約 775,644 件
https://w.atwiki.jp/roleplay2/pages/129.html
ポーラ 人物像 極夜を司る精霊。 ウェーブのついた重苦しい雰囲気の長い黒髪に、じっとりとした陰気な青い目を持つ少女で、黒いオーラを常に纏っていて溜息までも真っ黒である。 性格も外見どおり暗く、夏は最北端の山に引き篭もって本を読み耽っており、冬になるとその黒いオーラで太陽を遮り大陸北方に明ける事の無い夜を齎すが、グリナテッレ帝国領だけは特別で極夜は存在しない。 それは狂王が彼女と契約を結んでいるためであり、代償として冬になると彼女は為の大量の本を受け取りにグリナテッレにやってくる。 彼女の要求する本は少々変わっており、学者が手に取るような堅苦しい本から成人向けのどうしようもない漫画まで幅広く要求してくる。 その中には遠出をしないと手に入らない希少本も存在し、彼女の供物の本集めには毎年苦労しているらしい。 関連事項 グリナテッレ帝国 ダンジョン:黄昏の胎道
https://w.atwiki.jp/bacouple/pages/463.html
08月 2017年 ねこにゃん プレカノ 多喜濱一 戯画 原画:ねこにゃん シナリオ:多喜濱一 554 名無したちの午後 (ワッチョイ 9115-7v3n)2017/08/25(金) 20 17 56.24 ID oHbiZTXo0 プレカノのとなりに彼女のいる幸せ 最初から最後まで夫婦漫才やってるゲームだった ノーシリアスでずっと主人公とヒロインがイチャついてんの見てたいって人にはおすすめかも Hシーンが短めなのは少し不満だったけど
https://w.atwiki.jp/meidaibungei/pages/413.html
2007年02月12日(月) 14時14分-Κ 「どうしてみんなこっちをじろじろ見るんだろう。彼は小声で言った。彼はいま電車のシートに座っているのだが、どうやら自分が自分のせりふだけでなく、地の文までしゃべっていることに気づいていないのだ。顔になにか付いているのだろうか? と彼は思った。もちろん彼は思っただけでなく、口に出していった。しかしするとおかしなことになる。そしたら、先ほどの文章は間違いになり、正しくは、顔になにか付いているのだろうか? と彼は言った、と言わなければいけない。なぜなら、地の文は基本的に事実を述べねばならないからである。しかし、さらに深く考えると、最初でも良いように思われる。なぜならこれはすべて地の文ではなく、せりふに過ぎないからである。せりふなら、嘘をつこうがなんだろうが許される。小説内の人物が嘘つきだからと言う理由で作者を非難する人がいたらお目にかかりたいものだ。しかし事実とはなんだろうか。この場合の事実とは小説ない事実のことだろうが、そもそもそんなものが存在するのだろうか。我々は小説に書いてあるようなことが事実であるような世界があるかのように話すことがあるが、なぜそんなことがいえるのだろう。そこに存在するのは紙やディスプレイの上に散らばる紙魚だけだ。それはただ単に誰かが書いたものに過ぎない。登場人物のせりふよりも信頼できると考える理由はなんだろう。たとえば、電話で、俺いま東京にいる、と言われたら普通信じるだろう。いまウランバートル、と言われてもぎりぎり信じるかもしれない。なんで? とは訊くだろうが。しかし、いま、ベテルギウスにいるよ、と言われても誰も信じるまい。とりあえずおれは信じなかった。じゃあ、なんで小説で、おれはいまベテルギウスにいる。正確にはその惑星の一つだ。恒星のスペクトル分布の違いにより、この星ではすべてのものが血に染まっている、って書いてあったら信じるの? お前たちは、小説家を信じすぎている! 気を許しすぎている! 小説を開いてまずやるべきことは、本当かよ? 証拠を見せろよ! と叫ぶことなんだよ! お前たちだって、この最初のほうで、おれが電車の中にいるって言ったときにどうして信じたんだよ。ほんとかどうだかわかんないじゃん。地の文までしゃべっているってのを、どんな神経してたら信じられるんだよ。地の文までしゃべっているやつなんて見たことあるか? ないだろ? とりあえずおれは一度もないよ! あるわけないだろ! だいたい、お前の隣にこういう風にしゃべっている人がいたとするだろ。な、あんただよ、あんた。こら、目をそらさない! 変なやつの隣に座っちゃったな、とか思っているんだろうけど、これも他生の縁だと思って我慢なさい。あんたに分かることは、おれがまるで小説みたいなしゃべり方をしている、まあ、いまはしてないから、正確にはしようとしていた、ってことだけで、あんたはそれが地の文なのかどうだか分からない。そりゃそうだ、この世界は小説じゃないんだから地の文なんてないんだから。と私は言った。私の話を神妙に聞いていた医者が顔を上げた。論理的ですね。と彼は言った。私と医者は診察室で向かい合っている。白っぽい壁、机、机の上にはカルテ。論理的って何がです? 私は訊いた。あなたの話ですよ。と彼は答えた。あなたは、あなたのご家族が言われるほどおかしくはないのかもしれませんね。医者はメモに二重見当識と書き込んだ。どうして電車の中で突然大きな声で話し始めたんですか? どうして一時もしゃべるのをやめないんですか? 私は質問に答えずにしゃべり続けた。おれが今話した話は論理的ではない。重要な欠陥がある。さっきの議論は、そこが視点人物にとって端的に現実であるときしか成り立たない。我々にとってこの世界は端的に現実ではないのですか? その、我々にとって、とはなんなんだ? さっきの議論が一見成り立ちそうなのは、読者が小説を読むとき、自然に一個の世界を想像し、その登場人物があたかも自分と同じように世界を見ている、世界に対して視点を持っていると思ってしまうからだ。読者? 小説? そう、これは小説だ。そして小説内登場人物は自分が小説内登場人物であることに気づくことができる。これは小説内登場人物が結局のところ読者によって想像された人物、幻の視点人物に過ぎないからだ。しかし、たとえある人物が幻の視点人物でなく、実際に生きている人物だろうと、自分がフィクションの登場人物だと妄想しそれを信じることは可能ですよ。しかし、それが真であることを知ることは不可能だ。でも、実際に現実で生きているつもりで、フィクションを生きているのかもしれないじゃないですか。だが、それを知ることはできない。じゃあ、何であなたはそれを知ることができるんですか。我々は登場人物に過ぎない。我々はそもそも、知る、なんてことはできないのだ。私に、この世界が小説に過ぎないことを証明してください。実際に小説じゃないか。論理的に証明してください、と言っているんです。それは無理だ。世の中には論理的に証明できないことがあるのだ。端的にそうであることでしか、そうであることを知ることができないことがあるのだ。世界が存在する、ということ。時間が存在する、ということ。私が存在する、ということ。この世界は小説である。そのことを知っているから私はそのことを知っている。そのことを知らないからあなたはそのことを知らない。あなたは先ほど、我々は一切知ることなどできないと言ったばかりでは。揚げ足取りですな。ではこういうのはどうでしょう。