約 9,961 件
https://w.atwiki.jp/collection/pages/772.html
一人美味しんぼ ひとりかくれんぼの改訂版 美味しんぼバージョン 2007年6月7日2chオカルト板でスレ立て 情報提供者:名無し 1 :本当にあった怖い名無し:2007/06/07(木) 21 24 37 ID 9i2laAvV0 【用意する物】 ・腹を空かせた海原雄山(必ず空腹時で) ・米(魚沼産だろうがなんだろうが、自動精米機使用禁止) ・箸(雄山を殺気だたせるために赤で) ・包丁(雄山がうなった鍛冶虎が好ましい) ・コップ一杯に塩水(塩は天然塩) 【実行手順】 1、米を炊く 2、炊いた米を雄山に出す 3、自分の爪を切り、ひとかけら入れた後、また出す 4、雄山が怒り狂うまでに隠れる 【終わらせ方】 1 塩水を半分口にふくみ、隠れてる場所から出て、海原雄山を探す 2 海原雄山を見つけたら、残りの塩水を海原雄山にかけて、口の中の塩水も吹き掛ける 3 『山岡の勝ち』と3回言う 【参考URL】 一人美味しんぼ http //hitorikakurenbo.web.fc2.com/log/3occult/1181219077.html
https://w.atwiki.jp/hitorikakurenbo/pages/1120.html
一人美味しんぼ ひとりかくれんぼの改訂版 美味しんぼバージョン 2007年6月7日2chオカルト板でスレ立て 情報提供者:名無し 1 :本当にあった怖い名無し:2007/06/07(木) 21 24 37 ID 9i2laAvV0 【用意する物】 ・腹を空かせた海原雄山(必ず空腹時で) ・米(魚沼産だろうがなんだろうが、自動精米機使用禁止) ・箸(雄山を殺気だたせるために赤で) ・包丁(雄山がうなった鍛冶虎が好ましい) ・コップ一杯に塩水(塩は天然塩) 【実行手順】 1、米を炊く 2、炊いた米を雄山に出す 3、自分の爪を切り、ひとかけら入れた後、また出す 4、雄山が怒り狂うまでに隠れる 【終わらせ方】 1 塩水を半分口にふくみ、隠れてる場所から出て、海原雄山を探す 2 海原雄山を見つけたら、残りの塩水を海原雄山にかけて、口の中の塩水も吹き掛ける 3 『山岡の勝ち』と3回言う 【参考URL】 一人美味しんぼ http //hitorikakurenbo.web.fc2.com/log/3occult/1181219077.html
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/467.html
これまでのまとめ 竜神当麻 →原石にまつわる情報を集めるように旅掛へ依頼し、オッレルスに接触しようと試みる。 上条さんによるインデックス寝とられを防ぐため、外堀を埋めようと必死。 海原光貴 →妹達と共に学園都市を脱出した。 ステファニー=ゴージャスバレス →砂原緻密の治療と引き換えに、かえる顔の医師の病院の掃除係になる。 削板軍覇 →ステファニーと共にアルバイトを始める。 インデックスサイド ―学園都市 第三学区― 第三学区に存在する、とあるホテルのスイートルームのソファーに、上条夫妻と月詠小萌の三人が腰掛けていた。 息子が行方不明になったという報を受けた刀夜は、仕事を放り出して、妻と共に学園都市に駆けつけたのだ。 学園都市に到着するなり、上条当麻捜索の責任者だという男からこの部屋をあてがわれた。 事情を説明する為に、担任である月詠小萌がこの部屋を訪れたのがつい先ほどの事である。 刀夜「では、当麻が何故行方不明になったのか、先生もご存知ないんですか?」 小萌「はい。あの、か、上条ちゃんとはここ二週間ほど、連絡が取れない状態でして……。 今までも、授業を無断欠席したり、遅刻する事はいっぱいあったのです。 上条ちゃんは優しい子ですから、困ってる人がいると、すぐに首をつっ込んじゃって……」 刀夜「ええ、あの子の性分というか、体質については私達もよく理解しています」 小萌「ほ、本当に申し訳のしようがないのです……」 小萌はうなだれてしまった。この先生の事だ、心から責任を感じてくれているのだろう。 詩菜「当麻さん……」 刀夜「大丈夫だよ詩菜さん。当麻は強い子だ。 それに学園都市の人達が捜索に協力してくれている。きっとすぐに見つかるさ」 詩菜「ええ、そうですね」 刀夜は詩菜の手を取り、ぎゅっと握り締める。 その時、ドアの方からノックをする音が聞こえた。 部屋はオートロックである為、外からは開けられない。 刀夜が席を立ち応対すると、ドアの向こうに純白のシスターと赤髪の神父、そして黒い修道服に身を包んだ背の低いシスターが立っていた。 黒い方のシスターは何故か顔を赤らめ、不安定にフラフラとしながら、赤髪の神父に掴まり立ちしている。 具合でも悪いのだろうか?そう刀夜が考えていると。 そのシスターがたどたどしい日本語で挨拶し始めた。 アニェーゼ「し、失礼します。 私はイギリス清教より上条当麻探索の命を受けて派遣された、アニェーゼ=サンクティスと、も、申します。 特別捜索本部の設置にあたり、親族の方のご挨拶したく思い、参上しました」 刀夜「はぁ」 ステイル「シスターアニェーゼ、日本語が苦手なら、僕が代わりに説明しようか?」 アニェーゼ「い、いえ。ここは私に任せちまってください」 刀夜「よく分かりませんが。まあ、立ち話もなんですし、どうぞお入り下さい」 小萌「シスターちゃん!」 来客の中にインデックスの姿を認め、小萌が驚きの声を上げる。 インデックス「こもえ……」 小萌はトテトテとインデックスに駆け寄ると、その小さな腕で、彼女をぎゅっと抱きしめた。 小萌「心配したんですよ。上条ちゃんと一緒にシスターちゃんまでいなくなっちゃうんですから」 インデックス「ごめん、こもえ」 インデックスの顔に笑顔が無い。 例えお腹が空いているときでも、こんなに元気の無い姿は見せたことが無かったというのに……。 刀夜に案内され、三人はソファーに腰掛けた。 安定した掴まりどころを得た為か、アニェーゼが安堵の息を漏らす。 アニェーゼ「自己紹介しちまいますね。 私は特別捜索本部イギリス清教側の責任者でアニェーゼ=サンクティスです」 ステイル「僕はステイル=マグヌスだ」 ステイルの預かり知らぬ事だが、実はステイルと上条夫妻は面識がある。 ただ、エンゼルフォールの発動期間中であった為、中身は神裂火織で、外側だけがステイルの姿という歪んだ形での面識なのだが。 刀夜と詩菜の中では、ステイルはシナをつくる女の子っぽい恥ずかしがり屋な外人さん、といったイメージが定着している。 以前、海の家で会った時は、神裂と名乗っていたはずなんだが、偽名だったのだろうか? 刀夜はそう思いつつも。そこを言及しても、話が進まないと考えたので、一先ず保留しておく事にした。 刀夜「お三方ともイギリス清教の所属の方なんですか?」 インデックス「そうなんだよ」 詩菜「インデックスちゃんはイギリス清教のシスターさんだったのね」 インデックス「うん」 刀夜「インデックスちゃんは学園都市の生徒じゃなかったのかい?」 ステイル「この子は諸事情あって、世界中の様々な組織から命を狙われているんだ。 三ヶ月前、彼女が学園都市に逃げ込んだ時、上条当麻と出会った」 インデックス「その時から、当麻は私をずっと自分の家に匿って、守ってくれていたんだよ」 刀夜「そうか。どうりで……いくらご近所さんだといっても、親しすぎる気はしてたんだ。 でもどうしてうちの息子が……警察には相談したのかい? それにイギリス清教の所属ならイギリスは守ってくれないのかい?」 ステイル「複雑な政治的理由とか、込み入った事情があってね。 僕としても、あんな素人にこの子の護衛を任せるなんて反対だったんだけど。 仕方なかったんだよ」 刀夜「そうですか。じゃあ、もしかして、当麻はイギリス清教の問題に巻き込まれてしまったんですか? 行方不明になったのもその為に?」 インデックス「ごめんなさい……とうまは、私を」 インデックスの言葉を遮るように、ステイルが口を挟んだ。 ステイル「すまないが、上条当麻が行方不明になった経緯について、僕達は話す事が出来ない。 そういった権限は与えられていないんだ。 でも、貴方が想像した通り、この件にイギリス清教が深く絡んでいる事は否定しない」 詩菜「当麻さんは無事なんですか?」 アニェーゼ「現在調査中です。 上の報告ではその……テロリストに拉致された可能性が高いという話ですんで、 今はイギリス、学園都市の各組織が総力を挙げて危険因子の洗い直しを始めているってとこです」 刀夜「テロリスト!?……身代金の要求とかは?」 アニェーゼ「いえ、今んところは何も。 それに、やっこさんは恐らく身代金の要求なんかはしてこねえでしょうね……」 刀夜「どうゆう事ですか?」 ステイル「上条当麻の価値っていうのは、金銭で代えが利くようなものじゃないんだよ。 あの男の右腕は、戦略核ミサイルを遥かに超える価値を持っている」 刀夜「右腕!?……またか、またあの右腕がっ!!」 刀夜は切れそうな程に、唇をかみ締める。 まだだ、またあの右腕が息子に不幸を運んできた。 何より、その不幸を取り除いてあげられない自分の無力さが腹立たしかった。 確かに、あの日、海の家で、上条当麻は幸せだと言った。 このすばらしい不幸を取り上げるな、と言った。 それが息子の生き方なら、受け入れるのも親の役割なのだろうと。そう思った。 ならば、この状況はどうなのだろう。これすら受け入れなければならないのか。 そんな事は無い筈だ。あってはならない。 ステイル「しかし、逆に幸運だとも言える。 仮に敵の目的が上条当麻の右腕だとしたら、あの男の命だけは保障されている。 あの右腕をどうするつもりかは知らないが、何をするにも、時間がかかる。 上条当麻を拉致した連中は、今、逃げ隠れするので精一杯のはずだ」 刀夜「当麻に危害が加えられる前に助け出すと?」 ステイル「そうだ。その為に僕達がいる」 アニェーゼ「これをお受け取りください」 アニェーゼと名乗ったシスターが、懐から手のひら大のケースを取り出した。 中に貴金属で作られた勲章が入っている。 詩菜「これは?」 アニェーゼ「イギリス王室は、上条当麻にナイトの称号を与える事に決定しました。 正式な授与は、女王の誕生日に行われる予定ですが、 先立ってこの星章をご両親に手渡すようにとの、エリザード女王からのお達しです。 ”私自身、子を持つ親として、ご両親の心中お察しする。 イギリスは、国の威信に賭けて上条当麻を必ず救出してみせる。 この星章はその確約の証として納めて欲しい”との事です」 刀夜「イギリスの女王陛下が?」 ステイル「女王としてはブルーリボンを与えたくて仕方なかったみたいだけどね。 功績が公に出来ない上に一国の君主でもない男には、 ブルーリボンは与えられないって騎士団長に止められて、 しぶしぶその星章になったみたいだよ」 今回に限り、騎士派がやけに協力的なのは気味が悪いけどね。 ステイルはそう言葉を締めくくった。 実際、非公式とはいえ、功績の明かせない人物にナイトの称号を与え。 さらに、女王しか執り行う事が出来ない。その星章の授与を、清教派の人間に託したのだ。 前代未聞の事態だ。 本来なら、騎士派の反発は避けられない。 裏で、騎士派と清教派を橋渡しした人間がいる筈だと、ステイルは睨んでいた。 そう、例えば土御門元春あたりの人間だ。 詩菜「当麻さんは一体、何をしたんですか?ナイトの称号なんて、ただの学生が戴けるものではないでしょうに……」 アニェーゼ「いろいろあり過ぎて、どの功績に対するものなのかよく分かりませんけど、 素直に受け取っていいと思いますよ。 あの少年は肩書きとかを気にするような性格じゃねえですし。 もし、不要だというのなら、売却すればかなりの金になりますし」 ステイル「馬鹿を言うな!国際問題になるぞ!」 アニェーゼ「冗談ですって」 咥えタバコを噛み千切ってしまいそうな勢いのステイルを、アニェーゼがなだめる。 ステイル「用件はこれだけだ。僕達は、仕事があるのでこれで失礼させてもらうよ」 刀夜「どうか、息子をよろしくお願いします」 上条夫妻と小萌は深々と頭を下げた。 アニェーゼ「安心して待っていてください。必ず取り戻しますんで」 アニェーゼが三人に向けて力強い笑顔を返してから、退室しようとする。 インデックスもそろそろと立ち上がり、二人の後ろを追った。 小萌「シスターちゃんも行っちゃうんですか?」 インデックス「うん。これが私の本来の仕事だし。 それに当麻が困ってるなら、私が助けてあげなきゃ」 詩菜「無理はしないでね」 インデックス「うん」 御坂サイド ―アメリカ西部沿岸― 御坂達はアメリカ西部の沿岸部にある港にいた。 御坂、白井、五和を除いた面々は、情報収集の為に、アメリカ全土にあるそれぞれの持ち場に散らばっていった。 御坂「駄目、やっぱり繋がらない」 御坂美琴は父、御坂旅掛の携帯電話に電話をかけながら、渋い顔をする。 旅掛の携帯電話の電源は入っているのだが、竜神の張った結界。 アエギディウスの加護により通信が阻害されている。 白井「困りましたわね」 五和「お父様がどちらに宿泊されているかわかりますか?」 御坂「さっき、調べてみたんだけど。チェックインしてるホテルは分かったわ」 五和「では、まずはそちらを当たってみましょう。何か分かるかもしれません」 御坂「ごめんね、アイツの探索だけでも大変なのに」 五和「いえ、いいんです。 情報収集は天草式総出で行っていますので、私一人抜けただけでは、あまり影響はありませし」 御坂「でも、五和さんはアイツの探索を優先したいでしょ?」 五和「確かに、それはそうなんですけど。でも、私はこれでいいんです。 上条さんに会った時、胸を張って会えるように。 あの人が命を張って助けた女として、上条さんが誇れるくらいいい女になるって決めましたから。 自分の都合ばかりで、他人の幸福を考えられない。そんなつまらない女にはなりたくないんです」 白井「はぁー。まったく、あの類人猿ときたら。本当に罪深い男ですこと」 五和「それにしても、魔術師が側にいるかもしれないというのは本当なんですか?」 御坂「うーん。あんまり自信ないんだけど。 もし私が聞いた声があの男のものなら、たぶんそういう事だと思う。 アイツがあの男を、アステカの魔術師って呼んでるのを聞いた事あるもの」 五和「アステカの魔術師ですか……。 確かに、アステカには人に皮を被る事で、他人に成りすます事が出来る魔術が存在すると聞きますし。 ありえない話ではないですね」 白井「うっ!ひ、人の皮を被るんですの!?」 五和「ええ。詳しくはないんですけど。 おそらく、他人の皮の一部を霊装に組み込む事でそういった効果を得ているんだと思います」 御坂「そうよ!海原光貴もそいつに皮を剥されたって言ってた!」 五和「……急ぎましょう。 状況がよく分かりませんが、魔術師が絡んでいる以上楽観視はできません。 それと、その海原光貴さんの人相は分かりますか?」 御坂「財界人の御曹司だから、ネットを漁れば写真くらいは見つかると思うけど」 五和「必要悪の教会に連絡をとって、その男性を指名手配してもらいましょう。 今朝学園都市にいて、今夜アメリカにいたとなると、それなりの移動手段を持っているとみていいでしょうし。 今もアメリカにいるとも限りません、世界規模で捜索する必要があります」 御坂「そんなに大事にしても大丈夫なの?」 五和「別に捕り物をしようって訳ではありません。 運よく見つけられたら、任意の事情聴取をしてもらおうってだけですから、問題はありませんよ」 御坂「うーん、じゃあお願いするわ。画像は私が今から探すから」 五和「はい」 こうして、海原光貴の顔写真が必要悪の教会に出回ることになった。 これが、竜神とエツァリの旅路にどのような影響を与えるのか、彼女達は知らない。 上条サイド ―アメリカ ラスベガス― 深夜二時半、ホテルの部屋で、旅掛は竜神にくだをまいていた。 内容は、嫁である美鈴の愚痴だか惚気だかよく分からない話と娘と上条の関係についての話だった。 酒臭い息を竜神に吐きかけながら、怒鳴りつける。 口は勇ましいものの眠気が襲ってきているのか、体がフラフラと揺れ、目の焦点があってない。 旅掛「いいか!?ぜーったい美琴ちゃんに手ぇーだすんじゃねえぞ!」 竜神「はいはい。分かってますよ」 上条『これでこの話題何回目だよ……』 竜神『さあな。5回過ぎたあたりから数えてない』 上条『完全にできあがっちまってるな』 旅掛「むにゃ……すぅー」 旅掛はソファーに倒れこみ眠ってしまった。 上条『ついに寝ちまったか』 竜神『とりあえずベットに運んどくか。風邪ひかれても困るし』 上条『頑張れー!』 竜神『完全に他人事だな……』 竜神は旅掛の腕を肩に回し。ベッドルームまで移動させる。 竜神『っつか重っ!その上酒くせー』 なんとか、ベッドの上に運び、布団をかける。 旅掛はむにゃむにゃ寝言を言いながら、布団を掴み、頭まで包まってしまった。 竜神「とりあえずこれで大丈夫か……」 これから自分のモーテルに帰るのも面倒だったので、竜神はリビングに戻りソファーに寝転がる。 このままここで朝まで過ごそうと考えたのだ。 上条『明日からどうするんだ?』 竜神『情報を提供してくれる組織を捜すのが第一目標のつもりだったんだけど、いきなり引き当てちまったからな。 原石の情報が手に入っただけでも、かなりの進展だよな』 上条『アックアの幸運って半端ねえな』 竜神『上条さんの悪運だと思うんだけどな……まあ、どうでもいいか。 後は、旅掛さんのボディーガード代わりを探す必要があるな』 上条『ボディーガード?』 竜神『旅掛さん自身は、それなりに自分の身を守る手段は持ってるんだと思う。 刺客から身を守る護身術じゃなくて、目をつけられないように、狙われないようにする技術だな。 じゃなきゃ、あれだけ詳しい情報は集められない。 でも、これ以上踏み込めば、学園都市から暗殺されかねない。 超能力者や魔術師相手に逃げおおせるだけの、備えは必要だろ』 上条『具体的には、どんなヤツをあたるんだ?それに雇うなら金が必要だろ?」 竜神『利害が一致してる武闘派の組織をあたれば何とかなるんじゃないかと思うんだけど。 心当たりが無いわけではないし』 上条『心当たり?それって竜神さんの記憶にある組織か?』 竜神『いや。お前もよく知ってるヤツだよ。 もう手は打ってるんだけど……はっ!? 嘘だろ?もう来やがった!!』 上条『?』 竜神は危険を察知して、ドアからできるだけ距離をとる。 ソファーの影に飛び込んだとき、轟っという風が唸る音と共に、入りぐちのドアが木っ端微塵に吹き飛んだ。 竜神が張っていた結界を、物ともしない一撃だった。 暴風が部屋の中に吹き荒れる。 結界による加護を失った今、素顔をさらすのは不味いと考えた竜神は、咄嗟に海原光貴の姿に戻る。 「こそこそしてないで出て来な!!この化物が!!」 その声の主。黄色の古めかしいドレスを身に纏った女は、重そうなハンマーを軽く振り回しながら、堂々と廊下を歩いて来る。 ありったけの憎しみを込めたような声で、竜神を罵倒し始めた。 「気色悪いんだよ。 術式を使った痕跡は残すくせに。 使おうとした痕跡がない。 魔術の結果だけ残しやがって!」 部屋に踏み込むと同時に、入り口の壁に向かって怒りをぶつける。 見えないハンマーによって、壁が粉々に砕け散り、壁面から広がった無数の亀裂が建物全体に広がっていく。 建築素材の鉄骨がむき出しになり。 衝撃だけで備え付けの家具家電が散乱し、まるでこの部屋だけ内戦地帯のど真ん中にいるような有様だった。 「仕舞いにゃ“私の天罰”まで使いやがる。 ふざけんじゃねぇぞぉぉぉ!!」 上条『何でヴェントがここにいるんだよ!?ってか何でキレてんの!?』 竜神『カジノで天罰術式使ったろ?あれを感知して来たんだろ。 あの術式は体をいじった特殊な人間しか使えない術式だからな。 その使い手が、感知できても不思議じゃない。 電撃使いが電撃の攻撃を察知できるようなもんでな。 ってかそれを狙ってたんだけどな』 上条『はぁ?あの時天罰使ったのはヴェントに俺達の存在を教える為だったのか? じゃあお前が言ってた組織って』 竜神『そう、神の右席。 あの時は、黒人のチンピラを倒せるし、ヴェントとも会えるかもしれない、これって一石二鳥じゃね、 とか思ってたんだけどな……』 上条『どうすんだよ!部屋めちゃくちゃじゃねえか!?』 竜神『こんなに早く来るとは思ってなかったんだよ! 精々アメリカ大陸におびき寄せられれば上等、くらいにしか考えてなかったからな。 あの様子だとどうやら随分前から追跡されてたみたいだ』 上条『ってか、旅掛さんが起きてこねえ。どんだけ図太いんだあの人』 竜神『起きて来られても面倒だけどな』 ヴェント「そこか!」 ソファーの影に隠れていた竜神にヴェントが気が付いた。 竜神は両手を挙げ、降参の意を示しながら、恐る恐る立ち上がる。 竜神「待てヴェント!話合おう」 ヴェント「てめぇをブッ殺してからな!!」 ヴェントがハンマーを大きく振りかぶり、竜神の脳天目掛けて振り下ろす。 明確な殺意をもった、一撃必殺の鉄槌。 竜神「クソッ!」 竜神は右手にベクトル操作を集中させ、ヴェントのハンマーをなぎ払おうとする。 一方通行のベクトル操作だ。 全身に適応させる事も出来るのだが、 それをしてしまうと、反射した攻撃によって、ベットルームで寝ている旅掛や、ヴェント自身を傷つけてしまう恐れがあった。 細心の注意を払い、反射するベクトルの向きを演算する。 ヴェントのハンマーの軌道は、舌のピアスと連動した特殊なものだが、一度戦った上条ならばその軌道を予測する事が出来る。 その様子を上条の中から見ていた竜神にしても同じ事だ。 縦に振るわれたハンマーの動きとは裏腹に、衝撃は竜神の右から横なぎにやってきた。 眼に見えない一撃に、竜神は右手を合わせる。 ヴェントのハンマーは、虹色の物体に変換され。竜神の右手をぬめりっと滑るように通りすぎていく。 しかし、攻撃に使われている力の総量が桁違いなのか、反射がうまく機能しない。 ギチギチッっと右腕の骨が嫌な音を立てる。 竜神「クッ!!」 反射の膜をすり抜けた攻撃が、竜神の右手を切り刻んでゆく。 膨大な力の塊をやっとの事でやり過ごした時、竜神の上着の右袖はズタボロになり、皮膚には無数の切り傷が刻まれていた。 竜神「痛ってぇー!!クソッやっぱり俺じゃアイツみたいにはいかないか……」 ヴェント「へー。この一撃を防ぐか……。