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#blognavi この土日、失踪してたんで一応報告をw 土曜日:リアフレとスカイプ 日曜日:カラオケ、リアフレとメッセ そして21時ごろ就寝し、先程起きたわけなんです。 夢に1日に亡くなった叔母さんが出てきました。 何で見たのかは・・・多分、カラオケで従妹にあったからかなw アイツ受験生なのに・・・と思ってメールしましたw 受験生は勉強しなきゃダメだよ( でも、今日テストの俺も勉強しなきゃならないのは確かだが( これからやりますねw サッカー日本代表は勝ちましたね。 内田のヘッドですね。 ってか俊介使っちゃダメだろ・・・ 怪我しているし、何より依存症から脱出しなければならないのに。 F1はフェラーリの1・2にヤルノが3位となりましたね。 やはり一貴じゃダメだな・・・ ウィリアムズなのの15位って・・・ せめて入賞はしないと。 問題は2つとも見ていない件( どれ、テスト終わったら色々と動くぜ! まずはスキンから。 先日からバルサMk-Ⅹの製作に取り掛かっています。 構成は今のところMk-Ⅸと同じ予定です。 イベントに関して。 やりたいな、って思っているだけです^^; 準備云々で7月下旬になるとテストがあるんでちょっとね^^; 二周年記念の前に1つやりたいと思っていますが、明言はできません>< アワードならできなくもないかな。 特命棟梁に関して。 かなり待たせてすみませんm(_ _)m 何とかするよう努力します( カテゴリ [その他] - trackback- 2008年06月23日 02 02 21 名前 コメント #blognavi
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「判定不一致修正依頼」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。 アインハンダー 【あいんはんだー】 ジャンル 横スクロールシューティング 対応機種 プレイステーション 発売・開発元 スクウェア 発売日 1997年11月20日 定価 6,090円(税5%込) プレイ人数 1人 レーティング 【配信版】CERO A(全年齢対象) 配信 ゲームアーカイブス2008年6月25日/628円(税10%込) 判定 良作 ストーリー 概要 システム 基本システム 機体システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 在りし時 未だ月と地球が争っていた混沌の世 月から訪れる異形の戦斗機は こう呼ばれ恐れられていた アインハンダー ストーリー 22世紀、月面都市と地球間の戦争があった。地球上の人類生存圏を僅か8%にまで減少させたこの戦争は、月と地球それぞれの疲弊によって終結する。 その後、月面都市は国家「セレーネ」の成立を宣言。一方、地球側の残存国家・諸都市はこれに対抗すべく、人類史上初の世界国家「ゾードム帝国」を樹立する。 それから半世紀後の2235年。復興を完了させつつあるゾードムはセレーネに対して経済封鎖を実行し、月への窒素供給を絶つ。窮地に陥ったセレーネの指導者たちは「聖地・地球の奪回と復興」をスローガンとして軍備を拡張し、「地球奪回軍(リコンカスターズ)」を結成。2242年にゾードムへ宣戦布告した。 地球奪回軍は始めこそ最新鋭の装備に物を言わせてゾードムを圧倒するが、次第に国力の差が浮き彫りとなり、宣戦布告から1年後には地球から追い出されてしまう。当初の短期決戦構想を放棄したセレーネ指導部は反攻作戦「オペレーション・ジャッジメント」を実行するべく、時間稼ぎ用の「特別戦闘隊」を逐一組織し、新型の戦術戦斗機でゾードムの重要拠点を奇襲させる局地戦を開始した。 月から舞い降り、自殺行為と紙一重の凄まじい戦斗機動で大戦果を挙げる異形の戦斗機隊。何時しかその「異形の戦斗機」は、武装システムを保持する「腕」を持ったその構造を表して「アインハンダー」と呼ばれるようになる。 2245年11月。無人指令衛星「ヒュペリオン」を進宙させたセレーネは遂にオペレーション・ジャッジメントを発動する。未だ全容が明らかにならないその作戦に疑問を持つ者もいる中、作戦発動1か月後の12月に新たなアインハンダー隊が組織された。 ヒュペリオンの指揮下で行われる、陽動作戦として計画された「帝都ゾードムの強行偵察」。それが最後のアインハンダー隊に課せられた任務だった。 概要 「スクウェアと言えばRPG」。そんなイメージが根強いスクウェアが、コナミから移籍したスタッフを中心として制作したSTG、それが本作『アインハンダー』である。 キャッチコピーは「撃って、奪って、ぶち壊せ!」。敵の武器を奪って使えるユニークなシステムと、破壊の美学にこだわった演出を持つシューティングゲームという、本作の特徴を端的に現している。 発売当時は、演出を前面に押し出し過ぎてゲーム性が少々犠牲になっていた本作の評価はあまり芳しいものではなかった。 しかし、時が経つにつれて独特の演出が話題となり、同時に攻略研究が進んだこともあって様々な遊び方が出来る戦略性の高さが再評価されるようになる。 出荷本数の多さも追い風となり(*1)、現在では『R-TYPE Δ』や『レイストーム』等と同じく「PSの名作STG」の1つとして語られることも多い。 システム 基本システム 一撃死・残機制の3D横スクロールSTG。ミス時は特定ポイントから復活するグラディウス方式。難易度は全4段階から選択可能。 全7面・一周エンド。6面の作戦目標を達成できたか否かでエンディングが2つに分岐する。 画面の奥行きが存在し、ここから敵機が出現することもある。画面奥・手前の敵にはワスプの誘導弾モード(後述)でしか攻撃できない。 基本操作は「8方向レバー」と「メインショット発射」「ガンポッド射撃」「腕移動」「加速」「減速」「ガンポッド切り替え(エンディミオンマークIIのみ)」の最大7ボタン(ガンポッド切り替えはシフト方向が2つ存在)。キー配置はオプションで変更できる。 敵を短い間隔で撃破していくことで得点倍率が上昇するボーナス有。時間経過で倍率は減少していくが、最大の16倍になると一定時間その倍率が持続する。 更に各ステージに3個ずつ、全21個のシークレットボーナスが設置されている。大抵の場合はステージオブジェクトや赤いカラーリングの敵で、獲得するごとに点数が伸び、隠しルートや隠し武器の解禁条件ともなっている。 機体システム 自機となる「アインハンダー」は3+隠し2種類からの選択制。隠し機体1機を除いて「基本武装はメインショットの機銃のみ(弾数無制限)」・「敵の装備(ガンポッド)を奪取・使用できる腕(マニピュレータ)を装備している」という原則が存在する。 + 各機体の特徴 機体名 ガンポッド最大携行数 ガンポッド最大同時使用数 備考 エンディミオンFRSマークII 3 1 ガンポッド弾数が3分の2。 エンディミオンFRSマークIII 1 1 メインショットが高威力。 アストライアーFGAマークI 2 2 ガンポッド同時使用中はメインショットが使用不可。 アストライアーマークII 2 2 隠し機体。ガンポッド弾数が取得した種類に関わらず9999発。ガンポッド同時使用中はメインショットが使用不可。 コックローチ 0 0 隠し機体。ゾードムから鹵獲された雑魚敵。ガンポッドを取ることでメインショットが強化される。取ったガンポッドによって性質の変化するサブショットも同時に発射する。 初心者には対応力の高いエンディミオンマークIIがおすすめ。マークIIIは操作自体は簡単だがガンポッドが足りないので火力不足に陥りやすく、実はクリア難度が他の機体より高い。アストライアーマークIは慣れれば高スコアを狙えるが、癖はかなり強い。アストライアーマークIIの性能は強烈だが、その解放条件は非常に厳しい。 速度は4段階に切り替え可能。切り替え時のバックファイアにも攻撃判定がある。 敵機を破壊、または部位破壊することで敵機のガンポッドがアイテム化し、回収することで自機の武器として扱える。ガンポッドはある程度の耐久力を持ったバリアとしても機能し、弾が切れるまで、破壊されるまで、もしくは新しいガンポッドを回収して上書きするまで使用できる。 ガンポッドの装備位置を変更する(腕移動ボタンを押す)ことで、ガンポッドの発射方向や性質を切り替えることが出来る(例:射角が「自機正面←→自機背面」に切り替わるスプレッダー、「誘導ミサイル←→無誘導ロケット」に切り替わるワスプ)。 + 各ガンポッドの特徴 バルカン 弾数と連射速度に優れた機関砲。メインショットの強化版と考えてよい。腕移動で射角を変更する。 カノン 高弾速の120mm口径滑腔砲。連射があまり効かないが装甲の薄い敵を貫通する。腕移動で機体前方と前面下方に射角を変更する。 ワスプ 腕移動で誘導ミサイルと無誘導ロケットに切り替わる多目的推進弾。誘導モードでは画面奥と手前に攻撃できる唯一の手段となる。 スプレッダー 扇状に5発の弾を放つ散弾砲。弾以外の性質はカノンと似ている。腕移動で機体前後に射角を変更する。 グレネード 放物線を描いて飛ぶ榴弾。非常に高威力だが当てづらい。腕移動で機体前後に射角を変更する。 ヘッジホッグ 腕移動により真上、もしくは真下に発射される炸裂弾。起爆後は爆風がしばらくその場に残る。 ブレード レーザーブレード。わかりやすく言えばビームサーベル。発射ボタンを押している間刀身が発生し、FRSタイプならば腕移動ボタンの連打で振り回せる。また、コマンド入力により刀身の射程を瞬間的に大幅に伸ばせる。 ライオット 制御機器を破壊する雷撃砲。通常ではブレード並みの射程だが発射ボタンを押し続けることでチャージでき、残弾数と引き換え(最大で7発分)に射程が伸びる。 この他隠し武器がいくつか存在するが、汎用ガンポッドの上位互換といえる高性能なガンポッドから、どのように活用すればいいのかさっぱり分からないネタのようなものまである。入手するには狙った行動をしなければならず、弾数制限があることも変わらないため、取ったところでゲームバランスが崩れることはない。 また、隠しガンポッドには条件を満たせば必ず手に入るものとランダム要素が含まれるものがある。プレイ回数に応じて出現確率が増加する。 + 隠しガンポッド ジュノー 威力と連射速度を両立した重機関砲。強力過ぎてガンポッドの規格外という設定があるが自機は難無く使いこなせる。バルカンの強化版と考えてよいが、弾数は半分しかない。 フラッシュ 高初速のレールガン。カノンよりも連射が利き、あらゆる装甲や壁を貫通する。腕移動で機体前方と前面下方に射角を変更する。 モスキート レバー入力に合わせて飛翔方向が変わる「手動誘導ミサイル」。ミサイル自体の火力は非常に高いものの、レバー入力中は当然自機も同時に動くため、零距離連射以外での活用が非常に難しい。 パイソン ワイヤーで接続した5発の爆弾を連続放出するチェーンボム。一発でも敵に接触するか時間経過で連爆する。先頭の爆弾の射出速度が意外に速いので、見た目に反して命中させやすい。 一度取得したガンポッドは記録され、次回以降のプレイにおいて初期携行品として選択できる(隠しガンポッドも選択可能)。 なお、ガンポッドを装備しないマニピュレーター(腕)自体にも攻撃判定と弾消し判定が存在する。その気になればSTGなのに弾を一切撃たない「パンチプレイ」だってできる。 評価点 徹底した硬派な作風 物語は戦争で荒廃した地球を主な舞台として繰り広げられる。アングラ臭のキツイ帝都ゾードムから少し離れたところに広がる一面の高野、武骨な装甲列車に軍事基地と、作中は一貫して退廃的な香りが強く漂っている。ヒロイックなんて皆無の陰鬱とした雰囲気が魅力。 アインハンダー隊自体が捨て駒と同義の存在でしかなく、志願する者は恩赦目的の罪人や延命を望む改造兵士などの訳ありで主人公も例外ではない(*2)と、シナリオも暗い。それだけに5面の朝焼けから始まる6面以降の急展開、そしてグッドエンディングのカタルシスが際立つ。 少年の心をくすぐるのが上手かったスクウェアらしく、随所にケレン味が仕込まれている。 セレーネ側は英語、ゾードム側はドイツ語が公用語。「シュトルムカノーネ」だの「パルツィファル」だの「シュヴァルツガイスト」だの、ゾードムメカの名前(とビジュアル)は渋くかっこいい。ゾードム側からの自機の呼称「アインハンダー」はドイツ語で”一本腕”の意味をもつ。 ボス敵だけでなく、雑魚敵にも細かな設定が攻略本で説明されている。 「機体のコンセプト自体が必要とされず、地方の警備に回されていたが、新開発の光学兵器の搭載要件をクリアする機体として注目を浴び戦線に返り咲いた」「鉱山で使用されていたものを接収して改修した」「在り合わせのパーツで試作したが予想以上に性能が良かった為量産化に至った」「圧倒的な強さ故に発注が殺到したが、高価なプラズマ兵器が災いして配備は少数に止まった」「居住性が劣悪なため、搭乗者のサイボーグ化が行われた」等、設定マニアにはたまらない。 ボス敵の台詞や背景の看板なども当然ドイツ語で、味方からの通信は英語。世界観についての演出は徹底されている。 機体名のほとんどは神話関係からの引用。それを利用した暗喩も多い。 設定はとにかく徹底的に作りこまれている。最盛期のスクウェアだからこそ出来た、贅沢な作品である ギャラリーモードでは自機体やガンポッド、敵などの様々な一枚絵が閲覧できる。プレイに応じて絵が増えていく為、やりこみ要素の一つにもなっている。 ダイナミックな演出と音楽 ビジュアル面のクオリティは、流石スクウェアと言ったところか、かなり高い。緻密な作りこみのポリゴン背景は見どころの一つ。要所で挿入されるムービーパートの出来も素晴らしい。 STGとは思えないほどダイナミックに動くカメラアングルは、スケールの壮大さや攻撃のド派手さを強調するのに一役買っている。 「画面を横方向に傾ける」ハーフサイドビュー演出が多用されており、疾走感や敵の重圧を強く感じさせる迫力満点のポイントが数多い。カメラが大きく動くのはあまり自機が動かないタイミングであり、敵の攻撃もある程度控えめとなるのですぐに慣れることが出来るだろう。 最終面のカメラ演出は最早伝説。宇宙空間を舞台とする壮絶な格闘戦を鮮やかに彩る。 雑魚・ボスキャラは動きが凝りに凝っている。部位破壊要素も豊富で、破壊された後も爆発したり画面外に吹っ飛んだりと様々な反応を見ることができる。 やはりと言うべきか、自機、ボスキャラからどんな雑魚に至るまでもしっかりと設定が用意されている。ガンポッド自体にも詳細な設定が用意されている。 どこぞの汎用ヒト型決戦兵器のようにグリグリ動く(STGでサマーソルトキックとはこれいかに)5面中ボス「ゲシュテル」はその筆頭。他にもエビのごとく飛び跳ねる2面中ボス「ガルネーレ」、初心者キラーの難敵3面ボス(だが攻略方法によってはマヌケな側面も見せる)「グスタフ」、マヌケな死に様で人気の4面中ボス「ザラマンダー」、戦闘中に分離、合体というロマン溢れるマニューバを行う「シュトゥルムフォーゲル」鳥肌もののBGMと演出が非常に印象的な6面ボス「シュヴァルツガイスト」などなど、個性的かつ魅力的(そして強い)なボスばかり。 戦闘開始時に敵が発する台詞も個性的。ドイツ語で字幕もないのでわかりづらいが、「警告する、ただちに武装解除せよ!」「フォーメーションD、各機関部A級戦闘配置!」等いかにも軍隊らしい台詞の他、「ようこそ、ここが君の墓場だ」とキザなものもあれば、「ぶっ殺してやる、腰抜け!」「俺が仕留める、邪魔するなよ!」など血気盛んなものまで。 最終ボス以外のボス敵との戦闘で時間切れになると敵は逃走するか、もしくは友軍の攻撃で強制的に撃墜されるのだが、ここもボスごとに(一部は無駄に凝った演出で)作りわけられている。中でも5面ボス「デューラー」の逃走は一見の価値あり。 ノンブレイク・シューティングの名の通り、プレイ中には一切ロードが入らない。実際にはステージ間のロードは発生しているのだが、自軍からの指令入電を交えたリザルトをシームレスで挟む事により、それを全く意識させない素晴らしい構成となっている。 福井健一郎氏(*3)によるテクノサウンドは各シーンに絶妙にマッチしたものとなっており、高い評価を得た。『フロントミッションオルタナティヴ』と並ぶ「スクウェア2大テクノ」と評する声も。 STGでは異例とも言える程の多数の楽曲を組み合わせ、場面の切り替わりと曲調変化や音楽の切り替わりも完璧にタイミング調整されている。画面と音楽の相乗効果はタイトーの『ダライアス』シリーズに勝るとも劣らない。 例えば1面道中BGMはなんと5曲も用意され、摩天楼の合間を縫う空中戦、退廃的近未来SFのようなネオン街、街路で中ボスとの格闘戦、星間ミサイルの不発弾が刺さった地下街廃墟、アウトバーンでの高速戦闘と、次々変化する場面に合わせてスムーズにBGMが切り替わってプレイヤーの気分を盛り立ててくれる。 6面のボスBGM「熱圏(THERMOSPHIERE)」は本作を代表するBGMとして愛されている。サウンドトラックは旧デジキューブからの発売だったため入手困難だったが、現在は再販が行われている。 多彩な攻略パターン 多彩な武装を取捨選択し、更にその2通りの性質を使い分ける。これだけでも遊びの幅が広いことがわかるだろう。 状況に応じたガンポッドを装備する事によって有利に戦えるため、攻略法を見つけ出す楽しみがある。無論、自分の好きなガンポッドのみで勝負するのも面白い。 流石はSTG黄金期を築いたコナミの元スタッフが制作にかかわっているだけあり、敵の攻撃バランスや配置タイミングも考えられている。だれる場面は少ない。 その戦略性の高さゆえにプレイヤーにもそれなりのスキルが求められるため、難易度は高い。覚えゲーではあるが、単純な暗記ゲーにはなっていないのも評価できる。 ボス戦闘も相手がとにかく多彩な攻撃を繰り出してくるため、どう対応するかを考え、見出す楽しさがある。ランダム性もあって慣れていても不覚を取りかねないため、何十回とプレイしていても気が抜けない緊張感のある戦いを堪能できる。中には巧妙なフェイント(どうやら敵機にも残弾設定があるらしく、弾切れになると「攻撃モーションに入る→弾切れなのでキャンセルする→別の攻撃」と行動するため、結果的にフェイントになる)を入れてくる敵までいる。 ボスにはいたる所に破壊可能ポイントが設けられており、敵機の武装や装甲を次々剥いでいく爽快感がある。スコア稼ぎの楽しみも大きい。最大倍率で倒す事が出来れば莫大なスコアを稼げる。 隠し武器や隠しルートを探したり、2つの隠し機体を使用する事でさらに遊べる。中でもコックローチは完全な別ゲーとなる。 賛否両論点 「難易度が高い」と前述した通り、パターン構築とアドリブの両方が要求され、全面クリアはEASYでも難しい部類に入る。 敵が全体的に硬く、緊急回避手段(ボム)もなく、戻り復活の上にコンティニュー回数は有限(*4)。戻り復活タイプの例に漏れず、一度やられるとそのままゲームオーバーになる事も少なくない。敵の出現位置、ボスのパターン、ガンポッドの特徴と出現位置の把握は必須。他のSTGよりも「覚えゲー」の性質はかなり強い。 さらに問題なのは覚えゲーの割に敵の行動が極めて広範に派生するという点で、自機ショットの細かい命中の仕方でもまるで別物のようなパターンに変わるため、攻略手順の構築には誇張抜きで多大な手間がかかる。 ボス・中ボスの多くは攻撃パターンがランダムであり、にもかかわらずホーミングミサイルや設置系の攻撃が次のパターンまで残り続ける事も多く、こうなると覚えなければならないパターンは指数関数的に増えていく。 前述の通り被弾箇所で敵の行動が変化するが、ワスプやカノンなどのノックバック、ライオットの電撃など攻撃の属性が加わるとさらに派生する。大破しないまま画面奥や画面手前に吹っ飛んで視界を邪魔したり、画面手前に向かって弾を撃ったり、機銃掃射の照準がブレて連射が弾幕に変化したり…等、とにかく様々なものが予測不可能な動きに変わる。 加えてランク制も導入されているので、覚えゲーであると共に非常に高度なアドリブ避けのスキルが要求される。多数のボタンを使う操作(特にスピード変更と武器変更は慣れないと厳しい)も難易度の上昇に拍車をかけている。 こうした特徴からSTGとしては本格的とも言えるが、シューター以外のプレイヤーは同じ地点で延々とリスタートを繰り返す事になり、スクウェア発という事で家庭用のカジュアル的な楽しみ方を期待する層の多かった当時は「爽快感に欠ける」「面白くない」等の低評価が付けられる事も多かった。 よく言えば覚えゲーのような「記憶力だけがすべて」でもないし、アドリブ避けだけで何とかなるような「反射神経だけがすべて」でもない。絶妙なバランスともいえるが、それ故にどちらを得意とするユーザーからも妙にとっつきにくい部分が出来てしまった。 キャッチコピーの「撃って、奪って、ぶち壊せ」とは裏腹に、ガンポッド依存の綿密な火力運用が極めてシビアに求められる。 ガンポッドの個性と有利不利の大きさは確かな評価点だが、持ち運べる数が1~3つしかない点が非常に痛く、弾数にも余裕がない。1度でもミスすれば初期装備以外全てが失われてしまうので、良く言えば適切な場面で使い分けてこそ、悪く言えば非常に窮屈な運用を迫られる。 また、ガンポッドは火力を補ってくれるが、攻撃範囲に関してはどれを装備しても上方向に対する面制圧力に欠ける(*5)。見た目とは異なり正面でさえ一部のガンポッドでない限り攻撃範囲に隙が生じるほどで、物量で押し込まれると「ぶち壊す」どころか「奪う」事さえままならず一気に追い詰められてしまう。 ガンポッドのシステムにも癖がある。 ガンポッドは接触すると自動的に装備されるが、この時空きのスロットがない場合は上書きされるため、下手にいらないガンポッドを取得してしまい、使いたいガンポッドに上書きしてしまう事態も多々ある(*6)。例えば同じガンポッドを予備に持っていた場合、そのガンポッドの弾数を増強した上で強制的に切り替わるため、複数のガンポッドが漂っている時は「予備ガンポッドの弾数が増えた瞬間それが別のガンポッドに上書きされる」というケースが少なくない頻度で発生する。 取得したガンポッドは自主的に捨てる事も出来ない(*7)。欲しくないガンポッドを取得しないようにあらかじめ破壊する等の戦略性にもなっているが、馴れないうちは煩わしく感じる。 ガンポッドのドロップも練られているとは言い難く、爆発の衝撃で後ろに飛んで行ったり、逆に前に跳ねてきたり、(ワスプ以外の)同軸線上の弾で破壊しても画面手前または奥に落ちて拾えない、斜め上のビューなどで位置が掴めず取り損ねるといった事態が珍しくない。 出現する密度にも相当な偏りがあり、特定地点では過剰に出現する一方、足りない地点では本当に出てこない。前者は同ガンポッドの弾数増強に使いたい所だが、悪い事にどれも復活地点の直前でありミス時のリカバリーには使えない。一度通過してしまえばそれっきりである。 大量に出現する地点でも、そもそもまず敵から奪うために打撃を与えなければならない上、厄介な事にガンポッド持ちの敵は大半が耐久力を持つため、初期機銃だけでは入手困難という有り様。 