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第118話 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(前編) 僕はひたすらに道なりに歩みを進め続けていた。その足が目指す先は大切な仲間との再会の場所鎌石村。 ブレアさんとロキと名乗る青年と別れてからしばし歩き続けていた僕は、E-4とF-4の境目で一度その足を止めた。 このまま道なりに北へと進めば目的地には到着できる。 しかしこのままではアシュトンと交わしたもう一つの約束、仲間を集めるという事が達成できない。 特にアシュトンはプリシスとの再会をとても楽しみにしていた。 今からプリシスを探して鎌石村に辿り着く事は不可能かもしれないけれど、せめて僕達にかけられた疑いを晴らしてくれる仲間は集めておきたい。 このまま鎌石村で合流した時に、もしもアシュトンも仲間を集める事が出来ていなかったら、何のために二手に分かれたのかわからなくなってしまう。 それに正直な所、初対面の人がアシュトンの姿を見て警戒しないなんて思えない。 だったら、ここは僕が無理をするしかなさそうだ。 すっかり忘れていたけれど、僕はジャックの使っていた首輪探知機を持っている。 こいつを使って近くに誰かいないか探してみよう。出来れば1人でいる人よりも二人以上纏まっている人達がいいかな。 少なくとも殺し合いに乗っている人間が仲間を作るとは考えにくいしね。 ジャックがこの機械を見せてきた時に行っていた操作を思い出しながらあれこれと弄ってみる。 僕の不用意な発言の所為で死んでしまったと言っても過言ではない彼の事を思うと心が痛む。けれども、ここで立ち止まってはいけない。 まだここには生きている人達がいて、その中には助けを求めている人だっているはずなのだから。 なんとか動作を始めた探知機のモニターの中心点に光点が一つ、少し離れて二つの光点浮かび上がった。 (多分これは僕の首輪の反応だろう。こっちはブレアさん達だろうな。操作は出来そうだけど他には誰も周りにいないな…。 もっと広域表示とか出来ないのかな? っと。出来た出来た) 装置側面についたボタンを押してみたところ、中心にあった光点のサイズが一回りほど小さくなった代わりに、 北東に五つ光点が纏まっている箇所とそこから少し離れて一つ、南東方向と北西方向に二つの光点が重なっている箇所が表示された。 (鎌石村からそんな離れてなさそうだし、北東の方に向かってみよう。 それにもしかしたらこの人達は打倒ルシファーを掲げた大集団なのかもしれない。) 探知機をデイパックにしまい五つの光点があった地点へと僕は足を向けた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「君達はここで殺す!」 そう吼えたアシュトンが大剣を構え一直線にこちらに突っ込んできた。 (クロード? クロードがなんだって? あの口ぶり、アイツはクロードと手を組んでいるのか? それに今の台詞は殺し合いに乗っているって事なのか? くそっ! 訳がわからねぇ。とっ、とにかくアシュトンを無力化しないと!) 湧き出る疑問を振り払い、筒から3本いっぺんに取り出した矢を間髪入れずに2連射する。 アシュトンの機先を制すべく放たれた俺の攻撃は、その長身とは裏腹に軽やかなステップで回避されてしまった。 だが、この程度の攻撃で抑えられる様な生易しい相手ではない事は、こいつの戦いぶりを見ていた俺にだってわかっていた。 撃たずにおいた矢に闘気を送り込み、その矢をアシュトンの足元に向けて打ち出す。 矢が地面に突き刺さると同時に送り込んでおいた気が開放され大地を炸裂させた。 特訓の末に編み出した技のうちの一つ『衝破』だ。 そして、この技の役目は攻撃の他にももう一つある。打ち出した大地の破片でアシュトンの視界を奪う事だ。 この状態なら回避も、迎撃も間に合わないはず。 狙いはアシュトンの右手。武器を持つ事が出来なくなればきっとアシュトンを止められる。 そう思って放った一撃は、大地の破片と破片の僅かな隙間を潜り抜け、狙い通りの軌跡を描いた。 狙いは完璧。確かな手応えを感じた俺だったが、次の瞬間赤い炎が夜闇に瞬いた。 咄嗟にその炎を横っ飛びで回避し、体勢を整え新たな矢を構える。 そこには降り注ぐ破片をその背に受けたアシュトンが立っていた。それも無傷のままだ。 その背中から伸びる紅い龍の口に燻っている炎が見える。 (あの龍の吐いた炎で俺の矢を焼き落としたってのか?) 「へぇ、中々面白い事ができるじゃないか? でも、残念だったね。 普通の剣士だったら今の攻撃で手傷を負っていたかもしれないけど、 生憎僕にはこの二人がいるからね。今みたいな攻撃は通用しないよ」 「くそっ」 悪態と共に構えた矢を放つが、アシュトンはその攻撃を切り払った。 「無駄だって言ってるのわからない? さっきみたいに目を眩ましてからの攻撃ならいざ知らず。 君と僕との実力差じゃ正面からの攻撃なんて当たりっこないよ。だから、おとなしく僕に殺されちゃいなよ!」 今度もさっきと同様にまっすぐに突っ込んでくる。 多分俺の矢を完全に見切っているんだ。確実に捌ききれる自身があるからこその突撃だろう。 (だからって、おいそれと引き下がっていたら、守りたい者なんて何一つ守れやしない。今度こそ、俺は守りきってみせる!) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ チェスターが訳のわからない事を言って寝返った時は少し驚いたけど、今のやり取りだけでわかった。こいつは僕の敵じゃない。 確かに矢を狙った所に撃つ技術は高いけど、それだけなんだ。 常に正確な狙い故に、攻撃が来るタイミングさえ掴めれば簡単に見切ることが出来る。 チェスターが新たな矢を構えた。僕の間合いまではまだ遠い。 攻撃を阻む事は出来そうにないけれど、チェスターの視線の先を捉えれば彼の狙いは丸わかりだ。 おそらく彼の狙いは僕の右肩。 攻撃の来るタイミングは狙いを定めてから攻撃に移る時の僅かな呼吸の変化。 まだだ…、まだ来ない。 残りの距離を更に詰める。 そして、残りの距離が僕の間合いまで後数歩となった所でチェスターの呼吸が変わった。 来る! チェスターの指が矢羽を離すと同時に、踏み込んだ左足を軸に体を捻り回転させる。 僕の左肩を掠めた矢が闇の彼方へと消え去るのを横目に剣を振りかぶる。 回転の勢いと共にフルスイングした『アヴクール』の切っ先が二の矢を放とうとしたチェスターの弓を逸らした。 次の攻撃に移れるのは僕の方が早い。振り抜いた剣を両手に持ち直し、叩きつける様に『アヴクール』を振り下ろす。 だけど、この攻撃は地面を叩いてしまった。やはり使い慣れていない武器だと僅かに振りが遅れるみたいだ。 飛び退いて僕の攻撃をかわしたチェスターが反撃の矢を空中で構えている。 (狙いは僕の左足か。紙一重で交わして着地間際を攻撃するか? いや、さっきみたいに地面を砕いてくるかもしれない。なら、間合いをいったん離した方が良さそうだ) チェスターの攻撃と共にバックステップで距離を開ける。 寸前まで僕の左足があった位置を彼の放った矢が貫いていた。 (予測どおりだ。一気に間合いを…。なっ!?) 僕は驚いた。突如として地面に突き刺さる軌道を取っていた矢がホップアップしたからだ。 薄緑色の闘気を纏ったそれは周囲の空気を陽炎のように揺らしながら地を這って僕に迫ってきた。 「頼んだよギョロ!」 「ギャッフ!(わかった!)」 ギョロが放った火炎弾の狙いは寸分違わずチェスターの矢を捕らえていた。 なのに、その炎は矢に当たる寸前に消滅してしまった。突然の出来事に一瞬回避が遅れてしまう。 なんとか直撃は間逃れたけれど、その矢は僕の左腿を掠めていた。 「痛っ」 掠っただけのはずだったのに、僕の腿には切り傷の様な痕が残っている。 (今の攻撃は一体?) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (裏をかいた『鷲羽』でも掠り傷程度しか与えられないか…) 矢に纏わせた闘気を真空に変え、風に乗せて矢を放つ攻撃。これも特訓の中で身につけた技だ。 「ちょっと君を侮ってたみたいだ…。本気で行くよ!」 アシュトンから放たれる気迫が一段と増した気がした。 『リーフスラッシュ』 俺の体を中心に木の葉が渦を作って視界を奪い去った。さっきの金髪との戦いで見せたあの技だ。 (どこから来る? 右か? 左か? せめてあいつの位置さえわかれば…。 『震天』で手当たり次第攻撃を…。駄目だ。そんなに矢の本数に余裕が無い。そうか! あれを使えば!) 「『衝破』」 左右に一回ずつ『衝破』を使い大地を巻き上げる。 続けて俺はデイパックに手を突っ込んで目的の品を引っ張り出した。 「行けーっ」 取り出したそれを思いっきり地面に叩きつける。 地面に出来た凹凸にぶつかった『スーパーボール』が勢いよく跳ね上がり、そして、さっき巻き上げた大地の破片にぶつかりまた跳ねる。 俺の周囲を跳ね回る『スーパーボール』が木の葉の群れの一角にぶつかると地面や欠片とぶつかった時と異なる挙動を示した。 「そこか! 『紅蓮』」 矢を炎の闘気で包んで撃ち出す俺の得意技が触れた木の葉を焼いて直進する。 『スーパーボール』がぶつかった木の葉に『紅蓮』が当たると同時に俺の周囲を舞っていた木の葉が一斉に消えた。 晴れた視界の先には右の肩口に矢を受けたアシュトンの姿があった。 思った以上に距離を詰められている。すぐさまバックステップで距離を開ける。 「こんなおもちゃで…」 肩口に突き刺さった矢を抜きながら忌々しげに呟くアシュトン。 「悪足掻きをっ! 『デッド・トライアングル』」 アシュトンが目の前で突然消え去った。 そして次の瞬間には俺を取り囲むようにアシュトンが、 (3人!?) まるで三角形を形作るように出現したアシュトン達が同時に剣を大地に突き刺した。 すると、アシュトンを頂点とした三角形の中が高濃度の魔力で満たされる。 「ぐあああぁぁぁぁっ!」 まるで体が焼かれるような衝撃に意識が飛びそうになる。 漸く魔力の渦から解放された俺は両膝を折り、前のめりに崩れ落ちた。 (駄目だ…。力が、入らない…) しばらくは今の攻撃のショックで動けそうに無い。 「手間取らせないでよっ!」 冷たい視線を俺に投げかけるアシュトンが剣を振りかぶった。 (クソッ、こんな所で…) 剣を振り下ろそうとするアシュトンが急に飛び退いた。 さっきまでアシュトンがいた位置に複数の氷の矢が突き刺さる。 (この魔法はアーチェ? いや…、アーチェは死んだはずだ…、じゃあ誰が?) 氷の矢が放たれた先を辿るとそこには、さっきまでアシュトンと戦っていたあの娘が杖を構えて立っていた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (どうして? あの子はあの人と戦っているの?) 戸惑う私はしばらく弓を持った子と龍を背負った男の人の戦いを眺めていた。 弓を持って戦うその姿は、私を何度も守ってくれたあの人の姿に少しだけダブって見える。 木の葉が舞い、大地が砕け、炎が闇夜を駆け抜けた。 二人の戦いはなんとか弓を持った男の子が食らいついていっていると言った感じだった。 けれど、状況は突如として一変する。 龍を背負った男の人の姿が消え、次に姿を現した時には3人になっていた。 突き立てた剣と共に地面に陣が描かれ、その中をここからでも判るくらい凄まじい紋章力が満たしていく。 地に伏してしまった男の子に龍を背負った男の人が歩み寄り剣を振り上げた。 (助けなきゃ!) その光景を目にした時、頭の中を巡る疑問はどこかに吹き飛んで、代わりに私は強くそう思った。 (あの女の子の仇を取りに来たんじゃないの?)とか(何故仲間同士で戦っているの?) なんて今はどうでもいいんだ。 (あの男の子は私を助けようとしてくれている。それはつまり、また誰かが私を守ろうとして傷つこうとしているという事。 役立たずの私を守ろうとして傷つこうとしている。もう誰にもそんな事になって欲しくない…。 だから私は決めたんだ。変わろうって。守られてばかりいる自分を変えようって) 「『アイスニードル』」 龍を背負った男の人目がけ氷の矢を殺到させる。矢は全て回避されてしまったけれど、なんとか男の子の事を守ることが出来た。 (そうよ。もう、守られてばかりじゃないんだから!) そんな私の行動が癇に障ったのか、イラついた様子でこっちを睨みつけながら龍の青年は呟いた。 「どいつもこいつも邪魔ばかり! チェスターの次は君なんだから、もう少し黙っててよ!」 剣を虚空に奔らせ印を結び、鋭く巨大な氷の槍を作り出して私の方に打ち出してきた。 (『リフレクション』でなんとか弾かないと) 障壁呪紋の詠唱を始めた所で氷の槍は溶解した。 青い髪をした男の子が放った炎の矢が氷の槍を打ち落としていた。 「言っただろ! その娘は俺が守るって!」 大きく飛び退いて距離を開け、男の子はそう叫んだ。 苛立ちをよりいっそう強くした様子で、私とチェスターと呼ばれた男の子に鋭い視線を送る龍を背負った青年。 そんな彼の背負った龍が青年に声をかける。 「ギャフー」 「そうだね、ウルルン。少し頭に血が上りすぎてたみたいだ。その作戦で行こう」 そう呟いて大きな剣をデイパックにしまうと新たに赤い刀身の剣を引き抜いた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ そうだ。ウルルンの言う通りだ。別に正面からぶつかる必要は無いじゃないか。 ウルルンはこう言った。 「ギャフー(頭を冷やせアシュトン。持久戦に持ち込めばいずれ抵抗できなくなる)」 そう、僕はこの剣で牽制だけを繰り返していればいいんだ。 何故かと聞かれれば単純な話だ。紋章術使いと弓使い。この二者に共通して言える弱点は攻撃回数に限界がある事だ。 厳密に言うと剣も刃こぼれ等を考えればその範疇ではあるけれど、矢や紋章術と比べればその差はあって無い様な物だ。 ソフィアっていったっけ? 君は後何回紋章術が撃てる? 僕とボーマンさんを相手にしてた時からずっと戦いずくめだよね? そろそろ限界なんじゃないか? そして、チェスター。今何本矢を使った? 確かあの子の荷物から取り出した矢は40本だったよね? この短時間で結構な本数使ってたみたいだけど、残りの本数で僕を倒すことは出来るのかな? このまま僕はこの剣から火炎弾を飛ばし続ければいい。 多少疲れるけど紋章剣技を使うのに比べたらこんなの疲労の内に入らない。 必死に、矢で打ち落としたり呪紋で逸らしたりしているけど、そのままでいいのかい? 僕は別に構わないけどね。君達が抵抗できなくなったらゆっくり殺させてもらうよ。 それが一番疲れなくて済むからね。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (クソッ! アシュトンの奴さっきから剣を振って火の玉を飛ばしてくるだけじゃないか!) 火球自体の速度はたいした事は無いから『凍牙』で簡単に打ち落とせる。 間断なく撃ってくるから反撃のチャンスは中々作れないけれど、こんなのただの時間稼ぎにしかならないじゃないか。 またもや飛ばしてきた火の玉を迎撃しようと、矢筒に手を伸ばしたその時、 俺は残りの矢の本数が心許なくなっているのに気付くと同時に、漸くアシュトンの狙いがわかった。 火炎弾を撃ち落さずギリギリまで惹きつけてから横っ飛びでそれをかわす。 (アシュトンの奴こっちの弾切れを狙って? そういやあの娘もずっと戦っていたけどまだ魔法が使える余力は残っているのか?) さっきまでは火炎弾の合間に反撃の魔法を撃ち込んでいたあの娘が、今はずっと回避に専念している。 (クソッ、このままじゃ追い詰められちまう) 「キャッ!」 女の子が足をもつれさせて体勢を崩してしまった。その隙をアシュトンは見逃す訳も無く火球を放つ。 (間に合え!) 残り少なくなってきた矢を取り出し、火の玉目掛け『凍牙』を放つ。 しかし、焦って照準をした所為か標的から僅かに上に逸れてしまった。 「しまった!」 女の子は咄嗟にデイパックを盾にしてなんとか直撃を間逃れていた。彼女の荷物の中身が辺りに散らばったがどうやら無事みたいだ。 (もうこっちには余力が残されてない。こうなったら一発もらうのを覚悟で、勝負に出るしかない! 一撃で決める為の大技…。やっぱりあれしかないか) 特訓を続けて最近編み出した技『大牙』。 送った闘気で矢を巨大化させて放つあの技ならば、あの剣の火炎弾や炎のブレスでも焼き落とされることは無い。 けど、この技は直ぐには撃てない。送り込まなきゃいけない闘気の量の多さ故、どうしてもタメが必要になってしまう。 撃ち落されはしなくても避けられてしまっては意味が無い。 (どうすればアシュトンの足を止める事が出来る? 思い出せ。戦いの中でアシュトンは何回か足を止めていた事があったはずだ あの娘が使った炎の魔人の攻撃の時か? 違う。 あの娘が使った無数の光線魔法の時か? 確かに足は止めていたけれど違う。 