約 2,984,875 件
https://w.atwiki.jp/hosyoku/pages/302.html
「――ちょ、待ってマオちゃん! 何処に向かってるの!?」 マオがあまりにも全速力で走り続けるものだから、手を引かれて彼女の後を付いて行かざるを得ない ミナは既に息が上がっていた。陸上選手でもあるまいし、全速力で数十秒走り続ける事などミナにはで きるはずがなく、マオに向かって問い掛けたのをきっかけに彼女はその場で立ち止まった。 自分の手から暖かいミナの手の感触が抜けたするりと抜けた事に気付いたマオは、立ち止まったミナ から数メートル過ぎたところでようやく立ち止まった。ミナに向かってくるりと踵を返したマオの顔は 少々紅潮しているものの、息は切らしていなかった。 「んー、ミンミンって体力がないなぁ……。そんなんじゃすぐに鬼に捕まっちゃうよ?」 「ハァ、ハァ……マオちゃん、が……元気過ぎるんだよぉ……っ!」 呆れるように首を傾げるマオに対し、両手を両膝に付き、前屈みになって息を整えるミナ。数十秒と は言え、全速力の運動で上がった体温を下げるため、ミナの額には薄っすらと汗が浮かび上がってい た。汗の小さな小さな粒がやがて大きな水滴と化し、ぴたん、と白い廊下の上に弾ける。 教室を飛び出したマオはミナの手を引き、兎に角その場から逃げ出す事しか考えていなかった。三階 から階段を一気に駆け下り、何時の間にやら学校の玄関の前にある下駄箱の近くまで辿り着いていた。 そこから見える玄関のガラス戸の向こう側は真っ暗だ。街灯の一つも見えやしない。まるで学校全体が 暗幕で覆われているようだった。 好奇心旺盛なマオは、必死になって息を整えているミナを尻目に、下駄箱を通り過ぎて玄関の前に立 った。ガラス戸に右手を添え、真っ暗な外を眺める。薄気味悪い暗闇がただただ広がっているだけで、 マオには薄いガラスを隔てたその先がまるで別世界のように感じられた。 何か……変な感じ。こ、怖くなんかないけどちょっと不気味だよ――とマオはガラス戸に添えていた右 手にそっと力を入れた。鍵は掛かっておらず、何となく開きそうにないなぁと思っていた彼女の予想を あっさりと裏切り、扉は簡単に開いた。僅かに開いた隙間から入ってきた風は、冬だというのに妙に生 暖かいものだった。 「マオちゃん、何してるの?」 「ひあっ!!?」 子供が悪戯をしている最中に親に見付かった時のように、マオは文字通りビクッと飛び跳ねて驚い た。息を整え終えたミナがただ背後から声を掛けただけだというのに。 「ミ、ミンミン! マオを驚かせるような事しないでよっ! ホンッッットにビックリしたんだからぁ!」 マオは振り返りながらプンプンと頬を膨らませた。目に薄っすらと涙が浮かんでいるようにさえ見える。 「ごめん……でもそんなに驚かなくてもいいじゃない? 涙目になっちゃってるし」 「違うもん、泣いてなんかないもん! ちょっと驚いただけだもん!!」 マオ、何でこんなに驚いたんだろ。ミンミンが後ろにいるなんて分かりきってる事なのに――と言い返 しながら目に浮かんだ涙を指先で拭い取る。本当は理由など分かっていた。玄関の向こう側の空気があ まりにも不気味で、他の事を忘れるほどにそちらに集中してしまっていたからだ。 “怖いもの見たさ”。人間であれば誰しも芽生える気持ち。だがマオはそんな気持ちで玄関を開いて はいけないのだと、心の何処かで感じ取っていた。彼女の第六感がそう告げているのだ。 「ここ、ちょっと気持ちが悪いね。あんまり長居したくない、かな……」 物事に対して比較的鈍感なマオでさえ感じた事に、ミナが感じない筈がない。 「上手く説明できないけど……マオちゃん、早くここから離れようよ」 「そ、そうだね! 学校の外に出ちゃったらルール違反になっちゃうかもしれないしね!」 「うん、そうしよ。“鬼ごっこ”だし、隠れられて、それでいて見付かっても逃げやすい場所がいいよ ね。どの部屋がいいかなぁ……」 ミナはマオに背を向け、両腕を組んで天井を見上げた。各クラスの教室、音楽室や美術室、科学室な ど学校独特の部屋はいくらでもある。加えて各々に準備室もあり、ミナの考える適当な部屋を探し出す のはなかなか苦労しそうだ。 「う~ん」と小さく唸りながら、後ろのマオが追いつきやすいように大股で一歩、二歩と徐に足を進める。 三歩、四歩。 五歩、六歩。 七歩、八歩。 ――九歩、十歩と足を進めたところで、ミナは立ち止まった。下駄箱の丁度真正面だ。視線を天井から 戻すと白い上履きが規則正しく並んでいるのが見える。毎日のように見る風景で、おかしなところは何もない。 およそ一秒間で一歩というゆっくりな歩みだった。彼女の予想では三歩、四歩辺りでマオが自分に追 いつき、一緒に歩き始める筈だった。だが、十歩――つまり十秒程経過してもマオが追いついて来ない事 に違和感を覚えたのだ。そもそも足音が自分のものしか聞こえてこなかった。 そして気付く。自分の膝より下が、深く黒い霧に包まれている事に。 廊下一面が同じ状態だった。周りを見渡しても、まるで学校が浸水したかのように、ゆらゆらと廊下 を黒い霧が覆っていた。通常、煙は高いところへと昇る。溶けたドライアイスから出る二酸化炭素によ うに空気より重いものでない限りは。だから足元にこんな風に煙が溜まっているのを見るのはミナにと って初めてだった。 なっ、何これ――とミナは両手で口元を覆う。マオに話し掛けているほんの十秒前までは至って普通の 状態だったのだ。僅か十秒足らずという時間で一体何が起こったというのだろう。火事で生じる煙では ない事は明らかだ。霧は“黒”というより“闇”と呼ぶべき色をしている。 足は何の問題なく動く。ミナは慌ててマオへと踵を返した。 マオは、さっきと同じ場所に立っていた。自分と同じように足元は霧に覆われている。彼女はミナに 向けて足を一歩踏み出したような格好でそのまま硬直しており、そして彼女の表情はいつもの元気さは 皆無で、真っ青に変色していた。ミナでさえマオのそんな顔色を見るのは初めてだった。 「……マオ、ちゃん?」 恐る恐るミナは口を開いた。 マオは震えながらただ首を横に振った。眼球には大量の涙がこびり付いており、今にも零れ落ちそう だ。ミナの位置からでもそれが見えた。彼女自身、自分に何が起こっているのか分からなかった。動か ない身体は恐怖で支配されてしまっていた。否、それ以前に彼女を恐怖のどん底へと陥れたモノ――霧に 覆われて見えなくなった足を強い力で掴んでいる“何か”。 生暖かい感覚は、先程ガラス戸を開けた時に外から流れ込んできたそれと似ていた。 閉まっていた筈の玄関のガラス戸が開いている。廊下を覆い尽くしている霧は外から流れてきたもの のようだ。そして、霧に紛れ込んで校内へと侵入を果たした“何か”も。 正確には“何か”は校内へと侵入していない。窓の向こう側の世界から、舌を伸ばして獲物を捕らえ ただけなのだ。“何か”の胃の中には既に獲物が入っていたが、どうやらもう完全に消化してしまう寸 前のようで、胃が脳に「次の獲物を」と命令を送っている。 ミナはとにかく動かなければと思い、マオに向かって廊下を強く蹴るように走り出した。マオも動か ない身体に鞭を打つように、親友へと向かって手を伸ばした。ミナもその手を掴むべく手を伸ばす。 だが、その二つの手は二度と互いの暖かさに触れる事はなかった。 「いやぁぁぁっ!!」 