約 173,333 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/93.html
先頭ページへ キャラクター紹介 マイティ マイティのマスター シエン ケン アラエル 鶴畑大紀(つるはた ひろのり) クエンティン 夢卯理音(ゆめう りね) 鶴畑興紀(つるはた おきのり) マイティ マイティとシロにゃん 神姫の舞う空編の装備・ジオラマスタジオ再現 天使型MMSアーンヴァルタイプ。 マイティのマスター 都心部から少し離れたところで暮らしている三十代の男。独身。職業は不明だが、在宅勤務なのでどうやらモノ書き系の職業と思われる。 シエン 犬型MMSハウリンタイプ。 ケン シエンのオーナー。大柄で髯面で、耳と鼻と唇にピアスをしているどこかの社会不適合者のような男。職業不詳。たぶん無職。 アラエル 天使型MMSアーンヴァルタイプ。 鶴畑大紀が度重なる敗北の憂さ晴らしに、マスターの最寄のセカンドリーグセンターで使用していた。 鶴畑大紀(つるはた ひろのり) 岡島士郎と愉快な神姫達より特別出演。 武装神姫の出資その他に関わった鶴畑コンツェルン、その次男坊。金髪にオレンジのメガネをかけた肥満体。 クエンティン どちらも対マイティ戦における装備 悪魔型MMSストラーフタイプ。 夢卯理音(ゆめう りね) クエンティンのオーナー。クエンティンと同じ形の黒ぶちメガネをかけた、長い黒髪の女性。二十代後半。すこしやつれた顔立ち。 鶴畑興紀(つるはた おきのり) 岡島士郎と愉快な神姫達より特別出演。 鶴畑家長男。鶴畑コンツェルンは武装神姫開発の筆頭出資者で、神姫を世に産み落としたEDEN本社において、社外の人間でありながら強大な発言権を持つ。 先頭ページへ このページ内における神姫NETから転載された全てのコンテンツの著作権につきましては、 制作及び運営元である株式会社コナミデジタルエンタテインメントに帰属します。 (c) 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd. なお当ページに掲載しているコンテンツの再利用(再転載・再配布など)は禁止しています。
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/5277.html
ぶそうしんき バトルマスターズ マーク2 機種:PSP 作・編曲者:ベイシスケイプ(並木学、上倉紀行、工藤吉三、阿部公弘)、Sota Fujimori、マーヤ、真下正樹、Re;versible、大貫和紀、堀田星司 開発元:ピラミッド 発売元:コナミデジタルエンタテインメント 発売年:2011年 概要 『武装神姫 BATTLE MASTERS』のアップグレード版。 収録曲 曲名 作・編曲者 補足 順位 ラビリンス 真下正樹 歌:MIQ、作詞:真下裕子 Introduction 並木学 Battle "Coliseum" ver.2 工藤吉三 Battle "Sky" ver.2 上倉紀行 Battle "Black blizzard" ver.2 工藤吉三 Battle "Ruins" ver.2 Battle "Waterfall" ver.2 Battle "Examination room" ver.2 上倉紀行 Battle "Tube" マーヤ 2011年239位 Battle "Plant" 上倉紀行 Battle "Versus 01" Battle "Versus 02" Sota Fujimori Throb! Throb!! 上倉紀行 Christmas In 2040 孤高のカタルシス Re;versible 歌:実谷なな、作詞:Re;versible After Terrorism 上倉紀行 Okuni's Theme 工藤吉三 Mimic's Theme 上倉紀行 Battle "Triphantom" 工藤吉三 2011年122位第2回マイナーゲーム304位PSP91位 In The Building 上倉紀行 Revealing 阿部公弘 Strongest AI 工藤吉三 Battle "Despair" Battle "The Last" 上倉紀行 第2回ラストバトル384位 か弱き十字架の愛 Arrangement version 大貫和紀、堀田星司、上倉紀行 True Master 上倉紀行 か弱き十字架の愛 大貫和紀、堀田星司 歌:KEI、作詞:mitsu サウンドトラック 武装神姫 BATTLE MASTERS Mk.2オリジナルサウンドトラック PV
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2630.html
――あのゲームセンターの近く、ファミレスがあるのだけど、そこで話せない?―― 二時間後。 淳平と別れた後、夜に変わった時刻にメールをもらい、一旦家に帰る。 シオンには「休んだ人が出ちゃったから、バイトに行くよ」と嘘をついた。 正直に前のオーナーと会ってくるなんて言えるわけもなく。 「代わりだからすぐ終わるよ。だからちょっと待っててね」と言った。 寂しそうにしていたと思ったら、すぐに嬉しそうに返事をしてくれた。……かわいい。 待っていてくれる人、ではなく神姫だけど、そんなのが家にいてくれるのは嬉しいと思えた。 私服に着替えて、返信をしてすぐに向かうことを伝える。 あのゲームセンターから、少し通りを歩いたところ。信号があって大きな十字路になっている角にファミリーレストランがある。 ゲームセンター近くに来てみたけど、ここで合ってるのかな。 心配になったので、とりあえずそこで合っているかどうかのメールをしてみる。 合ってなかったら恥ずかしいし、聞く恥なら耐えられる。 ――そのお店。そこの禁煙席、奥の方にいるから―― すぐに返信を返してくれる律義さに感心を覚えつつ、ファミリーレストランに向かう。 会う事はできたけど僕はどうすればいいのか、まだ答えは出てきてない。 シオンが元の場所に戻れるのを望んでいるのか。……それは嫌なんだけど、元々は宮本さんの物だし、武装神姫は世間から見れば、結構高いもの。 高校生の僕とかはアルバイト代とかを必死に貯めれば買えないものではないけど、武装とかもお金がかかるしな。淳平とかは親戚の伝手で、中学の頃から内緒でアルバイトしてミスズを買った、て言ってたっけ。 僕はただ、シオンの顔を曇らしたくないだけで。転がり込んできた神姫だけど、シオンが望むのなら元の居場所に戻ったって……。 考え込んでいたら、足はもう目的地のファミリーレストラン前に着いていた。 思い耽ってた事を横に置き、扉を潜る。 「いらっしゃいませ、何名さまですか?」 とお決まりのフレーズを店員さんが出しやってきた。待ち合わせで来ている人が居ると説明すると「ごゆっくりどうぞ」と会釈される。 いつも、家で食べてるからファミリーレストランに入るのも久しぶりだな。一人暮らしだったらこういうところを利用するのも悪くないけど、お金がかかるしなあ。ちゃんと、生計は考えないといけないし。 禁煙席の奥の方。宮本さんはいた。 もうテーブルには積み上がった二皿とアイスティーが載せられていて、今はグラタンを食べている。 女性なのに、よくこんなに入るな。 「さっきぶりね。こんばんわ」 「こんばんわ」 僕は挨拶をすると、向かいの席に座る。 宮本さんの方を見れば横に何かの紙袋を置いていて、先ほどと同じ服装でいる。ラフな服装を好む人みたいだな。 「長倉君だっけ。キミも何か頼んでいいよ、奢ってあげるから。ただし常識の範囲内でね」 「そんなことはしませんよ。今日一緒にいた僕の友達ならやりかねないですけど」 「彼ね、確かにそんなことをしそう。でも、あの天使型の神姫に止められるでしょう?」 「そうですね。学校でもそんな感じですし」 「ふふ、初めて会ったけど、何となく想像つくわ」 なんでか知らないけど、淳平の事をだしにして会話をしている。いい人そうであるし、神姫のバトルに固執する人にも見えない。あのイスカっていう神姫だって……あれ? 「宮本さんの神姫はいないんですか?」 「ああ、言ったでしょ。スリープモードになっているって。家に置いてきたわ。それに、この話しを聞かせたくないのよ」 一呼吸置いて、グラタンを運んでいた手を止める。 「それじゃ、話してくれないかしら。長倉君がどうしてあの子を拾ったのかを」 居住まいを正して、僕はあの日に拾ったことから、いままでのことを話した。 ―――― 「……。そう。あの子にはシオンって名前をつけてくれたのね」 「はい」 話し終えたら、宮本さんは名前に関心がいっている様子で、いつの間にか食べ終えたグラタンの皿の底をスプーンでつついている。 「どうして、神姫の登録を消したんですか?」 「こういう時って、こうするしかないのよ。探し回ってはいたんだけど、どうしても見つからなくて、家にも戻ってこなくて。……長倉君は知ってる? 神姫を悪用して、犯罪を犯す人もいてね。それが自分のじゃなくて、他のオーナーのとかだったらどうなるか、とか」 「! ……そうか」 拾う人が善人とは限らない。携帯電話とかと同じだ。携帯会社に連絡して紛失したら一時的に解約することと同じ。 神姫が知らない人に自分の名前、オーナーの名前を言わなくても、機械を通じている人なら神姫の記録を直接見ることが出来る人もいる。当然神姫をプログラムで操る人もいる。 それが他人の神姫だったら犯罪のリスクが低くなるということか。疑われるのは持ち主だもんな。そこら辺りが勉強不足だった。 「キミって見かけの割に、結構頭の回転早いのね。詳しく説明しなくてもわかってるみたい。まあ、つまりそういう事。心が痛むけどね」 「だけど、それは考えれば少ない事例です。神姫が盗まれたりした時とか、神姫を捨てる人だって多分そういうのはわかってます。でも、勝手に家出する神姫なんて極力ないし、なにがあったんですか」 「あら、あの子から聞いてないの?」 「そ、それは、聞きましたよ。バトルが出来ない、戦う事が出来ない。武装神姫としては欠陥だって悲しそうに言ってました。でも、武装神姫だからって、色々他にもあるはずです。生活のパートナーだったり、友達とかでも」 「……甘いわね」 「っ――」 目を見て射すくめられた。先の言葉を言おうとしたのに、止められた感がある。細くなっている水色の目つき。感情は冷え切っているようにも見えた。 「確かに、そういう人も周りにはいる。でもね、わたしの武装神姫はバトル本命なのよ。バトルができないからって、いきなり『生活のパートナーにする』とか私は切り替えられない。……それにね、ええっと、今はシオンだっけ? シオンがバトルできないことに対して、一番怒っているのは『イスカ』なのよ。私が何も言えない程にね」 「あのストラーフですか」 「そうよ。