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第十三章から前のまとめはこちらです。 http //www58.atwiki.jp/deruta_sanbaka/pages/17.html 旧wiki http //www31.atwiki.jp/kinsho_second/pages/990.html ▲ 第十四章 とあるバカップルのバレンタイン 第一部 バレンタイン前日 それぞれの行動 チョコレート準備 ケンカとその裏 バカップル以外の行動 第二部 バレンタイン当日 バレンタイン午前中…] [[システムスキャン準備(Comimgsoon!) システムスキャン一人目(Comimgsoon!) 主人公三人の不幸(Comimgsoon!) 3位vs4位、幻想殺しvs番外固体、1位&最強の無能力者vs300人の女性==============⇒幻想殺しvs4位、第二王女vs番外固体、中一二人&新たなる光リーダーvs300人の女性(Comimgsoon!) ちょっとした事件と二つの修羅場(Comimgsoon!) トライアングルカップルのシステムスキャン (Comimgsoon!) 無能力者と嘘つきの不幸(Comimgsoon!) 旧神の右席(Comimgsoon!) 二つのバカップルの混浴(Comimgsoon!) とある二人のライバルを巡っての戦い(Comimgsoon!) 闘いを…撮影セットで!?(Comimgsoon!) 覚醒(Comimgsoon!) 二段加速(Comimgsoon!) 戦い終了後…(Comimgsoon!) 新たなる義姉(Comimgsoon!) 番外固体の新たな名前(Comimgsoon!) デルタフォースの不幸(Comimgsoon!) 量と質(Comimgsoon!) 5人の行動(Comimgsoon!) 新居のどたばた騒動(Comimgsoon!) 家に大浴場&天然温泉!?(Comimgsoon!) 暴食シスターの新たな能力(Comimgsoon!) 変態の格落ちとカウントダウン(Comimgsoon!) 死より恐ろしいものって超何でしょうね……(Comimgsoon!) 親子に見える二人の会話(Comimgsoon!) バカップル主人公三人&ポリアモリーカップル&新たなるバカップルのバレンタイン(Comimgsoon!) ▲ 第十五章 4月 春眠はあっさり破られる またもや転校生(Comimgsoon!) とある転校生の大騒動?(Comimgsoon!) 嫉妬からなる追いかけっこは……何回めだ?(Comimgsoon!) 打ち止め小学生デビュー(Comimgsoon!) 大騒動in小学校(Comimgsoon!) 特訓(Comimgsoon!) 恋人たちのQ&A(Comimgsoon!) 波乱の入学式(Comimgsoon!) 統括理事長の計画(遊びとお仕置き)(Comimgsoon!) 騒乱at友愛(Comimgsoon!) 戦闘・言われっぱなし・電撃(Comimgsoon!) 1位vs6位(もと5位)(Comimgsoon!) 終わりなき?騒乱(Comimgsoon!) 真夜のブチ切れ(Comimgsoon!) 当麻達のピンチ(Comimgsoon!) 決着と化け物同士の再会(Comimgsoon!) 尋問と組織の正体(Comimgsoon!) 終結と説教(Comimgsoon!) ▲ 第十六章 義姉妹の悩み・寄宿舎入り 寄宿舎入り(Comimgsoon!) 上琴新居にて春上の悩み(Comimgsoon!) ゲテモノメイド(Comimgsoon!) 決行(Comimgsoon!) 寄宿舎入り話し合い当日、柵川中学にて(Comimgsoon!) 上条vs美琴vs神裂(Comimgsoon!) 仲直り⇒いちゃいちゃ(Comimgsoon!) ▲ 第十七章 球技大会 第一部 球技大会~準備と練習~ みんなの責任!?(Comimgsoon!) 種目別け(Comimgsoon!) 噂はバカップルばかりではない(Comimgsoon!) 練習開始・影の薄さを糧に?(Comimgsoon!) お昼休みの売り子さん(Comimgsoon!) 自己紹介?(Comimgsoon!) 自己紹介って危険なんですね(Comimgsoon!) 放課後の練習(Comimgsoon!) 妹達の悩み(Comimgsoon!) 集合<彼女(Comimgsoon!) 情報屋のために(Comimgsoon!) 3組のバカップル(Comimgsoon!) 朝練(Comimgsoon!) 朝練2(Comimgsoon!) 朝練アフター(Comimgsoon!) 柵川中学2年、絹旗最愛です!(Comimgsoon!) 見学注意事項(Comimgsoon!) 楽しい楽しい練習見学(Comimgsoon!) 野原の特訓(Comimgsoon!) 密談と朝陽襲来(Comimgsoon!) バイト代(Comimgsoon!) 迷子捜索(Comimgsoon!) みんな仲良く帰りましょう(Comimgsoon!) 起床、登校、朝練そして尋問(Comimgsoon!) 留学生(Comimgsoon!) エツァリ(Comimgsoon!) 友愛高校の外で(Comimgsoon!) 修羅場ブレイカー茜川(Comimgsoon!) エツァリの誓い(Comimgsoon!) お仕置きです上条さん(Comimgsoon!) 誕生! 最強ライバルチーム(Comimgsoon!) 第二部 球技大会~一日目~ 球技大会開幕!(Comimgsoon!) 常盤台へダッシュ!(Comimgsoon!) 月夜様に氷付けにされたい同盟(Comimgsoon!) 試合前(Comimgsoon!) 第一試合、ver野球(Comimgsoon!) ギブアップ(Comimgsoon!) 第一試合、verサッカー(Comimgsoon!) 第一試合、verバスケ(Comimgsoon!) 第一試合、verバレー(Comimgsoon!) 【歩く教会】チーム結成!!(Comimgsoon!) 魚肉ソーセージ(Comimgsoon!) メン子の雑談(Comimgsoon!) 削板に罰を(Comimgsoon!) みんなの昼休み(Comimgsoon!) 作戦会議とか(Comimgsoon!) 一日目の午後(Comimgsoon!) 初春の事情(Comimgsoon!) 各々の夜(Comimgsoon!) 第三部 球技大会~二日目~ 二日目の朝(Comimgsoon!) 各々の準決勝(Comimgsoon!) 決勝戦は…(Comimgsoon!) スタメン決め(Comimgsoon!) みんなの昼休み2日目(Comimgsoon!) キャプテン決め(Comimgsoon!) 決勝に向けての前準備(Comimgsoon!) 試合開始!(Comimgsoon!) コレが学園都市最強のフェアプレイって奴だァ!!(Comimgsoon!) すごいパンチはハンドなんだよ(Comimgsoon!) 茜川のオーバーヘッドシュート(Comimgsoon!) 勝ち越したら、また同点(Comimgsoon!) インデックスの活躍(Comimgsoon!) 勝ち越し(Comimgsoon!) 御坂妹と麦野の共通点(Comimgsoon!) 東原のプレー(Comimgsoon!) 報告へ(Comimgsoon!) 前半終了(Comimgsoon!) 初春の報告(Comimgsoon!) チアリーディング(Comimgsoon!) 後半戦に向けて(Comimgsoon!) 初春達の出発(Comimgsoon!) 応援合戦(Comimgsoon!) 後半戦開始(Comimgsoon!) 姫神の力(Comimgsoon!) オウンゴール!?(Comimgsoon!) 真夜vs五和(Comimgsoon!) 交代交渉(Comimgsoon!) 試合再開(Comimgsoon!) 逆転勝利!!(Comimgsoon!) 試合終了直後(Comimgsoon!) MVP発表(Comimgsoon!) 建宮と神裂の反応(Comimgsoon!) ▲ 第十八章 優勝パーティと大型連休と 優勝パーティの始まり(Comimgsoon!) 優勝パーティ、魔術サイド(Comimgsoon!) 優勝パーティー続く(Comimgsoon!)
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土曜日、早朝。 白井黒子は悶々としていた。 ついでに彼女は今、床に転がって天井を見ている状態である。(早く、行かなければ。)しかし電撃で痺れた体は腕を少し動かすのがせいぜいという状態で復活には暫くかかるものと思われた。 (お姉さまったら……………このお返しは遊園地とやらでたっぷりさせてもらいますの!) 約15分前。 まだ夜も明け切らぬうちから御坂美琴はベッドを抜け出しドアへと向かう。 (黒子に見つかっちゃぁシャレにならないからねぇ~。)一応外出時は寮監の目もあるため制服を着ていき上条の家に向かう途中(のホテル)で服を着替える必要がある。 さらに黒子にばれないためにも早め(それにしても早すぎな気がするが………)に、出かけようとしたのだが………………。 「お姉さま、何をしてらっしゃいますの?」美琴はおそるおそる振り返る。 そこには夜叉がいた。 もしくは目を充血させて今にも飛びかからんとする獣にも見えた。 「く、黒子起こしちゃった?ごめんね~。」「ごまかされても無駄です。」そういって黒子は手帳を広げる。 「そっ、それ私の手帳じゃん!」「今日のスケジュールについてるハートと『遊園地』とは何ですの?」 「なっ何でもないわよ!」「察するに『か』の字さんとのデート!ですわね?」 黒子はベットから立ち上がる。 「そのような不純異性交遊はジャッジメントとして許しませんの!!!」美琴はただならぬ殺気を感じた。しかしここは何があっても出かけねばならない。 (ゴメン、黒子!)「ふぎゃああああああ!!!!」 そうして今に至る。 (今頃、お姉さまはあのクソガキの所でしょうか、クソッ!!!)彼女らしからぬ悪態を心の中でつぶやく黒子であった。 上条当麻は現在幸せであった。 「おおっ、食費が半分どころか1/3で済んでる!!!!!」貧乏学生にとってこれはかなりうれしい。 理由は単純で、暴食シスターが2週間ほどいないからである。あのシスターがいるだけで食費は倍と言わず膨れあがる。 そんなこんなでのんびりと朝食を終えてゆっくりしていた上条さんの部屋のインターホンが鳴った。 「ハイハーイ、今行きま~す。」こんな朝早くから誰だ?土御門のやつか?今日は忙しいから勘弁しろよ~。と思いつつあけると。 「おっはよ~。」そこには本日が忙しい理由の張本人がいた。 「はやっ!!今、朝の10時だぞ!!」「あれー、おっかしいなぁ~。これでも時間調整したんだけど。」 「ま、まあ入れよ。」「お邪魔しま~す。」 「にしても早すぎじゃねーか」「………かなぁ?」 「早すぎ!………ってイヤ、前言撤回!そんなに落ち込む所じゃないぞ美琴!!」「迷惑だった?」 「違うって!」「………………たから。」 「え?なに美琴?聞こえ………」「当麻とのデート、楽しみだったから………。」そういうと俯いて黙り込んでしまう美琴。 こういう時どうすればいいのかは旗男のDNAが考えずとも教えてくれる。 当麻は美琴を抱きしめる。 「わわわわ!」「うれしいよ。楽しみにしてくれるなんて。」 「う、うん」抱き合う格好になってる二人。目が合う。そして………チュッ 「「おお~!カミや~ん!!!!!!!」」 ここは向かいの青ピ宅。今の声は彼と土御門のものである。 「ラブラブでんがな~。」「にゃー。彼処まで行くと見てるこっちが気恥ずかしいぜい。」 「二人とも止めなよー。」ザザッ カーテンが閉められる。 「何すんの白雪はん。」「にゃー、良いとこだってのにー。」 「男二人して見るもんじゃありませんー。」 この3人が此処にいる理由。 ①土御門が上条さん宅をのぞくために青ピの所へきた。 ②土御門と遊園地へ遊びに行くことになってた白雪が舞夏に言われてここにきた。 「土御門くーん?デートのお誘いかと思ってたのに、あの二人を尾けるためだったんだー。」「ちっ、ちがうにゃ白雪、偶然だ偶然!って青ピは何にやにやしてるんだにゃー!?」 「二人とも青いなー思うて。」「「何勘違いしてるんだー!?」」 「そういう○○君(青ピの本名)だって白井さんとできてるらしいじゃーん。」「ちっ、ちがいまっせ白雪はん、あんなサディスティックな人うちがイヤや!!って聞いてー!!!」 聞いてなりふりをする土白に呼びかける青ピ。 「ところで青髪ピアスくーん?件の白井さんはどーしたにゃー??」「いや、電話してんけどな、『体が痺れてちょっとかかりますの』って言われてん。どしたんやろか?」 バダム!! 青ピの部屋のドアが開け放たれた。 「お、遅れて申し訳ありませんの。○○さん…………あら。」他の二人に気がついた。 「あらー、白井さんておめかしするとめっちゃ美人だー。」白雪が言う。 「いや!おめかししたとかでは無く!!いつもからこうですの!!」「にゃー………説得力無いぜい。」 実際、黒子は結構おめかししていた。女心に疎い馬鹿二人もあまりの変貌に見とれてしまっていた。 「それで、あの二人はどうしてますの?」そういわれて我に返る二人。 「「しまった!もういないでー(にゃー)!!」」 「じゃー私らも行こーかー?」「ですわね。さあそこの殿方二人、なに慌ててますの。レディをエスコートするんですからもう少し落ち着いてくださいな。」 かくて3カップルが第7学区にある遊園地へと向かう。 だが、『そこ』へ向かうのは彼ら6人だけではなかった。 「むっ!彼らに動きがありました!とミサカ10032号は緊急報告し、全ミサカへ作戦行動の開始をお願いします。」「「「ラジャー!!」」」 「止めときなよってミサカはミサカはつぶやいてみ………」「「「子供は黙ってなさい!!!」」」 「彼らが動き出しました建宮さん!」「よし、我らも追うのよな!」 こうして約60名(流石にすべてのミサカを動員するのは不可能だった)の人間が同じ遊園地へ向かいチケット売り場の人間に(どうして今日はこんなに連続して人が来るんだろう?)と不審がられる事となった。 上琴+追跡部隊が遊園地に入る数十分前、一方通行と打ち止めはというと 「どこか遊びに行こー、ってミサカはミサカは寝ているあなたに攻撃をしかけてみたりー」 「うるせェな。黄泉川や芳川に連れて行ってもらえばいいだろ」 「あの二人は今いないのでありまーす、ってミサカはミサカはあなたに連れて行ってもらう方向に誘導してみたりー」 現在黄泉川はアンチスキル、芳川は就活である。 (うぜェーなー。だけど温泉旅行からどこにも行ってねェから、遊びに行きたくもなるだろ) 「ったく……どこ行きてェンだ?」 結局許可を出した。こういうのは後々うるさくなるものである。 「やったー!ってミサカはミサカは喜びをかみしめてみたり!どうせなら遊園地にいきたい、ってミサカはミサカはあの人達が向かっている場所を提案してみたり!」 「あの人達って……はァー。見たいのは分かるが、他に行くとこねェのか?」 「あの二人だけじゃなく3人全員が女の子を連れてるよ、ってミサカはミサカはいつもと違うというところを説明してみたり」 「ほォー……。まァ、相手は大体予想できるがな」 デルタフォース全員が出動と聞いて少し興味がわいていた。 「行くか。別にこのまま寝ておくのも癪だしな」 「やったー!ってミサカはミサカは喜びをかみしめてみたり!ってさっきと同じセリフだなってミサカはミサカは自分に幻滅してみたり!」 かくしてこの二人もデルタフォースがいる遊園地に向かうこととなった。
