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アキラ 725 名前 3/1 Mail sage 投稿日 2009/11/29(日) 23 06 07 [ 0 ]淳一メール見て過去の記憶がよみがえりました 私も元夫が「アキラ(仮名」、私が「アキコ(仮名)」と似た名前だった。 付き合ってる頃から元夫は微妙にナルで 「今通りかかった女、俺のこと見てたよな~」とか 「バイト先の女の子に告白されちゃったよ」とか、とにかく 私を嫉妬させようとして、おりにふれてそんなことばっかり言ってた。 きわめつけはHの最中、私の名「アキコ…」と呼ぼうとして 「アキラ…」 と耳元で囁くこと数回。 そこで間違う意味がわからなかった。もうっつっこむのもめんどくさかった。 726 名前 2/3 Mail sage 投稿日 2009/11/29(日) 23 09 33 [ 0 ] で、結婚して二年目にお決まりの浮気発覚。 夫は同じ大学だったのだが、就職してすぐ辞めてニート化、 私だけが働いてる間は家事もやらずゲーマーやってて やっと就職したと思いきや、自分への自信が復活したらしく 即彼女作りやがった。 前置き長くてスマソ、んで離婚して二ヶ月後に届いたメール 727 名前 3/3 Mail sage 投稿日 2009/11/29(日) 23 10 40 [ 0 ] 「俺からメールするのはやめようと思ってたけど、ゴメン。 我慢できなかった。なんで二ヶ月も連絡くれないの? 俺別れてもずっとお前とはうまくやっていけるって思ってた。 そう思ってたのは俺だけなのかな? バッカじゃん…そんなの寂しいよ。 いつでもメールくれよ。いつでも、いつだって待ってる。 お前には俺しかいないんだからさ、意地張ってないで、な? 俺たちは確かに別れたかもしれないけど、でも俺のことを愛してるお前まで否定しなくていいんだぜ?」 意味不明。 生活費はおろか、トメと一緒の旅行代まで私に出させたあげく なぜか旅行中ひとことも口きかず、「お仕置きだよ」とか言ってた (なんのお仕置きかは今でも意味不明)ような奴と 誰が連絡とりたいかよ。うんこ。いやうんこに失礼か。うんこごめん。 とりあえずそのままスルーして、今に至ります。 728 名前 名無しさん@HOME Mail sage 投稿日 2009/11/29(日) 23 12 59 [ 0 ] 逝く菌といい、なぜ自己愛性人格障害な男はお仕置きが好きなのか… 729 名前 名無しさん@HOME Mail sage 投稿日 2009/11/29(日) 23 14 26 [ 0 ] きわめつけはHの最中、私の名「アキコ…」と呼ぼうとして 「アキラ…」 と耳元で囁くこと数回。 なぜにwwwww 740 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2009/11/30(月) 12 31 28 0 725 微妙にナルで 待て!全然微妙じゃないぞ!w 次のお話→741
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ジェイク対ミーモウ (じぇいくたいみーもう)【Jake vs. Me-Mow】 ワイルドベリー・プリンセスの家に招待されたフィンとジェイク。彼女にはある“困り事”があった…。 話のあらすじ ※注意※作品内容に関するネタバレ記述あり 「お仕置き人に命を狙われている」…ワイルドベリーの突然の告白に、思わず食したミートパイを噴き出してしまう二人。ワイルドベリーを心配するフィンには目もくれずにミートパイをむさぼるジェイクは、二人が外出したスキにワイルドベリーの分のパイを遠慮なくいただこうとする…すると、パイの中になんと“ちっこいにゃんこ”の姿。その猫…必殺お仕置き人の見習い・ミーモウはジェイクの鼻に止まって「姿を知られたからには、ワイルドベリーを仕留めるために利用させてもらう」と言い、ジェイクの鼻の穴に隠れたのだった…。 「毒を注射する」とのミーモウの脅しに失笑のジェイク 「ワイルドベリーを始末しなければ、毒の注射器で俺様がやられる」…ジェイクは戻ってきたワイルドベリーの冠を拝借し、近くにあった肉袋に被せてワイルドベリーに偽装。それを“始末”してミーモウを騙そうとしたのだが、タイミング悪くベリーガードがやってきてしまい、作戦は台無し。自分を謀ろうとしたことに怒ったミーモウは毒を半分注射したのだった。 30分という命のリミットを宣告されたジェイクは、フィンにいきなり子守唄のリクエスト。鼻の中のミーモウを眠らせて事態の打開を図る作戦だ。ソーセージで耳栓をするジェイク、子守唄で眠気に誘われるワイルドベリーと近侍たち、そしてミーモウ…Zzz…眠ったのを確認したジェイクは、フィンに自らに迫った危険を伝えるべく、ミートパイ生地で「ネコ(cat)…鼻(nose)…」と文字を書いて説明、だが“ネコ語で話せ(cat noise)”と勘違いしたフィンは「にゃにゃにゃにゃにゃにゃ~」…。 邪魔にしかならなかったフィンを外に追い出したジェイクは、小さくした手を鼻に突っ込み、ミーモウの毒消しを奪おうとするが、もう一息というところでフィンが介入。目を覚ましジェイクの造反行為を目撃したミーモウは、残りの毒をジェイクに注射。体が変色し、意識を保つのもやっとのジェイク…。 「安全なところへ…」意を決したジェイクはフィンたちを外の崖に誘導、ワイルドベリーを崖から落とそうとする…その時、偶然空を飛んでいた青い鳥がジェイクの耳に付いたままのソーセージをエサと思い突撃。ジェイクは突き飛ばされ、その拍子にミーモウが外へと飛び出した。お仕置き人の姿を確認したフィンはミーモウと対決するも、小さいうえすばしっこいミーモウのナイフ攻撃に翻弄。なんとか捕まえはしたが、ミーモウは持っていた毒消しを破棄したのだった。 力尽きかけたジェイクの傍らで勝ち誇ったようにミーモウは言う。「この毒は50倍の大きさの犬でも倒せる」…。ここでジェイクは閃く。51倍の犬の肝臓ならば、毒を分解できる…!!……肝臓を巨大化させたジェイクは、あっという間に体内の毒を中和させた。ありえない状況に愕然としたミーモウは、やぶれかぶれでワイルドベリーに突撃。驚いたワイルドベリーは、なんと体の果実を放散。ミーモウの攻撃は空振りし、崖の底へ…。 危機は去り、治療が必要だと言うワイルドベリーに寄り添いその場を去るフィンとジェイク。……空を飛ぶ青い鳥につかまった、転落したはずの小さなネコの存在など、知る由も無く…。 【挿入歌:ママの子守唄】 登場キャラ ※注意※作品内容に関するネタバレ記述あり ○…セリフあり △…セリフなし ○フィン ○ジェイク ○ワイルドベリー・プリンセス ○ミーモウ ○ベリーガード △青い鳥 名言・ツボセリフ ※注意※作品内容に関するネタバレ記述あり ミーモウ「ミーモウ。お仕置き人の見習いさ。だけどプリンセスを一人始末すれば、アタイも本物のお仕置き人になれる。」 ジェイク「でかい~肝臓ゥ!!でかい~肝臓ゥイェーイ!!」 プリンセス「元通りの体に戻すには、病院に行かないとダメ。はぁ…」 ツッコミ ※注意※作品内容に関するネタバレ記述あり けっこうがっつり肉食なのな~ワイルドベリー。キャラ柄草は食えないってことか^^; ミステリー・パーティー/ジェイク対ミーモウ/運命の日
