわ、姫子」 「うん……ちょっと酔っちゃったかな…」 千歌音の手が去っていく感触に、思わずため息が漏れた。 心臓がドキドキする。 どうしてだろう。 「……。だいぶ、酔っちゃってるみたい」 まともに千歌音の顔が見られなくて、でも月を見上げる気にもならなくて。 姫子は俯いてグラスに唇をつけた。 「いらっしゃい、姫子」 「ん……」 ベッドに横になった千歌音は、掛布をめくって姫子を迎えいれた。頷きながらごそごそと その空いたスペースに潜り込んで、姫子は枕に頭を落とした。 しばらく二人でグラスを傾けて、最後に千歌音が紅茶を淹れる頃には、姫子はすっかり ふらふらになってしまっていた。 おかしい。姫子はいつもならこのくらいでこんなに酔ったりはしないのに。 薔薇の香りが良くなかったのだろうか。でも、姫子はこの香りを好きと言ってくれた。 どこか体調が悪くて酔ってしまったのかも、と心配に思ったけれど、これで今日は すんなり寝入ってくれるだろう、と安心もしていた。 千歌音が姫子の身体にシーツを着せ掛けて整えていると、姫子が口を開いた。 「千歌音ちゃん…何かあったの?」 「え?」 「だって…あ、お香もう消した?」 「ええ、火をつけて寝たら危ないから」 それでも室内にはまだ香りがふんわりと漂っている。そんなにきつくない、心地よい香り。 千歌音もそれほど詳しいわけではなかったけれど、鎮静・眠りを促す効果があるという 薔薇の精油の香り。 姫子が千歌音の手を取って頬に当てる。 「良いにおい」 頬に手を当てたまま、姫子は口元を緩めた。千歌音の手はそのまま姫子の頬と枕の 間に挟まれて身動きが取れなくなってしまう。 嬉しくなって空いた手で姫子の髪を梳くと、姫子はくすぐったそうに笑って千歌音の手に 頬を摺り寄せて、唇を押し当てて――思い出したように口を開いた。 「……あっ、そうじゃなくて、どうして今日ご機嫌だったのかな…って。 何か良いことあったのかな」 「良いことがなかった訳ではないけれど。 単に、明日がお休みで…そうね、月が綺麗だったからかしら」 「それだけ?」 姫子は重そうなまぶたを押し上げて千歌音を見た。それまでどおり千歌音は微笑んで 姫子の髪を梳いて、 「ええ」 と頷いた。良いことがあったわけではない。言うなら、姫子と一緒に居られたから今日だって 良い一日だったけれど、良いことがあるとすれば、これから。もう日付が変わっているから、 今日になるのだろうか。 今日は、姫子と久しぶりに外でデートする予定だから。 「そうなんだ。…お月見、かぁ…」 不意に切なげに瞳を揺らして、姫子はぎゅっと千歌音の背に手を回して抱きしめた。 胸の谷間に顔を埋めて額を押し付ける。 「ひ、姫子?」 「あたたかい…千歌音ちゃんはちゃんとここに居るんだよね?」 困惑する千歌音の胸に熱っぽい吐息が掛かった。 「え…」 「居なくなったりしないよね」 急にどうしたのだろう。酔っ払ってしまっている…のは分かっていたけれど。 「どうして?私は居なくなったりなんてしないわ、姫子。…だから、もうお休みなさい」 「あんまりやさしくされると、不安になっちゃう。…怖いんだもん……」 「え?」 「千歌音ちゃんが居なくなっちゃいそうで怖いの…。千歌音ちゃんは綺麗だから。 目の前に居るのが本当だなんて信じられないくらい、綺麗だから…」 抑えた声、震える吐息で姫子は吐き出すように言葉を紡いだ。酔って、情緒不安定に なっている。 「お月様からお迎えが来ちゃうんじゃないか、って…」 「姫子…かぐや姫じゃないんだから」 姫子の声があまりに真剣だから安心させようと軽く冗談っぽく言ったのに、姫子は首を 振って千歌音の背中に回した手に力を込めた。 「千歌音ちゃんはかぐや姫よりずっと綺麗だもん」 「お迎えが来ても、私は姫子をおいては行かないわ」 「千歌音ちゃんのうそつき」 それを言われると、辛い。確かに千歌音は姫子に嘘をついて、月に――月の社に帰った 事があったから。 「…行っても、戻ってきたでしょう?帰ってきたでしょう?姫子のところに」 「うん…。でも、もう離れたくないよ……」 「私もよ、姫子」 「千歌音ちゃんには月が似合って、月の光に照らされると、本当にここに居るのが信じ られないくらい綺麗で……いやなの」 「ここに居るわ。ね、姫子…感じるでしょう?」 胸に耳を当てさせて抱きしめる。 「……うん。…あたたかいね、千歌音ちゃん…。心臓の音、聞こえる……」 やっと落ち着いたようで、姫子は千歌音の背中に回した腕の力を緩めた。相変わらず 胸に顔を埋めたままではあったけれど。 「でも…そうね、月光が嫌なら、カーテンを閉めましょうか」 「あっ、やだっ!千歌音ちゃんいっちゃやだ…っ」 酔っていることもあるだろうけれど、姫子をこんなに不安にさせるのはこの明るい満月だろう。 千歌音が上半身を起こしてベッドから出ようとすると、姫子が千歌音の腕に抱きついて引き止めた。 「姫子?」 「そっち、行かないで…。明るくても大丈夫だから。眠れるから…そっち行っちゃやだ」 ちら、と窓に目をやる。大きく取られた窓からは、白々と光を放つ満月。 心なしかそれが大きく見えて、いつもこんなにはっきり見えただろうか、と少し奇妙に思った。 秋、月見には絶好の時節だからだろうけれど、確かに怖いくらいに美しい月だった。 「姫子…分かったわ。じゃあ、このままにしておきましょう」 「ほんとう?いかないでくれる?」 舌が回らない姫子は、少し言葉遣いが幼い印象を受ける。首をかしげる仕草なんかも、 いつもよりずっとあどけなくて、可愛らしかった。 「…行かないわ、姫子…ええ、きっとよ」 千歌音は浮かしかけた腰を戻して、姫子を抱きしめた。柔らかくて暖かくて、愛しい感触。 姫子も千歌音の胸に頬を摺り寄せて嬉しそうに笑う。 「うん…良かった。今度こそ、何があってもいっしょだからね…千歌音ちゃん」 「姫子…」 可愛い。愛しい。 見上げてくる潤んだ瞳に根負けして、そっと唇を重ねた。 「ん……」 「…っ、千歌音ちゃん…」 「さ、もう眠りましょうか。明日はデートだから、しっかり寝ておかないと」 そのためのお香、そのためのアルコールだ。姫子は翌日が休みだと、少し頑張りすぎて しまうから。姫子は元気でも、千歌音は翌日体力がもたない。 「えっ?…あ、う、うん…」 姫子の肩を押して、一緒にベッドに横になる。 それにしても…… 「なぁに?千歌音ちゃん?どうかしたの?」 千歌音の口元が綻んだのを目ざとく見つけて、姫子が首を傾げた。先程から千歌音の 手を頬に当てて、甘えるようにキスと頬擦りを繰り返している。 「なんでもないわ。お休みなさい、姫子」 とろんとした目で千歌音を見上げる姫子の額にそっと口付ける。 こんなに甘えん坊で可愛い姫子を見られるのだったら、たまには酔い潰すのも悪くない。 姫子の背中に手を回して抱き寄せて、千歌音は目を閉じた。   ――ドキドキして眠れないよ……。 両頬に触れる柔らかなふくらみ。ぎゅっと顔を埋めると、窒息してしまいそうな深い谷間。 背中に回されている暖かな手。 はぁ…と息をつくと、千歌音の身体がぴくりと跳ねて、艶っぽい呻きがもれる。 息を吸い込めば甘い香り。お香と、石鹸と、シャンプーと…そして千歌音自身の 香りが混じった、なんともいえない香りが姫子の官能を刺激する。 どうしたって、寝られるはずがなかった。 先ほどまでは酔いで眠かったのに、千歌音となんだったか良く覚えていない けれど色々と話しているうちに、なんだか目が覚めてしまったのだ。 でも、薄い一枚の夜着を通して伝わってくる千歌音の鼓動は落ち着いていて、 平静そのもの。呼吸も穏やかで身体からは力が抜けているから、寝る準備に 入ろうとしているのが分かる。 軽く腕をつついてみるけれど、ほとんど無意識に姫子の背中を軽く撫でて、 また動きが止まる。 同じ学生の身分でも、千歌音は姫子と違って毎日とても忙しいから、きっと疲れが 溜まっているのだろうと思う。 だから、お酒を飲んで早く寝てしまいたいのは分かるけれど。 こんなのってないよ…… 抗議の意も含めて、姫子は千歌音の肌を吸った。 「ん…」 「起きて…でないと、いたずらしちゃうよ、千歌音ちゃん…」 囁いて指先で鎖骨をつぅっとなぞる。千歌音はくすぐったそうに笑った。 ぎゅ、と胸の谷間に顔を埋める。胸の真ん中、深い谷間を舌で舐め上げて、 心臓の真上を強く吸った。 「んん……」 千歌音が軽く身じろぎする。 服の上から豊かな胸に手を置いて、そっと撫でる。胸の先あたりを指先で くすぐっていると、熱い吐息が漏れて、千歌音がぼんやりと目を開けた。 薄く開かれた瞳は潤んでいて、どこを見ているのか、姫子が見えているのかさえ 定かではない。けれど―― そのまま千歌音は姫子の頭を抱え込んで胸に押し付けた。 …していいって事だよね……? 姫子は千歌音の夜着を引っ張ってずらすと、それだけでこぼれ出た胸を両手で 揉み上げた。 「ぅん…っ、あ」 揉み甲斐のある豊かな胸。姫子のそれとはまったく違って少し嫉妬してしまうくらい。 「は、ん……っ、んん…っ」 口に含んで唾液に濡れた桜色の蕾を優しく指先で摘んで刺激すると、千歌音の 口から甘い声が漏れて、千歌音の腕は一層姫子の頭を抱き寄せた。 「うん…ちゃんと、してあげるよ、千歌音ちゃん…」 心臓の鼓動が痛いほどに胸に響いて、うるさかった。千歌音の鼓動も先程まで とは打って変わって早鐘を打っていた。 ちらりと千歌音の顔を見上げる。大丈夫、嫌がっていない。 まるで初めてそうした時のように緊張しながら、姫子は千歌音の胸の先を、口に含んだ。 「あ…あっ、ん!やぁ…姫子…っ、姫子、姫…子…っ」 千歌音の唇から、押し殺した声が漏れる。 ――これ以上ドキドキさせないで欲しい。 姫子口の中で次第に硬く立ってきたそれに歯を当てて、かり、と噛んだ。 「あっ…!姫、子っ……って、えっ?!姫子!?」 目を開いた千歌音が、驚いたように姫子の肩を掴んで胸から引き剥がした。 「あっ、やだ…」 「な、な、何を…」 「なにって…千歌音ちゃん、起きてなかったの?」 「えっ?」 「だってずっと感じてたでしょ?私の名前も呼んだし、抱き寄せてくれたし、受け入れてくれた じゃない」 「感じ…あっ」 姫子はむき出しの乳房を手で押し上げて、先端を摘んで見せた。 「ほら…こんなに。…千歌音ちゃん」 姫子が笑うと、千歌音は顔を真っ赤にして両手で覆った。 「夢だと…思って」 「可愛い……千歌音ちゃん。夢に見ちゃうくらい、私にされたかった?」 「……っ」 「夢でも、良いよ…。ね、させて。千歌音ちゃんはリラックスして、何もしなくて良いから。 うんと気持ちよくしてあげるから」 ちゅ、と薄紅く染まった胸先にキスを一つ。硬くなった乳首を舌でつんつんと突付いて、 先端の一番敏感な部分をくすぐるように刺激する。 「いぁ…っ!やだ…やめて、姫子…駄目っ」 「ん……、ふ、んむ…」 「あ…もう、姫子…駄目、明日は…明日は一緒に街に出るんでしょう?」 再度、千歌音の胸から引き離されてしまった。 「ん…。そうだけど、でも…」 「駄目よ、姫子。お願いだから今日は我慢して?先週のデートだって、お流れになって しまったのだし…ずっと楽しみにしていたのだもの」 「私だって楽しみだよ?…でも」 「ね、姫子。今日はおとなしく寝ましょう?」 千歌音がなだめるように姫子に微笑みかける。優しくて、綺麗で、姫子の大好きな 笑顔だけれど…。 じゃあ、この身体の疼きはどうしたら良いんだろう。 他の誰でもなく、千歌音が姫子を駆り立てているのに。 「うー……」 なんだか、泣きそう。 「千歌音ちゃんっ!」 「姫…きゃっ」 肩を押して、上に覆いかぶさった。 「ずるいよ、千歌音ちゃん…わたし、わたしどうしたらいいの?