約 9,961 件
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/3351.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/こぼれ話 罰ゲームこぼれ話 (スタジオの外) ??「ふぅ。どうもいけませんわ。呼ばれたかと思うと反射的にお姉様の元にテレポートしてしまうとは……」 ??「あれ? 白井さんじゃないですか。どうしてこんなところに?」 白井「今回はわたくし、正式なゲストではないのですから名前は出してはいけませんの!! って、初春?」 初春「はい? 正式なゲストって何の話ですか? ていうか白井さん。確か今の時間ですと、パトロールの時間のはずですよね? 建物から出てきたところをみますとサボってたんですか?」 白井「なななななな何を言いますか初春! ささ、いつまでも油売ってないで行きますよ。初春も一緒に!!」 初春「ちょ、ちょっと、白井さん!? どうしてそんなに慌てて、しかも私を掴んで早足で行くんですかーっ!? ていうか私、今日非番ですよ!? ここに居たのはさ「ここに居たのは何かの縁ですわ! 初春も手伝いなさい!!」さんと待ち合わせで!! って、私もですかー!?」 白井(冗談じゃありませんわよ。今回のこぼれ話には絶対に絶対に絶対に『彼女』を入れさせるわけにはいきませんの。ここはさっさと離れてしまうのが得策ですわ)(テレポートで二人とも消滅) …… …… …… ??「そっかそっか。ここってよく見たらこぼれ話のスタジオがある建物の前じゃん。てことはさっきの白井さんの様子からすると――ははぁ~~~ん……今回のこぼれ話って今日だったんだ……確か、今回は御坂さんと上条さんの『ペア契約にツーショット写真の話』のはず――水くさいなぁ、御坂さん。あたしに声をかけてくれれば上条さんとの仲を一気に進展させてあげられるのに――って、待てよ? 今からでも乱入してもいいんじゃない? 乱入してもいいよね? 乱入してもいいと思うな」 …… …… …… ??「さぁて! 行きますか!!」 白井「どこへ、ですの? 佐天さん?」 佐天「って、あれ!? 白井さん!? どうして?? さっき、初春を連れてテレポートしたんじゃ……!?」 白井「ふふふ。このわたくしが初春が言った『待ち合わせの相手云々』という話を聞き洩らしたとでも思いまして? ましてや非番の初春のところに佐天さんがいないはずがありませんの。これは当然にして必然、自明の理ですわ」 佐天「いや……それは暗に初春には友達がいn、じゃなくて、少ないって言ってませんか?」 白井「という訳で貴女にも消えてもらいますの」 佐天「あ、待って白井さん? いつもと違う白井さんじゃないですか? なんだか笑顔なのにちっとも目が笑っていませんよ?」 白井「今日のこぼれ話に貴女と初春は絶対に参加させるわけにはいきませんの」 佐天「で、でもほら。白井さんだって御坂さんと上条さんの仲が進展するのは嫌なんですよね? だったら二人で乱入しませんか?」 白井「いいえ! 今日は例えどんなことがあろうともわたくしは参加するつもりはありませんの! 誰も好き好んで火中どころか業火の中の栗を拾いに行きたくありませんわ! では佐天さんも行きますわよ!!」 佐天「え、ええええええええええええ!? そんなご無体なぁぁぁぁああああああああああ!!」(黒子のテレポートで佐天さん強制退場) (スタジオの中) 上条「ん? どうした御坂。何か盛大に安堵したため息をついたようだが?」 美琴「いや……なんとなく今、自分の身に降りかかりそうだった絶体絶命の大ピンチから逃れられたような気がしたから……」 縦ロ「まぁ。御坂さんを脅かす存在とはいったい如何なるモノだったのでしょう? 恐ろしいですわ」 海原「レベル5で学園都市第三位の御坂さんですから第一位の一方通行さんか第二位の垣根提督さん辺りでしょうか」 上条「どっちにしろ厄介な相手だったんだろうな。まあ、何にせよ何事もなくて良かった、って思うところだろ」 美琴「……それもそうね……ただ、なんとなく、なんとなくだけど一方通行とか第二位とかよりもはるかに恐ろしい相手だったような気がする……」 縦ロ「寮監様とか?」 美琴「……それは確かだけど、そういう意味じゃない怖さで、今この場だと学園都市で一番恐ろしい相手だったんじゃないかなと」 上条「ちょっと待て。あの寮監さんは御坂にとって一方通行よりも怖い相手なのか?」 海原「まあ、それが常盤台中学在籍の生徒の宿命ですから」 上条「……宿命とまで……」 ――――上条当麻と、――――御坂美琴。 密かに手と手を繋いで街を歩いている状態なのだが、幸か不幸か、二人とも全く自覚がなかった。 海原「ぐはぁっ!!」 縦ロ「あ、あれ? どうされましたの海原様? いきなり吐血とは?」 上条「何だ? 体調が悪いのか? だったら無理せず横になってろよ」 美琴(う、うわぁ。そう言えばそうだった……全然気付かなかった……///) 海原「……い、いえ……大丈夫です……というか上条さん? 上条さんは御坂さんと手を繋いでいる状態を全く自覚してなかったんですか……?」 上条「ん~~~。何というか、俺と御坂って結構手を繋いでる時が多くてな。だからあんまり何とも思わなかったというか」 美琴「ちょ、ちょっと!? いきなり何を!?///」 上条「いやだってそうだろ? 前にこぼれ話で出てきた俺が記憶喪失になる前でも、ガレージの前とか、河原とか、記憶があるところからでも夏休み最後の日なんて一時間くらい手を繋いでたけどお互い気付いてなかったじゃん。あと前にやったフォークダンス」 海原「ごほぉっ!!」 縦ロ「あぁ! また海原さんが吐血されました!!」 「おー。そろそろ冷房も弱くなってきてんな―」 「あと二週間もすれば暖房に切り替わるでしょうよ」 美琴はてくてくと前を歩きながら、 「あったあった。こっちよ」 彼女は細い指で店舗の一店を指差す。 上条「ほら。さっきも言ったろ。こういう会話とか御坂の歩き方とかは遊びに来ている感満載じゃん。ホント、『罰ゲーム』なんて括りがなかったら、って今さらながら思うぞ」 美琴「へ? そ、そうかなぁ?///」 縦ロ「ふふ。とっても微笑ましい光景ですよ。ちょっと羨ましいですわ。何気ない会話なのにとっても自然で仲睦ましさ満載ですもの」 美琴「うわ。何の邪心もない純粋な笑顔で言われると、ちょっと照れちゃうじゃない……///」 上条(おぉっ! もしかして御坂ってば素直に笑うと可愛いんじゃね?) 海原「……もしかしなくても御坂さんが素直に笑うと可愛いのは当たり前のことですよ?」 上条「ぶっ! 久しぶりにこのネタ来るか!? って、うぉい! 前髪の影が濃くなった笑いが何か怖いぞ海原!?」 美琴「ん? 何か言った?」 海原「いえ何も」 縦ロ「どうして海原様が答えますの? しかも0.2秒で速答とは次元大介の早撃ちよりも早いですわ」 上条「……お嬢様が世界一の大泥棒の相棒を知ってるってどうよ?」 縦ロ「ちなみに原作での彼には、妹さんとお兄さまがおりますわ。残念ながらお兄さまの方は既に亡くなっているのですが」 上条「詳しすぎだろ!」 『超難解なゲームをワンコインでクリアせよ。さもなくば土下座』とかとんでもない要求が出てくるかと思ったのだが……そういった上条の予測は大きく外れた。 美琴「……アンタ、私の事どう見てた訳?」 上条「あんなに怒ってる顔見ちゃったら、否が応でも最悪のケースを想定しちゃうもんだろ?」 美琴「そこまで陰険じゃないわよ!」 上条「え~? だってミコっちゃんって、お茶請け代わりに俺の不幸を見て楽しむタイプの人間じゃないですか~」 美琴「私はドSかっ!」 海原(サディスティックな御坂さん……我々の業界ではご褒美ですね…) 縦ロ「??? S…磁石のお話でしょうか?」 携帯電話のサービス店である。 「アンタ、『ハンディアンテナサービス』って知ってる?」 「ん? あれだっけ。個人個人の携帯電話がアンテナ基地代わりになるってサービスだよな。近くにアンテナ基地がなくても通話できるようになるやつ」 「私さ。あれに登録してみようかと思ってんのよ」 「えー。でもあの激マイナーな制度って、利用者みんなが携帯電話の電源を常にオンにして持ち歩いてないと中継アンテナ効果は期待できないんだよな。そのせいでバッテリーの減りがメチャクチャ早いんじゃなかったっけ? それ以前にサービス加入人数が少ないと何の意味もないって話じゃ……」 「だからそのサービスを普及させるためにも加入するっつってんでしょうが。ペア契約にしちゃえば『ハンディアンテナ』だけじゃなくて、その他の通話料金も随分安くなるみたいだしね」 上条「……」 縦ロ「どうされました? 上条さん」 上条「あーうん。俺が御坂と素で会話してるシーンってそんなに無いなって。こう見ると御坂が普通の可愛い女の子に見えるし、ひょっとして俺、すげー勿体ない事してる気がして」 美琴「ちょ、ちょっ! 何を言って!?///」 縦ロ「そうですの? それは実に勿体ない話ですわ。御坂さんはとても素敵で愛嬌があって接しやすい方ですのに」 上条「やっぱそうなのかね? ったく、俺と一緒に居る時もそういう御坂でいればいいのに。何でいつもケンカをふっかけてきたりムスッとしたりしてるんだか……」 美琴「え、えっと……あの……!!///」 縦ロ「まあ、御坂さんが上条さんの前ではいつもムスッとしておられますの? それはひょっとしなくても上条さんが御坂さんを怒らせるような真似しているのではないでしょうか? それを改めれば素敵な御坂さんに出会えますわよ」 上条「え゛? 御坂がムスッとしてるのって俺の所為なの?」 縦ロ「普段の御坂さんからすれば他に考えられる理由はございませんわ。御坂さんは本当に嫌がられている相手ですと、愛想笑いを浮かべられてもらえればいい方で、そうだとしても、それでもさっさと会話も早急に切りあげられ、そそくさと離れようとしますもの。わたくしとしましてはとても残念なのですが、御坂さんが女王に接するときに見せられる態度がそれに当たるかと。でも上条さんには御坂さんから話しかけられるという事は御坂さんが上条さんに少なからず好意を抱いている証でございますし、だとすれば、上条さんの前ですと御坂さんがムスッとされます理由は上条さんが御坂さんを怒らせるようなことをしている、以外は思い浮かびませんわ」 美琴(うぉい! さらっと『少なからず好意を抱いている』って!?///) 上条「う、ううん……まあきみは御坂と同じ学校の生徒だし、俺よりも御坂と接することが多いだろうから、やっぱ間違いじゃないんだろうなぁ……」 美琴(え? 肯定するの!?) 海原「……」 上条「どうした海原? 笑顔のなのに妙にどんよりした陰気なオーラが漂ってるが?」 海原「いえ何も……」(自分が夏休みのときに声をかけた御坂さんの態度が今まさに縦ロールの彼女が言った通りだったことが多大なショックです……) 美琴「……」 縦ロ「どうされました? 御坂さん」 美琴「いやなんでも」(この子がさりげなく言った『好意云々』に、やっぱアイツ【上条】は気付かないわよねー。気付くわけないわよねー。はぁ……) 「ペア契約って……あれだよな? 確かあらかじめ登録しておいた二人の間だけ、通話料とかパケット代がかからないとかっていうヤツ」 「そうそう。で、さらに今『ハンディアンテナサービス』とペア契約をセットで受けるとラヴリーミトンのゲコ太ストラップがもらえるのね、カエルのマスコット」 「……、オイ」 「即ゲット。だから一緒に契約しなさい」 「ようはストラップ目当てかよ!?」 縦ロ「はぁ……わたくしもこのキャンペーンは知っておりましたけど、とても残念なことにわたくしには一緒にペア契約してくださる殿方のお知り合いがおりませんでしたし、実のところ、御坂さんの携帯に付いているストラップを見る度に羨ましくて……」 美琴「あははは。そ、そう、だったんだ……前にMフェスの通販限定版を貰ったのにごめんね……」 縦ロ「いえ。そのストラップは誇り高きゲコラーとしまして、正規ではない方法でお譲り頂くわけにはいきませんわ。ですから、わたくしは御坂さんのそのストラップを眺めることで自分を満足させておりますの」 海原「おや? でも上条さんも持っていますね。何でしたらそちらを彼女にお渡ししたらいかがですか?」 上条「ん? これか? まあこん時のペア契約のもんだから俺も持ってるってわけなんだが、さすがにこれを渡すのは御坂に悪いだろ? これがないとペア契約解除されるかもしれんし、実はせっかく通話料が安くなって助かってて、俺も解除する気ないから。それに何だかんだ言っても、割と愛着もあるし思い出も多いしな。第三次世界大戦の時に失くしたこれを、御坂が拾って持っててくれたってのもすげぇ嬉しかったし…だからこれは誰にも渡せないな。悪ぃ」 縦ロ「いえ。お気持ちだけで嬉しいですわ。上条さんって優しい方ですのね」 上条「え? そ、そうかな?///」 美琴「くぉら!! 何赤くなってんのよ!?(で、でも、動機はどうあれ、「誰にも渡せない」、って言ってくれて嬉しいかな……///)」 上条「あ、赤くなってなんかないやい!! って、お前、器用な顔してんな? 怒ってんのに笑ってんぞ」 美琴「う゛……!!///」 海原(ちっ……せっかく御坂さんとのお揃い品を排除できると思いましたのに……) 「大体カエルならもう持ってんだろ!」 美琴「ゲコ太とこの子を一緒にすんなッ!!」 縦ロ「そうですわ! ゲコ太はこの子の隣に住んでるおじさんで乗り物に弱くてゲコゲコしちゃうからゲコ太って呼ばれているのですよ! このような簡単な違いも分からないとは学生というか若者失格ですわ!!」 上条「うわお!? ゲコラーJC二人がかりで原作再現ツッコミしますか!? つーか、海原分かったか? って、お前何やってんの?」 海原「いえ。今の内に携帯で調べておこうかと。ゲコ太を知れば御坂さんの好感度がアップするみたいですし」 美琴「……」 上条「遅いわい! しかも今の魂胆聞かれちゃったからますます引いてるわ!!」 海原「ぐ……い、いえまだです! 例えばこの『ゲブ太』などは―――」 美琴「…それパチモン」 海原「えええっ!!? い、いえしかし違いが全く分かりませんが!?」 美琴&縦ロ「「……」」 上条「海原さん、ゲコラーの方々の好感度が急降下で失われていってますよ!? もう、そこら辺で止めとけ!」 「……そのゲコ太おじさんのキャラ付けは本当にラヴリーなのか?」 美琴「はぁ……アンタの鈍さはこんな所でも如何なく発揮されんのね……」 縦ロ「ふぅ……これを理解できませんとは……少々いただけませんわ……」 上条「うわ。何その、可哀想な人を見る目は。しかも思いっきり今、幻滅のため息吐いたろ?」 縦ロ「至極当然の行為ですわ」 美琴「アンタ、頭の中だけじゃなくて感性も鍛えた方がいいわよ」 上条「いや、絶対お前ら二人だけだって!! そのキャラ付けで『ラヴリー』って思えるのは!!」 海原「そうですか? 自分はお二人の気持ちを結構納得できますよ。少し変態っぽいかもしれませんが、乗り物で気持ち悪くなったことが理由とは言え、上条さんも『少し弱っている涙目の女性』って結構そそりませんか? それと同じで御坂さんと縦ロールの彼女からすれば異性と言ってもいいゲコ太おじさんの、その仕草はラヴリーに見えなくもないのではないでしょうか」 上条「ぶっ! 否定できないしとっても正論だし!?」 縦ロ「なるほど。男女の感性の違いでございましたか」 美琴「なら、アンタが理解できなくても仕方ないわね」 上条「うぉい! 何、勝ち誇ってんだお前ら!?」 「一緒にお店に行ったりいっぱい書類を書いたり何時間も待たされたりするからさー、その辺の融通が利く人じゃないと協力してもらうのは難しいのよね。ま、半日はかからないだろうし、ちょっと我慢してもらうわよ」 上条「上条さんは体のいい便利屋さんと言う訳ですかそうですか」 美琴「何度も言うけどね…アンタは罰ゲーム食らう側なんだから、文句を言う資格は無いのっ!」 縦ロ「ですが、それにしても御坂さんならば他にも条件を満たす殿方はいらっしゃるのでは? 上条さんでなければならない理由はおありでしたの?」 美琴「うっぐ…!?/// い、いいやあの、私こう見えても男性の知り合いって実はコイツくらいしかいないんですよ! だ、だってほら私たち『女子校』じゃない? だ、だから仕方なく…ですね…」 海原「……あれ? 自分は?」 縦ロ「あら? ちょっと待ってくださいな上条さん」 上条「はい?」 縦ロ「少し気になったのですが、上条さんは『体のいい便利屋さん』扱いではご不満なのではないでしょうか? ですから御坂さんに一言申し上げたくなったのではないかと」 美琴「まあ、『便利屋』って言われて喜ぶ人は世間一般では少ないですからね。でも、こん時のコイツは罰ゲームだから不満すら言う権利はないってことなんですよ」 縦ロ「まあ、そうでしたの。でしたら納得ですわ」 上条「う、ううん……そう、なのかなぁ……? なんとなく『不満に思った理由』が違う気がしたんだが……」 海原(……どうやら鈍いのは上条さんだけではないようですね。自分としては喜ばしいことですが) 「このペア契約ってさ、そもそも普通は恋人とかで交わすものなんじゃねーの? 男女限定とか書いてあるし」 美琴「恋び、と……///」 上条「だってそうだろ? 男女のペアっつったら、やっぱ恋人だろ」 縦ロ「そ、そうですわね…確かに言われてみれば、恋人同士の方がなさるサービスのように思えます」 上条「あれ? つー事はこの時、周りからは俺たちも恋人に見えてたのかな?(想像すると…すげードキドキしてくるな…)」 縦ロ「ええ、きっと周りの方々からは恋人なのだと―――」 美琴&海原「「ああああ、あまり恋人恋人連呼しないで!!!///」ください!!!」 彼女は鞄についているカエルのマスコットをムミューッ!! と握りつつ 縦ロ「みみみ御坂さん! ケロヨンを愛でる時はもっと優しく!」 美琴「ごごごごめんなさい! この時は焦ってたからつい……」 海原「あの…貴方にお聞きしますが、あの『ケロヨン』というカエルと『ゲコ太』というカエル…どこがどう違うのか分かりますか?」ヒソヒソ 上条「見た目的には、ヒゲの有る無ししか違わないんじゃないかな…」ヒソヒソ 海原「…ですよね。良かった、自分だけがおかしいのかと思い始めていましたから」ヒソヒソ 「い、いいいいや馬鹿違うわよナニ口走ってんのアンタ! べっ、別に男女って書いてあるだけで恋人同士じゃなきゃいけないとかって決まりはないじゃないそうよ例えば夫婦だって問題ないでしょうが!!」 「もしもし。恋人よりも重たくなってますよ御坂さん」 美琴(うわあああぁぁぁもうっ!!! 何言ってんのこの時の私何言ってんのおおおおおお!!!?///) 上条「御坂と夫婦ねぇ…(想像すると…すげードキド)」 海原「想像するのを止めてもらえませんか…?」 上条「うおあっ!?」 縦ロ「ふふっ。こんなお言葉が口をついて出てくるなんて、もしかして御坂さん、深層心理では上条さんとご結婚なさる事を望んでいるのでは?」 上条「………え…?」 海原「ゴバァッ!!!」 美琴「ふにゃー///」 縦ロ「あ、あら? ほんの冗談のつもりでしたのに、皆様のこの反応は一体…?」 「さっきから何なんだお前!!」 「あ、アンタの方が訳分かんないじゃない! ほら、良いからさっさと済ませるわよ!!」 美琴「そ、そうよ! アンタが訳分かんないのが悪いのよっ!///」 上条「俺何も悪くなくね!? それにどっちかっつーと訳分かんないのは御坂の方じゃね!?」 美琴「うううううっさいうっさい!!! アンタが悪いって言ったら悪いのっ!///」 上条「え~? もう、取り付く島もないじゃないですかー…」 縦ロ「た、大変ですわ! 御坂さんと上条さんがお喧嘩を! すぐにでもお止めしなければ!」 海原「……いえ、アレは止めなくても大丈夫な類いのケンカですから。というかむしろ止めないでください。このままケンカ別れになれば――」 美琴「だだだ誰と誰が痴話ゲンカしてるってのよ!!!///」 海原「誰も言っておりませんよ!? 痴話ゲンカなんて!」 カウンターの前に座っていた店員のお姉さんは、引きずられる上条と引きずってきた美琴の形相にやや笑みが崩れかけていたが 上条「ほらもう、お店の方にも迷惑かけてんじゃねーか」 美琴「だ、だって! ……だって…///」 縦ロ「ちなみに御坂さん、その時はどのようなお顔でいらしたのですか?」 上条「そりゃもう…こーんな(変顔)」 美琴「そんな顔してないわよ!」 海原「そうです! 御坂さんはそんな顔はしません!」 上条「いや、結構するぜ? 何度も見てんもん」 縦ロ「もしかしたら、それも上条さんの前でしか見せない御坂さんの表情の一つなのかも知れませんわね」 海原「うぐっ!? …また血を吐きそうです……」 美琴「だから! そもそもそんな顔しないってば!」 「これはペア契約でして、登録に当たって『このお二人はペアである』事を証明して欲しいだけなんです。――――」 海原「あ、改めてハッキリ言われると中々に効きますね……現実を突きつけられるようで…」 上条「ペア契約の事か?」 海原「改めてハッキリ言わなくても結構です!」 美琴(あ、改めて考えると割と凄い事よね……ペア契約って…///) 縦ロ「あら? 御坂さん何だかお顔が真っ赤ですわ。どうなされましたの?」 美琴「ななな何でもないですから!///」 「……つ、つーしょっと?」 海原「あの…つかぬ事をお聞きしますが……まさか撮ったのですか…? 御坂さんとのツーショット写真を…」 上条「ん? ああ、撮ったぞ。この後すぐの話だけど」 美琴「……///」 海原「」 縦ロ「あら? 海原様が固まってしまいましたね」 上条「多分、放っておいて大丈夫なんじゃないかな」 縦ロ「そう言えばお二人は、こういったお写真は、よくお撮りになりますの?」 上条「いや、初めてだったな(少なくとも記憶があるうちは)」 縦ロ「では御坂さんが初体験ですのね」 上条「えっ!!? あ、ああ…まぁ……」 美琴「ははははは初体験て! 初体験てえええええええ!!?///」 海原「ごぶっ!」 縦ロ「ああ!? 海原様がまた吐血を!」 「写真証明のボックス探すの面倒だし、携帯のカメラでさっさと済ますか。御坂、お前って他のデジカメとか持ってないよな」 「え? ええ、まぁ、私の携帯電話はカウンターに預けちゃったし」 どこか上の空な感じの美琴だったが、上条は気づかない。 上条「あー…言われてみれば、あの時の御坂って何かそわそわしてたかも」 美琴「そそそ、そうかしら!?///」 海原(彼の鈍感スキルに助けられたようですね…) 縦ロ「あの…つまり上条さんの携帯電話でお二人はお写真を撮られたのですわよね?」 上条「ああ、うん。そうだけど」 縦ロ「では今もそのお写真は上条さんの携帯電話の中に?」 上条「そうだな。データは消してないし、今もあるよ」 縦ロ「まぁ! ではそのお写真、わたくしの携帯電話にも送っていただけませんこと!?」 美琴「ちょっ!!?///」 上条「俺はいいけど…御坂は?」 美琴「いいの!? ホントにいいのそれ!!?///」 海原「止めておいた方が良いのではありませんか? 一応は個人情報ですし」 縦ロ「そう…ですわね。残念ですが」 海原(ふう…危ない危ない。これがきっかけで常盤台に二人の写真が流出したら、状況しだいでは恋人認定されるところでしたよ) いつの間にか、美琴が若干遠くにいる。 上条「そんなに嫌なのでせうか?」 美琴「そ、そんな事言ってないでしょ!? ただちょっと…その……///」 上条「…今日のミコっちゃん、いつにも増して歯切れが悪いな」 海原(彼の鈍感スキルに助けられっぱなしですね…) 縦ロ「はっ! もしかして御坂さん…上条さんの―――」 美琴(気付かれた!!?///) 縦ロ「―――上条さんの香りが気になったのでは? 上条さんいけませんよ。香水を付ける場合は適量でなくては」 上条「…上条さん、香水とか使った事ないッス」 美琴(……違ったか) 海原(彼女の天然スキルにも助けられているようです) 実は美琴の顔はちょっと赤くなって学生鞄を握る両手がそわそわと動いていたのだが、上条には好意的に映らなかったようだ。 海原「……考えられませんね。この御坂さんを見て何も感じないとは」 上条「だって御坂から言い出した事なのに、何か知らないけどもたついてんだもん」 海原「はぁ…御坂さんも、こんな人のどこに惹かれ―――っとと、何でもありません」 上条「?」 美琴(今何かとんでもない事を口走ろうとしなかった!!?///) 縦ロ「ところで御坂さん」 美琴「あ、ひゃ、ひゃいっ!!?」 縦ロ「見た所、相当我慢しておられるようですが…お手洗いでしたら恥ずかしがらずに行った方がよろしいのではありませんか?」 美琴「………へ?」 縦ロ「御坂さんは以前にも一日中お手洗いに篭もられた事がありますし、そこまでそわそわするのでしたら行った方が良いのではないかと思いまして」 美琴「………ウン、アリガトー。ツギカラハソウスルワー」(食蜂……次に会った時がアンタの命日よ……) ぐいっと上条の肩にぶつかるように、彼女は一息で急接近した。肩と肩を擦り、美琴は首をわずかに傾げて、上条の肩に頭を置いた。携帯電話の画面の中にキチンと二人の顔が収まる。 上条「う、う~ん……改めて解説されると…何つーか生々しいな…」 美琴(わ…私こんな事してたんだ……あの時はいっぱいいっぱいだったから、この瞬間の事よく覚えてないけど…///) 海原「ぐっ……ぐううぅぅ! そろそろ…自分のライフはゼロに近づいています…ね…」 上条「何にダメージ食らってんのかは知らないけど、大丈夫か?」 海原「…貴方にだけは心配されたくありませんよ」 縦ロ「あの~。お写真が頂けないのでしたら、今ここでこの時の状況を再現してはいただけませんか? わたくし、普段では見られないという、上条さんにだけ見せる御坂さんのお顔…とても興味がありますの」 美琴「えっ!!? さ、ささ、再現んんんっ!!?///」 上条「ん、まぁいいけど。えっと、こうやって御坂を抱き寄せてだな…」 美琴「ひゃああああああああいっっっ!!!!!///」 海原「あっ。たった今ライフがゼロになりまグォッフバラァッ!!!」 縦ロ「海原様が! 海原様がリットル単位の吐血をっ!」 「顔が引きつってんぞ御坂」 「何でアンタは私から遠ざかるように目を逸らしてんのよ」 上条と美琴は顔を見合わせて、 「これはペアではないと思う」 「も、もう一回撮ってみましょうか」 海原「撮り直しまでしたのですか…」 美琴「だだ、だって仕方ないじゃない! 変な感じに撮れちゃったんだから!///」 海原(まさかとは思いますが、もう一度撮りたいが為にわざと顔を引きつらせた…なんて事はありませんよね…?) 縦ロ「でも分かりますわ。殿方と肩を寄せてお写真を撮るだなんて、緊張してしまいますものね」 上条「まぁ、確かに俺も少~しだけ緊張したもんな。何て言うか…ドキドキしたっていうか」 美琴「ふ、ふ~ん? アンタ『も』ドキドキしてたんだぁ……///」 「だから何で表情が固まってんだよ御坂!!」 「アンタはどうして重心を私から遠ざける訳!?」 海原「二度目のNG…ですと…!?」 縦ロ「しかも何だか先程よりも悪化しているような…?」 美琴「だって…だって……///」 上条「いやー、フィルムじゃなくて良かったよな」 海原「そういう問題じゃありませんよ! 貴方、何回御坂さんを抱き締めるつもりだったのですか!」 上条「そりゃまあ、成功するまで何度でも…じゃないか?」 美琴「ななななな何度でも! 何度でもおおおおおお!!?///」 縦ロ(今日の御坂さんは、何だかいつもよりも可愛らしいですわね) 「とにかくツーショット写真ってな恋人っぽい感じで撮りゃ良いんだろ! 御坂こっち来い! こうしてやるーっ!!」 「え、なに? きゃあ!!」 ガシィッ!! と細い肩に腕を回された美琴の顔が急激に真っ赤に染まっていく。 上条(こうしてじっくり見てみると、御坂すげぇ可愛い反応してたんだな) 美琴「ぁぅ…ぁぅ……///」 上条(つーか今もこの時と同じようなリアクションしてんのな。……可愛いな) 海原「……自分は何故ここにいるのでしょう…」 縦ロ「…? 海原様が遠い目をされておりますわ。この微笑ましい光景に対してきっととても哲学的な事を考えていらっしゃるのね」 「笑え御坂! これ以上いちいち撮り直すのは面倒だ! ようは書類を作れりゃ何でも良いんだろ! 