約 1,257 件
https://w.atwiki.jp/twistedfox/pages/182.html
“ヴルメリオ”ジグムント=S・マクシミリアン<Siegmund=Siegfried・Maximilian> 「あいよ、何でも屋ヴルメリオたあ俺のことさ! ……おい、今“壊し屋”っつったのは誰だコラ!」/ギルドで自己紹介 「げえっ、お前は! 俺は帰らねえぞ、親父のことなんざ知ったこっちゃねえ!」/家の人間に見つかって 「な、あいつら今頃何してるんだろうな? またみんなで、楽しくやりたいもんだけどよ」/帝都での友人たちを思い 「――いつか必ず、アスガルドへ至る。そこでなら、俺のこの身体も元に戻るんじゃねえかって。そう思うのさ」/空、地平線の向こうに 「……おいおいおい、アリーセに頼まれたとはいえ、帝都に帰ってきちまったよ俺。どうかリアに見つかりませんように……ッ!」/帝都グラズヘイム、路地裏にて クラス ゾルダート スカウト シリウス Lv.2 Lv.1 Lv.12 トール トール ヘイムダル Exp.xxx ライフパス等 種族:人間 外見:黒髪(前髪のひと房のみ白)、左目を無骨な眼帯で覆った青年。身長体重はそこそこ、赤いインナーに黒いジャケット。 変装:赤髪、左目を覆うタイトな革製眼帯。マジシャンズローブを着崩した旅装。 出自:将軍の子/父は真帝国軍務枢機卿。 境遇:呪い/AGの実験部隊にいた際、奈落に身体を蝕まれる。 HT:奈落の侵食/左眼の真相は、“月の魔女”グナーデと何か関連が……? 邂逅:友人;“青の”シェルリィ/呪いを抑える眼帯をくれたり、天元老師を紹介してくれたり。いいやつだよ。 初期クエスト:アスガルドの探求/奈落の侵食から解放される。 シャード:眼帯に埋め込まれた、赤い三つの球体(変装中は胸ポケットに収納) 設定 失せもの探しから要人護衛、果ては反帝国活動まで幅広く請け負う何でも屋の“ヴルメリオ”。 その正体は真帝国軍務枢機卿にして参謀総長! ……の息子、ジグムント=ジークフリート・マクシミリアンである。 幼馴染であるメルヴィ・ウィットと共に飛空艇シェルブリット号を駆り、ミッドガルドを今日も今日とて駆け巡る。 彼の行く先に待ち受けるのは何か。奈落。黄昏。理想郷。それは誰にもわからない。 真帝国を出奔した理由は「帝国は俺には狭すぎるのさ」と本人嘯いてはいるが……? 【年表】 年齢 出来事 登場 00歳 誕生。真帝国軍務枢機卿マクシミリアンの三男として生を受ける。 01歳 メルヴィ、ジルウェル誕生。幼馴染三人組結成。 02歳 03歳 教会にてマリーアと出会う。三人目の幼馴染。 04歳 05歳 06歳 幼年学校入学。やんちゃで腕白なガキ大将時代。アリッサと出会う。四人目の幼馴染。 07歳 08歳 09歳 10歳 幼年学校の学芸会で『裏雪姫』を上演、小人兼王子役を怪演する。 11歳 12歳 幼年学校卒業。士官学校入学。ぼんやりとではあるが、帝国を守りたいと思っていた少年時代。 13歳 14歳 15歳 士官学校卒業。“皇帝の剣”入りを蹴り、銀十字軍に所属する。 マリーア、聖母候補として認定? ちょいさびしいジーク。 16歳 メルヴィ、ヨルムンガルド社へ。ジルウェル、アカデミーへとそれぞれ進む。少しさびしいジーク。 アリッサ、情報流出の嫌疑をかけられ行方不明に。ジーク、さらにさびしく。 17歳 AG実験部隊へ異動。試験機“グラム”Ver0.99を拝領する。 久しぶりにマリーアと会ったら砂蟲飼いたいとか言い出して困惑するジーク。 Session 08(未登場) 18歳 AG実験部隊にて事故(事件?)発生。詳細は不明。身体を奈落に蝕まれる。 試作機“グラム”Ver2.02を奪取、銀十字軍を抜け、市井へと出る。最終階級は少尉。 メルヴィを半ば強引に勧誘、ミッドガルドを放浪。シェルリィ、天元老師と出会う。 19歳 ウッドポートに入る。アルフリーダと出会い、ハンターとしての指南を受ける。“ヴルメリオ”を名乗り始める。 一方その頃ハンス、ウィンカスターにてフィーネを救い損ねる。 Session 10(未登場) 20歳 21歳 ウッドポート事件。シェルブリット号をG=M社から譲り受ける。 Session 01 アカデミーにてジルと再会。“グラム”のVer6.0への改良。 Session 02(NPC) ウェスバルトにてマリーア、アリッサと再会。ちょっぴり里心が。 Session 03 XX基地に潜入、“天使に至る三つの方法”を調査。久しぶりの軍服。 Session 04 アルフリーダの依頼でウータンキドゥルへ。ディーゴとやりあう。 Session 05 22歳 ジルの依頼で西方アルト村にてバーサーカーの調査。 Session 06(NPC) 朝起きたらヴァーハナになった、という夢を見た Session 07 双頭竜狩り。友人のシャゼルが一時行方不明になり焦るも、無事解決。 Session 09 アリーセの応援を求める声により、帝都に潜入。緊張高まる。 Session 11 能力値 能力値 体力 反射 知覚 理知 意志 幸運 Basic 13 13 11 12 11 13 Bonus 4 4 3 4 3 4 戦闘能力値 未装備 装備時 命中 13 13 回避 13 14 魔導 13 16 抗魔 13 14 行動 17 17 耐久 55 55 精神 46 46 攻撃 13 殴+32 防御 斬 刺 殴 通常 1 0 0 特技 ゾルダート(CL.2) Lv.1 帝国軍装備 Pass 帝国軍装備をCL個取得 Lv.1 強化人工筋肉 Pass 耐久力、Dm補正。肉体改造 Lv.2 格闘強化機構 Pass Dm補正。科学と努力の合わせ技 スカウト(CL.1) Lv.1 活劇! D-R Dm軽減。どんがらがっしゃーん Lv.1 感覚強化 Pass 反射、知覚判定に修正 シリウス(CL.12) Lv.1 天狼拳 Mj 弱パンチ Lv.1 発勁 D-R D-R小強化 Lv.2 鍛練 Pass 素手強化 Lv.2 魔狼拳・四態歩法 Mn 移動しつつMn Lv.2 天狼拳・剛掌 Auto Dm強化 Lv.4 双勁 D-R D-R中強化 Lv.4 天狼拳・風牙 Mj 雷パンチ Lv.5 天狼拳・飛燕 Auto 命中振り直し Lv.6 鉄手 Pass 素手強化 Lv.6 天狼拳・無王 Re 対物理防御/1R Lv.9 天狼拳・応閃 Re 対物理カウンター/1R Lv.10 天狼拳・練昇 Mn Dm強化 Lv.12 絶勁 D-R D-R大強化 HOT:奈落の侵食 Lv.x 堕落:マヒ Pass 【BS マヒ】を与える 装備 装備 武器(右):素手 武器(左): 武器(xx):バックラー/武器オプション:思い出のリボン 防具 :マジシャンズローブ アクセサリ:紅星石のピアス その他2 :帝国十字勲章*2 一般アイテム ポーション*3 MPポーション*4 兎の足 (武器防具ひとつずつ) ロリポップ ガイドブック:グラズヘイム 飛空艇シェルブリット号 コネ 関係 幼馴染 メルヴィ・ウィット 帝都から一緒に出奔してきたバルクハウザー家の令嬢。メカ大好き娘。財布を握られているため頭上がらず。 幼馴染 ジルウェル・マーニ アカデミーでレリクス研究を行う天然娘。グーデリアンさん家とはやや気まずいが、それでもずっと仲良しでいたいもんだ 幼馴染 アリッサ・ファーナー ウェスバルトで再会した幼馴染。仲良メンツの中で唯一の普通っ娘。心が安らぐ。 幼馴染 マリーア・レーベンスホルン ひとりにしちまってゴメンなァ。おいおい顔出すよ、帝都には。な、今はそれで勘弁だ。 家族 グンター・グーデリアン ジルの兄貴。俺にとっても兄貴みたいな人。恰好良いよな。ジルが泣きそうになると超怖いけど。 師匠 アルフリーダ・リリェベリ ウッドポートの街に辿りついた俺にハンターとしてのいろはを授けてくれたのは多分アルフリーダ。 師匠 クント・シュテファン・ノール アンデッド騎士のおっさん。なあ、奈落との折り合いってな、どうやりゃつけられるかね? 好敵手 鷲峰・かいな ミッドガルドの外から来た女戦士。いいアイアンクローだった。今度は正面から散打したいな! いいひと ベル=ネージュ 欠け耳猫司祭。リアの友達で、何か安心できる雰囲気の女。偏見のない融和の世界、いいよな。 友人 シャゼル・ウェズナー モンスターハンターで、俺には珍しい……、って自分で書いて悲しくなるが男の友人。気の置けない良いヤツだ。 友人 “青の”シェルリィ エクスカリバーの導師。奈落がやべえ、って時にはいつでも呼んでくれ。俺に遠慮なんかいらねえよ。 友人 ジェイラス・クロフォード 柿崎。べ、別にダチだなんて思ってねえけどよ。一緒に飯でも食ったら楽しそうだよな。 友人 ナディ ジェイラスとの関係は、俺とメルヴィとのみたいなもんかね。苦労人の気配がするぜ。 友人 アシュリー・バークネル 俺より一回り近く小せえのに、男気に溢れた坊主だよ。 友人 アリーセ・カロルス リア繋がりで友達になったトーキー。割と油断ならなくて緊張走る。 幼子 クリス ウータンキドゥルの少女。困ったことがあったらいつでも呼びな。 幼子 フランチェスカ・フィオン シュライバー卿の犠牲者、だからって訳じゃねえが。頑張れよ。 幼子 イクス 割とコメントし辛いフランチェスカのエイリアス。ベル=ネージュと仲良くやれよなあ。 幼子 シルヴィア 今はアイギスに行ったんだっけ? 友達の為に頑張る姿が胸を打つ。 幼子 クレア・アーレ 精霊契約猫娘。経緯を見ているだけに、放っておけねえよ ビジネス テオドール・ディストラー エクスカリバーの筆頭魔術師、だったか? 奈落を押さえる独自術式、すげえもんだな。困ったことがあったら頼りにさせてもらいたいね。 ビジネス “金髪の”ベルダ G=M社のエージェント。飛空艇シェルブリット号をありがとよ! お前さんからの依頼ならまた快く引き受けるぜ。 ビジネス シュルヴェステル・アハマニエミ ヴァナヘイム社のエージェント。隙の見えないメロウのおっさん。どことなくクントのおっさんと近い雰囲気? 秘密 キービッツ・フローリィ 嬉しいこと言ってくれやがる汚い後輩。ま、少なくとも依頼はしっかり請け負ったぜ。 憎悪 グナーデ ……。 所持金 1500ゴルト これまでの“ヴルメリオ” Knights in the Remunerative Conflict Field PC3 『這い寄る闇』PC2 「天使に至る3つの方法」PC4 <カミサマのちょっとしたイタズラ>PC1 「Nezmelho s Adventures in Wonderland!」PC1 言い訳。 実はあまりない。 いつも通りにフリーダム。 軍務枢機卿の三男坊、奈落に侵された身体、帝国軍から持ってきた人型兵器。うん、清々しいまでにいつも通りである。 比較的どんなシナリオでもちょこんと座れるように恰好良いのからヨゴレまでばっちりこなすぜ! ちょっと思うところあって名前を若干変更。ミドルネームを追加。勝利を意味する名前を重ねてみる。験担ぎ。 今回は天狼拳メインで頑張るッチュ。
https://w.atwiki.jp/relay_campaign/pages/489.html
(……あれは、エリカさん?) 大魔技戦が終わって数日が経った。 学園各所の装飾は既に片づけられ、祭りに熱を帯びていた生徒の雰囲気も普段のものへと戻りつつある。 来週の頭になれば、夏季試験の存在を目の当たりにした生徒たちがピリつき始めることだろう──丁度、そのような合間の時期であった。 アセビがエリカを見かけたのは、そんな日の放課後だった。 本校舎の裏手──普段は殆ど人が近寄らない場所だ──へと彼女は向かっている。 時間から考えると部活だろうか。いや、彼女の所属する自然交流部は反対方向だったはずだ。 (何をしているんでしょうか。あちらには何もないはずですけど……) 疑問と同時に不安を覚える。 ああいった人気の少ない場所には良くない人物が集まりやすい。 学園の不良は勿論のこと、魔物屋のような非合法な取引の現場となっていることも珍しくないのだ。 無論、エリカがそのような行為に手を染めるとは思っていない。 しかし、言わば治安の悪い場所へと彼女が歩みを進めているのも事実である。 彼女が不穏な事件に巻き込まれていないか──そんな心配が胸裏を過ったのが、この後の行動を決める切欠となった。 (様子だけ見に行きましょう。何も無ければ、そのまま帰ればいい話ですし……) 呼吸を潜め、ほんの少し歩法を変える。 ただそれだけでアセビの気配はぐっと薄くなる。 魔法ではない。積み重ねたスカウトとしての技術が、その隠密を可能としていた。 そして気づかれることなく、アセビはエリカの後を追っていく──。 ◇◇◇◇ エリカが立ち止まったのは本校舎裏の空き地であった。 アセビはやや離れた校舎の壁に隠れる。アセビの見る限り、エリカの他に人はいないようだった。 彼女は周囲を見渡した後、近くに立て掛けていた何かを慣れ親しんだ仕草で手に取る。 (鉄の棒──いえ、剣に似ているような……) 遠くからではその正体は判然としないが、それは大型の武器のようにも見える。 或いは、エリカが使っている大剣のような──そこまで頭に過った辺りで、視線の先のエリカがゆらりと動き始めた。 エリカの前方を薙ぎ払うように鉄棒が振るわれる。 遠心力に引かれて彼女の体が回転し、それを利用してより加速をつけた一撃が繰り出される。 回る、振るう、回る、振るう、回る、突く、回る、回る、回る──。 その動きを見て、アセビはエリカが何をしているかを理解した。 あれは鍛錬だ。あの舞うような武器捌きは、依頼や大魔技戦で見たことがある。 この誰も立ち寄らない場所を使って、彼女は隠れて武器を振るっているのだ。 鍛錬は十数分ほど続いただろうか。 エリカの体力が尽きかけてきたのか、棒の先が地面を擦った辺りで動きが止まった。 荒げた息を整え、汗をタオルで拭う。そして、ぽつりと零すように呟く。 「……駄目ね。この程度じゃ、お父様たちの願いを叶えることなんて──」 痛みを堪えるような声色だった。普段のエリカからは想像もできないような。 予想外のことに驚いて、反射的に体を引きそうになる……のを何とか堪える。 (……危なかったです。ラクスさんの時と同じミスをするところでした) 内心安堵しつつ視線を下に向けた時、“それ”の存在に気がついた。 