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未知との遭遇というフレーズを聞いて余人が思い浮かべる物と言えば、それはなんであろうか。 例えばUFOに代表される未確認物体であったり、あるいはタイムスリップのような異常空間遭遇であることも考えられるだろう。人によってはそれこそ御伽噺めいた代物を想起するかもしれない。 例示されるものは枚挙に暇がないが、それらは総じて未知の言葉が示す通り、普段通りの日常を過ごす分にはまずお目にかかれない非日常の産物となるのが通例である。 そして実際に「そういうもの」と遭遇した場合、その瞬間に人は一体何を感じるのか。 驚き、戸惑い、恐怖といった感情。もしくは生命に関わる危険であるとか、豪気な者であるなら関心や興奮を覚えるだろうか。 それこそ十人十色の反応を見せるだろうが、そういった「怪異」と遭遇した者の多くに共通する証言のいくつかに、こういったものがある。 曰く、「一切の音が聞こえなかった。無音だった」というものがそれだ。 それは突如の事態に脳内処理が追いつかず、五感が麻痺していたのだ……と、そういうこともあるだろうが、しかしこうも考えられる。 つまり、目撃者の聴覚が麻痺していたのではなく、"普通"でないモノの近くには雑音というものが存在しないのだと。 無音領域、無音円錐域、コーンオブサイレンス。"異界"はあらゆる音を排除する。周囲の雑音は一切消え失せ、そこには当事者と、当事者に対峙する異物だけが存在するのだ。 ならば、この時間、この場所において。 眼前に聳え立つ無人の大邸宅を覆う無音の領域もまた、この現実離れした豪奢な邸宅がある種の"異界"であることを証明しているのかもしれなかった。 「はい、お邪魔しますよっと」 そんな、静謐という言葉をこれ以上もなく体現する、しんと静まり返った邸宅敷地内に、明らかに場違いな声が響いた。 声の主は青年だった。黒よりも深い夜色の廊下に、対照的に白く映える頭髪と服装。小さく呟かれた声はそのままに、しかしそれ以外のあらゆる動作音を立てないまま、青年は突如としてこの場所に現出したのだ。 何故、あるいはどうやって、という疑問は青年には通じはしない。この異界めいた邸宅と同様、彼もまた通常とは異なる存在であるのだから。 「そんじゃ、捜索開始といきますか」 言うが早いか、青年は素早く、しかし音と無駄を一切排した動きで歩みを進める。 手近な部屋のノブに手をかけ、躊躇することなく中に押し入った。そしてそのまま、何かを探すように行動を開始する。 棚を漁り、引き出しを開け、あるいは物と物の間の隙間を見て周る。天井裏や床だって見逃さない。 都合五分ほどあくせく動き回った彼はふと動きを止め、ふぅと一息つく 表情は優れず、首に手を当て、一言。 「……外れやな、こりゃ」 部屋の中を一通り見まわって舌打ちひとつ。青年は無造作に部屋を出て、次の部屋へと入り再度作業を続行した。 単純作業を繰り返す肉体と同様に、体内のI-ブレイン絶え間なく情報収集を続けている。脳内に展開される空間座標図には、周囲数十mに動く人間が存在しないことをはっきりと表示されていた。 見ようによっては新手の空き巣とも解釈できる行動を取る青年の名前はイリュージョンNo.17。この新宿においてはアサシンのクラスで召喚されたサーヴァントである。 勿論のこと、彼は本来盗みといった露骨で自分本位な犯罪行為に走る者ではない。ならば、彼は一体何をしているのか。 それは、他ならぬこの場所自体に理由がある。 神楽坂の一等地に居を構える西洋式の屋敷、あの有名な遠坂凛がかつて住んでいたのが、現状彼が忍び込んでいる邸宅だ。 真昼間の大通りでまさかの大量虐殺を行い、一般の警察機構に指名手配され、今や全国どころか全世界で時の人となっている、聖杯戦争においてはバーサーカーのマスターである、あの遠坂凛の元住所だ。 今も少なからぬ武装した警察官が24時間体制で警戒し、捜査を続けている場所である。彼らの目を潜り抜け、遠坂邸そのものに配備されている魔力感知の魔術さえも容易くすり抜け、彼は今この場にいた。 (けどまあ、どっかに必ずあるはずなんやけどな) 二つ目の部屋も収穫なしのまま退出し、ぽりぽりと頭を掻きながらイルは一人ごちる。 今彼がやっているのは、言うまでもなく手がかりの捜索だ。右も左も分からぬ新宿において、どれほど僅かでも情報は重要な存在である。 だからこそ、渦中の人物である遠坂凛の住んでいたこの場所まで遠路はるばるやってきたのだが……今の所、特にめぼしいものは見つかっていない。 生前のイルは時折諜報のような任務も請け負ったことはあるが、大抵は軍のバックアップがついて、専門の機材による情報収集を主としていたため、自分一人による捜索は想定よりもずっと難しいものとなっていた。 元より頭脳労働は専門外だし、そもそも既に警察の手によりガサが入れられている以上は目立つ証拠品など残されているはずもなし。そんな状況で成果を期待するほど、彼も楽観的な人物ではない。 しかし、あるはずなのだ。仮に遠坂凛が"そういった人種"なら、確実に存在するものが。 三つ、四つと次々に捜索を続け、最初に屋敷に押し入ってから数十分が経とうかという頃。漆黒の帳に沈んだ長い廊下を歩いている最中、彼のI-ブレインにとある反応が感知された。 情報制御を感知、という短い文言が脳内に走り、それを認識したイルは、口の端を知らず吊り上げた。 「……おし、おれの勘が当たったな」 そして反応のあった場所に、気持ち早足で近づく。辿りついた一見するとただの壁で、そこには何もないように見える。 しかしそれは間違いだ。実際にはドアが存在し、それを魔術によって視覚的に誤魔化しているに過ぎない。I-ブレインには極めて物質密度の低い空間が広がっていることが如実に表示されている。 一般の警官は騙せても、サーヴァントを騙すことはできない。イルはそのまま、ドアに手をかけようとして――― 「っと、そうやな」 (固有値捕捉。波動関数展開。『シュレーディンガーの猫は箱の中』) 寸前、イルは脳内に撃鉄を叩き込み、己が宝具を発動させる。そして改めて右手を伸ばした。 次の瞬間、その手はドアに触れることなく、まるで霧の中に手を突っ込むかのように「するり」と向こう側にめり込んだ。 最初は手首が、そして肘、肩と続き、遂には体が丸ごと向こうに消えていく。 最早ドアが持つ物質的な隔たりは一切意味を為さず、それはドアに仕込まれた魔術―――恐らくは感知式の防御魔術か―――すら発動の予兆を見せないほどだった。 そして、イルは部屋へ一歩足を踏み入れる。これまでの無機質なまでに整理された空気から一転、そこには乱雑に置かれた物品が所狭しと並び、この部屋の主が持っていた強い目的意識が感じられるようだった。 大量の書物がばら撒かれた机を横目に、イルは壁の書棚へと足を向ける。 そこに置かれた冊子を取り出し、開く。 「……とりあえずビンゴ、ってとこか」 イルは呟き、手の中の紙片をポケットに突っ込んだ。 ▼ ▼ ▼ 神楽坂は表通りから少し外れた箇所、そこに荒垣の姿はあった。夏場の東京で着るにはあまりにも不自然な厚手のコートを羽織り、目つきが悪いを通り越して凶眼とさえ形容できそうな視線を中空の一点に向けている。いかにもこれから戦場にでも行きますと言わんばかりの圧を放つ彼は、しかし何をするでもなくコンクリ壁に背を預けていた。 周囲に人の気配はなかった。元々神楽坂は、一本路地を入れば、人通りの多い表通りとは違い閑静な雰囲気を保つ静かな場所だ。もっとも、そういう事情や現在時刻が午前2時過ぎであるという事実を差し引いても、無差別大量殺人が話題になっている今、好き好んで夜中に出歩くような人間は皆無と言っていいだろう。 ならばそんな状況において荒垣は何をしているのかと言えば、なんのことはない、ただ待っているのだ。偵察という名のガサ入れに赴いた己がサーヴァントの連絡と帰りを待っている。 効率や戦略を語るならば、マスターである荒垣がわざわざ現場近くまで来る必要はないのだが、しかしこの青年にそんな理屈は通じない。そもそも彼らが行おうとしている"聖杯を破壊する"という生産性の欠片もない反逆行為は、元々荒垣が主導して行おうとしているのだから。そんな精神的な気負いを除いても、荒垣真次郎は安穏とした場所で待機するようなまどろっこしい真似を是とする人間ではない。 仮にアサシンが潜入した遠坂邸で戦闘が起こったならば、自分も即座に参戦する気概でいる。常道云々など関係ない、自分がそうと決めたのだからどこまでも突き進むだけなのだと、既に彼は心に決めていた。 「……遅ぇな」 とはいえ、彼は見境なく暴れまわるような馬鹿ではない。 故に今はその時ではないと、大人しくこうして機を待っているのだが、どうにもアサシンからの連絡が遅いように感じる。 二人が別行動を取ってから既に1時間。荒垣は今まで潜入行為に関わったことがないため推定などできはしないが、何かしらの進展があってもいいのではないかと、そう思う。 先に言った通り、荒垣はまどろっこしい行為は好いていない。有体に言ってあまり気の長いほうではないため、手持無沙汰な状況はどうにも落ち着かないのだ。 何某かの魔力感知に引っ掛かるかもしれないから控えるようにと言われた念話でもしてみるか、などと考え始めた、その矢先。 ふと、視界の向こうに黒い影が垣間見えた。 見れば、それは年若い、けれど妙に老けて見える女であった。 マタニティドレスのような余裕のある服を着て、それ以外には特に飾り気のない女だ。痩せた体は不健康さをひしひしと感じさせ、こけた頬は街灯の白い光を反射して死人のような青白さをこれでもかと浮き出させている。 窪んだ眼窩からはこれだけは異様なまでに生気の溢れた眼球がぎょろりと存在を示し、ふらふらとした足取りと合わせて、まるで幽鬼のようだというのが女への第一印象であった。 だが、荒垣は女のそんな異様な風体にも、不気味な雰囲気にも、一切目をくれない。 荒垣が目を向けるのは、女の口と胸元。 そこには、明らかに真新しいと分かる、大量の血反吐がへばり付いていた。 「……おい、あんた。俺が言えることでもねぇが、夜中の一人歩きは感心しねぇな。 早いとこ家に帰ったほうがいい」 分かりきった茶番のようなことを言いながら、左手を懐に忍ばせた召喚器に伸ばす。 既にこちらの準備はできていた。 声をかけられた女は、ぴくりと痙攣するように反応し、緩慢な動作で振り返った。 焦点の合わない目でこちらを見る女は、やはりふらふらとした足取りで荒垣へと近づいてくる。 徐々に鮮明に見えてくるその顔は、何かを失い慟哭しているような、そんな風にも見えた。 「ミンチ殺人……週刊誌で読みましたわ。 ふふ……犯人はきっと正気の者ではないのでしょうね」 外見から来る印象とは裏腹に、女の言葉は流暢なものだった。言葉尻からは確固たる知性が感じられる、そんな語り口調であった。 「人が死ぬ悲しみは痛いほどに分かります……私にも赤ちゃんがいてね、もうじきあなたくらいの歳になるのよ。 生きていれば、だけどね」 「……死んだのか」 会話を続けながらも、荒垣の警戒心は一切緩みを見せない。 背は既に背後の壁から離れ、足は適切な間合いを定めて地を踏みしめている。 「ええ。でも、もう悲しくはないの。分かったから。もうすぐ戻ってくるって」 そこで、女の言葉が微かに変質したのを荒垣は感じた。 いや、声だけではない。見れば女の体の震えは勢いを増して、最早痙攣の域に達していた。 「きょ、今日こそは、今日こそは間違いない! あなた、あなたよ赤ちゃん。私の、私の赤ちゃん。 さあ、戻っておいでぇ」 「……」 ……万が一の可能性を考えて話に付き合ったが、結果は無情にも予想通りだったらしいと、荒垣はそう考える。 最早疑う余地などなかった。この女は、狂っている。 そして、異常なのはその思考のみでは決してない。 何故ならば―――この女から発せられる、ある種慣れ親しんだ気配の正体は……! 「もう一度……私の、お腹にぃ!」 「ペルソナァ!」 瞬間―――人の身の丈ほどに巨大化した女の口に、黒く巨大な鉄槌がカウンターで打ち込まれた。 先ほどまで女だった何かは、潰れた蛙のような絶叫を上げながら後方10m近くまで弾き飛ばされ、金属の軋む音と共に街灯をへし折り、そこでようやく地面に落下した。 「てめえがどこのどいつで、どんな事情があるかは知らねえ。だが、襲ってきたってんなら容赦はしねえ」 銃を手にした荒垣の頭上には、半透明の、霊的あるいは精神的な一つの"像"が出現していた。 たなびく金の長髪、髑髏の如き無機質な白き仮面、全身を覆う黒の意匠、黒馬を模した異形の騎乗物。機械めいた性質をも併せ持ったそれは、荒垣の心象具現。 ペルソナ、名をカストール。古代ギリシアの大英雄にして勇壮なるディオスクーロイの片割れを模したヴィジョンだ。 今の荒垣の全身からは、青色の魔力が荒れ狂う暴威となって逆巻き溢れ出ている。 人を喰らう超常を、更なる超常を以て撃滅せんが為に、かつて忌避した"力"をここに顕現させたのだ。 「うぅ……が、ァ、アガアアァァッ!!」 倒れ伏した異形から、歪んだ狂声が迸る。想定外の攻撃に身悶えていたそれは、しかし苦痛とは別種の蠢動を更に加速させた。 次の瞬間、かつて背中であったろう場所を巨大な脚が幾本も突き破って出現した。硬質の物がひしゃげ、粘性の液体が飛び散る音を振りまきながら、辛うじて人型を保っていた肉体が急速な変質を遂げた。 「……そうか。それがてめえの正体なんだな」 呟く荒垣の眼前に"それ"はあった。 体高およそ3m、人の胴体ほどの脚を何本も持ち、後ろには丸々と肥えた腹部。全体的に蜘蛛を象った異形なれど、頭部から角が二本生えており、面はまるで鬼の如し。 鬼族・ギュウキ―――近畿、四国に伝承が残る半牛半鬼の妖物にして、蜘蛛の胴体を持ち人を喰らう悪鬼とされている。 荒垣はそんな伝承の類は知らなかった。けれど、眼前のこいつが人類と相容れない正真正銘の怪物であることは、嫌でも理解することができた。 「ォォォオオオオオオオオオッ!!」 人間では発声不可能な音域の咆哮と共に、ギュウキが瞬時に距離を詰めて襲い掛かる。 10mはあった相対距離は一瞬にして0となり、鉄骨の太さと日本刀の鋭さを持った脚が荒垣を串刺しにせんと唸りを上げる。 常人であるなら反応不可能な神速の動き。荒垣は、しかしその動きを一から十まで把握し、そして上体を逸らすことで回避した。 狙いの逸れたギュウキの脚が、背後のコンクリ壁を段ボールを破るかのような気軽さで粉々に破壊した。 喰らえば即死。そんな攻撃に、しかし荒垣は一切動じていない。捻った上体を戻し、つま先で軽くバックステップを取る。 ステップにより浮いた一瞬、それを狙ったのか否か、ギュウキによる薙ぎ払いが荒垣を襲った。中空に留まる彼に回避の術はなく、払われるままに建物の上部へと弾き飛ばされた。 しかし荒垣はギュウキの脚に合わせ蹴り上げることで衝撃を緩和、空中にて身を捻ると、何の危うげもなく屋根に着地した。 接地した荒垣が即座に後方へ跳躍すると同時、一瞬前まで彼がいた屋根部分が下から盛り上がるように破砕される。同じように飛び跳ねたギュウキが、文字通り食い破ってきたのだ。 幾本もの脚を器用に用いて屋根上に上がるギュウキを前に、荒垣は冷静な目で事態を見つめていた。 獲物の健在に苛立ち吼えるギュウキ姿からは、人であった残滓など僅かも感じられない。 野獣など比にならない唸りをあげる凶面は恐ろしく、けれどそれ以上に哀れで――― しかし、荒垣は微塵の躊躇もなく引き金を引き絞った。 ガラスが砕けるような音と共に、カストールの鉄槌がギュウキを真上から叩き潰す。肉を潰す湿った音が響き渡り、着弾点の胴体が瞬時に下へとめり込む。ギュウキの体は階下へ落とされ、その姿は見えなくなった。 ……戦闘の喧騒は、呆気なく終わりを告げた。最後の攻撃によって開いた穴に近寄り見下ろせば、元型の無くなった胴体に上を向いた数本の脚がくっついた前衛的な肉塊が、建物内部にへばり付いていた。 「……ったく、面倒かけやがって」 その言葉に、勝利の喜びも、額面通りの侮蔑もなかった。荒垣は女であった成れの果てから視線を外し、音もなく地面に降りる。 やはり聖杯戦争なんざ欠片も好きになれねぇ、と。彼の心中はそんなものであった。 ▼ ▼ ▼ 事が終わって数分、荒垣は既に戦闘のあった場所を後にし、今は別の道を歩いていた。理由は無論、凄惨な屠殺現場を目撃されて厄介に巻き込まれないようにするためである。 不意の襲撃であったため手加減ができなかったがために、後先を考えず全力で攻撃したのが仇となったのか、かの戦場跡は今や発破工事さながらの廃墟と化し、大量の血と肉片と臓物が溢れかえる地獄のような様相を呈していた。 それをNPCに見られたらどうなるかなど、よほどの馬鹿でもない限り理解できるというものだ。故の移動である。 わざわざ事態を厄介事に昇華させる趣味は荒垣にはない。そして、ぶち撒けた後始末をするつもりも、また。 「お待ちどうさん、しっかり物証掴んで……って、なんやその返り血。物騒やなぁ」 とはいえ、服にべったり付着した血は如何ともし難いようだ。 パスを辿って帰還したイルが、明らかに血生臭い荒垣を前に呆れたような口調で言う。確かに物騒だったことは否定できないが、それをサーヴァントに言われるのは腑に落ちないと、荒垣は心の隅でそう思った。 「人間に擬態したバケモンが襲ってきた、だから返り討ちにしただけの話だ。誰の仕業かは知らねぇがな。 ……んなどーでもいい与太話はともかく、なんかいい情報は見つけられたのか?」 「いや、どうでも良くはないやろそれ。人を変異させるっちゅーと、多分キャスターかそこらの仕業やと思うが…… ……まあこっちの話からにするとな、仕事はバッチリこなしてきたで。おれに抜かりはないってな」 ポケットから取り出した紙片をひらひらと振るイルに、荒垣はただ「そうか」とだけ返す。 明らかな無愛想にも特に動じることもなく、イルは話を続けた。 「で、結論から言うと、遠坂凛は黒でもあり白でもある、ってとこやな」 「……おい、ちょっと待て。言ってることが矛盾してるって自分で気付いてんのか」 「まあまあ、人の話は最後まで聞くもんやで」 ほれ、と軽い調子で渡されたメモを見遣る。それを傍目に、イルの言葉が続いた。 「まあ掻い摘んで言うと、遠坂凛は魔術師で間違いない。屋敷にはセンサーの役割を果たす魔術がかかってたし、魔術で隠蔽された部屋もあった。 そんで、このメモ見る限り聖杯戦争にもそれなりに意欲的だったみたいやな」 「なるほどな、それが"黒"ってやつか」 「そゆこと」 走り書きに書かれた内容を、荒垣もまた理解した。魔術が云々、聖杯を狙う、セイバーかランサーが欲しい等々、自分のような巻き込まれではありえない記述が散見される。 「そんで"白"ってのは、多分やけど遠坂凛は望んであの惨事を起こしたわけやないってことやな。 さっき意欲的だった言うたけど、"意欲的"言う程度には綿密に計画やら作戦やらを練ってたことは明らかや。そないな奴があんな無計画に無差別殺人起こすか? それにな、これは前にも教えたことやけど、あの瞬間の遠坂凛の顔、ありゃ完全に予想外って面やったで」 イルが言うのは、ニュース報道における遠坂凛の映像のことだ。 今や特番にもなっている遠坂凛関連のニュースにおいて、嫌というほど流されたのが殺人現場における二人の映像だ。 それは周辺の監視カメラによる不鮮明で荒いものであり、礼服のバーサーカーが殺人を犯したことは分かれど、両者の表情などといった細かい部分は一切確認できない代物だった。 その不鮮明な映像を、しかしイルはI-ブレインによって修正・補正し、鮮明な代物へと作り変えて荒垣に提示していた。 それを見て荒垣は思う。確かに、あの画像に映っていた遠坂凛の表情は明らかな驚愕に染まっていた。とてもじゃないが、狙ってあの惨事を引き起こしたようには見えなかった。 「だが、それだけで白ってのは言い過ぎじゃねぇのか。大量殺人をやる気がなかったってだけで、別に野郎が善人だとか決まったわけじゃねぇ。むしろ、聖杯戦争に乗り気な魔術師って時点で俺としちゃ黒そのものだ」 「ま、おれかてこいつが善い奴とか言うつもりはあらへん。ここで言う白ってのは、あくまでキチガイやないって程度の意味や。 それに、仮に遠坂凛が善人でも、従えてるバーサーカーは何がなんでも排除せなあかん。わかっとるやろうけど、これは絶対や」 どちらにせよ、遠坂凛とかち合ったならば戦闘は不可避であると、二人は互いに承知し合っていた。 もしもの話、遠坂凛が善人あるいはそれに準ずる良識を持っていて尚あのような惨事を巻き起こしたというならば、つまりはそれだけ礼服のバーサーカーが凶悪な存在であることの証左になる。 遠坂凛が外道であろうと、そうでなかろうと、出会ったならば排除すべく戦わなくてはならないのだ。 「ああ。そもそも俺に言わせりゃ、自分で制御できねえ力なんざ持ってるだけで罪みてぇなもんだ。 それで誰かを傷つけたってんなら尚更な。だから、俺は容赦しねえ」 語る荒垣が思うのは、先ほど自分に襲い掛かってきた女だった。 奴も、自分では御することのできない力を持っていた。いや、無理やり持たされたと言ったほうが正しいのだろうか。 ともかく、自らの分を超える力など、どう足掻いたところで毒にしかならないのは明白なのだ。遠坂凛然り、怪物の女然り、かつての自分然り。 それを身を以て知っているからこそ、荒垣は躊躇しない。力には力で、理不尽には理不尽で対抗するのだと決めている。 「遠坂凛も、セリュー・ユビキタスって奴も、他人を化け物にする糞野郎も纏めて相手にしてやるさ。 ……まあ、遠坂凛は事情如何によっちゃ、病院送りくらいで済ませてやってもいいがな」 あくまでも平静した呟きではあったが、そこに隠し切れない怒りの念と、どこか憐憫を感じさせる響きが含まれていることに、イルは気付いた。 この荒垣という男は、本人は無頼漢ぶっているが、実のところかなり人情味のある人間なのだ。そのことを、短い付き合いながらもイルはよく知っている。 「OK、お前のやりたいことはおれかて重々わかっとる。馬鹿は馬鹿なりに突っ走って、やらかしてる連中共々裏でふんぞり返っとる奴らをブッ飛ばしてやろうやないか」 だからこそ、イルは荒垣の方針を笑顔で以て迎え入れる。 軽口を叩きつつ、その先に待っているであろう苦難を見つめて、それでも尚馬鹿らしく突き進もうと決意して。 二人はただ、自らの感情に従い聖杯の破壊を目指すのだった。 【早稲田・神楽坂方面(神楽坂一等地、元遠坂邸の近く)/一日目 午前2時】 【荒垣真次郎@ペルソナ3】 [状態]魔力消費(小)、疲労(小) [令呪]残り三画 [契約者の鍵]有 [装備]召喚器 [道具]遠坂凛が遺した走り書き数枚 [所持金]孤児なので少ない [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争を企む連中を叩きのめす。自分の命は度外視。 1.ひとまずは情報を集めたい 2.遠坂凛、セリュー・ユビキタスを見つけたらぶちのめす。ただし凛の境遇には何か思うところもある。 3.襲ってくる連中には容赦しない。 4.人を怪物に変異させる何者かに強い嫌悪。見つけたらぶちのめす。 [備考] ある聖杯戦争の参加者の女(ジェナ・エンジェル)の手によるチューナー(ギュウキ)と交戦しました。 遠坂邸近くの路地の一角及び飲食店一軒が破壊され、ギュウキの死骸が残されています。 【アサシン(イリュージョンNo.17)@ウィザーズ・ブレイン】 [状態]魔力消費(小)、霊体化 [装備] [道具] [所持金]素寒貧 [思考・状況] 基本行動方針:荒垣の道中に付き合う。 1.敵意ある相手との戦闘を引き受ける。 [備考] 遠坂邸の隠し部屋から走り書きを数枚拝借してきました。その他にも何か見てきてる可能性があります。詳細は後続の書き手に任せます。 時系列順 Back 君の知らない物語 Next ウドンゲイン完全無欠 投下順 Back Brand New Days Next 求ればハイレン ←Back Character name Next→ 00 全ての人の魂の夜想曲 荒垣真次郎 32 開戦の朝 アサシン(イル)
