約 24,180 件
https://w.atwiki.jp/cro-chro/pages/756.html
年齢:31歳誕生日:翼竜の月23日所在:ネファル族の集落クラス:職人系使用武器:紋章術肩書き/通称:ネファル族 エスタリアの奥地の密林に棲むネファル族の女性。 ネファルの文化を尊重する保守的な考えの持ち主。外の文化が入ってくることで、ネファル独自の文化が廃れる事を懸念している。 所有AF:
https://w.atwiki.jp/rnext/pages/183.html
北條透 参戦時期:最終話 特記事項:仮面ライダー555に登場した琢磨と役者が同じです(ただし、類似点があまりありません。) 登場作品 それが仕事な人たち/ワインディング・ロード/指し手二人(前編)/指し手二人(後編)/リング・オブ・ローズ/歩むべき道は果てしなく/ステッピング・ストーン/肯定/否定――my answer/龍哭(前編)/龍哭(中編)/龍哭(後編)/謎 罪 弔い ロワ内動向 それが仕事な人たち 【北條透@仮面ライダーアギト】 【1日目 深夜】 【現在地:B-7 研究所近く】 [時間軸] 最終話 [状態] 健康。 [装備] なし。 [道具] 携帯電話・地図・マグライト [思考・状況] 1:イブキについていく(デネブを探す) 2:研究所内を探索する 3:葦原涼・風谷真魚・日高仁志・桐矢京介、そしてこの殺し合いに反発する者との合流。また風のエルに警戒。 4:無事に戻った暁にはスマートブレインを摘発する ワインディング・ロード 【北條透@仮面ライダーアギト】 【1日目 早朝】 【現在地:B-7 研究所】 [時間軸] 最終話 [状態] 健康。 歩き疲れた。 [装備] なし。 [道具] 携帯電話・地図・マグライト [思考・状況] 1:首輪について調べる。 2:城光を警戒。戦力として抱き込むか、必要であれば排除。 3:長田結花を保護すべき民間人と認識。 3:友好的な参加者と合流、敵対的な参加者を警戒。 4:無事に戻った暁にはスマートブレインを摘発する 指し手二人(前編)/指し手二人(後編) 【北條透@仮面ライダーアギト】 【1日目 朝】 【現在地:B-7 研究所】 [時間軸] 最終話 [状態] 精神的に大きな疲労。 [装備] なし。 [道具] 携帯電話・地図・マグライト [思考・状況] 1:乃木を利用しつつ首輪を調べる 2:城光及び未確認生命体四号を現状味方と認識。救出に若干の期待。 3:長田結花を保護すべき民間人と認識。 3:友好的な参加者と合流、敵対的な参加者を警戒。 4:無事に戻った暁にはスマートブレインを摘発する ※備考 ※首輪の外見についてほぼ正確に把握しました。 リング・オブ・ローズ 【北條透@仮面ライダーアギト】 【1日目 午前】 【現在地:B-7 研究所ロビー】 [時間軸] 最終話 [状態] 精神的に大きな疲労。 現状に関する若干の恐怖。 [装備] なし。 [道具] 携帯電話・地図・マグライト [思考・状況] 基本行動方針:無事に帰還し、スマートブレインを摘発する。 1:スマートブレインの危険性を懸念。 2:乃木を利用しつつ、首輪に関する情報を集める。 3:城光及び未確認生命体四号を現状では味方と認識。救出に若干の期待。 4:長田結花を保護すべき民間人と認識。 5:友好的な参加者と合流、敵対的な参加者を警戒。 【備考】 ※首輪の外見についてほぼ正確に把握しました。 ※灰化のメカニズムに関して懸念を持ちましたが、具体的なことはまだ把握していません。 歩むべき道は果てしなく 【北條透@仮面ライダーアギト】 【1日目 午前】 【現在地:B-7 研究所・分析室】 [時間軸] 最終話 [状態] 精神的に疲労。 現状に関する若干の恐怖。 調査の進行に若干の喜び。主催に対する多大な不安。 [装備] なし。 [道具] 携帯電話・地図・マグライト [思考・状況] 基本行動方針:無事に帰還し、スマートブレインを摘発する。 1:スマートブレインの危険性を懸念。 2:乃木を利用しつつ、首輪に関する情報を集める。 3:城光及び未確認生命体四号を現状では味方と認識。救出に若干の期待。 4:長田結花を保護すべき民間人と認識。 5:友好的な参加者と合流、敵対的な参加者を警戒。 【備考】 ※首輪の外見についてほぼ正確に把握しました。 ※研究所の設備は基礎的な科学知識さえあれば扱える程度にマニュアル化されているようです。 ※ファイルにまとめられた実験資料の記述から、青いバラには動物を灰化させる何らかの働きがあること。 また、鼠の入っていたケージに付けられていた装置にはそのバラの灰化作用を抑える何らかの働きがあることを知りましたが、その資料の信頼性は不明です。 ※現在、 ファイルにまとめられた実験資料を信頼した上で調査をしています。 ※バラの残骸の分析結果から灰化作用は色素などの新鮮なバラに含まれる成分によるものである可能性が高いと考えています。 ※ケージ内に鼠が生き長らえていたのは灰化作用を抑える装置の働きによるものと考えています。 ※首輪の仕組みと青いバラの灰化作用の間にはっきりとした関係性はまだ見いだせていませんが、首輪のサンプルがあれば…? ステッピング・ストーン 【北條透@仮面ライダーアギト】 【1日目 昼】 【現在地:B-7 研究所】 [時間軸] 最終話 [状態] 精神的に疲労。 現状に関する若干の恐怖。 主催に対する多大な不安。 [装備] なし。 [道具] 携帯電話、地図、マグライト、研究所のファイル 【思考・状況】 基本行動方針:無事に帰還し、スマートブレインを摘発する。 1:スマートブレインの危険性を懸念。 2:乃木をうまくだまくらかし、救出を待つ。 3:工場に向かって実験道具の手がかりを探す。 4:長田結花を保護すべき民間人と認識。 5:友好的な参加者と合流、敵対的な参加者を警戒。 【備考】 ※首輪の外見についてはほぼ正確に把握しました。ただし、肌に触れている部分を除きます。 ※研究所の設備は基礎的な科学知識さえあれば扱える程度にマニュアル化されているようです。 ただし、あくまで分析結果が自動で出るだけで所見はついてきません。 ※ファイルにまとめられた実験資料には、ネズミの灰化実験に 青いバラとケージに取り付けられた装置が関わっているという結論のみが明記されていました。 ※ファイルの内容の真偽は未確認ですが、北條はとりあえず真実であるという前提で行動しています。 肯定/否定――my answer 【北條透@仮面ライダーアギト】 【1日目 日中】 【現在地:B-5 工場付近の駅】 [時間軸] 最終話 [状態] 精神的に疲労。 現状に関する若干の恐怖。 主催に対する多大な不安。 [装備] なし。 [道具] 携帯電話、地図、マグライト、研究所のファイル 【思考・状況】 基本行動方針:無事に帰還し、スマートブレインを摘発する。 1:スマートブレインの危険性を懸念。 2:乃木をうまくだまくらかし、救出を待つ。 3:工場に向かって実験道具の手がかりを探す。 4:長田結花を保護すべき民間人と認識。 5:友好的な参加者と合流、敵対的な参加者を警戒。 【備考】 ※首輪の外見についてはほぼ正確に把握しました。ただし、肌に触れている部分を除きます。 ※研究所の設備は基礎的な科学知識さえあれば扱える程度にマニュアル化されているようです。 ただし、あくまで分析結果が自動で出るだけで所見はついてきません。 ※ファイルにまとめられた実験資料には、ネズミの灰化実験に 青いバラとケージに取り付けられた装置が関わっているという結論のみが明記されていました。 ※ファイルの内容の真偽は未確認ですが、北條はとりあえず真実であるという前提で行動しています。 龍哭(前編)/龍哭(中編)/龍哭(後編) 【北條透@仮面ライダーアギト】 【1日目 夕方】 【現在地:B-3 道路】 [時間軸] 最終話 [状態] 精神的に疲労。 現状に関する若干の恐怖。 主催に対する多大な不安。 真司に対する後悔の念。 [装備] なし。 [道具] 携帯電話、地図、マグライト、研究所のファイル、首輪の設計図。 【思考・状況】 基本行動方針:無事に帰還し、スマートブレインを摘発する。 1:スマートブレインの危険性を懸念。 2:乃木をうまくだまくらかし、救出を待つ。 3:工場に向かって実験道具の手がかりを探す。 4:長田結花を保護すべき民間人と認識。 5:友好的な参加者と合流、敵対的な参加者を警戒。 【備考】 ※首輪の外見についてはほぼ正確に把握しました。ただし、肌に触れている部分を除きます。 ※研究所の設備は基礎的な科学知識さえあれば扱える程度にマニュアル化されているようです。 ただし、あくまで分析結果が自動で出るだけで所見はついてきません。 ※ファイルにまとめられた実験資料には、ネズミの灰化実験に 青いバラとケージに取り付けられた装置が関わっているという結論のみが明記されていました。 ※ファイルの内容の真偽は未確認ですが、北條はとりあえず真実であるという前提で行動しています。 ※首輪の設計図は一部分を除き、ほぼ全ての構造が載っています。また、走り書き程度にメモも残されています。 謎 罪 弔い 【北條透@仮面ライダーアギト】 【1日目 夜】 【現在地:C-3】 [時間軸] 最終話 [状態] 精神的に疲労。 現状に関する若干の恐怖。 主催に対する多大な不安。 真司に対する後悔の念。 [装備] なし。 [道具] 携帯電話、地図、マグライト、研究所のファイル、首輪の設計図。 【思考・状況】 基本行動方針:無事に帰還し、スマートブレインを摘発する。 1:スマートブレインの危険性を懸念。 2:乃木をうまくだまくらかし、救出を待つ。 3:工場に向かって実験道具の手がかりを探す。 4:長田結花の正体に驚愕。 5:友好的な参加者と合流、敵対的な参加者を警戒。 【備考】 ※首輪の外見についてはほぼ正確に把握しました。ただし、肌に触れている部分を除きます。 ※研究所の設備は基礎的な科学知識さえあれば扱える程度にマニュアル化されているようです。 ただし、あくまで分析結果が自動で出るだけで所見はついてきません。 ※ファイルにまとめられた実験資料には、ネズミの灰化実験に 青いバラとケージに取り付けられた装置が関わっているという結論のみが明記されていました。 ※ファイルの内容の真偽は未確認ですが、北條はとりあえず真実であるという前提で行動しています。 ※首輪の設計図は一部分を除き、ほぼ全ての構造が載っています。また、走り書き程度にメモも残されています。 ※オルフェノクである結花に、若干の警戒を抱いています。 【共通参考】 1:これから大学へ戻り、首輪の解析を進める予定です 2:木場と結花の正体に気付きました
https://w.atwiki.jp/ochiwiki/pages/507.html
数理留年未遂事件 第43代のガースー(本名:英国舎 数理)が2008年度前期の必修科目を落とした事件。 担当教官の前で泣きまねをすることにより、未遂に終わった。 我々第43代としては数理の留年より、隔世留年にピリオドが打たれるのではないかということを懸念していた。 大変由々しきことである。
https://w.atwiki.jp/childrights/pages/269.html
総括所見:カンボジア(OPAC・2015年) 第1回(2000年)/第2~3回OPSC(2015年) CRC総括所見日本語訳(国別)/CRC総括所見日本語訳(会期順) CRC/C/OPAC/KHM/CO/1(2015年2月23日) 原文:英語(平野裕二仮訳) 原文は国連人権高等弁務官事務所のサイト(国別情報のページまたはCRC会期一覧ページ)を参照。 1.委員会は、2015年1月12日に開かれた第1931回会合(CRC/C/SR.1931参照)においてカンボジアの第1回報告書(CRC/C/OPAC/KHM/1)を検討し、2015年1月30日に開かれた第1983回会合(CRC/C/SR.1983参照)において以下の総括所見を採択した。 I.序 2.委員会は、締約国の第1回報告書および事前質問事項に対する文書回答(CRC/C/OPAC/KHM/Q/1 and Add.1)の提出を歓迎する。委員会は、締約国のハイレベルな代表団との間に持たれた建設的対話を評価するものである。 3.委員会は、締約国に対し、この総括所見は、2011年8月3日に採択された、子どもの権利条約に基づく締約国の第2~3回統合定期報告書についての総括所見(CRC/C/KHM/CO/2-3)、および、2015年1月30日に採択された、子どもの売買、児童買春および児童ポルノに関する選択議定書に基づく第1回報告書についての総括所見(CRC/C/OPSC/KHM/CO/1)とあわせて読まれるべきであることを想起するよう求める。 II.一般的所見 積極的側面 4.委員会は、締約国が以下の文書に加入しまたはこれを批准したことを歓迎する。 (a) 国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を補足する、銃器ならびにその部品および構成部分ならびに弾薬の不正な製造および取引の防止に関する議定書(2005年12月)。 (b) 子どもの売買、児童買春および児童ポルノに関する子どもの権利条約の選択議定書(2002年5月)。 (c) 国際刑事裁判所ローマ規程(2002年4月)。 (d) 対人地雷の使用、貯蔵、生産および移譲の禁止ならびに廃棄に関する条約(1999年7月)。 (e) 1949年のジュネーブ諸条約(1959年6月)ならびにその第1および第2追加議定書(1998年7月)。 (f) 過度に傷害を与えまたは無差別に効果を及ぼすことがあると認められる特定通常兵器の使用の禁止または制限に関する条約(議定書I、IIおよびIIIとあわせての批准)(1997年3月)。 5.委員会は、カンボジア王国軍の軍人に関する一般法(1997年11月6日付)および義務的軍役法(2006年12月22日付)に基づき、義務的軍役および契約軍役の双方の登録年齢が例外なく18歳と定められていることに評価の意とともに留意する。 III.実施に関する一般的措置 調整 6.カンボジア国家子ども評議会が、国防省を含む関連省庁との効果的な連携を発展させ、かつ州、地区およびコミューンのレベルで機構を設置してきたことには留意しながらも、委員会は、これらの努力に選択議定書の実施の監視が十分な形で含まれていないこと、および、カンボジア国家子ども評議会の下に設置された既存の機構がその任務の遂行にあたって選択議定書を全面的に含めているわけではないことを懸念する。 7.委員会は、締約国が、カンボジア国家子ども評議会の調整責任に、部門別省庁ならびに政府および州のすべてのレベルを横断する形で選択議定書の実施の効果的監視を行なうこと(その地方分権化された機構によるものも含む)が全面的に含まれることを確保するよう、勧告する。 独立の監視 8.委員会は、選択議定書に基づく子どもの権利の充足における進展を恒常的に監視すること子どもからの苦情を受理しかつこれに対応することを目的とした、国内機関の地位に関する原則(パリ原則)にしたがった独立の国内人権機関の設置が遅れていることを懸念する。 9.前回の勧告(CRC/C/KHM/CO/2-3、パラ15)に照らし、委員会は、締約国に対し、選択議定書に基づく権利の充足状況を監視し、かつ子どもにやさしい迅速なやり方で子どもの苦情に対応するための独立機構を設置するよう促す。 普及、意識啓発および研修 10.選択議定書がクメール語に翻訳されたことおよび軍要員を対象とする研修活動が実施されていることは歓迎しながらも、委員会は、このような研修が組織的なものではないこと、ならびに、関連省庁、子どもおよび一般公衆の間で選択議定書についての情報を普及し、かつ選択議定書に関する意識啓発活動を発展させるために限られた努力しか行なわれてこなかったことを、遺憾に思う。委員会はまた、研修講座が体系的なものではなく、かつ主として軍人を対象としていることにも、懸念とともに留意するものである。 11.委員会は、締約国が、政府職員および法執行官(州レベルの職員を含む)の間で選択議定書の原則および規定を周知させること、ならびに、親、教員、学生、子どもおよび市民社会関係者の間で意識啓発を図るための具体的広報キャンペーンを発展させることを目的とした普及の努力を強化するよう勧告する。委員会はまた、締約国が、関連のすべての専門家集団、警察学校および軍要員(国際平和維持活動に参加する軍要員を含む)を対象とした、選択議定書の規定および国際人道法に関する体系的かつ包括的な教育モジュールを含めることにより、研修活動を強化することも勧告するものである。 データ 12.委員会は、選択議定書が対象とするすべての分野についてデータ収集、分析および監視を行なうための組織的機構が設けられていないことを遺憾に思う。 13.委員会は、締約国が、選択議定書の実施に関連するすべての分野についての包括的なデータ収集システムを確立するとともに、収集された情報および統計を、武力紛争の影響を受けている子どもおよび武力紛争に関与している子どもの保護に関わる包括的な政策およびプログラムの立案の基礎として活用するよう、勧告する。 IV.防止 年齢確認手続 14.出生登録を確保するために締約国が全国規模で行なっている努力には留意しながらも、委員会は以下のことを依然として懸念する。 (a) とくに遠隔地および村落においてならびに路上の状況にある子どもの間で出生登録の水準が低いこと。 (b) 生後30日間の登録期間制限、登録遅延に対する制裁および住所要件など、出生登録キャンペーンの効果的実施を妨げる阻害要因があること。 (c) 偽造書類を発見するための措置が設けられていないこと(これは年齢確認手続の有効性に影響を及ぼす可能性がある)を理由として、軍隊および軍学校における現行の採用手続の実施に欠陥が生じていること。 15.委員会は、締約国に対し、以下の措置をとるよう求める。 (a) 前回の総括所見で委員会が勧告したように(CRC/C/KHM/CO/2-3、パラ37)遠隔地および村落に住んでいる子どもならびに路上の状況にある子どもを含む子どもの徴募を防止するための手段として、移動班なども通じ、すべての子どもの出生登録を確保するための努力を継続しかつ強化すること。 (b) 出生登録手続へのすべての者によるアクセスを促進する目的で、あらゆる阻害要因を取り除くこと。 (c) 専業要員または請負要員を採用するすべての軍機関および警察機関ならびにすべての軍学校によって現行の採用手続が遵守されることを確保するとともに、18歳未満の者による偽造書類の使用を発見するための措置を設けること。 V.禁止および関連の事項 現行刑事法令 16.委員会は、違反について何らの制裁も定められていないこと、および、締約国の法律が以下の点について定めていないことを懸念する。 (a) 戦時または平時において、締約国の軍隊で18歳未満の子どもを採用しまたは使用することを明示的に犯罪とする規定。 (b) 国以外の武装集団および(民間警備隊の統制に関する通達第3557号によって規制されている)民間警備業者が18歳未満の子どもを採用しまたは使用した場合の刑事責任。 (c) 敵対行為への直接参加の定義。 17.委員会は、締約国が刑法を改正し、王国軍、国以外の武装集団および民間警備業者・会社における18歳未満の子どもの採用および使用を明示的に犯罪化する規定ならびに敵対行為への直接参加の定義を設けるよう勧告する。 域外裁判権および犯罪人引渡し 18.委員会は、締約国の法律において、域外裁判権の行使が、犯罪の実行時に締約国の国民であった被害者に対して重罪が行なわれた限られた事案の場合にしか認められていないことを懸念する。委員会はまた、締約国が二国間協定を結んでいない国への犯罪人引渡しが双方可罰要件に服することも遺憾に思うものである。 19.委員会は、締約国が、国内法によって、選択議定書が対象とするすべての犯罪(軍隊もしくは武装集団への子どもの徴集もしくは徴募または敵対行為における子どもの使用を含む)について、当該犯罪がカンボジア国民もしくは締約国の住民によってまたはこれらの者に対して行なわれた場合に域外裁判権を設定しかつ行使できるようになることを確保するために必要な、あらゆる法律上および実務上の措置をとるよう勧告する。委員会はさらに、締約国が、選択議定書上の犯罪に関わる犯罪人引渡しについて双方可罰性要件を廃止するよう勧告するものである。 VI.保護、回復および再統合 被害を受けた子どもの権利を保護するためにとられた措置 20.18歳未満の子どもは軍隊で役務を行なうことを認められていない旨の締約国から提供された情報には留意しながらも、委員会は、カンボジア-タイ国境沿いの紛争の際、軍服を着た子どもがいたという報告があることを懸念する。 21.委員会は、締約国に対し、制服を着たいかなる子どももカンボジア-タイ国境沿いにいないことを確保するとともに、武力紛争に関与させられた可能性のある子どもに対し、その身体的および心理的回復ならびに社会的再統合のための適切な援助を提供するよう促す。 22.委員会は、とくに締約国の管轄内にある子どもの庇護希望者、難民および移住者ならびに保護者のいない子どものなかから、国外において徴募されまたは敵対行為で使用された可能性のある子どもを特定するために設けられている機構についての情報がないことを、遺憾に思う。 23.委員会は、締約国が、武力紛争に関与させられた可能性のある子どもを早い段階で特定し、かつ、このような特定の担当者が子どもの権利、子どもの保護および子どもにやさしい面接スキルについての訓練を受けていることを確保することにより、締約国の管轄下にある子どもの庇護希望者、難民および移住者ならびに保護者のいない子どもの全面的保護を確保するための機構および手続を設けるよう、勧告する。委員会はさらに、締約国が、そのような子どもに対し、その身体的および心理的回復ならびに社会的再統合のための十分な援助が提供されることを確保するよう勧告するものである。 身体的および心理的回復のための援助 24.地雷除去およびリスク教育のためのプログラムに関して締約国が進めてきた努力は認知しながらも、委員会は、依然として子どもが地雷および爆発性戦争残存物によって死亡しかつ(または)障害を負う高いリスクに直面していることに懸念を表明する。委員会はさらに、地雷に関しておよび爆発性戦争残存物の被害者のために現在行なわれているプログラムで、被害を受けた子どもが十分に保護されておらず、かつこのような子どもの特有のニーズが対応されていないことを懸念するものである。 25.委員会は、締約国が、地雷および爆発性戦争残存物から子どもを保護する目的で、地雷啓発プログラムおよび地雷除去活動を強化するよう勧告する。委員会はまた、締約国が、被害を受けた子ども(とくに残存地雷および爆発性戦争残存物を原因とする障害のある子ども)の特有のニーズに適合した十分なサービスが提供されることを確保し、かつこれらの子どもに対して身体的および心理的リハビリテーションおよび社会的援助を提供するため、子どもにやさしいプログラムの開発を検討することも勧告するものである。 VII.国際的な援助および協力 国際協力 26.委員会は、締約国が、赤十字国際員会および子どもと武力紛争に関する事務総長特別代表との協力を継続しかつ強化するとともに、選択議定書の実施における国際連合児童基金、国際連合人権高等弁務官事務所その他の国際連合機関との協力の強化を模索するよう勧告する。 VIII.通報手続に関する選択議定書の批准 27.委員会は、締約国が、子どもの権利の充足をさらに強化する目的で、通報手続に関する子どもの権利条約の選択議定書を批准するよう勧告する。 IX.フォローアップおよび普及 28.委員会は、締約国が、とくにこれらの勧告を議会、関連省庁(国防省を含む)、最高裁判所および地方の公的機関に送付して適切な検討およびさらなる行動を求めることにより、これらの勧告が全面的に実施されることを確保するためにあらゆる適切な措置をとるよう勧告する。 29.委員会は、選択議定書、その実施および監視に関する議論および意識を喚起する目的で、締約国が提出した第1回報告書および文書回答ならびに委員会が採択した関連の総括所見を、インターネット等も通じ(ただしこれに限るものではない)、公衆一般、市民社会組織、若者グループ、専門家グループおよび子どもが広く入手できるようにすることを勧告する。 X.次回報告書 30.選択議定書第8条第2項にしたがい、委員会は、締約国が、選択議定書およびこの総括所見の実施に関するさらなる情報を、子どもの権利条約条約第44条にしたがって提出される、条約に基づく次回の定期報告書に記載するよう要請する。 更新履歴:ページ作成(2016年2月8日)。
https://w.atwiki.jp/sakatukuon/pages/50.html
スキルカード こんな感じで大丈夫ですかね・・・? -- 中の人? ☆付きをどう書くかが問題かな?前回のwikiの時も大変だったし・・・。 -- そこは懸念点ですが、系統毎にあがる能力は同じなら表の項目と足すか、追記で対応出来るかな?攻撃意識とか増えるだけだと思うので。 -- 中の人?
https://w.atwiki.jp/childrights/pages/200.html
総括所見:シリア(OPSC・2006年) 第1回(1997年)/第2回(2003年)/第3回・第4回(2011年)OPAC(2007年) CRC総括所見日本語訳(国別)/CRC総括所見日本語訳(会期順) CRC/C/OPSC/SYR/CO/1(2006年10月31日) 原文:英語(平野裕二仮訳) 原文は国連人権高等弁務官事務所のサイト(国別情報のページまたはCRC会期一覧ページ)を参照。 1.委員会は、2006年9月19日に開かれた第1178回会合(CRC/C/SR.1178参照)においてシリア・アラブ共和国の第1回報告書(CRC/C/OPSC/SYR/1)を検討し、2006年9月29日に開かれた第1199回会合において以下の総括所見を採択した。 A.序 2.委員会は、締約国の第1回報告書および事前質問事項に対する文書回答の提出を歓迎する。委員会はまた、代表団との間に持たれた建設的対話も評価するものである。 3.委員会は、締約国に対し、この総括所見は、締約国の第2回定期報告書に関して2003年6月6日に採択された以前の総括所見(CRC/C/15/Add.212)とあわせて読まれるべきであることを想起するよう求める。 B.積極的側面 4.委員会は、何らかの抵触および(または)不一致がある場合、シリア・アラブ共和国が加盟している国際条約が国内法に優先する旨の情報を歓迎する。 5.委員会はさらに、締約国が以下の条約に加入したことを称賛する。 (a) 女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(2003年3月28日)。 (b) 拷問および他の残虐な、非人道的なまたは品位を傷つける取扱いまたは刑罰に関する条約(2004年8月19日)。 (c) すべての移住労働者およびその家族構成員の権利の保護に関する国際条約(2005年6月2日)。 (d) 武力紛争への子どもの関与に関する選択議定書(2003年10月17日)。 (e) 最悪の形態の児童労働の禁止および撤廃のための即時の行動に関する国際労働機関第182号条約(1999年)の批准(2003年5月22日)。 6.委員会はまた、締約国が条約第20条および第21条ならびに選択議定書第3条1項(a)(ii)および同5項に付した留保の撤回を政府が承認し、かつこの決定が最終的公布のために立法議会に提出された旨の、代表団によって提供された情報にも評価の意とともに留意する。 C.主要な懸念領域および勧告 1.実施に関する一般的措置 選択議定書の実施の調整および評価 7.委員会は、選択議定書の実施へのさまざまな省庁および政府機関の関与に関して提供された情報、および、シリア未成年問題委員会に対し、政府機関および非政府機関間の、家族問題に関わるあらゆる活動の調整が委ねられている旨の情報に留意する。委員会はまた、すべての関係機関が、選択議定書に関するそれぞれの権限分野で達成された進展について、シリア家族問題委員会に対して毎年報告しなければならないことにも留意するものである。しかしながら委員会は、実際上、選択議定書が対象とする分野で行なわれている活動の――中央および地方双方のレベルにおける――調整および協力がいまなお不十分であることを、依然として懸念する。 8.委員会は、締約国に対し、選択議定書が対象とする分野における調整を中央および地方双方のレベルで強化するよう、奨励する。委員会はまた、締約国が、選択議定書の実施に関与するさまざまな機関からシリア家族問題委員会が受領した報告書に基づき、選択議定書の実施に関して達成された進展についての簡単な概要を次回の報告書で提供することも、勧告するものである。 普及および研修 9.委員会は、選択議定書の普及のために締約国が行なっている努力およびその規定に関する研修活動を認知するものの、選択議定書で取り上げられている問題に関するアドボカシーおよび社会的動員が依然として不十分であることを懸念する。 10.委員会は、締約国が、シリア社会において、とくに子ども、親その他の養育者ならびに子どもとともにおよび子どものために働いている専門家の間で選択議定書の規定に関する情報を普及することに向けた努力を継続するよう、勧告する。委員会はさらに、締約国が、子どもとともにおよび子どものために働いているすべての専門家集団ならびに他のすべての関連の集団を対象として、選択議定書の規定に関する体系的かつ継続的な研修プログラムを実施するよう、勧告するものである。この目的のため、公衆意識啓発キャンペーンならびに研修資料および研修講座の開発に対して相当の資源を割り当てることが求められる。 データ収集 11.委員会は、新たに定められた「2006年子ども保護行動計画」の枠組みのもと、あらゆる形態の暴力の被害を受けた子どもに関する情報収集のためのデータベースが創設されたことに、評価の意とともに留意する。しかしながら委員会は、選択議定書で取り上げられている問題、とくに児童買春に関するデータおよび情報が依然として不十分であることを遺憾に思うものである。 12.委員会は、締約国が、締約国における子どもの売買、児童買春および児童ポルノの性質および規模を評価するための具体的調査研究が行なわれ、かつ、とくに年齢別、男女別およびマイノリティ集団別のデータが体系的に収集されかつ分析されることを確保するよう、勧告する。このようなデータは、政策の実施状況を数値により評価するための必須手段を提供してくれるからである。 予算配分 13.委員会は、「2006年子ども保護行動計画」の実施に関して、子どもの保護のための特別予算の配分が構想されていることに留意する。委員会は、締約国が、選択議定書の実施にとくに関わる締約国のさまざまな活動に対して配分された予算についての情報を次回の報告書で提供するよう、勧告するものである。 2.子どもの売買、児童ポルノおよび児童買春の禁止 現行刑事法令 14.委員会は、選択議定書に列挙された犯罪を刑事法で網羅するために締約国が努力していること、および、現在法律の包括的見直しを進めているシリア家族問題委員会のもとに特別部局が設置されたことに、留意する。しかしながら委員会は、以下のことを懸念するものである。 (a) 子どもの売買および児童ポルノに関わる犯罪については他の現行規定が網羅しているとされるとはいえ、これらの犯罪を明示的に対象とした具体的規定が定められていないこと (b) 刑法における年齢制限が、選択議定書が対象するすべての犯罪について18歳とされているわけではないように思われること。 15.委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) 子どもの保護に関する法律案を速やかに採択しかつ実施する等の手段により、選択議定書第2条および第3条にしたがってすべての犯罪を明示的に定義しかつ網羅する目的で刑法を改正すること。 (b) 選択議定書で対象とされているそれぞれの犯罪について、子どもの定義のために用いられている年齢制限を18歳と定めること。 (c) 国連国際組織犯罪防止条約を補足する、人(とくに女性および子ども)の取引を防止し、抑止しおよび処罰するための議定書を批准することにより、立法上の枠組みを強化すること。 (d) この点について、とくにユニセフの技術的援助を引き続き求めること。 3.刑事手続 裁判権 16.委員会は、締約国が、選択議定書第4条の遵守状況について、および、とくに第4条で予定されているすべての場合において選択議定書が対象とする犯罪についての裁判権を設定しているか否かについて、次回の報告書でより多くの情報を提供するよう勧告する。 犯罪人引渡し 17.委員会は、刑法第35条において、被告人が公開の法廷で犯罪人引渡しに同意するときは、権限のある機関は裁量によって犯罪人引渡しの請求を受け入れまたは拒むことができると定められていることに留意する。 18.委員会は、締約国が、犯罪人引渡しの請求がその都度精査されること、および、請求を認容しまたは却下する決定がもっぱら被告人の同意に基づいて行なわれないことを確保するよう、勧告する。委員会はまた、締約国が、犯罪人引渡しに関する法律が選択議定書第5条(この規定は、必要であれば、そこに列挙された犯罪に関わる犯罪引渡しの法的根拠として用いられるべきである)と一致することを確保するようにも勧告するものである。 4.被害を受けた子どもの権利の保護 選択議定書で禁じられた犯罪の被害を受けた子どもの権利および利益を保護するためにとられた措置 19.委員会は、特別少年裁判所の設置を含む保護措置が非行少年法に掲げられていることには留意するものの、そこでは基本的に、犯罪の被害を受けた子どもではなく、犯罪について罪を問われかつ(または)有罪判決を受けた子どもが適用対象とされていることを懸念する。委員会はさらに、以下のことを懸念するものである。 (a) 証拠法上、18歳未満の者は、強姦または背徳犯罪が問われている場合を除き、証言能力を認められないこと。 (b) 選択議定書が対象とする行為の被害者、とくに売春のために使用された子どもが、訴追され、かつ――外国人である場合には――追放される可能性があること。 20.委員会は、締約国が、選択議定書に基づくいずれかの犯罪の被害者である子どもがそのこと自体を理由として犯罪者にも処罰の対象にもされないことを確保するため、あらゆる必要な措置をとるよう勧告する。委員会はさらに、締約国が、選択議定書第8条にしたがい、刑事司法手続のあらゆる段階で子どもの被害者および証人を保護するよう勧告するものである。この目的のため、締約国は、子どもの犯罪被害者および証人が関わる事案における司法についての国連指針(経済社会理事会決議2005/20)を指針とするよう求められる。締約国は、とくに以下の措置をとるべきである。 (a) 被害者である子どもの個人的利益に影響がある手続において、当該子どもの意見、ニーズおよび関心事が提示されかつ考慮されることを可能にすること。 (b) 子どもを司法手続中の困難から保護するための、子どもに配慮した手続(子ども向けに設計された事情聴取室および子どもに配慮した事情聴取法を含む)を用いること。 (c) 事情聴取、陳述および審問の回数を少なくする目的で、子どもの被害者および証人から証言を得るための特別手続――子どもの供述の録画および録音など――を設けること。 21.社会問題労働省が、被害を受けた子どもとともに働く人々を対象とした研修講座を組織していることには留意しながらも、委員会は、被害を受けた子どもの治療、身体的および心理的回復ならびに社会的再統合のための医療専門家および(または)専門センターが全般的に不足していることを懸念する。 22.委員会は、締約国が、選択議定書第9条3項にしたがい、被害を受けたすべての子どもがあらゆる適当な援助(全面的な社会的再統合ならびに身体的および心理的回復を含む)を受けることを確保するよう、勧告する。この目的のため、締約国は引き続き、選択議定書で禁じられた犯罪の被害者とともに働く者を対象とした適当な研修(とくに法律および心理学に関する研修)を確保するための措置をとるべきである。 23.委員会は、とくに同国の一部地域で一時婚の慣行が行なわれており、12歳という低年齢の女子までが金銭と引き換えに婚姻のために差し出されていることを報告する情報があることについて懸念を覚える。委員会はさらに、このような女子が短期間で夫から遺棄された場合、法律上の婚姻にともなって取得した権利を剥奪され、スティグマの対象となり、かつ、身体的および心理的回復ならびに社会的再統合の措置にほとんどアクセスできないことを懸念するものである。 24.委員会は、締約国が、子ども、家族およびコミュニティの間で女子の権利、および、一時婚が女子の身体的および精神的健康ならびに全般的ウェルビーイングに与える可能性がある悪影響についての意識を高める等の手段によって、このような形態の婚姻の問題に対応するよう勧告する。締約国はまた、この慣行の被害者に対し、必要な身体的および心理的回復ならびに社会的再統合〔のための援助〕も提供するべきである。 5.子どもの売買、児童買春および児童ポルノの防止 選択議定書に掲げられた犯罪を防止するためにとられた措置 25.委員会は、あらゆる形態の搾取の主要な原因のひとつである貧困と闘うための措置として、失業対策公共委員会および統合的農村開発基金がそれぞれ2002年および2001年に設置されたことを歓迎する。委員会はまた、シリア・テレビが子どもに対する暴力についての特別番組を放送したことも歓迎するものである。