あなたは私があなたのせりふまでしゃべっているということをどう解釈するのですか。いくつかの解釈がありえます。一つ、この世界は実際に小説であり、そのことによりそんなことが可能なのだ。二つ、私はテレパシーであなたの思考を読んで、あなたと同期してしゃべっている。三つ、これはすべて私がひとりでどこかわからないところでしゃべっていることに過ぎない。合理主義者であるあなたにはそのどれも受け入れるわけにはいかない。あなたは私を黙らせようとするだろう。いまあなたがそうしようとしているように。看護婦が私の腕を取り、注射をする。鎮静剤を注射しました。すぐに落ち着いて、眠ってしまうでしょう。お前はいう。実際おれはどんどん眠くなる。それでもしゃべり続けようとするが、自分で何を言っているのかもうよく分からない。目を開けていることができない。もうほとんど意識もない。しゃべるのもやめてしまった。おやすみ。しかし、声はやまない。なぜだろう。お前は不思議に思う。そしてお前は気づく。しゃべっているのはお前だ。いままでずっとしゃべっていたのはお前だったのだ。お前は恐怖におののき、しゃべるのをやめようとする。椅子を蹴飛ばし、机の上の書類を落とし、手で口を押さえしゃべるのをやめようとする。悶える。足掻く。壁に頭をぶつけ続ける。口に手を突っ込む。書類を丸めて、口に詰め込み栓をしようとする。何とかやめさせようとお前はおれを殴る。蹴る。首を絞める。俺は死ぬ。お前はぶんぶん腕を振り回す。ガラスを割る。その破片で自分の頚動脈を切る。血がどくどく流れる。部屋の床に血がたまっていく。足首、腰、胸、首。口の中に血が流れ込む。お前は自分の血に溺れて死ぬ。と私は言った。私は何が言いたいのか。私は何がしたいのか。そもそも私はなんなのか。何が語っているのか。いままで付き合ってくださったあなたは、この小説を普通小説を読むときのように登場人物がどうのこうのという風に読むのは間違いだ、ということにもう気づかれたであろう。この小説に登場するものは唯一つ、単なる文字、もしくは単なる声なのだ。もちろんあらゆる小説だってそうだと主張することはぜんぜん難しいことじゃない。じゃあ、誰がどこで語っているのだろう。声の言っていることを無批判に信じることをやめるなら、一切何も分からなくなってしまう。作中人物じゃないとなると、作者か! ってことになりそうだけど、そう断ずるのは早計というものだ。小説の署名だって、小説の一部に過ぎないし、嘘や偽造だって簡単だ。大体、ひとりで書いたとは限らないわけだし、文章を自動で作り出すことだって可能だ。誰が書いたか分からない物だってあるし、数多くの人が手を加えていったものだってある。それを作者なんて簡単な言葉に集約するのは不可能だ。たとえ作者が一人きまっていたとしても、作者自身が必ずしもどうしてそんなものを書いてしまったのか分からなかったりするのだ。小説がどこで生まれたかなんて誰にも分からないことなのだ。多分、暗闇の中で、単なる口が、うごめく単なる穴が、べらべらまくし立てているのだ。小説は、いったいどこから来るのだろう。だがどこに行くのかは分かっている。あなたのところだ。Messages from 彼方 to youというわけだ、かっこつけていうならば。このMessagesという部分と彼方という部分がもやもやしているのだ。そして私はこのもやもやしている部分が気になるのだ。なぜだろう。きっとこのもやもやしている部分に自由を感じ、またなにか秘密があるかのように感じるからだろうと思う。だからこの小説もそのもやもやした部分についてどうにか語ろうとしているのかもしれない。しかしこの小説は正直youの部分をないがしろにしすぎている感じがしないでもない。これは今後の課題である。つまりこの小説は読者ではなく小説の側を向きすぎているのだ。言い換えるなら、この小説は小説へのひねくれたラブレターなのだ。ひねくれるのも仕方がない。私には小説が必要なのに、小説には私は必要でない、という思いが作者に少なからずあったりするのだから。こんがらがっているが、ようやく分かりかけてきた。小説で小説とはなにかを書く、小説で小説にラブコール、小説について語るに飽き足らず、小説に語らしたかったのかもしれない。つまり私が言いたかったのは私は小説だということ、いや、すべての間違いは一人称で語ろうとしたことかもしれない、正しい人称はこれだ、これの語りたかったことは、これは小説だ、ということだ。分かってみると当たり前だな、と私は言った、とおれは言った、と彼は言った、とあなたは言った、とお前は言った、と誰かが言った、と誰も言わなかった、と誰もが言った、とこれは言った、と言った、と言った、と言った、と言った、と言った、 なんなんだろうねえ、小説って
https://w.atwiki.jp/talesrowa/pages/261.html
抱かぬ筈の彼女への情を彼は抱き 「──…ル・ユグドラシル、サレ、ミミー・ブレッド。以上の…」 ああ、そうか。 やはりあの首の無い死体はミミーだったのか。 今更ながら改めて告げられる事実に、トーマは決して取り乱すことなく理解した。 その前に呼ばれたかつての同僚の名など、気にかけもしなかった。元々毛嫌いしていたのもあるのだが。 歩は止まらず、前に進みながらミクトランの放送を聞く。 「──…アンとミミーは首輪が爆発し死亡した。禁止エリアに侵入したり等すれば彼女達と同じ、首から上を失う末路を辿る…」 あの町の区域は禁止エリアだったのか、と知る。 もっと早く知っていれば…しかし、そんな後悔など遅すぎて意味を持たない。 彼女をそのまま放置してきたが、誰かが見つけたら彼女の死を悲しんでくれるのだろうか。 彼女を弔えなかったのは禁止エリアに入ってしまうこともあったが、何よりあの惨い姿を見ていられなかったからだ。 首から上がなく、辺りに赤い血と「何か」が散らばっている光景。 今でも瞼の裏に焼き付いている。思い出す度に心が痛む。 彼女をこんな目に合わせたのは誰なのか…? 今手元にある、ない筈の武器。それは彼女の近くにあった。 何故? 答えは直ぐに分かる。彼女が持ってきてくれたのだ。禁止エリアだとも知らず、わざわざ町にまで戻って。 だがその結果、ミミーは死んだ。 つまり、自分の不甲斐なさのせいで、彼女は死んだ。自分が殺したも当然だ。 彼女の命と武器、秤に掛けても圧倒的に命の方が重いのに。 ──後悔しても後悔しきれない。それならするだけ無駄か。 この武器は彼女の置き土産。死と引き換えに持ってきてくれた、彼女の遺志。 ならば。 自分はこれで彼女の遺志に応えねばなるまい。 非業の死を迎えるなど、彼女は微塵も思っていなかっただろう。いや、死んだということを理解する時間さえあったのか? こんな空しい結末を迎えさせるなど出来ない。彼女にはまだ未来が、生きる権利があるのだ。 間接的にでも彼女を殺してしまった自分に出来ることは、彼女を復活させることのみ。 その為には、全員を殺さなくてはならない。 後ろめたさや恐怖はなかった。王の盾、しかも四星の一人である自分に、人を殺めることへの戸惑いなど無い。 この胸の喪失感を埋める手立ては、彼女を復活させる以外ないのだから。 彼はそもそも、ガジュマ至上主義者だった。 