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LOGO まっはキックとはニコニコでの活動 配信場所・配信内容配信場所 配信内容 BOTBOT1 バーニング・小夜子 BOT2 勇次館長 罰ゲーム罰ゲーム実験 準備 後始末瓦の現状 LOGO まっはキックとは 現在闘病中の病人、仮チェッカー最年長(30代)と思われる 長老組の一人 片割れは046(オシム) 昔空手をやっていた。段位は初段。 大学時代、友人に狙われたアッーーーーーーーー! ピカチュウ疑惑あり ヒラリーは神 塚本徳臣は神 グラウベ・フェイトーザは神 GLAYは神 AKINAのような目の強い女が好み カゴメに「ネリチャギ」と名付けられそうになり、あわててマッハ蹴りに改名すると書いて、数秒でコテ化した。 別名「死に様が似合う男」 魔界村の罰ゲームで寸勁を披露した。これは録画されている。 新聞紙を貫く方法をウェブカメ配信で披露した。これも録画されている。 宅建に合格した ニコニコでの活動 ◆実況プレイ動画 【完遂or現行】 実況プレイ動画のタイトル 【完遂】 【元門下生が】一撃 鋼の人で海外羅刹を歪みなく鍛える【実況】 【完遂】 約10年前の記憶を頼りにロックマンDASHを実況プレイ 【完遂】 僕の生誕30周年を記念してロックマンDASH2を実況プレイ ◆ニコニコ動画講座 うpの周期 動画講座のタイトル 不定期 僕なりの実況動画の作り方 ・GOM使用法(番外編) ◆コミュニティ コミュニティ名 音速館 配信場所・配信内容 配信場所 ※半コテ禁を実施 アルファベット9文字+ハイフン+5ケタの数字なら何でもおkです(うp主より) ◆Ustream 配信所 外部player チャンネル名 ホスト onsoku-kick 750352 #onsoku-kick Mahha-Kick ◆BLOG 記載内容 名称 近況など 獄卒と羅刹とポチョムキンと俺 時々RX ◆Mixi mixi・コミュ 名称 ニュース日記など まっはキック・よしお コミュニティ Ustream仮チェッカー 配信内容 ロックマンDASH(やさしいモード) クラッシュバンディクー2(現行) スーパーロボット大戦α外伝(現行) 毛利元就 誓いの三矢(予定) BOT BOT1 バーニング・小夜子 ◆バーニング・小夜子 s Main Data 【Data】 【詳細】 【機能】 会話機能・多重発言規制・URL規制あり。 【キャラクター】 音速館所属 フルコンタクト・伝統派空手の黒帯。勇次師範の一番弟子。蹴る瞬間のみ仮面ライダー化し、気合とともに蹴りを入れる。何故かときどき秘孔を突く。と、いう設定であったが本人が飽きたため、今は普通に空手技で蹴るのみである。 【反応する言葉】 空手系(突き・蹴りなど)・秘孔に関する言葉(あな・ツボ等)・顔文字((´ω`)・(´・ω・`)・(≡^ω^≡)など) 【必殺技】 小夜子キック・小夜子マッハキック・MAXIMUN‐HYPER‐CRASH BOT2 勇次館長 ◆勇次館長 s Main Data 【Data】 【詳細】 【機能】 会話機能のみ 【キャラクター】 引退した元BOT。音速館館長・全ての空手を極めし者・赤帯。弟子は小夜子一人である。時々ぼやく。という設定であったが、OSを変えた際、再設定がめんどくさくなり、現在は放置中である。 【反応する言葉】 名前・称号系(勇次・師範など)→ ぼやき ・ しね系(死ね・しね・氏ね等)→ オンドゥル語 【必殺技】 MAXIMUN‐HYPER‐CRASH(小夜子に便乗して蹴るだけ) 罰ゲーム 罰ゲーム実験 準備 後始末 瓦の現状
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P.76 その他のルール 置き換える 「カードの置き換え」の効果では、特に指定が無い場合、置き換えるカード同士で以下の引継ぎを行います。 場所(エリア、部隊の順番)の引継ぎ、ハンガーを除く場以外の場所を引き継ぐ場合、本来の持ち主の場所に引き継がれます。 「リロール/ロール」「破壊」「蓄積されたダメージ」等の状態の引継ぎ。 効果による戦闘修正や、状態等の引継ぎ。 セットカードの引継ぎ。ただし、そのセットカードのセット時に関する制限のチェックや、「セットされた場合」等の効果は適用されません。 テキストの追加、変更、無効等の解決済みの効果及び、未解決の効果と、待機中の効果の対象の引継ぎ。ただし、「場以外の場所」にあるカードの置き換えでは、場所の引継ぎのみが行われ、その他状態や効果の対象などの引継ぎは行われません。 特に指定が無い場合、以下の事項は引き継がれません。 「変形」に関する対象や状態 (カードとして扱われない)カードの上に置くコイン。 ターン開始時、終了時のタイミング 置き換える 変数
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「待ってなさい、○○……うふふ」 暗い地下室にともる、小さな明かり。 照らされた彼女の口の端が僅かに上がる。 その笑みに滲むのは、果たして。 「……うわっ」 「どうかしたの、○○?」 永遠亭の廊下にて。 師範からいつものように掃除を仰せつかり、 てゐに昼過ぎにお菓子を作る事を条件に手伝いを頼んでいた。 「いや、何か急に寒気が……戸は一応全部閉めたはずなんだけど」 「ふーん……風邪?」 「かもしれないね。診療目的で来た誰かのが感染った――なんて結構ある話だし」 「○○、あんまり無茶はしないでね」 「…へ?」 僕が真意を問うのと同時、彼女はぴょんと高く飛び…… 「ぐぇっ」 僕の背中に飛び乗ってきた。落ちないようにするためか手は首に絡められている。 傍から見れば背負っているように見えるのだろうか。いやしかし今はそんなことよりも 「く、首がしま、る」 「あ、ごめんごめん。でもほんと風邪とかひかないでね?」 もそもそと背後で体勢を整える感じがしたかと思うと、僕の肩に首を乗せるように彼女がすり寄ってくる。 「どうしてさ」 僅かに香る甘い匂いと背中に感じる感触に戸惑いを覚えながら問いを口にする。 「だって○○が寝込むとお菓子くれるのがいなくなるじゃない」 返ってきた答えは案の定、と言った所。 盛大に溜息が漏れ出る。そろそろ彼女の対応にも慣れなきゃ。 「なるべく気をつけるよ……掃除の手伝い、ありがとね」 「どういたしまして。約束のブツ、忘れないでね」 「はいはい…なるべくてゐ好みのモノを入れておくよ」 「ふふ、ありがと。だから○○って好き!」 頬にやわらかい感触。 僕の動きが硬直した隙に彼女は僕の背から降り、廊下を走りだしていた。 「また後でねー!」 「何そんなとこでぼーっと突っ立ってるの?」 「うわぁっ!?」 「きゃっ」 半ば思考停止状態で肩を叩かれた為、素っ頓狂な声を上げてしまった。 後ろで僅かな振動。振り返ってみれば…… 「あ、ああ、鈴仙か。ごめん、ちょっと考え事してて……大丈夫?」 どうやら僕が変な声を上げたために彼女は尻餅をついてしまっていたようだった。 起こすために手を差し出す。 「ありがとう、○○。何とも無いわ」 「ごめんね、僕のせいで転んじゃったみたいになって」 「そうね、何度呼びかけても反応が無かったから肩を叩いたらこれだもの」 可笑しそうに笑う鈴仙。 「メンボクナイ」 「もういいわ。次からは気をつけてね?」 そのまますたすたと廊下を数歩程進んだ所で、思い出したようにターン。 「そうそう、師匠が呼んでたわ。診療所までおいでなさい、だってさ」 「師範が? わかった。ありがとね、鈴仙」 腕につけた時計に目をやる。 まだおやつの時間まで結構ある。大丈夫かな。 「それじゃ、また後で」 鈴仙を見送ってから床で光るものに気づく。 「これは……ボタン?」 どうやらさっき転んだ時に取れたらしい。 渡そうと思って廊下を見ると、既に鈴仙はいなかった。 「後で渡そっと」 「あら○○じゃない」 「姫様。どうかしたんですか?」 襖から首から先だけ出してきょろきょろしていたこの館の当主は、 僕を見るなり嬉しそうな顔をして 「ちょっと付き合ってよ」 にゅっと出てきた手で自分の後ろをくいくいと指す。 隙間を覗いてみると奥にはテレビに映ったゲーム画面。 脇には姫様ご愛用のこたつデラックス(冷蔵庫等周囲に敷設済み)。 「私一人じゃちょっとクリアできなくてね。 協力プレイも出来る奴だからちょっと手伝って」 (そういえば最近ゲーム、してなかったな……でも) 目の前にある誘惑を断ち切るべく、首を振る。 「そうしたいのは山々なんですが、師範に呼び出しを食らってて」 「あー……えーりんがね。うん、わかったわ」 「助かります。終わってまだ余裕があったらお邪魔しますね」 「期待しないで待ってるわ」 そのまま襖から首と手が引っ込められ、戸が閉まる。 