俺にも出来そうな攻撃で足を止めていた事があったんだ) アシュトンの戦闘の光景を記憶の中から引っ張り出し、該当するシーンを必死に探し出す。 その最中に飛んで来た炎弾を横っ飛びでかわすが、着地の際に地面を砕いた時にできた出っ張りに躓いてしまった。 追撃の火球が迫ってくる。躓いた時の勢いを利用し、そのまま地面を転がりなんとか回避して体を起こす。 その時だ、探していた光景が脳裏にフラッシュバックしてきたのは。 (そうだ! アシュトンは岩の雨を降らす魔法の時や俺の『衝破』の時に足を止めていた! 視界が塞がれていたからか? 多分そうだ。下手に動くよりも迎撃に勤めた方が被害が少ないんだ。 それにアイツには二匹の龍もいる。事迎撃に関しては他の剣士なんかよりも安全に出来るんだ。 ならば、視界さえ奪えば『大牙』を叩き込むチャンスは作れる!) 女の子の方をチラリと見やる。着ている服は切り傷や擦り傷でボロボロ。その上息が上がってきている。 (もう一刻の猶予もない。ここで勝負に出る!) 矢筒から3本纏めて取り出して構える。 俺の動きに気付いたアシュトンが剣を振り、炎の弾を飛ばしてきた。 しかし、迎撃している余裕なんて無い。肉を切らせて骨を断つ。多少の怪我でアシュトンを止められるならば御の字だ。 「『衝破』」 火炎弾の脇を掠めるように矢を放った。火の玉の影で少しでもアシュトンにこの矢を気付かれるのを遅らせる為だ。 アシュトンの目の前の地面に着弾。砕かれ巻き上げられる大地の欠片。 それと同時に火炎弾が俺に当たった。さっきのアシュトンから受けた魔力攻撃の時に負った傷が響く。 だけど、怯む訳には行かない。炎により与えられる痛みを省みず、俺は降り注ぎ始めた地面に狙いをつけた。 「『豪天』」 一際大きなかけらに突き刺さった矢に眩い雷光が降り注いだ。 「ギャッ!」「ギャッフ!」 これで、アシュトンも二匹の龍も目を潰されたはずだ。 アシュトンは粉塵を受けて目をつぶっているし、その間を守る為に二匹の龍は暗闇に目を凝らしていた。その最中にあの雷。 (今しかない!) 掴んでいた最後の矢を装填し思いっきり弦を引き絞る。 矢に巡らした闘気を質量に変え、矢を次第に巨大なものに変えていく。 その矢のサイズが槍を越え、そして、大地に根を下ろす大樹の様に巨大になった。 「『大牙』!!」 弦を離し、戒めを解かれた巨大な1本の矢が真っ直ぐにアシュトンへと突き進んでいく。 『大牙』をその身に受けたアシュトンは周囲の瓦礫や木々を巻き込みながら吹き飛ばされた。 「どうだ?」 アシュトンが吹っ飛んだ時に巻き上がった土煙と、夜闇の所為でどうなったかわからない。 手加減をする余裕なんてなかった。もしかしたら殺してしまったかもしれない。 でも、この女の子を守る為にはしょうがなかったんだ。 (クソッ、なんでこんな事に…) そんな事を考えている時だ、炎の中に吹雪の入り混じった空気の渦が煙の向こうから飛んで来たのは。 それを間一髪でかわして矢を抜き煙の先を見据える。 「今のは結構危なかったよ…。後一瞬気付くのに遅れたら僕はこの剣みたいにバラバラになっていたんじゃないかな?」 そう言って煙の向こうからアシュトンが出てきた。その手に握っていた炎を出す剣は刀身を砕かれ柄だけになっていた。 その柄を放り捨て、デイパックから大剣を引き抜く。 「もう面倒だ…。ギョロ、ウルルン。アレをやるよ。バックアップをお願いね」 そう言うとアシュトンは両手で持った大剣を眼前に掲げ凄まじい量の魔力を放ちだした。 まるで嵐の中にいるかの様な風が巻き起こる。さっきの分身攻撃の比じゃない魔力がこの位置からでも感じられる。 撃たせたらヤバイ。 直感がそう告げている。どんな攻撃かわからないが身を隠すような場所も無いこんな所で直撃を受けたら無事じゃあすまない。 「させるか! 『鷲羽』」 この風に流されること無く、また、龍の炎の息に撃ち落される事のない攻撃を選択する。 「「ギャギャッ、ギャフ!」」 すると、アシュトンの背に生えた二匹の龍の内赤い方が大地に火炎の息を当て無数の瓦礫と粉塵を巻き上げ、 もう一方の蒼い方の龍がそれらを凍らせて即席の氷の盾を作り上げ俺の『鷲羽』を弾いた。 「大いなる創造神トライアよ――」 アシュトンが剣を振り上げる。その剣閃を追う様に蒼白い凝縮された魔力が光の筋を残す。 (責めて、この娘だけでも!) この女の子はずっと守っていた緑色の長髪をした男を覆う様に抱きしめていた。 俺はこの身を盾とする為にアシュトンとこの娘の間に立ち塞がる。 「全ての敵を滅せよ!! 『トライエース』」 一閃 刀身から蒼白い燐光が迸り、極限まで凝縮した魔力が開放される。 大気がぐらりと歪み、周囲の粉塵や瓦礫、更には焦土の中生き残ることが出来た僅かな木々でさえ飛び散らした。 更にもう一閃 巻き起こる爆風。大気が更にいびつに歪み、よじれ、空間そのものが悲鳴をあげた。 そして最後にもう一閃 一際強烈な魔力の奔流。数百匹の魔獣の咆哮に似た大音響と共に空間、果ては重力すら捻じ曲げるかの様な凄まじく圧倒的な力。 その全てが俺たちに牙を剥いた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「思った以上に疲れるね…。これもルシファーが言ってた制限って奴なのかな?」 『トライエース』を使った疲労からその場に膝を突くアシュトン。 「ギャフ、フギャ(大丈夫かアシュトン?)」 「あぁ、大丈夫だよ。ちょっと眩暈がしただけさ。さぁ、早くあの三人の首輪を回収しよう。 そうしたらボーマンさんと合流しようか。まだあの人には使い道がありそうだからね」 「フギャフフギャー(待て、どうやら技の威力も制限されていた様だ)」 ウルルンの言葉を聞いて顔を上げたアシュトンは、ゆっくりと脇腹を押さえながら立ち上がるチェスターの姿を捉えた。 「そうみたいだね…。でも、もう抵抗する力すら残ってはいないだろうからさっさと済ましちゃおう」 (巻き込まれた瓦礫に当たって、穴でも開いちゃったのかな? あんまり運はいい方じゃないみたいだな。少し親近感を感じるよ) 剣を支えにしながら立ち上がると、その剣を引き摺る様にしてチェスターに歩み寄るアシュトン。 「これでまた一歩、プリシスの一番に近づける訳だね…。フフフッ、待っててねプリシス。僕がもっと首輪を集めてあげるから…」 何かに取り憑かれた様な不気味な笑みを浮かべたアシュトンは、確かな足取りでチェスターへと迫った。 第117話← 戻る →第118話(後編) 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編) 前へ キャラ追跡表 次へ 第110話(後編) チェスター 第118話(後編) 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編) 第110話(後編) ソフィア 第118話(後編) 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編) 第110話(後編) レナス@ルーファス 第118話(後編) 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編) 第109話 クロード 第118話(後編) 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編) 第110話(後編) アシュトン 第118話(後編) 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編)
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第110話 鎌石村大乱戦 開幕 ~守りたい者の為に~(後編) 「あいつら中々やりやがるな…」 ぱっと見ただの女の子と満身創痍の男にこれほどの苦戦を強いられるとは思っていなかったボーマンが呟いた。 その呟きに傍らにいるアシュトンが答える。 「チェスターは使い物になりませんしね…」 (まったくだ。これならあの時引き入れないで殺しておくんだったな…) 「どうしますか? あの大男かなりの怪力でしたよ。勝てない事もありませんが…」 「あの金髪は俺がやる。あっちの紋章術師の方はお前がやれ!」 まさか、強そうな方の相手をボーマンが引き受けてくれるとは思わなかったアシュトンは、 一瞬呆けた様な表情をするがすぐさまその申し出に頷いた。 (どう見てもあの大男は死に掛け…。『バーニィシューズ』を履いた俺の動きについて来れるわけがない。 格闘戦における速力の優位は俺にある。 それに炎や雷の紋章術を放ってくる女の子の相手をするにしても、ガソリン塗れの俺ではちょっとした被弾が即命取りに繋がるしな) 「来るぞアシュトン!」 猛牛か何かの様な突進を仕掛けてくる大男の一撃を、ボーマンは交差させた両腕のガードで受け止めた。 大半の勢いを殺した後に半身引き、その腕を掴んで投げ飛ばす。 身を翻し着地の体勢に入ったクリフに対して追撃を仕掛けた。 『首枷』 跳躍と共に空中で脳天を下に、拳を突き出して標的であるクリフにダイブ。 『ビーン・バッガー』 対するクリフは急降下をしてくる相手に対して大地を踏みしめ、闘気を込めたアッパーを放つ。 威力は互角、互いの技の衝撃を受け距離が開いた。 その間合いをいち早く詰めたのはボーマンだ。 瞬く間に拳の間合いまで踏み込んだボーマンが連打を仕掛ける。 『桜花連撃』 間断なく打ち込まれる拳と脚による舞にクリフは防戦一方となった。 そのクリフの防御の中を掻い潜り、一瞬だけ開いた胴に天まで打ち貫くかの如き強烈なアッパーが入る。 「がはっ!」 思わず肺から押し出された空気と共に血を吐き出すクリフ。 そのまま突き刺した腕を振り抜き空中に打ち上げるボーマン。 その後も彼の容赦ない攻撃が続く。 打ち上げて回避が出来ないクリフに対して空中回し蹴りを三連打、 それでも止まらない回転の余勢を生かし、軸を横から縦に変えると、そのまま踵落としを空中で決めた。 地面に叩きつけられたクリフに、尚も一気呵成に攻め立てる。 空を打つ拳より放たれる『気功撃』でダメ押しのラッシュを仕掛ける。 クェーサーにより焦土と化した大地がボーマンの技を受け粉塵を巻き上げた。 「やったか…?」 巻き上がる粉塵に向けて呟くボーマン。 「まだだぁ!」 そんな叫び声と共に煙の中から天高く飛翔するクリフの姿が現れた。 まさか煙の中から、しかも空中にその姿を現すとは思ってもいなかったボーマンは一瞬その場に釘付けとなる。 その隙を見逃すクリフではない。否、既に技の予備動作は済ませていた。 後は全力で叩き込むだけだ。 『エリアルレイド』 先ほどの空中からの攻撃の意趣返しにと、クリフは強大なオーラを纏いながら全体重を両足に乗せボーマンに飛び掛った。 ズドォーンと迫撃砲か何かが地面に着弾したかとしか思えない轟音が辺りに鳴り響く。 何とかガードは間に合ったものの、隕石を受け止めたかの様な衝撃にボーマンの視界はひっくり返る。 ダメ押しにとクリフは地面に叩き付けられバウンドし、空中にいるボーマンを掴むと更なる大技を仕掛ける。 「無限に行くぜぇ! 『フラッシュチャリオット』オラオラオラオラオラオラァッ!」 クリフの両腕より放たれる拳の弾幕。某星の白金宜しく容赦なく叩き込まれる拳はボーマンをサンドバックへと変貌させた。 「こいつでぶっ飛びやがれぇ!」 フィニッシュブローを打ち込みそのまま彼方へと殴り飛ばす。 傍目から見たならば勝負あったと思わせる一撃だったが当の本人は違った。 (くそっ、打点を外された…。あのオヤジ相当やりやがる。それに、クェーサーとやりあった疲労は隠せないか…) 本来ならば仕留めていたであろう大技から大技につなげるラッシュだったが、疲労困憊のクリフの現状ではその威力も半減していた。 構える拳が重い。大地を踏みしめなければならない両足に力が入らない。 それでもクリフは気圧されない様に、昂ぶる闘志と共に相手を睨みつけた。 十数メートルは飛ばされたボーマンが、多少ふらつきながらもしっかりとした足取りで立ち上がる。 (休めるのは当分先になりそうだ…) ボーマンは立ち上がると懐から作り置きしていた最後の丸薬である『秘仙丹』を取り出すと一口で飲み下した。 (やはり気休め程度にしかならんか…。死に損ないの癖になんて動きをしやがる。 こんな事なら『破砕弾』を作っておくんだった…) 所々悲鳴を上げる体を無視して構えを作るボーマン。 しかし、対峙している死に損ないと称した男の放つ闘気に思わず後ずさりしてしまう。 その時、 『禁止エリアに抵触しています。首輪爆破まで後30秒』 と、首輪から警告が発せられた。 直ぐに一歩前に踏み出すとその警告は鳴り止んだ。 戦闘に入る前に見た地図と現在位置を照らし合わせると、 今自分はD-5エリアの北部に位置しているのだとボーマンは結論付けた。 (随分派手にやりあったもんだ。こんなところまで来るなんてな…。 アシュトン達はどうなった? いや、しばらくは援軍も見込めんか…。どうする? このままやりあってもいいが、決定打となる手札が…) そこでふと思い出した地図に描いた丸印。 その箇所には開始前に殺されたどちらかに渡されるはずだった支給品が置かれる事になっている。 (まだ、放送からそんなに経っていない…。『バーニィシューズ』を履いている今なら一番乗りも可能か? 仮に先客がいても逃げ延びれるはず。それに何よりこいつが後を追ってきたのならそいつに対応させればいい。これは分のいい賭けだ) そうまとめるや否や、踵を返し西の方角へ、鎌石村役場のある方向へと駆け出した。 それを見て驚いたのはクリフである。 まだ、どちらも優勢ともいえない戦況でいきなり相手が逃走をしたからだ。 (いったいどこへ? まぁ、いい深追いは禁物か…。ソフィアの嬢ちゃんも気になるし…。 待てよ…。あの野郎が向かった方向は!) そう、クリフの考えた通りボーマンの逃走先はまさしく鎌石村役場。 そして、そこにはクリフのパートナーであるミラージュがいるはずの場所。 今も尚戦っているはずであるソフィアの事も気にかかるが、重傷を負っていたミラージュの事も気になる。 深手を負っている状態のミラージュではあのオヤジには勝てない。そんな板ばさみの思考の末クリフは 「くそっ、すまねえ嬢ちゃん。直ぐにあの野郎をぶっ飛ばしてミラージュ連れて帰ってくるからよ!」 とソフィアがいる方向に呟くと逃走したボーマンの追跡を開始した。 放送を聞き逃した彼は知る由もなかった、既にそのミラージュはリドリーの手にかかっていて死んでしまっている事を。 だから誰が彼のこの行動を責める事が出来よう、彼は唯大切な者を守る為に駆け出しただけなのだから。 【D-5/深夜】 【クリフ・フィッター】[MP残量:25%] [状態:疲労大、全身強打、あばら骨を骨折(これらの傷はソフィアによってある程度緩和しています)] [装備:ミスリルガーター、閃光手榴弾、サイレンスカード×2] [道具:エターナルソード、メルーファ、バニッシュボム×5、フレイの首輪、荷物一式×3] [行動方針:首輪を解除してルシファーを倒す] [思考1:脱出の手段を見つける] [思考2:仲間を集める(マリア、フェイト優先)] [思考3:首輪は調べられたら調べる] [思考4:鎌石村役場に向かいミラージュと共にボーマンを倒してソフィアの元に戻る] [備考:第3回目の放送を聴いてません] [現在位置:D-5北西部] 【ボーマン・ジーン】[MP残量:30%] [状態:全身に打身や打撲 ガソリン塗れの衣服を着用] [装備:エンプレシア、フェイトアーマー、バーニィシューズ] [道具:調合セット一式、七色の飴玉×2、荷物一式×2] [行動方針:最後まで生き残り家族の下へ帰還] [思考1:完全に殺しを行う事を決意。もう躊躇はしない] [思考2:アシュトン・チェスターを利用し確実に人数を減らしていく] [思考3:鎌石村役場に行き支給品を獲得する。先客がいた場合はクリフの相手をさせ逃走する] [思考4:菅原神社に向かいながら安全な寝床および調合に使える薬草を探してみる] [備考1:調合用薬草の内容はアルテミスリーフ(2/3)のみになってます] [備考2:アシュトンには自分がマーダーであるとバレていないと思っています] [備考3:皮膚に付着したガソリンは気化しましたが、衣服の方が完全にガソリンを吸っている為火気厳禁 この状態は着替えるまで続きます] [現在位置:D-5北西部] ■□■□■□■□■□■□■□ (どうして…どうしてなんだよ!?) チェスターは戦いを続けるソフィアとアシュトンの姿を見ながら立ち尽くしていた。 (あの子の仇を取るって、そう決めたのに!) だが、彼の心がその行為に対して強く歯止めを掛ける。 頭ではアシュトンの戦っている女の子を金髪の少女の仇として認識しているのに、 健気にも戦い続ける少女の姿を見ていると、あの子は殺しちゃいけないと思考とは別の所が叫びを上げる。 だが、チェスターはその叫びの理由がわからず苦悩していた。 きっとそれは自分の中でとても大切なものだったはずなのに、今のチェスターにはどうしても判らない。 (どうして?) 抱いた疑問の答えを得るべく、少女の動きを目で追い続ける。 そうしてチェスターは気付いた。 