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t02-138 名前:登場人物 :08/06/14 04 56 01 ID MTj3DD44 蓮台寺結衣 教職員。絵に描いたような才色兼備、だが油断のならないくせ者。 家柄があり、高学歴、高身長、生徒からの高評価と、他の教師から手が出せない孤高の存在。 人の心を食べるのが大好きな、妖怪みたいな趣向を持つ。 将棋部顧問。 姫川ハルキ 生徒。双子の兄であり、気さくで人を選ばない社交的な性格。 訳あって弟を溺愛するブラコンだが、普段はおくびにも出さないで接する。 親は離婚して父のみの家庭。 料理の腕は一級品。 姫川アキト 双子の弟。成績はトップクラス。 兄とは違い、友人を選ぶタイプで不器用な方。 将棋部部長で全国レベルの腕前。 平岩葵 一人暮らしをするOL。妹の茜がハルキとの交際があった。 t02-139 名前:土曜日 :08/06/14 05 00 15 ID MTj3DD44 ******************** 「しっかしお前もアホだね、ノートを忘れるなんて。 だいたい課題くらい、わざわざ暗い校舎へ取りに行かなくてもいいだろ」 「あ~うるさい。月曜の朝からどたばたするのが嫌なんだよ」 そろそろ紅葉も見えはじめる時期、日が沈めばだいぶ気温が下がる。 そんな中、暗い夜道を歩きながら会話する二人組みがいた。 話の内容からも読み取れるように、まだ学生とわかる年恰好だった。 二人を見ればすぐにわかる共通点がある。 普通ではありえないほど顔が似ている。 双子であった。 学校内ではすこぶる有名な二人であった。 単純に双子だというのもそうだが、人目を引き付けずにはいられない魅力的な容貌が二つ並ぶのはなかなか見られない光景だ。 兄は気さくで嫌味のない明るさを振りまき、同性異性とわず親しまれる愛嬌の良さがあったし、 対称的に弟は比較的物静な文化系であり、そのギャップもまた話題の一つだった。 両者の特徴が良い風に中和されるのも、ある意味敵をつくらず友好関係を築きやすい要因の一つでもあった。 そういう事もあり二枚目特有の近寄りがたさは無く、人望の多さはかなりのものがあり、 異性からの告白も少なからずあった。 「んで、あの、ラブレターどうするの」 双子の兄、ハルキは噛んで含めるようにゆっくりと話す。 口調に興味とわずかな揶揄が含まれていた。 「正直お前にまかせたいぐらいだ。断ってきてほしいよ」 弟のアキトは兄に向かってお前呼ばわりするが、 呼ばれたほうは気にした風もなかった。 いつもの事だった。 「もらったのはアキトなんだから、筋ってものがあるだろ」 「正論ありがとう。わかってはいるけど、色々と難しいしめんどくさいよね、本当にこういうのはさ」 「はぁ~、別に知らない女子ではないんだろ」 「そうだけど、こういうのはよくわからない。それほど好みではないと思うし」 「お前の好みねぇ、たとえばどんな?」 「んん………」 熟考する弟を怪訝に伺う。 t02-140 名前:土曜日 :08/06/14 05 02 34 ID MTj3DD44 「たとえば……たとえばの話だけど、蓮台寺先生みたいな」 「ほっほー、結衣ドン先生ねぇ。たしかに結衣ドンが恋人ならそりゃ最高だろうね」 「誰が広めたのか知らないけど、そのドンって付けるのはやめろよな……」 少なからぬ思慕の念があるのだろう、兄が言った呼び名に不満げな声を上げる。 蓮台寺結衣その人は女性にしては比較的背が高いため、裏では通称結衣ドンと呼ばれていた。 だが何もそれだけが要因ではなく、色々絡んで定着の感があるほど親しまれた呼び名になっていった。 「ははは、別に悪口ではないって。むしろ褒め言葉に近いね。 あの存在感は何と言うか、とにかく絶対無視できない何かがあるだろ、あの人はさ。 美人で可愛いけど、それだけじゃあ出ない魅力って言うか、とにかく人を引き付ける何かがあるもんな。 結衣先生が涙ながらにお願いしたら、なにがなんでもかなえてやりたい、 いっそこの人のためなら死ねる、とか言い出す奴もいそうなくらい。 それに教師連中の中でも、結衣ドンには下手に逆らえないらしいぜ。 イイトコの出だって話だしね、おまけに一流大学の出身、 頭の良さと関係あるか知らんけど、 将棋部顧問になってお前をめっためたにしたと聞いたときは爆笑ものだったぜ」 ぺらぺらと話す兄にくらべ、弟のほうは適当に聞き流しながら相槌を打つ。 弟のアキトは一年生の時にはすでに将棋部副部長を任され、 先輩が引退した二年生の今は文句なしに部長だった。 今年新任に入った笹川結衣が副顧問になった時、見かけ、さらには女性というから判断して、 部員全員がたいした事はないだろうとふんでいたそうだった。 だが実際対局するとことごとく生徒側の全敗、その時に結構な話題となり全校に知れ渡っていた。 それというのも、この学校は全国でも有数の強豪校だからである。 t02-141 名前:土曜日 :08/06/14 05 04 47 ID MTj3DD44 「あぁ、そういえば課題、結衣先生の教科だもんな。 なんで週末のこんな時間、ノートを取りに行くなんて言い出したのか不思議だったんだ」 「いまさら気付く鈍感さに完敗です」 「どちらかと言うと、お前の健気さに乾杯したいけどね……。 今日のメシといい、ラブレターといいお前は不器用だよな。 まあそんなことはいいや、さっさと入ろう」 夜の帳が落ちる中、校門から入ろうと辺りを窺うが、すでに鍵は閉められていた。 迂回して職員玄関へ向かうと扉は開いており、そこから入っていく。 「うお、思ったより怖いな」 「さっさと行こうぜ。なんだかんだ言っても、誰かに見つかると色々面倒だし」 真っ暗な廊下を忍び足で歩く。 少なくともまだ誰か、宿直が残っている可能性が高い。 非常用の赤いランプに内心驚きながら、目的地まで到着する。 先行したハルキが教室の戸を開ける時、ギギッと予想以上に大きな音が鳴り響いた。 「おい」 「大丈夫だって。ほらさっさとノートを持って帰ろうぜ」 下手に明かりを点けられないため、机の中を手探りであさり、目的の物を眼を凝らして確かめる。 間違いないのを確認して、早々に立ち去ることにした。 「ちょっとまってくれ……」 兄の方が静かに声を出す。 「なに?」 「悪い、トイレに行きたいんだが」 「しょうがないな、見つかる前に早く行けよ」 「それはそうなんだがね、……一緒に来てくれ」 「…………」 少しの間が空く。 微妙な雰囲気が漂う中、アキトがため息をついた後、しぶしぶ同行した。 「いや、ほらね、結構怖いだろ」 「まあな」 「それに漏れるよりましだろ」 「まあな」 トイレに入るハルキを冷ややかに眺めながら適当に返事をする。 「うう、寒い」 待ってる時間は長く感じられ、思ったよりも冷えた。 t02-142 名前:土曜日 :08/06/14 05 07 03 ID MTj3DD44 ******************** 「あら?」 戸締りを始める矢先、先ほどから物音がするのを聞きとがめ、 不審者の可能性を考え慎重に音源を探っていた。 話し声を聞いてみると、どうやら生徒が忘れ物を取りに来たようだった。 このまま出るようなら見逃そうかと思ったが、 トイレへと入っていったため、とりあえず事情を聞くことにする。 ******************** 「わっ、せ、先生」 トイレの入り口で待つ弟は、近づかれるまで人の気配を感じなかったため、 まるでSFかホラーのように、暗闇の中から突然現れた教師に心底驚く。 「はい、こんな時間に何をしているのアキト君」 しかも、もしかしたらこの場で一番出会いたくない蓮台寺結衣先生その人だった。 女性ながら、男子平均身長やや上のアキトよりも上背のため、 この場面においての威圧感はさらなるものがあった。 「あっ、これは……その」 突然の出現にしどろもどろになっていると、 トイレから兄のほうが用を足して出てくるところだった。 「あぁ、結衣先生こんばんわ」 「こんばんわ、ハルキ君。わざわざ土曜日のこんな時間に校舎へ何のよう?」 「あー、それはですね、こいつが課題で使うノートを忘れたんですよ。 それでどうしてもって事で取りに来たんです。騒がせてすみません。 ほらお前も何か言えよ」 「すみません……」 うなだれたように言葉少なく謝る。 t02-143 名前:土曜日 :08/06/14 05 09 21 ID MTj3DD44 「まあそんなにしゅんとしなくてもいいわよ。大丈夫、別にこれくらい何も問題にならないわよ」 「はい、本当にすみません」 「そうだっ!」 弟と、弟の憧れと思われる教師を見て、ハルキは何か気付き、唐突に手を叩いて声をあげた。 両者の視線が集まるが、大して気にした風もなくまくしたてはじめる。 「こいつ、取りに来た課題って先生の教科なんだよね。 どうせなら教えてくれないかな、先生もこのまま宿直するだけなら暇だろうからさ」 「宿直といっても、見回りの後、警備システムをセットしたら帰るから、学園に泊まるわけではないのよ。 だけど、……まあそれくらい別にかまわないかな……。あとひとつ、もう遅いのだし親御さんの同意が無ければダメよ」 「えっ、いいですよ。先生も都合があるでしょうし。それに自分で解いてこそ意味があるものだろうし」 「ばか。お前ちょっと……」 ハルキは強引にアキトをヘッドロックして耳元でぼそぼそ呟いた。 「これは少しでもお近づきになれるチャンスだぞ」 「そ、そうかぁ?」 「そうだって、なかなか無いぞ。こういう状況は」 「でも親父にはどう言うの」 「そんなもん適当でいいだろ。別にやましいことするわけじゃあないんだし」 「動機は充分やましいかと思うけど……」 うぅと唸りながら、少しの考慮のすえにうなずいたアキトを確認して離す。 「はい、お願いします」 「それじゃあ親御さんに連絡しなさい。持ってなければ携帯貸すわよ」 「どうも、お借りします」 アキトは内心喜びながら電話するハルキを見ていた。 無事親から了承をえられ、三人は宿直室へと向かった。 余談だがハルキは親に、教師はクラスの担任、つまり男だと伝えていた。 t02-144 名前:土曜日 :08/06/14 05 13 25 ID MTj3DD44 ******************** 暖房によって暖められた部屋へと入る。 畳張りにテレビと簡易な台所、ちゃぶ台かと見まごうテーブルと昭和の香りがする造りだ。 だが一角にパソコンと警報装置の制御盤と思われるパネル、 多機能な電話とハイテクな機器が集まっているため、そんなレトロな香りもたちまち霧散する。 「夕食は食べてきた?」 「はい、おかまいなく」 「それじゃあお茶くらい出すわ、待っててね」 暖かい烏龍茶だったが、飲むと身体が温まる感じになる。 一息ついて明かりの元で結衣を見上げると、ずいぶんとラフな姿をしていることに気付く。 ノースリーブのブラウスに膝上までのジーパン調スカートにサンダル履き、 アクセントとして腰にラップスカートのような物を巻いて引き締めている。 見た目には学生の普段着にすら見えるその姿は、 似合っており格好も良いが、もう今の季節には寒そうに見えた。 むき出しの肩に何か掛けてやりたい。 「先生、その格好寒くない?」 「さっきね、シャワー浴びてたのよ。外は少し寒かったけど身体は温まってたからそれほどではないわ、 ほらほら、ノートと教科書を広げて、わからない所があったら気軽に聞いてね」 「お前はどうするの? 何も持ってきてないだろうし」 「先生を相手にトークとか」 「はいはい、ハルキくんには私の教科書貸してあげるから、一緒に勉強しなさい」 「うっ」 ハルキは教科書を手渡され、思わず唸る。 腕にかかる重みがこれから先の困難を表していた。 「うむむ、しかたない。ルーズリーフ少しくれ」 かくして二人とも、熱心に課題に取り組むという方法でしかアピールできなくなっていた。 しばらくカリカリとシャープペンシルの音が鳴る。 今この時においては、なかなかにして模範的な生徒と言え、そんな二人を結衣はじっと見ていた。 テーブルに両腕を重ね、そこに上半身を乗り出すようにあずける。 ほんのり上気した肌、たわわな胸が盛り上がり隙間から深い谷間が見えた。 それほど大きくないテーブルなため、手を伸ばせば届く距離にある。 「ねえ」 「はい?」 結衣はくすくすと、さも子供のように微笑む。 二人は気のせいか、甘い匂いを感じる。 「さっきから全然進んでないわよ」 「あっ……」 「いや……」 「ふふ、そういうお年頃なのはわかるけど、人の胸をちらちらと見てはだめよ」 t02-145 名前:土曜日 :08/06/14 05 16 24 ID MTj3DD44 赤面しながら二人は気を取り直し課題へと勤しむが、明らかに集中できていないことがわかる。 ノートと分の悪いにらめっこが続くが、やがてハルキは両手をあげる。 「だめだ、降参。悪いけど付き合いきれん、一抜けだ!」 「お前と言うやつは……」 「あはは、まあまあ、ここまでつき合わせてきたんだから怒らない」 結衣はおかしそうに笑いながら、なだめるように言い聞かせると、 兄に向けた気分もどこかへと霧散していく。 どうにも逆らえないと言ったのは、あながち外れではなかった。 「……いや、別に怒ってはいませんけど」 「というわけで先生、本来の目的、俺とトークをしましょう」 お調子者の口調で軽口を叩くと、結衣はにっこりと微笑む。 だが出てくる言葉は、 「だめよ、アキト君の邪魔になるから、やる気がないなら帰りなさい」 と、拒絶の意だった。 「うへ~、しかたない、見たいテレビもあるし俺は帰るわ」 ハルキはばつが悪そうに頭をかきながら立ち上がる。 「ぅえ、おい」 アキトは内心、言いだしっぺのお前が真っ先に帰るのはないだろと思い眼を合わせると、 まるで見透かしたように相手は片目を瞑る。 ハルキの微妙に面白がる表情を作りながらするウインクを見て、全てを悟った。 良い意味で解釈すれば、気を利かせたと言いたいところだろうが、 これからアキトが二人きりになる状況を明らかに面白がり楽しんでる。 「あら、冗談なのに、気を悪くしたらごめんね。別に居てくれてもいいいのよ」 「いえいえお構いなく。俺はこれでも優等生ですから大丈夫ですよ」 などと兄の成績をおおよそ知る弟にしてみれば、世迷い事をぬかしながらそそくさと退出していった。 「ふふ、いいお兄さんね」 それは明らかに誤解だったと思うが、訂正するのは気が引けた。 なんだかんだ言っても、少し嬉しかったのである。 その後も勉強は続いていった。 t02-146 名前:土曜日 :08/06/14 05 19 01 ID MTj3DD44 やがて課題も後半に移ると、さすがに難しくなったのか手が止まる場面が増えていく。 「どう、わからない?」 結衣が向かいにあるノートをのぞきこむと、自然と胸元が谷間まで見える。 アキトはその深さをこっそり盗み見するが、それだけで眩暈がしそうだった。 集中しようと意識するが、ほのかなシャンプーの香りに心はたやすく乱される。 「アキト君、聞いてる?」 「えっ、あ、スミマセン。ぼーしてしまいまして」 「もう、ちゃんと聞いてくれないとダメ。ここは重要なんだから」 結衣は立ち上がって、すたすたとテーブルを迂回して歩く。 迂回などと言うには大げさな時間と距離だが、 アキトは一歩近づくごとに増すプレッシャーに、周りの風景がスローモーションになるほどだった。 たかだか三歩ほどだっただろうが、隣に腰を下ろす瞬間までに心拍数は跳ね上がっていた。 「うんうん、充分いいじゃない。基本が出来て、次は応用ね」 「は、はい」 体力気力根性、そして理性を総動員して集中する。 見えない苦闘も肩と肩が触れてしまえばあえなく崩れ去る。 物理的距離がゼロという状態は、きわめて危険だった。 暖かく柔らかい感触に、男の生理現象が否応無しに発揮される。 そんな葛藤も知ってか知らずか、結衣は体を寄せる。 もしかしたら、書きとめてるノートが見にくかったのかもしれないが、 もはやアキトにとって課題より、時折二の腕に当たる胸に意識が集中する。 熱くなった下半身が行動は勿論のこと、思考も阻害した。 「――だから……、アキト君?」 「……えっ……あっ、あれ?」 「ふ~ん、先生はマジメな話をしているんだけど」 結衣はそう言ってさらに身を寄せる。 すでに当たると言うレベルではなく、押されていた。 「……今、思ったんだけど聞いていいかな?」 「は、はい?」 アキトは自分の邪な考えが暴露し、告発され被告席に立つ気分だった。 そして十三階段から断頭台まで、そう遠くない距離を一本道。 t02-147 名前:土曜日 :08/06/14 05 22 39 ID MTj3DD44 「アキト君てさ、あんまり女性に慣れてないの?」 慣れる? 女性に? いったいどういう意味だろう。 そもそも女性に慣れるとはどういう状態を言うのだろうか。 アキトは予想外の質問に戸惑った。 「なんだかとたんに集中できないで、意識がこちらに向いてるみたいだからね、なんとなくそう思ったのよ。 だけど私、本当の事を言うと、なんだか遊んでる女泣かせなイメージがあったのよね、アキト君てさ」 「あ、あの~、それはないですよ」 「あらあらごめんなさい。わざわざ夜にノートを取りにくるくらい真面目だものね」 それには裏の理由があったのだが、特に説明する必要もなかった。 「それに俺、女子と付き合ったことなんて一度もないですよ」 「そうなの。……でもそれは、ちょっと嬉しいかな」 「はあ」 意図のわからない相手の喜びに、気の抜けた返事をした。 「少し噂を小耳にはさんだのよね。さっきみたいな事、まあ女泣かせ? 遊び人と言うかな」 「んん? そうなんですか」 アキトは首をかしげる。 噂など当事者の耳にも多少なりとも入ってくるものだと思うが、 今回に関して言えば、初耳だった。 アキトは同性愛者でもないのに女子の告白を全て断っていたため、 難攻不落という噂が立ち、かえって硬派と言われていた。 実態はそこまでではなくとも、結果として出来上がったイメージは思いの他評判が良い。 本人もその評判に多少なり自負するところがあるため、結衣の話に意外な気持ちも強かった。 しかし、かすかだが別の推測で、胸に引っかかる部分もあった。 もしかしたら兄だろうか? 「俺は、女性を泣かせるような事は……してませんよ」 一部に嘘があったため、少し言葉に詰まる。 実際は告白を断るときに、相手に泣かれた事があったが、 これはノーカウントと心の中で付け加えた。 アキトはふと、今日は心にしまっていく思考が多い日だと考える。 「そう? この前屋上で女の子と対面してる時、 その子、涙を流してるように見えた気がしたんだけどね」 「えっ、それは……」 なるべく人目につかない時間と場所を選んでいただけに、指摘された事実に驚いた。 「そ、その……ラブレター渡されたり告白されたりした事があってそれで、えっと、 で、でもその、ちゃんと失礼の無いように断ってますよ。 それで泣かれてもしかたないじゃないですか」 あまりにあたふたするアキトの様子に、結衣は吹きだしてしまった。 「とにかく、そういう訳ですから。少なくとも先生が思ってるようなことではないですよ」 憮然と答えを締めくくる。 t02-148 名前:土曜日 :08/06/14 05 25 44 ID MTj3DD44 「ごめんなさい。でも何で断ってるの? 私が知ってる限りでも、結構な数よ。 こんな事言うと不謹慎だけど、まるで選り取りみどりだよね」 「えっと、それは……」 実に答えにくい質問だった。 まさかこの場であなたが好きだからとは言えまい。 加えて相反するように、 どうにも告白してくる相手には良い印象を持てないでいる自分がいた。 恋に恋する乙女が、自分の事をよくも知りもしないで告白しているものだと思っていた。 端的に言って、アキトは自分はツマラナイ人間だという自嘲に近い念がある。 趣味といえば将棋一筋で、あとは成績が二重丸もらえる程度にしかとりえがなく、 気の利いたおしゃべりや遊びなど、とても縁遠い物だと。 結婚相手としては良いだろうが、恋人としてはデートもまともに出来ない最低な相手だろうと、 年齢不相応な達観した評価をアキトは自分に下していた。 だからこそか、余計に結衣の存在は衝撃的だった。 優しくほがらかで茶目っ気も親しみもある美人が、将棋においては自分より強い。 おそらく学生時代においては、成績のよさでも負けていただろう。 ツマラナイ人間なりに持っていた自負が、完全に叩き潰されていた。 初めて対局したその日、閉校時間間際まで何度も勝負して全敗が決まった瞬間、 もう恋に落ちる運命だったと言いきれるほど、悔しさより先にときめきを感じていた。 答えあぐねて視線を泳がせると、当たり前に横にいる結衣に目が止まった。 さらさらの長い黒髪、小顔に理知的でたおやかな目、長いまつ毛が瞬きとともに舞う。 微笑を湛えた美貌が、可愛らしく組む両手の上に預け、今一身にアキトへ向いている。 自然のままでも艶やかに朱をおびた唇に触れたかった。 意識を逸らそうとすればするほど、返って意識してしまう。 「それは?」 人肌のぬくもりは、青い衝動を呼び起こすのに充分な効力があった。 へたすれば、目の前の人を押し倒しかねない。 隠してはいるが、先ほどから完全に勃起して、布地に擦れるだけでも射精しそうだった。 加速度的に勢いを増す嵐の中、かすかな理性を総動員して、熱暴走しそうな頭で計算する。 「お手洗いに行ってきます!」 三十六計逃げるに如かず、であった。 t02-149 名前:土曜日 :08/06/14 05 30 16 ID MTj3DD44 ********************************* 宿直室から出て、一番手短なトイレに明かりを点けて入る。 夜の校舎がかもしだす特有の恐怖など一片も感じなかった。 すぐさまズボンを下ろし洋式の便座に座り、自慰を始める。 どうせ誰もいない、羞恥心などこの場では不要だ。 映像や写真ではない、すぐ近くに居る女性を性のはけ口にするのは気が引けたが、 始めてみるとむしろ、何故今まで行わなかったのか不思議なくらいスムーズに、そしていつもより興奮した。 アキトは想像の中で結衣を犯し始めた。 手をつないだりキスや愛撫など、愛情表現の段階を全て吹き飛ばし、 ただただ服を剥ぎ取り、全裸で交合する情景を思い浮かべた。 病み付きになりそうなほど甘美な快楽、たとえ想像の中だけでもここまでいけるものだろうか。 時間が許す限り味わいたかったが、待たせているためそうもいかない。 第一そんな精神的余裕などなかった。 目を閉じ、一心不乱に想像を膨らませていく。 「はあはあぁ、先生、はあ、はあ」 「ねえ、大丈…………、ごめん、ね」 アキトは自分の想像の結衣とは違う台詞に夢心地から引き戻される。 しかもその台詞はごく近く、頭上から聞こえた。 アキトはあまりの余裕のなさに、鍵を掛け忘れていた事に気付く。 いまだに自分は断頭台に上がったままだという立場を思い出した。 それどころかもはや手遅れであり、ギロチンは落とされ自分の首が転がっているのが見えるようだった。 「そのね、なんだか苦しそうな声が聞こえたし、ノックをしても反応が無かったから……。 でも、元気そうでよかったよ」 客観的事実を見れば、まったくもって結衣の言うとおりだった。 「こんな所でオナニーしてはダメだけど、 ……本当にすごく元気、苦しそうだし助けてあげる、ね」 「えっ」 結衣は屈んでビクビクと血流の増した男根を握る。 さらにはそれを擦り、息を吹きかけた。 それだけでもアキトは果てそうになった。 「けど無条件はだめ。答えればこんなところでオナニーしてたこと許してあげるよ。ほら」 「くぅぁ、な、何を、ですか?」 先端からは汁が溢れ、イキたくてもいけない苦痛は拷問の域に達している t02-150 名前:土曜日 :08/06/14 05 33 22 ID MTj3DD44 「トイレに入る前に言った質問。ふふ、なぜアキト君は恋人をつくらないの?」 「それは……別に付き合いたいと思う女性がいなかっただけ」 「ふ~ん、そうなんだ」 結衣は小悪魔的な表情を浮かべ、怒張を再び手でしごき、慰める。 まるで全てを見透かすような目に、アキトは自分の考えが知られる恐怖より、 なぜか気恥ずかしさ、羞恥の方が勝った。 「アキト君て、嘘つくとすぐわかる。今のもさ、事実だけど、真実じゃない、みたいな。 ねえ、私に聞かせて。オナニーしてた時、何を考えてたの、誰を想像してたの?」 結衣は一言一句区切り、丁寧に言い聞かせる。 全てを読み取り、頭で理解していてもそれだけでは足りない。 声に表せば時系列に刻まれ、言葉は過去から未来へ影響を与える重りとなる。 欲しいのは、内に秘めるわかりきった真実ではなく、本人が発声にする事実だ。 肉体は精神の器にすぎないなどど良く言われるが、それは例外こそあるもののごく一部。 実際は精神など肉体によって容易く支配される。 「せ……」 「んん~、聞こえない」 結衣は陰茎に力を込めて握り、さらに親指で裏筋の部分をなぞる。 「あっ! せ、先生! 先生のことを想って、オナニーしてました」 「私、アキト君のオナペットにされてたんだ。ちょっと悲しいな」 さっと愁眉にかえる表情に、心に痛みを感じた。 「はあはあ、でも……おれ……おれ……」 「でも……なにかな。私、アキト君の弁解を聞きたいな。本当はそんな人じゃないよね」 途中で言いかけて止めるアキトに、結衣は優しい上目遣いで窺う。 自ら懺悔するのを静かに待つ聖女のように。 一層増した心の痛みが、肉の悦びと合わさり、強く精神を蝕む。 「っ、先生のことが好きだから、好きだから想像したんだ! 普段はそんなこと、とてもできないけど、今日は先生の近くに居られて嬉しかったから、つい。 そんな汚すようなまね、最初はだめだって思ったけど、始めてみるといつもよりすごく気持ちよくて」 「私のこと、好きなのね」 「うん、先生のことすごく好き」 「今まで、女の子の告白断っていたのもそのため?」 「そう、そうですよ、俺、先生のこと、大好きだから」 「すごい誠意、ちょっと感動しちゃったよ。 うふふ、それなら私でオナニーしてたのも許してあげる」 アキトは霞む頭の中で、とりあえず嫌われなかったことに胸をなでおろした。 t02-151 名前:土曜日 :08/06/14 05 35 53 ID MTj3DD44 「最後にもう一つ、想像の中で私とアキト君は何をしてたの?」 「はあはあ、セックス! セックス……してました」 「うん、ありがと。素直になってくれて嬉しい。お礼に口でして上げる」 アキトは肉棒に手とは違う、濡れたものが這う感触に震えるような快感が走る。 下から上へ、最後には先端の括れに絡ませ、口に含んで唇でしごく。 口を離して、手で握りながら鈴口を舌先で舐めた。 「ちゅう、ん、あぁ、アキト君の大きい。口に入りきらないかな。はむ、じゅ、んん」 「あっあっ、せっ、先生、うあぁ、そんなこと」 「先っぽ、しょっぱい汁がすごいよ。このまま我慢しないで、たくさん出して」 根元を両手で添えて、その先は唇と呼応して顔と手を上下する。 口内の熱い粘膜が、ぬるぬると亀頭のまわりに接触しては敏感に反応する、 暴れまわる陰茎を結衣はしっかりと押さえ込み、逃げ場を無くしては確実に追い詰めていく。 「ん、ん、じゅ、んむ、ぅぅっ、ず、んはぁ、ちゅ、んんぅ」 「あっ、ふああぁああぁぁぁ!!」 アキトが絶叫した瞬間、結衣は喉奥に熱い粘液を感じた。 手の中で肉茎がびくびく跳ねるたび、噴出する精液を舌で受け止める。 焦らされた分、射精は途切れることなく、あきれるくらい長かった。 「はあはあっ、はあぁ、はあ、先生……」 結衣はこれ以上出ない事を確かめ、 残った分も吸い出すよう、丁寧に唇をすぼめながら徐々に顔を下げた。 「んん……」 口から抜くとき、真一文字に固く結び、下唇に指を添え零さないよう離れる。 陰茎の先から口へ伝う銀の糸が名残惜しげに落ちた。 ゆっくりとそれを見届けた後、両手で器を作り、 そこへ愛らしい舌を案内として口腔に溜めた精液をもどす。 どれだけ出したのか、とろとろと白く長い糸、透明と白濁色で斑になった塊がしたたり落ちていった。 唾液と混ざった分があっても、量の多さに圧倒される。 赤い舌にも白い粘液が絡まってなかなか落ちない。 吐き出したりせず気を長く重力にまかせていたが、途中で諦め飲み下す。 アキトは罪悪感の中に、密かな喜悦を感じた。 「んん、アキト君、たくさん出したね、我慢してたからかな」 息苦しかったのか、白皙の頬を朱に染め、うっすらと見尻に涙をにじませる姿は、 今まで見た何よりも淫猥で美しかった。 t02-152 名前:土曜日 :08/06/14 05 39 02 ID MTj3DD44 「ねえ、アキト君のこれ、どうしたらいいかな?」 「せ、先生、汚いですから」 アキトは気遣ってハンカチを出すが、結衣は受けとれない、受けとらない。 「ううん、ダメ。両手がふさがってるもの。質問をかえるね。 アキト君の出したの、どうして欲しい?」 「え」 一瞬頭に浮かんだ映像が脳裡に焼きつく。 「素直に言ってみて。私もうアキト君の気持ちわかってるから、 どんなことを言っても軽蔑しないよ」 手にもどしている途中、自分の密かに思った薄汚い感情が湧き上がる。 それは彼女が喉を鳴らした瞬間に、強く感じたものと背中合わせのものだ。 「あ、あの……」 アキトは一体自分はどんな顔をしてるのだろうか、疑問に思った。 恥ずかしさで人が死ぬなら、きっと自分は死んでいる。 「の……飲んで……欲しい」 「うん」 恐る恐る言った希望に対して、結衣は躊躇なく了承の返事をして、すぐに実行へ移した。 嫌がるそぶりなど見せず、両手いっぱいになった精液に口を付け、舌ですくい、嚥下していく。 むせ返るような性臭、まだ湯気が立ちそうなほど暖かい。 「んん……すごく濃いよ。舌に絡まって……」 だが慈しむように指の一本一本、手首にこぼれた分まで、 自分が彼女のために出した精液は、再び全て彼女のものになった。 「ねえ、戻ろうよ」 アキトは夢見心地をさまよいながら頷く。 「アキト君が想像していたものが手に入るよ、きっと全部」 今、夢と現実の境界はどこにあるのだろうか。 t02-153 名前:土曜日 :08/06/14 05 43 04 ID MTj3DD44 **************************** 宿直室の戸を開き、内履きを脱いで上がる。 結衣は手と口をゆすぐため、備え付けの簡易な台所へ向かう。 少々の時間の後、戻ってきた姿を見て絶句する。 「ねえ、アキト君てこういうの好きかな」 僅かな面積しか肌を隠していないその格好は、 ノーブラで下着のみの上にエプロンを羽織ったものだった。 腰に食い込む下着の紐、そして動きに合わせてひらひらと舞う結び目がひどくいやらしい。 アキトは自分の理性が引き千切れる音を感じた。 ふらふらと近寄って抱きつき、たわわな胸を揉みしだいては、 さらさらに梳られた髪を手ですくいあげ、後頭部を押さえて熱烈にキスをする。 本来ならとてもできないことも、二人だけに用意されたこの空間なら可能だった。 「んん、ちゅる、ぅん」 甘い吐息と重なるように結衣が舌を割り込ませ、歯茎をなぞって侵入を図った。 開いた口腔へと舌を深く入れ、絡み合いお互いの唾液の甘さを確認する。 飽きること無く長い間、舌なめずりと吸い付くような音、人の呼気が続く。 「ん、はあはあ、激しいね」 「だって、こんな、エッチな格好で、先生すごくいやらしいから」 「私のせい?」 アキトは赤面して頷く。 自分の劣情に対する羞恥、期待がないまぜになり、支離滅裂に近い事を自覚する。 子供じみた責任転嫁だが、客観的に見て、裸エプロンで誘惑されれば男に罪は無いだろう。 結衣は単に容姿が良いというだけではなく、 充分にウェストは絞られていながら、その分突出するところは申し分ないボリュームである。 おまけに、それに見合うほどの身長の高さが、均整の取れたスタイルの良さをさらに際立てる。 男なら平常心を保てるのは土台無理に近い。 「んちゅ、ん」 再び接吻をしながら腰にある蝶々結びの一端を引っ張り、ひらりと最後の一線を守る布が落ちる。 前掛けにより、肝心のところは見えそうで見えないのも、余計煽るものがある。 彼女と一つになりたい衝動に抗うすべは、すでに持ち合わせていなかった。 腰に腕をまわし、エプロンの上からすでに勃起した強張りを下半身に擦りつける。 「はあはあ、もう我慢できない!」 「私のせいだものね、アキト君」 お互いこの言葉が妙に急所らしく、結衣は面白がり、アキトはますます赤面する。 台所に手をつき、白い尻をアキトに向ける。 後背位で待ち受けながら、誘うように流し目を送った。 ズボンを下ろし、腰のくびれを掴むと、軽く脚を開き入れやすいよう妖しく誘う。 待ち望む性交へと大きく腰を進め、すでに蜜で濡れる割れ目を、亀頭で押し開き侵入する。 先っぽがつつまれるだけで背筋を快感が走り抜けて行く中、 歯を食いしばるように、蜜壷へと肉槍をすべて収めた。 t02-154 名前:土曜日 :08/06/14 05 59 19 ID MTj3DD44 「んん、やっぱり、アキト君のってすごい……。奥までぴったりくるよ」 「あ、あぁ、先生の中、すごく気持ちいい」 「ねえ、私のこと好き?」 アキトは何度も首を縦に振る。 「それなら中にあるコレで……どれだけ好きか私に教えて欲しいの」 「先生、センセイ、おれ! あぁ!!」 壊れた人形のように、がくがくと突然動き始める。 我を忘れて暴走する腰の動きに、膣内で怒張が何度も往復してその激しさを伝え、 貫いたものが根元まで潜り込む度に肉襞が締め付ける。 初めて受ける肉の洗礼は、想像の時より甘く強烈な快楽をもたらした。 「アキト君すごい、私の体に、ずんずんって、響くよ」 エプロンを胸の谷間にはさみ、剥きだしになった乳房を五本の指で鷲掴みにして 、吸い付くような柔らかさに酔いしれる。 結衣は後ろを振り返り、舌をのばして口付けを催促した。 舌が触れ、唇が重なれば、すぐにディープキスへ移行し、互いに絡めあい唾液を交換する。 結合した下半身はその間も休み無く動いていた。 雄々しく猛る雄渾は最終目的地まで容易に到達して子宮を叩く。 長いストロークで矢継ぎ早に繰り返されるたび、 蹂躙を許す膣壁は蠕動して快楽の悦びを分かち合う。 粘膜の摩擦は次々と溢れ出る愛液によって加速する一方だった。 顔に似合わぬ剛直は存分に結衣の性器を責め抜き、悶えさせ、着実に最後の到達点へと昇る。 牡の生殖器官に呵責など無い。出してしまえばお終いだ。 アキトはセックスに溺れながらも、なけなしの理性で最後までコントロールを試みる。 結衣はスローダウンしたことに怪訝な表情をした。 「あ、はあはあ、どうしたの?」 「はあっはあっ、気持ちよすぎて、その、いきそうなんです。 けどその……出すのは外にしなくちゃって思って」 「可愛い声。ねえ、ぐって奥まで入れて」 t02-155 名前:土曜日 :08/06/14 06 02 07 ID MTj3DD44 アキトは言われるまま、肉槍を押し進める。 密着して腰に当たる尻の柔らかさが心地よい。 言葉通り、すでに達しそうなのがわかる。肉棒は膣内でも脈打つたび跳ねていた。 先端に触れるものは魅惑の入り口。 「ほらぁ、わかる? ここまでしか、アキト君の愛が伝わらないなんて、とっても残念な気持ち。、 どれだけ好きか私に教えて欲しいって言ったのに、アキト君たら最後まで教えてくれないんだから」 今度はアキトが怪訝な表情をする番だった。 「で、でも、それって」 「ねえ、このまま小刻みに動いて」 一方的にアキトの言葉を遮って要求する。 腰を少し引き、そして突き出す。 これだけでも気を抜くと達しかねない、間隔を置いて控えめに肉打つ音が鳴った。 「ああぁ、わかるよ、奥まで、ん、くる」 結衣はひたいを台所に付けるようにして後ろを振り返り、奥を刺激されるたびに喉を鳴らす。 逆さになった彼女の顔には、ありありと至福の表情が浮かんでいた。 高貴な存在が、頭を下に置く屈服した姿勢、 その蕩けた表情は、性行為のみによって見られるものだろう。 「ほらぁ、この先に、アキト君の気持ちが届きそうなのに、教えてくれないの?」 「はあっ、はあっ!」 ぴったりとお互いの性器を結合させたまま、白い尻に片手を添えくゆらす。 ずたずたにされた理性はまだかすかに残っていたが、それもどろりとした物質に流されていく。 洗い流された後に残るのは衝動的な本能だった。 「わかりました。どれだけ俺が、センセイのこと好きか、最後まで……教えてあげます!!」 「あっあぁ、そうよ! 最後まで、全部教えて!!」 より熱さを増した男根が、勢いと共に挿入した。 汗に光る裸身が艶かしくうねり、性の営みの激しさに荒い息を漏らす。 すでに準備の整う女の内部はたやすく受け入れ、たっぷりと粘膜で侵入者に歓喜を伝え、 さらにはぐいぐいと食いつく肉壷が離れることを許さない。 t02-156 名前:土曜日 :08/06/14 06 07 16 ID MTj3DD44 離れがたい淫らな奉仕にも、牡の本能は本来の目的を忘れない。 一刻も早く解放の時を目指すが、すでにそれもままならなくなっていた。 時が経てば経つほど、快感などすでに生ぬるい風に過ぎず、 どろどろに溶けたマグマが五感を埋め尽くし、全身を灼く。 この灼熱をそのまま彼女に注ぎたい。 「あああぁぁぁ! はあっ、もう何も考えられない!」 「ああ、はあぁ、いいよ、私もいく! いっちゃうよ! でもぉ、熱いの感じながらいきたいの!! 出して! 結衣の中で、早くぅ奥まで教えて!!」 最後の瞬間、がっしりと結衣の下半身を掴み、外れないよう固定する。 全身を灼くような熱が、子宮へと放出していった。 「くっ、先生わかる、気持ち良すぎてぇ、止まらない!」 脈動に合わせるようにしながら、腰を打ち付ける。 子宮口へ勢いを乗せた怒張が当たり、鈴口から無数の精子を含んだ白い粘液が迸る。 膣内射精の快楽に酔いしれながら、助走をつけて何度も子種を最奥まで注ぎ込んだ。 「ああぁぁ! アキト君が中にくる。どろどろの熱いのが、奥まで届いてる!! 中に出されながら、いかされるよぉ!! 高らかに宣言した後、背筋が張り詰めさせ、びくびくと震えながらのけ反る。 快楽の果てに合わせ、いまだ刺激を受ける膣も収縮して精を搾り取る。 結衣の絶頂を感じながら腰を前後させ、要求に応えるように最後の一滴まで注ぎ込み、 万感の思いを込めて生殖行為を締めくくろうとした。 「んん……熱いのいっぱい届いてるよ。アキト君、本当に私のことが好きなんだね」 量や濃さ、勢いも全て二回目とは思えないほど、 アキトが陰茎を引き抜くと、引きずられるように白く泡だって溢れ出す。 「はあはあっ、そうです。ふうぅ……これで、俺の本気が先生に届いたんですね」 「ねえ、布団敷くから、今度はその上でもっと、もっと……アキト君を教えて……」 アキトは一つ思い出した。 まだ想像したものは全て手に入っていない。 全身がわななき、血が沸騰する。 ************************ t02-157 名前:日曜日 :08/06/14 06 13 59 ID MTj3DD44 ************************ ようやく日が差し始めた早朝、結衣は目を覚まし、起き上がって台所で水を一杯飲む。 喉を潤し、運動と睡眠で失った水分を補給すると、意識が覚醒して神経が隅々まで行き届く。 本当に久しぶりな、爽やかな朝を全身で感じ取っていた。 満足と言うには足りないものがあるが、それでも澱んだものがさっぱりと無くなるようなこの気分。 布団に戻ると、まだアキトはすやすやと熟睡している。 寝顔の可愛らしさに、思わず頬にキスの一つでもしようかと思ったが、 起こしてしまっては忍びないと思いとどまる。 彼には充分な睡眠をとって、体力を回復してもらなければならない。 結衣はお手洗いへと向かった。 ************************ 「昨晩、結局アキトは帰ってこなかったけど、先生と一緒になにをしてたんですか」 着衣の乱れは無くとも、単に寝起きだけとは思えない髪の乱れ、 首筋にうっすら残るキスマーク、それに汗の混じって感じる独特のすえた匂い。 一晩たっても消えないとは、いったいどれだけ励んだのだろうか。 あくまで普通にいられるのが不思議なくらいだった。 突然の対面にも、結衣は悪びれた表情も見せずハルキを窺った。 「ふふ、ご想像にお任せするわ」 結衣は妖艶に微笑む。 およそ教師という職に似つかわしくない表情だが、 異常なほど違和感無く、淫らで自信に満ち溢れている。 ハルキは早朝にもかかわらず、宿直室近くの廊下で結衣を待っていた。 「昨日は帰ったと思ったけど?」 「はい、家に帰ってそのまま寝たんですが、朝早く起きてもアキトが帰っていなかったんで、 心配になって見に来たんですよ。それより先生、これからどこへ行くんですか」 「ちょっとお手洗いにね」 「オレもついて行きますよ」 「女子トイレに?」 「どうせこんな時間、誰もいないでしょうからね」 「そうね」 結衣は再び目的地へと向かう。 呆気にとられながらハルキは後ろを付いていった。 「それにしてもよく入ってこれたわね。鍵は閉めてあるし、警備システムも反応しなかったみたいだけど」 「……職員玄関、鍵かかってなかったですよ。警備システムも解除のままだと思います」 「あら? 私も最初は帰るつもりだったし、忘れていたのね」 照れているのか、髪を手櫛で整える。 ハルキはすたすたと女子トイレに入る結衣を見ながら、見えない壁がある空間へと足を踏み入れた。 t02-158 名前:日曜日 :08/06/14 06 18 06 ID MTj3DD44 「私が用をたしてるところを見たいの?」 「……そんな趣味はないですね。でも鍵は開けておいてくださいよ」 「わかったわ」 ハルキは区画された壁に背を預けながら中の様子に耳をそばだてる。 衣擦れの音の後、水が跳ねる音が続く。 存外興奮する自分に、己は変態なのかもしれないと苦笑した。 音が止み流す音が続いた後、衣擦れの音が再開した。 「先生、入ってもいいですか」 「いいわよ」 扉を開け、中に入る。 狭い空間に二人きりだった。 「今度はハルキ君が用をたす番かしら? 私で……ね」 「先生はスカトロ趣味でもあるんですか?」 「ないわよ。