約 35,671 件
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/1323.html
サイドN 手にしたばかりなのに、失うことばかり考えてしまう。 “だからあなたもきっとそうなんでしょ?” 今まで目にしたもの、何から何まで変わってしまうものばかりだから。 “だからあなたもきっとそうなんでしょ?” “きっかけは些細なこと” なんてよく言ったもんだ。 本当にそう。 本当に些細なことで、 明日には忘れてしまうんじゃないか?ってくらいに。 でも、でもね? 多分こうなるってわかってたのかもしれないな? お互いに、 お互いが、 お互いを、 まるで全て知っているかのようにスムーズで。 今思えば、 “些細なこと” じゃなくて。 紛れもなく○○だったのかもしれないね。 本当にそう思うから、 ○○なんて口に出して言えないけれど。 だって、 格好悪いじゃない? “運命”だなんてさ。 サイドK 手にしたばかりなのに、失うことばかり考えちゃう。 “だからあなたもきっとそうなんでしょ?” 今まで目にしたもの、何から何まで変わってしまうものばかりだから。 “だからあなたもきっとそうなんでしょ?” 運命とも言えるような偶然。 偶然とも言えるような必然。 必然とも言えるような奇跡。 そんな中で出会った私たちは、 最初から“こうなるのかも?”なんて、 どっか頭の端っこで思っていたの・・・かも。 ううん、違うか。 私だけ。 多分、そう思ってたのは、 奇跡を運命だったと勘違いしたい私だけの思考。 きっかけなんて驚く程些細で、 きっともうのっちは忘れてるよね? 私はずっと覚えてるよ。 ううん、これも違うか。 忘れたくても、忘れられないだけ。 そう、これも私だけの思考。 サイドN 連日続く忙しいスケジュールの中で、 当たり前のように繰り返される挨拶や、 呆れたように繰り返される心配顔。 仕事の時は仕事の自分にシフトチェンジする私に、 さりげなく気を遣ってくれるかしゆか。 他がくれる優しさとはまた違う。 厳しいんだけど、あったかくて、 冷静なんだけど、優しい目をするかしゆか。 でも特に、どこに惹かれたとかじゃない。 みんなが言う、 長い黒髪ストレートだとか、 細い体だとか、 甘い声だとか。 そんなものは長年一緒にいて、 いつも当たり前のようにそこにあるから、 特別なことじゃない。 きっとかしゆかだってそうだ。 別に、たいして私に興味があったとも思えない。 だから私たちは『曖昧』なんだ。 サイドK 連日続く忙しいスケジュールの中で、 当たり前のように繰り返される挨拶や、 困ったように繰り返される八の字顔。 仕事の時は仕事の自分にシフトチェンジする私を、 こっそり心配してくれるのっち。 他がくれる優しさとはまた違う。 不器用だけど、あったかくて、 無関心かと思えば、鋭い目をするのっち。 気付けば当たり前のように側にいて、 良いとこも悪いとこも全て知っているこの人に、 こんな感情が生まれるとは思わなかった。 多分のっちもそうだね。 今でも私をどう思ってるのかなんて、 全くといっていいほどにわからないし、 だいたい、 元々何を考えてるのかわからない。 けど多分、 そんなとこも含めて、 のっちはのっちらしくて。 いつだって自分らしくいるのっちが格好よかったのは確かで。 こんな感情が生まれるとは思わなかったのに・・・。 だから私たちは『曖昧』なんだ。 つづく
https://w.atwiki.jp/hb_wiki/pages/66.html
何をどうしたらいいの この胸の高鳴りを いったいどこへ向かうの 君の事好きって気付いてる 君は誰を見てるの そんな事が問題なんじゃない 僕が君を見てる その方が僕にとって大問題 友達以上恋人未満の関係は でもやっと気付いたんだ 本当の気持ち 僕の気持ち あふれ出した思い 君への思い 書き出しては また消した うつろな心は いつも言葉でごまかした きれいじゃない 美しくもない ただ君が好きって そんな単純な恋の話 いつもとらわれてる 悲しい恋の結末に ドラマのような恋 心から恋焦がれてる 近づかずに 臆病になってたんだ でもやっと気付いたんだ 本当の気持ち 僕の恋 わきあがる思い 熱い思い 恋焦がれてまた消した 戸惑う心は いつも言葉でごまかした それでもいい その思いだけで ただ君が好きって 僕の思いはため息に変わる あきらめるしかないの? 飲み込むしかないの?? 夢物語 浮かべては また消える どうしたらいいの 掻き立てる思い 湧き上がる思い もうこらえられそうにないや 僕の瞳 君を見てる それだけじゃだめなの あふれ出した思い 君への思い 書き出してはまた消した うつろな心は いつも言葉でごまかした きれいじゃない 美しくもない ただ君が好きって そんな単純な恋の話 そんな僕は意気地なし
