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【名前】 バイカイザー 【読み方】 ばいかいざー 【声】 大槻ケンヂ 【登場作品】 仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド エグゼイドwithレジェンドライダー 【特色/力】 不明 【詳細】 最上魁星が『カイザーシステム』を使って変身したカイザーの最終形態。 『エニグマ』の力で世界融合を成し遂げた2つの世界の最上魁星が装備品の『紫色の銃型武器』を使い、半身のみとなって融合する事で誕生。 『不老不死の命』を獲得したとされる。 2体のカイザーを有していた歯車型の装甲は青が左上半身、赤が右上半身へと纏われている。 ビルドラビットタンクフォーム、エグゼイドアクションゲーマーレベル2と戦う。 【エニグマ】 最上魁星が作り出した平行世界移動装置。 見た目は腕だけの怪物のような状態で『ビルドの世界』、『エグゼイドの世界』で配備されており、劇中で起動した。 モチーフは『ビルドの世界』の個体が『キョーダイン』のガブリン将軍と判明している。 起動する事で2つの世界の融合を促し始める。
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特殊用語集 ※ネタバレあり 個別記事を作るほどではないものや忘れやすいネタなどを纏めています ◆人物名 兄貴 真名:クー・フーリン 幸運値次第ではほぼ必中な対人宝具と対軍宝具両方を持ち合わせ汎用性の高いルーン魔術が使用可能、そのうえ低燃費という強サーヴァント ――のだが出落ちだったり何時の間にか消えてたり対戦相手に恵まれなかったりと何故か不遇 その不遇加減はクラスが違っていたり自鯖であろうと変わらないという徹底ぶりである 姉御 真名:フランシス・ドレイク 彼女を自鯖にした場合は所持金が表示される様になり宝具使用の際は任意の金額を消費して威力を上げることが出来る(十万円ごとに威力+1) 大金を消費した場合の威力は凄まじく、五千万を消費した場合はテキサス州を吹き飛ばしたほど チートスキル【星の開拓者】の持ち主でコンマ次第では地球を飛び出して木星に行ったり生身の人間を連れて英雄の座を行き来したりできる 岸藤契白(代理AA:鶴喰鴎) 髪の毛真拳伝承者:岸波白野と二代目貴女こと負完全:藤村契がフュージョンした最強と最弱のハイブリッド合体戦士 ステータスは:【筋力】:B(4)【耐久】:C(3)【敏捷】:A(5)【魔力】:EX(8)【幸運】:C(3) 過負荷と主人公力とギャグ補正を詰め込んだ超凄いパンチを操りコンマ次第でどんな現象をも再現可能 実際に正義への反発から悪堕ちした桜に平行世界である慎二スレの桜の記憶を植え付け改心させるという荒業を成し遂げた セイバールーズ 真名:アルトリア・ペンドラゴン クマーこと球磨川禊にの言葉によって過負荷側に来た騎士王ことアルトリア・ペンドラゴン ステータスは:【筋力】:C(6)【耐久】:D(5)【敏捷】:D(5)【魔力】:C(6)【幸運】:E-(-1)【宝具】:E- AA上の変化は無いが『』つけて話し英雄を毛嫌いするようになるなど大きく性格が変化した 活躍は士郎を痛めつけた程度でエピローグ後はクマーと共にニート生活をしている デッドプール 初代貴方ウェイド・マクレーンの代理AA……のはずだったが完全に浸食され本人同然である 地味に慎二スレの方に本人がセイバーのサーヴァントとして切嗣に召喚ことが切嗣の手記の中に記されていた メタ知識を活用して大暴れした後で切嗣に令呪で強制され(本人はノリノリ)黒聖杯を破壊した 愛称はデップー 伝説のディーラー (代理AA:リキッド・オセロット) 冬木市に店を構える自動車ディーラー 戦車ある?→そんな物は無い! ロードローラーある?→そんな物は無い! トランスフォーマーある?→有るよ。付いてきな という素晴らしい三段落ちを披露したある意味で今の安心スレを形作った張本人 その後もメガトロンの復活を逸早くデップー達に伝えたり、平行世界ではロックマンやフォルテなどのネットナビを開発したりとかなりのチート ただし全身タイツの狂人や邪神スレイヤーの狂人に世界の命運を託すなど人を見る目は無い バング殿 真名:シシガミ=バング 慎二スレの主役である間桐慎二のサーヴァントとして安価で選ばれ大活躍したイカルガの忍者 地味に掛け声だけだが二度ほど安心スレに出演している アサシンとしては高水準なステータスだが設定の関係上で保有する宝具を使用することが出来ない 満足王 真名:アルトリア・ペンドラゴン 大満足☆カジノで大負けしカリバーとアヴァロンを借金のカタとして取られたセイバーに憑依神刀・大満足新次元を代わりに渡したことで誕生 他の参加者を大満足新次元に送った後はマスターであるケイネス先生を満足させるため能力を応用して平行世界の聖杯戦争に参加していたりする