約 19,731 件
https://w.atwiki.jp/kyoumoheiwada/pages/29.html
番外編 ☆人斬りの涙☆ 提督「ああ! 俺のザクの斧がない!」 加賀「あの小さい斧ですか? 何かのゴミかと思って捨てました」 提督「なんだと!? それじゃあ俺のザクが手持ち無沙汰になるだろうが!」 加賀「知りませんよ。だったらちゃんと持たせてあげてください。 その玩具が持ってるの斧じゃなくてチュッパチャプスじゃないですか」 提督「なんかこっちのほうが強そうで……」 加賀「ああ、それはそうと提督。また横須賀の住民から依頼が来ていますよ」 提督「ザクの斧を探す依頼以外はしない」 加賀「分かりました。では受諾しますね」 提督「そうなの!? 本当に斧探す依頼なの!?」 加賀「依頼内容は人探しです」 提督「はあ? 誰だよ。ザク? それとも斧田さんとかってオチ?」 加賀「違います。ああ、でも人でもないようですね」 提督「やっぱりザクじゃねえか」 加賀「人斬りを探し討伐する依頼です」 提督「人斬り?」 加賀「最近この辺りで噂になっているんです」 提督「へえ……」 加賀「何でも、近いうちにこちらの方に現れるとか現れないとか」 提督「全くどこのるろうに剣心だよ。アホか人斬りなんぞ。 そんなもん流行りもしないっつうの」 提督「要は通り魔事件が横行しまくるかもしれないってことだろ?」 加賀「はい」 提督「そんなのかもしれないの領域だろ。 しかも町民の噂レベルのものだし」 加賀「それもそうですね。すみません」 提督「いやいいさ。ただ警戒しておくことに越したことはない」 この話は私と提督、そして彼女の出会いの話。 無力である私達の前に容赦なく襲い掛かる狂気。 どうすることも出来なくなった私達の前に 皆もよく知っている心優しい彼女はどう動いたのか。 これはそういう、悲しみの上に立つあの子の話。 噂は噂でしかない。 そういう考えがあったが、 あまりにも危険な噂ではあったために 警戒を強化しようという結論に至った私と提督。 しかしやはり噂でしかなかった”人斬り”の話。 私達で調べることは調べたがあまりいい情報は手に入らず。 そんな中で……。 北上「へえ~。それで人斬りってのは出てないんでしょ?」 提督「あったりめえだろ。そんな古臭いアホが出てたまるか」 提督と共に北上ラーメンに行った時でした。 珍しく客が一人だけ入っていたその日、 提督は北上さんに愚痴を溢していました。 北上さんは私と提督以外の唯一の客にも 話を振ることにしたようで……。 北上「お客さんは何か知ってる? 人斬りのこと」 提督「おいおい、こんな普通のお客さんをビビらせたらダメだろ」 北上「ああ、そっか。すいませんね。えへへ」 大井「もう、なんかもう少し明るい話題はないの?」 加賀「本当ですね。すみません」 「知ってるよ。聞いたことある」 提督「マジ?」 「ああ、マジさ。大マジだよ」 この時、私達は初めて出会いました。 服のフードを取るとそこには片目に眼帯をした女性だった。 それが天龍でした。 天龍「ああ、俺も長年追い続けていた奴さ」 提督「何?」 天龍「ああ。この目をやられた時からな。 あいつには仕返しをしなくちゃいけねえってずっと探して歩いてるのよ」 提督「そいつは助かる。何か情報はないか?」 天龍「教えてやってもいい。 だが、こいつは誰にも言っちゃいけねえ。いいな?」 提督「任せろ。そんな必要はねえよ。 そいつは俺が捕まえるからな」 天龍「ははは、そいつは頼もしいぜ。 あんた俺と協力しないか?」 提督「あんたとか?」 天龍「ああ、俺の名は天龍。よろしくな」 提督「いいだろう。協力しよう」 加賀「提督……」 提督「大丈夫さ。こいつは悪い奴じゃない。 俺には分かる」 こうして北上ラーメンで偶然の出会いを果たした 私達はその場で人斬りの情報を交換したのだった。 天龍は北上さんと大井さんに聞かれるのを嫌がる素振りを見せたが 二人は普通に仕事をしている最中だし聞かないようにする、 と言っていたのでそのまま続けた。 得た情報。 最初の人斬りは自身の親と殺したことから始まったそう。 人斬りは親を殺し、その重罪で故郷を追われた。 しかし、自分を追ってくる連中を次々に返り討ちにし殺すうちに 人斬りの異名で呼ばれるようになったとか。 人斬りには最愛の者がいた。 その人を連れ、その人を護るために刀を取り、 そしてついに最愛の者が病気で倒れた時、 救うために必要な薬と金を人から奪うようになってしまった。 追ってくる連中を返り討ちにし殺して逃げ延びていた間に すっかり自分の心を失ってしまい、本当の人斬りとして目覚めた。 今もその逃げの旅の中で人斬りをしながら移動を続けている。 天龍は被害者の一人で目をやられたそうだ。 その仕返しのために今は旅を続けているそうだ。 提督「なるほどねえ……」 加賀「なんだかにわかには信じ難い話ですね」 提督「ああ、人斬りに同情でもしちまうぜ」 天龍「最初俺も聞いた時は笑っちまったぜ」 提督「あんたもこの話は自分で調べたものじゃないのか?」 天龍「ああ、すまんな。信ぴょう性がなくて」 加賀「いえ、情報はいくつあってもいいものです。 ありがとうございます」 提督「心配すんな。俺と加賀がいれば…… きっと捕まえられるさ」 それから天龍と別れたあと提督と二人で鎮守府に帰宅する途中。 提督「しかし偶然もあったもんだなぁ」 加賀「はい。中々有益な情報だと思いますよ」 提督「そうか? まあ人斬りの裏の話は分かったのかもしれないけど、 結局はどうやって止めるか、だよな」 加賀「討伐するんじゃないんですか?」 提督「そうだなぁ~。まあそうなんだけども」 加賀「それより提督―― きゃああああああああ!! 提督「悲鳴!? 行くぞ加賀!」 加賀「!? はい!」 現場まではさほど遠くなくすぐに到着しました。 それがこの事件の始まりでした。 提督「人が倒れてやがる……」 加賀「……提督、この傷は刀で斬られたものです」 提督「マジかよ……。出やがったのか」 加賀「はい。……人斬りでしょう」 倒れていたのは若い女性。 この近辺に住む一般人だろう。 応急処置をし、救急車を呼ぶ。 ちょうど電話で呼び出しているあたりで先ほど別れたばかりの 天龍と再び合流したのでした。 天龍「……遅かったか。この人が殺られた時は見ていたか?」 提督「いや俺達も悲鳴を聞いてから駆けつけたから、その時にはもう……」 天龍「そうか」 加賀「これはやはり先ほど言っていた――」 天龍「ああ、間違いない。こいつは俺が追いかけている人斬りの仕業だ」 提督「とうとうこの町にも来たってことか」 天龍「そのようだな」 提督「やっぱり警戒は強化するに限るな」 加賀「ええ、そうですね」 それから救急車はすぐに現れ、 被害者を乗せていった。 私達は事情を近くにいた野次馬達に 話を聞いてみたところやはり誰も何も見ていないとのこと。 その事件が起きた次の日。 夜になると天龍から電話が。 内容はもちろん人斬りの被害についての電話。 天龍「ああ、今はもう被害者は病院に搬送された。 こんなに早いペースで襲われ続け居ているのは初めてだ」 提督「そうか……すまないな」 天龍「ああ、こっちの動きは任せろ。何かあったらすぐに連絡してやる」 提督「助かるよ」 提督は電話を切ると被害報告があった場所を大きめの地図に丸で印をつけていた。 一つ目の現場の丸と見比べるも結局は何も分からなかったようで、大きくため息をついた。 提督「まだ関連性は見えないか……」 加賀「こういった犯罪者は関連性など無く 無作為に行っている可能性の方が高くないでしょうか?」 提督「確かにそうかもしれない。だが、現場を抑えておくのに越したことはない。 予防線は張れるだけ張っておけ。」 今の所、共通点はどちらも夜になると人通りが少ない裏道であること。 まあ2件目の被害の時も誰も目撃者はいないとのことで、 そこを狙って行っているのだろうけれど。 後日。時間帯は夜ではなく夕方でした。 提督「まだ事件の起きていない夜になると人通りが少ない道に来てみた訳だが」 加賀「ええ、遅かったようですね」 提督「……とりあえず搬送しなくちゃな」 天龍「またか。すまん」 提督「いやいいんだ」 加賀「……提督?」 この時提督は妙に天龍と距離を取っていました。 何かを察したかのように。 いつもの超人的な直感で何かを感じたようでした。 被害者が病院へと搬送されたあと、 私達は現場に残っていた。 提督「……俺こそすまん。まだ日が沈みきっていないから油断していた」 天龍「ああ、今日はイレギュラーかもしれない。 いつもは日が完全に落ちた夜にしかやらないからな」 提督「なあ……天龍」 天龍「ん? どうした。何か分かったことがあったか?」 提督「お前……人斬りが誰なのか知ってるんじゃないのか?」 加賀「……提督、何を」 提督は薄々ではあるが感づいていた。 提督「一番最初に話した時から何か引っかかると思ってたんだよ」 天龍「何が言いたい」 提督「北上ラーメンでお前と話した時。 一番最初に絡んできたのはお前の方だった」 提督「それもちょうど人斬りの話をしている時に」 天龍「そうだったな。それがどうかしたのか? 俺は人斬りを追っているんだぞ。 何か新しい情報がないか普通は知りたいってもんだ」 天龍「それが全然知らない奴の適当な噂話のレベルだとしてもだ」 提督「……まあそれはいいさ。でもよ、あんたちょっと詳しすぎやしないか?」 提督「そしてあんたは確実に現場にいる」 天龍「……」 提督「それだけ詳しくて……どうして捕まえられない」 提督「何か理由があるんだろ?」 天龍「理由? なんだよそれは」 提督「……お前が人斬りだからだよ」 天龍「……」 提督「凶器はどこに隠した」 天龍「俺が人斬り? はははは! 馬鹿だなぁ」 天龍「それは根拠がなくて言ってるんだろ?」 天龍「何を言ってるんだあんたは……」 天龍「あんたは人斬りの現場にも遭遇したことない。 それなのに俺を犯人だと決めつけるのか?」 天龍「ちょっとそいつは早計すぎたな。 捜査ってのはもっと慎重にやるもんだぜ?」 天龍「答えはNOだ。残念ながら違うね。俺は人斬りじゃない」 天龍「だが、そう思うなら捕まえてみろよ。もちろん現場でな」 天龍「今は何も証拠がないんだろ?」 天龍はそれだけ言うと去って行きました。 私達はそれを無理に追わなかった。 ……というよりかは追えなかった。 角を曲がったところですぐに天龍は姿を消していたのだから。 私と提督は鎮守府に帰ってきて作戦を立てることにした。 加賀「どうするつもりですか」 提督「ふふふ、俺に策がないとでも?」 加賀「思ってました」 提督「作戦は単純だ。囮作戦を結構する」 加賀「分かりました」 提督「いや、まだちゃんと……。内容を聞きなさいよ」 加賀「私が囮になるのでは?」 提督「違うよ。俺だよ」 加賀「だめです」 提督「いいんだよ俺で。俺が捕まえるの!」 加賀「そんな子供のわがままみたいに言ってもだめです」 提督「……という訳でさ。加賀の服が欲しいんだ」 加賀「なっ……」 話を聞くとどうやら私の私服を借りて人通りの少ない道を 一人で歩いていれば襲われる可能性があると思ったらしい。 というかそれなら普通に私が私服で歩いていればいのでは? 後日。その作戦を結構する前の日。 私はある情報を手に入れて提督のもとへと走っていた。 加賀「提督っ。重要な情報が手に入りました」 提督「何?」 加賀「被害にあったものは重症ではあるが無事で その後事情を聞いた所、新しい法則がわかったんです」 加賀「それは事前に人斬りの噂話を聞いているということです」 提督「は? どういうことだよそれ」 加賀「ですから、襲われる前日かに天龍との接触があるんです」 提督「じゃあ結局俺達だって狙われる可能性があるってことか。 ますます加賀を私服で歩かせる囮作戦なんかできねえな」 提督「……待てよ。天龍と関わった奴が危ない……」 提督「北上達がやべえ! 急げ加賀!!」 私達は全力で北上ラーメンに走った。 辺りは暗くなり始めていて北上ラーメンはすでに営業中。 相変わらず人は入ってなかった。 提督「北上ぃ!」 北上「わっ、びっくりしたー。どしたの?」 提督「ふぅ無事か」 北上「え? 何が?」 加賀「大井さんは?」 北上「大井っち? 暇だしちょうど切らしてた材料の買い出しに」 提督「どこまで行った!?」 北上「何々さっきからどうしたのさ」 提督「いいから! 大井がやばいんだって!」 北上「えっと、駅前のスーパーまで行ったと思うよ」 提督「加賀はここに残って北上の護衛だ! 俺が行ってくる!」 加賀「はい。気をつけて下さいね」 ここからは提督が行っただけなので後から提督や他の人に聞いた話ですが……。 駅前まで全力で走ってスーパーの方まで行った提督。 そしてスーパーの帰り道を歩く大井さん。 大井「北上さんへのチョコまで買っちゃった。 喜んでくれるかなぁー? ふふ」 大井「ん? 誰?」 大井さんが見たのは黒いコートでフードを深くまで被った いかにもな変質者だったそうだ。 袖からチラチラと見えるのは刃物。 手ぶらだった大井はすぐに何かやばいと感じたらしい。 そして同時に店で提督達が話していた人斬りの噂を思い出す。 いざという時、いきなり自分の命の危機を感じた時 足がすくんで動けなくなるというのは本当らしく、 迫りくる人斬りにその場にへたり込むしかなかった。 大井「な、何あんた……だ、誰」 人斬りは返事もせずただ刃物を振りかざすだけ。 このまま刺されれば見事に新しい事件現場が出来上がる訳だったが……。 忘れてはいけないのは彼女も元軍人。 寸での所で刃物を避けてみぞおち辺りに蹴りをぶち込んだ。 怯んだ隙に刃物を奪わなくては、と思ったらしいが ぶんぶん振り回して近づくに近づけなくなったと。 そこにようやく遅れて登場するのがあの男。 提督「オラァァ!」 人斬りに卑怯にも後ろから羽交い締めにし 提督「大井!! 俺に構わずやれ!!」 あなたはラディッツ戦のピッコロさんですか。と言わんばかりの必死の羽交い締め。 大井「分かった!」 そして即答する大井さん。 躊躇なく蹴りをお見舞いし、提督ごと吹っ飛ばす。 倒れた所に提督が苦しみながらも詰めかけてフードに手を伸ばす。 提督「捕まえたぜ……天龍。ざまあねえな」 大井「危ないっっ!」 近づいた提督の油断を誘い反撃に別の刃物を懐から取り出した。 しかし斬りつけたのは提督ではなく提督を突き飛ばし庇った大井さんだった。 大井「あ゛ぁ゛ぁあ……ッ!!」 軽傷だったらしくまだ大井さんは動ける状態にあった。 そこに人斬りは止めをさしにきたが、それを止めたのは意外な人物だった。 天龍「おい、お前ら……!!さっさと逃げろ!!」 提督「天龍!? お前……お前が人斬りじゃなかったのか?」 加賀「提督……!!」 提督「加賀!? なんでここに!」 加賀「事情を説明したところどうせ人来ないし 閉店にして助けてに行きたいって聞かなくて」 北上「大井っち!! 大丈夫!? 大井っち!」 大井「北……上さん。ごめんね」 加賀「提督……ここで仕留めましょう」 提督「そのつもりだ。死んだ大井のためにも敵は討つ!」 北上「大井っち死んでないし。勝手に殺すなし」 天龍「待て!」 提督「何でお前が止めるんだよ」 天龍「だめだ」 私達と人斬りの間に仲介するようにいる天龍。 人斬りは不思議と天龍が間にいても天龍を攻撃することはなかった。 そしてその隙に人斬りは逃げていった。 提督「おい! 待ちやがれ!!」 提督「てめえ天龍!! どういうつもりだ!」 天龍「すまん。だが、今じゃないんだ」 天龍「あいつを捕まえるのは今じゃないんだ」 提督「……何言ってやがる」 提督「お前あの人斬りについて知ってることがあるんだろ!?」 天龍「何もない」 提督「ふざけんなお前! 俺が必ずなんとかしてやる……だから」 天龍「すまんっ」 それだけ言い残して天龍は走って居なくなった。 提督はすぐに追いかけていったがまたしても角を曲がった所で 姿を消されたらしくすぐに戻ってきた。 もう少し根性見せて追いかけたらどうなのかと思ったが黙っておく。 それから大井を病院に送った。 私達は急遽閉店にした北上ラーメンに戻ってきて、 護衛と称して一晩はそこに泊めてもらうことにした。 次の日の夜。 あの作戦はついに結構された。 天龍の言う捕まえるのは今じゃないという言葉。 次々と被害者が出る中でそんな時期は待っていられなかった。 私は私服に着替えた。 提督の設定だと”OL生活4年目にして早くも仕事に疲れを感じ始めた 木曜の夜の残業終わりで疲労しきった女性会社員”らしい。 一度顔を見られているので分からないように 眼鏡をかけて、髪はほどいていた。 提督たちが遠くから見守る中でハンドバッグに入れたサバイバルナイフ一本で あの狂気じみた人斬りから護身できるか少し不安だった。 ヒールをカツカツあえて大きく鳴らしながら歩く。 周囲の警戒は怠らない。 何も考えずにこの辺をうろつけばいいと言われていたのでそうしていたが 中々現れない人斬り……。 ぐるっと回ってきてこの辺も二周目に差し掛かるかもしれないと 思いながら道を曲がった時、ハッとした。 人斬りが道の真ん中に立っていた。 「加賀じゃねえか」 加賀「……?」 喋った? 前に大井さんが襲われた時は喋りもしなかったのに。 私はすぐに信号弾を発射した。 人斬りは深く被ったフードを取った。 それと同時に提督が現れた。 加賀・提督「……天龍?」 提督「何で……天龍! お前なんだ! 人斬りはお前じゃない! 昨日そう分かったはずだ! そうじゃないのか?」 天龍「いいや。この前にあったあいつこそが偽物」 提督「何言ってんだよお前……!」 天龍「俺が本物の人斬りだ」 天龍「人斬り天龍様だ」 天龍「ふふ……怖いか?」 天龍「一度殺ってみたかったんだよ。現役の将校をよぉ」 提督「狙いは俺か?」 天龍「いいや。お前たち全員さ」 天龍「提督、あんたを殺し、加賀も殺す。 あの仕留め損ねたラーメン屋二人も殺す!!」 天龍は大きな刀を持っていた。 やはり武器が違う。奴……じゃない? 提督「どういうことだ。説明しろ天龍!」 天龍「知られてたら困るんだよ」 提督「人斬りを……か?」 天龍「そうだ。人斬りの存在を知られていたら困るんだよ」 天龍「お前らみたいな奴が追いかけてくるからこっちは安眠もできねえ!!」 天龍「だから知ってる奴を殺す!!」 天龍「俺達の安眠のために!!」 俺達……? 提督「加賀、天龍は俺に任せろ。 お前は後ろを頼む」 天龍「……なっ、何で出てきやがった!! クソ……!!」 後ろを振りむくと……そこには別の人斬りが。 天龍「何で出てきたんだよ! 最悪のタイミングだぜ……龍田!!」 龍田「天龍ちゃんに何しようとしてるの」 天龍「やめろ龍田! 家に帰れ! お前は何も心配しなくていいんだ!!」 提督「そうか……。お前が本物の人斬りだな……」 龍田と呼ばれる女性は懐から刃物を取り出した。 あの時と同じ刃物。だがそれはすぐに形状を変え薙刀のような大きさになった。 刃渡りが随分大きいものだと思っていたら 持ち手の部分が伸びたようだったが仕組みは不明。 龍田「あたしの天龍ちゃんにいいいいいいいいいい!!!!! 何勝手に関わってんだああああああああああああああああ!!!!!!」 提督「加賀ァッッ!!」 提督の投げて寄越した軍刀を受け取る。 正直刀は専門外なのだし、刀で薙刀相手をしたことはなかったのだが…… もうやるしかない。 龍田「どけぇえええええっっっ!!」 一撃一撃が嫌に重い。 本気の殺意を感じる。 その私の背後でも同様に つばぜり合いが続く。 提督「訳を全部話してもらうぜ……」 天龍「チッ……退けよあんた!あいつは俺が止めなくちゃいけないんだ!! 加賀が殺されちまうぞ! いいのか!?」 提督「馬鹿が。うちの一航戦を舐めるなよ」 天龍「違うんだ! あいつじゃなくて本当に俺が人斬りなんだ……!」 提督「もうそんな嘘はやめろ!」 天龍「あいつは……あいつは違うんだ!」 提督「何でそんな嘘をつくんだ!」 天龍「嘘なんかじゃねえって」 提督「だったら何で辛そうに泣くんだ」 天龍「……俺の妹だからに決まってんだろ!!」 提督「……ッ」 天龍「……あいつがああなっちまったのは全部俺のせいなんだ。 だから俺が止めなくちゃいけないんだよ……」 生まれた時から仲の良かった姉妹は近所でも評判だった。 二人は順調に育っていった。仲が良すぎと評判になるほど仲の良さは一層増した。 ある時、天龍には恋人が出来た。 しかし、天龍の彼は軍人だった。 天龍の彼は深海棲艦との戦争で死んだ。 悲しみにくれた天龍を慰めたのは妹の龍田だった。 龍田は姉を溺愛し異常なまでに姉に執着していた。 龍田はそれ以来、天龍を悲しませる者が誰であろうと近づけなくしたのだった。 親も友人も。何もかもから天龍を遠ざけた。 天龍は次第に孤独になり龍田に頼るようになったが、 すぐに天龍もこれが龍田による陰謀だと気付き龍田に猛抗議する。 その時の喧嘩で目を負傷したらしい。 罪の重さから龍田は心に病を持つようになった。 守ろうと思っていた天龍を傷つけているのは自分だったと気づいたからだった。 その時、龍田の心は壊れてしまったらしい。 天龍と離れ次々と天龍と関わっていった人を斬りつけるようになった。 天龍関わった奴が一人もいなくなれば また天龍は自分の所に帰ってくると思ったらしい。 なんとも愚かな考えである。 天龍は龍田を止めるべくあとを追った。 だが、天龍は空回りばかりしていたことに最後まで気がついていなかった。 自分が別の町に行き、行く先々で龍田のことを聞いてまわれば 今度はその匂いを嗅ぎつけ町で龍田が人斬りをする。 そして辿り着いたのが私達のいる町だった。 そこでようやく天龍は龍田に追いつくことができたのはいいが、 取り逃がしてしまった。その後も人斬り行為は続き……。 そして大井が襲われた時、 天龍は思ってしまったのだった。 解放されたい。この呪いから何もかも解き放たれて自由になりたい。 いや、いっそのこと死んでしまいたい。 だが、最後に……龍田だけは何としても助けてやりたい。 その気持ちだけは残っていた。 彼女を救うために彼女を追いかけ始めた最初の心を忘れていなかった。 天龍はついに自分が人斬りとして名乗り出ようと決意した瞬間だった。 幸いにも龍田の顔はバレてなかったみたいだったし。 そして昨晩龍田と合流できた天龍は忠告した。 二度と人斬り行為はしないで欲しいと。 自分はもう大丈夫だから、傍にいてやるから、と。 自分が人斬りだと名乗り出ることで龍田は捕まらない。 龍田の罪を自分が被り、それで終わりにしよう。 姉思いの妹の優しさから生み出された間違いを 妹思いの姉の優しさで何としてでも助けてやりたい。 龍田「ハァ……ハァ……私の天龍ちゃんにぃいいいい!!」 加賀「……予想通り持久戦に持ち込めばこちらのが何枚も上手のようですね……!」 龍田「ハァー……ハァー……あ゛あ゛ああああああッッッ!!!!」 素人の薙刀など動きが読めれば何てことがない。 私は龍田の一振りを完全に見切り、避け、 顔面に拳を4,5発叩き込む。 加賀「ハァァッ!」 龍田「……がっ、あ、ぅぅぅ~……ッッ!!」 隙をついて龍田の関節を決め、薙刀を落とす。 龍田「ざ……触るなぁァアア!! ぐ、うぐゥォエ……」 本気で絞め落としにかかる。 天龍「やめろおおおお!! 龍田に乱暴をしないでくれえええええ!!」 提督「しまった! 加賀!」 天龍に突き飛ばされた私は龍田から手を離し地面に倒れる。 龍田はその場に力が抜け座り込み、その上から天龍が覆いかぶさるように守る。 天龍「本当は龍田はいい奴なんだよ……! 俺のせいで……俺のためにこんなことをしてるんだ」 天龍「もういいんだ……もういいんだ龍田」 天龍「俺は大丈夫だから」 天龍「もうやめてくれ……頼むから」 衰退しきった龍田に涙を流す天龍。 その光景はまるで私達のほうが悪者かのようだった。 天龍「二人で自首するからよ……もう許してくれよ」 提督「罪があるのはその人斬りだけだ。 天龍、お前は釈放される結局は離れ離れにになるのがオチだ」 天龍「だったらいっそのことここで俺達を殺してくれ」 提督「だめだ」 龍田「天龍……ちゃん? だめよ」 天龍「……龍田?」 龍田「ごめんね天龍ちゃん。天龍ちゃんは……ちゃんと生きなきゃだめよ。 罪に裁かれるのは私だけで十分……そうでしょ?」 提督は黙って頷いた。 それに天龍は提督を睨みつけるが提督は怯みもしなかった。 龍田「……提督さん……? 天龍ちゃんのこと……お願いできる?」 提督の返事は言うまでもない。 それから龍田は刑務所に入れられた。 提督の根回し(主に舞鶴さん方面)のおかげで死刑にはならずに済んだ龍田。 天龍は週一、多くて週ニで必ず通っている。今でもそう。 ちなみに根回しとっていもそれは殆ど舞鶴さんがやったらしい。 提督は舞鶴さんの元へ100回以上土下座しに行っただけとのこと。 最初は死んだ彼がいた軍に入るのはどうかと思ったが、 天龍に聞くと 天龍「ああ? んなもんの傷は龍田のおかげで癒えたから別に平気さ。 それに死んでった元カレが守ろうとしていたもんを今度は俺が守る。 あいつの代わりになれたら……それでいいかなって」 加賀「そう。ならいいわ」 こうして私達の鎮守府には提督と私に加わり新しいメンバーが来た。 天龍。 心優しき姉。 彼女の眼帯の下の秘密は私、以外は知らない。 提督も知らない。 今回の後日談。 お風呂の脱衣所でこんな会話が聞こえてきた。 鈴谷「うわぁっ!!びっくりしたぁぁ! 天龍姉の眼帯の下初めて見ちゃったよ~~……」 天龍「ああ? そうだっけか? 別に隠してたわけでもないけど」 摩耶「そうなのか? 思いっきりタブーに思ってたから触れなかったけど」 電「はわわっ痛そうなのです……」 愛宕「それで眼帯してたんだ。知らなかった~」 天龍「何だよそんなに気になってたのかよ。 だったらもっと謎の感じにしたままのが良かったか?」 鈴谷「で、それどこで傷つけたの? 転んだ?」 天龍「そんな訳ねーだろ」 電「摩耶お姉ちゃん膝隠してどうしたのです?」 摩耶「な、何でもねえよ! ほら、電さっさと風呂はいるぞ!」 鈴谷「誰かさんはさっき漫画みたいに転んでたもんねー? 効果音を付けるならずべーって転んでたよ」 摩耶「っっるせえ!!」 愛宕「まあ無理に聞くのも悪いわよ。人に歴史ありって言うでしょ?」 天龍「まあな。そうだなー。強いて言うならこいつは―― 天龍「愛の証かな」