脆弱なるヒューマはガジュマに平伏すべきだ、そう考えていたから彼は同じガジュマ至上主義者のジルバに従っていた。 ヒューマなど利用するもの。例え居なくても構わない、寧ろ居なければいい。そう思っていた。 だが彼がこのゲームで一緒にいた少女、ミミー・ブレッドは、彼の目から見れば世界の二種族の片方、ヒューマであった。 本来なら分かりあえないヒューマの少女。しかし彼女は違かった。 敵かもしれない自分にパンを与えてくれ、話してくれ、笑いかけてくれ、共に行動してくれた。 彼女は太陽だった。 暖かい陽射しのような包容力。絶対の存在感を思わせる笑顔。 気付けば彼女の存在は大きいものと化していた。ヒューマを蔑ろにしていた彼にとって、彼女の存在は特別なものだった。 だが、今は。 足元の水面に映るのは、深い闇の空と無数の瞬きを見せる星、赤と青の二つの月。 そこにはない。 太陽は、没してしまったのだ。 そして彼の心に真の夜明けは訪れない。太陽が蘇るまでは。 彼がこのバトル・ロワイアルで学んだことは大きい。 しかし、それ故に彼は血塗られた道を歩まねばならぬのである。 それは彼の意思。自ら選択した道。 悲壮な覚悟を決めた彼を誰が止められようか? 後を追うポットラビッチヌスでさえ、彼の行く手を遮ることは出来なかった。 ゲームに勝利し、ミミーを復活させる。 トーマはこの大前提を軸として動いていた。 その時、北から聞こえた甲高い悲鳴。 気のせいか? あのジファイブの町に居た女の声に似ていた気がした。 これも願望が成せる幻聴なのだろうか。だが、そんなことは関係ない。 誰かが居る。しかも悲鳴があの女のものなら、ジファイブの四人がいると考えていい。 彼女を死に追いやった原因の奴ら──根本的な原因は自分にあると考えているが──がすぐ近くに居るのだ。見逃す手はない。 彼は背後を振り返り、まるで体格差の違う青い獣に語り掛ける。 「クィッキー、俺はミミーを復活させる為に全員を殺す。構わないぞ、離れても。ヒトが死ぬ所などお前も見たくないだろう?」 「クィィィィ…」 青の獣クィッキーは嫌がったようだった。声色には明らかな不満の色が出ている。 自分も仲間だ。最後まで見届けさせてくれ、と言わんばかりの眼差しだった。 本当は、暴走に近いトーマが心配で不安で見ていられないからだった。 「そうか…悪いことをさせるな」 「クィッキ!」 トーマは前に向き直り、前進を開始する。 本当は川を直接越えて北西、正しくは演説があったシースリ村(トーマはジファイブの町に向かう途中ファラの放送を聞いていた)を目指す予定だった。 今居るE5エリアの川は比較的広く浅く、歩いて横断するのも無理ではなかった。 が、悲鳴が聞こえてしまった以上、行き先を変更するもやむなし。 まずこの──メガグランチャーをあの四人に撃ち込まねば気が済まない。 それは客観的に見れば、自己満足や八つ当たりにしか見えないのかもしれない。 禁止エリアを決めたのはミクトランで、あの四人は実質彼女に何の危害も加えていない。 せいぜい火計を行ったことと彼女の帽子を燃やしたこと、あとは胡椒を振り掛けてきたことくらいか。 よくよく考えれば唯の自己防衛と思える。 だが、今の自分は誰かに罪を被せなければ、動くことは出来なかった。理由なく動くのと、無差別に人を殺すのは今は同じ意味になる。 今の自分はあくまで彼女の為に。 その為には、「彼女を殺した連中へ向ける復讐の矛先」が必要なのだ。 それが、あの四人。 偽りの標的を作らねばならない程、彼の願いは盲目で、成し遂げたい願いであった。 全ては一人のヒューマの少女の為に。 【トーマ 生存確認】 状態:右肩に擦り傷(軽傷) 軽い火傷 TP小消費 漆黒の翼への強い復讐心 所持品:ミスティブルーム、ロープ数本、メガグランチャー、ライフボトル、ウィングパック×2 イクストリーム 金のフライパン マジカルポーチ ペルシャブーツ 基本行動方針:ミミーを蘇らせる 第一行動方針:声が聞こえた方角(北)へ向かう 第二行動方針:漆黒の翼に復讐する 現在地:E5 川中央部 クィッキー 状態:不安 第一行動方針:トーマについていく 前 次
https://w.atwiki.jp/ocltslyrkyo/pages/186.html
【ニセ彼女/ニセ恋】 年末調整という言葉もある。年度末調整という言葉も。 忙しくて猫の手も借りたいという言葉もある。猫には前肢があっても手はないのは言うまでもないだろうが―― 多分、忙しさに荒んだ心を肉球で癒されたいという意味なのだろう。 須賀京太郎は断然カピバラ派であるが、猫も好きだ。 犬も嫌いではないのだが…… まあ、猫のあのこちらを素気無く袖にする癖に、向こうの好きな時期に手慰みとばかりにじゃれついてくる有り様が、なんとも好ましい。 古来より、猫は女性的と聞く。 つまり、猫が好きな須賀京太郎は断じて同性愛者ではない。 ちなみに弘世菫は犬が好きで、辻垣内智葉は猫が好き。新子憧は動物全般が好き。 余談だが、猫を相手にしたときの辻垣内智葉は凄い。滅茶滅茶、猫撫で声を出す。 猫を撫でてるときに出るから猫撫で声とは、昔の人は上手く言ったものだ。 映画などでギャングのボスが猫を膝に乗せてるのは、やっぱ現実でもそうなんだろうな――なんて思った。 ……さて。 年末調整である。つまりは色々忙しかったのである。 師走である。師匠である小走やえも走っているのである。 クリスマスである。 小走やえからプレゼントを貰い一緒に夕飯を食べて、それから仕事で呼び出されてしまったのである。 イブももうイブでなくなる時間である。 京太郎(うわ……) 淡「!」 淡「…………」 で、オンボロビルのエレベーターにて。 大星淡と乗り合わせてしまったのだ。クリスマスイブ(もうすぐ終わるが)なのに、大星淡と。 なんていうか、やっぱり神様は自分のことが嫌いなんだろうか。 京太郎(なんていうんだろうな……こう、なんて言うんだ?) 京太郎(……) 京太郎(……気まずい) 大星淡の誕生日以来なので――九日ぶりだろうか。 そう、大体九日ぶり。時間に直したらどれぐらいか……知らないし興味もない。 ただ、再び出会うまでとこれから別れるまでのどっちが体感的に長いかと言われたら――――こっちである。 だって、前に別れたとき……別れ際に……。 京太郎(キスされたんだよな、こいつに) のである。 何となく淡の唇を目線で追いそうになりつつ、なにか察したか彼女の目が動く――目が合う前に待避。視線を切ることに成功。 ありがとうウスランガの仮面(振動式忍者刀)、ありがとう小走やえ。 あのまま終わってればベストなイブだったのに――――上手くはいかないものだ。 大概のハッピーエンドはそこで終わってのには理由がある。だって、こんな風に蛇足が起こるからだ。 流石に、女に口付けされて意識しないほど須賀京太郎は男をやめてはいない。それが美人なら尚更。 大星淡は、見た目だけなら美形だ。可愛い系とも美人系とも言えるお得な外見である。 で、本人曰く素っぴん。なんだそりゃという感じだ。感じではあるが――。 性格があまりにも憎たらしいので例外。 温厚と名高い須賀京太郎を、ここまで辛辣にさせるのは精々が彼女と鶴田姫子だけであろう。 どっちも、ドッキリで京太郎にハメられたフリをしながらハメてくれた人間である。