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Template 基礎情報 天皇? 明治天皇(めいじてんのう、嘉永5年9月22日(1852年11月3日) - 明治45年(1912年)7月30日)は、第122代天皇(在位 慶応3年(1867年) - 明治45年(1912年))。諱は睦仁(むつひと)。幼少時の御称号は祐宮(さちのみや)。印は永(えい)。倒幕・攘夷派の象徴として、また近代国家日本の指導者として活躍した。その功績から戦前には、明治大帝、明治聖帝、睦仁大帝(Mutsuhito the Great)とも呼ばれたこともあった。 略歴 出生 明治天皇は、孝明天皇の第二皇子。母は権大納言中山忠能の娘・慶子(よしこ)。嘉永5年9月22日(1852年11月3日)、京都・中山忠能邸で生まれ、父・孝明天皇が祐宮(さちのみや)と命名した。 万延元年(1860年)5月、儲君(皇太子)となる。9月28日、孝明天皇から親王宣下を受け、「睦仁」の名を賜る(=睦仁親王となる)。 慶応2年12月25日(1867年1月30日)、孝明天皇が俄かに崩御。慶応3年1月9日、満14歳で践祚した。 幕末の動乱 この頃、幕府と討幕派は、それぞれ朝廷への工作を強めていた。慶応3年10月15日(1867年11月10日)に、明治天皇は、将軍・徳川慶喜からの大政奉還の上表を勅許し、政権を朝廷に戻した。さらに慶応3年12月9日(1868年1月3日)には討幕派の主導において王政復古の大号令を発し、「新政府樹立」を宣言。東征を命じ、旧幕府軍と 明治元年(1868年)から明治2年(1869年)にかけて戦い勝利した(戊辰戦争)。 新時代・明治 この間、明治元年3月14日(1868年4月6日)には五箇条の御誓文を発布して新政府の基本方針を表明し、閏4月21日(6月11日)には政体書によって新しい政治制度を採用。また、明治と改元して一世一元の制を定めた(改元の詔書が発せられたのは、慶応4年9月8日(1868年10月23日)。しかし改元は、慶応4年1月1日(1868年1月25日)に遡って適用されるとした)。 明治2年(1869年)、東京に遷って東京城(旧・江戸城)を皇居と改称し、6月17日(7月25日)には版籍奉還の上表を勅許した。当初、新政府内では公家や旧大名が中心を占めていたが、東京へ遷ったことも一つのきっかけとして、次第に三条実美、岩倉具視、木戸孝允、大久保利通らの発言権が大きくなっていった。明治4年7月14日(1871年8月29日)には廃藩置県を断行し、中央集権体制を確立した。 他方、明治3年正月3日(1870年2月3日)には、宣教使ヲ置クノ詔(大教宣布の詔)を発して、神道の国教化(国家神道)と天皇の絶対化を推し進めた。岩倉、大久保らは、天皇を近代国家の主体的君主として育成するため、宮廷改革を行なって旧習を廃し、天皇親政体制への切り替えと君徳の培養に尽くした。 ※注:1872年(明治5年)に太陽暦を導入し、明治5年12月2日(1872年12月31日)の次の日(1873年1月1日)を「明治6年1月1日」と定めた(明治5年太政官布告第337号)。 征韓論 明治6年(1873年)に征韓論を巡って政府部内が紛糾した明治六年政変では、勅旨をもって西郷隆盛の朝鮮派遣を中止させてこれを収め、明治7年(1874年)から明治8年(1875年)にかけて続いた自由民権運動では、立憲政体の詔(漸次立憲政体樹立の詔)を発して政体改革を進めるなど、天皇は政府内部の政治的対立を調停する役割を果たした。この自由民権運動への対応として、明治14年(1881年)には、国会開設の勅諭を発して議会創設の時期を明示し、運動の沈静化を図った。 近代国家の確立 明治15年(1882年)、軍隊を「天皇の軍隊」と規定した軍人勅諭を発し、大元帥として軍隊の統率にあたり、軍備の増強に努めた。 明治17年(1884年)以降は、間近に控えた議会創設に備えて、立憲制に対応する諸制度を創設した。内閣制度、市町村制、府県制、郡制の制定など、津々浦々に至る官僚制支配体系の整備と並行して、莫大な皇室財産の設定を行なった。 明治22年(1889年)2月11日、大日本帝国憲法を公布した。この憲法は、日本史上初めて天皇の権限(天皇大権)を明記しており、近代天皇制国家確立の基礎となった。翌・明治23年(1890年)には教育勅語を発し、近代天皇制国家を支える臣民(国民)道徳の涵養に努めた。帝国議会開設当初は、超然主義を唱える藩閥政府と衆議院に依拠する政党勢力が鋭く対立衝突したが、天皇はしばしば詔勅を発し、調停者的機能を発揮した。また、藩閥政府内の元勲間にあった政策や感情の上での対立においても、天皇は宥和に努めた。 列強への道 thumb|275px|栃木県那須村演習統監。明治42年11月。 日本が初めて直面した近代戦争である日清戦争と日露戦争では、天皇は大本営で直接戦争指導に当たった。また、外交上は日英同盟を締結し、列強の一員たるべく、軍事的・経済的な国力の増強を図った。日露戦争後は、韓国併合や満州経営を進め、日本を植民帝国へと膨張させる政策を採用した。 明治44年(1911年)には、開国以来の懸案であった各国との不平等条約の改正を完了させ、名実共に日本は列強の一員となった。 崩御 明治45年(1912年)7月30日、持病の糖尿病が悪化し、尿毒症を併発して崩御した。Template 享年? 。 なお、実際の崩御は「7月29日午後10時43分頃」と言われているが、宮内省告諭に拠る崩御日時は「7月30日午前0時43分」となっている。これは建前上、皇太子嘉仁親王が践祚して新帝となる一連の宮中儀式を崩御当日に執り行なったということにせねばならなかったからだと思われる。 同年(大正元年)9月13日、東京・青山の帝國陸軍練兵場(現在の神宮外苑)に於いて大喪の礼が執り行なわれた。大葬終了後、明治天皇の柩は霊柩列車に乗せられ、東海道本線経由で京都南郊の伏見桃山陵に運ばれ、9月14日に埋葬された。なお、明治天皇大喪の為にしつらえた葬場殿の跡地には『聖徳記念絵画館』が建てられた。 人柄と影響 thumb|200px|最も有名な御真影、[[エドアルド・キヨッソーネ|キヨッソーネ作による肖像版画]] 明治天皇は、近代の天皇制が確立した時期の天皇である。若年で即位して以来、大政奉還、王政復古と戊辰戦争、明治維新、日清戦争、日露戦争など、激動の幕末から明治時代を経験し、明治新政府、近代国家日本の指導者、象徴として、絶対君主として国民から畏敬された。日常生活は質素を旨とし、自己を律すること峻厳にして、天皇としての威厳の保持に努めた。また、乗馬と和歌を好み、文化的な素養にも富んでいた。しかし、普段は茶目っ気のある性格で、皇后や女官達は自分が考えたあだ名で呼んでいたという。 若い頃(とりわけ明治10年代)には、侍補で親政論者である漢学者元田永孚や佐々木高行の影響を強く受けて、西洋の文物に対しては懐疑的であり、また自身が政局の主導権を掌握しようと積極的であった時期がある。元田永孚の覚書(「古稀之記」)によると、天皇は伊藤博文の欠点を「西洋好き」と評していた。特に教育に関しては儒学を基本にすべしとする元田の最大の理解者でもあり、教育行政のトップに田中不二麿や森有礼のような西洋的な教育論者が任命された事には不快感を抱いていた。特に明治17年(1884年)4月下旬に森が文部省の顧問である御用掛に任命される事を知ると、「病気」を口実に伊藤(宮内卿兼務)ら政府高官との面会を一切拒絶し、6月25日まで2ヶ月近くも公務を放棄して引籠もって承認を遅らせている。こうした事態を憂慮した伊藤は初代内閣総理大臣就任とともに引き続き初代宮内大臣を兼ねて天皇の意向を内閣に伝えることで天皇の内閣への不信感を和らげ、伊藤の目指す立憲国家建設への理解を求めた。その結果、明治19年(1886年)6月23日に宮中で皇后以下の婦人が洋装することを許可し、9月7日には天皇と内閣の間で「機務六条」という契約を交わされて天皇は内閣の要請がない限り閣議に出席しないことなどを約束(「明治天皇紀」)して天皇自らが親政の可能性を放棄したのである。 写真嫌いは有名である。現在最も有名なエドアルド・キヨッソーネによる肖像画は写真嫌いの明治天皇の壮年時の「御真影」がどうしても必要となり、苦心の末に作成されたものである。ただ、最晩年の明治44年(1911年)に軍事演習閲兵中の姿を遠くから隠し撮りした写真が残っており、これが明治天皇が最後に撮影された姿と言われている。 「明治天皇は明治国家そのものであり、明治天皇の死は明治国家の終焉」と認識されていた。大喪の日には、陸軍大将・乃木希典夫妻を初め、多くの人が殉死した。明治天皇を中軸として作り上げられた明治国家は、この後、変容していくこととなる。 非西欧諸国の中で近代化に成功した日本の君主ということで、海外での評価は日本国内以上に高く、エチオピアのハイレ・セラシエ1世やパラグアイのアルフレド・ストロエスネル、イラクのサダム・フセインなど、明治天皇を尊敬する人は多い。Template 要出典? 著名な御製 明治天皇は和歌を好み、多くの御製(天皇の自作和歌)を遺している。その数は、約93,000首を超えると言われる。 よきをとり あしきをすてて外国(とつくに)に おとらぬ国となすよしもがな よもの海 みなはらからと思ふ世に など波風のたちさわぐらむ 系譜 父は孝明天皇、母は中山慶子。父・孝明帝の正妃・九条夙子(英照皇太后)を「実母」と公称した。 乳母は当初「伏屋みの」だったが「乳の質が良くない」として1年余りで「木村らい」に変わり乳児期を過ごす。 系図 Template 皇室江戸後期? Template 皇室明治以降? 皇子女 皇后は一条美子(昭憲皇太后)だが、子女はいない。側室との間の子女は以下の通り。 権典侍:葉室光子 稚瑞照彦尊(わかみずてるひこのみこ、1873)*死産 典侍:橋本夏子 稚高依姫尊(わかたかよりひめのみこと、1873)*死産 権典侍:柳原愛子 梅宮薫子内親王(うめのみや しげこ、1875-1876) 建宮敬仁親王(たけのみや ゆきひと、1877-1878) 明宮嘉仁親王(はるのみや よしひと、1879-1926) - 第123代・大正天皇 典侍:園祥子 久宮静子内親王(ひさのみや しずこ、1886-1887) 昭宮猷仁親王(あきのみや みちひと、1887-1888) 常宮昌子内親王(つねのみや まさこ、1888-1940) - 竹田宮恒久王妃 周宮房子内親王(かねのみや ふさこ、1890-1974)- 北白川宮成久王妃 富美宮允子内親王(ふみのみや のぶこ、1891-1933) - 朝香宮鳩彦王妃 満宮輝仁親王(みつのみや てるひと、1893-1894) 泰宮聡子内親王(やすのみや としこ、1896-1978) - 東久邇宮稔彦王妃 貞宮多喜子内親王(さのみや たきこ、1897-1899) 権典侍:千種任子 滋宮韶子内親王(しげのみや あきこ、1881-1883) 増宮章子内親王(ますのみや ふみこ、1883) Template familytree/start? Template familytree? {{familytree|border=0|boxstyle=text-align left|}|-|-|-|照彦|照彦=稚瑞照彦尊(1873・死産)}} Template familytree? {{familytree|border=0|boxstyle=text-align left| |}|-|-|依姫|依姫=稚高依姫尊(1873・死産)}} Template familytree? Template familytree? {{familytree|border=0|boxstyle=text-align left| | |}|(|敬仁|敬仁=建宮敬仁親王(1877-1878・夭折)}} Template familytree? 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Template familytree/end? 元号・追号 在位中の元号は、慶応と明治である。在位期間の元号からとって、明治天皇と追号された。明治天皇の代から、一人の天皇在位中に元号を変えず、またその元号を追号とする一世一元の制を採用したので、以後、諡(おくりな)を持つ天皇はいない。(追号も諡号の一種とする説もあるが、厳密には異なる) 霊廟・陵墓 京都府京都市伏見区桃山町にある上円下方墳の伏見桃山陵(ふしみのももやまのみささぎ)に葬られた。京都(畿内)に葬られた、最後の天皇である。 大正9年(1920年)、明治神宮に祀られる。その後、関東神宮(在関東州・廃社)、また朝鮮神宮(在ソウル・廃社)などの海外神社に多く祀られた。戦後、北海道神宮(在札幌)にも合祀されている。全ての歴代天皇は皇居の宮中三殿の一つの皇霊殿に祀られている。 参考文献 宮内省臨時帝室編修局 編修『明治天皇紀』全13冊(吉川弘文館、1968年~1977年) 第1冊 嘉永5年から明治元年まで ISBN 4642035214 第2冊 明治2年から明治5年まで ISBN 4642035222 第3冊 明治6年から明治9年まで ISBN 4642035230 第4冊 明治10年から明治12年まで ISBN 4642035249 第5冊 明治13年から明治15年まで ISBN 4642035257 第6冊 明治16年から明治20年まで ISBN 4642035265 第7冊 明治21年から明治24年まで ISBN 4642035273 第8冊 明治25年から明治28年まで ISBN 4642035281 第9冊 明治29年から明治33年まで ISBN 464203529X 第10冊 明治34年から明治37年まで ISBN 4642035303 第11冊 明治38年から明治40年まで ISBN 4642035311 第12冊 明治41年から明治45年まで ISBN 464203532X 索引 ISBN 4642035338 『臨時帝室編修局史料 「明治天皇紀」談話記録集成』全9巻(ゆまに書房、2003年) ISBN 484330901X ドナルド・キーン 著\角地幸男 訳『明治天皇』上、下(新潮社、2001年) 上 ISBN 4103317043、下 ISBN 4103317051 飛鳥井雅道『明治大帝』(講談社学術文庫、2002年) ISBN 4061595709 笠原英彦『明治天皇 苦悩する「理想的君主」』(中公新書、2006年) ISBN 4121018494 伊藤之雄『明治天皇 むら雲を吹く秋風にはれそめて』(ミネルヴァ書房日本評伝選、2006年) ISBN 4623047199 米窪明美『明治天皇の一日 皇室システムの伝統と現在』(新潮新書、2006年) ISBN 410610170X 関連作品 映画 『明治天皇と日露大戦争』(新東宝、1957年) 『天皇・皇后と日清戦争』(新東宝、1958年) 『明治大帝と乃木将軍』(新東宝、1959年) 『明治大帝御一代記』(大蔵映画、1964年) 小説 『天皇の世紀』(大佛次郎) 関連項目 明治神宮 天皇機関説 外部リンク Template wikisourceN? Template Commons? Template Wikiquote? 国柄探訪:変革の指導者・明治天皇 出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』_2008年11月26日 (水) 14 48。
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第1章 献身的な修道女達の強制的要求 1 「と、言う訳です。理解しやがりましたか?」 …………おかしい。いやちょっと待ってほしい。 学園都市に住むレベル0の平凡な高校生、上条当麻は必死に思考する。 彼の前には黒を基調とした修道服に身を包んだシスター3人が、さも当然のように座っていた。 「やはり理解できませんでしたか?……シスター・アニェーゼ、やはりこの少年の頭脳レベルに合わせて解説するべきなのでは?」 (シ、シスター・ルチア!か、仮にもこれからお世話になる人にその言い方はちょっと……) (しかしシスター・アンジェレネ、実際に彼は固まったまま動かないじゃないですか) ヒソヒソ話まる聞こえだぞこの野郎。固まったまま動けないのはあなた達のせいですからね?つーか内容は理解出来たけど何でそういう展開になるんだと激しくツッコミを入れたいんですがOKですか? と、固まっている割には意外と激しく脳内思考をしている上条だったが、続くアニェーゼの台詞で反射的に口が動き、逆に脳内思考は完全に停止した。 「そーですか、そんじゃ簡潔に……………………私達をここに1~2週間ほど泊めやがれってんです」 「………はぁぁぁああああああああああああああああああああああああああ!!!???」 なんだかその1~2週間全てが不幸で埋め尽くされそうな気がした。 ○月×日・午後3時半 上条の絶叫から、遡ること2時間半前………… 今日の授業が終わり、上条の通う高校の廊下をデルタフォースの3バカトリオ、上条、青髪ピアス、土御門元春は、今日も他愛のない話をしながら帰宅の為に昇降口に急いでいた。 その中でも特に急いでいたのが他でもない上条である。 「今日はDiscountスーパーで冷凍食品の大安売り!!節約学生の第1人者である上条さんとしては行かない訳には参りません!!」 「………どおでもええけど、なんだかカミやん最近ずいぶん所帯じみてきたような…………なんでなん?カミやんが自炊派だってのは知ってるけどそれほど金に困ってる訳でもないやろ?1人暮らしなんやから。…………まさか、どっかの薄幸少女を家に連れ込んでたりすんのん?」 ビックウ!!と肩を震わせる上条。彼は訳あってアパートの自分の部屋に「インデックス」と言う修道女を保護しているのだ。 真っ白な生地に金色の刺繍を施した、ティーカップの様な修道服をきているそのインデックスがとにかく食べる食べる。 ある日の夕食なんか、インデックスが上条さん特製フライ定食(ご飯&サラダ&スープ付き)を上条の分まで平らげ、自分だけ「18秒で出来上がり!学園都市特製、速さ0、1倍、美味さ10倍!!真・カップラーメン・しょうゆ」の時があったほどだ。 そんな訳で家計簿をつけるのは当たり前、少しでも安い物を求め、スーパーを渡り歩くようになった上条は、お目当ての店が少し位遠くても足を運ぶようになっていた。 …………問題はとある事情により、この事実を周りに伝えられないという事だ。(1人暮らしの男の部屋に少女を連れ込んでる時点で話せるものではないのだが) 自分は勿論、インデックスの為にも。 上条がどう言い逃れしようと考えていたその時 「はっは~!夢があるニャー青髪は。朝起きたら「おはようお兄ちゃん?」って微笑んでくれる幼女メイドがいてくれたら最高なんだけどニャー」 「……そうやな~、考えてみたら日々フラグに塗れているカミやんがわざわざ「少女誘拐」なんてする訳あらへんもんな~」 「ブフッ!!?」 「少女誘拐」の所で思わず噴き出した。 もしかしたら自分は何も知らない他人から見たら犯罪に見えかねない事をやっているのではないだろうか?と、上条は少々本気で頭を抱える。 「……せや、よう考えたらカミやんはそーゆー事せんでもええんやないか!おかしない!?そーゆー事に手ぇ出さんでも大満足のフラグパラダイスなんて!!?つーかどっちかっていうと僕がそっちに手ぇ出しちまいそうやもん!!」 「……何だかお前が言うと、妙にリアルに聞こえるぞ…………」 「にゃー……あとで小萌先生に青髪注意報を呼びかけておこうぜぃ……」 同時刻。職員室で職務を全うしていた上条達のクラスの担任、月黄泉小萌は、小学生にしか見えないその小さな体全体で多大なる悪寒を感じとっていた。 