眠れないよ…千歌音ちゃんが 欲しくて堪らないのに…っ」 「どうしたら、って…言われても……」 姫子に肩を抑えこまれて、瞳を覗き込まれて、千歌音は顔を真っ赤にしてうろたえた。 目をそむけて、必死に姫子の熱い眼差しから逃れようとする。 「でも…駄目…我慢して頂戴、姫子……」 「――じゃあ、どうしてお酒飲ませたりするの?」 「えっ?」 千歌音が目を瞬かせる。 「ずるいよ。千歌音ちゃんの意地悪…っ!わたし、お酒飲むとしたくなっちゃうのに……」 「……!!」 「そうだよ、この間だって千歌音ちゃんがお酒飲ませたりなんかするから抑えきれなくて… ……デートできなくなっちゃったんじゃない」 「そ、そんな……。…そうだったの?」 千歌音は愕然と姫子を見上げた。深い色の瞳が潤んで、月光に煌めいている。 姫子が頷くと、途方に暮れたような表情になって、眉を寄せた。 それが、どうしようもなく可愛くて。困った顔が色っぽかった。 「千歌音ちゃん……ッ」 「ひめ…あ、く…ん、んん…っ」 赤い唇に姫子のそれを押し付けて、啄ばむ。柔らかくて、温かくて、濡れた感触に背筋が 粟立った。 もうとっくに限界は超えている。堪えられない。 衝動に従って、千歌音の舌を絡めとった。口内を嬲るように舌を差し込んで、満遍なく 愛撫する。唇の間からはいやらしい水音。目を開けば、眉を寄せてまぶたを震わせている 千歌音の紅潮した顔。 「ん…は」 「はあっ…」 千歌音の唇から流れる雫を舌先で掬い取って顔を離すと、千歌音が目を開けた。 駄目、と呟いて姫子の肩を手で抑えて上半身を起こすけれど、その瞳に見紛いようもない 快楽と欲情が滲んでいるのを、姫子が見逃すはずがなかった。 それで、最後に残っていたわずかな理性も崩壊する。 「ローズだったっけ…素敵な香りだけど、効果なかったみたい」 「え…?」 「全然眠る気になんてなれないよ」 耳たぶを噛む。喋りながら息を吹きかけると、千歌音の身体がその都度震えた。 「我慢できないよ…ごめんね、千歌音ちゃん…っ」 「姫――ん…っ」 千歌音の肩に手をかけて、唇と言葉を奪う。 そうして、理性と一緒に千歌音の身体をベッドに沈めた。 千歌音がローズに鎮静・抗抑鬱などの他にも『催淫』の効用があることを知ったのは、 それから数日後の事だった。  
https://w.atwiki.jp/ocg-o-card/pages/4221.html
《巫女の試練》 装備魔法 「白魔導士ピケル」「黒魔導師クラン」にのみ装備可能。 装備モンスターの攻撃力は、お互いの魔法・罠ゾーンのカード1枚につき 300ポイントアップする。 装備モンスターがレベル5以上のモンスターを戦闘によって破壊したターン、 装備モンスターとこのカードを生け贄に捧げる事で、 「白魔導士ピケル」は「光の巫女-ピケル」を、 「黒魔導師クラン」は「闇の巫女-クラン」を 手札またはデッキから1体特殊召喚する。 part16-623 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/4219.html
pixivより、rekise氏画。 霖之助「そういえば、他の人間は先代を『博麗の巫女』と呼んでいたが、 余り霊夢の事を巫女とは呼ばない。 まともに仕事していないからであろう。自業自得だ。 だが、先代は、巫女としか呼ばれていなかったのだ。 名前も忘れてしまった」 同人弾幕STG作品『東方Project』の設定にのみ存在する人物。 その名称の通り、博麗霊夢の先代にあたる博麗の巫女である。原作では「そういう者が存在した」という事と、 「非常に優秀で巫女としての職務に忠実だったので、誰もが『博麗の巫女』としか呼ばず名前を忘れられた」 という事くらいしか語られていないが、例によって二次創作にて様々な設定やキャラ付けが為されている。 『東方茨歌仙』によれば、かつて先代の巫女が学問の神様である天神様(菅原道真)を博麗神社に勧請した事があったという。 しかし試験などが殆ど無い幻想郷では需要が低いのを失念していたようで、参拝客増加に繋がらず廃祀している (この話を霊夢から聞いた華扇は、先代の巫女も霊夢と大差ない間抜けっぷりだったのかと呆れた)。 また、先代に限らず「歴代の博麗の巫女」という括りだと、『求聞史紀』などでいくらか設定が語られている。 当然の事ながら「博麗の巫女」としての設定は基本的に現博麗の巫女である霊夢と共通する部分が多い。 博麗大結界の管理を担当し、幻想郷を見守りながら博麗神社で暮らしていた 博麗神社の賽銭が期待できないため異変解決を生業としていた 博麗大結界と幻想郷の維持のために、いかなる妖怪も博麗の巫女を倒す訳にはいかない 元来異変解決は博麗の巫女だけが行っていた(最近は異変解決の真似事をする者が出てきたが) 霊夢が博麗の巫女になる前の方が神社には信仰が集まっており、妖怪は近寄らなかったし、参拝客もそれなりにいた 歴代の博麗の巫女は全員霊夢より危機感がある 『東方儚月抄』の漫画版では射命丸文が、 「これはそろそろ新しい巫女を捜さなきゃいけない時期ってことか もう何度目になるのでしょう」 と呟いており、120年ほど前に博麗大結界が張られてからもそれなりに代替わりはあった模様。 例えば10歳で巫女になり30歳くらいで代替わりすると考えれば、単純計算で6回程度は代替わりが起こる (20歳くらいで代替わりと考えた場合は、12回程度の代替わりが起こる)。 しかし、引退ではなく死亡で代替わりがもっと起きた可能性もある (とある作品では霊夢が十六代目という表記があるため、120年という年月を考慮すれば大いにあり得る)。 霊夢より前の代は、大結界が張られてからは幻想郷の維持のために妖怪がおいそれと人間を襲えなくなり、 特に博麗の巫女を倒すわけにはいかず、妖怪は存在意義を失う事態に陥っていたが、 博麗の巫女が代替わりをせざる得ないような「何か」が起きてもおかしくはない。 尚、博麗の巫女は世襲制ではなく、霊験あらたかな人間の少女が新たに選ばれると思われる公式描写があるため、 彼女は別に霊夢の母や祖母にあたるとは限らない (先代巫女の娘や孫が偶然、適性が高かった可能性もあるが)。 そして、幻想郷の人間達は妖怪退治や魔を封じる事を生業としていた者達の末裔が多いと『幻想郷風土記』に書かれており、 それらの力の強い子が生まれやすいとも思われる事を明記しておく。 旧作設定にも合わせるなら博麗の血という要素もあるが、何代も続いてる巫女達の子孫が霊夢一人だけとは考えにくいので、 霊夢の先祖ではなく、先祖が同じなだけの遠い親戚という事も有り得る。 小野塚小町曰く「この世には二種類の巫女がいる。極端に短命な者と、極端に長寿な者だ」。 先代が既に死んでいるのなら前者に該当。どこかで生きているのなら、後者に該当してとても長生きする事だろう。 MUGENにおける先代巫女 原作には設定らしい設定が存在しないため、そのキャラは二次創作者によって様々である。 ハクレイムなどの霊夢改変キャラや他作品のそれっぽい衣装のキャラに役が回る事も多くある。 だが、役ではなくキャラとしての先代巫女としてはプレート氏が製作した「先代巫女」について紹介するに留める。 ■キャラクター設定 名前:不明(先代巫女…たぶん) 所属:博麗神社の巫女・幻想郷の管理者の一人 性別:女 肩書き:博麗の巫女・楽園の素敵な撲殺巫女・肩巫女 戦闘スタイル:臓器破壊+勘 好きなもの:不明 嫌いなもの:不明 特技:異変解決・『物事や概念を突き破る程度の能力』(相手の独自ルール(能力)すら無視できる) 趣味:不明 特徴:露出した肩・霊夢より大変恵まれた胸・横乳(けしからん) + その他の設定 霊夢の先代(恐らく)であり、同じく博麗の巫女。霊夢と血が繋がっているのかは不明。 霖之助がまだ違う名で、霧雨の店で修行していた頃の友人。 ただし現在の霖之助は、一定周期である妖怪達の記憶修正(忘却)によって彼女の事を忘れている。 彼女の巫女装束は霊夢同様霖之助お手製のもので、肩や横の胸囲が見える独創的なデザイン。 当時の霖之助の談によると「(一部の)発育が良いから作り直すのが大変」だったという。 一応、先代が小さい頃からの付き合いだが、どの様に知り合ったのかは不明。 霊夢ほどさばさばとした性格ではなく、里の人達との交流もよくしていたので、 現在の博麗の巫女より巫女らしかったとの事。その印象が強かったのか 霖之助も『巫女』という部分はまだ記憶にあるらしい(おぼろげだが)。 巫女らしいという評判とは裏腹に戦闘スタイルは、博麗拳術(自称)で敵をボコボコにするという原始的な戦い方。 現代の創作に登場する巫女の戦闘スタイルを想起すると違和感を覚えるかもしれないが、古来より神職と古武術の関係は深いので割とおかしくはない。 というか、創作における巫女の戦闘スタイルが、陰陽師や法師と混同されている事が多いのが違和感の原因であって、巫女的にはむしろ正しい。 ……正しいんだ! 彼女の代はスペルカードルールが存在していなかった為、このような戦闘スタイルになった。 だが戦闘センスは非常に高く、能力も相まってどんな敵であろうとも拳を当てる事ができる。 その戦い方からか、細々とした事が出来ず不器用であったとされる。 多くの妖怪や異変を退治・解決してきたが、巫女としての限界が近付いた時にスキマ妖怪が新たな博麗の巫女を選定、先代は巫女から引退した(らしい)。 その後の行方は判らず、里で平和に暮らしているとも、実は転生して再び巫女をしているとも言われている。 (以上、付属の解説から抜粋・改稿) プレート氏曰く、 「ネット上の先代巫女(の妄想)を集めてイメージしたものです。よって外見・設定など、私の妄想だけで出来たものではございません」との事。 また、各人の妄想に委ねるため設定は敢えて曖昧になっている。 しかしながら「どんな障害も拳で粉砕する巫女さん」というのはインパクト抜群だったらしく、 現在では『東方Project』が好きな人・東方を知らない人を問わずに幅広い人気を得ている (と言うか、当時の大きなお友達向けの魔法少女物だと「巫女=魔力で強化した(もしくは魔力を相殺しての)合気道や空手」と言うノリは、 「ステッキからビーム(基本)」「剣や槌。え、銃や大砲も?」との差別化として人気の設定だった)。 最近では「先代巫女」というとMUGENの先代巫女を思い浮かべる人も多いようだ( 参考元 )。 さらには同人誌での出番が少しずつ増えてきたり、有志によって大量のAAが作成されたりエロAAの数は本家キャラを抜いて第一位となったと、 着実にファンを増やしている模様。 黒髪ロング・脇・おっぱいの三種の神器を揃えた先代に古き良き巫女さんのイメージを感じ取る人が多いのだろうか。 当然だが、MUGENの先代巫女と全くキャラの違う「先代巫女」も多数存在している。 それらを批判したり、間違っているなどの見当違いの意見を押し付けたりしないように。 + プレート氏製作 プレート氏製作 現在の最新Verは2012年10月16日版。 ドットは霊夢の改変と思われるが、共通する面影を残しつつもほぼ別物となっている、非常に完成度の高いオリジナルキャラである。 その一撃の豪快さ、ドギツイヒットストップ、相手を画面外に吹き飛ばす演出から「女ジョンス」と言われるが、 近付く手段に乏しく、しかし近付かないと何もできないジョンスとは違い、優秀な接近手段や飛び道具を持ち、遠距離での立ち回りは優れているため、 その実は別物。 裏回りの手段が豊富でガツガツ背後を取りまくる、慣れればドラゴンボールみたいな戦いができるキャラ。 AIも搭載されており、中々に豪快な戦い方を見せてくれる。