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もしも僕が人間ではないのなら 僕は君を愛すると同時に 君が脆い物だと思うだろう もしも僕が死んだとしたら 僕は君の泣く姿を考えて 微笑んでいるだろう ―時がたって もしも君が生きていて誰かと一緒に幸せに 笑っていたら 僕は大切な君を 遠い場所から見ているからね …てな感じ どう? 「感想、聞かせてよ。」 そう言いながら僕は「君だった人」に話しかける あはは…そうだったね 君は しんだんだ 僕の代わりに… いないいない 誰も いない 生きている物は 僕以外何もいない 意識が遠のくのを僕は待つばかり …さて 今日はこれでおしまい 聞いてくれてありがとう 僕の話を。
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美しきベルに化け 私を殺そうとする狐はだあれ? 内の斑点が 彼方の黒さを醸し出してるわ ねえ未熟なお狐さん? 私を殺すのならば せめて私を酔わせてからよ?
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今日は、朝から時雨ていた… 窓に腰を降ろし、空に目をやる。 片付けは、既に後回しにされた。 遠くからは、幼子の泣き声が聞こえる。 片付けは、更に後回しにされた。 何時もより、ゆったりと流れ始めた雲の上には… お天道様が、その準備に追われているに違いない。 何時もより、優しく奏でる雨粒達の音には… 東雲が、明日の準備に追われているに違いない。 母親の呼び掛けに、応える幼子の足音は… 雨粒達の奏でる音に、手を貸す事に違いない。 ぴしゃり、ぴしゃりと… 弾け落ち行く雨粒と ぱしゃり、ぱしゃりと… 水溜まりに跳ねる足音 明日の朝、見上げる空に東雲を思い浮かべては… 私はまた、片付けを後回しにするだろう… 今日は朝から、時雨ていた…
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「ポーン。 この小説の登場人物は非常にキャラ暴走が多いため、 不快感を覚える方は即時退散してくだs「てめえのせいだろ!!!!」」 いきなり、全長一メートルはあろうかというハリセンでミカはサツキの頭を叩いた。 「痛いな・・・。 今、ミカの所為で脳細胞が三十万死んだ・・・。」 「ええい!黙れ。」 「そもそも、なんでハリセン?古くね?」 「突っ込みにはハリセンというステータスがあr「嘘つけ!!!」」 そして、通りがかりのエリがミカの頭を叩いた。 勿論、ハリセンで。 「痛い・・・。 ていうかなんであんたも持ってるの?」 「なぜなら、この学園の生徒にはいつでも突っ込みができるように、 ハリセンを常時持つことが義務ずけられているから。」 「「「どんな学校だよ!!!」」」 ミカとサツキと通りすがりのユウナはエリに突っ込んだ。 突っ込みに使用した物は勿論、ハリセン。 「はっ!俺はいったい何を・・・。」 「なんだかもう・・・。」 キーンコーンカーンコーン 「あああああ!!!予鈴DA☆」 「何の冗談?」 「あの予鈴はフェイントだってことにまだ気づかないとか、ないよね?」 「ええええええ!!!?フェイントなの???」 「気づいてなかった☆」 「でも、本物の予鈴まであと三十回は鳴るよね。」 「どんだけ~。」 「それ古い。」 「と言っても、早く行かないと遅刻扱いだね。」 四人は校舎に入った。 此処は私立聖蘭学園。 通称、馬鹿園。 偏差値はトップクラスの名門校なのに、 そんな事を言われる由縁があるのはこんな生徒が九割を占めるからだ。 しかも、この聖蘭学園は理事長の独断と偏見で作られたといっても過言ではないため、 変な所にこだわりがあるらしい。 この学校に近年まれに見る真面目さんが来る事を生徒はまだ知らない。
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嫌い 嫌い こんな世界 私が触っただけで 壊れてしまう世界なんて 私の周りに落ちているのは 私が壊した私の玩具たち 割れたティーカップ 壊れて音の出ないオルゴール 首のないぬいぐるみ 粉々に砕けた手鏡 中身が飛び出した寝具 そして 私が壊した いいえ 殺 し た 人形たち 私が触れようしただけで震え 泣き出す そして言うの ”お前なんか 人の皮をかぶった怪物だ”ってね その子も この残骸の中 目玉を抉られ 指を全て切られて 首を絞めて 殺 し た お父様も お母様も 私が壊した だって 気に入らなかったですもの 森に閉じ込めようとするなんて 今となっては関係ないこと 触れただけで壊れる世界なら 最初から壊れればいい でも そんな詰らない事をするより お茶をして待っている方がいいわ そう 森に入り込んだ愚かな人形たちが現れるまで お花を見て お茶を飲みながら 待つの でも 遊んでくれるかな? もう 7体も壊しちゃったから もう来ないかも あ 来た 可愛らしいエプロンドレスを着た女の子が あの子は 遊んでくれるかな? 嫌い 嫌い この世界 私が触れても壊れない物を見つけるまで 私は人形を壊し続ける ねぇ あなただったら 遊んでくれる?
