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――――ありがとう ◆/eRp96XsK. 『――久しいな、諸君』 消防車のタイマーが午前六時を指すと同時に、放送が始まった。 ジャンパーの男、相羽シンヤを追い道路を南下していた一同は、道路のど真ん中で停車した消防車の中で、その放送を聞く。 本当は走行しながら放送を聞く予定だったのだが、ガラスが全て砕け散っている消防車の座席は、 走行中常に車体に叩き付けらている風と、その音をモロに受ける形になる。 こんな状態では放送を聞き逃してしまう可能性がある、という事でやむなく一時車を止め放送を聞く事となった。 ちなみに、この行動に対し思いっきり渋面を見せ反対するかと思われたラッドは、意外にも快く同意した。 ちなみに彼が同意した理由というのは、 『放送聞きそびれて禁止エリアで首輪ズガン! なんてーのは俺も勘弁してほしいしな。 それにさ、一体どんぐらい殺されてんのか知りてーのよ、俺。だって死んだ連中の分だけそいつらブッ殺した奴がいるって事だろ? つまり今回の放送で俺が嬉しく楽しくブッ殺せる奴らが最低何人いるのか分かるわけだ。楽しみじゃねーか! なぁ!』 というものである。 ラッドの同意した理由はともあれ、消防車に乗った一同はこうして放送を迎えている。 ■ 『――木スザク、 シモン 、シュバルツ・ブ――」 (…………え?) 先ほどの放送で呼ばれた名前の中に、確かにシモンの名があった。 それがどういう事を指すのか。どのような意味を持つのか。驚きで止まりかけた頭がそれを理解した瞬間、ヨーコの意識はその殆どが闇で覆われた。 (…………シモンが、死ん……だ?) 死んだ? シモンが? 何故、何故シモンが? いや、それよりも……シモンがこのゲームに参加させられていた? その事実に思い当たったとき、ヨーコは呆然とした。放送を聞いたラッドが何やら浮かれて騒いでいるようだがそれも遠くに聞こえる。 (私……気付かなかった……シモンが、いた事に……) 誰かが死ぬのは、もう見たくない。もう、誰にも死んでほしくない。ヨーコは、確かにそう思った。強く、強くそう思った。 だけれど、そう思ったその時、シモンの事は、大グレン団の皆の事は、少しも考えられていなかった。 獣人達の開いたこの悪趣味なパーティに招待されたのが自分だけの筈は無いというのは、少し考えれば分かりそうな事なのに…… 何故、どうしてすぐに仲間の事を考えなかった? 大グレン団の仲間たちは、その多くがカミナの掲げる旗印の下へと集った者達だ。 いわば、カミナという男に惹かれ集った者達なのだ。皆カミナの死にショックを受けているのは間違いない。 その中でも、今放送で名前を呼ばれたシモンは特に酷いショックを受けていたはずだ。 シモンはカミナと同じ村で育ち、ずっと彼の背を見続けてきた。誰よりも――多分、ヨーコよりも――カミナを信頼していた。 カミナがグレンごと獣人のガンメンに串刺しにされたときには、暴走して敵の超大型ガンメンを乗っ取り、 彼を止めようとする大グレン団のメンバーの言葉に耳も貸さず、周囲を破壊し尽くしながら火山の火口へ飛び込もうとさえしていた。 カミナを信仰していた、とさえ言える彼だ。カミナの死を知った彼の絶望はヨーコのそれと比べてもずっと深いものだろう。 そんなシモンがこの殺し合いの場に呼ばれればどうなるのか。そんな事は考えるまでも無い事だった。 「――にしてもよ、殺られた連中はブッ殺された時に一体どんな面してたんだろうなぁ?」 突如、ハイになっているラッドの放った言葉が鮮明に耳に届いた。その言葉に、ヨーコはびくりと肩を震わせる。 その事を知ってか知らずか、ラッドはハイテンションなまま言葉を次いでいく。 「やっぱギャーギャー泣き喚いてたのか? それともキレて喚き散らしたか? いやいやテメェが引き当てたモンに浮かれてるところをズガン! てのもいいねぇ……あ、ひょっとしたら自殺しちまった奴もいんのかな? ……いるんだろうなぁ、やっぱよ。 あぁー、でもよぉ今頃そいつら殺した連中、どっかで面白おかしく殺ってんだぜ? いいよなーずりーよなー羨ましいなぁーあぁ゛ー!」 聞きたくもないのに、ラッドの言葉が次々にヨーコの中に飛び込んでくる。 ――シモンは、どうだったんだろう? カミナを失った喪失感から、自らの命を絶ったのか。 獣人の長である螺旋王への復讐心に燃えながらも、殺人者に無残に殺されてしまったのか。 それとも、ただ惨めに震えながら死を迎えたのか。 ――私が気付いていれば、こんな事にはならなかった。 ――私が気付いていれば、シモンは、私の仲間は死なずに済んだ。 ――私が、気付かなかったから…… 「あぁもう、早く出てこねえかなァジャンパー野郎! そんでもって楽しく愉快に――てオゥッ!?」 「あ、ゴメン」 そんな時、ラッドの止まらないお喋りとヨーコの何処までも後ろ向きな意識は、運転席の少年のかけた急ブレーキで強制的に遮られた。 ■ 放送の終了した【C-7】エリアの道路を、相羽シンヤは静かに一人歩いていた。 歩きながら彼が考える事、それは先ほどの放送の内容。螺旋王はこの6時間の死んでいった9人の人間の名を読み上げた。 その中に愛しく憎き敵、実の兄である相羽タカヤ――Dボゥイの名が無かった事にひとまず安堵する。 だが、油断は出来ない。この場には、人間態とはいえ、ラダムのテッカマンと互角に渡り合う程の強者が複数人存在している。 いかにテッカマンといえどテックセットを封じられ、更に人間態での身体能力も制限されている現状では、シンヤもタカヤも何時殺されても不思議はない。 だからこそ、この会場内に存在している筈の二つのクリスタルを入手し、その上で自身に課せられている制限を解き放たねばならない。 タカヤ……否、テッカマンブレードと互いに全力でぶつかり合い、そして打ち倒すために。 その為にも、まずは首輪のサンプルが必要になる……のだが、消防車の二人組を見送り南へと下ったものの、未だ他の参加者は見付けられずにいた。 (【E-7】エリアまで道路沿いに進んで、それで誰とも遭遇しなければ中央へと足を運ぶか……禁止エリアが邪魔になるが、 そこへ行くまでにデパートや病院という人の集まりそうな施設がある。それで誰も発見出来なければ、一旦学校へ引き上げるとしよう) シンヤがそう今後の方針をまとめた時だった。その音が、ほんの僅かなブレーキ音が、背後から響いたのは。 「…………!」 離れた位置からのものだったためか、その音は非常に小さかった。静まり返ったこの場でなければ気付くのはほぼ不可能だっただろう。 だが、確かにその音は響いた。急ブレーキをかけたような、ゴムタイヤの擦れる音が。 あの消防車の二人組が追ってきたのか? とシンヤは考える。だが、あの二人がわざわざそんな事をする適当な理由が思い浮かばない。 まぁ、そんな事はどうでもいい。いずれにせよ、南を向くシンヤの背後には車両が存在し、そしてその車両にはこのゲームの参加者が乗っているのだ。 ならば、わざわざこれ以上道路を進む必要はない。 「フフ、思わぬところで手間が省けたというわけか……」 シンヤはそう呟きながら右の手に剣を構え、北へと駆け出した。 ■ 「なぁ、オイ、ジン。 また一体どういうつもりよ? 俺ァとっととジャンパー野郎をブッ殺してぇって言ってんのに、なんでまた車止めるわけ? しかもいきなり急ブレーキ踏んでよぉ、外にふっ飛んでったらどうするつもりだったよ? ん? 何? やっぱオメー俺の事ナメてる? ナメられてんの、俺? ……なぁ、オイィ!!」 「ま、待てよラッド! ジンにも何か理由があるんだ、多分!」 「そうそう、オレはただ忘れ物取ろうと思っただけだよ!」 シンヤがブレーキ音を察知し、道路を北上し始めた頃。 消防車内では急ブレーキで思いっきり前につんのめり、危うく消防車から放り出されそうになったラッドが、怒りの形相でジンに詰め寄っていた。 こめかみをぷるぷると震わせながらジンに詰め寄るラッドを清麿が慌てて何とか抑えようとし、ジンが大急ぎでそれに続く。 「忘れ物だぁ? まさか今からあの店まで戻ろうって言うんじゃ……」 「いやいやいや、俺の忘れ物があるのはこっちなんだ」 「あ゛? 上?」 「そう! ジャンパーの男を追っ払った時に武器をここの標識に刺したまま置き去りにしてね。 で、それ思い出して折角だから回収しようと思いまして。 というワケで上行って取ってくるからちょ~~っとお待ちください。 あ、おねーさんは一緒に来て手伝って」 「え? ……あ、ちょっと――!?」 ジンは車内を小器用にしゃかしゃかと動き回りながらラッドに対し弁明をし、そのままぼうっとしていたヨーコの腕を取り、車上へと上がる。 下から「なんだよなんだよ男の子ならブン殴ってブッ殺すぐらいのつもりでいこうぜー……まぁいいか。とっとと済ませろよー」 というラッドの声が届く。どうやら納得はしたらしい。少なくとも、これで彼にブン殴られてブッ殺される可能性は格段に低くなっただろう。 もっとも、あまり待たせるとどうなるのか分かったものではないが。 という事でジンは「うし!」と気合を入れて標識に突き刺さったブーメランを引き抜きにかかる。 そしてそんなジンの姿を、ヨーコは車上に座りただ眺めていた。 標識とジンはしばらくブーメランを巡って格闘を続けたが、やがて軍配はジンの側に上がり、ブーメランは引っこ抜かれる。 が、その際に後ろにひっくり返り、ジンはヨーコのすぐ目の前で車の屋根に思いっきり後頭部を打ち付けた。 ジンは後頭部を押さえて呻いていたが、ヨーコは車上に座りただ標識を眺めていた。 そうして暫く呻いた後、ジンはそのままのポーズで呟く様な小さな声で切り出した。 「…………おねーさん、誰が死んだんだ?」 「――――――ッ!!」 それまでジンの行動にまともな反応を示さなかったヨーコだったが、その言葉を聞いた瞬間に、肩をびくりと震わせた。 それを確認するとジンはその場へ座り、ブーメランに絡み付く金属糸を解きながら言葉を次いでいく。 「出来れば聞かせてくれないかな? もちろん、無理にとは言わな……」 「………………シモン」 「シモン?」 「そう……シモンが、死んじゃったのよ……」 震えが止まらない自らの肩を抱き、それでも震えが止まらず、ヨーコは自然と体を前に倒す。 目の前が消防車の赤一色に占領された状態で、そのまま口を動かし続ける。 「シモンは、大グレン団の仲間で、あいつの、カミナの事……アニキって呼んでて、すごく慕ってた。 グレンラガンに乗って、カミナと一緒に戦ってたけど、でも、ちっちゃくて、弱くて………… こんなところに連れて来られたら、どうなるかなんて分かってたのに……! グレン団の皆がここに連れてこられてないわけなんか無いって、そんなことも分からないで、私、私のせいで……! 私がもっと早く気づいていれば、シモンは、シモンは…………!」 一度口を動かし言葉に出すと、後はただ感情を口から垂れ流した。 ヨーコは掠れた、小さな声でただシモンの死に対する驚きと恐怖、悲しみと、自らを責める言葉を垂れ流した。 その様子を無言で見つめていたジンは、金属糸を解き終わったブーメランを横に置き、ヨーコの肩に手を置いた。 そしてゆっくりとヨーコの体を起こし、彼女の瞳を見ながら静かに言葉を紡ぐ。 「…………おねーさん、オレはそのシモンって奴がどんな奴で、おねーさんにとってどんな存在だったのか知らない。 だから、ちょっと無神経な事言ってるみたいに聞こえるかもしんねーけど………… そいつの、シモンの死がショックだったんなら、ここでこうしていちゃいけないぜ。 おねーさんの仲間はシモンって奴だけじゃないんだろ? そして、おねーさん達はあの螺旋王っておっさんと戦っているんだろう? ならここで止まっちゃ駄目だ。こうやって足を止めている間に、 ここに連れて来られたおねーさんの別の仲間が命を奪われてしまうかもしれない」 そのジンの言葉によって、ヨーコの瞳にこれまでとは若干毛色の違った、しかしより大きな恐怖が浮かぶ。 ――大グレン団の皆が、命を奪われるかもしれない? ――ここで、こうしている間に? 「だからさ、こんなところに座ってないで、立って……立って、前を見て、歩くんだ。 そして仲間を見つけ出して、今度こそ守ってやるんだ。二度とそんな思いをしない為に。 ……もちろんオレも手を貸すから、さ」 そんなヨーコにジンは微笑みかけ、立ち上がる。そしてヨーコに右手を差し出しそう結んだ。 ヨーコは差し出された手をじっと眺め、僅かにためらいながらも、おずおずとその手を握った。 「おぉーい、まだ終わんねぇのかー! おぉーいもしもーし聞いてんのかァー!!」 「うぉっ、ヤベ! ……まぁ、とにかく今はひたすら進もう。そうすりゃ、きっと何とかなるさ」 その時、いい加減に待ちきれなくなったのかクラクションの音と共にラッドの声が響いてきた。 それを聞いたジンは最後にそれだけ言い残すとブーメランと金属糸とをまた自分のデイパックに詰め、そそくさと運転席へ戻っていく。 自らも歩きながら、ジンの後姿を見つめ、ヨーコは静かに決意する。 (……そうよ、このままここで悲しんでるだけじゃ、きっと皆殺される……悲しんでいちゃ、いけない… だから、大グレン団の皆も、ジンも、私が守らなきゃいけないんだ。もう何度もこんな目にあわない為に… 誰も殺させない……たとえ私がどうなろうと、絶対に皆を守らなきゃいけないんだ……!) その決意が、果たしてどのような結果を呼び起こすのか。 それが知れるのは、もうまもなく………… ■ 「……フン」 二人の姿が消え、誰もいなくなった車上に一人の男が姿を現した。 走行する消防車の上で一本に結ったお下げを風に揺らす拳法服の老人――東方不敗・マスターアジア。 彼は消防車に追いついたそれ以降はこうやって密かに車上に居座り、車内での会話に聞き耳を立てていたのだ。 「あのジンとかいう小僧……ラッドが殺気と狂気を撒き散らすあの車内において、女の異変を察知し外へと連れ出し、 完全に、とまではいかなくとも精神的に立ち直らせおったか…… 更に、ラッドという男の扱い方をほんの僅かにではあるが、理解してきているようでもある」 中々に厄介な奴よ、と東方不敗は呟く。 東方不敗はあの消防車の面々を利用して、各地で争いの火種に火をつけていくつもりでいた。 だが、あの少年はその種に火がつく前に何とか摘み取ろうとしているかのように動いている。 今後もあの調子で動き回られるのは、東方不敗にとって望ましくない。 ならば…… 「この機に……始末するのみよ!」 そう高らかに言い放つ東方不敗の視線の先には、ゲームに乗った殺人者、相羽シンヤの姿があった。 ■ 「む……?」 自分が数時間前に襲撃した消防車と再び対峙したシンヤは、奇妙な違和感を感じた。 一瞬、その消防車の車上に人影があったかのように見えたのだ。しかし、瞬きの間にその人影は影も形も無くなっていた。 僅かに引っかかるものを覚えながらも、シンヤは今は意識を消防車の4人組へと向けることにした。 「フフフ、暫くぶりじゃないか……まさかそちらから出向いてくれるとはな。 一応聞いておこうか……何の用だ? まさか、ただ数に頼って俺に逆襲を仕掛けにきたという事はないだろう?」 「いやいや、オレたちはただの付添い人兼見学者さ、先生。 今日はあんたにど~~しても会いたいって人がいてね、そいつを連れてきただけよ」 「ほう? それでは…………会わせてもらおうかっ!!」 そう叫ぶと同時に、シンヤは剣を構えて消防車へ向かい猛進する。 一気に消防車へと肉薄し、そして、眼前に巨大な銃口を突き付けられた。 「ッ!?」 咄嗟に銃口に対し、垂直に剣を構える。 そしてその次の瞬間、消防車から飛び出したラッドがデイパックから抜き放った超電導ライフルが火を噴いた。 その凄まじい衝撃にシンヤは10メートル以上ぶっ飛ばされながらも、なんとか弾丸を弾き飛ばし、道路へと着地した。 だがあのライフルの威力は一体なんだ、とシンヤは心中で舌打ちをし、僅かに痺れる手で剣を握りなおした。 「ク……クヒヒヒ、アーッハッハッハッハッハ! 顔面スレスレでぶっ放してやったのに弾きやがったよ! マジかよ、おいおいおいおいマジかよ!? ありえねぇって!! そんなんありかぁ!? ええ、おい!!」 しかしそんなシンヤの行動もラッドのテンションという炎にミサイルをくべる行為にしかならない。 ラッドは嬉々とした表情でライフルを構え、シンヤへと狙いを定め次々に撃つ。 シンヤはそれらを弾き飛ばす……が、このまま見通しの良いこの道路で戦っては、強力なライフルを持つラッドに分があり過ぎる。 それに、まだその背後には先ほど自分を出し抜いた少年もいるのだ。このままここで戦うのは得策ではない。 シンヤはそう判断すると、素早く跳躍し、脇の路地へと転がり込んだ。 