ミナの手がマオの手に触れようとした刹那、マオの身体は窓の外へと引っ張り出された。彼女の足に 巻き付いていた“何か”の舌が今度は胴に巻き付き、一気に自分の方へと引き込んだのだ。 マオの小さな身体が闇に消えた直後、バンッ、と勢い良く閉まる玄関のガラス戸。自らの身に火の粉 が降りかからないようにするためなどど、ミナが閉めた訳ではない。ガラス戸が意思を持ったかのよう に、勝手に閉まったのだ。 「――マオちゃんっ!!?」 ミナはガラス戸に張り付き、必死になってその戸を押した。さっきまで開いていたというのにビクと もしない。押しても引いても駄目だった。反射的に下の鍵を見るが鍵など掛かっていない。 精一杯の力でガラス戸をドン、ドンと両手で叩きながら暗闇に向かって親友の名前を叫び続けるミ ナ。だが自らそんな音と声を出していては、仮に向こう側にいるマオから返事があったところで気付け やしない。十秒ほど経過した頃だ、彼女はふとその事に気付き、両手を止め、息を潜めるようにしてガ ラス戸に右耳を押し当てた。自分の心臓が脈打つ音がやけに大きく聞こえた。 聞こえるのは当然、自分の心臓の鼓動だけではない。小さいながらも向こう側から聞こえてくる声と音。 マオの悲鳴。 恐怖に慄き、死に抗うような声。 “何か”の唸り声。 捕らえた獲物を眼前にし、歓喜するような声。 一際大きな、鈍い音が聞こえた。 刹那の後、マオのものと思しき短い悲鳴が聞こえた。 それから何も聞こえなくなった。 ミナはがくんと膝を折り、ガラス戸に縋るようにその場に崩れた。 半ば放心したような目で変わらずに暗闇を見つめ続けている。 やがてミナの頬を熱い涙が伝った。 それはまるで、彼女がマオの身に何が起こったか全て悟ってしまったかのようだった。 校内から見た外の景色は闇で何も見えなかったが、外は彼女にとって見覚えのある中庭が広がってい た。見覚えがあると言っても夜の学校など来た事がなかったので、月明かりのみに照らされた中庭はな かなか新鮮味があった。 だが当然、マオにそんな新鮮味を味わう余裕などなかった。背中に衝撃と激痛が走った。上手く呼吸 が出来なくなり、ゲホゲホと大きく咽返る。彼女は冷たいコンクリートの上で、仰向けとなっていた。 黒い視界にいくつもの星が輝いており、その星空がゆっくりと移動していく。 ――違う。移動しているのは星空ではなく、マオの身体だ。彼女は自分の身に何が起こっているのか確 認するために、背中の痛みを我慢して上半身を持ち上げた。 それを見た瞬間、全身の血の気が引いていくのを感じた。そして何が起こっているのか把握した。 そこには蛙がいた。否、それは果たして蛙と呼ぶべき存在なのだろうか。一見したところそれは確か に蛙の姿をしていたが、有り得ない大きさだった。全長は悠に二メートルはあるだろう。羽虫どころか 牛や馬まで呑み込んでしまいそうな大きな口を持っている。その口から伸びた長い舌が巻き付いている のはマオの細い両足だ。ズルズルと徐に彼女を口元へと引き寄せていたのだ。 「やっ、やだぁっ! やだやだやだっ、何なのコレぇっ!?」 化け物に食べられてしまいそうになっている状況を把握したマオ。だがあまりにも急な出来事に頭の 中は真っ白になっていた。徐々に蛙の口へと引き寄せられていく身体。時計の秒針が何度か動いた後、 彼女はようやく抗う事を思い出したが、時既に遅し。いずれにしろ、抗おうにも彼女にはその術は皆無 だった。 舌が巻き付いている両足をバタつかせたところで、拘束から逃れられない。何かにしがみ付こうとし たところで、周りにはしがみ付けそうな物はない。だからと言って両手をコンクリートの地面に突っ張 り、摩擦力でブレーキ代わりにしようとも蛙の引き寄せる力には到底敵わない。 「助けてぇっ! ミンミン助けてぇぇぇっ!!」 叫び声は虚しく星空へと消えていく。涙目になりながら悪足掻きするも、あれよあれよという間にマ オの両足はすっぽりと蛙の口内に収まっていた。ヌメヌメと生暖かい感触は自分が食べられそうになっ ているのを実感させる。気持ち悪いなどと感じる余裕などなかった。食べられまいと足掻くのに必死だった。 「離せ離せ離せぇ……っ! ひぐっ、お願いだからぁ……マオなんか食べても美味しくないからぁ……っ!」 マオは二つの小さな拳を握り締めた。その拳を交互に蛙の鼻や口へと叩き付ける。傍から見ていると まるで子供が駄々を捏ねて暴れているような、そんなちっぽけな光景だったが、彼女は本気だった。拳 を叩き付ける事で蛙から逃れようとしたのだ。だがやはり無意味。蛙はパクリと小さく膨らんだ胸元ま で彼女を咥え込んだ。 そこでふと、マオの両足を拘束していた舌が解かれた。足が自由に動く。好機とばかりにマオは最後 の力を振り絞るように両手に力を込め、身体を口内から引き抜こうとした。が、蛙の動きはそれよりも 早かった。マオの悪足掻きを煩わしく思ったのだろう、蛙はマオを咥えたまま口を空へ向け、そして勢 いを付けて口ごとマオの身体を地面に叩き付けた。 「――ぎゃっ!!」 後頭部をコンクリートの地面に強打したマオは、短い悲鳴を残して意識を無くした。 死人のようにぐったりとしたマオの身体。蛙は貪るようにゆっくり、ゆっくりと胃の奥へとその小さ な身体を押し込んでいった。 ゴ、クン。 やがて蛙は満足そうにゲコッと喉を震わせた。
https://w.atwiki.jp/gundamwar/pages/572.html
アクシズからの使者 [部分編集] GUNDAM WAR / 赤き脅威 / ベースドブースター COMMAND C-10 赤 2-4-0 U (常時):配備エリア1つにある、カードX枚をロールする。Xの値は、自軍国力の値を上限とする。 一気に複数枚のカードを寝かせるコマンド。 通称「アク使者(あくししゃ)」。 対象が配備エリアに限られているため、故障の様に奇襲性のあるコンバット・トリックとしての運用は不可能となっている。 最もポピュラーな使い方は、敵軍攻撃ステップ規定の効果前にプレイする事。敵軍ユニットのほとんど(時には全て)をロール状態にする事で、相手の攻撃を防ぐと同時に次の自分の攻撃を通す、という目的である。 また、《R》能力を持つオペレーションや特殊Gを対象に取って一時を凌ぐなどといった使い道もあり、汎用性は高い。 ロール状態のカードが対象に含まれている場合、解決に失敗する。《R》コストを持つカードを含んだ2枚以上の対象を選択してしまうと、《R》コストを持つカードが自らロールしてしまい、効果の解決に失敗する可能性がある。 亜種として第三の勢力がある。エリアの指定や上限は無く、全ての構文であるため上記の様に解決に失敗する事も無いが、タイミングは狭まっている。
https://w.atwiki.jp/teampf/pages/121.html