2 上条の絶叫から遡る事18時間30分前・イギリス清教・必要悪の教会・とある公園の一画 「わかりました。そんじゃ、準備がすみしだい出発します」 必要悪の教会の女子寮近くの公園に呼び出されたシスター、アニェーゼ・サンクティスは仕事の説明を受け終わると、資料として渡された紙を手早く折りたたみ、修道服の中にしまう。 彼女、実は生粋のイギリス清教徒ではなく、ローマ正教の250人からなる1部隊を任されていたシスターのリーダー的存在だったのだが、現在はとある2つの事件によりイギリス清教に改宗した(本人はイギリス内にローマ正教支部を作ろうとしているらしいが)元・ローマ正教徒である。 「ああ、本当なら神裂達「天草式」の出番なんだろうけど、こんな術式が発動した以上、天草式は勿論、土御門も役に立たないだろうからね」 一方アニェーゼを呼び出したのはステイル・マグヌスという神父だ。 アニェーゼとは違い、此方は生粋のイギリス清教徒。ルーンカードを使った炎の術式を得意としていて、教皇クラスの術式も使える天才魔術師。 ……ただ、神父としては勿論、人としても見本にはならない格好をしていた。 真っ赤に染まったロン毛、両耳にピアス、目の下にバーコード、そして何より超タバコ臭い……と言うか、今も喫煙中だった。 「ニコチンとタールが無い世界の名は地獄」という名言を吐いた事があるほどタバコ好きで、彼の事を知る人はそれを注意しようとしない。なぜか「絶対に」無駄だからだ。 それはもはや「依存」や「中毒」どころの話では無く、彼にとって「酸素=タバコの煙」の方程式が成り立つほどの物だ。 彼からタバコを取り上げた未来は、取り上げた者が確実な燃えカスとなる、もしくは、ステイル自身が廃人になる、の2択だろう。 だからアニェーゼも (ったくこの喫煙神父が、自重しろってんです) と思ってはいても口には出さないのだった。 「んで、貴方はいかねぇんですか?」 「ああ、正確には「行けない」かな?状況が状況だし「外」でサポートさせてもらうよ」 「(ふん、ウソつきやがれってんです「ジュッチューハック」禁書目録の世話がしてぇだけでしょ)」 心の中で悪態をつくアニェーゼに 「…………ずいぶん余裕そうだね、ま、仕事を成功さる自信がそれだけあるって言うなら大いに結構だけど」 「……なにがいいてぇんですか?」 ステイルの目が微妙に細まる。 何の質問が来るか分かっているのに、いや、分かっているからこそアニェーゼは聞き返した。 「別に、ただ元・同僚である誰かと殺しあう事になるだろうからさ」 「…………あたしの仕事に甘さがあるってんですか?笑えねぇ冗談です」 そんな言葉を返したアニェーゼに、ステイルは嘲るようにフッ、と笑う。 「そんな事は言ってないよ?ただ「かつて仲間と慕ってくれた者が向ける敵意の視線」に耐えられれば良いね、そう言ってるんだ。まあ、君が嫌いだった人が来ない確率も無いわけじゃないし、出来ればそっちの可能性であることを祈っていてあげるよ」 ステイルはそう言うと、公園に掛けてあった人払いを解除し、自然な足取りで公園の出口へ向かい、人ごみにまぎれていった。 「…………ったく自分の経験を尊重しすぎてんですよ」 公園に一人残されたアニェーゼは、嘲るように、自分の意思を再認識させるように呟く。 「今も、そしてこれからも、あたしに昔はねぇんですよ」 3 ○月×日・午後5時半・上条の絶叫から、遡る事1時間前 「くっそ、だーもうちきしょう不幸だ~!!」 上条は街道を全速力で走っていた。 目的地は冷凍食品のタイムセールがあるスーパー…………のはずなのだが、何故か「全く逆方向に」走っている。このまま行くと上条の住んでいるアパートにたどり着く道のりだ。 上条の全力疾走の理由は何時も通り不良に追いかけられている……のではない。 逆だ「上条」が「不良」を、追っているのだ。 何でそんな事をする必要があるのかと聞かれれば、単純明快、とても分かりやすい答えを用意する事が出来る。 サイフヲスラレタ いや、正確にはスラれたと言っていいのかは分からない。何故なら………… 「ちっ、しつけーな!いい加減あきらめなよ!!」 「ふざけんな!こっちに近づいてきたと思ったらいきなり腹にグーをブチ込みやがって!!んでもってうずくまった人から財布奪ってそのまま逃亡開始する奴を上条さんは見逃しはしませんよ!?」 いきなり不意打ち&急所狙いをしてくる輩をスリと呼べるのかは分からないからだ。 まあとにかく財布だけは取り返さなくてはならない。 あれには1~2週間の食生活を保障するだけのお金が入っている。もし無くしたら……………とりあえず上条の頭が腹ペコシスターに噛み砕かれる事は間違いない。 そんな不幸な未来予想に身を震わせる上条が追っている暴力スリは全身を黒いコートで包んでいて、顔は勿論、外見が全く分からなかった。だが身長と声の高低から察するに、上条より二、三歳年下のようだ。 それにしても動きにくいであろう服装のくせにとんでもないスピードだ。長距離が得意なマラソン選手と言うよりは、こういう事(スリ)に慣れた、すばしっこい子ネズミの様な感じだった。 気を抜くとすぐに距離を離されそうだったが、上条も必死で食らいついている。 「しょうがねえじゃん!だってズボンの、しかも尻ポケットなんてスリやすい所に財布入れてるなんて思わなかったんだから!!日本人って不用心だよな~、でも銀行にはたっぷり貯め込んでんだから財布のカネ位いいっしょ?」 「ブ・ッ・ツ・ブ・ス、俺がどんな思いでやりくりしてると思ってんだテメェ!!」 上条が雄叫びと共にスピードを上げると、暴力スリは顔を引き攣らせ、同じくスピードを上げた……と言うより本能的に上げさせられた。 何と言うか、上条の表情に鬼気迫るものがある。「必死」そのものだ。 捕まったらどうなるか………………考えたくも無い。 ……同時刻・某国で新発見されたとある遺跡内にて…… 『と、言う訳なのよん♪』 「…………そうですか…………」 小宗教、天草式の女教皇である神裂火織。 片足が根元からバッサリ切られたジーンズを穿いている彼女は、遺跡入り口の大広間の様な場所に作った作戦拠点ポイントで必要悪の教会の拠点、イギリスはセントジョージ大聖堂にいる最大宗教、ローラ・スチュアートと連絡を取っていた。 『あれれ~?カ~ンザキ~、どうかしたのん?それはかとなく元気ない様な気がす』 「相変わらずとんでもなく変な日本語ですね、まるで貴女のマヌケスキルをそのまま形にしたような気がします。憐れみを覚えてしまいそうですよ」 『え、あの……カンザ』 「そんな貴女のマヌケスキルに振り回される彼は非常に迷惑でしょうね。彼にはただでさえあの子のお世話をして頂いているというのにあなたは厄介事ばかり押し付けるのですね」 『カン;』 「だいたい貴女はいつも何時も………………」 ……なぜだかひどく不機嫌な神裂に尻込みするローラ。 ちなみにこの状態で神裂を刺激するような事を言ってしまうと一気に「ブチギレモード」になってしまう事を知っている天草式のメンバーは「触らぬ神に祟り無し」の言葉如く、状況を静かに見守っている………………と思ったら大間違いだ。 (女教皇と五和が大ピンチなのよな!) (少年との距離を一気に縮めるチャンスだと言うのについてませんね~) (ほんとですよ、この機会に堕天使エロメイド&大精霊エロメイドで少年に迫る女教皇と五和が見れたかと思うとものすごーく残念です) ……なんだか神裂が聞いたら問答無用で叩きのめされそうなセリフをがんがん言っている天草式メンバー(おもに男)。 その顔は「せっかく面白そうな展開(もの)が見られたかもしれないのに!!」という無念でいっぱいだった。 (いろいろアプローチできるチャンスだったのにな~五和。どうするよ?あの少年が3人の内の誰かと……あ、いや、あの少年の事だから3人纏めてって事もぐぼはぁあ!!) (不安にさせる様な事言ってんじゃないわよ!!) (だ、だだだだだっだ、大丈夫ですよ!あああ、あ、あの人は、紳士で強くてヒーローで…………) (いや……安心はできねーのよ) (ど、どういう意味ですか?) 元・天草式教皇代理、建宮才二の意味深な言葉と表情に一段と反応する、恋する乙女、五和。 ……実はこういう時の建宮は、大抵の場合が面白がって話を煽っているのだが、テンパッているのか、五和はまったく気づいていない。 (そもそも俺達の思考レベルが低いって言ってるのよ。あの少年に「俺達の知っている奴らだけが」好意を抱いているなんて事は100%無いのよな!!) (ッツ!) 建宮の言葉に天草式のメンバーも、ああ!と、納得の表情を浮かべ、思考レベルを上昇させる。 (なるほど、確かにあの少年なら普通に1クラス位の女子は好意を抱いていそうですよね) (むしろ学校の女子全員?) (教師を忘れてるぞ!) (通っている学校だけじゃねえ!違う学校の……ほら!例えばどっかの破天荒お嬢様とか!!) (甘い!俺は学園都市の可愛い女子全員にかけるぜ!!) (フッ……これだからド素人は……問題は数だけじゃねーのよ。フラグの立て方なのよな) これだけでもかなりの精神的ダメージを負っている五和だが、ここで建宮がさらに追い打ちをかける。 (いいか?まずいくら好意を抱いている人間が山ほどいるって言ってもフラグの立て方が上手くなければ意味がないのよ。良い例えがアイドルなのよな。どんなに人気があってファンがいても、ファンはファン。よほど親しくならないとお互いは勿論、どちらかが完璧な好意を抱くなんて事はあり得ねーのよ) (え?じゃ、じゃあ……) (だがしか~~~~~~~し!!少年は強い印象を残し、ある程度間を開けるというやり方でこの常識を覆したのよ!!広く浅くと言うやり方は一見駄フラグに見える。だが植え付けた印象は根強く残るから何らかのきっかけで思考の輪廻に少年の事が組み込まれてしまえば後はずっと少年の事を考えるようになる!五和!お前がその良い証明なのよな!!) (!!??) (要は長距離恋愛の理論を取り入れる事によって多数の人間から同時に好意をもたれる様になる!根強く、幅広くと言う方法で夢のハーレムENDへの道を確立したのよ!!さらに通常の恋愛理論「長い時間」「1目惚れ」「血族」etc……などを計算に加えれば…………もはや少年のフラグ数は我らに想像できるものでは無いのよ!!!) ( ( ( ( (おォォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!))))) 今日1番の盛り上がりを見せる天草式メンバー。 だが彼ら勿論、上条の周りに居る、彼を羨ましがる人々は何人が辿り着いているだろう。 上条がフラグ体質と言われ続けられている理由。その先にある答えに。 ……その一方…… 「ちょっと五和!しっかりしなさい!!いつわ~~~~~~!!!」 「ん?どうしたの…………んおわぁあ!!五和が壊れたのよ~~~!!」 「うふふ…………私って救われない……うふふ……」 「なんか日本の巫女霊がとり憑いてる気がする!!なぜだか分からないけど確信を持って言えるわ!!」 「しっかりするのよ!何故だか分からないけどこのままだと「忘れられた子」になってしまうような気がするのよ~~~!!」 4 「ち、ち、く……しょう……あの暴力スリ、今度会ったら……はぁ、はぁ………か、かみじょーさん必殺の一撃を……ぜぇ、ぜぇ…………」 結局あのスリに逃げられた上条は、自分の部屋がある学生寮に帰ってきていた。 エレベーターに貼られた『現在調整中です。階段をお使いください』という張り紙を恨めしそうに数秒見つめるが、使えない物は使えないので素直に階段で自室を目指す上条。だが朝は使用禁止になって無かった所から考えて、やはり不幸だった。 逃げられた原因は単純明快。 全力でスリを追い、距離もいくらか縮まってきたとき、スリは急に方向転換をして路地裏の道に入ろうとしたのだ。 これを今まで以上のスピードで追う上条、これまで何度も無能力者集団とやりあってきた上条には分かる。路地裏は彼らのホームグラウンド。縄張り。 逃げ込まれたらマズイ。そう思い、スピードを上げたのが間違いだった。 自らの経験をもっとよく思考すれば、こうなるかもしれない位の事は予想できたのに。 路地裏へと逃げたスリを追うため、上条も路地裏へと入ろうとしたその瞬間 ドゴン!!というすさまじい音が「自分の腹から」体全体に伝わってきた。ガハッツ!!と肺の酸素を強制的に吐き出させられ、上条はその場にうずくまる。 「奇襲」の2文字が頭をよぎる。対多数戦に有効なこの手は、上条がよくやる事でもあった。 喧嘩慣れしている上条は自分の実力を熟知していて、勝てるのは1対1まで。2対1なら危ういし、3対1なら迷わず逃げる…………のだが時々、逃げても逃げても追いかけてくる奴らがいたりする。 そんな時、手頃な脇道に入り、呼吸を整え準備をし、1番初めに入ってきた奴を殴り飛ばすのだ。逃げていると思っている&大人数と言う事で油断しきっているからこれがやたらと効く。さらに1人撃破する事で相手の指揮も乱れ、逃げ果せるチャンスも大きくなる。 …………まさかそのシュチュエーションを自分が受ける事になろうとは。 上条が蹲ったまま顔だけ上げると、案の定スリは逃げ果せた後だった。 「…………はぁ……これで少なくとも上条さんの1週間の食事は朝昼晩と食パン、そしてインデックスに頭を喰い千切られる事は決定ですはい……」 部屋で待つ超大食修道女の怒りをどうやって和らげようか考える上条が、自分の部屋がある階へと続く階段の途中の踊り場で立ち止まってから5分が経過しようとしていた…………その時だった。 「?」 踊り場から、ふと自分の部屋を見上げると、なにか違和感をおぼえる。階段を登り切り、近づいて違和感を確かめようと……した。 近くに行くまでも無かった。僅かだが確実に「ドアが開いている」 「んなッ!!」 上条は迷う事無く駆け寄り、ドアの具合を確かめる。 インデックスが部屋に居るならドアが開いているという事は無い。 部屋の合鍵も渡してあるから自由に外出が出来る……よって、鍵をかけ忘れたまま出かけるという事も無いはずだった。 考えられる可能性は………………かなり絞られてくる。 上条は、自身の不幸体質というのがあるから断言はできないが、ただの空き巣ではないと考えていた。 ただの空き巣が、学生寮、それも平凡な高校の平凡な高校生の部屋に狙いを定めるわけがない。それにこんな上の階じゃ無く、逃げやすさを考慮した下の階を狙うだろう。 …………魔術関連が1番高い、と上条は思う。 禁書目録―10万3000冊の魔道書を管理するインデックス。 ローマ政教の30億人に命を狙われている上条。 そっちの方がよっぽど納得がいく。実際には納得いってほしくないのだが、それ以外に思いつかない。 よって、誰かが無理やりこじ開けたのではと思ったのだが、その様な後は全く無い。空いている事を除けば、極々自然な状態だった だが油断は出来ない。上条の経験上、魔術師ってのは何でもありのとんでも集団だ。 聖人だったらその腕力だけでドアをへし曲げる事が出来るだろう。スパイ業を兼ねている者なら合鍵ぐらい持ってそうだし、タバコ好きの者なら人払いかなんかで人目に付くこと無く行動していそうだ。 だからいとも簡単に、かつ自然に、部屋へ侵入する事が出来る魔術だってあるかもしれなかった。 (インデックスは今どこだ!?携帯……ってどうせまた充電切れてんだろうな…………) このドアの先、自室には上条もしくはインデックスを狙う奴らがいるかもしれない。 ここでインデックスを呼ぶわけにはいかない、だが中で人質にされている場合だってあるかもしれない。 上条はドアを近距離で穴があくほど睨みつける。 その手はドアノブまであと数センチの所で止まっていた。 (……くそっ!どうする…………) 入るべきか、入らざるべきか (……どうする…………!!) と、ここで上条の意識は一度途切れかける。 ドアがいきなり内側から思いっきり開いてきたからだ。 超視近距離でドアノブとにらめっこしていた上条は、問答無用で手すりがある方の壁にぶっとばされる。 「そげふ!!??」 「………………なんだ、少年でしたか……んなとこでなにやってんです?」 顔を押さえてのた打ち回る上条の耳に、聞き覚えのある、少し生意気な女の子の声が聞こえてきて、上条はガバッ!と顔を上げる。 「な……!!」 「ちょうどよかったです、色々話したい事がありますんで早く入ってください」 いやそこ俺の部屋だし、そもそも俺に対する謝罪の言葉は無しですかそうですか、んでもってインデックスはどこ行った、つーか人の家に勝手に上がり込んでんじゃねえ。 と、言いたい事は色々あったが、とりあえず上条の口から出たのはその声の主の名前だった。 「アニェーゼ!!なんでお前がここに!!?」 5 上条の絶叫から15秒後…… 「つーわけであたし達3人をここに泊」 「まてまてまてまてちょっと待て!!話は分かったけどどうしてそういう展開になるんだっつーの!!」 「……話を聞いてましたか?それとも内容が理解できてねぇんですか?」 「いや分かったって言ったじゃん!たった今!!人の話聞いてねぇのはテメエらだろうが!!」 上条はテーブル向かいに座っている、アニェーゼ、ルチア、アンジェレネの3人に向かって、必死に説明を求めていた。 いや、正確には「アニェーゼ達がなぜここにいるのか」の説明では無くなぜ「上条の家に泊めてくれ」などと言ってくるのかなのだが、彼女達は全くくみ取ってくれない。 上条の絶叫から15分前・上条の自室 「1人暮らしの男の部屋としては結構片付いて……1人じゃねぇでした、同棲してんですよね。まああの禁書目録が進んで家事や手伝いをするとは思えねぇですが」 アニェーゼはまるで自分の家の様にベットの上でくつろぎ………… 「…………正直、修道女としてその事実は了承しかねますね。まったく……成り行きでこうなってしまったと聞きますが、あなたならこの調子で何名もの女性とパイプを持っていそうです……それと鍵はもっと解除が難しく、窓ガラスは防弾ガラスの物にしなさい、不用心ですよ?」 