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【種別】 人種・魔術理論 【元ネタ】 Wikipedia - ワルキューレ 【初出】 「ヴァルキリー」はSS2巻 「ワルキューレ」はとある魔術の禁書目録SS 第七話 【解説】 十字教の『聖人』に相当する、北欧神話における特別な存在。 別名ヴァルキリー。 北欧神話において、天女・戦乙女と呼ばれるオーディンのしもべ。 ラグナロクに備えて戦士の魂をヴァルハラへと運ぶ役目を持つ。 その正体は天使や精霊といった純然たる非人間ではなく、 オーディンに力を与えられた人間の女性であるとする学派もあり、 それを人工的に再現したのが魔術業界におけるワルキューレ(ヴァルキリー)である。 しかし、人造ワルキューレの技法には限界があり、 所詮はブリュンヒルド=エイクトベルのような先天的素質を持つ者には追いつけない。 ブリュンヒルドは、生まれながらのワルキューレであるのみならず、十字教の聖人の特性を持ち、 『混ぜ物(ヘル)』と称され、北欧系結社から迫害を受けることとなる。 彼女の場合、聖人とはフォーマットが違うためそれぞれが混じり合うことが無く、 ワルキューレの力が強まる時は聖人の力が弱り、 聖人の力が強まる時はワルキューレの力が弱まってしまう。 そして、三ヶ月の間の数日間、聖人とワルキューレの力が五分で拮抗してしまうタイミングでは、 両方の力を完全に失ってしまう。 新約4巻ではブリュンヒルドから『主神の槍』の情報を抜き取るために『グレムリン』所属の10人強という人数の後天性ワルキューレが登場。 ブリュンヒルドによれば、骨髄の移植によって血液型が変わるように、人体の要所をねじ曲げて後天的にワルキューレの性質を取り込む魔術実験があったらしい。 その内の一人は彼女の怪力で繰り出した蹴りで全身を水風船のように破裂させたにもかかわらず、血が蠢めいて元通りの形となって再起動しようとするなど、尋常ではない生命力を見せている。
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【種別】 人名 【初出】 とある魔術の禁書目録SS 第3話 【解説】 デンマークにある学園都市協力機関の製鉄所の爆破を狙う魔術師のテロリスト。 得意とするのはルーン魔術で、標的となる施設のあちこちにルーンを配置し一斉に起爆する方法を好む。 それまでにも各国で火力発電所、海上油田、石油化学コンビナート等を魔術を使って襲撃、爆破してきた。 その目的は各地に存在するルーンが刻まれた貴重な石碑の保護。 『原典』クラスではないそれらは酸性雨により失われていっている。 そのため酸性雨の原因である施設を次々と破壊して回っていた。 一見環境保護が行き過ぎただけに見えるが、ルーンの石碑を守ること以外は何も考慮しておらず、 施設を破壊したことによる海洋汚染などの他の問題は全く気にしていない。 扱うルーンは『昼間(Dagaz)』と『真夏(Jera)』で、これらを円形の陣にして配置する。 その紋様は非常に複雑で、直径四十センチほどの円に大小様々のルーンを血管の様に張り巡らせていた。 騙し絵のようにも見えるそのルーンは本命を隠すためにダミーやかく乱に重点が置かれており、 本来なら1つを刻むのに五時間はかかる代物だが、レーザー研磨機を用いることで数秒で設置を完了させる。 そこから発生する炎は強烈で鉄をも容易く溶かし、ロケットのように噴出させることで多少の飛行も可能。 なお、「レーザー研磨機を用いたルーンの刻印」は科学サイドとの『協定』違反の技術。 彼がそのような技術を用いていたのは、裏でブリュンヒルド=エイクトベルと接触し、 技術提供を受けていたためである。 彼女がレアシックを利用して実験していたのは、 「科学的な手法と魔術的な手法の混合を行っても、拒絶反応がでないかどうか」。 彼の手法の成功により、ルーン魔術においては特に大きな拒絶反応が起きない事が証明されている。