「おっと、早くしなきゃ……」 のんびりしていたせいで叱られてはかなわない。 僕は診療所への道を小走りで急ぐことにした。 「師範。○○です」 「あら、早かったわね。いらっしゃい」 「失礼します」 "年代物"の障子戸をなるべく静かに開け、同様に閉める。 「鈴仙から伝言を受けて来たんですけど、何か御用でしょうか?」 「ええ、その事なんだけど」 そこで一旦言葉を区切ると、師範は椅子を回してこちらを向いた。 「ちょっと里までお使いを頼めないかしら。 長に薬の調合頼まれてたのはいいんだけど、届けるのを忘れてて」 少し困ったような顔をして微笑む師範。 「それくらいならお安い御用です。 あ、でもお昼終わってからでいいですか?」 「それくらいなら構わないわ。 そろそろいい時間だし、支度お願いね」 「分かりました。それじゃ出来上がったら呼びますね」 御飯の後の諸々の用事を片付けた後。 「それじゃ、行ってきます」 「気をつけてね。あまり遅くならないように」 「わかってますよ。それじゃ」 皆に見送られて、僕は永遠亭を後にした。 「……行ったわね?」 「行きましたね」 「てゐ、念のためにウサギ達を見張りに」 「らじゃ!」 くるくると丸められていた紙を永琳が壁に貼り付ける。 そこにはでかでかと"クリスマスに如何に○○に迫るか"と書かれていた。 食卓を作戦テーブルに早変わりさせ、永遠亭の4人が顔を並べる。 「さて、今日はクリスマスなわけだけれども」 だん、とテーブルに手をつく永琳。 残る三名もいつになく緊迫した面持ちである。 「作戦会議よ」 ─────── 「それじゃあ長さま、そろそろお暇しますね」 「もう少しゆるりとなされてもよろしいのですが」 「それもいいんですけどね……晩御飯の支度をしないとなので」 「そうですか。それではまたの機会にお茶でも」 「はい、その時はよろしくお願いします」 がらがら、と戸を閉める。 「ふぅ、すっかり遅くなっちゃったな」 向こうの世界にいた頃から愛用している時計に目をやる。 既に六時過ぎを指している。 永遠亭を出てから四時間といった所。 「早く戻らないと、支度間に合わないな」 来る前よりは幾分か軽くなったバッグを背負いなおし、 僕は来た道を走り始めた。 「お師匠様」 てゐがひそひそと耳打ちをする。 「○○が……よし、会議はここまでね。各自健闘を祈るわ」 撤収!とばかりに壁に貼り付けていた紙を剥がし、炉に放り込む。 ゆらゆらと燃えていく紙の塊が灰に変わり、風に乗って消えた頃。 ○○が帰ってきた。 「ただいまー」 「あ、お帰り○○」 僕を出迎えてくれたのは、玄関でウサギ達と戯れるてゐだった。 「ただいま、てゐ。他の皆は?」 わしわしとてゐの頭を撫でながら尋ねる。 くすぐったそうにしながらも彼女は教えてくれた。 「んぅー…。鈴仙は多分部屋、姫様はいつも通り。 お師匠様はまた地下室で実験でもやってるんじゃないかな?」 「そか。あ、晩御飯何がいい?」 「○○が作ってくれるのならなんでも」 「了解。それじゃ、また後でね」 「○○!」 不意に呼びかけられて振り返る。 「めりーくりすます!……でいいんだっけ?」 「合ってるよ、てゐ。メリークリスマス」 「鈴仙、いるー? 入るよー?」 取り立てて気にするような間柄でもない。 そのままがらりと戸を開けようと手をかけたところで、 部屋の中からガタガタッと慌しい音がした。 「……鈴仙?」 音がするからにはいるのだろうけど、返事がない。 不思議に思いながらも戸を開ける。 「あ、やっぱりいた」 「な、何かしら○○」 こたつを背に不自然な格好をして座っている鈴仙。 「何かすごい音がしたけど、どうかしたの?」 「何でもないわ。片付けの途中だったのよ」 居住まいを正しながら、 「何の用かしら?」 と、改めてこっちを見る。 "出来れば早く出て行って欲しい"オーラを滲ませつつ。 「あ、えーと、うん」 いきなり入ったのはマズかったかな。 とりあえずの用件を済ませるため、ポケットに入れておいたモノを二つ取り出す。 「はい、これ」 「?」 「プレゼント……ってわけじゃないんだけど。 昼前に転んだ時に、ボタン取れてたから」 差し出したのは、取れていたボタンと、新しいボタンセット。 さっきお使いに出ていた時についでに買ってきたものだ。 「良かったら使ってね」 「……」 驚いた顔のまま固まる鈴仙。 「気に入らなかった?」 もうちょっとお洒落なのが本当は良かったんだけど。 里に出かけた時の僕の財布事情では結構一杯一杯だったのだ。 少し無理してでも買えばよかったかな、と内心後悔。 「全然、そんなこと、ない、よ」 おずおずと手を差し伸べ、ボタンを受け取る鈴仙。 「そう。よかった」 そのままくるりとターン。 「それじゃあ晩御飯の支度があるから、また後で」 「……うん」 顔が見えない位置だったので彼女の表情までは窺えなかったけど、 受け取ってくれたってことは大丈夫なんだろう、とりあえずは。 「姫様、失礼します」 「おかえり○○」 こちらを振り向きもせず、画面を食い入るように見つめている姫様。 「そりゃ、ああこっちじゃない向こうだってばあーっ!」 どうやら負けたらしい。コントローラーを投げ出し、畳に大の字に転がる。 どれどれ、と部屋の中に入り画面を眺める。 どうやら僕も知っている……というよりはクリアした経験のある潜入モノのようだった。 気を取り直したのか再びがばっと起き上がり、ゲームを再開。 「姫様、姫様」 「……何よ」 まだ多少は引きずっているのか、ぶすっとした顔を向けてくる。 助言を――なるべくわかりやすく――するべく、 姫様の後ろに回り、同じ視点を確保。 簡単に言えば頭が二つ並んでいる感じである。 「…、何のマネかしら」 「あ、ちょっとアドバイスをしようと……お邪魔です?」 「別に。それで、どうすればいいの?」 「えっと、まずは隣のマップに。 そこの建物の屋上に見張りがいますから何とか黙らせてください。 で、次はそこの角を――」 「いよっし、クリア!」 拙いナビながらも姫様は無事クリア。 ぱちぱちと手を叩いて祝福。 「おめでとうございます」 「○○のおかげだわー、ありがと!」 零れるような笑顔がとりあえずのご褒美ということにしておこう。 (姫様にも一応聞いておこうかな) 「姫様、今日の晩御飯何かリクエストあります?」 「晩御飯…今日はクリスマスよね」 「そうなりますね」 「それに見合うようなものなら何でもいいわ」 「わかりました。元よりそのつもりだったので助かります」 姫様の肩から手を離し、部屋を出ようと立ち上がる。 「あ……」 「どうかしました?」 「何でもない。御飯楽しみにしてるわね」 「腕によりをかけますよ」 力こぶを作るポーズをとっておどけて見せ、 僕は部屋を後にした。 師範の部屋を訪ねてみると、聞いていた通りに地下室への蓋が開いていた。 そこまで深いものでもないので声を張り上げれば届くだろう。多分。 「師範、いますかー?」 ちょっと待ってみたけど返事がない。 (声、小さかったかな?) 息を吸いなおし、もう一度。 「しーはー「そんなに大声出さなくても聞こえてるわ」」 何故か後ろから声がして。 びっくりしてフチにかけていた手がズレる。 (やば、落ち――!) 「大丈夫?」 階段を転げ落ちるなんてことは実際にはなく、 師範に抱きしめられるような形で助けられていた。 半ばパニックのままの僕を宥めるように、抱きしめる腕に力が入る。 「だいじょうぶ、です」 転げ落ちる恐怖とはまた別の意味でパニックになりそうな思考を無理やりねじ伏せつつ、なんとか言葉を口にする。 「それで、何の用かしら」 抱きしめたまま、尋ねられた。 全身を包み込むような感触、優しい匂い。 くらくらする、と言っても差し支えない位には緊張している。 「えっと、薬を届けましたの報告をしにきました」 そんな状況で口を開いたものだから日本語が少々おかしい。 くす、と後ろで笑い声。 「そう、ありがとう、○○。でも」 「?」 「不用心なのは修行が足りないわね」 「……精進します」 ようやく落ち着いてきたのを見計らって。 「あの、師範」 「なぁに?」 