あの子が妹が欲しいなんて言うから買っちゃたのよ。買うときは、バトルに熱くなれるよう熱血なアーティル型がいいからってイスカが決めたんだけどね。コアをセットしてみたら、あら不思議。バトルができない心優しいアーティル型ができたってわけ。組み合わせが悪かったのかもね」 宮本さんは饒舌に喋り続けている。今まで行き場のない怒りや不満に感じていたことを全部吐き出すように。一旦止めて、テーブルにあったアイスティーを一口飲むとまた喋り出した。 「バトルを始める前までは、そりゃすごく可愛がっていたのよ。イスカは無口だけど、バトル以外で楽しそうにしてるのを初めて見たわ。……私にとったらドン引きよ。顔をデレデレしちゃってるんだから。だけど私はシオンがものすごく丁寧な物腰なのにちょっと不安だったのよ。こんな子が激しいバトルをできるのかって」 真っ赤な目で無表情な顔を綻ばせているあの悪魔型神姫があまり想像できないな。バトルしてる感じでは普段からあまり喋らなそうに感じたけど。 「そしたら、案の定バトルをやらせてみても、何も出来ずに終わる。どんなバトルでも同じ。イスカとやらせてもへっぴり腰な姿。イスカはそれはもう絶望してたわ。期待してたのに、裏切られた気分だったみたいね。元の無表情に戻ってたわ。私もそんなこと初めてだから、何を言えばいいかわからなかったのよ。 神姫センターで修理にも出してみたけど、ノーエラーで異常はないってね。何もでないっておかしいけど本当なのよ。それで私は何も出来ず、イスカは会話もせず。……それで、あの子は出て行っちゃったってわけ」 「でも、だったら、どうしてここのゲームセンターでバトルなんかして、探すような真似をしてたんですか? 宮本さんの地元はここじゃないみたいですし」 最近見かけるようになったって話しを聞いたときに、不思議だった。シオンを拾った日から何日も経ってるし、なんで今ごろとも思った。 「私ね、神姫バトルは好きなんだけど、これでも医学生なのよ」 うん? なんか話が飛んだな。 「私はクォーターでね、祖父がフランス人。その祖父が国で病院を経営しているの。最近になってそこで研修生として働かないかって話が祖父から来ててね」 「じゃあ、日本を離れるんですか?」 「今すぐって訳じゃないけどね。もちろん、神姫も連れて行くわ。あっちにも武装神姫は流行っているみたいだし。日本を出るとなると、気になってきてね。あの子はどこに行っちゃったのかって。まさか二駅先にまで彷徨っていたなんて。根性があるわ」 ふうっと一息ついて、アイスティーを飲み干す宮本さん。言いたい愚痴を全部吐き出した感じがする。 「後はゲーセンで色々聞き込みしてたら、バトルする流れになっちゃって。キミたちが出てきたということ。バトルしてたのは無駄じゃなかったわ」 「見つけて、その後はどうしようと?」 「うーん、いい人に拾ってもらってたらそのまま。危ないことや酷いことをさせられてたら、意地でも捕まえて悲しいけどリセットさせるわ。でも、キミみたいな子に拾われてたのは不幸中の幸いね。……そこはお礼を言うわ。ありがとうね」 「いえ、大したことはしてません。とてもいい子だし、僕の神姫としては勿体ないくらいです」 一緒にいる僕もシオンには色々助けられているし。 「そうね。いい子すぎるわ」 宮本さんは自傷気味にそう言うと、グラタンの皿を持ち、テーブルの皿は三皿積み上がった 「……CSCをリセットしようと思わなかったんですか? バトルがうまくできないとわかって」 言いたくはなかったけど、これは聞いておかないといけないことだ。 「CSCをリセットすることはね、神姫を殺すことと同義なのよ。医者を目指す私としては人形といえどそんなことをする気は起きないわ。だから余計にバトル恐怖症をなんとかしようと躍起にはなったんだけど……このざま、カウンセリングなんて知識もまだない。ましてや相手は武装神姫。神姫に逃げられるダメマスターよ」 宮本さんはため息をもらす。 どうにかして、バトルできるようにしてたみたいだけど失敗に終わり続け、シオンは宮本さんの元を離れてしまったわけか。バトルができないからオーナーに捨てられる、傍にいる価値はないと思ってるのかな。神姫も悩むし苦しむんだ。 「宮本さんの神姫は……イスカは、シオンの事を怒っているんですよね」 「ええ、今でもその話したら、不機嫌になるわね。『……あいつの話はしないで』なんて言って、もっと仏頂面になるわ。最悪、いなくなって、なにも思ってないのかもしれないわね」 イスカをどうにかできないと、シオンのわだかまりはどうにもできそうにないな。イスカにシオンを認めさせるには、やっぱりバトルをして勝つことだろうか。 いがみ合った敵でも戦った後に友情が芽生えるとか王道だし。……思考が短絡的だな、僕。 戦う前提だと、バトル恐怖症の壁があるのを忘れたのか。 「私からも一つ聞いていいかしら?」 「あ、ええ。なんでしょうか」 「見た感じ長倉君は武装神姫は初めて持つのよね。拾った神姫でなんでそこまで一生懸命になれるのかしら?」 なんで、てそれは……なんでだろうか。家庭に人がいない状況を僕は寂しいと感じた。それでも毎日シオンが出迎えてくれるのが嬉しい。つまりそれはもうシオンが僕の家族になっているからだと僕は思ってるから。 「シオンは僕の家族です。家族の為に行動するのに理由はいりません」 キッパリと僕は宮本さんに言いきった。 「ク……クク……。ハハハハ!」 だけどなぜか宮本さんにすごい笑われた。腹を抱え口を開けて大笑いだった。 「な! どうして、笑うんですか!?」 「いえね……クク……。キミが真剣にそんなこと言うから。ふふ」 ものすごく心外だ。真面目に答えたのに、笑われるとどう反応していいのかわからないぞ。 「ふぅー。久しぶりにこんなに笑ったわ。でも、いいと思うわよ。家族」 「……そうなんですかね」 笑われた人に言われてもな。僕はなんだか呆れてしまう。 「そうよ。私は真正面から人形を家族なんて言えないもの。それは長倉君が持つ優しさよ。……シオンを頼むわ、それで、これ」 「これって?」 宮本さんは横に置いてあった紙袋を渡してきた。ずいぶんと大きな紙袋だ。中を確認してみると、武装神姫とロゴが入ったケースだ。隅の方にはクレイドルもあった。 「あの子の装備一式よ。バトルのために揃えたけど、無駄になってね。イスカにも似合わないし、あげるわ」 「そんな、こんなの貰えません。バトルだって……」 「でも、必要になるわよ。武装神姫を持っていればおのずとね」 意味深な事をそう告げる。なにか見透かされているようなそんな感じ。 「……一応、預かっておきます」 「そうしておきなさい」 そう言うと、宮本さんはコップの、解けた氷の水と少し残ったアイスティーとが混ざった飲み物を口に入れる。それがカランと音をたてる。 その後、僕は結局何も頼まずお礼をして、家に帰った。 手には紙袋を持って。 前へ 次へ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1281.html
武装神姫…それはテクノロジーが生み出した全く新しいロボットである。 MMSと呼ばれる基本素体にCSCチップを搭載、さらに様々なパーツを使用することで無限の能力を引き出す事ができるのである。 武装神姫と暮らす日常 第一章『始まりの日』 「………重い」 両手に紙袋を持ちながら卯月は言う。 「がんばって~」 「がんばなのにゃ~」 その前を耿と邏貴を肩に乗せたゆかりが歩く。 「しっかし、姫さんが神姫に興味持つとはねぇ」 手に持っている紙袋の中身を見ながら言う。 中には悪魔型と天使型の武装神姫のパッケージとその他付属品やオプションパーツが入っていた。 「だって耿も邏貴もこんなに可愛いんだもん~」 言ってゆかりは肩に乗っていた邏貴を抱き締める。 「んぎゃ~…く、くるしいにゃ~…」 目をくるくると回しながら邏貴は言う。 「お~い…俺の神姫壊すなよ~…」 「あはは、ごめんごめん」 舌をペロッと出し、おどけながらゆかりは言う。 「そういえば」 「ん、どしたの?」 「神姫って一体でもバカみたいな値段だろ…だから普通は一体ずつ買うものだと思うんだが」 「ボクと邏貴を同時に買ったマスターがそれを言うかな…」 「……一ヶ月ほど食事がレトルトのカレーだけになって…正直な話ちょっと後悔したんだぜ」 苦笑いしながら卯月は言う。 「まぁ…これには深いふか~~~い訳があってね」 「双子設定ぃ~!?」 「うん♪」 素っ頓狂な声をあげ驚く卯月にゆかりは起動手順を説明書で見ながら頷く。 「ふ~ん…結構起動手順複雑なのね……悪魔型の起動頼めるー?」 「それ位いいけど、マスター登録は自分でやれよ」 「わかってるよ」 「それじゃ、起動準備するからCSC三つ渡してくれ」 言って卯月はゆかりの前に手を差し出す。 「はいはいっと」 ゆかりは悪魔型用に選んでおいたCSCのサイファア・ガーネット・トパーズを卯月に渡す。 「っと…さてと、こいつはどんな性格になるのかな~」 言いながら卯月は悪魔型の胸部にCSCを埋め込む。 「えーっと…ここがこうだから…こうして…こうやって……」 ゆかりは説明書を見ながら起動準備に悪戦苦闘する。 「ゆかり…それだとCSCが反対に付くよ」 「えっ?えっ?」 「ゆかりさんゆかりさん、そんにゃ付けかたしたらCSCがへし折れるにゃ~」 「うぅ~…」 耿と邏貴にダメだしされながらも一つずつCSCを天使型の胸部にはめ込んでいく。 「お~い、こっちは準備できたぞ~……起動しちゃうぞ~」 隣で準備をしていた卯月が言う。 「ちょ、ちょっと待ってよ……あとは、これをこうやって………できた!」 CSCの最後の一枚をはめ込みゆかりは言う。 「んじゃま、起動しますか~」 「うん♪」 「じゃ、俺はそっちに合わせるからタイミングよろしく」 「はいは~い、それじゃ~せ~の…ッ!」 言うとゆかりは天使型の起動スイッチを入れ、それに合わせて卯月も悪魔型の起動スイッチを入れる。 「わくわく」 「……」 「さーて、天使になるか悪魔になるか…」 「両方とも居るんじゃないの?」 『BUSOU-SHINKIver1.02 ……Front Lineh製 MMS-Automaton神姫 天使型アーンヴァル FL012 セットアップ完了、起動します』 システムが起動すると天使型の神姫は目を覚ます。 「あなたが……私のマスターでしょうか?」 天使型の第一声にゆかりは首を縦に振り… 「か…」 「「「か?」」」 「かわいいぃぃぃ~~~」 思い切り天使型の神姫を抱き締めた。 「マ、マスター…くる…し…い……ッ」 「ゆかりさん~そんなことをしたら神姫がぺしゃんこににゃっちゃうにゃ~」 「…はっ!」 邏貴の言葉にゆかりは、はっとなり天使型の神姫を床に置いた。 