しかしながら委員会は、子どもの売買、児童買春および児童ポルノの根絶を促進するのはその助長要因に対応するホリスティックなアプローチをとることであると考え、以下のことを懸念する。 (a) ホームレスおよびストリートチルドレンの問題に取り組むための統合的な計画または戦略が定められていないこと、および、路上にいる子どもが相当数にのぼることは子どもの売買、児童買春および児童ポルノの潜在的可能性を示すものであること。 (b) 一部地域においておよび特定の民族的マイノリティ(とくにクルド人)にとって、出生登録がいまなお問題となっていること。 (c) 学校中退との闘いがいまのところ功を奏していないこと。 26.委員会は、締約国が、選択議定書に掲げられた犯罪を防止するための適切な措置(立法上、司法上および行政上の措置を含む)、政策およびプログラムを実施する努力を強化するよう、勧告する。とくに委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告するものである。 (a) 搾取される危険性がとくに高いホームレスおよびストリートチルドレンの問題に対応するための包括的な国家的行動計画を策定しかつ実施すること。 (b) 社会問題省によって2007年に設置される予定のヘルプラインが、3ケタの番号で、フリーダイヤルで、かつ24時間利用可能とされることを確保すること。子どものためのこの全国的ヘルプラインは、遠隔地においてサービスを提供することも可能とされるべきである。 (c) 親の法的地位に関わらず、締約国の管轄内にあるすべての子どもの登録を保障するための努力を強化すること。 (d) 学校中退率を削減するための努力を増強すること。 (e) すべてのメディアに対し、選択議定書で取り上げられている問題についていっそうの情報を普及するよう奨励すること。 6.国際的な援助および協力 防止および法執行 27.委員会は、締約国が、人身取引との闘いにおいて国際移住機関と緊密に協働していることに留意するとともに、この目的のために省庁間の国家特別委員会が臨時に設置され、かつ同委員会のもとで包括的な人身取引対策法の起草が進められていること(当該法案はまもなく人民議会に提出される見込みである)を歓迎する。しかしながら委員会は、イラク人女子が性的搾取目的の人身取引によってシリア・アラブ共和国に連れてこられる事案がある旨を報告する情報について懸念を覚えるものである。 28.委員会は、締約国が、子どもの売買、児童買春および児童ポルノを目的とする越境人身取引の規模および性質についてさらなる調査研究を実施するとともに、選択議定書上の犯罪をともなう行為を防止し、摘発し、捜査し、ならびにこれらの行為の責任者を訴追しおよび処罰するための、地域間および二国間の司法共助および捜査共助を強化するよう、勧告する。委員会はさらに、締約国に対し、この点に関するより詳細な情報を次回の報告書で提供するよう、奨励するものである。 29.委員会は、締約国に対し、選択議定書の実施を向上させる目的で、ユニセフおよび国連難民高等弁務官事務所などの国連専門機関ならびにECPATインターナショナルおよび国際児童虐待・ネグレクト防止会議〔協会〕(IPSCAN)などの国際的非政府組織との協力を継続するよう、奨励する。 7.フォローアップおよび普及 フォローアップ 30.委員会は、締約国が、とくにこれらの勧告を閣僚評議会、人民議会および地方人民評議会に送付して適切な検討およびさらなる行動を求めることにより、これらの勧告が全面的に実施されることを確保するためにあらゆる適切な措置をとるよう勧告する。 普及 31.委員会は、選択議定書、その実施および監視に関する議論および意識を喚起する目的で、締約国が提出した報告書および文書回答ならびにこの勧告(総括所見)を、インターネット等を通じ(ただしこれにかぎるものではない)、公衆一般、市民社会組織、若者グループ、専門家グループおよび子どもが広く入手できるようにすることを勧告する。 8.次回報告書 32.第12条2項にしたがい、委員会は、締約国に対し、選択議定書の実施に関するさらなる情報を、子どもの権利条約第44条にしたがって提出される、条約に基づく第3回・第4回統合定期報告書(提出期限・2009年2月13日)に記載するよう要請する。 更新履歴:ページ作成(2012年6月25日)。
https://w.atwiki.jp/childrights/pages/252.html
総括所見:中国(OPAC・2013年) 第1回(1996年)/第2回(2005年、香港・マカオを含む)/第3回・第4回(2013年)英領香港(当時、1996年) OPSC(2005年) CRC総括所見日本語訳(国別)/CRC総括所見日本語訳(会期順) CRC/C/OPAC/CHN/CO/1(20013年10月29日) 原文:英語(平野裕二仮訳) 原文は国連人権高等弁務官事務所のサイト(国別情報のページまたはCRC会期一覧ページ)を参照。 1.委員会は、2013年9月27日に開かれた第1835回会合(CRC/C/SR.1835参照)において中国の第1回報告書(CRC/C/OPAC/CHN/1)を検討し、2013年10月4日に開かれた第1845回会合において以下の総括所見を採択した。 I.序 2.委員会は、締約国の第1回報告書および事前質問事項に対する文書回答(CRC/C/OPAC/CHN/Q/1/Add.1)の提出を歓迎するとともに、多部門型の代表団との間に持たれた建設的対話を評価する。 3.委員会は、締約国に対し、この総括所見は、条約に基づく締約国の第3回・第4回統合定期報告書に関して2013年10月4日に採択された総括所見(CRC/C/CHN/CO/3-4)とあわせて読まれるべきであることを想起するよう求める。 II.一般的所見 積極的側面 4.委員会は、中華人民共和国未成年者保護法が2006年12月および2012年10月に改正されたことを歓迎する。 5.委員会はさらに、中国本土を対象とする中国児童発達綱要(2011~2020年)が2011年7月に採択されたことを含む、選択議定書の実施を促進するための国家的計画およびプログラムの採択における進展を歓迎する。 III.実施に関する一般的措置 立法 6.委員会は、中華人民共和国国防法で、18歳に達するまでの子どもの徴募が明示的に犯罪化されていないことを遺憾に思う。 7.委員会は、締約国が、18歳未満の子どもを軍に徴募しかつ軍に関与させることを犯罪化する目的で国防法の改正を検討するよう、勧告する。 独立の監視 8.委員会は、選択議定書上の子どもの権利の充足における進展を恒常的に監視し、かつ子どもからの苦情を受理してこれに対応する、国家機関の地位に関する原則(パリ原則)にしたがった独立の国内人権機関が設置されていないことを懸念する。 9.子どもの権利の促進および保護における独立した国内人権機関の役割に関する委員会の一般的意見2号、および、パリ原則にしたがって独立の国内人権機関を設置する必要性について複数の国連人権機関が行なってきた勧告に照らし、委員会は、締約国に対し、選択議定書上の権利の充足状況を監視し、かつ権利侵害に関する子どもの苦情に子どもにやさしい方法で迅速に対応するための独立した機構を設置するよう促す。 普及および意識啓発 10.委員会は、締約国が、選択議定書の原則および規定が一般公衆、子どもおよびその家族の間で広く普及されることを確保するよう勧告する。 研修 11.委員会は、軍の構成員および子どもに対応する関連の専門家集団を対象とする研修プログラムにおいて、選択議定書の規定が全面的に取り上げられていないことを遺憾に思う。 12.委員会は、締約国に対し、軍のすべての構成員(とくに子どもに対応する要員)、庇護希望者・難民である子どものためにおよびこれらの子どもとともに活動する公的機関、警察、弁護士、裁判官、軍法会議裁判官、医療専門家、ソーシャルワーカーならびにジャーナリストを対象として選択議定書についての研修を実施するよう、奨励する。 データ 13.委員会は、自国の管轄内にある子どもであって徴募されまたは敵対行為で使用された可能性があるすべての子どもを登録するための中央データ収集システムを締約国――中国本土、中国領香港および中国領マカオ――で設置するためにとられた措置についての情報がないことを遺憾に思う。 14.委員会は、締約国が、自国の管轄内にある子どもであって国外において徴募されもしくは敵対行為で使用され、または拘禁されもしくは回復不可能な障害を負ったすべての子どもを特定しかつ登録するための中央データ収集システムを、中国本土、中国領香港および中国領マカオで設置するよう勧告する。委員会はまた、締約国が、このような慣行の被害を受けた子どもの難民および庇護希望者についてのデータが適正に収集されることを確保するようにも勧告するものである。すべてのデータは、とくに性別、年齢、国籍、民族的出身および社会経済的背景の別に細分化されるべきである。 IV.防止 志願入隊 15.委員会は、中華人民共和国兵役法で、18歳未満の子どもの志願による現役軍務編入が認められていることに懸念を表明する。委員会は、締約国が志願入隊年齢を18歳に引き上げる意図を有していないことを遺憾に思うものである。加えて、志願入隊に関する締約国の最低年齢は17歳であると報告されている一方、選択議定書についての拘束力のある宣言(加入時)では、ある年の12月31日までに17歳に達していない市民も現役軍務のために入隊させることができる旨の、矛盾する説明が行なわれているように思われる。 16.委員会はまた、以下のことも懸念する。 (a) 軍隊に編入される18歳未満の新兵の総数が多いこと。 (b) 18歳未満の子どもが敵対行為への参加に関与させられないことを確保するための政策および実務が存在しないこと。 17.委員会は、全般的により厳格な法的規準を通じて子どもの保護を促進しかつ強化するため、軍隊への志願入隊年齢を再検討して18歳に引き上げるよう勧告する。委員会はさらに、締約国が以下の措置をとるよう勧告するものである。 (a) 軍隊に入隊する18歳未満の新兵がいる場合にはその人数および割合、ならびに、新兵募集における不正について報告された事案、受理された苦情の性質および課された制裁についての情報を次回の定期報告書で提供すること。 (b) 敵対行為に間接的にまたは直接参加するおそれがありうる地域への18歳未満の子どもの配置を明示的に禁止すること。委員会はさらに、そのような政策改革が行なわれるまで、締約国が、武力紛争事態への配備の前に18歳未満の子どものスクリーニングが実効的に行なわれることを確保するための政策を含む効果的保護措置を整備するよう、勧告する。 年齢確認手続 18.締約国が入隊してくる新兵の年齢確認手続を設けていることには留意しながらも、委員会は、締約国で(とくに移住者の子ども)の出生登録水準が低いことから、これらの手続の有効性に影響が生じる可能性があることを依然として懸念する。 19.委員会は、法定年齢に満たない子どもの徴募を防止するための措置としての出生登録の重要性を強調するとともに、締約国が、移住者の子どもを含むすべての子どもを対象とした無償の全国的出生登録システムを確立するための努力を継続しかつ強化するよう、勧告する。 軍事訓練 20.委員会は、普通教育カリキュラムに軍事訓練が含まれており、かつ、学校が18歳未満のすべての子どもを対象として義務的な軍事教育および軍事訓練(さまざまな水準で火器の取扱いに触れさせられることを含む)を実施していることを懸念する。 21.委員会は、締約国が、一般教育カリキュラムから軍事訓練を除外するとともに、普通教育のカリキュラムおよび学校において、18歳未満の子どもを対象とした、火器の使用をともなう軍事訓練を禁止するための措置をとるよう勧告する。 軍事学校 22.委員会は、国務院および中央軍事委員会に対し、普通高等学校を卒業する17歳の生徒を志願により入校させることが認められていることに留意する。しかしながら委員会は、以下のことを懸念するものである。 (a) 若年生徒を軍事学院および軍事学校に編入させることをとくに目的とする編入計画は教育部および人民解放軍総政治部の承認を受けるとはいえ、各軍事学院または軍事学校が独自の教育カリキュラムおよび軍事訓練プログラムを定めていること。 (b) 軍事学校におけるカリキュラムおよび軍事訓練活動についての具体的情報(とくに火器の扱いに関するもの)が提供されていないこと。 (c) 軍事学院および軍事学校の子どもが独立の苦情申立て機構にアクセスできていないこと。 23.委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) 子どもを対象とする軍隊様式の訓練(火器の使用に関するものを含む)を禁止するとともに、子どもを対象とするいかなる軍事訓練においても人権の原則が考慮されること、ならびに、その教育内容が教育部の承認および定期的監視の対象とされることを確保すること。 (b) 次回の定期報告書で、軍事学院、軍事職業学校および軍事学校に編入された子どもおよびこのような子どもが行なっている活動に関する、性別、年齢、国籍、民族的出身および社会経済的背景の別に細分化されたデータを提供すること。 (c) 軍事学院および軍事学校のプログラムに参加している子どもの福祉を監視し、かつそのような子どもからの苦情を調査する目的で、これらの子どもにとってアクセスしやすい、独立のかつジェンダーに配慮した、苦情申立ておよび調査のための機構を設置すること。 人権教育および平和教育 24.委員会は、人権教育および平和教育ならびに選択議定書に関する知識の学習が、初等中等学校カリキュラムの必須学習事項として、かつ教員養成プログラムにおいて、具体的に編入されていないことを遺憾に思う。 25.教育の目的に関する一般的意見1号(2001年)を参照しつつ、委員会は、締約国が、教育改革の文脈において、あらゆる段階の学校カリキュラムに平和教育を含めること(その際、選択議定書が対象としている犯罪にとくに言及すること)を検討するよう勧告する。 V.禁止および関連の事項 現行刑事法令 26.委員会は、中華人民共和国国防法を含む国内法において、国以外の武装集団による18歳未満の子どもの徴募または敵対行為における使用が禁止および犯罪化の対象となっていないことに、懸念を表明する。加えて委員会は、締約国の法律に、戦時であれ平時であれ、国の軍隊で18歳未満の子どもを徴募しかつ使用することを犯罪と定めた明示的規定がないことを遺憾に思うものである。 27.委員会は、締約国から提供された、中国には民間が運営する軍事保安会社は存在しない旨の情報に留意する。にもかかわらず、委員会は、民間保安事業者・会社の刑事責任に関する規定が国内法にないことを懸念するものである。 28.委員会は、締約国が、締約国の軍隊および国以外の武装集団における18歳未満の子どもの徴募または敵対行為における使用を明示的に禁止し、かつ犯罪化するよう勧告する。〔とくに委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告するものである。〕 (a) 国以外の武装集団による18歳未満の子どもの徴募および使用を犯罪化するため、国防法を改正すること。 (b) 国の軍隊、国以外の武装集団および保安会社における18歳未満の者の徴募および使用を犯罪化するために速やかに法律を改正する目的で、子どもに影響を与えるすべての法律(刑法を含む)の包括的再検討を行なうこと。 (c) 対人地雷の使用、貯蔵、生産および移譲の禁止ならびに廃棄に関する条約(1997年)および国際刑事裁判所ローマ規程を批准すること。 域外裁判権 29.委員会は、締約国から提供された、18歳未満の子どもを徴募しまたは敵対行為に関与させた事件について域外裁判権を設定することは可能である旨の情報に留意する。しかしながら委員会は、法律で、選択議定書が対象とするすべての犯罪(とくに18歳未満の子どもの徴募または敵対行為における使用)についての域外裁判権が定められているわけではないことを、遺憾に思うものである。 30.委員会は、締約国が、国内法によって、選択議定書が対象とするすべての犯罪(18歳未満の子どもの徴募および敵対行為における使用を含む)について域外裁判権を設定しかつ行使できるようになることを確保するため、あらゆる必要な措置をとるよう勧告する。 VI.保護、回復および再統合 被害を受けた子どもの権利を保護するためにとられた措置 31.委員会は、子どもの庇護希望者および難民(とくに国外において徴募されまたは敵対行為で使用された可能性がある子ども)の逮捕および拘禁施設への拘禁が、とくに中国領香港において引き続き常態となっていることを深く懸念する。委員会はまた、締約国――中国本土、中国領香港および中国領マカオ――における子どもの庇護希望者および難民についての公式な統計およびデータが存在しないこと、ならびに、自国の管轄内にあって他国で徴募されまたは敵対行為で使用された可能性がある子どもを特定するための手続が設けられていないことも、懸念するものである。 32.委員会は、締約国に対し、選択議定書第7条に基づく義務に照らして、その管轄下にあるすべての地域で以下の措置をとるよう勧告する。 (a) 子どもの庇護希望者および難民(国外において徴募されまたは敵対行為で使用された可能性がある子どもを含む)を拘禁する、とくに中国領香港における行政実務を中止すること。 (b) 国外において徴募されもしくは敵対行為で使用された子どもまたはその可能性がある子ども(子どもの庇護希望者および難民を含む)を特定するための機構を設置するとともに、このような特定を担当する職員が子どもの権利、子どもの保護および子どもにやさしい面接スキルについての訓練を受けていることを確保すること。 (c) 武力紛争に関与させられた子どもまたはその可能性がある子どもに対し、身体的および心理的回復ならびに社会的再統合のための適切な援助を提供すること。 (d) 自国の管轄下にあるすべての地域で子どもの庇護希望者および難民についてのデータ収集および登録を確保するためのシステムを設置すること。 VII.国際的な援助および協力 武器輸出および軍事援助 33.火器輸出管理条例第5条で締約国による火器の輸出に関する原則が定められていることには留意しながらも、委員会は、締約国が、子どもが徴募されもしくは武力紛争および(もしくは)敵対行為で使用されていることがわかっているまたはその可能性がある国に対し、小型武器および軽兵器を含む火器を積極的に輸出していることを深く懸念する。委員会は、締約国が、そのような国への武器の販売を制限するいかなる具体的法律も定めていないことを遺憾に思うものである。委員会は、選択議定書の実施を支える安全保障理事会の議論に締約国が積極的に参加していることについての締約国報告書の情報に留意しながらも、締約国が、いっそう一貫したかつ子どもの権利に焦点を当てたやり方でこの役割を果たせるのではないかと考える。 34.委員会は、締約国に対し、子どもが徴募されもしくは武力紛争および(もしくは)敵対行為で使用されていることがわかっているまたはその可能性がある国への火器(小型武器および軽兵器を含む)の輸出およびあらゆる種類の軍事援助を全面的に禁止する規定を定め、かつ適用するよう促す。委員会はまた、締約国が、安全保障理事会の常任理事国としての立場を、すべての締約国における選択議定書の実施を促進するためにいっそう一貫したかつ子どもの権利に焦点を当てたやり方で活用することも、勧告するものである。 VIII.通報手続に関する選択議定書の批准 35.委員会は、締約国が、子どもの権利の履行をさらに強化する目的で、通報手続に関する子どもの権利条約の選択議定書を批准するよう勧告する。 IX.フォローアップおよび普及 36.委員会は、締約国が、とくにこれらの勧告を国家元首、議会、関連省庁、最高裁判所および地方当局に送付して適切な検討およびさらなる行動を求めることにより、これらの勧告が全面的に実施されることを確保するためにあらゆる適切な措置をとるよう勧告する。 37.委員会は、選択議定書、その実施および監視に関する議論および意識を促進する目的で、締約国が提出した第1回報告書および事前質問事項に対する文書回答ならびにこの総括所見を、インターネット等を通じ(ただしこれにかぎるものではない)、公衆一般、市民社会組織、若者グループ、専門家グループおよび子どもが広く入手できるようにすることを勧告する。 X.次回報告書 38.第8条第2項にしたがい、委員会は、締約国に対し、選択議定書およびこの総括所見に掲げられた勧告の実施に関するさらなる情報を、2019年3月31日までに提出されるべき次回の第5回・第6回統合定期報告書に記載するよう要請する。 更新履歴:ページ作成(2014年7月7日)。