少女が常に地面に横たわる緑色の髪をした男とアシュトンの間に立って戦っている事に。 少女は守る為の戦いをしているという事に。そして同時に思い出す。自分の抱いた戦う本当の理由を。 (あの子は奪いたいんじゃない。守りたいんだ。 俺もそうだったじゃないか。アミィみたいに理不尽に奪われる命があるのが嫌で戦おうとしてたんだよな…。 失われてしまった命は二度と戻らないから、奪わせない為に強くなろうって決めたのに。 なのに、今の俺はどうだ? 確かにクロードの奴は憎い。 奪っていったアイツにツケを払わせてやりたい。でも、その為だけに戦おうとしてた…。 それって、俺が弓をとった理由だったか? 確かにダオスと戦ったのは村の皆の、家族の仇を取りたいからだった。 でもトーティス村があんな事になる前から俺は弓を握ってた。 じゃあ、一番最初の理由はなんだった?) 己に対して質問をする。その答えは直ぐに返ってきた。 (俺の属する小さな世界を守りたかったからだ。村を、皆を、家族を、親友の背中を守りたかったんだ! だから弓を取ったのに、何で忘れてしまっていたんだろう…。 今みたいに憎しみを持って戦うだけじゃ、守りたいモノを守る事なんて出来やしない! あの女の子みたいに、俺も大切なモノを守りたい。守らなくちゃいけないんだっ。 それが、俺の戦う本当の理由なんだから!) ■□■□■□■□■□■□■□ ボーマンさんは大男と殴り合いながら北の方向に行ってしまった。 依然と役立たず(チェスター)は同じ位置で立ち尽くしている。 (まぁ、いいか。そろそろあの子の消耗も限界だろうし、かわいそうだけど殺させてもらうよ) 三度目になる少女に対する突撃。だが無策ではない。 今度はデイパックから取り出した『レーザーウェポン』の形状を変化させ得意の小剣二刀流の構えを取り、その剣には紋章力を込めてある。 多少の紋章術なら切り裂いて止めをさせるはずだ。 少女から放たれる氷の矢をギョロに蒸発させ、残りの距離を詰める。 続けて放たれた火球はウルルンが凍らせた。 もうまもなく僕の剣の間合いだ。 目の前の少女は悪あがきをする様に、再度僕に紋章術で呼び出した炎の魔人を嗾けて来た。 「残念だけど、その攻撃はもう見切っているんだ…」 振り下ろされる巨大な剣を受け流し、炎の魔人を十字に切り裂く。 さぁ、もう僕の間合いだ。苦しまない様に一撃でその首を刎ねてあげるよ。 『プロテクション』 尚も悪あがきを続けるこの女の子の張った防御壁を切り裂く。 僕の斬撃は杖の柄の部分で受け止められてしまったが、構わずそのまま力任せに振り抜く。 吹き飛ばされた女の子は後方の木の幹に激突して尻餅をついていた。 頭を打ち付けてしまったのだろうか、頭から血が流れ落ちている。 「抵抗するから苦しむのに…。いい加減死んでくれないかなぁ!」 尚も震える杖をこちらに向ける女の子に引導を渡すべく、両手持ちの剣に形状を変えた『レーザーウェポン』を振り上げた。 ■□■□■□■□■□■□■□ 「抵抗するから苦しむのに…。いい加減死んでくれないかなぁ!」 そんな風に叫びながら私に迫る龍を背負った剣士の青年。 嫌だ…。死にたくない。 死ぬのは今でも怖い…。 でも、死ぬ事自体が怖いんじゃない…。 今私が死んじゃったら、ルーファスさんの中にいるレナスさんを守る事が出来ない。 その事の方が自分の死よりも恐ろしかった。 (誰か…、私の事はいいから。ルーファスさんとレナスさんだけは守って!) 私の体はまだ、この青年に杖を向けている。 自分の紋章術は彼には通用しない事を承知で、唯々守りたくて杖を向ける。 ソフィアは少し誇らしかった、いつも泣いてばかりいた、守られてばかりいた自分がこうして誰かを守る為に命を賭けて戦っている事に。 (これもルーファスさんが私にくれた勇気のおかげかな…) ルーファスから受け取った勇気を胸に、ルーファスからもらった魔道の杖をその手に、彼女はまだ抗おうとした。 「これで終わりだね…さようなら」 凍りつく様な視線をソフィアに送るアシュトン。 そうして、無常にも振り下ろされる白刃は 「やめろぉぉぉぉっ!」 少年の慟哭と共に放たれた矢によって弾かれた。 ■□■□■□■□■□■□■□ 「どういう…事かな?」 放たれた矢の方角、チェスターの立つ方を振り替えり、 抑揚の無い、しかし、溢れんばかりの怒りを込めた言葉を送るアシュトン。 「もうやめろっ! 俺はこの子に死んで欲しくなんかない!」 次の矢を抜き放ち、その矢を構えながらチェスターは叫ぶ。 「意味がわからないな…。さっき見つけた女の子を殺した連中を殺そうって言ったのは君だよね?」 「言ったよ、言ったけど。こんなにも仲間の為に戦っているこの子が、理由もなくあの子をあんな風に殺したなんて思えないんだ! その子は大切な人を守ろうと必死になっている。俺も最初は力を持っていない人達を守りたかったんだ! けど、どんどん殺されちまって、誰も助けられなくて、目の前で死なれて、俺は次第に殺す奴等を恨むようになっちまった! 戦う理由が摩り替わっちまってたんだ。 その子は俺の理想としていた、なろうとした姿なんだ! 親友を、クレスを振り切って復讐の為にここまで来ちまったけど…、漸く思い出せた! その子が思い出させてくれた。俺が戦う理由…。力の無い人達を守る為に! だから俺は! この子を守るっ!」 そんな気迫に満ちたチェスターの独白に対し、先程となんら変わる事の無い冷たい表情でアシュトンが切り返す。 「それで…、僕が納得すると思ってる?」 「思わない…。でも頼む。剣を引いてくれ、でないと俺…」 「どうするの?」 「お前を倒してでも止めなくちゃならない…」 一時でも行動を共にした人間に矢を向ける事をしたくないと苦悩の表情を見せるチェスター。 「そう、わかった…」 「えっ?」 このアシュトンの返答を肯定と取ったチェスターが驚きの表情をあげる中 「最初は何かの役に立つかもしれないと生かしておいたけど、もういいや…、今ここで殺そう。 よく考えたらクロードの事をゲームに乗ってるなんて言いふらしている奴だもんね、生かしておく理由が無いじゃないか…。 クロードとの約束は守れなくなるけど、決めたよ。君達は、ここで殺す!」 アシュトンはそう呟くとデイパックより大剣『アヴクール』を抜き放った。 【D-5/深夜】 【ソフィア・エスティード】[MP残量:20%] [状態:疲労、頭部に傷] [装備:クラップロッド、フェアリィリング、アクアリング、ミュリンの指輪のネックレス@VP2] [道具:ドラゴンオーブ、ヒールユニット@SO3(ガウェインの支給品)、魔剣グラム@VP、レザードのメモ、荷物一式] [行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める] [思考1:レナス@ルーファスを守る] [思考2:怪我人(クリフとレナス)を介抱する] [思考3:フェイトを探す] [思考4:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流] [思考5:自分の知り合いを探す] [思考6:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい] [思考7:レザードを警戒] [現在地:D-5東部] [備考1:ルーファスの遺言からドラゴンオーブが重要なものだと考えています] 【チェスター・バークライト】[MP残量:100%] [状態:全身に火傷、左手の掌に火傷、胸部に浅い切り傷、肉体的・精神的疲労(重度)、 クロードに対する憎悪、無力感からくるクレスに対する劣等感] [装備:光弓シルヴァン・ボウ@VP(クレアの支給品)、矢×39本、パラライチェック@SO2] [道具:スーパーボール、チサトのメモ、アーチェのホウキ、荷物一式] [行動方針:力の無い者を守る(子供最優先)] [思考1:クロードを見つけ出し、絶対に復讐する] [思考2:リドリーの死の真相をソフィアから聞きだす] [思考3:ソフィアを守る] [思考4:今の自分では精神的にも能力的にもただの足手まといなので、クレス達とは出来れば合流したくない] [備考:チサトのメモにはまだ目を通してません] [現在位置:D-5東部] 【アシュトン・アンカース】[MP残量:105%(最大130%)] [状態:疲労微、体のところどころに傷・左腕に軽い火傷・右腕にかすり傷(応急処置済み)、右腕打撲] [装備:アヴクール、ルナタブレット、マジックミスト] [道具:無稼働銃、イグニートソード、物質透化ユニット、首輪×3、荷物一式×2] [行動方針:第4回放送頃に鎌石村でクロード・プリシスに再会し、プリシスの1番になってからプリシスを優勝させる] [思考1:プリシスのためになると思う事を最優先で行う] [思考2:ボーマンを利用して首輪を集める] [思考3:菅原神社に向かう] [思考4:プリシスが悲しまないようにクロードが殺人鬼という誤解は解いておきたい] [思考5:チェスターとソフィアを殺す] [備考1:ギョロとウルルンは基本的にアシュトンの意向を尊重しますが、プリシスのためにアシュトンが最終的に死ぬことだけは避けたいと思っています] [備考2:ギョロとウルルンはアシュトンが何を考えてるのか分からなくなるつつあります。そのためアシュトンとの連携がうまくいかない可能性があります] [現在位置:D-5東部] 【レナス・ヴァルキュリア@ルーファス】[MP残量:30%] [状態:ルーファスの身体、気絶、疲労大] [装備:連弓ダブルクロス、矢×27本] [道具:なし] [行動方針:大切な人達と自分の世界に還るために行動する] [思考1:???] [思考2:ルシオの保護] [思考3:ソフィア、クリフ、レザードと共に行動(但しレザードは警戒)] [思考4:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流] [思考5:協力してくれる人物を探す] [思考6:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す] [現在地:D-5東部] [備考1:ルーファスの記憶と技術を少し、引き継いでいます] [備考2:ルーファスの意識はほとんどありません] [備考3:半日以内にレナスの意識で目を覚まします] [備考:近くに弾かれたレーザーウェポン@SO3が落ちています] 【残り22人+α?】 第110話(前編)← 戻る →第111話 前へ キャラ追跡表 次へ 第110話(前編) チェスター 第118話(前編) 第110話(前編) ボーマン 第113話 第110話(前編) アシュトン 第118話(前編) 第110話(前編) ソフィア 第118話(前編) 第110話(前編) クリフ 第113話 第110話(前編) レナス@ルーファス 第118話(前編)
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追加通常会話 「修学旅行が熊本とは…。 この任地こそ旅行気分なんだがな。 フン…、少し興ざめだ」(修学旅行前) 「遠泳大会か…。 勝負となれば負けるわけにはいくまいな。 水泳は体格差があまり関係しないのでよい」(遠泳大会前) 変更提案・通常会話 海水浴・新規デート会話 「そんな、珍しい物を見るような目で見るな。 私だって泳ぐ時には、水着を着るし 入浴の時は、服を脱ぐ。 おい、お前、何を想像している! わ、私の入浴…、くっ…。 ……何をムキになっているのだ、私は…」(海水浴・PC) 「すまんな…。 こんな…水着しか持っていなくて…。 …並んで歩くのが、恥ずかしいだろう?」(海水浴NPC) 遊んだ後の変更会話 「何だ? 私が娯楽に興じるのが珍しいか? フン、私にもはしゃぐ時がある…。 それだけボウリングが楽しいという事だ」(ボウリング/大成功) 「権力を傘に来て、思うがままに命令する 楽しさ…、暴君の気持ちがよく理解できた。 なかなかためになる遊びだと思うぞ」(王様ゲーム・誤字) 遠泳大会 「やるからには勝たねばな」 「みんな、良くやったぞ」(優勝) ラブコメOP 「ふむ…、○○とはな…。 ま、邪魔はしない。勝手にやるがよかろう」(LC-5:ヒロインを見つめるPC/友人) 「…お前の浮薄な態度、感心できん。 今後罪悪を重ねるようだと…、 ただではおかんからな…?」(LC-12:PCを罵るヒロイン) 「ふん…、どの面提げて私の前に現れた? もう見飽きた…。 私に近寄るな」(LC-15:PCを敵対視するヒロイン) ラブコメイベント 「…その…なんだ…、 れれれ恋愛の成就の仕方を、 お前に請いたい…。 くっ…、私は恥を忍んでいるッ! そんな好奇な目で見るなッ!」(LC-54~55:悩める友人) 「あ、案ずるな! 弱気は勝機を逃す…。 芝村の辞書に、失恋は…無いっ! 多分…。」(LC-54~55:悩める友人/後押し) 「貴様、警告しておく! ○○から離れろ! コイツは私のカダヤとなる者だ!」(LC-100,101:ライバル宣言) 「○○のために、 弁当を…、つ、作ってきたのだ。 一口で構わない。 食べてもらえると…、う、嬉しいのだが…」 「わ、私だって…。 は…、恥ずかしいのだ…。 で、でも………、ええい、おとなしく従え!」(LC-27~33:険悪な雰囲気) 「探したぞ。 もう行かねばなるまい」(LC-27~33:険悪な雰囲気/乱入する級友) 「イヤなら無理にとは…、い、言わん。 我が家に、招待したいのだが…。 テ、テスト勉強など、一緒にどうだ!?」(LC-67~72:家においでよ) ラブコメED 「…伝説などどうでもいい。 必要なのは結果だ。 …そうだな?」(LC-140:伝説の場所で) 「この欄には新しい性を書くのか? …いや、お前は芝村を名乗るのだったか? ………いかん、混乱している………。」(LC-142,144,148:結婚式)
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Q:モーニング娘。のメンバー、紺野あさ美の2nd写真集のタイトル A:なつふく Q:映画「12モンキーズ」の主演女優は○○○○・ストー? A:マデリン (MadeleineStowe1958年カリフォルニア州生まれ1987年「張り込み」でデビュー) Q:ドラマ「危険なアネキ」の主人公、皆川勇太郎役の俳優 A:森山未來 (1984年兵庫生まれ両親はダンス教室を経営している主な出演作はドラマ「ウォーターボーイズ」、映画「世界の中心で、愛をさけぶ」など) Q:かつての人気グループ・一世風靡セピアのリーダーで現在、役者として活躍している A:小木茂光 (本名小林茂和1961年福井生まれ一世風靡セピア=1984年デビューした路上パフォーマー集団哀川翔や柳葉敏郎が所属1989年に解散) Q:モーニング娘。から「愛のバカやろう」でデビューした A:後藤真希 Q:(↑の分岐)「エーゲ海に抱かれて」でデビューした A:飯田圭織 Q:精神科医の一家のドラマ A:愉快な「シーバー」家(原題GrowingPains1985~92年にアメリカで放映された) Q:(映画館の画像)ここが舞台になった1985年のホラー映画は A:デモンズ(ランベルト・バーヴァ監督ナターシャ・ホーヴェイ主演) Q:「気狂いピエロ」「勝手にしやがれ」の監督 A:ジャン・リュック・「ゴダール」(Jean-LucGodard1930年フランス生まれソルボンヌ大学中退後、1959年「勝手に~」で監督デビュー代表作「中国女」「映画史」など) Q:2005年にネスカフェゴールドブレンドのCMに出演したプラネタリウムクリエイター A:大平貴之(1970年神奈川生まれ日大在学中の1991年にレンズ投影式プラネタリウム「アストロライナー」を開発1998年には「メガスター」を開発した) Q:かつてスティーブ・ソレイシーとコンビを組んでいた A:「ジャニカ」・サウスウィック(JanicaSouthwick1978年ユタ州生まれスティーブ&ジャニカというお笑いコンビを組んでいた) Q:オールナイトフジで深谷智子、山崎美貴、松尾羽純のグループ名 A:「おかわり」シスターズ Q:ミスユニバースだったかの元日本代表で写真家 A:織作峰子(1960年石川生まれ1981年ミスユニバース日本代表となる1986年には二科展入選) Q:大正琴を作った人 A:森田吾郎(1814年愛知生まれ妻は日本舞踏・赤堀流二代目家元の赤堀鶴吉大正琴は大正元(1912)年、二弦琴にタイプライターの仕組みを取り入れ発明) Q:チャップリンの映画「独裁者」でヒンケルが支配する架空の国 A:トメニア(「独裁者」は1940年の作品で、ヒトラーを風刺しているチャップリン作品で初の本格的トーキー) Q:演出家の杉本良吉とソ連に亡命した女優 A:岡田嘉子(1902年広島生まれ1931年に松竹蒲田で杉本と出会い、1936年樺太でソ連側へ越境した1972年に一時帰国するが、1985年にソ連へ戻り、1992年現地で死去) Q:チャールトン・ヘストンや別所哲也が出演した、1990年に公開されたSF映画 A:クライシス「2050」(日米合作監督リチャード・C・サラフィアン出来の悪さからアメリカ公開時は監督名がアラン・スミシー(監督共通の偽名)となった) Q:(問題文不明)映画 A:トランザム「7000」(1977年監督ハル・ニーダム主演バート・レイノルズ) Q:ドラマ「不良少女と呼ばれて」でいとうまい子演じる主人公笙子が率いる不良グループの名前 A:「相模悪龍」会 Q:松平健が再婚した元アイドル A:松本友里(本名松本友里子1984年「過剰にオンリー・ユー」でデビュー1987年には本名で女優デビューした松平とは2005年に結婚) Q:「探偵!