『BUSOU-SHINKIver1.02 ……Front Line製 MMS-Automaton神姫 悪魔型ストラーフ FL013 セットアップ完了、起動します』 システムが起動すると悪魔型の神姫は目を覚ます。 「よっ、気分はどうだい?」 「アンタがあたしのオーナー?」 悪魔型の神姫は正面に居る卯月に聞く。 「いや、お前のオーナーは俺の隣に居る姫さんだよ」 「あーよかった、」 「ん?」 「だって、アンタがオーナーだったら頼りなさ過ぎて泣きそうだもん」 満面の笑みを浮かべながら悪魔型の神姫は言う。 「だーれーがー頼りないだってー?」 言って卯月は悪魔型の神姫の頬をピンセットで掴み… 「んなこというのはこのくちかーこのくちかー!」 思いっきり上下左右に引っ張った。 「ひゃ、ふぁにふるのひょっ!」 講義をするような目で卯月を見て、身を器用に捻らせ… 「ひゃめなさいひぇばっ!」 勢いをつけ、卯月の顎にサマーソルトキックをお見舞いした。 「ぐがっ…」 卯月はそのまま仰向けに仰け反り気を失う。 ピンセットから開放され中を舞う悪魔型の神姫は空中で一回転をしたあと膝を突き床に着地する。 「ふんっ…」 悪魔型の神姫は倒れている卯月を一瞥するとゆかりの方へと歩んでいった。 「っと…アンタがあたしのオーナーだよね?」 「うん、そうだよ」 一部始終を見ていたゆかりは苦笑いをしながら答える。 「そういえば、ゆかり」 膝に座っている耿が口を開く。 「マスター登録しないの?」 「……あ、忘れてた」 『マスター名…鴻乃ゆかり……登録完了…』 ゆかりは二体の神姫に対してマスターの登録をする。 「っと…これで登録は完了…えーっと次はー…」 「神姫の名前の登録だよ」 「名前かー…んーなんて名前つけてあげようかなー…」 口に指を当て天井の方を見ながらゆかりは思案する。 「よし、決めた!天使の方はアエリスで悪魔の方はクラリス」 ゆかりはうんうんと頷きながら言う。 「アリエス…」 「クラリス…」 アリエスとクラリスはその名を噛み締める様に言う。 「気に入ってもらえたかな?」 「はい、いい名前ですね」 「うん、気に入ったよ」 ゆかりの言葉に二人は笑顔で答える。 「それじゃ、二人とも改めてよろしくね♪」 「こちらこそ、マスター」 「よろしく、オーナー」 「マスター、マスター……大丈夫にゃ?」 「ぁー…邏貴…テッシュあるか…?」 「どうしたにゃ?」 「鼻血が…止まらん……」 ―次回予告― 「うにゃ~」 「……(もぐもぐ)」 「にゃ~にゃ~出番まだかにゃ~」 「………(ごっくん)」 「早く華麗な活躍で視聴者をメロメロの骨抜きにしてやりたいのだ~」 「ミミ…私達の出番はまだまだ先なんだから少しは落ち着きなよ」 「ぅー…はいにゃ~…」 「次回、武装神姫と暮らす日常 第二章『神姫姉妹』」 「はらわたをぶちまけろにゃ~!」 続く 戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1272.html
クラブハンドVS双子神姫 ~真夏の大決戦!ポロリはないよ!!~ {テスト} 「はぁ~あ、武装神姫達のチームバトルだと?本気でそんな事をやるつもりか??」 「えぇぇ。本気と書いてマジよ」 リビングに置かれているテーブルで煙草を吸いながら俺がダルそうに言う。 姉貴は何時もの調子で俺の断りも無く、また変なイベントに参加させる気満々だった。 「それにこの企画はうちの会社がやっているのよ。そしてうちの会社でバイトをやってるタッちゃん。出ないわけにはいかなのよ」 「なっ…まぁバイトの仕事ならしょうがないか。日取りはいつだ?」 「明日」 「ちょっ!おま!?何で明日なんだよ!!こっちの予定を完全に無視じゃねぇーか!!!」 「何か予定でもあったの?」 「いや、特に何も無いけど。暇があれば寝てるか、あいつ等の遊びに付き合うぐらいか、婪のショッピングに付き合わされるぐらい かな」 「ならいいじゃん。はい、決定。明日、ここに書かれている神姫センターに来てね。時間には気をつけてよ。それじゃまたねぇ~」 紙ぺら一枚を俺に渡し、元気よく笑顔で家から出て行く姉貴。 俺は紙に書かれている内容をそれなりに読み、煙草を灰皿に入れ二階に上がった。 「お~い、お前等全員机に集合ー」 「「「「はーい」」」」 四人の神姫達が同時に返事をし、机に集合する。 俺は椅子に座り、紙をアンジェラスに渡した。 「武装神姫タッグチームバトル運用テスト?ご主人様のお姉さんの会社が提供していますね」 「実際の所、提供と言うより姉貴の会社の計画らしいと睨んでるけどね。俺は」 「そうですね」 「でだ、お前等は意見を聞きたい。無理にやれとは俺は言わない。ただ一応バイト身であり、お前等のオーナーとしてこのバトルに 参加して欲しい」 礼儀として頭を下げる。 すると、四人の神姫達は。 「あわわ、頭を上げてください。ご主人様らしくないですよ」 「そうだよう。いつも通りに『行け!』て、言ってくれればいいんだぜ、ボクは」 「ホント、こいう事だけにはダーリンの律儀さが難儀ですわね」 「お兄ちゃん。お兄ちゃんはいつもお兄ちゃんでいてください」 「お前等…サンキュー」 微笑しながら四人の神姫達の言葉を受け入れる。 やっぱ、こいつ等は好きだ。 普通な人間よりよっぽどいい。 「よし!明日に備えるために今日はゆっくり休めよー」 「「「「はい!」」」」 …。 ……。 ………。 試合当日。 神姫センター集合の前に俺は良く利用す…する程でもない本屋に向かって愛車のスカイライン運転していた。 勿論、俺の神姫達も一緒だ。 ん? クリナーレが俺の頭によじ登って来て、天辺あたりで仰向けで寝る。 おぉ仰向けの状態だからクリナーレの柔らかい胸の感触が…無い。 そうだった。 クリナーレは貧乳だったんだ。 あぁ~残念。 「アニキー。神姫センターに行くには、この道じゃないぞ」 「ちょっとした寄り道。本屋に用事があるんだ」 「本屋?あぁ~、あの誰も店に入らない本屋か」 「…あんまりそう言う事、言わない方がいいぞクリナーレ。…まぁ、確かに客は来なさそうだな」 運転に集中して愛車を走らせる。 それから数十分後…店の前まで来たので愛車を止め窓を開けた。 「ゲッ!シャッターが閉まってやがる!!」 「あらあら、ダーリンったら運が無いですね」 「オカシイなぁ。今日の曜日で今の時間帯なら店を開いてる筈なんだけどなぁー」 「臨時休業じゃないんですか?」 「臨時休業…まぁ仕方ねぇーか。姉貴が言ってた運用テストを終わらせてから出直すとしよう」 窓を閉め再び愛車を走らせる。 にしても、少し気がかりだ。 あそこの店は臨時休業なんて一回もした事ない店なのに…。 そういえば、店長の女は武装神姫を持っていたなぁ。 確かストラーフとハウリン、二人の神姫だったな。 前に来た時、ハウリンの方は健気で真面目そうで、ストラーフの方はダルそうに見えた。 ハウリンはあんな感じなのは解るが、ストラーフの方は俺のクリナーレとはまったく性格違うような気がする。 まぁ、ああいうストラーフもありか。 「あの、お兄ちゃん」 さて、あの女の武装神姫はいいとして。 今は自分の神姫達の事を考えないとな。 「お、お兄ちゃん」 装備はどうしようか? その前に筐体の中はどのようなステージなんだろう。 それに相手が解らない以上、対策もままらないし。 「お兄ちゃん」 ノーマルの武装で行くべきか…いや、もしかしたらコッソリと違法改造武器を使えるかもしれない。 丁度いいテストになるかも。 「お兄ちゃん!」 「うを!?なんだよパルカ。驚かしやがって」 「お兄ちゃんが全然私に気づいてくれなかったのが悪いです」 「そうなのか?いやー、ワリィワリィ。で、いったいなんなんだい??」 「神姫センター、通り過ぎちゃいましたよ」 「…はいぃ?」 チラッと目玉だけ動かし辺りを見ると。 「Noooooooooo!!!!」 ヤッベー、あまりにも考え込みすぎ周りを見てなかったから神姫センターを通り過ぎてしまったー! 俺とした事が…こんなクダラナイ事でミスるとは。 「サンキュー、パルカ」 「いえ、お兄ちゃんのためですから」 パルカに礼を言った後、俺は再び神姫センターに向けて愛車を走らせた。 …ちょっとぐらい遅れてもいいよな。 …。 ……。 ………。 「このバカ弟がー!」 「うぅ、ワリィ」 神姫センターの駐車場に着いて、ドアの入り口前で仁王立ちしてる姉貴に捕まり今の俺は姉貴に説教をクラってる。 ちょっと遅刻したぐらいで叫ぶこともないだろう。 はぁ~、損な役回りだ。 因みに俺の神姫達、アンジェラスとルーナは右肩、クリナーレとパルカは左肩に座っている。 「っで、何で遅刻したの?」 「だから本屋に少し寄り道したのと考え事しながら運転していたら神姫センターを通り過ぎてしまった、てさっきも言っただろう が」 「言い訳無用!」 「…だぁ~、理由を言わせておいてそりゃないだろ。まぁいいや」 「良くない。ほらこれ以上対戦相手を待てせるのは悪いですから行きますよ」 待たせるって…散々俺に愚痴を言っといてそれはねーだろが。 まったく姉貴という人は、やれやれ。 まぁ、そんなそうこうしているうちに俺と姉貴は神姫センターに入りオフィシャルバトル室に入った。 そこには人間が四人と通常の筐体より数倍デカイ筐体がいた。 一人目は長身のオカマ野郎。 二人目はどっからどうみても中学三年生の男。 三人目は二人目の男と同じくらいの中学生の女。 四人目は…。 「あぁー!お前は!!」
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/416.html