ケイネス先生専用鯖で彼女が召喚された場合はケイネス先生は満足聖杯戦争時の同一人物となる 登場した場合は基本的に倒すことはできず下手に刺激すると満足の逆相違に送られる場合もあるので勝手に平行世界に行くことを神に祈るしか無い クラスはセイヴァーで正式名称はアルトリア・サティスファクション ◆単語名 クラス:キャスター 不憫枠 方向性は違うがどのサーヴァントであろうと不遇な目に合うことが多いクラスでよくネタにされる 特にキャス狐はその傾向が顕著 クラス:バーサーカー 空気枠 エクストラクラスが出れば真っ先にハブられ、出てきたとしても出オチか何時の間にか居なくなってるかである ネタにすらされない分キャスターよりも不遇 コンマ神 乱心院さんの天敵であり生粋のエンターテイナー 出現頻度はその時々によって異なるが出てくる度に笑いを提供してくれる サテライトキャノン 正式名称:魔力増幅機構搭載マジカルサテライトキャノンX キャス狐が二度目にして完成させた大量破壊兵器であり900%まで魔力を増幅させることが出来るためソコソコの魔力を込めれば十分に射出可能 その威力は大聖杯もろとも円蔵山を消し飛ばすほど 細部が未完成で一度射出すれば壊れてしまう初期型も存在する 慎二スレ 乱心院さんがコンマスレを建てる前にやっていたシンプルなタイプの安価聖杯戦争スレ このスレで登場したサーヴァント達は特殊な場合に召喚されることがある 例:球磨川禊、ヴァッシュ・ザ・スタンピード スレ内の通称はワカメスレ 聖人 何かと弄られる人たちの称号 ジャンヌ、マリア様、ゲオルギウスなどみんな超一流クラスの聖人なのだが、原作における円卓の騎士みたいになってる テキサス ジェロニモの故郷でメガトロンが復活したアメリカの一州 メガトロンを狙った姉御の五千万砲によって物理的に地図から消された 七誌聖の輝かしい戦績 転校初日に心の読める子をデレさせ、友達認定 家で鍛錬していたところをバーサーカーに襲撃されるも、その身体の1/3を消滅させ撃退 友達が町ぐるみでいじめられているときき諸悪の根元らしき村長邸宅へ殴り込み。拉致監禁成功 ランサー対ライダーを目撃、乱入してランサーへカウンターをぶち込み「なるほど、マスターを名乗って油断をさそいやがったか!」と評される アサシンに襲われるが敏捷に差がありすぎて判定すら起こらず逃走成功 鯖基準のステータスを得る宝具を発動した直死の魔眼持ち暗殺者を素手でボコる 同上の相手に「完全な命」と評され、忠誠と信愛を誓われる 最優のサーヴァントセイバーと遭遇。ひとしきりボコボコにしたあと完全回復させて信用される アーチャーに襲われるも、ワンパンで致命的なダメージを負わせて相手が思わず素にもどる 大ピンチに同盟組んだわけでもないサーヴァントが助けに来る。協力必殺技で不死身のサーヴァント消滅 令呪を2画使用して強化されたサーヴァントの宝具を初見で回避、歩いて近寄りカウンターで撃破 自らの起源に寝ている間に覚醒。『根性いれるとすごく強くなる』以上の理論は自分でもよくわかっていないし、限界もない 今回1,2を争う強さのはずのサーヴァント、キャスターを「あたしの心配をしてくれる可愛いやつ」と評価 その様を見たヤンデレレズが百合に目覚め、愛を悟る 魔術工房内で宝具まで使用したキャスターを物理で突破。愛でる 魔力過剰で暴走し狂化されたキャスターも難なく二撃決着 ※誇張の類は一切無い。この後にランサーに宝具とスキルのゴリ押しで一度は死亡するも仲間の力を借り倒すことに成功する 聖杯戦争後はフリーの魔術師になった典子と組み聖杯戦争の被害を管理する活動をしており新たな戦績を刻んでいることだろう 満足教 満足神を信仰している集団で一種の魔術形態、関西聖杯戦争では監督役に務めた 一見すると怪しい新興宗教にしか見えないが凶行を行う旦那と龍之介を倒すべく全力で探すなど妙に善玉の組織 また交流の場である満足喫茶や御神体を祀る満足神社、そして収入源の大満足☆カジノを合法的に置くなどその影響力は計り知れない
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ヒロイン 出題編(無印) 単行本 回答編(解) 単行本 完結編 単行本 レナ 鬼隠し編 全2巻 罪滅し編 1~2巻 ─ ─ 魅音 綿流し編 全2巻 目明し編 1~2巻 ─ ─ 沙都子 祟殺し編 全2巻 ─ ─ ─ ─ 梨花 暇潰し編 全2巻 皆殺し編 未発表 祭囃し編 未発表 外伝 宵越し編 全2巻 ─ ─ ─ ─ 出題編では「綿流し」の晩に起きる殺人事件を、回答編ではその動機を描く。 各出題編はいわゆる「平行世界」であり、直接の関連性は無いが、 各シナリオを追うごとに、少しずつ「雛見沢」の秘密が明かされていく構造となっている。 上記理由により、出題編4話→回答編4話の順にプレイ及び視聴するのが望ましいが 物量が多いのでとても大変。 そこで、出題編は短時間で読めるコミック版で読み、回答編はアニメで観るのがオススメ。 (コミック版回答編はまだ完結していないので)