AI殺しな性能のため、化物喰いも期待できる。 + 詳しいキャラ性能 性能としては「スペルカードルールが制定される前の幻想郷の異変を解決していた」という設定通り肉弾戦(?)タイプ。 動きは遅いが破壊力は絶大なパワー型で、見た目に似合わぬ泥臭い戦い方をする。 霊力ゲージは全ての必殺技と超必殺技で使用する特殊ゲージ。ゲージ数は100。霊激は80、超必殺技は50、必殺技は20霊力を消費する。 そのため、考えなしに技を振り回しているとあっという間に霊力切れになってしまい非常に危険。 火力も攻撃範囲も非常に優秀だが、攻撃判定発生が若干遅めなので、昇竜拳などの無敵技を合わせられる相手や、 攻撃発生Fが速い相手にはやる事が限られてくる。 K-BLOODやレイレイなどと戦わせてみれば分かりやすいだろう。ガンガードから霊激や当て身しかできなくなる。 逆に言えば脱出手段に乏しいキャラに対しては無類の強さを誇る。 豪快な見た目とは裏腹に、近接戦闘では無駄打ちはせずダッシュで相手の背後に回る「博麗拳術『背面取り』」や、 当て身技である「博麗拳術『因果転掌』」を活用した慎重な立ち回りを求められる。 こう言われると弱く見えるかもしれないが、そのガード強制能力の高さから、中~長距離での立ち回りは非常に得意。 相手の牽制技を一気に制限できる優秀な技を多く備えている。 例えば、発生が早く相手との距離を詰められる上、密着でガードさせても有利なほどの硬直Fがあり、追撃もできる2A(スライディング)。 外しても地面の振動で相手をのけぞらせて、更にそこから攻撃も繋がる高空からの飛び蹴り。上空に一瞬で飛ぶので縦緊急回避的な使い方もできる。 「毛玉蹴り」は一瞬で端まで届き、背面ヒットで面白い事になる。ガード硬直が長いのでこれだけでお手軽遠距離固めができる。 そして『頭砕き』はリーチが長く発生も早いコマンド投げ。以前のようにガード硬直中も投げられる性能では無くなった。 「博麗拳術『地祇抉り』」で弾幕ならぬ岩幕を飛ばせば大抵の相手はガードをするしかない。根元ヒットで凄いダメージを叩き出す。 ステップは動作中無敵な上裏回りができ、更に背面取りもあるのでガードを揺さぶる能力は高い。 一方、スライディングは動作が長いので垂直ジャンプなどで読まれるとフルコンボを受ける (対になる選択肢として小ジャンプくらいなら落とせる5Bがあるが)、 毛玉蹴りは打点が高いのでバッタキャラに対しては有効だが冷静にしゃがまれると当たらず、全体フレームも57Fとやや長めである、 『頭砕き』はリーチは長いが発生21Fで見切れない速度ではなく、対の選択肢となる打撃が遅いので読まれやすい、 『地祇抉り』は岩をガードさせればF的には有利だがせいぜい数Fで、動作が派手(発動前に専用のエフェクトが出る)で前後の隙がかなり大きいので、 対戦相手の性能にもよるが、発生の早い技で岩を出す前に割り込む、前転や緊急回避で岩をくぐる、 ハイジャンプや二段ジャンプによって岩を引き付けてから無理矢理飛び越える、といった手段で意外と反撃可能なパターンが多いなど、 それぞれの動作には大なり小なり弱点があり、特に隙の大きさからピンポイントで読まれた場合のデメリットが大きいので、 技を多数持つオリジナル・アレンジキャラにありがちな「これだけあれば他の技は不要」といったタイプの壊れ技はない。 また、相性負けしにくいように発生で絶対に負けている相手に対しての対抗措置も備えている。まず前述した当て身。 そして下記の二つの喰らい抜け技である。 博麗拳術秘技『夢想天生』はライフ500からという始動条件に加えて15秒しか効果は持続しないという制限こそあるものの、 使用すると背後に移動する回避用ストックが3つ加算されるというもの。攻防を兼ね備えた秘技に相応しい強さ。 そして霊激はゲージ80消費で立ち喰らい限定とはいえ広範囲攻撃。霊撃?いいえ霊激です。攻撃できます。 1試合に3回までという制限こそあるものの、先程の夢想転生と加えれば最低6回は喰らいキャンセルする事ができる。 これらの技のお陰で相性負けもしづらく、しかし霊力回復速度の変更によって一方的な相性勝ちもしづらい。 ただボタンを押して殴るだけではなく、中~長距離での立ち回りを知り尽くし、補助的な技を使いこなし、 そこから初めてその設定通りの、泥臭くも豪快な一撃が活きてくる。高性能だが癖が強く、扱いがいがあるキャラ。 火力や根性値が凄まじく高かったり、ハイパーアーマーが標準装備と良い意味でぶっ飛んだキャラを作るプレート氏にしては珍しい、 攻防のリスクリターンが程よい手頃な強さのキャラだろう。 超必殺技に「夢想封印」もあるが、「地面を蹴って震動で態勢を崩した相手を捕まえ、連撃を叩き込む」 という非常に男らしい投げ技になっている。 また、博麗拳術秘技『臓器破壊』は「手を突き刺して臓器を破壊・活動を停止させ、相手のライフが徐々に減少する状態にする」 という超必殺技。徐々に減少するどころかどう考えても死ぬ気がするが、そういう演出だからしょうがない。 参考動画 2012年3月9日の更新では移動速度が下方修正されたが、代わりに新システム・新技・胸揺れが追加された。 + 新要素 新システム 霊拳 パワーゲージに応じて微量ながら攻撃力が上昇する。変化量は パワーゲージ1000~1999 1.05倍 パワーゲージ2000~2999 1.1倍 パワーゲージ3000以上 1.2倍 となっている。 新技 博麗拳術極技『夢想封滅』 3ゲージ・霊力80を消費するロック技。 蹴り上げがヒットする事で相手をロックし、画面内を跳び回りつつ空中で敵をフルボッコにする。 威力は大きいが発動条件が厳しく、また、即死というわけでもないため夢想封印二発の方が安定するという、 一種のロマン技である。 ちなみにこの技、プレート氏の製作した「クタニド」にカットインを提供しているジョイフル氏が、 ニコニコ動画で連載していた手書き劇場『東方幼霊夢』に登場する「かーちゃん」こと先代巫女が使った「夢想封印」の逆輸入であるとか。 夢想封滅を使用した動画(02 10から発動) また、カラーごとに性能が強化され、6Pカラーでは「攻撃力1.5倍 霊力回復速度アップ」 11Pカラーでは「攻撃力100倍 スーパーアーマー 霊力常時満タン 攻撃時20F無敵 全ての攻撃がガード不能」 と強化されていく。 「先代で強敵を倒したい時や、大会にレベルに合わせた強化等に使うといいでしょう」との事。 更に12Pでは神キャラ化(正確には準神)するが「神をも殴り倒す」がコンセプトであるため攻撃方法は肉弾戦から変わらない。 + 具体的な性能変化 全攻撃がProj化 ハイパーアーマー ライフが400以下だと400まで微量の自動回復 一部超必殺技が『背面取り』から繋がる 霊力ゲージ常時満タン 攻撃力が常に変動(一定ダメージ無効特性への対策) ランダムで岩石が敵に落ちる ライフ400からはダメージ50~500の間でないと減らない こんな性能だが、超回復・常時攻撃・八百長・混戦バグと言った神キャラ御用達の仕様の数々には勝てない。 あと凶悪当身系も無いので、当たり判定が無い相手にも相手の仕様が無い限り勝てない。 このモードでのみ『東方香霖堂』仕様の紫を召喚していろいろさせる、 「博麗拳術秘技『助っ人を呼ばざるを得ない』」を使用できる。 「ぶっちゃけ、神キャラ以下は瞬殺、それ以上には効果無し。つまり見る人を楽しませる演出技」と書かれている。 + 出てくるもの 黒い波動…地面に広がる波動。地面付近に判定が起こり、当たると長く仰け反らせる。 黒い柱…黒い波動の中心から上に放たれる衝撃波。 連続ヒットする。 岩石…高威力・大量・長い仰け反りでフルボッコ。 丸い毛玉…小パン並。役立たず。 四角い毛玉…当たると吹っ飛ばすのを除けば、丸いのと同じ。 鉄骨…ガー不で当たると吹っ飛ばす。威力も高め。 乙な看板…(・3・)な顔と「乙」と書かれた看板。ロック技で、当たると即死。 ただの本…当たるとパワーゲージがごっそり減る。威力は皆無。 名無し妖怪(通称朱鷺子)…当たると相手を少し左右に追尾。しばらくループする。 猫霊夢…毛玉以上に役に立たない。これのみ黒い波動の後ろに出るので出ても見付けにくい。 「黒い~」と「岩石」は絶対出るが、他はランダムであり、朱鷺子と猫霊夢は特にレア。 さらに熄癈人氏によって強化AIパッチが公開されている。 11P・12P強化やペナルティモード搭載など、本人曰く「やりすぎた」というほどまでに強化されているが、 強化無しでも当身を駆使した戦法で中々強い。凶~狂の大会に出すには十分である。 他にもキャラごとの特殊イントロが追加されている。 + プレート氏製作 心綺楼風 プレート氏製作 心綺楼風 2014年4月12日に公開された、『心綺楼』風ドットに描き換えた先代巫女。 性能面でも新必殺技に「彼方送り」「疾風撃ち」「座者抜き」「霊圧飛ばし」、 また新たに空中で使える必殺技として「鷹堕とし」「右左離し」「天裁」、ゲージ溜め、そして一撃技としてラストワード「武想滅塵」が追加された。 AIもデフォルトで搭載されている。 旧版と同様、こちらにも熄癈人氏によってAI 改変パッチが公開されている。 一部の記述が修正され、また高いコンボ精度で容赦の無い立ち回りを行ってくるようになる。 DisplayNameが"Previous generation Hakurei"になるので区別可能。 + 大会ネタバレ KOFごっこ2ndにて、ボス枠9人の1人として登場。 大会名通り『KOF』を模しており、通常枠が3人で1チームなのに対してボスは単独で1チーム扱い。 更に、ボスは通常枠チームを1回倒すごとにDEFが10ずつ下げられ、1度負けると即退場というルールである (なお、ボス同士の対戦になった場合は勝利数のみカウントされ、能力低下や退場はない)。 他の殆どのボスが1桁勝利数で退場していく中、彼女はただ1人圧倒的な強さで延々と勝利を重ね続けた。 能力低下がカンスト(Def-50)してもなお勝ち続け、視聴者からは「もう先代がラスボスでいいよ」と言われる始末。 {あまりの強さに本来のラスボスが(笑)扱いされかねないと焦った作者が見切り発車でラスボスを公開せざるを得なくなった程} そんな彼女も40戦目にして顔見知りから遂に引導を渡され、39連勝という記録を残して退場。 作者から「殿堂入り」の名誉称号を与えられた。 + ひろひろ氏製作 SD巫女 ひろひろ氏製作 SD巫女 2014年9月3日に公開された、新たな手描きドットの先代巫女。 性能はプレート氏製とは別物で、4ボタン制で接近戦特化のスタンダードな仕様。 必殺技に0.5ゲージ消費のEX版があり、また派生を持つ技も多い。 例外的な要素として、1.5ゲージ消費で使用出来る「先祖返り」は発生が遅いもののダメージが特大なロマン技。 AIは未搭載だが、熄癈人氏による外部AIが2014年12月24日より公開されている。 昇竜と投げで攻め立て、壁際で投げが通り次第アッパーからの「先祖返り」を決めてくる。 + 貧乳派氏 島村鰐氏製作 貧乳派氏 島村鰐氏製作 2020年8月時点でβ版(ver.0.9)。 貧乳派氏による手描きドットの高頭身先代巫女。非常にぬるぬる動く。 CNSは川崎忍・北条虎美などのあすか120%キャラや、日向義仲、月影なのはなどのオリジナルキャラを製作した島村鰐氏。 想定しているランクは並。 MUGEN先代巫女のイメージ通り岩をも砕く拳による攻撃が主体。 必殺技には全て「博麗拳術」が付き、「地砕き」「貫岩」「大地砕き」「面潰し」と実に物そ……力強い技名が揃っている。 