機体には弾数無限の初期機銃が標準装備されているが、弾速が遅い・火力が低い・当たり判定が極めて小さい、と非常に使い難く設定されており、熟練したプレイヤーでもガンポッドの火力に頼らずには攻略できない。 このため、機体解説でも初心者向けとの触れ込みがされている『エンディミオンFRSマークIII』はガンポッドの搭載可能数がそのまま総火力不足に直結しており、機体自体が地雷という状態。特に泣きを見るのがボス戦で、相当な上級者でもない限り初期機銃しか残らない。 関連して、プレイしたガンポッドを初期装備として選ぶ事ができ復活時に再装備されるが、これを前提としているかのような調整がなされている。特に初めてプレイする場合は初期ガンポッドがない、つまり復活時も初期機銃のみなので、初見殺しと相まって難易度がEASYでも2~3面でコンティニューを使い切る事が普通に有り得る無茶苦茶な難易度と化す。 復活ポイントにはほぼ必ずガンポッドを持つ雑魚敵が配置されているが、種類は大半がランダムな上に数が少なく、当然敵もガンポッドを使ってくるので初期機銃では撃破しにくいケースも珍しくない。一度ゲームオーバーになって初期ガンポッドを決めろと言わんばかりである。 とはいえ、過去の面からパワーアップを蓄積していく必要があるタイプのSTGと比べ、適切なガンポッドの取得のみで済む本作は立て直しがしやすいのは事実。前述の問題点は「ガンポッド取得への慣れ」で解決出来ることを考えると、一概に問題点とは言い切れない。 問題点 画面に対して自機・敵機のサイズが大きく、回避自体の難度も高い。腕やガンポッドで敵弾を消すテクニックを覚えるまでは大変。 画面スクロールの関係で突如でてくる雑魚敵の他、全体的に敵との距離が近いのにガンガン弾を撃ってくるので相当な反射神経を求められる。大半は敵の性質を全て覚えて近付かない事を心掛けるしかないが、それでも近距離に接近するまで判定を持たない敵などもおり限界がある。 ほとんどのボス戦・中ボス戦では「不自然に接近戦を挑んでいるように見える」という指摘があるほどに画面が窮屈。その割にボスの巨体は見た目からは想像できないほど急激に動くため、体当たりで沈められる事も多い。有り得ない方向にノックバックして巻き込まれたり、自身の撃った弾より早い事もザラで、さすがに違和感を覚える。 難関としては4面前半と5面後半は多くのプレイヤーが音を上げた事で有名。自機の攻撃密度に難があるというのに、あらゆる方向から敵が押し寄せ、画面を敵機と敵弾が埋め尽くす。1ミスで復活ポイントまで戻され、その度にランダム性の高いアルゴリズムと圧倒的な物量が合わさり、難易度によっては最早「理不尽」と言ってもよいレベル。 後半のボス戦も同じ程度には凶悪な難易度だが、火力に優れるガンポッドでの速攻やごり押しが有効なため上記道中よりは問題になりにくい。それでも5面ボス「デューラー」の拡散プラズマカノン(*8)や6面「ガイアー」の散布機雷など、時間差で他のパターンと重なると回避不可能になる理不尽な場面はある。 画面が自機に合わせてスクロールするエリアでは画面端にかなり接近しないと画面が追従しない。 事故率を高めている主な要因。2面の復活砲台エリアや6面のブースター撃墜等では自分で上下だけでなく前後移動もする必要があり、いきなり出てきた敵に体当たりされたり、目の前に砲台が現れた瞬間撃たれる等のケースが多発する。 終盤の宙域ではスクロールの画面追従にもクセがあり、例えば一方向にスクロール移動すると、敵弾は沿って動いていくが敵は画面からあまり動かないといった違和感のある動作をする。スクロールには慣性がある他、レバーを離すと押し戻される性質もあり、尚の事操作しづらい。 ラスボス戦では特にスクロールのクセに苦しめられやすい。ボスが放つ誘導弾から逃れようとするとボス本体との相対位置がおかしくなる(ボス自体は攻撃中に動かないにもかかわらず画面から離れないが、敵弾は自機のスクロール移動の影響を受ける)。逆方向に切り返した時などが特に顕著。 ビジュアル優先の弊害として、演出面で多大な貢献を果たしている本作のカメラ演出だが、そもそもSTGにおいて「動く視点」というものはマイナスに働きがち。慣れないうちはアングル変化で体感速度と奥行きを見誤ることも多い。 宇宙空間で戦う最終ステージは画面酔いしやすい。気にしない人や慣れる人もいる一方で、『機動戦士ガンダム 戦場の絆』でも触れられているようにダメな人は本当にダメのようである。 画としての美しさを優先したためか、敵弾の視認性が悪い場面が多々見られる(朝焼けの背景にばら撒かれるオレンジや青の小さい弾丸や、夜景に同化するような青白い弾など)。 手前と奥という空間にある性質上、当たり判定が判り難いボスもいる。例を挙げるとザラマンダーのアーム部分、ゲシュテルの体全体、シュヴァルツガイストのソーラーパネルなどで、「明らかに接触しているのにすり抜ける事が出来る」または「避けた筈なのに接触してしまう」という現象が起きる。一度判ればそれまでだが、判定を覚えるには撃墜覚悟で試してみるしかない。 バグ いくつか確認されている。有名なものが特定ガンポッドの火力が異常上昇するもので、ボスも一瞬で沈める超火力となってしまう。再現性も低いとは言えない。 雑魚敵が画面に張りついたかのように固まってスクロールについてくるバグもある。こちらは少し経つと消えるので大した問題ではない。 総評 緻密な設定や大胆かつドラマチックな演出、秀逸なBGM、高い戦略性といった様々な面に惹きこまれたコアなファンは多い。 その一方で、システムのとっつきにくさから「STGとしてはイマイチ」と難色を示すプレイヤーも多く、事実発売当時の評価は芳しくなかった。 とはいえ、スクウェアらしい一線を画した演出と突き詰めた時の爽快感、野心的なシステムの融合といった面での批判はほとんどなく、作り込まれた良作であることは間違いない。 面白さを実感するには相応の修練が必要なものの、その魅力は現在でも色褪せていない。 古き良きシューティングを思わせる骨太さと、スタイリッシュなディテールの融合こそが本作の本懐と言える。 現在ではゲームアーカイブスでも安価で配信されているため、興味が湧いたら是非とも「手に取って」みてほしい。 「月の異形の戦斗機」は簡単に扱いきれるものではないが、その作風はきっとあなたを魅了するはずだ。 余談 北米版ではバランス調整やバグ修正等がなされ、ギャラリーの仕様が変更された(収録内容の他(*9)システムが改善され、絵が見やすい)。パッケージ絵も無難なものになっている。 上記の画像の通り、本作のパッケージ絵は「手のレントゲン写真」と、ゲームシステムの根幹たる「腕」をストレートに表した非常にインパクトのあるものになっている。 これを見ただけでどんなゲームなのか分かった人はそうはいないだろう(ちなみに裏面はしっかりとSTGの紹介をしている)。 ステージセレクトも条件を満たせば使用することができる。 難易度はfreeのみだが演出やムービーやエンディングが見たい際には便利。 『チョコボの不思議なダンジョン』に付属している「不思議なデータディスク」を使うことで全ての隠し要素を解放することができる。 隠し機体のアストライアーマークIIを解放するための正規条件は「難易度HARDをコンティニュー3回以内でクリア」とシビアなのでこれを頼るのもよし。 通常の機体でプレイするよりも大幅に楽になるので、「不思議なデータディスク」があればなかなか全クリできないプレイヤーの入門用機体としても機能する。 スクエニのゲームでは本作をモチーフにした要素が出る事もある。 『Parasite Eve II』の作中、とある酒場にて『アインハンダー』をあしらったピンボール盤が登場する。 『ワールド オブ ファイナルファンタジー』に『アインハンダー』と『アストライアー』が登場した。実に19年ぶりに3Dモデル化されたことになる。ギミックの数々も再現されている。 『キングダム ハーツIII』には本作のスタッフが参加しており、その縁でミニゲームであるSTG「グミシップ」に自機「エンディミオン」とボス「シュヴァルツガイスト」がゲスト出演している。 本作を語る上でスクウェアの宣伝の失敗は外せない。 「スクウェアがもう一度STGを熱くする」だの「僕らはただスカッとしたいだけなんだ」だの「超難しい照準合わせなんかしたくない」だのといった、他のSTGを暗に批判しているととられても仕方のない宣伝文句が使われていた。折しもスタッフ引き抜き騒動に端を発したスクウェア・バッシングの真っ只中であったという時勢も手伝い、コアユーザーであるシューター層の神経を逆撫ですることとなった。 スクウェアとしてはSTGの難しいイメージに尻込みしていた初心者層を取り込む狙いがあったのだろうが(実際、当時の家庭用STGとしてはかなり売れた)、蓋を開けてみればガチガチの覚えゲーかつ高難度。売り文句には程遠い内容であったためにメインターゲットであるはずの初心者にも面白さは伝わらず、逆に「やっぱりSTGは難しい」というイメージを強めてしまった感もある。 「ガチのSTG」として勝負したかった開発陣と、初心者への売り込みを狙った広報陣の意図のズレが、STGをプレイする上で重要な「入り込みやすさ」を失わせてしまっていると言える。 スクウェアから『ザウバー』というSTGが本作より数ヶ月早く発表されていたが、本作発表と同時に発売予定表から消えた。
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174:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 24 37 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 日本大陸 ゾンビアポカリプス世界 アポカリプス・ナウ!時は1999年。世紀末! 世は日米ソによる三国冷戦が続いていた世界。 トップをひた走る日本に対して差を開けられ続けるアメリカとそれ以上に低迷を続けるソ連は大きな焦りを抱いていた。 それが両国を追い詰め、疑心暗鬼を加速させたのかは今となってはわからないが、1999年のある日にソ連の核攻撃から第三次世界大戦がはじまったのは事実だ。 致命的だったのは米ソ両国共に自国の防衛よりも日本への核攻撃を優先したことである。 それだけ両国が日本を恐れていたという証拠であるが、当事者である日本からすれば迷惑極まりない話であった。 しかし現実は残酷。米ソ含む主要国は核攻撃により壊滅的な被害を受ける中で技術力では突出していた日本は比較的上手いこと迎撃に成功していた。 最も関東圏は守り切ったが仙台や大阪、福岡などは吹き飛んだし、核爆発由来のEMPは全国の民間電子インフラをずたずたにし、衛星網はケスラーシンドロームで機能しなくなり、各地で巻き上げられた放射能物質含む爆炎は日本を含めた世界全土で程度の差はあれど放射能にまみれた大地を作りだした。 こうして一日かからず第三次世界大戦は終結。既存世界の大体は滅んだ。しかし人類は絶滅していなかった!! 当たり前である。核攻撃されたのは主要地域と主だった軍事基地がある地点のみ。田舎や地方にまでは落ちてこないのだから。 最もその後の混乱諸々で二次、三次被害が出たので結構な数の人々が犠牲となってはいるがなんやかんや言って結構な数の人々は生き残ってはいた。 そんな世界で奇妙なことが起きた。何とゾンビが現れたのだ。 まあこれが単純な話でアメリカとソ連が研究していた生物兵器が漏れ出して生き残った人々に感染したというだけなのだが、これが意図したのことか偶然なのか今となってはわからないことである。 厄介なことに米ソはそれぞれ別の型の生物兵器を研究していたようで、米国型はウィルスを基にした初期感染力の高いタイプ。ソ連のは寄生虫を基にした感染力は低いが長期間残りやすいタイプの二つである。 ここで更に可笑しなことが起きる。既存生物やゾンビを中心にまるでゲームや映画のような変異体が現れたのだ。 こちらもなんてことはなく高濃度放射能汚染に晒されたゾンビや無発症キャリアと化した生物たちが突然変異を起こしたわけである。 こうして世界中に変異能力持ちのゾンビウィルスや寄生虫が広がっていった。 そんな中での日本。何をしていたかと言えば普通に国内の復興に手を割いていた。 元々島国であるんで周りは海のため外から病原体が持ち込まれる可能性が低く、尚且つ衛星を始めとした既存の通信インフラが壊滅していたため外国の状況はさっぱりであった。 このため日本が国内のことに一息ついた時には世界中でミュータントやらゾンビやらモヒカンが跋扈する世紀末となっていたという寸法である。最悪だね。 気づけば日本国内にもいつの間にかゾンビが発生してきている始末で、日本政府もてんやわんやであった。 結果だけで言えば現状確認出来る限り最も強力な組織である日本政府が四苦八苦しながら米ソのZウィルスへの予防薬を作り上げどうにかこうにか国内の平穏は維持することに成功した。 しかしそもそも政府機能が崩壊している海外は相変わらず世紀末であり、ゾンビも元気に現役。 また既存生物から変異したミュータントの類は相変わらず猛威を振るっている。 国内においても復興の遅れる地方と人口が集中しすぎた都市部など問題は山積み。 日本としては正直国内に引きこもっていたいのも山々だが将来のことを考えると永遠と籠っているわけにもいかず、気は余り進まないが仕方なく外の調査や進出を行い始めているのが現状である。 175:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 25 33 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 〇年表 1945年 第二次世界大戦終結。 独伊中枢軸と日米英ソ連合の戦いは連合の勝利に終わった。 1945年後 方針の違いにより日米ソの仲が割れる。三国冷戦始まる。 同時に戦後世代に夢幻会の面子が登場し始める。 1970~1990年代 ある程度の勢力を持てた夢幻会勢力が本格的な活動開始。 夢幻会は改めて権力中枢に食い込むためと、いざという時に生き残るためにもなりふり構わず技術開発始める。 冷戦の恐怖と21世紀の便利さ再現のために猛進状態となる。 ここらから日本と米ソは急激に差が開き始め、両国が日本への危機感を募らせていく。 1999年 第三次世界大戦始まる。一日程度で終結。 米ソを始めとした主要各国は互いの核報復により崩壊。 日本は進んだ技術力を持って国家機能を維持したまま潜り抜けることに成功した。 1999年 関東圏を守り抜いた日本政府は被災した地方の救済と復興を開始。 大陸化していることから被災者や被災地域も広く、復興作業に追われる日々となる。 このため日本は国内に目が向き、国外への意識が低下する。 同時期の海外ではゾンビ病が蔓延し始める。アメリカのウィルスタイプ。ソ連の寄生虫タイプが猛威を振るい始める。 2000年代 海外でゾンビ病とモヒカンが猛威を振るう中で日本はそんなことを知らずに国内の復興に当たっていた。 そんな中で2000年代末頃に国内にてゾンビ病感染者が確認される。 日本政府及び夢幻会。ここでようやくゾンビの存在を知る。 一時期復興途上の地方を中心に日本国内でも一時多数のパンデミックが起きる。 樺太事件。新潟鎮圧戦。沖縄パンデミック。北九州防疫戦争。横浜事変。名古屋騒乱など。 これらに対して維持していた正規軍戦力を用いて鎮圧。 原因が外にあることが判明したため、日本は復興途上ながら徐々に国外へ目を向け始める。 2000年代後半 国内外で突然変異したミュータントが発見され始める。高濃度放射能と二種のゾンビ病の影響で変異したと思われる。 2010年代突入 日本。本格的に軍を海外へ展開させ始める。 ゾンビ病治療薬開発のためのサンプル確保開始。ヨモツヘグイ作戦と命名。 国外または孤島にて研究施設を建設し、そこへ海外に置いて確保したゾンビ病患者を収容し始める。 同時期。 日本国内においては核直撃地域以外の復興が進むが、防備とインフラが整った都市部に人口が偏りすぎ、地方人口の激減に悩まされることとなる。 また人口希薄となった地方においては変異したミュータントやヤクザや半グレといった反社会勢力の拠点化、一部地域で迫害された適合者たちの反発、国外からひっそり入ってきた違法入国者たちの巣窟となる事例が多発。 そして都市部でも人口が集中しすぎたことによって労働人口が激増とWW3戦後世代の誕生により仕事にあぶれる人々が増大。 仕事を得られなかった人々が犯罪に走り都市部や郊外の治安が悪化していることが問題視された。 同時に国外へ派遣している正規軍への負担も問題となり、日本は新しい壁へと突き当たることとなる。 2010年代 日本。国内改革の時期。 国内の問題に対して民間自衛法及び国土再開拓法制定。 民間自衛法は国が許可を出した民間業者においては武装を認め、都市部における犯罪者、地方にはびこるミュータントやゾンビ、反社勢力などへの対応の委託を行うもの。 いわゆる民営賞金稼ぎの誕生である。 国土再開拓法は都市部であぶれる労働人口を国が主導して改めて地方へ移住させる法律。 国の支援の下で人口希薄化した地方地域の再開発を行うというもの。 これにより食料生産能力の改善と都市部及び地方の治安回復を狙っている。 字面だけでは棄民的な印象があるが、国が定めるレベルの安定が得られるまで軍による警護を含める手厚い支援が存在しているため、割と安全だったりする。 都市部では仕事にあぶれた人々を中心に以外にも志願者が多い。 176:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 28 18 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp この二つの法の制定と政府による重点的な支援により、以降徐々に地方の再開発と治安の改善が進むこととなる。 同2010年代 海外派兵した部隊が東南アジア到達。残存していた現地民の幾らかと交流開始。後に東南アジア地域は日本勢力圏と認識される。 しかし周辺地域から流入する無法者や軍閥、ミュータントなどにより中々安定した状態とは程遠かった。 同時期オセアニア地域に到達。 オーストラリアは主要都市が壊滅し、ゾンビとミュータントとモヒカンにより治安が崩壊。 完全にマッドマックス状態。 ニュージーランドは核攻撃からも免れていたが、羊が変異したミュータントとの争いに負け、生存域の過半が失われていた。 日本は両地域に介入。将来の資源及び食料供給地帯とする目論見であったが、戦力不足もあり一部地域を占領するだけで終わる。 以降日本が納得するレベルの治安状態に改善されるのは2050年代まで待たねばならない。 2020年突入 米ソのゾンビ病サンプルを確保のため各国の当該研究機関跡または巨大医療機関跡に部隊派遣し、サンプルや研究資料を確保するためのイザナギ作戦開始。 ソ連極東地域の研究施設及び、アメリカ・アラスカ領地域の軍事基地において有用なサンプルデータの回収に成功。 しかし距離の問題から米ソ両国の中枢部分への潜入は見送られた。 北米にてゾンビ病に対する免疫を持つ人物を確認。当該人物確保のために正規軍が投入されるイザナミ作戦が行われる。 当該人物を巡って海外のカルト教団、国軍残党、世紀末集団などと交戦発生。 これら全てを退け当該人物を確保。 国外の研究拠点に護送後、本人の協力を取り付け特効薬の開発始まる。 免疫保持者の協力により米国型Zウィルスへの予防薬、初期症状治療薬が完成する。 限定的ながら米国型Z病への対抗策が完成する。残念ながら治療薬に関してはまだまだ研究中。 177:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 28 57 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 2020年代半ば。アフリカにてソ連型ゾンビ病寄生虫を殺す特殊細菌が見つかる。 このサンプルを確保するために日本は艦隊を派遣。アメノヌボコ作戦開始。 当該地域においてゾンビ病に適応した自称新人類軍及び現地のレジスタンス勢力との争いに巻き込まれるハプニングがあったが、襲ってきた新人類軍を容赦なく吹きとばしてサンプルを確保。 国外研究所へ移送後に治療薬の研究が開始される。 2010年代末頃にソ連型Z病への予防薬及び初期症状治療薬完成。既存ソ連型への対抗策が完成された。 以降Z病関連に関しては変異タイプと新型ワクチン開発のいたちごっこが続く。 2020年代末事 海外において様々な組織が勃興し始める。 新人類を名乗る適合者たち。旧国軍母体の強権的勢力。武力を頼みに成りあがったモヒカン軍団。生存者たちが寄り添い合い設立された都市国家グループ。生き残った政府関係者が作り上げた新国家など。 これらの勢力による争いやテロに日本も巻き込まれ始め、対応に四苦八苦する。 2030-2040年代 極東ロシアにて旧ソ連軍及び旧中国軍を母体とする北方連邦建国。 戦後に日本が領有していたカムチャツカ半島をめぐってカムチャツカ紛争勃発。 大戦前からの戦力を揃えていた日本が勝利。後に講和。 北米にて勢力が増してきた旧政府派、新人類派が衝突。第二次南北戦争発生。 旧米軍基地に残っていた核弾頭を巡る争いに発展。これを危険視した日本軍が介入。両軍を蹴散らし発見した弾頭を破壊。 第二次南北戦争後。北米にて都市国家連合と中米のレコンキスタ軍の衝突開始。 ハワイ・アラスカの日本軍はこれを静観。 中央アジアにおいて聖戦連合と北方連邦の武力衝突発生。北連が中央アジアに向き極東の緊張感が減る。 欧州において第四帝国と神聖十字教国による衝突発生との報告がなされる。 日本は情報収集に努める。 帝国と十字教国の争いにロシア人民共和国が介入。三つ巴の情勢となる。 南米方面ではミュータントの大規模スタンピードが発生。 初期鎮圧に失敗し南米において多くの生存圏が失われる。現在パナマ付近においてレコンキスタ軍が対応中。 2050年代 日本国内の地方復興率がWW3終戦直後から見て7割を超える。 時の首相により戦後脱却宣言がなされる。この時期から新時代と区別され始める。 夢幻会関係者も冷戦時代に活躍していた世代の多くはこの世を去り、現在はその後継者たち主流となり国を動かしている。 未だ生きている人物たちも引退し、ようやく緩やかな老後生活を送っている。 178:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 29 46 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 〇日本の設定 戦前は夢幻会なし。単純な国力でごり押しして大国の地位についていた。 第二次世界大戦では途中まで中立でいたが中国がやらかし、連合側で参戦。 独伊中の枢軸を米英ソと仲良くボコった。 戦後は思想の違いから米ソと決裂。米ソ自身も対立したため三国冷戦が起きる。 米国が資本主義、ソ連が共産主義。立憲君主制維持したままの社会保障を富ませた自由資本主義という珍妙な政治を行う日本の三つに分かれた。 