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Q.仕事とは関係のない、あなたの生きがいについて話してください A.私の生きがいは、散歩をすることです。 何故かというと、意識が切り替えられるからです。 日常を過ごしていると、とても肩が凝ります。たとえば今のように面接などで緊張すること、机に向かって勉強していること、友達の愚痴を聞くことなど、肉体的なものから精神的なものまでです。真剣に物事に取り組むからには、必ず何らかのストレスがかかるものだと思います。 このように疲れた時は、このようなことを考えないよう気持ちを切り替えて散歩をします。ただ歩いているだけでは同じことを考えてしまうので、紙とペンと消しゴムを持って公園の風景を描いたり、体を動かしたいときは体力の続く限り、だいたい4キロほど走ったりもします。 「生きがい」とは違うかも… 名前 コメント
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未完成の正義バースト・天(ヘブン) UC 光文明 (8) 進化クリーチャー:キカイ・ヒーロー/サイバー・クラスター 6500 ■超無限進化―自分のクリーチャー1体以上の上に置く。 メテオバーン-このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、かわりにこのクリーチャーの下にあるカードを1枚選んで墓地に置いてもよい。 ■相手のターンの終わりに、このクリーチャーの下にあるカードを1枚選んで墓地に置く。 ■このクリーチャーの下にカードがある間、他のクリーチャーは攻撃できない。 ■W・ブレイカー めちゃくちゃ頑固な守りを固めていくクリーチャー。 自分のクリーチャーの攻撃まで阻害するのは弱点であるものの、攻撃防止と除去体制を重ねてあるのは強力。 ストーリー上では「意志なき管理者」の機械兵器。未完成のまま出撃した為、AIがまだまだ冷徹になりきれていない。 ちなみに監督者は《光人流ウラル・アブソルバー》。 作者:仙人掌 フレーバーテキスト 抑止力を働かせヨ。絶対的な防御を立てヨ。誰も侵入できないようにするのダ!! -未完成の正義バースト・天 収録 DMMS-01「血流編(ウィキッド・ブラッド)第1弾」 評価 名前 コメント
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下町ノ夏 未完成のラブストーリー
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ようこそマインブロックスへ マインブロックスとは? マインブロックスとは人気サンドボックスゲームマインクラフトの2D版ともいえるでしょうまずはプレイしましょう プレイはこちらhttp //www.game-tm.com/simulation/mine-blocks.html
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人は死ぬ。。。 のかもしれない。。。 先日、おばさん(死んだ母親のお姉さん)から。。。 死んだ母親との裏話を聞かせてくれた。。。 おばさんは。。。 「子供たちのために、あなたい活き続けなさい」 こう励ましていたらしい。。 母親は。。。 愚痴はこぼしたが、頑張っていた。。。 生きがいがあったのだろう。。。 自分が怪我をした後。。。 「お姉ちゃん、もうダメ」 弱音を吐いたらしい。。。 おばさんは。。。 かける言葉がなかった。。。 その冬。。。母親は。。。 死んだ。。。 生きがいに絶望したのだろう。。。 絶句した。。。感謝しなければ。。。 俺が引導を渡したのかもしれない。。。 俺が母親にはなむけ出来ること。。。 生きがいのもとに。。。 活き続けること。。。 この命。。。全うする!!!
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副題に”生まれ変わりの科学が”人生を変える と書いてある。 この本は、魂の存在を信じないか輪廻を信じない人には難しい話になってしまうかもしれない。 この本によれば、子供が若くしてなくなる理由は”両親を成長させるため”だそうだ。それでも子供たちは”喜んで”生まれてくるのだそうだ。 この本の上っ面だけ読んで、自殺が増えないように、お願いしますよ。自殺ほど大変なことはないのですから。 あなた方は自分が何者かを知る必要があります。人間は、偉大で、強くて、力のある存在なのです。あなた方は、地球に向かい、生命を発展させ、人類という名で知られる大いなる冒険に参加しようとする、勇気をもった方々なのです。・・・これはある臨死体験者が託されたメッセージなのだそうです。勝手に転載しています。 人が死んでも魂という意識だけはあるのか?究極死んでみなければわからないが、死んでなにもなくなると考えれば無責任にも生きられるが、自分を律するためには死後も魂という生命が生き続けると考えれば自分に責任をもたなくてはならない。 自分のためには、そう考えることがいいように思う。
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未完成の自画像 ◆ZFT/mmE33. 階段側から差し込む非常灯の僅かな灯りが、今の地下室内を照らす唯一の光源だった。 壁一面。天井一面。室内は床を除き、辺り一面に満遍なく杭が突き刺さっていた。 天井に備え付けられていた筈の蛍光灯は、全てが割れ落ちてしまっている。それも杭が原因なのは一目瞭然だ。 そんな荒れ果てた室内の中で、ラルクはゆっくりと首を巡らせた。 この部屋の出入り口は、二つ。 階段側の入り口の扉は、変形して床に投げ出されていた。その様はこの屋敷の玄関の扉と同様。ラルクが追跡していた犬に破られたのだろうか。 奥側の扉は室外へと弾き飛ばされていたが、こちらは天井や壁と同じく杭により破壊された痕跡が見られた。 そう言えば、あの犬も杭にやられたようだ。それは、犬の側の壁に突き刺さっていた杭に肉片の一部が付着していた事から窺える。 床に撒き散らかされている蛍光灯の破片を踏み砕きながら、ラルクはぱっくんトカゲの仲間らしき者の死骸まで歩を進めた。 状態を確認すれば、この獣人は身体に幾らかの裂傷があるものの、致命傷は喉元の傷だと一目で分かる。 推察するに、まずこの獣人がある程度の抵抗の末に犬に咬み殺され、次に襲われたペンギンが杭を操り犬を始末した、といったところか。 あの振動は、部屋中に杭が突き刺さった際の衝撃という訳だ。 側に落ちているバイオリンを拾い上げ、ラルクはぱっくんトカゲに抱きかかえられているペンギンを観察するように伺い見る。 杭を操る。というよりは、ジンの力、或いはドリアードの力。どちらかの属性の魔法で杭を吹き飛ばしたと考える方が妥当か。 なるほど、これ程の物量を纏めて吹き飛ばせる魔力を持つのだとしたら、確かに侮れない存在だ。使い方次第では相当強力な戦力になりそうだ。 しかしこのペンギンは、ラルクが見つけた時には気を失っていた。犬に負わされたと思える程の外傷はどこにも見られなかったのにも関わらず、だ。 理由として考えられるのは――――力の使い過ぎというセンが濃厚だろうか。 もしそうだとすればペンギンは、力の加減も出来ない未熟者となる。更に言えば、仲間の危機に何の手助けもしなかった臆病者だ。 つまり現時点ではこの子供は、強力な戦力にも成り得るかもしれないが、足手纏いとなる可能性の方が遥かに高い、という事。ならば、生かすべきか。殺すべきか――――。 警戒した表情でこちらを睨むぱっくんトカゲと、目が合った。 (……とりあえず、保留にするか) 無難な結論を出し、ラルクは奥の出口に視線を向けた。 流石に階段からの薄明かりではそちらまでは殆ど届かず、奥は暗闇に包まれている。 狼系の獣人で夜目がそれなりに効くラルクの眼を持ってしても見通す事は出来ない。それ程の漆黒の闇だ。 出口の前まで身体を運ぶと、空気の流れを全身に感じた。 