https://w.atwiki.jp/kyoumoheiwada/pages/5.html
1~200/ 201~400 / 401~600 / 601~800/ 801~1000 ☆私と仕事どっちが大事なの?☆ 提督「うーん、参ったなぁ……」 加賀「どうしたのですか、そんな不細工な顔して」 提督「え!?ちょっとごめん、今なんて?」 加賀「難しい顔して」 提督「いや、この前の一緒に出掛ける約束守れなかったのは悪かったって、ほんとごめん」 加賀「別に。怒ってません」 ☆シャル・ウィー・ダンス☆ 加賀「で、本当にどうしたのですか?」 提督「ん、いや、実は国が主催の立食会でダンスがあるかもしれないのだよ」 加賀「はあ」 提督「……相手がいない」 加賀「そうでしょうね」 提督「というわけで加賀。相手になってくれ」 加賀「そういうことなら。そういうことならいいでしょう」 提督(なんで若干上から目線なんだ?まあ誘ったことで機嫌なおってきてるからいいか) ☆大気圏で会おう☆ 天龍「おーい、提と……く?なんでこんな所で踊ってるんだ?」 提督「天龍~~!加賀がいじめるよ~!」 天龍「どう見たって楽しそうに踊ってるようにしか見えなかったが」 提督「あいつ俺には女心が分からないからダンスが下手だとか ダンスのアドバイスと見せかけて言いたい放題言ってくるよ~!」 天龍「あー、うん。そりゃあしょうがない」 提督「……。この鎮守府に俺の味方はいないことを察した俺は考えるのをやめた」 ☆なんだか今日は風当たりが強い☆ 天龍「国が主催のパーティに行くんだってさ」 電「いいなぁ、電も行ってみたいのです」 愛宕「ええ~~! ずるーーい!」 加賀「では変わりましょうか?」 愛宕「えっほんと?」 加賀「提督が粗相をしないように見張ることも仕事に入るのですよ」 愛宕「やっぱりお留守番しているわ」 提督「お前ら俺をなんだと思ってるんだ」 ☆外面だけは☆ 提督「久しぶりじゃないか陸の。君の活躍は私の鎮守府にも届いているよ」 提督「お久しぶりです陛下。いえいえ私の働きなど大したことありません」 提督「おお、これはこれは将軍ではありませんか。ご無沙汰です」 加賀(鎮守府での働きもこれくらい真面目なものだといいのですが……) ☆同期との再会☆ 「ん?あいつは……まさか!ちょっとあんた」 提督「ん?すみません、ちょっと失礼」 「こらこらスルーしていくんじゃない!横須賀の」 提督「え?俺を知っている……そういう君は……えーっと」 「ベタに忘れたとか言うなよ!?」 加賀「提督、この方は呉鎮守府の」 「なんで加賀の方が覚えてるのよ」 ☆呉鎮守府の女将校☆ 呉「相変わらず外面だけはいいのね、横須賀の」 提督「呉? 呉じゃないか。久しぶりだな」 呉「馴れ馴れしく近寄らないでよ。久しぶりね、加賀」 加賀「お久しぶりです。呉さん」 提督「そっちの鎮守府はどうだ」 呉「どうもこうもないわ。たぶんそっちと大して変わりはしないわ」 提督「……暇なんだな」 ☆ヘッドハンティング☆ 呉「それは言わないでよ。ところで加賀」 加賀「はい」 呉「うちの鎮守府に来ない?そんな奴の所にいないで私の下で働かない?」 提督「おいおい、うちの秘書を引き抜こうとするなよ。目の前で」 呉「あんたより私のほうが有効活用できるって言ってるのよ」 加賀「非常に有難いお話ですね」 提督「え~」 加賀「ですが、丁重にお断りさせていただきます。 私はまだ提督の下でやることがあるので」 呉「……。そう、まあ分かってたわ。言ってみただけよ」 ☆一級フラグ建築士☆ 金剛「呉ェーーー!」 呉「金剛、そんなドレスで走ると危ないわよ」 金剛「きゃあっ」ガッ 提督「おっと危ないッ!」ガバッ 呉「ちょっと、大丈夫?」 提督「お怪我はありませんか?」 金剛「お、おかげ様で平気……デス」 ☆外面詐欺☆ 呉「それじゃあね。今度合同演習でもしましょう。その時はボコボコにしてやるわ」 提督「はは、お手柔らかに頼むよ」 ………… …… … 金剛「あ、あの、呉。さっきの人はお知り合いデスカ?」 呉「ええ、昔学校でちょっとね」 金剛「とても素敵な方ネ」 呉「え?」 ☆お土産☆ 提督「ただいま~~」 愛宕「おかえりなさい~」 加賀「みんなお土産をもらってきました」 電「わーい!ありがとうなのです」 天龍「……なんだよこの大量のタッパー」 加賀「提督がこっそり出された食事を持ってきたのです」 天龍「貧乏臭っ!恥ずかしいからやめろよな!!」 ☆資材は全て200以下☆ 提督「しょうがねえだろ!本当にうちの鎮守府は貧乏なんだから」 電「こ、このケーキ…… クリームが乾いてパサパサになってるけど美味しいのです!」 鈴谷「カレーは!? カレーはないの!?」 摩耶「お土産って……食い物かよ。まあ美味いけどさあ」 提督「いやいやお前らこのポテトサラダ食ってみ?マジ美味いから」 天龍「もう少しプライドを持てよ」 提督「大丈夫だ。誰にも見つかってなどいない。 この俺がそんなヘマをするわけがないだろう?」 提督「鍛えていた甲斐があったぜ」 天龍「お前何で軍人やってるんだよ」 ☆本当は構ってくれるだけで幸せ☆ 愛宕「今日はいい夫婦の日、なんですって」 提督「へぇ~、そうなのか」 愛宕「何か加賀さんにプレゼントとかするの?」 提督「えっ?いやしないだろー。別にこの日が記念日なわけでもないし」 愛宕「ふぅーん、じゃあ私には?」 提督「その辺の砂利でもくれてやるよ」 愛宕「いけずぅ」 ☆遠距離恋愛☆ 金剛「今日はいい夫婦の日デス、呉!」 呉「そう、あなたには関係ないじゃない。仕事なさい」 金剛「想い人との距離など関係ないくらいに 私は提督を愛し、そして提督もきっと私が好きネ」 呉「もうどこから突っ込んでいいか分かんないわ」 金剛「OH……遠距離恋愛辛いネ!」 呉「あなたのそれは恋愛にもなってないと思うわよ」 ☆連絡手段がLINE☆ 呉「あの男のどこがいいのよ」 金剛「だってだってあの王子様みたいな所……素敵じゃないデスカー!」 呉(……タッパーに食べ物詰め込んでたことは教えないどこう) 金剛「呉、私、あの方にもう一度会いたいデス!」 呉「どうやって?」 金剛「えーと、演習を挑みますネ!」 呉「奇遇ね。私もそうしたいのだけどあいつら何でか知らないけど既読無視するのよね」 ☆こちらの事情☆ 加賀「提督。呉鎮守府の方々から演習の申し込みが届いてますが」 提督「ああ? 放っておけ、そんなもの」 加賀「はい。ですが、いいのですか?」 提督「……演習やったら資材底つきるぞ」 加賀「断りましょう」 ☆勉強熱心な電の迷走☆ 電「司令官さん、子供を作るにはまずは 土地を開拓しなくてはいけないのですね!」 提督「一体何を始めるつもりなんだよ。パイオニアにでもなりたいのかい?」 電「そこから土を耕しキャベツ畑を作るのです!」 提督「なるほど。今度はそういう方向に行ったか」 電「土はやはり赤土が多い方が赤ちゃんになるのでしょうか?」 提督「その理論で腐葉土混ぜたら確実にゾンビが出来上がるな」 ☆でってう☆ 提督「加賀、教えてやりなさい!」 加賀「コウノトリが運んでくるのですよ」 電「なるほど。他にも運んできそうな動物はいないのですか?」 提督「えっ」 加賀「……他にですか?」 電「わくわく」 加賀「……………………ヨッシー?」 提督「いや確かに運んでたけども」 ☆提督はだいたい24,5の設定☆ 愛宕「提督~ワイン、どうです?」 加賀「そういえば解禁してましたね」 提督「そういえば愛宕は飲める年齢なのか……?」 愛宕「女の子にそういうこと聞いちゃだめなんですよ?」 提督「まあ書類見れば一発だし」 愛宕「これでも提督より年下よ?」 ☆みんな丸太は持ったな!☆ 鈴谷「とあるサバイバル・ホラー漫画を読んだんだけど あれって結構面白いね!あたしもハマっちゃってさー」 提督「へえ、そうか。そんなの面白いと思うんだな。 まあ俺も嫌いじゃないけどな」 鈴谷「でしょ? だからさ」 提督「だからって装備に丸太はいれないからな」 ☆たった今起きた事件☆ 提督「ふぅ、辛くも勝利と言ったところか」 愛宕「さすがに演習を三連戦となるとキツいわね」 加賀「ええ、ですがこれで任務達成もしましたし報酬が」 提督「あ!任務遂行の報告し忘れた!!」 ………… …… … 金剛「それで、こんなところまで逃げてきたデスカ?」 提督「俺の命が危ないからな」 ☆鎮守府内をご案内☆ 山城「初めまして、呉鎮守府所属の山城です。 あなたのお話は呉からよく聞かされています」 提督「ああ、よろしく。ちなみに呉からは何て聞いてるんだい?」 山城「女性とあらば誰かれ構わず手を出してしまう、と」 提督「よし、その情報は今すぐ忘れた方がいいな。 君も大人ならば自分の目で判断できることがあるだろう」 山城「ええ、うちの金剛をもたぶらかしている女たらしということは分かりました」 金剛「酷い言われようデスネ」 提督「君が俺の腕に絡みついてるせいなんだけど」 ☆欠落した体力☆ 提督「あそこにいるのは?」 山城「私の姉の扶桑姉様です。半径10メートル以上近づくことは許しませんから」 金剛「扶桑ー!こっち来るネー!」 扶桑「……今行くわ」 扶桑「あ……もうだめ。ちょっと疲れたから休んでもいいかしら」 提督「おい、10歩も歩いてないぞ……」 山城「あなたみたいな汚い人が鎮守府の空気を汚すせいで姉様が疲れてしまったのかも」 金剛「酷い言われようデスネ」 提督「HAHAHA! 本当デスネ!」 ☆一途な思い☆ 呉「お迎えが来たわよあんたに」 提督「何故ここがバレた」 加賀「提督は友達がいないので……ここかもしれないと」 提督「酷い言われようデスネ!」 加賀「提督っ……心配させないでください。 あなたがいないと私……私」 提督「……すまん」 加賀「私……腹いせに横須賀潰すかもしれません」 提督「よし、帰ろう」 ☆あててんのよ☆ 愛宕「てーいーとーくっ!だーれだっ」 提督「ん? 俺が分からないとでも思ったのか?」 愛宕「ふふ、当ててみて~?」 提督「あ、あの、その前に別のものが当たってるんだけど、愛宕」 愛宕「やーん、提督のすけべ」 提督「俺のせいか!?今の俺のせいか!?」 ☆街で通りかかった映画館☆ 電「……」 加賀「……」 天龍「それで電が見たそうにしてたからさ、魔法少女~えっとなんだっけか。 を遠征の帰りにちょっと寄り道して3人で見たんだけどさー。内容がエグくってよ」 提督「それで二人ともグリーフシード真っ黒なのか。 俺に聞いてくれれば止めたってのに……」 電「……」 加賀「……」 提督(本当は加賀が一番見たがってたんじゃないかなぁ……ってのは黙っておこう) 実は内容がエグいよりも話の内容がちんぷんかんぷんだった二人。 ☆虫歯☆ 電「お菓子の家って憧れるのです」 摩耶「ああ、確かに分かる……その気持ち」 愛宕「いやよ、そんな甘い物ばかり食べたら虫歯になるわよ?」 天龍「虫歯なんて怖くないね!」 愛宕「あなたはどうせ虫歯になる軟弱な歯なんていらなーい!とか 言って引っこ抜くんでしょう?」 天龍「当然だ。ま、なったことなんてないけどな!」 加賀「私もないけれど、引っこ抜くものじゃないの?」 愛宕「やだもうこの筋肉ばか達」 ☆イベ海域?とっくに諦めたよ!☆ 天龍「うーん、アイアンボトムサウンドをどう突破するか……」 提督「諦めたかと思ってたけどまだ行くつもりなのか?」 天龍「まあな。なあ、提督。何かいい作戦はないのかよ」 提督「仕方ない助力してやろう。まあ俺に任せておけ。 太平洋のリトルマーメイドこと日本が誇る横須賀鎮守府の提督にな!」 天龍「それは沈んでるんじゃ……」 ☆G様☆ 愛宕「きゃーー!」バタバタ 加賀「どうしました?」 愛宕「奴が出たのよ!」 加賀「奴?」 愛宕「名前を言ってはいけない例のあれよ」 加賀「ヴォルデモート卿?」 ☆一匹いたら数百いる☆ 愛宕「退治するの手伝って!」 加賀「そうですね、仕方ありませんね。 一度彩雲の索敵能力を使って 鎮守府中の例のあれの居場所を特定しましょう」 愛宕「そうね、それから各個撃破、見敵必殺ね」 加賀「索敵開始」ピコーン 加賀「……ひぅッ!?」ゾクッ ☆掃討作戦☆ 加賀「床下屋根裏うじゃうじゃうじゃうじゃ……」 愛宕「だ、大丈夫?」 加賀「……ましょう」 愛宕「え?」 加賀「この鎮守府は跡形もなく消し飛ばしましょう」 愛宕「えっ!?ちょ、待っ、加賀さん!?だめよ!」 加賀「離してください!なんておぞましい光景……」 愛宕「提督ー!早く来てーー!」 ☆朴念仁☆ 提督「一通り市販の駆除用アイテムで対応しといたし、 これでなんとか大丈夫だろ」 加賀「……はい」 提督「大丈夫か?」 加賀「今夜、寝れないかも」 提督「よしよし、大丈夫だから心配すんな。特別に電と一緒に寝る権利をやろう。 電もこれで心強いだろうし、二人揃って安心だな!」 加賀「…………提督のばか」 ☆懐かしい文房具☆ 提督「電、このペン……匂い嗅いでみて」 電「あ、バニラの香りがするのです!」 愛宕「また懐かしいものを見つけたものね」 提督「倉庫に転がってた。十年以上前に流行ったなぁ」 電「すごいのです!……でもこれ、匂いがすると何かあるのですか?」 愛宕「そう言われると……特に何もないわね」 提督「今思うと何でそんなのが流行って持ってたのか全然分からないな」 ☆3時間程☆ 山城「姉様、そんなところに座り込んで何をしているんですか?」 扶桑「ああ、山城。実は呉にお使いを頼まれて……でも私、疲れちゃって。 少し休憩したら行くつもりだったのだけど」 呉「あれ!?あんたまだそんな所いたの!?」 扶桑「ごめんなさい、今休憩してたところなの」 呉「いや、休憩って正門も出てないじゃないの」 山城「姉様いつからそこで休憩してたんですか?」 ☆通えるような距離?☆ 金剛「テートクーー!」 提督「おや、金剛じゃないか」 金剛「お久しぶりデース!わざわざ会いに来ましたネ!」 提督「今日は何しに来たんだ?」 金剛「作りすぎて余ったシチューを分けに来たネ!」 提督「お隣さんかお前は」 ☆水色のシチュー☆ 金剛「本当は呉に感謝の気持ちを込めて作ったけど、 そういうのはテートクの方が喜ぶからって」 提督「なるほど。だから俺の所にこの色鮮やかな自称シチューを持ってきたわけか」 金剛「とってもキュートな色ネ!」 提督「呉の奴、図ったな」 金剛「さっそく今味見するとイイネ! はい、あーん」 提督「ああああああーーーー!」 ☆電は見た☆ 電「ルンバ見失ったのです……。あれ? 司令官さんと確か呉さんの所の金剛さん?」 提督「……」ガバッ(気絶して金剛に寄り掛かる提督) 電「はわっ! 司令官さんが金剛さんに抱きついたのです!?」 金剛「て、テートクー!こんな所でハグだなんて大胆すぎマース!」 金剛「ダメネ、テートクゥ。こんな、こんな……私、心の準備がー!」ドガッ 提督「……」ドサッ 電「はわわっ! 司令官さんが振られて突き飛ばされた挙句動かなくなったのです!?」 電「司令官さーん!」トテテテ 電「白目で水色の泡吹いて気絶してる……よっぽどフラれたのがショックだったのかなぁ」 ☆パンダ☆ 摩耶「……」 天龍「どうした? そんな暗い顔して」 摩耶「ああ、天龍か。なあ、ちょっといいか?」 天龍「おう、俺でいいなら何でも相談に乗るぜ? 話してみろよ」 摩耶「実は最近買ったパンダのぬいぐるみの名前を ”ヤキソバ”か”フラスコ”にしようか迷っていて……」 天龍「どっちにしてもパンダ要素皆無で最悪なネーミングだから大丈夫だぞ」 ☆鼻歌☆ 提督「ドンドンドン ドンキー♪ド●・キホーテ~♪」 提督「いつでも満足、不思議なジャングル~♪」 加賀「ジャングルだー」 提督「!?」 提督「適当に思いついた歌に合いの手入れてくるなんて今日はやけにご機嫌なんだね」 加賀「いえ別に」 ☆ドキドキ☆ 金剛「テートクにハグされたことを思い出すと胸のドキドキが止まらないネ……」 扶桑「その気持ちすごく分かるわ」 金剛「本当!?呉も山城も理解してくれないデス」 扶桑「私もちょっとの階段登っただけで動悸が……」 金剛「Oh……分かってなかったし、深刻な体力不足ネー」 ☆ルンバの秘密☆ 天龍「電はなんであんなルンバを自分のライバルのように思ってるんだ?」 愛宕「電が言ってたのだけど、ここの鎮守府を常に掃除しているルンバは 人工知能でもついてるんじゃないかってくらい追いかけるのが困難で すぐに撒かれてしまうのだそうよ」 天龍「へえ、試しに俺も捜索して追いかけてみるか」 愛宕「まず見つけること自体が相当難しいらしいのよ」 天龍「本当にいるんだろうなあ?」 愛宕「暇な時はルンバを探しては追いかけて見失ってをするのが 最近電がハマっている趣味だそうよ」 天龍「趣味がルンバを追いかけることってどうなんだよ……」 ☆メンテ日なの忘れてた☆ 提督「摩耶ァーー!」 摩耶「んだよ、うるさいなぁ」 提督「今すぐ鎮守府中に飾ってあるぬいぐるみを片付けるんだ!」 摩耶「はあ?嫌だよ」 提督「馬鹿なことを言っているんじゃない! 上の連中が視察に来るんだよ、今日!! 今から!」 摩耶「ほう、とうとう一戦交えるか」 提督「刺殺なんてした日には、お前も俺も解体処分だからな」 ☆鎮守府七不思議のルンバ☆ 愛宕「これで全部みたいね」 摩耶「ん゛ー!ん゛ーッ!」 鈴谷「ごめんね、摩耶。提督が縛っとけって言うから」 電「そういえば、昨日ルンバ見かけた時、上にぬいぐるみ乗ってました」 天龍「あの見つからないって噂の?」 愛宕「もしかしたら上に乗ったままなんじゃない?」 鈴谷「それ上に置いたのあたしだわ」 天龍「おい」 ☆視察中☆ 「なるほど、よい基地ではないか」 提督「はっ。ありがたきお言葉です」 加賀「では、次に食堂の方へご案内いたします」 「食堂ですか、私も毎週のカレーが楽しみでしたよ」 <ウィィー… 加賀(……ルンバ!? 何故ぬいぐるみが括りつけられてるの!?) ☆大胆な作戦☆ 加賀(あの子達、全部見つけ出してと命令されていたはず) 加賀(もしこれがバレたら不味い。幸いルンバが背後を走っているから気が付かれないものの) 「いやー、それにしてもずいぶん綺麗にされていますね」 加賀(そっちは見てはいけない!こ こは目を逸らすために……) 加賀「提督!」 提督「ん? んんん~~!?」ズキュゥゥゥン 「!? お、おお、これはお熱いことで」 提督「な、お前、陛下の前でキスって何考えてんだ!?」 加賀「このように、我々は厚い信頼関係のもと、 掃除を含めた共同生活の苦難を共に乗り越えています」 ☆目撃者達☆ 加賀(ふう、なんとかバレずに済んだ) 電「はわわ、し、司令官さんが加賀お姉ちゃんと……」 天龍「何やってんだよ、あいつら」 鈴谷「うっわぁー!みた!?加賀姉、踵浮いてたよ! 爪先立ちのキッスだよー!きゃーー!」 愛宕「もうっ。二人ともあとでお説教なんだからっ」 金剛「OMG……。シット、こんなの嘘デス。私とのハグは……何だったデスカ……」 天龍「お前なんでいるんだよ」 摩耶「んんーんーん?(これ外してくれない)」 ☆見られてるとも知らずに☆ 提督「なんとか乗り切ったか……。にしても加賀」 加賀「……」プイッ 提督「目を逸らすんじゃない。あの一瞬で舌まで入れやがって。っていうか耳真っ赤だからな」 加賀「私の顔に何かついていて?」 提督「何すました顔してんだ。今日は運良く助かっただけだからな」 加賀「……でしたら今後のためにまた信頼を厚くする必要があります」 提督「……加賀」 愛宕「はい、そこまでー」 天龍「いつまでピンクな雰囲気纏ってんだ」 ☆帰ってくるなり☆ 金剛「呉ぇ~~!うぇえええん」 呉「ちょっ、鼻水つけんな!どうしたのよ帰ってくるなり」 金剛「テートクがぁ~~テートクがぁぁあ~~!」 呉「今度は何よ」 金剛「テートクがキスしたー! うわああああん!」 呉「ハグの次はキス? 手出すの早いわねーあいつ」 呉「よしよし、いくら好きな相手だからって いきなりレイプまがいのキスは嫌よねー?」 ☆実は一番ダメージがあった娘☆ 愛宕「知ってたわよ、そりゃあ」 愛宕「あの人が好きなことくらい」 愛宕「だってすごい信頼しあってるし、それも何となく分かってた」 愛宕「私も素直になれなかったり変なこと言っちゃったりすることもあるけどさ」 愛宕「でもさ……やっぱり直接見ちゃうと……つらいよ」 鈴谷「えっと、好きとか何とかって何?