「晩御飯の支度がありますので」 「あら、そういえばそうだったわね」 ようやく腕から開放される。 「その、失礼します」 静かに戸をしめた。 多分顔は真っ赤になっているのだろう。 ─────── 「御馳走様でした」 他お粗末様、お腹一杯、師匠止めてください、等々。 思い思いに食後の言葉を口にし、席を立つ。 片付けをしようと食器をに手を出したところで師範に止められた。 曰く「明日でもいいじゃない」と。 逆らってはいけないような気がしたので大人しく従うことにした。 さすがに出しっぱなしは匂いとかが出るので ウサギ達の手も借りて台所まで戻したけれど。 (後片付けは明日に回して正解だったかな……) クリスマス、という事も手伝ってか、 皆は時折神社で開かれる宴会ばりにお酒を飲んでいた。 当然付き合うはめになったのは言うまでもなく。 「せめてお風呂位は済ませて寝よう……」 一旦自分の部屋へ行き、着替え等を引っ掴み。 そのままベッドにダイブしたい気持ちを堪え、 ややふらつく足取りでお風呂場へと向かうことにした。 「はふー……いいお湯」 湯船に身体をひたし、目を細める。 お風呂というものはいいものである。 伸びが出来るほど広ければ尚ベター。 「嗚呼……溶けるー……」 一日の疲れを取るべく伸び伸びと浸かっていた僕の耳に、 カラカラ、と戸の開くありえない音が聞こえた。 「気持ちよさそうね……私も入ろうかな」 「ひ、ひひひひめさま!?」 後ろから聞こえた、その声は改めて思い返せば、よく聞く姫様の声で。 (なんで姫様がこんな所にっていうか僕入ってる、入ってるのに!) 後ろを振り向くことが出来ないまま、 湯を身体にかける音や、僕の元まで歩いてくる足音を、 ただ黙って聞いていることしか出来なかった。 そんなガチガチになっていた僕の緊張をほぐしたのもまた、姫様だったわけだけれども。 「とーう」 「わぷっ」 派手な水音と目の前に起こる飛沫。 どうやら湯船にダイブをかましたらしい。 「いきなり何を……」 湯煙が薄れ始め、そこに見えたのは―― 「うふふふ、○○、一緒にお風呂入りましょー!」 どこからどう見てもへべれけに酔っ払った……水着を着用した姫様の姿だった。 ちなみにポーズは仁王立ち。 がくり、と音がしそうな勢いで、僕はずっこけた。 「どうしたの、○○?」 千鳥足そのものの足取りでふらふらと僕の元まで歩み寄り、 ずっこけたままの僕に馬乗りになる。 「えへへへー、捕まえた」 ややうつろな瞳、わきわきと握る両手。 どう見ても危険な匂いしかしない。 「あの、その、姫、様?」 「んー?」 「一体何をなさるおつもりで」 「ハダカの男女がすることなんて一つでしょー?」 だめだ、目が据わっている。 「私のものになりなさい、○「ごめんなさいっ」」 姫様が後ろに頭をぶつけない程度に後ろへと押しのけ。 脱兎のごとく逃げ出すことにした。 僕にはまだ、そういうことは早すぎる。 ごめんなさい、姫様。 湯船にぷかぷかと浮かんだまま、頬を膨らませる。 「むー……逃げられた」 素面ではさすがに恥ずかしかったので、 お酒の勢いに任せて○○を押し倒してみたものの、 逆にそれが災いしてこのザマ。 「やっぱり本の知識だけじゃだめね。現実はいつだって厳しい、か」 むくりと身を起こす。 「まあ、いいわ。時間はまだ――」 ○○が逃げていった扉を見つめる。 「――たっぷりと、あるもの」 やや疲れた顔になりつつ、廊下をとろとろと歩む。 「あれ、てゐ」 「○○。お風呂あがり?」 廊下でてゐと遭遇した。 「あー……、うん。そう、だね」 先ほどの事を思い出し、あわてて振り払う。 他の誰かになんて決して喋れない。 「?」 「気にしないで、何でもない。 てゐは、まだ寝ないの?」 「まだちょっとやる事があるから」 手に提げたカバンには何やら色々入っているようだった。 毎度のイタズラか何かだろうか。 「そう。夜は冷え込むから気をつけてね」 「うん、○○もね……あ、そうだ」 何かを閃いたような顔。 僕が疑問の声を出すよりも早く、ぎゅっ、と抱きつかれた。 「えっと、てゐ?」 「えへへ。メリークリスマス! おやすみ!」 カバンをくるくると回しながら、彼女は廊下の角に消えた。 顔と耳と尻尾が少し赤かったのはきっと夕食時のお酒のせいだろう。 「○○」 不意に背後から呼び止められた。 「師範、ですか」 出来れば今は会いたくなかった。 結構細かい事でも気が付く師範のことだから 会話の端々から姫様とのことを気づかれてしまうかもしれない。 主に手を出した(正確には出されたんだけど)と知ったら何をされるか。 「何よその疲れた顔は。……こっちいらっしゃい」 診療所兼私室の戸から顔を出し、くいくいと手招き。 ここで逃げても怪しまれるだけだと腹をくくり、 師範の後に続くことにした。 普段の煌々と明かりのついているイメージとは違い、 今はデスクに乗せられた小さなランプの明かりだけが 診療所を照らしていた。 デスクの上にはお酒が一本。グラスが二つ。 「ちょっと付き合ってよ」 特別な夜をお洒落に楽しもう、ということらしい。 「たまにはこういう飲みもいいわね」 「そう、です、ね」 二人っきりで飲む緊張半分、さっきの事がバレないか恐怖半分。 まともに顔を見ることもできず、俯きながらちびちび飲む。 「あ、美味しい」 普段飲むようなお酒とは違った、深い味わいを感じる。 「ふふ、私のとっておきだもの」 思わず顔を上げてしまったけれど、嬉しそうに笑う師範の顔をモロに見てしまった。 普段見るような笑顔とはまた別の、とても"綺麗な"笑顔。 どくん、と心臓が跳ねるのを抑えるように、慌ててまた下を向く。 俯いた視界に見えたものは、師範の細く長い手だった。 くい、と顔を持ち上げられる。 「あ、あの……し、師範?」 「永琳よ。今はそう呼んで」 先ほど飲んだお酒のせいなのか、それともこの空気のせいなのか、やけに身体が熱い。 「師、範……」 がたん、という椅子の倒れる音。 知らずに迫って来ていた師範に押し倒される。 床に身体を強かにぶつけた。とても痛い。 けど、視線が逸らせない。 「永琳って呼んでって、言ったでしょ?」 師範の呼気が荒く、艶っぽくなっている。 ずりずりと後ずさりをすることで抵抗及び脱出を試みたものの、 廊下まで出た所で壁についてしまった。 (あれ、これって結構マズい状況なんじゃ) 少し落ち着いてきた思考と同時に諦観の念も持ち上がってくる。 熱っぽい視線をこちらへ向けながらじわじわと迫り来る師範の顔を見ながら、 覚悟を決め、目を瞑ろうとしたその時。 「だ、駄目です!」 という叫び声が聞こえたのと、首根っこを掴まれたのがほぼ同時。 気づいたときにはずるずると引きずられて廊下を爆走していた。 「あらあら、逃げられちゃった」 結構本気で――お酒に薬もちょっと混ぜて――迫ってみたのだけれど。 思わぬ邪魔が入った。 「うどんげもスミに置けないわね。まあ――」 少しだけ怪しげな笑みが零れる。 「――彼をモノにするのはまたの機会ね。ふふふ」 永遠亭からちょっと離れた竹林の中。 「こ、ここまでくればもう、大丈夫、ね」 息も絶え絶え、と言った調子の鈴仙。 対する僕は、というと。 引きずられている最中にあちこちぶつけたり引っ掛けたりで 結構ボロボロだったりする。 「○○、○○ー?生きてるー?」 「……川の向こうにおじいちゃんが見えた位には、生きてるよ」 引きずられるままだった体勢をどうにか立て直し、近くの岩に体を預ける。 「ご、ごめんなさい。貴方の事まで気が回らなくて」 申し訳なさそうにぺこぺこと頭を下げる鈴仙。 別にいいよ、と手を振ってやめさせる。 二人並んで座ってぽつぽつと話す。 「でも、これでよかったの?」 「……何が?」 探るような間。 「いやほら、僕としては助かったけど、これって師範への反抗なわけじゃない」 「ゔ」 翌日以降、師範が彼女に対して何かしらしそうだなというのは、 まだ付き合いの浅い僕ですら分かること。 「でも、あれは――」 仕方ないじゃない、と言葉を濁す。 膝に顔を埋め、だんまりモードに入ってしまった。 「えっと……」 かけるべき言葉を必死に探す。 