ただの蟻の群れのように見えるが、よく見れば黒い帽子と人間のような服を着ている。 その名前を知っている。エリカがよく呼び出す、その妖精の名は──。 『我が名はムリアン。我々は大勢であるが故に』 「…………」 『君はエリカの知り合いだったか。我々は今、周囲の監視を任されている。君のことも報告するが構わないか』 「えっ。ちょ、ちょっと待ってくださ──」 『そうか。すまないが、我々の一部が既に伝えてしまったようだ。 エリカはこちらへ向かってきている。逃走を推奨──いや、もう遅いな。諦めてくれ』 「 」 視線を動かせば、こちらを睨みながら歩いてくるエリカの姿が見える。 “終わった”と、アセビは思った。 ◇◇◇◇ 「で、どうしてあんな所にいたのよ」 近くにあったベンチに並んで座りつつ、エリカがアセビに問う。 その声は怒気を孕んでおり、瞳は訝しげにアセビを見つめていた。 「うっ……ええと、それはですね」 その視線から逃れるように目を逸らす。一瞬、誤魔化すべきか迷った。 しかし嘘を吐けばかえってエリカを怒らせてしまうだろう──そう考え、正直に言うことにする。 「実は、エリカさんが校舎裏の方に向かうのを見かけまして。 あの辺りには良くない噂がありましたから。その、何か事件に巻き込まれているんじゃないかと心配に……」 「……なるほどね」 アセビの説明に納得したのか、エリカの声から怒気が消えた。 問い詰めるような視線も和らぎ、僅かに申し訳なさそうな様子で言葉を返す。 「見てたなら分かると思うけれど、ただの鍛錬よ。心配させて悪かったわね」 「いえ、こちらこそ覗いてしまってすみません。ところで、その……聞いて良いのかは分かりませんが」 痛みを堪えるような声をアセビは思い返す。 何かただならぬ事情があることは伺える。容易く踏み込んで良いことかも分からない。 しかし、相手は何度か苦難を共にした同級生である。できるなら力になりたいと、アセビは思っていた。 「先程言っていた、お父様たちの願いとはどういうことでしょうか」 「……聞こえていたのね」 「ごめんなさい。けれど辛そうな様子でしたので……私で良ければ聞かせて貰えればと思いまして」 「…………」 エリカは熟考するように目を閉じた。 重たい沈黙が続いたが、ややあってエリカは溜息をつき、目を開いてアセビに向き直る。 「変に心配させたままなのも悪いし、事情くらいは教えるわ」 「ありがとうございます」 「……私の実家、元々は貴族だったのよ。 それなりに領地も持っていたんだけど、先代が経営で失敗をして借金を抱えちゃってね。 その返済をするために色々手放して……後に残ったのは家名だけ」 「そんなことが……」 「生まれる前からその状況だったから、私は別に気にしていないんだけどね。 でも両親は別。出来る限りを取り返したくて、今もあちこちを駆け回っているの」 「…………」 「私もそれに協力していて……ほら、魔法学園で活躍するとスポンサーが着くでしょう? 大口のスポンサーが着いてくれて、私の成果と引き換えに援助を貰えれば願いも叶えやすくなる。 だからこうして頑張ってはいるのだけれど……この程度じゃ、まだ駄目みたいね」 大魔技戦はチャンスの一つだったけれど結局負けちゃったし──と、ぼやくように続ける。 あの時の鬼気迫るような意気込みにはそういう訳があったのかと、アセビは心中で納得する。 「大体はこんなところね。つまらない話だったでしょう?」 「いえ、そんなことは……言いにくいことなのに、話してくださって有難うございます」 「別にいいわ。特別隠してる訳じゃないし、噂好きなら知っててもおかしくない程度のことだから」 「…………」 エリカは肩をすくめて、あっけからんとした振る舞いで答えた。 しかし、やはり何か思うところがあるのか言葉には微妙な気配が滲んでいる。 その様子を見たアセビは暫しの思案の後、何かを決心したような様子で話を切り出した。 「エリカさん」 「なによ」 「この鍛錬、私も参加させて貰えないでしょうか」 「……協力のつもり? だったら必要ないわ。 これは私の問題なの。他の人を巻き込む訳にはいかないのよ」 「いえ、そうではなく……最近は授業や依頼で戦う機会が多くなりましたから、体を鈍らせてはいけないと思いまして。 それに、エリカさんの近くに居れば授業で分からなかった部分も聞きやすいですし……」 勿論、それは理由の半分にも満たない。 エリカのことが見ていられなくなって手伝おうとした──というのが本当のところだ。 おそらく、それはエリカにも分かっているだろう。自分でも詭弁に近いとアセビは思う。 しかし、それでも。黙って見過ごしてしまえば後悔してしまうような予感があった。 「…………」 「どう、でしょうか。お願いできませんか?」 「……あなた、意外と押しが強いのね」 ふっ、と観念したようにエリカが笑った。 こわばりが溶けたような、普段のものに近い微笑みだった。 「ま、そのつもりなら構わないわ。 友人の申し出を頑なに断るのも、それはそれで失礼だしね」 「……! えっ、いま、友人って──」 エリカの口から出た言葉に驚き、ガタリとアセビの体が揺れた。 その様子にエリカはくすりと笑って、冗談めかして詰るように言葉を続ける。 「あら。それなりに親しい仲だと思っていたのだけれど、それは私だけだったのかしら」 「い、いえ。でも、魔法も殆ど使えないし、私なんかが……」 「あまり自分を卑下するものではないわ。 あなたは十分以上に優れた人物だし……第一、友人になるのに優秀さは関係ないでしょう?」 「そ、そうでしょうか……?」 「そうよ。少なくとも私にとってはね」 そう言い切った後、エリカは空を仰いだ。正確には、太陽の位置を確認したようだった。 そしてベンチから立ち上がり、傍らに置いていた練習剣を拾い上げてアセビに向き直る。 「さて、休憩にしては長くなったわね。そろそろ鍛錬に戻らないと」 「はい……その、今日から宜しくお願いします」 アセビも立ち上がり、エリカの後をついていく。 さくさくと土を踏む音と、夕日が齎す赤い光の中、自分にだけ聞こえるような声でエリカが呟く。 「……ありがとね。正直、ちょっと救われたわ」 「? 今、何か言いましたか?」 「いーえ、何も。じゃあ、始めましょうか」 そうして、二人の鍛錬が始まる。 何時まで続くかも不確かな、学生同士の些細なひと時。 しかしエリカにとって、確かにその時間は──。
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/1893.html
「今度は縮地の二歩手前で行きます」 プロフィール 身長:163cm 体重:51kg 生年月:文久元年(1861年)9月(初登場時16歳) 出身:相模国 血液型:AB 流派:天剣 和月伸宏の漫画『るろうに剣心』の登場人物。 志々雄真実配下の剣客集団「十本刀」の一員にして筆頭である。 二つ名は「天剣の宗次郎」。由美からは「坊や」と呼ばれている。 CVは旧アニメでは 日髙のり子 女史、ゲーム『維新激闘編』のみ 冨永みーな 女史。 新アニメ版では 山下大輝 氏が担当。主人公同様実写版を経て男性声優の起用となった。 実写版では『京都大火編』『伝説の最期編』に登場し、神木隆之介氏が演じた。 一作目の時点で「宗次郎を演じるのは自分しかいない」とオファーもない内からやる気を燃やし自主練習していたという。 元々は相模の国の名家の子供だったが、母親が妾であったために母の死後は日常的に虐待を受けてきた。 虐待をしてくる者達を呆れさせて被害を少しでも軽くするため、虐待を受けてもいつも笑う癖を付けた。 だが、政府の粛清を受け瀕死で宗次郎の家に隠れていた志々雄を助けた時から運命の歯車が回り始める。 「自分の境遇は仕方がない」という宗次郎に対し、志々雄は「この世は弱肉強食」という摂理を教えた。 彼をかくまった事が家族にばれた際、宗次郎を殺そうとした家族全員を志々雄から貰った脇差で惨殺し、志々雄の配下となる。 上記のように笑う癖を付けていた事と、家族惨殺の直後から志々雄に従い思考停止するようになった事で、 いつも笑顔を浮かべ喜怒哀楽の「楽」以外の感情が存在しない「感情欠落」の修羅となる (志々雄がそのように「創り上げた」とも述べられている)。 その後も志々雄の第一の部下として暗躍を続け、大久保利通を暗殺するなど多くの凶行を成した。 一度は剣心の逆刃刀を真っ二つに折った事もある。 最終的には剣心との対決を通し、「強い事が必ずしも正しいわけではない」「信念とは自分で見出すもの」を学び、 自分なりの答えを探す旅に出た。その時に志々雄からもらった脇差を返し、志々緒と袂を分かつ。 最後は北海道に向かったようで、人誅編以後の物語を描いた『北海道編』では味方として再登場している。 北海道編開始以前に有志が描いた独自の北海道編(当然だが非公式の二次創作である事に留意) 上記の通り志々雄と袂を分かったものの「命の恩人」として慕っていた部分もあり、志々雄の死を確信した時に悲しげな表情を浮かべていた。 その忠義の姿勢は十本刀のリーダー格として現れていたし、最後に「同じ境遇に生きても、全く正反対の信念を持った者」として、 メンター(心の師匠)とも見ていた風に彼の成長も促していた、とも考えられる。 また、志々雄の方も宗次郎に弱肉強食を「刷り込ませた」と嘯くなど、剣心との対決では利用していたように語っているが、 なんだかんだで半生半死の状態なのに宗次郎を引き取って育て上げ、十本刀の中でも特別な信頼を寄せていた事から、 何も情が移っていなかったとは考えにくい。 天賦の剣の才能である「天剣」と、静止状態から一瞬で最高速に達する歩法「縮地」、 そして上述の「感情欠落」という能力を持つ。 特に「縮地」の性能は凄まじく、「三歩手前」で剣心よりわずかに速く、「一歩手前」で壁はおろか天井まで使用した三次元機動が可能になり、 「縮地」そのものでは、「目にも止まらぬ」を通り越して「目にも写らぬ」という次元にまで達する。 ただ、剣心クラスの達人になると「目に見えないくらい速い」程度では気配や殺気を読む事で普通に戦えるのであるが、 「感情欠落」のために剣気や殺気が存在しないため、次の行動を読むのが不可能な事も「縮地」の攻略を難しくしている。 斎藤一も志々雄を前にしながら、傍にいる宗次郎がどう動くか全く読めないために攻めあぐねていた。 ちなみに宗次郎はこれをかくれんぼに使うという暴挙に出た事がある 事実剣心との決戦では初めは圧倒していたものの、剣を交えながらの舌戦で麻痺していた感情を甦らせてしまい、 それによって動きを読まれるようになった後は縮地も全く通じず倒されている (それでも天翔龍閃を出させて、敗れながらも一切謎だった秘密を解明したが)。 なお、必殺技は縮地から天剣の抜刀術に繋げる「瞬天殺」で、「速過ぎて死んだ事に気付かないので痛みも感じない」と豪語している。 だが、作中では天翔龍閃との撃ち合いに敗れたため、不発に終わった。当たると死ぬから当然だが ……が、分かり易い技なせいか、志々雄の火産霊神に比べて不発だった事をあまり気にされていない感がある。 そのせいか、『炎を統べる』においても火産霊神は使われたのに瞬天殺は使われていない (宗次郎の「(気付く前に)もう死んでますから」という台詞で勘違いしやすいが、『炎を統べる』終盤の戦闘では宗次郎は縮地を使ってはいるが、 最初から刀を抜いていたので抜刀術である瞬天殺は使っていない)。 モデルは新撰組の「沖田総司」。宗次郎という名前も沖田の幼名が所以。 使っている刀が菊一文字則宗なのもモデルの沖田に合わせてのものだろう (ただし、沖田総司が則宗を使っていたというのは創作である。実際に使っていたとされるのは加州清光、大和守安定。 新撰組の身分や金銭的に則宗は手が届く刀ではなかった。 則宗以外にも菊に一文字の銘を彫る刀工はいたため、そちらではないかとする説もある)。 そのためかかなりの美形であり、女性人気も高く、「剣心のライバル」の人気投票で一位になった事もある。 キャラソンも2つも存在するほど。 ちなみに、回想場面で登場した沖田総司本人も宗次郎そっくりで、たった数コマの登場なのに、人気投票で7位に入った事がある。 しかし、生前の沖田を知る剣心も斎藤も特に宗次郎の容姿に動揺した様子はない。彼らからすれば別人以外の何者でもないのだろうか…。 まぁ、原田左之助と瓜二つの本編の左之助や土方歳三と瓜二つの蒼紫にも動揺しないしな ただ、何も知らない読者からすれば混乱必至であるためか、アニメ版では沖田は容姿が若干変わっており、 そっくりと言うほどには似ていない。実写版に至っちゃ演者も当然の如く別人だった なお、作者は「沖田が史実では短命だったため、宗次郎も早死になるのでは?」とのファンからの意見があった事を単行本の制作秘話で明かしているが、 「宗次郎はそれまで犯した罪を償わせるために生存は早期の頃から決まっていた」と語っている。 + なお、実写映画版では(ネタバレ) 『伝説の最期編』にて剣心に足を封じられ敗北した場面が最後の出番となったため、 原作と異なり煉獄の沈没で死亡してしまったのではとファンから噂された事もあったが、 人誅編が原作となる続編『最終章 The Final』において、縁一派との決戦の際に事前告知無しのサプライズ参戦を果たした。 そちらでも原作同様に旅に出ていた事が語られている。 MUGENにおける瀬田宗次郎 海外のAoshi24氏が製作した瀬田宗次郎が存在する。 『月華の剣士』の高嶺響を改変したものである。描き変えが完全に出来ておらずちょくちょく響のままの絵になっていた。 移動速度が極めて速く、壁や天井を蹴って移動する技も持つ。 さらに、画面の端から端まで一瞬で走りつつ攻撃する技も持つが、このとき姿が消えるというとんでもない仕様になっている。 AIもこの技を連発するため、左右に瞬間移動しながら相手の体力だけが減っていくようにしか見えない、という事態が発生する。 まあ、ある意味原作再現であるとも言えるが。 旧バージョン参考動画 その後の更新によりドット絵が描き直され、絵がより宗次郎らしくなった他、ボイスの音質も向上している。 1ラウンド取られると以降のラウンド開始時にカットインが入って感情が決壊し、覚醒する。 この際、同氏作の剣心(抜刀斎ではなく通常版)が相手だと敗北時の宗次郎の台詞→剣心の特殊勝利台詞→覚醒演出で原作通りの流れで会話になる。 また、一敗前だと縮地による高速技が強化技「縮地の一歩手前」発動後にしか使えなくなっており、全体的に下方修正された模様。 その後のさらなる更新でMUGEN1.0以降専用キャラとなった。 なお、現在は氏のコンプゲー『Rurouni Kenshin Soul and Sword』用のキャラとして、 ステージ、アドオンなどと一括で公開されているため、キャラ単体での入手はできない点に注意。 製作者動画 プレイヤー操作 出場大会 + 一覧 シングル 第二回MUGEN天下一武道会 超速トーナメント サムライ+αトーナメント 居合onlyトーナメント【第二回高嶺響杯】 タッグ トキ&アミバがトーナメントに参戦 Anime&Comic VS. タッグトーナメント 良タッグ発掘男女タッグバトル大会 遊撃祭 仮面の可能性タッグトーナメント【アステカ杯】 mugenオールスター?タッグファイト 友情の属性タッグトーナメント2 チーム 最終回MUGEN天下一武道会 『オールスター+α』 Anime VS. トーナメント 剣豪祭 天地竜虎杯 闘魂杯作品別+αトーナメント その他 【新機軸】空気読めない奴は汚ねえ花火だぜリーグ【作品別】 打倒剣帝!無差別級大会 更新停止中 最大規模!作品別 成長ランセレサバイバルバトル 削除済み 大乱闘ルガールブラザーズΤ 必殺トーナメント 成長疲労で大貧民ランセレバトル 正義VS悪【ランセレ】勝ち抜き戦 刀 トーナメント 出演ストーリー La Jodaso Stiana SHIKIS(メインキャラ) いおりんやったれMUGEN譚 百鬼運送業
