約 231,953 件
https://w.atwiki.jp/100mono2016/pages/15.html
百物語企画を進行させるためのスタッフの事を指します。 詳細は各リンク先を参照してください。 運営として参加する手順 1.以下に挙げる各セクションの中からやりたい仕事を選ぶ 2.2ch 企画スレにて参加希望を表明する。 世話役 本番にスレを立てたり、運営全般を主るリーダーです。 進行役 当日本スレに話が終わるごとに蝋燭AAを貼り付けていきます。 また、次の話者の誘導を行ってもらいます。 投稿代理 規制や都合で当日投稿できない語り部の代わりに預かった話を投稿します。 受付 語り部の受付を行ないます。 これは運営全体で行う仕事です。 飛び入り運営 百物語当日の飛び入り・短時間運営参加も歓迎しております! 宣伝 宣伝動画や告知広告を作ったり、他板や他スレ、他コミュニティーで宣伝を行ってもらいます。 これは運営というよりはスレの皆様に手伝っていただき、可能な限り多くの場所へ宣伝をしたいと思います。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/10656.html
登録日:2011/07/24(日) 03 57 36 更新日:2024/09/03 Tue 23 30 02NEW! 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 七人みさき 京極夏彦 妖怪時代小説 孤者異 小説 巷説百物語シリーズ 指ぬきグローブ 桃山人夜話 死神 竹原春泉 絵本百物語 続巷説百物語 老人火 船幽霊 野鉄砲 飛縁魔 「これが……今生の別れとなりやしょう」 ◆続巷説百物語 「ぞくこうせつひゃくものがたり」は京極夏彦の小説作品。 『巷説百物語シリーズ』の第二作目。 季刊『怪』誌への掲載を経て書き下ろしを加えた単行本が角川書店から01年に刊行。 現在は同社から文庫版が、中央公論社から新書版も発売されている。 その名の通り前作『巷説百物語』の続編ではあるが、物語上の繋がりが前後しており、作者の言葉を借りれば「シリーズとしての続ではあるが続編としての続では無い」との事で、事実、前作とは別の括りにより纏められた別の視点の物語……と呼んだ方が良いであろう。 正に『百物語』の体裁を執っていた前作に対して、本作では登場人物達の心理描写、活躍の方が紡ぎ出される「怪異」以上の主筋となっている事からもそれが判る。 尚、ドラマ版に本作と同タイトルのシナリオが採用された他、アニメ版は本作までを原作としているのだが、ここでは主に原典となる小説版のみの解説を記す。 【六つの怪異】 ●野鉄砲 ●孤者異 ●飛縁魔 ●船幽霊 ●死神 或いは七人みさき ●老人火 ※『死神 或いは七人みさき』は、本作の中核、根幹に当たる物語で、他の作品の話題や結末か密接に関わって来る構成となっている。 【物語】 「もうすぐ……最後の祟りがこの城下を襲いやす」 「下手人は……人ではない」 『塩の長司』の仕掛けを終えた百介が江戸で再会したのは思わぬ人物であった……。 東雲右近……。 嘗て四国での『船幽霊』の仕掛け……川久保党を探す途上にて百介とおぎんを助けてくれた恩人である、北林藩への仕官を目指していた凄腕の侍……である。 しかし、おぎんの手引きで事触れの治平の住処に潜伏していた彼は、見るも無惨に窶れ果てていた……。 百介が昨年から此方、旅な途上で、そして知己の貸本屋平八から耳にしていた北林藩。 ……其処で荒れ狂う死神……。 「七人みさき」の噂……。 奇しくも、百介が得られた情報からその「真相」に到るのと同時に右近の許へ北林藩で仕掛けに臨んでいたであろう、山猫廻しのおぎんから連絡が入る……。 ……果たして、遂に「敵」の正体が見えた中で、北林藩に決死の覚悟で戻る右近……そして、同行した百介が見る顛末とは……!? 御行 奉為……。 【概要】 本作の主人公となるのは、戯作者志望の若者、山岡百介。 ……のみならず、全編が百介の視点により語られている為、本作はそのまま山岡百介の物語と呼んでも差し支えが無いかと思われる。 『小豆洗い』の仕掛けに於いて、偶然から御行の又市ら「一味」と出逢い、尚且つ昼の世界に居ながらも仲間として仕掛けに関わって来た百介……。 「越えてはならぬ一線」を説かれ、また、それを自覚しながらも彼ら闇の住人に惹かれ、焦がれ、情景を募らせる百介と、その百介の立場を慮ばかるが故に距離を置こうとする反面、百介を頼らざるを得ない状況の中で深い縁を築いて来た又市らとの「別れ」が描かれる物語でもある。 明るい昼の世界と夜の世界……どっちつかずの黄昏時(境界)に身を置く人物を語り部とするのは京極作品の定番ではあるが、本作は“その”意味を再確認出来る構成とも云えよう。 ……また、百介の他、山猫廻しのおぎんや事触れの治平ら「一味」の過去が明かされるのも本作が初である。 【主要登場人物】 山岡百介 通称は考物の百介。 戯作者志望の若者で、蝋燭問屋「生駒屋」の養子であったが自らの商才の無い事を見切り、さっさと大番頭に身代を譲った若隠居の身の上である事か明かされた。 又市ら一味の仲間として仕掛けに関わる中で、彼ら闇の住人に共感を抱く。 ……物語の最後、希望していた「百物語」本でこそ無いものの、遂に菅丘李山の筆名で戯作者として世に出る夢を叶えるが……。 おぎん 通称は山猫廻しのおぎん。 本シリーズを代表するシンボリックなヒロインで、美貌の山猫廻し(人形遣い)。 本作では『孤者異』に於いて、彼女の複雑な生い立ちが明かされる一方で、本人も預かり知らぬ更なる「謎」が投げかけられている。 治平 通称は事触れの治平。 様々な業を持つ老人で「一味」の仕掛けの裏を支える。 本作では嘗て瀬戸内海や関東を荒らした盗賊「蝙蝠一味」の引き込み役であった過去と因縁が描かれている他、鹿島の出身で「事触れ」の二つ名が「鹿島神宮」の託宣に因んだ渾名である事も明かされている。 治平の過去については『覘き小兵次』にも記述がある。 