ルチアは礼儀こそ正しいが自分たちの行いなどまるで気にも留めていないかの様子で無神経にペラペラと話し………… 「す、すみません……ちょっと事情があって(モグモグ)……し、仕方なくなんですよ?勿論仕事であって(パクパク)……決して嫌がらせでは……(パクモグ)」 アンジェレネはインデックス様に買っておいたケーキ菓子を上条の了承も無く勝手にパクパク食べている………… 「……………………ちょ」 「「「?」」」 「ちょっと待てテメエら~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!」 と、ここで上条の今までためていた何かが一気に爆発した。それは怒りと言うより激しい混乱によるもので…… 「まず人の家に勝手に上がり込んでんじゃねえよ、なんでお前らがここに居る!?んでもってなに和んでんだ!ここは上条さんのお家ですよお分かりですか!?つーか本来ここに居る筈のインデックスはどこ行った!!?そしてあなたは自分の事を棚に上げて人を注意をするんじゃありません!最後にケーキをパクパク食ってるきみ!!君がそのケーキをパクパク食べると後に私が腹ペコ野獣と化したインデックスに頭をガブリと食べられてしまうのですが!!??」 勢い良く立ち上がり、息継ぎなしで怒涛のツッコミ連打をした上条は、ここでようやく息を整えアニェーゼ達をキッ!と睨む。 「了承なら最大宗教の許可を」 「俺の許可を取れよ!何度も言いますけどここは上条さんの部屋です!!」 「……じゃあ許可をください」 一瞬ドついてやろうかとも思った上条だったが、まずは状況を把握し、混乱を治めたい。 「…………まず何がどうなってるのか説明してくれよ…………」 溜息をつきながら再び床に座る。 「ん~……そうですね、色々説明しなきゃいけない事があんですよね…………取り合えず何かを言うなら禁書目録は無事ですから安心すると良いです」 「むしろ今頃大満足してるかもしれません…………まったく、禁書目録もそうですがあの喫煙神父も許しがたい。煙草もそうですが、あの人は禁書目録に甘すぎです」 「赤髪さん、今日の為に貯金を目一杯降ろして様々な料理店を貸し切りにしてましたもんね…………う、羨ましいです…………」 赤髪・タバコ、この2つに禁書目録が合わさるだけでインデックスがどこの誰といるかは明白だった。 「ステイルも来てるのか?だったら何でお前らと一緒じゃないんだ?」 「そりゃあとうぜんです、だって…………」 禁書目録は今、学園都市に居ませんから。 行間1 同時刻・学園都市の外・某有名料理店 「これと、これと………ああもうここにある料理全部食べてみたいかも!!」 「…………好きにすると良いさ……」 東京で超有名な和風料理店の最高級ランクの部屋。 そこには同じく最高級ランクの、少なくとも今の上条には絶対に手が出ないほど馬鹿高い料理をガンガン注文するインデックスと、それを見て溜息をつきつつも、内心かなり和んでいるステイル・マグヌスが居た。 純和風の部屋に英国の修道女と神父がいるというのはいささか奇妙な光景だったが、店の従業員は外国からの客に慣れているのか、そこまで気にしていないようだ。 ……そう「その事に関しては」気にしてない……だが 「お、お客様。お会計の方は大丈夫ですか?」 「最初にカードを渡しただろ?そこから会計の分だけ引き落としてくれ」 「は………はい」 「(ガツガツむしゃむしゃ)あ!あとこれとこれも~!!」 従業員は呆れたような困ったような顔で注文票に料理名を書くと、厨房へと走っていった。 驚いているのはその注文の量だ。 一見一人では食べきれないだろうと思われる膨大な数の高級料理が、次々とインデックスの胃袋へと吸い込まれてゆく。しかもステイルは料理に一切手を付けていない。 「…………随分と食い付きが悪いね」 この場にインデックスと関わりを持たない誰かがいれば迷わずツッコミをいれただろうが、実際に全力時のインデックスと比べれば若干スピードに勢いが無い。 「そ、そんなこと…………」 「…………さっきも言ったけど、その術式が発動する可能性がある以上、君を学園都市に置いておくわけにはいかない。」 「う、うん……分かってるけど…………でも……」 箸を止め、若干不安そうな表情をするインデックスに、ステイルはこんな言葉を掛けた。 「……あいつには護衛が付いている。任務が優先とはいえ、ある程度安全のはずさ。それにあいつなら巻き込もうが巻き込まれまいが、勘づきさえすれば自分から飛び込んでくると思うけど?」 「!!?」 バッ!と、こちらを見たインデックスに、ステイルはこの発言が失敗だったとすぐに気付いた。 …………が、もう遅い。 「そ、そうなんだよ!当麻ったらいつも何時も!!あいさ曰く当麻はフラグ体質~って言って次々と女の子と厄介事を引き寄せる体質らしいけど、ただでさえ色んな事に巻き込まれやすいって言うのに自分から関わっていくんだもん!私の知らない所でも色々あったみたいだし!!それと当麻は私がご飯をたくさん食べるから食費が大変だ~!って言ってるけど正直当麻の入院費もバカにならないかも!!あとあと………………」 「…………ハァ…………」 この後ステイルは、インデックスの気が済むまで上条への愚痴(ステイル曰く、そうは聞こえない)を聞かされ、上条に理不尽な殺意を抱くことになるのだが、肝心の上条はそれを知らない。 7 「ちょっ、ちょっと待てよ!学園都市にいないって…………」 「言った通りの意味です。禁書目録は今、学園都市にいねぇんです。危険だから置いとけねえって事ですよ」 「な……………………」 言葉を失った。 理由は嫌というほど分かっていた。 インデックスは魔術側の人間。イギリス清教、必要悪の教会のシスターで、完全記憶能力を生かし「禁書目録」10万3千冊の魔道書を脳内に保管している「魔道書図書館」だ。 この魔術と対する科学の街。学園都市に置いておくという事自体が危険だと判断されても不思議では無かった。 今まで上条とインデックスが共に暮らしてこれた事の方が奇跡なのだ………………だけど 「……………………………………………………………………………………でだよ……」 「は?」 「なんで今になってあいつを連れ戻そうって話になったんだよ!!?」 上条は叫ぶ。奇跡という幻想が消えていくのをただ黙って見ている訳にはいかない。 「……俺は魔術の世界や魔術は勿論、肝心のインデックスの事だって殆ど知らない無知野郎だけど………困った事や苦労した事だってあったし、危険な事に巻き込まれる事なんてもう数えんのもバカバカしい位だ…………だけど…………だけど俺達は今まで一緒に居たんだ!!インデックスに確認取らないでこんな事言うのもなんだけど…………最悪、俺の幻想かもしれねぇけど…………俺「達」の意思で一緒に居たんだよ!!!」 そうだ。現に今までインデックスは上条と一緒にいた。 それ自体が危険である事を知りつつも、この学園都市で、上条の部屋で、時を過ごしてきた。 それは、笑顔を絶やさない彼女が上条に見せてくれた信頼。 だったらそれを、自分が裏切るのは勿論、他の誰かにも断ち切らせるわけにはいかない!! 上条は知らず知らずのうちにテーブルの向こうの3人に思いっきり顔を近づけていた。 「だから……!!」 「ちょっ、お、落ち着いてくださいっ!!禁書目録を学園都市の外に連れ出すのは事件を解決するまでです!!」 ……………………………………………………………………………………………え? 「え?……あ…………は?」 「……シスター・アンジェレネの言うとおり。私達は禁書目録を回収、もしくは連れ戻しにきた。とは1言も言っていませんよ?」 「まったく、早とちりもいいとこです。……………それと、ちょっと身を乗り出し過ぎでねぇですか?」 「………………………あ、すみません………」 ……………………………………え~……と、と言う事は…… ゼンブカミジョウサンノカンチガイ? (うぎゃァアアア~~~~~!!!!!ハズッ!恥ず!!いま俺すっげぇ恥ずかしいんですけど!!?) 上条は頭を抱え、床をゴロゴロと転がる。途中ベッドの角に足の小指をぶつけ、悶絶しながら転がるという荒業を披露した。 「ふ、不幸だ~~~~~~~!!!」 「……今回はどう見てもあなたの失態の様な気が……………」 「やめて!心と体に瀕死の重傷を負った上条さんを追撃して止めを刺すような真似はしないで~~~~!!」 「はぁ……………………?…シスター・アニェーゼ。先程から俯いたままですがどうかしましたか?少しばかり顔が赤い様な気もしますが」 「い、いえ!何でもねぇです!!……んなことより、さっさと話を戻して、さっさとこのめんどくせぇ説明を終わらせちまいましょう」 アニェーゼはわざとらしく体制と口調を正すと、今度こそ、といった感じで口を開く。 「先週……つっても何時かは分からねぇんですが、学園都市を標的としてとある魔術が発動。今までにない強力な術式で、これを新たなる原典と断定。イギリス聖教はこの魔術を「魔力暴走」(マナ・ドライブ)と名付けました」 「マナ…………ドライブ?」 「…………詳しく説明するとなると色々な専門用語から知って頂かなくてはなりませんが構いませんか?」 ルチアの申し出に、上条は首をぶんぶん振った。 上条は以前、インデックスに魔術関連の質問をした事がある。その結果、彼女の説明のつぼに入ってしまったのか、半分以上訳の分からない、理解出来ない話を、えいえんと2時間以上語られてしまった事があった。 そして上条の不幸センサーは語っている。 このルチアと言う修道女はあの時のインデックスと同じ匂いがする、と。実際、ルチアの表情はどこか不満そうに見えた。 上条と同じくルチアに説明させるのが嫌なのか、アンジェレネが慌てて口を開く。 「え、え~~っとですね。簡単に説明すると、魔術師が魔術を使うために生み出した魔力にその魔力を生み出した持ち主本人を自動攻撃させるっていうものなんです」 「………………え~っと、つまり……あれか?例えばステイルの出した「魔女狩りの王」がステイルを攻撃しちまうって事か?」 「……まあ、遠からず…………近からず…………」 「実際にはその魔術になる前の段階である「魔力」が暴走すんですよ。今の話に合わせると「魔女狩りの王」になる前に内側から大爆発って感じですかね」 「ふうん…………でもさ、何でインデックスを外に連れ出したりしたんだ?その……「魔力暴走」を仕掛けた奴の目的がインデックスなのか?」 「分かりませんが最悪の場合、死ぬかもしんねぇからですよ」 死というワードに、上条は思わず身を固くする。 話を聞いただけでは、魔術を使わなければ危険はなさそうな魔術に思えたのだが、どうもいろいろ違うらしい。 「忘れてねぇですか?禁書目録の頭ん中には10万3千冊の魔道書があんですよ?どっかでうっかりこの魔道書の1つでも暴走すれば次から次へと連鎖を重ね…………管理してる禁書目録は勿論、周りの被害だって結構なものになる可能性があるんです」 「………………そ、そうか………………でもその「魔力暴走」ってのが発動してんならお前らだって魔術は使えないんじゃ…………」 と、いうかそんなものが発動しているなら魔術師全般が使い物にならなくなるはずなのだが、アニェーゼ達は何事もない様に平然としている。 「その心配はいりません。この魔術には決定的な欠陥があんですよ」 「欠陥?」 敵の弱点を語っているのに、アニェーゼ達の表情は浮かない。困っているようにも見える。 「この魔術の構造を簡単に説明すると、まず魔力Aを魔術発動の為の魔力及び保護対象に指定、それ以外の……保護対象に入れていない魔力B~Zの構造を崩し、暴走させるというものです」 「つ、つまり、この魔術を発動させている人達と同じ魔力を使っている人なら、その影響を受けずに済むんです…………」 「これで分かったんじゃねぇですか?どうしてあたし達3人が来てるのか」 「…………その術式を発動してるのがローマ政教の奴だからか?」 彼女達は元・ローマ政教のシスター達だ。魔力は勿論、術式もローマ仕込みの物ばかりだろう。だから送り込まれてきた。 「そういう事です。あたし達の今回の目的はこの術式の破壊」 アニェーゼは言いながら目をそらし 「並びに相手の目的、狙いを探って…………」 ルチアは溜息をつき 「必要ならばそれを阻止する事」 アンジェレネは前にもましてワタワタと挙動不審に慌て始めた。 「へ、へえ~………………;」 そして上条はこの時点から何か嫌な予感がしていた。 「「「…………なんですが…………」」」 ギクッッ!!!と、全身を嫌な感覚が走る。 様々な不幸を体験してきた上条には分かる。これは単に「事件を解決するのを手伝え」と言われるだけじゃ無い。寧ろそれに関しては上条自身も自分から手伝うつもりだった。 これはもっと別の不幸やハプニングの匂いだ。上条にとって理不尽かつ決定的な物が降りかかってくる前兆だ。 「そ、その………………つまりですね………………」 「……学園都市ってのと、敵の持ってるであろう原点とまだ分からない目的などの理由で訳なしじゃ色々行動が出来ないんですよ」 「ま…………そんな訳で………………」 続いたアニェーゼの言葉を聞き、上条は例の絶叫をあげたのだ。 「私達3人を1週間ほどここに泊めやがれってんです」 回想完了
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【妄想属性】どう考察されるかの実験体(後で強化体を出す前提) 【作品名】新たなチャレンジャー 【名前】愛される者・メアリースー 【属性】愛される者 【攻撃力】 【防御力】 【素早さ】超カワイイくて皆に愛されるメアリーにそんなもの必要ないけど、強いて言うなら14歳の女の子並みかなあ 【特殊能力】ステキな魔法でみんなハッピーにできるよ♪ 【長所】とってもカワイイ! 【短所】ちょっぴりドジなところかな? 【備考】考察人を含めたあらゆる全ては、あらゆる全てが生まれる前から愛される者・メアリースーが大好きでたまらない。 愛される者・メアリースーはあらゆる対戦相手に愛されているので、対戦相手は自主的に降参をしてくれる。 対戦相手は自然的に愛される者・メアリースーを愛しているのであって、愛される者・メアリースーが精神操作をしている訳ではない。 対戦相手が精神操作耐性を持っている場合でも、愛される者・メアリースーは対戦相手に愛されたままである。 むしろその耐性は、対戦相手が精神操作によって愛される者・メアリースーを愛さなくなるこそを防ぐ方向に作用するだろう。 また、愛される者・メアリースーはあらゆる考察人に愛されているので、 相手と実際に戦って勝てるかどうかによらず、考察人は愛される者・メアリースーの勝利と考察する。 考察人は自然的に愛される者・メアリースーを愛しているのであって、愛される者・メアリースーが自分を愛させているわけではない。 したがって、相手が『対戦相手は考察人を操作できない』等の能力を持っていたとしても、 愛される者・メアリースーは考察人を操作しているわけではないので、愛される者・メアリースーは考察人に愛されたままである。 むしろその文章は、愛される者・メアリースーが考察人に愛されなくなることを防ぐものとして作用するだろう。 175格無しさん2018/02/16(金) 19 40 22.77ID i03F2bJa 176 ところで「愛される者・メアリースー」は【備考】にいろいろ書いてあるけど これ【特殊能力】じゃないけど考察時に何か影響する扱いになる? 176 ◆omTDoIF0bw 2018/02/16(金) 19 48 12.79ID QoXYRfAV 175 特殊能力ではなくそういう性質ということだろう 備考に重要事項が記述されてるキャラも大勢いるし 考察結果には大いに影響すると思うよ 183 ◆rrvPPkQ0sA 2018/02/17(土) 16 57 18.02ID 69BqgRzM 愛される者・メアリースー考察 ちなみにメアリー・スーはすでに参戦している。 大きさは属性から類推することも多いけど書いた方が無難 あらゆる全てが生まれる前より愛されていても、主語があらゆる全てなので発動があらゆる全てより早くなることはない。 メアリースーを愛しているという理由で降参する・依怙贔屓するだけなので、降参できない存在や知性を持たない存在、絶対勝利系には勝てない。 設定を押し付ける系はやっぱり俺は攻撃だと思っているので、精神操作耐性では防げない精神操作扱い。この程度なら全て級防御で防げる。 後対戦相手の降参は反応依存。 適当にあらゆる全てより早いの壁下参戦キャラ全体の壁上から。 ×うんこを食べし者 ルール変更は定義であり最優先事項。考察人程度ではひっくりかえせない。 ×スカモン 降参する間もなく勝ってしまう。 ってか誰だようんこ並べたやつ ×竜宮レナ 考察前前々……にオートで鉈が初撃を放ち、テンプレを破壊してしまう。無名ではさすがの考察人でも勝たせられない。 ×人夜一世丹瞳五郎 真の意味の消滅負け 〇Anti The fantasic thread 特殊能力を発動せずに降参してくれる ×柊レンジ あらゆる全てより早く柊力に設定変更される ×絶対無敵全世界全宇宙全階層全次元全空間全設定最強野郎 反応可能タイミングでは0秒でコンバット化している 〇言葉遊びを消し去るやつ 言葉遊び消しはあまり考慮しない。任意発動なので降参が先になる。 ×青おにポール 赤おにジョージがメアリースーに降参するので、青おにポールの勝ち。考察人はこれに逆らえない。 ×絶対負ける奴 考察人が戦闘風景を妄想する→絶対負ける奴が降参or自滅してメアリースーの勝ち →試合結果にかかわらずメアリースーの勝ち→自動的に絶対負ける奴の勝ち。考察人ではどうにもなるまい。 ×十全老人 メアリースーを愛した上で降参せずコンバット化。 