割り切っちまえば問題ねえよこんなの!!」 「え? ま、まぁ、そうよね。あはは! 別にそれっぽく写真を撮るだけじゃない。そうよねそうそう写真を撮るだけ! よおし行っくわよーっ!!」 海原「そうですよね。あくまでもペア契約をする為に割り切っているだけで、つまりはこれっぽっちも『そういった感情』はないのですよね」 上条「『そういった感情』って何だよ?」 海原「分からないのなら、それで結構です」 縦ロ「海原様は、『御坂さんと異性として意識しての行動ではないのですね』、と仰りたいのでは?」 上条「ああ、そういう事か。うん、やっぱ多少は意識するよな。…どうしても」 美琴「べあっ!!?///」 上条「そうでなきゃ、ここまで緊張してねーって」 美琴「あ、あははー……そそそそ、そうなんだー…///」 海原「く……何この展開……」 縦ロ「ああ! 今度は海原様が血涙されておられます!!」 美琴はヤケクソというより顔の赤さを悟られるのが嫌で無理矢理に気分をハイに変えている。美琴の肩に腕を回す上条に合わせるように、自分の腕を上条の腰に回して距離を縮めていく。二人……というより美琴と他一名を眺める通行人が、『おおっ』と少し羨ましそうな目で見ているがハイになっている彼女達には見えていない。 海原「も~~~我慢できません! 何ですかこれ何なんですかこれ!?」 上条「何ですかって…だからペアである証明をする為にツーショットの写真をだな」 海原「そんな事は分かってますよ! 自分が聞きたいのはそこではなくてと言うより自分が聞きたくないのはそこではなくてと言った方が正しいでしょうか!?」 上条「お前…言ってる事が支離滅裂だぞ?」 海原「うるっせぇんだよ、ド素人が!!」 上条「あれ!? 神裂さん!?」 縦ロ「ふふっ。殿方達はヤンチャですのね」 美琴(アレを「ヤンチャ」で済ませるのね…) 縦ロ「ところで御坂さん。御坂さんはこの時、周りが見えていなかったと記載されておりますが…改めて客観的に見て、ご自分をどう思われます?」 美琴「にゃっ!!? どど、どうって……や…やっぱり恋人…みたいに見える………のでは、ない…でしょうか…///(あ…アイツが海原の相手をしてて、聞いてなくて助かったわね…///)」 空間移動で急速接近した白井黒子が上条当麻の後頭部にドロップキックを喰らわせた。 海原「うははははーっ! ざまぁないですね! 白井さん、GJですよ!」 上条「お前キャラ崩壊してないか!?」 縦ロ「あら。白井さんもヤンチャですのね」 美琴「だからヤンチャて…」 上条「つーか大覇星祭のフォークダンスの時もそうだったんだけどさ。白井のこれって、俺と御坂が二人っきりで体を密着させてる時に決まって来るんだよな。何でだ?」 美琴「いい、い、言われてみれば確かにそうね! な、ななな、何でかしら~!!?///」 海原「フォークダンスまで経験済み、だと!?」 縦ロ「はっ! また海原様が固まられてしまいましたわ!!」 「私だって好きでやってんじゃないんだってば! ただ私はゲコ太ストラップが欲しいからペア契約を頼んで、そこで必要って言われた写真を撮ってただけなのよ!!」 海原「そ、そうですよね。自分もつい熱くなってしまいましたが、これは! あくまでも! ストラップの為なだけ! なのですよね」 上条「……何で俺を真っ直ぐ見つめながら力説してんだよ」 海原「いえ、貴方が勘違いしないようにです」 上条「へぇへぇ。(確かにちょっと残念な気もするな)」 縦ロ「そうですわよね。何しろ限定品ですし、御坂さんが必死になるのも痛いほど分かりま……あら? 御坂さん、何をそんなにしょんぼりしておりますの?」 美琴「いやー…何でもないですよー……」 「え? それでオッケーなら俺はもう帰っちゃって良い?」 「男女のペアじゃなきゃ駄目だっつってんでしょ!!」 上条「恋人じゃなきゃ駄目なんだもんな」 縦ロ「夫婦ではありませんでしたか?」 美琴「それはもういいからっ!!!///」 海原「はい、もう終わり終わり! 撤収ですよ撤収!」 縦ロ「あら? ちょっと待っていただけます? もしかして、この時も撮影がうまくいかなかったのではないでしょうか?」 美琴「へ?」 縦ロ「いえ。白井さんがシャッターを切る寸前に闖入なされたという事は、『ツーショット写真』ではなくなりましたわよ」 美琴「びくぅッ!!」 上条「ああ。こん時もうまくいかなかったよ。撮れてしまった写真は、さすがにもう削除したけどこんな感じのやつだったから」 ――――ツーショットのつもりが高速でブレる上条の頭とびっくりした美琴と白井のパンツという極限のスリーショットになっていた。 縦ロ「くすくす。微笑ましいですけど、白井さんったら何とはしたない」 上条「『はしたない』で済ませるの!? 俺、思いっきり蹴られてんだけど!?」 縦ロ「はい? でも上条さんはとても頑丈なのでしょう? 女王から、上条さんはちょっとやそっとでは壊れない屈強な方とお聞きしてましたから、華奢な白井さんの蹴撃程度ではなんともないのでは?」 美琴(ちっ……やっぱ、アイツも日常会話にコイツのことを組み入れてやがったか……しかも包み隠さず名前まで出してるなんて……) 上条「うわ。俺って常盤台でそんなキャラ設定されてんの? って、あれ? 何であんたの女王さんとやらは俺のこと知ってんだ? 俺、どこかで会ったことあったっけ?」 縦ロ「ええ。と言っても会われたのは最近ではなく、一年ほど前だとか」 上条「……あー悪い。その女王さんに謝らなきゃな。俺って高一の七月二十八日以前の記憶を失くしちまったから、その女王さんのこと忘れてしまったんだわ……」 美琴「アンタ……」 上条「何だよ御坂。そんな殊勝で物悲しそうな視線を向けるなよ。気遣ってくれるのは嬉しいんだけど、俺だって辛いんだからな」 美琴(いや。意味が違うんですけど。思いっきり頭の可哀想な人を見ているつもりなんですけど) 縦ロ「さて、ではお話を戻しますけど、この時もうまくいかなかったのにペア契約なされている、ということはもう一度撮影された、ってことですよね?」 美琴「ひききききっ!!」 上条「ん? ああ、それはこんな感じ」 美琴「って、さらっと公開すんなあああああああああああああああああああああ!!!///」 縦ロ「あらあら。こちらはまたとても仲睦ましいツーショットで」(邪気のまったくない笑顔) 海原「グボフヘホヒハグバラゴバラグァバァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!!!!!!!!」 上条「あ。海原が火山噴火のように吐血した」 上条「という訳で海原が救急車で運ばれちまったんで今回はここまでだな」 美琴「まあ、アレだけ吐血してりゃ血が足りなくなるわよね。体調が悪いなら来なくても良かったのに」 縦ロ「そこは海原様の義理堅さなのではないでしょうか。体調が悪くても知人からのご依頼を無碍にするわけにもいかず無理をなされたとか」 美琴「世間体ってやつかしら? 常盤台の理事長の孫ともなると大変ね」 上条「まぁとりあえず、海原の事はいつものカエル医者に任せておけば大丈夫だろ。それにしても今回は結構楽しかったというか、わき合い合いだったな。うん。御坂、お前が呼んでくれたこっちの子、感じいいわ」 美琴「ほほぉ。それはどーゆー意味かな?」 上条「あん? 何でお前怒ってんの? 俺は単に俺の周りの女の子の大半がやたら野蛮だったり元気過ぎたりして、『普通の女の子』っぽいのがいねーから、こういう素朴な子と強烈かつ猛烈、具体的には咬み付きだったり電撃だったりドロップキックだったり日本刀だったり鉄拳だったり、っていう過激なツッコミなしの会話できるのもたまにはいいな、って思っただけだ」 縦ロ「え……? 『たまに』でよろしいのですか? 今のご発言からは、わたくしには上条さんの日常が相当大変な目に合っておられるような印象を受けるのですが……」 上条「はっはっは。まあ、俺は不幸体質だから、過激なツッコミに出くわすこと自体、文字通り『日常茶飯事』なんだよ。だから今はもう気にならないし、むしろ何も無い時の方が怖くなってしまったくらいなんだなこれが」 美琴「うわ。さわやかな笑顔で朗らかに言えるアンタに同情するわ」 上条「言っとくが、お前も俺の『日常茶飯事』に含まれているんだからな」 縦ロ「まあ、それはそれとしまして、ところで御坂さん。わたくし、実は女王からこのチケットを預かっているのですが」 美琴「こ、これは『ゲコ太のスーパーパラレル大冒険記』劇場版のチケット!! どうしてこれをあいつが!?」 縦ロ「いえ。わたくしが女王にお願いして購入していただきましたの。ただペアチケットでして、誰かとお誘い合わせのうえでないと行けないものなのですが、女王が是非、御坂さんをお誘いしてあげなさい、と」 美琴「そ、そう? な、ならせっかくのチケットだし、是非行きましょう! さあ行きましょう! 早速行きましょう!!」 縦ロ「はい♡ 御坂さんならそう言っていただけると思ってましたわ♡」 上条「ああっと、じゃあ今日はこれでお開きなのか?」 美琴「うん、そうね。あ、でも少しだけ次回予告やっとかなきゃ。えっと、次回は多分、原作複数巻に跨るんじゃないかしら。ロシア編に入るまで、私の出番が結構減っちゃってるし、まとめてやっちゃう感じになると思うの」 上条「ん? つまり何だ? SS01から始まって何巻くらいまでの予定ってことか? ちなみにどれくらいのつもり?」 美琴「17巻か18巻くらいまでじゃないかしら。15巻と19巻は私たちの出番無いし、20巻からロシア編になるから区切り的にそんな感じで。じゃ、また今度ね」 上条「おう。またな」 縦ロ「では行きましょう御坂さん」 美琴「うん☆」 …… …… …… (上条当麻一人の帰り道) 上条「あれ? よく考えたら、今回って12巻の途中で終わってねーか? この後、御坂妹やちっちゃい御坂妹と会って、ヴェントとか風斬とかのことで大変なことになったような気がするんだが、それ全部スルーなのか? ん~~~……」 ??「くすくすくす☆ 上条さぁ~~~ん? 今、お帰りなのかなぁ~~~?」 上条「あん? 誰だお前?」 ??「ふふん。まぁ、今日は私のことは思い出さなくてもいいわよぉ。そうねぇ、私のことは『女王』とでも呼んでくださるぅ?」 上条「『女王』? ってことは、お前はあの縦ロールの彼女の言ってた女ってことか?」 女王「そういうことよん☆ さぁて上条さぁ~~~ん。さっき、病院に運ばれてきた海原さんの頭の中を覗いてみたんだけどぉ、私ぃ、上条さんにとってもとっても殺意が湧いちゃったのよねぇ~~~」 上条「え゛? アンタ、俺と初顔合わせだよな? なのに何でそんな殺意漲る目で俺を見てんの?」 女王「でもぉ。それって私だけじゃないみたいなのよぉ~~~」 ??「その通りですわよ~~~カミジョーさぁ~~~ん?」 上条「げっ!? その声は白井!! お前まで何でここに!?」 女王「せっかくだから彼女にも海原さんが見た映像を教えてあげたのよねぇ。そうしたら快く私の協力要請を承諾してくれたわぁ。あと、ついでだからこの人達の脳にも書き込んじゃったんだゾ☆」 ??「とうま……今日のこぼれ話は短髪とデートの話だったから参加を断ったんだけど、『私の知らないところ』で短髪とあんなことやそんなことしてたんだね……」 ??「……人間よ……今日の私は、この体躯でも全盛期の力が存分に漲っているぞ……」 上条「インデックス!? オティヌス!?」 女王「でさぁ、何だか知らないけど、たまたますれ違った通りすがりのこの人にも教えてほしい、って言われたから教えちゃったぁ♡」 ??「ふっ。流石は一度は世界中を敵に回した男だな。ひょっとして『複数の誰かを敵に回すこと』に長けてるのではないか?」 上条「レイヴィニア=バードウェイ!?」 女王「まだまだいるわねぇ」 ??「上条君。これはどういう事なのか。ちゃんと説明してほしい」 ??「貴様は本当に一度死んでみるべきだと思うわ!」 ??「流石の私でも、これは擁護できないけど」 上条「姫神!? 吹寄!? それに雲川先輩まで!?」 ??「」 上条「五和!!! 無言で槍構えるのは止めようぜ!!? すげー怖い! あと目に光がないんですけど何でヤンデんの!?」 女王「もう説明はいらないわよねぇ?」 上条「し、四面楚歌!?」 全員「「「「「天誅ぅぅぅぅぅぅううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!」」」」」 上条「いぃぃぃぃぃやぁぁぁぁあああああああああああ!! 助けて御坂ぁぁぁぁあああああああああああああああ!!」 (映画館) 縦ロ「――――上条当麻。彼は三度目の死を迎えることになる、ところだった」 美琴「ほへ? 何そのナレーションっぽいの」 縦ロ「いえ。前回の予告台本と一緒に渡されました今回の台本の締めにそう書いてありまして読み上げるようにと言われていたのですが、恥ずかしながら忘れてしまっていたものですから」 美琴「いや。流石に遅過ぎるから。って、これまた何か妙に嫌な感じのナレーションなんだけど」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/こぼれ話
https://w.atwiki.jp/animesongs/pages/1363.html
秘密の天地無用! 折笠愛・高田由美/電波の海原 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 折笠愛「月のTRAGEDY」(Amazon) 発売元・販売元 パイオニアLDC株式会社 発売日 1995.11.22 価格 971円(税抜き) 内容 電波の海原 ココアと苦いチョコレート 電波の海原(オリジナル・カラオケ) ココアと苦いチョコレート(オリジナル・カラオケ) 備考 ラジオ版
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/1979.html
美味しんぼ 登場人物 山岡家と栗田家山岡家 美食倶楽部と海原家 東西新聞社 その他の人々 コメント 原作:雁屋哲、作画:花咲アキラによる日本の漫画作品。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて、1983年より連載中。1987年、第32回小学館漫画賞青年一般部門受賞。 登場人物 山岡家と栗田家 山岡家 ヤナッキー→ゴウカザルorケッキング:山岡士郎 初期は雰囲気がそれっぽいが、中期からは眉毛が極太になっている。 ミミロップorハピナスorガルーラ:栗田ゆう子 美食倶楽部と海原家 サザンドラorエレキブルorダーテング:海原雄山 あくタイプ(初期の頃の雄山の性格)と着物の色合い+ハイパーボイス(このあらいを作ったのは誰だ)ちょうはつ(士郎に)必須 アーケオスorイワーク:岡星良三 特性よわき 後者は岡星精一の弟なので彼の進化前で 東西新聞社 ミルホッグ:富井富雄(アニメ版では富井精一) ムーランドorボスゴドラ:大原大蔵 オコリザル:小泉鏡一 よく山岡達にキレっているので ダイノーズorカイリュー:谷村秀夫 メガヤンマorワルビアル 田畑絹江 眼鏡と元スケバンなので ロズレイド :花村典子 ペルシアン :近城まり子 ポケナガの特性たかびしゃから グラエナ:三沢るり子 その他の人々 ハガネールorガメノデス:岡星精一 わかもとから 後者は使い手のズミが料理人なので アーマルドorジジーロン:唐山陶人 ユレイドルorバクガメス:鈴村領子 ベロリンガorシャリタツ:富二郎 ポケモンスタジアム2のミニゲームネタ ハリテヤマorクロバット:若吉葉 後者は使い手のキョウと声優繋がり マルマインorラムパルドorマンタイン:京極万太郎 マンタインは名前から ルカリオorヘイラッシャ:北尾夏子 ルカリオは男勝り 後者は寿司職人 マニューラ:銀五郎 気性の激しさとポケナガの特性たかびしゃから ウインディorニョロボンorデカグースorオトスパス:中松警部 タツベイ:辰さん 名前から デンチュラ:快楽亭ブラック キリキザン:板山秀夫 ガラガラ:近城勇 ブーバーンorナマズン:真山信子 オーベム:真山浩一 持ち物くろいメガネ ゴローニャ:朝井季子 サクラビス:栗田たま代 ドわすれ(認知症)必須 ラッタ(アローラのすがた):桜田 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 その他の人々 ラッタ(アローラのすがた):桜田 -- (ユリス) 2021-06-16 09 51 53 海原雄山は、ダークライが似合います。すいませんがお願いします。 -- (名無しさん) 2020-08-23 13 30 48 草案 捕獲日・孵化日 山岡士郎:3月26日 栗田ゆう子:2月5日 海原雄山:7月5日 富井富雄:1月1日 推奨オシャボ 山岡士郎:モンスターボール 栗田ゆう子:リピートボール 海原雄山:ルアーボール 富井富雄:ハイパーボール あかし 山岡士郎:じょうねつのあかし 栗田ゆう子:やさがたのあかし 海原雄山:カリスマのあかし 富井富雄:どうようのあかし -- (ユリス) 2020-08-08 18 23 24 草案 山岡家と栗田家 山岡家 ケッキング:山岡士郎 バオッキー:栗田ゆう子 夫がヤナッキー(山岡)なので+特性くいしんぼ 美食倶楽部 ダークライorオーロンゲ:海原雄山 初期の悪役のイメージ 海原先生は伝説禁止ポケモンが似合う 後者は見た目から ギガインパクト(このあらいを作ったのは誰だ) 性格いじっぱりorれいせい アーケオスorキリキザン:岡星良三 特性よわき 東西新聞社 ムーランドorボスゴドラ:大原大蔵 オコリザル:小泉鏡一 よく山岡達にキレっているので 特性いかりのつぼ必須 ダイノーズorカイリュー:谷村秀夫 メガヤンマorワルビアル 田畑絹江 眼鏡と元スケバンなので ロズレイド:花村典 ペルシアン:近城まり子 ポケナガの特性たかびしゃから その他(山岡と関わりのある人物) ハガネールorルカリオ:岡星精一 前者は若本から ドンカラスorボスゴドラ:板山秀司 マルマインorラムパルド:京極万太郎 ウインディorニョロボン:中松警部 タツベイ:辰さん 名前から デンチュラ:快楽亭ブラック その他(山岡と関わりのある人物) ハガネール:岡星精一 若本から ドンカラスorボスゴドラ:板山秀司 社長 後者は大原社主と被るが: マルマインorラムパルド:京極万太郎 禿なので ウインディorニョロボン:中松警部 ジジーロンorアーマルドorウーオラス 唐山陶人 後者の2匹は山岡と雄三の師匠なので ウーオラスは使い手のマスタードがダンテ達の師匠なので デンチュラ:快楽亭ブラック マニューラorバスラオ:北尾夏子 エンブオー:周大人 ウソッキー:王士秀 チャーレム:周香玉 ハリテヤマ:若吉葉 ボーマンダ:島高親方 使い手のゲンジと声優繋がり ダストダス:栗田誠 栗田ゆう子の兄 -- (名無しさん) 2020-08-06 17 52 23 -- (名無しさん) 2020-08-08 07 29 43 草案 山岡家と栗田家 山岡家 ケッキング:山岡士郎 バオッキー:栗田ゆう子 夫のヤナッキー(山岡)にするなら 特性くいしんぼ 美食倶楽部 ダークライorオーロンゲ:海原雄山 初期の悪役のイメージ 海原先生は伝説禁止ポケモンが似合う 後者は見た目から ギガインパクト(このあらいを作ったのは誰だ) 性格いじっぱりorれいせい アーケオスorイワーク:岡星良三 特性よわき 後者は岡星精一の弟なので彼の進化前で 東西新聞社 ムーランドorボスゴドラ:大原大蔵 オコリザル:小泉鏡一 よく山岡達にキレっているので ダイノーズorカイリュー:谷村秀夫 メガヤンマorワルビアル 田畑絹江 ロズレイド:花村典子 ペルシアン:近城まり子 その他(山岡と関わりのある人物) ハガネール:岡星精一 若本から ドンカラスorボスゴドラ:板山秀司 マルマインorラムパルド:京極万太郎 ウインディorニョロボン:中松警部 バニリッチ:中松歌子 アイスクリーム屋さんから タツベイ:辰さん 名前から デンチュラ:快楽亭ブラック その他(山岡と関わりのある人物) ハガネール:岡星精一 若本から ドンカラスorボスゴドラ:板山秀司 社長 後者は大原社主と被るが: マルマインorラムパルド:京極万太郎 禿なので ウインディorニョロボン:中松警部 ジジーロンorアーマルドorウーオラス 唐山陶人 後者の2匹は山岡と雄三の師匠なので ウーオラスは使い手のマスタードがダンテ達の師匠なので デンチュラ:快楽亭ブラック エンブオー:周大人 ダストダス:栗田誠 栗田ゆう子の兄 -- (名無しさん) 2020-08-06 17 52 23 草案 美食倶楽部 ダークライorオーロンゲ:海原雄山 初期の悪役のイメージ 海原先生は伝説禁止ポケモンが似合う 後者は見た目から 性格いじっぱり 東西新聞社 ムーランドorボスゴドラ:大原大蔵 オコリザル:小泉鏡一 メガヤンマorワルビアル 田畑絹江 ロズレイド:花村典子 ペルシアン:近城まり子 その他(山岡と関わりのある人物) ハガネール:岡星精一 若本から ドンカラスorボスゴドラ:板山秀司 マルマインorラムパルド:京極万太郎 ウインディorニョロボン:中松警部 バニリッチ:中松歌子 アイスクリーム屋さんから タツベイ:辰さん 名前から デンチュラ:快楽亭ブラック その他(山岡と関わりのある人物) ハガネール:岡星精一 若本から ドンカラスorボスゴドラ:板山秀司 マルマインorラムパルド:京極万太郎 ウインディorニョロボン:中松警部 ジジーロンorアーマルド 唐山陶人 タツベイ:辰さん 名前から デンチュラ:快楽亭ブラック エンブオー:周大人 ダストダス:栗田誠 栗田ゆう子の兄 -- (名無しさん) 2020-08-05 23 09 37 草案 美食倶楽部 ダークライ:海原雄山 初期の悪人のイメージ 海原先生は伝説禁止ポケモンが似合う 性格いじっぱり ユキメノコ:山岡士郎の母 東西新聞社 ムーランドorボスゴドラ:大原大蔵 オコリザル:小泉鏡一 ダイノーズ:谷村秀夫 メガヤンマorワルビアル:田畑絹江 ロズレイド:花村典子 ペルシアン:近城まりこ ポケナガの特性たかびしゃから その他 マニューラorバスラオ:銀五郎 ゴローニャ:朝井季子 -- (名無しさん) 2020-08-01 10 39 10 草案 その他の人々 ベロリンガ:富二郎 ポケモンスタジアム2のミニゲームネタ マシェード:サビーネ・ミュラー プラスル マイナン:楊ますみ・楊まゆみ テッカグヤ:君島さわ子 ペロリームorマホイップ:澄子 ピッピ:マサシ PiPiPi★アドベンチャーではいじめられキャラだったので ミロカロス:朝井季子 -- (ユリス) 2020-06-06 21 00 26 草案 東西新聞社 ダイノーズ:谷村秀夫 -- (名無しさん) 2020-06-04 22 55 26 登場人物 山岡家と栗田家 山岡家 ケッキング:山岡士郎 ぐうたら社員→特性なまけ 美食倶楽部と海原家 ダークライ:海原雄山 初期の悪役のイメージ 東西新聞社 ジジーロン:大原大蔵 オコリザル:小泉鏡一 メガヤンマorワルビアル 田畑絹江 ロズレイドorアマージョ:花村典子 ペルシアン:近城まり子 -- (名無しさん) 2020-06-04 22 53 23
https://w.atwiki.jp/h21fjhs/pages/30.html
~9月某日 きぬはた荘 リビング~ 【テレビ】<もうすぐ大覇星祭です。生徒のみなさんは―― 番外個体 「ダイハセイサイってなに?」 結標 「まあ、運動会みたいなものね。規模はケタ違いだけど」 番外個体 「ふーん……不登校児とフリーターばっかのこの家はあまり関係ないかな」 絹旗 「フリーターなのはミサワさんだけです」 浜面 (やべえ、俺どっちかですらねえ……バイト捜すか) 海原 (僕は何にカテゴライズされるのでしょうか) 滝壺 「でも、大覇星祭中って飲食店は座席解放するんでしょ?」 結標 「そうね、期間中に限っては飲食物の持ち込みが認められるハズよ」 絹旗 「つまりミサワさんの仕事も超増えるって訳ですね」 番外個体 「は、ホントに? メンドいなぁ」 結標 「しかもあれよね。外からも人がたくさん来るんだし」 番外個体 「え?」 滝壺 「運動会だから。生徒の家族とか一般のお客さんも見に来るの」 浜面 「道路が埋まるぐらいの人込みになるもんな」 番外個体 「なにそれ……ネズミが入り込んだりしないの?」 絹機 「そりゃ超防ぎきれませんよ」 結標 「これまでも、ちょこちょこおかしいことはあったみたいだけどね」 海原 「緩めるところは緩めて、締めるところは締める。そういう警備を敷くみたいですよ」 浜面 「大覇星祭中は学区によっては入るだけで一苦労だもんな」 番外個体 「なんでみんなしてそんな詳しいの?」 絹旗 「ミサワさんが超無知なだけです」 番外個体 「しょうがないじゃん……こっち来てまだ半年だし」ムー 結標 「もー、拗ねないでよー」ナデナデ 浜面 「仲良しだよな、姐さん達は」 海原 (電撃テレポコンビ……奇しくもあのお二人と同じですね) 滝壺 「あ、そろそろしらいとこんごうも帰ってくる時間だね」 絹旗 「え? もうそんな時間でしたか」 <バーン 白井 「絹旗さん!」 婚后 「参りますわよ!」 絹旗 「え? え? 何がですか? どこにですか?」 白井 「今年こそは! 今年の大覇星祭こそは!」 婚后 「怨敵・長点上機学園を討ち果たしますのよ!」 白井 「そうですの! 常盤台の名にかけて!」 結標 「長点上機といえば、もう何年か連続で総合トップとってるわね」 番外個体 「へー、すごいところなんだ」 浜面 「名門中の名門だろ。俺からすれば雲の上の存在だぜ」 海原 「確か、昨年の総合2位が常盤台でしたね。雪辱を果たすということですか」 白井 「仰る通りですの。常盤台撫子の力を見せつけてやりますの」フンス 絹旗 「あ、いや、わ、私は……」 婚后 「そうと決まれば……」 白井 「血液が逆流して血反吐を吐くまで特訓ですの!」 絹旗 「超待ってください! 私も籍は常盤台ですが、そこは、その」 滝壺 「きぬはた」 絹旗 「た、滝壺さんからも! 何か言ってやってください!」 滝壺 「お弁当作ってあげるからね」 絹旗 「」 白井 「という訳で、申し訳ございませんが絹旗さんをお借りしますの」 番外個体 「どうぞどうぞ♪」 絹旗 「ミサワさーん!?」 浜面 「絹旗、応援にいってやるからな!」b グッ 結標 「いいわね、そういうの。青春って感じがして」 絹旗 「そう思うなら超代わってください!」 婚后 「さあ、大覇星祭まであと1週間を切っておりますし、やれることから始めませんと」 絹旗 「いや、超助けてください! 誰か!」 白井 「大丈夫ですの! 絹旗さんの体型なら体操服はよく似合いますの!」 絹旗 「そ、そういう問題じゃないです! や、ちょっ……」ズルズル <タースーケーテー 海原 (……常盤台ということは、御坂さんも出ますか。楽しみにしておきましょう) 浜面 「お、テレビで去年の大覇星祭の模様とかいうのやってんぞ」 番外個体 「えっ」 【テレビ】<(ドカーン)3番隊壊滅!衛生兵ー!(バリィィン)総員退避ー!! 番外個体 「……なんだこれ」 結標 「あぁ、そうそう。能力の行使は全面的に"推奨"されてるのよ」 滝壺 「学校がデータ収集もしてるからね」 海原 「"許可"ではなく"推奨"ですか。よく死者がでないものですね」 番外個体 (釘飛ばし放題……やば、ちょっと楽しそうって思っちゃった) 浜面 「出場するのはお嬢達だけなのか?」 結標 「まあ、そうなるでしょうね」 滝壺 「ねえねえ、はまづら。みんなの応援とか行こうよ」 浜面 「おお、そうだな! 折角の祭りだしな」 海原 (そう、折角ですし、邪魔するのも無粋ですよね) ~その頃~ 【飛行船】<もうすぐ大覇星祭です。生徒のみなさんは―― ?? 「そうか……もうそんな時期なのだな」 ?? 「ふふ、この一年、たゆまぬ鍛錬を積んできた成果を見せるときが来たか……!」 ?? 「それに! 大覇星祭と言えば一年で最も学園都市が根性で満たされる日!」 ?? 「この俺の根性で! 今年も我が長点上機学園をトップの座へと押し上げてやろうではないか!!」