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/1348.html
サイドN 恐ろしく疲れた仕事の後、 “たまにはご飯でも” と、夜の街に出たのはもう随分昔? あれからどれくらいたった? 実はまだ一年もたってないって? まだ大人な歳じゃない彼女たちを無視して、 一人飲んだことくらいまでなら覚えてる。 気付いた時には抱えられるようにしてタクシーに乗っていた。 薄目を開けたら、 普段は寄り掛からない方の人の肩に寄り掛かっていて驚いた。 けど、 あまりの心地良さにも驚いて、 そのまま目をつむった。 二人の声が聞こえる。 「まったく酔いつぶれよって」 「なんかあったのかな?」 「いや、ただ単に飲みよっただけじゃろw」 「大丈夫かな?」 「平気じゃろ?寝てるし」 「疲れてたのかな?」 普段は聞こえない方の人の心配声が、 やたら耳について離れなかったのも覚えてる。 違うか。 忘れられないだけ。 忘れる気もないし。 次に気がついたのは、 もう部屋だった。 もっと言えばベッドの上。 一人で目が覚めた。 と、思ったら、 キッチンから水を運んでくる人。 ———かしゆか。なんで?かしゆか? 「大丈夫?」 それだけ言って呆れたようにコップを差し出す。 ———かしゆか。なんで?かしゆか? 「あ、うん。」 それだけ言ってコップを受け取る。 “ありがとう”も言えなくて、たちまち気まずい。 けど、帰る気配もない。 帰れとも思ってないけど。 不思議そうに見ていた私を見て、 軽く笑顔を浮かべたかしゆか。 一気に空気が変わる。 気まずいなんてゼロ。 普段どおり。 ん?普段どおり? 普段のかしゆかってどんなだっけ? そんな事もわからなかったんだから、 私たちはやっぱり『曖昧』なんだ。 サイドK 今でも鮮明に覚えてる。 酔いつぶれたのっちを抱えて帰った日。 別に何の意識もしてない。 たまたま私が送っただけ。 たまたま私の隣に座ったのっちの頭が、 たまたま私の方に傾いてきただけ。 それだけのこと。 別に何の意識もしてない。 だから、私が、送った。 それだけのこと。 部屋にあがっても、まるで意識を取り戻そうとしないのっちをベッドまで運ぶ。 私より大きな身長の、 私より大きな肩幅の人を運ぶのは大変だったけど、 やっぱり体は細くて、軽い。 柔らかくて自由なその体は扱いやすくて、 スムーズにベッドまで運べた。 ムニャムニャ言ってるのっちの寝顔は、 今まで見てきた表情のどれよりも可愛かった。 “これは周りがほっとかないな” なんて思ってしまう程だった。 その顔を包む周りの髪は、丸いシルエットがきれいで、 耳にはシンプルだけどおしゃれなピアス。 どんどん目線がのっちを追う。 改めて客観的に見ると、 やっぱり“きれい”なんだな。 なんて思ってしまった。 あの無防備な寝顔。 忘れられないし、 忘れたくない。 たまにしか外されることのない左手首のブレスレットや、 通称“のっち丈”と名付けられた、 半端丈のデニムから出た足首の白さとか、 気付いたら目で追っていて、 そんな自分に驚いて、慌てて目をそらした。 “あ、そうか。水とか飲ませなきゃ。” キッチンから戻ると目を覚ましたのっちが不思議そうに見てた。 会話も続かない気まずい空気が流れたけど、 さっきまでのきれいな顔が、 不思議そうに歪んでて笑えた。 あ、戻った。 会話がなくても平気な空気。普段どおり。 普段のっちと会うことは少ないけれど。 毎日会っているのに、 “普段”が見えてこないなんて。 近くにいるのに、遠いなんて。 少しだけ悲しかった。 そんなことだから、 私たちはやっぱり『曖昧』なんだ。 つづく
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1060.html