人物紹介 MMSショップ“ALChemist”編 【神姫オーナー】[店長/長女:槇野 晶] [故人:槇野 歩] 【武装神姫】[次女:アルマ] [三女:ロッテ] [四女:クララ] [故人:クリスティアーネ] 【人型神姫インターフェイス(HVIF)】[次女:槇野 茜] [三女:槇野 葵] [四女:槇野 梓] 【その他】[支援兵器:アルファル] [支援兵器:プルマージュ] 【神姫オーナー】 [店長/長女:槇野 晶] 氏名:槇野 晶(まきの あきら) 通称:マイスター(職人) 年齢:不祥(外見は12~14歳程度) 性別:女性 CV:小暮 英麻 国籍:日本人 誕生:XXXX年02月14日 職業:対外的にはMMSショップ店長、実体は未定である。 趣味:神姫の改造・自作パーツの製造、服飾、甘味巡り 特技:MMS関連の各種精密工作、情報処理(勉強中) 食事:好きな食べ物:ジャンクフード、甘味各種 嫌いな食べ物:梅干し、納豆 住所:〒10A-8X2R 東京都千代田区外神田1-2Z-4X0 万世橋無線会館B2F MMSショップ“ALChemist” 特徴:艶やかな黒髪を肩胛骨で揃えた、非常に小柄な少女。 大抵は作業用白衣と可憐な服、更にウェアラブルPCに 接続された丸眼鏡風度入りディスプレイを着用する。 外出時には、白衣を脱ぎ華美な服を露わにする事も。 当物語の、“人間側”の主人公。マッドサイエンティスト幼女。 アキバの外れにあるMMSショップ“ALChemist”の店長を務める。 店の法的権利を所有する“オーナー”がいるらしい。(詳細不明) よく言えば物をハッキリという、悪く言えば傍若無人な娘さん。 かなりの居丈高であり、不機嫌そうに唇を結んだ表情が印象的。 丸眼鏡の奥にある目も鋭い為、決して万人受けはしないタイプ。 神姫に関する職人(マイスター)としての強い自負を持っており、 正規品の相談から改造・修理まで、印象に反して面倒見は良い。 その為、リピーターの中には彼女の性質に理解のある者が多い。 セリフ回しは基本的に断定系であり、容赦のない苛烈な話し方。 自分の神姫や気に入った客には、多少は荒っぽい口調も和らぐ。 特にプライベートでは、照れたり笑ったりと普通の少女の反応。 その反面冷静・冷徹に物を考える、クールな内面を抱えている。 内心では神姫犯罪や、神姫を軽視する人間の存在を憂いており、 今はその為に何が出来るかを、自分でも少し模索している様子。 若干百合気味……というか己の“妹達”への愛情を持っている。 それは『好き』や『愛する』を飛び越え、一周した“大好き”と 表現されるべき、純朴で純粋……且つ一途な感情だったらしい。 必殺技は、小柄な躯を全て活かしての“ハンマー飛び膝蹴り”。 反対に苦手なのは水泳。“カナヅチ”という程ではないが……。 [故人:槇野 歩] 氏名:槇野 歩(まきの あゆむ) 享年:不祥(死亡は数年前である) 性別:女性 CV:北都 南 国籍:日本人 誕生:XXXX年03月14日 職業:技術者(MMS及び武装神姫関係、超AIに詳しい?) 趣味:不明 特技:不明 食事:好きな食べ物:不明 嫌いな食べ物:不明 特徴:艶やかな黒髪を腰の付近まで伸ばした、小柄な女性。 外見年齢が幼いのを、若干気にしていた様子である。 晶の“実姉”。生前はMMS関連メーカーの開発チーフであった。 武装神姫の開発初期に於いても、プロジェクトの末端に携わる。 産み出した試作機の一体“クリスティアーネ”とは姉妹だった。 欧米へと海外出張に赴いた際、とある事件に巻き込まれて落命。 それでもなお、人を……そして“機械”を恨む事無く、逝った。 その志はあらゆる意味で、晶とその姉妹達に今も息づいている。 【武装神姫】 [次女:アルマ] 名称:MMS-SLF-017-LUV version.1,23a[Alma(アルマ)] 通称:紅星の閃姫(ロードナイト・ヴァルキュリア) 素体:悪魔型MMS・ストラーフ(強化フレームに換装済み) 年齢:再起動後数日/起動後数年(外見は同型機より少し幼い) 性別:女性 CV:植田 佳奈 色彩:赤・銀・黒・桜色を中心とする 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京秋葉原神姫センター) 階級:秋葉原神姫センターセカンドリーグ・下位 職業:槇野晶の武装神姫、名刺上は「工房アシスタント」 趣味:歌と踊り(どちらもPOP系?)、手芸、人に尽くす事 特技:力仕事、歌と踊り(同上)、手芸 食事:好きな食べ物:甘味各種、しょっぱい物 嫌いな食べ物:炭酸飲料、酸っぱい物 特徴:長い桃色のストレートヘアをシニヨンにしている。 気分や装備で、解いたり団子ヘアにしたりもする。 素体の塗装は、肌色と黒・銀・紅をベースに変更。 カメラアイは琥珀色のドールアイ改造品へと置換。 両耳に石榴石のピアス、胸にルビーのペンダント。 元は猪刈が晶との対戦時に使用した、ストラーフタイプの1体。 神姫を“ゲームの駒”としか見ない猪刈によって破壊されたが、 「ちっちゃい物研」の手によって修復され、更に晶の手で改造。 性格としては大人しく一歩後ろに付くタイプ……実は甘えん坊。 晶を「マイスター」とは呼ぶが、“妹”の立場に戸惑いがある。 戦いには嫌悪的・消極的であったが、ロッテとの出会いで変化。 ぎこちない側面は見られるが、今後の生活で改善が期待できる。 装備の換装で軽量級・重量級両クラスへの参戦を可能とする為、 徒手空拳での神姫同士による格闘にも耐えうる程の強度を誇る、 レアメタル・特殊高剛性フレームへの素体置換が行われている。 通常時には[hmOCU_ALXXX “Electro Lolita”]の先行試作品を、 恥ずかしがりながら着用。 (故に、XXXに入る型番は不定である) “食事機能”でのエネルギー補完も修理の際に搭載されており、 変換の効率ではロッテを凌ぐ“エネルギー重視型”を使用する。 [三女:ロッテ] 名称:MMS-AVA-014-LUV version.1,46b[Lotte(ロッテ)] 通称:蒼天の旋姫(セレスタイン・ヴァルキュリア) 素体:天使型MMS・アーンヴァル(強化フレームに換装済み) 年齢:起動後数年?(外見は一般の同型機より少し幼い) 性別:女性 CV:小林 沙苗 色彩:青・金・白・水色を中心とする 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京秋葉原神姫センター) 階級:秋葉原神姫センターセカンドリーグ・下位 職業:槇野晶の武装神姫、名刺上は「工房アシスタント」 趣味:マイスターの作る服を着る事、及び各種お手伝い 特技:歌唱(主にクラシック系を我流アレンジして唱う) 食事:好きな食べ物:甘味各種、チキン系のサンド類 嫌いな食べ物:炭酸飲料、激辛系全般 特徴:長い水色のストレートヘアを三つ編みにしている。 気分や装備で、解いたりポニーテールにしたりも。 素体の塗装は、肌色と白・金・青をベースに変更。 カメラアイは琥珀色のドールアイ改造品へと置換。 両耳に瑠璃玉のピアス、胸にサファイアの首飾り。 一体のアーンヴァルタイプ(新品)を、槇野晶が全身全霊を込めて 規約範囲内で極限までカスタムした神姫。晶の“妹”とされる。 性格としては陽気で従順。更に人懐っこく、華美な装飾を好む。 晶を「マイスター」と呼ぶが、“妹”の立場を受け入れている。 献身的な側面があり、戦闘後の負傷神姫をケアする場合もある。 これらは晶との密着生活で、自然に培われた“心”と思われる。 装備の換装で軽量級・重量級両クラスへの参戦を可能とする為、 徒手空拳での神姫同士による格闘にも耐えうる程の強度を誇る、 レアメタル・特殊高剛性フレームへの素体置換が行われている。 通常時には[hmOCU_ALXXX “Electro Lolita”]の先行試作品を、 年頃の娘の様に着こなす。 (故に、XXXに入る型番は不定である) どうやら食事によるエネルギー補完も、可能としているらしい。 [四女:クララ] 名称:MMS-HWL-012-LUV version.1,04c[Clara(クララ)] 通称:翠月の穿姫(ジェイダイト・ヴァルキュリア) 素体:犬娘型MMS・ハウリン(強化フレームに換装済み) 年齢:起動後数週間(外見は一般の同型機より少し幼い) 性別:女性 CV:水樹 奈々 色彩:緑・銅・灰・翠色を中心とする 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京秋葉原神姫センター) 階級:秋葉原神姫センターセカンドリーグ・下位 職業:槇野晶の武装神姫、名刺上は「工房アシスタント」 趣味:読書、勉強、各種メディアの鑑賞、楽器演奏 特技:舞踏(主にフィジカル面の修練?)、情報処理 食事:好きな食べ物:甘味各種、辛い物全般(激辛はNG) 嫌いな食べ物:炭酸飲料、揚げ物など脂っこい物 特徴:翡翠色のショートボブヘアに、帽子と眼鏡が特徴。 素体の塗装は、肌色と灰・銅・翠をベースに変更。 カメラアイは琥珀色のドールアイ改造品へと置換。 両耳に橄欖石のピアス、胸にエメラルドの首飾り。 左手甲・右腕に、蔦の様な紋様の刻印が存在する。 初期不良品として交換に応じたハウリンを、晶が改造した一体。 実際、火器管制システムの致命的機能不全や駆動部出力低下等の 不具合が数個見つかっており“武装神姫”としては一見不良品。 性格としては寡黙であまり表情を変えないが、超絶ストレート。 晶を「マイスター」と呼んでおり、“妹”の地位を誇りに思う。 戦闘は一見出来なさそうだが、“オーバーロード”作用によって 情報処理機能が異様に発達しており、更にそれらの入出力機能も 優れている為、ヴァーチャル空間内部を合法的にハッキングして 様々な事象を引き起こす行為……自称“魔術”での戦闘が可能。 その代わりリアル戦闘では、何らかの電子的兵装がないと無力。 装備の換装で軽量級・重量級両クラスへの参戦を可能とする為、 徒手空拳での神姫同士による格闘にも耐えうる程の強度を誇る、 レアメタル・特殊高剛性フレームへの素体置換が行われている。 但し“オーバーロード”の副作用もあって、動きは鈍めである。 通常時には[hmOCU_ALXXX “Electro Lolita”]の先行試作品を、 着用。顔には出さないが嬉しい。 (故に、XXXに入る型番は不定) “食事機能”のエネルギー補完も修理の際に搭載されているが、 ロッテ以上の“コミュニケーション重視型”の為、非常に小食。 [故人:クリスティアーネ] 名称:MMS-573 version.0,24i[Christiane(クリスティアーネ)] 通称:無し 素体:大天使型MMS・クリスティアーネ(プロトタイプ) 年齢:起動後数週間(外見は現在の天使型より少し年上) 性別:女性 CV:雪野 五月 色彩:白・銀・金・黒を中心とする 国籍:武装神姫のプロトタイプ(未登録) 階級:無し 職業:槇野歩製作の、試作型武装神姫 趣味:舞踊、歌唱、読書 特技:情報処理、精緻なる“心” 食事:なし(食事機能未実装) 特徴:蜂蜜色の豊かな髪を伸ばした、琥珀色の瞳の神姫。 素体の塗装は、肌色と白・銀・黒をベースに変更。 カメラアイは琥珀色の特注品へと置換されていた。 槇野歩達が、武装神姫開発プロジェクトの最中で産み出した娘。 神姫達のプロトタイプであり、結局は実用化されなかった存在。 産み出してくれた技術者・槇野歩とは種族の垣根を越えた姉妹。 特別な機構によって得ていた精緻極まる“心”が、全ての始源と 言えるかも知れない。彼女は槇野歩共々この世を去っているが、 その影響は現在にまで、少なからぬ余韻を残し続けていたのだ。 【人型神姫インターフェイス(HVIF)】 [次女:槇野 茜] 氏名:槇野 茜(まきの あかね) 年齢:不祥(外見は16~18歳程度) 性別:女性 CV:植田 佳奈 国籍:フィンランド人(自称、実際には国籍無し) 職業:MMSショップ店員及び留学生(対外的) 趣味:歌と踊り(どちらもPOP系?)