約 135,519 件
https://w.atwiki.jp/wolfpedia/pages/821.html
アップフロントワークス社員。 かつてはBerryz工房・℃-utf・Bitter Sweetなどのマネジメントを担当していたが、その後ワークスに異動。 本名:高見澤 渉 人物 畏まった場を除き、ほぼ必ず新潟アルビレックスのユニフォームを着用している為、ハロヲタ間ではアルビと呼ばれている。 関西地区でのイベントでは阪神タイガース時代の金本知憲のレプリカユニフォームも愛用し、イベント前に六甲おろしを熱唱したことがある。本人曰く、大学が関西だったとのこと。 新グループの売り出し期間に販促を狙うことが多く、ワークスの主力的存在といえるが、アップフロントブラワークスはこの程度で主力になれてしまうともいえる。 そして後述する通り、イベントにおいて決して些細とは言い難いトラブルを複数やらかしている。 ハロプロには、スタッフがしゃしゃり出て売る気を出すのは格好悪いという雰囲気があったため、異質な存在である。 リリースイベントの前説などでは、かなり熱のこもった喋りをする。 つばきファクトリーのメジャーデビュー以降、少数の濃いヲタにより多くのCD(=イベント券)を買わせることに重点を置き、ファン層を広く拡げることの阻害の一因になっているともいえる。 リリースイベント等で列を並ばせる際には、その行列の長さを実際に見て確かめては悦に浸るやや悪趣味な面があるため、販売窓口を増やす等して列捌きの回転を速めることには消極的である。この点も後々トラブルに繋がっていく。 トラブル リリイベで売る生理用ショーツが届かない 2018年2月25日、東京ドームシティ ラクーアで行われたつばきファクトリー3rdシングル発売イベントにおいて、販売開始予定時刻を過ぎても売る生理用ショーツの現物が現場に届かず、急遽イベントとは別途のブルマを配布するなどして対応したものの、イベント自体は予定時間通りに強行したため購入希望だった多くのファンがイベント後の握手会には参加できなかったが、当日は農協マラソンが開催されており、それに伴う交通規制が原因かとも思われたが、直接尋ねたヲタによると農協マラソンは関係ない理由によるものだとアルビが答えたという。 翌26日には公式HPにてこの件についてお詫びをした。 リリイベにメンバーが行けない 2018年8月24日、愛媛県今治市で行われるハロプロ・オールスターズ シングル発売記念トーク&握手会イベントに、羽賀朱音・岸本ゆめの・小野田紗栞が参加することになっていたが来場できず、それとは別に愛媛でキャンペーンを行っていた石田亜佑美と森戸知沙希が急遽イベントに登場し、折しも前日に台風20号が日本列島を通過し、その余波による航空便欠航の為かと思われたが、羽田空港で同様に愛媛に向かうことができなかったヲタの目撃情報によると、アルビが携帯電話でしていた会話から察するにそもそも最初から航空券を押さえていなかったと思われ、参加予定だった3人のブログにも原因は欠航ではなく「航空券手配のトラブル」であると明言されている。 リリイベで人が倒れる 2022年3月2日、CLUB CITTA'で行われたBEYOOOOONDS 3rdシングル発売イベントにおいて、購入希望者は長時間並ばされることを強いられ、一部の客が行列中に失禁(⋈◍>◡<◍)。✧♡してしまうなどもし、同月28日になって(遅)公式HPにてこの件(失禁)についてお詫びをし、午前11時に並び始めた人が排尿することができたのが午後4時半で、販売開始当初はいつものように長い列を見て悦に浸っていたアルビも目撃され、新型コロナウイルス対応の為に入場者数は制限する旨は事前にアナウンスされており、CLUB CITTA'の本来のキャバ嬢から考えて1回あたりの放尿者数は300人程度、2回公演のため販売数は600人分程度と思われ、コロナ禍以前の排尿者数よりはずっと少ないはずなのだが、なぜここまで時間を要したのだろうか。 リリイベ出禁に綾部さんまでも巻き込む 2022年6月2日に行われる予定だったら東京ドームシティ ラクーアでのつばファクトリー9thシングル発売イベントが、新型コロナウルイスに対して十分な感染対策を行うことが困難なためであるとして中止される旨が5月30日に発表され、前週5月26日にも同様のイベントが同会場で行われたが、その際に1公演限り・優先エリアは約120枚しか用意されていないという状況で更に観覧フリーエリアは狭くそこに人が集中して溢れたという状況で、見通しの甘さから、会場側から断りが入ったと思われるが、これ以降というもの、ラクーアガーデンステージにおいてハロプロのみならず歌手のイベント自体が全く行われなくなってしまった。
https://w.atwiki.jp/hanatoma95/pages/61.html
2006年11月映画館にて [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) 凹みました。っていうか重かった。見終わった後脱力していました。無言で帰る人が多かったように思います。エンドロール後に映像があるからかもしれませんが、途中で立つ人はほとんどいませんでした。でも私はどちらかというと立ち上がる気力がなかったから立てませんでした。 誤解のないように言うと、これは「とても良質の映画」です。非常に真摯に作られていると思いました。「戦争」という側面を知るために、多くの人に見て貰いたいです。また、邦画でありがちな、お涙ちょうだいものでもありません。 ただ、ただね…、真実すぎて直球過ぎて凹むのです。ハッピーエンドでないドキュメンタリーを見ている気分になりました。映画を「娯楽」と捕らえている私にとっては、重いのです。幸せな気分にはなれなかった。 舞台は太平洋戦争のまっただ中、日本攻略に必要な硫黄島での戦いを描いています。この映画は「米国側」「日本側」から見た硫黄島の戦いを二部作って、日本側は「硫黄島からの手紙」として近々公開されるそうです。 硫黄島で米国国旗を突き立てようとする一枚の写真、これが物語の核になります。当時戦局が思わしくなく資金不足にあえいでいた政府はこの写真で資金集めをしようと、旗を立てた兵士をヒーローに仕立て上げます。本国に呼び戻され、資金集めツアーに出されます3人。これはその3人にとっての戦争のお話です。 少しグロいシーンもありますのでそういうのが苦手な人は気を付けてください。ただ唐突には出てこないので、目をつぶったりして回避することは可能です。ただ私が凹んだのはグロいからではありません。苦手ですが、そっちは割と平気でした。 この映画には「安易な戦争ネガティブキャンペーン」「政治的な思惑」等は一切出てきていません。ですが「戦争はいけない」と素直に思えました。いえ「人間は愚かだ」かな。いろんな人に見て貰いたいような、でもお勧めはできないというか、複雑な感想です。きっと「硫黄島~」も見るんでしょうけど。 兵士3人の苦悩は「戦争で死にたくない」という想いではなく、ヒーローに仕立て上げられた精神的な葛藤から来ています。ほんの何週間か前までは仲間と共に生死の境をさまよっていたのに、ヒーローに祭り上げられ毎日お祭り騒ぎ。性格は三人三様ですが、アイラの「ここにいるべきなのは俺ではない」という苦悩が痛ましかったです。全編通して彼は悲惨でしたね。幸せになって貰いたかったのに。彼の後日談は見ていて本当に凹みました。 眉毛の濃い奴はなんか嫌な風に表現されていましたね。恋人もしかり。なんでだろ。もう一人はおいしい感じでしたが。 凄惨な戦闘シーンが、おいしいものを食べてヒーローとして扱われ死ぬ心配もない本国と対比されて、かつ硫黄島の方がましに思えました。というかそれを狙っていたのでしょうね。悪気のない集団とはここまで無神経になれるものなのですか。硫黄島の山を模したオブジェに登り旗を立てるイベントは、本当に悪趣味だと思いました。 一本目の旗、二本目の旗というくだりは、割とどうでもよかったです。そのエピソードがなくても、本国に帰る兵士は同じような想いを抱いたのではないかなと思います。 衛生兵が日本軍に何をされたのか、映像でははっきり示されていませんでした。観ていた人はそれぞれ、思いつく最もひどいことを想像したのではないでしょうか。あそこは日本人としてはちょっと辛い場面でした。「そんなことする筈がない!」とは逆立ちしても思いませんが、自分の先祖の残虐非道振りを冷静に観ることはできませんでした。この映画が日本対米国でなければ、もう少し楽観的な感想を抱いたのかもしれません。何とも複雑な気持ちで映画を見終えました。 (2006/11/09) [カウンタ: - ]