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【種別】 霊装 【初出】 一巻 【解説】 イギリス清教の最大主教・ローラ=スチュアートがインデックスに施していた術式(霊装)。 喉に刻まれた不気味な紋章が媒介。 「記憶容量を異常圧迫し、一年以内に記憶消去をしなければ狂死する」という体質にしてしまう。 『自動書記』と合わせ、『非人道的な防衛手段』からインデックスの最低限の安全を守る為、 英国が設置した鎖の一つ。 ローラは他の『必要悪の教会』メンバーには、 「魔道書に脳容量の85%を使われている」と、この霊装が原因である事を隠して通達していた。 『自動書記』とは連動しており、何らかの干渉を受けると迎撃モードが連鎖発動する。 迎撃モード時は通常の『自動書記』時の特徴に加え、眼球の中に血のように真っ赤な魔法陣が浮かぶのが特徴。 作中では記憶消去に至るカラクリに気付いた上条当麻によって存在を看破され、 喉の奥の紋章に『幻想殺し』にで触れられたため、損傷を受けた状態で抵抗を開始。 連鎖起動した『自動書記』の圧倒的な魔術で上条達と交戦したが、 ステイル=マグヌス・神裂火織の援護を受けた上条の一撃を受けて粉砕された。 『幻想殺し』で破壊された影響で『自動書記』との連動機能にも障害が発生しており、 遠隔制御霊装の強制干渉を受けた際は、 発言が不安定になり、本来の目的たる知識の呼び出しも制御霊装に調整を加えないと行えず、 インデックス自身の身体にも通常以上の負荷がかかるという不具合がでている。 因みに『禁書目録ノ全テ』によれば魔術ではなく、霊装であるらしい。 そうなると、刻まれていた紋章そのものが霊装だったということになるが……詳細は不明のままである。 なお、この霊装(魔術)の維持に使われていた分の魔力は解放されたはずだが、 インデックスにはまったく魔力が戻る兆しが無い。 しかし、後に再起動した『自動書記』がまた魔術を使用しているため、 本当に魔力の生成自体が出来なくなったという訳ではないようだ。
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(二日目)12時06分 「――――――――――――――…」 何か聞こえる。 「―――――――――――――……」 何か眩しい。 辺りが真っ白だ。 「――――――――――――……ラ」 誰か俺を呼んでいる。 俺の『名前』を呼んでいる。 (…誰…だ?) 「――――――――ラ」 彼はゆっくり瞼を開けた。 ぼやけた視界の中で、一人の少女の顔が映り始めた。 徐々に鮮明になり、白く濁った靄は消えて… 「起きろって言ってるでしょっ!」 ドガッ!と強烈な痛みが腹部に入った。 反射的に起き上がった彼の第一声は、 「ぐはッ!?」 こみ上げる嘔吐を無意識に抑えこみ、自身の腹にパンチを入れた張本人を見た。一瞬、視界が眩んだが、今は明確に少女の姿形を捉えていた。眼前にいる銀髪碧眼シスターを見上げた。 白いフードを被り、整った容姿を持つ少女は、彼の顔を正面から見て、円満な笑顔を見せた。全ての男を惹きつけるような魅力的な笑顔だった。 「起きた?シンラ」 シンラ、と呼ばれた男は周囲を確認した。 彼は教会にいた。 天井が高く、左右対称に備え付けられている証明が周囲を明々と照らしている。ステンドグラスが規則的に立ち並び、正面にはジーザス・クライストの十字架がある礼拝堂の内部だった。礼拝者が座る木質の長椅子が、祭壇に繋がる道をはさんで左右対称にいくつも置かれている。 そして、彼は何故か祭壇の上にいた。彼が寝転んでも十二分な大きさを持った祭壇の白いテーブルの端には4つの蝋燭があり、火はすでに消えていたがまだ新しい。 奇妙なことはそれだけではない。眼前にいる少女の後ろにも、そして大きな十字架がある正面にも、床にはこの祭壇を中心に描かれたような複雑な魔法陣があった。 五芒星を囲むように三重の円があり、最外円の直径をはみ出さない正三角形の紋章が記されている。三角形の端には三本の相異なる剣が刺さっていたが、途中で折れていた。ラインはペンキのようなもので綺麗に描かれていて、図形の隙間にはルーン文字が書かれていた。 このような教会の結婚式のように明るい場所で、自分は黒魔術的な儀式が施されたのだろうか? 彼がそう思えるくらい、不可解な模様が周囲に描かれている。 眼前の少女シスターに聞きたいことは山ずみだが、彼は一言口を開く。 