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彼を召喚した時、私が抱いた思いは三つある。 一つ目は、刀を下げた彼は間違いなくセイバーで、私は賭けに勝ったのだということ。 二つ目は英雄にしてはやけに若いな、ということ。 三つ目は――英雄って、こんなに禍々しいものだったかしら、ということ。 「サーヴァント、セイバー。主君の命に応じ推参しました」 彼は主君……マスターたる私に丁寧なお辞儀をした。 黒い学ランのような上着に身を包み、下には白い袴を履いている。 その両方共が彼の体にきちんと合っていないようで、すこし緊張したような声色と相まって初々しい雰囲気を醸し出している。人類史に名を残した英雄にしてはまあ、なんとも間抜けなものだ。 私が先程抱いた印象とは裏腹に、直立して返答を待つ彼の様子には禍々しさなんて欠片も感じられなかった。 「私は遠坂凛、あなたのマスターよ。よろしくね、セイバー」……まあいいや。きっと英霊特有の強烈な存在感に当てられてしまったのだろう。 遠坂家の当主として使い魔に圧倒されるなんて少し恥ずかしい気もするが、それだけ強大な英霊を引き当てられたってことでプラスマイナスゼロにしよう。 「……はい、よろしくお願いします」 主君、それも女である私の手を取るのは少し抵抗があったのだろう。少しの逡巡の後、セイバーは遠慮がちに手を差し出し、そして握り返した。 セイバーの手は私よりも一回り大きく、ごつごつと節くれ立っていた。全体的な外見は私の一つか二つ年下に見えるのだが、この両手だけは彼本来の年齢より十や二十は上の熟練の武芸者を思わせる逞しさで、私は改めて安堵した。 私とセイバーなら、この聖杯戦争、必ず勝ち抜けるはず……! ◆ 「……えーっと、今のは私の聞き間違いかしら。ごめんなさいセイバー、今言ったこと、もう一度だけ言ってくれる?」 「……私は、生前において実戦経験などほとんどありません。 一応身体能力と剣術技能はどうにかなっているようですが、それはあくまで与えられただけのもの。実際に敵と切り結んだ時にどうなるかは、恥ずかしながらなんとも言えません」 「今の言い方からするに、実際に人を斬ったこともないってわけ?」 「はい。なにせ未熟者ですから、絶対に敵とは正面から斬り合わず、できるだけ大人数で、この銃で奇襲を掛けるように、初陣では言いつけられておりました」 そう言って、セイバーは背負っていた銃を下ろし、座っている自分自身の膝の上に載せた。 古い銃だ。デザインを見るにおそらく火縄銃よりは幾分かマシな程度の、幕末あたりの粗悪品だろう。 「つまりあなたは、単独で戦況を変えられるほどの戦力ではなく」 「はい」 「ただ指示を受けて戦うだけの役柄で」 「はい」 「さりとてそれで特に突出していたわけでもない、集団の中のただの一人だった」 「はい」 「……今更だけど、あなたの真名を教えてくれるかしら?」 「はい。私は白虎士中二番隊隊士、飯沼貞吉です」 「白虎隊……ってあの会津藩の?」 私の問いにセイバー……飯沼貞吉という名の少年は目を輝かせ、ソファーから身を乗り出すようにして答えた。 「ええ、会津の白虎隊です。もしかして、僕達、いえ私達は、後世に名前を残すことができたのでしょうか?」 「名前は……確かに有名よ。故郷を守るために戦って、そして自害した悲劇の少年たち。 一人一人の名前まで知っている人は少ないだろうけど、義務教育を終わらせた人間なら白虎隊のお話自体は大体知ってるんじゃないかしら」 そこまで言って、私はふとあることに気付いた。 人道的に考えて聞いていいことでは無いと思うが、遠坂凛が魔術師で、聖杯戦争の優勝を目指すものであるからには、サーヴァントのことについてはなんでも知っておかなければならない。 「あなたも、その……自害したうちの一人なの?」 「いえ、私は……」セイバーは言い淀み、自分の喉に手を当てた。よく見てみると彼の喉の真ん中にはナイフを突き刺したような傷跡が残っている。 セイバーは幾度かその傷を撫でた後、私の目をまっすぐに見て言った。 「白虎士中二番隊は会津を守るために戦い、そして敵に辱めを受けぬように自刃した。それは確かです。 あれから百余年経った今でも私達の……いえ、彼らの誇り高い最期が伝わっているというのは、本当に嬉しいことです」 「彼ら、ってことは」私の声に、セイバーはふと自嘲的な笑みを浮かべた。 「ご推察のとおりです。 ――僕は、死ねなかった。喉を切り損ね、惨めにも農民に介錯を乞うて無視され、無様にも長州に拾われおちおちと生き延びた。 私は、僕は、俺は、自分がわからない。かつてヒトであった僕がなぜのうのうと生きていたのか。 記録としては知っていても、私の記憶からはなにも読み取れない。俺の心には何もありません。ただ……ひたすらに無念です」 その言葉はあまりにも儚く、こどもが浮かべてはいけないほどに孤高で、殴りたくなるくらいにからっぽだった。 乾いた布から無理やり水を絞り出すように紡がれるセイバーの静かな叫びを聞いて、私は、遠坂凛はこう言った。 「聖杯戦争、勝ちましょうね」そしてそれに答える声も、また簡素なものだった。 「もちろんです。我が主よ」 あるいは、私も、彼も、こう言う他になにもできなかったのだと思う。 彼の言葉には――語弊を恐れずに表現するなら、何もなかった。 彼は自身の胸中に無念を抱いていると述べたが、私にはそれすらも感じられず、与えられた役割を演じているだけのように見えて――。 「……これも心の贅肉ね。次は絶対にないんだから」 だからこそ私は彼に同情か、あるいはそれに等しいなにかを抱いてしまった。 要するに、私はこのからっぽの少年を、救いたいと思ってしまったのだ。 ◆ ひとつ、年長者の言うことに背いてはなりませぬ ひとつ、年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ ひとつ、うそを言うことはなりませぬ ひとつ、卑怯な振舞をしてはなりませぬ ひとつ、弱い者をいじめてはなりませぬ ひとつ、戸外で物を食べてはなりませぬ ひとつ、戸外でおんなと言葉を交えてはなりませぬ たとえ、どのような理由があろうとも―― ――――――ならぬことはならぬものです 【マスター】遠坂凛 【マスターとしての願い】聖杯戦争で優勝する。 【weapon】魔術と体術をそこそこ。 【能力・技能】 宝石魔術:自身の魔力を籠めた宝石を用いて様々な物理的現象を引き起こす。 効果は強力だが、宝石はそれ自体が希少で高価なうえ、魔力を込めるには数ヶ月単位での時間がかかるため、凛は基本的にこの魔術を使用したがらない。 現在の彼女は、(強力な対魔力を持たない)サーヴァント相手にも一定の影響を与えられるレベルの魔力が籠められた宝石を十個所持している。 【人物背景】魔術の名門、遠坂家の一人娘。通常魔術師は一つか、多くて二つの属性の魔術しか扱うことが出来ないが、凛はアベレージ・ワンと呼ばれる五大元素全てを操れる稀有な才能の持ち主である。 かといって才能にあぐらをかいて努力を怠るような性分ではなく、「遠坂は常に余裕を持って優雅たれ」という家訓に背くことが無いよう、人前では常に完璧超人としての振る舞いを見せている。 ただし性根はあかいあくま、なおかつ、どうしても魔術師として非情になりきれないお人好しのうっかり屋。 【方針】 ひとまず情報収集。 戦闘経験の少なさから搦め手に弱く、単純な戦闘能力で勝てない相手にはどうにも対処できないセイバーが聖杯戦争を勝ち抜くにあたって、邪魔になりそうなサーヴァント同士が潰し合うように仕向けたい。 【CLASS】セイバー 【真名】飯沼貞吉 【出典】史実 【性別】男 【身長・体重】175cm 65kg 【属性】秩序・善 【ステータス】筋力:B 耐久:A 敏捷:A 魔力:E 幸運:E(EX) 宝具:C(EX) 【クラス別スキル】 対魔力:E 神秘が薄い時代に誕生した英霊のため、対魔力は殆ど無い。 騎乗:E 乗馬に関する経験、逸話が無いため、騎乗スキルは殆ど無い。 【固有スキル】 うたかたの夢:EX すぎし世は夢か現か白雲の空にうかべる心地こそすれ ヒトの願望、幻想から生み出された生命体。願望から生まれたが故に強い力を保有するが、同時に一つの生命体としては永遠に認められない。 セイバーの場合、「英霊 飯沼貞吉」の存在がこのスキルによって作成されており、彼のサーヴァントとしてのステータスはこのスキルと日本での「白虎隊」としての知名度の高さによってのみ成立している。 このスキルの存在を知覚するには聖杯に劣らぬほどの魔力、あるいはサーヴァントとしての霊格が必要となる。 聖杯の寵愛: A 呪いにも等しい、聖杯を媒介とした人類からの寵愛。 本スキルの存在によって、セイバーの幸運値は跳ね上げられている。特定の条件なくしては突破できない敵サーヴァントの能力さえ突破可能。 ただしこの幸運は、他者の幸福を無慈悲に奪う。 このスキルの存在を知覚するには聖杯に劣らぬほどの魔力、あるいはサーヴァントとしての霊格が必要となる。 