好みは人それぞれだと思うけどね」 「俺はいちいち先生の目の前でしませんよ」 「うん? ふふ」」 ちぐはぐな会話を打ち切るよう、ハルキは呼吸を整える。 緊張もあったが、これからすることに心構えが必要だった。 「まさかあの堅物が朝帰りになるとは思わなかったよ。 先生に惚れこんでたのは知ってたけど、ここまでとはね。 昨日あれからどれくらいしたんですか?」 「あら、それは二人だけの秘密ってことよ」 「したことは否定しないんだ」 ハルキは結衣ににじり寄り、肩に手を掛ける。 間合いを詰められ、身体に触れられても、特段不快そうな表情は見せなかった。 「先生、それはまずいんじゃないかな」 次の台詞が大事だと言わんばかりに一呼吸置く。 「だって先生は生徒と関係を持ったわけだから」 「んん、これって……私もしかして脅迫されてるのかしら?」 鈍いのか、からかってるのか今ひとつ図りかねる表情だ。 考えが読めないのは、ハルキが人の気持ちを読む能力が足りない訳ではなく、 相手の、瑣末時事とでも言わんばかりの、意に介さない普段通り自然のままだからであった。 いらだつ自分を抑えながら、慎重に話を続けた。 「そうですよ。それは、いくら何でもまずいですよね」 「あら、そうかしら?」 返答よりも先に、肩に置いた手を滑らかな肌を徐々に下へ這わせ、 成熟した女性を主張する豊かな双球へ触り始めた。 「んん……」 「先生の身体、これで誘惑したんですか」 「あっ……だめ、だよ」 t02-159 名前:日曜日 :08/06/14 06 24 06 ID MTj3DD44 ようやく初めて見せる拒絶にも、一度膨れ上がった欲望に歯止めがかかるわけではない。 むしろここに入ってからよく最初に襲いかからなかったものだと、 年頃の青年にしては感心して良いくらいだった。 どの道、こうなる事は同伴してから確定していたようなものなのだから。 今の反応もすでに織り込み済みだった。 一応とはいえ、形だけでも拒否めいた言動だが、実際はOKしているようなものだ。 行動も大胆に、結衣の肉体をまさぐりはじめる。 「すっげえ……、他のやつらと比べ物にならない」、 「あっ、ん、ふふ、色々な女の子の胸を揉んできたのね」 「それはご想像におまかせしますよ」 「遊び人なのね、あなたは」 頂点にある蕾が硬く突き出してくる。 なかなか達者な手つきに、吐息も甘く切なく昂ぶる。 「これならパイズリできそうだね。先生やってよ」 ズボンを下げ、すでにそそり立つ肉棒をさらけ出す。 便座に座って位置的に丁度良い、結衣の胸の谷間に宛がった。 「そんなの、押し付けないで……」 「ダメだよ。ばらされたら先生困るだろ。ほら、覚悟をきめてさ」 やがてゆっくりと結衣は上着を脱いで、こぼれんばかりの美乳を見せた。 大きいだけではなく、つんと上向きの形の良い乳房は芸術的でありながら、 吸い付きむしゃぶりたいと男なら誰しも思う妖しさを秘める。 「うん、そうね。私、アキト君とエッチしたのをばらされたら困るもの」 そう言って、おずおずと肉棒を胸に挟む。 豊満で張りのある乳房を手でさらに寄せ上げ、包みこうむよう上下にしごき始める。 竿から亀頭にくるまれる刺激に、自然とハルキは腰を浮かす。 「あぁ、こういうの初めてだけどいいね。アキトにもしてやったの」 「そんな事……言わせないで」 ハルキは乳首の先を軽く摘まんで、親指の腹で擦る。 敏感な刺激に動きを止めた結衣に対し、 乳房にうずめられた男根を口元近くまで突き上げた。 まるで性器を犯すように何度も前後すると、 先走りの汁が溢れ、喉元から谷間へと糸を引いてぬらぬらと輝く。 「自分の立場わかってるます? 今の先生に黙秘権なんて認められないんだから」 さらには愛撫をしていた乳首に力を込める。 「あん……うんん、昨日はしなかった……最初は口だったよ」 「へえ、それも羨ましい。それならそのまま舐めてよ、昨日みたいにさ」 「ん……」 t02-160 名前:日曜日 :08/06/14 06 26 52 ID MTj3DD44 先っぽに舌を伸ばして唾液を絡めるように舐める。 美乳から卑猥な音を立てながら肉棒に奉仕して、 口に咥えながら、時折裏筋から鈴口へと舌先でつつく。 「あっ、あぁ、それすげーいい」 「んっ、んんっ、れろ、気持ちいい?」 「すごく」 「嬉しい」 これ以上ないほど明快に喜ぶ結衣に対して、 ハルキは主導権の単語を思い浮かべ妙な気分になったが、すぐさま快楽の波に押し流される。 美人教師が丹念に生徒の怒張を慰める図は、およそ健全とは言いがたい屈折した淫猥さだ。 技巧においても充分すぎるほどのものを持ち、なぜこんなにも手馴れているのか考える余裕もない。 すでに達するまでに、そう時間は必要ではないほどの昂ぶりがきていた 「あっ、はあはあ、そろそろいく。このまま……そのきれいな顔に出してやるよ」 「出すの、出しちゃうの? 精液、私の顔に出すんだ」 「くぅっっっっ!!」 意味もなく歯を食いしばって我慢をしてみるも、すでに無駄な抵抗であった。 翻弄される肉棒から盛大に白濁とした液が飛び出していく。、 結衣は避けようともせず、精液は前髪から目元、鼻、口と端麗な容姿を汚していく。 「ああぁ、すごい量……。この匂いも、こびり付きそうだわ」 どくどくと駄々っ子のように長々と欲望を吐き出す。 ハルキは当初の目的を果たしたものの、いいように弄ばれいかされた敗北感に駆られた。 「っあぁ、はあはあ。そのまま中に残ってるものも口で後始末して」 「わかったわ」 ようやく勢いも止まった頃に、先端を咥えて再び愛撫する。 敏感になった亀頭からの刺激に、ハルキは呻くように声を上げて震えた。 「うあぁぁ……」 「んっ、ちゅ、ちゅう、んぐ」 せり上がるものに加え、尿道に残る残滓も吸い取っていき、 最後には唇まで滴り落ちるものを、赤い舌が舐め取って逡巡もせず嚥下する。 まるで地に足が着かない浮遊感の中、喉を鳴らす生々しい音に現へと引き戻された。 普段は排泄処理するくらいにしか意味のない自分の精液を、彼女は胃に納めたのだ。 「喉にからまって飲みにくいわ。若いってすばらしいね」 「はあはあ、はあぁ……」 「んん、アキト君のと味、ちょっと違うね」 「そんなの、比べるなよ」 妙な恥ずかしさに、口調もぶっきらぼうになる。 t02-161 名前:四時五時 ◆P7woR/uQWc :08/06/14 06 34 57 ID MTj3DD44 「顔、赤いよ。アキト君もね、私に飲んで欲しいって言った時、 すごく赤面して恥ずかしそうだった。 やっぱり似てないようですごく似てるよ、二人とも」 結衣は特に揶揄するつもりで言ったのではなく、 率直な感想を述べたのだが、ハルキの表情に一瞬影をさしたのが見て取れた。 だが束の間、落ち着きを取り戻したように振る舞う。 「ふぅ、先生いい格好だねぇ」 「ありがとう、満足した?」 「いいや、これからが本番だよ。先生のここもさ……」 ハルキは腰を下ろして、座ったまま動かない結衣の股に入り覗きこむ。 可愛らしい白いレースの下着にうっすらと滲みが見えた。 指でひっかけ脇にずらして、すでに濡れているのを舌先で確かめると、 結衣は熱い吐息を漏らしながらハルキの後頭部を押さえる。 割れ目にそって舐め上げると、ほころぶように開きながら唾液とは違う液が滲み出る。 眼前では女性器がすでに待ちきれないようにひくつく。 「あぁん、そんなところ……舐めないで」 「こんなに濡らしておいて、説得力ないよ」 秘裂を親指で広げ、肉芽を舌先でくすぐる。 ひときわ高い声を上げ、押さえつける手が強い力になった。 「先生、気持ちいい?」 「……うん」 「もっと大きい声で言って」 敏感なクリトリスをねぶり、垂れてくる愛液に口をつけ啜る。 堪能した後、舌をすぼめて、孔に突き入れた。 たちまち異物の侵入に反応して、膣壁が締め付ける。 それでもねじ込むの止めず、肉襞を割って縦横に愛撫する。 「ああぁ! それ、そこ、気持ちいいよ!」 「いいんだね」 結衣は潤んだ瞳でこくんと頷く。 性的に堕とされたその表情は、欲情して襲いかかるっても 情状酌量を与えられるのではないかと思えるほどそそる。 事実ハルキも復活した一物が、一層硬直するのを感じた。 頃合を見計り、忍ばせていたコンドームを取り出して装着しようとする。 「……ハルキ君、普段から持ってるんだ。アキト君とは違って遊び人ね」 「そうですよ、遊びで女性に負担を掛けるのも嫌ですからね」 皮肉めいた台詞に対して、意識して柳に風がふくように受け流す。 ここで感情に波風が立つようでは、人として男として負けるような気分でいた。 「ふふ、でもね私……」 結衣は顔に付いた精液を拭い、その指をぺろりと舐める。 ハルキはどきりと硬直して、相手の次の言葉を待つはめになった。 「遊びではなくて、ハルキ君の本気が欲しいの」 「それって……」 t02-162 名前:日曜日 :08/06/14 06 36 39 ID MTj3DD44 奇しくもアキトと同じ反応をする。 どういう意味と続けようとした矢先、結衣は下着に手を掛け、 するすると下ろし、片足を抜いてぷらぷらと引っ掛ける。 「アキト君はすごかったよ。『本気』で私を愛してくれたの」 座ったまま片膝を立てる。 高身長に見合う、長くすらりとした脚線美が優雅に折り畳まれた。 露わになった太腿の付け根に目が行くのは必然だ。 下着など外している、視線を遮る物は無い。 造形美を極めた肢体に、そこの一点に人の証である秘めやかな肉の花。 醜悪なようで神々しくもあった。 情景を思い浮かべるように、うっとりとした眼差しで宙をみつめながら自ら胸を揉み、秘所へと手を伸ばす。 中指を孔へ沈めていくと同時に息を吐く。 静かに喘ぎながら、指を動かして刺激を感じる。 「あんなに真面目で大人しいアキト君がね、別人みたいに激しく求めてきたわ。 だから余計に伝わったの、アキト君の本気」 「あいつ初めてだったからだろ。それに先生とできるならケダモノになるよ」 このままだと相手の術中に陥るようで、強引に目を逸らし、はき捨てるように言った。 「ハルキ君も?」 「俺は……童貞じゃないよ」 「ふふ、私とするとケダモノになるの?」 「………っん」 横目で見て、そのあられもない光景に生唾を飲みこむ。 幾人か女性と肉体関係を持ったハルキは、思わず今までの女と比べてしまう。 その格差は単に年齢の違いだけでは説明できない、 彼女らが仮にこれから成長したとしても、この差はうまるとは思えない。 「男の子はみんなオオカミ、女の子は食べられちゃう赤頭きん。 それともハルキ君は、アキト君と違って、女の子の前で紳士でいるのかな?」 「くっ、ああそうさ。俺は紳士でいるよ」 自分でも随分と支離滅裂な言い草だと感じる。 そもそも事の始めは、どう考えても紳士的ではない。 何をいまさらと結衣はくすりと微笑むが、 ハルキはそれを自分が強がりを見せてるのが可笑しいのだと思いむきになっていた。 「ねえ、それじゃあさ……」 「?」 「もう一度最初から……優しくキスから始めて欲しいの」 「……はあ?」 もじもじと恥ずかしげに何を言うかと思えば、まるで場違いな発言に毒気が抜かれる。 結衣はそのまま上向きに顔を上げ、目を閉じて口付けを待つ体勢になった。 暫しの逡巡の後、自分で言った手前、腹を決めて優しく口付けしようとする。 一旦ズボンを上げ、顔を近づけたが、 優しい雰囲気にそぐわない、先ほど自分が出した精液が気になった。 「先にちょっと」 「ん……」 ハンカチを取り出し、結衣の顔を拭う。 目を閉じたままじっとする彼女の顔を丹念に綺麗にしていく。 曲がりなりにも美しさを磨く施しに、ちょっとした陶酔感があった。 t02-163 名前:日曜日 :08/06/14 06 39 35 ID MTj3DD44 「これでいい」 「ありがとうね」 「……もう一度、目を閉じて」 「ん……」 今度は何事も無いように、キスをする。 唇が触れるだけの、親愛をこめた優しい接吻。 至近距離で見る、普段と違う可愛らしさにどぎまぎしながら続けた。 僅かな時のようで、だいぶ長い間のようでもあった。 「こういうのもいいよね」 「あ、ああ」 「ね、次は……」 また目を閉じ顔を上向きにして待つ。 次は何か、特に言われなくともわかる気がした。 不思議と心が通じ合う。 「ん……」 しっとりとした感触を味わいながら、少しずつ唇を開き、舌をのばす。 お互いの舌先が触れ、くっついては離れ、次第に絡み合っていく。 舌から伝るのは唾液だけではなく、優しい心遣いからくる暖かさがあった。 ハルキは肩に手を置き、抱き寄せる。 「ん…ちゅ……ん、ちゅぅ、ぅん」 「んん……はあはあ、ふうぅ」 口が離れると、つうっと唾液が滴り落ちた。 「キス……とってもよかったよ」 「それは光栄。次は何がお望み?」 紳士な台詞とは裏腹に、下半身は欲望に猛る。 だがそんな素振りを表に出さず、心の棚に投げいれる。 茶番にすぎないが、だからこそむきになる傾向がハルキにはあった。 結衣がそっと立ち上がると、自然と狭くなり密着してしまう。 今度はハルキが少し上を向く番だった。 腰と背中に腕をまわし、抱擁するのだが少しさまにならないのを自覚する。 三度目のキス、舌をはべらせ、乳房を揉んで、手が全身を這い回る。 「ああん……ん、そこ」 口を外して喉をそらして喘ぐ、その無防備な首筋にキスする。 舌でくすぐりながら徐々に下がり、乳房まで到達する。 硬くしこる乳首に吸い付き、愛撫した後、口いっぱいに広げその豊かさを頬張る。 「んん……はあぁぁ」 手をそっと、スカートの内側へ持ってくる。 「そこ……敏感なところだから……優しく」 こそばゆい囁きで耳もとをくすぐられる。 性急になりがちな動作を押し止め、情感を込めて楽曲を奏でるように熱く熟れた秘唇をなぞる。 静かに中指を潤いに探り当て、その蜜を乗せて肉芽へも撫で付ける。 多彩な音の高鳴りに比例するようにして、指による愛撫も熱を帯びる。 t02-164 名前:日曜日 :08/06/14 06 42 23 ID MTj3DD44 「ん……っあぁ、はあはぁ」 「先生のここ、もうすごいことになってる」 手を抜いて、そのねばりを確かめるように指を開く。 水かきのように広がるかと思ったが、思いのほかさらりと垂れていく。 勿体ないと思って舐めると、視線を感じてふと目が合わさった。 「やあ、そんなの舐めないでよ……」 「さっきのお返し」 視線を逸らして、顔を赤らめる結衣の表情は、 清純と同一の属性を持ち、恥じらいと憂い、喜びが混じり初々しさに満ちていた。 同じくしてハルキの心には、満たされるような初々しいときめきを感じていた。 薄々彼女の術中にはまる、まずいやりとりだと分かっていながら、心地良い瞬間から逃れられない。 首筋にうっすら残るキスマークに接吻しながら、さっさと終止符を打たなければと思いとどまる。 どうせ毒を食わなければならないなら、早めの方が影響も少ないはずだ。 「もう、先生としたい」 「私と?」 「そう」 この人はなぜ当然の事を聞くのだろうと思った。 もしかしたら、ダメなのだろうか? 胸が高鳴り、不安に足が崩れ落ちそうになる。 「……うん、ハルキ君が望むなら、いいよ」 「あ、あぁ」 痛みなら我慢できるだろう、涙ならこらえる事もできるだろう、 だけど胸のうちから湧き上がる暖かいもの、喜びは抑えることが出来ない。 この感情はどこからくるのだろう、 当初の目的は何か、ハルキは思い出さずにはいられなかったが、今や遠い過去の出来事。 多幸感に包まれながら、これからする行為に幾ばくかの罪悪感が湧く。 「あっ、でも、もう優しくなんて出来ないかもしれない」 「ん……私、ハルキ君になら……傷付けられてもいいの。だから……」 美しさは罪ではなく、力だ。圧倒的な圧力によって毒が瞬く間に回る。 だがとても素晴らしく甘美で柔らかいに違いない。 「……いいよ。きて」 ハルキは体を入れ替え、結衣の背中を扉に押し付ける。 鍵はかけてあるが、二人分の体重が掛かりギシリと軋む。 唇を重ねながら右手の手首を握り、動けないよう壁へ押さえつけた。 「んん……ちゅる、ぅん、はあぁ」 片手で太腿を抱え、スカートがめくれて見える秘裂へと、猛る男根を押し付ける。 挿入しようとしたが、割れ目の上をすべり肉芽へと当たった。 結衣はびくんと反応する。 「ねえ、そんなに焦らなくても大丈夫」 「ご、ごめん」 t02-165 名前:日曜日 :08/06/14 06 45 34 ID MTj3DD44 ハルキは自分は童貞か、と自己嫌悪にかられた。 今度はしっかりとあてがい、腰を進め、濡れそぼる蜜壷へとわけ入る。 挿入した後、最初に付けようとした避妊具を忘れていた事に気付く。 だが今更といった感じがした上、初めて直に触れ合う良さもあった。 このまま挿抜を繰り返し、己の一物でもって結衣を標本のように扉へ縫いとめる。 突き上げるたびに軋む扉の音も、セックスを彩る協和音だ。 「あん、あっ、あぁっ、激しいよぉ」 「はあはあ、あっ、ごめん」 いつの間にか我を忘れて、相手を痛めつけていたことに気付く。 動作を止め、荒い吐息が両者を行き来する。 結衣ははにかむような微笑を浮かべ、ハルキをじっと見つめた。 「ふふ、でも男の子なんだから、しかたないよね」 「ごめん……本当は優しくしたいんだ」 優しくしようとする心、快楽を貪ろうとする体、微妙に相反するが、 ハルキは上手く折り合いがつけられる自信が多少あったのかもしれない。 最初は隘路を再び馴染ませるように挿入して律動する。 上下に波打つ乳房を掌で覆いながら、屹立とした乳首をこねる。 ああっ、と結衣が呻き声を上げ、漆黒の長い髪が光彩を放ち感情を表現する。 愛撫と波状するように陰茎をぎりぎりまで抜き、一気に突き入れる。 歯を食いしばり、長いストロークで何度も膣奥まで責める。 「くぅん、んぁああ、はあ」 「はあはあっ、先生の中……気持ちよすぎる」 奥と亀頭が出会うたびに、走り抜けるような快楽が襲う。 このまま味わいたくて、最奥まで差し込んだまま捻り、抉りこんだ。 子宮口が吸い付くように膣全体が蠢き、中にあるものに追従して悦ぶ。 ハルキは少しでも長く持たせようと口付けをする。 せめて結衣を先にいかせるのが、普段器用な彼の不器用な優しさだった。 「ん、ちゅっ、んん! はあはあ、ふあ、どう、先生も気持ちいい?」 「いいよぉ。ハルキ君のが、奥まで届いたままぐりぐりくるの最高だよ!」 散々に愛撫を受け、少しの中断によって焦らされた肉体は、 営みによって火照りを取り戻し、更に高みへ昇りつめる。 「そこぉ、くる、ハルキ君のが欲しいって」 「先生いきそう?」 「うん、いいよ、いくのぉ!」 「はあはあ、嬉しい。俺でいってくれるんだ。 ああぁ、こんな時に……言うのもなんだけど……俺、きっと先生のことが好きだ。 だから、だからっ、すごく嬉しい!」 「私のこと、好きだなんて……結衣も嬉しいよぉ」 身体を小刻みに震えさせる結衣に対し、壁が軋むほどの勢いで腰を叩きつける。 肉打つ音が鳴るたびに、熱く潤む膣壁が歓喜にわななき、存分に牡の蹂躙を抱きとめる。 「ああっ、先生、俺、オレ!」 臀部に手をまわして、ぐっと下半身を密着させる。 結衣は身体全体をハルキに預け、首に腕を絡ませ頬ずりするほどくっついた。 匂いというものは五感の中でもっとも野生的なものなのかもしれない。 接近して濃密になる、汗に混じって香る髪の良い匂い、微かな香水、 発情した女がかもすフェロモンは欲情の火を加速させる。 真に濃厚な時間の始まりだった。 t02-166 名前:日曜日 :08/06/14 06 48 13 ID MTj3DD44 手と腰に挟まれ、逃れられない胎内に何度も牡の生殖器が押し込まれる。 一突き毎に潤みきったトバ口から淫らな液を浴びせ、床に滴り落ちた。 結衣は大胆に脚を開き、自ら抱え上げてより深い結合を求める。 すでに拒むものは無く、子宮の入り口まで男根は存在を主張し、 次に段階への布石として、先走りの汁を分泌して己の道行きを馴染ませる。 女芯はどろどろに蕩け、牡に絶対の忠誠を誓い、隷属し、支配され、そして搾取する。 怒張は子種を搾取する柔襞の濃密な愛撫になぶられていた。 「やあぁっ、はんっ! あああぁ、いい、もう!」 結衣は一線を越え、全身を張り詰めさせた後、びくびくと震えだす。 アキトは最後のところで男根を抜き、すぐさま白濁とした精液を噴出させる。 ビュクビュクと音が聞こえそうなほど勢いよく出ては、 結衣の胸から腹へと降りかかっていった。 「ふあぁ、熱いよ」 結衣はとろんとした目で、自分の体に付く粘液の熱さを感じていた。 付着したそれは女体にしがみ付くように凝固してゼリー状になる。 段々と勢いを失うものの、先から固形状に盛り上がる様子はある種壮観だった。 若い生命の原動力を感じさせる。 「本当に、とっても良かったよ。……ん」 結衣が被さるように唇を重ねると、 ハルキはもたれ掛かられ、押されるように後退する。 全力を出し切ったためか、足に便座が当たった時、そのままへたりと座った。 「……ねえ、今度は私がハルキ君を気持ち良くしてあげる番」 「えっ、せ、先生」 最初と立ち位置が逆転したことに、ハルキは今更ながら気付いた。 結衣は屈んで、自分のために尽くした陰茎を慈しむよう手を添える。 まだ柔らかいそれを、舌先でそっと舐め上げる。 「うっ、ふあぁ」 感度の良さにハルキは思わず声を上げた。 愛液と精液でべとべとの男根が、舌での愛撫によって綺麗にされる。 次第に本来の姿を取り戻し、硬度が多少復活したことで、手で握り竿を擦って強める。 「回復するのが早いね。やっぱりこういうのって若いからなのかな?」 片手で髪をかき上げ、男の一物に奉仕する姿は絶品の色っぽさだ。 「ここもね……」 陰茎の付け根に下がる袋を、指で優しくくすぐる。 前立腺を走る刺激に、更にも増して屹立と起き上がる。 「うん、ゆっくり上下に動いてる。ハルキ君が今、たくさん精子つくってるのがわかるよ」 結衣はある程度には復活した肉棒をうっとりと眺めた。 「うふふ、今度はぁ、私が我慢できない」 「えっ、ちょっと、待って」 「ダメ、待てない」 t02-167 名前:日曜日 :08/06/14 06 51 50 ID MTj3DD44 にっこり妖艶に微笑み、爽やかに宣告を下す。 肉棒を握ったままハルキの上へ跨り、自分の淫唇にそっとあてがう。 スカートで隠れて見えないが、今にも腰を落とされそうなのがわかった。 「うぁ、ちょ、ちょっと待って」 「ふふ、あん」 結衣はゆっくりと腰を落として、肉棒を飲み込んでいく。 「あっ、あっ、ああぁ、はあ、はああぁ!」 まだ敏感な亀頭が肉襞を分け入り、性器が奥まで結合する間中、声を上げ続けた。 しっかり咥えこんだ後、結衣は腰をひねり、抜いては降ろし、まだ回復途中の男根を責める。 有無を言わせぬまま、徐々に内側で大きさ、硬度が増していく。 「うんん……私、ハルキ君を無理矢理犯してる」 「せ、先生! やぁっ」 「ほらぁ見てよ。私がハルキ君をレイプしてるところをさ。 最初に脅迫なんかして、しようとしてたこと、やられてみてどう?」 結衣は自らスカートの両端を手に取り、結合部をさらけだす。 薄い陰毛の下、がっしりと膣が陰茎を挟み込み、ずるずる引き抜かれ姿を見せていく。 照り輝く肉棒は怒り狂ったように青筋を浮き立たせ、びくんびくんと脈動していた。 はしたなく淫猥この上ない情景だからこそ、目が離せない。 類い稀な美貌と肢体の持ち主が、自らの一番大切なところで男性器に奉仕する。 髪を振り乱し、一心に踊り、男は動くことも必要なしにただただ身を委ねるだけで快感を貪る。 王侯貴族でしか味わえないような退廃的な贅沢。 結衣は下半身を密着させてグラインドする。 根元まで埋め込まれた肉棒も、内側でピッタリと吸いつけられたまま様々な角度から粘膜の摩擦を受ける。 白い尻、肌と肌がしっとりと体温を分かち合うように、 性器も互いに快感を譲り受け、螺旋階段のように駆け上がる。 結衣の膣は恐ろしいほど肉の悦びに満ちて、貪欲に精を吸い上げようとしていた。 いまだに受け取れないのは、ただ相手に弾の準備が出来てないにすぎなかった。 「んん~。ハルキ君、苦しそう」 「くぁああ、はあはあ、かぁ!」 「でもこれは罰なんだからぁ、苦しくて当然だよ。 ほらぁ、こんなにプルプルの濃いザーメン、外に出しちゃって、ダメだよ。 だから、先生、お仕置きするの」 「ご、ごめん。服と体、汚して、あぁ、ご、ごめんなさい。 別のところに出せばよかったんだけど、気持ち良すぎて、ぎりぎりまでやめられなかったんだ」 「どこに出せばよかったかわかるよね?」 「手でも、トイレットペパーとかにでも……」 「ふふ、ハルキ君、それってさあ……」 結衣は笑顔を浮かべる、 喜びに怒り、楽しさ、全てが混じったように複雑で凄惨な。 t02-168 名前:日曜日 :08/06/14 06 54 22 ID MTj3DD44 「もっときついお仕置きが欲しいって、言ってるんだよね?」 「ええ!? せ、せんせい?」 「私、本当はわかってるよ、ハルキ君の気持ち。本当はハルキ君、根はとっても優しいよね。 だけど奥底は、こんなにイジワルだなんて予想外だったわぁ」 「いやっ! ちょっと、まっ、って!!」 結衣はハルキの両肩を押さえながら、腰を上下させて締めつける。 陰茎が根元から引き抜かれそうなほどの食いつき、 生々しい音がたっぷりと蜜に潤う肉襞によって絡まり、官能に奏でられる。 イニシアチブを完全に握られているため、小休止など許されない。 神経が過負荷を訴え終局を迎えるよう指令を出すが、身体のほうが用意できていないため、 終わりを許されないまま強制的にセックスさせられていた。 すでに本能だけは何回も子宮へ向け射精しているようなさま。 脳髄に直接流し込まれる出口のない快楽は、まさに正常な意識を破壊する拷問だった。 「わかるよ、ハルキ君の気持ち。 好きな女の子にイジワルしたいって、よく言うもんね」 ハルキは天を仰ぎ、荒い息を吐きかける。 天国と地獄の境目を行ったり来たりしている状態だった。 「でも今はダメ。ねえ百戦錬磨なハルキ君なら、私の気持ちがわかるでしょ。 そんなに焦らすとぉ、もっともっとイジメちゃうよ」 ハルキは結衣が何を言って欲しいかわかっていた。 だがしかし、理解できない、わからない。 けれど今は彼女の望むように言う以外、この責め苦から逃れるすべは無かった。 「ゆ、結衣先生の……中に出したい……」 「んん~、私の中、それってお口で飲んで欲しいってこと? それとも、このままオマンコに中出ししたいのかな、 それともそれとも、アブノーマルに後ろの穴?」 教職の身でありながら、聞くに堪えない猥褻な台詞。 あまりにもストレートで、だからこそ誤魔化しが許されないことを悟らされる。 「はあっはあ、このまま……先生のオマンコの中で、出したい」 「あっはぁ、すっごくいいよ、その顔、その表情……」 結衣はハルキに身を寄せ、うっとりと耳元で呟く。 「ホントに? 本当に、中出ししたいの?」 ハルキは虫の息のままうなずく。 t02-169 名前:日曜日 :08/06/14 07 01 13 ID MTj3DD44 「あぁ、ハルキ君のおっきいの咥えてるだけでも気持ちいいのに、 このまま熱い精液注がれるなんて……若いんだしきっと量もすごいのよ。 それにとってもねばねばして、膣から子宮までピトッてくっついて離れないわ。 そこからじわじわって来るあの感触、這い上がってくるの。 ハルキ君がまだ射精しながら、硬いので突いてくるから、押し込まれて上がっていくんだわ。 私がいっても止めなくて……ううん違う、そんなのハルキ君には関係ないもの。 そうよ、私がいくいかないなんて、もうどうだっていいんだから、 その時は子宮の奥まで……一面に精液を注いで、遺伝子をばら撒くのが目的なんだもの。 陰嚢に溜まった精子、一つ一つが卵子を追い求めるし、 みんなとっても元気がいいのに、数もたくさんあるから、隠れててもすぐに捕まえるのよ。 お互い何も問題ない健康的な男と女だし、簡単に受精するはずよ。 ああぁ、そうなのよ、私、ハルキ君に孕まされるのね。 はあぁぁ……、こんな立派なもので、何度も奥まで犯られてるもの、 私の体が、もう、もうハルキ君に膝間付いてるし、 きっと子宮の入り口も、通るの邪魔しないように広くなってるのよ。 止めるものなんて何も無いの。わかるでしょ、何も無いのよ。 今更私が妊娠するからやめて、って言っても止めてくれないの。 ハルキ君を止めるものなんて何も無いから。 ……うふふ、あはは、優しくて、女の子のことを良くわかってるハルキ君。 さっきは私を先にいかせてから、外に出すなんて、胸の中は罪悪感で一杯になったわ。 我慢させたんだって。 そんな行為の後のお願い、言葉として重みがあるのよ。 だから今はもう逆らえないの、ハルキ君のそのお願い。 もう一度言うけど、ハルキ君を止めるものなんて何も無いから。 何も無いから、止める必要なんて無いのよ。 ……ああ、すごいわ。本当に私はもう逃れられないの。 我慢してきたんだから、きっと一回だけで満足なんてしないはずよ。 このまま何回も中出しされるの。 出した後も無理矢理口で奉仕させられて、硬くなったらまた下の口に入れられるんだわ。 もう私が耐えられなくなってやめて、と言ってもハルキ君はやめないのよ。 だって私は逆らえないし、逃れられないから。 そうやって子宮に入りきらなくなるまで何度も注がれて、 器から溢れてくるのを見届けたら、やっと満足するんだわ。その頃にはきっと私はもう…………」 耳朶をくすぐる妖しい吐息、そして悪魔の囁きは頭蓋に渦巻き連鎖する。 結衣は話しながらも腰をゆっくりとくねらしていた。 大腿の付け根、陰毛から性器まで擦れる刺激はゆるやかながらも、 快楽の水位が上昇するには充分だった。 「……ハルキ君のものになっちゃうのかな」 t02-171 名前:170差し替え、冒頭抜け落ち :08/06/14 07 09 37 ID MTj3DD44 結衣の一言に、ハルキは冷水を浴びたように思考回路がクリアになり、 ずたずたにされた神経が手を取り合って意識を呼び覚ます。 「先生のこと好きだけど、……別に先生を俺のものにしたいわけじゃない……」 「言うと思ったわ。最初に似合わない脅迫までして身体を要求したのは、 アキト君を奪われたと思った意趣返しかしら?」 ハルキはどきりと胸を突かれる。 内心をこうも見透かされるのは、心臓に悪いどころか返って不気味ですらあった。 「そんなに驚かなくてもね。アキト君とあなた、二人は双子なのに性格は随分違う。 けれど、それはもっと深い底で強いつながりがあるからなのかしら。 でも……難しいことは言いっこなし、こんなの無粋だわぁ。私が言いたいことはひとつよ。 ふふ、昨日アキト君で満足できなかった分を、お兄さんのハルキ君が責任とってほしいのよ。 んふ、ちゅ……ずる、ちゅるる……ん」 「んん~、ちゅ、ん、じゅ、ふぁ、ちゅる」 激しい接吻に舌が互いに口腔を這い回り、音を立てるたびに二人の間では味覚を快楽に染める。 ハルキは頬を両手で挟まれ、唾液を流し込まれる。 舌先を伝う暖かいものを飲み込み、そのまま絡め捕らえ、今度はハルキが唾液を返す。 「ぁん、ちゅる、じゅるる、んんぅ、はああぁ……。 いいわぁ、すごくいいのよ。もっともっと剥き出しのハルキ君を見たいの、味わいたいのよ! けどもうそろそろアキト君も起きるから時間よね、残念だわ」 「そうっすね。さすがにこの場でアキトと合うのは本意ではないです。だから……」 結衣の太腿を抱え、そのまま二の腕で持ち上げるように乗せる。 突然地に足が付かなくなるったため、バランスを崩すようにしなだれかかる。 掌を密着した尻に割り込むと、軽々とはいかないまでも持ち上げて肉壷をかき回すように腰をくねらせる。 浮遊感に意識が結合部に向かれ、いつもより感じがよく思えた。 これは結衣も同様だったらしく、甘い声をあげて肉棒への締りのよさが増す。 さらには引き上げて降ろす際には中の物を突き上げる。 「きゃっ、ああぁ!」 などと可愛い声を上げられれば、俄然張り切らずにはおられない。 じりじりとくすぶり続けたものが、いっせいに発火して燃え広がる。 「やられっぱなしは、それはそれで美味しいけど、やっぱりお返ししないと」 「やあぁ、深いの!」 結衣は自重に加えて貫かれ、されるがままに責められる。 こつこつと突き当たる怒張は、申し分ない硬度を具えて柔襞を抉り、深部まで蹂躙をくらわせる。 お楽しみを続けていた結衣は、子宮まで押し上げられる激しい行為にたちまち昇り詰める。 t02-172 名前:日曜日 :08/06/14 07 11 38 ID MTj3DD44 「せ、先生エロいよ。堪んない!」 「はあはあ、ハルキ君のこれでぇ、結衣はエッチにされてるの。ああぁ!」 汗と体液の匂い、髪を振り乱し揺れる乳房は男を惑わす極上の媚薬だ。 肉打つ音に粘液が弾ける音、嬌声に重なって如実に現れる肉体の昂ぶりは狭い空間に響く。 本能からくる快楽の指令を忠実に遂行し、剛直でもって締め上げる肉の隘路を何度も切り開き、突き上げる。 粘膜どうしが生む、愛液にまみれた摩擦は脳髄を蕩かす気持ちよさだった。 「いく! ぐっ、出る! 先生の中に……出すよ!!」 果て無き欲望の井戸を満たすように、牡の愛と情欲が迸る。 睾丸から子宮奥まで怒涛のように走り抜けるエクスタシーに身体を震わせた。 「ああぁあああ、出てる! 奥に当たってるよぉ! どくんどくんってハルキ君の精液!!」 「先生! せんせいが……吸い取ってくる!」 「ああん、腰が、エッチが止まらないの!」 結衣は膣内射精を受けながら、快感のあまり止まったハルキの動きを受け継ぐべく、 肉襞の内、跳ねまわる男根を慰撫するように腰をひねり、縦横に動かした。 すでに何度も達している結衣は、さらに貪欲に絡めとリ、牡の憤りを味わう。 「あぁ! き、気持いい……」 「はあ、はあぁ……もう、終わりですよ」 結衣は勢いの無くしたハルキを感じ、ゆっくりと腰を上げる。 一仕事終えた肉棒が抜け、つつっと糸を引いた先は、出したばかりの精液が内股を伝っていた。 ハルキは本当に自分が出したんだと実感した。 きっと奥まで入りきらなかったものが、こぼれ落ちたのだ。 彼女の身体、奥底まで自分の存在がある。 「ふふ、ん……、良かったよ、ハルキ君。悪いけど先に行くわ」 「あ、ああ、はい。俺は少し休んでから行きます。アキトには……何も言わないでくださいね」 「わかってるわ。これでお互い秘密が出来て、紳士淑女協定成立かな。 そうそう、ちゃんとアキト君は家に帰すから、心配しないでね」 ハルキは今になって、結衣に秘密をばらされたくなければ、っと脅したことを思い出した。 これこそ茶番の始まりだったのだ。 ――そもそもハルキには、アキトを巻き込み、不幸になるようなまねを出来る訳が無かった。 t02-173 名前:日曜日 :08/06/14 07 16 43 ID MTj3DD44 ******************** アキトはいつもより寝坊気味に起きた後、 気恥ずかしさの中、結衣に家前まで送ってもらった。 その後というもの、帰ってきてから始終何も手が付かなかった。 ぼうっとしているといつの間にか良い匂いが漂っている。 すでに時計は夕飯の時刻を指していた。 よくよく考えると、朝からほとんど何も口にしてないことに気付く。 早めに食事にありつきたい思いもあり、手伝いに食卓へと降りていった。 少しふらつく足取りで階段を踏みしめる。 「父さん、手伝うよ」 「おお、ありがとう。皿を並べててもらえるか。おわんに小皿と魚皿がひとつずつ」 一家は父子家庭で、家族は父と双子三人だけだった。 ハルキとアキトが低学年だった頃に、両親は離婚してそれきり。 家事もそれぞれが分担し、食事の用意は曜日によって持ち回りをしている。 ハルキが月水金、アキトが火木土、 父は普段仕事もあるため、日曜のみ、もしくは外食といった割りふりだった。 魚を焼いている匂いがする。 パチパチとグリルから脂がはぜる音がしていた。 「了解。今日のメニューは……サンマ?」 「いいやアジだ、いいのが釣れたから美味いぞう。そうだ、皿は二人前でいいぞ」 アキトは皿を並べる手を止めた。 「父さん、出かけるの」 「いや、ハルキから電話があってな、今日は友達のところで一緒に食べるそうだ 遅くなったら泊まるかもしれない、だと」 胸にちくりとささる痛みがあった。 もしかしたら、避けられてるのではと思った。 結局は無断外泊になってしまった訳である。 今何も言ってこないが、昨晩は父に対してフォローに四苦八苦しただろう。 「先にほうれん草の胡麻和えを盛り付けてくれ。そろそろ魚も焼きあがる」 父は手際よく炊き上がったご飯と味噌汁を盛り付ける。 準備が整うと、エプロンを外して食卓に着いた。 アキトはいただきますと宣言した後、飯をかきこむ。 父は料理が得意とはいえないが、素朴で素材の良さがよく出ており、美味かった。 これとは反対に、凝った料理をするのがハルキだった。 時折聞いたこともない名前の料理を作っては、試食まがいの夕食になる時もあった。 だが失敗作はほとんど無く、どれも一流のシェフの腕並み拝見とばかり美味く、 和洋中、なんでもこなす腕前とレパートリーの広さは唖然とさせられる。 対してアキトはどうにも不器用で、手料理などとても出来ず、 前日のあまり物と出来合いの食材を用意するのがせいぜいだった。 最近ではハルキのほうが気を利かし、最低一品は二日分作り置きできるメニューを仕立てていた。 料理の腕を父を十とした場合、ハルキは二十も三十もあるだろうが、アキトは五、六が良いところだ。 かわりに家計簿担当がアキトだった。 日用品のために作った家族共用の財布に、レシートと合わせてパソコンに打ち込み、残金の確認をする。 ハルキのたまに買う高級食材は頭が痛くなりながらも、食卓を彩る美味い料理には承諾せざるをえない。 t02-174 名前:日曜日 :08/06/14 07 18 16 ID MTj3DD44 食べ終わった皿を洗い場へ運ぶ。 アキトは居間でソファーに座りながらニュースを聞き、将棋雑誌を読みふける。 背後からカチャカチャと食器を洗う音にも、一抹の寂しさを感じた。 足が二本の椅子はそもそも成り立たないが、それに似た不安定な気分。 我が家のコメンテーターはどこへ行ったのやら、アキトはそう思わずにはいられなかった。 「アキト、終わったら一局指そう」 「うん、いいよ」 テーブルに将棋盤と駒を用意して待つ。 アキトは地区強豪である父より、幼少のころから将棋の薫陶を受けていた。 すでに白髪が見える父はの老いを一番感じるのは、皮肉にも将棋からだった。 父の読みの深さ、広さを知ったとき、アキトはすでに勝てるようになっていた。 今や片手間の読みでも、充分互角に戦える。 向かいに座り指し始めるが、アキトは将棋とは別のことを考える。 それは昨晩の行為についてだった。 あれは本当の出来事だったのか、今でも疑問に思えてならない。 夢のような、と言えば確かにそうだが、それより現実味を薄くしているのは、 たとえて言うなら階段を上り始めたらいきなり最上階まで来ている突拍子のなさだ。 だが現実を受け止められないほど自分は子供ではないし、記憶力を疑うほど耄碌していない。 五感の全てが覚えてる。 とても気持ちよかった、あの瞬間は幸せだった。 局面は中盤を迎える。 駒組みは両者とも順調だが、上手い妨害にアキトが一歩もたついてる。 ここで落ち着いて指せれば優位は確立できるが、今の父にはそれができない。 遊びの対局と言ってしまえばそれまでだが、相手が見せた隙を、エサを我慢強く辛抱できない。 アキトは年配の人と指すことは何度もあるが、 不思議と年を取ると、性格とは反対に将棋は落ち着き、 そして我慢、辛抱といった忍耐強さが失われていく気がしていた。 粘り強さ、柔軟性が無くなっていくのだろうか。手短な勝利の誘惑に、耐えられなくなるからだろうか。 父の飛車が相手陣地へ成りこむ。 自陣にわずかな隙を残したままであることが、けしてわからない腕前ではないはずなのに。 この相手陣地に切り込む瞬間は瞬間は幸せだろう。 だがアキトにとって多少の駒の損失はどうでも良く、竜の攻めを封じ、 退路を断って働きを失わせれば、先ほどまで飛車よって防がれていた攻め筋が見える。 ここからが反撃の狼煙をあげる時だった。 アキトは落ち着いて着実に自駒を、父の王将へと寄せていく。 あの瞬間は幸せだった。 だが、最上階に上ってしまい、自分の立ち位置が見えない。 好きだと言えた、キスもしてセックスもした。 その先が見えない。あの時我慢していれば良かった気がする。 引き返す道も無い。もっとも仮に過去へ返っても、また同じ結末だろう。 次の一手が見えなかった。 「うむぅ……負けた。防げなかったかぁ」 この対局はアキトの勝ちになった。 t02-175 名前:日曜日 :08/06/14 07 22 36 ID MTj3DD44 ******************** ハルキは夕食の食材を買出しに、スーパーへ繰り出していた。 片手にはぶら下がるように、女性が腕を巻きつけている。 主に主婦が行き交う中、妙に馴れ馴れしい二人の空間があった。 「あの、ちょっと離れませんか」 「またハルキ君の手料理が食べられるなんて思わなかったわ」 「まあそれくらい、泊めてくれるお礼に……もう、いいですよ」 明らかに離れる気の無い彼女の態度にハルキは諦める。 残った片手で、目的の品の鮮度、質を見定める。 充分合格点の物を、彼女の持つかごへ入れた。 「ふ~ん、私にはどれも同じに見えるけどな」 「葵さん。せめて消費期限くらい見てください。生ものは最低限、腐ってないかくらいは……」 適当にトマトを取って眺めてる葵に、 ハルキは聞き入れてもらえないことをわかりながらも優しく忠告する。 t02-176 名前:日曜日 :08/06/14 07 26 58 ID MTj3DD44 ******************** 葵はハルキが昔付き合っていた同級生、名前は茜と言う、の姉である。 キャリアウーマンで一人暮らしをしているのだが、 たまたま茜の母が風邪で寝込んだときに、見舞いで実家へ戻っていたのがハルキとの出会いだった。 ハルキが父子家庭で料理もできると知っており、茜は夕食を手伝ってもらおうと呼んだのだ。 家庭科の授業でしか包丁を握ったことのない茜が、 ちょっと彼氏にいいとこを見せようと一夜漬けで復習したのがそもそも間違いだった。 料理の腕に関しては家庭の内情からくることもあり、得意げに自慢することでもないとハルキは常々思っている。 