https://w.atwiki.jp/medakabox/pages/195.html
「7932兆1354億4152万3222個の異常性」と「4925兆9165億2611万0643個の過負荷 」 合わせて「1京2858兆0519億6763万3865個のスキル」。 現在までに813個のスキルを確認。 そのほかのスキル。 1京分の1のスキル 1京分の1のスキル(刀剣系スキル編) 1京分の1のスキル(魔法系スキル編) 1京分の1のスキル(精神系スキル編) 1京分の1のスキル(生物系スキル編) 1京分の1のスキル(ラスボス系スキル編) 1京分の1のスキル(銃火器系スキル編) 1京分の1のスキル(忍者系スキル編) 1京分の1のスキル(主人公系スキル編) =:文字通りの意味やことわざや用語をそのまま使用したもの。?:不明 № スキル名 説明 元ネタ 1 たどたどしい拳(ビギナーズハードラック) 防御不可能のスキル ビギナーズラック+ハードラック(不幸) 2 両手に花(ダブルフラワー) 利き腕交換のスキル = 3 末端距離走(ベリーショートレンジ) 間合把握のスキル 末端+短距離走 4 殴愛(ライクラブロー) 愛撫のスキル 殴り合いハイフライフロー(プロレスの技)+ライク(like)+ラブ(love) 5 毛頭に戻る(リバースカバー) ダメージをキャンセルするスキル 毛頭+冒頭に戻る 6 散重心(ウエイトコントロール) 体重を散らすスキル 三銃士 7 人の一刺し(ピンホールショット) 急所を突くスキル 蜂の一刺しピンホールショット(一発目の銃弾で空けられた穴に二発目の銃弾を精密に打ち込む射撃用語) 8 足並みを揃える(サウザンドレッグス) 歩法のスキル = 9 人間的特異点(ヒューマッチポイント) リミッターを解除するスキル 技術的特異点ヒューマン+マッチポイント 10 手品師の左手(フェイクハンド) フェイントのスキル フェイク+シェイクハンド(握手) 11 知識の方向(プロットファイト) 相手の打撃を予測するスキル ? 12 威力細胞害(ハードルエクセル) 威力をずらすスキル 威力妨害+細胞Word,Excel+ハードル 13 背中這わせ(ラーニングバック) 後ろを取るスキル 背中合わせ 14 誰かさんが転んだ(アイフォールダウン) 動体視力向上のスキル だるまさんが転んだ 15 肉体言語(ジャストミート) 殴って気持ちを伝えるスキル just meet(ジャストミート)+meat(肉) 16 溜息呵成(ノンストップハウス) 乱れ撃ちのスキル 溜息+一気呵成 17 玄人肌視(ワンエイティディフェンス) 肌で感じるスキル 玄人はだし 18 肩肘貼らない(ウォールポスター) 壁に立てるスキル 肩肘張らない 19 節明責任(アカウンタビリティ) カウンターのスキル 説明責任Accountability(説明責任) 20 痛信内臓(キルミーブロー) 打撃を浸透させるスキル 通信+内蔵 21 遺体損壊(クラッシュペイン) 無痛のスキル 遺体→痛い 22 手回し蹴り(スピンオフセット) 回転のスキル 手回し+回し蹴りスピンオフ+オフセット 23 生理整頓(フィジカルデフラグ) 肉体を最適化するスキル 生理+整理整頓 24 識蔑視(アイコード) 敵を見切るスキル 識別+蔑視 25 護神経(サイエンスディフェンス) 神経強化のスキル 護身+神経サイエンス(刀の種類)⇔ディフェンスで韻踏み 26 疲れない心臓(オミットハート) 疲れを消すスキル = 27 散肺貰い(スリーフォース) 三倍の経験値を得るスキル 三倍貰い 28 殴援歌(ヒッティングソング) 打撃のリズムが歌になるスキル 応援歌ヒッティング(打撃)+ヒットソング(流行歌) 29 闘士の翼賛(チアファイターズ) 飛翔するスキル = 30 五感性(クリティカルファイブ) 殴るごとに相手の五感を奪うスキル 五感+互換性 31 一手故意(ダメージハーネス) わざとダメージを受けるスキル 行ってこい 32 開闢六十度の視界(モニターチェッカーフラッグ) 死角を消すスキル 開闢+三百六十度の視界モニターチェック+チェッカーフラッグ箱庭辞典以外では「開"闘"」になっている 33 無忌味な激励(ロックダウン) ダウン禁止のスキル 無意味→無忌味ロック+ノックダウン 34 一方的な一撃(アドバルーンアタック) 反撃不可能のスキル = 35 歯擦無し(ノーブル) 空振りしないスキル 外れ無しノー(No)+振る 36 一対一体(トラストバトル) 果し合い強制のスキル 一対一+一体 37 痛い系(パッチテスト) ダメージを与えず痛みだけ与えるスキル 幼気パッチテスト(薬品などの試験方法) 38 深い紋殺(ディープロープ) 無酸素運動のスキル 深い考察 39 眼を閉じれば見えるもの(ノールックシュート) 見ずに戦えるスキル = 40 常勝理由(ウインダー) 空中戦のスキル 上昇気流ワインダー(巻き上げ機)+ウィンド(風・気流) 41 反溺死(デスイミング) 水中戦のスキル ハンデ+溺死デス(死)+スイミング(水泳) 42 馬鹿者には限度がない(ピークアウトフール) 限界を超えて戦うスキル 若者には限度がない(?) 43 ご随意に(ハートコントロール) 心臓の鼓動を操縦するスキル ご随意に(『ご自由に』の改まった言い方)+随意筋(意識的に動かせる筋肉) 44 免疫効果(ラーニングシステム) 一度浴びた攻撃は二度と浴びないスキル 面積効果 45 この手に得るものなし、この手から消えるものもなし(ノーリスクノーリターン ハイタッチハイエンド) 報酬を放棄することで力を倍化するスキル ノーリスクノーリターン+ハイタッチ+ハイエンド(高性能、最高級品) 46 不利要塞拳(ピラミッドナックル) 敵が武器を持っていると強くなるスキル 不良債権ピラミッド(要塞)+ナックル(拳) 47 同時情映(セーラーセイム) 対象と同じダメージを受けるスキル 同時上映 48 鎧袖一食(ビフォーモーニング) 全体攻撃のスキル 鎧袖一触+一食ビフォー(~の前)+モーニング(朝)=朝飯前の意味 49 猛打傷(ヒットメーカー) コンボのスキル 猛打賞 50 精神叩き(バッシングパッション) 精神を殴るスキル バッシング⇔パッションで韻踏み 51 短気決戦(ショートショート) 戦闘が間延びしないスキル 短期決戦ショートショート(超短編小説) 52 小臼歯(インターバル) パワーチャージのスキル 小休止 53 禁じ手(イリーガル) 技を封じるスキル = 54 照準核(エイムコム) 照準を定めるスキル 照準角 55 薄霧拳(スライスナックル) 拳で切り裂くスキル 薄切→薄霧 56 拳闘の仲直り(ハンドシェイクトゥルース) 引き分け回避のスキル 健闘→拳闘、犬猿の仲 57 奇想憤慨(ミスアンガースタンド) 予想不可能な一撃のスキル 奇想天外ミスアンダースタンド+アンガー(憤慨) 58 傷跡はよろしく(シーユーダメージ) 身代わりのスキル 後はよろしく 59 緩覚器(マッドセンサー) 相手の動きがゆっくりに見えるスキル 感覚器 60 反則指定(オルタネートレギュレーション) フェアプレイのスキル = 61 先出しじゃんけん(サービスエース) 先攻のスキル 後出しじゃんけん 62 命に別状がないだけ(ドレッシングダメージ) 後遺症を残すスキル =ドレッシング(身にまとう)+ダメージ(損害)=後遺症の意味 63 真拳勝負(ベストバウト) 敵の全力を引き出すスキル 真剣勝負ベストバウト(最高の試合のこと) 64 髪展途上(マイインフレーション) 敵が強いほど強くなるスキル 発展途上 65 反射舞踊(ダンシングエスケープ) 緊急避難のスキル 反射運動(?)+舞踊 66 御身透視(ディスカバリーコード) 作戦看破のスキル お見通し+透視 67 足しげく通う(ルートセレクション) 瞬間移動のスキル = 68 身じろぎひとつ(ミスルトゥポーズ) 動きを止めるスキル 身じろぎひとつせず英米ではクリスマスに、ヤドリギ(英語でミスルトゥ)の木の下でヤドリギの実を枝から一つもぎ取り、恋人に食べさせた後にキスをするという風習がある。この「ヤドリギの実を恋人に食べさせる様子」を、『ミスルトゥポーズ』という。 69 壊死三倍化(トリプルネクロティック) 倍のダメージを受ける代わりに三倍のダメージを与えるスキル 利子三倍化 70 胃袋叩き(ストイックブロー) 殴られるほどやる気が出るスキル 胃袋+袋叩きストイック+ストマックブロー(みぞおち狙いのパンチ) 71 条件付掌理(コンディションボンボン) 戦闘に条件を設定するスキル 勝利→掌理 72 陣考衛星(サテライトキャンプ) 俯瞰のスキル 人工衛星 73 私だけは待ったあり(アイキャンキャンセル) 一回前の攻撃をキャンセルするスキル =アイキャン⇔キャンセルで韻踏み 74 非学者論に負けず(ドクターアゲインスト) 運動力学無視のスキル =ドクターゲイン+アゲンスト(逆風) 75 怒突合(ラッシュアワー) 気合で強くなるスキル どつき合い 76 忍び体(サイレントニンジャ) 動作音を消すスキル 忍び+死に体 77 こっちが殴ったら終わり(パースペクティブリベンジャー) 復讐のスキル = 78 痕払い(クレジットダメージ) ダメージ貯金のスキル 後払い 79 お前が使え(ユーズナブル) お互いの技を交換するスキル ユーズ+リーズナブル 80 反撃必殺(カウンタースナイプ) やり返すスキル 一撃必殺 81 手ですることを足でする(ヒールアンドトー) 足技特化のスキル = 82 精進はまた今度(フューチャープラクティス) 鍛錬を前借りするスキル = 83 絞首交態(スーサイドアクション) 防御力と攻撃力を交換するスキル 攻守交替 84 五体陸満足(パンゲアクラッシュ) 大陸砕きのスキル 五大陸+五体満足パンゲア(現在の五大陸の基となったと言われる古代の大陸) 85 体休紐(アイアンメイデンレース) タフネスのスキル 耐久走アイアンメイデン+アイアンマンレース 86 毛砕欠陥(ミステイカー) 精密打撃のスキル 毛細血管 87 間髪相容れず(スタイルキープアウト) 奇襲のスキル 間髪入れず+相容れずスタイルキープ+キープアウト 88 人唇(ヒューリップ) リラックスのスキル ヒューマン+リップ(唇)+チューリップ 89 意識不明の渋滞(トラフィックシリアス) 手数過多のスキル 意識不明の重体 90 停視信号(インビシブルランプ) 不可視攻撃のスキル 停止信号 91 理想像(モーフィングゴースト) ベストな動きをイメージするスキル = 92 賢者の石頭(クレバーヘッドバット) 頭突きのスキル 賢者の石+石頭クレバーヘッド+ヘッドバット 93 怨敵は遠くにありて殴るもの(スタンドディスタントブロー) 遠当てのスキル ふるさとは遠きにありて思ふものスタンド⇔ディスタントで韻踏み 94 痛痒門(モスキートゲート) 痛くはないけど痒くはある打撃のスキル 通用門モスキート⇔ゲートで韻踏み 95 人生経験段(エキサイティングメモリー) これまでの対戦相手の技を使用するスキル 人生経験+経験談 96 雰囲気者(オーラナイザー) オーラが見えるスキル 雰囲気+人気者オーラ+オーガナイザー 97 とっておきの王技(レシーブドキングス) 技を秘すスキル 奥義→王技 98 奇跡は何度でも(ミラクルリフレクション) まぐれを再現するスキル = 99 あっけない決まり手(シンプルディサイド) 決着のスキル = 100 負け犬お断り(リジェクトルーザー) 再戦を受け付けないスキル =
https://w.atwiki.jp/dullaminal/pages/19.html