又市 見る者によっては流れの行者にも見える「御行」(札撒き乞食)の男で、通称は御行の又市。 または小股潜りの又市。 本作を代表するダークサイドヒーローで、本作では狂言回しとして登場。 如何にもならぬ状況に、妖怪芝居を仕立てて八方丸く収める業を持ち、依頼人や仲間の命を救うべく大胆な仕掛けを見せる。 【仲間・仕掛けの協力者】 山岡軍八郎 百介の血の繋がった唯一の実兄。 田所真兵衛 『孤者異』他に登場。 北町奉行所同心で、軍八郎の剣術仲間。 貸本屋平八 誉転ばしの異名を持つ貸本屋で百介の怪異蒐集にも協力する。 一方で、初登場となる同話では依頼人との渡し役も務める。 野鉄砲の島蔵 嘗ての「蝙蝠一味」の頭目。 東雲右近 北林藩在住の喰い詰め浪人で、仕官の夢を叶える為の密命の途上で百介らと出逢う。 本作(※『続巷説百物語』)を代表するキャラクター。後に『了巷説百物語』にて本作後の軌跡が語られている。 祭文語りの文作 又市の古い仲間で、又市に頼まれ正体を明かさぬままに密かに百介らのサポートを行っていた。 太郎丸 百介らが深山で邂逅を果たした「川久保党」の現在の党首。 過去からの「秘密」を抱えたまま、消えゆくのを希望んでいたが……。 無動寺の玉泉坊 僧形の巨漢で、嘗ての又市の仲間。 北林藩での大仕掛けに参加する。 前作収録の『帷子辻』で既に登場している為、百介との出逢いの描写に違和感を感じる人も居るだろうが、これは物語が前後している為である。 御燈の小右衛門 又市らとも縁の深い、嘗ての江戸の裏世界の大物で、おぎんの育ての親でめある。 数々の伝説を持つ人物で、その過去が本作に於ける一連の物語に重要な役割を果たしている。 「川久保党」の出で、その「秘密」をも受け継ぐ人物。 【余談】 本作の中核を成す物語である『死神 或いは七人みさき』は劇場公開もされたドラマ版第一話に於いて、作者自身の手で先行脚本化されている。 また、『老人火』内では同話のしばらく前に大事件が起こった事が明かされたが、その事件の概要…そしてその顛末の一部を百介に説明したという「さる高名な陰陽師」の詳細は、後に『了巷説百物語』で語られる事になる。 ※以下、若干のネタバレ。 「又市さん……」 影は一瞬止まった。 「あなた達が誰でもいい。最後に、最後にこの、勝手に死んだ馬鹿な天狗達に……」 弔いの言葉をは掛けてやって下さいませ……。 百介はそう言った。何故か泪が止まらなかった。 八咫の烏は振り向かず、 しかし立ち止まって、 たったひと言、 「御行奉為……」 と言った。 道を通せば角が立つ。 倫を外せば深みに嵌まる。 彼誰誰彼丑三刻に、そっと通るは裏の径。 所詮浮き世は夢幻と、見切る憂き世の狂言芝居。 身過ぎ世過ぎで片をばつけて、残るは巷の怪しい噂……。 追記修正 奉為……。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 百介さんの姿にはどこか共感できた。だからこそ最後は物哀しい締めになったのかな。 -- 名無しさん (2014-05-27 22 30 31) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/100mono2016/pages/12.html
語り部の皆様へ 今回は百物語にご参加いただき、ありがとうございます。 ここでは語り部としてご参加されるにあたり、ご参加の方法や投稿原稿のルールについて解説いたします。 ※まとめについて オカ板百物語専用サイトや2ch公式wikiへまとめという形で転載する可能性がございます。予め(ご了承ください。 また、オカ板百物語専用サイトとしてのまとめの場合、投稿頂いたデータは営利目的による使用は行いません。 1.開催日時 {8月20日(土)只今怪宴中!! http //hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/occult/1471687321/l50} 2.参加の形式 本人投稿・・・当日、エントリーした順番になったらご自分で本スレへお話を投下していただく形式です。 代理投稿・・・当日都合や規制で参加できない場合、運営があらかじめお話を預かり代理で投稿いたします。 3.投稿フォームアドレス 代理投稿を希望される場合は、こちらから直接原稿を送っていただいても構いません。 http //www65.atwiki.jp/100mono2016/pages/13.html 4.参加方法 名前欄にコテトリ(※)をつけて、『このスレに』 のテンプレートを使用し書き込んでください。 書き込めない場合は、避難所へお願いします。 その後の誘導に従い、エントリー表に名前が載った時点でエントリーは完了となります。 ※:トリップとは掲示板の名前欄に#好きな文字列(#は半角数字)を入れることです。 (例)百物語#100物語 → 百物語◆0RMolF8aAM …書き込むとこういう表示になります。 5.投稿のルール 投稿時のルールは以下の通りです。 受け付けできないお話 1.本人以外の創作話 2.すでに公開されているお話のコピペ 3.物語形式ではない「詩」や「怪文」など 4.読んだら死ぬ、呪われるなどの「自己責任系」 5.個人の特定ができるもの(個人名等)や誹謗中傷に当たるもの 6.過度のエログロ等 事前準備について 1.先にメモ帳などにまとめていただき、投下される際は一気に投稿してください。 2.他の方が投稿されている時に割り込まないようにご注意ください。 3.書き込む前のリロードの徹底をお願いします。 お話の長さや原稿について 1.最大4レス(1レス最大32行)程度にまとめていただけると助かります。 2.お話の最後には必ず【終わり】や【了】などを付け、終了が分かるようにしてください。 創作の可否について 実話っぽければ創作でもOKですが、場を白けさせない為にも、創作であることを明かさない様にお願いします。 当日の注意点について 当日参加できなくなった場合は、その旨をスレか避難所にてお知らせください。 代理投稿フォームより原稿を送っていただければ代わりに投下いたします。 また、当日スレにて進行役の呼び出しがあります。 この点呼にお返事がない場合、また、お話の投下途中で5分間反応が見られなくなった場合、 「神隠し」として処理いたします。 何か投下途中で問題が生じた場合、すぐに雑談スレか避難所にご報告ください。 ※:神隠しとは? 本人投稿の語り部さんが当日現れず、順番を飛ばすこと。