普段なら陽気に進んで話のたねにするような性格だから、茜が相手の実力を見誤るのは無理もない話しだった。 最初は手伝う気だけだったハルキだが、段取りのまずさ、危なっかしい包丁さばき、調味料の匙加減は適当と、 見るに見かねたが、一から指導するには時間もなかったため、ほとんど全て作るはめになった。 豚肉とキャベツをさっと炒め、塩味しかしない野菜炒めを一緒くたにして、 甘味噌と豆板醤をいつもより少し多めに入れて味を調えた後、片栗粉でとろみをつけてホイコーローに再利用する。 水加減を失敗して、芯の残るご飯を病人に食べさせるなど、虐待もいいところだ。 勝手に拝借したホタテの缶詰をほぐし、適度な大きさに切った白菜と冷蔵庫にあったエビとともに、 鶏がらスープに塩味をきかせてご飯を煮立て中華風お粥を作る。 味が濃すぎた味噌汁は調整が難しく、汁物としてお粥とすこしかぶる所があったため素直に諦める、 残った豆腐で、今日の味付けはいくらか濃い目だと思い、さっぱりと卸したショウガを乗せて冷奴にする。 付け合せの醤油に少々の柚子、といきたいところだが無いのでレモンで代用する。 ハルキはあともう一品が欲しかったが、食材も時間も無かったことを悔むが致し方なかった。 一部始終を心配そうに見ていた茜の家族は、出来上がってくるものに戦々恐々していたが、 思いのほか食欲をそそる香りに、いつもとは違う料理ながら予想以上にまともな見た目に驚く。 「どうですか。お口に合うかどうか」 全員がおそるおそる蓮華を口に運ぶが、コクのある味わいに舌鼓を打つ。 「うん、美味しいよ。いやはや茜の様子があれだっただけに驚きだよ」 「お父さん、一言余計よ」 「これなら最初からハルキ君に任せたほうが良かったわよね」 「だいたい茜姉ちゃんに任せるなんて、最初から無謀だって言っただろ。本当にハルキさんには感謝します!」 葵は茜をからかい半分、ハルキへの賞賛半分で追い討ちをかけ、気難しい弟の碧はあっさり懐く。 もう一人、食事の準備が出来たことで母親が寝室からおりる。 体調は良いそうで、娘のお客という手前、挨拶がてらに食卓にきたそうだった。 ハルキは本心、いらぬ気をつかわせたようでばつが悪かった。 せめてもの罪滅ぼしと思い、てごろな果物を用意する。 「りんごもむきますね。風邪ならお粥と果物がいいですよね」 と言って、するするとボウルの上でりんごの皮をむく。 食べながら全員が思うことは、異常に上手にむくハルキに対する驚きだった。 たかがりんごの皮むきにすぎないが、 するするとボウルに途切れることなく流れる薄い皮には時の重みがあった。 最後にはきれいに切り分けて皿に盛って、母の前に出す。 t02-177 名前:日曜日 :08/06/14 07 28 49 ID MTj3DD44 「すごいわ、ほんと茜にも見習わせたいわ」 にこにこしながら母親は感想を述べる。 「りんごはすり卸しましょうか?」 「いえいえ、だいぶ良くなりましたし、そこまでお客さんにお手間とらせてはいけませんわ」 「お粥、熱いですから」 そう言ってハルキは新たに器に盛ったお粥を手に取る。 蓮華で一口掬い取り、自らフーっと息を吹きつけ冷まして母の口元へ差し出す。 妙に甲斐甲斐しい世話の焼き方に、両親は顔を見合わせる。 普通に考えれば、少し行過ぎて奇矯な感じがするが、 せっかくの好意を無下にするわけにいかず、受け取ることにする。 茜からハルキの家庭環境を聞いていたため、もしかしたら母性への憧れだろうかと思い、 この行為にも、もの悲しさと一緒に同情の念を禁じえなかった。 「ん……、とってもおいしいわ」 「良かったです。たくさん食べて早く元気になってください」 「あらまあ、ありがとうね。もう大丈夫よ」 屈託なく、打算のないハルキの言葉は心に響くものがあった。 全てを知るものがいれば、感動的だったかもしれないが、 そんなことはどうでもいい人間がこの場には二人いた。 「ああ~ん、ハ・ル・キ・君! 私には? 私にもあ~んして欲しいな」 「お姉ちゃんなに寝言言ってるのよ! お母さんも素直に受け取らない! なに顔赤くしてるのよもう~!!」 「おいおい茜。熱があるから、顔が赤いのも当然だろ」 ハルキにしてみれば、そもそも母が風邪のため呼ばれた経緯があったため、 当然の行動だと思っていたが、これが茜にはいたく不評だった。 そもそもハルキは何かにつけ固執しないところがあるため、 彼女にあれこれ言わないし、無理に付き添わせたり、連れまわしたりしなければ、 彼女の要求を少々無理してでもかなえるといった気概もそれほどなかった。 それが母に対して一種執着を見せるような振る舞いは、女のプライドを傷付けるには充分だった。 家族として、恋人としての両方の面目が形無しと相成った訳で、 結局茜と別れる原因になったのも、この日があったのだろう。 別れ際に、マザコンの一言が添えられていた。 『母がいないのにマザコンとは、これいかに』 言われた本人は、まずショックよりこう思った。 t02-178 名前:日曜日 :08/06/14 07 31 58 ID MTj3DD44 ***************************** 「本当、ハルキ君に番号教えておいて良かった」 「すみません。頼れるのは葵さんだけだったもので」 「いいわよ。こうして買い物に出かけて、ご馳走してくれるわけだし」 なぜあそこまで支離滅裂な行動をとったのか、 とにかく冷静になるためにも今日は家に戻りたくなかった。 アキトの顔を見るのも非常に気まずい。 だが頼めそうな者は友人知人の内、学園関係者を除くと葵以外いなかった。 ハルキは女性の一人暮らしに泊めてくれと頼むのは気が引けたが、 電話で頼んでみれば、あっさりOKをもらえたばかりか、 こうまで歓迎され懐かれるとは予想外だった。誤算と呼んでもいいかもしれない。 なぜなら葵には付き合ってる彼氏がいるはずだからだ。 電話する際にも、その件が問題だったが、逆にお願いしやすい要因でもあった。 ただ泊めてほしいだけで、勘違いされたくはなかったからだ。 今の喜びようを見ると、一言釘を刺したくもあったが、 同時に水も注すことが目に見えたため、やめておくことにするしかない。 今更あるじの機嫌を損ねて追い出されるのは困る。 「葵さんは、苦手な食べ物とかありましたか?」 「うんん、特にないよ。強いて言えば、カリフラワーかな。 あのぼろぼろした食感と、よくわからない味が苦手だよ~」 ハルキは葵の子供っぽい口調に苦笑する。 そもそも葵はヒールの付いたブーツを履いても、まだ頭がハルキの肩に届くかどうかくらいである。 これでオフィスレディとしてスーツ姿に身を固め働いてるとは、なかなか想像できないでいる。 だが買い物を終えマンションに戻ると、やはり給料をもらう身であることを実感し感心してしまう。 椅子やテーブルは言うに及ばず、カーテンや小物、調度品それぞれが部屋に気品を添える。 見事なまでにシックなアンティーク調の家具で統一され、 趣味の良さは居心地良く、住む者を落ち着かせ癒しをもたらす。 「はー、これは……」 「どうしたのハルキ君」 葵の一言に、ハルキは自分が女性の部屋を不仕付けに見ていたことを反省する。 「こういうところで食べるなら、もう少しメニューを考えれば良かったかなと思って。 前みたいに、家庭的な雰囲気を考えてましたから、今日は大衆的な料理……」 「くっ、ぷぷ……あはははぁ~、くく」 葵は突然笑い出す。 「いやごめんね。別にハルキ君を馬鹿にした訳ではないのよ。なんだか目の付け所が違うと言うかさ。 たぶんね、女性の部屋に入って一番にそんなこと言うのは、ハルキ君以外にいないよ。 色々見渡して言う感想がそれなに? あは、あはははぁ。 実にハルキ君らしいんだろうけどさ。一人暮らしの女性の部屋に招かれてそれってさ。 前に実家に来たときもそうだけど、本当にもう大物だよ」 褒めてるのか貶されてるのかわかりかねるが、特に不快に感じることもなかった。 ハルキにしてみれば、どれも率直に思った行動であり言動だったからだ。 自分自身に対して偽ることなく暮らせることは、充分に誇れる美徳だった。 t02-179 名前:日曜日 :08/06/14 07 39 04 ID MTj3DD44 「それじゃお願いね。台所にあるもの、自由に使っていいから。 私はお風呂の準備して、くつろいでるわ」 「はい、できるまでゆっくりしてください」 一軒家である家のキッチンより狭いかと思ったが、さほど変わりはなかった。 ハルキは特別なものを作ろうなどそんな気はさらさら無く、 ご飯にアジとサケのフライ、付け合せにキャベツの千切り、 コーンスープにトマトと、前言した通りシンプルで普通の料理だ。 手早く仕立てては皿に盛り付け、テーブルに並べていく。 それでもいくらか、ハルキなりのこだわりと手間が随所にかかってる。 全て並べ終わり、ソファーでくつろぎながらテレビを見る葵を呼ぶ。 葵は椅子に座り、目を輝かせていただきますをした後、真贋を見極めるように凝視して口に運ぶ。 「うんうん、美味しい美味しい! それにしても、ちゃんとお魚を三枚に下ろせるなんてすごいわね」 「はあ、そんなもんですかね」 「そんなものよ。きちんと小骨も取り除いてあるし。 このタルタルソースも美味しいわ。一から作ったのよね?」 「いえ、別に。卵をゆでて、スライサーで縦横に細かく切った後、 マヨネーズを主にみじん切りした玉ねぎ、パセリと混ぜて出来上がりです。 あと……たまにレモン汁とかピクルスも入れますけど」 「一から作ってるじゃない」 「マヨネーズは市販ですよ」 「……もしかして普段はマヨネーズも作ってるの?」 「えっ……作らないんですか?」 葵は呆れた風に肩をすくめる。 「あ~あ、茜も馬鹿なことしたものね。ハルキ君をふるなんて信じられないわ」 「そうですかね」 「そうよ! この際言わせてもらうけど、あなた自分の価値を全然わかってないわよ。 イケメンで背はそこそこ高い、そのくせ妙に偉ぶったり気取ったりしない。 おまけに自然体で優しいのよね、だけど嫌味なんてないし、押し付けがましくもない。 今日みたいにおいしい手料理で恩返しする義理堅さなんか、なかなかお目にかかれないわよ」 「うんと……そうではなくて、やっぱり相性が大事だと思うんですよ。 葵さんは俺のこと褒めてくれますけど、相性が悪ければそんなこと、どうでもよくなりますよ」 「あらら、意外にドライな意見ね」 「えっと、生意気なこと言ってすみません」 この場でようやく見せたハルキの焦りと言うべきか、 少し言い過ぎたことに対する、こんなつもりではなかったと思う表情に、 葵は僅かながら意地の悪い喜びを見出す。 「ふっふっふ、まあいいわよ」 にこやかに笑って流し、食事に専念する。 泊めてあげるという立場である自分の優位を確認して、 それをどう活かすか考えながらの中、とても美味しくいただけた。 t02-180 名前:日曜日 :08/06/14 07 40 51 ID MTj3DD44 「……ん、ご馳走さま、たいへん美味しゅうございました」 「お粗末さまでした。俺、食器を片付けますから」 「よろしく~。私お風呂に入るから」 「ええ、わかりました」 「ハルキく~ん」 葵は振り返って小悪魔的な表情を浮かべた。 「はい?」 「覗いてもいいのよん」 「遠慮しておきます」 心の底からハルキはお断りをしたが、 皿洗いをしながらシャワーの音が聞こえると鼻歌でも歌いたい気分になる。 それは性的な意味合いではなく、 好ましい人物のためになる嬉しさ、 人としての触れあいの暖かさからだった。 とはいえ、これでアキトが居ればと少し感じたのも、また事実だった。 「ちゃんとメシ食ってるかな。まあ親父の当番なら最低限大丈夫だろうけど……」 洗い終わった皿を拭いて、乾かすため食器入れに置く。 することも無くなったので、ソファーに腰を沈めながらコンポに入っていたCDを聞く。 ゆったり流れるどこか聴いたことのあるクラシックのメロディ。 どこか気を張っていたのは否めないらしく、ハルキはうとうとしながらどこからか意識を放棄した。 そういえば、昨日から寝不足気味だ。 音楽がかかってるためか、浅い眠りの中、情景が浮かぶ。 まだ両親がそろって、そしてハルキも、アキトも小さいころの―― ――ああ、これは夢だ―― 両親が離婚した原因は、はっきりしたことは伝えられてない。 推測ならいくつもできるが、性格の違いがあるのは確かだった。 父は朴訥とした堅実で実直な人、対照的に母は子供心にも美麗な容姿に奔放で社交的だった。 ことあるごとにめかしこみ、外出する母を父はあまりよく思ってなかった。 だが夫婦仲は悪くなかった、と言うよりも良かったように見えた。 離婚する一つ前の季節、ハルキは夜に起きて喉の渇きに台所へ向かう。 まだ明かりが点いてることに訝ると、話し声が聞こえた。 土曜日の夜、晩酌をしたまま寝室に来ない父を母が呼びにきたらしい。 今ならわかるが、これはきっと夫婦の営みがある日だったのだろう。 聞き耳を立てるつもりは無かったが、喉を潤したい気持ちと、 邪魔をしてはいけない気持ちから迷っていると結果的に盗み聴きすることになった。 「ねえ、そろそろ……一緒に寝ませんか」 「いや、まだ……」 「はぁ……」 t02-181 名前:日曜日 :08/06/14 07 47 19 ID MTj3DD44 母も軽くグラスを呷り、溜め息をついた。 「本当にその気が無いんですね」 「ん……その……別にお前に不満が有る訳ではないんだ」 「それなら、双子なんて、産まなければよかったわ」 ハルキは母の言葉を聞いて、頭を殴られるような衝撃を受けた。 言葉の意味はわかったが、なぜそういう結論が出たのか理解ができず混乱する。 「天から授かったのだから、そんな風に思ってはいけないよ」 「でも私、まだ子供は欲しいですし……それに……」 そこから先はとても聞けず、寝室へ引き返す。 扉を開き、アキトの姿を見るまで震えは止まらなかった。 何事も無いように寝息を立てていることに安心する。 あの会話を聞いて、アキトは死んでいるとか、 存在という火が消えてしまってるのではないかという不安に塗りつぶされていた。 アキトの手を取り、胸にしまうようにして眠りについた。 子供心に、兄としてアキトを守ると固い決意を胸にしながら。 二人の会話は経済的事情から子作りを拒んだということなんだろと、 そう理解できたのは高校生に入学した頃、 離婚する数年前から、不況のあおりで経済的に苦しかったことを父はぽつりと漏らした。 兄弟の成長を見ながら感慨深く言うのに反比例して、ハルキの内で心が冷えていくのを感じた。 自分を、アキトの存在を否定された理由が、そんなものだったのかと。 「……――ハルキ君、はいはい起きてね」 「……えっ……、ああぁ、夢か……だよな」 「お取り込み中悪いけど、お風呂すいたわ。なんだかあまり良い夢じゃなかったみたいだけど?」 ハルキは目を覚ました後、今しがた見ていた夢を思い出す。 確かに良い夢ではなかった。 座った姿勢で眠っていた所為か、体が凝り固まっている。 「そうですね。起こしてくれてありがとうございます」 「はい、それよりも着代え渡すわ」 手渡された物を見て、ハルキは途方に暮る。 ゆったりして着られるのは間違いないが、どう見ても女物の寝巻きである。 チャイナドレス風の可愛らしさ抜群の代物。 「あの、このまま寝ます」 「ちなみにどこで寝るつもり?」 「ソファーですけど……」 「はい、ぶっぶー」 葵は腕をクロスしてバツ印を作り、クイズ番組よろしくハズレのブザーをまねた。 人差し指を奥にあるもう一部屋にさす 「正解はあそこの部屋のベッドよ」 「……」 「そういう訳で、一日中着たままの服で寝ることは許されないのよ。わかった」 「…………」 「感激して声も出ないってことよね」 「そうですね。お風呂お借りします」 「あ、それと下着は洗濯しておくから籠に入れておいて」 「はい」 t02-182 名前:日曜日 :08/06/14 07 50 20 ID MTj3DD44 ハルキはまな板の上にのった鯉、努めて冷静というより、返って意識することがなくなった。 こだわりの無さができる境地だった。人はこれを自棄、やけと言う。 脱衣場で裸になり、下着をかごに入れるが、これこそ代えがないことに気付く。 ここまできて引き返すわけに行かず、バスルームに入りシャワーを浴びる。 体を洗って湯船につかると、脱衣場に葵が入って来た。 曇りガラス戸の向こう側だからお互い見えることはない。 「湯加減はどう?」 「丁度良いですよ。それよりも俺、代えの下着が無いので、洗わなくていいですよ」 「乾燥機あるから、明日までには乾くわよ」 「いや……それでも今日は……」 「別にいらないでしょ。わぉ、これがハルキ君のトランクス~、んん、匂いかいじゃおうかしら」 ハルキは頭痛が起こりそうな気分だった。 肌着も付けず寝巻きを着用してもかまわないということだろうか。 下手に突き詰めると、女物の下着まではかせられかねないので黙っておくのが懸命策だった。 いっそのこと自分が変態なら、今の状況は極楽そのものだろう。 ああ、まともな自分がにくい。 風呂から上がり、バスタオルで体を拭いて、少しの逡巡の後に用意された服を着る。 テーブルでワイン片手に待っていた葵は、ハルキの姿を見て目を輝かせる。 この時になって前から疑問に思っていた、女性がわざわざきわどい姿をしていながら、 エロオヤジの視線が嫌だという気持ちを身をもって知った。これはきっと理屈ではないのだと。 「よく似合ってるわよ。まあ一杯付き合いなさいって」 「未成年に……いえ、頂きます」 それなりの値段なのか、丁寧にワイングラスに全体の三分程注がれる。 ハルキは台座近くを摘むように持ち、軽く揺らして香りと共に一口味わう。 堂に入った楽しみ方に、葵は興味津々の目で眺める。 「その、親父が飲ませるんです。 もし料理人になるなら、ワインと日本酒くらい知っとけって、晩酌にちょくちょく」 「へ~、ハルキ君、料理人になるの?」 「そこまで決めてませんよ。今のところ趣味みたいなものです」 「いける口?」 ハルキはあくびを噛殺す。 t02-183 名前:日曜日 :08/06/14 07 52 29 ID MTj3DD44 「ぅ……全然。アルコールの匂い嗅いだだけでフラッと来るくらい弱いです。 本当に一杯が限度なんですよ。 ……ん、それより、今日はもう寝たいですけど、いいですか」 「えっ、もう! まだ心の準備がちょっと……で、でもハルキ君がそんなに積極的だなんて……。 本当のこと言っちゃうと、少し酔わしたほうがいいかなって思ってたぐらいだし。 弱いなら飲みすぎるとダメよね。後々楽しめなくなるもの」 寝酒も入って、夢うつつのまま聞き流す。 今度は先ほど我慢したあくびがでる。 「ふはああ……わがまま言ってすみません。今日起きるの早くて、それに明日朝食の準備しますから……」 「う、うん、そうね、ありがとう。 さあ、こっちよ。わあぁ、何だかどきどきする……」 葵はあまりにも落ち着いた彼の様子に、自分がお姉さんであることも忘れそうだった。 せめて年上の格を見せようと、ハルキの手を握って部屋まで先導する。 明かりを点けてみれば、普段の寝室まで違った物に思えた。 「ここよ……電気はどうする」 「ええっと、できれば消してもらえれば」 「うん、いいよ」 優しく気が利いて、若くかなりの男前の持ち主。 茜が言うには女性経験が豊富らしく、別れた後を察するに後腐れのなさも特筆に価する。 およそ遊びをするに、これほど適した男はいない。 葵は広がる妄想と言う名のパラダイスに浸る。 (ああ、でも私の魅力に取り付かれたらどうしよう。 『葵さんは理想的で最高の女性です』、とか言われたら、 ちゃんと私にはお付き合いしてる彼がいるって言わなくちゃ。 あの時一夜だけがあなたの恋人だったのよって。 うんうん大丈夫、ハルキ君ならいい相手が見つかるよ。 でも逆に私が彼の魅力に……って、そうなったら……。 茜があっちも優しくて上手って言ってたもの。 ううん、ダメよ葵。今日、今日だけなんだから溺れちゃダメ。) 葵は電気を消して、ベッドにもぐり込む。 ぬくい体温を分かち合う暖かみ、すぐ隣には呼吸音が聞こえるほど接近している。 だが待てど暮らせど、ハルキは葵の身体に手を伸ばすどころかキスの一つもしない。 訝りながら様子を窺うと、そこにはすやすやと心安らかに眠る彼の姿だった。 朝から根こそぎ吸い取られた所為もあるかもしれないが、 そもそもハルキには最初からそんな気はなかった。 こうして方法は違えど、姉妹とも同じ男によって女のプライドを砕かれたのであった。 t02-184 名前:日曜日 :08/06/14 07 58 28 ID MTj3DD44 ******************** 夜遅く、ハルキはベッドに入って昨夜の行為を思い出す。 鮮明に残る記憶は、触感や匂いを逐一刺激して呼び覚ます。 昨日あれだけしておきながら、己の分身がいきり立つのを抑えられない。 勃起した男根を握り前後にしごいて、場面を思い出しながら自慰をする。 ******************** 結衣は布団を出して敷き始める。 ほとんど全裸に近い格好で、目のやり場に困る中アキトは手伝う。 たいしてすることが無いとは言え、気持ちだけでも汲んで欲しかった。 「アキト君、私だけなんてずるいよ」 「えっ?」 「ほらほらぁ、私が脱がしてあげる」 「い、いいですよ」 などと言っても、止めるような人ではない。 結局は全て脱がされ、お互い産まれたままの姿になる。 抱き合うようにして柔らかな布団の上へと転げ落ちる。 キスをしながら下の秘唇へと愛撫するように指でなぞる。 結衣もお返しとばかりアキトの男根を握り、ゆっくりと擦り始める。 静かに屹立とそそりたつ存在感を確かめながら、体の芯が火照り熱を帯びる。 「んはぁ、ちゅる、ああっ」 敏感な肉芽を擦られて、結衣はかるく仰け反る。 指に滴る蜜を、さらに探索するように二本の指で秘所を開いては差し込む。 膣の内側をくすぐり、縦横にかきまわす。 結衣も男根を両手で包み、丁寧に捕らえたまま撫で回す。 「やあぁ……そんなところ」 「はあはあ、ん、先生!」 弛緩して力の抜けた結衣を仰向けにして、その上に覆いかぶさる。 それでも結衣は肉棒から手を放さないまま、刀を納める鞘のようにきゅっと握り締める。 「こんなに逞しいの……」 結衣は脚をM字に開きながら、秘所を隠そうともせず向かい合う。 握り締める男根の先10センチ程には、待ちわびるように肉壺が濡れていた。 アキトは挿入したくて堪らないとばかりにそこを凝視していた。 しかし急所を握られ、押すことも引くこともままならなかった。 「じっと見つめて……目だけで、犯されてるみたい」 「くぅ、先生……手を放して。入れさせて欲しい」 「入れるだけ?」 「入れたら……動いて先生を気持ちよくさせたいんだ! 「アキト君の逞しいので、私が気持ちよくなるのね。でも、それだけで終わりじゃないよね」 「そうです。今度は先生に……出して、思いを伝えます」 抱き合いながらも下半身は別個の生き物のように動き回る。 深々と貫き、女芯を抉り、掘削して蜜の源泉を探る。 怒張によって押し広げられた膣は、充分に潤う果肉で優しく淫らに迎え入れた。 子宮まで叩かれるような激しい律動、貪るような牡の性行為に結衣は忘我のまま受け入れる。 t02-185 名前:日曜日 :08/06/14 08 02 15 ID MTj3DD44 「あっ、ああ! すごいよぉ。私の体も、アキト君とセックスしてるって、悦んでるの、 わかる、わかるよね。もう奥までいっぱい……届いてるから、感じる、隅々まで感じるよ」 アキトは豊満な美乳に顔をうずめてほおばる。 硬くしこる頂点に吸い付きながら、絶えず腰は律動する。 「ああ、そう、そのまま……おっぱいイジメたまま犯して!」 結衣はアキトの顔を抱きしめる。 幸福な窒息のまま、しっかりと彼女の望みをかなえてあげた。 「ああん! ぴったり、アキト君のでぴったりにされるよ。 アキトくんの、逞しいペニスでぇ、結衣のオマンコがぴったりにされちゃう。 何度もアキト君ので犯されて、離れられなくなっちゃうよ」 びくびくと時折のたうつ女体を押さえつけ、 肉槍によって秘唇を穿ち、奥底まで己の存在を誇示する。 重なる肌の密着感にも増して、媚粘膜の愉悦は脳髄を蕩けさせる気持ちよさだった。 すでに全身から、限界が近いことを悟る。 「ああぁ! 最後に、アキト君の精液でぇ、子宮までぴったりにされちゃう。 さっきのだけでいっぱいなのに、またアキト君が出す、射精するから、 入りきらないのにぴったり塞がれて、押しこまれるの」 「イク、いくから、中に出すから、受け止めて!!」 腰を引き付けるように押えながら、欲望の塊を解き放つ。 中心をひた走る膣内射精の快楽、子宮奥へ注入する生殖本能の歓喜。 結合部を通して押し寄せる牡の咆哮を、性器から子宮へ浴びながら結衣はたちまち達する。 どこかへ飛ぶ意識の中でも、より深い快楽と精を貪る。 膣壁が咥えこんだものに対して搾り取るように蠢き、腰を浮かして恥骨を擦りつける。 積極的な牝の受胎請いに、若者は射精しながらも小刻みに動いて、刺激により持続的な種付けを繰り返す。 「ふぁあ……アキト君の……止まらないよぉ」 量も濃さも、先ほどと比肩しうるほどのものを余すところなく受け止める。 思う存分に出し切ったことに満足したアキトは抜こうとするが、 結衣は脚を胴体に巻きつけて離れることを許さなかった。 「ダメ、抜かないでこのまま……」 「んっ……、はあはあ、せ、先生……わかりました」 白桃のような美乳に顔をうずめて乳首へ吸い付く。 早く回復するように、腰を緩やかに動かした。 絡みつく太腿の密着感に、中のものは否応なしに屹立し始める。 自分でも驚くほどの早さだった。 「はあはあ、もういけそうです」 「んん……、私はいつでもいいよ。アキト君の、好きにしていいんだし、ね」 「先生! 俺、嬉しい」 t02-186 名前:日曜日 :08/06/14 08 07 23 ID MTj3DD44 アキトは緩やかながら律動を開始し、戯れのように接吻する。 身長の関係で、結合したままだと、腰を持ち上げるような形になる。 口を吸いながら二人の睦みあいの箇所が見えるとあって、興奮の度合いが増していく 「はあぁ、アキト君とセックスしてるところが見えるよ」 目をきらきらして見る結衣に、アキトは俄然張り切る。 力を込め垂直に、重力を友にしてリズミカルに突き降ろす。 美味しそうに蜜を垂らす孔は、とびきりのご馳走への期待にあふれていた。 亀頭は絡みつく柔襞に蕩け、竿からは追随するように締め付けられて一層屹立する。 「もっと見せますよ。先生のエッチなところ!」 そう宣言した後、結衣の両足首を掴んで引き離し、頭まで布団に押し付ける。 窮屈な姿勢のまま、肉と肉が打ち合い音が鳴る。 結衣は抱きつきながら、足りない物を埋め込まれる充足感に満足しながら、よりよい高みを目指す。 「あっ……すごい。んぁあ、私、止まらなくなっちゃう」 「先生のここ、俺も気持ち良すぎて、止まらない」 「ねえアキト君、結衣、んぁ、結衣って名前で言って」 「ゆ……結衣、結衣!」 身体全体で結衣を覆うような格好でセックスする。 大柄で見事な肉体が快楽に打ち震えるさまは征服感を煽り、 悦びの涙に濡れた顔は多幸感に包まれ、男冥利につきた。 「はん! ああん! 結衣のオマンコにずんずんくるの! アキト君の精子たくさん子宮にあるのにまだ欲しいよぉ!」 「んっ! はあ! いい、もっともっと言ってください!」 結衣は自ら脚を抱えて、恍惚の表情で生殖器の交合を眺める。 そそり立つ一物が尻に吸い込まれるたび、子宮奥を通じて衝撃が走り抜ける 激しい腰の動き、怒張が武器なら止めを刺すために加速する。 男に捧げられた淫らな祭器を満たすのは、あと時間の問題だけだった。 「あう! やあぁ! 激しい!」 「ふん、ほら、もっといきます。エッチな結衣のために!」 「ああぁ! アキト君のおっきいオチンチンがぁ、結衣のために、オマンコ何度も出たり入ったりして、 気持ちよくさせてくれるの! 先生が生徒の咥えこんで、いやらしくいっちゃうの!! 「はっぐぁ!! ぁああおお……うぅ!!」 睾丸から込み上がる波、濃密な種は切そうに震える胎内へと噴出する。 最奥まで肉の鉄槌を打ち突け、子宮口は亀頭によって純情に開けられたまま、 鈴口から迸る精液を縦横に飛び散らせていく。 結衣は胎内へと漲る活力を受け、 膣全体がびくびくと貪るように吸い取り、余すところなく射精の悦楽を味わう。 「出てるぅぅ、熱いのがたくさん出てるよぉ……。 奥まで……届いてるの、濃いの中出しされてるぅ」 アキトは苦行の形相でのけ反りながら、結合部から感じる快楽に酔いしれていた。 美乳が甘い吐息と共に上下しながら倒れこむ男の顔を受けとめた。 瑞々しい女体に抱きつきながら、ずぷずぷと音をたてながら腰を動かした。 結衣は子宮深くまでうねるような噴流と、さらに奥に進もうとする怒張の進入に身体を震わせる。 成熟した牝の肉体が、若く荒々しい牡の行為によって屈服し、種付けされていた。 熱く新鮮な生命の源は、結衣の卵子との邂逅を目指し、膣奥から何度も投下される。 三度目となる膣内射精は妊娠から逃れられないと思われるほど、圧倒的な物量を誇っていた。 t02-187 名前:日曜日 :08/06/14 08 12 31 ID MTj3DD44 「あっはあぁぁ……アキト君、抜いて抜いて」 「は、はい」 アキトは余韻も覚めやらぬまま、密着させていた腰を上げた。 すでに戦を終えた肉槍は、ぬらつく姿を見せる。 「すぐに、元気にさせてあげる」 「えっ、せ……うぁああ」 「んんん、ちゅ、まだ、んはぁ……まだ欲しいの」 「も、もう……くぅっ」 もう立つわけがないと思っていたアキトは、貪るように吸い付く口技におののく。 結衣は裏筋から舌先で突っつき、玉袋まで転がして催促した。 自分でもままならない精神とは裏腹に、身体はきっちりと反応を示す。 少しずつ鎌首をもたげる様子に結衣は悦びを隠さない。 いきなりディープスロートで喉奥まで咥えて濃厚な奉仕を始めた。 「はあ、はあ、はあ、だめ……です」 「ちゅるる、ん、ん、じゅずず、ちゅ……んんはぁ! もっとぉ」 微にいり細にいり、奉仕は続けられる。 出る物など無いと思われるが、それでも隆々と勃起していく。 「あうっ、ふぅぁっ……くぅ」 「うふふ、すごい立派だわ。もうこんなになってる」 「やぁぁ……」 女性のように喘ぐアキトに可愛らしさすら漂う。 攻守は逆転して、今度犯されるのは男の方だった。 「ん、ちゅる、んん。はあぁ……今度はまた上のお口に飲ませて」 「はあっ、はあっ、もう……」 根元まで強く吸い、戻しては敏感な溝を舐めてまた咥える。 間断のない奉仕に男根は弄ばれ、舌の上でびくびくと跳ねた。 もう終わりが近いと見え、今度は竿を握って前後に擦り、付け根にある陰嚢を舌先でくすぐる。 「せ、先生! もうダメ!!」 アキトは手でしごかれながら射精した。 亀頭の先で口を開けて待ち受ける結衣へと、白く濁った粘液を飛ばす。 何度目かわからない射精だったが量も勢いもあった。 「あぁん……ぅん、ふふ、さすがに色が薄いよ。だけど……」 ぺろりと容易く飲み込んだ。 挑発的な笑みが、美貌を淫靡なものに変える。 「美味しいよ。もっと……今度はまた」 「もっ、もう本当に……ダメだから、せ、先生!!」 「え、きゃっ!!」 上に乗りかかろうとする結衣を、強引に引き剥がして上下を入れ替える。 組み敷いて向かい合うが、アキトにはもうこれ以上何かをする気はなく、ただ止めさせたかっただけだ。 t02-188 名前:日曜日 :08/06/14 08 15 34 ID MTj3DD44 「あ……ごめんなさい。ちょっと……我を忘れてたみたいね」 驚いたのは一瞬、その後更にほんの一瞬見せた表情をアキトは忘れることができなかった。 普段なら絶対見せない、拒絶され傷ついた表情だった。 だがすぐにかき消され、逆にいたわる台詞をかけられる。 己がとった行動を省みて、いたたまれない気持ちと自己嫌悪の晒される。 止めさせるにしても、もう少し、もう少しやりようがあったのではないか。 「このまま寝よっか」 結衣はアキトを優しく抱きしめ、耳元でこそばゆく囁いた。 「先生……」 「ん?」 「俺のほうこそ……ごめんなさ……ん」 軽く接吻してアキトの口を塞ぐ。 こんな形で謝られたくない結衣だったが、それはアキトも同様だった。 ******************** 「くうっ」 手の中で肉棒が跳ねて白い濁液を吐き出す。 思わずやってしまったという後悔の念と、自己嫌悪に苛まれる。 その感情は、丁度思い浮かべていた場面とほぼ一致していた。 「何やってるんだよ……俺は」 手と身体に付着した液体をふき取る。 ここまで最悪な気分になる自慰は初めてだった。 むなしい、寂しい。 それに一役買っているのは隣室の空虚さ、ハルキは帰宅せず外泊だろう。 記憶の限りでは、ありそうでない。離れて寝泊りすることはおそらく初めてだった。 アキトはベッドから抜け、スリッパを履き部屋を出る。 向かう先はすぐ隣り、ハルキの部屋だった。 ノックもせずに入る。 明かりを点けなくてもある程度配置がわかる。 ベッドに近づき、手を当てる。 当然もぬけの殻だが、それでも落胆にも似た気持ちを感じた。 もしかしたら、ハルキもこの気分を土曜日の夜に味わっていたのかもしれない。 遊びほうけた結果がこれかと思うと、恥ずかしくも悲しい。 半ば投げやりの気分でアキトはハルキのベッドにもぐりこむ。 もうここで寝ることに決めてしまう。 意外にも安らかなまま床につけたのは、ハルキの匂いがしたからだろう。 アキトは深い眠りに落ちていく。 夢を見ることもなかった。 t02-189 名前:月曜日 :08/06/14 08 31 15 ID MTj3DD44 ******************** 何年ぶりか、それこそ数えるほどしかない少ない事例、アキトは通学路を一人登校する。 他の学生、社会人に混じって電車に乗りながら景色を眺める。 どうにも晴れない気持ちを抱え、黙りこくるのは精神衛生上よろしくなかった。 内に溜まったものは吐き出すのが一番良いが、肝心の話し相手はいなかった。 珍しく一人という事もあって、早めの電車にしてきた所為もあり、 まばらな人の中には友人も見当たらなかった。 そもそもいつもの時間帯よりスーツ姿の比率が高い。 それを見てアキトは心底うらやましく感じられた。 自分も今、社会人なら堂々と結衣に対してお付き合いして欲しいと言えるのに。 むしろ今日にも指輪を持っていき、プロポーズをしたいくらいだった。 懊悩を深めるのは、自分の力の無さと、一番の相談相手の不在だ。 アキトは自分には社会的、人格的、そして当事者以外は苦笑ものだろうが、 身体的に結衣との身の丈が合ってないことを自覚する。 彼女の心の広い大人としての態度が、かえって見えない線を引かれている気分だった。 難攻不落? の城砦を攻略するには、手持ちの武器が不足している。 もう一人の自称、心の広い大人はどこでなにをしているやら。 t02-190 名前:月曜日 :08/06/14 08 31 47 ID MTj3DD44 ******************** ハルキの朝は早く、葵が起きる前にさっさと自分の服へ着替え、朝食の仕度を始める。 「おはよ~」 「おはようございます」 「朝ごはんはなに?」 「ベーコントーストに梨、スクランブルエッグとヨーグルトサラダ、そのくらいですけど」 葵はあくびをしながら椅子に座って、コーヒーを飲みテレビを眺める。 自動的に出てくる朝の楽さには、自堕落な気分にさせられる。 「ハールーキー君」 「何ですか?」 「私にあ~ん・し・て」 「はい、どうぞ」 今更逆らう気も起きないハルキは、フォークに梨を刺して口元まで持っていく。 女性が無防備に口を開ける仕草はそこはかとなくエッチだ。 「どうですか」 「んむ……苦しゅうない、それよりよく眠れた?」 「はい」 葵は食べる手を止める。 「そうなの、よく眠れたのね。私なんかハルキ君が近くに居て、ドキドキで眠れなかったのにな~」 ハルキは地雷を踏んでしまったことに気付く。 自分から慰めの言葉をかける訳にもいかず、ただ苦笑する。 ずいぶんと長い休日だったと思う。 色々とあったが、昨日の一日で気持ちの整理をつけ、良い気分だった。 これから久しぶりと言えば大げさだが、 それでもアキトが何を考え、何を思っているか会うのが楽しみだった。 苦悩と喜び、この狭間にいるのは間違いない。 相手は風変わりな難敵だが、上手く行ってもらうため、労を惜しむつもりは無かった。 己はどんな時でも幸せになれる自信がある。だがアキトはそうではないはずだ。 こうなった以上アキトは是が非でも、結衣と結ばれて欲しい、 あのアキトが唯一強い好意を持った女性だから。 アキトには幸せになって、自分が生を受けた喜びを心底から謳歌してほしかった。 t02-191 名前:月曜日 :08/06/14 08 42 53 ID MTj3DD44 ******************** 「よっ、おはよ。なんか久しぶりって気がするな」 アキトが思い悩んでいると、教室の入り口から知った声が聞こえた。 目を向けるまでもなく、兄のハルキだとわかった。 違うクラスだが、わざわざ足を運ぶところ見るに、多少悪びれた様子が窺い知れた。 「ん、おはよう。それより昨日はどうしたんだ」 「悪い悪い、遅くなったんでそのまま泊めてもらうことにしたんだ。 まあ代わりに今日はアキトが好きなエビチリでも作ってやるよ」 「それは嬉しいけど……」 「それよりもお前こそ土曜日の夜はどうだったんだ。ん? ん?」 「い、いや。それなりに仲良くなれたと……思う。気を利かしてくれてサンキュ」 アキトは自分の方こそヤブヘビだったと悔やんだ。 だが兄がそれ以上追求する気がないらしいことがわかり、ほっとする。 ハルキはハルキで、弟の反応を見て安心する。 性格からして言うわけないが、間違いなく弟と結衣はセックスしたはずである。 だが、それがどういう成り行きかまではわからなかった。 弟のほうから積極的に、というパターンはまず無いため、 結衣のほうから誘惑されたか、逆レイプされたか、どちらかだろう。 微妙に赤面してその台詞ならまず前者だろう。これは今後のことを考え好ましい方向だ。 よくよく自分との場面を冷静に分析すれば、トラウマを植えつけかねない後者はまず無いとも言える。 結衣は自分が気持ちよくなるため、相手の力を120%発揮させる状況を作る、 純粋で狡猾、本能に赴くまま理知的にそれは成されていく。 なんとなく将棋が上手いのもわかる気がする。 少しでも緩めれば詰まされるため、必ず限界まで攻めなければならない状況に、いつの間にかなっているのだ。 「なに言ってるんだよ。その分だと結構脈がありそうで良かったよ。 まあ、お互い色々難しい立場だろうけど、俺は協力するから何でも言ってくれ」 「おぉ、ありがとう。……そうだよな、色々難しいよな」 妙に積極的な兄の働きかけにアキトは驚いた。 いつもなら、ひとしきり笑った後に肩を叩くのが関の山だったはずだ。 真摯なほど気に掛ける上、協力をするとまで言われると、俄然心強く思える。 だが昨夜悩んでいたことがぶり返される。 「でさ、これからどうしたらいいか、全然わからなくて……」 「はあ? 普通にデートに誘ったりとか、とにかくもっとお近づきになるのが重要だろ」 「ああ、確かにそうだけど」 「お互いを良く知る。それが付き合う上での基本だろうしな」 兄の言ってることは真に正しいだけに、途方に暮れてしまう。 だが、アキトは顧問である結衣のことを色々良く知っていたし、 曲がりなりにもすでにお近づきになっていた。 どうも話が噛み合わないと思っていたら、第一に話の前提が違うのだ。 スタート地点が通常とは根本から違っている。 t02-192 名前:月曜日 :08/06/14 08 47 41 ID MTj3DD44 「俺さ……」 「ん?」 アキトはいっそのこと、全部洗いざらい打ち明けるべきか悩む。 あまり兄との間に隠し事はしたくない性分でもあった。 だが、すんでのところで思いとどまる。 少なくとも内容が内容だけに、今は場所が悪い。 「いや、なんでもない。まあ少し考えるよ」 「こういうのは考えてもダメだって。 よけいなお世話かもしれないが、思い切って行動するのが大事だぞ。 結衣先生は待ってても意味はないし、遠まわしなアプローチをしてもダメなタイプだと思うぜ」 「あああぁ、わかったけど少し頭を冷やさせてくれ」 妙に知った風なお言葉に、アキトは苛立ちが募る。 そういえば結衣との会話で、ハルキが女性関係が色々あるらしいような推測をしたことを思い出す。 だが直接兄の口から、女の子と付き合ってる話は聞いたことはない。 確証も無いのに問いただす訳にいかないし、今この場ではあまり意味のないことだ。 なにより隠したいのかもしれないなら、話さなくてもそれはそれで良いはずである。 それだけの分別はアキトにもある。 こちらとしても逐一話す必要は無いはずだ。 自分と結衣の関係、それは前提を共有し話の方向性を定めるだけで充分なはず。 いささか情けないとは思うが、五里霧中の今は兄の協力は必要だった。 「……あのさあ、二人で話がしたいけどいいか?」 「それは、結衣先生のことだよな」 ハルキは、アキトの言った二人という言葉に本気を感じて、あえて確認する。 「勿論」 「それなら夕食の後でいいだろ。 休み時間は時間を気にしなくちゃならんし、 放課後は……アキは部活があるだろしな」 わざわざハルキは昔の愛称で弟を呼ぶ。 女の子っぽいと言うことで本人が嫌がり、いつの間にか自然消滅した呼び名だ。 口調からしてリラックスさせたい意図が見え、アキトは昔のように不快に感じることもなかった。 「悪いな。俺ばっかり春が来る相談して」 ハルキがたまにする言葉遊びを少し真似て返す。 少し苦しいと思いつつ、お互い笑ってしまった。 ハルキの昔の愛称が、そのままハルだからだ。 「いいって、気にするな。俺よりもアキには幸せになってもらわなくちゃならんぜ」 アキトは微かな違和感を感じた。 いつもならこういう場面では口調に茶化しや強がり、冗談を含んでいるはずだが、 今の言葉にそんな要素がまったくなかったからだ。 