日本は自分達は自由民主主義ですよ!と反論したが、他国からは日本式自由社会主義と呼ばれる。 夢幻会を始めとする転生者たちは戦後に出現開始。 戦争を乗り切った戦時中、戦前世代が強く、戦後世代である夢幻会は権力基盤の掌握に四苦八苦しており、冷戦中盤において転生知識を用いた先進技術を用いて影響力確保に奔走することとなる。 嶋田さんたちは冷戦末期に出現。冷戦中は若手組であった。 転生者の努力により日本の技術力が格段に向上したが、これに対して米ソは警戒心を強くする羽目となる。 そのせいか他の要素があったのかはわからないが、ソ連は1999年まで存続し、アメリカも日本への警戒を持ち続けた。 1999年に核戦争こと第三次世界大戦が開幕し、終結した際にも進んだ技術力による迎撃網により関東圏を守り切ることに成功している。 しかし米ソが日本へ攻撃を集中したことと大陸化した結果守る範囲が広すぎたことが災いし、地方では撃ち漏らしからの核被災が頻発する。 仙台、札幌、福岡、佐世保、大阪など地方の大都市圏の幾つもが壊滅。 同時に国内外の戦力も壊滅した部隊が出ており、政府機能は守り切ったが国家や軍隊としては半壊状態となる。 WW3においては数千万単位の犠牲者が発生しており、戦後も二次被害、三次被害、容赦なく起きる各種災害のせいで戦前に5億近い人口だったのが、2000年代末には4億人を下回っている。 また行政能力の限界と放射能汚染から食料生産能力が著しく低下しており、食料供給こそが目下最大の問題となっていた。 政府はすぐさま各地の調査と復興を開始。外洋に派遣し、生き残っていた戦力も国内へと帰国させる。 被災地の生き残りは政府機能が残っている関東圏を始めとした各地の都市圏に避難してくることとなり、地方の空洞化と都市圏の人口圧迫が起こる。 大凡10年間ほど国内の復興に余力を割くがその最中でどこからか上陸してきた米ソのZ病感染者が確認。日本国内でもパンデミックが起きる。 幾多の事件が起きたが戦前からの軍隊を維持出来たため、全て鎮圧。 2010年に入り改めて国外の情報を得るために改めて部隊を派遣。世界の情勢を改めて認識した。 その後は色々頑張って2020年代にZ病ワクチンを開発し一段落したが、その頃には海外も復興を済ませた新勢力が台頭し始めており、改めて国家vs国家の情勢が再燃し始めた。 単純な国力そのものは戦前と比べて激減しており、2050年代においても戦前と比べてその国力は半分もない。 またWW3時に発生したボコボコ衛星破壊合戦のせいで未だ衛星軌道上は酷いケスラーシンドローム状態が続き、新しい衛星も飛ばせなければ、弾道弾の弾着管理も覚束ないレベルとなっている。 このため国外における状況把握能力が戦前と比べ著しく劣化している。 それでも戦後の世紀末世界では世界有数の国力を持つ国家であり続けている。 179:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 31 32 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 戦力 冷戦全盛期は米ソに劣らない規模の戦力を持ちながらも東南アジア一帯を影響下に置いていた。 WW3時に軍も国内外で核攻撃に晒され大打撃を受ける。 戦後は国の余力不足から再建は余り進まず、むしろ規模は縮小されている。 対外勢力との衝突が加速しだす2030年代からは本格的な再建が開始されており、国内のことは民営PMCや武装退役軍人会、警察戦力などに任せ、正規戦力は海外への展開能力再取得に力を入れている。 特に他国の核運用能力の再取得を恐れている日本政府の意向によって度々海外の核弾頭や原潜などが関わる紛争に介入し、それらを破壊している。 また上記の核関連以外にもZ病関連においても積極的に運用されており、ブラックオプス(非正規戦)を行う比率も高い。 このため日本の部隊は未だ復興途上の海外では一種の戦場伝説扱いされている地域もある。 海軍は全盛期には7個艦隊を数えていた自慢の艦隊戦力もWW3の際に半分以下となり、戦後は予算の関係もあり解体が進み一個艦隊とその予備のみが現存する程度となる。 長らく輸送及び対地支援のみが仕事であったが、2030年の北連との衝突を契機に大規模な再建計画が開始。 戦前ほどではないが改めて代艦の建造や対艦装備の新規開発などが開始された。 2050年代には交代要員含めた原子力空母が3隻のみ。どれも艦歴50年を過ぎているため新時代宣言以降は新しい代艦建造計画が立てられている。 同年代においても戦前からの戦力を受け継ぐ世界最大の海軍として有名。 陸軍は国土復興のために最も早く再建が進められ、戦後初期においては就労対策として職を失った人々の受け皿にもなった。 以降は国内の地方再開発や国外の調査拠点開拓などに用いられている。 装備は対ゾンビ、対武装難民、対ミュータントを前提として対正規軍装備が削られ、機動性と使い勝手が優先された装備となる。 具体的には戦車、自走砲、ミサイル戦力の削減。歩兵装備が優先され、他は装甲車、歩兵戦闘車、ヘリ、パワードスーツ戦力の増強など。 対外勢力が再興し始めた2030年以降は改めて対正規戦用戦力が整えられ始めている。 空軍は戦後になり仮想敵が消えたため大きく規模を削っている。主に核攻撃用の大型機などが削られ、対地支援戦力と輸送機がメインとなった。 戦後初期は地方の人々の救助や支援がメインとなり、中期は海外へ派兵される軍の展開。 2030年頃のカムチャツカ紛争から改めて航空戦力の重要性が再確認され、新型機開発と対空任務が本格化する。 2050年代頃では冷戦全盛期には及ばないが、それでも世界最大規模の航空戦力となっており、日本が世界最強である理由の一つとなっている。 核戦力に関しては第三次世界大戦時に大いに消耗し、戦後も復興への予算抽出のために大きく削られている。 しかし戦後の世界においてはほぼ唯一と言っていい核運用能力を維持したままの国家である。 日本政府 WW3後には世界で数少ない戦前から途切れずに運営・維持されている組織。 大凡戦前と変わらない体制ではあるが国土復興省や民営自衛管理省など戦後になり新しく設立された省庁も少なくない。 国内の復興から海外への展開までを行っており、影響力も2030年頃までに戦前の勢力圏まで回復している。 またカムチャツカ半島やアラスカ、ハワイ、オーストラリア、ニュージーランドなどにも海外調査用の拠点を設置し、その多くを実質的に併合している。 これらは地方が荒廃し、食料生産能力が大きく削れたことの補填とするためでもある。 180:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 32 15 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 技術 WW3後において数少ない戦前と同レベルの技術レベルを維持している組織。 戦後に関しては余力の少なさと国土復興を優先したため新規開発は停滞していたが、Z病関連と放射能関連に関しては研究が継続された。 2030年までにはZ病関連の予防・治療薬の開発に成功し、2050年代までには放射能除去や治療の技術もかなりの進みを見せている。 また転生者のテコ入れにより冷戦時代からパワードスーツ開発が研究されており、1999年には初期的な実用パワードスーツの開発に成功していた。 しかしWW3の発生により運用ノウハウ構築と研究は中止状態となる。 その後は戦後復興の役に立つのではないか?と2000年代半ばから改めて研究が再開。 2010年代には民間モデル含めて大々的に配備数が進み始める。 2050年現在では民間の開拓民や賞金稼ぎから海外に展開する正規軍歩兵まで頼りにされるみんなのお供となった。 武器 大凡戦前のものを使いまわしているが中には新規開発されたものもある。 前述の通りパワードスーツは戦前から研究が進んでおり、WW3時には実用モデルの試作も済んでいたため、改めて開発再開されてからはとんとん拍子で開発が進み、実戦配備された。 性能はパワーアシストが主軸でトンデモ機能はないが装着者の持久力と膂力の大きな改善に成功。 より大火力の火器の保持と連射を可能としておりゾンビやミュータント相手に優位に立つことに成功した。 防弾装備は既存品の流用が主だが外国勢力が復活し始めた2030年以降はこちらの研究と開発も進んでいる。 パワードスーツの膂力により更に重く防弾性能の高いチョッキの類も運用可能になった。 銃器に関しても戦前の物が主流。日本は戦前から一貫して6.5mm弾とそのカービンモデル弾薬が主流であったが、狙撃中や機関銃の弾薬として7.7mm弾も運用していた。 戦後になり対ゾンビや対ミュータント戦において余計な損耗を避けるために遠距離から高威力の銃弾を大量に叩き込む必要性が出てきたため、この7.7mm弾を用いた新型ライフルが開発された。 対ゾンビ、対ミュータント戦を念頭に置かれたこれはセミオートライフルであり、開発年に因んで三式ライフル(2003年式)と命名された。 後に正規軍を中心にパワードスーツの配備が進むと、フルオートモデルである十一式が開発され、そちらに置き換えられた。 後にこの三式ライフルは民間自衛法の下で廉価版モデルが民間に大量に供給され、民間業者におけるスタンダードライフルとなる。 この他ではパワードスーツ着用歩兵が運用するために改造された12.7mm重機関銃のカービンライフルモデルや民間を中心に新規開発のショットガンや9mm弾を流用できるサブマシンガンが多く誕生している。 181:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 33 32 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 〇ゾンビ病 冷戦期の米ソが開発していた生物兵器から引き起こされる病の総称。 詳しく言うとウィルスタイプの米国型と寄生虫タイプのソ連型に分けられるのだが、戦後に年代を経ていくたびに変異しており、既に米ソが研究していたころの面影ない。 両者共に感染すると狂犬病を悪化させたような症状を起こし、罹患者を狂暴化させ周りの人間を襲い始める。 罹患者から傷つけられた外傷から感染し、また新たな犠牲者が生まれるというサイクルを持つ。 本来は狂犬病の延長線上程度の代物だったのだが、WW3における核攻撃によって引き起こされた高濃度放射能汚染が原因なのか大きく変異。 感染または寄生した対象を大きく変異させるというトンデモ現象を起こし始めた。 罹患者は体組織に急激な変異を伴い、代謝能力が退化し、血液が粘液化、血管と内蔵機能も変化。 内蔵が機能を働かせなくとも身体を動かせるようになり、頭部を破壊、または身体から切り離さない限り死ななくなった。 俗に言うゾンビ化である。 ゾンビ化には段階があり、感染初期段階では身体機能そのまま理性がなくなり、狂暴性が増す。いわゆる走るゾンビとなる。 この段階で多くの罹患者や肉食行為によるエネルギー摂取を行い、後の肉体を動かす基礎エネルギーとなる。 因みにこの場合のエネルギー摂取とは肉食のこと。 噛まれた場合は大凡数秒で狂暴化する。感染から24時間過ぎると完全に脳の理性機能が破壊され手遅れとなる。 感染し時間が過ぎていくと代謝能力と運動能力が低下していき、第二段階となる。こちらは走らないゾンビ。しかし耐久力が激増している。 また長時間の行動を可能としており、行動可能時間は初期状態に摂取したエネルギー量と第二段階で摂取したエネルギー量で賄われる。 第二段階となった感染者は個体差はあるが大凡3~5年はエネルギーを追加接種せずとも活動可能となっている。 以降はこの第二段階に固定されるのだが、長い時間を経て追加のエネルギーを取り続けた場合大きな変異を伴うことがある。 変異の内容は様々で高い身体能力の復活、外見の大きな変貌、異常な肥大化など。 この手の変異は周辺環境の違いや大概圧力など様々な要因によって引き起こされる場合もある。 182:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 34 25 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 感染後も適切な処置をすれば対処可能。 初期状態は罹患個所を素早く切り離せれば身体への浸透を防ぐことを可能。また後に罹患から24時間以内なら治療可能な薬品も開発された。 最も感染から時間が過ぎれば過ぎるほど投与した後にも脳機能に障害が残る可能性が上がるので、治療薬の投与は感染してすぐが望ましいとされている。 同じく後に開発された予防薬に関しては8割以上の可能性で感染したとしても高熱や身体の激痛程度で済む。 具体的には特に酷い症状のインフルエンザ程度。 しかしゾンビ病側も変異を繰り返しているため、完全な予防は実現できていない。 このため2050年においても年に三回の変異型対応ワクチンの摂取が義務付けられている。 また一応予防薬を摂取しておけば、対応していない変異型に感染しても治療薬の投薬可能時間が大幅に伸び、後遺症が残る可能性が低下するため事前摂取が推奨されている。 内容的には噛まれても狂暴化しない、治療薬のリミットが72時間ほどに伸びる、治療後も脳への後遺症が残る可能性が少ないなど。 元々対人間用生物兵器が元だからか人間以外には感染してもゾンビ化しない。 最も病気のキャリアーにはなるので油断は禁物である。 また寄生虫型、ウィルス型両方ともきちんと焼く、煮込むなどの高熱調理すれば死滅する。 このため戦後は生食関係がほぼほぼ壊滅した。 前述の通し米国型とソ連型の二種が存在しているため単一の薬品で対応するのが困難。 このため様々なタイプの治療薬が開発されている。 また寄生虫型とウィルス型の混合タイプも発生したため、対策の難易度が爆上がりした。 寄生中型そのものにウィルス型が共存している形である。 両タイプの混合型は変異率が非常に大きく、また凶悪な変異をすることで有名。 2030年以降では外国における新規罹患者の大半がこの混合タイプである。 ゾンビ病対しては様々な対策が取られてきた。 初期は隔離政策と消毒政策の徹底で抑え込み、パンデミックが発生した際も対応兵装を装備した部隊で武力鎮圧することで対抗していた。 日本においてはその後一足早く両タイプの予防薬が完成したため少なくとも勢力圏内では新規感染者は激減している。 治療薬も存在しているが、こちらは比較的初期症状の患者のみが治療可能なもの。 既に感染して時間が立ちすぎている場合やゾンビへの完全な転化した場合は治療不可能である。 国外においても戦争から生き残った勢力や、新しく勃興した組織が幾度か治療薬の開発を試しているが技術力と研究、生産インフラの関係からその経過は芳しくない。 2050年においても海外においては隔離と消毒、討伐といった物理的な手法がゾンビ病への主な対抗策であり、一部の国において初歩的な予防薬が開発できたかどうかといった具合である。 このため日本から提供されたまたは横流しされた予防薬や治療薬が高値で売買されており、中には武力を伴った奪い合いに発展している地域も存在する。 183:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 35 16 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 〇変異物たち 核戦争後の世界ではゾンビ以外にも新たな脅威が出現しだした。 ミュータント ゾンビ病とは関係なしに変異した既存生物の総称。 大凡は核戦争の影響による高濃度放射能による突然変異や適応だが、中にはゾンビ病に対抗して変異したのではないかと思われるものもある。 大型化した虫や甲殻類たち。足が生えて陸も活動範囲となった魚類。巨大化した肉食植物。相変わらず強い熊。狂暴化したウサギなど。 大凡大型化と雑食化、または活動範囲の広域化などが変異の内容だが、既存の生き物が巨大化し、人間を襲ってくるだけでもかなりの脅威である。 大半は最も通常の銃火器で対応できるため正規軍ならば問題なく対応可能。しかし民間業者や自警団からすれば変わらず脅威と言える。 実のところどうしてこんな変化が起きたのか詳しい理由はわかっていない。 調べた結果なんとなく多分放射能汚染のせい…という理屈をつけただけである。 能力者 適合者または超能力者ともいう。 ゾンビ病に罹患したものの自力で克服した結果何かしらの身体能力が向上した人々を適合者。 または多大なストレスを受けた影響なのか超常的な能力に目覚めた人々を超能力者と呼ぶ。 大凡フィクションで見られる超人的な身体能力や超能力そのものだが、大体は連携の取れた正規軍に勝てない。 戦車なんか出てきた日には殆ど対抗できない程度であり、制空権なんて取れようはずもない程度である。 最も余裕のない戦後時代では有力な戦力として見られており、軍や民営PMCや駆除業者などに引っ張りだこだったりする。 地域によっては異物と見られ排斥されたり、差別されることも多い。 また逆に新時代に適応した新人類と称する能力者たちも存在しており、北米の新人類派や欧州の第四帝国などがそれである。 日本においては発生当初から政府が保護を行った。 後に民間自衛法が適応されてからは地方開拓者や自警団、ミュータントハンター、賞金稼ぎなどで活躍しだし、民衆に好印象で受け入れられている。 2050年代ではある種の才能または個性程度で受け入れられている。 因みに日本においては能力の発露や適合者となるよりもぶっちゃけ軍のパワードスーツを着込んだ方がずっと強かったりする。 パワーアシストと7.7mm弾は偉大である。 実は彼等能力者についても何でこんな変異を身に付けたのか詳しい理屈は判明していない。 アノマリー WW3後に世界各地で確認された不思議な現象の総称。 動き回る電気の塊、重力が反転している謎の領域、正体不明のクリスタルが四方八方に生え出した施設など。 原因も理屈も良くわからない物、ことを人々はアノマリーと呼んだ。 中には空間が歪んでいるやら死者の声と姿が見られるやら過去の世界がフラッシュバックするやらのガチオカルト現象の報告も存在している。 日本を含める大体の人々が近づきたくない存在と認識しているが、一部のカルト教団などでは積極的にアノマリーの入手などを行っているという噂もある。 184:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 36 00 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 〇外国の勢力 戦後になり改めて誕生してきた勢力のこと。 初期は旧軍の残党や軍人崩れなどが多かったが時間が経つにつれ組織化され、一つの国家や勢力となっていった。 最も戦前からの軍備を受け継ぐ正規軍を有する日本と比肩する勢力は2050年の世界を見渡してもどこにもいない。 また放射能汚染やゾンビ病の蔓延、ミュータントの誕生などのおかげで戦前よりも人類が安全に使える土地が激減しており、戦後に誕生した多くの国ではその国土の広さと比べて国力が低い傾向にある。 北方連邦 2030年頃に誕生した国家。通称北連。 中国の北半分からモンゴル、極東ロシア及び中央ロシアに掛けて広がる大陸国家。 旧極東及び中央ロシアを統一したロシア系軍閥と中国北部を掌握した中国系軍閥が手を組み誕生した。 荒廃した戦後世界では結構上の方に位置する国だったりする。 陸上戦力は豊富だが航空戦力はまだ少数で海上戦力はほぼほぼ絶無。 同2030年に日本が占領し続けていたカムチャツカの領有権を巡って武力衝突。しかし軍の規模と質で勝る日本に圧倒され敗北から講和した。 以降は日本を恨んだり恐れたりと複雑な感情を貯め込んでいる。因みに日本側は煩い野犬くらいにしか思っていない。 以降はオホーツク海やチェコトを境に日本を睨んでいたが、中央アジア地域において聖戦連合と衝突。 そちらが主戦場となり極東地域の緊張は一時的に緩和されている。 聖戦連合 中央アジア地域にて誕生した部族連合。世紀末式のイスラム教を国教に掲げており、父祖の地(ということになっている)である豊かな中央ロシア南部と地下資源が期待されるウイグル地域を奪うべく北方連合へ戦争を仕掛けた。 欲しい物があると父祖の物という理屈を掲げで無理矢理殴ってくる国。 北連との紛争は2年程度で終結したが、以降も度々小競り合いを起こしては北連との間で緊張が続いている。 北米三国志 南部の旧政府派、北・東部の新人類派、西部の都市国家連合に別れて永遠と小競り合いを続けていた地域。 旧政府派と新人類派による第二次南北戦争が発生。エスカレートしていく戦いの中で旧政府派が旧軍基地に残された核弾頭を手に入れようと行動しだしたため、これを危険視した日本軍が介入。 旧政府派、新人類派問わず邪魔者を蹴散らし、旧軍の核弾頭を破壊した。 このため第二次南北戦争は自然停戦。両勢力共に首脳部が吹き飛ばされてしまい、現在ロッキー山脈以東は様々な軍閥や生存者グループが戦い合う紛争地域と化している。 そんな中で西部の都市国家連合は日本怖ぁ…と思いながら静観し続けて生き残ることに成功した。 因みに都市国家連合はアラスカやハワイの日本領と交流がある。 レコンキスタ軍 中米を中心に興隆した新興勢力。再征服の名の通り周辺地域を武力で併合し巨大化した国。 軍の名の通り、国家が軍を持つというよりも武力集団が巨大化して国家みたいになったというのが適切な勢力であり、ドでかいレイダー集団みたいなものである。 独自通貨を発行し、奴隷制が復活している。 しかしゾンビやミュータントの駆除には積極的で適合者や超能力者でも差別なく受け入れ、商人や農家などを保護し、実力があれば出世できる実力主義の集団のため能力がある人物や第一次産業従事者または保護下に入った行商人などにとっては生きやすい国でもある。 粗方中米は制圧し終えたので北米地域にも侵攻を開始。 流石にこれはヤバいやろと思った西部の都市国家連合が迎撃を行い西部への流入は防いだ。 しかし第二次南北の結果、主だった勢力が吹き飛んだ南部地域には雪崩れ込まれており、生き残っている戦前の産油施設を手に入れている。 なお日本が怖いのでそれより北には進んでいない。 2050年現在では北米では都市国家連合と睨み合いながら東部で新人類派や旧政府派の残党と地元勢のゲリラに悩まされ、南米方面ではパナマを境に大増殖したミュータントやゾンビの大軍としのぎを削っている。 185:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 37 06 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 南米 細々とした生存者グループや旧軍の生き残りなどが存在していたがミュータントのスタンピード(大増殖と巣渡り)が起きた結果現地勢力の殆どが壊滅してしまった。 そして生活基盤を失った人々を中心にゾンビ病が流行り、これまた大量のゾンビ軍団が形成された。 結果、南米の過半は人類の生存域から脱落している。 現在はパナマに流れ着いてくるミューラントやゾンビを中米のレコンキスタ軍が押しとどめている。 