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澪「ああん?辞めたいだとお!?」 律「あーごめん、その子知恵遅れなんだ」 律「ドラムは楽しいぜ!」 澪「私がいつ言ったの?何時何分何秒?地球が何回まわった日?」 唯「憂のお腹が妊娠したみたいになってるよ!」 唯「犯人は……わたしだ!」 唯「平行世界の私達!?」 唯 「楽しい楽しい平沢家っ!!!」 唯「こぴー?」 さわ子「なりきり魔法少女マジカル澪ちゃん!」 唯「ポケうい、ゲットだよ!」 唯「りっちゃんに無理矢理犯された…」グスッ 憂梓純「私達の生まれた街を…」 律「狼人間!」 梓「神様など信じない」 唯「幸せの鏡」 梓「ほのぼの和さわです」 和「汚物をぶちまけろ」 梓「みんなのアイドル、あずにゃんです」 唯「憂、ちゃんといつも通り笑えてる?」 その2 その3 その4 その5 その6 その7 その8 その9 その10 戻る
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1 紬と梓 ※あずにゃん誕生日SS 2012/11/11 http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1352641828/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る ムギと梓が入れ替わったような。 この平行世界に行ってみたいような。 -- (名無しさん) 2016-07-21 20 15 11 不思議で綺麗な話だな。 工夫の跡が随所に見られる。 -- (名無しさん) 2015-04-05 01 31 24 可愛過ぎ! -- (じゅわ〜) 2012-11-19 22 51 56 まゆげかわいい〜 -- (名無しさん) 2012-11-19 19 23 19 とても読みやすい -- (名無しさん) 2012-11-13 00 48 18 イマイチかな -- (名無しさん) 2012-11-12 23 56 39 なんつーか、凄く素敵な話だな。 読後感がいい。 -- (名無しさん) 2012-11-12 22 30 23
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第九章 次の日、俺は一昨日のプールの疲れを思い出したかのように思いっくそ寝過ごして十時に目を覚ました。 いつもなら二時間くらい前に妹の必殺ボディーアタックによって起床を余儀なくされているところだが、珍しい日もあるものである。きっと夏休みぐらいはゆっくりさせてやろうという妹(か妹に命令した母親)の取り計らいだろう。助かるぜ。 起きてすぐ、俺はもはや習慣化している携帯電話の位置確認を行った。 机の上か枕元か。 探すこと三秒、そいつは問題なく枕元で見つかり、俺はここが平行世界であるという結論をすぐさま導き出した。順番から言えばこれで正しいはずだ。もちろんこの状況に正しいという言葉を用いていいかどうかは甚だ疑問だが。 「いたた」 起きあがろうとしたところで、俺は節々が妙に痛いことに気づいた。両脚に鈍痛がある。 「こりゃ筋肉痛だ」 それも、猛烈な痛みを伴うやつ。デパートを半日歩き回ったくらいではこうまでにはならない。俺はとりあえずそこらへんにあった筋肉痛用の塗り薬を脚全体に塗りたくってベッドに横になり、思考を巡らした。 いつになく激しい筋肉痛。デパートを歩き回ったことなんかが理由ではない。おそらく他に理由があるのだ。 答えはすぐに見つかった。 腕を眼前にかざしてみて気づいたのだが、俺はなんと、デパートに行った昨日よりも明らかに日焼けしていたのである。そう。まるでプールに行った次の日みたいにな。 ここから割り出される答えは一つしかなかった。 「この身体はプールに行った次の日の身体だ」 なぜかは知らん。きっと複雑な論理が成り立っているんだろうが、理解できる気もしないしする気もないね。とにかく、身体は二世界間では共有していないのだろうというのが解っただけだ。元の世界の身体と平行世界の身体と、俺は二つの身体を持っていることになる。 その日は特になにもなかった。 ハルヒからの電話もなく、かといって宿題を自主的に済ませる気にもならず、ただ疲労と筋肉痛にうなされているだけで日が暮れた。まあこういう日があってもいいだろうよ。そうじゃないと俺が持たん。肉体的にも、精神的にも。 夕飯を食べて風呂に入ってから、自室に引きこもってクーラーをつけ、床に転がって夏休み前に長門から借り受けたハードカバーを惰性で読んでいるうちに俺は眠ってしまった。 元の世界に戻って翌日、つまりデパートに行った次の日のことだ。 一日分の休憩が入ったおかげでずいぶんと心を休めることができたように思う。