システムは3ボタン制で、ダッシュ、バックステップ、大・小ジャンプといったスタンダードなもの。 特殊システムとしては攻勢防御が搭載されている。 通常技、特に弱攻撃のリーチが短く空振りし易いため使いこなすには少々慣れがいるが、 特殊技の3+強攻撃(キャンセルハイジャンプ)からのエリアル絡みのコンボのダメージ、さらには気絶値が非常に高く、 ワンコンボねじ込めば気絶リーチ、気絶にコンボを決めても気絶値が溜まるので追撃のコンボでまた気絶リーチ…と、 相手が何かを間違えれば瞬時にペースを破壊する暴力感が魅力。 立ち回りでは地面を殴って岩塊を隆起させ、追加入力で舞い上がった岩片を殴って飛び道具として飛ばす「地砕き」からの派生が特徴で、 コマンドによって正面への連打の他、散弾のように小片を撒き散らすなどバリエーションのある弾幕が張れる。 遠距離を岩弾幕で抑え込みつつ、萎縮したり掻い潜る事に集中し出した相手にこちらから突っ込み、 リターン強力な接近打撃を叩き込みに行くのが王道と言える。 動画が消されてる?気のせいでは? AIは未搭載だが、外部AIはAir氏、斑鳩氏、カサイ氏によるものが、性能改変パッチはDHQ氏によるものが存在する。 斑鳩氏のAIは2017年11月30日に公開されたもので、導入すると一部性能や仕様が改変される。 詳しい改変箇所は付属のテキストを参照されたし。 カサイ氏のものは2020年9月3日公開。 こちらにはボイスパッチと二次創作作品『東方幼霊夢』をモチーフとした専用ステージ「博麗神社」も付属している。 カサイ氏AI&ボイスパッチ プレイヤー操作 この他に、先代巫女をイメージした戦闘曲「心毀つ既往の拳」(しんこぼつきおうのけん)も存在。 プレート氏製先代巫女を代理公開している鳩氏の友人、有馬音泉氏による作曲である。 「MUGENの先代巫女」のイメージなので敢えて東方のBGMとは違う雰囲気で作曲されている。 「心毀つ既往の拳」が使用された動画(22 13~紹介) ストーリー動画でも霊夢関連で登場する事が多い。 そのまま先代の巫女だったり、母だったり、あるいは霊夢の新たな姿だったり。 勿論このキャラ自体に決まった本名など無いので、ストーリーごとに異なる様々な名前で呼ばれている。 出場大会 + 一覧 + 先代巫女 シングル オールスターゲージ増々トーナメント 神論外レジェンド杯 東方狂キャラ プチ大会 神未満シングルランセレトーナメント 東方凶悪キャラ全☆員☆集☆合トナメ 誰得?俺得!みこミコシングルトーナメント[巫女?] 神の門番選出大会 霊夢だらけのランダムトーナメント MUGEN祭 大盛りシングルトーナメント HIGE11P前後ミニランセル大会 [レヴィアタン12P未満]狂・神境界線ランセレサバイバル うp主も参戦 狂下位前後トーナメント 集え!凶者ランセレバトル 狂下位以上狂中位付近ランセレバトル 神キャラ 混同大会外伝 狂でも拳ひとつで勝負せんかい!大会 筐体クラッシャーズ集合!台パンシングルランセレバトル 金グロ前後 狂下位上限シングルトーナメント HIGE10P前後ランセレ大会 どうせ勝つなら派手に勝てトーナメント 東方狂大祭 今度こそAI(愛)だよね!狂下位シングルトーナメント 幕末前後!ランセレトーナメント 筐体クラッシャーズ集合!台パンシングルランセレバトル2 幕末前後!核ゲー入門ランセレバトル 世紀末やきう杯!高野レン主催狂下位ランセレバトル 凶以下東方only大会 【MUGEN大祭】特盛りシングルトーナメント タッグ 【途中交代式】HP引継ぎトーナメント 東方と男女タッグトーナメント【バランスは投げ捨てるもの】 神一歩手前ランセレタッグトーナメント 戦いごとにルールが変わる!!高性能タッグ大会 ゲージ増々タッグトーナメント 曲者揃いのランセレタッグバトロワ大会【強~狂級】 mugenオールスター?タッグファイト 第二回東方夢幻童空杯 新秋東方タッグ杯 東方狂キャラ タッグ大会 【よしお前ら】第2期このメンツで戦ってもらった【ケンカしろ】 陣取り合戦TAG番外編トーナメント 第4回遊撃祭 幻想郷お祭ランセレトーナメント 動物と一緒にタッグトーナメント 私に任せて!女頼りの男女タッグトーナメント【QG杯】 地獄の果てまでもっと!仲良し! 9条流!全部全画面攻撃サバイバルトーナメント! (ほとんど)自分の大会に出た男女タッグでリーグ大会 出雲でも金、嘉納でも金 友情の属性タッグトーナメント2 第二回幻想郷お祭ランセレトーナメント【タッグ】 神ベガの逆襲!!狂キャラランダムタッグトーナメント 滅茶苦茶レベルなタッグ大会 真お神杯凶下位~上位タッグバトル 友情の属性タッグサバイバル 強ランクタッグ 1R先取リーグトナメ 集大成!強ランク1R先取即席タッグサバイバル 一キャラで二度美味しい同キャラタッグ狂中位トーナメント ライダーor魔法少女と一緒の男女タッグ大会R(おまけ試合) チーム ありえん!チームトーナメント 続☆続【たぶんSMH未満】凶&狂キャラトーナメント 東方作品別トーナメント 種族別3VS3チームバトル【ポンコツ杯】 陣取り合戦TAG番外編トーナメント 微妙?半凶不狂 4V4 小組對戰大會 狂?~神 チーム対抗戦 【リーグ戦】 都道府県対抗!全国一トーナメント 昨日の敵は今日の友 狂下位前後チームトーナメント 狂ったアンデルセン軍vsアーカード軍ランセレ大会 大将だらけのチームトーナメントII【世界樹杯】(Aブロック順位決定戦特別選抜チーム) その他 戦いごとにルールが変わる!!高性能タッグ大会 大乱闘!強以上際限無しトーナメント【強~神クラス】 冬の狂祭り!最狂キャラ決定戦 紙~論外クラス総勢1800人でランセレ大会 狂以上神以下 希望軍団vs絶望軍団 無理ゲー?挑戦大会 男女タッグでチーム対抗星取り合戦 ランセレパーティバトル 霊夢強奪戦 お前ら魔界でやれチームトーナメント Mugen Hex Battle II 論外未満 第四弾 希望vs絶望 無理ゲー!!挑戦大会 ランセレパーティバトル デビルサマナー決定戦 マシロ ミスト軍vs深淵蛟&CC蛟軍 MB紫Lunatic前後スキマ杯【狂】 FMN ‐幻想郷‐六大勢力対抗戦 ランセレバトルロワイアル【凶VS狂】 チームで駆け抜けろ!魔界サバイバルレース 禍たんくらい杯 第3次:ランセレバトルロワイアル【凶VS狂】 手書きキャラonlyトーナメント 武装VS非武装(笑)シングル&チーム&タッグ大会 閣下主催!クロス×フェスティバル 格ゲー~台パンありならチームでやればいい ポイント争奪戦 真・単騎無双VS数の超暴力 大会 狂乱の宴【狂以下タッグサバイバル】 メジャー&マイナーごちゃまぜ狂キャラ大会 エルクゥ未満ランセレバトル トップを狙え! チーム シングルトーナメント 凶下位~凶最上位付近ランセレタッグ&チームバトル【門番杯】 決闘しようぜ!お前カードな!大会 希望vs絶望 無理ゲー大会【エルクゥ未満~狂中位】 みんなで勝とう!乱戦!乱闘!!ランセレバトル!!! 金ラオウ前後狂中位級ランセレバトルFINAL EDITION 東方真本異争 新参組 VS 秘密結社シャドルー 勝ち抜きトーナメント 新旧男女ペアオールスターUnlimitedトーナメント+1(おまけに登場 相方-ジョンス・リー) 更新停止中 6on6!クラスチェンジ杯 【オニワルド以上】ランセレ大会【鬼巫女零くらい】 年末年始だよ!ややランセレタッグバトルロイヤル アレンジ・オリ東方中心男女タッグトーナメント1.5 大乱戦!!強以上極限0トーナメント【強~神クラス】 第三回俺の嫁婿がチョーサイコー!トーナメント 「仲間は拾った」ダンサバチームトーナメント 凍結 陣取り合戦TAG アレンジ・オリ東方中心男女タッグトーナメント 二人なら狂に並べる二人なら狂を越せる大会 【二人杯】 門番ぐらいまでランセル大会 東方キャラクター別対抗トーナメント 【たぶんSMH未満】凶&狂キャラトーナメント Final 裏【たぶんSMH未満】凶&狂キャラトーナメント Final 終・地獄門 第3回幻想郷サバイバル 削除済み 地上最強トーナメント 超弩級作品別Big Bangトーナメント キチガイ級神キャラシングルトーナメント 人間界軍vs魔界軍 人間界争奪ランセレ勝ち抜き決戦 手描き&アレンジキャラオンリー男女タッグ 神々のお遊び【神弱王決定戦】 よく分かる準神大会 幻想郷キャラコンセプトトーナメント 東方キャラ カラー別ランセレバトル 普通・世紀末入り乱れタッグトーナメント【成長付き】 作者別狂キャラチームバトロワ 男女対抗 凶・狂キャラチームトーナメント 理解したら負けトーナメント【狂・準神】 凶以下狂以上 改造も人力TASも無いなら…追加ルールしかないじゃない!大会 狂以上神未満チームトーナメント ゼットン前後ランセレサバイバル 上限ルガール2nd12P シングルNo.1決定戦 非表示 大魔法禁止バトルロワイヤル チーム対抗凶悪系サバイバル大会 クソゲーと無理ゲーが激突するシングルトーナメント 男女で良タッグ発掘トーナメント + 先代巫女(心綺楼風ドット) 【先代巫女(心綺楼風ドット)】 シングル 凶前後ランセレ大会! オリジナル 非公式 HCサバイバル 東方狂大祭 幕末前後!核ゲー入門ランセレバトル 夏のたわわな胸大会ミニ タッグ 真お神杯凶下位~上位タッグバトル ペットを大切にしない奴は死ねトーナメント 第2回 カオス山盛りタッグBATTLE ペットを大切にしない奴は死ねトーナメント愛情デカ盛りLOVEMAX! win 新MUGEN交流戦!ワイド画面でタッグトーナメント サム雷杯!狂キャラタッグ大会 凶者繚乱タッグバトル 傭兵&隠者たぶん前後ランセレタッグバトル Ellaお嬢ちゃん基準ランダムタッグバトル 大お神杯凶上位付近タッグバトル ヨハン&ゲーニッツ中心凶タッグバトル チーム シロップ対抗かき氷バトル 持ち味を生かせ! 狂ランク技vs術対抗戦 その他 GATTAIトーナメント 狂でも拳ひとつで勝負せんかい!大会Ⅱ MUGEN de BINGO 狂クラス 激闘以上殺戮未満 シングル大会 【狂中位・下位】 ボスハルク&DIO前後ランセレバトル 新章 第三回 希望vs絶望 無理ゲー大会【狂・神下位】 金ラオウ前後狂中位級ランセレバトル バランス崩壊!弱者に虐殺・強者に罰を!大会 16x5 ~凶強戦線 戦々恐々~ たぶん永久vs即死トーナメント 北斗四兄弟前後!!世紀末!!最狂チームトーナメント RVSB 欲望の渦 金ラオウ前後狂中位級ランセレバトルFINAL EDITION 三位一体 狂上位チームトーナメント 更新停止中 KOFごっこ2nd 凍結 ポイント争奪!MUGEN学園バトル 削除済み 世紀末台パン杯!!100円玉は投げ捨てるものトーナメント 出演ストーリー + 一覧 DIOの喫茶店 Lady Jack(主人公、オリジナル名「先代=ミコ=ジャック」) MUGEN STORIES INFINITY(魂のみ、オリジナル名「博麗霊華」) Reverse Night(オリジナル名「博麗 刻(はくれい きざみ)」。ハクレイムが代役だったが過去編10話より先代巫女で戦闘) R&Yの①日(真那) S&S ~ようこそ、古明地探偵事務所~(オリジナル名「博霊・御霊」) Tea Party of Witches (オリジナル名「ハクレイ」) Transfer Avengers(クロスオーバー「神様なんていらない」枠) あるくような速さで(鬼殺しの巫女) ヴァニラと奇妙な世界(撲殺の巫女) ウドン13(九大天王「夢想なる博麗霊夢」、霊夢の先代にあたる) 学生七夜の一日(オリジナル名「さきしろ=みこ」) 神様なんていらない(主人公・現役の博麗の巫女、オリジナル名「博麗ミコ」) 仮面ライダーMIOMEGA(オリジナル名「博麗雅夢」) クレスの借金返済計画(オリジナル名「博麗千」) 骨董屋の回想~朝の陽に流れ行く(オリジナル名「千代」) 混沌世界(オリジナル名「博麗霊那」) ザキレイネ(オリジナル名「命」) 失楽園(オリジナル名「博麗靈夢」) 師範とカニミソ(オリジナル名「零霧」) 東方異幻想(霊夢の母、オリジナル名「博麗想夢」) 東方先代録(主人公、オリジナル名「博麗霊華」) 東北文花帖:地下水路&どらごんズ(ベル様の野望と設定リンク) 宝石少女とツギハギのカミサマ(オリジナル名「博麗霊華」) とらいあんぐるデスティニー(オリジナル名「東風谷霊儚」) 七夜と椛と茜と学園モノ(霊夢の戦闘時スタイル) 七夜電光騎士戦記(霊夢本人) ベル様の野望 ~ミハエル喫茶店にようこそ~(巫女校長、オリジナル名「正夢」) 夢幻暁光奇譚(オリジナル名「博麗祀」) 八雲家の家庭の事情(オリジナル名「博麗明夢」) 八雲学園ケイ s雑談録(オリジナル名「博麗鈴華」) 幽香の農業王国物語(名無し、呼び名は「巫女さん」) 翼人は何を想う?(霊夢の成長した姿) プレイヤー操作 実況付きP操作 Tarie配信(216キャラ目操作キャラ、貧乳派氏&島村鰐氏製)
