約 6,956 件
https://w.atwiki.jp/quizmagicianblackcat/pages/1325.html
祈祷師 メーベル コスト 19 レベル 10 MAX 進化元 - 進 化 素 材 月光のドライアド (樹A) - ランク A HP 604 1,022 進化先 寡黙な祈祷師 メーベル (A) エレクフラウ (フラウC+) - MAX Lv 50 攻撃 551 1,117 進化費用 190,000 ピカダケ・ルーキー (キノコC+) - No.0690 Aスキル イーヴル・モス 敵単体へのダメージ中アップ 売却価格 8,700 雷石のロシェ (ロシェC+) - 編集 Sスキル 雷霊召喚 (7) 敵全体へ雷属性の中ダメージ 入手方法 クリスタルガチャ 個別データ 備考
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8307.html
前ページ次ページ確率世界のヴァリエール (犯した罪への罰なのだ) ルイズは船の上で、ただ思った。 トリステインの港町、ラ・ロシェールへ向かう軍艦イーグル号の上で。 運命には抗えない。 手にした『始祖の祈祷書』を見つめる。 虚無の系統たる己の力そのもの、己が虚無の担い手だという証。 それが、なんだというのか。 その力も、証も、結局は何の役にも立たなかったでは無いか。 借り物の力を得て、この世界の主人公でも気取っていたのか。 使い魔が居なければ何も出来ない、役立たずの『ゼロ』。 そして私はその使い魔を、自身の片翼を、自らの手で裏切った。 この結末は当然の帰結、必然の応報なのだ。 私には運命を変えることなど出来はしなかった。 † シュレディンガーが消え去ったあの後。 皇太子の亡骸にルイズが気付いたのは、全てが終わった後だった。 彼の胸に空いた大きな傷がエア・ニードルによるものだという事。 そして、彼女の伴侶となったワルドの最期の言葉。 その時になって、やっと彼女は全てを悟った。 自分が取り返しのつかない過ちを犯してしまったという事を。 発砲の轟音に気付いた衛兵が礼拝堂の鍵を壊して中に入って来た時も、 ルイズは一人座り込んだままだった。 突然降りかかった凶事にニューカッスル城が混乱に包まれる中、 ルイズはアルビオン王国国王ジェームズ一世の前に引き出された。 ルイズは死を覚悟していた。 いや、それこそが己に出来るせめてもの償いだと思った。 自分が手引きして皇太子を殺したも同然だ。 あの夜、このニューカッスル城で守ると誓ったその命を 今日、この手で暗殺者に売り渡してしまったのだ。 そしてその暗殺者も、自分が愛したその男も、最早この世にいない。 ルイズが死を望んだのは、覚悟でなく、償いでなく、 あるいは単なる逃避だったのかもしれない。 しかし、ルイズのその望みが叶う事はなかった。 アルビオンの王は何を問い質す事もせず、彼女を許しのだ。 年老いた王はルイズの手を取ると、やさしく語りかけた。 「大使殿。 初めて会うたあの夜より、我らの命運は定まっておったのじゃ。 民も、貴族も、王であっても、運命(さだめ)からは逃げられぬ。 朕らが無様に足掻いたがゆえに、そなたらを巻き込んだ。 朕を許せ。 そして我が息子を、許してやってくれ」 老王の瞳は曇りなく澄み、己が命運を受け入れんとしている。 彼はあの夜と同じ顔をしていた。 最期の戦いを迎えようとしていた、あの夜と。 ルイズは何かを言おうとして言えず、ただぼろぼろと涙した。 ジェームズ一世は立ち上がると、決然と皆に告げた。 「戦の支度を!」 ニューカッスルを揺さぶらんばかりの悲壮な鬨の声がそれに応えた。 † そしてルイズはその夜のうちにイーグル号の艦上の人となった。 明日の昼にはトリステインの港町ラ・ロシェールへたどり着く。 艦内にはニューカッスルからトリステインへ疎開する人々や ワルドの裏切りに与していなかった元部下達も乗り合わせていたが、 彼らの誰もが口をきくことなく押し黙っていた。 狭い船室の中、窓の外には月のない夜空と雲海が広がる。 運命には抗えない。 私には運命を変えることなど出来はしなかった。 いや、愚かしくも自ら運命の手綱を手離してしまったのだ。 あの時死ぬ筈だった人たちは今、定めどおりに死へ向かい、 あの時乗る筈だったこの船に今、定めどおりに乗っている。 全ては、全ての運命は、おそらく変わる事はなかったのだ。 ルイズは手にした『始祖の祈祷書』をもう一度見つめ、 声もなく涙を落とした。 † イーグル号がラ・ロシェールへと到着するまで、ルイズは ベッドの上でひざを抱えたまま一切の食事も睡眠も取る事はなかった。 デッキへ降り立ったルイズを初夏の日差しが照りつける。 彼女の絶望を、失意を、世界は意にも介していないとでも言うように 空は晴れ渡っていた。 王が倒れ、国が滅んだところで世界は何も変わらない。 ましてや私一人、どんなに運命を呪い嘆き悲しんだところで。 一人うつむき、小さく自嘲する。 「ルイズ!」 突然の自分を呼ぶ声に、びくりと身を強張らせる。 この、声は。 顔を上げたその前に、トリステイン王女アンリエッタの姿があった。 「姫、殿下、、、?」 どうしてここに。 ルイズの顔が悔恨と恐怖の涙に歪み、膝が揺れる。 思わず後ずさるルイズの腕をアンリエッタが掴み、 震える肩を優しく抱きしめた。 「わ、私、、姫、殿下、、わたし!」 「よいのです! もう、よいのです、ルイズ、、、」 ルイズを抱きしめる腕に力がこもる。 暖かな体温がルイズを包む。 「アンリエッタ様、、、」 ルイズは初めて大きな声を上げて泣いた。 。。 ゚○゚ 同時刻、トリステイン王都トリスタニアの王宮、その奥まった一室。 茶をすするトリステイン魔法学院の学院長、オールド・オスマンの前で マザリーニ枢機卿はため息をひとつついた。 「今度ばかりはあの娘にかけてやる言葉が見つからん」 「ワルドはおぬし直々の選任じゃったかの」 「責任は取る」 「真面目に返すな鳥の骨、何ともからかい甲斐のない事じゃ」 「年寄りの冗談に付き合う気分でもないわ。 この一件が片付けば、全ての責を負い身を引こうと考えておる。 丁度良い頃合だ」 マザリーニが力なく笑う。 「こういう時におぬしが居ってくれて良かった」 オスマンが茶を吹きそうになる。 「気持ちの悪い事を抜かすな。 それに、鉄火場はここからじゃろうに」 オスマンは椅子に座りなおしてマザリーニを見つめた。 「アルビオンのジェームズ王は何と?」 「ただ『我らのみにて雌雄を決す』、と」 オスマンがやれやれと首を振る。 「こちらの責を問う事はないが、助力も請わぬという事か。 なんとも勇ましい事じゃ」 「それだけミス・ヴァリエールがジェームズ王に信頼されて おったということだろう」 「この際は有難い、か? 実際こちらも他所に手を貸す状況ではない様(ザマ)じゃからのう。 しかしまさかワルド子爵の通じて居った先がよりによって」 今度はオスマンがため息をつく。 「ガリアとはの」 マザリーニの顔が険しくなる。 「だが「状況」から見て間違いあるまい」 「その「状況」とやらに変化はなしか?」 「ガリアとの国境線、オルレアン湖岸の60隻のガリア艦隊はそのままよ。 『アルビオン内乱に拡大の兆しあり 貴国防衛の助力をせんとす』 そういったままこちらの返答を待っておる」 「隙あらば混乱に乗じこの王都を攻め落とすつもりじゃろうのう。 ダングルテールに二個師団を配させたのもワルドの策略じゃったな。 このトリスタニアから北と南では、今から呼び戻しても遠すぎる。 アルビオンへ上るはずじゃったラ・ロシェールの艦隊を 王都防衛に当てる他ないというわけじゃ」 「うむ、向こうに居られる姫の護衛とラ・ロシェール防衛分を除き、 残りは全てこちらに引き戻させる」 「おお、そうか。 アンリエッタ殿下が直々にミス・ヴァリエールを 迎えに参られたんじゃったの」 オスマンが窓の外、ラ・ロシェールの方角を見つめる。 「殿下のお心が、せめてあの娘の慰めになれば良いがのう」 。。 ゚○゚ 「ルイズっ?!」 ラ・ロシェール領主の邸宅へと案内されたルイズを待っていたのは、 涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしたキュルケの乱暴な抱擁だった。 