、手芸、人に尽くす事 特技:力仕事、歌と踊り(同上)、手芸 食事:好きな食べ物:甘味各種、しょっぱい物 嫌いな食べ物:炭酸飲料、酸っぱい物 住所:〒10A-8X2R 東京都千代田区外神田1-2Z-4X0 万世橋無線会館B2F MMSショップ“ALChemist” 特徴:蜂蜜色のセミロング風ヘアを、シニヨンにした少女。 深紅の瞳が特徴。(周囲にはコンタクトと言っている) 両耳には石榴石のピアス、胸にルビーのペンダント。 大抵は晶とお揃いの可憐な服とエプロンを着用する。 長女・槇野晶とは腹違いの妹であり、フィンランドからつい先日 留学の為に日本へと帰ってきた、帰国子女三姉妹の長女である。 現在は店でアルバイトする代わりとして、住まいを貸している。 ──という晶のシナリオに沿って活動する、アルマのHVIF。 フェレンツェ・カークランド博士の趣味なのか、美少女である。 学生服や私服も多数持つが、これらは全て偽装の為に存在する。 [三女:槇野 葵] 氏名:槇野 葵(まきの あおい) 年齢:不祥(外見は16~18歳程度) 性別:女性 CV:小林 沙苗 国籍:フィンランド人(自称、実際には国籍無し) 職業:MMSショップ店員及び留学生(対外的) 趣味:綺麗な服を着る事、及び各種お手伝い 特技:歌唱(主にクラシック系を我流アレンジして唱う) 食事:好きな食べ物:甘味各種、チキン系のサンド類 嫌いな食べ物:炭酸飲料、激辛系全般 住所:〒10A-8X2R 東京都千代田区外神田1-2Z-4X0 万世橋無線会館B2F MMSショップ“ALChemist” 特徴:長い蜂蜜色のストレートヘアを三つ編みにした少女。 深い蒼の瞳が特徴。(周囲にはコンタクトと説明する) 両耳には瑠璃玉のピアス、胸にサファイアの首飾り。 大抵は晶とお揃いの可憐な服とエプロンを着用する。 長女・槇野晶とは腹違いの妹であり、フィンランドからつい先日 留学の為に日本へと帰ってきた、帰国子女三姉妹の次女である。 現在は店でアルバイトする代わりとして、住まいを貸している。 ──という晶のシナリオに沿って活動する、ロッテのHVIF。 これまた日本ではなかなか見られない、絶世の美少女だったり。 晶と長く過ごしたキャリア故か、店番も十分に一人でこなせる。 [四女:槇野 梓] 氏名:槇野 梓(まきの あずさ) 年齢:不祥(外見は16~18歳程度) 性別:女性 CV:水樹 奈々 国籍:フィンランド人(自称、実際には国籍無し) 職業:MMSショップ店員及び留学生(対外的) 趣味:読書、勉強、各種メディアの鑑賞、楽器演奏 特技:舞踏(主にフィジカル面の修練?)、情報処理 食事:好きな食べ物:甘味各種、辛い物全般(激辛はNG) 嫌いな食べ物:炭酸飲料、揚げ物など脂っこい物 住所:〒10A-8X2R 東京都千代田区外神田1-2Z-4X0 万世橋無線会館B2F MMSショップ“ALChemist” 特徴:蜂蜜色のショートヘアを、自然に流した可憐な少女。 深緑の瞳が特徴。(周囲にはコンタクトと言っている) 両耳には橄欖石のピアス、胸にエメラルドの首飾り。 大抵はお揃いの可憐な服とエプロンに、眼鏡を着用。 長女・槇野晶とは腹違いの妹であり、フィンランドからつい先日 留学の為に日本へと帰ってきた、帰国子女三姉妹の三女である。 現在は店でアルバイトする代わりとして、住まいを貸している。 ──という晶のシナリオに沿って活動する、クララのHVIF。 これまた美少女である辺り、フェレンツェ博士の側面が窺える。 偽装の為に持つ勉強道具であるが、彼女は本当に勉強している。 【その他】 [支援兵器:アルファル] 名称:elVTA_AL777 [“魔女の箒(ブルーム)”Alfar(アルファル)] 通称:[Fiona(フィオナ)/Morian(モリアン)/Ulthers(アルサス)] 年齢:数週間 性別:女性? CV:合成音声(Donna Burke 他) 色彩:モノトーンとクロームが基調、状態により変色する 国籍:ぷちマスィーンズ(登録地:日本・東京秋葉原神姫センター) 職業:槇野晶の武装神姫達に仕える“騎士” 趣味:なし 特技:神姫のサポート(戦闘・お手伝い等多岐に渡る) 食事:なし(食事機能未実装) 特徴:多種多様な変形機能を見せ、主に忠実である。 晶が三姉妹の為に開発せしめた、ぷちマスィーンズを土台とした 多重可変型戦術支援システム。YES/NOしか喋れない物の、忠誠は 篤く、主である神姫の為なら何でもこなす、立派な騎士である。 なお名前の由来は、いずれもケルト神話から取られた物である。 [支援兵器:プルマージュ] 名称:elVDV_AL777 [“星龍姫(ライナー)”Plumage(プルマージュ)] 通称:[Fafner(ファフナー)/Wybrio(ウィブリオ)/Lindorm(リンドルム)] 年齢:数週間 性別:女性? CV:合成音声(Joanna Day 他) 色彩:白とクロームに、主たる神姫のパーソナルカラーが基調 国籍:ぷちマスィーンズ(登録地:日本・東京秋葉原神姫センター) 職業:槇野晶の武装神姫達に付き従う“竜” 趣味:なし 特技:神姫のサポート(主に戦闘と室内の移動) 食事:なし(食事機能未実装) 特徴:莫大な出力を持ち、性格が実に多彩である。 晶が重量級ランクへ赴く三姉妹に与えた、“アルファル”の対と なる重装型高機動戦闘システム。人語は話せない物の、愛嬌ある 仕草と相反する勇敢さを兼ね備えた、“獣の王”と呼べる存在。 なお名前の由来は、いずれも各種神話に登場する“竜”である。 メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/akatarusurereview/pages/232.html
理想郷内タイトル:【チラ裏より】ネギま!?×武装神姫BATTLE RONDO【第8話投稿】 投稿者:CELLE 掲示板:赤松健SS投稿掲示板 略例:- arcadiaを語るスレ40 >>157 登録タグ クロスオーバー ネギま 作品 武装神姫BATTLE RONDO 赤松健板
https://w.atwiki.jp/duelrowa/pages/374.html
← 謎の光が胴体を突き抜け、爆発する/バスター。 余波により吹き飛ばされるジャックとジャンヌ。 ジャックはまだ辛うじて残っていた草原を転がり、 ジャンヌは身を翻しながら着地し敵の姿を見やる。 「ジャイアン程ではなかったな……いや、俺が強くなりすぎちまったのか?」 四人とも、そのミスマッチした姿に言葉を失う。 中学生程度の体躯のはずなのに、ボディビルダーばりに鍛えられた筋肉。 人の姿をしているはずなのに、冥王以上に人ならざる存在に見えてしまう。 超人類へと至った野比のび太が、この戦場へと乱入してきた。 のび太は零の追跡はすることなく、一先ず休息と共に雪原の脱出を試みた。 短パンである以上寒さは逃れられないので必要以上の体力は消耗してしまうから。 木から木へと跳躍しながら移動を続けていると、ジャンヌとのジャックの戦いを目撃。 あれがデュエルモンスターズ。今後も戦っていくであろうその存在は今後気を付けるべき対象。 此処は消耗を覚悟してでも、試すべきと判断したのび太は手に気を溜めて放ってはみたものの、 スーパーのびー太になる前とは言え、ドラミは超人類となった彼の攻撃をいとも容易く防いだ。 では今のはなんだ? かめはめ波一発で容易く吹き飛ぶのでは、程度が知れると言うもの。 (実際はドラえもんでもタケコプター(物理)で回避を優先する程の威力なので、相当だが) 「レッド・デーモンズ……!?」 ジャンヌだったらまだ受け入れた。 彼女の強さはレッド・デーモンズを上回っていると。 そう認識していたのに、今度のは筋骨隆々は別として子供だ。 龍亜や龍可と余りと屋内ぐらいの年頃の子供が、一撃で吹き飛ばした。 あんな子供に己の魂を倒されるなど受け入れたくなどなかったのもある。 と言うより、ありえない。バスター・モードで特殊召喚したモンスターは、 そのターンカードの効果への耐性と戦闘では破壊されない付与してるはず。 つまり、その耐性すらも相手は貫いて破壊へと至らせたと言う事だ。 これが無法の強さを持つ、超人類かつスーパーのびー太の力になる。 「所詮お遊びだな。俺の敵ではない。」 「まだだ……/バスターの効果発動! このカードが破壊された時、 墓地に存在するレッド・デーモンズを特殊召喚する!」 「ふん、その程度のモンスターに一体何ができると?」 煙の中からフィールドに復活するレッド・デーモンズ。 だがこればかりはジャックも彼に同意をせざるを得なかった。 攻撃力3500の上に、攻撃時に他のモンスターを全て吹き飛ばす/バスター。 それが不意打ちでも倒されたのに、派生前のではそれを相手に満足に戦えない。 だから攻撃表示ではなく守備表示となり、青色を帯びた状態で守勢に入っていた。 「仕方あるまい……罠カード発動! デモンズ・ゴーレム! 攻撃力2000以上の相手モンスター一体、次の俺のエンドフェイズまでに除外する!」 「何ィ!? それは!?」 のび太の姿がワープするように姿を消した。 相手はレッド・デーモンズを相手にできたのならば、 確実に3000以上はあると踏んで発動してみたがうまくいった。 だが問題は此処からだ。 「時間がないから単刀直入に言うぞ! 貴様も手を貸せ! 今の除外は一時的なものだ。遠からず奴が戻ってくれば、全滅は確実だ!」 今やあれを前に互いが敵対してる場合ではない。 倒せなければ、あの暴力を擬人化した少年は次々と参加者を屠るだろう。 だが悔しいことにジャックの手札は時期に来るドローを含めても二枚と余裕はない。 しかも残る一枚も現状は役に立てるとは言えないカード。不安材料が多すぎる。 「何故、貴様らに手を貸さねばならん?」 だと言うのにジャンヌは鉄仮面のまま断った。 身の安全を保障する? なら今逃げればいいだけのことだ。 何人か殺して支給品を強奪、残った一人に身代わりになって貰って逃げればいい。 この中で最も移動速度に優れてるのは間違いなく自分なのだから。 態々敵と認識した相手と共闘する理由には足りえない。 「貴様、あくまで日本人以外は保護対象なのだろう。 決して殺し合いに乗ってるわけではないことは分かる。 ならば猶のこと奴を倒すのが道理ではないのか? 第一、誰を身代わりにする? 何より、身代わりを拒否し抵抗しなければその身代わりの案は成立などしないぞ。」 「……」 否定はしきれない。 身代わりになってくれる役割を応じるか? 私怨による報復として、あえて放置する可能性だってありうる。 ジャンヌも支給品がいかに強いとしても、全てにおいて無敵ではない。 「あれは間違いなく俺達どころか、 全参加者から見てもトップクラスと見ていい。 あの映像に出た槍の男と同格の可能性も恐らくあるはずだ。 