運のいいことに朝っぱらからハルヒが電話をかけてきて「今すぐ駅前集合だから」とか言い出すことはなく、おかげで俺は落ち着いた気分で朝比奈さんとの約束を果たすことができた。 午前八時半――。 いくら朝比奈さんとの待ち合わせとはいえ、三十分も前では早く来すぎちまったかと思っていたら駅前集合場所にはすでに朝比奈さんの麗しき姿があった。これだけ早く来てりゃ俺がビリになるわけだな。 「朝比奈さーん」 俺は自転車を置いてから小走りでその小柄な背中へと向かった。地面にはまだいくつか水たまりがあって、昨日の夕方まで雨が降り続いていたことを示している。 俺が呼び止めると朝比奈さんの栗色の髪が振り返った。 「あ、キョンくん」 「すみません、遅くなってしまって」 「いえ、あたしも今きたとこですから」 一応、定型のやりとりを交わしておくが、この様子では一時間前から待っていたような気もするね。朝比奈さんは首筋にうっすらと汗をかいていた。 「ええと、俺に話したいことがあるらしいですけど……」 「はい」 一日で気持ちの整理がついたのか、今日の朝比奈さんはやんわりと微笑んでいた。それは部室で俺にお茶を支給してくれる時のあの翳りのない微笑と同じであり、昨日のような重暗さはどこにも見あたらない。その美しさと言えば、そんなに感情のコントロールがうまい人だったかと疑問に感じてしまうほどだ。とにかく青葉の木洩れ日を受けて朝比奈さんは輝いて見え、俺の頬も自然とやわらかくなった。 だから朝比奈さんが、 「せっかくですから、散歩しながらにしませんか?」 と提案したときも、俺は満面の笑みでもって賛成したね。散歩という単語をデートと書き換えてくれたらなお良いのだが、そこまでは俺も要求しないさ。 「じゃあキョンくん、行きましょう」 俺は朝比奈さんの隣にぴったり並んで歩き出した。 散歩、というだけで特別どこへ行こうという目的意識はなかったものの、気づいたら俺たちは川沿いの道を歩いていた。このまま進めば高級分譲マンションに突き当たる道である。朝比奈さんと二人きりのシチュエーションではほぼ確実にこの場所を通っているような気がするが、もしかすると身体にここを通るようインプットされているのかもしれん。 今日はわりと暑さも控えめのようで、時折吹き抜けるそよ風が気持ちいい散歩日和であった。ついこの間まで淡い桃色の花弁をつけていた桜並木は、今やすっかり青葉を茂らせて太陽光にキラキラと輝き、その傍らにはチョロチョロと涼しげな音を立てて小さな川が流れている。 散策にはうってつけの河川敷を俺と朝比奈さんは会話もロクになくゆったりと歩いていた。朝比奈さんはただ散歩を楽しんでいるようにも見えたし、俺に話すべきことをどのタイミングで切り出すか考えているようでもあった。 「なんだか、のどかですねぇ」 休みだけに手軽なレジャーを楽しむ家族連れもいくつか見受けられ、朝比奈さんはチョコチョコとはしゃぎ回る子供に優しい眼差しを送りながら呟いた。のどか、という単語と世界が分裂しているという今の状況があまりにも不釣り合いで、俺はただ「ええ、まあ」とだけ答える。 「ねえキョンくん。こんなふうにして歩いてると、ずっと昔のことを思い出しませんか?」 「ずっと昔っていうと……ああ、一番最初の時の……去年の五月ごろでしたっけ?」 たった一年前のことが、ああもうずっと昔のことなんだなあと俺は妙に感慨にふけってしまう。確かにいろんなことがありすぎた。こうやって最初の頃のことを思い出すのも、もう何度目になるのだろうか。 「あの頃みたいな穏やかで楽しい時間が、いつまでも続けばよかったんですけどねえ。永遠に――キョンくんはそう思いませんか?」 「思いますよ、当然」 俺は正直に答えた。しかし、朝比奈さんが「続けばよかった」と過去形にしたことが、俺の心をにわかに不安にさせた。 「あたし、この一年間ずっとそう思ってました。こんなふうな時間がずっと続けばいい、まだ大丈夫、まだ時間があるってずっと思いながら、とうとう一年が経っちゃったんです」 「わかりますよ」 俺だってそうだ。こんな時間がずっと続けばいいと思いながら、この一年を過ごしてきた。ハルヒの力がなくなるとか、朝比奈さんが引退するとか、そういう嫌なことから目を逸らし続けて、しかし、季節が移り変わるにつれて形容しがたい焦りが俺にじりじりと募っていった。そして今、ついに二度目の夏休みを迎えたのだ。目を逸らし続けた嫌なことが、今、片っ端から目の前にある。 「そろそろタイムリミット、というわけですね」 「…………」 朝比奈さんは何も答えず、ただ歩みを止めてうつむいた。話がだんだん核心へと近づいていることに気づいたからだろう。しばらく沈黙が流れ、そろそろ俺の方から声をかけてみようかと思った頃、朝比奈さんは顔を上げ、答える代わりに俺の腕をかすかな力で引っ張った。 「キョンくん、こっち」 朝比奈さんが指を差してちょこんと座り込んだベンチが、一年前、朝比奈さんに衝撃告白を受けた思い出のベンチだと気づくのに時間はいらなかった。