ドパーン ?? 「さあ、日課の走りこみだ! まずは軽く学園都市外周一回りだな!」 ドドドドド... 19090 「何かがすごいスピードで去っていきましたが、あれは一体……?」 ~翌日 第7学区 隠れ家的喫茶店~ 番外個体 「あー……やっぱりやるんですか」 マスター 「うむ。そういうしきたりらしいのでな」 番外個体 「座席開放だけですか?」 マスター 「いや、店としても通常営業する。注文があれば受けるのである」 番外個体 「はあ……大変そうですね」 マスター 「何を他人事のように言っているであるか」 番外個体 「そういう訳だから、ここに来てもゆっくりできないと思うよ?」 一方通行 「……どォせよ、クソガキに連れまわされるんだ。どの道、ゆっくりなンてできねェよ」 番外個体 (いいなあ……) 一方通行 「オマエ、やっぱり店番か」 番外個体 「……うん」 一方通行 「……店あがるの何時だ?」 番外個体 「え? 知ってんでしょ? 最終下校時刻にあわせて閉店だから、18時だよ」 一方通行 「そォかそォか、分かった」ニヤニヤ 番外個体 「?」 一方通行 「そろそろクソガキ迎えにいくわ。いくらだ?」 番外個体 「320円」 一方通行 「はいよォ」チャリチャリ 番外個体 「はいピッタリ。毎度どうもー」 <カランカラン♪ 番外個体 「毎回毎回ピッタリで払って……変なところで律儀なんだね」ガチンガチン チーン ~同日夜 きぬはた荘 リビング~ 結標 「ただーいまー」 海原 「おや、お帰りなさい」 結標 「あれ? 貴方とユリコだけなの?」 ユリコ 「( -ω-)zzz」 海原 「常盤台メンバーはまだお帰りになってません」 結標 「頑張るわね……」 海原 「滝壺さんと浜面さんは買い物で遠くまで行ったので、そのまま夕食も済ませてくるそうです」 結標 「真琴は?」 海原 「ミサワさんなら、ついぞ先ほど携帯に着信があって自室に戻られましたよ」 結標 「そっか。ならちょうどいいわ」 海原 「と申されますと?」 結標 「話しておきたいことがあって。大覇星祭の期間中なんだけど」 海原 「……おそらく、考えていることは同じじゃないですか?」 結標 「たぶんね。お邪魔虫は退散しましょ、ってこと」 海原 「滝壺さんのことですね。当人達はお邪魔とは思わないでしょうけどね」 結標 「ずっとじゃないにしてもさ、二人きりの時間は欲しいでしょう」 海原 「仰る通りです。では、ひとまず1日目は余り物同士で適当にまわりますか」 結標 「あら、ご不満?」 海原 「いえいえ、滅相もない」ニコニコ 結標 「年頃の女の子捕まえて余り物呼ばわりなんて失礼しちゃう」 海原 「他意はありませんよ」 ~その頃~ 19090 「さて、そろそろ寝ましょうか、とミサカは……うん?」 19090 「病院前の広場に怪しい人影が?」 ?? 「よし、根性入れなおしておくか」 ?? 「ふぉぉぉぉぉ……」 ?? 「荒ぶる鷹のポーズ!!」ドパーン 19090 「あのカラフルな煙はなんなんでしょうか……?」 ~大覇星祭 当日~ 偉い人 「そいじゃ、開会を宣言します」 ワーワー パチパチ 浜面 「お、始まった始まった」 滝壺 「やっぱりすごい人だね」 結標 「どっからかき集めてくればここまでになるのかしら……」 海原 「おや、人込みは苦手ですか」 結標 「まあ、好きではないわね」 滝壺 「私も苦手」 浜面 「滝壺はそうだったな。休みたくなったらすぐ言ってくれよ」 結標 「あら、滝壺さんには優しいのね」 浜面 「まあな!」 海原 (開き直りましたよ) 結標 「いい心掛けね。滝壺さんは怒らせたら怖そうだし、大切にしなさいよ」クスクス 滝壺 「はまづらは大丈夫だよ……たぶん」 浜面 「多分!? 滝壺さんにとって俺は多分なの!?」 滝壺 「だってかっこいいし優しいし」 浜面 「」プシュー 海原 「おやおや」 結標 「もう、ほぼ毎日こんな調子じゃない」 浜面 「あっ、そ、そういやお嬢から聞いたんだが、絹旗が早速出るらしいぜ!」 海原 「お、一番槍ってやつですか」 滝壺 「なにやるの?」 浜面 「ええとな(ガサガサ)この、中高合同借り物競争ってヤツか?」 結標 「ちょうど会場が近いわね」 滝壺 「応援に行こうよ」 浜面 「おお、見に行ってやろう!」 海原 (結標さん)ヒソヒソ 結標 (分かってる、適度なタイミングで別行動にしましょ)ヒソヒソ 滝壺 「? どうしたの?」 結標 「なんでもない、行きましょうか」 ~第7学区 隠れ家的喫茶店(座席開放中)~ 番外個体 「……ふーん」 オジサン1 「」スピー 番外個体 「日本では、場所取りと行列並びはお父さんの仕事って、前に聞いたけど」 オジサン2 「ここってタバコOKですか?」 番外個体 「ゴメンなさい、全席禁煙なんです。……本当なんだね」 番外個体 「ひゃぅ!?」 オジサン3 「あ、すいませんねぇ。手ぶつかっちゃった、ウヒヒ」 番外個体 「ころs……ここはそういうお店じゃないんですけど!?」ウガー マスター 「そういうお店ではないのである」ゴゴゴゴ オジサン3 「す、すいません……いや、ほんとすいません……」gkbr 番外個体 (マスターって普段無口だけど、こういうとき頼りになるよね) ~とあるグラウンド~ 絹旗 「くぅ……なぜ私がこんなことを……」 絹旗 「言っても始まりませんね……やるからには超勝っておきませんと」 <競技参加者はスタートラインに集まってください 絹旗 「よし、超切り替えていきますか」 削板 「さあ、根性入れて借りてくるか!」 絹旗 「……うはぁ、手強そうな人ばかりですね」 <位置について、よーい <バスン 絹旗 「」ダッ □ □ □ □ □ ←お題 絹旗 「ええと……真ん中の封筒にしておきましょうか」 絹旗 「」ガサガサ 絹旗 「!? これなら!」 絹旗 「どこか近くにいる筈!」ダダダダ : : : 絹旗 「うおお! 超ラッキー! 見つけました!」 滝壺 「あ、きぬはた」 浜面 「お? 絹旗じゃねえか。どうしたんだ」 結標 「借り物競争中よね? 何か必要なの?」 絹旗 「はい、ええとですね……」ジー 海原 「?」 絹旗 「海原さんと結標さんじゃ超ダメダメです……」 結標 「え、ダメって?」 絹旗 「浜面と滝壺さん! 一緒に来てください!」 滝壺 「二人とも?」 絹旗 「そうです! 説明はあとでします! 超一緒に来てください!」グイグイ <分かった分かった、引っ張るな <はまづら、ちょっと、足、速い <ああ、しょうがねぇ! 乗れ! 海原 「思いもよらないところで別行動になれましたね」 結標 「そうね。……でも、絹旗さんは何を求めてたのかしら」 絹旗 「超持ってきましたー!」 審判 「お題はなんですか?」 絹旗 「これです!」つ□ 審判 「……はい、いいでしょう! 一位です、おめでとうございます」 絹旗 「一位キター!」ピャー 浜面 「ふー……よかったな、絹旗!」 滝壺 「ねえ、きぬはた……なんで、私達、だったの……」ゼェゼェ 絹旗 「私が引いたお題がこれだったんです」つ□ 浜面 「?」ガサガサ 滝壺 「なになに?」 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | | | /  ̄ ̄ ̄ ̄ /_____ / /ヽ__// /. 美女と野獣カップル / / / / / / / / ____ / / / / / / / / / / /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ / / 浜滝 「」 絹旗 「お二人のおかげで一位です! 超ありがとうございます☆」 白井 「絹旗さん、やりましたわね!」 婚后 「驚きましたわ、競技レコード更新だそうですよ」 絹旗 「私の手にかかれば超こんなもんですよ」フンス 白井 「お二人も、ありがとうございました」 浜面 「お、おう」 婚后 「絹旗さん、競技参加者は向こうに集まりませんと」 絹旗 「おっと。それじゃ、お二人ともまた後で」トタタタ 浜面 「……美女はともかく、俺って野獣なのか?」 滝壺 「ワイルドだから」 <うおおおおお!!! 削板 「持ってきたぞぉぉぉ!!」 浜面 「……なんであいつ、畳なんて担いでんだ?」 滝壺 「借り物のお題だったんじゃない?」 : : : 海原 「絹旗さんは一位のようですよ」 結標 「あら、よかったじゃない」 海原 「たまたま僕らが近くにいたのが、功を奏したみたいですね」 結標 「滝壺さんにはメールしといたから、私たちも行きましょうか」 海原 「そうですね、何か気になる競技とかあります?」 結標 「特にね……その辺の出店とかの方が面白いんじゃない?」 海原 「それも悪くないですね」 結標 「商品化前の試作品スイーツとかあったりするしね♪」 海原 「また太りますよ」 結標 「(バシッ)またってなに、叩くわよ」 海原 「叩いてから言わないでくださいよ」 ~第7学区 隠れ家的喫茶店(座席開放中)~ 打ち止め 「ワースト来たよー、ってミサカはミサカは挨拶してみたり」 一方通行 「おォ、ワースト! 悪ィが、一つ頼まれてくれ」 番外個体 「あなたから頼みごとなんて珍しいね、明日はコーヒー豆が降ってくるな」 一方通行 「うるせェな。受けるのか受けないのかどっちなンだよ」 番外個体 「内容にもよるね」 一方通行 「チッ……ちっとばかし、ここでクソガキを預かってくれねェか?」 番外個体 「は? どうして? ここは託児所じゃないんだけど」 打ち止め 「なんかねー、怖い人から逃げて(ガシッ)ムグッ」 一方通行 「余計なこと喋ンな! 黙って引き受けてくれ!」 番外個体 「……マスター」 マスター 「まあ、子供一人ぐらいなら構うまい」 一方通行 「ありがてェ! この借りは何十倍にして返すからな!」 打ち止め 「ちゃんと迎えに来てね、ってミサカはミサカは念を押しておく」 一方通行 「あぁ、分かってらァ! あいつに絡まれたら面倒だしな……近くにはいねェか、よし」ダダダダ マスター 「彼は鬼ごっこでもしているのであるか?」 番外個体 「あの人が逃げ出すなんて、何者なんだろ」 <すいませーん。4人なんですけど座れますー? 番外個体 「(4人なら……なんとかなるな)はい、どうぞー」 <あらあら、シックでいい雰囲気のお店ですね。 <あ、あと2人は後から来ますんで……ってあれ? 打ち止め (あれ? お姉様? でもなんか違う? あれー?) 番外個体 (お姉様……にしては色々と大きいな、主に胸) 詩菜 「あらあら、小さい美琴ちゃん?」 美鈴 「うわー。まんま昔の美琴ちゃんね」 番外個体 (え、やば。お姉様のこと知ってる人たちだ……下手なこと言えないな)ダラダラ 打ち止め 「みこと? お姉さん達はお姉様と知り合いなの? ってミサカはミサカは確認してみる」 番外個体 (おいこらー!) 美鈴 「お姉様? もしかして美琴ちゃんの事かな?」 打ち止め 「うん、いつも優しくしてくれるんだよー、ってミサカはミサカは褒めたたえてみる♪」ニパー 美鈴 「やーん可愛いー♪ 昔の美琴ちゃんより可愛いかもー♪」ギュー 番外個体 「……あ、こちらのお席へどうぞ」 詩菜 「ご丁寧にありがとうございます」ペコリ 美鈴 「店員さんも、どことなく似てる……この子のお姉さんですか?」 番外個体 「……あ、はい、姉です(ということにしておこう)」 美鈴 「びっくりだわー、美琴ちゃんのそっくりさんが二人もいるなんてー」 打ち止め 「お姉さんはお姉様のお姉様なの? ってミサカはミサカは確認してみる」 美鈴 「ううん、お母様よん♪」 番外止め 「…………えっ?」 美鈴 「あ、そうだ。座れるところ見つけたって連絡しないとね」カチカチ マスター (店の中に似たような顔が3つも。姉妹と言われれば信じるであろうな) 詩菜 「困ったわー、当麻さんに繋がらない。また不幸に巻き込まれ中なのかしら」 打ち止め 「お姉様のお母様ってことは、ミサカから見てもお母様だねー、ってミサカはミサカは飛びついてみる♪」 番外個体 (最終信号ァァァ!)ダラダラ 美鈴 「娘が増えたみたいねー♪ お母様って呼んでもいいのよ♪」 美琴 「……連絡された店に来たけど、いったいこれは何の有様なの……」 美鈴 「あ、美琴ちゃんこっちこっちー」ノシ 詩菜 「あらあら、美琴ちゃん、お久しぶりですね」 打ち止め 「あ、お姉様だー、ってミサカはミサカは手をふってみる」 美琴 「」 番外個体 「言いたいことは分かるよ」 美琴 「お母さん、ちょっとこの子借りるね。あ、上条君のお母さんお久しぶりです」ペコ 打ち止め 「?」 美琴 「ほら、アンタもよ」グイグイ 番外個体 「お、押さないで、零れるから。あ、お水どうぞ」 美琴 「で、なんでアンタたちがいるのよぉ」 番外個体 「この格好みて分からない? ここの店員だよ」 打ち止め 「ミサカはここに預けられたんだよー、ってミサカはミサカは身の上を説明してみる」 美琴 「下手なこと言ってないわよね? その……アレとか……」 番外個体 「何度かヒヤッとする発言はあったけどね」チラッ 打ち止め 「?」 美琴 「心配させたくないから、核心に迫る話題は控えてよね」 番外個体 「ずっと隠し続けるつもり?」 美琴 「……いずれは話さなきゃいけない日が来ると思ってる。けど、まだ決心が……」 番外個体 「……分かったよ。よく似た知り合いとして振舞えばいいんだね?」 美琴 「ゴメンね、手のかかる姉で」 番外個体 「そういう訳らしいから、最終信号も協力してね」 打ち止め 「ミサカに任せとけー、ってミサカはミサカは無い胸を張ってみたり」 番外個体 「報酬には期待してるよん」ニヤニヤ 美琴 「ぐぬ……ちゃっかりしてるわね」 美琴 「ゴメーン、お待たせー」 詩菜 「あらあら、こうやって並べてみると本物の姉妹みたいですね」 美琴 「は、はい、何度か言われたことありますねー」タハハ 美鈴 「そういえば、愛しの彼は一緒じゃないの?」ニヨニヨ 美琴 「なっ、い、愛しの彼って……そ、そそ、そんなんじゃないから!」 番外止め (うわ、真っ赤) <カランカラン♪ 当麻 「遅くなりまして……」ペコペコ 詩菜 「あら? 当麻さんが来れたということは無事メールは届いていたんですね」 美琴 「おっそ……アンタどうしたの!?」 当麻 「いやー、さっき参加した障害物競走で色々あってな」 打ち止め 「ひどーい……ってミサカはミサカは戦慄してみる……」 当麻 「お、いつぞやの小さい御坂じゃないか? 久しぶりだな!」ナデナデ 詩菜 「あらあら、当麻さんの不幸は絶好調ですね」 美琴 「な、なんで保健室に寄ってこなかったのよ!」 当麻 「待たせたら悪いだろ?」キリッ 美琴 「またそうやって、アンタは……」プルプル マスター 「応急処置セットぐらいは置いている、使って構わないのである」 美鈴 「ほーらー、美琴ちゃん出番よ」ニヤニヤ 美琴 「う、な、なんで私が……あぁ、もう、しょうがないわね!」 番外個体 「はーい、こちらどうぞ使ってくださーい」ニヤニヤ 美琴 「な、なんでみんなしてそんな顔するのよぉ! もう!」 打ち止め 「お姉様ずっと真っ赤ー、ってミサカは(デコピンッ)ぴぎゃ」 美鈴 「ほーら、ダメじゃない。可哀想でしょー」 当麻 「……母さん、これは何の有様でせう?」 詩菜 「ふふ、美鈴さんも混ざるとすごい光景ですね」 当麻 「上条さんとしては、はやく手当てをしてほしいのですが……」ポリポリ 番外個体 「しょうがないなー、お姉さんがやってあげよう☆」 当麻 「あ、すいません。お願いできますか?」ペコペコ 番外個体 (さすがに覚えてないか……あんときゃ顔面ボコボコだったしなぁ) 美琴 「ダメー、私がやるの! どいてなさい!」グイッ 打ち止め 「ワーストー、ここは譲ってあげる場面だよー、ってミサカはミサカは助け舟を出してみる」 当麻 「誰でもいいので、手当てをお願いできないでせうか……」 ~時は少し遡り 女子対抗大玉転がし会場~ 白井 「」ゴゴゴゴゴ 婚后 「」ドドドドド 絹旗 「超おなか空きました」ギュルルルルル 白井 「絹旗さん、これが終われば昼食ですの。滝壺さん特製のお弁当ですのよ」 婚后 「どうか、頑張ってくださいな」ナデナデ 絹旗 「わ、分かってます。……しかし、近くで見ると超大きいですね」 白井 「2メートルですから……絹旗さんの2倍はございますの」 絹旗 「わっ、私はそこまで小さくないです!」 婚后 「お二人とも! 始める前から仲間割れしてどうするんですか」 白井 「勝負はちょっと熱いぐらいがちょうどいいですの」 婚后 「まあまあ、冷静さを欠いてはいけませんわ」 絹旗 「でも、今回は超私たちが有利ですよ」 白井 「メリットを最大限に活かせますものね」 ※大玉転がしルール 左右両サイドに配置された25個ずつ合計50個の大玉を転がし、 相手の後方にあるゴールラインに押し込む。先に半分以上を押し込めば勝利。 婚后 「こう言っては、相手の方に失礼ですが……この勝負は必ず頂きますわ」 絹旗 「超! やってやりましょう」フンス 白井 「それでは、そろそろスタンバイいたしますの」 婚后 「さあ、気合入れてまいりましょう」 絹旗 「やるからには超勝ちますよ」 白井 (あんなに嫌がってたのに、いざ本番だと乗り気ですの) <位置についてー、よーい 婚后 「では、作戦通りに」 白井 「はいですの」 <バスン 婚后 「それっ!」バヒュゥン -―==三○ ●三 婚后 「あと少しで相手方の大玉にぶつかりますわ!」 白井 「お二人ともお捕まりになって! あそこまで転移しますの!」 絹旗 「はいきた」ガシッ 3人 「」ヒュンッ 白井 「到着ですの!」 婚后 「絹旗さん! 参りますわよ!」 絹旗 「超了解です!」 婚后 「はいっ!」バヒュゥン 絹旗 「うぉぉ、ロケット加速ちっそぱーーんち!」ドコォン -―===三三○● ウワー 絹旗 「超決まりました!」 婚后 「作戦通りですわ!」 白井 「お見事ですの! 相手の選手もろとも吹っ飛んでいきましたの!」 婚后 「わたくし達の大玉は、無事相手の陣地までたどり着いたようですわね」 絹旗 「? うひゃ! なんですか! 上空を大玉が超飛んでいきましたよ!」 婚后 「あれは……おそらく、わたくしの級友の念動力能力者ですわね」 白井 「念動力で、あんなスピードで飛ばせるなんて……さすがですの」 絹旗 「……ふと思ったんですが、あんな大玉一つなら白井さんの能力で飛ばせたのでは?」 白井 「それでは見てる方はなにも面白くないですの」 絹旗 「は、はあ」 <そこまで!そこまで! <勝者、常盤台中学! 絹旗 「あ、超勝ちました!」ピャー 白井 「やりましたの! これで総合トップに一歩近づきましたの!」 婚后 「先ほど、白井さんが持久走で断トツの一位を取りましたし、流れは常盤台に向いてますわ!」 ~昼休み~ 浜面 「みんなすげぇな!」 滝壺 「暫定ポイントで長点上機に勝ってるよ」 絹旗 「超マジですか!」 白井 「皆さん、今年は特にやる気ですの」 婚后 「わたくし達3年生は今年が最後のチャンスですし」 浜面 「そっか、卒業したら仕返しもできねぇもんな」 滝壺 「はまづら、お弁当出してあげて」 浜面 「はい、喜んで!」ゴソゴソ 絹旗 「おー、超豪華です」 婚后 「滝壺さんの料理の腕は折り紙付きですから、期待できますわ」 浜面 「そうだろそうだろ! 毎日食っても飽きないぜ!」 滝壺 「はまづら、言いすぎ///」 白井 「でも、滝壺さんからは盗みたい技が多々あるのも事実ですの」 絹旗 「料理スキルなら滝壺さんとミサワさんがトップ2ですね……超悔しいです」 浜面 「じゃ、ビリなのは誰なんだ?」 婚后 「それは……ご本人の名誉のためにお答えしかねますわ」 絹旗 「ていうか決まってますよ。超浜面です」 浜面 「俺かよ! そうなんだろうけどさ!」 絹旗 「この間だって、夜食にカップ焼きそば作ろうとして"超だばぁ"ってやってたじゃないですか」 浜面 「あれはユルイ蓋が悪いんであって、俺は悪くねぇ!」 滝壺 「ほらほら、いいから食べるよ」 絹旗 「おにぎりの大群……ツナマヨはどこですか」 滝壺 「ごめんね、全部鮭」 絹旗 「」ムー 浜面 「贅沢言う子には食べさせません!」 絹旗 「なっ! 超浜面! 何様のつもりですか!」 白井 「なんといいますか、お二人って……」 婚后 「滝壺さんと浜面さんの関係とは、違ったタイプの仲良しですわね」 滝壺 「この二人は前から仲いいよ。はまづらの精神年齢が低いから」マグマグ 浜面 「えぇ!? 俺そんな風に見えんの!?」 絹旗 「そうですよ、私が超大人の対応をしてあげてるんじゃないですか」 婚后 「まぁ、結構なお手前ですわ」モシャモシャ 白井 「相変わらずの腕前ですの」サクサク 絹旗 「あ、超ズルイです! 私も食べます!」 浜面 「お前も十分ガキっぽいじゃねえか……」 絹旗 「超やかましい浜面の分も私が食べてあげましょう」 浜面 「おいやめろ! 俺だって楽しみにしてたんだぞ!」 滝壺 「はまづら、たくさんあるから大丈夫だよ」 白井 「賑やかで結構ですの」クスクス 婚后 「あ、滝壺さん。申し訳ございませんが、飲み物はございませんか?」 滝壺 「あるよ、ゴーヤ茶」コポコポ ~その頃 とある公園~ 結標 「っくしゅん」 海原 「風邪ですか?」 結標 「いえ……なんでもないわよ」 海原 「風邪なんてひかないでくださいよ。感染されたら困りますからね」ニコニコ 結標 「……」ムー 海原 「?」 結標 「そ、それより、これからどうする?」 海原 「さて、どうしましょうか」 <あれー? 結標ちゃんじゃないですかー? 海原 「おや?」 結標 「あら、小萌? 久しぶりね」 小萌 「お久しぶりですねー、元気そうでなによりなのですよー」 海原 「お知り合いですか?」 結標 「うん、前にちょっとお世話になってた人」 禁書 「こもえ、この人達はこもえの教え子なのかな?」 小萌 「生徒ではないけど、似たようなものですねー」 海原 (? 教え子? 生徒?) 小萌 「そうだ! 結標ちゃん、今お時間大丈夫ですかー?」 結標 「え? えぇ」 小萌 「結標ちゃんも一緒にこの格好(チアガール)するのですよー」ヒラヒラ 禁書 「うん、2人より3人のほうが楽しいかも!」 結標 「は、え? いや、わ、私は……ちょっと」 小萌 「えー。結標ちゃんならきっと似合うのですよー」 結標 「に、似合う似合わないっていうより……らしくないわよ」 海原 「意外と似合うかもしれませんよ?」 結標 「むー……」 禁書 「さ、着替えスペースはこっちなんだよ」グイグイ 結標 「こっちって……そこ、ただの草むらじゃない!」 小萌 「彼氏さん、結標ちゃんをちょっとお借りするのですー」グイグイ 結標 「そ、そんなんじゃないから! 押さないで! 引っ張らないで!」 海原 「ここでお待ちしてますね」ニコニコ
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/535.html
~安定飛行中~ 滝壺 「……」 海原 (絹旗さんの手にある2枚、このどちらかがジョーカー……) 絹旗 「……引かないんですか?」 海原 「慎重派なものでしてね」 海原 (当然、ジョーカーを引けば不利。必然、もう1枚を引ければ……2位確定です) 絹旗 「……」 滝壺 (二人ともすごい真剣)←いち早くあがった人 海原 (右でしょうか……)スッ 絹旗 「(゚∀゚)」 海原 (? 左では……?)スッ 絹旗 「」 海原 「こっちにします」 絹旗 「あ」 海原 「はい、揃いました。2位ですね」パサッ 滝壺 「きぬはた、これで5連敗だね」 絹旗 「むむむ……なぜ勝てないのですか……」 海原 「まあまあ、勝負は時の運ですよ」 滝壺 (本当に運だけなのかな)←5回連続首位の人 絹旗 「もう一回! もう一回です!」 海原 「到着までまだ1時間弱ありますからね、やりましょうか」 滝壺 「負けない」 絹旗 (残り6枚……ですが、なんで私のところに超ジョーカーがあるんですか……) 絹旗 「…………」 海原 (ジョーカーはそこですか) 滝壺 (ジョーカー見つけた) 滝壺 「じゃ、私からね」 絹旗 「超望むところです」 滝壺 (どれにしようかな……これ?) 絹旗 「(゚∀゚)」 滝壺 「やっぱりこっちにする」 絹旗 「あ」 海原 (今回は勝たせてあげたいですが……滝壺さんが手強いですね) ~一方その頃~ 結標 「」ソワソワ 番外個体 「Zzzz」 ガタンッ 結標 「! また揺れた。もう、なんなのよぉ……」 番外個体 「Zzzz」 結標 「ね、ちょっと起きて、ねえってば」ミュニー 番外個体 「……? い、いてっ、ほっぺつねるな。もう着いたの?」 結標 「着いてないけど。いいから起きてて」 番外個体 「?」 結標 「いいから!」 番外個体 「なに……怖いの?」 結標 「……」 番外個体 「怖いんだ」 結標 「ええそうよ怖いのよ悪い仕方ないじゃない初めてなんだから!」 番外個体 (こんな淡希は初めて見たよ) 番外個体 「とりあえず落ち着きなよ。周りの人に迷惑だから」 結標 「うー」 番外個体 「大丈夫だって。飛行機なんてたまにしか墜ちないから」 結標 「たまにでも墜ちるんじゃない!」 番外個体 「仕様です」キリッ 結標 「やだ、もう降りるー!」 番外個体 「待て待て待て! 高度10000メートルはあるんだよ!」 乗務員 「お客様、周りのお客様にご迷惑ですので、どうぞお静かに……その、事故の心配はございませんので」 結標個体 「「ごめんなさい」」 番外個体 「チッ、淡希のせいで怒られた……」 結標 「だってえ……」 番外個体 「アイマスクとヘッドフォン、略してアイフォン貸してあげるから寝ててよ」 結標 「むー……分かったわよ。変なことしないでよ」 番外個体 「するかバカっ」 結標 「……」モゾモゾ 番外個体 「はあ、世話の焼ける……PSPでもやってよ」カチ 結標 「!」ベチーン 番外個体 「いたいっ。今度はどうしたの?」 結標 「なんで稲川淳二なんて聞いてるのよ」 番外個体 「なに……怖いの?」ニヤニヤ 結標 「……」 ~更にその頃~ 白井 「婚后さん……その、飴さんが品切れなのですが」 婚后 「今は……落ち着いておりますので……」 白井 「着陸準備に入ったら危険なのでは?」 婚后 「……耐えるのみですわね」 白井 「では、せめて気が紛れるように……」ゴソゴソ 婚后 「?」 白井 「はい、どうぞですの」 婚后 「……新聞?」 白井 「記事を読み耽っていれば、気がついたら到着、ですの」 婚后 「は、はあ……お気持ちだけでも……」 白井 「お気に召しませんでしたか?」 婚后 「え、えと……折角の旅行中に小難しい物というのも」 白井 「……確かにそうですの。申し訳ございません、気が利きませんで」 婚后 「いえいえ、お気になさらず」 白井 「ではこちらなど……」ゴソゴソ 婚后 「……小説?」 白井 「わたくし的イチオシでございますの」フンス 婚后 「……」 白井 「伝統ある女子高を舞台に繰り広げられる愛憎劇でして……」 婚后 「あの……」 白井 「先輩と後輩という関係を超越したプラトニックな繋がりが……」 婚后 「し、白井さんっ」 白井 「はい?」 婚后 「あの……わたくしといたしましてはもう少しスタンダードな方が……」 白井 「困りましたの……持ち込んだ本はこのシリーズしか」 婚后 「お気持ちだけ……」 白井 「あっ、ではこちらなどいかがでしょうか」ゴソゴソ 婚后 「……クロスワードパズル?」 白井 「海原さんに勧めていただいたのですが、やってみると面白くて……」 婚后 「……白井さん……分かっててやってますわね?」 白井 「( ゚3゚)~♪」 ~数十分後 那覇空港~ 結標 「はー、やっぱ地上が一番ね」 番外個体 (やっと落ち着かせたのに、着陸のときにまたヒスりやがって) 結標 「? なんか貴女、疲れてない?」 番外個体 「誰のせいだと思ってるんだ!」ミュニー 結標 「いひゃいいひゃい!」 絹旗 「ううう、結局1度も勝てませんでした……」ガラガラ 海原 「そんな日もありますよ。ところで僕はいつまで押してればいいんですか」 絹旗 「目的地に着くまでです」 滝壺 「頑張れ、うなばら」ポンポン 番外固体 「……それにしてもあっついなぁ」 結標 「なんか太陽が近いわね。本当に同じ国なの?」 滝壺 「空の見た目がなんか違う」 絹旗 「……なんというか、高いですよね」 番外固体 (写真撮っとこ、次があるか……今は分からないしね)カシャ 白井 「ここからは……どうしますの?」 