ASD20XX.08.02.21 32 41 ~ハートランドシティ・裏路地~ 大きな満月が浮かぶ夜、シャークは一人路地を歩いていた。 ??「あなたが神代凌牙ね」 シャーク「・・・誰だ!?」 そこには黒マントをまとった女が立っていた。 (黒マントとかフードとか・・・芸がないな涙) 瑠奈「私は瑠奈。月からの使いとでも言っておこうかしら」 シャーク「ずいぶんとメルヘンな答えだな。嫌いじゃないがな」 瑠奈「あなたに恨みはないけど、その腕試させてもらうわ」 バサァッ マントを取り払い、姿を見せる瑠奈。 シャーク「問答無用か、面白い!」 シャーク&瑠奈「ARヴィジョンリンク!デュエル!!!」 -ターン01- シャーク「先攻はオレがもらう!オレのターン!ドロー!!」 シャーク「オレはライトハンド・シャークを召喚!!そしてレフトハンド・シャークを特殊召喚!!」 ライトハンド・シャーク ☆4 ATK1500 レフトハンド・シャーク ☆3 ATK1300 シャーク「レフトハンド・シャークはライトハンド・シャークがフィールドにいる時、手札か墓地から特殊召喚できる!」 シャーク「最初のターンは攻撃できない。オレは2枚のカードを伏せてターンエンド!」 瑠奈「一気に2体のモンスター。そんなことで私を牽制したつもり?」 シャーク「好きに吠えるがいいぜ」 -ターン02- 瑠奈「私のターン。私はフィールド魔法レベル抹殺を発動」 瑠奈「このフィールド魔法がある限り、レベルのあるモンスターは攻撃できない」 瑠奈「そして私は月の魔術師-ムーン・マジシャンを召喚。さらにムーン・ガードナーを特殊召喚」 月の魔術師 ☆4 ATK1800 ムーンガードナー ☆4 ATK100 瑠奈「ムーン・ガードナーは相手のフィールドに2体以上モンスターがいると時、手札から特殊召喚できる」 シャーク「レベル4のモンスターが2体・・・」 瑠奈「私は月の魔術師とムーン・ガードナーでオーバーレイ!!2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」 瑠奈「現れなさい!カチコチドラゴン!!」 カチコチドラゴン ★4 ATK2100 瑠奈「カチコチドラゴンでライトハンド・シャークにアタック!!」 カチコチドラゴンの攻撃によりライトハンド・シャークは粉砕!! シャークLP4000→3400 シャーク「く・・・(地面が隆起!?)」 瑠奈「この瞬間カチコチドラゴンの効果発動!このカードがバトルで相手のモンスターを破壊した時、オーバーレイ・ユニットを一つ使いもう一度続けて攻撃できる!!」 瑠奈「レフトハンド・シャークにアタック!!」 シャーク「ぐっ!」 シャークLP3400→2600 瑠奈「私はカード1枚伏せてターンエンド!」 瑠奈「さぁ…どうしたの?一度食いついた相手は徹底的に食らいつくす…そんなあなたの評判はどうやら私の聞き違いだったようね」 シャーク「それはどうかな?オレの牙はすでにお前の喉深く食い込んでるぜ」 瑠奈「!?そんな負け惜しみを…」 シャーク「お前を食い尽くす仕込みはもう終わっている!オレのターン!」 -ターン03- シャーク「オレは墓地からライトハンド・シャークを特殊召喚。甦れ!ライトハンド・シャーク!このカードはフィールドにモンスターが存在しない時、墓地から特殊召喚ができる!」 シャーク「さらに墓地からレフトハンド・シャークを特殊召喚!!レフトハンド・シャークはフィールドにライトハンド・シャークがいる時、手札か墓地から特殊召喚できる。そして墓地から特殊召喚された時、レベルを1つあげることができるのさ!!」 レフトハンド・シャーク ☆3→☆4 瑠奈「!」 シャーク「レベル4のライトハンド・シャークとレフトハンド・シャークでオーバーレイ!!」 シャーク「吠えろ未知なる轟き!深淵の闇より姿を現せ!!エクシーズ召喚!!」 シャーク「バハムート・シャーク!!」 バハムート・シャーク ★4 ATK2600 瑠奈「これがあなたのエースモンスター・・・」 シャーク「バハムート・シャークの効果発動【ゴッド・ソウル】!!」 シャーク「1ターンに1度、オーバーレイユニット1つ使い、それをオーバーレイユニットとしてバハムート・シャークよりランクの低いモンスター・エクシーズをエクシーズ召喚できる!!」 シャーク「オレはブラック・レイ・ランサーをエクシーズ召喚」 ブラック・レイ・ランサー ★3 ATK2100 瑠奈「なに!モンスター・エクシーズを増殖した…」 シャーク「さらにマジック発動!連鎖召喚!」 シャーク「このカードはモンスター・エクシーズの連続召喚に成功した時、そのランクより下のモンスター・エクシーズを特殊召喚できる!」 シャーク「現れろ!キャット・シャーク!!」 キャット・シャーク ★2 ATK500 瑠奈「一気に3体ものモンスター・エクシーズを!」 シャーク「言ったはずだ!お前を仕留める仕込みは終わっているとな!」 シャーク「トラップ発動エクシーズ・ドロップ!!このカードは発動後、フィールドのモンスター・エクシーズ1体のオーバーレイ・ユニットになる。オレはこのカードをキャット・シャークのオーバーレイ・ユニットにするぜ」 瑠奈「トラップ発動!!ランク抹殺!!」 瑠奈「このカードは相手フィールド上にあるランクのあるモンスターを全て破壊する。これであなたのモンスターはすべて破壊される!」 シャーク「やはりな…召喚モンスターをモンスター・エクシーズに集中させたのはそのためか」 シャーク「だが!!カウンタートラップ発動!!盗賊の七つ道具!!このカードはライフを1000払いトラップの発動を無効にして破壊する」 シャークLP2600→1600 瑠奈「なに!」 シャーク「オレはオーバーレイ・ユニットを1つ使い、キャット・シャークの効果を発動!!このターンランク4以下のモンスター・エクシーズの攻撃力を2倍にする!!」 バハムート・シャーク ATK2600→5200 ブラック・レイ・ランサー ATK2100→4200 キャット・シャーク ATK500→1000 瑠奈「く・・・」 シャーク「食らい尽くせ!!オレのモンスターたち!」 瑠奈「きゃあああ」 瑠奈LP4000→0 シャーク「大丈夫か?」 瑠奈「ええ…さすが【シャーク】の異名を取るだけはあるわね・・・ここまでモンスター・エクシーズを使いこなすなんて…私の目に狂いはなかった。あなたの腕を見込んで頼みがあるのよ」 シャーク「頼みだと・・・?」 瑠奈「この世界を・・・宇宙-ソラ-を守ること!!ナンバーズの力を使って!!」 シャーク(ナンバーズ!!) シャーク「バカな!なぜおれがそんなことを!?オレはかつてナンバーズに取り憑かれたんだぞ!!」 瑠奈「だからいいのよ。あなたはナンバーズの恐ろしさを知っている。ナンバーズは人の心を映す鏡。あのときはあなたの心が弱かったから。でも今のあなたは違う。九十九遊馬とアストラルがあなたの心の闇を取り払った」 瑠奈「シャーク、小宇宙を守ることができるのはあなたしかいないわ!」 瑠奈「そしてこれが、あなたを守る新たな力!」 瑠奈の手に握られたカードを、シャークは受け取る。 シャーク「!!」 パァァァァア あたりは眩い光に包まれる。 大きな満月が浮かぶ夜に起きたとても小さな出来事。 だけどそれは宇宙-ソラ-にも負けない大きな奇跡。 始まりはいつも突然なのである。
https://w.atwiki.jp/gundamwar/pages/446.html
異性 「男性」「女性」に対して、対象のキャラクターと反対の性別を持つ事を指します。 「男性」を持つカミーユ・ビダンに対して、「女性」を持つファ・ユイリィは「異性」であるといえる。逆もしかり。 ファースト・ニュータイプなど「性別」を持たないキャラクターは、「異性」が存在しない。 カツ&レツ&キッカなど「男性」としても「女性」としても扱われるキャラクターは、「男性」「女性」ともに「異性」として扱われる。
https://w.atwiki.jp/masteroftheworld/pages/66.html