https://w.atwiki.jp/fujitora/pages/106.html
【登録タグ SAI お絵かき講座 ひぐらしのなく頃に ライナーガオー 動画 描いてみた】 【【描いてみた】神無月のひぐらし-リテイク-【ひぐらし+神無月の巫女】】 作者名:ライナーガオー コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/jyugoya/pages/77.html
#blognavi ライト最終決戦第2弾 水の巫女VSイイコ より芝村氏のコメント抜粋 罠: ちなみに罠はありませんよー。 芝村@大絢爛舞踏祭 2005/12/16 16 43 カテゴリ [ブログコメント集] - trackback- 2006年03月12日 11 01 02 #blognavi
https://w.atwiki.jp/kannnaduki-no-miko/pages/260.html
神無月の巫女 エロ総合投下もの ちび姫子ちゃん 推定年齢4歳くらいのちび姫子と千歌音ちゃんがピクニックに出掛けるそうです。 「千歌音ちゃん、準備まだあ?」 姫宮邸玄関。小さい子犬の顔のリュックを背負った姫子がピョンピョン跳ねる。 「ごめんね、姫子。お待たせ」 姫子に急かされ早歩きで玄関へと向かう千歌音。 自分を見上げる姫子にしゃがんで目線を合わせて「はい、じゃあ帽子かぶって」と千歌音のお揃いのツバ付きの帽子を被せてやると姫子も嬉しそうにニッコリと笑った。 「じゃあ乙羽さん、行って来るわね」 「いってきまーす!」 「はい、お気をつけていってらっしゃいませ、お嬢様。それに来栖川のお嬢様も」 乙羽や大勢のメイドに見送られ、千歌音と姫子は親子のように手を繋いで出て行った 「ねえ姫子、リュックの中には何を入れてきたの?」 バス停へと向かう途中、小さなリュックに荷物をパンパンに詰めた姫子に聞いてみる。 昼食に食べるお弁当や飲み物、レジャーシート類は全部千歌音のショルダーバッグに入っている。 一体何を詰めてきたのか不思議だった。 すると姫子は口元に人差し指をあて楽しそうに千歌音を見た。 「ひみつぅw」 「えー?秘密なの?」 教えてくれない姫子に困ったように首を傾げても「うん、ひみつだよっ」と返される。 そんな楽しそうに言われてしまったら余計気になってしまう。 「どうしても?」 「どうしても!」 「じゃあ向こうに着いたら教えてくれる?」 「うん!」 そう約束し、笑顔の2人は手を繋ぎなおし更に歩いていった。 バスに乗って数時間、だだっ広い草原へと着いた2人。 少々早いがひとまず昼食をとろうとレジャーシートを一緒広げ、カバンの中から今朝早起きして乙羽と3人で一緒に用意したお弁当を取り出す。 姫子の好きなものがたくさん詰められたお弁当が美味しくて食も進む。 あっという間に食べ終え、後片付けをしている最中に姫子が千歌音のブラウスをちょいちょいと引っ張る。 「千歌音ちゃん、私お花の冠作りたい!」 目をキラキラさせ、白い花がたくさん咲いている方を指差す。 「ええ、いいわよ。いっておいで」 そう言ってやると姫子は「わあ~いw」とはしゃぎながら走っていった。 読書を楽しみながらそろそろお茶の準備でもしようかと考えていると、頭の上にぽふっと何かが置かれた。 何だろうと取ってみると、背後から声が。 「それ千歌音ちゃんの分ね」 頭の上に花冠をのせた姫子が笑う。 「ありがとう、とっても上手に出来たのね」 作ってくれた白い花冠を被りなおし笑顔を送る。 「千歌音ちゃん絵本に出てくるお姫さまみたい」 その笑顔に幼いながらにも少し頬を染めた姫子が言う。 「姫子も。本物のお姫様みたいよ」 千歌音にそう言われると嬉しいのと恥ずかしいのが混じったような笑顔になる。 その笑顔がまた姫子の可愛らしさを際立てる。 「そろそろお茶にする?」 「うん!」 そして2人はお茶の準備を始めた。 お茶を楽しんでいると姫子が目を擦りだした。 「眠くなってきた?」 朝もいつもより早かったせいか目をしょぼしょぼさせ小さく頷く姫子に腕時計を見てみると、そろそろ姫子の昼寝の時間である。 姫子からカップを取り「さ、少し寝ましょうか」と言って、姫子を横にさせた。 上着を掛けてやり、添い寝してやると姫子は瞬く間に夢の中へと行ってしまっていた。 すうすうと規則正しい寝息に可愛らしい寝顔、張りのあるぷにぷにのほっぺはいつもついつい突付いてしまう。 愛しくて小さな姫子を抱き締めるととても暖かく、頬を撫でる風の心地よさに千歌音もまた夢の中へと落ちていった。 それからしばしば、ふと千歌音は目を覚ました。 眠りについてからそう時間は経過はしていない。 しかし腕の中にいたはずの姫子がいなくて、姫子に掛けていたはずの上着は自分に掛けられていた。 「姫子…?」 どこに行ってしまったのだろうと体を起こす。 すると目の前にお絵描き帳を広げ色鉛筆を手にした姫子が「あ、お早う千歌音ちゃん」と気づいた。 「お早う姫子」 すると姫子の横にある口の開いた小さなリュックに気づいた。 「リュックに色鉛筆を詰めてたの?」 「うん、クレヨンもクレパスも持ってきたんだよ!」 がさごそとリュックの中からクレヨンとクレパスを取り出し「ほらっ」と見せてくれた。 屈託のない太陽のような笑顔。 こっちまで笑顔にならずにはいられない。 「何を描いてたの?」 「あのね、千歌音ちゃんの絵を描いてたの」 「私を?」 姫子に近づきお絵描き帳を覗き込むと、幼いにしては上出来なほど自分の寝顔が上手く描かれていた。 「上手ね、嬉しいわ」 笑ってよしよしと髪を撫でてやると姫子が笑顔で抱きついてきた。 「千歌音ちゃん大好き!」 大好きと言う言葉に高鳴る胸。ぎゅっと小さな体を抱き返してやる。 「私もよ、姫子」 思いを込め、小さな彼女の小さな額にキスをした。 巫女の運命とか関係ないw -- 姫子とお散歩中。 公園に行くと、大きなゴールデンレトリーバー発見。 「あ、見てみて千歌音ちゃん。大きいワンちゃんがいるよ」 動物好きの姫子に手を引かれ犬に近づく2人。 「わあ、可愛いねえ」 「…う、うん」 しゃがんでお座りしている犬の頭を撫でる姫子。 しかし千歌音は自分よりも体の大きな犬が恐くて姫子の後ろに隠れていた。 「大丈夫だよ、とても大人しいから」 そう言われ片方の手は姫子の服を握り締め、ビクビクしながら犬の頭に手を伸ばす。 すると触れる直前突然「ワンッ」と吼えられてしまった。 「…っ!」 驚いて慌てて手を引っ込め姫子の後ろに隠れる。 (やっぱり恐い…!) ぎゅっと目を閉じ恐くて震えている千歌音の肩を姫子は抱いてやりクスクスと笑う。 「違うよ恐くないよ、ワンちゃんは千歌音ちゃんと遊びたいんだよ。ほらっ」 おずおず目を開いて犬を見ると上機嫌そうに尻尾をパタパタと振りテニスボールを口に咥えていた。 そのまま犬は千歌音に近づき目の前でぽてっとボールを落とし、その場に再び座る。 「?」 テニスボールを拾い犬を見ると、期待に満ちた目で犬は千歌音を見ている。 「ほら千歌音ちゃん、あっちに向かってボールを投げてあげて」 「…う、うん。分かった」 犬と姫子を交互に見た後、姫子に言われるまま姫子の指差す方に向かってえいっ!と思い切りボールを投げた。 すると犬は飛んでいったボールを元気よく追いかけていく。 そしてボールを拾い軽快に千歌音の前まで戻ってきた。 「わあ、すごい…!」 「お利口さんだね、頭撫でてやると喜ぶよ」 感動しながら犬からボールを受け取り、笑顔の姫子の言う通りに再度犬の頭に手をやると吼えられることも無く撫でることができた。 「可愛いね、ワンちゃん」 「うん!」 ニコニコと笑う姫子に向かって嬉しそうに頷く千歌音。 すると犬が千歌音の白いマシュマロのような頬をぺろっと舐めてきた。 「きゃあ!はは、くすぐったい!」 恐怖心も消え引き攣っていた笑顔がすっかり綻んでいる。 楽しそうに笑い声をあげ犬とじゃれ合う千歌音の姿を姫子は目を細め満足げに見ていた。 -- 引っ込み思案で小さくても姫子優先の千歌音ちゃん妄想してみた。 小さいお嬢さんの口調って、大人の口調を真似する子しか近くに居なかったから変かも… ----- 「ふわぁぁ…一休みしようかな?」 姫子は小さく伸びをして読んでいた本を閉じた。 ついつい夢中になって、随分と時間が経っていたようだ。 昼食が終わった後、千歌音はピアノを習うと言うことで、姫子は自室に帰ってきた。 それからずっと聞こえていたはずのピアノ音が何時の間に聞こえなくなっている。 まだまだ幼い千歌音のことだから、そんなに長くレッスンの時間はないだろう。 しかし、終わった後に姫子の部屋に来ると言うはずなのに、来ていない。 続けてまた他の習い事をやっているのかもしれない。 「でも、そろそろお茶の時間だから、呼びに行こうかな?」 あのくらいの子供だったら、遊ぶほうに時間をとることが大事だし。 稽古事よりも大切なことも沢山ある。 姫子が教えてあげられるのは、人に甘えることくらいだけど。 千歌音が姫子に何か希望を言うことは、ほとんどない。 何かを聞くと「姫子お姉さんは?」と聞いて、こちらが希望を言うと「私もそれがいいの」 とはにかんだ笑顔で同意する。 遊ぶのも、姫子が見本を見せてから。 そうでなければ、一人で静かに本を読んでいる。 一言で言ってしまえば、子供らしくない。 余りに反応が大人びていて、思わず大学で育児の本や幼稚園の先生を目指す人のための教 育論なんか大量に借りて真琴にあきれられたくらいだ。 部屋には暖房が効いているが、廊下はそれほどでもない。 椅子にかけてあったカーディガンを羽織って、廊下に出ようとしたところ、目的の人がそ こに大きな本を抱えて立っていた。 「千歌音ちゃん?」 掛けたその声にほっとしたように、千歌音は顔を見上げた。 「姫子お姉さん…お仕事終わったの?」 姫子は視線を合わせるように膝を着いてから、千歌音がびっくりしないようにゆっくりと 抱きしめてその体が冷たいのに気がついた。 なかなか部屋から出てこない姫子の邪魔をしないように、出てくるのを待っていたのだろ う。 「ごめんね。気がつかなくて。待っててくれたんだよね」 その声に小さく千歌音がうなずいた。 こういうところは昔の千歌音とまったく変わらない。