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ゴーフバレット メダロット一覧 ⇒ か行 - 2 - R - OCG - 4 - 弐CORE - DS - 7 - 8 - 9 - S コウモリ型メダロット(BAT) 登場作品 2 R OCG 4 弐CORE DS 7 8 9 S ゴーフバレット 機体概要 機体説明メダロット2 メダロット4 メダロットDS メダロット7 メダロット8 メダロット9 メダロットS 関連機体 機体性能メダロット2・メダロットR メダロット4 メダロット オフィシャルカードゲーム メダロット弐CORE メダロットDS メダロット7 メダロット8 メダロット9 機体概要 メダロット2初出のコフィンバットの後継機であるコウモリ型メダロット。 ロボロボ団の主力メダロットとして多くの作品に登場したこともあり、メダロットシリーズにおけるザコメダロットの冠。 機体説明 メダロット2 攻撃力・装甲が限りなく貧弱だが、素早いので油断はできない。 武装が3パーツともアンチエアだけなので、攻撃を受けてもダメージはほとんどない。 しかし、飛行タイプで編成していた場合は、こっちが涙を見ることになるけどね! メダロット2の序盤では初期マップの店売りとおどろ山の山伏がたまに使う程度。 メダロット弐COREとメダロットRでは、漫画版を踏襲して、ロボロボ団の一般団員が序盤から使用してくる。 前身のコフィンバットは飛行の推進力を込めてがむしゃら攻撃をしていたが、本機は全攻撃うつ攻撃なため、飛行のメリットがあまりない。 また、本作のアンチエアは合計成功値が重視されるので、頭部の威力や脚部の推進は二の次。 純正運用よりもランドブラキオの頭部・脚部に換装して充填熱量の低い両腕を打ち込むほうが、装甲が稼げて有意義。 パーツ性能は脚部の射撃値が特出して高く、デスクローラーと並び最高値。 序盤はサンビームと組み合わせると便利。 前述したように、初期マップのコンビニで買えるので持っておくと意外に役立つ。 ゲーム版メダロット2(パーコレも含む)ではヘベレケ博士がリーダー機として使用する。 こんな総装甲65しかない奴をなぜリーダーで使うのだろうか? しかし、獲得経験値を見れば分かる通り、レベルだけは高いので的確に攻撃を当てよう。 ちなみにリメイク版のメダロット弐COREではリーダーが手強いメダロットに差し替えられている。 メダロット4 前作となるメダロット3では、登場メダロットが一新され未登場となった。 だが惜しまれる声が多かったのか、アニメで知名度が上がったためか再登場した。 しかし、ロボロボ団用のザコメダロットという扱いでは無く、一般の飛行メダロットとして登場した… 一応ライブラリの台詞で、ロボロボ団っぽい面影はあるが。 メダロットDS メダロットDSのHP上で最初に紹介された過去作からの出演メダロットであり、ロボロボ団と共にワラワラと大量に登場! ゲーム中にも再び、ロボロボ団の機体として登場。 威力と装甲が全般的に低いのは御約束。 頭部パーツは名称は「エコロケ」に変更され、行動が『アンチエア(対空射撃)』から『ステルス』に変更される。 頭のコウモリの耳レーダーで巧みに攻撃を避ける! 左右の武装はそのままなので、男性版アンチエア要員のポジションはそのままです。 尚エコロケの名前の元ネタは、恐らく「反響定位(はんきょうていい、英 echolocation)」。 コウモリとかクジラとかイルカが音や超音波を発して、その反響によって物体の距離・方向・大きさなどを把握する事から来ていると思われる。 ……それってステルスより索敵なんじゃうわなにをするやめ 本作のゴーフバレットのイラストをよく見ると、過去作のデザインよりもややかっこよくなっており、頭部のマスク部分が変更されていることがわかる。 また脚部の手の位置も、ゲーム中のグラフィックに合わせて調整される形となった。 メダロット7 本作でもロボロボ団が使用する他、もろこし町のコンビニでも購入出来る。 頭部のわざはモビルブーストに変更。 アルバムテキストにある様に、エコーロケーションで相手の位置を把握して、攻撃を回避するということだろう。 メダロット8 世界観が一新された本作でも、やはり新ロボロボ団ご愛用。 射撃アンチエアが必中となった今作ではなかなか厄介。 しかも、アンチエアの威力は両腕共に上位に食い込むレベル。 左腕パーツには、ねらいうちのサブスキルも備わっている。 脚部特性は洞窟内などのホール地形との適性をUPする「エクスプローラー」。 実にコウモリらしい。 メダロット9 本作では久しぶりにロボロボ団は使用せず、野良メダロットとしてのみ登場。 アンチエアがサブスキルになったため、両腕はミサイルに変更された。 頭部パーツの技と脚部特性はメダロット8までのものを踏襲している。 ヘヴィリミットはゼロ、ヘヴィパーツの運用は出来ない。 メダロットS フレンドガチャで入手出来る初期ランク☆1メダロットとして登場。 本作においてはロボロボ団が変わらず使用している。 両腕パーツはアンチエアに差し戻された。 それ以外の技と脚部特性はメダロット9までのものを踏襲している。 カスタムスキン ○ドラキュラVer. オンラインエキシビションシーズン12(2023年10月期)のロボトルポイント報酬として追加。 10月のハロウィンに合わせて、ドラキュラを思わせるカラーリングとなっている。 黒と紫のカラーリングに、両肩の翼は赤地にコウモリのシルエットのテクスチャが貼り込まれている。 頭部の額には牙が付いていて、シルクハットも被っている。 胴体には蝶ネクタイを付けた礼服の様なペイントがなされており、オシャレな雰囲気となった。 関連機体 BAT型一覧 コフィンバット 電磁石攻撃だキー! ゴーフバレット ヘベレケ博士ご愛用機体 アンブルバット X計画のコウモリ傘 アルトソニード なんかかわいいんですけど(ぇ 機体性能 メダロット2・メダロットR 「ゴーフバレット」(男) 頭部 サイコミサイル BAT-11 装甲 成功 威力 回数 能力 行動 効果 20 32 8◎ 4 対空 うつ アンチエア 右腕 エレクトミサイル BAT-12 装甲 成功 威力 充填 熱量 能力 行動 効果 10 36 2◎ 1 1 対空 うつ アンチエア 左腕 マグネミサイル BAT-13 装甲 成功 威力 充填 熱量 能力 行動 効果 10 36 2◎ 1 1 対空 うつ アンチエア 脚部 グレイブ BAT-14 装甲 推進 機動 格闘 射撃 索敵 隠蔽 能力 タイプ 25 78 54 10 39 16 0 対空 飛行 メダロット4 「ゴーフバレット」(男) コウモリ型メダロット どうくつは あたまに きをつけロボ 頭部 サイコミサイル BAT-11 装甲 成功 威力 回数 属性 行動 効果 20 28 12◎ 10 防御 まもる アンチエア 右腕 エレクトミサイル BAT-12 装甲 成功 威力 充填 放熱 属性 行動 効果 20 17 6◎ 8 8 防御 まもる アンチエア 左腕 マグネミサイル BAT-13 装甲 成功 威力 充填 放熱 属性 行動 効果 20 17 6◎ 8 8 防御 まもる アンチエア 脚部 グレイブ BAT-14 装甲 推進 機動 防御 近接 遠隔 属性 タイプ 25 88 36 38 11 12 防御 飛行 メダロット オフィシャルカードゲーム 「ゴーフバレット」 登場 レア コスト 装甲(色) 威力(色) 速度(色) タイプ 効果 第3弾 1 1 10(無) 10(無) 70(赤) 射撃 通常射撃 移動可能方向 【通常射撃】 通常射撃攻撃。 メダロット弐CORE 「ゴーフバレット」(男) 頭部 サイコミサイル BAT-11 装甲 成功 威力 回数 能力 行動 効果 35 21 8◎ 8 対空 うつ アンチエア 右腕 エレクトミサイル BAT-12 装甲 成功 威力 充填 放熱 能力 行動 効果 30 28 3◎ 14 8 対空 うつ アンチエア 左腕 マグネミサイル BAT-13 装甲 成功 威力 充填 放熱 能力 行動 効果 30 14 5◎ 18 10 対空 うつ アンチエア 脚部 グレイブ BAT-14 装甲 推進 機動 防御 近接 遠隔 能力 タイプ 25 67 48 37 14 23 対空 飛行 メダロットDS 「ゴーフバレット」(男) アルバム たいくうこうげきがとくいなコウモリがたメダロット。あたまのステルスをかつようして、あいてのこうげきをたくみにかいひする。 頭部 エコロケ BAT01-M-1 装甲 成功 威力 充填 冷却 回数 スキル わざ 95 20 45 47 18 7 たすける ステルス 右腕 エレクトミサイル BAT01-M-2 装甲 成功 威力 充填 冷却 スキル わざ 80 24 36◎ 28 15 うつ アンチエア 左腕 マグネミサイル BAT01-M-3 装甲 成功 威力 充填 冷却 スキル わざ 80 24 36◎ 28 15 ねらいうち アンチエア 脚部 グレイブ BAT01-M-4 装甲 移動 回避 防御 格闘 射撃 タイプ 70 25 26 22 14 23 飛行 ▲ メダロット7 名称:ゴーフバレット (パーツ性別:男) アルバム アンチエア攻撃を得意とするコウモリ型メダロット。頭から超音波を発しその反射から周囲を察知して相手の攻撃を巧みに回避する。 頭部:エコロケ (BAT01-M-1) 装甲 成功 威力 充填 冷却 回数 スキル わざ 155 - - 47 44 6 たすける モビルブースト 右腕:エレクトミサイル (BAT01-M-2) 装甲 成功 威力 充填 冷却 スキル わざ 80 45 20◎ 24 14 うつ アンチエア 左腕:マグネミサイル (BAT01-M-3) 装甲 成功 威力 充填 冷却 スキル わざ 80 45 26◎ 20 12 ねらいうち アンチエア 脚部:グレイブ (BAT01-M-4) 装甲 移動 回避 防御 格闘 射撃 タイプ 森 山 砂 平 水 凍 洞 宇 145 27 61 0 13 23 飛行 2 2 4 3 1 3 1 1 ▲ページ上部へ▲ メダロット8 名称:ゴーフバレット (パーツ性別:男) アルバム:No.012 型番:BAT01 アンチエア攻撃を得意とするコウモリ型メダロット。頭から超音波を発しその反射から周囲を察知して相手の攻撃を巧みに回避する。 頭部:エコロケ 装甲 成功 威力 充填 冷却 回数 攻撃対応 スキル / サブスキル わざ 125 - - 42 39 6 不可 たすける / なし モビルブースト 右腕:エレクトミサイル 装甲 成功 威力 充填 冷却 攻撃対応 スキル / サブスキル わざ 105 45 18◎ 24 14 防御可能 しゃげき / なし アンチエア 左腕:マグネミサイル 装甲 成功 威力 充填 冷却 攻撃対応 スキル / サブスキル わざ 105 45 22◎ 18 10 防御可能 しゃげき / ねらいうち アンチエア 脚部:グレイブ 装甲 機動 格闘 射撃 タイプ 攻撃対応 脚部特性 森 岩 砂 平 水 空 凍 ホ サ 125 53(56) 20(18) 33 飛行 回避可能 エクスプローラー 3 3 4 3 2 4 3 4 4 ※()内はver1.1での値です。 ▲ページ上部へ▲ メダロット9 名称:ゴーフバレット (パーツ性別:男) アルバム:No.016 型番:BAT01 アンチエア攻撃を得意とするコウモリ型メダロット。頭から超音波を発しその反射から周囲を察知して相手の攻撃を巧みに回避する。 頭部:エコロケ 装甲 成功 威力 充填 冷却 回数 攻撃対応 スキル / サブスキル わざ Hv 95 - - 59 40 5 不可 たすける / なし モビルブースト - 右腕:エレクトミサイル 装甲 成功 威力 充填 冷却 攻撃対応 スキル / サブスキル わざ Hv 100 30 29 12 10 防御可能 しゃげき / アンチエア ミサイル - 左腕:マグネミサイル 装甲 成功 威力 充填 冷却 攻撃対応 スキル / サブスキル わざ Hv 100 26 35 10 10 防御可能 しゃげき / アンチエア ミサイル - 脚部:グレイブ 装甲 機動 格闘 射撃 タイプ 攻撃対応 脚部特性 森 岩 砂 平 水 空 凍 ホ サ Hvリミット 140 64 28 41 飛行 回避可能 エクスプローラー 3 3 4 3 2 4 3 4 4 0 ▲ページ上部へ▲ メダロット一覧 ⇒ か行? - 2 - R - OCG - 4 - 弐CORE - DS - 7 - 8 - 9 - S
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5870.html
「本当は誰も入れるべきではないんだけれど、あなたを信用します。あなたなら大丈夫だと。古い付き合いだしね。だけど、花嫁におかしなことをしたら、許さないわよ。」 今日はあたしの結婚式。 人生の門出。 あたしは古泉君と結ばれる。 大学を卒業して就職したあと、古泉君に告白された。 三年ほどおつき合いをしてプロポーズされた。 SOS団は不滅だと言っていたけど、あたしが高校を卒業すると同時にみくるちゃんは遠い外国に行ってしまった。 有希は、あたしが知らない間に行方不明になっていた。あのマンションの部屋はいつのまにか何ひとつなくなっていた。 今あたしのそばにいるのは……。 「もう一度いいます。わたしは最後まで反対しました。しかしどうしても娘があなたに会いたいと。だから私はあなたを信用しました。決して花嫁におかしな真似をしないで下さい。」 ここは、ホテルの部屋。 あたしは、豪華な椅子に座っている。 大理石の床に高い天井。大きなシャンデリア。 大きな鏡がある。全身を映す鏡。 純白のウェディングドレスをまとった、あたしを映している鏡。 ママがキョンにしつこく念を押している。 馬鹿ね。 鏡の中のあたしがクスリと笑った。 そんなに心配しなくても、あいつがあたしに変なことなんかできるわけがないのに。 「涼宮さん」 キョンの声が聞こえた。 久しぶりに聞く声。 やっぱり大人になったのね。 太くて、練れた声。 男の声。 あたしは鏡から目を離して、頑丈そうな木の扉を見た。 「あなたは、俺を信用しているのですか。信用していないのですか。」 「何を言っているのですか。あなたを信用していると言ったでしょう。だから新郎以外決して入れるべきではない所にあなたを案内しようとしているのです。あなたは拗ねているのですか。ここに新郎以外の男性を入れることの意味がわかっているのですか。そんなことを言うのなら、やはり信用すべきではないですね。」 「あなたが俺を信用するのならば、何も言わずにここに俺を連れてくるべきでした。信用しないのならばこんな所に俺を連れてくるべきじゃなかった。違いますか。」 キョンったら、理屈っぽいところは変わってないのね。だけどそんなことを言ったら逆効果よ。ほら、親父が露骨に舌打ちをしているわ。 「あなたねえ、いい加減にしてちょうだい。あなたを信用しているって言ったでしょう。だけど万一のことがあったら困るから、釘を刺しただけ。わかりますね!」 「あなたは、俺を信用するのなら、信用したことについて責任を負うべきだ。 ここに俺を連れてきて何があったとしても自分で責めを負うだけのね。 あなたが信用しないというなら、信用しないことについての責任を取るべきだ。 あいつがあきらめるまで反対するべきだ。」 何だか様子がおかしい。 キョン…、何言ってるの? やっぱり拗ねてるの? あたしに、会いたくないの? 「俺には何の責任もない。 俺は古泉一樹君と涼宮ハルヒさんの門出を祝福するだけのためにここに来た。 俺は二人の友人です。それ以外のものでは決してありません。 俺がここでやるべきことはご祝儀を持ってくることと、披露宴を盛り上げることだけ。 違いますか。 俺には何の責任もありません。あなたがあいつに反対しきれなかったことに対する責任を負うつもりは毛頭ありません。 ではもう一度聞きます。 何の責任も負っていない俺を信用するんですか。しないんですか? 責任を持って決めて下さい。」 ママ、お願い! キョンを信用するって言って! あいつがあたしに乱暴したりするわけないわ! あたしはどうしてもあいつに会わなきゃならないの! ママが息を飲む音が聞こえた。 「失礼をお許し下さい。どうぞ娘に会ってやって下さい。お願いいたします。」 数秒間、誰も何も言わなかった。親父も我慢しているらしい。 「バカだ、おまえら。親子そろって大バカだ!」 「なんだと、小僧、いい加減に……。」 親父の声が聞こえる。親父がキョンを殴るかもしれない。 「いい加減にしてほしいのはこっちだ! ハルヒもバカだが、親はもっとバカだ! 高校生のころから知っているからっていつまでも人を高校生のガキ扱いするんじゃねえ! これだけ言ってもまだ俺を花嫁の仕度部屋に入れようとするのか! あんたらがすべきことは、おまえは信用できないと言って、俺をここから追い払うことだ!」 「…大人だったらわかるだろう。おまえ、花嫁になんかしたら大恥かくことに…。」 「それで俺が大恥かいたら古泉がなんと思う? あいつが傷つかないとでも思ったのか! 何事もなかったとしても、それがあいつに対する裏切りだとは思わないのか! それがあいつに知られたとしても、きっとあいつは許すだろう。 だったらそれでいいのか? 許してくれるんだったら裏切ってもいいのか? あいつはもう高校生のガキじゃねえ! 立派な大人だ! これからハルヒを養っていく、一家の主だ!」 あの強面親父が完全に気圧されている。 映画撮影の時にあたしを惚れ直させた、本気のあいつ。 あたしが絶対にやっちゃいけないことをしたら、本気で怒ってくれる、キョン。 だけど今、そんなことを感じさせられたら、覚悟が…。 キョン、ここに来てくれないの? あたし、あんたに「あの言葉」を言ってもらえたら、覚悟を決められるはずなのに…。 「ハルヒがなんかしてほしいんだったら古泉にやらせろ! なんでただの友人の俺にやらせるんだ! 俺の友人としての立ち位置はあいつが決めたことだ! 自分で決めたことだ! 一人で決めたことだ! 花嫁の仕度部屋でやらせるようなことだったらどんなことであれ古泉にやらせろ! 頭おかしいのか、おまえらは! こんなこと、言い出す方も言い出す方だが、伝える方も伝える方だ! こんな親に育てられたから、ハルヒもあそこまで傲岸不遜なバカ女になっちまったんだ!」 キョンは、ここに来てくれない。ここに入ってきてくれない…。 「だいたいこんなことを聞かされて、俺が冷静でいられるとでも思ったのか! ちったあ、他人の、俺の気持ちっていうものを考えやがれ!」 俺の気持ち? あいつの、気持ち…。 あたしは椅子から立ち上がった。 ドレスの裾がまとわりついて走りにくい。 あたし、なんでこんなもの着てるんだろう? 突進するようにドアを開けた。 同時にキョンが背中を向けた。 廊下に両親が真っ青な顔をして立ちつくしているのが見える。 そんなことはどうでもいい。 「ハルヒ、それは古泉に最初に見せろ。」 キョンは、あたしに礼服の背中を向けたまま言った。 なんでこんなことになっちゃったんだろう。 ずっとこいつのことが好きだった。 だけどあたしはこいつにつらく当たってきた。 それでもこいつはあたしについてきてくれた。 あたしはこいつにつらく当たりつづけた。 きっと、許してくれていると確認したかったから。 まだ、見捨てられていないと確認したかったから。 そうしないと、もう見捨てられたのかもしれないと怖かったから。 こんなあたしを、こいつが好きになってくれるはずがないと思っていた。 ずっとあたしの片思いだと思っていた。 そうじゃないと気づいた時には遅すぎた。 両家の結婚話は、もう後戻りのできない段階に入っていた。 あたしのわがままが通るような状況ではなかった。 そんな段階ではなかったから? 違う。 たとえ裏切ったとしても、古泉君は許してくれたと思う。 両親は、許してくれたかどうかはわからないが、許してくれなくてもかまわなかった。 だけど、キョンが許してくれるはずがなかった。 あたしが古泉君を裏切ることを、キョンが許すはずがなかった。 だから、あたしは覚悟を決めた。 もう、キョンのそばにいられなくても仕方がないと覚悟を決めた。 決めた、はずだった。 だけど不安だった。 だからキョンに「あの言葉」を言ってもらえればふっきれると思った。 最後に「あの言葉」を言ってもらいたかった。 「あの言葉」をもらえさえすれば、未練がなくなると思った。 「おまえが今やろうとしていたことは決して許されることじゃない。」 そう。誰が見たって、決して褒めてくれない行為。 なんで、こんなことしようとしたんだろう。 答えは、はっきりしている。 こいつがそばにいなかったから。 こいつのそばにいなかったから。 あたしは、こいつがそばにいなきゃダメだ。 そんなこと、ずっと昔からわかっていた。 くしゃりと視界が歪んだ。 大粒の涙が後から後からこぼれ落ちてくる。 覚悟が…、あんたのそばにはもういられないという覚悟が…、覚悟が、覚悟が! 「泣くなよ! おまえがもしここで泣いたら、古泉への最大の侮辱だ。そんなことは……俺が許さん!」 そうだ、覚悟なんかはじめから無かった。 覚悟を決めたつもりだっただけ。 いや、そうですらない。 覚悟を決めたと自分に言い聞かせただけ。 「あの言葉」を聞けば覚悟が固められるなんて嘘。 ただ、こいつにそう言ってほしかっただけ! 「泣くんだったら…、古泉の前で泣け。」 あいつの手を見た。 何回も何回もつかんだ手。 嵐の中で初めて握り返してくれた手。 あたしが崖から落ちても離そうとしなかった手。 後悔…、後悔、後悔、後悔! もう一度あのころにもどりたい! 毎日こいつの背中を見ていたあのころに…。 毎日こいつの声を聞いていたあのころに…。 あたりまえのようにこいつのそばにいられたあのころに…。 神様、今まで一度も信じたことなんかなかったのに虫が良すぎるけど、たった一つのお願い! あたしをあの、北高の部室にもどして! 「じゃあな、披露宴のキャンドルサービスで会おう。」 あいつの背中が遠ざかっていく。 それを追いかけることは許されない。 キョンが、許してくれない。 大好きな背中。 ずっと見ていた背中。 ずっと見ていたい背中。 なんで、しがみつかなかったんだろう。 なにが邪魔したんだろう。 みんなに美人だともてはやされていたプライド? 勉強もスポーツも音楽さえもあいつより優れているという自己満足? 平凡な容姿のあいつと結ばれるのは嫌だという女の見栄? 違う。 そんなものじゃない。 そんなもの、この背中に比べれば、ジュースの空き缶ほどの価値もない。 勇気が、足りなかっただけ。 それさえも、嘘。 勇気を、ふりしぼらなかっただけ! こいつにしがみついて振り払われるのが怖かった。 ただそれだけ。 こんなに大事なものだとわかっていたなら、何回振り払われてでもしがみつくべきだった! こいつが「やれやれ、しょうがないな」と言ってあたしを背中に乗せてくれるまで、何度でもしがみつけばよかった! 「おまえをこう呼ぶのも最後になるな。」 キョンが扉を開ける。 この廊下からさえも出ていく。 あの夜の校庭で、あたしだけをつれて駆けた背中が、あたしの前から消えようとしている。 せっかく、出会えたのに! この広い世界で、キョンに出会えたのに! 「おれは断じて見ていない。断じて見ていないが…、やっぱり意地があるようだ。…これだけは言わせてくれ。」 いや…、あれほど聞きたかった言葉だけど、今は聞くのが怖い。 そう。あたしの生涯でいちばん大切な思い出。 あたしにとって宝物のような、宝石みたいな思い出。 今それを聞いてしまったら…あたし…。 「ハルヒ。」 「…なに。」 「似合ってるぞ。」 扉がパタンと閉じた。 パソコンのディスプレーが見える。 電源は…、落ちているみたいだ。何も映っていない。 夕方のようだ。後ろに窓があるのだろうか。夕陽が照りつけている。 ディスプレーの向こうに、長机が見える。 その先に、ボロボロの扉が見える。 見慣れた場所のような気もするし、ひどく懐かしい場所のような気もする。 自分の体を見てみた。 北高のセーラー服を着ている! 左袖…。 見間違うはずもない! 真っ赤なSOS団団長の腕章! だけど…、まだ安心できない! そうだ! 学生カバンの中を必死に探る。 あった! あのホテルの部屋にあったバカでかい代物とは全く違う、高校生の身の丈にあった粗末な鏡。 意を決して見る! 涙と鼻水でボロボロのひどい顔をしている。だけどそんなことはどうだっていい! あたしの髪には、あのティアラとかいう用途不明の装飾品ではなく、黄色いリボン付きカチューシャがはめられていた。 悪い夢を見ていたのだろうか…。 それとも、神様があたしのたった一度のお願いを聞いてくれたのだろうか。 そう言えば、今日一日授業を受けた後団活をして、団長机で居眠りをしてしまったような記憶がある。 だけど、高校を卒業して大学に進み、就職をして古泉君と交際をして…、という記憶もあるような気がする。 どっちでもいい。 あたしは、ここにいる。 北高の部室にいる。 ここにいる…はず。 