カレーの話?あたしも好きだよ?」 愛宕「うん、鈴谷は馬鹿じゃないわよね。 あなたに話した私が馬鹿だったわ」 ☆0%0%0%☆ 鈴谷「提督~、これクリアできないよー!」 提督「スーパードンキーコング2じゃないか」 鈴谷「トゲの樽のところがさ~」 提督「お前にはまだ早いのかもしれない……。 大人しく電と一緒にカービィやってなさい」 鈴谷「カービィは……昨日つけたら0%になってて」 提督「……ま、まあその気になれば一日でクリアできるし頑張れよ」 ☆はやくちことば☆ 提督「東京特許許可局、東京特許許可局、東京特許許可局ゥ!」 加賀「東京特許許可局東京特許許可局東京特許許可局」 電「東京特キャキョカキョトウキョカ……噛んだのです」 金剛「日本語難しいデース」 提督・加賀・電(逃げたな……) 300 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2013/11/28(木) 21 25 44.70 ID ENwF5vGpo ☆ロングノリツッコミ☆ 金剛「それじゃあまた遊びに来るネ! そろそろ帰らないと呉に叱られマス!」 提督「おーう、じゃあまたなー」 金剛「ねえ提督。私に、サヨナラのKISS……してくれませんか?」 提督「え?いやだよ」 金剛「ありがとうございます。とっても嬉しいデス。 私もその気になって時間と場所をわきまえれば ちょっと……恥ずかしいケド」 金剛「提督が私のことを想ってくれて私も提督のことを想う。 全てを分かち合い私達はいっぱい愛しあうネ」 金剛「だってテートクと加賀はもうKISSしていたんデス。 私だってテートクとの愛を証明するために次のステップに っっっっっって、してくれないデスカ!?」 天龍「早く帰れよ」 ☆絶対領域☆ 加賀「……先ほどからじろじろとなんですか」 鈴谷「なんか提督の視線がいやらしくってさー」 天龍「なんだよ」 提督「今日はニーハイの日らしいんだ。 お前たちには本当に感謝したい」 加賀「意味がわかりません」 提督「半分がニーハイとか!万歳!」 鈴谷「キモい」 ☆モルスァ☆ 摩耶「提督、ファービーってなんだ」 提督「……呪いの人形だ」 摩耶「なんか喋ったりする奴だって聞いたけど」 提督「ああ、だがしばらく放置したあと深夜突然喋りだす奴は 間違いなく呪われた人形だった」 摩耶「へえ、そうなんだ。さっき倉庫で見つけたんだよね。ほら」 提督「戻してきなさいっっ!」 ☆いい肉の日☆ 鈴谷「提督ぅー!もしかしてもしかして今日のご飯って!!」 鈴谷「カ 提督「焼き肉です」 鈴谷「レーえぇぇぇえ!? いいの!? うち貧乏じゃなかったの!?」 提督「だって今日はいい肉の日なんだぞ!」 鈴谷「じゃあお肉たっぷりのカレーに」 提督「否、焼き肉です。っていうかお昼カレーだったじゃん」 鈴谷「うーん、そうなんだけど、うーん」 金曜なのでカレーが食べたかったが、 滅多にない焼き肉に喜ぶべきか悩む鈴谷であった。 ☆焼き肉は戦争☆ 天龍「何?」 摩耶「今日の晩飯が」 愛宕「焼き肉」 電「なのです?」 加賀「なるほど。嵐の予感がしますね」 提督「野菜も均等に食べるんだぞ。ねえちょっと聞いてる?」 ☆焼き肉奉行☆ 天龍「コラ、それはまだ生だ!」 天龍「加賀は野菜も食え!」 天龍「鈴谷は勝手にタレをカレーに変えて食おうとするな!」 天龍「あと摩耶は……ぬいぐるみに匂いついても知らないからな」 天龍「ほら、電もっと食え」 提督「姉御肌が全面に出てきちゃったか。お肉うまー」 ☆食べさせてあげる☆ 電「あ、電のお肉……」 加賀「これですね。はい、あーん」 電「は、恥ずかしいよぉ……あむ。美味しいのですっ」 愛宕「じゃあ提督も。はい、あーん」 ベチョ 提督「頬にタレついた肉押し付けて何してんだ」 愛宕「やだ私ってばお茶目さんっ」 提督「そんなお茶目があってたまるか」 ☆約5人前たいらげていた☆ 提督「はー、食った食った」 金剛「ホント、美味しかったデース」 提督「…………」 提督「……ということがあったんで 金剛が食った分はお支払い願いますね」 呉『何をケチくさいこと言ってるのよ』 提督「おや、管轄外の食料を勝手に食ったお宅の秘書を軍法会議にかけてもいいんですよ」 呉『金剛の野郎……』ゴゴゴゴゴゴゴゴ ☆眠り続けてそのまま死にたい☆ 加賀「提督、起きてください」 提督「あと90分~」 加賀「”あと”が長すぎます。朝食作りましたので食べてください」 提督「うわっ、超ショック。朝食だけに」 加賀「くだらないこと言ってないで」 提督「いっそのこと殺してくれ」 ☆新しい家具☆ 愛宕「提督~、クリスマスまで1ヶ月切ったけど」 提督「うん、そうだね」 愛宕「飾り付けとかしないの?」 提督「去年だか一昨年に本気で装飾しまくったら、近隣住宅から 『安いラブホテルみたいだからやめろ』って苦情が来て」 愛宕「……そういえばそんなことあったわね。なんかごめんなさい」 ☆新しいツリー☆ 提督「まあでもそんな苦情がきたこともあったが、 電も欲しいって言ってたから新しくツリーを買ってきた」 電「わーい! 電飾なら任せるのです!」 加賀「どこにそんな資材が?」 提督「まあ家具コインなら腐るほどあったし」 加賀「家具コインで資材も買えたらいいんですけどね」 提督「ほんとそうだね……」 うわ切実 ☆久々のMVP☆ 提督「何!? 電がMVP!?」 天龍「いや、面目ない」 提督「うーん、まあ潜水4隻が相手じゃ仕方ないか」 天龍「そうなんだよ。仕方ないよな」 提督「お前報告によると開幕大破したらしいが?」 天龍「め、面目ない……」 ☆そうじゃない☆ 摩耶「やだ」 提督「だめだ。また増やそうとしてたろ」 摩耶「だって可愛いんだもん」 提督「だめったらだめ!」 電「どうしたのですか?」 提督「摩耶がまた懲りずにぬいぐるみ増やそうとしてて…… 電も頼りない先輩にバシッと言ってやってくれよ」 電「バシッ!!」 提督「OK、下がってなさい」 ☆貧乏ミシュラン☆ 加賀「何してるんですか?」 提督「カップラーメンだけじゃ物足りない時の 王道と言えばご飯雑炊だよな」 加賀「はあ」 提督「うんまー。加賀も食べてみなさい」 加賀「あー」 提督「ほい」 加賀「ん。……想像通りの味ですが、悪くないです」 ☆おーらいしー☆ 提督「疲れたぁー。楽しかったー。ただいま~」 天龍「おう、おかえり。……疲れたのか楽しかったのか、どっちなんだよ」 鈴谷「あれ? どこ行ってたのー?」 提督「ライブイベントに行っていたんだ」 鈴谷「えぇぇえ!!ずるーい!!」 提督「さすがに昼夜通しで行ったら足の裏が痛い」 ☆半殺し確定☆ 加賀「提督、先日の資材交渉の件ですが」 提督「えっ? あー、うん。はいはい」 加賀「……。やってないんですね?」 提督「それは言えないな」 加賀「やってないんですね?」 提督「どうしても聞き出したいのであれば俺を殺すんだな」 加賀「やってないんですね」 ☆財布と携帯落とした時の焦りは異常☆ 提督「よーし、じゃあ二人共頑張ったから帰りに何か奢ってあげるよ」 電「わーい!司令官さん、ありがとうございます!わたパチがいいのです!」 愛宕「私、新作のバッグがいいなぁ」 提督「よーし、愛宕は無しな」 愛宕「いやーん、意地悪ぅー!」 提督「ん? あれ!?無い!無い……!!」 愛宕「そんなにズボンの中弄って無い無いって、 もしかして女の子にでもなったのかしら?」 提督「そんな訳ねーだろ。男の勲章はぶら下がったままだよ」 ☆企画モノってたまにはいいよね☆ 呉「演習こっちの日は? だめ?」 提督「ああ、その前の日ならいいんだが」 呉「そっちはだめよ。私達テレビに出演することになってるの」 提督「テレビ? 何に出るんだ? 密着取材か?」 呉「……それはまあ、その……」 提督「なるほど。若き女将校に魚雷を装填してみた、みたいな企画モノなのか?」 呉「誰がそんなエロビデオ出るか!!」 ☆海軍御用達番組☆ 呉「はあ、困ったわ……。海の中に大事な機械を沈めてしまったの」 金剛「OH……!それは困りましたネ! でもダイジョーブデス!そんな時はこれネ!」 呉「なにそれ!」 金剛「この三式水中探信儀のアクティブソナーを使えばチョチョイのチョイネー!」 呉「わー素敵!さっそく使ってみるわ!」 ………… …… … 愛宕「あたしもこれ欲しい~」 提督「何かと思えば通販じゃねーか!!」 ☆時間経つの早すぎ☆ 加賀「提督、書類に日付とサインを」 提督「うい。……んなっ!」 加賀「何か不備が?」 提督「もう12月じゃん!!」 加賀「昨日からそうですが」 提督「なんで!?」 加賀「なんでって言われましても……」 ☆天龍が旗☆ 天龍「夜戦突入! ビビってんじゃねーぞ!?」 miss 提督「へいへい! 天龍ビビってるぅ~!」 天龍「ビビってねーし!」 提督「ちゃんと当てろよー」 天龍「くっ……腹立つ」 ☆流行語☆ 愛宕「今年は流行語が異例の4つらしいわよ」 提督「へえ、決めかねたんだろうな」 愛宕「私は今でしょ!が一番だと思ったんだけどな~」 提督「俺もそう思ったよ」 愛宕「いつ近代化改修するの?」 提督「資材ないから今できないんだよ」 ☆黄昏時の扶桑☆ 呉「山城?そんな所で何をしているの?」 山城「ああ、呉。姉様が大変なのよ」 呉「扶桑が?」 山城「見て、あんな窓際で外を見ながら黄昏れて、 思わず絵画にして永久に保存したいくらい」 扶桑「はあ……」 山城「ため息までついてる! 憂い顔があんなに美しいのは姉様だけよ」 呉「疲れてるんじゃないかしら」 扶桑「……はあ、結婚したい」 ☆不幸姉妹☆ 扶桑「やだ、私今なんて……」 山城「ね、姉様……今、今!」 呉「自然と口からこぼれた言葉がそれってどうなの」 扶桑「あら、呉。どうしたの?山城も」 山城「いいんです姉様。姉様は結婚しなくても……私が一生養いますから!!」 呉(扶桑がこの先結婚できない原因になるとしたら犯人はこいつだな) ☆ニコ厨☆ 提督「なん……だこれは」 電「ど、どうしたのです?」 提督「大変だ。今日から原宿が……銀座なんだ」 電「え? じゃ、じゃあ銀座は何になったのです?」 提督「……GINZAになった」 電「え? え?」 ☆貧血姉様☆ 呉「お使いを金剛に頼むんだけど、何か足りないのとか欲しいのある?」 山城「私は特に。それよりも姉様は?」 扶桑「今、足りないもの……? 血が足りないかも」 呉「変な言い方すんな。鉄分が足りないだけでしょうが」 金剛「とてもバイオレンスデース! もしかして扶桑、ヴァンパイアデスカ!?」 呉「ほら~、またこうなる~」 ☆焼酎☆ 提督「頭痛い」 加賀「それはいつものことじゃ」 提督「違う。何もかも違う。二日酔いだよ」 加賀「そんなにお酒強くないのに飲むからですよ」 提督「だって黒霧島ってお酒だったんだもん」 加賀「そこは加賀鳶でしょう普通」 ☆偶然☆ 提督「さっき街で有名人っぽい人を見かけたんだ」 摩耶「へえ、声かけてきたの?」 提督「いや、プライベートだしやめておいた」 摩耶「まあいい判断だろうな。提督ウザいし」 提督「ウザいのは関係ないだろ。っていうか正直本物なのか分かんないよな」 摩耶「あー、確かにすげえ似てるってだけかもしれないからな」 ☆昔本当にこういう娘に会ったことがある☆ 扶桑「いつかお見合いとかした時の練習をしておきたいの」 山城「そんな必要はないと」 扶桑「いいから。質問に答えてね? あの……ご趣味はなんですか?」 山城「えっ!? えっと……半田付けです」 呉「よし、アホ姉妹ちょっと待ちなさい」 ☆コリシコ☆ 愛宕「提督ー、シコシコしてるー」 愛宕「んふっ、美味しいー」 愛宕「あ、コリコリしてるー」 提督「わざわざうどんと軟骨持ってきて何してるんだ」 愛宕「食べる?」 提督「もらう」 ☆ラヴ☆ 金剛「テートクー!」 提督「演習でもなんでもないのにどうした。なんで来たんだ?」 金剛「それは一重にLOVEデス」 提督「LAV(軽装甲車)?お前らそんなの持ってるのかよ……羨ましい!」 金剛「提督へのLOVEなら常に持ってきてマス!」 提督「えっ、LAVくれるの!?」 金剛「もちろんデース!」 ☆ハート☆ 提督「で、どこに置いてあるんだ?」 金剛「どこってそんなの私のハートに決まってるネ!」 提督「えっ」 金剛「えっ」 加賀「あの、お二人共噛み合ってないようですが」 ☆鬼のお迎え☆ 呉「コラァァーー!」 提督「うおっ!?なんじゃ!?」 呉「金剛!あんた仕事もあるのによくも抜け抜けとこんな所に!」 金剛「イヤデース!まだテートクと一緒にいたいデース!」 呉「ほら、何してるの加賀。早く帰るわよ!」 提督「さり気なくうちの加賀を持って帰ろうとするんじゃあない!」 ☆腋フェチ☆ 提督「最近ちょっと調子悪いんじゃないのか?」 摩耶「そんなことねえだろ。昨日だってMVP取ったぞ」 提督「いいから摩耶、両手あげてバンザイしてみて」 摩耶「ああ?ほらよ」 鈴谷「ほらー、だから言ったじゃん。摩耶の腋すっごい綺麗でしょ?」 提督「ヒューゥ! さすが摩耶様!」 摩耶「……お、お前ら最後に言い残すことはあるか?」 ☆空中遊泳☆ 加賀「提督、鈴谷。こんな所にいたのですか。 いないと思ったら何を遊んでいるのですか」 提督「遊んでなんかいないだろどう見ても。また宙吊りにされて。早く助けてくれよ」 鈴谷「ほら提督、あたしの方が振れ幅大きいじゃん」 提督「んな訳ねえだろ! 俺の方が大きく揺れてるわ」 加賀「摩耶を怒らせて吊るされながらも思いっきり遊んでるじゃないですか」 ☆毎週6、7話ずつ☆ 加賀「提督、最近ずっとそれ見てますね」 提督「ああ、ギアス? ずっとって訳じゃないし一日1話ペースだよ。 ギャオで全話無料配信中だからね」 加賀「私も横で見てましたけど、この話はこれで終わりなんですか?」 提督「いやまだ続きのR2あるし。ちなみに加賀は誰が好きだった?」 加賀「私は提督ですが」 提督「いやそうじゃなくて……うん、ありがとね」 ☆主席は呉です☆ 愛宕「ほら笑って~。せっかく可愛いのに台無しよー?」ムニィ~ 摩耶「あらしはべつうぃいいって」 愛宕「んもう。ほら提督、こっちのが可愛いわよね?」 提督「そうだな。そっちのが可愛いよ」 摩耶「うるさい!馬鹿提督!」 提督「何を言うか。これでも次席だったんだぞ」 愛宕「私時々本気で悩むんだけど提督って何者なの」 ☆片時も離れたくない☆ 金剛「ねえテートクゥー!何してるデース!!隠れてないで出てくるネ!」 金剛「テートクーーー! 目を離さないでって言ったのにぃ!」 提督「嫌だよ! はやくあっち行けって!」 金剛「私に会いたくないのデスカーー!?」 提督「うるせえよ!! 頼むから今はほっといてくれ!」 金剛「うぅ……テートク……私のこと嫌いになったのデスカァァァ!!」 提督「個室の前で泣き叫ばないでくれ! 大便くらいゆっくりさせろ!!」
https://w.atwiki.jp/kyoumoheiwada/pages/9.html
☆提督と加賀☆ ――私は、あの男が嫌いだった。 というよりかは信用していなかった、が正しい。 この話は私、加賀の視点から見た私と提督の出会いの話。 先に言っておくとこの話はとてもシリアスな内容……ということは全くない。 結局私達の話はどこまでも日和っていて、 どうしようもなくくだらない話にすぎない。 どこまでも馬鹿な話でしかなかった。 そして提督という男が以下に適当で阿呆で間抜けで馬鹿な奴だということが分かる話で。 それにまんまと騙された私は赤面しながらこの話をする。 そして同じようにシリアスな雰囲気に飲み込まれてしまった人は 同じように「なんだったんだ」と思うだろう。 結局人間は提督とまではいかないものの適当だということが分かる話。 加賀「あなたが私達の司令官?」 赤城「よろしくお願いしますね、司令」 提督「ああ、よろしく。まあ出撃までの間にブリーフィングを行うように言われているし」 加賀「はあ、ではすぐに始めましょう」 提督「え? なんで?」 加賀「なんでって……あなたも軍人の端くれならば知っているはずです」 赤城「ちょ、ちょっと加賀さん」 提督「もちろん知ってるさ。今が休憩時間なことくらいね。ふぁ~、眠い」 提督「えーっと、出撃の合図がかかったら起こしてよ。そのあとすぐに 作戦指示を出すから。あとついでに言うが俺はまだ学生だ。 卒業していないよ、学業も童貞も」 加賀「何を言って……」 提督「気になるならそこの紙の束を見ておいてくれ」 赤城「これは指令書……本来これは司令官であるあなたが我々に読み上げるものですよ」 加賀「くっ……。まさか、士官学校の首席が……こんな愚か者だったなんて」 提督「なんとでも言えばいいよ。実績は全て出している。 俺と組むのが嫌なら参加しなくてもいいんだぞ」 赤城「加賀さん、私達だけでもこれを読んでおきましょう」 加賀「え、ええ……」 私と赤城さんは幼い頃から艦娘として共に成長してきた。 二人で互いを支えあい助けあってきた。 その甲斐あってか代表に選ばれたのだった。 艦娘とは深海棲艦との戦争に備えて育てられた日本の秘密兵器。 しかし、その秘密兵器を扱える者が当時の日本の軍には存在していなかった。 士官学校に全く新しいコースを作り艦娘専用の司令官を育てることにした日本。 その第一回の卒業見込み生徒の成績トップの人間に試験的に扱わせることとなった。 それが提督だった。 提督に聞いたら 『これを決める時の試験は本気出してトップになった。 おかげで今まで手を抜いていたことがバレたけど』と言っていた。 何やらそのことで大々的に抗議してきた生徒がいたそうだが……。 成績は少しだけ奴の方が上で私のほうが絶対にいい被験体になると。 もちろんそれは却下された。 とにかくそんな優秀な二人だった私達の所にこんな男がきたということに 不満を持った私は彼の指示を全て無視するようにしていた。 ――この日、出撃した時も。 提督「加賀、10時の方向に爆撃を開始しろ」 加賀「……ッ」 全く音沙汰もない10時の方角。 しかし、私の命令を赤城さんは代わりに遂行し爆撃を始める。 海に向かってただ爆弾を無駄に投下したかのように見えた。 着水寸前に敵潜水艦が浮上し海面に顔を出し見事撃破してみせた。 赤城「大丈夫、加賀さん?」 加賀「え、ええ……」 提督「二人共無事か?」 加賀「……」 赤城「加賀さん!」 提督「気にするな。俺のことが信用ならないんだろう?」 提督「俺も君達二人とはまだ会ったばかりだから分からないことが多い」 提督「だから信用できない部分があって……上手く指示が出せないかもしれない」 提督「だが……生き残らなければ平和への道はない」 それだけ言うと提督は背を向けて帰還準備を始める。 潜っていた潜水艦を……ソナー無しで全くの勘で当ててみせた。 これが偶然得られた学年首席の実力なのだろうか。 たまたま勘が当たっただけなんじゃないか。 そんな疑いは結局晴れないまま……。 またとある海域で。 提督はいつものように私達に指示を出して進軍していた。 この海域に攻め込んでいたのは 私達のような学校を卒業していない司令官がついてる分隊ばかり。 私達の分隊は多少苦戦していた。 それは私が命令をちゃんと聞いていなかったせいだった。 まるで予言をするかのように次々と敵の動きを予測し、私達に指示を出す。 私はそれが癪で全て無視をする。 そのせいで上手くいかず、作戦が上手く進まなかった。 赤城「加賀さん……司令の命令はかなり的中しているわ。 このまま命令違反を続けるのであれば 司令に軍法会議にかけられても文句は言えないわよ?」 加賀「赤城さんまで、あの人の肩を持つのですか」 赤城「そうじゃないけど……私だって提督のことはまだ信用できたわけじゃないわ」 加賀「……」 その割には楽しそうにお喋りするようになってる。 この前も作戦会議室に入ったら一緒によく分からない機械で ピコピコピコピコ遊んでいたし……。 普段あんなだらしがなく本部の作戦会議もちゃんと聞いていない人に 何であんな風に指示を出されなくてはいけないのだろう。 無論そんなのは上司であり、私の司令官だから。だけど……。 ………… …… … 提督「眠い……あー!帰りたい!ゲームしたい!」 赤城「大丈夫ですか?」 提督「ああ、気にするな……今のでちょっと気はすんだから」 加賀「……」 赤城「えっと、今日の作戦を確認しますね」 提督「ああ! 今日の作戦に必要かもしれない発煙筒忘れた!」 赤城「今日はいらないって書いてありますよ」 提督「あ、まじ? だと思ったー」 普段だらしないからそうやって忘れ物したとかしてないとか分からなくなる。 そんなことを毎回聞かされて冷や冷やする身にもなってもらいたい。 学生指揮官だから前線ではないにしろ戦場に出るのに変わりはない。 もう少し自覚を持ってもらいたい。 提督「お腹すいたんだなぁー」 赤城「そうですねー」 提督「お、おにぎりが食べたいんだんぁ」 赤城「ふふ、誰のモノマネですか?」 提督「裸の大将」 赤城さんはすっかりこの人の毒が回っているし……。 作戦前だというのに何でそんなふざけていられるのか。 加賀「何故……」 提督「んあ?」 加賀「何故、あなたは軍人になったのですか」 提督「え? 俺か?」 しばらく考えたあと。 提督「えっと……なんでだろね。気がついたらなってたって感じ?」 とても学年首席を取って私達の指揮官になった人間の答えとは思えない。 加賀「それでも首席の発言ですか」 提督「首席? ああ、あんなものは飾りでしかないよ」 赤城「か、飾りって……」 提督「それにまだ卒業していないし、首席で卒業できるかなんて分からないし」 提督「自称俺のライバルがとにかくうるせえんだよ……」 提督「でもなんでそんなこと聞くんだ?」 加賀「いえ別に」 提督「じゃあ逆に聞くけど二人はどうして戦っているんだい?」 赤城「私は……平和になればいいなって」 加賀「私も国のために。平和のために戦っています」 加賀「私達が育てられた意味がその平和を求めた戦いにあるからです」 提督「なら聞くけど我々の目指す平和って何よ」 加賀「愚問ですね。この深海棲艦との戦いを終わらせた世のことです」 提督「……今は俺たちは生き残らなければならない時期だからそれは半分正解といえる」 赤城「司令官の目指す平和とは……」 提督「二人は深海棲艦に知能や意識が存在すると思ったことはあるか?」 赤城「……いえ」 提督「奴らには人と同様な意識がある。 奴らは無差別に人を殺している訳じゃない」 加賀「まさか……そんな馬鹿な。奴らが我々と意思疎通を 取ったという報告は聞いたことがありません」 提督「仮に人と同様に意識があり意思疎通できるのであれば、 奴らを根絶やしにして得た安息の日々を俺は平和とは呼べない」 私の提督への考えが少し改まった日だった。 何も考えずにのらりくらりと生きて何となく軍に入り何となくでトップになり そんな適当な人だと思っていた。(結局根本はそうだったのだけど) 提督「信じないかもしれないけれど、昔、小さなガキの頃に 深海棲艦の小さな奴と一緒に遊んだことがあるんだ」 赤城「え?」 提督「まあそういう顔をするだろうな、とは思っていたけど……。 実際にやられるとショックだなぁ。