何でも姫子を優先してくれる。 それがちょっとだけ姫子には哀しい。 「あのね…絶対、お仕事の邪魔はしないから…おとなしくしてるから…姫子お姉さんのお 部屋に居てもいい?」 千歌音は読む本だと言って、大事そうに抱えていた本を姫子に見せる。 本当に小さなお願い事なのに、それをなんと言おうかと迷ってドアの前で立っていたのだ ろう。 そんなことは、幾らでも言ってもいいのに。もっと一杯わがままを言ってもいいのに。 「…駄目だよ、千歌音ちゃん」 姫子の言葉に、千歌音がしかられたように身体をこわばらせる。できるだけ優しく言った つもりだったのに、やっぱり怖がらせてしまったみたいで。 「私のお仕事は、千歌音ちゃんと一杯遊ぶことなんだから。お仕事取り上げちゃ駄目」 「…姫子お姉さん?」 「千歌音ちゃんの時間があるときは、私の部屋に来ること。一緒に遊んでくれること。約 束できる?」 千歌音がおひさまの笑顔と言い、一番好きだと言ってくれた笑顔を作って、眼をぱちくり している千歌音の頭をなでて約束させる。 姫子の言った言葉を、そのまま口に出して言い直して、やっと意味を理解したらしい千歌 音が先ほどの不安そうな顔から、満面の笑顔に表情を変える。 「うん。約束。絶対守るから」 今は約束することでしか、遠慮してしまって来てくれないだろうけれど。 でも、約束したからには千歌音は必ず守ってくれる。 少しずつ約束を積み重ねて、いつか約束がなくても居心地がいいから傍にいる。姫子の傍 にいたいといってもらえるようにしよう。 そう、もう一度心に決めて、まずは千歌音の冷え切った身体を暖めるべく、部屋の中に招 き入れた。 -- ちび姫子と千歌音ちゃんは一緒に入浴中のようです。 体を洗い頭をわしゃわしゃと洗ってもらいながら千歌音が留守中今日一日何をしてたか一生懸命話す姫子。 「でね、乙羽さんがね『好き嫌いはダメですよ』って言ったの」 「フフ、それで姫子はちゃんと椎茸食べれたの?」 「うん!」 得意げに頷く姫子が可愛いくて仕方がない。 「良く頑張ったわね、偉いわ」と褒めてやると満更でもなさそうに体をくねらせている。 ここで頭を流そうとシャワーを取り「目を閉じて」と言ってから泡を流した。 泡を全て流し終え紅茶色の髪を軽く絞ってタオルで束ねてやり、手を繋いで浴槽へと行く。 ちゃぷんと湯に浸かると広い浴槽なのに姫子は千歌音に抱っこを求めた。 千歌音は甘える姫子を軽々と抱き上げ、向かい合うように自分の体を跨らせる。 「でも何で今日は椎茸全部食べれたの?」 自分の首にくっついてた姫子に聞く。 普段も頑張って食べるのだがどうしても残してしまっていた。 千歌音も良くないな~と思いつつも、いつか食べれるようになるだろうとついそれを許してしまっていた。 すると、姫子は体を起こし千歌音と向き合う。 「だってね、『好き嫌いしてると千歌音お嬢さまのようにキレイになれませんよ』って」 その理由に千歌音は目を丸くしてしまった。 しかし真顔の姫子にすぐ表情を緩める。 「今でも十分姫子は綺麗よ」 そう言ってスベスベの肌を抱き締めた。 「お風呂でたらアイス食べる?」 「食べるー!」 楽しそうな大浴場の会話。 更衣室でスタンバイしてる乙羽は姫子が羨ましくて涙していた。 -- 千歌音ちゃんがちび姫子を寝かしつけるようです。 湯冷めしないうちに姫子をベッドに入れ、何冊か絵本を読んでやると姫子の目がとろんとしてきた。 ちょうど区切りも良く絵本を閉じ、「じゃ、電気消すわね」と枕もとの間接照明に手を伸ばすと「ねえ、千歌音ちゃん」と声を掛けてきた。 「私も大きくなったら千歌音ちゃんみたくキレイになれる?」 「え?どうしたの、今日に?」 上目遣いで聞いてくる姫子に首を傾げた。 「私ね、もっともっとキレイになってね、でね、大人になったらね―――」 眠気を堪えて一生懸命言う姫子にうんうんと相槌を打ってやりながら聞いてやる。 「――千歌音ちゃんのお嫁さんになりたいの」 ちっちゃい姫子からのプロポーズ。 思いもよらぬ告白に一瞬驚いたが、胸がきゅんとなり嬉しくて口元が綻ぶ。 「いいの?私で。姫子がお嫁さんにいける歳になる頃には結構な歳よ?」 恥ずかしそうに頬を染める姫子の前髪を指で掻き分けてやりながら尋ねる。 「私は千歌音ちゃんじゃなきゃやだ」 まっすぐ自分を見据え首を小さく振り答える。 「千歌音ちゃんは私がお嫁さんじゃいや?」 逆に心配そうに尋ねられてしまった。 嫌なわけあるはずもなく、ニッコリと笑う。 「いいえ、こんなに素敵なお嫁さんがきてくれるなんて嬉しいわ」 頬を撫でてやると姫子もニッコリと笑った。 「さ、もうお休み」 そう言って布団を掛けなおしてやると「お休みなさい」と言って姫子は目を閉じた。 寝つきの良い姫子はすぐ夢の中へ。 幸せそうな寝顔。 この子もまた記憶の片隅にあるかつての姫子と同じく、太陽のような輝きを放つ美しい女性に成長するのだろうと思う。 そしてその姿を目に浮かべるとその日が待ち遠しくて堪らなくなる。 しかしその反面今の姫子も子供らしくゆっくりでいいからスクスクと育ってほしいとも思う。 「好きよ、姫子」 そんな幸せを噛み締めながら、眠る幼い姫子の頬に口付けた。 甘ーーーい! -- ちび姫子の妄想は止まらない…。 屋敷も静まり返った夜更け。 仕事を終えた乙羽は自室でその日の仕事の日報を纏めていた。 すると、トントンとノックする音が。 「乙羽さん、入っても大丈夫かしら?」 「え?あ、はい。大丈夫ですよ、お嬢様」 千歌音の声にペンを止め、振り返ると千歌音が部屋へと入ってきた。 「どうなさいましたか?」 「ちょっと手伝ってもらいたいのだけど良いかしら?」 そして千歌音の後ろを連いて歩くと着いたのは厨房だった。 「え?ケーキ…ですか?」 こんな真夜中になんだろうと尋ねると千歌音の返事に驚いた。 用意された材料を見てみれば確かに所狭しとケーキの材料たちが。 「ええ、今日街に出て姫子に言われてしまったの。私と一緒に手作りケーキを作りたいって。 でも私お菓子作りはいつも乙羽さんに任せていたから、上手く作れるか不安で」 困ったように笑いながら乙羽と向き合う。 一瞬姫子という名にぴくっと反応するが、千歌音のその表情に「ああ、この方はいつもそうだ…」と、乙羽は思う。 「本当は1人で練習しようかと思ったんだけど…乙羽さんがいてくれた方が安心かなって」 表では文武両道、才色兼備の誰もが羨む完璧な人だと思われてる。 でも、その裏ではその期待に応える為に人目のつかないところで地道にコツコツと努力が出来る方なのだと。 「だから、手伝ってもらっても良いかしら?」 だから今回もあの小さな想い人の期待にこうやって私を頼りにしてきたのだろう。 それをとても誇らしく思える。 両手を合わせて恥ずかしそうにお願いする千歌音に、乙羽は我欲を捨て「はい、勿論です」と嬉しそうに頷いた。 翌日…。 「じゃあ、姫子ここにバニラエッセンス入れてくれる?」 「はーい♪」 仲良く肩を肩を並べてケーキ作りに励む2人を乙羽は影からじっと見守っていた。 我欲を捨てたとは言え、親子のような2人の後姿を見てるのは少々複雑な気分だった。 手際よく作っていき、厨房にスポンジケーキの焼けた甘い匂いが漂う。 千歌音がキレイにホイップクリームを塗り、姫子がフルーツを盛っていく。 最後に慎重に板チョコと動物の飴細工をのせようやく完成した。 「わぁーい!出来たぁw」 両手をあげ喜ぶ姫子。 そんな姫子を「良かったわね」と千歌音は頭を撫でてやる。 何事もなく無事に作り終え 、乙羽はため息をつきそっとその場から離れようとした。 すると「私乙羽さん呼んでくるー!」と姫子の声が。 慌てて偶然ちょうど厨房の傍を通り掛かったように振舞う。 「あ、乙羽さん!」 「あら、どうなさいましたか?来栖川様」 「こっち来て!こっち!」 グイグイと小さな手に引かれ厨房へ。 千歌音と目が合いちょっと気まずそうに苦笑いをするが、千歌音はニコニコと笑っている。 「見て見て!千歌音ちゃんと一緒に作ったの!」 さっきまで完成までを見守っていた2段重ねのケーキの前まで連れてかれ、「まぁ、とてもお上手に出来たんですね」と言おうと口を開いたがケーキを見た瞬間驚き口元を押さえた。 白いケーキにのせられた板チョコ。そこには…。 『いつもありがとう。乙羽さん』 とカクカクだが頑張って書いた痕跡のある姫子の字で書かれていた。 「千歌音ちゃんと一緒に乙羽さんのために作ったのぉ!」 ぴょんぴょん跳ねながら言う姫子。 予想してなかった自分へのサプライズに嬉しいのと驚いているのが合わさって思わず目頭が熱くなる。 すると千歌音がそっと言葉の出ない乙羽に近づき耳打ちをする。 「ごめんね乙羽さん、手伝ってもらったのに。姫子が初めて作るケーキは乙羽さんにって決めてたみたいなの」 「え?来栖川様が?」 「ええ」 千歌音が頷くと姫子が心配そうな顔で自分を見上げている。 「…乙羽さんケーキ嫌い?」 涙する乙羽に勘違いしてしまっているようだ。 乙羽は涙を拭いて「いいえ、大好きですよ」と返すと姫子の顔がぱあっと明るくなる。 手に用意していたフォークを渡し「食べてみて!」とお願いする。 乙羽はケーキの端っこをフォークで掬い上げ、ぱくりと口に含む。 噛めば噛むほど口の中に広がるクリームの味。 「おいしーい?」 千歌音に抱っこされ、わくわくしながら聞いてくる姫子。 昨晩千歌音に教えたとおりに作られたケーキ。美味しくないわけがない。 だけど、2人の気持ちの込められた分だけ甘みがましてとても美味しく感じる。 「ええ、とっても美味しいですよ」 -- ちび姫子が千歌音ちゃんに質問があるそうです。 自室で読書中。 乙羽に淹れてもらった紅茶を啜っていると、トコトコと小さな足音が。 「ねーねー千歌音ちゃん」 「ん?なあに?姫子」 姫子の呼びかけに読んでいた本を閉じ、姫子を抱き上げ自分の膝に置いた。 自分を見つめるくりくりした目に思わず笑顔になる。 「『けっこん』ってなあに?」 「え?結婚?」 驚く千歌音にこくんと姫子は頷く。 読んでいた絵本にでも書いてあったのだろうか? しばし窓の方を見ながら幼い姫子にも分かり易い言葉を言葉を考える。 「結婚はね、『好きな人とずっと一緒にいてください』ってお約束することよ」 そう向き合って言うと千歌音の言葉に姫子は「へえ~!」ときらきらと目を輝かせる。 「姫子は誰と結婚したい?」 そんな素敵な顔を見せられてはこう聞かずにはいられない。 すると姫子は両手をあげ「千歌音ちゃあん!」とすぐ答えた。 子供らしい素直な反応。 期待してたとは言え実際にそう言われ嬉しさの余り自分の頬が熱くなるのが分かる。 姫子が大きかろうが小さかろうが姫子は千歌音の大事な姫子に変わりない。 ああ、幸せだなぁ… そう千歌音が感動の海に浸っていると姫子は笑顔のまま話を聞いてとばかりに両手をぶんぶん振りだす。 「あと乙羽さんもー!」 「…え?」 姫子の言葉に一気に現実に戻された。 なぜ乙羽さんの名まで?そう思っていると姫子の暴走はさらに続く。 「あとマコちゃんも!」 満面の笑みで言う姫子。 おろおろと「あのー姫子…?」と声を掛けるが、幼女姫子は実に楽しそうである。 「あとねー、んとねー!」 「……」 指を折りながら一生懸命お友達の名前を挙げる姫子に千歌音完全に沈黙。 どうやら結婚は1人の人としか出来ない事を言い忘れてしまったせいで自分の好きな人の名前をいっぱいあげてるようだ。 「あとさんじぇすととねー。あれ?千歌音ちゃんどおしたの?」 「いや、いいのよ…優しい子に育ってくれて嬉しいわ」 自分の名前を一番に挙げてくれたとは言え、少々肩を落とす千歌音ちゃんなのでした。 頑張れ千歌音ちゃん!