https://w.atwiki.jp/imasss/pages/1530.html
白坂小梅のラジオ百物語シリーズ 小梅「うん。この番組のメインは……アイドル百物語」 ほたる「このコーナーは、小梅さんが私たちの同業者……アイドルのみなさんの所に取材に行き、怪談を聞かせてもらう、というものです」 1作目:小梅「白坂小梅のラジオ百物語」 執筆開始日時 2013/04/14 元スレURL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1365945798/ 概要 第一夜 神在月 ~ 第十三夜 管狐 タグ ^モバマス ^白坂小梅 ^白菊ほたる ^鷹富士茄子 まとめサイト プロデューサーさんっ!SSですよ、SS!(第一夜) 2作目:小梅「白坂小梅のラジオ百物語」Season2 執筆開始日時 2013/06/03 元スレURL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1370268734/ 概要 第十四夜 落書き ~ 第二十五夜 狐 タグ ^モバマス ^白坂小梅 ^白菊ほたる ^鷹富士茄子 まとめサイト プロデューサーさんっ!SSですよ、SS!(第十四夜) 3作目:小梅「白坂小梅のラジオ百物語」Season3 執筆開始日時 2013/08/25 元スレURL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377432933/ 概要 第二十六夜 百物語 ~ 第三十八夜 桜 タグ ^モバマス ^白坂小梅 ^白菊ほたる ^鷹富士茄子 まとめサイト プロデューサーさんっ!SSですよ、SS!(第二十六夜) 4作目:小梅「白坂小梅のラジオ百物語」Season4 執筆開始日時 2013/10/09 元スレURL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1381326554/ 概要 第三十九夜 妖精の輪 ~ 第五十夜 歌声 タグ ^モバマス ^白坂小梅 ^白菊ほたる ^鷹富士茄子 まとめサイト プロデューサーさんっ!SSですよ、SS!(第三十九夜)
https://w.atwiki.jp/100mono2016/pages/14.html
語り部の皆様へ 運営とは 百物語企画を進行させるためのスタッフの事を指します。 現在運営として参加していただける方を大募集中です!! 運営として参加する手順 1.以下に挙げる各セクションの中からやりたい仕事を選ぶ 2.百物語2016準備スレにて参加希望を表明する。 世話役 本番にスレを立てたり、運営全般の取りまとめ役です。 投稿代理 規制や都合で当日投稿できない語り部の代わりに預かった話を投稿します。 進行役 語り部さんの終わるたびに、蝋燭AAを貼ります。 また、雑談スレなどにて語り部さん誘導も行います。 受付 語り部の受付を行ないます。 これは運営全体で行う仕事です。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/56778.html
登録日:2024/08/07 (水曜日) 11 50 13 更新日:2024/09/18 Wed 09 19 37NEW! 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 C★NOVELS 京極夏彦 出世螺 小説 巷説百物語 巷説百物語シリーズ 弘化 怪と幽 恙虫 桃山人夜話 歯黒べったり 波山 磯撫 絵本百物語 角川文庫 迷家 遠巷説百物語 遠野 遠野物語 鬼熊 ハナシは、やがて物語になる。どんどはれ。 遠巷説百物語(とおのこうせつひゃくものがたり) 京極夏彦の小説。 2018年~2020年まで雑誌『怪と幽』創刊号から連載され、加筆修正を加えてハードカバー本→中央公論新社から新書版「C★NOVELS」→角川文庫と単行本化。2022年に「吉川英治文学賞」を受賞した シリーズ前作『西巷説百物語』から長いブランクを挟んで再開した新しい「巷説百物語」は、あの『遠野物語』の舞台となる南部藩遠野(現:岩手県遠野市)の話として展開。 作者も関連本を複数手掛けた『遠野物語』や実際の南部藩にまつわる小ネタをさりげなく挟みつつ、新たな「妖怪狂言」が描かれる事になる。 舞台設定 物語の舞台となる「遠野保」は、南部藩の藩境(仙台藩の近く)にある「城下町」。 中心に藩主南部氏の分家で八戸から移住した「遠野南部家」が代々遠野領主として所有する要害屋敷があり、屋敷は敷地がかつて「横田城」なる場所の遺構だった事から(既に盛岡城があるので俗称だが)「鍋倉城」と呼ばれている。 少し足を延ばせば村の田畑や深い野山と「蓮台野(でんでらの)」等の平原があるくらいにはひなびているが、街道や川の中継場所でもある事から中心部は武士街もある交易地点として栄えており、様々な噂も飛び交う場所となっている。 ちなみに本編当時盛岡で南部藩を治めていた藩主は「南部利済」なる人物だが、どうも身近の寵臣も含め評判がよろしくないようで…。 物語 時は江戸時代後期「弘化」の時代。凶作や不景気が続き、民の間にも不安が漂い出したころ…。 南部藩の若き武士宇夫方祥五郎は、あえて浪士となって遠野領主南部義晋に「巷のハナシ」を伝える「御譚調掛」なる役目をひっそりと勤めていた。 