「あ、おいおいおい一体どこへ行こうってんだよ? 逃げんのか? 鬼ごっこか? 追いかけろってかぁ? ハハハハハハハハ!! いいねいいねぇ楽しいねぇ! 待ってろよぉ~、すぐに追い付いて! 捕まえて! 足撃ち抜いて逃げられなくして! 肩砕いて剣持てなくして! それからじっくりたっぷり遊んでやるよおおおぉぉぉぉ!!」 「おい、ちょっと待てラッド! 俺も行……」 「じゃ、ラッド! オレ達は朝メシでも作って待っとくよ」 「なっ……ジン!?」 「おう、楽しみにしてるぜ! んじゃ、ちょっくらブチ殺してくるわ~」 ラッドはライフルを担ぐと、そのまま一見すれば浮かれているかのような様子でシンヤの逃走した路地へと突っ走っていった。 その姿を見送ったジンは、「さて、それじゃ早速メシの準備に……」と車内に残る清麿とヨーコに声を掛ける。 「待てよジン! 何でラッドを放っておくような真似をしたんだ!? あの狭い路地じゃあいつの馬鹿でかいライフルは不利だ! それにあいつの性格だと、もし向かった先に偶然殺し合いに乗っていない人間がいても、平気で巻き込みかねないだろう!!」 「確かに、ジン、今のはちょっと……」 しかしそんなジンの態度に清麿は激しく、ヨーコはやや困惑しながら反発する。 まぁ当然の反応だろう。今のジンの行動は、凶暴な人食い鰐を檻の外へ解き放つ事よりもはるかに危険なものだ。 たとえラッドが勝利したとしても、このまま清麿達とはぐれ、 別行動をとり始めた場合……衝動と感情と欲望に任せ、他の参加者を殺して回る確率は非常に高いものだと思えた。 だからこそ、清麿は彼から離れる訳にはいかないのだ。だというのに。 「とにかく、俺は今からでもあいつを……」 「落ち着けよ、清麿。お前が言ったとおり、あの路地は狭い。奥の方はもっとかもね。 そんな場所でうっかりあの二人の戦いに巻き込まれたら一巻の終わりだ」 「だからって、あいつを放っておいていい理由にはならないだろう!!」 「その通りさ。オレもそれだけじゃ、あいつを放っておかない」 「何?」 「どうももう一人いるみたいなんだ、この車には……!」 「!? それは――」 清麿がジンの言葉の真意を問おうとした瞬間、ジンは清麿とヨーコの二人を引っ掴み、車外へと飛び出した。 そのまま「悪い!」とだけ言い放ち掴んでいた二人を思いっきりブン投げる。突然の展開に二人はついていけず、硬い道路へ体をモロに叩きつけられる。 だが、清麿もガッシュと共に数多の戦いを潜り抜けてきた戦士だ。直感的に何か恐ろしい危機が迫っていることを悟り、 呻きながらも素早くデイパックから銃を抜き出し、消防車へと視線を向ける。そして、ブーメランを構えたジンを見下ろす老人の姿を見た。 遠目にもはっきりと分かる長身に、彫りの深い顔立ち。やや白くなりつつある頭髪を後ろのほうで一本のお下げに結った、拳法服姿の老人。 その老人が消防車の上から、先程までジンの座っていた運転席へ白い何かを突き刺していた。 老人が腕を振るうと、その白い何かはまるで布か何かのようにひらひらと舞い……いや、あれは本当に布なのかもしれない。 ともかく、その白い布を自らの腰へと巻きつけ、老人は口を開いた。 「クククク、よもやワシの存在に気付き、更に一撃を回避してみせるとはな…… もっとも、足手まといのせいで完璧に避け切ることは叶わなかったようだが」 「…………さっきあの男が車の上見て妙な顔してたから、ひょっとしたらと思ってね。 まぁ、半分くらいはカンだよ。ところで、一体どこのどちらサマ?」 その老人の言葉で、清麿は始めてジンの左脚を中心に小さな赤い水溜りが出来つつあるあることに気付いた。 消防車から飛び出す際に自分やヨーコを一緒に逃がした為に、あの老人の攻撃を左脚に受けてしまったのだろう。 清麿は思わず歯噛みする。あの老人の言う通り、現時点では自分は足手まとい以外の何者でもない。 だが、足手まといなりにも何か出来ることはあるはず――そう考え、老人と相対するジンの後方で清麿は油断なく身構えた。 「フン、無駄な問を。策を考えるための時間稼ぎのつもりか? だがな小僧、 この東方不敗・マスターアジア! 貴様の考えた小手先の策で出し抜ける程度と…………思うなあああぁぁぁっ!!」 「なっ!?」 清麿は……いや、おそらくジンも、東方不敗が何をしたのか一瞬理解出来なかった。 東方不敗は、殆ど一瞬でジンの真横にまで移動しそのままの勢いで彼を蹴り飛ばしたのだ。 とっさにブーメランを構えたようだったが、その程度では東方不敗の一撃を防げはしない。 そのままジンは道路脇の民家へと、まるで大砲でも直撃したかのような轟音と共に突っ込んだ。 いや、実際に大砲ほどの威力があったのだろう。ジンが突っ込んだ民家は、ただそれだけで半壊している。 その事実に、清麿は青ざめる。大砲を叩き込まれた民家は半ば崩壊した。では、民家に突っ込んだ砲弾は一体どうなってしまうのか……? しかし、東方不敗は非情にも腰布へと手を伸ばし、民家の中のジンへと更なる追撃を仕掛けようとしている。 (くそっ、どうする……! 考えろ、考えろ考えろ! どうすればあの爺さんを出し抜いてジンを助けられるんだ……!!) 清麿は必死にこの場を切り抜ける打開策を模索する。だが、あまりにも東方不敗との実力差が大きすぎる。 東方不敗自身が言っていたように、半端な策を弄したところで打ち破られてしまうのがオチだ。 しかもその半端な策を弄す事すら、現在の清麿の手札では厳しかった。 だが、このまま仲間が殺されるのを黙って見ているわけにはいかない。一体、どうすれば……そう思ったときだった。 「ジンッ!!」 ヨーコが清麿の手から銃を毟り取り、東方不敗の前へと躍り出たのは。 「そこをどけ、小娘。貴様には用はない」 「退く訳がないでしょ!! 私は、私はもう二度と悲しい思いはしたくない! だからあんたに……あんたなんかに! 私の仲間は! ジンは殺させないっ!!」 ヨーコの叫びを聞いた東方不敗はしばし黙した後、静かに一歩を踏み出した。 瞬間、ヨーコは東方不敗へ向かい手に持つ銃を連射した。無数の銃弾が東方不敗へ向かい殺到する……が。 それらは全て、東方不敗の広げる布に巻き取られてしまう。 「な……嘘っ!?」 「何も分かってはおらぬようだな。あの小僧のように、ただ黙って見ていれば生き延びれたものを。 …………この東方不敗に楯突いた事、あの世で後悔するがいい!!」 次の瞬間、東方不敗の放った布が、槍のように鋭く伸び――――ヨーコの腹を刺し貫いた。 「ヨーコッ!!」 「……その身をなげうってまで仲間を守ろうとするその心は褒めてやろう。 だぁが! 彼我の実力差も考えず、ただ闇雲に突っ込んでくるだけの蛮勇は……愚か以外の何者でもないわぁっ!!」 東方不敗は腕を振るいヨーコを空高く放り投げる。空中で布は腹部から引き抜かれ、ヨーコはそのまま道路へと激突する……かと思われた。 が、叫び声とともに突っ込んできた清麿が寸前でその落ちてくる体を、自らをクッションにするかのようにして捕まえる。 落ちてきたヨーコを無理に捕まえた衝撃で体中が悲鳴を上げていたが、それでもヨーコよりはずっと軽症だ。 ヨーコは腹部に穿たれた穴からどくどくと大量の血を流している。更にごぽ、という音とともに口から血と赤い泡を吹く。 その姿に思わず青ざめながらも、自身のデイパックからガーゼと包帯を取り出す。 切り取った右耳への応急手当を行った際、ほんの僅かながらついでにと持ってきておいた物だ。 それらをありったけ使い、なんとか出血を止めようと試みる。だが、それでも血の勢いは衰えない。 (クソッ、まるで悪夢だ! ジンも、ヨーコも……あっという間にこんな風になっちまうなんて! それに……俺はまるで何も出来てない。ただ、二人があの爺さんにやられちまうのを指を咥えて見ていただけだ!) 突如自分達の身に降りかかった災厄に慄き、どうしようもない怒りを覚えながら清麿は必死にヨーコの血を止めようと奮闘し、彼女の名を呼ぶ。 だが、ただ失う事を恐れ、無茶だと分かりながらも仲間の命を助けようともがき、必死に抗い、 そして結局無茶は無茶でしかないという事実を冷酷に突きつけられた少女の耳には、その言葉は届かなかった。 ■ 自らが刺し貫いた少女と、その少女の名を呼びながら、必死に手当てを施そうとしている少年を尻目に、 東方不敗は自らがジンを叩き込んだ家屋へと進入する。 家屋の中は酷い状態だった。埃は舞い、家具は散乱し、一部の天井は崩れ落ち、柱はへし折れ、ドアは吹き飛んでいる。 また、建物全体からギシギシと不気味な音も聞こえる。もうあと暫くすれば自壊してもおかしくは無いだろう。 そんな家屋の中を東方不敗はゆっくりと歩いた。見事に穴の空けられた壁を通って居間から寝室へと移り、それを見た。 衝撃で吹き飛ばされたのか、壁に半分以上めり込んでいるベッドの上に、ちょこんと乗せられた渦巻き目の猫のクッション。 そのちょうど上の壁に、フキダシと共に書かれていた『BINGO!』という文字を。あの少年が書いたものと思われるその文字を。 そして、次の瞬間には音を聞いた。背後から聞こえる、風を切り裂くような音を。 咄嗟に東方不敗は振り返り身構える。だが背後から迫っていた音源、ブーメランは、 東方不敗とはまるで関係の無い方向へと飛んで行き、そのまま壁を突き破り何処かへと消え去った。 ブーメランが消え去った方角で何かが勢いよく切り飛ばされる音に続いて、何かが一気にへし折れ、崩れ落ちる音が響く。 しかし、それらは最早東方不敗の眼中には無い。ただ何時の間にか立っていた目の前の少年を睨み付け、こう言い放つ。 「……死にぞこないめが。まだそれだけ動く余力があったか」 「ああ。だから、せめて死に場所は自分で探すわ」 微塵も隠されない殺気と共に言い放たれた言葉に、少年は、ジンは微笑みさえしてそう返した。 しかし、その体はボロボロだ。全身至る所に傷を作り、最初の襲撃で負傷した左足は既に真っ赤な血で染まり、 また、家屋に突っ込んだときに傷つけたのか、額から血が流れ、顔もまた半分近く赤く染まっている。 だがそんな状態でも彼はその態度を崩さず、鬼神の如き老人と対峙し、右腕をゆっくりと振り上げる。 (…………む?) 東方不敗は気付いた。ジンが右手に細長い、糸のような物を束ねて握っていることに。 そしてそれは、家屋の何処かへと伸びていって―――― 「――――……ッ!!」 その瞬間、ジンの狙いが分かった。倒壊した家屋内。東方不敗とは無関係な場所を破壊したブーメラン。そして、あの糸。 「だから折角掘って貰った墓穴だけど……」 「貴様アァッ!!」 「――――埋め立てさせてもらうぜっ!!! !!!」 その言葉とともにジンは後方へと跳び去り、それと同時に思い切り右腕を振り抜いた。 それによって金属糸の結びついていた先である、崩壊寸前の家屋を辛うじていた柱が無理やり引き倒され、 先程のブーメランによる破壊で自壊までのカウントを大幅に縮めた家屋は、自重に耐え切れなくなり、あっさりと倒壊した。 「おおぉのれええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」 天井が崩れ、大量の白い埃が雪崩れ込み、それに続き次々と落下する元天井が埃と共に東方不敗の目と耳を塞ぐ。 自らの真上から落下してくる天井を逆にその拳で打ち砕き、そのまま東方不敗は倒壊する家屋の上空へと突き出る。 「ちいぃっ! 東方不敗がこのような罠にかかるなどと……!!」 既に家屋はほぼ完全に倒壊している。それによって大量の埃が、まるで濃霧のように周囲に撒き散らされている。 ならば、と東方不敗は空中で腰布、マスタークロスを扇風機のように回転させる。 それによって発生した突風が、周囲の埃をすべて吹き飛ばす。 だが埃の吹き飛んだその場には、ジンのみならず、清麿とヨーコの姿さえありはしなかった。 つまるところ――――逃げられたのだ。 「ぐううぅぅ……まんまと逃げられたというのか、このワシが!! ………………いや、だがあやつのダメージはかなりのもの。もしこの場から逃げ遂せたとて、当分はまともに動けぬ筈」 つまりは、ジンが争いの種を芽のうちに摘む事はまず無くなったという事だ。 ならば最早ジンに用は無い。東方不敗自らが手を下さずとも、いずれゲームに乗った他の参加者が始末をつけてくれるだろう。 そう結論を出し、次に今後の方針を考える……が、これは考えるまでも無い事だ。 あの白服の男、ラッド・ルッソ。そして、あの剣を持ったジャンパーの東洋人。あの二人の戦いの場へと赴くのだ。 そして両者の戦闘に介入し、可能ならば――双方を生存させ、そのまま分断する。 ジャンパーの東洋人は、ドモンや東方不敗のようなガンダムファイター程では無いものの、高い戦闘能力を有している。 ゲームを円滑に進めることを考えるならば、あのような人間をこの序盤で失うのはあまりに惜しい。 そしてラッド・ルッソ。一応は対主催者側に属していながら、その実このゲームの参加者の中でも間違いなく指折りの殺人狂。 清麿やジンといった枷が辛うじて食い付き、それを抑えようとしていたがその二人はラッドからほぼ完全に分断されている。 ならば、今後この男は今後どうするのか……それを考えれば、この男もまた、ここで失うのは非常に惜しい存在なのだ。 故に、東方不敗は両者の戦いに介入する。東方不敗が二人の戦いの場へと辿り着いた時、どちらかが果てていれば……その時には、 生き残ったもう一人を使い、このバトルロワイアルに戦いの火を振り撒けばいい。 「ならば……行くとするかっ!!」 そしてラダムと殺人狂とが互いの命を削りあっているであろう路地へと向け、東方不敗は跳躍する。 新たなる戦いの渦を生み出すために。 ■ ヨーコの意識は、絶望と共に闇の中にあった。 結局、自分は何一つ守れなかった――すぐそこにまで迫る死への恐怖よりも、その事実への悲しみのほうがずっと大きかった。 自分の体をはって、命をはってでも、守り抜くつもだりだった。だが現実はどうだろう。 命をはったところで、まるでゴミ屑か何かのように軽々しく吹き飛ばされ、結局ジンを守ることなど出来なかった。 結局、無力な自分が全てをなげうった所で、何も守れはしないのだ。だから死んでしまった。 カミナも、シモンも、そして、ジンも。 (……悲しんで、悲しんで、それでもう悲しみたくないからって頑張って……でも結局悲しんで、 それで、自分までこんなになって…………バカみたい、私) もういい。もう疲れた。本当に疲れた。このまま、とっととあの世に連れて行ってくれればいい。 そうすれば、死んでしまった皆にもまた会える…… だんだん物を考えるもの面倒になってきた。このまま楽になろう。そう思い、暗闇の意識の中で瞼を閉じようとした時―― 「――――ありがとう」 その声が聞こえた。 (……え?) 「おねーさんが命懸けで助けてくれたおかげで、オレ達はなんとか助かった。 だからさ…………今はゆっくり休んでくれよ。大丈夫。寝坊しそうになったら、オレが叩き起こしてやるから、さ」 (…………) その声が、一体誰のものなのか、本当に自分が聞いたものなのか、それを判断するだけの事は、最早ヨーコには不可能だった。 だが……その言葉を聞き、このバトルロワイヤルの会場でただずっと悲しみ続けていた少女は、 初めて、自らの心の奥底から湧き出る暖かい感情に触れることが出来たような気がした。 (――――ありがとう) そして、ヨーコは自分がようやく掴む事の出来た暖かく、優しい感情の中で……その意識の全てを、手放した。 ■ ジンが倒壊させた民家からさほど離れていない場所にあるまた別の民家、その中で清麿はヨーコへ静かに黙祷を捧げていた。 もうもうと立ち込める埃に紛れ、この民家へ彼女と清麿を密かに担ぎこんだジンは、すぐにその場でぶっ倒れた。 彼が体に受けているダメージ、そして出血量は共に凄まじいものだった。この場まで保たせたのは、彼の精神力の成せる業だろう。 清麿はすぐさま家の中を片っ端からあさり、治療器具を見つけ出し、ジンへと応急処置を施したが、 気絶した彼の意識が何時覚醒するかは皆目見当もつかない。 ジャンパーの男を追っていったラッドの事も気掛かりだったが、重症のジンをこのまま置いていくわけにもいかない。 清麿は深くため息を吐くと、その場に座り込んだ。 (結局……俺は何も出来なかった) ジンはここまでボロボロになりながらも、清麿とヨーコを助けるべく必死に戦い、走った。 ヨーコもまた、ジンを助けるべく、その命を懸けた。彼女がいなければ、今自分たちはどうなっていたことか。 それに対し清麿は、何も出来なかった。本当に、何も出来なかったのだ。その事が、たまらなく悔しい。 (あのモロトフとかいう男、そしてさっきの東方不敗……この場所にはあんな化け物みたいな連中が、 まだきっとうようよしているに違いない…………だけど!) 清麿には、あのような化け物たちと渡り合うだけの戦闘能力は無い。