「誰だお前」 途端、笑顔だった銀髪碧眼シスターは、表情を変えずに彼の頬を引っ張った。彼の顔に痛みが走る。 「いててッ!?」 「イ・ン・デッ・ク・スだよ?まだ記憶が戻ってないの?シンラ。もう一回、お前とか言ったら殺すからね♪」 彼女の手の力は緩まない。 彼はその声と顔に見覚えがあった。いや、見覚えというより推論に近い確信があった。 インデックス。 奇妙な名前。『打ち止め(ラストオーダー)』を地下街に探しに行った時に、偶然出会った少女の名前だ。 顔立ちと言い、声色と言い、記憶より大人びていたが、それはこの時代は自分が知っている時間の一年後という事を考慮すればと、彼は思った。 (…あの時の暴食ガキ女…そうか、こいつ本物の魔術師だったのか) そう考えれば、自分が座っている祭壇を中心にして描かれている魔法陣の意味も納得できる。 そして、彼は痛がるどころか、驚愕した。 (…ちょッと待て!なぜこの女は俺に触れることが出来るンだ!?今は「反射」をデフォにッ!) 彼の様子を余所に、彼女は笑顔のまま言葉をつづけた。 「ごめんなさいは?」 「はッ…ああッ!?」 彼女を吹き飛ばそうとベクトル操作を実行するが、何も起こらない。それどころか、 指一本すら動かない。 ただ痛みが彼を襲った。頬を強く抓る痛みだけが。 「私に対して「お前」とか言った罰だよ。ご・め・ん・な・さ・い・は?」 「いででィ!?」 少女の声が礼拝堂に響く。 表情から察するに怒ってはいるが、殺意は無い。それを感じ取った彼は、しぶしぶも彼のプライドを傷つけかねない命令を承諾した。 なぜなら、彼の身体は彼女に完全に支配されているのだから。 「………ェ」 「え?聞こえないんだけど?」 彼は心に憤怒を秘めながらも、言葉を発した。 「……………すまねェ」 白髪の少年の声は小さかったが、確かに少女の耳には届いた。 シスターの格好をした背丈163センチの美少女は口をとがらせながらも腕を組んだ。 「…うーん。21点だね。それより、自分のことは思い出した?」 プライドをへし折って述べた白髪の少年の謝罪も、インデックスと名乗る少女の辛辣な言葉で一蹴された。 思わず、少女の首をへし折りたい衝動に駆られたが、上半身を起したまま、能力どころか指一つ動かない状態では彼女に触れることすらできなかった。 だが、少女に対する怒りは押しとどめた。 自分の事を思い出した?という少女の言葉が彼の頭を冷やした。 眼を覚ました第三者に初めに相手を確認するためにはまず、名前を聞く。だが、彼女は思い出したかと尋ねた。 彼女が何者かは知らないが、自分の事情を知っているのは確かだと少年は思った。 彼は自分の記憶をなぞる様に、言葉を吐いた。 「ああ。俺はシンラ。御堂シンラ。出生日は一月一日。出身はこの学園都市。父親の名前は―――」 少女は告げる。 「――貴方は『御堂シンラ』という記憶を持ったクローン人間。正確にはアレイスターの息子、シンラ=クロウリーのクローン。アレイスターの『プラン』の初期計画『ドラゴン』の要であり、人工的な『竜王の翼(ドラゴンウィング)』の発現が確認された唯一の検体」 「…ああ、そうだ」 白髪の少年、『一方通行(アクセラレータ)』、もとい『御堂シンラ』は複雑な表情を作った。思い出したというより、一年後の俺が残した記憶の残滓だった。 正直、彼には心に迫るものがあった。 現実は彼が予想していた事実より遥かに残酷だった。 『一方通行(アクセラレータ)』はアレイスターの死んだ息子のクローンだった。 確かに彼自身も自分自身の記憶が妙だと感じていたのだ。幼少期に離れ離れになったとはいえ、両親の名前も顔すらも記憶に無いというのはあり得ない。 ただ「情報」がある。 自分に両親が存在したという偽りの記憶がある。 その記憶が偽りだと知った「記憶」を思い出した。 そして、 アレイスターが謀略を企てた真の動機が理解できたのだ。 世界が、上条当麻が『魔神』と成長するための箱庭だったように、 学園都市自体が、『一方通行(アクセラレータ)』を『超能力(レベル6)』、すなわち『竜王の翼(ドラゴンウィング)』の覚醒を促すための箱庭だったのだ。 その計画はアレイスター=クロウリーは常人を遥かに超える執念と意思の元、入念な準備と無数の謀略を張り巡らせながら、進められていた。 