原文のまま書いてるのでおかしな日本語です。 こんにちは 法案の通過 弱い購買力 国内にて大災害発生 武力衝突 高い失業率 独裁路線への変更 国外での戦争 家庭に関する法律制定 公衆衛生問題 安全の長期的な欠如 文化の発展 G8加盟 法案の統合 移住政策を練る 研究活動への投資 エネルギー政策 対抗者の抹殺 高齢者の保護 政党の捜査 国外テロ組織の解体 デモ行進 シークレットエージェント001 国外での政治的諜報活動 国外テロ組織への接近 他国政党への接近 対抗者の社会的抹殺 恋人の世話 本国への送還 産業的破壊活動 評判の悪い秘書課 関係の開発 会談 性格の調査 対抗的スパイ活動 核兵器 国外ネットワークの解体 スパイ衛星 下院議員の買収 国民投票 国内テロ組織の解体 体制の不安定化 戦争のきっかけ パイプラインの建設 ストライキ 経済交渉への署名 暗殺の回避 購買量の改善 若者達の希望 景気後退局面 驚異的な赤字予算 赤字予算 後が無い赤字予算問題 統計機関 こんにちは こんにちは!私はアーチボルド・レインウォーター教授と申します。もしあなたが チュートリアルをしたなら、あなたはすでに私を知ってるかもしれません。私は ここにあなたにアドバイスを与えています。私はゲームの間のあなたの方法に入ら ないでしょう!私はただあなたに私があなたのために若干の新しいアドバイスを持っ ているかどうか知らせるでしょう、そしてその場合あなたは、私のアイコンをクリッ クすることによって、それを聞くことができます。幸運を祈ります! 法案の通過 あなたの法律が議会によって通過させられるために、それらは大多数の下院議員の意 見と一致している必要があります。もしあなたの法律が満場一致のサポートを受け ないなら、あなたは種々の方法に訴えることができます:国民投票を使って、法律に ついてテレビ演説をして、一度に(もしそれが量化可能な法律であるなら)1の小さ い小片に法律のフォワードを入れて、それがさらに多くが、法律に依存する課のため にいっそう人気が高い秘書を任命して、支援するか、あるいはあなたの関係を改善す るようにする改革へとそれを含みます(あるいは賄賂を使いさえします)非協力的な メンバー 弱い購買力 あなたの国の購買力は非常に低いです。あなたの人々を立ち直らせるために、あな たは最低賃金をあるいはさまざまな給付を増やすことがきでます。あなたの公務員の 給料を忘れないで下さいーそれらは大いにこのようなジェスチャーを正当に評価 するでしょう。購買力が上昇するとき、消費が回復します、そしてそれは成長に貢 献します。 国内にて大災害発生 大惨事が起こるとき、あなたは被害者に補償を提供するためにそれがどれぐらい良く なかったか見積もらなければなりません。もしあなたが他の国々から手助けを得 るなら、あなたが資金を横領したと言って非難されないように、あなたはこれらの贈 り物に報いるべきです。大規模災害のために、あなたは国際的な支援があなたが緊 急時を処理するのを助けることを求める必要があるかもしれません。 武力衝突 あなたは戦争に行くことを望みます、あるいは多分それはあなたに脅迫的な国を抑制 するために残っている唯一の解決です。 国防総省で、あなたはあなたの軍事行動を 準備することができます:(多分闇市場の上に)装置を購入して、あなたのプロの兵 隊を強くするか、あるいは文民を含んで、そして密かにミサイルを生産してください。 外交問題の課を他の国々との間で戦略的提携を確立して、そして敵領地の近くで新し い軍事基地を築くために使うことを考えてください。 ここにあなたの人々とあなた の同盟者の感情を害さないことについての若干の薦めがあります:あなたの防衛予算 を浪費しないでください、そしてそんなものとして認知される敵を攻撃してください。 高い失業率 あなたの国は高い完全失業率を持っています。求人市場に回復するようにさせるた めに、あなたは、お金を使って刺激を促進するか、あるいは投資することによって、 成長を作る必要があります。あなたは同じく短期解決を雇用の公務員のような、あ るいは、大容量建設計画を開始することによって、建物マーケットを促進しているよ うにします。 独裁路線への変更 国外での戦争 戦争が発生するとき、あなたは参加するべきかどうか決めることができます。軍事 関与は重大な決定です。大衆は被告側契約に依存するであろうこの決定と戦争して いる国とのあなたの関係について特定の意見を持っているでしょう。 家庭に関する法律制定 公衆衛生問題 公衆衛生はあなたの国での本当の問題です。人々の利益のために、大容量建築プロ ジェクトを始めて、そして医療の品質とそれをアクセスを改善するために投資をす る時間です 安全の長期的な欠如 文化の発展 G8加盟 法案の統合 移住政策を練る 研究活動への投資 エネルギー政策 対抗者の抹殺 高齢者の保護 政党の捜査 国外テロ組織の解体 デモ行進 シークレットエージェント001 国外での政治的諜報活動 国外テロ組織への接近 他国政党への接近 対抗者の社会的抹殺 恋人の世話 本国への送還 産業的破壊活動 評判の悪い秘書課 関係の開発 会談 性格の調査 対抗的スパイ活動 核兵器 国外ネットワークの解体 スパイ衛星 下院議員の買収 国民投票 国内テロ組織の解体 体制の不安定化 戦争のきっかけ パイプラインの建設 ストライキ 経済交渉への署名 暗殺の回避 あなたはあなたがあなたの差し迫った崩壊を夢見る敵を持っていると思います。遠 慮なくあなた自身を守ってください、それは国家のリーダーのためにプライオリティ です。そうするために、あなたの秘密警察とあなたの人的担保サービスを強くして ください。 購買量の改善 1人当りの購買力が低いレベルにあります。租税負担を下げることによって、例 えば、あなたはすぐにあなたをいっそう人気が高くするであろう速い結果を得ること ができました。 若者達の希望 あなたの国のヤングは不幸です!(彼・それ)らが再び命を楽しむのを手伝うため に、あなたは若干の課、青年期の課を含めてもちろん、しかし同じくスポーツと文化 の課の予算を引き上げる必要があります。 景気後退局面 驚異的な赤字予算 赤字予算 後が無い赤字予算問題 注意深くて、あなたの赤字予算はあなたが支出を削減して、収入を増やして、そして 成長を刺激しようとするために必要とする驚くべきレベルに達しました。これはバ ランスをとるために確かに難しい方程式です、それで最初、状況に従うとすれば、速 く国家の予算に取り組んで、そして、国が破産から遠くないから、金を蓄え始めてく ださい。 統計機関 再選されるために、地域の任期にもそして異なったsocioculturalグループと他の 圧力団体に関しても共に、選挙のずっと前に、投票分配を知ることは重要です。こ れはあなたが、票を獲得することに対して、未来のオペレーションの焦点を合わせる のを助けるでしょう。このようなインフォメーションを集めるために、あなたはあ なたの国立統計上の政府機関に相談することができます。 名前 コメント 国の戦争に他の国を1どしかさんせんさせられないのですが -- 名無しさん (2018-01-04 12 55 10) 編集
https://w.atwiki.jp/circus2526/pages/419.html