「鈴仙だって僕のことを……その、助けようとしてやってくれたんだろうし。ありがとね」 隣でわずかな反応。 「あと、もし何か罰でも受けるなら僕も行く。 ……押しを拒めずにああなったわけだしね」 あはは、とほほをかく。 肩にこつん、と何かがあたる。 鈴仙の頭のようだった。 「○○は、優しいね」 「そんなことない。ただちょっと」 「ちょっと?」 「ちょっと、気が弱いだけで」 時々思わずにはいられない。 "もっとはっきりYesやNoが言えればいいのに"と。 「それでよくトラブルに巻き込まれてるもんね、○○は」 ……もっとも、その思いを実現出来たためしはない。 深く溜息。もっと強くならなくちゃ。 「頑張らさせていただきます」 「そろそろ帰ろうか」 「そうだね」 酔いも程ほどに抜け、寒さに終われるように、 僕たちは手を繋いで家へと戻った。 ─────── 「ん゙ー……ん」 けたたましく鳴り響く目覚まし時計の音に何とか反応する。 昨夜の騒ぎの疲れから、もしかしたら、と思ってはいたものの。 (無事に起きれて良かった……) ほっと胸をなでおろした。 朝御飯の支度をしていると、ぞろぞろと皆起きてくる。 共通しているのは一様に眠そうな顔――鈴仙とてゐに至ってはクマが――をしていた事。 姫様が眠そうなのはいつもの事(むしろ起きて来た事に驚き)だけど、 割と規則正しい生活をしている残り三人までもが眠そうなのはちょっと意外。 (昨日のお酒の影響かな?) と、ひとまずの結論を出し、 作りかけの料理へと視線を戻した。 御飯も一部を除いて――鈴仙が船をこいで机に頭をぶつけた以外は――問題なく終わり、 それぞれの部屋へと戻っていった。 ウサギ達にも手伝ってもらって、昨日の分もあわせて山となった食器を片付け、 僕もひとまず自分の部屋へと戻った。 「姫様、いますか?」 「いるわよー」 いつも通りの気怠げな返事に、僅かばかりの安堵を覚えつつ 姫様の部屋にお邪魔する。 「何か用かしら」 珍しくゲームを一旦止めてこちらを向いて問いかけてくる。 (こうしてしゃんとしていれば可愛……って何考えてるんだ) 「メリークリスマス、ということで、はい、どうぞ」 後ろ手に持っていた包みを差し出す。 ちなみに中身はスキマ妖怪こと八雲紫さん経由で調達してきた、 姫様が欲しがっていたゲームタイトル3本立てである。 無遠慮にばりばりと包み紙を破っていた姫様だったけど、 中身のモノが何かわかるなり、瞳に喜色が射した。 こちらに改めて向き直ると、タックルに近いような勢いで抱きつかれた。 「ありがとう○○!」 僅かに後ろにたたらを踏みつつもなんとかふんばり、姫様を引き剥がす。 「その、まだ他の皆にも渡すものがありますので。 ……また後でそれ、一緒にやりましょうね」 ちょっとどころではなく不満そうな顔を浮かべていたけれども、 すぐにソレ打ち消して、姫様はにっこりと微笑む。 「ええ、待ってる」 「師範、失礼します」 戸を開けて入ると薬を調合している師範の姿が見えた。 「ちょっと待ってね。 ……これでいいわ」 毒々しい緑の泡立っていたフラスコの中身が どんどん青く澄んだ色に変わっていく。 成功したのだろうか。 「それで、何かしら?」 「大したものではないんですけど、師範にはこれを。 ……クリスマスプレゼント、です」 師範へ箱をおずおずと差し出す。 無言で受け取り、静かにラッピングを外していく師範を眺める。 「あら……」 中に入っているものを取り出し、肩にかけるとふわりと一回転した。 表が濃紺、裏が深紅という、不思議な色合いのショール。 どうやって染めているのかは未だに理解できないけれど、 霖之助さんに頼み込んで譲ってもらった一品である。 「素敵ね」 「師範、結構そのままの格好で動き回るから……寒いかと思って」 自分のチョイスに喜んでもらえたことが嬉しくて、 頬が思わず緩んでしまう。 師範の顔も普段見ないような……僅かに頬を染めた微笑を浮かべている。 「よければその、使ってくださいね。 それではまた後で」 「待ちなさい」 ちょっとどきどきしてしまったことを隠そうと回れ右をしたあたりで止められた。 再び回れ右をすると、先ほどの青い薬を瓶に移し、僕に投げて寄越した。 「お返しのプレゼントよ」 「これは……?」 よく効く傷薬とかの類だろうか。 「正直に言ってしまえば媚薬ね」 本当は私用に作るつもりだったんだけど、とぼやく師範。 「……ほわっつ?」 「だから、相手を"その気"にさせてしまう薬よ。 効果はどんなカタブツでもイチコロ、なくらいかしら」 何を言っているんだろうこの人は。 「自力じゃどうしようも無い時に使ってみるのもアリかしらね」 「いや、だから、その」 瓶を手の中で持て余しながら、どうしたものかと悩む。 思い悩んでいるうちに傍に来ていた師範が、 「……私だったら、そんなモノなしでもいつでも歓迎よ?」 なんて艶っぽく耳元で囁いたものだから。 我に返った時には自室に戻っていた。 ほうほうの体で逃げ出した……みたい。靴が片方見当たらない。 (捨てたら怒られるから、勿体無いからとかじゃないからね) と、自分に言い聞かせるようにぶつぶつと呟きながら、 右手にちゃっかり握り締めたままになっていた薬瓶を 日の目を浴びることが無いように丁寧に箪笥の奥へとしまい込んだ。 「あ、てゐ、いたいた」 部屋に行ってもいなかったので探し回っていたところ、 廊下できょろきょろしているてゐをようやく見つけた。 「○○ー、探したよー」 「僕も探してたんだけど……部屋にもいなかったし」 「ありゃ、入れ違いか……私も部屋まで行ったけどいなくて」 お互いに探していたらしい。微妙な苦笑いを二人して浮かべる。 「はい、これ。クリスマスプレゼント」 てゐ用の包みを差し出す。 「開けていい?」 「どうぞ」 「それじゃ遠慮なく」 なんていいつつも丁寧に包み紙を剥がしていく。 ちなみに彼女に宛てたのはマフラーである。 メインカラーが白、両端のボンボンは淡いピンク。 プレゼントの中身を確認すると、 無言で彼女は自分の首に巻きつけ、外見を確かめている。 「……どう?」 「うん、素敵! ありがとね」 えへへ、と恥ずかしそうに微笑むてゐ。 「あ、そうだ!」 ちょっと待ってね、と懐をごそごそと漁り、 小さな袋を取り出した。 「これは、○○へのクリスマスプレゼント」 目で開けてもいいか、とサイン。 返ってきたのは満面の笑顔と頷き。 リボンを解いて中から出てきたのは―― 「これは……」 ――木彫りの人形。……きっと手作り。 そこはかとなく頼りなさそうな笑顔を浮かべているあたり、 きっと僕に間違いなさそうだ。 「ごめんね、時間が無くってそれくらいしか間に合わなかったの」 申し訳なさそうに耳を垂れる。 「そんなことないよ! ありがとう、大事に部屋に飾るね」 手作りの品物特有の温かさを噛み締めつつ、 てゐの頭を撫で回してから部屋へと戻った。 鈴仙へのプレゼントを手に、さていくかと意気込んでいると扉がノックされた。 「どうぞ、開いてます」 反射的にプレゼントを布団の下に滑らせつつノックに応える。 おずおずと言った感じで入ってきたのは鈴仙だった。 「お邪魔、します」 「珍しいね、鈴仙が僕の部屋まで来るなんて」 視線があちこち泳いでいる。 「その、渡すものがあったから」 そして蚊の鳴くような声。 どう見ても挙動不審である。 「……これ」 差し出されたのは、手編みのマフラー。 若干ふぞろいな面もあるけれど、確かにマフラーだ。 「クリスマス、プレゼント」 「僕に?」 返事の代わりに頷きが返される。 マフラーを受け取り、首に巻いてみる。 もこもことした感触がとても心地よかった。 「……うん、ありがとう。外出とかの時に使わせてもらうね」 知らずのうちに顔が笑顔になる。 「あ、ちょっと待って」 用が済んだから、と出て行こうとする鈴仙を呼び止め、 布団の下に突っ込んでいた袋を取り出す。 「これは僕からの……うわっと」 ゆっくりと差し出した袋を半ば引っ手繰る様に取られた。 鈴仙はというと、自分の行動に少し驚いた様な顔をし、 「その、ありがとう。師匠に呼ばれてるから、後で見るね」 気まずそうに、そう言うと、僕の部屋から出て行った。 