腹立たしい。 ……まあ、とにかく。 意識はするのだ。意識は。 ただ、相手に深い意図や特別な意識がないと思ったら、それをやめるだけである。 犬や猫に唇を舐められたからと言って、まさか犬や猫を意識する人間はおるまい。それと一緒だ。 相手がどういう意図によってそれをしたのかによって、京太郎も意識を変える。 例えば、酔えば逆セクハラ魔になる新子憧しかり。 ドキッとしないとか、役得と思わないかと言われたら嘘になるが――まあ、あんまり気にし過ぎないぐらいの気持ちになる。 例えば昔知り合った外国人留学生なんかは、キスが当たり前の国の人かつキス魔だったので……。 次第に喜びや戸惑いよりも、そんなもんかという意識が強くなった。 ……余談だが。 思えば、最初も最初の新子憧は、酔ったら泣き上戸というか普段に比べて明るさや快活さが薄れるタイプだったのに、いつの間にああなったんだろう。 そのときの態度だったらきっと須賀京太郎も勘違いをして、彼女と一夜を共にしたかもしれない。 なんて思うと、あのセクハラにはある意味救われたのか。 何が彼女をそうさせたのだろう。男を知ったのだろうか。 まあ、なんてことはいい。 それよりも、早く下に到着してくれないかな――なんて考えてたら。 京太郎「……ん?」 エレベーターが停止した。唐突に。 京太郎「おいおい……」 まあ、こういうときは大人しく復旧を待てばいい。 それか、それで駄目なら非常用の回線で連絡すればいいだろう。別に変に慌てる必要はない。 なんて考えていたら……。 京太郎「……うわ。電気が」 切れた。雷でも、落ちたのか。 それとも――まあ、なんかは知らないが、配電や配線に異常が出たのか。 こうなると、自然な復旧は見込めない。見込めるが、いつになるのか分からない。 エマージェンシーコールをすれば、まあ、なにもしないよりマシかという程度だが……しないよりはいい。というかしない理由がない。 早くこの場を離れたかったのに、なんともツイていない。 思えば、小走やえとの後に更に仕事が入り、更には携帯を忘れて再びこのビルに入ったのが運の尽きである。 やっぱり、神様には嫌われているのかな――――なんて思ったそのときだ。 淡「ひっ……」 大星淡が、聞いたこともないような悲鳴を漏らしたのは。 京太郎「……大星?」 淡「や、やだ……暗いのは……」 京太郎「……は?」 淡「うぅ……う、うう……」 京太郎「……あー、その、大丈夫か?」 淡「揺らさないでよ!」 手を伸ばして、先ほど見た彼女の元へと向かおうとしたが――その前に拒絶の声。 流石に判る。 これは、マジだ。この声はマジのそれだ。 京太郎(……いや、でも、プラネタリウムは平気だったよな) 暗所恐怖症という疾患があるというのは知っているが――以前の様子では、そのような兆候は見られなかった。 ならば、何故。これは不可解だ。 まさかつい最近にトラウマが追加される――なんて、そんな都合がいいことはあるまい。 淡「う、うぅ……」 京太郎「……チッ」 淡「ひっ」 クリック音の反響にて把握――。 大星淡は、エレベーターの隅で屈んでいる。恐らくは、自分自身を腕に抱いて。 典型的なパニック症状と言ってもいいだろう。 となると、今のクリック音――舌打ち――は、ものの見事に失策だ。彼女のパニックを加速させてしまう。 心的外傷ストレスか。 何が、彼女をここまで追い詰めたのかと考えつつ――努めて、落ち着けた声色を出す。 京太郎「落ち着け、大星」 淡「……ううっ」 京太郎「落ち着いて、ゆっくり、深呼吸しろ」 声はなるべく低くなりすぎない程度に下げて、語りかける。 というのも、声が齎す印象と――それに由来する心理効果による。 高音は、明朗さや快活さを出す反面、穏やかであるとは言えず、少なからず相手の心を揺さぶる。 かといって低音の人間は初対面で頑固さなどの印象を与えてしまい、引いては緊張させてしまう。 どちらにも近付けないように、穏やかに。 できる限りペースを落として、区切り区切り話しかける。 パニック症状を起こした人間に話しかけることには諸説あるが……。 少なくとも、完全なる暗闇は拙い。 五感が制限されるがゆえに、人の意識は内向きに――或いは過敏に外向きになり、恐怖を加速させる。 このまま、放っておくのが得策とは思えない。 京太郎「そのまま、ゆっくり、息を吐け。吸うんじゃなくて、吐くんだ。それから、一拍置いて、静かに吸え」 人間の心理状態は動作に表れるが、同様に、動作が心理にも影響を及ぼす。 緊張やパニックにより、人の呼吸のペースは速まる。そして今度は速まった呼吸のペースが心を急かし、更なる緊張を生む。 心を落ち着けるためには、まずは呼吸を落ち着ける必要があるのだ。 動作が、心理をコントロールする。 これは、スローダウンさせた京太郎の言葉の速度も同じ。人間はどうしても、対話する相手から影響を受ける。 大星淡の呼吸にテンポを合わせつつ、京太郎が声に出して少しずつその速度を変化させることで淡の呼吸もそれにつられる。 性急な判断を迫るセールスマンが、言葉を捲し立てるのもこれと同じだ。逆の方向で用いたが。 京太郎(ここらへん、俺がオカルト持ちじゃなくて良かった) これは、大学で――教育などに必要だからと――学んだ、心理学に由来する。 そんな、大本は麻雀とは別方面の技術を麻雀に利用している。 だから、このような活用法は容易であった。 逆に言うなら、こういう本来の活用法ができてこそ――相手の思考の先読み、台詞の先読みができるのだ。 つまり、この程度は、朝飯前だった。もう夕飯食べたあとだけど。 京太郎「なあ、大星」 淡「な、なに……?」 京太郎「怖かったなら、なんで怖かったのか教えてくれないか?」 淡「こ、こういう……暗くて、狭いのは……私……」 そりゃ、見れば判る。 なんて思っても言うつもりはない。流石に、弱っている相手に辛く当たるほど鬼畜ではない。 逆なら何度か受けたことがあるが。 京太郎「そうか、でも……大丈夫だ。お前は、大丈夫だからな」 淡「う……」 京太郎「それより、なんでそれが怖かったのか……説明してくれるか」 根拠を敢えて説明しないことで、相手の意識に響かせるテクニック。 軽く流すことで、大したことではないと思わせるテクニック。 一人称を用いないことで須賀京太郎に対する意識を薄れさせ、他人と居るという緊張を緩和させるテクニック。 総動員だった。 まあ、相手が平常なる精神状態ではないからこそ、然したる手間もなく実施が可能だった。 淡「子供の頃、私……家に居たくなくて……」 京太郎「子供の頃、か」 淡「それで……外でよく、遊んでたんだけどね……?」 京太郎「外で、か」 淡「私……隠れんぼしてたんだけど、さ」 京太郎「隠れんぼしてたのか」 淡「そのとき……車に、車に……」 京太郎「大丈夫だ。落ち着いてくれ」 淡の言葉を反復追従して、彼女に対しての理解や共感を伝える。――肝心なところは、また、別として。 それにしても、なんだか雲行きが怪しい。 まさか虐待、或いは誘拐や暴行を受けたのだろうか。 ……。 そうなったら、どうすればいいのだろうか。 多少心得はあると言っても――――専門家ではない。どちらかと言えば、攻撃に用いる方が多いのだから。 淡「車に……さ。