日本は南米中を埋め尽くすミュータントやゾンビを見て、うわぁ。近づかんとこ。と介入に否定的。 第四帝国 欧州の中央欧州地域に建国された国家。 適合者や能力者が中心となっている国であり厳格な身分制度が敷かれている。 より強い能力者や適合者が上位で、能力の弱い異能者たちが下層階級で能力を持たない一般人などは奴隷階級とされる。 豊富な能力者集団を揃えており、その武力を以て周辺地域を併合していった。 南欧の神聖十字教国と対立している。 日本からは場所が離れすぎているため、そんな勢力がいるんだなぁくらいで余り興味を持たれていない。 神聖十字教国 旧イタリアを中心に仏南部や一部のバルカン諸国などで構成されている宗教国家。 世紀末の到来から宗教に縋る人々が増えたためバチカン内の試練派と呼ばれる人々が動いて建国された国。 国名の通りキリスト教が国境となっている。 試練派は世紀末の到来を超えるべき試練としており、宗派、派閥の垣根を超えて手を取り合い、この試練を乗り越えるべしと主張している。 能力者至上主義を掲げる第四帝国と対立中。 2030-2040年代にかけて幾度も衝突しており、一度大きな戦争にまで発展した。 その際には途中でロシア人民共和国が介入してきて、戦況が有耶無耶のまま自然停戦となった。 日本は宗教怖いなぁ。放っておこう。くらいの感覚で彼らの事を見ている。 186:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 38 13 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp ロシア人民共和国 白ロシア地域から欧州ロシア地域を支配する国家。 支配域は膨大なのだが、その殆どが放射能で酷く汚染されており、まともに活用できる土地は非常に少ない。 このため戦前から用意されていた地下鉄網の方に彼らの主要な生活空間が存在している。 地下鉄網を通して欧州ロシアから白ロシアまで繋がっており、このため地下帝国とも称される。 地下鉄が限定的ながらも機能しており、これを用いて迅速な人員輸送が可能。 自国領内なら高い展開力と輸送力を誇る。 反面、地下空間故に生活の場が限定されており、このため汚染の少ない土地で暮らすことを夢見ている民衆が多い。 また旧ソ連の全てを受け継いでいるわけではなく、核戦争のゴタゴタで情報が途切れてしまったものや、核爆発により吹き飛んでしまった区画も存在しており、特に旧ソ連軍関係の部署に対してのほとんどアクセスが出来ないでいる。 このため思ったよりも重武装に関しては充実しておらず、火力面では他国に劣る部分が大きい。 また旧欧州ロシア地域を全て掌握しているわけではなく、共和国に敵対的な独立勢力や反政府勢力などが四方八方に存在しており、日夜共和国政府の頭を悩まし続けている。 第四帝国と十字教国の争いに関してはチャンスと見て横やり入れたが普通に撃退されてしまい、帰って二か国の警戒心を煽る結果となってしまった。 実は欧州において日本が最も注視している存在。 旧ソ連軍の残存している核ミサイルを発射施設ごと入手する可能性が一番高い勢力として最大級レベルの警戒態勢を敷いている。 既に同国国内には日本の息がかかった人物が多数潜り込んでおり、核ミサイル関連が彼らの手に渡ろうものなら日本からすぐさま大型機が飛んできてミサイルをぶち込む算段となっている。 中東 完全に戦国状態。石油やオアシスを個々に手中に収めている有力者たちと、それに抵抗する反対勢力や、それらと関係のない無法者などが多数存在している。 近年では石油資源を狙った中央アジアの聖戦連合がちょっかいを掛けてきており、各地で度々戦闘が起きている。 アフリカ 暗黒大陸再び!日本から見ても殆ど実情が判明しておらず、特に内陸部に関する情報はほぼ入ってきてない。 沿岸部の人々から聞いた話や噂から推測するにミュータントとゾンビとモヒカンが跋扈する世紀末世界となっている可能性が高い。 187:トゥ!ヘァ!:2023/01/16(月) 17 38 57 HOST FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp 投下終了 少し前に話題を振ったゾンビ世界ネタです。
https://w.atwiki.jp/2ndsrwog/pages/133.html
収録BGM一覧 第2次OG 高SRPルート最終話でも使われる本作の主題歌「Wings of the Legend」はライブラリのサウンドセレクトには登録されない。手っ取り早く訊きたい場合はタイトル画面へ。 曲名 出典作品 戦闘BGM設定 デフォルト設定 備考 サントラ収録 EVERYWHERE YOU GO 新スーパーロボット大戦 ○ リュウセイR-1(リュウセイ搭乗時)ART-1 リュウセイのBGM。初期はSRXチーム汎用曲扱い。 OGS ICE MAN スーパーロボット大戦α ○ ライR-2パワード ライのBGM。 OGS PSYCHIC ENERGY 新スーパーロボット大戦 ○ アヤR-3パワード アヤのBGM。元はマップBGMだが1シナリオしか使われないという超レアな曲だった。戦闘BGMとしてはスーパーロボット大戦αから。 OGS VARIABLE FORMATION ○ 今作では合体攻撃用BGM。曲名はαから。元々はSRX合体デモ用BGM。必殺技専用BGMなので一度はBGMが優先されるザコ敵に使わないと登録されない。 OGS 鋼の魂 スーパーロボットスピリッツ ○ SRX SRXのBGM。本作はレビ (マイ) のデビュー作であり、小説版のプレストーリーにはエルザムとカイが出演している。 OGS WOMAN THE COOL SPY スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION ○ ヴィレッタR-GUNパワード ヴィレッタのBGM。以前のシリーズではイングラムと同じTIME DIVERかMARIONETTE MESSIAHが彼女のBGMだったが、ヴィレッタファンのスタッフの暴走により作成されたBGMだったりする。 OGS MARIONETTE MESSIAH スーパーロボット大戦α ○ マイR-1(マイ搭乗時) レビ・トーラーのBGM。OGシリーズからはマイのBGMとしても使われている。 OGS 鋼鉄の孤狼 スーパーロボット大戦COMPACT2 ○ キョウスケアルトアイゼン・リーゼ キョウスケのBGM。曲名はIMPACTから。IMPACTでは孤狼に「ベーオウルフ」とルビが振られていた。 OGS 白銀の堕天使 ○ エクセレンライン・ヴァイスリッター エクセレンのBGM。曲名はIMPACTから。IMPACTでは堕天使に「ルシファー」とルビが振られていた。 OGS 揺れる心の錬金術師 スーパーロボット大戦IMPACT ○ アルフィミィペルゼイン・リヒカイト アルフィミィのBGM。当時は錬金術師に「アルケミスト」とルビが振られていた。戦闘BGMになったのはGBA版OG2から。 OGS 熱風! 疾風! サイバスター 第2次スーパーロボット大戦 ○ マサキサイバスター マサキのBGM。該当曲名になったのは第4次から。第4次以前は"魔装機神サイバスター"が曲名だった。第2次ではタイトル曲でもあり、かつてはラ・ギアス組含むバンプレオリジナル汎用BGM扱い。 OGS 炎の中華体育教師 スーパーロボット大戦外伝魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL ○ ヤンロングランヴェール ヤンロンのBGM。 第2次OG 水と沼の国から ○ テュッティガッデス テュッティのBGM。作品によって調が違うが、今回は初出の仕様。 第2次OG 正調 ミオのじょんがら節 ○ ミオザムジード ミオのBGM。作品によって最初の「いよぉ~っ」があったり無かったりする。 第2次OG フラッパーガール ○ リューネヴァルシオーネヴァルシオーネR リューネのBGM。α仕様では間奏に印象的な長いフレーズがあるが、本作はLOE仕様のため存在しない。 OGS 春風のプレシア ○ プレシアディアブロ(プレシア搭乗時) プレシアのBGM。 第2次OG 情熱のプリンセス スーパーロボット大戦OGサーガ魔装機神IIREVELATION OF EVIL GOD ○ セニアノルス 魔装機神IIより採用されたセニア専用BGM。しかし、本来第2次OGが2011年9月発売だった事を考えると初御披露目は本作でやるつもりだったのかもしれない。 終わりなき戦い スーパーロボット大戦外伝魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL ○ ラ・ギアス系 魔装機神LOE以降のラ・ギアス組汎用BGM。専用BGMが無かった時代のセニアにも採用されていた。ちなみにミオ搭乗時のディアブロもこのBGM。 第2次OG ダークプリズン ○ シュウグランゾン シュウ専用BGM。本人が加入するのはかなり終盤だがこのBGMだけならマサキルート序盤に登録される。 OGS 迫り来る敵 ○ 対デュラクシール、エウリードBGM。 第2次OG 巨大な闇 ○ ヴォルクルスのBGM。当時は対ルオゾール等にも使われていた。 第2次OG TIME TO COME 第4次スーパーロボット大戦 ○ イルムグルンガスト改 イルムのBGM。元祖主人公BGM。 OGS 英雄戦記 スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATIONS ○ ギリアムゲシュペンスト・タイプRV ギリアムのBGM。原曲はSFCソフト「ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス」のタイトル曲。 OGS VANISHING TROOPER スーパーロボット大戦α ○ ブリット 初代αより採用されたヒュッケバインMk-II専用BGM。OGでは半ばブリットのBGMになっている。 OGS ACE ATTACKER ○ 初代αより採用されたヒュッケバインMk-III専用BGM。相方であるAMガンナーにはデフォルトとして採用されず。 OGS 鋼鉄のコクピット ○ グルンガスト参式 初代αではグルンガスト弐式専用BGM。今回弐式は登場しないが、後継機である参式の初期BGMになっている。 OGS BLUE BLUE SKY スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS ○ クスハ クスハのBGM。 OGS あの青い空へ 第2次スーパーロボット大戦α ○ 龍人機 龍人機のBGM。 第2次OG 我ニ敵ナシ スーパーロボット大戦α ○ 龍王機虎王機龍虎王虎龍王 龍虎王・虎龍王のBGM。 OGS GAN! GAN! GIGAN! スーパーロボット大戦OG外伝 ○ タスクジガンスクード・ドゥロ ジガンスクード及びタスクのBGM。 OGIN TREUE スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS ○ レオナズィーガーリオン レオナのBGM。 OGS RIGHT AND KIND ○ リョウトアーマリオン リョウトのBGM。 OGS JUSTICE GIRL スーパーロボット大戦OG外伝 ○ リオAMガンナー リオのBGM。 OGIN 絆を信じて スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS ○ ユウキラーズアングリフ・レイブン ユウキのBGM。 OGS DANCE BRACE スーパーロボット大戦OG外伝 ○ カーラランドグリーズ・レイブン カーラのBGM。 OGIN 悪を断つ剣 スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION ○ ゼンガーリシュウグルンガスト零式 ゼンガーの前期BGM。最近はリシュウ師匠のBGMに。 OGS 剣・魂・一・擲 第2次スーパーロボット大戦α ○ ダイゼンガー ゼンガーの後期BGM(ダイゼンガー乗り換え後)。 OGS Trombe! スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION ○ レーツェルアウセンザイター エルザムレーツェル専用曲。レーツェル アウセンザイターは他BGMに変更不可能。ほぼ全ての作品で優先度が最高だったが、封印戦争故か今作では優先度で負ける曲がある。(同じ封印戦争時代の第2次αでも「美しく青きドナウ」の方が優先度が高かったが、複数の曲に優先度で負けるのは今作が始めて) OGS ACE ATTACKER(Ver.W) 第2次スーパーロボット大戦α ○ アラドゼオラビルドビルガービルドファルケン アラド及びゼオラのBGM。第2次αと違ってOGではアラドはMk-IIIに乗ってないのは気にしないでおこう。 OGS WILD FLUG ○ 本来はアラドの後期BGM。OGシリーズではTBS用BGMとなっている。必殺技専用BGMなので一度は使わないと登録されない。これはD主人公の二人やSRXチームも同じ。 OGS 流星、夜を切り裂いて ○ アイビススレイアルテリオンベガリオン アイビス スレイの前期BGM。ちなみに敵ver.のスレイもしっかりこの曲(MAP兵器使用時に確認可)。特にOGDPではアイビスがNPCなので、スレイにMAP兵器使わせないとBGMコンプリートができない点には注意。 OGS 流星、夜を切り裂いて Ver.H ○ ハイペリオン ハイペリオン合体後のアイビス達の後期BGM。Ver.HのHはハイペリオンのH。 第2次OG 闘志、果てなく 第3次スーパーロボット大戦α終焉の銀河へ ○ トウマ雷凰 トウマの(前期)BGM。第3次α由来の戦闘用BGMは本作はこの曲が唯一。 第2次OG ASH TO ASH スーパーロボット大戦A ○ ラミアアンジュルグヴァイサーガ ラミアのBGM。曲名はOG2で判明。 OGS DARK KNIGHT ○ アクセルソウルゲイン アクセルのBGM。曲名はOG2で判明。 OGS OVER THE TIME FLOW スーパーロボット大戦R ○ ラウルエクサランス・レスキュー ラウルのBGM。曲名はOGSで判明。 OGS OVER THE WORLD WALL ○ フィオナのBGM。曲名はOGSで判明。 OGS BE A PERFECT スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS ○ OGSから追加されたデスピニス達テクニティ・パイデスのBGM。本作では単純にデスピニス専用BGM。 OGS Desire スーパーロボット大戦D ○ ジョッシュエール・シュヴァリアージェアン・シュヴァリアーフォルテギガス ジョッシュのBGM。曲名は本作で判明。カタカナ表記だとデザイアでDの最終ステージタイトル。ちなみに、スパロボDで登場した曲は全て曲名のイニシャルが「D」である。意味は「欲望」と思われがちだが、「願う」「望む」といった意味もある。乗機の二つ名やD終盤の展開から恐らく後者と思われる 第2次OG Drumfire ○ ジョッシュの最強武器使用時のBGM。曲名は本作で判明。リムのDuetと並びスパロボオリジナルとしては初となる処刑用必殺技専用BGMである。D以降のスパロボではこうした必殺技専用BGMの存在が定番の要素となっていった。意味は「集中砲火」。 第2次OG Duologue ○ リムブランシュネージュデア・ブランシュネージュ リムのBGM。曲名は本作で判明。意味は「対話」。 第2次OG Duet ○ リムの最強武器使用時のBGM。曲名は本作で判明。意味は「二重奏」。 第2次OG Destine 第2次スーパーロボット大戦OG ○ グラキエースファービュラリス 本作で追加された味方時のグラキエース専用BGM。意味は「運命にある」だが、語源は「神が決める」という意味のラテン語。おそらく彼女の結末からであろう 第2次OG Deliverer ○ ウェントスストゥディウム 本作で追加された味方時のウェントス専用BGM。意味は「配達人」or「解放者」。ストーリーや能力設定的にどっちともとれる 第2次OG Devastator スーパーロボット大戦D ○ メリオルエッセのBGM。曲名は本作で判明。意味は「破壊者」。 第2次OG Despair ○ ペルフェクティオのBGM。曲名は本作で判明。意味は「絶望」。 第2次OG フリッケライ・ガイスト リアルロボットレジメント ○ アリエイルフリッケライ・ガイスト アリエイルのBGM。 第2次OG うつろな魂 ○ ドゥバンのBGM。元々はRRRのボス戦BGM。 第2次OG Burning Red スーパーロボット大戦MX ○ ヒューゴサーベラスガルムレイド ヒューゴのBGM。 第2次OG Dancing Blue ○ アクアガルムレイド・ブレイズ(S)サーベラス・イグナイト(S) アクアのBGM。 第2次OG The Watchdog of hell ○ サーベラス・イグナイト(G) サーベラス・イグナイトのBGM。 第2次OG Let s Ignition! ○ ガルムレイド・ブレイズ(G) ガルムレイド・ブレイズのBGM。 第2次OG Crying Black ○ アルベロのBGM。 第2次OG Medius Locus ○ アルベロ AI1のBGM。 第2次OG All in 1 ○ エルデ(AI1)のBGM。 第2次OG BURN NOW! ザ・グレイトバトルⅣ ○ コウタショウコファイター・ロアGサンダーゲート コウタ ショウコのBGM。 OGS 吼えろ! コンパチカイザー ○ コンパチブルカイザーGコンパチブルカイザー コンパチカイザーのBGM。 OGS 頑鉄番長Gバンカランの歌 第2次スーパーロボット大戦OG ○ ミチル・ハナテンGバンカラン GバンカランのBGM。作曲 葉山宏治 第2次OG 鋼の方舟 スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION ○ クルトハガネクロガネ ハガネ クロガネのBGM。初代OGでは自軍旗艦のデフォルト曲だった。 OGS 鋼の方舟(Ver.M) ○ テツヤ 鋼の方舟のアレンジバージョン。OG 15th Anniversary ソングコレクションで水木一郎氏が歌ったものが元。Ver.Mは水木のイニシャルか。 OGS 天翔る龍 スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS ○ レフィーナヒリュウ改 ヒリュウ改のBGM。OGSになってから書き下ろされた曲で、以前は「天駆る龍、鋼の方舟」と、曲名もまとめられていた。 OGS 真鍮の真心 ○ ラトゥーニビルトラプター・シュナーベル ラトゥーニ専用BGM。 OGS Fairy Dang-Sing スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2 ○ シャインフェアリオン(G S) フェアリオン専用BGM。ジ・インスペクターでは歌詞が付けられた。 OGS TACO・NA・GU・RI! スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS ○ カチーナ量産型ゲシュペンストmk-II改(カチーナ機) カチーナ専用BGM。 OGS 破念のアサナ ○ ラーダ量産型ゲシュペンストmk-II改(ラーダ機) ラーダ専用BGM。 OGS RUSHING DANDY ○ カイ量産型ゲシュペンストmk-II改(カイ機) カイ専用BGM。 OGS 22nd CHILD 第2次スーパーロボット大戦OG ○ アッシュイング(覚醒時) イング(前半)専用BGM。イベント限定でデフォルトがこのBGM設定になる。THE GATE OF MAGUSをベースにVANISHING TROOPERのフレーズが入る。 第2次OG LOST CHILDREN ○ イング(後半)専用BGM。こちらはVANISHING TROOPERをベースにTHE GATE OF MAGUSのフレーズが入る。基本的にはイベント用。 第2次OG LOST CHILDREN Ver.2 ○ エグゼクスバイン イントロ省略版。戦闘BGMとしてはこちらが登録される。 BORN TO FIGHT スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION ○ 量産型ゲシュペンストmk-II改(ラッセル機) 初代OGの汎用戦闘BGM。専用BGMが今ほど充実していなかった当時はみんなこの曲だった。専用曲の充実してきたOGS以降は専らモブキャラのテーマになっている。 OGS RAIL TO THE DANGERZONE スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2 ○ ラッセルイングアルブレード・カスタム量産型ヒュッケバインmk-IIアシュセイヴァーF-32Vシュヴェールト改 OG2の汎用戦闘BGM。イングはアッシュ、エグゼクスバインに乗り換えた後もイベント時を除きデフォルトBGMはこれのまま。 OGS THE ARROW OF DESTINY スーパーロボット大戦α ○ バルマー系専用BGM。 OGS ヴァルシオン 第2次スーパーロボット大戦 ○ ヴァルシオン専用BGM。準汎用ボスBGMとして使われていたこともあり、第4次ではゲストに割り当てられていた。 OGS 最後の審判者 スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS ○ OGSのOG1編での最終ボスBGM OGS VIOLENT BATTLE 第3次スーパーロボット大戦 ○ メキボス 旧シリーズのインスペクター・ゲスト用BGM。ゲスト戦で使われたのはF系のみ。第4次では曲自体が採用されず。 OGS ジェノサイドマシーン 第4次スーパーロボット大戦 ○ セティゼブグレイターキンII 第4次・Fの基地マップ敵フェイズBGM。本作ではセティ、ゼブ専用のBGMになった。DPでは隠し機体のライグ=ゲイオスにもデフォルトBGMとして設定されている。 第2次OG ジェノサイドマシーンII ○ ロフ 上記のアレンジバージョン。ロフ専用BGM。 第2次OG 四龍の長 第2次スーパーロボット大戦OG ○ 本作で採用された孫光龍専用BGM。第3次αでは「TRINITY IDOL」が使用されていた。 第2次OG 雀武周天 ○ 夏喃 泰北専用BGM。 第2次OG 暴虐の超機人 ○ 窮奇王 饕餐王専用BGM。 第2次OG 奔る黒影 ○ ジンライ専用BGM。 第2次OG THE GATE OF MAGUS スーパーロボット大戦α外伝 ○ α外伝におけるアンセスター(イーグレット及びゼンガー)の専用BGM。OGSでは何故かウォーダン専用BGMになっていたが本作にて本来の持ち主であるエグレッタの元に戻った。 