CASE 6 半妖(CHANGELING) あらすじ 笹重の刀を受け取るため、そしてデュラハンの話を聞くため、一行は日本へ向かう。 監視の目があることと、便の都合で刀の到着が遅れていることから、上野で一泊することになる一行は、東京観光と銭湯を目的に秋葉原へ繰り出す。 メイドカフェのキャッチを受けたり、ドンキに行ったり、萌え萌えきゅんを習得したりと満喫した3人。すっかり夜になってしまった秋葉原を歩いていると、大量の古本を抱える青年と大柄の男にぶつかり、ノロの本を奪われてしまう。笹重は大柄な追いかけたが、なぜか見失ってしまい魔術的な力を疑う。アイラとノロは古本を抱えていた青年を追い取り押さえたところ、駆け付けたバットを持った少女"詩乃"と戦闘になる。笹重が頭部家であることを明かしその場を収めると、次いで現れた"日下"と名乗る大学生から、このあたりで「夜会」という組織絡みのトラブルが増えていること、トップである"首女(くびめ)"を追っていることを聞く。 + 結末・ネタバレ防止 取り押さえられていた青年"高橋"が犯罪組織の雇われであったこと、犬神憑きであり祓えば大元を炙りだせるのではと考えた一行は、詩乃の主導で犬神祓いを実行する。高橋の身体から出た犬神とともに犬神使いの場所を探した先は、浅草の地下商店街であった。逃げようとした狸の半妖"古谷"から本を取り返し、首女の居場所を聞いた一行は花やしきそばの神社へ向かう。そこでとうとう首女と対峙する。飛び込んできた詩乃に半ば巻き込まれるように、ろくろ首の性質を持つ首女と護衛の虚無僧との戦闘になる。 首女を倒し、管(クダ)にその身体を引き渡した一行だったが、突然笹重に父から電話がかかってきた。「明朝すぐに京都に戻れ」「翁様が亡くなられた」という衝撃的な事実が告げられる。 登場NPC + ネタバレ防止 淀原 詩乃(よどはら しの) 日本のクルーのひとり。高校の制服を着て、プーマのバッグを背負った女子高生。陰陽道の心得があり、戦闘時は反閇や鳴弦などを駆使し、金属バットで戦う。簡単な魔祓いができ、高橋に憑いていた犬神を追い出した。「首女」という存在がこのあたりの物盗りを主導しているらしいと聞き追っていた。 野球部のマネージャーをしているが、ボールを打ったことはない。がしゃどくろの首は打ったことがある。 日下 覚(ひのした さとる) 日本のクルーのひとり。眼鏡をかけたオカルト好きの男子大学生。詩乃が勘違いで起こすトラブルに巻き込まれている苦労人。 幻視だけ持っており、魔術は使えない。 高橋 康太郎(たかはし こうたろう) 古本を抱え、一行の意識を引いていた青年。パチンコや競馬、果ては闇賭博に手を出し金に困っていたところを古谷に声をかけられ、呪術的に価値のありそうなものを観光客から奪う闇バイトをしていた。内部的なことをばらしたり反抗したりしないように犬神憑きにされており、身体中に獣に嚙みつかれたような痛々しい痕がある。 存外素直な性格で、今回をきっかけにもう闇バイトには手を出さないと心を入れ替える。 高橋に憑いていた犬神 詩乃により高橋の身体から出され、アイラの頭により調伏。塩を撒かれノロによって筒の中に入れられた。1000年前から存在しているが、人形焼きが好きで案外かわいい。首女の討伐後、解放された。 古谷(ふるや) 怪狸(かいり)の半妖で、どんな姿にも変身できる。外国人を狙った物盗りグループをとりまとめており、ビジネスとして首女に献上していた。 浅草地下商店街に潜んでいたが見つかり、アイラの【魅了】によって首女の情報を渡した。 首女(くびめ) ろくろ首の半妖※の男性。浅草に拠点を置く犯罪組織の頭で、夜会相手に古谷から受け取った呪物を売っていた。 ノロによって頭を上げられなくなる呪いをかけられ動きが鈍り、最期はアイラによって爆殺された。 ※セッション中では「半妖」の言及はなかった。 笹重の世話役 頭部家に仕える半妖のひとり。今話で役職名として「首環(くびわ)」と決定。固有名は登場しない。 「翁様が監視をつけているので、到着を一日ずらしてほしい」として、上野にある頭部家の関係者が運営する古民家へ泊まるよう伝える。 折れた刀も古民家へ郵送してくれている。合わせて「心細いといけないから」と、幼少期の笹重が使用していた木刀を送ってよこした。 ヤギヌマ※漢字未登場 民泊「旅草」の主人。おそらく頭部家の関係者だが、家の内情など詳しいことは知らないらしい。 占い師 浅草地下商店街で露店を出している占い師。 門番として雇われていたが、アイラの手相を見てなにかに驚愕し、怯えながら一目散に逃げていった。 (デュラハンの能力に気付いたのかもしれないとはもんとろさん談) 怪しい店主 地下商店街のシャッター奥の店にいる、見るからに怪しいアロハシャツの男。直接の描写は無かったが、おそらく古谷の仲間。 虚無僧 夜会から首女に雇われていた。肉体武闘派で、密教の真言(ソワカ)を使用し威力を上げる戦闘スタイル。被っている笠は金属製で、バットを防げるほど硬い。笹重とよい手合わせができたと礼を言って去る。 神辺(かんべ) 管の一員。詩乃たちの上司。 キリコさん 詩乃たちクルーのリーダーらしい。今話では北海道に帰省しており登場しない。 用語・種族 ※セッション中の説明に基づきます。事実と異なる可能性があることに留意ください。 + ネタバレ防止 鳴弦(めいげん) 矢をつがえない弓を鳴らして清らかな音で魔を祓う、陰陽道や神道に伝わる術。詩乃は御神水と塩で清めた金属バットで疑似的に代用し、簡易的な半妖センサーとして利用していた。 朱印番(しゅいんばん) 江戸時代に「どこまでが江戸か」を決めた際、地図上に引かれた朱色の線を朱引(しゅびき)と呼ぶが、リミナルの世界では「この朱い線の内側は人間のみが暮らす場所とする」と妖怪と取り決めした範囲である(つまり、朱引の中に妖怪は入れない)。朱印番はその範囲内で起きる、妖怪と人間のトラブルに介入する自警団。 セッションには登場しない。 百鬼衆(ひゃっきしゅう) 詩乃が朱印番と並んで口にした存在。 セッションには登場しない。 反閇(へんばい) 前の足を後ろの足が越さないように歩く、陰陽道の歩法。歩き方そのものが魔術になっている。詩乃はそれによりとんでもない跳躍力を得ていた。 京都六家 笹重の実家「頭部家」が含まれる組織。帝にも幕府にも仕えず、京都という呪われた土地そのものに与する完全中立の存在。 日本列島最大級の呪力が集まる土地を抑えているため発言力が大きいが、政には関わらない。 だが、最近の関東における魔術的な社会が戦後の解体によってばらばらになっている状況のなか、平和になり影響力を弱めた京都六家の一部は関東へと勢力を伸ばし始めているらしい。ということで関東からは疎ましがられている。 ろくろ首 日本の妖怪。「首飛び」という取れるタイプが原型らしい。その後、伸びるタイプの「ろくろ首」が主流になった。 犬神 飢えた犬の首を地面に埋め、その上を人に歩かせることで恨みを募らせ、その魂を人に憑けることで呪う呪術。 結界 詩乃曰く、「なにかを閉じ込めるものではなく、魔力の通り道を仕切って閉じることで魔力場を整える」もの。 怪狸(かいり) 狸の妖怪。どんな姿にも変身できる。 夜会(やかい) 関東、東東京を中心とした犯罪組織。 管(クダ) 表向きは警視庁の窓際族だが、日本全国にいる民間の団体に依頼をする組織。日本のP局とも言うべき存在だが、戦後に隠されし世界を知る者が政界からいなくなった日本では公認で組織できず、全国の民間団体の協力が欠かせない。 その関係性を管狐(クダキツネ)にたとえ、警視庁の本体を管(クダ)、詩乃たちのような手足として活動する存在を狐(キツネ)と呼ぶ。 地名 + ネタバレ防止 東京 今話の舞台。言わずと知れた日本の首都。 上野駅 クルーが最初に下り立った駅。アイラとノロが早々に迷子になった。 旅草(たびぐさ) 上野にある古民家然とした宿。 アイラはふすまを挟んだ別室に泊まった。 浅草幽界 浅草・雷門に入口がある日本の幽界。特定の日時、時間、方向から雷門を潜らないと入れない。 浅草地下商店街 浅草駅の地下にある、非常に道の狭い商店街。 古谷がシャッターの閉まった古い店舗に潜んでいた。 シャッターの閉まった店 浅草地下商店街にある、怪しい商品や古いアーケードゲームの筐体が置かれた店舗。暖房が強く効いている。 アロハシャツの男がおり、古谷が盗ったものを隠している。入口には番として占い師を雇っていた。 勢力関係表 + ネタバレ防止 ※今回のみ「管」「夜会」が登場。おそらく今後は関与しない。 勢力名 関係値 変動値 マーリン評議会 -2 マーキュリー・コレギウム 2 ハイドパークの女王の宮廷 2 王冠党 -2 P局 0 冬の王の宮廷 -1 聖ベーダ騎士団 0 京都六家 1 アンヌン派 1 管 1 1 夜会 -1 -1 エピソード + ネタバレ防止 銭湯に入るにはアイラの首とノロのタトゥーが大問題であることに気づく。アイラはメイドカフェのキャッチの女の子に教えてもらったドンキで、真ん中がハートになっているすこし太めのチョーカーを買った。 なぜかメイドカフェの料金体系に詳しい笹重。 料理がおいしくなるフリー魔術「萌え萌えきゅん」爆誕。間違ってもカミラ相手に放ってはいけない。 ノロの呪いは魔術書を媒体にしているわけではなく、覚えた魔術を記載していたら魔術書になってしまったもの。字が汚すぎてノロ本人にしか読めない。
https://w.atwiki.jp/kyogokurowa/pages/58.html
――水の呼吸、参ノ型 流流舞い 「飛燕連脚!」 水流の如く滑らかな動き、それでいて相手の攻撃に対し即座に対応できるような足捌き。それに対して本来ならば敵を浮かす為の初撃をブラフとして使い相手の回避先を誘導。誘導先を予測し跳んだ所を狙い蹴り落とそうとする ――水の呼吸、弐ノ型・改 横水車 だが、それすらも予測してたとばかりに体を水平方向に一回転し刀を振るう。それに対して足に仕込んだブレードでわざと受け止め後ろに跳躍し距離を離して着地 「紅炎刃!」 右籠手の刺突刃から炎のリングが放たれる。射出と同時に移動し間合いを詰める ――水の呼吸、陸ノ型 ねじれ渦 それに対し、上半身と下半身を強くねじり、回転。回転の威力を伴った斬撃で炎のリングを消滅させ、間合いを詰めてきた相手の攻撃を弾き返す だがそれでも止まらず、防がれたと同時に飛び上がり、左腕の業爪を振り下ろそうとする 「くっ……!」 技の動作直後のため少々反応は遅れてしまったがなんとか防ぐことに成功。が、業爪が弾かれた衝撃を利用し相手の背後に着地し着地後即ダッシュ ――水の呼吸、漆ノ型 雫波紋突き 対し、水の呼吸最速の突きを以って対応。二人の体が交差する ―――男、錆兎の服には爪で斬り裂かれたような跡 ―――女 ベルベット・クラウの頬には先の突きによる傷 少しの沈黙の後、両者とも振り返り、お互いの姿を見据える ◯ ◯ ◯ (彼女……鬼というよりはまるで獣の戦い方にも思える。それでいてまるで誰かに仕込まれたような戦い方だ) 錆兎が思ったのはベルベットの戦い方。威力のある異形の左腕、メインウェポンであろう右籠手の刺突刃。速度のある足のブレード。足技に関しては本人曰く癖とのことらしいが、その割には攻撃のパターンに組み込めている。当初彼女のことを鬼と一種かと思っていた錆兎にとっても感心する他なかった。まるで知能のある獣だ。獰猛でありながらそれでいて冷静に相手を見定めている (……変わった剣術ね。でも、強い。『水の呼吸』なんて言ってたけど、本当に水みたいな動き) 対するベルベットも錆兎の剣術に対し冷静に思考を巡らせていた。威力・速度共にまずまず。それでいて『水の呼吸』と自分から言った通り、相手の攻撃を『受け流す』点に関しては飛び抜けている ―――最低でもあの時監獄で戦った退魔士と同じぐらいには 「……聞きたい。お前はさっき俺を襲った理由に『露払い』を答えた。――仲間がいるのか?」 「……まあ、隠した所で仕方はないわね。一応はいるわね、二人ほど」 思考の後、口を開いた錆兎の言葉に対してベルベットはそっけなく答える 「……そして、その内の一人は誰かさんにご執着ってわけよ。ま、あたしには関係のない話だけど」 「………」 ベルベットの返答に対し、錆兎は、その『仲間』とやらの一人がおそらく浜面が言っていた麦野なる女であることは、容易に想像できた 「……言いたいことはそれだけ? じゃあ戯言はここまでにしてさっさと再開していいかしら」 「いや、もう一つ。その剣術、一体誰に教わった? 随分と腕のいい人物に仕込まれたように思え―――」 呆れ顔を浮かべながらも構えを取るベルベットに対し、錆兎がふとそんな疑問を問いかける。だが、その問の言葉を最後まで言い切る前にベルベットの姿が錆兎の視界から消える 「――!?(重い……!)」 視界から消えた時点で警戒をしなければ仕留められていたのは自分だった。空気の淀みと殺意を感じ、咄嗟に剣を構えていたのが功を奏し、ベルベットの業爪を既の所で受け止めていた 「戯言はここまでってあたし言ったわよね?」 「ぐぅ……!」 ベルベットの言葉には、先程までに感じられなかった重苦しい『殺意』と『怒り』が込められている 「――じゃあ、死になさい」 その言葉を境に、足技やフェイントを含め、ベルベットによる攻撃が足技を含めた息を付かせぬ連続攻撃が怒涛の如く襲いかかる。捌き、防ぎ、食い止める。受け流して距離を詰めようにも手数が多すぎてその余裕がない 防ぎながら後退するしかないが、追い詰められた先には運悪く背後に壁。完全に追い込まれてしまった――いや 「……じゃあ、さようなら」 (――今しかない) 瞬時の思考、刹那の閃き。今にも自分に振り下ろされようとする異形の業爪を前にしても、錆兎はどこまでも冷静なまま 「――!」 振り下ろされた業爪を、最後まで引きつけ、ギリギリのタイミングで回避。予想通り業爪は壁に埋まり、抜き出すまでの動作に『間』が出来る それでも自分への足止めにと――放たれた炎の輪は剣で受け流し、距離を取る 「ちいっ!」 (――確実に、決める) 引き抜く動作の『間』に、十分な距離を取った。等のベルベット舌打ちながらも、相手の技の発動に近づいての攻撃は間に合わないと判断。先の炎の輪を数発放つ (――全集中) それぞれ時間差を伴い近づいてくる炎の輪、焦らず、迷わず、心は熱く、頭は流水のごとく冷静に ――水の呼吸、拾ノ型 込めて、駆けて、切り裂け ――生生流転!! 「ッ!?」 地を蹴り駆け出しながら、刃を回転させ、炎の輪を切り裂いていく。さしずめその動きは流水の如く、猛々しく荒れ狂う暴水の如く、それはまるで激昂にうねる龍の如き幻想(ヴィジョン) 一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ―――そして七つ、切り裂き、切り捨て、ベルベットへと近づいていく 拾ノ型『生生流転』 水の呼吸において最強とも言える技であり、その特徴は回転を重ねるごとに威力を増す事である。