◆2ゲーム目終了と3ゲーム目の開始 6/1(水)に25+26ワールドの2ゲーム目が終了します。 2ゲーム目終了から3ゲーム目開始までのスケジュールは 下記のようになっております。 ・6/1(水)19 00 25+26ワールド 2ゲーム目終了 ・6/1(水)19 00 ~ 21 00 2ゲーム目終了メンテナンス ・6/1(水)21 00 ~ 6/2(木)10 00 歴史書表示モード ・6/2(木)10 00 ~ 13 00 3ゲーム目開始メンテナンス ・6/2(木)13 00 3ゲーム目開始 ◆3ゲーム目に引き継がれるデータ 3ゲーム目に引き継がれるデータは以下の通りです。 ・君主名 ・武将カード(LVやスキル含む全データ) ・便利機能「武将カードの所持上限の拡張」による武将カード所持拡張数 ・BP、TP、CP ・個人掲示板、書簡 ・フレンドリスト ・プロフィールの自由記述欄 ・デュエルレート ・武勲 ・歴史書 ・EXチケット ◆ゲーム終了時の報酬について 「ヘルプ:ゲームの終了と次のゲーム」をご覧ください。 http //m25.3gokushi.jp/help/help_rule_08.html ※「盟主」などの役職者(長者を含む)は 役職に応じた報酬を入手できる場合があります。 役職の設定し忘れにご注意ください。 ※25+26ワールドの2ゲーム目終了、3ゲーム目開始について、 詳しくは【運営チームからのお知らせ】トピックをご覧ください。 http //mixi.jp/view_bbs.pl?id=45676960 comm_id=4494844 page=all 975番【25+26ワールド 2ゲーム目終了&3ゲーム目開始スケジュール】
https://w.atwiki.jp/chaos-blade/pages/580.html
三狐の領域からの使者 ゆい 大変です!ついにこの日がやってきてしまいました! プレイヤー どうしたんですか?そんなに血相を変えるなんてゆいさんらしくないですよ ゆい そ、そうでした……読書を愛する深窓の令嬢で売ってる私が取り乱すなんて ひまり 深窓の令嬢とやらはあんな穢れた書は読まんと思うがの ゆい 失礼ですね、普通の書だってちゃんと読みますよ? ひまり 薔薇薔薇や百合百合しておる書が普通ではない事は一応自覚しておったのか…… プレイヤー 先ほどから話が進んでいないので、続きを聞かせてもらえますか? ゆい はい、まずは深呼吸をば……すーはー、すーはー、よし ゆい 私に長く仕えていたオウカと言う者が居るのですが、それがこの地に向かってます ゆい 私を連れ戻そうなんて魂胆も見え隠れしてます、これはかつて無い危機ですよ ひまり ゆいよ、おぬし自身はどう思うのじゃ?故郷に戻りたいと思っておるのか? ゆい 答えは否です。私はもうこの地に骨を埋める覚悟が出来ちゃってます プレイヤー なら決まりですね、ゆいさんの身は僕達が絶対に護ります ひまり うむ、いざと言う時の切り札として、ゆいの身柄は確保しておくべきじゃからの ゆい ああ、(プレイヤー)さんの愛とひまりさんの打算をひしひしと感じます…… 次へ 一覧に戻る
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/213.html
カランカラン……ころころころ……かんっ…… 高く蹴り上げられた鍋が虚しく地面を転がる。 tu4氏にとってそれはもはや絶望にも等しい音だった。 「あっ……あ、あ、ぁぁぁぁぁああ……」 自らが吐き出した血の海に沈んだtu4氏。 「鍋……私の鍋が……」 悲痛な声をあげてtu4は鍋を拾いに行こうと這いずる。 ずる……ずると血の跡を引き摺りながらゆっくりと空っぽの鍋に手を伸ばそうとする。 その光景をドS氏は嗜虐の笑みを浮かべ眺めていた。 「あと少し……少しで……」 鍋との距離は一メートルにも満たない。 あと七十センチ。だがその距離があまりも遠かった。 「う……う……う……ぁ……鍋をかき回さないと……」 あと五十センチ。たった数センチを動くのに凄まじい苦痛が全身を突き刺す。 身を裂かれ、骨が砕けそうになる苦痛に耐えながらも、tu4氏は身体を動かす。 あと三十センチ……あと二十センチ…… 「もう少し……で」 あと十センチ。 あと少し手を伸ばせば鍋に手が届く。 右腕を伸ばす。ほらもう少し。 「わ、たしの鍋――」 ドスッドスドスドスッ……!! tu4氏の伸ばされた右腕に何本もの細い鋼糸が突き刺さる。 「残念だったなァ! あともー少しだったのにィィィィ!!! クハハハハハハ!」 歓喜に打ち震える声でドS氏は高らかに笑っていた。 「残された希望が目の前に砕け散る様、それ見てどう思った?」 「いや……いやあ……」 「その扇情的なウィスパーボイス! 最高にHighって奴だァァァッ!」 まさに外道、まさにドS。 このままでは終わらない、ドS氏はtu4氏をいかに痛ぶってやろうかと思考を巡らし―― 「うむ……?」 ドS氏はある異変に気がついた。 tu4氏が口に咥えていたお玉がいつの間に無くなっていたのだ。 それだけでは何ら問題なく虐待を続けられるはずなのだが…… お玉はあった。 だがそれは地面に転がってはいなかった。 カラカラ、カラカラ、カラカラ、カラカラ 回っている。 ゆっくりとそのスピードを上げながら、 いつのまにかにお玉は空鍋の中で回っていた。 「なにィッ!!」 ドS氏は驚愕の声を上げtu4氏を睨みつける。 「貴様ァ~~~~~何をしたッ!!!」 「あ、ぅぃぁぁ……」 だがtu4氏は白目を剥き、悲鳴ともうめき声ともつかない声を上げて痙攣していた。 (美少女が白目を剥いてビクンビクンとのたうつ姿……(・∀・)イイ! いや、そんな場合ではない!) カラカラ、カラカラ、カラカラ、カラカラ カラカラ、カラカラ、カラカラ、カラカラ カラカラ、カラカラ、カラカラ、カラカラ カラカラ、カラカラ、カラカラ、カラカラ なおも高速回転するお玉。 空気が激しく震動する。 (なんだこれは……マズイ……これは非常にマズイ) ドS氏は思った。この少女と鍋をそのままにしておくと大変なことになる、と。 「く……お楽しみはまだまだこれからだが致し方ありません。ここでお前を殺すッ!」 ヒュン! tu4氏の腕に突き刺さっていた鋼糸が全て抜けドS氏の手に戻る。 「ハアァァッ!!!」 ドS氏は両手を前に突き出して無数の鋼糸をtu4氏に向けて放つ。 ぎちぎちと軋む音を辺りに響かせ鋼糸は、tu4氏に絡みつきながらその身を空中に持ち上げる。 それはさながら空に磔にされたキリストの様な姿だった。 そしてtu4氏を拘束していた無数の鋼糸は、その鎌首をもたげ―― ギ、ギ、ギ、ギ――ドスドスドスドスドスッ! 「ぁ……が……が……ぎぃ……」 鋼糸はtu4氏の身体に突き刺さった。いや潜り込んだ。 白く細い腕、しなやな太股におびただしい数の鋼糸が潜り込む。 ドS氏の放った極細の鋼糸は大事な筋肉や神経を傷つけることなく、 皮膚や筋肉繊維の隙間に張り巡らされていく。 今やtu4氏の美しい柔肌にはまるで植物の葉脈の様な筋が無数に現れていた。 その一本一本がドS氏の鋼糸。 少しドS氏が力を入れるだけで体内の鋼糸はtu4氏を内側からズタズタに引き裂き食い破るだろう。 一方、鍋はtu4氏から数メートル離れた地面でなおも高速回転を続けていた。 「もう少しその姿を楽しみたいですが……その鍋がある以上そうとも言ってられません」 「………ゃ………」 「あ?」 息も絶え絶えなtu4氏の口がかすかに動いた。