自陣防御:E 味方、ないし味方の陣営を守護する際に発揮される力。防御限界値以上のダメージを軽減するが、自分は対象に含まれない。 セイバーは故郷を守るために戦いこそしたものの、守りきるどころか一時しのぎにすらならない程度の貢献しかしていないため、聖杯のバックアップを持ってしてもスキルランクが低くほとんど気休め程度の防御効果しか発生しない。 しかしセイバーは、自身がこのスキルを所持していることを誇りに思っている。 戦闘続行:A 名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。セイバー自身はこのスキルを「潔く死ぬことも出来ぬ卑怯さ」と表現している。 【宝具】『白虎隊』ランク:C 『英霊 飯沼貞吉』本来の姿。飯盛山で自害した15人の白虎隊を英霊の影として使役できる。 召喚された白虎隊隊員は魔術師以外の人間からは不可視であり、さらにそれぞれDランク相当の気配遮断、単独行動スキルを付与されている。 ただし生物に直接触れることはできず、戦闘能力も十代の少年相当でしかない。 この宝具により召喚された白虎隊隊員は、彼らを視認できる者からは皆似たようなシルエットの黒い影として認識される。召喚者のセイバーにも隊員の区別は不可能であり、またコミュニケーションもセイバーからの一方的な命令のみが可能。 隊員は一人ずつ召喚することも、十五人同時に召喚して使役することも可能だが、隊員が一人消滅する毎にセイバーは精神に異常をきたし、十人が消滅した時点で精神汚染:Cをスキルとして獲得する。 このスキルを獲得したセイバーは主君の意向よりも、「会津藩士として相応しい行いかどうか」を指針として行動するようになる。 聖杯には英霊でもない白虎隊の隊員を記録する理由などどこにもない。この宝具により召喚される英霊の影はほかならぬセイバー自身の精神の分身であり、彼は現在のこの世界においてたった一人の白虎隊である。 そのことにセイバーは決して気付かない。ただもう一度仲間が消え行くことを悔い、嘆き、そして狂うのみである。 『什の掟(ならぬことはならぬものです)』ランク:EX 「若くして命を散らしていった白虎隊」「かわいそうなこども」その枠に入れなかった飯沼貞吉の生涯、あるいは運命を象徴する能力。 この宝具の存在を知覚するには聖杯に劣らぬほどの魔力、あるいはサーヴァントとしての霊格が必要となる。どちらにせよ、セイバーと遠坂凛だけでは認識不可能である。 「もし飯沼貞吉が英霊であれば、このような宝具を持っていたかもしれない」という可能性が人々の悲劇信仰により在り方を歪められたもの。宝具というよりも実質的には聖杯の呪いに近い。 彼の最も欲する願いは決して叶うことがなく、彼の最も欲する願いは彼以外が最も望ましく思う形で叶うことになる。 仲間とともに名誉の最期を遂げたかったのに一人だけ生き残ってしまった。 もう一度喉を突けば死ねたかもしれないのに、自刃するための脇差を農民に盜まれてしまった。 そのまま放置されていれば死ねたはずなのに、人に見つかってあろうことか会津の敵である長州藩士に保護されてしまった。 皆と同じ墓に入りたくて自刃したのに、皆から遠く離れた丘に埋葬されてしまった。 人々は白虎隊に「悲劇であれ」という願(のろ)いを託した。その澱みを受け入れる英雄(うつわ)があるかぎり、この呪いは消えることはないだろう。 許されぬことはいつまでも許されぬもの。 ならぬことはならぬものです。 【weapon】日本刀と古い鉄砲。業物では決してなく特別な力も所以も無いが、英雄の武具として一定の強度、攻撃力は確保されている。 【特徴】勉学、武術ともに優秀であり、時代と年齢の割には体格も良い善良で真面目な美少年。 会津の男として厳しくしつけられており礼儀正しく主君には忠実。会津家家訓や什の掟に背くような振る舞いは決してしない。 ……が、元々年齢を偽って無理に白虎隊に参加したという経緯もあり、ルールに縛られすぎることなく臨機応変に物事をこなすことができる、柔軟な思考の持ち主でもある。 なお、武術に優れると言ってもそれはあくまで会津の少年たちという狭い世界での話であり、本来なら正純のセイバーとはとても比べることはできない力量であるが、 知名度補正と聖杯のバックアップによりセイバーとしてはなんとか及第点に達する程度の剣術技能を得ている。 【解説】白虎隊は元々予備隊として15~18歳の少年で結成された、本来であれば前線に出ることは無いはずの部隊であった。 しかし1868年10月7日、若松城の東わずか数キロにある十六橋から会津の敗残兵が援軍を求めて拠点地へ帰還してきた。 敗残兵の要請を聞いた白虎隊は自ら戦場へ赴くことを志願し、そのうち飯沼貞吉の所属する市中二番隊が戸口ノ原の戦いに参戦する運びとなった。 やがて別部隊と合流し、協力して接敵した新政府軍を退けた白虎隊だったが、しかし彼らは隊長を失ってしまう。 ここに留まり敢死隊と協力して新政府軍の迎撃に務めるか、進軍を続け最前線の援護へ向かうか。残された隊員のみで議論を交わした後、後者の結論に至った彼らは最前線へと進軍を開始する。 やがて白虎隊は進軍する新政府軍を発見し、側面からの奇襲を仕掛けるが、新政府軍はこれに動じず反撃を行い白虎隊は敗走。 命からがら飯盛山へと逃げ延びた頃には、37人いた白虎隊は16人にまでその数を減らしていた。 そして、彼らは若松城に上がる火の手を目撃してしまった。 隊員の間では白虎隊の今後をめぐり様々な方策が打ち立てられたが、生きて虜囚となり敵の辱めを受け、会津藩士の名を汚すことにならぬようここで自刃するという結論に至り、白虎隊は見事に武士としての誇りを保ったまま、高潔にその生命を散らしていった。 以上が一般的に知られている白虎隊の物語である。 貞吉自身は飯盛山で自刃に失敗するも昏倒。しかし多くの幸運に助けられ生き延びた後、1931年にその生涯を終えている。 無論、一介の少年兵にすぎなかった貞吉に英雄としての能力、器など本来有りはせず、英霊の座に登録されているわけではない。 白虎隊を始めとする全世界の「かわいそうなこどもたち」に対する哀れみが一種の信仰に昇華(おせん)され、此度の聖杯戦争において、 聖杯がその信仰を宛がうに最適であると判断した人物こそが、会津藩白虎市中二番隊唯一の生き残り飯沼貞吉である。 聖杯が求めていたモノはただ溢れんばかりの信仰を捨てるための、いわば一種のゴミ箱だった。 それはただひたすらに不要なものであり、いわば世界の排泄物である。 世界が、ヒトが生きる限り信仰に限りはなく、悲劇はいつでもきれいなものとして崇められる。 英霊・飯沼貞吉は、聖杯戦争が続く限り果てることのない鎖のうちの一欠片に過ぎない。役目を終えた道具に与えられるものなど無く、聖杯戦争が終われば人の澱みに魂すらも汚染され朽ち果てる定めである。 【聖杯に掛ける願い】会津の男としての誇りにかけて主に最期まで仕え抜く。 そしてもしも聖杯戦争に優勝したならば、そのときはどうか、皆と同じ場所でずっと眠っていたい。
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「待って」 殺し合いが始まった途端、彼は話しかけられた。 青を基調とした服の上に軽めの鎧、青い帽子に銀の髪。 ドラゴンクエスト6のテリーの姿の彼の名は、星空の守り人・トゥープル。 DQ2ndでも数々の作品を手がけてきた書き手だ。 そんな彼が、早々に声をかけられた。 黒と桃色が混じったような不思議な長髪の、一人の少女に。 「あなた神雷の英雄ね?」 告げられた名前に、トゥープルはハッとする。 それは、DQ1stでの話。 "雷"の異名を持つ最終回書き手、というのも彼のことだ。 今、少女が告げたのは復元されたDQ1stWikiにて彼に付けられたあだ名。 なぜ、少女はその名前を知っているのか。 そもそも、トゥープルの方ですら名乗っていないというのに。 「目的は……?」 武器を持たずとも戦えるフォームに入りながら、トゥープルは少女へと問う。 「特に悪意はないわ、ただ単にそうであるかどうかというのを確認したかっただけ」 長い髪をなびかせながら、至ってクールに少女は彼に言う。 なんだがペースに乗せられている気もしないが、トゥープルは黙って話を聞く。 「私は新安価ロワの魔法少女ジョインジョインZ9よ。 少女院ジーナとでも好きに呼べばいいわ」 いや、別にそこまでは言ってないと心の中で突っ込みながらも、続く少女の言葉を待つ。 「新安価ロワと暁美ほむら、この二つが関連するのならば、私にとって貴方は最高のパートナーになり得る。 だから声をかけさせてもらったの」 新安価ロワ、噂には聞いたことがあるが一週間という爆速で完結したロワだ。 そのロワの人間が、なぜ自分に声をかけてきたのか。 「……話がいまいち見えないが」 トゥープルは、思ったことを正直に言う。 知らないことは知らない、と言っても大丈夫であると踏んだ。 少女は一息の後に続けて喋る。 「話すと長くなるけど、ほむらであるということは領域「アンバー」が使用できるということ。 