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さようなら なんて くだらなくて惨酷で その上不確定で不快な挨拶だろう 挨拶というよりも これではまるで愛殺だ わたしが捧げたものを あなたはどこで落としていったのだ せっかくの素晴らしき日常と記憶と言葉 卵から育てた雛鳥 零から考えた四色問題の証明 無から始まった宇宙の起源と正体 あなたはそれらをナイフで刻んで 朝一番の身を切り裂くような風邪に頼んで 飛ばした 果たして戻って来るだろうかと 己に問うたところで 運命やら人生やら赤い糸やらは 多分おそらく 否 絶対に間違いなく 得体の知れない誰かが 不気味に糸を巧みに操って 素性の知れない神様が すでにさっさと決めていて それでは文字通り 手のひらで踊る わたしもあなたもその存在の一部に過ぎないのだとしたら それで至極納得がいくのだろう あなたはそれ故 さようなら と ならばあの甘い言葉をどこに置いていったのだ あなたはどこで落としていったのだ
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たいてい、休日返上並の厄介事はあるもんだ ------。 理雨の仕事の都合により大幅に延びた買い出し、低血圧の理雨を叩き起こして揚羽は街へ出た メインストリートの町並みは賑わいを見せ、助手席に座りながら揚羽はどこか楽しそうだった 近頃、揚羽は仕事にもなれ、他のアンドロイドとの会話も増えてきた。表情が出てきた為か理雨に近寄りがたい者達は揚羽に理雨宛てのものを頼むようになっていた 「揚羽。…なんだ。その買い物の量は」 「マスターの部屋には物が少ないです。そもそも部屋とは主が生活するにあたって…」 「あー…わかったわかった」 揚羽の手には必要品リスト。一応と、理雨が書かせたものだが量が多い。 あらかた買い物を済ませ、近場の店に入り軽い食事を頼み、揚羽にはオイルを渡した 「マスター!あとは、あの店と…」 「…はぁ。とりあえず今日はもういいだろ」 理雨はため息をついた。家具、家電、雑貨屋、インテリア雑貨… 朝から数件の店を回り流石の理雨もぐったりしている 「…わかりました。また次にします」 オイルをすすりながら揚羽は頬を膨らませた 「(コイツ絶対、納得してねぇ…!)」 再びため息を付き、食事に戻ろうとした時、急激に店内が騒がしくなった 『大人しくしろ!静かにしねぇと撃つぞ!』 覆面にサイレント銃を構えた男達が店内に数人、店員と店主を人質に店のカウンターに居た 「厄日か、今日は。揚羽、行くぞ」 「休日は休むものです」 「文句はアイツらに言え」 そう言って二人は立ち上がり、理雨は腰にある二丁銃を出し揚羽はなんの迷いもなく覆面の男達に歩みよった 『なんだっ、貴様!?止まれっ!』 男の威嚇を物ともせず、揚羽は人質を助けると安全な場所に避難させた 『くそっ!アイツ、アンドロイドだ!』 「だから、なんだ」 男達は背後から聞こえる低い声に背筋を凍らせた 「鬼神のプライベート邪魔するとはいい度胸だ。今日を選んだ事…後悔しな」 『鬼神っ…あの軍部のっ』 「あぁ、そうだ。」 その瞬間、店内に数発の銃声が響いた 【邪魔するほうが悪い】
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そして あれは結局夢だったのか。 もしくは現実か。 今となっては分からないけど、しかし―― +++ 僕はどうして、此処に居るのだろう。 眼前の『彼』を見ながら、どうしようもなくそう思う。 「……こんなことって、在るんだね」 「ああ、本当だな――シーモ」 そして『彼』は可笑しそうに、ケラケラと笑う。 昔、僕と初めて会った時と――まるで変わっていなかった。 と言っても、これで会うのは二回目。 その上、昔というのは、十年前。 子供だった僕という人間は、夢を持たない大人になっている。 だから、その理由もあって。 フォルテさんに変化が無いことは――僕にとっては異常に見えた。 と、まあ、こんなことをうじうじ考えていても話は進まない。 僕は眉を顰めて、訝しげに聞いてみる。 