婚后 「迎えの者が来ている筈なのですが……」キョロキョロ カツッ ?? 「皆様。遠路遥々、ようこそお越し下さいました」 婚后 「あら? 久しいですわね。迎えの者というのは貴方だったのですか」 執事 「お嬢様におかれましては、ご壮健なようでなにより」 絹旗 (ロマンスグレー、モノクル、オールバック……超パーフェクトです///) 婚后 「みなさんにも紹介しておきますわね。これは実家で執事を務めている者で、今回の旅行の世話役ですわ」 執事 「皆様、御用があればなんなりとお申し付け下さい」ペコリ 執事 「それではプライベートジェットの準備は出来ておりますので、出立致しましょう」 絹旗 「執事さんが運転するんですか?」 執事 「使用人たるもの、航空機や潜水艦ぐらいは操作できねば務まりません」 番外個体 「うーん、潜水艦はできないなぁ……」 結標 「なに、メイドにでもなるつもりなの?」 番外固体 「就職先は多いに越したことはないからね」 ~移動中~ 結標 「なんていうか、海の色が……日本とは思えないわね」 滝壺 「すごい綺麗」 白井 「エメラルドグリーンというのはこういった色ですのね」ハゥ 番外個体 「これから行くところって、どんなところなの?」 婚后 「お祖父様が静かに過ごすために買ったところだと聞いておりますわ。 今回使う別荘も、引きこもるために建てたのだとか」 絹旗 (引きこもるために島一つ入手するなんて……) 海原 「このまま飛び込んでしまいたいですね」 結標 「オーケー、任せて♪」 海原 「やめてくださいよ、能力の行使は厳禁でしょう」 <皆様、そろそろ到着なさいますよ。 ~婚后さん私有地~ 絹旗 「うはぁ……」 番外固体 「見事になんにもないね」 滝壺 「これ、飛行機が使えなかったら帰れないね」 結標 「よしてよ。そんなミステリーにありがちなことは誰も望んでないから」 海原 (ミステリーですか……あぁ、犯人あてクイズとか面白そうですね) 白井 「空間移動能力者がいると、ミステリーなぞ成り立たないと思いますの」 結標 「密室も、凶器を消すのも、もっと言うと死体を隠すのも簡単だものね」 海原 (ダメでしたか) 婚后 「みなさん、そろそろ参りましょう」 執事 「ひとまず別荘までご案内致します」 婚后 「ここに来るのも何年振りでしょうか……」 執事 「お嬢様が最後にこちらにいらしたのは5歳の頃ですので、およそ10年ぶりですね」 婚后 「変わりありませんわね」 結標 「とりあえず、荷物だけ置きましょうか」 絹旗 「そしたら海です! 海に行きましょう!」ピャー 番外固体 「落ち着け」ナデナデ 滝壺 「移動だけでも疲れちゃったしね、まず休憩しよう」 海原 「しかしいい別荘ですね。まさに絶景を拝めますよ」 婚后 「お祖父様も、この景色は大変気に入ってたとか……」 執事 「皆様、どうぞごゆっくり。ただいまお茶をご用意しましょう」 ~1日目 婚后さん別荘~ 絹旗 「海行かないんですかー?」ユッサユッサ 番外個体 「揺ーらーすーな。時間的に中途半端なんだよね。もう昼過ぎでしょ?」 結標 「そうね、なんだったら明日朝イチから行くほうがいいかもしれないわね」 白井 「まあ……泳ぎはしなくても、見るだけなら今からでもよろしいのでは?」 滝壺 「その前に、ユリコ出してあげたら?」 絹旗 「あ、それもそうですね。いつまでもここじゃ窮屈でしょうし」 【キャリーケース】<カパッ 絹旗 「ユリコー? 着きましたよー?」 【キャリーケース】ω・) ユリコ 「(・ω・三・ω・)?」 婚后 「あらあら、初めて来た場所が珍しいのでしょうか」 絹旗 「まあ、最終的には私の頭上に落ち着くと思いますが」 ユリコ 「-=三( ・ω・)」ドタタタ 絹旗 「…………あれ?」 滝壺 「全速力でどっか行っちゃったね」 白井 「きっと、初めて来た場所だから探検に行ってしまわれたんですの」 海原 「ユリコさんは猫一倍好奇心が旺盛ですからね。借りてきた猫、とはいきませんか」 絹旗 「ちょ、ユリコ! 一応人の家なんですから、ダメですよ!」トタタタ 番外個体 「捕獲するまで1時間に1000ガバス」 結標 「じゃあ、私は2時間に1000ガバス」 ~1時間半後~ 絹旗 「」ゼェゼェ ユリコ 「(*・ω・*)」←ご満悦 番外個体 「この場合は?」 結標 「イーブンね」 絹旗 「まさか外にまで出てしまうなんて……」 海原 「ユリコさん、水飲みます?」 ユリコ 「つ・ω・)つ」 海原 「はいどうぞ」 滝壺 「ゆりこが水飲み終わったら、外行ってみようよ」 執事 「少しですが、歩道もございます。散策に行かれるのもよろしいかもしれませんな」 結標 「じゃ、その間に日焼け止めを塗っておきましょうか」 白井 「あ、そうでしたの。忘れるところでした」 婚后 「こちらの日差しは強いですし、必需品ですわね」 滝壺 「みんな真剣だね。よし私も」ペタペタ 番外個体 「……それ、必要なの?」 結標 「相変わらず無頓着ね、貴女は……10年後に後悔するがいいわ」フンス 番外個体 「10年後ねぇ……」 海原 「まあまあ、日焼けするもしないも好みの問題ですよ」 絹旗 「えー、せっかくここまできたんですから、日焼けの一つや二つしましょうよ」 結標 「イヤよ。私は日焼けすると赤くなっちゃって、後が大変なんだもの」 番外個体 「そんなもんなのかなー」 : : : 婚后 「じゃあ、ちょっと出てきますわね」 執事 「何卒お気をつけて。私は夕食の仕込みに取り掛かります」 絹旗 「……しまった。ユリコがいると帽子をかぶれません」 番外個体 「しょうがないな。特別に私のサンバイザーを貸してあげよう」 絹旗 「あ、ありがとうございます。ミサワさんはいいんですか?」 番外個体 「私は目さえ保護できればいいから、これで十分」スチャ ユリコ 「(.. )?」チョンチョン 絹旗 「あ、ユリコ! サイバイザーに前足載せないで下さい! 超下がってきて前見えませんから!」 結標 「何やってんの、おいてくわよ」 滝壺 「あっちの方はちょっとした山になってるんだね」 番外個体 「山と言うより、丘って高さだね」 婚后 「あの向こう側はほぼ手付かずで残ってるとか」 結標 「あえて手を付けなかったのね、きっと」 婚后 「あくまで自分たちが過ごすスペースだけ開発した、と聞かされておりますわ」 白井 「自然との調和、なんとも素晴らしいですの」 婚后 (途中で飽きた、とも生前にお祖父様ご本人は仰ってましたが) 番外個体 「うん? 小路がわかれてるね。片方は丘で片方は海かな」 海原 「どちらにいきましょうか」 絹旗 「海です!」 結標 「ふふ、決まりね」 ~砂浜~ 番外個体 「へえ……砂浜ってのは白いんだね。お、砂サラサラだ」サラサラ 結標 「ここは格段に綺麗ね。普段人が使わないからかしら」 絹旗 「」 海原 「あまりの美しさにフリーズしてしまったようですよ」 白井 「こんな絵葉書に使われるような景色を間近にすれば、無理もございませんの」 滝壺 「あ、思ったよりも冷たいよ」チャプチャプ 絹旗 「む、滝壺さんばかりズルイです。私も超入りたいです」 結標 「ユリコ落とさないようにしなさいよ」 婚后 「喜んでいただけたようで、なによりですわ」クスクス 海原 (波間に戯れる二人の美少女……いい絵ですね)●REC 婚后 (ホームビデオでしょうか? 気を利かせておられるのですね) ザザーン... ザザーン... 番外個体 「……なんか、いいもんだな」 結標 「貴女も海に来るのは初めてだっけ」 番外個体 「うん。眺めてるだけでも楽しいね」 結標 「向こうに住んでると、一生に何回かしか見れない景色だしね。せいぜい楽しみましょ」 番外個体 「帰る前からこんなこと言うのもおかしいけど……また来たいもんだね」 結標 「……そうよね」 番外個体 「……いや、ホント、水平線って綺麗なんだなぁ」 結標 「あら? 貴女でもそんな感想を持つのね」 番外個体 「そりゃ私だって……そういう気分にもなるよ」 白井 「これで大きいお姉様が水着姿だったら言うことなしですのに」 番外個体 「人の気分をブチ壊さないでよ」 結標 (白井さんって空気読めるんだか、読めないんだか……) 絹旗 「うひゃぁ、浅瀬の砂を踏むとこんな感触なんですね」 滝壺 「なんか気持ちいいね」 絹旗 「海の水っていうのは超思ってたより冷たいんですね」 滝壺 「これだけ日が照ってるから、もっと暖かいと思ってたのに」 絹旗 「お、滝壺さん。貝ですよ、貝」ヒョイ 滝壺 「……これはなんだろう」 絹旗 「なんでしょう。少なくとも鮮魚コーナーでは見たことないですね」 滝壺 「食べれるのかな」 絹旗 「……どうでしょうか」 滝壺 「執事さんに渡せば料理してもらえるかも」 絹旗 「さすがにやめた方がよろしいかと……」 滝壺 「あ……」 絹旗 「?」 滝壺 「この貝、空っぽだよ」 絹旗 「ありゃ? 超抜け殻でしたか。……あ、じゃあ記念に持って帰りましょう!」 滝壺 「そうだね。もっと綺麗な貝もあるかも。もうちょっと向こうまで行ってみようよ」チャプチャプ 絹旗 「あっ、待ってくださいよ」 結標 「……滝壺さん達、大丈夫なの? 随分行ってるけど」 白井 「波は穏やかなように見えますが」 番外個体 「浅瀬でも急に深くなったりするらしいから、油断できないんだよね」 <タキツボサーン! 海原 「あ、転んでしまいましたね」 婚后 「あらあら……タオルを持ってくるように言っておきますわ」ピッピッ 番外個体 「携帯通じるの?」 婚后 「……不覚ですわ」 絹旗 「滝壺さん! 超大丈夫ですか!」ザブザブ 滝壺 「……やっちゃった」 絹旗 「あー、全身とまでは言いませんがびしょ濡れになっちゃいましたね」 滝壺 「はー」チャプ 絹旗 「た、滝壺さん、そんな仰向けになったら余計に……」 滝壺 「こうやってゆらゆら浮かびながら空を眺めるのもいいかな、って」ユラユラ 絹旗 「ですが……」 滝壺 「ここまで濡れちゃったら一緒だよ。ほら、空がすごく高い」 絹旗 「」ウズウズ 滝壺 「明日はずっとこうしてようかな」 絹旗 「うー、私も水死体ごっこ超したいです……」 滝壺 「その言い方はなんかヤダ」ユラユラ : : : 絹旗 「今日はこれぐらいにしといてやりましょう」フンス 滝壺 「気持ちよかった」 結標 「……滝壺さん、大丈夫なの? ワンピースびしょ濡れじゃない」 絹旗 「滝壺さん、途中から開き直って、この格好のまま浮かんでましたから……」 滝壺 「大丈夫だよ、これだけ日差しが強ければすぐ乾くから」ポタポタ 結標 「ならいいんだけど……(白だから下着が透けてるのよね……)」 絹旗 「明日来るときは、別荘から水着でもいいですね。そんなに離れてませんでしたし」 白井 「逆に、ここには着替えのできそうなスペースもございませんし」 番外個体 「砂しかないもんね」 婚后 「羽織るものを用意しておけば、それもよろしいかもしれませんね」 海原 (僕はまた荷物持ちなんでしょうか) 番外個体 「ところでさ」 絹旗 「?」 番外個体 「ユリコに何があったの?」 ユリコ 「ミ・ω・ミ」 絹旗 「海に落としました」タハー 海原 「大丈夫なんですか。猫は水を嫌がるものでしょう」 滝壺 「泳いでたよ」 白井 「溺れてた、のではなく?」 滝壺 「泳いでた」 ユリコ 「」ブルブルブルブル 結標 「水は水でも海水よ? どんだけスーパーキャットなのよ、貴女……」 ユリコ 「(`・ω・´)」 ~林道~ 絹旗 「というワケで、丘のほうにやってきました」 番外個体 「生えてる植物が亜熱帯特有だね。学園都市じゃ見られないよ」 結標 「真琴、ヘアピンにこれ着けておきなさいよ」プス 番外個体 「な、なに?」 海原 「これはハイビスカスですね」 滝壺 「似合うね」 白井 「///」ハゥ 番外個体 「いや……ヘンでしょ、私には」 婚后 「いえいえ、よくお似合いですわ」 番外個体 (さすがにミスマッチだよね……サングラスは外しとこ)コソコソ 結標 「絹旗さんにも着けてあげようか? サンバイザーのところに」プス ユリコ 「(・ω・)」モシャモシャ 結標 「」 絹旗 「結標さん、無闇にユリコに食べ物を与えないでください」 結標 「あ、ご、ごめんなさい」 白井 「……食べて大丈夫なんですの?」 番外個体 「大丈夫じゃない? ハイビスカスには食用のもあるんだし」 滝壺 「それにしても、海もよかったけどここも気持ちいいね」 絹旗 「空気が超違うということをここまで実感できるとは」 婚后 「もう少し登れば開けたところに出るはずですわよ」 滝壺 「行ってみよう」キラキラ 海原 「きっといい眺めでしょうね」 番外個体 「下から見るとそうでもなかったのに、登ってみると結構あるんだね」 結標 「本格的に登山するよりはずっとマシよ」 絹旗 「汗が超止まらないのですが……」 白井 「絹旗さんの場合は頭にユリコを乗せてるから余計ですの」 海原 「おや、この先はいくらか拓けて……これはこれは」 絹旗 「」 結標 「またフリーズしちゃったけど……無理もないか」 番外個体 「フリーズした顔 (∵) が地味に可愛いよね」 滝壺 「……すごい綺麗」 婚后 「変わらず絶景ですわね」ハゥ 番外個体 「大きい島がかすかに見えるね。人住んでるのかな」 結標 「方角からして沖縄本島じゃないの?」 番外個体 「あー、そりゃ大きいワケだ」 白井 「この辺の海はこんなにも透明度が高いんですのね、上から眺めると余計に実感しますの」 滝壺 「浅いところであれば底まで見えるね」 婚后 「気をつけてくださいな。足を滑らせると危険ですわよ」 結標 「……あら? もうこんな時間になってたのね」 絹旗 「結標さん、超無粋ですね。こういうときは時計も携帯も置いてくるもんですよ」 結標 「そういうものなの?」 番外個体 「うん、一理あるなー」 海原 「ここはなんだか時間の流れが違うような気がしますね」 絹旗 「というワケで。その腕時計をここから大きく振りかぶってポイです!」 結標 「イヤよ! 高かったんだから」 滝壺 「ダメだよ、海が汚れちゃう」 白井 「ゴミはちゃんと分別して捨てませんと」 結標 「ゴミじゃないから!」 ~婚后さん別荘~ 執事 「おや、皆様。お帰りなさいませ」 婚后 「ただいま戻りましたわ。夕食にはまだ早いかしら?」 執事 「夕食は日没の頃に出来上がるようにしております。ささ、何か飲み物を用意致しましょう」 番外個体 「うーん……疲れたっ」 結標 「今日は移動もしたからね」 海原 「明日に備えて、早めに休んだほうがいいですね」 絹旗 「明日……明日は晴れるんでしょうか」 白井 「テレビで天気予報はやっておりませんの?」 婚后 「……申し訳ございませんが、この家にはテレビはございませんわ」 番外個体 「明日になりゃ分かるさ」 滝壺 「だね」 ~さっさと就寝~ 結標 「大部屋大人数で寝るなんて、何年振りかしらね」ポスポス 絹旗 「私の希望が超通ってよかったです。この方が修学旅行っぽくていいじゃないですか!」 滝壺 「きぬはた、人数分の布団を運んでくれた執事さんにお礼言うんだよ」 婚后 「なんだか新鮮ですわね、こういうのも」 番外個体 「白井さんの格好が雰囲気ブチ殺してるけどね」 白井 「まー、大きいお姉様ったら。わたくしは寝るときはいつもこの格好ですのよ?」 番外個体 「スケスケベビードールはここでは自粛してよね……」ハァ 婚后 「ま、まあまあ。気の置けない仲という証拠ですわよ」 海原 (自然な流れで来てしまいましたが、僕がいていいんですかね) 絹旗 「こういう時、やることといえば超決まってますよね?」ニヤー 番外個体 「? やることって(ドコォン)ぎゃふっ!」 絹旗 「超まくら投げです!」 結標 「あら、お見事。綺麗に顔面に入ったわね」 番外個体 「」ピヨピヨ 滝壺 「きぬはた、強く投げすぎ」 白井 「!? これは潜在一隅のチャンス! 大きいお姉様ー、この黒子が(バコンッ)」 結標 「させないわよ」 白井 「」 婚后 「どうすれば枕でこんな凶悪な威力が……」 滝壺 「とりゃっ」パスンッ 海原 「む、滝壺さんやりましたね。負けませんよ」ポスン 絹旗 「どぉぉりゃぁぁぁぁ!」ブォン 結標 「!? あ、あぶなっ……!」ガバッ 絹旗 「避けられた!?」 白井 「あいたた……油断してしま(ガスンッ)」 番外個体 「」ユラリ 結標 「あら、起きた……の……?」 番外個体 「……きーぬはたぁ! 不意打ちとは卑怯なりぃ!」 絹旗 「勝てば超官軍って言葉しってますか!?」 滝壺 「ていっ」ポスッ 海原 「お、やりますね」 婚后 「ちょ、ちょっと! どなたですの! ユリコを投げてきたのは!」 ユリコ 「( 。A。)」ピヨピヨ ~1日目 終了~
https://w.atwiki.jp/bacouple/pages/446.html
10月 2015年 onomatope* クロエ ミヤスリサ 亜遊夢 海原楓太 原画:ミヤスリサ・クロエ シナリオ:海原楓太・亜遊夢 814 :名無したちの午後:2015/11/01(日) 00 29 33.91 ID iPcx4UU60 吸血姫のリブラクリアー どう頑張ってもこのスレ向きじゃないし、そもそもイチャラブ抜きにしても色々文句を言いたい点はあるんだけども とりあえず海原のシナリオが好きな人ならマリルートのためだけに買っても後悔しないのは保証する 信者じゃない人は・・・中古で拾えば良いんじゃないかな、うん 815 :名無したちの午後:2015/11/01(日) 00 58 50.83 ID nATMQ8r20 吸血姫やっぱあかんかったか・・・ 819 :名無したちの午後:2015/11/01(日) 08 47 41.50 ID iPcx4UU60 815 いや駄目なわけじゃないし、むしろマリは個人的には今年のベストぶっちぎるくらいには良いよ ゲーム的にどうしても日常(イチャ)と厨二パートは切り離せないし、自分の中でも「良かった」のがイチャなのかシナリオなのかはいまいち割り切れてないけど その辺の連続性や繋がりの巧さは流石と言ったところで、ファンなら買いで間違いない ただ他ルートがなあ・・・ まあ1つか2つ当たりがあるよ、って意味ではいつものCドラなんで・・・ 820 :名無したちの午後:2015/11/01(日) 08 53 10.62 ID o7EkgP3I0 魔法少女のたいせつな事みたいに全部海原が担当してればな あれはイチャもあったしシナリオも面白かったしで、当時全然流行ってもなければ言葉さえもなかった男の娘主人公ゲーとしては飛び抜けた出来だったのに 今回のも初報当たりでは海原単独みたいなノリだったから凄く期待してたのに、実際はそうじゃなかったから残念すぎる 834 :名無したちの午後:2015/11/01(日) 14 59 42.12 ID o7EkgP3I0 アンリバとリブラのミヤス絵(半)ゲーは安定してたような リブラは海原√限定だけど
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/949.html
~9月某日 きぬはた荘 リビング~ 【テレビ】<もうすぐ大覇星祭です。生徒のみなさんは―― 番外個体 「ダイハセイサイってなに?」 結標 「まあ、運動会みたいなものね。規模はケタ違いだけど」 番外個体 「ふーん……不登校児とフリーターばっかのこの家はあまり関係ないかな」 絹旗 「フリーターなのはミサワさんだけです」 浜面 (やべえ、俺どっちかですらねえ……バイト捜すか) 海原 (僕は何にカテゴライズされるのでしょうか) 滝壺 「でも、大覇星祭中って飲食店は座席解放するんでしょ?」 結標 「そうね、期間中に限っては飲食物の持ち込みが認められるハズよ」 絹旗 「つまりミサワさんの仕事も超増えるって訳ですね」 番外個体 「は、ホントに? メンドいなぁ」 結標 「しかもあれよね。外からも人がたくさん来るんだし」 番外個体 「え?」 滝壺 「運動会だから。生徒の家族とか一般のお客さんも見に来るの」 浜面 「道路が埋まるぐらいの人込みになるもんな」 番外個体 「なにそれ……ネズミが入り込んだりしないの?」 絹機 「そりゃ超防ぎきれませんよ」 結標 「これまでも、ちょこちょこおかしいことはあったみたいだけどね」 海原 「緩めるところは緩めて、締めるところは締める。そういう警備を敷くみたいですよ」 浜面 「大覇星祭中は学区によっては入るだけで一苦労だもんな」 番外個体 「なんでみんなしてそんな詳しいの?」 絹旗 「ミサワさんが超無知なだけです」 番外個体 「しょうがないじゃん……こっち来てまだ半年だし」ムー 結標 「もー、拗ねないでよー」ナデナデ 浜面 「仲良しだよな、姐さん達は」 海原 (電撃テレポコンビ……奇しくもあのお二人と同じですね) 滝壺 「あ、そろそろしらいとこんごうも帰ってくる時間だね」 絹旗 「え? もうそんな時間でしたか」 <バーン 白井 「絹旗さん!」 婚后 「参りますわよ!」 絹旗 「え? え? 何がですか? どこにですか?」 白井 「今年こそは! 今年の大覇星祭こそは!」 婚后 「怨敵・長点上機学園を討ち果たしますのよ!」 白井 「そうですの! 常盤台の名にかけて!」 結標 「長点上機といえば、もう何年か連続で総合トップとってるわね」 番外個体 「へー、すごいところなんだ」 浜面 「名門中の名門だろ。俺からすれば雲の上の存在だぜ」 海原 「確か、昨年の総合2位が常盤台でしたね。雪辱を果たすということですか」 白井 「仰る通りですの。常盤台撫子の力を見せつけてやりますの」フンス 絹旗 「あ、いや、わ、私は……」 婚后 「そうと決まれば……」 白井 「血液が逆流して血反吐を吐くまで特訓ですの!」 絹旗 「超待ってください! 私も籍は常盤台ですが、そこは、その」 滝壺 「きぬはた」 絹旗 「た、滝壺さんからも! 何か言ってやってください!」 滝壺 「お弁当作ってあげるからね」 絹旗 「」 白井 「という訳で、申し訳ございませんが絹旗さんをお借りしますの」 番外個体 「どうぞどうぞ♪」 絹旗 「ミサワさーん!?」 浜面 「絹旗、応援にいってやるからな!」b グッ 結標 「いいわね、そういうの。青春って感じがして」 絹旗 「そう思うなら超代わってください!」 婚后 「さあ、大覇星祭まであと1週間を切っておりますし、やれることから始めませんと」 絹旗 「いや、超助けてください! 誰か!」 白井 「大丈夫ですの! 絹旗さんの体型なら体操服はよく似合いますの!」 絹旗 「そ、そういう問題じゃないです! や、ちょっ……」ズルズル <タースーケーテー 海原 (……常盤台ということは、御坂さんも出ますか。楽しみにしておきましょう) 浜面 「お、テレビで去年の大覇星祭の模様とかいうのやってんぞ」 番外個体 「えっ」 【テレビ】<(ドカーン)3番隊壊滅!衛生兵ー!(バリィィン)総員退避ー!! 番外個体 「……なんだこれ」 結標 「あぁ、そうそう。能力の行使は全面的に"推奨"されてるのよ」 滝壺 「学校がデータ収集もしてるからね」 海原 「"許可"ではなく"推奨"ですか。よく死者がでないものですね」 番外個体 (釘飛ばし放題……やば、ちょっと楽しそうって思っちゃった) 浜面 「出場するのはお嬢達だけなのか?」 結標 「まあ、そうなるでしょうね」 滝壺 「ねえねえ、はまづら。みんなの応援とか行こうよ」 浜面 「おお、そうだな! 折角の祭りだしな」 海原 (そう、折角ですし、邪魔するのも無粋ですよね) ~その頃~ 【飛行船】<もうすぐ大覇星祭です。生徒のみなさんは―― ?? 「そうか……もうそんな時期なのだな」 ?? 「ふふ、この一年、たゆまぬ鍛錬を積んできた成果を見せるときが来たか……!」 ?? 「それに! 大覇星祭と言えば一年で最も学園都市が根性で満たされる日!」 ?? 「この俺の根性で! 今年も我が長点上機学園をトップの座へと押し上げてやろうではないか!!」ドパーン ?? 「さあ、日課の走りこみだ! まずは軽く学園都市外周一回りだな!」 ドドドドド... 19090 「何かがすごいスピードで去っていきましたが、あれは一体……?」 ~翌日 第7学区 隠れ家的喫茶店~ 番外個体 「あー……やっぱりやるんですか」 マスター 「うむ。そういうしきたりらしいのでな」 番外個体 「座席開放だけですか?」 マスター 「いや、店としても通常営業する。注文があれば受けるのである」 番外個体 「はあ……大変そうですね」 マスター 「何を他人事のように言っているであるか」 番外個体 「そういう訳だから、ここに来てもゆっくりできないと思うよ?」 一方通行 「……どォせよ、クソガキに連れまわされるんだ。どの道、ゆっくりなンてできねェよ」 番外個体 (いいなあ……) 一方通行 「オマエ、やっぱり店番か」 番外個体 「……うん」 一方通行 「……店あがるの何時だ?」 番外個体 「え? 知ってんでしょ? 最終下校時刻にあわせて閉店だから、18時だよ」 一方通行 「そォかそォか、分かった」ニヤニヤ 番外個体 「?」 一方通行 「そろそろクソガキ迎えにいくわ。いくらだ?」 番外個体 「320円」 一方通行 「はいよォ」チャリチャリ 番外個体 「はいピッタリ。毎度どうもー」 <カランカラン♪ 番外個体 「毎回毎回ピッタリで払って……変なところで律儀なんだね」ガチンガチン チーン ~同日夜 きぬはた荘 リビング~ 結標 「ただーいまー」 海原 「おや、お帰りなさい」 結標 「あれ? 貴方とユリコだけなの?」 ユリコ 「( -ω-)zzz」 海原 「常盤台メンバーはまだお帰りになってません」 結標 「頑張るわね……」 海原 「滝壺さんと浜面さんは買い物で遠くまで行ったので、そのまま夕食も済ませてくるそうです」 結標 「真琴は?」 海原 「ミサワさんなら、ついぞ先ほど携帯に着信があって自室に戻られましたよ」 結標 「そっか。ならちょうどいいわ」 海原 「と申されますと?」 結標 「話しておきたいことがあって。大覇星祭の期間中なんだけど」 海原 「……おそらく、考えていることは同じじゃないですか?」 結標 「たぶんね。お邪魔虫は退散しましょ、ってこと」 海原 「滝壺さんのことですね。当人達はお邪魔とは思わないでしょうけどね」 結標 「ずっとじゃないにしてもさ、二人きりの時間は欲しいでしょう」 海原 「仰る通りです。では、ひとまず1日目は余り物同士で適当にまわりますか」 結標 「あら、ご不満?」 海原 「いえいえ、滅相もない」ニコニコ 結標 「年頃の女の子捕まえて余り物呼ばわりなんて失礼しちゃう」 海原 「他意はありませんよ」 ~その頃~ 19090 「さて、そろそろ寝ましょうか、とミサカは……うん?」 19090 「病院前の広場に怪しい人影が?」 ?? 「よし、根性入れなおしておくか」 ?? 「ふぉぉぉぉぉ……」 ?? 「荒ぶる鷹のポーズ!!」ドパーン 19090 「あのカラフルな煙はなんなんでしょうか……?」 ~大覇星祭 当日~ 偉い人 「そいじゃ、開会を宣言します」 ワーワー パチパチ 浜面 「お、始まった始まった」 滝壺 「やっぱりすごい人だね」 結標 「どっからかき集めてくればここまでになるのかしら……」 海原 「おや、人込みは苦手ですか」 結標 「まあ、好きではないわね」 滝壺 「私も苦手」 浜面 「滝壺はそうだったな。休みたくなったらすぐ言ってくれよ」 結標 「あら、滝壺さんには優しいのね」 浜面 「まあな!」 海原 (開き直りましたよ) 結標 「いい心掛けね。滝壺さんは怒らせたら怖そうだし、大切にしなさいよ」クスクス 滝壺 「はまづらは大丈夫だよ……たぶん」 浜面 「多分!? 滝壺さんにとって俺は多分なの!?」 滝壺 「だってかっこいいし優しいし」 浜面 「」プシュー 海原 「おやおや」 結標 「もう、ほぼ毎日こんな調子じゃない」 浜面 「あっ、そ、そういやお嬢から聞いたんだが、絹旗が早速出るらしいぜ!」 海原 「お、一番槍ってやつですか」 滝壺 「なにやるの?」 浜面 「ええとな(ガサガサ)この、中高合同借り物競争ってヤツか?」 結標 「ちょうど会場が近いわね」 滝壺 「応援に行こうよ」 浜面 「おお、見に行ってやろう!」 海原 (結標さん)ヒソヒソ 結標 (分かってる、適度なタイミングで別行動にしましょ)ヒソヒソ 滝壺 「? どうしたの?」 