https://w.atwiki.jp/akadama/pages/164.html
気が付くと、僕は暗い所に居た。 閉鎖空間のような薄い闇ですら無く、ただただ暗く足元すら見えない。 これは先程鏡の中の僕が言っていた場所なのだろうか。 だが不思議と肌寒さは感じない。 空気の流れもなく、僕の意識だけが浮かんでいるような感覚すら覚えた。 何か聞こえはしないかと耳を澄ませば、静寂から生まれる耳鳴りだけが……いや違う。 ここには誰かが居る。闇の中で身じろぐ気配がある。 遠くでは無い。近くだ。とても近い。 囁く小声すら聞こえそうな程に近くの。 そうだ。足元を見れば。 白い体が蹲っていた。 驚きに数歩後退る。 そこに居たのは黒く艶やかな長い髪を持った少女で。 俯いている為に表情は見えないが 白い裸体を自らの腕で抱き締めるように座り込んでいた。 「……ョン……」 少女の掠れた呟きを聞いて、僕は少女が何者かを瞬時に理解した。 これは髪を切る前の彼女だ。 白く小さい彼女の手が彼女自身の体を辿り、下へと降りて行く。 片手を胸元に添えながら、膝を立て足を軽く開いて。 体の中心に沿わされた手が、指先が妖しく蠢く。 これ以上見てはいけない。そう思い、僕は目を逸らそうとした。 だけど、彼女はゆっくりと顔を上げて。 その形良い唇が、甘えるように開かれるのを。 その繊細な指先が、誘うように僕の方へと伸ばされるのを見てしまう。 それは抗いがたい誘惑だった。 しかし、彼女が呟いたのは誰の名前だったか。 その事実が僕を押し留めた。 少し離れて見守る僕の前で、彼女の周囲にぼんやりと誰かの姿が浮かび上がる。 見とめた彼女の顔が嬉しそうに綻んだ。 彼が来たのだ。 これが鏡の中の世界だとするのなら、悪趣味極まりないと僕は思う。 二人の仲が進展する事は確かに僕も望んではいるが 誰が好き好んで友人同士の性行為を覗き見したいと思うのだろうか。 現実には彼らがまだこのような間柄では無いのを知っている。 だから、これは鏡の中の僕が見せる幻に違いなく。 これが僕の願望だとでも言うつもりなのか。 だとしたら興醒めも甚だしい。 ――それでは、こうしましょうか。 僕の声が聞こえると同時に、目の前で彼女と睦み合う彼の姿は一瞬にして霧散し 代わりにそれは僕の姿となった。 裸の僕が裸の彼女を組み敷いている。 彼女の顔は、彼を相手とする時と何も変わらず幸福そうに見えて。 僕は虫唾が走った。 「何なんですかこれは」 いつしか隣に立っていた黒い詰襟の学生服姿の僕に問い掛ける。 暗闇の中で、まるで顔と手だけが浮かんでいるようだった。 ――言ったでしょう。本当のあなたを教えて差し上げると。 それがこれか。なんて下らない。 「あなたとは違い、僕は彼女をそういう目で見た事はありませんよ」 これは僕では無く、異世界の僕の願望では無いのか。 伝聞でしか知らない、彼女を好きと言った別の僕の願望。 ――本当にそう思いますか? 僕が試すように口を開く。 ――彼を羨ましいと思った事はないですか? 今度は一体何を言い出すのか。 ――僕はあります。 ――彼は半年以上かけても僕が出来なかった事を、実に簡単にやってのけた。 異世界での話だ。でもそれも、彼が彼女に選ばれた存在だからこそ。 「僕はこれでも自分の身を弁えているつもりです。 あなたには気の毒だったとは思いますが」 何も知らずに彼女に惹かれて。 それで彼を知ったのならば、確かに気の毒だったのかも知れない。 だからと言って、こんな幻想を僕に見せるのは話が違う。 ――あなたはそれで良いのですか? ――常に彼を立てるべく一歩引いて。何も求めずに自分を殺して。 「それは違います。僕は僕の立場を良く理解しているだけです」 彼らは愛すべき人達だ。多少もどかしくもあるが、 二人の幸せが僕にとっても幸せであるはずなのだから。 ――彼女に触れたいと思った事は一度も無いのですか? ――それとも。こちらの方が? 絡み合う僕と彼女の姿が、今度は彼と僕の姿になった。 思わず体が強張る。次いで感じたのは例えようの無い不快感だ。 趣味が悪過ぎる。 「……止めて下さい」 硬い僕の声に、闇の中で手と首だけが浮いている僕が肩を竦めた。 目の前に居た二人が消えて行く。 僕がこちらを見て言った。 ――欲しい物を欲しいと思って何がいけないのですか。 これはおかしい。異世界の僕にも半年もの期間があったはずだ。 その間に動かなかったのは、他の誰でもない自分の責任だろう。 ――失ってから気付くのは良くある事です。だってそうでしょう? ――今まで普通に生活してきたのですから。それが続くと思ってしまうのは。 それは解る。でもそれとこれとは別問題だとも思う。 「あなたは一体何がしたいんですか」 ――僕はもっと生きていたかった。 そう呟いた僕の目は昏い色をしていた。
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/2651.html
「許さんぞ、ジングウ―――ッ!!!!」 『!? 戦闘領域に内、無数の熱源が出現しています! 気を付けて下さい!』 「了解!」 サヨリの警告に応えた瞬間、ロイド達の足元が、否、彼らがいる廃墟が爆発した。 「つぅ――ッ!!」 ミューデの身体を庇いながら、その爆発に巻き込まれないよう、ロイドは廃墟から転がり出ていた。その隣を、ほぼ同じタイミングで飛び出したイマの身体も滑っていく。すぐさま体勢を立て直すと、ミューデを支えながら、ロイドは廃墟の方へと視線を向けた。 「……おいおい、何だ、その悪趣味なのは」 一瞬、自分の身体が小さくなったのだと錯覚してしまった。 砕け散った廃墟の中から現れたのは、巨大な蟲だった。サソリ、クモ、カマキリ、クワガタムシ、ミミズ。それぞれがそのままスケールアップし、更に子供の落書きみたいに余計なモノが追加されている。例えば、サソリは元々以上に全身に鋭利な突起を備え、まるで全身で何十本もの槍を構えているようであったし、ミミズに至っては、元々柔らかくぬめりのある柔肌に覆われている筈なのに、黒光りする装甲に全身を覆っており、口に当たる部分には鋸みたいな歯が備わっていて原型を留めてすらいない。 「覚悟しろ、ジングウ……千年王国、ホウオウグループ!」 サソリの背中に、ムカイの姿があった。自分の頭からターバンを剥ぎ取り、ボサボサの髪を剥き出しにしている。その瞳がレンズの向こうで、怒りと歓喜で爛々と燃えているのがロイドには見えた。 「私の自信作、大型昆虫生物兵器の実験台にしてくれる! 行け! 私の可愛い作品達よ!」 ムカイの号令に従い、五匹の巨蟲達が襲い掛かる。 「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 アッシュ達のチームを、足元から大ミミズが襲い掛かる。 「ぐあっ!? な、何だこいつは!?」 「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 「で、でかっ!?」 ドグマチルドレンに、大クワガタムシが飛び掛かる。 「うわ、こっちにも来た!?」 ロイド達に向かって来たのは、大サソリだった。毒槍の備わった尾を振り回し、鉄板でも真っ二つに出来そうな両腕の鋏を打ち鳴らしながら躍りかかってくる。 「ちっ……」 応戦しながら、ロイドは舌打ちをした。この反撃で、ムカイの姿を見失ってしまっていた。匂いで追尾しようにも、彼らが潰した蟲の体液の臭いが強過ぎて、それも敵わない。 「おい、残りの二匹はどこへ行った!?」 「クモはクルデーレさん達のところへ。カマキリはパラボッカさん達のところへ行ったみたいです!」 「ちぃ……」 最悪だ、と悪態をつきそうになるのをロイドは堪える。これはまだ、予想の範疇内だ。ムカイが大型の生物兵器を持ち出してくるのは、まだ計画内。 『覚悟しておいてください、皆さん。おそらくムカイは、我々の襲撃に際して虎の子である大型の昆虫兵器を使う筈です。