あるものは決して挫ける事の無い、強い心の力、それのみだ。 それだけでは、あの化け物たちの前にまるで虫のように殺されるだろう。だが例えそうであったとしても、決して清麿は絶望しない。 弱い自分にでも、きっと出来ることはある。だから、その役目を必ず果たす。このバトルロワイアルで、 もう二度と仲間を死なせない為に。もう二度と、ヨーコのような死者を出さない為にも…… (俺は仲間と一緒に戦う……最後まで、諦めずに!) 少年はより強く、決意する。 【C-7/北西部/路地/一日目/朝】 【相羽シンヤ@宇宙の騎士テッカマンブレード】 [状態]:健康 [装備]:カリバーン@Fate/stay night [道具]:支給品一式、ファウードの回復液(残り700ml)@金色のガッシュベル!! [思考] 1:路地の奥へと白服達を誘い出し、殺す。 2:適当な参加者を殺し、首輪を手に入れる。 3:制限の解除。入手した首輪をロイドに解析させ、とりあえず首輪を外してみる。 4:テッククリスタルの入手。 5:Dボゥイの捜索、及び殺害。 【ラッド・ルッソ@BACCANO バッカーノ!】 [状態]:健康、ハイテンション [装備]:超電導ライフル@天元突破グレンラガン(超電導ライフル専用弾21/25) [道具]:支給品一式(ランダム支給品0~1を含む)、ファイティングナイフ [思考] 基本方針 自分は死なないと思っている人間を殺して殺して殺しまくる(螺旋王含む) 1:ジャンパーの男を追いかけ、ブッ殺す。 2:気分良くブッ殺したら、清麿達の所へ戻って朝食をとる。 2:清麿の邪魔者=ゲームに乗った参加者を重点的に殺す。 3:基本方針に当てはまらない人間も状況によって殺す。 【C-7/北部/道路上/1日目/朝】 【東方不敗@機動武闘伝Gガンダム】 [状態]:疲労中、全身、特に腹にダメージ、螺旋力増大? [装備]:マスタークロス@機動武闘伝Gガンダム ※元から持っています [道具]:支給品一式、フラップター@天空の城ラピュタ、ソルテッカマン一号機@宇宙の騎士テッカマンブレード [思考]: 基本方針:ゲームに乗り、優勝する 1:ラッドとジャンパーの東洋人の戦う場へ赴き、可能ならば両者を分断し、殺し合いを円滑に進めさせる。 2:ラッドと東洋人、既にどちらかが死亡していた場合残る一方を利用し、殺し合いを円滑に進めさせる。 3:情報と考察を聞き出したうえで殺す。 4:ロージェノムと接触し、その力を見極める。 5:いずれ衝撃のアルベルトと決着をつける。 6:できればドモンを殺したくない。 【C-7/北東部/民家/1日目/朝】 【ジン@王ドロボウJING】 [状態]:疲労大、全身にダメージ、左足と額を負傷(応急処置済み)、貧血、気絶中 [装備]:なし [道具]:支給品一式、予告状のメモ、夜刀神@王ドロボウJING×2 鈴木めぐみの消防車の運転マニュアル@サイボーグクロちゃん [思考] 基本:螺旋王の居場所を消防車に乗って捜索し、バトル・ロワイアル自体を止めさせ、楽しいパーティに差し替える。 1:気絶中 【高嶺清麿@金色のガッシュ!!】 [状態]:螺旋王に対する激怒、右耳欠損(応急処置済み)、軽い貧血 [装備]:イングラムM10(9mmパラベラム弾22/32) [道具]:支給品一式、イングラムの予備マガジン(9mmパラベラム弾32/32)×5、魔鏡の欠片@金色のガッシュベル!!、無限エネルギー装置@サイボーグクロちゃん、清麿の右耳 [思考] 基本方針 螺旋王を打倒して、ゲームから脱出する 1:ひとまずジンが目覚めるまで待つ。 2:ジンが目覚めた後、一緒にラッドの元へ向かう。 3:ガッシュ、フォレゴレとの合流。 4:螺旋王に挑むための仲間を集める。その過程で出る犠牲者は極力減らしたい。 ※清麿の持っていたガーゼや包帯は、全てヨーコに使用されました。 【ヨーコ@天元突破グレンラガン 死亡】 ※すてるすブーメラン@サイボーグクロちゃん と、レガートの金属糸@トライガン が【B-7】北部の倒壊した民家の下敷きになっています。 ※鈴木めぐみの消防車@サイボーグクロちゃん は、【B-7】北部の道路上に鍵の刺さったまま放置されています。 時系列順で読む Back 一人ではないということ Next ジャミング・ウィズ・エドワード 投下順で読む Back 一人ではないということ Next ジャミング・ウィズ・エドワード 071 誰かが死ぬのが怖いのか? 相羽シンヤ 129 そして最後に立っていたのは唯一人 071 誰かが死ぬのが怖いのか? ジン 134 高嶺清麿の考察、王ドロボウの消失 071 誰かが死ぬのが怖いのか? ヨーコ 071 誰かが死ぬのが怖いのか? ラッド・ルッソ 129 そして最後に立っていたのは唯一人 071 誰かが死ぬのが怖いのか? 高嶺清麿 134 高嶺清麿の考察、王ドロボウの消失 071 誰かが死ぬのが怖いのか? 東方不敗 129 そして最後に立っていたのは唯一人
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未来視達の―――― ◆hqLsjDR84w さてさて、さてさてさてさて、突然だがアンケートだ。 『監禁』という単語を聞いて、あなたはどういう状況を思い描くものだろう? 背中に回したまま、両腕を括り付けられた被害者。 その身体には無数に刻み付けられた刀傷、及び鞭打の痕。 垢に塗れた肉体を、茶色く染まった衣服が覆うも隠しきれない。 出されるかも定かではない食事は、これまた青緑色をしたカビの生えた硬いパン。例えるなら軽石。 スープ皿に入った薄い色をした液体は、しかし塩気はなく噎せ返りそうな塩素感。 そんな物でも喰らわねばならぬとはいえ、拘束された両腕ゆえに上体を動かして首から上だけで貪る。 危機感を抱いて、摂取した物体を上へ上へと押し戻そうと働く内臓。その働きを無視をして、被害者は嘔吐を拒み続ける。 後に如何なる悲劇が人体を訪れようとも、命を落とすよりはマシとの考えで。 当然――体内に流し込めば、いつしか体外に出るものである。 であるのだが、そんな施設を用意されている道理もなし。 垂れ流しの糞尿に群がる小蟲、それを被害者は遠ざけることすらできない。 カビと排泄物の臭いがブレンドされた、灰色の石で四方を囲まれた室内。 嘔吐いてしまいそうな臭気に脳味噌を刺激され、その中で顔を背けることもまた許されない被害者。 吐瀉物を撒き散らしたところで、それを掃除してくるものは現れず――また自ら片付けることも許されない。 ――――そんなところ、であろうか? だがしかし、バトル・ロワイアルの運営者であるシグマに囚われた科学者は…… 少なくともトーマス・ライトは、そのような厳しい監禁を受けているワケではない。 極めて程度の緩い監禁、いわゆるところの軟禁の被害にあっている。 身体の自由は束縛されず、拷問をされてもいない。 出される食事も腐敗したようなものではなく、むしろ質の高い部類。 スープとメインディッシュは二桁もの種類から、主食はライスとパンから選択可能。 栄養を考えているかのように、毎食出されるサラダ。そのドレッシングもまた選ぶことができ、いくらでもかけれる。 夕食にデザートが欠かされたこともない。 ライト自身が試したことはないが、頼み込めばおかわりだって寄越すだろう。 部屋も整備されており、無菌無臭状態に保たれている。 隣の部屋にはトイレが設置されており、ライトはそこの使用を許可されている。 トイレに向かう扉以外を開けるには、シグマと彼の部下が持つカードキーが必要。 つまり――普段いる部屋とトイレしか、彼は移動を許されていないのだ。 だが、それでも二部屋合わせて三十畳ほどあるのだ。 生活に支障はあるまい。あるなどと言おうものなら、多くの人から反感を買うだろう。 そんな待遇にも関わらず、ライトの表情は焦燥しきっている。 光のない瞳で、ただただモニターに映る光景を見ていた。 ◇ ◇ ◇ 「――■■■■」 軟禁状態にあるライトは、意図せずに四文字の言葉を搾り出す。 それは彼の作り出し、未来への遺産としたレプリロイドの名。 平和をもたらすべく製造され、実際に四度世界を救ったイレギュラーハンター。 しかしライトの眼前にあるモニターに映る彼は、イレギュラーを狩るイレギュラー。 同じ名を持つ仮面戦士の捨て身の攻撃を受け、彼は黒ずんだ破片を撒き散らして吹き飛んだ。 「頼む……」 もう立ち上がることなく、彼が永遠の眠りにつくことを懇願するライト。 時計の長針が何度か移動し、モニターが映し出したのは――――静かに立ち上がるイレギュラー。 右腕にエネルギーを蓄える彼、彼に気付かぬ少女。 お人よしと言っていいほどに心優しいライトには、もう限界だった。 己の技術が負の方向に使われ、何とか練り上げた策は水泡に帰すどころかむしろ逆効果に。 イレギュラーにも、彼が壊した者達にも、その他の参加者にも、もはや合わせる顔がなかった。 「…………すま、ない」 数口手をつけただけの夕食の盆に手を伸ばし、ライトはフォークを掴み取る。 大きく口を開け、震える手でフォークを口に押し込む。 口蓋垂にフォークが接触。ライトは吐き気を覚えるが、そのままフォークを左手で固定。 ライトは右の掌をフォークに押し当て、そのまま一気に右手に力を篭める。 老人の腕力とはいえ全力を出した結果、フォークは喉を貫通。 頚骨と接触したところで止まるも、既に致命傷。 口から赤黒い液体を溢れさせて、ライトは白い床へと倒れ臥す。 リノリウム特有の冷たさを肌に感じながら、モニターに映る少女を殺害したイレギュラーをライトは確認。 言葉にならない謝罪を幾度も紡いで、ライトの意識は闇に落ちた……―――― ◇ ◇ ◇ 「…………?」 死に至る傷を受けたライトは、意識を再び取り戻す。 その理由を見出せず、首を動かそうとしたライト。すぐに自分が水中にいることに気付いた。 発したはずの驚愕の声は、当然ライト以外に伝わらない。 「自傷行為に出るとは思っていなかったぞ」 水中にいるはずのライトの鼓膜を、不思議と聞き取りやすい声が刺激する。 声の主の正体に気付き、ライトは思わずその名を呟く。 「シグマ……」 一気にライトの意識が覚醒し、視界が良好なものとなる。 部屋は先程までいた場所と同じだが、中心部にカプセルのようなものが出現していて――そこにライトは入れられていた。 「まだ死なれては困るのだよ。やってもらうことがあるのでな」 かけられた声は届いていないが、まるでそれに答えるようにシグマは言い放つ。 ライトの脳内に、バトル・ロワイアルのために技術を使用した過去が蘇る。 睨むというには鋭くないライトの視線を受け流して、シグマはライトに背を向ける。 扉の前まで辿りつき、カードキーを取り出したところで――思い出したかのようにシグマは告げた。 「――――そういえば、エックスは破壊された。 装着さえ出来れば誰でも使用できるよう改造させた、ファルコンアーマーもな」 シグマの言葉を何度も反芻し、ライトはその意味をやっと理解。 自分の技術がこれ以上負の方向に使われることが、もうエックスがイレギュラーの道を往くことが、もうないのだ。 ライトが水中にいるためにシグマは気付かなかったが、ライトの瞳から液体が溢れ出した。 「残念だ」 エックスに未練がある様子のシグマに、ライトは目を見開く。 シグマの持つカードキーが通され、扉が開く。 「異世界の技術でさらなる向上を遂げた究極のアーマーを纏い、『イレギュラー』を破壊するエックスを見てみたかったのだがな」 「――――っ」 毛髪のない頭を押さえて去っていくシグマ。 その表情は確認できないが、それを夢想した上でライトは怒りを覚えた。 十秒ほどで扉が閉まり、ライトの視界からシグマは消える。 さらに暫しが経過し、治療が完了。 傷一つない状態のライトを吐き出して、カプセルはリノリウムの床に沈んでいった。 自殺を試みるも生き延びてしまったライトの周囲に、もうフォークはない。 以後、彼の食事はチューブから栄養を補給するスタイルに変更となった。 呆然とするライトの傍らで、モニターは首を斬り落とされたエックスを映し出していた。 ◇ ◇ ◇ 「シグマ隊長! どこに向かわれてたのですか!?」 自室に戻る道中で、シグマはイーグリードに声をかけられる。 鷲型のボディをした彼は、らしくないほどに焦っているようだった。 離れたのは、多く見積もって十分。そんな時間で、彼が気をもむような事態が起こるものだろうか。 躊躇うことなくその疑問をぶつけたシグマに、イーグリードは事情を説明する。 「スカイネットから指示が入ったのです。知らせようとしていたのに、まったく隊長が見つからず――」 第三放送寸前から急に口を挟みだしたスカイネットに、シグマは不快感を露に歯を軋ませる。 歩みを速くさせて、自室の扉を開けたシグマ。 モニターに映っているテキストファイルに目を通し、先程以上の力を顎に篭める。 「隊長……どうされるですか?」 「さらなる加速…………いや、盛り上がりを求めるか。 今まで通りにして、じわじわとバトル・ロワイアルを進める道もあるというのに……ヤツ等は実に下らん」 追いついたイーグリードの質問に、シグマは強面の顔をさらに険しくする。 「――が、従う。逆らう道理もない」 シグマは仰々しい椅子に座り込み、持ち位置に戻れとイーグリードに命じる。 しかしイーグリードはその指示に従わずに、シグマを見据えたまま立ち尽くしている。 「…………何か、狙っておられるのですか?」 返答する素振りを見せないシグマに、イーグリードは続ける。 忠誠を誓ったシグマに対して、声を張り上げる。 「理解ができません! スカイネットにあれだけ憎悪を抱いていながら、それを吐露しながら……ッ! なぜ言われるがままなのです!? 何か考えているのですか!? 答えてください、シグマ隊長!!」 シグマは無言を保とうとしていたが、イーグリードの意地でも立ち去ろうとしない意思に気付く。 緩やかに口を開くと、シグマは重々しい声色で切り出す。 「前も言ったはずだ。私は、お前に全てを話した。全てを、だ」 「バカな……」 イーグリードの反論は、シグマの氷塊のような眼光に封じられた。 「お前も私も、バトル・ロワイアルを進めればいい。それだけだ」 それだけ言うと、シグマは視線をモニターに映す。 何か言おうとしたイーグリードは口篭り、拳を握り締めて部屋から出て行った。 扉が閉まったのを両目で確認して、シグマはキーボードで『了承』と打ち込む。 エンターキーを押したシグマの瞳は、スカイネットからのテキストファイルを再度捉える。 『次の禁止エリアは、右下コロニーと左下コロニーの二箇所とせよ』 あくまで簡潔な文面に、シグマは忌々しげに喉を鳴らした。 【宇宙要塞 / 一日目 真夜中】 時系列順で読む Back 悪 Next 投下順で読む Back 悪 Next 北西からの声 138 高みからの声-Climax Jump シグマ 138 高みからの声-Climax Jump イーグリード 129 遅過ぎた出逢い トーマス・ライト