もちろん十分な威力を引き出すには相応の連撃数を重ねる必要はあり、技中は水の呼吸の長所である変幻自在の歩法が使えなくデメリットもあるが、その代償も踏まえ確実なチャンスとして錆兎この技を使用した そして至近距離で放たれた八発目の炎の輪をも切り裂き、そしてベルベットへと肉薄する ベルベットもすかさず業爪を繰り出す 十分な回転数を得た生生流転、これならば目の前の異形の業爪をも切り裂ける。確信した錆兎はそのまま刀を振るう パリンと、何かが割れる音が鳴った 「―――ぇ」 それは、自分の持っている剣が折れた音だった 事実上の無防備となった錆兎の身体に、ベルベットの右籠手が密着する 「――空破絶掌撃」 その言葉と共に、自分の身体に穴が開いた感覚と同時に、錆兎の身体は背後へと吹き飛ばされた 空破絶掌撃。本来であれば硬い装甲を持つ魔物に対して有効となりうる、装甲を破壊するための奥義 当てた拳を密着させ、ゼロ距離でブレードを突き出し、破壊する 「が――――――」 建物の壁を突き破り、その場にあった民家のような場所を中を吹き飛ばしながら地面に激突し血反吐を吐く。まともに呼吸が出来ない。先の攻撃で肺を突き破られたのか 「……ああ、どうしてって思うでしょ?」 倒れ伏す錆兎の目の前にベルベットがいた 「わざわざあんたの言葉にあえて逆上してあげたのが功を奏したようね。おかげで自分の得物の状態に気づかないと来た。アンタが単純で助かったわ」 「……ぁ……ぁ?」 「それとさっきのあれ、あれは牽制とかヤケとかなんかじゃなくて脆くさせるためのものよ。融点まではいかないでしょうけど、脆くなった上に熱通して折れやすくしたのよ」 言葉には出せないが、ベルベットの言葉で、朦朧となる意識の中理解した。あの時の怒りとそれによる連撃は全て彼女の策の内だったと 「……少し話しすぎたわね」 だが、もう遅い。もはや興味がないと言わんばかりに喋るベルベットの異形の左腕が、死に体の錆兎の身体を掴む 「……じゃあ、今度こそ。――さようなら」 左腕に力が入る。握りつぶされる感覚。あの時と同じ、試験の時と同じ 刀が折れて、握りつぶされて、終わり (……ああ、あの時と、同じか) 全ては手遅れだった。どこで間違えたのか、もう遅すぎる (――すまない浜面、高千穂) その思いを最後に、錆兎の意識はその身体ごと握りつぶされ、物言わぬ肉塊へと変わった 【錆兎@鬼滅の刃 死亡】 ◯ ◯ ◯ 「……まずは、一人」 錆兎だった肉塊を投げ捨て、そう呟きながら息を吐く ベルベットには、彼の、錆兎の事情なんぞ知ったことではない。ただ自分の邪魔になるから殺しただけだ。そこに感傷は存在しない。後悔も恐怖も、あの日の絶望から全て'喰らいつくして'自分はここにいる。聖隷シアリーズを文字通りこの手で喰らった時から、彼女の覚悟は既に決まっている 「……さて、あの二人はどうしてるんだか」 意識を切り替え、考えるのは二人のことだ。信頼もクソもない関係ではあるが、一応にも利害の一致で協力している以上勝手に死なれても困る。 夾竹桃の方はのらりくらりと何かしら一仕事して終わってそうな気もしなくはないが、麦野の方はある意味問題点もある あの気性からして、例えるならば「ゲームでコンプリート目指さないと納得しない」性格だ。何があって浜面仕上に執着しているのかベルベットにとっては知ったことではないが、「万が一目先の利益の為に関係を蔑ろにされても困る」のも考慮して置かなければならない。もちろん夾竹桃がそれを一番理解しているようではあるが 「……そういえば、浜面仕上とさっき殺したこいつ以外、他にもいたわね」 乗っていたのは3人。一人は浜面仕上、もう一人はさっき自分が殺した剣士。そして3人目はあの金髪の女。 「……浜面にさえ手を出さなければあいつはごちゃごちゃ言うことは少なくともないわね。念の為にあの脳筋には話しておくとして――――あいつは殺しておくか」 次の獲物は3人目の金髪の女性。最も仕留めるかどうかは脳筋女(麦野沈利)と合流し状況を把握してから そうと決まれば善は急げである。そして運がいいのか悪いのか、遠くから爆発音が 「……もしかしたら、私が来た時には全て終わってるかもしれないけど」 爆発音が聞こえた方向へと向かい駆け出す。もしかすれば既に終わっている可能性も無きにしもあらずだが、その時は苦労が一つ減ったでそれで良い 復讐者はただ冷静に、冷徹に、氷の如く判断し、そして見極める 何故ならば、もし三者の目的が全て果たされ、その時が来たのなら――すべて殺して殺し尽くして喰らい尽くせばいいだけの話だからだ 前話 次話 撫子乱舞 -女郎蜘蛛と白の魔王、そして悪魔襲撃 投下順 撫子乱舞 -凛として咲く華の如く(前編)- 前話 キャラクター 次話 撫子乱舞 -女郎蜘蛛と白の魔王、そして悪魔襲撃 ベルベット・クラウ 撫子乱舞 -凛として咲く華の如く-(後編) 撫子乱舞 -女郎蜘蛛と白の魔王、そして悪魔襲撃 錆兎 GAME OVER
https://w.atwiki.jp/moemonss/pages/1005.html
※どうも、零です。 レイ本編第3話ですよ、やっとですよ。 読んでる方がいらっしゃるのかどうかは非常に不安を感じつつ、まずはお待たせいたしました、と。 オリジナル要素、DP要素が多いですが、ご了承ください。 お暇があれば是非どうぞ。 「エリカさんの情報だと、そろそろセキチクにつくぐらいのはずなんだけどな…」 「焦っても仕方ないですよ、ゆっくり探しましょう」 「それもそうだな、さて…どこにいることやら…」 --*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*-- Ray Side Story... -ⅲ- 藍橙親子丼 ~卵絡まるその瞬間~ --*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*-- 「わはーーーー!!」 「ちょっと!待って!ワタッコー!」 緑の草原を優しく撫でる風。 澄み広がる無限の青空。 「あー、いつも大変だねぇ、ハクは」 「ご主人たまが言う台詞じゃないでしよ、なにほのぼのしてるんでしか」 青年達は、サファリパークに来ていた。 少女を待つまでの、ほんの少しの時間だが。 「ま、たまにはいいじゃん、たまには」 「…どの口が言うんでしか、いつものことじゃないでしか」 ワタッコは初めての光景にはしゃぎ、ハクリューは落ち着かせようといつものように追いかける。 そんな様子を、青年は微笑ましく見る。 見つつ、先程からおかしな動きをしているムウマージに聞いてみる。 「で、むぅちゃんはなにしてるんだ?」 的確に鋭い突っ込みを入れつつも、手を振ってみたり、天にかざしてみたり、真面目な顔で、ポーズを取っているのだ。 その度に、腕の鈴を可愛く鳴らして。 「え?あ、いや、“10まんボルト”の理屈を考えたら、応用次第で違ったスタイルの攻撃もできると思うんでし、この電子の流れを上手く使って――」 ぶつぶつと語り始めたが、もちろん青年は最後まで聞いてるはずもない。 独り言のようで、本当に自分に言い聞かせるための独り言であるのはわかっているのだ。 彼女は元々努力家であり、暇さえあれば考えるのは研究のこと。 学者としての才能も持ち合わせているのか、その努力はいつも実を結んでいる。 その結果が、先日のR団アジトでの、“かげうち”を応用した歩法であったり、主人に棲み付く寝床であったり。 この“10まんボルト”も、形を変えて戦闘で発揮される時がくるのはそう遠くないだろう。 (またか…) 青年は、ため息混じりにそんなことを思いつつも、そんな真面目な彼女も好きなのだ。 その不思議な動きをしばらく堪能していたが、それに気付いた彼女は一蹴する。 「…なに見てるんでしか」 「いや、えらいなぁってね」 「あたちは忙しいんでし、…もう…」 ふい、と顔を背けながらも、青年には少し朱に染まった頬が見えていた。 こんな可愛らしさが、青年の心に火を付けるのである。 さらに悪戯をしようと次なる作戦を――と思うが、そこに邪魔が入るのはいつものこと。 「ご、ご主人様ぁーーーーー!!」 前方の茂みから聞こえる、青年を呼ぶ叫び声。 いつものこと、なのだが、今回は何か違った。 「…ハクリュー?」 「だよな…?」 珍しい、双方初めて聞いたと思うほどに珍しいハクリューの叫び声だったのだ。 余程の自体なのかと、二人、声の聞こえた方向へ走る。 「どうした!?ハク――…?」 走ったその先、茂みを越えた岩場、そこで二人の目に飛び込んできた光景には、 「……」 『あるもの』を食い入るように見続けるハクリューと、 「?」 怪訝な様子で『あるもの』とハクリューを交互に見比べるワタッコ―― と、 「あ、あにゃ~…」 その、『あるもの』。 小さな体には不釣合、しかしそれがまた可愛い大きな尻尾に大きな帽子。 女の子らしいピンクに包まれた子猫のもえもんであった。 その小さな体は、少し汚れて、少しボロボロで、今にも倒れそうなほどである。 怯えているのか、助けを求めているのか、切なげな瞳が、青年のほうへ向けられる。 「…あー…ハク…?」 青年は、ハクリューに説明してもらおうと呼んで見るものの、反応は返ってこない。 彼女はずっとそのもえもんに釘付けになっているのだ。 「反応がない…ただの屍のようd」 「むぅちゃん、やっちゃって」 ムウマージのいつものネタは軽く無視して、いつもワタッコを落ち着かせるためにする指示を、頼む。 少し不機嫌な態度を見せた彼女だったが、素直に杖を振った。 彼女の右手に収まるそれの先端の星から“スピードスター”ひとつ、ハクリューの側頭部へと放たれる。 「あいたっ」 ぺしん、と音を鳴らし消えた星型のエネルギー弾が、ようやくハクリューの我を返させた。 彼女は弾の当たった頬を擦りながら、青年達のほうを見る。 見て、何故か訝しげな表情。 「あ…えと…どうしました…?」 「は?」 さらに、叫びを上げたのであるにも関わらず、さも何もなかったかのような態度を取る。 青年は余計に状況が掴めなくなる。 「いや…さっき俺のこと呼んだろ?しかも叫んで」 「え…?私叫んでました…?」 実はハクリューに我に返る前までの記憶はなくて、それほどまでにそのもえもんに夢中であったのだ。 青年には段々と予感がしてきた。 長い旅を経ていつしか把握していた、手持ちもえもん達の厄介な性格。 それが呼ぶトラブルの予感である。 「で?この子は?」 「あ、いや、わかりません…けど…」 「けど?」 「か、可愛くて…」 青年はやっぱりか、と溜息を漏らす。 呆れ顔をしつつも、心の奥では大事ではなかったと、ホッと胸を撫で下ろして。 「す…すみません…」 「もう…何事かと思っただろ…」 少し落ち込むハクリュー。 「まぁ、でも、ハクリューらしいでしけどね」 「…まぁな」 すかさずのフォローに少し頬を染めるハクリュー。 悲しんだり喜んだり忙しいやつだなとか思いつつ、そんなやり取りの中で、青年はふと思い出す。 「そんなことよりだ、この子どうするんだ?」 このままでいるわけにもいかない。 うっかり、一番大事なことを忘れていたのだ。 ハクリューの厄介な性格が引き起こしたトラブルの根本である。 答えに期待などしてなかった青年の質問に、やはりムウマージは興味なさげにまた自分の実験に入り、もはやワタッコは青年の頭の上で空を見上げ、もとより話は聞いていないよう。 唯一の常識人のハクリューでさえ、ただキラキラした目を青年に向けるだけであった。 青年はあえてその目は無視して、しゃがみこんで子猫もえもんへと話しかける。 「君は…?」 「にゃ、にゃぁ?」 「えっと…名前とか」 「うにゃ…えっと…え、えねこ…」 ハクリューは後ろで少しはしゃいでいる。 「お父さんお母さんは?」 「にゃ~…?」 「どこからきたの?」 「あにゃ~…?」 名前以外の情報は得られない。 捨て子なのだろう。 青年の肩には、熱いハクリューの手。 「さて…」 ハクリューの顔はもう青年のすぐ隣。 とうとう、先程からの熱い視線に青年は耐え切れなくなった。 「行く?」 「…にゃ?」 「一緒に、ね?」 「にゃ…で、でも…」 青年は微笑み、大丈夫、と言い置いて立ち上がる。 「任せたぞ、ハクリュー?」 ぱぁっと輝くハクリューの顔。 彼女はエネコと名乗った子猫もえもんへと、叫ぶ。 「おいでっ!!」 その心の底からの嬉しさが滲む声に、ようやくエネコも、笑顔。 そして、ハクリューへと抱きつく。 「にゃぁっ!」 セキチクの道を歩く、二つの大きな影。 青年とムウマージとワタッコはいつものように。 ムウマージは興味なさげに漂い、ワタッコは既に夢の中。 そして前方には、楽しそうなハクリューとエネコがいる。 「なんかへんなカップルができちゃったな」 「嫉妬でしか?」 「ぐぅ…むぅちゃんに言われるとは…」 歩くハクリューと肩に乗るエネコ。 その姿は、そう、まるで親子のようであった。 ~~あとがき~~ 「え~っと…あっと…どうも、ハ、ハクリューです」 …なにやってんすかはくりぅさん。 「え?あ、えっと、あの、ひなさんとオオタチさんのあとがきが…ちょっと…」 ちょっと? 「…えっと、あの…――――て…」 ? 「う、羨ましくて…」 …可愛いやつめ。 「へ!?///」 なんだよもう、言ってくれればいつでもベットd(ドゴーン!)ってうわっ!? 「ききき、急に変なこと言っちゃダメですっ!///」 いや!ちょ!はかいこうせんとか私人間ですから!死にますから! 「知りませんっ!そのまま燃えちゃえばよかったんですっ!」 避けられるように撃ってくれたくせに。 「そ、そんなこと…!いや…まぁ…そうですけど…」 それに、俺はいつだって、お前に萌えてるz(ドッゴーン!!)ってうぉーー!? 「まったく…ひ、人前でそんな堂々と…!///」 あぶねぇ!あぶねぇよ!今俺反応できなかったら死んでたぞ!? 「愛のムチですっ!」 …なんだかんだ言ってお前も愛とか言っちゃうんだな。 「――ッ!!///」 さぁ撃たれる前に逃げるぜっ! 「あ!ちょっと!あとがきどうするんですかっ!?」 お前がやるんだろ? 「…無理なのわかってるくせに…後任せましたよっ!」 わかったわかった可愛いなぁまったく。 「…――――ら…」 ん?なーに? 「あ…いや…別に…あの…終わったら…一緒n」 さぁあとがきいってみようっ! 「ご、ご主人様ぁ~…」 はーい、というわけで第3話でした。 今回、エネコを登場させて、この後のはくりぅと子猫ちゃんに自分でwktkしてますw キャラ設定とかはあとでどかんと、要望があれば随時作りますが;; タイトル、ピンときた方はそう、その通りですよ、大好きなんですよ私は(ぁ 内容はー…やっぱりテンポが速くなっちゃうかね…。 しかも今回は1、2話に比べて短いからね…余計かな…まぁその分あとがきで埋めてみたけど長すぎだろjk…w 個人的にはあとがきの方が本ぺn(ry だって嫁だs(はかいこうせん さて次回、衝撃(?)の新事実ですよ!…とか宣伝でもしておく(断☆罪 ほむ、こんなもんでしょうか。 最後に、こんなものに付き合って頂き、誠に有難う御座いました。m(__)m 第三話、出来上がったらまた見て頂けると嬉しい限りです。では。 【 presented by れゐ thank you for reading 】