結標 「なんでもない、行きましょうか」 ~第7学区 隠れ家的喫茶店(座席開放中)~ 番外個体 「……ふーん」 オジサン1 「」スピー 番外個体 「日本では、場所取りと行列並びはお父さんの仕事って、前に聞いたけど」 オジサン2 「ここってタバコOKですか?」 番外個体 「ゴメンなさい、全席禁煙なんです。……本当なんだね」 番外個体 「ひゃぅ!?」 オジサン3 「あ、すいませんねぇ。手ぶつかっちゃった、ウヒヒ」 番外個体 「ころs……ここはそういうお店じゃないんですけど!?」ウガー マスター 「そういうお店ではないのである」ゴゴゴゴ オジサン3 「す、すいません……いや、ほんとすいません……」gkbr 番外個体 (マスターって普段無口だけど、こういうとき頼りになるよね) ~とあるグラウンド~ 絹旗 「くぅ……なぜ私がこんなことを……」 絹旗 「言っても始まりませんね……やるからには超勝っておきませんと」 <競技参加者はスタートラインに集まってください 絹旗 「よし、超切り替えていきますか」 削板 「さあ、根性入れて借りてくるか!」 絹旗 「……うはぁ、手強そうな人ばかりですね」 <位置について、よーい <バスン 絹旗 「」ダッ □ □ □ □ □ ←お題 絹旗 「ええと……真ん中の封筒にしておきましょうか」 絹旗 「」ガサガサ 絹旗 「!? これなら!」 絹旗 「どこか近くにいる筈!」ダダダダ : : : 絹旗 「うおお! 超ラッキー! 見つけました!」 滝壺 「あ、きぬはた」 浜面 「お? 絹旗じゃねえか。どうしたんだ」 結標 「借り物競争中よね? 何か必要なの?」 絹旗 「はい、ええとですね……」ジー 海原 「?」 絹旗 「海原さんと結標さんじゃ超ダメダメです……」 結標 「え、ダメって?」 絹旗 「浜面と滝壺さん! 一緒に来てください!」 滝壺 「二人とも?」 絹旗 「そうです! 説明はあとでします! 超一緒に来てください!」グイグイ <分かった分かった、引っ張るな <はまづら、ちょっと、足、速い <ああ、しょうがねぇ! 乗れ! 海原 「思いもよらないところで別行動になれましたね」 結標 「そうね。……でも、絹旗さんは何を求めてたのかしら」 絹旗 「超持ってきましたー!」 審判 「お題はなんですか?」 絹旗 「これです!」つ□ 審判 「……はい、いいでしょう! 一位です、おめでとうございます」 絹旗 「一位キター!」ピャー 浜面 「ふー……よかったな、絹旗!」 滝壺 「ねえ、きぬはた……なんで、私達、だったの……」ゼェゼェ 絹旗 「私が引いたお題がこれだったんです」つ□ 浜面 「?」ガサガサ 滝壺 「なになに?」 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | | | /  ̄ ̄ ̄ ̄ /_____ / /ヽ__// /. 美女と野獣カップル / / / / / / / / ____ / / / / / / / / / / /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ / / 浜滝 「」 絹旗 「お二人のおかげで一位です! 超ありがとうございます☆」 白井 「絹旗さん、やりましたわね!」 婚后 「驚きましたわ、競技レコード更新だそうですよ」 絹旗 「私の手にかかれば超こんなもんですよ」フンス 白井 「お二人も、ありがとうございました」 浜面 「お、おう」 婚后 「絹旗さん、競技参加者は向こうに集まりませんと」 絹旗 「おっと。それじゃ、お二人ともまた後で」トタタタ 浜面 「……美女はともかく、俺って野獣なのか?」 滝壺 「ワイルドだから」 <うおおおおお!!! 削板 「持ってきたぞぉぉぉ!!」 浜面 「……なんであいつ、畳なんて担いでんだ?」 滝壺 「借り物のお題だったんじゃない?」 : : : 海原 「絹旗さんは一位のようですよ」 結標 「あら、よかったじゃない」 海原 「たまたま僕らが近くにいたのが、功を奏したみたいですね」 結標 「滝壺さんにはメールしといたから、私たちも行きましょうか」 海原 「そうですね、何か気になる競技とかあります?」 結標 「特にね……その辺の出店とかの方が面白いんじゃない?」 海原 「それも悪くないですね」 結標 「商品化前の試作品スイーツとかあったりするしね♪」 海原 「また太りますよ」 結標 「(バシッ)またってなに、叩くわよ」 海原 「叩いてから言わないでくださいよ」 ~第7学区 隠れ家的喫茶店(座席開放中)~ 打ち止め 「ワースト来たよー、ってミサカはミサカは挨拶してみたり」 一方通行 「おォ、ワースト! 悪ィが、一つ頼まれてくれ」 番外個体 「あなたから頼みごとなんて珍しいね、明日はコーヒー豆が降ってくるな」 一方通行 「うるせェな。受けるのか受けないのかどっちなンだよ」 番外個体 「内容にもよるね」 一方通行 「チッ……ちっとばかし、ここでクソガキを預かってくれねェか?」 番外個体 「は? どうして? ここは託児所じゃないんだけど」 打ち止め 「なんかねー、怖い人から逃げて(ガシッ)ムグッ」 一方通行 「余計なこと喋ンな! 黙って引き受けてくれ!」 番外個体 「……マスター」 マスター 「まあ、子供一人ぐらいなら構うまい」 一方通行 「ありがてェ! この借りは何十倍にして返すからな!」 打ち止め 「ちゃんと迎えに来てね、ってミサカはミサカは念を押しておく」 一方通行 「あぁ、分かってらァ! あいつに絡まれたら面倒だしな……近くにはいねェか、よし」ダダダダ マスター 「彼は鬼ごっこでもしているのであるか?」 番外個体 「あの人が逃げ出すなんて、何者なんだろ」 <すいませーん。4人なんですけど座れますー? 番外個体 「(4人なら……なんとかなるな)はい、どうぞー」 <あらあら、シックでいい雰囲気のお店ですね。 <あ、あと2人は後から来ますんで……ってあれ? 打ち止め (あれ? お姉様? でもなんか違う? あれー?) 番外個体 (お姉様……にしては色々と大きいな、主に胸) 詩菜 「あらあら、小さい美琴ちゃん?」 美鈴 「うわー。まんま昔の美琴ちゃんね」 番外個体 (え、やば。お姉様のこと知ってる人たちだ……下手なこと言えないな)ダラダラ 打ち止め 「みこと? お姉さん達はお姉様と知り合いなの? ってミサカはミサカは確認してみる」 番外個体 (おいこらー!) 美鈴 「お姉様? もしかして美琴ちゃんの事かな?」 打ち止め 「うん、いつも優しくしてくれるんだよー、ってミサカはミサカは褒めたたえてみる♪」ニパー 美鈴 「やーん可愛いー♪ 昔の美琴ちゃんより可愛いかもー♪」ギュー 番外個体 「……あ、こちらのお席へどうぞ」 詩菜 「ご丁寧にありがとうございます」ペコリ 美鈴 「店員さんも、どことなく似てる……この子のお姉さんですか?」 番外個体 「……あ、はい、姉です(ということにしておこう)」 美鈴 「びっくりだわー、美琴ちゃんのそっくりさんが二人もいるなんてー」 打ち止め 「お姉さんはお姉様のお姉様なの? ってミサカはミサカは確認してみる」 美鈴 「ううん、お母様よん♪」 番外止め 「…………えっ?」 美鈴 「あ、そうだ。座れるところ見つけたって連絡しないとね」カチカチ マスター (店の中に似たような顔が3つも。姉妹と言われれば信じるであろうな) 詩菜 「困ったわー、当麻さんに繋がらない。また不幸に巻き込まれ中なのかしら」 打ち止め 「お姉様のお母様ってことは、ミサカから見てもお母様だねー、ってミサカはミサカは飛びついてみる♪」 番外個体 (最終信号ァァァ!)ダラダラ 美鈴 「娘が増えたみたいねー♪ お母様って呼んでもいいのよ♪」 美琴 「……連絡された店に来たけど、いったいこれは何の有様なの……」 美鈴 「あ、美琴ちゃんこっちこっちー」ノシ 詩菜 「あらあら、美琴ちゃん、お久しぶりですね」 打ち止め 「あ、お姉様だー、ってミサカはミサカは手をふってみる」 美琴 「」 番外個体 「言いたいことは分かるよ」 美琴 「お母さん、ちょっとこの子借りるね。あ、上条君のお母さんお久しぶりです」ペコ 打ち止め 「?」 美琴 「ほら、アンタもよ」グイグイ 番外個体 「お、押さないで、零れるから。あ、お水どうぞ」 美琴 「で、なんでアンタたちがいるのよぉ」 番外個体 「この格好みて分からない? ここの店員だよ」 打ち止め 「ミサカはここに預けられたんだよー、ってミサカはミサカは身の上を説明してみる」 美琴 「下手なこと言ってないわよね? その……アレとか……」 番外個体 「何度かヒヤッとする発言はあったけどね」チラッ 打ち止め 「?」 美琴 「心配させたくないから、核心に迫る話題は控えてよね」 番外個体 「ずっと隠し続けるつもり?」 美琴 「……いずれは話さなきゃいけない日が来ると思ってる。けど、まだ決心が……」 番外個体 「……分かったよ。よく似た知り合いとして振舞えばいいんだね?」 美琴 「ゴメンね、手のかかる姉で」 番外個体 「そういう訳らしいから、最終信号も協力してね」 打ち止め 「ミサカに任せとけー、ってミサカはミサカは無い胸を張ってみたり」 番外個体 「報酬には期待してるよん」ニヤニヤ 美琴 「ぐぬ……ちゃっかりしてるわね」 美琴 「ゴメーン、お待たせー」 詩菜 「あらあら、こうやって並べてみると本物の姉妹みたいですね」 美琴 「は、はい、何度か言われたことありますねー」タハハ 美鈴 「そういえば、愛しの彼は一緒じゃないの?」ニヨニヨ 美琴 「なっ、い、愛しの彼って……そ、そそ、そんなんじゃないから!」 番外止め (うわ、真っ赤) <カランカラン♪ 当麻 「遅くなりまして……」ペコペコ 詩菜 「あら? 当麻さんが来れたということは無事メールは届いていたんですね」 美琴 「おっそ……アンタどうしたの!?」 当麻 「いやー、さっき参加した障害物競走で色々あってな」 打ち止め 「ひどーい……ってミサカはミサカは戦慄してみる……」 当麻 「お、いつぞやの小さい御坂じゃないか? 久しぶりだな!」ナデナデ 詩菜 「あらあら、当麻さんの不幸は絶好調ですね」 美琴 「な、なんで保健室に寄ってこなかったのよ!」 当麻 「待たせたら悪いだろ?」キリッ 美琴 「またそうやって、アンタは……」プルプル マスター 「応急処置セットぐらいは置いている、使って構わないのである」 美鈴 「ほーらー、美琴ちゃん出番よ」ニヤニヤ 美琴 「う、な、なんで私が……あぁ、もう、しょうがないわね!」 番外個体 「はーい、こちらどうぞ使ってくださーい」ニヤニヤ 美琴 「な、なんでみんなしてそんな顔するのよぉ! もう!」 打ち止め 「お姉様ずっと真っ赤ー、ってミサカは(デコピンッ)ぴぎゃ」 美鈴 「ほーら、ダメじゃない。可哀想でしょー」 当麻 「……母さん、これは何の有様でせう?」 詩菜 「ふふ、美鈴さんも混ざるとすごい光景ですね」 当麻 「上条さんとしては、はやく手当てをしてほしいのですが……」ポリポリ 番外個体 「しょうがないなー、お姉さんがやってあげよう☆」 当麻 「あ、すいません。お願いできますか?」ペコペコ 番外個体 (さすがに覚えてないか……あんときゃ顔面ボコボコだったしなぁ) 美琴 「ダメー、私がやるの! どいてなさい!」グイッ 打ち止め 「ワーストー、ここは譲ってあげる場面だよー、ってミサカはミサカは助け舟を出してみる」 当麻 「誰でもいいので、手当てをお願いできないでせうか……」 ~時は少し遡り 女子対抗大玉転がし会場~ 白井 「」ゴゴゴゴゴ 婚后 「」ドドドドド 絹旗 「超おなか空きました」ギュルルルルル 白井 「絹旗さん、これが終われば昼食ですの。滝壺さん特製のお弁当ですのよ」 婚后 「どうか、頑張ってくださいな」ナデナデ 絹旗 「わ、分かってます。……しかし、近くで見ると超大きいですね」 白井 「2メートルですから……絹旗さんの2倍はございますの」 絹旗 「わっ、私はそこまで小さくないです!」 婚后 「お二人とも! 始める前から仲間割れしてどうするんですか」 白井 「勝負はちょっと熱いぐらいがちょうどいいですの」 婚后 「まあまあ、冷静さを欠いてはいけませんわ」 絹旗 「でも、今回は超私たちが有利ですよ」 白井 「メリットを最大限に活かせますものね」 ※大玉転がしルール 左右両サイドに配置された25個ずつ合計50個の大玉を転がし、 相手の後方にあるゴールラインに押し込む。先に半分以上を押し込めば勝利。 婚后 「こう言っては、相手の方に失礼ですが……この勝負は必ず頂きますわ」 絹旗 「超! やってやりましょう」フンス 白井 「それでは、そろそろスタンバイいたしますの」 婚后 「さあ、気合入れてまいりましょう」 絹旗 「やるからには超勝ちますよ」 白井 (あんなに嫌がってたのに、いざ本番だと乗り気ですの) <位置についてー、よーい 婚后 「では、作戦通りに」 白井 「はいですの」 <バスン 婚后 「それっ!」バヒュゥン -―==三○ ●三 婚后 「あと少しで相手方の大玉にぶつかりますわ!」 白井 「お二人ともお捕まりになって! あそこまで転移しますの!」 絹旗 「はいきた」ガシッ 3人 「」ヒュンッ 白井 「到着ですの!」 婚后 「絹旗さん! 参りますわよ!」 絹旗 「超了解です!」 婚后 「はいっ!」バヒュゥン 絹旗 「うぉぉ、ロケット加速ちっそぱーーんち!」ドコォン -―===三三○● ウワー 絹旗 「超決まりました!」 婚后 「作戦通りですわ!」 白井 「お見事ですの! 相手の選手もろとも吹っ飛んでいきましたの!」 婚后 「わたくし達の大玉は、無事相手の陣地までたどり着いたようですわね」 絹旗 「? うひゃ! なんですか! 上空を大玉が超飛んでいきましたよ!」 婚后 「あれは……おそらく、わたくしの級友の念動力能力者ですわね」 白井 「念動力で、あんなスピードで飛ばせるなんて……さすがですの」 絹旗 「……ふと思ったんですが、あんな大玉一つなら白井さんの能力で飛ばせたのでは?」 白井 「それでは見てる方はなにも面白くないですの」 絹旗 「は、はあ」 <そこまで!そこまで! <勝者、常盤台中学! 絹旗 「あ、超勝ちました!」ピャー 白井 「やりましたの! これで総合トップに一歩近づきましたの!」 婚后 「先ほど、白井さんが持久走で断トツの一位を取りましたし、流れは常盤台に向いてますわ!」 ~昼休み~ 浜面 「みんなすげぇな!」 滝壺 「暫定ポイントで長点上機に勝ってるよ」 絹旗 「超マジですか!」 白井 「皆さん、今年は特にやる気ですの」 婚后 「わたくし達3年生は今年が最後のチャンスですし」 浜面 「そっか、卒業したら仕返しもできねぇもんな」 滝壺 「はまづら、お弁当出してあげて」 浜面 「はい、喜んで!」ゴソゴソ 絹旗 「おー、超豪華です」 婚后 「滝壺さんの料理の腕は折り紙付きですから、期待できますわ」 浜面 「そうだろそうだろ! 毎日食っても飽きないぜ!」 滝壺 「はまづら、言いすぎ///」 白井 「でも、滝壺さんからは盗みたい技が多々あるのも事実ですの」 絹旗 「料理スキルなら滝壺さんとミサワさんがトップ2ですね……超悔しいです」 浜面 「じゃ、ビリなのは誰なんだ?」 婚后 「それは……ご本人の名誉のためにお答えしかねますわ」 絹旗 「ていうか決まってますよ。超浜面です」 浜面 「俺かよ! そうなんだろうけどさ!」 絹旗 「この間だって、夜食にカップ焼きそば作ろうとして"超だばぁ"ってやってたじゃないですか」 浜面 「あれはユルイ蓋が悪いんであって、俺は悪くねぇ!」 滝壺 「ほらほら、いいから食べるよ」 絹旗 「おにぎりの大群……ツナマヨはどこですか」 滝壺 「ごめんね、全部鮭」 絹旗 「」ムー 浜面 「贅沢言う子には食べさせません!」 絹旗 「なっ! 超浜面! 何様のつもりですか!」 白井 「なんといいますか、お二人って……」 婚后 「滝壺さんと浜面さんの関係とは、違ったタイプの仲良しですわね」 滝壺 「この二人は前から仲いいよ。はまづらの精神年齢が低いから」マグマグ 浜面 「えぇ!? 俺そんな風に見えんの!?」 絹旗 「そうですよ、私が超大人の対応をしてあげてるんじゃないですか」 婚后 「まぁ、結構なお手前ですわ」モシャモシャ 白井 「相変わらずの腕前ですの」サクサク 絹旗 「あ、超ズルイです! 私も食べます!」 浜面 「お前も十分ガキっぽいじゃねえか……」 絹旗 「超やかましい浜面の分も私が食べてあげましょう」 浜面 「おいやめろ! 俺だって楽しみにしてたんだぞ!」 滝壺 「はまづら、たくさんあるから大丈夫だよ」 白井 「賑やかで結構ですの」クスクス 婚后 「あ、滝壺さん。申し訳ございませんが、飲み物はございませんか?」 滝壺 「あるよ、ゴーヤ茶」コポコポ ~その頃 とある公園~ 結標 「っくしゅん」 海原 「風邪ですか?」 結標 「いえ……なんでもないわよ」 海原 「風邪なんてひかないでくださいよ。感染されたら困りますからね」ニコニコ 結標 「……」ムー 海原 「?」 結標 「そ、それより、これからどうする?」 海原 「さて、どうしましょうか」 <あれー? 結標ちゃんじゃないですかー? 海原 「おや?」 結標 「あら、小萌? 久しぶりね」 小萌 「お久しぶりですねー、元気そうでなによりなのですよー」 海原 「お知り合いですか?」 結標 「うん、前にちょっとお世話になってた人」 禁書 「こもえ、この人達はこもえの教え子なのかな?」 小萌 「生徒ではないけど、似たようなものですねー」 海原 (? 教え子? 生徒?) 小萌 「そうだ! 結標ちゃん、今お時間大丈夫ですかー?」 結標 「え? えぇ」 小萌 「結標ちゃんも一緒にこの格好(チアガール)するのですよー」ヒラヒラ 禁書 「うん、2人より3人のほうが楽しいかも!」 結標 「は、え? いや、わ、私は……ちょっと」 小萌 「えー。結標ちゃんならきっと似合うのですよー」 結標 「に、似合う似合わないっていうより……らしくないわよ」 海原 「意外と似合うかもしれませんよ?」 結標 「むー……」 禁書 「さ、着替えスペースはこっちなんだよ」グイグイ 結標 「こっちって……そこ、ただの草むらじゃない!」 小萌 「彼氏さん、結標ちゃんをちょっとお借りするのですー」グイグイ 結標 「そ、そんなんじゃないから! 押さないで! 引っ張らないで!」 海原 「ここでお待ちしてますね」ニコニコ 結標 「」プルプル 小萌 「結標ちゃん、やっぱりよく似合うのですよー」 禁書 「く、悔しいけど、すごい破壊力なんだよ……」 結標 「これ、恥ずかしいんだけど……」モジモジ 海原 「仕事中はもっと際どい服装してるじゃないですか」 結標 「それとこれとは別よ!」 小萌 「彼氏さんは何か感想はないのですかー?」 海原 「よくお似合いだと思いますよ」 結標 「だから、なんでさっきから彼氏ってとこ否定しないの!」ムキー 海原 「いや、全力で否定したらそれはそれで怒られそうじゃないですか」 結標 「う……」 禁書 「? でも、二人ともお揃いのストラップ付けてるよね?」 結標 (なんて観察眼……) 海原 「あ、これですか?」チャラ 禁書 「おー、すごい綺麗なんだよ」キラキラ 結標 「こ、これはね……私達だけじゃないの。仲の良い連中で色違いのお揃いを持ってるのよ」 禁書 「え? でも二人は色も同じなんだよ?」 結標 「」 小萌 「若いっていいですねー」ウンウン 海原 「いやあ、照れてしまいますね」 禁書 「すごい羨ましいかも……今度わたしもお揃い買ってもらうんだよ」 結標 「」 ~しばらく後 とある公園 ベンチ~ 海原 「しかし驚きましたね。どこの幼女かと思えば、その実体は教師だとは」 結標 「あぁ見えて大酒飲みのヘビースモーカーよ。私達の3倍は生きてるんだから」 海原 「となると、実年齢より少々若く見えますね」 結標 「そんなレベルじゃないでしょ……」 海原 「ああ、それで合点がいきました。"皆さんの応援に行くのですよー"というのはそのままの意味だったんですね」 結標 「まあ、自分が受け持つクラスの応援に行ったんでしょうね」 海原 「結標さんも行ってあげてもよかったと思いますが」 結標 「ぜっ、絶対ヤダ!! 死んだ方がマシと思うような事態になるじゃない!!」 海原 「なぜそこまで……」 結標 「……小萌のクラスには土御門がいるの」 海原 「納得しました」 海原 「応援に行かないにしても、あのままの服装でもよかったのでは?」 結標 「あれで街中歩くのも、その、恥ずかしいでしょ……」 海原 (布巻いてるだけの格好と何が違うのでしょうか) 結標 「もー、その話は終わり」 海原 「ふふ、了解です。いや、しかしいい天気ですね」 結標 「天気の話題しかないの?」 海原 「それでは、"ほぼ日刊今日の御坂さん"でも……」ゴソゴソ 結標 「いい天気ねー」 海原 「そうですよね、この暑くも寒くもない時期の快晴は爽快だとは思いませんか?」 結標 「言いたいことは分かるけどね」 海原 「何か飲み物でも買ってきましょうか」 結標 「いい。ここにいて」 海原 「?」 : : : 海原 「……こうやって時間をムダにするのも、たまには悪くないものですね」 結標 「」ウトウト 海原 「……おや? この日差しにやられてしまいましたか」 結標 「」ガクンッ 海原 「あ、危ない」ポスン 結標 「Zzz」スリスリ 海原 「結標さん? これは……旅行のときの悪夢再発ですか。困りましたね」 結標 「」スピー 海原 「……起こすわけにもいきませんね」 ~第7学区 隠れ家的喫茶店(座席開放中)~ 番外個体 「はー、午後になってようやく静かになった」コキコキ 打ち止め 「すごい賑やかだったね、ってミサカはミサカは振り返ってみる」 番外個体 「にしても、まさか携帯の番号交換することになるとは思わなかったけどね」 打ち止め 「えへー、ミサカの携帯に6人目の番号が入ったんだよ♪ ってミサカはミサカは自慢してみる♪」 番外個体 「ふふん、私の勝ちだな」 番外個体電話帳 12人 (きぬはた荘メンバー、一方通行 etc) 打ち止め電話帳 6人 (一方通行、黄泉川、芳川 etc) マスター 「そんなことを張り合ってどうするであるか」 番外個体 「いやー、増えるのがなんだか嬉しくて」 マスター 「分からなくもないが」 打ち止め 「でも、お母様ってお姉様にそっくりだよねー、ってミサカはミサカは顔を思い浮かべてみる」 番外個体 「最初、お姉様のお姉様かと思ったよ……それにしても」 *** 回想 *** 美鈴 「ねえねえ、名前なんて言うの?」 番外個体 「ミサ……あ、三澤真琴です」 打ち止め 「ミサカの名前は打ち止めって言うんだよ、ってミサカはミサカは自己紹介してみる」 番外個体 (しまった名前!!) 美鈴 「まー、二人とも綺麗で個性的な名前ね♪」 番外個体 (あれ?) 美鈴 「番号交換しましょうよ。美琴ちゃんのお友達ってことは、私ともお友達だしね♪」 *** 回想ここまで *** 番外個体 「なんというか、細かいことは気にしないというか……すごい包容力だったな」 打ち止め 「お母様優しくて綺麗でお胸大きい人だった、ってミサカはミサカは将来に夢を持ってみる」 番外個体 「……私たちもあれぐらいになれるのかな」 打ち止め 「どうかなー、お姉様とかワーストを見てると……」 番外個体 「どういう意味かなー?」ズイ 打ち止め 「ぴゃう! 至近距離から睨まないで! ってミサカはミサカは助けを求めてみる!」ギュッ マスター 「ミサワさん、小さい子相手に大人気ないであるぞ」 番外個体 「ずーるーいー」 打ち止め 「マスターさーん、オレンジジュースお代わり、ってミサカはミサカはおねだりしてみる」 マスター 「この子の分はミサワさんの給料から引いておくのである」 番外個体 「…………ぎゃふん。そこはあの白いのに請求してくださいよ……」 ~午後の部 飛び入り参加型パン食い競争~ 浜面 「むぉぉぉぉぉぉ!!」ダダダダ 削板 「ふぉぉぉぉぉぉ!!」ダダダダ 滝壺 「はまづら頑張って」 絹旗 「浜面! 負けたら超夕食抜きですよ!」 白井 「浜面さん! あと少しですの!!」 婚后 「ラストスパートですわ!」 削板 (久々に根性のあるヤツを見たぜ! だが負けねえええ!) 削板 「ふふぉいふぁーんひ」 浜面 「ビブルチ」ズシャァァ 滝壺 「あ……」 絹旗 「超浜面! 何やってるんですか!」ウガー 白井 「あの殿方……今何をしましたの?」 婚后 「手を軽く振ったようにしか……」 白井 「……あの校章は!?」 婚后 「長点上機学園……!」 白井 「長点上機にはあのレベルの能力者がゴロゴロいるということですの?」 婚后 「先方は能力開発のトップ校。そうであったとしても不思議はございませんわ」 白井 「これは……見ておく必要がございますの」 婚后 「敵を倒すには敵を知れ、ということですわね」 滝壺 「はまづら、大丈夫?」 浜面 「あいててて……ありゃなんだったんだ?」 絹旗 「? 超浜面が勝手にコケたようにしか見えませんでしたよ?」 浜面 「いや、それはねえ! なんかよく分からねぇけど……なんかあったんだよ」 絹旗 「なんですかそりゃ」 浜面 「なんか、見えない壁に吹っ飛ばされたような……」 白井 「おそらく、並走してた殿方が何かしましたの」 婚后 「念動力でしょうか……?」 白井 「分かりませんの。とにかく、これから長点上機が参加する競技があるので見に行きますの」 絹旗 「私もですか?」 婚后 「当然ですわ」 ~学年対抗 棒倒し会場 客席~ 絹旗 「あれ? 浜面はいいんですか」 婚后 「怪我をしておられましたし……滝壺さんと浜面さんは保健室ですわ」 白井 「あ、ちょうど始まるところですの」 婚后 「長点上機と……あれはどちらの学校でしょうか?」 <バスン 絹旗 「お、始まりましたよ」 <うおおおおおおお!! 白井 「!! さっきの殿方ですの」 婚后 「なんという存在感……」 絹旗 「あれ? 飛んだ? いつ飛びました?」 白井 「あんな高く……! ものすごい跳躍力ですの……」 <空中すごいパーンチ <メキメキメキメキ 婚后 「ぼっ……棒が真ん中から真っ二つに……?」 白井 「いったい何が起こってますの……?」 <アブナーイ <ドズズン <フコウダー 絹旗 「ありゃ、何人かが折れた棒の超下敷きになりましたよ」 白井 「あの殿方は……空中で制止してる?」 婚后 「何の能力を応用すれば、ああなるのでしょうか?」 <空中すごいパーンチメチャ撃ち 絹旗 「ッ……!」 白井 「もうこれは試合ではございませんの……ただただ一方的な殲滅戦」 婚后 「これを、あの殿方がほとんど一人で巻き起こしていると……」 <そこまで!そこまで! <勝者!長点上機学園! 白井婚后 「」ポカーン 絹旗 「あれ? お二人とも超怖気づいちゃいましたか?」 白井 「ま、まさか! 強敵を前にして昂ぶってますの!」 婚后 「先に申しておきますが、これは武者震いですわ!」gkbr 絹旗 「超そういうことにしておきましょう」 白井 「明日……長点上機と直接対決する機会がありますの」 婚后 「目にものを見せてさしあげましょう……!」gkbr 絹旗 「そうと決まれば、今日はもう引き上げて超休みましょうか」 白井 「いえ、その前にまだやることが残ってますの」 絹旗 「……あ、そうでした。浜面を超回収して、滝壺さんを迎えにいきませんと」 婚后 「それもですが。一日目はナイトパレードは催されますでしょう」gkbr 白井 「年に一回ですし、せっかくですから見ておきませんと」 絹旗 (ナイトパレード……そういえば、もう何年も見てないですね) 白井 「さ、競技も終わったようですし、わたくし達も参りますの」 絹旗 「そうですね。婚后さん、いつまで震えてるんですか」 婚后 「武者震いですわ!」gkbr ~とあるビルの屋上~ ヒュン 白井 「到着ですの」 絹旗 「おー、超特等席ですね」 婚后 「こんなところに立ち入ってよいのでしょうか?」 絹旗 「どうせ誰も来やしませんよ」 白井 「滝壺さんには、メールして頂けましたの?」 婚后 「はい、二人きりでどうぞ、と」 絹旗 「リア充は二人きりで超いい雰囲気にでもなってればいいんですよ」ガサガサ 白井 「まったくですの。ああも毎日見せ付けられては糖尿病になってしまいますの」 婚后 「仲睦まじくて、嫉妬する気すらわいてきませんわね」 絹旗 「さてさて、大覇星祭はまだ続きますけども……」 白井 「まず一日目終了ということで、プチ打ち上げですの」 婚后 「加えて、明日の戦いへ向けて景気付けですわね」 絹旗 「でもなんでアルコールはダメだったんですか?」 