ナイトスクープ」の初代秘書 A:松原千明(1958年京都生まれ1988年に放映を開始し、翌年石田純一と結婚するまで秘書を務めたちなみに石田とはその後の1999年に離婚) Q:ビーイングのアーティストで「負けないで」を歌っていた A:ZARD(坂井泉水を中心としたグループ(現在はソロプロジェクト)1991年「Good-byeMyLoneliness」でデビュー代表曲「揺れる想い」など) Q:(↑の分岐)「君が欲しくてたまらない」を歌っていた A:ZYYG(高山征輝・栗林誠一郎で1993年に結成後に後藤康二・藤本健一が参加、栗林が脱退、加藤直樹が加入した) Q:1984年に原田知世が主演した映画 A:愛情物語(赤川次郎原作、角川春樹監督原田知世=1967年長崎生まれ1982年テレビ「セーラー服と機関銃」でデビュー薬師丸ひろ子、渡辺典子と並んで「角川3人娘」と呼ばれる) Q:デンゼル・ワシントンが元刑事の検事補を演じたジョン・リスゴー共演による1992年の公開の映画 A:リコシェ(1991年ラッセル・マルケイ監督デンゼル・ワシントンDenzelWashington=1954年ニューヨーク州生まれ1989年「グローリー」でアカデミー助演男優賞、2002年「トレーニング・デイ」でアフリカ系アメリカ人では初の2度目の主演男優賞受賞) Q:世良公則が結成していたバンド「ツイスト」のドラム A:「ふとがね」金太(本名占部隆一1955年福岡生まれ現在はナレーターとしても活動) Q:日本人初のアカデミー賞であるアカデミー助演女優賞を1957年に受賞した日本人 A:「ナンシー」梅木(本名梅木美代志1929年北海道生まれ戦後ジャズシンガーとして活動し、1955年渡米その後「サヨナラ」で助演女優賞受賞) Q:「イングリッシュ・ペイメント」や「リプリー」の監督 A:アンソニー・「ミンゲラ」(AnthonyMinghella1954年イギリス生まれ脚本家を経て1991年監督デビュー代表作は他に「最高の恋人」など) Q:藤田まことが1962年に「てなもんや三度笠」に出演した時の役 A:「あんかけ」の時次郎(「あたり前田のクラッカー」「キビシ~ッ!」などの流行語を生んだ) Q:2005年に放送した黒木瞳が主演のTBSのドラマ A:恋の時間(共演は大塚寧々・宮迫博之) Q:1972年に放送された「必殺仕掛人」で緒形拳が演じた役 A:藤枝梅安 Q:(↑の分岐)林与一が演じた役 A:西村左内(必殺仕掛人=TBS系列で放映された「必殺シリーズ」の第1作ちなみに中村主水が登場するのは翌年の「必殺仕置人」から) Q:「幸福論」などのヒット曲がある歌手は椎名林檎ですが、同じく歌手として活躍している彼女の兄 A:椎名純平(1974年福岡生まれ2000年シングル「世界」でデビュー椎名林檎=1978年生まれ1998年シングル「幸福論」でデビュー) Q:福山雅治作曲の『sqall』をヒットさせた女性歌手 A:松本英子(1979年秋田生まれ1999年「涙のチカラ」でデビュー2004年に篠原ともえと「ZuTTO」を結成) Q:麻薬捜査官が主人公の、1973年に公開された映画 A:セルピコ(Serpicoシドニー・ルメット監督、アル・パチーノ主演) Q:おれたちひょうきん族でビートきよし・島田洋八・松本竜介で結成された A:「うなづき」トリオ Q:ドラマ「チャンピオン太」の中でアントニオ猪木が悪役レスラーとして演じていた役名 A:「死神酋長」アントニオ Q:本田美奈子のヒット曲 A:「1986」年のマリリン Q:悪役商会のリーダーでキューサイの青汁のCMで有名 A:八名信夫(1935年岡山生まれプロ野球の東映に入団するも怪我で引退し、俳優へ転身悪役商会=1983年結成名前は「悪役」を「紹介」することから Q:映画「ゴジラ」でオキシジェン・デストロイヤーを発明し、ゴジラとともに命を絶った芹沢博士を演じた俳優 A:平田昭彦(「昭」の字がないため作れない嘘問1927年京城(現ソウル)生まれ新東宝でスタッフを経験し、その後1953年東宝映画「抱擁」でデビュー他に「ウルトラマン」で岩本博士を演じた1984年死去) Q:窪塚洋介がナショナリストを演じた2002年公開の映画 A:凶気の桜(薗田賢次監督ナショナリストのグループ「ネオ・トージョー」に属する主人公を描くヒキタクニオの小説が原作) Q:斉藤由貴が孤児院出身の少女を演じた、相米慎二監督による映画 A:雪の断章(「雪の断章情熱」1985年製作) Q:「マトリックス・リローデッド」に登場する女艦長 A:ナイオビ(ジェイダ・ピンケット・スミスが演じた) Q:六條華から改名した東大卒のセクシータレント A:楠城華子(1980年山口生まれ法学部卒業) Q:2005年に「D-tecnoLife」でデビューした5人組ロックバンド A:「UVER」World Q:1999年の宮沢りえと池内博之が主演のドラマ A:ロマンス(日本テレビ系で放映されたつかこうへい原作) Q:(ピアノの絵)これがタイトルのNHKドラマの主演 A:純名里沙(1994年に放映された朝の連続テレビ小説「ぴあの」のこと前作は「かりん」、次作は「春よ、来い」) Q:(問題文不明) A:「ブラジル」から来た少年(1978年のフランクリン・J・シャフナー監督、ローレンス・オリヴィエとグレゴリー・ペック主演) Q:「風と共に去りぬ」スカーレット・オハラを演じた A:「ビビアン」・リー(VivienLeigh1913年イギリス生まれ舞台を経て1935年「探しだされるもの」で映画初主演「風と~」ではアカデミー主演女優賞受賞) Q:(↑の分岐)レット・バトラーを演じた A:「クラーク」・ゲーブル(WilliamClarkGable1901年オハイオ州生まれ1924年「禁断の楽園」でデビューするも、一度映画を離れるその後1934年の「或る夜の出来事」でアカデミー主演男優賞受賞) Q:ドラマ「高校教師」の主題歌「ぼくたちの失敗」を歌った歌手 A:森田童子(1952年東京生まれ1975年アルバム「グッドバイ」でデビュー1983年引退) Q:1978年にリリースされたアメリカのシックのヒット曲 A:おしゃれ「フリーク」(シックChic=1977年デビューナイル・ロジャースとバーナード・エドワーズが中心メンバー) Q:浅香光代の夫であるお笑い芸人 A:世志凡太(本名市橋健司1934年東京生まれ芸名はフランス語"C estsiBon(とてもよい)"から1957年に「原信夫とシャープ フラッツ」のメンバーとしてデビューその後は俳優やコメディアンとして活動) Q:「ビューティフル・サンデー」を1976年にカバーしてヒットさせた、「うたのおにいさん」としても活躍した歌手 A:田中星児(1947年奈良生まれ1970年に初代「うたのおにいさん」となる「フニクリ・フニクラ」の替え歌「鬼のパンツ~」の作詞者) Q:CHAGE ASUKAのCHAGEと「2人の愛ランド」を歌ってヒットさせた女性歌手 A:石川優子(1958年大阪生まれ第16回ヤマハポピュラーソングコンテストに参加(ちなみにCHAGE ASUKAもチャゲ&飛鳥名義で「流恋情歌」で入賞している)1984年「2人の~」がヒット1990年引退し、1994年結婚) Q:はしのえみがデビュー当時に所属していたアイドルグループ A:ブカブカ(「欽ちゃん劇団」在籍時に所属していたはしのえみ=本名橋野恵美1973年鹿児島生まれ現在の芸名は1998年から) Q:若村麻由美が女性教師を演じた、1987年に放映されたNHK朝の連続テレビ小説 A:「はっさい」先生(高橋正圀作) Q:(狐の写真)これが人間にだまされるという内容の落語 A:王子の狐(王子は東京都北区の地名狐が女に化けるのを見ていた男が、知らぬふりをして狐を酔わせ、卵焼きの代金を肩代わりさせた) Q:和泉元彌の夫人 A:羽野晶紀(1968年京都生まれ舞台での共演をきっかけに2001年結婚) Q:(大橋巨泉の画像)この人の孫 A:大谷瑠奈(1992年生まれ) Q:1983年、沖雅也が自殺した際にマスコミを騒がせた義理の父 A:日景忠男 Q:映画監督、深作欣二の妻 A:中原早苗(1935年東京生まれ1953年「村八分」でデビューし、1965年深作と結婚した) Q:劇作家ケラリーノ・サンドロヴィッチが主宰する劇団 A:「ナイロン」100℃(劇団健康を前身に、1993年結成犬山イヌコらが所属する) Q:デビュー当時の中森明菜のキャッチフレーズ A:ちょっとエッチな、「ミルキー」ッ娘(1965年東京生まれテレビ「スター誕生!」から1982年「スローモーション」でデビュー「スローモーション」は芸タで出る) Q:アルバム「チャリオット」をヒットさせた歌手 A:ギャヴィン・「デグロウ」(GavinDegraw1977年ニューヨーク州生まれ2003年「チャリオット」でデビュー) Q:「特命係長只野仁」のエンディング曲「ラブレター」でデビューした歌手 A:白羽玲子(1978年東京生まれ元キックボクサー・沢村忠の長女「ラブレター」はブルーハーツのリメイク) Q:1921年のチャーリー・チャップリン主演の映画「キッド」で孤児役を演じた A:ジャッキー・「クーガン」(JackieCoogan1914年カリフォルニア州生まれ1919年「一日の行楽」でデビュー代表作「オリバー・トウィスト」「フランダースの犬」など) Q:「勧進帳」などの歌舞伎演目で歴史ネタの格調高いもの A:松羽目物(まつばめもの「松羽目(能舞台に似せた、松の描かれた舞台装置)」が用いられる演目で、能や狂言に由来するものが多い) Q:「死に花」「ジョゼと虎と魚たち」の監督で、「黄泉がえり」の脚本 A:犬童一心(1960年東京生まれ法大在学中より映画製作を行い、1979年「気分を変えて?」でぴあフィルムフェスティバル入選2003年芸術選奨賞映画部門文部科学大臣新人賞受賞) Q:「父と暮らせば」「竜馬暗殺」「浪人街」「美しい夏キリシマ」の監督 A:黒木和雄(1930年宮崎生まれ同志社大卒業後、岩波映画社入社その後退社し、フリーとなる) Q:映画「電車男」の主演 A:山田孝之(1983年鹿児島生まれ代表作「ウォーターボーイズ」「世界の中心で、愛をさけぶ」などヒロイン・エルメスを演じたのは中谷美紀) Q:(↑の分岐)テレビ版「電車男」の主演 A:伊藤淳史(1983年千葉生まれ「とんねるずのみなさんのおかげです」の仮面ノリダーでのチビノリダー役、カロリーメイトのCMなどで有名にヒロイン・エルメスを演じたのは伊東美咲) Q:歌劇「ペネロープ」や「プロメテ」が有名なフランスの作曲家 A:ガブリエル・「フォーレ」(GabrielUrbainFaure1845年生まれ代表曲「レクイエム」「夢のあとで」など) Q:T-BOLANのボーカル A:森友嵐士(本名田辺裕之1965年広島生まれ1999年のT-BOLAN解散後、2005年にレーベルを設立してプロデュース活動を中心に活動) Q:(↑の分岐)DEENのボーカル A:池森秀一(1969年北海道生まれ1993年に山根公路とDEENを結成その後3人加入、2人脱退する池森は2001年に並行してソロデビューした) Q:(↑の別分岐)FIELDOFVIEWのボーカル A:浅岡雄也(本名・雄一1969年東京生まれ2002年のFIELDOFVIEWの解散後はソロとして活動) Q:アメリカのドラマ「エイリアス」で主人公ジャニーを演じた女優 A:ジェニファー・「ガーナー」(JenniferGarner1972年テキサス州生まれ「フェリシティの青春」などを経て2001年「エイリアス」に主演映画では「デアデビル」「エレクトラ」などに出演2005年にベン・アフレックと結婚) Q:ピアース・ブロスナンの後を次いで6代目のジェームズ・ボンドを演じる俳優 A:ダニエル・「クレイグ」(DanielCraig1968年イギリス生まれギルドホール音楽演劇学校を卒業後、1992年「パワー・オブ・ワン」でデビュー2006年公開の「007カジノ・ロワイヤル」でボンド役を演じる) Q:(問題文不明確)上原謙の前妻~元クラブ歌手 A:大林雅美(本名大林雅子1947年北海道生まれ1975年、クラブ歌手の時に上原と結婚、2子をもうけるが1991年離婚した) Q:香港映画「星願あなたにもういちど」のヒロイン A:「セシリア」・チャン(1980年生まれ14歳で両親が離婚し、オーストラリアへ渡るその後CM出演などを経て1999年チャウ・シンチー主演「喜劇王」の広いんで有名になる「星願~」では香港電影金像奨の最優秀新人賞を受賞) Q:北島三郎が歌手になる前に組んでいた漫才コンビ A:「ゲルピン」ちん太ぽん太(上京後1962年「ブンガチャ節」でデビューするまでの8年間活動していた北島はぽん太の方北島三郎=本名大野穣1936年北海道生まれデビュー2作目の「なみだ船」がヒット紅白歌合戦出場回数は2005年までで42回で最多) Q:スティーヴン・スピルバーグ監督による人食い鮫の恐怖を書いた映画 A:JAWS(架空の島・アミティを舞台にした作品で、アカデミー賞で作曲賞・音響賞・編集賞を受賞) Q:アメリカ大陸を発見したコロンブスを描いた映画 A:「1492」コロンブス(リドリー・スコット監督、主演はジェラール・ドパルデュー1492はコロンブスがカリブ海西インド諸島に到達した年) Q:2005年8月に発売されたお笑いコンビよゐこの濱口優による初の絵本 A:いぬと「ハナマン」(濱口優=1972年大阪生まれ1990年に有野晋哉とよゐこを結成(当時は「なめくぢ」というコンビ名だった)) Q:太陽とシスコムーンにいた中国人 A:RURU(1976年生まれ1993年に来日し、太陽とシスコムーンではシングル「月と太陽」でデビュー2000年の解散後は台湾を拠点に活動日本国籍を取得し、つんく♂から「本多ルル」という日本名を付けられた) Q:望月峯太郎の漫画が原作の映画 A:「バタアシ」金魚 Q:1986年のミス南コンテストで優勝して芸能界入り A:浅倉亜季(本名大倉亜季1968年東京生まれ漫画「タッチ」のヒロイン浅倉南のイメージガールを選ぶ「ミス南コンテスト」で優勝、「南の風・夏の少女」で歌手デビューもした) Q:俳優のクリント・イーストウッドが1986年に市長になったカリフォルニア州の都市 A:「カーメル」市(正式名「カーメル・バイ・ザ・シー(CarmelbytheSea)」スタンフォード大の教授のための別荘地として発展した) Q:著書「ソウル・マイハート」があり、韓国通で知られる女優 A:黒田福美(1956年東京生まれ主な出演作に「タンポポ」「スウィートホーム」「あげまん」など) Q:映画『男はつらいよ』シリーズで二代目おいちゃんとして活躍した、今は亡き俳優 A:松村達雄(1914年神奈川生まれ1938年旧新協劇団の研究生となり、戦後1952年に専用劇場「五十人劇場」を創設1972年から「男はつらいよ」のおいちゃん役を務めるちなみに初代は森川信) Q:人気お笑いコンビオセロの黒い方 A:中島知子(1971年京都生まれ京都精華大学卒) Q:(↑の分岐)白い方 A:松嶋尚美(1971年大阪生まれオセロ=1993年に結成し、1995年にABCお笑い新人グランプリ新人賞受賞) Q:映画『もののけ姫』で主人公のアシタカの声を演じた俳優 A:松田洋治(1967年東京生まれ劇団ひまわりを経て「はじめまして」や「家族ゲーム」で有名に現在は舞台を中心に活動) Q:おニャン子クラブの会員番号1番 A:奥田美香(1967年埼玉生まれ1985年おニャン子クラブでデビューするが、直後に喫煙事件で解雇された) Q:MYLITTLELOVERのボーカル A:AKKO(小林亜希子(旧姓赤松)1973年東京生まれ1996年キーボード兼プロデューサーの小林武史と結婚したMYLITTLELOVER=赤松と藤井謙二の2人組で1995年「Man Woman」でデビューその後小林が加入代表曲「DESTINY」「Hello,Again~昔からある場所~」など) Q:1979年に「セクシャルバイオレットNo.1」をヒットさせた歌手 A:桑名正博(1953年大阪生まれ1980年にアン・ルイスと結婚するが、1984年離婚息子は歌手・俳優の美勇士) Q:1999に始まったTOKIO出演の番組 A:「メントレ」G(メントレ・ザ・ジャイアント「料理の鉄人」の後番組タイトルはプロレスラー、アントレ・ザ・ジャイアント) Q:「御宿かわせみ」の女主人で神林東吾の恋人 A:庄司るい(同心の父を亡くし、大川端に旅籠「かわせみ」を開業する御宿かわせみ=1973年に「小説サンデー毎日」で連載を開始した平岩弓枝の小説1982年から「オール読物」で連載している) Q:アフリカの飢餓を救うため音楽バンド「バンド・エイド」を結成した人物 A:ボブ・「ゲルドフ」(RobertFrederickXenonGeldof1951年アイルランド生まれ1975年にブームタウン・ラッツを結成したバンド・エイド=1984年にイギリスとアイルランドのミュージシャンが集まって結成され、「DoTheyKnowIt sChristmas?」