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天野雪輝は呆然と立ち尽くしていた。 すべて終わったはずだと、そう思っていたからだ。 前にいた男が何者かは知らない。 だが――――もう片方、そちらには見覚えがあった。 ムルムル、間違いなくあいつだ。 当人もそう言っていた、間違いもない。 「――――――」 一言、呟いた。 どうしようもなく絶望的なこの場における愚痴なのかもしれない。 ただの諦めに似た感情による弱音なのかもしれない。 はたまた、運命に抗おうと言う意志の表れなのか。 そんなことは僕には知った事ではない。 これからどうしようか、そんな事を考える。 まず、知り合いに会うことが優先であろう。 名簿を見て、知り合いは数人いた。 最初に目に入ったのは秋瀬或だ。 凄腕の探偵であり、僕にとっては恩人と言える人間だ。 彼がいなければ、僕はハッピーエンドを掴めなかった。 彼が殺し合いに乗る事は万一もない。 今頃はもうすでに殺し合いを止めるために動いているだろう。 次に見つけた名前は雨流みねねだった。 未来日記所有者「9th」であり、国際的テロリスト。 最初に会った時の印象は、最悪だった。 だが、戦いを重ねていくごとに見方が変わった。 過激な人物であるが、こんな殺し合いに乗るとは思えない。 「―――――――ッ!!」 そして、見つけてしまった。 我妻由乃―――僕の大切な人である、彼女だ。 僕はその名前を見てどんな気持ちになったんだろうか。 喜び?―――――違う、 悲しみ?―――――違う、 嫌悪?―――――――違う、 苛立ち?―――――――違う、 愉快?―――――――――違う、 ただそこにあったのは、脱力感だった。 僕が掴んだ、その幸せは何だったのか。 その意味を、まとめて否定された気分だ。 何も、考えがつかない。 この感覚は、そうだな――――こう例えたらいいだろう。 ――――――――――絶望 ああ、そうだ……こういうのを、絶望って言うんだな。 久しぶりに感じた、幸せが続きすぎたという事なのだろう。 ザザザ、と言うノイズが耳に障った。 その音を聞いて、急いでカバンの中を調べる。 入っていたのは、僕の携帯電話だった。 いや――――こういった方がいいだろうか。 「無差別日記」――――僕の未来日記である。 それを開くと、写されていた文字が見えた。 写されていた文字――――それは、確約された未来だった。 それが、少しづつ『消されて』行っている。 薄れて新しい文字が浮かび出てくる。 「―――――――――――!!!!!」 僕は叫んだ、何を言ったかは覚えていない。 そして、文字が書きかえられる。 そこに書かれていた、未来は―――――。 ◆ ◆ ◆ 「……なんで、だ?」 音無結弦はこの殺し合いに対して疑問を抱いていた。 この殺し合いの意味ではない、参加者についてだ。 ここに連れてこられている人間が死後の人間だと仮定しよう。 だが、そうするとおかしい人間が数人いる。 もちろん、死んだ世界戦線のメンバーである。 確実に、俺以外が消えてしまったはずだった。 涙を最後まで流して、ここにいるのだ。 間違えるはずなんてない。 「……なんで、なんでだよ……みんな、成仏できたんじゃ……無かったのかよ!」 少しだが、苛立ちが浮かび始める。 この怒りがどうしようもないものだということも理解している。 だが、それでも自分は怒れずにいられなかった。 殺し合い、と言う事は――――殺さなくてはいけない。 あの見せしめとなって殺された、女の子のように。 他の人間も、ああやっていかなくてはいけないのか。 そんなことは、嫌だ。 死なないなんて言うのは幻想なのだ。 死んでも生き返るなんていうことはない、今ここを持ってはっきりと言おう。 この世界では、死んでしまえばそこでお終いなのだ。 先ほどの見せしめとなった少女、そして主催の男の言葉を聞けば分かった。 あの世界のようには行かないのだと。 「……皆を、探そう」 少し考えた結果は、簡単だった。 この殺し合いに抗うことだ。 死んだ世界戦線で戦っていた時とは違う。 今回の相手は最初から、今からの時点で明確だ。 もしかしたらだが、あいつを倒したことある人間がいるかもしれない。 希望だって作り様があるさ。 だが、その作った希望はすぐさま崩された。 後ろに立っていた人間……それが視界に入った瞬間だ。 手に持たれていたのは、見間違えようがない。 拳銃、そのものだった。 急いで右側に回避しようとするが、すでに遅かった。 いや、遅くはなかったのだろうか。 若干近くから撃たれて、急所に当たってもおかしくなかった。 だが、避けたか左肩を撃たれただけにすんだ。 「痛ッ――――」 「…………」 面と向かってみると、撃ってきたのはただの学生のようだった。 目に光はない事を除けば、どこにでもいそうな学生だ。 その点を除けば――――と言うのは抜いてはいけない点である。 銃に匹敵する武器はなかった。 そう音無は記憶していた。 バッグの中にはそこまでいいものはなかった。 ここで戦うのは、悪い方向にしか進まない。 音無結弦は後ろに振り向いてすぐに走りだした。 それを追いかけるように、天野雪輝は追いかける。 暗闇の中で、未来が分かる少年と、一度死んだ青年の鬼ごっこが始まった。 【D-4住宅街/未明】 【天野雪輝@未来日記】 【装備 無差別日記@未来日記、S&WM19(5/6)@現実】 【所持品:支給品一式 ランダム支給品×1】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本 優勝して、再びハッピーエンドを掴む 1:彼(音無結弦)を追いかける 2:由乃達には…会いたくない 【備考】 ※原作終了後より参戦です ※未来日記の制限については支給品欄参照 【音無結弦@Angel Beats!】 【装備 なし】 【所持品:支給品一式 ランダム支給品×3(銃に勝てるもの、匹敵するものは無い模様)】 【状態:左肩に銃創】 【思考・行動】 基本 殺し合いに対抗する、そのために仲間を作りたい 1:今は逃げる 2:奏達と合流したい 【備考】 ※アニメ最終話にて立華奏が成仏した後より参戦です ※この世界では死んだら生き返らないと推測しました 【無差別日記@未来日記】 天野雪輝の未来日記。 天野雪輝の周りの事が日記に書かれていく。 ただし、自分自身の事がDEADEND以外に書かれないという欠点も。 予知できる未来が三時間と短くなっており、破壊されれば所有者は死亡する 【S&WM19@現実】 スミス&ウェッソン社が発売している代表的なリボルバー拳銃。 コルトパイソンと共に世界の警察で使用されている拳銃で、日本の警察も使用している。 装弾数は6発である。
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第4話 時空剣士、お―――― i i i ヽ i ヽ ヽ ヾ 、`ヽ、 i i i , ' i i \ iヽ .. ヽ、__ヽ ノ , i i/__---ー一i i-- 、ヽ iヽ 、 ヽ / / i i'ニ __ i i `ヽ i _、 i ヽ 丶 / ', i ハ. i __ `ヽ 、 i i i iヽ .. i 、 ヽ /,, l / ; i/"iO"`ヽ` ii --ー__ i"ヽ i ヽヽ ヽ /,i i/-i i ` !、"'ソ '"O ヽ、 i / ̄ 三} ヽ \ 、 ソ.i /i ;(iヽ、`ー !、_'ソ ゝ 、/ ,.=j 丶 i i 丶i ` `ー / _,ノiヽi`、 丶 i i \`-i 、 /{. / i ヽ' ヽ、 丶 v `-,! , ' ヽ、/ヽ i `丶、丶 ' ヽ . == / / __ヘ i ヽ \ _ , ‐'´ ;/ (_ノ)‐-、 「おーいチェスター! ヽ,‐´‐ ラ ' ;∠. ヽ_} ゙ヽ そんなこと(アミィの墓参り)より野球しようぜ!」 ,r` "´ / ィ´ `ゝ !、 / / / ; '´ /´\ / r'\. i ! / 時 | .! /ヽ、.._!ヽ. ヽ、 { { ; イ / 空∥i / / \ ヽ、. ヽ ヽ,.ァ‐'´ /ヽ 剣 ,/`ヽ、 / ヽ ヽ ヽ、 ,. ‐'" .ノ ,〈 士 `'‐- ' ヽ _,. ‐'´ / / `) ヽ ,ゝ _.⊥.-r┬ / ヽ ヽ_,. -‐i"!´「L.=!┘ ヽ / / | / 、i / __ ./ 「…………あれ?」 これは一体どういう事なんだろう? クレス・アルベインは人気のない港で考える。 ダオスを倒し、仲間達もそれぞれの日常に帰り、トーティス村の復旧作業に追われる日々。 たまの気晴らしにと、チェスターを野球に誘いに行った数瞬後。 何の前触れもなく考えてもいない言葉が頭に飛び込んできた。 『最強の称号』 『ガブリエ・セレスタ』 『イセリア・クイーン』 そして気付けば自分は知らない港に立っている。 何が起きたのだろう? 戦え? 一体誰と? 最強の称号とはなんだろう? 良く分からないが、とりあえずクレスは考えを巡らせる。 そして数分後。クレスの頭に神が舞い降りる。 これだ――――! クレス「」 【第1階層(ローク@スターオーシャン)/深夜】 【クレス・アルベイン(野球剣士ver)@AAAAA】[MP残量:100%] [参戦次期:原作終了後] [状態:健康] [装備:「時空剣士」のネーム入りユニフォーム、カラーバット] [道具:不明] [行動方針:不明] [思考1:思いついたダジャレを言う] ※『最強の称号』『ガブリエ・セレスタ』『イセリア・クイーン』のいずれかでダジャレを思い付きました。 次の方は必ずダジャレを言うところから繋いで下さい。ダジャレをカットすれば破棄の対象となります。 【現在位置:オタニム・港】 第3話← 戻る →Cルートエンド
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閃光ーーーー瞬間的に明るくきらめく光 Oxford Languagesより引用。 第一章 鉄板少女 ここは、性欲と暴力が跋扈することとなった浮遊大陸。 その悪辣な催しに参加させられた一人の少女は肩を震わせながら、大地に降り立った。 「あのヒョロ長男……ッ!ゼッテー許せねぇ……!!」 少女は憤っている。 「あんな幼い子を見るも無残な姿にして見世物みてぇに殺しやがって……ッ!」 自分より幼い子がデスアクメによって殺されたことに。 「そして、それを指咥えて黙って観ていた自分も許せねぇ……ッ!」 それと、男の悪行を止めることもできずに、ただ眺めることしかできなかった自分も許せず――― ―――涙を流す 「……ッ!」 腕で涙を拭うと――― 「テメェの欲望でゲスな企みを開きやがって!お天道さまが許したって、この神楽アカネが許さねぇ!!」 少女はおそらくこの浮遊大陸での性欲混ざる殺し合いを眺めているであろう主催の男に向けて啖呵を切る。 少女の名前は神楽アカネ。 行方を絶ったオヤジを探すために来るまでに移動屋台を営みながら日本全国を練り歩いている鉄板少女。 「さてと……まずは、あたしと同じ志を持つ仲間を探さねぇとな」 必ず自分と同じように主催の男に反抗する参加者がいるはずだとアカネは推測し、探すために歩こうとする。 ―――その時 「ゴブゴブゥゥゥゥ!!!!!」 ゴブリン特有の大きな声と同時に――― ―――ガバッ! 「……ッ!?」 アカネに向かって襲い掛かってきた。 ☆彡 ☆彡 ☆彡 第二章 ジャイアントオーク ―――ぴちゃ……ちゅ…… 「……」 (ちっくしょォォ……) アカネは悔しい。 乳首を舐められていることにではない。 性欲の塊の怪物になすすべがないことに。 襲い掛かってきた、左目に眼帯をつけたゴブリンこそ、江戸っ子としての持ち前の気の強さと鉄板料理で鍛え上げられた手で撃退することはできた。 しかし――― ゴブリンとタッグを組んでいた、ジャイアントオークには、流石のアカネも碌な抵抗もできず、組み伏せられてしまった。 そして、服の上着を無理やり破かれると、アカネの若い瑞瑞しい乳房を揉んだり、舐めてきたのだ。 ―――ガブッ! 「いたッッ!?」 ジャイアントオークはアカネの薄桃色の乳首を噛みだすと、声を出すまいと耐えていたアカネも声を上げざるをえない。 「女の身体をなんだと思ってやがるッ!」 アカネはジャイアントオークに怒りの声を上げるが――― ―――オークの耳に念仏 ―――グググッ……!!! 「なッ!?」 アカネの眼前にそびえ立つとても大きくて太い男根。 「ちょッ!?そんなの入るわむぐぅぅぅ!!??」 眼帯をつけたゴブリンが自分の持ち物であるタオルでアカネの口を塞ぐ。 ―――ズル…… そして、アカネのショーパンをずり下し、ジャイアントオークのサポートを行った。 「むぐぅぅぅ―――ッ!!!」 (あたしの処女がこんな怪物に―――) アカネは逃れられない絶望に瞳を閉じる。 眼帯をつけたゴブリンの卑下た笑み。 そして、蜜壺の位置にジャイアントオークの男根が――― ―――パァン 「……えっ?」 閉じた瞳を開けるとそこには――― ―――眉間に穴が開いているジャイアントオークの顔が ―――ドスン ジャイアントオークは勃起した状態のまま絶命した。 ―――パァン 「ゴ……ゴブゥ!?」 眼帯のゴブリン……鬼ゴブリンは同行者の死に慌てふためき、踵を返して逃げ去ろうとしたが、先ほど同様に一発の銃声と同時に頭に銃弾を喰らい即死した。 ☆彡 ☆彡 ☆彡 終章 閃光の――― 「ハァ……ハァ……」 貞操を失うところだった――― アカネは乱れた髪や息を整え、腕で汗を拭う。 「……大丈夫?」 アカネを助けた青年はスーツの上着をアカネの肩にかける。 「あ、ああ……わりぃ。本当に助かった……アンタは?」 アカネは助けてくれた青年にお礼を伝えると同時に名前を訊ねる。 「……」 男は名を名乗るのに何か抵抗でもあったのか、一瞬間を置いたが、やがて口を開く――― 「……僕はノア。ハサウェイ・ノアだ」 それは――― ―――閃光の出会い 【神楽アカネ@鉄板少女アカネ!!】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考・状況] 基本方針:主催に落とし前をつけさせる 1:助けてくれたハサウェイと会話する 2:助かった……この恩義はかえさねぇとな [備考] ※参戦時期は1巻6話後 【ハサウェイ・ノア@閃光のハサウェイ(映画版)】 [状態]:健康 [装備]:Five-seveN@現実 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2 [思考・状況] 基本方針:とりあえず、この殺し合いを静観しつつ打破する(やむ終えない場合は優勝を狙う) 1:目の前の少女と情報を交換する [備考] ※参戦時期は映画一部終了直後 『支給品紹介』 【Five-seveN@現実】 ベルギーの会社が開発した自動拳銃。 高い貫通力と多くの弾を装填可能できることが特徴。 ロングマガジンと弾のセットが今回支給品されている。 『NPC紹介』 【鬼ゴブリン@遊戯王OCG】 「立て、立つんだジョー!」とは叫ばない眼帯をつけたゴブリン。声は大きいが、戦闘が主ではないので、普通の一般の女性参加者でも抵抗は可能。ただし、同行者に注意。ちなみに丹下段平ではない。くりかえすが丹下段平ではない。 『NPC紹介』 【ジャイアントオーク@遊戯王OCG】 名は体を表すというように巨漢なオーク。さらにヒエールにより性欲倍増されているため、持ち前の男根は男を知る女性でも狂暴である。ただし、元のカードのためか、性行為を働いている間は守備は全くの無防備となるため、同行者と攻撃できる支給品があれば、対処が可能であるのが救いか。
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25:叶うならば―――― 「そ、そんな…」 教会の中で、ダーエロは絶望していた。 自分がこの殺し合いで生き残らせると決めた想い人の死体を発見した。 一体何が起きたと言うのか教会の中には他にも二人の少年の死体が転がっている。 「嘘だろヘレンたん…君が…死ぬなんて…う、うわあああああああ!!! 絶叫し涙を流すダーエロ。 ヘレンのために殺し合いに乗る決意をし、一人の女性を襲った。結局その女性には逃げられてしまったが。 いとも呆気なく、その決意は無駄になってしまった。 目の前が真っ暗になった彼はもう全てがどうでも良くなってしまった。 装備していた三八式歩兵銃の銃口を口に咥える。 (ヘレンたん、今俺も行くよ……) 目を瞑り、想い人の笑顔を思い浮かべながら、ダーエロは引き金を引いた。 礼拝堂の中に銃声が響いた。 数分後、一人の少女が教会を訪れる。 ◆meUMrrZs9oは死体が転がり血の海となっている教会内を見てしばし言葉を失った。 「これは酷い……壮絶な戦いでもあったのかな……」 強烈な血の臭いに耐えながら死体に近付くと、少なくとも白髪の黒い肌の男は、 自分で頭を撃ち抜いて自殺したらしい事が分かった。 小銃を咥えて引き金を引いたらしく、頭蓋骨が砕け脳漿が飛び散り一層酷い有様だ。 正直いつまでも見ていたくないが彼が持っている小銃は使えそうで、放っておくには惜しい。 「ううっ」 出来る限り男の死体と肉片に触れないようにしながらmeは小銃を回収する。 苦労して予備の弾薬も男の死体及びデイパックから抜き取った。 小銃の銃口付近に付着した血液を男の衣服で拭き取り、作業は完了した。 「もうここにはいたくない、さっさと行こう……」 血の臭いと凄惨な死体ですっかり気分の悪くなったmeは逃げるように教会の出口へと向かった。 【ダーエロ@VIPツクスレ・もしもシリーズ 死亡確認】 【残り 36人】 【朝/F-4教会】 【◆meUMrrZs9o@非リレーロワスレ書き手】 [状態]健康 [装備]9mm拳銃(8/9) [持物]基本支給品一式、9mm拳銃弾倉(2)、文化包丁、ガムテープ、三八式歩兵銃(4/5)、6.5mm×50SR弾(15) [思考・行動] 基本:殺し合いからの脱出。危険人物は可能な限り始末する。 1:他書き手さんの捜索。 [備考] ※◆ymCx/I3enU、◆VxAX.uhVsM、◆6LQfwU/9.Mのオリキャラの情報を持っています。 024:裏切りにも似た目配せ 目次順 026:Dead Tree 002:あの子を夢見て肌も心も ダーエロ 死亡 016:限りなく屑を超越した何か ◆meUMrrZs9o 033:増えた! 増えたぞ!