犬がこの地下室までの扉を破壊した為、上階からの空気が階段を通って地下室内に流れ込み、この出口から抜けているのだろう。 空気の通り道となっている。それはつまり、この闇の先が外に通じている事の証明。 ラルクは闇に一歩、足を踏み入れた。 と、同時に、幾つもの小さな炎が周囲に灯り、辺りの様相が鮮明に浮かび上がった。 壁に設置されていた松明が点灯したのだ。人間が入り込んだ際に反応する仕掛けという事か。 そこは、洞穴のようだった。とは言え、大自然の創り上げた天然ものではなく、人の手が加えられた形跡がある。 洞穴の内部は先の様子が窺い知れない程に、広く、長い。 非常事態に備えた抜け道として作られたのだとすれば、屋敷の主は、どうやら敵の多い人物のようだ。 この先が何処に通じているのかは興味を惹かれるが、これも今は保留で良い。 地下室内から、パラパラと破片が落ちてくる音が耳に届いた。 身体を翻し、ラルクは室内に戻る。それに合わせて、洞穴の松明は自動的に消灯した。 灯りに慣れた眼が闇に順応するまで、数瞬。やがて闇の中に陰が浮かび上がると、ラルクは天井を見上げた。 視認までは出来ないが、再び、破片が舞い落ちる音が鳴る。 杭だらけの天井。ともすれば、ここは崩れ落ちる危険性もある。 この場で何が起こったのかは大体の推測が出来た。これ以上の長居は、無用だ。 未だに睨みつけてくるぱっくんトカゲに向き直し、ラルクは口を開いた。 「お前には幾つか聞きたい事がある」 「……俺の方もだ。お前、一体――――」 「話は上に戻ってからだ。崩落で奈落に逆戻りなどという、くだらん死に方は御免だからな」 言葉を遮り移動を促すが、ぱっくんトカゲは動こうとしない。 フン、と一つ鼻を鳴らし、ラルクは先に階段へと戻る。 後ろから、ぱっくんトカゲのついて来る気配が漸く聞こえた。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 通り雨であって欲しい。 ムックルのその切実な願いも虚しく、雨脚は時間と共に強くなる一方だった。 北から吹く強風に乗った、横殴りの大雨は、駆ける躯体を激しく打ちつけ続けていた。 幾度と無く立ち止まり、水滴を飛ばそうと身体を震わせるものの、この暴風雨の中でそれは一時凌ぎにもならない。 足を動かし始めればすぐに身体は重くなった。 限界まで雨水を吸った白毛が肌にへばり付いた。水の重みが全身にのしかかり、体力の消耗が激しさを増していった。 濡れた身体に吹きつける風が、体温を奪い続けた。走っても走っても、身体は温まらなかった。 こんなの、つまらない。 たまらなく不快な感触が重なる中で、ムックルはとにかく走った。雨宿りの出来る場所を求めて走り続けた。 そうして彼が足を止めたのが、切り立った崖の下だった。 高くそびえ立つ崖は北からの雨風を遮ってくれる。細かな雨粒はともかく、豪雨を凌ぐならばうってつけの場所だ。 ポタポタと身体中から垂れ落ちる水滴を、ムックルはもう一度身を震わせて辺りに飛ばす。 とりあえずこの崖下ならば、風向きが変わらぬ限りは再び濡れ鼠に戻る心配はない。しばらくはこの辺りで身を休めていても良いかもしれない。 ムックルはその場にしゃがみ込み、後ろ脚をピンと伸ばすと、丹念にそれを舐め始めた。 みすぼらしく変わり果ててしまった外見を整えようと、ザリザリと音を立てながら顔と舌を動かしていく。 乱れた毛並みをある程度まで繕い終えれば、次の部位だ。 大腿の内側。外側。前脚。脇腹。お腹。お尻や尻尾も忘れない。しばらくの間一心不乱に舐め回し、とにかく毛並みを整える。 そして全身を気の済むまで取り繕ったところで、消耗した体力が胃袋に訴えかけてきた。 最後に食べたのは小さな獣の半身だけだった事を思い出す。育ち盛りの小虎の胃がそれで満足出来る筈もない。 立ち上がり、辺りの様子を窺うムックルだったが、しかし、何の気配も捉えられない。 見える範囲に獲物の姿は無く、物音も臭いも完全に雨風に掻き消されてしまっている。 已む無く、ムックルは獲物を求めてその場から動き始めた。もう一度雨の中に入る気は起こらない故、移動するのは崖沿いだ。 雨に打たれぬよう、崖下をまっすぐと進む事しばし。やがてムックルが見つけたのは、崖に開いた一つの横穴だった。 獲物がいるかもしれない。中に向けて通常の虎の倍以上もある鼻を動かせば、極僅かながらも嗅ぎ取れたのは血の臭い。 ご飯の臭いだ――――本能に導かれるままに洞窟内へと入り込む。 と、同時に、幾つもの小さな炎が周囲に灯り、辺りの様相が鮮明に浮かび上がった。 唐突に点灯した炎に驚きの色を浮かべるも、ムックルはすぐに気を取り直す。 驚いている場合ではない。今優先すべきは獲物の方だ。 火の臭いは嫌いだが、しかし、空腹と、雨に打たれる程ではない。 獲物の探しにくい土砂降りの外へ出るよりは、獲物の臭いのする火の側の方がまだマシだ。 それにこの火の温もりは、彼の冷えた身体にはむしろ心地良さすら覚えさせてくれていた。湿り臭さが、薄まっていく。 一歩進むに連れ、仄かにだが濃さを増す血の臭いに、胃袋が刺激される。 鼻をひくつかせ、ムックルは洞窟の奥へ奥へと入り込んでいった。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 何かの前兆か。それとも、既に何かが起きてしまっているのかもしれない。 エントランスホールの中央で二つの荷物――自分とクズリの物だ――を広げ、一つにまとめる作業の途中。 無意識の内に幾度となく、窓の外を気にして顔を向けてしまうイカルゴの目に映る景色は、何度見直してもやはり薄闇だった。 前触れは何も無かった。時間帯としてはまだ昼間。それなのに、辺りは突然に、陽が沈んでしまったかのような暗さに包まれた。 天候が荒れ始めた訳でも、暗雲が湧き出した訳でもない。ホールの窓ガラスを喧しく叩く強風と雨脚は、変化の前後でもその勢いを増してはいない。 ならば、何が起きた。この殺し合いの舞台の中で、何が変わった。 キュウビはこの殺し合いを呪法と言っていた。 イカルゴにその手の知識は無いが、言葉のイメージは何となくだが想像出来る。例えば一回目の放送時にこの空の変化も呪法に因るものだとしたら、キュウビの目的は順調に段階を進めているという事になるのだろう。 では、このまま呪法とやらが完成してしまえば、一体何が起こってしまうのか――――。 不安を掻き立てる演出としては、この暗闇は最適だった。まるで、空を包む闇が胸中に侵食してきたかのように、イカルゴの中には漠然とした感情が広がっていたが、それを拭い落とす術は無く。 イカルゴはトカゲに覆わせた蓑の中で諦めの息を吐き出すと、窓のすぐ側で外の様子を眺めている狼男に目を移した。 ラルク。腕を組んだ体勢で壁にもたれ掛かっている狼男は、そう名乗った。オーボウから聞いていた通りの名だ。 外の変化も気にはなるが、当座の問題は寧ろこちらの狼男の方だ。イカルゴは今、この狼男の扱いをどうするべきか、決めあぐねているのだ。 地下室から上がってきた後の二人の情報交換は、互いに対する警戒心から来る緊張感とは裏腹に終始淡々と行われた。 ラルクはイカルゴの質問には全て澱みなく答えた。 殺し合いに乗っているのかと問えば、人を選んでいるだけだと返し。 これまでに出会ったに参加者を聞けば、一人一人思い返すように名前を紡ぎ。 彼自身にとっては不利益にしかならない行動――――オーボウやウマゴンを殺した事も、躊躇わずに答えた。イカルゴを彼らの仲間だと確認した上でだ。 それらの態度には、とても嘘偽りがあるとは思えなかった。 もしもラルクにイカルゴを騙す気があるのならば、最低限オーボウ達を殺した事は伏せる筈だろう。 先程まん丸を殺害しようとした時もそうだ。強行しようと思えば、出来た筈なのだ。 それらをしなかったという事は、ラルクは、単純に殺し合いに乗っている訳ではない、との理屈にはなる。 少なくとも、相手の裏をかくような駆け引きや騙し合い等の頭脳戦で戦うタイプには見えない。言ってみればゴンやナックル達と近いだろうか。あの二人と同じく、不器用で、愚直な性格。 だとすると、彼も最終的には打倒キュウビを目指している一人だ。