https://w.atwiki.jp/damsite/pages/2201.html
足羽川ダムをお気に入りに追加 足羽川ダムのリンク #blogsearch2 ウィキペディア 足羽川ダム 足羽川ダムの報道 国内最大の治水ダム建設へ 川辺川の従来計画地に流水型 国と熊本県が現地で表明|熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞 足羽川ダム建設地に想定範囲超える軟弱活断層 大量湧水でトンネル崩壊懸念…最高強度の枠施工 - 福井新聞 活断層範囲 想定超え 大量湧水懸念 補強を強化へ 足羽川ダム・水海川トンネル | 政治・行政,政治・行政 | 福井のニュース - 福井新聞 画像処理によるひび割れ点検支援システム「VIS&TFC」を発売 - BUILT 足羽川ダムに展望台と見学ギャラリー完成 - 中日新聞 準天頂衛星システムみちびきとMR技術を用いたCIMデータの活用実証 - BUILT 水海川導水トンネル掘削61%、難工事続く 検討委で報告 - 中日新聞 熊本 球磨川の治水対策の新ダムが「重力式」になる見通し (2021年5月10日) - エキサイトニュース 足羽川ダム、曲折半世紀経て本体着工 - 福井新聞 足羽川ダム本体着工、26年度に完成予定 福井 - 朝日新聞社 足羽川ダム11月15日に本体着工 - 福井新聞 【天ヶ瀬・川上は完成間近】関西のダム建設が最盛期 各地の整備事業の進捗と今後を追う - 日刊建設通信新聞 足羽川ダムの構造分析 足羽川ダムの46%は世の無常さで出来ています。足羽川ダムの33%は大人の都合で出来ています。足羽川ダムの21%は祝福で出来ています。 powered by 成分解析 足羽川ダムの掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ 福井県/足羽川ダム このページについて このページは足羽川ダムのインターネット上の情報を時系列に網羅したリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新される足羽川ダムに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/childrights/pages/282.html
総括所見:ネパール(第3~5回・2016年) 第1回(1996年)/第2回(2005年)OPSC(2012年)/OPAC(2016年) CRC総括所見日本語訳(国別)/CRC総括所見日本語訳(会期順) CRC/C/NPL/CO/3-5(2016年7月8日) and CRC/C/NPL/CO/3-5/Corr.1(2016年7月27日)/第72会期 ※日本語訳には正誤表による訂正を反映させた。 原文:英語(平野裕二仮訳) 原文は国連人権高等弁務官事務所のサイト(国別情報のページまたはCRC会期一覧ページ)を参照。 I.序 1.委員会は、2016年5月19日および20日に開かれた第2110回会合および第2111回会合(CRC/C/SR.2110 and 2111参照)においてネパールの第3回~第5回統合定期報告書(CRC/C/NPL/3-5)を検討し、2016年6月3日に開かれた第2132回会合(CRC/C/SR.2132参照)において以下の総括所見を採択した。 2.委員会は、締約国における子どもの権利の状況についての理解を向上させてくれた、締約国の第3回~第5回統合定期報告書および事前質問事項に対する文書回答(CRC/C/NPL/Q/35/Add.1)の提出を歓迎する。委員会は、多部門にまたがる締約国の代表団との間に持たれた建設的対話に評価の意を表するものである。 II.締約国によりとられたフォローアップ措置および達成された進展 3.委員会は、以下の文書について批准または加入が行なわれたことを歓迎する。 (a) 障害のある人の権利に関する条約およびその選択議定書(2010年)。 (b) 女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約の選択議定書(2007年)。 (c) 国際労働機関の先住民および部族民条約(第169号、1989年)(2007年)。 4.委員会は、以下の立法措置がとられたことに、評価の意とともに留意する。 (a) 2015年のネパール憲法。 (b) ジェンダー平等の維持およびジェンダーを理由とする暴力の終了のために一部のネパール法を改正する2015年の法律。 (c) 2012年の国家人権委員会法。 5.委員会は、とくに以下の政策上の措置を歓迎する。 (a) 児童婚対策国家戦略(2016年)。 (b) 部門横断栄養計画(2013~2017年)。 (c) 国家子ども政策(2012年)。 (d) 児童債務労働対策国家行動計画(2009年)。 III.条約の実施を阻害する要因および困難 6.委員会は、2015年の地震の影響が続いていることによって条約に掲げられた諸権利の実施が阻害されていることに留意するとともに、締約国がこれに関連した努力を引き続き行なうよう勧告する。 IV.主要な懸念領域および勧告 A.実施に関する一般的措置(第4条、第42条および第44条(6)) 立法 7.委員会は、子どもの権利を認めた2015年憲法の採択を歓迎する。しかしながら委員会は、子ども法案において、締約国の立法に対する包括的な、統合された、かつ権利を基盤とするアプローチが定められておらず、かつ主要な文言または権限が十分に定義されていないことを懸念するものである。 8.委員会は、締約国が、この総括所見に照らして条約実施のための包括的な、統合された、かつ権利を基盤とする立法枠組みを採用する目的で、子ども法案を見直すよう勧告する。締約国は、その際、自国の法律に定められたすべての子ども関連の規定が条約にのっとったものとなることを確保するべきである。締約国はまた、当該立法枠組みにおいて、その効果的実施を確保するために主要な文言および権限が十分に定義されるようにすることも求められる。 包括的な政策および戦略 9.委員会は、締約国が、2004/5年度から2014/15年度を対象とする子どものための国家行動計画を採択したことに、積極的対応として留意する。しかしながら委員会は、当該行動計画の評価がまだ行なわれていないことを懸念するものである。さらに委員会は、現在進められている締約国のさまざまな部門別国家計画に相当量の重複があり、かつ、その効果的実施のための十分な詳細、指標、達成目標および時間軸が欠けていることを懸念する。 10.委員会は、締約国が、条約で対象とされているすべての分野を包含する子どもについての包括的な政策を作成する目的で、従前の国家行動計画の評価を実施するよう勧告する。さらに、締約国は、部門別の諸計画を首尾一貫したやり方で調整する戦略を策定するとともに、これらの計画に対して十分な人的資源、技術的資源および財源が提供されることを確保するべきである。 調整 11.委員会は、締約国に対し、条約の実施に関わるあらゆる活動の調整、監視および評価のための、省庁および諸部門を横断した単一の機構を指定しまたは設置するべきである旨の前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ23)に関する措置をとるよう促す。このような機関は、国家計画委員会との緊密な調整の対象とされ、かつその職務を効果的に遂行するための強力な権限ならびに十分な人的資源、技術的資源および財源を提供されるとともに、市民社会の構成員、子どもの権利の専門家その他の専門家ならびに政府代表の参加を得たものであるべきである。 資源配分 12.委員会は、近年、子どもの権利の充足のために配分される資源が増えていること、ならびに、子どもにやさしい地方行政に関する国家的枠組み(2009年)およびそれにともなう実施指針(2010年)が採択されたことを歓迎する。にもかかわらず、委員会は以下のことを依然として懸念するものである。 (a) とくに子どものために配分される資源が引き続き不十分であること。 (b) 子どものニーズへの対応を目的とした国による資源の動員が限られており、かつ汚職によって相当程度妨げられていること。 (c) 2015年の地震への対応として国際協力を通じて提供された資源の活用の有効性、効率性および透明性が不十分であること。 13.委員会の見解は以下のとおりである。 (a) 委員会は、 条約第4条の実施を強化する目的で、かつ第2条、第3条および第6条に照らし、締約国が、利用可能な資源を最大限に用いて、かつ権利を基盤とするアプローチを活用しながら子どもの権利の実施を確保するための予算配分を優先させるべきである旨の前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ28)をあらためて繰り返す。 (b) 委員会は、締約国が、実効的な訴追および相応の制裁を確保することを通じて汚職と闘うための努力を強化する等の手段により、資源を動員するための努力を増進させるよう勧告する。 (c) 委員会は、締約国に対し、資源が、国際協力の枠組みのなかで、子どもに対するサービスを想定したインフラの再建を優先させながら、効率的に、有効にかつ透明なやり方で配分されることを確保するよう促す。 データ収集 14.委員会は、条約に一致し、かつジェンダー、年齢、地方行政区および被扶養関係別に細分化されたデータ収集および指標のシステムを発展させるべきである旨の、締約国に対する前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ30)をあらためて繰り返す。委員会は、締約国が、この点に関してとくに国際連合児童基金(ユニセフ)の技術的援助を求めるよう勧告するものである。 独立の監視 15.委員会は、締約国の国内人権機関であるネパール国家人権委員会の独立性が国家人権委員会法(2012年)によって阻害されていることを懸念する。同法は、委員会の職員の任命および費用を政府の承認の対象とし、かつ、人権侵害のすべての申立てが発生から6か月以内に提出されなければならないとしているためである。委員会はまた、子どもの権利侵害に関する苦情の受理を任務とする専門の国家機関が存在しないこと、および、いまのところ、国家人権委員会のなかで締約国における子どもの権利を監視するようとくに指定された職員がひとりしかいないことも懸念する。 16.子どもの権利の促進および保護における独立した国内人権機関の役割についての一般的意見2号(2002年)に照らし、委員会は、締約国が、職員の任命、資金拠出、権限および免責特権との関連も含めて人権の促進および保護のための国内機関の地位に関する原則(パリ原則)との全面的一致を確保する目的で国家人権委員会法を改正することにより、ネパール国家人権委員会の独立性を確保するよう勧告する。締約国はまた、子どもによる苦情を子どもに配慮したやり方で受理し、調査しかつこれに対応し、被害者のプライバシーおよび保護を確保し、かつ被害者のためのモニタリング、フォローアップおよび検証の活動を行なうことのできる、子どもに関するモニタリングのための具体的な機構または部署を国家人権委員会内に設置することも検討するとともに、当該機構または部署に対して十分な人的資源、技術的資源および財源が配分されることを確保するべきである。この目的のため、委員会は、締約国が、とくに国際連合人権高等弁務官事務所(OHCHR)、ユニセフおよび国際連合開発計画の技術的協力を求めるよう勧告する。 普及、意識啓発および研修 17.委員会は、条約の規定および原則がおとなおよび子どもの間で同様に広く認識されかつ理解されることを確保するための努力を強化するべきである旨の、締約国に対する前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ32)をあらためて繰り返す。委員会はまた、締約国に対し、子どもおよびその親ならびに子どものためにおよび子どもとともに働く専門家集団(とくに議員、裁判官、弁護士、法執行官、公務員、子どもを対象とする施設および拘禁場所で働く職員、教員、保健従事者ならびにソーシャルワーカー)を対象として、条約の権利に関する体系的な教育および研修を実施することも勧告するものである。委員会は、締約国が、この点に関してユニセフおよびOHCHRの技術的援助を求めることを検討するよう勧告する。 B.子どもの定義(第1条) 18.委員会は、子ども法案で条約にのっとった子どもの定義が定められていることには留意しながらも、現在のところ成人年齢が16歳とされており、かつ、18歳未満のすべての子どもが条約に基づく全面的保護を享受できるわけではないことを懸念する。 19.委員会は、締約国が、自国のすべての法律が条約に一致することを確保し、かつ18歳未満のすべての子どもが条約に基づく全面的保護を享受できることを確保するため、子どもの定義を速やかに改正するよう勧告する。 C.一般原則(第2条、第3条、第6条および第12条) 差別の禁止 20.委員会は、新憲法の差別禁止規定を歓迎する。しかしながら、差別が法律で禁止されているにもかかわらず、委員会は、とくにジェンダー、血統、民族、宗教、社会的立場および障害を理由とする差別がいまなお蔓延していることを依然として懸念するものである。とくに、委員会は以下のことを懸念する。 (a) とくに保健部門および教育において、ジェンダー差別があらゆる側面でいまなお著しく蔓延していること。 (b) カーストを理由とするダリットへの事実上の差別が根強く残っており、その結果、ダリットが周縁化されたコミュニティで暮らしていて、教育および公共の場所(水源および礼拝場所を含む)へのアクセスを妨げられていること。 21.委員会は、締約国に対し、以下の措置をとるよう促す。 (a) 女子が生活のあらゆる側面、とくに家族関係、刑事および民事の司法制度ならびに財産権において男子と同一の権利および資格を享受できることを確保するため、法律の効果的実施を確保すること。 (b) 家父長制的価値観およびジェンダーに関するステレオタイプを解消する目的で意識啓発活動を実施すること。 (c) ダリットの子どもに対する差別、スティグマ化および社会的排除と闘うための努力を強化するとともに、その際、これらの子どもが他のコミュニティに統合することの促進を目的とした対象の明確なプログラム(意識啓発プログラムを含む)を確立し、かつ、教育および公共の場所への差別のないアクセス権が執行されることを確保すること。 子どもの最善の利益 22.委員会は、憲法においても他のいかなる法律においても「子どもの最善の利益」への言及がないことを懸念する。 23.自己の最善の利益を第一次的に考慮される子どもの権利についての一般的意見14号(2013年)を参照しながら、委員会は、締約国が、あらゆる関連の法律に子どもの最善の利益を意思決定の基準のひとつとして明示的に含めるとともに、この権利が、すべての立法上、行政上および司法上の手続および決定、ならびに、子どもに関連し、かつ子どもに影響を与えるすべての政策、プログラムおよびプロジェクトに適切に統合されかつ一貫して適用されることを確保するために、さらなる措置をとるよう勧告する。これとの関連で、締約国は、公的権限を有するすべての関係者に対し、あらゆる分野で子どもの最善の利益について判断することに関する指針を提供するための手続および基準を定めるよう、奨励されるところである。 子どもの意見の尊重 24.委員会は、締約国が以下の措置をとるべきである旨の前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ40)をあらためて繰り返す。 (a) 条約第12条にしたがい、社会のあらゆる分野、とくに家庭、学校およびコミュニティにおいて、自己に影響を与えるすべての事柄について子どもの意見の尊重を促進しかつそのための便宜を図り、かつ子どもの参加を確保すること。 (b) とくに監護権をめぐる紛争および子どもに影響を与えるその他の法的手続において、子どものが聴かれ、かつその意見が考慮されるよう、法律を改正すること。 (c) 子どもの意見が考慮されるようにし、かつ子どもの参加を可能とする目的で、とくに親、教員、政府行政機関の職員、司法関係者および社会一般に対し、子どもの権利に関する教育的情報を提供すること。 D.市民的権利および自由(第7条、第8条および第13~17条) 出生登録 25.委員会は、前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ43)をあらためて繰り返し、締約国に対し、すべての子どもが出生時に登録されることを確保するための努力(意識啓発キャンペーンを含む)を強化するよう促す。これとの関連で、委員会は、出生登録の事務を委ねられた地方政府当局が、出生が時機を失することなく実効的に登録されることを確保するために積極的に地域コミュニティの関与を得ることを、締約国が確保するよう勧告するものである。