いわば許されたメタ視点、ということね。 貴方の"もう一つの名前"を知ることができたのもそれが理由よ」 よくわからない固有単語がチラホラ出てきて話の本質を見抜くことができない。 いや、固有単語は十八番のRPGを題材としたDQ書き手が言うべき台詞ではないのかもしれないが。 そんな懸念をよそに少女は話を続ける。 「そして、新安価ロワは"ゲーム"だった。 キャラクター達は所詮基板を流れる電流でしかない。 さらに新安価ロワのほむらは"名前から関連する力"を使うことができた。 もう、わかったかしら? 暁見ほむらの姿である私にとって、貴方は"この上なく相性のいい"パートナーなのよ」 「……なるほどな」 だいたいの話は読めた。 "名前"が関連する能力なのだとすれば、自分の名前から力を引き出そうとしているのだろう。 そして雷、つまり電気があればこの殺し合いを打破できるかもしれないと考えているのだ。 「ほむらは登場話しか手がけてないはずの私が、ほむらというのも変な話だけれど、ね。 これはもしかしたら、感電の用意した罠かもしれない。 新安価ロワの最終回を書いたのは、彼だから。 下手に"雷"から"電子"へ変換して脱出なんてしようものなら、それこそ自殺行為ともいえるわね」 だが、そうもホイホイ脱出できるわけもなく。 主催であるラジオツアーの人間は、それくらい対策を張っているだろう。 ましてや、自分の書いた最終回なら。 「じゃあ、お前はどうするんだ?」 脱出を封じられている状況なら、彼女はどうするのか。 トゥープルは少し構えながら、少女に聞いた。 「ほむらの目的は"殺し合いゲーム"の破壊。 せっかくチート増し増しのこの体になったんだから、大暴れしたいわよね」 答えは願い通りのもの。 きっと彼女と戦うことになれば、そんじょそこらの消費では済まないからだ。 まあ、仲間としてはこの上なく心強い。 スタンスをどうするかも決めかねていたが、ここは対主催と行こう。 テリーはかっこいいキャラだと、証明しなくてはいけないからな。 「それじゃ、よろしくね。トゥープルさん」 「……自己紹介が省けて助かるぜ」 差し出された手を握り、トゥープルはニヒルに笑った。 【一日目・深夜/A-5/せつない雪像前】 【星空の語り人・トゥープル(◆2UPLrrGWK6)@DQ2nd】 【状態】健康 【外見】テリー@DQ6 【装備】雷鳴の剣@DQ2nd 【持物】基本支給品、不明支給品0~2 【思考】 基本:さて…… 【魔法少女ジョインジョインZ9(◆Z9iNYeY9a2)@新安価ロワイアル】 【状態】表記する必要などない 【外見】鹿目まどか風アンリミテッド暁美ほむら 【装備】表記する必要などない 【持物】表記する必要などない 【思考】 基本:"ゲーム"の破壊 【備考】 ※本編同様、領域アンバーでいろいろできるみたいです。 039 行け!! この地の何処までも!! ◆時系列順に読む 040 生きた証を残すため 039 行け!! この地の何処までも!! ◆投下順に読む 040 生きた証を残すため 星空の語り人・トゥープル 魔法少女ジョインジョインZ9
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無題(02) 触発されたから何か書いてみた 長駄文スマソ 梓「澪先輩、少し教えて欲しいところがあるんですけど‥」 澪「んー?どれどれ」 律「澪センパ~イ!ワタシも教えて欲しいところがあるんですぅ~特にバストサイズとk‥あいたっ!」 澪「オマエは何をやっている」 律「ううぅ‥ だってさー澪は梓の言うことはよく聞いてあげるのに私には何か最近冷たいんだもん!」プンプン 澪「お前がバカみたいなことやってるからだろう‥それに私はそんなつもり全然ないぞ」 梓「そうですよ。律先輩の真面目な相談とかなら澪先輩だってちゃんと聞いてくれてますよ」 律「私はいつだって大真面目だっ!(キリッ」 澪「梓、ここはな」 梓「あっ、はい」 律(つ‥ついに無視された‥!?) 律「あぁ‥みおしゃんがだんだん私から離れていくっ‥」シュン 唯「大丈夫だよりっちゃん隊員!」 律「あ‥あなたはただの唯!? ってさっきの流れ見てたのか!?」 唯「事情は分かってるよっ、私が絶対澪ちゃんを振り向かせてみせるからね!」シュタッ 律「おい、ちょっと待てって唯! ったく大丈夫か‥色々と‥?」 唯「みーおちゃん♪」 澪「んー何だ?」 唯「ぎゅ~~~~~っ!」 澪「…へ?」 律・梓 (唯(先輩)が澪(先輩)に急に抱きついた!?) 澪「ゆ‥ゆい? この状況は一体何だ‥?//」 唯「あのね澪ちゃん、私のお願い事聞いて欲しいんだけどぉ」 澪「お願い‥? いやそれを聞く前にこの状況の説明を‥//」 唯「えーっとね、昔憂が言ってたんだ~お姉ちゃんに抱きつかれてお願い断れる人なんていないって♪」 澪・律(それは絶対憂ちゃん限定だろー!!) 唯「というわけで澪ちゃんおねが~い♪」 澪(ううっ‥どうしよう‥何か唯の体から伝わる柔らかさと暖かさで頭の中クラクラしてきた‥// もしかして憂ちゃんの言ってたこともあながち間違いじゃ‥いややいや! それに何よりこの状態で居続けるのも正直‥は‥恥ずかしい‥//) 澪「わかった!わかったからから早く離れてくれーっ!」 唯「わ~澪ちゃんありがとう♪」 澪「そ‥それでお願いって何なんだ?」(ていうかまだ離れないぞこの子‥) 唯「あっそうだった。あのねーえーっと‥うーん、ええ‥そのー‥ しまったーお願いまで考えてなかった‥!」 律(ってうぉおおおおおおい!) 澪「え?お‥お願い考えて‥ないってな、何?」クラクラ 唯「ごめんね澪ちゃん!今からすぐ考えるからちょっと待っててね! えーとベースの弾き方‥は私が聞いても仕方な(ry」 澪「いや‥それはいいからとりあえずは‥はなれてくら‥は‥は‥//」 梓「澪先輩大丈夫ですか!? 顔から凄い湯気が‥!?」 唯「んんんんん‥あっ、そうだ澪ちゃんの‥!」 澪「ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」バシッ 唯「ふおっ!?」 律「み‥澪が唯の呪縛から強制脱出した‥!?」 澪「いっけえええええええええええええええええええええええええ!!」 ギュ~ッ! 唯「はうっ‥!?」 律「そして唯を抱き返しおったああああああああああああああ!」 唯「み‥み‥澪‥ちゃん?//」 澪「ゆ‥唯がいけないんだぞ‥ハァハァ 私をこんなにまで‥させて‥ハァハァ」ドキドキ 唯「澪ちゃん‥//」(ど‥どうしよう‥私なんでこんなにドキドキしてるんだろう‥ 澪ちゃんって気持ちよくていい匂いだし‥それにこんなに強く抱きしめられたの初めてっ‥!) 澪「ゆ‥唯‥// 私からお願いがあるんだけど‥もうしばらくこのまんまでも良いかな‥?//」 唯「う‥‥// うんっ♪」ギュッ 梓「な‥何なんでしょうかこの状況‥?」 律「唯‥確かに澪は振り向いたよ‥ お前にだけどなっ!!」グスッ おわれ 初出:1- 38- 40 律ドンマイ… -- (名無しさん) 2013-03-05 01 43 22 名前 コメント すべてのコメントを見る 戻る TOP
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私はあなたを見つけ、あなたは私になる。 私は人々の間を駆け抜け、現実としてこの世に現れる。 私は、既に勝利している。虚構から現実へと転じているのだから。 例え貴方が、信じようと信じまいと。 私……いや、"私達"の名は――――。 ―― 「なぁ。こんな話、知ってっか?」 「これ、人から聞いた話なんだけどさ……」 最近、人々の間で実しやかに囁かれている物語がある。 都市伝説のようで、それでいて何故かリアリティを感じる物語。 「ウッソだろお前。んなのあり得るわけねーじゃん」 「何それ? どーせ作り話でしょ」 一般的な人間が聞けば、他愛も無い創作であると一蹴するようなもの。 だが、そんなものでも、幾多もの人間の間を駆け抜ければ。 それは、創作と言う殻を破り、現実へと姿を変えていく。 如何に、荒唐無稽であろうと。 「俺はマジだと思うぜ。だってこの間さ……」 それの流布は言葉だけに留まらない。 時には紙を通じて。 時には電脳空間を利用して。 時には人を介して。 ……伝達方法など、誤差の範囲でしかない。 伝える人間がいる限り、それは際限なく広がっていくのだから。 「私も最初はウソだと思ったよ。でも、アレを見たら……」 偽りが真実を塗りつぶす。嘘が本当を踏み越える。 創作が……現実へ変わっていく。 その瞬間は、誰にも分からない。知覚など、出来るはずがない。 ――――何しろ、それを伝播させている本人にすら、分からないのだから。 ―― 空は澄み渡って、雲一つない良い天気。 ぼく以外は誰もいない、病院の屋上。 一陣の風が吹き、そこらに干してある洗濯物を揺らす。 さわやかな気分になるはずなのに、ぼくの心はそれとはかけ離れた状態だ。 