そんな中遠野で起こる怪しき事件を切っ掛けに「話」を探る祥五郎が出会ったのは、山奥の「迷家」にいつく「座敷童」と怪しげな男二人。 彼らとの縁によって、祥五郎は徐々に「ハナシ」と「物語」の狭間を漂っていき、その中で南部藩内での不穏な動きをも知っていく…。 六つの怪異 歯黒べったり 磯撫 波山 鬼熊 恙虫 出世螺 概要 本作は章ごとの区切りが明確となっており 事件を巷説の民話に擬えるように語った「譚」 祥五郎目線で題となる「妖怪の由来」が語られる「咄」 事件に関わる羽目になった人の目線で顛末を描く「噺」 祥五郎が事件の裏事情を「マヨイガ」で聞く「話」 と、「ハナシ」と読む四つの視点から「物語が出来るまで」を綴っていく小説となっている。 また中盤までは主に「既に起こってしまった事件」への対応として「妖怪狂言」が行われており、白黒で割り切れば「救われない」ものが出る、世間と人情のままならなさをも描いている。 なお時系列としては『続巷説百物語』から数年後の話となり、最後の話では『続巷説百物語』の行間に起こった出来事の一端が判明。次作『了巷説百物語』へと繋がる事に…。 主な登場人物 宇夫方祥五郎 本作の主人公。若くして期待され江戸にも長期滞在した事がある南部藩士ながら、主君南部義晋の命で他には隠れて表向き無役の浪士として彼に「巷のハナシ」を届ける「御譚調掛」を務めている。 腕っぷしはさほどではないものの勘働きや知性は優れており、その探索能力で「迷家」へとたどり着き裏の住人と出会い、その縁で野山に住むという流れの「山の者」への見識をも深める機会をも得ていく。 …だが毎回事件の真相を聞いて殿こと義晋への報告をどうしようかと頭を抱える一方、物語が進むにつれ遭遇した事件を収めるため、自ら「迷家」へと依頼する等徐々に深みに入っていき、仲蔵からその「どっちつかず」な面を注意される事に…。 ちなみに遠野には『遠野古事記』なる書物を残した「宇夫方広隆」なる武士(著書も含め実在人物)が過去にいたが、そっちの家とは名字が同じなだけで深い関係はないそうな。 そして終盤では「恙虫」で知り合ったある女性と仲良くなり…。 乙蔵 遠野の土淵村の豪農の家出身ながら、一攫千金を求めてふらふらとしては失敗し続ける老け顔のダメ男。 だがあちこちとふらついている事から各地の民話や噂に詳しく、祥五郎が「ハナシ」を収集する際の恒例の話相手となっている。 武士は好かないが、ちょっと心配になるくらい真っ直ぐな祥五郎とは長い付き合いから少し愛着が湧いていき…。 実は、『遠野物語』のある話のキャラをモデルにしている。 長耳の仲蔵 遠野の山奥に最近居着き、最近流行り出した「浄土絵」と呼ばれる死者の来世の幸福を願う板絵(*1)等様々な細工物を扱っている、坊主頭に二つ名通りの異様な耳を持つ大柄な老職人。 …しかし裏では「迷家」にたむろし、その長い人生で得た「裏の者や流れ者たちとの縁」や優れた職人技を駆使して、やむに已まれぬ事情を抱えた人からの依頼で「妖怪狂言」を仕込む仕切り役としての面を持つ。 ただ彼曰く、この頃は「妖怪狂言」もやりづらくなっているらしい…。 元々は『前巷説百物語』の登場人物で、同作最後で江戸にいられなくなった後、この時代にはかつて南部藩と犬猿の仲な津軽でねぶたを作った縁からかみちのくにいついていた模様。 六道屋柳次 最近遠野で働くようになった「献残屋」にして、かつて浪速の裏の世界で働いていた「六道屋」。 知り合いの知り合いである仲蔵と組んで本作の「妖怪狂言」を仕掛けており、主に表の職業での情報収集や自らの技能を生かした「仕掛」を担当している。 花 「噺」の中で伝承の「座敷童集」のようにふるまう、無表情な「迷家」の持ち主の少女。 「迷家」自体の由来は昔どこぞの誰かが裏の密輸の根城に使っていた隠れ屋敷のようだが、そんな所になぜ住むのか…。 南部義晋(弥六郞) 祥五郎の主君であり、幼き日からの主従関係でもある遠野南部家の若き当主。 代々盛岡で筆頭家老を務める家系なため滅多に遠野には来ず、ゆえに祥五郎に「ハナシ」集めを依頼したが、「出世螺」では南部藩内部のきな臭い話から危惧を感じ祥五郎と対話している。 ちなみに実在人物で、史実では本作の時代後「南部済賢」と改名。都合4代にも及ぶ慌ただしい藩主の移ろいに寄り添いながら、明治まで何とか生き残っている。 + ちなみに 「出世螺」内では主な話題の前触れとして、「実は先代藩主『南部利用』は二人いた(本物の早逝後家臣一同が偽物を擁立した)」というとんでもない秘密を暴露したが、これも史実だったりする。 + そして… 八咫の烏 自称「諸国を流れる乞食祝(はふり)」な、黒布付きの黒笠で顔を隠した黒装束の謎の男。 長耳の仲蔵が江戸にいた頃の知り合いであり、柳次とも縁がある彼の正体はもちろん… ※以下、若干のネタバレ。 …物語が区切りを迎え、しばらくして遠野に強訴騒動が起きた後、新しい道へと向かう祥五郎が聞いたある「譚」。 一瞬その真偽を確かめようとして辞めた彼が思った「譚」への「結論」は… 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/100mono2016/pages/20.html
百物語2016にいただきました画像・動画です。 動画 ◆ElPl8xGQc2様より
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/10661.html