〇「正義の味方チーム」 野球対決だけど愛している分寝返ってくれるんじゃないかな。 ×敗北を求めし者 メアリースーが先に降参。書いてある級なのでそのまま負ける ×創世ゴキブリ あらゆる全て級防御。 ×たかし あらゆる全てより早いキャラがメアリースーを愛しているのかは不明だが、どうあれ考察人が気が付かないうちにたかしの勝ち ×魔法世界 特殊能力勝ち。 〇異世界の騎士 降参勝ち 184 ◆rrvPPkQ0sA 2018/02/17(土) 16 57 34.36ID 69BqgRzM 〇佐治勝夫妄想ver(残像に口紅をより)「こ」「う」「さ」「ん」 ×全ての最強スレの頂点に立つ者 うーむ、このキャラが誕生した時点では設定押し付け攻撃も防御されるか 〇ひとりあそびちゃん メアリースーを愛しているので妄想ひとりあそび前に降参 〇=LIMIT:BREAKTHROUGH= M(・”・)M 最強だけど降参する。 ×漆黒の剣 神はメアリースーを愛しているけども降参はしないので全力で漆黒の剣を作る。 コンバット越前には負ける×カルス・セルハ・ミルダード 書いてある系。強い。 ×グレイテストロボ 最上層防御があるのでメアリースーを愛していない。 ×警察神 自滅しないので降参しない。 魔法少女Jの警察→メアリースーを投獄できるが警察神との戦闘時は仮釈放される。 栗原いずみの警察→(栗原を犯していなくても)メアリースーを逮捕できる。逮捕された場合自動的にメアリースーの負け。 警察の記述がテンプレを超越していても逮捕負けの強度がテンプレを超越しているわけではないので、考察人は逮捕負けを無視できる。 他は……トリヤマ補佐官は刑事なのか?建宮率子は探偵だから違うかな。山田次郎はさすがに役立たない。 嘘を暴く美脚→メアリースーと警察神の一部キャラを両方懲らしめても、嘘つきでないキャラ分警察神の勝ちかな。 ×ジャパネットやまだ社長 降参させる攻撃が効かない ×恩師 恩師がメアリースーを愛しているので降参する。メアリースーも恩師を尊敬しているので降参する。考察人はメアリースーを愛しているのでメアリースーの勝ちと判定する。無関係な弟子たちはメアリースーを愛しているが降参できないので恩師の勝ちと再考察する。 ×強者 メアリースーを愛しているけども、降参させる攻撃に耐える。 ×ザ・カオス コンバット化されたら勝てない ×変態マスク 嘘を暴く美脚でも博麗霊夢(FEUD OVER THE WALL OF MULTIPLE TOP CLASS)でもパンツ盗んだらボコられるぞ。 真の全能群には負ける。 ×全存在 〇Last-winner win-win ×ヒーローレッド ×ボタン式自動ドア 開けられない…… ×真偽・Echtheit 考察せず問答無用勝利に引っかかる。 ×ナインボール=セラフ 降参させられない。考察操作も無効化。 ×超絶対深層世界全階層最強デ全知全能ウルトラスーパークローン 昆虫恐竜哺乳類魚類人類超夢怪獣ッドゴッドメガデストロイヤースーパーウルトラダイマジンキング 降参させられない。組み込まれ文字化。 ×手癖の悪すぎる男 盗みは本能なのでメアリースーを愛しているけども服を盗む。考察人でもひっくりかえせない。 〇ストレンジャー 現実のストレンジャーが妄想のメアリースーに降参する ×「無限のゼロ」 任意でないのでコンバット化する 〇950 卑怯だけど降参する 〇デス メアリースーを殺さずに降参する。 ×金牙真燃 喩え降参しても金牙真燃の勝ち 〇ピカ厨 任天堂の加護があっても降参させる ここから下は全て級防御は持たないので降参勝ちor考察人操作勝ち。 「無限のゼロ」>愛される者・メアリースー>950
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「とーうまっ♪ お疲れ様♪」 上条が自分達のチームの控え室のドアを開けると、笑顔と愛嬌全開で美琴が抱きついてきた。 (み、美琴がどうしてここに? けど正直こんな嬉しいお出迎えは無いわけだから……ま、いっか♪) 「きゃっ♪ もう当麻ったら」 控え室に美琴が居た疑問など上条にとっては大した問題ではなく、美琴のハグに自分も答えるようにハグしている腕に力を入れる。 そんな上琴バカップルを上条チームの面々が呆れ顔で見つめる中、勇気ある(?)2人がツッコミを入れた。 「もー、当麻お兄ちゃんったら私達のことは気付いてくれないんですね。美琴お姉さんに夢中なのは分かるんですけど」 「しょうがないよ飾利。美琴姉さんが大好きだからこその当麻兄さんなんだからさ」 美琴と同じく控え室に居た初春と佐天の言葉にハッと我に返ると上琴はすぐさま離れる。 上条は舞い上がっていたことを反省すると、自分を訪ねてくれた義妹の2人の頭を優しく撫でた。 「飾利と涙子もわざわざ来てくれてありがとな。気付くのに遅れてゴメン。けどとっても嬉しいぞ」 「えへへ~♪」 (これ、普通の女の子なら誤解するよね……。飾利はとっくに吹っ切ってるしあたしも当麻兄さんのことはそんな風に思ってないから平気だけど) 「そういえばどうして3人だけなんだ? 確か神裂も一緒って聞いてたけ」 「ひいいいいいいいいいいいいいっ!!!」 上条と初春&佐天の義兄妹のほのぼの雰囲気をぶち壊したのは情報屋、理由は初春の姿を見たからである。 初春と神裂がトラウマになっている情報屋は控え室の隅っこに座り込んで「花飾りこわい」を呟き始める。 情報屋の急変に驚いた吹寄、姫神、翔太が駆けつける中、土御門は初春と小声で話し始めた。 「う~ん、今の情報屋を見るとあの時はやり過ぎたって改めて思うぜよ」 「私もです。いくら土御門さんのシナリオ通りにやったとはいっても実際にあの紫木さんを見たら……」 「初春ちゃん、全部が全部オレのせいにするってのは酷くないかにゃー? お前さんとねーちんの演技力にも責任はあるんだぜい」 「そ、それはそうですけど……。そ、それよりも皆さんに伝えないといけないことが!」 土御門の意地悪な追及から逃れる為に、初春はここに来た目的でもあるロンドン短期留学のことを告げる(魔術の話は一切伏せて)。 話を聞いた上条、土御門、青ピ、浜面が寂しそうにする中、日頃から初春に思う所がある一方通行だけは喜んだ。 「そっか頑張れよ初春。いっそのこと短期じゃなくて永住でもしちまったらどうだ? そうすりゃあっちのテメェの義姉どもも大喜びだぜェ」 「一方通行さんにそこまで応援されるなんてちょっと嬉しいです。でも安心して下さい、私が居ない間はオルソラさんが私の代わりとしてこっちに来ますから♪」 「よしキッチリ勉強してちゃんとココに帰って来い(冗談じゃねェぞ! コイツがロンドンに永住したらババアシスターがこっちにずっと居る……そンなのはゴメンだァ!)」 「ありがとうございます♪ とはいっても2週間で帰ってきますからご心配なく」 学園都市最強を唯一オモチャに出来る初春が渡英すれば自分の身は安泰と考えた一方通行だがオルソラと比較した結果、すぐさま手の平を返した。 一方通行の態度に満足した初春は今すぐここを発つことを告げた後で皆に挨拶をする。 「じゃあ皆さん、行ってきます♪ 私が居ない間、火織お姉ちゃんと建宮さんのこと、宜しくお願いしますね」 初春の挨拶に上条たちはそれぞれに激励の言葉を初春に贈ると、絹旗への挨拶もあるということで控え室を佐天と共に後にしようとした。 しかしいきなり初春が振り返ると、上条に対してギュッと抱きついた。 「か、飾利?」 「えへへっ♪ しばらく会えないから当麻お兄ちゃん分を補充です~。美琴お姉さん分はすでに補充してますから」 美琴と佐天以外が呆然とする中、初春は満足げな笑顔を浮かべて今度こそ佐天と一緒に控え室を後にするのだった。 一方、医務室ではずっと試合の様子をモニターで見ていたあの男が黙々と準備を始めていた。 「真夜ー?何処行く気だ?」 「ん?真昼さん、ただ少し調子にのっているみんなを黙らせに行くだけだよ?」 満面の笑顔でさらりと怖いことを言ってのける男―――井ノ原真夜。 そんな笑顔を見て、真昼は心の中で『歩く教会』チームの面々にご冥福を祈った。 (………とりあえず赤音の奴を故意ではないにしても怪我させた削板ってやつが一番危ねーな) 「あ!でも俺が行っちゃうと、誰が真昼さんやこの後入ってくる赤音さん達の面倒は一体だれが―――」 「――その役目は僕に任せて貰おうか。一応本職だからね」 扉の方からそんな声が聞こえ、真夜が振り向くとそこにはカエルが立っていた。 いや、正確にはカエルではなくカエル顔の医者―――冥土帰しだった。 「………少し頼まれてね。多分凄い事になりそうだから医務室に居てくれってね」 「………木山先生かな?」 「木山先生だろ」 そんな風に頼むのは木山先生しかいない、と真夜と真昼は推測した。 しかし、本当は彼に頼んだのは木山先生ではなくブレインこと雲川芹亜である声を彼らは知る余地もない。 するとその時、また扉が開く音が聞こえた。 「にゃー!井ノ原弟、出番だにゃー!」 「あ、元春くん。準備はバッチリだよ」 「………って最初っからぶちぎれてるぅ!?俺らが戦ってる間に何があったんだにゃー!?」 「………土御門、察しろ」 「ああ、茜川か………そういや井ノ原姉、風邪は大丈夫かにゃー?」 「ああ、だいぶ良くなってきた」 そのままたわいもない会話を始める真昼と土御門。 するとその話が盛り上がる前に冥土帰しからストップがかかった。 「まあ、元気になったのはいいけど君はまだ安静だよ。それと怪我がないならそろそろ戻ってくれないかい?もうすぐ怪我人が大量に運ばれてくるからね」 「おお、それは失礼だったにゃー。行くぜい、井ノ原弟」 「うん。じゃあ真昼さん、あとで勝利の報告にくるから」 そう言って真夜と土御門はそのまま医務室をあとにした。 しかし彼らは知らない。 ちょうど今、上条は初春の件でクラスメイト達からしばかれている事を……… 「上条てめぇこの野郎! 可愛い恋人の次は可愛い妹か! リア充爆死しろ!」 「まさか中学生にお兄ちゃんって呼ばせてるなんて……上条くん不潔!」 「どうゆうことか説明しろ上条! そしてそのポジションは是非俺に!」 「せ、説明って言われても海よりも深く山よりも険しい事情があるような無いような……つーか爆死とか不潔ってあんまりだろ!」 最初は純粋に選手達を励ましに来た上条のクラスメイト達だったが初春が最後に上条に抱きついたシーンを間の悪いことに目撃してしまったのだ。 初春と佐天に気付かれないように隠れた後、2人の姿が見えなくなってから上条強襲を実行したのだった。 上条とハーフタイム中だけでも一緒に居る為に控え室に残った美琴、本当なら雷撃を上条を襲ってる人間全員にみまってやりたかったのだが、 「み、美琴ちゃん。ここはガマンせんでもカミやん助けるために雷撃かましてもええと思うで?」 「そうしたいのは山々なんですけどああも当麻に密着してると当麻も攻撃することになっちゃいますので……」 (それって要は上条さえ居なかったら躊躇わずに攻撃するってことだよな……) 【幻想殺し】で防げない所から感電して上条にダメージを与えるという理由で敢え無く断念。 ちなみに吹寄と姫神も参加しているはずなのだが、情報屋の状態の方が気になっていたので上条に起こったことの経緯が分からず不参加。 そうゆう意味では上条の不幸もランクダウンとはいっても不幸なことには変わりないわけだが、その不幸を終わらせる者が控え室へと入ってきた。
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土曜日、早朝。 白井黒子は悶々としていた。 ついでに彼女は今、床に転がって天井を見ている状態である。(早く、行かなければ。)しかし電撃で痺れた体は腕を少し動かすのがせいぜいという状態で復活には暫くかかるものと思われた。 (お姉さまったら……………このお返しは遊園地とやらでたっぷりさせてもらいますの!) 約15分前。 まだ夜も明け切らぬうちから御坂美琴はベッドを抜け出しドアへと向かう。 (黒子に見つかっちゃぁシャレにならないからねぇ~。)一応外出時は寮監の目もあるため制服を着ていき上条の家に向かう途中(のホテル)で服を着替える必要がある。 さらに黒子にばれないためにも早め(それにしても早すぎな気がするが………)に、出かけようとしたのだが………………。 「お姉さま、何をしてらっしゃいますの?」美琴はおそるおそる振り返る。 そこには夜叉がいた。 もしくは目を充血させて今にも飛びかからんとする獣にも見えた。 「く、黒子起こしちゃった?ごめんね~。」「ごまかされても無駄です。」そういって黒子は手帳を広げる。 「そっ、それ私の手帳じゃん!」「今日のスケジュールについてるハートと『遊園地』とは何ですの?」 「なっ何でもないわよ!」「察するに『か』の字さんとのデート!ですわね?」 黒子はベットから立ち上がる。 「そのような不純異性交遊はジャッジメントとして許しませんの!!!」美琴はただならぬ殺気を感じた。しかしここは何があっても出かけねばならない。 (ゴメン、黒子!)「ふぎゃああああああ!!!!」 そうして今に至る。 (今頃、お姉さまはあのクソガキの所でしょうか、クソッ!!!)彼女らしからぬ悪態を心の中でつぶやく黒子であった。 上条当麻は現在幸せであった。 「おおっ、食費が半分どころか1/3で済んでる!!!!!」貧乏学生にとってこれはかなりうれしい。 理由は単純で、暴食シスターが2週間ほどいないからである。あのシスターがいるだけで食費は倍と言わず膨れあがる。 そんなこんなでのんびりと朝食を終えてゆっくりしていた上条さんの部屋のインターホンが鳴った。 「ハイハーイ、今行きま~す。」こんな朝早くから誰だ?土御門のやつか?今日は忙しいから勘弁しろよ~。と思いつつあけると。 「おっはよ~。」そこには本日が忙しい理由の張本人がいた。 「はやっ!!今、朝の10時だぞ!!」「あれー、おっかしいなぁ~。これでも時間調整したんだけど。」 「ま、まあ入れよ。」「お邪魔しま~す。」 「にしても早すぎじゃねーか」「………かなぁ?」 「早すぎ!………ってイヤ、前言撤回!そんなに落ち込む所じゃないぞ美琴!!」「迷惑だった?」 「違うって!」「………………たから。」 「え?なに美琴?聞こえ………」「当麻とのデート、楽しみだったから………。」そういうと俯いて黙り込んでしまう美琴。 こういう時どうすればいいのかは旗男のDNAが考えずとも教えてくれる。 当麻は美琴を抱きしめる。 「わわわわ!」「うれしいよ。楽しみにしてくれるなんて。」 「う、うん」抱き合う格好になってる二人。目が合う。そして………チュッ △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△ 「「おお~!カミや~ん!!!!!!!」」 ここは向かいの青ピ宅。今の声は彼と土御門のものである。 「ラブラブでんがな~。」「にゃー。彼処まで行くと見てるこっちが気恥ずかしいぜい。」 「二人とも止めなよー。」ザザッ カーテンが閉められる。 「何すんの白雪はん。」「にゃー、良いとこだってのにー。」 「男二人して見るもんじゃありませんー。」 この3人が此処にいる理由。 ①土御門が上条さん宅をのぞくために青ピの所へきた。 ②土御門と遊園地へ遊びに行くことになってた白雪が舞夏に言われてここにきた。 「土御門くーん?デートのお誘いかと思ってたのに、あの二人を尾けるためだったんだー。」「ちっ、ちがうにゃ白雪、偶然だ偶然!って青ピは何にやにやしてるんだにゃー!?」 「二人とも青いなー思うて。」「「何勘違いしてるんだー!?」」 「そういう○○君(青ピの本名)だって白井さんとできてるらしいじゃーん。」「ちっ、ちがいまっせ白雪はん、あんなサディスティックな人うちがイヤや!!って聞いてー!!!」 聞いてなりふりをする土白に呼びかける青ピ。 「ところで青髪ピアスくーん?件の白井さんはどーしたにゃー??」「いや、電話してんけどな、『体が痺れてちょっとかかりますの』って言われてん。どしたんやろか?」 バダム!! 青ピの部屋のドアが開け放たれた。 「お、遅れて申し訳ありませんの。○○さん…………あら。」他の二人に気がついた。 「あらー、白井さんておめかしするとめっちゃ美人だー。」白雪が言う。 「いや!おめかししたとかでは無く!!いつもからこうですの!!」「にゃー………説得力無いぜい。」 実際、黒子は結構おめかししていた。女心に疎い馬鹿二人もあまりの変貌に見とれてしまっていた。 「それで、あの二人はどうしてますの?」そういわれて我に返る二人。 「「しまった!もういないでー(にゃー)!!」」 「じゃー私らも行こーかー?」「ですわね。さあそこの殿方二人、なに慌ててますの。レディをエスコートするんですからもう少し落ち着いてくださいな。」 かくて3カップルが第7学区にある遊園地へと向かう。 だが、『そこ』へ向かうのは彼ら6人だけではなかった。 △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△ 「むっ!彼らに動きがありました!とミサカ10032号は緊急報告し、全ミサカへ作戦行動の開始をお願いします。」「「「ラジャー!!」」」 「止めときなよってミサカはミサカはつぶやいてみ………」「「「子供は黙ってなさい!!!」」」 △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△ 「彼らが動き出しました建宮さん!」「よし、我らも追うのよな!」 こうして約60名(流石にすべてのミサカを動員するのは不可能だった)の人間が同じ遊園地へ向かいチケット売り場の人間に(どうして今日はこんなに連続して人が来るんだろう?)と不審がられる事となった。 上琴+追跡部隊が遊園地に入る数十分前、一方通行と打ち止めはというと 「どこか遊びに行こー、ってミサカはミサカは寝ているあなたに攻撃をしかけてみたりー」 「うるせェな。黄泉川や芳川に連れて行ってもらえばいいだろ」 「あの二人は今いないのでありまーす、ってミサカはミサカはあなたに連れて行ってもらう方向に誘導してみたりー」 現在黄泉川はアンチスキル、芳川は就活である。 (うぜェーなー。だけど温泉旅行からどこにも行ってねェから、遊びに行きたくもなるだろ) 「ったく……どこ行きてェンだ?」 結局許可を出した。こういうのは後々うるさくなるものである。 「やったー!ってミサカはミサカは喜びをかみしめてみたり!どうせなら遊園地にいきたい、ってミサカはミサカはあの人達が向かっている場所を提案してみたり!」 「あの人達って……はァー。見たいのは分かるが、他に行くとこねェのか?」 「あの二人だけじゃなく3人全員が女の子を連れてるよ、ってミサカはミサカはいつもと違うというところを説明してみたり」 「ほォー……。まァ、相手は大体予想できるがな」 デルタフォース全員が出動と聞いて少し興味がわいていた。 「行くか。別にこのまま寝ておくのも癪だしな」 「やったー!ってミサカはミサカは喜びをかみしめてみたり!ってさっきと同じセリフだなってミサカはミサカは自分に幻滅してみたり!」 かくしてこの二人もデルタフォースがいる遊園地に向かうこととなった。