自信がない。 あれは、夢なんかじゃなかった。 そう、あれはきっと、もう一つの現実。 体の震えがまだ止まらない。 あれが現実で、今あたしが見ているのが、ホテルの救護室で見ている夢だったら… 深く考えるのが怖い。 立ってあの扉を開けるのが怖い。 やっぱりあたしは臆病ものだ。 勇気をふりしぼることができない。 あの扉の向こうのどこにも、キョンがいなかったらと思うと怖い。 なんでこんなに怖いんだろう。 キョンが、あたしのいる部屋に入ってこなかったせいだ。 キョンが、あたしを廊下に残して、後ろ手にドアを閉めてしまったせいだ。 キョンがあの扉を開けて、ここに入ってくるまでは安心できな……。 ガチャ。 「ハルヒ、起きたか? 他の三人は帰ったぞ。コーヒー買ってきたんだけど飲むか? 一本しかないから半分こな。まあ、おまえに半分と言ってもほとんど飲まれちまう…。」 さっきまでの焦燥と不安がみるみる消えていく。 胸の辺りから生まれた安心感がゆっくりと全身を包みこむ。 あたしは、声に出して言っていた。 「か、か、かみざま……、あ…、あじがどう……。」 「バカだ、おまえら。親子そろって大バカだ!」 「なんだと、小僧、いい加減に……。」 親父の声が聞こえる。親父がキョンを殴るかもしれない。 「いい加減にしてほしいのはこっちだ! ハルヒもバカだが、親はもっとバカだ! 高校生のころから知っているからっていつまでも人を高校生のガキ扱いするんじゃねえ! これだけ言ってもまだ俺を花嫁の仕度部屋に入れようとするのか! あんたらがすべきことは、おまえは信用できないと言って、俺をここから追い払うことだ!」 「…大人だったらわかるだろう。おまえ、花嫁になんかしたら大恥かくことに…。」 「それで俺が大恥かいたら古泉がなんと思う? あいつが傷つかないとでも思ったのか! 何事もなかったとしても、それがあいつに対する裏切りだとは思わないのか! それがあいつに知られたとしても、きっとあいつは許すだろう。 だったらそれでいいのか? 許してくれるんだったら裏切ってもいいのか? あいつはもう高校生のガキじゃねえ! 立派な大人だ! これからハルヒを養っていく、一家の主だ!」 あの強面親父が完全に気圧されている。 映画撮影の時にあたしを惚れ直させた、本気のあいつ。 あたしが絶対にやっちゃいけないことをしたら、本気で怒ってくれる、キョン。 だけど今、そんなことを感じさせられたら、覚悟が…。 キョン、ここに来てくれないの? あたし、あんたに「あの言葉」を言ってもらえたら、覚悟を決められるはずなのに…。 「ハルヒがなんかしてほしいんだったら古泉にやらせろ! なんでただの友人の俺にやらせるんだ! 俺の友人としての立ち位置はあいつが決めたことだ! 自分で決めたことだ! 一人で決めたことだ! 花嫁の仕度部屋でやらせるようなことだったらどんなことであれ古泉にやらせろ! 頭おかしいのか、おまえらは! こんなこと、言い出す方も言い出す方だが、伝える方も伝える方だ! こんな親に育てられたから、ハルヒもあそこまで傲岸不遜なバカ女になっちまったんだ!」 キョンは、ここに来てくれない。ここに入ってきてくれない…。 「だいたいこんなことを聞かされて、俺が冷静でいられるとでも思ったのか! ちったあ、他人の、俺の気持ちっていうものを考えやがれ!」 俺の気持ち? あいつの、気持ち…。 あたしは椅子から立ち上がった。 ドレスの裾がまとわりついて走りにくい。 あたし、なんでこんなもの着てるんだろう? 突進するようにドアを開けた。 同時にキョンが背中を向けた。 廊下に両親が真っ青な顔をして立ちつくしているのが見える。 そんなことはどうでもいい。 「ハルヒ、それは古泉に最初に見せろ。」 キョンは、あたしに礼服の背中を向けたまま言った。 なんでこんなことになっちゃったんだろう。 ずっとこいつのことが好きだった。 だけどあたしはこいつにつらく当たってきた。 それでもこいつはあたしについてきてくれた。 あたしはこいつにつらく当たりつづけた。 きっと、許してくれていると確認したかったから。 まだ、見捨てられていないと確認したかったから。 そうしないと、もう見捨てられたのかもしれないと怖かったから。 こんなあたしを、こいつが好きになってくれるはずがないと思っていた。 ずっとあたしの片思いだと思っていた。 そうじゃないと気づいた時には遅すぎた。 両家の結婚話は、もう後戻りのできない段階に入っていた。 あたしのわがままが通るような状況ではなかった。 そんな段階ではなかったから? 違う。 たとえ裏切ったとしても、古泉君は許してくれたと思う。 両親は、許してくれたかどうかはわからないが、許してくれなくてもかまわなかった。 だけど、キョンが許してくれるはずがなかった。 あたしが古泉君を裏切ることを、キョンが許すはずがなかった。 だから、あたしは覚悟を決めた。 もう、キョンのそばにいられなくても仕方がないと覚悟を決めた。 決めた、はずだった。 だけど不安だった。 だからキョンに「あの言葉」を言ってもらえればふっきれると思った。 最後に「あの言葉」を言ってもらいたかった。 「あの言葉」をもらえさえすれば、未練がなくなると思った。 「おまえが今やろうとしていたことは決して許されることじゃない。」 そう。誰が見たって、決して褒めてくれない行為。 なんで、こんなことしようとしたんだろう。 答えは、はっきりしている。 こいつがそばにいなかったから。 こいつのそばにいなかったから。 あたしは、こいつがそばにいなきゃダメだ。 そんなこと、ずっと昔からわかっていた。 くしゃりと視界が歪んだ。 大粒の涙が後から後からこぼれ落ちてくる。 覚悟が…、あんたのそばにはもういられないという覚悟が…、覚悟が、覚悟が! 「泣くなよ! おまえがもしここで泣いたら、古泉への最大の侮辱だ。そんなことは……俺が許さん!」 そうだ、覚悟なんかはじめから無かった。 覚悟を決めたつもりだっただけ。 いや、そうですらない。 覚悟を決めたと自分に言い聞かせただけ。 「あの言葉」を聞けば覚悟が固められるなんて嘘。 ただ、こいつにそう言ってほしかっただけ! 「泣くんだったら…、古泉の前で泣け。」 あいつの手を見た。 何回も何回もつかんだ手。 嵐の中で初めて握り返してくれた手。 あたしが崖から落ちても離そうとしなかった手。 後悔…、後悔、後悔、後悔! もう一度あのころにもどりたい! 毎日こいつの背中を見ていたあのころに…。 毎日こいつの声を聞いていたあのころに…。 あたりまえのようにこいつのそばにいられたあのころに…。 神様、今まで一度も信じたことなんかなかったのに虫が良すぎるけど、たった一つのお願い! あたしをあの、北高の部室にもどして! 「じゃあな、披露宴のキャンドルサービスで会おう。」 あいつの背中が遠ざかっていく。 それを追いかけることは許されない。 キョンが、許してくれない。 大好きな背中。 ずっと見ていた背中。 ずっと見ていたい背中。 なんで、しがみつかなかったんだろう。 なにが邪魔したんだろう。 みんなに美人だともてはやされていたプライド? 勉強もスポーツも音楽さえもあいつより優れているという自己満足? 平凡な容姿のあいつと結ばれるのは嫌だという女の見栄? 違う。 そんなものじゃない。 そんなもの、この背中に比べれば、ジュースの空き缶ほどの価値もない。 勇気が、足りなかっただけ。 それさえも、嘘。 勇気を、ふりしぼらなかっただけ! こいつにしがみついて振り払われるのが怖かった。 ただそれだけ。 こんなに大事なものだとわかっていたなら、何回振り払われてでもしがみつくべきだった! こいつが「やれやれ、しょうがないな」と言ってあたしを背中に乗せてくれるまで、何度でもしがみつけばよかった! 「おまえをこう呼ぶのも最後になるな。」 キョンが扉を開ける。 この廊下からさえも出ていく。 あの夜の校庭で、あたしだけをつれて駆けた背中が、あたしの前から消えようとしている。 せっかく、出会えたのに! この広い世界で、キョンに出会えたのに! 「おれは断じて見ていない。断じて見ていないが…、やっぱり意地があるようだ。…これだけは言わせてくれ。」 いや…、あれほど聞きたかった言葉だけど、今は聞くのが怖い。 そう。あたしの生涯でいちばん大切な思い出。 あたしにとって宝物のような、宝石みたいな思い出。 今それを聞いてしまったら…あたし…。 「ハルヒ。」 「…なに。」 「似合ってるぞ。」 扉がパタンと閉じた。 パソコンのディスプレーが見える。 電源は…、落ちているみたいだ。何も映っていない。 夕方のようだ。後ろに窓があるのだろうか。夕陽が照りつけている。 ディスプレーの向こうに、長机が見える。 その先に、ボロボロの扉が見える。 見慣れた場所のような気もするし、ひどく懐かしい場所のような気もする。 自分の体を見てみた。 北高のセーラー服を着ている! 左袖…。 見間違うはずもない! 真っ赤なSOS団団長の腕章! だけど…、まだ安心できない! そうだ! 学生カバンの中を必死に探る。 あった! あのホテルの部屋にあったバカでかい代物とは全く違う、高校生の身の丈にあった粗末な鏡。 意を決して見る! 涙と鼻水でボロボロのひどい顔をしている。だけどそんなことはどうだっていい! あたしの髪には、あのティアラとかいう用途不明の装飾品ではなく、黄色いリボン付きカチューシャがはめられていた。 悪い夢を見ていたのだろうか…。 それとも、神様があたしのたった一度のお願いを聞いてくれたのだろうか。 そう言えば、今日一日授業を受けた後団活をして、団長机で居眠りをしてしまったような記憶がある。 だけど、高校を卒業して大学に進み、就職をして古泉君と交際をして…、という記憶もあるような気がする。 どっちでもいい。 あたしは、ここにいる。 北高の部室にいる。 ここにいる…はず。 自信がない。 あれは、夢なんかじゃなかった。 そう、あれはきっと、もう一つの現実。 体の震えがまだ止まらない。 あれが現実で、今あたしが見ているのが、ホテルの救護室で見ている夢だったら… 深く考えるのが怖い。 立ってあの扉を開けるのが怖い。 やっぱりあたしは臆病ものだ。 勇気をふりしぼることができない。 あの扉の向こうのどこにも、キョンがいなかったらと思うと怖い。 なんでこんなに怖いんだろう。 キョンが、あたしのいる部屋に入ってこなかったせいだ。 キョンが、あたしを廊下に残して、後ろ手にドアを閉めてしまったせいだ。 キョンがあの扉を開けて、ここに入ってくるまでは安心できな……。 ガチャ。 「ハルヒ、起きたか? 他の三人は帰ったぞ。コーヒー買ってきたんだけど飲むか? 一本しかないから半分こな。まあ、おまえに半分と言ってもほとんど飲まれちまう…。」 さっきまでの焦燥と不安がみるみる消えていく。 胸の辺りから生まれた安心感がゆっくりと全身を包みこむ。 あたしは、声に出して言っていた。 「か、か、かみざま……、あ…、あじがどう……。」 「本当は誰も入れるべきではないんだけれど、あなたを信用します。あなたなら大丈夫だと。古い付き合いだしね。だけど、花嫁におかしなことをしたら、許さないわよ。」 今日はあたしの結婚式。 人生の門出。 あたしは古泉君と結ばれる。 大学を卒業して就職したあと、古泉君に告白された。 三年ほどおつき合いをしてプロポーズされた。 SOS団は不滅だと言っていたけど、あたしが高校を卒業すると同時にみくるちゃんは遠い外国に行ってしまった。 有希は、あたしが知らない間に行方不明になっていた。あのマンションの部屋はいつのまにか何ひとつなくなっていた。 今あたしのそばにいるのは……。 「もう一度いいます。わたしは最後まで反対しました。しかしどうしても娘があなたに会いたいと。だから私はあなたを信用しました。決して花嫁におかしな真似をしないで下さい。」 ここは、ホテルの部屋。 あたしは、豪華な椅子に座っている。 大理石の床に高い天井。大きなシャンデリア。 大きな鏡がある。全身を映す鏡。 純白のウェディングドレスをまとった、あたしを映している鏡。 ママがキョンにしつこく念を押している。 馬鹿ね。 鏡の中のあたしがクスリと笑った。 そんなに心配しなくても、あいつがあたしに変なことなんかできるわけがないのに。 「涼宮さん」 キョンの声が聞こえた。 久しぶりに聞く声。 やっぱり大人になったのね。 太くて、練れた声。 男の声。 あたしは鏡から目を離して、頑丈そうな木の扉を見た。 「あなたは、俺を信用しているのですか。信用していないのですか。」 「何を言っているのですか。あなたを信用していると言ったでしょう。だから新郎以外決して入れるべきではない所にあなたを案内しようとしているのです。あなたは拗ねているのですか。ここに新郎以外の男性を入れることの意味がわかっているのですか。そんなことを言うのなら、やはり信用すべきではないですね。」 「あなたが俺を信用するのならば、何も言わずにここに俺を連れてくるべきでした。信用しないのならばこんな所に俺を連れてくるべきじゃなかった。違いますか。」 キョンったら、理屈っぽいところは変わってないのね。だけどそんなことを言ったら逆効果よ。ほら、親父が露骨に舌打ちをしているわ。 「あなたねえ、いい加減にしてちょうだい。あなたを信用しているって言ったでしょう。だけど万一のことがあったら困るから、釘を刺しただけ。わかりますね!」 「あなたは、俺を信用するのなら、信用したことについて責任を負うべきだ。 ここに俺を連れてきて何があったとしても自分で責めを負うだけのね。 あなたが信用しないというなら、信用しないことについての責任を取るべきだ。 あいつがあきらめるまで反対するべきだ。」 何だか様子がおかしい。 キョン…、何言ってるの? やっぱり拗ねてるの? あたしに、会いたくないの? 「俺には何の責任もない。 俺は古泉一樹君と涼宮ハルヒさんの門出を祝福するだけのためにここに来た。 俺は二人の友人です。それ以外のものでは決してありません。 俺がここでやるべきことはご祝儀を持ってくることと、披露宴を盛り上げることだけ。 違いますか。 俺には何の責任もありません。あなたがあいつに反対しきれなかったことに対する責任を負うつもりは毛頭ありません。 ではもう一度聞きます。 何の責任も負っていない俺を信用するんですか。しないんですか? 責任を持って決めて下さい。」 ママ、お願い! キョンを信用するって言って! あいつがあたしに乱暴したりするわけないわ! あたしはどうしてもあいつに会わなきゃならないの! ママが息を飲む音が聞こえた。 「失礼をお許し下さい。どうぞ娘に会ってやって下さい。お願いいたします。」 数秒間、誰も何も言わなかった。親父も我慢しているらしい。 「バカだ、おまえら。親子そろって大バカだ!」 「なんだと、小僧、いい加減に……。」 親父の声が聞こえる。親父がキョンを殴るかもしれない。 「いい加減にしてほしいのはこっちだ! ハルヒもバカだが、親はもっとバカだ! 高校生のころから知っているからっていつまでも人を高校生のガキ扱いするんじゃねえ! これだけ言ってもまだ俺を花嫁の仕度部屋に入れようとするのか! あんたらがすべきことは、おまえは信用できないと言って、俺をここから追い払うことだ!」 「…大人だったらわかるだろう。おまえ、花嫁になんかしたら大恥かくことに…。」 「それで俺が大恥かいたら古泉がなんと思う? あいつが傷つかないとでも思ったのか! 何事もなかったとしても、それがあいつに対する裏切りだとは思わないのか! それがあいつに知られたとしても、きっとあいつは許すだろう。 だったらそれでいいのか? 許してくれるんだったら裏切ってもいいのか? あいつはもう高校生のガキじゃねえ! 立派な大人だ! これからハルヒを養っていく、一家の主だ!」 あの強面親父が完全に気圧されている。 映画撮影の時にあたしを惚れ直させた、本気のあいつ。 あたしが絶対にやっちゃいけないことをしたら、本気で怒ってくれる、キョン。 だけど今、そんなことを感じさせられたら、覚悟が…。 キョン、ここに来てくれないの? あたし、あんたに「あの言葉」を言ってもらえたら、覚悟を決められるはずなのに…。 「ハルヒがなんかしてほしいんだったら古泉にやらせろ! なんでただの友人の俺にやらせるんだ! 俺の友人としての立ち位置はあいつが決めたことだ! 自分で決めたことだ! 一人で決めたことだ! 花嫁の仕度部屋でやらせるようなことだったらどんなことであれ古泉にやらせろ! 頭おかしいのか、おまえらは! こんなこと、言い出す方も言い出す方だが、伝える方も伝える方だ! こんな親に育てられたから、ハルヒもあそこまで傲岸不遜なバカ女になっちまったんだ!」 キョンは、ここに来てくれない。ここに入ってきてくれない…。 「だいたいこんなことを聞かされて、俺が冷静でいられるとでも思ったのか! ちったあ、他人の、俺の気持ちっていうものを考えやがれ!」 俺の気持ち? あいつの、気持ち…。 あたしは椅子から立ち上がった。 ドレスの裾がまとわりついて走りにくい。 あたし、なんでこんなもの着てるんだろう? 突進するようにドアを開けた。 同時にキョンが背中を向けた。 廊下に両親が真っ青な顔をして立ちつくしているのが見える。 そんなことはどうでもいい。 「ハルヒ、それは古泉に最初に見せろ。」 キョンは、あたしに礼服の背中を向けたまま言った。 なんでこんなことになっちゃったんだろう。 ずっとこいつのことが好きだった。 だけどあたしはこいつにつらく当たってきた。 それでもこいつはあたしについてきてくれた。 あたしはこいつにつらく当たりつづけた。 きっと、許してくれていると確認したかったから。 まだ、見捨てられていないと確認したかったから。 そうしないと、もう見捨てられたのかもしれないと怖かったから。 こんなあたしを、こいつが好きになってくれるはずがないと思っていた。 ずっとあたしの片思いだと思っていた。 そうじゃないと気づいた時には遅すぎた。 両家の結婚話は、もう後戻りのできない段階に入っていた。 あたしのわがままが通るような状況ではなかった。 そんな段階ではなかったから? 違う。 たとえ裏切ったとしても、古泉君は許してくれたと思う。 両親は、許してくれたかどうかはわからないが、許してくれなくてもかまわなかった。 だけど、キョンが許してくれるはずがなかった。 あたしが古泉君を裏切ることを、キョンが許すはずがなかった。 だから、あたしは覚悟を決めた。 もう、キョンのそばにいられなくても仕方がないと覚悟を決めた。 決めた、はずだった。 だけど不安だった。 だからキョンに「あの言葉」を言ってもらえればふっきれると思った。 最後に「あの言葉」を言ってもらいたかった。 「あの言葉」をもらえさえすれば、未練がなくなると思った。 「おまえが今やろうとしていたことは決して許されることじゃない。」 そう。誰が見たって、決して褒めてくれない行為。 なんで、こんなことしようとしたんだろう。 答えは、はっきりしている。 こいつがそばにいなかったから。 こいつのそばにいなかったから。 あたしは、こいつがそばにいなきゃダメだ。 そんなこと、ずっと昔からわかっていた。 くしゃりと視界が歪んだ。 大粒の涙が後から後からこぼれ落ちてくる。 覚悟が…、あんたのそばにはもういられないという覚悟が…、覚悟が、覚悟が! 「泣くなよ! おまえがもしここで泣いたら、古泉への最大の侮辱だ。そんなことは……俺が許さん!」 そうだ、覚悟なんかはじめから無かった。 覚悟を決めたつもりだっただけ。 いや、そうですらない。 覚悟を決めたと自分に言い聞かせただけ。 「あの言葉」を聞けば覚悟が固められるなんて嘘。 ただ、こいつにそう言ってほしかっただけ! 「泣くんだったら…、古泉の前で泣け。」 あいつの手を見た。 何回も何回もつかんだ手。 嵐の中で初めて握り返してくれた手。 あたしが崖から落ちても離そうとしなかった手。 後悔…、後悔、後悔、後悔! もう一度あのころにもどりたい! 毎日こいつの背中を見ていたあのころに…。 毎日こいつの声を聞いていたあのころに…。 あたりまえのようにこいつのそばにいられたあのころに…。 神様、今まで一度も信じたことなんかなかったのに虫が良すぎるけど、たった一つのお願い! あたしをあの、北高の部室にもどして! 「じゃあな、披露宴のキャンドルサービスで会おう。」 あいつの背中が遠ざかっていく。 それを追いかけることは許されない。 キョンが、許してくれない。 大好きな背中。 ずっと見ていた背中。 ずっと見ていたい背中。 なんで、しがみつかなかったんだろう。 なにが邪魔したんだろう。 みんなに美人だともてはやされていたプライド? 勉強もスポーツも音楽さえもあいつより優れているという自己満足? 平凡な容姿のあいつと結ばれるのは嫌だという女の見栄? 違う。 そんなものじゃない。 そんなもの、この背中に比べれば、ジュースの空き缶ほどの価値もない。 勇気が、足りなかっただけ。 それさえも、嘘。 勇気を、ふりしぼらなかっただけ! こいつにしがみついて振り払われるのが怖かった。 ただそれだけ。 こんなに大事なものだとわかっていたなら、何回振り払われてでもしがみつくべきだった! こいつが「やれやれ、しょうがないな」と言ってあたしを背中に乗せてくれるまで、何度でもしがみつけばよかった! 「おまえをこう呼ぶのも最後になるな。」 キョンが扉を開ける。 この廊下からさえも出ていく。 あの夜の校庭で、あたしだけをつれて駆けた背中が、あたしの前から消えようとしている。 せっかく、出会えたのに! この広い世界で、キョンに出会えたのに! 「おれは断じて見ていない。断じて見ていないが…、やっぱり意地があるようだ。…これだけは言わせてくれ。」 いや…、あれほど聞きたかった言葉だけど、今は聞くのが怖い。 そう。あたしの生涯でいちばん大切な思い出。 あたしにとって宝物のような、宝石みたいな思い出。 今それを聞いてしまったら…あたし…。 「ハルヒ。」 「…なに。」 「似合ってるぞ。」 扉がパタンと閉じた。 パソコンのディスプレーが見える。 電源は…、落ちているみたいだ。何も映っていない。 夕方のようだ。後ろに窓があるのだろうか。夕陽が照りつけている。 ディスプレーの向こうに、長机が見える。 その先に、ボロボロの扉が見える。 見慣れた場所のような気もするし、ひどく懐かしい場所のような気もする。 自分の体を見てみた。 北高のセーラー服を着ている! 左袖…。 見間違うはずもない! 真っ赤なSOS団団長の腕章! だけど…、まだ安心できない! そうだ! 学生カバンの中を必死に探る。 あった! あのホテルの部屋にあったバカでかい代物とは全く違う、高校生の身の丈にあった粗末な鏡。 意を決して見る! 涙と鼻水でボロボロのひどい顔をしている。だけどそんなことはどうだっていい! あたしの髪には、あのティアラとかいう用途不明の装飾品ではなく、黄色いリボン付きカチューシャがはめられていた。 悪い夢を見ていたのだろうか…。 それとも、神様があたしのたった一度のお願いを聞いてくれたのだろうか。 そう言えば、今日一日授業を受けた後団活をして、団長机で居眠りをしてしまったような記憶がある。 だけど、高校を卒業して大学に進み、就職をして古泉君と交際をして…、という記憶もあるような気がする。 どっちでもいい。 あたしは、ここにいる。 北高の部室にいる。 ここにいる…はず。 自信がない。 あれは、夢なんかじゃなかった。 そう、あれはきっと、もう一つの現実。 体の震えがまだ止まらない。 あれが現実で、今あたしが見ているのが、ホテルの救護室で見ている夢だったら… 深く考えるのが怖い。 立ってあの扉を開けるのが怖い。 やっぱりあたしは臆病ものだ。 勇気をふりしぼることができない。 あの扉の向こうのどこにも、キョンがいなかったらと思うと怖い。 なんでこんなに怖いんだろう。 キョンが、あたしのいる部屋に入ってこなかったせいだ。 キョンが、あたしを廊下に残して、後ろ手にドアを閉めてしまったせいだ。 キョンがあの扉を開けて、ここに入ってくるまでは安心できな……。 ガチャ。 「ハルヒ、起きたか? 他の三人は帰ったぞ。コーヒー買ってきたんだけど飲むか? 一本しかないから半分こな。まあ、おまえに半分と言ってもほとんど飲まれちまう…。」 さっきまでの焦燥と不安がみるみる消えていく。 胸の辺りから生まれた安心感がゆっくりと全身を包みこむ。 あたしは、声に出して言っていた。 「か、か、かみざま……、あ…、あじがどう……。」 「本当は誰も入れるべきではないんだけれど、あなたを信用します。あなたなら大丈夫だと。古い付き合いだしね。だけど、花嫁におかしなことをしたら、許さないわよ。」 今日はあたしの結婚式。 人生の門出。 