ますます忌々しい野郎だね」 ヴェントは目を細め、竜神の顔を睨みつける。 親の敵でも見るような鋭い視線に、竜神は思わず竦みそうになるが、今はそんな場合ではない。 決して少なくない血がしたたる右手を、ぎゅっと握り締めて、正面からヴェントと向き合う。 竜神「とにかく、俺の話を聞いてくれ!俺はお前と話がしたいだけなんだ!!」 ヴェント「ざけんじゃないよ!この悪竜が!! アンタが何者か知らないけど、アンタみたいな存在を、この神の右席。 前方のヴェントが許すとでも思ってんのかい!?」 竜神「俺が竜だって事までバレてんのかよ」 ヴェント「まさかとは思ってたけど、直接この眼で見て確信した。 聖書にすら記載されてない異形の堕天使がっ!!」 竜神「確かに俺は聖書に載ってるような天使じゃない。 別の層に属してる存在だからな。 でも、それだけで殺そうなんて、ちょっと横暴すぎんだろ?」 ヴェント「黙れぇ怪物っ!!」 ヴェントはハンマーを振り上げ、力を溜める。 幾つもの空気の塊が捩れ、重なり、一つの大きな塊になっていくのが、素人の上条にも理解できた。 あれはやばい、へたをすれば一撃でこのホテルが倒壊するのではないか、 そう思わせる程のエネルギーがヴェントの頭上に集積していく。 竜神「いいから、ちょっと武器を置いてくれ! このままじゃ、このホテルの客にも迷惑がかかる。 どうしても俺をぶちのめしたいなら、場所を変えよう!」 ヴェント「はっ!この私に命令形はないのよ!!」 ヴェントの腕に力がこもる。 竜神「チッ!わらず屋がっ!!」 ヴェントの腕が振り下ろされる寸前、竜神はヴェントを座標移動でテレポートさせる。 目標座標はホテルの前に広がる人工湖の中心。 ヴェント「なっ!!」 突然、外に飛ばされたヴェントは、そのまま水面に力を打ち付けた。 ゴォバァッっという激しい音と共に、人工湖の水面が割れる。 ヴェントの攻撃は湖の水と堆積していた泥を吹き飛ばすだけでは収まらず、湖の底の硬い地盤に大きな亀裂をつくり出した。 遅れて、凄まじい衝撃波と湖の水の津波、爆発的に拡散する水蒸気が湖の周辺を襲う。 周辺の道路を走行していた車は押し流され、湖に面したホテルの窓ガラスは軒並み粉々に割れてしまった。 竜神「……ハッ、ハッハッハッハッ。 テレズマのテレポートなんて初めてやったけど、 案外うまくいくもんだな……ってかあれ食らってたら確実に死んでたぞ」 上条『暢気な事言ってる場合かよ!』 竜神「そうだな。とりあえず、逃げるか……」 竜神は自身をテレポートで移動させ、ホテルの外に出た。 正面玄関の前にある噴水の上から、湖の底にいるヴェントを見下ろす。 渾身の一撃をかわされたヴェントは、怒り心頭といった面持ちで竜神を見上げ、睨みつけている。 自身が吹き飛ばした水が雨の様に降りそそぎ、ヴェントの体を濡らしていた。 9月30日。降りしきる雨の中戦った、あの時と同じように。 竜神「場所を移す!俺を殺したかったらついてきやがれ!」 ヴェント「クッソォ野郎ぉがっっ!! 善人ぶりやがってぇ。なめてんじゃねぇぞぉぉぉぉぉ!!」 テレポートで逃げる竜神。追うヴェント。 二人の命を賭けた追いかけっこが始まった。 エツァリサイド ―関東 某駅構内― 海原達三人は学園都市の南に位置する。とある駅にいた。 時刻は夕の六時。駅は帰宅する客で溢れている。 ショチトルとトチトリは仲良く手を繋ぎ。その二人を守るように海原が斜め前を歩く。 一見、普通に歩いているように見えるが、 海原の目は自然に辺りを警戒し、あらゆる危険を察知できるように緊張を保っていた。 ショチトル「とりあえず国外に出るつもりなのか?」 海原「ええ、教会の勢力範囲は危険ですので、東南アジア、 あるいは中国あたりに逃げられれば、と思っています」 ショチトル「ならば、飛行機か……。 何処かで適当な人間の皮を剥いで成りすますか」 海原「いえ。成りすますのはやめておきましょう。 必要悪の教会に目をつけられそうな行動は避けるべきです。 できうる限り、魔術は使用しないのが賢明でしょう」 ショチトル「じゃあどうするんだ?私達はパスポートなんか持ってないぞ」 海原「魔術を使用しなくても、密行する手段はありますよ。 一般の難民や密入国者と同じ方法を使えばいいんです」 ショチトル「パスポートを偽造するのか?」 海原「ええ。そういったブローカーはどの国にも存在するものですから。 最悪、そこらの漁船を奪取してしまえば、近隣のアジア諸国には行き来できるはずです」 ショチトル「では、目的地は海か」 海原「そうですね」 突然、ぐうぅっという音が鳴った。ショチトルの方からだ。 ショチトルは恥ずかしそうに頬を赤らめながら、つぶやく。 ショチトル「……エツァリ。お腹がすいた」 海原「そういえば、学園都市を出てから何も食べていませんでしたね……。 コンビニで何か買ってきましょうか。 ショチトル達はここで待っていて下さい。自分が適当に買ってきます」 ショチトル「私はあのおにぎりとかいうヤツが良い。魚の入ったヤツだ」 海原「シャケおにぎりですね」 駅構内に有るコンビ二は、人で溢れかえっていた。 あまりの混雑具合にうんざりしながらも、 ショチトルのリクエストであるおにぎりと自分とトチトリの食事と飲み物を購入し、 足早にショチトルの元へ向かう。 急がなければ、また彼女の機嫌を損ねてしまうと考えたからだ。 実際海原は、彼女と再開してから、彼女との距離の取り方を掴みかねている。 自分が裏切り者であるという負い目もあって、以前のように接する事が難しい。 ショチトルはショチトルで、事ある毎に海原に突っかかるようになった。 昔はあんなに、突っ張った性格ではなかったのですが、などと考え事をしていると、いきなり目の前を人影が横切った。 ぶつかりそうになった、金髪の女性が、大げさなリアクションをとりながら謝罪してくる。 見事にセットされた長い髪と、露出の多い服、といより水着のような格好が特徴的な女性だった。 「おっと、御免なさいね」 海原「いえ、こちらこそ済みません」 「あら、坊や……」 女性は海原の顔を見て怪訝な表情を作る。 海原「何か?」 「ううん。何でもないの。ちょっと知り合いに似てたものだから」 海原「そうですか……。連れを待たせているもので、自分は失礼します」 ひょっとすると本物の海原光貴の知り合いかもしれない。 そう予想しながら海原はその場を立ち去る。 これ以上会話を長引かせるのは不味いかもしれない。 「…………」 そんな海原の背中を、金髪の女性は、無言でじーっと見つめていた。 海原が、ショチトル達の元へ向かう途中。 海原の携帯電話が着信した。ディスプレイには登録3の文字。土御門からのコールだ。 海原「なんですか?」 土御門「海原。マズい事になった」 海原「?」 土御門「どういう訳か知らないが、海原光貴の顔写真が、必要悪の教会で出回っている」 海原「はあ?」 土御門「天草式経由でもたらせされた情報なんだが、 海原光貴に成り代わったアステカの魔術師が、アメリカで発生したトラブルに関わっている可能性がある。 って名目で、指名手配されている」 海原「なんですって?一体なんでそんな事に……」 土御門「俺にもさっぱり分からん。 ただ、今のところ関係者としての事情聴取が目的で、お前の身柄を拘束するような命令は出されていない。 もし、必要悪の教会の人間に見つかっても、手出しはするな。 適当にやり過ごせ」 海原「無茶言わないで下さいよ」 土御門「それが嫌なら、顔を変えろ。 すでにその顔は必要悪の教会全てに知られてると見ていい」 海原「……分かりました。何とかしてみます」 ショチトルとトチトリは、寄り添うように、駅構内のベンチに腰掛けていた。 ショチトル「遅いぞエツァリ」 海原「すみません。少し移動しましょう」 ショチトル「ここで、食べないのか?」 海原「ちょっと面倒な事になりまして。自分は急いで姿を変える必要が出てきました。 早急にこの場を離れて、人気の無い場所に移動しなければなりません」 ショチトル「なにがあったんだ?」 海原「後で説明します」 ショチトル「……分かった」 海原「さあトチトリも行きますよ」 海原達は急ぎ駅の敷地から遠ざかる。 駅周辺は人気が多く、魔術を使用するのに向いていない。 一分程歩いた時、ショチトルが海原に声を掛けた。 海原の方を見ずに、緊張の色が混じった小声で。 ショチトル「おい、エツァリ」 海原「ええ、つけられてますね」 トチトリと結んだショチトルの手がぎゅっと強く握り締められる。 トチトリが不安そうな顔で、ショチトルの横顔を見つめていた。 ショチトル「迎え打つか?今はまだ相手は一人みたいだ。二対一なら」 海原「いえ。相手の狙いは自分一人です。一端二手に分かれましょう」 海原は、携帯電話を取り出し地図アプリを起動させる。 海原「ここから一キロほど北に行ったところに公園があります。 二時間後、そこで落ち合いましょう」 ショチトル「エツァリ。無理はするなよ」 海原「ショチトルこそ。トチトリのことを頼みましたよ」 ショチトル「任せろ」 海原(このタイミングで自分達を尾行してくるという事は、相手は十中八九必要悪の教会の関係者でしょうね。 ショチトル達と一緒にいる所を見られた以上、 彼女達と他人の振りをするのは得策ではない……余計に怪しまれてしまう。 魔術師は自分一人だけ。 そう相手に思わせる事ができれば上出来です。 後は、相手を人気の無い所までおびき寄せてから、口八丁手八丁で誤魔化すしか手はないですね。 下手に自分が追っ手を振り切ってしまうと、相手の矛先がショチトル達に向いてしまう可能性がある。 それに、例え誤解からでも、必要悪の教会の人間を傷つけたとなると、 組織全体の敵としてリストアップされかねないですから、追っ手を始末するのもアウト。 相手がアステカの魔術に疎い魔術師なら良いのですが……) 海原は通りに向かって手を挙げて、タクシーを捕まえる。 ポケットから現金を取り出し、追っ手にも聞こえるくらいの声でショチトルに話しかけた。 海原「お先にどうぞ。それとこれはタクシー代です」 海原の意図を理解したショチトルは、それにあわせることにした。 ショチトル「すまない」 海原「いえいえ。それでは、妹さんもお体をお大事に」 トチトリ「…………」 そう言って、トチトリの頭を軽く撫でると、二人をタクシーの中に誘導する。 手を振りながら発進する車を見送ると、合流地点である公園とは反対の方向へと足を向けた。 追っ手が自分について来ている事を確認しながら、できるだけ人気の無い方へと突き進む。 しばらく、歩くと、横目に建設途中のビルが見えた。 現在、工事は行なわれていないらしく、重機の動く音はおろか、人の気配も無い。 土御門の情報が確かならば、問答無用で戦闘になることは避けられそうだが、相手がどのような人間か分からない。 元々必要悪の教会は、拷問に特化したセクションが存在する。 そういった部署に勤める人間ならば、単なる事情聴取に留まらず、拷問の類によって情報を聞き出そうとするかもしれない。 そうなれば、戦闘はさけられない。 迎え打つには好都合だ。 そう考え、海原は建設現場へと足を踏み入れた。 海原「そろそろいいでしょう。出てきてはどうですか?」 海原が振り返ると、建築資材の影から、若い女性が現れる。 駅でぶつかりかけた、あの女性だった。 「あら、こんな人気の無い所に連れ込まれて。お姉さん何されちゃうのかしら?」 海原「勝手について来たのは、そちらでしょう?」 「そっちから誘っておいて、女のせいにするなんて、関心しないわね」 海原「自分に何の用ですか?」 オリアナ「ちょこっと、坊やとお話がしたいだけよ。 お姉さんの名前はオリアナ=トムソン。 今は必要悪の教会に雇われてる協力員ってとこね。 あっ、坊やは失礼だったかしら? 貴方、皮被ってるから大人かどうかも分からないのよね」 オリアナは、手持ち無沙汰に右手で単語帳を玩びながら、不敵な笑みを漏らした。
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/966.html
~その頃 第7学区 インテリアショップ~ 番外個体 「あ、このテーブルいいかも」ペチペチ 結標 「なに、そんな小さいのでいいの?」 番外個体 「個室に置くやつだから。雑誌とコーヒーカップが乗れば十分だよ」 滝壺 「最後にまとめて買おう。荷物増やしちゃうとむすじめが大変だから」 番外個体 「そだね。まずは目的のものを見て周ろっか」 結標 (やっぱりそれで呼び出されたのね……この二人じゃなかったら埋めてるところよ) 滝壺 「それじゃ、寝具コーナーに行ってみようよ」 番外個体 「寝具は……4階だね」 結標 「気に入るのがあるといいんだけど」 : : : 番外個体 「ひゃー、ふかふかだ。これが学園都市クオリティか」ボフンボフン 結標 「ほら、やめなさいよ。展示品とはいえ、売り物よ」 滝壺 「」グースカピー 結標 「滝壺さんも! 寝ないで!」 番外個体 「淡希、これなんてどうよ」 結標 「……いや、大きすぎじゃない? 何サイズよ、これ」 番外個体 「クイーンサイズって書いてあるね。ダブルと違うの?」 滝壺 「クイーンは、ダブルよりもっと大きい」 番外個体 「あ、起きた」 結標 「ホテルのスイートにあるのってこういうヤツなんでしょうね」 滝壺 「普通の家に置くには大きすぎると思うよ」 番外個体 「それもそっか」 結標 「いいから貴女は自分のを見てきなさい」シッシッ 番外個体 「つれないの。じゃ、後でね」 滝壺 「私これにする」 結標 「これ? シンプルでいいけど……ダブルよね」 滝壺 「大前提」フンス 結標 「はいはい、ごちそうさまね」 滝壺 「むすじめだって、ダブルにするつもりのくせに」 結標 「……いいじゃない、別に」プイ 滝壺 「ごちそうさま」 結標 「うー……」 番外個体 「照れちゃってかわいいなー、こいつー」ツンツン 結標 「ひゃっ!? な、なに!? もう買ってきたの!?」 番外個体 「うん」 滝壺 「どんなのにしたの?」 番外個体 「バチコーンって真ん中から折れ曲がるヤツ」 結標 「え、なんでまたそんなのに」 番外個体 「部屋の掃除がしやすそうだったからさ」 滝壺 「そうだね、どかしやすいから掃除もしやすそう」 結標 「実用性重視なのね……」 番外個体 「で? 淡希はどのダブルベッドにするの?」 結標 「もういいわよ、認めるわよ。ダブルが大前提なんだからね!」 番外個体 「仲のよろしいことで」ニヤニヤ 滝壺 「じゃ、あと決まってないのはむすじめだけだから。一緒に見てあげる」 結標 (なによこの公開処刑……) : : : 滝壺 「配送無料でよかったね」 番外個体 「淡希、ゴメンね。せっかく来てもらったのに」 結標 「謝らないでよ。なんかムカツクから」 番外個体 「そういえば、浜面さんって今なにやってんの?」 滝壺 「新しい部屋にいるよ。荷物を受け取る係」 結標 「あぁ、それで今日来れなかったのね」 滝壺 「うなばらは?」 結標 「妹さんのところ。退院するにも色々準備があるんだって」 番外個体 「慌しいねぇ、色々と」 結標 「でも、ま、そろそろ準備も落ち着くでしょ」 ~その頃 第7学区 とあるマンション~ 浜面 「ごはんですよ、っと」ガサガサ 浜面 「お、そうだ。せっかくだから電子レンジの動作テストでもしてみっか」 【電子レンジ】<バタン 浜面 「……あれ?」カチカチ 浜面 「そうだ、まだ電気開通してないんだったな……」 浜面 「しかたねぇ、冷たいまま食うか」 浜面 「」モフモフ 浜面 「冷たいままのコンビニ弁当もたまには悪くねえな」 浜面 「」モフモフ 浜面 「……麻婆豆腐弁当は失敗だったな」 ~3月30日 きぬはた荘 リビング~ 絹旗 「……モノが超ないですね」 滝壺 「色々整理しちゃったしね」 白井 「泣いても笑っても、明日で最後ですの」 婚后 「あの、わたくしから提案なのですが」ノ 絹旗 「はい、婚后さん」 婚后 「最後に大掃除などいかがでしょう」 番外個体 「? もう出てくのに?」 海原 「いえ、だからこそでしょう」 結標 「どういうこと?」 婚后 「立つ鳥あとを濁さずと申しましょうか、感謝の気持ちを込めて綺麗にしてから発つのもよろしいのではなくて?」 白井 「一理ございますの」 浜面 「お嬢の言うとおりだな。どうせみんなヒマなんだし、掃除しようぜ」 絹旗 「……ですが」 婚后 「何か心配事が?」 絹旗 「……またアイツが出てきたら、私じゃ対処できないです」 番外個体 「アイツって?」 白井 「人類の敵ですの」 結標 「黒い悪魔よ」 滝壺 「恐怖の具現化だね」 婚后 「?」 番外個体 「??」 浜面 「あれだ、あれ。ごk」 絹旗 「超ちっそニードローーップ!!」グシャァ 浜面 「ホゲッ」 海原 「まあ、口に出すのも憚られるぐらい苦手ということですよ」 番外個体 「ふーん……かといって、何もしないのも」 絹旗 「超分かってます! ただ……ヤツとエンカウントしたときには超助けてください」 海原 (念のため、金星の位置を確認しておきますか) ~同日 きぬはた荘 2階廊下~ 白井 「(ツー)まー、こんなにホコリを溜めて!」 婚后 「だからこうやって掃除しているのでしょう。白井さんは窓拭きをお願い致しますわね」 白井 「婚后さんは?」 婚后 「わたくしは床を拭きますので」 白井 「……なんだか、妙にその格好似合いますわね」 婚后 「?」←三角巾+モップ : : : 白井 「思えば、不思議なものですの」ゴシゴシ 婚后 「と申されますと?」 白井 「ある日、寮を壊されたかと思えば、路頭に迷って」 婚后 「そういえば、ここにご厄介になったのも偶然のようなものでしたわね。懐かしいですわ」 白井 「加えて、同居人の方々と離れるのが辛いと感じるまで仲良くなるなんて、想像もできませんでしたの」 婚后 「出会いも別れも繰り返す物、それはいつだって偶然ですわ」 白井 「ならばわたくしはこの偶然に感謝したいものです」 婚后 「こう言ってはなんですが、寮を壊した殿方にも感謝しても良いかもしれませんわね」クスクス 白井 「まぁ、そこまでは……ちょっとだけ思ってますが」 婚后 「犯罪を助長しかねない発言……風紀委員失格ですわ」キリッ 白井 「い、今のは誘導尋問ですのぉぉ!!」 婚后 「しっかりなさってくださいな、支部長候補殿?」 白井 「ぐぬぬ……」 婚后 「ささ、掃除を済ませてしまいましょう。夕飯に間に合わせませんと」 白井 「分かっておりますの」 婚后 「広いのですから、手早くtきゃっ」ツルッ 白井 「あ」 ドテッ 婚后 「いたたた……わたくしとしたことが……」 白井 「しっかりなさってくださいまし、次期当主殿?」クスクス ~きぬはた荘 バスルーム~ 番外個体 「考えてみたら天井近くの壁は掃除したことなかったね」ガッシュガッシュ 結標 「こういうとき、水圧洗浄機とかあれば楽なのにね」ジャバババ 番外個体 「水流操作能力でもいいや。知り合いにいないの?」 結標 「残念ながらね」 番外個体 「結局ホースで水かけながらデッキブラシでこするしかないワケか」ガッシュガッシュ 結標 「思えばこの家、何やるにしてもどこかアナログだったわね」 番外個体 「にしてもなぁ。おフロ掃除となると私たちの能力なんの役にも立たないね」 結標 「相性ってのは何にでも存在するものよ」 番外個体 「相性かぁ……私たちの相性ってよかったのかな」 結標 「なんだかんだで一年生活してきたんだし、悪くはないんじゃない?」 番外個体 「そんなもんなのかねぇ」 結標 「貴女だって、こっちに来る前は誰かと生活してたことあるでしょ? 似たようなものよ」 番外個体 「……いや、こういう風に大人数で生活するのって初めてだったんだよね」 結標 「え? そうだったの?」 番外個体 「言う必要もないし、聞かれなかったら言わなかったけどさ」ガシュガシュ 結標 「……で、どうだったの? この一年」 番外個体 「戸惑うことも多かったけど、すっごい楽しかったよ」 結標 「ならよかったじゃない」 番外個体 「淡希とも知り合えたしね」 結標 「……ねえ」 番外個体 「んー?」ガシュガシュ 結標 「今までと違って離れて生活することになるけど、それでも親友でいてくれる?」 番外個体 「……やだなー、言われなきゃ分かんないの?」ニヤニヤ 結標 「そうね。愚問だったわ」クスクス 番外個体 「よしよし、友情の証にこいつで背中を流してあげよう」スチャ 結標 「やめてよ」 番外個体 「さあ、脱げ脱げ」ツンツン 結標 「やめてって言ってるでしょ」バシャァァァ 番外個体 「うひゃっ、冷たっ!!」 ~きぬはた荘 リビング~ 海原 「まず、このソファをどかしましょうか」 浜面 「そうだな。ソファの下ってのも全然掃除してねえし」 海原 「ではそちら側をお願いしますね」 浜面 「おし。海原、そっちはいいかー」 海原 「はい、いつでも大丈夫ですよ」 浜面 「じゃ、せーのでいくぞ。せーのっ」 海原 「よっ」 浜面 「そのままそのまま、壁際まで」 海原 「いいですか? 離しますよ」 浜面 「ちょっとだけ待て(ドズン)アッーーー!!」 海原 「? 浜面さん?」 浜面 「ソファの脚が俺の足に乗ってるんだよぉぉ!!」 海原 「あららら」 浜面 「おー、いてて……」 海原 「大丈夫ですか」 浜面 「クソッ、この女所帯でお前だけは味方だと思ってたのに……」 海原 「僕はいつだって浜面さんの味方ですよ」ニコニコ 浜面 「ホントだな? 信じるからな?」 海原 「やだなぁ、これまでも励まし合ってきたじゃないですか」ニコニコ 浜面 「そうだよな! 心の友よ!」 海原 「さてさて、そうと決まれば早く掃除を済ませましょう」 浜面 「そうだな! よーし、張り切って……なんだこりゃ?」 海原 「?」 浜面 「ソファーがあったところに、いろいろと……」 海原 「キーホルダーに、リボンに……これは女性用下着ですか」 浜面 「……たしかよ、このソファーの下ってユリコがよく潜り込んでたよな」 海原 「ユリコさんコレクションという訳ですか。ソファもどかして正解でしたね」 浜面 「持ち主に返さねえとな」 ~第7学区 某所~ 絹旗 「で、私たちは掃除を超免除されたワケですが」 滝壺 「家主だからいいって言われちゃったね」 絹旗 「間借りしてる人間の仕事だとも。というか、家主だなんて言われるまで意識してませんでした」 滝壺 「私も」 絹旗 「ただ家でボーッとしてても超邪魔ですし。外に出てきたはいいですが、何しましょうか?」 