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2010/09/27 01 51 33 生徒会役員共 解像度 CRF値 フレームレート ソース解像度 放送局 1280x720 21 周期一定24fps SDスクイーズ tvk 話数 CPU fps 容量 備考 第01話 Q9450 13.17 298MB 第02話 Q9450 16.02 207MB 第03話 i7 920 19.20 265MB インタレ維持リサイズ 第04話 Q9450 15.06 205MB 第05話 Q9450 14.73 198MB 第06話 Q9450 12.14 281MB 第07話 Q9450 13.17 223MB 第08話 i7 920 24.95 209MB MXソース 第09話 i7 920 14.90 254MB 第10話 Q9450 15.00 216MB 第11話 Q9450 15.01 206MB 第12話 Q9450 13.65 212MB 第13話 i7 920 15.02 247MB 第01話 「桜の木の下で/毎回続くのこの感じ!?/とりあえず脱いでみようか」 avs [info] 1280x720p 0 0 @ 24000/1001 fps (cfr) x264 [info] using cpu capabilities MMX2 SSE2Fast SSSE3 FastShuffle SSE4.1 Cache64 x264 [info] profile High, level 4.1 x264 [info] frame I 413 Avg QP 18.72 size 78818 PSNR Mean Y 49.14 U 50.60 V 50.82 Avg 49.42 Global 48.90 x264 [info] frame P 8837 Avg QP 21.27 size 17200 PSNR Mean Y 46.83 U 49.24 V 49.49 Avg 47.45 Global 46.81 x264 [info] frame B 25274 Avg QP 26.08 size 3266 PSNR Mean Y 46.33 U 48.98 V 49.23 Avg 47.01 Global 46.29 x264 [info] consecutive B-frames 0.9% 0.5% 1.4% 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「時に君はSかMか/ならば君のその力を試させてもらおう/きらきらと輝くこいつはお主のなんだ?」 avs [info] 1280x720p 0 0 @ 24000/1001 fps (cfr) x264 [info] using cpu capabilities MMX2 SSE2Fast SSSE3 FastShuffle SSE4.1 Cache64 x264 [info] profile High, level 4.1 x264 [info] frame I 356 Avg QP 18.68 size 68504 PSNR Mean Y 49.43 U 50.64 V 50.84 Avg 49.77 Global 49.50 x264 [info] frame P 8759 Avg QP 21.07 size 12034 PSNR Mean Y 47.51 U 50.09 V 50.39 Avg 48.21 Global 47.83 x264 [info] frame B 25409 Avg QP 25.95 size 1646 PSNR Mean Y 47.15 U 49.93 V 50.22 Avg 47.88 Global 47.39 x264 [info] consecutive B-frames 0.6% 0.4% 1.1% 97.9% x264 [info] mb I I16..4 42.2% 37.2% 20.6% x264 [info] mb P I16..4 5.4% 0.0% 2.3% P16..4 31.6% 5.9% 8.1% 0.0% 0.0% skip 46.7% x264 [info] mb B I16..4 0.5% 0.0% 0.2% B16..8 14.8% 1.1% 0.2% direct 0.9% skip 82.3% L0 37.1% L1 58.8% BI 4.1% x264 [info] 8x8 transform intra 10.9% inter 54.8% x264 [info] direct mvs spatial 100.0% temporal 0.0% x264 [info] coded y,uvDC,uvAC intra 32.3% 56.1% 31.1% inter 4.0% 8.8% 3.2% 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「……とは言ったものの、誰も見つからないんだよな」 ネラー・ザ・ダークネスは動いていた足を止めて言う。 あれからかれこれ数分歩いているが、誰一人見当たらない。 いや、だからといって殺し合いに乗っている人に出会っても困るのだが。 2chロワの投下数トップ書き手として、ネタを探し求めなければいけないのだ。 「まぁ、まだ殺し合いが始まってそんなに経っていないしな……とりあえず適当に誰かを……ん?」 暗い中に、微かに光る何かを見つける。 参加者かもしれないし、接触しない理由もない。 とりあえず、近づいてみる――――と、よく見るとそこにいたのは学ランの少年であった。 何かを読んでいるようだが……声をかけていいものだろうか。 いや、考えてみろ。 ここで声をかけずにいつかける。 いつやるの? 今でしょ! って前誰かも言ってた覚えがある。 何事もチャレンジ、レッツトライだ。 「あの、すみません……そこの人」 『……』 「あの……」 『……』 完全に黙っている。 一応、何か読んでる――――っていうかジャンプ読んでるけれども、というか殺し合いの場で何とも悠長な。 少なくとも殺し合いには乗っていないだろうし(乗っていればこんな場所でジャンプを読んでいないはずだ)情報交換くらいはしたい。 「すみません! あの――――」 『……はぁ』 と、少し大きめの声で声をかけた時だった。 その少年はゆっくりと立ち上がり、こちらを見る。 「すみませんあの……」 『ソーリー、悪いが聞こえないよ』 「――――え?」 その少年は左手に螺子を握っていた。 ただの螺子ではない、人を刺し殺せるような大螺子だ。 ホームセンターに行っても売っているかわからないというか、絶対に売っていないサイズだ。 刺される、自分はそう覚悟した。 その少年の死んだような目、やる気のなさそうな真顔、どう考えてもそれは『過負荷』そのものだった。 だが、彼がとった行動は意外な事であった。 グチャ、という擬音が耳に入ってくる。 目の前で、少年は自分の耳に大螺子を刺していた。 そう、マジックでもない。 血がダバダバと出ている。 血の気が引いた、だが少年は焦る様子もない。 それどころが―――― 『耳に螺子が入っていてね』 狂ったような笑みを私に見せる。 その光景に恐怖だけではなく、狂気までも生み出てくる。 「っ、う、うわあああああああああああああああああ!!」 いつの間にか自分はその少年から逃げていた。 書き手ってのは、こんな狂った奴しかいないのか――――。 ふと、頭のなかにそんな言葉が浮かんだ。 【1日目・深夜/E-3】 【ネラー・ザ・ダークネス(◆i7XcZU0oTM)@2ちゃんねる・バトルロワイアル】 【状態】恐怖、逃走中 【外見】加賀(擬人化)@2ちゃんねる・バトルロワイアル 【装備】なし 【持物】基本支給品、不明支給品1~3 【思考】 基本 様々な書き手と触れあって、続きを書く為のネタを得る。 1 なんなんだ、あの人……。 2 そういえば、2chロワの他の書き手はどうなってんだろうか。 ◆ ◆ ◆ 『あーあ逃げちゃったよ……ちょっと驚かせすぎちゃったかな?』 謎の少年――――球磨川禊、の格好をした書き手は笑った。 零崎継識(◆VxAX.uhVsM)――――掲示板の削除人としても、ある意味納得の姿ではある。 継識は耳に刺さった大螺子を引っこ抜く。 そして、その傷がみるみる消えていく。 まるで最初から『無かった』かのように。 『でも、僕のジャンプタイムを邪魔するから悪いんだぜ? せっかく静かに読みたかったのにさ』 と、先ほどまで読んでいたジャンプを見る。 これだけのために、ネラー・ザ・ダークネスは耳に螺子というシュールで恐怖な光景を見せられることになったのだ。 『んー……まぁ、ジャンプ読み終わったしそろそろ僕も行動しようかな』 『どうせ、他の書き手さんも来てるんだろうしさ』 『僕みたいなのまで呼ばれたんだ、きっと来てるだろう他の人も探さなきゃね』 『1日目の深夜で/E-3にいるよ』 『零崎継識(◆VxAX.uhVsM)@新西尾維新バトル・ロワイアル』 『状態?』『いたって健康さ』『耳に螺子が刺さってた?』『何言ってるんだい』 『外見は』『球磨川禊@新西尾維新バトル・ロワイアル だぜ』 『装備は』『大螺子@新西尾維新バトルロワイアル さ』 『持物は』『基本支給品、ジャンプ最新号@現実』 『思考とか?』 『基本方針は新西尾ロワの皆と帰る、少なくとも誰か一人は生還させたいね』 『1番目は新西尾ロワの書き手の皆を見つける事かな』 059 いのちあるもの ◆時系列順に読む 066 受け継いだもの/いつの間にか受け継がれていたもの 060 When They Cry ◆投下順に読む 062 101回目のリバイバル 047 書き手として…… ネラー・ザ・ダークネス [[]] 零崎継識 097 命の価値なんてそんなもん
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―――世紀末 ◆vXe1ViVgVI 「なに……?」 閃きの速度で振り下ろされた無限刃は、地面を傷付けるに終わった。 確かにそこに居た筈の死に掛けの男に命中する事もなく、無機質な地面を抉っていた。 「う、後ろ!」 鼓膜を叩く声に首を回すと、未だ傷という傷から血を流している男が立っていた。 いつのまに……、と不審を浮かべつつ志々雄は振り返る。 首元を狙った一撃は、確実に奴の命を奪った筈だった。 だが、何の奇術を使用したのか、この男は必殺の刃を回避し自分の後ろを取った。 白兎の声を聞くまで、後方へ回り込まれた事に全く気付けなかった。 つまり、その影を追う事すら自分には出来なかったのだ。 まさかそれ程のスピードでこの半死人が動いたとでも――? 「……何をした」 常に張り付けていた笑みは遂に陰りを見せ、トキを睨む志々雄。 彼の発汗機能が正常であれば、その頬には冷や汗が流れていただろう。 対するトキは、その言葉を聞き流し志々雄を見やる。 瞳には未だ覇気が宿っていおらず、構えを取る訳でもなく志々雄を見る。 「……てめえは、何をしたんだ……!」 志々雄は明らかな警戒を見せていた。 今まで常に愉悦と余裕を持って戦っていた志々雄が、明らかな警戒を……。 引き締まった表情で無限刃を構える志々雄に油断は見られなかった。 「……貴様に……」 そんな志々雄を前にして、トキが遂に動いた。 ポツリと言葉を落とし、僅かな感情を宿した瞳を志々雄へと向ける。 彼を知る者であれば、その瞳に映る感情を見て驚く事だろう。 「――貴様に今日を生きる資格はないッ!」 『憤怒』―――その感情が彼の瞳を染め上げていたのだから。 元来、トキが『怒り』を見せる事など殆どない。 彼が救済を努めていた村が強盗集団に襲撃され、沢山の人々が殺害されたとしても彼は怒らなかった。 彼が本気で『怒り』を覚えた唯一の時は、拳王の正体を知ったその時のみ。 それから様々な戦いを経るが、彼が『怒り』という感情を宿した事はない。 その振る舞いを見た人々は、彼を聖者とさえ呼び敬った。 だが、そんなトキが今この場では憤怒に身をたぎらせている。 主催者達が設けた精神操作の所為か、彼の内に埋まった一枚のDISCの所為か、それともそのどちらもが影響してか―――彼は真に『怒り』を見せていた。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ そのDISCは大河に支給された最後の支給品であった。 CDの形をした、まるでジョジョの奇妙な冒険に現れるスタンドDISCのような支給品。 その説明書には大河も目を通していたが、内容を理解する事はできなかった。 だから、大河はDISCについてを誰にも告げなかった。 告げる暇がなかったという方が正しいかもしれないが、大河がその支給品について語る事はなかった。 説明書に記されていた内容は以下の通り。 『支給品名・ニコ産AI』 『このDISCは。ニコニコで産まれたMUGENキャラのAIです。 装備したキャラのAIレベルをMAXにまで引き上げる事が可能です。……が、 装備できるキャラはMUGENにてキャラが作成されている者だけなんで気を付けてね』 MUGEN、キャラAI、MAXまで引き上げる……大河にとっては意味不明な単語ばかりが載せられた説明文。 見た目はただのCDで、装備の方法すら分からない。 取り敢えず、手に持ってみたものの何ら変化が起きた様子はなし。 その時、行動を共にしていた伯方の塩にも持たせてみるも何も起きず。 およそ数分に及ぶ試行錯誤の末、大河はDISCをデイバックの奥底に沈めた。 そして、後に起こった様々な出来事と、その理解不能な内容とが影響して、その存在は忘却の彼方へと追いやられてしまった。 その支給品が今、巡り巡ってトキへと装備された。 原作性能とまではいかないが、それでもMUGEN界で世紀末っぷりを見せ付けるトキへと渡されたのだ。 そしてAIレベルがMAXとなったトキは将に―――世紀末。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 「ゆくぞ!」 ナギッという音と共にトキの姿が掻き消える。 否、掻き消えたかの如く加速で志々雄へと一直線に直進した。 間合いは一瞬で詰まり、トキの拳、志々雄の無限刃どちらもが届く距離へと縮まる。 「チィッ!」 自身の宿敵にさえ迫りかねない異常な速度に舌を打ちながら、志々雄が刃を横に薙ぐ。 その高速の横薙に対しトキが選択した行動は、 「――激流では勝てぬ」 白刃取り。 線と化した日本刀を両の掌で易々と受け止める。 そして放たれるは返しの裏拳。 白刃取りに使用された両腕の片一方を離し、流水の如く滑らかな動きで一撃。 まるで吸い込まれるように志々雄の顔面に当たり、その身体を吹き飛ばす。 ―――ナギッ、ナギッ 地面と平行に飛ぶ志々雄を高速移動術で追尾するトキ。 宙に浮く志々雄は抵抗の術を持たない。 追い付いたトキの蹴撃が、その腹部に直撃する。 蹴り上げにより志々雄の身体が、まるで打ち上げ花火の如く空高く舞い上がった。 そして始動するは―――世紀末コンボ。 「北斗天翔百烈拳!」 技名を体現するようにトキが天へと飛翔、腕が増えたとさえ錯覚させる程の連打を志々雄へ撃ち込む。 衝撃に包まれ、地面へと墜落する志々雄であったが、まだトキのターンは終わらない。 志々雄よりも早く地面へ降り立ち、膝立ちからの小パン。 次いで、まるでリピートされているかのように同じ動作で蹴り上げ。 トキの身体が飛翔し、百の拳が炸裂した。 そして、志々雄に追撃を行うためまたもやトキが駆ける。 ―――ナギッペシペシナギッペシペシハァーンナギッハァーンテンショウヒャクレツ――― 終わらない。 ―――ナギッカクゴォナギッナギッナギッフゥハァナギッゲキリュウニゲキリュウニゲキリュウニミヲマカセドウカナギッ――― 幾度と宙を舞い、幾度と叩き落とされ、幾度となく叫びを上げても―――そのコンボが途切れる事はない。 地面に触れさせてさえ、もらえない。 何時までも何時までも、空宙で弄ばれ続ける。 ―――カクゴォハァーンテンショウヒャクレツケンナギッハアアアアキィーン――― 「北斗有情断迅拳!!」 ―――ようやく地獄が終焉を迎えるかと思われたその時、最後の最後にトドメの奥義が志々雄を貫く。 最早、地面と数センチの距離にまで迫っている志々雄に有情(笑)の手刀が振り下ろされ、全身の秘孔に衝撃が走った。 「あ……あ……」 眼前でリアル世紀末を見てしまったてゐは、再び蛇に睨まれたカエルになっていた。 自分にとっては捕食者とも云える存在の志々雄が、手も足も出せずに瞬殺された。 数秒前まではただの死にかけだった人間が、突如として驚異的な復活を遂げた。 意味が分からない。 この男は何者なんなのだ。 自分達は――この男に手を出すべきではなかった。 「……う、うわぁぁぁぁああああああ!」 