何か言葉を発しようとしている。 「何が言いたい?」 「ょ……ゃ……く、予約は……あるんですか……?」 「はっ、何かと思えばそんなことですか……そんなものあるわけ――」 そんなものあるわけねーだろヴァーカ。そう言おうとした時…… よやくはあるよ、ここにあるよ―― どこからともなく少女の声が森の中に響き渡った。 その瞬間ピキピキと音を立てて空鍋が砕け散り、 鍋のあった場所を中心に闇黒の空間が沸き出した。 「なにィッ!!!!」 闇が現れた瞬間、tu4氏の身体の鋼糸は全て消滅する。 全く想定外の展開にドS氏はただ狼狽するのみだった。 ぞわり…… 闇が蠢く、漆黒の空間がじりじりとtu4氏に近づく。 tu4氏との距離が一メートルほどに近づいた時、異変は起った。 「な――」 漆黒の空間から無数の闇黒の触手が噴き出した。 闇の触手はtu4氏の身体に巻きつき絡まってゆく。 だがtu4氏は歓喜と恍惚の笑みを浮かべその触手を受け入れていた。 (うおおおおお!!! この展開はもしやッ!) ドS氏の脳裏にある五文字が浮かび上がる。 『触 手 プ レ イ』 うら若き乙女が怪しげな触手にあんなことやこんなことをされちゃう展開。 かの有名な葛飾北斎も自らの絵に描いた伝統的シチュエーション。 それがドS氏の眼前で繰り広げられようとしていた。 だが現実はドS氏の期待をあっさりと打ち砕く。 する…… 闇の中から白い腕が伸びた。 細い、女の腕。やがて全身が露になる。 どこかの制服を着た銀髪の少女が十個のバスケットボール大の光球を従えtu4氏の眼前に現れた。 その姿を見たtu4氏はにっこりと微笑んで、 「これで……予約ができるんですね……ありがとう沙――」 音も無く、tu4氏の顔が消滅した。 腕、脚、胴。十個の光球がtu4氏の身体を削り取る。 まるで穴開きチーズのようになったtu4氏の身体を、少女は優しく抱きしめた。 その刹那、黒い光が森を包み込んだ。 「うおおおお!?」 あらゆる光をかき消す闇が二人を飲み込む。 外側にいるドS氏からは何が起っているのか全くわからない。 やがて闇の奔流は何事も無かったように消え去り。 跡には呆然と立ち尽くすドS氏と一人の少女がいた。 「う……ここは……?」 銀髪の少女はきょろきょろ辺りを見渡す。 自分はなぜここにいるのか、そして何より自分は―― 「私は『予約被りに定評のあるtu4』そして……」 何も思い出せない、自分の名前以外は何も。 「神剣は!? 永遠神剣はどこに……って私は何言ってるのよ」 とっさに出た永遠神剣という単語。なぜ自分はそれを知っている? わけがわからない。ふと足元に金属の感触があった。 柄の長い幅広の大剣、それは結氏が忘れていった永遠神剣『存在』だった。 「これは……『存在』……ああっ! 何で私はまた知らない単語を知ってるのよっ」 なんかムカついてきた。 「あーーッ! もうわけわかんないわ! とにかく予約しないと!」 彼女は存在を握り締めると、背中から白い翼――ウイングハイロゥを展開させ飛び上がった。 (うっわー……私ったら空まで飛べてる……一体何者なのよ私は……) ふと胸元を見る。そこには銀色の何らかの金属片をペンダントに加工したものが、 月の光を受けて輝いていた。 (なんだろうこれ……とても大切な物のような気がする……) 【早朝】【D-9 森】 【予約被りに定評のあるtu4氏@ギャルゲロワ】 【状態】健康 記憶喪失 【装備】永遠神剣第七位「存在」、ペンダント(空鍋の欠片) 【道具】支給品一式、不明支給品 【思考】 基本:自分が何者か知る 1:予約しないと…って予約って何よ ※容姿は白鐘沙羅。アセリアの服を着ています。 ※実は永遠神剣第一位「空気」を宿していますが何らかの因子が足りないため使えません。 ◆ 「く……一体何が……!?」 一人森に残されたドS氏は事態の把握に苦心していた。 黒い光が森を覆った後、tu4氏は影も形も無くなっていた。 そして代わりに残された銀髪の少女、意志が強く勝気な印象を持った少女。 (あの少女は一体……?) そういえば少女は飛び去る前に「予約しないと」と言っていた。 (この場で予約なんて口走るのはtu4しかいない……だがアレがtu4なら奴に何が起きたのでしょうか) 考えても一向に答えは出なかった。 これ以上ここにいてもしょうがない、ドS氏はその場を立ち去った。 (気が強そうな美少女を屈服させる……なんて甘美なシチュエーション。次会った時が楽しみですね) 【早朝】【D-9 森】 【マスク・ザ・ドS@アニ2nd】 【状態】やや疲労 【装備】一目でドSと判るマスク(出展不明) 【道具】支給品一式、鋼糸@HELLSING 【思考】 基本:Sっ気の導くままに 1:あ…ありのまま今(ry 2:今度tu4氏と出会ったら確実に屈服させる ※『表』と『裏』の人格を使い分けることで姿や能力が変化します。 ※『表』:容姿は糸色望。明るいドS。能力は糸色望並。 ※『裏』:容姿は黒一色のスーツを着る風浦可符香。黒いドS。能力は「ニンジャ」。 102 あなたと合体したアッーい 投下順に読む 104 冥王ってよく考えたら邪気眼設定の塊だよね 102 あなたと合体したアッーい 時系列順に読む 104 冥王ってよく考えたら邪気眼設定の塊だよね 091 無題2 予約被りに定評のあるtu4氏 132 MURDER PRINCESS 091 無題2 マスク・ザ・ドS 139 罪と罰~全てはフラグ・ビルドのために~
https://w.atwiki.jp/chaos-blade/pages/336.html
78日目 蛇影の領域からの使者 (プレイヤー) お体はもう大丈夫ですか?皐月さん 皐月 本調子とは行かんが、お前の勧めてくれた湯治とやらのおかげ快方に向かっているな (プレイヤー) それは良かったです!お湯で怪我を治すなんて、人間の知恵は侮れませんね 皐月 それはさて置きだ、私の故郷からやかましいのが来るので心の準備を済ませておけ (プレイヤー) やかましい……ですか? 皐月 ああ、私の身の回りで世話をしていた奴なんだが……とにかくやかましい奴だ (プレイヤー) お使いの人ですか、でもなんで今更見えられるんでしょう? 皐月 私がここに居る事は蛇影の者には伝えていないからな、嗅ぎつけられたと言うのが正直な話だ 次へ 一覧に戻る
https://w.atwiki.jp/yuiazu/pages/1674.html