滝壺 「」ウーン 絹旗 「とりあえず映画でも」 滝壺 「きぬはた印の映画はちょっと……」 絹旗 「ちょっ、いくら滝壺さんでも超ヒドイです!」 滝壺 「なにかすることないかな」 絹旗 「夕飯の買い物でもします?」 滝壺 「あっ」 絹旗 「?」 滝壺 「色々整理しちゃったから、家に食べるものがほとんどない」 絹旗 「なんですと」 滝壺 「」ピコーン 絹旗 「滝壺さん?」 滝壺 「考えてみたら、今日の夜ご飯はあの家で食べる最後の夜ご飯だよね」 絹旗 「言われてみれば……」 滝壺 「だからさ」 絹旗 「だから?」 滝壺 「色々揃えて豪華にしようよ」 絹旗 「いいですね。超パーッとやりましょうか」 滝壺 「何がいいかな」 絹旗 「とりあえずスーパーに行って、超手当たり次第に買ってみてはどうでしょう」 滝壺 「そうだね、まずスーパーから行こうか」 絹旗 「そうと決まれば、早速向かいましょう」 ~第7学区 とあるスーパー~ 滝壺 「」ポイポイポイポイ 絹旗 「これは焼肉用の肉ですか」 滝壺 「うん、考えてみたら焼肉って随分食べてないなって思って」 絹旗 「あー、いつでしたっけね。温泉施設に行って以来ですか」 滝壺 「多分それぐらい」 絹旗 「あとは何にしましょうかね」 滝壺 「なるべく完成品にしたほうがいいかな。作ろうとするとキッチン汚しちゃうし」 絹旗 「ではお惣菜コーナーにでも」 : : : 絹旗 「お、ポテトです。超ポテトがおいしそうです」 滝壺 「ポテトだったらこっちの皮付きのがいいな」 絹旗 「滝壺さんはそっち派でしたね」 滝壺 「マックのポテトよりケンタッキーのポテトのほうが好き」 絹旗 「私は超マック派です。とりあえず、どっちも買っちゃいましょう」ドサドサ 滝壺 「あと何か甘いのがあるといいかな」 絹旗 「焼肉やらなんやらの後だと、冷たくて甘いモノが欲しくなりますよね」 滝壺 「アイスかな?」 絹旗 「あっ、アイスならアレ超食べたいです。あのー……」 滝壺 「?」 絹旗 「ベヨネッタ?」 滝壺 「ビエネッタ?」 絹旗 「あー、それです!」 滝壺 「あれなら大きいから丁度いいかもね」 絹旗 「前に一人で一箱食べちゃいましたよ」 滝壺 「食べ過ぎ」 絹旗 「甘いモノは超別腹です」フンス ~30分後~ 滝壺 「こんなもんかな」 絹旗 「明日に持ち越せませんしね。これぐらいにしておきましょうか」 滝壺 「じゃ、お会計に」 店員 (うっわ、なんだこの量……ベテランレジ戦士、腕の見せ所だぜ……)グッ ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッ 絹旗 「これだけあると、精算も超終わりませんね」 滝壺 「仕方ないよ」 店員 (なぁめぇるぅなぁぁぁぁぁぁ!!)ピッピッピッピッピッピッ 店員 「はい! 全部で65536円になります!」 滝壺 「」つ【GOLD】 店員 「はい、カードですね」 絹旗 「あ、袋にも入れてくれると超嬉しいんですが」 店員 「」 ~同日夕方 きぬはた荘 リビング~ 絹旗 「ただいま戻りましたー」 滝壺 「ただいま」 ユリコ 「(・ω・ )三三三三」ポテテテ 結標 「あら、お帰り」 番外個体 「どうしたの、その大荷物は」 絹旗 「全部今日のディナーです」フンス 白井 「え? これ全部がですの?」 婚后 「今日中に食べきらないといけないのですよ?」 滝壺 「これだけ人数がいれば大丈夫」 浜面 「いざとなれば、俺が片付けてやるぜ!」 海原 「さすが育ち盛りは違いますね」 浜面 「いや、育ち盛りって歳は終わってんけどな」 絹旗 「というワケで、超早速夕食の準備に取り掛かりましょう!」 : : : 浜面 「我が家のホットプレートもこれが最後の出番か」 海原 「なんだか感慨深いですね」 浜面 「思い出すな。俺と海原しかいないときはこいつで焼きそばやら お好み焼き作ってメシ済ませてたよな」 絹旗 「え、なんですかそれ。私も超食べたかったです」 浜面 「残念だったな。ぐうたらな男の料理ってヤツだ」エヘン 婚后 「あの、お肉やらはお皿等に移さなくてよろしいのですか?」 白井 「洗い物が増えてしまいますし……今日に関しては、後片付けは極力減らしたほうがよろしいですの」 番外個体 「そだね。このままでも大丈夫でしょ」 結標 「あれ? 菜箸はないの?」 滝壺 「あ、しまっちゃったかも」 絹旗 「いいですよ、割り箸で」 浜面 「さあ、じゃんじゃん食おうぜ。ハラ減っちまったよ」 結標 「あっ、このバカ!」ペシッ 番外個体 「いたっ」 結標 「なんでタレから先に焼いてるのよ! 順番ってものがあるでしょ!」 番外個体 「いっ、いーじゃん別に! これぐらい好きに食べさせてよ!」 <ワーワー <ギャース 浜面 「……なんつうか、この二人のじゃれあいもこれで見納めなのか」モフモフ 絹旗 「ケンカではないんですよね」 滝壺 「多分、この二人が本気でケンカしたらお互いに口きかなくなる」 浜面 「そういや前にもそんなことあったな。後にも先にもあの1回だけか」 番外個体 「もー、いっつも細かいんだから!」 結標 「貴女がアバウトすぎなのよ!」 番外個体 「淡希はアレか!」 結標 「どれよ!」 海原 「はいはい、結標さん。それぐらいにしておきましょう」ナデナデ 白井 「大きいお姉様も。ここは大人の対応を見せて淑女アピールですの」 浜面 「お嬢、この辺もう食べれるぞ?」 婚后 「お気持ちだけ……わたくし、臓物は苦手でして」 浜面 「なんだよ、ウマイのに」グニグニ 絹旗 「私も内蔵は超苦手ですね。どこかの浜面と違って繊細ですので」 浜面 「俺だって繊細だぜ!?」 滝壺 「食べたいのを食べてればいいの。たくさんあるから」 絹旗 「滝壺さーん、ハラミ焼いていいですか? これおいしいんですよ」 白井 「そちらだって臓物みたいなものでしょうに」 絹旗 「えっ」 浜面 「えっ」 滝壺 「えっ」 白井 「えっ?」 絹旗 「そ、そうなんですか!?」 白井 「え、ええ、まあ」 婚后 (今のうちに豚カルビを鉄板に)ポイポイ ~1時間半後~ 番外個体 「」ケプッ 結標 「こら、はしたない」 番外個体 「こりゃ失礼」 白井 「まだまだ食材は残ってますの……」 婚后 「お肉以外にも色々ございますわね。お惣菜に、アイスに……」ガサガサ 絹旗 「」クピクピクピ 滝壺 「きぬはた、何飲んでるの?」 絹旗 「さあ? ノドが乾いたので、てき、とうに……」プシュー 白井 「これは、ワイン……」 婚后 「調理用にと買っておいたものですわね」 絹旗 「」 浜面 「おい、大丈夫か? お前飲み慣れてないだろ?」 絹旗 「ヒー(゚∀゚)ハー」 滝壺 「」 結標 「どうするのよこれ……」 番外個体 「」ポケー 結標 (呑んだわね……) 番外個体 「海原さん借りるね?」 結標 「はぁ!?」 番外個体 「海原さーん!」ダキッ 海原 「ミ、ミサワさん!? うれし……あ、いや、ダメですよ!」 番外個体 「ホントはあーくンの腕枕がいいんだけど、ここにいないからさー!」 海原 「お、落ち着きましょう、ね?」チラッ 結標 「」ゴゴゴゴゴ 海原 (ひい!) 番外個体 「あれー? これって浮気? もしかしてダブル浮気? きゃははははは☆」 結標 (……この状況に立ち向かうには、これしか) 結標 「」クピクピクピ 海原 「む、結標さん! 身体に障ります! 僕には構わずに!」 結標 「」ポイッ カランカラン 結標 「ちょっとアンタ……」 番外個体 「んー? 邪魔しないでもらえる?」 結標 「アンタには性悪白エノキがいるでしょぉ! 海原に手ださないでよ!」 番外個体 「あァ!? 性悪白エノキ!? あーくンのことバカにしたなァ!?」 結標 「なによ! 海原の方がずっと逞しいし優しいしかっこいいし紳士じゃない!」 番外個体 「あっ、あーくンだって! あァ見えて優しいし目赤いし頭いいし肌キレイだもン!」 海原 「お二人とも! お願いですから正気に戻ってください!」 白井 「……どうしますの、コレ。もう収拾がつきませんの」 婚后 「正気を保った人間で押しとどめるしかないですわね……」 滝壺 「」スピー 白井 「滝壺さんは一瞬で酔いつぶれてしまいましたの」 婚后 「滝壺さん、一升瓶は抱き枕にするには固すぎますわよ」グイ 絹旗 「は~まづら~、何やってるですか! ちょー起きやがれですゥ~!」ブンブン 浜面 「ぐっおえ……頼む、揺らすな……!」 絹旗 「にゃははは☆ はまづら顔ちょー真っ青ですよー☆ ちょーおもしれー☆」 ~数時間後~ 絹旗 「」スピー 浜面 「」 滝壺 「」スピー 結標 「」プスプス 番外個体 「」プスプス 白井 「ボロ雑巾が5枚ですの……」 婚后 「まあ……今日ばかりは大目に見ましょう」 海原 「羽目も外したくなりますよ、最後の夕食なんですから」ジュワジュワ 白井 「焼肉続行ですの?」 海原 「ええ、少し余ってますし。先程の騒動でお腹も空きましたしね」 婚后 「ご一緒してよろしいですか?」 海原 「どうぞどうぞ」 白井 「はあ、どっと疲れました……あ、おいしいですの」モギュモギュ ユリコ 「(・ω・)」モシャモシャ ~3月31日 きぬはた荘 リビング~ 絹旗 「んぅ?」ムク 絹旗 「あれ? なんで私はリビングで寝てるんですか?」 浜面 「」 滝壺 「」スピー 結標 「」プスプス 番外個体 「」プスプス 絹旗 「……な、なんですか。この有様は」 <ゴミはこれで全部ですわね? <はいですの。 <では、外に出してきますよ。 絹旗 「……こりゃあ、なんかやらかしちゃいましたか」 絹旗 「とりあえず、ノドが超乾きました」トテトテ 白井 「あら? 絹旗さんは?」 婚后 「起きて着替えなりにいったのでは」 白井 「では、他の皆さんも。そろそろ起こしませんと」 婚后 「荷物も纏めないといけませんしね」 白井 「さあさ、皆さん。起きてくださいまし」ユサユサ 滝壺 「?」 婚后 「お二方も。もう朝でございます」ポンポン 番外個体 「あぁ……?」 結標 「あ、あれ……なんで朝……?」 婚后 「昨夜は大盛り上がりでしたし」クスクス 番外個体 「いつの間にか寝ちゃってたんだ」 結標 「ねえ、なんで私あちこちコゲてるの? 貴女、何かした?」 番外個体 「いやぁ……途中から記憶がないんだよねぇ」ガシガシ 白井 「あ、あの……」 婚后 「どうかされましたか?」 白井 「浜面さんが起きない……というか、動かないのですが」 浜面 「」 滝壺 「はまづら、朝だよ」ユサユサ 浜面 「……ふが」 結標 「こりゃ相当深く寝ちゃってるわね」 白井 「どうしましょう。放っておく訳にも」 結標 「真琴、出番よ」 番外個体 「せいや」ビリッ 浜面 「おぉぉぉ!?」ガバッ 滝壺 「はまづら、おはよ」 浜面 「お、おお。おはよう。え? おはよう? もう朝なのか?」 番外個体 「」ファーァ 結標 「欠伸するなら口隠しなさいよ」ペシッ 番外個体 「いてっ……あぁ、とりあえず顔洗いたい」 結標 「あ、私も行く」 <うぇー、口の中ネバネバなんだけど。 <昨日いつから寝てたのかしら……。 滝壺 「いつの間にか寝ちゃってたね」 浜面 「くそ、昨日は最後の夜だから熱く語り尽すつもりだったのによ……」 白井 「それは残念でしたわね」 婚后 「お水をお持ちしましょうか?」 滝壺 「お願いしていい?」 婚后 「少々お待ちくださいな」 絹旗 「持ってきましたよ、ペットボトルのままですけど」 白井 「あら、絹旗さん。大丈夫ですの?」 絹旗 「? 何がですか?」 浜面 「あ! そうだ! お前昨日は大暴れだったじゃねぇか!」 絹旗 「大暴れ!? 私が!?」 白井 「まあ、大層な乱れっぷりでしたの」 絹旗 「マジですか……途中から記憶が超ないんですけど」 <ギィィィ バタン 海原 「ゴミ出し終わりました。おや、皆さん起きておいででしたか」 婚后 「海原さん、わざわざありがとうございます」 白井 「お手数おかけしてしまいまして」 結標 「あっ、海原どこいってたのよ」 海原 「ちょっとそこまでゴミ捨てに」 結標 「ねえ。昨日私、いつ頃から寝てた?」 海原 「……覚えておられないので?」 結標 「う、うん……」 海原 「……結標さんとミサワさんの名誉のためにも、お話する訳には参りません」 結標 「えっ、ちょ、どういう意味!?」 海原 「で、では、僕は残りの荷物をまとめてきます」 結標 「あっ、待ってよ……もう!」 浜面 「ま、知らないほうが幸せなこともあるってこったな。俺も知らねえけど」 滝壺 「何があったの?」 絹旗 「さあ……私も記憶フッ飛んでますので」 番外個体 「あれ? みんなしてなにしてんの?」 結標 「」ジー 番外個体 「?」 結標 「貴女、一方通行のこと好きなのよね?」 番外個体 「なっ、あ、え、それ今言うことなの!?」 結標 「……いいわ。私も荷物まとめてくる」 番外個体 「??」 白井 「さて、落ち着いたところでわたくしたちも準備致しませんと」 婚后 「そうですわね。後で慌ただしくならないように」 絹旗 「はあ……いよいよなんですね」 滝壺 「いよいよだね」 ~同日 きぬはた荘 リビング~ 絹旗 「よいしょ……あれ? 私が超最後でしたか」ゴトン 結標 「そのスーツケース、沖縄に行く時に買ったヤツよね」 絹旗 「そうです。確か、白井さんが入れるかどうかが基準に」 白井 「入れたとしても入りませんの!」 番外個体 「なんか、こうやって大荷物持って集まってると、これから旅行に行くみたいだね」 婚后 「考えてみれば、あの時も大荷物を抱えてこの部屋に集まりましたわね」 海原 「なんだかつい最近のことのようですね」 浜面 「……ちくしょぉ」 滝壺 「今年ははまづらも行こうよ」ナデナデ 婚后 「そうですわね。どうにか手配はしたいものですわ」 白井 「婚后さんの手腕に期待ですの」 ユリコ 「ノシ・ω・)ノシ」 絹旗 「おお、ユリコも超楽しみですか」 番外個体 「……ところで。いつ頃出るの?」 絹旗 「それなんですが……」 白井 「何かございますの?」 絹旗 「私はギリギリまで残ります」 浜面 「おい、みんなにも予定ってもんがあるだろ」 滝壺 「はまづら。きぬはたはみんなを見送りたいんだよ」 浜面 「見送る……?」 絹旗 「ええ、みなさんが超後腐れなく出発したのを見届けてから、私も出発したいんです」 滝壺 「私もきぬはたと同じ。だから残るよ」 海原 「なるほど、そういうことでしたか」 婚后 「家主としての責任感でしょうか」 浜面 「……しょうがねぇ、俺も付き合わせてもらうか」 絹旗 「あ、いいですよ、浜面は。超さっさとどっか行ってください」 浜面 「おぃぃぃ!? 今いい場面になりかけてたのに台無し!」 結標 「いつも通りのやりとりね。なんか安心したわ」クスクス 絹旗 「そうだ。私から超提案があります」 海原 「と申されますと?」 絹旗 「今ここで、この家での最後の記念撮影といきましょう」フンス 婚后 「まあ、名案ですわね」 結標 「文字通り、最後になるのよね」 番外個体 「なんかそう言われると……実感が湧いてきちゃうじゃん」 白井 「ちゃんと後で焼き増ししてくださいな」 絹旗 「超勿論ですとも。では、カメラセットです」シャキン 浜面 「おおい、もうちょいそっち寄ってくれ」 滝壺 「じゃ、はまづらはこっちきて」 番外個体 「えい」ダキッ 結標 「ちょ、ちょっと……まあ、最後ぐらいはいいか」 婚后 「ほらほら、絹旗さんは真ん中に入りませんと」 ユリコ 「( ・ω・)ノシ」 絹旗 「ま、待ってくださいよ! 超ギリギリですよ!」トテテ ピッ カシャッ : : : 海原 「結標さん、そろそろ……」 結標 「そうね……それじゃ、私たち迎えに行かなきゃいけない人がいるから」 婚后 「あら、そういうことであれば遅れないようにいたしませんと」 浜面 「二人とも気を付けてな!」 絹旗 「超お元気で」 滝壺 「またどっか行けたらいいね」 結標 「貴女ともいろいろあったわね」 白井 「……本当に、不思議な縁ですの」 浜面 「あの二人ってなんかあったのか?」 海原 「まあ、色々とあるんですよ」 結標 「ねえ、真琴」 番外個体 「ん」 結標 「落ち着いたら連絡するわね」 番外個体 「……うん、待ってる」 結標 「じゃ、またね」スッ 番外個体 「またね」パシンッ 浜面 「すれ違いざまにハイタッチか、姐さんたちがやると絵になるな」 海原 「僕らもやっておきましょうか」 浜面 「よし、どんとこい!」スッ 海原 「では失礼して」バチコーン 浜面 「っ……!」 海原 「またその内に。それでは、一旦失礼します」ペコリ <バタン 浜面 「……いってぇぇぇ! 手加減しろよ、あの野郎!」 番外個体 「フルスイングだったねー」ケラケラ 婚后 「殿方同士の友情というのは素敵ですわね」 白井 「何か違うような……」 ~しばらく後~ 番外個体 「……よしっ。私もそろそろ行くよ。待たせてるヤツもいるし」 白井 「ああ、大きいお姉様まで行ってしまわれるのですか……」ウルウル 滝壺 「しらい、泣いちゃだめ」 婚后 「念のための確認なのですが、ロシアに帰る訳ではありませんよね?」 番外個体 「うん、第7学区にいるよ。お店もあるしね」 絹旗 「その内遊びにいきますよ」 浜面 「なんとか売上に貢献できるようにしますんで……」 番外個体 「次は皿洗いじゃなくて、現金で払ってよね」ニヤニヤ 絹旗 「浜面……」 白井 「それはどうかと……」 浜面 「返す言葉もございません」orz 滝壺 「大丈夫だよ、なんというか情けない浜面も応援してる」 婚后 (ここまで来ると、少々気の毒ですわね……) 番外個体 「ユリコも。ありがとね、私みたいなのに懐いてくれて」ナデナデ ユリコ 「ノシ・ω・)ノシ」 番外個体 「……それじゃ」 番外個体 「今まですっごい楽しかったよ」 滝壺 「それはお互い様」 浜面 「思えば、ミサワの姐さんは俺にも優しくしてくれたよな」グスッ 絹旗 「なんですか。私たちだっていつも超優しいじゃないですか」 白井 「大きいお姉様、何卒お達者で」ウルウル 婚后 「今生の別れでもございませんでしょうに」 番外個体 「ホント、白井さんはいつも大袈裟なんだから」 白井 「性分ですので」 番外個体 「……ま、白井らしいっちゃらしいけどね」 番外個体 「喋りすぎたかな……もう行くよ」 番外個体 「んじゃ、またね」 <バタン ~同日夕方~ 婚后 「名残惜しいですが、わたくしもそろそろ参りますわね」 白井 「婚后さんは、次の新居はここからでは少々遠いのでは?」 婚后 「ええ。ですからそろそろリミットですわ」 滝壺 「ぎりぎりまで居てくれたんだね」 白井 「……では、途中まで一緒に参りますの」 婚后 「ええ、そういたしましょう」 浜面 「二人とも気をつけてな」 絹旗 「白井さん、私も後から行きますので」 白井 「はい。先に行ってお待ちしておりますの」 婚后 「……嫌ですわ。この期に及んで、色々と思い出してしまいました」 浜面 「そういうのなんて言うんだっけ。走馬灯だっけか」 滝壺 「はまづら、全然違う」 婚后 「絹旗さんとも他の皆さんとも知り合えたこと、感謝しておりますので」 白井 「大覇星祭や学校見学、いろいろございましたの」 絹旗 「今だから白状しますが……」 白井 「?」 絹旗 「私が超復学しようと思ったきっかけは、白井さんと婚后さんなんです」 婚后 「まあ、光栄ですわね」 白井 「あと1年ですが、一緒に頑張りますの」 絹旗 「はい、超よろしくお願いします!」 婚后 「……では、色々とお世話になりました」 白井 「また落ち着いたらご連絡します」 浜面 「おう、待ってるぜ!」 滝壺 「二人とも、気をつけてね」 婚后 「またその内に」ペコリ 白井 「お先に失礼致しますの」 <バタン : : : 滝壺 「私たちで最後だね」 絹旗 「……なんていうか」 浜面 「?」 絹旗 「この部屋って、こんなに広かったんですね」 滝壺 「……そうだね」 浜面 「ほんの数時間前まで騒がしかったんだけどなぁ……」 絹旗 「超色々ありましたよね」 滝壺 「うん。もう語り尽くせないぐらい」 絹旗 「超楽しかったです。部屋貸しだしてよかったですね」 滝壺 「私のおかげ」フンス 浜面 「みんな言ってるけど、不思議なもんだよな」 絹旗 「いいじゃないですか、不思議でも」 浜面 「ま、結果良ければ全て良しってな」 滝壺 「日が沈み始めたね」 絹旗 「……ここいらが超限界っぽいですね」 浜面 「それじゃ、名残惜しいが行くとしますか」 絹旗 「そうですね。ユリコ、行きますよ」 ユリコ 「(・ω・)オアーン」 浜面 「さて、家。世話になったな」 滝壺 「お世話になりました」ペコリ 絹旗 「超お世話になりました」 <よいしょ。 <絹旗?スーツケースに乗ってどうすんだ? <浜面、押してください。 <あぁ、そういうことかい。はいはい、分かりましたよ。 <便利だよね、それ。 <ギィィィ バタン =====
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/29.html