「……何か嫌われるようなこと、したかな……」 袋を差し出していた手をしばらく見つめ、ため息をついた。 「……はぁ」 自室に戻るなり、盛大に溜息をついた。 閉めた戸に寄りかかるようにずるずると座り込む。 「……○○、びっくりしてたなぁ」 引っ手繰るようにして受け取った袋を見つめる。 「後で謝らなきゃ」 よし、と大きく頷いた。 「わぁ……綺麗」 ○○からのクリスマスプレゼントは、小さなタイピンだった。 控えめなグリーンのガラスのようなものがキラキラと輝いている。 試しに自分のネクタイに付けてみたけれど、 中々にいい感じだった。 「♪」 付けていったら○○は喜ぶだろうか。 そんなことを考えながら、私は師匠の部屋へと用事を済ませるために 半ばスキップ交じりで歩き出した。 新ろだ235,236,237 ─────────────────────────────────────────────────────────── ドンドンドンドン!! 扉を叩く音が聞こえる。 それに続いて俺の名を呼ぶ声が。 まどろむ意識に鞭を打って扉を開けたらそこには椛がいた。 「おはよう」 「……おはよう」 こちらとしてはたたき起こされたようなものなのでいささか不機嫌である。 知ってか知らずかそんな声にも椛は気にしてはいない様子。 後ろに見える風景はいわゆる銀世界。 幸いにして晴れているが、ここは山なのでいつ傾くかもわからない。 開けっ放しで話すと寒いので家の中へと入れることにした。 「で、用事は。っていうか仕事はどうしたんだ」 「仕事は休みをとった」 「ほう、珍しい」 仕事熱心な彼女にしては変わったことである。 そこまでの用事なのだろうか。 用件を促すと目の前の天狗は少々言いずらそうにキョロキョロと辺りを見ている。 しかし時間の無駄だと判断したのか(実際そのとおりである)意を決して口を開いた。 「クリスマスプレゼント、頂戴!」 吹雪は吹いていないし寒くも無い。 むしろ暖かいほうである。 だが、今確実にこの部屋は凍りついている。 ……こいつは何を言っているのだろうか。 「…………もみじぃ」 「な、何?」 「恥ずかしくないのか……?」 色々と思うところがあるがまずそこが聞いてみたかった。 いっぱしの天狗が、年下である人間に対してクリスマスプレゼントなどというものをもらいたいと思うだろうか。 わかっているのか椛も若干赤面している。 「も、もらえるものはもらっておく主義なの!」 「それはもらえるときに言うものであって自分から言うものではないんだが」 「う、うるさいわね。で、くれるの? くれない?」 この剣幕からしてあげないといったら酷い目にあいそうである。 だが悲しいかな、俺は現実を椛に伝えなければならない。 「今日は――クリスマスじゃないぞ」 「へ?」 さっきの剣幕はどこへやら、ぽかーんと固まってしまった椛。 「クリスマスイブ、いわゆる前夜祭。だからクリスマスプレゼントなんてあるはずがない」 「クリスマス……は明日……?」 「そのとおりだ。残念なことにな」 「そ、そんな……」 沈黙が部屋に満ちる。 椛はうつむいて喋ろうともしない。 内心嘘をつけばよかったのだろうか、とも思うがそれも遅い。 仕方が無いのでお茶を飲み続けることにする。 どうしてこんな朝から重い空気に晒されなければいけないのか。 「……――る」 「ん?」 「し、しし、仕事いってくる!!」 慌てたように叫ぶと、ものすごい勢いで扉を開けて飛び去ってしまった。 今度はこちらがぽかんとする番である。 今日は休みを取ったんじゃあなかったのか。 「…………なんだったんだいったい」 なんだか嫌なことがおきそうな朝であった。 体が震えたのは椛が出て行くときに開け放した扉から入り込んできた外気が原因だと思いたい。 あの後、特に椛の行動は気にせず(無駄なので)今日の予定であった買出しへ。 山の中で生活は色々と物入りなのである。 食料は困るものではないのだが、やはりもう少し色がほしいと欲が出てしまう。 というわけで時々河童の作り物や自分で作った工芸品などを持ってきては売ってお金にしているわけなのである。 無論帰りに河童たちにその分町の物(装飾品とかが好まれているが耐水性に難癖をつけてくる)をあげるのを忘れない。 ギブ&テイクってやつだろうか? そんなわけで売るものを売った俺は買うものを探し町をうろついているわけなのであった。 「くりすますぷれぜんと……ねぇ」 歩いている間浮かんでくるのは朝の椛の言葉。 色々と世話にはなっているし、あげてもいいのだが。 「問題は、何をあげるべきかだな」 クリスマスっぽいものもないし、前々からほしいなんて言ってたものもないし、何あげたらいいかわからないのである。 本来はサンタさんに願って、その願ったものをくれるんじゃあないのか。 ほしいのなら前から言ってくれればいいのに、と思っていると。 「……ん?」 路地の影に見覚えのある後姿。 黒髪と一本下駄、それとそばにいる烏。 「お前そんなところで何やってんだ?」 近づきながら声をかけると一瞬ビクッとして後ろを振り向く彼女。 なんて勿体つけなくても射命丸文そのものである。 文は俺の姿を確認するとホッとしたように息をつく。 「なんだ、○○か……ビックリさせないでよ」 「なんだとはまたご挨拶で。油でも売ってたのか?」 「失敬ね。新聞記者が休むはずが無いじゃない」 単にネタ探しよ。と彼女は続けた。 だがその顔を見る限り収穫はよくないようだ。 「……そういうあなたこそ何やってるのよ」 「俺は何時ものやつだよ」 「ああそう……」 つまらないのか大して興味がなさそうに呟いている。 あんまり見ない表情だ。 「まったく、周りは年末に向けて動いているっていうのにあんたときたら……」 「年末に向けて動いてるならネタにしたらどうなんだ? あと年末に向けてはしっかりと動いてるわアホ」 「できればいいんだけどね。皆去年と同じようなことばーっかりしてるのよ。バカにアホなんて言われたくないわ」 前と同じじゃあつまらない記事になるのよねぇとため息をつく。 愚痴る文はあんまり見たことがないので俺は少し驚いた(もっとも仕事中あまり会わないが)。 アンニュイな表情を見るとなんとか協力してやりたいと思うが同情するぐらいしか方法が無いのが悲しい事である。 まぁ彼女のことだ、同情されたらされたで怒るのだろうが。 「クリスマスイブってのに大変だな」 「…………なに?」 彼女の顔に若干の覇気が戻る。その顔は俺を向いていた。 「どうした?」 「いま、なんて?」 「『どうした?』?」 「そんなありきたりなギャグはどうでもいいわ。その一つ前よ」 「クリスマスイブ、か?」 「そうそれ! ……なにやらネタの匂いがしますねぇ」 まずい、なんかスイッチが入ってしまった。 気づいたら文の口調は丁寧になっていた。 つまりそれは仕事モードということで――! 「そ、そんなことはないぞ? あーきょうははやめにようじをすませていえでゆっくりしようかなー」 完全に棒読みなのが自分でもわかるが四の五の言ってる暇は無い。 とにかく一刻も早くここから離脱しなければ。 そう思い文に背を向け目指すは路地からの脱出! 「まぁまぁまってください。とりあえずお話だけでも」 ○○は にげだした! しかし まわりこまれた! 幻想郷最速は伊達じゃないってことなのか。 「言ってくれなければ体に聞くしかありませんねぇ……」 「なっ――」 そんなことを言いながら迫る文。後ずさりして逃げる俺。後ろは壁。尚をも迫り来る文。 逃げ場は―――なかった。 「大丈夫です。痛くしませんから……」 「エゴだよそれは――!!」 ~少女尋問中~ 「ふぅむ。そんな行事があったんですか……」 「うぅ……汚されてしまった……」 「しかも明日とは……これは急いで書きあげなければ!」 そういうと文はものすごい勢い(当社比200%)で飛び去っていった。 ……デジャヴを感じるのは気のせいだと思いたい。 その後気を取り直し、のんびりと買い物を続けているとこれまた山の住人に出会った。 妖怪の山での二人しかいない片割れである東風谷早苗その人である。 早苗はこちらに気づくと(あの二人には無い!)