でも本当のことなんだ」 提督「家族で旅行に海に遊びに来ていた日のことで、 親は浜辺でゆったりくつろいでいる中、俺は海で泳いで遊んでいた」 提督「そこで幼少の頃の俺と同じ大きさくらいの深海棲艦と一緒に遊んだんだ」 提督「次の日も俺は海に来て一緒に遊んだ。だが、それが最後の日だった」 提督「たった二日間のことだが、友達のいなかった俺には最高の友達だった」 提督「俺の話は何でも真剣に聞いてくれて、すごく良い奴だったんだ」 提督「だけど奴は深海棲艦で俺はそのことなんて全然分からなかった」 提督「子供だったからな。親が来て……一緒に遊んでいた奴を見るなりに 大声で叫びすぐに憲兵を呼んだ」 赤城「……まさか」 提督「俺と一緒に遊んだそいつはその場で殺された」 提督はその後、何度も健診を受けさせられて大変だったと笑っていた。 深海棲艦の小さいのを殺したことでその海水浴場は閉鎖となり、 その近辺はすぐに恨みを買った深海棲艦が攻めてくるだろうとされて 軍の基地が建てられることになった。 提督は言っていた。 俺は今もそいつと喋って泳いで楽しく笑った日を忘れない。 そして痛みに涙を流して助けを求めて俺のことを見ていたあの目を忘れない。 そう言っていた。 その事件のせいで近辺が戦闘区域になり、死者が多数出て……。 提督はそのことを自分の罪だとして、軍に入ったと言った。 誓ったのだと、必ずこの世界を平和にして、誰にも同じような思いをさせないと。 普段眠い眠いと口癖のように言っていたのは 夜中にこっそり訓練や勉強を行っていたからだったともこの時話してくれた。 まあそれぐらいは私だってしているし、 このタイミングで何故苦労自慢したのかは不明だった。 加賀「……少し勘違いしていたようです」 提督「いやいいよ。俺が適当な男でだらしないのは事実だし」 赤城「そんな話のあとだと謙遜にしか聞こえませんよ」 提督「いやほんとなんだって……」 その日の出撃は私が提督の命令を初めてちゃんと聞いた日だった。 赤城さんだけでも十分なのにそこに私の攻撃力が加わり 圧倒的力で次々と敵をねじ伏せた。 提督がいつも戦闘中に難しい顔をしていたのは、 敵の命をも尊んでいたからだった。 戦争に情けは無用だというのに……そんなことも分かっているはずなのに。 この人は本当は……本当に弱い人だ。 そしてそんな弱い人の一途な平和への思いを無駄にはしたくない。 結局平和を思うのは私達だって同じなのだし。 平和を一途に思うこの人を 私と赤城さんで守ってあげないと。 目指すべき平和を別の視点から見据えていたこの人の 真っ直ぐ平和を語る目に見惚れていたのは 私と赤城さんの二人共だった。 ………… …… … ある戦闘区域を抜けた所で。 赤城「はあ、お腹すいた……」 提督「ほらおにぎり」 赤城「いいんですか? 加賀さんも食べる?」 加賀「私は別に」ぐぅ~ 赤城「はい、どうぞ。半分こしましょう?」 提督「加賀も食べていいよ」 加賀「……いただきます」 提督「二人が強力してくれるようになってすごく助かっているよ」 提督「本当にありがとう」 赤城「いえいえもぐもぐ。これくらい平気ですよ」 加賀「ええ、何も問題ありません。赤城さん、ほっぺについてますよ」 赤城「えへへ、司令、とって~」 提督「何甘えてるんだ……。加賀みたいにお行儀よく食べないから」 赤城「またそうやって加賀さんばっかり贔屓して」 提督「してないよ!」 呉「呑気なもんね……あんた達」 提督「呉……なんでここに」 呉「なんでって当たり前じゃない。優秀な人材が戦場に駆り出されないで 温存されている状況のほうがおかしいわよ」 加賀「初めまして。一航戦、加賀です」 赤城「初めまして。同じく一航戦、赤城です」 呉「一航戦……噂には聞いているわ。ねえあなた、もし私が将校になったら 私の下についてみる気はない?」 赤城「ありがとうございます。でも私も加賀さんももう決めてますから」 加賀「えっ? ええ、はい」 呉「……何だと」 提督「あ、不味い……二人共下がれ」 呉「どきなさい首席」 提督「落ち着け呉」 呉「はんっ、学年首席にのみ実験的に艦娘が預けられているだけだってのに」 呉「この私の誘いを断るとはいい度胸ね」 提督「やめろ、呉」 呉「だいたいあの試験だっておかしいのよ。 常にトップだった私がたまたま二番に落ちただけで!」 呉「あんた達もこいつの馬鹿げた幻想に取り込まれて夢見てんじゃないでしょうね」 呉「奴らが私達と同じ知恵を持っている訳がないじゃない」 赤城「いいえ。司令がそう言うのであればそれはそうなんだと思います」 提督「や、やめろ二人共。ここで騒ぎを起こすのは……」 「おい、そこ! 何を騒いでいる」 呉「チッ。いい? 私はあんたが死ぬほど嫌い」 呉「そうやって私よりも実力がある癖に謙遜した態度で 場を丸く収めようとするのが気に食わないのよ」 呉「でももうあんたは偶然の首席だからと優遇されることもなくなるわ」 呉「努力しているのはあんただけだなんて思わないことね」 提督はその時、 「そんなこと思ってないし、 気に食わないとか言われてもお前怖いんだからしょうがねえだろ」 と言いたげな顔をしていました。 呉「次の次の出撃あたりに沖ノ島海域の大規模な奪還作戦があるわ」 呉「それが終われば延期していた私達の卒業試験がある。 そこで私とあんたの最後の決着をつけましょう。どっちが上かハッキリさせてやるわ」 呉「あの時の試験は全て間違いでやはり私の方が上だったと」 この時いつも提督ならば「じゃあ面倒だしお前が上でいいよ」 と言わなかったのは本当に自分の所から二人を取られかねないかららしい。 自分の平和への願望のために提督は私達を必要としていた。 呉「もし逃げたら地の果てまで追いかけて必ず殺す」 そう言って去って行きました。 赤城さんは呉さんの姿見えなくなった途端に私に泣きついてきました。 赤城「うわーん、怖かったよー!!」 加賀「あの、あの方は一体……」 提督「ああ、あいつのことは気にするな。 触れるもの皆傷つける億万の地雷原を持つ女だから」 提督「何がきっかけでキレるか分かったもんじゃねえよ」 加賀「どう見ても提督にだけな気がするんですが」 提督「まさかそんなはずはないだろ~」 ………… …… … 赤城「今回の作戦はこの島を奪還する作戦です」 提督「この島を取り戻すことが我々追い込まれた人類の 逆転する大きな一歩になるはずなんだ」 提督「だが、俺達にはそれ意外の逆転の方法がある」 赤城「それが意思疎通をとること」 提督「その通りだ」 提督「今回、上から伝えられている作戦はの目的は島を取り返し、 今後そこを拠点とし、深海棲艦を迎え撃つことにある」 提督「もしそれが本当に成功した時、多くの深海棲艦は人類に殺される」 提督「そのために俺たち3人は上層部の命令を全て無視し、 深海棲艦を1隻でもいい。捕獲するぞ」 提督「俺のやることは作戦無視の命令違反だ。 断ってくれても構わないが……」 加賀「何を今更……」 赤城「ついていきますよ」 この時、提督の仕掛けたまるで馬鹿みたいな罠に引っかかったのがいた。 提督「こいつ……バナナで連れたぞ」 赤城「冗談でしょう?」 加賀「と、とにかく、捕獲するのは想像以上に余裕だったということで」 罠は最も簡単な仕掛けで檻の中のバナナに触れると檻の戸が降りてくるという。 それに引っかかっているのがいた。 釈然としない中で私達は実験を開始した。 提督「だめだ。やはり言葉は通じないみたいだ」 提督「私達は停戦を求めている」 提督「君達のトップ、ボス、リーダー?に会いたい」 提督「わーたーしーたーちーはー」 提督がゆっくりと喋るが何も反応を示さない。 ゆっくりと喋る提督は阿呆みたいだった。 加賀「この深海棲艦……恐らく上の資料に寄れば空母ヲ級です」 赤城さんもそこに加わり 赤城「私達はあなたには危害を加えません」 赤城「戦うのをやめませんか?」 しかし、それは私達を見つめるだけで何も喋らなかった。 一方本作戦の方もボロクソだった。 救援、援護の要請が飛び交い断末魔が通信機から聞こえ続ける。 そしてついに 「全隊に通達する。全隊帰投せよ。作戦は失敗」 「ただちに帰投せよ。行きに使った小型船を使い母船へ帰投せよ」 提督「だめだ。……これ以上島にいるのは危険かもしれない」 赤城「どうします? 一度戦闘区域外にある艦船に捕虜としてむぐぅ!?」 提督が咄嗟に赤城の口を手で塞いだのも遅く、 私達が捕まえていた深海棲艦は先ほどまでとは代わり有り得ない程大きな音を出した。 ヲ級「ヲオオオオオオオオオオオオオオ」 提督「まずい……敵に艦船の位置を知らせた可能性がある……ッ」 加賀「やはり平和への道など困難だったと……」 提督「待て、殺すな! だめだ……何か方法があるはずだ」 このまま行けば生き残った隊も帰投した母船で待ち受ける敵に殺される。 そう思った赤城さんは動揺を隠せなかった。 赤城「す、すみません……わ、私なんてことを」 提督「落ち着け赤城! 母船に連絡するんだ!」 提督「聞こえますか、応答してください。こちら第1班」 提督「繰り返す。聞こえますか、応答願います。こちら第1班!」 赤城「私……母船を助けにいかないと……!!」 加賀「赤城さん……待ってください! 指示を」 赤城さんは私と提督を置いて走りだした。 その行動に動揺した二人を、 深海棲艦の空母ヲ級が見逃すはずがなく檻をぶち壊した。 提督「しまった……! 加賀、お前は赤城を追え!」 加賀「提督は!?」 提督「俺は逃げた奴を追いかける!」 提督「赤城を追って、母船の援護をしろ!」 この命令のあと、赤城さんを追った。 遠くの海で黒い煙が上がるのを見ている赤城さんにやっと追いついた。 これは提督からあとで聞いた話ではある。 提督はヲ級のあとを追いかけ島の中のとある洞窟に侵入した。 そこは深海棲艦が拠点としてる住処であり、その本拠地だった。 提督は深追いして敵本陣まで来てしまったのである。 さすがに不味いと思ったのか岩陰に隠れること4時間弱……。 張り詰めた緊張感と疲労と空腹がピークに来た時、 近くを巡回する深海棲艦にビビってこそこそと移動を開始。 だんだんとその本陣奥深くまで進んで行く 提督の目の前にあったのは一本のバナナだったそうだ。 提督がこのあとどうなったかは言うまでもない。 一方私と赤城さんは小型船で母船に行っていた。 赤城「私のせいで……みんなが」 赤城「あの船が落ちたら作戦本部の偉い人達も死んでしまって……」 赤城「司令の目指す平和がまた遠ざかってしまう……」 加賀「落ち着いてください。大丈夫ですから。私と赤城さんが戦えば 必ずあの船も救えますよ」 母船に戻るとそこはもう戦場となっていた。 深海棲艦がかなり乗り込んできていて、多くの乗員が血を流していた。 船上は大混戦となり次から次へと向かってくる敵を薙ぎ払った。 呉「危ないッッ!」 加賀「はっ!?」 呉「戦場でぼーっとするな。どうした一航戦。貴様の力はそんなものじゃないんだろう」 加賀「ありがとうございます……」 呉「礼なら生き残ったあとよ。生意気なあんたの相方とあの馬鹿ははぐれたの!?」 加賀「赤城さんは……。司令は島に残ってます」 呉「はあ!? 死にたいのあいつは……撤退命令が出ていたはずよ!」 呉「あんたは生意気なあんたの相方を探しに行きなさい!ここは私に任せなさい」 加賀「ありがとうございます!」 赤城さん……無茶をしていなければいいのだけど。 それにさっきから気になっているこの船のエンジン音……。 どうもおかしい。 赤城さんも気になるけれど、 この船がさっきから動いていない気がする。 海の上だし、爆発だのの揺れで動いているって言われればそうも感じるし……。 兎にも角にも私は動力室に入った。 そこには深海棲艦と戦う赤城さんがいた。 加賀「赤城さんから……離れてっ!」 赤城「ハァ……た、助かったわ。ありがと……また来るわ」 加賀「私に任せて。少し休んでください。だいぶ傷をおったようですし」 70 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2013/12/26(木) 02 16 40.08 ID D50QNS1To 赤城「加賀さんもやっぱり気になって来たんですよね……」 赤城「この船、動いてないんですよ……。もう部品がだめみたいで」 赤城「壊れた箇所を直さないと……」 私は迫り来る深海棲艦と対峙するのに精一杯で赤城さんの 言っていることをまともに聞けなかった。 赤城「この海域から脱出して、生きて帰ることができれば…… また戻ってこられるのだから……」 赤城「早く直さないと最悪この船は沈められる」 あんなに動揺していた赤城さんは少し血を流したせいか この頃には冷静になっていた。 その赤城さんがした判断は……。 赤城「この船ね……」 赤城「ちょうど私、一人分で直るの」 加賀「……は? 何を言って……」 赤城「加賀さん……今までありがとうね」 加賀「赤城さん!? 何を馬鹿なこと!!」 次から次へと立ち向かってくる深海棲艦のせいで 私は私の後ろにいる赤城さんの方も振り向けない。 赤城「4歳だっけ? あの時一緒に行ったピクニックのお弁当の ミートボール私が加賀さんの食べちゃって……それで喧嘩したよね」 加賀「何言ってるんですか!!こんな時に!!」 赤城「司令に……平和を取り戻してねって伝えてね」 赤城「あと、加賀さんには約束してほしいことがあるの。 私も加賀さんも大好きなあの人を……最後までよろしくね」 赤城「私の分まであの人の側にいてあげて守ってあげて」 加賀「私が!私が代わりになりますから!待ってください!今こいつらを片付けて!」 赤城「だーめ。加賀さん、司令のこと好きなら素直になんなくちゃだめだからね」 加賀「待って!!赤城さん!!行かないで!」 早く平和になるといいなぁ……。 そう最後に呟いて赤城さんはその場から消え去りました。 それとほぼ同時に船は動き出し、あっという間に戦闘区域から脱出した。 作戦は多くの負傷者、死者、行方不明者を出し……失敗した。 船の中に残った深海棲艦も全て撃破し、 生き残って船に乗っていたものは無事に本土にまで帰ってきた。 私はそれから……何もやる気が起きずぼーっとすごしていた。 しかし、ここからが私達の国は驚きの連続だった。 あの作戦から一ヶ月後……。 行方不明者扱いになっていた提督が帰ってきたのだった。 その提督が一緒に連れていたのは戦艦棲姫とその通訳のヲ級だった。 提督は本部にその二隻を連れて行き…… 日本と深海棲艦達の和平の協定を結びつけることに成功した。 本人に聞くと 提督「……俺もなんでそんなうまく行ったのは全然分からない」 提督はあのあとバナナによってあっさり捕まり、 生贄として深海棲艦の姫の前まで引きずり出された。 しかし、その姫こそが幼少の頃、一緒に海で遊んだという深海棲艦だったのだ。 提督はその姫が生きていたことに喜び捕虜であることも忘れ、 同じように姫も提督が捕虜であることを忘れ抱き合ったという。 一体何故殺されたはずの姫が生きていたのか…… 事実確認をすると。 あの海での事件。 両親は憲兵を呼んで提督と共に一目散に避難したそうで 実を言うとその姫の最後をきちっと見ていなかったのである。 何が「俺は――忘れない」だ。本っっ当に適当な人間であることがこの時判明した。 提督が自分のことを適当だとかだらしないとか言っていたのは 嘘でも謙遜でもなく紛れも無く自分を客観視して事実だった。 それにしても自覚があるだけ余計に厄介なのである。 話を盛りすぎにも程があったのだ。 その時の提督の証言がこれである。 提督「いやー、なんかシリアスな雰囲気だったからついつい話を盛ってしまった」 私が初めて提督の顔面をグーで殴った日のことである。 提督曰く、幼少の頃の記憶などそんなものだし、 俺にとってその別れはそれくらいの絶望だったんだ。と逆ギレした。 事実確認をすると、 提督が両親と共に逃げていったあと呼ばれた憲兵達は姫を攻撃するも殺せなかったという。 そして殺せなかった上に逃してしまい、 姫が自分の住処に帰り父親あたりが傷ついた姫を見て怒り狂った挙句、 私達の住むこの土地に攻撃をしてきたのだと。 さらに深海棲艦の姫のほうも言葉が通じないなりに提督との記憶はあり楽しかったらしく その提督といきなり別れさせられたという絶望は同じだったとか。 姫も姫の方で提督が異種である私と関わったせいで殺されたんじゃないかと思っていた。 そのせいで酷く人間に恨みを買っていたらしい。 そこから戦争を今までずっとしてきてたのだが。 その提督が生きていたとあって……もう戦う気も起きなくなったとのことだった。 結局の所この深海棲艦との数年に渡る戦争は あの阿呆と書いて”ていとく”と読む人で始まり 阿呆と書いて”ていとく”と読む人で終わるのだった。 だけどこの戦いで赤城さんがいなくなったのは事実であり、 そしてその犠牲の上でなりたったとても残念な平和だったのだ。 私自身は赤城さんとの約束もあるし、 今更この人を放って置くわけにはいかない。 もうこの人から離れるのはとっくに遅く、入れ込み過ぎていたのだった。 それにもしこの戦争の真実が明かされたのであれば 戦争で家族を失った人から命を狙われる可能性がある。 何より私が提督の側から離れないでいるのは私自身が提督のことを大好きだからで、 こんな適当で馬鹿で阿呆でくだらないことが大好きな提督が大好きで そんな人と一緒にいたいと思ったからで。 そう思った経緯はこんな感じ。 結局私自身も適当でなんとなくでいつの間にか……といった感じ。 私と提督は最後の、卒業試験の日、 あの沖ノ島までやってきて墓を建てた。 提督に試験を受けに行かなくていいのですか?と尋ねたが 前日もそうだったがこの後の日もかなり遠くまで提督の予定は縛られていた。 それもそのはずで提督みたいな司令官レベルの人間が停戦にまで持ち込んだのだから 軍の上層部に引っ張りだこで勲章だの表彰だの昇格だのなんだって大忙しだった。 だから墓をたてに来られるとしたら日が経っていない今日しかないとか。 この沖ノ島は深海棲艦の唯一の領土として献上することも含めての 和平の条約だったので本来ならばもう私達は入ることはできないのだが、 特別に許可をもらったそうだ。 提督「……赤城、お前の犠牲は無駄にはしなかった」 加賀「赤城さん……ありがとう」 提督「赤城、見ているのかな。どっかで。俺が話した平和には見事にしてやった」 提督「これから俺はあの忌まわしい事件のあった元海水浴場である横須賀の海を 護るためにその近くにできた鎮守府で勤務することになる」 提督「だが、もう平和になってしまったから護るというか維持するだけなんだけどな」 提督「これから……お前の分まで加賀と一緒に平和という奴をたっぷり満喫してやるさ」 加賀「赤城さん、あなたとした約束。守り続けてみせます」 加賀「全ては私に任せてください」 加賀「提督、今日は平和ですね」 提督「……。違うな。今日ももちろんそうだが明日もきっとそうさ。 提督「なんてったって戦争は終わっちまったんだからな。だからこう言うんだ」 提督「今日も平和だ」 ☆後日談☆ 卒業式の日。 提督は呉さんと再会したのだそうだけれどそれはそれは大変だったそうで。 呉「よくも……私との勝負を投げ出してくれたわね……」 提督「ち、ちがっ、しょうがないんだって! あの日しか空いてなくって」 呉「私は逃げるなと言ったはず。逃げたら殺すと言ったはず」 提督「お、おい落ち着けってマジで」 呉「その軍刀を抜け!」 提督「いやまじでやめろって!首席はお前なんだからもういいだろ!? 今までのは全部まぐれだよ!偶然! 俺なんかよりもお前のがよっぽど優秀だから」 呉「そのムカつく謙遜をやめろって言ってるのよ私はぁぁぁ!!!」 ちなみにこの会話が行われているのは卒業式の壇上である。 その場にいたほとんどがこの二人の入学以来の因縁を知っていて、 「あーはいはい。また夫婦漫才か」という空気になったという。 その空気に耐え切れなかった、というかそういう風に見られていたことを その時知った呉さんは大人しく刀を鞘に納めたという。 呉「あんたが次席になったおかげで私は首席になり 英国生まれの大戦艦を預かって呉鎮守府に勤務することが決まったわ」 提督「へえ~、そうなんだ。俺も加賀と一緒に横須賀に行くことになったよ」 呉「……本当に最後まで嫌なやつね」 提督「えっ……あ、行っちゃったよ」 こうして提督は呉さんを怒らせたまんま別れてしまったという。 結局ここから全く会わずに再会したのがつい最近のことである。 後日談おしまい。
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/15666.html
救世騎士 バズ・タード・テルミドール提督 R 水文明 8 クリーチャー:グレートメカオー/ナイト/リベレーター 6000 ■相手の呪文の効果またはクリーチャーの能力によって、このクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。 ■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中からナイトとリベレーターをすべて手札に加え、その後、残りを好きな順序で自分の山札の一番下に置く。 ■バトルゾーンにある自分の他のクリーチャーすべてのパワーは+2000される。 ■W・ブレイカー 作者:宇和島 フレーバーテキスト 「指揮は私がとる。解放軍の諸氏、派手に行こう。」---バズ・タード・テルミドール提督 収録 DMTend-01 「終末世界編(ザ・ハルマゲドン) 第1弾」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/229.html