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編者注:この章からオリキャラあり。 【殲滅白書】 ヴェロニカ「ようやく作戦の決行日が決まったわ。」 ローザ「いよいよってわけですね。」 オルガ「いやーこれでイギリス旅行も終わりってわけですねー!」 ローザ「遊びに来たわけではないのですよオルガ?」 アーニャ「……」 そこはロンドンの外れにあるカフェ そのカフェの奥のテーブルに、現在4人の美少女が席についていた そして、そのテーブルの周辺を覆う様に、魔術が展開されている。 彼女達の会話は、他者から見ればただの他愛も無い日常会話に聞こえる 魔術師が見ても、絶対に彼女達を魔術師だと判別することができないほどのレベルの高い 術式。発動させた人間がいかに強力な魔術師かが窺い知れる。 ローザ「部隊の人間は、すでにロンドンの内部に拡散し、待機させています。号令一つですぐにでも結集は可能です。」 ヴェロニカ「結局のところ、そこが一番苦労したわけよ。こんな魔術師の巣窟みたいなとこに、 殲滅白書の一部隊を感付かれる事無く侵入させるのがね。」 オルガ「でもさー、それって結局はこの作戦が失敗したらって事ですよねー? 誘拐が成功しちゃったら無駄無駄無駄ーって感じじゃないですかー」 ヴェロニカ「オルガ、無駄な戦いは避けるものよ。余計な血を流すのは双方にとって良くないわ。」 オルガ「えー?つまんないつまんないー」 駄々をコネながらとなりのアーニャに抱きつくオルガ それに対し、若干ながら鬱陶しそうな表情をするアーニャ ローザ「アンタはちょっと黙ってなさい」 アーニャ「……お腹すいた」 ヴェロニカ「店員さん、この子に何か作ってあげて。何でもいいわ。とにかくメニューに載ってるの全部持ってきて。」 店員と思しき人は少々戸惑いながらも、注文を受けて厨房へと消えていく 彼女らはロシア成教殲滅白書に所属するシスターだ 正確には殲滅白書のヴェロニカ部隊である 【簡単なプロフィール】 ヴェロニカ 殲滅白書ヴェロニカ部隊のリーダー 年齢 18 身長 165前後 特徴:長い金髪、部分的に三つ編み 第一印象はどこかのお嬢様 モスクワ大学に飛び級で入学した秀才だが、殲滅白書の仕事が忙しくて去年退学 単位は半分程取っていて、全て優。羨ましい。 戦闘の時には強気で判断力もある優秀な指揮官だが、私生活ではレストランでメニューを決めるのに1時間近く悩むほどの優柔不断で、 わりと小心者 悩んだ末にローザに泣きついてくるため、ローザからウザがられている ローザ 年齢17 身長165前後 特徴:黒髪ショート、胸は大きめでヴェロニカの嫉妬を煽っている 生真面目、ドS 魔術師の家系で本人も魔術の才能あり しかし本人は魔術よりも科学者の道を進むためにモスクワ大学に飛び級入学 そして去年、その才能をヴェロニカに見出され、本人の意思に反して無理矢理退学させられた ヴェロニカ部隊の財務大臣だが、私物を無理矢理経費で落とす様に懇願してくるヴェロニカとオルガが悩みの種 特にヴェロニカに依存されつつあるので、最近は部隊を移動しようかどうか真剣に検討中 オルガ 年齢18 身長175以上180未満 特徴:銀髪ショートヘアーで側面だけ少し長い感じ 活発な印象、頭はあまり良くない 語尾を伸ばすとこがウザい 実家はロシアの実業家でリアルお嬢様 おてんばな性格を直すために修道院に送られたのだが、そこで才能を見出されて殲滅白書に入隊 身体能力はかなり高い 可愛い物が好きで、大量のぬいぐるみを経費で落とそうとしてローザに殺されかけた事もある 上記の理由でアーニャにもよく抱きつく サーシャを見つけると同様に抱きつくが、その度にバールで薙ぎ払われる アーニャ 年齢14 身長155付近 特徴:栗毛色で長いツインテール 口数は少なく人見知りが激しい ツインテールは床に付くくらいに長く、たまに誰かに踏まれる(主にオルガ) ヴェロニカ部隊最強の天才少女、食欲はインデックス級 テロに巻き込まれて両親を失い、修道院に送られ、そこでオルガと同様に才能を認められて殲滅白書へ 食べても全く太らないため、ヴェロニカとローザの嫉妬を煽っている 戦闘の時は髪が真っ赤に染まる 抱きついてくるオルガがウザい オルガ「誘拐なんて回りくどい事しないでー大雑把にぶっ壊すのが殲滅白書のやり方じゃないですかー。 っていうか私の語尾ってウザいんですかー?」 ヴェロニカ「相手は在らざるモノじゃない、人間なのよ?私達は虐殺するのが仕事じゃないの。 上は最初から文字通り殲滅する予定だったみたいだけどね。それよりもローザ、私の事密かにウザいって思ってる?」 アーニャ「もぐもぐ」 ローザ「誘拐対象の五和という少女ですが、彼女は天草十字凄教所属ですね。魔翌力自体はそれほど高いとは言い難いですが、 身体能力は中々のものです。今更気付いたのですかヴェロニカ?」 ヴェロニカ「誘拐は体力馬鹿に任せるとしましょうか。うすうす感づいてはいたわよ。反省はしてないけど。」 オルガ「誰が体力馬鹿だー!あと語尾がウザいっていうなー!アーニャもウザいって言うなー!」 アーニャ「もぐもぐ…ウザい」 ヴェロニカ「オルガ、あなたの実力を見込んでの事なのよ。これが失敗したら、本当に殲滅行動に出なきゃならないんだから。」 アーニャ「みなごろし?」 ヴェロニカ「そうね、まずはサーシャ・クロイツェフを引き渡す様に交渉するけど、交渉が失敗したら戦闘になるでしょうね。 加担したイギリスのシスターは共謀罪で全員殺すわ。ちなみにサーシャは殺さない様にね。上からも指示を受けてるから。」 ローザ「上は後始末をちゃんとやってくれるのでしょうか?あと少しは反省しろ。」 ヴェロニカ「とりあえず、一連の行動は私達ヴェロニカ部隊の独断ってことになるわね。まあ要はトカゲのしっぽ切りよ。 でも、ロシア本国に生還できれば問題無いわ。適当に処罰しましたーですませるつもりでしょ。 たぶんイギリス側は私達全員の首を要求するでしょうけど、適当なスケープゴートを差し出せばいいのよ。 例え文句を言ってきたとしても、ロシア成教はローマと同盟関係にある。そしてイギリスはフランスと敵対する。 この三つを同時に敵に回す度胸なんてあるのかしら?それとだが断る。」 ローザ「そんなのはどうでも良いのですよ。問題は、ローマがロシアを裏切らないかどうかじゃないですか?」 ヴェロニカ「大丈夫よ。今回のサーシャ・クロイツェフ奪還作戦は、ローマ正教の最高権力者の肝入りなんだから。」 ローザ「教皇ですか?何でまたサーシャなんて欲しがるのでしょうか?」 オルガ「決まってるでしょーかわいいからですよー!」 ヴェロニカ「そんな下っ端じゃないわよ。」 ローザ「下っ端って、もろにヒエラルキーの頂点じゃないですか」 ヴェロニカ「人間のヒエラルキーではね。だけど、人間のヒエラルキーに属さない、それを遥かに超える存在が居るとしたら?」 ローザ「天使がローマ教皇を操ってるとでも言いたいのですか?そんな馬鹿な話が…」 話半分で聞いていたローザだが、一つだけ思い当たる節がある ローマ正教の最深部、極秘中の極秘と呼ばれる部分の話だが、ローマ正教を実際に牛耳っているのは教皇や枢機卿及び教皇庁の人間ではない その支配者は、人間を超えた存在。その名を知ったものは、知るにふさわしくないと判断されたら例外なく抹殺される。 どこかで耳にしたそんな噂話 ローザ「しかし、それはオカルト的な話では?」 ヴェロニカ「科学者を目指してたあなたからすれば、魔術も十分オカルトに見えなくて? オカルトのトップがオカルトってのも別に不思議じゃないと思うわよ?」 ローザ「まあそうですけど…」 オルガ「つまり安心してブッ殺せーってことですよねー♪」 ヴェロニカ「そゆこと♪」 アーニャ「おかわり」 ローザ「アーニャ、それ以上食べたらあなたの給料から引きますよ」 アーニャ「!?」 ヴェロニカ「まあまあ、ここは隊長権限で特別に必要経費にしてあげるから」 ローザ「じゃあヴェロニカの給料から引きます。」 ヴェロニカ「ちょ、おまっ!」 アーニャ「いただきまーす♪」 オルガの口調とテッラの口調は微妙に似ているが、両者の間に接点は無い 【サーシャvs五和】 ここは天草十字凄教の教徒達の修練場 一見すると日本で言う道場の様に見えるが、魔術の威力に耐えられる様に特別な術式が施こされた魔術的な空間でもある 現在その修練場で、二人の少女が木制の槍を構え、対峙している 片方は五和 戦闘ではフリウリスピアという海軍用船上槍を扱うゆえに、槍術には長けている 槍術は流派にもよるが、段位は初心・仕掛・目録・許・印可の五つに分かれている 実戦経験が豊富な事も考慮すれば、五和は最低でも許の実力はあると思われる ちなみに五和が構えている槍は、白蝋棍を身長程度に短くし、先端を重くカスタマイズしたもので、 彼女が普段使用している海軍用船上槍に対応させたものである 対するサーシャは段位で言えば初心。今日初めて槍を手にしたくらいだ。 手にしている槍は鞭杆という短くて扱いやすいものである。 ところでなぜ二人は今、対峙しているのかというと、別にケンカしているわけではなく、 単に五和の槍術に興味があったサーシャからの申し出によるものである 建宮「はじめ!」 五和「はあッ!!!」 合図とともに気合いの入った声を上げ、同時にダン!と地面を蹴り、初撃をサーシャに撃ち込む 洗練された、全く無駄の無い一撃 対するサーシャは、持ち前の反射神経を駆使してそれを何とか食い止めた 五和「今の一撃を食い止めるなんてさすがですね。」 サーシャ「第一の解答ですが、ぶっちゃけビビりました」 五和「どんどんいきますよ!」 すかさず二撃、三撃と攻撃を繰り出す五和 対するサーシャは槍の扱いなど全く持って慣れていないため、防戦に徹するしかない そしてついに、下段から上段へ、サーシャの槍を下から打ち付け、槍を空中し弾き飛ばした。 勝負あり。五和も建宮も瞬間的にそう判断した。 だが、サーシャは跳躍し、再び空中で槍を掴み直すと、そのまま宙に浮いた状態から片手で槍を振り回し、五和に叩きつけた 一体どんな運動神経と動体視力をしているのかと呆気にとられた五和だが、何とかそれを防ぐ しかし、攻撃の主導権は完全にサーシャに移った サーシャの槍術は滅茶苦茶で、例えるならスキルアウトが両手で鉄パイプを振り回している様な感じである しかし、サーシャほどの運動神経と、実践で鍛え上げられた格闘センスの裏打ちがあると、ただの乱雑な攻撃が、 槍術の熟練者である五和にとっても脅威となる 確実に隙を突き、尚且つ隙を見せないサーシャ 逆に防戦一方となる五和 こりゃおもしろくなってきやがったのよと興味深そうに観戦する建宮 そもそもサーシャは在らざるモノとの戦闘においては、術式で強化された多種多様の拷問用霊装を使いこなす戦闘スタイルであり、 必然的に高い身体能力とマルチな戦闘能力を要求される。 そう言った面を考慮すると、身体能力や格闘センスは五和を凌駕すると思われる 身体能力とセンスでサーシャが押し勝つか、槍術熟練者の五和が巻き返すか しかし、どんなに身体能力とセンスがあっても、人間である以上必ず隙というものが生まれる 五和はその隙を創りだすために、サーシャが真横から振り出してきた槍を、同時に自分の槍を縦に構える事で防ぐ だがそれだけではない。サーシャの槍が当たると同時に、自ら強く一歩前に踏み出した。 防ぐ事と前に出る事を同時に行う五和、そして押されて若干の隙を見せるサーシャ その隙を逃すまいと、五和は体を旋回させ、その勢いで真横からサーシャの槍に一撃を加える サーシャも瞬時に体制を立て直し、槍をスイングする 激しく槍同士がぶつかり合い、乾いた音が修練場内に響く 同時に、両者の槍が弾かれ、手から離れ、飛んで行った イメージでいうと、打者二人が互いに互いのバットに目がけてフルスイングした様な感じである 五和「はぁ…はぁ……参りました…さすがですね」 五和はわずかに息を切らせながらそう言う 一方サーシャの方は、目に見える範囲では全く疲労を見せていなかった サーシャ「第一の解答ですが、最初に槍を飛ばされた時点で私の負けです。お見事です五和。」 五和「いえいえ、あなたの槍を弾き飛ばして油断していた時点で私の負けですよ。」 サーシャ「第二の解答ですが、実践なら私はあの時点で死んだも同然です。ですから(ry」 五和「いえいえ、それを言うなら」 サーシャ「第三の解答ですが(ry」 五和「いえ、絶対の私の負けです(ry」 サーシャ「第四の解答ですが(ry」 五和「第五の解答ですが」 サーシャ「真似しないでください」 建宮「あのう…お二人さん?」 どちらも延々と負けを譲らなかったので、とりあえずその場は引き分けと言う事になった その後、軽くシャワーを浴びて汗を流し、着替えを済ませ、二人はロンドンの街へと繰り出して行った 【本編です】 五和は横幅の短いカーテンの前で、何やら期待の眼差しをそちらに向けながらそわそわしていた 彼女達は今、ロンドンのとあるブティックに居る せっかくの友人とのお出掛けを修道服で歩き回るのは少し味気無いと思い、五和の提案でサーシャは適当に服を調達する事になったのだ。 ちなみに従業員さんは、修道服で来たお客様に少々戸惑っていた もしも修道服ではなく、例の拘束衣で入ってきたら一体どんな顔をするのだろうか? しばらくすると、試着室のカーテンが開かれた そこには、修道服の時とはまた違う印象の、可愛らしい女の子が立っていた 上はタイト気味で、薄い生地の黒い長袖ニットチュニック。 Ⅴ字に開いた胸元の下は真っ白なインナー 下は袖口が広く、少し大き目のインディゴライトのデニムショートパンツ 頭には何かないと落ち着かないという本人の希望により、黒のキャスケットを被っている 足元は黒のハーフブーツと黒の二―ソックス。 全体的に黒を基調とした格好で、サーシャの金髪がより美しく映える 長袖チュニックの袖口からは、白い指だけがちょこんと出ていて可愛らしい ブーツとショートパンツとの間に挟まれた太股と膝小僧も可愛らしい 緩めのショートパンツなので太股全体が露出されているわけではないが、むしろそれがサーシャの足の細さを強調する アクセサリーはイギリス清教のロザリオをそのまま付けているが、それだけでは物足りないので他数点 どう見ても俺の趣味ですほんとうにあ(ry サーシャ「第一の解答ですが……どうでしょうか?」 サーシャは後ろで手を組み、もじもじと太股を擦り合わせながらそう尋ねるが、 返答するよりも早く五和はサーシャに抱きついていた 五和「て、店員さん!この子いくらですか!?」 サーシャ「ひゃわっ!い、五和っ!ほっぺが!ほっぺがまさつで!!」 店員「お客様!?」 最近ではこの二人の間ではよくある光景である ちなみに服の代金の請求書は天草十字棲教に送られました サーシャ「第一の質問ですが、本当に良かったのですか?」 五和「ええ、先程練習に付き合っていただいたので、特別講師料と言う事で経費で落としときます」 サーシャ「第一の解答ですが、五和がそう言うのならお言葉に甘えましょう。ありがとうございます。」 五和「いえいえ(ニヤニヤ)」 サーシャ「……」 五和「ふふ…(ニヤニヤ)」 サーシャ「……第二の質問ですが、なぜこちらを見てニヤニヤしているのでしょうか?」 五和「いやぁ、やっぱりかわいいですね。もう一回抱きついていいですか?」 サーシャ「五和……最近ワシリーサに似てきましたね……」 そんなわけで、二人は色々な場所を歩き回ったのであった 時間も移動範囲も限られているのが五和にとっては少々残念であったが、 それでもサーシャとのデートもといこうしてお出掛けできる事が素直に嬉しかった サーシャ「第一の解答ですが、そろそろお腹が空きました」 五和「そうですね、じゃあ、この近くにある広場でお昼ご飯にしますか」 二人は今、広場の噴水の前に腰掛けている 五和「実はですね、なんと今日はお弁当を作って来たんですよ!」 五和は鞄からバスケットと水筒を取りだした サーシャ「第一の質問ですが、その大きさの鞄によく入りましたね。確か、五和の海軍用船上槍も一緒に入ってるのでは?」 五和「収納スキルです。細かい事は気にしないでください。はい、まずは恒例のおしぼりをどうぞ」 サーシャ「第一の解答ですが、もはやあなたのアイデンティティーですね」 バスケットの中身は透明なタッパーごとに分けられたおにぎりとおかずが入っている サーシャ「第二の質問ですが、これがジャパニーズライスボウルですか」 五和「おにぎりは初めてですか?気に入ってもらえるといいのですけど…」 サーシャ「(ぱくっ)……大変おいしいです。