はにかんだ笑顔を見せてくれた。 「あ、○○さん。どうしたんですかこんなところで」 「それはこっちの台詞だ。お前こそどうしたんだこんなところで」 「勧誘ですよ?」 「ああそう…………」 いい子なんだがここのところは神社の子。 熱心に勧誘しすぎて怪しい宗教かと思われないか不安である。 「○○さんも信仰してくれればいいんですけど……」 「失敬な、一応信仰はしてるぞ」 「信仰パワーが足りないんですよぅ」 「なんだそれ」 「わかりませんか?」 わからねぇよ。 時たまこういう話に持って行きたがるのは勘弁してほしい。 しかもいたってまじめに話してくるからあしらうほうも大変なのである。 山での少ない人間同士、話はよく合うのだが。 「そういえば○○さん。明日、家に来ませんか?」 天狗や河童について話したり山の天気について話していると早苗が突然そう切り出した。 あまりにも突然なので一瞬すんなりと受け入れてしまいそうだった。 一抹の不安を抱え、平静を保ちつつ応える。 「なんだ突然?」 「ほら、明日はクリスマスじゃないですか。ちょっと豪勢なものでも食べようかと思ってまして。 でも家には私を含めて3人しか居ませんし、どうせなら○○さんもって思ったんです」 「天狗とか河童とか呼ばないのか?」 「あの人たちが来るとどうしても酒盛りになっちゃいますし」 困ったように言う早苗は下戸である。 そりゃ鬼のように飲む天狗やそれに応えて飲む神様のなかではそういう顔にもなるだろう。 だからといって3人ではいつもどおり過ぎて色が無い。 と、いうわけで同じ人間である俺を誘ったわけらしい。 「まぁ、別に予定は入ってないし……かまわんが」 「ほんとですか!? ありがとうございます!」 「いや、お礼を言うのはこっちなんだがな」 「それでですね――」 あ、まずい。そんな気がした。一抹の不安が一気に膨れ上がる。 だって恥ずかしそうにする早苗の顔はどこかで見たことがあるようで―― 「――クリスマスプレゼント、期待してもいいですか?」 案の定そのとおりであった。 内心ため息をつくが表には出さない。 流石に頼みごとにため息で返されたらカワイソウだし、見た目同様の年齢だしな。 「そんな豪勢なのは上げられないんだけどな……」 そんな風に応える卑しい俺に対しても早苗は笑顔であった。 出費+1、である。 早苗と分かれた後、町で適当に買い物をして、永遠亭で二日酔いの薬をもらった。 その頃にはすっかり日が落ちかけたので家に戻ろうとその帰路の最中。 「号外――! 号外だよ――――!!」 どこかで聞いたことがある声。 その声は空から降ってきた。 「あぁ○○。丁度よかった」 本日二度目の出会いである文は俺の姿を見つけると降下してきた。 手には大量の新聞紙。 彼女はその新聞紙を一部引っこ抜いて渡してきた。 「……新聞?」 「一応情報提供者ですし。見てもらおうと思って」 自分が教えたものが新聞になるなんてちょっと気恥ずかしいので拒否したのだが、 読めと急かされるので文句を言いながらも読むことにする。 細かいのは割愛するが最後の一文を見て思わず固まってしまった。 『クリスマスの贈り物は告白としても代用されるらしい。思いを伝えられず困っている方は一つ試してみてはいかがか――』 「……おい、なんだこれは」 こんなこと一言も喋ってない。抗議をするが文はあははと笑いながら、 「いやー、実用性が無いとつまらないですからねー」 「伝説に実用性を求めるんじゃねぇ」 「秋の空と乙女の心、ですよ?」 「何小首かしげて言ってんだ別に関係ねぇだろそれに今は冬だ」 「何よ、いいじゃない」 記者モードからフリーモードへと移行した文はむくれて言う。 「ゴシップ記事には面白さが必要なのよ」 「だからといってこれはないだろ」 「恋焦がれる乙女や少年がこれをきっかけに結ばれたらいいことじゃない」 「とらぬ狸の皮算用ってやつだな」 「そういうネガティブな考えは人としてよくないわね」 「天狗に言われたかねぇ」 「天狗だから言うのよ。おっと、私そろそろ行かないと」 確かに仕事の最中だ。 喋って引き止めるわけにはいかない(止まらないだろうけど)。 適当に返事をして二人別々の道へと進む。 「あ、そうそう○○」 後ろからかけられる声に振り返らずに立ち止まる。 本当は逃げ出したかった。 だがその後が怖いのである。 所詮人間とはこのような生き物なのだ。 「私にもクリスマスプレゼントちょうだいね」 嗚呼、悲しいかな予想は大当たりであった。 しかも拒否しづらい帰りの別れ際、絶妙のタイミングで文はそう言ったのである。 おそらくこちらが振り返らないのも計算のうちであろう。 咄嗟に振り返るが文の姿はもう見えなくなっており、ただ冬の景色が広がるだけだった。 結局のところ、三人からそういうお願いをされてしまったわけだ。 しかも最後にいたっては帰り際。この様子ではまた町へと戻る必要があるだろう。 どよんどとした気分から出たため息がむなしく空へと消えた。 新ろだ240 ─────────────────────────────────────────────────────────── 幻想郷の一人歩きを趣味としてからかれこれ何年経っただろうか。死のうと思って始めたことだが、生憎俺はまだ生きている。 思えば歩きだけで色んな場所を巡ったものだ。白玉楼の階段の途中で一夜を越えた事もあるし、永遠亭の竹林で一泊したら焼死しそうになった事もある。 もう少しでいい感じに死ねたのだが、ブレザー着た兔が必死に守ってくれた(死ななかったのに必死とはこれ如何に)おかげでなんとか生き延びた。 妖精を手なずけて凍らせた湖の水の上を歩いたこともある。そうして辿り着いた赤い館では主人と面会し、妙に気に入られて一泊の宿を借りたのはいい思い出だ。 あれ以来、あの主人は快く宿を貸してくれるようになった。宿を頼んでないときでも、時々使いのメイドが俺を館に誘いに来ることもある。メイドも、主人も、俺が訪ねるときはいつもご機嫌だ。 香りに惹かれて辿り着いた向日葵畑。一夜を明かそうと思ったが、寝るには匂いが案外キツくて撤収した。 夜中眠い目をこすってどこか塒を探していた時に出会ったのがその花畑の主人だった。俺の事を痛みが長引く方法で殺そうとしてくれたが、その最中に思い立ったかのように行為を止めて、また宿を貸してくれた。 近くを通りかかった時は一応顔を出すようにしている。「そうしないと死なない程度にいじめるわよ」と言われているからだ。 仲良くなった鰻屋の店主と話してるうちに辿り着いたのが山奥の神社である。 ここでも快く寝床を貸していただき、数日ほど滞在した。そろそろ出ようかと思い始めた日、二柱の神様に酒の席で「娘を幸せにしてやってくれ」なんて冗談を聞いたのが印象に残っている。 そういえば、ここの巫女とは今でもよく偶然に出会う。本人曰く、愛の奇跡だそうだ。 幻想郷の場所という場所は粗方見終えたかなあと思った俺の目の前に現れたのが地底の都。ここでは心を読めるという少女と会った。 彼女曰く、俺の心の中というのは普通の人と大分違うらしい。それで興味を持たれたか、ここでも数日宿を借りた。 滞在中、鬼などを交えて小さな宴会を行った。鬼と酒を飲めば急性アルコール中毒で死ねるかと思った。しかし俺は酒に強かったらしく、結果飲みっぷりで鬼を喜ばす事になった。 数日の後に別れた。また遊びに来ると言った時の少女の表情は、今でもよく覚えている。 今はただ、何処とも分からない森の中をとぼとぼと歩いている。 ───もう少しで日が暮れる。今夜は野宿になりそうだ。 「ふふふ…○○さんってば、我慢しないで神社に来てくれればいいのに…うーん、また奇跡の力で○○さんに会いに行きましょうか…」 「お嬢様の機嫌が良くないのは、きっと○○が来ないからね。どうせその内紅魔館の住人になるんだから、今回は妹様にも会わせてみようかしら」 「○○さん…わ、私と幸せになるまで、絶対に死なせたりしませんから!」 「……最近…アイツ来ないわね……こっちから迎えに行こうかしら……」 「遠く離れていても、○○さんの心の中はすぐに読めてしまいますね。…「さとりに会いたい」ですか。