しかし、アレイスターを突き動かす真の動機は単純なものだった。 人間の範疇を超えた彼自身も、恐らく気づいていないのかもしれない。 かつて、アレイスターは、妻子を持とうとも、己の真理を追究するためなら全てを捨てる男だった。 研究に没頭した揚句、魔術を捨て去って身を滅ぼし、妻を死に追いやった。全てを失った彼に残ったものは、親の愛無くして、心の隙間をヘロインで紛らわせる息子の姿だった。 息子の朽ち果てた姿を見たとき、彼に押し寄せた感情は想像を絶するものだっただろう。 だが、息子のDNAを元に、世界最強の存在を作り上げようとしていた事だけは分かる。 彼を覇道へと突き動かしている動機は、息子に対する、父親の不器用な愛だった。 シンラには、何とも言えない感情が込み上げる。それを外に吐くように、彼は言葉を発した。白い長髪が揺れる。 「…クソッたれが。正面切って、ツラ構えて言えッてンだよ」 『一方通行(アクセラレータ)』、もとい御堂シンラの横顔を見ていた少女、『禁書目録(インデックス)』は言う。 「親子の愛の壮大な物語っていうには、ちょっと血生臭すぎるもんね」 「…うるせえ」 その言葉に銀髪碧眼の少女は反応し、シンラを睨みつけた。 「やっぱり「この時代」のシンラのほうが良い!言葉遣いがこんな刺々しくないもん!」 「そうですかァ……ッて、ちょっと待テ」 少年にとって不快な言葉に続いて、聞き捨てならないことをその少女は発した。 白髪の少年は、手足は動かせずとも、警戒心だけはその少女に対して露わにした。彼の記憶だけが一年後に跳んできたことを何故知っているのか。その事実を知っているのは自分と『打ち止め(ラストオーダー)』、そしてその元凶である―― 少年はハッとして自分の体を見た。 無傷。 服の下は分からないが、痛みは無い。 体が動かないので、眼を動かして手足を確認するが、傷一つない。 シンラは再び驚愕し、インデックスを見た。彼女は得意げな表情をして、 「どう?」 と、聞いてきたのである。 シンラはその言葉の意味することを悟り、目を見開いた。 その時、インデックスの背後の20メートル先にある大きな扉が開き、一人の少女が入ってきた。 「おや、お目覚めですか?」 声をかけてきた少女はミニスカ状態にした修道服を身に纏い、チョピンを履いている少女だった。黒のフードからは背中まである赤毛を細かい三編みにしていた。カポカポという足音と共に、インデックスの傍までやってきた。背丈はインデックスよりも頭一つ大きかったが、チョピンを脱げば、163センチのインデックスよりも小柄な少女だ。 インデックスは振り返って、傍に来た赤毛のシスターに声をかける。 「皆はどうしてる?」 「皆、へとへとですよ。魔力不足で倒れちまった部下もいたんで、広間を借りて休んでます。まあ、疲れきって寝てる者が大半ですが」 「お疲れさま。礼を言うわ」 「貴女ほどの御方から礼を言われるなんて、いち魔術師としては光栄極まりないですね」 2人のやりとりを、『一方通行(アクセラレータ)』、もとい御堂シンラは動かない体で聞いていた。彼の視線を感じたのか、目があった赤毛のシスターは一礼した。 「はじめまして。シンラさん。ローマ正教隠密旅団隊長、アニェーゼ=サンクティスです。 と言っても、本職は『神上派閥』の幹部なんですけど……以後、お見知りおきを」 自己紹介を終えたアニェーゼはシンラに近づくと、祭壇にある一つの蝋燭を取った。すると、シンラの身体を縛っていた見えない呪縛は消え、体が動くようになった。シンラは手を動かし、シャツの袖を巻くって外傷を確認していた。やはり傷一つない。 「『禁書目録(インデックス)』様の知識を元に、この魔法陣を成して、貴方の肉体を復元したんです。具合はどうです?体に違和感は覚えませんか?」 シンラは、耳を疑った。 「………は?」 ポカンとしているシンラに、インデックスは詰め寄っていった。 「シンラは首から下が無くなってたんだよ?」 彼女の言葉が上手く飲み込めないシンラに、インデックスは畳みかけるように言った。 両手を腰に当て、長い銀髪が揺れる。 「あのね。オリジナルの『竜王の翼(ドラゴンウィング)』をまともにくらって無傷なわけ無いじゃない。貴方の偽物の『竜王の翼(ドラゴンウィング)』より能力は遥かに強力なんだから。 