「唯先輩、この後観覧車に乗りませんか?」 「ふん、ひひよぉ♪」 クレープを頬張っていた為、返事らしい返事になっていなかったけど、表情を見る限りOKだという事だろう。 この遊園地にある観覧車は高さが120メートルあり、日本最大の規模を誇る事で有名だ。 そこからの眺めは格別で、ニュースにも取り上げられた事があるくらいだ。 今の時間は16時過ぎだが、冬という事もあり西の空がうっすらと赤くなっている。 となると、私達が観覧車に乗っている頃は夕焼けが綺麗な時かもしれない。 また、この観覧車はもう1つ有名な事がある。頂上付近で告白をすれば、必ず良い返事を貰えるというエピソードがあるのだ。 その為、巷では恋愛成就の観覧車と呼ばれており、週末ともなれば若い男女が、観覧車目当てで並んでいる事も多い。 桜高の生徒の間でも話題になる観覧車なので、当然唯先輩にもその噂は耳に入っていると思う。 唯先輩は今どんな気持ちで列に並んでいるのだろう・・・。告白というシチュエーションに期待していたりするのかな。 それとも、ただ仲の良い後輩と一緒に乗るというだけの意識なのかな・・・。 唯先輩の視線は真っ直ぐ観覧車の乗り場に向いており、表情は若干硬い。 その為何を考えているのか、表情からは窺い知る事はできなかった。 一方の私は、観覧車の列に並び始めた時からドキドキが止まらない。 2人で繋いだ手から鼓動が伝わっているかもしれないと思うと、恥ずかしさからつい俯いてしまう。 冬なのに体が熱い・・・手や額からはうっすらと汗もかいている。 まだ観覧車にも乗ってないのに、どうしてこんなに緊張しているんだろう・・・。 列が進んでも足取りが重く、唯先輩に引っ張られる事でやっと前に進めるくらいだ。 告白は成功する・・・そんな願掛けもあって観覧車に乗ろうとしているのに・・・何でだろう・・・。 何でこんな気持ちになるんだろう・・・。 怖い――――― 何を恐れているの? 願掛けをしたのに告白が失敗する事? 唯先輩に今までのような態度を取ってもらえなくなるかもしれない事? 『あずにゃんの事は、可愛い後輩としか思えないよ・・・』 確かに振られるのは嫌だけど・・・でも違う・・・。 私が恐れている事は、そんな事じゃない・・・。 でもわからない・・・私が恐れている原因が・・・。 胸の高鳴りとは別に沸いてくる胸騒ぎ・・・。 告白なんてまた別の機会で良い・・・今はすぐにこの場から引き返した方が良い・・・そう思うほど、正体不明の何かに私は怯えていた。 だけど・・・原因がはっきりしない以上は、やっぱり観覧車に乗るのは止めましょう、などと言えるわけもなく・・・。 気付けば、観覧車に乗る順番がもうすぐそこまで迫っていた。 「うわぁ・・・あずにゃん、この観覧車を下から見ると凄い迫力だね!」 「そうですね・・・さすが日本一の高さを誇るだけありますね」 「下からだと、一番上が見えないや~」 「頂上から見下ろすと、私達なんて豆粒みたいに見えるのかもしれませんね」 私達は目の前にそびえ立つ観覧車の高さに圧倒されていた。 その横を、恐らく告白が成功したであろう男性が、女性と腕を組んで、にこやかな表情で通り過ぎて行く。 私達も、もうすぐあんな幸せそうなカップルのような関係になっているのだろうか。 「もうすぐこの観覧車に乗れるのかぁ・・・。私、あずにゃんと一緒にどうしても乗りたかったんだよね!」 「・・・私も乗ってみたかったです・・・唯先輩と・・・」 「もうすぐ・・・叶うんだ・・・私の夢・・・」 「えっ?・・・何ですか?」 「あっ、いや、何でもないよ~・・・あはは・・・」 言っちゃった、と言わんばかりにそわそわしだす唯先輩。 私は聞こえて無いふりをしたけれど・・・はっきりと聞こえていた。 『もうすぐ・・・叶うんだ・・・私の夢・・・』 それって・・・もしかして、もしかするのかな・・・。 より一層心臓がドキドキし始め、私の緊張感もピークに達しようとしていた。 「ほら、順番来たよ!・・・行こう、あずにゃん!!」 「あ、はい・・・!」 私は唯先輩に手を引かれ、観覧車乗り場へ向かった。 唯先輩の夢=私の夢だと信じて・・・希望を胸に抱いて・・・。 幸せな時間はもうすぐやってくるんだ・・・そう思っていた。 だけど、ここからが私の・・・いや、私達の本当の地獄だった。 私達が観覧車に乗る為、数段しか無い階段を上ると1人の男の人とすれ違った。 コートを着て、帽子にサングラスという、いかにも怪しげな格好をした人だった。 恋愛成就・・・とは程遠いような感じだったけど、男の人が1人で観覧車に乗ったりもするんだ・・・。 唯先輩はその男の人の事を気にする素振りは見せず、目の前の観覧車に勢いよく飛び乗った。 私もその男の人に対し、変に疑ったり怪しんだりする事はせず、唯先輩の後に続いて観覧車に乗り込む。 2人とも観覧車に乗りこんだ事を確認すると、ゆっくりと席に腰を下ろした。 「それでは、素敵な景色を楽しみながら、ゆっくりと2人だけの時間をお過ごしください」 「はーい、ありがとぉー♪」 「ど、どうも・・・もう、唯先輩はしゃぎすぎですよ!///」 「えー?そうかなぁ?」 観覧車の案内をしてくれたスタッフの方が笑顔で私達を見送ってくれている。 それに応えるように唯先輩は大きく手を振り、私も軽く頭を下げた。 「ねぇあずにゃん~、この紙袋って何だろ?」 「さ、さぁ・・・さっき乗ってた人の忘れ物じゃないですか?」 「何が入ってるのかな~♪ケーキだったりして~」 「ダ、ダメですよ、勝手に開けたりしたら!!」 観覧車に乗り込んだ時から目に入った紙袋・・・気にはなっていた。 しかし、忘れ物だと知らせる前に観覧車のドアが閉まってしまった為、スタッフの方に渡す事ができなかった。 先程の怪しげな人の忘れ物・・・どんな人の物であっても、やはり他人の物を勝手に開ける事は気が引けるものだ。 本当に中身を調べようとした唯先輩に軽くお説教をすると、唯先輩の興味は紙袋から外の景色に移った。 呑気と言うか、マイペースと言うか・・・それでも、何にでも興味津津になる所は子どもみたいで可愛いと思う。 チッ チッ チッ チッ チッ・・・ 観覧車はゆっくりとしたスピードで、高度を上げていく。 遥か遠くに見える夕陽は地平線にその姿を隠そうとしているが、最後の輝きで私達を照らし出している。 ほんのりとした笑みで夕陽を見つめる唯先輩・・・私はその姿にうっとりしていた。 夕陽に照らされている唯先輩の横顔があまりにも綺麗だったから・・・。 私の視線に気付いたのだろうか・・・程無く、唯先輩はクルリとこちらを向き、私の表情を見るや否や、無邪気な笑顔を見せた。 「あずにゃん、顔真っ赤だぁ~♪」 「なっ・・・ゆ、夕陽のせいですよ!///」 「えぇ~?本当にぃ?」 「本当・・・ですよ///」 「じぃー・・・」 「うぅ///」 もういい加減、素直になっても良かったのかもしれないけれど・・・唯先輩の意地悪な視線に耐えかねた私は、プイッと顔を背けてみた。 背後から聞こえるゴメンゴメンという声と共に、私はいつもの・・・全身が優しく包まれる感覚を覚えた。 「あずにゃん、ギュ―♪」 「もう・・・今日何度目ですか///」 「えへへ・・・あずにゃん分補給は1日に何度しても良いんだもーん♪」 「誰がそんなルール決めたんですかぁ?」 「私が今決めました!」 「もう・・・特別ですよ?」 「えへへ♪ありがとう、あずにゃん」 何だかんだで受け入れてしまう私・・・。やっぱり唯先輩にはかなわないなぁ。 特別・・・なんて言ったけど、そういえばこんなやりとり、前にもあったなぁ。 私が1年生の時、唯先輩が風邪で学園祭前日まで休んだ事があった。当日になってもなかなか現れない唯先輩を私は本気で心配していた。 唯先輩が来ないなら、学園祭なんて無意味・・・そんな事を考えてしまうくらいに、私は唯先輩と一緒にステージに立ちたかった。 そんな心配をよそに、唯先輩は約束の時間を大幅に過ぎてやってきた。その時の唯先輩の申し訳なさそうな表情は今でもよく覚えている。 『最低です!皆がこんなに心配してたのに・・・最低です!』 唯先輩の顔を見れた安堵から流れた涙。それを隠すように、辛い言葉を投げかけてしまった。 だけど、唯先輩はそんな私をそっと抱き締めてくれた。さっきの、唯先輩の言うあずにゃん分補給・・・とか言う感じで。 その時に耳元で囁かれた『最高のライブにするからさ・・・』という言葉・・・。 この時の口調は、今までの唯先輩の口調からは考えられない程落ち着いていて、私をキュンとさせる物だった。 