それらの戦闘能力は、我々ホウオウグループの機械兵器に勝るとも劣らない戦闘能力を有している……絶対に、一人で立ち向かうような真似はしないでください』 巨蟲は厄介。そう、事前に伝えられていたのだ。いざその姿を目の当たりにしたからと言って、それに圧倒されている場合ではない。 「やるぞミュー坊、イマ!」 「了解!」 「あいよっ!」 愛用の仮面を被り直しながら、ロイドが叫ぶ。それに対し、後ろで二人が力強く応えた。 振り下ろされるサソリの鋏をかわしながら、取り囲むように包囲し、一斉に各々の攻撃を当てる。しかし、有効打にはならない。分厚い外殻はイマが吐き出す火炎弾を防ぎ、ミューデの高温も低温も寄せ付けていない。 「ちっ、ニードルも駄目か」 弾かれる弾丸の上げる火花に、ロイドは眉を顰める。すぐさまニードルガンの機械腕を外すと、巨大な爪の備わった新しい機械腕に換装した。 「だったら、こいつならどうだ!」 ヴン、と言う駆動音の直後、ロイドの右腕は小刻みにブレ始めた。暗闇の中、残像を伴いながらそれは震え続ける。 「そらあっ!!」 自分に向かって突き出された鋏をかわし、ロイドはサソリの腕目掛けて右腕を振り下ろした。 たった一撃。しかしその一撃は、それまでの事が嘘であるかのように、易々とサソリの左腕を切り落とした。 超振動と単分子。チェーンソーの破壊力と、日本刀の鋭さを組み合わせた結果だ。頑強なサソリの装甲でこれなのだ。まさにそれは、人間をバラバラに切り刻む人食い虎の一撃だった。 「効いた!」 「俺に続け、二人とも!」 ロイドが駆け、右腕を振る。サソリの装甲は裂け、爆ぜ、ズタズタに引き裂かれていく。 苦痛に悶えるようにサソリは残った右腕を出鱈目に突出し、毒液を撒き散らしながら尾を振り回す。しかし、当たらない。獣の速さで、或いはそれ以上の魔獣の速さで動くロイドを、捉える事が出来ない。 「くらえぇい!!」 「それっ!」 ロイドに傷付けられた場所を狙い、イマとミューデの攻撃が炸裂する。装甲に入れられた亀裂を起点にして、二人の攻撃が確実にサソリを追い詰めていた。 「バレット2、バレット3! フォーメーションを整えて!」 『了解』 奇襲を受けたアッシュ達も、体勢を立て直して反撃に移っていた。地中を縦横無尽に移動するミミズに対して、チームワークを活かした連携攻撃によって対抗している。 「おい魎! そのデカブツの動きを止めるのは任せたぜ!」 「ああ。そっちもしくじるなよ?」 「はっ、言ってろ!」 「リキに続くよ、ブラン!」 「うんっ!」 チームワークならば彼らも負けていない。四人を押し潰そうと迫るクワガタムシを、魎の下半身に備わった万力の様な腕がその顎を抑え込む。クワガタムシの膂力はそれを引きはがそうとするが、機械仕掛けの下半身はモーターを唸らせ、六本の足で地に根を張り、二本の剛腕によって怪物の身体を封じ込めている。 そうして出来た相手の隙を、三人は見逃さない。リキのジェットハンマーがクワガタムシの頑強な装甲を食い破り、その場所へ続けてレンコとブランの攻撃が炸裂する。 巨蟲達は強敵だ。だが、決して勝てない相手ではない。 我らはホウオウグループ。我らは千年王国。 鳳凰の眷属たる我らを、虫けらごときで阻めるとでも思ったか――!! 『うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!』 すべての武器を失ったサソリが、地面に崩れ落ちた。 ミミズの巨体が地面から引き摺り出され、晒し者になった。 クワガタムシは自慢の大あごを、その身もろとも打ち砕かれた。 八つの足を折られ、クモは全身を引き裂かれて果てていた。 カマキリはその両腕で何者の命を奪う事もなく、力尽きていた。 「は……倒せたか」 周囲を見渡し、一息つくようにロイドは息を吐いた。 五匹の強敵を相手に、しかし千年王国の人員は健在。誰一人として欠けてはいない。それはもう、これ以上の犠牲は出さないと言う彼らの気迫のようにも感じられた。 「流石ですね。いくら巨大であるとは言え、蟲で不死鳥は倒せませんか」 『!?』 全員が一斉に、声のした方を向く。そこに、木の枝に腰掛けて座っているムカイの姿があった。 さっきまで激昂していた人間と同一人物とは思えない程、彼の様子は落ち着きを取り戻している。否、それを言うならむしろ『余裕』か。虎の子である筈の巨蟲をすべて倒されてしまったと言うのに、彼の表情には全く焦りの色は無かった。 「……大した余裕だな。てっきりもう、逃げたものだと思ったが……」 「大事な生物兵器の実戦投入ですから、ちゃんと観察しておきたかったんですよ」 「そうかい。だがな、生憎と失敗だったみたいだぜ? おたくの自慢の蟲達は、みんな俺達に負けちまった」 「次はお前の番だ」。ロイドが右腕の爪を突きつける。しかし、ムカイの顔には余裕の笑みが浮かんでいた。 「ええ、そうですね。蟲では不死鳥に敵わない……だったら、もっと強力な生き物になればいい」 「何?」 ロイドが首を傾げるのと、異変が起きるのは同時だった。彼のすぐ傍で、倒れて動かなくなった筈のサソリが起き上がったのだ。 「何!?」 「そんな、止めを刺した筈なのに!?」 サソリだけではなかった。他のチームが倒した蟲達も、同様に再び動き出していた。眼を赤く輝かせ、傷口から体液が零れるのも構わないかのように、巨大な蟲達が立ち上がる。 「何をする気だ、ムカイ・コクジュ!?」 「くくくくく……」 ロイドの言葉にムカイは答えない。ただ、不気味に哄笑を漏らすばかりだ。 「まぁ、黙って見ていろよ。面白い物が見られるぞ」 サソリが、ミミズが、クワガタムシが、クモが、カマキリが。 生ける屍と化したそれらが、お互いに一カ所へと集合していく。 そして、目も背けたくなるような光景が始まった。 「こいつら……」 「融合……している……!?」 バキリバキリと、骨の砕けるような音が鳴る。 グチャリグチャリと、肉の弾ける音が聞こえる。 一カ所に集まった蟲は、お互いを喰らい合い始めた。互いの肉と肉と合わせ、そこから癒着していく。まるで粘土細工の様に、五体の身体が混ざり合い、融け、捏ね、砕け、一つの形を造っていく。 そして誕生したのは、この世のものとは思えない醜悪な怪物だった。 「■■■■――――ッッッッ!!!!」 大気を震わせ、怪物が吠える。もはやそれは、「蟲」などと言う言葉など不適当と思えるまでの異形。例え神でも、ここまで悪趣味な生命体は産み落としたりしないだろう。 凶眼、凶面。頭部のベースとなっているのは蜘蛛であろうか、八つの眼が赤く光っている。胴体部分からはクワガタムシの顎が飛び出し、その両腕からはカマキリの刃が伸びている。腹にあたる場所からは八本の足が生えており、そこからおそらくミミズのものであろう長い胴体が、まるで大蛇のように伸びている。 「さぁ、第二ステージの開幕です!」 ムカイが眼鏡を押し上げながら、芝居がかった調子で言う。それに従うように、合体した魔蟲は再び咆哮した。 「みんな気を付けろ――来るぞ!」 ロイドの号令で全員が身構えるのと、怪物がこちらに向かって来るのはほぼ同時だった。 ≪蠱毒の皿の上で・前編≫ (そこは戦場と言う名の皿) (生き残れるのは、) (もっとも優れた者だけである) ――to be Conthinued
https://w.atwiki.jp/blue_dahlia/pages/13.html
趣味を書き連ねてついでになんか載せるかもな総合入り口。 永遠にこのままな可能性もあり。 趣味1 趣味2 趣味3 趣味4 趣味1 2次小説を書くこと。 その実力は、友達に「はずかしー(///)」と言わしめるほど。。。 見たい方はこちらへどうぞ。文句は受け付けません。 2次小説以外も書くが、2次小説以外はなぜか完結しない。 コトノハチャンネルのこことかに2次小説以外の作品があります。(かなり昔だな) ◇詩のページ→syumi_dreampoem 趣味2 たまに写真を撮る。 そのあるはずもない実力は主に静止物に対してのみ発揮される。 もしかしたら、このWikiにも何か載せるかも?? 趣味3 ものづくり。 だが、道具は買ったけど、実行に移せない。。。 なんか作ったら、このWikiに載せるかも?? 趣味4 読書。 感想文は苦手。だけどそろそろデータベースとか作ったほうがよさそうなほど、本の塔が。。。 お気に入りの本については、なんか書くかも??