318 :響のマフラー:2014/02/06(木) 00 09 24.68 ID lwZwtEvb ヒトニイマルマル、鎮守府近海の演習海域。 小型の高速ボートの上で、響は演習の出番を待っていた。すぐ隣では、姉妹たち第六駆逐隊による 射撃演習の様子を、提督が見守っている。 「司令官?」 「何だあ、響」 一面灰色の曇天の下、響きは姉妹たちの動きを見つめたまま、静かに提督に問いかけた。 「司令官、寒くは無いのかい?」 薄手の紺色コートに両手を突っ込んだまま、提督がすん、と鼻を鳴らす。 「大したことねえよ」 強がりだ……響は思った。近海とはいえ今日は海風が強い。しかも今は2月だ。 日本の暦の上では春が始まる頃だというが、それが一年で一番寒い時期とは、 何かの皮肉のつもりだろうか。 提督の着古したコートは、潮を含んだ寒風に吹き荒らされてペナペナに傷んでいる。 太陽の出番を待つでもなく、今にも引きはがされそうだ。 「やせ我慢は、良くないと思うよ?」 響が白いため息をつくと、提督がふん、と鼻を鳴らした。 「我慢なんかしてねえよ。つうかお前らこそ、年中そんなカッコで良くもまあ」 「私たちは艦娘だからね。海さえあれば年中元気さ……特に私はね」 「お・そ・ロ・シ・ア、ってか」 「……一段と寒いね。響、出撃する」 愛想笑いを浮かべる気にもならない駄洒落だった。 響はボートの縁を蹴って、姉妹たちが待つ鈍色の海へと降り立った。 頑固な提督にも困ったものだ……手洗い波しぶきの歓迎の中、響は思う。もう少し健康管理を してもらわないと、じきに風邪を引いてしまう。そうなると困るのは自分達だ。 ひいては海軍全体に影響が波及し、深海棲艦に隙を見せることになりかねない。 ――何とかしないとね。 「魚雷、一斉発射! てーっ!」 雷の号令。 横一列に並んだ第六駆逐隊4名の放つ魚雷が、仮想標的目がけて鼠色の海を切り裂いていく。 水面にうっすらと見える白い泡の軌跡。 一本足りないけど、楽譜の五線譜のような。 高空を遊ぶ攻撃機の編隊が曳く、飛行機雲のような。 灰色の毛糸に編まれた、飾りげないストライプのような―― 「そうか」 響がぱちんと指を鳴らすと同時に、仮想標的に命中した魚雷が高々と水柱を上げた。 「どうしたのよ、響?」 「いや、こちらのことさ。さあ、続きを片付けよう」 隣で小首を傾げた暁をよそに、寒空の中、響は艤装を高く鳴らして前進した。 319 :響のマフラー:2014/02/06(木) 00 12 10.53 ID lwZwtEvb 同日、フタサンマルマル、駆逐艦営舎。 同室の第六駆逐隊の面々が寝静まる頃、パジャマ姿の響はごそごそとベッドを抜け出した。 冷たい床に白く小さな足を降ろし、小型の懐中電灯で暗い部屋を照らす。 まん丸の光に照らし出されたのは、滅多に開けることのない自分の引き出しだった。衣 服やら手紙やらが雑多に押し込まれた奥底をまさぐると、ふわりとした感触があった。 響はふわふわを掴み、引き出しから引っ張り出す。編み棒の刺さった毛糸玉だった。 響がこの鎮守府に配属されたとき、何かの役に立つかもと持ってきていたものだった。 毛糸玉は3つ。紺色に、赤に、グレー。どれも無難な色だと思う。 響は両手に毛玉を抱えると、ととっとベッドに戻った。 これで提督にマフラーを作ろう……響は頷いた。 あの紙みたいなコートは見ていられない。襟元さえ温かければ、人は十分に暖をとることができる。 季節感のある装いは、紳士の嗜みだとも思う。自分たちの提督が、相応の身なりでいてくれることは、 一部の艦娘にとっては士気高揚にも結びつくだろう。 しかし、それより何より、自分の気持ちを、ひと針ひと針込めたマフラーを提督が…… しんと冷えた営舎の空気の中、響は耳元がぽっと熱くなるのを覚えた。 ――いやいや、私は何を考えている。 ぷるぷると銀髪のロングヘアーを振って、響は編み棒を構えた、が……。 その姿のまま、響はしばし硬直した。 ――提督は、何色が好きなんだ? 紺、赤、グレー。紺、赤、グレー……皆目見当がつかない。 ――わ、私は……そんなことも知らないでこんな事を……。 響はがっくり肩を落とし、毛糸玉を見つめた。 当る確率は三分の一、いやいや、そんなことはない。黄色が好きかも知れないし、 あの偏屈な性格からしてピンクが好みだとか言い出す可能性は十分にある。 提督が素直であることを祈り、響は再び手元の毛糸玉に集中した。普段使いを考えるなら紺色だ。 でもそれだとペラペラのコートと同じ。全身紺色ってどうなの? オシャレって言えるの? そこいくとグレーは最強。どんなファッションにも合わせられる。 私服だってコートだって、難なくマッチするだろう。 でも、でも、でも! さんざん迷った挙句、自然と響の右手に収まっていたのは、赤い毛糸玉だった。 響は心の中で納得していた。 ――これは私の色……不死鳥の、色だと思う。 この際、ちょっと派手だっていい。目立ったっていい。響はそう思った。 もしも気に入ってもらえなくても、こんな突飛なマフラーだったら、きっと冬が来るたびに 自分の事を思い出してくれるに違いない、と。 それにもしも、もしも気に入ってくれたとしたら。 冬の海のから帰ってきた時、一番最初に目に留まるのが、赤くて目立つ姿だったら。 響はどんな困難も超えて帰ってくるだろう……文字通り、不死鳥のように。 今度は顔全体がぽぽぽっ、と熱くなった。よく分からないけど、頬が緩んだ。 響はきょろきょろと部屋を見回し、聞き耳を立てる。規則正しい寝息がみっつ。進路ヨシ。 「さて、やります、か……」 小さくつぶやいて、響はベッドサイドの読書灯に毛布を掛けて手元だけを照らした。 そして毛糸のカーディガンに袖を通すと、静かに編み棒を動かし始めた。 320 :響のマフラー:2014/02/06(木) 00 13 07.68 ID lwZwtEvb 思いつきで始めたぜ。 続くぜ。多分エロもあるぜ。
https://w.atwiki.jp/kyoumoheiwada/pages/11.html
1~200/ 201~400 / 401~600 / 601~800/ 801~1000 ☆連れて行け☆ 提督「ひゃっっほう! 行ってきまーす」 加賀「提督」 提督「ん? どうした?」 加賀「私も連れて行ってください」 提督「……」 提督「……」 提督「……」 提督「……分かったよ。そんな悲しそうな顔するなよ。 俺は別にどこかに行ってそのまま帰ってこないわけじゃないぞ」 ☆たまにリア充いるよね☆ 加賀「て、提督」 提督「大丈夫か!?はぐれるなよ?」 加賀「移動中に話はだいたい聞きましたが、まさかこんなに人が多いとは」 提督「年々増えてるらしいからねー。ほらはぐれないように手つなぎなさい」 加賀「はい。離さないでくださいね」 提督「離さないよ。なんで念を押したんだよ」 ☆参戦☆ 扶桑「コミケって何? コミュニケーションの略かしら?」 那珂「ちっがうよーっ! そこで那珂ちゃんのCDを売るの! 扶桑さん綺麗だから売り子お願いしたいんだけど」 扶桑「綺麗……?ありがとう、手伝えることなら手伝うわ」 那珂「これ去年の写真なんだけど」 扶桑「ごめんなさい無理」 那珂「……うん。那珂ちゃんこそなんかごめんね」 ☆転売厨☆ 那珂「ということがあってね。それで一人で頑張ってるの」 提督「まあ会場の人混みの様子を見せたらそうなるわ」 提督「っていうか公式になったんだから手伝ってくれるスタッフくらいいないのか?」 那珂「えへへ、それがいなくってね」 提督「そっか。じゃあ5枚くらい買ってやるか」 那珂「ホントに!?」 提督「使用用が1、プレミア狙いの転売用が4枚。無論サインはつけてくれ」 那珂「なんかあんまり嬉しくなーい」 ☆年賀状☆ 提督「そういえば年賀状どうしようっか」 加賀「まだ書いてなかったんですか?」 提督「えっ? ははは、まあ忙しかったからねえ」 加賀「提督は上の方たちには直筆でお願いしますよ」 提督「えー! やだよ面倒くさい!加賀やってよ」 加賀「私は私の分で書いてしまいました」 提督「じゃあそこに俺の名前も書き加えてよ」 加賀「ずるはだめです。他の箇所は手伝いますから一緒に書いてください」 ☆運動神経悪い艦娘☆ 鈴谷「ぎゃはははは!!」 提督「ぎゃはははは! こんな運動神経悪い奴いねえーよ!!」 電「笑いすぎて、お、お腹痛いのですぅ~」 天龍「でもこれけんすいとか組体操なんか扶桑はできないんだろうなぁ」 山城「それは姉様を馬鹿にしてるのですか? それとも姉様のお体の心配をしてくれてるんですか?」 天龍「なんでいるんだよ~~」 ☆売上7割は呉鎮守府が☆ 呉「売上はどうだったの?」 那珂「えへへ、ばっちりだよーっ!」 呉「そう、よくやったわ。上出来ね」 那珂「……初めて褒められた?」 呉「何よ。私だって褒めるべき時は褒めるわよ」 那珂「今日の呉何か変だよ。一緒に寝てあげよっか?」 呉「結構です」 ☆お疲れのご様子☆ 提督「加賀? 珍しいな……ソファ座ったまま寝てるよ」 愛宕「あら? 本当ね。昼間、提督が連れ回したから疲れたのよ」 提督「だって着いて行きたいって言うんだもん。 でもまあ初参加にしてはよく音を上げずに着いてきてくれたよ」 鈴谷「提督どうするの? 襲うの?」 愛宕「やーん、ケダモノ~」 提督「普通に部屋まで運んでやるよ」 ☆やばいと思ったから性欲を抑えきった☆ 愛宕「ほらキスしちゃいなよーチャンスチャンスっ」 鈴谷「そうそう、ガッとやってチュッと吸ってはーんっじゃん?」 提督「あほか、だめだめ。合意の上意外は強姦も同然よ」 愛宕「多分平気だと思うわよー」 鈴谷「あっっつい濃厚なのが見たいな~」 提督「さっさと部屋に戻れ色ボケども」 鈴谷「提督に言われたくない」 愛宕「万年ラブコメ男~」 ☆大晦日☆ 天龍「ほら、さっさとやるぞー」 鈴谷「提督と加賀姉だけ遊びに行ったのにあたし達は大掃除するのー!?」 摩耶「んなこと言ったってしょうがねえだろ。提督ならまだしも加賀姉に頼まれたら」 電「いっぱい褒められるように頑張るのです!」 天龍「電だってこう言ってるのにお前ときたら」 鈴谷「じゃあお昼カレー食べたい」 天龍「なんでも食えよ。年越しカレーでもなんでも」 鈴谷「やったー!頑張るよー!」 ☆当選発表☆ 提督「宝くじ300円しかあたってなかったよーう!」 電「で、でも300円当たったのはすごいのです!」 提督「実はそんなにすごくはないんだけどね」 加賀「いい夢が見られたと思えば」 提督「まあそんなもの当たるわけないしなー」 ☆今年を振り返って☆ 提督「今年も残りわずかだけど、どうだったよ」 愛宕「私はまあまあ楽しかったわ」 電「電もお姉ちゃんたちがいたので楽しかったのです」 摩耶「アタシは毎回どっかの馬鹿に振り回されてた気がするよ。なあ鈴谷?」 鈴谷「えっそれあたし!?カレー食べられれば満足かなぁ」 天龍「俺は後半は散々なことが多かったなぁ」 加賀「私は……特にいつもと変わらなかったですね」 ☆年の暮れのお祭り☆ 提督「年越しの酒をー持ってくるのじゃ!」 加賀「また飲むんですか?」 提督「これが飲まずにはやってられっかい!」 愛宕「そうよ! 加賀さんも飲みましょう!」 加賀「一升瓶片手に何言ってるんですか」 鈴谷「今夜は宴だね!?」 電「わたパチ食べていいのです!?」 天龍「みんなやる気まんまんだな」 ☆さよなら2013☆ 電「はわわ、蝶野さん怖いのです……」 鈴谷「いなづま まい ふれんど」 提督「ぎゃはははは!」 摩耶「蕎麦作ろうよ、ねえね」 加賀「そろそろそんな時間かしら」←ハゲヅラ装備 提督・鈴谷・天龍「ぎゃははっはは!」 電「こっちのほうがある意味怖いのです」 ☆年越し☆ 天龍「ちょっと酒飲んだら眠くなってきたなぁ」 電「電は年越しの瞬間寝過ごしそうなので頑張って起きてるのです」 愛宕「はいはい、電はお姉ちゃんに抱っこされて寝ましょうねー」 電「はわわ。ま、まだ寝ないのです~~」 提督「俺もあのふわふわのおっぱいに頭うずめて寝たいです」 加賀「どうぞ」 提督「」 加賀「 ど う ぞ !!!!!!」 ☆あけました☆ 摩耶「いいってアタシは」 鈴谷「ほら一緒に飛ぼうよ!」 摩耶「年越しの瞬間地球に立っていなかったって言いたいのか?」 鈴谷「わかってるんならほら早く! いくよ……3,2,1」 摩耶「よっと」ピョンッ 鈴谷「なぁに年越しごときではしゃいじゃってんだか……はっずかしぃー!」 摩耶「……お前なぁ」ゴゴゴゴゴゴゴゴ ☆今年もよろしくお願いします☆ 電「年越しの瞬間は愛宕お姉ちゃんに抱っこされてたのです」 愛宕「電のほっぺぷにぷに~~」 電「えへへ、くすぐったいのです~」 提督「ぶはぁー! 窒息するわ!」 加賀「本望では?」 提督「おっぱい柔らかかったぁ~(そんなわけないだろ!まだ死にたくないよ!)」 加賀「提督、逆です。本音出ちゃってます」 ☆☆ 金剛「あけましておめでとうごジャイマス」 呉「はい、あけましておめでとうございます。今年もよろしく頼むわよ」 金剛「任せるネ! 今年こそは提督のハートを鷲掴みにしてあげるネ」 呉「……先が思いやられる」 扶桑「ハッ、年越しの瞬間寝過ごした ☆もういいや☆ 山城「今何か記憶が飛んだような」 扶桑「きっと何か不幸なことが起きたのよ」 龍驤「寝過ごしたこと意外に?」 呉「あんた達といると幸先悪いわねぇホント」 那珂「気合! 入れて! ニューイヤーライブ! 行っくよー!」 呉「近所迷惑だからやめなさいってば」 ☆あけおめことよろ☆ 加賀「新年あけましておめでとうございます」 提督「今年もよろしくお願いします」 電「あけましておめでとうございます!」 提督「加賀はもちろんだが、電も振り袖がよく似あってるよ」 電「はわわっ。そう言われると恥ずかしいのです」 提督「よし、初詣行くぞー!」 ☆着物万歳☆ 呉「さすがに振り袖は動きづらいわね」 扶桑「そうね、でもとっても綺麗よ?」 金剛「私いつもとあんまり変わらないデス」 龍驤「着物はええわぁ。体型気にせんでええから」 那珂「はやくー!初詣行こうよー!」 山城「やはり姉様の着物姿は世界一です!!」 ☆お正月飾り☆ 提督「あの神社なら初日の出も見えるし」 愛宕「綺麗な場所よね。摩耶も振り袖やってもらえばよかったのに」 加賀「遠慮しなくても」 摩耶「いや単純に動きづらいからいいよアタシは」 電「鈴谷お姉ちゃんがいないのです」 提督「そういえばいないな」 天龍「あいつなら新年早々吊るされてたぞ」 ☆初詣☆ 提督「いやー、初日の出も見れたし、気持ちのいい元日を迎えることができたな」 愛宕「そうねえ、問題は……」 天龍「ああ、この人だかりの初詣だよなぁ」 提督「コミケ終わりにまたコミケかよってくらい人いんな」 電「はわわわ、大人ばかりで前が見えないのです」 加賀「電、私の手を離してはだめよ」 提督「もう親子にしか見えないな。君ら二人は」 ☆ねがい☆ 提督(今年も平和でありますように) 加賀(今年もみんなが無事でありますように) 電(もっと強くなれますように) 天龍(今年こそは平和に過ごしたい) 愛宕(みんなが幸せになれますように) 摩耶(今年も楽しく過ごせたらそれでいい) 鈴谷(みんなと美味しいカレーが毎週食べられますように) ☆境内の人だかり☆ 扶桑「あ、鼻緒が切れた」 扶桑「人混みで……ちょっと休憩したい」 呉「そう、じゃあ置いて行くわね。山城、あとは頼んだわよ」 山城「任せて下さい!!」 那珂「え、もしかしてこの人達全員、那珂ちゃんがここに初詣に来るって予測したの!?」 龍驤「それは思い上がりにもほどがあるわ」 ☆あけおめメール☆ 提督「そういえばあけおめメールはTwitterとかで済ませちゃったなぁ」 提督「メールとか来てるのだろうか」 提督「お、1件来てんじゃん。どれどれ」 GR●E [GR●E]友達からゲームに招待されました 提督「……………………」 ☆お餅が美味い☆ 電「お雑煮美味しいのです」 愛宕「おせち料理美味しい~」 鈴谷「カレー美味しい~」 提督「餅がうまうま……ウッ!」 摩耶「喉に詰まらせたか?」 提督「うっ……う……美味い!」テーレッテレー 加賀「……。まだあるのでゆっくり食べてください」 ☆年賀状だけはいっぱい来てしまった☆ 提督「……やべえ」 加賀「だから言ったじゃないですか。 もっと心当たりある人はいないんですかって」 提督「いやほら、俺お友達いないから来ても2,3枚かと思ってたんだよ」 天龍「うっわ、どっさり来てんな……こりゃ上層部のおっさんもいい所じゃねえか」 加賀「上だけならまだしも下からもこんな山盛りに来てますよ。 提督はご自分の立場をもっと理解してください」 提督「ふぇぇ」 ☆憂いの女神☆ 山城「姉様が存分に初詣を楽しめなかったと嘆いてるの」 龍驤「まあそらしゃーないわな」 山城「なんでよ!!なんでこの世はこんなにも理不尽なの!?」 龍驤「知らんって! でも考えてもみいや。病弱でいっつも儚げで あの憂いの姿が扶桑の美しさの秘訣やと思わんか?」 龍驤「それが見てみ。那珂みたいに鬱陶しかったらどないすんねん」 山城「……それだったらもう姉様はトップアイドルね」 那珂「ねえちょっとー!さっきから聞こえてるんですけどー」 ☆初夢☆ 天龍「枕の下に見たい夢の写真とか入れると見れるらしいぜ」 電「じゃあルンバが見つかる夢を見たい時は」 天龍「ルンバの広告チラシとか入れたらいいんじゃねえか?」 愛宕「やだ何それ。みんなはどんなのが見てみたい?」 鈴谷「やっぱカ 天龍「うーん、俺は改二になってすっげえ強くなってる夢かなぁ」 鈴谷「ねえ聞いてよ!」 ☆夢テロ☆ 鈴谷「ねえ摩耶~寝てるの? 摩耶~聞いてよみんながね~」 鈴谷「きれいな寝顔の摩耶~。耳元で愛をささやくぞ摩耶~」 鈴谷「摩耶~摩耶~」 ――摩耶の夢 鈴谷「ねえ摩耶遊ぼうよ!」鈴谷「摩耶待ってよ!」鈴谷「摩耶構って構って!」 鈴谷「暇だよ摩耶」鈴谷「ねえ摩耶?」鈴谷「摩耶ーー!」鈴谷「摩耶ペロペロ」 鈴谷「摩耶可愛いよ摩耶」鈴谷「カーニバルだよっ♪」鈴谷「げへへ、脚触らせろーい!」 摩耶「うわああああああああ!」 ☆早くおっきくなりたいな☆ 金剛「もちろんデス! 一緒に寝るネ!」 龍驤「うんありがとうな。おやすみ~」ムギュウ 金剛「RJが甘えてくるなんて珍しいデス」 龍驤「たまにあってもええやろ」モミモミ 金剛「RJ? 触ってもいいけどサー、時間と場所も弁えてるからいいけどサー」 金剛「私眠れなくなっちゃうデス」 龍驤(これでおっぱい触りながら顔うずめながら寝て初夢に出して効果を……!) ☆寝起きドッキリ☆ 提督「おはようございま~す……。 今日は摩耶ちゃんに寝起きドッキリを仕掛けたいと想います」」 鈴谷「用意するものはこちら。ペットボトルのお茶」 提督「このお茶を摩耶の股間に……じんわりじんわり」 摩耶「うーん……」 鈴谷「これできっと摩耶はおもらしをした夢を見ることでしょう」 ☆洪水☆ 提督「初夢がおもらしをする夢だなんて……可哀想に」 鈴谷「それじゃあ起きる前に一旦部屋から出て、外から摩耶を起こしてあげよう」 ………… …… … 鈴谷「摩耶ー! 摩耶ー? 起きてるー? 起きてー!」 摩耶「……んにゅう。ハッ!? う、うん。ちょっと待って」 鈴谷「摩耶? 入ってもいい?」 摩耶「だめ!! 待って!! だめ!!」 提督「ぷぷっ……」 愛宕「二人共~。あんまり私の可愛い妹をいじめないでくれるかしら?」 ☆ぺったんお餅つき☆ ※愛宕に全部バラされたので罰を受けることになりました。 摩耶「餅つきをしよう。お前らこねる方な」 提督「摩耶さん、お餅はどこでございましょう」 鈴谷「もちが見えないでございましょう」 摩耶「早くこねろ」 提督「うっす」 鈴谷「臼だけに?」 摩耶「つまんねえこと言ってんじゃねえよ。そら、ぺったんこ!」ドガッ 提督「ぎゃああああああああ」 ☆駅伝☆ 金剛「OH!ゴールしたネ!」 呉「何? 駅伝?」 那珂「そうだよ! この中にもきっと那珂ちゃんのファンがいて 那珂ちゃんのために走ってる子とかいるんだろうなぁ」 龍驤「めでたい奴やなぁ」 扶桑「……うっ、目眩が」 山城「姉様、もしかして自分が走ってるところを想像したのでは!?」 龍驤「んなアホな」 ☆お正月休み☆ 金剛「日本人は働き過ぎデース。お休みが1日しかないネ」 呉「そう? それが普通だったから何の違和感もないわね」 金剛「もっと心にゆとりを持つべきデス」 呉「その教育方法は失敗してるんだけどね」 扶桑「確かに日本人は働き過ぎだと思うわ」 呉「あんたが言うな」 ☆羽根つき☆ 天龍「ただいまー」 提督「おう、遠征ご苦労~」 天龍「って、うおお!? 顔面真っ黒だぞ!?」 天龍「何塗ってんだそれ……。墨か?コナンの犯人みたいになってんな」 提督「加賀と罰ゲーム有りの羽根つきしたらこうなった」 天龍「塗る所なくなるまでボロクソに負けたのかよ」 ☆やっぱ2部だよな☆ 提督「やはりジョセフだよ! シーザーだよ!」 天龍「俺は3部かなぁ」 鈴谷「5部じゃないの?」 愛宕「4じゃないの? 加賀「1……」 提督「……珍しいね」 ☆マリカ☆ 加賀「……」レッチェゴーレッチェゴー 提督「あっ、お前今のキノコ使うタイミングわざとだろ!?」 愛宕「青甲羅行くわよ~」 加賀「むむむ」 提督「だからなんで俺のとこああああ! 巻き添えにすんなし!」 鈴谷「あ、コースアウトした!」 加賀「世界最強の配管工のヒゲはタダでは死にません」 ☆合作☆ 提督「電の書き初めか。『なのです』って……」 加賀「電らしくていいじゃないですか」 提督「まあそうだけど。あ、そうだ。ちょっと待ってて。俺も書き初めやる!」 加賀「……?」 提督「俺が書いたこの『じなんです。そう、お尻のあ』を隣に飾ってくれ」 加賀「破いていいですか?」 ☆濃味☆ 金剛「おせち料理って何か物足りないデース」 龍驤「まあ英国育ちやったら日本の和食は薄味かもしれんわなぁ」 呉「一つ一つに意味が込められているのよ」 金剛「ピザ=ぽっちゃりみたいなことデス!?」 龍驤「それはちゃうで!!!」 呉「なんでそんな強く否定するのよ」 龍驤「いや……なんとなく」 ☆てめえの血は何色だ!☆ 提督「あ! 任務遂行の報告書出すの忘れた! ガッデム!」 愛宕「ええ!?」 加賀「だからあれほど確認してくださいと」 電「ど、どんまいなのです」 天龍「俺がMVP取ったってのに何してんだ!」 鈴谷「ええー! なんか萎えたー! もう演習行きたくない~!」 摩耶「何考えてんだこの糞提督!」 提督「うるせぇお前ら陸奥になるビーム喰らえ!」 天龍「おう早く出してみろよ。ああん?」 摩耶「早くしろよオラ。てめえは何色のビームを出すんだ?」 ☆姫☆ 電「加賀お姉様、お疲れ様ですわ」 加賀「……? 何かあったの? 変なしゃべり方して」 電「はい! 司令官さんに女の子は年の始めはお上品にして過ごさなくてはいけない ”姫始め”というのがあるって教えてもらったのです」 加賀「そうね、でももう3日だからやらなくても大丈夫よ。 今の一言でギリギリセーフだと思うわ。あとそのことは忘れなさい?」 電「そうなのですか?」 加賀「ところで提督はどこへ行ったかしら」 その後、大量の艦載機が提督を追いかけ回していた。 ☆セクハラクエスチョン☆ 愛宕「ねえねえ教えて~」 鈴谷「もうお仕事終わったの~?」 提督「見りゃ分かんだろ。終わってないよ」 愛宕「威張って言うことじゃないと思うけれど」 鈴谷「そうじゃないよ。夜のお仕事はもう済んだの?」 愛宕「姫始めがどうとか電に吹き込んでおいて自分はどうなのよー」 提督「……」 提督「……ッ」ダッ 鈴谷「あっ逃げた!」 ☆クレイジーカレーガール☆ 鈴谷「今日は……今日は……」 鈴谷「金曜日だぁぁぁ!! あっびゃぁぁ~~!」 摩耶「とうとうとち狂ったか」 鈴谷「今はカレーの季節だよーう!」 摩耶「そんな季節ねえよ!」 ☆川柳バトル☆ 山城「今日は趣向を変えて姉様への愛を川柳にして勝負よ!!」 天龍「お前はどこへ向かってるんだよ」 山城「先攻は私よ、異論は認めない。おほん。 『美しい 愛する我が姉 世界一』これでどう!」 天龍「いや、これでどうって言われても。あーあーすげえよ。あんたの勝ちでいいよ」 山城「真面目にやりなさいよ! 歯茎の水分フェルトの布で拭き取るわよ!?」 天龍「うわっ、想像しただけで口の中がもしゃもしゃに!」 ☆RJのお説教☆ 龍驤「聞いとんのかい那珂ぁ」 那珂「きゅるん?」 龍驤「何をハムスターみたいな目ぇしてんねん! うちの話聞けって! だからあのタイミングで魚雷発射はおかしいって」 那珂「わたし魚雷とかそういうの分かんな~い。きゅるん?」 龍驤「だぁぁーー!その腹立つ顔芸やめろや!!」 ☆お料理さしすせそ☆ 愛宕「じゃあまずはお料理の基本の『さしすせそ』から」 加賀「さ? ……索敵」 愛宕「……。と、とりあえずじゃあ次」 加賀「し。し……。試製晴嵐」 加賀「す……彗星」 加賀「せ……制空権」 加賀「そ……装備換装」 愛宕「お料理のことは諦めて」 ☆おんぶ☆ 鈴谷「提督~疲れたー!おんぶ!だっこー!」 提督「アホか! 電だってそんなこと言わねえよ!」 鈴谷「隙ありぃ!」ガバッ 提督「どわぁ! 重い! 降り……ふぅむ」 鈴谷「あぁ!今スケベなこと考えたでしょ!?」 提督「うわー降りろよーやめろよー(棒)」 ☆横着☆ 扶桑「この鎮守府自体に駅とか内装されないかしら」 呉「どんだけ横着するつもりなのよ」 金剛「作られたら鎮守府内駅って名前ネ」 那珂「もしできたらなんて路線名にするー?」 龍驤「強そうなのがええなー」 金剛「強そうなの? じゃあスタン・ハン線がいいデス!」」 呉「強そうだけどそれはいや」 ☆改☆ 愛宕「改二……ねえ」 提督「なんだ。なりたいのか?」 愛宕「そりゃあ強くはなりたいわよ? 役立たずは御免だもの」 提督「ふぅむ……なったらどうなるんだろうなぁ」 愛宕「 ど う し て 胸ばっかり見てるのかしら~?」 提督「ほっぺたを引っ張ららいれくらはい」 ☆これが普通です☆ 提督「胃が痛いんだけど」 加賀「早くお休みになってください」ガタッ 提督「あ、でもまだ見たいアニメが」 加賀「だめです。悪化したらどうするんですか」 提督「いや寝ながらでも別に見るし」 加賀「だめです。今薬持ってくるので布団に入っててください」 提督「でも 加賀「でもじゃないです。眠りつくまで側にいますよから。 今よりも苦しくなったらすぐに言ってください」 提督「それはやめてくれよ。気になって眠れなくなるよ」