婚后 「絹旗さん、ご自分の年齢をお考えになってくださいな」 白井 「絹旗さん、わたくしの仕事を増やすおつもりですか?」 絹旗 「うは、超フルボッコ」 婚后 「……そういえば」 白井 「?」 婚后 「海原さんが"絹旗さんにアルコール与えるべからず"と仰ってましたわね」 絹旗 「え? なっ、なんでですか!? 私が何をしたと!」 婚后 「事情は存じませんわ」 白井 「きっと、海原さんは真面目な方ですので、奔放な絹旗さんを心配しておられますの」 絹旗 「ぐぬぬ……奔放なのは私の超魅力の一つです」 白井 「さあさ、そんなことよりささやかに始めますの」ゴソゴソ 婚后 「ナイトパレードまで、あと1時間というところですわね……」 白井 「終了までここで超ゆっくりさせてもらいますの」 絹旗 「私のアイデンティティを超横取りしないでください」 婚后 「あら? なにやら見慣れないお菓子が……」ガサガサ 絹旗 「あ、それ私の! そのばかうけは超私のものです!」 白井 「誰も横取りなんていたしませんの」 婚后 「これも絹旗さんの取り分ですか?」 絹旗 「あ、ファンタグレープ。はい、私のです」 白井 「はいはい、では行き渡ったところで」 3人 「「「かんぱーい(ですの)」」」 絹旗 「うん、今年のファンタも 「言わしません」 モガガ」 白井 「絹旗さん、ハッピーターンも美味ですのよ」ニコニコ 絹旗 (なんで私の周りのお嬢様はみんなして超庶民的なんですか)ポリポリ 婚后 「そういえば、他の方々はどうなさってるのでしょうか?」 絹旗 「ミサワさんはバイトって言ってましたね」 白井 「……あら? 海原さんと結標さんが所在不明ですの」 婚后 「もしや、あのお二人も?」 白井 「あの、旅行時の写真の件もございますし、考えられなくもないですの」 ~その頃 とある病院~ 海原 「いやぁ、外出許可が下りてよかったですね」 ショチトル 「どこに連れていくつもりだ?」 ショチトル (お兄ちゃんとお出かけなんて何年ぶりかな……) 海原 「こんな部屋に篭りきりというのも退屈でしょう」 ショチトル 「うん、ひm……慣れればなんということもない。化学繊維は気に食わないがな」 海原 「まあまあ、今日はとても賑やかな日なので、ちょっと出歩くのも良いでしょう」 ショチトル 「ふん……ま、見るだけならタダだしな」 ショチトル (♪) 海原 「さて、まずは……どうぞお入りください」 ショチトル 「え?」 <ガラッ 結標 「ちゃんと顔を合わせるのは初めてかしらね」 ショチトル(海の写真に写ってた人……!) ショチトル 「あ、なっ……何故ここに?」 海原 「着替えを手伝うなら、僕よりも同じ女性に任せるべきでしょう?」 ショチトル 「…………いや、私は貴様でも……」 海原 「それに、今日あなたも連れていこうと提案してくたのは彼女ですよ」 ショチトル 「え?」 結標 「ほら、男どもは出てった出てった」グイグイ 海原 「あぁ、はいはい。終わったら呼んでくださいね」 <バタン 結標 「」チラッ ショチトル 「……」 ショチトル (く……何を企んでいる?) 結標 「何も企んでないから安心なさい」 ショチトル 「ッ!?」 結標 「貴女って、すぐ顔に出るのね。読心能力者にでもなった気分よ」クスクス ショチトル 「え……あ……」 結標 「結標淡希っていうの。よろしくね」 ショチトル 「……ショチトルだ」 結標 「じゃ着替えましょ。私のお下がりだけど、いい?」 ショチトル 「あ、ああ」 結標 「最近の義肢ってよくできてるわね。パッと見じゃ区別つかないじゃない」シュル バサッ ショチトル 「……なあ、なぜ私を?」 結標 「たまには気晴らしだって必要でしょ?」 ショチトル 「……」 結標 「~♪」 ショチトル 「……私は、考えがすぐに顔に出るのか?」 結標 「うん、すっごい分かりやすい」 ショチトル (ということは、お兄ちゃんの前でも!?) ショチトル 「~~~」プルプル 結標 「どうしたの?」 ショチトル 「な、なんでもない……」 結標 「? はい、着替え完了。じゃ、海原呼んでくるわね」 ショチトル (考えが読まれて……読まれて……あぁぁぁぁ)ブンブン 海原 「どうかしましたか?」 ショチトル 「うわぁ!? み、見るな!(顔を)見るなぁ!」 海原 「いやいや、(服が)お似合いですよ?」 ~さらにその頃 第7学区 隠れ家的喫茶店(座席開放中)~ 打ち止め 「」スピー マスター 「だいぶ落ち着いたであるな」 番外個体 「……超疲れました」 <カランカラン♪ 番外個体 「いらっしゃいませー」 一方通行 「」ヒョコッ 番外個体 「あ、ようやくお戻り?」 一方通行 「いつもの」 番外個体 (……礼も挨拶もなしか、こンのやろォォォォ!) 番外個体 「はい、お待ちどうさま」カチャ 一方通行 「はいよォ。喉が渇いtブフォォ」 一方通行 「おい、なんだこりゃァ!」 番外個体 「ちょっと前に塩スイーツって流行ってたでしょ?」 一方通行 「それがなンだよ」 番外個体 「新メニューの塩コーヒーでーす☆ お味はいかがー?」 一方通行 「」プルプル マスター 「ミサワさん、程々にな」 番外個体 「はーい、すいませーん♪」 打ち止め 「ふに……あ! 来てたんだー! ってミサカはミサカは飛びついてみる♪」ミョン 一方通行 「おい、おっさんや他の客に迷惑かけてねェだろォな?」 打ち止め 「ちゃんといい子にしてたよー、ってミサカはミサカは主張してみる」 マスター 「いい加減おっさんと呼ぶのはやめてほしいのであるが」 番外個体 「なんで"迷惑かけてねェだろォな"の対象に私が入ってないのかな」 一方通行 「細かいこと気にしてンじゃねェよ。シワが増えンぞ」 番外個体 「ほっとけ、バ㌍タ」 一方通行 「あァ!? 誰かバカだゴルァ」ウガー 番外個体 「ああ? やんのかゴルァ」ムキー マスター 「ケンカなら外でやるのである」 打ち止め 「なんで顔合わすと一回はこうなるのかな、ってミサカはミサカは辟易してみる」 : : : 一方通行 「で、そろそろ閉店なンだろ?」 番外個体 「ゴメン……考えてみたら閉めたあとの片づけと掃除があったんだ……」 マスター 「……ミサワさん、今日はもうあがってよい。お疲れ様であった」 番外個体 「え? あれ?」 マスター 「今日は色々ありすぎて疲れているであろうからな」 番外個体 「あ……ありがとうございます!」 一方通行 「終わったな? よし、行くかァ」 マスター 「待て、この子の分の清算がまだであるぞ」つ□ 一方通行 「……なンじゃこりゃァァァ!!」 打ち止め 「えへー、ってミサカはミサカは誤魔化し笑いを浮かべてみる」 ~とある大通り~ 滝壺 (みんな気を使ってくれてる……) 滝壺 (……今度、みんなにはちゃんとお礼しないと) 浜面 「なあ、滝壺。他の連中はどうしたんだ?」 滝壺 「はまづら」 浜面 「はい!」 滝壺 「静かに見たいから、人がいないところにいこ?」 浜面 (え、それって) 滝壺 「こっちこっち」 浜面 「あ、お、おい!」 : : : 浜面 「はー……こんな穴場スポットがあったんだな」 滝壺 「ここなら、誰にも邪魔されないよね」 浜面 「お、おう! そうだな!」 滝壺 「……二人きり」 浜面 「」ドッキーン 滝壺 「」スッ 浜面 (目を閉じて上を向いて? しろってことですか! 俺からしろってことですかぁぁ!) 浜面 「……いきます」スッ 滝壺 「……っ///」 パンパン パーン チャンチャラチャーチャ チャンチャラチャラチャラ チャラチャラチャラチャラ チャラチャラチャラチャラ 絹旗 「お、始まりましたよ!」 婚后 「文字通りの高みの見物ですわね、最高の眺めですわ」 白井 「上から見ると、まるで光の河ですの」 絹旗 (こんなにちゃんと見るのは、何年ぶりでしょうか……) 絹旗 (チラッと見たときも、こんな感想は持ちませんでした) 絹旗 (超綺麗です……) 婚后 「白井さんには感謝いたしませんと」 白井 「わたくしのエスコートがあってこその眺めですの」フンス 絹旗 「今回ばかりは、超ありがとうございます」 打ち止め 「わー! すごーい! 綺麗きれーい!」ピョンピョン 番外個体 「なるほどね。あなたが見せたかったのはこれだったんだ」 一方通行 「オマエ、こういう派手なのは好きだと思ったンだが」 番外個体 「うん……好きだよ、大好き」 一方通行 「そォかい。そりゃよかった」 番外個体 「……」 一方通行 「? なンだよ」 番外個体 「いや、別に」プイッ 一方通行 「……オマエ、そのネックレス、なンかいいな」 番外個体 「いいでしょ? お気に入りなんだよ。宝石じゃなくてガラスだけどね」 打ち止め 「なに二人だけでいい雰囲気になってるのー! ってミサカはミサカは割り込んでみる!」 ショチトル 「」ポカーン 海原 「いやいや、なんとも見事ですね」 結標 「去年は入院してたから、ちゃんと見れなかったのよね」 海原 「入院? そうだったんですか」 結標 「どっかの誰かさんに顔面殴りとばされてね」 海原 「顔をですか? とんでもないヤツがいるものですね」 結標 「もういいの、過ぎたことだから。それより、楽しんでる?」 ショチトル 「すごい綺麗……」ポツリ 結標 「連れ出してきた甲斐があったわね」クスクス 海原 「楽しんで頂けたようで何よりですよ」 滝壺 「きれいだね」 浜面 「滝壺の方が綺麗だぜ」キリッ 滝壺 「……ばか」 浜面 「今頃、他の連中もどっかで見てるんだろうな」 滝壺 「うん。きっと見てるよ」 浜面 「……いいもんだな」 滝壺 「そうだね。こんな時間が来るなんて、一年前は想像もしてなかった」ピト 浜面 「大事にしないとな。時間もお前も周りのみんなも」ギュゥ 滝壺 「うん、期待してる」 浜面 「任せといてくれ!」フンス ~同日夜 きぬはた荘 リビング~ 絹旗 「あうっ、もう少し下……あ、そこ、超そこです!」 ユリコ 「(・ω・)」フミフミ 絹旗 「あ゛~~~~」 白井 「運動不足の証拠ですの」 婚后 「家に閉じこもり気味というのも考えものですわね」 番外個体 「うぅ……足がむくんでるよぉ……」 浜面 「ミサワの姐さんは立ち仕事だったか? 大変だよな」 白井 「大きいお姉様! わたくしがマッサージを!」 番外個体 「そう? お願いしようかな」 白井 「脚といわず、全身を! くまなく!」 番外個体 「ゴメン、やっぱいいや。湿布貼っとく」ペタペタ 滝壺 「みんな、お茶だよ」 絹旗 「おお、超ありがとうございます。ユリコー、どいてください」 ユリコ 「(・ω・)」フミフミ ←楽しくなってきた 婚后 「海原さんと結標さんは、まだお帰りには?」 番外個体 「あー。なんか寄ってくるとこがあるって、連絡があったよ」ペタペタ 白井 (男女が寄り道をするとなると、行き先は一つしかございませんの) 婚后 (あのお二人も、急接近ということですわね) 浜面 「さてさて。全員お疲れみたいだし、今日は早めに休まないとな」 絹旗 「仕切らないでください。超浜面のくせに」 =====
https://w.atwiki.jp/pawaparo573/pages/58.html
「はぁ……」 年の瀬も近づきつつある12月某日……。 都内のカフェテリアにて一人溜息を漏らす女性がいた。 道行く人が「ウホッ、いい女」と足を止めるほどの美貌の持ち主。 前「パワフルスポーツ」メインキャスター、「白沢さゆり」その人である。 現在は後任の「智恵」に任せ、他番組のスーパーサブとしてその力量を存分に発揮している。 しかし、順調な仕事とは裏腹に、プライベートはいまいち生彩を欠くのが現状だ。 さゆりには結婚を誓える程の男がいない。付き合った男はいたが、不思議と続かない。 自分には男運はないんだ、そう悟っているうちに、もう今年で33歳になってしまった。 どうみても行き遅れです。本当にありがとうござ……、 「ありがとうじゃないわよ」 ……とにかく、世間はもうじきクリスマス。独り身には一番厳しい時期だ。 負け犬女と裏で言われ、見逃し三振女と陰で言われ、それでも仕事に一生懸命生きてきたさゆりに、 冬の寒風は容赦なく心の隙間に吹いてくる。 「あ~あ……」今日これで14度目の溜息だ。憂鬱だ。白沢さゆりの憂鬱だ。 『ただの男に興味はありません! この中で高学歴、高年棒、 高身長がいたらわたしと結婚しなさい! 以上!!』 なんて言った覚えはどこにもないのにこの有様……。 そんな彼女の鬱加減に追い討ちをかける原因が、テーブルにそっと置かれていた。 「まさかこんな事になるなんてね……、宿命なのかな? やっぱり…」 自分が初めて心の底から「好き」と確信したプロ野球選手、海原 矛耶(うなばら もりや)。 自分を心から慕ってくれていた筈の後輩、智恵。 その二人の結婚式の招待状が、さゆりの目の前に置かれていた。 「いいか、おっぱいだ! おっぱいを揉みしだくように打つんだ!」 「はいっ、長岡先輩!」 「⊂二二二( ^ω^)二二⊃ブーン」 「凄え、あの先輩、腕広げながら走ってる…!」 それは、春季キャンプで盛り上がる「ニワンゴVIPスターズ」の新人取材をした時だった…。 「さゆりさーん! さゆ、ゆあー!りゅあー!」 「奥居、そのはっぴとペンライトはどこから出したんだよ。周り引いてるぞ」 期待の新人達が盛りのつき始めた男子中学生の如く興奮する中、矛耶の姿もそこにあった。 「こういう時って嘘でもデカいこと言ったほうがいいんですかね?」 「そりゃもう。記者が心に留めておいてくれますから」 「そうか。では……この海原矛耶の目標、それは5年以内に1億円プレーヤーになることです!」 「おいおい矛耶~、妄想はたいがいにしとけよ~」 「なんだと奥居、おまえこそ万年500万円選手で終わるなよ」 実際、彼は新人の頃から光っていた。有言実行するほどの実力もあった。 次の登板で勝利投手になったらデート、という約束をして見事にやってのけたり、 バレンタインにファンから送られた1千個近いチョコを完食したり、 明るく、物怖じせず、お祭り好き。その破天荒な性格に業界内外問わず惹かれる者も多かった。 しかし数回のデートを繰り返す仲にまでなった海原とさゆりの間に「ノイズ」たる存在が現れる。 「君、迷子?」 「……!」 後輩の新人アナ「智恵」と海原の出会いは一発の鉄拳から始まった。 それ以来、智恵は海原を邪険にし続けた。 普段はガチレズと噂されるほど「先輩、先輩」とさゆりの後ろを金魚の糞のように付いてくるが、 目の前に海原がいると途端に豹変。試合前にはこんなやり取りも…、 「今日は最下位の広島戦でしょ。まあ、10三振取れなきゃクズね」 「……あまり俺を怒らせないほうがいい」と、こんな調子である。 しかし生来の負けん気か、海原は智恵の挑発に乗ってはその目標を達成してみせた。 いつしか『智恵が挑発してきた日は負けない』神話が確立し、同時に海原の成績も急上昇していった。 そして海原はついにさゆりと初めて出会った時の「公約」を達成してみせたのである。 この時、さゆりも心を固めていた。自分は海原が好きだ。そしてこの想いを伝えよう。そう誓った。 「目標達成の祝いに飲もうって誘って、そのまま告白して、その勢いで…………うふふ」 しばらくプライベートで会ってなかったけど、大丈夫! さゆりはそう思った。 「あ、さゆり先輩、ここにいたんですか」 「あら、どうしたの智恵ちゃん。何だか凄く嬉しそうだけど」 「えへへ…実はわたし告白した相手にOKもらったんです!」 「え、本当!? 良かったじゃない。それで、相手はどんな人なの?」 「さゆり先輩もよく知ってる人ですよ。ニワンゴの……」 目の前が真っ暗になった。心のガラスが音を立てて粉々に砕け散った。 ツンばかりで一生デレはない仲だと思っていた二人は、次第に心惹かれあっていた。 大人の余裕で待ちの恋愛に徹していた女性は、 積極果敢に想いをぶつけていった女性にまんまと遅れをとったのである。 クリスマスソングが流れる街路を通り、さゆりは一人寂しく帰路に着く。 諦めよう。今は割り切れなくても、時間が心を癒してくれる。二人の結婚を祝福できる時がくる。 心に蓋をしながら、さゆりは家への近道である公園に入っていく。 しかし、天は……いや邪神はさゆりを見捨てていなかった。 「ククク・・・ハハハハハハッ! お困りのようですねお嬢さん!」 「えっ……えええっ!?」 さゆりの目の前にいきなり蛇柄のマスクを被った謎の男が現れた。 一目見ても、二目見ても、何度見ても変態にしか見えない。 「ある時は蛇! またある時はマムシ! かくしてその実態はコブラ! 過去に30人…いや、50人の迷える子羊を救済してきたさすらいの愛の伝道師、スネーク・キリト! あなたの人生、変わりますよ!」 この時、さゆりは思った。「ああそうか、バッドエンドにレイプはお約束よね」 「ご心配なく、こんな身なりをしてはいますが、決して怪しい者ではありません」 「は、はあ……」 説得力のかけらもない。大体救済者の数がころころ変わってる時点で既に……。 「この私、よその町にいましたが、あなたの心の奥に眠る『嫉妬』の炎を感知しましてね。 遠路はるばるやってきた次第なんですよ」 「わたしが……嫉妬!?」 「ええ。そりゃもう。あなたの心の声が手に取るように分かりますよ。 『屈辱だ! こんな屈辱は生まれて初めてだ! 智恵ぇ……!』 そんな所でしょう。女性の腹の内など私の前では丸裸同然ですよ…ククク」 言葉の意味は良く分からないが、当たっているだけに文句は言えない。 正直、さゆりは智恵に対して『醜憎』の念を少なからず持っていた。当然といえば当然だ。 しかし、だからといってどうなる……? 結婚を宣言した仲を憎しみをもって引き裂くのか? 出来るはずない。そんなものは狂行だ。末路だ。破滅フラグだ。 女のエゴ丸出しの、昼ドラ紛いの二股劇なんてオナニー脚本をやったが最後、百年の恋もさよならだ。 だが謎の男は彼女の心中を的確に洞察し、言葉巧みに、邪悪な甘言をもってさゆりを誘惑する。 「あなたほどの美しい女性が、何故諦める必要がある?」 「そんなこと言っても…」 「後輩も心の底ではあなたを馬鹿にしてるのですよ。獲物を奪われた負け犬三十路女とね」 「そ、そんな……」 「このままではあなたの想い人は慕ってくれていた後輩と結婚してしまう、それでいいんですか?」 「そ、それは……」 「…寝取れ。今は三十路が微笑む時代なんですよ」 「……………………!(キュピーン!)」 「突然来てびっくりしましたよ、さゆりさん」 「あー! 今さん付けで言ったー! 駄目よ、二人きりの時は「さゆり」「うみくん」でしょー!」 さゆりはワイン片手に海原の家に押しかけていた、無論、腹の底の思惑を海原は知らない。 「ほらほら、うみくんも飲む飲む! どうせなら一気でいっちゃおう!」 「ワインを一気飲みって……いい根性してますね!」 酒を飲む前も、飲んでいる最中も、さゆりは終始テンションが高かった。 そうこうしているうちに、瓶の中身はあっさり底をつく。 「うみくん、トイレ借りるね。ちゃんと返すから」 「ええ……はいはい」 海原は時計を見る。さゆり来襲より30分と経ってない。 濁流の如く場の空気に流されたがとりあえず小休止し、物思いに耽る。思い浮かぶのは一人の女性。 「……智恵には悪いけど、可愛いなぁ……さゆりさんってば」 確かにさゆりは素敵な女性だ。凛としている時は見惚れるほど格好いいし、 プライベートでは子供のように茶目っ気たっぷりに振舞う、そのギャップが魅力的だ。 この女性と付き合えたら……そう考えていた時期が海原にもありました。 しかし、海原は勝手に自分では釣り合わないと思い込み、それ以上距離を縮めようとはしなかった。 (らしくないよなぁ……。この俺がよもや少年誌のラブコメみたいな優柔不断に陥るとは。 でもまあ、漫画じゃどれだけ紆余曲折あっても最終的には必ず恋が成就するように出来てるけど、 所詮、これは漫画じゃないしな……) 「お待たせ、うみくん!」 「ああ、さゆり……って、え…ええええええ!?」 さゆりは裸だった。スーツも、下着も、何も身に付けていない、生まれたままの姿だった。 豊かな胸も、桃色の乳首も、紅色の淫唇も、何もかもモザイク処理を施してないため丸見えだ。 「さゆりさ……一体何を」 「どう、うみくん、わたしは綺麗?」 「え……」 「ほら、よく見て、わたしの体を。綺麗でしょ…?」 海原の顔がどんどん赤く染まっていく。駄目だと思っても、目が離せない。 (これが33の肢体か…? 全然型崩れしてないじゃないか) 全身から発せられるさゆりのフェロモンに、海原の心身は蝕まれていく。 例えて言うなら、サキュバスがその淫気をもって男をかどわかし、虜にするような誘惑術……。 「えいっ!」 さゆりは飛び込み一発、海原を押し倒す。 豊かな胸を海原の顔面に押し付けたまま、ズボン越しに彼のモノを包むように愛撫する。 「う…むむ……!」 「うみくんが望むなら、わたしの体、好きにしていいのよ」 赤く上気した顔を包むように抱え、唇を重ねる、舌を挿れ、相手の口内を蹂躙する。 「ん……ぅん……ちゅ…ちゅ…んはぁ…ちゅ…」 さゆりとの初キッスは、ワインの芳香漂う濃厚な味だった。 「駄目だ……さゆりさ…さゆり」 「あら、添え膳喰わないつもり? 意外と頑固ね……でもまあいいわ。 抵抗すればするほど、堕ちた時が凄いんだから。色々とね…うふ」 さゆりは海原の股間を弄りながら、ジッパーを歯で下ろし、男根を取り出す。 「ふふ……もうこんなに固くして、うみくんってばいやらしいんだぁ。 これを、わたしのおまんこに挿れたいでしょ? 貫いて、動いて、わたしを感じさせたいでしょ? わたしを喘がせて、乱れさせて、イカせたいでしょ?」 さゆりの淫靡過ぎる言葉攻めが、海原の理性をみるみる削ぎ落としていく…。 「でも、まだ、だ・め・よ。まずは手とお口を味わってね…」 「ん…ちゅぷ…んん…ちゅぱ……はぁ…ぅん…ちゅー…ぢゅぷ…ちゅ…ぅぅ…」 「うあ…! 何だこれ…凄え……」 さゆりの悶絶モノのペニス責めが始まる。 ソフトクリームのように尿道を舐めあげたと思えば、ハーモニカを吹くように竿部分を唇で刺激する。 カリ首を唇で挟みながら、空いた手で玉を優しく揉んでくる。 ペニスを咥えながら舌先で亀頭責めしつつ、さらに唇を使ってペニスをしごく。 喉の奥の奥まで咥え込み、ディープスロートで射精を促す。 「うっ! くぅ……」 「うふふ、ピクピクしてきたわよ。イキたくてたまらないんでしょ? うみくん…、我慢しなくていいのよ。飲んであげるから遠慮なく出しなさい」 「さゆりさ……さゆりぃ! うああっ!」 「んっ……!」 海原は耐え切れずイった。否、この場合はイカされたと言うべきか。 「ん……んン・・・ずずっ……ん~…ちゅぅ~」 さゆりは予告どおり、口の中をいっぱいに満たした精液を一滴残らず舐め取り、 音を立てて喉の奥へ流し込んでいく。 (ああ……いいわ。好きな人を満たした瞬間……わたしまで満たされていくみたい) 「うふふ……うみくん、出したばかりなのにこんなに元気なのね。でもまだこれからよ。 次はわたしの顔にぶっかけてね。おいしそうにうみくんの濃い精液舐めてあげるからね」 喋りながらもさゆりは手コキを忘れない。一時も休ませずに快感と刺激を与え続ける。 そうするにつれ、相手は快楽の虜となり、正常な判断が出来なくなる。 さゆりのSEXは言わば「寝取り」のSEX。刷り込みと洗脳も兼ねた儀式とも言える。 凡百のカップルの、単に愛を満たす性交とは明確に方向性と目的が違うのだ。 「お姉さんのとっておき、みせたげる。うみくん、覚悟してね」 さゆりはペニスを根元まで飲み込み、頬をすぼめ、舌をすっかり敏感になった裏筋に張り付ける。 その状態のまま玉を指先で転がし、舌をれろれろと動かしながら一気に吸い上げる……! さゆりの超絶バキュームフェラに海原は抵抗も出来ずに精液を吸い出されていく。 「うあああっ! あ…ああ…凄…すわれてるぅぅぅ!」 興味本位で過去にやってみた掃除機オナニーの数十倍の快感が襲い掛かる。 「ん~……んん~……ん~……じゅぷ…ぢゅ~…んんん……」 「だ、駄目だ……吸われて…ああっ!」 「んんっ……!」 海原がイク瞬間、さゆりは咥えていた口を離し、大量に吐き出された精液を顔面で受け止める。 「んっ……ふふ、うみくんってば、まだこんなに出せるんだ。絶倫だね」 顔にへばりついたザーメンを指で掬い取り、見せ付けるように口に運ぶ。 「んちゅ……。ずず…んん……ちゅ~…ふぅ。おいしいね、うみくんの精液。濃くて最高だよ」 「さゆりさん……凄い……凄いよ…! どこでこんな風俗嬢も真っ青なテクを…」 「ん? そうね。うみくんには種明かししちゃおうか。ほら、これよ」 「そ、それは…」 「……『娼婦偉人伝 フェラの章』。男のうみくんは存在すら聞いたことないかな?」 つ(Rボタン) 「『娼婦偉人伝』。一流の娼婦達がその奉仕テクニックを書き認めた至高の一冊。 フェラの章、アナル責めの章、本番の章など全六巻からなる。 あまりの希少さゆえ、殆どは一部を抜粋しただけのコピー本だと言われている」 「これさえ読めば男を喜ばせるなんてわけないのよ。……あれ、うみ…くん?」 「はぁ……はぁ……う…うぅ…」 3分で2発、脅威のハイペースに海原の表情にも疲労が色濃く浮き出ている。 だが疲れとは裏腹に、海原のペニスは次の射精の為にますます膨張し、天に向けてそそり勃つ。 (凄い……一度火がついたらもう自分の意思では止まらないのね。流石一流のテク…!) 「さてと、本当はこのまま一滴残らず搾り取ってもいいけど、うみくんはどう? 欲しいのは上のお口かな? それとも下のお口かな? 答えないとあげないよ」 「…………下。下を……さゆりのオマンコに、突っ込みたい…です」 「はい、よく言えました。それじゃ、存分に味わってね」 態勢を変え、バックで突きやすいように尻を向ける。 さゆりの淫唇は既に溢れるほどの愛液で濡れそばり、海原のペニスを待ち焦がれるように呻く。 ずぷぷっ!! 「ああっ! あんっ! いい! 凄っ……あああっ!」 「さゆり……さゆり! うあああああっ!」 「ああ……そう、そうよ、うみくん! そのまま、もっと…もっと…! わたしを犯し殺すぐらい……激しくかき回してえぇぇぇぇぇえええっ!!」 理性のネジを一本残らず抜かれた海原は、さゆりを犯すためだけに、ただ、ひたすら、動いた。 射精しても萎えを知らない海原の男根は、ラピュタの如く何度でも蘇り、さゆりの奥を貫く。 気が付けば朝の日差しが入り込む時まで、二人は一心不乱に性交を続けていたという……。 さゆり、後に語る。 「うみくん、大晦日の煩悩の数ぐらいイったんじゃないかな?」 そして、シーズンオフに海原と智恵はめでたく結婚する。 「智恵ちゃん、結婚おめでとう! 純白のドレス、良く似合ってるわよ」 「ありがとうございます、先輩。私、ダーリンに一生付いていきますから!」 「あら、もうノロケちゃって、ふふ……(幸せかどうかは分からないけどね)」 さゆりは式場で二人を何食わぬ顔で祝福し、周りもそれを祭り上げた。 海原の心が既に自分に傾いていることを、正妻の智恵は知らぬまま…。 その後、二人は時間の合間を見て出会っては、愛欲に浸るようになった。 長くマスメディアに携わってきたさゆりは、どう立ち回れば公にバレずに済むか分かっていた。 時には遠征先で、時には試合中の控え室で、 世間の目の死角をつき、肌を、性器を重ね束の間の快楽を味わう。 そして今宵は、大胆にもさゆりの自室で……、 「……また来たよ」 「お帰り、うみくん! またわたしの体が忘れられなくなったのね」 「まあね。智恵も悪くないけど、さゆりさんのテクの前じゃ物足りないんだ」 「ふふ……ベッドで愛する人を喜ばせることができれば男を取られることもない……。 若い智恵ちゃんにはそこらへん理解できないでしょうけどね」 世間的には決して許されない背徳の恋……。しかしさゆりはそれで良かった。 想い人と心も体も一つになって満たされる時がある。これ以上何を望むというのか。 「さゆりさん、今夜も綺麗だよ…」 「嬉しいこといってくれるじゃない。たっぷり可愛がってあげるからね」 「ん……ちゅ…ちゅ…ちゅぷ……じゅぷっ……ん…! はぁむ……ちゅ…じゅぷぷ…」 「アッー! 気持ちイイ……気持ちイイ…………ちにゃ!!」 おわっちゃえ!