死者たちのたまり場PART4 レス番号1~200 タイトル 登場人物 備考 新天地! 龍門渕透華、キャスター、田井中律、加治木ゆみ竹井久、福路美穂子、池田華菜、海原光貴片倉小十郎、アーニャ・アールストレイム 運動会レギュレーション会議 龍門渕透華、琴吹紬、月詠小萌、八九寺真宵伊達政宗 複雑な人々 海原光貴、龍門渕透華、福路美穂子、月詠小萌 意気込む人々 平沢唯、中野梓、田井中律、張五飛デュオ・マックスウェル、ゼクス・マーキス上条当麻、海原光貴、衛宮士郎、アーチャーバーサーカー、ライダー、キャスター、玄霧皐月ヴァン、レイ・ラングレン、プリシラカギ爪の男、ファサリナ、利根川幸雄、兵藤和尊安藤守、C.C.、アーニャ・アールストレイムマリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、千石撫子 バランスなどわたくしには不要! 龍門渕透華、リリーナ・ドーリアン、月詠小萌 戦国武将の割り当て 片倉小十郎、真田幸村、龍門渕透華、伊達政宗刹那・F・セイエイ、本多忠勝、明智光秀琴吹紬、八九寺真宵 デュオ、つっこむ 刹那・F・セイエイ、ヒイロ・ユイデュオ・マックスウェル、月詠小萌リリーナ・ドーリアン、張五飛 裏ボス登場か? 妹1、妹2、R妹 第三回:ようこそ先輩!~学校組の巻~ アーチャー、御坂美琴、加治木ゆみ、千石撫子月詠小萌、安藤守 ちなみにこの回、ふじのん死亡話本投下直後にラジオ書き手代理が必死こいて書いたものである ふじのん到着~再会~ 浅上藤乃、黒桐幹也、ライダー、琴吹紬真田幸村、ヴァン ワラ人形にごっすんご(ry 八九寺真宵、千石撫子、??? 三人の妹が到着したようです 妹?、妹?、御坂美琴 ふじのん到着~贖罪と洗礼~ 千石撫子、琴吹紬、加治木ゆみ、月詠小萌浅上藤乃、伊藤開司、アーチャー、龍門渕透華八九寺真宵、利根川幸雄、平沢唯、中野梓上条当麻、ヴァン、真田幸村、黒桐幹也ディートハルト・リート、言峰綺礼 御坂当てクイズ! 御坂美琴、R妹、妹E、妹F竹井久、福路美穂子、池田華菜、上条当麻マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、C.C.ヴァン、真田幸村、黒桐幹也イリヤスフィール・フォン・アインツベルン ついにひたぎさんがあのシーンを見てしまったようです 戦場ヶ原ひたぎ、八九寺真宵 上条さん、正解 上条当麻、御坂美琴、C.C.、ヴァンマリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、真田幸村 禁書勢の恋愛模様 海原光貴、妹F、R妹、C.C.竹井久、上条当麻、御坂美琴、福路美穂子マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、妹Eヴァン、真田幸村、インデックスリボンス・アルマークイリヤスフィール・フォン・アインツベルン 和が壊れているようです 原村和 海原の恋愛相談~ユフィ編~ 海原光貴、ユーフェミア・リ・ブリタニア 運動会への人選:その1 福路美穂子、龍門渕透華、伊達政宗、池田華菜田井中律、中野梓、平沢唯、琴吹紬浅上藤乃、黒桐幹也 海原の恋愛相談~小萌せんせー編~ 海原光貴、月詠小萌、リリーナ・ドーリアン 運動会への人選:その2 ライダー、キャスター、バーサーカー、本多忠勝アーチャー、レイ・ラングレン、ヴァンプリシラ、竹井久、福路美穂子、加治木ゆみ池田華菜、八九寺真宵、リリーナ・ドーリアン衛宮士郎、御坂美琴、上条当麻、月詠小萌マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア 妹がストーカー被害にあっているようです 妹E、御坂美琴、妹F、海原光貴 運動会への人選:その3 ゼクス・マーキス、ヒイロ・ユイ張五飛、デュオ・マックスウェル平沢唯、中野梓、千石撫子、セイバー衛宮士郎、カギ爪の男、ファサリナプリシラ、ヴァン、アーニャ・アールストレイム玄霧皐月、ユーフェミア・リ・ブリタニア安藤守 海原と美琴の恋模様 海原光貴、御坂美琴、C.C.、平沢唯 ミサカたちの「個」 妹E、妹F、R妹 もうこっくりさんで… マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、R妹ユーフェミア・リ・ブリタニア 海原のデート 海原光貴、妹F、平沢唯、田井中律琴吹紬、プリシラ、池田華菜、八九寺真宵神原駿河、御坂美琴、アーチャー エスポワール、漂着 ヴァン、カギ爪の男、初代黒服、二代目黒服平沢唯、田井中律、琴吹紬、中野梓 資料室の刹那とデュオ デュオ・マックスウェル、刹那・F・セイエイ チーム、ついに出揃う R妹、ユーフェミア・リ・ブリタニアC.C.、マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア龍門渕透華、月詠小萌、八九寺真宵、片倉小十郎 いい加減… 上条当麻、月詠小萌、妹E、御坂美琴 騎馬…レース? 龍門渕透華、リリーナ・ドーリアン、月詠小萌利根川幸雄、ライダー、セイバー、アーチャー 綱引きにバサカやホンダムが出たらという話題から それぞれの準備風景 琴吹紬、戦場ヶ原ひたぎ、神原駿河刹那・F・セイエイ、本多忠勝、平沢唯千石撫子、中野梓、ゼクス・マーキスレイ・ラングレン、船井譲次、妹F海原光貴、R妹、明智光秀、アーチャーキャスター、田井中律、池田華菜、片倉小十郎玄霧皐月、カギ爪の男、利根川幸雄、兵藤和尊マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア 競技と日程はこれだ! 伊藤開司、龍門渕透華、竹井久片倉小十郎、月詠小萌、八九寺真宵 部長とリボンス 竹井久、玄霧皐月、リボンス・アルマークイリヤスフィール・フォン・アインツベルン まとめとタマ取り 片倉小十郎、千石撫子、池田華菜 発案者曰く実は116の内容で当たりだったというから恐ろしい… 障害物競走とは? 刹那・F・セイエイ、ヒイロ・ユイデュオ・マックスウェル、リリーナ・ドーリアン千石撫子、田井中律マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア ランニング風景 琴吹紬、中野梓、八九寺真宵、千石撫子平沢唯、戦場ヶ原ひたぎ、神原駿河、キャスター池田華菜、プリシラ、福路美穂子、田井中律 凶っがーれ☆スペクタクル 浅上藤乃、??? ハロウィン 八九寺真宵、伊藤開司、利根川幸雄、船井譲次平沢唯、琴吹紬、キャスター、田井中律中野梓、神原駿河、戦場ヶ原ひたぎ刹那・F・セイエイ、福路美穂子、池田華菜 黒子到着と赤面 白井黒子、荒耶宗蓮、御坂美琴、衛宮士郎 唯のヒントコーナー 平沢唯、月詠小萌、衛宮士郎 馬イクの扱いはどうするの? 龍門渕透華、琴吹紬、真田幸村、片倉小十郎ユーフェミア・リ・ブリタニア、池田華菜伊達政宗、竹井久、福路美穂子、伊達軍の馬武田軍の馬、本多忠勝 黒子到着によるセイバー暴走 アーチャー、ライダー、浅上藤乃、セイバー上条当麻、衛宮士郎、ゼクス・マーキス 黒子の伊達軍入り 玄霧皐月、衛宮士郎、白井黒子、セイバーアーチャー 和の選択~第五回放送~ 竹井久、龍門渕透華、加治木ゆみ、福路美穂子池田華菜、原村和 人気投票ネタ C.C.、上条当麻、デュオ・マックスウェル真田幸村、衛宮士郎、張五飛、伊藤開司千石撫子、トレーズ・クシュリナーダ 死者スレ大運動会!開会式~第二競技 ALL死者スレメンバー
https://w.atwiki.jp/h21fjhs/pages/44.html
男の子C 「おねーちゃーん、ゆりこさん見つけたのー」 女の子D 「のー」 ユリコ 「∩(・ω・)∩」ヨジヨジ 絹旗 「あ、ユリコー。超ダメじゃないですか、勝手にどっかいったら」 女の子D 「すごーい、じぶんでおねーちゃんのうえにいってる」 男の子C 「あたまいいんだねー」 絹旗 「たまに人間なんじゃないかと思っちゃいますよ、ユリコは」 白井 「もう大丈夫そうですの」 結標 「すごい剣幕で飛び出していったから何かと思ってたんだけど」 男の子A 「はーなーせー!」ジタバタ 婚后 「あら、もう大丈夫そうですわね」 結標 「婚后さん? どうしたの?」 婚后 「はい、ケーキができましたので皆さんをお呼びに」 白井 「ようやく完成しましたのね」 結標 「お味はいかほどなのかしら」 婚后 「……大丈夫、かと」 白井 「そういえば大きいお姉さまは何処に?」 婚后 「珈琲を飲んでおられますわ」 結標 「飽きないわね、ホント……」 ~あすなろ園 キッチン~ 番外個体 「うまい」ズズ... 番外個体 「さー、ケーキも出来たし、あとは……うん?」 番外個体 「メール……滝壺さんから?」 差出人:滝壺さん hamadu_love@comodo.ne.jp 件名:Re 日付:20yy/m/d 15 12 ─────────────── けーきってもうできたのかな 番外個体 「できてるけど……そういや」 番外個体 「滝壺さんと浜面さんをさっぱり見かけないな」 番外個体 「二人でお楽しみ中なのかな」カチカチ 差出人:みさわ m-worst@comodo.ne.jp 件名:Re 日付:20yy/m/d 15 16 ─────────────── できてるよ。食堂においてある。 差出人:滝壺さん hamadu_love@comodo.ne.jp 件名:Re 日付:20yy/m/d 15 21 ─────────────── みんなをあつめておいてくれる? わたしたちもいくから。 番外個体 「了解……つっても、もう婚后さんが行ってるんだけどね」 <ミサワさん、そちらの準備は大丈夫ですか? 番外個体 「うん、大丈夫だよ。入れちゃって」 婚后 「さあ、みなさんどうぞ」 絹旗 「みんな、超おkだそうですよ! 入って入って!」 男の子C 「わーすごい! おおきい!」 女の子A 「おいしそー!」 女の子B 「じゃっじめんとですの!」 番外個体 「反応は上々だね」 結標 「おつかれさま」 番外個体 「そっちもね。子どもの相手は疲れるでしょ?」 結標 「全然。楽しませてもらったわよ♪」 男の子A 「はなせー! けーきー!」ジタバタ 番外個体 「その子は?」 結標 「悪ガキ」 白井 「それぐらいにしてくださいまし……」ハァ 海原 「婚后さん、ミサワさん、お疲れ様でした。あとは僕が引き継ぎますよ」 婚后 「と申されますと?」 海原 「切り分けたり飲み物を用意したりとあるでしょう」 婚后 「では、お願い致しますわ。わたくしは園長先生にお声がけしてまいりますので」 番外個体 「飲み物か。ケーキの相方といえばブラック一択だよね。よーし」 絹旗 「あの子たちにはブラックは超早いですよ」 : : : 園長 「まあ、これは売り物にしても恥ずかしくない出来ですね」 婚后 「ご光栄ですわ」 白井 「さあ、みなさん着席なさって。順番に配りますわよ」パンパン 結標 「うるさい子にはあげないわよー」 ガタッガタッガタッガタッガタッガタッガタッ 海原 「おお、よく統制がとれていますね」 絹旗 「ケーキがあるからでしょう。超わかりやすいです」 番外個体 (あれ、また滝壺さんからメール……ははぁ、そういうことか) 結標 「なにニヤついてるのよ。男の子狙ってるんじゃないでしょうね」 番外個体 「まさか、どっかのテレポ屋じゃあるまいし。それより……」 番外個体 「ちゅーもーーく!」 白井 「?」 結標 「どうしたのよ、いきなり」 番外個体 「聞いて驚け。なんと今日はサンタさんが来てるぞー」 女の子C 「あら、さんたさんはとしでんせつよ?」 女の子D 「えー、さんたさんはいるんだよー」 女の子E 「よー」 男の子B 「ほんとに来てるの?」ワクテカ 番外個体 「んー、疑うような子には見えないかもしれないね」 婚后 「意地悪しないであげてくださいな」 海原 「大丈夫ですよ、きっと来てくれますよ」ナデナデ 女の子C 「」コクリ 番外個体 「じゃ、呼んでみよっか。はい、せーの」 子どもら 「サンタさーーーん」 <バーン 浜面 「サンタさんの、おなぁぁりぃぃ」←トナカイコス 滝壺 「こんにちは」←サンタコス 浜面 「ええと……悪い子はいねがー!」 滝壺 「はまづら、色々と違う」 男の子B 「本物? 本物?」 浜面 「ネバダから来た本物だぞ!」 男の子C 「?」 結標 「トナカイさん、貴方もう黙ってたほうがいいわ」 白井 「トナカイは喋りませんし」 絹旗 「これだから超トナカイは」 浜面 「」 海原 「まあまあ、トナカイさんも緊張しておられるのでしょう」 滝壺 「みんないい子にしてるよね? だからプレゼント持ってきたよ」ドサッ 浜面 「一人一つな! さあ、持ってけ持ってけ!」 <ワーワー <サンタサーン <ウェーーイ 園長 「これはこれは……なんと申し上げれば良いのか」 白井 「喜んで頂けたようで何よりですの」 男の子A 「そぉい!」バサァァァ 滝壺 「え?」 浜面 「あ、テメェ! たきt……サンタのスカートめくるな!」 結標 「やっぱりキミにはお仕置きが必要みたいだねー」ガシッ 番外個体 「なに、さっきからずっとこんな調子なの?」 結標 「この子だけはホントフリーダムよ」 男の子A 「はーなーせー! たーすーけーてー!」 白井 「ジャッジメントですの」キリッ 結標 「それはもういいわよ!」 婚后 「ささ、みなさんもケーキを頂いてくださいな」 番外個体 「保存がきかないから、全部食べきっちゃってよねー」 絹旗 「よし、超頑張りますよ!」フンス 男の子C 「おー!」 女の子D 「おー!」 ユリコ 「ノシ・ω・)ノシ」 滝壺 「あ、私の分は残しておいてね」 浜面 「できれば俺のも」 ~数時間後~ 園長 「本日はありがとうございました。本当になんとお礼を申し上げれば……」 白井 「いえいえ、なんやかんやでこちらも楽しんでおりましたし」 男の子B 「かえっちゃうのー?」 婚后 「またいずれ会えますわよ」 女の子C 「いかないでーーーー!」ビエーン 海原 「これは困りましたね……」 結標 「すっかり懐かれちゃってるわね」 男の子C 「ねー、さんたさんはー?」 絹旗 「超ネバダに帰りましたよー」 番外個体 「まだ言うか」 女の子D 「ゆりこ、またあそびにきてね」ナデナデ ユリコ 「(・ω・)オアーン」 <バタン 滝壺 「みんな、お帰り」 婚后 「滝壺さん、ご活躍でしたわ」 結標 「全員乗ったわね?」 海原 「ええ、忘れ物もなさそうです」 絹旗 「では超名残惜しいですが行きましょうか」 ユリコ 「( -ω-)スピー」 番外個体 「トナカイさーん、車出してー」 <おうさ! 結標 「あれ? 白井さんは?」 絹旗 「助手席ですよ。ナビですし」 番外個体 「覚えてそうなモンだけどな」 ~同日夜 きぬはた荘 リビング~ 浜面 「いやー、つかれたなー」 滝壺 「はまづら、お疲れ様」 結標 「なんだかあっという間だったわね」 番外個体 「悪くないね、ああいうのも」 白井 「みなさん、今日はありがとうございましたの」 絹旗 「超気にすることないですよ」 婚后 「白井さんも仰ってたではございませんか。結局、わたくしたちも楽しんでましたわ」 海原 「得難い経験ができましたね」 番外個体 「ねえ、今日はまだやり残したことがあるんじゃない?」 結標 「そうね、これも前から計画しておいたんだし」 絹旗 「では、超解散です。30分後に再びこの部屋に集合で!」 ~30分後~ 絹旗 「あ、あれ? 私が最後ですか?」 滝壺 「うん」 浜面 「滝壺、いつまでそれ着てんだ?」 滝壺 「変かな」 浜面 「似合うぜ」キリッ 結標 「ねえ、なんか簡単なもの用意しようか?」 番外個体 「用意って……食事?」 結標 「うん」 婚后 「あ、わ、わたくしが用意いたしますわ!」 白井 「わたくしも手伝いますの!」 結標 「……どこまで恐れられてるのよ、私の料理は」 海原 「美味しいと思いますけどね」 結標 「……バカ」 : : : 番外個体 「じゃ、始めますかねー」 浜面 「よっ、待ってました!」 白井 「クリスマス企画、プレゼント交換大会開始ですの」 滝壺 「私のは誰が引くのかな」 絹旗 「ここに絹旗サマ超特製アミダクジがありますので、これで決めます!」つ□ 結標 「折角だから線足しましょ」カキカキ 海原 「では僕も」カキカキ 婚后 「せっかくですので」カキカキ 滝壺 「じゃ私も」カキカキ 番外個体 「なんだこの前衛アート」 絹旗 「超書き足しすぎですよ……」 白井 「まあまあ。では、始めますの」 絹旗 「まずルールを超確認しましょう」 結標 「お互いイヤな気分にならないためにもね」 ・鉄の掟 - プレゼントの値段は超詮索しない - もらったものはちゃんと受け取る、その場で捨てるとか超ちっそぱんち - でも感想は超ストレートに言いましょう 白井 「感想はストレートでよろしいんですの?」 海原 「忌憚ない意見が言えてこそ、ですよ」 浜面 「下手に遠慮しあっても面白くねえもんな」 番外個体 「じゃ、プレゼントに番号ふって」ペタペタ 婚后 「アミダクジの下側の番号がプレゼント番号ですわね」 滝壺 「下半分は折って隠してあるよね」 番外個体 「で、上半分に名前書けばいいんだよね。はい、早い者勝ちー」カキカキ 絹旗 「あ、超ずるいですよ!」 : : : 結標 「全員書いたわね」 絹旗 「では、左端の人から順番に超辿っていくとしましょう」 滝壺 「私からだね」ツー 白井 「すごい緊張感ですの」 婚后 「やたらと複雑なアミダですから、どうなるか分かりませんわね」 絹旗 「誰のせいですか……」 滝壺 「4番」テッテレー 結標 「はい、4番ね」 番外個体 「4番はこちらでーす」つ【4番】 滝壺 「なんだろう、これ。すごい重量感」ズッシリ 結標 「あ、それ私のだ」 滝壺 「開けてみるね」ガチャ バコン 白井 「なんですの?」 結標 「なりきり魔法少女ステッキセット」 滝壺 「すごい……」スチャ 海原 「滝壺さんの攻撃力が大幅アップしましたね」 番外個体 「……淡希の故郷では、魔法少女は軍用懐中電灯と電気警棒がスタンダードなの?」 結標 「そんなところね。浜面くんが何かやらかしたら、それで再教育するといいわよ」 浜面 「」ビクゥ 滝壺 「むすじめ、これどうやってつかうの?」 結標 「懐中電灯は振るだけ。電気警棒は……そこのスイッチ押してみて」 滝壺 「これ?」バチュン 絹旗 「おお、これは汎用性が超高いです」 滝壺 「むすじめ」 結標 「うん?」 滝壺 「ありがとう」ニコニコ 浜面 「ミサワの姐さん、雷属性耐性ってどうやってつけんだ?」 番外個体 「ネブラ装備でも着ればいいんじゃないかな」 白井 「さ、次はどなたですの?」 婚后 「わたくしですわね」ツツー 絹旗 「これ、考えてみたら後の人って楽しみ少なくないですか?」 海原 「ある程度はしょうがないでしょう。それに、クジなんですからどれなのかはもう決まってますし」 婚后 「7番ですわ」 番外個体 「7番はこれ。ちなみに私のだね」つ【7番】 婚后 「まあ……大きいですわね」 番外個体 「開けてみて」 婚后 「……これは」 白井 「何が入って……うわ」 絹旗 「形が超歪められるほどに詰め込まれたぬいぐるみ達ですか」 婚后 「これ、どうされたんですか?」 番外個体 「ぜーんぶUFOキャッチャーの景品。欲しいのがとれるまで粘ってたら集まっちゃって」 婚后 「せっかくですし、部屋に飾らせていただきますわね」 結標 「……貴女だったのね。私の部屋にこっそりぬいぐるみ置き続けてたのは」 番外個体 「うん」 結標 「なんかどんどん増えてるから、呪いかなにかかと思ったじゃない!」 海原 「学園都市にも呪いの概念ってあるんですね」 浜面 「ぬいぐるみだろ? そこまで恐ビビらなくてもいいんじゃねえか」 結標 「クローゼットに押しこんで見えないようにしておいたの。 ある日帰ってきたら、全部ベッドに整列してたのよ」 滝壺 「きっと眠かったんだね」 絹旗 「並べたのもミサワさんですか?」 番外個体 「うん」 結標 「」グリグリ 番外個体 「痛い痛い!!」 白井 「つ、次はどなたですの?」 海原 「僕ですね。いきます」ツツー 結標 「ホントに怖かったんだから!」 番外個体 「痛いやめてゴメンなさい!」 海原 「1番です」 番外個体 「いたたた……はい、1番ね」つ【1番】 海原 「これはなんでしょうね」ガサガサ 滝壺 「それ、私の手作り」 白井 「あら、手作りだなんて愛がこもってますの」 海原 「……これはこれは」 浜面 「」 婚后 「浜面さん?」 滝壺 「フェルト製はまづら人形」 結標 「よく出来てるじゃない」 絹旗 「イライラしてるときに超殴るとかよさそうですね」 海原 「いやいや、大切にしますよ」 浜面 「なんで俺なんだ……?」 滝壺 「はまづらだし、お守りになってくれるかと思って」 浜面 「まあ、お前を守るのは俺だけどな」キリッ 滝壺 「……ばか」 結標 「はいはい、次次」 白井 「どんどん行きますの」 番外個体 「じゃ、私いくね」ツツー 絹旗 「こうやって見ると、大きいの小さいのもバラバラですね」 婚后 「バリエーションがあって結構ではございませんか」 番外個体 「8番!」つ【8番】 結標 「ずいぶん可愛らしいパッケージね」 白井 「! わたくしのですの!」 番外個体 「白井さんの? なんか、重さも感じないんだけど」カサカサ 白井 「ぜひ開けて、この場で着けてみてくださいまし!」ワクテカ 番外個体 「……なんだこりゃ」 滝壺 「下着だね」 絹旗 「超下着ですね」 婚后 「また過激なデザインですわね……海原さんや浜面さんが受け取ったらどうなってたのでしょうか」 番外個体 「いや、これ向こう透けて見えてるけど!? これ着るの!?」ピラーン 白井 「是!非!」 結標 「良かったじゃない。アイツのところに泊まるときはそれ着ていきなさい」 番外個体 「」プシュー 海原 「さ、オチたところで次にいきましょう」 白井 「誰がうまいこと言えと」 滝壺 「はまづら? どうして鼻抑えてるの?」 浜面 「ばんでもございばぜん」 結標 「次は私ね」 婚后 「ここまでで半分ですわね」 絹旗 「なかなか盛り上がってきました」 結標 「2番」 番外個体 「」つ【2番】 結標 「え、何これ。大きさの割に重いわね」ズシッ 婚后 「それ、わたくしですわ。喜んで頂けると良いのですが……」 結標 「なんであれ喜んで貰っておくわよ。……これ、扇子?」 滝壺 「こんごうがいつも持ってるやつだよね」 婚后 「ええ、わたくしのと色違いのお揃いですわね」 結標 「これ、重いと思ったら鉄扇じゃない。いつも持ってるのもそうなの?」 婚后 「はい。わたくしのは、護身用にとお母様から贈られたものですわ」 海原 「なるほど。いいお母様をお持ちですね」 番外個体 「そうなの?」 浜面 「まあ、懐中電灯とか電気警棒よりは優しいやな」 結標 「これいいわね。次から座標計算のときはこれにしようかしら」パチン 絹旗 「なんか、変に似合いますね」 滝壺 「開いた状態で振れば、踊ってるようにみえるかも」 白井 「では、次はわたくしですの」ツツー 番外個体 「先に言っておくけど、それで私を叩かないでよ」 結標 「貴女次第ね」 白井 「6番ですの」 番外個体 「はい、6番ね」つ【6番】 海原 「お、僕のですか」 白井 「な、なんですの? これは?」 結標 (あれって……) 浜面 「なんだこりゃ? 石のナイフか?」 海原 「インテリアディスプレイの一種ですよ」ニコニコ 婚后 「うっかり触ると手を切ってしまいそうですわね」 結標 (ちょっとアレ大丈夫なの!?)ヒソヒソ 海原 (大丈夫ですよ、レプリカのレプリカなので術式は発動しません)ヒソヒソ 白井 「これは、机にでも飾らせていただきますの」 滝壺 「これってなにで出来てるの?」 海原 「黒曜石ですよ」 絹旗 「なんだか超貴重品っぽいです。綺麗ですし」 番外個体 「さ、次は誰かな」 浜面 「よし、やっと俺だ! いくぜ!」