「大丈夫だった?! どっこも怪我してない?! ああもうこの馬鹿ルイズ、みんなに心配掛けて!! あぐっ、ふぐうぅ、ほんとにっ、ほんとにもうっ!! あ゛う゛う゛、、良がっだぁあ゛あ゛~~~!」 キュルケは胸にルイズをかき抱いたままその場にへたり込むと 人目も憚らずにえぐえぐとしゃくりあげ、ルイズの頭を乱暴に しかし愛おしげに頬を寄せて何度も何度も撫でさする。 領主邸の庭園にも、涙ぐみ安堵する学友たちの顔があった。 ギーシュ、モンモランシー、ケティ、マリコルヌ、シエスタ。 いつもは冷静なタバサも、うっすらと涙をためた目で ルイズに向かって微笑みかけている。 その横にはギーシュの使い魔、大モグラのヴェルダンデ、 キュルケの使い魔、サラマンダーのフレイム、 タバサの使い魔、シルフィードの姿もある。 「ど、どうして、みんなここに?」 目にたまった涙をぬぐい、やっと落ち着いたキュルケが優しく笑う。 「アンがね、アンリエッタ様がアンタの事を知らせてくれたの。 それでね、みんなでね、迎えにいこうって」 そういって立ち上がると傍らのアンリエッタを振り返る。 「御免なさいね、ルイズ。 私一人では心細くって」 「と、とんでもありません、アンリエッタ様! 私は、アンリエッタ様に、それにみんなにも 心配をかけてしまって、、、それに、それに、、、」 「 『それに』 はもういいの!!」 キュルケがルイズを再び強く抱きしめ、泣き笑いの顔で頭をなでる。 「もういいの。 アンも言ってたでしょ? アンタが無事なら、それでいいの」 「キュルケ、、、」 「そ、れ、に!」 キュルケが腕を伸ばし、アンリエッタをルイズと一緒に抱きしめる。 慌てる近衛兵たちを同行していたアニエスが困り笑顔で制する。 「男なんて星の数よ。 この世界に良い男なんていーっぱいいるわ♪」 二人のひたいにこつりと頭を当てて、涙をぬぐい冗談めかして笑う。 「なっ?!」 「まあ、キュルケったら」 アンリエッタが涙目のままくすくすと笑う。 「それでもいい男が見つからなかったときは、 その時には、アタシが居るわ」 「!!」 耳まで真っ赤になるアンリエッタをよそに キュルケはルイズに口付けようと唇を尖らせ迫る。 「んむ~っ」 めしっ。 ルイズの正拳がキュルケの顔にめり込んだ。 「結局あんたはいっつもそれか!!」 顔を赤くしながらもキュルケに怒鳴る。 「そうそう、ルイズちゃんはそうでなくっちゃ」 殴られた鼻をさすりながら、キュルケが笑いかけた。 ルイズはため息を一つつき、仲間達を見回す。 「あの、みんな、、、」 「 「 「 謝るのは無し! 」 」 」 みなが声を揃えてルイズに言う。 小さくうなずくと、ルイズはもう一度皆を見回した。 「うん。 ただいま、みんな」 。。 ゚○゚ その日ルイズは皆と大いに語らい、飲み、食べて、 また語らい、語らい尽きることなく眠った。 誰も彼女の使い魔の事に触れなかったが、ルイズは 皆のその心遣いに感謝した。 それはおそらくルイズにとって、人生最良の一日だった。 。。 ゚○゚ 明くる朝。 それを最初に見つけたのはマリコルヌだった。 朝の光のさす世界樹<イグドラシル>の上、晴れ渡る空を見ながら マリコルヌはしばしの散歩を楽しんでいた。 何隻もの軍艦を係留している世界樹を吹き抜けた風が、 酔いの残る火照った顔をなでていく。 山あいの太陽がゆっくりと顔を覗かせていくのをしばし見つめる。 (ああ、今日は日食だったっけ) 昨晩の席で、アンリエッタ姫も一緒にタルブへ日食を見に行こうと 盛り上がっていたのを思い返す。 田舎の村にいきなりお姫様がやってきたら、上を下への大騒ぎになるだろう。 そんな事を考えながら、このラ・ロシェールからいくらも 離れていないというタルブの方角を眺める。 遥かな山々の向こうに幾筋かの煙が立ち上っている。 「あそこかな、、、ん?」 その先の景色に違和感を覚える。 肩にとまっていたフクロウ、使い魔のクヴァーシルが 羽をばたつかせてけたたましい鳴き声を上げる。 「あれ、は、、、あれは!!」 彼の見つめる彼方で、旗艦レキシントン号率いるレコン・キスタの艦隊が、 今まさにこのトリステインへ降下しようとしていた。 マリコルヌが駆け足で皆の所へ戻った時には、ラ・ロシェールは 既に厳戒令の中にあった。 市民達は怯えながらも避難指示に従い、隊列を組んだ兵士達が 慌しく横を駆けていく。 「み、みんな、無事?」 「あんたこそ! 探したのよ!」 すでにラ・ロシェール領主邸宅の庭には制服に着替えたルイズ達が 集まっており、戻ってきたマリコルヌを見つけ安堵の表情を浮かべる。 「レコン・キスタが来たらしいんだけど、どーなってんのよこれ?」 落ち着かなげなキュルケの横には、シエスタが不安げに寄り添う。 遠くかすかに、しかし低く太い遠雷のような音が絶え間なく響いている。 山の間に昇る朝日とは逆の方角の雲が、赤々と照らされて見える。 「あ、あの、マリコルヌさん? あの明るいのって、、」 「、、、タルブだよ、あいつらタルブの方から降りて来てるんだ」 それを聞いてシエスタが血の気を失いその場に倒れこむ。 「大丈夫?! シエスタ!」 倒れ掛かるシエスタをキュルケが受けとめる。 「ご、ごめんなさいキュルケさん、それより、姫殿下を」 「そ、そうだわ! マリコルヌ、あんたアンリエッタ様見なかった?!」 マリコルヌへルイズが詰め寄る。 「ひ、姫殿下なら」 「見たの?!」 「世界樹の上で。 アニエスさんや他の近衛兵と一緒に戦艦に乗り込む所だった」 「姫が?!」 皆が世界樹<イグドラシル>を見上げる。 全ての艦が桟橋を離れ発進しようとしていた。 赤く燃えるタルブへと向けて。 † タルブ開戦の報せはトリスタニアの王宮にも届けられていた。 「タルブ領主、アストン伯戦死!」 「レコン・キスタはタルブへ降下兵を展開!」 「レコン・キスタ艦隊十四隻、そのままラ・ロシェールへ転進!」 多数の伝令と喧々諤々の議論を続ける貴族とでごったがえす 大会議室へ、ローブを羽織ったオスマンが入ってくる。 「いよいよか来たか。 しかしタルブからとはの」 「オスマンか」 伝令たちに次々と指示を出していたマザリーニが振り返る。 「あ奴らロンディニウムを守る船さえ捨てて かき集められるだけの船をかき集めて来おったらしい」 「まさに背水の陣じゃの」 「ここであの貴族派の奴らめがラ・ロシェールを落とす事にでもなれば 南のガリアが鎮圧の協力を口実に一斉になだれ込んで来るだろう。 いや、ハナからそういう手はずだろうて。 ええい、姫殿下の安否はまだわからぬか?! 殿下を乗せたフネはどこまで戻っておる!!」 苛立つマザリーニの元へ血相を変えた伝令が飛び込んでくる。 「枢機卿、報告いたします! ラ・ロシェール駐留艦隊全五隻、レコン・キスタと交戦中!」 「全隻、だと? ばかな! 姫は、アンリエッタ姫殿下はいずこにおわす?!」 「は、殿下は、、、 アンリエッタ姫殿下は前線で全軍の指揮を執っておいでです!」 † 遠くの山肌に幾本もの土煙が立ち上り、数瞬遅れて砲撃の轟音が ビリビリと大気を揺らしてラ・ロシェールの市内にまで伝わる。 レコン・キスタ艦隊十四隻とラ・ロシェール駐留艦隊五隻は タルブとラ・ロシェールとを結ぶ山峡内にて激突していた。 「戦艦ソレイユ被弾、中破です!」 「あれがレキシントン、この距離で大砲が届くのか!」 「竜騎兵を再編成、出撃急げ!」 「第二波、来ます!」 「殿下、矢張りここはいったん引くべきでは?!」 トリステイン空軍ラ・ロシェール駐留部隊、戦艦メルカトール号。 横で叫ぶ艦隊司令官のラ・ラメーに、アンリエッタは毅然と返す。 「なりません! ここで引けばラ・ロシェールは落ちます。 そうなれば南で待ち構えるガリア艦隊がそれを口実に トリステイン国内へ進軍を開始してまいりましょう。 必ず援軍は来ます! トリスタニア防衛に向かった艦隊の中から援軍が戻ります、 それまで何としても、何としても持ちこたえるのです!」 アンリエッタははるか後方の世界樹<イグドラシル>を振り返り、 昨晩の語らいを思い返す。 (あそこには自分の友がいる) 国も身分も関係なく、ただ一人の年頃の少女として過ごせた時間。 ルイズだけではない。 キュルケも、ギーシュも、モンモランシーも、ケティも、 シエスタも、マリコルヌも、今や自分にとって大切な友人だった。 (見守っていて下さい、ウェールズ様。 私の命をかけても、皆を、私の友を守ります!) 