t02-193 名前:月曜日 :08/06/14 08 50 20 ID MTj3DD44 授業が始まり、アキトは勉強に集中する。 もともと県内で随一の進学校だが、その中でもアキトの成績は上位者である。 だがそんなことも、自分をつまらなくさせてる要素の一つに思えてならなかった。 その原因の最たる物が、兄のハルキの存在との対比だ。。 時々兄を疎ましくもあったが、本気で憎む時は一度足りもなかった。 単純に兄と居る時間が面白く、気をおけないからだ。 相手をリラックスさせる気遣い、安らぎをもたらす雰囲気、 楽しくさせる話術など、憎めない素質においては枚挙に暇がない。 そしてこれらの素質は成績の良さとは無縁だ。 なぜ今まで思い当たらなかったのだろうか。 自分ですら、何を勘違いしたのかラブレターを出す輩がいるくらいなのだから、 兄が女性にもてるのは当たり前だと、女性関係の一つや二つ、あって然るべきだと。 「結衣、先生と……ハルキならお似合いだろうにな……」 どうにも、あの夜の最後が頭から離れない。 我に返る結衣の悲しみに似た表情は、心の奥底に残る癒えない傷だった。 あんな顔をさせたくなかった。 そしてハルキならあんな顔をさせなかっただろうな、とも思った。 t02-194 名前:月曜日 :08/06/14 08 51 11 ID MTj3DD44 ハルキはぼんやりと結衣のチョークの音を聞く。 ある程度学力によってクラス別けされてるのだが、 そのせいもあってか授業は比較的わかりやすい部類に入る。 ハルキの成績自体は、さして勉学に励んでいるわけではないが、下の上の位置をキープしていた。 黒板の数式をもとに行う結衣の解説を聞きながら、 アキトとお似合いの女性であるか、と考えをめぐらすが答えは否であった。 けれど、もともと結衣とお似合いの異性を想像するに、 少なくとも半径100km以内にはいないのではないかと思われた。 たいてい彼女を持て余すに決まっている。 美人でスタイル抜群、性格も良い、そこまでなら引く手あまただろうが、 推測を含むに、家柄、資産、卓越した頭脳、高学歴の上、身長の高さに、神のみぞ知る性欲、 結衣の持つ大樹のような風格が備わると、お付き合いするには高すぎる相手だった。 強引な前提だが似合いの人なんていないと思えば、困難も乗り越えられそうな愛情や、 ほぼ対等に相対することが可能な将棋など、アキトは全然ましな相手に違いない。 アキトの独り言とは反対に、ハルキは自分よりは見込みのある相手だと思った。 むしろ弟の物好きさに感心する、自分なら勘弁してもらいたい気もした。 「まっ、でもあの胸は反則だよな……」 白く凛としたシャツを押し上げる胸。 二つの頂点へ引き寄せられ皺の形状すら美しさを引き立たせる。 はち切れんばかりに谷間の生地を引っ張り、歩くと軽く上下する錯覚に襲われる豊かさ。 下に潜む形の美しさも知っているだけに、授業中にも関わらずいけない気分にさせられる。 「また、あのおっぱいに顔を埋めてみたいな……」 ぼうっと遠目で眺めながら、誰かに聞かれれば危険極まりない独り言を吐く。 ハルキはおっぱいこそが至上と思ってる男だった。 「は~い、ハルキ君」 独特の間延びした声を聞いて、呼ばれた者のみならずクラス全員に緊張が走る。 「は、はい」 「ぼ~としちゃダメだよ。わかった?」 「はい!」 はきはきとした返事を返すが、内心動揺が収まらない。 結衣先生が裏で結衣ドンなどと呼ばれるのは、 スパルタ式とも恐怖政治とも呼べそうな教育方針にもあった。 今ハルキになされたのは最後通告だった。二度目は無い。 昨日はどうかしてたとしか思えない、やはり勘弁してもらいたい相手だった。 t02-195 名前:月曜日 :08/06/14 08 53 13 ID MTj3DD44 放課後に入ってハルキは教室を出る。 もとから部活に熱心なほうではないため、無所属で過ごしている。 家事に対して勤しむ義務と意義もあった。 念のため帰る前に、アキトへ一言かけようと教室へ向かった。 だが見渡せど目標は補足できず、まだ残っている人に聞こうとすると肩を叩かれる。 「はぁい、ハルキ君」 「なんだ、結衣先生か……」 「なんだとはずいぶんなお言葉ねぇ」 二人とも昨日の今日であっても、表向きは平然としたものだった。 「いや、別にそういう意味で言ったんじゃないです」 「わかってるわよ。あなたの麗しの君をお探しだろうけど、ここにはいないわ」 微妙に引っかかる言い回しだが、ハルキは反応する気も無かった。 相手が悪いのは重々承知だった。 「先生も部活に顔出すんですよね」 「ええ、職員会議が終わった後だけど」 「それならアキトに、今日は部活が終わったら直帰するよう伝言願えますか」 「うん、いいわよ。でも理由を聞いたら失礼かしら」 予想外な問いかけに、僅かながら躊躇いが生じる。 言わないのは変、しかし言うのもなにか引っ掛かりがある。 「ん~と、まあ久しぶりに家族団らんで夕食をするってことですね」 「はいはい、わかったわ。泣ける理由ねぇ~」 「……言ったそばからなんですが、先生に伝言お願いするのが不安です。 変に邪魔立てしないで素直に伝えてくださいよ」 結衣は笑って、何をご冗談を、という風に手をひらひらさせる。 「もう~、そんなことしないわよ。 そこまで言われたら、早めにでも帰させるわ」 ハルキは結衣の反応を見て、あまりに信用に欠ける発言を恥じ入る。 けして悪人ではないとわかる、だが良くも悪くも常識に囚われない人なのだと思う。 ある意味、漠然とした不信感が育まれる程度にはお互いを知り、仲が良いと言えた。 「まあハルキ君ブラコンだものね。けれど過保護なのは考えものよ」 「かほご……ですかねえ……」 「ふふ、ハルキ君優しいからね、背中を押したくなる気持ちもわかるけど。 でもね、あんまり自分を置いてけぼりにするのも良くないよ」 「はあ?」 「時には二匹のウサギさんを追ってみなさいってこと」 「……はあ」 何を言いたいのかさっぱりわからなかった。 だが自分が何を目指しているか、結衣には丸わかりのようで微妙な気分になる。 その上で止めず、あえて触れない点も余裕の表れに見えた。 先ほどした己の失言も、余裕の無さから来たと思えば格の違いを知らされたようなものだった。 結衣は必要なことは言ったとばかりにきびすを返し、職員室へ向かった。 後姿を見ながら、ハルキはため息を吐く。 彼女にとって自分やアキトはどういう位置付けにいるのだろうか。 t02-196 名前:月曜日 :08/06/14 08 57 04 ID MTj3DD44 ******************** ホワイトボードに、いかにも手作りといった感のあるマグネット式の駒を動かし、囲いや戦型の説明をしていく。 苦心の跡が窺えるが、見栄えもよく出来は悪くなかった。 これまで初心者お断りとも呼べる、体育会系文化部、それが将棋部だったが、 結衣にめった切りされたことと、アキトの個人的人気もあってか、 文字通り駒の動かし方も知らない女子がぼちぼち入部することになったのである。 まさか入部を断るわけにいかず、また顧問の結衣の意向も合って、初心者指導講座が設けられた。 今週はアキトの番とあって、マグネット駒を使い、いくつかの型を説明していく。 プロが行う普及活動の大変さが身にしみる思いだった。 ある程度のカリキュラムは顧問が考えてるとはいえ、中身は当番の裁量に一任される。 人に教えることの大変さは、実際にやってみないとわからないものだ。 「は~い、質問です。そこは銀で囲ってはダメですか」 初期の頃と随分違う質問内容に、 否応無しにこれまでの長い道のりを思い出してしまう。 普段なにげなくやっている将棋というものをいざ人に教えるとなると、 当たり前のルールが当たり前でないという事実を思い知らされた。 「基本的に金は守りに向いて、銀は攻めに向くと覚えておいてください。 金は動ける場所が広いが、攻めても成ることができない。 銀は動ける場所は金より狭いが、攻めて成ることができる。 もし取られても、金は金のままですが、成り銀は銀に戻るのもポイントです」 がらっと引き戸の音を鳴らし、結衣が部室に入る。 受講側の椅子に座り、楽しそうに笑顔で静聴していた。 講座も終わり、アキトは最後に総括をお願いすることにした。 「先生、何かありますか?」 「ううん、内容についてなら特に無いわ。 それよりみんな、家でお父さんとかお爺さんと指してみた?」 「はいはい、先週はお父さん相手にいいところまでいきましたよ」 「最近、弟に勝てるようになって、すっごい悔しがるんですよ。面白くて面白くて」 結衣は声を上げる女子生徒に対して、満足げにうなずく。 t02-197 名前:月曜日 :08/06/14 08 59 43 ID MTj3DD44 「もう結構やってるみたいね。それじゃあみんなアキト君と指してみる?」 「えっ」 「きゃあ、せんせいっ話がわかるぅ~」 アキトの返事を待たず、黄色い歓声があがった。 部内一の実力のため、実際に対局する者は部員の一部と顧問ぐらいなもので、 一般のレベルの腕前から見れば、ある意味高嶺の花と呼べる存在だ。 だがアキトにしてみれば、結衣の仕打ちは時間の無駄とも思える行為であり不本意だった。 「ふふ、アキト君、そんな顔しない。やってみると、将棋を教えるのもいいものでしょ」 「まあ……結構面白いですが……」 「さっきハルキ君から伝言頼まれたんだけど、今日は早めに帰って欲しいそうよ。 そういう訳だから、これが終わったらそのまま帰りなさい」 「なにも先生に伝言なんて頼まなくても……」 わざわざ接触の機会を増やそうとする兄の気遣いに、 落ち着けよお前、と今ここにいない人間に言いたくなる。 それに早く帰れなどと言われても困ってしまい、不本意ながらその意向は無視したく思う。 部活動は充実したひと時であるとともに、貴重な結衣との接点でもある。 ハルキが思ってるよりアキトと結衣は確かに仲が良い。 だからこそ馴れ合う今の状況を困ってるのだが、それがハルキには想像の外だった。 「せめて先生と一局させてくださいよ」 「はいはい、ほらみんなを待たせない。……あと指導局の基本、わかってるわよね」 「は、はい」 それは初心者から脱し、ある程度の腕前になったら勝たせることである。 ハンデを付けるのは勿論のことだが、それでも勝ってしまうとやる気を失ってしまうものだ。 上手が無理矢理勝ちにいても良いことはない。 「では八枚落ちからやってみましょう」 「「「は~い」」」 かしましい声が部室内に響き、アキトは他の部員の目が突き刺さるのを感じた。 本を糺せば、部長たるアキトが結衣に負けたのが原因なのだ。 この状況を何とかしろと言いたいが、 とりあえず自分の実力は棚に上げておかざるをえない歯がゆさからの視線だった。 アキトは部の代表を自負しながらも、気持ちはわかるが無理だよ、と心の中で皆に謝った。 t02-198 名前:月曜日 :08/06/14 09 04 03 ID MTj3DD44 ******************** 「ただいま~」 玄関から聞こえるのはアキトのものだった。 エビの殻を剥きながら時計を見て、いつもより早い時刻の帰宅だと思った。 「おっ、今日は早いな」 アキトは怪訝そうな顔をする。 「お前が早く帰って来いって言っただろうが」 「うん? いや言ってないが」 ハルキはさっと今日一日を振り返るが、やはり言ってないことを確認する。 だが結衣に言づてをお願いした時、ちょっとした経緯から早く帰らせることになったのを思い出した。 「ああそうか……すまんな。本当は寄り道しないでまっすぐ帰れってことだったんだが」 「それくらい、いつも通りなんだから、わざわざ先生に伝言しなくてもいいって。 なんだか、いちいち仲良くさせようと必死な気がするぞ」 ここでアキトはこの先を言うべきか迷ったが、 どうにもしっくりこない違和感から問うことにする。 「はっきり言って最近変だぜ。 ふらっとどこかへ行ったり、妙に俺のことで張り切るし、何かあったのか?」 意外に鋭い弟の指摘に内心驚く。 「ほらやっぱり」 顔に出さなくてもわかるのは、長年の付き合いだけではない。 世間が言う空気を読む、勘とも違う、目に見えない繋がりからくる波長みたいなもの。 アキトにとって確信を持つには充分だった。 「いや、別に無いって」 エビの殻を全て剥き終わり、料理の準備を一段落つける。 だが会話は膠着の様相を帯びていた。 「嘘だね……って言ったそばからなんだけど、 誰だって隠し事くらいあって当然だろうし、別に有るか無いかだのどうだっていいさ。 ただ今回に限っては、気になって仕方ないから理由を聞きたいんだ。 どうして普段から考えられないくらい気に掛けてるんだ?」 「……」 沈思するハルキは、自分でもいささか似合わないものだと自嘲気味に思った。 「ん……と、まあ不審がられるのも嫌だしな。 このさい言ってしまうとさ、実は俺……前にクラスの女子と付き合ってたことあって、 まあ、そのなんだ……お前さ、女子に対してあんまり良い感情持ってないだろ」 図星を突かれ、はたから見ても滑稽なほど顔に出して反応した。 双子でありながら、役者の違いが見て取れる。 t02-199 名前:月曜日 :08/06/14 09 05 11 ID MTj3DD44 「だから黙ってたけどさ、やっぱり結構そういう経験も良かったって言うかさ、 だいたい食わず嫌いなところもあるんだろうから、付き合ってみればいいと思ったからが一つ。 二つ目は、お前が何にも女っ気ないと、どうも俺が卑しい気がしてちょっと負い目もあったんだ」 嘘をつくのにあえて本当のことを混ぜる。そうすれば真実味がます。 ハルキは自分の中で、卑しさを感じていたのは本当だった。 始まりは高校に上がって聞いた父の呟き、心が冷えた瞬間熱いものが欲しかった。 とにかく熱いものに焦がれ、満たされるよう渇望した。 供給に事欠かなかったのをこれ幸いとばかりに、言い寄る女子と何人も付き合った。 この歳で肌を重ねた女性が一人や二人ではないのは充分に異常な数。 だが得るものは一時的な快楽、それも泡沫のように弾けて消える。 彼女も彼が何を求めてるのかわからず、そしてそれが自分ではないとわかると別れていく。 そんな繰り返しだった。 ハルキは次第に汚れていく自分を自覚しながらも、アキトは清いままでいて欲しかった。 それは結衣に対して行った意趣返しの理由にほかならない。 「だけど相手が教師だってのはちょっと意外だったけどな。 まあ今のうちに色々仲良くして、本格的に付き合い始めるのは卒業してからがいいんじゃね」 「けど……」 「ん?」 「ハルキもさあ……結衣先生のこと好きなんだろ……」 「はぁ?」 アキトにしてみれば、これ意外に考えられない理由だったが、 問われた方は思いがけない台詞を聞かされ、開いた口がふさがらない状態だった。 「本当はそれが負い目で、わざわざ俺を先生と仲良くさせようとするんだろ」 こいつは何を勘違いしているんだろか、今まで何を聞いていたのかと呆れる。 やっかいなのはアキトが、まだ嘘をついていると思っていることだった。 思考が錯綜して、混乱の一歩手前の中で必死に計算する。 アキトの言っていることは全部がハズレという訳でもない。 好きか嫌いかと問われれば、後者ではないのは確かだ。だがアキトの誤解なのは間違いなかった。 この誤解を否定すれば、まだ何か嘘をついていると思われる可能性がある。 だが肯定するにはやぶさかではない。 誤魔化すように答えるぐらいしか思いつかなかった。 「い、いや、それはお前の考えすぎだ。 仮に、仮にだぞ、俺が結衣先生のこと好きだとしても、 アキトの方が百倍お似合いだし、先生もアキトの方が良いと思うはずだって」 「そうかぁ? 俺はハルキの方がずっと……」 「だあ!! お前はもっと自分に自信を持てよ、自信がないからそんな妄想じみた考えするんだぞ!!」 t02-200 名前:月曜日 :08/06/14 09 06 49 ID MTj3DD44 さすがにこれにはアキトも閉口としたが、そんなことにかまっていられるほどハルキも冷静ではない。 玄関から戸が開く音が聞こえるのが、まさに救いの鐘だった。 「ただいま。おっ、どうした変な顔して」 アキトはまだ納得のいってない顔を見せているが、父が帰った以上この話題は打ち切られる。 「おかえり。別になんでもないよ。な、アキト」 「あ、ああ」 「ふむ。お、今日はエビチリか。久しぶりだな」 「ほらほら、ご飯炊けたし、父ちゃんも帰ってきたから席に着け。出来立て熱々食わしてやるから」 ハルキはわざとらしく中華鍋をお玉でカンカン鳴らして催促する。 渋々席に付くアキトだったが、心の中にあるわだかまりは当然解けることはなかった。 そして今日の夕飯はいつも以上に美味しかった。 アキトは食べ終わった後、風呂に入って自室に引きこもり予習復習を始める。 父が台所で晩酌をする中、ハルキは隣接する居間で、 葵から強制的に貸せられたクラシックのCDを聞きながら、テレビでサッカー観戦をする。 「ハルキ……今日、帰ってきてからアキトどうしたんだ」 「お年頃のお悩み相談……てところだね。内容は言えないけど」 父もその一言でおおよそのことがわかったのだろう、ははっと破顔一笑してぬる燗をちびりとやる。 「アキトもやるなあ」 「そうだ……ね」 何気なく聞き流すところだったが、アキトも、という台詞が気になった。 「二人とも顔立ちは母似だが、性格でみるとハルキは母に似て、 アキトは私に似てるかと思い、面白いものだと考えていたがな。 あれでなかなか侮れないところがあるもんだ。 まあ良きかな良きかな。それも青春だよ」 上機嫌な父は陽気に一杯ひっかける。 ハルキは自分たちを否定し、自分たちを捨てた母が嫌いだった。 成長し分別がつく今、それぞれの事情があることを考慮しても大嫌いだった。 ********************
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札幌市なんだけど、最低。教師は反日教科書が大好き。やるき全くなし。高校入試にもやる気なし。小学校のほうがいいかも。間違った社会の教科書と習ったと言ったら、説教された。学校の名前、晒してもいい。 -- 匿名希望 (2011-01-07 03 18 39) 本当に悔しくて、仕方ない。これで北海道の中心部だって?札幌のイカレタ学校とは本気 -- 匿名希望 (2011-01-07 04 10 31) 途中で途切れてしまいまいたか?反日とゆとり教育があったのは事実。北海道です。札幌です。書き込み待ってる状態。少しは晒して下さい。 -- 匿名希望 (2011-01-07 04 47 08) 名前だしまします。在校児童は気の毒だけど。富丘小学校です。そういう授業あった。教科書と違うからとおもっていたけど、あれは正解です。 -- 札幌市で指定校です (2011-01-07 05 04 44) まぁ、札幌とは学力は劣るとは思っていたけど、ここまでゆとり教育とはね。お前さんは見た目だけで人間を判断」しちゃいけねぇよと校長が得意げに自慢。不良プラス学力低下学校へ。生徒は馬鹿だからいい先生といっていたけど。それで?今、聞きたい。本当にそれでいいのかと -- ゲロの小樽 (2011-01-15 01 00 22) 学力は低下。偏差値も最低という私立あったわ。高校中退が凄くて、妊娠したら中絶すればいい、なんて言ってたな。カツアゲ、シンナー遊びなんでもあり。それで身だしなみには無視。人間の教育は区別を作らないことだ。なんて言ってなかった?他校の皆さん、からまれないように気をつけましょう。教師は不良を庇いますからね -- 不良大好き学校死ね (2011-01-15 03 12 20) 噂で申し訳ないが、「自民党を応援してみたい」と発言したところ、教師が顔を真っ赤にさせてキレて、「キチガイ右翼」呼ばわりした。という。これが本物の教育現場だったら、暗黒政治の幕開けですよ。 -- 名無し (2011-01-19 03 26 03) 北教組がまた逆ギレして抗議文章だけで100通突破だそうです。本当に反省はありませんね。韓国の主張が正しい。竹島は韓国領でどこがおかしい?と言える先生には呆れるばかりです。 -- 名無しさん (2011-01-25 00 26 41) 今更のように手の平返すように学校をよく見せようとする精神が不可解です。北海道は高校中退が半端ではなかった筈ですが、それを隠蔽する目的は自分の学校にとって好ましくないからです。それまで左翼陣営の味方をしてきた方々はどう説明してくださいますか?都合が悪くなれば「郷に入っては郷に従え」ですか? -- 名無しさん (2011-01-25 05 43 38) 北海道だから最低というわけでもないと思うが、学校教育にはバラつきがあって、君が代を教えて貰える学校と教えて貰えない学校があるとか。学力に力が入っていたり、いなかったりします。民主党の肩入れしている学校があって、一律に決められないと伺ったことがありますが。何故、上手くいかないのでしょうか? -- 名無しさん (2011-01-27 22 48 32) もともと北方領土はアイヌの土地で、和人と戦をして無理やり日本人になれと強制したんだよ。それが「シャクシャインの戦い」と教えてた教師がありました。北方領土問題というか、そも何も教えてくれなかったうえに、アイヌ差別問題には熱心でした。『私はアイヌ人です。それだけで「帰れ!アイヌ」と石を投げれたことがあります』という内容を生徒に音読させていました。北海道の学校なら、誰しも心当たりがあると思います。北教組の先生ですよ。 -- 名無しさん (2011-01-30 23 18 06) 偽アイヌでしょうが、「アイヌ人というだけで差別されて、石まで投げれた」という内容が教科書に載っていました。公民の先生が教えてました。勿論、札幌市ですよ。 -- ↑の名無しさん (2011-01-30 23 22 37) 投げつけられた。が正解ですが、当時の中学公民の教科書どおりに書くと「投げれた」です(笑)もしかして、誤字、脱字もわからなかったのかな?とwww -- 名無しさん (2011-01-30 23 28 54) 教科書の脱字にも気にかけず、授業をしていた先生って・・・改めて失望しております。もう、やけくそ。公立終わってませんか? -- ↑の名無しさん (2011-01-30 23 35 39) 「わたしたちは間違っていない!」と北教組は世界革命を目指しているようです。格差のない社会。その為には「みんなの富」を目指します。と言ってのけるところが恐怖政治だと思いますが。崩壊したソ連でも見てから言ってほしいです。 -- 名無しさん (2011-01-31 23 14 26) どうせ民主支持だし、帰化人だし、マルクス主義だから「打倒!資本主義」なんでしょう。どうぞ北の楽園の将軍様の足元でやっていたがけませんか? -- 名無し (2011-02-01 00 07 32) 金将軍様の足の下でおやりください。やっていただけませんか?でした(誤字) -- 名無し (2011-02-01 00 09 27) 北海道で学力低下が酷い土地では、北毎道(?)と都道府県の地名どころか、北海道も抜き打ちテストで記入できない中学1年生までいるという。新潟県、岐阜県の中学1年生の地理はどうなっているのだろうか、と気になるぐらいである。 -- 名無しさん (2011-02-02 00 10 14) 今、札幌市で在日朝鮮人とかアイヌ問題について調査しているが、単独では答えは不明である。学校側が隠しているのか、時代が変わったので当時の資料が見つからないのかは、いたちごっこに過ぎないし、「オッカムの剃刀」です。真相を探そうとすると妨害するのは何故ですか?ミスキャツトでも雇っているのですか? -- 匿名希望 (2011-02-03 00 34 11) ↑。ミスキャストです。 -- 匿名希望 (2011-02-03 00 40 51) 北教組はマルクス主義者が多いです。共産主義への足掛かりを作るつもりですか?最近、このサイトにも接続しにくくなっておりますが、情報が漏れるのを防いでいるわけではないのでしょうね?とお尋ねしたくなります。パソコンから観覧できます。携帯からは接続できませんと意味不明になってますが・・・ -- 名無しさん (2011-02-05 23 06 11) 子供に日本は「悪い国だ、嫌だ」と思わせる授業は正しくありません。すべてが、平等であり、「国家がなくなれば戦争もなくなる」と教えるのはカルト以外の何者でもありません。 -- 名無しさん (2011-02-05 23 18 20) 札幌の隣の市ですが、小学校の時君が代は校長が独唱で、他の教員は着席。それを見て生徒も着席。高校に行くまで君が代を歌うという概念を知りませんでした。小学校の頃の教師はもろ反日思想でしたが、中学の社会科の教師は逆に左右の分かれ目のところは先生の口からは言えないと言っていました。色々あったんでしょうね。 -- 名無しです (2011-03-18 17 52 06) 田舎の町立小学校でしたが、卒業式の時、教師は胸に「君が代、日の丸いりません」と書かれたバッチを付けておりました。当然、斉唱など無く、音楽の授業で教えられた事もありません。クラスメイトが「何故、教科書に毎年載っているのに教えないのか」と問うた時「別にいいの」と超適当な返事で流された事を覚えています。 -- 名無しさん (2011-07-04 21 15 02) それと、小学5年か6年の時、何の授業か忘れましたが、ハングルを習いました。ローマ字の延長のような感覚でしたが、今思うと、何故ハングルなのか…。 -- 名無しさん (2011-07-04 21 17 30) 中学一年生の時、ハングル文字を書きなさいという授業があり、中学二年生ではウォン紙幣の偉大さ?について学ばされ、教科書も資料集も手つかず・・・いじめ問題は見て見ぬふり。「いじめられる人間も悪い」「学力があるから、嫌われるんだぞ」と教師に説教。当時は不登校になりたかった・・・・・・そして、先生についていけば間違いないという同級生にも失望。もう、北海道はいらない。 -- 名無しさん (2012-04-01 03 26 41) ↑。滝川市で起きた苛め問題に共感。「私が死んだら読んでください」か・・・「6年生のみなさんへ。私は、気持ち悪かったですか?」なんて遺書かけるのだから、落ち込んでいただろうな。「顔色わるぞ、どうした?」ともいえない教師がはびこる世界。それが北海道の教育。・・・こっちは生きているけど、都合が変われば手の平返す事大主義。・・・なくなった女の子にはお悔みを申し上げます。 -- 名無しさん (2012-04-01 03 51 41) ↑の↑?。ついでだから追記。塾行くのやまたほうがいいよ。どうせなら、家庭教師のほうがマシ。「えー。こいつ、ガッコで嫌われてんだよ」と苛め発生。塾で成績UPすると嫌われる。道民・・・なんとかしなさい。「顔色わるいぞ」の誤字でした。 -- 名無しさん (2012-04-01 03 59 53) スキャットマンって知っていますか?歌詞わかりますか?「スキャットマンはどもり屋とみんな言うけれど、歌っているときはどもっていないよ」という歌詞を馬鹿にして、どもる英単語を真似すると英語教師がニヤニヤ。「5をつけてあげよう」だもの。精神が正常が病気。 -- 名無しさん (2012-04-01 04 12 03) 苛めすることしか頭がない。ストレス発散、気分爽快、苛めで気分爽快のリピート。苛められていた子を庇ったら、苛められていた子から「生意気なんだよ。貴様!」と因縁つけてくるからね・・・苛めは無視するべきという考えもあるが、教育が成り立っていない。・・・「道民。えらそーに、どこのだいがくでたんだ?」・・・・・・少し漢字覚えて苛めなくしましょうね。でも楽しい。教師が苛めっこと親しかった。親が地元では有権者であり、財閥様の遺族に当たるからだ。・・・だそうな。素晴らしい。人間らしい生き方だ!というのはこれだ。 -- 名無しさん (2012-04-02 07 57 23) 証拠は何処にもない・・・でしょ?実名晒してもいいよね?ありがとう。性格変わったよ。 -- 名無しさん (2012-04-02 08 00 28) あのね、もうバレているのよ。札幌○○小学校、○○○小学校の事は・・・今更、手紙出すなよ、立ち食い?おいおい、だからレベル低いって言われるのだよ。あはは。塾でわたーしの靴隠したのだーれ?面白がっていたの誰?名前とクラス言える。何故か、卒業生の方、考えましょう。ヒント欲しいですか?くだらないゲーム以下だから、気が向いた時」にしか観覧しないけどね。 -- 名無しさんA (2012-04-04 07 25 10) 詳しい事情は把握していませんが、学校でリンチ事件があったのです。記事を書いたのは読売新聞でした。校則を緩めたりしているうちに、だらしない生徒が増えて、「あいつ、ダサイ」とけなされてしまうようになりました。教師は「ギャルになれない奴も悪いんだ。空気読めないから、孤立していくんだぞ」と言われるザマでした。生徒は「いい先生」と崇めていました。生徒も阿呆だわ。そんな生徒を誉とする教師も、ね。哀れすぎて同情を買おうとしていません?と懐疑派になる。 -- 匿名さん (2012-04-14 01 24 29) 中学生で禿げていません。でも「禿げ」と呼ばれるのです。先生は生徒に原因があるといって、たっぷり、説教してくれましたね。反省文を書いたら?という発案に便乗して、反省文を書かされました。文章力が向上すると、また苛めです。教師は自習が好きです。 -- 名無しさん (2012-04-23 01 42 01) このような事態を引き起こしてしまったのは、当方の責任でありますが故に、すべては我に責任能力と謝罪資格があるものと認定して頂いて構いません。第一条、・・・・・・ね。明日も学校さぼってやろう。不登校にしてくれて、感謝している。ランク下がって、親と喧嘩の毎日。ニキビないからむかつく。これが理由なんだと。親日って、怖い。日の丸振って、小林よしのりの戦争論がすべて正しいと言う。 -- 名無しさん (2012-04-23 01 50 03) 疲れたなぁ。公立ばかり検索していないでF中、高を探したらいかが?当時、「触られたら病気うつる」「なんで、他の学校の人とは仲良くできるの?」と嫌われるように仕向けたKさん。・・・そういえばF大学って公明党の方おりましたしね。苛めも高校であるようですよ。マスコミ利用するの上手ですよね。Fさん。短期大学なくなってしまったね。アルバイトもしてほしくないし、引きこもっていてほしいと因縁つけてくださいました。Yさん。旧名Nさん。・・・・・・あなたの記憶は穴だらけ。都合のいいことばかり覚えていますね。札幌です。いま、三十歳かな? -- 名無しさん (2012-04-24 02 01 08) ↑こういう人間がのさばって、教育にくちばし出す。 -- 名無しさん (2012-04-24 02 03 16) 北海道大学ではないですよ。北区だけど。女子大ね。バレないとおもっているのかな?・・・ヒント。中島みゆきの最終学歴の学校。当時は国文科があったね。これで気がつかれないとでも? -- 名無しさん (2012-04-24 02 08 38) お前のせいで○○○は苛められているんだぞ!と同じ学校になった中学生に嫌われて、苛めになった。人間も記憶ってあてにならないよね。ねえE小学校様。「っかかか、っかっかかかあ」で分かったでしょ?もう、道内に住んでいないよ。黴菌は出ていきました。トイレット・ペーパーで教室のドア開けたら、落下する仕組みとかよく考えたね。教室に入れないことを教師と同じ考えだったんだろう?T小学校め。 -- 名無しさん (2012-04-24 03 09 54) その苛めっ子の肩を持っていたのが教師。履歴書持参しました・・・でも文句言わないですよね。今は仕事ありますから。苛めないだけで楽になった。社会生活になっても机とか離されると偽新案義だったのは情けないです。ですが、そのような環境を教えてくれたのは北海道ですよ。証拠はどこにもないと隠蔽しましょうね -- 名無しさん (2012-04-24 03 16 59) Kさんんですよ。 -- 名無しさん (2012-04-26 02 18 18) 一昨日函館の飲み屋で教師集団と思われる連中がコセキ?が北教組の副になったら函館は天下とれると話してた。 -- 名無しさん (2012-04-29 07 11 27) 竹島は韓国領である。この主張が最も正しい。ハングル文字を学べ。戦時中、アメリカは反日だったのだから、反米国家と仲良くするのが、いい。アメリカは韓国に民主主義を与えてくださいました。と教師がアメリカと韓国にべったり。日本は無くても構わないけれど、アメリカと朝鮮には努力してもらわなくては。という異常精神には、うんざり。「退学しても構わないんだぞ」という北海道。哀れ。 -- 名無しさん (2012-05-04 01 17 13) ↑。笑えないけど笑ってしまいたい。オウム幹部だったかな?遠藤誠一という死刑囚が居るのだけれど、それが・・・北海道札幌k高等学校だしね・・・それとこれとは別と考えたいけど。 -- 名無しさん (2012-06-18 05 10 23) IQテストも解読出来ない教師に実行しない学校。そして出来ると、「ちょーしこくな」が常識だったからなぁ・・・これは学力も下がるし、精神年齢も下がる。他人を蹴落とせばよい。ゼロサム・なのだ。・・・・・・と恰好つけているが中身はからっぽ。IQ70以下かと思われる。勿論推定。他人の足を引っ張ればいいというなら、朝鮮と同じ。同じ思想を持たないなら収容所送り。自覚ない人間も怖い。 -- 名無しさん (2012-07-20 05 11 03) 2/23付の読売新聞で北教組が主任手当拒否分積立の一部を朝鮮学級に支援すると載っていました。 -- 名無し (2013-02-25 13 56 59) 北海道の場合、たとえ偏差値があっても活かす環境が整っていないから駄目になるのだろう。道外の人間が来ても、採用しないから悪循環から抜け出せない。メビウスの輪みたいになっているんだよな。平和は大切なのだから、教えることは他にもあるのに。・・・・・・朝鮮と一体化しても誰にも知らないで済むような土地だよね。 -- 名無しα (2013-03-05 00 24 59) 30年以上前ですが滝川市の中学校に「歌声委員会」ってのがありました。完全なサヨク活動の一環ですよね、今考えると。http //ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%86%E3%81%9F%E3%81%94%E3%81%88%E9%81%8B%E5%8B%95 -- 名無しさん (2013-06-11 22 49 20) 札幌の学校にいたら「君が代」はいろいろな場面で歌ったが、今思えば「先公」はほとんど立たなかったな。※こんな書き方したのは珍しく、「あえて」の書き方です。 -- 名無しさん (2013-08-02 20 59 29) 体育大会でクラスの応援旗デザインを公募したが大漁旗をモチーフにしたものを描いたら戦争旗だと文句言われた。 -- 名無しさん (2013-08-30 17 40 15) 現職の教員たちの大半が,何も考えずに組合に入っている。主義主張なんか皆無。それが,北教組の真の姿 -- 名無しさん (2013-11-26 17 09 43) 国旗国歌法騒動の余波がまだ残る2001年3月の我が母校の卒業式、うちの担任は「先生達は着席する、それでも歌いたい人がいたら歌ってもいい」歌ったのは全生徒の中で自分とあと1人だけだった。 -- 名無しさん (2014-02-01 11 01 21) この話題もお勧めです。 哲学ニュースnwk 音楽教師「君が代のページを開いて、校歌のプリントを配布しますのでページ全体に貼って下さい」 (2014年02月28日20時30分56秒扱い) http //blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4633337.html -- 某173 (2014-03-02 02 43 28) 道南のとある公立中学で北教組の研修とかで1日休校になった。ヤクザいるような大きい町じゃないのに街宣右翼の車来てたww - あ 2016-03-10 17 46 55
https://w.atwiki.jp/bitchgirls/pages/48.html