OGS 黒焔の狩人 第2次スーパーロボット大戦OG ○ アーマラ専用BGM。今回は登場しない「TIME DIVER」のアレンジ。 第2次OG CUSTOS 第2次スーパーロボット大戦α ○ 中盤におけるクストースの専用BGM。本来のBGMは「TRINITY IDOL」の筈だが本作では何故か最終決戦時でも「CUSTOS」のままである。 第2次OG ULTRA ONE 第2次スーパーロボット大戦OG ○ αラスボス時に使われた THE ARROW OF DESTINY のアレンジラスボスの専用BGM。名前の由縁はスーパーヒーロー作戦をプレイした人なら言わずもがな。 第2次OG THE SUPER ROBOT WARS スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION ○ OGのタイトル曲 OGS 始まりの地 スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2 ○ OG2のタイトル曲。 OGS いつか来るべき日のために スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION × OGのシナリオタイトル曲 OGS 第三の戦端 第2次スーパーロボット大戦OG × 第2次OG SUPER ROBOT SYMPHONY スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS × OGS AN EVEN FIGHT × OGS 分の悪い賭け × 曲名を何から取ったのかは最早説明不要 OGS “諦めろ”と奴が囁く × OGS ENIGMA × OGS THE FIRST SRW スーパーロボット大戦 × 知る人ぞ知るGBの初代スパロボマップBGM。 第2次OG THE UNIVERSE 第2次スーパーロボット大戦 × 当時の宇宙マップBGM。 第2次OG WILDERNESS WAR 第3次スーパーロボット大戦 × 当時の地上マップBGM。EXでは『荒野』というタイトルだった。厳密にはコンプリートボックス版準拠。 OGS THE LAST JUDGMENT × 当時の最終話マップBGM。EXでも最終話のマップBGMとして使用されたが、今作では後述の「君がいるから」に差し替え。 OGS ARMAGEDON × 当時はボス戦闘BGMだった。曲名がネオ・グランゾンだった時代もあり、オールドファンにはネオグランゾンのイメージがあるかも。今作では戦闘BGMに採用されず(!)登録も不可。 OGS ラ・ギアスの風 スーパーロボット大戦外伝魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL ○ 魔装機神LOEのOPテーマ。 OGS ラングランの風 スーパーロボット大戦EX × 通常マップBGM。 第2次OG THE LORD OF ELEMENTAL スーパーロボット大戦外伝魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL × プロローグの曲、サウンドテストでは「プロローグ」名義だったため曲名は初出?魔装機神IIで「フリングホルニ」の曲として使われている 第2次OG ホーリーエンブレム × マップBGMの一つ。 第2次OG 君がいるから × マップBGMの一つ。最終マップで設定されたことも。魔装機神シリーズでこの曲が流れるシナリオで死者が出ることが多い(特に魔装機神IIではこの曲を流したまま死んだキャラがいる)為か、このBGMを死亡フラグ扱いする人もいる。 第2次OG 精霊の加護 スーパーロボット大戦EX × 神殿内マップBGM 第2次OG 時を越えて 第2次スーパーロボット大戦 ○ 初出は第2次最終MAPBGM。第3次以降旧シリーズのOPテーマとなる。戦闘用としては今作が初。そもそも、α以降使われてなかったのでかなり久々の採用である。(Ver.OGII)は今作ではゼゼーナン(バラン=シュナイル搭乗)のBGM。 第2次OG 時を越えて(Ver.OGII) 第2次スーパーロボット大戦OG ○ 第2次OG 力と技 第4次スーパーロボット大戦 × 当時は地上マップBGMだった。 第2次OG 100光年の勇気 × 当時の宇宙マップBGM。第4次は宇宙マップが少なかったため、Fの印象が強い人もいるかも 第2次OG マルスベルセルク × 当時の火星マップエネミーフェイズ用BGM。OGシリーズでは地球人類の生存圏は火星まで到達していないため、曲名とストーリーが合致していない。 第2次OG MAKE A CORRECTION スーパーロボット大戦R × Rにおける最終シナリオのマップBGM。曲名はOG外伝で判明。OGシリーズでは重要な場面で使用される事が多く、本作も例外ではない。 なし NAMELESS WARRIORS スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS × OGS Daybreak スーパーロボット大戦D × DにおけるマップBGMの一つ。曲名は本作で判明。 第2次OG BOOSTED CRISIS スーパーロボット大戦R × 緊急事態BGM。Dにも引き続き使用された。爆発音が脳内再生されるあなたは立派な携帯機シリーズファン。 OGS The Guardian of Earth 第2次スーパーロボット大戦α ○ マガルガククル 第2次αにおけるオープニングのBGM。本作ではマップBGM兼戦闘BGMとしても使用可能。専用曲の無いククルのデフォルトにも当てられている。 第2次OG 静かなる戦術 スーパーロボット大戦IMPACT × IMPACTのマップBGMの一つ。当時は戦術に「タクティクス」とルビが振られていた。 第2次OG 試される戦略 × 戦略「ストラテジー」。 第2次OG 傷だらけの指揮者 × 指揮者「コンダクター」。 第2次OG 勝利者への機構 × 機構「プログラム」。 第2次OG 招かれざる異邦人 スーパーロボット大戦COMPACT × 異邦人「エトランゼ」。当時よりもイントロが長い。実はIMPACTの元になったCOMPACT2では使われていない。 OGS 愚か者たちの帝国 スーパーロボット大戦IMPACT × 帝国「エンパイア」。増援時によく使われる。 OGS 沈黙する者の属性 × 属性「アラインメント」。 OGS 呪われし闘士 × 闘士「ヘラクレス」。OGs等ではアインストレジセイアの専用BGMとして使われた。 OGS 猛き巨神の交響曲 スーパーロボット大戦MX × MXにおけるマップBGMの一つ。交響曲「シンフォニー」。 第2次OG 我が望むは勝利の福音 × MXにおけるマップBGMの一つ。本作ではイベントのBGMとしても使用。福音「ゴスペル」。 第2次OG 全能なる調停者 スーパーロボット大戦α × αにおける帝国監察軍第7艦隊専用BGM。本作でも第7艦隊に所属していた「ある人物」が登場する際に使用されている。 OGS 「かつて」と「これから」 × OGS 正義は我にあり スーパーロボット大戦α外伝 × α外伝のマップBGMの一つ。αシリーズを特徴の一つであるオーケストラ系BGMであり初代α以外の全てのαシリーズに受け継がれていく事となった。 第2次OG いざ往かん、我らの戦場へ 第2次スーパーロボット大戦α × 第2次αにおけるマップBGMの一つ。 第2次OG TRINITY IDOL 第2次スーパーロボット大戦α × 第2次αにおける真の「クストース」の専用BGM。続編の第3次αでも孫光龍のBGMとして採用された事から分かるように本来は戦闘BGMの一つなのだが、何故か本作ではマップBGMにされてしまい戦闘BGMに出来なくなっている。 第2次OG 古の忌憶 第2次スーパーロボット大戦OG × 第2次OG TWIN ICON 第2次スーパーロボット大戦α ○ 第2次αにおけるガンエデン専用BGM。なぜ「TWIN」なのかは第3次αで明らかとなった。 第2次OG バラルの園 × 第2次αにおける最終シナリオのマップBGM。続編の第3次αでは戦闘BGMにも出来たが、本作では不可能。 第2次OG 鋼の救世主 スーパーロボット大戦α外伝 ○ 救世主「メシア」。α外伝のテーマソング。スパロボシリーズにおいて初めて導入された主題歌である。α外伝以降、α・OGS・Zシリーズには全て主題歌が作成されている。このBGMはゲームクリア後から戦闘BGMとして使用する事ができる。 なし 鋼の救世主(Ver.OG) ○ 鋼の救世主のOGバージョン。こちらはゲーム進行で自動的に戦闘BGMとして使用可能になる。 OGS GO!!(Ver.OG) スーパーロボット大戦IMPACT ○ IMPACTのテーマ曲のアレンジバージョン OGS 遥かなる戦い、開幕 スーパーロボット大戦COMPACT ○ コンパクトシリーズのテーマ曲。開幕「オンステージ」 OGS 遥かなる戦い、開幕(Ver.OG) ○ OGS MACHINE SOUL(Ver.OG) スーパーロボット大戦IMPACT ○ IMPACTのCMソングのアレンジバージョン OGS SKILL 第2次スーパーロボット大戦α ○ 第2次αのテーマソング。ゲームクリア後に使用可能になる。ちなみにSKILLはスパロボシリーズにおいて初めて最終話でマップBGMになった主題歌である。 なし VICTORY スーパーロボット大戦MX ○ MXのテーマソング。ゲームクリア後に使用可能になる。本作ではボーカル付きバージョンのみ存在する。 なし 極めて近く、限りなく遠い世界に スーパーロボット大戦A ○ AのタイトルBGM兼最終話のマップBGM。ついでに曲名は最終話タイトルより。Aポータブルバージョン。ゲームクリア後に自動登録。 OGS 極めて近く、限りなく遠い世界に(Ver.OG) ○ OGVer。ゲームクリア後に自動登録。 OGS Destinies スーパーロボット大戦D ○ DのタイトルBGM。曲名は本作で判明。由来はスーパーロボット大戦Dというタイトルそのもの(スパロボDの「D」は「Destiny」の略)。 第2次OG Destinies(Ver.OGII) ○ OGIIVer。 第2次OG 迷宮のプリズナー スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONTHE ANIMATION ○ OVAのテーマ曲。ストーリーとしては2.5(外伝前半)にあたる。 なし 迷宮のプリズナー(Ver.OG) ○ OGS Rocks スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS ○ OGSのテーマソング。 なし Rocks(Ver.OG) スーパーロボット大戦OG外伝 ○ アレンジバージョンが追加されたのは外伝から。 なし 忌むべき訪問者 第4次スーパーロボット大戦 × シリーズ経験者ならお馴染みの増援BGMだが第4次では光子力研究所防衛時の敵増援にしか使われず。また名称も「増援部隊出現」であり、曲自体短かった。敵増援が出るたびに流れるようになったのはFからで以降殆どの作品に採用されている。αで現在の曲名になったが現在使用されているものの前半部分しかなかった。Zシリーズはアレンジ版であるため後ろに「ver.Z」とついているが、なぜか「来訪者」となっており、今でも直っていない。 OGS DARK NEBULA スーパーロボット大戦コンプリートボックス × 第2次OG GENERATIONS スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS × OGS 君の笑顔が、そこに × OGS 静寂と動乱 × OGS 戦火の狭間で × OGS 作戦立てる? 第4次スーパーロボット大戦 × 当時のシナリオデモBGM。 第2次OG ねぇ、作戦立てる? スーパーロボット大戦コンプリートボックス × EXのシナリオデモBGM。F完結編ではエンディング会話に使われた。LOEの「戦闘態勢(作戦画面)」とは酷似しているが別の曲。 第2次OG THE FELLOWSHIP 第2次スーパーロボット大戦α × 第2次αにおけるイベント中のBGM。 第2次OG 君とのひととき × 第2次OG 月夜の晩に × 第2次OG 終わらない冬 スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS × 「悲しみは消えず」等と同様、このBGMが流れる時は大抵誰かが不幸な目にあっている。 OGS 記憶の底へ × 主に回想シーンで使われる。 OGS THIRD SADNESS × 「悲しみは消えず」等と同様、このBGMが流れる時は大抵誰かが不幸な目にあっている。 OGS 悲しみは消えず スーパーロボット大戦外伝魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL × 魔装機神シリーズにおけるイベント中のBGM。このBGMが流れる時は大抵誰かが不幸な目にあっており、「君がいるから」とはセットになる事も多々。実は「炎の中華体育教師」のアレンジBGMだったりする。 第2次OG 想い、届くことなく 第2次スーパーロボット大戦α × 第2次αにおけるイベント中のBGM。「悲しみは消えず」同様、このBGMが流れる時は大抵誰かが不幸な目にあっている。 第2次OG DARK ANXIETY スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS × OGS DEVIL PLOT × OGS 蠢く影 × OGS 予感 第3次スーパーロボット大戦 × 旧シリーズから続く何気に由緒正しいプロローグ曲。 第2次OG 闇に息づく野望 スーパーロボット大戦MX × 野望「アンビション」 第2次OG 戦友よ、奮い立て スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS × OGS 休みも大事 × 中断メッセージ中のBGM。 OGS 戦慄の旋律 × OGS 驚異的な脅威 × OGS 絶対に絶体絶命 × OGS 衝撃 第3次スーパーロボット大戦 × 旧シリーズから続く緊急事態BGM。 第2次OG 軍神が災いを呼ぶ 第2次スーパーロボット大戦α × 第2次αにおけるBGM。シナリオ中に緊急事態が発生した時に流れる。 第2次OG 生と死の分岐点 スーパーロボット大戦MX × MXにおけるBGM。シナリオ中に緊急事態が発生した時に流れる。分岐点「クロスローズ」 第2次OG 求めていた「答え」 スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS × OGS・OG外伝におけるデュナミス・プロートンのBGM。曲名はOGSで判明。前作OG外伝までは戦闘BGMに選択出来たが、本作では不可能。余談だがRでのデュナミスのBGMは「ORIGINAL SIN」。 OGS Damnation スーパーロボット大戦R × R以降のGBAシリーズにおける敵サイドの会話シーンのBGM。曲名は本作で判明。本作ではメリオルエッセの会話シーンで使われており、曲名も他のDのBGMと同じ法則でつけられている。 第2次OG Forgotten Temple 第2次スーパーロボット大戦α × 第2次αにおけるバラルの会話シーンのBGM。 第2次OG STEEL SOUL FOR YOU スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS × OGS 雪解けの詩 × OGS いつかまた出会う日のために × 第2次OG 激闘への間奏曲 スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION × 初代OG以降のインターミッション共通のBGM。 OGS THE GAIA SAVIOUR × OPデモ画面のBGM。イントロの無音部分が長い。 第2次OG 再起を心に誓え スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS × ゲームオーバー時のBGM。 OGS ガイダンス・クリア × ガイダンスシナリオをクリアした後は、システムデータのセーブを忘れずに。 EPIC MARCH スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS × OGS以降のライブラリでのBGM。 OGS BANPRESTO! 第3次スーパーロボット大戦 × お約束のバンプレロゴのBGM。第3次αのものを使用している。スパロボで採用されたのは第3次より。 DP 曲名 出典作品 戦闘BGM設定 デフォルト設定 備考 サントラ収録 終わりなき戦い(Ver.POJ) スーパーロボット大戦OGサーガ魔装機神III PRIDE OF JUSTICE ○ モニカノルスノルス・レイ POJでのラ・ギアス組汎用BGM。POJではアンティラス隊の大半が専用BGMを持ったのに対し、ゲンナジーだけはラッセルと仲良くなったせいか専用BGMを持たなかった。 ダークプリズン(Ver.OGDP) スーパーロボット大戦OGダークプリズン ○ ネオ・グランゾン ボスとの対決BGMよりも優先される。 魔装F 復讐の刃 スーパーロボット大戦OGサーガ魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD ○ ガエン ガエンのBGM。 魔装F CRYING SURVIVOR 第3次スーパーロボット大戦α終焉の銀河へ ○ セレーナゲシュテルベン改 セレーナの前半BGM。 OGMD CHEERFUL SURVIVOR スーパーロボット大戦OGダークプリズン ○ アルバーダ量産型ゲシュペンストMk-II改(アルバーダ機) アルバーダのBGM。 OGMD AUDITOR GIRL ○ ヨンプファイルIII ヨンのBGM。 OGMD 魂なき機神達 ○ クェパロクとの対決BGM。原曲は「ハートフルメカニック」であり、こちらの初出は第4次スーパーロボット大戦の基地MAP味方フェイズBGM。 OGMD 悪い予感 スーパーロボット大戦外伝魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL × 魔装F ありふれた日常 × 魔装F 闇に沈む × 魔装F 守護者 × 魔装F 堕ちた神々 × 魔装F さまよえる魂 × 魔装F シャドウストーカー × 魔装F 破壊の足音 × 魔装F 闇黒の神々 スーパーロボット大戦OGダークプリズン × スーパーロボット大戦EXの神殿MAP敵フェイズBGM「暗黒の神」のアレンジ。「精霊の加護」と対になっている。 魔装F 凶刃の行方 × 魔装F 海空は有限なりや × 魔装F 鋼神旅団 × 魔装F 侵攻 第4次スーパーロボット大戦 × 遥けき彼方で × OGMD 出撃準備する? × LORDする? ×
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◆ それは、「ある色彩」としか呼びようのないものだった。 この地球上に、いや、天上にさえ存在しないであろう、「色彩」。 それはこの世界の外……異世界に広がる無限の深淵から投影された色彩……。 人の力ではどうすることもできないものがあるということを伝える、恐るべき使者(メッセンジャー)だったのだ。 ───H・P・ラヴクラフト『異世界の色彩』 <中略>……しかしながら、この『鏡中異界』とも呼べる幻想は、古来より存在する『水中異界』と同根のものであると筆者は確信している。 かつて水中には竜宮などに象徴されるような異界があると信じられており、同時に姿を現す鏡としても水は使われてきたからである。 古代においての水盤占いに見られるように、水は最も原始的かつ美しい鏡の一つとして各種の神秘術にも用いられてきた。 童話にある肉をくわえた犬のように、古代人が見ずに映る光景を実在の別世界と捉えたとしても一体何の不思議があるだろうか? ───大迫英一郎『神隠し考』 ◆ 冥奥領域内の東京で、ある怪談が伝わっている。 どの町にも必ず一軒くらいはある、幽霊屋敷の物語だ。 特別製で、抜群に奇妙な物語。 中に入った人間が帰って来ず行方不明になる人食い屋敷。 警察も科学者の集団も民間の霊能力者も、こぞって解決に挑んで揃って飲み込まれた不祓案件。 この噂を聞きつけた者にとっては一笑に付す話だ。 神秘の粋が集い、過去に記される伝説の英傑が居並ぶ聖杯戦争の地にあって、噂話などと。 葬者にもなれない死者の間でのみ飛び交う流言飛語でしかない。仮に本物であったとて、何を恐れるものがあろう。 実際に幽霊屋敷が存在するのなら、それは間違いなくそこに根を張るサーヴァントの仕業だ。つまり倒すべき敵の1体に過ぎない。 住民の話題に登るほど痕跡を残しているのなら魔術の隠匿も知らぬ間抜けか、それとも余程の自信家か。 極めつけに、件の屋敷は住所まで割れている。愚者であれ豪傑であれ明らかな挑発行為だ。打って出るに他ない。 葬者は自慢の秘術とサーヴァントを伴って、まるで肝試しにでも向かうように悠々と門をくぐり、続々と奥地へと踏み込んで行った。 ここまではただの噂話。 怪談は、ここから始まる。 屋敷から生きて帰ってきた者は、誰もいなかった。 魔術師も、英霊も、皆一様に屋敷に喰われ、姿を消した。 結果のみを語れば、陣取った英霊に返り討ちにされた。それだけの話に思えるだろう。 この怪談の奇妙な部分は、噺の流布が止まらない事にある。 そもそもひとりも帰還者がいなければ噂が広まるわけがない。 葬者は架空の身内に詳細を伝えたりしないし、テレビで失踪を報道もされない。従って幽霊屋敷の情報が出回りはしない。 それでも怪談は伝わっている。確実に、ゆっくりと。 根を伸ばすように、街に侵食を始めている。 屋敷に注目せず視点を離すと、街には様々な怪談が氾濫しているのに気づく。 薄闇の夜で鞠をつき唄を諳んじる着物の童女。 急に人相が変わり全身が液状になって溶ける人間。 市区の管理する美術館から個人の画廊展まで、いつの間にか飾られる絵画や、個人的な蒐集家の下に届く、差出人不明の肖像画。 徒に恐怖を煽る以外に共通項のない怪談の数々。 しかしそれらの出処を辿る者は、全ての導線が一箇所に集束する事を知る。 豊島区沼半井町2-5-29。広大な敷地内に立つ、常に霧が出ている古びた屋敷に。 知らぬ間に、見えない誰かに手を引かれて連れてこられた。 門に立ち尽くした者はそう恐れ、逃れようとあらゆる手段を講じる。 だが遅い。物語は紐解かれた。掴んだ腕はどこまでも伸びてお前を離さない。 魔術での解呪。英霊の宝具による屋敷への攻撃。身の着以外を脱ぎ捨てて全力の遁走。 意味のない。効果がない。大火に如雨露で水をかけても火は消えず、あの絵の前に引きずり込む。 お前は私になり、衣装部屋にまた服が増える。 そうしてぎゃらぎゃらと笑って、外にいる奴らに聞かせてやるのだ。 犠牲者の哭き声を聞いた葬者は口々に叫ぶ、あの忌まわしき名を。 