俺も同じように腰掛けた木製ベンチの固い感触は、あの時とまるで変わっていない。 「…………」 やはりと言うか、朝比奈さんはなかなか話し出そうとしなかった。ここで話そうとは決意したものの、どうやって切り出せばいいか悩んでる、みたいな感じだ。 なんだか去年の五月を思い出すね。あの時も朝比奈さんは黙り込んでしまった。ちょうどこんなふうに。 いい加減に沈黙を居苦しく感じてきたときだった。朝比奈さんはやにわに顔を上げ、俺と目を合わせて一息にこう言った。 「あたし、もしかするとキョンくんと二度と会えなくなるかもしれません」 言葉の意味はよく解らなかったが。 ただ、そうやって俺に訴えた朝比奈さんの声には真摯な響きがあって、やはりただごとではないという雰囲気を感じさせた。 よっぽど泣き出してしまうかと思ったけどな。 朝比奈さんの声は少しうわずっていて、目は心なしかうるうるしていた。以前の朝比奈さんだったら泣いていただろう。間違いなく。 しかし朝比奈さんは泣かなかった。 泣くのを必死で堪えるようなうわずった声になりながらも、涙は絶対にこぼさなかった。そんな朝比奈さんの涙を堪える表情は、むしろ泣き顔よりもいたましく感じられて――。 瞬間、俺はびくりとしてしまった。 朝比奈さんのうわずった声の調子や、悲しみに耐える表情が、いつか見た朝比奈さん(大)にとてもよく似ていたからである。朝比奈さんは確実に大人になりつつある。そんな当たり前の事実が、俺に泣きすがってくれないというのとはまた別な意味で、どうにも俺を憂鬱にさせた。時間は着実に未来に向かって進んでいる。 「この世界の時間軸は、もうすぐ止まってしまうんです」 ひとしきり感情を抑えるような間をあけた後、朝比奈さんはまずそう言った。声が調子がいつもの朝比奈さんのそれに戻っていることに安堵してしまう俺は、情けない奴なんだろうな、きっと。 「今、この時間を表す時間軸はふたつあります。あたしが今キョンくんと話しているこの時間軸と、涼宮さんが創り出した平行世界の時間軸のふたつ。……そのことは知ってますよね?」 「ええ」 一組のカップルがベンチの前を通り過ぎていくのを目で追いながら、俺は答えた。 「実は、キョンくんがこちらの世界にいる間、平行世界の時間の流れは停止しています。同じように、キョンくんが平行世界にいる間はこちらの世界の時間が凍結しているんです。だからキョンくんはこの世界とあちらの世界で、同じ時間を二回分経験しなくてはならないの」 「それはまあ、実体験済みですけど」 いい加減飽きてきた頃合いである。 「キョンくんがいる間は時間が流れていて、いなくなると凍結する。そしてキョンくんがあちらの世界から戻ってくると、また時間が流れ出す――。この世界の時間軸は今、キョンくん本意の進み方をしているんです」 「俺本意とはまた大仰な言い方ですね。俺はそんな偉いモンになった覚えはないんですが」 「涼宮さんがそうしたんです」 朝比奈さんは視線を交えず俯いたまま言った。やっぱりハルヒか。 「何がしたいんでしょうね、あいつは。俺だけが二つの世界を行き来できて、しかもその世界の時間は俺が支配しているようなもんだ。また俺にどちらの世界がいいか選ばせるとか、そういう感じですか?」 「解りません」 できればご遠慮願いたいね。だいたい、なぜみんな俺にばかり選択を迫るんだ。ハルヒに連れ込まれた閉鎖空間でもそうだったし、十二月の世界改変の時もそうだった。無能で浅知恵の俺なんぞにそんな選択をさせるなんて、もはや犯罪の域に達しているぜ。 「今はまだ、いいんです」 どのくらいの間二人して川面を見つめていたのか、朝比奈さんがポツリと洩らした。 「どういうことですか?」 「今はまだ、キョンくんが眠ることによって二つの時間軸を制御できるから。でもいつか、その制御が効かなくなるときが来るんです」 「俺が眠っても別の世界に行けなくなる、ってことですか?」 「そう」 駆け回る子供を追いかける朝比奈さんの眼差しは、なんとなく憂鬱そうだった。 「いつか――いいえ、いつだって、涼宮さんが望めば世界は閉ざされかねません。もし平行世界の方を涼宮さんが選んだら、この世界の時間軸や未来は」 「永久に凍結したまま、というわけですね」 俺はデパートでの長門との会話を思い出していた。 ハルヒが情報改変能力を失うのは、情報爆発が起こった直後。長門はそう言った。 つまりその瞬間にハルヒはあらゆる力を失うのである。もちろん世界を創り出す力も、世界を閉ざす力も。 だとしたら――。 頭の悪い俺でもはっきりと解った。 ハルヒはおそらく、情報改変能力を失う前に一方の世界を選んで、もう一方の世界を永遠に閉ざしてしまうだろう。二つの世界をほったらかしにしないくらいの良識は持ち合わせている奴だ。 やっとつながったのである。平行世界、ハルヒの情報改変能力の喪失、そして情報爆発。 身体がぞくぞくしてきた。 武者震いではない。恐怖心的な震えである。考えてみればいい。長門は言ったのだ。