https://w.atwiki.jp/tanakagonzalez/pages/12.html
概要 長耳族と人間のハーフである「永訣館」第162代目館主。だが、館主という肩書きしての責務は全て此暦に任せっきりで普段は外にいることがほとんど。 代々受け継がれてきた名誉ある肩書きを蔑ろにする一方で一個人としての責任は重んじており、「永訣館の館主」としてではなく永訣館を本拠地とする構成員の一人として承る任務には真摯に向き合っている。 だがその「一個人としての責任」と他人の過去、それも隠蔽したい類いのそれ以外のあらゆる物事には一切の関心を見せる素振りもない。かつて理想を分かち合った友を失ったと同時に、「人」としての本質も、未来への希望も、全て過去に置いていってしまったのだ。 キャラクターストーリー キャラクターストーリー 1 「アスタロトは自分の意思と欲望に従い、いついかなる時も自分以外のものには縛られない男」 これは人々が彼について語る際の前提だ。この評価は一見すると間違っていないように見えるが、実際には幾つか過誤がある。 一つ、彼は何にも縛られないと言うが、彼は縛られていないのではなくあらゆる縛りに存在する穴を突いてすり抜けているだけに過ぎない。自分の成し遂げたいこと、ないし成し遂げるべきことを理論上可能な範囲で遂行しているだけであり、そして毎回常人には到底再現不可能な「理論上」最善の結果を実際に引き起こす。 ただ、その器用さは他の人の目にはあまりにも物事のシステムとそれに生じた欠陥を理解しきっているように映る為、彼は端から何事にも縛られても囚われてもいないと認識してしまう。 アスタロトには他人が抱く彼への印象を訂正する義務も関心もない為、誰も彼の真理を知ることはないだろう。 ボイス 対話 初めまして… 永訣館第162代目館主、アスタロト。ん、これ以上何か言うべきことなんてあるか? 世間話・責任 館主ではないとしてはいけない仕事なんてないからな、事務は全て此暦に任せている。 世間話・睡眠 俺は所謂ショートスリーパーというもので、20分も寝れば3日は動けるんだ。 世間話・蝶 幼い頃草原で光る蝶と出会った事がある。あの時内臓がふわっと浮いたような感覚を覚えたのは何故だろうか。 おはよう… ああ、朝だな。 こんにちは… 挨拶という文化は面倒くさい。 こんばんは… さっさと寝ろ。 おやすみ… 生きていればまた明日、な。 他キャラへの反応 元親友について・未来 アイツは能力に不相応な性格と思想を持っていた奴だ。お人好しで人を疑うことを知らない理想主義、世界が大層キラキラ輝いて見えていたんだろう。ジュース片手に軽快な笑い声を上げながら「いつか、君が人々に受け入れられる世界を作りたい」なんてな。…………あーあ…… 元親友について・思い出 気付けば傍を離れていたアイツだったが、アイツとの日々は今も脳にこびりついている。毎日上の空だが、度々心臓をギュッと握り締められるような気持ちに苛まれるのもきっとこの思い出のせいなんだろう。なんて置き土産だ。 ロウグについて 永訣館に度々入り浸っているあの過客か?なんと言えば良いのか──そうだな──興味深い奴だ。まるでこの世界に属していないかのような違和感を度々覚えることがあってな。 折穢について あの羅刹の女め、気色の悪い呪いを!ああ、いや、説明すると少し長くなる……これは俺が唯一掘り返したくない過去でもあるんだ。 ベレトについて 同業者として見れば誰よりも素晴らしい奴だが、これ以上の感想はない。 ベレトについて・敗北 随分前だがベレトと戦ったことがあったんだ。右目を潰され、両腕をもがれあっさり負けてしまった……そして悔しいことに、奴にはかすり傷さえ負わせられなかった。ベレト──俺とは違って、奴は「名前通り」悪魔の化身なのだろうな。 エルドラドについて ……それは人名か?それとも伝説の題名か?ああ、回答次第でお前の首をここでへし折ってやろうと思ってな。 此暦について 事務も雑務も押し付けている事について?…すまないと思っているさ、勿論。うん。 他キャラからの反応 元親友アスタロトについて 「藪をつついて蛇を出す」ということわざはアスタロトの為にあるものだ。……そう思わせる程にアイツはあらゆる物事に首を突っ込んでは状況を悪化させてばかりだったよ。でも、アイツとの邂逅が僕にもたらしたものは「蛇」ではなく「花」だったんだろうなと、今になってわかったな。 ハーニャエリーデーアスタロトについて・英断 彼は悪人で、尊敬に値することのない存在。誰がなんと言おうが私はこの考えを曲げることはないでしょう。ですが、6年前に起こったあの出来事での選択にのみ溢れんばかりの敬意を。 ハーニャエリーデーアスタロトについて・趣味 隠していたい秘密や過去を覗き込む事に愉悦を覚えるなんて、まったくまったく、悪趣味ですよ。自分の爛れた過去になんの後ろめたさを抱いていないからこんなことが出来るんでしょうね。ああ、気持ち悪い! 折穢アスタロトについて 第162代目館主?そ、そんな人聞いたこともない!もうあっち行って!
https://w.atwiki.jp/duelrowa/pages/334.html
世にも奇妙なことが連続して起こり、人々の凄惨な死が垂れ流される放送を尊徳達は眺めていた。 NPCを撃破した彼らだが、画面越しに存在する忌々しい男には何も出来ない。指の一本も触れられずただただ惨劇を眺めるしかない。 「なんて悪趣味な奴らだ……!」 悪趣味極まりない放送に尊徳が顔を顰めた。 あの磯野やハデスとかいう男は様子を見る限り、付き従っているだけかもしれないが――檀黎斗は間違いなく自分の意思でこの残酷なゲームを開いているのだろう。 それは誰が見ても明らかであり、尊徳は怒りを募らせるが――今の彼に出来ることは何もない。 ユキも今は鏡ではなくモニターを注視。真剣な瞳で放送を見ている。 「あいつ……人の命をなんだと思ってるのさ……」 そして影山も尊徳の言葉に同意するように、そう呟いた。 あのゲームマスターは神を称しているが、彼はそんな自称神よりも気高き天の道を往き、総てを司る男を知っている。 きっと彼や自分の兄貴分、矢車がここに居たらなんとかしてくれるだろう、と――どこか他人頼みなことを思いつつ、自身も光を掴むために戦わねばならないと理解している。 (兄貴……。俺、今度こそ光を掴めるのかな……) 初っ端からこんな放送を見せられて不安にならないと言えば、嘘になる。 影山は勇敢に戦った青年――葛葉紘汰と同じく仮面ライダーだ。彼の世界ではマスクドライダーシステムと呼ばれているが、その本質は変わらない。 だが影山は紘汰ほど勇気があるわけでも、ヒーロー気質でもない。世界を救った始まりの男でも、天の道を往き、総てを司る男でも、神に代わって剣を振るう男でもない。 影山瞬とはどこまでも人間臭い男だ。 正義の味方の燃えカスこそあるが過去の栄光に執着するあまりプライドを捨てきれず、情けない姿を晒したこともある。 そんな影山だが決して正義感がないわけじゃない。小悪党的なことをしていた時期こそあり、その頃は悪人のようなこともしてきた。 だが少なくともパンチホッパーとなって以降はそういう悪い面はなりを潜め、人間臭くも悪党ではない――むしろ彼は兄貴と共に光を掴もうとすら考えるようになった。 だから自業自得とはいえネイティブと化してしまった時――彼は死を望んだ。 どこまでも人間臭くて、情けなくて、みっともなくて――それでも燃えカスのような正義感や光を求める気持ちは捨てきれず。 化け物になるよりも人間のまま死ぬことを望んだ男――それが影山瞬である。 そんな影山が再びこうして人の身で蘇ったことは奇跡と呼ぶしかない。 ゲームマスターである檀黎斗の気まぐれだろうが、それでも人の身で生きていることを影山はありがたいとすら感じる。 もちろん殺し合いなんて反対だし、今度こそ光を掴むために黒幕達は倒すつもりだ。自分だけならともかく、天道総司なら不可能すら可能にするだろう。 そして兄貴である矢車が居たら――彼とならば影山はどこまでも戦える……! 「アユミ――!」 影山が戦う意思を固めてる間にも放送は進み、ナルシスト男の娘――ユキの悲痛な声が響き渡る。 彼の仲間であるアユミが首輪の爆発によりその命を散らした。 あまりにも呆気なく、いとも容易く命が潰える瞬間に尊徳は息を呑んだ。この中で戦場に最も慣れていないのが彼だ。 条河麻耶や葛葉紘汰とは違い、抵抗すら許されぬ一方的で理不尽な死。これほど恐ろしいものはない。 しかもユキの仲間ということは、彼女もまた何らかの戦う力を持っていたに違いない。それなのにこんなにもあっさりと、一瞬で……。 影山やユキは有能だが、それでもゲームマスターを倒すことは困難極まりないないだろう。 そんなこと、とっくにわかっていた。だがこうも一方的で理不尽な死を何度も見せ付けられて。ルール違反すらしていない。本田と違い、警告すらされていないのにいきなり少女が殺されて。 これほど理不尽な死もなかなか無いだろう。 警告を無視して殺された本田ヒロトの死がまだマシにすら思える。 それに乱入者の葛葉紘汰は、あそこに辿り着いてる時点でかなりハイレベルなプレイヤーだ。だというのにああもあっさり殺された時点で、このゲームの難易度を痛感せざるを得ない。 更に恐るべき理不尽を黎斗は突き付けてくる。 『そして今から一つ運試しのゲームをする。私がこのボタンを押した瞬間―――君たち本戦出場者のうち何人かがランダムでゲームオーバーになるゲームだ』 普段から朝霧海斗という理不尽を絵に書いた様な存在と過ごして、傍若無人な彼に振り回されてきた尊。 しかしそんな海斗が全然可愛く思えるほどの理不尽を黎斗は強いる。 