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/47293.html
登録日:2021/02/13 Sat 21 32 45 更新日:2024/07/26 Fri 18 26 22 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 S級 S級ヒーロー シルバーファング バング ヒーロー ヒーロー協会 ワンパンマン 山路和弘 師匠 弟 弟子との不和 怪物を超えた人間 正義の味方 武術家 武術界の大御所 流水岩砕拳 老人 老雄 職業ヒーロー 達人 そいつは元弟子でな ワシに任せてくれんか! 漫画『ワンパンマン』の登場人物。 CV.山路和弘 ●目次 【概要】 【人物】 【戦闘能力】◆技一覧 【来歴】◆過去 ◆巨大隕石落下事件編 ◆暗黒盗賊団ダークマター編 ◆怪人協会編 【概要】 ヒーロー協会に所属するヒーローの一人。 最高戦力であるS級ヒーローの一人で、ヒーローランクはS級3位。 荒々しい武人のような姿の老人。 「シルバーファング」という名前はヒーロー協会から付けられたヒーロー名で、本名は「バング」。 兄のボンブと共に「武術界の大御所」と呼ばれる高名な武術家で、山間部と思しき土地に住んでおり、ヒーロー活動の傍らそこで道場を開いている。 かつては100人もの弟子を抱えていたが、一番弟子だったガロウがトラブルを起こしたせいで門弟のほぼ全員が辞めてしまったため、現在の弟子はチャランコのみ。 彼もS級ヒーロー創設理由の一人で、普段は道場で弟子に修行を施しているためにB級ランクに位置していた。 【人物】 長年の人生経験によって成熟した人間性を持ち、サイタマの実力をちゃんと評価し、彼とジェノスに流水岩砕拳を伝授しようとした。 結局断られるも、以後はサイタマの数少ない知己として交流が続いており、フブキ組とのゲーム対決に呼ばれたことも。 その実力と人間性から、有象無象が目立つヒーロー協会でも本物の実力者と見られている。 しかし、年寄りで頭が固いと自嘲しアドバイスを受けてもやり方を変えられないあたり、頑固な面もある。 やり方を変えれるほど引き出しのあるS級の方が少ないけど 人情家である美徳は、時に身内に非情になりきれない弱みを生んでしまうこともあり、怪人協会編では結果的に怪人化したガロウを取り逃がした。 同じく熟練の武術家である兄ボンブがおり、兄弟仲は良好な模様。 なお、ボンブへの呼称は「お兄ちゃん」である。 「幼少期はそうだった」ではなく、渋い老人となった現在も尚お兄ちゃん呼びである。 【戦闘能力】 「流水岩砕拳」という独自の拳法を極めた達人。 超能力などの特殊能力は使えないが、災害レベル「鬼」の怪人を瞬殺する程の実力者で、災害レベル「竜」の怪人の攻撃を受けても平然としている程の頑丈な体を持ち、肉弾戦では同じくS級の超合金クロビカリと双璧を成すとされる。 更に本気を出した際には加減が効かなくなる代わりに、災害レベル「竜」の怪人を複数体相手どって各個瞬殺していくほど。S級でも複数の災害レベル「竜」の怪人を(相性次第だが)同時に相手取る事が出来る者は一握りであり、S級3位の座に相応しい実力者である。 反面、格闘技が通用しない相手には分が悪く、サイズ差があり過ぎた場合は決定打に欠けてしまう。 ◆技一覧 流水岩砕拳(りゅうすいがんさいけん) シルバーファングが使う独自に編み出した拳法。 流水の如き素早い動きで相手の攻撃を受け流したり翻弄し、激流の如き一撃で敵を仕留める防御寄りのバトルスタイル。 サイタマが巨大隕石を砕いた際は、この技を用いて隕石の破片を素手で弾いて防ぎきった。 災害レベル鬼程度ならこれで文字通り瞬殺してみせ、竜クラス相手でも互角以上に渡り合えるが、格闘技という制約故に不定形だったりサイズが違い過ぎる相手や、攻撃が届かない相手には防戦一方になりがち。 単なる遠距離攻撃程度なら流水岩砕拳と回避で難なく懐に入り込めるのだが、シルバーファングは格闘家に過ぎないので超能力の類で攻められると辛いところがある。 流水陣(りゅうすいじん) 手の届く範囲の攻撃を弾いて受け流す防御技。 牙挿指(がそうし) 鍛え上げた指先で相手の急所を的確に打ち抜く技。 瞬身功(しゅんしんこう) 特別な歩法を用いて敵が予想できない位置に瞬時に移動する技。 剛醒呼法(ごうせいこほう) 特殊な呼吸によって肉体の限界値を引き出す技。 旋風流水轟気空烈拳(せんぷうりゅうすいごうきくうれつけん) 村田版第125話初登場。「流水岩砕拳(りゅうすいがんさいけん)」と兄ボンブの「旋風鉄斬拳(せんぷうてつざんけん)」を組み合わせた合体技。 二人が同時に強烈な拳を叩き込む『技の極地』と言われるほどのもので、二人の老体では一回使用するのが限度の大技。 格闘技の範疇を大きく飛び出る代物で、デカブツにこそ有効な点は武術家としては変則的。ムカデ長老の怪獣サイズの巨躯を衝撃が巡り引き裂いた。 近くにいるだけで衝撃が伝導した瓦礫が砂と化し、人体に当たればくまなく巡る衝撃で全身の骨が粉々になる。 災害レベル竜が相手とはいえ無防備な“溜め”が必要で、発動にはジェノスのサポートを要するなど常道からは外れていると思しき描写が多い。開発経緯が気になるところ。 旋風流水交牙竜殺拳(せんぷうりゅうすいこうがりゅうさつけん) 村田版で登場。上記同様、兄ボンブとの合体技。原作での「連携奥義・交牙竜殺拳」にあたる。 二人で相手を向かい合わせで挟み、両側から「流水岩砕拳」と「旋風鉄斬拳」の超連撃を叩き込む。 数十人の達人から一斉攻撃を受けているかのような怒濤の連打で相手の反撃を許さず滅殺する。 原作版では技名は出ていないが同様の二人による怒涛の連撃でジェノスと交戦中のガロウを圧倒(*1)。 その後、怪人協会のアジトで育ちすぎたポチに対して「連携奥義・交牙竜殺拳」として使用するも、倒すには至らず。 村田版でも原作同様ジェノスと交戦中のガロウに叩き込み、育ちすぎたポチに対しても使用した。 なお攻撃を受けたガロウはこの技を学習し、本来であれば二人係りの技を一人で使えるようになる。(暴走状態だが怪人化後は上記の轟気空烈拳まで披露した) 更に村田版ではサイコスを失って墜落してきた怪人王オロチの残骸を瀕死まで追い込んだ。 爆心開放拳(ばくしんかいほうけん) かつてバングの使用していた技(流派)。 その名の通り、拳のインパクトに合わせ心臓が爆発的な脈動を起こし、瞬間的に肉体の限界値を超える超破壊型の邪拳。 才能に溺れていたバングが自身の生き方を変えるために封印した代物だが、破門にしたガロウに盗み見されており、怪人となった彼に習得されてしまっていた。 【来歴】 ◆過去 若い頃のバングは「血の風」と呼ばれる手の付けられない暴れ者で、この頃の風貌はまるでガロウそっくりだった。 「自分が楽しく夢中になれるから強くなる」という理屈で、強者を見つけては見境なしに闘いを挑み、病院送りにしていた。 しかし、兄ボンブに敗れた事で改心したバングは、それまで使用していた「爆心開放拳(ばくしんかいほうけん)」を封印。 長年に亘る修行の末、究極の守りの拳であるの流水岩砕拳(りゅうすいがんさいけん)を編み出した。 ◆巨大隕石落下事件編 巨大隕石落下事件で初登場。 隕石に向けてフルパワーの焼却砲を打ち込んだジェノスに「気のせいか隕石が勢いを落としているように見える。」と期待させるような発言をした直後に「あ、気のせいじゃった」と緊迫感のない受け答えをして「クソジジイ」呼ばわりされた。 この事件で隕石を破壊し事件を解決したサイタマを「自分が出会った誰よりも強い」と認め、以後親しく付き合うようになる。 ◆暗黒盗賊団ダークマター編 予言者シババワが遺した最期の予言についてヒーロー協会職員シッチの招集を受ける。 暗黒盗賊団ダークマターの侵攻の際は、ぷりぷりプリズナー・アトミック侍・金属バットと共に幹部であるメルザルガルドと交戦。 彼らと協力してメルザルガルドと戦うが、隙を突かれ災害レベル竜のメルザルガルドの攻撃の直撃を受ける。 しかし服が破れただけで「肩こりが取れた」とほとんど意に介さず、メルザルガルドの復活パターンから核の位置を見抜いてあっさり撃破した。 ◆怪人協会編 元弟子だったガロウが「ヒーロー狩り」を始めたことに責任を感じ、唯一の弟子だったチャランコを破門にした上でガロウ討伐に名乗り上げた。 ガロウ戦では兄のボンブと共にガロウを追い詰めるも、謎の組織「怪人協会」の邪魔が入り後一歩の処でガロウを連れ去られてしまう。 ガロウを取り逃がした事でヒーロー協会から「元弟子であるガロウに情けをかけワザと逃がしたのでは?」と疑われ、怪人協会討伐作戦から外されるも、キング経由で怪人協会の情報を得た事で独自に怪人協会討伐作戦に参加した。 怪人協会編後は、高齢とガロウが怪人化した原因の一つが「道場の宣伝の為にヒーロー活動をしたことでガロウを煽った」と感じ、 自身は現場を降りて道場で後進の育成に励むと将棋で対局中のアトミック侍に語った。 村田版にて、バング自身はヒーローを引退するが、いずれ二代目シルバーファングを紹介する事をヒーロー協会の幹部であるシッチに明かした。 追記・修正よろしこ。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 兄の名は爆弾、弟の名前は爆破。危ない兄弟だ。 -- 名無しさん (2021-02-13 21 55 41) 釘を打つカッコいい忍者とは関係ないでござる -- 名無しさん (2021-02-13 22 06 06) ↑2 名前の由来はそれか -- 名無しさん (2021-02-13 22 34 16) なるほど、「Bomb」と「Bang」で普通読まないとこまで発音に含めたのか -- 名無しさん (2021-02-13 23 22 53) シルバーフォングではない -- 名無しさん (2021-02-14 00 15 39) 村田先生が書き下ろしたバングの若い頃が雰囲気含めてガロウそっくりなんだよね。ONE版で若い頃はガロウに似た思想を持ってたって話もしてたからガロウに対する情を捨てきれないのはそう言うところも含めてなんだろうな -- 名無しさん (2021-02-14 05 08 39) スイリューとスイコの父親もバング並だったのかもしれない -- 名無しさん (2021-02-15 06 17 24) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mugefuroexceed/pages/19.html
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や~ら行 敵専用 味方精神表 一定確率で精神コマンドがかかる特殊技能 精神コマンドの効果を含む特殊技 精神コマンドの効果を得られるアイテム あ行 名称 効果 使用可能者 支援 愛 味方全体(バトル時は前衛のみ)のHPを最大値まで回復する 神夜・アクセル(LV34) - 足かせ 敵全体のSPDを10%下げる(2ターン持続) アシェン(LV29) - 祈り 指定した味方の状態異常を解除する 神夜・KOS-MOS(LV22) - 応援 戦闘終了時、指定した味方が取得する経験値を1.2倍にする 錫華 - か行 名称 効果 使用可能者 支援 覚醒 自分のCOM最大値を120%にする(3ターン持続) アシェン・KOS-MOS(LV51)・アクセル(LV28) - 撹乱 敵全体のTECを10%下げる(2ターン持続) 小牟(LV24) ファントム:30% 加速 自分のSPDを15%上げる(3ターン持続) ネージュ・アシェン - 感応 一度だけ、指定した味方の全攻撃がGUARDとMISSにならない KOS-MOS(LV26)・アクセル(LV32) - 気合 自分のCOMを30%回復する アシェン(LV14)・小牟 - 奇襲 一度に「加速」「閃き」「必中」「熱血」がかかる 小牟 - 絆 味方全体(バトル時は前衛のみ)のHPを50%回復する KOS-MOS - 奇跡 一度に「ド根性」「気迫」「加速」「努力」「幸運」「魂」「見切り」がかかる 神夜(LV50) - 期待 指定した味方のSPを20回復する 神夜(LV24)・錫華 - 気迫 自分のCOMを50%回復する アレディ(LV14)・零児 - 恐怖 自分のCOMが30%減少する 博打、式占、一部特殊技のみ - 切り札 一度に「突撃」「必中」「情熱」「電瞬」「熱血」「両断」がかかる ハーケン(LV51) マークハンター:15% 激励 指定した味方のCOMを30%回復する 神夜・アクセル - 結界 味方全体が状態異常の効果を受けなくなる(3ターン持続) 小牟(LV31) フェイクライド:15% 幸運 戦闘終了時、取得する資金を1.5倍にする ハーケン(LV6) 琥魔:50% 高揚 敵を高く浮かすことができる(3ターン持続) アシェン・錫華 - 号令 一度だけ、味方全体の援護回数を1増加させ、支援攻撃を2回行える ネージュ(LV43) エイゼル:20% 孤高 自分のCOM最大値を150%にする(3ターン持続) アレディ(LV40)・ハーケン(LV23) アン:10% 言霊 敵全体のATKを5%下げる(2ターン持続) 零児 沙夜:10% 鼓舞 味方全体のCOMを30%回復する 錫華(LV14) - 根性 自分のHPを50%回復する アレディ・小牟 - 混乱 「SP毒」の効果を与える 博打、式占、一部特殊技のみ - さ行 名称 効果 使用可能者 支援 士気 味方全体のCRTを15上げる(3ターン持続) ハーケン(LV15)・アクセル M.O.M.O.:10% 集中 自分のTECを15%上げる(3ターン持続) アレディ(LV4)・ハーケン・零児 - 修練 一度に「努力」「幸運」がかかる アレディ - 情熱 一度だけ、自分が攻撃した時のF.GAUGEの上昇率を倍にする ネージュ・錫華 - 信念 状態異常の効果を受けなくなる(3ターン持続) 神夜(LV11)・零児 - 信頼 指定した味方のHPを30%回復する ハーケン・アシェン・錫華 - 狙撃 指定した敵に一定確率で「気絶」の効果を与える(1フェイズ持続) ハーケン・小牟 アーベント:50% た行 名称 効果 使用可能者 支援 脱力 敵の強制回避ゲージを50%下げる 小牟 - 魂 一度だけ、敵に与えるダメージを2倍にするが、CRITICALしない※「熱血」より優先 アレディ(LV50)・零児 アルクオン:10% 直撃 一度だけ、攻撃の1発目をBLOCKされないようにする※「両断」が優先 零児・KOS-MOS ナハト:30% 式占 指定した味方にランダムで精神コマンドがかかる 小牟 - 手加減 一度だけ、ATKを1に下げ、敵に与えるダメージを下げる 博打、式占、一部特殊技のみ - 鉄壁 自分の受けるダメージを30%軽減する(3ターン持続) ネージュ(LV11)・神夜(LV20)・KOS-MOS - 電瞬 次のターン開始時、最初に行動できる 零児 ヘンネ:10% 闘気 指定した敵に一定確率で「麻痺」の効果を与える(3フェイズ持続) アレディ(LV7) - 闘志 自分のCRTを15上げる(3ターン持続) アレディ・アシェン T-elos:20% 毒舌 指定した敵に一定確率で「毒」の効果を与える(5ターン持続) アシェン キュオン:50% ド根性 自分のHPを最大値まで回復する ネージュ - 突撃 一度だけ、敵の重さに関係なく浮く高さを一定にする ネージュ(LV4)・KOS-MOS - ド迫力 一度に「ド根性」「孤高」「直撃」「熱血」「覇気」がかかる ネージュ(LV51) - 努力 戦闘終了時、自分が取得する経験値を1.2倍にする 神夜(LV6)・零児 - な行 名称 効果 使用可能者 支援 熱血 一度だけ、敵に与えるダメージを1.5倍にするが、CRITICALしない※「魂」が優先 ネージュ(LV32)・ハーケン(LV34)・アクセル ロア:20% は行 名称 効果 使用可能者 支援 覇気 F.GAUGEをMAXにする アレディ(LV21) - 博打 自分にランダムで精神コマンドがかかる 神夜 ドロシー:25% 八卦 ランダムで指定された味方のSPを20回復する 小牟 - 必中 一度だけ、全攻撃がGUARDとMISSにならない※防御「不屈」「閃き」が優先 ネージュ(LV22)・アシェン(LV21)・錫華(LV20)・アクセル - 閃き 一度だけ、敵の攻撃をすべてMISSにする ハーケン(LV42)・アシェン・小牟(LV21) - 不屈 一度だけ、敵の攻撃をすべてGUARDする 錫華・零児・アクセル - 復活 指定したダウン状態の味方のHPを50%回復して復活させる KOS-MOS・アクセル - 舞踊 味方全体の状態異常を解除する ネージュ(LV19)・錫華(LV34) - 補給 指定した味方のCOMを30%、SPを20回復する KOS-MOS - ま行 名称 効果 使用可能者 支援 見切り 一度に「閃き」「必中」がかかる アレディ(LV32) カッツェ:10% や~ら行 名称 効果 使用可能者 支援 友情 味方全体(バトル時は前衛のみ)のHPを30%回復する 零児 - 両断 全ての攻撃がBLOCKされなくなる(3ターン持続)※「直撃」より優先 神夜(LV39)・アクセル アークゲイン:15% 連携 一度だけ、援護回数を1増加させ、支援攻撃を2回行える ハーケン(LV12)・錫華(LV25)・KOS-MOS(LV33) - 敵専用 名称 効果 使用可能者 回復 自分のHPを10%回復する - 軽身 1段階軽くなる(1ターン持続) - 重身 1段階重くなる(1ターン持続) - 再動 1ターン中の行動回数が1増える(発動ターンの最後に行動)※追加行動時の精神使用不可 - 戦慄 一度に「再動」「電瞬」「熱血」「必中」「不屈」がかかる - 味方精神表 アレディ 根性 気迫 闘気 孤高 集中 闘志 魂 覇気 見切り 修練 ネージュ ド根性 舞踊 鉄壁 加速 突撃 必中 情熱 熱血 号令 ド迫力 ハーケン 信頼 狙撃 孤高 集中 士気 幸運 閃き 熱血 切り札 連携 神夜 愛 期待 激励 祈り 鉄壁 信念 博打 努力 奇跡 両断 アシェン 信頼 気合 足かせ 毒舌 覚醒 加速 闘志 高揚 閃き 必中 錫華 信頼 期待 鼓舞 舞踊 高揚 応援 不屈 必中 情熱 連携 零児 友情 気迫 言霊 集中 信念 努力 不屈 直撃 電瞬 魂 小牟 根性 八卦 気合 脱力 撹乱 狙撃 結界 式占 閃き 奇襲 KOS-MOS 絆 復活 補給 祈り 覚醒 鉄壁 突撃 直撃 感応 連携 アクセル 愛 復活 激励 覚醒 士気 不屈 必中 感応 熱血 両断 一定確率で精神コマンドがかかる特殊技能 保持者 名称 効果 条件 アレディ 柔の拳 突撃 精神防壁 舞踊・結界 HP50%以下 呼吸合わせ 連携 ネージュ ぶっつけ本番 直撃 わがままボディ 高揚 HP50%以下 予知 閃き HP30%以下 ハイテンション 覚醒 COM80%以下 ガンファイト 闘志 ハーケン ガンファイト 闘志 開拓者精神 情熱 F.GAUGE30%以下 闘争心 気合 ハンターの鉄則 必中 神夜 一撃必殺の心得 熱血 敏感ボディ 閃き HP50%以下 剣術の基本 突撃 強運 幸運 SP50%以下 カリスマ 連携 アシェン インファイト 集中 フルブロック 信念 SP50%以下 G・ウォール 鉄壁 HP50%以下 錫華 大胆不敵 孤高 COM60%以下 月面歩法 加速 HP50%以下 責め立て 直撃 高速徹甲弾 両断 SP30%以下 最高潮 ド根性 HP30%以下 零児 逆転への秘策 情熱 F.GAUGE10%以下 物忌の型 不屈 HP50%以下 桔梗印の型 覚醒 HP50%以下 九字の型 気合 統計学的分析 見切り HP50%以下 小牟 期間限定・狐うどん 友情 禁の型 不屈 HP30%以下 タッグマッチ 連携 やる気満々 努力 おやつ用油揚げ 期待 SP30%以下 KOS-MOS ブラッドダンサー 魂 HP30%以下 プラチナシンガー 不屈 HP50%以下 ブースト 電瞬 HP30%以下 ブラックボックス 信念 アクセル 記憶の断片 博打 アタッカー 熱血 カウンター 電瞬 HP30%以下 予知 閃き HP50%以下 気力限界突破 孤高 COM70%以下 精神コマンドの効果を含む特殊技 使用者 名称 消費ゲージ 効果 アレディ 争覇の構え 30 味方全体に「覚醒」「気迫」の効果 ネージュ シ-クレット・ライブ 10 味方全体に「高揚」「鼓舞」「闘志」の効果 ハーケン キャンフィールド 30 味方全体に「閃き」の効果 神夜 楠舞霊術奥義・月魅酒 10 味方全体に「友情」「博打」の効果 アシェン コード・エムプーサ 10 敵全体に「足かせ」の効果、E.GAUGE-100% 錫華 邪鬼銃・桃源郷-復活祭- 80 味方全体に「復活」「愛」の効果 零児 有栖流・裏鬼門開放 20 味方全体に「電瞬」の効果 KOS-MOS HILBERT EFECT 10 敵全体に「言霊」「撹乱」の効果 スターアクション 80 味方全体に「気迫」「熱血」の効果 アクセル 魂護 30 味方全体に「結界」「舞踊」の効果 精神コマンドの効果を得られるアイテム 二週目以降、菓子店『ファッティ・ヘンゼル』で購入可能になる 名前 COM 値段 加速せんべい 0 10000 電瞬チョコ 0 15000 孤高マシュマロ 0 20000 熱血ようかん 0 25000 魂プリン 0 40000 必中もなか 0 15000
https://w.atwiki.jp/truexxxx/pages/119.html
紅蓮の華よ咲き誇れ ◆GO82qGZUNE 剣閃が音速を遥か超越して捻り飛ぶ。 剛撃が空を引き裂き震撼する。 剣理と理外、戦術と暴虐、気迫と鬼迫。その全てが三つ巴の車輪となって回転し、交錯と激突を繰り返す。 煉獄杏寿郎と雅が本格的な戦闘を開始して既に半刻。戦場となる夜闇の山間は嵐の直撃を受けたかの如き凄惨な損壊状況を呈している。 刃が激突する毎に生じる衝撃の余波は、疾風さえも凌駕して常人の立つ余地さえ与えぬ領域にあった。仮にこの場に人吉善吉の目があったならば、先刻より尚も加速を果たす戦闘の様相に呆れと驚愕の念を零していただろう。 一合ごとに地面は抉れ、木々は裂かれ、中空に舞う木の葉さえ幾度と斬られ貫かれる暴威の嵐にあって、しかし両雄の身は全くの健在。共に纏う衣服と羽織に傷はあれど肉体に損傷は見られない。 それは単に、両者の持つ性質が故のことであった。 煉獄杏寿郎は人である。当然ながら傷を負えば動きに支障が出るし、怪我は簡単には治らない。戦闘中の負傷とはすなわち死に直結するものであるからして、彼はその身に傷を負うことを避けながら戦闘を行っているのだ。 口で言うのは簡単だが、それを実行するということがどれほど困難なものであるかは語るまでもない。すなわち彼は、必殺の攻撃を繰り出し合いながらも神業に等しい防御を並立させているのだ。如何に敵を倒し己のみは生存するかという極限の背理を、彼らは苦も無く実行していた。 対する雅は純粋な不死性が故に無傷の状態を維持している。 彼は人を超えたる吸血鬼の中にあって、更に不条理そのものとさえ言える能力を保持している。斬首されようが平然と動き回り、自らの頭部を捕食して腹部より生やすなどといった芸当さえも可能とする、およそ生物の枠組みから逸脱した存在なのだ。 彼は今に至るまで、無数の斬撃を食らっている。にも関わらず、時には胴体を両断する域の致命打までを食らって、しかし次の瞬間には傷痕すら残らぬ再生力によって復元を果たしているのだ。 両者、放つ攻撃は怒涛にして間断なく。 距離、僅か一メートル圏内という超至近距離において。 周囲、無数の斬痕を刻み付けながら。 まるで終わらぬ舞踏であるかのように、彼らは極限の死闘を繰り広げているのだ。 風を巻いて馳せる迅雷の太刀筋───雅が放つ一撃が遥か上段より煉獄へと迫る。 速い。炎火の羽織纏う煉獄が鉄塊の切っ先に掛り、携える日本刀諸共両断されるまで余す時間はあと一秒の半の半々、有るか無きかというところ。 つまりは充分。鋭利な錐が薄紙一枚貫く時を費やして、煉獄の斬閃が技の間隙に入り殺意の閃光を打ち弾く。 ───炎の呼吸・弐ノ型 昇り炎天 煉獄の頭蓋を叩き潰さんと迫る鉄製ブーメランの一撃を、日輪の如き斬り上げによって押し返す。 人に非ざる吸血鬼の膂力、人の身では容易に扱えぬであろう鉄塊、それらを以てしても砕き得ぬ生物は果たしてどれほどいるだろうか。 尋常ではない所業である。しかし対敵たる雅に驚愕の色はなし。接敵より既に数刻、煉獄が吸血鬼とさえ渡り合える人間であることは周知の事実であるし、弐ノ型も既知の技に過ぎない。 だがしかし───鬼殺の剣士の本領は、型と技だけに留まらざると知れ。 「おおおォォッ!!」 気合裂帛、僅かな逡巡もなく左足を踏み込む。 膨大な質量が一点に集約され、足の裏で山間の硬い地面が沈んだ。 鉄杭の如く足場を食い締める下肢、これを軸に旋回。腕を弾かれ無防備となった雅の水月を右肘で突く。 進駆の勢威を乗せた打撃、それがもたらす荷重は悪鬼一体を五間ほども転がすに足りた。 水切りの石のように跳ねて飛び、落ち、水を纏めてまき散らすに等しい喀血が雅の口より溢れ出る。 そして雅の肉体が中空に弾かれたその瞬間には、次なる踏込を完了した煉獄の斬撃が既に雅の首へと押し迫っていた。 ───炎の呼吸・壱ノ型 不知火 不知火の神髄は歩法にある。すなわち遠間からの間合いを詰める踏み込みの技術。対敵に防御も回避も許さぬ縮地の業だ。 速い、目では追えない。生身の体では避けられまい。それが例え、人の身を超えた悪鬼羅刹の類であろうとも。 しかし。 「やはり強いな、煉獄」 あり得ぬ不可思議。斬首を待つだけの虜囚であったはずの雅は、しかし戯画的な身の捻りと共に攻勢へと転身を完了する。 防御も回避も許さぬ神速の斬撃、されど雅が選んだのはそのどちらにも非ず、更なる攻撃の踏込だった。 神速をも超える超速によって上段より振り下ろされしはブーメランの一撃。あたかも綱を切られたギロチンの落下。油断していたつもりは全くないが、重さと速さを備えたその一撃を避けるために与えられた余裕はごく少なかった。 右脚を蹴り、体勢を半身にしつつ退避。刃風に体毛を撫でられつつ、数歩の距離を滑って止まり、向き直る。 弾き飛ばされたはずの雅の姿勢は崩れてなどいなかった。絶死の状況であろうとも見の姿勢を失わず、煉獄の一挙一動をつぶさに観察していたのだ。 現に今も、空振りしたブーメランを素早く取り直し再度の突進を期している。およそ人の身ではあり得ぬ不条理そのものの挙動。 「やはりお前は吸血鬼となれ。その力、その強さ、お前が積み上げた修練の多寡は人などという羽虫として散らせるには惜しい」 恐るべきは人外の妙、永き生きるその積み上げにあると言うべきか。 事実として、煉獄はこの世に生を授かってより二十ほどの時しか経ておらず、しかし対する鬼は悠久の時を生き永らえているのだろう。 無論、鍛え抜いた修練の密度において遅れを取るとは微塵も思ってはいないが……しかし鬼が持つ老獪さは時として侮りがたい詭計をもたらす。 戦闘において、時間は常に経験に勝る者を、手札の多い者を利する。それは世の道理であり、一介の戦闘者たる煉獄にとっても常識であった。 時を切り詰め、策を弄する余裕を奪わねばならない。 旨とすべきは短兵急。 すなわち───これまでと変わらぬ、全力を以ての相対。 「一手馳走」 「来るがいい!」 身を沈めて駆ける。 右脚を蹴って首を落とし、左足を蹴って背を屈む。地を這う長虫のように砂を舐める心地で、我が頭を敵手の足元へと投げ入れる。 月光と己を敵影が遮る。