私が一秒でも助け出すのが遅れてたら、シンラ、肉体もろとも魂も消滅してんだんだからね。少しは感謝してほしいかも」 インデックスは腰に手を据えたまま、強烈な視線でシンラを見下ろしていた。 彼女とは対照的にアニェーゼは、苦笑しながら一言付け加えた。 「禁書目録様の主導で行った『ラティエルの加護』に、私たちは魔力提供しただけですけど…」 「本当は100人の人間が生贄として必要な禁忌魔術なんだけど、私が魔法陣を書き換えて、生贄ではなく魔力のみで精製できるようにしたんだよ。 天使を騙すなんて、本っ当に大変なんだから!」 声を荒げるインデックスを見ながら、シンラはいまだに状況を把握できないでいた。 しかし、あれだけの大傷が治っていることは確かだった。世界よりも30年進んでいる医療技術を持つ学園都市すら、このような治療は不可能だ。 (…………これが、魔術?) シンラは両手の掌に、力を込める。 触れた空気を『ベクトル操作』で身に纏い、ゆっくりと冷たい祭壇の上から下りた。 タッ、と静かな着地時になった音から、シンラは違和感を覚えた。 靴底が破けていただけではなく、右足の靴にはぽっかりと大きな穴が開いており、白い素肌が見えていた。 気を失う前、太いパイプが己の右足を貫通してしたことをおぼろげに憶えていた。 シンラの脳裏に上条当麻、否、『ドラゴン』と繰り広げた激戦が蘇ってきた。 そして、ドラゴンに大したダメージも与えられず、第二三学区ごと消滅させられ、自分は敗北したのだ。 どうやって自分を助け出したのか。疑問は多く残るが、その答えの全ては、『禁書目録(インデックス)』と名乗る少女が持っていることは明らかだった。 インデックスとアニェーゼたちの眼前に立ち、彼は警戒心を露わにして、言葉を綴る。 「……何者だ?」 シンラの強い視線と言葉に、身長163センチほどの銀髪碧眼少女は告げた。 「私、『魔神』だよ?」 そう言って、インデックスは不敵な笑顔を作る。 彼女の透き通った声は、礼拝堂に静かに響き渡った。
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あと、いつもみなさんにPSP禁書のことで質問ばっかりしていてすいません。 -- (神裂) 2011-08-12 14 47 16
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【種別】 儀式 【元ネタ】 魔術を行使する際に行う「己の名を宣言する」という儀式。 よく「我が○○の名において宣言(行使)する」等の形で行われる。 【初出】 一巻でインデックスが名乗ったDedicatus545が初出。 【解説】 魔術師が戦闘時に魔術を行使するために名乗る名前。 また、自身の真名を伏せる目的もあるらしい。 己の信念をラテン語で表し、重複防止の為000~999までの数字を付ける。要は意識高いメールアドレス(アカウント)のようなもの。 もともと、魔術において「名前」というものはとても重要な要素である上 位階と名と魔術武器を知らしめ、 己の行わんとする行為を誓言してからが魔術師の本領といえるため、 魔法名は非常に重要なものと言える。 ステイルなど一部の魔術師にとっては「殺し名」である。 これを宣言する事は自分の覚悟を見せ付ける事と同義であり、 名乗られた者は本気で相手をしないと相手に対し失礼であるという。 なお、アニェーゼ達ローマ正教のシスターも魔術を行使するが、彼女たちは魔法名を持たない。 これは、「自分たちはシスターであり、魔術師ではない」ということを表す為である。 作中に登場しているものは以下。 マーク=スペース/Armare091 オリアナ=トムソン/礎を担いし者(Basis104) アレイスター=クロウリー/Beast666 禁書目録/献身的な子羊は強者の知識を守る(Dedicatus545) 土御門元春/背中刺す刃(Fallere825) ウィリアム=オルウェル(アックア)/その涙の理由を変える者(Flere210) ステイル=マグヌス/我が名が最強である理由をここに証明する(Fortis931) アウレオルス=イザード/我が名誉は世界のために(Honos628) シェリー=クロムウェル/我が身の全ては亡き友のために(Intimus115) レイヴィニア=バードウェイ/Regunm771 神裂火織/救われぬ者に救いの手を(Salvere000)