情報爆発は一ヶ月以内に起こる、と。 するとどうだ。情報爆発の瞬間にハルヒは情報改変能力を失う。そして、ハルヒは情報改変能力を失う前に世界を閉ざしてしまうだろう。 ようするに、と俺は深く息を吐く。そうでもしないと卒倒してしまいそうだった。 一ヶ月以内、この夏休み中にそんなことが起こるのである。つまり、どちらかの世界が選ばれて、どちらかの世界は永遠に凍結されてしまうということが。 未来を感じずにいられなかった。 二学期の始業式を、俺はいったいどんな顔で迎えるのだろう。嫌な想像しかできない俺を、誰かどうにかしてほしい。 帰り道、俺と朝比奈さんの間に会話はなかった。 朝比奈さんは重大ミスをやらかしてしまった部下のように終始俯いたままで、ふとした瞬間に俺と身体が触れても何も反応を示さなかった。俺と一緒にいることに慣れたのかもしれないし、そんなことを気にする余裕がなかったのかもしれん。どっちでもいいことだ。 俺は俺で憂鬱だった。 もちろん朝比奈さんの話の内容も影響していたが、それと同程度に、あるいはそれ以上に、時間がないという焦りが脳組織を支配していた。 残り一ヶ月の期限。ハルヒの力が失われるまでの限られた時間。朝比奈さんの引退。俺がSOS団で過ごせる日々。 そういう今まで考えないようにしてきたことが正体不明の焦りとともに波のように押し寄せてきて、俺を飲み込んでしまったのである。今のうちに何かできることをしておくべきだと思うのに、いざとなると何をすべきかさっぱり思いつかない。ハルヒが朝比奈さんの引退を前にして物憂げに青空を眺めていたときの心境も、今ならわかるような気がする。 そうして苛立ちばかりむやみに蓄積させて家に帰ると、俺はただ一日中ぼんやりとしていた。誰からも電話はなかったし、おかしなことも起こらなかった。 十一時を過ぎた頃、俺は思いだしたように携帯電話を机の上にセットするとベッドに伏せた。 第十章 TOP
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世界概要 ※初期案なので今後変更されていく予定 世界概要 誤世界 地理英国(エイコク) 日本連合 米国(ベイコク) 亜細亜蒙国(モウコク) 仏国(フツコク) 尼亜諸王国(ニアショオウコク) 印度連邦共和国(インドレンポウ) 暹羅驃双王国(シャムピューソウオウコク) 南鮮・北鮮 中華 中南米メキシ帝国 南米西方保護区 カリブ海及周辺 その他 アフリカ オセアニア 旧アラビア半島 ヨーロッパ コメント 誤世界 現実世界とは異なる、間違った進化を遂げた平行世界のこと。 地理 英国(エイコク) 近世まで鎖国政策を取り、他のヨーロッパ諸国が植民地化される中唯一独立を保った国。 第二次世界大戦で壊滅的な被害を追うが、奇跡的な経済回復を遂げ、世界有数の先進国となる。 現実世界で言う日本の立ち位置。ノブナガセブンでは主人公達の生まれ故郷。 日本連合 日本と蝦夷王国(現実世界の北海道)琉球王国(同一沖縄)その他いくつかの植民地の連合国家。 産業革命と大航海時代の覇者で、いつの時代の人間がアメリカ大陸に相当する地域を発見したかによって複数の誤世界に分岐する。 米国(ベイコク) 東に海を渡った日本人が支配者になり起こした国。 現実世界で言うアメリカで略称は”米国”だが、渡った日本人によって正式名称が若干異なる。 また支配領域も誤世界によって異なる(カナダやメキシコまで領土になっているかどうか) 亜細亜 蒙国(モウコク) 現実世界で言うモンゴルの一族が、ロシアを始めとするソビエト連邦の領域まで領土を広げた国。 イスラム系の回族の影響を強く受け、イスラム共産主義の実践国。 旧ソビエト在住の白人は長く奴隷として虐げられていた。 仏国(フツコク) 現実世界で言うフランス領インドシナ(ベトナム・ラオス・カンボジア)に当たる部分に建国された国。 フランスに当たる役割を担い、フランスを植民地にして支配する。 尼亜諸王国(ニアショオウコク) 現実世界のインドネシア(ただしニューギニア島を含まず)とマレーシアの領域に広がる諸王国の集合体。 王の代表は数年おきに行われる、”試練”と呼ばれる厳しい競争に打ち勝ったものがなる。 現実世界で言うイタリアの役目を担う。 印度連邦共和国(インドレンポウ) 現実世界のインドは元よりパキスタン・バングラディッシュを含む領土に当たる土地。 日本を始めとする亜細亜列強の共同統治を経て独立し、複数の共和国からなる連邦となる。 暹羅驃双王国(シャムピューソウオウコク) 現実世界で言うタイとミャンマー、それぞれの王国の王が共同統治で収める土地。 イメージとしてはチェコスロバキア。 南鮮・北鮮 現実世界で言うところの朝鮮一帯。第一次世界大戦で南側を米国寄り、北側を蒙国寄りの国に分割される。 イメージとしてはドイツ。 中華 いわゆる現実世界で言うところの中国だが、アヘン戦争や満州国建国に相当する事件が起きなかったため共産国でなく資本主義国家として存在し、現実世界と比較すると国力強め、人口少なめ。 