ザフィーラの知り合いであるユーノという人物とは共闘もしたというのだから、協力は出来る。その筈なのだが――――。 後ろで横たわっているまん丸は、あれから意識が戻らないままだ。 ラルクが不器用で愚直な性格だというのなら。足手纏いは切り捨てる。その言葉も本意からのものなのだろう。 イカルゴもこれまでは、情などまず持ち合わせていないキメラアント達と仲間として行動を共にしてきた。 最優先にすべきは自分の命であり、自分や他の誰かの身を危険に晒す弱者や足手纏いは必要ない、との理屈は、決して彼の好むところではないが、身に沁みて理解している。 いや、別にそれはキメラアントに限った事では無い。意味合いこそ違えど、状況によっては人間達でも同じような選択をする。 例えば、キルア達王討伐隊でもそう。 任務の遂行中で誰かが動けなくなる程の怪我を負ったとしたら。 オーラを使い果たして立ち上がる事も出来なくなったら。 仲間達だけでなく、催眠をかけられている人民の行列に何かしらの危険が及びかけたとしたら。 見捨てろと明言した者は誰一人いなかったが、個々の役割を忠実に守る事は何度も念を押され、約束させられた。 つまりは、誰かを助ける事で己の役割を果たせなくなってしまうのならば。誰かが足手纏いと成り果ててしまったのならば。迷わず見捨てろという事だ。 無論それは王討伐=人類の未来という大義の為の話であり、訳も分からず殺し合いの場に放り込まれた者に適用出来る理屈では無いのかもしれないが、大を生かす為に小を殺すという点ではあちらもこちらも状況は然程変わらない。 終わりは唐突に、理不尽に訪れるものだという事は、NGLでキメラアントの大群に襲われた時に思い知らされた。力の無い弱者はただ死ぬしか無いという事も。 生物の本能としても、キュウビ討伐の戦いとしても、自然界のルールとしても、大局を見れば他者を切り捨てる事を否定しきるだけの理由は有る筈がないのだ。 故に、イカルゴにはラルクの言い分は否定出来ない。説得の自信も、交渉の材料も無い。 だが――――イカルゴのプライドと信念がそれを認めたくないのもまた事実。理屈と感情の板挟み、物語ではありふれた話だ。 せめてラルクが殺し合いに乗っていてくれていたのならば、例え殺される事になろうとも全力で戦えるのだが、生憎とそうではない。 結局のところ、協力か。それとも敵対か。どちらを選べば良いのか分からずに今に至る。 (キルアならこんな時どうすんだろーな……) 葛藤の中、イカルゴは作業の手を止めていた事に気付き、億劫そうにそれを再開した――――その時だった。 ラルクが弾かれたように振り返る気配が目の端に入った。 反射的にイカルゴが動いてしまうその直前――――突然に現れた何者かの気配を後方に感じた。 敵襲。 気付いた瞬間、すかさずイカルゴは後ろのまん丸に向け、トカゲの身体を操っていた。 振り返りがてら、侵入者の姿を視認する。そいつは、これまで見た事も無い程に巨大な白虎だった。 位置から察するに、あの地下への通路から飛び出してきたらしい。抜け道から入り込んできたか。迂闊さを呪うも、あの道を塞ぐ手立ても監視する人手も無かったのも事実。ミスと断ずる事は出来ないし、引きずっている場合ではない。 白虎は恐ろしい早さでイカルゴに迫っていた。 まん丸までの距離はたったの数歩。そこまでは確実に自分が早い。 問題は、まん丸を抱え上げてから、次のリアクションが取れるかどうか。それもギリギリだが、自分の方が早い――――。 その計算は、白虎の次の動作に完全に狂わされた。白虎は後ろ脚で一際強く床を蹴り、地面を滑るかのように躍りかかって来たのだ。 咄嗟にイカルゴはまん丸を抱え上げる事を中断し、まん丸に舌を伸ばしながら横に跳んだ。 メレオロン並の長く器用な舌は、脚力同様にこのトカゲの長所。 長々と伸ばされた舌が小柄なペンギンを絡め取り、引き戻す。それは僅かな差ではあったが、白虎が左前肢を叩きつけるよりも先を取った。 だが、白虎は着地すると同時に軽やかに身を捻り、巨体に似合わぬ機敏な動作でまっすぐにイカルゴを追尾する。 その、顔面――――イカルゴは横に跳びながら、既にトカゲの右腕から突き出した照準を敵に合わせ、己の頭を膨らませていた。 (蚤弾(フリーダム)!) 育て上げた蚤が空気圧に押され、銃口から勢い良く射出された。 この至近距離。そして、巨大であろうが所詮は虎だ。いくら俊敏であろうとも、彼の蚤弾より速くは動けない。 エントランスホール内に硬い岩盤にでもぶち当たったかのような激突音が響いた。 蚤弾は狙い通り、白虎の眉間に着弾した。仰け反りを見せ、巨体はその場に崩れ落ちる――――筈だったのだが。 「っ!?」 白虎の顔は確かに弾かれはしたが、それはほんの僅かな時間の事。瞳に怒りを宿し、すぐに体勢を立て直して三度目の突進を見せた。 イカルゴの顔が、焦りで歪んだ。 蚤弾には、マガジンは無い。一発撃つ毎にリロードを繰り返さなくてならないのだ。その暇が、今は無い。 離した距離は、瞬き一つの間で呆気無く詰められた。 次の瞬間に奮われた巨大な豪腕を、イカルゴの目が捉える事は無かった。 トカゲの身体は身動き一つ取る事も無く、叩き潰されていた――――。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 結局何の役にも立たなかったか。 ぱっくんトカゲの力を試す意味合いも含めて、事の顛末を冷えた目で眺めていたラルクがその感想を抱くのと、ぱっくんトカゲの陰からタコのような軟体動物が飛び出したのは、ほぼ同時だった。 数瞬して、ラルクは気付く。あれがオーボウの言っていた、殺した筈のヨッシーの「動いた理由」なのだと。 教会で言葉を交わした時とはまるで別人と変わっていたヨッシーは、自身に都合の悪い質問になると答えを濁すだけだった。 何故生きているのか。その問いにもヨッシーは沈黙を返したのみ。 その為、動いている訳については幾つかの推測は立てたものの確信までは至らなかったが、これで得心がいった。単純といえば単純な話だ。あのタコが死体に取り憑いて操っていたのだ。 魔術の類での遠隔操作ではなく、直接死体に取り憑いて操る能力を持つタコ。――――となれば、多少話は変わってくる。 タコはペンギンの子供を頭の上に掲げ、襲撃者の白虎から距離を取ろうと必死に数本の触腕を足替わりに動かしていた。 ぱっくんトカゲの身体を一撃で肉塊へと戻した白虎もまたその存在に気付き、不可思議そうな顔でトカゲとタコを見比べていた。が、すぐに一層目を輝かせてタコへの追撃に移った。 先程触腕の一本から撃ち出した技――雪原で頭部を撃ち抜いたのはあれか――も白虎には効いた様子は見られない。あのペンギンを囮にでも使わぬ限り、今度こそタコは逃げ切れはしないだろう。 ラルクの予想通り、間もなくタコは壁際に追い詰められた。それは、ラルクにとってはチャンスでもある。 逃げ場の無いタコに、白虎は容赦無く爪を振るわんとする。 極力敵意を殺し、白虎の視界に入らぬよう位置取りを意識していたラルクは、そのギリギリのタイミングを見計らい、身体を瞬発させていた。 犬の荷物に入っていた二つのまんまるドロップのおかげで、身体は今までよりも大分軽い。右手の中の短剣をくるりと回し、逆手に構える。 白虎がこちらの気配に気付いたが、遅い。タコにその爪が届くよりも早く。白虎が回避するよりも早く。ラルクは白虎の背中に飛び乗っていた。 勢いのついたラルクの全体重がぶつかり流石の巨体もよろめくが、白虎は踏ん張りを効かせ、何とか倒れまいとする。 その、躯体の硬直した一瞬の隙。タコが触腕から何かを撃ち出し――恐らくは空気――上方へと飛ぶのを尻目に、ラルクは構えたナイフを躊躇わずに襟首に振り下ろした。 だがその一振りが奏でたものは、ラルクの望んだ音ではなかった。 響いたのは、まるで石畳にナイフを突き立てたかのような低く鈍い音。掌に、強烈な痺れが走った。 刃は肉を貫いてはいない。この白虎、単純にタフだというだけではない。体毛の下に何か鎧でも仕込んでいるのか、掠り傷一つ負わせる事すら叶わなかった。 (まさかこいつもゴーレムじゃあるまいな!?) しかし、虎型のゴーレムなど聞いた事も無い。