遥か彼方のアルビオン大陸を思う。 「攻撃を敵旗艦に集中、押し戻すのです!」 勇ましく杖を掲げ、アンリエッタは正面の戦艦レキシントンを睨んだ。 † アンリエッタが見据えるそのレキシントン号の艦上。 神聖アルビオン共和国皇帝オリヴァー・クロムウェルは苛立ちを隠せずにいた。 「砲撃がこのレキシントンに集中しているではないか! 他の艦は何をしている? レキシントンを下げろ、余を殺す気か?! 相手はこちらの半数以下ではないか、敵を包囲し押し潰せ!」 わめくクロムウェルをレキシントン号艦長ボーウッドが静かにいさめる。 「閣下、相手は山間の地形をうまく利用し、我が方は横へ展開できません。 数の利を生かしきれませんが、正面から撃ち合うより他ありません」 「大体ラ・ロシェールの艦隊は全艦が王都へ向かったのではなかったのか? トリスタニアへ着ければよいのだ、迂回するわけにはいかんのか?!」 「ここはトリステイン軍を各個撃破する絶好の機会です。 それにここで相手を残さば必ずや追撃を受けましょう」 沈着なボーウッドをクロムウェルが忌々しげに睨む。 「ええい、艦で横に回れぬというのなら竜騎兵だ、 竜騎兵を出して敵を囲ませろ!」 「ですが、あまりに竜騎兵を前線に出しすぎては艦砲射撃が使えません。 味方を巻き込んでしまいます」 「ならばどうしろというのだ?!」 「むしろ竜騎兵を陽動に使われては? 迂回させラ・ロシェールを襲わせて敵の気を逸らすのです。 ラ・ロシェールに援護を割く様であれば、そのまま敵を押し込めます」 「そ、そうか」 「ついでにワルドの置き土産も使われてはいかがですか?」 「うむ、あの女か、そうだな。 どうせ空に置いていたとて使い道も無いか。 ではそうしろ! どうした、早くやれ!」 そのままクロムウェルは座席にどすりと座り込み手を組んで顔を伏せる。 本来ならばラ・ロシェール駐留艦隊など発艦前に全滅させて然るべきだ。 それがタルブに手間取っている内にこのザマとは。 ハルケギニア最強の空軍も今は昔という訳か。 それもこれも、あの小娘のせいだ。 使い魔を引き連れてただ一人でアルビオンの戦艦を落として回り、 レコン・キスタ全軍を混乱に陥れたあの桃髪の小娘。 あの娘さえ居なければ、全てはあの日ニューカッスルで終わっていたのだ。 (ええい、『虚無の魔女』め!) 「竜騎兵部隊、戦列を組め!」 「軍団(レギオン)! 軍団(レギオン)! 軍団(レギオーン)!」 アルビオン艦隊の下に竜騎兵がゆっくりと弧を描きつつ集結していく。 「竜騎兵部隊、突撃準備よし!」 「次の砲撃の合間に出るぞ! 前方敵艦隊を右手山領より迂回、進行する! 目標、ラ・ロシェール市内!!」 † 「はあ? アンタ一人でどうするってのよ?!」 「じゃあここで指をくわえてみてろって言うの?!」 ラ・ロシェール領主邸宅の庭先で、キュルケとルイズが怒鳴りあう。 周りを重武装した兵士達が駆け抜け、竜騎兵が次々と空へ飛び立っていく。 「そう言ってるのよ。 戦争が、戦争が始まっちゃったのよ? もうアンタ一人の力でどうこうできる事なんて残ってないわ!」 「まだよ、、、」 ルイズはゆっくりと懐に手を差し入れ『始祖の祈祷書』を取り出す。 「私には、これがあるわ」 「ふう、やれやれ。 つまりルイズは、僕らも知らない「とっておき」を まだ隠し持ってるってことかい?」 ギーシュの言葉に、ルイズは静かにうなづく。 「でも、どうやってあそこまでいくってのよ?」 彼方の空を見上げるモンモランシーの横を、タバサが進み出る。 「、、、タバサ」 問いかけるルイズへ静かにうなずき、力強く微笑む。 タバサの横のシルフィードも、頭をもたげきゅいきゅいと頬を寄せる。 「シルフィも、、、」 ルイズはシルフィードの頭をそっと抱き寄せた。 「ちょっとみんな待って、あれ!」 マリコルヌの声に皆が振り向く。 「、、、やれやれ、話は後って所だねえ」 ギーシュの見つめるその先には、編隊を組みこちらへ向かってくる アルビオン竜騎兵の大部隊の姿があった。 その内十数騎ほどが、本体を離れゆっくりとこちらへ転進する。 戦事(いくさごと)に慣れていないシエスタがおろおろと周りを見回す。 「ど、どうしましょう? 敵が、こっちへ来てるみたいです?」 「そりゃあここは領主邸だからねえ、攻撃目標の一つになってて当然さ」 冷や汗を流しながらギーシュが答える。 「領、領主さまはどちらに?」 「さっき世界樹のほうへ行ってたよ、不幸中の幸いだね。 ま、あちらも攻撃を受けるだろうがここよりはましだ」 「そんな?! みなさん、とりあえずお屋敷の中へ、、」 駆け出そうとするシエスタの腕をモンモランシーが掴む。 「ダメ、シエスタ。 火竜の火を射掛けられればかえって危険だわ」 「ああ、そうだな。 シエスタ、見つからないよう塀の陰に隠れて居るんだ。 モンモランシー、ケティ、君たちもだ。 ケティ、いざって時は君の「火」で二人を守ってくれ、頼んだよ」 「は、はいっ。 わかりました、ギーシュさま!」 ケティが真剣な面持ちで頷く。 「君たちもだっ、てギーシュ! あなた何をするつもりなの?」 モンモランシーの問いにギーシュは空を見すえたまま、静かに杖を抜く。 「僕らはルイズを送り出すために、なんとか隙を作らなくちゃあならない。 君は僕らの中で唯一の癒し手(ヒーラー)だ。 君が文字通り僕らの生命線だ」 「そそそ、そうとも、怪我を治してくれる君が先に怪我をしたら、 ここ、こっちが困るじゃないか」 カチカチと歯を鳴らしつつ、マリコルヌも強張った笑みで杖を抜く。 「あら~、男じゃないのマリコルヌ。 惚れちゃいそ」 キュルケがマリコルヌへ流し目を送りつつ杖を掲げる。 ギーシュがルイズを振り返る。 「すまない、ルイズ。 君の力も必要かもしれない。 君のその「とっておき」を使う余力を取っておくとして、 他にどのくらいの魔法までなら使える?」 「え? ああ、そうね」 既に杖を抜いていたルイズが突然の質問に考え込む。 「ええと、何と言ったらいいか、『虚無』の魔法は特別なの。 普通の魔法を使うのとは別の「力」を使うのよ。 だから、使えるだけの魔法を使ってもそのあとで 『虚無』を使う事は出来る、、と、思う」 「ほほう、そりゃ便利だ」 言いながらギーシュが杖を振るうと、大きなタワーシールドと 投槍を構えた青銅の戦乙女(ワルキューレ)達が地面から立ち現れた。 上空では既に戦闘が始まっていた。 地上からの援護はあったが、それでも数と練度の違いは埋めがたく 防衛線はじりじりと押されつつある。 領主邸上空で戦っていた集団のうち、数騎のトリステイン竜騎兵が 翼を燃やされきりきりと落下していく。 均衡が破れ、六騎ほどのアルビオン竜騎兵がラ・ロシェール領主邸に 向かって一斉に降下を始めた。 「きき、来たわ! ギーシュ、どうすんの?!」 「ルイズ、一昨日の学院での練習を思い出すんだ。 フライ(飛行)の魔法を使ってくれ」 「そ、そんなんでどうなるってのよ!」 「良いから。 ただし、僕らにじゃあなく、彼らにだ」 ギーシュがこちらに向かって来る竜騎兵を杖で指し示す。 「わ、判ったわ」 ルイズが息を吐き、杖を構える。 「、、まだだ」 竜騎兵は大きく弧を描き、渦を巻くように領主邸を囲む。 「まだ引き付けて」 一騎が強く羽ばたき、残る竜騎兵もそれに続く。 「左手は添えるだけ。」 タバサがルイズの杖に手を添える。 迫り来る竜騎兵達が炎の息を浴びせようと首を反らせたその瞬間。 「今!」 「イル・フル・デラ・ソル・ウィンデ!」 ルイズの暴力的な威力のフライ(飛行)が竜騎兵を襲った。 今まさに殺到しようとしていた竜騎兵達が一瞬にしてバランスを崩し、 あるものは体勢を立て直そうとして屋敷や地面に激突し、 あるものは急浮上を制御できず空中で味方同士で衝突し、 あるものは騎士を振り落としそのまま空中で貼り付けにされる。 揚力と重力の均衡は破れ、火竜達は陸に上がった魚の様にもがいた。 「あぶない!」 その内の一騎が苦し紛れに炎の息を吹きかけてくるが、 ワルキューレのタワーシールドに受け流される。 「今だ、みんな!」 ギーシュの号令と共に、空中で身動きの取れない竜騎兵達に 魔法と投槍とが一斉に射掛けられた。 「やや、やったか?!」 初めての実戦にマリコルヌの声が上ずる。 「上出来だ。 ルイズ、タバサ、上空に敵は居ない。 今のうちに行くんだ」 頷きシルフィードに乗ろうとしたルイズを、突然に<空気の塊>が襲う。 