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あの、PSP禁書に予約特典ってありましたっけ?あ、初回限定版のものではなくて -- (神裂) 2011-09-18 14 21 28
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あの、PSP禁書のことじゃなくて超電磁砲のことなんですけど・・質問して良いですかね? -- (名無しさん) 2011-08-22 13 17 37
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イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン Burning On! イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン イノケンティウース! 迫り来る恐怖の罠 魔術師の野望の影 空は闇に包まれる 僕達はどうすればいい? 瞳閉じて耳を済ませば 最大主教の声が聞こえるよ 強くなれと励ましてる イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン 燃え上がれ イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン 正義の炎と 運命に導かれて 今 冒険の旅へ ohイノケンティウース 彼女が叫びをあげる 魔術師が襲ってくる 逃げ惑う仲間達を 救うにはイノケンティウス! 炎の巨人は僕等の 未来に愛を運ぶ鍵 Fortis931 イノケンティウース! イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン そびえ立つ イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン ルーンカードをバラまけ 追撃戦は弱いけど 防衛戦なら無敵の 炎皇神 ohイノケンティウース どんなに消されそうになっても 負けるもんか 歯を食いしばれ 守り抜けよ 禁書目録 イノケン そびえ立つ イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン Burning On! イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン oh year!Burning on! イ・ノ・ケ・ン 魔女狩りの王 イノケン On!イノケンティウース (元ネタ、「GAIKING」サイキックラバー。歌、ステイル・マグヌス)
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【本文】 『彼女にとってはスペシャルな週末/1話』 『彼女にとってはスペシャルな週末/2話』 『彼女にとってはスペシャルな週末/3話』 『彼女にとってはスペシャルな週末/4話』 『彼女にとってはスペシャルな週末/5話』 『彼女にとってはスペシャルな週末/6話』 『彼女にとってはスペシャルな週末/7話』 『彼女にとってはスペシャルな週末/8話』 【初出】 2006/04/29 禁書SS自作スレで連載開始。 【著者】 1-198 (トリップなし) 【あらすじ】 姫神秋沙が転校してきてから数日。 自分から馴染もうとしない姫神が気にかかる上条が彼女に話しかけようとした矢先、「不幸にも」青髪ピアスに吹き飛ばされて姫神を押し倒してしまう。 その弾みで右手が服の上から姫神のケルト十字架に触れてしまい(含む胸)、幻想殺しが発動、「動く教会」を殺してしまう。 すわ吸血殺し発動か、と思われたが、何故か発動しない。 どうやら当麻の右手が触れている状態では吸血殺しは発動しないようだ。 インデックスが換えの「動く教会」を手配するまで、当麻は姫神から離れるわけにはいかなくなった。 さぁ二人の運命やいかに!!? 【解説】