尤も、それを言うならば猫も同じだが。 ラルクの下で、白虎が大きく躯体を揺るがせた。振り落とす気だ。 「チッ!」 刃が通らぬ以上、乗り続ける事は無意味。完全にバランスを崩されるより先に、ラルクは白虎から飛び退いた。 数メートル程離れた場所に着地するラルクへとその躯体を向けた白虎は、歪めた口元から銀色の牙を覗かせ、鋭い眼光をぶつけてきた。今ので完全に標的を変更したようだ。 元の標的は――白虎の姿を常に意識しつつ素早く辺りに視線を回すと――天井だ。 タコはペンギンを抱えたまま、その吸盤で天井に張り付いていた。 ペンギンも漸く目覚めたらしく、タコと何やら言葉をかわしているが、どちらも手助けに来る気配は無い。 ペンギンが未だ身体を動かす事までは出来ないのか。或いは、今度はこちらが囮に使われる番か。 (……まあ、どちらでも良い) こうなれば、実力の分からぬ者に下手に動かれるよりは、一人の方が戦い易い。少なくとも、敵の行動が読み易くなるのは確かだ。 この白虎が、ラルクだけに向かって来ると言うならば――――。 今にも飛びかからんとする獣の眼光を、ラルクは真正面から受け止めた。 獣の一挙一動、見逃すまいと、集中力を高めていく。 表から吹き込む暴風の鳴き声も、震え止まぬ窓の音も、睨み合いの中から存在を消して行く。 残るものは、対峙する獣の姿と唸り声。ただ、それだけ。 先に動きを見せたのは白虎の方だった。 瞬間で身を伏せるその構えは、猫科動物の狩りの予備動作。 白虎の構えに合わせて、ラルクは――――身体を、翻していた。完全に白虎に背中を向け、走り出したのだ。 見据えるは、ドアが壊れっぱなしの玄関口。 白虎が反射的に駆け出したのが、後ろを振り向かずとも分かった。 向かい風の強風に煽られ、脚が鈍る。その間にも白虎が距離を詰めてくる。二足歩行と四足獣。空気抵抗の差が、如実に現れる。 それでもラルクは一切後ろを見る事無く、ただ外へ向かって身体を運んだ。 玄関口を抜け、廂の下に出れば、降り注ぐ大雨がラルクの身体を撃ち付ける。白虎の気配はすぐ側にまで迫っていた。 次の一歩で、追いつかれる。 そう確信を抱いていながら、ラルクはその一歩を踏み出した。 咆哮と共に、背後の殺気が増した。 ラルクの身体は確実に白虎の射程内に在った。そして、白い前脚が一筋の閃光を作った。 その一閃は、確かにラルクの紅い鎧ごと、背中を切り裂いていた。 ぱっくんトカゲ同様、狼男の身体も叩き潰した――――恐らく白虎はそう思った筈だ。 だが、その思考はすぐに驚愕へと擦り変わっただろう。それは、白虎の表情にありありと浮かび上がっていた。 白虎が確かに捉えた筈のラルクの身体は、今もそこにあった。白虎と重なって、今もその場所に存在していた。 すり抜ける肉体。その謎を、白虎が解き明かす事は無い。いや、身を持って解き明かしたとも言えるのかもしれないが。 直後、豪邸の前に爆音が鳴り響いた。 白虎と重なるラルクの身体が唐突に火柱と成り変わり、その巨体を高々と打ち上げたのだ。 地閃殺――――創り出した分身より立ち昇る爆発で敵を攻撃する、ラルク独自の奥義。 屋敷の玄関前に大量の砂埃が一瞬にして広がった。その中から、白虎の巨体が数メートル上空に舞い上がった。 とは言え、ラルクもこれで終わるとは思っていない。 白虎の身体能力は尋常では無い。ラルクが一撃で失神させられた程の技に耐え、かつ、刃を通さぬ硬さを誇る。これだけで死ぬとは到底思えない。 ――――地閃殺は、前奏曲に過ぎない。 分身の爆発が上がった時、少しばかり離れた位置で、既にラルクは次の行動に移っていた。 口に入れたのは、馬の仔の持っていた支給品――――数秒の間だけ、身に着けているもの全てを含めて巨大化出来るという不思議なきのこ。 策は至極単純だ。耐久力も、守備力も、尋常では無いというのならば、それを上回る力をぶつけてやれば良いだけだ。 効力はすぐに現れた。 ラルクの身体は膨張する。舞い上がった白虎の巨体を追い抜き、屋敷の高さを追い抜き、瞬間的に、そこには20m程の一人の巨人が生まれた。 宙に浮いている白虎は、自らを覆う巨大な影に気付いたのか、それとも気付けていないのか。 どちらにしても、白虎は自由に動ける状況下にはいない。取れる選択肢は、何もない。 豪雨すら霧雨程度に感じられる肉体で、ラルクは右腕を無造作に振るった。 こうなれば子猫程にしか見えない白虎の躯体を掴むと、思い切り握りしめながら、腕を高く掲げ上げる。 白虎の身体中の骨がへし折れる感触が伝わった。その骨が凶器と代わり、内側から全身を突き破る。外はともかく、中が脆いのは並大抵の生物と同じか。掌の中に、鮮血が溢れた。 そして――――その手の位置は、地上から30m近くとなるだろうか。ラルクは、渾身の力を込めて、右腕を振り下ろした。 腕の勢いに押された空気が屋敷の窓という窓を叩き、震わせる中。地面から、バン、と案外鈍い音が響き、赤い染みが広がり始めた。ある意味では美しくも見えた白い毛並みも、今は薄汚い朱に染まっていた。 念の為に踏み潰すか。 そう思うも、始まりが瞬間的ならば、終わりもまた同じに。きのこの効力が切れ、ラルクの身体は元に戻る。 僅かに逡巡するが、ラルクはじわりと広がりを続ける血溜まりに、ゆっくりと歩み寄った。その中心にあるものは、最早ピクリとも動かない。おとなしく絶命してくれたようだ。 これで、シエラへの危険はまた一つ消えた――――。 屋敷に引き返し、エントランスホールに入ったラルクを出迎えたのは、タコとペンギンだった。 タコは、やはり警戒した様子で。ペンギンは、びくついてはいるものの、何かを言いたげな様子で。 ともすれば倒れ込んでしまいそうな程に覚束ない足取りで、ペンギンの子はこちらへと向かってきた。 それは、元々の身体能力なのか。それとも疲労が抜けていない故か。 「あ、あの、狼さんが……助けてくれた、んですよね?」 辿々しく紡がれる言葉は、頭の回転の問題か。それともやはり疲労のせいか。 どちらも、どうとでも取れる。ならば――――手っ取り早く、済ませるか。 「助けてくれて、ありがとうござ――――」 それ以上、ペンギンが礼を続ける事は、無かった。 彼からすれば、唐突に心臓に生えたナイフ。 ラルクの手は、投擲を終えていた。 全身に脱力を見せ、崩れ落ちるペンギンに唖然とした目を向けながら、タコが非難めいた声を上げた。 「バカなっ!? お前、何でだ!? まだ足手纏いだって決まったわけじゃねーだろ!?」 「……いや、今決まった。この程度の攻撃も避けられないなら、こいつはどの道足手纏いにしかならない。それに――――」 それに対し、ラルクは冷めた答えを返した。 そう。ラルクは力を試しただけだ。力が足りなければ、死ぬ。それだけの事。 この120年もの間、ティアマットの計画に乗り、計画に使える人間かどうかを試すというだけの理由で数多くの者を奈落へ落とし続けてきたのだ。ナイフを投げたのは、それと何ら変わらない。 「――――死んだところで問題あるまい? こいつに物凄い力があると言うのなら、お前が使えば良い。操れるんだろう?」 ペンギンの死体からナイフを引き抜くと、ラルクは先刻までと同じ位置に戻り、腕を組んで壁にもたれかかった。 見上げる空は、依然暗く澱んでいる。落ちる雨は、未だ止みそうにない。 「死体は痛みも感じない。疲れもしない。奈落の住人と違ってな」 自嘲気味に、ラルクは口元を吊り上げた。 タコは、今度もまた、何も答えなかった。 【G-4/豪邸/一日目/午後】 【ラルク@聖剣伝説Legend of Mana】 【状態】極軽度の凍傷、左腕に銃創(極小) 【装備】スティンガー@魔法少女リリカルなのはシリーズ×1、手榴弾(3/3)@ケロロ軍曹、ユーノのメモ(ギロロたちが駅に貼っているものと同種) 【道具】支給品一式×4(ラルク、ウマゴン、オーボウ、パスカルの分。その内オーボウの分には食料、水は無し)、不明支給品0~3(確認、武器は無し) 、ハーメルのバイオリン@ハーメルンのバイオリン弾き、ラスタキャンディ@真女神転生if... 【思考】 基本:キュウビの打倒に対し、シエラの障害になる者は殺す。役に立ちそうな相手なら、場合によっては多少協力する。 