あたしは古泉君と結ばれる。 大学を卒業して就職したあと、古泉君に告白された。 三年ほどおつき合いをしてプロポーズされた。 SOS団は不滅だと言っていたけど、あたしが高校を卒業すると同時にみくるちゃんは遠い外国に行ってしまった。 有希は、あたしが知らない間に行方不明になっていた。あのマンションの部屋はいつのまにか何ひとつなくなっていた。 今あたしのそばにいるのは……。 「もう一度いいます。わたしは最後まで反対しました。しかしどうしても娘があなたに会いたいと。だから私はあなたを信用しました。決して花嫁におかしな真似をしないで下さい。」 ここは、ホテルの部屋。 あたしは、豪華な椅子に座っている。 大理石の床に高い天井。大きなシャンデリア。 大きな鏡がある。全身を映す鏡。 純白のウェディングドレスをまとった、あたしを映している鏡。 ママがキョンにしつこく念を押している。 馬鹿ね。 鏡の中のあたしがクスリと笑った。 そんなに心配しなくても、あいつがあたしに変なことなんかできるわけがないのに。 「涼宮さん」 キョンの声が聞こえた。 久しぶりに聞く声。 やっぱり大人になったのね。 太くて、練れた声。 男の声。 あたしは鏡から目を離して、頑丈そうな木の扉を見た。 「あなたは、俺を信用しているのですか。信用していないのですか。」 「何を言っているのですか。あなたを信用していると言ったでしょう。だから新郎以外決して入れるべきではない所にあなたを案内しようとしているのです。あなたは拗ねているのですか。ここに新郎以外の男性を入れることの意味がわかっているのですか。そんなことを言うのなら、やはり信用すべきではないですね。」 「あなたが俺を信用するのならば、何も言わずにここに俺を連れてくるべきでした。信用しないのならばこんな所に俺を連れてくるべきじゃなかった。違いますか。」 キョンったら、理屈っぽいところは変わってないのね。だけどそんなことを言ったら逆効果よ。ほら、親父が露骨に舌打ちをしているわ。 「あなたねえ、いい加減にしてちょうだい。あなたを信用しているって言ったでしょう。だけど万一のことがあったら困るから、釘を刺しただけ。わかりますね!」 「あなたは、俺を信用するのなら、信用したことについて責任を負うべきだ。 ここに俺を連れてきて何があったとしても自分で責めを負うだけのね。 あなたが信用しないというなら、信用しないことについての責任を取るべきだ。 あいつがあきらめるまで反対するべきだ。」 何だか様子がおかしい。 キョン…、何言ってるの? やっぱり拗ねてるの? あたしに、会いたくないの? 「俺には何の責任もない。 俺は古泉一樹君と涼宮ハルヒさんの門出を祝福するだけのためにここに来た。 俺は二人の友人です。それ以外のものでは決してありません。 俺がここでやるべきことはご祝儀を持ってくることと、披露宴を盛り上げることだけ。 違いますか。 俺には何の責任もありません。あなたがあいつに反対しきれなかったことに対する責任を負うつもりは毛頭ありません。 ではもう一度聞きます。 何の責任も負っていない俺を信用するんですか。しないんですか? 責任を持って決めて下さい。」 ママ、お願い! キョンを信用するって言って! あいつがあたしに乱暴したりするわけないわ! あたしはどうしてもあいつに会わなきゃならないの! ママが息を飲む音が聞こえた。 「失礼をお許し下さい。どうぞ娘に会ってやって下さい。お願いいたします。」 数秒間、誰も何も言わなかった。親父も我慢しているらしい。 「バカだ、おまえら。親子そろって大バカだ!」 「なんだと、小僧、いい加減に……。」 親父の声が聞こえる。親父がキョンを殴るかもしれない。 「いい加減にしてほしいのはこっちだ! ハルヒもバカだが、親はもっとバカだ! 高校生のころから知っているからっていつまでも人を高校生のガキ扱いするんじゃねえ! これだけ言ってもまだ俺を花嫁の仕度部屋に入れようとするのか! あんたらがすべきことは、おまえは信用できないと言って、俺をここから追い払うことだ!」 「…大人だったらわかるだろう。おまえ、花嫁になんかしたら大恥かくことに…。」 「それで俺が大恥かいたら古泉がなんと思う? あいつが傷つかないとでも思ったのか! 何事もなかったとしても、それがあいつに対する裏切りだとは思わないのか! それがあいつに知られたとしても、きっとあいつは許すだろう。 だったらそれでいいのか? 許してくれるんだったら裏切ってもいいのか? あいつはもう高校生のガキじゃねえ! 立派な大人だ! これからハルヒを養っていく、一家の主だ!」 あの強面親父が完全に気圧されている。 映画撮影の時にあたしを惚れ直させた、本気のあいつ。 あたしが絶対にやっちゃいけないことをしたら、本気で怒ってくれる、キョン。 だけど今、そんなことを感じさせられたら、覚悟が…。 キョン、ここに来てくれないの? あたし、あんたに「あの言葉」を言ってもらえたら、覚悟を決められるはずなのに…。 「ハルヒがなんかしてほしいんだったら古泉にやらせろ! なんでただの友人の俺にやらせるんだ! 俺の友人としての立ち位置はあいつが決めたことだ! 自分で決めたことだ! 一人で決めたことだ! 花嫁の仕度部屋でやらせるようなことだったらどんなことであれ古泉にやらせろ! 頭おかしいのか、おまえらは! こんなこと、言い出す方も言い出す方だが、伝える方も伝える方だ! こんな親に育てられたから、ハルヒもあそこまで傲岸不遜なバカ女になっちまったんだ!」 キョンは、ここに来てくれない。ここに入ってきてくれない…。 「だいたいこんなことを聞かされて、俺が冷静でいられるとでも思ったのか! ちったあ、他人の、俺の気持ちっていうものを考えやがれ!」 俺の気持ち? あいつの、気持ち…。 あたしは椅子から立ち上がった。 ドレスの裾がまとわりついて走りにくい。 あたし、なんでこんなもの着てるんだろう? 突進するようにドアを開けた。 同時にキョンが背中を向けた。 廊下に両親が真っ青な顔をして立ちつくしているのが見える。 そんなことはどうでもいい。 「ハルヒ、それは古泉に最初に見せろ。」 キョンは、あたしに礼服の背中を向けたまま言った。 なんでこんなことになっちゃったんだろう。 ずっとこいつのことが好きだった。 だけどあたしはこいつにつらく当たってきた。 それでもこいつはあたしについてきてくれた。 あたしはこいつにつらく当たりつづけた。 きっと、許してくれていると確認したかったから。 まだ、見捨てられていないと確認したかったから。 そうしないと、もう見捨てられたのかもしれないと怖かったから。 こんなあたしを、こいつが好きになってくれるはずがないと思っていた。 ずっとあたしの片思いだと思っていた。 そうじゃないと気づいた時には遅すぎた。 両家の結婚話は、もう後戻りのできない段階に入っていた。 あたしのわがままが通るような状況ではなかった。 そんな段階ではなかったから? 違う。 たとえ裏切ったとしても、古泉君は許してくれたと思う。 両親は、許してくれたかどうかはわからないが、許してくれなくてもかまわなかった。 だけど、キョンが許してくれるはずがなかった。 あたしが古泉君を裏切ることを、キョンが許すはずがなかった。 だから、あたしは覚悟を決めた。 もう、キョンのそばにいられなくても仕方がないと覚悟を決めた。 決めた、はずだった。 だけど不安だった。 だからキョンに「あの言葉」を言ってもらえればふっきれると思った。 最後に「あの言葉」を言ってもらいたかった。 「あの言葉」をもらえさえすれば、未練がなくなると思った。 「おまえが今やろうとしていたことは決して許されることじゃない。」 そう。誰が見たって、決して褒めてくれない行為。 なんで、こんなことしようとしたんだろう。 答えは、はっきりしている。 こいつがそばにいなかったから。 こいつのそばにいなかったから。 あたしは、こいつがそばにいなきゃダメだ。 そんなこと、ずっと昔からわかっていた。 くしゃりと視界が歪んだ。 大粒の涙が後から後からこぼれ落ちてくる。 覚悟が…、あんたのそばにはもういられないという覚悟が…、覚悟が、覚悟が! 「泣くなよ! おまえがもしここで泣いたら、古泉への最大の侮辱だ。そんなことは……俺が許さん!」 そうだ、覚悟なんかはじめから無かった。 覚悟を決めたつもりだっただけ。 いや、そうですらない。 覚悟を決めたと自分に言い聞かせただけ。 「あの言葉」を聞けば覚悟が固められるなんて嘘。 ただ、こいつにそう言ってほしかっただけ! 「泣くんだったら…、古泉の前で泣け。」 あいつの手を見た。 何回も何回もつかんだ手。 嵐の中で初めて握り返してくれた手。 あたしが崖から落ちても離そうとしなかった手。 後悔…、後悔、後悔、後悔! もう一度あのころにもどりたい! 毎日こいつの背中を見ていたあのころに…。 毎日こいつの声を聞いていたあのころに…。 あたりまえのようにこいつのそばにいられたあのころに…。 神様、今まで一度も信じたことなんかなかったのに虫が良すぎるけど、たった一つのお願い! あたしをあの、北高の部室にもどして! 「じゃあな、披露宴のキャンドルサービスで会おう。」 あいつの背中が遠ざかっていく。 それを追いかけることは許されない。 キョンが、許してくれない。 大好きな背中。 ずっと見ていた背中。 ずっと見ていたい背中。 なんで、しがみつかなかったんだろう。 なにが邪魔したんだろう。 みんなに美人だともてはやされていたプライド? 勉強もスポーツも音楽さえもあいつより優れているという自己満足? 平凡な容姿のあいつと結ばれるのは嫌だという女の見栄? 違う。 そんなものじゃない。 そんなもの、この背中に比べれば、ジュースの空き缶ほどの価値もない。 勇気が、足りなかっただけ。 それさえも、嘘。 勇気を、ふりしぼらなかっただけ! こいつにしがみついて振り払われるのが怖かった。 ただそれだけ。 こんなに大事なものだとわかっていたなら、何回振り払われてでもしがみつくべきだった! こいつが「やれやれ、しょうがないな」と言ってあたしを背中に乗せてくれるまで、何度でもしがみつけばよかった! 「おまえをこう呼ぶのも最後になるな。」 キョンが扉を開ける。 この廊下からさえも出ていく。 あの夜の校庭で、あたしだけをつれて駆けた背中が、あたしの前から消えようとしている。 せっかく、出会えたのに! この広い世界で、キョンに出会えたのに! 「おれは断じて見ていない。断じて見ていないが…、やっぱり意地があるようだ。…これだけは言わせてくれ。」 いや…、あれほど聞きたかった言葉だけど、今は聞くのが怖い。 そう。あたしの生涯でいちばん大切な思い出。 あたしにとって宝物のような、宝石みたいな思い出。 今それを聞いてしまったら…あたし…。 「ハルヒ。」 「…なに。」 「似合ってるぞ。」 扉がパタンと閉じた。 パソコンのディスプレーが見える。 電源は…、落ちているみたいだ。何も映っていない。 夕方のようだ。後ろに窓があるのだろうか。夕陽が照りつけている。 ディスプレーの向こうに、長机が見える。 その先に、ボロボロの扉が見える。 見慣れた場所のような気もするし、ひどく懐かしい場所のような気もする。 自分の体を見てみた。 北高のセーラー服を着ている! 左袖…。 見間違うはずもない! 真っ赤なSOS団団長の腕章! だけど…、まだ安心できない! そうだ! 学生カバンの中を必死に探る。 あった! あのホテルの部屋にあったバカでかい代物とは全く違う、高校生の身の丈にあった粗末な鏡。 意を決して見る! 涙と鼻水でボロボロのひどい顔をしている。だけどそんなことはどうだっていい! あたしの髪には、あのティアラとかいう用途不明の装飾品ではなく、黄色いリボン付きカチューシャがはめられていた。 悪い夢を見ていたのだろうか…。 それとも、神様があたしのたった一度のお願いを聞いてくれたのだろうか。 そう言えば、今日一日授業を受けた後団活をして、団長机で居眠りをしてしまったような記憶がある。 だけど、高校を卒業して大学に進み、就職をして古泉君と交際をして…、という記憶もあるような気がする。 どっちでもいい。 あたしは、ここにいる。 北高の部室にいる。 ここにいる…はず。 自信がない。 あれは、夢なんかじゃなかった。 そう、あれはきっと、もう一つの現実。 体の震えがまだ止まらない。 あれが現実で、今あたしが見ているのが、ホテルの救護室で見ている夢だったら… 深く考えるのが怖い。 立ってあの扉を開けるのが怖い。 やっぱりあたしは臆病ものだ。 勇気をふりしぼることができない。 あの扉の向こうのどこにも、キョンがいなかったらと思うと怖い。 なんでこんなに怖いんだろう。 キョンが、あたしのいる部屋に入ってこなかったせいだ。 キョンが、あたしを廊下に残して、後ろ手にドアを閉めてしまったせいだ。 キョンがあの扉を開けて、ここに入ってくるまでは安心できな……。 ガチャ。 「ハルヒ、起きたか? 他の三人は帰ったぞ。コーヒー買ってきたんだけど飲むか? 一本しかないから半分こな。まあ、おまえに半分と言ってもほとんど飲まれちまう…。」 さっきまでの焦燥と不安がみるみる消えていく。 胸の辺りから生まれた安心感がゆっくりと全身を包みこむ。 あたしは、声に出して言っていた。 「か、か、かみざま……、あ…、あじがどう……。」 「本当は誰も入れるべきではないんだけれど、あなたを信用します。あなたなら大丈夫だと。古い付き合いだしね。だけど、花嫁におかしなことをしたら、許さないわよ。」 今日はあたしの結婚式。 人生の門出。 あたしは古泉君と結ばれる。 大学を卒業して就職したあと、古泉君に告白された。 三年ほどおつき合いをしてプロポーズされた。 SOS団は不滅だと言っていたけど、あたしが高校を卒業すると同時にみくるちゃんは遠い外国に行ってしまった。 有希は、あたしが知らない間に行方不明になっていた。あのマンションの部屋はいつのまにか何ひとつなくなっていた。 今あたしのそばにいるのは……。 「もう一度いいます。わたしは最後まで反対しました。しかしどうしても娘があなたに会いたいと。だから私はあなたを信用しました。決して花嫁におかしな真似をしないで下さい。」 ここは、ホテルの部屋。 あたしは、豪華な椅子に座っている。 大理石の床に高い天井。大きなシャンデリア。 大きな鏡がある。全身を映す鏡。 純白のウェディングドレスをまとった、あたしを映している鏡。 ママがキョンにしつこく念を押している。 馬鹿ね。 鏡の中のあたしがクスリと笑った。 そんなに心配しなくても、あいつがあたしに変なことなんかできるわけがないのに。 「涼宮さん」 キョンの声が聞こえた。 久しぶりに聞く声。 やっぱり大人になったのね。 太くて、練れた声。 男の声。 あたしは鏡から目を離して、頑丈そうな木の扉を見た。 「あなたは、俺を信用しているのですか。信用していないのですか。」 「何を言っているのですか。あなたを信用していると言ったでしょう。だから新郎以外決して入れるべきではない所にあなたを案内しようとしているのです。あなたは拗ねているのですか。ここに新郎以外の男性を入れることの意味がわかっているのですか。そんなことを言うのなら、やはり信用すべきではないですね。」 「あなたが俺を信用するのならば、何も言わずにここに俺を連れてくるべきでした。信用しないのならばこんな所に俺を連れてくるべきじゃなかった。違いますか。」 キョンったら、理屈っぽいところは変わってないのね。だけどそんなことを言ったら逆効果よ。ほら、親父が露骨に舌打ちをしているわ。 「あなたねえ、いい加減にしてちょうだい。あなたを信用しているって言ったでしょう。だけど万一のことがあったら困るから、釘を刺しただけ。わかりますね!」 「あなたは、俺を信用するのなら、信用したことについて責任を負うべきだ。 ここに俺を連れてきて何があったとしても自分で責めを負うだけのね。 あなたが信用しないというなら、信用しないことについての責任を取るべきだ。 あいつがあきらめるまで反対するべきだ。」 何だか様子がおかしい。 キョン…、何言ってるの? やっぱり拗ねてるの? あたしに、会いたくないの? 「俺には何の責任もない。 俺は古泉一樹君と涼宮ハルヒさんの門出を祝福するだけのためにここに来た。 俺は二人の友人です。それ以外のものでは決してありません。 俺がここでやるべきことはご祝儀を持ってくることと、披露宴を盛り上げることだけ。 違いますか。 俺には何の責任もありません。あなたがあいつに反対しきれなかったことに対する責任を負うつもりは毛頭ありません。 ではもう一度聞きます。 何の責任も負っていない俺を信用するんですか。しないんですか? 責任を持って決めて下さい。」 ママ、お願い! キョンを信用するって言って! あいつがあたしに乱暴したりするわけないわ! あたしはどうしてもあいつに会わなきゃならないの! ママが息を飲む音が聞こえた。 「失礼をお許し下さい。どうぞ娘に会ってやって下さい。お願いいたします。」 数秒間、誰も何も言わなかった。親父も我慢しているらしい。 「バカだ、おまえら。親子そろって大バカだ!」 「なんだと、小僧、いい加減に……。」 親父の声が聞こえる。親父がキョンを殴るかもしれない。 「いい加減にしてほしいのはこっちだ! ハルヒもバカだが、親はもっとバカだ! 高校生のころから知っているからっていつまでも人を高校生のガキ扱いするんじゃねえ! これだけ言ってもまだ俺を花嫁の仕度部屋に入れようとするのか! あんたらがすべきことは、おまえは信用できないと言って、俺をここから追い払うことだ!」 「…大人だったらわかるだろう。おまえ、花嫁になんかしたら大恥かくことに…。」 「それで俺が大恥かいたら古泉がなんと思う? あいつが傷つかないとでも思ったのか! 何事もなかったとしても、それがあいつに対する裏切りだとは思わないのか! それがあいつに知られたとしても、きっとあいつは許すだろう。 だったらそれでいいのか? 許してくれるんだったら裏切ってもいいのか? あいつはもう高校生のガキじゃねえ! 立派な大人だ! これからハルヒを養っていく、一家の主だ!」 あの強面親父が完全に気圧されている。 映画撮影の時にあたしを惚れ直させた、本気のあいつ。 あたしが絶対にやっちゃいけないことをしたら、本気で怒ってくれる、キョン。 だけど今、そんなことを感じさせられたら、覚悟が…。 キョン、ここに来てくれないの? あたし、あんたに「あの言葉」を言ってもらえたら、覚悟を決められるはずなのに…。 「ハルヒがなんかしてほしいんだったら古泉にやらせろ! なんでただの友人の俺にやらせるんだ! 俺の友人としての立ち位置はあいつが決めたことだ! 自分で決めたことだ! 一人で決めたことだ! 花嫁の仕度部屋でやらせるようなことだったらどんなことであれ古泉にやらせろ! 頭おかしいのか、おまえらは! こんなこと、言い出す方も言い出す方だが、伝える方も伝える方だ! こんな親に育てられたから、ハルヒもあそこまで傲岸不遜なバカ女になっちまったんだ!」 キョンは、ここに来てくれない。ここに入ってきてくれない…。 「だいたいこんなことを聞かされて、俺が冷静でいられるとでも思ったのか! ちったあ、他人の、俺の気持ちっていうものを考えやがれ!」 俺の気持ち? あいつの、気持ち…。 あたしは椅子から立ち上がった。 ドレスの裾がまとわりついて走りにくい。 あたし、なんでこんなもの着てるんだろう? 突進するようにドアを開けた。 同時にキョンが背中を向けた。 廊下に両親が真っ青な顔をして立ちつくしているのが見える。 そんなことはどうでもいい。 「ハルヒ、それは古泉に最初に見せろ。」 キョンは、あたしに礼服の背中を向けたまま言った。 なんでこんなことになっちゃったんだろう。 ずっとこいつのことが好きだった。 だけどあたしはこいつにつらく当たってきた。 それでもこいつはあたしについてきてくれた。 あたしはこいつにつらく当たりつづけた。 きっと、許してくれていると確認したかったから。 まだ、見捨てられていないと確認したかったから。 そうしないと、もう見捨てられたのかもしれないと怖かったから。 こんなあたしを、こいつが好きになってくれるはずがないと思っていた。 ずっとあたしの片思いだと思っていた。 そうじゃないと気づいた時には遅すぎた。 両家の結婚話は、もう後戻りのできない段階に入っていた。 あたしのわがままが通るような状況ではなかった。 そんな段階ではなかったから? 違う。 たとえ裏切ったとしても、古泉君は許してくれたと思う。 両親は、許してくれたかどうかはわからないが、許してくれなくてもかまわなかった。 だけど、キョンが許してくれるはずがなかった。 あたしが古泉君を裏切ることを、キョンが許すはずがなかった。 だから、あたしは覚悟を決めた。 もう、キョンのそばにいられなくても仕方がないと覚悟を決めた。 決めた、はずだった。 だけど不安だった。 だからキョンに「あの言葉」を言ってもらえればふっきれると思った。 最後に「あの言葉」を言ってもらいたかった。 「あの言葉」をもらえさえすれば、未練がなくなると思った。 「おまえが今やろうとしていたことは決して許されることじゃない。」 そう。誰が見たって、決して褒めてくれない行為。 なんで、こんなことしようとしたんだろう。 答えは、はっきりしている。 こいつがそばにいなかったから。 こいつのそばにいなかったから。 あたしは、こいつがそばにいなきゃダメだ。 そんなこと、ずっと昔からわかっていた。 くしゃりと視界が歪んだ。 大粒の涙が後から後からこぼれ落ちてくる。 覚悟が…、あんたのそばにはもういられないという覚悟が…、覚悟が、覚悟が! 「泣くなよ! おまえがもしここで泣いたら、古泉への最大の侮辱だ。そんなことは……俺が許さん!」 そうだ、覚悟なんかはじめから無かった。 覚悟を決めたつもりだっただけ。 いや、そうですらない。 覚悟を決めたと自分に言い聞かせただけ。 「あの言葉」を聞けば覚悟が固められるなんて嘘。 ただ、こいつにそう言ってほしかっただけ! 「泣くんだったら…、古泉の前で泣け。」 あいつの手を見た。 何回も何回もつかんだ手。 嵐の中で初めて握り返してくれた手。 あたしが崖から落ちても離そうとしなかった手。 後悔…、後悔、後悔、後悔! もう一度あのころにもどりたい! 毎日こいつの背中を見ていたあのころに…。 毎日こいつの声を聞いていたあのころに…。 あたりまえのようにこいつのそばにいられたあのころに…。 神様、今まで一度も信じたことなんかなかったのに虫が良すぎるけど、たった一つのお願い! あたしをあの、北高の部室にもどして! 「じゃあな、披露宴のキャンドルサービスで会おう。」 あいつの背中が遠ざかっていく。 それを追いかけることは許されない。 キョンが、許してくれない。 大好きな背中。 ずっと見ていた背中。 ずっと見ていたい背中。 なんで、しがみつかなかったんだろう。 なにが邪魔したんだろう。 みんなに美人だともてはやされていたプライド? 勉強もスポーツも音楽さえもあいつより優れているという自己満足? 平凡な容姿のあいつと結ばれるのは嫌だという女の見栄? 違う。 そんなものじゃない。 そんなもの、この背中に比べれば、ジュースの空き缶ほどの価値もない。 勇気が、足りなかっただけ。 それさえも、嘘。 勇気を、ふりしぼらなかっただけ! こいつにしがみついて振り払われるのが怖かった。 ただそれだけ。 こんなに大事なものだとわかっていたなら、何回振り払われてでもしがみつくべきだった! こいつが「やれやれ、しょうがないな」と言ってあたしを背中に乗せてくれるまで、何度でもしがみつけばよかった! 「おまえをこう呼ぶのも最後になるな。」 キョンが扉を開ける。 この廊下からさえも出ていく。 あの夜の校庭で、あたしだけをつれて駆けた背中が、あたしの前から消えようとしている。 せっかく、出会えたのに! この広い世界で、キョンに出会えたのに! 「おれは断じて見ていない。断じて見ていないが…、やっぱり意地があるようだ。…これだけは言わせてくれ。」 いや…、あれほど聞きたかった言葉だけど、今は聞くのが怖い。 そう。あたしの生涯でいちばん大切な思い出。 あたしにとって宝物のような、宝石みたいな思い出。 今それを聞いてしまったら…あたし…。 「ハルヒ。」 「…なに。」 「似合ってるぞ。」 扉がパタンと閉じた。 パソコンのディスプレーが見える。 電源は…、落ちているみたいだ。何も映っていない。 夕方のようだ。後ろに窓があるのだろうか。夕陽が照りつけている。 ディスプレーの向こうに、長机が見える。 その先に、ボロボロの扉が見える。 見慣れた場所のような気もするし、ひどく懐かしい場所のような気もする。 自分の体を見てみた。 北高のセーラー服を着ている! 左袖…。 見間違うはずもない! 真っ赤なSOS団団長の腕章! だけど…、まだ安心できない! そうだ! 学生カバンの中を必死に探る。 あった! あのホテルの部屋にあったバカでかい代物とは全く違う、高校生の身の丈にあった粗末な鏡。 意を決して見る! 涙と鼻水でボロボロのひどい顔をしている。だけどそんなことはどうだっていい! あたしの髪には、あのティアラとかいう用途不明の装飾品ではなく、黄色いリボン付きカチューシャがはめられていた。 悪い夢を見ていたのだろうか…。 それとも、神様があたしのたった一度のお願いを聞いてくれたのだろうか。 そう言えば、今日一日授業を受けた後団活をして、団長机で居眠りをしてしまったような記憶がある。 だけど、高校を卒業して大学に進み、就職をして古泉君と交際をして…、という記憶もあるような気がする。 どっちでもいい。 あたしは、ここにいる。 北高の部室にいる。 ここにいる…はず。 自信がない。 あれは、夢なんかじゃなかった。 そう、あれはきっと、もう一つの現実。 体の震えがまだ止まらない。 あれが現実で、今あたしが見ているのが、ホテルの救護室で見ている夢だったら… 深く考えるのが怖い。 立ってあの扉を開けるのが怖い。 やっぱりあたしは臆病ものだ。 勇気をふりしぼることができない。 あの扉の向こうのどこにも、キョンがいなかったらと思うと怖い。 なんでこんなに怖いんだろう。 キョンが、あたしのいる部屋に入ってこなかったせいだ。 キョンが、あたしを廊下に残して、後ろ手にドアを閉めてしまったせいだ。 キョンがあの扉を開けて、ここに入ってくるまでは安心できな……。 ガチャ。 「ハルヒ、起きたか? 他の三人は帰ったぞ。コーヒー買ってきたんだけど飲むか? 一本しかないから半分こな。まあ、おまえに半分と言ってもほとんど飲まれちまう…。」 さっきまでの焦燥と不安がみるみる消えていく。 胸の辺りから生まれた安心感がゆっくりと全身を包みこむ。 あたしは、声に出して言っていた。 「か、か、かみざま……、あ…、あじがどう……。」