https://w.atwiki.jp/kyoumoheiwada/pages/12.html
1~200/ 201~400 / 401~600 / 601~800/ 801~1000 ☆”重”巡☆ 愛宕「……やばい」 加賀「真っ青ですが何かあったんですか?」 愛宕「……」 愛宕「誰にも言わない?」 加賀「はい」 愛宕「……増えちゃったの」 ☆見るのではなく感じている☆ 扶桑「正月太り……私には縁のない言葉ね」 呉「そうなの? まあそれは羨ましいかもしれないわね」 扶桑「……だって痩せていくのだもの」 呉「なんで!?」 山城「スンスン……この空気ッ。姉様、もしかしてまた痩せました!?」 呉「なんで分かるの!?」 ☆ハチミツ☆ 提督「海外産のハチミツには中毒物質が含まれているそうだな」 電「そうなのです!? ……ハチミツ怖いのです」 加賀「マッドハニー病っていうのにかかるらしいですよ」 提督「子供の頃その辺の花の蜜とか吸ったなぁ」 電「え゛!?」 提督「いや今はやらないよ!? 今はほら、なんか色々怖いじゃん?」 ☆幼少の頃の思い出☆ 提督「子供ってのは何でも口に運ぶもんだよなぁ」 加賀「そういえば私に教えてくれたのは赤城さんで、その時笑いながら 『蜜が美味しいんだよ』って花ごと食べながら教えてくれましたよ」 提督「そういえば食いしんぼうだったなぁ、あいつ」 加賀「赤城さんとままごと遊びを一緒にした時に私が作った 泥団子を口に入れた時はびっくりして泣いてしまったのを思い出したました」 提督「そりゃびっくりして泣くわ。なんでままごとでリアルを追求しちゃったんだよ」 加賀「赤城さんも何で口に入れたのか分からずに 砂の味でぺっぺっってしながら泣いてました」 ☆ください☆ 電「こ、こんにちはっっ」 呉「あら、電じゃない。いらっしゃい」 電「あ、あの、あの、あのあの……」 呉「どうしたの? 今日はおつかい?」 電「お、お年玉ください……」 呉「あの馬鹿に言われてきたのね? そうでしょ?」 ☆ぞろぞろと☆ 鈴谷「姉呉ー。あたしも欲しい~!」 天龍「姉呉、俺も~!」 愛宕「私も~」 摩耶「アタシにもくれよ」 提督「アタイにもくれごぼォアッ!!」ドゴォッ 呉「何揃いも揃って来てんだコラ」 提督「お、お恵みを~~。お恵みを~~~慈悲を~~」 ☆逆襲☆ 呉「そんなこと言ってあんただってあげる側なの忘れてないでしょうね」 提督「無論ッ!さあ、このこども銀行のお金をやろう!」 那珂「うっわー! 那珂ちゃんいらなーい!」 山城「豚虫が触ったものなどいりません」 金剛「テートク! これはつまり私との間に子供作ってこれで遊ばせるって意味デス!?」 提督「HAHA! この人何言ってるのかワカリマセーン!」 ☆Crazy Rendezvous☆ 山城「で、姉様と白昼堂々と逢引ですか。いい度胸ですね」 天龍「違うわッ! 別に扶桑に用なんかねえよ」 山城「じゃあ何ですか!? 日頃姉様はあなたに会いたいと願っているのにも関わらず チラッと姿を見せるだけで話しかけもしないで!!」 山城「姉様の欲求を満たさずに生殺しですか!? 人でなし!」 天龍「もうやだこの人」 ☆恋のバミューダトライアングル☆ 扶桑「……山城? 随分天龍様と仲が良いのね。……あ、そっか」ズモモモモ 天龍「うわっ、あんなドス黒い瘴気って人から出るんだ」 山城「ち、違うの姉様ァ!」 扶桑「そう……私が気になっているって言っていたのに山城は天龍様を私から奪うんだ」 山城「違うんです姉様ァァァ!!誤解なんです!」 天龍(つまり今、ほんとうの所は、山城→扶桑→天龍 だけど扶桑の中では、扶桑→天龍→←山城) 天龍(こいつら面倒くせえなぁ……) ☆LOVE PHANTOM☆ 扶桑「そう……山城、お幸せに」 山城「姉様ァァ!! 見捨てないでくださいぃぃいぃい」 扶桑「いらない何も捨ててしまおう~…… 君を探しさまようマイソ~……」 那珂「暗ッッ!! どうしたの!? 何その溢れ出てる瘴気!」 扶桑「那珂にはきっと言っても分からないわ。……そうね、松本に相談するわ」 那珂「嘘でしょ! 絶対知り合いじゃないでしょう!?」」 山城「ぐぬぬぬ……おのれ天龍ゥゥ~~」 天龍「お前だろ!! 今のは俺のせいじゃねえだろ!!」 ☆食事制限☆ 提督「愛宕、ちょっといいか?」 愛宕「何かしら?」 提督「調子悪いのか? なんかいつもより晩飯食べてなかった気がするから」 愛宕「うっ。よく見てるのね」 提督「当たり前だ!えっっへん」 愛宕「どうしてこう妙な所で気が利くのだか……。 私は何も問題ないわよ。心配ありがとう」 ☆心配☆ 提督「そうか。まあ何があるかは知らんが、無理はするなよ」 愛宕「はーい。おやすみなさい、提督」 愛宕「……ふふ」 天龍「何ニヤけてんだ?」 愛宕「きゃあっ! 脅かさないでよもうっ! あら?今から哨戒?」 天龍「まあな。ってか廊下で提督見送りながらニヤニヤしてたら気になるだろ」 愛宕「なんでもないわよ~。ふふふ」 ☆エプロン☆ 加賀「……さて、と」 提督「何エプロンつけてんだよやめろよぉぉお!!」 加賀「ちょっ、こんな朝から脱がして何するつもりなんですか」 提督「自分の命を守ったんだよ」 加賀「提督が言うならば脱ぎますけど」 提督「エプロンだけでいいからな」 ☆盛り☆ 愛宕「なぁに朝から」 提督「違うんだよ。加賀がエプロンつけて何か始めようとするから」 加賀「そして提督が脱がそうとするんです」 愛宕「二人共朝からちょっと盛り過ぎじゃないかしら」 加賀「時間と場所を弁えなよー(棒)」 提督「お前だよ!」 ☆共通ヲ見ツケヨ☆ 提督「赤城にはあったものが加賀にはないな」 加賀「はあ。そうなんですか?」 提督「同様に。 青葉はある。若葉はない。 夕立はある。村雨はない。 千歳はある。龍驤はない。 雪風はある。島風はない。 川内はある。那珂はない」 加賀「あるなしクイズですか?」 正解は『頭の漢字の音読みが全て”せ”から始まる読みができる』です。 ☆つつつつつつ☆ 鈴谷「うりうり~~電は可愛いなぁー」 電「はわわっっ」 鈴谷「どんなパンツ履いてるのー?ねえねえー!」 電「や、やめてくださいぃぃ~~」 提督「おっさんかお前は。電がぼのぼのみたいに汗だして困ってるだろうが」 鈴谷「いやー、これが可愛くてやめられんのですよ」 ☆侵入者☆ 摩耶「う~ん、えへへ、ガンジー~」ギュゥ~ 鈴谷「あぅ、そ、そんな強く抱かれたら、いやーんっ」 摩耶「ハッ!? ……何してんだアタシのベッドで」 鈴谷「おはよう摩耶。摩耶が勝手に私のこと間違えて抱きしめてきたんだよ?」 摩耶「……気持ち悪っ」 鈴谷「ひっどーい! ねえねえもう一回ナデナデしてよ~」 摩耶「……アタシそんなことまでしたのか? オェェ」 ☆冤罪☆ 金剛「きゃー! テートクが私のお尻触ってきたデース!」 提督「手が当たっただけだろ」 愛宕「痴漢はみんなそう言うのよねー」 提督「痴漢扱い!?」 金剛「仕方ないデス。続きはベッド行ってからネ」 提督「何が仕方ないことがあるんだよ……」 ☆ベッド☆ 金剛「だいたい触りたいならそう言えばいいネ」 金剛「テートクなら服の上からだろうが下からだろうが平気ネ」 金剛「でも時間と場所をわきまえないとダメデス」 金剛「だからこれから一緒にベッドに行って…… っっっって、ついてきてないデーース!!!」 金剛「まあいいネ。ベッドで待ってるデ…… 加賀「……」 金剛「テートクのベッドで何してるデース」 ☆同じ考え☆ 加賀「……ふっ。あなたのような不逞の輩が提督の領地を犯さぬように警備を」 金剛「そっちに言われたくないデス」 加賀「あなたこそ破廉恥極まりないことばかり考えているのでしょう」 金剛「それっていけないことデス? 愛する人を思う。これ普通だと思うネ」 加賀「そう。そうね、だったら私はここに居座り続けるわ」 金剛「やっぱり不逞の輩だったデス」 ☆和平の協定☆ 金剛「いいんデース?そうやってそこにいたらテートクがお仕事しないかもデス! さあ、そこを退いて私に明け渡すデス!」 加賀「愚かな。提督が仕事をすればここには帰ってこない。 その間、私は提督と二人きりで執務中です」 金剛「ぐぬぬ」 加賀「……」 加賀・金剛「「今日の所はこれくらいにしてあげる」デース」 提督「早く二人共出てけよ」 ☆無限☆ 提督「ラーメン食べたい」 愛宕「やめてよこんな時間に」 提督「いや俺だけ食べるし」 愛宕「目の前で食べるとかどんな拷問よ」 提督「じゃあ愛宕の分も出前頼むけど?」 愛宕「ダイエット中なのにどうしてそんなこと聞くの!?」 提督「じゃあ俺だけ食べるし」 愛宕「目の前で(以下ループ ☆四十肩☆ 扶桑「……どうしましょう」 扶桑「……うーん」 呉「書庫で何してんのよ」 扶桑「あら呉。ちょうど良かった、あそこの本取ってもらえないかしら」 呉「はあ? あんたの身長ならそこ取れるでしょうが」 扶桑「だって……ほら、見て。肩が上がらないの」グググググ 呉「年寄りかあんたは。病院行け」 ☆夜デビュー☆ 電「ふふん、夜間哨戒デビューなのです!!」 提督「……心配だ」 加賀「心配ですね」 愛宕「大丈夫?」 摩耶「頑張れよー」 鈴谷「途中で寝るなよー」 電「全然信用されてないのです!?」ガーン ☆だっこちゃん☆ 天龍「そうじゃねえよ。みんな信用してるからこそ……まじで心配なんだよなぁ」 電「もう!電だって立派な軍人さんなのですよ?」 摩耶「可愛いから大丈夫だろ」 提督「いや可愛いからこそ危ないんだよなぁ」 愛宕「提督みたいなのがいるからでしょう?」 提督「フヒヒッ、まあね。こーんな可愛い子が歩いてたら抱っこして降ろして 抱っこして降ろしてを繰り返しちゃうもんね~っっっって、コラ!そんなことしないわ!」 加賀「……」 提督「何両腕広げて待ってんだ。抱っこしねえからな」 ☆遊んでないでちゃんと電を見送れ☆ 加賀「じゃあ私が提督をお姫様抱っこします」ヒョイッ 提督「なんで!? きゃあー!降ろしてー!」 鈴谷「おっ! 提督の尻ががら空きですぞ!加賀姉そのまま動かさないでね! にっしっし。 カンチョー用意!」 提督「ちょっ待。やめっ」バタバタ 鈴谷「ってーーー!」ズブシャァッ 提督「ほぉぉひぃぃーーーー!!」 電「……」 ☆腹いせにバラした☆ 電「……書庫の棚をずらすと出てくる壁に埋め込まれた金庫」 提督「なっ、何故その場所をッッ! っていうか降ろして」 加賀「なんですかそれ。愛宕?」 愛宕「あー……あそこは確か。 『テンガ泊地のお泊り会~ガテン系ヴィーナスの舞~』ってエロゲームが」 加賀「……。言い訳はゆっくり聞かせてもらいますよ。 日が昇りきるまで語り明かせない場合はしまっちゃいます」 提督「しまっちゃう加賀さんだ! 嫌だぁぁあ! あっ連れて行かないでえぇ! 誰かー!ねえちょっと!?」 提督が連れて行かれる中、 電はみんなに笑顔で送られていった。 ☆路上販売☆ 那珂「今人気爆発中、艦隊の軍人系アイドルの那珂ちゃんだよーーっ♪」 那珂「よっろしくー!」 シーン…… 那珂「あ、あの、よかったらこれCD……はい、聞いてくださいッ」 那珂「えっ?嫌? あ、ちょっと待って……はあ、また断られちゃった」 ☆奇妙な友情☆ 龍驤「何してんねん!根性足らんわ!もっと声掛けなあかんで!」 那珂「龍驤……」 龍驤「らっしゃいらっしゃい!この子のCD今ならなんと握手撮影もできるで!」 那珂「ありがとう龍驤!」 龍驤「何言うとんねん!仲間やろ!さっさと終わらせるで!」 龍驤「今ならこの歌ってる子にビンタされる権利もつけるで! そこのお兄さんなんやえらいドMっぽい顔してますな!買ってきます?」 那珂「ちょっとその売り方はやめてほしいんだけどー」 ☆妹から☆ 金剛「イエース、え? 結婚……?」 金剛「ふふーん、もちろん婚約もしてあるデース!」 金剛「……あ、会いたい? えっと」 金剛「え? 明日来る!? ちょっと待つデス」 金剛「私にも彼にも予定が……もしもし?」 金剛「ヒエエエエーーーー!!」 ☆悲劇の幕開け☆ 金剛「というわけデス」 提督「というわけデスじゃねーよ!」 愛宕「悲惨な目にあうのは見えてるわね」 金剛「まあ妹が遊びに来るって言ってもちょっとだけデス」 金剛「それまでの間……婚約者の振りをお願いしたいデス」 加賀「だめです」 金剛「即答!?」 ☆状況の確認☆ 那珂「という訳で金剛の妹の比叡さんが来るらしいです」 呉「ふーん、なるほどね。金剛も馬鹿よねホント」 扶桑「提督と婚約しているとか何とか……私だってそんな彼氏できたこともないのに」ズモモモモモ 山城「ね、姉様には山城がついてます故! ついてます故ぇぇ!」 龍驤「うわっ、めっちゃ黒い瘴気出しとる! みんなこの黒い瘴気触れたらあかんで! たぶん触れた所から老衰していくと思うわ!」 扶桑「羨ましい羨ましい羨ましい私も結婚したいのに……。 幸せな新婚生活したいのに……」 呉「あんたに待ち受けてるのは介護生活だと思うけど」 ☆実験的登場☆ 加賀「……」 加賀「提督はどう思ってるんですか」 提督「どうって何が」 加賀「婚約者だのの振りをすることに」 提督「どうって……まあ知らん間柄じゃないしどうしてもって言うから協力してやらんでも」 加賀「こんな番外編にもならないエピソードの特別ゲストみたいな形で ちょっとの期間しか出すつもりないキャラにどうしてそこまでしてあげるんですか」 提督「コラ! やめなさいそういうこと言うの!!」 ☆提督ハーレムランド☆ 愛宕「加賀さん心配なのよ」 提督「いやそれはわかるけどさあ」 愛宕「これ以上提督のハーレムが拡大しないかって」 提督「そういうことなの!?」 愛宕「だってあんな布団かぶって執務室の隅っこで 体育座りしてる加賀さん見たことないもん」 提督「うん、だいぶ古いいじけ方してるな。っていうかあれ俺の布団」 ☆襲来☆ 提督「いいか。仕方なく協力してやるんだからな」 金剛「またまたこのまま本当に婚約してもいいネ」 提督「冗談じゃない」 金剛「ふふ、照れちゃってるテートクも可愛いデース」 比叡「姉様ァァーーー!!」 ☆ヒェェ☆ 比叡「姉様お久しぶりです!」 金剛「久しぶりデース」 提督「やあ、君が金剛の妹の比叡かな?」 比叡「ヒェェー! すでに呼び捨てで呼び合う仲とは驚きました!」 比叡「お初にお目にかかります。私、金剛型二番艦の比叡です!」 提督「うん、よろしくね」 比叡「ヒェェー! さ、爽やかなスマイルを向けられてしまいましたぁ!」 提督(なんだこのオーバーリアクションは) ☆ご対面☆ 金剛「こちらが私の婚約者のテートクデス」 比叡「ヒェェ! こ、婚約者だなんて……初めて見ましたぁ!」 提督「うん、今初めて君とは会ったからね」 金剛「そして、こちらが婚約者のテートクデス」 提督「何故二回紹介したんだ」 比叡「そ、それで姉様とはどこまでいったんですか!?」 提督「意外と下世話な奴だなあ!?」 ☆馴れ初め☆ 提督「どこまで行ったかって言われても」 金剛「こんな場所では言えないモノを こんな場所では言えない所にヒットエンドラーンヒットエンドラーン」 比叡「ヒェェー! さっすが姉様!!」 提督「なんだこの姉妹なんだこの姉妹」 比叡「それで……二人の馴れ初めを聞かせてほしいんです!」 金剛「時は戦国…… 提督「どっからやるつもりなんだよ。俺の先祖とお前の先祖は多分何もないよ」 ☆どこであそこで☆ 比叡「ヒェェー!それで国が主催したパーティーでそのままベッドイン!?」 提督「そこまでは言ってないよ」 金剛「あの日の夜、抱きしめられた時……忘れられないデス」 提督「確かにすっ転びそうになった金剛を抱きとめたのは俺だけどね」 比叡「どこで!?」 提督「どこで抱きとめたって何股間ガン見してんだよ! さすがにそんなところで受け止めたら潰れちゃうよ!」 ☆愛の証☆ 比叡「……お姉様を真剣に愛してるのですね?」 金剛(テートク、話を合わせるネ)コソコソ 提督「……仮にNOと言ったらどうするんだ?」 比叡「■■■、■■■■■■!!」(放送できません) 提督「ヒェェー!!」 ☆KISS☆ 比叡「では、誓いのKISSをお願いします!」 金剛「そ、それは恥ずかしいからダメネ!」 提督「そうだよ!それはちょっと……ねえ?」 比叡「怪しいですね。本当に婚約してるんですか?」 金剛「ば、バッキャロウ!めっちゃしてるデース!」 提督「そ、そうだぜ。信じるか信じないかはあなた次第だぜ!」 ☆監視されています☆ 比叡「確かにそんな行為を目の前でされても性欲を持て余すだけですからね」 提督(この子、真面目な顔して何言ってんだ) 比叡「それにしてもこの鎮守府には不吉な妖気と言いますか、 何かよくないものがはびこっているというか……」 金剛「邪気……という奴デス?」 提督「邪気? おいおい、うちはそんな霊的なものとは無縁……ハッ!?」 提督(窓の外に加賀のサイドテールが見えている) ☆本題☆ 比叡「なるほど。キスもできないような仲……ですか?」 金剛「えっと、その」 提督「あー、ほらよく言うだろ? 童貞と処女は容量使用上の注意をよく読んでからって」 比叡「ヒェェー!聞いたことがないですよ!」 提督「うーん……というかもしかして君、別の用事があるんじゃない?」 比叡「……ッ。ふっ、バレちゃ仕方ないですね」 ☆噂☆ 比叡「やはり停戦にまで持ち込んだ優れた勘を持つ豪傑という噂は本当でしたか」 提督(……豪傑?なんでそんな三国志みたいな噂広まってるの) 比叡「実は勤務先が見当たらない艦娘がいまして預かって欲しいんです」 提督「うちで? いや、そんなこと言ってもうちはもういっぱいだぞ?」 金剛「つまり私とテートクの養子!?」 比叡「姉様は少し黙っていてください」 金剛「ヒェェー!」 ☆雇い主☆ 提督「……もしかして君、本部の人事部とか?」 金剛「イエース。比叡は那珂が呉鎮守府に移動する時の手続き手伝ってくれたデス」 提督「なるほど。その時は世話になったな。ありがとう。 でも、うちの現場は君達だって分かっているはずだぞ?」 比叡「はい、ですからどこか空きのある鎮守府や基地を知らないかと思いまして」 提督「それで頼ってきた訳か。とりあえずどんな子なんだい?」 比叡「入ってきて」 ガチャ 加賀「」 提督「出て行って」 ☆引きこもりコンビ☆ 初雪「あの……その、初めまして」 比叡「初雪と言って少し引っ込み思案な性格のせいか。 どこに基地の入隊面接にも引っかからなくて」 提督「この子がそうなのか」 金剛「うーん、さすがにうちに連れて行ったらまず呉の入隊試験に合格できないデス」 提督「ズバリ言ったな」 初雪「……うぅ、お家帰りたい」 提督「奇遇だな。俺も今すごくお家帰りたい気分だけど俺の家ここなんだよ」 ☆窓から覗き☆ 愛宕「ほら、だからきっと提督と金剛の嘘なんてもう知ってるのよ」 加賀「ほっ。良かった」 電「新しい駆逐艦の子なのですっっっ」 天龍「ほんとだなぁ。でもなーんか覇気がねえっつうか」 摩耶「新しいのが来たって?どれどれアタシにも見せてくれよ」 鈴谷「新しいの履いてるって?どれどれあたしにも見せてくれよ」ピラッ 摩耶「何スカートめくってんだコラァ!!」 ☆相談☆ 初雪「……」 比叡「それであてがあればそこへ。もしくは提督の元で」 提督「うーん。加賀、入ってきなさい」 ガチャ 加賀「失礼します」 比叡「ヒェェー! さっきの人が窓から入ってきた!?」 ☆支給物資☆ 加賀「はっきり申し上げますとうちで預かるのは無理です」 提督「だよなー。上の連中が資源供給を 増やしてくれるってのなら話は変わってくるんだけど」 比叡「それは難しいですね……。平和が維持されている世の中ですし」 比叡「これ以上支給物資の量を増やすのは」 初雪「あの……もし役に立たないのなら解体処分でも結構ですし」 加賀「何をそんな 提督「馬鹿野郎ッッ!!」 ☆提督が珍しくかっこつけて良いこと言います☆ 愛宕「珍しい……提督が怒ってる」(ちょっとかっこいいかも) 天龍「何か怒っててもいつもの知ってるからあんまり怖くないな」 摩耶「確かに」 提督「いいか初雪。必要じゃない奴なんていない! 誰かのために死ぬとか役に立たないから死ぬとか…… 俺はそういうのが大嫌いななにゃばだだ!!」 愛宕「惜しい!!すごいいいこと言おうとしたのに噛んだ!」 天龍「あっちゃー」 摩耶「慣れてないのにカッコつけるから……」 ☆追い打ち☆ 比叡「ヒェェー!大事なところで噛んだ!あの、もう一度お願いできますか?」 愛宕「容赦無い追い打ち!?」 提督「えっと、その……自殺とかそういう自己犠牲みたいなのよくないよ、うん」 天龍「心折れてんじゃねえか」 金剛「感動じだデス~~!!」ブワッ 提督「とにかく、あてがあるっちゃある。先輩に聞いてみるよ」 加賀「まさか……あの人に?」 ☆舞鶴☆ 比叡「と、言いますと?」 提督「あんまり得意な人じゃないから頼りたくはないんだけど」 提督「舞鶴鎮守府を指揮する舞鶴さんに聞いてみるよ」 比叡「舞鶴といいますと、艦娘を扱うための学科を卒業していないですよ?」 加賀「はい、確かに提督や呉さんが第一期卒業生です。 しかし、舞鶴という女性の将校は恐らくは平気ですよ」 提督「何もかもが規格外だからね」 ☆謎のお姉さん☆ 舞鶴「なるほど。それで私に突然電話してきたのかい後輩くん」 提督「ええ、ですのでこの初雪って子を先輩のところで預かって欲しいんです」 舞鶴「ふむふむ、なるほど。よし、お姉さんが預かってやってもいいよ」 提督「本当ですか?ありがとうございます」 初雪「あ、あの……ありがとうございます」 加賀「お二人共目の前にいるんですから電話きってください」 提督「ほんとなんでいるんだよ」 ☆ずっと部屋の外で待機してました☆ 提督「いつからいたんですか?」 舞鶴「なんとなく私が呼ばれている気がしてね」 金剛「呼ばれてなかったらどうしてたんデス?」 舞鶴「そりゃあ普通に帰るさ」 加賀「というか、随分と気前がいいですね」 舞鶴「確かにうちには艦娘はいないから分からないことが多いかもしれない」 舞鶴「でも艦娘が最新兵器だとして運用されているのであれば それに頼るのは別に悪い話ではないからね。私も力は欲しかった所だよ」 提督・加賀(力は欲しかったってこの人何するつもりなんだろう) ☆お迎え☆ 呉「ったく、なんで私がここまで来なくちゃいけないのよ」ブツブツ 呉「金剛ー? あんまり遅いから迎えに来たわ……よ。舞鶴先輩?」 舞鶴「わー! 呉ちゃん!久しぶり~」 鈴谷「なんかどんどんすごい状況になってくね」 呉「舞鶴先輩……学生時代に貸した5000円返してください」 舞鶴「ま、まあまあ、あとで返してあげるから呉ちゃんもこっちおいでよ」 愛宕「呉さんをちゃん付けって……一体何者なのよあの人」 ☆よろしくね☆ 舞鶴「まあそんな訳で今日からよろしくね、初雪ちゃん」 初雪「あ、はい。……頑張ります」 舞鶴「ふふん、硬い硬い。もっと楽に行こうよ」 初雪「は、はあ」 舞鶴「どうせ戦争なんてもう起きないんだし」 呉「そんな訳でじゃねえよ。5000円」 ☆ご褒美☆ 比叡「これにて一件落着、ですね!」 金剛「比叡、ご苦労様デス。ご褒美に全身なでなでしてあげるデース」 比叡「ヒェェー! キャインキャイン!」 提督「突如として人懐っこい犬みたいにお腹撫で出した!」 金剛「比叡は昔から犬みたいにお腹撫でられるのが大好きデス!」 比叡「はっ、んんぅっ、んぁッね、ねえさまぁっはぅッ」ビクッビクッ 提督「ストーーーーーーップ!! ストップ!」 ☆怒りの鈴谷様☆ 鈴谷「そうだよ早くやめなよ!!」 天龍「お、珍しいな。言ってやれ言ってやれ」 鈴谷「君達ねえ、ポッと出てきてこんなダラダラ話続けて」 鈴谷「この話早く終わらせないと毎週恒例のカレーネタができないだろうが!!」 天龍「うん、ちょっと黙ろうな」