t02-201 名前:火曜日 :08/06/14 09 09 06 ID MTj3DD44 ******************** アキトは朝起きてまず最初に顔を洗ってからトイレにいく。 その後、手を洗ってもう一度顔を洗いうがいをして時々薄い髭を剃る。 外は爽やかな朝を演出するのにうってつけなほど、燦々とした太陽光が眩しかった。 冬に向かう準備を、太陽自ら放棄しているような空模様。 結局昨日はハルキに相談なんて出来るはずがなかった。 何事にもやる気が起きない、そんな気だるいさを感じながら台所へ向かう。 「おはよう」 「っ……おはよう」 ハルキはまるで何事もなったようにアキトに朝の挨拶をする。 父はもう出勤しており、家には二人だけだけなのが気まずさに拍車をかける。 もっとも、そう思っているのは一方だけだったが。 「なんだ今日は起きるのが遅い上に元気ないな。 勉強するのも結構だが、よく寝ないと昼間授業に集中できないぜ」 淹れたてのモーニングコーヒーと一緒に親切にも言って聞かせるが、 ここまででアキトはとみに感じるハルキの親切心が少々厭わしく思えてた。 何か一言でも言っておかなければ気がすまない、そんな気分だった。 「……………の……か?」 「えっ?」 「お前は、俺の母親か、って言ったんだ。……ん……コーヒーサンキュ」 アキトの皮肉にハルキは新聞を読む手を下げ、目を合わせる。 昨夜、件の『アキトも――』のあとに続いて語った父の話を思い出す。 『最初は、ハルキは母に似てアキトは私に似てるかと思ったが』 父の台詞は思ってもみなかったことを気付かされてしまった。 その上ハルキにおける、アキトの存在と並び立つコンプレックスをアキト自身が尚も抉る。 心拍数が上がり、眩暈と合わせて不快な汗が流れ始めた。 言った方はたった今のことなど忘れたように朝食を食べ始める。 皮肉であっても悪意など微細、いつも通り社交辞令のにしか過ぎない一言だ。 「ぅ……ぁく……」 ハルキはかたかたと震える手を隠すように、カップをソーサーに戻す。 予想もしないところからの一撃は、未然に防ぐことも不可能だった。 幼少の頃にトラウマとして残る綺麗な面影が脳裏に甦る。 「お、俺……先に行くわ」 「えっ、おい」 ハルキは脱兎のごとくこの場から逃げ出す。 顔を見られれば、何を言われるかわかりきっていた。 t02-202 名前:火曜日 :08/06/14 09 15 04 ID MTj3DD44 ******************** 電車で揺られながらアキトは一連の出来事が、 何かしら兄の見えざる裏側に繋がってるように思えてならなかった。 もう一人のキーパーソンに聞いてみるのが一番だろう。 兄が変になり始めたのは、結衣のことを好きだと打ち明けてからだ。 アキトは兄のこととなると、結衣に対しても意外と冷静になれるものだと感じた。 空に浮遊するような恋愛感情とは違う、より所を踏みしめ地に足をつけた安定感ゆえだろう。 ******************** ハルキは学園近くまで来ながらも、門をくぐることなく近くの大規模公園で時間を潰す。 時計の針が始業時刻を指しても、公園のベンチから立ち上がる気はなかった。 日も高くなると、母親と子供が陽気に誘われて遊びに出る。 ちらちらと保母さんが見えるあたり、どうやら近くの園児たちも集団で遊びに来ているみたいだった。 ハルキは地元でも有名な進学校の制服のおかげか、それなりに不審人物には見えない。 見た目で判断するなら、その姿は少し息抜きが必要な好青年だ。 母親、保母たちがあまり気にしないと子供らも同様に習い、 勝手気ままに遊び、はしゃぎ、ハルキの近くへも駆け出す。 その光景を気の抜けたように眺める。心を無にすればとても幸せな光景だった。 「あっ」 かけっこをしてた子供が勢いよく転ぶ。 うつ伏せになったままじっとしてる姿に、ハルキは落ち着かずそわそわしてしまう。 しまいには顔を上げて泣き出してしまった。それでも保護者らしき人は見えてこない。 仕方なしに近くに寄って子供の目線に屈み、頭を撫でながら土ぼこりを払う。 よしよしとあやしながらハンカチで涙を拭くころには、子供のほうも驚いてか泣き止んでいた。 いつの間にか泣いていた子供の仲間が周りに集まっている。 「ほらみんな心配してるよ」 「お、お兄ちゃん……ありがとう」 「おっ、ちゃんとお礼ができるなんてえらいえらい」 「そうね。でも学園サボって子守りはどうかしら、ハルキ君」 聞いただけで心臓を鷲掴みされる声に、 ハルキは驚きのあまりバランスを崩し、屈んだまま尻餅をついた。 「あた……」 今度は子供たちが心配そうな視線を注ぐ。 ハルキがいささか赤面しながら、なんでもないと仕草をしてアピールすると、 安心したように三三五五と遊びに散って行く。 t02-203 名前:火曜日 :08/06/14 09 17 56 ID MTj3DD44 「うふふ、サボって何してるかと思ったら、 甲斐甲斐しく子供の世話して転んで、悪いけどとても良いものが見れたわ」 「悪いと思ってるなら見ないでください」 くすくすと乙女チックな笑いは、意外にも結衣に似合って可愛らしく見えた。 ハルキは恥ずかしがりながらもベンチまで戻って座りなおす。 「それより本当に何してるの、こんな所で」 結衣も隣に座って語りかけたが、ハルキの反応は鈍く、返答はおろか相槌も打たない。 きゃっきゃとはしゃぐ声の中、ハルキたちが座っているベンチだけが取り残されたように沈黙を保っていた。 「アキト君が心配して、私に頼み込んできたわよ。 生徒は基本的に昼休みでも外に出れないしね。 おそらくこの公園にいるって言ってたけど、本当に大当たりね」 アキトの名前を出せば反応するかと思ったが、特に感慨もなく黙ったままだった。 結衣としても連れ戻そうという気はなく、確認さえできれば良かったが、 このまま置いてきぼりにする気にはなれなかった。 特に話すこともなく、ハルキと一緒に周りの様子を眺める。 なるほど、平和で幸せな光景だ、とほとんどハルキと同様のことを思った。 時を待つのも良いが、話の糸口を探ろうとハルキの目線を自然と追っていく。 するとちょっと面白いことがわかった。 「ひょっとして、ハルキ君……ものすごく子供好き?」 「……もしかして……ロリコン、とか思ってませんか……」 このまま黙っていると誤解されかねないと思っての台詞だろうが、 何か発してくれただけでも、結衣にとっては我が意を得たり、であった。 少しずつ糸を手繰り寄せるように言葉を編んでいく。 「違うわよ。それなら遊んでる子供ばかり見てるでしょうけど、 ハルキ君は赤ん坊抱いてるお母さんとか、妊婦さんとかよく見てるもの」 「……」 結構な図星だったのだろうが、 そっと照れて赤くなる可愛らしさがあるとは思わなかった。 顔を覗くと、少々ふてくされた様に視線を在らぬ方へ逸らす。 「ふ~ん、ハルキ君は子供が欲しいのね」 「いや、その、それは……」 「それは?」 「……もう少し大人になってからでいいです。 しっかりと責任とれる立場になるまでは……」 子供が欲しいという点については否定しなかった。 むしろ条件が満たされるなら、肯定的に欲しいとも取れる言い草だった。 この年頃なら、セックスはとてもしたいだろうが、 子供が欲しいなんて思わないか、明確には気に留めないのが普通である。 前に感じた、焦がすような情念の中でもしっかりと避妊を心掛ける姿勢は、 関心ある故の正しい知識であり、何かしら彼のけじめにも思える。 無論避妊すること自体、環境を考えれば当然であるが、それ以上の何かが垣間見える。 t02-204 名前:火曜日 :08/06/14 09 20 07 ID MTj3DD44 「ふふ、ハルキ君。それなら……」 結衣はそれが何か、深淵にあるだけに惹かれるものがあった。 「また……私と子作り……してみる?」 ハルキは呆然とした目で結衣を見つめる。 近くに人はいないとはいえ、公共の場で白昼堂々とこんなことを言われて、 他にどう反応ができるものか。 「私なら、相手に不足はないでしょ。それに責任取れなんて言わないわ。 ……それでもハルキ君なら、取ろうとするのが目に見えるけどね」 「……先生は……アキトの気持ちをわかって言ってるんですか?」 いかに常識に囚われないとはいえ、これでは単に非常識の謗りをまぬがれない域だ。 「あらぁ? あはは、とてもよくわかってるわよ。 アキト君の気持ちも……ハルキ君の気持ちも……ね」 「それなら!」 激高しかけるハルキに対して、結衣は対照的に憂いの表情を見せる。 先ほどとがらりと変わった雰囲気に、昂ぶった気持ちも有無を言わさず沈静化していく。 「……とてもよくわかってるのよ。 ハルキ君は、本当は麗しの弟クンと私と付き合ってほしくない。 アキト君は、自身が私とお似合いとは思ってない、それどころかむしろ……」 耳をふさげば聞こえない。 今ならまだ間に合うとは思いつつ、途方もない重圧に動くことはできなかった。 「……お兄さんの方がとてもお似合いだと思ってる」 こんなところまで、わかって欲しくはなかった。 「け、けど、それは違う。あいつは自分に自信がないからそんな風に思ってるんだ。俺なんかよりよっぽど」 「本当にそうかしら。私とアキト君だとタイプが全然違うと思うけど」 「それでも先生なら余裕だろうし」 この答えに、結衣は思いっきり、と形容するに相応しい苦笑をする。 t02-205 名前:火曜日 :08/06/14 09 21 44 ID MTj3DD44 「それは褒められてる気がしないわね」 「……俺は、このことについては、先生にお願いすることしかできない」 土曜日の夜から、ここまで事態が急展開するとは思わなかった。 ハルキにしてみれば、本当にあの時は少しばかりのイタズラと後押しだけだったのに。 しかも、上手くいくかと言えば、あえなく玉砕の懸念が強かった。 まさか教師の方から積極的に生徒との垣根を越えるなどと予想できるはずがない。 「何か変な会話だよね、これ。本心ではないはずなのに、真心がこもってる。 気持ちは少しはわかるけど……ね、全部はわからない。 まあでも、アキト君がお兄さんのこと心配になるのも、今のでよーくわかったわ。 もういいじゃない、このことは私とアキト君だけの問題にして放っておけば。 重い荷物背負ってるような悲愴な表情は、見ていて痛々しいだけ」 「それだと……」 それだとアキトと結衣では、絶対真っ当な道を歩んでいきそうもない。 ハルキは幸福な家庭を持つことが至上と思ってる、存外古風な概念の持ち主だ。 今までの自らの家庭ありようを見てのものであり、根の深いものだった。 「ん~とね、ハルキ君は私のこと嫌い?」 「へっ……好き嫌いの問題なら……嫌いではないですよ。ただ……」 「はい、そこまででいいわよ。まあ私に任せて気楽にしなさい」 誇張でもなく、アキトがいいように弄ばれる図しか思い浮かばなかった。 はたして進む道が正しいのか、神のみぞ知るところだ。 「今日は早めに自宅へ帰って、休んでなさい。顔色もあんまりよくないよ」 「はい……」 確かに最近よく眠れていない気がするハルキだった。 結衣はベンチから立ち上がり、そっと離れていく。 時間はお昼休みも終わる頃だった。 t02-206 名前:火曜日 :08/06/14 09 28 24 ID MTj3DD44 ******************** 放課後になって、結衣は諸所の用事を済ませた後、将棋部へ向かう。 いくらか時間は過ぎており、夕焼けの眩しさに目を細める。 部室近くに来ても物音はしない。 結衣は常々、将棋にもっと会話をしたりぼやいたり愚痴を言っても良いと思っている。 プロの対局に倣っているのだろが、アマチュアではもっと盤上以外でも楽しむべきだと。 結衣の大原則とも言うべき思想信条には、まず楽しむことであった。 楽しむことを忘れ、勝負にこだわり過ぎるから、 負けたときにまるで相手は、特に結衣は女性だけに、世界の終わりみたいな顔をする。 戸を開けてみると、残っているのは対局が続いている部長のアキトと、相手の副部長だけだった。 二人の実力は拮抗しており、結衣の目から見ても充分な実力の持ち主。 クロックタイマーを置いていないところを見ると、制限時間無しで指しているようだった いくらか呆れ気味になり、さっさと帰ろうかと思った結衣だったが、 昼前のハルキの顔を見た手前そういう訳にもいかなかった。 局面はもう終盤であり、あと十手もあれば終わるくらいだ。 どちらが勝つか、と結衣が考えると副部長の方に軍配を上げるが、あくまでも自分が指した場合である。 そして次手で副部長が指した所は、結衣が考えていた所と同じだった。 (もう受けは……、……、……無いよね) どう受けても、最終的には詰みが免れず、受けずにこちらから攻めるしかないが相手の守りに余裕がある。 絶対絶命だったが、アキトは用意していた手を出す。 王手を指したのだから、相手は当然守らなくてはならない。 その後、何手か王手を絡めて駒のやり取りをすると、盤上にアキトを詰めるに必要な駒も取り払われる。 攻めつつ華麗に捌ききり、これには内心お上手だと結衣は思った。 ピンチを脱したアキトは勢いがあった。 この後するすると相手の囲いを崩してしっかりと詰める。 「すごいわね。あそこから逆転勝ちなんてなかなかお目にかかれないわ」 「いえ……それほどでも……」 「まさか、あそこからひっくり返されるとは思わなかったぞ。何が悪かったかな~」 「はいはい、検討したいでしょうけど、今日は遅いから帰りなさい」 二人とも礼をして駒と盤をしまい、帰り支度をする。 そうしてアキトは帰るふりをして、結衣のところへ戻る。 片付ける時に、さり気なくウインクをしてみせたのに何か兄についてあるはずだった。 もう一度部室の戸を開けると、案の定結衣が居た。 「まあ座って」 「はい、それで兄の様子はどうでした。それを聞かないと帰りづらいです」 「帰りづらいなら私の家に泊まればいいのに」 「さすがにそれはちょっと……」 結衣は何がさすがに、なのかつっこみたかったが、話が脇道にそれるので止めておく。 ここで昼前に公園でハルキと会い、どんな様子だったかアキトに話した。 さすがに会話の内容まで話すまではいかず、その時感じた印象を客観視してまとめる。 t02-207 名前:火曜日 :08/06/14 09 31 02 ID MTj3DD44 「やっぱりアキト君の言ったとおり、ハルキ君は何か変ね。 だけど、ハルキ君自身が問題を抱えてる、て訳でもなさそうなのよね」 「そうなんですよ。本人のことじゃなくて、俺のことで変なんですよ。それがわからなくて」 結衣は考えてた質問をすることにした。 少しデリケートな内容なのはわかっていたが、悪癖ともいうべき興味があった。 人の心の奥底にあるものが見てみたい、というものだ。 それがどれだけ醜いか、美しいか、汚いか、澄んでいるか、 どんなものでも剥き出しの本性を見れる瞬間がとても大好きだった 「私はね、ハルキ君が、アキト君に深い恩か……負い目があると思うけど心当たりはある?」 「……あの、今更かもしれませんが……」 ここでアキトはもじもじとして、俯きながらもちらちらと目線を合わせる。 「俺……結衣先生が好きです。その……愛してるって意味で……大好きです!」 「うん、ありがとう。その気持ち、言葉、私は嬉しいよ」 さらりと結衣の方は言ってのけるが、アキトはさして気にしなかった。 二人の間柄にとって先ほど言ったとおり今更、であるのは確かだった。 「その、それでここからなんですが、兄も……結衣先生が好きで、 それを、その……俺、朝帰りなんてしてしまったから、逆に気を遣って、 無理矢理にでも、その……先生と俺をくっつけて……忘れようとしてるのではと……」 この答えに、結衣はとてつもなく、としか言い様がない苦笑をする。 「……それは絶対ないと思うわ」 「えぇっ、そうですか?」 ばっさりとアキトの意見を切って捨てる。 「実を言うと……ハルキにも同じようなことを言ったんですが、 先生と同じく、直ぐに否定されました。けど、自分自身でもわからない部分はあると思うんです。 今回に関しては、勘もあるけど……間違いないです。 単に本人も気付いてないだけなんですよ。 それに……俺は先生も、兄も幸せになってほしいです。 こ、こんなこと……言いたくないんですが……」 t02-208 名前:火曜日 :08/06/14 09 32 50 ID MTj3DD44 目じりに涙を浮かべて、切に問いかける。 「俺だと……先生をホントに幸せにできないと思うから……、 思うから、兄にがんばって欲しいって思うんです。 兄なら絶対先生も幸せにできるから……」 この子は本当に自分のことを好いていると結衣は感じたが、立場の違い、 更に深刻な力量の不足が、人が持つ格の差がお互い暗黙の了解として立ちふさがっていた。 しがない平民が王女に恋をしてハッピーエンドになれるのはお伽噺の中だけ、そんなものだ。 可哀そうと思いつつも、アキト自らがその壁を破壊するとは思えない。 「うん……と……。アキト君はハルキ君のことが好き?」 アキトは質問の意味を図りかねたが、何よりも本当の気持ちを込めて頷く。 「アキト君は……ふふ、ちょっと普通とは違う私のことを愛してくれる?」 前の質問と気持ちは同じだった。 アキトにとって初めて恋焦がれた異性は彼女に他ならない。 そして今後、これ以上の人は現れない確信があった。 「うん。それならアキト君の言うこと信用してみようと思うの。 ハルキ君が私のこと好きだって言う気持ちをね」 アキトはその言葉を聞いて、悲しみながらも心が安らかに落ち着くのを感じた。 結衣なら、きっと兄を何とかしてくれる、 そして兄なら結衣を満足させることができる。 だが結衣はそんなアキトの心を知ってか、少し慌てる。 「あっ、誤解させてごめんなさい、最後まで聞いて。 ねっ、アキト君、私はとっても欲張りなの」 「はっ、はあ……」 「だからね、ものすごーく呆れるかもしれないけど……私の提案、聞いてくれるかな」 アキトは話を最後まで聞いた後、思わず涙を流した。 楽しさと喜び、感心、そして新たな理想の形に心を躍らせる。 一筋の光明はとても輝かしかった。 t02-209 名前:火曜日 :08/06/14 09 34 33 ID MTj3DD44 ************************** ハルキは内心おどおどしながら家で夕食の準備をする。 詮索を避け、動揺を抑えるためとはいえ、学園をサボったのはいくらなんでも怪し過ぎて変であった。 本来なら当番ではないため夕食の支度をする必要はないのだが、 何もしないでアキトを待つ訳にはいかなかった。 精神の平衡をを保つ手段として、アキトを懐柔する手段としてでもあった。 玄関から音が聞こえると、びくりと反応してしまう。 頭の中で何度もリハーサルした一声を出そうとする。 「おぉ、さすがは頼れる兄。遅くなった俺の代わりにありがとう」 「へっ……」 こんなことを言う奴だったか? 気を取り直して再起動をかける。 「い、いや。それより今日は遅かったな」 「うん、結衣先生と対局してたらこんな時間になったんだ。ごめんな」 とにかく話題を自分のことにしたくないハルキだったが、 知ってか知らずか詮索もせず、ごく普通に返す。 「今日のメニューはなに?」 「根菜のシチューにハンバーグのワインソース、かいわれサラダに納豆だ」 「かいわれ意外はオーケー」 「あれ? お前、かいわれ苦手だったか?」 「そうだよ」 「今になって初めて知った。まあいい機会だから黙って食え」 「お、鬼だ……。ハンストを申し出る、そんなものは口に入れない!」 「訂正、何を言ってもいいが残さず食え」 「悪魔だ……」 何となしに、いつも通りの会話のタイミングが掴めてくる。 昨日までとは違う、普通のありがたさが身にしみるひと時であった。 きっと何かしら、結衣との間に良い事があったのだろう、 一抹の寂しさもあったが、これで良いのだ。 夕食を終えた後に、アキトはハルキの部屋の扉をノックする。 放課後の結衣との話を終えて、強い決意を胸に秘めていた。 あの時、結衣はアキトの推測とは別に 『ハルキ君はアキト君に対して強い恩か、深い負い目があるはず』 と確信を込めながら重ねて述べた。 だが、やはりアキトに心当たりはまるでなかった。 どちらかと言えば、アキトの方こそがハルキに対して何かと恩義を感じていたことの方が多い。 何事も真面目で不器用な弟を、奔放だが器用で面倒見の良い兄は 時に親身に、時に突き放しながらも彼なりのやり方で引っ張る。 少なくとも普段は対等の立場であるため、 恩義など表に出さないが、アキトには兄の思いやりが充分に伝わっていた。 これから自分たちがしようとする行為は、 言うなれば兄を罠にはめようとしているのであり、もしかしたら裏切りなのかもしれない。 だが全て上手く行けば、このノックが兄に対する救いの音になる。 そして純粋に、楽しみで胸が弾む。 アキトは結衣に感化された部分も多分にあるよう思えたきた。 t02-210 名前:火曜日 :08/06/14 09 36 41 ID MTj3DD44 「うん?」 「あぁ……ちょっと昨日できなかったご相談いいかな」 ハルキは一呼吸して、入ってよい旨を伝える。 しずしずと扉が開き、アキトが入ってベッドサイドにちょこんと座る。 「……夜中に悪いな」 「別に構わんよ。それでどうした」 「あぁ……うん。その、なんだ」 アキトはもじもじして、歯切れの悪い言葉を漏らすだけだった。 じれったい気分になるが、カウンセラーの本を読んだところによると、 相談の心得としてこういう時は急かしてはいけないとあった。 そして受けるときは冷静になること。 「まあ落ち着け。コーヒーでも持ってきてやろうか」 「いや。別にいらない」 「なんだ、自白剤でも混ぜてやろうかと思ったのに」 「ひでー」 「ははは」 ひとしきり笑った後、アキトも気分がほぐれたようだった。 「んん……と……。今度の金曜日なんだけど、また先生宿直当番なんだってさ。 それで、そろそろテストも近いしさ、勉強見てあげようかってお誘いがあったんだ」 「ふ、ふーん」 ハルキの内心は非常に複雑だった。 例えて言うなら、手塩にかけて育てた一人娘にものすごく悪い虫がついたあげく、すでに傷ものにされ、 でも娘は盲目的に愛を信じているが、こちらから見れば二人は幸せになれないのではないかと、 そんな気分だ。 だが結衣は、一応は、それなりに、かろうじて、なんとか、信頼できる。 世間一般の倫理観や道徳的な意味合いとは違った、 彼女なりの正義はそれを貫くだけの強さがあり、その内には清々しささえ伴っていた。 だから公園での結衣との会話の後、気持ちを整理するには時が足りなかったが、 そんな中でも結衣が言ったとおり、もう放っておけばいいのではないか、といった結論には達していた。 最終的にはアキトにとって、きっとほろ苦い経験になるだろうが、それもまた良いのだろう。 フォローするには、全てが終わった後でも遅くないはずだ。 だが感情が納得しない。 納得するには何かが足りないが、それが何かわからなかった。 そんな兄の気持ちなど、お構いなしに弟は話を続ける。 「だけどさ、ちょっと怖くてハルキも来て欲しいんだ」 「……は?」 保護者同伴ですか? さすがにお前、その男らしさゼロはまずいと思うぞ。 t02-211 名前:火曜日 :08/06/14 09 39 02 ID MTj3DD44 「それはダメダメだろう」 「あぁ、胸を張って言うことじゃないが、俺もそう思う!」 「……それもダメダメだろう」 「ああ! 胸を張って! 言うことじゃないが!!」 「わかった! 繰り返さんでいい」 「最初に繰り返したのはハルキだろ」 「俺は、それも、に変えたはずだが」 「細かいこと気にするなよ! 兄キ」 こいつなんかさっさと結衣に犯され、なぶりものにされればいいや。 一割程度本気でそう思ったハルキだった。 「でも、さすがに行く気は起こらんな」 「……ああ~、本当はこんなこと言いたくなかったんだけど」 アキトは頭をかきむしり、苛立ち、というより羞恥を見せ始める。 「俺さ、実はまだハルキが先生のこと、好きだって疑ってるんだ。 それで、密かにそれを確かめるために、一緒に来て欲しいって思ったんだ」 「お前ぶっちゃけすぎ……」 今のアキトは躁状態としか思えない明るい口調でぺらぺら話す。 「とにかく俺は俺の勘を信じる。 と言うか、結衣先生を見て好感を持たないはずがない! たとえハルキといえど、例外はない!!」 こいつの頭は少しヤバイことになってる。 もしかして放課後にでも結衣先生とヤリ過ぎて変になったか。 二割程度本気でそう思ったハルキだった。 気を取り直して真面目に考える。 さすがにそこまで行かなくとも、何らかのブレーキのために付いて来て欲しいのかもしれない。 これから人生とって重要な時期でもあるのだし、 あんまり現を抜かして取り返しのつかないことになっても困るというもの。 アキト当人だってそこら辺はわかっているはずだ。 まあ結衣先生にいたっては、勉強に関しては妥協という言葉をまったく知らないから、 それほど心配はいらないと思うのだが。 ここまででお目付け役程度として、アキトの付き添いに行こうかと思い始めたハルキだった。 「わかったわかった。お前の戯言は置いておくとしてな。 まあ一応に考えておくよ」 「おぉ、ありがとう。前向きに考えてくれ」 ハルキはここで礼を言うのも変なものだと感じた。 おそらくは、本当の理由は己の推察と最初の言葉にあるのだろう、 微笑ましさに、にやつく表情を抑えられなかった。 ******************** t02-212 名前:金曜日 :08/06/14 09 41 55 ID MTj3DD44 ******************** 時は過ぎて金曜日の夜、結局ハルキはアキトと一緒に宿直室へ来るはめになった。 しかも半強制的にだ。 そもそも何でこんなことになったかと言えば―― ******************** ――木曜日・授業中 「はーい、今日は試験も近いですし、小テストを行います」 結衣の授業において、ブーイングなど出ない。 比較的真面目な校風とはいえ、新任にしてこの事実は明らかに脅威の表れだった。 プリントを列ごとに配る中、生徒は皆一様に緊張の面持ちであった。 ハルキはさっそく問題に取り掛かるが、一目見て思わず唸る。 (……? 難しいぞ) とにかくやたらと難解である。 数式や方程式を知っていれば解けるレベルではないのは当然としても、 応用の連続と範囲の広さに、そもそもの問題の意味がわかるまで時間がかかる。 記憶が曖昧なものもあり、形のいびつなパズルのピースを無理矢理はめていく気分だった。 結局半分もできないうちに時間切れとなった。 プリントが後ろから回収されると、他人の回答を見て愕然とする。 正解かどうかは判別できないが、全部書き込まれている。 (俺はここまで……頭が悪かったか?) 最前列のハルキは教卓までプリントを持っていく。 なぜか結衣ににっこり微笑まれ、悪寒がざわめいた。 案の定予感は的中し、放課後結衣に呼び出された。 「ハルキ君、とってもと~ても言いにくいんだけど」 結衣の喜色満面の表情に、まるで説得力がわいてこない。 「今日の小テスト全然ダメ。 試験近いから、アキト君に言われてる秘密特訓に必ず出ること。いい?」 「……はい。……でもアキトと俺だけなんですか?」 ハルキは小声で他の人に聞こえないように質問する。 「そうよ」 「それってまずくないですか」 「それは?」 「とても私情が入ってると言うか、平等性に欠けてると言うか」 「そんなの当たり前。私が贔屓してる生徒だから」 「言い切りましたね……」 こうして金曜夜の特別補習に絶対参加することになった。 後でわかったことだが、わざわざハルキだけ問題用紙を難しいものに変えたそうだった。 t02-213 名前:金曜日 :08/06/14 09 47 29 ID MTj3DD44 ******************** そうした事情があってか、ハルキは先回より明らかに熱意があった。 結衣も普通に教師としての腕を振るってるため、教わるほうも真面目に取り組む。 生業だからと言ってしまえばそれまでだが、教える者として充分な才能を持ち合わせている。 「……でね、ここは……」 「ああそっか。なるほど。それならこっちも解ける」 「意外に、と言うよりもやっぱりと言った方が良いかしら、ハルキ君は物覚えがいいわね」 「いやはははは、それほどでもあるっす」 「謙遜しろよ……」 アキトが呆れ気味に呟くと、耳ざといハルキはにやにやと笑う。 いわゆる、からかうぞモードに入った顔だった。 「ほらほら結衣先生、アキトが褒めて欲しいってさ」 「な、なに言ってるんだよ」 「いや~、あんまり羨ましそうだったからな」 「ふふ、アキト君は~、いつも頑張ってるよね。 後でご褒美してあげるよ……また、ね」 結衣がアキトの頬を人差し指でつつくと赤面しながらうつむいてしまった。 ここにきて、素直に羨ましいと思ってしまったのはハルキの方だった。 「ねえ、そろそろ休憩する?」 「そうしましょう。さすがに疲れました」 「はい、おやつに甘いものあるわ」 ハルキは存外早いとは思いつつも、密度の濃い内容に疲れているのは同意せざるをえなかった。 結衣が台所に向かい冷蔵庫から、包みを取り出し切り分ける。 暫くして持ってきたのはカステラだった。 「はい、紅茶もね」 「わお、ありがとうございます」 「いただきま……す」 カステラを一切れ手に取り、硬直する。 なかなかに強いお酒の香りがした。 いわゆるブランデーケーキだろう。 ハルキは思案する。これは罠か? t02-214 名前:金曜日 :08/06/14 09 50 40 ID MTj3DD44 第一にアルコールを摂取すると、全部がそうと決まってるわけではないが、基本的に眠くなる。 つまり、ハルキを眠らせて結衣はアキトとイイコトをする。 規格外淫行教師結衣が考えることだ、あえて自分が眠るとなりで事をいたすのが楽しいのかもしれない。 だがアキトですら、ハルキの酒精に対する体質を知っているか微妙なところだ。 ならアキトをほろ酔いさせて、お持ち帰りしようとする魂胆だろうか。 こちらの方がわかりやすいし、エッセンス程度の小道具なんだろう。 そう結論付けたハルキは、躊躇することなくカステラを口に入れる。 少しでもアキトの食べる分を減らそうと思い、一人で半分超をたいらげた。 当然ハルキは酩酊する。 「んく、結構高い酒つかってませんか。美味しい……ですよ」 なぜか不可思議なことに、ハルキは二人の行く末を邪魔しようとすることばかり考えていた。 けれど、もし何も知らない人間が見れば、少しも不可思議ではない。 ごく単純でありふれた感情の産物だからだ。 「はいはい、お腹いっぱいなところで勉強するのも効率悪いから、ちょっとしたゲームをしましょうか」 結衣はトランプを取り出し、シャッフルを始める。 「さすがに将棋だと気軽に、っていかないしハルキ君はわからないだろうしね」 「何をするんですか?」 「そうね。お手軽で運と実力が適度なツーテンジャックにしましょう。 おまけとして張り合いがでるように、一位は賞品としてビリに質問する権利ね。 もちろんされた方は拒否権なし、誠意を持って答えてね」 いわゆる告白ゲームにハルキはげんなりした。 これは、いかにも結衣が好きそうな特典だ。 俄然負けるわけにはいかず、やる気を出さざるを得ないが、 如何せん手持ちのカードを覚える瞬発的な記憶力、駆け引きと読みは、 この面子の中では自信を持てと言う方が無理な話だった。 残るは運否天賦と、己の善行をかたに神頼みであった。 だが仮に自分が神様だったら結衣に肩入れするだろう。 言葉で表現しにくいが、結衣はそういう目に見えない寵愛を受けるタイプだった。 カードは配られゲームが始まる。 ここからが真の勉強の幕開けだった。 t02-215 名前:金曜日 :08/06/14 09 52 33 ID MTj3DD44 最初はアキトが順調にトリックを獲得していく。 序盤も過ぎれば場と相手のカードを覚える技術、 カウンティングが出来るほうが有利になるが、三者ともほぼ完璧にこなしていた。 アルコールの影響が避けられないハルキだが、 場を支配する軽い緊張感のせいか気分が高揚する程度に抑えられていた。 終盤に差し掛かり、アキトのワントップだったが、 獲得してもマイナスになるカードにもかかわらず、 結衣が強引にトリックを決めると流れが傾いていった。 (やばい。これだと俺が最下位か) とハルキが対策を練る暇もなくゲームは終了してしまった。 「はい、僅差で一位は私、それじゃあハルキ君に質問ね」 「うへぇ~……わかりました。お手柔らかに」 嫌な予感がするが、勝負に負けたい以上覚悟を決める。 「アキト君からお料理がとっても上手って聞いたけど本当なの?」 「えっ……。あぁはい、まあ得意ですね」 意外に普通な質問で驚く。 結衣ならきっとプライバシー保護そっちのけで、突っ込んだことまで聞いてくるかと思っていた。 「たとえばどんな物?」 「そりゃ色々で一概に言えないですけど、まあ和洋中一通り。 個人的に作ってて好きなのは中華ですね。何と言うか、一番料理してるって感があるから」 「ふーん、機会があったら食べてみたいな。ハルキ君の手料理」 「お安い御用ですね」 「はい、それじゃ次いくわよ」 結衣がカードをシャッフルして配る。 ゲームの流れは主に結衣が握る場面が多かった。 そして負けるのはハルキが多かった。 とはいえ、質問の内容は、 「最近読んだ本は? 好きな作家もいれば」 「スポーツは何かしてるの? 応援してるチームとかある?」 「そういえば聞いていなかったわ、普通に趣味とか何かな?」 「自分を動物にたとえると?」 「好きな芸能人は? ――ぷっ、それって単純に好みってこと?」 といったもので、ほろ酔い加減のハルキは揚々と答えていく。 普段はこういった自分のことをべらべら喋るのはあまり好きではなく控えるが、 ゲームということもあってか、それほど抵抗はなかった。 おそらく生を受けてからずっと一緒である、アキトすら知らないことも話したと思われる。 酒の影響もあったのかもしれない、 だが自己のことを嘘偽りなく、自分なりのこだわりや考えを加えて伝えるのはとても楽しく心地よかった。 次第に深く、静かに陶酔していく。 きっと相手が良いのだろう、 むしろ言いたい、伝えたい、知ってもらいたい。 器に入った意識の蓋が外れて流れ出していく。 自我が境目なく混じり溶け合う、無限に広がっていく感覚は本当にとても心地よかった。 t02-216 名前:金曜日 :08/06/14 09 54 07 ID MTj3DD44 それぞれの思惑はよそにゲームは続く。 「それは、これで勝てる」 「……む? 俺が最下位か」 ハルキがトリックをお獲得して、これでゲームは終了になる。 一位が結衣で、最下位がアキトになった。 アキトは二位を軸に、たまにトップをとるスタイルで、 大きく崩れることはあまりなかった。 「アキト君に質問か。結構知ること知ってるからね。 そうね……アキト君から見たお兄さんの性格は?」 「うぇ~、間接的に俺が負けたのと同じ気分になる質問だな」 ハルキが小言を言うが、内心は口調とは裏腹に穏やかではなかった。 聞きたいような聞きたくないような。 「兄……ハルはねぇ……」 突然出た昔の愛称に、ハルキはどきりとする。 「名前とは違って秋、それも落ち葉舞い散る晩秋って感じかな。 明るくさばさばしてるけど、どこか寂しさをにおわせる」 「なんだよそりゃ」 いくらか自覚がある分、始末におえない。 「うん、男の子にとてもモテそうないい性格だよ。 料理は最高、世話焼きで甲斐甲斐しいしね。くっ……ははは~」 「うわぁ、お前覚えてろよ」 「いや、はは、俺はハルキにメロメロだよ」 「ば、馬鹿ヤロウゥ、死ね」 己の半身とも呼べる存在に真顔で言われて、ハルキは照れ隠しに悪態をつくのが精一杯だった。 普段ならいじられ役のアキトだが、ここぞとばかりの攻めに立場が逆転していた。 次のゲームも結衣が一位、最下位はハルキだった。 「そうね、今ハルキ君って誰かとお付き合いしてる?」 ハルキは前までとは違う質問内容に驚いたが、来るべくして来た感じもあった。 酩酊のまま、心は冷静に語り始める。 今なら言える、むしろ知って欲しかった。 「今は……誰とも付き合ってないよ」 「前は誰と、と聞くのはさすがに失礼ね」 「いえ、別に。けど名前は言うのはちょっと……」 「ふふん、ハルキは結構色んな女子と付き合ってるんだろ」 ここでアキトが口を挟んだ。 「……まあね」 「名前は言わなくていいけど何人?」 「質問するのはお前じゃないだろ」 アキトはぺろりと舌を出す。 「次のゲームは俺が勝つって」 t02-217 名前:金曜日 :08/06/14 09 55 53 ID MTj3DD44 宣言したとおり、アキトが一位、最下位はまたしてもハルキだった。 「さっ、素直にゲロしてもらおうか」 「はいはい、お前の執着心にお兄さんは脱帽です。……四人ほどだよ」 アキトは驚きつつ呆ける。 「全然……気がつかなかった。始めはいつ頃?」 「うっ、……今の学校に進学してからだよ」 「てことは、約一年と半年で……四人かぁ……。ちょっと節操がなさ過ぎないか」 「悪いが説教なら間に合ってるぞ」 「いやいや、別にいいよ。それもまた人生だ。 ハルキは変なところで優しいから、断れなかったんだろ。ま、次いこう」 ハルキは安堵の心地と嬉しさに包まれる。 潔癖の気があるアキトには少なからず軽蔑されると思っていただけに、 理解を示す優しい態度が暖かかった。 罪は許され背負う物が減る、それは計り知れないほど大きな解放感があった。 結衣はハルキの表情が緩むのとは逆に、 これがゲームと称して聞きだせるぎりぎりの範囲に感じられた。 それでも予想したとおり、おぼろ気ながら見えるものの肝心の部分がわからない。 多数の女子との付き合いがアキトに対する負い目としても、 最初に行った結衣に対する仕返しが繋がらない。 兄弟愛をいささか超えるほど、アキトの幸福を願う理由としても足りない。 そう思いつつも、無理に問いただしハルキの反発や反感を買うのは論外であった。 少しずつ心を解きほぐし、ガードを緩めたところで仮面を一枚一枚取り払う。 微量なりに酒の力を借りたのも良かった。だがいつかは覚めるもの 今が一番無防備な時、詰めるなら今しかないだろう。 種や仕掛けがあっても、本人自らが告白で以て話すことに意義があるのだ。 結衣はアキトにさり気なく合図をした。 こんな時でも、こんな時だからこそ楽しかった。 カードは配られる。 三人の内、二人が結託して一人を勝たせないようにするのは難しくない。 そして結託した二人の内、一方を最下位にするのはもっと簡単だった。 t02-218 名前:金曜日 :08/06/14 09 57 26 ID MTj3DD44 「トリック獲得!」 「あれれ、今回はカード運が悪いわ~」 アキトとハルキが競り合う形となり、結衣は最下位であった。 最後にアキトが追い抜き、一位になった。 「やった、これを楽しみにしてたんだ。俺が一位、先生がビリ」 「お手柔らかにね」 アキトは本当に嬉しかった。 これまでの計画はほとんど結衣が立てている。 そしてアキトは結衣の計画を全面的に信じている。 「先生にも聞きたかったんだ。今までどれくらいお付き合いがあったの」 この質問にハルキは苦笑する。 あまりに女心を知らない、デリカシーのない質問だった。 結衣なら笑って許してくれるだろうが、普通の女性なら嫌われること請け合いである。 「普通に交際するってことなら、一人だけよ」 「へ~、意外です」 アキトの反応とは逆に、ハルキにとっては意外でもなんでもなかった。 結衣は高嶺の花すぎるのだ。手を出すほうが難しい、手を出す前にあきらめる。 「でも、その、関係のあった人は、他にもいるんですよね」 一瞬アキトの口を塞ぎたい衝動にかられる。 無神経にもほどがある質問だった。 「ふふ、そうね……。知りたい?」 「勿論です」 「うんとね……四人」 意外に少ないように思えた。 あの激しさから思うに、もっと多いのかと。 それともアキトに対して配慮をした数字なのだろうか。 「一番最近だと……この学校の人」 「えっ」 「え~、誰ですか? 問題なければ教えて欲しいです」 これには俄然、ハルキも聞きたかった。 もしかしたらアキトのライバルになるのかもしれない。 今アキトの武器になるようなものは、将棋と将来性くらいなものだ。 もしもの時は、全力で対応しなければならない。 先の告白で、ハルキはアキトと結衣の邪魔しようなどとは毛ほどにも思わなくなった。 許してくれたアキトに報いるのは勿論、酔った勢いで崇拝すらしていた。 「問題ないと思うわ。……だってハルキ君だもの」 「…………えっ…………」 「へえぇぇ」 t02-219 名前:金曜日 :08/06/14 09 58 48 ID MTj3DD44 ――だってハルキ君だもの 結衣が言った言葉が頭の中に反響する。 理解を拒む頭が一瞬を永く引き伸ばす。 時間が熱せられた鉄から鋼板を作るように、巨大なローラーで押しつぶされる。 「い、いやそれは……」 「それは?」 結衣は冷静に問う。 「違う。違うんだ!」 「まあまあ、落ち着けって」 声を張り上げるハルキに対して、アキトは自然に、いつもと変わらないよう振る舞う。 あらかじめ聞かされていたことであり、何も問題はなかった。 自慢の兄が、自慢の女性と結ばれる。 嫉妬などするはずもなく、初めて知った時から喜ばしいと思っていた。 「なあハルキさあ。別に俺は怒ったりしないよ。 前から言っていただろ、ハルキの方がお似合いだって」 演技でもなく、率直な言葉だからこそハルキには響く。 「ハルキが幸せになってくれるなら、俺も嬉しいってことさ」 「俺は、俺こそアキトには……幸せにって……」 「勿論羨ましいけどさ、素直に祝福するよ」 それはハルキが言うべき台詞だった。 「それは……それは違う」 意識も遠く、うわ言のように呟いた。 アキトはそんな兄の様子を見ながら口を開く。今、本当に言いたい全てを。 「俺が再三言ってたけど、本当はハルキだって結衣先生のこと好きなんだろ? こういうのは結構わかるって。血は争えないって言うし。 俺に気を遣って色々手を回してくれたんだろうけどさ、 どうも最近変なのは、自分押し殺して結局無理してたんじゃないのか。 そんなことされても嬉しくないだろ、ハルキだってさ。 昔から色々そういうことしてたの、何となくわかってるんだぜ。 正直言うと、ハルキの料理好きだって怪しいもんだと思ってる。 親が離婚してから、俺に美味いもの食べさせようと無理矢理上達した感じがあるし。 でもあえて今言うけど、感謝してるよ。飯は美味いし、それ以外も色々さ。 少ない家族の中、そこに居るってだけでも充分救われてるぜ。 もう一度言うけど、俺はハルキに感謝してるし、祝福するって。なっ、素直になって言いなよ」 t02-220 名前:金曜日 :08/06/14 10 00 15 ID MTj3DD44 懸命な問い掛けにもハルキは応じることができない。 もともと行為に及んだ理由は、好意とは程遠い感情だった。 「違う。俺は……先生のことが好ましいと思うが、愛情めいたものはない。 だから、アキトに黙っていたことは謝るよ。ただ興味があったから……」 今になって気付く。 アキトが冗談のように言った、好きかどうか確かめたいとは本当のことだったのかと。 「ハルキは……いくらなんでも興味本位だけで、レイプまがいのことをする奴じゃないだろ……」 「っ!」 その一言だけでも、包み隠さず結衣から話が伝わっているのがわかった。 無性に涙が溢れそうになるも必死でこらえる。 アキトに嫌われるのはまだしも、軽蔑されるのは耐えられない。 だが耐えるしかないのだ、もうここまで来てしらを切るのは返ってまずい。 ターニングポイントは当に通過している。 ならば、せめてアキトには気持ちよく軽蔑してもらったほうが良い。 兄はろくでもない奴だと正義感を持ってもらえれば、 これから先の二人の手向けにもなるはずだから。 「それは……買いかぶりすぎだ。俺だって男だぜ。 本人を目の前に言うのもなんだけど、先生みたいな……」 結衣を責めるつもりはなく、逆に感謝して良いくらいだった。 お互い過剰に依存しあっていたのかもしれない。 ここまでされれば、お互いきっぱりと道を分かつことができるのだ。 薄々考えていたことだが、己が耐えられるか怖くて実行できないことだった。 「……すごい魅力的な身体を見てなにも思わないわけないだろ。 へへ、実際すごく良かったし、アキトだって……知ってるんだろ」 t02-221 名前:金曜日 :08/06/14 10 01 10 ID MTj3DD44 この後ハルキは、どれだけ素晴らしかったか詳細に述べた。 大人とどこかあどけなさが共存する美貌、 さらさらの髪、ぱっちりとした目元に長いまつ毛。 背は高くモデル体系のくせに出るところはしっかり出てる、 ほど良く肉付きがあって、引き締まってるけどやせ過ぎてない。 胸の大きさは文句なしだ、それ以上に形が綺麗だから揉んだり吸い付きたくなる。 そして実際行為に及んだことまで話し出す。 とても魅力的だった胸に挟んでしごいてもらったこと。 あんまり気持ちよくて顔に射精したこと、 整った容貌を汚す背徳感が堪らなく淫猥だった。 白く濁った精液がべっとりと付いて垂れる姿にまた勃起したこと。 その後の性交についても包み隠さず、時に手振りも加えて話した。 ハルキは初めて酒に弱い体質に感謝する。 とてもじゃないが、酔っていなければ言えないことばかりだった。 自傷による自虐のための告白だったが、もっときついのはアキトだろうと同情する。 せめて結衣に対して、まったく気にしなくてよいのが不幸中の幸いだ。 ふとその結衣を見ると、笑顔のままこちらを見ていた。 自分の進む方向が間違っていないと、不思議に勇気付けられる笑みだった。 「今までのセックスがおままごとに思えるほど素晴らしかったんだ。 俺が求めて止まなかったのが、こんなところにあったんだって思ってしまったよ」 求めていた熱さ、灼熱に満たされたひとときだった。 いままで付き合ってきた女子たちともセックスしてきたけど、 比べ物にならないくらい結衣とのセックスは素晴らしかった、気持ちよかった。 ひとしきり喋った後、沈黙が降りる―― t02-222 名前:金曜日 :08/06/14 10 03 26 ID MTj3DD44 ――かと思ったが違った。 「な~んだ、俺の言ったとおりだったじゃん」 「……はぁ?」 「それって結局先生が好きだってことだろ」 「……え? ど、どこをどう聞いたらそうなるんだ。 お前は俺に幻滅して、軽蔑していいんだぞ」 「えっと、最初に怒らないし、祝福するって言ってなかったか?」 ハルキは頭を抱える。 今の話を聞いて、どうしてこうなるか理解できなかった。 将棋と勉強ばかりしすぎて、情操面でおかしくなったかと三割程度本気で思う。 「だ、だけど! 百歩譲ったとしても、レイプしたらいかんだろ! 好きとか興味があるとか、そんなので犯罪を犯してよい理由にならんだろ!」 「そうね、理由にならないわね」 意外な方向から救いの手が来た。 結衣からこの手のまともな反応が返ってくるとは思わなかった。 ハルキ君がするなら相手も嬉しいから良い、とか言いそうな人である。 「ほらそうだろ」 「だから、ハルキ君は、好きとか興味ということで、レイプしてよい理由にならない。 そういうことよね」 「……? は、はい。当然ですよ」 異様なプレッシャーに気おされながら答える。 「それなら、ハルキ君はどんな理由で、私と無理矢理しようとしたのかしら? 実際問題実行したのだし、ハルキ君がする理由、もっと言うと、して良い理由って何?」 ここにきて、ハルキは完全に絡め手で捕らえられたのを感じた。 ここから先は誰にも伝えず、墓に下まで持っていく領域だった。 もっとも墓穴を掘ったのは当人自身だったが、この歳で入るわけにはいかない。 「くっ……」 「答えたくないかしら。……アキト君を汚されたのが気に食わなかったのよね」 「そんな汚されただなんて……」 アキトが不満気に言葉を漏らす。 