0:シエラが無事であってほしい 1:武器が欲しい。出来れば斧 2:シエラとは戦いたくない。そうなる可能性があるので、会うのも避けたい ※参戦時期はドラグーン編の「群青の守護神」開始より後、「真紅なる竜帝」より前です。 ※ここが自分の世界(ファ・ディール)ではないと気付いていません。 ※また、死ねば奈落に落ち、自分は元あった状態に戻るだけだと考えています。 ※伝説の剣@ハーメルン が武器として使い物にならないことを知りました。 【イカルゴ@HUNTER×HUNTER】 【状態】健康、葛藤(?) 【装備】蚤弾(フリーダム)×?、キルアのヨーヨー@HUNTER×HUNTER 【道具】無し 【思考】 基本:殺し合いから脱出、可能ならキュウビ打倒 1:………… 2:豪邸でザフィーラ達の帰りを待つ(?) 【備考】 ※原作25巻、宮殿突入直前からの参戦です。 ※イカルゴの考察 イッスンはキュウビの想定外? キュウビには異世界の協力者がいる? キュウビ側の統制は取れていないかもしれない 【ムックル@うたわれるもの 死亡】 【まん丸@忍ペンまん丸 死亡】 【残り 14匹】 ※放送の事も含め、ラルクとイカルゴが本編に書かれている以外にどれだけの情報を共有したかは後続の方に一任します。 ※イカルゴの支給品、クズリの支給品、まん丸の支給品は豪邸エントランスホールに置かれています。 イカルゴの支給品:デイバッグ(支給品一式(食糧なし)×2、幸せの四葉@聖剣伝説Legend of Mana、シュバルツの覆面@機動武勇伝Gガンダム、ハンティングボウ@銀牙 クズリの支給品:支給品一式、グリードアイランドカード(初心、神眼)@HUNTER×HUNTER、グリードアイランドカード(複製)@HUNTER×HUNTER×3、カベホチ@MOTHER3、ダムダム草@ぼのぼの、打岩@グラップラー刃牙 まん丸の支給品:支給品一式、チョコビ(残り4箱)@クレヨンしんちゃん ※まん丸の死体には、忍刀@忍ペンまん丸 、折り紙×10枚@忍ペンまん丸、サトルさん@忍ペンまん丸 が残されています。 ※ムックルの死体には、鋼鉄の牙@ドラゴンクエスト5 が残されています。 ※豪邸地下室にあるクズリとパスカルの死体がムックルに食われているかどうかは不明とします。 ※D-6の洞窟は豪邸の地下室の抜け道と繋がっています。この地下通路に他の場所への道があるかどうかは後続の方に一任します。 時系列順で読む Back ひとつ火の粉の雨の中 Next [[]] 投下順で読む Back ひとつ火の粉の雨の中 Next シロがいないゾ 096 RAINLIT DUST/――に捧ぐ ラルク [[]] 096 RAINLIT DUST/――に捧ぐ イカルゴ [[]] 096 RAINLIT DUST/――に捧ぐ まん丸 死亡 098 とても優しい瞳をしてたあなたが歌う―― ムックル 死亡
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飯田史彦 著者の飯田さんは福島大学の経済学部の准教授をしておられます。 特に宗教をやっておられるわけではないのですが、 この本の内容は、『生まれ変わり』に関するものです。 生まれ変わりがあるかどうかは死んでみないとわからないわけですが、 飯田さんは感情的ではなく学術的かつ客観的な立場で書いています。 本書には、生まれ変わりのいろいろな事例がのっています。 読んだ感想としましては、うさんくさくなく整合性が取れています。 人は前世などで犯した罪を悔い改めるために生まれ変わるのだそうです。 配偶者・親・兄弟などは前世でも深く関わりあった人であり、 自分に課した試練を一緒に乗り越えるために、今生でも結ばれているのだそうです。 生まれ変わりがあるかどうかはわかりませんが、 なかったとしてもそのように考えることで人生を前向きに生きることができます。 非常に私にとってこれからの人生を生きていくうえでプラスに作用するであろう本でした。 ”生きがいの創造Ⅱ”・”生きがいの創造Ⅲ”もでていますので読もうと思っています。 もし、本書を読まれて共感された方は、オムネク・オネクさんの ”私はアセンションした惑星からきた”を読んでみるといいと思います。 2010.10.25 ★★★★★ 購入する
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未完成作品(公開順) 未完成のためクリア不能だったり明らかに作りかけだったりします。DLする時は不具合は承知の上でお願いします。 こちらの作品は作者が長く不在で完成の見込みが薄いことが多いです。スレにバグ報告してもほぼ無意味だと思ってください。 のびハザ Second(2007年11月2日) マーセナリーシリーズ(2008年4月8日) 高容量版(2008年6月29日) 無理のないバイオⅤ?(2008年9月13日) のびハザTACTICS(2008年12月20日) Nobihaza+版(2010年1月17日)
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真っ直ぐ南下した先にある橋を渡ってC-5へ、そこからまた南へ向かい市街地とを繋ぐ橋を渡る。 凛達と別行動を取ったアルフォンスが最初の目的地と決めた施設、風都タワーへのルートがこれだった。 地図を確認した所、風都タワーがある街は湖のど真ん中に位置する。 ここへ行くには街の東と南に掛けられた橋を通過する以外に道は無い。 駆け足で風都タワーを目指すアルフォンスの頭には、先程別れたばかりの面子の顔が浮かぶ。 凛もキャメロットも殺し合いを良しとしない善人だ。 彼女達なら産屋敷(無惨)の事も無下に扱う真似はしないはず。 バリーは完全に信用こそ出来ないものの、今の所は協力的な姿勢を見せている。 だがこの先も凛達のような者にばかり会う、とはいかないだろう。 村で放送を行った、凛達を襲ったという弓兵のような危険人物が島の至る所で獲物を今か今かと待ちわびている。 そういった者の標的にアルフォンスが選ばれない保障は皆無。 今こうして移動している真っ最中に、突然襲われる可能性とて有り得るのだ。 もし襲われたなら当然戦う気ではいる。 身体が変わっても錬金術の使用に支障はない、この点は有難い事だ。 代わりに、痛みや疲れとは無縁の鎧の身体では無い点に注意して立ち回らねばならないが。 しかし戦う為の力があるとはいえ、危険人物とは会わない事をアルフォンスは願う。 非暴力主義だからとかそんな理由ではなく、現在の肉体がどんな反応をするかが不安だからだ。 今も尚空腹を訴え続ける千翼の身体。 戦闘行為により更に空腹が加速した結果、一体何が起こるのか分からない。 アマゾンという人喰い生物の本能に思考を塗り替えられ、食欲を満たす為だけに暴れ回るのだろうか。 一度そうなってしまえば、自我を取り戻せるかどうかも不明。 千翼はアマゾンである確かな証拠がある訳ではないが、大丈夫だと楽観視するには不安要素が大き過ぎる。 尤も、自分自身への不安を理由に投げ出す気は一切ない。 先程凛に言われたばかりだ、諦めることだけはするなと。 精神的に安定してはいないが、その言葉だけでも十分支えになった。 自らへの危惧はあれど、やれる事をやって抗うのだ。兄と共に体を取り戻す旅をした時のように。 (千翼は…どうしてたんだろう) 自分はこの地でも誰かに支えて貰っている。 その事実を噛み締めたからだろうか、身体の持ち主にもそういった人物が居たのかがふと気になった。 支給されたプロフィールに書かれた事はそう多くない。 そんな中でも千翼と関係がある人物の名は幾つか記載されていた。 友人関係にあるらしい長瀬裕樹という少年、千翼が恋心を抱くイユという少女、そして実の父である鷹山仁。 彼らと具体的にどんな形で交流していたかまでは記されていなかったが、少なくとも千翼は孤独では無かったのだろう。 千翼が自らの肉体が抱える問題に悩んでいた時、彼らが支えになったのだろうか。 答えを知る術は無いが、そうであって欲しいと想う。 川沿いに移動を続けどれくらい経過した頃だろうか。 