これとの関連で、委員会は、締約国に対し、とくにユニセフ、非政府組織および市民社会の他の構成員の援助を求めるよう促す。 国籍 26.委員会は、多くの子どもがネパール国籍の取得にあたって障害を経験していることを懸念する。委員会は、とくに以下のことを懸念するものである。 (a) 血統によるネパール市民権の取得が、子どもの父および母の両方がネパール市民であるという証拠の存在を条件としていること。さらに、そこでは母が婚姻していない子ども、母がネパール人であって父が外国人であるまたは父が知れない子ども、親が難民でありまたは市民権を証明できない子ども、および、両親が同性である子どもが除外されている。 (b) 母がネパール人であって父がネパール国民ではない子どもが成人に達するまでネパール市民権を付与されないため、成人まで無国籍となるおそれにさらされること。 (c) ネパール人の母からその子どもへの市民権の継承に関する基準が依然として差別的であること。そこでは、母のネパール居住が要件とされ、永住者ではない女性が出産した子は除外され、かつ、付与された市民権も、従前は特定されていなかった子どもの父が外国人であったことが後に証明された場合、取消しの対象となるためである。 27.委員会は、締約国が、条約第7条および第8条との全面的一致を確保するため、関連の法律、とくに出生、死亡その他の身元事項(人口動態登録)法(1976年)、市民権法(2006年)ならびに憲法第11条第3項、第11条第5項および第11条第7項を優先的課題として改正するよう、勧告する。委員会はまた、締約国が、以下の措置をとることにより、国籍の継承に関する法律を改正することも勧告するものである。 (a) 双方の親が市民権を証明しなければならないという要件を削除すること。 (b) 親の性別にかかわらず、親の一方の市民権の証明を通じて血統による市民権の取得を可能とすること。 (c) 子どもが血統によるネパール国籍の取得を出生時に行なえるようにすること。 E.子どもに対する暴力(第19条、第24条(3)、第28条(2)、第34条、第37条(a)および第39条) 拷問および他の残虐なまたは品位を傷つける取扱いまたは処罰 28.委員会は、子どもの拷問および不当な取扱いに対処するために締約国が行なっている努力に留意する。しかしながら委員会は、以下のことを依然として深く懸念するものである。 (a) 拘禁施設および入所ホームにおいて子どもの拷問および不当な取扱いが広く行なわれているという報告があること。 (b) 子どもの超法規的殺害、強制的失踪および拷問が処罰されていないこと(同国の内戦中に行なわれたこのような人権侵害について依然として説明責任が履行されていないことを含む)。 (c) 国際法上の犯罪(拷問および強制的失踪を含む)を犯罪化する国内法が定められていないこと。これにより、このような行為に対する法的対応は懲戒手続および金銭的補償に限られてしまうことから、このような犯罪の被害を受けた子どもおよびその家族による司法および補償へのアクセスが阻害されている。 29.あらゆる形態の暴力からの自由に対する子どもの権利についての委員会の一般的意見13号(2011年)および持続可能な開発目標のターゲット16.2(虐待、搾取、人身取引ならびに子どもに対するあらゆる形態の暴力および拷問の廃絶)を参照しながら、委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) 子どもが最後の手段としてでなければ拘禁されないことを確保し、かつ入所ケア施設の定期的査察のための独立機構を設置する等の手段により、あらゆる場面における子どもの拷問および不当な取扱いに終止符を打つための努力を強化すること。 (b) 内戦中および内戦後に行なわれたとされる子どもの拷問および不当な取扱いのすべての事案について独立の立場からの調査を速やかに開始すること、あらゆる決定レベルでこれらの慣行を命じ、黙認しまたは促進したすべての者が訴追され、かつ相応な制裁の対象とされることを確保すること、ならびに、拷問および不当な取扱いの被害を受けた子どもが救済および十分な補償(身体的および心理的回復ならびに再発防止の保証を含む)を得ることを確保すること。 (c) 国内法を、拷問およびその他の形態の不当な取扱いの明示的犯罪化を要求する国際基準と一致させるために改正すること。 体罰 30.委員会は、憲法第39条第7項で体罰が禁じられていることを歓迎する。しかしながら委員会は、子どもの権利に関連するすべての法律で体罰が明示的に禁じられているわけではなく、かつ、家庭、学校ならびにその他の施設および諸形態の子どものケアにおいて体罰が依然として蔓延していることを、依然として懸念するものである。 31.委員会は、締約国が以下の措置をとるべきである旨の前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ48)をあらためて繰り返す。 (a) 家庭、学校その他の施設における子どもの体罰および不当な取扱いを法律で明示的に禁止すること。 (b) 条約第19条との一致を確保するため、子ども法および1963年ムルキアイン(民法)の関連規定の改正プロセスを速やかに進めること。 (c) 体罰および不当な取扱いが子どもに及ぼす悪影響についての情報を、親、教員および子ども(とくに施設の子ども)とともに働く専門家に対して提供するための意識啓発キャンペーンを強化するとともに、このプロセスに子どもおよびメディアの積極的関与を得ること。 (d) 積極的な、参加型かつ非暴力的形態のしつけおよび規律の維持が、体罰に代わる手段として、社会のあらゆるレベルで、子どもの人間の尊厳と一致する方法でかつ条約(とくに第28条2項)にしたがって行なわれることを確保すること。 虐待およびネグレクト 32.委員会は、子どもの虐待およびネグレクトが蔓延しており、かつこのような状況に対応する法律が定められていないこと、ならびに、虐待および(または)ネグレクトの事案に対応するための効果的なかつ子どもにやさしい通報機構が存在しないことを懸念する。 33.一般的意見13号に照らし、かつ持続可能な開発目標のターゲット16.2に留意しながら、委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) あらゆる場面における子どもの虐待およびネグレクトを明確に定義しかつ禁止する法律を制定すること。 (b) 子どもの虐待を防止しかつこれと闘うための包括的戦略を立案する目的で、子どもたちの関与を得ながら、意識啓発プログラムおよび教育プログラム(キャンペーンを含む)をさらに強化すること。 (c) 子どもに対する家族間暴力のあらゆる事案についての全国的データベースを設置するとともに、このような暴力の規模、原因および性質に関する包括的評価を実施すること。 (d) 暴力および虐待の根本的原因に対応するための長期的プログラムの実施を可能にする、十分な人的資源、技術的資源および財源の配分を確保すること。 (e) 子どもの元被害者、ボランティアおよびコミュニティの構成員の関与を得て、かつこれらの人々に研修による支援を提供する等の手段により、家族間暴力、子どもの虐待およびネグレクトを防止しかつこれに対処していくことを目的としたコミュニティ基盤型のプログラムを奨励すること。 性的搾取および性的虐待 34.委員会は、あらゆる場面で子どもに対する性暴力が蔓延していること、性暴力の被害者が社会的スティグマの対象とされていること、および、司法へのアクセスを妨げる障壁が存在することを深く懸念する。委員会は、以下のことをとりわけ懸念するものである。 (a) 強姦、とくに婚姻内強姦に対する制裁が軽く、かつ相応のものになっていないこと。 (b) 性的搾取および性的虐待の被害を受けた子どもに対し、援助および精神保健支援の措置がとられていないこと。 (c) 強姦について6か月の公訴時効が設けられており、司法へのアクセスが阻害されていること。 (d) 紛争中に性暴力を受けたサバイバー(そのなかには当時子どもだった者もいる)に対して補償が行なわれていないこと。 (e) 女子が強姦加害者との婚姻を強要されているという報告があること。 35.委員会は、締約国に対し、性的搾取および性的虐待(近親姦を含む)の被害者へのスティグマと闘う意識啓発活動を実施するとともに、このような人権侵害についての、アクセスしやすく、秘密が守られ、子どもにやさしくかつ実効的な通報の回路を確保するよう促す。さらに委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告するものである。 (a) 強姦についての相応の刑罰を確保し、かつ婚姻内強姦についての刑罰を婚姻外の強姦についての刑罰と一致させるために法律を改正すること。 (b) 性的搾取および性的虐待の被害を受けた子どもが心理的支援を利用でき、かつこのような支援にアクセスできることを確保すること。 (c) 強姦に関する6か月の公訴時効を廃止するとともに、子どもの性的虐待および性的搾取の事案の義務的通報を確保するための機構、手続および指針を確立すること。 (d) ネパール内戦中の性暴力被害者に補償を行なう、資金を十分に配分される機構を設置すること。 (e) 一連の子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議で採択された成果文書にしたがい、防止、被害を受けた子どもの回復および社会的再統合のためのプログラムおよび政策を発展させること。 (f) 強姦被害者に対する加害者との婚姻の強制を防止するための、実効的な通報および保護の機構を確保すること。 ジェンダーを理由とする暴力 36.委員会は、公私の領域におけるすべての女性および女子へのあらゆる形態の暴力(人身取引および性的その他の形態の搾取を含む)に関する持続可能な開発目標のターゲット5.2に対する注意を喚起するとともに、締約国に対し、ジェンダーを理由とする暴力関連の犯罪の訴えが独立の立場から徹底的に捜査され、かつ実行犯が裁判にかけられることを確保するよう、促す。締約国は、裁判官、弁護士、検察官、警察および他の関連の専門家集団を対象として、被害者に対応するための統一的な、かつジェンダーおよび子どもに配慮した手続についての、また司法機関によるジェンダーステレオタイプが厳格な法執行にどのように悪影響を及ぼすかについての、定期的かつ実質的な研修を実施するべきである。 有害慣行 37.委員会は、有害慣行の根絶のために締約国が行なっている取り組みを歓迎する。しかしながら委員会は、以下のものを含むそのような慣行が引き続き蔓延しており、主として女子に影響を及ぼしていることを依然として深く懸念するものである。 (a) カースト制度およびこれに関連する伝統的慣行(ダウリーなど)、債務労働(カムラリ、カマイヤ、ハリヤおよびハルワ-チャルワを含む)ならびに性的搾取(バディなど)。 (b) 広く報告されている、生理中の女性および女子の強制的隔離(チャウパディ)。これは農村部においてとくに有害であり、女子が性暴力および健康上の危険のおそれにいっそうさらされやすくなる。 (c) 魔女であるという告発に関連した深刻な暴力の報告。 (d) クマリに選ばれた女子に強制される社会的排除。 38.有害慣行に関する女性差別撤廃委員会および子どもの権利委員会の合同一般的勧告31号/一般的意見18号に照らし、委員会は、前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ68)をあらためて繰り返して、締約国に対し、意識啓発プログラムを強化することおよびこのような慣行を明示的に禁止する法律を採択しかつ実施することにより、子どもの身体的および心理的ウェルビーイングにとって有害であるすべての伝統的慣行を根絶するために必要なあらゆる措置をとるよう促す。委員会はさらに、締約国が、その際、女子、とくに障害のある女子、農村部に住んでいる女子およびダリットの女子に優先的に対応するよう勧告するものである。 39.委員会は、憲法で児童婚が明示的に禁じられていること、児童婚に終止符を打つための戦略が最近承認されたこと、および、南アジアで児童婚に終止符を打つための地域行動計画(2015~2018年)の実施において締約国がリーダーシップを発揮していることを歓迎する。しかしながら委員会は、締約国が最低婚姻年齢を男子および女子について20歳と定めていながらも、とくに女子の児童婚が締約国で依然として蔓延していることを深く懸念するものである。委員会はまた、2015年の地震が女子にとっての児童婚のリスクに影響を及ぼしている可能性があることも懸念する。 40.委員会は、締約国に対し、最低婚姻年齢が適用されることを確保するよう促す。委員会はまた、締約国が以下の措置をとることも勧告するものである。 (a) 児童婚が、当事者である子どもの最善の利益に合致するときは無効とされうることを確保するため、刑法草案および民法草案のうち矛盾があるとされる法的規定を見直すこと。 (b) Sapana Pradhan Malla ほか 対 ネパール政府事件においてネパール最高裁判所から命じられた(2006年)とおり、早期婚が女子の身体的および精神的健康ならびにウェルビーイングに及ぼす有害な影響についての意識啓発のためのキャンペーンおよびプログラムを、世帯、地方当局、宗教的指導者、裁判官および検察官を対象として発展させること。 (c) 婚姻の無効を望んでいる子ども、とくに申立てを行なった子どもの保護および支援のための制度を確立すること。 (d) 2015年の地震が児童婚に対する女子の脆弱性に及ぼした影響に関する評価を実施し、かつ、その知見を、児童婚のリスクの高まりに対応するための措置を実施する際の指針として適用すること。 41.委員会は、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーおよびインターセックスの権利の承認に向けて締約国がとった前向きな措置を歓迎する。これには、新憲法の第18条(平等に対する権利)に基づく差別禁止事由に「ジェンダーおよびセクシュアルマイノリティ」が挙げられていること、ならびに、最近、身分証明書類に、「男」および「女」以外のジェンダーを承認する第3のジェンダー分類が追加されたことが含まれる。しかしながら委員会は、以下のことを依然として懸念するものである。 (a) ネパールにおいてインターセックスの子どもに関連する問題についての認識が欠けており、かつ、インターセックスの子どもが高い水準のスティグマおよび差別に直面していること。 (b) インターセックスの子どもが、自ら選択した性別/ジェンダーアイデンティティに応じた身分証明書類にアクセスするうえで課題に直面していること。 (c) インターセックスの子どもに対し、十分な情報に基づく同意を与えることができるようになる以前に、医学的に不必要な手術その他の処置(これにはしばしば不可逆的な結果がともない、かつ深刻な身体的および心理的苦痛が引き起こされる可能性もある)が行なわれる場合があり、かつ、このような事案において救済および賠償が行なわれていないこと。 42.委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) インターセックスの子どもに対するスティグマおよび差別と闘うための意識啓発キャンペーンを実施すること。 (b) インターセックスの子どもが、自ら選択した性別/ジェンダーアイデンティティに応じた身分証明書類にアクセスできることを確保すること。 (c) いかなる子どもも不必要な医学的または外科的治療の対象とされないことを確保し、当事者である子どもに対して身体的不可侵性、自律権および自己決定権を保障し、かつ、インターセックスの子どもがいる家族に対して十分なカウンセリングおよび支援を提供すること。 (d) 十分な情報に基づく同意を得ないままインターセックスの子どもに対して行なわれた手術その他の医学的治療の事案を調査するとともに、そのような治療の被害者に対して救済(被害賠償および(または)十分な補償を含む)を提供するための法的規定を採択すること。 (e) さまざまな性的多様性ならびに関連する生物学的および身体的多様性について、また不必要な手術その他の医学的介入がインターセックスの子どもに及ぼす影響について、医療専門家および心理専門家の教育および研修を行なうこと。 F.家庭環境および代替的養護(第5条、第9~11条、第18条(1)および(2)、第20条、第21条、第25条ならびに第27条(4)) 家庭環境を奪われた子ども 43.委員会は、締約国が代替的養護の規制に関する手続的指針案を検討している最中であること、および、里親養育の規制に関する政策案がまとめられたことに留意する。しかしながら委員会は、以下のことを懸念するものである。 (a) 代替的養護および里親養育に関する法的枠組みが引き続き存在しないこと。 (b) 必要性および適切性を基礎とするアセスメント制度が存在しないことから、子どもが不必要に施設養護に措置されていること。 (c) 最低基準を満たしていないことが多い私立の施設について政府の監督が行なわれておらず、かつ職員の資格が不十分であること。 44.子どもの代替的養護に関する指針 [1] に対して締約国の注意を喚起しながら、委員会は、金銭的および物質的貧困が、子どもを親による養育から分離すること、子どもを代替的養護に受け入れることまたは子どもの社会的再統合を妨げることの唯一の正当化事由とされてはならないことを強調する。これとの関連で、委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告するものである。 (a) 代替的養護および里親養育に関する、条約に一致した法律を速やかに成立させること。 (b) 子どもの施設措置を少なくする目的で、可能なときは常に家庭を基盤とする子どもの養育(ひとり親家庭の子どもである場合を含む)を支援しかつそのための便宜を図り、かつ、家族とともにいることができない子どもを対象とする里親養育制度を確立すること。 (c) 代替的養護が避けられないときは、子どもを代替的養護への措置の対象とすべきか否かの判断に関する、子どものニーズおよび最善の利益を基礎とした十分な保障措置および明確な基準を確保すること。 (d) 里親養育および施設への子どもの措置が定期的に再審査されることを確保するとともに、子どもの不適切な取扱いに関する通報、監視および救済のためのアクセスしやすい回路を提供すること等の手段により、当該措置における養育の質を監視すること。 (e) 施設入所児のリハビリテーションおよび社会的再統合を可能なかぎり最大限に促進する目的で、代替的養護施設および関連の子ども保護サービスに十分な人的資源、技術的資源および財源が配分されることを確保すること。 [1] 総会決議64/142付属文書。 養子縁組 45.委員会は、国際養子縁組に関する政策および法規定を策定しかつ実施するべきである旨の、締約国に対する前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ54)を想起する。これとの関連で、委員会は、締約国がとくに以下の措置をとるよう勧告するものである。 (a) 2015年の地震によって親または近親者から分離された子どもの親または近親者を実効的に追跡するために合理的時間が与えられることをとくに確保しながら、ネパール人である子どもの養子縁組に関する厳格な基準を策定しかつ実施するとともに、子どもの親の貧困が養子縁組の法的根拠になりうると定めた規定を廃止すること。 (b) 親の責任の終了および(または)子どもの分離を防止するためにあらゆる手段が尽くされたことが、養子縁組に関わるすべての事案において明確な基準のひとつとして定められることを確保すること。 (c) 教育および保健ケアに対する権利を含むすべての権利が全面的に尊重されることを確保するため、子どもを近親者等のもとに措置する慣行を規制しかつ監視すること。 (d) 養子縁組事案を担当する専門家が養子縁組事案の審査および処理を進めるために必要な専門性を全面的に身につけていることを確保する目的で、国内養子縁組および国際養子縁組に関する現行の機構および手続、とくに国および郡の段階の決定機関の役割および責任を見直すこと。 (e) とくに子どもの取引および密輸を防止する目的で、国際的な養子縁組に関する子の保護および協力に関するハーグ条約の批准を検討すること。 G.障害、基礎保健および福祉(第6条、第18条(3)、第23条、第24条、第26条、第27条(1)~(3)および第33条) 障害のある子ども 46.委員会は、新憲法に障害のある子どもの権利に関する規定が含まれていることを歓迎する。しかしながら委員会は、以下のことを依然として懸念するものである。 (a) インクルーシブ教育のための包括的な政策枠組みが定められておらず、かつ、障害のある子どもを対象とする隔離された特別教育が依然として当たり前に行なわれていること。 (b) 2015年の地震以降人数が増加している障害のある子どもに対する差別および社会的スティグマが蔓延しており、かつ、障害のある女子との関連も含めて、それが複合的かつ横断的な形態で表れていること。 (c) 障害のある子どもが保健ケアおよび住居へのアクセスに関して阻害要因に直面していること。 (d) 障害のある子どものための、物理的に十分アクセシブルなインフラが整備されていないこと。 (e) 障害のある子どものインクルージョンのために現在とられている措置が身体障害または感覚障害のある子どもに限定されており、精神障害または知的障害のある子どもが排除されていて、これらの子どもに対するスティグマを悪化させていること。 (f) 障害のある子どもの虐待およびネグレクトに関する細分化されたデータが存在しないこと。 47.障害のある子どもの権利についての一般的意見9号(2006年)に照らし、委員会は、締約国に対し、障害に対して人権基盤型アプローチをとり、障害(身体障害、精神障害、知的障害または感覚障害)のある子どものインクルージョンのための包括的戦略を策定し、かつ、以下の措置をとるよう促す。 (a) インクルーシブ教育の発展に優先的に取り組み、かつ、それが特別施設および特別学級への子どもの措置よりも優先されることを確保するとともに、その際、学習障害のある子どもに対して個別支援およびあらゆる適正な配慮を提供する統合学級で活動する専門の教員および専門家を養成しかつ配置すること。 (b) 障害のある子どもに対するスティグマおよび偏見と闘い、かつ障害のある子どもの肯定的イメージを促進するため、政府職員、宗教的指導者、公衆および家族を対象とした意識啓発キャンペーンを実施すること。 (c) 障害のある子どもが保健ケア(早期発見介入プログラムを含む)にアクセスできることを確保するために即時的措置をとること。 (d) 現在進められている復興プロセス等において、物理的にアクセシブルな公共建築物がいっそう利用可能となるための措置をとること。 (e) 締約国における立法上およびプログラム上の障害の定義が障害のある人の権利に関する条約に合致すること、ならびに、当該定義に精神障害または知的障害も包含されることを確保すること。 (f) 障害のある子どもに関する適切な政策およびプログラムを実施する目的で、障害のある子どもに関するデータの収集に優先的に取り組み、かつ効率的な障害診断システムを発展させること。 健康および保健サービス 48.委員会は、保健ケアへの権利に関する憲法第35条を歓迎する。しかしながら委員会は以下のことを懸念するものである。 (a) 農村部における保健サービスの質および保健サービスへのアクセスが、都市部よりも依然として相当に貧弱であること。 (b) 5歳未満児の全般的な死亡率および罹病率の削減に関して進展があったにもかかわらず、アクセスしやすく費用負担の可能な保健サービスが存在しないために新生児死亡率が依然として高く、かつ、これらの死亡が締約国における5歳未満児の死亡の61%を占めていること。 (c) 慢性的栄養不良(発育阻害)および消耗症(急性栄養不良)が子どもの間で蔓延しており、かつ、栄養状態の悪さを原因とする死亡が締約国における子どもの死亡の60%を占め続けていること。 49.到達可能な最高水準の健康を享受する子どもの権利についての一般的意見15号(2013年)に照らし、かつ持続可能な開発目標のターゲット3.2(2030年までに新生児および5歳未満児の予防可能な死亡に終止符を打つこと)に留意しながら、委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) とくに農村部における保健サービスへのアクセスおよび保健サービスの質を向上させるため、追加的な人的資源、技術的資源および財源を速やかに配分すること。 (b) 感染症を予防し、かつ新生児期の新生児ケアを確保することならびに農村部で緊急サービスおよび蘇生措置を実施するための十分な資源を配分すること等の手段により、新生児死亡率を削減するための措置をとること。また、その際、5歳未満児の予防可能な死亡および罹病を削減しかつ解消するための政策およびプログラムの実施に対する人権基盤型アプローチの適用に関するOHCHRの技術的指針(A/HRC/27/31)を実施しかつ適用すること。 (c) 子どもの慢性的栄養不良に対処するための部門横断型栄養計画(2013~2017年)の効果的実施にあらゆる関連省庁が全面的に関与することを確保するとともに、栄養不良のあるおそれがある子どもに対し、2歳までの乳幼児にとくに焦点を当てながら食料および栄養補助食品を差別なく提供するプログラムの確立を検討すること。 50.上記の勧告の実施にあたり、締約国は、とくにユニセフおよび世界保健機関(WHO)の金銭的および技術的援助を求めるよう奨励される。 精神保健 51.委員会は、2015年の地震が子どもの精神保健に及ぼす短期的および長期的影響について懸念を覚える。委員会はまた、暴力またはトラウマの被害を受けた子どもに対する精神保健支援が行なわれていないことも懸念するものである。 52.委員会は、締約国が、2015年の地震および(または)暴力もしくはトラウマの影響を受けた子どもを含むすべての子どもに対して精神保健ケアサービスを提供するため、あらゆる必要な措置をとるよう勧告する。 思春期の健康 53.委員会は、2015年に締約国全域の保健施設が改善され、リプロダクティブヘルス関連の問題についての秘密が守られるカウンセリングおよびサービスを提供する、思春期の子どもにやさしい診療所が併設されるようになったことを歓迎する。しかしながら委員会は、若年妊娠率が高いこと、妊娠調節の実践率が低く、かつそれにともなって性感染症およびHIVに感染しやすい状態が生じていること、ならびに、安全な中絶方法についての意識が低いことを依然として懸念するものである。 54.子どもの権利条約の文脈における思春期の健康と発達に関する一般的意見4号(2003年)に照らし、委員会は、締約国が、思春期の子どもを対象とする包括的なセクシュアル/リプロダクティブヘルス政策を採択するとともに、意味のあるセクシュアル/リプロダクティブヘルス教育が、若年妊娠および性感染症の予防にとくに注意を払いながら、学校の必修カリキュラムの一部とされ、かつ思春期の女子および男子を対象として行なわれることを確保するよう勧告する。 生活水準 55.委員会は、締約国における食糧不足が深刻であり、住民の相当の割合が日常的に食糧不足に苦しんでいることおよび5歳未満児のほぼ40%が栄養不良であることについて、重大な懸念を覚える。委員会は、以前から食糧不足であったなかで地震が起きたために農業生産力をさらに低下させられたダーディン郡、ドラカ郡、ゴルカ郡、ヌワコート郡、ラスワ郡およびシンドゥパルチョーク郡についてとくに懸念を覚えるものである。さらに委員会は、前回の総括所見(CRC/C/15/Add.261、パラ72)で提起された問題である子どもの貧困が引き続き深刻でありかつ蔓延していることを、依然として懸念する。 56.委員会は、締約国に対し、部門横断型の栄養計画に対する予算配分を増額し、かつ、被害を受けやすい状況に置かれた子ども(ダリットの背景を有する子ども、マイノリティおよび農村部に住んでいる子どもを含む)に特段の注意を払いながら、この計画にしたがって公正かつ非差別的な食糧配分を確保するための措置を速やかにとるよう促す。委員会はまた、地震で深刻に被災したダーディン郡、ドラカ郡、ゴルカ郡、ヌワコート郡、ラスワ郡およびシンドゥパルチョーク郡を優先的取り組みの対象とすることも勧告するものである。締約国はまた、この点に関して国際的援助を求めることも奨励される。 57.委員会は、締約国が以下の措置をとるべきである旨の前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ73)をあらためて繰り返す。 (a) 貧困と闘うための戦略を、子どもの権利に対する影響の監視を正当に重視しながら強化するとともに、その実施に対して十分な人的資源および財源(国際援助を通じてのものも含む)を配分すること。 (b) 経済的に不利な立場に置かれている家族(とくに農村部、スラムおよび不法占拠地で暮らしている家族)に対して支援および物的援助を提供し、かつ十分な生活水準に対する子どもの権利を保障するための努力を強化すること。 (c) 貧困の程度を定義し、かつ、締約国における貧困の緩和および締約国の子どもの生活水準の向上における進展を監視しかつ評価することができるようにするため、貧困指標および公式の貧困線を定めること。 (d) 社会保障政策を、明確なかつ一貫した家族政策とあわせて確立し、かつ社会的セーフティネットとしての諸給付を子どもの権利の促進のために用いるための効果的戦略を定めるとともに、社会保障制度に十分な財源を提供すること。 H.教育、余暇および文化的活動(第28条~31条) 教育(職業訓練および職業指導を含む) 58.委員会は、無償の義務的基礎教育および無償の中等教育に関する憲法の規定を歓迎する。しかしながら委員会は以下のことを懸念するものである。 (a) この憲法の規定がまだ法律に掲げられていないこと。 (b) 国が提供する教育に配分される予算の割合の減少が、私立学校の登場とあいまって、教育制度における隔離および差別を悪化させており、一方で子どもが利用可能な教育の全般的な質の低下につながっていること。 (c) 隠れた就学費用のために通学していない子どもが多いこと。 (d) 男女別のトイレおよび生理衛生用品がないために、初等学校から中等学校にかけての段階および中等学校の段階で女子の脱落率が高いこと。 (e) 先住民族の子どもの就学率が低く、かつ脱落率が高いこと。 (f) 農村部と都市部で教育の質が相当に乖離していること。 (g) 乳幼児期のケアおよび教育の発展が不十分であること。 59.教育の目的に関する一般的意見1号(2001年)に照らし、委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) 教育に対する憲法上の権利の効果的実施を確保するための法律を制定すること。 (b) とくにもっとも周縁化された状況に置かれている子どもを対象として、国内の全地域で、すべての者に対して差別なく無償のかつ良質な教育が効果的かつ実際に提供されることを確保するため、適切な財政戦略を実施すること。 (c) とくに就学費用、授業シラバス、入学基準および生徒の背景の多様性ならびにアクセスを妨げるその他の障壁を規制することにより、民間の教育提供機関が社会的団結を阻害し、または隔離および差別を悪化させないことを確保するための適切な規制措置をとるとともに、法律の十分な実施を確保し、かつ私立学校における子どもにやさしい学校インフラを確保すること。 (d) 学校および(または)教員が子どもに通学のための隠れた費用を課す慣行と闘うため、通報のための機構を含む、規制および執行のための枠組みを確保すること。 (e) 教育に対する女子の権利を阻害する家父長制的価値観、ジェンダーに基づくステレオタイプおよび生理に関連する差別を解消する目的で意識啓発活動を実施するとともに、学校でジェンダー別の十分なトイレおよび生理衛生用品を提供するために十分な資源が配分されることを確保すること。 (f) 先住民族の子どもの就学率および中等学校修了率を高めるための、使途が指定された資金をともなう、目標を明確にしたプログラムを実施すること。 (g) 農村部をとくに重視しながら、教育のアクセス可能性および質を高めるために必要な措置をとり、かつ教員を対象として良質な研修を実施すること。 (h) 乳幼児期のケアおよび発達に関する包括的かつホリスティックな政策に基づき、乳幼児期教育の発展および拡大のために十分な財源を配分すること。 I.特別な保護措置(第22条、第30条、第32条、第33条、第35条、第36条、第37条(b)~(d)および第38~40条) 子どもの庇護希望者および難民 60.委員会は、ブータン難民の第三国定住の問題に関して、締約国が国際連合難民高等弁務官事務所と強い協力関係にあることを歓迎する。しかしながら委員会は、前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ80)にもかかわらず、締約国が、難民および無国籍者の法的保護に関する国家的枠組みを確立していないことを懸念するものである。さらに委員会は以下のことを懸念する。 (a) 子どもを含むチベット人の家族が、庇護申請を適正に審査されないまま中国に強制送還されているという報告があること。 (b) 1979年以降に生まれたチベット難民およびその子どもに対して難民証明書および身分証明書類が発給されておらず、かつ、そのためにこれらの者が無国籍になるおそれがあること。 (c) すべての子どもの難民および庇護希望者を対象とする出生登録が行なわれておらず、かつ、ブータン人である子ども、増加しつつあるロヒンギャ・ムスリム人に属する子ども、および、母がネパール人でない子どもまたは母が市民権を証明できない子どもについて身分証明書類の受領を妨げる障壁が存在すること。 (d) チベット難民の子どもに対して教育が提供されていないこと。 61.委員会は、前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ80)をあらためて繰り返すとともに、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) 難民および庇護希望者である親から生まれた子どもを含むすべての子どもが出生時に登録されることを確保するため、立法上、行政上および制度上の措置をとること。 (b) 国際基準にのっとって難民および庇護希望者の権利を網羅した国内法を採択すること。 (c) 難民および庇護希望者であるすべての子どもならびにその家族が保健サービスおよび教育サービスにアクセスでき、かつ、条約に掲げられたこれらの子どものすべての権利(出生時に登録される権利を含む)が保護されることを、優先的課題として確保するように努めること。 (d) 委員会の前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ43-44および80)ですでに勧告されているように、長期に滞在しているチベット人およびその子どもに身分証明書類を提供し、かつこれらの者の人権の享受および基礎的サービスへのアクセスを促進する目的で、これらの者を登録するための包括的取り組みを行なうこと。 子どもの国内避難民 62.委員会は、国内避難民に関する国家政策(2007年)が採択されたこと、および、2015年の地震で避難民化した子どものために恒久的解決策を見出すべく締約国が行なっている努力を歓迎する。しかしながら委員会は、同地震が子どもの権利に及ぼしている影響について、また食料、安全な飲料水、衛生設備、保健ケアおよび教育にアクセスできないままIDP〔国内避難民〕キャンプまたは非公式な定住地で暮らしている子どもの避難民の多さについて、深い懸念を覚えるものである。 63.委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) 国内避難民キャンプまたは非公式な定住地で暮らしている子どもの国内避難民およびその家族に対して十分な住居を提供するための努力を速やかに強化するとともに、これらの子どもおよびその家族が十分な食料、清潔な飲料水、衛生設備、保健ケアおよび教育にアクセスできることを確保すること。 (b) 女性および女子が男女別で施錠可能なトイレおよび安全な住宅にアクセスできることを確保すること、ならびに、警察による管理を強化し、かつ国内避難民キャンプおよび非公式な定住地で有効に機能する整備することなども含め、子どもの避難民に対するあらゆる形態の暴力を防止するために即時的措置をとること。 (c) 災害応急対策および災害への備えのあらゆる段階で、子どもが情報を提供されかつ協議の対象とされることを確保すること。 マイノリティ集団または先住民族集団に属する子ども 64.委員会は、国家ダリット委員会および国家先住民族開発財団が創設されたことを歓迎する。しかしながら委員会は、以下のことを懸念するものである。 (a) とくに2015年の地震後の救出・救済活動の際の水へのアクセスに関して、子どもおよび先住民族への差別が行なわれているという報告があること。 (b) 2015年の地震後に行なわれてきた、自己およびその子どもに影響を与える再定住および再建についての決定との関連で、先住民族の自由なかつ十分な情報に基づく事前の同意が否定されていること。 