私がずっと抱いていた、明るいけれどもだらしない唯先輩というイメージからは程遠い物で・・・。 その口調だけで私は唯先輩に心を許してしまいそうだった。 『特別・・・ですよ・・・』 だから、こんな言葉まで言ってしまったのに・・・直後の唯先輩の不真面目なキス顔で私は冷静に戻ってしまった。 それ以来、私は唯先輩の口調にギャップを感じたり、ドキッとするようなセリフを聞いていない。 私の心を一瞬で落としてくれるような刺激的な口調や言葉・・・もう聞く事はできないのかな・・・。 もしかしたら今回のデートで聞かせてくれるかもしれない・・・。 淡い期待を持ちながらも、後ろから聞こえてくるのはお調子者の唯先輩の口調。これもまた・・・いや、これが唯先輩なんだな。 でも、もしも私が唯先輩に迫って、私の本気の気持ちを伝えたら・・・唯先輩は落ちるのかな。 『唯先輩・・・私を本気にさせた罪は重いですよ?』 『えっ・・・あ、あずにゃん・・・?』 『唯先輩の全てが好き・・・身も心も・・・唯先輩の全てを私のものにしてやるです』 『あずにゃん・・・私なんかで良いなら・・・喜んで・・・』 なんてね・・・。あれ、でも結構簡単に唯先輩を口説き落とせるんじゃないかな。 私の、いつもと違う雰囲気を醸し出せば・・・そのギャップで唯先輩もイチコロ・・・だったりして。 あとは、どう話を切り出すかだけど・・・。 「あずにゃん」 「にゃ、にゃんですか!?」 私の計画は妄想に終わった。実行する前に、唯先輩によって現実に連れ戻されたのだ。 突然の事で、猫みたいな返事になってしまい、凄く恥ずかしい。 しかし私の反応を見た唯先輩は、まるで花が咲いたかのような表情で私の事を見ている。 「あずにゃん!!返事も猫みたいで可愛いね♪」 「うぅ・・・さっきのは聞かなかった事にしてください///」 「あずにゃん可愛いから、またあずにゃん分補給しちゃおーっと♪」ギュー 「にゃぁ~・・・」 「・・・」 「・・・」 私は今、いつもとはやや違う状況に置かれている。 唯先輩に抱きつかれている・・・いや、これは日常茶飯事の出来事なので何も驚く事は無い。 私は今、唯先輩に後ろから抱きつかれたままの状態なのだ。 唯先輩は抱きついてくると、頭を撫でてくれたり、私の手を引いてどこかに行ったりと、すぐに次のアクションを起こしてくれる。 私に抱きつくという事は、次の行動に向けての事前準備みたいな意味合いもあるのだ。 しかし、今のように私に抱きついたまま動かない・・・こんな事は今まで一度も無かったので、私は少しだけ戸惑いを感じている。 「ゆ、唯先輩・・・どうしたんですか?」 「あずにゃん・・・」 「はい・・・」 「私・・・あずにゃんの事をギュッとするとね・・・あずにゃんの温かさ、優しさが私の心を満たしていくの・・・。 だから、ずっとこうしていたいっていうのが本音なんだよ」 「え、そ、そんな・・・急に・・・///」 何を言い出すのかと思えば・・・口調は普段と変わらないものの、耳元で囁かれただけで体中がゾクッとしてしまった。 口調は変わらなくとも、普段言われない事を耳にした私の体温は、上昇の一途を辿っており、鼓動はペースを上げるばかりだ。 唯先輩は私の背中に密着したまま離れようとしない。 一呼吸置こうと、唯先輩の腕から逃れようとするも、唯先輩はそれを許してくれなかった。 「私・・・ずっとあずにゃんの事を想って、ずっと隣であずにゃんの事を見ていたいな・・・」 「ゆ、唯先輩・・・!!急にど、どうしたんですか!?」 「私ね・・・」 唯先輩は何かを言いかけた後、一旦私から腕を解き、私の隣で体勢を整えた。 一方の私は、先程までの唯先輩との言動の違いに驚き、おどおどと落ち着きの無い態度を取ってしまっていた。 唯先輩の、普段とは違うギャップ・・・それを望んでいたのは自分だったはずなのに・・・。 しかし、いざ目の前でいつもと違う唯先輩を見ると、こんなにも動揺してしまうなんて・・・。 ここでもまた、素直に受け入れられない自分を悔い・・・そっと唯先輩に視線を向ける。 唯先輩は目を瞑りながら上を向いており、数秒深呼吸をした後でもう一度顔を私に向けた。 「あずにゃん、今日は楽しかった?」 「は、はい・・・唯先輩と一緒でとっても楽しかったです。時間が過ぎるのが早く感じて・・・って、それは私が寝坊したからですよね」 「まぁ、寝坊の件は置いといて・・・楽しんでもらえたようで良かったよ♪ 私もね、今日あずにゃんと一緒にデートができて凄く楽しかったよ」 「私もそう言っていただけると嬉しいです」 唯先輩は私の言葉を聞くと、ニコッと笑ってくれた。 しかし、表情はすぐに引き締まり、とても真剣な眼差しへと変わっていた。 「あのね・・・いつもはふざけてばっかりだから、本気に捉えられてなかったかもしれないけど・・・今日は正直な気持ち、想いをあずにゃんに伝えます」 「はい・・・」 そう切り出されてから、私の鼓動の高鳴りはより一層激しくなるばかりだったが、恐らく唯先輩も同様だろう。 心なしか、緊張のせいで唯先輩の声も震えているように聞こえてくる。 「わ・・・私ね・・・」 私は待つ身となった。もう・・・何を言われるのかは、この雰囲気で察している。 唯先輩が言ってくれる言葉を待つだけだが、それに対する返事は・・・ずっと前から決まっている。 ただ・・・たった一言の気持ちを口にするのがとれだけ大変な事か・・・私にはわかっている。 普段はよく唯先輩の口から聞かされるその言葉・・・普段から聞いてしまっていたからこそわからなかった。 それがただの後輩としてなのか、1人の女の子としてなのか・・・。 私は隣に座る唯先輩から視線を外さなかった。ジーッと唯先輩を見つめているが、その表情は赤く見えた。 夕陽のせい?・・・そんな野蛮な事も考えたが、そうではない事は一目瞭然だった。 外は暗くなってきており、夕陽もあと2~3分で完全に顔を隠すという所まで来ていたからだ。 チッ チッ チッ チッ チッ・・・ 二人の間を流れる沈黙・・・。私の耳に聞こえてくるのは、私自身の鼓動と、時計の針の音だけだった。 視線をチラッと外に向けると、もう間も無く私達のゴンドラが頂上に到達しようとしている。 「あのね、あずにゃん・・・」 緊張感の溢れる沈黙をようやく破った唯先輩。その声は相変わらず震えている。 きっと唯先輩は今、緊張の絶頂に到達しようとしているのだろう。それは、どうしても乗り越えなければいけない山だ。 辛く険しいその山を、私の為に越えようとしてくれている・・・。 そう思うと嬉しくて、唯先輩の震えた声を聞いただけで私は自然と笑みがこぼれた。 「唯先輩・・・私が言うのも何ですけど・・・唯先輩のペースで言ってください。私・・・ずっと待ってますから」 「あずにゃん・・・えへへ、ありがとう」 水を得た魚のように、それまで硬かった唯先輩の表情は崩れ、自然と明るくなっていく。声も表情も普段の唯先輩だ。 完全にペースを取り戻したのか、唯先輩は軽く咳払いをしてから、もう一度私に視線を向けた。 「改めて言うね・・・」 「はい・・・」 「あずにゃん・・・私ね・・・」 「あずにゃんの事が――――――――――」 あと少しで、唯先輩の気持ちが私の心に届く所だった。 同じく、私の気持ちも唯先輩の心に届く所まで来ていた。 あと1分・・・いや、30秒・・・いや、あと10秒あれば十分だった。 だけど・・・そのたった10秒という時間は・・・。 私達の心に届かなかった。 続き