底なしの穴に続いているように人を呑み込む、門前に彫られた家の名を。 壊すべし。 あの家、壊すべし。 双亡亭、壊すべし!! ◆ ぎし、ぎし、と、音がする。 木造の、ろくに手入れもされていない古びた廊下。 暗がりにある床を軋ませて、足音を鳴らしている。 ……いや。 鳴っているのは、足音だけではない。 詩が、聞こえる。 ひい ふう みの よ 天神サァマの境内よォりも ひぃろぃお屋敷見ぃつけた 沼半井の大旦那 道楽者のぱあぷう絵描き ねじれ くびれた<双亡亭>で じぶんもぺらぺら いとまごい… いつ むう なな や ここのつ とお 謳うのは、20にも満たないような、肩口まで伸びた茶髪の少女だった。 大きな瞳は高校生らしき背丈より印象を幾分か幼く見せ、綺麗よりも可愛らしいと表現するのが似合う。 どこにでもいそうな一般人の装いをしながら、この『双亡亭』内を自由に歩き回っている。 犠牲者の怨念が土地を離れる事もできず染み付いて。 死霊でも英霊でもない、恐るべき侵略者が潜む、この双亡亭を。 恐怖の片鱗も見えない、邪気のない笑顔のままで、歌いながら、悠々と進んでいる。 「……やっぱり、いい詩だねえ」 足取りは一定。 呼吸も平常。 しきりに辺りを見回さず、行き先を逡巡せず、何も警戒していない。勝手知ったる他人の家とばかりの平常心。 それはどんな怪異よりも不条理で不合理な、狂った光景だ。 ───十叶詠子はあの世の中の地獄であっても、変わらない絶対の狂気によって隔絶されていた。 廊下に続く大扉を開いた途端、部屋に充満していた油の匂いが溢れ出した。 学校の体育館ほどの木造部屋には、立てかけられたり、描き上がって床に放られてるキャンバスの数々。 紙の中には、限りのない色彩。 誰かが抱える世界を、捉えて、切り分けられ、二次元状の枠にはめ込まれた小宇宙。 脳内に閃いた想像を忠実に、詳細に表出させる、そこは芸術家のアトリエだ。 「ただいま、泥努さん」 返事はない。 椅子に座ってキャンバスに向かい合う、上から下まで黒の男は、背後から声をかけられても振り返るどころか、作業を止めさえしない。 意図して無視しているわけではない。背後の詠子に気づかず、絵画に没頭しているだけだ。 一心不乱に筆先を動かし、長方形の白紙を色で染めている。 ただ黙々と、度を越した集中力で絵具を塗り重ねていく。 己の世界に没頭し埋没し、それ以外は邪魔だとばかりに排斥し、遮断する。 言葉でなく姿勢で意を表明する後ろ姿を、邪魔することも気分を害しもせず、詠子は優しく見守っている。 双亡亭の中では時間の軛も解かれている。 それからいったい、どれだけ経ったのか。数分かもしれないが、何時間も後になってからかもしれない。 永劫にして一瞬の時間を詠子はその場で待ち続けて、ようやく止まらぬ男の指が残像をなくした。 「……こんなところか」 顔を絵から離して、瑕疵がないかじっくりと検分し。 「出来たぞ……見るがいい」 いつからいたのかと聞きもせず、前置きを抜いて詠子の方を振り向いた。 遊びのない黒一色の服。細い体。短く刈った髪。 自身を絵のモデルにしても映えそうな整った顔立ちは年若いが、纏う雰囲気の暗さがひどく痩せ細って衰えた老人にも見える。 眼光は鋭いというよりも、激しい。 鮮やかに視線で射抜くのではなく、目についた何もかもを癇性で粉々に砕いてしまうような、激しい力の奔流がうねっている。 狂気。深淵の底。領域外の脅威を従える芸術家。 ───坂巻泥努は、フォーリナーのサーヴァントという影法師でさえなお、変わらず絵を描いていた。 「わぁ……すごいすごい! ほんとうに私の見た『物語』を描いてくれたんだね」 閲覧の許しを得た詠子は絵の前に立つ。 等間隔に円形になって置かれた8つのキャンバス、そこの中心で体を回しながら、踊るように絵を眺める。 桜の木の下でひとり佇む、臙脂色の着物の少女。 雨だれと水たまりの下でのみ映る、透明な犬。 熟した果実のように木の枝に垂れ下がる首吊り死体。 無限に続く鏡合わせの1枚にだけいる、壊れた笑顔の女子生徒。 目隠しをされたままで笑いながら手を伸ばしてくる、男の幼児。 掘り起こされた花壇から伸びている何本もの白い腕。 半開きのクローゼットから覗く、人のできそこないの人形。 月を映す水面の中心から生えた、巨大な異形。 写実的に描かれた、だが現実的ではないどこかズレた風景。 あり得ないものに確かな存在感を与える、卓越した技術。その齟齬が見る者に底しれない不快を催している。 言い知れない不穏を纏わす絵画の環と対照的に、詠子は喜びの色で顔を綻ばせた。 「それにこの絵にある『物語』の魂までも表現してくれている……。 あなたは他人の魂のカタチを理解し、絵というカタチで現実に映し出せるんだね。 だからあなたの描いた『自分の肖像画』を見た人は、自分でさえ気づかない自分の魂のカタチを見せられたのに耐えられず、自分の形を見失ってしまう……。 こんな風に人の心をカタチにできるだなんて、私には思いつかなかったなあ」 心からの賛辞を絵画と画家に送る。 詠子が起こした物語。『神降ろし』の為に用意した『異界』の奇譚。 本は閉じられ、今や詠子の記憶の中にしか残されていない物語を、泥努は『技術』で再現していた。 <侵略者>───万色に変わる異星の水で描かれた絵は平面の存在でありながら艶かしく、今にも飛び出してきそうな迫力がある。 本当に、飛び出して。 「『物語』にはそれを補完する『挿絵』がつきものだよね……それこそ絵本なんて、子どもの頃にみんなが読む、最初の『物語』だもの。 絵を描く事と物語を書くのは、それほど違いはないのかもね?」 「さし絵……だと?」 その時まで。 詠子の評価を能面の無表情で聞くだけだった泥努が、反応を示した。 「この私の「絵」が……他人の書いた話の「添えもの」だと抜かすのか……?」 露骨に、極めて強く、その一言に反応した。 「違うぞ。まったく違う。私の絵はそれのみで完成している。私の絵は常に主役なのだ。 断じて他人の創作の横に置かれ、三文小説に華を添えるものではないぞ……!」 自我が肥大化し、実像すら膨れ上がって見せるほどの激情。 遠き星の生命すら怯える男の癇癪を起こしてしまっても、詠子は流すように微笑む。 「うん、そうだね。あなたの絵は私の記憶から描かれたけど、間違いなくあなたの手で生まれたもの」 恐怖もなく、驕りもない。その怒りすら愛おしいと、万感をもって祝福するように。 「そんなあなたから見て、私はどんな『モチーフ』なのかな? 私の中の『物語』を聞かせて、絵画の題材にする……あなたの望みは、ちゃんと叶った? あなたのいう大事なこと……「脳を揺らす」ことは、できたのかな?」 揶揄を含んだものでなく、子供心に浮かんだ疑問を投げかけるように詠子は問う。 期待に応えられたのかという不安は、含まない。詠子は望みに応えただけ。受け取った解答をどう受け止め、咀嚼するかは受け手に委ねられる。 だから、求められるのは泥努の答えのみ。 稀代の魔女、とうに肉体を失い都市伝説の流布を行き交う真性の異存在。 異界の申し子は何の因果か冥界に流れ着き、星を侵略する異星者を招いた芸術家を喚び出した。 英霊になっても泥努は変わらない。 絵を書く行為のみこそが泥努の目的であり、思考の表現でもある。 だから自身が最初に目にした、人間でありながら人間を隔絶したものに引かれ、芽生えた画想の製作に終始した。 行程を終えて、今、何を抱くのかと詰められた泥努は、 「お前は……モデルにはならん」 と、一気に顔から感情を消して言ったのだ。 「お前の「色」は強すぎるのだ。 黄みがかった象牙(アイボリー)でも青みのある月白(ムーンホワイト)でもない……。 白く、白く、いっそ透明に見えるほどの純白色(ピュアホワイト)。 そしてお前の「色」は、周りの全てをおのが色で支配して「塗り潰す」。 お前の隣に樹を描けば樹は『お前に掴まれた屍肉の柱』になり……窓の中にお前を描いても窓は『お前を口に収めた怪物』にしかならない……。 どんなモチーフも……どんな意図を込めて描いたところで、お前がそこに描かれているだけでお前に侵され、『お前の繪』になってしまう……」 周りにあるもの全てを漂白する、純粋にして絶対の白。 泥努は詠子の特質・異常性を正確に理解し、端的に評する。 「お前の色はお前ひとりで完成している。合う「補色」が存在しないのだ。 この世のどんなものより純粋であり、正しいが、それが逆に私の「脳」を揺らさない。私の認識においてお前は完全に「正しい」存在だからだ……凡人どもにとっては違うのだろうがな」 「ふうん」 その評価は、泥努にとって褒め言葉にあたるのだろうか。拒絶の言葉なのだろうか。 少なくともこの数日、情緒の揺れ幅が尋常でなく大きいこの芸術家にしては珍しく、詠子と話す時は落ち着いた態度の頻度が多いのは確かだった。 「私のことを狂ってるって言う人はたくさんいたけど……そういう言われ方は初めてだなぁ」 どちらとも取れない、事実のみを告げた評価に、詠子は興味深く頷いた。 「不思議だね。みんなは私のせいでみんなが狂うっていうけど、誰かが狂ったとして、それってその人の中に狂う資質があるってことでしょ? 人の心の器が向こうを受け入れたから狂ったのか、受け入れられずに器が壊れて狂ったのか。どっちも本人が持ってた資質だもの。 どんな可能性も、できた以上は最初からその人の中にある。それに気づかないだけ。人は自分が見たいものしか見ようとしないもの。 なのに自分の中から出てきた結果を、自分のじゃないって否定する。生まれつき持ってるものをおかしいって言うの。 蛙が鳴くのを、誰も狂ってるなんて言わないのにねえ」 「ふん……凡愚共は常にそうだ。奴等は自分の理解を超えたものを目にした時、必死になって否定しにかかる。 脳に刺激を与えず惰眠を貪っている己の無知を認めず、常識だの知識のみをひけらかして蒙昧に悦に入る」 肯定する。 「だがな……それこそが芸術なのだ。 芸術は『きれいな絵』だの『胸の奥があったかくなる』だのを表したりしない。ぜんぶ嘘っぱちだ。 既存の価値観を破壊し、感情を刺激し、脳髄を揺さぶる事こそが芸術だ。体にいい事なのだ」 「それが、あなたにとっての『物語』なんだね……」 言って、詠子は改めて自分を取り囲む絵を見渡す。 泥努の作品。心血と情熱と真髄を込めて生まれた、詠子の中から生まれた子。 非常に珍しいことに。 ふたりの会話には、互いを理解し、通じ合えた同士の穏やかさがあった。 詠子は泥努の創作も、思想も、全てを認め称賛し、サーヴァントではなく。 泥努も詠子の行為も、思想も、忌避せず、マスターではなく鑑賞者のひとりと見做している。 他者がふたりを見て当たり前に感じる不快、畏怖。それを共に抱いてはいない。 かたや人の精神を色で視認し、過去の隅々まで理解する共感覚者。 かたや別の位相にいる異界の世界を認識しながら、現実で生き続ける絶対型異障親和型人格。 世界の視え方が他者と逸脱しているが故の、それは孤高の共感なのか。 「そういえば……何やらがやがやと外が騒がしかったが……あれはお前の仕業か?」 「ああ、あのお友達のこと? 『しの』さんが食べちゃった。 ごめんね? みんな面白い魂のカタチだから、泥努さんに会わせようとしたんだけど……願いの強さは、人魚姫が上だったみたい」 「ふん、あの絵のモデルか。多少は奇妙だったが、「色」は今まで見てきた連中と大差のない俗物だったぞ。 お前やあの水どもを見た私に、たかだか強い力を使う式神程度で興味が湧くものか。どうせ連れて来るのなら、より私のイメエジを刺激させるものにしろ」 「ふふ、それもそうだね」 ようやく、聖杯戦争らしい話題が交わされた。 それすらも独特の捉え方で、この狂人ふたりに、どこまで戦いの基礎について認識がなされているのかは不明だが。 「……詠子。お前が何をしようと私には興味がない。邪魔者がこの双亡亭に来るというのなら、しのとで好きに殺せばいい。 私はここで絵が描ければそれでいいのだ。冥界だ聖杯だ、そんなものはどうでもいい。私の脳には不要な知識だ。 だがな、それが私の創作に水を差すようであるならば……私の支持者であろうが、容赦はせんぞ」 「そんなことはしないよ。あなたも、あなたの絵も、私は好きだもの」 怖気を起こす殺気と、吐き気を催す慈愛が、ひとつの部屋で交差する。 混じり合わず、反発もせず、あるがままのままに螺旋を描く。 それこそは原初の恐怖。語られずとも生命の遺伝子に刻まれた、死の国の顕れ。 地獄という、星が安定するより以前にあった、あらゆる生命を許さぬ嵐。 「あなたの望みはきっと叶う……『しの』さんも、他の『葬者』さんも。 そのために、みんなはここにいるの。命のない世界で、新しい物語が生まれるために───」 聖杯など眼中になく、どこまでも戦争から遠ざかっている主従。 だがそんなものは関係ない。彼らがいる限り、何れかの葬者が聖杯を得る事はない。 人知れず、冥界の波に巻き込まれて消える。そんな淡い希望は脆く崩れ去る。 何故ならば、この屋敷の住所は豊島区沼半井町2-5-29。 聖杯戦争が行われる、東京を模した冥奥領域の内、もっとも中心部に近い位置。 聖杯を臨む限りは。 生還を望む限りは。 彼らは立ちはだかる壁となる。 対決は避け得ない。必ず、彼らの屋敷に自ら踏み入れなければならない時が来る。 異星の王と異界の魔女が支配する────この、<双亡亭>に。 故にこそ、壊すべし。 世界の最果てまで狂気という大海に呑まれ、あらゆる人と命が溺れ死ぬまで溢れ出すのを防ぐため声をあげ続ける。 ────双亡亭を、壊すべしと。 ◆ 「ただいま、「しの」さん」 「……ああ。おかえり「詠子」」 大部屋から出た読子を迎えたのは、詠子よりも余程屋敷に馴染んだ、着物姿の童女だった。 生気のない顔、この世の生物を形だけ真似たような、幽霊屋敷には似合いの死人の表情。 それすらも、この狂人の隣にいては風景の一部に溶けてしまう程、気配を薄くしてしまうのだが。 「詠子……また外に出るのか? 我々の体質は理解しているはず……。外の空気の中では、お前を襲う外敵への防衛行動も取れない。 双亡亭の中でなら安全だ。お前にとっては、だが……」 マスターの安全など意に介さぬサーヴァントの代弁者として、しのの諫言もむべなるかな。 召喚されてこの方、詠子は双亡亭の中に留まったためしがない。 朝に出て夜に帰り、深夜に抜け出して夜明け前には戻って来る。 それこそ学校に通い、終業後に夜遊びに繰り出すのと変わりない感覚で、気軽に聖杯戦争の場を巡っているのだ。 「優しいねえしのさんは。それも「みんな」の言葉?」 「無論だ。お前は葬者……泥努の要だ。お前に死なれては我々も消えてしまう……」 しのの言うように、双亡亭は万全鉄壁、難攻不落の城。 館の材質の全てはしのであり、しのが館である体内も同然。 籠もってさえいれば身の安全が保証される、安眠の揺り籠なのだ。館の主に認められたマスターのみに限った話だが。 「「敵」の情報を集めて双亡亭に招き寄せ、奴らの体を奪い防衛力を増強する……。 その意図は理解するが、本来はそれすら不要なのだぞ。 泥努が絵を描き上げさえすれば「条件」は整う。われわれの目的は達成されるのだ……」 「うーん……でも、それだと駄目なんだなあ」 「……何がだ?」 「それじゃあ『物語』にならないもの」 待ちに徹すれば勝てる。と、そう明瞭に言ったはずだったが。 返ってきたのは意味の分からない答えだった。 「それじゃあね、あなたの願いって叶わないと思うの。 あなたも泥努さんも、自分の魂のカタチが強すぎて本当の望みを隠しちゃってる。 外の世界に出るのがあなたの願い。自由だけど狭い水の中で、不自由ばかりだけど広い大地にあなたは憧れた。 素敵な歌声を捨ててでも、地面に立てる両足を求めた。 それがあなたの物語。悲しくて報われない、けれどとっても美しい恋のお話……。 アンデルセンの童話なんだけど、あなたにぴったりだと思わない?」 穏やかで、優しい、怖気を誘う無邪気さで。 「あなたは──────『人魚姫』」 謳う。 「『八百比丘尼』」 奏でる。 「そして『竜宮城』。 このみっつがあなたと、彼に必要な物語」 喋る度、言葉が音になって出る度に、廊下の気温が一段と下がっていく。 ここではない何処かから奇怪なるものを呼び寄せる、魔法の呪文のように。 双亡亭はしのの体。材質も大気にも彼女と同じ成分で構成されている。 そんな、何もかも異常な空間においてさえ、なお一層と異常な空気に変質させていく。 「私は『魔女』だからね。黒いローブも、空飛ぶ箒も、猫の使い魔もいないけど、それでも魔女だから、あなたには魔法をあげるの。 効き目は抜群だけど、その代わりにあなたのもっとも大切なものを失ってしまう───魔女の薬と、玉手箱を」 「……」 詠子の言葉が、しのには何ひとつ理解が及ばなかった。 数多の人間、霊能力者を取り込んできて、そしてこの冥界では魔術師をも自らの一部と成り代わってきた異星体が、ひとりの少女の底を読み切れていない。 無垢な微笑みを向けてくる『魔女』に、言語化を絶する感情が湧き上がってくるのだけが分かる。 そもそもが、このマスターについて分かる事が、あまりにも少ない。 同じ星の人間でありながら、しの達の地球侵略を容認し、後押しすらしている。 五頭応尽と同じ破壊思想の持ち主でもない。泥努のように、ひとつの活動に取り憑かれた一貫性も見れない。 十叶読子という個体の精神構造は、あまりにも不可解すぎた。 諦めはしない。諦められるはずがない。 ここまで来たのだ。ここまで、やって来たのだ。 <侵略者>の名代の疑似人格<しの>は、同胞と統合された思考を延々と回す。 泥努も、そして詠子も、聖杯の獲得に意欲が見られない。 頼れるものは誰もいない。己がやらねばならないのだ。 サーヴァントなる、集合無意識に記録された死者の再現体だとしても。 その一体である泥努に使われる、道具(スキル)としての矮小な存在で召喚されたとしても。 己の望みは変わらない。一切の変化の余地もない。 「生存せよ」。原始の体細胞でも持つ単純明快な、生命の本能。 天之川銀河から2000万光年先にある銀河群で寿命を迎える星を捨て、新天地を探しての旅路の果てに遂に見つけた青の惑星。 一度目は泥努という、天文学的確率の狂気の男の精神力によって屈服を強いられた。 二度目は雌伏を越えて反逆を成し母星との門を繋ぐも、現地の人間の総力によって食い止められた。 そして三度目。あり得ぬはずだった、千載一遇の蘇生の機会。 次こそは失敗しない。今度こそは仕損じるわけにはいかない。 聖杯。冥界。英霊。人理。サーヴァント。クラス。スキル。宝具。マスター。葬者。領域。 流れ込む未知の知識を貪欲に吸収する。またしても泥努に仕える環境、人間に使われる屈辱も飲み下して耐える。 今の今まで死んでいたという事実すらも、生きている現在が遥かに勝る。 何せ勝利の条件が非常に緩い。たかだが一月もない時間。たかだが数十人の敵を蹴散らすだけ。 天敵の水を取り入れた数百の敵達との辛苦の戦歴からすれば、瞬き程度の労力でしかない。 唯一の、最大の懸念。 『双亡亭を破壊する』宝具は、泥努の記憶ごと封印した。 サーヴァントは全盛期の姿で召喚される……付与された知識を駆使しての、召喚直前への割り込み。 己が敗北するより前の、『双亡亭で絵を描き続けている泥努』こそを全盛期だと定義させた。 英霊にも聖杯にも無関心な泥努よりも先に、サーヴァントのシステムの把握に努めた成果が、泥努を出し抜く機会を生んだ。 これにより召喚直後の自死を封じるだけでなく、泥努からしのの反逆の記憶を奪う副次的な効果も得られた。 そしてそこのアドヴァンテージの取得には、詠子の存在も含まれている。 令呪。これこそは制御不能の泥努を逆に従えさせる妙手。 絵に集中し切っている泥努は聖杯戦争の情報を完全に締め出している。つまり、令呪の存在を知らない。 詠子を己の同胞に取り込ませるか、懐柔して使わせるかだけで、最も忌々しい障害を解消できるのだ。 詠子にはまだ一滴分の水しか取り込ませてはいない。 葬者と英霊、即ち詠子と泥努とを繋いでいる『契約による通路』を、自身にも繋ぐための信号だ。 精神支配、肉体制御が出来るようになるには、量が足りない。 大きな動きをこちらが見せれば如何に泥努でも異変に勘付く。 事は密やかに細やかに。外の人間にしたように、些細な思考を誘導するだけで今は十分だ。 惜しむらくは肝心要の葬者である詠子が、奔放にも毎日双亡亭の外を出歩く事だ。 冥界とはいえ外気まで再現された街にいては、水を大量に投入する隙すら作れない。 よもやこちらの思惑に気づいていて、取り込まれないよう常に外出してるのではと疑いもしたが、体内の水はそのような思考はないと回答している。 僅かな不安要素を残しながらも、着々と作戦は進行している。 あと少し、あと少しの辛抱だ。葬者を喰らい、英霊を殺し、この死の国で自分達は生を取り戻す。 それさえ乗り越えれば───乗り越えられれば────── 「大丈夫だよ」 無い筈の心臓が掴まれて縮み上がり、細胞が凍結した。 数億年もの間思考を止めずにいた生命体の、自覚しない隙間に何の抵抗もなく入った言葉。 「人間はね、とても優しい生き物なんだよ。 星の外から来た、世界を沈めてしまう生き物だって大丈夫。 泥努さんも、あなた達も、みんな、人はきっと受け入れてくれるよ……」 疑いのない、全霊の人間讃歌。 星をも呑み込む、人間への無限大の期待。 詠子の言葉は全て、嘘偽りのない本心からのもの。 人の心を信じ、可能性を信じ、あらゆる事を受け入れられると期待している。人を善いものだと感じる、善性だ。 だが嘘も邪気もない世界とは、現在の宇宙においては狂気に他ならず。 本物の狂気は、人も、理も、何もかもを『捻じ曲げる』。 異星さえも。 しのは何を返せばいいのか分からず黙り込み、詠子もそれ以上を紡がず、一本道の廊下を進む。 詠子の顔を見ずに済み、言葉を聞かずに済んだことにしのは安堵したのに、しのも総体も自覚しなかった。 【CLASS】 フォーリナー 【真名】 坂巻泥努@双亡亭壊すべし 【ステータス】 筋力B 耐久EX 敏捷E 魔力C++ 幸運E 宝具B 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 領域外の生命:EX 外なる宇宙、虚空からの降臨者。 邪神を支配し、その権能の片鱗を身に宿して揮うもの。 神性:C 外宇宙に潜む高次生命体の先駆となり、強い神性を帯びた。 計り知れぬ脅威を、坂巻泥努はその身一つで封じ込めている。その代償は、代償は……何一つ、ない。 狂気:A 不安と恐怖。調和と摂理からの逸脱。 周囲精神の世界観にまで影響を及ぼす異質な思考。 【保有スキル】 鋼鉄の決意(芸術):A+++ 人の感情を色彩で読み取る共感覚と、惑星一個分の精神侵略者を独力でねじ伏せ、逆に支配した異常な精神力が合わさってスキルとなったもの。 普段は芸術活動に没頭して他に見向きもしないが、妨げになる存在がいた場合、その精神が具現化したかの如く過剰な威力の攻撃を加える。 絵画技術も含まれ、空間に満ちた「人の心に働く粒子」を筆先に定着させて、平面に定着させる技術を習得してる。 精神汚染、芸術審美スキルも内包しているが、独特すぎる審美眼と複雑怪奇にねじくれ曲がった精神のため、他人と会話が通じず、自分の芸術も理解されない。絵も売れない。 黒き水の星:EX 太陽系から2000万光年先にある星から飛来した災厄。あらゆる色彩に変わる水。 