割って入った一体のワルキューレが吹き飛ばされ、塀に激突した。 「そんなに急がなくっても良いじゃあないのさ」 その声に皆が屋敷の屋根を見上げる。 そこにはローブをまとった緑髪のメイジの姿があった。 「あんたは、フーケ!」 「お久しぶりねえ、おチビちゃんたち。 こんな所で再会できるとは、来た甲斐があったってもんさ。 せっかく会えたんだ、もうちょっと遊んでいきなさいよ」 フーケが杖を振るうと庭土がゴリゴリと音を立て盛り上がっていく。 「さて、いつぞやの借りを返させてもらうとするかね」 「いやいや、感謝するよフーケ。 こんな男冥利に尽きる台詞を言える機会が来るとはねえ」 やけに芝居がかったしぐさで髪をかき上げ、ギーシュが杖をかざす。 「ルイズ、ここは任せて先へ行け!」 「お、おい、ずるいぞギーシュ! 僕が言おうと思っていたのに」 「はっ、そんなおチビちゃん一人戦場に送り出したところで 何がどうなるってんだい? まったくこれだからガキは嫌いだよ」 完成した巨大な土くれのゴーレムにフーケがひらりと飛び移る。 「ルイズ!」 シルフィードの上のルイズへキュルケが呼びかける。 「感謝しなさいよ? お姫様を守るなんてオイシイ役回りを譲ってあげるんだから」 命をかけた場面でも変わらぬキュルケの物言いに、思わず心が和らぐ。 「はいはい、帰ったらいーっぱいキスしてあげるわよ」 ルイズがキュルケに投げキッスを送ると、シルフィードは 二度、三度と大きく羽ばたき空へ舞い上がっていった。 キュルケは流れ出る鼻血をぐいっとぬぐい、フーケに向き直る。 「さあ、やあっってやろうじゃないの!!」 。。 ゚○゚ シュレディンガーは夢を見ていた。 仲間と共に地獄を駆けた遠い遠い昔の夢を。 自分はいつからこの世界にいたのか。 思い出を手繰っても思い出せない。 最も古い記憶は、常に彼らと共にあった。 最古参の新兵にして無敵の敗残兵、 『最期の大隊』<ラストバタリオン> しかし、彼らの中にあっても自分だけは 特別な、特異な、ただ一人の存在だった。 それで良いと思っていた。 それが当たり前だと思っていた。 あの時までは。 あの桃髪の少女に出会うまでは。 意識がゆっくりと覚醒していく。 ぱたぱたと耳を払い、一つ大きく伸びをして、 懐かしく体を包む甘やかな香りをゆっくりと吸い込む。 鉄の匂い。 油の匂い。 火薬の匂い。 血の匂い。 『豹の巣』<パンテルシャンツェ> アーカードとアルビオンのハヴィランド宮殿で別れた後、 シュレディンガーは行く当てもなく世界中を彷徨い、 気付けばここに居た。 ジャブローの密林奥深くに隠された、我らが夢の棲家。 そして我らが夢のあと。 「らしくないなあ」 頭をぼりぼりとかき、起き出して足の向くままに歩き回る。 格納庫を離れ兵舎へ。 蜘蛛の巣の様に張り巡らされた地下道を歩く。 食堂を通り過ぎて武器庫へ。 足の向くまま行く当てもなく、しかし行き着く先は判っていた。 長い廊下の突き当たり、鉤十字の旗が掲げられた部屋の中。 机の上に置かれた鉤十字の腕章に手を触れる。 全てが古びた部屋の中で、それだけが場違いに新しい。 決別したはずの、過去の象徴。 シュレディンガーはそれを静かに手に取った。 「ちょっとだけなら良いよね、少佐」 。。 ゚○゚ 前ページ次ページ確率世界のヴァリエール
https://w.atwiki.jp/eirei/pages/264.html
アーサー・テューダーイングランド1486~1502統率:C 武力:D 政治:D 知力:D 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------ヘンリー7世とエリザベス・ヨークの長男。ヘンリー8世の兄。皇太子となりプリンス・オブ・ウェールズ、コーンウォール公の称号を得るが、15歳の若さで亡くなる。 アン・オブ・クレーヴス(ドイツ名:アンナ・フォン・クレーフェ)イングランド(生まれはドイツ)1515~1557統率:E 武力:E 政治:E 知力:D 文化:D 魅力:E--------------------------------------------------------------------------------ヘンリー8世の4番目の王妃。ユーリヒ=クレーフェ=ベルク公ヨハン3世の娘で、ザクセン選帝侯妃ジビュレ・フォン・ユーリヒ=クレーフェ=ベルクの妹。ヘンリー8世に初めて会った際に「絵の顔と違う」と言われた。 アン・ブーリンイングランド1507~1536統率:D 武力:E 政治:E 知力:D 文化:D 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------ヘンリー8世の2番目の王妃。トマス・ブーリンの娘。前王妃キャサリンの侍女だった。結婚問題によってイギリス国教会成立のきっかけとなった。エリザベス1世の母。 ウィリアム・セシルイングランド1520~1598統率:B 武力:C 政治:A 知力:A 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------メアリー1世、エリザベス1世に仕え、枢密院の顧問や大蔵大臣を歴任する。フランシス・ウォルシンガムを取り立てさせ、国政に力を注ぐ一方、エリザベス1世の身辺に気を使い、孤独によるストレス性体調不良を見抜いて夫をとることを勧めた。 ウィリアム・ティンダルイングランド1494~1536統率:C 武力:C 政治:C 知力:A 文化:A 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------ギリシア語・ヘブライ語原典の聖書を本格的に英訳した。宗教改革の弾圧により各地を転々としていたが、逮捕されてベルギーで焚刑に処された。後に出版される欽定訳聖書はティンダル訳聖書の影響を大きく受けた。 エドマンド・グリンタルイングランド(カンバーランド)1519~1583統率:B 武力:C 政治:B 知力:A 文化:A 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------エリザベス1世が女王に即位するとロンドン主教、ヨーク大主教、カンタベリー大主教と任命される。しかし、エリザベス1世のカンタベリー大主教管区の聖書釈義集会の全面禁止と各州の説教者の削減の命令に抵抗・反対したため、職務停止と謹慎を命じられた。 エドワード6世イングランド1537~1553統率:D 武力:D 政治:D 知力:D 文化:C 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------テューダー朝第3代イングランド国王。父はヘンリー8世で、母は3番目の妃であるジェーン・シーモア。9歳で国王に即位した。エドワード6世の治世下では、二度にわたる礼拝統一法の制定や共通祈祷書の発布により、イギリス国教会の脱カトリックが進んだ。 エリザベス・ヨークイングランド1466~1503統率:E 武力:E 政治:E 知力:D 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------ヘンリー7世の王妃。エドワード4世とエリザベス・ウッドヴィルの娘。 キャサリン・オブ・アラゴン(カタリーナ・デ・アラゴン)イングランド(生まれはスペイン)1485~1536統率:D 武力:D 政治:D 知力:D 文化:D 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------アラゴン国王フェルナンド2世とカスティーリャ女王イザベル1世の娘。はじめアーサー王太子と結婚したが、急逝したため、ヘンリー8世と結婚する。メアリー1世の母。後にヘンリー8世との夫婦仲が険悪になり離婚する。 キャサリン・パーイングランド1512~1548統率:C 武力:D 政治:C 知力:B 文化:C 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------ヘンリー8世の6番目(最後)の王妃。私生児の身分であったメアリーとエリザベスの姉妹を王女の地位に戻すことに尽力し、エドワード、メアリー、エリザベスの養育を任され、教養的な女性だった。 