登録日:2011/08/11 Thu 02 37 16 更新日:2024/09/02 Mon 23 29 33NEW! 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 かみなり はじまりの物語 二口女 京極夏彦 前巷説百物語 周防の大蟆 妖怪時代小説 寝肥 小説 山地乳 巷説百物語シリーズ 旧鼠 桃山人夜話 竹原春泉 絵本百物語 やつがれの顔を、声を、忘れてしまったのか……。 ◆前巷説百物語 「さきのこうせつひゃくものがたり」は京極夏彦の小説作品。 「巷説百物語シリーズ」の第四作目。 第二作『続巷説百物語』に於いて言及された、小悪党小股潜りの又市が裏渡世に名を知られる契機となった、ある大悪党との戦いと、若さ故に経験した苦い敗北を描く「妖怪狂言」最初の物語である。 季刊『怪』誌への掲載を経て、書き下ろしを加えた単行本が07年に角川書店から刊行。 現在は同社から文庫版が、中央公論社から新書版も発売されている。 シリーズの開始された時代から遡る事、実に十年前(後に「文政」年間と判明)を舞台としている為にレギュラーキャラクターの顔触れは違うものの(※登場人物は一致している)、以前のシリーズで語られていた情報が確りと活用、破綻も矛盾もしないように綿密に構成されているのは流石である。 【六つの怪異】 ●寝肥 ●周防の大蟆 ●二口女 ●かみなり ●山地乳 ●旧鼠 【物語】 寝肥りでございますという声がした。 嗄れ声だった。 顔を向けると五十絡みの小男が立っていた。 ……見聞に訪れた南町奉行所定町廻り同心、志方兵吾が小間物問屋「睦美屋」の奥座敷で見たのは、二十畳にも広がった女房の女主人おもとに潰され悶死した、音吉と云う人転がしの変死体だった……。 口先だけで世の中を渡る双六売りの若造、又市の馴染みの女郎……お葉が四度見受けされ乍らも、また自分を売る理由……。 ある夜に遭遇した偶然から、決して埋まらぬ大損を、あの手この手の「仕掛け」で贖う損料屋「ゑんま屋」の一味と出逢った又市はお葉の損料三十両の肩替わりに「仕掛け」仕事の手伝いをする事になるのだった。 ……やがて、又市ら「ゑんま屋」一味の前に現れる強敵に次々と仲間の命が奪われ……。 ……若き日の又市が味わう苦い敗北と、京極堂と並ぶダークヒーロー、御行乞食の又市誕生の物語。 御行 奉為……。 【概要】 シリーズ四作目にして初めて明かされる、小股潜りの又市が何故、御行乞食の扮装を纏い、弱き者共の為に有り得ぬ世界を騙り、八方丸く収める「妖怪狂言」の仕掛け人……「化物遣い」となったのかを描く物語。 尚、シリーズの時系列としては「巷説百物語シリーズ」の始まりである事は勿論、姉妹編でもある京極夏彦が江戸時代の傑作怪談を下敷きに描いた二つの幽霊小説『嗤う伊右衛門』と『覘き小平次』よりも以前の設定となっている。 前述の様に過去を題材としている為にレギュラーキャラクターの顔触れが何時もと違ってはいるが、若き(幼い)頃の山岡百介と山猫廻しのおぎんが登場している他、自作のクロスオーバーに積極的な事で知られる京極夏彦だけに、03年に制作されたアニメ版のオリジナルキャラクターを本編に取り入れる等、シリーズが「直木賞受賞作」の御墨付き作品となっても通俗第一を唱え、全くブレる事の無い読者へのサービス精神には真実に頭が下がる。 【主要登場人物】 又市 本作の主役。 口の減らない、威勢だけが良くて頭の回る、それでいて青臭い理想論から逃れる事の出来ない双六売りの若造。 当時は二十代前半から半ばと思われる。 武州の生まれで、以前は大阪を荒らしていた。 ……この頃は異常に人死にを嫌っている。 おちか 以前は巾着切り(掏摸)であったと自称する、口喧しくて噂好きの小料理屋の手伝いをして暮らす女。 “何故か”又市に付き纏っており、ぞんざいに扱われても懲りる事が無い。 又市を初めて「小股潜り」の二つ名で呼んだ佳い女。 削掛の林蔵 又市が大阪で出逢って以来の腐れ縁で、口先だけが取柄と云う又市の同類。 ある失敗りにより、又市と共に大阪から逃げて来た。 縁起物の商いをしており、道中での情報収集も担当している。 次作『西巷説百物語』の主人公。 長耳の仲蔵 元は大層な役者の落とし胤……とも云われる異相の手遊(玩具)屋。 一方で、獣の腸すら材料として扱う凄腕の絡繰り職人で、舞台用に特撮セットばりの絡繰りを試作している他、「ゑんま屋」の「仕掛け」にも協力していた。 ちなみにアニメ版で初登場して原作に逆輸入されたキャラで、次々作『遠巷説百物語』にも再登場。本作後時を経て南部藩の遠野の山奥に流れ着いていた。 【ゑんま屋】 本来は貸し物(リース)屋が商いだが、裏では悩める人々の損を埋める「損料仕事」を行っている。 又市らとの関係は「必殺シリーズ」の「裏稼業」と「仕事人」と思えば間違いないと思われる。 お甲 「ゑんま屋」の女主人で、仇っぽい年増だが少女の様な目つきをした年齢不詳の美女。 通称、元締め。 又市と林蔵を仲間に引き入れる。 勝吉 「ゑんま屋」の奉公人で「仕掛け」の繋ぎ役。 背は高いが、がりがりに痩せている。 中盤でお甲と共に人質に取られ……。 巳之八 勝吉よりも若い「ゑんま屋」の奉公人。 足が速い。 十代後半位で又市とは仲が良い。 久瀬棠庵 本草学者で、薬学や妖物にも詳しい博学の五十絡みの男。 「ゑんま屋」の仕掛けを上手く回す為の手伝いをしている。 又市を見抜いた人物。 山崎寅之助 通称、鳥見の旦那。 元は幕府の公儀役人で、無手にして凄腕の剣客。 既に玉泉坊を見知っている又市をして「知る限りで最強」とまで評した程の男だが、小柄な見た目と、普段の口数の多い快活な性格からはそれを窺う事は出来ない。 【役人】 志方兵吾 南町奉行所定町廻り同心。 偏見に惑わされない、確固たる信念の持ち主。 万三 志方に仕える十手持ち(岡っ引き)。 調子の良い中年だが、なかなかの傑物。 【その他】 祭文語りの文作 無動寺の玉泉坊 大阪で又市と林蔵が世話になっていた裏渡世の大物、一文字狸の身内で「ある依頼」を「ゑんま屋」に受けて貰い、尚且つその「仕掛け」を手伝う為にやって来た。 何れも、以前のシリーズにて登場済み。 御燈の小右衛門 目つきの鋭い長身で髭面の人形職人で、人形作りの腕も神業だが、それ以上に人知を越えた火薬業を操る、本シリーズ「最強」の登場人物。 「天狗」と畏れられる闇の住人乍ら、その性質故に又市との出逢いに喜びを見出す。 稲荷坂の祗右衛門 五年前に晒し首になり乍らも生き返ったとされる人外の存在。 身分の低い者を手駒に使い、数々の悪事を裏から操っている。 【余談】 長耳の仲蔵は、元々はアニメ版のオリジナルキャラクターが原案。 