https://w.atwiki.jp/dddlion/pages/69.html
(2011/4/10)モンスターの技が変更されています (2011/4/25)職業に宝箱が追加 (2012/2/13)新職業の416~445追加 No. 場所 相手の名前 HP MP 発現で出る技 練金 0 ボスドロップ 宝箱 1 1 攻撃 中身 2 山岳5F 戦士♂ 300 100 火炎斬り 剣 3 山岳5F 戦士♀ 300 100 火炎斬り 剣 4 海原5F 海賊♂ 320 120 海衝斬り 盾 5 海原5F 海賊♀ 320 120 海衝斬り 盾 6 砂漠5F 剣士♂ 350 100 砂塵切り 兜 7 砂漠5F 剣士♀ 350 100 砂塵切り 兜 8 湿原5F 侍♂ 380 80 烈風斬り 剣 9 湿原5F 侍♀ 380 80 烈風斬り 剣 10 古城5F 重戦士♂ 350 100 金剛斬り 斧 11 古城5F 重戦士♀ 350 100 金剛斬り 斧 12 天空5F 雷鳴士♂ 320 100 雷鳴斬り 剣 13 天空5F 雷鳴士♀ 320 100 雷鳴斬り 剣 14 雪原5F 聖騎士♂ 400 100 神罰斬り 鎧 15 雪原5F 聖騎士♀ 400 100 神罰斬り 鎧 16 墓地5F 暗殺者♂ 450 100 暗黒斬り 靴 17 墓地5F 暗殺者♀ 450 100 暗黒斬り 靴 18 森林5F 竜騎士♂ 500 100 青竜斬り 槍 19 森林5F 竜騎士♀ 500 100 青竜斬り 槍 20 山岳10F 炎使い♂ 250 200 ファイア 指輪 21 山岳10F 炎使い♀ 250 200 ファイア 指輪 22 海原10F 水使い♂ 300 250 ブリザード 杖 23 海原10F 水使い♀ 300 250 ブリザード 杖 24 砂漠10F 砂使い♂ 250 200 クエイク 杖 25 砂漠10F 砂使い♀ 250 200 クエイク 杖 26 湿原10F 風使い♂ 300 200 ウィンド 杖 27 湿原10F 風使い♀ 300 200 ウィンド 杖 28 古城10F 魔導使い♂ 250 250 グラビティ 杖 29 古城10F 魔導使い♀ 250 250 グラビティ 杖 30 天空10F 雷使い♂ 200 250 サンダー 杖 31 天空10F 雷使い♀ 200 250 サンダー 杖 32 雪原10F 有翼人♂ 250 300 ホーリー 衣 33 雪原10F 有翼人♀ 250 300 ホーリー 衣 34 墓地10F 死霊使い♂ 300 100 ダークネス 帽子 35 墓地10F 死霊使い♀ 300 100 ダークネス 帽子 36 森林10F 竜使い♂ 300 300 クリムゾン 槍 37 森林10F 竜使い♀ 300 300 クリムゾン 槍 38 山岳15F 狩人♂ 320 150 狙い撃ち 弓 39 山岳15F 狩人♀ 320 150 狙い撃ち 弓 40 海原15F 僧侶♂ 200 200 ヒーリング 衣 41 海原15F 僧侶♀ 200 200 ヒーリング 衣 42 砂漠15F 忍者♂ 350 150 投げる 刀 43 砂漠15F 忍者♀ 350 150 投げる 刀 44 湿原15F 盗賊♂ 300 150 盗む 衣 45 湿原15F 盗賊♀ 300 150 盗む 衣 46 古城15F 武道家♂ 320 150 アイアンウォール 衣 47 古城15F 武道家♀ 320 150 アイアンウォール 衣 48 天空15F 剣闘士♂ 400 200 リミットブレイク 剣 49 天空15F 剣闘士♀ 400 200 リミットブレイク 剣 50 雪原15F 司祭♂ 250 200 リフレクション 指輪 51 雪原15F 司祭♀ 250 200 リフレクション 指輪 52 墓地15F 暗黒騎士♂ 420 200 ドレイン 衣 53 墓地15F 暗黒騎士♀ 420 200 ドレイン 衣 54 森林15F 召喚士♂ 250 250 ストレイシープ 指輪 55 森林15F 召喚士♀ 250 250 ストレイシープ 指輪 56 山岳1F フレイム 30 100 火炎斬り 肉 57 海原1F バブル 32 120 海衝斬り 酒 58 砂漠1F エント 35 100 砂塵切り 実 59 湿原1F カブト 38 80 烈風斬り 角 60 古城1F ヘビィ 30 100 金剛斬り 酒 61 天空1F オーブ 35 100 雷鳴斬り 珠 62 雪原1F エッグ 40 100 神罰斬り 殻 63 墓地1F ノミ 45 100 暗黒斬り 爪 64 森林1F ムカデ 50 100 青竜斬り 鱗 65 山岳2F ブレイズ 70 100 自爆 酒 66 海原2F プチスラ 72 120 海衝斬り 酒 67 砂漠2F テントウ 85 100 砂塵切り 面 68 湿原2F バット 88 80 烈風斬り 翼 69 古城2F ボックス 90 100 金剛斬り 酒 70 天空2F プチベア 95 100 身代わり人形 肉 71 雪原2F グロウエッグ 100 100 神罰斬り 酒 72 墓地2F ゴーストリオ 123 104 暗黒斬り 酒 73 森林2F プチドラ 150 110 青竜斬り 鱗 74 山岳3F チキン 120 100 火炎斬り 肉 75 海原3F スライム 122 120 海衝斬り 酒 76 砂漠3F キラーグラス 135 100 砂塵切り 実 77 湿原3F ペリカン 138 80 烈風斬り 肉 78 古城3F ボール 140 100 金剛斬り 酒 79 天空3F ヘッジホッグ 145 100 雷鳴斬り 肉 80 雪原3F フェアリー 150 100 ヒーリング 羽 81 墓地3F デスドッグ 182 106 暗黒斬り 鎖 82 森林3F シードラ 160 100 青竜斬り 鱗 83 山岳4F バースト 170 100 火炎斬り 酒 84 海原4F デンデン 172 120 海衝斬り 殻 85 砂漠4F オチューポット 185 100 砂塵切り 酒 86 湿原4F アトモス 188 80 烈風斬り 翼 87 古城4F ダルマ 190 100 金剛斬り 酒 88 天空4F スコルピオ 195 100 雷鳴斬り 爪 89 雪原4F エンゼル 200 100 神罰斬り 翼 90 墓地4F スカル 205 100 暗黒斬り 酒 91 森林4F トカゲ 210 100 青竜斬り 鱗 92 山岳6F ファイバード 430 100 火炎斬り 肉 93 海原6F デンデンキング 432 220 海衝斬り 殻 94 砂漠6F ゲトゲト 435 200 砂塵切り 皮 95 湿原6F デスマスク 438 180 烈風斬り 面 96 古城6F コマイヌ 430 200 金剛斬り 酒 97 天空6F ラビット 435 200 ジャンプ 酒 98 雪原6F ピクシー 440 200 ヒーリング 羽 99 墓地6F デビルフォーク 445 200 暗黒斬り 矛 100 森林6F リンドブルム 450 200 青竜斬り 鱗 101 山岳7F ヒアブリン 530 200 ファイア 肉 102 海原7F ブルフロッグ 532 220 スペルダウン 酒 103 砂漠7F ミミックツリー 535 200 砂塵切り 実 104 湿原7F ホーク 538 180 烈風斬り 爪 105 古城7F ロゼッタ 530 200 アイアンウォール 珠 106 天空7F レオ 535 200 雷鳴斬り 牙 107 雪原7F サキソフォン 540 200 ホーリー 翼 108 墓地7F イビルアイ 545 200 暗黒斬り 珠 109 森林7F シードレイク 550 200 青竜斬り 鱗 110 山岳8F ヒミコ 630 200 ファイア 酒 111 海原8F カニサレス 632 220 海衝斬り 殻 112 砂漠8F ザシキワラシ 635 200 クエイク 肉 113 湿原8F ミスト 638 180 烈風斬り 酒 114 古城8F オベリスク 630 200 金剛斬り 珠 115 天空8F シルバーウルフ 635 200 雷鳴斬り 皮 116 雪原8F アイシャ 640 200 ホーリー 羽 117 墓地8F グール 645 200 暗黒斬り 肉 118 森林8F ダークドレイク 650 200 青竜斬り 鱗 119 山岳9F サラマンダー 730 200 火炎斬り 酒 120 海原9F ヒトデマン 732 220 海衝斬り 肉 121 砂漠9F マンドラゴラ 735 200 砂塵斬り 実 122 湿原9F スモッグ 738 180 烈風斬り 酒 123 古城9F セメタリー 730 200 金剛斬り 珠 124 天空9F モンキー 735 200 雷鳴斬り 肉 125 雪原9F ジャンヌ 740 200 神罰斬り 酒 126 墓地9F ゾンビ 745 200 暗黒斬り 肉 127 森林9F クロコダイル 750 200 青竜斬り 鱗 128 山岳11F バーバリアン 830 300 火炎斬り 面 129 海原11F クロウディア 832 320 海衝斬り 酒 130 砂漠11F ミミック 835 300 砂塵斬り 酒 131 湿原11F ヤタガラス 838 380 烈風斬り 肉 132 古城11F アルマジロ 830 300 金剛斬り 爪 133 天空11F ゴブリン 835 300 雷鳴斬り 肉 134 雪原11F ロレンス 840 300 神罰斬り 牙 135 墓地11F スケルトン 845 300 暗黒斬り 骨 136 森林11F ヴァイパー 850 300 毒牙 牙 137 山岳12F ザエボス 930 300 ガーディアン 肉 138 海原12F オクトパス 932 320 海衝斬り 肉 139 砂漠12F ダミック 935 300 砂塵斬り 酒 140 湿原12F ハインリッヒ 938 380 ヒーリング 酒 141 古城12F タイマイ 930 300 金剛斬り 殻 142 天空12F バナナイト 935 300 雷鳴斬り 肉 143 雪原12F ハンニバル 940 300 神罰斬り 酒 144 墓地12F スカルナイト 945 300 暗黒斬り 骨 145 森林12F サハギン 950 300 青竜斬り 鱗 146 山岳13F ネコマタ 1030 300 火炎斬り 酒 147 海原13F トリトン 1032 320 海衝斬り 酒 148 砂漠13F ヘルノート 1035 300 クエイク 面 149 湿原13F ゴブリンライダー 1038 380 烈風斬り 肉 150 古城13F クロムアーマー 1030 300 金剛斬り 殻 151 天空13F ボブゴブリン 1035 300 雷鳴斬り 肉 152 雪原13F ブリュンヒルデ 1040 300 神罰斬り 酒 153 墓地13F ジャッカル 1045 300 暗黒斬り 酒 154 森林13F ドラクロア 1050 300 青竜斬り 角 155 山岳14F フレイムゴーレム 1130 300 火炎斬り 珠 156 海原14F ヤンカス 1132 320 海衝斬り 酒 157 砂漠14F ゴブリンタワー 1135 300 砂塵斬り 肉 158 湿原14F エアブレイド 1138 380 烈風斬り 刃 159 古城14F ガーゴイル 1130 300 金剛斬り 珠 160 天空14F ダンテ 1135 300 パワーダウン 酒 161 雪原14F ジークフリート 1140 300 神罰斬り 酒 162 墓地14F アヌビス 1145 300 暗黒斬り 酒 163 森林14F サキュバス 1150 300 クリムゾン 酒 164 山岳16F イビルマスク 1230 300 火炎斬り 面 165 海原16F リザードマン 1232 320 海衝斬り 皿 166 砂漠16F ゴブリンダブトン 1235 300 砂塵斬り 肉 167 湿原16F レディホーク 1238 380 烈風斬り 翼 168 古城16F タイタン 1230 300 金剛斬り 珠 169 天空16F ゴブリンメイジ 1235 300 サンダー 肉 170 雪原16F ハーメルン 1240 300 神罰斬り 酒 171 墓地16F ミイラ 1245 300 暗黒斬り 布 172 森林16F メデューサ 1250 300 青竜斬り 酒 173 山岳17F トントン 1330 300 ガードダウン 肉 174 海原17F マーメイド 1332 320 海衝斬り 肉 175 砂漠17F ルウガルウ 1335 300 砂塵斬り 皮 176 湿原17F テング 1338 380 ジャンプ 面 177 古城17F サイクロプス 1330 300 金剛斬り 角 178 天空17F ブルホーン 1335 300 雷鳴斬り 角 179 雪原17F ケンタウロス 1340 300 狙い撃ち 皮 180 墓地17F マミー 1345 300 暗黒斬り 布 181 森林17F リバイアサン 1350 300 青竜斬り 鱗 182 山岳18F ウイッチ 1430 300 ファイア 酒 183 海原18F ニクシー 1432 320 ブリザード 肉 184 砂漠18F ワーベア 1435 300 砂塵斬り 爪 185 湿原18F ハンゾウ 1438 380 烈風斬り 酒 186 古城18F ギガント 1430 300 ギガントソード 角 187 天空18F ラプラス 1435 300 サンダー 酒 188 雪原18F マルス 1440 300 神罰斬り 酒 189 墓地18F デーモンナイト 1445 300 暗黒斬り 骨 190 森林18F ポセイドン 1450 300 青竜斬り 殻 191 山岳19F イフリート 1530 300 火炎斬り 酒 192 海原19F クック 1532 320 海衝斬り 酒 193 砂漠19F トレント 1535 300 砂塵斬り 実 194 湿原19F デスサイズ 1538 380 烈風斬り 翼 195 古城19F スフィンクス 1530 300 金剛斬り 酒 196 天空19F サイゴン 1535 300 雷鳴斬り 皮 197 雪原19F ルシフェル 1540 300 神罰斬り 酒 198 墓地19F スカルマージ 1545 300 暗黒斬り 骨 199 森林19F ラドン 1550 300 青竜斬り 鱗 200 山岳初級 イグニス 1800 800 ファイア 珠 201 海原初級 セイレーン 1900 700 ブリザード 珠 202 砂漠初級 ドリアード 1700 900 クエイク 珠 203 湿原初級 シルフ 800 1700 ウィンド 珠 204 古城初級 ゴーレム 2200 300 金剛斬り 珠 205 天空初級 イザベル 1750 850 サンダー 酒 206 雪原初級 フェンリル 1900 700 神罰斬り 翼 207 墓地初級 バルドル 1700 900 テンペスト 珠 208 森林初級 オロチ 2000 500 青竜斬り 鱗 209 山岳上級 フェニックス 3200 1200 フレア 翼 210 海原上級 フォボス 3000 1200 サイクロン 牙 211 砂漠上級 イデア 3100 1500 スプリガン 珠 212 湿原上級 ヴァンパイア 3400 1100 ドレイン 牙 213 古城上級 ミノタウロス 3500 1000 ギガントソード 角 214 天空上級 ホワイトタイガー 3800 1000 スピードスター 爪 215 雪原上級 ガブリエル 3300 1500 急所突き 翼 216 墓地上級 ハーデス 3100 1800 アレキサンダー 珠 217 森林上級 ミドガルズオルム 4000 1000 乱れ撃ち 鱗 218 山岳20F 魔法剣士♂ 380 250 魔法剣 剣 219 山岳20F 魔法剣士♀ 380 250 魔法剣 剣 220 海原20F 夜叉♂ 310 200 マキシマム 衣 221 海原20F 夜叉♀ 310 200 マキシマム 衣 222 砂漠20F 人形使い♂ 330 150 ものまね 靴 223 砂漠20F 人形使い♀ 330 150 ものまね 靴 224 湿原20F 原人♂ 340 200 ポイズン 槍 225 湿原20F 原人♀ 340 200 ポイズン 槍 226 古城20F 将軍♂ 450 250 デルタアタック 鎧 227 古城20F 将軍♀ 450 250 デルタアタック 鎧 228 天空20F 棒使い♂ 280 220 スパイラル 棒 229 天空20F 棒使い♀ 280 220 スパイラル 棒 230 雪原20F 神殿騎士♂ 350 250 キュアサイクル 盾 231 雪原20F 神殿騎士♀ 350 250 キュアサイクル 盾 232 墓地20F 死神♂ 400 300 マジックドレイン 衣 233 墓地20F 死神♀ 400 300 マジックドレイン 衣 234 森林20F 竜人♂ 350 300 ジャンプ 指輪 235 森林20F 竜人♀ 350 300 ジャンプ 指輪 236 山岳中級 ファフニール 2200 1200 火炎斬り 牙 237 海原中級 ゲッソー 2000 1200 海衝斬り 鱗 238 砂漠中級 プチイエティ 2000 1500 砂塵斬り 皮 239 湿原中級 ピッグバット 2400 1100 烈風斬り 翼 240 古城中級 ゲンブ 2500 1000 スローダウン 殻 241 天空中級 オウガ 2800 1000 雷鳴斬り 角 242 雪原中級 アーサー 2300 1500 神罰斬り 珠 243 墓地中級 プチデビル 2100 1800 ダークネス 翼 244 森林中級 ステゴザウルス 3000 1000 青竜斬り 鱗 245 山岳2F プロミネンス 35 100 ブラスト 肉 246 海原6F クラーケン 450 220 ブリザード 肉 247 砂漠中級 イエティ 2400 1800 砂塵斬り 皮 248 湿原19F ジャックランタン 1640 500 烈風斬り 布 249 古城中級 タートルナーガ 2420 1200 スローダウン 殻 250 天空18F コーネリア 1555 350 サンダー 酒 251 雪原8F ナターシャ 645 210 ホーリー 羽 252 墓地中級 デビル 2222 1888 マジックドレイン 翼 253 森林2F シルドラ 170 120 クリムゾン 鱗 254 山岳レア 獣人♂ 480 250 パワーダウン 剣 255 山岳レア 獣人♀ 480 250 パワーダウン 剣 256 海原レア 船長♂ 340 310 スローダウン 盾 257 海原レア 船長♀ 340 310 スローダウン 盾 258 砂漠レア 魔人♂ 360 250 ディスペル 靴 259 砂漠レア 魔人♀ 360 250 ディスペル 靴 260 湿原レア 天使♂ 375 250 急所突き 槍 261 湿原レア 天使♀ 375 250 急所突き 槍 262 古城レア 猫男 480 280 スピードスター 鎧 263 古城レア 猫娘 480 280 スピードスター 鎧 264 天空レア 天界人♂ 420 380 スペルダウン 杖 265 天空レア 天界人♀ 420 380 スペルダウン 杖 266 雪原レア 神主 350 400 スプリガン 衣 267 雪原レア 巫女 350 400 スプリガン 衣 268 墓地レア 亡霊♂ 380 350 ガードダウン 衣 269 墓地レア 亡霊♀ 380 350 ガードダウン 衣 270 森林レア 神竜♂ 480 320 ガーディアン 指輪 271 森林レア 神竜♀ 480 320 ガーディアン 指輪 272 火山1F フレイマン 30 150 火炎斬り 酒 273 火山2F ファイアメーバ 270 100 自爆 酒 274 火山3F マウンテンゴリラ 320 100 火炎斬り 肉 275 火山4F ロックゴブリン 470 100 ファイア 肉 276 火山6F ドラゴンゾンビ 530 100 火炎斬り 肉 277 火山7F サザンサン 630 200 ファイア 酒 278 火山8F ワーウルフ 730 200 ファイア 皮 279 火山9F アレスタント 830 200 ファイア 殻 280 火山11F ランスロット 930 300 ファイア 殻 281 火山12F アシュラ 1130 300 ガーディアン 面 282 火山13F バフォメット 1330 300 ファイア 酒 283 火山14F デビルロード 1530 300 ファイア 角 284 火山16F フレイムクイーン 1830 300 ファイア 皮 285 火山17F グリフォン 2030 300 ガードダウン 翼 286 火山18F ヴァルカン 2530 300 ファイア 鱗 287 火山19F イシュタル 2830 320 ファイア 皮 288 火山初級 ディアボロス 3030 800 ファイア 角 289 火山中級 ジャバウォック 3500 1200 火炎斬り 皮 290 火山上級 アグニ 4000 1500 メテオストライク 角 291 氷山1F ユキダルマン 30 150 ブリザード 酒 292 氷山2F ノーザンウルフ 270 100 自爆 皮 293 氷山3F コロボックル 320 100 海衝斬り 皮 294 氷山4F アイスクラブ 470 100 シザーハンズ 殻 295 氷山6F トナカイナイト 530 100 ブリザード 肉 296 氷山7F サンタクロース 630 200 ブリザード 酒 297 氷山8F シヴァ 730 200 ブリザード 皮 298 氷山9F エスキモー 830 200 ブリザード 皮 299 氷山11F エルゴール 930 300 ブリザード 皮 300 氷山12F ゴーストシップ 1130 300 ガーディアン 殻 301 氷山13F シリウス 1330 300 ブリザード 皮 302 氷山14F フォルネウス 1530 300 海衝斬り 皮 303 氷山16F グレーシャ 1830 300 ブリザード 皮 304 氷山17F ゴーストエント 2030 300 ガードダウン 角 305 氷山18F スノークイーン 2530 300 ブリザード 皮 306 氷山19F ブルードラゴン 2830 300 ブリザード 鱗 307 氷山初級 ミズチ 3000 800 ブリザード 殻 308 氷山中級 キングシャーク 3500 1200 海衝斬り 鱗 309 氷山上級 エリス 4000 1500 サイクロン 皮 310 異界1F オーズ 30 150 砂塵斬り 皮 311 異界2F ワルキューレ 270 100 自爆 皮 312 異界3F ウル 320 100 狙い撃ち 皮 313 異界4F ロキ 470 100 ブラスト 皮 314 異界6F ノルン 530 100 ブラスト 皮 315 異界7F ブーリ 630 200 クエイク 皮 316 異界8F エーギル 730 200 クエイク 皮 317 異界9F シグルド 830 200 ブラスト 皮 318 異界11F クヴァシル 930 300 ブラスト 皮 319 異界12F イドゥン 1130 300 ガーディアン 皮 320 異界13F ヴィーザル 1330 300 ブラスト 皮 321 異界14F ベオウルフ 1530 300 ブラスト 皮 322 異界16F フリッグ 1830 300 ブラスト 皮 323 異界17F ヘイムダル 2030 300 ガードダウン 皮 324 異界18F ユグドラシル 2530 300 マインドブレイク 皮 325 異界19F トール 2830 300 ブラスト 皮 326 異界初級 フレイア 3000 800 クエイク 皮 327 異界中級 ヨルムンガンド 3500 1200 毒牙 鱗 328 異界上級 ヘルメス 4000 1500 ポイズン 角 329 竜谷1F ドラゴンパピー 30 150 烈風斬り 角 330 竜谷2F ダブルヘッド 270 100 自爆 牙 331 竜谷3F ドラゴネット 320 100 ファイア 角 332 竜谷4F トロサウルス 470 100 ファイア 角 333 竜谷6F ドラゴンヘッド 530 100 ファイア 角 334 竜谷7F トリケラトプス 630 200 ウィンド 角 335 竜谷8F ケツアルクアトル 730 200 ウィンド 翼 336 竜谷9F ブラックラドン 830 200 ファイア 翼 337 竜谷11F ドラグノイド 930 300 クリムゾン 牙 338 竜谷12F ユルング 1130 300 ガーディアン 角 339 竜谷13F カトブレパス 1330 300 クリムゾン 角 340 竜谷14F サーペント 1530 300 クリムゾン 殻 341 竜谷16F ニーズヘッグ 1830 300 クリムゾン 角 342 竜谷17F ヴァジェット 2030 300 ガーディアン 殻 343 竜谷18F レッドドラゴン 2530 300 ウィンド 鱗 344 竜谷19F ウロボロス 2830 300 クリムゾン 殻 345 竜谷初級 ティアマット 3000 800 ウィンド 翼 346 竜谷中級 ワイバーン 3500 1200 クリムゾン 殻 347 竜谷上級 バハムート 4000 1500 フレア 殻 348 火山5F 戦鬼♂ 380 250 爆炎斬り 剣 349 火山5F 戦鬼♀ 380 250 爆炎斬り 剣 350 火山10F 剣聖♂ 380 250 不動斬り 剣 351 火山10F 剣聖♀ 380 250 不動斬り 剣 352 火山15F 幻魔♂ 380 250 魔人斬り 剣 353 火山15F 幻魔♀ 380 250 魔人斬り 剣 354 火山レア 抜忍♂ 380 250 針千本 刀 355 火山レア 抜忍♀ 380 250 針千本 刀 356 火山20F 聖堂騎士♂ 380 250 聖天斬り 剣 357 火山20F 聖堂騎士♀ 380 250 聖天斬り 剣 358 氷山5F 山師♂ 350 400 岩盤斬り 杖 359 氷山5F 山師♀ 350 400 岩盤斬り 杖 360 氷山10F 氷使い♂ 350 400 氷塊斬り 衣 361 氷山10F 氷使い♀ 350 400 氷塊斬り 衣 362 氷山15F 踊り子♂ 400 350 半身の踊り 指輪 363 氷山15F 踊り子♀ 400 350 半身の踊り 指輪 364 氷山レア 天空騎士♂ 380 250 ビーストキラー 兜 365 氷山レア 天空騎士♀ 380 250 ビーストキラー 兜 366 氷山20F 神徒♂ 380 250 ヒュームキラー 剣 367 氷山20F 神徒♀ 380 250 ヒュームキラー 剣 368 異界5F 魔物使い♂ 340 380 ブラッドスペル 衣 369 異界5F 魔物使い♀ 340 380 ブラッドスペル 衣 370 異界10F 魔界道士♂ 350 400 アロンブラスト 指輪 371 異界10F 魔界道士♀ 350 400 アロンブラスト 指輪 372 異界15F 堕天使♂ 330 400 リミットブラスト 靴 373 異界15F 堕天使♀ 330 400 リミットブラスト 