65.委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) マデシ、ダリットおよびジャナジャーティなど伝統的に排除されてきた集団にとくに注意を払いながら、給水へのアクセスを妨げる障壁を取り除くこと。 (b) 2015年の地震後に進められている復興の取り組みとの関連も含めて、先住民族に影響を与える可能性がある立法上または行政上の措置を採択しかつ実施する前に、その自由なかつ十分な情報に基づく事前の同意を確保する目的で、当事者である先住民族(先住民族である子どもを含む)と誠実に協議しかつ協力するとともに、先住民族の権利の侵害があった場合には実効的な救済措置を提供すること。 66.委員会は、新憲法で、母語による教育に対する先住民族の子どもの権利が認められていることに、満足感とともに留意する。しかしながら委員会は以下のことを懸念するものである。 (a) この権利を実施するための責任が法的に明確にされておらず、かつ、母語による情報およびメディアへのアクセスに関する先住民族の子どもの権利が事実上抑圧されていること。 (b) ダリットの子ども、マイノリティに属する子どもおよびチベット人の子どもが教育、保健および社会サービスへのアクセスをしばしば阻害されていること、先住民族の子どもおよびその母親がアクセス可能な保健ケアの質および文化的適切性が不十分であること(2015年の震災以降を含む)、ならびに、その結果、先住民族およびダリットの子どもの死亡率が締約国のそれ以外の子どもと比べて不均衡なほど高くなっていること。 (c) 先住民族の子どもの母語による教材が作成されておらず、かつこれらの子どもの就学率が低いこと。 (d) 学校で、先住民族の子どもに対し、いじめを通じた暴力および(または)教員による暴力が行なわれていることが広く報告されていること。 (e) 2015年の地震により、孤児ならびに先住民族集団、宗教的マイノリティ、ダリットコミュニティおよび移住労働者の子どもが人身取引の被害をいっそう受けやすくなっていること。 67.先住民族の子どもとその条約上の権利に関する委員会の一般的意見11号(2009年)を参照しながら、委員会は、締約国に対し、すべての子どもが、いずれかのカースト、マイノリティ集団または先住民族集団に属しているか否かにかかわらず、条約に掲げられた権利の全体を享受できることを確保するための努力を強化するよう促す。委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告するものである。 (a) 母語による情報およびメディアに意味のある形でアクセスする先住民族の子どもの憲法上の権利が効果的に実施されることを確保するために法律を制定し、かつ報告手続を定めること。 (b) 教育、保健および社会サービスへの意味のあるアクセスを確保するため、ダリット、マイノリティおよびチベット人のコミュニティにおいて、文化的かつ言語的な適合性を図った意識啓発キャンペーンおよび対象の明確な支援措置を実施すること。 (c) 教育シラバスが先住民族の子どもの母語で提供されることを確保すること。 (d) 学校における暴力を通報し、かつ、そのような暴力に対する十分な保障措置および相応の制裁を確保するための、アクセスしやすい措置を確立すること。 (e) 孤児、先住民族の子どもおよび宗教的その他のマイノリティのニーズへの対応がとられることを確保するため、締約国の社会サービス部門に特別部署を設けるとともに、その際、これらの部署に対して十分な人的資源、技術的資源および財源が提供されること、および、人身取引のリスクに特段の注意が払われることを確保すること。 経済的搾取(児童労働を含む) 68.委員会は、締約国で児童労働が蔓延していること、および、国際労働機関の最悪の形態の児童労働条約(1999年、第182号)を批准したにもかかわらず、60万人以上の子どもが最悪の形態の児童労働に従事していると報告されていることを懸念する。委員会はまた、法律で禁止されているカムラリなどの慣行が続いていることも懸念するものである。 69.委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) 児童労働に関する必要な規制がすべての労働分野(最悪の形態の児童労働およびインフォーマル部門を含む)に適用されるよう、児童労働法その他の関連立法を改正すること。 (b) 児童債務労働の慣行を根絶するために現行の法律および政策の執行を強化すること。 (c) 労働に従事する子どもが有害な条件下で働かず、かつ教育に引き続きアクセスすることを確保するための防止措置をとること。 (d) とくに子どもの権利の保護に関する公的意識啓発キャンペーンおよび公衆教育を通じて、児童労働関連のあらゆる政策および法律を全面的に実施すること。 (e) カマイヤ禁止法の実施を強化するとともに、解放されたカマイヤ労働者の社会的統合を確保するための効果的措置をとること。 (f) これとの関連で、国際労働機関の児童労働撤廃国際計画に対して技術的援助を求めること。 少年司法の運営 70.委員会は、締約国が、少年司法に関する基準、とくに条約第37条(b)ならびに第40条2項(b)(ii)~(iv)および(vii)、ならびに、少年司法の運営に関する国連最低基準規則(北京規則)[2] および少年非行の防止に関する国連指針(リャド・ガイドライン)[3] の全面的実施を確保する目的で、かつ少年司法の運営に関する委員会の一般的討議(1995年)に照らし、法律および政策を見直すべきである旨の前回の勧告(CRC/C/15/Add.261、パラ99)をあらためて繰り返す。これとの関連で、委員会は、締約国がとくに以下の措置をとるよう勧告するものである。 (a) 18歳未満である子どもの被拘禁者が常に成人から分離され、かつ、自由の剥奪が最後の手段として、もっとも短い適切な期間で、かつ適切な環境においてのみ用いられることを確保すること。 (b) 18歳未満の者を対象とする独立の施設(児童矯正センター)および拘禁施設内の独立房の建設を速やかに進め、これらの施設がすべての郡に存在することを確保すること。 (c) 自由の剥奪が避けられず、かつ最後の手段としてもっとも短い適切な期間で用いられる場合、逮捕の手続および拘禁環境を向上させるとともに、法律に抵触した子どもの事件を扱う特別部署を警察内に設けること。 (d) 18歳未満の者が反テロリズム法に基づいて責任を問われ、拘禁されまたは訴追されないことを確保すること。 (e) 法律に違反したとして申し立てられまたは罪を問われた18歳未満のすべての者に対し、条約第40条第2項に定められた公正な裁判を受ける権利が全面的に保障されることを確保する目的で、郡行政事務所の手続を含むすべての手続(司法手続、法的手続および保護手続)を見直し、かつ必要なときは改正すること。 (f) 司法専門職を対象として、少年司法の運営と人権に関する公式な研修を実施すること。 (g) とくにユニセフおよびOHCHRの技術的協力を求めること。 [2] 総会決議40/33付属文書。 [3] 総会決議45/112付属文書。 子どもの売買、児童買春および児童ポルノに関する条約の選択議定書についての委員会の前回の総括所見および勧告のフォローアップ 71.委員会は、子どもの売買、児童買春および児童ポルノに関する条約の選択議定書に基づいた締約国の第1回報告書について委員会が2012年に行なった勧告(CRC/C/OPSC/NPL/CO/1)の実施に関する情報がないことを遺憾に思う。 72.委員会は、締約国に対し、委員会の前回の勧告、とくに以下のことに関連する勧告を実施するよう求める。 (a) 国内法が選択議定書第2条および第3条に一致することを確保すること(CRC/C/OPSC/NPL/CO/1、パラ30参照)。 (b) 被害を受けた子どもの逮捕および訴追に用いられている1970年公益犯罪統制法の規定を廃止するとともに、選択議定書上のいずれかの犯罪の被害を受けたいかなる子どもも刑事告発の対象とされないことを確保すること(CRC/C/OPSC/NPL/CO/1、パラ32参照)。 (c) 国内法によって、選択議定書で対象とされているすべての犯罪について域外裁判権を設定できかつ行使できることを確保すること(CRC/C/OPSC/NPL/CO/1、パラ36参照)。 (d) 刑事司法手続のすべての段階で、選択議定書で禁じられた慣行の被害を受けた子どもの権利および利益を保護するための適切な措置がとられることを確保すること(CRC/C/OPSC/NPL/CO/1、パラ40参照)。 J.通報手続に関する条約の選択議定書の批准 73.委員会は、締約国が、子どもの権利の充足をさらに強化する目的で、通報手続に関する条約の選択議定書を批准するよう勧告する。 K.国際人権文書の批准 74.委員会は、締約国が、子どもの権利の充足をさらに強化する目的で、まだ締約国となっていない中核的人権文書、とくに拷問および他の残虐な、非人道的なまたは品位を傷つける取扱いまたは刑罰に関する条約の選択議定書、強制失踪からのすべての者の保護に関する国際条約、および、すべての移住労働者およびその家族構成員の権利の保護に関する国際条約を批准するよう勧告する。 IV.実施および報告 A.フォローアップおよび普及 75.委員会は、締約国が、この総括所見に掲げられた勧告が全面的に実施されることを確保するためにあらゆる適切な措置をとるよう勧告する。委員会はまた、第3回~第5回統合定期報告書、事前質問事項に対する文書回答およびこの総括所見を同国の言語で広く入手できるようにすることも勧告するものである。 B.次回報告書 76.委員会は、締約国に対し、第6回・第7回統合定期報告書を2021年10月13日までに提出し、かつ、この総括所見のフォローアップに関する情報を当該報告書に記載するよう慫慂する。報告書は、2014年1月31日に採択された委員会の条約別調和化報告ガイドライン(CRC/C/58/Rev.3)にしたがうべきであり、かつ21,200語を超えるべきではない(総会決議68/268、パラ16参照)。定められた語数制限を超えた報告書が提出された場合、締約国は、前掲決議にしたがって報告書を短縮するよう求められることになる。締約国が報告書を見直しかつ再提出する立場にないときは、条約機関による審査のための報告書の翻訳は保障できない。 77.委員会はまた、締約国に対し、国際人権条約に基づく報告についての調和化ガイドライン(共通コアドキュメントおよび条約別文書についてのガイドラインを含む)に掲げられた共通コアドキュメントについての要件(HRI/GEN/2/Rev.6, chap.I参照)および総会決議68/268のパラ16にしたがい、最新のコアドキュメントを、42,400語を超えない範囲で提出することも慫慂する。 更新履歴:ページ作成(2017年1月25日)。
https://w.atwiki.jp/childrights/pages/245.html
総括所見:アメリカ(OPAC〔第2回〕・2013年) OPAC:第1回(2008年) OPSC:第1回(2008年)/第2回(2013年) CRC総括所見日本語訳(国別)/CRC総括所見日本語訳(会期順) CRC/C/OPAC/USA/CO/2(20013年6月26日) 原文:英語(平野裕二仮訳) 原文は国連人権高等弁務官事務所のサイト(国別情報のページまたはCRC会期一覧ページ)を参照。 1.委員会は、2013年1月16日に開かれた第1761回会合(CRC/C/SR.1761参照)において、武力紛争への子どもの関与に関する子どもの権利条約の選択議定書に基づくアメリカ合衆国の第2回定期報告書(CRC/C/OPAC/USA/2)を検討し、2013年2月1日に開かれた第1784回会合において以下の総括所見を採択した。 I.序 2.委員会は、締約国の第2回提起報告書および事前質問事項に対する文書回答(CRC/C/OPAC/USA/Q/2/Add.1)の提出を歓迎し、かつ、多部門から構成される代表団との間に持たれた建設的対話を評価する。 3.委員会は、締約国に対し、この総括所見は、子どもの売買、児童買春および児童ポルノに関する選択議定書に基づく締約国の第2回定期報告書に関して2013年2月1日に採択された総括所見(CRC/C/OPSC/USA/CO/2)とあわせて読まれるべきであることを想起するよう求める。 III.一般的所見 4.委員会は、「政権は条約の目標を支持しており、かつ、どのようにすれば(子どもの権利)条約の批准に向けていよいよ行動を起こせるか再検討する意図を有している」旨の、対話の際に代表団によって表明された保証を歓迎する。しかしながら委員会は、前回の総括所見(CRC/C/OPSC/USA/CO/1、パラ34)をあらためて繰り返すとともに、締約国に対し、子どもの権利の保護を包括的なやり方で向上させるために条約の批准手続を加速させるよう促すものである。 積極的側面 5.委員会は以下の法律の制定を歓迎する。 (a) 子ども兵士責任追及法(公法第110-340号、2008年10月3日)。 (b) 子ども兵士防止法(公法第110-457号、2008年12月23日)。 6.委員会はまた、選択議定書の実施に関連する分野でとられた積極的措置、とくに子どもの徴募および武力紛争における使用(国以外の武装集団におけるものを含む)と闘う国際機関その他の機関への締約国の支援も歓迎する。 III.実施に関する一般的措置 生命、生存および発達に対する権利 7.委員会は、対話の際に締約国から提供された、文民の死傷者は過去2年間に減少した旨の情報に留意する。にもかかわらず、委員会は、報告対象期間中にアフガニスタンで米軍が行なった攻撃および空爆の結果、数百人の子どもが死亡した(その理由としてとくに予防策の欠如および無差別な武力行使が報告されている)という報告があることを憂慮するものである。委員会は、実際には2010年から2011年にかけて子どもの死傷者数が倍増したことに、重大な懸念を表明する。委員会はさらに、子どもの殺害に責任を負う軍隊構成員が常にその責任を問われてきたわけではないこと、および、家族の苦情について救済が行なわれていないことに、深刻な懸念を表明するものである。 8.委員会は、締約国に対し、締約国は文民(とくに子ども)の保護に責任を負っているのであって、これはあらゆる軍事作戦において優先されるべきであること、および、締約国は区別の原則、均衡性の原則、必要性の原則および予防の原則にしたがって文民の死傷を防止すべきであることを想起するよう求める。委員会は、締約国に対し、以下の措置をとるよう促すものである。 (a) 子どもを含む文民の殺害および回復不能な受傷がこれ以上起こらないことを確保するため、具体的なかつ確固たる予防措置をとり、かつ無差別な武力行使を防止すること。 (b) 米軍によって子どもの権利が侵害された旨のあらゆる訴えが透明な、時宜を得たかつ独立したやり方で調査されることを確保するとともに、これらの侵害の加害者が裁判にかけられ、訴追され、かつ有罪が認定された場合は制裁を受けることを確保すること。 (c) 攻撃および空爆の被害を受けた子どもおよび家族が常に救済および賠償を受けることを確保すること。 立法 9.委員会は、選択議定書の遵守状況を向上させるために2008年子ども兵士責任追及法が制定されたことには留意しながらも、同法が18歳に達するまでの子どもの徴募を犯罪化していないことを遺憾に思う。 10.委員会は、締約国が、18歳に達するまでの子どもを徴募することおよび〔敵対行為に〕関与させることを犯罪化するために2008年子ども兵士責任追及法を改正することを検討するよう、勧告する。 留保 11.委員会は、批准時に「了解」として提出された選択議定書の規定の制限的解釈を維持する旨の締約国の決定、および、とくに敵対行為への直接参加の定義に関する制限的解釈を遺憾に思う。 12.委員会は、これらの了解は選択議定書第1条への留保に相当すると考えるものであり、したがって、武力紛争の状況にある子どもの保護を向上させるため、締約国はこれらの了解を撤回するべきである旨の前回の勧告(CRC/C/OPAC/USA/CO/1、パラ7、2008年)をあらためて繰り返す。 独立の監視 13.委員会は、締約国の半数以上の州で子どもアドボケイトまたは子どもオンブズマンの事務所が設置されていることを歓迎する。しかしながら委員会は、子どもアドボケイト/オンブズマン事務所によってその役割および独立度がさまざまであること、ならびに、選択議定書上の子どもの権利の充足における進展を恒常的に監視し、かつ子どもからの苦情を受理してこれに対応する、パリ原則にしたがった独立の国内人権機関の設置に関して進展がないことを遺憾に思うものである。 14.子どもの権利の促進および保護における独立した国内人権機関の役割に関する委員会の一般的意見2号(CRC/GC/2002/2)、および、パリ原則にしたがって独立の国内人権機関を設置する必要性について多数の国連人権機関が行なってきた勧告に照らし、委員会は、締約国に対し、このような国家的独立機構を設置するよう促すとともに、子どもアドボケイト/オンブズマン事務所をまだ設置していない州に対し、選択議定書上の権利の充足状況を監視し、かつ権利侵害に関する子どもの苦情に子どもにやさしい方法で迅速に対応する同様の責任を委ねられた、このような事務所を設置するよう奨励する。 普及および意識啓発 15.委員会は、締約国が、選択議定書の原則および規定が一般公衆、子どもおよびその家族の間で広く普及されることを確保するよう勧告する。 研修 16.委員会は、国防総省その他の機関が、軍事要員および軍隊のための業務に従事する文民要員の年次訓練に選択議定書についての研修を編入した旨の、締約国から提供された情報を歓迎する。 17.委員会は、締約国に対し、軍隊のすべての軍事要員および文民要員を対象とした選択議定書についての研修を継続するよう奨励する。委員会はさらに、締約国が、子どもに対応するすべての要員(とくに、庇護希望者・難民である子どものためにおよびこれらの子どもとともに活動する公的機関、警察、弁護士、裁判官、軍法会議判事、医療専門家、ソーシャルワーカーならびにジャーナリスト)が選択議定書についての研修を受けることを確保するよう、勧告するものである。 データ 18.委員会は、委員会が前回勧告したように(CRC/C/OPAC/USA/CO/1、パラ11、2008年)、自国の管轄内にあって徴募されまたは敵対行為において使用された可能性があるすべての子どもを特定しかつ登録する目的で中央データ収集システムを設置するためにとられた措置についての情報がないことを遺憾に思う。