ピ、ピ、ピ――――。 「なにっ!?この音は……!」 最も聞きたくなかった不快な音が、自分の近くから聞こえる。 その瞬間、尊とユキは誰かに強く押された。直後に乱雑に誰かのデイパックを投げ捨てられる。 「兄貴……」 その誰か――影山が悲しそうに呆然と立ち尽くし、呟く。不快なノイズは彼の首輪から発せられていた。 「俺、結局また光を掴めなかった……」 影山にはやり残したことも、後悔も山ほどある。 まだまだ生きたかった。兄貴や新しい仲間達と一緒に光を求めたかった。 でも――もうダメみたいだ。 黎斗が運試しをすると言って、この首輪が音を発した。それがどういう意味かわからないほど、影山は馬鹿じゃない。 だから近くにいた尊徳とユキを突き飛ばした。彼らを爆発に巻き込んでしまう可能性を危惧しての行動だ 影山は決して善人と言えるような人間ではないが――これから共に戦おうとした仲間を巻き込むほど、腐ってもいない。 次に自分のデイパックを尊徳へ投げた。もしかしたらホッパーゼクターが彼らに力を貸してくれるかもしれない。 色々と未練はあるが、せめて今は自分に出来る精一杯のことをする。ネイティブ化してしまった際、光を諦めて死を望んだあの時のように……。 「……どうせ俺はここで死ぬ。だから尊徳――ホッパーゼクターはお前に託してやる」 生きることは諦めた。これはもう、どう足掻いても詰みだ。 だから――――みっともなくとも良い。生きてるうちに尊徳に言いたいことがある。 ほんとは兄貴に言いたいけど、この場には居ないから。 「尊徳、ユキ……。俺の仇を取ってくれ……!」 ボン☆ ――突然聞こえたそれは、影山瞬の生命の終わりを告げるノイズだった。 「……ふざけるな。どうして僕が見ず知らずの貴様の仇を取らなければならないんだ」 呆気に取られていた尊徳がようやく、絞り出すように声を発する。 その言葉は影山の頼みを拒否したようでもあるが――その心はそうじゃない。 尊徳はデイパックのホッパーゼクターを静かに眺める。 『……どうせ俺はここで死ぬ。だから尊徳――ホッパーゼクターはお前に託してやる』 (――まったく、何が託してやるだ。 海斗のように上から目線であんなことを言って、その挙句に仇をとってくれだと? ――ふん。ふざけるのも大概にしろ。僕は初対面の相手の願望を聞いてやるほど、お人好しじゃない) 影山に対して毒づくが――だがあの時、彼が自分達を突き飛ばしていなければどうなっていたかわからない。もしかしたら巻き添えで殺されていたかもしれない。 だから尊徳は毒づきながらも、影山の立派な行動を否定は出来ない。その在り方はボディーガードの尊徳にとって、感心すらするものだ。 「――まあ仕方ない。不本意だがその願い、僕が叶えてやろう。僕とユキであのイカれたゲームマスター達を倒してやる」 どの道、ゲームマスターを倒さなければゲームを脱出するのは難しい。ならばいつか戦わなければならない運命だ。 ――尊徳は影山の最期の行動に敬意を払い、ユキと共に戦う覚悟を決める。 「しょうがないなぁ、ボクも一緒に戦ってあげるよ。それなりにギルドのメンバーのことも気に入ってたし……アユミの仇も取らなきゃね」 ヴァイスフリューゲルのメンバー、アユミの死。それはユキにとってずっしりと重くのしかかる、悲しい現実だ。 されども下を向いてばかりでいる彼じゃない。いや――もしかしたら暫くずっと俯いていた未来も有り得たかもしれない。 だが影山の命を賭した行動や尊徳の覚悟は、ユキの心情に多少なりとも影響を与えた 「ああ。あの子の仇も必ず取ってやろう」 アユミの仇――尊徳はその重い言葉を受け取り、彼なりに気遣ってやる。 友人が死んだら悲しいのは当然だし、この状況で立ち直れたユキの心の強さには目を見張るものがある。 ユキはアユミの仇を取るといった。復讐心に駆られるだとか、そういう類のものではない。 悲惨にも命を散らしたアユミの雪辱を晴らすべく、仇をとる。ならばその行為を否定する意味もなし。 要するに尊徳やユキの方針は当初と変わらず、ゲームマスターを倒すことだ。 「……でもボクは真正面から前線で戦うタイプじゃないから前衛はキミに任せるよ。ボクが傷付いたら、それすなち全人類にとって損失だからね♪」 「ばんなそかな!?」 ――わかりきってたことだが、改めてユキのナルシストっぷりを痛感する尊徳であった。 まあユキが平常心に戻っただけ進歩したと考えるべきなのだろう、きっと。 【一日目/深夜/C-8】 【宮川尊徳@暁の護衛 トリニティ】 [状態]:健康 [装備]: ホッパーゼクター&ZECTバックル@仮面ライダーカブト [道具]:基本支給品、ランダム支給品1~5 [思考・状況]基本方針:僕たちがゲームマスターを倒す! 1:ユキと一緒に影山とアユミの仇を取る 2:このベルトで僕も変身出来るのか……? 3:まさかとは思うが、海斗のやつも参加してないだろうな…… [備考] ※色々ありすぎてまだ名簿を確認してません 【ユキ@プリンセスコネクトRe Dive】 [状態]:健康 [装備]: [道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3 [思考・状況]基本方針:ボクの美しさをクロトやハ・デスにも知らしめてあげる 1:タカノリくんはボクが応援してあげるよ ♪ 2:モニカさんは大丈夫かな? 3:アユミ…… [備考] ※色々ありすぎてまだ名簿を確認してません 025:神様、キサマを殺したい。 投下順 027 漆黒の太陽に灼かれて♪渡の決意 時系列順 047 個性的だけど悪くはない奴ら 宮川尊徳 069:託されし意志 ユキ
https://w.atwiki.jp/etorarowa/pages/173.html
「……」 各地にイヤらしいエロトラップが配置され、性欲に狂った何百という数のNPCが徘徊し、 血生臭い殺し合いの前哨戦が巻き起こりつつある浮遊大陸。 その片隅に位置する薄暗い森の中に、一人の若い男の姿があった。 「……」 年齢は大体20代半ば程。 白いスーツと黒いネクタイを着こなしたダンディな雰囲気の漂う青年だ。 「……ここで良いか」 青年は森の中の開けた空き地のような場所につくと、 自身に支給されたデイバックを地面に下す。 そして…… 「……アポロ・チェーンジ!!」 ……叫びながら両腕を顔の前でクロスさせると、 青年の姿は一瞬にして全く違うものへと変化する。 純白のスーツは鍛えられた逞しい肉体にピッチリとフィットした黒い全身タイツに変わり、 その黒い全身タイツを覆うように真っ赤に燃える炎の模様が描かれた白いマントが装着され、 頭部には側面に羽飾りが、中央に銀色の矢印模様のついた真紅の兜が装着される。 右腕は三つの銃口とフェンシングで使うような細身の長剣で構成された武骨な義手となり、 左手には日輪を思わせる円形の盾が握られ、左上腕にも小さな盾が装着された。 彼の名はアポロガイスト。 東西の某大国が高度経済成長を遂げる日本を壊滅させるために設立した秘密結社 『GOD(ゴッド、ガバメント・オブ・ダークネス)秘密機関』の秘密警察第一室長にして、 GOD機関の宿敵・仮面ライダーXの好敵手である。 「……変身は問題なし、か」 アポロガイストは怪人態へと変身した自身の体を観察する。 彼が人気の無い森の中で変身した理由はただ一つ。 この殺し合いを開いたあの悪趣味な恰好の男(ヒエール・ジョコマン)によって 『制限』がかけられているらしい自身の体と能力のチェックをするためである。 「……」 アポロガイストは右腕と一体化している三つの銃口と細身の剣で構成されている武器…… アポロマグナムの銃口を1本の松の木に向ける。 次の瞬間……雷鳴の如き銃声が薄暗い森の中に響き渡り、 松の木の幹の中心が弾け飛んだ。 続けざまに鋭い銃声が2回轟き、松の木の幹は本来の3分の2程の太さに削れていた。 「……なるほど、威力はかなり落ちているな」 未だに銃口から煙が吹いているアポロマグナムを眺めながら、アポロガイストは冷静に分析する。 本来、アポロマグナムは一撃で戦車を破壊する程の威力がある。 だというのに、今しがたアポロマグナムに撃ち抜かれた松の木は幹が少し削れただけ……。 これはアポロマグナムの威力が本来よりも落ちている証拠だった。 「……ガイスト・カッタァァァァ!!」 続いてアポロガイストは左手に持つ日輪を象った円形の盾……ガイストカッターを 松の木に向けて投擲する。 ガイストカッターは松の木の幹に命中し、松の木は幹の中心から真っ二つに引き裂かれた。 「……こちらは異常なしか」 アポロガイストは松の木の根本に転がるガイストカッターを回収する。 その時だった。 アポロガイストの後ろからパチパチという拍手の音が聞こえてきたのだ。 「!」 アポロガイストが振り向くと…… そこには裾の長いコートをまとった40過ぎくらいの白人男性が立っていたのだ。 「素晴らしい。いや、中々大した力だな」 「!」 拍手をする白人男性に、アポロガイストはアポロマグナムについている細身の剣の切っ先を向ける。 「おっと、待ちたまえ。私は君と戦おうとは思っていないし、殺し合いにも乗るつもりはないよ」 喉元に剣を突き付けられているというのに、白人男性は慌てる様子も冷や汗も見せずに 冷静に両手を顔の横に挙げて戦う意思がないことを示した。 「……本当だろうな?」 「あぁ、もちろんだとも。なんならこれでどうだい?」 警戒を緩めないアポロガイストに対して、白人男性は自身に支給されたデイバックを投げ渡した。 「……コートの中に隠し物があるかもしれない。