貴様が苦戦したレッド・デーモンズを難なく粉砕した奴が強くなれば、 いかに貴様が強くとも、相手取るのに限界があるのは目に見えているだろう! それまでの間に日本人と言う限定された人物を殺害に時間をかけていては、 誰であろうと殺す奴では、支給品の集まる速度は同じになどなりはしないぞ!」 あれは今まで出会った誰よりも強い存在。 ジャンヌだろうと分かる。あれはあの群雄割拠だった日本には誰もいない。 あれならば蛇王院も狼牙も敵にすらなりえない。無論、それと敵対するジャンヌも。 単独で勝てる見込みはないと言うことについては、正直否定しきれなかった。 「では、貴様にはあるとでもいうのか。傑物を倒すプランが。」 「今はまだ引けていないが、まだチャンスはある! 或いはうさぎのデッキならば、可能性はかなり高いと見ていいはずだ!」 先程は助けられたのとジャンヌとの戦いもあってスルーしたが、 ロケットアローは攻撃力が5000もあったモンスターでもある。 考えればまだデッキの内容を聞いていないのもあり、軽く話を聞く。 「プルル。」 「……なんだその召喚方法は!?」 話を伺えば、聞いたことのない召喚方法に驚きつつも 時間がないためうさぎが盤面を展開しながら説明をしていく。 (なお、ジャンヌと冥王はうさぎの言葉を理解できなかった模様) それに合わせながらジャックは作戦を練っていき─── ◆ ◆ ◆ 「あの、アトラス様? 私がデッキを使って大丈夫なんですか?」 結果、デュエルディスクはうさぎではなく冥王に渡っていた。 単なるフィジカルだけで言えば、恐らくモンスターである冥王の方が上なのだろう。 もっとも、今はハ・デスの嫌がらせ含めてヘタレているせいで全く役に立たない。 うさぎは少なからず冷静に立ち回れているが、一方で体格については覆せない。 デュエルディスクは基本人間用だ。子供なら別だが更に体躯が低いと話が変わってくる。 確かにうさぎは元の世界では身の丈を超える武器を駆使するなどの能力は高いが、 それらは両手で持つこと前提。片腕かつ振り回すのではなくカードを置く戦いを、 サイズの合わない武器を装備しながら移動しつつ戦うとなれば、流石厳しいものがあった。 出会って間もない頃、モンスターに囲まれていた時は装備こそしていたものの、 あくまでそれは動く必要が薄い場面だったから、何も問題なかった状態でもある。 特に想像以上に戦闘はシビアだ。モンスター一体を隔てた間に物理的な死が待っている可能性。 走りながらデュエルしたり、スラム街のような場所であるサテライト育ちのジャックだからこそ、 デュエルディスク片手にしながらも問題なく動き回ることができていたのも顕著だ。 だから、まだそういう動きをすることがまだ現実的ではない以上冥王に渡して任せることにした。 ついでにうさぎには武器はないものの、前衛でおとり役を担ってもらうのも頼んでいる。 「盤面はうさぎが即席で用意した。後は指示通りに動け。 俺が可能な限りサポートするが、最悪自分の力でなんとかしろ。」 「そんな無茶な!?」 「何を言っている! 貴様の背後のモンスターは、 レッド・デーモンズの攻撃力の二倍は有しているぞ!」 そう呟きながら冥王の背後に座するのは巨大な戦車。 いや、戦車と言うよりは移動要塞のようにも感じてしまう。 多数の副砲と、余りにも巨大な主砲が夜の月明かりにて光り輝く。 それはエクシーズモンスター、超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ。 攻撃力4000のステータスに加え、エクシーズ素材を消費することで攻撃力を2000上昇させる。 攻撃力は現在6000。純粋な攻撃力で言えば、この舞台で遊星が召喚したサテライト・ウォリアーさえ超えた存在だ。 エクシーズ召喚と言うジャックの知らない召喚方法ではあったが、 うさぎはルールも目を通してかなり場慣れしたようにモンスターを揃えてこれを召喚した。 何を考えてるか分からないが頭脳自体はちいかわ、ハチワレを抜きにしても群を抜いている。 彼の策略なしではどうにもならなかった場面は多くあり、それ故にカードへの適正も比較的高い。 だからこの短い時間でしっかりと手札からカードを展開して、準備も万端にしていた。 もう一つの利点はこのデッキこと、神月アンナのデッキが分かりやすいのもあった。 マヤが扱えなかったのは、ルールを把握してない頃にポセイドンに出くわしただけではない。 シンクロ召喚とはチューナーと、チューナー以外のモンスターのレベルを合わせることで、 条件を満たしているシンクロモンスターを召喚しなければならない手順があったからだ。 特に遊星のデッキは複雑で、シンクロモンスターに慣れてなければとても扱えないだろう。 事実、カードを扱ったことのあるベクターでさえお手上げとなるぐらいに複雑な構成をしていた。 一方で、アンナのデッキことエクシーズ召喚とは、同じレベルを並べれば該当のモンスターが出せる。 元々ランク10を出すデッキに特化してるのもあり、導線が非常に分かりやすいものとなっていた。 だからうさぎが短時間で使いこなせる所以でもある。レベル10を揃えてエクシーズして殴るだけだ。 ジャガーノート・リーベはそのランク10に重ねてエクシーズ召喚できるモンスターであるので、 特殊なカードを用いらずとも、高い攻撃力で戦うことができるのはこのデッキの頼もしい所か。 即戦力として非常に優秀なデッキだと感じずにはいられない。 「作戦と呼べるものではないが確認はしておくぞ。 時間がない以上一度しか言わん。まず俺のレッド・デーモンズ、ジャンヌ、うさぎ。 三者が囮となってターンを稼ぐ。そして次のターン貴様はジャガーノート・リーベの効果で、 更に攻撃力を上げた後に伏せたリミッター解除を使え。そうすれば攻撃力は二倍の16000となるはずだ。 それと俺はエクシーズについては詳しくないが、テキストを見るに素材にした重機貨列車デリックレーンは、 素材として消費されることで破壊効果が発動する妨害を構えている。全ての一手はお前に託されているぞ。」 「は、はい。えっと私のターンに音が鳴ればドローして、その後リーベの効果を使って……」 「まるで烏合の衆だな。」 超巨大な戦車による一撃必殺。 これで勝てなければまずデュエルモンスターズで勝つのが絶望的だが、 よりにもよってこの中で一番頼りない男に全てを託すことになる。 しかも彼女にとっては、魔界孔の住人のような存在で嫌悪感は増す。 「烏合の衆も、いずれは絆と言うものが生まれるものだ。 俺は一時は孤高であったが、いつのまにかチームの一人となっていた。 貴様が考えを改めるつもりはないのは分かっている。奴を倒せば再び敵同士。 だがそれはそれとして、貴様を信じて付き従ってる者達との絆を忘れないことだな。」 「神の執行代行者となる私がバイラル達と絆、か……」 ジャックの言葉に感銘を受けることはない。 所詮は日本人を庇う異端なる存在。いずれは浄化の対象だ。 しかし、だからと言ってジョドー、バイラル、アイレーン、エクレール。 他にも今も日本人を同じように憎み続ける信者達を想う気持ちがあるかどうかで言えば、ある、 「配置につけ! そろそろ戻ってきてもおかしくないぞ!」 ジャガーノート・リーベを最後尾に。 ジャックと冥王がその前に立って構え、 前線をレッド・デーモンズ、ジャンヌ、うさぎ。 三者もまた構えると程なくして、次元の穴が開かれる。 再び幼い体躯には似合わぬ筋骨隆々の少年が次元の中から飛び出し、着地。 地面にクレーターを作りながら現れる姿は、超人類と言う他ないだろう。 「レッド・デーモンズ! 向かえ撃て───」 ジャンヌの聖剣とレッド・デーモンズの拳が先行する。 うさぎは武器がないので主に攪乱目的のため回り込む形で移動をはじめ、 「フハハハ! いま確か攻撃と言ったな?」 してやったり、とでも言いたげにのび太が笑った。 ただでさえ格上の相手がそのような行為。 全員が何かがあると読むのは難しいことではなく、 「まさか!! ジャンヌ! うさぎ! 伏せろッ!!」 唯一その意味を察したジャックだけが静止の言葉を投げる。 攻撃をトリガーとするもの。この数を相手に優位に立つ。 となれば、真っ先に想像できたのは一つだけ。あのカードだと。 だがその言葉に反応できるだけの行動がちゃんと取れるのはジャンヌのみ。 「底知れぬ絶望の淵へ沈め!!」 のび太の翳したカードがジャンヌとレッド・デーモンズの攻撃を防ぐ。 同時にバリアから放たれた光がジャンヌ達を襲い始めた。 (やはりこれは、聖なるバリア-ミラーフォース!!) 聖なるバリア-ミラーフォース。 攻撃表示のモンスターを纏めて破壊する結構有名なカードで、 ジャックもセキュリティの詰めデュエルによって苦しめられたものだ。 (当人的にはと言う意味であり、実際のデュエル内容は間抜けなものだが) のび太は確かに除外と言う形で一時的にこの舞台からの隔離はあった。 だがその間何もできないわけではない。改めて異空間で支給品の確認もしていた。 『冷静さを失うと、状況はどんどん悪い方向へ行ってしまうよ。』 『目先の事に囚われるな、大局を見ろ。』 皮肉にもドラミとスネ夫の言ったことを実行していた。 此処には前みたいにラーメンマンの助けは期待できない。 一人でやり遂げる。ぼくだけの力で、あいつらに勝たないと。 そのための武器は既に確認を終えた。 冥王は咄嗟にしゃがんだことで一番無傷にやり過ごしている。 辛うじてジャンヌはエクスカリバーのお陰でミラーフォースの一撃は弾きつつも回避に成功。 しかし他が問題だ。レッド・デーモンズ・ドラゴンは上半身と下半身が分断されて、破壊。 うさぎは左の耳が綺麗に切断されてしまいダウン、ジャガーノート・リーベも消し飛んだ。 作戦は、始まる前から失敗に終わってしまっていた。 「フンッ。」 唯一無傷でやり過ごせたジャンヌだけが今もなお攻めに入る。 「ホアタァ!」 零の時とは違いチョキで挟めるだけの実力ではない。 故にホーリー・ナックルを装備した拳で弾いていく。 互いに英霊の関する武具だけあって性能は一級品だ。 「ダダダダダダダダダダダダダダダ!!」 次から次へと移動しながら続くジャンヌとのび太による斬撃と打撃の応酬。 レッド・デーモンズを相手にできたジャンヌですらも防戦一方にさせられた。 攻撃は入らず、武器の耐久力に物を言わせて防ぐのでほぼ手一杯な状態だ。 とは言え防ぐので手一杯と言う事は、ダメージは抑えられている意味でもある。 「フフフフ。『このまま凌げば背後の奴らが何とかする』、 と考えているな。それは甘い考えだ、甘い甘い! 何故なら……ここらでとどめの、とっておきのダメ押しというやつを出すからだ!」 このままでは埒が明かないと判断したことで出す最後の支給品。 ロケット程ではないにしても、デイバックから出てきたそれは───巨大なハンマー。 高身長なジャックの身の丈も超えているであろうハンマーだが、問題はその姿にある。 それは、生物の如き鼓動をするそれは果たして道具なのか、武器なのか。 