ようやっと橋が見えてきた時、誰かが歩いているのが目に入った。 目を凝らしてみれば、それは女だ。 明るい色の髪に肌面積の広い恰好をした女が橋を渡って来る。 女に話しかけるかどうか僅かな思案、その間に女の方はアルフォンスに気付き足を止め視線を寄越す。 驚きと警戒の混じった瞳、だが敵意は存在しない。 だったら多分大丈夫な筈と意を決して女へ近づき、こちらも敵意が無い事をアピールした。 ○ 「ポケモン…?合成獣(キメラ)とは違うの?」 「私もよくは分かんないアル。そういう生き物がいるって事だけ分かっとけばいいネ」 特に大きないざこざも無く、互いに殺し合いには乗っていないと確認した二人。 アルフォンスと、オレンジ髪の女…神楽はこれまでの経緯について情報を交換し合っていた。 どちらも目的地へ急ぐ身なれど、新しく情報を得る事の重要さも理解している。 「そんな大雑把で良いのかなぁ…」 「良いに決まってるアル。器と玉の小さい男とだけは結婚するなって姉御も言ってたヨ」 「そ、そうなんだ……」 曖昧な笑みを浮かべつつ、神楽から齎された情報を頭の中で纏める。 今は別行動を取っているが、殺し合いを止める志を共有する伊藤開司ら仲間のこと。 メタモンという殺し合いに乗ったポケモン。何とホムンクルスのエンヴィーと同じく他者への変身能力を持っているらしい。 更には剣やベルトなどの特殊な道具を用いて超人的な力を得る、仮面ライダーなる戦士。 件のメタモンもまた、変身能力とは別に仮面ライダーになる剣を手にしている。 ついさっき神楽と康一を襲った、巨大な虫のような参加者。 信頼できる者と警戒すべき者。 彼らと遭遇した際に素早く行動へ移せるよう、しっかりと刻んでおく。 凛達以外にもこうして殺し合いを止めるべく奔走する者を知れたのは心強い。 だがその反対、殺し合いへ積極的な者も複数いるというのはやはり気分の良いものではなかった。 それに神楽が話したメタモン、その変身した外見にはアルフォンスも聞き覚えがある。 確か放送前にバリーが命辛々逃げて来た相手の見た目と、特徴が一致する。 殺人鬼であれど手練れのバリーを退け、既に一人を殺しているメタモンには要注意が必要なようだ。 神楽の話が終わると、今度は自分の持つ情報を開示する。 遠坂凛を始めとする参加者と出会い、今は別行動を取り行動していると。 その際バリーが元は殺人鬼だという事は伏せておく。 幾ら凛達に協力的とはいえ、元の素性を知らされれば当然警戒されるに決まっている。 万が一の時を考えて、キャメロットにだけバリーの事を伝えておいたのだ。 あれやこれやと言い触らして回れば、バリーだけでなく一緒に居る凛達まで余計な警戒をされてしまうかもしれない。 そんな状況はアルフォンスとて望むものではない。 「分かったネ。じゃあもしそいつらに会ったら、アルフォンスの名前を出せば大丈夫カ?」 「うん。こっちも伊藤さん達を見つけたら、神楽さんと会ったって伝えておくよ」 互いの目指す場所は異なる為、同行はしない。 神楽としては新八の居場所を知る事が出来なかったのは残念ではあるものの、無意味な邂逅では無かった。 「あと、さっきの放送の事で聞いときたい事があるネ」 「何か気になる事でもあったの?」 「そうじゃないアル。……後半の内容をほとんど聞いて無かったから、何を言ってたか知りたいだけヨ」 神楽へ理由を尋ねてみれば、仲間の名前が死亡者として読み上げられ、そのショックで放送の内容がほとんど頭に入って来なかったとのこと。 「ごめん…」 「別にお前が謝る事じゃ無いネ。私なら大丈夫アル」 表情に影が差した神楽へ、軽率な質問だったとアルフォンスは頭を下げる。 けれど神楽の返事はあっさりとしたものだ。 未だ銀時の死を完全に乗り越えられた訳では無いが、康一と交わした言葉の影響もあり、取り乱したり深く沈み込むような事態にはならなかった。 そうしてアルフォンスから告げられたのは、地図に関する補足と、精神と肉体の組み合わせを記した名簿の配布。 前者は康一から聞いていたが、後者を手に入れる方法は初耳。 組み合わせ名簿が手に入れば新八が誰の身体になっているのか、銀時の身体が誰のものになっているかを把握出来る。 だが名簿を手に入れる資格があるのは、既に参加者を殺した者のみだと言う。 神楽の中で、元々抱いていたボンドルド達への怒りが更に増したのは記すまでもない。 これで必要な事は話し終えたかと神楽が思った時、アルフォンスがふと首を傾げる。 「あっ、待って神楽さん。康一さんが虫みたいな参加者を追って行ったのって、どっちの方向?」 唐突な質問に多少の困惑を抱きつつも、素直に答える。 神楽の返答を聞いたアルフォンスは、途端に渋い顔になった。 「どうしたネアルフォンス。二日酔いの時の銀ちゃんみたいな顔になってるヨ」 「今の僕そんな顔なんだ…。いやそれより、神楽さんはここから北東にある村で放送があったの知ってる?」 「放送?あのボンマリアージュのじゃないアルか?」 「……あっ、ボンドルドの事か。いや、そっちじゃなくて…」 自分と産屋敷(無惨)、そしてより詳しく凛達が聞いた放送の事を説明する。 アルフォンスは直接の面識が無いが、凛とキャメロットを襲った危険な参加者。 その者が他の参加者をおびき寄せるべく行った放送。 凛が言っていたが、普通の参加者は警戒して近付かないか、万全の準備をした上で向かうはず。 しかし少々マズい事に、康一が巨大な虫を追いかけて向かったのはあの村の近く。 もしかしたら追跡している内に村へと入ってしまい、キャメロット達を襲った者と鉢合わせになるかもしれない。 案の定、それを聞いた神楽の顔には不安が浮かぶ。 カイジの時から仲間が単独行動を取るのには反対であった。 それでもさっきは巨大な虫を放って置いたら新八に危害が及ぶかもしれないという危惧、負の感情に支配された自分が追っては吉原の時のように暴走してしまう事への理解、スタンド使いとして戦い慣れていると言う康一への信頼、それらがあったから自分の代わりに虫を追うという提案を受け入れた。 だがここに来て齎された情報に、やはりそれは間違いだったのではという考えがよぎる。 村で放送を行ったのが具体的にどれくらいの力を持つかは知らない。 しかし自分から参加者を呼び寄せるくらいだ、相当腕には自信があるのだろう。 巨大な虫だけでなくそんな相手ともかち合ってしまったら、幾らスタンドと巨人の力を持つ康一でも危険ではないか? 「神楽さん……」 「……大丈夫ネ。康一は少なくとも今の私より強いアル。もしかしたら村に着くより先にあの虫へ追いついてしばき倒すかもしれないヨ。 そしたらわざわざ村まで行かないで、私を追って病院まで来るはずアル。それに危ないと思ったらすぐに逃げるように言っといたネ」 心配そうなアルフォンスに笑みを向ける神楽。 彼女の中には今からでも康一を追いかけるという選択肢が無い訳ではない。 けどそれは、メタモンに襲われた時に別行動を取ったカイジの焼き直しではないか。 本来ならば自分達は三人で病院へ行き治療手段を確保している筈だった。 それがどうだ。メタモンや巨大な虫との遭遇、定時放送で銀時の死の発表など幾つもの想定外の事態に遭い、チームは全員が別行動を取っている。 自由人気質な神楽と言えども、いい加減当初の目的地へちゃんと行くべきではないかという考えが存在した。 おまけに康一は神楽を信頼して水勢剣流水を託し、病院の方は頼んだと言ってくれたばかりだ。 その信頼に応える意味でも、自分は病院へ真っ直ぐに向かうべきという思いも強くある。 アルフォンスに康一の様子を見てきて欲しいと頼む手もあるにはある。 が、アルフォンスにだって目指す施設があるというのに、危険な場所へ送り込むのは流石に躊躇するというもの。 だからここは康一を信じ、自分は病院へ向かうと決めた。 その旨をアルフォンスへ言ったら、何故か顎に手を当て考え込む姿勢を取る。 自分の中で思考が纏まったのか、ややあって口を開いた。 「神楽さん。ちょっと気になる事があるんだけど」 「何ネ?急に改まって」 真剣な表情でアルフォンスは疑問を口にする。 「神楽さん達を襲ったって言う虫、誰かと一緒じゃなかったんだよね?」 