何度繰り返したかわからない思考を、また繰り返す。 ……ぼくは、いつからここにいるんだろうか。 気が付いたときにはもう、ぼくは名前も知らない病院の一室にいた。 どうやら、ぼくはここに急病を患って運び込まれ、そのまま入院。 そして、その後遺症で自分の名前以外すべてを忘れている……と言う事になっているらしい。 どう言う経緯でそうなったのか。なにがあってこうなったのか。ぼくには分からない。 (うぐっ……) このことを考えてはいけない。 考えると、またぼくの頭はひどく痛むのだから。 痛いのはいやだ。だから、考えるのはやめよう。 「……」 それでも、ぼくは考えてしまう。 ぼくは何のためにここにいるんだろう? 何かをするために、ここにいるような気はするのだけれど。 だが、その"何か"が一体何であるのか、分からない。 「……どうして、思い出せないんだろう?」 いくら考えても答えは出ない。 ぼくの頭の中には、ずっと霧がかかっている。 晴れることのない霧が。 いつになったら、ぼくの頭はすっきりしてくれるのだろうか。 ぼく自身にもその見通しが立たないのだから、きっとまだまだかかるのだろう。 「ああ、こんなところにいたんですか」 不意に、誰かがぼくに話しかけてくる。 声のした方に向き直ると、見慣れた顔の看護婦が立っていた。 どうせ、いつものようにぼくを病室へ連れ戻しに来たのだろう。 看護婦の表情も仕草も、全てが妙に無機質に感じる。 「勝手に出歩いてはダメだと言われているでしょう?」 「……」 あんな、何の面白みもない部屋に一日中いられるものか。 どうして、ぼくを縛りつけようとするんだ。 とは言え、ここで反抗した所で何にもならないことは分かっている。 結局、ぼくはこの人に素直に従う他ない。 ……ここを出た所で、ぼくが向かう場所なんか存在しないのだから。 「さあ、病室に戻りましょうか――――矢島透さん」 ―― 街に、東京に、私達が浸透していく。 虚無で成り立つ人々の間を、私達が駆け抜けていく。 「おい、こんな話知ってるか? 24枚撮りの使い捨てカメラに時々……」 私達が駆け抜けた後には、現実が残る。決して否定できない、現実が。 何があろうと、現実はそこに残り続ける。 誰であろうと、現実を斃せはしない。 「"殺人鬼"っつー職業に就く条件を知ってるか……?」 人々が騒いでいる。自らが生み出した存在の所為で。 彼、もしくは彼女達は何も知らないし、知ることもない。 知らず知らずの内に、それらは確実に現実へ浸食してくる。 私達の生んだ"現実"は、何食わぬ顔でそこにいる。 「聞いた話なんだけど、とある漁師が雪山で……」 そもそも、これらの"噂話"はもともと私達の知識。 これは、彼(もしくは彼女)達が強制的に知らされたもの。それをやったのは私達だ。 何の為に? 無論、"噂話"の存在を広め、現実を塗りつぶす為に。 この虚無の街に蠢く人間全て、私達の為に利用する。 最も、自分達が利用されていると見抜ける人間はいないだろう。 「……おいちょっと待てよ。それ、見たことあるぞ」 だが、それらが現実になっている事に気付いた者がいる可能性は捨てられない。 有象無象の中の一人か、それとも"名前のある"存在なのか。 それは私達には知りえないし、知る必要もない。 気が付いているのが有象無象であればそれはそれで構わない。 もしも"名前のある"存在であったとしても、私達の処に辿り着けはしない。 「本日未明、港区にて男性が何者かに殺害されている状態で……。遺体の損傷が激しく、警察では身元の確認を……」 興味本位でそれを追いかけてはならない。 深淵を覗く時は、深淵もまたこちらを覗いているとはよく言ったものだ。 何も考えず、好奇心のみで追いかければ、死に至る事もあるのだから。 『さて。次は何を広めようか』 私達は虚無を"現実"で塗り替える者。 私達は神の掌に止まらず、その指の間から抜け出す者。 光でもなければ闇でもない。 善でもなければ悪でもない。 ただただ、自身を吹聴させ続けることに固執する者。 例え、この世界が虚無でしかないとしても。 『私達の名はフォークロア』 『信じようと、信じまいと――』 【クラス】キャスター 【真名】"フォークロア"@2ちゃんねる(信じようと、信じまいと――) 【属性】中立・中庸 【パラメーター】 筋力E 耐久EX 敏捷E 魔力A 幸運C 宝具EX 【クラススキル】 陣地作成:- 道具作成:- 2つとも失われているが、宝具が上記の2つの代わりを務めている。 【保有スキル】 精神汚染:EX 数百の"人格"が1つに圧縮されている。 そのため、精神の中身は誰にも理解できないほどに濁り、汚染されている。 自己保存:A+ 自身はまるで戦闘力がない代わりに、マスターが無事な限りは殆どの危機から逃れることができる。 情報秘匿:A サーヴァント自身に繋がる情報を隠蔽・秘匿し、サーヴァントが発見される確率を下げる。 "噂話"の出所を正確に掴むのは困難なもの。 【宝具】 『四行伝承(ビリーブ・イット・オア・ノット)』 ランク:EX 種別:対衆宝具 レンジ:東京全域 最大補足:1人~ 人々の間にフォークロアを流布し、それに纏わる人物・物体・事象を現実化させる。 一度現実化したものは、物語の大本を絶つ(=キャスターの抹殺)以外の方法では完全に消すことはできない。 現実化した対象への干渉は可能。殺害できる存在であれば殺せるし、破壊できるモノであれば破壊可能。 現実化したモノ達がどこに現れるかはキャスター次第だが、タイミングまでは制御できない。 なお、物語が現実へ変わる為の魔力はサーヴァントからではなく人々から捻出しているので、 サーヴァントやマスターにかかる負担はかなり低い。 キャスター自身の敏捷性は最低ランクであるが、フォークロアの広まるスピードはそれとは無関係。 また、フォークロアの流布度合をキャスターは"感じ取る"事ができる。 【weapon】 なし 【人物背景】 2ちゃんねる・オカルト板に立った1つのスレ。そこに書き込まれた、奇妙な文章達。 それを契機に、電脳の海に次々と現れた"物語"達……。 そんな、数百ものフォークロアが聖杯戦争の場にて1つになり、形而下した存在。 【サーヴァントとしての願い】 サーヴァントとして呼ばれた時点で、"現実に成る"という願いは叶っている。 ならば、後は自身の存在を人々の間に広めていくのみ。 そのためであれば、何がどうなろうと構わない。 【基本戦術、方針、運用法】 そもそも、本人(この表現は正しいのか?)に戦う気がない上、"自己保存"もあるので……。 せっせとフォークロアを吹聴して東京中に奇妙な現象を広めよう。 【マスター】 矢島透@かまいたちの夜2 監獄島のわらべ歌/妄想編 【マスターとしての願い】 ??? 【weapon】 なし 【能力・技能】 推理力 本来なら持っているはずだが……。 【人物背景】 愛ゆえに狂い、罪を犯した青年。 【方針】 ??? 【備考】 都内のどこかの病院に収容されているようです。 候補作投下順 Back 比企谷八幡 & ルーザー Next 海パン刑事&ランサー
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へたくそなオリキャラほど痛いものは無い
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2005年03月06日(日) 20時08分-伊吹 カラン、と音を立てて床の上にボールペンが転がった。 「あ。ごめん」 通りすがりに制服の袖を引っかけて落としたそれを、祐二はあわてて拾い上げる。小さな羽根のかたちの飾りが付いた、ピンク色の可愛らしいボールペンだ。持ち主である隣の席の女生徒は読んでいた本から顔を上げて、いいえと笑った。 「拾ってくれてありがとう」 「あ……うん。なんか、変わったペンだね」 祐二がそう言ったのには、他意はない。ボールペンといったら黒いのかせいぜい青しかつかわない彼にとって、女の子の持つピンクのボールペンが物珍しく見えただけのことだ。 けれど、隣の席の少女は嬉しそうに答えた。 「あら、分かるのね」 「えっ?」 「それね、ちょっと特別なボールペンなの」 大切な秘密を打ち明けるように、小声でささやいて少女は笑った。綺麗な、ひどく魅力的な笑顔だった。こんなに可愛い子このクラスにいたっけ、とわずかに脳裏をよぎった違和感は彼女の次の言葉で吹き飛ぶ。 「書いたものが現実になるのよ」 試してみる? と言われて、祐二はつりこまれたように頷いた。書いたものが現実になるボールペン、そんなものがあるわけがないと、普通なら笑い飛ばすところだったが……なぜか、そういう思考は祐二の頭に浮かばなかった。ただ彼女の言うがままにペンを握る。 「絵をかくの? 言葉で良いの?」 「どちらでも。そうねえ、言葉の方が、面白いことになるわ」 言われて祐二は、ちょっと考える。何を書こうか。手近なネタを探して彼の視線はなんとなく、彼女の机のうえをさまよう。 広げたままの、なにか戦争の話らしい本――戦闘機の挿絵でそうと知れた――、やはり広げられたノートに書かれた数式。