恐怖に押し負けたてゐが、無防備に背中を見せ逃亡を始める。 飛行能力も駆使されたその速度は相当なもの……だが、この世紀末病人から逃げ仰せるには何もかもが足りなかった。 ナギッ、またの名を北斗無想流舞で回り込むと、トキは殺気の籠もった眼でてゐを睨む。 「ひっ!」 逃亡が不可能だという事に気付かされたてゐは、反射的に右手を差し出していた。 そして、指先から撃ち出される何十に及ぶ魔力弾。 ほんの数メートルの距離から放たれる弾幕。壁のように迫るそれに対してトキが構えを取った。 「―――激流に身を任せる」 両手が描くは真円。 たったそれだけの動作で眼前に迫る暴力の波は無効化され、代わりとして蒼色の球体が返された。 球体は弾幕という名の激流を意にも介さず直進し、てゐに急迫する。 「なっ!?」 自身が放つ弾幕を物ともしない謎の反撃に、てゐは驚く事しかできない。 一瞬の間の後に命中……その体勢を大きく崩した。 「闘剄呼法!」 命中と同時に放たれた追撃の衝撃波が、怯んだてゐを宙に吹き飛ばす。 そして、そのままコンボを繋げ、地に伏せる志々雄の所へと運送した。 ―――が、そこで何故かトキの動きが止まる。 トキは苦しげに胸を抑えその場にうずくまってしまった。 苦悶の表情と共に口から吐き出されるは鮮血。 この土壇場……トドメの瞬間に至って、彼の全てを奪った病魔が再び暴れ出したのだ。 ―――『怒り』とは北斗神拳の真髄……そしてトキはかつて伝承者に一番近いと称された男。 『怒り』を解放したトキはあの拳王すら凌駕する可能性さえ、ある。 だが、病に冒された『怒り』はトキの身を著しく蝕んでしまう。 拳王との初戦に於いても、『怒り』により病魔が進行し、一度の交錯のみで限界を向かえ敗北。 そして、トキはカサンドラへ幽閉されてしまったのだ。 その時と同様の現象が、今この瞬間にも発生していた。 今まででさえ『怒り』と『ニコ産AI』の二つの要素より、何とか身体を動かしていた状況。 此処にきて一転、トキは命の窮地へと追い込まれる事となった。 「シャアアアアアアアアア!!!」 加えて状況はまだ悪化する。 あれだけの攻撃を受けた志々雄が立ち上がり、刃を振り被ったのだ。 偶然により訪れた最後の勝機を、男は瀕死の身体であろうと見逃さなかった。 限界を超える身体を無理矢理に走らせ、トキへと急接近する。 「ガァァァぁぁぁぁああああああ!!」 志々雄の左手では、トキにより運送されたてゐが首根っこを掴まれていた。 おそらく気絶しているのだろう、てゐはピクリとも抵抗する様子がない。 そんなてゐを志々雄は利用する。 この弱肉強食の世界を生き抜く為に、自身の最強を証明する為に―――志々雄はてゐを投擲した。 視界がてゐの身体により覆われ、トキは志々雄の姿を見失ってしまう。 病により動かない身体、加えて敵を見失った現状……この最大の好機を前に志々雄が吼えた。 全身に襲うダメージを精神で抑え込み、疾走する。 (所詮この世は弱肉強食……強ければ生き弱ければ死ぬ) 志々雄が身を置いた場は、てゐの真後ろ。 奴の背後へと回り込めば、あの化け物はおそらく察知する。 自身の命を省みず、敵の排除を優先する筈。相討ちすら視野に入れて行動する筈だ。 ならば、この娘を盾に近付き、娘ごと奴を斬り裂く。 奴の攻撃が徒手空拳である以上、盾を貫通して攻撃を喰らわす事は不可能。 「生きるべき者は――」 この勝負、勝つのは―― 「―――この俺だ!!!」 てゐの身体を刃が貫き、その先にいるトキへと襲い掛かる。 切っ先の直線上にはトキの頭部。 それは、刃が命中すれば確実に命を墜とすだろう部位。 迫る刃を前にトキは―― ―――時は2006年……ある格ゲー大会の決勝にて理不尽な決着がついた。 ルールは2ラウンド先取。 1ラウンドを勝ち取ったのは、終始攻め続けた『タジ君』。 2ラウンドを勝ち取っのは、結果としてこの大会の覇者となる男『紅の豚』であった。 『紅の豚』の持ちキャラは、その当時圧倒的な性能で誰もが最強と認めていた曰く厨キャラ。 そんなキャラを用いて決勝に勝ち抜いてきた『紅の豚』を、応援する者は極少数だった。 会場の大半が『タジ君』に声援を送り、厨キャラを破っての優勝を望んでいた。 その勝負、優勢だったのは『タジ君』……客席が望んだその瞬間が確かに近付いているように思えた。 いや、誰もがそう確信していた。 コンボを失敗するも必殺奥義を命中させ、体力ゲージから見てもしても『タジ君』が有利な状況。 壁際に追い詰めた『紅の豚』へとブーストで接近する『タジ君』。 ここでコンボに成功すれば優勝、テーレッテーを決める事も可能。 だが―― セッカッコーハアアアキィーン ――この世紀末ゲーは……いや、この世紀末病人は―――最後の最後で全てをぶち壊した。 カウンターで当てられたブッパッコー、もといセッカッコーが『タジ君』を反対側の壁へと吹き飛ばす。 『タジ君』が壁に激突した時、『紅の豚』は既にコマンドを入力し終えていた。 テーレッテーホクトウジョーハガンケンハァーン ―――会場中が溜め息に包まれた瞬間だった。 歓喜するは『紅の豚』とその取り巻きのみ。 会場の殆どの人間が拍手すら送らず、悲しみと虚無感に静まり返っていた。 圧倒的劣勢を覆す余りにも無情な様式美……このコンボは後々にMUGEN界にも知れ渡る事となる。 その名も『紅の豚さんありがとう』――この世紀末ゲー愛好家を震い上がらせた凶悪コンボは、MUGEN界に於いても様々なキャラを葬ってきた。 そしてそれは、このバトルロワイアルでも例外ではなく――― 「――刹活孔!」 その技名が聞こえたと同時に、盾として差し出されていた筈のてゐが、物凄い圧力と共に吹き飛んだ。 逆に押し返され、自分へと迫るてゐを志々雄は身を捩り、避わす。 「チィッ!」 が、その身体を貫いていた無限刃の軌跡には僅かなズレが招じてしまい、無限刃はトキの頬を削り取るに終わった。 てゐの身体が、まるで氷上を滑るスケート選手のように後方へと飛んでいく。 その光景を背中で見送りながら、志々雄は空振りの刃を引き戻し、再び掲げた。 (まだ抵抗するとはな……なら、これで終わりにしてやるよ) 下方から掬い上げるように、刃を地へと擦り付ける。 鍔元から切っ先まで、無限刃の鋸状の刀身全てを地面に当て、その全発火能力を開放。 「終の秘剣・火産霊神(カグツチ)!!」 刃を隠す程の巨大な火炎が渦を巻き、無限刃を覆う。 その熱量は今までのものとは比べ物にならず、まさに業火と云うに相応しい。 志々雄が持つ、最強にして最後の奥義が発動された。 だがしかし、 (なに―――) 志々雄が勝利を確信する事はそれでも、ない。 逆に志々雄は、血煙の先に現れた不可思議な景色へ、意識を取られていた。 (あいつは、何を―――) 何の原理か宙に浮かび胡座をかくトキ。 トキは、驚愕の志々雄と迫る火炎を前にして、両手を降参を表すかのように掲げる。 勿論、それが意図するところは降参などではない。 その不可解な体勢から放たれるは読んで字の如く一撃必殺の――― 「―――北斗有情破顔拳!!」 ―――テーレッテー♪ 「ハァーン!!」 ―――紅の豚さんありがとう!! 身体を包む衝撃……だがその衝撃の中に痛みは含まれておらず、むしろ志々雄は快感すら覚えていた。 薄れ歪んでいく意識で、志々雄は最後の光景を知覚する。 それは、夕刻だというのに燦々と空に輝く一組の星座。 そして、もう一つ……七つ連なるその星座に寄り添うように光る星。 志々雄はその光を最後まで見詰めながら、後方に吹き飛ばされたてゐと同時に―――爆散した。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ そして、立つ者が誰もいなくなった草原……トキは爆散した二つの死体を眺め、血を吐いた。 「……まだだ……まだ……」 それでもトキは力尽きようとはしない。 てゐの不意打ちと志々雄の斬撃により限界へ追い込まれていた身体は、『ニコ産AI』と『怒り』の効果により限界を越えた動きを行い、もうボロボロだった。 だがそれでも、トキは手足を引きずり身体を動かす。 一つでも多くの命を、一人でも多くの人々を助ける為に、トキは動く。 「頼む……生きて、くれ……」 視線の先にいるのは、地を鮮血で染める二人の人間。 今のトキには、二人が生きているのか死んでいるのかすら、判断する事すらできない。 ……事実だけを言えば、二人の心肺は既に停止しているのだが……それを知らずにトキは最後の瞬間を燃やし続ける。 そして、二人の元に辿り着いたトキがその身体に触れた。 「……ダメ、か……」 直接触れる事により、その事実はようやくトキにも伝わった。 温もりはまだあるものの、拍動は感じられない。 二人は―――死んでいる。 「……い……や……まだ……諦め……」 その事実を認識して尚、トキは北斗の拳を振るった。おそらくはこれが最後になる拳を……。 もはや漆黒に染まる視界の中でも、トキの二指は正確に秘孔を貫いた。 何度も、何度も、何度も何度も、何度も……その効果が回数に比例しないと知っておりながらも、トキは二人の秘孔に刺激を送り続ける。 「……頼、む……生き返ってくれ……頼……む……」 何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も……トキは、秘孔を突き続ける。 「……命は、投げ捨てるものでは……ないのだ……こんな殺し合いなどで…………投げ捨てられるもの……で、は…………」 まるで祈るように、それ以外の動作を忘れてしまったかのように、秘孔を突く。 「……命は……投げすてるもの――「うるせえんだよ、人殺し野郎がぁぁぁぁああああああああああ!!!!!」 ―――そして、トキの頭部へと、唐突にスケボーが振り降ろされた。 頭部がグシャッと凹み、血を噴き出す。 だが、それで開放される事はあらず……先程のトキのように何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、振り降ろされるスケボー。 スケボー自体が衝撃に耐えられず、徐々に崩壊へと進んでいく。 そして、スケボーのデッキ部が割れ、武器として役目が果たせなくなったその時に至り、ようやく動きは止まった。 「ちっ、クソが」 半分に割れたスケボーを手に、トキを殺害せし者―――KAITOは周囲を見回し、唾を吐き捨てた。 KAITOが意識を取り戻した時には、全てが終わっていた。 血を流して横たわる五つの死体に、倒れ伏すアレックス。 動いている者は一人……アレックスと口論の最中、突然襲撃してきた男のみ。 その惨状をボヤけた意識で眺め、KAITOは決め付けた。 この惨劇を起こしたのはあの男だと、やはり殺し合いに乗っているから自分を襲撃したのだと……大した思考も行わず、歪んだ答えを押し付けた。 仮面ライダーに変身していたお陰か、身体に大したダメージは残っていなかった。 KAITOは側に転がっていたスケボーを拾い上げ、何かを呟きながら死体を弄ぶ男へと近付く。 そして、迷う事なく振り降ろした。 何度も、何度も、何度も、スケボーを振り下ろし、最後の瞬間まで仲間を想い続けていたトキを―――殺害した。 「アレックスは……もう良いか。所詮、俺の正義も理解できない筋肉バカだ。 この男にも負けたようだし、連れて行っても足手まといにしかならないだろ」 今まで助けて貰っていた自分を棚に上げ、言うだけ言ったKAITOは歩き出す。 惨場の中に仲間だった男を放置して、自分が成した罪に気付こうともせずに―――KAITOは五角形の織り成す惨劇から抜け出した。 【D-4 草原/1日目・夕方】 【KAITO@VOCALOID】 [状態] 健康、精神的疲労(中)、高揚感、 [装備] ベレッタM96(残弾数10/11)@現実、ブレイバックル@仮面ライダー剣 [道具] 支給品一式×3、ハンバーガー4個@マクドナルド、クレイモア地雷×5@メタルギアソリッド、 必須アモト酸@必須アモト酸、2025円が入った財布(ニコニコ印)@???、ハーゲンダッツ(ミニカップ)×3@現実、 Rホウ統(使用済)、ブレイバックルの説明書、医療品一式(簡易な物のみ)、はてなようせいがプリントされた毛布 [思考・状況] 1:クラッシャー殺したぞ、俺は強くなったんだっ! 2:強くなった俺が間違ってるはずはない、死ぬはずもない! 3:知り合いが殺されたんだから例え人殺しをしても仕方ないだろ。仇討ちの一種だ。 4:生きるためなら例え卑怯な事をしても仕方がないだろ。正当防衛の一種だ。 5:リン、レンが心配。特に洗脳されているリンが心配。 ※高揚しているので気づいてませんが、ブレイバックルにより自身の崩壊のイメージが植えつけられました。 再び臆病になると強くイメージが脳内に現れるようになります。 ※クラッシャーのデイバッグを拾いました。 「ウッ……」 「グッ……」 KAITOが地平の彼方へと歩き去った数分後、死が蔓延する場に、声がなった。 この場に残された唯一の生者は、その疲労の深さも影響してか、沈黙のまま気絶している。 この声はアレックスのものではない。だが、他の六人は既に死体と化している。 二人は斬り裂かれ、二人は叩き潰され、二人は爆散して、死んでいる。 アレックスを除けば、声を出せる者など誰も居ない。 その筈なのに―――僅かではあるが、声が響いたのだ。 ―――少し、考えてみよう。 この場にある死体の殆どは相当に損傷している。 大河は胴体を真っ二つに裂かれ、加えて無限刃の発火能力により炎上、炭化。 志々雄とてゐは北斗有情破顔拳の効果により顔面と上半身が爆散。 トキは執拗な殴打により、その判別が付かない程に顔面を潰されている。 この四つの死体は、物理的にすら声を上げる事は不可能だろう。 ならば―――答えは自ずと見えてくる。 そう、トキは二人の蘇生に成功したのだ。 幻の北斗神拳継承者の技巧が、死を前にしたガムシャラな気持ちが―――奇跡を起こしたのだ。 彼は最後に二人の仲間を死から救う事が出来た。 血塗られた、悲哀と闘争に支配された彼の人生は『救済』によって締めくくられた―― 【海原雄山@美味しんぼ 死亡】 【逢坂大河@とらドラ! 死亡】 【因幡てゐ@東方project 死亡】 【志々雄真実@るろうに剣心 死亡】 【トキ@北斗の拳 死亡】 【D-4 草原/1日目・夕方】 【紅 美鈴@東方project】 [状態]頭部にダメージ(大)、右脚に銃痕、フランドールへの絶対的な忠誠、気絶中 [装備]無し [道具]支給品一式 [[思考・状況] 基本思考:参加者の救出及びゲームからの脱出 1:日没までに映画館へ戻りフランドールと合流する。フランドールの意思を最優先 4:十六夜咲夜を警戒 5:知り合いの情報集め 6:殺し合いに反対する者を集める 7:ちゃんとした剣をメタさんに持たせたい 8:脱出方法を確立する [備考] ※主催が簡単に約束を守ってくれる、とは考えていないようです。 ※フランドールと情報交換をしました。 【相楽左之助@るろうに剣心~明治剣客浪漫譚~】 [状態]:肩から脇腹にかけて斬り傷と重度の火傷、左脚に銃痕、気絶中 [装備]:マッハキャリバー(ローラースケート状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS リボルバーナックル@魔法少女リリカルなのはStrikerS [道具]:支給品一式 [思考・状況] 1:これが俺だ。全部守って闘う。 2:三人と共に行動。 3:志々雄を警戒 4:二重の極みが打てない……だと……? 5:主催者相手に『喧嘩』する。 6:弱い奴は放って置けねぇ。 7:主催者になんとかたどり着く方法を模索する。 8:最悪の場合は殺す。でもそんな最悪の場合には絶対持ち込ませねぇ 【マッハキャリバー(ローラースケート状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS 】 [思考・状況] 0:なんという…… 1:サノスケに同行する。 2:可能な限りの参加者を救助したい 3:志々雄真実を警戒 4:相棒……無事ですよね? [備考] ※マッハキャリバーの不調もサノスケの不調も制限によるものです。 ※佐之助はマッハキャリバーを結構使いこなせていますが”完全”には使いこなせていません。 ※佐之助の機動力はかなり強化されています。 ※E-5の橋を通過した者のおおよその行き先を知りました。 ※支給品についてマッハキャリバーから説明を受けましたが、若干事実とは異なっています。 ※PDA(長)(携帯電話)を落としました。 ※マッハキャリバーが意思を持っていることは誰にも気付かれていません。 ※志々雄と自分の時間軸が違うことに気付いていません。 【アレックス@MUGEN】 [状態]:重度の疲労、全身に打撲(少し回復)、左腕に刺し傷(少し回復)、困惑、気絶中 [装備]:なし [道具]:支給品一式×2、九条ネギ@現実、伯方の塩(瓶)@現実、魔王(芋焼酎)@現実、福沢玲子のシャーペン@学校であった怖い話 [思考・状況] 1:カ……、カイト…………。 