をリリースしたその後チャリティーコンサートである「ライヴエイド」へと発展した) Q:1937年に結成された、坊屋三郎・益田喜頓らが所属していたお笑いグループ A:「あきれた」ぼういず(吉本興業の浅草花月劇場に出演していた若手、坊屋・益田・川田義雄・芝利英が即興で結成したのが始まりその後川田以外が新興キネマに引き抜かれて解散した) Q:2005年に「青春アミーゴ」をヒットさせた亀梨和也と山下智久の期間限定ユニット A:修二と彰(ドラマ「野ブタ。をプロデュース」から生まれた) Q:『汚れた血』『ティコ・ムーン』などに出演した女優 A:ジュリー・「デルピー」(JulieDelpy1969年フランス生まれ父は俳優のアルベールジャン・リュック・ゴダールに見いだされ、1985年「ゴダールの探偵」でデビュー自らも監督や歌手としても活動する主な出演作に「恋人までの距離」「ビフォア・サンセット」など) Q:レオス・カラックス監督の映画「汚れた血」で、愛のないセックスで伝染する奇病 A:STBO Q:落語家の二代目・古今亭圓菊、十代目・桂文治の2人が共通して使用している出囃子 A:武蔵名物(長唄「元禄花見踊り」の中の一節) Q:戦前に劇団「笑いの王国」を旗揚げし、声帯模写が好評を博した喜劇役者 A:古川緑波(ふるかわろっぱ本名郁郎1903年東京生まれ父は男爵加藤照麿雑誌「映画時代」の編集者を経て、喜劇役者へ転向、榎本健一と共に「エノケン・ロッパ」と呼ばれた「声帯模写」「イカす」などの言葉の生みの親芸名は雑誌記者時代の筆名) Q:テレビ番組「水曜どうでしょう」のレギュラー出演者は、タレントの大泉洋と彼の所属事務所の社長である誰 A:鈴井貴之(1962年北海道生まれ大学中退後「ノーティキッズ」「劇団487パラシュート」などいくつかの劇団を立ち上げ、1990年に「劇団OOPARTS」を結成した同時に構成作家・演出家として「水曜~」や「モザイクな夜」を手掛ける水曜どうでしょう=北海道テレビが1996~2002年に放映した番組全国で人気を博した) Q:エルヴィス・プレスリー邸宅の所在地で、ハーヴェイ・カイテル主演の映画のタイトルにもなっている A:「グレイス」ランド(芸並でも出る(「グレースランド」)) Q:(問題文不明確)松方弘樹の子供 A:仁科克基(仁科亜季子との間の子長女に仁美がいる松方弘樹=本名目黒浩樹1942年東京生まれ父は俳優の近衛十四郎1960年「十七歳の逆襲・暴力をぶっ潰せ」でデビューし、「仁義なき戦い」シリーズや「名奉行遠山の金さん」に出演) Q:細川護熙元首相の大叔父で指揮者 A:近衛秀麿(1898年東京生まれ公爵近衛篤麿の次男東京帝大を中退後楽器演奏を学ぶ山田耕筰に師事するも対立、日本交響楽協会を分裂される(この時の近衛派はNHK交響楽団の前身)1935年に指揮者を退任すると戦後はいくつかの楽団で指揮をしながら後進の指導に当たった) Q:(「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の写真)映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でタイムスリップした年 A:1955(両親を結婚させるちなみに2が2015年で3が1885年) Q:(問題文不明確)女優の浜木綿子を母に持つ俳優 A:香川照之(1965年東京生まれ父は三代市川猿之助東大卒業後俳優デビュー代表作にドラマ「利家とまつ」、映画「鬼が来た!」など) Q:美輪明宏が自らフランスのシャンソンから翻訳した1957年のヒット曲 A:メケメケ(1957年原曲はジルベール・ベコーの1953年の曲美輪明宏=本名丸山明宏1935年長崎生まれ1952年銀座のシャンソン喫茶「銀巴里」専属歌手としてデビューし、↑で有名となる三島由紀夫や寺山修司と親交があった) Q:モデルの高見エミリーを妻に持つ政治家 A:鳩山邦夫(1948年東京生まれ田中角栄の秘書を経て1976年新自由クラブから衆院選に当選自民党に入党するが1993年に離党、1996年に弟由紀夫と民主党を結成するが1999年に離党した2005年の選挙では福岡に国替えし当選した) Q:『スター・ウォーズ』の帝国軍における皇帝の側近 A:モフ・「ターキン」 Q:1974年にデビュー曲『シュガー・ベイビー・ラブ』がヒットしたイギリスのバンド A:ルベッツ(Rubettes1974年アルバム『WearIt sAt』でデビュー) Q:映画「AKIRA」のテーマ曲を歌った合唱団 A:「芸能山城」組(音楽家山城祥二を中心とした、学生らアマチュアで構成される合唱団) Q:ウルフルズがCM出演したガム A:ポスカム Q:2005年10月2日にアイドルグループBerryz工房を卒業したメンバー A:石村舞波(1002年東京生まれ2004年にBerryz工房が結成されたときのメンバー) Q:映画『スターウォーズ』に登場する初代デス・スターの総統 A:モフ・「ターキン」 Q:嵐寛寿郎のニックネーム A:アラカン(名前の略嵐寛寿郎=本名高橋照一1903年京都生まれマキノ省三門下で嵐長三郎名義で『鞍馬天狗異聞・角兵衛獅子』映画デビュー『鞍馬天狗』「むっつり右門』などで有名) Q:(↑の分岐)阪東妻三郎のニックネーム A:バンツマ(名前の略阪東妻三郎=本名田村傳吉1901年東京生まれ舞台俳優を経て1923年マキノ映画製作所入り息子は高廣・正和・亮(もう1人廃業した次男がいる)が全員俳優として活動(芸多あり)) Q:高見知佳の1984年のヒット曲 A:「くちびる」ヌード(高見知佳=本名高橋房代1962年愛媛生まれ2001年結婚↑の作者はEPO(佐藤榮子)作) Q:1986年の岡田有希子のシングル A:くちびるNetwork(タイプ位置不明)(岡田有希子=1967年愛知生まれ「スター誕生!」第46代チャンピオンとして1984年デビューするが、1986年4月8日に所属事務所の屋上から飛び降り自殺した) Q:世界最古の電子楽器 A:テルミン(Theremin1920年代にロシアのレフ・セルゲイヴィッチ・テルミンが発明した高周波を発しており、手の動きで周波数差を発生させ、低周波音を得る) Q:福山雅治とコンビを組んで「たまには自分を褒めてやろう」を歌った A:SION(本名藤井秀樹1960年山口生まれ1985年自主制作「新宿の片隅で」で有名に) Q:二つ以上の音を同時に出すモンゴルに伝わる発音方法 A:ホーミー(元はモンゴル語で咽頭のこと喉を緊張させ、口の中で低音を共鳴させることで第2フォルマントの高音を得る Q:映画「ラスト・サムライ」にも出演した、通称「日本一の斬られ役」と呼ばれる俳優 A:福本清三(1943年兵庫生まれ1958年東映京都撮影所に入社東映の時代劇ほぼ全てに斬られ役で出演する2002年、映画「ラストサムライ」に出演) Q:『ゴールドフィンガー』で有名なイギリスの女性歌手 A:シャーリー・「バッシー」(ShirleyBassey1937年イギリス生まれキャバレーの専属歌手から1959年デビュー「ReachForTheStars」や映画『007ゴールドフィンガー』の主題歌↑など有名に) Q:GSブーム末期にデビューし、「失神バンド」の異名を取った野口ヒデトがボーカルを務めたグループ A:オックス(野口、福井利男、岩田裕二、岡田史郎、赤松愛、田浦幸で1968年「ガール・フレンド」でデビュー少女に人気が高く、コンサートで失神者が続出したことから↑の呼び名が付いた) Q:ドラマ『金曜日の妻たちへII』で主題歌「恋に落ちて」を歌った歌手 A:小林明子(1958年東京生まれ1984年に作曲家としてデビューし、翌年↑で歌手デビュー現在はイギリスを中心に活動) Q:チャールトン・ヘストンが主演した1990年のSF映画 A:クライシス「2050」(リチャード・C・サラフィアン監督評判が悪く、後に輸出される際に監督名がアラン・スミシー(偽名)に変えられた) Q:見たことの無い魚の名前を知りたがる奉行と、その魚の名前を奉行に教える茂平が登場する古典落語 A:てれすこ(ちなみに劇中では茂平はてれすこを干したもの(つまりスルメ)を「すてれんきょう」と呼んでいる(名前に懸賞金がかかっていたため茂平は適当な名前を言った)) Q:1980年に当時の通産省から認可を受けた、協同組合日本俳優連合の初代会長に就任した能役者 A:宝生九郎(ほうしょうくろう正確には十七代宝生九郎能楽宝生流家元日本俳優連合=俳優の権利・生活環境の向上を目的とし、1980年に日本放送芸能家協会とが合併して発足放送局などと団体交渉を行う) Q:2005年公開の、マスに書かれた事が実際に起こるゲームが出てくる『ジュマンジ』の続編 A:ザスーラ Q:杉本学の夫人 A:田中律子(1971年東京生まれ1997年に結婚) Q:リバー・フェニックス、キアヌ・リーブスらが出演した映画 A:マイ・プライベート・「アイダホ」(1991年ヴェネチア国際映画祭でフェニックスが主演男優賞を受賞) Q:公文式のCMで羽生と共演した棋士 A:田中寅彦(1957年大阪生まれ高柳敏夫門下第52期棋聖) Q:スキー三冠王トニー・ザイラーが主演した1959年公開の映画 A:黒い稲妻(ハンス・グリム監督の1958年の作品トニー・ザイラー=Anton"Toni"Sailer1935年オーストリア生まれ1956年コルチナダンペッツォ 五 輪でアルペンスキー回転・大回転・滑降の3冠達成) Q:(問題文不明確)~がCMに出演したカード A:「AEON」カード(イオングループのイオンクレジットサービスが運営する) Q:(香港の画像)ここを舞台にしたウォン・カーウァイ監督の映画 A:花様年華(2000年トニー・レオンとマギー・チャンが共演した) Q:「消せない罪」「KissorKiss」\などがある歌手 A:北出菜奈(1987年北海道生まれ2002年ソニーミュージックオーディションに合格し、翌年シングル『消せない罪』でデビュー) Q:立方体の部屋に男女6人が閉じ込められるという内容のサスペンス映画 A:CUBE(1997年制作ヴィンチェンゾ・ナタリ監督、モーリス・ディーン・ウィント主演) Q:(↑の分岐)このシリーズ第三作目 A:CUBE「ZERO」(2003年制作アーニー・バーバラッシュ監督ザカリー・ベネット主演↑の前日談) Q:『ショコラ』『汚れた血』に出演した女優 A:ジュリエット・「ビノシュ」 Q:1980年に「帰ってこいよ」をヒットさせた歌手 A:松村和子(1962年北海道生まれ1980年↑でデビューし、後にポップスへ転向した現在はものまね番組に多く出演)
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陸奥国 大沼郡 大石組 大石(おほし)村 大日本地誌大系第33巻 67コマ目 府城の西に当り行程12里31町。 家数28軒、東西1町30間・南北2町7間。 西は只見川に傍(そ)ひ東は山に倚(よ)り、南北田圃(たんぼ)なり。 村中に官より令せらるる掟条目の制札あり。 東25町・南10町50間、共に河口村の界に至る。その村は南に当り13町50間。 西3里余本名村の山に界ふ。 北9町10間板下村の界に至る。その村まで9町30間。 端村 下井草(したいくさ) 本村の西3町にあり。 家数3軒、東西13間・南北20間。 西は山を負い東は只見川に臨む。 山川 若杉山(わかすきやま) 村より申(西南西)の方1里にあり。 頂まで20町余。 松杉多し。 只見川(たたみかわ) 村西40間にあり。 河口村の境内より来り、戌亥(北西)の方に流るること13町板下村の界に入る。 広100間。 神社 八幡宮 祭神 八幡宮? 相殿 山神 伊勢宮 鎮座 不明 村北にあり。 鳥居拝殿あり。 河口村渡部丹波が司なり。 稲荷神社 祭神 稲荷神? 鎮座 不明 村中にあり。 村民の持なり。 旧家 中丸新右衛門 この組の郷頭なり。 9代の祖を新右衛門俊朝といい、横田山内の一族新蔵人俊重が子なり。代々横田城下中丸という所に住す。 天正17年(1589年)伊達政宗会津を攻る時、山内氏勝河沼郡塔寺まで出馬し葦名没落の事を聞き評議区なりしが、俊朝等が異見により一先在に帰る。その後方便りて政宗に降り逃帰て兵を起し、政宗が将大波玄蕃と戦うに及て軍謀密計与らざることなし。 上杉の諸将来り救ふ。氏郷再び横田城に入り軍勢を分て本名の敵を攻る時、新左衛門・須佐大膳・石伏監物と水軍の将として只見川を下り岸に上て伊達勢と戦う。俊朝衆軍に抽て進む。敵鎗を以て俊朝が大股を突く。俊朝少もひるまず突れなが当の敵を討取りてその後鎗を抜く。味方俊朝の勇気に励まされ奮戦て敵兵大に敗走る。 その後豊臣家政宗を長井に移し会津仙道を蒲生氏郷に賜ひ氏勝旧領を失い流浪せし後、俊朝熟々な思いけるは、本家数代の伝領を失い氏勝東西に漂泊するはみな政宗が所為より出死を以てこの怨を報はずんば有へからずとて、長井に往き密々に政宗をねらいしに、人の為に怪しまれ志を遂ず、故郷に帰り憤て自殺す。 その子左馬烝俊家という者本村に移るという。 Google Map八幡神社
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数理経済学 (新経済学ライブラリ 25) 単行本 – 2001/5/1 武隈 慎一 (著)
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陸奥国 会津郡 古町組 多々石(たたいし)村 大日本地誌大系第31巻 122コマ目 この村もと只石に作る。寛文中(1661年~1673年)今の字に改めき。 府城の西南に当り行程19里1町余。 家数16軒、東西1町30間・南北30間。 山間に住し小滝川あり。 東2里入小屋村の山に界ふ。 西30間古町村の界に至る。その村まで1町30間。 南11町古町村の山に界ふ。 北16町木伏村の山に界ふ。 山川 小滝川 村南1町にあり。 源は境内の山中より出て、西に流るること2里余、古町村の界に至る 神社 日光新宮 祭神 三穗津姫命(みほつひめのみこと) 鎮座 不明 村東16町にあり。 鳥居あり。界村渡部信濃が司なり。 日光瀧尾神社 祭神 味耜高彦根命(あじすきたかひこねのみこと) 相殿 齋宮 鎮座 不明 日光新宮の東7町30間にあり。 鳥居あり。渡部信濃が司なり。 日光本宮 祭神 大己貴命(おおなむちのみこと) 創建 不明 日光瀧尾神社の東6町30間にあり。 鳥居あり。渡部信濃これを司る。 於佐乃波幾神社 祭神 鹿葦津姫命(かしつひめのみこと) 相殿 山神 鎮座 不明 村西30間にあり。 鳥居あり。古町村法導院司る。 古蹟 館跡 村中にあり。 東西40間・南北1町。 天正の頃(1573年~1593年)伊南源助政信住せり。 今民家となれり。 源助は河原田治郎少輔盛次が随一の郎等にて廔(しばしば)軍功あり。中にも天正17年(1589年)7月7日盛次和泉組梁取の館を救いしとき伊達政宗に興せし木伏無庵同右馬丞など云う者を討取りぬ。その後政宗盛次を討んとて伊南の地に間者を遣しひそかに盛次が家人等を語らひしに、源助間者を欺きやがて味方の二心ある者を糺(ただ)し人質をとり、河原田を勧て上杉氏を頼み伊南の地を保ち政宗を拒きしとぞ。 子孫当家に仕えて今にあり。 Google Map神社 余談。 於佐乃波幾神社は「おさのはぎじんじゃ」と読むようです。 なお、2022年3月07日に古町の廣瀬神社と合併し解散したとの事です。