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/3351.html
494 :ナイ神父MK-2:2015/09/28(月) 23 05 33 日蘭世界 とある提督の日記 ○月×日 アジア到着までは順調に進んでいたが、それ以降は踏んだり蹴ったりだ、オランダ周辺を 航行すればぴったりとオランダ船が此方を監視し、いつでも射程に収めることの出来る 距離で付いてきている。しかも此方のより2隻もフリーゲートを多く用意してだ、しかし流石に 表立って争えば負けるのはこちらだ、何よりも日本に親書を届けて開国させねば、いつまでも 植民地開発は他国の後を追うことになる。それだけは避けねばなるまい。 ○月□日 今日は生きた心地がしなかった、オランダ支配下の海峡は要塞化されており、いざ通り抜けると なると恐怖を感じる。おまけにオランダの船は止まる事無く此方を追いかけてきている。 更に海峡を越えるころには上空から飛行船まで目を光らせている。これではまるで敵国扱いだ、 本国に帰ったら国を通してオランダに抗議を入れよう。 □月○日 オランダの勢力下を越え、何とか琉球まで来ることが出来た。明日は琉球王の所へ出向き琉球を 通して日本に開国を促せないか聞いてみよう。しかし、オランダ所属の飛行船や艦船が今も付いて 来ているが、それに加えて見慣れないマーク※1を付けた飛行船が何隻か見られるようになった。 あれは一体・・・ □月×日 琉球の城では我々に対して菓子や珍しい南国産の果実で持成していたが、此処で交渉しても 意味はなさそうだ。此処はやはり日本の本国に我々の力を見せることによって恐怖させなければ ならない。思い上がった未開の蛮族には我々白人がしっかりと躾をしてやらねばなるまい。 それにしてもオランダは何時まで付いてくる気だ、もう彼らが貿易に使っている港は過ぎた筈だ、 まさか、我々に便乗してオランダも条約を結ぶ気か?※2 □月△日 私は夢でも見ているのか?日本本土の沖合いで我々を待っていたのは、あの所属不明の飛行船と 同じマークを付けた多数の蒸気軍艦※3だった。しかもそのほとんどが、此方の乗ってきたサスケハナ を越える大型艦達だ、一瞬オランダの物かとも考えたがそれも違うようだいくらオランダとはいえ これだけの数の軍艦を集中させることは難しいだろう。となると答えは一つ、未開の蛮族である筈 の日本がアレだけの軍艦を整備して更に飛行船まで動かしていたことになるどうなっているのだこれは、 本国で聞いた話とまるで違うではないか、それとも本国も日本がこれだけ発達していることを、 知らなかったというのか? □月Ω日 前日の驚きが収まらぬ内、上陸した我々を待ち受けていたのは更なる驚愕だった。日本の首都には 既に本国や欧州と変わらぬ鉄道網が整備されており、整列した侍たちは無数の肉食獣を従え、鎖の 付いていない猛獣の横にいながらもまるでそれに対して恐怖している様子は無く周囲を警備していた。 城に着いて客間に通されると既に、交渉役らしい男と、オランダの外交官らしき男が既に席についていた。 此処まで来て、私はようやく我が国はオランダと日本に嵌められたことに気が付いたが、既に時遅く、 まさか、此処まで近代化した国家に不平等な条約を結ぶわけにも行かず、何とか通常の貿易を可能と することで精一杯だった。 △月○日 帰りはとても憂鬱な気分だった、帰りは本国の艦隊にも匹敵する艦隊二つに挟まれながらエスコートされ 満足な結果も持てず、ただ嵌められた事実に対する悔しさも引きずったままかえることになるのだから。 この航海で、私が決めたことは唯一つ、たとえ降格されても国の諜報能力※4の強化を進言することと、 こんな出鱈目な情報を渡した奴を殴ることだけだった。 ※1 新設された幕府の飛行船で所有していた薩摩藩の家紋がしようされていた為、日本の物だとわからなか った。 ※2 アメリカにはフランス革命時に居た日本兵の情報が伝わらず、日本はオランダ以外とは鎖国している 国家としか伝わらなかった為、この機にオランダもアメリカ同様利益を求めて不平等条約を結ぶ気だと 勘違いを起こした。 ※3 幕府がオランダと共同開発を続けてきた、近代化事業の一環で作られ、その後日本独自の改良が 加えられた新造艦である開陽型が、下関沖にてペリー一行を迎えた。 ※4 既に欧州ではアンタッチャブルになっている日本の開国に都合の良い国を探した結果、 補給基地を探しているアメリカに当りを着け、日本に向かう様オランダが英国経由で工作した。 英国は英国で自身に痛手を与えた米国をあわよくばオランダと嘗て欧州で暴れた日本の力を見ようと オランダの誘いに乗って工作を行った。
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/652.html
168 名前:2-683 霞[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 07 57 22 ID G9FxYqM2 今の時間は、どうなっているだろう。 どうでもいいか。 深い夜である事は分かる。執務を再開できる気分ではない。 今の自分は砂嵐が吹き荒れる心情にあったからだ。 蹴飛ばしたい衝動を抑え、執務室の扉を開けた。 秘書艦霞はずっと待っていたのか否か私をぞんざいに出迎えた。 霞は普段通りの気を緩めない顔でいるが、私は普段通りの精神状態ではないのだ。 今は霞と口を利く気分ではないのだが、霞からすればそれは関係のない事だろう。 大本営に呼び出された今日の事柄を霞に尋ねられ、私は全てを語った。 この鎮守府が設立されてから目立った戦果がない事を糾弾された事。 艦の犠牲を躊躇しない他の鎮守府を引き合いに出された事。 大本営のその身勝手な態度に、自分は首が飛びかねない程の危ない態度で応戦した事。 それら全てを聞き終えた霞は、私を見上げて歯向かって来た。 「はあ? それで逆切れ? だらしないったら!」 逆切れ? だらしない? 霞の怒号が疲れた身に染みるが、私は霞の言葉を頭で反芻した。 霞の辛辣な言葉は聞き慣れていると自負している筈だが、気が立っている所為なのか稚拙に口が動く。 上の価値観が狂っているから自分はそれを然るべき在り方へ導こうとしただけだ。 それなのに自分が間違っていると言うのか? 霞はあんな事を言う上がおかしいとは思わんのか? 霞は私に、そんな上の人間の犬になれとでも言いたいのか!? 自分は自然と声を荒げていった。 しかし霞は一蹴するように鼻で嘆息した。 「上の人間が発言力のない司令官の戯言を聞くと思ったの? それに、これで左遷でもされたらやり方も何もなくなるでしょ。 そんなことも考えられないんじゃクズ司令官は犬同然よ。馬っ鹿みたい」 ……何だと。 もう駄目だ。我慢ならん。 自分の周りには味方がいないようだ。 秘書艦にさえ自分を否定されたこの時、蔓延っていた黒い感情は爆発してしまった。 全く、上官に向ける言葉とは思えない。霞にはお仕置きと調教が必要のようだ。 霞を蹂躙してやりたい、そのような生意気な口を二度と叩けないようにしてやりたい。 この泥々とした感情を抑えられそうにない。 「っな!」 霞の手をひったくるようにして薄暗い自分の私室へ連れ込む。 邪魔者が入らないよう後ろ手に鍵をかけると、霞はその目に警戒心を色濃く表した。 霞には無意味かもしれないが、目をなるべく鋭くさせて威圧するように見下ろす。 抵抗出来ないよう霞の両腕を痣が残らんばかりに掴んだまま追い詰め、やがて寝具へ押し倒した。 「私に当たる気?」 霞は素行を改めない。 予想は出来ていたが、全く威圧出来ていないようだ。 もしくはこれからされる事が分かっていないのかもしれない。 自分はボタンが破損する事も躊躇わず霞の上部装甲を力尽くで開いた。 その中にある青緑を基調とした装甲をたくし上げると、慎ましいタンクが二つ露わになった。 それの片方を右手でむんずと掴む。 「っ……」 予想に反して霞は大声を上げるどころか唇を硬く閉ざした。 しかし仮に大声を上げたところでここは奥まった提督の私室だし、 ここを出た執務室の壁は防音効果もあるので誰にも聞こえる事はなかろう。 通りすがりの者に聞こえやしないか気を割く必要もない。 目前の霞に集中する。 自分の右手にすっぽり収まる程度の慎ましいタンクは張りが強いのか少々硬めだ。 だが、硬かろうが柔らかろうが自分がこうして昂る運命は変わらなかっただろう。 見た目は人間の少女そのままなのだ。背徳感を煽られる。 目を尖らせる霞の意思は"屈してなるものか"と言う歴戦の勇士のものだろうか。 そんな態度を取るならば、此方としても更に張り合いがあっていいと言うものだ。 空いている左手を口元に持ってきて指を舐ると、それを霞の下部装甲の、またその奥の装甲に潜らせる。 ぴったりと閉ざされている霞の艦内へ、舐った中指をぐりぐりとねじ込む。 「いっ……!」 当然だが霞の艦内は一切濡れていない。 それを見越して指をあらかじめ舐ったのだが、あれだけでは摩擦率の大幅な改善は見込めない。 別段太くない自分の指を一本入れただけなのだが、霞の艦内はとても狭かった。 私の中指を異物と察知して懸命に押し出そうとしてくる。 私はそれに抗うように小さいながらも指を前後に動かす。 この時点で霞の両手は私の束縛から解放され自由になっているのだが、 何故か霞は寝具にしがみついて耐えるだけだった。 おい。痛いだのやめろだの言ったらどうなんだ。抵抗しないならもっと痛い事をしてしまうぞ。 しかし霞は一向に抵抗しようとしない。 霞は今一体何に束縛されているのだろう。 私は霞から両手とも離し、冷めた目で霞を見下ろし、ズボンのファスナーを悠々と下ろした。 自分の動きは慢心と言える程に無防備なものだが、そんな私を霞は鋭い目付きで見上げるだけだった。 霞の下部装甲を捲り、白い装甲を外す手間を惜しんで横にずらす。 「……ひ、ぐ……、っは、ぁっ……!」 慈悲などなしに主砲を突き入れると、霞は声になっていない悲鳴を上げた。 歯を食い縛ったり酸素を求めたりと忙しなく口を開閉させている。 それにしても狭い。きつい。 ふと目を落としてみれば、結合部からは明らかに赤い液体が滲み出ていた。 おいおい。見た目人間のようだと思っていたが、これでは完全に人間ではないか。 霞の血を見て自分の頭から血が引きかけたが、今更やめる選択はない。 全ての鬱憤をこの小さな艦体にぶつけるべく、無理矢理自分を突き動かす。 霞の艦内を何度も力任せに押し広げる。 最早血を潤滑剤とする事で動かす事が出来ている有様だ。 「っ! ぅ、ううっ、ぎっ……」 嗚呼、だが気持ちいい。 小さく無垢な身体を蹂躙すると嫌でも滲み出る背徳感が、征服感が、酷く快感を煽る。 痛い位に、絞るように締め上げる霞の中が、気持ちいい。 一方瞼まできつく閉じ懸命に耐える霞に、真上から影を落として罵詈雑言を浴びせる。 ほら、痛いんじゃないのか。苦しいんじゃないのか。やめて欲しいんじゃないのか。 抵抗してみろ。霞から届く距離にある屑司令官の頬を張ってみろ。霞なら出来るだろ。 出来ないのか? 上官を粗末に扱う何時もの高慢な威勢はどうした!? 何か言ってみろ!! 「……めよね……」 あ? 「惨めよねっ……!」 自分は思わず動きを止めてしまった。 霞は、どこまでいっても霞だった。 外部から駄目出しされて憤慨する自分と、気にも留めない霞。 頭の螺子が飛んだ自分と、ボルト一本抜け落ちなかった霞。 勝手に征服感を感じていた自分と、己を睨み続けた霞。 己を見失った私を、蔑む霞。 "惨め"と言うのが一体誰の事か等、考えたくもない。 「この、どうしようもない、クズ……!!」 霞の目には変わらぬ強い光があった。依然鋭く睨みを利かせてくる。 何故、挑戦的な目を向けてくる? 何故、ここまでされて屈しない? 何故、冷めた目をしていない? 「っ、……!」 自分は目を痛い位瞑って腰を慌ただしく動かし始める。 霞の底知れぬ何かを見、途端に恐怖心を抱いた。 霞の艦内を乱暴に抉って快感を得ようとし、と言うより、射精感を促してゆく。 逃げ道を作る為に、突く。突いて突いて突いて突いて……。 「め、目を見なさっ、この、クズっ……!」 「っぐ……!!」 黙れッ!! 「んんっ!! んや、ぁぁああ……!!」 歯を食い縛り、鬱憤を霞の最奥に掃いた。 暫し肩の荷が吹き飛んだような、ついでに螺子もまた数本吹き飛んだような感覚に支配される。 だが鬱憤を全て射撃し終えた頃、自分は糸が切れたように意識まで吹き飛んでしまったのだ。 …………………… ………… …… 今の時間はどうなっているのだろう。 目覚ましの音を聞く前に目覚めてしまった。 ……夕べの自分は随分と卑猥且つ下劣な夢を見たようだ。煩悩でも溜まっているのかもしれないな。はっはっは。 等と笑っている場合ではない。 その記憶の正体が夢であるならば、昨日自分は何をしていた? 開発、演習、遠征、執務、大本営に呼び出され、駄目出しされ……。 「…………!」 勝手に夢にするな。全て現実だ。 自分は、取り返しのつかない事を……。 いや待て。それなら自分がこうして服装の乱れ一切無く寝具に包まれている筈がない。 軍服のまま眠る習慣はないのだが、多分昨日の疲れでそれすら覚えていないんだろう。 起き上がって時計を見れば、起床時刻前だ。 随分と疲れが抜けた体は良い目覚めだろうが、精神的にあまり良い目覚めでないのは何故だろうな。 起き上がって私室を出ると、執務室中央のテーブルを囲うソファに、霞が腰掛けていた。 「おはよう」 「……おはよ」 霞は私の挨拶にも短くだが応じた。 ちらりと一瞥だけでもくれる霞は何時もと変わらぬ様子に見えた為、自分は安堵した。 やはり昨日のアレは、夢だったのだ。 霞、食堂へ行くぞ。 「もう食べたわ」 もう食べた? なんと早い。 起きるのは私より早くてもいいが、食事位は共にしたいぞ。 しかし過ぎた事を求めても仕方が無い。零れた水は盆には帰らない。 霞は執務を進めると言うので、お言葉に甘えてテーブルに少しの紙の束を置き、自分は食堂へ向かった。 朝の身支度も終わり、その後は自分も執務を進めようと戻った。 その頃には霞は私が提示した少しの執務を全て掃いてしまっていたから優秀だ。 それから暫くは自分の分の執務を進めていたのだが、妙だ。 "ちょっとぉ! この大事な時に艦隊を待機させるって、どういう事なの? ねえってば!" 今日の霞ときたら、いつまで経ってもこのように此方を急かそうとしないのだ。 どうしたかと悟られぬようにソファの霞に視線を向け様子を探る。 ソファに腰掛ける霞は膝上で小さく拳を作り、やや俯いたまま何処も動く気配がない。 おかしい。能動的な霞としては異常だ。 いや、能動的云々の前に像のように微動だにしないので機能停止していないか心配だ。 「霞!」 「っ、……何よ」 良かった。振り向いてくれた。機能停止してはいない。 いないが、反応が普段より遅い。寝ぼけているかもしれない。 自分は執務を取り止め、霞の手を引こうとした。 霞、少し運動しに行くぞ。 「え、う、嘘でしょ、いっ! たぁ……!」 「霞……!?」 自分はそれ程力を入れていない。 霞を立ち上がらせようと霞の手をくいと引っ張り上げただけなのだ。 しかし霞は、立ち上がったはいいが歩く事すらままならずその場で倒れこんでしまったのだ。 自分は咄嗟に屈んで霞を受け止め、床との衝突を回避させた。 だが、霞が苦痛に喘いで下腹部を抑えて蹲るその様子は、自分に良くないものだった。 脳裏に蘇る、夕べの記憶。 自分は霞を座らせ直してから、床に跪いた。 「霞、昨日はすまない……!」 「……思い出したようね」 最初から忘れて等いない。夢だと思い込んでいただけだ。 どうもおかしいと思っていたが、合点が行った。 自分の推測で補完すれば、霞は私が疲労で意識を失ってから後始末を行った。 動くのが困難になった霞は、このソファで眠りについた。 起床した私は忘れていると思い、食事もせずひた隠しにしようと嘘をついた……。 霞、何故責めないのだ。 霞を傷つけたのだ。 この罪はどうやっても償えない。 そうだ。せめて。 「責任を取って切腹を……」 「やめて!!」 私の自責の念は、霞の悲痛混じる大声で遮られた。 思わず顔を上げる。 霞は、見た事もない程顔にその感情を滲ませていた。 「あ……、なんでもないわ」 何故そんな事が言えるんだ。 何故撤回しようとするんだ。 霞は目を逸らして一つ咳払いをしてから、跪く私の目を覗き込むように顔を近づけた。 もう普段通りの吊り目が顔に作られていた。 「馬鹿でしょ。クズ司令官が死んだところで私にした事は消えないし、それに、他の艦の事はどうするのよ」 私より軍に向いているであろう士官なんかごまんといるだろう。 こうして艦娘に当たる自分よりマシな人間が後任に就く可能性は高いはずだ。 それに、死ねば消えると思って言っているんじゃない。 「責任取るって言うのなら、ちゃんと取りなさいよ。死ぬのは逃げの一手にしか見えないから」 それは……。 そういう考え方もできる。 私は納得してしまい閉口せざるを得なかった。 少しの沈黙が流れた後、霞は静かに口を開いた。 「昨日の話だけど、私は、あんたのやり方は嫌いじゃないわ。 私は別に、上の人間に従えって言ってるんじゃないの。 あんたはやり方が悪いんじゃなくて、やり方に見合った実力が足りてないだけ」 「だから、今は黙って私について来なさい。ガンガン行くから」 霞は、よく注意して見ないと分からない程度だが、私には笑っているように見えた。 嗚呼、優しさが身に染みる。少し優しさが過ぎるんじゃないか。 何故そこまで前向きに考えられるんだ。 全く、秘書はこんなにもできた艦なのに、昨日の自分は本当に何本螺子が飛んでいたのだ。 思えば、昨日の霞は単に私を励まそうと、慰めようとしていたに違いない。 自分が勝手に曲解して一人で暴れて霞をとばっちりに合わせただけなのだ。 阿呆だ。海軍軍人最大の阿呆だ。 そんな自分の部下である筈の此奴はこうも変わらず偉そうな口を叩くが、 実際それに見合った実力があるのだ。私とは違うのだ。 最早ついていけるか不安もあるが、ついて行ってやる。 霞らしくなくなってしまうから、待っていろ、とは言わない。 今は霞の背中を追うが、やがては追い付いて肩を並べ二人三脚が出来るくらいまで成長し、 あの憎たらしい大本営に勲章を出させてやるのだ。 私の戦いはまだまだこれからだ! 「司令官、何故今日は霞を負ぶっているのですか」 おはよう朝潮。 いや何、霞は昨日の夜戦で被害を受けてしまってな。 自身では動けないと言うからこうする事で秘書艦と行動を共にしているのだよ。 「ええっ! 霞は大丈夫なんですか!? それなら修復ドックに……」 修復ドックでも治せないんだ。しかしこうして私の背中にいればそのうち治る。 私の背中は特別な修復ドックでもあるのだ。すごいだろう朝潮。一隻限定だぞ。 「へぇー……!」 「朝潮、嘘だから真に受けないでよ」 違うと言うのか。 ならこの背中を降りて修復ドックに浸かるか? この問い掛けに、霞は返事をしなかった。聞こえていない振りか。 こうして私に身を委ねる霞の今の心境は如何ほどのものか。 きっと吐露しようとはしないだろう。 しかし、吐露してくれなくても分かる事はある。 霞は私の首に腕を巻き付けつつも、首が絞まらないように気遣ってくれている。 人の背中に体を預ける以上それは当たり前の事なのだが、 私に身を預ける事に何ら抵抗を示さないだけでも霞は私の事を蔑ろに思ってはいないと言う事だ。 私も吐露はしないが、昨晩あんな事をして置きながら態度を変えない霞が今は愛おしくてたまらなかった。 霞の嘆息をうなじで受けながら、私は霞と朝潮と共に食堂へ向かう事にした。 「あーもう、司令官が出来損ないのクズだと苦労するわ……」 177 名前:2-683[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 08 02 55 ID G9FxYqM2 以上 15-188の続きみたいなもんで 霞好きな人を増やしたい 霞だって可愛いところはあるのよ 178 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 08 28 19 ID TKrX5a/c GJです! 179 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 10 35 55 ID Kw92rUww GJ。 霞は最近もっとあの隠れ面倒見の良さとか振り返られていいと思う これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kyoumoheiwada/pages/6.html