2:自身についてを再認識。 3:リンに出会ったら…………。 4:バルバトスが死んだことに安堵 5:殺し合いを止める為、仲間を集める。知人や、首輪が解除できそうな人物を優先。 6:あのピエロに出あったらどうしよう…… 7:温泉にはいつか行きたい…… ※F-3のデパート内に、床に大きく穴が空き、壁が一部粉々になっている部屋が一つあります。 ※トキ、DIO、十六夜咲夜をMUGEN出展の彼等と誤解しています。 また、MUGEN内の扱われ方からDIOと咲夜が親子だと思っています。 ※名簿が最初白紙だったのには、何か理由があると考えています。 ※弱音ハクの支給品を拾いました。 ※D-4の草原にトキ、大河、志々雄、てゐの死体が転がっています。 またその側に、ニコ産AI@MUGEN、日本刀@現実、無限刃@るろうに剣心、 トキのデイバック(支給品一式×2、エリアジャンプスクリプト機能(二日目午前まで使用不可)@ニコニコ動画、不明支給品0~1)、 志々雄真実のデイバック(支給品一式、医療品一式、禁止エリア解除装置@オリジナル、スタポカード刺しクリップ@ Ragnarok Online、リボン@FFシリーズ )、 てゐのデイバック(支給品一式)が放置されてます。 ※トキの死体等から二百メートルほど離れた場所に雄山の死体と雄山のデイバック(支給品一式、桑の実×10@現実、至高のコッペパン×10@ニコニコRPG ニコニコ列車のダイヤ表、佐賀⇔ソウル間のチケット@塚☆モール、A-10のマニュアル(英語)@現実?(おじいちゃんのエースコンバット6))が放置されてます。 ※大河のデイバックは死体と共に燃えてしまいました。 sm186 激流の後に訪れる――― 時系列順 sm187 第三放送 sm186 激流の後に訪れる――― 投下順 sm187 第三放送 sm186 激流の後に訪れる――― メタナイト sm192 Yell dead human sm186 激流の後に訪れる――― ソリッド・スネーク sm192 Yell dead human sm186 激流の後に訪れる――― KAITO sm190 どうしてこうなったⅠ sm186 激流の後に訪れる――― 海原雄山 死亡 sm186 激流の後に訪れる――― 逢坂大河 死亡 sm186 激流の後に訪れる――― 因幡てゐ 死亡 sm186 激流の後に訪れる――― 志々雄真実 死亡 sm186 激流の後に訪れる――― トキ 死亡 sm186 激流の後に訪れる――― 紅美鈴 sm190 どうしてこうなったⅠ sm186 激流の後に訪れる――― 相楽左之助 sm190 どうしてこうなったⅠ sm186 激流の後に訪れる――― アレックス sm190 どうしてこうなったⅠ
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――――code geass ◆Wott.eaRjU 巨人だ。 其処には機械の巨人が居た。 力強さとしなやかさを内包した、全長4m程の躯体が聳える。 両肩に西洋の盾を思わせる装甲が覆われ、頭部を始め全身の至る所からワイヤーが伸びている。 風にたなびく度に人間の毛髪を思わせる。 二足歩行型可能な機動兵器、ナイトメアフレームを模した唯一無二の機体。 ナナリー曰く“新しい身体”――“マークネモ”が地に降り立つ。 そしてその心臓部とも言える操縦室にナナリーは居た。 但し、意識の主導権はネモの方へ。 マークネモに搭乗している間には、全面に出る人格の交代が起きるという事だ。 『やめて、ネモ!』 「未だそんなコトを言うのか、ナナリー! お前も感じたのだろう、奴らのおぞましさを……奴らの醜さを!!」 『そ、それは……』 マークネモはネモとの契約で得た力だ。 ナナリーが抱く負の感情――怒りや憎しみ等の感情を糧にする必要がある。 では、今回はどうだったのだろうか。考えるまでもない。 今、この場にマークネモが出現した事が何よりの証拠と言える。 確かにナナリーは感じた。 自分を売ろうとした詩音。意気揚揚と殺人に手を染めようとするラッド。そしてその状況に身を委ねるミュウツー。 それがわかった時、ナナリーは何よりも悲しかった。 こんな事をしている場合じゃないのに――その時、ネモが敏感に感じ取っていた。 ナナリーの中で芽生えた怒りと憎しみ。彼ら三人とこの状況全てに対する負の感情をネモは力という鎧に変えた。 この場に存在するどんなものよりも力強い、生身のナナリーとはかけ離れたものだ。 「……こいつはちょいと逃げた方がいいかもな」 「ちっ……!」 そして、流石の二人もこの状況で闘い続けるのは得策ではないと判断したのだろう。 機転を利かし、ラッドとミュウツーは直ぐにマークネモから走り去っていく。 しかし、当然、マークネモの一歩は彼らとはわけが違う。 跳躍――そこまではする必要もない。一、二歩だけ踏み込んで右拳を叩きつけようとする。 刹那。ネモは確かな違和感を覚えた。 (馬鹿な! マークネモの動きが……遅いだと!?) 衝撃が起き、大きなクレーターが生まれる。 其処はほんの一瞬前にラッドとミュウツーが居た場所付近。 ラッドとミュウツーは身を投げ出す事でどうにか難を逃れていた。 外れた。その事は勿論腹立たしいがそれよりも引っかかる事がある。 己の身体とも言える、マークネモに何か異変が起きている事についてだ。 しかもそれは決して小さなものではない。 自分の方には特に異常はないと思われるが心残りはある。 ギラーミンがマークネモに、自分に何らかの処置を施したのだろうか。 有り得ない。普通では有り得ない。 何故なら自分はエデンバイタルを司る存在、“魔王”だ。 あの魔女――C.Cの一部でしかない泥人形とはもう違う。 自分は自分の力で立つことが出来る、一つの存在だ。 そんな自分が知らぬ間に、他人に言いように弄られていたなど――ネモに認められるわけがない。 違和感などなかった。そう自分に言い聞かせるようにネモは意識を集中させる。 拳による打撃は外れてしまった。 だが、それがどうした。 マークネモが只、殴りつけるためだけのナイトメアフレームであるわけがない。 ナナリーとの出会いで、漸く手に入れた自分だけの力を発現する。 「ブロンドナイフッ!!」 全身に付属したワイヤーがまるで蛇のように動めく。 縦横無尽、一本一本が意思を持っているのかと錯覚する程に、その動きは複雑だ。 その先端にはナイトメアフレーム用のナイフ。 直撃すれば人間など刺すと言うよりも押し潰してしまうくらいに。 たとえ不死者や遺伝子改造によって生まれたポケモンでさえも、確実な死が訪れることだろう。 但し、本当に当ればの話だが。 「かああああああああああ! スゲぇ、こいつはスゲぇ!! 腕が刀になっちまう女、宇宙人野郎、んで次はバカみてぇなロボットか!! おいおいおいおい、どんだけ俺を飽きさせねぇんだよ――このバトルロワイアルってヤツはよぉ!!」 場違いな声が響く。 声の主は言うまでもなくラッド。 寸前のところでブロンドナイフを避けて、未だ致命傷を貰っていなかった。 ピョンピョンと、よくもまあこれ程までに柔軟に動けるものだ、と感嘆する程に曲芸染みた身のこなしを見せている。 「これほどとはな……」 一方、ミュウツーの方もラッドとは対照的に、碌に口を開かず黙々と身体を動かしている。 ミュウツーはエスパーポケモンだ。 得意中の得意とも言える超能力を用い、ブロンドナイフの軌道を僅かに変えている。 勿論、大きさの違いもあり、それだけで攻撃を避けているわけではない。 持ち前の身体能力、更にはいつの間にか右腕に握ったスプーンを駆使しながらなんとか凌いでいた。 共に余裕はないラッドとミュウツーの二人。 この殺し合いに呼ばれる前も、様々な経験を積んだ二人は共にかなりの実力者と言えるだろう。 だが、幾ら二人といえども、マークネモとのサイズ差をどうにか出来るものではない。 ならば何故二人は未だ致命傷を貰うまでに至っていないのか。 答えの一つは二人が専念しているためだ。 攻撃は考えず、隙を狙った反撃すらも一切考えていない。 流石のラッドですらも全くと言っていい程に。 不自然な話ではない。 ラッドはバズーカを持っているものの、狙いをつける瞬間に逆に狙われる場合がある。 あちらとは違い、こちらは常に一発を貰うだけで危うい。 周囲から殺人狂と称されるラッドだが、決して頭が悪いわけではなく寧ろ回転は速い。 特に喧嘩や揉め事に関する際の、頭の切れ具合は。 故に二人は全ての意識を回避行動に注ぎ、今、未だ己の命を永らえている。 そしてもう一つの理由は――マークネモの方だ。 (何故だ!? マークネモの動きだけじゃない、ナナリーのギアスの精度も明らかに可笑しい……。 どうなっているんだ、これは……?) 確かにネモの意識が通常よりも押し出されているといっても、その肉体はナナリーのものだ。 また、ネモがナナリーに与えたものはマークネモだけではない。 ギアス、簡単に言えば一種の超常能力とも言うべき力。ギアスを持つ者をギアスユーザーと呼ばれる。 ナナリーが受け取ったものは未来線を読む力を持ったギアス。 俗に言う未来予知とでも言った方がいいのだろうか。 相手の攻撃の軌道、そして相手が次に行うであろう行動の予測が能力の一端。 しかし、それは完全な予知というわけでもない。 事実、この殺し合いに参加させられる前も、とあるギアスユーザーのナイトメアフレームの動きを読み切れはしなかった。 只、問題なのはその誤差があまりにも大きい事について。 そう。今しがた打ち放ったブロンドナイフで仕留められなかった事実が苛立たせる。 同時にまたも思う。やはりマークネモには何か、自分の知らない力が働いている事に。 実際、マークネモのスペックは意図的に何段階も落とされている。 全長が約4m程のナイトメアフレーム。しかも、マークネモは特別なナイトメアフレームだ。 単純計算で起動時のエネルギーは、一般のナイトメアフレームのそれの50倍以上。 まさに化け物といえるマークネモが本来のスペックを発揮すれば、この殺し合いはあっという間に終わってしまうだろう。 そうさせないための処置なのだがネモに気付くわけがない。 マークネモに異常があるならば、尚更自分に気の緩みは許されない。 一切の反撃を許さずに、ラッドとミュウツーを釘付けにしている。 気休めにもならない。自分はマークネモまで持ち出しているのだ。 この時点で二人を、少なくとも一人は殺せないようではあまりにも不甲斐ない。 そう。ナナリーとは相容れない、明らかに敵だと断定できるこいつらを――しかし、障害は未だあった。 僅かな焦燥の念に駆られながらも、ネモがマークネモで追撃を掛ける。 『もうやめて、ネモ! 人間相手にマークネモを使うなんて……どんな事情があっても、私には出来ないわ!』 されども、その動きにはどうにもぎこちなさが目立つ。 マークネモの攻撃に精彩が欠けているにはナナリーの存在があった。 ナナリーは心優しい少女だ。かつては只人であった、一人の男が心の拠り所にしていた程に無垢な心の持ち主。 そしてナナリーは元来の大人しい性格から争いごとは好まない。 今まで、この会場に呼ばれる前までにマークネモを使用していたのは、そうする必要があったためだ。 避ける事が出来なかったナイトメアフレーム同士の戦闘を切りぬけるためには。 だが、今回は勝手が違う。 幾ら判り合えないかもしれない存在だろうと、ラッドとミュウツーは生身だ。 人とは言い難いがナイトメアフレームを相手にするのは明らかに訳が違う。 よってナナリーは嫌悪感を覚える。 あまりにも過ぎた力であるマークネモに乗って彼らを蹂躙する自分自身に。 故にナナリーは今も試みている。 マークネモの解除はどうにも出来そうにない、ならばせめて自分の意識で足止めを掛ける。 その意思の成果が、確かに現在のマークネモの状態に現れていた。 しかし、ネモは大声で叫ぶ。 「いい加減にしろ、ナナリー! 自分の感情に素直になれ! こいつらが許せないとお前は思った筈だ、それがお前の本音だ! 私に全てを委ねれば楽になれる、私に全てを任せてくれればそれでいい……!」 ナナリーに反抗するように、ネモはマークネモを懸命に動かそうとする。 揺るぎはしない、意固地なまでに強い意志の現れ。 その行動の理由は、ネモはナナリーを軽く見ているわけではない。 寧ろ逆だ。ネモがナナリーの意思に背く事を喜んでするわけがない。 「私はお前の騎士だ、だから私がお前を全てから守る……! 私だけを信じろ! どこの馬の骨かわからない奴らと関わるからこんな目に合うんだ……!」 『ネ、ネモ……?』 ナナリーの騎士という、ネモの自称は伊達ではない。 だからこそネモはここまでして、この状況をどうにかしたかった。 ナナリーがいわれのない危機に襲われ、その命を散らせてしまう。 許せる筈もない。もし、本当にそんな運命が待っているのだとしたら。 この身を賭してでも――全力で反逆を行う必要がある。 だが、まるでネモとナナリーを嘲笑うかのように状況は加速していく。 「う、動かないで!」 恐れを必死に押し殺したような、大声が響く。 マークネモの頭部を回し、ネモがそちらを確認する。 見れば人影があった。緑色のロングヘアーを生やした、園崎詩音と目線が合う。 マークネモの異形の顔を改めて認識してしまったのだろう。 心なしか詩音はマークネモから視線を逸らした。 但し、しっかりと己の腕で抑えつけている。 自分の前に、まるで盾にように立たせた少女を――ブレンヒルトを。 詩音はブレンヒルトを人質にした形で、言葉を突き付けていた。 「……こいつに死んで欲しくなかったら、さっさとその二人を殺しなさい!」 詩音は既に手段は選んでいない。 自分よりも弱い存在、最後の砦だと思っていたナナリー。 そんなナナリーが唐突にこの場で、最も強大な存在とのし上がったのだ。 堪らない。なんであの子がこんな力を、と悔しむよりもやることが先にある。 自分の身を守るために何をやればいいか。 迅速に、只、こんな場所では死にたくないという一心から詩音は選択した。 漸く立ち上がろうとしていたブレンヒルトの後頭部を殴りつけ、そのまま後ろへ回る。 ラッドとミュウツーの二人がマークネモと立ち回っていた間に起きた出来事であり、現在に至っている。 「キサマァ!!」 そしてマークネモが――ネモが吠える。 隠しようのない怒りを露わに、こうまでして醜態を晒す詩音に対する激情が一気に駆け上る。 今まで特に危険だと感じていたラッドとミュウツーに気を取られ過ぎた。 詩音は取り敢えず放っておいても碌な行動も起こさないだろう、と考えていた。 全てが自分自身の推測による、完全な判断ミスだ 二人を殺す事に躊躇いはないが、人質を取られてしまえばこちらの行動に支障が出る。 結果としてナナリーを更なる危機に追いやってしまった後悔の念。 やがてその感情も新たな怒りとなり、ネモの精神は更に興奮をきたし出す。 最早躊躇いはない。ラッドとミュウツーから離れ、一直線に詩音の方へ。 右腕を振り上げ、詩音に向けて一切の加減を行わずに振り下ろす。 『ネモ! ブレンヒルトさんが!!』 「くっ……ナナリー。奴の狙いはそれだというのに……!」 だが、マークネモの拳が詩音を叩き潰すことはなかった。 直前で、かなり際どい位置でナナリーの意思がマークネモを抑える。 直撃はなかったが、生じた風圧により詩音の身体がブレンヒルトごと後方へ跳んだ。 しかし、多少の恐れのような感情はあるものの詩音の表情に驚きはない。 きっと詩音はネモと同じく予想していたのだろう。 ナナリーの優しい性格を、言葉を換えれば甘い性格を。 ブレンヒルト前に出されてしまえば、ナナリーはなんとしてでも助けてしまう。 わかっていたものの、自分達が詩音のペースに乗せられている事に、ネモは人一倍歯がゆく感じた。 「ブレンヒルト・シルト……お前が!」 ネモにとって見ればブレンヒルトは所詮、この場で知り合った他人でしかない。 確かにナナリーの面倒を見てはくれたが、本心では何を考えているかは計り知れない。 裏切りや妬み、そういった感情は負の感情を力に変えるネモだからこそ良く知っているものであり、どんな人間でも有り得るものだ。 故にこの瞬間、ネモはブレンヒルトを邪魔な存在だと思った。 ナナリーの制止がなければ――死体がもう一つ増えた事になったかもしれない。 別段驚きもしない。そういうものか、と嫌に冷静に己を分析する思考が確かにあった。 されども、いつまでも考えに耽っているわけにもいかない。 詩音を相手にするよりは、ラッドとミュウツーの二人を相手にする方がやりやすいだろう。 心外ではあるが、それで詩音が示す条件を満たすことも出来る。 どうせ殺すのだ。ナナリーの敵は、どうせ一人残らず殺すのだから順番などどうでもいい。 マークネモのボディを翻し、ネモは再びあの二人へ狙いをつけようとする。 「なに!?」 「よそ見してんじゃねぇ!」 だが、その瞬間、マークネモの左肩辺りで何かが爆ぜた。 バズーカの、ラッドが先程まで投げ捨てていたバズーカからの砲撃の痕跡。 