「ああ、周りには他に誰もいなかったアルな」 「その虫、人間の言葉を話したりもしてなかったの?」 「変な鳴き声なら何回かしてたネ」 何故そんな事を聞くのか。 質問の意図が読めず眉を寄せる神楽へ、アルフォンスが自身の答えを示す。 但しそれは、神楽にとってそう簡単に受け入れられる内容では無かった。 「もしかしたら、の話なんだけどね。神楽さん達を襲ったって言う虫、本当は殺し合いに乗ってない可能性もあるんじゃないかって思ったんだ」 「なっ……」 予期せぬ言葉にほんの一瞬だけ頭が真っ白になった。 だがすぐに反論が口から飛び出す。 「何馬鹿な事言い出すアルか!アイツはいきなり私と康一を殺そうとして来やがった奴ヨ!」 思考復旧早々、アルフォンスの言葉に対して浮かんだのは怒り。 突然姿を見せたかと思えば神楽へ攻撃を仕掛けた虫を、何故庇うような事を言うのか。 銀時は死んだのにあんな危険な参加者は生きている。 仲間の死へ涙を流す時間すらも奪おうとした虫への怒りが、アルフォンスの言葉により再熱した。 神楽の怒りを真正面から受けつつも、アルフォンスは慌てて弁解せず冷静に話を続ける。 どうやらこちらも自分の意見を撤回するつもりは無いようだ。 「うん、どんな理由があっても神楽さん達を襲ったのは許される事じゃ無い。それは間違いないよ」 「だったら!」 「けどね、思い出してみて神楽さん。僕たちが全然違う人間の体になってるように、神楽さんを襲った参加者も、望んで虫の身体になった訳じゃない」 冷水を浴びせられたというのは、正にこの事だろう。 怒りに眉を吊り上げていた神楽は両目を見開き、思わず息を呑む。 その様子に、責めるつもりはないと言ったうえで更にアルフォンスは続ける。 「殺し合いが始まって6時間以上が経ってる。 なのに誰とも一緒じゃなかったっていう事は、誰にも会えなかったか、或いは殺し合いに乗った人にしか会えなくて必死に逃げて来たか。 どっちにしても、凄い恐怖だったはずだよ」 恐怖。その言葉に神楽は康一を思い出す。 何の前触れもなく殺し合いに参加させられ、動揺したまま巨人化を試してしまった結果、彼は暴走した。 最初に出会ったのがロビンだったのは康一にとって幸運だったろう。 手遅れと見なして殺すのでなく、打つ手なしと放置するのでもない、会ったばかりの少年をどうにか元に戻そうとしてくれたのだから。 康一自身が言っていた、暴走している間は悪夢を見ているようだったと。 その悪夢から抜け出せたのは、ロビン、カイジ、神楽が康一を助けようと働きかけたからだ。 けれど、幸運な者がいれば反対に不幸に見舞われる者もまた存在する。 あの虫にはそういった者が現れなかったのかもしれない。 「虫の体になったせいで人の言葉を話せなくなったなら、助けを求める事も難しいはず。 外見で警戒されて、自分の気持ちを言葉で伝えられないのって辛かったと思う。 つい昨日まで普通に喋っていたのが急に出来なくなるんだから、不安じゃないはずが無い」 アルフォンスの言葉に、どこか納得している自分がいるのが神楽には分かった。 ついさっきまで普通に行えていた移動、会話、食事。 それら全てが全く別の生物へと変化し失われてしまったら、恐怖以外の何物でもない。 自分はナミという人間の体に精神を閉じ込められた。 だがもしかしたら、何かの切っ掛け一つで自分があの虫の体になっていたかもしれない。 その可能性を考えるとゾッとする話だ。 「勿論、虫の体になってる人は悪党で、殺し合いにも進んで乗ってるって可能性もある。だけど、そうじゃないかもしれない」 悪党じゃなかったら。それが何を意味するのかは、神楽にだって分かる。 誰も助けてくれず、誰にも助けを求められず、そんな状態で精神を平常に保つなど無理難題にも程がある。 自分達を襲った時の、あの甲高い虫の鳴き声。もしかするとあれは慟哭だったのだろうか。 誰にも手を差し伸べられず、それでも死にたくないという叫びなのか。 「……」 自分が自分じゃなくなる恐怖は、神楽自身も理解している。 嘗ての吉原での戦いが否応なしに蘇った。 ○ アルフォンスとの情報交換を終え、今度こそ神楽は病院へと向かう。 ただその足取りは、康一と別れた時に比べ重くなっている。 自分達を襲った巨大な虫。 もしアイツがアルフォンスが推測した通り、恐怖に翻弄されただけの、ボンドルドの被害者に過ぎないのだとしたら。 自分は間違いを犯してしまったのではないか。 あの虫は、有り得たかもしれない自分の姿。夜兎の血に呑まれ、誰からも受け入れる事の無かった自分。 暗闇の中で一人ぼっち、自分が自分じゃなくなる恐怖に苛まれている。 そんな相手を、よりにもよって自分は更に追い詰めるような真似をしてしまった。 飛躍し過ぎかもしれないが、神楽はもうあの虫をただの危険な参加者とは思えなくなっていた。 アルフォンスはあくまで可能性の話とも言っていたが、その可能性が当たっているかもしれないじゃあないか。 「……」 ふと隣を見ても、そこには誰もいない。 天パの侍も、メガネのツッコミ役も、巨大な愛犬もどこいもいない。 この地で出会った仲間達とも、今は全員と別行動中。 独りは寂しくて死んでしまうなんて馬鹿げた事を言うつもりは無い。 なのにどうしてか、心にポッカリと穴が開いたようだ。 余計な事を考えると更に気が重くなりそうだから、前だけを見て無理矢理に足を速める。 それでも、自分の隣に誰も居ない事実が無性に悲しかった。 【D-4 草原/午前】 【神楽@銀魂】 [身体]:ナミ@ONE PIECE [状態]:ダメージ(小)、膝に擦り傷、銀時の死による深い悲しみと動揺(少しずつ落ち着き始めている)、精神的疲労(中) [装備]:魔法の天候棒@ONEPIECE [道具]:基本支給品、仮面ライダーブレイズファンタステックライオン変身セット@仮面ライダーセイバー、スペクター激昂戦記ワンダーライドブック@仮面ライダーセイバー [思考・状況]基本方針:殺し合いなんてぶっ壊してみせるネ 1:カイジ、康一、気を付けていけヨ 2:早く病院に行って、悪党どもにめちゃくちゃにされるのを防がなくちゃネ 3:メタモンの野郎…今度会ったらただじゃおかないネ 4:あの虫(グレーテ)は…… 5:新八、今会いに行くアル、絶対生きてろヨ、銀ちゃんの身体もな 6:私の身体、無事でいて欲しいけど…ロビンちゃんの話を聞く限り駄目そうアルな 7:銀ちゃんを殺した奴は絶対に許さないネ [備考] ※時系列は将軍暗殺編直前です ※ナミの身体の参戦時期は新世界編以降のものとします。 ※【モナド@大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL】は消えました。カメラが破壊・消滅したとしても元に戻ることはありません。 ※仮面ライダーブレイズへの変身資格を受け継ぎました。 ※放送の内容は後半部分をほとんど聞き逃しましたが、アルフォンスから教えてもらいました。 ※アルフォンスからダグバの放送が起きた事を聞きました。 ◆◆◆ 悪い事をしたかもしれない。 遠ざかる神楽の背中を見送り、アルフォンスはそう思う。 彼女の様子は最初に自分と遭遇した時よりも、意気消沈しているように見える。 原因が何かと言えば、間違いなく自分の言葉だろう。 そう考えると胸がチクリと痛む。 しかし、それでも神楽の話を聞いて巨大な虫を一方的に悪と断ずるのには、どうしても異論があった。 産屋敷(無惨)と最初に出会った時の光景を思い出す。 ミーティの身体となり移動もままならず、こちらを見つけた際には必死に爪を振るって近寄らせまいとしていた。 彼と同じような被害に遭った参加者が他にいないとは言い切れず、そう考えると巨大な虫もまた産屋敷(無惨)と同様に苦しんでいたのではないか。 違うのは、巨大な虫には助けとなる者が現れなかったこと。 身体を異形に変えられるという恐怖に苛まれたまま時間だけが過ぎて行き、我を忘れて凶行へと走ったのかもしれない。 絶対にそうだと言い切るつもりは無いが、そういう可能性があるとだけは知っておいて欲しかった。 自分の身体が人間のものでは無くなる。そんな悲劇をエルリック兄弟は幾つも目の当たりにして来た。 