机の隅には、愛嬌のあるカエルの絵の入った筆箱。 『蛙』 彼女が差し出したノートの隅に、試しに書いてみた。 インクの色は黒で、太さも普通だった。とくに、変わった風には見えない……そう思った次の瞬間。 「うわあっ!?」 机からわき出るように、ひょっこりとカエルが現れた。筆箱のカエルの絵とおそらく同じ種類の、ちいさなアマガエル。見ているとそれは一息に机を飛び降りて、床の上をぴょんぴょん跳ねながら遠ざかっていった。幸い誰かに踏まれそうになったりもせず扉に到達して、見えなくなる。 「うわ……すごい」 「面白いでしょ?」 目を輝かせる祐二の反応に、満足げに彼女は笑う。熱心に祐二は頷く。 「こんなの初めて見た。どこで手に入れたの?」 「おばあさまにいただいたのよ。ほら、他にも試してみたら?」 ちょうどその時、チャイムが鳴った。次の授業の開始だ。席に戻らなければ、と顔を上げかけた祐二の動きを、少女は片手で制した。 「いいじゃない。もっと遊びましょう」 そうだね、と祐二は頷いた。少し考えて、今度は蛙の文字の上に、時計、と書いてみた。 なんの変哲もない祐二の文字がノートの上に残る。数秒の間。そして、机の上にどこからともなく、ころん、と現れたのは……。 「あれ? なんか、想像と違う」 ちいさな金の時計だった。丸くて鎖がついていて、たぶん懐中時計という奴だろう。 祐二の脳裏にあったのは、さっきのチャイムで連想した、教壇の上にかかっているはずの壁時計なのだが。首をかしげる彼の反応に、くすくすと少女が笑った。 「そう、それが言葉の面白いトコロよ。時計って言葉でくくれるものはいっぱいあるでしょう。だから、具体的にどんな時計が出てくるかは、分からないのよねーえ」 「へえ……。でもそれじゃ、思い通りのものは出せないって事?」 「ちょっと無理かしら。銀色の可愛い時計って書いたところで、やっぱりイメージ通りのものは出てこないしね」 「そっか……。言葉って難しいんだね」 真面目な顔でうなずく祐二に、少女は楽しげな笑みを見せた。 「そうねえ。でも、言葉ってとっても面白いのよ? たとえば……そうだ」 ふと、手元の本に視線を落とす。先ほど祐二が何かの戦争の本のようだと思ったのは当たっていたようで、本の表紙には『太平洋戦争の惨禍』と書かれていた。 「この本はどうかな。タイトル、書いてみて」 「え?」 そんなことしても、本がもう一冊出てくるだけじゃ……そう思ったのは一瞬で、すぐに気づく。『太平洋戦争の惨禍』なんて、さして捻りもないありふれたタイトルだ。そう、同じタイトルの本などいくらでもありそうな。となると、この本そのものが出てくるとは限らないわけで……ひょっとしたらそういうタイトルの新聞記事とか、意外に漫画なんか出てきたりするかもしれない。 そう考えると面白くなって、祐二は言われるままにペンを滑らせる。 『太平洋戦争の惨禍』 ……数秒が過ぎた。何も起こらない。机の上には何も出てこないし、ノートの文字にも変化はない。 「あれ?」 壊れたのかな―― そう思った祐二の耳を、ふいに爆音がつんざいた。 息をのみ、彼は上空を振り仰ぐ。挿絵で見たような、戦闘機の腹が黒い影となってひらめいた。すぐ、真上に。 いつの間にか周囲は焼け野原で、あちこちに火の手が上がっている。逃げまどう人影と悲鳴。それらの光景を意識にとめる余裕は、彼にはなかった。 ただ、戦闘機から雨のように降り注ぐ何かが……爆弾が……光り、轟音を発して、そして…… 熱なのか痛みなのか分からない、ただ途方もない衝撃を受けたのを最後に、祐二の意識は消え去った。 「……モノじゃなくても出てくるのが、コトバの面白いトコロなのよね」 誰もいない教室で、少女はひとり笑う。 くすくすと、楽しげな忍び笑いはひとしきり、静かな空間をふるわせて。それから彼女は首をかしげた。 「でも、案外あっけなかったあ。つまんない」 くる、とあたりを見回す。並ぶ机、教壇、黒板、窓から差す光と床に落ちる影。そういった全てのものが、「教室」の一語で用意されるのだから、言葉というのは本当に便利だ。 ただ、そこで過ごす生徒達の姿はない。教室という言葉には、ふつう生徒までは付随しないもののようだ。 だから、彼女はノートにペンを滑らせる。 「こんどは女の子にしよっと」 高校生、由香里。2つの言葉を少女は綴る。直後、机の真横に一人の高校生が現れた。全国の高校に通うたくさんの『由香里さん』のうちの、不幸なひとり。 「あ」 由香里は足下のボールペンに気づき、すぐに拾い上げた。 「落ちたよ。可愛いねこのペン」 「ありがと」 少女は満面の笑みを、由香里に向けた。 水組お題小説。使用お題は「ボールペン」「蛙」「金の時計」です。 オチが読みやすすぎるなーと反省。でも(推敲を除けば)1時間強で仕上げた代物なので、まあこんなもんでしょう(待て 毎度の事ながら、タイトルが思いつかない……
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ヘルシングとか再殺部隊的な何かが会議中。 吸血鬼が占拠する村を、どうするか。隊長が下した結論とは―― A:部下。主人公的な何か。 B:隊長。一見好々爺な鬼畜。普段は明るいイメージだが、キレると反面、静かに怖い。 A1「焦土……作戦……?」 B1「うん、そうだよ。それが、どうかした?」 A2「……何故、そんな……作戦を……」 B2「わからない? ……あそこはね、もうダメだよ。1日持たない。 なら、さっさと片付けた方がいい。……解るよね。今の、状況」 A3「……ッ」 B3「勿論、僕だって辛いよ? でも、ね。仕方が無い事だってあるんだから。 僕らも、ほら。慈善事業じゃないし、ね」 A4「……お言葉ですが、隊長」 B4「うん、何?」 A5「あの村には、まだ、生存者がいます」 B5「うん」 A6「…………焦土作戦を、実行すれば……その生存者たちの命も、失われます」 B6「うん」 A7「……それでも、よろしいのですか?」 B7「……」 A8「……彼等は、今も、助けを待っています。 血の海の中、恐怖の中で、今死ぬかもしれない、そう思いながらも……助けを、待っています」 B8「……」 A9「その彼等の希望を、踏みにじるおつもりですか? ……隊長……!」 B9「……ははは。悪い言い方だね」 A10「ッ……!?」 B10「生存者? 希望? ……ふざけないでよ。今、ここで実行しないと……そんなもの、もっと失われる事になる」 A11「隊長……!」 B11「あそこには、もはや生存者なんて、いない。みんな、じきに食われるからね。……吸血鬼に。 知ってるでしょ? 吸血鬼の特性。吸血鬼が血を吸えば、みんな死ぬ。よくてゾンビ、悪くてアイツらの下僕だ。 あの村は今や、吸血鬼の繁殖場だよ」 A12「しかし、隊長、私は」 B12「うるさいよ」 A13「ッ!?」 B13「生存者だって? そいつらがみんな食われりゃ、ただヤツらの数が増えるだけだ。 増えればどうなる? あの村のちっぽけな希望を優先すれば、こっちの希望なんて――消えうせる」 A14「しかし、その為に……その為に、今もまだ生きている人々を、無為に扱えとおっしゃるのですか!?」 B14「(一転、空気を切り替えて)……黙れ。ガキが」 A15「……隊、長……」 B15「優先順位を、間違えるな。彼らが生き残るよりも、奴らが死滅する方が、先だ。まず、殺せ。殲滅しろ。増える間など、一時も与えるな」 A16「……」 B16「増えれば、終わる。なら、餌ごと、焼き払え」 A17「隊長、……あ、あなた、は」 B17「(再び、切り替えて)……ま。つまりはそういうコト、だよ。わかったかな? ……英雄もどき君」 A18「あ……」 B18「……爆撃機を用意。法儀礼済みの弾薬ありったけ積んで」 A19「隊長ッ!!」 B19「……何?」 A20「……こ、……子ども……」 B20「ん?」 A21「子どもも……殺す、おつもりですか」 B21「……ああ。そういや、君は……」 A22「……お願いします。甘い事も、分かっています。しかし、それでも…………それでも……!」 B22「生き残り、だったね。君は。……なら、なおさら……わからないかなあ?」 A23「……え?」 B23「見知った大人たちがゾンビになって、知り合いを喰らっていく。血と臓物と千切れた手足や頭に塗れて。いつ終わるとも知れない悪夢の中にずっといて。 唯一生き残っても。ずっとずっとあの様が忘れられなくて。毎日、寝ても覚めても悪夢の中で苦しみ続けて。 呼吸する事すら罪に思えて。いくら吸血鬼を殺しても罪悪感なんて消えなくて。それでも許せなくて。殺して殺して殺して殺して殺し続けて……」 A24「あ……ぁ、あぁ……!」 B24「……解るさ。僕も、同じだったから。そして、最後にはこう結論付けるんだ。“こうして、生き残るくらいなら”」 B25「――“あの時、死んだ方がマシだった”」 A25「――ッ隊長!!!」 B26「行くよ。――これより、悪夢を、終わらせる」