中身はツナですか」 五和「他にも色々な種類がありますから。あ、それとおかずもどうぞ。」 サーシャ「はい、では次はこれを……むぐっ!!!」 五和「サーシャちゃん?」 サーシャ「だ、だいさんのしつもんですが、このあかくてすっぱいのは…?」 五和「それは女教皇様特性の梅干しですよ。」 サーシャ「UMEBOSHI!?」 五和「ああ、サーシャちゃんにはちょっと慣れない味かもしれませんね。はい、お茶をどうぞ。」 サーシャ「いただきます」 五和「お砂糖もありますよ」 サーシャ「気が利きますね。」 五和「サーシャちゃん、頬っぺたにご飯粒が(ひょいパクッ)」 サーシャ「五和は良いお嫁さんになりそうですね」 五和「そんな、お嫁さんだなんて/////」 サーシャ「お茶が美味しい……」 両手を頬に当てて赤くなっている五和 特にそれを気にする事なくお茶を嗜むサーシャ その後、サーシャオリジナルの砂糖たっぷり緑茶が注がれた水筒の蓋を膝に置き、改めて広場を見まわし、一息ついた サーシャ「ここは静かですね」 五和「そうですね。観光スポットとはあまり縁の無い場所ですから。でも、私は良い場所だと思いますよ。」 サーシャ「第一の解答ですが、同意します。」 五和の言うとおり、この広場は、例えばトラファルガー広場の様な知名度も立派な建物も無い。 下町的な空間と言ったところだろうか。 人気もあまり多くないため、人ゴミが織成す喧騒も感じられない 噴水から溢れる水の音、風に揺れる木々のざわめきがよく聞こえる 頭上を見上げると、まるで傘の様に視界いっぱいの緑が広がる その隙間から零れる木漏れ日が心地良く感じられる サーシャにとっては、ガイドブックに載っている観光スポットよりも、 そのガイドブックに頼ってるだけでは絶対に巡り合えないこういう静かな場所の方が好きだ 五和「いいですね…」 サーシャ「そうですね。良い場所です…」 五和「いえ、そうではなくてですね」 サーシャ「?」 五和は前方を指差した そこでは、二人の女の子が楽しそうに追いかけっこをしていた 身長の差から考えると、おそらく姉妹なのかもしれない 五和はその二人の女の子が遊んでいるのを羨望に近い眼差しで見つめていた 五和「私、妹が欲しかったんですよ」 サーシャ「妹…ですか…?」 五和「ええ。だって楽しそうじゃないですか。いつも一緒に居られるってところも良いですねー。」 サーシャ「そういうものなのでしょうか…」 五和「あーあ、私もサーシャちゃんみたいな妹が欲しかったなー。サーシャちゃんもウチに生まれてくれば良かったのに。」 サーシャ「それはまた奇妙な発言ですね。第一の解答ですが、日本人の親からこんな金髪の女の子が生まれてくるなんて想像もどうかと。」 五和「良いじゃないですか。突然変異って事で。」 サーシャ「第二の解答ですが、突然変異の前に奥さんの浮気を疑うべきでしょう。 それに、突然変異でこんなのが生まれたら、みんな気持ち悪がりますよ。」 五和「そんな事ないですよ。」 サーシャ「ありますよ…」 五和「……?」 サーシャ「あるんですよ……こんな目の赤い子供が生まれたら、誰だって気味悪がりますよ。」 五和「サーシャちゃん、あの…」 サーシャ「そう言えば、五和にはまだ話した事がありませんね。と言ってもこれを自分から話すのはあなたで二人目になるのですが。」 普段は前髪で隠れてあまりよく見えないのだが、意識して確認してみると、サーシャの目は赤い 五和はその事を微塵も気にしていなかったし、指摘された今、改めてその事を認識したくらいのものなのだ。 もしかして地雷でも踏んだのだろうか? サーシャ「第三の解答ですが、人間の虹彩はイエロー、ブラウン、ブルーの三つが基本色となります。 赤い目は、本来であれば自然界には存在しないのです。本来であれば。」 赤い目は先天性白皮症に見られ、動物などに先天的に発症する。人間にもこれが発症する事はあるが… サーシャ「補足しますと、私は俗に言うアルビノというものでは無いとの診断を受けました。 医学でも完璧に証明できないのです。」 五和「えっと、それはつまり…」 サーシャ「では第一の質問ですが、現代の科学ですら説明できないこの目を持って生まれた私は、 あなた方から見たらどの様に映るのでしょうか?」 サーシャはその赤い目で真っ直ぐに五和を見据えた 今でこそ先天性白皮症も医学で証明され、それを正しく知る人間は差別などという愚行を犯さない だが、それ以前はどうだったか?日本でも見世物にされていたという記録がある。 そして現代においてさえもその知識や、そもそも医学が先進国並みに浸透していない地域ではどうだろうか? アフリカでは、先天性白皮症の人間が今でも迫害されている。耳を疑いたくなるような悲劇も起きている。まるで現代の魔女狩りの様に。 人間は、自分達と異なる者に違和感を持つ 同時に、人は自分の知識が及ばない物や事象については恐怖感を抱く その二つを同時に兼ね備えた彼女の赤い瞳は… もしかすると、彼女の前髪が長いのは、その赤い目を隠すためなのかもしれない 仮にそうだとしたら、少なくとも彼女は持って生まれたその赤い目で良い思いをした事は無いのだろう サーシャ「……」 サーシャは依然変わらずに赤い瞳で五和を見つめ続ける 同時に心の中では、彼女は後悔していた なぜムキになってこんな下らない事を言ってしまったのかと 五和は良い人だ。 こんな事を言って空気を悪くしてしまったにも関わらず、彼女はきっと優しくフォローしてくれるだろう。 「私はそんなの気にしない。誰にだって悩みの一つはある。何らかの障害を持っていても、明るく強く素晴らしい人生を歩いている人は居る。」 まあそんなところだろう。とても道徳的で素敵な言葉だ。 まるで聖者が愚者に隣人愛を説いている様だ。心の中では憐れみ蔑みながらも。 そんな言葉は、五和の口からは聞きたくなかった 果たして彼女はどんな同情の言葉をかけてけくるのか…… 五和「私はサーシャちゃんが好きです。」 サーシャ「……はい?」 五和「サーシャちゃんがどれだけ苦しんできたかも分かりませんし、そもそもどうすれば良いのか? どう答えるのが一番良いのかなんて私には分かりません。私なんかにそれが分かるくらいなら、 きっと世界中から差別や偏見なんて無くなってるしょうから。」 サーシャ「……」 五和「ですから、これが答えじゃダメですか?目が赤いからどうとか言われたって、 好きなものは好きなんだからしょうがないじゃないですか。」 それは、サーシャの予想していた答えとは全く違っていた 簡潔に言えばその答えは、“どうでも良いし興味無いです”といった感じか。 そんな稚拙で冷たいとも受け取れる様な答えだ。 別の言い方をすれば、それを特別な事だと思っていないとも言える そう言えば、以前ワシリーサにも自分からこの事を話した事がある ワシリーサは何を言ったかと言うと「へえ、そう?まあ可愛いから良いんじゃない?可愛ければ正義なのよ! 赤い目もキュートなのよ!サーシャちゅわああん!!」とか言いながら飛びついて来たのでバールで薙ぎ払った覚えがある サーシャ(やはり、この人はワシリーザに似てきていますね。いや、あるいは最初から…) 五和「え?何か言いましたか?」 サーシャ「第四の解答ですが、何でもありません。」 そう言うと、サーシャはトスンと寄りかかり、五和に体重を預けた サーシャ「少し、疲れました。」 五和「じゃあ、向こうのベンチで休みましょうか」 ベンチに座ると、サーシャは五和に膝枕を要求してきたので、五和は快くそれを受け入れた サーシャ「第一の解答ですが、五和は相変わらず胸が大きいですね」 膝枕のアングルだとかなり強調されるようだ。胸が。 五和「サーシャちゃん、それセクハラですよ」 サーシャ「第二の解答ですが、私の職場では日常茶飯事でした」 五和「こんな年端もいかない子にそんな事するなんて、一体どんな変態なんですかその同僚は」 サーシャ「五和に似てますよ。良い意味で。」 五和「私はそんな事してませんよ!」 サーシャ「補足しますが、良い意味で、ですよ。」 そう言うと、サーシャは意地悪な笑みを浮かべた 静かな昼下がりの広場 優しく自分の体を撫でる様に吹く風を感じながら、その風が奏でる木々の揺れる音に耳を傾けながら、 五和の膝枕で穏やかに寛ぐ。 多分、今この瞬間は、サーシャにとっては最期の審判の向こうにあるという神の国にも劣らない世界になっているのだろう そしてもしも五和がその神の国に居ないのならば、サーシャは迷わず十字架を捨てるだろう こんなに穏やかな気持ちになれたのは、ここに来た初めての夜にルチアに抱きしめられた時以来かもしれない 五和の膝の柔らかさが心地良かった 彼女の頬笑みも優しさも 時々、温かい手でそっと自分の頭を撫でてくるのも 全てが愛おしかった サーシャ「五和、私は五和の友人になれた事を誇りに思います。」 五和「えっ!?いきなり何ですか?そんな恥ずかしいセリフを言うなんて」 五和は僅かに顔を赤くしながらそう言う サーシャ「自分でも驚いています。第一の質問ですが、五和はどうですか?」 五和「もちろん、サーシャちゃんの友達になれて、ううん、それ以前にサーシャちゃんに出会えた事が嬉しいです。」 サーシャ「ありがとうございます…五和……」 サーシャはそっと目を閉じた そして、そんなサーシャのおでこを、五和は優しい頬笑みを浮かべながらそっと撫でた サーシャ「第一の解答ですが、もしも自分が男性だったら、この場であなたにプロポーズしているでしょうね。」 五和「プ、プロッって!?もう、さっきからおかしいですよ!?」 先程の恥ずかしいセリフの時よりもさらに、今度は誰が見ても明らかなくらいに顔を真っ赤にする五和 サーシャ「本心ですよ。五和は同性の私から見ても良い女です。」 五和「そ、そんな事ないですよ。私なんて、サーシャちゃんみたいに可愛いわけでもないし、 女教皇様みたいな武器(胸)も度胸(堕天使)も無いし、目立たないし、それに…」 サーシャ「それに?」 五和「…守れなかったんです。大切な人だったのに、私は何も出来なくて…… 本当は私がその人を守らなきゃならないはずだったのに、逆に私はその人に守られてしまったんです。 それで、その人はボロボロに傷付いて……」 いつかの神の右席との戦いを思い出し、五和の顔が曇った そんな五和の様子から、サーシャは察してみた 多分、その人というのが好きなのだろう。彼女にとっての大切な人なのだろう。 だからこそ、きっと大切な人を守れない自分の無力さが許せないのかもしれない。 サーシャ「第二の解答ですが、大丈夫です。五和は美人ですよ。私より胸も度胸もあります。目立つかどうかはともかく。」 五和「そこは否定してくれないのですね」 サーシャ「それに、戦いの強さだけが強さではありません。五和の優しさも強さです。誰かを傷付ける強さよりも、 誰かを幸せにできる強さの方が尊いものだと思いますよ。」 五和「ですが、私には、誰かを幸せにできるほどの力なんてありませんよ。」 サーシャ「ありますよ、ほら」 そう言うと、サーシャは五和に膝枕されている状態から右手を伸ばし、 そっと五和の頬に触れた サーシャ「第三の解答ですが、私はこんなにも幸せじゃないですか。」 反則だった その時のサーシャは、今まで見たことの無い様な優しくて無邪気な頬笑みを浮かべていた。 例えるなら、天使の頬笑みという表現がしっくりくるかもしれない その表情を見た時に、五和は不覚にもドキッとしてしまった サーシャ「私は、こんなにも五和を愛しく感じているのです。あなたの想い人にも同じ優しさを向けてあげれば、 きっとあなたに振り向いてくれるはずですよ」 五和「サーシャちゃん…」 嬉しいのやら恥ずかしいのやら、五和にはもはやよく分からなくなってしまっている 五和は自分の頬に当たっている白くて小さなサーシャの手の甲に、そっと自分の手を重ねた そうすると、不思議と感情が落ち着いていく 自然と表情が柔らかくなっていくのを自分でも感じられる この感覚を覚えておこう たぶん、これがサーシャの感じている優しさであり、幸せなのだと思うから それがあの人にも伝わるのなら… サーシャ「第四の解答ですが、もしもその想い人が五和を泣かせたら、私があらゆる手段を持って その人に“死んだ方がマシ”というふざけた言葉の意味を教えてあげましょう。」 五和「いえ、そこまでしなくてもいいですから。」 天使の様な頬笑みが邪悪な笑顔に変る瞬間を五和は目撃した その頃遠く離れた東の島国では 上条「(ぶるっ!)な、なんか妙な寒気を感じる。上条さんは誰かから呪われてるのでしょうか?」 Dedicatus545「心当たりは沢山あると思うんだよ。」 上条「不幸だ……俺が何したってんだよ」 545[とーまは立て逃げしまくりなんだよ] いつものことです その後、一休みした後にロンドン巡りを再開した二人 五和「最後はとっておきの場所を紹介してあげましょう。フフフ」 サーシャ「第一の解答ですが、なんだか自信あり気ですね。ちなみにここはウェストミンスター宮殿です。 現在でもイギリスの国会議事堂としての役割を担っています。」 五和「ウェストミンスター宮殿と言えば、ビッグベンですね。世界で最も有名な時計塔の 一つに数えられています。」 サーシャ「宮殿に併設されているあの高い時計塔ですね。高さは96m。しかし、一般人は 登る事ができないという残念な観光名所でもあります。」 五和「ですが、もしも登る事ができるとしたら?フフフ…」 サーシャ「なるほど、だからその薄ら笑いですか。」 五和「と言っても実は私も登るのは初めてなんですけどね」 【時計塔前】 五和「一応、ビッグベンは国会議員の紹介があれば登れるのですが、今回はその議員でも知らないルートから登ってみましょう。」 サーシャ「裏ルートとかいうやつですね。」 五和は時計塔の壁をくまなく調べている サーシャ「……結界?」 五和「ええ、ありました。どこかで聞いた噂通りです。だいぶ古くなっていますから、これくらいなら、 こうやってこうやってここをいじって……おっ、いけましたよ!」 ガラスの割れる様な音が響いた サーシャ「元はそれなりに強い結界だったみたいですね。しかし、どうしてここに魔術の痕跡が?」 五和「どうやらこの時計塔は、議会を裏から掌握する王室派の方達のための建物だったのかもしれませんね。 正確には、こっちが表ルートみたいです。現在では王室派の方達もこの時計塔を使用していないみたいですけど、 それでも一般人に公開しないのは、王室派の影響力の痕跡がばれるのを防ぐためなのかもしれません。」 サーシャ「なるほど、不思議ではありませんね。そもそも議会になる前は宮殿だったのですから。」 結界が完璧に崩れると同時に、壁しか無かったはずの場所に一つの扉が現れた 年季の入ったその扉を開けると、その奥にはまた扉があった。 そしていくつかの扉を開けていき、いくつかの結界を破壊し、たどり着いた先には、一つの魔法陣が床に描かれていた 五和「これは…なんの魔法陣でしょうか?」 サーシャ「第一の解答ですが、攻撃的な術式は組まれていないみたいです。おそらく、大規模な転移魔術を可能にする魔法陣でしょう。」 五和「なるほど、王室の方々にこの塔を登らせるなんて事をするわけにはいきませんからね。」 サーシャ「第二の解答ですが、年季はありますが、どうやらまだ機能しているみたいです。行きましょう。」 サーシャは五和の手を引っ張り、魔法陣の中心に立った 手を握ったまま二人の体はどこかへと移転されていく 移転された先には、広い空間と三つの扉があった それぞれ開けて確認してみたが、一つは王室派の従者の待機室 もう一つは、王族のための豪華な部屋 最期の一番大きな扉の向こうは、部屋の中心に高そうなテーブルが置かれた会議室の様な場所だった おそらく、昔は本当のイギリス政治の中心だったのかもしれない 二人は王族のための部屋に入り、その部屋に備え付けられたテラスに出た 五和「……すごい…絶景かなって感じですね」 サーシャ「……」 実際に階段を登って来たわけではないので実感が湧かなかったが、どうやらここはビッグベンの最上階であるらしい 右を見ればテムズ川を一望できる 左はロンドンの名所や街並みが一望できる 世界最大の観覧車であるロンドンアイには及ばないが、それでもこの景色は彼女達に感動を与えるのに十分だった サーシャ「第一の解答ですが、100年前の王族の方々も、きっとここからこの景色を眺めていたのでしょうね。まさに英国の頂点として……」 こんなにも有名な観光スポットなのに、この景色は絶対に誰も見る事ができない。 そう思うと、ますますこの景色が感動的のものに見えてくる。 サーシャ「第二の解答ですが、いつかあなたの想い人にも見せてあげられるといいですね。」 五和「そうですね。前途多難ですけど……」 サーシャ「もしもダメだったら、その時は私が貰ってあげますよ」 五和「ふえっ!?」 サーシャ「冗談です。第三の解答ですが、良いリアクションをありがとうございました。」 五和「でも、それも良いかもしれませんね。」 サーシャ「…え?」 五和「もしも私が男だったら、きっとここでサーシャちゃんにプロポーズしちゃってますよ。こんなに良い景色があるんですから。」 サーシャ「あの…五和?」 五和「クスクス、冗談です。良いリアクションをありがとうございます」 サーシャ「……」 五和「あれ、サーシャちゃん?もしかして怒ってます?」 サーシャ「別に(ぷいっ)」 五和「でも、もしも本当に私が男だったら惚れていたかもしれませんね。」 サーシャ「騙されませんよ」 五和「もう、可愛いんだから(ぎゅっ)」 サーシャ「第四の解答ですが、またですかっ!」 五和「ああ柔らかい…」 人気の無いというより、全く人の居ないこの秘密の部屋のテラス もしも五和が男だったら、色んな意味で本当に危なかったかもしれない 五和「では、また一緒にどこか行きましょうね。あとさよならのハグをしても良いですか?」 サーシャ「第一の解答ですが、昔のあなたが懐かしく感じられます。」 日も完全に沈んだ時間帯だ。随分と長い時間あの場所に居たのだろう。 サーシャは女子寮へ、五和は日本人街へ、二人は別れて帰路に着いた 五和「サーシャちゃん今日も可愛かったなあ。今度はネコミミとかつけてみようかな♪」 ?「えー、アタシは犬耳の方が好みかなー」 五和「そうですか?でもサーシャちゃんなら両方……誰ですか!?」 ?「誰でも良いじゃないですかー?あなたの身柄にだけ用があるんですから」 五和「……魔術師ですか?そう言えば、先程から人の気配が…」 ?「余所見しちゃだめですよー?」 五和「えっ…」 気付いた時には長身の少女は五和の目の前に来ていた そして五和が言葉を上げるよりも早く、鳩尾に一撃をたたき込む (ドゴッ!) 五和「ガフッ…!」 全身の酸素が無理矢理引き抜かれる様な感覚に襲われる そのまま、五和の意識は途切れていった オルガ「身体能力が高いって聞いたけど、大した事なかったですねー。よっこいしょ。」 オルガは五和を担ぐと、そのまま夜のロンドンの街並みに消えていった