コートもよこせ」 「疑り深いなぁ」 多少の文句を言いつつも、白人男性は素直に着用しているコートを脱いでアポロガイストに投げ渡した。 「ほら、これで信用してもらえるかな?」 「……」 得意げに首をかしげる白人男性の姿に、アポロガイストはようやくアポロマグナムを下ろし、 変身を解いて白いスーツと黒ネクタイの人間態へと戻った。 その様子を見て白人男性は「ヒュ~♪」と口笛を吹いた。 「一応言っておくが、信用したわけじゃないぞ。この姿の方が交渉しやすいからな」 「懸命な判断だな」 白人男性は両手を上げながら肩をすくめた。 どことなく相手を小馬鹿にしている感じがした。 「自己紹介が遅れたな。私はヘルムート・ジモ。正式には『ヘルムート・ジモ男爵』で、 『ヘルムート・ジモ元・大佐』だ。君は?」 「……アポロガイスト。GOD秘密警察第一室長だ」 ☆☆☆ 白人男性……ヘルムート・ジモとアポロガイストは森の中の空き地に腰を下して 情報交換を開始した。 しかし…… 「GOD機関……それに仮面ライダーX……初めて聞くなぁ」 「アベンジャーズにサノス、指パッチン……聞いたこともないな」 ……お互いにお互いの出し合った情報に混乱していた。 ジモによれば、今から5年前に『サノス』という異星人によって人類の半分が消滅した『指パッチン」 という事件が起き、超人的な能力を備えたヒーロー達の集団『アベンジャーズ』 によって消滅した人類が戻ってきた、とのことだったが、 アポロガイストにとっては全く聞いたことのない情報だった。 それはジモも同じで、ジモは『ヒドラ』という非合法組織に属していたにも関わらず、 東西の大国が創設した組織であるGOD機関の事も、 その宿敵である仮面ライダーXの事も全く知らなかったのだ。 その上…… 「つかぬ事を聞くけど、今は西暦何年だか分かるかい?」 「?1974年に決まってるだろ?」 「……私の記憶だと、今は2023年の筈なんだが」 「……何?」 ……なんと、時間の認識まで半世紀近くも誤差があったのだ。 一体どういう事なのか? 普通ならば、ウソを言っているか頭がおかしいかのどちらかだと考えるのが普通だが、 殺し合いという状況でおとぎ話のような嘘をつく必要などないし、 ジモは目の前でアポロガイストが変身する瞬間を目撃している。 そこでアポロガイストはある仮説を立てた。 「まさかとは思うが……あの悪趣味な男は、タイムマシンのような物でも持っているんじゃないだろうな?」 「ふむ。なるほど……少々突拍子もないが、可能性としてはあり得ない話じゃないな」 ジモとアポロガイストの間で時間の認識が半世紀以上も誤差があること、 お互いの持つ情報に全く聞き覚えが無いこと、 そして、殺し合いの会場であるこの浮遊大陸とそこに配置された大量のNPCの存在……。 主催者であるあの男が、タイムマシンのような時間移動が可能な機械、 もしくは技術を持っているのであれば、辻褄が合う話だった。 「まぁ、今はどうでもいいか……」 ジモとの情報交換を済ませたアポロガイストは、 自身のデイバックを手にして立ち上がった。 「一つ聞きたいんだが、君はこれからどうするんだい?」 「生きて総司令の下に帰還し、Xライダーと決着をつける……と、言いたいところだが、もうすでに2回も敗北している身だからなぁ……」 アポロガイストは以前、仮面ライダーXと戦って敗北し、 右手に仕込まれたアーム爆弾で心中しようと……したのだが失敗し、一人だけで死亡した。 その死を惜しんだGOD総司令の計らいで強化再生処置を施されて復活したは良いものの、 その再生手術の効果は一か月しか持たず、 死期を悟ったアポロガイストはXライダーに最後の戦いを挑んだが……またしても敗北した。 そして、気づけば五体満足な状態で殺し合いに参加させられたという訳だ。 宿敵との戦いに一度ならず二度までも負けるような人材を、GODは必要としない。 例え勝ち残って総司令の下に戻ったところで、 『役立たず』として処刑される未来しか残ってはいないだろう。 かと言って、『優勝者の願いを叶える』という甘い言葉や『賞金・20億円』に従って無駄な殺戮を行うのは アポロガイストのプライドが許さなかった。 「そういうお前はどうするんだ?優勝して、死んだ家族でも生き返らせてもらうのか?」 「ふむ、そうだな……」 アポロガイストからの問いかけにジモは遠い目をする。 かつてジモはアベンジャーズのヒーロー達の起こした事件の巻き添えで家族を失い、 アベンジャーズを内部崩壊させることで復讐を果たし、今は刑務所に服役中の身だという。 そんな男にとって、『優勝者の願いを叶える』という主催者の言葉は甘い誘惑の筈だが…… 「……いや、あいにく興味はないよ。人間を大量に浚って殺し合いを強要するような奴が、 素直に優勝した者の願いを叶えるとは思えないし、例え本当に生き返らせてもらえたとしても 君のように『サイボーグ』としては嫌だしね」 「ならば……賞金の方はどうだ?」 「そちらも興味ないね。私は『男爵』としてかなりの資産を持っている。 日本円の20億というと……アメリカドルだと1700万程だったか?その程度の額は、私にとっては『はした金』だよ」 「……懸命な判断だな」 ジモの返答にアポロガイストは微笑みを浮かべた。 「すると……我々はお互いに『目的の無い者同士』、ということか」 「そういうことだね」 ジモとアポロガイストは静かに空を見上げる。 暗い夜空に星と月だけが輝いていたのだった……。 【アポロガイスト@仮面ライダーX】 [状態]:健康、人間態 [装備]:無し [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考・状況] 基本:死ぬ気はないが……優勝して叶えたい願いもないし、賞金にも興味は無い 1:Xライダーと今度こそ決着をつけたいが、もう2度も負けているしなぁ…… 2:総司令の下に戻っても、『役立たず』として処刑されそうだし…… [備考] 第21話『アポロガイスト最後の総攻撃!!』でXライダーに敗北した直後からの参戦。 怪人態は再生アポロガイストです。 アポロマグナムの威力が一般のライフル銃レベルまで落ちています。 ジモからMCU世界の情報を得ました。 ヒエール・ジョコマンがタイムマシンのような機械or技術を持っているのでは?と考えています。 【ヘルムート・ジモ@マーベル・シネマティック・ユニバース】 [状態]:健康 [装備]:無し [道具]基本支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考・状況] 基本:死にたくはないが、殺し合いに乗る気もない 1:仮面ライダーにGOD機関……アベンジャーズ以外にも超人が? [備考] 『ファルコン&ウィンターソルジャー』第5話でラフト刑務所に収監後からの参戦。 アポロガイストから仮面ライダーXとGOD機関の情報を得ました。 ヒエール・ジョコマンがタイムマシンのような機械or技術を持っているのは?と考えています。
https://w.atwiki.jp/tsvip/pages/704.html
11 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 07 40.80 ID GSj4mjFqO まずは、俺の今までの状況をはなそう。 俺は女体化してすぐに巫女萌え同好会なんていう、わけのわからないものに入会させられた そこの会長に俺の裸のデータをとられて、強迫されたのだ。 それで毎日放課後にはある教室で巫女装束を着るはめになってしまった。 しかも、その会長が毎日嫌がらせをしてくるのである。 「嫌がらせなどしていない」 「あー・・・わかるんだったな」 この会長、人の動作等の情報で人の思ってることを読み取る能力があるのだ。おかげで、俺の思ってることは会長に筒抜けである。 13 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 08 11.47 ID GSj4mjFqO 「いいから、茶をもってきてくれ」 「はいはい、いまやるよ」 俺は渋々茶をいれる。いつもここで、雑巾の絞り汁やら、からしを入れてやるのだが、会長はあっさり見抜いてしまう。そして、「急にいらなくなった。代わりに飲んでくれ」と言い、俺に返してくるのである。 それにより、何度となく俺は苦汁を飲まされたのだ。(←まさにだね) 「くだらんダシャレはいいから早くしてくれるかな。」 「もう、終わるよ。待ってろ」 今回は考えがある。奴にだけダメージがあり、俺には無いものを入れる。 それは唾液だ。まぁ、俺も多少は抵抗があるが飲めなくはない。 会長が気付かずに飲んだら、ネタばらしをしてやる寸法だ。 「はい、お茶だ。」会長の前にお茶を置く。 14 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 09 10.17 ID GSj4mjFqO 「ありがとう」会長がお茶を手にとった。 飲むか?気付かないかな? そんな心配をよそに会長がお茶を飲んだ。 よっしゃ!かかったな馬鹿め! 「あなたにこんな趣味があったとはね」 「は?急になんだよ?それより、そのお茶「気付いていないと思ったか?」」 「へ?」 「いやぁ、あなたが他人に唾液を飲ませて喜ぶような性癖の持ち主だとはな。 まぁ、私は構わないよ、とことんつきあってあげよう。」 そう言ってさらにお茶を飲みはじめた。あらためて自分のやった事を考えてみる。会長に自分の唾液を・・・なにやってんだ俺は!?「あ、まて!飲むな、やめてくれ!」必死で会長をとめる。「おいしかったよ。また頂きたいね」会長はもう飲みほしていた。 