https://w.atwiki.jp/kannnaduki-no-miko/pages/238.html
神無月の巫女 エロ総合投下もの 幸せ家族計画 初めてのお留守番 「それじゃあ行ってきます。」 「乙羽さん、子供達の事お願いしますね。」 姫宮邸の大きな玄関の前で、姫子と千歌音を見送る乙羽と子供達。 「お嬢さま達の事は任せて、ごゆっくりなさって来てください。」 そう言って乙羽は2人に微笑みかけた。 「ありがとうございます、乙羽さん。雛子、千羽の事お願いね。」 「うん、行ってらっしゃい。お母さん、ママ。」 「千羽、おいで。」 姫子は見送りに来た雛子の後ろにいる千羽を呼んだ。 雛子の後ろで不安そうに隠れるその姿に、姫子はなおさら後ろ髪を引かれる思いだった。 千羽は寂しそうに、姫子のもとに駆け寄ってくる。 「乙羽さんとお姉ちゃんがいるから大丈夫だよ。いい子にしてたら、お土産も買ってくるからね。」 姫子は千羽の綺麗な黒髪を撫でながら、優しく微笑む。 「うん…」 千羽はか細い声でそう言うと首をこくりと頷かせた。 「さあお二人とも、そろそろお出にならないと。」 「そうですね…さあ、姫子行きましょうか。」 千歌音は腕時計を見て、姫子に声をかけた。 「うん…じゃあ行ってくるね。」 姫子と千歌音は三人に見送られながら姫宮邸をあとにした。 2人の姿が見えなくなり、乙羽は大きな扉を閉める。 「……?」 振り返った乙羽の視界に、千羽の顔が入る。 その顔はどこか寂しそうだった。 「…千羽、お姉ちゃんと遊ぼう!」 雛子もその様子に気づいたのか、千羽に明るい声で話しかけた。 「うん…」 雛子は千羽の小さな手をとって、2人のために用意された子供部屋に向かう。 乙羽は先ほどの千羽の様子が気になり、その後ろ姿をただ黙って見つめていた。 「……」 「…こ…姫子?」 「えっ、あ…何、千歌音ちゃん?」 千歌音に声をかけられ、姫子は慌てて顔を上げた。 どうやら、歩きながら考えごとをしていたらしい。 「そんなに気になる?あの子達の事。」 千歌音は少しばかり苦笑いしながら、姫子に問いかけた。 「あ…あのね…」 どうやら千歌音には、全てお見通しのようだ。 「千羽の事でしょう?」 「……うん。」 実は千羽にとって、今日が初めてのお留守番だった。 乙羽と雛子がついているから、安全の面では問題はないだろう。 しかし千羽はまだ幼いのだ。 普段は母親である姫子にくっついて、離れようとはしない。 容姿は千歌音にそっくりなのに、性格はまるっきり違う。 555 :幸せ家族計画 初めてのお留守番 ◆M2vRopp80w :2008/10/27(月) 22 16 35 ID cuqztI+m 554 続き 泣き虫で大人しく、人見知りが激しい千羽。 姫子は心配で仕方ないようだ。 「そうね…確かに心配ね。」 乙羽に預けていれば、何も問題ないだろう。 雛子だっているのだから。 だが、一つだけ心配が2人にはあった。 それは…。 「乙羽さんとは今日が初対面なのよね…」 「千羽、何して遊ぼうか?」 「……」 雛子は千羽に話しかけるが、先ほどからずっとこの調子だ。 部屋に用意された沢山の玩具や絵本は、姫宮邸に遊びに来る孫たちにと千歌音の両親が用意してくれたものだった。 普通の子供ならきっと喜ぶだろうが、千羽はいっさい見向きもしない。 「じゃあ…お庭で遊ぶ?」 「……」 千羽は黙ったまま、首を横に振った。 「う~ん…あ!じゃあ、お家の中でかくれんぼする?」 「…かくれんぼ?」 「うん、ここのお家なら広いし…ね。」 雛子は何度か姫宮邸に来て、ここで遊んだ事もある。 千羽が産まれたことで、最近は来ていなかったが。 「じゃあ、お姉ちゃんが鬼になるから千羽は隠れてね。」 「う…うん…」 「い~ち…に~い…」 雛子が壁に向かって目を瞑り数えだすと、千羽は慌てて立ち上がり部屋から出ていった。 千羽は小さな体でトコトコと走り、隠れられる場所を探す。 いくら家の中とはいってもこの広さだ。 部屋は数え切れないほどあり、入ろうとすると部屋には数人のメイド達が仕事をしている。 人見知りの千羽が入れるはずがない。 「どうしよう…お姉ちゃんに見つかっちゃう…」 千羽の心が再び落ち込んできたその時、どこからか微かに甘くいい匂いがした。 「…お母さんが作ったお菓子と同じ…」 それはどこか、母である姫子が作ってくれるお菓子と同じ匂いがした。 千羽は隠れることなど、すっかり忘れて匂いのもとを辿っていく。 すると、少しだけ開いた扉から僅かに明かりがもれていた。 千羽はそっと扉の隙間から部屋の中を覗き見ると、そこはどうやら厨房のようだった。 辺り一面に、甘い香りが漂っている。 そして厨房にはたった1人、千羽の見覚えのある女性が黙々と作業をしていた。 (あのひと…たしか、乙羽さんだったかな…?) 「さて…あとはケーキが焼けるのを待つだけ…?」 乙羽はひと通りの作業を終えると、扉の向こうから誰かの視線を感じて振り返った。 「誰です、そこで見ているのは…!千羽お嬢さま‥!?」 556 :幸せ家族計画 初めてのお留守番 ◆M2vRopp80w :2008/10/27(月) 22 43 51 ID cuqztI+m 555 続き 乙羽は驚いて、急いで扉を開ける。 「…!?ご、ごめんなさいっ…!」 そこには覗いていたのが気づかれたことに驚き、その場から逃げようとする千羽がいた。 「千羽お嬢さまっ…!」 乙羽が呼び止めると、千羽はゆっくりと振り返る。 その姿はまるで、いまから叱られるのを恐れている子供のようだった。 「よろしかったら、中に入ってご覧になられますか?」 乙羽は千羽に優しく微笑みかけた。 「あ…えっと…その…」 てっきり叱られると思っていた千羽は、戸惑っているのかモジモジしながらスカートの裾を握りしめている。 「さあ、どうぞ中へ…」 「…いいの?」 不安げな瞳をこちらへ向ける千羽。 「ええ、そんな事で怒ったりしませんから安心してください。」 乙羽がそう言うと少し安心したのか、千羽の表情がわずかに和らいだ。 「いないなぁ…どこに行ったんだろ…?」 雛子は先ほどからずっと千羽を探していたが、どこにも見当たらない。 姫宮邸に何度か来ている雛子には、見つけられる自信があった。 だが、どれだけ探しても千羽を見つけらない。 いったいどこに行ってしまったのか…。 「……?」 雛子がしばらく廊下を歩いていると、誰かの話し声が聞こえてきた。 長い廊下の先にある扉から、わずかに明かりがもれている。 雛子が急いでそこへ走っていくと、そこには…。 「千羽…!」 「あ、お姉ちゃん…!」 千羽は乙羽の側で椅子に座り、楽しそうに笑っている。 「‥な、何してるの?」 「乙羽さんがお菓子作ってるとこ見てたの…すごいんだよ!ほら、お姉ちゃんもおいでよ。」 千羽は、すっかりかくれんぼの事など忘れているようだった。 厨房のテーブルには焼き上がったばかりのケーキと、さまざまなトッピング用のフルーツなどが並べられている。 「わぁ…」 見たことがないような、楽しそうな笑顔を見せる千羽。 「乙羽さん、これは何に使うの?」 「ああ…これはですね…」 千羽は乙羽が作るお菓子に、夢中になって見入っている。 (そんな楽しそうな顔…私だって見たことないのに…) 2人で楽しそうに笑っている姿を、雛子は複雑な気持ちで見ていた。 「さあどうぞ、お召し上がりください。」 テーブルには、美味しそうな乙羽特製のケーキと紅茶が並べられている。 「いただきます。」 雛子と千羽は、できたてのケーキを一口ほおばった。 「おいしい…!お母さんのケーキと同じ味がする。」 それもそうだろう。 姫子と同じ味が出せるのは、作り方を教えた本人である乙羽だけだ。 母親を思い出させる乙羽のケーキは、先ほどまで沈んでいた千羽を魔法のようにあっという間に笑顔にさせた。 「ふふっ、ありがとうございます。まだ沢山ありますからね。」 自然と乙羽の頬も緩んでしまう。 容姿は幼い頃の千歌音にそっくりなのに、子供らしく笑顔を見せる千羽が可愛らしく思えた。 思えば、幼い頃の千歌音は我が儘も言わず、姫宮家の令嬢として恥ずかしくないように躾られていた。 ピアノや茶道、習い事も数多く普通の子供のように友達と遊ぶこともなかった。 そんな千歌音にも周りを唯一困らせた事があった。 それは姫宮邸の庭にある大きな木に登ることだった。 気持ちよさそうに村を眺める千歌音に、乙羽は憧れて一度だけ登ったが、降りる事が出来ず大騒ぎになった。 あれ以来、千歌音があの木に登ることは無くなってしまった。 もし自分が登らなければ、千歌音が唯一安らげる場所を奪うことはなかったのだろうか。 いまとなっては、千歌音にはそれ以上に安らげる場所ができたが‥。 「おいしいね、お姉ちゃん。」 「う、うん‥あ、千羽、ケーキついてるよ。」 「え?どこぉ‥」 雛子が千羽の口元についた、ケーキの屑を取ってあげようと手を伸ばしたが‥。 「千羽さま、ほら取れましたよ。」 乙羽はハンカチを取り出して、千羽の口元を拭いてやる。 「あ、ありがとう‥」 千羽は照れくさそうに、乙羽にお礼を言う。 「………」 雛子は伸ばしかけた手を、つまらなさそうに引っ込めた。 「ね、乙羽さんも一緒に遊ぼうよ。」 「え‥私もですか?」 「うん、ね。いいでしょ、乙羽さん。」 千羽はすっかり乙羽に懐いてしまったようだ。 「そうですね、仕事が終わったらいいですよ。」 「本当?絶対だよ。雛子お姉ちゃん、いいよね。」 「……しらない‥」 「えっ…」 「2人で遊べば…私…もう千羽の事なんてしらないっ…!」 雛子は怒ったようにソファーから立ち上がり、千羽を置いて部屋から出て行った。] 「お姉ちゃん…?」 千羽は雛子が怒ったことに戸惑った。 いつも千羽に優しくてくれる雛子が、千羽に怒るなんて。 千羽の顔からは笑顔が消え失せ、瞳には今にも溢れそうなほど涙を浮かべている。 「千羽、お姉ちゃんに何か悪いことしたかな…?」 「千羽お嬢さま…」 「…あっ!」 「どうかなさいましたか?」 千羽は突然、何かを思い出したように俯いていた顔を上げた。 「お姉ちゃんに、あやらなきゃ…!」 「ち、千羽お嬢さま…どちらに‥?」 千羽は慌てたように、雛子の後を追いかけた。 (私‥なんであんな事言ったんだろ‥) 長い廊下を歩きながら、雛子は落ち込んでいた。 自分でも信じられなかった。 大切な妹である千羽に、あんな事を言うなんて。 雛子が起こったのは、かくれんぼをすっぽかされたからではない。 自分の前で乙羽に笑顔を見せる千羽に対して怒ったのだ。 それは明らかに、乙羽に対してのやきもちだった。 (でも‥千羽が悪いわけじゃないのに…) 雛子は千羽が産まれた時、とても嬉しかった。 初めて出来た妹。 泣き虫でか弱い妹を、いつも守ってきたのは自分だ。 なのに乙羽はあっという間に、千羽の心を掴んでしまった。 それを見ていた雛子は、面白いはずがない。 とはいえ、千羽を傷つけてしまった事は間違いない。 (やっぱり、戻って千羽にあやまらなきゃ…) 雛子が足を止めて、千羽のもとに戻ろうとした。 「雛子お姉ちゃんっ…!」 「ち、千羽…!?」 突然聞こえた声に後ろを振り返ると長い廊下の向こうから、千羽が雛子のもとに一生懸命走ってくる。 「千羽っ…!」 おもわず雛子も千羽のもとに駆け寄ろうと走り出したその時…。 「千羽っ…走っちゃだめっ!」 「えっ、きゃあっ…!」 雛子しか目に入っていなかったのか、千羽は廊下にある棚にぶつかってしまった。 その振動で棚に飾られていた、高価そうな花瓶がぐらりと傾いた。 「あ…っ…」 「千羽っ…危ないっ!」 “ パリイィィン! ” 花瓶が割れたその音は、姫宮邸の廊下に大きく響いた。 「いまの音は…!?」 客間にいた乙羽は、その音を聞いて慌てて廊下に飛び出した。 「ごめんなさい、花瓶を割ったのは私です‥。」 乙羽の前で謝る雛子。 乙羽が音を聞き、駆けつけた時には廊下には割れた花瓶と側に立ちすくんだ雛子しか居なかった。 今は乙羽が事情を聞くため、客間に呼ばれていた。 広い客間には乙羽と雛子だけしか居ない。 「本当に雛子さまが割られたのですか?」 