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バルコニーさんが入室しました バルコニー (前夜祭時空 バルコニー (夜もふけた頃 バルコニー (札束マンとか人狼とかそういうのの後 バルコニー (恋愛ゲーム部とか前後の時の流れ! バルコニー (お城からの夜空綺麗!明日は星座大戦だー! バルコニーさんが退室しました ふゆゆさんが入室しました ふゆゆ ふゆゆん。゚゚(おててひらひら ふゆゆ ふゆゆん ・゚(星空の夜なの~ ふゆゆ ふゆゆゆゆーん・。゚・。・o゚・。゚・。・o゚♪♪♪ ふゆゆ 遅れて登場にゃーん。 新人アナウンサーの ふゆゆ にゃん。 ふゆゆ (バルコニーに現れた可愛い妖精のようにゃ~ ふゆゆ (ピンク髪ウェーブヘアー+三つ編みでネコミミを頭に作ってるにゃん ふゆゆ (ニコニコ笑顔の黄色眼。低身長つるぺたロリっ娘…JS風にゃん。でも大丈夫にゃー! ふゆゆ (白Yシャツ 黒ネクタイ ピンクスカート しっかりOL風にゃの~! ふゆゆ (お仕事上がりの新人アナウンサー幼くっても夜まで残業にゃー! ファンクさんが入室しました ファンク いやーおいしい料理がおおそうだねぇ〜 ふゆゆ (ふゆゆはバルコニーで星を見上げてるにゃ~ ファンク (小柄な茶髪の男。礼服に蝶ネクタイ。 ふゆゆ (ちっちゃい身長と可愛いネコミ三つ編みにゃん ファンク おっ、なんか開けたとこが。(バルコニーに歩み寄り ふゆゆ にゃ?(ファンクの声に振り返る ファンク やっほー なにしてんのー?(飲み物のグラス片手に ふゆゆ (芸能やエンタメに詳しい人なら見たことあるかもしれない新人アナウンサーの ふゆゆ にゃん! ふゆゆ お星さま見てたにゃ~ ふゆゆ (ぴょこっとファンクに両足飛びで歩み寄って ふゆゆ 可愛いネクタイにゃー?(ネクタイ覗き込むように見る ファンク へへっ、どーも。そっちも三つ編み似合ってるね〜っ。 ふゆゆ にゃー!!(両手のおててひらひらさせて赤面 ふゆゆ ありがとにゃん! ふゆゆ、とっても嬉しいにゃ!(無邪気な笑顔でファンクに笑う ファンク そっかー!そう言われるとオイラも嬉しくなっちゃうよ〜 ふゆゆ にゃーにゃー。(ファンク見上げて ふゆゆ 新人アナウンサーのふゆゆにゃん。なんておなまえにゃ? ファンク おいらはファンクっていうんだよ〜 仕事は人にはあまり言えないことかなー ファンク そうだ! ふゆゆ にゃにゃ? ファンク この子を探してるんだけど見かけなかったかいー?(写真を手に持ってぴらぴら アラタさんが入室しました ファンク (先日、幻磁が撮ったSA8883の写真。ちょっとやらしい。 アラタ (バルコニーの外に出てくる給仕服姿 ふゆゆ にゃ!!(写真見て両手で自分の目を隠す アラタ は~、えらいえらい(※つらいの意)。 ちょっと休憩~ ふゆゆ (指の間をすこーしあけて、パステルピンクの瞳で写真見る ふゆゆ 知らない子にゃ。ファンにゃんはこの子を狙うヒットマンにゃの??? ファンク んーんー、ちがうよ〜。昔、離れ離れになった友だち、って感じだね〜 ふゆゆ ふーーーーーん。 ふゆゆ (両手目から取って後ろに組んで ふゆゆ 好きにゃの? アラタさんは退室されたようです ファンク ん––––、まぁそうだね–––– アラタさんが入室しました ふゆゆ そうにゃのお!?きゃー!!(両目隠してアラタの方に走ってく アラタ (バルコニーの手すりに腕置いてふぃー 星空を見上げてる ファンク え–––––、どっかいっちゃった……。 アラタ ん~?なん?賑やかそね~(微笑ましげにふゆゆ見て ふゆゆ にゃ!(アラタの前で立ち止まりファンクへ振り返り ふゆゆ にゃーにゃー。愛しの恋人を探してる人が居るにゃ!(ファンクの写真指差しアラタに知らせる ファンク そんな大きな声で言わなくてもぉー…… アラタ おー!?恋人!?おねーちゃんがいっちょ協力しちゃるそよ!? ファンク それはありがとー。この写真なんだけどー…(アラタに見せる ファンク あ、おいらはファンクね アラタ あたしはアラタ言うそよ!さーて。どんな女の子なんやろか!(興味津々げに写真を覗き込み アラタ んぇ? ふゆゆ ぺとぺとの写真にゃ~!! ファンク なんでこんなぺとぺとなんだろうね〜 オイラも知らないやぁ〜 ファンク (幻磁はなんか言ってたけど…、あんまり聞いてなかったよね〜 アラタ さややちゃんやないね!? …っち言うか!(写真の惨状に ふゆゆ にゃ!? アラタ これあたしも知っちょるそよ!?あん金髪ん人がなんかしよっちから…あれね!?(何故か怒気混じり ファンク えっ…!? ファンク さややちゃんって、名前知ってるの…? アラタ うん。あたし会った事あるそよ!(ファンク向き直って ふゆゆ にゃー!びっくりにゃー!! ファンク え–––––––っ!なんで!どこで! ファンク (そっかぁ……。生きてたんだ。よかったなぁ…………。 ファンク (オイラもう会えないかと、思ってたよ…… アラタ 喫茶ET(エンドレストレイン)っち知っちょる?こん街の裏通りにあるおされなカフェそよ! ファンク お–––––、!名前だけ聞いたことあるー! アラタ そこに来ちょったんよ。あたし普段はそこで店員しよるけね! ファンク (幻磁がスリに失敗して警備員に追い回されたとこだねー。あいつびびって泣きべそかいて帰ってきたからねー ファンク そうなんだ! 世の中は狭いもんだねー…! ふゆゆ 会えそうにゃ!! ふゆゆ ファンにゃんよかったにゃー! アラタ そぉよ!こんないかがわしい写真で追いかけちょらんと!(ぺっと奪い取りに掛かる アラタ 自分の足で会いに行くそよ! 未来のお客様! ファンク うん…!思ってたより、いっぱい教えてもらえた! ファンク ふゆゆちゃん、アラタちゃん……ほんとうにありがとう! ファンク (ひしひしと握手する ファンク こうしちゃいられないから、オイラすぐにそのETに向かうね〜! ふゆゆ こんな時間から行くにゃー!? ファンク じゃあバイバーイ!(聞かずに走り去る ファンク (15td前進して退室 ファンクさんが退室しました アラタ がんばってー!!応援しちょるけねー!(手ブンブン ふゆゆ ばいにゃ~!!(おててひらひら ふゆゆ アラにゃんは休憩にゃ?(何故か名前を知っているアラタに向き直り アラタ うーん、さややちゃん、探しちくれる人おったんやねぇ。良かったわぁ(何かほっとした様子 アラタ うん、そぉよー。ちょっと外の空気吸いに来たそ。 ふゆゆ にゃるり! ふゆゆ さやにゃん迷子だったにゃ? アラタ そんな感じに見えたねぇ。あたしもちゃんと話聞いちあげた訳や無いんやけど…(うーん、と ふゆゆ にゃー。恋人同士出会えて良かったにゃー! アラタ やっぱ恋人同士なんやろか!?(wktk ふゆゆ 壮絶な関係に見えるにゃ~! アラタ 壮絶かぁ~。とにかく会えたらええよねえ。 …さて(写真をエプロンポッケにしまう ふゆゆ 写真は没収にゃー! ふゆゆ アラにゃんは恋人居るにゃ? アラタ あたしー?おらんおらん!一度もおった事無いそよ!(片手ぱたぱたさせてけらけらと ふゆゆ にゃー?(ぱたぱた見て ふゆゆ 好きな子も居ないにゃ? アラタ お嬢ちゃん…?あんた?はどうね? ふゆゆ ふゆゆは新人アナウンサーの ふゆゆ にゃん!(自己紹介 アラタ ん~、好きとかもまだわからんねー。 出会いは何時でも待っちょるけどね!? ふゆゆ 出会いはきっとくるにゃ~! ふゆゆ ふゆゆは~まだ子供だから~恋とかわかんないにゃ~ ふゆゆ でも恋するなら~優しいカッコイイお兄ちゃんが良いにゃ~ ふゆゆ (と答えるように事務所でテンプレ化されている新人アナ アラタ ほー、年上好きね!ま~あんたんくらい歳ならそうやろね~(普通に受け取り、手癖の様にふゆゆなでなで ふゆゆ にゃー!!?(三つ編みネコミミは崩さないでにゃー?でもこの子なら大丈夫そうにゃー! ふゆゆ (なでなでされて ふゆゆ アラにゃんは十二星座対戦中ずっとこっち居るにゃー? ふゆゆ 今日の前夜祭だけにゃー? アラタ 後夜祭にも似た感じのがあるけね、そん時はまた出るそよ! ふゆゆ そーにゃのー! アラタ 大戦期間中は自由やけど…何にせよこの街にはおるけえね、観戦しよると思うわ、ETとかで ふゆゆ ふゆゆも毎日観戦するにゃん。 ふゆゆ あと~ ふゆゆ 毎日夜に結果放送するから見て欲しいにゃー! ふゆゆ 初めてのソロレギュラーだから緊張するにゃー!(両手でほほ抑えて アラタ おー、ふゆゆちゃんがやるんね!(ぱちぱち ふゆゆ そうにゃ! 毎日夜にこのお城の小窓で撮影にゃー! アラタ そんじゃ毎日ちぇっくせんとねー!雄姿楽しみにしちょるそ! ふゆゆ ありがとにゃー!(嬉しそうに笑って ふゆゆ ちゃんと毎日、夜までに戻ってこないと…時間は待ってくれないにゃ。 アラタ ? そぉそぉ、遅刻したらいけんそよ! ふゆゆ 初めてのソロレギュラーだから…ちゃんとやらなきゃにゃ! ふゆゆ なにがなんでも間に合うにゃん! アラタ 頑張ってそー!応援しちょるけね! ふゆゆ ありがとにゃー!ふゆゆ頑張るにゃん! ふゆゆ アラにゃんも~お仕事とか休憩とか遅刻しないように気をつけるにゃー? アラタ 勿論よ! …・・・ あ! アラタ (焦ったように腕時計見る アラタ い・・・いけんそ!! ふゆゆ いけんそ?にゃ?? アラタ 休憩時間過ぎちょった…(てへぺろ ふゆゆ アラにゃん、めっ、にゃ~! アラタ い、急いで戻ればええやろー!ゆるしてー!(慌てて踵返し ふゆゆ がんばってにゃ~!(おててひらひら アラタ そんじゃねぇ、ふゆゆちゃん! アラタ (ばたばた室内に戻っていく ふゆゆ ばいにゃ~! アラタさんが退室しました ふゆゆ (外側を見て ふゆゆ (バルコニーで夜空を見上げ ふゆゆ これから毎日頑張るにゃ~ ふゆゆ ちゃんと遅刻しないようにしないと…いけないにゃ? ふゆゆ でもお外もあそびたいにゃー・・・ ふゆゆ あ。(お星様見上げ ふゆゆ ヴァースのお星様は全部別次元って聞いたにゃ~ ふゆゆ 無くなったミナリアもお星様になって見えるのかにゃ~? ふゆゆ (よいしょよいしょとバルコニーの手すりによじのぼり ふゆゆ こうしたら手が届くかにゃ?にゃにゃにゃ? ふゆゆ ふゆゆん。゚゚(おててひらひら ふゆゆ ふゆゆん ・゚(星降りの夜にとどけ~ ふゆゆ ふゆゆゆゆーん・。゚・。・o゚・。゚・。・o゚♪♪♪ ふゆゆ (手すりから空へ手を伸ばしてじゃーんぷ! ふゆゆ (ふゆゆには飛行能力が~~~無いにゃ~ ふゆゆ (でも猫は落ちる時背中から落ちず必ず両手両足を゛!? ふゆゆ (白庭の槍兵のオブジェに突き刺さる ふゆゆ (やっちゃったにゃ! ふゆゆ (ダラダラと血が流れ出て ふゆゆ (パステルピンクの瞳が綺麗に光り ふゆゆ (四肢から力が抜けていく ふゆゆさんが退室しました ???さんが入室しました ??? (バルコニーでスタッフと離す人影 ??? えー、ホントに私がやるんですかー? ??? いいですけどォー 気の利いたコメントとかできるか判んないですよー? ??? うーん、、そういうことなら引き受けますけどー ??? うん? 嫌? ??? やだなー! そんなことはないですよー! ??? 戦ってるヒトは、好きですから私(ニコっと ??? じゃー明日はよろしくおねがいします!(びしっ ??? え、逆? 敬礼が? 左はダメ? ??? ええー細かいですよぅそれー(ぶーぶー ???さんが退室しました
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謙虚な使い魔 「やったわ!あのゴーレムを、わたしの魔法で。もう、『ゼロ』・・・・・・もう、わたしは『ゼロ』じゃないんだわ」 ゼロと呼ばれ続けたルイズは、皆の助けを借りつつも、初めて自分の『魔法』で何かを成し遂げられた事で感極まってその目に涙を軽く浮かべていた。 「でも、最後の大爆発は今までわたしがやってきた『爆発』じゃなかったわ。一体何が・・・・・・まさか!『破壊の杖』!?」 ルイズはハッと気づいた、ブロントが『破壊の杖』を持っていた。もしかするとその大爆発はルイズではなく、ブロントが最後に唱えかけたものだったのでは? マジック・アイテムらしき道具の数々の使い方を知っているブロントならばその可能性が高いかもしれないとルイズは一瞬思った。 その時ルイズは横から声を掛けられた。 「見事な仕事だと関心はするがどこもおかしくはない」 爆風を避けるために飛びのいたが、しこたま土埃を被っていたブロントだった。 「おう!あれは確かに正真正銘お嬢ちゃんの魔法だ!魔法を併せての<スペル・チェイン>だなんて久しぶりに見たぜ!」 デルフリンガーがブロントに続けて嬉しそうにカチカチと鍔を鳴らした。 「え?<スペル・チェイン>?」 ルイズはきょとんとした。 「ああ、魔法はなんでも同時に重ねればいいわけじゃねーんだ。少し間を挟みながら一定の順番で異なる属性の魔法を繋げる事によって さっきのお嬢ちゃんがやった大爆発の<フュージョン>や相棒の、ええとなんて言ったかな?ディア・・・?ディセ・・・?あ、そうだそうだ、<ディストーション>とかが出来るわけよ!」 「ブロントも魔法を使ったの!?」 ブロントは首を横に振り、デルフリンガーが代わりに答えた。 「いやー、相棒のはちょっと違うな!武器の扱いが熟練された達人なら、魔法じゃなくてもその技一つで<スペル・チェイン>が起こせるんだ。おっと、この場合厳密に言えば<スキル・チェイン>って言った方がいいのか?」 「学院の本も調べたりしたけれど、<スペル・チェイン>なんて言葉聞いた事もなかったわ」 「そりゃそうだろうな。<スペル・チェイン>を起こすのに使う属性の順番とかがとにかくややこしーんだ。俺だってよくはわかってねー。俺が最後に<スペル・チェイン>を見たのも何百年も前だったかな?ん、あれ?<スペル>じゃなくて<スキル>の方だったかな?んー、まあ良いや。とにかくこの知識を持っている奴の数が極端に少ねえんだわ、これが。ましてや相棒みたいに<スキル>でやる奴なんてよ。もうおでれーたってなんのってよ!さすがエル・・・」 そんな剣の達人の相棒になれた事がよっぽど嬉しかったのか、デルフリンガーはカチカチと鍔を止めずに饒舌になり過ぎていたので、 ブロントはデルフリンガーを鞘に押し込んだ。 「俺がいたところの魔法ではできないんだが。ここの魔法は根本的に何かが違うようだった」 「系統魔法と先じゅ・・・・・・いえ、精霊魔法の違いかしら?ってこんな事話している場合じゃないわ!ゴーレムは倒せたけれど肝心のフーケがまだだわ!フーケは一体どこ?」 吹き飛んだゴーレムの跡の前に立つ四人は顔を見合わせた時、辺りを偵察に行っていたミス・ロングビルが茂みの中から現れた。 「皆さん大丈夫ですか!?フーケのゴーレムが現れたのを見たあと、私ではどうする事も出来ないのでフーケ本人が近くにいないか探したのですが・・・」 そう語り、歩み寄ってくるミス・ロングビルを静止するようにタバサは自分の杖ミス・ロングビルに向けた。 「探す必要は無い。貴女がフーケ」 「あら?どうしてそう思います?」 ミス・ロングビルは自分がフーケであると肯定はしないものの、強くも否定せずタバサに聞いた。 「最初会った時から怪しかった。学院でゴーレムを焼いた事を誰も話していないのに貴女は知っていた」 「そうでしたでしょうか?でも土のメイジならあの土の塊見たら何となくわかりますよ」 すっとぼけるミス・ロングビルをよそにタバサは続けた。 「それと貴女はブロントの芸をする姿を見ていなかった。あの時学院の者であの場を離れていた者はフーケとしか考えられない」 「そうですか?先ほど馬車でも言いましたがちゃんと観ていましたよ?そこの彼が竪琴を『演奏』するところを」 「他には?」 タバサは目を鋭く細めた。 「他にと言われましても・・・・・・ああ、彼の演奏で他の使い魔達までも歌い出してましたね。後は・・・鎧姿に竪琴は意外と絵になっていたと言う事ぐらいでしょうか・・・?」 それを聞いてルイズとキュルケもバッと身構えた。 「ミス・ロングビル、貴女はブロントさんの芸を『聞いて』いたけれど、『見て』いないのね」 キュルケは杖を構えた。 「あの時そんな状況にいたのは会場から離れていたフーケぐらいしかいないわ」 ルイズも咄嗟に杖を出した。 「なんだい、他にも何かしてたのかい、あの使い魔。あの竪琴の演奏一つだけでも立派な芸だって言うのに」 ミス・ロングビルと呼ばれていた女性はメガネを外し、優しそうだった目が猛禽類の様な鋭い目へと吊り上った。 そしてフーケは再びルイズ達に歩み寄った。 「動かないで!」 ルイズは杖をフーケに向けた。 「おっと。動かないで貰うのはそっちの方になるわ」 そう言ってフーケは素早くびゅっと杖を振るとルイズ、タバサ、キュルケの足元からゴーレムの腕の形に似た<アース・ハンド>が伸び、三人のを掴み、動きを拘束した。 「流石に今日一日でゴーレムを三回も召喚して、四体目を召喚する力は残っていなかったわ。でもこうして長々と話に付き合ってくれたお陰で、貴方達を握り潰す事ぐらいは出来る『手』を召喚する力ぐらいは残ってるわ」 ルイズはがっちりと掴まれた手の中でもがいた 「どうしてわざわざこんな事を!?」 ルイズがそう怒鳴るとフーケは、 「『破壊の杖』奪ったのはいいけれど、使い方がわからなかったのよ。だからこうして貴方達魔法学院の者を連れてきて使い方を知ろうと考えたのよ。 結局はよくわからずじまいだったけれど、その代わりあなたの使い魔の持っているマジック・アイテムを頂こうと思ったのさ」 「ブロントの!?」 「あの声を送り届ける真珠や持った途端に身が軽くなってゴーレムをも切り崩せる剣なんてそれぞれ一つが国宝級さね。そういう事なんで使い魔さん!早くその宝をよこしな!そうしたら主人の命だけは助けてやるよ!」 『破壊の杖』を含むほかのアイテムを握り潰したくなかったので敢えて<アース・ハンド>が掛けられていなかったブロントに向かってそうフーケは叫んだ。 「おっと、剣は足元に置いておきな!まずはその真珠と『破壊の杖』をよこして貰おうか!」 ブロントは何も言わず、腰のデルフリンガーを外し、地面に置いて、かばんから『破壊の杖』を取り出した。 「こんなものがいるのか?」 ブロントは手に持った『破壊の杖』をヒラヒラと振って、フーケに見せた。 「使い方がわからなくても、せっかく盗ったものだ。こうして何人か学院の連中だまして連れてくればいつか使い方が分かるかもしれないしさ!さあ早くしな、貴方を<アース・ハンド>で握りつぶしてから取ってもいいんだからさ」 「そうか」 そうブロントは言うと、その左手の篭手から強く光が漏れ出して、手に持った杖を高く掲げ、上空に投げた。 フーケは咄嗟に上空に飛んだ杖を目で追った。そしてその杖は見えない軸に支えられたかのように激しく回転し始めた。 そこへブロントが続いた。 「口で語るひまがあるなら手を出すべきだったな」 「な!?」 ブロントは両手をフーケに向けて押し出した。 フーケがその場の状況理解する前に、回転した杖が凄い速さで滑空して、フーケに激しくぶつかり、吹っ飛んだ。 同時にルイズ達を掴んでいた<アース・ハンド>もただの土となって崩れ落ちた。 「調子に乗ってるからこうやって『天罰』にあう事になる」 ブロントは気を失ったフーケにそう言葉をかけて、地面に落ちた『破壊の杖』を拾い、デルフリンガーを再び腰につけた。 「ブロント!」 <アース・ハンド>から抜けたルイズがブロントに駆け寄った。 遅れてタバサとキュルケも駆け寄った。 タバサはすかさず杖を振るい、気を失っているフーケを風のロープで縛り上げた。 「あーあ、どっちがフーケを捕まえられるかで決着付けたかったのに、これじゃまた勝敗がうやむやね」 キュルケがぼやいた。 「あんたまだそんな事言っているの?呆れたわ。とにかくわたし達で無事フーケを捕まえられたのだからいいじゃない」 ルイズは腕を組み、ふんと鼻を鳴らしながらそっぽを向いて言った。 「ま、良いわ。また次の時まで勝負はお預けって事で。それより夜が遅くなる前に戻りましょう、早くこの土に塗れた体を水で流したいわ」 一同はキュルケのその言葉に賛成して、拘束したフーケを運んで学院へと戻った。 その日の夜、学院長室でオスマン氏は机の上に『破壊を杖』を置き、戻った四人の報告を聞いていた。 「ふむ・・・・・・。ミス・ロングビルが土くれのフーケじゃったとはな・・・美人だったもので、なんも疑いもせずに採用してしまった・・・ああ、いやいや、すまんの、こんな夜遅くまで頑張ってもらったんじゃ、これ以上は時間はとらせんよ」 オスマン氏はコホンと咳払いをして、 「とにかくフーケは城の衛士に引き渡した。そして『破壊の杖』も無事戻ってきた、これで一件落着じゃ」 オスマン氏は、ルイズ、キュルケ、タバサの三人の頭を撫でた。 「君達の『シュヴァリエ』の爵位申請を、宮廷に出しておいた。追って沙汰があるじゃろう。といっても、ミス・タバサはすでに『シュヴァリエ』の爵位を持っているから、精霊勲章の授与を申請しておいた」 オスマン氏の爵位申請を聞いて驚いた三人だったが、ルイズは今回一番の功績者であるブロントを見つめた。 「・・・・・・・オールド・オスマン。ブロントには、何もないんですか?」 「残念ながら、彼は貴族ではない」 ブロントは言った。 「既にナイトである俺に隙は無かった。爵位が欲しくてなるんじゃない。人を守ってなってしまう者がナイト」 オスマン氏はふむ、と頷いた。 「確かにその心構えが重要じゃの。さてと、無事盗賊騒動も片がついたので、明日は予定どおり『フリッグの舞踏会』を執り行う」 キュルケの顔がぱっと輝いた。 「そうでしたわ!フーケの騒ぎで忘れておりました!」 「明日の舞踏会の主役は間違いなく君たちじゃ。それに備えて今日はもうゆっくり休みたまえ。舞踏会の主役が体調不良で出られない、ではつまらないからの」 三人は礼をするとドアに向かった。 その場を動かないブロントをルイズはチラッと見つめ、部屋を出るのを止めた。 「ブロントどうしたの?」 「少しオスマんに聞きたい事があるんだが」 キュルケとタバサが部屋を出るのを確認した後、ブロントは机の上に置いてある『破壊の杖』に近寄った。 ルイズは何も言わず静かにブロントの後ろで聞いていた。 「なんでこのトリートスタッフが『破壊の杖』何て呼ばれているんだ?ミミズすらも叩き倒せないものなんだが」 「なんと、この『破壊の杖』が何であるのか知っておるのか!?