結局何が何だか分かっていない。 キョンみたく『誰かここに来て分かるように説明しろ!』と言って、 その通りに誰かが説明してくれたとしても多分私は分からない。 内心理解しているけれど、認めたくないんだろうから。 認めたくないというより認めてしまっていいのか分からない。 とにかく分からないことだらけだって事は分かってる。 結局そんなことだけしか、私は分かってないんだ。 ゆーちゃんと一緒に本屋に行ったは行ったけど、何も買わずに帰ってきてからゆーちゃんとの間に変わったことがある。 一つは、前みたいにある程度は話すようになったこと。 これは私からの変化。 もう一つは、ゆーちゃんの態度。 態度と言うか何と言うか、スキンシップが多くなった。 でも別に常にペタペタくっついてくるわけじゃない。 ネトゲしている私を呼ぶときとか、横でゲームを見ているときとかにさり気なく触れてくる。 これはゆーちゃんからの変化。 その度に警戒をしていたけど、何度も何度もされているうちにどこか慣れてきてしまう。 手だけを触られていたら『手だけならいっか』なんて思ってしまって触られても警戒しなくなる。 そうすると今度は肩に触れてくる。最初は警戒しても、また慣れてくる。 いまでは大分慣れて警戒はしなくなったけど、それイコールもう不思議な感覚がしないってわけじゃない。 ゆーちゃんが触れてくるたびに、とても曖昧な境界線を感じてしまう。 ここから一歩踏み入ってしまったら非現実だよっていう、透明な薄い膜のようなものが近づいてくるのを感じていた。 つかさに相談した場合の、非現実からの回避方法は『それが現実になればいい』と言っていた。 ゆーちゃんは『お姉ちゃんが非現実だと思っているものは私にとっての現実』だと言っていた。 つまり、現実非現実の境界線なんて人にとってばらばらで、私が一歩その膜の中に入ったとしても何も変わらない。 ただ私の中の現実の範囲が広くなるだけ……に過ぎないのかもしれない。 だからと言って私はゆーちゃんから向けられる感情を受け取ることは出来ない。 そもそも私はゆーちゃんから何らかの感情を言われていない。 私が感じている『ゆーちゃんからの感情』は、あくまで私の憶測でしかない。 サトリになりたいな、何て思ってしまった。冷静に考えるとそれはそれで嫌なんだけど。 悟ったところで、言われたところで、私はどうすることも出来ないだろうから。 「あれ、今日みゆきさん休み?」 「風邪ひいたみたいだよ。ゆきちゃんが休むのって珍しいよね」 「夏風邪はバカがひくって嘘なんだね」 自分席に着くとつかさがわざわざ来てくれてそのまま話しているときにみゆきさんが居ないことに気づいた。 もう夏休みも終わってしまい、学校が始まって一週間が経過している。 夏休み後半は遊んだというより悩んだという記憶しかないけどね。……ゆーちゃん関係で。 勉強はいつものごとく、困った時のかがみ頼み。 「じゃあ今日みゆきさんのお見舞いとか行く?」 「あ、今日は無理。お父さんとお母さんが旅行に行くから、お姉ちゃん達と外食って約束してて」 「そっか。それなら明日一緒に行こ」 かがみのお見舞いの時は気楽に行けたのに、みゆきさん相手だと気楽に行っちゃ失礼な気がする。 病人なのにみゆきさんの方が気を使ってくれそうなイメージだからかな。 「宿題のノート見せてー」なんて言ったら「はい、これですゴホゴホ」みたいな感じでノート貸してくれそう。 罪悪感バリバリなお見舞いになりそうだ。 「ねえ、こなちゃん」 「ん?」 つかさがさっきより声を落として顔を近づけてくる。 こういう風に聞いてくるときは大抵あの事を聞いてくるときだ。 「ゆたかちゃんとは……?」 「うん。昨日も言ったけど、この頃は前と同じように話せてる、けど」 結局ゆーちゃんの事はつかさにしか相談してない。 つかさには全部話した。感づいて、眠りに落ちかけの私にアドバイスをくれた後。 帰り際に話して、ゆーちゃんと向かい合った方がいいと思うよと言ってくれた。 つかさの言った解決法は解決に導いてはくれないけど、つかさなりに一生懸命相談にのってくれてるのは分かるからすごく感謝してる。 かがみにも相談しようかなって思ったけど止めた。 つかさに言った理由だって……勢いと言うか寝ぼけた頭で口が滑ったからだったし。 どうかがみに伝えるべきかも分からなかったし、こういう問題をかがみに相談するのは恥ずかしいというか。 