仕方ありませんね、もう…」 五人の女性が、一人の男めがけてやってくる。 この後の彼はある意味、死ぬよりも怖い目を見るのかもしれない。 新ろだ368 ─────────────────────────────────────────────────────────── *小傘1 新ろだ403の続きです。 朝、味噌汁の匂いで目が醒めた。 この間の一件以来、小傘は料理を覚え始めた。 嫁になろうというのに料理の一つも出来ないのでは情けない、と言って。 最初は危なっかしかった包丁使いも、随分と様になっている。 味のほうもなかなかだ。 何でも、道具達が加減を教えてくれるとか何とか。 そのあたりは、さすが化け道具といったところか。 布団を片付け、着替えて顔を洗い、居間に向かう。 いい匂いがするせいで、腹がぐうぐうとやかましい。 早く駄々をこねる腹を黙らせたいところだ。 居間では、小傘と早苗ちゃんが朝食の準備を終える所だった。 そう、早苗ちゃんも朝から家に来るようになった。 そのためだけに、分社ワープを人の身で習得してしまった。 朝はいつも、おかずを一品持って来て一緒に食べている。 ……つまりは、朝からここは戦場と化すのだ。 「はい、○○さん、あーん」 「あーん」 もぐもぐもぐ ……美味い。 「○○、こっちもあーん」 「あーん」 もぐもぐもぐ ……こっちも美味い。 「それで、今日はどっちが美味しいですか?」 「もちろん私よね?」 「んー……今日は小傘かな?」 「やったー!」 「ううっ、今日は負けましたか…」 「○○、ほら、ほら!」 「ん、あ、ああ」 ちゅ 「ふふ、○○のキスいただき♪」 「あ、明日は私が貰います!」 「はは…」 朝の決闘、それは料理勝負。 美味しかったほうを俺が選び、勝者にキスをする。 最初に引き分けを宣言したときは、二人に揃って怒られた。 最後にもっと重たい判断が待っているのだから、このぐらいは毎回白黒つけなさい、と。 それ以後、毎回きっちり判定を付けている。 そのおかげで、俺は毎日美味しい物を食べられるのだ。 未だにキスするのは気恥ずかしかったりするが。 「さて、あとは普通に食べるか」 「そうしましょう、それじゃ、いただきまーす」 「いただきまーす」 「……むう、小傘、本当に腕を上げてる……」 「ふふふ、道具の声が私を導いてくれるのよ」 「それって、前の持ち主の作り方を教えてくれるってこと?」 「そういうこと。 でも、それで覚えた料理を○○好みに仕上げるのが愛情の見せ所なのよねぇ」 「なんて便利な能力…羨ましい」 「でも、鍋が口うるさくてねぇ。 やれ醤油が小匙一杯足りないだ二分煮過ぎだとか火力を一割落とせとか…」 「そ、それはめんどくさそうね…」 「まあ一長一短ってところよ。 それに、早苗も外の料理を色々と知ってるし、なんだかんだで五分よね」 「ええ、外の料理の知識なら絶対に負けませんよ。 ○○さん好みの物もまだまだストックがありますからね」 「ふふふ、そしてそれを私がラーニング…」 「やっぱり私が不利だー!?」 勝負が終わると、この二人、結構仲がいい。 今みたいに俺が置いてきぼりの会話になることも多い。 ……だが、それもいつかは終わらせることになる。 その時までは、この空気を堪能することにしよう。 「ところで○○さん」 「何だい、早苗ちゃん」 「山にアミューズメントパークが出来たんですけど、次の休みの日、一緒に行きませんか?」 「……え、何が出来たって?」 「カッパーランドです」 「……河童すげぇ」 「私も行きたいけど、次の休みは早苗の日かぁ……」 「わかった、次の休みはそこに行こう」 「はい、楽しみにしてます!」 休日は交互に二人と付き合うことになっている。 次は早苗ちゃんの番だが、普段は一緒に買い物したり紅魔館の図書館で珍しい本を探してみたりといった感じだ。 まあ、娯楽が少ない幻想郷だからね。 そんな幻想郷にも、ついにアミューズメントパークなんてものが出来たらしい。 初めてのデートらしいデート。 次の休みが楽しみだ。 ─────チルノの裏───── もう二人同時進行しちゃうことにした。 ─────チルノの裏───── 新ろだ409 ───────────────────────────────────────────────────────────
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自慢の仕方 1.自慢するものをデジカメで撮影する!! まずは、UPしたいEIVISUものをデジカメで撮ってくださいませませ。 2.データをトリミングする!! とくに制限は無いそうですが、常識として、1MB以下に抑えてUPしてください。 3.新しいページを作る!! 2001 No.1 by まつもと@仙台を参考に自慢してください。 ただし、このときは一度画像なしで送信してください。 4.ファイルをUPロードする!! ファイルを「EVISU好き@Wiki」にUPしてください。 UPの仕方は↓ データのアップロード方法 5.画像を貼り付ける!! Wiki構文ref文で画像を貼り付けてください。 6.EVISUコレクションにリンクを追加する!! 誠に申し訳ありませんが、EVISUコレクションにリンクを追加してください。
https://w.atwiki.jp/raidkurai/pages/13.html
管理人の駄目絵置き場。 勿論勝手に保存は禁止。まあこんな絵誰も欲しがらないだろうけど。 古い新しい関係なくごっちゃまぜになってます。 その1
https://w.atwiki.jp/gundamwarnexa/pages/317.html
置き換える 「カードの置き換え」の効果では、以下の引継ぎを行います。 「リロール/ロール」「破壊」「蓄積されたダメージ」等の状態の引継ぎ。 効果による戦闘修正や、状態等の引継ぎ。 セットカードの引継ぎ。 戦闘修正を持つコインの引き継ぎ。 「このターン」等の常駐型の解決済み効果と、未解決の効果・待機中の効果の対象の引き継ぎ。 ルールブックver1.2より、この「置き換える」効果は以下のように変更された。 旧:テキストの変更、追加、無効などの解決済みの効果と、未解決の効果・待機中の効果の対象の引継ぎ。 新:「このターン」などの常駐型の解決済み効果と、未解決の効果・待機中の効果の対象の引継ぎ。 つまり、「ターン終了時まで「速攻」を得る」「フェイズ終了時まで、「サイコミュ」の効果を変更する」などの効果によって追加・変更されたテキストは、カードの置き換えが行われた場合、引き継がない、または元に戻ることになる。 クロスウェポンによるテキスト付与と連続改装を利用する場合には気を付けたい。 「ターン終了時まで、+X/+X/+Xを得る」などの戦闘修正を得る効果は、「効果による戦闘修正や、状態等の引継ぎ」が変更されていないため、従来通り引き継ぐ。 「ターン終了時まで、テキストを無効にする」などの効果は、今回「テキストの変更、追加、無効などの解決済みの効果の引き継ぎ」が削除されたため引き継がない。
https://w.atwiki.jp/yiyirys/pages/85.html
自分で書いた絵の投稿の仕方が分からないよぉ~ドラえもん~!!! という方の為に投稿の仕方を説明したいと思います まず投稿ページへ行き、 ここでサイズを変えます。縦横を設定して、「お絵かきする」を押してください。 暫くするとこのページに飛びます (サムネイルクリックで拡大) ツールの使い方は、まあテキトーにすれば出来ます。 (サムネイルクリックで拡大) こんな感じで絵を描き込んで、投稿してみましょうか。 左上にある、「投稿」を押して、 「了解」を押して、投稿完了です。 ただそれだけです。
https://w.atwiki.jp/fx_beginner/pages/29.html
●FX用語集(全部) ●FX用語 あ∼お 置き為替 信用基礎なしに、輸出荷為替を取り組もうとする場合、その手形買取銀行が、手形金額の一部を、その手形が輸入地で支払済みとなるまで保有する方式の荷為替のこと。