同時に、身を焼きかねないような熱が雪原だった場所に広がっていく。 否、これらはそんなものに非ず。 これを形容するならば、これ以外にあるまい。 神器と。 「ホオオオオオッ!!」 焼けるような熱に耐えながらのび太がそのハンマーを振るう。 超人類と化したのび太であり、スーパーのびー太である彼だからこそ扱える。 常人ならばその熱源を隣にしていては、重量も合わさりとても使えたものではない。 「グッ、ヌウウウウウウウ!!」 終始鉄仮面だったジャンヌが初めて表情を変えて、らしくない声を上げた。 のび太が振るったそれは焼けるような熱さと共に凄まじい打撃を与えてきたからだ。 神造兵装であるエクスカリバーなくしては、とても耐えきれないとも受け取れるほどの一撃。 雷槌(ミョルニル)。それはトールと呼ばれる神が使用していた神器。 頭部となる部分はオリハルコンを溶解させるだけの熱を帯びてた、強力無比なる神器。 神に挑む人類を選出したブリュンヒルデを以てしてクソチートと称賛(罵倒?)するそれは、 人が扱える代物ではない為、流石にある程度熱は制限こそされてはいるし、 超人類とのび太の力をもってしてもこの熱は適応できるだけの身体ではない。 元々が神の使う神器。使えばのび太もまたこの熱気の消耗は免れないが、 エクスカリバーを相手に互角に打ち合えるだけの存在などそうはない。 (私が、負けるだと……神は、あのような愚人に味方するとでも言うのか?) 信心深いジャンヌだからこそ分かる。分かってしまう。 あの神器はだめだ。聖剣を持っていたとしても勝てないと理解してしまった。 素直に撤退……否、逃げたところであの神器までもあっては勝ち目など万に一つないと。 ジャンヌは何も優勝を目指してはいない。あくまで日本人と日本人を守る者と異端のみが粛清対象だ。 いずれは守るべき対象を背に戦わねばならない。それを背にあれを相手にできるとでもいうのか。 ルシェルドを知らぬジャンヌでは神の武器を前にしては、次第に精神が折れつつあった。 「永続罠、デモンズ・チェーンを発動!!」 のび太の周囲を飛び交う鎖が彼に巻き付く。 デモンズ・ゴーレムには追加効果として、 レッド・デーモンズかその名がテキストに記されたシンクロモンスターが存在する場合、 手札・デッキからデモンズ・チェーンをセットすることができる。 デモンズ・チェーンは攻撃と効果を封じることができるカード。 これならば時間を稼げると思ってジャンヌの劣勢を支援するも、 「温いわぁ!!」 縛り付ける鎖を物理的に破壊していく。 物理的な妨害もあってか、妨害にはなっても無力化には程遠い結果に終わる。 (あれ、これもう詰んでるのでは?) ジャックは抗っているし、 うさぎもは立ち上がっているが、冥王はこの状況を真っ先に先に無理だと悟った。 二人の戦いが次元を超えている。いや、ジャンヌですらのび太の次元に到達できてない。 此処からどう逆転すればいいのか。カードの効果はジャックに教えられたので多少は分かった。 しかしリミッター解除をするためのジャガーノート・リーベはもう存在しない。 残る手札二枚もテキストを軽く見たところで完全な理解はできなかった。 これならとんずらこいた方がまだ自分の生存率は上がるのではないか。 伏せてあるもう一枚のカードは強制脱出装置。これで逃げることは一人でも可能だ。 今なら誰も注目していない。今更逃げたって移動先で『仕方ない』と同情されるはずだ。 勝てるわけがないではないか。こんな、ハ・デスとずっとやりあってきた彼にも分かる。 ハ・デスだろうと手に負えない。とある悪魔から手に入れたヘイト・バスターで自爆すればあいつは死ぬか、 と問われたらまずNOと答えるしかない。逃げるなら今しかないなと溜め息を吐く。 (ん?) 溜め息を吐くと、何か溜息が青白い。 此処はもう雪原ではなくなってるので白くなるのもおかしいし、そもなんか青かった。 (ああ、そういえばハ・デスからちょいと奪ってたな。) ハ・デスとやったりやられたりやり返しあってた頃の事だ。 爆弾で相打ちしたが、向こうがアンデットとなって蘇ってこっちも蘇って、 魂を持っていかれそうになるわ、逆に魂を持って行けそうになったりと戦いを繰り広げた。 そんな中、ソウルドレインとメンタルドレインの連打によって優位に立ったあの時。 あの時の力が身体に僅かにだが残っていたらしく、それが形となって漏れ出たようだ。 一応は冥界の魔王だ。同じような力を持っていた身の都合、 残滓となって残っていてもおかしくはない。 (冥王結界波か……あんなもの、今更あって何になると言うのだ。) 冥王結界波。それは互いに蘇った戦いで放った技。 決まれば相手の力を弱まらせることができる。 しかし全力の場合だ。ハ・デスのソウルとメンタルをドレインして、 一発放つのが限界だったものだ。これを放ったところで僅かな時間しか稼げない。 しかも放った後の結果を彼は知らない。ハ・デスは倒せたのか、倒せてないのか。 こんなものを使わずに逃げればいい。さっさと逃げて─── 『灼熱の鎧を身に纏い、王者此処に降臨! 出でよ! レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター!』 (逃げて、どうすると言うんだ?) ジャックは元キングらしいが、 それでも今も尚、孤高の王者の如く気高くあろうとしていた。 では今の自分はなんなんだ。勝てないから逃げると言うのか? (だったら……ワシは? ハ・デスに自爆特攻したのは何故だ?) そんなもの、最初から決まっていた。 自分を降格処分させた奴への報復。その為なら命すら惜しくない。 もっとも、死して尚も互いに戦う因縁の敵との戦いになるとは思わなかったが、 その戦いも未だ続いていたし、そもそもハ・デス相手に負けるつもりもなかった。 弱小な元キングが足掻いてる中元冥王たる自分が足掻かず逃げると言うのは─── 何処か、腹立たしく思えてならない。 (あれはハ・デスより上だ。間違いなく。) 首輪の制限があろうともあれはハ・デスを超えている。 知らん間に主催の時は強くなったようには見えたのは事実だが、 それを差し引いてもあれは強い。なら、あれに立ち向かったのならば。 ハ・デスや檀も恐れることなどなき、最強の精神へと至れるのではないだろか。 (此処はワシの───分水嶺だ、試練だ、転換点だ! デュエル? カード? 知らん! ワシは深淵の冥王───) 否。ワシなんてものはやめろ。 嘗てのように。前任者としてインタビューを受けたように。 「俺は! 人ではない! モンスターであり、 俺様こそ深淵の冥王! 冥界の王者にある! 喰らえ小童がぁ! これが冥王結界波だッッ!!!」 残滓となっていたそれにありったけ力を込めて右手から放つ。 突然の一撃に誰もが予想しておらずのび太だけが超反応で対応する。 ジャンヌを雷槌で聖剣越しに吹き飛ばし、空へと軽々と投げた後、 「かめはめ波ッ!!」 両手を合わせ、両手を腰まで下ろして/バスターを葬った一撃を放つ。 「元冥王!」 あんなものを受ければ、間違いなく即死は確実。 運が悪くて致命傷は避けられない光線がぶつかり合─── 「フハハハ、無駄だ!」 わなかった。いや、ぶつかる寸前に気を消し飛ばしながら突き進んでいく。 冥王結界波はカードとしても存在している。これはモンスターの放つ攻撃だし、 残滓とも言える力なので厳密には全てがテキスト通りの効果とまではいかないが、 『この効果の発動に対して、相手はモンスター効果を発動できない』と言うものがある。 今のカウンターはのび太自身の対応、モンスター効果の解釈と言ってもいいだろう。 だからかめはめ波を前にしても突き進むことができる。単純な力の勝負ではない。 極めて特殊な状況における相性差が、この奇跡のような展開を成立させていた。 「何ィ!?」 そのまま突き抜け、本体へと被弾。 だが痛みも何もない。何をされたのか分からず、 再びかめはめ波を狙うも放つことはできなくなっている。 「……やるじゃない。」 にっこりと、鬼神のような形相ではない笑みを浮かべ、 轟音と共に落ちてきた神器を拾い上げる。 冥王結界波は相手の力を一時的に無力化できる効果はあるが、 あくまで効果だけ。素のステータスが超人類となっているのび太には、 いくらドーピングと言う外的要因の強化だとしても既に身体の一部のようなもの。 デュエルモンスターズ風に言えば、元々の攻撃力が凄まじく高いと言う事に変わらない。 「ジャック! 奴は一時的に弱体化している! 俺様が王としての格を見せて、貴様は何時まで伏せるつもりだ!」 突然の行動に豹変した言動。 これは本当にあの元冥王なのか。 一人称も変わり、まるで別人のようだ。 だが不思議と納得がいく。これならば王者足りえる器であると。 あのヘタレとしていた奴が突如として器を見せた。 ならば、次は自分の番だ。 「……よもや貴様に言われるとはな。だが元より俺は諦めるつもりなどない! 墓地のスカーレッド・コクーンの効果を発動! 三度舞い戻れ、レッド・デーモンズ!!」 ジャンヌに破壊されたスカーレッド・コクーンにはもう一つの効果がある。 相手エンドフェイズ時に墓地からこのカードを除外し、 墓地のレッド・デーモンズを復活させる効果。 ジャックの魂は不屈とでも言わんばかりに蘇る。 (しかし、そうは言うがどうする? どのような手ならば、俺は奴を相手にできる?) 啖呵は切ったもののカードは裏切らない。いい意味でも悪い意味でも。 いくら諦めないとしても、カードのテキストが書き変わっているわけではないのだから。 セットされたカード二枚はどちらも逆転には足りえない……いや。本来ならば逆転はできるはずだった。 セットカードの一枚は永続罠の強化蘇生。墓地のレベル4以下のモンスターを蘇生することができる。 これでボーン・デーモンの効果で墓地に送ったクリムゾン・リゾネーターを特殊召喚し、 クリムゾン・リゾネーターの効果を発動すれば二体のリゾネーターモンスターをデッキから呼べる。 そうすればチューナーが二体用意でき、彼の最大のエースとなるスカーレッド・ノヴァ・ドラゴンが出せた。 (……あればの話だ。) ───あくまで、それは今までの話。 彼は以前スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンと言うモンスターを手にしている。 本来は地縛神だったそれを彼の魂、バーニング・ソウルが変質させたものに近い。 赤き竜の力あってこそだ。赤き竜は元の世界で皆と別れる際に消えて、痣も消滅した。 それは派生先の一体であるセイヴァー・デモン・ドラゴンもまた同じことになる。 シグナーの痣があれば呼べたかもしれないが、痣なき今の彼の手では救世も真紅も呼べない。 彼にとって今の最高火力は基本/バスターの3500。