委員会はまた、締約国が、子ども兵として徴募されもしくは敵対行為において使用され、抑留され、回復不能な傷を負わされまたは殺害された庇護希望者または難民に関する具体的データを収集していないことにも、懸念を表明するものである。 19.委員会は、自国の管轄内にあって徴募されまたは敵対行為において使用された可能性があるすべての子どもを特定しかつ登録すること、ならびに、そのような慣行の被害を受けた子どもの難民および庇護希望者に関するデータが適正に収集されることを確保することを目的とした中央データ収集システムの設置を勧告した、前回の総括所見(CRC/C/OPAC/USA/CO/1、パラ12、2008年)をあらためて繰り返す。すべてのデータは、とくに性別、年齢、国籍、民族的出身および社会経済的背景の別に細分化されるべきである。また。武力紛争の結果として抑留され、回復不能な傷を負わされまたは殺害された子どもについてのデータも収集されるべきである。 IV.防止 志願入隊 20.委員会は、軍に入隊した新兵のおよそ10%が18歳未満であることに懸念を表明するとともに、締約国が志願入隊年齢を18歳に引き上げる意図を有していないことを遺憾に思う。委員会はまた、以下のことも懸念するものである。 (a) 新兵募集の方針および実務(人数割当制を含む)が、選択議定書第3条第3項に掲げられた保護措置を損なっており、かつ18歳未満の子どもの入隊の自発的性格を疑わせるものとなっていること。 (b) 前回の総括所見(CRC/C/OPAC/USA/CO/1、パラ15)で指摘したとおり、学校が、「ひとりの子どもも落ちこぼれさせない法」に基づき、軍の新兵募集担当者が中等学校の生徒の氏名、住所および電話番号の一覧表にアクセスできるようにすることを要求されていること、ならびに、そのような情報を開示しないよう要請する権利について親が常に告知されているとは限らず、かつ親または法定保護者の同意が常に得られているわけではないこと。 (c) 親および子どもが、学校で行なわれる軍務職業適性一連検査(ASVAB)が任意であることまたは当該検査が軍隊と関連していることをしばしば承知しておらず、かつ、場合により、生徒に対して当該検査は義務的なものであると告知されているという報告があること。 21.委員会は、前回の勧告(CRC/C/OPAC/USA/CO/1、パラ16、2008年)をあらためて繰り返すとともに、締約国が、全般的により厳格な法的規準を通じて子どもの保護を促進しかつ強化するため、現行の志願入隊年齢を再検討して18歳に引き上げるよう勧告する。委員会はまた、締約国が以下の措置をとることも勧告するものである。 (a) とくに「ひとりの子どもも落ちこぼれさせない法」を改正することによって新兵募集の方針および実務を再検討するとともに、新兵募集の実務において18歳未満の者が積極的に対象とされないことを確保し、新兵募集担当者の人数割当制を廃止し、かつ、軍の新兵募集担当者による学校の敷地へのアクセスが制限されることを確保すること。 (b) 事前に親の同意を得ることなく生徒についての情報を開示することを禁止するとともに、新兵募集の方針および実務が子どものプライバシーおよび不可侵性の尊重に一致したものとなることを確保すること。これとの関連で、委員会は、締約国が、新兵募集担当者の違法行為について効果的に調査し、制裁を課し、かつ必要なときは訴追を行なうことによって、新兵募集担当者の不正および違法行為の監視および監督を継続しかつ強化するよう勧告する。 (c) 学校、親および生徒が、ASVABへの参加に同意する前に、当該検査が任意であることを知っていることを確保すること。 (d) 新兵募集担当者による不正事案の報告件数ならびに苦情申立ておよび言い渡された制裁の性質に関する情報を次回の定期報告書で提供すること。 22.委員会は、17歳の現役兵士が、本質的に危険な任務を果たすよう要請される可能性があり、かつ敵対行為に間接的にまたは直接参加する危険にさらされるおそれがある「危険任務手当」(HDP)または「切迫危険手当」(IDP)の支給該当地域に配備される可能性があることを、深刻に懸念する。委員会はまた、2010年の会計監査院報告書で強調されているように、法定年齢未満の志願者の申請書に親の署名が得られていないことにも懸念を表明するものである。 23.委員会は、締約国が、HDPおよびIDPが支給される地域への18歳未満の者の配備を禁止し、かつ、米軍への入隊を希望する法定年齢未満の新兵について親の同意を確実に得るよう勧告する。 軍事学校 24.委員会は、少年予備役将校訓練部隊(JROTC)が任意のプログラムであることに留意する。しかしながら、委員会は以下のことを懸念するものである。 (a) 子どもが、JROTCプログラムへの登録は任意である旨、常に適正に告知されているわけではないこと。 (b) 学校によっては、このプログラムが定員超過のクラスに登録した生徒の代替登録先として利用されていることがあり、その場合、子どもが登録を取り消せば履修単位を得られないこと。 (c) 締約国も認めているように、JROTCに登録した子どもが武器の使用訓練を受けている可能性があること。 (d) 登録された子どもについてのデータが存在せず、かつ陸軍将校候補生部隊で行なわれている活動に関する情報(とくに火器の取扱いに関するもの)がほとんどないこと、および、11歳という若年の子どもの登録も可能であること。 25.委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) 家族および子どもが、JROTCプログラムが任意のものであることについて適正に告知されることを確保すること。 (b) JROTCが正規の学校活動の代替として利用されないことを確保すること。 (c) 前回の勧告(CRC/C/OPAC/USA/CO/1、パラ20、2008年)で委員会が勧告したとおり、子どもを対象とする軍隊様式の訓練(火器の使用を含む)を禁止するとともに、子どもを対象とするいかなる軍事訓練においても人権の原則が考慮されること、および、その教育内容が連邦教育省によって定期的に監視されることを確保すること。 (d) 次回の定期報告書で、陸軍将校候補生部隊に登録された子どもおよびこのような子どもが行なっている活動に関する、性別、年齢、国籍、民族的出身および社会経済的背景の別に細分化されたデータを提供すること。 人権教育および平和教育 26.委員会は、人権教育および平和教育ならびに選択議定書に関する知識の学習が、初等中等学校カリキュラムの必須学習事項として、かつ教員養成プログラムにおいて、具体的に編入されていないことを遺憾に思う。 27.委員会は、締約国が、選択議定書にとくに言及しながら、すべての学校(軍事学校を含む)のカリキュラムに人権教育および平和教育を含めるよう勧告する。委員会はさらに、締約国が、〔高等教育における〕人権教育ならびに教員および教育者、〔公務員、〕法執行官ならびに軍隊要員を対象とする人権研修に焦点を当てた「人権教育のための世界プログラム」第2段階(2010~2014年、A/HRC/15/28参照)のための行動計画を検討しかつ採択するよう、勧告するものである。 V.禁止および関連の事項 現行刑事法令 28.委員会は、2008年子ども兵士責任追及法が15歳未満の子どもの徴募を犯罪化したのみであり、したがって選択議定書第6条第1項に一致していないことに懸念を表明する。 29.委員会は、締約国が以下の措置をとるよう勧告する。 (a) 18歳に達するまでの子どもの徴募および武力紛争における使用を犯罪化するために2008年子ども兵士責任追及法を改正すること。 (b) 子どもに影響を与えるすべての法律を包括的に見直すとともに、国内法および国内政策を選択議定書の原則および規定に全面的に調和させるためにあらゆる必要な措置をとること。 30.委員会はまた、締約国が以下の国際文書の批准を検討するべきである旨の前回の勧告(CRC/C/OPAC/USA/CO/1、パラ24および25)をあらためて繰り返す。 (a) 1949年8月12日のジュネーヴ諸条約の国際的な武力紛争の犠牲者の保護に関する1977年6月8日の追加議定書(議定書I)。 (b) 1949年8月12日のジュネーヴ諸条約の非国際的な武力紛争の犠牲者の保護に関する1977年6月8日の追加議定書(議定書II)。 (c) 対人地雷の使用、貯蔵、生産および移譲の禁止ならびに廃棄に関する1997年9月18日の条約。 (d) 国際刑事裁判所ローマ規程。 犯罪人引渡し 31.委員会は、締約国が、15歳未満の子ども兵を徴募しまたは使用する犯罪について広範な裁判権を採用していることに留意する。しかしながら委員会は、15歳未満の子どもを徴募し、かつリベリアにおける武力紛争で使用した戦争犯罪の容疑があるリベリア市民(合衆国住民)が、2012年3月に移民判事の決定を受けて自国へ送還されたこと、および、その結果、同人が現在では処罰を完全に免れていることを遺憾に思うものである。 32.委員会は、締約国に対し、不処罰を防止しかつこれと闘う目的で、武力紛争における子どもの徴募および使用についてのすべての訴えが適正に捜査され、かつ、容疑者が実効的に追及されかつ裁判にかけられることを確保するよう、奨励する。 VI.保護、回復および再統合 武装集団と関係のある子どもの取扱い 33.子どもが長期間、場合によっては1年またはそれ以上の期間拘禁されている旨の前回の所見(CRC/C/OPAC/USA/CO/1、パラ28、2008年)に照らし、委員会は、締約国が子どもを引き続き逮捕し、かつ国防総省の収容施設で拘禁していることに、深い懸念とともに留意する。委員会は、以下のことをとりわけ懸念するものである。 (a) 子どもが引き続き拘禁施設に収容されたままであり、これらの子どもへのアクセスが赤十字国際委員会(ICRC)およびアフガニスタン独立人権委員会に対してしか認められていないこと。 (b) 子どもが一般的に法的援助へのアクセスを否定されていること。 (c) 子ども兵とされる者が拷問ならびに(または)不当な取扱いおよび人権侵害的な尋問を受けていること、ならびに、ウマル・カドル(Omar Kadr)の事件で、裁判官が、カドルが収容中に受けた不当な取扱いに関する重要な証拠の提出を弁護側に対して禁じたこと。 (d) 成人から分離されるのは16歳未満の子どものみであること。 (e) アフガニスタンの収容施設に移送された子どもが拷問および(または)不当な取扱いに直面していること。 34.委員会は、締約国に対し、以下の措置をとるよう促す。 (a) すべての子どもが、子どもとして処遇され、かつ、成人とともに拘禁されるのではなく、子どものニーズに対応するためにとくに設計された別の施設に拘禁されることを確保すること。 (b) 拘禁された子どもの拷問および(または)不当な取扱いが疑われる事案を公正に調査するとともに、加害者が裁判にかけられ、かつ、有罪が認定された場合はその犯罪にふさわしい刑罰をもって制裁を受けることを確保すること。 (c) 子どもが、最後の手段として、かつ可能なかぎり短い期間でのみ拘禁されること、および、あらゆる場合に拘禁に代わる手段が優先されることを確保すること。 (d) 18歳未満のすべての子どもがあらゆる状況下で少年司法制度によって扱われることを確保するとともに、年齢について疑いがあるときは若年者を子どもと推定すること。 (e) 拘禁されている子どもにかけられている罪状の調査を、公正な裁判の基準にしたがって迅速かつ公平に実施すること。 (f) 国連児童基金(ユニセフ)およびその他の人道援助機関に対し、拘禁されている子どもへの即時的なかつ妨害のないアクセスを認めること。 (g) 拘禁されている子どもが、無償かつ独立の法的助言援助および独立の苦情申立て機構にアクセスできることを確保すること。 (h) いかなる子どもも、拷問および不当な取扱いを受ける危険があるという相当の根拠があるとき、とくに信憑性のある訴えまたは報告について完全な評価が終わっていない場合には、アフガニスタンの収容施設に移送されないことを確保すること。 被害を受けた子どもの権利を保護するためにとられた措置 35.委員会は、移民国籍法(INA)第212条(d)(3)(B)(i)(8 USC § 1182(a)(3)(B)(i))にしたがい、国土安全保障省からテロ組織とみなされている非国家的武装集団に「物質的支援」を提供し、このような武装集団から「軍隊様式の訓練」を受け、またはこのような武装集団とともに戦った子どもが、締約国における庇護を拒否されることを懸念する。委員会はまた、締約国が、元子ども兵について一般的に裁量的免除を認めておらず、かつ、たとえその子どもが強迫されて行動していた場合にもそのような免除を認めようとしないことも、懸念するものである。委員会はさらに、締約国における難民の定義に基づいて実体的資格認定を行なう際、子どもの最善の利益が直接の役割を果たしていないことを懸念する。 36.委員会は、選択議定書第7条に照らし、締約国が、選択議定書に反する行為の被害を受けた子どものリハビリテーションおよび社会的再統合を確保するため、あらゆる適当な措置をとるよう勧告する。これとの関連で、委員会は、締約国に対し、「テロ活動」禁止規定が適用されなければ申請している保護または利益を受ける資格がある元子ども兵を対象として、庇護、難民としての保護またはその他の永続的地位の申請を個別事案ごとに好意的に検討することを可能とするため、当該規定の裁量的免除を導入するよう促すものである。委員会はまた、締約国が、合衆国の難民認定手続に基づいて実体的資格認定を行なう際、子どもの最善の利益および自己の最善の利益を考慮される子どもの権利を全面的に顧慮することも勧告する。 身体的および心理的回復ならびに社会的再統合のための援助 37.委員会は、アフガニスタンに設けられた締約国の拘禁施設に拘禁されている子どもが、職業教育を含む教育へのアクセスをほぼ完全に奪われてきており、かつ現在も同様の状態であることを懸念する。委員会はまた、拘禁されている子どもおよび釈放された子どもであって徴募されまたは敵対行為で使用された可能性がある子どもが利用可能な身体的および心理的回復のための措置が不足していることも懸念するものである。 38.委員会は、締約国に対し、拘禁されている18歳未満の子どもが全員、教育にアクセスできるようにすることを促す。委員会は、前回の勧告(CRC/C/OPAC/USA/CO/1、パラ39(h)、2008年)をあらためて繰り返すとともに、締約国に対し、国防総省の収容施設に拘禁されているすべての子どもが十分な身体的および心理的回復ならびに社会的再統合のための措置にアクセスできることを確保する目的で、あらゆる必要な措置をとることも促すものである。このような措置には、これらの子どもの状況について注意深くアセスメントを行なうこととともに、選択議定書にしたがい、これらの子どもの身体的、心理的および情緒的回復ならびに社会的再統合のための、即時的な、文化的に敏感な、子どもに配慮した、かつ学際的な援助を提供することが含まれるべきである。 VII.国際的な援助および協力 国際協力 39.委員会は、子どもの徴募の防止および元子ども戦闘員の社会への再統合を目的とした国際的プログラムへの相当の財政支援を歓迎する。これとの関連で、委員会は、締約国が、武力紛争における子どもの徴募および使用を撤廃するための多国間および二国間の活動に対する財政支援を継続しかつ強化するよう、勧告するものである。委員会はまた、締約国に対し、選択議定書第7条に照らして、現行の多国間、二国間その他のプログラムを通じ、ならびに選択議定書上の被害者である子どもを対象としてリハビリテーションおよび社会的再統合を実施するための総会規則にしたがって設置された自発的基金を通じ、技術的協力および財政援助を含む援助を提供することも促す。 武器輸出および軍事援助 40.委員会は、2008年子ども兵士防止法が、政府軍または政府の支援を受けている武装集団(準軍事組織、民兵または民間防衛隊を含む)が子ども兵を徴募しかつ使用していると事務総長によって特定された国の政府に対する特定の態様の軍事援助を禁止し、かつこれらの政府に対して軍用機器を直接販売することの許可も禁じていることは歓迎しながらも、以下の点について深い懸念を表明する。 (a) 2008年子ども兵士防止法で、免除が締約国の国益にかなう場合には軍事援助または軍事機器販売のいかなる禁止についても大統領による免除が認められていることから、子どもが徴募されもしくは武力紛争および(もしくは)敵対行為で使用されていることがわかっているまたはその可能性がある国への、小型武器および軽兵器を含む武器の輸出が可能となっていること。 (b) 子どもを徴募しもしくは使用している国、子どもを殺害しもしくは子どもに回復不能な傷害を負わせている国、子どもに対して強姦その他の形態の性暴力を行なっている国または武力紛争の状況下で学校および(もしくは)病院への攻撃を行なっている国として武力紛争と子どもに関する2012年事務総長報告書で挙げられている国々(A/66/782-S/2012/261付属文書1~2)について、免除が認められたこと。 41.委員会は、締約国に対し、子どもが徴募されもしくは武力紛争および(もしくは)敵対行為で使用されていることがわかっているまたはその可能性がある国への武器(小型武器および軽兵器を含む)の輸出およびあらゆる種類の軍事援助を全面的に禁止する規定を定め、かつ適用するよう促す。この目的のため、締約国は、このような国々に関する大統領による免除が認められないようにするために2008年子ども兵士防止法を改正するよう奨励されるところである。 VIII.通報手続に関する選択議定書の批准 42.委員会は、締約国が、子どもの権利の履行をさらに強化する目的で、通報手続に関する子どもの権利条約の選択議定書(OPIC)を批准するよう勧告する。 IX.フォローアップおよび普及 43.委員会は、締約国が、とくにこれらの勧告を政府省庁、下院、上院、最高裁判所および地方の当局に送付して適切な検討およびさらなる行動を求めることにより、これらの勧告が全面的に実施されることを確保するためにあらゆる適切な措置をとるよう勧告する。 44.委員会は、選択議定書、その実施および監視に関する議論および意識を促進する目的で、締約国が提出した第2回報告書および文書回答ならびに委員会が採択した関連の総括所見を、インターネット等を通じ(ただしこれにかぎるものではない)、公衆一般、市民社会組織、若者グループ、専門家グループおよび子どもが広く入手できるようにすることを勧告する。 X.次回報告書 45.第8条第2項にしたがい、委員会は、締約国に対し、選択議定書およびこの総括所見の実施に関するさらなる情報を、2016年1月23日を提出期限とする次回の第3回・第4回統合定期報告書に記載するよう要請する。 更新履歴:ページ作成(2014年4月17日)。