幾ら調べてもその正体が判らなかったので私が暫定的に『破壊の杖』と名を付けたんじゃが」 「俺が元いた世界で祭事の時に配られた杖なんだが。このトリートスタッフは俺が知っている物とは少し違うところもあるが」 「ふむ、トリートスタッフか。ところで元いた世界とは?」 「ヴァナ・ディールと言う別の世界からルイズに召喚でこの世界に呼ばれたんだが」 「なるほど・・・そうじゃったか・・・そうじゃな、君ならこの杖の元の持ち主の事が判るかもしれないな・・・」 「・・・この杖は俺が召喚されてから始めて見るヴァナ・ディールの物なんだが。誰が持ってきた訳?」 オスマン氏はトリートスタッフと呼ばれた『破壊の杖』を手に取った。 「その杖は元の持ち主であった私の命の恩人が置き忘れていったものでの、いつか返そうと思って命の恩人の事を調べ続けてもう三十年程経つのかのう・・・」 「そいつがどうしたかわからにいのか?」 「最後に会ったときが、私を助けてくれたその時限りなんじゃよ。三十年前、森を散策していた私は、ワイバーンに襲われた。そこを救ってくれたのが・・・」 ――ハルケギニア 三十年前―― 一人の幼児程の体躯で、獣の様な鼻をした耳長の亜人は森の中で悪態をついていた。 「まったく!冒険者の活動を促進する為に交霊祭で配るためだかわたくしの知ったこっちゃありません事ですけど、手の院の連中は杖一本もまともに作れず、つくづく無能ですこと。この多忙なわたくしがわざわざ貴重な時間を割いて協力してあげてらっしゃるのに」 その手には蝙蝠の杖頭が装飾された杖を持っていた。 「『月の力を借りて、いつでも誰にでも帰還魔法の<デジョン>を何度でも使用できる杖の試作品です!』何て口上は叩いて作ったはよろしいですけど、『発動の条件は月一つで半分までは満たせられる』何て月が一つ以上に増える事一生ありえないと言う重大な問題に事に気づかず作ってしまうお馬鹿さん達には困ったものですわね」 亜人は更に杖に語る様に文句を続けた。 「肝心の帰還魔法自体を込めるにもわたくしの魔力の十分の一も受けきれず、そのまま魔法を漏らして暴走してわたくしを飛ばしてしまうだなんて、杖の方としても気合が足りません事よ・・・あら?」 その亜人は森の奥で一人の男の姿を見かけた。一匹のワイバーンに襲われていた。 「オーホホホホ!そこのあなた、助けが欲しいのではなくて?」 亜人は高笑いを上げた事によって、ワイバーンの注意は目の前の男よりもか弱そうで小さい亜人の方へと向けられた。 「子供!?危ない!ここは危険だ!」 深手を負い、その場から動けなかった男が叫んだ。 「オホホホ!麗しき淑女を捕まえて『子供』だ何て心外ですわよ。確かにわたくしは身も心も何時までも若々し・・・・・・」 亜人が語る途中、ワイバーンが問答無用に突進してその頭で亜人を弾き飛ばした。 弾き飛ばされた、と怪我をしていた男は思ったのだが亜人はワイバーンの突進によりほんの一、二メイル押されただけであった。 「あら! わたくし、ブチ切れますわよ。ただでさえ今機嫌が悪いところですの。人の話を最後まで聞け・・・・・・」 ワイバーンは雄たけびを上げ、続けざまにその巨大な尾を亜人に叩きつけた。 しかしその尾が亜人に触れた瞬間、ワイバーンの尾は業火に焼かれたように触れた部分だけが焦げていた。 激痛で困惑したワイバーンは自分が叩いたはずの亜人を見た瞬間、その亜人の目が一方的にワイバーンを食い殺す存在である捕食者の目で睨まれていた。その亜人を取り囲む殺気にワイバーンは丸々と飲み込まれてしまっていた。 「・・・・・・ぶっ殺す!」 そう亜人が漏らし、『ブリザド』と唱えた亜人の手から小さな氷の塊が発せられた。 戦慄で動けなくなったワイバーンはなす術も無くその氷の塊に当たった瞬間、その巨体なワイバーンの体が氷と化した。 「・・・・・・ぶっ壊す!!」 続けざまに亜人は手に持った杖を空に浮かせ、浮いた杖は上空で横に激しく回って、亜人が両手を突き出すと。 回転する杖が目の前に新しくできた巨大な氷の彫像にぶつかり、そして飛竜の跡形も無く無数の氷の破片として粉砕されて辺りに散らばった。 「オーホホホホ!脆弱な生物がこのわたくしに歯向かおうなんて百万年は早いことですわよ。あら、これほど散らかしてしまって、ごめんあそばせ」 小さな亜人は手の甲を口に当てて高笑いした。 「そこのあなた・・・あら、気を失ってらっしゃるの?」 ワイバーンが粉砕されたときの迫力で深手を負っていた男は意識を手放していた。 「しょうがないですことねぇ、あなたの帰るべき場所に特別に送り届けてさしあげましょう」 そういって亜人は<デジョン>の上位魔法を唱え、気絶した男を魔法で送還した。 「あの使いようが無いトリートスタッフ、いえ、トリートスタッフ-1と名づけた方がよろしいかしら?は何処まで飛んでいったでしょう? ま、でもあんな火打石程の価値もないゴミを探すほどわたくしも暇ではなくてよ。わたくしもこんな所で油売ってる場合ではないざます」 そういい残して亜人は自分自身に帰還の魔法の<デジョン>をかけた。 「・・・・・・なんてこと!<デジョン>の分際で、時空を開く事に抵抗するなんてナマイキですことよ!オーホホホホホ!」 亜人はふん!とほんの少しだけ本気を入れて自身の魔力をさらに魔法に注ぎ込み、力ずくで無理やり空間をねじ開け、元いたヴァナ・ディールへと帰っていった。 そして森にはこだまする小さな亜人の高笑いだけが残った・・・・ ――ハルケギニア 現在―― 「・・・・・・と気を失ったうちに私は学院まで運んで貰ったようなのじゃ。怪我が回復してから再び恩人と出会った場所に赴いたんじゃが、落ちていた恩人の杖以外に手がかりは無くての。 学院まで運ばれた時も誰も恩人の姿を見ておらず、何でも私が怪我した姿で自分の部屋で倒れていたそうでの」 オスマン氏は手に持ったトリートスタッフを撫でた。 「森に残されていたこの杖を拾った私は氷漬けになったワイバーンを破砕した所から『破壊の杖』と名づけたんじゃが、実際には私にはその使い方は遂にわからんかった。ああ、もちろん別に自分で使おうと思ったのではなく、あくまでも恩人に返すための何らかしらの手がかりが無いかと思って調べただけの事なんだがね」 「その杖を空で回すのって、もしかしてブロントがフーケにぶつけた時の?」 ルイズは今日見たことを思い出して言った。 「何と!君はこの使い方を知っているのかね!?」 オスマンはブロントに詰め寄った。 「杖を回す<レトリビューション>はただの両手棍の技。俺は別にどんな杖でも出来るんだが。トリートスタッフの本当の使い方はそこではない、むしろ武器としては地位の低い雑魚。少し持たせてもらってもいいか?」 そう言ってブロントはオスマン氏の方へと手を差し出して、オスマン氏は杖をブロントに渡した。 トリートスタッフを手に持ったブロントは左手の篭手から光が漏れ出して、そしてその『ヴァナ・ディールでは重大な欠陥を持つ試作品』であるトリートスタッフに関する事の情報全てがブロントの頭の中に流れた。 「これは帰還魔法が込められたアイテムなのは確定的に明らか。俺がいたところでは本来全く使えないが、ここなら月の力が二つそなわる事によって何度でも使える最強の帰還用アイテムになったように見える」 「本当かね?」 オスマン氏は長年かけても判らなかった杖の謎をいとも簡単に解いてしまったブロントに驚いた。 ブロントは続けて左手の篭手を外した。その手に刻まれていたルーン文字が光り輝いていた。 「武器を持つとこれが光るんだが。光ると体もひゅんひゅんと素早くなるだけでなく手にした武器の扱い方も判る」 オスマン氏は光るルーン文字をしげしげと見つめた。 「ふむ、伝説の使い魔ガンダールヴの印の効果じゃな、なるほど」 「ガんダルブ?」 「そうじゃ。その伝説の使い魔はありとあらゆる『武器』を使いこなしたそうじゃ。手に持った武器の扱い方がわかるのもそのお陰じゃろう」 「そうか。それより頼みたい事があるんだが・・・・」 ブロントは目を手に持ったトリートスタッフに目をやった。 「なんじゃ?君に爵位は授ける事はできないが、せめてもの礼に出来る限り力になろう」 「この杖を譲って欲しいんだが」 ルイズは慌てて口を挟んだ。 「ちょ、ちょっとブロント!オールド・オスマンのとても大事なものを譲ってだなんて!」 オスマン氏は少し自分の髭をいじりながら考え込んだ。 「俺は元々冒険者なんだがこの辺りの事はよく知らない。周辺を調べたいが必要な時にすぐにルイズの元に帰れないと使い魔の役目を果たす事をできない」 ブロントが続けた説明を聞いてオスマンはうむと頷いた。 「いいじゃろう。そもそも私の杖ではないのだからそれを決める権利は私にはないじゃろうて。危険な杖では無いとわかったし、それにここ三十年眠らせた宝物庫に保管しておくより、ヴァナ・ディールから来たという君ならその杖の本来の持ち主を探し出せるじゃろう」 「その特徴的な高笑いをする持ち主とやらはおそらく連邦のシャントットなのは絶対」 「なんと!恩人の心当たりもあるのか。それならばぜひとも君に貰って欲しい!そうか、恩人の名前はシャントット殿であったか・・・彼女は今でも息災かの?」 ブロントは苦笑いをしながら答えた。 「俺が思うにシャントットは隕石を落とされても死なないと思うが」 「そうかそうか、フーケ恩人の杖が盗まれて一時は肝を冷やしたが、逆にこうして功を奏して長年わからず終いだった恩人の事を知る事になるとはなんとも奇妙な縁じゃの。もし彼女にまた会う事があればその杖を彼女に返して欲しいが、それまでは君が自由に使っていいじゃろう」 オスマン氏はそういうと、ブロントを抱きしめた。 「よくぞ、恩人の杖を取り戻し、更にその恩人の事を教えてくれた。改めて礼を言うぞ」 「それほどでもない」 「君がした事は君にとって些細な事だったかもしれないが、私にとってはとても大きな意味を持つんじゃよ。今後何か困った事があったら是非頼りたまえ、力になろう」 うんうんと頷くオスマン氏に抱きしめられたブロントが少し困った顔をしたのを見つめていたルイズは少しその光景が面白く感じたのか軽く微笑んでいた。 次の日の晩、アルヴィーズの食堂の上の階にある大きなホールで毎年恒例のフリッグの舞踏会が行われていた。 中では着飾った生徒や教師達が、豪華な料理が盛られたテーブルの周りで歓談していた。 ホールの中では、綺麗なドレスに身を包んだキュルケがたくさんの男に囲まれ、黒いパーティドレスを着たタバサは、一生懸命にテーブルの上の料理と格闘している。 それぞれがパーティを満喫している中、ホールの壮麗な扉が開き、ルイズはブロントにエスコートされながら姿を現した。 門に控えた呼び出しの衛士がルイズの到着を告げた。 「ヴァリエール公爵が息女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢のおな~~~~り~~~!」 ルイズは長い桃色がかった髪を、バレッタにまとめ、ホワイトのパーティドレスに身を包んでいた。肘までの白い手袋が、ルイズの高貴さをいやになるぐらい演出し、胸元の開いたドレスのつくりの小さい顔を、宝石のように輝かせていた。 一方ルイズに付き従うブロントはルイズに『パーティで甲冑姿は無粋だから何か他のものに着替えなさい』と言われたので、 幸い自分でも持っていた礼服一式に着替えていた。丈夫な霊牛のなめし革製のインナーの上に、白銀色のアルジェントコートを羽織っていた。 コートの所々に簡素な刺繍細工が施されており、その白く、謙虚なデザインはブロントという人物をうまく象徴していた。 主役が全員揃った事を確認した楽士達が、小さく、流れるように音楽を奏で始めた。 ルイズの周りには、その姿を美貌に驚いた男たちが群がり、さかんにダンスを申し込んでいた。今までゼロのルイズと呼んでからかっていたノーマークの女の子の美貌に気づき、いち早く唾を付けておこうと言うのだろう。 使い魔であるブロントに直接的にダンスを申し込む者はいなかったが、キュルケを含む何人かの女の子も群がり整然な礼服できめた長身で端整なブロントの姿をうっとり眺めていた。 ルイズは誰の誘いを断わり、ブロントの手を掴み、貴族たちがダンスを踊り始めているホールへと群がる男たちから逃げるように引っ張っていった。 そこでルイズはドレスの裾を恭しく両手で持ち上げると、膝を曲げてブロントに一礼した。 「わたくしと一曲踊ってくださいませんこと。ジェントルマン」 真顔で見つめ返すブロントの反応に何か照れくさくなってルイズは顔を真っ赤に赤らめた。 ブロントは軽く微笑むと右手を自分の胸の前に当て、礼を返した。 「俺でいいのか?」 こくりとルイズが頷くと、ブロントはルイズの手を取り、ルイズをリードし踊り始めた。 ルイズが見た事も無いブロントの軽快なワルツのステップに少し戸惑ったが、徐々にルイズも合わせて踊りだし始めた。 しばらく二人とも無言で踊り続けていたが、先にルイズの方から思い切ったように口を開く。 「ありがとう」 ブロントは不思議そうな顔で見つめ返した。 「そ、その・・・・・・、フーケから二回も助けてくれたじゃない。それに・・・・・・戦う時はわたし一人じゃないって教えてくれて・・・」 ルイズはそう言うと下を俯きながらブロントと踊り続けた。 ブロントはルイズが顔を上げざる得ない様にステップを取り、その手を引っ張った。 「気にしないでいい。俺は当然の事をしただけなんだが」 「どうして?」 「俺はお前のナイトだろ」 ブロントはそう言ってルイズに静かに微笑んだ。 二つの月がルイズとブロントの白い衣装を照らすように月明かりを送り、奏でられていた一曲の最後に相応しい幻想的な雰囲気をつくりあげていた。 そんな様子をブロントの腰から観察していたデルフリンガーが、こそっと呟いた。 「おでれーた!人間である主人のダンスの相手をつとめる亜人の使い魔なんて、久しぶりに見たぜ!」 第10話[前編] 「ゴーレムのまなざし」 / 各話一覧 / 外伝・タバサと仮面 「森の仲買人」
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合戦成績 ここでは孫呉が三国制覇戦に出陣した結果を不定期で報告します。ぼちぼちガンバレ♪ ソンゴ♪ 【2009年】 孫氏が参加した陣単位記録。/表記は右記の通り。(例)12/130⇒130部曲中、12位。 日付 対戦国 陣 戦力 敵戦力 勝敗 撃破蘇生 兵器建破 施設建破 補給 撃破数 死亡数 部曲順位 主な内容 1/10 蜀 1 418 500 敗北 804 0 0 0 8 20 87/215 北関上に籠城。突破された後自城で応戦するも門破され敗戦。 1/10 蜀 3 488 500 勝利 1539 0 12 0 18 40 25/226 自城の南北で突撃合戦。残り数秒での大逆転。2009年制覇初戦を制した。 1/11 魏 3 460 349 勝利 1358 13 66 253 21 33 17/196 魏軍終了5分前から大攻勢。呉軍前線後退を余儀なくされるがどうにか辛勝。 1/14 魏 2 305 199 勝利 763 0 0 0 7 28 11/125 門破壊狙いで先陣を務めるが魏軍に轢かれる。その後籠城戦で門破に成功。勝利。 1/14 魏 1 302 340 敗北 252 9 0 0 1 20 72/178 湿地中央を取られた状態で西岸から上陸を試みるも失敗。魏軍に背後に回られ敗戦。 1/14 魏 3 461 378 勝利 4952 15 16 0 66 52 13/193 魏軍を城に追い込んでからの突撃合戦。魏軍の伏兵に手を焼くも粘勝。 1/18 蜀 1 465 499 勝利 4445 272 24 0 51 64 13/234 最大6000点差を中盤以降じりじりと詰め寄り見事逆転勝利。 1/18 蜀 3 499 500 勝利 3107 0 9 0 42 52 16/237 序盤から押し気味だったが中盤以降苦戦。ポイント詰め寄られるものの逃げ切り勝利。 1/21 魏 1 358 238 勝利 1138 0 157 0 17 8 15/151 渓谷東陣。北から魏城へ攻め寄せ断続的な突撃で門破壊で勝利。 1/21 魏 2 376 361 勝利 703 44 14 0 8 9 27/180 湿地西側。南ルートから侵攻するが魏の反撃で壊滅。残り1分で点数逆転により辛勝。 1/21 魏 3 450 371 勝利 3378 8 184 0 37 41 17/191 関東側。中央で南北より突撃合戦。一時2000点差まで詰められるが突き放して勝利。 1/25 蜀 1 327 288 勝利 1089 66 8 396 1 10 6/213 湿地東側。進入口を全部要塞化。中央で一部PCが突出するが作戦勝ち。 1/25 蜀 3 500 500 敗北 2256 0 14 0 20 38 40/244 河畔北側。蜀主力連合が深い位置に布陣しカウンター気味に呉軍を圧倒。連勝9止まり。 1/28 蜀 1 378 448 勝利 4252 0 0 0 51 40 16/205 渓谷西側。北ルートで迎撃するも撃破される。自城近辺で迎撃し辛勝。 1/28 蜀 3 485 500 勝利 3320 125 14 0 42 26 18/229 関西側。中央と南を破られた後、門を挟んでの攻防。後半追い上げられるも勝利。 1/31 魏 1 451 346 勝利 5797 80 30 0 57 53 9/187 草原東側。北ルートの魏城前の橋と南側で突撃合戦になるも呉軍が押し込み勝利。 1/31 魏 2 446 354 勝利 2669 15 29 0 31 25 11/185 河畔北側。難なく渡河に成功し波状突撃で北門攻め。魏軍が東門から反撃するも勝利。 1/31 魏 3 468 376 勝利 2309 0 11 0 31 31 18/190 渓谷西側。北側から攻め上る。魏軍も城の西門、南門から突撃で応戦するものの撃破。 2/4 蜀 1 466 500 勝利 3221 0 0 0 35 40 18/224 河畔南側。蜀漢は1、2陣に人数を振り分け一気に勝負に出るが1陣良い所なく敗退。 2/4 蜀 3 499 500 勝利 3069 41 0 0 40 31 23/227 渓谷西側。呉は地の利を得て互角に戦う。天王山を制したのは真紅の旗だった。 2/7 魏 1 303 247 勝利 268 27 50 154 0 15 12/164 湿地西側。要塞化作戦が功を奏し勝利。2陣への連合移動のタイミングはベストだった。 2/7 魏 2 481 370 勝利 1919 0 27 0 25 19 23/181 草原西側。南から魏軍が突出。これに大手連合が即応し南~北の順で突破し勝利。 2/7 魏 3 500 388 勝利 2503 0 27 67 36 12 20/189 河畔南側。魏軍は不利な地形で呉軍を迎撃するが自城への退却時を狙われ敗戦。 2/11 蜀 3 500 500 勝利 3947 0 0 0 52 36 19/208 渓谷西側。最終決戦。呉軍は蜀の主力を壊滅させ大勝。戦果は7万(蜀4万)を数えた。 2/14 魏 1 428 311 勝利 2852 0 38 0 33 20 14/185 関西側。中央進出後、討って出てきた魏軍と野戦になるが15000差をつけ快勝。 2/14 魏 2 480 359 勝利 2520 0 8 0 28 20 19/188 渓谷西側。北ルートから押し出していき魏軍を城内に追い込み勝利。11000差で快勝。 2/14 魏 3 497 385 勝利 1724 80 1 55 16 28 18/202 草原東側。主戦線とは離れて中央から南へ突撃を繰り返す。3000差で勝利。 2/21 蜀 1 447 500 勝利 3987 5 129 0 60 26 6/231 渓谷東側。序盤蜀本体を補足撃滅するも中盤以降逆襲される。最後は籠城で辛勝。 2/21 蜀 2 445 471 勝利 3104 0 12 15 40 21 11/225 関東側。北関を突破された状態から援軍の機転もあり逆襲のダブルスコアで快勝。 2/21 蜀 3 500 500 勝利 748 130 0 410 3 7 5/232 湿地西側。投石合戦で採集や投石運転、沼地戦を楽しむ。部曲最高順位更新。 2/22 魏 1 467 372 勝利 2697 42 13 0 46 44 16/200 渓谷東側。北ルートから攻め崖上を要塞化。後半は東側にも戦力を割き勝利。 2/22 魏 2 478 360 勝利 2273 25 25 0 27 34 12/190 河畔西側。東から北の魏城へ。城近辺で突撃合戦になるが押し切って勝利。 2/22 魏 3 500 403 勝利 3470 18 42 0 36 29 7/202 草原西側。北から攻め寄せ中央に布陣。波状を仕掛けて勝利。 3/1 魏 2 465 319 勝利 1924 7 116 0 29 5 9/193 関西側。北ルートで城門へ突撃を敢行し城門突破、勝利。 3/1 魏 3 500 403 勝利 3772 9 53 147 49 34 12/200 河畔東側。北魏城付近での突撃合戦。死闘に次ぐ死闘で辛勝。礼服取得。 3/4 魏 1 464 398 勝利 1206 0 9 32 10 15 30/200 渓谷東側。南ルートで魏城東から正面突撃。辛勝。蜀漢よりかなり手強い印象。 3/4 魏 2 293 163 勝利 1674 90 0 0 18 7 7/128 関東側。北ルートで魏城北門を突破し勝利。 3/4 魏 3 482 404 敗北 1436 2 51 693 14 16 23/201 湿地西側。序盤から中盤は優勢だったが残り2分からまさかの逆転負け。 3/8 蜀 1 481 491 勝利 1373 29 0 0 17 33 33/237 草原西側。北に両軍主力が集結し凄まじい消耗戦に。後半馬連が半壊で蜀敗北。 3/8 蜀 3 500 500 勝利 1028 0 43 34 9 29 38/234 関東側。北関を挟みまたも凄まじい消耗戦の結果勝利し呉国三鯖総合勝利確定。 5/10 蜀 1 475 500 敗北 4692 - 1 62 49 54 23/224 渓谷東側。北ルートから背後を衝いて優勢に展開するもラスト10分に大量5K失点で敗北。 5/10 蜀 2 479 500 勝利 4110 - 0 252 28 51 16/221 荒野西側。北と南で前線が構築され突撃合戦に。呉軍がハナ差でかわして勝利。 5/10 蜀 3 472 498 勝利 5631 - 8 160 34 52 13/223 河畔北側。二節を彷彿とさせる多段突撃が機能。1万点差をつけ三節初勝利。 【2008年】 日付 兵力(敵兵力) 得点(敵得点) 勝敗 撃破蘇生P 兵器建破P 施設建破P 補給P 撃破数(死亡数) 部曲順位 参加者 08年3月16日 389(404) 30199(19398) 勝利 267 22 0 0 2(34) 29(181) 孫(氏)、冉、真、三、鬼、奉、美 08年3月22日 499(500) 24036(42024) 敗北 241 0 18 410 2(24) 79(164) 孫(氏)、保、三、鬼、奉、美 08年3月23日 318(322) 28377(20475) 勝利 664 0 0 0 2(27) 31(137) 孫(氏)、保、三、鬼、奉、美、さ 08年4月6日 244(248) 8923(20252) 敗北 ??? ??? ??? ??? ??? ??? 孫(氏)、三、周、鬼、奉、美、花、華(彩) 08年4月9日 230(249) 26794(14640) 勝利 1465 33 33 0 16(28) 20(100) 孫(氏)、冉、鬼、奉、美、花、華(彩) 08年4月12日 500(500) 25000(42289) 敗北 1093 15 23 0 5(49) 55(201) 保、三、鬼、美、さ、花、呉、華(彩) 08年4月13日 277(279) 16961(20495) 敗北 1709 5 29 0 19(43) 32(102) 孫(氏)、冉、三、周、鬼、奉、美、花、華(彩) 08年4月19日 221(313) 16116(22801) 敗北 1359 17 0 0 11(37) 37(103) 孫(氏)、冉、周、鬼、奉、美、花、さ、華(彩) 08年4月23日 274(315) 5240(17134) 敗北 769 0 0 0 6(38) 33(107) 孫(氏)、保、冉、三、周、鬼、奉、美、花、華(彩)、呉、は 08年5月11日 237(86) 5604(1387) 勝利 632 0 0 0 8(2) 10(70) 孫(氏)、冉、花、は、華(彩)、鼓 08年5月14日 319(401) 23300(30571) 敗北 1776 0 0 0 20(45) 40(155) 孫(氏)、冉、花、は、華(彩)、鼓 *記名漏れは御一報ください。 08年5月17日 500(500) 27147(26289) 勝利 1321 0 0 0 16(23) 31(201) 孫(氏)、冉、花、奉、は、華(彩)、鼓 08年5月18日 280(321) 9329(2665) 勝利 1251 0 7 0 19(5) 6(140) 孫(氏)、奉、周、花、華(彩)、呉、は、喬、パ、 08年6月1日 263(420) 15992(20818) 敗北 1558 0 0 0 16(17) 37(169) 冉、花(麗)、華(彩)、花(燕)、さ、は、藤、恋、パ、 08年6月11日 375(441) 37791(29277) 勝利 3351 36 2 0 23(38) 13(200) ─ 08年12月17日 472(380) 46619(40247) 勝利 1332 0 215 0 21(34) 41(192) ─