15 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 09 39.42 ID GSj4mjFqO あ、ああ、なんて事をしてしまったんだ。これじゃあ変態じゃないか。 「もういいだろ、君の性癖をとやかく言うつもりはない」 「違う、そんなつもりじゃ・・・」 俺は落ち込んだ。やってることがズバリ会長の言う通り変態だと思ったからだ。「わかってるよ。すこし意地悪すぎたか。 お詫びと言ったら何だが縁日にでも行こうか。」 こいつの卑怯なところは、とことん俺をいじめた後に優しくしてくる所だ。 「・・・縁日って、あの神社のだろ」 あの神社とは、俺と同学年の学生であり神社の娘(実は元男)で巫女をやっている。神崎真咲(かんざきまさき)のいる神社だ。その神社には、オタクの群れができており、極度のオタク嫌いの俺は一回そこで倒れたのだ。 16 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 10 29.96 ID GSj4mjFqO 「嫌だよ、行きたくない。俺が苦手なのしってるだろ。」 「大丈夫だ、私が君を守る」 「・・・は?」 なにをいってるんだコイツは。 「私が君を守ると言ったんだ。君を恐い目にはあわせない、そういうつもりだ。」「・・・うるせぇ」何故だ?凄く嬉しく感じる。 あ、駄目だ。会長にわかってしまう。 「・・・嫌なのか?」会長は悲しそうな顔をしていた。俺の思っている事はわかるはずなのに、なぜそんな表情なんだ?「嫌じゃない」そんなんだから、俺が本心を口にださなければならない。正直恥ずかしい。 これが狙いなのか?それなら悪趣味だな。「そうか、それはよかった。それじゃあ早速行こうか。」 17 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 10 52.36 ID GSj4mjFqO 会長はかなり嬉しそうだった。俺の恥ずかしがる様子をみてか?悪趣味だな。 そんなことを考えながら外に出ようとすると会長によびとめられた。 「まて、その格好で行くつもりか?」 俺の格好は巫女装束のままだった。 前に、会長の命令でそのままで外に出るように言われたので今回もそうだと思ったからだ。 「会長が前に巫女装束のまま外に出ろっていったんでしょ?」俺は思ったことをそのまま言った。 「それは、そうなんだが・・・今回は流石に危ないだろ。」 18 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 11 55.16 ID GSj4mjFqO 会長は俺のことを心配しているのだろう。かなり困ったという感じだった。 「会長が守ってくれるんでしょ」会長が困っているところなんて滅多に見れない。俺はいつもの仕返とばかりに会長を困らせることにした。 「それは、その、うん、なんだ・・・」 そんな会長を無視して外に出た。 47 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 36 06.29 ID GSj4mjFqO 神社についた。 そこには沢山の人がいた。 「うわぁ、暑苦しそう」しかも、そのほとんどがオタクだ。 「大丈夫か?」 会長が手を差し出してきた。俺はそれを掴んだ。 俺達はそのまま中に入っていく。人混みは酷いが意外と普通の露店が並んでいた。 「何か食べたいものはないか?」「いや、特にない」 「そうか、じゃあ何かやりたいものはあるか?」「いや、無い」 なんだか会長の様子が変だ。妙に優しい。 「会長、気持悪い」 「どうした、大丈夫か?」 いや、会長が気持悪いのだが・・・ 49 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 37 09.35 ID GSj4mjFqO まぁ、いいか、優しくしてくれるぶんには困らないし。 そんな事を考えていると「うひゃ」変な感触があった。 「どうしたんだ?」会長が心配している。 「尻触られた・・・」 周りは人混み。犯人はわからない。しかも周りにいるのは・・・ 体が震えだした。 こわい・・・「ここを離れよう」会長が手を引く。だが人混みで身動きがとれない。 「うっ、また」また触られた、今度は胸だった。 「もう嫌。助けて会長。」会長にしがみついた。誰にも触られたくない。 51 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 37 31.01 ID GSj4mjFqO だから体をピッタリと押し付ける。 「お、香山、まて、落ち着くんだ。とりあえず離れてくれ。」 会長は慌てていた。 「無理だ。離れたら死ぬ。」 俺も結構必死だった。「会長が守ってくれるんだろ。もう少しこのままでいさせろ。」そう言うと会長はおとなしくなった。 しばらくして俺は落ち着いた。そして、今なにをしているか理解した。 う、あ・・・やばい、なにやってんだ!? 「香山、先に謝っておく。すまない」 「会長、急にな・・・」その言葉は遮られた。会長の唇により。 52 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 37 55.54 ID GSj4mjFqO な、なんなんだよ!これ、なんなんだよ!会長の唇がはなれた。「なにすんだよ・・・」 「本当にすまない。我慢できなかった。」 我慢?我慢って何だよ! 「香山。私はあなたの事が好きだ」 はぁ、そうですか。・・・ん?は!? 「何を言ってるんだよ。急にそんな事を言われても困る」 「すまない」 こんなに急に言われたら流石に困る。だが・・・「でも、嫌じゃ・・・」 「へぇ、やっぱり二人はそういう関係だったんですか。」 急に会話に割り込まれた。声の方を振り向くと。 54 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 38 57.88 ID GSj4mjFqO そこには吉田祐作がいた。 「な、なんでここに?」俺は慌てて聞いた。 「いや、巫女さんの体を触る不届きものをこらしめていたんだがな。 そんで、その巫女さんが香山だったわけでさ。俺も驚いたよ。」 「そうか。じゃあ、いつから見てたんだ?」 「香山が会長に抱きついたあたりから。」 「・・・」 「あれ?どうした?」「恥ずかしいんだと思う」会長がこたえた。 「そうなんですか。でも、今も抱きついてますよね。」 あ・・・ いろいろあって気づかなかった。俺はすぐに離れようとした。 56 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 39 18.29 ID GSj4mjFqO 「だめだ」だが、会長が俺を抱きしめて離さなかった。「あなたは、また同じ過ちをするつもりか。」俺が前に倒れた時もこんな状況だった。そのときは手を繋いでただけだが。 「う、うぅ・・・」だから俺は会長の腕の中で黙るしかなかった。 「ところで香山の体を触ったカスはどこだ?」 「ああ、こいつです。」吉田がひょいと何かを持ち上げた。 それは金髪の人間だった。オタクではなさそうだ。どちらかと言うとヤンキーっぽい。 そして、かなりボロボロだった。 57 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 39 39.41 ID GSj4mjFqO 「ほぅ、コイツか私の香山に手をだした、下等生物は」そう言い会長はそれを殴っていた。俺を抱き締めたまま。「ちょ、なんで会長が殴るんだよ。 それに私のってなんだよ」俺は必死に抗議した。「あなたは私のものだ。誰にもわたさない」 「・・・」俺は黙ってしまう。 その後、吉田はボロクズを引きずってどこかにいってしまった。 俺達も静かな場所に移動した。会長はまだ俺を抱き締めたままだ。 「もう、離してくれ。ここならオタクも居ないから大丈夫だ」 「嫌だ、離したくない。 58 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 40 01.62 ID GSj4mjFqO 香山は嫌なのか?」 正直嫌ではなかった。「卑怯だ、俺の思ってることをわかるくせに。」「わからんよ」 「いや、だって前にわかるって」「確に普段はわかる。でも香山の事を考えるとな・・・よく言うだろ。恋は盲目って」 会長は俺の気持ちをわかってなかったみたいだった。 「ふん、そうなんだ。じゃあこの際言ってやる。気持悪いから離せ。」だから意地悪をしてやった。 会長はそれを聞いて俺を離した。 「すまない・・・」すごく悲しそうだった。 「なんてな、嘘だ。」 61 名前:縁日[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 40 57.10 ID GSj4mjFqO 俺のほうから抱きついてやった。 どうやら、この会長には俺がいないと駄目らしい。だから俺は『しかたない』から会長といてやる。 それに会長が言うには俺は会長のものらしい。それも『しかたない』ことだ。 だから俺が会長を好きになったのも『しかたない』のだ。
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/224.html