「よく、僕の名前を覚えていましたね」 「はんっ、天才のオレ様にとって、それは愚問だな。まあ、それだけお前が印象深かったっていうこともあるが」 ……天才、か。 確かに『彼』は己のことを、天才の中でも郡を抜く天才と自負していた。まあ、そこには誇りと自信と言うよりも、空言と自称が混じっていた気がする。 だけど、 「印象深い……? 何処が」 「目だ」 「目?」 「オレ様のことを見下すように見る『小僧』の目、だ」 あん時は、驚いたぜ。 と、鼻で笑い、僕へと歩み寄る『彼』。 見下す、だって? まさにその通りじゃないか。 僕はあの頃――世界に、いや、宇宙に存在する森羅万象を見下していた。 全てを哀れみ、全てを嫌がり、全てを嬲っていた。 何故なら。 僕は――天才だから。 全人類の中で、僕だけが正常で高尚な生き物だと、確信していた。 だが。 『彼』に出逢ってから、それは図らずも変わってしまった。 「お前の思っていることは分かるぞ、『小僧』」 僕はもう夢を持っていた小僧ではないと言うのに――何故貴方はそんなに突き刺さる呼称で呼ぶのですか。 貴方は、何せ。 僕が唯一、『天才』と認めた人。 僕が唯一――『音楽』に酔いしれられた人。 貴方は、誰ですか。 一体、何者ですか。 「オレ様は、フォルテだ」 『彼』はそれでも、そうとしか答えない。 頭の中を読み取るように――シーモと名づけられた僕という人間を、理解しているように。 「オレ様はお前に、ただの御伽噺を――フォルテの私的空間というタイトルのフェアリーストーリーを、提供しただけだぜ?」 「……だけど」 それが僕の人生を変えたんですよ? 現実しか知らない僕に、理想を教えてくれた貴方は。 僕は半端者だと気付かせてくれた貴方は――。 「茶でも出していきたいところだが生憎、オレ様は眠い」 そう言いながら『彼』は、昔のように真っ黒なピアノに向かう。 「おい、シーモ。よおおおく聴け。耳ん中に染み込むまで、弾いてやる」 「……はい」 僕は静かに返事をして、そのまま阿呆みたいに突っ立っていた。 『彼』は、薄く笑う。 (三度目は……あると思うか?) (いえ、おそらくこれっきりでしょう) そして。 合わせていた眼を――離して。 『彼』はとびっきり、格好良く言う。 「オレ様の音楽に――酔いしれろ」 +++ 『彼』の音楽をかみ締めていた時。 僕は多分――涙を一筋流していた。 今となっては、分からないけどね。 結局。 僕の再的空間は、最適空間でした。 ということで。 めでたし、めでたし。 そんな風に、戯言を思って。 僕はようやく空を見上げる。
https://w.atwiki.jp/shousetsu/pages/71.html
@wikiや@wikiモードで編集した場合に↓に出てくるやつと大差ない説明ですが 簡単に説明しておきます。 てか、@wikiご利用ガイドの編集例に動画付きで載ってるので、それを参考にしてください。 細かいもの リンクを作る 画像をアップロードする 慣れましたら、プラグインなどを使うといいかもしれません。 あと、小技は文字登録しておけば楽かも・・・
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私は少女なのです。 唯の少女なのです。 そこら辺に居るような少女なのです。 一介の、普通の、平凡な――女子学生なのです。 だから此の物語の中で、私についてはあまり触れません。 触れたくもありません。 どこにそんな必要があるのでしょう。 誰も望まないことでしょうし、勿論私もそんなこと望みません。 注目されるのは、苦手ですから。 だから此れは――ある一人の青年が主人公の話なのです。 奇しくも語り部は私になってしまいますが、その点は嫌々でもいいので、御了承ください。 では始めます。 +++ それは三月中旬あたりの出来事。 学校から我が家に帰るために、私は川沿いを歩いていました。 風が吹くごとに、私の左側からピンク色の花びらが舞って来ます。 素直に綺麗だと思いました。 同時に邪魔だと思いました。 嗚呼、視界が狭くなる。 と、私は思いました。視界が狭くなると言っても、ほんの少しの差なのですけどね、仕方がない子ですよね、本当に、私は。 