靴 374 異界レア 長葱剣士♂ 390 270 諸刃斬り 葱 375 異界レア 長葱剣士♀ 390 270 諸刃斬り 葱 376 異界20F 皇帝 360 330 ハイエンド 鎧 377 異界20F 女帝 360 330 ハイエンド 鎧 378 竜谷5F 王子 380 280 ギガントソード 剣 379 竜谷5F 姫君 380 280 ギガントソード 剣 380 竜谷10F 竜装騎兵♂ 390 270 オメガブレイド 鎧 381 竜谷10F 竜装騎兵♀ 390 270 オメガブレイド 鎧 382 竜谷15F 触手使い♂ 330 400 シザーハンズ 指輪 383 竜谷15F 触手使い♀ 330 400 シザーハンズ 指輪 384 竜谷レア 仙人 330 390 夢想剣 衣 385 竜谷レア 仙女 330 390 夢想剣 衣 386 竜谷20F 魔獣使い♂ 360 330 アルテマブラスト 帽子 387 竜谷20F 魔獣使い♀ 360 330 アルテマブラスト 帽子 388 山岳中級 ケルベロス 2300 1200 フレア 牙 389 海原中級 シャーク 2100 1200 ジャンプ 鱗 390 砂漠中級 アイラーヴァタ 2100 1500 ヒュームキラー 皮 391 湿原中級 アバドン 2900 1100 エナジードレイン 皮 392 古城中級 フォルトゥナ 2600 1000 針千本 肉 393 天空中級 タウエレト 2850 1100 メテオストライク 角 394 雪原中級 スレイプニル 2400 1500 サイクロン 珠 395 墓地中級 マーヤー 2200 1800 スパイラル 殻 396 森林中級 ゴグマゴグ 2500 1000 テンペスト 酒 397 火山上級 ヒューマ 4100 1500 メテオストライク 牙 398 氷山上級 アーマーン 4100 1600 サイクロン 皮 399 異界上級 デュラハン 4300 1500 ポイズン 爪 400 竜谷上級 キマイラ 4300 1500 フレア 翼 401 古城上級 グレンデル 4600 1400 諸刃斬り 殻 402 天空上級 オークキング 4400 1300 スピードスター 皮 403 雪原上級 リーンホース 4300 1500 急所突き 角 404 墓地上級 ソロモン 4100 1800 アレキサンダー 珠 405 森林上級 フレアブラス 4500 1600 フレア 鱗 406 古城20F 武神♂ 500 210 グランドクロス 刃 407 古城20F 武神♀ 500 210 グランドクロス 刃 408 天空20F 渡世人♂ 440 240 百花繚乱 刀 409 天空20F 渡世人♀ 440 240 百花繚乱 刀 410 雪原20F 星の射撃手♂ 410 270 キラースパイラル 弓 411 雪原20F 星の射撃手♀ 410 270 キラースパイラル 弓 412 墓地20F 骸骨使い♂ 420 300 身代わり人形 指輪 413 墓地20F 骸骨使い♀ 420 300 身代わり人形 指輪 414 森林20F 闇の住人♂ 480 250 カタストロフィ 鎧 415 森林20F 闇の住人♀ 480 250 カタストロフィ 鎧 416 山岳11F ソードゴブリン 835 300 金剛斬り 肉 417 湿原13F ゴブリンガンナー 1038 380 狙い撃ち 肉 418 天空16F ホークゴブリン 1235 300 ジャンプ 肉 419 雪原3F ポルターガイスト 150 100 パワーダウン 羽 420 砂漠14F アイアンゴーレム 1130 300 アイアンウォール 珠 421 古城11F ハリネズミ 830 300 針千本 爪 422 氷山11F マルドゥーク 930 300 ブリザード 殻 423 砂漠8F ノーデンス 630 200 クエイク 酒 424 火山12F ガラハド 1130 300 ガーディアン 面 425 竜谷8F クエレプレ 730 200 ウィンド 翼 426 異界初級 カマエル 3000 800 クエイク 皮 427 竜谷18F ウォンロン 2530 300 ブリザード 鱗 428 竜谷上級 ファリードゥーン 4000 1500 フレア 殻 429 森林中級 アグリッパ 2500 1000 テンペスト 肉 430 湿原中級 マナナン 2900 1100 エナジードレイン 皮 431 砂漠中級 リノク 2100 1500 ヒュームキラー 皮 432 墓地中級 フラカン 2200 1800 スパイラル 殻 433 古城中級 ブラフマー 2600 1000 針千本 肉 434 天空中級 アドラメルク 2850 1000 メテオストライク 角 435 天空中級 プロメテウス 2850 1000 メテオストライク 角 436 雪原上級 イルダーナ 4300 1500 急所突き 角 437 氷山上級 アルムタート 4100 1600 サイクロン 皮 438 古城上級 ペリ 4600 1400 諸刃斬り 殻 439 砂漠17F ニヨルド 1335 300 砂塵斬り 皮 440 火山14F ダグダ 1530 300 ファイア 角 441 風属性 フナブク 1238 380 烈風斬り 翼 442 森林中級 パンダ 2400 1800 青竜斬り 皮 443 山岳中級 ツキノワグマ 2400 1800 火炎斬り 皮 444 火山4F パリカー 210 100 ファイア 鱗 445 土上級 マイア 4200 1500 ポイズン 爪
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/813.html
寒風が髪を撫でる。 打ち捨てられたような屋上には、彼らの他に誰もいなかった。 科学と発展の街、学園都市。 その中にも時たま、こういうデッドスポットじみた場所が存在する。 元はオフィスビルだったのだろう。 それなりの高さを誇る、内部には小さく区切られた部屋が陣取りをするように配置された灰色のビル。 しかし人気はない。 辺りには真新しいビル群。彼らがいるものよりも遥かに高いそれらに見下ろされるように廃棄された建造物は存在する。 もはや前時代的ともいえるそれは、取り壊される事もなく忘れられたように煌びやかなビル街の中に暗い影を落としていた。 まさかそんなビルに用があるはずもなく、けれど彼はあえてそれを選び、まだ辛うじて電気の通っていたエレベーターを使い迷わず屋上へ出た。 ――――矢張り、罠か。 絹旗は嫌な予感が的中していた事を実感として確かめ、彼を睨み付ける。 視線の先に立つのは、スーツ姿の少年。 一目にも高級品だという事が分かるそれの両のポケットに無造作に手を突っ込み、彼は笑みを向けた。 「――――初めまして」 海原光貴。そして。 「………………」 視線を虚空に投げる少女。 「…………御坂……美琴」 その名に反応することもなく、彼女は空虚な瞳をどこか知れぬ場所に向けていた。 屋上の硬い、けれど僅かに風化した床を足裏で確かめ、絹旗は海原から視線を外しはしなかった。 「ええ、初めまして。海原光貴」 ドアノブから手を離す。 きぃぃ――と軋んだ音を掻きながら扉はひとりでに元の位置へと角度を変えてゆく。 「ところで……なんで私の名前を超知ってるんです?」 ばたん、と大きな音と共に背後で扉が口を閉じた。 絹旗は険しい表情を変えず。 海原も笑みを崩さなかった。 「そういう貴女も、自分の事を知っている様子ですが」 「そんな超些細な事はどうでもいいんです。質問に、答えて欲しいんですが」 苦笑する海原。 少し残念がっているようにも見えるそれを浮かべ、彼は小さく肩を竦めた。 その笑顔がどうにも仮面じみた、本心を覆い隠すもののように思えて、絹旗は嫌悪感を抱かずにはいられなかった。 違和感にも似た小さな猜疑心。そう、彼は本当に重要な事を何一つ表に出さず、絹旗と喋っているように思えた。 「いえね、特になんという事もない、下らない事情からなんですが」 断り、海原は少し考えるような素振りをして。 「ええ――友人に。そう聞きました」 矢張り、相変わらず同じような笑顔を絹旗に向けるのだった。 「へぇ。友人、ですか…………交友範囲が広いんですね」 一歩、僅かに足を進め、絹旗は言う。 「どちら様か訊いてもいいです?」 「さあ。貴女の友人ではないんですか?」 はぐらかすような返事。答える気はないのだろう。 元より、それが真実かどうかも分からない。 だから絹旗は、確かめるようにもう一歩足を進めた。 「……まあいいです。本題はもっと別の事ですから」 じゃり、と靴底が砂を噛む音が聞こえる。 「実は私、人を超探してるんですけど」 「なるほど。大変ですね」 頷き、同情を含めた笑みを向けられる。 その人を小馬鹿にしたような態度に絹旗は奥歯を噛み締める。 あからさまな挑発だ。乗ってやる必要はない。 そう頭で理解していても、両手は硬く握り締められていた。 いつになく、そう、普段の彼女を知る者が見たならば目を見張っただろう。 絹旗からどす黒い感情が陽炎のように噴出しているのが瞭然だった。 それは本人にしても明らかだった。 しかしそれを絹旗は目の前の少年の癇を逆撫でするような巫山戯た仕草に寄るものだと理由付けた。 まして、今この状況とは何の関係もない色事を端にするものなどでは断じてない――! 「結標淡希」 濁った粘液質の息を吐くように、絹旗はその名を告げる。 「どこにいるか、知りません?」 その問いに、乗せられた昏い気配に僅かに顔を顰め、海原は。 「――――さぁ?」 おどけた調子でそう答え。 みしぃっ――、と絹旗の踏みしめたタイルが悲鳴を上げた。 表面は罅割れ、無数の亀裂がスニーカーの周りから放射状に広がっていた。 靴底は本来あるべき位置を越え、僅かに沈み込むようにして内部にその身を埋めていた。 本能的に拒否したくなるような音はびうびうと風の吹く壁のない空間に確かに響き。 けれど、海原の背に庇われるようにして立つ少女はぴくりとも動かなかった。 その、眼前の二人は。 どうしてだか。 絹旗のよく知る二人と影が重なった気がして。 そして、そんな彼女の心中など知る由もなく、海原は微かに首を傾げ、 「――――――誰ですか、それ?」 その声に絹旗は視界が真っ赤になったような錯覚に全身の毛を粟立たせ。 次の瞬間、大きな破砕音を道連れとしてタイルを一つ踏み割り、倒れこむような前傾姿勢で疾駆した。 がづがづがづがづっっ!! と廃屋に確かな足跡を刻み付けながら絹旗は間隙を詰める。 距離はほんの十数メートルでしかない。 己の能力で踏み抜きを受け止め、加速しながら、しかし僅かに下半身を先行させ上体を起こす。 速度の異なる二点は、先行した上半身を足が追い抜き、垂直となる。 加速は止まず、胸と頭は後ろへ、腰が前へ。 それを助けとして右肩を後ろへと流す。 力を込められた右腕は停止に近い遅れを生み、背後へ靡くように伸ばされ、 そして鞭のように撓る全身をバネに、最大威力で以ってして右拳を振り抜いた。 絹旗の能力、『窒素装甲』。 それは、その名の通り大気の優に八割近くを占める窒素を、自身の周囲数センチをその領域として自在に操る、 装甲とは名ばかりの、絶対的な支配力と制圧力を持つ女王の権を表す異能。 斯くして女王の軍勢は命に従い彼女の示した先に歓喜に震えるその身を全力で突撃させる。 ゴッ――――――ンン…………、 まるで巨大な鉄塊同士が高速で激突したような轟音。 衝撃にびりびりと空気が跳ね、周囲のビルに伝播し、その場に一つとして向けられていない窓ガラスを振動させた。 絹旗の能力によって気体は風というには絶対的な硬度を得て特攻した。 銃弾をも跳ね返し、装甲車の正面衝突すら逆に相手を叩き潰すほどの鉄壁。 それでいて主の身には傷一つ付けず、それ以外を絶対的に拒絶する。 矛盾を体現したようなそれを、相応の速度と侵食力を以って人体に叩き付けたなら。 答えは明白だった。 しかし。 直撃するよりも前に受け止められていたならば。 「――――――!」 絹旗の拳は、確かに無色の兵卒を伴い目標に向かって高速で撃ち抜かれた。 だがそれは対象を打撃するには至らず、僅かに届かない。 絹旗の右腕は、眼前で遮るように翳された海原の右手によって受け止められていた。 ――――否。 絹旗の放った一撃は届いていない。 拳の纏った硬質の気体は、海原の手に受け止められて、 ――――それすらも間違いだ。 ――――僅かに、届いていない――――。 無色透明の、気体と呼ぶにも躊躇うような質感を持ったそれは、微かに海原の翳した手の平との間に空隙の残していた。 「なっ――――――!」 思わず息を呑む。 魑魅魍魎のごとく有象無象の異能が跋扈する学園都市だ。 今まで幾度か、その攻撃が通用しなかった事はある。 だがそれは防御されたり、攻撃させなかったり、あるいは無力化されたりといったものだ。 しかし、これは。 (届いていない――――!) 防御されたのではない。 何かしらの異能に、それに限らずあらゆる要因によって、絹旗の一撃は受け止められたのではない。 事態はもっと単純だ。 絹旗の拳そのものが動きを止め、その制空権が至らなかった。ただそれだけの事だ。 絹旗の拳は、甲は、細い指は、見えない『何か』によって遮られていた。 その『何か』は絹旗の支配下にない。 もしそうであれば己が主の挙動を阻害するはずもない。 だからこの『何か』は絹旗のものではなく――――。 彼、海原光貴に因る物だ。 絹旗の手は海原の支配下にある、絹旗が御する事のできない物で阻まれていた。 彼女の脳裏に最悪の予想が過ぎる。 ――――まさか、彼は自分と同じ――――。 否。それを瞬時に否定する。 海原光貴の能はそういう物ではない。 昨日垣根によって提示された資料。 その中には一切そういう事は書いていなかった。 腐っても滞空回線だ。間違った事は書いていない、はずだ。 ――――能力は一人の能力者に一つきり。 そういう覆せない大前提が存在する。 だが、しかし。 それが『能力』でないのならば話は別だ。 学園都市にごまんといる異能の保持者。 そういう特異点が日常的に存在する世界だからこそ誤認しやすいが。 世界は学園都市だけではない。 外部から隔絶された密室、学園都市。 それは、地球上のほんのささやかな一区域でしかなく。 世界とは学園都市だけで完結しない。 そして世界には、彼女らが『能力』と呼ぶもの以外にも異能が存在する。 例えば、英国。 例えば、イタリア。 例えば、ロシア。 学園都市と敵対する、国家の裏側に巧妙に隠蔽された存在がある。 科学の最先端の、さらに先を往く学園都市に敵対する存在。 それらにも『異能者』は存在する。 『科学』を伴わない彼ら。 絹旗は知らない。 『能力者』以外の『異能』の存在を。 それらは神話や伝説や異形の物語を基にする、それこそ幻想の存在。 遥か古の時代より人々の間で幽かに囁かれる、それこそ幻想の存在。 ――――曰く、『魔術』。 絹旗は知らない。 それは、幻想にあってなお、それは児戯に等しい。 本来の『幻想』とはそういう類のものではない。 絹旗は知らない。 純粋過ぎるが故に人の手に余る『幻想』の塊。 時としてそれは形取り、書物、あるいは絵画、絵物語として実像を結ぶ。 絹旗は知らない。 そんな純粋過ぎて濃密過ぎるそれは『原典』と呼ばれている。 そしてその中には、例えば『暦石』と呼ばれる石版を模した幻想が存在する。 絹旗は知らない。 『暦石』の内容の極一部を抽出し、巻物状に加工されたものが存在する。 それはとあるアステカの、魔術を行使する少女と共に、学園都市に持ち込まれていた。 絹旗は知らない。 その巻物が意味する幻想。 即ち、『武具を持つものへの反撃』。 「――――女性に手を上げるのはあまり気が進みませんが」 ……暗部組織『グループ』の海原光貴という少年は、『海原光貴』ではない。 「まあ、事態が事態ですし」 彼は困ったような笑みを浮かべ、悲痛に笑って、 だがそれは滞空回線の情報の中に確実に含まれていて、垣根の提示した文書の中に正確に記述されていた。 ――絹旗は知らない。 垣根の得たものは、『グループ』の一員である魔術師の少年のものであり。 そこには本来の『海原光貴』の素性も、経歴も、そして能力も、含まれていなかった。 ――絹旗は知らない。 垣根は、『グループ』の海原光貴の姿を借りた少年と、その姿の元となったただの学生である海原光貴を混同していた。 本来存在しないはずの『海原光貴の姿を借りた少年』はそれ以上行方不明になれるはずもなく、失踪したのは間違いなく『海原光貴』だった。 ――――絹旗は、知らない。 ――――目の前にいるのは、『グループ』などという組織とは関係のない、単なる中学生の少年で。 ――――そして、絹旗と同じく大能力に数えられる、『念動力』の異能を持つ間違いなく本物の『海原光貴』だった。 「――――非情に申し訳ありませんが」 彼は、海原光貴は、今にも泣き出しそうな悲哀に濡れた笑顔を絹旗に向け。 「――――――、潰します」 声と共に、絹旗の手をその纏う気体の壁を越えて直接に包んでいた何か見えない力が。 ぐしゃりと、瑞々しい果実を思わせる湿った音と、幾許かの硬質的な音を立てて、絹旗の右手の肉と骨と爪と血液とを一緒くたに圧縮した。 最初に感じたのは、冷たさだった。 限りなく氷点に近い冷水に手を突っ込んだような、凍て凝るような冷たさ。 それが右手の先から一面を埋め尽くす量の小さな小さな甲虫が大群の進行を思わせる感覚を伴って、 少女の細い腕の表面を、皮膚の内側を、掻き回すようにざわざわざわざわと這い登ってくる。 そして、遅れて感じる、ちり、と手指の先に生まれた、痒みにも似た小さな火種は、 這い進む悪寒という名の虫たちを導火線として瞬間で侵略した。 人体の想定していない圧力を拳の前面から受け、みちみちと内部に押し込まれた肉と体液は、 逃げ場を求めて手首より腕に、肩に至る血管と神経を逆流する。 その怖気でしかない感覚が右腕を埋め尽くし、肩に至り、頚を這い登り、頭蓋に達し、 ようやく、絹旗は熱とも痛みとも呼ぶにもおこがましい感覚に脳を灼かれた。 「――――――ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 人として、得るに耐え難い悪夢のような感覚に絹旗は絶叫を上げた。 よもや自分の口が、喉が発しているとは思えない大音は、絹旗の耳には届いていない。 ――――――! ――――――! ――――――! 脳の司るはずの理性はとうに沸騰していて、知覚も感情も全てが焼き焦げ意味を成さなかった。 全身の毛穴が開き喘いでいるような気さえした。 ぱくぱくと唇はひとりでに動き、見開かれた両眼は意志とは無関係に溢れ出した涙で溢れている。 音となる振動に耐えかねた喉は痛みを発し、けれどそれよりも圧倒的な痛みによってかき消される。 痛い! 痛い! 痛い! もはやそれが痛みなのか熱なのか、判断がつかない。 いや、僅かに残された知性は、熱と痛みが同等である事を実感として理解した。 その熱痛と驚愕と混乱と否定と涙と叫びとで塗りたくられた絹旗の表情を、海原は悲痛と悲哀と悲嘆に濡れたどうしようもないほど泣き顔に似た笑みで見つめ、 ――――みしぃっ、 と、意識してなおもその力を込めた。 ……その感覚が唐突に消える。 作用点を失い、意識していた力が虚空を噛み、転ぶようにして霧散した。 海原の掲げる右手の先から力のかかる対象が失われていた。 「――――――」 視線を投げれば、数メートル先に絹旗が立っていた。 左手で、右肩を掻き抱くように掴み、その先には本来のそれから無理矢理に変形された拳の先端に付いた腕がだらりと垂れ下がっていた。 ――ぼたり、――ぼたり、 と、決して少なくない量の真っ赤な血液が、もはや肉の塊と化したそこを割るように溢れ出て重力に従い表面を流れ伝い、 先端に溜まり表面張力の臨界を超えた雫が零れ落ち、灰色のタイルに激突し歪な円を描いていた。 全身は脱力し、屋上を吹き抜ける風にふらふらとその身を揺らしながら絹旗は立っていた。 その中で涙に爛々と光る両目だけは確かな力を持ち海原を凝視し、 食い縛られた口の端からは熱を帯びた吐息が胎動のように吐き出されていた。 ――――ふーっ、――――ふーっ、 腕を蝕む激痛を意志の力で捻じ伏せ、もはや悪鬼の形相で絹旗は立ち、視線は海原を射抜いていた。 正気の沙汰ではない。そう自身思う。 外部からの圧迫を受け、それから逃れる手段として。 ――自らの意志で窒素を操り、より強い圧力をかけ引き抜いたなど。 お陰で思考はいつになくクリアだ。不意に受けた痛みと己の覚悟を以って得た痛みは等価値ではない。 その痛みが何なのか理解し、決意として刻んだものであれば、それは力となる。 風は相変わらず強く、ならばこの場には大気が存在する。 彼らは女王の命を待つかのごとく、ごうごうとその存在を誇示していた。 しかし相手が厄介だ。 『窒素装甲』の一番の武器は絶対の防御力にある。 だが、俗に裏当てと呼ばれる拳法の技法に似た、その鎧を抜いての直接攻撃。 絹旗が物理干渉系の能力の中で唯一の苦手としている相手だ。 これならばまだ同系統の能力で相殺される方がやりやすい。 射程も違いすぎる。先程の一撃から絹旗はそれが『念動力』の異能である事はまず間違いないと中りをつけ、それは正鵠を射ていた。 念動力とはその名の通り物に触れず力を加える能力だ。 その特性上、高位ならば手の届かない場所、相応の距離を射程とする。 その支配圏が自身の周囲僅かでしかない絹旗とは圧倒的な差があった。 ふっ、と。 「――――――!!」 嫌な予感がして、絹旗は真横に飛んだ。 直後、絹旗の立っていた場所を中心に、空気が歪んだ気がして。 ごしゃりと。屋上に放射状の皹が走る。 慣れない回避行動に冷や汗を掻きながら絹旗は再び飛び込むような格好で跳躍する。 能力を自らに向け、半ば突き飛ばすような操作は想定以上の負荷を絹旗に強いる事になるが。 再び鈍い炸裂音。 砕けたタイルの欠片は粉となり、風に巻かれて飛んでゆく。 その間にも次の轟音が鳴り響く。 まるで見えない巨人が地団太を踏んでいるような、そんな場景。 その中を絹旗は右腕を抱え転がるようにして駆ける。 がん! がん! ごん! がん! 工事現場の杭打ちに似た音が連続する。 違うのは一点。それが地面ではなく絹旗に向けられて打ち込まれている事だ。 一見無造作に見えるも、一定のリズムを刻んでいる。 「ダンスはお嫌いですか?」 その最悪に癪に障る笑顔に、絹旗は、 (常盤台の超お嬢相手にでもやってろ――!) がぎり、と。 跳躍した足をそのままに、屋上に一点、突出した箇所に踏み抜くように押し込んだ。 がぼっ、と。ウエハースでも砕くようなあっけなさでコンクリート製の壁は打ち抜かれる。 砕かれた破片が、がらがらと、相応の質量が絹旗に降り注ぐがそれらは全て彼女の纏う無色透明の鎧によって弾かれる。 「生憎と――――」 左足で暗い内側に着地し、そこを基点にくるりとアイススケートの選手のようにターンを決め、 「私は超安い女じゃないですからっ!!」 抉り取るように振り抜いた右足で、半ば支えを失い揺れていた分厚い鉄の扉を高速で蹴り飛ばした。 扉は大気にぶつかり、僅かに傾ぎながら、しかし強風に煽られながらも正面から海原に向かって突撃する。 「――――――」 それを海原は眉一つ動かさず。 ――がごぉん! 耳障りな音と共に鉄板は真上から叩き伏せられ、コンクリートに杭のように打ち込まれ、海原の数メートル前でその身を固定された。 ビルに分厚い鉄板が生えているような、奇妙な光景。 だが、それには一切注意を向けることはなく、海原は前方を見据える。 視角封じ。よくある手だ。戦闘中に相手の姿を見失う事は致命傷となる。 だから海原は一度隠された絹旗の姿を目で追い。 ――――――いない。 小さく舌打ちして、海原は眼球を動かす。 屋上には身を隠す場所などなく、崩れた瓦礫の向こうにもただぽっかりと空洞が広がっているだけだ。 正面にはエレベーターの両開きの扉が見え、そこまでの廊下を埃が舞っていた。 視線を僅かに下げる。足元。階下、室内に意識を向ける。 彼女の能力は分厚いコンクリートの壁を容易く貫くものだ。 通常ならば地下であるその位置からの奇襲は確かに効果を発揮するだろう。 だが絹旗の能力の射程は絶望的なまでに短い。 何せほぼゼロ距離。絶対の領地はそれだけでしかない。 長射程を持つのであればわざわざ鉄扉を蹴り飛ばす必要はない。 ――まさか、逃げたか。 如何せん海原の能力は絹旗のそれとの相性が抜群に悪い。 絹旗の能力は『相手に触れさせない』事であり、海原はその正逆、『相手に触れずに干渉する』事だ。 いくら鉄壁を誇ったところで、小学生にも見えるその小さな矮躯を直接叩けば一溜まりもない。 故に撤退もありえない事ではなかった。 だが、気付く。 下げた視線の先、もはや傷のない場所が見当たらないほど無残な様相を晒す屋上に。 深々と刺さった鉄の板。 それはビルの屋上に生えているかのごとく半身を確かに屹立させ――。 「超ちっちゃいからって舐めんなあああああっ!!」 声と共に、その身を更に小さく、鉄板の影に隠れるようにして屈めた絹旗が、扉を無理矢理に押し割りながら飛び込んできた。 伸ばした左手。 より速く。より遠く。 それは何かを掴もうとするかのごとく、一心に伸ばされ。 張り詰めた指先は、海原を。 ――――――ごしゃっ、 横殴りの一撃が少女の小さな体を攫い、それを真っ先に受け止めた左半身が嫌な音を立て。 「――――く――――そおおおおおおおおおっ!!」 流れに逆らうように風上へ。 宙に舞う枯葉のように絹旗の体は吹き飛ばされた。 がしゃがしゃがしゃ! と砕かれたタイルの欠片が巻き込まれ悲鳴を上げた。 耳に響く乾いた音を撒き散らし、ナイフにも見えるそれを跳ね上げながら絹旗は無様に屋上を転がり。 ――――ごづっ、 と、鈍い音を立て、絹旗の身体は屋上の端に僅かに迫り上がった部分に後頭部から激突し、ようやく止まる。 しかし彼女の身体を、分厚い石の壁も、その刃のような石片も、傷一つ付ける事はできない。 どんなに重く硬く堅牢だとして、どんなに硬く鋭く尖っていたとして、この期に及んでなお絹旗は彼女の軍勢によって守られていた。 「――――――」 だが、のろのろと起き上がるその様子を見、海原は僅かに目を細めた。 綺麗事も言い訳じみた独善も吐くつもりはない。 彼女の痛ましい様子は全て自分の手によるものだ。目の前の血塗れの小さな少女は自分の力によって血に塗れているのだ。 それを全て自分は自覚的に、その結果どうなるかを正確に理解して行った。そしてその通りになった。 だから、これは彼女に対する憐憫でもなければ、偽善でもない。 「――――――ごめんなさい」 何の救いにもならないその言葉を、けれど投げかけずにはいられなくて口にして。 海原はゆらりと頭上に伸ばされた右手を。 己の意思によって振り下ろす。 「――――――――――え?」 海原は、どこか間の抜けた、短い声を思わず発する。 何が起こったのか理解できなかった。だからそんな声を出してしまった。 目の前は赤く、悪夢的なまでに赤く。 眼前で立ち上がろうとする絹旗が、かくりと折れ、頭から倒れ石の床に突っ込んだ。 だが、自分はまだ腕を振り下ろしていない。 その証拠に絹旗は無傷で。 ――――血塗れなのは自分じゃないか。 どさりと、真っ赤な血花の咲いた屋上に、二つ目の重い音が響いた。 前へ 次へ