影の中で体躯を起こし、太刀を送り。 斬り上げ─── 「フッ!」 その先を制して。 待ち構えていた、正中を抜ける一閃。 悪鬼の振るう鉄塊の一撃は正確に煉獄の頭頂を狙撃した。 ───予測通り。 不知火の踏込からの昇り炎天の斬撃と見せかけた剣を手元に引き込み、かち上げる。ブーメランの打ち込みとそれは激突し、反発し、最終的には受け流した。 方向を逸らされた刃が流れ、肩を掠めて行き過ぐ。 而して煉獄の眼前には、雅の脇腹が無防備に晒されて在り。 己が頭頂に敵の斬撃を誘い、受けて流してその隙を打つ呼吸外しの術。 据え物も同然の隙所を、狙い澄ました太刀にて割り切る。 はずだったのだが。 「───ッ!」 「中々の速さ。篤とてこう容易くはいくまいな。 だが、足りん」 存分に胴を薙ぐはずの刃先は、翻った鉄塊によって阻まれていた。 ───速すぎる。 渾身の一撃を受け切られた直後にしてこの仕様、反応にせよ運剣にせよ鬼の身体能力を加味しても常軌を逸している。 それが意味するのは、つまり。 「なるほど、読み合いで上を行かれたか!」 今の一合を反芻する。 こちらの頭頂を狙った敵手の一撃、あれを受け流した際の手応えは奇妙なほどに軽かった。鋭くこそあったものの。 煉獄の誘いの意図を察知して、腕の力を抜き、太刀筋の変転に備えていたということか。 「貴様、今年で幾つになる」 「母上より生を受け二十余年だ!」 「私が生きた年月は貴様の二十倍だ。貴様の父祖が洟垂れの頃より磨き続けた我が力、見縊ってもらっては困るな」 「承知、以後は心しよう!」 至近距離の不敵な笑みに、視線で首肯を返す。 噛み合った刃と刃が酷烈な音響を立てていた。並みの力では傷の一つもつかない鋼同士が互いを削り、白い金屑をまき散らす。 太刀を支える両腕には恐ろしいほどの重圧。 皮と肉の下で煉獄の骨が軋みを上げていた。こちらとしても力勝負は本分、岩柱と音柱を除けば柱の中でも負けるつもりは毛頭なく、盛風力には事欠かぬ身だが。それで尚、この敵は容易に圧倒しかねた。 全集中の呼吸を以てしても支えきれぬ膂力、鬼であることを差し引いても常軌を逸したこの強剛、やはりと言うべきかこの雅という男、少なくとも下弦など及びもつかぬ領域に在ることは間違いない。 一瞬ごとに僅差の優劣を覆しつつ、競り合う。 (埒が明かん……いや、このままでは負けるか) 耐久力と持久力において、人は鬼に決して叶わない。 一時の膂力が釣り合おうとも、その均衡を維持すれば先に倒れるのは煉獄である。 しかし。 (退いてはならぬ) 退けば死ぬ。 敵の得物を引き外して飛び下がりつつ斬撃───などと小賢しいことを夢想している間に突き倒され、押し斬られるだろう。 押せば死ぬ、退けば死ぬ。よって現状、打つ手なし。 見せかけの拮抗は決壊寸前。このままでは紛れもなく、煉獄杏寿郎は敗北する。 だがしかし───それが一体何だという。 人が鬼に叶わぬなどと、それは当たり前の事実だ。鬼殺の剣士はその道理をこじ開けて、条理を破壊してきた者たちの名だ。 命運尽きたか。それがどうした。 然らばあとは命を燃やし尽くすだけだろう。例えこの身が微塵となろうとも、我が赫き炎刀は敵手の首を抉り穿つ。 『煉獄さん!あんたがやられる事が最悪の敗北だ!だから絶対やられるなよ!倒せなくても、逃げてでも絶対に!』 「────────────」 ───鬼を殺す手段は限られている。 鬼とは半不死であり、斬ろうが潰そうが致命傷にはならず、例え五体を粉砕しようとも数刻とかからず再生してしまう。 鬼を殺す方法は二つ。日輪刀で首を落とすか、太陽の光に晒すのみ。 しかしこの身に日輪刀はなく、この夜空に太陽はない。 あるいはこの吸血鬼を自称する男に対しては、全く異なる術理が働いているのやもしれんが、それを知る術さえ今の煉獄には存在しない。 仮に。 仮の話として、今この殺し合いの場にいるのが煉獄の他に鬼しかいなかったとするならば。 退くという選択肢を彼は持たなかっただろう。それこそ己が肉体を微塵と散らそうとも、その身に日輪の斬撃を放つこと叶わずとも、最期の瞬間まで戦い抜き命を散らせただろう。 しかし現実はそうではない。この場には人吉少年のような無辜の人間たちがおり、鬼殺の剣士たちがおり、そして煉獄の知る鬼とは違う悪鬼までもが存在する。 ならばこの一戦に拘り無為に命を削る意味はどこにあろうや。 それに何より、煉獄は託されたのだ。 死ぬなと、生きろと。 信じると言われたならば、それに応えねば男ではないだろう。 (しかしな人吉少年。それでも俺は、この場を退くわけにはいかぬのだ) この吸血鬼を放置すれば、それこそ多くの命が食い散らされるだろう。 敵手は紛うことなき悪逆の徒であり、上弦にも届かん域の強者である。万全の煉獄が命を賭して挑み、それでも打ち倒せるかどうかという難敵だ。 放ってはおけない。されど、人吉少年の言葉もまた真なり。 ならばどうする。何ができる。 他にどんな手がある。この悪鬼を墜とすために。 今の我が身が放てる極限の一刀を以てしても打ち勝てぬ相手。如何なる一手が。 奇跡など求められない。鬼の首を落とすはいつ如何なる時も鋼と骨肉のみ。 思考する。この状況を覆す奇策を、詭計を、起死回生の一手を。 思考する。一秒を百分割し、その百分の一を更に千分割し、砂時計の一粒よりも尚細かい塵のような一個の時間ごとに大脳を全周する。 攫うのは記憶の一片一片。思い返すは己の知る強き者たち。 冨岡義勇のような無拍子を繰り出すか? 胡蝶しのぶのように毒を用いるか? 宇髄天元のように戦闘計算式を編み出すか? 甘露寺蜜璃や伊黒小芭内のように変幻自在の軌道を以て隙を突くか? 時透無一郎のように歩法を以て敵を撹乱するか? 彼らが持つその強さ。 彼らが放つその一刀。 彼らと鍛えたその刃。 その全てが十分な鬼殺方法。鬼の首を討つには申し分もなく。しかし正答があるとすればただ一つ。 この場この敵この一戦のための剣は必然唯一、従って他の全ては贋作なのだ。 一つを選びださねばならぬ。正しきその一剣を。 それは───やはり、これしかないのだ! 「───おおおおおおオオオオオオオオオォォォッ!!」 最も下策。 最も愚策。 すなわち考えもなしの強行突破、渾身の力を以ての一撃。 この刹那において、煉獄はそれを選択した。 どんな術を仕掛けても無駄なのだ。 どんな罠を仕組んでも無力なのだ。 元より煉獄はそうした物を得意とはしない。 この身は所詮無才無学、愚直に突き進むことしか知らぬ故に。 小手先の奇術に頼った時点で敗北する。王道を歩む者は、いつ如何なる時も顔を上げて進まねばならぬのだから。 不落の城を落としめる手があるとすればただ一つ、同等以上の質量を叩きつける他になし。 雅に不死の御業があり、不退の剛力があるのなら、その双方を纏めて粉砕するに如かず。 それだけが唯一手! 「煉獄……貴様、何を……!」 練り上げられる気の爆轟を察してか雅が困惑の声を上げるか、しかし遅い。 この一刀にて斬り断てば───敵手に如何なる異能があろうとも意味はない。 煉獄の炎は地獄道に堕ちた悪鬼羅刹さえ燃やし尽くす。 そして煉獄杏寿郎の至極精砕の太刀こそは、他の何物よりも完璧にその呪わしき一芸を成し遂げる! 「今の俺に君を殺すことはできない。だが」 赫の瞳が、雅を貫く。 「その総身を抉り抜く!」 ───炎の呼吸・玖ノ型 煉獄 瞬間、雅は"炎"を見た。 それは立ち昇る気炎だ。煉獄の背から、腕から、剣から、激発する赫炎の波濤であった。 そして次瞬、雅の視界は赤と黒で染め上げられた。 炎の呼吸・奥義、煉獄。 それは各技を瞬時に、どのような体勢からでも放てるほどに鍛え上げた杏寿郎が『脚を停めて気を最大限に練り上げ』、『両腕を含めた全身を捻った構え』を取った時のみに放つことができる唯一無二の奥秘である。 踏み込みの震脚が放たれた一帯が蜘蛛の巣状に大きく罅割れ、瀑布にも似た轟爆が周囲の空間そのものを鳴動させた瞬間には、既に二人の姿は消え去り陽炎のように揺れる大気だけが名残として遺された。 それは周囲の木々さえも一直線に抉り取りながら、雅の肉体の一片までをも砕き蒸発させる至高の一打。遥か上空からこの戦場を見下ろしたならば、夜闇を切り裂く朱き一条の閃光が白蝋の男を斬滅し、周辺地形諸共破壊する様を見ることができただろう。 悪鬼、最微塵(クォーク)と化す! しかし、煉獄の攻撃はこれで終わりではない。 「落ちてもらうぞ、谷の底に!」 ───炎の呼吸・漆ノ型 盛炎のうねり 腰の捻りと斬撃の回転によって周囲の空気ごとを叩き落とす。その先にあるのは、蜘蛛山の麓にあって夜に尚昏き亀裂を晒す峡谷の淵! 猛烈な風の塊と化した一撃が、微塵となった雅を目視の叶わぬ闇の底へと送り込む。煉獄は返す刃で更なる構えを取り、渾身の力で以て足元の地面に刃を叩きつけた。 ───炎の呼吸・伍ノ型 炎虎 それは周囲一帯の地形ごとを打ち砕き、峡谷の淵にあって甚大な亀裂を刻み込む。 結果として起こるのは、大規模な土石流だ。 自然災害を彷彿とさせる轟音と共に大量の土砂が谷底へと落下していく。 やがて大気のうねりが落ち着きを取り戻した頃、その場に動く者は誰もいなかった。 ▼ ▼ ▼ 「よもや敵に背を向け遁走することになろうとは! よもやよもやだ!」 戦場を後にし、煉獄は山道を無心で駆けていた。 向かう先は不可解な大声の元、すなわち人吉少年が向かったであろう場所である。 彼と別れてから既に短くない時間が過ぎていた。彼は強い少年だが、しかし煉獄が守るべき無辜の民である。それに彼一人で鬼のような存在と出会ってしまえば、流石に状況は厳しいと言わざるを得ないだろう。 「柱として不甲斐なし! 穴があったら入りたい!」 とてもそうには見えない自信と気迫に満ちた顔。しかし煉獄の言葉は本心のままだ。 煉獄は雅を斃し切ることができなかった。 細かく斬撃を刻み谷底へと落とし、無数の土砂で以て生き埋めにすることで多少の時間は稼げたが、それもどこまで保つものか。 (彼は自分を吸血鬼と言った。更には血液感染する性質、しかし上弦や鬼舞辻無惨とも由来を別とする存在らしい) 煉獄の知る鬼は日輪刀での斬首か日光によって倒すことができる。 しかし仮に雅を吸血鬼という全くの別種とするならば、その手段で殺し切ることができるとは断言できない。 (だが、真に不死身とはいくまい。鬼がそうである以上、吸血鬼にもまた……) この場が殺し合いの体裁を取っている以上、どう足掻いても殺すことのできない存在はあり得まい。 日輪刀のような特殊な武器か、あるいは日光のような弱点があるのだと考えられる。 ならば煉獄がすべきことは一つ。その手段を探り、彼の悪鬼を完全に討滅すること。 「む……!」 ふと、不意の眩しさが煉獄の目を射抜いた。 見れば東の果てより朝焼けが顔を出していた。日の出は近いらしい。 「陽が出たか。これで少なくとも、鬼共の魔の手が及ぶことはなくなった。 しかし落ち着いてはいられぬな! 一刻も早く人吉少年のもとに往かねば!」 日中に鬼が出没することはないが、何度も言った通りこの会場には鬼ではない怪異も多く存在することは間違いない。 それに人間にも───己が生存を優先したり、あるいは願いの成就を狙って殺人に手を染める者がいてもおかしくはないのだ。 ならば煉獄は止まらない。止まること許されない。 その身は人々を守るために、尽きせぬ意思と共に走り続けるのだ。 「それにどうにも先程から体が軽い! 傷を負わなかったとはいえそれなりに疲れて然るべきはずなのだがな! なんだか知らんがとにかくよし! 待っているがいい人吉少年よ!」 【D-4/1日目・黎明(夜明け近い)】 【煉獄杏寿郎@鬼滅の刃】 [状態]:疲労(中) [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2 日本刀@彼岸島、涼司の懐刀 [思考・状況] 基本方針:力なき多くの人を守る。 1:人吉少年が向かった「声がした方向」に向かう。 2:炭治郎、禰豆子、善逸、義勇、しのぶとの合流 3:無惨、猗窩座には要警戒。必ず討ち倒す 4:日輪刀が欲しい。 5:雅のような鬼ではない存在の討滅手段を探す。 [備考] ※参戦時期は死亡寸前からです。 ▼ ▼ ▼ (フフフ、まさか私をここまで追い詰めるとは) 光も差さぬ谷の底、今や無謬の静寂だけが包む闇の中に雅は生きていた。 全身を打ち砕かれ、大質量の土砂を被せられたため暫くは満足に動けそうにないが、しかし雅の持つ不死性はそのような状況での生存さえも確約する。 (煉獄杏寿郎、面白い男だ。明を除けば私をここまで楽しませたのはお前が初めてだよ) 顔なき体で、声なき声で雅は笑う。肉片よりも尚細かい塵と成り果てて、しかし彼の胸中を満たすのは享楽だった。 雅は死なない。故に、殺し合いの舞台であろうがその存在を脅かされることはない。 だからこそ、彼が重視するのはそこだった。自らを楽しませる人間たち、まだ見ぬ未知の存在、それらは長く退屈に沈んでいた雅の心を震わせるに十分な代物だった。 (明、煉獄……それに煉獄の同胞に"鬼"か) この会場には自分の見知らぬものがある。強き者たちがいる。 それらは自分をどこまで楽しませてくれるだろう。 それらは悠久の時を生きる我が生にどこまで華をもたらしてくれるだろう。 声響かぬ闇の底で、尚も尽きせぬ悪意の塊が嗤い続けていた。 【D-4・谷底/1日目・黎明(夜明けが近い)】 【雅@彼岸島 48日後……】 [状態]:全身崩壊、土砂の底に埋まっている(再生中) [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、宗像形の鉄製ブーメラン@めだかボックス [思考・状況] 基本方針:好きにやる。 0:面白そうな駒を勧誘し、最終的にBBと遊ぶ(殺しあう) 1:煉獄に強い興味。部下にしたい。 2:明と出会えれば遊ぶ。 [備考] ※参戦時期は精二を食べた後です。 ※死体に血を捲いて復活させるのは制限により不可能ですが、雅はそのことに気がついていない可能性が高いです。 ※現在谷底に埋まってます。そこそこ時間はかかりますが普通に再生して普通に脱出できるでしょう。 Next UNSTOPPABLE Previous ORDER CHANGE 前話 お名前 次話 ORDER CHANGE 煉獄杏寿郎 あらがうものたち 雅 THE KING OF MONSTERS 目次へ戻る