「ごめんねアキト君、私も清廉潔白とは言いがたい人間だしね。 一晩で関係を持ったように思われれば、ハルキ君がそう考えるのも無理もない話。 だけどそれが意趣返しまで思いつめるのは、どう考えても不自然だわ。 これがアキト君は女性、私が男性ならすごくわかりやすいけど、現実は逆。 逆鱗なんて人それぞれだけど……確認しておくけど、アキト君から見ても変よね」 アキトは肯定の意をとった。 真実ならば、そこまで兄から想われていたとは考えもしなかった。 なるほど、深い恩か負い目があると言うのも頷ける気がする。 「これをハルキ君がアキト君の母親代わりってことで見ると……」 「どうして皆……。俺をあんな奴と一緒にしないで……くれ」 突然涙声を上げたハルキにアキトは驚いた。 どこからどうやっても暖簾に体当たりするような、 言いたい奴に言わせておけを地で行く飄々とした性格であり、涙を見るなど初めてだろう。 兄は喜怒哀楽の内、怒と哀の感情が極端に欠けてる人間とすら思っていたくらいだった。 t02-223 名前:金曜日 :08/06/14 10 05 25 ID MTj3DD44 「ごめんね。アキト君との話で、君には傷つく一言だって予想してたけど……。 そう見ると、それほど不自然じゃなくなるの」 「ハルキは……母が嫌いだったのか」 ハルキは涙を拭いて静かに頷いた。 今までアキトのために行ってきたことが、 よりにもよって母親と同一視されるのが悲しかった。 そして父が言ったとおり、確かに母と性格が似通っていたのも嫌だった。 「別に嫌うほど悪い人でもないだろ」 アキトが思うに、離婚したとはいえ憎まれる理由はないはずである。 そもそも兄が人を憎むなどと、負の面で執着的なこと自体違和感がある。 触発され思い出したが、離婚した折どちらに付いて行くか、 強硬に『二人とも』父に付くと主張したのはハルキだった気がする。 「俺には俺で、どうしても許せないことがあったんだ」 もう黙っていられなかった。 心の内に秘めるどろどろのマグマが沸き立ち、出口を求めてさまよう。 ハルキは深く溜め息を吐いた後、幼少の頃の盗み聞きした両親の会話の内容を話す。 あの後、子供ながらにアキトを守ると誓ったことも含めて。 生命と経済を秤にかけた重い内容に加え、 普段表に出ない両親の事情に今度こそ沈黙が落ちる。 「俺はまだいいさ……長男だから。けどあんなこと言われてアキトはどうなんだよって思ったんだ。 たかが数分数秒早く生まれただけでこんな差別、存在意義まで問われるなんて許せねえよ!」 アキトはここまで感情の起伏が激しいハルキを見るのがつらかった。 普段の素振りと乖離しすぎて、自分を見失ってるのがうかがい知れる。 何か言いたくもあったが、かける言葉が見つからない。 なぜならハルキがここまでひた隠しにしてきた事実、 それを知らされたショックなど、アキトにとってはハルキが思い悩むほどではなかった。 自分が生きて今ここにいることは、自分自身が一番よくわかっている。 今ここに自分がいると、声高らかに言えるのは兄のおかげもあるだろうが、 感謝するとでも言うのは明らかに違う気がする。 過去を振り返って心にも無い謝辞を述べるくらいなら、 先を見据えて―― 「なんだ、ストレス知らない人間だと思ってたけど、違ったんだな」 「茶化すなよ」 アキトはハルキの手を取って語り始めた。 ちょっと変わった面白い光明があるのだから、過去に囚われずこの先の未来を見据えて欲しい。 t02-224 名前:金曜日 :08/06/14 10 07 00 ID MTj3DD44 「まさか。真剣に憂うくらい、いつも明るくて適当で羨ましかったくらいだぜ。 だからさ、そんな昔のことでくよくよ悩んでないで、適当にうっちゃっておけばいいんだよ。 どうせ解決できるような事象でもなけりゃあ、過去に戻るわけにもいかない。 それなら忘れるか洗い流すのが一番だろ。 中国だと解決できない問題も無問題って言うって話しだし、それくらいのパワーを見習えよ」 「……いや、それは違うと思うぞ」 「うむ、俺もちょっと違うと思う。 だいたい草津の湯で直すタイプの病なんだから、そんなもんで良いってことを言いたかったんだ」 「……意味がわからん」 「そうか? 俺はいつもの兄キに習ってるつもりだから、すごくわかりやすいと思うぞ。 まあ俺は医者でもないけど、俺の手のぬくもりが温泉よりは良い薬なはず。 だから気色悪いのも我慢して、こうやって手を取り合ってるんだぜ。 ほらほら、俺はここにいるだろ。それ以上でもそれ以下でもないんだよ」 取った手をぶんぶん振ってアピールすると、ハルキは照れくさそうにそっと手を抜く。 あまりにも脳天気な気の遣いように馬鹿らしくなってしまった。 抜いた手が冷えると同時に、心も落ち着くのを感じた。 「わかってるよ……。 ただ、一方的に許されて安穏とする自分の立場が……アキトに対する負い目が強かったんだ。 ふう……。まっ、エサやったり世話してるうちに、色々積み重なったのもあるんだろうな」 ハルキは肩の力を抜いて、冗談を言いながら無理矢理気味にへらへらと笑う。 本当なら今こそ涙を流すべきなのだろうが、生憎それは両者とも望んでいなかった。 「うんうん、私感動してちょっと涙が出たよ」 「なんにせよ、色々と黙っていて……悪かったと今なら思う。 後は先生と上手くやって幸せにでも何でもなってくれ」 結衣とアキトは顔を見つめあう。 二人とも妙に照れくさそうに微笑む良い雰囲気だ。 「それはちょっと無理かな?」 出てきた結衣の台詞は、雰囲気からは正反対のものだった。 ハルキのこめかみの部分がぴくぴくと動く。 「……ここまで言わせておいて……大人なら責任の取り方って物がありますよねぇ」 「あらら~。私が本当に大人なら、きっぱり諦めなさいって言うわよ。 先生と生徒の立場、性格の違い、エッチだって…… いつか私はアキト君を、アキト君は私を遠ざけてしまうかも」 「……自重……できませんか?」 にっこり笑っているが、ハルキからは威圧感がひしひしと感じる。 あなたにとって一番重要なのは最後の理由だけで、 他のはハードルでも何でもないくせに、と声無き会話であった。 結衣は臆することなく、実に爽やかに目元を拭う。 「それにハルキ君を放っておけないわよ。アキト君抜きで君は君の幸せを見つけられるの?」 「そうそう、ハルキは俺と、俺たちと一緒にいるのが一番自然だって」 「おいおい……」 ハルキは先ほどまでの問答はなんだったんだろうかと考える。 真実を知ること、道を分かつことが目的でなかったのだろうか。 嬉しくもあるが、こうも引き止められるのは未練が尾を引きよろしくない。 t02-225 名前:金曜日 :08/06/14 10 10 37 ID MTj3DD44 こんな時でもハルキは自分がアキトより大人だと思っているため、 心配を掛けられている立場だと気付かなかった。 こうまでしてハルキが隠しているものを白日の下に晒したのは、そもそもハルキ自身のためであり、 アキトも、結衣も、ハルキを救済することが真の目的なのだ。 結衣は救済とは別の目的も大いに含んでいるが、これはこの際どうでもよい。 この場合三方とも一両損をさせるどころか、得をするが結衣の目的だからだ。 「そんなに面倒見切れないぞ」 結衣はとても可笑しかった。いや、微笑ましかった。 ハルキの今の言葉はまさに願望なのが明らかにわかる。 「大丈夫よ。見れるわ」 あなたは迷える子羊、私は狼で牧師さんだから。 彼は幼少の頃から滅私奉弟が身に染み付いており、 もはや自分の幸福の追求を忘れていると言っても過言ではなかった。 そして彼が善人であればあるほど、それはとても悲しい事だった。 結衣の思想信条から見れば、言語道断の仕儀に当たる。 「だって私と、アキト君と、3Pすれば全てが丸く収まるから」 「……………え?」 明らかに場に似つかわしくない台詞が飛び出して、 ハルキは思考回路が瞬間的に凍結した。 「こんなところでかまととぶっても意味ないぜ」 「ふふ、ハルキ君。まさかアキト君を裏切ったりしないわよね」 ハルキは肩に手を置かれたかと思ったら、背中に二つの膨らみが押し付けられる。 暖かく柔らかいが、はっきりとした自己主張を持っていた。 「えっ、えぇ?!!」 t02-226 名前:金曜日 :08/06/14 10 11 35 ID MTj3DD44 解凍した後沸騰する。 前門にアキト、後門には結衣。 アキトは傍観してるだけだが、背後から羽交い絞めにされて身動きは取れなかった。 「せ、せんせ! あっ……ああ、そんなところダメ……」 「可愛い声、女の子みたい」 ハルキは後ろから抱きつかれたまま、細く長い指で下唇をなぞられる。 もっとまずいのは、もう一方の手は股間をさわさわとまさぐられていることだった。 すでに硬く屹立したものが、ズボンの中で悶えていた。 「ダメだよ……俺はセンセイのことが……」 「もう、私の身体が欲しいくせに。この口がいけないのね。ん……ちゅ」 結衣は強引にハルキの顔を抑え、後ろに向けさせて接吻をする。 すぐさま唇に舌を割り入れ、顔を傾け横咥えに口腔全てを味わう。 無駄な抵抗を止めた歯が開いたら、踊る舌を絡めて唾液の交換と一緒に溜まったものを飲み下す。 貪るような激しい接吻だった。 「ん、ちゅ、んん……じゅるる……あっん、ちゅ、はあはあ」 「んん……ふふ、いい顔。ねっ、安心してハルキ君、私が惚れさせてあげるから。 そのかわり全部、あなたの全てをもらうわ、アキト君も一緒に。 だから二人で私の全てを受けとめてね」 「今ここで?」 「そっ、鉄は熱いうちにね」 唾液の橋が架かる中、ハルキは夢うつつのままもう一度唇を重ねる。 例えるならそれは、氷河が真夏の太陽によって溶け出す感じ。 内にわだかまる業も流れ、憑き物が落ちていくようだった。。 今更好きですだなんて、恥ずかしくてとても言えない。 t02-227 名前:金曜日 :08/06/14 10 13 21 ID MTj3DD44 ******************** ご丁寧にアキトは布団を敷いて、その上に結衣は押し倒された。 ハルキはブラウスの上、アクセントに結ばれてるリボンを解き、 ボタンとブラを外し、飛び出すように弾ける乳房を口いっぱいに含む。 口の中で硬くなる乳首に重点的に吸い付き、もう一方を円を描くように愛撫する。 アキトはアキトで、先ほどのキスに触発されて唇を重ねる。 「んん、ぷはぁ……先生……本当は、またこうしてできるとは思わなかったんだ」 「ん、アキト君たら」 アキトは大胆に手をタイトスカートの中に入れて、下着の上から割れ目のあたりを撫でた。 荒くなる結衣の呼吸に合わせて、湿り気も帯びていく。 胸の巧みな愛撫に加えて、稚拙ながら感じる下半身からの刺激に結衣は震える。 「はあはあ……。二人からなんて、初めて」 「もっともっと……んちゅ」 「スカート、外すよ」 結衣はこくりと首を縦に振る。 もどかしくベルトと留め金を外して、結衣が腰を浮かすのに合わせて下ろす。 うっすらと滲む純白の下着に目もくらむようだった。 白磁のような尻の丸みを撫で、さりげなく秘裂にそって擦る。 「はあ、はあ、もう濡れてる」 「ああぁ……もう脱がして。直にして欲しいの」 最後の砦に恐る恐る手をかける。 腰に当たる布を掴み、ゆっくりと引き下ろす。 薄い茂みの下はすでに濡れて光っていた。 アキトは堪らず秘所に直接口付けして、ヴァギナへと舌を挿入する。 「んん……そこ」 「アキト、もう少し上の部分も」 アキトはハルキに言われるまま、膣口の上も舐める。 ぷっくりと膨らんだ部分を見て、これがクリトリスかと気付いた。 そっと舌で突くと、反応があってか吐息と共に身体が震える。 「あぁ……ん、いいよ」 「ここ、感じるんだ。嬉しい」 「そ、敏感な部分だから優しくな」 ハルキはしつこいほど乳房を愛撫しながらも、徐々に全身へ舌を這わしていく。 脂ののった女体からかもし出される、魅惑のフェロモンに酔いしれる気分。 結衣はゆっくりと嬲られながら、溶けそうな情念に焙られる。 四本の手と二枚の舌だけでもこれほどなら、 更に身体を重ねたらと思うと押さえが利かなくなりそうだった。 「はあっ、ああぁ……もう……来て、ひと思いに」 散々に陰核と膣をほぐしていたアキトはハルキに目配せする。 「えっ、俺?」 「そっ、誰がどう見たってハルキ」 「い、いや……」 ここまでやっておきながら、ハルキは恥ずかしくて顔から火が出そうだった。 もどかしげに身体を揺らす結衣はハルキに抱きつく。 t02-228 名前:金曜日 :08/06/14 10 15 29 ID MTj3DD44 「ふふ、どっちだっていいけど、確かに今日はハルキ君だよねぇ。 アキト君、ほら協力して」 「アイアイサー」 「ええぇぇ……ちょっ、おま……んん」 逆にハルキを組み敷いて、手際よく服を脱がしていく。 アキトまで率先して協力されては、大人しくするしかなかった。 「ハルキ君はMだもんね。犯されるのが好きだから」 「やっ……あぁ。そんな……」 結衣は露わになった男根を握りながら、息を吹きかける。 びくびくと刺激に跳ねるが、竿を下から亀頭先まで舐めると一層硬く反応する。 こんな立派なモノを見せられて、もう我慢も限界だった。 自分を愛し、受け止めてくれる二人。 もうこれから先、きっと我慢する必要なんてなくなる。 そう思うと頭の中で何かが弾け飛ぶのを感じた。 「ああぁ……これよ、これが欲しかったの……」 「はあはあ、結衣……」 結衣は後ろ向きになって、天を仰ぐ怒張へ腰を落とす。 ずぶずぶと沈みこむのとは反対に、駆け上がる充足感に震える。 全部収まったら腰をひねって、その大きさを奥まで感じとっていた。 湧き上がる甘い刺激が結合部を満たす。 「ほら、ほらほら、ハルキ君のでいっぱい」 「うわぁ、エッチです」 結衣は両手をついて腰を上下させるが、 負けじとハルキも下から突き上げるため、全身が踊るように跳ねる。 力強い動きに合わせて乳房も扇情的なダンスを演出した。 ハルキは背面から上に乗る結衣の首にかぶりつき、重力と合わせて膣を貫き存分に責めたてる。 「はあはあ……んぁあ、ああぁ」 「先生、ほら上の口でさ……」 「んん、ちゅっ、ん、ん、はあぁぁ……もうすごい」 結衣は突きつけられたアキトの肉棒も手と口で愛撫した。 後ろからたっぷりとした膨らみを持ち上げられ、突起をこりこりと摘まみながら、 下半身は密着する臀部に肉棒が女性器へと擦り込まれる。 性器の内、熱く熟れる内部は愛液をしとどに絡ませながら貪る。 先端が奥まで到達するたび、性感帯が女の悦びを伝えた。 「はあぁ、ん、じゅるる、あはぁ、硬いのいっぱい奥までごりごりって来るの!」 「はあはあ、先生、ハルキのいいんだ」 「うん、いいよ、すごく。まだくるよぉ」 t02-229 名前:金曜日 :08/06/14 10 17 13 ID MTj3DD44 ハルキは悶える結衣を激しく責める。 多少動きが制限される体位であっても遠慮なんてしない。 気を抜くとすぐにでも射精してしまいそうな快楽の中、 精を求めんと膣の蠕動に合わせるよう一心不乱に突き上げる。 「あふ、く、もう……もたないかも」 「ん、んん、来て、ハルキ君の全部もらうよ。 身体の奥が熱くて疼くの。そこに、はあはあ……そこに欲しい!」 ハルキは結衣の腰を押さえて膣奥を小刻みに前後させる。 下腹部に感じる疼きを刺激され、結衣は堪らずむせび泣く。 ひくひくと痙攣して、軽く絶頂に達してしまっていた。 「ひゃん……もうそんなにして……やぁダメだけど……いいよ。 そこっそこに……出して。中で出して、熱い精液をどっくんて浴びせて欲しいの」 「先生、もう気持ちよすぎて堪らないって表情だね」 「はあはあ、はあ、結衣が感じてくれて……俺も嬉しい。俺もそろそろ……限界」 結衣が腰を落とすと、ハルキもまた突き上げる。 怒張が何度も肉襞を摩擦し、勢いをもって貫く。 背筋を走り抜ける快楽に、女性器は悦びの涙を流して奉仕する。 生殖を催促する甘美な奉仕の連続に、ハルキは最奥まで挿入して射精した。 陰嚢から込みあがり、尿道を駆け抜ける快感に咆哮する。 「ぐっ、ああぁぁぁ! はあ、はああ」 「ああぁ、私もイク、イっちゃう! 中出しされながら……」 結衣は膣内射精を受けながら腰を打ちうけられる激しさに容易く屈する。 落ちるところを狙い済ましたように、牡の器官はこれでもかと精をはきかける。 そのまま直に白熱した体液は膣粘膜にかかり、更にその奥へ下腹部を満たす。 「やあぁ……すごくたくさん……出てる」 「俺……はあはあっ、一週間近く何もしてないからね……」 そのまま結衣は後ろに倒れ、ハルキの上に仰向けになる。 女性器との交合を堪能し、たっぷりと精を注ぎ込んだ男根は役目を終え、 体勢の変化と共にずるりと抜ける。 結衣は背後にいるハルキの肩の上に頭を乗せ、横にある顔とキスをして余韻を楽しんだ。 「すごい、先生のココからハルキの精液が溢れてる」 アキトは倒れこんだ二人を下半身側から見渡して、一点に視線を集中した。 ひくつく割れ目からは栓が抜けたように、粘液がとろとろと垂れる。 尻を伝い、シーツに染みが広がっていた。 「やぁ……見ないで」 結衣は脚を閉じようとするが、ハルキは手で抱え隠すのを許さない。 t02-230 名前:金曜日 :08/06/14 10 19 05 ID MTj3DD44 「ダメだよ。しっかり見てもらわなきゃ。中出しされたってさ」 「見えるよ。今度は俺の番だね」 「あっ、もう、くる。さっき出されたのに、もう硬いのがくるの!」 結衣はハルキによって脚を抱きすくめられたまま、次にアキトの怒張によって犯される。 いっぱいに広がる性器からの充足感に、熱い溜め息を吐き出す。 一人をいかせたら、次にもう一人いかせる、 結衣の肉体の奥底、下腹部からくる熱い疼きは久々に満足な時を迎えられそうだった。 貫かれながら後ろからは舌と指が愛撫で応援を送る、二人の愛を感じながらそう思った。 「いいよ、アキト君のオチンチン感じる。結衣の子宮までずんずんくるぅ!」 ハルキは結衣のくびれた腰に腕をまわして押さえ、 秘所を貫く衝撃が吸収されることなく、ぬらつく器官へ伝わる。 その間も片手は美乳を弄ぶように、上向く突起を摘まんではひっぱる。 不規則に蠢く内部に、きゅうきゅうと搾るのを合わせ官能の溜め息が漏れた。 「くうぅっ、前よりキツイ気がする」 「はあはあ、さっきイったばかりだから、ああぁ! 今度はぁアキト君のチンポで犯られてる! 深いところ当たる!!」 「だけどもう中はどろどろ。ほら溢れてきた」 結合部の隙間から白くあわ立ち、膣内で留まる精液がかき出されていく。 ハルキの精を迎え入れた膣を容易く奥まで突き上げ、 次は自分の番を主張するように何度も抉りこんだ。 びくびくと蠕動し、締め付ける肉襞に抗い、さらに激しく腰を前後させる。 精を吸い上げようとする女性器の歓喜に対して、射精感が急激に増す。 「いくぅ! ああぁあ!!いってるのに、いかされてる!! きてぇ、アキト君の精液を、結衣の中に出してぇぇ!!」 「はあはあ、一緒に」 「一緒、そう欲しいよ、ああん! 出したらぁ子宮の中で、ハルキ君のと混るの。どろどろに」 双子とはいえ、別々の個体から受ける性行為。 双方とも結衣に快楽をもたらすには充分であり、 さらにそれ以上のものへと徐々に昇華させる。 膣が生き物のように動き、苦しそうに渇望の締め付けを行使する。 義務を果たすのに対し、権利を要求する牝の嘆きだった。 「はあぁ、すごい……気持ちいい。もう……イク、このまま……」 アキトも彼女の願いを聞き入れ、存分に欲望の奔流を注ぎ込む。 鈴口から弾け、勢いよく走り抜ける快感により深い交合を目指し、 脚を大きく開かせ膣奥まで捻り込み余すところなく射精する。 結衣は意識して感覚を結合部へ向け、待ち望んだものを詳細まで感じ取っていた。 「はうぅ、アキト君が中に出してるの、感じるよ……」 膣内で大きく脈動するとともに、子宮口へとこつこつノックして先端から熱く太い一閃を浴びせる。 肉体にある真っ白なキャンパスを、新たな遺伝子が塗り込められる。 「く、うっ、まだ……出る」 「はあん! まだ硬いさきっぽから、ビュクビュクって出てるよ」 「どう、アキトのザーメンの味は」 「いいわ、すごくいいよ。アキト君も、ハルキ君も最高! 量も勢いも。愛を感じるの。きっとどろどろでとっても濃いのよ」 t02-231 名前:金曜日 :08/06/14 10 21 35 ID MTj3DD44 胎内を満たす精液を嬉々として悦び、断続的に続くたびに白い尻を震わせた。 アキトが腰を引くとき、結衣は自ら恥丘を開いて膣内を見せる。 白濁とした液は肉棒にもまとわりつき、抜いた先にある肉壷まで糸を垂らしていた。 結衣はとろとろと股に流れる粘液をすくって口に運ぶ。 指先を舌でねぶり、吟味するように唇を閉じる。 「ん……精子もすごく元気そう。結衣を……ふふ、受精させようと頑張ってるのね」 「はあはあ、それ、すごくエロいですよ」 時を置かずして、二人の男とのセックスに中出しされる背徳感にも深い陶酔を覚える。 そして腰の辺りには、後ろで抱きかかえるハルキの硬いものを感じていた。 アキトが腰を引けば、一息つく暇もなく横倒しからうつ伏せにされる。 腰を高く抱えられ、後ろから貫かれるとわかった時に、声にならない声を上げた。 予想は現実となった今、事後承諾に変わられる。 「っ! ぁん! あぁ!!」 「今度は、どうです」 「んあぁ、これ! あっ……もう、おかしくなるの。 逞しいオチンチン、ハメっぱなしで、ああん、 お、奥までぐっ、てあたっちゃうのが気持ちいいよ!」 亀頭が膣のざらりとする腹側を擦り、更には角度を付けて深々と突き刺さる。 結衣は感じるポイントをじっくりと責められ、四つんばいのまま進んで下半身を掲げる。 荒々しい余韻もそのままに、丁寧で巧みな動きに翻弄された。 「結衣にはもっと感じて欲しいんだ」 「ん、はあぁ……そう、あっ、あんっ!」 兄との性交で蕩ける結衣の表情を見て、アキトのものも自然といきり立つ。 引き締まっていながら適度に肉付きがあり、 女性特有の柔らかさに加えて瑞々しい弾力が生殖行為とともに揺れてはじける。 汁のつまったはち切れんばかりの果実を二人で独占していた。 「はあはあ。ごめん、我慢できないんだ」 「はあん、いいよ。舐めてあげる」 アキトは結衣の目の前に腰を突き出し、舐めて欲しいと催促する。 ハルキは弟のサディスト気味な行為に苦笑するが、結衣は一に二もなく口に咥える。 唾液が絡む舌なめずり、ぐちゅりと粘液がはじける音を交互に鳴らす。 上と下の口を完全にふさがれながら、ともに男性器をねっとりとした粘液を絡めてしごく。 「あぁ、すごく締まるよ、先生のココ。アキの咥えるとさ、きゅぅっってきつきつになって気持ちいいんだ」 「んふぅ、ちゅるる、あっはぁ、アキト君も、ハルキ君も、すごいよ」 「ん……先生もハルもいきそうな顔してる。見てるこっちが恥ずかしいぜ」 「オマンコ、勝手に締まるよぉ。大好きだか離れたくないの!」 冷静に観察できる分、アキトは揶揄できる立場にあった。 気にしてる余裕も無いハルキが、もう一押しとばかりに膣奥まで抽挿を繰り返すたび、 結衣は勢いのあまり咥えた肉棒が喉元まで当たる。 全身が連動するように走りぬく刺激が、それぞれの性感帯へ作用する。 怒張をしごかれる肉襞の責めに、過剰なまでの締め付けが加わる。 きつい摩擦の快楽に、溢れ出る愛液が潤滑を遠慮なく加速させた。 腰にあたる臀部の感触に合わせて、亀頭が膣を押し広げ先端が子宮口までぶつかる。 「ん、ちゅっ、じゅる、ん、はあん、イク、いいよ。ああぁ我慢しないでぶちまけて! 膣内で出して、熱い精液でぇ結衣の子宮をいっぱいにして!!」 「はあぁっ、気持ちいいよ。だけど我慢して、溜めてから出す。 イって、結衣がイってから、んん、溜めた分出してあげる。はあはあ、その方がたくさん」 t02-232 名前:金曜日 :08/06/14 10 26 59 ID MTj3DD44 結衣はがくがくと首を縦に振る。 「ああん、それでもいい、いいよ。はあぁもう、赤ちゃんできるのぉ。 何度もイかされて、二人のとびきりの精液、出しされて!」 肉打つ音の感覚も次第に短く、高くなっていった。 膣粘膜に震えに弄ばれながらも、持たないことを覚り腰を掴んで引き寄せる。 長いストロークで入り口から最奥まで勢いよく腰を前後させる。 後ろから犯す体位の征服欲も加わり、 怒張は鉄柱のように硬直し、媚粘膜を容赦なく蹂躙する。 結衣が積極的に白い尻をなすり付けると、 ハルキは片手で乳房を愛撫しながら膣口をなぞり、クリトリスと乳首を同時に摘みあげる。 「ん……あああぁあぁ! すごいよそれ、オマンコいっぱいんでぇ、乳首もクリもイクよぉ!!」 たまらず肉棒を口から放し、嬌声を発しながら大柄な女体が悶え鳴く。 ぎちぎちと搾り取る圧力に晒されながら、 何度か最奥まで割り入れるような挿入の後、欲望の堰を解放した。 ねっとりと絡みつくように、子宮まで蕩かすような子種を浴びせる。 「くぅぅぅあぁ! はあ! 結衣の中で……出す。膣内射精だ」 「やああ、オマンコの……中に出てる、溢れるくらいすごいの。 こんなに濃いの、何度も……ん絶対妊娠するよぉ」 「はあ、はあ、今日のうちにきっと受精させてあげるさ」 「うん……させてよぉ。アキト君とハルキ君で……種付けして」 膣内でびくびくとはねながら熱い生命のエキスが注入され、 結衣は性交中すでに幾度となく達しながらも、幸福感に果てる。 腰を抱える手で結合部上の陰核を刺激され、熱い吐息と共に肉襞は震えながら締め付けて吸い取る。 甘美な誘いに便乗して幾度となく性器の結合を深め、一滴も残らず実を結ぶために移しかえた。 「はああぁ、んあもう……こんなの初めて。 こんなにたくさん……初めて。それにまだかたいね……」 依然硬度を保ったまま、じっくりと舐るような動きに口から涎をたらし喘ぐ。 「まだできるけど……」 「ハールー」 「わかってるって、先生も、っさ」 「あん、抜いちゃうの」 「次は」 「あん、アキト君……もう待ちきれないのね」 結衣はアキトの上に乗って天を向く肉棒に自らを穿つ。 互いに腰を浮かせ、結衣は身を躍らせた。 美しい豊満なバストが揺れるたびに、牡の劣情を煽り立てる。 「先生もアキトのが欲しかったんだろ」 「ああぁ……あは、そうよ、これが欲しかったの。 ぺろぺろ舐めながら、次はこれって思ってたわ」 圧し掛かられながら何度も腰をぶつけ合う。 肉打つ音に混じって、ぐちゅぐちゅと溢れ出る精液と愛液が快楽に拍車をかける。 どろどろに入り混じった膣に、はっきりと境目がわかる硬く熱い男根によって貫かれていた。 子種を求めて発情する肉体は、生殖器を擦り合わせ、入り口との接吻に悦びの蜜を垂らす。 「あはぁん、腰、止まらない! 私、エッチだから……我慢できなくて生徒を犯してるわ!」 「はあはあ、先生、先生、俺、エッチで淫乱な先生が大好きです」 t02-233 名前:金曜日 :08/06/14 10 29 41 ID MTj3DD44 ハルキが後ろから抱きすくめ、胸を揉み首に舌を這わせる。 ぞくぞくと身悶えする女体に制御が利かない。 「それならハルさ、ここ、」 「や、そんなところ……」 アキトは尻を押さえつけ、尻肉を掴んで左右に開く。 結合した生殖器の後ろの窄まりを指で円を描くようになぞった。 「あっ……んん……そんなところ……」 指を一本ずぶずぶと入れていくが、圧力はあるとはいえ思ったより抵抗が薄かった。 「あふぁ……お尻に……いいよ、もうなんでもして欲しいよぉ。全部の穴使って」 「大丈夫? ほらハルキ、ここ」 「お前は本当にサドだなぁ」 ハルキは苦笑を込めるが、結衣も乗り気なら悪い気はしなかった。 尻肉を掴み、奥に潜む窄まりへと侵入する。 きつい抵抗も最初のうちだけか、結衣が力を抜いてるのがわかると奥まで入った。 「二人の、薄いお肉挟んで、両方ごりごりって、かっ、感じる!」 「はあはあ、でも締め付け……きつい」 それでも腰の動きは止むことなく、歓喜に溢れる淫らな二孔を何度も貫く。 どちらも異物を排除するきつさではなく、迎え入れる暖かみがあるため、 交互に悦び、楽しみ、媚肉は歓待に満ち溢れていた。 「あはぁ、前はアキト君、後ろはハルキ君で挟まれてる」 「まだ、まだいけるよね。もっと……」 アキトは結衣のくびれた腰に腕をまわし、激しく突き上げる。 「ぅひん、あは、激しい!」 ハルキは加速するアキトのサディストぶりに苦笑する。 だが二人の意向に沿って、自分も尻孔を穿ち、後ろから結衣の上半身を抱きかかえる。 快楽にのたうつ女体を押さえつけながら、そっと耳朶を舐めた。 何度激しいオーガズムを迎えても、三人の交わりは止まるところを知らない。 「あっ、あっ!」 「ほら、アキトもういきそうだよ」 「あん、あっ、わかるぅ。 すっごい熱いオチンチンがびくびくしながらぁ結衣のオマンコ突いてる!」 「今度はアキトが中に出すよ。 愛してるから、たっぷりとね、もう真っ白でどろどろのやつ、結衣のために」 「結衣のために……はああ、嬉しい。ここに……ん、あ、ああ、頂戴」 ハルキが上から体重かけると、アキトも跳ね返す勢いで腰を上下させる。 膣奥まで容赦ない狼藉に晒されながら、じっくりと嬲る後ろの孔の肉棒が深い。 きつく気持ちの良い締め付けに、男性側にも余裕が消える。 「あう、くぅん、もうダメ……」 「まだ……まだだから」 「もう、結衣は欲しいの……。あぁ、二人の熱いザーメンが感じたい」 t02-234 名前:金曜日 :08/06/14 10 32 08 ID MTj3DD44 重力に従って内より流れる体液が、性交のたびにかき出される。 ぐちゅぐちゅと粘液の攪拌する音に、肉の音と男女の喘ぎが混ざる。 「あん、せっかくもらったのに、落ちてくる」 「はあはあ、また、新鮮な精液。先生のためにあげるよ」 「ん、きゃ、嬉しい。遠慮なんてしないんだから、注いでちょうだい。 ああぁ! オマンコに白くてこってりした液、一番奥に出して!」 溢れ出る粘液も気にせず、更には肉襞に塗りこめるようにして男根を往復させる。 あらぶる若い牡の激しい行為に、結衣は全てを委ねる。 ハルキは結衣の上半身を抱え、振るえる美乳を捕らえて、 揉みしだき、乳首をこねながら奥まで腰を突き入れた。 「っ! あっ!! はあっ! 私……おかしくなりそう……」 「んん……でも、これぐらいがいいんですよね」 そのまま耳たぶを甘噛みして囁く。 汗で濡れて光る肢体が悶え、零れる涎が乳の上に落ちる。 「ん、ぃいいよ……すごくて、最高な感じ……もうイクの。 二人のオチンチンに犯されてイっちゃう!」 「はあっはあっ、俺らも……くっ、そろそろ」 「きてきて! 身体の奥から欲しいの! あっああぁ!!」 感極まった女性器の内で、責めたてる怒張も全てを解放した。 子宮口から打ち込まれる迸り、粘度に比例して密度ある精液に想いの熱さが感じられた。 全てが真っ白に染まる中、ほぼ同時にハルキも射精する。 結衣の身体を起こして、乳房を揉みながら、その豊かさに喜び勇む。 両方の孔でびくびくと脈打つごとに熱い精が注がれる。 「ああ……アキト君も、ハルキ君も……すごい、出てる……」 陶然とした表情で、牡の絶頂の証を体内で受けとめる。 良く馴らされた肉体を手懐けるべく、ハルキは腸内へと存在を知らしめ、 アキトは子宮深くへと射精でもって誇示する。 白濁としたマグマの噴流を感じるたび、牝の本能が括約筋をわななかせた。 結衣は二人に挟まれ拘束されたまま、結合した下半身が揺れ動き絶頂の余韻を味わう。 「や、まだ抜かないで。このままぎゅってして」 「はいはい」 「ん……結衣先生……もう俺たちから離れられない?」 「うん、とっても良かった……。もう私の方が二人から離れられないかも」 「俺も」 ハルキとアキトは目を合わせてうなずく。 「俺も、結衣のこと愛してるよ」 「世界で一番エッチで最高な先生にね!」 ******************** t02-235 名前:エピローグ :08/06/14 10 35 38 ID MTj3DD44 ――四年後・冬 ******************** アキトは赤道近くのリゾート地へ束の間のバカンスへと来ていた。 日本ではなかなかお目にかかれない澄んだマリンブルーが美しく、カラフルな色彩に溢れていた。 勿論ハルキも結衣も一緒だが、そこにもう一人増えている。 ******************** アキト達が三年に昇級して梅雨のころ、結衣が妊娠してることがわかった。 ここで三人で話し合ったのだが、 ハルキに言わせると、知らされたアキトの慌てぶりが最高に笑えたとのことだった。 「やった、嬉しいよ。本当に何て言ったらいいのかわからないですけど、すごく嬉しい」 これがハルキの第一声。 「……ええっと……マジですか」 これがアキトの第一声。 「こんなところで冗談は言わないわよ、アキちゃん」 「そ、それは……まずくないですか……」 「はあ? 何がまずいんだ」 アキトは結衣とハルキを交互に見る。 「だ、だって俺たち結婚してないし」 「……日本は重婚はできないぞ……。ちなみに一妻多夫だな、この場合。 それだと世界で許されてるところは、確かほとんど無いぞ。 おっと肝心なことを忘れていたが、俺たち十八歳未満だから、そもそもあと数ヶ月は無理」 アキトは暢気に解説するハルキを別人のような目で見る。 「ま、まだ学生の身なのに……」 「……とりあえず、お前が覚悟無しで臨んでいたことがよーくわかった。 まっ、アキの心配してることはだいたいわかってるって。 それを話し合うために今ここに居るのだから、まず落ち着け。 そして喜べ、結衣に俺たちの子供ができたんだ。これほど嬉しいことはないぜ」 当事者である結衣は、さも可笑しいとばかりに笑っていた。 アキトは今までの自分の慌てぶりと発言に恥ずかしくなる。 「あ……。わかった。慌ててしまってごめん。……うん嬉しいです先生」 いまだに三人きりでもアキトは結衣を先生と呼ぶ。 ちなみに結衣は二人をアキちゃんにハル君と呼ぶ。 結衣の意向による強制だったため、兄弟間でも昔の愛称に戻ってしまった。 「ありがとうね、アキちゃん」 「よし、大丈夫。俺は卒業したら就職するよ」 アキトの発言を聞いて、結衣とハルキは苦笑する。 ここまで完全に予想通りの反応だったからだ。 t02-236 名前:エピローグ :08/06/14 10 37 48 ID MTj3DD44 「阿呆。アキは死ぬほど勉強して、一番いいところに進学すること。 そもそも即就職なんて、親父も教師連中も絶対反対するしな」 「そうよ。アキちゃんは絶対進学するべきね」 「ほら、幸いここに最高の家庭教師がいるしな。いいか、改めて言うぞ」 アキトは真剣なハルキの表情に身構える。 「その前に聞いておかないとダメよ」 「えっ、なにを?」 結衣はハルキが何かを言うのを止めた。 曲がりなりにも教師としての視点が結衣には存在する。 きっとハルキには、アキトが近すぎて見えていない。 「アキちゃんの将来の夢とか希望」 「あ、ああ。思いつかなかった。そうだよな……すまん、一方的に押し付けるところだった」 「俺の夢……?」 「そう、アキの将来何に成りたいとか希望だ。 そうだよ、これは尊重しおかないとな。悪い、思いつかなかった」 今ひとつ話の流れが掴めないまま、アキトは思案する。 いきなり言われた所為もあるかもしれないが、思いつかなかった。 「昔パイロットになりたいとか言ってなかったか?」 「ぶっ、よくそんな昔のこと覚えてるな。別に今はなりたいとか思わない」 正直なところ、特に思いつかないアキトだった。 強いて言うなら、こういう所でビシっと決められる男になりたい、 と愚にもつかないことを思ってしまった。 「あえて言うと恥ずかしいけど、特に思いつかない」 「本当にか? 別に遠慮しなくていいんだぞ」 「遠慮? いや遠慮なんかしてないが……。 あんまりあくせく働くのは嫌かな、くらいだぞ。 何日も家に帰れなかったりするのは御免こうむりたいからなぁ。 でもとにかく、俺は先生と……子供のために働ければ何でもいいくらいだ」 自分の夢がなにかと聞かれたとき、 それはまさに今この時、これまでの経緯、そしてこれからの未来を思い浮かべた。 夢のような、と陳腐な言葉で終わらせたくないくらい、今は幸福を実感できる。 だから夢は、と聞かれてもピンとこない。 希望は、と聞かれてもこの幸せが続くこと。 t02-237 名前:エピローグ :08/06/14 10 39 47 ID MTj3DD44 「よし、それじゃあもう一度言うが、 アキトは進学すること。必死こいて勉強しろよ。 それでお前が思うベストの所へ就職すること」 「わかった。がんばる」 アキトはハルキ、そして結衣の期待に応えられるよう胸に刻む。 「うむ、こういうのは目標があると張り合いがあるだろ。 で、次は結衣だけど……ちょっと心苦しいけど、出産と当面の育児の費用はなんとか……」 「ふふ、ハル君こそ遠慮しないで聞いて欲しいな」 「ああ、うん……ごめん。でもどうしても結衣には負担をかけてしまうから……」 「でもね、私もあんまりお金は持ってないの」 「えぇ、そうなの」 曰く、結衣は由緒ある実家の堅苦しさに耐え切れず、 進学より見合いを進められたのを機に、自分の勝手にすると宣言した後、出奔。 その時縁を切ったのだが、手切れ金としていくらかまとまったお金を貰った程度とのこと。 ハルキとアキトは、いかにも結衣らしいと関心と同時に呆れもした。 「ええっと、だから実家に挨拶とかは不要よ」 「ああ、そういうのは思いつかなかったな……」 「でも私は行ったほうが良いかしら?」 ハルキとアキトは思案するが、答えは一つだった。 「止めておこう。親父は倒れるかも」 「あはは……そうだね。俺もそう思う。ことが落ち着いたらでいいね」 「そうそう、俺は今からでもバイトでもするか」 「そういえば、ハルは将来どうするんだ」 ハルキは前もって考えていたが、誰にも言っていなかった。 決めかねていたのではなく、時が満ちてからの方がより良い決意になると思ってのことだった。 「俺は……専門学校に行って、調理師免許を取ってシェフになるよ。 専門学校ならバイトくらい余裕でできるだろうし、丁度いいな。 ま、二年程先に社会人になって頑張るから、アキも頑張れよ」 「ハル……、わかった。俺は俺で出来ることをするよ」 アキトはハルキの心配りに感謝し、決意を受け継ぐ。 兄がいなければ事態に対処できないダメな自分を思い知るも、嫌気をさす暇などないのだ。 「結衣も少しの間我慢して欲しい。 特に卒業するまはで色々寂しいし、つらい思いもするかと思うけど……」 「大丈夫よ。アキちゃんにはみっちりしごいてあげるしね」 「あははは……。お手柔らかにお願いします」 t02-238 名前:エピローグ :08/06/14 10 42 07 ID MTj3DD44 こうしてハルキは調理師になり、講師の太鼓判の下レストランでの勤めに収まる。 もともと人受けする容姿に要領の良さに加えて、実際の腕も即一流のもの、 現場で二年程もまれた今は、立派になくてはならないシェフ補佐役を務めるまでに至った。 ゆくゆくは店を任されるのも、やもすれば遠い話ではないかもしれない。 コミュニケーションの巧みさ、人脈形成と人や統べる才にも恵まれているからこそだ。 アキトは見事に押しも押されぬ名門へ合格、上京する。 人材確保を進める昨今の事情もあってか、 Uターンで地元の企業の面接を受ければ、もはや引く手あまただった。 結局地銀を選び就職内定をもらい、今はこうして春を前にひと時の余暇を楽しんでいた。 結衣は教職を退職することにした。 未婚という所為もあるが、下手すればハルキたちに多大な迷惑がかかる。 このころハルキは学生の本分もそこそこにバイトに励む。 進学校的な校則によりバイトは禁止されていたが、 職場での出来事が話題としてもよくのぼり、結構楽しかったそうだった。 結衣のところへは、ハルキは手料理や身の回りの世話、金銭の工面の用事で、 アキトは勉強を教えてもらいに、気分転換に将棋の相手などでまめに通う。 いくら強い人だろうが、この大事な時期に寂しさを感じさせたくない一心だった。 この時結衣は結衣で、密かに深くほだされていた。 こうして無事結衣は出産、育児となり、ハルキは卒業進学と同時に結衣と同棲する。 上京したアキトも、盆や正月などは結衣とハルキへと会いに帰るのだった。 そうして時は過ぎて今に至る。 ******************** 「やっと……帰ってきてくれたな」 「ハルぅ、お前感動しすぎ。この一年は卒論やら就職活動で帰れなくてすまなかったな。 もうこれからは本当に家族一緒だぜ」 「くぅぅ……これで……結衣に……」 「ど、どうしたんだ?」 ハルキの不穏な雰囲気にたじろぐ。 結衣との間に何かあっては一大事である。 「その……夜は……結衣に……」 「わかった、もう言わなくていいぞ。全部心得た。 ……色々……くくっ、つらかったん……だな。ぷっ、はははははは」 きっと毎晩責められっぱなしだったのだろう。 ハルキはどちらかと言えばM属性だが、それを開花させたのは間違いなく結衣のおかげだった。 常々不本意らしいことを口にもするが、結局のところ本人は楽しんでるのだ。 少なくともその場面になれば、であるが。 おそらく事後で自己嫌悪めいたものを感じるのが、不本意の原因と思っている。 つまり大したことではない。 「はあい。おまたせ」 少し間延びした独特のイントネーションに振り向く。 子供を連れての登場だったが、まず結衣に目がゆくのは避けられない。 「ぱぱ~」 「水着、どう……かな」 t02-239 名前:エピローグ :08/06/14 10 45 23 ID MTj3DD44 頬を少し赤らめてしまうのは、なにも暑さの所為だけではない。 結衣は少し身を捩じらせて、反応をうかがうように屈む。 自然と見える胸の谷間の深さに、男なら視線が向いてしまうだろう。 女性である事を誇示するように、張りのある乳房をわずかに押さえつける布地に、 股間へと覆い隠す申し訳程度の逆三角形を吊り上げ、腰に食い込む紐と結び目。 そこからすらりと伸びる脚線美も、しぼられたウエストも見事としか言いようがなかった。 引き締まっていながら出るところは見事なもので、 むっちりと肉付きの良さが匂い立つような色香をかもす、 男の理想を具現化しつつも健全な健康美に溢れていた。 