勿論、いつの間にかラッドはバズーカを手元に持っている。 一瞬とはいえ、注意を向けられなくなった途端に反撃を試みる。 改めて、ラッドという男の凶暴性には流石のネモも呆れかえるしかなかった。 更にネモはマークネモの違和感を自覚する。 どうせ同じナイトメアフレームによる攻撃でもなく、大した損傷ではない。 それでも予想以上には損傷が大きい。所詮、人間用の装備であるバズーカの筈なのに。 駆動系だけでもなく、装甲面についてもか――ネモは思わず表情を顰めるしかない。 極々自然な動作で、数本のブロンドナイフをラッドに向けながら。 速さは十分。ラッドが避けるのに必要な距離は不十分。 もらった――ナイフが行き着く先を見据えながら、ネモはそう確信した。 「――ッ!」 不意に一つの影がラッドを引っ掛け、そして跳んだ。 ブロンドナイフの射程外へ。ネモは慌てて追撃のブロンドナイフを放つ。 けれども結果は同じ。正確さを失ったギアスでは、その影の完全な軌道を読む事が出来ず、仕留めることは叶わない。 やがて影はラッドを肩に担ぎながら、地に降り立つ。 白色と紫の異形――ミュウツーが其処に居た。 「なんのつもりだ、てめぇ」 「勘違いするな」 ラッドの表情に感謝の色は見られない。 殺してやりたい相手に助けられる。 これほど屈辱的な事もないだろうが、ミュウツーは特に意に介してないようだ。 乱暴に、且つそれでいてラッドの身に危険が及ばぬように更に跳躍。 マークネモから距離を取り、ラッドから腕を放す。 ミュウツーがラッドの補助を行ったのは、単に善意からの行動ではない。 「……キサマにはもっと動いてもらわないと困る。 その方がオレにとっても……都合が良い。それだけだ」 ラッドの存在は貴重だ。 持ち前の価値観や倫理を見れば判る。 ラッドは常人という枠には、到底当てはまることはない。 此処で死なれるよりも、生き残った方が他の参加者の障害になり得る。 当に不死身とも言うべき肉体、人間離れした怪力と強力な武器。 何より殺す事に、なんら罪悪感を生じないラッドは人数減らしには最適だろう。 よって、ミュウツーはこの場ではラッドの生存を優先した。 たとえ自身の危険が及ぼうとも、少しでもマスターの生存に繋がれば構わない。 詳細な理由は口には出さない、きっとラッドの方も望んではいないだろうから。 そうだ。ラッドはそんな事は望んではいない。 「……ああ、わかった。てめぇは今、思ってんだろ? “俺はお前には殺されない”……だからこんな舐めたマネしてくれんだろ? いいねぇ、これでもかってぐらいにイラつかせてくれるねぇ……ホント、てめぇは俺をイラつかせてくれるわ」 ラッドが知りたい事は極めてシンプルなもの。 ミュウツーがどんな考えをしているか、自分に殺されるに相応しい存在か。 その答えは既に一回目の出会いから出てはいたが、更に確信は強まっていく。 胸中に滾る、全身全霊を掛けた殺意に答えるように両拳を握る。 今すぐブチ殺そうか、とラッドは嫌に冷めた頭で自然と感想を漏らす。 どう考えても余裕をかましているようにか見えないこの野郎を―― だが、ラッドは唐突に握り締めていた拳を緩め出す。 同時に浮かべるものは冷酷な眼差しを眼前のミュウツーに向けて。 そして歯車が噛み合ったかのように、ラッドが流暢に口を開く。 「決めた。俺はてめぇを必ずブチ殺す。最後の最後で、てめぇがあと一歩で最後の一人になるって瞬間にブチ殺す。 手段は……何でもいいか。まあ、そんなコトだ。 だからよぉ――」 つい数時間前に殺し合った相手に助けられる。 最大級の屈辱を与えられたと言っても過言ではない。 単に、殺してやるだけでは到底ラッドの気は収まらなかった。 最後の瞬間、ミュウツーを殺す状況に自分から新たな条件をつける。 それはきっとラッドなりの落とし前の付け方なのだろう。 誰にも理解出来ない、理解してもらうつもりもこれっぽちもない。 ラッドが準ずるものは己の価値観や理想――世間一般ではそれを“狂気”というのかもしれない。 只、自身の心に命ぜられるようにラッドは腕を伸ばしす。 高く、天高く――愉快さと不愉快さがごちゃ混ぜになった感情が見えた。 声を張り上げて、バズーカを肩に担いで、ミュウツーを呼びつける。 「先ずはこいつからブチ殺そうぜ。なぁ――この“クソ宇宙人野郎”!!」 跳び出した意味は、この場での一時休戦を示す言葉。 共同目的は――マークネモの破壊。 ◇ ◇ ◇ 「クソ……なんなんだ、こいつらはああああ!!」 マークネモ内部でネモが叫ぶ。 かれこれ5分、いやそれ以上の時間が経った事だろう。 マークネモの不調は今に始まった事ではなく、半ば諦めがついている。 先程から何度も問題の解決を試みているが無駄なのだ。 どこか落ちつける場所でもあれば話は変わるかもしれないが、直ぐには期待出来ない。 その事は今は置いていく。そうだ。ネモの叫びには別の理由がある。 視界に映る人影の全てがネモには気に食わなかった。 「ギアスが使い物にならないだけで、これほどとは……!」 ネモの視界に映る人影は合計四つ。 強者から潰そうと言うのだろうか。 急に連携を取り出し、しぶとい抵抗を続けるラッドとミュウツーの二人が特に眼につく。 次に銀色の奇妙な物体を展開し、必死に逃げ惑っている詩音の姿が。 そして何よりも厄介な存在、ブレンヒルト・シルトは未だ詩音の傍で意識を失っていたままだ。 厄介というより、寧ろ邪魔でしかない。 ブレンヒルトの存在が詩音への決定的な攻撃を鈍らせる。 ならばラッドとミュウツーの方をと思いたくもなるが、この二人も一筋縄ではいかなかった。 「おい、てめぇ! なんか良い手段でも考えろや。今回だけは乗ってやる」 「知るか」 一足す一は二となって一よりも大きい。 あまりにも判り切った事だが、ラッドとミュウツーの二人はネモの予想以上に善戦していた。 信頼関係もへったくれもない、綱渡りのロープのように不安定な関係ともいえる。 元々互いに単独での戦闘を得意とするせいなのだろうか。 それぞれ好き勝手に動き合い、それが功を奏して不思議と噛み合っていた。 偶然にも片方がマークネモに狙われた際に、もう片方が攻撃を開始するように。 「ああ? てめぇ、真面目に考えてねぇだろ。ちっとは努力ってモンを知りやがれ」 「……くだらん」 だが、それでマークネモにダメージがあるかと聞かれればそうとも言えない。 幾らミュウツーやラッドのポテンシャルが優れているといっても、彼らに2メートルを超す身長もない。 対してマークネモは約4メートル程。 三倍程の大きさの敵を相手にするのは容易い事もでないのは至極当然な事だ。 所詮あまり意味を成さない攻撃しか、ミュウツーとラッドには加える事が出来ない。 しかし、それでも全くの無意味というわけでもなかった。 マークネモの手元を狂わせるような、そのくらいの妨害ぐらいは可能だ。 そこにミュウツーとラッドの身体能力が加われば、致命傷を喰らうまでには届かない。 「あ、あはははは! そうです、その調子で早く殺っちゃってください!」 更に詩音の存在がマークネモの足枷になっていた。 詩音は流石に自分がマークネモを打ち倒す程の力を持っていると思っていない。 よって碌に戦闘に参加はせずに身の安全に専念している。 じっと、月霊髄液を駆使し、そしてブレンヒルトを盾に構える。 死にたくはないとう一心から詩音が見せる隙はあまりにも少なく、ネモの焦りを誘うのにはもってこいだ。 ブレンヒルトが傷つくことはナナリーの望みではない。 ましてやブレンヒルトが巻き添えで死ぬこととなれば――明らかな痛手となるのは言うまでもない。 己の主、守るべき主であるナナリーのためにネモはこの状況をどうにか打開しようと一人奮戦していた。 終わらない膠着状態。しかし、不意にその状況に変化が訪れてゆく。 「うらああああああああ!」 依然として続いていたブロンドナイフの掃射をラッドが切り抜ける。 尋常でないない速度で一気に突っ込んでくる姿は、大砲から撃ち出された弾丸のようだ。 身体の節々には大き過ぎる赤黒い傷が目立つ。かすり傷といえど大きさが大きさだ。 かなりの痛みを伴っているだろうが、ラッドに臆する様子はない。 未だ気づかぬ、不死者の恩恵を存分に享受しながら目の前の敵へ猛然と疾走。 更にラッドは右腕に持ったバズーカを放つ。弾丸から弾丸が飛んでゆき――爆発が起きる マークネモが左腕を振い、飛来した弾丸を叩き落としたためだ。 休める暇は与えない。そう言うかのように、マークネモから最早何度目かわからないブロンドナイフが射出。 十は超えているブロンドナイフの群れが我先にとラッドへ迫る。 「……わかんねぇのかな。俺はさ……こういう感じの方が燃えちゃうわけよ」 だが、ラッドの表情に焦りは見られない。 軽く首を回して、意味深なセリフを吐いて、そしてまるでバネのように宙へ身を投げ出す。 何故か自分から鋭い光を持ち続けるブロンドナイフの方へ。 そして――咆哮。 「こんな風に! 気ぃ抜いちまったらサックリ逝っちまうこんな状況がよおおおおおおおおおおお!!」 ブロンドナイフを蹴り飛ばし、ラッドが斜め上へ跳躍する。 時間差で離れた次のブロンドナイフに向かい、またもや同じように。 三角跳びの要領でラッドはどんどんと宙へ舞い上がる。 一瞬の判断、ブロンドナイフの軌道を読み間違えれば命はない。 たとえ不死者の身体を以ってしても、追撃の分も考えれば再生が追いつかないだろう。 しかし、ラッドはやって見せた。 リスクなど微塵も恐れぬ様子で、出来る事がさも当然のような様子すらも漂う。 「いい気になるな! キサマッ!!」 対してネモがマークネモの左腕を奮う。 チョロチョロと跳び回るラッドが心底憎らしく思う。 だから今回もまた遠慮なく拳を向けることが出来た。 楽々とラッドの全身を押し潰すことの出来るマークネモの左腕。 ナナリーの抵抗は未だ続いているが、ブレンヒルトごと詩音を殺そうとした時かは緩い。 好都合だ――同時にナナリーの悲しむ顔が浮かんだが仕方ない。 此処でラッド達を殺しておかなければ、間違いなくナナリーの障害となり得るためだ。 そんな時、ネモの視界に何かが映った。 「な……に……?」 それは銀色の逆向けになったスプーンだった。 マークネモの横を過ぎ、一直線に何処かへ向かっていく。 何処からやってきたのか。その疑問は直ぐに解けた。 問題はそのスプーンが向かう先だ。 やがてネモは知った。 スプーンの主、ミュウツーの恐るべき意図を。 そう。そのスプーンが向かう先には人影が二つあった。 「――ッ!?」 簡単な消去法だ。 ラッドでもミュウツーでもなければ残っているのはあの二人。 詩音とブレンヒルトの方へスプーンが飛んでいくのをネモは眼で追った。 このままラッドへ向けようとした腕を伸ばせば叩き落とせるだろう。 しかし、それではまたもラッドを仕留めきる事が叶わないかもしれない。 それにだ。幾ら詩音と言えども自分の身に危険が及べば何らかの手段を講じるだろう。 今までずっと展開させていた、銀色のあの奇妙な物体でどうにかするに違いない。 咄嗟にネモは思った。だが、そう結論づけた瞬間、唐突にビジョンが脳裏に浮かぶ。 何故かこの瞬間だけ、今までのどんな時よりも色濃く――ギアスがブレンヒルトの未来線を読み取った。 そこには胸からスプーンを貫かれ、口元から赤い鮮血を零す姿が。 詩音に身代りにされ、絶命の瞬間を迎えるブレンヒルトが居た。 「園崎詩音! キサマというヤツはああああああああああ!!」 何故ブレンヒルトの結末がハッキリと観えたのかは定かではないが心当たりはあった。 それはナナリーがブレンヒルトに抱いていた感情による所以のため。 決して恋愛感情ではないが、信頼を結んでいたのは確かだ。 この戦闘中にもナナリーは頻りにブレンヒルトの様子を気にしていた。 ネモから与えられたといえども、未来線を読むギアスはナナリーの力だ。 この一瞬だけでも、制限されたギアスの力がナナリーに答えのかもしれない。 ブレンヒルトを、死なせたくはない彼女に危機が降りかからないために。 だが、生憎ネモにとってはそれは都合が良いとは到底言えなかった。 「まさか、あいつはこれを狙って……!」 やられた。ネモは忌々しげに視線を飛ばす。 やがてミュウツーと視線が合う。特に変えようとしない、何を考えているかわからない表情。 いや、きっと観察しているのだろう。 ネモがどう動くか。ネモがブレンヒルトを見捨てるか否かを。 どう動こうとも隙があれば見逃さない。 言葉に出さずともミュウツーの眼を見ればそう言っているのは判る。 そしてこうしている間にも刻一刻とブレンヒルトの元へスプーンは近づいている。 『ネモ! ブレンヒルトさんを守って!』 「……くっ! ナナリー!!」 ナナリーの言葉が痛い程に伝わってくる。 命令ではない、必死に懇願する感情を確かに感じ取る。 腕だけでなく、身体ごとブレンヒルトの危機を消し去って。そんな願いを感じた。 自分はナナリーの騎士だ――ならばナナリーの言葉に逆らう理由などある筈がない。 しかし、ネモは納得がいかなかった、出来るわけがなかった。 「何故こんなコトに……」 ナナリーは優しい少女だ。 争いごとは好まず、きっと今もマークネモの中で身が引き裂かれる思いに違いない。 自衛のためとはいえ、破壊をもたらすナイトメアに乗って闘う運命を突きつけられたあの日が全てを変えた。 その事についてネモが言える事は特にない。 理由はどうあれナナリーを異常な世界に引き込んだのはネモ自身だ。 弁解はしないが、只どうにも腑に落ちなかった。 今も、自分の身を顧みずにブレンヒルトを助けようとするナナリーが。 出会ってから10時間程しか経っていない人間のために、ここまで出来る彼女が。 どうしてラッドやミュウツー、詩音のような存在よりも危険を背負わなければならないのか。 ネモにはどうしてもその現実が我慢出来なかった。 不満を抱えるだけでは駄目だ。 この状況は、この歪んだ世界は何も変わらない。 ネモは全ての意識をマークネモの左腕に注ぐ。 ブレンヒルトを奪い、その後全力を以って三人を皆殺しに――刹那、ネモは己の異変を感じ取った。 今までに襲ったどれよりも強く、そして決定的な違いを。 身の危険を覚悟させる、予想だにしなかった異常が唐突に顔を出す。 「こ、これは……?」 見ればマークネモの全身がドロドロと溶け出している。 10分間、この場でのマークネモに与えられた起動時間のせいだ。 再びマークネモを呼び出すには2時間の間隔を挟まなければならない。 ナナリーとネモにとって知りようもなかった事実だが、今更知ったところでどうにか出来るものでもはない。 仕方ない。咄嗟にネモはこの場からの離脱を試みようとする。 知らなかった事が多すぎた。 新たに知りえたマークネモの異常を次に生かすためにも、一旦体勢を整えるべきだろう。 ラッド達を仕留めきれない悔しさはあるが、ナナリーの安全とは換えられない。 しかし、ネモの意思に反するものがあった。 「ナナリー!?」 『ブレンヒルトさんを……死なせたくはない!』 マークネモの左腕が未だもブレンヒルトの方へしっかりと伸ばされていた。 もう、既に全身がボロボロと崩れ落ちているにも関わらずに。 やがてスプーンを代わりに受け、マークネモの左腕が音を立てて崩れる。 それほどまでにも時間が迫っているのだ。 直ぐにでもマークネモは形を止めることが出来なくなるだろう。 ナナリーもその事はわかっているに違いない。 判っている上での行動だ。ネモにもそれは良く判っている。 何故そうまでして――そんな疑問を問う事は出来ない。 ナナリーの性格故に、彼女がブレンヒルトを見捨てられないの事も予想がついた。 「ナナリー……私は、私は……!」 マークネモの崩壊が進むと共にネモの意識も薄れていく。 状況を考えればマークネモが居なければナナリーの命はない。 そんな事はさせない。絶対にさせるわけにはいかない。 視界の隅ではさも下品そうに笑い、そしてバズーカをこちらに向けたラッドの姿が見えた。 それでもネモは必死にマークネモの存在を確立させようとする。 避けられない運命に必死に足掻くその姿は――ネモの意思に反し、酷く哀れ染みたものであった。 「私はお前の騎士だ! お前は――私が守ってみせる、ナナリー!!」 そして状況は変わり出す。 マークネモの崩壊――それが全ての終わりきっかけでもあり、始まりの加速でもあった。 ◇ ◇ ◇ 時系列順で読む Back ――――――geass Next ――the code geass 投下順で読む Back ――――――geass Next ――the code geass Back Next ――――――geass ナナリー・ランペルージ ――the code geass ――――――geass ブレンヒルト・シルト ――the code geass ――――――geass 園崎詩音 ――the code geass ――――――geass ミュウツー ――the code geass ――――――geass ラッド・ルッソ ――the code geass