現実世界で言うスペインの役目を担い、現実世界の南米のスペイン植民地(後に独立)に当たる地域は、この国の旧領土である。 中南米 メキシ帝国 米国の南にある、皇帝を冠する帝国。 南米西方保護区 アマゾン一帯、現実世界で言うブラジルの国のある辺りは植民地化されず、亜細亜列強の保護区として不可侵条約が結ばれている。 カリブ海及周辺 第二次世界大戦中に大英帝国が侵略。戦争終結と同時に諸国に独立する。 その他 南米のいくつかの国(現実世界で言うスペイン由来)は中華の植民地だったが独立する。 公用語は旧支配地の中華語がそのまま用いられている。 アフリカ 文明レベルは高くないが植民地化されず、亜細亜列強からは保護区として不可侵条約が結ばれ、原住民との公益が行われている。 オセアニア オーストラリア大陸とニューギニア島・ニュージーランドに当たる領土は上述のアフリカ同様保護区扱い。 旧アラビア半島 英国が第二次世界大戦時に地域一帯を占領したが、米国の超魔導兵器の投下により壊滅的な被害を受ける。 ヨーロッパ 亜細亜諸国に蹂躙され、軒並み長い歴史で植民地化されていたが、近年いくつかの国が独立を果たす。 その中でも海に地の利のある北欧のヴァイキングは、蒙国との共闘から敵対まで様々な世界線に分岐する コメント この誤世界の最大の問題点は、アラスカ経由でアメリカ大陸行かせようとしてるルート設定だよなあ。寒さ考えるとかなり無理ゲー。それでも将門義経クラスなら何とかしそうだし、戦国武将ルートなら普通に太平洋渡ってハワイまで行けそう -- 管理人 (2019-11-15 10 51 23) 名前 コメント
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【名前】シルフィード 【性別】女 【年齢】100(それでも若い方やで・シルフィード談) 【職業】魔法の世界のネコ型妖精 【特徴】ターコイズブルーとエメラルドグリーンの瞳 【好き】なでなで、魚料理全般 【嫌い】閉所、暗所、酒 【特技】飛行(ただし、目立つので隠している) 【趣味】昼寝 【人間関係】 四十物ほのか 最初に出会った存在。選ばれた戦士であることを告げた。 半井瞠 2人目の戦士であると感じ取った。 蓮城有沙 うわさは聞いている。 【詳細】 魔法の世界からやってきた、妖精。 人間界、ひいては数多に存在する平行世界の危機を救う戦士を探すべく、人間界に降り立つ。 ……で、出た先が東原学園内で歩き回っているうちにぶっ倒れてしまう。 そこで、四十物に拾われ初等部寮のマスコットとなった。 シルフィードだから、「しぃ」という四十物の名付けはちょっと不服だが受け入れている 【備考】 何故かなんJ語が染みついている
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ゆたかはようやく見つかった親友に駆け寄ろうとしたが、何か様子がおかしい 知り合いらしきウエディングドレス姿の男と一緒に自分を待ち構えてる、いやむしろ臨戦体制に入ってるといったほうが良いか。 不安に思った彼女はとりあえずみなみに声をかけてみることにした 「えっ・・・・・・とみなみちゃん!」 「ゆたくぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!俺はてめぇを許s(ry」 「待って6/さん!このゆたかはなんか違う」 式はアレだったがこの二人はもうすっかり夫婦である。 「何が違うんだ!」 「何故だか私の知ってるゆたかと違う気がするの・・・・・・」 「違うって何処が・・・・・・まあみなみの言うことなんだから信じるぜ」 「6/さん・・・・・・」 「みなみ・・・・・・」 「あのぅ・・・・・・」 ラブラブ空間になりかけていた二人を止めたのはゆたかだった 「みなみちゃん、声変わった?」 「何を言っているんだ? 俺の嫁の声は昔からこうだぞ」 「そういうゆたかも声変わった・・・・・・長谷川ボイスじゃなくなってる」 「! そういえばやたら甘ったるい声じゃなくなってるな」 6/はアニメをみなみの出る話だけは見てたので、その友人のゆたかの声も思い出したのだ 目の前のゆたかも普通に妹キャラボイスだったから最初は違和感無かったが。 「えっと、つまりあなたは私の知ってるみなみちゃんとは別人だってことですね?」 「うん、あなたが私の知ってるゆたかなら文化祭でみんなでチアダンスを踊ったはず」 「そっか! じゃあ私の知ってるみなみちゃんは文化祭でメイド喫茶をやるためにツンデレメイドの練習をしたってことになるね!」 「なあ、そろそろ次の行動方針を考えないか?」 マニアックな話になりそうだったためか6/が流れを断ち切ってきた 「6/さんが望むところならどこまでも・・・・・・」 「私はとりあえず私の世界から来たみなみちゃんにも会いたいな」 「ドラマCDボイスのみなみか、俺も会ってみたいものだな」 「・・・・・・私も興味ある」 みなみの表情が少し曇ったが、それでも彼女は同意する。 