「はい‥」 乙羽はじっと雛子の瞳を見つめる。 容姿は姫子にそっくりな顔立ち、大きな瞳と紅茶色の髪、最近ますます姫子に似てきた雛子。 いつもはおてんばで明るい雛子の表情は、まるで大切な何かを守るように意志の強さが表れているのを乙羽感じた。 「雛子お嬢さま、それは…嘘ですね。」 「っ…嘘なんかじゃないよ…っ!」 「なら、どうしてそんなに慌てるのですか?」 「そ、それは…」 雛子の声がだんだんと小さくなっていく。 乙羽は、雛子の言っていることが嘘だと最初からわかっていた。 普段、嘘をついたことがない正直な雛子が嘘をつくとすぐわかる。 そんなところまで誰かにそっくりだった。 「本当だよっ…!本当に私がっ…」 「お姉ちゃんを怒らないでっ…!」 雛子が大きな声を上げて、乙羽に訴えていると千羽が部屋へ駆け込んできた。 「千羽っ…どうして‥!」 「千羽お嬢さま…」 「お姉ちゃんは悪くないのっ!花瓶割ったのは千羽なの…」 千羽は瞳に涙を浮かべて本当の事を全て話した。 「わかっていますよ、最初から‥」 「えっ…?」 雛子が嘘をついているのは、乙羽にはお見通しだった。 確かに雛子はおてんばだが、人を困らせたり嘘をついたことがない事は乙羽もよく知っている。 そんな雛子が嘘などをつけばすぐにわかった。 雛子が誰かを庇おうとしている事も。 「乙羽さん、千羽を叱らないで。私が千羽にあんなこと言ったから…」 「違うよっ…千羽がかくれんぼしてたのにお姉ちゃんのこと忘れてたから…」 互いに庇い合う2人を見て、乙羽は間違いなく千歌音と姫子の子供だと思った。 きっとあの2人も同じような立場なら、きっと互いに庇い合うかもしれない。 「確かに花瓶を割った千羽お嬢さまはいけませんね。」 「っ…」 「ですが、雛子お嬢さまも同じです。」 「お姉ちゃんは悪くないよっ…!」 「いいえ‥確かに雛子お嬢さまも悪いです。だって嘘をつかれたのですから。」 「嘘‥?」 「はい。雛子お嬢さまが千羽さまを庇おうとするお気持ちはわかります。ですが、それでも嘘をつくのはいけません。それは相手のためにもなりませんし、逆に大切な方を傷つけてしまうかもしれませんよ。」 乙羽の言葉を聞き、雛子は横にいる千羽を見る。 相手のためを思うなら、正直に本当の事を話さなければ相手も自分も傷つくはめになる。 現に千羽はいまにも泣き出しそうだ。 千羽のためにと思っていたことが、千羽を逆に傷つけてしまっていたかもしれない。 「嘘ついてごめんなさい…乙羽さん、ごめんね‥千羽。」 「ううん…千羽も。ごめんなさい、お姉ちゃん。」 雛子と千羽は笑いあった。 「あ…でも、どうしよう…花瓶。」 雛子が不安そうに乙羽に視線を向ける。 「そうですね、ちゃんと正直にご両親や旦那様方に謝られたら、きっと許してくださいますよ。」 普段、躾に厳しい旦那様や両親もきっと謝れば許してくれるだろう。 大事なのは気持ちの問題なのだ。 「ですが、お二人をご両親からお預かりしている身ですから…ちゃんと罰を受けていただかないと…」 乙羽は千歌音と姫子から、悪い事をしたらちゃんと叱ってほしいと言われていた。 保護者として、2人を躾るのは当然の役目だ。 「ば…罰…?」 「はい。そうですねぇ…どんな罰にいたしましょうか…」 乙羽は2人の様子を伺いながら、少しいじわるそうに考えた。 「う…」 「ふふっ…では、お二人にはこの家のお掃除を手伝ってもらいましょうか?」 「え…お掃除?それでいいの‥?」 「はい。」 たかが掃除とはいえ、この広い姫宮邸だ。 3人で掃除するのが大変な事は2人にもわかるはずだ。 雛子と千羽は互いに顔を見合わせる。 「よ…よしっ!千羽、掃除がんばろう。」 「うんっ、お姉ちゃんとがんばるっ。」 はりきる2人の様子が可愛らしくて、乙羽はクスッと微笑んだ。 「さあ‥お二人とも、お掃除始めましょうか。」 「はーい。」 3人の元気な声が客間に響く。 これなら夕暮れ頃にはきっと終わるだろう。 (きょうの夕食は腕をふるわないと…) 疲れてお腹をすかせるだろう2人のために、乙羽は夕食の献立を考える。 「乙羽さ~ん、早く、早く!」 「はい、いま行きますよ。」 2人に急かされながら、乙羽の声は楽しそうにはずんでいた。 「ちょっと遅くなっちゃったね。」 「そうね、子供達まだ起きてるかしら…」 姫宮邸への帰り道、辺りはもうすでに真っ暗だ。 姫子と千歌音は腕を組み、涼しい秋の夜風を感じながら仲むつまじく歩く。 「子供達、喜ぶかなぁ…」 姫子の手には、子供達のために買ったお土産が入った紙袋が下げられている。 「あと乙羽さんにもお礼言わなきゃね。」 「ええ。」 こうして2人きりで過ごせるのも、乙羽が子供達を預かってくれたおかげだ。 「あ…」 「まだ明かりがついてるわね、まだ起きてるのかしら‥?」 2人が歩いていると、見えてきた姫宮邸から明かりがついているのが見えた。 「ただいま帰りました。」 姫宮邸の玄関の扉を開け、中に入るが誰も来ない。 「……おかしいわね、いつもなら乙羽さんが出迎えるのに…」 他のメイド達はもう休んでいる頃だろうが、いつもこの時間帯は必ず乙羽は起きている。 姫宮邸のメイド長である乙羽はこの屋敷の責任を任されている。 乙羽はいつも、戸締まりの確認や見回りなどで夜遅くまで起きていた。 もちろん見送りや出迎えなどは一度も怠ったことはない。 「乙羽さん、居ないの?」 千歌音が中に進みながら、声をかける。 客間を覗くが、やはり誰も居ない。 「どうしたのかしら…?」 「もしかしたら、子供部屋かな?」 姫子は客間から離れた、子供部屋へ向かうと扉から、わずかに明かりがもれている。 「やっぱりここに…」 姫子はドアを小さくノックして、そっと扉を開けた。 「ただいま、みんな…‥?」 「姫子、どうしたの?」 子供部屋に後からやってきた千歌音は、入り口の前で扉を開けたまま立ち止まっている姫子に声をかけた。 「しーっ…」 「…?」 姫子は千歌音の方を向いて、口に人差し指をあてて静かにと促した。 「あ…」 何事かと千歌音が部屋を覗くと、雛子と乙羽、そして2人の間に千羽が挟まれるように3人とも眠っている。 「珍しいわね、あの乙羽さんが。」 「うん、もう少し寝かせてあげよう。」 2人はふふっと笑い合うと、3人に風邪をひかないように毛布をにかけてやった。 「おやすみなさい。」 「ご苦労さま、乙羽さん。」 子供部屋の明かりを消し、静かに扉をしめた。 川の時になって眠る3人。 その寝顔はとても幸せそうだった。 終わり。
https://w.atwiki.jp/mixiswordsword/pages/117.html
闘巫女・逆神紅霊 (HR) タアァァァァァ!!! 世に害をなす悪鬼悪霊!! ここに来たるは逆神の巫女なり!!さぁご覚悟いたせ!! もうこの世に貴公らの居て良い場所は無いと知れ!!!この神力、とくと思い知れ!!! 闘巫女・逆神紅霊+ (HR) タアァァァァァ!!! 世に生まれし悪鬼悪霊!! ここに来たるは逆神の巫女なり!! 祓われる準備は出来たか!! もうこの世に貴公らの棲みて良い場所は無いと知れ!!! この神力、悪を滅すためにあること冥土で思いだせ!! 闘巫女・逆神紅霊++ (HR) タアァァァァァ!!! 世に生まれし悪鬼悪霊!! ここに来たるは逆神の巫女なり!!あなた方は一体どこから来て何のために居るのです!! この世に居場所が無いことなど百も承知でしょう!! さぁ、我が神力は尽き果てぬこと思い知れ!! 闘巫女・逆神紅霊+3 (HR) タアァァァァァ!!! 世に生まれし悪鬼悪霊!! ここに来たるは逆神の巫女なり!! 我が名は逆神に伝わる伝説の巫女姫、紅麗様より頂いた!! この神力、貴公らが相手にできるほど安くは無い!! とくと思い知れ!! 闘巫女・逆神紅霊+4 (HR) タアァァァァァ!!! 世に生まれし悪鬼悪霊!! ここに来たるは逆神の巫女なり!!紅麗様…私と同じ名のご先祖様…貴方もこうやって百千万の悪を祓って居られたのですか…!!それでも私は紅麗の名において必ず殲滅戒める!!!
https://w.atwiki.jp/mikoryu/pages/437.html
【巫女名】帯刀 いづな(たてわき いづな) 【出身地】日本 【身長】158cm 【体重】48kg 【年齢】17 【3size】78/57/81 【一人称】私 【血液型】A型 【好きな食べ物】栗羊羹 【イメージカラー】蘇芳 【アライメント】中立・悪 【所属組織・グループ】百鬼夜行→イリーガル・パニッシャーズ 【最大シンクロ率】74% 【私服】赤い着物を着流し、地下足袋、首に爆弾 【巫女装束】くたびれた地味な配色の着物の浪人風、編笠、草履 長い黒髪を総髪にした紅い瞳の少女。 物静かだが剣の道を極めようと鍛錬を重ねる愚直な性格。 そして、その胸の内には常に「何かを斬りたい」という衝動に囚われている。 これは降ろした鎌鼬からの影響であり、シンクロ率が上がるに連れて次第に強くなっていく難儀な宿業であった。 或いは使命と夢を放棄して巫女を辞するか。 或いは心の赴くままに剣を振るい人も龍も構わず切り捨てるか。 或いはそのような辻斬り紛いの剣鬼となる前に自ら命を断つか。 否、使命も夢も棄てずに剣を振るい続けたい。 その欲望を叶えるためにいづなは最終的に『イリーガル・パニッシャーズ』の門を叩いて管理される道を選ぶこととなった。 現在は組織が「心置き無く斬ってもいい相手」を指定してくれるので、自由は無いがそれなりに充実した日々を送っている。 【神名】鎌鼬 【権能】辻風一迅・木枯らし斬舞 疾風の如き剣捌きで敵を切り刻む。その太刀筋は速すぎて断面から出血がしない程。刀身からは常に風の鎌が放たれているため鍔迫り合いに強く、刺突すれば傷の内側からズタズタに引き裂く。 剣圧で真空の刃を飛ばせるのである程度の遠距離であってもカバーできる。 【信仰度】妖怪としての知名度は高い。一部地域では悪神に分類されている。
https://w.atwiki.jp/mikoryu/pages/297.html
「……にわか雨の悪竜?」 「そうです。」 ダンスのレッスンの後、わたし達のダンスの師匠である「みのりママ」から、衝撃?の事実が伝えられました。 「にわか雨の悪竜。ここ最近頻発するにわか雨の原因です。危険度は『丁』……まあ現代風に言えば『Eランク』といったところでしょうか。駆け出しの貴女達に相応しい相手と言えるでしょう」 「もちろん油断はできません。負ければずぶ濡れどころでは済みませんよ」 「『儀式』はローカル局の放送が入ります。まず間違いなく大雨の中の『儀式』になるでしょうから観客に期待はできません。よってどこまで『信仰』が集められるかは未知数です」 「本番は1週間後、気合いで乗り切りなさい」 みのりママは、脅すような発破をかけるような感じで話を締められました。 ついに来た! わたし達の初ライブ! 「ここ最近のにわか雨って竜さんのせいだったんですね〜」 「1週間後かあ、ドキドキしてきた!」 「レッスンの成果が試されるってわけだなー!」 「舞踊と歌唱だけでなく『剣武』も大事になりそうだけど」 「「「うえ」」」 『剣武』。実際に刀を振り回して竜と戦う時の話です。みゆき以外は、3人ともちょっと苦手なんです。 京都の「皇座(すめらざ)」にいらっしゃる「巫女」さまなら剣武なしの歌と踊りだけで大悪龍すら鎮められるんですけど……わたし達はそんなに力がないから、どうしても「舞」だけじゃなくて「武」が必要になってくるんです。 ちゃんとこっちのレッスンもやってるんですけど、やっぱり歌とダンスの方が好きですね。 さて、「本番」の日付が決まったので、私たちのレッスンもさらに苛烈に……じゃなかった、実践的になってきました。 腕を、脚を、もっと強く伸ばして! 音楽に合わせたステップはもっと正確に!力強く! ボーカルは全身を使って響くように、届けるように! 剣武は舞の所作を取り入れつつ、相手から目を逸らさずに速く深く切り込む! 普段の勉強もあるし、毎日へとへとになりながら、みんなそれぞれ自分の家に帰るのでした。