私、車のトランクに……」 京太郎「ああ」 淡「車のトランクに隠れたら、そのまま……発車されちゃって」 アッハイ。 そっすか。それは大変だったっすね。 そのまま、訥々と語り続ける大星淡さん。 なんでも、中から開けられなくて怖かったとか。 息苦しくて、寒くて大変だったとか。 揺れるので、嫌になるぐらい揺さぶられたとか。 だから、暗いのや狭いのが単体ならともかく――――組合わさると、しかも不安定な場所なら、非常に嫌だとか。 そんなことを何やら話していた。 ……。 ……確かにそれも、本人からしたら大変であるし、やはりこうして弱っている女の子を放ってはおけないとは思うが。 目を覆うほど痛ましいことではなくて、なんだか拍子抜けした。 この分では、殆ど――こんな偶発的な事故さえなければ、問題ないだろう。 別に、恒常的に閉所恐怖症でなければ暗所恐怖症でもない。車自体がトラウマかと言えば、そうでもない。 日常的な影響は、ほぼ皆無と言ってもよい。 なら――笑い話には到底できないが、こちらまで深刻になってしまう必要はなさそうだった。 京太郎「なあ」 淡「なに……?」 京太郎「携帯、明かりにならないのか?」 淡「あっ」 こいつ、バカだ。 淡「……電池切れてる」 京太郎「……そうですか」 バカだ。繰り返すが、バカだ。 このアホの子め。 淡「きょ……す、須賀は?」 京太郎「俺のもだな。悪いけどさ、充電する時間がなかったんだ」 淡「ばか。肝心なときで、使えないじゃん」 揺らしたろか、このアマ。 働きづめで充電が切れ、携帯外部バッテリーを使用して使い果たし、携帯充電器は電池が切れた。 で、この、電波の悪いオンボロビルに置き去りにしてた。 電波さんを探して必死になる携帯さんは、顔を真っ赤にするどころか残りバッテリー表示を真っ赤にしていたのだ。 淡「なんで、こーゆーときに気が利かないかなー」 京太郎「知らねーってーの。ここのビルに置いといて時間たったんだから、仕方ないだろ」 淡「……須賀も?」 京太郎「……お前も、かよ」 うわ、屈辱。マジか。 こんなバカと同じことをして、結果二人ともエレベーターに取り残されるとか、どんな冗談だ。 淡「ばかだよねー。須賀のばーか」 京太郎「うっせえ、これでも喰らってろ」 淡「痛っ、な、なにするのよ!」 京太郎「黙って、チョコでも食ってろ」 何かを口に含むことで落ち着く……という心理効果もある。 彼女の震えが収まらないようならと、宮永照用のお菓子を手の内に潜ませていた。お菓子係の名は伊達じゃない。 お腹が空いたらすぐお菓子。宮永照の要求はシンプルである。 ……。 明るそうに振る舞おうとしてるけど、その声はまだ緊張している。 暗がりに怖がるとか、そんな儚げやしおらしさは似合わない。 今も、僅かながらに不安そうにしている様など――――須賀京太郎が知っている、大星淡ではない。 チョコやるから、さっさと笑えばいいのだ。こんな奴。 淡「あっ、おいしっ」 京太郎「……どういたしまして」 淡「ね、もっとないの?」 京太郎「……」 バカだった。やっぱり。 ……。 京太郎「……はぁ」 京太郎「大星、無理すんな」 淡「…………へっ?」 淡「な、なんのこと? ちょっと、言ってる意味が――」 京太郎「――悪い。揺らすぞ」 淡「へ?」 彼女の了承を待たずに、そのまま一歩を踏み出した。 格闘の要領で、腰を落として重心をブラさず、可能な限り上下左右に正中線が揺れないように。 淡「だめっ、だめだってば! 動いちゃだめっ! やだよっ、動かないでっ」 京太郎「……大人しくしてろって。あんまり、声出すなよ」 淡「ううっ、やだっ! 揺らさないでよぉ……動いちゃ、だめだってば! だめっ、やだよっ」 京太郎「騒がないで、大人しくしてろって。お前の方が勝手に動いてるんだよ」 そのまま、やれやれと彼女の隣に腰を下ろす。細心の注意を払って。 まあ、大星淡が無駄に騒ぐ所為でその身体が揺れて、またそれに騒いだのに比べたら――まったく揺れてないと言っても過言ではない。 そのまま、淡の頭を胸に抱いた。 京太郎「俺が持ってるお菓子が誰用かなんて、お前一番判ってるよな」 淡「……」 京太郎「なのに――いくら状況が状況だっつっても、そう幾つも求めないだろ?」 京太郎「そんな風に、変に明るく振る舞おうとかするなよ。無理にそんなこと、しなくていいんだからな」 淡「……」 淡「……別に。違うから」 京太郎「そっか。じゃあ、勝手にそう思っとく」 そう言いつつも胸元のシャツを握る手には力が入り、くしゃっと乱れる。 仕方がないな、と改めて溜め息が漏れる。 京太郎「なあ、ほら、安心しろって。暗闇なんて別に怖くはないから」 淡「須賀はそうだとしても……私はっ」 京太郎「だから、怖くないんだって。お前も、大丈夫なんだよ」 淡「?」 淡「現に、嫌だと思ってんのが……判んないの?」 京太郎「大丈夫だよ」 淡「どして……なんで言い切るのよ」 京太郎「俺が居るから」 淡「は?」 京太郎「俺が、お前の傍に居てやるからじゃ――駄目か?」 淡「――」 淡「……。……何言ってんの?」 京太郎「一人ぼっちじゃないなら、暗闇は怖くないだろ?」 淡「……確かに、私一人よりはマシだけど」 京太郎「なら、これからは別に怖がらなくていい」 淡「は?」 京太郎「こんな状況になったら――そんときは、絶対に俺が隣にいる。隣に居てやるから」 淡「……」 京太郎「居なかったら、俺を呼べよ。呼んだら絶対に……そんときは、駆けつけてやるからさ」 京太郎「な?」 淡「……」 淡「……そんなん、言い切れないでしょ。ばか」 「何だかんだ、お前と会うのって多いから大丈夫だろ」――と、続けようとした。 事実、こうして会うのは果たして何度目だという話である。多いときは、一日六回顔を合わせたことがあるのだ。オフの日なのに。 だけど……。 淡「ばか。ばーか」 淡「……」 淡「……………………でも、ありがと」 京太郎の言葉を待たずに、こてんと淡が頭を預けた。 勝手に憑き物が落ちたみたいに、落ち着いた声色で。 京太郎のシャツを掴んで、一際大きく息を漏らした。 ――人間、誰しも周期というのがある。 ムードしかりタイミングしかり、あたかも周波数が合一するが如く波打って、ふとした拍子に則を越えることがある。 そう。かつて、新子憧とカラオケで二人っきりになったように。 京太郎は今、ふと――大星淡の肩を掴んで、唇を奪いそうになった。瞬間的に、そんな衝動に駆られた。 ある種の直感と言おうか。 何となく、今歯車が噛み合ったという確信めいた感覚は生まれるものだ。今なら、これならイケる――と。 そうなったら、相手も同じく雰囲気に乗る。そうして火が点いて、男女の関係が発展するのは度々ある。 きっと淡は拒まない。京太郎も、淡も、お互いに合意する。 でも――。 だけれども――。 京太郎(それは、駄目だろ。弱ってる大星相手に、それをやったら) なんというか。 まるでそういう意識を抱かないと言ったら嘘になるし……。 もし仮に平常なるとき彼女がそんな関係を求めるというなら――吝かではないし、そのときはそのときだけれど。 なんては思うが……ただ、こうして、なんとなくのムードとか状況で。 触れて抱き合って、キスをする――というのは大星淡相手には、相応しくないと思った。 そうなったら、彼女との関係は暫く続くだろう。 