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第118話 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(前編) 僕はひたすらに道なりに歩みを進め続けていた。その足が目指す先は大切な仲間との再会の場所鎌石村。 ブレアさんとロキと名乗る青年と別れてからしばし歩き続けていた僕は、E-4とF-4の境目で一度その足を止めた。 このまま道なりに北へと進めば目的地には到着できる。 しかしこのままではアシュトンと交わしたもう一つの約束、仲間を集めるという事が達成できない。 特にアシュトンはプリシスとの再会をとても楽しみにしていた。 今からプリシスを探して鎌石村に辿り着く事は不可能かもしれないけれど、せめて僕達にかけられた疑いを晴らしてくれる仲間は集めておきたい。 このまま鎌石村で合流した時に、もしもアシュトンも仲間を集める事が出来ていなかったら、何のために二手に分かれたのかわからなくなってしまう。 それに正直な所、初対面の人がアシュトンの姿を見て警戒しないなんて思えない。 だったら、ここは僕が無理をするしかなさそうだ。 すっかり忘れていたけれど、僕はジャックの使っていた首輪探知機を持っている。 こいつを使って近くに誰かいないか探してみよう。出来れば1人でいる人よりも二人以上纏まっている人達がいいかな。 少なくとも殺し合いに乗っている人間が仲間を作るとは考えにくいしね。 ジャックがこの機械を見せてきた時に行っていた操作を思い出しながらあれこれと弄ってみる。 僕の不用意な発言の所為で死んでしまったと言っても過言ではない彼の事を思うと心が痛む。けれども、ここで立ち止まってはいけない。 まだここには生きている人達がいて、その中には助けを求めている人だっているはずなのだから。 なんとか動作を始めた探知機のモニターの中心点に光点が一つ、少し離れて二つの光点浮かび上がった。 (多分これは僕の首輪の反応だろう。こっちはブレアさん達だろうな。操作は出来そうだけど他には誰も周りにいないな…。 もっと広域表示とか出来ないのかな? っと。出来た出来た) 装置側面についたボタンを押してみたところ、中心にあった光点のサイズが一回りほど小さくなった代わりに、 北東に五つ光点が纏まっている箇所とそこから少し離れて一つ、南東方向と北西方向に二つの光点が重なっている箇所が表示された。 (鎌石村からそんな離れてなさそうだし、北東の方に向かってみよう。 それにもしかしたらこの人達は打倒ルシファーを掲げた大集団なのかもしれない。) 探知機をデイパックにしまい五つの光点があった地点へと僕は足を向けた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「君達はここで殺す!」 そう吼えたアシュトンが大剣を構え一直線にこちらに突っ込んできた。 (クロード? クロードがなんだって? あの口ぶり、アイツはクロードと手を組んでいるのか? それに今の台詞は殺し合いに乗っているって事なのか? くそっ! 訳がわからねぇ。とっ、とにかくアシュトンを無力化しないと!) 湧き出る疑問を振り払い、筒から3本いっぺんに取り出した矢を間髪入れずに2連射する。 アシュトンの機先を制すべく放たれた俺の攻撃は、その長身とは裏腹に軽やかなステップで回避されてしまった。 だが、この程度の攻撃で抑えられる様な生易しい相手ではない事は、こいつの戦いぶりを見ていた俺にだってわかっていた。 撃たずにおいた矢に闘気を送り込み、その矢をアシュトンの足元に向けて打ち出す。 矢が地面に突き刺さると同時に送り込んでおいた気が開放され大地を炸裂させた。 特訓の末に編み出した技のうちの一つ『衝破』だ。 そして、この技の役目は攻撃の他にももう一つある。打ち出した大地の破片でアシュトンの視界を奪う事だ。 この状態なら回避も、迎撃も間に合わないはず。 狙いはアシュトンの右手。武器を持つ事が出来なくなればきっとアシュトンを止められる。 そう思って放った一撃は、大地の破片と破片の僅かな隙間を潜り抜け、狙い通りの軌跡を描いた。 狙いは完璧。確かな手応えを感じた俺だったが、次の瞬間赤い炎が夜闇に瞬いた。 咄嗟にその炎を横っ飛びで回避し、体勢を整え新たな矢を構える。 そこには降り注ぐ破片をその背に受けたアシュトンが立っていた。それも無傷のままだ。 その背中から伸びる紅い龍の口に燻っている炎が見える。 (あの龍の吐いた炎で俺の矢を焼き落としたってのか?) 「へぇ、中々面白い事ができるじゃないか? でも、残念だったね。 普通の剣士だったら今の攻撃で手傷を負っていたかもしれないけど、 生憎僕にはこの二人がいるからね。今みたいな攻撃は通用しないよ」 「くそっ」 悪態と共に構えた矢を放つが、アシュトンはその攻撃を切り払った。 「無駄だって言ってるのわからない? さっきみたいに目を眩ましてからの攻撃ならいざ知らず。 君と僕との実力差じゃ正面からの攻撃なんて当たりっこないよ。だから、おとなしく僕に殺されちゃいなよ!」 今度もさっきと同様にまっすぐに突っ込んでくる。 多分俺の矢を完全に見切っているんだ。確実に捌ききれる自身があるからこその突撃だろう。 (だからって、おいそれと引き下がっていたら、守りたい者なんて何一つ守れやしない。今度こそ、俺は守りきってみせる!) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ チェスターが訳のわからない事を言って寝返った時は少し驚いたけど、今のやり取りだけでわかった。こいつは僕の敵じゃない。 確かに矢を狙った所に撃つ技術は高いけど、それだけなんだ。 常に正確な狙い故に、攻撃が来るタイミングさえ掴めれば簡単に見切ることが出来る。 チェスターが新たな矢を構えた。僕の間合いまではまだ遠い。 攻撃を阻む事は出来そうにないけれど、チェスターの視線の先を捉えれば彼の狙いは丸わかりだ。 おそらく彼の狙いは僕の右肩。 攻撃の来るタイミングは狙いを定めてから攻撃に移る時の僅かな呼吸の変化。 まだだ…、まだ来ない。 残りの距離を更に詰める。 そして、残りの距離が僕の間合いまで後数歩となった所でチェスターの呼吸が変わった。 来る! チェスターの指が矢羽を離すと同時に、踏み込んだ左足を軸に体を捻り回転させる。 僕の左肩を掠めた矢が闇の彼方へと消え去るのを横目に剣を振りかぶる。 回転の勢いと共にフルスイングした『アヴクール』の切っ先が二の矢を放とうとしたチェスターの弓を逸らした。 次の攻撃に移れるのは僕の方が早い。振り抜いた剣を両手に持ち直し、叩きつける様に『アヴクール』を振り下ろす。 だけど、この攻撃は地面を叩いてしまった。やはり使い慣れていない武器だと僅かに振りが遅れるみたいだ。 飛び退いて僕の攻撃をかわしたチェスターが反撃の矢を空中で構えている。 (狙いは僕の左足か。紙一重で交わして着地間際を攻撃するか? いや、さっきみたいに地面を砕いてくるかもしれない。なら、間合いをいったん離した方が良さそうだ) チェスターの攻撃と共にバックステップで距離を開ける。 寸前まで僕の左足があった位置を彼の放った矢が貫いていた。 (予測どおりだ。一気に間合いを…。なっ!?) 僕は驚いた。突如として地面に突き刺さる軌道を取っていた矢がホップアップしたからだ。 薄緑色の闘気を纏ったそれは周囲の空気を陽炎のように揺らしながら地を這って僕に迫ってきた。 「頼んだよギョロ!」 「ギャッフ!(わかった!)」 ギョロが放った火炎弾の狙いは寸分違わずチェスターの矢を捕らえていた。 なのに、その炎は矢に当たる寸前に消滅してしまった。突然の出来事に一瞬回避が遅れてしまう。 なんとか直撃は間逃れたけれど、その矢は僕の左腿を掠めていた。 「痛っ」 掠っただけのはずだったのに、僕の腿には切り傷の様な痕が残っている。 (今の攻撃は一体?) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (裏をかいた『鷲羽』でも掠り傷程度しか与えられないか…) 矢に纏わせた闘気を真空に変え、風に乗せて矢を放つ攻撃。これも特訓の中で身につけた技だ。 「ちょっと君を侮ってたみたいだ…。本気で行くよ!」 アシュトンから放たれる気迫が一段と増した気がした。 『リーフスラッシュ』 俺の体を中心に木の葉が渦を作って視界を奪い去った。さっきの金髪との戦いで見せたあの技だ。 (どこから来る? 右か? 左か? せめてあいつの位置さえわかれば…。 『震天』で手当たり次第攻撃を…。駄目だ。そんなに矢の本数に余裕が無い。そうか! あれを使えば!) 「『衝破』」 左右に一回ずつ『衝破』を使い大地を巻き上げる。 続けて俺はデイパックに手を突っ込んで目的の品を引っ張り出した。 「行けーっ」 取り出したそれを思いっきり地面に叩きつける。 地面に出来た凹凸にぶつかった『スーパーボール』が勢いよく跳ね上がり、そして、さっき巻き上げた大地の破片にぶつかりまた跳ねる。 俺の周囲を跳ね回る『スーパーボール』が木の葉の群れの一角にぶつかると地面や欠片とぶつかった時と異なる挙動を示した。 「そこか! 『紅蓮』」 矢を炎の闘気で包んで撃ち出す俺の得意技が触れた木の葉を焼いて直進する。 『スーパーボール』がぶつかった木の葉に『紅蓮』が当たると同時に俺の周囲を舞っていた木の葉が一斉に消えた。 晴れた視界の先には右の肩口に矢を受けたアシュトンの姿があった。 思った以上に距離を詰められている。すぐさまバックステップで距離を開ける。 「こんなおもちゃで…」 肩口に突き刺さった矢を抜きながら忌々しげに呟くアシュトン。 「悪足掻きをっ! 『デッド・トライアングル』」 アシュトンが目の前で突然消え去った。 そして次の瞬間には俺を取り囲むようにアシュトンが、 (3人!?) まるで三角形を形作るように出現したアシュトン達が同時に剣を大地に突き刺した。 すると、アシュトンを頂点とした三角形の中が高濃度の魔力で満たされる。 「ぐあああぁぁぁぁっ!」 まるで体が焼かれるような衝撃に意識が飛びそうになる。 漸く魔力の渦から解放された俺は両膝を折り、前のめりに崩れ落ちた。 (駄目だ…。力が、入らない…) しばらくは今の攻撃のショックで動けそうに無い。 「手間取らせないでよっ!」 冷たい視線を俺に投げかけるアシュトンが剣を振りかぶった。 (クソッ、こんな所で…) 剣を振り下ろそうとするアシュトンが急に飛び退いた。 さっきまでアシュトンがいた位置に複数の氷の矢が突き刺さる。 (この魔法はアーチェ? いや…、アーチェは死んだはずだ…、じゃあ誰が?) 氷の矢が放たれた先を辿るとそこには、さっきまでアシュトンと戦っていたあの娘が杖を構えて立っていた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (どうして? あの子はあの人と戦っているの?) 戸惑う私はしばらく弓を持った子と龍を背負った男の人の戦いを眺めていた。 弓を持って戦うその姿は、私を何度も守ってくれたあの人の姿に少しだけダブって見える。 木の葉が舞い、大地が砕け、炎が闇夜を駆け抜けた。 二人の戦いはなんとか弓を持った男の子が食らいついていっていると言った感じだった。 けれど、状況は突如として一変する。 龍を背負った男の人の姿が消え、次に姿を現した時には3人になっていた。 突き立てた剣と共に地面に陣が描かれ、その中をここからでも判るくらい凄まじい紋章力が満たしていく。 地に伏してしまった男の子に龍を背負った男の人が歩み寄り剣を振り上げた。 (助けなきゃ!) その光景を目にした時、頭の中を巡る疑問はどこかに吹き飛んで、代わりに私は強くそう思った。 (あの女の子の仇を取りに来たんじゃないの?)とか(何故仲間同士で戦っているの?) なんて今はどうでもいいんだ。 (あの男の子は私を助けようとしてくれている。それはつまり、また誰かが私を守ろうとして傷つこうとしているという事。 役立たずの私を守ろうとして傷つこうとしている。もう誰にもそんな事になって欲しくない…。 だから私は決めたんだ。変わろうって。守られてばかりいる自分を変えようって) 「『アイスニードル』」 龍を背負った男の人目がけ氷の矢を殺到させる。矢は全て回避されてしまったけれど、なんとか男の子の事を守ることが出来た。 (そうよ。もう、守られてばかりじゃないんだから!) そんな私の行動が癇に障ったのか、イラついた様子でこっちを睨みつけながら龍の青年は呟いた。 「どいつもこいつも邪魔ばかり! チェスターの次は君なんだから、もう少し黙っててよ!」 剣を虚空に奔らせ印を結び、鋭く巨大な氷の槍を作り出して私の方に打ち出してきた。 (『リフレクション』でなんとか弾かないと) 障壁呪紋の詠唱を始めた所で氷の槍は溶解した。 青い髪をした男の子が放った炎の矢が氷の槍を打ち落としていた。 「言っただろ! その娘は俺が守るって!」 大きく飛び退いて距離を開け、男の子はそう叫んだ。 苛立ちをよりいっそう強くした様子で、私とチェスターと呼ばれた男の子に鋭い視線を送る龍を背負った青年。 そんな彼の背負った龍が青年に声をかける。 「ギャフー」 「そうだね、ウルルン。少し頭に血が上りすぎてたみたいだ。その作戦で行こう」 そう呟いて大きな剣をデイパックにしまうと新たに赤い刀身の剣を引き抜いた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ そうだ。ウルルンの言う通りだ。別に正面からぶつかる必要は無いじゃないか。 ウルルンはこう言った。 「ギャフー(頭を冷やせアシュトン。持久戦に持ち込めばいずれ抵抗できなくなる)」 そう、僕はこの剣で牽制だけを繰り返していればいいんだ。 何故かと聞かれれば単純な話だ。紋章術使いと弓使い。この二者に共通して言える弱点は攻撃回数に限界がある事だ。 厳密に言うと剣も刃こぼれ等を考えればその範疇ではあるけれど、矢や紋章術と比べればその差はあって無い様な物だ。 ソフィアっていったっけ? 君は後何回紋章術が撃てる? 僕とボーマンさんを相手にしてた時からずっと戦いずくめだよね? そろそろ限界なんじゃないか? そして、チェスター。今何本矢を使った? 確かあの子の荷物から取り出した矢は40本だったよね? この短時間で結構な本数使ってたみたいだけど、残りの本数で僕を倒すことは出来るのかな? このまま僕はこの剣から火炎弾を飛ばし続ければいい。 多少疲れるけど紋章剣技を使うのに比べたらこんなの疲労の内に入らない。 必死に、矢で打ち落としたり呪紋で逸らしたりしているけど、そのままでいいのかい? 僕は別に構わないけどね。君達が抵抗できなくなったらゆっくり殺させてもらうよ。 それが一番疲れなくて済むからね。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (クソッ! アシュトンの奴さっきから剣を振って火の玉を飛ばしてくるだけじゃないか!) 火球自体の速度はたいした事は無いから『凍牙』で簡単に打ち落とせる。 間断なく撃ってくるから反撃のチャンスは中々作れないけれど、こんなのただの時間稼ぎにしかならないじゃないか。 またもや飛ばしてきた火の玉を迎撃しようと、矢筒に手を伸ばしたその時、 俺は残りの矢の本数が心許なくなっているのに気付くと同時に、漸くアシュトンの狙いがわかった。 火炎弾を撃ち落さずギリギリまで惹きつけてから横っ飛びでそれをかわす。 (アシュトンの奴こっちの弾切れを狙って? そういやあの娘もずっと戦っていたけどまだ魔法が使える余力は残っているのか?) さっきまでは火炎弾の合間に反撃の魔法を撃ち込んでいたあの娘が、今はずっと回避に専念している。 (クソッ、このままじゃ追い詰められちまう) 「キャッ!」 女の子が足をもつれさせて体勢を崩してしまった。その隙をアシュトンは見逃す訳も無く火球を放つ。 (間に合え!) 残り少なくなってきた矢を取り出し、火の玉目掛け『凍牙』を放つ。 しかし、焦って照準をした所為か標的から僅かに上に逸れてしまった。 「しまった!」 女の子は咄嗟にデイパックを盾にしてなんとか直撃を間逃れていた。彼女の荷物の中身が辺りに散らばったがどうやら無事みたいだ。 (もうこっちには余力が残されてない。こうなったら一発もらうのを覚悟で、勝負に出るしかない! 一撃で決める為の大技…。やっぱりあれしかないか) 特訓を続けて最近編み出した技『大牙』。 送った闘気で矢を巨大化させて放つあの技ならば、あの剣の火炎弾や炎のブレスでも焼き落とされることは無い。 けど、この技は直ぐには撃てない。送り込まなきゃいけない闘気の量の多さ故、どうしてもタメが必要になってしまう。 撃ち落されはしなくても避けられてしまっては意味が無い。 (どうすればアシュトンの足を止める事が出来る? 思い出せ。戦いの中でアシュトンは何回か足を止めていた事があったはずだ あの娘が使った炎の魔人の攻撃の時か? 違う。 あの娘が使った無数の光線魔法の時か? 確かに足は止めていたけれど違う。 俺にも出来そうな攻撃で足を止めていた事があったんだ) アシュトンの戦闘の光景を記憶の中から引っ張り出し、該当するシーンを必死に探し出す。 その最中に飛んで来た炎弾を横っ飛びでかわすが、着地の際に地面を砕いた時にできた出っ張りに躓いてしまった。 追撃の火球が迫ってくる。躓いた時の勢いを利用し、そのまま地面を転がりなんとか回避して体を起こす。 その時だ、探していた光景が脳裏にフラッシュバックしてきたのは。 (そうだ! アシュトンは岩の雨を降らす魔法の時や俺の『衝破』の時に足を止めていた! 視界が塞がれていたからか? 多分そうだ。下手に動くよりも迎撃に勤めた方が被害が少ないんだ。 それにアイツには二匹の龍もいる。事迎撃に関しては他の剣士なんかよりも安全に出来るんだ。 ならば、視界さえ奪えば『大牙』を叩き込むチャンスは作れる!) 女の子の方をチラリと見やる。着ている服は切り傷や擦り傷でボロボロ。その上息が上がってきている。 (もう一刻の猶予もない。ここで勝負に出る!) 矢筒から3本纏めて取り出して構える。 俺の動きに気付いたアシュトンが剣を振り、炎の弾を飛ばしてきた。 しかし、迎撃している余裕なんて無い。肉を切らせて骨を断つ。