ツツー 番外個体 「これ、考えてみたら自分のを引いちゃったときの対策考えてないよね」 滝壺 「そういう風には出来てないから大丈夫」 浜面 「3番だ!」 番外個体 「はい、3番」つ【3番】 絹旗 「お、私のじゃないですか。超ありがたく思ってください」 浜面 「絹旗かよ。さて、何が出てくるやら」 番外個体 「ていうか、これ。パッケージングしてないよね」 結標 「もう見たまんまよね」 浜面 「で? こりゃなんだ?」 絹旗 「超C級映画のポスターコレクションです!」フンス 浜面 「どうしろっつうんだよ」 白井 「あら、これはこれで綺麗ではございませんの」 婚后 「芸術性すら感じますわね」 浜面 「そうなの?」 絹旗 「おバカには分からないんですよ、この素晴らしさは」 海原 「これ、モノによっては高値で取引されたりしてますよね」 浜面 「ありがとな、絹旗」キリッ 滝壺 「はまづら、ちょっとカッコ悪いかも」 白井 「さて、あとは……」 絹旗 「私ですね」シュタッ 番外個体 「もうアミダクジやるまでもないよね」つ【5番】 絹旗 「うー。なんか超味気ないです」ガサガサ 浜面 「それ、俺のだな」 絹旗 「なんですか、これ」 浜面 「いや、何買っていいか分からなかったからよ。無難な路線でな」 海原 「図書カードですか?」 滝壺 「はまづら、これ……」 浜面 「いやいや、それはないぞ! 真っ当な金で買った真っ当な品だぞ!」 白井 「?」 絹旗 「まあ、これで漫画でも買います」 結標 「そこは参考書とかじゃないの?」 絹旗 「超漫画です」フンス 浜面 「受け取った人間が好きに使うのが一番だ」 結標 「さて、交換会も無事済んだことだし」 海原 「日付が変わるまで僅かな時間ですが、ささやかにパーティでもしましょうか」 絹旗 「超お腹すきましたー」 婚后 「準備はできておりますわよ」 白井 「後は運ぶだけなので、手伝ってくださいまし」 滝壺 「なんだかこうやってると家族みたいだよね」 浜面 「何を今更言ってんだ」 結標 「ここで生活初めてもう何ヶ月になる?」 海原 「9ヶ月といったところでしょうか」 浜面 「俺は途中参加だけどな」 絹旗 (家族、ですか) 番外個体 (あぁ、そっか……マスターが言ってたことって) 回想ここから *** 番外個体 「ねー、マスター。クリスマスってなにする日なんですか?」 マスター 「私の故郷では、クリスマスは家族と過ごす日と相場が決まっているのである」 番外個体 「家族……」 マスター 「その日は恋人も捨て置くし、店も閉める。家族と静かに過ごすのである」 番外個体 「へー……あ、じゃここも休みなんですか?」 マスター 「うむ」 回想ここまで *** 番外個体 (こういうことだったのかな。静かとは言えないけど) 結標 「なにボーッとしてんのよ。手伝いなさい」チョンチョン 番外個体 「あ、ゴメンゴメン」 ~日付も変わる頃~ 番外個体 「うらやまうらめしいな、このやろー」スリスリグリグリ 結標 「もー、誰よ! この子にアルコール与えたのは!」 絹旗 「私も、私も混ぜやがれですぅ」ピョーン 結標 「オワタ」 海原 「はいはい、お二人とも。落ち着きましょうね」 絹旗個体 「「うあー」」ズルズル 海原 「ご無事ですか」 結標 「……お陰様で」 滝壺 「」スピー ユリコ 「」スピー 浜面 「んでな、俺も若い頃はヤンチャやった訳よ!」 婚后 「まあ、たくましい殿方はステキですわ」 浜面 「おお!? 社交辞令でもそういう事言われると嬉しいねぇ!」 白井 (酔っ払いとホステスの会話になってますの)チビチビ
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1658.html
死者たちのたまり場PART4 レス番号1~150 タイトル 登場人物 備考 新天地! 龍門渕透華、キャスター、田井中律、加治木ゆみ竹井久、福路美穂子、池田華菜、海原光貴片倉小十郎、アーニャ・アールストレイム 運動会レギュレーション会議 龍門渕透華、琴吹紬、月詠小萌、八九寺真宵伊達政宗 複雑な人々 海原光貴、龍門渕透華、福路美穂子、月詠小萌 意気込む人々 平沢唯、中野梓、田井中律、張五飛デュオ・マックスウェル、ゼクス・マーキス上条当麻、海原光貴、衛宮士郎、アーチャーバーサーカー、ライダー、キャスター、玄霧皐月ヴァン、レイ・ラングレン、プリシラカギ爪の男、ファサリナ、利根川幸雄、兵藤和尊安藤守、C.C.、アーニャ・アールストレイムマリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、千石撫子 バランスなどわたくしには不要! 龍門渕透華、リリーナ・ドーリアン、月詠小萌 戦国武将の割り当て 片倉小十郎、真田幸村、龍門渕透華、伊達政宗刹那・F・セイエイ、本多忠勝、明智光秀琴吹紬、八九寺真宵 デュオ、つっこむ 刹那・F・セイエイ、ヒイロ・ユイデュオ・マックスウェル、月詠小萌リリーナ・ドーリアン、張五飛 裏ボス登場か? 妹1、妹2、R妹 第三回:ようこそ先輩!~学校組の巻~ アーチャー、御坂美琴、加治木ゆみ、千石撫子月詠小萌、安藤守 ちなみにこの回、ふじのん死亡話本投下直後にラジオ書き手代理が必死こいて書いたものである ふじのん到着~再会~ 浅上藤乃、黒桐幹也、ライダー、琴吹紬真田幸村、ヴァン ワラ人形にごっすんご(ry 八九寺真宵、千石撫子、??? 三人の妹が到着したようです 妹?、妹?、御坂美琴 ふじのん到着~贖罪と洗礼~ 千石撫子、琴吹紬、加治木ゆみ、月詠小萌浅上藤乃、伊藤開司、アーチャー、龍門渕透華八九寺真宵、利根川幸雄、平沢唯、中野梓上条当麻、ヴァン、真田幸村、黒桐幹也ディートハルト・リート、言峰綺礼 御坂当てクイズ! 御坂美琴、R妹、妹E、妹F竹井久、福路美穂子、池田華菜、上条当麻マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、C.C.ヴァン、真田幸村、黒桐幹也イリヤスフィール・フォン・アインツベルン ついにひたぎさんがあのシーンを見てしまったようです 戦場ヶ原ひたぎ、八九寺真宵 上条さん、正解 上条当麻、御坂美琴、C.C.、ヴァンマリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、真田幸村 禁書勢の恋愛模様 海原光貴、妹F、R妹、C.C.竹井久、上条当麻、御坂美琴、福路美穂子マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、妹Eヴァン、真田幸村、インデックスリボンス・アルマークイリヤスフィール・フォン・アインツベルン 和が壊れているようです 原村和 海原の恋愛相談~ユフィ編~ 海原光貴、ユーフェミア・リ・ブリタニア 運動会への人選:その1 福路美穂子、龍門渕透華、伊達政宗、池田華菜田井中律、中野梓、平沢唯、琴吹紬浅上藤乃、黒桐幹也 海原の恋愛相談~小萌せんせー編~ 海原光貴、月詠小萌、リリーナ・ドーリアン 運動会への人選:その2 ライダー、キャスター、バーサーカー、本多忠勝アーチャー、レイ・ラングレン、ヴァンプリシラ、竹井久、福路美穂子、加治木ゆみ池田華菜、八九寺真宵、リリーナ・ドーリアン衛宮士郎、御坂美琴、上条当麻、月詠小萌マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア 妹がストーカー被害にあっているようです 妹E、御坂美琴、妹F、海原光貴 運動会への人選:その3 ゼクス・マーキス、ヒイロ・ユイ張五飛、デュオ・マックスウェル平沢唯、中野梓、千石撫子、セイバー衛宮士郎、カギ爪の男、ファサリナプリシラ、ヴァン、アーニャ・アールストレイム玄霧皐月、ユーフェミア・リ・ブリタニア安藤守 海原と美琴の恋模様 海原光貴、御坂美琴、C.C.、平沢唯 ミサカたちの「個」 妹E、妹F、R妹 もうこっくりさんで… マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、R妹ユーフェミア・リ・ブリタニア 海原のデート 海原光貴、妹F、平沢唯、田井中律琴吹紬、プリシラ、池田華菜、八九寺真宵神原駿河、御坂美琴、アーチャー エスポワール、漂着 ヴァン、カギ爪の男、初代黒服、二代目黒服平沢唯、田井中律、琴吹紬、中野梓 資料室の刹那とデュオ デュオ・マックスウェル、刹那・F・セイエイ チーム、ついに出揃う R妹、ユーフェミア・リ・ブリタニアC.C.、マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア龍門渕透華、月詠小萌、八九寺真宵、片倉小十郎 いい加減… 上条当麻、月詠小萌、妹E、御坂美琴 騎馬…レース? 龍門渕透華、リリーナ・ドーリアン、月詠小萌利根川幸雄、ライダー、セイバー、アーチャー 綱引きにバサカやホンダムが出たらという話題から それぞれの準備風景 琴吹紬、戦場ヶ原ひたぎ、神原駿河刹那・F・セイエイ、本多忠勝、平沢唯千石撫子、中野梓、ゼクス・マーキスレイ・ラングレン、船井譲次、妹F海原光貴、R妹、明智光秀、アーチャーキャスター、田井中律、池田華菜、片倉小十郎玄霧皐月、カギ爪の男、利根川幸雄、兵藤和尊マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア 競技と日程はこれだ! 伊藤開司、龍門渕透華、竹井久片倉小十郎、月詠小萌、八九寺真宵 部長とリボンス 竹井久、玄霧皐月、リボンス・アルマークイリヤスフィール・フォン・アインツベルン まとめとタマ取り 片倉小十郎、千石撫子、池田華菜 発案者曰く実は116の内容で当たりだったというから恐ろしい… 障害物競走とは? 刹那・F・セイエイ、ヒイロ・ユイデュオ・マックスウェル、リリーナ・ドーリアン千石撫子、田井中律マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア ランニング風景 琴吹紬、中野梓、八九寺真宵、千石撫子平沢唯、戦場ヶ原ひたぎ、神原駿河、キャスター池田華菜、プリシラ、福路美穂子、田井中律 凶っがーれ☆スペクタクル 浅上藤乃、??? ハロウィン 八九寺真宵、伊藤開司、利根川幸雄、船井譲次平沢唯、琴吹紬、キャスター、田井中律中野梓、神原駿河、戦場ヶ原ひたぎ刹那・F・セイエイ、福路美穂子、池田華菜 黒子到着と赤面 白井黒子、荒耶宗蓮、御坂美琴、衛宮士郎 唯のヒントコーナー 平沢唯、月詠小萌、衛宮士郎 馬イクの扱いはどうするの? 龍門渕透華、琴吹紬、真田幸村、片倉小十郎ユーフェミア・リ・ブリタニア、池田華菜伊達政宗、竹井久、福路美穂子、伊達軍の馬武田軍の馬、本多忠勝
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1205.html
294 :大変長らくお待たせ致しました:2010/05/12(水) 19 30 32 ID z.nxO4UQ 安藤『はい、本番行きます。 3、2、1、』 <♪I FEEL YOUR LOVE REFLECTION 見つめ返す 瞳に 描いて 遥かな “NEVER ENDING STORY”……> 律「田井中律と!」 キャス子「キャスターの!」 二人「「『新人さんいらっしゃ~い!』The・3rd!!!」 律「いやー、またまた時間空きましたね」 キャス子「本当、やり始めたからには責任感を持って欲しいわね。 せっかくの律ちゃんとの時間を……一つシメとく必要があるかしら……」 律「あはは……キャスターさん目がマジです、怖いですから……そ、それでは本日のゲストに……」 キャス子「ああ、因みに本日もお相手はキャスターのサーヴァントと」 律「へ? あ、そうか! えっと、田井中律の二人でお送りします!」 キャス子「じゃあ、早速本日のゲストを呼びましょうか。 入っていらっしゃい」 律「あ、それ私の役……」 かじゅ?「海原光輝と申します。 生前は学園都市に在籍していました」 律「あれ? ゆみさん?」 キャス子「あら、随分と可愛らしい格好ね」 アステかじゅ「いや、これには色々と事情がありまして……田井中さん? どうかなさいましたか?」 律「い、いや何でも……ぷっ、くく……」 アステかじゅ「そんなに可笑しいでしょうか、加治木さんのゴスロリ姿は。 僕は普通に似合ってると思いますが」 キャス子「まあ、本人とのギャップを考えると……あら、外が騒がしいわね」 ――なんて事をしてくれたんだ久!! ――いいじゃないゆみ、田井中さんにもうけてるみたいよ? ――笑われてるんじゃないか!! 大体、何でエツァリを脅して私に変身させたりなんかしたんだ! ――だってゆみにゴスロリ着せたかったんだもーん♪ ――「だもーん♪」じゃない!! アステかじゅ「……状況はお分かり戴けましたか?」 キャス子「痛い程良く分かったわ」 律「で、でも何で変身解かずに来たんですか? ……ぷぷ」 アステかじゅ「着せ替えの最中にお呼びが掛かったもので、着替える暇が無かったんです。 まさか、海原光輝や本来の姿でゴスロリ衣装のままという訳にもいかないでしょう」 キャス子「なるほど。 じゃあ、一刻も早く着替える為にも、さっさと始めましょうか」 律「り、了解です。 それでは、海原さんのロワ動向を振り返ります。 どうぞ!」 「我が身の全ては想い人の為に」にて初登場。 主催者の一人にインデックスが居る事に疑問を感じながらも、御坂美琴を守る為動き出す。 物資を求めショッピングセンターに向かう途中、本多忠勝とバーサーカーの戦闘を目撃し逃走、近場のアパートで物資を調達後、魔術の行使に必要な黒曜石を求め学校へ向かう。 だが、バーサーカーにより破壊された住宅地や線路を抜け学校に向かう道中、その耳に届いたのは、美琴の死を告げる第一回定時放送だった。 主催者への不信感から殺し合いに乗る事も出来ず、職員室にて発見した加治木ゆみの惨殺死体から皮膚を入手する際、ゆみの死体に殺し合いに乗った者達の殺害を誓う。 だが、学校を出た所を織田信長の襲撃に見舞われ、職員室で入手していた「パワーストーンの黒曜石」で発動させた魔術により信長の鎧を砕き逃走するも、襲撃の際に胸の護符を切り裂かれた為、海原光貴の姿を失ってしまう。 アステかじゅ「僕が海原光輝の姿を失うまでですね」 律「そっか、海原さんも大切な人を……分かりますよ、その気持ち」 アステかじゅ「あの場で殺し合いに乗れる程短絡的な性格だったなら、少しは楽だったかも知れませんね……でも、御坂さんはそんな事を望んではいないでしょうし、何よりあの遠藤という男と帝愛は、信じるには余りにも胡散臭い存在でしたしね」 律「あー、確かに」 キャス子「そして、マーダーキラーの道を歩み出した途端、最強マーダー・信長と鉢合わせ、と。 運が無いわね」 アステかじゅ「多分、加治木さんの皮膚を剥いだ罰が当たったんですよ。 あの場で殺されなかっただけまだ幸運でした」 律「はー、人間が出来てますね」 アステかじゅ「そうでもないですよ。 帝愛を皆殺しにする為なら何でも利用する覚悟も決めてましたから」 キャス子「そして、あの男と出会うという訳ね。 じゃあ、続きはCMの後にしましょうか」 アステかじゅ「あ、じゃあ着替えてきてもいいですか? やっぱり落ち着かなくて……」 部長「あら、駄目よゆみ。 勿体ないじゃない」 かじゅ「私はこっちだ! エツァリ、早く逃げろ!」 アステかじゅ「は、はい! って、速い!?」 律「ちょっ、ラジオブースに乱入しないで……あ、アッー!!!」 ――ブツン! 295 :大変長らくお待たせ致しました:2010/05/12(水) 20 40 08 ID z.nxO4UQ 律「うう……さ、さて、ここからは本来の姿に戻った海原さんの動向を振り返ろうと思います……いたた……」 海原「あの、大丈夫ですか田井中さん? 瞬獄殺の流れ弾が一発お腹に命中していたみたいですが……」 律「ま、まあ慣れてますから……海原さんこそ大丈夫ですか?」 海原「ええ、『トラウィスカルパンテクウトリの槍』で相殺しましたから」 律「はあ……それにしても、トラウィスカルパンテ(ryの槍が人間に当たるとああなるんですね」 キャス子「まさか、服が全部バラバラになっちゃうなんてね」 海原「いや、本来なら人体ごと「解体」される筈なんですが……瞬獄殺の勢いで減殺されたみたいですね」 律「あの人、本気で人間止めてますよね……と、とにかく続き行きましょう!」 本来のエツァリの姿を隠す為ゆみの皮膚から制作した護符を使用するか思案に暮れていた所を、今度は道に迷ったヴァンに道を尋ねられ、お互いの情報を交換。 「上条当麻を殴って欲しい」と伝えた後、ヴァンから得た「変な女が居る」との情報を元に「蒼崎橙子の人形」を発見、首輪を外した参加者と判断しディパック内に保護。 だが、ロワ開始からたった六時間しか経っていないにも関わらず首輪をしていない事に疑問を感じ、万が一の為ショッピングモールにてロープを物色中、突如目覚めた人形に襲撃される。 その後、主催者の一人・蒼崎橙子と名乗るその人形(中身は意識のみ転移した荒耶宋蓮)と加治木ゆみの姿で行動を共にする事になる。 だが、道中「憩いの館」にて休息を取った後、「敵のアジト」にて身体の調整中の橙子を待つ最中、突如建物が崩壊。 避ける間もなく崩落する建物の中、攻撃魔術しか持たない身では対処のしようが無く、成す術無く瓦礫の下に消えていったのだった。 キャス子「こうして見ると、終始運が無かったわね」 律「せめて、ヴァンさんと行動を共に出来ていれば、伊達さんと合流できたかも知れないんですけどね」 海原「それを言うなら、殺し合いの参加者に選ばれた時点で不運だったんですよ。 御坂さんを生き返らせる術を得る事が敵わなかった点で悔いが残りますが、こうなった以上せめて彼の無事を祈る事にしましょう」 キャス子「じゃあ、最後にその彼に一言お願いしようかしら」 海原「そうですね……上条当麻。 僕との約束を果たせなかった以上、これ以上御坂さんを悲しませる訳にはいきません。 故に、死ぬ事だけは決して許しません。 御坂さんの為にも」 律「ありがとうございました! それでは、本日の放送はここまで! お相手は田井中律と!」 キャス子「キャスターのサーヴァントと」 海原「海原光輝がお送りしました。 それでは、次回の放送をお楽しみに」 律「……はぁあ~、疲れた~。 久しぶりの放送だったからなあ」 キャス子「お疲れ様。 じゃあ、あっちでゆっくり休みましょうか」 律「え、いやそれ余計に疲れ……待って待って待って、今日は本当に疲れてるんで……あ、あああぁぁ……」 海原「……引きずられて行っちゃいましたね。 さて、僕も控室に戻り……」 部長「(がしっ)逃がさないわよ?」 アステかじゅ「た、竹井さん!? って、いつの間に護符を入れ替えたんですか!? は、離して下さ……あああぁぁ……」 【ラジオ放送 久々にグダグダ終了】
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/3344.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/こぼれ話 罰ゲームこぼれ話 上条「さて、今回は原作12巻。罰ゲームの話か」 美琴(あ~あ……やっぱ、コイツの意識の中だと『罰ゲーム』扱いなんだ……) 上条「ん? どうした御坂。なんか表情が暗いんだが?」 美琴「……そう?」 上条「おいおい。ちょっとは明るく振る舞えよ。罰ゲームつったって超電磁砲永遠キャッチボール(しかも俺受け専門)じゃなかったし、今思えば、案外楽しめたと思うぜ俺は」 美琴「はへ? そ、そうなの?」 上条「おう。あん時は『罰ゲーム』って括りだったからちょっとビクビクしてたんだけど、振り返ってみると『罰ゲーム』というよりは『二人で遊びに行ってる』って感じだったしな」 美琴「へ、へぇ~? ア、アンタにしては意外な反応ね。んじゃあそろそろ今回のゲストに入ってもらいましょうか!」 上条(あれ? 何で御坂は急に元気になったんだ?) ??「あの……御坂さん? 本当にわたくしでよろしいので……? 原作には出ておりませんし、外伝でも名前がまだないのですが……」 美琴「うん、おけおけ。大丈夫よ。名前はなくても作中だと縦ロールが魅力の娘ってあなただけだから。あと私と趣味が合う同世代の子ってのもそうそう居ないし、私も嬉しいのよ。でも、ちょっとごめんだけど名前の表記は今回はこれでお願いね」」 縦ロ「それは構わないのですが、一応この度のことを女王には報告してから来ましたわ」 美琴「え゛? そうなの? アイツ何て言ってた?」 縦ロ「とっても不機嫌になられて『呼ばれなくて良かったぁ』と仰られました。正直意味はよく分からなかったのですが」 美琴「まあ、アイツが来ないのは別に構わないけど『不機嫌に「呼ばれなくて良かった」』って意味は確かに分からないわね」 ??「どうもお久しぶりです。御坂さんと上条さん」 美琴「うげ! 常盤台中学理事長の息子・海原光貴!」 海原「いきなり第一声が『うげ!』というのははしたないですよ御坂さん」 上条「お。久しぶりだな。(で? お前は本物じゃなくて魔術師の方だよな?)」 海原「(でなければ『お久しぶり』ではなく『初めまして』と挨拶しています。それと魔術師の方の名前を出さなかった理由は分かりますよね?)」 上条「(もちろんだ。それとなるほどな)にしても妙な面子だな今回は。何でこの二人なんだ? 本編でまったく登場してないのに」 美琴「あ、うん。佐天さんと初春さんはゲスト担当のスタッフと誠心誠意話し合って除外してもらったんだけど、今回はゲスト選定が難航してるらしくって、代わりに誰か一人でいいから紹介してほしい、って言われちゃったから、この子に来てもらったの。海原さんはよく分かんないけど」 上条(…………スタッフミーティングにいきなり乱入して、ゲスト担当の鼻先をかすめるように一発超電磁砲を撃ってから、もう一発コインを突き付けて殺気漲る眼差しとドスの利いた声で「今回は、佐天さんと初春さんを呼んだらこの世に骨すら残らないわよ」の第一声から始まったアレは、はたして『誠心誠意話し合った』と言っていいものなのだろうか……) 海原「自分はつち……こほん、知人から行ってくるように言われました。彼曰く、友人全員に断固拒否されたらしく、それで自分に話が回ってきたのですが一体どういうことなんでしょう? 彼自身も『行くたくない』と言ってましたが」 縦ロ「断固拒否とはまた凄い話ですね。