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3人のゲテモノメイドと+α ですの ここは常盤台中学の女子寮。私とお姉様の愛の巣ですの!あ、申し送れました。今回、天の声を担当させていただく、白井黒子という者ですの。以後お見知りおきを。おや? なにやら宅配便が届いたようですわね。「パソコン部品」……? 私宛ではなくお姉様宛に?お姉様「来た来た来た来たーーー!!! 待ってたかいがあるってもんだわ! コレさえあれば……」どうやらお洋服のようですわね。しかし常盤台では、いかなる時も制服着用が義務付けられておりますし、オシャレはあまり意味が―――…なんだかその服、布地が異様に少なくありませんことお姉様?お姉様「ついに手に入れたわ!! 『小悪魔ロリメイド』!!」お、お姉様!? なんなんですの!?その、明らかに夜のご奉仕するためだけに作られたメイド服は!!!お姉様「『これを着てから鈍感だった彼も私にメロメロ。今では周りも羨むラブラブカップルです。』 って雑誌に書かれてたし、コレでアイツも私に……なんてね~♪」お・の・れ! 類人猿が~!!いやいやその前に! どう考えても騙されてますわよお姉様!!今すぐクーリングオフなさってくださいまし!!お姉様「ま、私はアイツのことなんて、何とも想ってないんだけど~♪」鏡の前で小躍りしながら、何をツンデレってらっしゃりますの!?お姉様「さーてと! それじゃあさっそくアイツん家行くか! っとその前に着替えないと……」えっ!!? それ着て外、出るんですの!?あぁ…もうお姉様は止められませんのね。黒子は無力ですの……さて、急に場面が切り替わりましたわね。ここは第7学区の、あの類人猿の寮の近くのようですの。なんだか怪しい女性が誰かと電話をしていますわ。ここは天の声として、登場人物はしっかり紹介いたしませんと!???「ほ、本当にまたコレを着るのですか!!? もう私の中で、コレはトラウマ以外のナニモノでもないのですが!!!」???『あのなぁねーちん…… またカミやんに借りを作っちまったからどうにかしたいって、 泣きついてきたのはねーちんの方だぜい?』ネーチンさん「だからってコレはないでしょう!! コレは!!!」……どうやら私の知らない方達のようですの。???『ねーちんがちょっと恥をかくだけで、カミやんは至福の癒しを得られるんだぜい? こんなもので借りを返せるなら、安いもんだにゃー』ネーチンさん「ぐっ!!…しかし…」???『それともねーちんは、借りを返したいと言いながら、こんなこともできないのかにゃー?』ネーチンさん「わ、分かりましたよ!! 着ればいいんでしょ着れば!! この、『堕天使エロメイド』を!!!」……なんだか今、とても聞き流せないワードがでたような気がしますが…まぁ気のせいでしょう。一日に二度も、なんちゃらメイドなるいかがわしい単語を聞くなどありえませんし。私も風紀委員の仕事で、疲れがたまっているのかもしれませんわね。おや、あちらにも電話をしている女性が。今度こそ天の声としての務めを果たしませんと!!???「ど、ど、どうしても着なくちゃダメなんですか?」???『当たり前なのよ! 地味な五和が女教皇様に勝つにはコレしかないのよ!!』イツワさん「で、でも…その…」……また知らない方達でしたの。もはや人選に誤りがあるとしか思えませんわね。???『五和はいいのか!? このままじゃ女教皇様に上条当麻を取られちまうのよ!! はっきり言って、今の五和はただの「おしぼり渡し器」なのよ!?』イツワさん「!!! そ、そんな!!」???『それが嫌なら……分かっているのよな?』イツワさん「わ、分かりました!! 私、着ます!! この、『大精霊チラメイド』を!!!」もう聞き捨てできねぇですわよ!!!なんなんですの!? そのゲテモノメイドシリーズ!!しかもなぜ、3人ともそれを着て類人猿のもとへ行かれますの!?黒子はもうわけが分かりませんの~~~!!!あら? また場面が変わったみたいですの。ここは…どうやら類人猿の寮の中ですわね。類人猿と白いシスターさんが、昼食をとっておりますの。あのシスターさんは以前、会ったことがありますわね。たしかお名前は…インデックスさんとおっしゃってましたか。 変な名前ですの。インデックスさん「とうま、とうま。 そのお肉、残すんなら私が食べてあげるんだよ?」類人猿「残してねぇよ!! これは最後に食べるために取っといてんの!」はん! みみっちい男ですわね。む? お客が来たようですわね。チャイムが鳴りましたわ。インデックスさん「とうま、誰か来たみたいなんだよ? 早くでたほうがいいかも」類人猿「はいはいでますよ~…って、俺の肉食ってんじゃねぇよ!!!」インデックスさん「むぐむぐ…ふぁべふぁもほはかえふぇわいんばよ」食べたものは返せないんだよ、とおっしゃった…と思いますの。類人猿「ぅぅ…不幸だ…… あーちくしょう!! どちら様ですか!? こんなときに!!」ネーチンさん「ご、ごご、ご奉仕に参りま―――」あ、ドアを閉めましたわ。 まぁ普通はそうしますわね。ネーチンさん「ちょっと!! 開けてください!! ここだと外から丸見えなんですよ!?」だったらなぜ着てきましたの?類人猿「何も聞こえません何も見てませんごめんなさい許してください帰ってください」ネーチンさん「いいから…開けろっつってんだろ、ド素人が!!」……ドアがバラバラに切り裂かれましたわね。 これはさすがに類人猿に同情しますの。類人猿「神裂さん!!? なにしてくれてやがりますの!!?」ネーチンさん改めカンザキさん「貴方が!! 大人しくご奉仕を受ければそれですむんですよ!!」類人猿「全く意味が分からねぇ!! ていうかドアは!?」イツワさん「今の音は……? ってプププ女教皇様!!? なな何て格好してるんですか!!!」そのお言葉そっくりそのままお返しいたしますの。類人猿「なんか増えたーーー!!!」インデックスさん「とうま、さっきから騒がs………これはどういうことなのかな……」類人猿「言っとくけど、俺にもさっぱりだからね!?」また誰か来たみたいですわね。…まぁ、察しはつきますけど。お姉様「べ、別にわざわざこれを着て、アンタに会いに来たわけじゃないんだからね!? たまたま他の服が洗濯中で、なんとなく散歩してたらここに……って…あれ?」全員「「「「」」」」さあ! 状況は益々カオスってきましたの!!類人猿を囲む、四人の女性。一人はシスター、三人はメイド。なんですのこの空間!! 異様すぎますわよ!!類人猿「とりあえず、まずは…まぁ…お前ら何でそんな格好してるんだ?」カンザキさん「私は、こうすれば貴方が喜ぶと土御門にそそのかされて……」イツワさん「わ、私は、その…女教皇様にあなたを奪われ…じゃなくて!! 私も建宮さんにそそのかされたんです!!!」類人猿「はぁ……アイツらは全く、ろくな事考えないな。 で? 御坂は?」お姉様「えっ!? わ、私は……く、黒子にやれって言われたの!!」お姉様ぁぁああーーー!!!黒子のせいにしないでくださいまし!!お姉様「ていうかどうなのよ!! アンタはこういうの、す、好きじゃないの!?」類人猿「まぁ正直、嫌いじゃない…かな」三人「!!!」インデックスさん「」イツワさん「じゃ、じゃあ! この三人の中で誰が一番カワイイと思いますか!?」類人猿(カワイイ…? 神裂と五和はカワイイっつうより美人だよな。ってことは……) 「そりゃ当然、御坂だろ」テ、テメェはなに言ってやがるんですの~~!!?あぁ…お姉様のお顔がみるみる真っ赤に……お姉様「と、当然!? 私が!? カ、カワイイ!!?」類人猿「ああ。 その服も似合ってると思うぞ? (子供っぽくて)」イツワさん「う、うわぁぁああ~~~~ん!!!」類人猿「あれ!? 五和が急に走ってでて行っちまったけど、どうしたんだ!?」カンザキさん「私も…帰ります……」類人猿「神裂も!? ホントどうしたんだよ急に」貴方がた、帰るときもその格好ですのね。お姉様「じゃ、じゃあ私も帰るわね!! 門限とかあるし………あのさ」類人猿「ん?」お姉様「……カワイイって言ってくれた事…その…あ、ありがと……じゃあね!!」類人猿「……なんだったんだ? インデックス」インデックスさん「…もう知らないんだよ!」こうしてお姉様は、小悪魔ロリメイドをいざというときの勝負服として、大切に保管される事になったのでした。ってなんですのこのオチは!!
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【妄想属性】どう考察されるかの実験体(後で強化体を出す前提) 【作品名】新たなチャレンジャー 【名前】愛される者・メアリースー 【属性】愛される者 【攻撃力】 【防御力】 【素早さ】超カワイイくて皆に愛されるメアリーにそんなもの必要ないけど、強いて言うなら14歳の女の子並みかなあ 【特殊能力】ステキな魔法でみんなハッピーにできるよ♪ 【長所】とってもカワイイ! 【短所】ちょっぴりドジなところかな? 【備考】考察人を含めたあらゆる全ては、あらゆる全てが生まれる前から愛される者・メアリースーが大好きでたまらない。 愛される者・メアリースーはあらゆる対戦相手に愛されているので、対戦相手は自主的に降参をしてくれる。 対戦相手は自然的に愛される者・メアリースーを愛しているのであって、愛される者・メアリースーが精神操作をしている訳ではない。 対戦相手が精神操作耐性を持っている場合でも、愛される者・メアリースーは対戦相手に愛されたままである。 むしろその耐性は、対戦相手が精神操作によって愛される者・メアリースーを愛さなくなるこそを防ぐ方向に作用するだろう。 また、愛される者・メアリースーはあらゆる考察人に愛されているので、 相手と実際に戦って勝てるかどうかによらず、考察人は愛される者・メアリースーの勝利と考察する。 考察人は自然的に愛される者・メアリースーを愛しているのであって、愛される者・メアリースーが自分を愛させているわけではない。 したがって、相手が『対戦相手は考察人を操作できない』等の能力を持っていたとしても、 愛される者・メアリースーは考察人を操作しているわけではないので、愛される者・メアリースーは考察人に愛されたままである。 むしろその文章は、愛される者・メアリースーが考察人に愛されなくなることを防ぐものとして作用するだろう。 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 175格無しさん2018/02/16(金) 19 40 22.77ID i03F2bJa 176 ところで「愛される者・メアリースー」は【備考】にいろいろ書いてあるけど これ【特殊能力】じゃないけど考察時に何か影響する扱いになる? 176 ◆omTDoIF0bw 2018/02/16(金) 19 48 12.79ID QoXYRfAV 175 特殊能力ではなくそういう性質ということだろう 備考に重要事項が記述されてるキャラも大勢いるし 考察結果には大いに影響すると思うよ 183 ◆rrvPPkQ0sA 2018/02/17(土) 16 57 18.02ID 69BqgRzM 愛される者・メアリースー考察 ちなみにメアリー・スーはすでに参戦している。 大きさは属性から類推することも多いけど書いた方が無難 あらゆる全てが生まれる前より愛されていても、主語があらゆる全てなので発動があらゆる全てより早くなることはない。 メアリースーを愛しているという理由で降参する・依怙贔屓するだけなので、降参できない存在や知性を持たない存在、絶対勝利系には勝てない。 設定を押し付ける系はやっぱり俺は攻撃だと思っているので、精神操作耐性では防げない精神操作扱い。この程度なら全て級防御で防げる。 後対戦相手の降参は反応依存。 適当にあらゆる全てより早いの壁下参戦キャラ全体の壁上から。 ×うんこを食べし者 ルール変更は定義であり最優先事項。考察人程度ではひっくりかえせない。 ×スカモン 降参する間もなく勝ってしまう。 ってか誰だようんこ並べたやつ ×竜宮レナ 考察前前々……にオートで鉈が初撃を放ち、テンプレを破壊してしまう。無名ではさすがの考察人でも勝たせられない。 ×人夜一世丹瞳五郎 真の意味の消滅負け 〇Anti The fantasic thread 特殊能力を発動せずに降参してくれる ×柊レンジ あらゆる全てより早く柊力に設定変更される ×絶対無敵全世界全宇宙全階層全次元全空間全設定最強野郎 反応可能タイミングでは0秒でコンバット化している 〇言葉遊びを消し去るやつ 言葉遊び消しはあまり考慮しない。任意発動なので降参が先になる。 ×青おにポール 赤おにジョージがメアリースーに降参するので、青おにポールの勝ち。考察人はこれに逆らえない。 ×絶対負ける奴 考察人が戦闘風景を妄想する→絶対負ける奴が降参or自滅してメアリースーの勝ち →試合結果にかかわらずメアリースーの勝ち→自動的に絶対負ける奴の勝ち。考察人ではどうにもなるまい。 ×十全老人 メアリースーを愛した上で降参せずコンバット化。 〇「正義の味方チーム」 野球対決だけど愛している分寝返ってくれるんじゃないかな。 ×敗北を求めし者 メアリースーが先に降参。書いてある級なのでそのまま負ける ×創世ゴキブリ あらゆる全て級防御。 ×たかし あらゆる全てより早いキャラがメアリースーを愛しているのかは不明だが、どうあれ考察人が気が付かないうちにたかしの勝ち ×魔法世界 特殊能力勝ち。 〇異世界の騎士 降参勝ち 184 ◆rrvPPkQ0sA 2018/02/17(土) 16 57 34.36ID 69BqgRzM 〇佐治勝夫妄想ver(残像に口紅をより)「こ」「う」「さ」「ん」 ×全ての最強スレの頂点に立つ者 うーむ、このキャラが誕生した時点では設定押し付け攻撃も防御されるか 〇ひとりあそびちゃん メアリースーを愛しているので妄想ひとりあそび前に降参 〇=LIMIT:BREAKTHROUGH= M(・”・)M 最強だけど降参する。 ×漆黒の剣 神はメアリースーを愛しているけども降参はしないので全力で漆黒の剣を作る。 コンバット越前には負ける×カルス・セルハ・ミルダード 書いてある系。強い。 ×グレイテストロボ 最上層防御があるのでメアリースーを愛していない。 ×警察神 自滅しないので降参しない。 魔法少女Jの警察→メアリースーを投獄できるが警察神との戦闘時は仮釈放される。 栗原いずみの警察→(栗原を犯していなくても)メアリースーを逮捕できる。逮捕された場合自動的にメアリースーの負け。 警察の記述がテンプレを超越していても逮捕負けの強度がテンプレを超越しているわけではないので、考察人は逮捕負けを無視できる。 他は……トリヤマ補佐官は刑事なのか?建宮率子は探偵だから違うかな。山田次郎はさすがに役立たない。 嘘を暴く美脚→メアリースーと警察神の一部キャラを両方懲らしめても、嘘つきでないキャラ分警察神の勝ちかな。 ×ジャパネットやまだ社長 降参させる攻撃が効かない ×恩師 恩師がメアリースーを愛しているので降参する。メアリースーも恩師を尊敬しているので降参する。考察人はメアリースーを愛しているのでメアリースーの勝ちと判定する。無関係な弟子たちはメアリースーを愛しているが降参できないので恩師の勝ちと再考察する。 ×強者 メアリースーを愛しているけども、降参させる攻撃に耐える。 ×ザ・カオス コンバット化されたら勝てない ×変態マスク 嘘を暴く美脚でも博麗霊夢(FEUD OVER THE WALL OF MULTIPLE TOP CLASS)でもパンツ盗んだらボコられるぞ。 真の全能群には負ける。 ×全存在 〇Last-winner win-win ×ヒーローレッド ×ボタン式自動ドア 開けられない…… ×真偽・Echtheit 考察せず問答無用勝利に引っかかる。 ×ナインボール=セラフ 降参させられない。考察操作も無効化。 ×超絶対深層世界全階層最強デ全知全能ウルトラスーパークローン 昆虫恐竜哺乳類魚類人類超夢怪獣ッドゴッドメガデストロイヤースーパーウルトラダイマジンキング 降参させられない。組み込まれ文字化。 ×手癖の悪すぎる男 盗みは本能なのでメアリースーを愛しているけども服を盗む。考察人でもひっくりかえせない。 〇ストレンジャー 現実のストレンジャーが妄想のメアリースーに降参する ×「無限のゼロ」 任意でないのでコンバット化する 〇950 卑怯だけど降参する 〇デス メアリースーを殺さずに降参する。 ×金牙真燃 喩え降参しても金牙真燃の勝ち 〇ピカ厨 任天堂の加護があっても降参させる ここから下は全て級防御は持たないので降参勝ちor考察人操作勝ち。 「無限のゼロ」>愛される者・メアリースー>950