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「さあ起きるのだアイスよ…今日も1日頑張るのだぞ」 「……むにゃ、はいDIO様…」 部屋に設置された目覚まし時計から響き渡るDIOの声を聴きヴァニラ・アイスは目を覚ました。 毎日DIOの声で起こされ始まる1日はなんとも心地が良く 穏やかで安心感を覚え元気を与えてくれるのだ。 ついでにこの目覚まし時計はにとりに金を払い DIOの声を盗聴し加工し繋ぎ合わせて作られた特注品だ。 まだ眠気はあるが遅刻をしたら大事なのでDIO型抱き枕から離れると早速着替える。 部屋から出る前に写真立てに写るDIOの写真に口付けをするのは日課である。 今日もDIOは紅魔館へ遊びに行く日でありヴァニラはその護衛として付いていくのである。 「あの小娘共がDIO様に色目を使わぬよう監視せねばならん」 ヴァニラにとってDIOと紅魔館の少女達が親密な関係になっているのが非常に不愉快であり 特にレミリア・スカーレットに対して深い嫉妬を感じている程である。 「今日は負けないわよDIO」 「フフフ、そう簡単に勝てるとは思わない事だ」 紅魔館に来てさっそくゲームで白熱するDIOとレミリア その傍では十六夜咲夜とヴァニラが主を見守る。 (うむ、今回は普通にゲームをしているだけでDIO様に何かふしだらな行為はする様子は無いな) ヴァニラは眼光を光らせしっかりと監視中である。 「ねえヴァニラそんなピリピリしないで紅茶でも飲んだら?」 「……そうだな、有り難く頂こう」 特に今の所は警戒する必要が無いと判断したヴァニラは一息付く事にする。 用意された紅茶のカップに手を付け匂いを嗅ぐと芳醇な香りが花の中に入り込んでくる。 ヴァニラにとって咲夜の淹れる紅茶は紅魔館で唯一評価出来るほど美味である。 香りを楽しみ紅茶を口に付けようとしたその時 ドタドタドタ、バタンッ! 廊下からこちらに走ってくる音が聞こえ扉が開かれた。 「DIO~!あーそーぼー♪」 元気な声が響き渡ると同時にDIOの背中に抱き付く少女がいた。 「ッッッ!?」 ヴァニラの嫉妬心上昇中しギロリと少女を睨み付ける。 その少女の名はフランドール・スカーレット、レミリア・スカーレットの妹である。 (落ち着け!落ち着くのだ私よ、まだキレる時では無い) ヴァニラは必死に自制心を保とうと怒りを耐える。 (とりあえず紅茶を飲んで落ち着こう) 「ね~ね~DIO~、お姉様とばかり遊ばないで私と遊んでよお」 「そうかそうか、ではフランもスマブラで勝負しようか」 「う~ん、私は体を動かす方が好きだから……Hしよ♪」 「ブブウウウゥ!!!」 ヴァニラの口から紅茶が噴水の様に噴射された。 「すまないがフラン、これからレミリアと大事な相談があるので今はあまり激しい行為は控えたんだよ」 「え~、最近お姉様ばかりで全然私と遊んでくれないよね…前はお姉様と三人でHしてたのに…」 「ぐはあッ!」 あまりのショックでヴァニラが血を吐いた! 「くぉの吸血鬼姉妹がァーッ!DIO様にそんな事をしていたのかッ!」 「だって弾幕ごっこよりHの方が激しくて気持ちいいし~」 「私はそんなにしないわよ、運動不足にならないように時々DIOに付き合ってもらってるけど」 「よくもそんなぬけぬけとォーッ!」 「少しは落ち着け、アイスよ」 「ですがしかし……分かりました」 過去にDIOによって頭を冷やされた経験があってか冷静になり引き下がる。 「ねえDIO、最近してなくて体がうずいて寂しいのお、お願い激しくしてえ!」 フランの顔は紅潮し息を荒くし空な目でDIOを見上げる。 「最後に顔にかけたDIOのアレ…驚いたけどとっても濃くて美味しかったから ……今度は私のお口の中で…直接ドピュドピュ出して欲しいのお……」 「おいおいフラン、私のズボンを引っ張らないでくれないか」 「もしかして私みたいなHな娘は嫌いになっちゃったの?」 フランは悲しげな目をDIOに向ける。 「そんな事は無いさフランよ、私にとって君はとても魅力的な娘さ」 「良かった…じゃあ私と」プッツン!ヴァニラの中で何かが切れた。 「いい加減にしろフラン!Hがしたければそこらの人間とヤっていろ!」 「人間じゃ駄目なのぉ…Hしたらすぐ壊れちゃうしDIOみたいにタフな人じゃなきゃつまらないよ…」 (どれだけ精力旺盛なんだこの小娘は…) 「だがDIO様とは「ツマラナイ」…?」 「ツマラナイ…ツマラナイ…人間相手ジャツマラナイクダラナイ ウバイアイコロシアイソウシテ自滅シロ自滅シロ、ツマラナイナラ自滅シロ!」 気がふれているのか目を赤くして何かを叫びながら泣くフラン。 「駄目よフランを泣かしたら、手が付けられないわよ」 「アイスよ…責任をとって私の代わりにフランとHをするのだ」 「え?ヴァニラが私としてくれるの?」 (なん……だと……?私がDIO様以外の奴に貞操を捧げるなど…しかしDIO様の顔に泥を塗るわけには) 「ああ……代わりに私が相手になろう…」 「本当!?嬉しい…それとね」 フランは喜びに目を見開いた! 「HはHでも『HELL』の方だけどねぇぇぇーッ!」 フランの手のひらから次々と繰り出される光弾がヴァニラを埋め尽くす。 「な…なんだとぉぉぉーッ!?」 反射的に体が動き間一髪で回避に成功し光弾が通り過ぎると爆音が鳴り響き壁に穴が開く。 「そう簡単に壊れないでねえーッ!もっともっと楽しませてよォーッ!」 フランは攻撃を止める事無く次々と光弾を撃ち続ける。 「ちぃッ!不意を突かれたが我が亜空間の前では無意味な攻撃よ」 ヴァニラはスタンドの中に入り込み光弾を次々と飲み込む。 「あれ?消え…痛ッ!」ガオン! ヴァニラの姿が消えたと思いきやフランの右足の一部が消滅しバランスを崩す。 「アハ、ハハハハ楽しい…楽しいよー!私に傷を付けられるなんてねえッ!」 「ちょっとフラン、ヤるなら外に出てから…」 「……駄目だ、フランもアイスも話を聞いていないようだ」 「仕方ないわね…咲夜、図書館に行ってパチェの避難をお願い」 「分かりましたお嬢様」 「さてレミリアよ私達も巻き添えを受けぬ内に避難するとしようか」 DIOとレミリアが避難している中、フランとヴァニラの激しい攻防は続く。 「ドッカンドッカンついてーるードッカンドッカンぱーらだいす!」 「糞ッ!手足を削りとっても片っ端から再生するとはッ!」 「五臓六腑がー弾け飛ぶよごーごーHELLだー!」 「歌いながら戦うとは余裕のつもりか?仕方ない紅魔館ごとばらまいてやるッ!」 ガオンガオンガオンガオンガオンガオンガオンーッ!!! 所変わり二人の激しい戦いの衝撃音が響き渡る大図書館では本がパタパタと落ちていた。 「騒がしいわ……レミィ達がまた何かやらかしたわね」 パチュリーは読んでいた本を置きレミリアの元へ様子を見ようと立ち上がる。 「パチュリー様危ない!」 小悪魔の声を聴き上を見上げると瓦礫がパチュリーに向かって崩れ落ちてくる事に気づく。 (詠唱が……間に合わない) 「無性にハッスル!」咲夜の能力によって時の流れを遅くし斬撃によって瓦礫が粉砕される。 「大丈夫ですかパチュリー様?早く避難を」 「ありがとう、助かったわ咲夜」 パチュリー達を救出した時にはヴァニラの念入りな亜空攻撃によって 紅魔館がまるでチーズのように穴だらけになっていた。 「どうだ?これなら流石に消滅した筈…「つーかまーえたー!そおいッ!」 ヴァニラがスタンドから顔を出した途端フランに捕まれ引きずり出される。 「ハアハア……今のは効いたよ……危うく消えかけたん……だから」 フランの下半身が消滅し上半身もあれこれ削られ息が絶え絶えになっている。 「だけど…私の勝ちよ、貴方とは視えてる物が違うんだから」 フランの目が妖しく光ると右手を上げ握り締める。 「ギュッとしてどか~ん!」 「コノメニウッ!?」 それだけの動作によってヴァニラの体内が爆発し吹き飛ぶ。 「理解した?これが物を壊すと言うことよ」「ぐ……まだだ……この程度の攻撃で……倒れる訳には……行かないッ!」 既にヴァニラは戦闘をする程の力は残っていない。 だがその圧倒的な執念のみで立ち上がりフランを見下ろす。 「アハハ!私の能力で壊されたのにまだ動けるんだ~」 (既に下半身が再生仕切ってるだと?ならば今度こそ全身を粉微塵にしてやるッ!) 「ザ・ワールド、時よ止まれッ!」 二人が再び衝突しようとするも気が付けばお互い離れた位置で立っていた。 「やれやれ様子を見てみれば、このままでは本当にどちらかが死んでしまうぞ」 「お互いもう少し加減を覚えるべきね」 いつの間にかヴァニラとフランの間にDIOとレミリアが佇んでいた。 「だって~つい夢中になっちゃったんだもん」 フランは既に傷が完治しすっきりした顔を見せている。 「おいフラン!もしかしてDIO様とHをしたと言うのは……」 「うん!殺し合いをしてたんだよ」 「フランの破壊衝動を発散するには弾幕ごっこより効果的だからDIOに協力してもらったのよ」 (なんと紛らわしい事を……もしかして確信犯なのか?) 「DIOは凄い強くてとっても面白かったよ!