女王といい、海原様の周りの人といいどうされたのでしょうか」 美琴「なんか問題でもあったっけ? 実は黒子にも断られちゃってるのよね。いつもは頼まなくても付いてきたがるのに」 上条「さあ? そういやインデックスも嫌だって言ってたな。御坂が一緒に居るって分かってるのに行かないなんて珍しいことがあるもんだと思ったよ。あとオティヌスも」 全員「「「「う~ん?」」」」 『そうそう。最近病院に来ている見舞い客の可愛らしい女の子がね、僕が君に連絡を入れると言ったら是非伝えて欲しい事があるとお願いされてしまってね?』 「はあ???」 可愛いって誰のことだろう、と上条は思う。今病院にいるのは、白井黒子か姫神秋沙か。姫神の知り合いだとすると、吹寄整理か小萌先生か、白井の辺りに目をやると御坂美琴辺りが――――。 「――――待て。御坂美琴?」 うん、とカエル顔の医者は適当に頷いて、 『良く分かったね。何でも「帰ってきたら大覇星祭の罰ゲームは覚悟しなさい」だってさ?」 上条「あ、ここか。今回は原作12巻エピソードだけど、もしかしたら11巻を少し挟むかもしれない、って言ってたのは」 美琴(こ、コイツの『可愛らしい女の子』って範疇に私入ってたんだ……///) 縦ロ「? どうされました御坂さん。顔が赤いですわよ?」 美琴「へ? あ、ああいや何でもない何でもない!!///」 海原「それにしても上条さんって『可愛らしい女の子』の知り合いが多いんですか? 御坂さんも含めて即座に五人浮かぶとは」(澄ました顔で棒読み) 美琴「…………………………そう言えば……そうね……」 上条「うううううううう海原!? 何か俺に恨みでもあんの!? 御坂の機嫌が急転直下で悪くなったじゃねえか!!」 海原(ええ多少は) 上条当麻と御坂美琴は大覇星祭でちょっとした賭けをしていて、それに敗北した彼は美琴の言う事を聞く、という罰ゲームを強いられるはずだったのだ。それをすっぽかした挙げ句、呑気にイタリアへ旅行へ出かけた事が知れたとなれば……。 「待っているのは地獄のみ! より一層帰りたくない! うわ、ちょ、放して放して! そのプロの道具で俺を固定するのはやめてーっ!!」 海原「自分でしたら迷わず、何を差し置いても真っ先に帰りたいと思います」 上条「お前ひょっとしてM? Mなの? こん時の俺はどんな酷い目に遭わされるんだろうとしか思わんかったんだけど?」 美琴「う゛~~~~~~~ん……」 海原「御坂さん? 何を難しい顔をしているのですか?」 美琴「……いや、一度コイツの脳内の私と会ってみたいかな、って。いったいどんなキャラ付けなのよ私、って感じだし」 縦ロ「ですわね。わたくしからしましても上条さんの脳内御坂さんは相当おどろおどろしいようですから」 海原「上条さんはいったい御坂さんの何が不満なのでしょうか」 上条「おいおいみんなして何だよ。それじゃ俺だけ御坂の印象が違うみたいじゃないか」 縦ロ「そうは申されましても、御坂さんは女王と双肩を誇るほど常盤台中学では見本となる存在で尊敬の念と羨望の眼差しを一身に賜っておりますし、御坂さんを慕う在学生も大勢いらっしゃいますよ」 海原「あと、とっつきやすい性格で分け隔てなく誰とでも気さくに接している姿をよく目にしますし、常盤台の誰に聞いても同じ答えが返ってきますね」 美琴「ん~~~。私はそんなつもりないんだけど、そう見えるのかな? てことでアンタの脳内私だけがとっても変なんだけど?」 上条「えー? お前、常盤台に居る時、猫かぶってないかー?」 美琴「えー? 私は私のままよ。ここに居る時も常盤台に居る時もそんなに変えてるつもりないんだけどなぁ」 縦ロ「わたくしと常盤台で接する御坂さんの雰囲気と、今この場での御坂さんの雰囲気に相違はございませんわ」 上条「う、う~ん……そう、なのかなぁ……?」 海原(ひょっとして御坂さんは、あなただけにしか見せない表情があるのでは…? と、口には出しませんがね……) 「……んふふ……。罰ゲームなんだから、何でも言う事聞かなくちゃいけないんだからねー……」 何だかとんでもなく幸せそうな笑顔と共に、可愛らしい唇からそんな寝言が飛び出した。 海原「ぬおー! 御坂さんの可愛らしい寝姿を拝見させていただけたのは至上の眼福ですが、この御坂さんって何なんですかー!? 一体夢の中ではどちら様に向かって宣言してるんですかーっ!!!」 縦ロ「ど、どうされたんです? 海原さん。いきなりご自分の髪をグシャグシャグシャーッ!! と掻き毟りながらブリッジされるほど思いっきりのけぞられるとは……」 上条「……いや、『罰ゲーム』って単語が出たんだから明らかに夢の中の俺だろ……?」 美琴「う、うわ恥ずっ!/// 寝言って自分じゃ分からないけど私、こんなこと口走ってたんだ……///」 ――御坂美琴は、本来ならば自分の頭を乗せるべき大きめの枕を両手でギュッと抱き寄せると、 「……まずは何をしてもらおうかなぁー……むにゃ」 海原「うおのれえええええええッ!! み、みさ、御坂さん!! 何故そこで枕に向かって頬ずりなんですかーっ!! このふかふか枕は何の代用ですか!!」 縦ロ「ど、どうされたんです? 海原さん。頭を抱えられたままゴロンゴロンと床の上で左右に何度も転げ回られて? というかキャラ崩壊してますよ?」 上条「……いや、夢の続きなんだから明らかに夢の中の俺だろ? って、御坂さん!? この様子だと夢の中の俺に抱きついてません!?」 美琴「し、知らないわよ!! 夢のことなんて覚えてるわけないじゃない!!///」 縦ロ「いえ、この映像を見る限りですと間違いなく夢の中の上条さんを抱擁していると思われますわ。しかも胸元辺りに頬ずりしているのではないかと」 美琴「し、ししし、してないですからっ!!! 夢の中でこの馬鹿を抱き締めて胸元辺りで頬ずりしてそしたらこの馬鹿も私を抱き締め返してきて私の耳元で『美琴の望む事なら何でもしてあげるよさぁ言ってごらん』とか優しく囁きかけてそのままあんな事やそんな事までしちゃったりなんかしたりなんて、ぜぜぜ全然ないですからっ!!!///」 上条「やけに具体的だね!? 覚えてないんじゃねーのかよ!」 海原「のおおおおおおおおおおッ!!」 上条当麻は窓枠に肘を突き、残暑の厳しさも引いた秋の初めの緩やかな風を浴びつつ、ポツリと呟いた。 「はぁー……出会いが欲しい」 グシャア!! 縦ロ「あ、あの……? 上条さんを挟むように、右に御坂さん、左に海原さんが立たれて、上条さんのこめかみに正拳突きされたのは何故ですか……? 上条さんの顔が万力っぽく押し潰されたようになっておられるのですが……」 美琴「いえ、どう考えてもこのセリフ、普段のコイツからするとツッコミ待ちのセリフですから適切な行動をとらないと」 海原「まったく……御坂さんとの出会いで充分でしょうに何を贅沢言っているんですか……」 上条「ばっ、にゃにすんれすかーっ!?」 「一生のお願いだから揉ませて吹寄!!」 美琴「…ほ~う?」 上条「いやいやいや! ここだけ切り取られると何か『そういう意味』にしか聞こえないけど、もっと前から読めばちゃんとした意味があるから落ち着いて話を聞いてって言うかすみません謝りますからコインしまってください」 美琴「うっさい馬鹿! そんなに大きい方がいいんかアンタは、うわあぁ~ん!」 上条「泣きたいのはこっち~! 違うから! 揉ませてって、肩をって意味だから!」 縦ロ「??? あの…お肩を揉むかどうかで、何故お二人が争われますの?」 海原「さ、さぁ…自分に聞かれましても…(性知識の無い方は扱いが難しいですね…)」 「いたいたいたクソいやがったわねアンタ!!」 縦ロ「一つ分からない事があるのですが、『クソ』とは如何なる意味なのでしょうか?」 美琴「……え゛?」 縦ロ「いえ、確かお通じのスラングでそのような言葉があったと記憶しておりますが、御坂さんがそのような品性に欠ける事を仰るとは思えませんし……もしかしたら同音異義で別の意味があるのではと思いまして」 美琴「えっ!? あー、うん……そ、そうねー…」 上条「ほ~ら、やっぱり猫かぶってんじゃねーか」 美琴「そ、そんなんじゃないわよ!」 海原(…やはり彼にしか見せない表情があるようですね……口には出しませんが…) 「これは、まあ、あれだな――――不幸だー」 「人の顔見るなりその反応は何なのよ!!」 縦ロ「上条さん……つかぬことをお聞きしますが……」 上条「ん? 何だ? おずおずして聞いてくるって」 縦ロ「ひょっとして上条さんは御坂さんの事をあまりお気に召されていない、とかなのでしょうか?」 美琴「!!!!!!!!!?!」 上条「んにゃ。そんなことはねーよ。それだったらつるんだりしたいとも思わんからな。 ただ、エンカウント時にはいつも電撃の槍を頂戴するから、これから己が身に降りかかるであろうことを先に言っておこう、ってだけだ」 美琴(ほっ……) 海原(チッ……) 上条「それに、こんなセリフは御坂じゃないと言えんぜ。普通、女の子じゃなくても、他の誰にだってこんなこと言ったら逆に俺の方が嫌われるだろ? けど御坂なら悪ふざけとか単なる憎まれ口の挨拶とかでしか受け取らないからさ。まあ、そんだけ接しやすい相手ってことだな」 美琴「はへ!?」 海原「くっ……」 縦ロ「上条さん? 今の貴方のセリフは先ほど仰られました『御坂さんは常盤台に居る時と上条さんと居る時とで態度が違う』というのを否定しているのでは?」 上条「あ゛」 「で、なんか用事でもあんのかお前? 手短にな。できれば歩きながらな。いっそもう帰っていいか?」 「ただでさえムカつく対応により拍車がかかってるわね……つっか、今のアンタにそんな大それたクチを聞くだけの権利があるとでも思ってんのかしらー?」 「あん?」 「罰ゲームよん♪」 罰ゲーム、というのは九月十九日から七日間にわたって、繰り広げられた、学園都市総出の大規模体育祭『大覇星祭』で上条と美琴の間で取り決めを行った『賭け』にまつわるものだ。簡単に言って、順位の低かった方が相手の言う事を聞く、という内容である。 美琴「いったいアンタこの日何があったの? いくらなんでもこの対応は酷過ぎるわよ」 縦ロ「ですわね。別段、御坂さんには何の落ち度もないはずなのですが。ましてや、この日は、これが初顔合わせなんですよね?」 上条「まあそうだけどさ。つってもこん時の御坂は全然気にしてねーじゃん。むしろお前が俺を気使え」 美琴「はぁ? 何で私がアンタに気を使わなきゃいけないのよ。そもそもいつもアンタの方が私にまったく気を使ったことないじゃない」 上条「おいおい、お前が気を使わなきゃならんほどのタマか? 年上を年上とも思わんその態度。お前こそ、人生の先輩である俺に気を使え」 美琴「言ってくれるじゃない。そっくりそのまま返すわよ。年上なら年上らしく、人生の後輩を暖かく包み込んであげなさいよ」 縦ロ「つまり、お二人はお互いに気を使う必要がないほど親密な関係ってことですね?」 美琴「はぅっ!!!///」 上条「う゛……否定できん……って、どうした海原? 何で俺たちに背を向けてうずくまってるんだ?」 海原「……いえ……何も……」(……危うく、仮面が剥がれるところでした……) ――――御坂美琴の『罰ゲーム』発言は正統なる手順に従って放たれたものだったのだが、 「あれ? それってまだ有効だったっけ?」 「一人で勝手に水に流してんじゃないわよアンタ!! とにかく本当に何でも聞いてもらうんだから! はん、今の今まで利子とかつけずに待ってた美琴さんに感謝しなさいってのよ!!」 上条「うん。なんだろ? こう見ると妙に御坂が微笑ましいなあ。こん時は昼間のことがあってちょっとうんざりしてたから少し鬱陶しい感じがしてたんだけど、今見ると可愛い妹がキャイキャイ言ってるみたい」 美琴「……なんかむかつく褒められ方ね……」 海原「それにしても上条さん、よく常盤台相手に『学校対抗の勝負』の賭けをできましたね。五本指以外の学校の生徒でしたら勇気を通り越して明らかに『無謀』でしかないと思いますよ」 上条「う゛……ま、まあそうなんだけどさ……俺も後から何て無謀な賭けを持ちかけたんだと思ったよ」 縦ロ「え? 『上条さんから』持ちかけたんですか?」 上条「まあな」 縦ロ「あの……それでしたらここまでの一連の上条さんの態度は酷くありません? 言い出された上条さんが率先して逃げようとしているように感じるのですが……」 上条「……やっぱ俺の方が悪いのかね? 最近、どうも避けようとしていた俺を非難されっ放しなんだよな」 美琴「言い出しっぺが逃げようとするのは詐欺だしね。潔くないように映っても仕方ないじゃない?」 上条「でもさー…御坂の事だからきっと無理難題を言ってくるんじゃないかって思うと、多少は逃げ腰にもならないか? 『何でも』って約束だしな。もし仮に『私とキスしなさい!』とか言われたら、上条さんどうしたらいいのよ」 美琴「んなっ!!? そっそそ、そんな事言う訳ないでしょ馬鹿じゃないのっ!!?///」 上条「……いや、勿論冗談ですよ…?」 海原「……とてつもない勢いで帰りたくなってきました」 「そーよねー。アンタみたいな凡人じゃできる事なんて、た・か・が、知れてるもんねぇ? あら大丈夫よ、アンタと違ってとっても素晴らしい美琴さんはその辺もしっかり考慮してるから。馬鹿にできない事を頼むつもりはないし、凡人は凡人らしくヒーヒー頑張ったらー?」 上条「ほらもう、嫌な予感がビンビンするじゃないですかー」 美琴「な、何よ! 実際はそんな大それた事は要求しなかったでしょ!?」 縦ロ「では御坂さんと口付けはなされませんでしたの?」 美琴「ひゃえっ!!?///」 上条「あの、だからさっきのは冗談でしてね…?」 海原「自分、帰ってもよろしいですか? 割と本気で」 「よろしい!! ならばこの愛玩奴隷上条当麻に何なりと申し付けるがよい!!」 美琴「今考えると凄いこと言ってるわねアンタ」 上条「うん。ここ往来の場だもんな。これを目撃した周りには『女王様に媚び諂う執事』という風に映っただろうね」 縦ロ「いえ。残念ですけど上条さんを『執事』と思われた方は皆無かと思われます」 上条「へ?」 海原「まあ確かに『執事』とは上流階級に勤める人に仕える方のみに許される高貴な職業ですからね。この場合もある意味間違いではないかもしれませんが、『愛玩奴隷』と言った時点で『執事』じゃなくてドMで『下僕』か『家来』を連想される人が大多数だったのではないでしょうか」 上条「あれ? 執事ってそんなに高尚なお仕事だったの? 俺はてっきりコスプレで女性受けする役としか思ってなかったんだけど? 知り合いにメイドさんをコスプレとしか見てない奴がいるから、執事もそうかと」 美琴「……この辺りは常盤台と普通校の常識の違いなのかしら……」 上条「うわ! なんだかとっても馬鹿にされた気分!?」 縦ロ「はい? 御坂さんは素で仰っておられますけど?」 「ちょ、馬鹿!! アンタ色々とノリが良すぎるしスカートの下から思い切り扇ぐな!!」 縦ロ「まぁ。そんなにお暑かったのですか?」 上条「いや…そういう訳じゃないんだけど…」 美琴「てか改めて見ると、これ思いっきりセクハラよね!?」 上条「どうせ下に短パン穿いてんだろ」 美琴「気分の問題よ気分の! 公衆の面前でスカートがめくれたらどうしてくれた訳!?」 上条「『おっ、ラッキー! …って何だよ、短パン穿いてんのかよ。損した』…って感じかな」 美琴「周りの反応じゃなくて私に対してどうしてくれたのかって言うか『損した』って何じゃいゴルァアアア!!!」 海原「………自分の場合は『得した』と思うでしょうけども(ぼそっ)」 「な、なんという潔い直球従属姿勢……。しかしその役目は本来わたくしだけのものだッ!!」 美琴「それはそれでどうなのよ…」 縦ロ「わたくしは白井さんのお気持ち、とても良く分かりますわ」 美琴「えっ!!?」 縦ロ「わたくしも女王に身も心も捧げておりますから」 美琴「ああ、なるほど…」 上条「えっ? ちょっと待ってくれよ。その女王って人が誰かは知らないけど、同じ常盤台生なら当然女子だよな? しかも白井の気持ちが分かるって事は…縦ロールのお嬢様も百合というヤツなので?」 海原「いえ。その方の場合は恋愛感情ではなく、どちらかと言えば忠誠心のような物でしょう」 美琴「ううぅ…黒子が私をどう見てるのか改めて言われると、背筋がゾッとするわね……悪い子じゃないんだけど…」 縦ロ「白井さんではご不満なのですか?」 美琴「不満とかそれ以前に、私にそっちの趣味はありませんよ」 縦ロ「ああ。そう言われれば、御坂さんには気になる殿方がおられるのでしたわね」 海原「っ!!!」 美琴「ぶっ!!!///」 上条「あー…度々出てくる、御坂の好きな人か。けど、この手の話題になると毎回誰かに話をはぐらかされるんだよな~」 美琴「そそそそんな事ないけどっ!!?」 海原「そうですとも! そんな事はありません! それよりも昨日の夜、何を食べたか覚えていますか!?」 上条「…今まさに話を逸らされた気がするんだけど……」 「何の儀式だこれ私はどこぞのカルト教団の教祖様かーっ!!」 上条「御坂教か」 美琴「止めてよ! 何かシャレにならなそうだから!」 海原「入信いたします!」 ??「わたくしもですの!」 美琴「ほらー! いきなりシャレになってないじゃないの!」 上条「ちなみに十字教が十字架を首にぶら下げるのと同じように、御坂教はゲコ太の首飾りをするのが決まりです」 美琴「えっ!!? そ、それはちょっと…いいかも…」 縦ロ「あぁ……わたくしはどうすれば良いのでしょう…ゲコ太の首飾りは大変魅力的ですが、しかし女王を裏切る訳には参りませんし……」 上条「新しい宗教法人を立ち上げて5秒で入信者が3人(内一人は予定)か。すげーな御坂教」 待ち合わせの時間は午後一時だった。 「すでに一時三〇分ってどういう事なのよーっ!!」 ―――― 「やーすみませんでしたーっ!!」 縦ロ「上条さん。約束は守らなければなりませんよ?」 上条「いやー…俺にも色々と事情がありましてですね……」 美琴「何よ事情って。この時はそんな事言わなかったじゃない」 上条「だって下手に言い訳すると余計に怒るじゃん」 美琴「怒んないわよっ!」 上条「…こんな風に」 美琴「怒ってないっつってんでsy―――……こほん。怒りませんから、理由を仰ってみなさいな」 上条「え、何その口調。変なモンでも食った?」 美琴「ア~ン~タ~ねぇっ!!! 人がせっかく―――」 海原「自分達はいつまでこの漫才を見なければならないのでしょうか」 縦ロ「これが世に言う…お漫才という物ですか! わたくし生まれて初めて拝見いたしましたわ!」 海原「……それは何よりです…」 「かれこれ一時間もボケーッと突っ立たされたさらし者の気持ちがアンタに分かる? 待ってる途中で変な男どもに声かけられるし、いちいち雷撃の槍で丁寧に追い払うのもとっても面倒臭かったのよー?」 縦ロ「まぁ! 世に言うおナンパですの!? わたくし一度見てみたいですわ!」 美琴「そんなにいいモンじゃないですよ…? というか、多分、貴女でしたら一人で街を歩くだけで思う存分気が済むまでおナンパを拝見できると思います」 縦ロ「そうですの? でしたら今度、女王にお願いしてみようかしら」 美琴「いやいやいやいやアイツにお願いしてまでなら止めた方がいいから! あなたのためにも、そのナンパしてきた奴らのためにも!!」 上条「にしても、『丁寧』に追う払う…ねぇ…?」 美琴「何か文句ある?」 上条「いいえ。メッソウモゴザイマセン」 海原「…御坂さんは、よく街中で変な男に声を掛けられるのですか?」 美琴「う、うん。まぁ、ナンパはよくされるわね…(その中の一人にアンタが入ってるってのは…言わない方がいいかしら)」 海原「まぁ、自分としてはとてつもなく不本意と言いますか、むしろ腸が煮えくり返るような思いではありますが…しかし御坂さんの魅力ならば、ナンパされるのも仕方ないのかも知れませんね」 縦ロ「ふふっ、そうですわね。わたくしがもしも男性でしたら、思わずおナンパをしてしまうかも知れません」 上条「ま、確かに御坂は可愛いもんな」 美琴「ちょ、ちょっと止めてよ! 何か恥ずかしいから―――…………って!!! 何アンタまでサラッと『可愛い』とか言ってのよおおおおおおっ!!!///」 「って、あれ? 待ち合わせの時間って一時だったよな」 「……アンタ、まさかそれすらスルーしてたとかっていう話じゃないでしょうね」 「そうじゃなくて。 一時間前から待ってたって事は、お前って待ち合わせの三〇分も前からここにいたの?」 縦ロ「あら? そう言われればそうですわね…」 美琴「い、いいいいや違いますよっ!!? べべべ、別にコイツとの約束が楽しみすぎて早めに来ちゃったとか、そういう訳じゃないですからっ!!!///」 縦ロ「え…? では何故―――」 海原「御坂さんは几帳面なのです。待ち合わせ場所に遅刻すると相手に失礼だと考えたのでしょう。少々早めに到着して、相手を待つ事にしたのです。ええ、それ以外の理由はありませんとも!」 上条「…何で海原が解説するんだ? しかもそんなに必死に」 「違っ……ば、馬鹿ね。大雑把に言ってるだけで、別にきっちり六〇分前からここにいた訳じゃないわよ。な、何で勝負に勝った私がアンタを待つ側に回らなくちゃならないの? 勝手に変な想像膨らましてニヤニヤしないでほしいわね」 上条「ちなみに変な想像って、俺がどんな想像してると思ってたん?」 美琴「は、はぁっ!!? そ、そそ、そんなの…も…もう忘れちゃったわよ!///」 上条「いや、でも―――」 海原「上条さん。御坂さんはお忘れになったと仰っているのですから、追求するのは如何なものでしょうか」 上条(…何かさっきから、妙に海原が邪魔してくるなぁ……何でだ?) 縦ロ(先程から御坂さんが妙に赤面していらっしゃいますが……何故なのでしょう?) 「……そんなに罰ゲームで俺が苦しむ姿を見るのが楽しみだったのか」 海原「……貴方が貴方であって、非常にホッとしました」 上条「何その、安心したけど哀れむような複雑な目つきは。つーか今の言葉、インデックスにもよく言われるんだけど。『とうまはとうまだから仕方ない』って」 美琴「うん。私もアンタはアンタだって心から思うわよ」 上条「どういう意味なんだよ…」 縦ロ「上条さん! それはそうと、御坂さんは人が苦しむ姿を見て喜ぶような方ではありませんわよ!」 上条「あー…常盤台のお嬢様には分からないかも知れないけど、世の中には色々な趣味の人がいるのですよ」 美琴「特殊な性癖を持ってるみたいに言うな! そもそも、そんな趣味も持ってないし!」 ??