「いやぁ、これは……」 「……いい、すごくいい」 大胆な水着姿に男のほうが羞恥を感じ、お互いの顔と結衣を交互に見合う。 四年前を思い出すうぶな仕草に、結衣はくすりと笑顔を見せた。 「あらぁ~、いつもはこれよりエッチな姿見てるくせに」 背が高いからこそ、裸に近い装いは素材を引き立たせ、珊瑚礁に囲まれた南海に映える。 「そうだけど……そうかもしれないけど……」 「グッドとしか言いようがないね!」 「ハル……なんか反応が親父っぽい……」 結衣はもう二十代後半で出産経験もあるが、見てくれはようやく成人式に出るほどの若さだった。 そもそもストレスを溜めないお得な性格もあるが、 泳ぐのが大好きでスポーツジムに通う適度な運動に、 夫ハルキは家事育児に非常に協力的で、 食生活にも気を遣いながらも時々本職による美味も味わえ、 更には夫婦仲は最高でその果てに夜の生活は絶好調とくれば、 もはやアンチエイジングの見本として一冊の本になりそうなくらいだった。 一通りの反応に満足してか、結衣は子供を抱きかかる。 「はい、アキお父さんですよ~。あいさつ」 「ん、あい……おとーさ」 「はい、お久しぶり。ってホント一年ぶりだけど覚えてるかな、優希」 むしろ、髪型は多少違えど同じ顔の父が二人いて、混乱しないだろうか心配だった。 指を向けると、小さい手で握ってくる暖かさが心地よかった。 なんとなくだが、受け入れられたようで嬉しさを覚える。 t02-240 名前:エピローグ :08/06/14 10 47 27 ID MTj3DD44 「はい、抱いてみて」 「う、うん」 優希が泣いたりしないか不安だった。 「もっと堂々とね。親が安心しないと子供も不安がるものよ」 「わかったよ」 精神を落ち着かせ、優希を抱きかかえる。 思ったよりも重い。 「うんうん、成長したね」 「そりゃ一年も経てばな。まあアキが軟弱なだけかもしれないぞ」 確かに結衣は平気で持ち上げていた。 ずっと机に向かっていた所為か、少し運動不足の気があるのは確かだった。 「ぼくがアキお父さんだよ。これからよろしくね」 「ぁう、ぁあい」 「うん、ありがとう」 わが娘ながらなんて可愛いのだろうか。 自分は世界一幸せだと実感できる瞬間だった。 ************************* 穏やかな潮風の中、日本と違って湿度が低く爽やかで、日光浴には適しているだろう。 「はい、お願い」 「うん、了解」 アキトの相槌は短いが、ためらいは長い。 ビーチパラソルの下、うつ伏せに寝転がる結衣から手渡されたのはサンオイル。 ハルキは優希と一緒に少しはなれたところで、波と戯れながら砂遊びに興じてる。 これはつまり、久しぶりだから二人きりになれと気を遣ってくれたのだろうか。 気持ちはありがたいが、素直に受け取れないのはサンオイルのため。 結衣がビキニの胸の部分の紐を解いたのはサンオイルのため。 視線を感じて振り返ると、にやにや笑っているハルキが見えたのはサンオイルのため。 胸の鼓動が高鳴るのは、サンオイルのため。 きゃっきゃとはしゃぐ優希の声に、そちらへ逃げたい気分だった。 「どうしたのアキちゃん」 「この年でちゃん付けは勘弁して……」 「ふふ、言われたくなかったら、堂々と塗りなさいよ」 ごもっともだが、ものすごく抵抗がある。 約一年ぶりに見る結衣の素肌は、きめ細やかで張りがあり白く美しい。 南半球の日差しにうっすらと汗ばむ姿は神々しいオーラが漂っていた。 アキトは忙しさに長いこと禁欲的な日々が続いていたため、 純朴な性格と相反する獣じみた欲望との葛藤に悩まされていた。 「もしもーし」 「……はっ、いかん。意識が……」 「今のは本当……なのね」 t02-241 名前:エピローグ :08/06/14 10 49 03 ID MTj3DD44 ようやく油に切れた機械のごとく、ぎこちない動きで結衣の肌に触れる。 修行僧のごとく無心にサンオイルを塗りつけるが、心中は穏やかではない。 TPOなどそっちのけな息子が、海水浴パンツの中で暴れていた。 「はあぁ……あぁ……はあ」 「アキちゃんは、なんで塗ってるだけなのに甘い声出してるのかな」 遠くでハルキの笑い声が聞こえるが、構っていられない。 脚から始め太腿が終わると、 今度は水着が食い込む白桃のようなお尻を両手でマッサージしながら塗りこむ。 「くぅぅ、ああぁ……」 「あん、もう、だ・い・た・ん!」 ハルキの笑い声が一段と大きくなった気がする。 前に笑ってしまった仕返しだろうが構っていられない。 哀れな息子が悲鳴を上げていたが、 TPOも空気も読めない奴は黙って涙を流してればいいのだ。 「はあ、はあ、はあ、ゆ、結衣ぃぃ!」 「はいはい、そこまでだ」 「あうち」 アキトは側頭部をどつかれ、横に倒れる。 器用に優希を抱きかかえての蹴りはハルキのもの。 「はっ、俺は何をしようとしてたんだ」 「自分を見失いすぎだ」 「えーん、これからが面白そうだったのに」 衆人観衆もなんのその、変態プレイの道に走られたら困る。 行為はエスカレートすると聞いたことがあるから、 芽は早めに摘み取るに越したことはない。警察のご厄介だけはやめて欲しい。 結衣は小指をおしゃぶりしながら、お預けを食らった子犬のようにしゅんとする。 「はいはい、それじゃあ優希に塗ってもらいましょう」 自然分解のサンオイルだから、子供の肌に触れても大丈夫だろう。 アキトが模範として行うと、優希も掌に付いた油を物珍しげに見た後、母の肌に撫で付ける 「きゃはぁ……優希の手、くすぐったいよぉ」 身悶える結衣はやっぱりエッチだったが、とても幸せそうだった。 t02-242 名前:エピローグ :08/06/14 10 51 19 ID MTj3DD44 **************************** ホテルでのディナーの後、アキトはベランダから日の落ちた海辺を眺める。 昼とは違う漆黒の水が波とともに押し寄せ、潮騒の音が夜の静けさに一層深くする。 見るとぽつりぽつりカップルが出歩いてる。 薄暗い明かりの下でも愛を語らうには充分であり、好都合でもある。 悪さしてる奴が居ないか眺めていると、ドアからノックの音が聞こえた。 「開いているよ」 「あら、無用心ね」 「こんなところで物取りもないって」 治安の良い観光地ということもあるが、田舎感覚が残っていた。 結衣もベランダに出て、アキトと並んで夜風に当たる。 ほのかに香るシャンプーと甘い体臭に酩酊感がかもしだされていた。 「優希は?」 「大丈夫よ、隣ですやすやお休み」 「う、うん」 アキトは我知らず意気込むが、どうにも身体が硬直して動かない。 結衣は夜風に流れる髪をかき上げる姿が美しく、良い雰囲気を壊すようで気が引けていた。 くすりと笑う仕草は教職を勤めていた頃と変わりがない。 むしろ生気に満ち溢れ、より魅力的に見える。 「ねっ」 「うん?」 結衣はアキトの手を取って、自分の肩に回す。 逆に気を遣わせたようで、いつまでたってもお子様な自分に反省する。 せめてもの気持ちに引き寄せてくっつく。 結衣はベランダの柵に身体を預けて、自分より背が低く思えるが、 アキトは前より少しだけ身長が伸びただけで結衣ほぼと同じ高さだ。 「うん……」 アキトは結衣の頬に手を触れ、こちらに向かせてキスをする。 「ん……ハル君は?」 「お買い物、もうそろそろ来るよ。それまでちょっと……」 アキトは結衣の腰に手を回し、大胆に抱き寄せる。 直立すると同じ位置にある唇に引き寄せられていく。 t02-243 名前:エピローグ :08/06/14 10 52 47 ID MTj3DD44 「んん……」 「ただいま。遅くなって悪い。身振り手振りでも何とかなったけど、時間がかかった」 突如ハルキのご帰還である。 ノックもなしの闖入にアキトは慌てて離れようとするが、 結衣ががっちりと首と頭を押さえ、不可能であった。 女性ながらこの力強さは、アキトが単に非力という助けもある。 「ぶっ、んんん……ぅん」 「ちゅ……んん」 二人の様子を見ても特に気にしないハルキは、 頼まれていたミネラルウォーターを結衣に手渡す。 「ぷはぁ……ハ、ハルキ遅かったな!」 「ああ、間に合ってよかったよ」 何がと問いたいが、怖くて聞けなかった。 結衣はボトルを呷ってまたキスをする。 「んん……ちゅる……飲んでね」 「んん……んぐ……ぅん」 口に溜めた水を口移しで無理矢理飲ませる。 流れてくる液体は体温でぬるくなり独特の甘さがあった。 「部屋にもどろ。もう我慢できないよ……」 結衣の言葉に全面的に同意する。 いつまでも変わらない彼女に安心があった。 t02-244 名前:エピローグ :08/06/14 10 54 13 ID MTj3DD44 ************************** 「ふっふ~」 結衣は不敵な笑いを見せて、荷物カバンをあさる。 取り出すのはハンディタイプのビデオカメラだった。 これは優希の成長記録のためと購入した最新型だ。 瞬間的にハルキとアキト両人とも嫌な予感がした。 「ねっ、今度はしっかり作るところから撮ろうよ」 「「今のは冗談……」」 「ではないわよ」 ハモりの質問も、はっきりと結衣には否定されてしまった。 「ねっねっ、だって今日は二人目作るんだし、 そうすると自然一人は手持ち無沙汰になるでしょ」 「そういう問題ですか……」 「わかった……なら最初はアキトからだな……」 どの道、結衣の意向に逆らえないとふんでの生け贄だった。 された方は堪ったものじゃないが。 「兄たる俺がしっかり撮ってやる。安心して特攻してこい!」 「お、俺を売ったな」 「勿論だ……いやいや、そもそもアキトの祝いの意味も込めてだぞ」 「本音がさらりと出るあたりがハルらしね……」 さすがに失言と悟ってか、覆水盆の返す速技だ。 だが読みが甘いかった。二人がもめれば被害は必ず双方に向かう。 「はい、お願い」 結衣はハルキにカメラを手渡す。 気前よく受け取り、設定をあわせて操作する。 「おう、任せておけ」 「でもよく考えたら最初くらい、二人一緒でもいいよね」 「ぅえっ」 結衣はキャミソール姿に下はパンティ一枚になって、二人の目の前で屈む。 止める暇もなく、アキトのベルトを外してズボンを下ろす。 跳ね上がる男性器に、なんだかんだ言っても期待はあったのが窺える。 「すごぉい、昼間からこんなだったんだ」 「い、いや……」 「ほらぁ、ハル君もね」 「あわわ」 ハルキもあえなく脱がされ、アキトと並んで手でしごかれる。 文字通り弱みを握られ、逃げることもかなわない。 結衣は掌で増す硬さ、熱さに口づけする。 舌先でちろちろと愛撫すると、いちいち反応する可愛らしさに溢れていた。 「ふふ、二人ともおっきい。ん……ちゅる…じゅん、ん」 「はあ、はあ……気持ちいい……もっと咥えて……」 t02-245 名前:エピローグ :08/06/14 10 56 15 ID MTj3DD44 アキトは久しぶりの口腔性交にため息を漏らす。 舌と粘膜を絡め、亀頭から竿まで唇によってぬるりとした圧力が加わる。 ハルキはその様子を律儀に撮影するが、 自身も手でしごかれ、カメラ越しに見る淫猥さに昂ぶる。 「んっ、んっ、じゅるる、ちゅ、んっ」 「あぁ、すごくエッチだよ」 結衣は顔を前後させて喉奥まで咥えて愛撫する。 欲望が溜まりに溜まっていた分、達するのも時間の問題だった。 我慢の限界だったアキトは結衣の顔を押えて、自ら腰を動かす。 強制的なフェラに、今度は結衣が責められる。 「んん、うんん」 「はあはあ、もう出る。このまま口に出すよ!」 口をすぼめて吸い出されるように、アキトはあえなく果てる。 肉竿の中を走りぬける快感に放出する悦び。 久々に味わう射精の気持ち良さが延々と続く。 結衣の口の中に吐き出される精液は、量も濃度も最高のものだ。 「ん……ちゅる、りゅる」 「飲まないで最後まで溜めて……。まだまだイクよ。ほら全部、中に残ってるのも」 「じゅるる……ぅんん……」 結衣は尿道に残る残滓まで舐め取る。 ほぼ固形に凝固した精液が、鈴口から溢れ出して口腔を汚す。 「いいよ。抜くからこぼさないでね」 「んん……」 「ほら、いい顔」 結衣は唇の端から僅かに垂らすものの、全て口の中に収めたまま微笑む。 アキトが顎に手をかけ開けるよう催促すると、見せ付けるよう顔を上向きに唇を開いた。 そこは予想通り、白濁とした粘液が一面を満たし青臭い匂いが広がる。 綺麗なものを汚す背徳感に脳髄が甘く痺れた。もっと浅ましく汚れて欲しい。 「どうせならハルのと一緒に飲んでよ」 「うわぉ、お前というやつは……」 アキトの相変わらずのサドっぷりにハルキは少々引く。 だがここは習うべきと割り切り、自ら口元に男根を突きつける。 結衣は手で握りながら前後に擦り、舌先で鈴口から裏筋を丹念に刺激する。 「あぁぁ、くぅ……いいよ、もっと強くして……」 長い指に囚われながら急所を的確に責められ、思わずうめく。 しまいにハルキも持たず、白い放物線を描きびしゃりと顔から鼻筋、口にかけて放出する。 まぶたや鼻先から、匂い立つようなどろりとしたザーメンによって汚され、 口腔内は真珠を溶かしたようなパールホワイトの海だった。 丹念に舐め取り出る物がなくなったのを見て、結衣は口を閉じて両者の混ざり合う精液を嚥下する。 ごくりと音と共に、いく度も喉が動くのが見えた。 t02-246 名前:エピローグ :08/06/14 10 57 55 ID MTj3DD44 「ん……すごい量だよ……。上手くごっくんできなくて」 「美味しかった?」 「うん、とっても。濃くて……こんなのが今度は」 言い終わる間も無く、ベッドに押し倒される。 上半身担当がアキトなら、下半身担当はハルキといった具合に、 蜜に誘われるまま一つの花に群がる。 「あん、汚いよ……うんん」 アキトは静止も聞かずキスをする。 自分たちが出したものなど気にせず、口中まで侵入して歯茎をくすぐる。 生臭い匂いも気になるどころか、返って興奮する材料だった。 その下では下着の上から秘所をなぞり、太腿の付け根に舌を這わす。 二人に組み敷かれながら身動きもままならない結衣は、僅かながらに身を捩じらせて喘ぐ。 薄布の下に手を入れられた時には、最後の一枚もなくなり後は全てをさらけだす。 これからの先の期待と止むことを知らない快楽に身を震わせる。 「はむ……ん、んん、またここから母乳が出るんだね」 アキトは乳房をすくい上げて揉みながら、頂点の突起をほお張る。 朱鷺色の蕾みは膨らみ、硬くしこっている。 今かと今かと赤子みたく吸いつき、猫のように舌で跳ね上げて舐める。 「ふぅんん、そんなこと……まだ出ないよ」 「遠い未来の話でもないってこと」 「そう、俺たちが……今から仕込んであげる」 「うん……お願い」 じゅくじゅくと愛液に溢れる秘裂を指で割り開き、その量を確かめる。 寂しげに濡れて光る陰核も口に含み、膣口は二本の指で抜き差して一緒に愛でる。 しかしされる方は愛でるなどと生ぬるいものではない。 指を鉤に曲げGスポットを擦ってはクリトリスも舌の洗礼を受け、 結衣は刺激にのたうち、更にはアキトから執拗な乳責めにもあっている。 「はあぁぅ! やっ、それ、すごい」 「もうエッチで濡れ濡れ、ここにもうすぐお望みのものが来るって期待だね」 「ダメぇ……いきなりそんなの……ああぁ、んぁあ!!」 軽く絶頂に果てる結衣は、長い四肢を使って二人を抱きしめる。 大柄ではちきれんばかりの女体にしがみ付かれるのは、それだけで気持ちよい。 「はうぅ、はあっ、はあぁ……」 「イっちゃった?」 結衣はだらしなく呆けたまま、恥ずかしげに首を縦にふる。 下はシーツに染みを作るほど蜜液を垂らし、それだけで股間の一物は奮い立ってしまう。 「ふぅ、俺が先でいいんだよね」 「勿論、立派に撮ってやるよ」 「……意外に乗り気だね……。まあ毒を喰らわば、ってね」 t02-247 名前:エピローグ :08/06/14 10 59 43 ID MTj3DD44 白い尻の下にタオルを敷き詰めて股間を高めに掲げさせた後、 アキトは結衣の太腿を抱え、男根を割れ目に擦りつけた。 結衣は背が高いが、こうして寝転んで折りたたむようにすると小さく見える。 脚が長いためだろうが、この入り口へと誘われる姿に目も眩みそうだった。 これ以上ないほど勃起した男根を膣口へとあてがい腰を前に進める。 「はああぁ、あん……入ってくる」 女性器はみちみちと開かれ、男性器との結合を深める。 根元まで埋め込まれると、そこはもう子宮への突き当たりに阻まれる。 「あっ、あふぅ。はあぁ……おっきいの……」 「どんな感じか、しっかり言わないとね」 カメラを意識して感想を催促する。 どうせ皿まで食べるなら、とことん利用して辱めたい。 実は結構乗り気であった。 「はらぁ、アキお父さんのオチンチンが結衣のオマンコの奥まで入ってるよ。 この後たくさん気持ちよくなって……膣内射精して赤ちゃんの素をもらうの。 それをハルお父さんと交互に、何度もたくさんね……」 結衣は羞恥で赤面しながら、カメラに向かって未来の子供に語りかける。 アキトはその間もゆっくりと腰をグラインドさせて、感触を馴染ませていった。 「ふふ、二人分必要だなんて、結衣はエッチだなぁ」 「やぁん、そんな。私、背が高いしその分いっぱい必要なの」 至極ごもっとものようで、そうでもないような理屈だ。 「じゃあもっとおねだりして」 相変わらず弟のベッドヤクザっぷりに兄は心配になる。 そんな思いをよそに、結衣は顔を伏せて小声で呟いた。 「ん? ほらぁ、もっと大きな声でさ」 言いながら促すように膣奥まで擦り上げる。 潤いを増す粘膜に相手の興奮がわかった。 「はうん! オマンコいっぱいごしごしして! ハル君とアキちゃんの二人のチンポでぇ結衣をめちゃめちゃにして! はあはあ、そうよそこ! そこに、白くてねばねばした精液が欲しいの。 子宮の奥までいっぱい愛して欲しいよ。そうしてくれたら、結衣はきっと孕むの。 だからお願いなの、いっぱい注いで二人の子供を結衣にください」 「よくできました。それじゃあ……」 t02-248 名前:エピローグ :08/06/14 11 01 45 ID MTj3DD44 腰を上げてぎりぎりまで引き抜き、体重をこめて勢いよく挿入した。 剛直が子宮を揺さぶり、膣壁が喰らいついて摩擦による快楽を堪能する。 肉を打ち合わさる音は、牡の純粋な欲求によってどんどん早くなっていく。 「はぁああぁ、これ、これが欲しかったの」 「結衣のエッチなお肉が、アキのチンポを美味しそうに食べてるよ」 「美味しいくて、ぎゅってしちゃうよぉ。 もっともっと奥まで犯して! 一番深いところまで味わいたいの」 胎内から湧き上がる切ない疼きに支配され、結衣は恥ずかしげもなく答える。 結合部から撮影され意識が向かう中、限界まで張ったエラが容赦なく抉っていく。 一突き毎に感じるポイントを満遍なく刺激され、最奥の性感帯と衝突する。 子宮口との接吻は子種を求める女体にとって劇薬のように全身を侵す。 最後のとどめを、慈悲を欲しいあまり、生殖行為を牡に求め、高まっていた。 「ダメぇ、もう来て。奥ぅ、切なくて、欲しいよぉ」 切れ切れに叫ぶ結衣に、 アキトは時折緩急をつけて、一際良い声で啼く部分を突き、擦る。 同時に乳房へと手を伸ばし、快感で肉体に従属を強いる。 「んぁ。やあぁ……イク。はあはあっ、もうイっちゃう!!」 「いいよ、このまま何度も……イかせるから」 許しを得たのを境に意識を保つ糸を手放して、 ひたすらに膣を行き来する怒張が高みへ押し上げる。 肉体は敏感に震えながら、すでに結衣は焦点を結ばぬ目で陶酔の表情を晒して喘ぐ。 焦らされた分、身体は敏感になり容易く昇りつめる。 「こんなの……もう…はっ、ああぁ、あああぁん!!」 「ん、ん……」 結衣が達すると筋肉がひきつり、執拗に膣壁が沈んだ男根に絡みつく。 気を抜くと今にも出てしまうが、アキトは我慢してこらえた。 四肢を張り詰めながら仰け反り、徐々に弛緩して女体の柔らかさを戻していく。 「はあっ、はあぁぁ……まだ……。ハル!」 「え?」 突然呼ばれて驚く声を出す。 だがアキトの目だけで意図を察っすることができる兄だった。 「あはは……。それじゃあ」 「おう」 結衣は意図がわからず、そのまま息を整えてるとアキトは抜いてしまった。 「まだ、終わってないよぉ」 「わかってるよ。ねっ……うん……ちゅ」 アキトは結衣の髪を指に絡めながらキスをする。 結衣も首に腕をまわし舌の感触を楽しんでいると、突如訪れる下半身から充足感にわななく。 「んん! ちゅるる……ん、んあぁ!!」 「もっとエッチな顔を見せてよ」 t02-249 名前:エピローグ :08/06/14 11 04 39 ID MTj3DD44 アキトはハルキからカメラを受け取った。 熱い剛直によって、噴き上げるような快感に襲われてる表情を余すところなく撮る。 事実結衣はすでに絶頂へといかされた肉体を、再び高みに昇っていく。 硬さや形状、長さが違うわけではないが、それでも違う新たな快楽が掘り起こされる。 膣肉の急所に突かれながらも、柔らかに揉み解される感触。 「あっ、んあぁ! 何か違う、違うよぉ……はあっ、やあぁ! すごく、あん! くるの。はあぁ……」 頬や首筋、太腿から尻とソフトに手を這わせ、蜜壷ではこれまで培った要所要所を捉えていく。 結衣は身体が溶けてなくなりそうな浮遊感に、神経だけが鋭敏に肉の悦びを拾い上げた。 アキトとの時とはまた違った愉悦に蕩ける表情を両手で隠すが、 ハルキは結衣の両手首を取り、顔の横に磔刑のごとく押さえつける。 すると今度は腰の動きを制限しようと、両脚をハルキの胴に絡めた。 ハルキにはやっとわかったのだが、結衣は本当に撮られるのが恥ずかしいらしい。 自分から言い出したことだから、プレイの一種かと思ったが微妙に違う。 だけどこんないい表情をされて隠すのはもったいない。 「結衣、ダメダメ。もっと気持ちよくなってもらわないと」 「はあっ、はあっ、ねぇ、もうダメだから……にお願い……」 「うん」 ハルキは尻を抱え、これで最後とばかりに腰を叩きつけると、 豊満で形のよい美乳がふるふると揺れ動きながら牡を誘惑する。 今度は逃すまいと締め付ける膣にも増して、勢いよく怒張を子宮口まで挿入した。 少しでも受精する可能性を高めようと、何度も肉の隘路をならすように往復する 悦楽を糧に精巣の内で子種を溜め、着々と準備を進める。 「どう? もうすぐイクよ!」 嬉しい言葉に結衣は夢中で抱きしめる。 自然とハルキの顔が乳房にうずくまり、甘い体臭を吸い込みながら何度も突き入れた。 汗に濡れた肢体が一層艶かしく光っていた。 「きて! 結衣の一番大事なところに出して! 中で出してえ! 受精するの、赤ちゃんつくるよぉ!!」 「くぅ、ふぁっ、出る! ぅくうぅ、ああぁぁ!!」 結衣はハルキの腰に長い脚を巻きつけて離さない。 急速に増す射精感に密着する肌が最後の抵抗を崩した。 陰嚢で生成された精子が前立腺液と合わさり出口を求めて噴き上げ、 結衣は胎内に塊のごとき精液を一身に受け止めた。 ようやく待ち望んだ熱き子種に、一気に限界を超え絶頂へと導かれる。 射精中にも膣を貪るように犯され、全身を揺さぶられながら牡の洗礼を受ける。 「ああぁ、今ハルお父さんが射精してるよぉ……。すごいたくさん、中に出てる。 はぅっ、止まらないで、頑張ってる。孕ませようってとっても」 「はあっ、はあっ、吸い上げてくるよ」 ぴんと背筋を駆け抜ける快感が結合部からもたらされる。 精液をより多く貰わんとする肉襞の蠢きが、止む事のない射精へとつながる。 押し出そうとしたり引き込もうとする、女の内側の気まぐれに弄ばれてもいたが、 ハルキは腰を押さえて寄せ、がしがしと打ちつけながら生殖行為を重ねる。 一滴も無駄にしない、有無を言わせぬ強烈な衝動だった。 「ふっ、はあはあぁぁ……どう?」 「はあぁぁ……最高だったよ。ちゅっ」 ハルキは結衣と掌を合わせ、キスをして頬擦りする。 t02-250 名前:エピローグ :08/06/14 11 09 54 ID MTj3DD44 「やっともらえたの……たくさん」 「でも、もっと必要だろうからね」 名残惜しい気もあったが、これ以上お膳立てしてくれたまま待たせるのは忍びない。 結衣は結合部を虚ろに眺め、再び迎い入れる一物をじっと見つめる。 「もっとください……」 同じ姿勢のまま、再度の挿入だった。 違うのは最初から射精へ向けての律動であり、 勢いのまま腰を前後させ粘液の泡立つ音を鳴らしていく。 「すごくいいよ。待ってる間も興奮してたから、もうイキそうだよ」 「はあん! は、激しいよぉ。すごく……あっ……んんぁああ!」 「はあはあ、あんなの見せられたら……」 始めとは違うぬめりと締まりに陶酔しながら、抽挿を繰り返す。 アキトは結衣と兄との生殖を目の前にして、激しい獣性の襲われていた。 「ん、ん、はあはあ……あっ! 奥までぇ……ぶつかってる。 オチンチンが奥まで、きゃ、んあ! 赤ちゃんの入り口に当たってる!」 結衣は息も絶え絶えに忘我の域で叫ぶ。 突かれる毎に身体は反応し、女性器は収縮をしながら男根を慰撫する。 一連から続く絶え間ない性行為と、膣内に出された多量の精によって完全に発情していた。 全身を桜色に染め、時折痙攣するオーガズム手前の状態だ。 「最高だよ。この奥の……ぐちゃぐちゃになってるところに……出したい!」 ぬちゅぬちょと奥にある精液溜まりを押し込み、もっとここに注ぎたい欲望に支配される。 神聖な箇所だからこそ何度も注ぎ、塗りこみ、溢れさせ征服したい。 この器を満たせばきっと新たな生命が宿るのだ。 結衣は脚を大きくひろげられ、割れ目が左右に引っ張られる。 ぐいぐいともぐり込む肉棒が反り返り、普段とは違う部位に擦れながら蹂躙する。 膣や子宮から届く合図に、下腹部が熱く灼けそうだった。 きっと身体が受精を待ち望み、準備を進めているのだと。 「ふぁ、ああぁ、いくよ!」 「はあんっ! すごっ……いい。このまま一番深いところに! もっともっとぉ……いっぱい赤ちゃんのもと注いで!!」 「ふふ、中出しをおねだりだなんて、本当にいやらしいんだから。 はあはあぁ、ハルにもされたのに、もっと欲しいの?」 「欲しいの……アキちゃんの精液もぉ……結衣にください。 子宮にハル君のとぉ、アキちゃんの精子を仲良く一緒にね」 「いいよいいよ。ほらぁ、カメラ向かってエッチで淫乱でごめんなさいって言って」 「はあっ、はあっ……二人のオチンチンでイクよぉ。 今度はアキお父さんに中出しされて孕む、妊娠するエッチで淫乱な結衣でごめんなさい。 でも、二人じゃないと満足できない身体にされちゃったから。 私、二人のこと大好きだから、愛してるから二人の子供が欲しいの」 牡の支配欲と生殖本能を刺激するやりとりが、愛欲の火に油を注ぐ。 「結衣、愛してるよ。綺麗で可愛くて、エッチで淫乱なところも……」 「あぅ! はあぁん、嬉しいよ。 ねっ、エッチで淫乱だけど、二人でたくさんしつけて欲しいの」 「はあっ、はあぅ!! で、出る!」 腰と尻がぶつかり悶え狂う女体への最後の一撃に、胎内へ白濁とした粘液が打ち抜いた。 脈動に合わせ、締め付ける媚肉に誘われるまま、膣奥へ何度も挿入する。 t02-251 名前:エピローグ :08/06/14 11 11 55 ID MTj3DD44 「んっ、あぁ!! 奥ぅ、はあん!! 熱いの……どくんどくんって入ってくる」 「うあぁ……本当に吸い取ってくる」 女性器と深い結合のまま射精する快感に酔いしれる。 子宮口に亀頭を押し込み、鈴口から無数の精子を含む体液を放つ。 肉竿の内から底知れぬ量が走りぬけ、迸っていき、 最愛の女性へと遺伝子情報を存分に書きつける。 きっと胎内ではハルキとの協同で事にあたってるだろう。 全てを出し切った後もしばらく抱き合い、ようやく結衣から離れる 「んん、ふぁぅ……溢れちゃう……」 「自分でも、ちょっと恥ずかしいくらい出たね……」 愛液と精液の混ざった粘液が秘洞から漏れて垂れ落ちる。 二人の男性から間をおかず中出しされた痕跡とも言うべきか、 子宮に入りきらなかった分が膣の収縮によって溢れてしまった。 まるで己の分身がやんちゃをしてるようで、いささか恥ずかしい気分にさせられる。 「気分はどう。あっ、隠さないで脚開いて」 おずおずと結衣は秘部を隠していた脚をずらす。 あまりのいやらしい光景に眩暈がしそうだった。 「あん……ほら見て……。ハルお父さんと、アキお父さんの精液……。 二人でたくさん結衣の中に出したから、外にこぼれたの。 ねっ、これであなたのお父さんは二人いるって証拠になるかな」 今も意外なほど恥ずかしがりながらも秘部を隠さずにいる。 だいたい快楽の追求に貪欲な結衣が、脚で動きを制限したあたりから何か引っかかる。 ハルキはここで、もしかしてカメラで撮る行為が結衣による配慮によるもののような気がした。 アキトと目を合わすと、同じことを思っているのがわかった。 生まれてくる子供が、父親が二人いる特異な状況の証拠だろうか。 確かに多感な年頃になれば色々あるだろうが、このビデオを見せるわけにもいくまい。 もしかしたら三人で集まるのが一年ぶりだったため、不安だったのかもしれない。 結衣は結衣なりに、自分に対して自信を持っているが、 それが翻ればアキトが一年間帰省しなかった不安にもなりうるだろう。 揉め事にならないよう交通整理の意味合いでビデオカメラでも持たせたのか。 考えれば考えるほど謎だが、単に羞恥プレイを楽しみたかったのが真実のような気もする。 まあこんな風にぐたぐた推測するのも、結衣に言わせれば無粋の極みだろう。 もしかしたら子供が成長した時、万が一、億が一にこのビデオが役に立つのかもしれない。 一年ぶりだから、一人一人愛を確かめたかったのかもしれない。 羞恥プレイをして、より深い趣向を求めたのかもしれない。 ただ一緒に暮らしてみての実感だが、結衣が考えることは信用してよい。 視点、着想、行動が奇抜なものもあり、真意がわからないことが多いが。 色々考えたすえ、ハルキはカメラの電源を切る。 t02-252 名前:エピローグ :08/06/14 11 13 43 ID MTj3DD44 「もう止めるの?」 「まさか、たださ」 ハルキはアキトとアイコンタクトをする。 この先はお前が言え、ということだった。 推測が少しでも当たっていれば、次の台詞はアキトが言ったほうが良い。 「次は一緒にしたほうが、結衣も嬉しいだろうからね」 結衣ははにかみながら頷いた。 アキトは結衣を抱きしめ横に転がる。 うなじから鎖骨を舌でくすぐり、手は秘裂へとのばす。 くりくりと陰核を擦ると陰唇からはときどき液を飛ばす。 「何か結衣が射精してるみたい」 「あん……やっ……はあはあ」 ハルキは片足を抱え、アキトの愛撫をやり易くしながら足を舐める。 尻から始まって大腿、足へと至るラインは芸術的で、妄執を抱かずにはおれない妖しさがある。 足首から裏まで執拗に奉仕すると、思いがけない箇所からの責めに弱いのか身を震わせて喘ぐ。 「ハル、もう入れちゃいなよ。ほら……」 アキトは二本の指で陰唇を開いてみせる。 言うまでもなく、とろとろと愛液にまみれて男を待ちわびていた。 「結衣からもおねだりして」 「はい、ん……ここ、いやらしく開いてる所お口に入れてください。まだ……まだ足りないの」 横臥のまま片足を担ぎ、息づく秘所へ再び硬く屹立したものを挿入する。 尻を撫でながら前進して、亀頭から肉襞を割り込んでいった。 狂おしいほどの快楽に、より肉棒はいきりたち女を責める役目を果たさんとする。 即座に腰を打ちつけ、引き戻しては挿入を始める。 おっぱいこそ至上と思っているハルキにとって、 二つ重なるたわわな乳房が己の動き一つによって揺れ動く姿は実に最高だった。 豊満な胸は妊娠適齢の表れ、だからこそ惹かれる、孕ませたい。 「やぁっ、あっ、ん! はあはあ、二人に抱かれてる。 アキちゃんにぎゅってされながら、ハル君とセックス気持ちいいよ!」 アキトの舌は下がっていき、胸へと到達する。 揺れるのをあえて邪魔するよう、乳首に吸い付いて離れない。 乳房全体は縦横に揺れながらも、頂点だけは引っ張られ位置を変えなかった。 「はあん!! おっぱい、乳首が……やぁ、ん!」 「ん……ちゅるる」 下半身はセックスに興じながら、上半身も動揺の激しさでの快楽。 容赦など無用なことは二人ともわかっている。 このまま何度でも犯し、交わり、嬲りつくさなければならない。 「はあっはあ、締まる、気持ちいいよ結衣、結衣! また奥にいっぱい出してあげる。二人目、妊娠して!!」 t02-253 名前:エピローグ :08/06/14 11 17 25 ID MTj3DD44 ハルキは自然と前のめりに体重を掛けた。 高々と掲げられる片足はときどき張りつめ、 可愛らしさに腰を律動させながら足の指の股に舌を這わせる。 思いがけない愛撫に背筋を反らせて喘ぐ結衣の喉を、今度はアキトがぬらぬらと唾液の跡を付ける。 「はああぁ、んん、もう、もうダメ! そこっ、そこぉ! いいよ、そのまま全部中に出して! 奥で!!」 密着して身体を押さえつけられながら、もう一方で怒張は膣奥までねじ込み、掻き回す。 結衣は総掛かりでくらう快楽による折檻に、恍惚のまま嬌声をあげる。 アキトがそっと結合部の上、肉芽にも手を加えると、 もはや意味をなす言葉も吐けなかった。 ひたすらに喘ぎ悶え狂い、色欲に彩られた肢体はますます艶めく。 「あふ、ああっ! ん、んん!! ら、めぇ、そこ……あっ……。 ひゃっ!! イキっぱなしで……変になっちゃうよ」 「はあっ、すごすぎるよ。くぁ、あっ! 出る!!」 「あああぁぁ!! はあぁ! 結衣も、イっちゃう!!」 行為そのものを込めてケダモノのように咆哮を放つ。 肉の割れ目を貫き、緋色の空間へと白い濁流が押し寄せた。 直に喰らう濃厚な汁は格別である。 「はあ、んあぁ!! ……出てる……。わかるくらい……たくさん来る。 ぐちょぐちょのオマンコ……もっとどろどろに精液がいっぱい」 子種がそのまま煮えたぎる肉炉へと十重二十重にも注がれる。 深く深く膣内射精をして確実に子宮内へ種を植え付ける。 逃すまいときゅうきゅうに接する肉路は、 入りきらない分を結合部の隙間から溢れ出させた。 「はあはあっ。ん……はあ……漏れちゃう……」 「ふうぅ……。すごく良かったよ」 結衣は絶頂に意識を彷徨わせ、目が霞む中、 歓喜をあげる生殖器の饗宴だけははっきりと感じとっていた。 官能の嵐が全身を駆け巡る交わりの最果て、 下腹部が熱く満たされ、子孫を残そうとする本能が安息に包まれる心地よさ。 まだ本格的に始まってから三度目だと言うのに、これほどの域に到達するのが信じられなかった。 そして双子の方はいくらか余裕すら漂っていた。 t02-254 名前:エピローグ :08/06/14 11 19 19 ID MTj3DD44 いくらか体力に自信があっても、相手は四年前とは違い完全に成人している。 そして一年前とも、ひと月前とも違う。環境の変化が彼らを真に成人たらしめている。 それこそアキトが学生の頃は、自分の快楽の追及で精一杯だったが今は違う。 一子目とは違い、結衣が自分の、自分たちの子供を身籠り、 そしてなによりも養う心構えでセックスする。 その愛情と喜びは恩返しに代えて、お互いの快楽への果てしない原動力となった。 ハルキにしても、金銭面でいくらか苦労をした前回とは事情がまったく違う。 家族としてアキトが加わった以上、憂慮すべきことなど何一つない。 愛しさと嬉しさ、そこに性欲、最高の相手をして混じりけのない欲求が昇華される。 そこに世俗の事情など、わずらわしい要素を排除することが可能だった。 束縛など無用、不安もなく、ひたすら純粋に子作りを求めるハルキは強い。 息を切らしながら、結衣はうつ伏せに転がされる。 抵抗など無意味。 腰を掴まれて結衣は思う、また来るのだと。 妖艶に微笑み、自ら尻を高く掲げ左右に振る。 脚を肩幅程度に開けば、膣口からは一筋粘性のある白い液体が落ちた。 恥知らずな牝犬の振る舞いに、アキトは我慢できず挿入する。 「くぅ……好きだ、こんないやらしい所も大好き!!」 「はあぁん! 私も!! あっ、オマンコに……こんなにいっぱい逞しいの!」 始めから全開のピッチに結衣は目を潤ませて悦ぶ。 自分の限界がどこにあるのかわからない。どこまでも行ける、行きたい。 格好からして獣のごとき交わりだったが、前からは優しくあやすように髪を撫でられる。 「あっ、くぅん、ハル君もぉ……。ん、ちゅ」 結衣はそのままハルキの股間に顔をうずめ、舌と口で持って男根を慈しむ。 見ようによっては、犬がご飯を食べる仕草みたいでひどく倒錯的だった。 ハルキの手は耳たぶを擦り、長い髪が邪魔にならないようかき上げる。 全身が性感帯と化してる今、そんな優しさも堪らなく沁みる。 「ああぁ! ん、ん、ちゅ、むちゅ、じゅるる、はふ、れろ……ん、はあはあ」 「はぁ、はあ。お、おい……大丈夫?」 ハルキが何を心配してるのか、結衣にはわからなかった。 後背位で貫かれなが、涙を流しながら舌を突き出し、 在らぬ所を見る双眸のまま盛んに嬌声をあげる。 傍目から見れば壊れてしまったのではないかと思っても不思議ではない。 「まだよ、まだ……もう少しなの。はああ!!」 「俺も……はあ、はあ、もう少しで……」 「ふふ、ハル君もこんなにしてさ……。はっ、あん! あはぁ!」 t02-255 名前:エピローグ :08/06/14 11 23 46 ID MTj3DD44 強がりの台詞だっただろうが、アキトの動きによってかき消される。 当然口技の奉仕も断たれる。 ハルキにしてみれば別に構わないが、結衣の方が不満だった。 だがラストへ向けての激しい律動が邪魔をする、 子宮口まで打ちつけられる剛直が全身をも貫いていた。 尻に食い込む指が熱い。膣から子宮、皮膚や内臓や脳も繁殖へのエネルギーを生み出す。 溢れ出るものが内股をとめどなく伝って落ちる。 「あああん! あぁ、はあ……ね、ハル君も、来て。お口で」 結衣は喜びのあまり神様にでも感謝したいくらいだが、まずは二人への返礼が先だった。 「あ、あぁ……ん……」 「ふうう……あっ、それいい」 内心心配になるも、開けっ放しなままの蠱惑的な唇へと差し込む。 桃色に上気した表情は壮絶なほど淫らで猥褻、男を獰猛な生き物へと変えずにはいられない。 アキトは結衣の両腕を引っ張る。 弓なりに上半身を持ち上げて、肉棒で甘美な源泉を掘り、抉りつける。 結衣も奥深い結合を求めて腰を突き出し、尻からの衝撃に合わせてねっとりと舌を絡めた。 根元まで侵入した二人の一物を、熱く濡れた媚肉が丹念に奉仕する。 滑らかな肌に一層汗が浮かぶ。 「結衣……はあはあ、口も気持ちいい……」 「はあっ、はあっ、ハルも……自分から動けさ」 「あぁ……はあぅ!」 すぼまる頬を眺めながら、ハルキも腰を前後させる。 ちょっと罪悪感があるが、結衣もこの方が楽なはずだ。 「ん! じゅる、はぁん……ん、ん! ちゅ」 奉仕しているのは結衣だったが、実際は奉仕されているのかもしれない。 女神のごとき造形美を極めた肉体に強い精神、 そして内に秘める果てしない性欲が二人の男によって解放されていた。 上下の口を塞ぐ怒張がそこかしこに刺激する。 肉体は勿論、精神から本能に至るまで。 「くぁ! ふあぁ、きゅうきゅうに締めつけてくる。もう……」 「俺はもうちょっと」 「な、ならさ……」 アキトはペースを落として、ハルキはペースを上げる。 もう意図はわかっていた。 結衣は片手を自由にされ、肉棒をしごくのに用いる。 美味しそうに頬張る中、その頬をそっと濡らすのは快楽によって流す感涙だった。 情熱的な口腔性交によってハルキも熱い吐息を漏らす。 睾丸もころころとくすぐられると、否応無しに屹立し先走りが滲み出る。 「ん、ちゅ、ちゅる、はふぅ、んん、ちゅぱ……じゅるる。ん、ここも……」 「はあ、はあ、もういいよ。ありがとう」 t02-256 名前:エピローグ :08/06/14 11 26 25 ID MTj3DD44 限界の一歩手前で止める。ここからが本番だ。 アキトはぐりぐりと膣の腹側は擦りつける。 突如襲う甘く刺激的な責めに、結衣は感じすぎて崩れ落ちた。 もう一度両腕を引っ張り、ハルキが口を犯しやすいよう上半身を持ち上げる。 「ふんぅ、ん、ちゅ、あふ! ひゃ……んん!」 口を肉棒によって塞がれ、声を出すことも許されないまま愉悦の時を迎えていた。 逆に下は粘液質に肉の打ち合う音を奏で、 時折結合部から液を飛ばして自由に快楽を表し謳歌していた。 「いくよ。ここから……最後まで一緒に」 アキトは腰の括れを掴み、激しい抽挿を繰り返す。 結衣は前のハルキにすがり付き、掲げた尻から貫かれる衝撃を余すところなく味わう。 性器への刺激は官能的で苛烈を極めた。 「ああん!! あっ、ふぁ、んあぁ!!」」 湧き上がる強烈な快感に、堪らず結衣は男根から口を離し叫ぶ。 「あふん! ああん! はあはあ……もう、ホントに、らっ、はあ、らめぇ……」 「結衣。いいから、たっぷりアキを感じなよ」 「やあん、ハル君のザーメンも、はあはあ、一緒にもらうのぉ……」 「それなら……」 ハルキは結衣の目の前で自らしごく。 結衣はその様子を嬉しそうに眺めた後、目を閉じて舌をだらしなく垂らし、 背後から挑みかかる濃厚なセックスに集中する。 「あああ! はふぁ! もう……こんなの……あん! ……こ、壊れちゃう。気持ち良すぎておかしくなるよ! オチンチン、奥までごつんごつんって当たって、あん! ほら、はああぁ!!」 嗜虐心をそそる悲鳴、男心をくすぐる甘い囀りを奏でる まるで行き止まるのが不本意とばかりに最奥をぐりぐりと抉られる快感がすさまじかった。 牝を妊娠させようと意気盛んに入り口をこじ開ける。 抵抗など無意味だ。むしろとっくに最初から白旗を振っているが、降伏を許してくれない。 丁寧に手入れされた身体をなすがままに蹂躙される。 「イク……。はああ、くぅぁ! 出すよ、結衣の中にね!!」 「俺も、綺麗なお顔に出してあげる」 「あん、はあっ!! んん、出して! 結衣の中も、外も精液でどろどろにして!!」 ハルキは結衣の眉間から鼻先へと射精する。 セックスに蕩ける淫らな美貌へと、天罰を下すべくどろりと浴びせかけた。 結衣は舌を伸ばして、滴り落ちる粘液まで受け取る。 汚された被虐の快楽に、次は膣内で膨れ上がる怒張を感じた。 「あっ、ああぁ! はあん!! 入ってくる」 熱いものが下腹部を駆け上がるのを感じ、絶頂に達する。。 溢れかえろうがお構いなしに、新たに遺伝子の塊をぶつける。 何事にも代えがたい膣内射精の快楽に、 アキトも腰を奮い立たせ脈動と共に連続して精を放つ。 子宮へと直撃する太い一閃に肉襞がわななき、より牡から貪ろうと蠢いた。 t02-257 名前:エピローグ :08/06/14 11 34 53 ID MTj3DD44 「ん! んん! くぅぅ、これは……最高だよ」 「こんなにいっぱい……嬉し……んん……赤ちゃんできるの……」 最高のエクスタシーの中、小刻みに震えながら中出しをする。 余韻を味わいながらも、まだ漏れるのを許さないと依然屹立する男根で出口を塞いでいた。 僅かに結合部から滲み出るものの、きっと下腹部は精液をいっぱいに詰め込まれている。 「ふぅ……ん……」 性器から子宮まで、いまだ充足感に沸き立つ。 暫く受精の感触を楽しむように目を細めた後、結衣は糸が切れたように崩れ落ちた。 「お、おい……結衣、結衣」 「……ん? あれ? 寝てるみたい……だね」 微かに規則正しい呼吸音が聞こえる。 二人の愛を感じながら夢に落ちていた。 「それにしても、すごく満足そうな顔」 「ふう、これなら当分安心だろう」 せめてもの報いに、顔と身体を拭う。 結衣はこれ以上ないほど幸せそうな表情を浮かべ、安らかに眠っていた。 とはいえ、翌日からさっそく浜辺でも誘惑され、 当分どころか束の間の安心だったそうである。 ハルキは本当にアキトが帰ってきて良かったと思い知らされた。 一人で身が持つわけがなかった。 t02-258 名前:エピローグ :08/06/14 11 40 29 ID MTj3DD44 ************************** 春を迎え、そろそろ桜も散りはじめる頃。 ハルキは朝起きて周りを見る。 時計の針は、いささか寝坊したことを示していた。 そもそも職業柄夜遅くに帰ることが多い。 顔を洗ってテーブルに出ると、エプロン姿で結衣が振り返る。 「おはよう。今日はお寝坊さんね」 「ふぁ、おはよう、優希も」 「ぱぱ~」 今日も優希は愛らしく、思わず頬にキスの一つをする。 優希はハルキをパパと呼び、アキトをお父さんと呼ぶ。 間違えず呼ぶところを見ると、意外にもすでに区別がついているようだった。 ふとアキトはもう居ないことに気付く。 「あれ、アキはもう出かけたの?」 「そうよ、月末だからって早出していったわ」 「ふーん、まあ大変なんだろうな」 バイトをしていた頃からの実感だが、何事もお金に関わることは難しいことが多い。 その大本たる銀行にいたっては、何をいわんやであろう。 「ふふ」 「ん?」 「アキちゃんが心配?」 「それは勿論。今日午前は用事ないから見に行きたいけど、さすがに迷惑だろうからな~」 これには結衣が大笑いした。 アキトが社会人になっても、万事がこの調子であった。 スーツや靴を選ぶときも同行しては色々見立ても行った。 それくらいなら充分仲が良いですませられるが、 今度は結衣とハルキの行きつけの美容院にも紹介がてら一緒に付いていこうとしたくらいだ。 しかもアキトは特に気にしないため実際付いていき、 美容師にあれこれ自慢話をして弟煩悩ぶりを知らしめてきた。 t02-259 名前:エピローグ :08/06/14 11 42 06 ID MTj3DD44 「まあでも大丈夫だろう」 「そうね。私はもう少しアキちゃんを信頼してあげてもいいと思うな~」 「いやぁ、つい癖でなあ……。頭ではわかっているけどね」 結衣が鍋に火をかけて味噌汁を温めなおす中、ハルキは後ろからそっと寄り添う。 軽く接吻しながら、エプロンの下に手を入れてお腹を撫でる。 調理場での水仕事もあってか、手は少し硬く荒れてるがその分暖かい。 先月は残念ながら普通に生理が来てしまったが、今回は順調に遅れているそうだった。 「う……ん、くすぐったいよ」 「もうそろそろ産婦人科に行ってみる」 「ふふ、もう少し待ってから。ぬか喜びしたくないしね」 「うん、そうだな」 軽く抱きしめた後、もう一度接吻をする。 テーブルに戻り、優希を膝の上に乗せながらハルキは思いをはせる。 苦節と言うには幸福が多く楽しさに満ちていたが、 これまでの道のりはけして平坦ではなかった。 もし自分一人だけなら、こう安々と家族計画を立てることも難しかったであろう。 仮に子供が欲しいとなっても経済的理由いかんでは無理なのだ。 奇しくもまったく両親と同じ理由が、実感を伴って降りかかってくる。 当時はたがだかそんな理由と切って捨てたが、 ――認めたくないが、やはりそれは誤りだったのだろう。 バイトをしていた頃からの実感だが、何事もお金に関わることは難儀である。 前に行った、優希も含めて四人での記念旅行も金銭面では心もとなく、 結衣に家庭教師でのアルバイトを足しにしないと時期をずらすかしなければならなかった。 時期的にも休暇予定においても、それは何としても避けたかったのだ。 バイト自体は当人にとって昔とった杵柄であり、楽しいそうであったのが不幸中の幸いだったが。 今は経済的制約は、無論際限はあれど、ほとんどないと言っても過言ではなかった。 充分な収入と言うにはどちらもまだまだ半人前ではあるが、 それでも二人居るという状況は、つい先月までとは大きく違う。 この制約からの解放こそが、ハルキにとって長年の呪縛、トラウマからの解放であった。 「優希、きっともう少しで弟か妹がくるよ」 優希の髪を手櫛で優しく梳る。 言葉の意味がわからないと思われ、バナナを食べながらきょとんとする。 もしもあの夜、両親の会話がこんな内容だったら、きっと今と違う人生を歩んでいたはず。 どちらが幸せだったか知る由もないが、今となっては比較する必要もない。 ハルキはこれ以上考えられないほど幸せだった。 終わり