キャサリン・ハワードイングランド1521~1542統率:E 武力:E 政治:E 知力:E 文化:E 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------ヘンリー8世の5番目の王妃。アン・ブーリンの従姉妹。結婚後、不倫を続け、王の怒りに触れ、ロンドン塔に送られ不義密通で処刑された。 クリストファー・マーロウイングランド(カンタベリー)1564~1593統率:C 武力:D 政治:C 知力:B 文化:A 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------劇作家、詩人。戯曲『タンバレイン大王』、『フォースタス博士』、『パリの虐殺』、『エドワード2世』などを書き上げ、その詩形は無韻詩(ブランクヴァース)で、イギリス演劇の主要な形式となった。シェイクスピアに先駆けてエリザベス朝演劇の基礎を築いた。 ジェーン・グレイイングランド1537~1554統率:E 武力:E 政治:E 知力:D 文化:E 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------テューダー朝第4代イングランド女王。サフォーク公ヘンリー・グレイの娘で母方の祖母がヘンリー8世の妹。エドワード6世が没すると女王に即位するが、在位わずか9日でメアリー1世に廃位させられてロンドン塔で処刑された。在位が非常に短いため国王と認められないこともあり、『九日間の女王』とも呼ばれる。 ジェーン・シーモアイングランド1509~1537統率:E 武力:E 政治:E 知力:E 文化:E 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------ヘンリー8世の3番目の王妃。エドワード6世の母だが、すぐに産褥死した。前妃アン・ブーリンの呪いと恐れられた。 ジョン・ダドリーイングランド1502~1553統率:A 武力:C 政治:A 知力:A 文化:A 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------初代ノーサンバランド公。ヘンリー8世に仕え海軍卿、枢密顧問官などを務めた。サマセット公エドワード・シーモアが失脚すると、エドワード6世の下で権力を握った。財政改革に取り組みイングランド国教会の基礎を固め、フランスやスコットランドとの講和を進めた。ジェーン・グレイを女王に擁立しようとするが失敗して大逆罪で処刑された。 ジョン・ドライデンイングランド1631~1700統率:C 武力:C 政治:B 知力:A 文化:A 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------詩人、劇作家、文芸評論家。王政復古の後に新政府を称える詩を発表し、桂冠詩人の称号を与えられた。ロンドン大火などを描写した『驚異の年』や多くの風刺詩で大きな影響力を持ち、ドライデンの時代と呼ばれた。 ジョン・フィッシャーイングランド(ビバリー)1469~1535統率:C 武力:C 政治:B 知力:B 文化:B 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------枢機卿。ロチェスター司教。ケンブリッジ大学総長。ヘンリー8世の離婚問題やイングランド国教会の設立にトマス・モアと共に反対した。それが王の怒りを買いロンドン塔に監禁され、斬首刑に処された。教皇首位権援護の殉教者として聖人となった。 ジョン・ホーキンスイングランド(プリマス)1532~1595統率:B 武力:B 政治:D 知力:D 文化:D 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------私掠船船長、奴隷商人。海軍提督。フランシス・ドレークの従兄弟に当たる。奴隷の貿易やスペインへの海賊行為を繰り返した。アルマダの海戦においても活躍する。 トーマス・グレシャムイングランド(ロンドン)1519~1579統率:B 武力:C 政治:B 知力:A 文化:B 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------財政家。貿易商。エドワード6世の王室金融代理人に任命され、王室の海外負債管理を行った。ある時、自国の通貨の品質が他国の通貨の品質よりも悪かったため職務遂行が困難になった。「悪貨は良貨を駆逐する」としてグレシャムの法則と呼ばれるようになった。 トマス・ウルジーイングランド(イプスウィッチ)1475~1530統率:C 武力:D 政治:A 知力:A 文化:B 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------枢密院議員、ヨーク大司教、枢機卿、教皇特使を経て、ヘンリー8世の治世下で大法官となった。彼の元には権力と財力が集まったが、一方で、貧しい平民に無料で相談にも乗っていた。しかし、ヘンリー8世の離婚問題で王の激怒を受け、官位を剥奪され、全財産を没収された。 トマス・クランマーイングランド1489~1556統率:C 武力:D 政治:C 知力:A 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------カンタベリー大司教。トマス・クロムウェルの推挙でケンブリッジ大学の教授から大司教に着任する。聖公会祈祷書を完成させ、ヘンリー8世とキャサリン・オブ・アラゴンとの離婚を承認した。しかしメアリー1世が国王に即位すると逮捕され火刑に処された。 トマス・クロムウェルイングランド(パトニー)1485~1540統率:B 武力:C 政治:A 知力:A 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------初代エセックス伯。ヘンリー8世に仕え、宗教や行政の改革を行った。王室財宝部長官、大蔵大臣、国王秘書、控訴院判事、総監督代理などを歴任する。修道院の財産を遮断し、聖職者の立法権を国王に移行させ、上告禁止法を制定させ、宗教改革の先鞭をつけた。 トマス・モアイングランド(ロンドン)1478~1535統率:C 武力:D 政治:B 知力:A 文化:A 魅力:A--------------------------------------------------------------------------------法律家・思想家・人文主義者。ヘンリー8世に仕え、大法官を務める。後にカトリックの立場からイギリス国教会の国王至上法を批判し、ロンドン塔に幽閉、処刑された。殉教者としてカトリックに列聖され、政治家と弁護士の守護聖人となる。政治、社会を風刺した『ユートピア』の著述で知られる。 トマス・ワイアットイングランド(ケント)1503~1542統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------外交官、詩人。国王ヘンリー8世とキャサリン・オブ・アラゴンの婚姻無効を訴えるためにローマ教皇クレメンス7世と交渉を行った。詩人としてはペラトルカのソネットを英訳し、初めてソネットを英語で書いた。 トマス・ワイアットイングランド1521~1554統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------外交官だった同名の父トマス・ワイアットの息子。父に同行したスペインで激しい異端審問を目の当たりにしてスペインへの嫌悪感を募らせる。メアリー1世がスペイン国王フェリペ2世との結婚を決めると、ワイアットの乱を起こす。しかし、徐々に勢力も衰えて大逆罪で処刑された。 ニコラス・ベーコンイングランド1510~1579統率:B 武力:D 政治:A 知力:B 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------ダートモース選出の国会議員となり、グレイ法曹院の出納官を務めた。プロテスタントだったため、メアリー1世の即位で一時、失権するがエリザベス1世が即位すると国璽尚書に任命される。