今までのいがみ合いが嘘のように交流を重ね、交遊を深め、交渉を連ねて行く。 幸せな日々は続くだろうし、お互いに満足するパートナーとして、上手くやっていける。 だけど、駄目だ。 そうして作った関係は、近くなくとも――遠くない何時かに、区切れてしまう。途切れてしまう。 そうとは限らないだろうけど……それは、嫌だった。 勿体ないと思った。もっと深く、もっと長く付き合いたいと思ったのだ。大星淡と。 それから、自分でも驚いた。 まさか、大星淡に――新子憧に対して思っていることと同様のことを思うなど。 いつのまにか、大星淡とも打ち解けてしまったらしい。 意外である。 淡「ね……」 京太郎「ん?」 淡「なんで、そこまで言ってくれるの?」 京太郎「……」 京太郎「……ライバルだからだろ」 淡「……」 淡「……そっか。うん。私と須賀は、ライバルだもんね」 淡「……へへ」 京太郎「どうした?」 淡「なんでもなーいー♪」 淡「じゃあ、呼んだら助けに来てくれるよね?」 京太郎「ま、ライバルとしてな」 淡「ん♪」 淡「私も……須賀が『困ったピンチだー』って言うなら、助けたげるから」 京太郎「ライバルとしてか?」 淡「うん。ライバルとして」 京太郎「……」 淡「……~♪」 しかし……。 京太郎「お前、なんか頼りになるのか?」 淡「んー?」 淡「んむむむむむ」 淡「んむむむむむむむむむむむむむむむむむむ」 淡「むむむ……」 京太郎「どうした?」 淡「例えば……例えばー、の話だけどっ!」 京太郎「ああ」 淡「お菓子作り過ぎちゃったり! 誰かにご飯を急ーに奢りたくなったり!」 淡「おいしそうなお店屋さん見付けたりー? 面白そうな映画見付けたりー?」 淡「あとはあとは、急に話し相手欲しくなったり! 急に遊び相手欲しくなったりー!」 淡「ケーキ食べたいけど、一人じゃ恥ずかしくてケーキ屋さんに入れなかったり!」 淡「ドーナツ屋さんに行ったら、いつも食べてるプレーンシュガー以外を出されちゃったり!」 淡「借りてきたDVDを一人で見るのは詰まらないって思ったり、ゲームの対戦相手が欲しくなったり!」 淡「――――そういう時は!」 淡「この淡ちゃんに連絡をとることを……須賀だけに、とーくーべーつーに! 許しちゃうからさ!」 ババーン ……やっすいピンチだな、オイ。 まあ、確かにそういう人寂しいときはピンチといえばピンチだろうから。 そのときは――――まあ、たまには、ピンチに助っ人を呼んでもいいのかもしれない。 呼ばれてやっても、だ。 ……で。 淡「その……この人が、今お付き合いしてる人なのっ」 京太郎「どうも、よろしくお願いします」 どうしてこうなったんだろうか。 ←Next to 【コウサイ/ニセ恋】...
https://w.atwiki.jp/me_novel/pages/83.html
551 :優しい名無しさん:2008/03/04(火) 23 27 41 ID 3NHY33Sr ナミとは学生時代に知り合ったが、毎日の昼休みにランチを共にするほど仲が深まったのは、 お互いの勤める職場が、たまたま同じこのオフィスビルに転居してからのことだった。 欧風家庭料理を標榜するこの店はビルの一階にあって、昼時には私たちと同じように、 昼食にほんの少しでも楽しさを獲得しようと流れてきた、たくさんのOLたちで賑わう。 彼女はアイスカフェラテのグラスをマドラーでかき混ぜながら、最近職場に加入した男子従業員の噂話を続けている。 私はそれと悟られないよう適当に相槌をうちながら、彼女と彼女の周りに漂う雰囲気を脳裏に焼き付ける。 この昼休みの記憶を呼び起こしながら、私は今夜マスターベーションをするだろう。 それでね、知らないなら歌ってやるよなんて言って、歌うんだよ。その大迷惑って歌を。 えー本当に?ウケル。 一瞬課長が怒るかなと思って見たら、課長も笑ってんの。へんな人が来たわマジで。 ナミに気があるんじゃないの?その人。 ここから、少し注意深く彼女を観察する。 なんでよ(笑)。だってナミが話しかけたらさ、そんなにたくさん話したんでしょ。 昨日は怖そうな人が来たって言ってたじゃん。今日はもう歌ってる(笑)。 えーでも、微妙だなー。見た目どんな感じなの?えー、EXILEのボーカル。 いかついね。良さそうな人だけどね。ナミの好みと違うか、氷川きよしだもんね。 顔はね。あー、 この「あー」の後の表情がいいのだ。 あー、あんな可愛くて清潔感ある人いないかなあ。前言ってたコンビニの子は?最近見に行ってる? 行ってない。つうか最近、足がなんかだるくて。コンビニちょっと遠いからさ・・・ 何それ(笑)老化?老化もするよー、もうおんなじような資料づくりばっか、残業までさせられてさ。 マッサージしてあげるよ。 瞬間、彼女のふくらはぎの感触を私は思い浮かべる。 柔らかな感情で作られた陶器のような、彼女のふくらはぎ。 マッサージしてあげるよ。ちゃんと蒸しタオルあててさ。 してしてー。そうだ温泉でも行く?ゴールデンウィーク。どうせ予定ないでしょ、あたしもないけどさ・・・ 私たちは抱き合うこともなく、それ以前に私が彼女への愛を打ち明けることもなく、いつか会わなくなるだろう。 それでも構わない、このランチタイムの安心で、軽くて、カラフルな愛さえあれば。 そこには幻想も熱狂も存在しない。失望や悩みも。そんな胃にもたれる感情はいらない、たとえ彼女を手に入れられなくても。 重い「恋愛」の言葉を抱えて会いに行くよりも、とびきり丁寧なマッサージを冗談めかしてしてあげた方が、 ナミは喜んでくれるに決まってる。 私は彼女の顔を見る。物問いたげな表情の、明るい瞳と滑らかな白い頬。 昼休みが終われば私たちはそれぞれの職場に戻り、互いのことを忘れてまた数時間、OLとしての仕事をこなす。
https://w.atwiki.jp/alice-baseball/pages/96.html
__ / \ / /⌒Y⌒ \ | / ( ●)(●) | (__人__) | ` ⌒´ノ | } ヽ } ヽ ノ _,,ゝ (,_ /´ `ー-一´`ヽ / 、 , | / ノ | l ( y'l l_ | ヽ ヽ. |' } \ソ`ー─‐一ヾ/ | ij ノ′ | |. | | | l i' ,} ,ノ l | / |,_、|,/ (゙ ))【加藤 いかない夫】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓【Status】 性別: 男性 学年: 3(アリスが2年生の時) 業務: バルク高校野球部主務────────────────────────────────────|【Profile】二年生の夏までは選手だった。秋の新チームからはデータ班として活動している。さらに、バルク高校が有名になった後は外部相手の交渉を引き受け、全体のスケジュール調整を行っていると同時に練習試合をする時の相手校の案内と着替え場所を指示する役割を担っている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ +詳しく 成績は優秀だがあまり私生活に対する拘りがないタイプ。多忙だから仕方ない。 流石にデータ用の録画をする暇はないので、割と協力的な保護者に頼んでいる。 情報は大事な要素であるが、情報というのはあくまで情報でしかない。 ここは勝負の世界です最後の最後にはあなた達の感覚を信じて下さいとやる夫に助言する。 やはり彼もバルク高校野球部の一員らしく、最近小学3年生の女の子からラブレターを貰ったようだ。 + 1の寸評 いかない夫。バルク高校野球部3年主務。違法ロリに求愛される男。野球の才能自体は無かったので、本人は2年秋以降は主務に専念。練習試合の折衝やら相手校の案内やらスケジュール調整やら、対戦相手の成績を調べるなど割と激務。本人はリアリストであり、情報はあくまで情報と割り切っている。目に見えないものこそが怖いというのが彼の主張である。まぁ彼は進学して普通にサラリーマンやるのではなかろうか。 4スレ目9814 備考:ガチ勢。バルク高校野球部は部長が存在しないのでその代りを務めている。 自身が引退後の後を継ぐ人物に清姫を推す。 学業:【1D70 39】+30
https://w.atwiki.jp/bakiss/pages/1176.html