巨漢の幻術遣いと云う、アニメでの設定から本作の描写が生まれたと思われる。 又市が「負け」と語る、本作の決着は『続巷説百物語』所収の『弧者異』にて着けられている。 ※以下、若干のネタバレ 「御行奉為……」 すまなかったな、力不足でよ……。 又市はりん、と鈴を鳴らす。死んで行った者達のために。 じゃァ達者でな、と言い残して、御行の又市は朱引きの外れの荒家を出て……。 江戸の巷に消えた。 道を通せば角が立つ。 倫を外せば深みに嵌まる。 彼誰誰彼丑三刻に、そっと通るは裏の径。 所詮浮き世は夢幻と、見切る憂き世の狂言芝居。 身過ぎ世過ぎで片をばつけて、残るは巷の怪しい噂……。 追記修正 奉為……。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/souhei_world/pages/3243.html
怪談百物語の儀式 [解説] 旧世紀のアジア圏、特に日本で行われていた精霊召喚の儀式の一つ。 日付が変わる深夜に百本の蝋燭を燈し、百の怪談を数人の儀式参加者が順番に話してゆく。 話終わると蝋燭を一本吹き消し、午前二時丁度に百本目を吹き消す事で妖怪を呼び寄せるというものである。 ただ実際のところ、キチンと精霊を呼び出すには時間厳守で進行しなければならない為、成功率は低く、呼び出せるのも妖怪か人霊などの低位の精霊に限られる。 しかしながら、この方法は儀式としてはハードルがとても低く、準備さえ出来れば誰でも実行可能な手軽さなのだ。 それゆえに一時期は猛暑の夏に納涼行事というていで頻繁に行われていたという記録もある。 ただし、ごくごく稀ではあるが、予期せぬ高位の悪性精霊を呼び寄せる事もあり、参加者全員が無惨な死を遂げたり行方不明になった事例もあるそうな。 精霊召喚の儀式はいくら手軽な方法であろうとも、決して遊びで行ってはいけないものだと肝に銘じなければならない。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/1185.html
PCエンジン スーパーCD-ROM2ソフト『百物語 ~ほんとにあった怖い話~』と、その続編に位置するセガサターンソフト『古伝降霊術 百物語 ~ほんとにあった怖い話~』についての紹介をしています。 百物語 ~ほんとにあった怖い話~ 概要 主なルール 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 古伝降霊術 百物語 ~ほんとにあった怖い話~ 概要(古伝降霊術) 特徴(古伝降霊術) 変更点・評価点(古伝降霊術) 問題点(古伝降霊術) 総評(古伝降霊術) 百物語 ~ほんとにあった怖い話~ 【ひゃくものがたり ほんとうにあったこわいはなし】 ジャンル サウンドノベル 対応機種 PCエンジン スーパーCD-ROM2 メディア CD-ROM 1枚 発売・開発元 ハドソン 発売日 1995年8月4日 定価 6,800円 判定 なし ポイント 一般投稿と稲川淳二の語り手メインの怪談オムニバスゲーム性は皆無おまけゲームを楽しめるかはプレイヤー次第 概要 1995年にてハドソンからPCエンジン スーパーCD-ROM2にリリースしたサウンドノベルメインのソフト。 ホラー小説『ほんとにあった怖い話』(朝日ソノラマ刊)にて寄せられた一般投稿による実話怪談をサウンドノベル化した作品である。 また、本作の監修は怪談タレントとして有名な稲川淳二氏本人の語りで描かれる怪談シナリオも収録されている。 ゲーム本編は原則1人プレイだが、ミニゲーム(下記)は複数人でプレイする事を前提としたものがある。 主なルール 主なゲームの流れについて。 ゲームを始めると100本の火の灯った蝋燭がびっしりと並べられた画面に移行し、その蝋燭のどれかを選ぶと何かしらのシナリオが発生する。 シナリオを読み終えれば選んだ蝋燭の火が消える。このゲームの最終的な目的は蝋燭100本をすべて選んで100のシナリオを鑑賞し、蝋燭全部を消す事にある。 シナリオの選出は完全にランダムのため同じ蝋燭でもプレイするたびに変わる。よって、好みのシナリオを任意で選ぶのは実質不可能となっている。 どの様な選び方をしようがシナリオ内容に一切変化はなく、最終的には必ずすべてのシナリオを鑑賞できる。よって、特に選び方を意識する必要はない。 100本目の蝋燭のシナリオだけはどう選ぼうが固定(表面上の最後のシナリオ)である。 蝋燭の火を100本すべてを消すと隠された101番目のシナリオが解禁される。すなわち本作は全101のシナリオが収録されている。 100本の蝋燭の火すべてを消せばタイトル画面に「おまけ」という項目が追加される。これはいわゆるミニゲーム集に該当し、計3つのミニゲームがプレイ可能となる。 シナリオの分類について。 本作のシナリオは主に4つの分類があり、それぞれシナリオの趣旨に相違がある。以下その詳細。 「実話ストーリー」 一般投稿による実話怪談。背景の絵をバックに文章メインで話が進む一般的なサウンドノベルに該当。シナリオによってはボイス演出が交わる事もある。 一部のこの分類のシナリオにはPCEの周辺機器「3D立体サウンド」に対応しており、その環境が整っているならば通常とは違う迫力のあるプレイが可能となる。 全部で72シナリオ存在する。また、101番目のシナリオもこの分類である。 「スペシャルストーリー」 稲川淳二氏本人による実話怪談。この分類は一切の文章表示はなく、稲川氏のボイスと背景絵のみで話が進められる。 ボタン操作によるメッセージスキップは一切できず、プレイ中はフルオート鑑賞となる。 全部で10シナリオ存在する。また、100番目のシナリオ(蝋燭100本目)もこの分類である。 「学校の七不思議」 学校の七不思議として有名な話を紹介するシナリオ。このシナリオのみ途中で選択肢があり、どれを選ぶかによってオチが変化する場合がある(1回シナリオを終えればどんなオチでも蝋燭の火は消える。 