平行世界の自分への嫉妬というのは複雑なものだ 「よ、よし!とりあえずここを離れようぜ! やつらに居場所を知られてしまってるからな!」 失言をしてしまったことに気づいた6/は、その場のノリと勢いで 二人の腕を引っ張って夢の国を離れていくのであった・・・・・・ 【二日目・午前一時頃/夢の国出口】 【◆6/WWxs9O1s氏@現実】 [状態]ウエディングドレス [装備]なにか [道具]なにか [思考]1.ゆたかその他大勢……絶対ゆるさねえぞ!! 2.やつらを倒す戦力を整える 3.同盟じゃないゆたかは保護 4.異世界の嫁には興味有り 【岩崎みなみ@らき☆すた】 [状態]タキシード姿 [装備]なにか [道具]なにか [思考]1.生き残って6/とちゃんと結婚式をあげる 2.同盟じゃないゆたかは保護 3.異世界の自分に興味有り 【小早川ゆたか@らき☆すた(DS・ドラマCD版)】 [状態]健康 [装備]不明 [道具]不明 [思考]1.こっちの世界のみなみちゃんも優しい 2.二人の保護を受ける。6/のことも信用した様子 3.みなみ(DS・ドラマCD版)を探す ※かがみウザイ同盟のゆたかとは平行世界の別人です。
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人魚を知ってる? そう、あの下半身が魚で上半身が人の女の姿のあれ。人魚姫の最後に泡になっや、そう人魚。若い女性がマーメイド、男の場合はマーマン。男もいるんだぜ。知らなかっただろ。 元はといえばジュゴンの見間違いから端を発したという話なんだけど、科学的根拠はないらしいんだ。要するに、本当にいるかもしれない。 1月20日午後3時27分 ??????・???? やあ、待った?いやーごめんね、雪にけっこう足をとられちゃっててさ。つかこんな大雪って何年ぶりってレベルじゃないですか。例年の7倍って異常でしょ。いくら地球温暖化のせいだからって、ここまでひどいもんなんだね。そうそう、地球のテッペンの氷が解けて、その冷気が下がってきてこの異常な寒さなわけ。地球温暖化って暑いだけじゃないんだよね。 こっちから呼び出しておいてごめんね、遅れて。あ、注文ってもうした?まだね。えーっと、じゃあ店員さーんいちじくのパフェとアップルパイ、あとレモンティーふたつお願いします。大丈夫、わたしがおごるから。ほら、遅れた代わりに。 ささ本題。 この前は人魚についてはなしたけど、まぁ人魚のとき同様にわたしは嘘をつかないし、冗談半分で聞き流してくれ。 この『世界』というのは8個あるんだ。平行世界ってやつだ。君がいるここの『世界』には人魚がいる。けど、ここ以外にも『世界』はあるんだ。 ある『世界』にはゾンビ、ある『世界』には狼男、ある『世界』にはケンタウロス、ある『世界』にはドグラニュート、ドグラニュートってのは半分が人間で半分が龍の生き物ね。残りの3つの世界にはハルピュイアっていう鳥女、ギルタブルルっていう蠍人間、ホムンクルスという名の動く機械。「バンパイア」はいないってのがどことなく笑えるよね。 そんな愉快な世界が8つ。なんで世界なんてつくったのかってのは、ちゃんと理由があるんだけど、それはまた別のときにはなすよ。 でだ。 その平行世界、平行のくせしてその世界にほかの世界からいくことができる。 その方法が「その世界にしかいない生き物を見る」ということなわけだよ。 ただ君もわかっているように、それぞれの世界でその「生き物」はメジャー化しそうになっている。さっきいた機械の生き物がいる世界、まぁ正確にいえば作り出される世界では機械にたいしての文化が発達している。その世界には「飛行機」っていう空飛ぶ鉄の乗り物があったりしてだね…… ??月??日午前7時27分 ????? 朝起きたら世界が変わっている。そんなことを夢見ていた。 どうしようもない毎日。空っぽの箱を積み上げるような、意味のない日々を続けるだけの日常。人間の手によって作り出されたおとぎ話とはちがって、もやもやした主人公である自分に嫌気がさしていた。 彼氏なし、処女、友達なし、勉強才能ともに平均を下回る。そんな自分がダイッキライだった。 自分なんてこの世界に生きてる価値ない。人間の中の無駄。アイデンティティなんて存在してない。あったとしても、それはわたしの手から、すでにリンゴ飴のように落ちた、用のない塊でしかない。 だからこそ戸惑っている自分が、今ここにいる。 くだらない日々に嫌気がさしていたのは本当だ。だけど、いざそれはなくなってみれば大切なものに感じる。 窓の向こうの世界、その世界はやけに静かだ。せわしなく動く、ゴキブリのような輝きを放つ車などは見当たらない。 生物のいない世界。 いや、正確にいえば「わたし」という生物が生き残っている。いや、わたしは本当は生物じゃないから今ここにいるのかもしれない。