「わたくしでしたら! お姉様に罵られて足蹴にされても一向に構いませんの~っ!!!」 上条「……な? 色々な趣味の人がいるだろ?」 縦ロ「は、はぁ…」 美琴「いや…あの変態を例に出されても…ていうかアンタも早く帰りなさい!」ゲシゲシ! ??「あぁ! お姉様! いいですわ! ああああああああああ!!」 海原(御坂さんに罵られたり足蹴にされたり…ですか………ゴクリ) 「……お前、まさか何にも考えてなかったんじゃ」 上条「ノープランで呼び出すなよな。罰ゲームのご利用は計画的にって聞くだろ?」 美琴「知らないわよ! そんな消費者金融のキャッチコピーみたいなの! そもそもアンタは私に口答えできる立場じゃないんだから、黙って私の言う事を聞けばいいの!」 上条「だったらその『言う事』とやらを決めとけっての!」 美琴「じゃあ何よ! 『私とキスしなさい』とか言ったらアンタはした訳!?」 海原「ちょちょちょお待ちください御坂さん! 売り言葉に買い言葉で、とんでもない事を仰ってますよ!? と言うかその言葉、御坂さんご自身が否定したじゃないですか!」 美琴「………へ?」 縦ロ「いえですから、今しがた御坂さんが口付けについての発言を…」 美琴「っっっ!!!!!///」 海原(…今、気付いたようですね……ご自分で言った言葉の意味に……) 「黙ってついて来なさいっつってんのよ! それが最初の罰ゲーム!!」 「最初!? 罰ゲームって一つじゃねーの!?」 上条「つまり何度もキスしろ、と。そういう訳でせうか?」 美琴「………………ぷしゅー…///」 縦ロ「大変ですわ! 御坂さんから謎の煙が!」 海原「はああああぁぁぁぁぁぁ……」 縦ロ「そして海原さんは深い溜息を!」 上条「あの~…だから冗談ですよ?」 上条「あん? 今回ここまでなの? 意外に進まなかったな」 美琴(う、うわー……じ、次回が本番ってこと!?/// ひ、引っ張るんだ!?///) 上条「この続きで俺と御坂が出る所って事は…アレか。あのペアk」 美琴「わーっ、わーっ、わーっ!!! い、い、言わなくていいから! ネタバレになるし!///」 上条「…ネタバレも何も、アニメでもやった所だぞ?」 美琴「そ、それにホラ! まだ次回の台本も手元に無いし―――」 縦ロ「あっそうでした。わたくし、次回予告の台本預かってるんでした」 美琴「あるんかいっ!!!///」 縦ロ「では読みあげますわね」 海原「はいどうぞ」 縦ロ「こほん。――――ここは上条当麻と御坂美琴の二人ともに関わった人たちが誰も居ない世界。そこに存在していたのは、二人ともに関わっていながら何も知らない海原光貴のみ。これは、海原光貴の心を挫く物語――――って、何ですのこれ?」 上条「うわ。どこかで聞いたような予告でちょっと鬱」 海原「え? え? 罰ゲームですよね? 上条さんが受ける罰ゲームですよね? この予告ですと何だか自分が罰ゲームを受けるような気分なんですけど? 」 上条「その予告だと、海原さん何万回も殺されちゃいますぜ」 海原「そんなゴールド・エクスペリエンス・レクイエムじゃあるまいし!」 美琴「確かに罰ゲームを受けるのはコイツであって海原さんじゃないわよね。何でこんな予告なの?」 上条「言い回しはさておき、確かに妙だよな? はて?」 全員「「「「うう~~~~~~~~ん?」」」」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/こぼれ話
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/3351.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/こぼれ話 罰ゲームこぼれ話 (スタジオの外) ??「ふぅ。どうもいけませんわ。呼ばれたかと思うと反射的にお姉様の元にテレポートしてしまうとは……」 ??「あれ? 白井さんじゃないですか。どうしてこんなところに?」 白井「今回はわたくし、正式なゲストではないのですから名前は出してはいけませんの!! って、初春?」 初春「はい? 正式なゲストって何の話ですか? ていうか白井さん。確か今の時間ですと、パトロールの時間のはずですよね? 建物から出てきたところをみますとサボってたんですか?」 白井「なななななな何を言いますか初春! ささ、いつまでも油売ってないで行きますよ。初春も一緒に!!」 初春「ちょ、ちょっと、白井さん!? どうしてそんなに慌てて、しかも私を掴んで早足で行くんですかーっ!? ていうか私、今日非番ですよ!? ここに居たのはさ「ここに居たのは何かの縁ですわ! 初春も手伝いなさい!!」さんと待ち合わせで!! って、私もですかー!?」 白井(冗談じゃありませんわよ。今回のこぼれ話には絶対に絶対に絶対に『彼女』を入れさせるわけにはいきませんの。ここはさっさと離れてしまうのが得策ですわ)(テレポートで二人とも消滅) …… …… …… ??「そっかそっか。ここってよく見たらこぼれ話のスタジオがある建物の前じゃん。てことはさっきの白井さんの様子からすると――ははぁ~~~ん……今回のこぼれ話って今日だったんだ……確か、今回は御坂さんと上条さんの『ペア契約にツーショット写真の話』のはず――水くさいなぁ、御坂さん。あたしに声をかけてくれれば上条さんとの仲を一気に進展させてあげられるのに――って、待てよ? 今からでも乱入してもいいんじゃない? 乱入してもいいよね? 乱入してもいいと思うな」 …… …… …… ??「さぁて! 行きますか!!」 白井「どこへ、ですの? 佐天さん?」 佐天「って、あれ!? 白井さん!? どうして?? さっき、初春を連れてテレポートしたんじゃ……!?」 白井「ふふふ。このわたくしが初春が言った『待ち合わせの相手云々』という話を聞き洩らしたとでも思いまして? ましてや非番の初春のところに佐天さんがいないはずがありませんの。これは当然にして必然、自明の理ですわ」 佐天「いや……それは暗に初春には友達がいn、じゃなくて、少ないって言ってませんか?」 白井「という訳で貴女にも消えてもらいますの」 佐天「あ、待って白井さん? いつもと違う白井さんじゃないですか? なんだか笑顔なのにちっとも目が笑っていませんよ?」 白井「今日のこぼれ話に貴女と初春は絶対に参加させるわけにはいきませんの」 佐天「で、でもほら。白井さんだって御坂さんと上条さんの仲が進展するのは嫌なんですよね? だったら二人で乱入しませんか?」 白井「いいえ! 今日は例えどんなことがあろうともわたくしは参加するつもりはありませんの! 誰も好き好んで火中どころか業火の中の栗を拾いに行きたくありませんわ! では佐天さんも行きますわよ!!」 佐天「え、ええええええええええええ!? そんなご無体なぁぁぁぁああああああああああ!!」(黒子のテレポートで佐天さん強制退場) (スタジオの中) 上条「ん? どうした御坂。何か盛大に安堵したため息をついたようだが?」 美琴「いや……なんとなく今、自分の身に降りかかりそうだった絶体絶命の大ピンチから逃れられたような気がしたから……」 縦ロ「まぁ。御坂さんを脅かす存在とはいったい如何なるモノだったのでしょう? 恐ろしいですわ」 海原「レベル5で学園都市第三位の御坂さんですから第一位の一方通行さんか第二位の垣根提督さん辺りでしょうか」 上条「どっちにしろ厄介な相手だったんだろうな。まあ、何にせよ何事もなくて良かった、って思うところだろ」 美琴「……それもそうね……ただ、なんとなく、なんとなくだけど一方通行とか第二位とかよりもはるかに恐ろしい相手だったような気がする……」 縦ロ「寮監様とか?」 美琴「……それは確かだけど、そういう意味じゃない怖さで、今この場だと学園都市で一番恐ろしい相手だったんじゃないかなと」 上条「ちょっと待て。あの寮監さんは御坂にとって一方通行よりも怖い相手なのか?」 海原「まあ、それが常盤台中学在籍の生徒の宿命ですから」 上条「……宿命とまで……」 ――――上条当麻と、――――御坂美琴。 密かに手と手を繋いで街を歩いている状態なのだが、幸か不幸か、二人とも全く自覚がなかった。 海原「ぐはぁっ!!」 縦ロ「あ、あれ? どうされましたの海原様? いきなり吐血とは?」 上条「何だ? 体調が悪いのか? だったら無理せず横になってろよ」 美琴(う、うわぁ。そう言えばそうだった……全然気付かなかった……///) 海原「……い、いえ……大丈夫です……というか上条さん? 上条さんは御坂さんと手を繋いでいる状態を全く自覚してなかったんですか……?」 上条「ん~~~。何というか、俺と御坂って結構手を繋いでる時が多くてな。だからあんまり何とも思わなかったというか」 美琴「ちょ、ちょっと!? いきなり何を!?///」 上条「いやだってそうだろ? 前にこぼれ話で出てきた俺が記憶喪失になる前でも、ガレージの前とか、河原とか、記憶があるところからでも夏休み最後の日なんて一時間くらい手を繋いでたけどお互い気付いてなかったじゃん。あと前にやったフォークダンス」 海原「ごほぉっ!!」 縦ロ「あぁ! また海原さんが吐血されました!!」 「おー。そろそろ冷房も弱くなってきてんな―」 「あと二週間もすれば暖房に切り替わるでしょうよ」 美琴はてくてくと前を歩きながら、 「あったあった。こっちよ」 彼女は細い指で店舗の一店を指差す。 上条「ほら。さっきも言ったろ。こういう会話とか御坂の歩き方とかは遊びに来ている感満載じゃん。ホント、『罰ゲーム』なんて括りがなかったら、って今さらながら思うぞ」 美琴「へ? そ、そうかなぁ?///」 縦ロ「ふふ。とっても微笑ましい光景ですよ。ちょっと羨ましいですわ。何気ない会話なのにとっても自然で仲睦ましさ満載ですもの」 美琴「うわ。何の邪心もない純粋な笑顔で言われると、ちょっと照れちゃうじゃない……///」 上条(おぉっ! もしかして御坂ってば素直に笑うと可愛いんじゃね?) 海原「……もしかしなくても御坂さんが素直に笑うと可愛いのは当たり前のことですよ?」 上条「ぶっ! 久しぶりにこのネタ来るか!? って、うぉい! 前髪の影が濃くなった笑いが何か怖いぞ海原!?」 美琴「ん? 何か言った?」 海原「いえ何も」 縦ロ「どうして海原様が答えますの? しかも0.2秒で速答とは次元大介の早撃ちよりも早いですわ」 上条「……お嬢様が世界一の大泥棒の相棒を知ってるってどうよ?」 縦ロ「ちなみに原作での彼には、妹さんとお兄さまがおりますわ。残念ながらお兄さまの方は既に亡くなっているのですが」 上条「詳しすぎだろ!」 『超難解なゲームをワンコインでクリアせよ。さもなくば土下座』とかとんでもない要求が出てくるかと思ったのだが……そういった上条の予測は大きく外れた。 美琴「……アンタ、私の事どう見てた訳?」 上条「あんなに怒ってる顔見ちゃったら、否が応でも最悪のケースを想定しちゃうもんだろ?」 美琴「そこまで陰険じゃないわよ!」 上条「え~? だってミコっちゃんって、お茶請け代わりに俺の不幸を見て楽しむタイプの人間じゃないですか~」 美琴「私はドSかっ!」 海原(サディスティックな御坂さん……我々の業界ではご褒美ですね…) 縦ロ「??? S…磁石のお話でしょうか?」 携帯電話のサービス店である。 「アンタ、『ハンディアンテナサービス』って知ってる?」 「ん? あれだっけ。個人個人の携帯電話がアンテナ基地代わりになるってサービスだよな。近くにアンテナ基地がなくても通話できるようになるやつ」 「私さ。あれに登録してみようかと思ってんのよ」 「えー。でもあの激マイナーな制度って、利用者みんなが携帯電話の電源を常にオンにして持ち歩いてないと中継アンテナ効果は期待できないんだよな。そのせいでバッテリーの減りがメチャクチャ早いんじゃなかったっけ? それ以前にサービス加入人数が少ないと何の意味もないって話じゃ……」 「だからそのサービスを普及させるためにも加入するっつってんでしょうが。ペア契約にしちゃえば『ハンディアンテナ』だけじゃなくて、その他の通話料金も随分安くなるみたいだしね」 上条「……」 縦ロ「どうされました? 上条さん」 上条「あーうん。俺が御坂と素で会話してるシーンってそんなに無いなって。こう見ると御坂が普通の可愛い女の子に見えるし、ひょっとして俺、すげー勿体ない事してる気がして」 美琴「ちょ、ちょっ! 何を言って!?///」 縦ロ「そうですの? それは実に勿体ない話ですわ。御坂さんはとても素敵で愛嬌があって接しやすい方ですのに」 上条「やっぱそうなのかね? ったく、俺と一緒に居る時もそういう御坂でいればいいのに。何でいつもケンカをふっかけてきたりムスッとしたりしてるんだか……」 美琴「え、えっと……あの……!!///」 縦ロ「まあ、御坂さんが上条さんの前ではいつもムスッとしておられますの? それはひょっとしなくても上条さんが御坂さんを怒らせるような真似しているのではないでしょうか? それを改めれば素敵な御坂さんに出会えますわよ」 上条「え゛? 御坂がムスッとしてるのって俺の所為なの?」 縦ロ「普段の御坂さんからすれば他に考えられる理由はございませんわ。御坂さんは本当に嫌がられている相手ですと、愛想笑いを浮かべられてもらえればいい方で、そうだとしても、それでもさっさと会話も早急に切りあげられ、そそくさと離れようとしますもの。わたくしとしましてはとても残念なのですが、御坂さんが女王に接するときに見せられる態度がそれに当たるかと。でも上条さんには御坂さんから話しかけられるという事は御坂さんが上条さんに少なからず好意を抱いている証でございますし、だとすれば、上条さんの前ですと御坂さんがムスッとされます理由は上条さんが御坂さんを怒らせるようなことをしている、以外は思い浮かびませんわ」 美琴(うぉい! さらっと『少なからず好意を抱いている』って!?///) 上条「う、ううん……まあきみは御坂と同じ学校の生徒だし、俺よりも御坂と接することが多いだろうから、やっぱ間違いじゃないんだろうなぁ……」 美琴(え? 肯定するの!?) 海原「……」 上条「どうした海原? 笑顔のなのに妙にどんよりした陰気なオーラが漂ってるが?」 海原「いえ何も……」(自分が夏休みのときに声をかけた御坂さんの態度が今まさに縦ロールの彼女が言った通りだったことが多大なショックです……) 美琴「……」 縦ロ「どうされました? 御坂さん」 美琴「いやなんでも」(この子がさりげなく言った『好意云々』に、やっぱアイツ【上条】は気付かないわよねー。気付くわけないわよねー。はぁ……) 「ペア契約って……あれだよな? 確かあらかじめ登録しておいた二人の間だけ、通話料とかパケット代がかからないとかっていうヤツ」 「そうそう。で、さらに今『ハンディアンテナサービス』とペア契約をセットで受けるとラヴリーミトンのゲコ太ストラップがもらえるのね、カエルのマスコット」 「……、オイ」 「即ゲット。だから一緒に契約しなさい」 「ようはストラップ目当てかよ!?」 縦ロ「はぁ……わたくしもこのキャンペーンは知っておりましたけど、とても残念なことにわたくしには一緒にペア契約してくださる殿方のお知り合いがおりませんでしたし、実のところ、御坂さんの携帯に付いているストラップを見る度に羨ましくて……」 美琴「あははは。そ、そう、だったんだ……前にMフェスの通販限定版を貰ったのにごめんね……」 縦ロ「いえ。そのストラップは誇り高きゲコラーとしまして、正規ではない方法でお譲り頂くわけにはいきませんわ。ですから、わたくしは御坂さんのそのストラップを眺めることで自分を満足させておりますの」 海原「おや? でも上条さんも持っていますね。何でしたらそちらを彼女にお渡ししたらいかがですか?」 上条「ん? これか? まあこん時のペア契約のもんだから俺も持ってるってわけなんだが、さすがにこれを渡すのは御坂に悪いだろ? これがないとペア契約解除されるかもしれんし、実はせっかく通話料が安くなって助かってて、俺も解除する気ないから。それに何だかんだ言っても、割と愛着もあるし思い出も多いしな。第三次世界大戦の時に失くしたこれを、御坂が拾って持っててくれたってのもすげぇ嬉しかったし…だからこれは誰にも渡せないな。悪ぃ」 縦ロ「いえ。お気持ちだけで嬉しいですわ。上条さんって優しい方ですのね」 上条「え? そ、そうかな?///」 美琴「くぉら!! 何赤くなってんのよ!?(で、でも、動機はどうあれ、「誰にも渡せない」、って言ってくれて嬉しいかな……///)」 上条「あ、赤くなってなんかないやい!! って、お前、器用な顔してんな? 怒ってんのに笑ってんぞ」 美琴「う゛……!!///」 海原(ちっ……せっかく御坂さんとのお揃い品を排除できると思いましたのに……) 「大体カエルならもう持ってんだろ!」 美琴「ゲコ太とこの子を一緒にすんなッ!!」 縦ロ「そうですわ! ゲコ太はこの子の隣に住んでるおじさんで乗り物に弱くてゲコゲコしちゃうからゲコ太って呼ばれているのですよ! このような簡単な違いも分からないとは学生というか若者失格ですわ!!」 上条「うわお!? ゲコラーJC二人がかりで原作再現ツッコミしますか!? つーか、海原分かったか? って、お前何やってんの?」 海原「いえ。今の内に携帯で調べておこうかと。ゲコ太を知れば御坂さんの好感度がアップするみたいですし」 美琴「……」 上条「遅いわい! しかも今の魂胆聞かれちゃったからますます引いてるわ!!」 海原「ぐ……い、いえまだです! 例えばこの『ゲブ太』などは―――」 美琴「…それパチモン」 海原「えええっ!!? い、いえしかし違いが全く分かりませんが!?」 美琴&縦ロ「「……」」 上条「海原さん、ゲコラーの方々の好感度が急降下で失われていってますよ!? もう、そこら辺で止めとけ!」 「……そのゲコ太おじさんのキャラ付けは本当にラヴリーなのか?」 美琴「はぁ……アンタの鈍さはこんな所でも如何なく発揮されんのね……」 縦ロ「ふぅ……これを理解できませんとは……少々いただけませんわ……」 上条「うわ。何その、可哀想な人を見る目は。しかも思いっきり今、幻滅のため息吐いたろ?」 縦ロ「至極当然の行為ですわ」 美琴「アンタ、頭の中だけじゃなくて感性も鍛えた方がいいわよ」 上条「いや、絶対お前ら二人だけだって!! そのキャラ付けで『ラヴリー』って思えるのは!!」 海原「そうですか? 自分はお二人の気持ちを結構納得できますよ。少し変態っぽいかもしれませんが、乗り物で気持ち悪くなったことが理由とは言え、上条さんも『少し弱っている涙目の女性』って結構そそりませんか? それと同じで御坂さんと縦ロールの彼女からすれば異性と言ってもいいゲコ太おじさんの、その仕草はラヴリーに見えなくもないのではないでしょうか」 上条「ぶっ! 否定できないしとっても正論だし!?」 縦ロ「なるほど。男女の感性の違いでございましたか」 美琴「なら、アンタが理解できなくても仕方ないわね」 上条「うぉい! 何、勝ち誇ってんだお前ら!?」 「一緒にお店に行ったりいっぱい書類を書いたり何時間も待たされたりするからさー、その辺の融通が利く人じゃないと協力してもらうのは難しいのよね。ま、半日はかからないだろうし、ちょっと我慢してもらうわよ」 上条「上条さんは体のいい便利屋さんと言う訳ですかそうですか」 美琴「何度も言うけどね…アンタは罰ゲーム食らう側なんだから、文句を言う資格は無いのっ!」 縦ロ「ですが、それにしても御坂さんならば他にも条件を満たす殿方はいらっしゃるのでは? 上条さんでなければならない理由はおありでしたの?」 美琴「うっぐ…!?/// い、いいやあの、私こう見えても男性の知り合いって実はコイツくらいしかいないんですよ! だ、だってほら私たち『女子校』じゃない? だ、だから仕方なく…ですね…」 海原「……あれ? 自分は?」 縦ロ「あら? ちょっと待ってくださいな上条さん」 上条「はい?」 縦ロ「少し気になったのですが、上条さんは『体のいい便利屋さん』扱いではご不満なのではないでしょうか? ですから御坂さんに一言申し上げたくなったのではないかと」 美琴「まあ、『便利屋』って言われて喜ぶ人は世間一般では少ないですからね。でも、こん時のコイツは罰ゲームだから不満すら言う権利はないってことなんですよ」 縦ロ「まあ、そうでしたの。でしたら納得ですわ」 上条「う、ううん……そう、なのかなぁ……? なんとなく『不満に思った理由』が違う気がしたんだが……」 海原(……どうやら鈍いのは上条さんだけではないようですね。自分としては喜ばしいことですが) 「このペア契約ってさ、そもそも普通は恋人とかで交わすものなんじゃねーの? 男女限定とか書いてあるし」 美琴「恋び、と……///」 上条「だってそうだろ? 男女のペアっつったら、やっぱ恋人だろ」 縦ロ「そ、そうですわね…確かに言われてみれば、恋人同士の方がなさるサービスのように思えます」 上条「あれ? つー事はこの時、周りからは俺たちも恋人に見えてたのかな?(想像すると…すげードキドキしてくるな…)」 縦ロ「ええ、きっと周りの方々からは恋人なのだと―――」 美琴&海原「「ああああ、あまり恋人恋人連呼しないで!!!///」ください!!!」 彼女は鞄についているカエルのマスコットをムミューッ!! と握りつつ 縦ロ「みみみ御坂さん! ケロヨンを愛でる時はもっと優しく!」 美琴「ごごごごめんなさい! この時は焦ってたからつい……」 海原「あの…貴方にお聞きしますが、あの『ケロヨン』というカエルと『ゲコ太』というカエル…どこがどう違うのか分かりますか?」ヒソヒソ 上条「見た目的には、ヒゲの有る無ししか違わないんじゃないかな…」ヒソヒソ 海原「…ですよね。良かった、自分だけがおかしいのかと思い始めていましたから」ヒソヒソ 「い、いいいいや馬鹿違うわよナニ口走ってんのアンタ! べっ、別に男女って書いてあるだけで恋人同士じゃなきゃいけないとかって決まりはないじゃないそうよ例えば夫婦だって問題ないでしょうが!!」 「もしもし。恋人よりも重たくなってますよ御坂さん」 美琴(うわあああぁぁぁもうっ!!! 何言ってんのこの時の私何言ってんのおおおおおお!!!?///) 上条「御坂と夫婦ねぇ…(想像すると…すげードキド)」 海原「想像するのを止めてもらえませんか…?」 上条「うおあっ!?」 縦ロ「ふふっ。こんなお言葉が口をついて出てくるなんて、もしかして御坂さん、深層心理では上条さんとご結婚なさる事を望んでいるのでは?」 上条「………え…?」 