フランスやスコットランドなどカトリック教国を警戒した。 フランシス・ウォルシンガムイングランド(ケント)1530~1590統率:B 武力:C 政治:A 知力:A 文化:C 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------ウィリアム・セシルの仲介でエリザベス1世に仕える。英国に独自の諜報ルートを確立して秘密警察長官となる。駐仏大使、外務専門の国務大臣、王璽尚書などを歴任し、ヨーロッパ中の宮廷にスパイを送り込んだ。しかし、冷徹な仕事振りから女王には忌み嫌われていた。 フランシス・ドレークイングランド1543~1596統率:A 武力:A 政治:D 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------海賊、私掠船船長。西インド諸島をはじめ、スペインの植民地で海賊行為を行なう。後に女王エリザベス1世に金銀財宝を献上し、海軍提督となる。アマルダ海戦では副司令官としてスペインに勝利する。初めてイギリスに煙草を持ち込んだ。『エル・ドラコ(ドラゴン=悪魔の権化)』と呼ばれた。 ヘンリー7世イングランド1457~1509統率:B 武力:C 政治:B 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------テューダー朝初代イングランド国王。リッチモンド伯エドマンド・テューダーとランカスター家系のマーガレット・ボーフォートの子。ヨーク家のエリザベスと結婚し薔薇戦争を終結させた。ボズワースの戦いでリチャード3世を破り、ヨーク家のエリザベスと結婚して薔薇戦争を終結させた。 ヘンリー8世イングランド1491~1547統率:C 武力:C 政治:C 知力:A 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------テューダー朝第2代イングランド国王。王妃キャサリンとの離婚とアン・ブーリンとの再婚の問題に際して、教皇クレメンス7世と対立する。国王至上法(首長令)を発布し、自らをイギリス国教会の長として、ローマ・カトリック教会から離脱した。ウェールズ法諸法によってイングランドとウェールズの行政を統合する。 マシュー・パーカーイングランド(ノリッチ)1504~1575統率:B 武力:B 政治:B 知力:B 文化:B 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------神学者。エリザベス1世が女王に即位するとカンタベリー大司教に任じられる。トマス・クランマーやリチャード・フッカーらと共に国教会の神学思想を形成し、39箇条(聖公会大網)を議会に提出した。 メアリー1世イングランド1516~1558統率:C 武力:C 政治:B 知力:B 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------テューダー朝第5代イングランド・アイルランド女王。ヘンリー8世と、最初の王妃キャサリン(アラゴン王女)の娘。敬虔なカトリック信者であり、国のカトリック復帰を徹底した。その際にプロテスタントを300人以上処刑しており『血塗れのメアリー(Bloody Mary)』と呼ばれることとなった。 メアリー・ブーリンイングランド1500頃~1543統率:D 武力:E 政治:D 知力:C 文化:C 魅力:A--------------------------------------------------------------------------------トマス・ブーリンの娘でイングランド王妃アン・ブーリンの姉妹。貴族ウィリアム・キャリーの妻となるが、美しい容姿のためヘンリー8世の愛人の一人となった。 ランバート・シムネルイングランド1477頃~1534頃統率:D 武力:C 政治:D 知力:C 文化:C 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------国王僭称者。ヨーク家のウォリック伯エドワード・プランタジネットがロンドン塔で獄死すると、「ウォリック伯エドワード」に仕立て上げられる。国王ヘンリー7世に抵抗していたアイルランドで、諸侯の協力を得るが、ストーク・フィールドの戦いで敗北する。自身は傀儡だったため、罪を許され王室の鷹匠として暮らした。 レジナルド・ポールイングランド(スタフォードシャー)1500~1558統率:B 武力:C 政治:B 知力:B 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------枢機卿。イギリス史で最後のカトリック派カンタベリー大司教。ヘンリー8世の又従兄弟に当たるが、離婚問題で対立する。トリエント公会議では議長のひとりを務め、女王メアリー1世の治世下でカトリック教義を護ろうとした。 ロバート・ダドリーイングランド1533~1588統率:B 武力:C 政治:A 知力:B 文化:B 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------初代レスター伯。ジョン・ダドリーの五男。父が起こしたジェーン・グレイ事件によりロンドン塔に幽閉された。エリザベス1世が即位すると寵臣として主馬頭に取り立てられ、『私の目』と呼ばれた。後年にはネーデルラント遠征のズトフェン包囲戦に参加し総督を務めた。アルマダの海戦の直後に急死する。
https://w.atwiki.jp/thshinkour/pages/61.html
名称 種別 コスト 対応キャラ 効果 少女祈祷中 通常 5 信仰収入+5% 信仰収入+5%(重複可) 効果の通り、手番のはじめに加算される信仰収入が5%加算される 効果は重複するので、デッキに空きがあれば入れて損はない。 消費霊力がとても少ないので序盤の信仰優位をもつ為にも手札に来たら即使ってしまおう。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1826.html
そのルイズが呼び出した道化師は、すべての理を粉々にした。 真っ白なメイク、大きく塗られた唇、そして真っ赤なアフロ。 黄色と赤と白の三色で彩られた服。 明らかに大きすぎる真っ赤な靴。 平民を呼んだ、道化師を呼んだ、さすがゼロのルイズ、とからかわれるルイズ。 一人部屋で泣きそうになるルイズを、その道化師は一生懸命笑わせようとしていた。 彼の芸を見て笑顔を浮かべるルイズ。 その笑顔に満足したのか、道化師も笑みを浮かべる。 しかしそれでも朝食に出ればからかわれ、授業で失敗すれば馬鹿にされる。 彼女を喜ばせようと必至に芸をする道化師、それに笑顔を浮かべるルイズ。 気がつけばルイズは己の使い魔の前でしか笑わないようになっていた。 ルイズのおかしさに回りが気づいたころ、彼らの処置はもう手遅れになっていた。 それがある日、フーケという名の盗賊の襲撃によって覆る。 遅い来るゴーレム、崩れる塔、フーケからの“破壊の杖”の奪還に志願したのはルイズであった。 そしてルイズとの関係を何とか修復したいと思っていたキュルケ、その友人のタバサが手を上げた。 馬車の中でもキュルケたちには生返事を返し、使い魔の芸で笑うルイズ。 使い魔が時折キュルケたちに投げるすまなそうな視線が、彼女たちの心を打った。 ゴーレムは強力で強靭だった。 キュルケとタバサの魔法はまるで歯が立たず、シルフィードに乗って逃げるしかない。 おとりを引き受けた道化師が、そのだぼっとした服装からは想像もつかない速さでゴーレムをひきつけている。 そんな中で一人、ルイズは“破壊の杖”を振る。しかし何も怒らない。 彼女は悔しかった。己の使い魔一人守ることもできない自分がにくかった。 事実その破壊の杖はマジックアイテムでもなんでもなく、ましてや原作のように近代兵器というわけでもない。 頑丈な金属でできた、特注のステッキに過ぎなかった。 そんなものをいくら振ったところで魔法が使えるようになるわけもなければ、杖から発射された何かがゴーレムを打ち倒すはずもない。 でも道化師は涙を流す彼女を後ろからそっと抱え、彼女の持つ杖に手を添えた。 