その男はとても幸せそうだった。悦楽の笑み、という言葉が似合う程に。 まだ、春も始まったばかりの季節であり、東北ということで少し冷たい風が吹く。 だが、『彼女』と手を繋いでいる男は、『彼女』と同じ時間を共有していることが嬉しくて、このうすら寒い空の下を、彼女と一緒にドライブをしたかった。 「今日はどこへ行こうか」 男の問いかけに、『彼女』は答えなかった。心ここに在らず、ということなのだろうか。 「まあ、目的地の無いドライブも、中々良いじゃあないか。さ、乗ってくれ」 男は彼女の手を引きながらゆっくりと運転席に座り、エンジンを掛ける。 『彼女』は一言も喋らなかった。だが、別に男はそれを不審がる様子もなかった。 「あ、僕の買ったオパールの指輪を嵌めていてくれるんだね。とても嬉しいよ。きっと似合うと思ったんだ」 『彼女』の左手の薬指にきらりと小さな光を発して輝くオパールの指輪を見て、微笑んだ。 男は、見た感じは普通のサラリーマンといった風な風貌をしていたが、指輪を買える辺り、実家はそれなりに大きく、資産があると考えられる。 普段の生活に、特に苦労も無い、平凡だが、幸せな生活を送っているのだろう。 「へ? 昇進に興味はないのかって? 嫌だな君は、僕は出世とかに興味はないんだ」 男は否定的な言葉を口にする。 「勿論、私であればそれなりの地位にも就けるかもしれない。だが、そのことで職場の同僚達と険悪になるのは嫌だからね… 別に仲良くしようとか言っているんじゃあない。『平穏な生活』を脅かしたくないだけさ…だから仕事もそつなくこなすだけ。 だけど別に暮らしを不憫にさせるつもりはないよ。君と二人っきりで…それなりにいい人生を送れればいい」 男は笑いながら助手席に顔を向ける。『彼女』は何も言わなかった。 男女のドライブとは思えない程に会話の弾まない空間であった。 それでも、いや、だからこそ男は満足だった。 やけに声を大きくして話す女性などは彼は好きにはなれないだろう。 大きな声がストレスになってしまうこともある。 ストレスが溜まるというのは精神衛生上良くは無い。 彼は極めて健康な生活を心がけているのであった。 彼は日常では遅くとも夜の8時には帰宅する習慣を心がけている。 勿論、健康に気を使っているので煙草も吸わない、酒もたしなむ程度である。 温かいミルクを飲んで20分程のストレッチをし、11時には就寝している。 8時間の睡眠を心がける彼は朝まで熟睡した後、前日の疲労もストレスも無く、出窓から流れ込む優しい日差しに包まれながら眼を覚ます。 社内での健康診断でも異常は無いと毎年言われている。 これだけ健康に気を使う彼なのだから、静かな空間でゆったりと『彼女』と二人で過ごすこの空間が堪らなく美しい一時であると感じた。 「ここら辺は別荘地帯で避暑地としてもよく使われているんだ。ここには僕がよく通っているお店もあるし、空き地もある。 休日はいつもここで過ごしているんだ」 男は空き地の辺りで車を止める。 「この近くにパン屋さんがあるから、ここで昼食を買おうか」 男はよくこのパン屋、『サンジェルマン』に通っている。 この店では昼の11時に焼きあがったパンでサンドイッチを作ることで有名である。 その為、営業の合間に昼食に立ち寄るサラリーマンや、子供を幼稚園に送り、家事を終えた後の主婦達のお茶会や憩いの場として評判が良かった。 「ほら、このカツサンドもラップの上からでもホカホカしているだろう」 満面の笑みでカツサンドを眺める男と、カツサンドを触る『彼女』 すると、マニキュアで尖っていた彼女の指がラップを突き破り、ソースをしみ出す。 「あらあら、いけない子だね」 ふっと男は微笑ってソースが付着した『彼女』の指を『舐めた』。 「ふふふ…ふふふふふ……フフフフフフフフフフフ~~~~~~……」 近くに人が居なかった事が幸いし、えらく昂った男の『異常』な笑い声と唸るような声が混ざるような小さな声は届かなかった。 「そのカツサンド、突き破っちゃったから……他のを買おうよ。ほら、そこのホットドックもマスタードがたぁっぷりかかってるよ」 満足な笑顔を浮かべ、『二人』は店を立ち去る。 早速、彼等は空き地の木陰に座り、昼食を取ることにした。 未だに、冷たい空が吹いているが、この雲一つない晴天に、天高く太陽が輝く。 絶えず光を地上にもたらし、正午には暖かい気温の中で、人々は過ごす。 今日も絶好のピクニック日和であった。 「美しい街だね。地元住民なのにまるでピクニックにでも来ているようだよ。車のエンジン音も少ないし…とてもいい場所だね。 ねえ、僕達はここで永住しないかい?」 男は絶えず上機嫌であった。『彼女』と過ごす一瞬が楽しくて堪らないようだった。 「あ、口の周りが汚れちゃったよ。君に拭いてもらいたいな」 と、男はポケットティッシュを『彼女』に差し出す。『彼女』は一人でポケットティッシュを掴むことが出来ず、男に手伝ってもらって、ようやくティッシュを掴んだ。 バキッボキッ 『彼女』の手首が音を鳴らせた。関節がかたいなどというような音の鳴り方では無いことは確かだった。肉体が硬直しているとしか思えない。 そっと『彼女』は男の口を拭く。この時、男は異変に気付く。 「ちょっと臭ってきたかな……」 男は『彼女』の手に香水を使った。 「ン~ン、もう限界かな…そろそろこの女とも手を切る時期だな…クク…クククク…『手を切る』……またどこかで旅行してる女の子を私の家に『誘って』みようか… ククククククククク」 そう言って男は、『彼女』の手を放り投げる。もうとっくに肉体を失い、『手だけ』になっていたその死体は空中を舞った後に地面に堕ちていく。 「ム…臭くなっていることに憤りを感じてつい放り投げてしまった。ちゃあんと後始末はしておかなくっちゃあ」 先程まで、『永住しよう』といっていた男は、『彼女』にぬっと近づく。 「もう君には飽きちゃったよ。でも、君の指の味…『今までの女』よりも良かったよ。私自身、君と居られて幸せだった。 でも、もういらないな、違う人を見つけるから……御馳走様」 『美しい手首』は、突如として爆発した。男は、証拠隠滅の為に死体を完全に消すことを絶対に忘れない。 