弟の魂を繋ぎ止めるべく錬金術を行使したエドワードと違い、身勝手な研究の犠牲になった者達の姿は今でも瞼に焼き付いている。 何も知らずに愛犬諸共合成獣(キメラ)へ錬成させられた少女。 どこか自暴自棄な態度ながらも、本心では人間に戻る事を望んでいる軍人。 彼らと言う存在を知っているからだろう。 神楽の話でしか知らないその巨大な虫を気に掛けているのは。 とはいえやはり神楽に暗い顔をさせてしまったのは申し訳ない。 可能ならば自分も同行しフォローしたかったが、彼女とは目的地が別方向。 何より暴走の危険があるから単独行動を取っているのだから、やはり神楽とは一緒に行けない。 神楽への心配を残したまま、アルフォンスは別の方へと考えを回す。 情報交換で聞いた仮面ライダーなる存在のこと。 様々な道具を用いて姿を変えるらしく、中にはベルトもあるのだと言う。 そこで思い出したのだ、確か自分の支給品にも用途不明のベルトが入っていた事を。 「…うん、やっぱりセンスは悪いかな」 デイパックから取り出したベルトをまじまじと見つめ、率直な感想を呟く。 それはともかく、これも神楽が言っていた仮面ライダーに変身する為の道具なのだろうか。 だが千翼のプロフィールに仮面ライダーなんて言葉は全く記載されていなかった。 となると違うのか?しかし主催者が何の意味も無く、こんな奇妙なデザインのベルトを渡すのか? せめてベルトに関する説明書でも入っていれば良いものを。 「うーん……」 暫し悩んだ末、一応ベルトを装着してみる事にした。 似たデザインの腕輪と同じく得体の知れない為、放置しておこうと言うのが殺し合い開始当初の考えだった。 が、神楽の話を聞いた後だとどうにも気になる心を止められない。 危ないと感じたらすぐに外そう。そう決めてベルトを腰に巻いてみる。 異変はすぐに起きた。 「――――」 地面に少女が倒れている。 血を流し、ゾッとするくらいに白い肌をしてピクリとも動かない。 アルフォンスの知らない少女だ。なのにどうしてか、心が引き裂かれるように悲しい。 目の前に二人の男がいた。 二人とも両目には紛れも無い殺意が宿っている。 なのに片方は酷く辛そうで、もう片方はどこか慈しむような雰囲気があった。 ――『溶原性細胞は危険過ぎる…。君でも、コントロールできないくらいに……』 ――『俺が送ってやる。母さんの所に』 言葉の意味は分からない。 だが何故だろうか、二人の男の姿を見た途端、アルフォンスの手は自然とベルトへ伸びた。 それは生物としての本能。 死にたくないから我が身を守る。いや違う。 もっと単純に、生きたいから。 生きていたいから戦う、戦って自分の生を掴み取る意思。 バックル部分にある注射器らしき部品。 それを起こし押し込めば、ジュグリジュグリと生々しい音を立て液体が流れ込む。 それから次は、次に言うべきは―― ――『…アマゾン』 ――『アマゾンッ!!』 「――――アマゾン」 『NEO』 溢れ出した水蒸気が、一瞬にして爆風と化した。 鮮やかな緑の草と、小さくも懸命に自己主張する花々が消し飛ぶ。 焼き潰された地面は彼の存在を拒絶するかのよう。 青い、機械のような装甲で全身を覆った怪人が立っていた。 「――っ。」 姿を変えたのと同じタイミングで、アルフォンスも勝機を取り戻したかのように顔を上げる。 (今のは……) 何だったのだろうか。 知らない人たちが周りにいて、だけどどうしようもなく心を揺さぶられた。 お世辞にも良い光景とは言えない。 なのに何故だろうか。不思議とあの場に悪人なんてのは一人も居なかったとは分かる。 ああもう理解している。自分が見たのは、肉体の記憶とでも言うべきもの。 千翼の記憶、それに間違いない。 「……」 そっと川に近付き、水面に映った自分の姿を確認する。 青い装甲を纏った怪人が、黄色い瞳で見つめ返して来た。 分からない事が一気に増えた。 何故急に千翼の記憶を見たのか。あれは一体どういう状況で、千翼に何が起きたのか。 この姿が仮面ライダーというものなのか。確か千翼はアマゾンを狩っていたらしい。ではこの姿で狩っていたのか。 分からない、分からないが一つ確かな事は 「体が軽い…」 この姿は見掛け倒しでは無いらしい。 自分の拳を握ってみたり、軽くその場でジャンプしてみる。 ただそれだけの動作だが不思議と身体能力が大きく上昇していると、感覚で理解した。 良い事、だと思う。 身体能力が上がっているのなら、その分早く移動が可能。 風都タワーを始めとする施設の探索もよりスムーズに行える。 取り敢えず、仮面ライダー(仮)に変身した価値はあったと見て良いだろう。 ではこのまま風都タワーへ出発といきたい所だが、もう一つ気になる場所がある。 神楽の仲間である康一と、追われている真っ最中の巨大な虫。 彼らを追いかけるべきか否か、ここに来て迷いが生まれた。 康一はスタンドなる特殊な能力の持ち主であり、戦う力は持ち合わせているらしい。 そんな彼でももし村にいる危険人物、キャメロットが倒し損ねた相手と遭遇する事態となれば絶対に大丈夫とは言えない。 心配なのは巨大な虫の方もだ。 もしも虫が自分の推測通り精神的に錯乱しているだけであり、そうとは気付かず康一に殺されるような可能性も有り得なくはない。 だったら今からでも康一らを追いかけ、村に近付かないよう警告、そして巨大な虫へ対処した方が良いのかもしれない。 しかしアルフォンスは自身の肉体の暴走を危惧しており、もし康一達との接触が原因で悪い方向に転がってしまったら元も子も無いではないか。 巨大な虫が未だ恐慌状態である以上、言葉だけで大人しくなるとは残念ながら言えないのだから。 直接の面識は無いが、神楽が信じた康一を自分も信じて凛から頼まれた通り風都タワーへ急ぐか。 或いは康一への警告と巨大な虫への対処を一度優先させ、彼らを追いかけるか。 選べる選択肢は一つであり、時間は有限。 どちらへ行くべきか悩むアルフォンスを嘲笑うかのように、また腹の虫が鳴った。 【C-4 橋/午前】 【アルフォンス・エルリック@鋼の錬金術師】 [身体]:千翼@仮面ライダーアマゾンズ [状態]:空腹感、自分自身への不安、アマゾンネオに変身中 [装備]:ネオアマゾンズレジスター@仮面ライダーアマゾンズ、ネオアマゾンズドライバー@仮面ライダーアマゾンズ [道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~1 [思考・状況]基本方針:元の体には戻りたいが、殺し合うつもりはない 1:風都タワーへ行くか、康一さん達を追うか……。 2:遠坂さんに頼まれた地図上の施設を巡る。空腹には十分気を付けないと。 3:ミーティ(無惨)に入った精神の持ち主と、元々のミーティを元の身体に戻してあげたい。精神が殺し合いに乗っている可能性も考慮し、一応警戒しておく。 4:殺し合いに乗っていない人がいたら協力したい。 5:バリーは多分大丈夫だろうけど、警戒はしておく。 6:もしこの空腹に耐えられなくなったら… 7:千翼はアマゾン…?それにあの記憶は…? 8:一応ミーティの肉体も調べたいけど、少し待った方がいいかも。 9:機械に強い人を探す。 [備考] ※参戦時期は少なくともジェルソ、ザンパノ(体をキメラにされた軍人さん)が仲間になって以降です。 ※ミーティを合成獣だと思っています。 ※千翼はアマゾンではないのかと強く疑いを抱いています。 ※支給された身体の持ち主のプロフィールにはアマゾンの詳しい生態、千翼の正体に関する情報は書かれていません。 ※千翼同様、通常の食事を取ろうとすると激しい拒否感が現れるようです。 ※無惨の名を「産屋敷耀哉」と思っています。 ※首輪に錬金術を使おうとすると無効化されるようです。 ※ダグバの放送を聞き取りました。(遠坂経由で) ※Fate/stay nightの世界観および聖杯戦争について知りました。 ※千翼の記憶を断片的に見ました。 88 DD破壊者/君は悪魔と相乗りできない 投下順に読む 90 犬飼ミチルの謎 時系列順に読む 92 志々雄しかいない街 82 人生は選択肢の連続 神楽 106 Ψ悪の展開を想像して 71 カルマ アルフォンス・エルリック 100 BLOOD+