できるはずがない? そんなことは関係ない。 不可能だ? そんなこと知ったこっちゃない。 無理に決まってる? だからそれがどうしたというのか? 彼は道化師なのだから。彼は笑顔を与えるものなのだから。 かつていた世界で子供たちに夢を与え続け、子供たちの想いで精霊として生み出された彼は、ただ一言となえる。 ルイズだけのための、それは『魔法の言葉』 ただのチタン製の杖を光が包み込み、無骨で真っ黒なステッキがクリスマスセットに出てくるような赤と白のストライプに染まる。 ゴーレムに向けられた杖の先端から放たれた光は、ゴーレムに小さな穴を穿ち爆散させた。 その日からルイズは、まさしく生まれ変わった。 フリッグの舞踏会では己の使い魔とタップダンスを踊り、使い魔の品評会では二人でラインダンスを披露する。 彼女は幸せの中にいた。 その晩たずねてきた王女の頼みにより、ルイズは己の使い魔と立ち聞きしていたギーシュ、加えて後から駆けつけたワルドと共にアルビオンまで向かう。 途中の襲撃者は盗賊も傭兵もフーケも仮面の男も『魔法の言葉』で吹き飛ばし、ルイズはアルビオンまでひた走る。 道化師は何も言わず、汗の一滴もかかずに彼女の後を追従する。 だが悲しいかな彼女は、人生で始めての深い裏切りを体験する。 目の前で血を流して倒れる己の使い魔。 ワルドの突き出した杖とウェールズの間に飛び込み楯になったのだ。 ピクリとも動かない道化師。 ルイズは泣いた、嫌だと、死なないでと。 ならば大丈夫、だって彼はかつての子供たちの味方、今はルイズの味方、彼はその願いを必ずかなえるのだから。 起き上がった彼は、傷も何も初めからなかったかのようにニコニコと微笑んでいた。 その笑顔のまま、指先からの光で空中に文字を描く。 その文字から打ち出された光線が、ワルドを壁ごと吹き飛ばした。 責任がどうのとわめく皇太子を、死んだら相手にその死を利用されるだけだ、と説得して共に脱出。 囮になるために残った王たちと共に爆散する王宮を尻目に脱出艇で遠ざかる皇太子たちを、シルフィードの上から見送る。 ルイズは一人、道化師に抱えられて眠っていた。 それは懐かしい夢、幼いころのワルドとの思い出。 だがそこにワルドはおらず、小舟の上では道化師が、ルイズの笑顔のためだけに踊っていた。 クックベリーパイで仲良くなったシエスタの故郷へ同行するルイズ。 自分の持つ『破壊の杖』のような変なものがあるらしいのと、暇つぶしに付き合ったキュルケの宝探しの目的とそれが一致したのとで、ルイズたちはタルブの村にいた。 そこにあったのは『竜の羽衣』、まるで道化師の服のような派手なデザインのそれは、しかし手のひらに乗るほど小さかった。 こんなもので空を飛べるはずがないと皆が言う中、ルイズの使い魔だけはそれを手にとってしげしげと観察している。 シエスタの話では墓の文字が読める人に渡してくれという遺言が残っているとのことなので、それを見に全員で墓地へ。 その墓に書かれていた文字を、あろうことかルイズの使い魔は読むことができた。 地球において英語と呼ばれていたその文字で、墓には名が彫りこまれていた。 タルブ村から戻ってずっと、暇があれば道化師はその手のひらサイズのおもちゃをいじくっていた。 なにやら部品が足りないとかでコルベールに紙に書いて説明をしている。 そんな中、タルブの村がレコン・キスタに襲われたという話が学園にまで入ってきた。 彼は子供たちの味方、彼はルイズの味方、ルイズが願えばあらゆるすべてをかなえる、ルイズだけの道化師。 「行くわよ、シエスタを助けに」 道化師は笑顔でコルベールが作ったという部品を、そのおもちゃに差し込んだ。 ねじに見えるそれをキリキリとまわすと、中で細長い金属板が引っ張られて動力になる。 事実それはおもちゃだった。ゼンマイ式の自走するおもちゃ。 だが彼は願いをかなえる精霊。 シエスタがこれが飛んだというのだから、ルイズが飛べたら良いなと願うのだから、彼はただそれを唱えるだけ。 いつもの『魔法の言葉』が響くと、それは五メイルというサイズまで大きくなった。 それは先端のプロペラを、なんだか不思議な動力で回転させ、なんだか不思議な揚力で浮き上がり、なんだか不思議な推力で進む。 物理法則など何のその、彼はただすべてを無視して願いをかなえるのだから。 タルブの村の青々とした森、シエスタが好きだといっていた草原、そのすべてが炎に包まれている。 村を焼くのは示威行為になるだろうが、草原はまるで関係ない。 メイジの戯れで焼かれた森を前に、ルイズの頭に血が上る。 近づいてきた騎竜兵に、道化師は光線を打ち込んだ。 杖を構えるルイズを制し、道化師は黙って足元を指差す。 そこには学園長に渡された始祖の祈祷書。 促されるままにそれを開くと、指輪の輝きと共に文字が浮かび上がる。 彼は願いをかなえる精霊、ルイズがそれを願ったら、何があろうとそれをかなえる。 その前書きも読めないセキュリティの高さに呆れながら、ルイズはそれを読んでいく。 ワルドっぽい声の人が何か言ってるけど気にしない。 彼女の放った虚無の魔法は、レキシントン号を吹き飛ばした。 彼らの行進は止まらない。 立ちふさがる障害は吹き飛ばし、子供の頭をなでりなでり。 タバサのお母さんも“なんとなく”治して子供の頭をなでりなでり。 貴族がどうのとわめくレコン・キスタも吹き飛ばして、子供の頭をなでりなでり。 ガリアの王様も何処かの教皇様も吹き飛ばして、子供の頭をなでりなでり。 ついでにコルベールのはげも“なんとなく”治して、子供の頭をなでりなでり。 後年、彼らはなんとなく不思議な動力で動く移動式のお店で子供に夢を配っていた。 ルイズが肉と野菜のサンドイッチを売り、その横で彼女の使い魔が子供たちに笑顔を配る。 邪魔するものをなぎ倒し、二人は笑顔のために行く。 今日もその素敵なステッキを振り、二人は笑顔で歩いていく。 さあ君も一緒に叫ぼう、『魔法の言葉』を! 「ドナルド・マジック!」 『ゼロと一緒にランランルー♪』 -ドナルド・マクドナルド
https://w.atwiki.jp/daisei-gekipena/pages/28.html
少女祈祷中(モウリーニョ) 188期より参戦。東方チーム。スレで一度自己紹介したが普段もスレを見ているかは不明。 本家劇ぱわからの遠征組のようだ。 最高成績は1部3位。安定感のある打撃型チームである。
https://w.atwiki.jp/dododoliland/pages/179.html
No.148 祈祷師マナ レアカード 火属性 フォース 22 攻撃力4760 ~(Lv.30) 9060 防御力2510 ~(Lv.30) 6130 売値 ~ 特殊能力 キングモンスターに倍威力 必殺技 入手方法 MAX攻撃力 火属性 25位 全属性 68位 MAX防御力 火属性 20位 全属性 67位 ※最大レベル時の能力はおおよその目安です。
https://w.atwiki.jp/magamorg/pages/8564.html
神祈の祈祷師 自然 レア (4) 1000 ビーストフォーク/アーク・セラフィム/オリジン ●T・ソウル ■相手プレイヤーがカードの効果を使う時、このクリーチャーをマナゾーンに置いても良い。そうした場合、そのカードは効果を使う代わりに持ち主の山札の上に置かれる。 (F)邪魔はさせんよ。―神祈の祈祷師 作 楼砂 収録 混沌編(カオス・ワールド) 第一弾 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/quizbc/pages/1071.html
祈祷師メーベル(キトウシ~) p e 属性 雷 コスト 19 ランク A 最終進化 S レベル HP 攻撃 合成exp 10 604 551 ? 50 1,022 1,117 ? 最大必要exp 19,564 No. 0690 シリーズ メーベル Aスキル イーヴル・モス 敵単体へのダメージ中アップ(?%) Sスキル 雷霊召喚 敵全体へ雷属性の中ダメージ(?%/?turn) 売却価格 8,700 進化費用 190,000 進化元 - 進化先 寡黙な祈祷師メーベル(A) 進化素材 ド1(A) フ1(C+) キ1(C+) ロ1(C+) 入手方法 クリスタルガチャ 備考