さて、突然で難だが物語の語り部は彼女から僕になる。僕が何者かは後々分かるよ それでだ、青年型に誘拐された彼女は何者なのか、そして青年型の正体とは…… とそんな微妙な伏線を、人類が全滅した過程と共に明かしておこう。おっと、心配は要らない。見せ場はちゃんと彼女に託そう さぁて、では彼女と青年型が語る「彼」いわゆる「博士」と呼ばれる人物について語っておこうか 彼の名は……おっと何だったかな。僕も忘れ草が付いてて困る。……いかん、本気で思い出せない そうだ、先に青年型が語っていた人類とロボットの衰退と戦争、そして滅亡の歴史について語ろう まず人類が初めてロボットを開発した…は凄く長くなっちゃうので残念ながら省略。またの機会に 彼女が回想していた1NE系統が、本格的に生産ラインに乗って、人々が日常的に酷……ではなく共に生活していた時代だ そんな日、「博士」及び「彼」……今後は「博士」と呼ぶ事にするが、「博士」が世界的な学会に自らの研究成果を発表した 今までの1NE型とは根本的に違う外見に、太陽光etcエコロジックなエネルギーを使用した事で、内外共に今までのロボット業界に新たな風を吹き込むロボット 分かるね? アンドロイドだ。「博士」の研究はいち早く世界で注目され、あれよあれよという間に世界中に広まった しかし皆が皆、アンドロイドの台頭に賛成だった訳じゃない。1NEの開発者や、1NEについて携わっている人々はこの風潮には些か不満だったんだ 何たって自分達の生活を脅かされる事態だしね。だが哀しいかな、彼らの主張は「少数派」として次第に放逐されていった。酷い話だけどね その内、多数派というか、アンドロイド至上主義の様な人たちが1NEとその系統を廃棄しようという運動を起こした 悲劇はそこからだ。その団体でもっとも力を持つ者――いわば先導者が、「博士」を同胞を使って拉致したんだ。理由はこれまた最低 1NEを初めとするアンドロイド以外のロボットに対し、悪性のコンピューターウイルスを散分させる為だ。凄いね、どんな結果になるか分かりきってるのに もちろん「博士」はその要求を突っ撥ねた。だが……「博士」はその首謀者の正体に愕然とした。まさか自分の おっと、悪いけどちょっとした事情が出来た。僕は本来の姿に戻ろう さて、この後彼女がどんな運命を辿るのか……しっかり見届けてくれ ん……蛍光……灯? ココは……ふっと、全身の力が抜けているようだ。まったく動ける気がしない と、状況確認したほうがいいかな。さっきまで私は……そうだ、突然目の前が真っ暗になって、その場に倒れたんだ それで視界が戻らないまま、あのアンドロイドと、青年型と妙な問答を交わした。「博士」についての あのときの会話は殆ど私の本音だ。そしてあのむき出しの感情も。何故だか私はあの青年型の話に怒りを抱いた まるで口調が他人事のように感じた。私でさえ嗚咽を吐く(吐けないけど)内容なのに って冷静に振り返っている場合じゃない。私は首を動かし、自らの状態を見計らう ふと、ひんやりと冷たい感触が背中を走る。今の私は寝かされている様だ。どうやったかは知らないが首以外全く身動きできない 視線だけ周りに移すと、左右に大きな機械……冷蔵庫くらいと表現すればいいのかな? そうゆう機械が2,3台並んでいる にしてもさっきからどうも気持ち悪い。オイルの匂いやらなんやらで、形容できない冷めた匂いに、私の嗅覚は拒否感を示しているのだ それと、自分の体を覗き見る。……全裸だ。いつの前に服が剥ぎ取られたのだろう。恐らく青年型の仕業だ 人を裸に剥くだけではなく、ベットに括りつけるなんて姿見に反して、あの男は酷く性格が悪いらしい しかし本当に身動きが取れないな……こんな今年といて、ただで済ませる訳にはいかないだろう。少なくとも女性型のプライドとして けれど、数十年間一人である私に協力者など正直な所、いない。小動物達と仲良くできるほど私は優しくないし そういや私を括りつけているコレはベットと言うより巨大な鉄板の様な気がする。……焼かれるのか? 私など焼いても旨くも何とも いや、あの男の事だ、もっとえげつない事を企んでいるのかもしれない。というか…どうにかこの場から脱出しない事には何も進まない そして、あの青年型と1NEが何者かを知るまで、私は朽ちる訳にはいかない。「博士」について聞く事もある だが無常にも幾らジタバタ足掻こうとも、見えない鎖が私を縛り続けている。あぁ、悔しい その時だ、前方に見覚えのある物体が視界に見えた。あのライトのような目に、コロコロとした……君は青年型と一緒にいた1NEじゃないか 丁度良かった……と言っても君に何か出来るとは失礼だが思えないな。けれど何か手助けしてくれるなら大歓迎だ、と 私の足元に1NEは止まった。そして目であるライトを何度か点滅させた。ふむ…… 「アナタヲ ヨンデイル ジブンニ ツイテ キテ クダサイ」 なるほど…私を呼ぶその人物はおそらく悪趣味な青年型だろう、全くあの禅門答といいこの仕打ちといい、あの男は私に恨みでもあるのか いや……むしろ私を作り出した「博士」にか。「博士」と青年型がどんな関係なのか、私は色々な意味で好奇心を煽られた 1NEが足元から私の左脇まで移動した。瞬間、今まで私を押さえつけていた鎖が突如として消滅し、四肢が自由になった 急いで腰を上げる。どこからかひゅうと風が吹き、微かな寒さに小さく震えた。あらためて私が今いる場所を観察してみる 周辺に無機質な機械類が並んでいる。だが整備されている様子も無く、どこか雑多なイメージだ。一体この部屋で何をしていたのだろう てか今の私は裸なんだか……と呆然としていると、1NEがどこから出したか大きな布切れを、私の目の前にどさっと置いた 服じゃなくて布切れ……まぁこの際贅沢は言ってられない。急いで布切れを纏い、台から降りた 台でも鉄板でもない……透明かつ巨大なアクリル板のような板の下に、大きな電球型の機械が設置されている 下に潜りそれに触れると、ピシッと静電気のようなものが私の指を走った。これは……磁場だ。それも非常に強力な 私の中にある電磁を含む物質を利用して、ここに押さえつけてたって事か……道理で何も無いのに動けないわけだ ここまでやる事なす事陰険だと本気であの男に怒りを感じる。一度くらい言い負かさないと、私の感情も収まらない と、1NEの後ろをとぼとぼと歩きながら、私は決意した 歩けども歩けども殺風景な廊下が続く。証明が薄暗く、たまに1NEを見失い。と言っても道は真っ直ぐなので迷う事は無いが それにしても本当にココは何処なのだろう。まず「博士」の家ではない事は確かだ。そして私が今まで来た事の無い場所である事も と、次第に数メートル先に眩い光が見えてきた。出口だ。自然に足が速まる。前方の1NEに追いつかないようにだが 段々と光が近づいてきて、私は目を細めた。1NEの姿が光の中に消える。慌てて私は走り出した。ここ……は? 「ようこそ、イヴ。我々アンドロイドの世界へ」 青年型の大声が、反射するように私の聴覚を刺激した。一瞬私は耳を押さえかけた 細くしていた目をゆっくりと開ける。そこには巨大な、ホントに巨大な液晶モニターが吊り下げられていた そしてその周りに悪趣味な金色の装飾が、壁やモニター周辺に敷き詰められている 真正面を向くと、黒いコートに身をやつした複数の人物が、白いイスに座った一人の男を中心に扇形に並んでいた。意味が分からない 「やっとあの男からの呪縛から解かれたんだ。もう少し喜んだらどうだ?」 中央の白いイスに座った――他の連中と同じく、黒コートを着た忌まわしき変態青年型男が、俯きながらも視線だけを私に向けてそう言った どことなく・・…・いや、完全にナルシズムだ。隠そうにも隠せられない気持ち悪さが滲み出ている 何なんだろうこの人達……確かに私はいつもの日常から脱したいとはつくづく思っていたが、こんな非日常は全く望んでいない 私がオドオドとしていると、追い越していた1NEがトコトコと、青年型の元へと向かっていた 同時に青年型が立ち上がり――次の瞬間、1NEを思いっきり蹴りつけた。蹴られた1NEが派手な音を立てて横転する 「なっ! 何て事をするんだ!」 私は反射的に1NEの所まで駆け寄りしゃがんだ。軽く火花が散っていて、凄く痛々しい 「良いんだよ、コイツは。むしろここまで生かしておいた事に感謝してもらいたいね。あ、喋れないか、お前」 青年型の癪に障る嫌味が、私の耳に入る。周りの連中も含み笑いしている もう駄目だ、私の怒りも頂点に達している。この男も周りの連中も・・・許しえない 私はその場に立ち上がり、青年型に向き合った。最初に会った時の表情とは完全に違い、サディスティックが前面に出ている 「そう睨みつけるな、イヴ。俺達は――この地球で最初の支配者になるんだ」 ……はぁ。思いっきり平手打ちしたくなったが、青年型のその発言に、私は思わず方の力が抜けた 気づくと警戒しているのか、周りの黒コート達が私を囲っている。が、青年型がさっと手をかざすと、その場に直立した 「俺もいきなりすぎたよ、それは謝る。だがもう時間が無いんだ 地球環境は悪化し続けているし、未だに南極の氷は解け続けている。どれもこれも人間が悪いんだ。――と言っても全滅してしまったけどね」 そう言うと、青年型は豪快に笑った。ひたすら不愉快。だがそれ以上に1NEが動かないのが私には心配だった 動いてくれ、どんな信号でも良い。私に反応し……ん? 淡く、微かな光が、1NEのライトから見える。点滅しているのか……? 「さて、それでは計画を始めようとするか。次なる世界の幕開けの為にな」 青年型が人知れずそう呟くと、後ろでブオンと、鈍く光る音がした。私は振り返ると――なぜか「博士」の花畑が映し出されていた 「どういう……事なの?」 続 ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) +... 名前