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メニュー -メトリー学園 学年別生徒名簿 性別別生徒名簿 -ミラー学園 学年別生徒名簿 性別別生徒名簿 それぞれ 学年別は赤 性別別は緑で 題名が書かれています
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慈拳 間合0 コスト無 指定特技・伝達術攻撃 接近戦。 攻撃が成功すると、目標に接近戦ダメージを1点与え、好きなキャラクターに対する好きなプラスの【感情】を獲得させることができる。 逃水 間合2 コスト2 指定特技・詐術 サポート 戦闘中、全員のプロットが決定したときに使用できる。 この忍法の間合内にいる自分以外のキャラクターの中から一人を目標に選ぶ。 指定特技の判定に成功すると、目標のそのラウンドのプロット値を1上昇させる。 説教 間合無 コスト1 指定特技・対人術 サポート 誰かが変調を受けたときに使用できる。 その変調を受けたキャラクター一人を目標に選ぶ。 指定特技の判定に成功すると、その変調を無効化することができる。 教導 間合無 コスト無 指定特技・用兵術 サポート 自分がシーンプレイヤーのドラマシーンに使用できる。 そのシーンに登場しているキャラクターの中から一人を目標に選ぶ。 指定特技の判定に成功すると、そのセッションの間自分が修得しており、かつ目標が修得していない忍法一種(階級制限ありや教導は除く)を、目標に修得させることができる。 また、自分が【教導】を行った相手への命中判定と、【教導】を使った相手からの攻撃に対しての回避判定を行うとき、マイナス1の修正がつく。 叱咤 間合無 コスト2 指定特技・伝達術 サポート 誰かに感情修正を加えるときに使用できる。 指定特技の判定に成功すると、感情修正の効果を二倍にすることができる。 愛弟子 間合無 コスト無 指定特技・無 装備 エネミー下忍カテゴリ「蛹」一体を持っている。 あなたは、そのエネミーを従者として使用できる。 また、この「蛹」には、忍法の使用者が修得している攻撃かサポート忍法の中から一つを選び、それを修得させることができる。
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職員会議 教職員による学校運営のための会議であり、2000年1月21日の学校教育法施行規則の一部改正により法律に規定される事となった。 学校教育施行規則には 1.学校の設置者の定めるところによりおかれるもの。 2.校長の職務の円滑な執行に資することを目的とする。 3.校長が主宰する。 と定められており、校長のリーダーシップや全教職員の自由な討議と合意形成があり、団結・連帯協力した組織でなければならないといえる。 職員会議は幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校に設置することができ、大学や短期大学、大学院、高等専門学校では教授会が設置されている。 めぐみ
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しょくいんしつ 公式 月光館学院教職員の詰所。 主人公が転校して来た初日に、担任の鳥海いさ子を訪ねに向かった場所。用事がないと入れない。 廊下側に定期試験の順位が全学年分貼り出される。
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http //megalodon.jp/2013-0715-0652-35/www.k-jinken.ne.jp/minzokukyoiku/dantaisyomei2.htm 太字は公務員 憲法で保障される権利は、日本国民のもの 反日スパイ公務員を即刻解雇せよ (順不同 2003年5月9日現在 計750団体) 民族学校出身者の京都大学への受験資格を求める連絡協議会 ピースボート 日本社会主義青年同盟 朝鮮学校を支える会(埼玉) /日本青年団協議会/日本民主青年同盟/子どもと教科書全国ネット21/反差別ネットワーク人権研究会/在日本朝鮮青年同盟中央本部/民族学校の処遇改善を求める全国連絡協議会/在日本朝鮮青年商工会中央幹事会/在日韓国青年同盟中央本部/反差別国際運動日本委員会(IMADR-JC)/在日本朝鮮留学生同盟中央本部/民族学校への受験資格を求める阪大連絡協議会 東京学芸大学教職員組合 歴史教育者協議会 全群馬教職員組合 オモニ会全国連絡会/日朝学生有志の会/民族学校を考える会(京都)/在日本朝鮮科学技術協会東京支部 大阪電通合同労働組合 在日本朝鮮科学技術協会神奈川支部 長崎大学教職員組合 在日本朝鮮留学生同盟大阪地方本部/関西大学朝鮮歴史研究部/大阪大学朝鮮文化研究会/関西外国語大学朝鮮文化研究会≪イプニ≫/京阪急合同朝鮮文化研究会/近畿大学朝鮮文化研究会/北海道歴史教育者協議会/大阪芸術大学朝鮮文化研究会/大阪市立大学朝鮮文化研究会/阪奈合同朝鮮文化研究会/ピースアクション21/朝鮮問題を考える兵庫婦人の会/朝鮮学校を支えるおんなたちの会/じゃがいも共同保育所/在日本朝鮮人総聯合会宮崎県本部/在日本朝鮮人総聯合会宮崎県本部小林分会/在日本朝鮮人総聯合会宮崎県本部西都分会/在日本朝鮮人宮崎県商工会 在日本朝鮮民主女性同盟宮崎県本部 MAGO-SEN(「孫の世代の戦争責任って…?」実行委員会)/在日本朝鮮人総聯合会兵庫県本部尼崎西支部/在日本朝鮮人兵庫県尼崎西商工会/学校法人兵庫朝鮮学園尼崎初中級学校/全国一般長崎連帯支部長船労組/学校法人兵庫朝鮮学園尼崎初中級学校教育会/在日本朝鮮青年同盟尼崎西支部/長崎県平和運動センター/長崎県平和運動センター青年女性協議会/長崎県平和運動センター主婦の会/長崎県高齢者退職者問題連絡会/長崎県勤労者協議会連合会/食と環境を守る長崎県民会議 在日本朝鮮民主女性同盟東京都本部練馬支部 在日本朝鮮青年同盟愛媛県本部/在日本朝鮮青年同盟高知県本部/在日本朝鮮青年同盟香川県本部/在日本朝鮮青年同盟福岡県本部/在日本朝鮮青年同盟大分県本部/在日本朝鮮青年同盟長崎県本部/在日本朝鮮青年同盟佐賀県本部/在日本朝鮮人聯合会兵庫県本部/日朝友好京都学生の会/三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会/在日本朝鮮人総聯合会群馬県本部/在日本朝鮮人総聯合会東京都本部板橋支部坂上分会/朝銀北東信用組合 全日本建設運輸連帯労働組合関東支部 在日本朝鮮青年同盟広島県本部/在日本朝鮮青年同盟山口県本部/在日本朝鮮青年同盟岡山県本部/在日本朝鮮青年同盟島根県本部/在日本朝鮮青年同盟鳥取県本部 全日本建設運輸連帯労働組合関東支部サンリッツ分会/全日本建設運輸連帯労働組合関東支部千代川運輸分会/全日本建設運輸連帯労働組合関東支部興陽運輸分会/全日本建設運輸連帯労働組合関東支部小森産業分会 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宇部朝鮮問題研究会/在日本民主女性同盟山口県本部藤中分会/在日本朝鮮人総聯合会山口県本部宇部小野田支部中原分会/在日本朝鮮人総聯合会山口県本部宇部小野田支部岬分会/在日本朝鮮人総聯合会山口県本部宇部小野田支部/在日本朝鮮山口県南部青年商工会/在日本朝鮮人総聯合会山口県本部宇部小野田支部西宇部分会/在日本朝鮮人総聯合会山口県本部宇部小野田支部藤中分会/在日本朝鮮人総聯合会山口県本部宇部小野田支部中原分会/在日本朝鮮人山口県南部商工会/在日本朝鮮民主女性同盟山口県本部宇部支部/在日本朝鮮人総聯合会山口県本部宇部小野田支部/宇部朝鮮初中級学校/宇部朝鮮初中級学校教育会/宇部朝鮮初中級学校教職員同盟/宇部朝鮮初中級学校オモニ会/金剛保険(株)三重支社/日本社会主義青年同盟千葉地区本部委員会/在日本朝鮮人総聯合会群馬県本部中北支部/在日本朝鮮人総聯合会群馬県本部中北支部前橋分会/在日本朝鮮人総聯合会群馬県本部中北支部伊勢崎分会/在日本朝鮮人総聯合会群馬県本部中北支部沼田分会/在日本朝鮮群馬県商工会/在日本朝鮮人総聯合会群馬県本部東毛支部/在日本朝鮮民主女性同盟群馬県本部東毛支部/在日本朝鮮人総聯合会群馬県本部東毛支部桐生分会/在日本朝鮮人総聯合会群馬県本部東毛支部太田分会/在日本朝鮮群馬県青年商工会/コッタジ応援団/在日韓国民主女性の会/サムルノリ ホランイ/戦争に反対し/アジアの人々ともに行動する会(PAL)/みんなで街づくりをすすめる会/地域政治団体あらかわ元気クラブ/ほしのいえ/部落解放同盟東京都連合会荒川支部/ノレの会/足立オモニ合唱団/足立オモニチャンゴサークル/在日本朝鮮人総聯合会群馬県本部/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部千葉支部/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部西部支部/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部東葛支部/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部南部支部/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部北部支部/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部長夷支部/在日本朝鮮人千葉県商工会/在日本朝鮮人千葉県千葉地域商工会/在日本朝鮮人千葉県西部地域商工会/在日本朝鮮人千葉県東葛地域商工会/在日本朝鮮人千葉県南部地域商工会/在日本朝鮮人千葉県長夷地域商工会/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部千葉支部/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部西部支部/在日本朝鮮青年同盟茨城県本部 在日本朝鮮青年同盟宮城県本部 在日本朝鮮青年同盟福島県本部/在日本朝鮮青年同盟青森県本部 東京ふじせ企画労働組合 在日本朝鮮青年同盟岩手県本部/在日本朝鮮青年同盟山形県本部/在日本朝鮮青年同盟岐阜県本部/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部東葛支部/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部南部支部 在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部千葉支部/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部西部支部/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部東葛支部/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部南部支部/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部長夷支部 在日本朝鮮千葉県青年商工会/在日本朝鮮千葉地域青年商工会/在日本朝鮮西部地域青年商工会/在日本朝鮮東葛地域青年商工会/千葉朝鮮初中級学校教職員同盟/千葉朝鮮初中級学校教育会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部千葉支部検見川分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部千葉支部西千葉分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部みつかわ台分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部千葉支部中央分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部千葉支部今井分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部千葉支部南分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部浜野分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部千葉支部市原分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部西部支部船橋東分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部西部支部船橋西分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部西部支部船橋北分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部西部支部習志野分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部西部支部市川分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部西部支部国府台分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部西部支部葛南分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部東葛支部松戸分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部東葛支部常磐平分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部柏分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部南部支部木更津分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部南部支部高柳分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部南部支部君津分会/在日本朝鮮総聯合会千葉県本部南部支部館山分会 在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部千葉支部検見川分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部千葉支部西千葉分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部千葉支部みつわ台分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部千葉支部中央分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部千葉支部今井分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部千葉支部南分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部千葉支部浜野分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部千葉支部市原分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部西部支部船橋東分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部西部支部船橋西分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部西部支部船橋北分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部西部支部習志野分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部西部支部市川分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部西部支部葛南分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部東葛支部松戸分会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部東葛支部常盤台和文会/在日本朝鮮民主女性同盟千葉県本部東葛支部柏分会/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部千葉支部中央班/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部千葉支部蘇我班/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部千葉支部検見川班/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部千葉支部市原班/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部西部支部船橋班/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部西部支部市川班/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部東葛支部松戸班/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部東葛支部常磐平班/在日本朝鮮青年同盟千葉県本部東葛支部柏班 日本婦人会議千葉県本部/社会民主党千葉県連合/報復戦争に反対する会/在日本朝鮮人総聯合会愛知県本部南支部/在日本朝鮮人愛知県南商工会/在日本朝鮮青年同盟愛知県本部南支部/在日本朝鮮民主女性同盟愛知県本部南支部/在日本朝鮮人総聯合会愛知県本部南支部情報企画部/在日本朝鮮佛教徒教会/在日本朝鮮青年同盟朝鮮大学校委員会/在日本朝鮮学生委員会/大学入学資格差別に反対する青年学生有志の会/在日本朝鮮人兵庫県灘商工会 宮崎市役所職員労働組合 在日韓国民主統一連合大阪本部/在日韓国民主女性の会大阪本部 山口教職員組合 立川コリアン打楽研究会 宮崎県高等学校教職員組合 全日本自治団体労働組合宮崎県本部 宮崎県教職員組合/宮崎県教職員組合県北支部/宮崎県教職員組合日向支部/宮崎県教職員組合西旧杵支部/宮崎県教職員組合児湯支部/宮崎県教職員組合中央支部/宮崎県教職員組合西諸支部/宮崎県教職員組合宮崎県教職員組合都北支部/宮崎県教職員組合県南支部 在日本朝鮮人教職員組合山口県委員会/山口朝鮮高級学校/在日本朝鮮青年同盟山口朝高委員会/在日本朝鮮青年同盟栃木県本部/在日本朝鮮青年同盟長野県本部/在日本朝鮮青年同盟新潟県本部/在日本朝鮮青年同盟北海道本部/許すな!憲法改悪市民連絡会/在日本朝鮮人総聯合会西東京本部南部支部/在日本朝鮮人西東京南部商工会/在日本朝鮮青年同盟西東京本部南部支部/在日本朝鮮民主女性同盟西東京本部南部支部/在日本朝鮮西東京南部青年商工会/在日本朝鮮人総聯合会長野県本部/長野県同胞生活相談総合センター/在日本朝鮮長野県体育協会/在日本朝鮮長野県朝鮮人商工会/金剛保険(株)長野支社/在日本朝鮮民主女性同盟秋田県本部秋田分会/在日本朝鮮人総連合会秋田県本部/在日本朝鮮人秋田県商工会/在日本朝鮮民主女性同盟秋田県本部/在日本朝鮮人秋田県本部秋田支部/在日本朝鮮青年同盟秋田県本部/朝鮮通信社/在日本朝鮮人体育連合会/在日本朝鮮人北海道体育協会 在日本朝鮮人宮城県体育協会 在日本朝鮮人福島県体育協会/在日本朝鮮人新潟県体育協会/在日本朝鮮人長野県体育協会/在日本朝鮮人群馬県体育協会/在日本朝鮮人茨城県体育協会/在日本朝鮮人埼玉県体育協会/在日本朝鮮人東京都体育協会/在日本朝鮮人西東京体育協会/在日本朝鮮人千葉県体育協会/在日本朝鮮人神奈川県体育協会/在日本朝鮮人愛知県体育協会/在日本朝鮮人岐阜県体育協会/在日本朝鮮人三重県体育協会/在日本朝鮮人滋賀県体育協会/在日本朝鮮人京都府体育協会/在日本朝鮮人奈良県体育協会/在日本朝鮮人大阪府体育協会/在日本朝鮮人和歌山県体育協会/在日本朝鮮人兵庫県体育協会/在日本朝鮮人広島県体育協会/在日本朝鮮人山口県体育協会/在日本朝鮮人岡山県体育協会/在日本朝鮮人福岡県体育協会/在日本朝鮮人陸上競技会/在日本朝鮮人サッカー協会/在日本朝鮮人バレーボール協会/在日本朝鮮人バスケットボール協会/在日本朝鮮人卓球協会/在日本朝鮮人野球協会/在日本朝鮮人ラグビーフットボール協会/在日本朝鮮人柔道協会/在日本朝鮮人ゴルフ協会/在日本朝鮮人ボクシング協会/在日本朝鮮人テニス協会/在日本朝鮮人囲碁教会/在日本朝鮮人登山協会/在日本朝鮮人ウェイトリフティング協会/在日本朝鮮人空手道協会/LETS/日本国際学生協会神戸支部/在日韓国青年同盟兵庫県本部/埼玉大学経済学部 岡部恒治研究室/在日本朝鮮青年同盟三重県本部/在日本朝鮮青年同盟福井県本部/在日本朝鮮青年同盟石川県本部/在日本朝鮮青年同盟富山県本部/在日本朝鮮青年同盟大阪県本部/在日本朝鮮青年同盟兵庫県本部/同志社大学KOREA文化研究会/立命館大学朝鮮文化研究会/龍谷大学朝鮮文化研究会/京都外国語大学KOREANサークル/京大に在籍する在日韓国・朝鮮人の集い/京都女子大学KOREAサークル“トンアリ”/日朝友好京都学生の会/在日本朝鮮人留学生同盟京都地方本部/在日本朝鮮長野県青年商工会/獨協大学法学部高佐智美ゼミ/北関東朝鮮歌舞団/埼玉朝鮮幼稚園/留学同埼玉 川越合同支部/在日本朝鮮留学生同盟埼玉地方本部埼玉大学支部/在日本朝鮮留学生同盟埼玉地方本部/在日本朝鮮人埼玉県商工会/埼玉県朝鮮人商工協同組合連合会/在日本朝鮮人埼玉県バスケットボール協議会/在日本朝鮮青年同盟埼玉商工会班/朝青埼玉中部支部サークルmore/在日本朝鮮人人権協会/在日本朝鮮青年同盟東京都本部/在日本朝鮮青年同盟神奈川県本部/在日本朝鮮青年同盟埼玉県本部/在日本朝鮮青年同盟静岡県本部/在日本朝鮮青年同盟兵庫県本部/在日本朝鮮青年同盟京都県本部/在日本朝鮮青年同盟滋賀県本部/在日本朝鮮青年同盟奈良県本部/在日本朝鮮青年同盟和歌山県本部/在日韓国青年同盟京都府本部/在日韓国学生同盟京都府本部/京都ワンコリア青年学生協議会 兵庫県教職員組合/兵庫県教職員組合神戸支部/兵庫県教職員組合尼崎支部/兵庫県教職員組合西宮支部/兵庫県教職員組合芦屋支部/兵庫県教職員組合伊丹支部/兵庫県教職員組合宝塚支部/兵庫県教職員組合三田支部/兵庫県教職員組合明石支部/兵庫県教職員組合川西支部/兵庫県教職員組合三美支部/兵庫県教職員組合加小支部/兵庫県教職員組合多西支部/兵庫県教職員組合姫路支部/兵庫県教職員組合飾磨支部/兵庫県教職員組合赤西支部/兵庫県教職員組合揖龍支部/兵庫県教職員組合佐用支部/兵庫県教職員組合穴栗支部/兵庫県教職員組合城崎支部/兵庫県教職員組合養父支部/兵庫県教職員組合朝来支部/兵庫県教職員組合三原支部/兵庫県教職員組合美方支部/兵庫県教職員組合多紀支部/兵庫県教職員組合加印支部/兵庫県教職員組合洲本支部/兵庫県教職員組合津名支部/兵庫県教職員組合赤相支部/兵庫県教職員組合氷上支部/兵庫県教職員組合神崎支部 被災地NGO協働センター 国鉄労働組合八王子地区本部/国鉄労働組合八王子支部/国鉄労働組合八王子支部北部地区協議会/国鉄労働組合八王子支部東部地区協議会/国鉄労働組合立川地区協議会 三多摩平和運動センター/(財)三多摩労働会館 東京一般労働組合/東京一般労働組合西部ブロック/東京一般労働組合横河サーテック分会 社会民主党荒川支部/反戦反差別実行委員会/園田学園中学校高等学校教職員組合/在日韓国青年連合兵庫地方協議会/活動家集団思想運動/HOWS(本郷文化フォーラムワーカーズスクール)/東アジアの平和を考える会/宮崎県労組会議/宮崎地区労組会議宮崎地区労組会議 全国一般宮崎県中小労働組合連合会 全林野宮崎県地区協議会/全林野宮崎森林管理署分会 九州労働金庫労働組合宮崎支部 九州労済労組宮崎支部/西白杵地区平和/人権 環境労働組合会議 西都地区労組会議/Internet News ONEKOREA 宮崎県高等学校教職員組合中部支部/宮崎県高等学校教職員組合宮崎農業高校分会 (株)中野土木/留学同九州OB会/在日本朝鮮留学生同盟九州地方本部/部落解放同盟兵庫県連合会/部落解放同盟兵庫県連合会青年部/新社会党加東支部/部落解放同盟加東地区共闘会議/部落解放同盟加西市協議会/部落解放加西市民共闘会議/部落解放同盟兵庫県連合会上野田支部/在日本朝鮮青年同盟埼玉県東部支部/在日本朝鮮青年同盟埼玉県南部支部/在日本朝鮮青年同盟埼玉県中部支部/在日本朝鮮青年同盟埼玉県北部支部/在日本朝鮮青年同盟埼玉県西部支部/在日本朝鮮青年同盟埼玉県北部支部深谷班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県北部支部熊谷班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県西南支部/在日本朝鮮青年同盟埼玉県中部支部浦和班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県中部支部大宮東班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県中部支部大宮西班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県西部支部川越班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県西南支部志木班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県中部支部桶川班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県南部支部鳩ヶ谷栄班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県南部支部戸田蕨班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県南部支部青木班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県西南支部朝霞班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県東部支部越谷班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県東部支部草加班/在日本朝鮮青年同盟埼玉県東部支部三郷班/在日本朝鮮長野青年商工会/World Corea Network企画/在日本朝鮮留学生同盟東京地方本部/在日本朝鮮留学生同盟西東京地方本部/在日本朝鮮留学生同盟東海地方本部/在日本朝鮮留学生同盟神奈川地方本部/在日本朝鮮留学生同盟中四国地方本部/日本婦人会議兵庫県本部/江東区に夜間中学・日本語学級を作る会/青森県朝鮮女性と連帯する会/日本婦人会議青森県本部 全林野労働組合青森地方本部 社会民主党青森県連合 青森市役所職員労働組合 日置地区平和運動センター 伊集院町労働組合評議会 鹿児島県教職員組合日置地区支部 自治労鹿児島県本部 鹿児島県平和運動センター/鹿児島県憲法を守る会 鹿児島県高校教職員組合大島支部 民主教育を守る奄美郡民会議/奄美地区平和運動センター/原水爆禁止協議会奄美支部/食とみどり・水を守る奄美労農市民会議/憲法を守る会奄美支部/奄美地区高齢者退職者協議会/奄美の自然と平和を守る郡民会議/全国一般労金労組 県職大島支部/県職員労現業大島支部/鹿児島県教職員組合奄美地区支部 名瀬市職員労働組合 (財)奄美大島教育会館維持財団 私鉄鹿児島交通労働組合大島支部 全逓奄美大島支部/全逓奄美大島支部名瀬地区 名瀬市職員労働組合 全農林九州地方本部奄美分会 全水道鹿児島水道労働組合 在日本朝鮮青年同盟兵庫県姫路支部/在日本朝鮮青年同盟兵庫県姫路支部北部班/在日本朝鮮青年同盟兵庫県姫路支部南部班/在日本朝鮮青年同盟兵庫県姫路支部山畑班 私鉄鹿児島交通労働組合 全農林九地本鹿児島県事務所 鹿児島県教職員組合肝属地区支部 全林野労働組合大隈分会 垂水市職員労働組合/鹿屋市職員労働組合 大隈ブロック平和センター肝付地区評議会/鹿児島ブロック平和運動センター 国鉄労働組合鹿児島県地区本部/林田バス労働組合 朝鮮学校を応援する西宮芦屋市民の会/ローゼンビート音楽研究所 鹿児島県教職員組合/鹿児島県教職員組合鹿児島地区支部/鹿児島県教職員組合揖宿地区支部/鹿児島県教職員組合南蔭地区支部/鹿児島県教職員組合川蔭地区支部/鹿児島県教職員組合出水地区支部/鹿児島県教職員組合姶良伊佐地区支部/鹿児島県教職員組合曽於地区支部/鹿児島県教職員組合熊毛地区支部/鹿児島県教職員組合奄美地区支部 伊佐地区平和運動センター/揖宿地区平和運動センター/姶良地区平和運動センター/姶良ユニオン/北薩平和運動センター出水地区協議会/出水市労評/(財)水平社博物館/在日本朝鮮青年同盟西神戸支部長田班/曽於地区平和運動センター/「労働通信」編集委員会 自治労兵庫県本部 青森県平和推進労働組合会議 平和労組会議東青地方本部/朝鮮の自主的平和統一を支持する青森県連帯委員会 国鉄労働組合青森支部 青森県平和労組会議青女協/在日本朝鮮民主女性同盟山口県下関支部/在日本朝鮮民主女性同盟山口県大坪東分会/在日本朝鮮民主女性同盟山口県大坪西分会/在日本朝鮮民主女性同盟山口県栗尾分会/在日本朝鮮民主女性同盟山口県元町分会/在日本朝鮮民主女性同盟山口県神田分会/在日本朝鮮民主女性同盟山口県北部分会/在日本朝鮮民主女性同盟下関支部東部分会/在日本朝鮮民主女性同盟下関支部中央分会/在日本朝鮮民主女性同盟下関支部彦島分会/在日本朝鮮民主女性同盟下関支部小月分会/在日本朝鮮民主女性同盟下関支部竹崎分会/在日本朝鮮民主女性同盟下関支部つつじ会/在日本朝鮮民主女性同盟下関支部生花会/在日本朝鮮民主女性同盟下関支部いちご会/在日本朝鮮民主女性同盟下関支部手芸教室/在日本朝鮮民主女性同盟山口県下関支部エアロビクラブ/在日本朝鮮民主女性同盟下関支部トリムバレークラブ/在日本朝鮮人山口県商工会/在日本朝鮮人下関商工会/在日本朝鮮人南部商工会/在日本朝鮮人中部商工会/在日本朝鮮人周陽商工会/在日本朝鮮人東部商工会/在日本朝鮮人北部商工会/朝鮮学校へいってみよう/下関朝鮮初中級学校/金剛保険(株)山口支社/金剛保険(株)山口支社宇部営業所/金剛保険(株)山口支社周南営業所/全逓下関貯金支部 自治労山口県本部/自治労山口県本部市職評議会/自治労山口県本部中部総支部/自治労山口県本部吉佐美三郡町職員組合協議会/自治労山口県本部町村評議会/自治労山口県本部大津郡職員労働組合連絡協議会/自治労山口県本部書記労働組合 情報労連山口県評議会/NTT労組マーケッティングアクト山口分会/NTT労組中国総支部山口分会/NTT労組ネオメイト山口分会/NTT労組山口県グループ連絡協議会 自治労山口県本部東部総支部/自治労山口県本部県職評議会 北九州がっこうユニオンうい/北九州「君が代」訴訟原告団(ココロ裁判)/北九州市民運動連絡会議/反戦反核反原発を考える会/写真の会パトローネ/北九州「かわら版」/ブキメラ医薬援助基金/強制連行を考える会/アジア共同行動九州・山口実行委員会 全国一般労働組合全国協議会北九州合同労働組合 在日コリア強制連行犠牲者追悼碑建立委員会/北九州中国書店/「平和を守る」市民の会/戦争反対北九州市民の会/八幡ビデオの会/ユニオン北九州/ユニオン北九州・北九州支部/ユニオン北九州・博多支部/ユニオン北九州・西日本美装分会/ユニオン北九州・セルバン分会/ユニオン北九州・住友不動産分会/ユニオン北九州・長浜分会/ユニオン北九州・金鶏分会/北九州に夜間中学をつくる会 全逓信労働組合北九州東支部 強制連行を考える市民の会/強制連行を考える市民の会八幡支部/朝鮮人強制連行真相山口県調査団(朝鮮人側)/在日本朝鮮人総聯合会下関支部/在日本朝鮮人総聯合会下関支部大坪東分会/在日本朝鮮人総聯合会下関支部大坪西分会/在日本朝鮮人総聯合会下関支部栗尾分会/在日本朝鮮人総聯合会下関支部元町分会/在日本朝鮮人総聯合会下関支部神田分会/在日本朝鮮人総聯合会下関支部北部分会/在日本朝鮮人総聯合会下関支部東部分会/在日本朝鮮人総聯合会下関支部中央分会/在日本朝鮮人総聯合会下関支部彦島分会/在日本朝鮮人総聯合会下関支部小月分会/在日本朝鮮人山口県下関商工会/在日本朝鮮人山口県下関青年商工会/在日本朝鮮青年同盟山口県下関支部/在日本朝鮮青年同盟西神戸支部/在日本朝鮮青年同盟西神戸支部サッカー部/在日本朝鮮青年同盟西神戸支部バレーボール部/在日本朝鮮青年同盟西神戸支部丸山班/在日本朝鮮青年同盟西神戸支部神池班/在日本朝鮮青年同盟西神戸支部尻池班/在日本朝鮮青年同盟西神戸支部六間班/在日本朝鮮青年同盟西神戸支部西代班/在日本朝鮮民主女性同盟兵庫県本部/自立労働組合京都/在日本朝鮮人医学協会/在日本朝鮮人医学協会東日本本部歯科部会/在日本朝鮮人医学協会西日本本部/在日本朝鮮人医学協会東海支部/在日本朝鮮人医学協会兵庫支部 自治労長崎県本部 兵庫在日外国人教育研究会/兵庫在日韓国朝鮮人教育を考える会/兵庫県在日外国人教育研究協議会/韓国民族文化を研究する会/ニューコリアアカデミー/兵庫県東播磨地区在日外国人教育を考える会/韓国伝統舞踊柳会/芦屋在日外国人教育を考える会/足利平和展実行委員会/フォーラム平和・人権・環境しまね 島根県学校事務職員労働組合 全国一般労働組合島根地方本部 島根県高等学校教職員組合 全農林島根県協議会 全農林労働組合中国四国地方本部石見分会 フォーラム平和・人権・環境はまだ/全国一般労西部支部/中国労金労組山陰支部浜田分会/浜田ひかり保育所労働組合 全造船機械労働組合マツエディーゼル分会 自治労江津市職員労働組合,仁摩町職員労働組合/湖陵町職員組合/島根県簸川郡多伎町職員組合 自治労宍道町職員組合 島根県職員労働組合県方支部/島根県職員労働組合/島根県職員労働組合松江支部/島根県職員労働組合大田支部/島根県職員労働組合邑智支部/島根県職員労働組合益田支部/島根県職員労働組合隠岐支部 西郷町職員組合/吉田村職員組合/裴川町職員組合/川本町職員組合/八雲村職員組合/三刀屋町職員組合/島根県那賀郡三隅町職員組合/西ノ町職員組合/布施村職員組合/大社町職員組合/仁多町職員組合/津和野町職員組合/横田町職員組合 安来市職員労働組合 大社町有線放送協会労働組合/島根県国民健康保険団体連合会職員労働組合 島根県市町村職員共済組合職員労働組合/旭町職員組合/松江市職員労働組合/松江市職員労働組合総務支部/松江市職員労働組合企画財政支部/松江市職員労働組合産業振興支部/松江市職員労働組合福祉支部/松江市職員労働組合建設支部/松江市職員労働組合教委支部/松江市職員労働組合環境保全支部/松江市職員労働組合広域支部/松江市現業職員労働組合 松江地区広域労働組合 松江市職員労働組合ユース部/松江市職員労働組合壮年部/松江市職員労働組合女性部/松江市立病院労働組合/松江市立病院労働組合青年部/松江市労働組合連合会/松江市交通労働組合/松江交通労働組合青年部/松江市ガス労働組合/松江市ガス労働組合青年部/松江市観光開発公社労働組合/松江市社会福祉協議会労働組合/松江鹿島水道企業団職員労働組合 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