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1324.html
戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ (4)聖なる教示 ハルケギニア大陸、トリステインの南に位置するガリア王国王都リュティス。 その王城、ヴェルサルテイル宮殿はグラン・トロワ。 そこには人形を手に狼狽し、泣き崩れている宮殿の主、ガリア国王ジョゼフ一世の姿があった。 「ああ、ミューズ!おれのミューズ!なぜだ!?なぜこんなことに!?」 感覚共有がなされている伝説の使い魔ミョズニトニルン、シェフィールドとの共有が途切れて早十日。 そして先ほど、再度アルビオンに派遣された間諜からの報告で森の中でシェフィールドの遺体が発見されたとの報がもたらされたのである。 「狂ってしまった!何もかもぶち壊しだ!ミューズ!何てことだ!」 側近の者達や、愛人すらも下がらせて大声で泣き喚く。 それは正しく世間で愚王と噂されるままの姿であった。 しかし、シェフィールドを使い、裏でアルビオン王国内部の貴族派を操っていた切れ者こそが、この男の真の姿である。 暫く、一時間ほど喚き、暴れ、もう一度喚き、そして最後に蹲って泣いていたジョゼフの震えがピタリと止まる。 続いて部屋中に響き渡ったのは大音量の笑い声であった。 「はははははははははははははっ!あはははははははははっ! 狂ったぞ!おれのチェスボードが!?見ているかミューズ!遂に狂ったのだぞ!? すべての駒が盤上からひっくり返された!だが、こんなに嬉しいことは無い!」 狂気/狂喜するジョゼフ、その手がシェフィールドの死亡報告と同時に提出された書類を掴む。 「そうだ!次の対局の相手はお前だ!ジャン・ジャック・ド・ワルド!」 そこには、シェフィールドを殺害の犯人であり、現アルビオン新政府を実質的に手中に収めている男が、現在ガリア国内に潜伏しているとの内容が記載されているのであった。 「あなたは、何者?」 あの日と同じ月が天にある。 闇は全てを等しく隠して染める、双月は冷たくも優しい光で照らす。 すべての絶望の中にあって、決して裏切らない希望の様に。 「虚無のメイジ、それがあなた」 背中の男に語りかけるルイズ、まるで戯曲の場面であるように。 答える男は振り返らない、それが彼と彼女の距離であることを示すために。 「それは君だ、虚無の担い手ルイズ」 「やっぱり、何もかも知っていたのね」 「そういう君は、どうして気付いたのかね?」 「姫さまから、王家に伝わる『始祖の祈祷書』というものを貸して頂いたの。 そうしたら、虚無の呪文のルーンが浮かび上がってきてね。 その時にあの時の魔法が虚無の魔法だって分かっちゃったのよ」 一歩、前に出る。 躊躇わない、戸惑わない、立ち止まらない。 ゆっくりと、歩む、ウルザの隣へと。 そうして空を見上げると、大きな月が瞳に映った。 月がこんなにも大きなものだと、ルイズは始めて知った。 「元々、違和感は感じていたわ。 あの魔法もそうだし、あなたを呼び出したこともね。 それらが全部、自分が『伝説』なんだって分かった時に全部繋がった感じよ」 前代未聞のメイジの召喚。 記憶が混乱していると言いながら、様々な技術をミスタ・コルベールに提供しているウルザ。 一切成功しなかった系統魔法、初めて使った魔法は正体不明。 そしてニューカッスルの城での光景。 疑問の欠片は幾つもあった。 「察しの良いことだ、話すのはもう少し後になると思っていたのだがね」 「こんなことで褒めてもらってもね。 自分のことは分かったわ。 次はあなたの番、もう一度聞くわ」 そこで区切り、ルイズは息を吸い込む。 これから放つのは万感を込めた言葉。 自分達の新たなる関係への、始まりの問いかけ。 「あなたは、何者?」 永く果て無き時を生きた。 悠久の者は時に、短い時を駆ける者の成長の早さを見誤る。 長く生きた故、時を見つめ続けた故に。 ならば認めなければならない、自分と彼女、その新たな関係を。 「ミス・ルイズ、あれの名前を知っているかね」 横に立つルイズに語りかけるウルザ、その先には見事な満月の片割れ。 「月?月は月じゃない」 ハルケギニア、その何万リーグもの空に浮かぶ天体、双子の月の一方。 あれは虚無月。 私の世界、ドミナリアにもまた存在する、二つの月の一つ」 「私の、世界…?」 「その通りだ、ミス・ルイズ。 私はこの世界の人間ではない別の世界、ドミナリアという世界から君に呼ばれたのだ」 真実の告白、想像を遙かに上回る言葉に、ルイズの目が見開かれる。 冷静に、常識的に考えても、納得できる話ではない。 「信じられないわ、別の世界があるなんて、…どうしてそんなことを言うのよ」 「私は真実を話している。それを信じるかどうかを決めるのは君だ」 一瞬の沈黙、梟の鳴き声だけが響き渡る。 「…ああもう、いいわ、別の世界がある、あなたはそこから来た。 全部信じてあげようじゃないの! そこから来たあなたが虚無の使い手、そこの人間は皆が皆伝説ってこと!?」 「ミス・ルイズ、それは発想が逆だ。 ハルケギニアで虚無と呼ばれるものは、他の世界においては伝説ではない、この世界においてのみ伝説なのだ」 「……意味が分からないわ」 「こちらの世界で虚無と呼ばれる魔法、その発展を妨げた要因がこの世界に存在する。 他の世界に潤沢に存在する虚無を利用する為の魔力、それがこの世界には極端に薄いのだ。 ハルケギニアにおいて、虚無の魔法を操るのは薪無しに火を灯すに等しい。 そのような力、伝説として彼方に追いやられても仕方は無い」 すべての魔法を生み出す力、マナ。 その中でも白と黒のマナ、それがハルケギニアにおいては希薄な状態で安定しているのだった。 「…他の世界には普通にあるものがこの世界にはない。 だから虚無は使われなくて伝説になってるって言うのね。 でもそれじゃあおかしいじゃない。 私が虚無の魔法を使える理由がつかなくなるわ」 そう、確かにルイズは自分が使った呪文が『虚無』であることを、心で、体で、確かに実感している。 ウルザは口を開きかけたが、一瞬何かを考え、その後に言葉を紡いだ。 「始祖ブリミル。この世界で六千年前に降臨したとされている何者か。この世界に虚無を持ち込んだ者。 その血を色濃く残す者は潜在的に虚無を操る力を有している。 ブリミルの子孫によって建国されてたというトリステイン王国、その公爵家筋にあたる君には才能があった。 私はそう考えている」 突然にウルザの口から出た始祖ブリミルの名、ルイズはその神の如き神聖な名を耳にしながらも、冒涜的とも言える想像が鎌首を擡げることを止められなかった。 「それじゃ…その言い方じゃ、まるで始祖ブリミルがっ」 「あ、思い出した」 突然に割り込まれる第三者の声。 二人しかいないはずのこの場に現れた闖入者、今の会話を聞かれたのかもしれないという背徳感から、ルイズは慌てて周囲を見渡す。 当の声の主はすぐに見つけることが出来た、それは壁に立てかけられた二本の剣、その片方、古ぼけたインテリジェンスソード、それこそがこの場の三人目であった。 「思い出した、思い出したぜ相棒。 おめーさん、ガンダールヴっつーか、何か別の奴に似てると思ってたんだよ。 今の話で思い出したぜ、相棒、おめぇさん、ブリミルに似てるんだよ」 カタカタと震わせながら喋る剣デルフリンガー。 「待って、待ってよ。 ミスタ・ウルザがブリミルに似てるってどういうことよ、虚無の使い手だからってこと? いい加減なこと言わないでよポンコツ!」 デルフリンガーを両手で持ち上げて、詰め寄るルイズ。 「ポンコツたーひでぇなあ。 なあ、嬢ちゃん。嬢ちゃんが虚無の使い手だってのはあの城の一件で気付いてたんだぜ。 相棒が何も言わねぇから黙ってたけどよ。 でも別に嬢ちゃんの雰囲気がブリミルに似てるって訳じゃねぇのよ。 相棒はなあ、虚無とかそういうの抜きにして似てんだよ、初代虚無の使い手に」 「そんな、それじゃ、本当に………」 「ミス・ルイズ、君の考えていることは私の推測でもある。 この世界に六千年前降臨した始祖ブリミル。 私はブリミルが別の世界、ドミナリアの人間だったのではないかと考えている」 白と黒を混ぜたらどうなると思う? 全てが無かったことになるんだ。 ―――ウルザ 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む