「ふふふ、こんなにも愛しいのになあ」 と突然、切なそうに声を漏らす彼が居ました。 鮮やかな和服を着た彼は、桜の木の枝を手で支えるように触っていました。 その人は例えるならば――大理石の微妙な透明感。変な比喩ですけど、そんな風なのでした。 「愛しいなあ、愛しいなあ――おや」 大理石の人がこちらを向きました。興味深そうに、私を下から上まで――まるで見定めるように、じろじろと見ました。 見るというよりも、観察する目だったような気がします。 一見すると、まさしくその人は不審者でした。しかし私は不思議と、嫌悪感や不信感と言った類の感情を、その時には持ち合わせていなかったように思います。 それはやはり――その人が、『その人』だったからでしょう。 「やあやあこんにちわ。木(ぼく)の名前は催馬楽(さいばら)。一応、桜人というものをやっているよ」 挨拶と自己紹介を突然された私は、次に何をすればいいのか一瞬分かりませんでした。 「あ、えっと、その、こんにちは……?」 逃げようなんて気持ちは、ありませんでした。 「うんうん、挨拶もきちんとできるね。木は嬉しいよ、君が自己紹介もしてくれたら、もっと嬉しいけどね、踊っちゃうかもしれないね」 踊ってもらったら困ります、私が恥ずかしくなってしまうからです。 なので私はフルネームでは答えませんでした。 「わ、私は……七紙(ななし)。七枚の紙と書いて、七紙」 「へえ、良い名前だね、七紙ちゃん」 彼は――いえ、催馬楽さんはニコリと気持ちよく笑って、 「木は――七紙ちゃんに伝えるべきことを伝えて、消えることにしようかな」 意味の分からないことを言いました。 私は今更ながら、此の人は危ない人だと、認識しましたが――しかし、やっぱり、逃げようなんて気持ちはありませんでした。 此処で逃げたら、後悔しそうだったから。 「木は花――特に桜をを愛でるのが好きなんだ。それが趣味でもあるし、職業でもあるし――使命でもある。だけど最近は、どういうわけか、ヒトがあまり花見を楽しまなくなって――あ、楽しむ心はあるよ、勿論。彼らには。だけどあまりにも、『桜を楽しむ』ヒトが居ないんだよ。ふふふ、これなんか特に、美人さんなのに」 催馬楽さんはさきほどまで触っていた枝を見て「ふう」と再び、溜息。 「だから桜は競争するんだ――私を見て、私を見て、そんな桜より、私を見て―― ――そうしないと、私の存在する意味が無いの、ってね」 催馬楽さんは身振り手振りで、一生懸命に私に全てを伝えるように、努力しているようでした。私もどこか、夢心地でした。想像世界に居るようでした。 「その結果、桜は早く咲くんだ。そして桜は――木が現れる前に散ってしまう。悲しいよね、苦しいよね、桜人って本当に。まあそんなところも小悪魔的で……ね?」 「……え、あ、まあ、はい」 ね? と聞かれても、私は桜人ではないので分かりませんよ、催馬楽さん。 「だから、さ」 催馬楽さんは言います。深刻そうな顔だったので、私も真面目に聞こうと懸命でした。 「そんな桜を、君一人だけでもいいから、見て欲しい。見て、褒めて欲しい」 美しいね、艶やかしいね、綺麗だね、色っぽいね、可愛いね……。 どれもこれも――お世辞にしか聞こえないようなものしか、私には思い浮かびませんでした。何て私は頭が悪いのでしょう。語彙力が壊滅的状況に陥っています。 「何て褒めれば、最適でしょうか」 私は催馬楽さんに言いました。 「七紙ちゃん……」 すると、催馬楽さんは泣きそうな顔で、私の目を見ました。どうしてだか、分かりませんでした。私がそれでおどおどしていると、催馬楽さんは「ふふふ」と笑いました。 少年の様な、笑い方でした。 「いいかい、七紙ちゃん、こう言えばいいよ――――」 +++ 思い出に浸っていると、隣に座るお母さんが言いました。 「桜が綺麗ね」 私にはそれが棒読みに聞こえました。一年前の私ならきっと、何も感じなかったでしょう。 「うん。そうだね」と、相槌を打っておきます。 周りを見渡します。 ほとんどのシートが飲み会のためにひかれていました。人はそこそこ沢山居ました。 此の中で私だけが桜の心の価値と意思を知っているのだと思うと――少しだけ優越感が沸きました。 なので、 私は心の中で唱えます。 愛しいですね。