とにかく相談できなかった。 「けど……どうしたの?」 「う、ん……」 ちょっと言ってしまうには酷いことだから口ごもって歯切れが悪くなる。 最近考えてしまったこと。触れてくるゆーちゃんを何だかんだで拒否しない自分に対して思ってしまったこと。 「――簡単に人を嫌いになれたら楽なのにな……って思っちゃったんだ」 酷いけど、そう思ってしまった。 完全にゆーちゃんを嫌いになれたら、ゆーちゃんを突っぱねてしまえば。 この心の中にある霧はさっぱり晴れるんじゃないかって。 でも出来なくて。 妹としてゆーちゃんのことを好きって感情が、たびたび私に触れてくるゆーちゃんに慣れてしまって。 こんなことを思った自分を、叱ってほしかったのかもしれない。 「嫌うって感情は、すごく疲れることだと思うよ。負の感情ばっかりでいい事なんてないもん」 「うん、そうだね」 「好きになるって感情の方が素敵なことだと私は思うよ」 私の意図を汲んでくれたのか、つかさは物凄く真剣な表情で私を見つめる。 でも表情筋があっという間に疲れたらしく、すぐにいつものぽややんとした顔に戻った。 「……でも簡単に好きになることが出来たらそれこそ楽だよね、エヘヘ」 つかさが笑いながら呟く。すごくほっとした。 ありがとうって言いたかったんだけど、気恥ずかしさなのか言葉が出てこない。 でも伝えないとって思いながらつかさを見ていたら人懐っこい犬を連想して、いい子いい子って意味で頭を撫でたくなった。 というより気がついたら私の手はつかさの頭の上にあって、無意識に撫でてた。 「ど、どうしたのこなちゃん」 「いやー、つかさって犬っぽいねと思って。……こんな相談にも一生懸命になってくれてるし」 「だって……友達だもん」 つかさの頭を撫でていた手が止まる。 ここは誤魔化さないでちゃんと言うべき時だって直感で理解した。 空気は読み間違ってはず。 「ありがと、つかさ」 「ん、んっと……ありがと。こなちゃん」 「……どうしてつかさがお礼を言うのさ」 「な、何でだろうね、何となくかな?」 と、友情を満喫していたら。 「あんたたち、何やってんの?」 教科書を置いて遊びにきたのか、いつのまにやら近くにかがみがいた。 本当に疑問に思ってるのか首傾げたまんまだよ。 確かに私はつかさの頭に手を置いたままだし、ひそひそ声で話してたから冷静に考えると顔近いし。 「何やってんの?」って言われても仕方ない。 でも、友情の語らいやってましたっていうのも変だし私らしくないし、相談してましたとも言えないし。 余計に気にさせるかもしれないけど、この言い方がいいのかな? つかさと視線を送ると、つかさは人差し指を立てて自分の口元に当てていた。 それを見て私は縦に頷いて同じことをし、その後一緒にかがみの方を向いて言った。 『私たちの秘密!!』 私とつかさは、まさかセリフまでかぶるとは思ってなかったから笑って、 かがみは余計に疑問に思ったのかますます首を傾げる。 その後授業開始ギリギリまで妙に笑ってるかがみからの遊び半分の追及があって 私とつかさはうにょ~んと頬を引っ張られ続けた。 曖昧境界線 後編へ続く コメントフォーム 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ningenbyouin/pages/148.html
クー・クラックス・クラン (Ku Klux Klan) - アメリカの白人至上主義を唱える秘密結社。この意味で用いられる場合が多い。 完全にカラオケ嫌い - カラオケが嫌いな人間が集まる日本の秘密結社。 「完全な好意の確認」(第074回 医療ミスについて、そしてこれからの人間病院医学の未来について考える回)で言及された。 このページは曖昧さ回避のためのページです。一つの語句が複数の意味・職能を有する場合の水先案内のために、異なる用法を一覧にしてあります。お探しの用語に一番近い記事を選んで下さい。このページへリンクしているページを見つけたら、リンクを適切な項目に張り替えて下さい。
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/1441.html