お姉様と同時に戦えてたしね」 「いやいや流石に二人がかりでは私もどうしようも無かったよ」 「よく言うわね、貴方はスタンドを使うから実質二対二みたいなものじゃない」 「ではDIO様、フランの顔にかけたのは一体?」 「あれは血の目潰しだよフランの能力を妨害する為に使ったのだよ」 「DIOの血はとっても美味しかったよ~」 (だったら初めに血と言わんかい!フランめ…) 「……それより流石にこれはやり過ぎね」 レミリアは既に半壊状態の紅魔館を見つつDIOに視線を送る。 「私の館を壊した責任取ってもらうんだからね」 「フフフ、お安いご用さ、物なんていつか壊れる物だし直せば済む事だ、それよりも」 DIOが眺めた先にはフランは楽しそうにヴァニラとお話する姿があった。 「DIOだけじゃなくてヴァニラも凄い強かったんだね!」 「フンッ!まあな……」 「ねえヴァニラ、私とお友達にならない?私と本気で遊べるお友達があまりいないからさ……」 寂しそうな目で見つめるフラン、横をちらっと見ると 「構わん、友達になれ」と言わんばかりに見つめるDIOに 「私の妹を悲しませたら許さないわよ」と言わんばかりに見つめるレミリアがいる。 これは断る訳にはいかないだろう、そうヴァニラは判断する。 「ああ、良いだろう友達になろうフラン」 「わあ~い良かったあ!また新しいお友達が増えた~」 「こうやって君の妹が幸せな毎日を送っている事の方が私に取っては良い事なのだよ」 「そう…DIOは私達にとても親切にしてくれて感謝しているわ」 「なに、困った時はお互い様さレミリアよ、そうだ今回頼みたい事があってね」 「私に出来る事なら何でも協力するわよDIO」 「ではこの駄馬なんだが明日のレースで優勝に導く事は出来るか?」 「人間の家畜の運命ごとき操るのは容易い事よ」 「それは助かるよ、ではこれとこれとあとその馬もお願いするよ」 「いいわ全部優勝させれば良いのよね」 「フフフ助かるよ君みたいな親友を持った事をとても誇りに思うよ」 「それは私も同じよ、貴方にお菓子やゲームを毎日提供してくれて助かってるわ」 今回紅魔館はかなりの損傷を受けたがレミリアにとって本心では腹を立ててはいない。 何故ならばそれ以上に大切な物がより多く手に入ったからだ。 フランには新しい友達が出来てレミリアはよりDIOとより親密な関係を得られたのだ。 本当に大切な物は愛や友情や絆なのだと私は思う。 皆も友達は大切にしようね
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一 バァン! 「やべえよやべえよ……ライト点けてなかったから……」 「か、カッキーくん……」 「こ、これ、事故だよな? オレ、アクセル踏んでねえよ。」 「柿沼! しっかりしろ!」 「はい助けます!」 柿沼直樹は竜宮レナに一喝されて慌てて軽トラの運転席から転がり出た。車の前に行き死体を確かめに行く。無免許運転で人を跳ねる、中学生でもこれはヤバい。下手したら少年院だ。いや下手しなくてもだ。どう考えても死ぬスピードで跳ねてしまったが、一縷の望みをかけて車の前方を探す。 「な、無い……まさか……」 車で跳ねたなら死体は車の前方にあるはず。 なのに死体が車の前に無い。 ということは、死体は車の下に…… 「は、跳ねただけじゃなくて轢いちまったのか……? こ、これもう確実に……」 「柿沼、柿沼!」 「は、はい!」 「見て、あれ。」 車のライトを点けてから続けて出てきたレナに呼びかけながらビンタされ、柿沼は文字通り飛び上がった。着地と同時にレナの方を向く。そして彼女が指差す方を見る。それはつい今まで見ていた車、の下だ。 「浮いてる……竜宮、なんか車……」 「……たぶん、下に。」 もうおしまいだ、柿沼は膝をついた。 まだ跳ねただけならワンチャン助かるかもしれなかったが、軽トラの後輪が地面から浮いてるってことはこれもう完全に轢いている。これは助からない。 柿沼は落涙した。涙と共に溢れてくるのは、これまでの思い出だ。特に中学、思えばたくさん馬鹿をやった。中一の夏休みにはクラスの男子たちと解放区を作ろうとして一人だけ身代金目的で誘拐されたり、その後も捕まったり拉致られたり、なんかそういえば自分一人だけ割り食う話が多かった気がする。でも楽しい思い出だ。 だがそんな青春ももうおわ「か、柿沼! あれ!」ちょっと今回想シーンなんだけどうわあああなんだあっ!?」 「イッテえ……なあ!」 く、車が持ち上がってるっ!!! なにあれ! 白い道着なの? 背中に悪って、悪って書いてある道着の人が車持ち上げてるぅー!? ねえなにあれ! 竜宮なにあれ! 怖いよぉ! 「あれは……オヤシロ様!?」 「え、あれが!?」 どう見てもチンピラなんだけど! 死んだはずのチンピラがゾンビになって車持ち上げてんだけど! 「勝手に殺してんじゃねえ! てか誰がチンピラだ!」 「痛いッス!?」 げ、ゲンコツ!? 二 それからしばらくして。 「つまり、お前らもあのウサギモドキにはなんも心当たりがないってことか。」 跳ねて轢いたはずなのに超ピンピンしてる相楽左之助に、コンビニのイートインで柿沼とレナは尋問という名の情報交換をされていた。 元々スタート地点が開業医の産婦人科だった柿沼は、110番したり家にかけたりしたが繋がらなかったこと。しょうがないので医院内の『アイテム』を『ひろう』して警察署に逃げ込もうと考えていたところ、同じように警察署を目指していたレナに捕まったこと。捕まり馴れていたもあって下手な抵抗はしなかったためになんとかレナに同行を認めてもらったこと。警察署まで距離があるので医院の軽トラを使おうと言い出し、無免許運転で案の定左之助を跳ねたこと。全てを包み隠さず話した。 「お前全部話すな。ふつうごまかしたりするもんだぞ。」 「こういうのごまかしてもヤバイことになるだけなんでマジで全部話しますよ。」 あまりに何もかも話す柿沼に呆れる左之助に柿沼はヘコヘコしながら話す。なんなら揉み手でもしかねないほどだが、なぜ運転できないのに車を使おうなどと言い出したかというと仲間が同じように巻き込まれているかもしれないから法律など無視して急いで探したかったから、とまでは言わなかった。左之助もそのあたりは察しがついたが何も言わなかった。 そもそもさっきの事故は、一応信号は守っていた柿沼の運転する軽トラに赤信号などわからず左之助が突っ込んできて起こったものだ。というのも、左之助も柿沼と同じように仲間がこの街にいる可能性を考えてひたすらに走り回っていたからである。まさか緑になったから走り出して直ぐに人が猛スピードで横切るなどとは思わず柿沼はさっきのテンパリ具合になった、というわけである。 なので左之助としても少々バツの悪い部分がある。それもあって柿沼から話を聞き終えると直ぐ様に柱に預けていた背を離し、店から出ていこうとした。 「ちょっと、どこ行く気ですか?」 「もう聞きたいことは聞いた、お前らはどっかに隠れてろ。」 正気か?と柿沼は思った。たしかに、轢かれたとは思えないほど元気ではある。が、その頭はスピリタスをかけて消毒したあとに生理用ナプキンで止血という無茶苦茶な状態である。色んな意味で病院に行ったほうがいいだろう。 だがズンズンと歩きながら、悪一文字の背中から話された言葉に、柿沼は返す言葉が無かった。 ほんの僅かな間話しただけでも、漢としての格の差を感じて、とても止められる言葉など思いつかなかったのだ。それは彼の仲間である安永に感じるものを100倍にして更に100倍、つまり10000倍にしたような感じだ。強さ、というか、タフさ、というべきか、とにかくそういうものがある。背中で語る漢っぷりを前に、柿沼の足は竦んだ。 「ねえ、このまま相楽さんと離れちゃ駄目だよ。」 うっ、と柿沼は喉を鳴らした。レナの言うことはわかる。この殺し合いの場で出会った殺し合いを良しとしない人。仲間の為に何処とも知れない街を駆け回り、車に跳ねられてもへっちゃらの男は、二人にとって極めて頼りになる人間だ。全員仲間を探しているし協力できることも多いだろう。 だが柿沼は言葉を持たない。 「カッキーくんの家はお医者さんなんだよね。最初にいた場所も病院って言ってたし、おわびに手当てをしたいって言うのはどうかな? かな?」 持たされた。これ言わなきゃまたレナパン喰らうやつじゃん…… 下手に手際よく左之助の止血をしたのが仇になったか、ナプキンを止血に使うという産婦人科医知識が仇になったか、ふだんほとんど活かされずたまに役立ったと思えば妊娠した先輩を周りに秘密で中絶させるのに自分が孕ませたと嘘をつくとか、そんなの感じてしか発揮されない医者の息子という立場が使い物になるタイミングが来てしまった。 柿沼は半ばヤケになって左之助を追いかけた。 三 「ねえ、この音なにかな? かな?」 「ああ、AEDの音だな。AEDの音じゃん!?」 「なんだそれ?」 なんとか左之助を説得し最終的にほとんど土下座までして元いた医院に行くことになった三人の元にそのアラートが聞こえてきたのは、医院の駐車場に車を停めようとしたあたりのことだった。 