この分類は舞台先をあらかじめ選択できる(一度選んだシナリオは次の蝋燭では選べない)。 題名通り、全部で7シナリオ存在する。 「心霊現象マップ」 東京を中心とした関東周辺にある心霊スポットを紹介するシナリオ。スポットの紹介の他に、地図を交えたスポットの交通手段や心霊ランクも表記される。 学校の七不思議同様、この分類も舞台先をあらかじめ選択可能(すでに選んだシナリオが選択不可なのも同じ)。 全部で13シナリオ存在する。 ミニゲームについて。 全蝋燭の火消し後のおまけでプレイできるミニゲームは以下の3種類。 「百物語体験用ろうそく」…火の灯った蝋燭(本編のそれとは別物)が表示され、ボタンを押せば最高100本の蝋燭が順々に表示され続ける。100本すべてを消すと何かが起こるらしい。 「電子こっくりさん」…こっくりさんをTV画面内で忠実再現したもの。PCEコントローラーの十字キーをコインに見立て、最大4人(指4本)でこっくりさんを体験できるらしい。 「ESPカード」…別々のマークが表示された裏向きのカードが5枚あり、それを1枚めくって指定された同じマークのカードを当てるゲーム。正解率が高いとプレイヤーの霊感力が高いらしい。 その他の情報について。 本体などにバックアップ機能が搭載されていれば、ゲームをリセットした時点でオートセーブがされ、次回プレイ時にて以前の蝋燭が消された状態での再開が可能。 一度鑑賞したシナリオは蝋燭表示画面にてSELECTボタンを押す事により、鑑賞済みのシナリオリストが表示され、それを選ぶ事により何度でも再鑑賞が可能となっている。 シナリオ鑑賞中にリセットしてしまうと、そのシナリオの蝋燭は消された扱いとなってしまう(シナリオ再鑑賞は可能)。邪道ではあるが逆にこの方法を利用してプレイ時間の短縮が可能。 他詳しい事項やシナリオタイトルの詳細に関してはWikipedia参照の事。 特徴 ゲーム性は皆無。 上記ルールでも述べた通り、本作はシナリオを読み進める事だけに特化したサウンドノベルである。 学校の七不思議以外の分類シナリオには一切の選択肢はなく、どうプレイしても話が変化するギミックは搭載されていない。七不思議に関してもオチが軽く変わる程度の変化に留まっている。 すなわち本作は「101あるシナリオを順々と鑑賞するだけ」のゲームであり、プレイヤー自身が関われるゲーム性はほぼ皆無である。 よって、本作は同期に登場したスーパーファミコンソフト『学校であった怖い話』の様な、何度もプレイしてシナリオ分岐を発見するような楽しみは一切存在しない。 1シナリオあたりの話の長さは短編だけあってどれもすぐに終わる。 シナリオの長さには強弱があり、長いものは10分以上かかるが、短いものは1分もかからない。その辺はどうしても物足りなさを感じるが、さくさく読み終えられる軽快さは持っている。 ミニゲームを楽しめるかは人次第? ミニゲーム3つはどれもゲームというよりは実用ソフトの趣旨が強く、「遊ぶ」類のゲームではない。 「百物語体験用ろうそく」は蝋燭を表示するだけ。「電子こっくりさん」は完全なりきりツールである。「ESPカード」はぶっちゃけこれと同じもの(運ゲーとかいっちゃ駄目)。 どのミニゲームも不思議な力を持っていれば楽しめるのだろう。そう解釈しないとミニゲームの存在意義が説明できない…。 いわくつきなゲーム。 説明書によると「お子様や心臓の弱い人単独のプレイは控えるように」といったお約束な注意事項の他に… 「ゲームプレイの内容を他人に明かすと災いが降りかかるかもしれない」 「霊感の強い人はスタッフがプログラムしたものとは無関係なものが見えるかもしれない」 「ヘッドホン使用中は背後の気配に気を付けるように」 といった表記がされている。なんて恐ろしい…。 心霊現象マップのシナリオの情報はこのゲームがリリースされた1995年時のものであり、今とは地域環境が変わっているものが幾つかある。 評価点 話の雰囲気としては上手く描かれており、そういう意味では上質な内容となっている。 何といっても、BGMの入れ方など絶妙なタイミングで入る演出の数々が恐怖感を醸し出しており、純粋にサウンドノベルとしてのクオリティは高い。 BGMそのものに関しても気持ち悪さが耳につんざく楽曲が要所に流され、雰囲気を上手く引き立てている。 背景の絵は実写メインとなっているが、PCEの性能ではあまり繊細な映りではなく、すでに本作リリース時にて発売されていた32ビット機に比べると外見上では幾分か劣る。しかし、そのチープな絵の映り方が想像を掻き立てられる怖さを見事に表現できており、低スペックであるが故に雰囲気向上に貢献しているという皮肉な結果となっている。 文章表現は極めて巧みに描かれており、一画面あたりの表示される文字が大きいので読みやすさという面では優秀である。 賛否両論点 純粋に怪談ものとしてみれば、良くいえば王道、悪くいえばありがちで新鮮味の薄いシナリオが大半を占める。 本作は一般投稿と稲川氏による実話シナリオを元にした「現実趣向の怪談集」であり、創作物のような話の広さはあまりない。 実際「今の時代ならば軽く耳に挟めるシナリオ」も少なくなく、シナリオの展開に関しても「就寝中に金縛りにあった」「道を歩いていたら霊に遭遇した」といった似た様な展開のシナリオも目立つ。 その辺は本作に限らず、現実趣向の怪談全般にいえる事であり、そこはそういう作風と割り切るしかないだろう。 怖さの感じ方は人それぞれなので一概に断定はできないが、シナリオ全般の怖さの範囲は「ゴールデン~深夜のTV番組程度」のものである。 せいぜい「後味の悪い」「わだかまりが残る」位の終わらせ方で、そこまで狂気なトラウマ描写はほぼない。大半は平和的に終わるシナリオが数多い。 問題点 稲川氏の他の怪談作品でもいえる事だが、スペシャルストーリーにおける氏の喋り方が早口な上に滑舌がよろしくない。 会話の字幕が一切表示されない為、時々何を喋っているのかがわかり辛い事がある。