サイドN 『ねぇ?意味、ないよね?』 唇に落とされた柔らかい感触がなくなったと同時に、 心地よかった暗い宇宙の闇から 光の差す現実に戻された。 私たちは一度離れ、 きしむベッドの上、 向かい合って座った。 二人して膝を抱えて。 かしゆかが目をそらすから、 私もそらした。 だけど会話はそのまま進んでいく。 『曖昧』な言葉たちの独り歩き。 それは私の口からも。 『・・・意味?』 『うん。意味』 『・・・何が?』 『・・・・・今の、キス』 『意味がないならキスじゃない』 『・・・うん。そうだね』 サイドK “じゃあ一体、私とのっちの今の行為は何だったの?” 思ったけど、 そんなこと聞いても無駄だからやめた。 だって“意味がない”って言ったのは自分。ゆかだ。 『ねぇ、、』 『うん?』 だけど多分、意味、あるのよ。 それは私だけかもしれないけど。 『意味ないことして、怒らないの?』 『だって意味がないなら、無害じゃん』 卑怯者! いくじなし! 私と、、一緒ね。 『そうだね。』 『そうだよ。』 酔ってんの?ならそのままずっと酔ってて。 『じゃあさ?』 『なに?』 酔ったふり?ならそのまま演じてて。 『抱かせてよ。』 私はずるいから、 私はずるいからね? あなたの唇から洩れて伝わるお酒の匂いに誘われて、 どうにもこうにも止まらないのよ。 感情が、感情が渦。 ドロドロしてて 救いようがない。 願わくば あなたにきれいに浄化してほしい。 『いいよ。』 つづく
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/1474.html
サイドK 愛のあるカップルとは違うから、 ベタベタと体をひっつけたりはしない。 私はただ欲にまみれた視線をむけるだけ。 あなたはただそれに、余裕な表情で答えるだけ。 いくら性感帯だと思われるポイントに舌を這わせても、 それらを指でなぞってみても、 余裕な笑顔を浮かべるばかりで あえぎ声すら聞こえてこない。 最後の下着をはぎとる手が少しこわばった。 『腰浮かせて。』 『ん。』 短い会話。 視線を落とす。 きらりと光る。 蜜が漏れる。 『なんだ。ちゃんと濡れてんじゃん、、。』 『ん?』 『あ、いや、、。』 『感じないとでも思ったの?』 意地悪に聞く憎たらしいその顔。 仕事の時には見たことのない 悪意を覚えそうなその顔。 憎たらしくて、 悔しいほどに、 まったくゾクゾクする。 サイドN いつまでこの余裕のある態度は続くのか? ただ葛藤。 だけど今は、 溺れることを選んだのに、 やっぱりどうしても考えてしまう。 “何でかしゆかは私を抱きたいんだろう?” ただなんとなく。 なんだろうな、、。 好きなら好きと言ってくれれば楽なのに。 ただしたいだけなら、 それだけだよと言ってくれれば割り切るのに。 『曖昧』だから、 期待もするし、 負けたくないし、 弱くもなる。 ほら。 こうしてる間にも 有害な酸素が体を包んで、 その毒牙に快感を覚えだす。 サイドK 簡単に誘いにのって、 簡単に体をほてらす。 三つの突起は全て好物。 そのどれもよく立っている。 左、右、左、右、左、右、下。 合間合間に表情を盗み見るけど どれも『曖昧』 感じてるんだか、感じてないんだか、、。 だけど、演技でしょ? 余裕のふり、そうでしょ? だって 蜂蜜塗ったみたいだよ? 私がうまいの? あなたが燃えやすいの? うん。多分、どっちも。 するすると体を撫でて、下腹部を通り過ぎる。 甘い甘い蜂蜜を口いっぱいで舐めまわすと、 舐めとったつもりが、より一層に漏れる。 『好き?』 『えっ?』 『これ。』 『あ、あぁ、、うん。』 なによ? “私のこと好き?” って聞いたとでも思った? だとしたら何? だとしたら何よ。 そんな悲しい顔しないで。 指先を舌で潤す。 そんなことしなくても、もう十分だけど。 『・・・』 『・・・』 時がきても無言。 のっちがあえがないから、私も喋らない。 ぬるりと指先にまとわりつく感触。 感情も、行為も、 嘘のように続くのに、この感触だけがリアル。 リアルで、、怖い。 どうにかなってしまいそうだから。 優しくするつもりもないし、甘えるつもりもない。 ただ自分がよくなりたいだけの自分勝手なセックスでよかった。 だって恋人じゃないし。 これからそうなれそうにもない。 そんな顔をのっちはする。 “いいよ。一回だけね” “一回やったら諦めて” “だから今だけ好きにしていいよ” そんな顔。 イライラする。 思い通りにいかないことがこんなにも腹立たしいの? 