海原「ゴバァッ!!!」 美琴「ふにゃー///」 縦ロ「あ、あら? ほんの冗談のつもりでしたのに、皆様のこの反応は一体…?」 「さっきから何なんだお前!!」 「あ、アンタの方が訳分かんないじゃない! ほら、良いからさっさと済ませるわよ!!」 美琴「そ、そうよ! アンタが訳分かんないのが悪いのよっ!///」 上条「俺何も悪くなくね!? それにどっちかっつーと訳分かんないのは御坂の方じゃね!?」 美琴「うううううっさいうっさい!!! アンタが悪いって言ったら悪いのっ!///」 上条「え~? もう、取り付く島もないじゃないですかー…」 縦ロ「た、大変ですわ! 御坂さんと上条さんがお喧嘩を! すぐにでもお止めしなければ!」 海原「……いえ、アレは止めなくても大丈夫な類いのケンカですから。というかむしろ止めないでください。このままケンカ別れになれば――」 美琴「だだだ誰と誰が痴話ゲンカしてるってのよ!!!///」 海原「誰も言っておりませんよ!? 痴話ゲンカなんて!」 カウンターの前に座っていた店員のお姉さんは、引きずられる上条と引きずってきた美琴の形相にやや笑みが崩れかけていたが 上条「ほらもう、お店の方にも迷惑かけてんじゃねーか」 美琴「だ、だって! ……だって…///」 縦ロ「ちなみに御坂さん、その時はどのようなお顔でいらしたのですか?」 上条「そりゃもう…こーんな(変顔)」 美琴「そんな顔してないわよ!」 海原「そうです! 御坂さんはそんな顔はしません!」 上条「いや、結構するぜ? 何度も見てんもん」 縦ロ「もしかしたら、それも上条さんの前でしか見せない御坂さんの表情の一つなのかも知れませんわね」 海原「うぐっ!? …また血を吐きそうです……」 美琴「だから! そもそもそんな顔しないってば!」 「これはペア契約でして、登録に当たって『このお二人はペアである』事を証明して欲しいだけなんです。――――」 海原「あ、改めてハッキリ言われると中々に効きますね……現実を突きつけられるようで…」 上条「ペア契約の事か?」 海原「改めてハッキリ言わなくても結構です!」 美琴(あ、改めて考えると割と凄い事よね……ペア契約って…///) 縦ロ「あら? 御坂さん何だかお顔が真っ赤ですわ。どうなされましたの?」 美琴「ななな何でもないですから!///」 「……つ、つーしょっと?」 海原「あの…つかぬ事をお聞きしますが……まさか撮ったのですか…? 御坂さんとのツーショット写真を…」 上条「ん? ああ、撮ったぞ。この後すぐの話だけど」 美琴「……///」 海原「」 縦ロ「あら? 海原様が固まってしまいましたね」 上条「多分、放っておいて大丈夫なんじゃないかな」 縦ロ「そう言えばお二人は、こういったお写真は、よくお撮りになりますの?」 上条「いや、初めてだったな(少なくとも記憶があるうちは)」 縦ロ「では御坂さんが初体験ですのね」 上条「えっ!!? あ、ああ…まぁ……」 美琴「ははははは初体験て! 初体験てえええええええ!!?///」 海原「ごぶっ!」 縦ロ「ああ!? 海原様がまた吐血を!」 「写真証明のボックス探すの面倒だし、携帯のカメラでさっさと済ますか。御坂、お前って他のデジカメとか持ってないよな」 「え? ええ、まぁ、私の携帯電話はカウンターに預けちゃったし」 どこか上の空な感じの美琴だったが、上条は気づかない。 上条「あー…言われてみれば、あの時の御坂って何かそわそわしてたかも」 美琴「そそそ、そうかしら!?///」 海原(彼の鈍感スキルに助けられたようですね…) 縦ロ「あの…つまり上条さんの携帯電話でお二人はお写真を撮られたのですわよね?」 上条「ああ、うん。そうだけど」 縦ロ「では今もそのお写真は上条さんの携帯電話の中に?」 上条「そうだな。データは消してないし、今もあるよ」 縦ロ「まぁ! ではそのお写真、わたくしの携帯電話にも送っていただけませんこと!?」 美琴「ちょっ!!?///」 上条「俺はいいけど…御坂は?」 美琴「いいの!? ホントにいいのそれ!!?///」 海原「止めておいた方が良いのではありませんか? 一応は個人情報ですし」 縦ロ「そう…ですわね。残念ですが」 海原(ふう…危ない危ない。これがきっかけで常盤台に二人の写真が流出したら、状況しだいでは恋人認定されるところでしたよ) いつの間にか、美琴が若干遠くにいる。 上条「そんなに嫌なのでせうか?」 美琴「そ、そんな事言ってないでしょ!? ただちょっと…その……///」 上条「…今日のミコっちゃん、いつにも増して歯切れが悪いな」 海原(彼の鈍感スキルに助けられっぱなしですね…) 縦ロ「はっ! もしかして御坂さん…上条さんの―――」 美琴(気付かれた!!?///) 縦ロ「―――上条さんの香りが気になったのでは? 上条さんいけませんよ。香水を付ける場合は適量でなくては」 上条「…上条さん、香水とか使った事ないッス」 美琴(……違ったか) 海原(彼女の天然スキルにも助けられているようです) 実は美琴の顔はちょっと赤くなって学生鞄を握る両手がそわそわと動いていたのだが、上条には好意的に映らなかったようだ。 海原「……考えられませんね。この御坂さんを見て何も感じないとは」 上条「だって御坂から言い出した事なのに、何か知らないけどもたついてんだもん」 海原「はぁ…御坂さんも、こんな人のどこに惹かれ―――っとと、何でもありません」 上条「?」 美琴(今何かとんでもない事を口走ろうとしなかった!!?///) 縦ロ「ところで御坂さん」 美琴「あ、ひゃ、ひゃいっ!!?」 縦ロ「見た所、相当我慢しておられるようですが…お手洗いでしたら恥ずかしがらずに行った方がよろしいのではありませんか?」 美琴「………へ?」 縦ロ「御坂さんは以前にも一日中お手洗いに篭もられた事がありますし、そこまでそわそわするのでしたら行った方が良いのではないかと思いまして」 美琴「………ウン、アリガトー。ツギカラハソウスルワー」(食蜂……次に会った時がアンタの命日よ……) ぐいっと上条の肩にぶつかるように、彼女は一息で急接近した。肩と肩を擦り、美琴は首をわずかに傾げて、上条の肩に頭を置いた。携帯電話の画面の中にキチンと二人の顔が収まる。 上条「う、う~ん……改めて解説されると…何つーか生々しいな…」 美琴(わ…私こんな事してたんだ……あの時はいっぱいいっぱいだったから、この瞬間の事よく覚えてないけど…///) 海原「ぐっ……ぐううぅぅ! そろそろ…自分のライフはゼロに近づいています…ね…」 上条「何にダメージ食らってんのかは知らないけど、大丈夫か?」 海原「…貴方にだけは心配されたくありませんよ」 縦ロ「あの~。お写真が頂けないのでしたら、今ここでこの時の状況を再現してはいただけませんか? わたくし、普段では見られないという、上条さんにだけ見せる御坂さんのお顔…とても興味がありますの」 美琴「えっ!!? さ、ささ、再現んんんっ!!?///」 上条「ん、まぁいいけど。えっと、こうやって御坂を抱き寄せてだな…」 美琴「ひゃああああああああいっっっ!!!!!///」 海原「あっ。たった今ライフがゼロになりまグォッフバラァッ!!!」 縦ロ「海原様が! 海原様がリットル単位の吐血をっ!」 「顔が引きつってんぞ御坂」 「何でアンタは私から遠ざかるように目を逸らしてんのよ」 上条と美琴は顔を見合わせて、 「これはペアではないと思う」 「も、もう一回撮ってみましょうか」 海原「撮り直しまでしたのですか…」 美琴「だだ、だって仕方ないじゃない! 変な感じに撮れちゃったんだから!///」 海原(まさかとは思いますが、もう一度撮りたいが為にわざと顔を引きつらせた…なんて事はありませんよね…?) 縦ロ「でも分かりますわ。殿方と肩を寄せてお写真を撮るだなんて、緊張してしまいますものね」 上条「まぁ、確かに俺も少~しだけ緊張したもんな。何て言うか…ドキドキしたっていうか」 美琴「ふ、ふ~ん? アンタ『も』ドキドキしてたんだぁ……///」 「だから何で表情が固まってんだよ御坂!!」 「アンタはどうして重心を私から遠ざける訳!?」 海原「二度目のNG…ですと…!?」 縦ロ「しかも何だか先程よりも悪化しているような…?」 美琴「だって…だって……///」 上条「いやー、フィルムじゃなくて良かったよな」 海原「そういう問題じゃありませんよ! 貴方、何回御坂さんを抱き締めるつもりだったのですか!」 上条「そりゃまあ、成功するまで何度でも…じゃないか?」 美琴「ななななな何度でも! 何度でもおおおおおお!!?///」 縦ロ(今日の御坂さんは、何だかいつもよりも可愛らしいですわね) 「とにかくツーショット写真ってな恋人っぽい感じで撮りゃ良いんだろ! 御坂こっち来い! こうしてやるーっ!!」 「え、なに? きゃあ!!」 ガシィッ!! と細い肩に腕を回された美琴の顔が急激に真っ赤に染まっていく。 上条(こうしてじっくり見てみると、御坂すげぇ可愛い反応してたんだな) 美琴「ぁぅ…ぁぅ……///」 上条(つーか今もこの時と同じようなリアクションしてんのな。……可愛いな) 海原「……自分は何故ここにいるのでしょう…」 縦ロ「…? 海原様が遠い目をされておりますわ。この微笑ましい光景に対してきっととても哲学的な事を考えていらっしゃるのね」 「笑え御坂! これ以上いちいち撮り直すのは面倒だ! ようは書類を作れりゃ何でも良いんだろ! 割り切っちまえば問題ねえよこんなの!!」 「え? ま、まぁ、そうよね。あはは! 別にそれっぽく写真を撮るだけじゃない。そうよねそうそう写真を撮るだけ! よおし行っくわよーっ!!」 海原「そうですよね。あくまでもペア契約をする為に割り切っているだけで、つまりはこれっぽっちも『そういった感情』はないのですよね」 上条「『そういった感情』って何だよ?」 海原「分からないのなら、それで結構です」 縦ロ「海原様は、『御坂さんと異性として意識しての行動ではないのですね』、と仰りたいのでは?」 上条「ああ、そういう事か。うん、やっぱ多少は意識するよな。…どうしても」 美琴「べあっ!!?///」 上条「そうでなきゃ、ここまで緊張してねーって」 美琴「あ、あははー……そそそそ、そうなんだー…///」 海原「く……何この展開……」 縦ロ「ああ! 今度は海原様が血涙されておられます!!」 美琴はヤケクソというより顔の赤さを悟られるのが嫌で無理矢理に気分をハイに変えている。美琴の肩に腕を回す上条に合わせるように、自分の腕を上条の腰に回して距離を縮めていく。二人……というより美琴と他一名を眺める通行人が、『おおっ』と少し羨ましそうな目で見ているがハイになっている彼女達には見えていない。 海原「も~~~我慢できません! 何ですかこれ何なんですかこれ!?」 上条「何ですかって…だからペアである証明をする為にツーショットの写真をだな」 海原「そんな事は分かってますよ! 自分が聞きたいのはそこではなくてと言うより自分が聞きたくないのはそこではなくてと言った方が正しいでしょうか!?」 上条「お前…言ってる事が支離滅裂だぞ?」 海原「うるっせぇんだよ、ド素人が!!」 上条「あれ!? 神裂さん!?」 縦ロ「ふふっ。殿方達はヤンチャですのね」 美琴(アレを「ヤンチャ」で済ませるのね…) 縦ロ「ところで御坂さん。御坂さんはこの時、周りが見えていなかったと記載されておりますが…改めて客観的に見て、ご自分をどう思われます?」 美琴「にゃっ!!? どど、どうって……や…やっぱり恋人…みたいに見える………のでは、ない…でしょうか…///(あ…アイツが海原の相手をしてて、聞いてなくて助かったわね…///)」 空間移動で急速接近した白井黒子が上条当麻の後頭部にドロップキックを喰らわせた。 海原「うははははーっ! ざまぁないですね! 白井さん、GJですよ!」 上条「お前キャラ崩壊してないか!?」 縦ロ「あら。白井さんもヤンチャですのね」 美琴「だからヤンチャて…」 上条「つーか大覇星祭のフォークダンスの時もそうだったんだけどさ。白井のこれって、俺と御坂が二人っきりで体を密着させてる時に決まって来るんだよな。何でだ?」 美琴「いい、い、言われてみれば確かにそうね! な、ななな、何でかしら~!!?///」 海原「フォークダンスまで経験済み、だと!?」 縦ロ「はっ! また海原様が固まられてしまいましたわ!!」 「私だって好きでやってんじゃないんだってば! ただ私はゲコ太ストラップが欲しいからペア契約を頼んで、そこで必要って言われた写真を撮ってただけなのよ!!」 海原「そ、そうですよね。自分もつい熱くなってしまいましたが、これは! あくまでも! ストラップの為なだけ! なのですよね」 上条「……何で俺を真っ直ぐ見つめながら力説してんだよ」 海原「いえ、貴方が勘違いしないようにです」 上条「へぇへぇ。(確かにちょっと残念な気もするな)」 縦ロ「そうですわよね。何しろ限定品ですし、御坂さんが必死になるのも痛いほど分かりま……あら? 御坂さん、何をそんなにしょんぼりしておりますの?」 美琴「いやー…何でもないですよー……」 「え? それでオッケーなら俺はもう帰っちゃって良い?」 「男女のペアじゃなきゃ駄目だっつってんでしょ!!」 上条「恋人じゃなきゃ駄目なんだもんな」 縦ロ「夫婦ではありませんでしたか?」 美琴「それはもういいからっ!!!///」 海原「はい、もう終わり終わり! 撤収ですよ撤収!」 縦ロ「あら? ちょっと待っていただけます? もしかして、この時も撮影がうまくいかなかったのではないでしょうか?」 美琴「へ?」 縦ロ「いえ。白井さんがシャッターを切る寸前に闖入なされたという事は、『ツーショット写真』ではなくなりましたわよ」 美琴「びくぅッ!!」 上条「ああ。こん時もうまくいかなかったよ。撮れてしまった写真は、さすがにもう削除したけどこんな感じのやつだったから」 ――――ツーショットのつもりが高速でブレる上条の頭とびっくりした美琴と白井のパンツという極限のスリーショットになっていた。 縦ロ「くすくす。微笑ましいですけど、白井さんったら何とはしたない」 上条「『はしたない』で済ませるの!? 俺、思いっきり蹴られてんだけど!?」 縦ロ「はい? でも上条さんはとても頑丈なのでしょう? 女王から、上条さんはちょっとやそっとでは壊れない屈強な方とお聞きしてましたから、華奢な白井さんの蹴撃程度ではなんともないのでは?」 美琴(ちっ……やっぱ、アイツも日常会話にコイツのことを組み入れてやがったか……しかも包み隠さず名前まで出してるなんて……) 上条「うわ。俺って常盤台でそんなキャラ設定されてんの? って、あれ? 何であんたの女王さんとやらは俺のこと知ってんだ? 俺、どこかで会ったことあったっけ?」 縦ロ「ええ。と言っても会われたのは最近ではなく、一年ほど前だとか」 上条「……あー悪い。その女王さんに謝らなきゃな。俺って高一の七月二十八日以前の記憶を失くしちまったから、その女王さんのこと忘れてしまったんだわ……」 美琴「アンタ……」 上条「何だよ御坂。そんな殊勝で物悲しそうな視線を向けるなよ。気遣ってくれるのは嬉しいんだけど、俺だって辛いんだからな」 美琴(いや。意味が違うんですけど。思いっきり頭の可哀想な人を見ているつもりなんですけど) 縦ロ「さて、ではお話を戻しますけど、この時もうまくいかなかったのにペア契約なされている、ということはもう一度撮影された、ってことですよね?」 美琴「ひききききっ!!」 上条「ん? ああ、それはこんな感じ」 美琴「って、さらっと公開すんなあああああああああああああああああああああ!!!///」 縦ロ「あらあら。こちらはまたとても仲睦ましいツーショットで」(邪気のまったくない笑顔) 海原「グボフヘホヒハグバラゴバラグァバァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!!!!!!!!」 上条「あ。海原が火山噴火のように吐血した」 上条「という訳で海原が救急車で運ばれちまったんで今回はここまでだな」 美琴「まあ、アレだけ吐血してりゃ血が足りなくなるわよね。体調が悪いなら来なくても良かったのに」 縦ロ「そこは海原様の義理堅さなのではないでしょうか。体調が悪くても知人からのご依頼を無碍にするわけにもいかず無理をなされたとか」 美琴「世間体ってやつかしら? 常盤台の理事長の孫ともなると大変ね」 上条「まぁとりあえず、海原の事はいつものカエル医者に任せておけば大丈夫だろ。それにしても今回は結構楽しかったというか、わき合い合いだったな。うん。御坂、お前が呼んでくれたこっちの子、感じいいわ」 美琴「ほほぉ。それはどーゆー意味かな?」 上条「あん? 何でお前怒ってんの? 俺は単に俺の周りの女の子の大半がやたら野蛮だったり元気過ぎたりして、『普通の女の子』っぽいのがいねーから、こういう素朴な子と強烈かつ猛烈、具体的には咬み付きだったり電撃だったりドロップキックだったり日本刀だったり鉄拳だったり、っていう過激なツッコミなしの会話できるのもたまにはいいな、って思っただけだ」 縦ロ「え……? 『たまに』でよろしいのですか? 今のご発言からは、わたくしには上条さんの日常が相当大変な目に合っておられるような印象を受けるのですが……」 上条「はっはっは。まあ、俺は不幸体質だから、過激なツッコミに出くわすこと自体、文字通り『日常茶飯事』なんだよ。だから今はもう気にならないし、むしろ何も無い時の方が怖くなってしまったくらいなんだなこれが」 美琴「うわ。さわやかな笑顔で朗らかに言えるアンタに同情するわ」 上条「言っとくが、お前も俺の『日常茶飯事』に含まれているんだからな」 縦ロ「まあ、それはそれとしまして、ところで御坂さん。わたくし、実は女王からこのチケットを預かっているのですが」 美琴「こ、これは『ゲコ太のスーパーパラレル大冒険記』劇場版のチケット!! どうしてこれをあいつが!?」 縦ロ「いえ。わたくしが女王にお願いして購入していただきましたの。ただペアチケットでして、誰かとお誘い合わせのうえでないと行けないものなのですが、女王が是非、御坂さんをお誘いしてあげなさい、と」 美琴「そ、そう? な、ならせっかくのチケットだし、是非行きましょう! さあ行きましょう! 早速行きましょう!!」 縦ロ「はい♡ 御坂さんならそう言っていただけると思ってましたわ♡」 上条「ああっと、じゃあ今日はこれでお開きなのか?」 美琴「うん、そうね。あ、でも少しだけ次回予告やっとかなきゃ。えっと、次回は多分、原作複数巻に跨るんじゃないかしら。ロシア編に入るまで、私の出番が結構減っちゃってるし、まとめてやっちゃう感じになると思うの」 上条「ん? つまり何だ? SS01から始まって何巻くらいまでの予定ってことか? ちなみにどれくらいのつもり?」 美琴「17巻か18巻くらいまでじゃないかしら。15巻と19巻は私たちの出番無いし、20巻からロシア編になるから区切り的にそんな感じで。じゃ、また今度ね」 上条「おう。またな」 縦ロ「では行きましょう御坂さん」 美琴「うん☆」 …… …… …… (上条当麻一人の帰り道) 上条「あれ? よく考えたら、今回って12巻の途中で終わってねーか? この後、御坂妹やちっちゃい御坂妹と会って、ヴェントとか風斬とかのことで大変なことになったような気がするんだが、それ全部スルーなのか? ん~~~……」 ??「くすくすくす☆ 上条さぁ~~~ん? 今、お帰りなのかなぁ~~~?」 上条「あん? 誰だお前?」 ??「ふふん。まぁ、今日は私のことは思い出さなくてもいいわよぉ。そうねぇ、私のことは『女王』とでも呼んでくださるぅ?」 上条「『女王』? ってことは、お前はあの縦ロールの彼女の言ってた女ってことか?」 女王「そういうことよん☆ さぁて上条さぁ~~~ん。さっき、病院に運ばれてきた海原さんの頭の中を覗いてみたんだけどぉ、私ぃ、上条さんにとってもとっても殺意が湧いちゃったのよねぇ~~~」 上条「え゛? アンタ、俺と初顔合わせだよな? なのに何でそんな殺意漲る目で俺を見てんの?」 女王「でもぉ。それって私だけじゃないみたいなのよぉ~~~」 ??「その通りですわよ~~~カミジョーさぁ~~~ん?」 上条「げっ!? その声は白井!! お前まで何でここに!?」 女王「せっかくだから彼女にも海原さんが見た映像を教えてあげたのよねぇ。そうしたら快く私の協力要請を承諾してくれたわぁ。あと、ついでだからこの人達の脳にも書き込んじゃったんだゾ☆」 ??「とうま……今日のこぼれ話は短髪とデートの話だったから参加を断ったんだけど、『私の知らないところ』で短髪とあんなことやそんなことしてたんだね……」 ??「……人間よ……今日の私は、この体躯でも全盛期の力が存分に漲っているぞ……」 上条「インデックス!? オティヌス!?」 女王「でさぁ、何だか知らないけど、たまたますれ違った通りすがりのこの人にも教えてほしい、って言われたから教えちゃったぁ♡」 ??「ふっ。流石は一度は世界中を敵に回した男だな。ひょっとして『複数の誰かを敵に回すこと』に長けてるのではないか?」 上条「レイヴィニア=バードウェイ!?」 女王「まだまだいるわねぇ」 ??「上条君。これはどういう事なのか。ちゃんと説明してほしい」 ??「貴様は本当に一度死んでみるべきだと思うわ!」 ??「流石の私でも、これは擁護できないけど」 上条「姫神!? 吹寄!? それに雲川先輩まで!?」 ??「」 上条「五和!!! 無言で槍構えるのは止めようぜ!!? すげー怖い! あと目に光がないんですけど何でヤンデんの!?」 女王「もう説明はいらないわよねぇ?」 上条「し、四面楚歌!?」 全員「「「「「天誅ぅぅぅぅぅぅううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!」」」」」 上条「いぃぃぃぃぃやぁぁぁぁあああああああああああ!! 助けて御坂ぁぁぁぁあああああああああああああああ!!」 (映画館) 縦ロ「――――上条当麻。彼は三度目の死を迎えることになる、ところだった」 美琴「ほへ? 何そのナレーションっぽいの」 縦ロ「いえ。前回の予告台本と一緒に渡されました今回の台本の締めにそう書いてありまして読み上げるようにと言われていたのですが、恥ずかしながら忘れてしまっていたものですから」 美琴「いや。流石に遅過ぎるから。って、これまた何か妙に嫌な感じのナレーションなんだけど」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/こぼれ話