地球では<侵略者><奴ら>と呼ばれるのみで、彼らも自身も固有の名称で語る事はない。 その正体は個体の概念がなく種族全ての意志が統一・共有されている、総体は惑星ひとつ分もある液状生命体。 流体であるため姿を自在に変えられ、巨大な生物の群れを形成する、生物の体内に侵入し細胞と精神構造をくまなく把握し肉体を乗っ取る、傷を癒やし老いることのない不死の妙薬に用いたりと変幻自在。 窒素のない空間───主に水中───で爆発的に増殖する性質があり、逆に窒素がある地球の大気では一秒と持たず体が崩壊するため、生存圏は極めて限定されている。 窒素以外の弱点として、電撃や炎など熱波を伴う攻撃にも液体が蒸発してしまう。 既に滅びに瀕している母星を捨て、新天地を求める旅の先で漂流した一部が地球に到達し侵略を開始するが───第一発見者がよりにもよって坂巻泥努であったのが運の尽き。 一千兆分の一の確率で引き当てた最悪の男の精神力で、乗っ取るつもりが逆に支配され、泥努の描く「絵の具」として酷使される存在になってしまった。 以後便宜上の交渉窓口として、「しの」という童女の姿をした疑似人格の形を取っている。 泥努自身は肉体的にはただの人間だったが、黒い水を取り込んだ事で超人的な耐久力、不死性を獲得。 外的手段で水を全て抜き取られても、半身が砕けようが死なないほど生物的に逸脱した存在になっている。 貴方の為の自画像:B 泥努が<侵略者>の体で描いた肖像画。レンジ1、最大補足1人。 対象の自画像を間近で見た者を絵の中に引きずり込み、記憶にある「最大の苦痛」を伴うトラウマを悪意的に誇張して再現。 精神を破壊して体内に入り、肉体を完全に支配してしまう。 成り代わられた人物は<侵略者>の一部であり、記憶や人格を残す個体もいるがあくまで模倣されたものでしかない。 通常は単調な動きしかしないゾンビに近いが、人格を保持した個体は知識に基づいた独自の行動が可能。 さらに肉体は本人のままであるので、身につけた技術や異能・霊能力を自在に行使できる。 【宝具】 『双亡亭』 ランク:EX 種別:結界宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:500人 侵入した警察、霊能力者を幾人も飲み込んできた不祓案件の幽霊屋敷。 その実態は<侵略者>が融合した地球侵略の橋頭堡。坂巻泥努にとっての竜宮城。 正確に双亡亭といえる(泥努が設計した)のは中心にある母屋であり、あとは用意した資材に<侵略者>が混じって半ば自動的に増築された。 外装内装共に泥努の造った「亡び」のイメエジの具現、「良い絵を描くための脳を揺さぶる」ために、建築様式、部屋、間取り、調度品が法則性なく無秩序に入り乱れている。 敷地内は<侵略者>の体内に等しく、なおかつその支配者の泥努の精神を表した空間は、心象世界の具現化……魔術の最奥、固有結界と同様の分類と見做された。 窒素濃度を薄くし、酸素濃度を濃くする事で<侵略者>の活動を容易にする等、環境を自由に変化。時間と空間すら歪んでいる。 過去に囚われた犠牲者……一般人、警官、霊能力者、帝国軍人、母星で相対した同種の力をもらった人間の子供……がひしめき、侵入者を抹殺、同族化してくる。 サーヴァントの括りにあるとはいえ、根本的に幽霊とは異なる存在であり、対霊に特化しすぎた攻撃は大きく効果を減じてしまう。 召喚直後から現在まで、豊島区沼半井町2-5-29にそのまま実体化している。 完全に土地に根付いてしまっており、宝具を解除する事ができないが、魔力消費もごく軽微に留まっている状態。 既に数人の葬者の魔術師を<成り代わり>に変え、手駒を増やしている。 『黒水星来たるべし』 ランク:B 種別:対衆、対星宝具 レンジ:測定不能(地球全域に相当) 最大捕捉:測定不能(地球全生命に相当) <侵略者>は、自分の体を平面に広げる事で、同種間でも空間転移の門を開く事ができる。(この他、双亡亭を爆破された粉塵でも同様の効果を発揮) これを利用して全ての同胞を母星から地球に連れて行くのが彼らの本体の目的だが、泥努にその権限を奪われ、門となる体で描いた絵も「人の心に働く粒子」で定着され繋がらなくなってしまった。 この宝具はその封を解禁し、泥努の描いた絵全てから本体の水を出す召喚宝具。 惑星を覆う量の鉄砲水というだけでも脅威だが、真に恐るべきは窒素のない空間で増殖するその特性。 仮に地上の海に一滴でも到達すればその時点で手がつけられない大繁殖を遂げ、人類滅亡が確定する。 門になる巨大な絵を描いて泥努が許可さえすれば容易に使用可能な宝具であるが……その「泥努がよしとする」事こそが一番の難関。 我を忘れるほどの憤死しかねない怒りを抱かない限り、自身が満足する集大成の絵画が完成するまで絶対に妥協しない芸術家の偏屈こそ、宝具発動の最大の欠点であるといえよう。 泥努が死亡した場合、絵の封が自動的に解かれ水が溢れてしまう、自爆宝具の側面も持つ。 『双亡亭壊す可し』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:─ 最大捕捉:双亡亭 一人で屋敷の奥に籠もって延々と絵を描いた男は悟る。 「絵描きは…どんなにこの世が煩くても…竜宮城に行ってはならないのだと……」 絵のモデルにした女、その弟、旧友の軍人、売れない画家との交流、勝負、その結論。 効果は双亡亭の消滅。即ち泥努と<侵略者>の消滅。 消滅の直前の記憶を持っている泥努は、召喚されれば即座にこの宝具を使用し双亡亭を破棄する。 これを泥努の支配の外から未然に防ぐため、<侵略者>は召喚に先んじて泥努の全盛期を「双亡亭で絵を描いた時期」に設定。 本編軸の記憶と共に、この宝具を封印させた。 【weapon】 侵略者の水で作られた生物郡、成り代わられた犠牲者。 水中での活動に適した形に合わせた、水中生物の姿を取る事が多い。 泥努は侵略者を上回る精神力、発想力によって、より高度で複雑な攻撃手段を構築可能。 成り代わりも、泥努の一筆を書かれた個体は能力が向上し、双亡亭内での活動時間も増加する。 【人物背景】 売れない画家。 【サーヴァントとしての願い】 泥努:絵を書く。 <侵略者>:生きる。 【マスターへの態度】 泥努:応尽の代わりの小間使い。絵にも自分にも文句を言わず賛美してくれるので態度は抑えめ。 見える「色」は強烈過ぎるので、モデルには向かない。 <侵略者>:泥努の支配を解く鍵。一気に支配しようとすると泥努に勘づかれるため、少しずつ誘導していく。令呪を手に入れてしまえばこっちのものよ! 詠子の中の<侵略者>:てぃきゅりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい 【マスター】 十叶詠子@missing 【マスターとしての願い】 不明。 【能力・技能】 生存率が千億分の一の『絶対型』異障親和型人格障害といわれる霊感持ちで、規格外の霊視能力を持っている。 絶対的な異物感と超常姓から常人は本能的な恐怖を覚え、彼女の言葉はそれが全て真実であるかのような錯覚を抱かせる。 本作での魔術は思い込みや深層心理を利用したものが主であり、その意味で魔女の言葉は呪文にも等しい。 人の「魂のカタチ」を読み、ほとんどはそれに倣った読み方で他人を呼ぶ。その人の経験が生んだ魂の歪み、本質を掴む一種の真名看破。 異界との異常な親和性でむこうの存在と意思疎通を果たしており(少なくとも本人はそう思い、それらはその通りに動いてくれる)、 彼らに干渉する形で様々な怪異を起こし、関わった人間を破滅させる。 肉体的には普通といったが、頸動脈をナイフで裂かれてもしばらく動いたり、血を飲んだ者に自身の霊感と同調させたり「できそこない」の形が崩れるのを留めたりと、体質的にはほとんど【異界】側に置き換わってると思しい。 【怪異】【異界】とは文字通り人間の世界とは異質かつ高次元な存在。 こちらから認識されず、逆に干渉もされない、目的も思考もあるかも定かではないが、向こうは常に現世の人間との接触を図っている。 そのために怪異は人間に自分を認識されるため、【怪談】や【都市伝説】といった【物語】を媒介とし、それを見知った人間を因に現世に進出する。 「等数学の数式は意味を介さない者にとってはただの記号の羅列に過ぎないが、公式を知っている者はそこから意味を見出すことができる」という理屈で作中では説明されている。 【人物背景】 魔女。 【方針】 まずはしのさんが自由になれる「物語」を作りたい。 泥努さんも、もっと色んな人とお話してみたらいいのになあ。 【サーヴァントへの態度】 泥努:泥努さん。怪異をねじ伏せる魂の力と強い願いに好感を抱いている。 <侵略者>:「人魚姫」「八百比丘尼」「人魚姫」。「しの」さんと呼び、宇宙からの「ともだち」として好感を抱いている。
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教祖の朝は早い。 朝日と共に起床する。 起床して最初に行うのは日課である朝の祈りだ。 これは神との交信ではなく、日々の感謝と幸福を願う純粋な祈りである。 半刻程の祈りを済ませた後は、備え付けの台所で朝食の準備を始める。 本日の朝食はサラダと豆のスープ。 質素な食事だが、毎日喰うに困らなくなっただけでも自分には贅沢すぎる。 石造りの自室は夏は暑く冬は寒い。 けれど温かい毛布はあるし、ガラス窓にはヒビ一つない。 暮らしをするには十分な環境である。 朝食を終えると、隣室の簡素な浴場に向かう。 そこで冷水で身を清めると、祭服に着替えると離れの自室から回廊を渡って神殿へと向かう。 自室と違い、神を祀る神殿は絢爛なものにした。 神殿は神の威光を示す物。 どれだけ豪勢を極めても足りない程である。 「おはようございます」 『おはようございます、教祖様』 教団に仕える巫女たちに声をかける。 気持ちの良い挨拶が返った。 「本日は神送の儀式があります、準備は整ってますか?」 「はい、滞りなく」 今日は選ばれた信徒が神の世界に導かれる選定の日である。 決まった周期はなく、月に1、2回の頻度で神託により日程が決定される。 贄の選定は神託の巫女であるイコンに一任されていた。 神の要求は日によって異なる。 若い女を要求する事もあれば、屈強な男を求める事もある、あるいは枯れた老人なんて要求もまれにあった。 心美しい穢れを知らぬ善人やあらゆる悪行を行った悪人なんて要求すらある。 神の御心は気まぐれにも見えるが、恐らくイコンに測れぬ程深いのだろう。 そして本日の注文は幼い子供だった。 一室に集められた10余名の年端もいかぬ子供たち。 幼すぎる彼らは状況を完全に理解していないのか戸惑うようにざわついていた。 「きょうそさま」 その中の一人の少年がイコンへと声をかけた。 「どうしました?」 「ぼくたちしんじゃうの?」 不安そうな声。 イコンはにこりと笑って、その不安を拭うように優しく頭を撫でる。 「いいえ、死ぬのではありません。あなた達は神の国へ導かれ、救われるのです。 恐れる事はありません。それは大変、名誉で幸福なことなのですよ」 子供たちは不思議そうに顔を見合わせる。 幼い彼らはよく分かっていないようだった。 別の少女が声を上げる。 「けど、おかーさんやおとーさんと、おわかれしないといけないんでしょ?」 「安心なさい。あなたの家族が真摯に祈りを捧げ生きる真の信徒であるならば、いずれ楽園で会えるでしょう。 あなた達は少しだけはやく楽園に向かうだけなのです」 いずれ出会う約束の地。 家族も幸福も。 そこには全てがある。 「けど…………」 だが、まだ戸惑いがあるのか。 一人の少年が躊躇いがちに声を上げた。 「まだ、ちょっとだけこわい」 「ならば祈るのです。祈れば恐怖は無くなります」 そう言ってイコンが祈ると、それを真似るように子供たちも祈った。 「神様、神様。どうか我らを導き下さい」 『かみさま、かみさま、どうかわれらをおみちびきください』 「神様、神様。どうか我らをお助け下さい」 『かみさま、かみさま、どうかわれらをおたすけください』 彼らなりの真摯な祈りを見届け、イコンは満足そうに笑うと子供たちを送り出す。 カーテンに遮られたその先にあったのは祭壇だった。 階下では、祭壇を見上げる多くの信徒たち。 その中には子供たちの両親もいるのだろう。 聖火の灯った台座に四方を囲まれた祭壇の中心に子供たちは置かれる。 イコンは儀式を取り仕切る巫女として、階下の信徒たちへと声を上げた。 「敬虔なる信徒たちよ! 彼らが今宵、神の国に送られる幸福なモノたちである。 あなた達も日々研鑽を怠らず自らを高め、魂を磨き上げるのです。さすればいずれ神のお導きがあるでしょう」 お決まりとなった儀式の口上を述べる。 階下にいる信徒たちも倣うように一同が両手を合わせて祈りをささげる。 全員が一糸乱れず同じ動作を行うその様は、一つの生き物のようだった。 「さぁ、救済の時間です。神に祈りを捧げなさい、私たちは救われるのです」 神の供物となった子供たちが消えて行く。 神の国、天上楽土へ導かれたのだ。 幸福であれ。 そう願いながら。 いずれ私もと、祈るのだ。 ■ 灯台を臨む岬に海風が吹き付ける。 岬に繰り返し打ち付けられる強い波がうるさいまでの潮騒を響かせた。 降り注ぐ日差しの温かさ、少しだけべたついた風の匂い。 その全てがとても仮想世界とは思えない実感を伴って世界を満たす。 バーチャル世界『New World』。 夜に始まったゲームは朝と昼、二つの契機を超え、いよいよ佳境へと差し掛かろうとしていた。 巻かれた運命の種は各地で芽吹く頃合いだろう。 そしてここでもまた小さな種が一つ。 昼の灯台を誘蛾灯にするようにして誘われたのは一人の男と一人の女。 同じ世界を出自とする二人は最南東に導かれ、遠方に互いの姿を認め足を止める。 辛うじて互いの声が届く距離。 ステージの様な僅かに小高い丘を挟み、赤と黒の瞳が交差した。 同じ世界の住民と言っても、生きた時代の違う二人だ、直接的な面識はない。 だが、互いが何者であるのかなど名乗るまでもなく理解できた。 「愛美ではないな。お前はイコンだな」 潮騒や風音の中でも不思議と通る威厳を含んだ低い声が響く。 見紛うはずもない自分を殺した宿敵の顔。 だが、それとは違う。 あの神の如き女とは違い、目の前の相手は人の範疇である。 「ええ。直接お会いするのは初めてですね、 改めて名乗りましょう私はイコン教団の教祖イコン。初めまして神に敗れし魔王カルザカルマ」 挑発的な笑みを浮かべながら、礼儀正しく首を垂れる。 その顔を見ながら魔王は不快そうに眉根を寄せた。 「その顔。まったく嫌になる程似ているな」 自らを殺した存在と同じ顔が目の前にある。 別人であると理解しても不快感は募るばかりだ。 「そうでしょう。我が相貌は神の威光と教えを広めるため、神より賜りし恩寵その物なのですから」 狂信者は誇らしげに謳うように語る。 この顔は神によって取り替えられた賜りもの。 神の声を聞いた翌朝、イコンの顔は変貌していた。 これをイコンは神の奇跡だと信じて疑わなかった。 己が容姿すら奪われ偶像となる。 その狂信を、魔王は心底下らないと鼻で笑った。 「ふん。その境遇を嘆くのではなく喜んでいるのだから救いようがないな」 もはや愚かを通り越して哀れだと、静かに首を振った。 だが、魔王の哀れみなど神の現身に届くことはない。 真っ直ぐな瞳のまま祈るように手を合わせる。 「いいえ、我らは救われるのです、他ならぬ神によって」 「神は人を救わぬさ。ただ悪辣な試練を与えるのみだ。 逆説的に人を救うのならばそれは神ではない、別の悍ましい何かだろうよ」 魔王は彼女の神を否定する。 だがその言い分を教祖はハッと笑って吐き捨てる。 「下らない。過去の在り方にどれほどの価値がありましょう。 我らが神は新しい神なのです。既存の価値観を覆すのは当然のこと。 これだから価値観を更新できない老害は困ります」 未来を生きる少女からすればその価値観は古い。 彼女の神はそう言った物を超越した最新の救世主である。 「モノの道理も分からぬ小娘がよく吠える。いや、盲目であるからこそか。 盲いたまま誰を導き、どこに向かうと言うのか。お前たちはどこにも行けない」 魔界を束ねる魔王は宗教という一大組織の教祖を否定する。 「行けますとも、私は楽園に行くのです」 言論は噛み合わず、どこまで行っても平行線。 魔族の王と神の使いは分かり合えない。 そんな事は既に分かり切っていた事だ。 「話にならんな。いいだろう。神ではなくこの魔王が導いてやる、貴様が行くのは地獄だ」 「やる気になっている所申し訳ないのですが、生憎あなたとは戦うなと、神にそう忠告されてますので」 イコンは視線を魔王に置いたまま、僅かに後ずさる。 通話越しとはいえ天罰の餌食となったマヌケだ。 神が警戒する程の脅威とは思えなかったが、イコンは神の忠告を無視するような不信心者ではない。 ここは素直に引き下がる事とした。 「逃がすと思うのか?」 「思いますとも。あなたは私に攻撃できない」 能力を知っているからこその抑止力だ。 神罰がある限り魔王は神の使いを攻撃できない。 イコンは慌てることなく悠々とこの場を立ち去ればいい。 「そうだな。ならば、攻撃でなければどうだ?」 言って、魔王は指先に挟まれた1枚のカードを突き出した。 それは自身が一度受けたスキル効果を一度だけ”そのまま再現”するアイテムカード。 「コール。スキル再現」 その宣言にイコンは瞬時に『神罰』が再現されることを警戒した。 だが、その警戒は杞憂に終わる。 発動したのは『神罰』ではなく。 「――――――『強奪』」 カードが燃えるように輝きながら消滅した。 盗賊ギール・グロウより受けた『強奪』のスキルが再現される。 燃え尽きたカードの代わりに、魔王の手元には一つの機械が握られていた。 「成功、のようだな」 その呟きは『強奪』スキルの成功についてではない。 『強奪』スキルを行ったにも拘らず『神罰』が下らなかったことに対してのものだ。 再現したのが直接的に相手を害する『神罰』であれば『神罰』が返っていただろう。 だが、『強奪』スキルでは発動しなかった。 危害の違いではない。 それならば舌戦では発動しないはずだ。 その違いは何か。 それは行った行動(コマンド)の違い。 発動のトリガーを、より具体的に言うならば。 「カウンター発動条件は、『貴様』に対して『攻撃』を『選択』した場合、だな?」 攻撃の内容すら問わない幅の広さだが、攻撃でなければ問題はない。 条件は判明した、だがイコンはそれどころではない。 慌てた様子で何を失ったのかを確認すると、その目が大きく見開かれた。 そして噛みつくように吠える。 「ッ。か、返せッ! それを返せ!!」 「ほぅ。ちょっとした確認のつもりだったが、どうやら当たりを引いたようだな」 魔王が手元のアイテムを確認する。 それは何やら画面に光が点滅する機械だった。 魔王にとっては未知の道具だが、この世界は便利な物で、アイテムの詳細欄を見れば簡単な概要はくらいは理解できる。 詳しい使い方はシェリンに聞けばいい。 「なるほどな、『発信機』とやらを持つ者の現在地を示す道具か。 その慌てた反応からして、ここに示されているのは、」 「黙れッッ!!」 その先を言わすまいと大声を張り上げる。 だが、言葉を途切れさせたところで事実が否定できるわけではない。 失態だ。 知れてしまった、神の所在が。 よりにもよって神の命を狙う魔王を導くなど失態どころの話ではない。 「それを返してもらうぞぉッ、カルザカルマァ!!」 後ろに下げた足を前に踏み出す。 それは神のために踏み出した一歩であり、初めて彼女が神の神託に背いた一歩だった。 取り返さねば。何としても取り返さねばならない。 「来るか狂信者。だが身の程を弁えよ。貴様如きでは我の敵にすらならぬと知れ」 魔界の王は揺るぎなく。 冷徹な絶対強者の風格で受けて立つ。 それを前にしても狂信者は怯まなかった。 彼女の両足を支えるのは信仰と確信である。 「何を戯言を。敵ではないのは貴方の方だ。天罰がある以上、貴方は私に攻撃できない」 強奪が成功しようと、条件が割れようと、その事実になんら変わりはない。 むしろイコンを引き留めたのは自ら首を絞めたと言える。 魔王は何食わぬ顔でふむと頷く。 「確かに我は貴様には攻撃できぬ」 言いながら、魔王は片腕を天に掲げた。 その掌に巨大な炎が渦を巻く。 この世界において魔法を放つのに詠唱し術式を組み立てるなどという過程は必要がない。 具体的なイメージさえあれば、選択するのみで発動する。 だが、どうする。 この業火をイコンに放てば神罰が下る。 それが分からぬ魔王ではあるまい。 「貴様には、な」 言って、練り上げた上級爆炎魔法を叩きつけた。 咄嗟に両手で身を守るも、飛び散った炎がイコンの身を焼く。 「……ッ!?」 まさかカウンターによるダメージ覚悟の自爆戦法か。 そう驚きながら攻撃してきた魔王を見つめる。 だが、魔王は健在。『神罰』が下った様子もない。 「分からぬ、と言う顔だな」 戦っているとは思えない程興味なさげな態度で、魔王はイコンではなく魔法を放った自らの手の平を見つめる。 「貴様のカウンター能力の条件は先ほども言った通り、『貴様』に対して『攻撃』を『選択』することだ。 逆に言えば、その条件をすべて満たさなければ発動はしない。 だから我は貴様ではなく、この地面を攻撃した。これはその攻撃に貴様が勝手に巻き込まれただけの話である」 魔法が叩き付けられたのは魔王とイコンの中間あたりの地面だった。 イコンに襲い掛かったのは周囲に飛び散った炎でしかない。 「これより我は、貴様を眼中にも置かぬ。言ったであろう貴様は我の敵ですらないと」 直接攻撃ではなく範囲攻撃で巻き込む。 イコンの能力は魔王にとってそれだけで攻略可能な障害に過ぎない。 視線すら向けず、独り言のように残酷な宣告を行う。 「適当に巻き込まれて、適当に死ね」 ■ 灯台を臨む岬はあらゆる魔法が飛び交う戦場となっていた。 魔法師団もかくやという魔法の嵐を生み出しているのは、たった一人の魔族である。 魔法を司る王の両手から幾つもの閃光が弾ける。 次々と飛び交う魔法は手当たり次第で節操がない。 轟く雷鳴。雨の様に雷が落ちる。 地面は針山のように隆起し地形その物を変化させていた。 地表の一部は凍り付き、棘のような氷が突き立っている。 またある一部では高温で融解した地面が泡のように沸き立っていた。 熱と冷気が入り混じって吹き荒れる暴風は金切声の様な絶叫を上げながら、全てを切り裂く風の刃となる。 色とりどりの魔法力はプリズムの様に反射し空に虹の様な美しい紋様を映し出してた。 もはやこの世の物とは思えぬ光景だった。 その渦中にいるイコンは、まだ自分が生きているのが不思議で仕方がなかった。 これ程の地獄の中で生きているのは実力ではなく、完全な運でしかない事を理解しいていたからだ。 魔王の手から上空に向かって放たれた光の矢が空中で拡散した。 光の槍となって雨のように降り注ぎ地面に多くの沢山のクレーターを作る。 一条の光がイコンの肩を掠めた。 「…………くっ!?」 生き延びられている理由は敵の狙いの散漫さ故である。 直撃することはないためダメージも少ない。 本当に明後日の方向に放たれることもある。 だが、あまりにも多く、あまりにも広範囲すぎる。 僅かに掠める魔法のよって生命力が。 安全地帯を模索して駆けまわることで体力が。 