1~200/ 201~400 / 401~600 / 601~800/ 801~1000 ☆にゃんぱすー☆ 天龍「……へ?」 電「にゃんー」 電「ぱすー」 天龍「いや、それは分かったから。なんだそれ?」 電「司令官さんに教わった新しい挨拶なのです!」 天龍「うん、悪いことは言わないから普通の挨拶にしな?」 ☆ロケット☆ 鈴谷「いや、あの、はい。すみませんでした」 摩耶「すみませんじゃ分からないだろ、すみませんじゃ。ああ?」 鈴谷「あの……はい。カレーの匂いがしてすごいテンション上がっちゃって」 愛宕「もうその辺にしてあげたら?」 摩耶「何言ってんだ、愛宕姉。テンション上がったからって あたしの魚雷をペットボトルロケットにしやがって!!」 鈴谷「うぅ、ごめんってば摩耶」 摩耶「あたしは夏休みの自由研究かァ!!」 愛宕「落ち着いて。怒りすぎてツッコミがズレてるわ」 ☆幸せそうに食べる娘☆ 電「うーん……」 天龍「どうしたんだ?」 電「最近太った気がするのです」 天龍「そうか?お前の歳でそんなの気にすることないんじゃないか?」 電「そ、そんなことないのですっ」 天龍(確かにみんな電が食ってる所可愛いからって食わせたがるんだよなあ) ☆山城の印象☆ 愛宕「あら? あなた確か呉さんの所の」 山城「山城です。そういうあなたは……あの下衆提督の奴隷ですね」 金剛「失礼な言い方はやめるネ! もうっ」 愛宕「山城さんね、よろしく。私は愛宕。あなたのことは提督からも聞いているわ」 金剛「スルーデス!? 今のスルーしたままでいいんデス!?」 愛宕「だってあながち間違いじゃないもの。穴だけに」 金剛「やかましいデース」 ☆レッツパーリィ☆ 提督「カレーだぁぁぁーーー!」 鈴谷「ぎゃあああああああああああ!!」 提督「いただきますぅぅーーー!」 鈴谷「ぎゃあああああーーーッ!! ガツガツムシャムシャおかわり!!」 天龍「お前ら楽しそうだなぁ……」 ☆悦からの素☆ 提督「カレー美味しかったぁぁぁーー!」 鈴谷「ぎゃああああああああ!」 提督「明日もカレーにしよっかなぁぁぁーーー!!」 鈴谷「ぎゃああああああ!! ぎゃああああああああ!!」 提督「一緒にカレーの国行こうぜぇぇーー!」 鈴谷「ぎゃああああああ!!」 提督「一緒にお風呂入ろうぜぇーー!」 鈴谷「それは無理」 ☆窓がある廊下はだいたい突き破って来る☆ 提督「やっぱ昔のゾンビゲーは戦わずに逃げる感がいいよなー」 加賀「この廊下を抜ければボスですか?」 提督「ああ、もうすぐ―― ガシャァァアン!! 加賀「ッ!」 提督「今、びくってなったね」 加賀「なってません」 ☆新刊☆ 愛宕「デート」 提督「なんだよ急に」 愛宕「行きましょ?」 提督「また今度な」 愛宕「書庫のドアから真っ直ぐ3歩、右に2歩の床下にある 『パイパンボトムサウンド~柔の書~』って薄い本……」 提督「一緒に行こう!どこへでも!」 ☆特急戦隊☆ 電「司令官さん、次の戦隊物が電車なのです!」 提督「へえーそうなんだ。どれ見てみるか。ん?」 提督「ロボットがすげえださい!」 電「そんなことないのです! 電って入ってるからきっともっとかっこよくなるのです」 提督「まあ最終的に面白ければいいよ。どうせ慣れるし」 ☆ハチミツくれ厨☆ 加賀「またサボってゲームですか」 提督「水の神殿が……水の神殿がわっかんねえんだよぉ」 加賀「そんなことやってるのが上にバレたらクビになりますよ?」 提督「大丈夫だよ、あいつらハチミツ納品しとけば喜ぶから」 加賀「一緒にやってるんですか?」 提督「最近は遠くにいても一緒にできるからねー」 ☆寝た振りまでして☆ 加賀「電、電? 寝てるのかしら……」 電「……くかー。くぴー」 加賀「それなら仕方ないわね。また今度頼みましょう」 電「……行ったのです?」 天龍「何キョロキョロしてんだ?」 電「……加賀お姉ちゃんがおにぎりの作り方を教えて欲しいって言ってきて」 天龍「……そりゃ大変だな。というかそれくらい分かりそうなものだけどなぁ」 ☆甘やかしたい☆ 摩耶「ただいまー」 加賀「遠征ご苦労様。摩耶、買ってきたケーキあるけど食べる?」 摩耶「ん、もらう。ったく、あー疲れた。こんなにこき使いやがって……」 加賀「あーん」 摩耶「じ、自分で食べるよ!!」 加賀「疲れてるって言ったから」 摩耶「それぐらいはできるよ!」 ☆夜風に当たりながら☆ 提督「外は少し冷えるかな」 加賀「そうですね。でも、私は提督といるだけで、それでいいです」 提督「今夜は……いい夜だ」 加賀「二人きりですし、ね」 提督「たまにはこういうのもいいな」 加賀「はい、そうですね」 ☆レンタルビデオ屋☆ 提督「そういえば軍のお偉いさん達が作った頭おかしい映画( 196)、見てないな」 愛宕「そんなことあったわね」 提督「あったよ、これだ。協力、呉鎮守府……」 愛宕「……」 提督「たらい回しにされたのが流れついたのって呉の所だったのか」 愛宕「……見なかったことにしましょう」 提督「うん、そうだね」 ☆男の浪漫☆ 加賀「提督、戦車は嫌いなんじゃ」 提督「いや戦車好きだよ。男のロマンだよ」 愛宕「私も好きよ。砲塔とか立派だもんね、誰かさんと違って」 提督「なんでこっち見てるの!? 戦車と比べるなよ!」 提督「そうじゃなくて、俺が嫌いなのは軍属希望なのに海軍来ない奴だ」 加賀・愛宕(違いがよく分からない……) ☆クレイジーサイコシスター☆ 山城「ハァハァ、ご、ごめんなさい。姉様」 扶桑「いいのよ、もう。割れてしまった花瓶はもう直らないもの」 山城「はぅぅ!」グサッ 山城「ご、ごべんばばいお姉様ァァ~~!」 呉「……」 姉様を悲しませたことへの申し訳無さで泣き 姉様に諦められたことの戒めが快楽になり頬が緩み 非常に気持ち悪い顔をしながら地に這いつくばる山城を見て絶望する呉であった。 ☆もうやだこの鎮守府☆ 山城「私に罰を! どうか、ハァハァ、罰をぉぉ! いつものようにお尻ぺんぺんをぉぉ」 呉「それいつもなの?」 扶桑「ええ、山城は優秀な娘だから滅多にないけど失敗した時はしてあげてたの。 でも、私はもう悲しみをこえて疲れたから部屋で休むわ……」 山城「でも、それじゃあ私はっ」 扶桑「じゃあ……呉、やってあげて」 呉「え、私!?」 その後、とばっちりの呉と姉様じゃないことに落胆する山城の二人だけで まっったく盛り上がらないお尻ぺんぺんが執行された。 ☆駆逐艦☆ 加賀「提督、何かあったのですか?」 提督「さっきお前らが戦った演習相手をよく見てみろ」 加賀「レベル1の駆逐艦1隻でしたね」 提督「ああ、やっと分かったぜ、潜水4隻で固まられるよりガチ艦隊と戦うよりも」 提督「経験値が全く手に入らない方がムカつくってことがなぁぁぁああ!!」 加賀「レベル1の駆逐艦が可哀想、とかそういう話じゃないんですね」 ☆あったかふわふわ☆ 愛宕「はあーやっぱり電抱きしめてると心地いいわ」 電「ふにゅぅ」 愛宕「こうやって昔は摩耶も私の膝の上に座ってぎゅーってしてたのよ」 電「私も愛宕お姉ちゃんあったかくてふわふわで気持ちいいのです」 愛宕「ふ、ふわふわ……? あー、おっぱいが?」 加賀「提督。提督、見過ぎです。あなたこっちの書類に目を通してください」 ☆第一回チキチキ呉怒らせスピードバトル☆ 提督「暇だ」 愛宕「じゃあ呉さんを早く怒らせた人が勝ちってゲームしましょっか」 提督「お前それコンマ何秒の戦いになるぞ」 愛宕「私達が提案するものをそれぞれ提督が実行して一番早くビンタされた人が勝ち」 提督「全部俺が実行すんのかよ!俺死んじゃうかもしれないよ!」 ☆スマートフォン☆ 提督「んぐぐぐ」イライライライラ 天龍「どうしたんだよ」 提督「さっきおふくろがLINEで『LINEの使い方教えて』って言ってきたんだ」 天龍「……使えてんじゃん」 提督「いやどうやらスマフォの使い方を、って言いたかったらしい。 1時間近く通話してやっと理解できたらしい。使えないんだったら持つんじゃねー!」 天龍「とは言わなかったんだろ」 提督「まあね。最初は誰もが通る道だからな」 ☆主席と次席☆ 扶桑「呉と提督の馴れ初めを教えて欲しいの。男性との出会いの参考にしたくて」 呉「私はあいつとそういう関係には一度もなったことなんてないわよ」 金剛「なろうとしたことはあるデス!? 呉も敵だったネ……」 呉「だから違うっての。そんなんじゃないわよ、私とあいつはただの同期」 山城「確か、呉が主席であのゴミ虫が次席だったってほんと信じられないわ」 金剛「相変わらず山城は酷いデース」 ☆因縁の始まり☆ 呉「彼と私はぶっちぎりの2トップをずっと維持してたライバル同士だったの」 呉「最後の成績を決める卒業試験の時に私はあの男に 『互角だった私とあんたの実力、どちらが上かハッキリさせようじゃない』と言ったの」 呉「あの男も『ああ、いいぜ。けちょんけちょんにされて泣いても知らないからな』と言ったわ」 呉「だけど当日あの男はそんなこともすっかり忘れていたの」 呉「エロゲの発売がどうとか言って試験に遅刻した挙句、 試験すらも寝てたり鉛筆転がしたり手を抜いていやがったのよ」 呉「私との最後の真剣勝負を投げ出したあいつは絶対に許さないわ」 金剛「Oh……呉から真っ黒いオーラが溢れてるネ」 ☆一方ゴミ虫は☆ 提督「いやだって鈴谷が」 鈴谷「だって提督がー」 加賀「言い訳は結構です。割れたガラスはどうするんですか? 資材がうちにないのは知っていますよね?」 加賀「キャッチボールなら外でやってくださいと何度言えば……。 あと私も誘ってください」 提督「鈴谷のせいで怒られたー」 鈴谷「うぇー!あたしのせいにすんの!?」 加賀「はあ、呉さんを見習って欲しいものです」 ☆目覚まし時計☆ 提督『朝~朝だよ~。朝ごはん食べて訓練するよ~』 提督『朝~朝だよ~。朝ごはん食べ』バンッ 愛宕「……この目覚ましの音声変えてもらおうかしら」 愛宕「……でも。まあいっか、これで」 ☆提督にならった日本語☆ 呉「くっ、やはり3隻でこの海域は不味かったか……」 山城「呉、ここは一時撤退を!」 呉「ええ、分かったわ。金剛、扶桑! 撤退するわよ」 金剛「ラジャー!」 扶桑「ハア、ま、待って……もう動けない」 山城「ね、姉様後ろーー!」 金剛「し、志村後ろー!」 呉「どこで覚えてきたのよそれ」 ☆変なフラグが☆ 天龍「おらよっ!大丈夫か?」 呉「天龍……あんた、なんでここに!?」 電「提督の命令で助けに来たのです」 金剛「さっっすがテートクデース!」 扶桑「あ、あの、ありがとうございます」 天龍「ああ? 気にすんな。ほら立てよ」 山城「ハッ、姉様のあの目! ま、まさか……」 ☆ランナウェイサイコレズ☆ 呉「今日はなんとか命拾いしたわね。予想外の敵の戦力だったわ」 扶桑「……そうね」 金剛「どうしたデス? ぼーっとして」 扶桑「あの、素敵な耳がピコピコしてたお方……」 山城「姉様ぁ、あの人は女性ですよ!?」 扶桑「そう……そういう道もあるのかしら」 山城「いやああああああああああ!」 ☆フルボッコサイコレズ☆ 加賀「……で、怒りに任せて天龍を八つ裂きに来たはいいけど、 間違って襲った相手が私で返り討ちにあった、と」 山城「すびばべんでじた……グスン。ちょっと錯乱していて周りが見えてませんでした」 天龍「何しに来てんだよ!こえーよ!」 天龍「……心配しなくても俺はそっちの気はねえから安心しろ」 加賀「天龍も提督のことが好きですし。私ほどではないですが」 天龍「違うわ!お前と一緒にすんな!」 山城「……ハッ、もしかしてどうあっても姉様は幸せになれない!?」 一番大事な所に気がついた山城だった。 ☆チア衣装は腋が最高☆ 提督「もうだめだ疲れた」 加賀「まだ仕事残ってますからもう少し頑張ってください」 提督「そんな口だけの応援に私は屈しないぞ! チアリーダーの格好でもしてもらおうか!」 ………… …… … 加賀「ゴーファイトウィン!」 摩耶「ゴーファイトウィン!」 提督「なんで摩耶もいるんだ?」 加賀「着たそうだったので」 摩耶「言うなよ!」 ☆フィッシング☆ 提督「海釣りというのもまたいいもんだねえ」 天龍「普通、艦隊使って海に出て釣りする奴なんかいねーよ」 電「電はさっき釣れてから全然釣れないのです」 愛宕「頑張るわよみんな。これに今日の晩御飯がかかってるんだから」 鈴谷「そうなの!?全然釣れないよー!」 提督「まあ釣りは気長に待つものだしーっと、来たきたァ!」 ザバァ 金剛「ハーイ!テートクゥー!あ、待って! 糸を切ろうとしないで欲しいデース!」 ☆デュエルスタンバイ☆ 電「簡易滑走路を倉庫で見つけたのです?」 加賀「えっ、これを私が? えっと……ありがとう」 電「さっそく装備してみて欲しいのです」 加賀「これでいいかしら。腕に装着するだけでいいの?」 提督「いやそれどう見ても遊戯王のデュエルディスクだからな」 ☆RJ☆ 提督「……どちら様?」 龍驤「こんちわー」 提督「……ピザは頼んでませんけど」 龍驤「誰がピザ屋やねん。ここに金剛来とらん?」 提督「金剛? ああ、それなら執務室の前の対金剛用トラップに引っかかったままだけど」 龍驤「……なんやそれ」 ☆マッハ金剛GO☆ 提督「呉の所に新しく入った娘だったのか。てっきりピザ屋かと」 龍驤「ピザ屋押しすぎやろさっきから」 金剛「お迎えに来たからって私帰らないデス!」 龍驤「あ、せや。呉からの伝言でな、 『帰って来ないならあんたの大切にしてるティーセットを全部砕く』って」 金剛「」ダッ 提督「早ッ!!」 ☆デュエリスト爆誕☆ 提督「君にはお礼にこれをあげよう」 龍驤「なんやこれ」 提督「簡易滑走路だ。これを腕に装着していきなさい。格好いいから」 龍驤「おお~。見たこと無いタイプの装備やけど……」 提督「おう、そんじゃまた遊びに来いよ。今度はピザを持ってこい」 龍驤「いやピザはいらんやら」 ☆ソシャゲ☆ 提督「……ぐぬぬ」 加賀「どうしたんですか?」 提督「いや、実は……ソシャゲのレベルアップがもうすぐだったのすっかり忘れて 回復しきちゃってたんだよ……勿体ねえ」 加賀「提督に関しては心配して損することばかりです」 提督「でも心配はしてくれるんだな」 加賀「当たり前です」 ☆会いたい気持ちVS無い体力☆ 扶桑「あの素敵眼帯のお方にこの感謝の気持ちを 伝えるためにはどうしたらいいのかしら」 呉「……あんた内心ちょっと馬鹿にしてない?」 龍驤「ってか普通に会いに行ったらええやん」 山城「姉様にそんなことさせるの!? 殺す気!?」 龍驤「ええ!? 会いに行くだけで殺されかけるんか!? ……どんな恐ろしい奴に会いたいねん」 ☆もう一度☆ 提督「おっとっと。あ、摩耶、その落ちた書類拾ってくれ。 すまんな、手が塞がってて」 摩耶「何そんなに紙の束持ってるんだよ。ほらよ、気をつけなよ?」 提督(あ! 今、摩耶の谷間が見えた!) 提督「……」 提督「ああっ!また落ちたー! 摩耶、拾ってくれー」 ☆暗号ヲ解読セヨ☆ 愛宕「はい、提督。私が持ってあげるからもう大丈夫よー」ヒョイッ 提督「えっ、べ、別に俺が持つし」 愛宕「いいのよー? 私達の上司にこんな雑務任せっぱなしだなんてできないもの」 提督「……チッ」 愛宕「それ以上やると加賀さんに秘密貯蔵ファイル暗号”のちきち”で開いた所にある 『変態これくしょん~溢れた蜜壺オイル味~』の在り処をバラすわよ」 提督「ご、ごめんなさい……摩耶が可愛くってついやりました」 愛宕「分かればよろしい」 ☆コタツの中の攻防☆ 金剛「呉はコタツ出してくれないデース」 加賀「まあ懸命な判断かと」 愛宕「そうよねえ、どこかの提督さんみたいに 肩まで入ってる人なんて普通いないもの」 提督「誰のことだよ。こいつめぇ~」 愛宕「やーん、加賀さーん提督が今太もも触ってきたー」 提督「痛っ! 誰だ足つねってる奴!」 ☆志村、後ろー!☆ 電「司令官さん、久しぶりに外人さんからお届けものがきたのです」 提督「おー、受け取りご苦労さん」 電「ずいぶん薄いようですけど……何が届いたのですか?」 提督「映画の前売り券を買ったんだけど13枚とか買いすぎちゃってさー」 提督「加賀には内緒だぞー」 加賀「ええ、分かりました」 提督「あ」 ☆朝の挨拶☆ 龍驤「おはようさん金剛」 金剛「ん~、グッモーニンRJ」 龍驤「ちょい待ち。なんやそのRJっての」 金剛「だってリュージョー? 呼びづらいデス」 龍驤「あんま変わらんやろ……」 ☆二郎系☆ 電「じゅるるずず……ぷあっ、美味しいのです」 天龍「ずずずじゅりゅるる、うん美味い」 加賀「もぐもぐもぐもぐ」 鈴谷「ずずずず」 摩耶「手持ちのカレースパイスぶち込もうとするなよな」 提督「お前らこのアホみたいに量の多いラーメンちゃんと食っとけよ。 今日は夜飯がないかもしれないからな!」 愛宕「はぁ、なんでこんな貧乏なのかしら」 ☆近所の餓鬼のあだ名☆ 子供1「あ、提督だ!」 提督「ん? また君たちか」 天龍「なんだ提督、こいつらと知り合いなのか?」 子供2「げっ、極道がいるぞ!」 子供1「ホントだ! 極道だ!」 天龍「極道ってまさか俺のことか!?」 子供1、2「ぎゃあああー!逃げろぉーー!」 天龍はすごく凹んでいた。 ☆乞食☆ 提督「もうすぐクリスマスだしプレゼント寄越せよ!」 呉「なんで私があんたにやんなきゃいけないのよ。骨全部抜くわよ」 提督「やめろよ。俺を軟体動物にでもするつもりかよ」 電「そうですよね。やっぱり無理ですよね……ごめんなさいなのです」 提督「すまんな電。うちは貧乏だから買ってやれないから、もしかしたら呉ならってチラッ」 提督「電、残念だけど。チラッ。今年のクリスマスは中止チラッかなぁ……チラッ」 提督「ああ……呉ならチラッ。くれると思ったのにチラッ。呉だけにチラッ」 呉「こ、この野郎ォ……」 ☆呉の姉御☆ 呉「分かったわよ。あげるからそんな顔しないで電」 電「ほ、本当にいいのです!? ありがとうございます!」 提督「さっすが姉呉! あ、俺は現金が欲しいです!」 呉「いやお前のないからな。あとその表記の仕方はやめて欲しいのだけど」 ☆剥ぎ取り☆ 呉「そうだ。皮のコートなんてどう?」 電「わあ、嬉しいのですっ!」 提督「えっ、なんで俺のこと見てるの? 俺に何する気!? 骨も皮も奪うのか!?」 ………… …… … 愛宕「それで呉さんに骨抜きにされた、と?」 提督「されてないし、そんな話はしていない」 ☆二番煎じ☆ 提督「最近のアニメもドラマも設定やらなんやら出尽くした感があるよなぁ」 天龍「うーん、確かにドラマはそれがすごい見られるよなぁ」 提督「そうなんだよ。主人公が何の職業をやっても二番煎じになるじゃん?」 天龍「例えば犯罪者とか言ってももう二番煎じだしな」 提督「俺を題材にすればいいんじゃね? 海猿的な方向じゃなくて」 天龍「お前なんて題材にしたら視聴率二桁も取れないわ」 ☆冬眠☆ 提督「いいなぁ、俺も冬眠してえなぁー」 加賀「いつもそんなじゃないですか。そんなことより早く仕事を」 提督「つーわけで今日はもう寝るっ!何も知らん!」 加賀「コタツで寝るのはやめてくださいと何度言ったら」 提督「ぐー。ぐー。ていとく は ねているようだ」 加賀「……」モゾモゾ 提督「入ってくんなよ! 分かった、分かりました! やりますから仕事! きゃー!ちょっやめ!どこ触ってるんだコラ」 ☆もっこり☆ 提督「さて、今日も疲れたしさっさと寝るかー……ん?」 提督(俺の布団が人一人分盛り上がってる) 提督「クーラーフルパワーにして別の部屋で寝ようかな」 金剛「ちょっと待つデス!」ガバッ 提督「金剛は何してるんだこんな所で」 金剛「あ、いえ、私提督の新しい抱きまくらなので 全然喋ってなんかないデスヨー。今のは幻聴デスヨー」 提督「だとしたら今すぐ病院行かないとな」 ☆それより僕と踊りませんか☆ 提督「俺の部屋には鍵がかかっていたはずだぞ」 金剛「LOVEの力とは魔法と同然デス」 提督「いつの間に合鍵作ったんだお前」 金剛「それは秘密デース。手なんか出してどうしました?」 提督「ほら、もういいだろ?」 金剛「Oh……喜んでお引き受けしますね」 提督「シャル・ウィー・ダンス?の手じゃねえんだよこれは。 早く鍵を渡しなさい。呉に言いつけるぞ」 ☆クレイジーヤマシロ☆ 山城「天龍さん。あなた…… わ た し の 姉様のことどう思ってるんですか?」 天龍「私の、を強調しすぎだろ。別に何とも思ってないよ」 山城「本当ですか? あんなに美しくて最高の、史上最強のお姉様を!?」 天龍「えっ!? いや、そりゃ綺麗だとは思うけどさぁ」 山城「はぁ!? あなたに綺麗だとか言われなくても姉様は 生まれた瞬間から輝きに満ち満ちていますよ!!」 天龍「何がしたいんだよお前!」 山城「姉様は綺麗だとか美しいとかそんな言葉じゃ言い表せないくらいで 一周回ってきて綺麗で美しいんですよ!!」 天龍「あー!もー! 誰かぁぁー! 呉の姉御ォー!!」 ☆遅刻の言い訳☆ 提督「学生の頃、試験日なのに寝坊してね」 加賀「相変わらずですね」 提督「急げばまだ間に合う時間だったんだけどさ」 提督「寝坊しないようにしてたのに寝坊したことへの ショックで気絶して結局遅刻したことがある」 加賀「それは諦めて二度寝しただけでしょう?」 ☆信じる者は救われる☆ 鈴谷「サンタさんに何をお願いすればいいのかな~」 天龍「なんだ?サンタなんて信じおっと危ない。 迂闊にそんなこと言うと電に聞かれるからな……」 鈴谷「聞かれちゃ不味いことなの?」 天龍「当たり前だろ!もしバレたら……解体処分よりも恐ろしいことが」 ☆じゅる谷☆ 天龍「で、何欲しいんだ?」 鈴谷「欲しいものか~」 天龍(まあこいつのことだからレトルトカレーのパック100個とか レアなスパイスくれとか言い出しそうだな) 鈴谷「カレーの出る蛇口がいいなぁ……じゅるり」 天龍「も、もう少し現実的なものにしてやれよ」 ☆結局カレーはプラス?マイナス?☆ 提督「なんだこの量のカレーは!」 摩耶「あたし朝食べてないから食べちゃったよ。 あたしの後に電が厨房に入ってたな」 加賀「私が最初に入った時にはこれの倍はありましたよ。 私のあとには何故か金剛が厨房にいました」 鈴谷「あたしは増やしたよ?」 電「増やしたのです。電の前には金剛お姉ちゃんは入ってたのは覚えてるのです」 金剛「厨房には二番目に入ってちょっと食べたデス!」 愛宕「私は厨房には入ってないけど金剛のあとに摩耶が入ってたのは見たわ」 提督「推理クイズかよ!!」 正解は 加賀、金剛、摩耶、電、鈴谷 ☆13日の金曜日☆ 扶桑「今日は一年に一回は必ず来るとされる13日の金曜日でもあるんですって」 呉「あんたは別に関係ないんじゃないかしら?」 扶桑「……そうよね。私は忌み日だとか関係ないくらい毎日忌み日だものね」 呉(あ、マイナス思考スイッチ入った) 金剛「扶桑、私がいるからダイジョーブデース!」 呉「出たなスーパーポジティブバカ」 ☆ポジティブシンキング☆ 金剛「私がいる限り、忌み日なんてのは無いにも等しいデス」 金剛「私の知ってることわざに『目には目をアニョハセヨ』っていうのがあるネ」 呉「目潰しが挨拶とは随分物騒ね」 金剛「だからチェーンソーで襲われたらより強力なあずきバーで戦えばいいデス」 呉「そんな愉快なもので応戦されたら仮面の下でニヤけるわ。 っていうか目には目をはどこ行った」 扶桑「だめよそんなの。私には無理よ……。 だって私、砲塔より重いもの持ったことないし」 呉「あんたそれ結構色んなもの持ち上がるわよ」 ☆ペットショップ☆ 電「司令官さん、子猫が!子猫が可愛いのです!」 提督「子猫も子犬も可愛いなぁ、うん。 でも見るだけだからねー。うちじゃ飼えないからな」 電「はーい」 加賀「提督、提督」 提督「袖をくいくい引っ張るんじゃないよ。どうしたのよ」 加賀「子猫が、子猫がにゃあにゃあ言ってます」 提督「可愛いのは分かったけど、そりゃあ言うだろうよ。 ワンワン鳴いてる猫は嫌だよ」