多少の怪我でアシュトンを止められるならば御の字だ。 「『衝破』」 火炎弾の脇を掠めるように矢を放った。火の玉の影で少しでもアシュトンにこの矢を気付かれるのを遅らせる為だ。 アシュトンの目の前の地面に着弾。砕かれ巻き上げられる大地の欠片。 それと同時に火炎弾が俺に当たった。さっきのアシュトンから受けた魔力攻撃の時に負った傷が響く。 だけど、怯む訳には行かない。炎により与えられる痛みを省みず、俺は降り注ぎ始めた地面に狙いをつけた。 「『豪天』」 一際大きなかけらに突き刺さった矢に眩い雷光が降り注いだ。 「ギャッ!」「ギャッフ!」 これで、アシュトンも二匹の龍も目を潰されたはずだ。 アシュトンは粉塵を受けて目をつぶっているし、その間を守る為に二匹の龍は暗闇に目を凝らしていた。その最中にあの雷。 (今しかない!) 掴んでいた最後の矢を装填し思いっきり弦を引き絞る。 矢に巡らした闘気を質量に変え、矢を次第に巨大なものに変えていく。 その矢のサイズが槍を越え、そして、大地に根を下ろす大樹の様に巨大になった。 「『大牙』!!」 弦を離し、戒めを解かれた巨大な1本の矢が真っ直ぐにアシュトンへと突き進んでいく。 『大牙』をその身に受けたアシュトンは周囲の瓦礫や木々を巻き込みながら吹き飛ばされた。 「どうだ?」 アシュトンが吹っ飛んだ時に巻き上がった土煙と、夜闇の所為でどうなったかわからない。 手加減をする余裕なんてなかった。もしかしたら殺してしまったかもしれない。 でも、この女の子を守る為にはしょうがなかったんだ。 (クソッ、なんでこんな事に…) そんな事を考えている時だ、炎の中に吹雪の入り混じった空気の渦が煙の向こうから飛んで来たのは。 それを間一髪でかわして矢を抜き煙の先を見据える。 「今のは結構危なかったよ…。後一瞬気付くのに遅れたら僕はこの剣みたいにバラバラになっていたんじゃないかな?」 そう言って煙の向こうからアシュトンが出てきた。その手に握っていた炎を出す剣は刀身を砕かれ柄だけになっていた。 その柄を放り捨て、デイパックから大剣を引き抜く。 「もう面倒だ…。ギョロ、ウルルン。アレをやるよ。バックアップをお願いね」 そう言うとアシュトンは両手で持った大剣を眼前に掲げ凄まじい量の魔力を放ちだした。 まるで嵐の中にいるかの様な風が巻き起こる。さっきの分身攻撃の比じゃない魔力がこの位置からでも感じられる。 撃たせたらヤバイ。 直感がそう告げている。どんな攻撃かわからないが身を隠すような場所も無いこんな所で直撃を受けたら無事じゃあすまない。 「させるか! 『鷲羽』」 この風に流されること無く、また、龍の炎の息に撃ち落される事のない攻撃を選択する。 「「ギャギャッ、ギャフ!」」 すると、アシュトンの背に生えた二匹の龍の内赤い方が大地に火炎の息を当て無数の瓦礫と粉塵を巻き上げ、 もう一方の蒼い方の龍がそれらを凍らせて即席の氷の盾を作り上げ俺の『鷲羽』を弾いた。 「大いなる創造神トライアよ――」 アシュトンが剣を振り上げる。その剣閃を追う様に蒼白い凝縮された魔力が光の筋を残す。 (責めて、この娘だけでも!) この女の子はずっと守っていた緑色の長髪をした男を覆う様に抱きしめていた。 俺はこの身を盾とする為にアシュトンとこの娘の間に立ち塞がる。 「全ての敵を滅せよ!! 『トライエース』」 一閃 刀身から蒼白い燐光が迸り、極限まで凝縮した魔力が開放される。 大気がぐらりと歪み、周囲の粉塵や瓦礫、更には焦土の中生き残ることが出来た僅かな木々でさえ飛び散らした。 更にもう一閃 巻き起こる爆風。大気が更にいびつに歪み、よじれ、空間そのものが悲鳴をあげた。 そして最後にもう一閃 一際強烈な魔力の奔流。数百匹の魔獣の咆哮に似た大音響と共に空間、果ては重力すら捻じ曲げるかの様な凄まじく圧倒的な力。 その全てが俺たちに牙を剥いた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「思った以上に疲れるね…。これもルシファーが言ってた制限って奴なのかな?」 『トライエース』を使った疲労からその場に膝を突くアシュトン。 「ギャフ、フギャ(大丈夫かアシュトン?)」 「あぁ、大丈夫だよ。ちょっと眩暈がしただけさ。さぁ、早くあの三人の首輪を回収しよう。 そうしたらボーマンさんと合流しようか。まだあの人には使い道がありそうだからね」 「フギャフフギャー(待て、どうやら技の威力も制限されていた様だ)」 ウルルンの言葉を聞いて顔を上げたアシュトンは、ゆっくりと脇腹を押さえながら立ち上がるチェスターの姿を捉えた。 「そうみたいだね…。でも、もう抵抗する力すら残ってはいないだろうからさっさと済ましちゃおう」 (巻き込まれた瓦礫に当たって、穴でも開いちゃったのかな? あんまり運はいい方じゃないみたいだな。少し親近感を感じるよ) 剣を支えにしながら立ち上がると、その剣を引き摺る様にしてチェスターに歩み寄るアシュトン。 「これでまた一歩、プリシスの一番に近づける訳だね…。フフフッ、待っててねプリシス。僕がもっと首輪を集めてあげるから…」 何かに取り憑かれた様な不気味な笑みを浮かべたアシュトンは、確かな足取りでチェスターへと迫った。 第117話← 戻る →第118話(後編) 前へ キャラ追跡表 次へ 第110話 チェスター 第118話(後編) 第110話 ソフィア 第118話(後編) 第110話 レナス@ルーファス 第118話(後編) 第109話 クロード 第118話(後編) 第110話 アシュトン 第118話(後編) 第94話 アーチェ 第118話(後編) 第60話 ミント 第118話(後編) 第96話 すず 第118話(後編)
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第118話 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (クソッ、視界がぼやける。腕にも力が入らない。結局俺はこのまま誰一人守り抜く事すら出来ずに死んじまうのか…。 クレス悪い…。あれだけ大口叩いて別れたってのに、アーチェの仇を討つ事も、この娘を守る事も出来なかった…) 思い返せばここ最近の記憶は後悔ばかりだ。 村を守れなかった事。再会したクレス達の足手纏いにしかなれていない事。 ここに来てから起きた分校での出来事。アーチェの死。 そしてこの女の子の事。 (せめてアシュトンだけは止めないと…。俺がこの娘に持ってきちまった災いだからな…。 くそっ、俺に力があれば…。何でもいい。俺に力をくれ。この娘を守れるだけの力をっ!) そう俺は願った。神様なんていないって思っている。それでも祈らずにはいられなかった。 心の底からこの女の子を守りたいとそう思った。その思いを遂げる為強く、強く願った。 そして、その願いが何かを起こした。 先程この女の子のデイパックから転がり落ちていた水晶玉が、俺の足元で赤く眩い光を放っている。 (これは…? あの娘の荷物から出てきた…。一体なんだろう?) 俺はそれに思わず手を伸ばした。触れた途端体に何かが流れ込んで来る。 その瞬間。今まで俺の頭の中にあった微かにしかない、 雲の様に掴み所の無い断片的なイメージが、一つ、また一つと、まるで実体を持つかの様に収束していった。 そう、これは特訓の中で浮かんでいた断片的なイメージ。これを習得できればきっとクレス達の助けになれる。 そう感じ、いつも掴もうとしては霞のように消えていってしまっていたその感覚が、今俺の中に確かに一つの形を成して存在していた。 触れていた水晶玉は光を失い、透明な水晶玉に戻っている。 今の現象が俺に何か影響を及ぼしたのかわからない。 わかる事は唯一つ。俺にはまだこの娘を守れる可能性が残されているという事。 矢を構える。 この技に必要なのは送った闘気が拡散しない様に矢に定着させる事。 そして、それを幾重にも重ね合わせ、ただ一点のみを貫く為に研ぎ澄ます。 そう、どんなに強固な鱗に覆われた龍でさえ、その一撃の下に屠る。 そんな意味を込めたこの技の名前は、 「『屠龍』! ぶちぬけぇええええ!!」 解き放たれた赤き必倒の一撃。 俺の想いの全てを乗せた一筋の光がアシュトンに襲い掛かった。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「フギャー!(やばいぞアシュトン! 避けろ!)」 (出来ない。体が重くて思うように動かせない。『トライエース』の反動? 違う、もう呼吸は整えられてるし、さっきまでこんなに体が重いなんて事は無かった) ふと、前を見ると女の子と目が合った。その手に持っている杖が輝きを放っている。 (あの娘の紋章術? 重力操作の?) 「ギャース!(チッ、世話の焼ける宿主だ!)」 「フギャー!(全力で行く、踏ん張れよ!)」 ギョロとウルルンが同時に巨大なブレスを真っ直ぐ向かってくる赤い闘気を纏った矢に浴びせる。 それでもチェスターの放った矢は一向に止まる気配を見せない。二人の吐く炎と氷の渦を受けながらも真っ直ぐに迫ってきている。 体は未だにあの女の子の紋章術で動かせない。だから、せめて二人の応援をしようと彼らを見上げた時、僕は自分の目を疑った。 何故かはわからないけど二人の体が透けてきているのだ。 「二人共もう止めるんだ! このままだと君達が魔力を使い果たして消滅してしまうよ!」 こんな事今まで無かったけど、どう考えても今魔力を使い果たそうとしている事が原因なのは明白だ。 「ギャッ(何寝言を言っている)」 「ギャフッ(お前が死んだらどの道俺達も死ぬんだ。無駄口叩いてないで手伝え)」 「駄目だ、あの娘の紋章術の所為で体が動かないし剣も持ち上げられない」 尚も迫り来る赤い闘気を帯びた矢に懸命にブレスを放ち続ける二人。 それでも勢いを少し落とすのが精一杯。確実に僕らの命を奪おうとそれは迫って来ていた。 「ギャギャ(ウルルン)」 「ギャーフ(そうだな…)」 「どうしたのさ? 二人共?」 僕はいつもと違う雰囲気の声を発する二人に急に嫌な感覚を覚えた。 「ギャッギャギャフン(今まで楽しかったぞ。アシュトン)」 「ちょっと!? ウルルン? 何言ってるの?」 「ギャース(このままでは3人纏めてあの世行きだからな。お前だけでも生きろ、アシュトン)」 「ギョロ!? 何勝手な事を言ってるのさ?」 「ギャフフギャフー(なんだかんだ言って俺たちはお前の事が気に入ってるんだ)」 「ギャッギャー(だから、お前にはもっと生きていて欲しい)」 二人が信じられない事を言っている。僕を生かす為に死のうとしている。 止めなくちゃ、そんな事受け入れられるはずが無い。 「待ってよ! また僕を困らせる様な事を言って! お願いだからたまには言う事を聞いてよっ!」 「ギャー(いいか? これを凌ぎきれたら一旦退け。北西の方角から二人。まだ遠いが近づいてきている)」 「ギャッフ(ボーマンが味方を連れて来たとは考えにくい。『トライエース』を撃った疲労状態でこれ以上の戦闘は危険だ)」 もう二人の姿は目を凝らさなければ視認出来ない程に薄くなっている。 「ギョロ! ウルルン! 話を聞けよっ! 僕達はこれからもずっと3人でっ!」 つい語気が荒くなってしまったけど、二人が思い直してくれるならそんな事構わない。 「ギャフー(生きろよ)」 「ギャース(生きろよ)」 そう言い残し二人は更に吐き出すブレスを巨大にさせた。 僕らに迫る矢は漸く止まり、そして纏わせた闘気を拡散させるように巨大な爆発を起こした。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「これで決まって無ければ…」 もう駄目だ、立っているだけで精一杯だ。血と一緒に残された気力も流れ落ちてるみたいだ。 爆煙の先に人影が蹲っているのが見える。 突如として吹いた夜風が煙を晴らしてくれた。 ぼんやりとした視界で捕らえたアシュトンのシルエットに違和感を覚える。 (何かが違う…。いや、それよりも倒せたのか?) しかし、どうやら俺の願いはさっき叶えて貰った分で受付が終了したらしい。 フラリと立ち上がるその姿が見えた。でもおかしい。さっきより小さく見える。 完全に晴れた視界のおかげで漸くその違和感の正体に気付いた。 背中の龍がいないのだ。 「うわぁぁぁぁぁぁっ!!」 突然叫び声を上げたアシュトンが続けて、ものすごい形相で俺を睨んできた。 「殺してやる! 次に会った時は必ず殺してやるっ! 二人が受けた苦痛を何倍にして味合わせてから殺してやるからなっ!!」 怨念の様なものを込めながら呟くアシュトンを中心に霧が発生したかと思うと、ややあってから霧が晴れた。 その時にはあいつはこの場から姿を消していた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (なんとか追っ払えたみたいだな…) チェスターが張り詰めていた緊張を解いた瞬間、急に膝がガクリと崩れ落ちた。 前のめりに倒れる彼を受け止めたのは硬い地面の感触ではなく、 何か別のやわらかい、擬音で例えるならフニャンといった感触だった。 「だっ、大丈夫ですか?」 意識を失いかけていたチェスターはその呼びかけで瞼を再び開けた。 その彼の目に飛び込んできたのは (特盛りっ!) 何が特盛りなのかは敢えて説明するまでも無い。 「ごっ、ごめん! 大丈夫、大丈…」 慌てて飛び退いたものだからまたしてもグラリときてしまう。 再び倒れようとするチェスターを受け止めようとしたソフィアだったが、 散らばった瓦礫に躓いてしまい、チェスターを支えきる事は出来ず二人仲良く転倒してしまった。 「ホントッ、ごめん。もう大丈夫だから゛!」 意図せずソフィアを押し倒すような形になってしまったチェスター。 そんな彼の眼前に広がった光景は童顔巨乳美少女のあられもない姿。 激しい戦闘の末所々破けてしまっているストッキング。 チラリと白い下着が見える様に捲くれ上がったミニスカート。 そして、先ほど彼を受け止めた豊かな胸。 その周囲の布地はアシュトンの『ハリケーンスラッシュ』やら何やらを受けて白い肌や下着が見え隠れしている。 更に、チェスターは健全な17歳男子である。目を逸らそうとしてもどうしてもチラチラとそれらに目が行ってしまう。 そう、彼は将来的には仲間内から『スケベだいまおう』というありがたい称号を賜る身。 そんな彼の男としての悲しい性がそうさせるのであった。 (イカン鼻血が…) そして、彼は昏倒した。 ただでさえ脇腹に穴が開いて血が足りない状況だというのに、余計なところからも出血してしまったのだから無理も無い。 チェスター・バークライト享年17歳出血多量にて死亡 【チェスター・バークライト死亡】 ○●○●○●○●○●○●○●○● (ここは…?) 俺はやけに眩しい所に寝転がっていた。 起き上がると鼻からツツーっと鼻血が垂れて来るのを感じ取ったので素早く袖で拭った。 (おかしい、さっきまで夜だったのに…。しかもさっきの女の子がいない) 「チェスターさん」 背後から聞き覚えのある声に呼びかけられた。俺は立ち上がって声の主の方に向き直った。 「お久しぶりです。お元気にしてましたか?」 そう言って礼儀正しい一礼と共に優しい笑顔を俺に向けたのは 「ミント? ミントじゃないか!?」 「はい」 そう、目の前にいるのはサラリと流れるような長い金髪と、聖母の様な微笑みを併せ持つ女の子。 どこからどう見てもあのミントだ。 そして、その横には栗色の髪をした小さな女の子が立っている。 その女の子は俺と目が合うと小さな会釈をしてきた。 俺はその会釈の返答として軽く微笑み返した後に、俺の中に湧き出た疑問をミントにぶつけた。 「どうして死んだミントが俺の前に? 待てよ? もしかして、俺死んじまったのか?」 錯乱する俺の質問に首を左右に振るミント。 「いいえ、チェスターさんはまだ生きていますよ。ただ、近くを通りかかるって話を伺ったものですから。一言挨拶を、と思いまして。 それと、どうしてもあなたに会いたいという人を連れてきました」 そう言ってミントは俺の視界から外れるように横に移動した。 ミントの背後に隠れていた人物が俺の目の前に現れた。 見間違うはずも無い。アイツの姿がそこにはあった。 ピンク色の髪をポニーテールに纏め、その髪と同じ色をした瞳でいつも挑みかかるように睨んできたアイツだ。 「アーチェ!」 アーチェに歩み寄る。話したい事がいっぱいあった。沖木島では再会して直ぐクロードに殺されちまったから。 だけど急に現れるものだから何を話せばいいかわからなくなっちまった。 よく見るとアーチェは俯いて小刻みに震えている。 そうかそうか。俺と会えてお前も嬉しいのか。こういうところはやっぱりかわいいなと思ってしまう。 「アーチェ…」 ズドム! 呼びかけながら一歩踏み出した俺の顔面にアーチェの鉄拳が炸裂した。 2HIT! 3HIT! 「何よ! 何よ! ちょっとあの娘がかわいいからってデレデレしてっ!」 4HIT! 5HIT! 6HIT! 「そんなに大きいのがいいのか!? 大きいのがいいのかぁー!!」 7HIT 8HIT! 9HIT! 「このスケベだいまおう! チェスターなんかーっ!」 訳もわからず連打を浴びた俺はグロッキー状態。