それ以上を超えることはなければ、 同時に、マスクデータとなる心意システムとの相性が余り良くないのにも影響していた。 心意システムは意志の強さから発生するもの。 心に刻んだ武器になると言う事は、言うなればそれは心象の具現化である。 ソウルジェムを有する魔法少女、小鳩が所有するカタルシスエフェクト。 これらは心意システムに近しいもので、当人の願いや当人の精神が武器となる。 それも相まってか、これらの人物はたとえ窮地に陥っても発現が見受けられなかった。 魔法少女については、ドッペルを所持してるが故の影響が否定はできないところもあるが。 或いは専用ぶきも、Lがあおの杖を十全な発揮ができないことから近しいものなのかもしれない。 ではジャックはどうか。バーニング・ソウルはある意味、心象の具現化を済ませてると言ってもいい。 遊星がサテライト・ウォリアーを具現化できたのは、クリアマインドにはライディングデュエルが必須。 しかもデッキも別の人物の手となれば、渡のように多少の温情が与えられていたのかもしれない。 また、心意はこの舞台では主にであって確定しているわけではないのだが、 絶望的な状況に陥ることで漸く発生するかしないかが多いシステムでもある。 四対一で戦いながら瀕死になった遊星、主催から送り出された刺客によって退場した渡。 それだけの窮地に陥って強い意志を持ち、ようやく『人によって起きるもの』ではあるので、 確かに暴力を具現化したかのような存在を前にこそしているが、 死にかけてるわけではない今の彼には起きることはない。 どこかの黒き竜に齎される、可能性はゼロ─── (否!) だが、ジャックは諦めようとはしない。 レッド・デーモンズは仲間の力を集約させることの多い、 遊星のエースであるスターダスト・ドラゴンとは逆の道を、 個を貫いて己を高めていく、ジャックと同様の進化を遂げていく。 何もそれは、レッド・デーモンズ・ドラゴンだけに限った話ではない。 異なる世界線のジャック・アトラスもまた個を追求した竜と共にある。 成り上がった王者のジャックには、暴君の悪魔が。 己の力のみを信じたジャックには、災厄の悪魔が。 チームの絆を持ったジャックには、真紅の悪魔が。 ジャックの隣には、どの世界でも赤き悪魔が王者の如く、個を高めた先へと進化し続けた。 ならば、紅蓮の悪魔の名を冠する竜の進化が赤き竜なくして止まるものではないと。 救世(セイヴァー)でも、紅蓮(スカーレッド)でもない、枝分かれした可能性を。 バーニング・ソウルを持つ者は、赤き竜の力を得て奇跡を起こすと言われた。 けれど、此処にいるジャック・アトラスは赤き竜の力なくして奇跡を起こす。 「赤き竜がなくとも、俺は俺を! レッド・デーモンズの可能性を掴み取る! 俺のターン! 行くぞレッド・デーモンズ! まだ見ぬ進化の軌跡を辿るぞ!! 永続罠、強化蘇生発動! 墓地のクリムゾン・リゾネーターを特殊召喚し、効果発動!」 ダーク・リゾネーターと類似した姿に加え音叉と棒を持ち、 レッド・デーモンズ同様の角を持つ、悪魔のモンスターが墓地から復活する。 「このカード以外のモンスターがドラゴン族、闇属性シンクロモンスター、 それが一体のみの場合に発動できる! 現れろ! チェーン・リゾネーター! ミラー・リゾネーター!」 此処に三体のリゾネーターが揃った。 赤き竜の力をなき彼にレベル12は遥か彼方にある。 ならば一歩一歩高みを目指そう。何故高みを目指すか? そんなものは決まっている。今も昔もこの一言で済むだろう。 キングだからだ!! 「恐らく今の俺では、最上には辿り着けんのだろうな。 ならばその後押しだ! レベル8以上のシンクロモンスターが存在することで、 俺はこのカードを……速攻魔法バーニング・ソウルを発動!」 痣はなくとも魂に刻み込まれている。 その燃え上がるような魂の鼓動を。 →
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1862.html
神姫無頼質問コーナー「時報さんが回答したあとに」 なぜなに武装神姫にならい、自分なりの設定補填をするためのコーナー。 解説の時報(ときほう)さんと武士子の日暮さんの掛け合いをご覧ください。 ※内容的に「他の作家さんの設定を自分なりに解釈」していますが、無論設定を侵害する気はありません。 コーナーログ 第一回「中の人などいないッ!」 第二回「神姫のお値段、いくら?」 第三回「私のカラダ、気になるの?」 第四回「神姫の中身、換えられる?」 第五回「街角に、ラララ海の底に?」 第六回「私のこと、愛してますか?」 第七回「うほっ…いいMMS」 第八回「いろいろ変わる事」 NEW 以下構想中…。 流れ流れて神姫無頼に戻る トップページ 本日 - 昨日 - 総合 - 質問のリクエスト・要望などはこちらへどうぞ 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1745.html
今日の授業も、MMSを使った犯罪がテーマとなった。 社会問題となっているMMSによる犯罪。 MMSはそのサイズと価格から、犯罪に使われやすいようだ。 そんなことはどうでもいい。それよか今の僕は懸案事項を抱えているのだ。 「形人、弁当食わないなら俺が頂いちゃうぞ?」 見た時、風間はすでにダシ巻き卵をつまんでた。 「おいこら! 人の楽しみを盗るな!」 僕は風間の手を叩いた。 懸案事項とは、この間の大会で入手した武装神姫一式を指す。 それのセットアップをしなければならない。 ちなみに風間の賞品はグレースと同じVulcan Lab製のイルカ型神姫「ヴァッフェドルフィン」だとか。 このパターンでいくと、僕の賞品はヒカルと同じMagic Market製のマーメイド型神姫「イーアネイラ」のはずなんだが…。 目の前にあるのは、武装神姫の有力メーカーの一つである「Kemotech(ケモテック)」の武装神姫。 猫型神姫の「マオチャオ(漢字で『猫爪』と書くらしい)」であり、 受注生産モデルの、リペイントバージョンでもある。 ……… くぅぅぅぅぅぅぅぅうっ! 欲しかったんだよなぁ…これ! 「武装神姫2036」というタイトルの漫画がある。 それの主役神姫、マオチャオの「まお」が海のエピソードで披露した水着リペイントを再現した物である。 これと、ハウリンの「凛」を再現したリペイントモデルの人気は、尋常じゃない物がある。 何しろKemotechのサーバがダウンするほどの予約が来たのだ。 限定の予定だったにもかかわらず、受注生産となり、なおかつ現在も入手できなくて泣きを見る武装紳士もいるとか。 個人的には凛の方が良かったが、実質どっちでもいい。 クラスでも持ってる奴はいない、自慢できるしなお且つ通常のマオチャオより「萌える」! 「形人!!」 はっ!? しまった、嬉しさのあまり別の世界に逝ってたようだ。 「すまん、ヒカル」 「もう…!」 えっ…と。 もしかしてヤキモチ妬いてますか? ヒカルさん。 …んな訳ないか。 ~・~・~・~・~・~・~ … …… ……… 大きな目を開き、欠伸をかくリペマオチャオ。 そしてこちらを見つつ一言。 「あなたがボクのマスター…ですよね?」 …… うそっ!? 「まお」の口調じゃないだろ! これって! つーかボクっ娘!? 「うわはぁ…」 ヒカルも「2036」を読んでいるので、呆気にとられている。 確かに、これじゃ「ステキバグ」で中身が「凛」と入れ替わった時と同じデハナイデスカッ!? 「あの、「個体差」がありますから…」 「つっても正反対ってどうよっ!?」 「そんな事言われても…」 …… 落ち着け、クールになれ彩聞形人。 ~・~・~・~・~・~・~ 「あ、ペットネームはどうしましょうか?」 パニックが収まると、洞察力が戻ってくる。 こんなに素直で、なおかつ凛々しくて、ついでに高確率でオドオドしちゃうまおって… 萌える! …自重しろ、僕。 ペットネーム(実質その個体の名前)か…。 外見まおだけど中身は凛ぽくって、それでいて……。 「あのぅ」 「そうだなぁ…」 ちょっと深く考え、リペチャオにビシッと人差し指を向け 「ジーナス、でどうだ?」 ジーナス、とは。 英語で「天才」を指す単語らしい。 ついでに、「超時空要塞マクロス」の登場人物の姓でもある。 天才そうな印象と、少し天然ボケだとゆう電波を受信し「形人!」 …はうっ!? また少し向こうに逝ってたようだ、自重せねば。 単純に、ヒカルと元ネタを合わせただけだから、安心して欲しい。 「『ジーナス』、ですね?。ペットネームとして登録しても宜しいでしょうか?」 「オーケーだ」 登録完了、今からこのリペチャオは「ジーナス」だ 「それでは、よろしくお願いします。隊長」 「へっ?」 ちょっと待て。 そう言えばオーナー呼称を決めていない。 「本社の神姫は、名前の元ネタ…もといその名前に合わせた呼称を、自動で決定します」 はぁ…? 「『ジーナス』と言う単語は『隊長』に分類されるので、この呼称に決定しました。ご了承を、隊長」 …さすがKemotech、ネタ仕込みを忘れない企業だ…。 「あら、新しい神姫(こ)?」 「そ。この前の賞品」 買い物に行っていた母が帰ってきたので、顔通ししとく。 「ジーナスといいます、よろしく」 「ご丁寧にどうも。私は彩聞令佳(さいもん れいか)。形人のお母さんよ」 「あ、こちらこそ。どうぞよろしくお願いします、お母さん」 どっちも丁寧同士だ。 この二人って、何か息が合いそうだ…。 「んー。ところで…、ジーナスちゃんに夕飯のお手伝いをさせていいかな?」 ~・~・~・~・~・~・~ その後の話を一つ。 その日の夕食は煮込みハンバーグだったのだが 「中身の玉ねぎ、刻んでくれたのジーナスちゃんなのよ」 機械にでも掛けたかのごとく均等に切り刻まれた玉ねぎ。 言っとくが、うちには包丁しかないぞ。 ていうか待て、危なっかしい発言をしないでくれお母さん。 「ついでに、味を決めたのもジーナスちゃんで…」 皿に乗ってるハンバーグを見る。 「悔しいけど、私より美味しいわ…」 ハンバーグを咀嚼しながら、母が言う。 主婦歴22年のお母さんが、起動後数時間のジーナスに負けるとは思えないのだが。 しかし、ここである事に気付く。 「お母さん、肝心ジーナスは何所に?」 ~・~・~・~・~・~・~ 「め、目がぁぁぁ…目がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 目を抑えつつ悶えるジーナス、お前はムスカ大佐か。 玉ねぎが目にしみるって…、無駄に精巧だ。 「治りません…、痛いです…」 安心しろジーナス、明日には治ってると思うぞ。 ジーナスが料理の天才だと言う事は判ったが、新たな懸案事項を抱える事になった。 ジーナス用のゴーグルを買ってやらんといかんなぁ…。 まあ、明日という事で。 流れ流れて神姫無頼に戻る トップページ