「ほら、あの……心臓止まった時に使う、アレです。」 「なんでそんなあやふやなんだよ。」 「説明難しいんですよ。ああいうのってあらためて話そうとすると困るよな? なあ竜宮。」 「えーと、そのAEDって、お医者さんが使う物だよね?」 「いや医者じゃなくても使えるよ。使い方音声ガイドで流れるから小学生でもできるらしいって。え、二人とも知らないの?」 「東京って進んでるんだね。」 「ま、諏訪には無かったな。」 「あ、長野とかあっちの方はあんま無いのか。まあこっちだと病院とかの入り口ら辺にはだいたいあるんですよ。」 なお、柿沼はレナが昭和で左之助が明治の人間だということに全く気がついていなかった。レナは可愛くていい匂いがするという所にしか目が行っていないし、左之助に関しては車ドンしてしまった以上それどころではない。 「心臓が、心室細動、えっと、とにかく止まりかけてる時に使うとなんかいい感じです。あの音が鳴ってるときはケースに入ってるAEDを開けたときなんで、たぶん誰かが使ってるか、じゃなきゃ間違えて開けちゃったんじゃないですか。」 「待って。」 駐車して降りながら柿沼がそういって降りようとしたところで、助手席のレナが手を伸ばしてシートベルトを外そうとした柿沼の手を止めた。同時に荷台に乗っていた左之助も地面に降り鋭い目つきを医院へと向ける。 「それってあの病院に誰かがいるってことだよね?」 「いつから鳴ってるかはわかんないから今いるかはわかんないけれど、まあ、そうなるな。」 レナは手を鍵へと向けた。エンジンをかける。その行動で柿沼は察した。 「もしかして、罠って思ってる?」 「可能性はあるよね。わざわざあんな音を立てる意味って、人を集めるのが目的なんじゃないかな。あの音って、そのAEDっていうのを出したら止めれないの?」 「えっと、どうだったかな。止めれた気も。」 「じゃあおかし――左之助さん、上!」 「死ねい!」 バックに入れ、レナは車を一気に後退させた。次の瞬間、それまで軽トラの運転席があったところを一筋の銀光がきらめく。 驚く柿沼の視界が揺れる。後退した軽トラを追って銀が走る。それをレナがハンドルを切って躱す。フロントガラスに横一文字の斬撃が刻まれたところで、左之助が何かを殴り飛ばす。車が何かにぶつかり、シートに押し付けられた。 「鎧武者だ。」 柿沼は驚きすぎて冷静に呟いた。鎧武者だ。本当に鎧武者がいる。なんかデカい鎧武者が、左之助にぶん投げられていた。鎧武者が降ってきたのださっき。そして鎧武者が刀を振るって、レナが躱して左之助が殴ったのだ。鎧武者は左之助にジャーマンスープレックスをかけられていた。 「なんで鎧武者!?」 「カッキー! 車が動かなくなった!」 レナは片手でハンドルを握り片手でフロントガラスを銃床で叩き割りつつ片脚でアクセルを踏みながら言った。そのまま銃口を鎧武者に向けようとして、左之助がマウントポジションで鎧武者を殴りだしたのを見て下ろす。コツン。金属質な音と微かな振動が伝わる。 その資格と聴覚と触覚が柿沼の最期の感覚だった。 【脱落】 【柿沼直樹@ぼくらのデスゲーム(ぼくらシリーズ)@角川つばさ文庫】 【竜宮レナ@双葉社ジュニア文庫 ひぐらしのなく頃に 第一話 鬼隠し編 上(ひぐらしのなく頃にシリーズ)@双葉社ジュニア文庫】 【残り参加者 251/300】 四 「竜宮! 柿沼! うおっ!?」 突如爆発した軽トラに思わず左之助の拳が止まる。その隙を見逃さず鎧武者は左之助を殴り飛ばし、立ち上がりざまに大太刀を振るい、それを左之助は胸を浅く斬りつけられながらもなんとか躱した。 今のはおそらく、手投げ弾によるものだ。赤報隊で培った爆弾を使った戦法への理解が起こったことへの察しをつかせる。 左之助は車がどういうものかはいまいちわからないが、馬車や牛車に近いものということは理解していた。そしてそういうものを襲う時は足を止めるのが定石だとも。 (あの音、このデカ鎧が鳴らしたもんじゃなかったのか! 今のは下手したらコイツごと吹っ飛んでた。間違いねえ、もう一人はいる!) 「今度はこちらから行く!」 「コイツまだやる気かよこのバカ!」 左之助はこの場に少なくとも一人、あるいはそれ以上の敵がいることを察して離脱にかかろうとした。それを妨害する鎧武者に悪態をつきながら忙しなく周囲に視線をやる。この場に左之助しかいないと思っているのか他の者は眼中にないのか、執拗に左之助へと大太刀を振るう。今度は腹に赤い線が刻まれた。 あの音で参加者を集めて出会わせる。戦いになれば爆弾を投げ込んで漁夫の利を狙う。ならずとも爆弾を投げ込められれば効率的に多く殺せる。下衆だが狡猾な戦法だ。 そしてそんな戦法を取るからこそ、直接戦えば弱いと見切りをつけた。今まで左之助が戦ってきた相手は、基本的に強い奴ほど搦手に頼らず力でねじ伏せに来た。無論策を弄さないわけではないが、こういうことをやるのは強い奴の横にいる自分のことを賢いと思ってる奴と相場で決まっていると、左之助は信じている。そして――そんな奴にとって、今の自分は格好のエサだとも。 (このままじゃ、コイツごと吹っ飛ばされちまう! なら――) 「殺った!」 鎧武者の大太刀が左之助へと振るわれる。袈裟懸けの一撃を。 「しゃあっ!」 「なにっ!」 左之助は、受け止めた。鍛え上げられた筋肉と異様に頑丈な骨が、刃を止める。 鎧武者は大太刀を抜こうとした。が、抜けない。筋肉が収縮し、大太刀を締め付ける。まずい。そう思うももう遅い。 「ぐっ、おおおおおお!?」 「――二重の極み。」 逃れようのない衝撃が腹部を貫く。堪らずガクリと膝をついた鎧武者を見て、左之助は筋肉を緩めて大太刀を外すと、軽トラへと駆けた。中を見るまでもないが、それでも一応炎に包まれていく運転席を見る。まだ辛うじて人の形をしている死体に一瞬目を伏せ、駆ける速度を上げた。 ダダダダ。左之助が通り過ぎた後を銃弾が叩く。今ので敵の位置は割れた。が、そこまで行くまでの間に恐らく逃げられる。今まで撃ってこなかったのは手投げ弾を投げてから場所を変えていたのだろう。ならもう既に、また場所を変え始めているはず。逃げられる前に追いつくだけの余力は、今の左之助には無い。 「ぐっ、さすがに、やりすぎたか……」 肩の傷がかなりヤバい。いくら化け物のような頑丈さの左之助でも限界はある。 左之助は窓ガラスをぶち破って医院に入った。まずは傷の手当をしないとどうにもならない。 (この借りは倍返しじゃ済まさねえぞ。) 止まらぬ血を拭いながら、左之助は鳴り続けるAEDを拳で黙らせた。 五 鑑隼人はあらかじめ目をつけていた民家へと転がり込むとトイレへ向かい吐きに吐いた。 彼こそ柿沼直樹と竜宮レナの二名を爆殺した下手人であり、医院のAEDを使って人を呼び寄せた張本人である。その凶悪な動きとは裏腹に、抱えていた銃を取り落として便器に胃液をぶちまける姿は、柿沼と同じ年の少年にしか見えなかった。 (はぁ……はぁ……いまさら、見ず知らずの人間を殺したぐらいで、なんでこんなに……) 端正な顔立ちは歪み、口の端には吐瀉物がこびりついている。苛立ちげに水を流すと、トイレットペーパーで口を拭い便器に叩きつけるように流した。 流れる水が渦を巻き、吸い込まれていく。それを見てまた、怒りに燃える。今度は己ではなく、水の国――彼の祖国であり復讐対象へだ。 そもそも隼人が殺し合いに乗ったのも、水沢巴世里を生き残らせるためだ。隼人の復讐完遂のためには、パセリにこんなところで死なれては困る。だが今のパセリは記憶を失いその力も無力、その上性格的にこんな場所でも積極的に動き回りかねない。昔っから、それこそ三つ子の魂百までという諺通り、良い事も悪い事もとにかくなんでもやる行動力の塊のような少女だ。そんな少女が殺し合いの場でどう行動するか。想像するだけでも恐ろしい。 だから、危険人物は殺す。最初は明らかに乗っていそうな鎧武者が現れて強そうなので二の足を踏むが、そこに新たな人間が現れて爆殺を決意した。鎧武者を狙おうかとも考えたが、道着男が優勢だったので狙いは軽トラの方へと決めた。鎧武者の奇襲に気づいて躱すような奴はパセリの味方になれば心強いが、殺せる時に殺しておかないと殺せるタイミングが無くなる。普通の人間に負ける気はないが、ここは銃がやたらと落ちている。不確定要素は極力減らさなけらばならない。 (あと少し、あと少しで全て終わるんだ。) 少年は震える手を無理に動かして銃に弾を込めた。 【0100 市街地】 【相楽左之助@るろうに剣心 最終章 The Final映画ノベライズ みらい文庫版@集英社みらい文庫】 ●大目標 殺し合いをぶっ壊す ●中目標 柿沼と竜宮を殺った奴をぶちのめす ●小目標 傷を手当する 【大太刀@映画刀剣乱舞@小学館ジュニア文庫】 【目標】 ●大目標 皆殺し ●中目標 鱗滝とアキノリは、絶対に自分の手で殺す ●小目標 道着男(左之助)を追いかけて殺す 【鑑隼人@パセリ伝説 水の国の少女 memory(3)(パセリ伝説シリーズ)@講談社青い鳥文庫】 【目標】 ●大目標 復讐完遂のためにはパセリを生き残らせる