頭の周りをヒヨコ達がくるくると回っている。 「巨乳の角に頭をぶつけて死んじゃえー!!」 10HIT! アーチェのアッパーカットが俺の顎にクリーンヒット。俺はマットの上に沈んだ。 「しばらくこっち来んな! 行こっ! すずちゃん! ミント!」 アーチェはそう叫び踵を返すと、ミントの傍らにいた少女を伴って光の中へと消えていった。 「あっ! 待って下さいアーチェさん。それではチェスターさんごきげんよう。クレスさんとクラースさんにも宜しくお伝え下さい」 (えっ!? ちょっとミント! この扱いは酷くないっすか?) そうして俺は、この眩しい真っ白な世界の中で暗闇へと落ちていった。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「ってか、待てアーチェ! 巨乳に角なんてないぞ!!」 アーチェに向けて手を伸ばした俺の手は擬音にしてフニュンといった感触のモノを掴んだ。 【チェスター・バークライト生存確認】 次第に覚醒していく意識。今俺の右手に掴んでいるモノの正体を知覚するのに2秒程かかった。 どうやら俺はさっき助けた女の子に膝枕されている状態な様だ。 そして、伸ばした手は彼女の豊かな胸を下から持ち上げている様な格好になっていた。 「キャアッ!」「うわぁ、ごめん!」 慌ててその場から飛び退く俺。しまった。また急に動いちまったら。 「って、あれ? 傷が塞がっている」 「あの…、うなされていた様ですけど大丈夫ですか?」 胸を抱きかかえ、ちょっと涙目になりつつ上目遣いで俺に尋ねてきた。 (何だこれは? 反則だろ…) 「いや! もう! ホント大丈夫だから。それよりも君が傷を治してくれたのか?」 「はい。これを使って」 そう言って彼女はなにやら複雑な構造をした金属の塊を俺に見せてきた。 「もうエネルギーが切れちゃったから使えないけど、まだ痛みますか?」 傷はもう痛まない。服を捲くって確認してみたが綺麗に傷が塞がっている。 (どういった原理か判らないけど、きっとミントの法術を貯めこんでおける道具かなんかなんだろう。っとそれよりも) 「なぁ、君に聞きたい事があるんだ」 突然まじめな顔になった俺にこの娘も表情を強張らせる。 「君言ったよね。金髪の女の子を殺したって。アシュトンから君を守ったけど、事と次第によっては君を…」 殺す。そう続けようとしたが、どうしてもその続きは声に出せなかった。 命がけで守った娘だからだろうか。それとも、ずっとそばにいる長髪の男を守りながら戦っていた姿を見た所為だろうか。 不思議とこの娘が理由も無くあんな惨い殺し方をする訳が無いという確信があった。 少女は目を伏せポツポツと言葉を紡いでいく。 「多分あなたが言っている女の子は私達との戦いで負った傷が原因で亡くなったんだと思います。 でも、そうするしかなかったんです。でなければ私達は皆あの子に殺されていた…」 「ちょっと待ってくれ! あの女の子に? だって君達はそこの男の人と、 もう一人の金髪の男の人も含めて3人もいるじゃないか! それがあの子一人に?」 「そうだ! クリフさん! あの人はとても強いからきっと大丈夫だとは思うけれど、やっぱり心配。助けに行かなくちゃ」 そう言ってこの女の子は横たわる男を背負おうとして 「キャッ!」 つぶれた。 「おいおい、大丈夫か? 君の体格でそいつをおぶってくなんて無理だ。 それよりもさっきの続きを聞かせてくれ。納得できたら俺も手を貸すから」 男の下敷きになったこの娘を引っ張り出して、服についたホコリを払ってやった。 別にセクハラ目的とかそんなんじゃないんだからな。勘違いすんなよ。 「すみません。ありがとうございます。それでは続きですけれど…」 こうして彼女は自分達と金髪の少女との間に何があったのかを俺に話してくれた。 【D-5/深夜】 【ソフィア・エスティード】[MP残量:10%] [状態:疲労中] [装備:クラップロッド、フェアリィリング、アクアリング、ミュリンの指輪のネックレス@VP2] [道具:ドラゴンオーブ、魔剣グラム@VP、レザードのメモ、荷物一式] [行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める] [思考1:レナス@ルーファスを守る] [思考2:クリフと合流する] [思考3:フェイトを探す] [思考4:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流] [思考5:自分の知り合いを探す] [思考6:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい] [思考7:レザードを警戒] [思考8:チェスターを信頼] [備考1:ルーファスの遺言からドラゴンオーブが重要なものだと考えています] [備考2:ヒールユニット@SO3を消費しました] 【チェスター・バークライト】[MP残量:50%] [状態:クロードに対する憎悪、肉体的・精神的疲労(中程度)] [装備:光弓シルヴァン・ボウ@VP、矢×15本、パラライチェック@SO2] [道具:チサトのメモ、アーチェのホウキ、レーザーウェポン@SO3、荷物一式] [行動方針:力の無い者を守る(子供最優先)] [思考1:クロードを見つけ出し、絶対に復讐する] [思考2:このままソフィアについて行く] [備考1:チサトのメモにはまだ目を通してません] [備考2:クレスに対して感じていた劣等感や無力感などはソフィアを守り抜けた事で無くなりました] [備考3:スーパーボールを消費しました] [備考4:レーザーウェポンを回収しました] 【レナス・ヴァルキュリア@ルーファス】[MP残量:40%] [状態:ルーファスの身体、気絶、疲労中] [装備:連弓ダブルクロス、矢×27本] [道具:なし] [行動方針:大切な人達と自分の世界に還るために行動する] [思考1:???] [思考2:ルシオの保護] [思考3:ソフィア、クリフ、レザードと共に行動(但しレザードは警戒)] [思考4:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流] [思考5:協力してくれる人物を探す] [思考6:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す] [備考1:ルーファスの記憶と技術を少し、引き継いでいます] [備考2:ルーファスの意識はほとんどありません] [備考3:半日以内にレナスの意識で目を覚まします] [現在位置:D-5東部] ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「一体何が起きたっていうんだ?」 E-4を北東方向に突っ切ろうとしていたクロードが、目的地の確認をしようと探知機にスイッチを入れた時だった。 そこに表示されていたのは五つ集まっていた反応の内二つが北西に移動していた。 そしてそれを追う様にして少し離れた位置にあった光点も移動している。 他の三つの光点は位置を変えていない事から何かあった事は明確であった。 それを確認したのが一時間位前の出来事。 そしてD-5に足を踏み入れたので、再確認の為に探知機を起動したクロードは目的地に更なる変化が訪れている事に気が付いた。 「近くに誰かいる?」 目的地としていた三つの反応があった場所には現在二つしか反応が無かった。 そして、おそらくさっきまでその地点にいたと思われる反応が自分の直ぐ近くにあるのだ。 (何があったのかを聞かなくちゃ) 探知機の反応を頼りに周辺を探すクロード。 「この辺りの筈なんだけれど…。うわっ!」 夜の暗闇の所為で足元にあった何かに躓いてしまった。 やけに重たい感触だったのだが、今のは一体なんだろうと振り向いたクロードは驚いた。 「ちょっ!? 君大丈夫? って、アシュトンじゃないか!? しっかりしろアシュトン!」 アシュトンを助け起こし、肩を揺さぶる。 「うっ、クロード?」 目を開けたアシュトンと目が合った。何故倒れていたのか? とか、平瀬村に向かったんじゃないのか? 等の疑問が浮かんだが、 まず最初にクロードはアシュトンの体の変化について尋ねた。 「アシュトン。ギョロとウルルンはどうした?」 二人の名を呼ばれたアシュトンその身を強張らせる。 「…。あいつらが…」 今までクロードが見たことも無い暗い怒りを秘めた表情のアシュトンが先程の戦いで起きた出来事を語り始めた。 「…」 アシュトンの語った内容を聞き終えたクロードは言葉を失った。 「僕行かなくちゃ…」 フラリと立ち上がったアシュトンを慌ててクロードが止める。 「行かなくちゃってどこに? そんな体でどうするつもりなんだよ?」 「決まってるじゃないか、二人の敵討ちだよ。僕はあいつらが許せないんだよ。僕から大切な友達を奪っていったあいつらが。 あの時は二人が逃げろって言ったから逃げてきたけどさ、このままだとあいつらがどこかに行ってしまうからね。 少し休んで疲れも取れたから大丈夫だよ」 「アシュトン、君がどれだけ悲しいのかはよくわかるよ。でもね、敵討ちなんかしてもあの二人は生き返らないんだよ」 (そう、ここで死んでしまった皆も…) 「そんな事はわかってるよ! でもあの二人の為に何かして上げられる事がこれ位しかないんだ! だから僕は行くよ。クロードが止めたって無駄だからね」 それを聞いたクロードは少し悲しげな顔をした。 (あの温厚なアシュトンがこんなにも憎しみに囚われてしまうなんて…。 それにねアシュトン。ギョロとウルルンが命がけで守ろうとした君に対して望む事は、敵討ちとかそんな事じゃなくて、 二人はなにがあろうと君に生き抜いて欲しいって思っているんじゃないのかな?) そう口に出そうとしたがクロードはやめておいた。 今の彼にはきっと何を言っても心に届かない。そう判断したのだ。 だから変わりに 「わかった。僕も行くよ。敵討ちを認めることは出来ないけど、そんな危険な連中を野放しにするなんて出来ない」 アシュトンに対して同行を求めた。 こんなにも危うい状態の友人を放っておくなんて事は彼には出来なかったし、 近くにいればアシュトンの無茶を止める事が出来るかもしれないと思ったからだ。 「そう…。じゃあついて来て、こっちだよ」 アシュトンは剣を掴んで虚ろな眼をしながら北の方向へと歩みだした。 クロードも荷物を纏めてアシュトンの後について行く。 これが良くない兆候だとはわかってはいたものの、今のクロードにはどうする事も出来なかった。 【D-5/黎明】 【クロード・C・ケニー】[MP残量:100%] [状態:右肩に裂傷(応急処置済み、大分楽になった)背中に浅い裂傷(応急処置済み)、左脇腹に裂傷(多少回復)] [装備:エターナルスフィア@SO2+エネミー・サーチ@VP、スターガード] [道具:昂魔の鏡@VP、首輪探知機、荷物一式×2(水残り僅か)] [行動方針:仲間を探し集めルシファーを倒す] [思考1:アシュトンと共に行動] [思考2:プリシスを探し、誤解を解いてアシュトンは味方だと分かってもらう。他にもアシュトンを誤解している人間がいたら説得する] [思考3:レザードを倒す、その為の仲間も集めたい] [思考4:ブレア、ロキとも鎌石村で合流] [備考1:昂魔の鏡の効果は、説明書の文字が読めないため知りません] [備考2:アシュトンの説明によりソフィアとチェスターは殺し合いに乗っていると思っています] 【アシュトン・アンカース】[MP残量:60%(最大130%)] [状態:疲労中、激しい怒り、体のところどころに傷・左腕に軽い火傷・右腕打撲・ギョロ、ウルルン消滅] [装備:アヴクール、ルナタブレット、マジックミスト] [道具:無稼働銃、物質透化ユニット、首輪×3、荷物一式×2] [行動方針:第4回放送頃に鎌石村でクロード・プリシスに再会し、プリシスの1番になってからプリシスを優勝させる] [思考1:チェスターとソフィアを殺してギョロとウルルンの仇を討つ] [思考2:プリシスのためになると思う事を最優先で行う] [思考3:ボーマンを利用して首輪を集める] [思考4:プリシスが悲しまないようにクロードが殺人鬼という誤解は解いておきたい] [備考1:ギョロとウルルンを殺された怒りが原因で一時的に思考1しか考えられなくなっています] [思考2:イグニートソード@SO3は破損しました] [現在位置:D-5南西部] 【残り21人+α】 第118話(前編)← 戻る →第119話 前へ キャラ追跡表 次へ 第118話(前編) チェスター 第120話 第118話(前編) ソフィア 第120話 第118話(前編) レナス@ルーファス 第120話 第118話(前編) クロード 第120話 第118話(前編) アシュトン 第120話 第118話(前編) アーチェ 第134話 第118話(前編) ミント 第134話 第118話(前編) すず 第134話
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陸奥国 大沼郡 南青木組 大石(おほし)村 大日本地誌大系第33巻 6コマ目 府城の南に当り行程1里3町余。 家数52軒、東西1町30間・南北5町40間。 東は鶴沼川に傍(そ)ひ西は山に倚る。 東1町30間会津郡本組下雨屋村に界ひ鶴沼川を限りとす。 西8町本郡橋爪組相川村の山界に至る。その村まで13町20間余。 南12町30間穂谷沢村に隣りその村際を界とす。 北8町30間本郡橋爪組本郷村の界に至る。その村は戌亥(北西)に当り21町40間。 端村 大門(たいもん) 本村の南8町にあり。 家数15軒、東西1町20間・南北1町。 東は鶴沼川に臨み西は山に倚る。 柳窪(やなきくほ)・西光(さいくわう) 柳窪は本村より戌亥(北西)の方13町余にあり。家数10軒、東西1町・南北1町。西は田圃(たんぼ)にて三方は山に倚る。 西光は柳窪の戌亥(北西)の方1町余にあり。家数10軒、東西50間・南北1町30間。東は山に倚り西は田圃(たんぼ)なり。 共に本郷村の境内を隔て本村の地に続かず。 地面、東西12町39間・南北53間。東北は共に本郷村に続き、西は本郡橋爪組大八郷村に隣り、南は相川村に界ふ。 山川 戸沢山(とさわやま) 村より未(南南西)の方2里計にあり。 高20丈計。南は会津郡小出組芦牧村の山に連なる。 鶴沼川(つるぬまかわ) 村東1町余にあり。 穂谷沢村の境内より来り、北に流るること25町余本郷村の界に入る。 原野 左下原(さくたりはら) 端村大門の西山麓にあり。 東西7町・南北1町20間余。 水利 窕堰(うつろせき) 穂谷沢村の方より来り、田地に灌ぎ相川村の方に注ぐ。 慶長2年(1597年)高橋徳元という者家資を費して穿しとぞ。 堤 村より未申(南西)の方20町余にあり。 東西86間・南北65間。 神社 熊野宮 祭神 熊野宮? 鎮座 不明 村北にあり。 この社もと山上にあり。佐原義連人民の参詣に便ならずとて、今の所に遷し1寺を草創し別当の住所とせしという。即今の別当神宮寺なり。 また葦名氏寄付の社領ありしを、蒲生氏の時失うという。 鳥居あり。 天神社 境内にあり。 別当 神宮寺 本社の南にあり。 熊野山と號す。郭内延壽寺の門徒天台宗なり。 佐原義連草創なりという。 寺院 観音寺 端村大門の西8町余山上にあり。 巨岩を鑿開し結構せし三層閣なり。 5間四面・高4丈8尺、東向。庇縁・勾欄あり。 春日に登臨すれば山水の賞乏しからず。 石像の秘仏にて俗に無頸観音という。 縁起に、天長7年(830年)空海が建立なり。 延長の頃(923年~931年)越後国何某という者讒(そしり)を避けてこの地に来り、道中に身を潜め切に観音の力を念じ居たり。やがて諸卒逐来り搦捕て岩上にひきすえ頸切て(今堂の側に頸切岩あり)本国に持帰り主に見せしに件の男にはあらて観音の石頸なりければ、人挙て奇異の思をなし彼の地に1宇を造営し水月道場と名け観音の頸を安置しその地を頸城郡と名くとあり(延長より前既に頸城郡あれば縁起に載する所不審)。 その後延文3年(1358年)葦名氏の臣富田将監祐義という者修理を加えしという。 別当 観音寺 本堂の東山下にあり。 臨済宗左下山と號す。府下五之町實相寺の末寺なり。 延文3年富田祐義が開基なりという。祐義が法名なりとて雄心一英居士としるせる霊牌あり。 寶物 銅板 1枚。長5寸5分・幅2寸5分余。 両面に彫付けあり。その文如左。 左下観音縁起天長七年四月十四日 弘法大師開山延長二年三月十三日 号無頸観音延文三年八月供養創建 禅院 大檀那富田祐義藤原氏女法名 浄仙 奥行比丘慈昭 永享八年九月十七日前立聖像并不動毘沙門 造立供養同十年十月七日三十三身 并達广大帝造立供養勧請比丘玄明明珎 依造立玄明衣食旦那平朝臣沙岊 同氏女桂正 自天長七年永享十年凡六百十年 古蹟 西光寺跡 端村西光の地なり。 時宗供来山と號す。 昔葦名盛氏岩崎に城郭を構えし時創建して祈願所とす。 後府下大町に移るという。 Google Map熊野神社 会津三十三観音第二十一番札所左下り観音堂 左下り観音寺と地蔵尊 大石寺 大石西光寺前 第二十一番札所 左下り観音(極上の会津プロジェクト協議会)