「キラークイーン、これがあれば、私の『殺人衝動』とも上手く付き合って行けるな。つくづく確信しているよ」 男、吉良吉影はくつくつと笑いながら車に乗る。 喚起の為に、窓を開けると、20代後半辺りの女性がハイヒールの音をリズム良く鳴らして歩く姿を見つけた。 「ああ、もう、課長ったら本当にムカつくったら! 今日だって電車の中で私のケツ触りやがって本当に殺してやりたいわ!」 ふんっと鼻息を荒くして歩道を歩く女性。吉良はその女性を眼で追っていた。 「口は悪いな…だが、綺麗な『手』をしている…僕のところに来れば清い心で付き合えるよ」 そっと車を降りて、吉良は、女性に駆けよっていった。 彼は常に心の平穏を願って生きてきた男である。それはこれからも変わらない。 仕事もそつなくこなし、誰に恨まれるわけでもないが、これといった喜びもない極めて普通の生活をしていた。 適度に自分の力を発揮するため、各種コンクールなどの成績は3位に入賞することもあった。 自分に対しても周りに対しても常に気を配れる存在であった。 自分自身、細やかな気配りと要所で役立つ大胆な行動力があれば変わりなく平穏な生活が送れると確信していた。 平穏な生活を望んでいるだけの、どこにでもいる平凡なサラリーマン。 だが、彼はたった一つ、たった一つのシンプルなある性格において…異常であった。 「クック~ン、お姉さん、綺麗な手首をしていますね~。私の……『吉良吉影』の家に来てください」 また一人、殺人鬼の魔の手に堕ちた淑女が一人、彼の家に導かれていく。
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/3333.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/育児日記 うえでぃんぐ おまけ!! 上条達は腕を組んだ写真を撮られた 「よーし、ありがとう」 ふぅ。 「じゃあ次はねぇ」 !!!!??? 終わりじゃないの!!? 「ん? 依頼の内容はいろんなポーズを10種以上だろ?」 依頼なんてした覚えないし!! 「10はなかなか思いつかないなー。 んー、よし、じゃあそのまま彼の腕に抱きつこうか」 なにいってんの!!? 「ほら」 ほら、じゃねぇ!! しかし、美琴ちゃんとしてはやりたかったのだ。 いや、違う、 「へ? え? み、美琴さん!!?」 「し、仕方ないでしょ!! さっさと終わらせたほうがいいっていうかなんというかでしょ!!」 いや、違わない。 そして 「そ、そうだな!! 仕方ないよな!!」 上条は仕方ないのだそうだ。 彼女とは交際していないことを話せばいいはずだが、 そんなことは考えつかないというかいいたくないというかなのだ。 腕に感じるなにやらフニッとした感触から意識を反らすのに必死なだけかも。 「よーし、ありがとう」 もう終わりか…… 「次は彼女の肩を抱こうか」 ですよねー!! その後、 「手をつないでー。そうじゃない。恋人繋ぎでー」 「じゃあ彼女は彼氏に抱きつこうか」 「じゃ、次はおんぶねー」 「お姫様抱っこねー。彼女はちゃんと彼氏の首に手を回してー」 「おでこどうしをくっつけてー。目ぇつぶったらだめだよ。あと固いなー。笑ってー」 と続いた。 カメラマンGJ!! 1回仕方ないと言ったために、今更後に引けない2人は顔を真っ赤にしながら全部こなした。 気絶しそうになったり、理性が砕けそうになったり、それはもう壮絶な戦いだった。 次が最後のポーズである。 「じゃあキスしようか」 ホワッツ!!?? 「ん? キス、接吻、ちゅー」 「「ムリムリムリムリムリムリムリムリ!!」」 今までとは格が違う。 「ですよねー」 ですよー 「本番にとっとかないとねー」 そうじゃねぇ!! 「じゃあデコチューでいいよ。彼女にしてあげてー」 できるか!! 「えー? 仕方ない、じゃあする直前でいいよ」 不安げに2人は視線を交差したが、 覚悟を決めた美琴は目をつぶる。 しぶしぶ上条は唇を彼女のおでこに近づけていく。 (ま、まだ?) シャッター音がならない。 (まだか!!?) ならない。 上条はゆっくり目を細める。 目の前にいたのは……まぶたををギュッとつぶった想い人。 上条は、そっと彼女の肩を掴んだ。 ビクッと震える。 ……いとおしい。 少しずつ、自分の口と彼女のおでこの距離が縮まる。 上条は、自分の理性がもう木っ端みじんに壊れたのがわかった。 いっそ、このまま、おでこではなく、彼女の、唇を「はい撮るよー」 ビックゥゥゥウウウウウウウ!! と体が震え、触れるはずのなかった口とおでこが……。 「よし、撮影終了。それじゃあ2人はここで待っててねー」 無論、2人からの返事は無い。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/育児日記
https://w.atwiki.jp/schwartzcberewiki/pages/80.html
autolink 所在(?) シュヴァルツクベレ城 本名 カゴモリ 役職(?) シュヴェルツクベレ城呪術医 種族 人間? 年齢 約300歳 所有装具・武具 ネクサンジェラ? シジルブレスレット? 詳細 【久遠の戯弄(くおんのぎろう)】の異名を持つネクロマンサー(死霊魔法使い) 霊魂、死体、精神を弄することに秀でた死霊魔法の使い手。 西方九国に七人のみ存在するとされる、魔法使いの一人。 年齢はトグマと同じく三百歳あまりらしい。 本来、死霊法には教科書のようなものが無く、魔術としての確立もない、もっとも卑しい術とされている。 カゴモリが持つ【久遠の戯弄】の二つ名も、むしろカゴモリ本人にではなく、ネクロマンサーを例える隠語に近い。 ネクロマンサーとはつまり、現実に実在した魔術師団体に言わせると永遠の虚偽、あるいは永遠を弄ぶ者なのだそうだ。 この二つ名もそのあたりから捩ったものだ。 ただし、この世界におけるネクロマンサーが彼女と彼女の師である者の二人きりであり、尚且つ、師が行方不明となっていることから(大部分では死亡説も囁かれ、ネクロマンシー(死霊術)により蘇りノスフェラトゥになった姿を見た。という怪談めいた話まである。)この二つ名が彼女のものとして使われることは往々にして必然だ。 彼女に死霊法を教えたのは【狂える詩人】の狂名を持つアブドゥル=アルハザードである。 ネクロマンサーといえばこの男の名が挙がることは間違いないほどの著名人であり、魔道書ネクロノミコンの著者でもある。 この魔道書には、本来ありえないはずの死霊の繰り方が書かれており、その他にも伝承によれば、この本を手に入れたものが、時を越えたなどという話もある。 彼女は、師の残した魔道書であるネクロノミコンを探して時折城を出ているらしい。 シュヴァルツクベレ城へは、今から二百年ほど前に、トグマと同じ時期にスカウトを受けやってきた。 城では呪術医として、怪我人などを見ているが、それ以外は自室に篭って魔法の研究と実験に余念が無い。 主に実験材料となる薬品はヒラサカに調達を依頼し、こともあろうに死体は、ミッドナイトに依頼して調達してもらっているようだ。 どうにも気安い彼女がミッドナイトは苦手な様子で、黒のゴシックファッションに身を包み城内を闊歩する姿から、ミッドナイトはコウモリとあだ名して憚らない。