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○第一回「暴走兎達の挽歌」 GM:ユウさん 参加PC:イレーネ、エール、オーベルン、ハルモニア、リムリアーナ、レッド(敬称略) 成長:生命力「2,4」 経験点:1250+50(シューター2→3、【武器習熟/ガン】取得) 報酬:1500+257ガメル 名誉点:22点 <イレーネ、語る> 「……人に銃を向けるということは、人から銃を向けられるということだって。師匠が言ってた」 <購入> ジェザイル(1200) サーペンタインガン(180)※戦利品買取につき半額 弾丸(50) <所持金> 285+1500+257-1430=612ガメル <topics> とりあえず内気でないことだけは確定的に明らか のっけから三途の川を渡りかけてみたり。お祖母ちゃんに追い返されたそうです ○×○(66/66) ○第二回「喫茶 竜宮城」 GM:しぇるさん 参加PC:イレーネ、オーベルン、カルナ、ゼール、ロア(敬称略) 成長:器用度「1,5」 経験点:1110点(マギテック1→2) 報酬:2000+66-100=1966ガメル(ロアの指輪補填込み) 名誉点:25点 <イレーネ、語る> 「……『踊る阿呆に見る阿呆、どうせ阿呆なら踊らにゃ損々』?」 <セッション内消耗> 弾丸4発(21→17、うち一発威嚇射撃) <購入> 宗匠の腕輪(1000) 叡智の腕輪(1000) 巧みの指輪(500) <所持金> 612+1966-2500=78ガメル <topics> 本人の経歴上、いじめっ子には結構容赦ない感じ(威嚇射撃してみたりね) 酒は強いらしいです。誰かさんとは大違いですね ×○×(33/50) ○第3回「C氏の敗北」 GM:おーかさん 参加PC:イレーネ、オーベルン、パンチョス、ファルエ、ユストゥス(敬称略) 成長:精神力「4,6」 経験点:1060点(スカウト0→1、エンハンサー0→1/【キャッツアイ】取得) 報酬:1500+54ガメル 名誉点:19点 <イレーネ、語る> 「……通じ合えるのって、すごく幸せなことだよね。いいなあ……」 <セッション内消耗> 弾丸3発(17→14) <補充> 巧みの指輪(500) 弾丸10発(50) <購入> スカウト用ツール(100) <獲得> 礼服 カトラリー(家紋入り) <名誉点消費> ジェザイルを専用武器化(器用度+2) <所持金> 78+1554-600=982ガメル <topics> 特技:『お姉ちゃんのフリ』(ただし、すごく疲れる) 何だかんだでこの子もお節介焼き? ○○○(100/66)※一発目指輪使用 ○第4回「Re Megaromania」 GM:アザレアさん 参加PC:イレーネ、デイジー、デュナ、マール、ミーメイ(敬称略) 成長:精神力「4,6」 経験点:1090点(マギテック2→3) 報酬:772ガメル 名誉点:17点 <イレーネ、語る> 「……やっぱり、家族は近くに居るべきだよね」 <セッション内消耗> 弾丸4発(26→22) <所持金> 982+772=1754ガメル <topics> 井戸さんとこのデュナ君が兄貴分になりました ○○○(100/75) ○第5回「真実はいつも……」 GM:童さん 参加PC:イレーネ、イザベル、ケイヴィ、ゼーリンク、デュナ、ブリジット(敬称略) 成長:器用度「1,5」 経験点:1100点(成長見送り) 報酬:1599ガメル 名誉点:8点 <イレーネ、語る> 「仕事がいい加減なのって、ほんとーに困るよね!(ぷりぷり」 <購入> マギスフィア(小、200) 魔晶石5点(500) スカウト用ツール(100) 魔香草(100) <セッション内消耗> 弾丸3発(22→19) <所持金> 1754+1599-800=2553ガメル <topics> 結構がめつい所があったりして。お姉ちゃんがその場に居たら説教ものですね、これは(笑 最後手前の見よう見まねは、やはり姉の姿を真似たものっぽい ○×(50/71:10/14) ○第6回「領主の頼み事」 GM:タイレンさん 参加PC:イレーネ、ケイヴィ、ゼーリンク、マール、ユストゥス(敬称略) 成長:知力「5,5」 経験点:1140点(シューター3→4) 報酬:2122ガメル 名誉点:23点 <イレーネ、語る> 「んー、特に悪いことはしてないはずなのに……罪悪感はあるの」 <獲得> 魔香草(100) <セッション内消耗> 弾丸3発(19→16) <所持金> 2553+2122=4675ガメル <topics> 一応、再会は高Lvに以降したら、の予定 ○○○(100/76:13/17) ○第7回「悪魔の双六~Lv:初級~」 GM:キャスターさん 参加PC:イレーネ、ヴィート、デイジー、ハノン、パンチョス(敬称略) 成長:器用度「1,6」 経験点:1230点(マギテック3→4) 報酬:1800ガメル 名誉点:20点 <イレーネ、語る> 「やっぱり物騒なの。何でこんなの作ったんだろ?……癒すのは、向いてないのかも」 <セッション内補給> 弾丸2セット(100/25) <購入> 俊足の指輪(500) ジェザイル魔法化(5000) ヘッドドレス(100) <名誉点消費> ヘッドドレスを専用アクセサリ化(50) <所持金> 4675+1800-5700=775ガメル <topics> ピン怖いったら ××○○(50/71:15/21) ○第8回「貴方色に染めたい」 GM:ユウさん 参加PC:イレーネ、ナリュー、パンチョス、ブリジット、リムリアーナ、ロジャー(敬称略) 成長:精神力「3,6」 経験点:1300点(シューター4→5、《MP軽減/マギテック》習得) 報酬:1600ガメル 名誉点:34点 <イレーネ、語る> 「道具に頼ってるうちは三流だって、絵画の先生が言ってたけど……言わぬが花、だよね」 <セッション内購入> 弾丸1セット(50/34) <購入> 知性の指輪(500) マギスフィア(中/500) <所持金> 775+1600-1050=1325ガメル <topics> 昔(といっても誘拐される前)絵を嗜んでいたことがあったとか 漸く姉と再会できたのだとか。少し人当たりが変わってる……のかなぁ ○○○(100/75:18/24) ○第九回「不可視の症候群」 GM:アザレアさん 参加PC:イレーネ、オーベルン、ジーン、デュナ、フィオリナ(敬称略) 成長:器用度「1,3」 経験点:1130(スカウト1→2) 報酬:2500+50ガメル 名誉点:26点 <イレーネ、語る> 「田舎のこういうところって嫌いなの」 <購入> 銀の弾丸3発(750) 使いやすい調理用具セット(50) 迅速の火縄壷(100) 頑丈なランタン(40) よく切れるナイフ(20) 化粧品セット(100) 食器セット(12) テント(350) <名誉点消費> 使いやすい調理用具セット(5) 迅速の火縄壷(20) 頑丈なランタン(10) よく切れるナイフ(5) 称号:「魔弾の妖精」(魔10+弾5+妖精10) <所持金> 1325+2550-1422=2403ガメル <topics> 銀の矢とか弾丸、なんでこんなに高いのやら ○○(100/76:20/26) ○第十回「今は平穏を望む」 GM:キャスターさん 参加PC:イレーネ、ヴィオラ、クロウ、コロナ、フレイ(敬称略) 成長:敏捷度「2,3」 経験点:1190(スカウト2→3) 報酬:3000+80ガメル 名誉点:39点 <イレーネ、語る> 「これは……流石におねえちゃんにも言えないよね?」 <購入> 巧みの指輪*2(1000) <名誉点消費> ガンベルトを専用アクセサリ/MP+2に(50) <所持金> 2403+3080-1000=4483ガメル <topics> 絶望してた自分が一番嫌いらしい ○×○○○(80/77:24/31) ○第十一回「人形の夢と目覚め」 GM:おーかさん 参加PC:イレーネ、エッジ、オージアス、デュナ、ユストゥス(敬称略) 成長:器用度「1,6」 経験点:1000(成長見送り) 報酬:3000ガメル 名誉点:0点 <イレーネ、語る> 「知る喜びって、あるとおもうの」 <購入> 宗匠の腕輪(1000) <売却> 巧みの指輪*2(500) <所持金> 4483+3000-500=6983ガメル <topics> 「閉じ込められた暗い部屋の中と同じ」と思ったらしい 判定なし(77:24/31) ○第十二回「ゆかいなやまのぼり」 GM:ユウさん 参加PC:イレーネ、アティ、エッジ、ジュディット、ベルベット、ロブロイ(敬称略) 成長:敏捷度「2,6」 経験点:1280+50(マギ4→5) 報酬:2550ガメル+クロノのスイーツ優待券 名誉点:23点 <イレーネ、語る> 「んー……帰ったらもうちょっとケーキ研究してみよ。目から鱗なの」 <購入> <売却> <所持金> 6983+3050=10033ガメル <topics> 料理人として振舞ったのは初なんじゃないかしらとか ×○○○○○(83/78:29/37) ○第十三回「残された力」 GM:アザレアさん 参加PC:イレーネ、エッジ、サンドラ、ドロシー、ノービィ(敬称略) 成長:敏捷度「2,5」 経験点:1180(シューター5→6) 報酬:3100ガメル 名誉点:19点 <イレーネ、語る> 「そろそろ練習しなおしのオーバーホールしなおし、かなあ?」 <購入> 宗匠の腕輪*2(2000) 弾丸(50) <売却> 知性の指輪(250) <所持金> 10033+3250-2050=11233ガメル <topics> 久々に当たらない事もあることを自覚 ○○○××○(66/76.7:33/43) ○第十四回「Sleeping Beauty」 GM:アザレアさん 参加PC:イレーネ、ウォルト、エレック、ミジカ、ルイ(敬称略) 成長:器用度「1,6」 経験点:1000(成長見送り) 報酬:2000ガメル 名誉点:0点 <イレーネ、語る> 「わたしは、置いてかれること決定の身だけどさ。だからこそ、わたしが覚えてればいいんじゃないかなって」 <購入> ロングバレル+1(13600) <売却> 銀の弾丸*3(375) <名誉点消費> ロングバレルを専用化(50) <所持金> 11233+2000+375-13500=108ガメル <topics> 心配だけど大好きなのは変わらないらしい 戦闘なし(76.7:33/43) ○第十五回「Sleeping Beauty」 GM:アザレアさん 参加PC:イレーネ、アキナ、オスヴァ、フェリル、リューネ(敬称略) 成長:生命力「3,4」 経験点:1160(シューター6→7、《魔法誘導》習得) 報酬:3230ガメル 名誉点:23点 <イレーネ、語る> 「芝居でのことなら……許せるの?わたし」 <購入> 巧みの指輪(500) 弾丸12個(50) <売却> <名誉点消費> <所持金> 108+3230-550=2768ガメル <topics> やっぱり誘拐はトラウマの一つではあるらしい ○○○×(76.6:36/47)
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バッグ→ロッカーで外見の変更や染色ができます。 ⇒衣装の見た目と染色例(男性・女性) 服 頭 腕 足 武器 背中 装飾 服 画像 名前 ランク 解放報酬 装着能力 入手方法 春暖の夢の服 SS 単品:HP+700セット:攻撃力+360 単品:攻撃力+90,防御力+902点セット:HP+72003点セット:防御力+7204点セット:攻撃力+2%5点セット:攻撃力+2% 春暖の夢のコイン×1 クリスマス歓喜の服 S 単品:HP+350セット:防御力+160 単品:攻撃力+56,防御力+562点セット:HP+32003点セット:防御力+320()4点セット:攻撃力+1.5% クリスマスモール(クリスマス歓喜セットギフト) クリスマス巡礼の服 SS 単品:HP+700セット:HP+3600 アバターガチャ(クリスマス巡礼セット)クリスマス巡礼ベル×1 天青の服 SS 師弟(師匠) 新婚の礼服 SS 単品:HP+500セット:HP+3600 単品:攻撃力+70,防御力+702点セット:HP+40003点セット:防御力+4004点セット:攻撃力+2% ゴシックの服 S 単品:HP+350セット:防御力+160 単品:攻撃力+56,防御力+562点セット:HP+24003点セット:防御力+2404点セット:攻撃力+1% アバター交換 白狐の服 S 単品:HP+350セット:HP+1600 単品:攻撃力+56,防御力+562点セット:HP+32003点セット:防御力+3204点セット:攻撃力+1.5% ロイヤルの服 S 単品:HP+350セット:攻撃力+160 戦場ストア アンセムの服 S 単品:HP+350セット:防御力+160 バトルアカデミーの服 S 単品:HP+350セット:防御力+160 単品:攻撃力+56,防御力+562点セット:HP+24003点セット:防御力+2404点セット:攻撃力+1% アバター交換 セイラーの服 S アバター交換 ハートフルの服 A HP+150セット:HP+600 単品:攻撃力+21,防御力+212点セット:HP+12003点セット:防御力+120 軽装の服 A 単品:HP+150セット:攻撃力+60 和服 A 単品:HP+150セット:防御力+60 温泉あかすり A 単品:攻撃力+15セット:防御力+60 単品:HP+90,防御力+92点セット:+12003点セット:防御力+120 ギルドストア 春季制服 A 単品:HP+150セット:HP+600 単品:攻撃力+21,防御力+212点セット:HP+12003点セット:防御力+120 ソリッドの服 B 単品:HP+80セット:攻撃力+32 単品:攻撃力+11,防御力+112点セット:HP+640 服の装備を[極品1星] プリーストの服 B 単品:HP+70セット:攻撃力+28 単品:攻撃力+10,防御力+102点セット:HP+560 服の装備を[良品3星] クロウの服 B 単品:HP+60セット:攻HP+240 単品:攻撃力+8,防御力+82点セット:HP+480 服の装備を[良品1星] 共生の服 B 単品:HP+50セット:防御力+20 単品:攻撃力+7,防御力+72点セット:HP+400 服の装備を[精品4星] オースの服 B 単品:HP+40セット:攻撃力+16 単品:攻撃力+6,防御力+62点セット:HP+320 服の装備を[精品2星] オリジンの服 B 単品:HP+30セット:HP+120 単品:攻撃力+4,防御力+42点セット:HP+240 服の装備を[精品1星] 凱旋の服 B 単品:HP+20セット:防御力+8 単品:攻撃力+3,防御力+32点セット:HP+160 メインストーリー ビギナーの服 単品:HP+10 単品:攻撃力+1,防御力+12点セット:HP+40 初期装備 怠けパンダのシャツ SS 単品:他プレイヤーからの被ダメージ軽減+5%セット:攻撃力+360 単品:攻撃力+90,防御力+902点セット:HP+36003点セット:防御力+3604点セット:攻撃力+1%5点セット:攻撃力+1% イベント(旅の始まり)怠けパンダ宝箱II 頭 画像 名前 ランク 開放報酬 装着能力 入手方法 春暖の夢の帽子 SS 単品:HP+700セット:攻撃力+360 単品:攻撃力+90,防御力+902点セット:HP+72003点セット:防御力+7204点セット:攻撃力+2%5点セット:攻撃力+2% 春暖の夢のコイン×1 怠けパンダの帽子 SS 単品:ジャイアントからの被ダメージ軽減+5%セット:攻撃力+360 単品:HP+720,攻撃力+722点セット:HP+36003点セット:防御力+3604点セット:攻撃力+1%5点セット:攻撃力+1% イベント(旅の始まり)怠けパンダ宝箱II キューティヘア S イベント(吉福交換) 腕 画像 名前 ランク 開放報酬 装着能力 入手方法 春暖の夢の手袋 SS 単品:攻撃力+70セット:攻撃力+360 単品:攻撃力+90,防御力+902点セット:HP+72003点セット:防御力+7204点セット:攻撃力+2%5点セット:攻撃力+2% 春暖の夢のコイン×1 怠けパンダの手袋 SS 単品:ジャイアントへの与ダメージ上昇+5%セット:攻撃力+360 単品:HP+360,防御力+362点セット:HP+36003点セット:防御力+3604点セット:攻撃力+1%5点セット:攻撃力+1% イベント(旅の始まり)怠けパンダ宝箱II 足 画像 名前 ランク 開放報酬 装着能力 入手方法 春暖の夢の靴 SS 単品:攻撃力+70セット:攻撃力+360 単品:攻撃力+90,防御力+902点セット:HP+72003点セット:防御力+7204点セット:攻撃力+2%5点セット:攻撃力+2% 春暖の夢のコイン×1 怠けパンダの靴 SS 単品:他プレイヤーからの被ダメージ軽減+5%セット:攻撃力+360 単品:HP+720,攻撃力+722点セット:HP+36003点セット:防御力+3604点セット:攻撃力+1%5点セット:攻撃力+1% イベント(旅の始まり)怠けパンダ宝箱II 武器 ナイト 画像 名前 ランク 開放報酬 装着能力 入手方法 無銘 単品:攻撃力+2 単品:HP+20,攻撃力+2 ナイトの武器を[精品1星] オリジンソード B 単品:攻撃力+3 単品:HP+30,攻撃力+3 ナイトの武器を[精品2星] オースの剣 B 単品:攻撃力+4 単品:HP+40,攻撃力+4 ナイトの武器を[精品3星] 共生の剣 B 単品:攻撃力+5 単品:HP+50,攻撃力+5 ナイトの武器を[精品4星] クロウの剣 B 単品:攻撃力+6 単品:HP+60,攻撃力+6 ナイトの武器を[良品1星] プリーストの剣 B 単品:攻撃力+7 単品:HP+70,攻撃力+7 ナイトの武器を[良品3星] ソリッドの剣 B 単品:攻撃力+8 単品:HP+80,攻撃力+8 ナイトの武器を[極品1星] クリスマスツリーの刀 SS 単品:攻撃力+400 単品:攻撃力+240,防御力+160 パンダの竹刀 SS 単品:攻撃力+400 単品:,HP+2000攻撃力+200 イベント(ミルルーレット)パンダ武器選択ギフト ハンター 画像 名前 ランク 開放報酬 装着能力 入手方法 猟弓 単品:攻撃力+2 単品:HP+20,攻撃力+2 ハンターの武器を[精品1星] オリジンアロー B 単品:攻撃力+3 単品:HP+30,攻撃力+3 ハンターの武器を[精品2星] オースの弓 B 単品:攻撃力+4 単品:HP+40,攻撃力+4 ハンターの武器を[精品3星] 共生の弓 B 単品:攻撃力+5 単品:HP+50,攻撃力+5 ハンターの武器を[精品4星] クロウの弓 B 単品:攻撃力+6 単品:HP+60,攻撃力+6 ハンターの武器を[良品1星] プリーストの弓 B 単品:攻撃力+7 単品:HP+70,攻撃力+7 ハンターの武器を[良品3星] ソリッドの弓 B 単品:攻撃力+8 単品:HP+80,攻撃力+8 ハンターの武器を[極品1星] 聖夜の弓 SS 単品:攻撃力+400 単品:攻撃力+240,防御力+160 パンダの弓 SS 単品:攻撃力+400 単品:,HP+2000攻撃力+200 イベント(ミルルーレット)パンダ武器選択ギフト メイジ 画像 名前 ランク 開放報酬 装着能力 入手方法 学生の知識 単品:攻撃力+2 単品:HP+20,攻撃力+2 メイジの武器を[精品1星] オリジンブック B 単品:攻撃力+3 単品:HP+30,攻撃力+3 メイジの武器を[精品2星] オースの本 B 単品:攻撃力+4 単品:HP+40,攻撃力+4 メイジの武器を[精品3星] 共生の本 B 単品:攻撃力+5 単品:HP+50,攻撃力+5 メイジの武器を[精品4星] クロウの本 B 単品:攻撃力+6 単品:HP+60,攻撃力+6 メイジの武器を[良品1星] プリーストの本 B 単品:攻撃力+7 単品:HP+70,攻撃力+7 メイジの武器を[良品3星] ソリッドの本 B 単品:攻撃力+8 単品:HP+80,攻撃力+8 メイジの武器を[極品1星] 水晶玉 SS 単品:攻撃力+400 単品:攻撃力+240,防御力+160 パンダの書 SS 単品:攻撃力+400 単品:,HP+2000攻撃力+200 イベント(ミルルーレット)パンダ武器選択ギフト ガンナー 画像 名前 ランク 開放報酬 装着能力 入手方法 勇者のラッパ銃 単品:攻撃力+2 単品:HP+20,攻撃力+2 ガンナーの武器を[精品1星] オリジンガン B 単品:攻撃力+3 単品:HP+30,攻撃力+3 ガンナーの武器を[精品2星] オースの銃 B 単品:攻撃力+4 単品:HP+40,攻撃力+4 ガンナーの武器を[精品3星] 共生の銃 B 単品:攻撃力+5 単品:HP+50,攻撃力+5 ガンナーの武器を[精品4星] クロウの銃 B 単品:攻撃力+6 単品:HP+60,攻撃力+6 ガンナーの武器を[良品1星] プリーストの銃 B 単品:攻撃力+7 単品:HP+70,攻撃力+7 ガンナーの武器を[良品3星] ソリッドの銃 B 単品:攻撃力+8 単品:HP+80,攻撃力+8 ガンナーの武器を[極品1星] 鈴の大砲 SS 単品:攻撃力+400 単品:攻撃力+240,防御力+160 パンダの砲 SS 単品:攻撃力+400 単品:,HP+2000攻撃力+200 イベント(ミルルーレット)パンダ武器選択ギフト 背中 画像 名前 ランク 開放報酬 装着能力 入手方法 カバラの魂の翼 疾風の魂の翼 純白の魂の翼 来風の翼 凱旋の翼 メテオの翼 日曜戦神の翼 スイム! 極彩色 ミルのバッグ バックパック 蝶の翼 肥竜は天に 水晶の翼 霊魂の旋律 怠けパンダのリュック SS 単品:他プレイヤーからの与ダメージ上昇+5%セット:攻撃力+360 単品:攻撃力+90,防御力+902点セット:HP+36003点セット:防御力+3604点セット:攻撃力+1%5点セット:攻撃力+1% イベント(旅の始まり)怠けパンダ宝箱II クリスマスプレゼントボックス 夢幻の星月 SS 単品:攻撃力+70セット:攻撃力+360 単品:攻撃力+90,防御力+902点セット:HP+72003点セット:防御力+7204点セット:攻撃力+2%5点セット:攻撃力+2% 春暖の夢のコイン×1 装飾 画像 名前 ランク 開放報酬 装着能力 入手方法 飛星 SS 単品:攻撃力+100 聖なる雪 サクラ つぶやきメロディ ホタルの森 夢幻の遭遇 エナジー充満 聖樹スカーアルマ・A 聖樹スカーアルマ・B 聖樹スカーアルマ・C 聖樹スカーアルマ・D 聖樹スカーアルマ・E 聖樹スカーアルマ・F ジンジャーブレッドマン 幽静なる竹林 春と福が来た