思い通りに、、 なりなよ、、のっち、、。 動きを強める。 意味があるよ、のっち、、。 激しさを増す。 私には 意味があるのよ、のっち、、。 『いたっ、、、』 ———え?——— 、、、ん? 、、、へっ?・・・ち?、、、 、、、血?はっ?、、えぇ、、、。。 『いや、あ、ごめん!!』 熱を持ったお互いの体。 引き寄せたのは私。 引き離したのも私。 指先に薄い赤。 『ご、ごめ、、ごめん!!』 『てかっ!!、、言って、よ・・・』 ずるい。私は。度胸がない。 まぁ用意もしてなかったけど。 だけど仕掛けたのは私なんだし。 でも策に溺れたのも私。 『は、じめてな、ら、、』 知ってたら? 抱かなかった? いや、違う。 それでも抱いていた? いや、わからない。 ただ、感じたくもない罪悪感は、ある。 それは同時に、認めたくない感情をつれてくる。 『いや、てか、、、』 寝転んだ彼女が体を起こす。 膝をまげて、体育座りで、後ろ手をつきながら、 呆れたように笑って髪を耳にかける。 『・・・つめ。』 『・・・?』 あ、あぁ、、、えっ? 『そんな長い爪で、中、ひっかきまわすんだ?』 ああ、まったく。 憎たらしくて、 まったくゾクゾクする。 つづく
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/55087.html
曖昧さ回避について 曖昧さ回避は、同名のページが複数存在してしまう場合にのみ行います。同名のページは同時に存在できないため、当該名は「曖昧さ回避」という入口にして個々のページはページ名を少し変えて両立させることになります。 【既存のページ】は「ページ名の変更」で移動してください。曖昧さ回避を【既存のページ】に上書きするのはやめてください。「〇〇」という曲のページを「〇〇/作り手」等に移動する場合にコピペはしないでください。 曖昧さ回避作成時は「曖昧さ回避の追加の仕方」を参照してください。 曖昧さ回避依頼はこちら→修正依頼/曖昧さ回避追加依頼
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/1519.html
サイドN 誘惑に負けた?私の勝ち? 有害な酸素を吸い続けた私の体に毒が巡って、 その蜜を舐め続けたあなたにまで毒がまわった? だとしたらその毒はかしゆかのだよ? 最初からかしゆかのものだったよ? 『何とか言ってよ!』 何て言ってほしい? 私はずるいからね? 確信に触れたくないし、まだ確定されたわけじゃない気持ちに 頷く気にもなれない。 だけど、、 この感情は嘘、じゃない。 だけど、、 それは教えてあげない。 負けたくないもん。ずるいから。 『うん。わかったから、、早く、してよ、、。』 罠にかかればいい。 蜘蛛の巣みたいに。 抜け出せなくなればいいのに、、。 より一層強く動く指先に、あっとゆうまに心も体も奪われた。 同時に定まる感情。勘違いならいいのに。 頭の中で何度も『やめよう』って言われた気がする。 そのたびに『無理でしょ?』って答えた気がする。 やめる?やめよう?やめて? 何度も否定したい感情を確認しても、 嫌だよ。駄目だよ。無理だよ。 その感情をさらに否定してる自分がいる。 キスを繰り返す。 キスを繰り返す。 サイドK より一層強めた指先。 あなたがはてたと同時に私も朽ちた。 定まる感情。もう『曖昧』でもなんでもない。 心の中で何度も『やめよう』って言った? ねぇのっち? それが『ゆかのためだよ?』って言った、、? やめるのが私のため? 続けるのが私のため? 選べないなら私が決める。 ゆかのためだよって続けてよ、、。 嘘でもいいから。騙されるから、、。 キスを繰り返す。 キスを繰り返す。 つづく
https://w.atwiki.jp/takemuralab/pages/28.html
不確実性下の意思決定の下位分類の1つ。 どのような状況や結果が出現するかは分かっているが、状態や結果の出現率が分からない状況での意思決定。 集合で表現すると、状態Θの要素θiや結果の集合Xの要素xiはすべて既知であるが、Θ上の確率分布が既知でない状況、あるいはX上の確率分布が既知でない状況のことになる。 具体例: 雨が降るかどうかの確率が数値では示されず曖昧にしかわからないか、不明な場合に、傘を持っていくか行かないかの意思決定。