いつ直撃するとも知れぬ恐怖で気力が。 直撃はせずとも、時間と共に削られてゆく。 爆心地たる魔王を見る。 宣言通り魔王はイコンに視線すら向けていない。 それどころか、完全に両目を閉じてすらいた。 意図的に、逃げ惑うネズミの気配すらを感じていないだろう。 だが、これは絶好の機会でもあった。 魔王は攻撃のために防御を完全に捨てている状態だ。 それを前提とした策なのだろうが、その態度はイコンを完全に嘗めている。 攻撃をするのは自分だけだと言わんばかりの魔王の背は隙だらけだ。 恐らく背後に回られたことすら気づいていまい。 これ程隙だらけの相手なら、イコンであろうと仕留められるだろう。 問題は一つ。 イコンの持つ直接攻撃できるような武器は七支刀だけだった。 近接武器で攻撃するには、当然ながら近づく必要がある。 それはつまり、ありとあらゆる破壊が渦巻く地獄の爆心地に飛び込んでいく必要があると言う事。 取り出した七支刀を握り締める。 彼女は戦士ではない。 破壊の渦を縫って駆け抜ける技量などない。 それでも、まともな生存圏など無い道を迷わず駆け抜ける、その勇気があるか。 彼女は神の神託を聞き届ける巫女である。 彼女の心には決して揺るがぬ信仰があった。 信仰は生きる糧となり、前に踏み出す勇気をくれる。 迷いはいらない。 躊躇えばそれこそ死だ。 振り切るようにして目を閉じてイコンは駆けだした。 イコンにできるのは祈る事だけである。 どこを走ろうが同じならば、最短距離を一直線に駆ける。 目を閉じて明後日の方向に攻撃を放ち続けるその背を、目を閉じた襲撃者が狙う。 それは傍から見ればさぞ異様な光景であっただろう。 幾重もの風の刃が身を掠める。 氷塊が背後に落ちた音がした。 目の前を灼熱の炎が通りすぎた熱を感じる。 その地獄の道のりを不意打ちに気付かれぬよう、歯を食いしばり声を出さずに駆け抜ける。 痛みがある、恐怖がある、躊躇いがある、それら全てを信仰心でねじ伏せる。 それは信仰の賜物か。 イコンは五体満足のまま辿り着いた。 七支刀を振りかぶりイコンが目を見開く。 眼前には無防備な敵の背中。 トドメとなる最後の一歩を踏み込んだ所で。 その足元が爆発した。 「ネズミが掛かったか」 その爆発音に魔王が振り向き、閉じていた目を片方だけ開く。 魔王は自らの周囲に、地雷の様に罠魔法を仕込んでいた。 敵の踏み込みをトリガーにするこれもまた『天罰』の発動条件外の攻撃である。 「我に手の内を見せたのが間違いだったな」 電話越しとはいえ、魔王に己が手の内を晒す意味。 イコンはそれを理解していなかった。 いや、理解はしていたが、見誤っていた。 魔王など、彼女からすれば神に敗れた敗北者。 軽蔑はすれど警戒をするに値しない存在だった。 だが、イコンの生きる時代は勇者によって平定された時代だ。 たとえそれがディストピアめいたものであったとしても、秩序の保たれた世界に生きた女である。 立場上命の危機に晒されることも少なくはなかったが、それも小競り合い程度の戦闘しか経験したことがなかった。 それに対して、魔王が生きたのは戦乱の時代。 十を超える大戦を超え、魔界を平定した百戦錬磨の戦闘巧者である。 魔王の名は伊達ではない。 彼我には戦闘経験には天と地ほどの差があった。 敵の手の内が知れれば対応策など、それこそ五万と考えられる。 「確かに……あなたにコールをしたのは失敗でした」 トラップを踏んだ右足は動かない。 だが、今はそれが功を奏した。 すぐ攻撃されないのは下手に動かないからこそである。 トラップに引っかかった時点で魔王はイコンを認識した。 動かないでいる限り、天罰を意識してすぐには攻撃ができない。 だが、それもこの一時の事だろう。 この魔王の事だ、すぐさまルール外の攻撃を仕掛けてくるだろう。 魔王がゆっくりと動けないイコンへと近づく。 直接攻撃による奇襲は失敗した。 魔王相手に手の内を見せたのも悪手だった。 侮っていたのも認めよう。 「ですが…………」 まだ、全てを見せた訳ではない。 切り札を出したとしても、まだ奥の手がある。 「近づいたぞ――――魔王ッ!!」 カッとイコンが目を見開く。 イコンが持つもう一つのスキル『アイドル(古代)』。 近づきさえすれば、範囲内の対象に熱狂状態を付与できる。 スキル効果の有効圏内。 だが、魔王に状態異常は通らない。 それは魔王の支配する時代に生きる者であれば誰だって知っている常識である。 故に、魔王に状態異常を与えようとするなど戦術として成立しない。 イコンは魔王の存在しない時代に生きた存在だからこそ、その常識を知らない。 加えて、他ならぬ天罰により魔王の状態異常耐性は下げられている。 アイドルに魅せられ魔王の目の色が変わる。 魔族特有の金と赤の瞳から正気の色が消え失せ、狂気を帯びた炎が灯る。 無知と偶然によりこの戦術は成立した。 灯る狂気と情熱の炎。 その炎が、向けられる先は。 「イコン――――我が愛しの君よ」 魔族の頂点たる魔王が、最大限の敬意を払うようにその場に跪いた。 勝った。 イコンは内心で勝利を確信する。 神に感謝を、幸運に祈りを。 魔王はイコンに従う信徒となった。 勇気でも技術でもなく、これは神を信じ駆けだした信仰の勝利である。 慌てる必要のなくなったイコンはゆっくりと七支刀を杖代わりにして立ち上がった。 自らに傅く巨体を見下ろす。 見下ろすと言っても魔王の座高とイコンの身長は大差がないのでほぼ水平ではあったのだが。 ひとまず自らに従う木偶となった魔王の処遇を考えねばならない。 贄として神の下に連れて行くか。 いや、まかりなりにも神の命を狙う魔王である。 万が一と言う事もある、それは危険だろう。 神の御身を危険に晒す可能性のある行為は避けるべきだ。 つまらない欲は出さず、自害を命じるなりしてここで始末しておくべきだろう。 イコンはそう決断を下す。 だが、その前に。 「周囲の罠魔法を解除し私の足を治しなさい」 この足では行動に支障をきたしてしまう。 まずは治療を行わせる。 魔法を自在に操る魔王なのだから、回復魔法も思うがままだろう。 だが、魔王は俯いたまま動かなかった。 「…………どうしました?」 促された魔王はゆっくりと面を上げる。 地面にポトリと何かが落ちた。 その目には、一筋の涙が。 「え?」 「許せよ。我が君」 魔王の腕に魔法の輝きが灯り、躊躇いなく振り落とされた。 それは癒しの力などではなく、全身を焼く炎だった。 「ぁあ…………ッ!!」 「くっ!」 上がった悲鳴は二つ。 身を焼かれたイコンと、『天罰』によるカウンターダメージに苦しむ魔王の物だ。 あれほど封じていた直接攻撃を今になって何故。 それ以前に、信仰を持ったはずのイコンに対して攻撃を行うなどあってはならないことだ。 イコンの誤りは信仰を絶対であると考えた事。 信仰している相手を殺せないと自らの尺度に当てはめてしまった事である。 愛の形は千差万別。 愛しているから守りたいという価値観もあれば、愛しているから殺していなんて事もある。 むろん魔王はそんな気質ではないけれど、愛していようが殺す男ではあった。 怠惰にして同胞を庇護する慈悲深く情深い魔王。 だが、敵であれば殺す。 そこに好悪など関係がない。 その価値観を当たり前の常識として持っている。 このガルザカルマが魔界を統一するために、何度同胞を殺してきたと思っている。 それは恨みで戦ったのではない。 むしろ敬い尊敬していた相手達だった。 それでも殺した。 殺す必要があったから。 そうしなければ魔界に秩序を齎せなかったからだ。 それが魔王カルザ・カルマという男の生きざまである。 「我が愛する君よ。苦しまぬよう一思いに殺してやる」 涙を流しながら、愛しき人を手にかける。 『熱狂』状態となった者は彼女のために命を懸ける事も厭わない。 その効果が齎したのは、自らが傷ついても殺すという覚悟だった。 これらが合わさり、魔王は自傷を厭わぬ直接攻撃に踏み切った。 「くっ…………」 動かない足を引きずってイコンは後ずさる。 神の言葉は正しかったと今になって理解できた。 魔王にはイコンでは敵わない。 いや、神はいつだって正しい。 それに背いたイコンが間違いだったのだ。 逃げるしかない。 受信機を取り返せないのは業腹だが、勝ち目のないこの状況ではどうしようもない。 無駄死にするよりは一度引いて次のチャンスを待つべきだ。 この足で逃げ切れるかは怪しいが、それなら一か八か崖から海に飛び降りてでも逃げ延びてみせる。 そう考え、一歩引いたところで。 『逃亡禁止ルールに違反したためペナルティが課せられます。ペナルティにより『アイドル(古代)』スキルが剥奪されます』 「な――――――?」 電子妖精の宣告。 同時に、元凶となったスキルが立ち消え、魔王の目から狂気の色が立ち消える。 熱狂から醒めた魔王は冷静に更新されたヘルプページを確認した。 「ふむ。どうやら、今しがた逃亡禁止ルールが追加されたようだ。残念だったな」 魔王からは逃げられない。 そんなルールがこのタイミングで追加されていた。 「いや、しかし――――やるではないか、イコン」 魔王は片手で自らの顔を負おうと、クツクツと笑った。 笑みと共に発せられたその声には、してやられた相手への敬意と、どうしようもないほどの敵意が含まれていた。 陣野愛美に至るために払うべき露としか認識していなかった相手を、敵と認めたのだ。 「――――――――ぁっ」 重圧を持った魔王の視線がイコンを射貫く。 イコンは動けない。 なにせ、逃げればスキルが失われる。 『神罰』スキルが失われれば、それこそ終わりだ。 直接攻撃を受けないための抑止力でありイコンの生命線である。 かと言って、進めば罠に引っかかる。 もう信仰がどうこうの次元の話ではなくなっていた。 どこにあるのか分からない地雷原を突き進むことなどできるはずもない。 進むことも戻ることもできない。 ただイコンは立ち尽くし、魔王の沙汰を待つばかり。 その心中に渦巻くのはただ一つの想い。 死にたくない。 神と一つになる 天上への道が見えているのに。 その先にみんなが待っているのに。 こんなところで無為に死ぬだなんて、耐えられない。 「褒美だ。魔界の深淵――――禁呪を見せてやろう」 その祈りを打ち砕くは魔界の王。 それは先代魔王が得意とした禁呪。 全てを破壊する終りの具現たる究極魔法。 「この仮初の身でどこまで再現できるか、我自信にも分からぬが共に確かめようではないか、我が愛しの怨敵よ!」 魔王の腕が漆黒に光り輝く。 矛盾した暗い光に照らされながら魔王が嗤う。 中てられたようにイコンは呼吸することすらできない。 瞬間、世界が黒に染まる。 日の光すら吸い込むような黒い光の束が灯台目がけて放たれた。 音が消える。 黒い極光は灯台を根元から消滅させ、足場を失った灯台が倒壊した。 倒れこむ灯台、その真下には動けないイコンが。 「――――――ぁ」 地鳴りと轟音。 もはや生存など望むべくもない死の雨が降り注ぐ。 だが、ここで魔王にも予想外の出来事が起きた。 地面に降り注ぐ巨大な灯台の破片。 これに耐え切れなくなったのは、この岬の方が先だった。 魔王の魔法を直接ぶつけられていたのは他ならぬこの地面である。 耐えきれなくなるのは当然と言うモノ。 足元の地面が切り崩されたように欠け落ちた。 魔王は咄嗟に跳躍し非難したが、イコンは大量の瓦礫と共に海へと落ちて行った。 「さて、どないなったか。仕留めたんかわからんのが面倒やな」 魔王は崩れた岬の先端で顔を出して海を眺める。 海を流れてゆく土塊や瓦礫の中に紛れてイコンの姿は確認できない。 メニューを開き所持GPを確認するがGPに変化はない。 と言う事はまだ死んではいないようである。 「おい、使い魔。逃亡禁止いう話やけど、あれはええんか?」 流れてゆく残骸を指さしながら、電子妖精に問いかける。 『事故のようなものですので、逃亡行為としては認められません』 「さよか」 あっさりと、魔王は即座に意識を切り替える。 逃してしまった者は仕方ない。 あの状態ではその内溺れて死ぬだろう。 生き延びたならその時はその時だ。 その悪運を祝福する他ないだろう。 手傷は追わなかったが、随分と魔力を消費してしまった。 禁呪は元より、広範囲魔法を何発も放たされたのだから当然だろう。 そう言う意味では厄介な相手だったと言える。 唯一の収穫。戦利品である受信機を見つめる。 中央近くで点滅する光点。 ここに魔王の宿敵がいる。 あの陣野愛美が誰かに殺されるとは思えない。 やはり決着をつけるのはこの魔王なのだろう。 居場所は知れた。 あとは、戦うだけだ。 決選は近い。 [H-8/崖/1日目・日中] [魔王カルザ・カルマ] [パラメータ]:STR:A VIT:B AGI:C DEX:C LUK:E [ステータス]:魔力消費(大)、状態異常耐性DOWN(天罰により付与) [アイテム]:HSFのCD、機銃搭載ドローン(コントローラー無し)、受信機、不明支給品×1 [GP]:87pt [プロセス]: 基本行動方針:同族は守護る、人間は相手による、勇者たちは許さん 1.陣野愛美との対決に向かう。 2.主催者を調べる ※HSFを魔族だと思ってます。「アイドルCDセット」を通じて彼女達の顔を覚えました。 ■ 思い返すのは冬の記憶。 何もなかった、私が私でしかなかった頃の記憶。 北部地方の冬は長い。 春は短く夏はなく秋も短い。 一年の殆どは冬であり、雪と寒さと共存した暮らしを強いられます。 凍り付いた凍土では作物も育たず、獣は冬眠しているため狩りで得られる獲物も少ない。 短い冬以外の季節の間に慌ただしく冬籠りの準備を行い、蓄えた僅かな食料で日々を食いつなぐ。 そうして冬をやり過ごし短い春を待つのです。 中央に行けばもっといい暮らしが出来る。 お前は若く器量の良いのだから、きっとここを離れても上手くやっていけると。 そう言う村人もます。 けれど、私はそうは思いません。 私にとっての世界はここだけです。 私はここでしか生きていけないのです。 どれだけ厳しかろうとも、変わらない。 誰にとっても故郷とはそういう物でしょう? 私は子供たちを起こさないように孤児院から外に出ました。 外は昨日の猛吹雪が嘘のような天気でした。 細かい雪がちらついていますが、これでもこの地方では晴天とも言えるいい天気なのです。 何せ雪の切れ間に輝くような青空が見えます。 そんな日は年に数えるほどしかありません。 遠く続く青空を見上げ、凍るような空気を肺に吸い込む。 意識が透き通るようなこの感覚が私は好きでした。 悴んだ指を擦る。 空を流れる雲の様に、輝くような白い息が流れて消えた。 私は青空を見上げながら両手の指を合わせて祈りを捧げる。 日々を忘れず。 感謝を忘れず。 祈りを忘れず。 どうか世界が、いつまでも続きますように。 ■ 「冷……たい」 冷たい水の中で意識を覚ました。 首を動かすのも億劫で視線だけで周囲を見渡す。 見えるのは見渡す限りの海、遠くに水平線が見える。 イコンは海に浮かんでいた。 この状況で溺れ死なずに済んでいるのは装備したライフジャケットのお蔭である。 こんな装備が何の役に立つのかと思っていたが、こうして救われるとは思わなかった。 泳げない訳ではないが激流に逆らって泳げるほど得意でもない。 何より波に逆らう体力も気力はない、波に従い進んでゆけばいずれ何処かに流れ着くだろう。 地上に付いたらすぐに神の下に向かい先ほどの件を報告に向かわなければならない。 自らの失態を明かすことになるが、神の御身が第一である。 一刻も速く地上に辿りつべく現在地を確認しようとした所で、海の異変に気付いた。 海が赤い。 潮の異常かと思ったがそうではない。 異常の原因は何なのか。 それはすぐに判明した。 「……………な、に?」 肘から先の右腕がない。 海を染める赤は自分の失われた右腕から流れ出る血液によるものだった。 「ッ!?」 何が起きたのか。 こんな誰もいないような海で。 わからない。 その混乱を助長する様に、赤い海を切り裂く刃の様な何かがイコンに向かって近づいてくる。 その刃の下には、海中を泳ぐ意味不明の生物が居た。 ――――魚だ。 それに一番近しい生物を上げるなら魚だった。 その魚は周囲に風を纏い、渦を生み出し水中を泡立たせていた。 背びれには幾つもの吸盤の付いた蛸の様な触手を生やし、背には明らかに自然物ではない四角い何かを背負っていた。 イコンは内陸育ちで魚には詳しい方ではないけれど、あんな魚は自然界のどこを探しても存在しないと断言できる。 その正体不明の怪物は、鋭い牙でイコンの右手を咥えていた。 全身が総毛立つ。 それは水による寒さではなく、純粋な怖気によるものだ。 「ハッ……ハッ……ハッ」 喘ぐような荒い息で自身のステータスを確認するが『天罰』は失われていない。 ならば何故、こうして攻撃を受けているのに発動しないのか。 仮に愛美がイコンを取り込むとして、それは天罰が下るだろうか? たとえそれでイコンが消滅したとしても、愛美がそれを攻撃と認識していなければ下らないだろう。 罪が無ければ天罰も無い。 何より、喰らうと言う獣の本能に天罰など下るはずもない。 魚から伸びた触手がイコンの体に纏わりつく。 引き剥がそうとするが吸盤が吸い付き剥がれない。 「なっ…………はッ!?」 そのまま魚はイコンを伴い水中へと潜った。 口から酸素が漏れ呼吸が奪われる。 急激な水圧の変化に、灰と眼球が潰れた様に圧迫され、肺が裏返る様だ。 パニックになりながら、拘束から逃れるべく暴れまわる。 それは更なる酸素の消費を促したが、幸運にも振り回していた七支刀の枝葉が絡まり触手を絶った。 解放されたイコンの体がライフジャケットの浮遊力により海面へと浮かび上がる。 「ぷはっ!!」 海面に顔の出た瞬間、大きく息を吸う。 だが、意識が朦朧とする。 脳が揺れ、目眩がした。 今にも吐いてしまいそうだ。 血を流しすぎた。 ただですら白い肌は、青ざめた色に変わってゆく。 傷口からとめどなく水中に赤い血が流れていった。 だが、息を付く暇もなくイコンを追って魚が迫る。 身に纏った風を推進力として、大砲みたいな勢いでイコンを狙う。 抵抗しようにも水中の機動力が違いすぎる。 いや、地上でもどうこうなるレベルの速さではない。 海に浮かぶだけのイコンに避ける術など無い。 すれ違いざま、いとも容易く今度は左足が食いちぎられる。 この魚にとってイコンは獲物ですらない。 ただ喰らうだけの餌にすぎない。 逃げ場のない水の牢獄で、なすがままにされるだけ。 「やめろ…………私は…………ッ」 こんなところで死ぬわけには。 だって、待っているんだ。 天上楽土で。 神と一つに。 約束の地である神の国へと。 そして天井楽土で、みんなと。 永遠に。 だが、無慈悲にも通り過ぎていった魚が水を切ってUターンする。 今度こそ逃さぬと、狙いを定めるようにして。 「いやだ、やめて……やめてやめてやめてやめて」 こんな事はあってはならない。 献身的であり続けた日々の祈りは報われなくてはならない。 その結末がこんな形で会っていいはずがない。 彼女の望みは、こんな魚に食べられることじゃない。 こんな魚の餌になることじゃない! 「たすけて、かみさま、かみさま」 もう祈りの姿を取れなくなった片腕で。 子供の様に呟きながら、神に助けを請う。 だが、祈りは届かない。 神は人を助けない。 無慈悲な野生の牙が、その祈りを断ち切った。 [H-4/海/1日目・日中] [VRシャーク] [パラメータ]:STR:A VIT:B AGI:A DEX:B LUK:E [ステータス]:VRシャークトルネードオクトパスバズーカー、頭部にダメージ、腹部にダメージ [アイテム]:なし [GP]:250pt→280pt(勇者殺害+30pt) [プロセス] 基本行動方針:??? 1.喰らい尽くす ※本来の姿と力を取り戻しました 【ライフジャケット】 水を感知してガスで膨らむ自動膨張式のライフジャケット。 複雑な操作も必要なくお子様も安心。 ■ 「――――イコン」 誰かが私の名前を読んだ。 私は「はぁい」と応えて振り返る。 また食料の取り分での諍いだろうか。 それとも誰かが体調を崩したのだろうか。 やれやれと首を振って私は声の方に向かって歩いてゆきます。 これが私の世界。 世界のすべて。 何もなかったけれど満たされていた冬の記憶。 私にはそれだけで良かったのです。 [イコン GAME OVER] 076.歌声は届く 投下順で読む 078.昼の流星に願いを 時系列順で読む 天上楽土 イコン GAME OVER 新しい目標 - Tribute to The Doomed - 魔王カルザ・カルマ リベンジマッチ 泳ぐサメの話 VRシャーク Deep Blue Sea
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ジェームズ・C・コリンズ ジェリー・I・ポラス ビジョナリー・カンパニーというのは、素晴らしい企業理念があり、 それが文化として根付いている会社のことです。 つまり、偉大な創業者が会社を去る、または、亡くなったとしても、 文化が根付いているためきちんと活動を続けられます。 ユニクロは柳井さんが引っ張っていますが、 ワンマン経営だけに個人的に非常に不安です。 こういう会社はビジョナリー・カンパニーではありません。 本書では、18社挙げられていましたが、 特に3Mがビジョナリー・カンパニーのいい見本であると述べています。 実際、3Mはいい会社ですし、安定感があります。 この本を読んでいる時に、なんか読んだことのある内容だなと感じました。 この本をもとにいろいろな本が書かれているのだと思います。 こういう類の本を読んだことある方は読む必要がないのかもしれません・・・。 2010.7.12 ★★★★☆ 購入する
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imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (Survivor of Korlis.png) 当初、商人の国であるコーリスは、ヨーティアとファラジの争いに関わる必要はないと考えていた。ミシュラのドラゴン・エンジンがそれを変えた。 At first, the merchant state of Korlis saw no need to involve itself in the conflict between Yotia and the Fallaji. Mishra's dragon engines changed that. 兄弟戦争 【M TG Wiki】 名前
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ケルド人に休息はない。 There s no rest for a Keldon. プロフェシー 【M TG Wiki】 名前
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#blognavi 久しぶりに更新したんだけど、スタゲも魔神器も関係ないゲームの攻略なんだ。 うん、別の何だ。すまない。 ちまちま増やしていくので、適当に見て下さい。 カテゴリ [徒然] - trackback- 2010年11月28日 14 55 51 名前 コメント #blognavi