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ノアール 種族:ルーンフォーク 年齢:5→6 性別:男 穢れ値:- 外見:ダークブラウンの瞳と髪(少し長めでぼさぼさ)、無精ひげの老け顔(おっさん)、160㎝半ばくらいの中肉中背 プロフィール +経歴 経歴: 歌を褒められたことがない 神器を見たことがある 本から大きな影響を受けたことがある 誕生日は7月4日(長い眠りから覚めた日) 魔動機文明時代(詳細な時期は不明)に、ある目的のためだけに生み出されたルーンフォーク。 その目的とは、神器を使いこなすこと。 もちろんそのようなことが実現できるはずもなく、あっさりと廃棄された。 殺されなかったのは、その手間すら惜しまれたからだろう。 そして長い眠りにつき、現在。 とある遺跡で眠りについていたところを起こされる。 常識すらまともに持ち合わせない男に対し、彼を眠りから覚ました冒険者は、所持していた本から適当に一冊手渡す。 その結果、今の彼の人格が出来上がった。 性格 表面上は見た目通りのいい加減そうなおっさん。 女性の前では無駄に渋さを演出してみたりする。 しかし、根は真面目、というよりもまだ未成熟。 そのためあっさりと仮面が剥がれる。 女性に対しアプローチをすることはあれど、その先はよくわかっていないため、初心な、あるいはヘタレな反応を返すこともしばしば。 また、役立たずとして破棄された記憶からか、自己肯定力は低めであり、それは自称している名前にも表れている。 (Nonentity Or Inferior Replicant = 取るに足らない、または劣った人造人間) 他PCとの交友関係【敬称略】 +同行回数 同行回数 PC名【PL名】 7 アステル【リヴィエラ】 6 チスタス【シフォン】セレス・ラガード【かにみそ】ポリーテ【風神】 5 ソフィーヤ【anbi】 4 セレナイト【紅玉】スファレライト【紅玉】エリアス・ドールヴォルク【サキ】ブルーノ【aru】レティシオーネ【fine】 3 ドウェイ【もけのけ】リュネット【しらたき】イトノ【イセオ】 2 レイド・アルネブ・ルイ【永久の愛】レタス・ウィーケリーフ【spring】カーネリア【紅玉】ローラス【aru】カーネリア【紅玉】ビクトル【anbi】オセロ【spring】クレメンティア【もけのけ】エヴェリーナ・ユスティーナ・ラーシェン・カルティアイネン【エイノ】ヒナ・ユークリウス【永久の愛】アルヴィト【リヴィエラ】 1 テス【黒鷹】クラス・レドルンド【razanki】ホワイト・シルベーヌ【しらたき】エンテ【Azif】ミリアーナ【海月】ベクター【macro】レティシオン・デルタ【fine】マルグレット・ベルティエ【razanki】フォルリィア【しらたき】ブランリュゼール【海月】スー【anbi】ヴァールハイト【レクセウス】フォルテ【Azif】リトス【海月】ピエール【もけのけ】ルーファウス【リヴィエラ】ゼオン・スキュレイト【かにみそ】シス・ヴァン・アストレア【永久の愛】スミカ【Haze】デイ【ミグラント】ガドリル・ガリドル【Zephyr】ガーランド【amono】グリッシーニ【cicada】 +模擬戦にて 模擬戦回数 PC名【PL名】 1 スファレライト【紅玉】エヴェリーナ・ラーシェン・カルティアイネン【エイノ】ビクトル【anbi】 セッション履歴【敬称略】 +セッション履歴#1~10 No 開催日 セッション名 募集経験帯 GM名 メンバー(PC名【PL名】) 経験点 報酬 名誉点 成長 美姫 購入 売却 1 15/12/04 はじめてのぼうけん 3000-5000 ミグラント チスタス【シフォン】テス【黒鷹】ドウェイ【もけのけ】 1220(1100)+50【1ゾロ*1】 600+ヒーリングポーション*1 11 精神力 アタランテ 2 15/12/18 「電磁の洞」 3000-6000 紅玉 アステル【リヴィエラ】チスタス【シフォン】ドウェイ【もけのけ】クラス・レドルンド【razanki】ホワイト・シルベーヌ【しらたき】 1150+100【1ゾロ*2】 1312 8 知力 アタランテ 3 15/12/19 運送のお仕事 3000-6000 anbi アステル【リヴィエラ】チスタス【シフォン】エンテ【Azif】 1220+50【1ゾロ*1】 1550 13 器用度 アタランテ 4 15/12/27 死の宣告 6000-11000 ときたみ ソフィーヤ【anbi】ミリアーナ【海月】セレナイト【紅玉】レイド・アルネブ・ルイ【永久の愛】ドウェイ【もけのけ】 1280 2583 31 器用度 アタランテ 4点魔晶石*1 5 15/12/30 モンスター・ハント! 5000-8000 fine アステル【リヴィエラ】セレナイト【紅玉】 1400 2700 8 筋力 アタランテ 4点魔晶石*1 6 16/01/03 魔剣の迷宮・現る! 5000-11000 fine アステル【リヴィエラ】ベクター【macro】セレナイト【紅玉】ソフィーヤ【anbi】チスタス【シフォン】 1450 3410 21 筋力 アタランテ 幸運のお守り(1000Gで買い取り) 7 16/01/05 魔剣の迷宮・現る!2 8000-12000 fine チスタス【シフォン】レイド・アルネブ・ルイ【永久の愛】スファレライト【紅玉】アステル【リヴィエラ】 1500+150【1ゾロ*3】 3560 18 敏捷度 アタランテ ヒーリングポーション*4 8 16/01/22 広がる魔薬 8000-12000 Azif チスタス【シフォン】ソフィーヤ【anbi】レタス・ウィーケリーフ【spring】レティシオン・デルタ【fine】 1120+100【1ゾロ*2】 4306 29 筋力 アタランテ 知力の指輪*2、アウェイクポーション*1 9 16/01/28 「水源の魔剣」 10000-16000 シフォン マルグレット・ベルティエ【razanki】セレナイト【紅玉】ソフィーヤ【anbi】アステル【リヴィエラ】フォルリィア【しらたき】 1320(1160) 4410 27 精神力 アタランテ 潜行弾*10、防寒着、俊足の指輪 10 16/02/13 季節外れのカブト 10000-15000 macro アステル【リヴィエラ】ブランリュゼール【海月】ソフィーヤ【anbi】 1320(1190)+50【1ゾロ*1】 3705 21 敏捷度 アタランテ +セッション履歴#11~20 No 開催日 セッション名 募集経験帯 GM名 メンバー(PC名【PL名】) 経験点 報酬 名誉点 成長 美姫 購入 売却 11 16/05/03 封剣書館 第41章 逆さの窟と、砂塵の輝く大帽子 12000-20000 Haze セレス・ラガード【かにみそ】アルヴィト【リヴィエラ】ポリーテ【風神】カーネリア【紅玉】 1220+50【1ゾロ*1】 4100 43+コネ『"書館の主"ウィルフレド(顔見知り:5)』『"書館の司書"カレン(顔見知り:5)』『"大帽子"オーガン(顔見知り:5)』 精神力 アタランテ 2点魔晶石*5 12 16/05/04 封剣書館 第42章 蛇蝎の巣窟、穿たれた封竜、腐海 12000-20000 Haze ポリーテ【風神】セレス・ラガード【かにみそ】レタス・ウィーケリーフ【spring】スー【anbi】カーネリア【紅玉】 1260 4500+月光の魔符+2*3 36 知力 アタランテ 宗匠の腕輪*2 13 16/05/04 魔動機文明機械都市 15000-20000 macro ポリーテ【風神】リュネット【しらたき】ローラス【aru】ヴァールハイト【レクセウス】 1350(1140)+50【1ゾロ*1】 5160 40 筋力 アタランテ 栄養カプセル*3 14 16/05/05 とある永遠の 15000-20000 macro フォルテ【Azif】リュネット【しらたき】リトス【海月】 1240(1170) 5750 39 器用度 アタランテ 知性の指輪*2、俊足の指輪*2、宗匠の腕輪*1、活性弾*12、ヒーリングポーション*6 15 16/05/05 封剣書館 第43章 恐怖!極寒の雪山に聳える宮殿から流れる愛の詩、TS男子とトライアングル☆ラブ(女子除く)~脳筋共と魔神の奏でる協奏曲(なぐりあい)を添えて~ 14000-23000 Haze オセロ【spring】ローラス【aru】リュネット【しらたき】セレス・ラガード【かにみそ】 1640(1230)+50【1ゾロ*1】 5692 52 精神力 アタランテ 2点魔晶石*5、活性弾*24 16 16/05/08 封剣書館外伝『毒と蒸気のミストシティ』"ひととゆうきのラストシティ" 20000-30000 Haze ビクトル【anbi】ポリーテ【風神】セレス・ラガード【かにみそ】カーネリア【紅玉】ピエール【もけのけ】 1400(1080)+100【1ゾロ*2】 5500+『終わらぬ始まりの街の栞』 58+コネ『"古いアロンドを知る者"ジル(顔見知り:0)』 知力 アタランテ 17 16/05/14 封剣書館 第48章 飴と鞭の迷宮~クソザコヒラメと赤FOEのすくつ~ 24000-34000 Haze セレス・ラガード【かにみそ】ポリーテ【風神】カーネリア【紅玉】ルーファウス【リヴィエラ】 1600(1200) 8480 47 筋力 アタランテ 18 16/05/19 捕食者達の入江で 24000-34000 Haze セレス・ラガード【かにみそ】ポリーテ【風神】スファレライト【紅玉】ビクトル【anbi】 1880(1110)+50【1ゾロ*1】 8300 61+称号『偽る者の討伐者(20点)』 敏捷度 アタランテ 19 16/08/27 封剣書館 第68章 千変万化の幻想戦場 ~女体化と妖精♂とご飯いっぱい~ 20000-30000 Haze オセロ【spring】クレメンティア【もけのけ】ゼオン・スキュレイト【かにみそ】ブルーノ【aru】 1650(1320)+50【1ゾロ*1】 5960 81 生命力 アタランテ 20 16/09/18 封剣書館 第73章 上げて落としてお宝いっぱい 7つの財宝と月歌の迷宮 25000-35000 Haze シス・ヴァン・アストレア【永久の愛】クレメンティア【もけのけ】ブルーノ【aru】エリアス・ドールヴォルク【サキ】 1660(1220) 8180&+2魔符*4 62 器用度 アタランテ +セッション履歴#21~30 No 開催日 セッション名 募集経験帯 GM名 メンバー(PC名【PL名】) 経験点 報酬 名誉点 成長 美姫 購入 売却 21 16/09/19 小さな小さな当然の願い 25000-40000 night_owl イトノ【イセオ】エリアス・ドールヴォルク【サキ】スファレライト【紅玉】エヴェリーナ・ユスティーナ・ラーシェン・カルティアイネン【エイノ】 1150 5500 53+称号『変質神を捉えた者達(自動取得10点)』『カンのいい冒険者たち(消費取得10点)』 器用度 アタランテ 2点魔晶石*20 22 16/09/27,28 偽るものたち 30000-41000 エイノ スファレライト【紅玉】イトノ【イセオ】レティシオーネ【fine】スミカ【Haze】 1450 10340+フレーバー『リシネンピ温泉ホテル『望山荘』ご家族無料ご招待券』 40+コネ『“勘のいい生き急ぎ野郎”アーク(顔見知り/0点)』+称号『偽りを明かすもの(20点)』 生命力 アタランテ 温泉卵*4(5G)、キャリッジ(割り勘60G) 23 16/10/03 封剣書館 第78章 蒸気の街から雪降る大山脈へ、終わらない仮装大会 30000-42000 Haze エリアス・ドールヴォルク【サキ】レティシオーネ【fine】ブルーノ【aru】デイ【ミグラント】 1569(1320)+50【1ゾロ*1】 7336 40 器用度 アタランテ とろける調味料、着替えセット(バニースーツ) 24 16/10/16 カニを信仰する村 35000-55000 night_owl ガドリル・ガリドル【Zephyr】エリアス・ドールヴォルク【サキ】イトノ【イセオ】エヴェリーナ・ユスティーナ・ラーシェン・カルティアイネン【エイノ】ヒナ・ユークリウス【永久の愛】 1150+50【1ゾロ*1】 6250 48 器用度 アタランテ 25 16/10/27 月光の下、舞いて 30000-50000 エイノ ブルーノ【aru】ガーランド【amono】レティシオーネ【fine】グリッシーニ【cicada】 1220 8420+フレーバー『フェンディル式の礼服』 49+コネ『“恋するお嬢様”アレクサンドラ・ロズリーヌ・フォンブリューヌ(顔見知りor友人/10)』『“若き幻影騎士”イルデフォンソ・オルフェオス・アリプランディーニ(顔見知り/0)』『“獅子の意志”レオポルド・オーレリアン・フォンブリューヌ伯爵(顔見知り/10)』『“仮面の伯爵”オルフェオ・アリプランディーニ伯爵(顔見知り/10)』 筋力 アタランテ 26 16/11/23 アリアンロッドの憂鬱55―ヤーガイム大陸地方漫遊記シリーズ― 35000-55000 エイノ レティシオーネ【fine】ヒナ・ユークリウス【永久の愛】アルヴィト【リヴィエラ】 1730(1990) 10995+ 月光の魔符+3 50+コネ『“銀の輪を廻す者”アリアンロッド=デ=ダナーン(顔見知り/0点)』 器用度 アタランテ とろける調味料*4、ひらめき眼鏡 プレイヤー:隠岐相楽 登録タグ:
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921: 194 :2020/11/28(土) 17 40 30 HOST ai126192001243.75.access-internet.ne.jp 現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件セカンドシーズン?その9 信任状捧呈式その1 その頃のゲート日本では、いよいよ信任状捧呈式が執り行われようとしていた。 その日の東京は、やや冷え込んではいる物の天気自体は晴天そのもの。 人々はこの歴史的一大イベントを一目見ようと、街道沿いに集まっていた。 テレビの報道番組も、生中継でその様子を放送している。 宮木「いよいよ、ゲートを挟んだ二つの日本国とティ連・彼方の世界の米国による信任状捧呈式が執り行われようとしています。現場に中継が繋がっています。長谷部さん」 長谷部「はい!こちら東京駅付近の様子です。コロナ禍の状況下の東京ですが、今回ばかりは多数の人達が街道沿いに駆けつけておりまして、この歴史的なイベントを一目見ようとですね、 大使達の登場を今か今かと待ち侘びている状況です!」 宮木「大使の皆さんは、まだ到着していないのでしょうか?」 長谷部「はい、まだ到着・・・・・あっ!来ました!ティ連のトランスポーターから、ヴェルデオ大使が降りて来ました!彼方の日本及び神崎島の大使の姿も見えます!」 長谷部「その他に、フェルフェリアさんの姿も見えました!わぁ!?スタジオの皆さん、聞こえますか?凄い大声援です!凄い熱狂的な状況です!!」 と、各局こんな感じで生中継がされており、視聴率もぐんぐん上昇していた。 一方の儀装馬車は既に丸の内口に到着しており、大使一行が馬車へエスコートされている。で、そのエスコート役だが・・・。 ヴェルデオ「では、今日は宜しくお願いシマス、しょうかくサン」 しょうかく「お任せください!ボク・・・じゃなかった私達の全力を持って、任務を全う致します!」 922: 194 :2020/11/28(土) 17 41 00 HOST ai126192001243.75.access-internet.ne.jp ヴェルデオの声に答えたのは、警備を担当する艦娘達の代表である「しょうかく」だ。しかし、少々上がっている雰囲気だ。 まぁ無理はない。任務の重大さと集まった沢山の人々、加えて自身にとって大先輩ともいえる神崎島の艦娘達を従えている状態なのだ。緊張するなと言っても、無理だろう。 尚服装だが、全員礼服を着用しその上から艤装を背負っている。 漣「し、しょうかくさん。ちょっと、緊張し過ぎ・・・ww」 朧「駄目だよ漣ちゃん。笑ったりしちゃ」 潮「そ、そうだよ。一世一代の晴れ舞台なんだし・・・」 暁「大丈夫よ、しょうかくさん!一人前のレディーたる私が居るんだもん!絶対成功するわよ」 響「・・・暁、調子に乗り過ぎ」 雷「そもそもレディー云々は、関係無いでしょ?」 電「・・・その自信は何処から来るのやら」 暁「な!?なによ、三人揃って!!」 曙「・・・残念だけど、三人の言う通りよ。本当に一人前のレディーならば、口では無くて行動で示しなさいよ」 暁「あ、曙まで~~~~~!?!?」 しょうかく「はいはい、喧嘩しないで。・・・・・ふふっ、いつも通りな皆を見てたら、こっちの緊張も解れて来たよ。有難う」 曙「お礼は、信任状捧呈式を無事終えてからよ。何せ、しょうかくさんが今回の護衛の肝の一つなんだから」 しょうかく「・・・そうだね。よし、それじゃあ全員馬車の四方に展開するよ」 923: 194 :2020/11/28(土) 17 41 30 HOST ai126192001243.75.access-internet.ne.jp 翔鶴の呼び掛けに応じて、馬車の四方・決められた位置に展開する艦娘達。先頭にしょうかく・曙・朧。右側面は雷・電。左側面は潮・漣。後方は暁・響となっている。 しょうかく「大使達は・・・乗ったね。それじゃあ、行くよ皆。しょうかく航空隊、全機発艦!!」 翔鶴が叫ぶと共に、両腕に装着されている飛行甲板の複数の電磁式カタパルトから、鏃上の金属片が次々と空中に射出される。 そしてその金属片が突如炎をまとい、次の瞬間には金属片が妖精さんの操る航空機ーーーF-4C「閃風改」・F-3C「烈風改」・F-35Cへと変化したのだ。 観客A「おお!!」 観客B「凄え!!」 ゲームやアニメの世界さながらの現象に、観客達から驚きの声が上がる。 スマホやカメラから写真撮影のフラッシュが瞬き、大歓声が上がる。 フェル「フフフ、コチラも負けていませんデスヨ」 フェルがそう呟くや否や、馬車の頭上に光学迷彩と音響ステルスを解除したフリンゼ・サーミッサが姿を現し、儀装馬車の進行コース沿道にシールドを展開したのだ。 観客達も最初は驚くも、我に返ると面白がってシールドに触れだし、空気の波紋が沿道を飾る。 更にヴァルメが偽装を解除して空中に現れ、そのヴァルメからトドメとばかりに、国防陸軍第一空挺師団一個大隊のパワードスーツ兵が降下。 艦娘達が守る馬車の更に外周に展開し、守りに付く。胸部装甲版の桜の紋様と「日本国防陸軍」の文字が、太陽に照らされて輝いているように見える。 見物に来ていた観客達は、当初は唖然呆然としていたものの、それ等の感情が過ぎ去ると共に称賛を示す盛大な拍手と大歓声が響き渡った。 その一方で、怒りと共に罵り声を挙げる者もいた。 そう、共産支那と米国の工作員だ。 中工作員A(攻撃役)「糞ッ!小日本と異星人共め!!」 中工作員B(観測役)「なんだ、あのSFな産物は!?反則だぜ!!」 当初聞いていた話とはまるで違う展開に、怒りを露わにする二人。最初は美国との共同作戦という事で、簡単な任務だと思っていた。複数のチームが対物ライフルで狙撃すると聞いた時は、 「流石に大袈裟じゃね?」 とすら思っていた。 だが現実はどうだ。空中から宇宙戦艦のシールドで、馬車を観客共々完全に守る等、誰が想像がつく事だろうか? 少なくとも、自国の場合ならメンツやら何やらで採用すらされないだろう。 中工作員B「だが、どうする?このままでは、任務失敗となってしまうぞ」 924: 194 :2020/11/28(土) 17 42 00 HOST ai126192001243.75.access-internet.ne.jp 顔を青くしながらどうするかを問う工作員B。 帰国後に受けるであろう仕打ちを想像しているのであろう。 中工作員A「いや、まだ手はある。要は騒ぎを起こせばいいのだ。ならば・・・、あそこを狙うぞ」 そう言って、この工作員は米国工作員から事前に渡されたAT-4CSを皇居に向けて構える。 中工作員B「成程!その手が有ったか!」 中工作員A「ああ、これで任務は成功。俺達は英雄だ!調子に乗っている小日本共に懲罰を下してやる!!」 勝利を確信し、安全装置を解除しながら窓から発射機を出した・・・・・次の瞬間! ガキィィィィィィィィィン!! 中工作員A「グワァッ!?!?」 中工作員B「!?」 大きな音と共にAT-4CSが弾け飛び、中工作員Aがもんどりうって倒れたのだ。 突然の出来事に驚く中工作員B。だが、我に返る前に第三者の声が響いた。 神州丸「そこまでであります!!」 あきつ丸「皇居に攻撃をかけようなどと・・・、恥を知るのであります!!」 転送装置でその場に駆けつけたのは、神州丸とあきつ丸の二人。 中工作員Bは、反射的に二人に67式微声手鎗を全弾叩き込む。だが・・・。 神州丸「・・・やってくれたでありますな」 あきつ丸「乙女に向かって、いきなり銃を発砲とは・・・。男の風上にも置けないで有りますな」 全く効いていないという光景に、中工作員Bは絶句する。 断層の交換すら忘れて呆然としている中工作員Bと未だ悶絶している中工作員Aに、二人はティ連製スタン弾を容赦なく叩き込み、行動不能にして拘束した。 神州丸「こちら神州丸。支那の工作員二名を拘束したであります」 神崎『よくやった。三人共』 まるゆ『二人とも、大丈夫でしたか?』 あきつ丸「大丈夫でありますよ。まるゆ、見事な狙撃でありましたぞ」 925: 194 :2020/11/28(土) 17 42 30 HOST ai126192001243.75.access-internet.ne.jp そう、AT-4CSを撃とうとしたまさにその瞬間、転送装置で最適な狙撃ポイントに移動していたまるゆが、バレットM95でカウンタースナイプをしたのだ。 結果は、見事にAT-4CSに直撃して射手もろとも吹き飛ばしたのだ。この作品のまるゆさんは、出来る娘なのだ。 一方、他の地点の米国のチームはというと・・・・・ナヨ様の襲撃を受けていた。 ナヨ様「宮城を狙おうとするトハ・・・、卑劣にも程が有りマスヨ!!」 割と怒り心頭な様で、米工作員二人にゼル端子を撃ち込み行動不能にしていた。 遠距離攻撃チームが順当に制圧されていく一方で、観客に紛れ込んでいる近接チームは部下達を突入させるか否かで迷っていた。 米工作員隊長・マクソン(以下マクソン)(クソッ!遠距離攻撃チームはまだ行動を起こさないのか?もうすぐ儀装馬車が皇居に辿り着いてしまうぞ) 焦りながら最善の行動をとるべく、必死に頭を働かせるマクソン。だがその時、公安警察官の山本(ゲート世界の同位体)が彼の肩にそっと手を置く。 マクソン「うおっ!?・・・だ、誰かと思えば山本じゃないか。一体何の用だ?」ボソボソ 山本「おう、マクソン。元気そうだな。・・・何やら、お仕事なのかい?」ボソボソ マクソン「・・・何の話だ?俺は、このイベントの見物に来たのだが?」ボソボソ 山本「とぼけなくても結構。あ、下手に動くなよ。警察の狙撃班が、お前に照準している。変な真似をすると、頭がスイカになっちまうぞ?」ボソボソ マクソン「・・・随分大袈裟な対応だな。で、何が言いたいんだ?」ボソボソ 山本「いや、なに。この付近に明らかに観光客とは思えない米国籍の白人・黒人さん達が複数いたのでね。ちょっと拘束させてもらったが、お前さんは何か知らないかい?」ボソボソ その一言に驚きながら、慌ててスマホで部下に連絡を取ろうとするも、誰からも応答はない。 山本「既に狙撃しようとした連中も、此方が抑えてある。こちらも余り事を荒立てなく無いからな。ここは、大人しく引いてくれんか?」 マクソン「・・・・・クソッ!!」 作戦の失敗に無念の表情で叫ぶマクソン。 中国側も失敗を悟り、作戦を中止せざるを得なかった。 その後、儀装馬車は予定通り護衛に見送られながら二重橋、正門石橋を渡って正面門に入っていった。 こうして、歴史に残る儀式が始まった。 926: 194 :2020/11/28(土) 17 43 00 HOST ai126192001243.75.access-internet.ne.jp 以上です。儀装馬車の進行と、その裏での工作員とのやり取りの様子でした。 しょうかくさんの艤装の飛行甲板ですが、両腕に二つに分けた形で装着。電磁式カタパルトで艦載機を射出するギミックを内蔵しています。そして航空機ですが、妖精さん仕様のは一部がデフォルメされた形となっています。なので、仮に写真を元に機体形状を真似ようとしてもまともに飛行出来ない代物と化したりします。なお、飛行機への変身(?)シーンはアニメ版艦これ準拠です(あのシーンは格好良かった) 敵工作員への裏での対処ですが、神州丸とあきつ丸が突入要員、まるゆは狙撃要員と任務を分担しています。そして、最後の方で出て来たマクソンさんは拙作オリジナルです。名前の 由来は特に無かったり(ヲイ) 「第三帝国様のパクリ乙」とか言われそうな内容ですが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。 wiki掲載は、自由です。