特に100番目のシナリオのプレイ時間はクライマックスな為か大分長く、より困った事態になりやすい。 一般投稿を元にしているためテキストの表記揺れが激しい。ある意味リアリティがあるのだが、あるシナリオで「T大学」などとイニシャルにしていた組織が別のシナリオでは思いっきり正式名称で書かれたりする。 バックログや七不思議用の朗読スキップといった機能が搭載されておらず不親切。 とはいえ、シナリオ自体は短いので再鑑賞での再開の負担はあまりない。 総評 良くいえば怪談ゲーム初心者には非常に適任だと思われる作品で、話の雰囲気作りは至って上質である。そういう意味では(ちょっと変な言い方だが)「適度な恐怖を味わえる安定感重視な怪談集」といえる。 しかし、ゲーム的にはやり込めるような要素はなく、誰でも確実に全シナリオを拝む事が可能である。そこを「楽」ととるか「面白みが薄い」ととるかで本作の評価は大幅に変わるだろう。 古伝降霊術 百物語 ~ほんとにあった怖い話~ 【こでんこうれいじゅつ ひゃくものがたり ほんとにあったこわいはなし】 ジャンル サウンドノベル 対応機種 セガサターン メディア CD-ROM 2枚 発売・開発元 ハドソン 発売日 1997年8月8日 定価 5,800円 判定 なし ポイント 100本蝋燭を消す目的は健在ハード性能向上により外観進化 概要(古伝降霊術) PCE版(以下前作)の2年後にリリースされた新作にあたる。100本の蝋燭を消してシナリオを鑑賞する目的はそのままに、前作から大幅なクオリティが図られている。 本作も前作に引き続きホラー小説『ほんとにあった怖い話』による一般投稿を元にしたシナリオと、監修担当の稲川淳二氏が語るシナリオがメインのサウンドノベル集となっている。 前作と同様に1人プレイ専用。前作のミニゲーム「電子こっくりさん」が本作には収録されておらず、複数人のプレイを想定したモードは一切存在しない。 特徴(古伝降霊術) 前作はCD-ROM 1枚のみだが、本作は2枚組みとなっている。また、シナリオの長さが前作のそれよりも幾分か増している。 シナリオは前作からそのほとんどが一新されている。被りシナリオも少数あるが、背景絵などの演出は別のものに差し替えられている。 ただし、PCE版から流用されている一部のシナリオについては、怪談の内容と全く関係の無い一枚絵が表示されるだけというものもある。 ゲーム開始時に「プレイヤーがこのゲームをプレイして何かのトラブルが起きても当社(ハドソン)は一切の責任は負いかねる事を了承する」といった趣旨の契約書にサインさせられる。 さらには説明書に付属している「お札」をパッケージに貼り付けるよう忠告が書かれている(ゲーム内のナレーションでもそれを推奨してくる)。あろう事か、いわくつき度が前作より悪化している。 本作は101番目のシナリオが2つあり、必ずどちらかに分岐するようになっている(両方のシナリオは一度に鑑賞できない)。分岐の条件は上記の契約書のサインの仕方が絡んでいる。 前作はシナリオの選出がランダムでプレイするたび順番が変化したが、本作はどう蝋燭を選ぼうが完全なる一本道のシナリオ順番となっている。 本作では「ある話に登場した人物が後の話で再登場する」などのストーリー的なギミックの存在、2枚組となった事により1枚に全シナリオを収録できない容量的問題などで順番を固定化する必要があったものと思われる。 他詳しい事項やシナリオタイトルの詳細に関してはWikipedia参照の事。 変更点・評価点(古伝降霊術) 前作と比べグラフィック周りが格段に綺麗になり、ハード性能向上により前作にはなかったポリゴン描写や一部シナリオの動画映像などが追加された。 グラフィックが綺麗になり新世代機の凄さを見せ付けた反面、これのせいで前作の想像力をかきたてられるようなチープなおどろおどろしさが失われたという批判もある模様。 前作にあった「学校の七不思議」「心霊現象マップ」といったストーリー性の低いシナリオは存在せず、そのすべてがストーリー性重視のシナリオのみとなっている。 問題点(古伝降霊術) SS本体の内蔵時計の設定により発生するイベントが幾つか存在する。 現実時間で数日間に渡る大規模な時限イベントが存在し、その内容によってエンディングが分岐する。しかし、ご存知の通りセガサターンの内蔵時計は初期化されやすいため、別の意味で電源を入れるのが怖い。 前作でいうところのミニゲームの類は収録されていない。 前述のように101話目が2種類用意されているが、1つはよりにもよってPCE版に収録されていたものの再収録となっている。 サターン版ではムービーの導入などで演出面は強化されているが、話の流れはほぼ同じなため前作プレイ済だとコレがオチのシナリオ?とがっかりしてしまう。 ビジュアル強化による弊害 ムービー導入の弊害として、一部に途轍もなく棒読みの役者がいるため恐怖よりも失笑を誘う。 PCE版と比較して実写画像は非常に鮮明になり役者のアップ画像が増えたが、そのせいで役者の使い回しがバレバレになってしまっている。 あるシナリオで語り部となっていた人間(を演じていた役者)が別シナリオで悪霊となっているなどどうしても違和感がある。予算の都合か髪型や化粧等による差別化もされていない(*1)。 「特徴」に書いたように本作では個々の怪談のストーリーが繋がっていたり、同一人物が複数の怪談に登場することがある。このため意図的に同一人物を再登場させているのか、単に役者を使い回しをしているかが分かりにくくなってしまっている。 一部怪談の質の劣化 例を挙げると、オチで出てくる死体=幽霊が実は語り部だったという話があったり、当事者でもない投稿者が話に出てくる未解決の殺人事件被害者が殺される過程や犯人を知っているなど明らかに創作とわかる怪談が増えた。 総評(古伝降霊術) 前作ではできなかった表現が追加され、ボリュームも上がったという正当進化といえる続編。シナリオ関連の恐怖度は前作とほぼ同格だと思われるので、こちらも怪談ゲーム初心者にうってつけな存在といえる。