約 156,087 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4323.html
ゆみ「まさか須賀に麻雀を教わる日が来ようとはな」 京太郎「はは、何言ってるんですかもー」 京太郎「今でも加治木さんには教わってばっかですよー?」 ゆみ「ふっ」 ゆみ「これはこれでいいのかも知れんな…」 京太郎「ん?何がです?」 ゆみ「なんでもない」 カン!
https://w.atwiki.jp/amakoi/pages/67.html
あさぎ色の恋の攻略対象。 京の市中で迷子になっていたあさぎを助けてくれた、旅の男。 人懐こい性格で、街中をウロウロしてはしょちゅう色んな事に首を突っ込んでいる。 攻略 あさぎ色の恋(梅太郎) データ 名前 梅太郎(うめたろう) 一人称 年齢 27歳 身長 体重 誕生日 血液型 該当属性 備考 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/bousoku/pages/38.html
ほんの一時だけタイピングスレに現れた人物、 887 名前:名無しさん?[sage] 投稿日:2006/07/07(金) 00 34 16 ID ??? (;^ω^)moraraLじゃないです 134 花太郎 さん 1104412 XA XS XB XA XB 06/06/29 ↓ 91 花太郎 さん 1115848 XS ZJ XA XS XA 07/03/30 誰か詳しく
https://w.atwiki.jp/nw3rdandante/pages/69.html
困ってるなら、助ける。なんでって言われても困るな。 エリィ・コルドンに仕える武士 パーソナルデータ imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (画像URL.png) 名前 工藤 龍之介 年齢 41歳? 性別 男 クラス 侍 / 転生者 属性 火 / 火 一人称 僕 種族 人間 ワークス コンビニ店員 二つ名 『獣』 髪の色 黒色 瞳の色 黒色 肌の色 黄色 身長 / 体重 170cm / 57kg 武器 刀 戦闘スタイル 我流剣術 ライフパス 出自 変わった家庭 キーワード 変な習慣 目的 心の空白 邂逅 エリィ・コルドン 感情 師匠 印象 伝統衣装 性格 普段は優しい雰囲気、いざとなるとナイーブ 概要 設定やセッションにおける活躍など。 幕末。 落ちぶれた武家の産まれであった龍之介は、偶然にも維新志士と新撰組のウィザードが、協力して侵魔と戦う場面に出会った。 なぜイノセントの龍之介がこの場面に出くわしたか、定かではないが、龍之介は武士として、侵魔を放逐しておけないと使命感にかられた。 だが、龍之介に才覚は無かった。 悩む龍之介に手を差し伸べたのが、異国の女騎士、『エリィ』であった。 彼女は龍之介に印…そう、魔王印をもたらし、さらに西洋剣術を教え込んだ。 結果、龍之介はウィザードとして覚醒することになる。 だが時の流れは残酷だった。 もっと戦うための延命措置と強化。そしてエリィ・コルドンに捧げるプラーナ。 全てが龍之介の体を蝕み、やがて彼は最初の使命を忘れた。 もう何のために戦っているか、思い出せない。それでも、魔王印の本能で、彼は困った人を助けるのだ。 …その本能に根差したような行動原理から、『獣』(けだもの)の工藤、と呼ばれることもある。 戦闘ロール 戦闘時のロールプレイ等はこちらに。 武士としての日本剣術と、エリィ・コルドンに仕込まれた西洋剣術を合成した、独特の剣術で戦う。 また、侵魔と悪人、時には善人すら殺し続けた刀は、もはや妖刀や遺産の域まで達している。 誰が呼ぶでもなく、自然に「六胴薙」(りくどうなぎ)と呼ばれるようになったその刀は、 振るえば文字通り一度に六人の胴を貫くという。 簡易キャラクターシート レベル クラス 属性 Pr CF修正値 3 侍 / 転生者 火 / 火 5 2 クラス履歴 クラス名 強化人間 クラス名 能力値 筋力 器用 感覚 理知 意思 幸運 筋力10 器用10 感覚8 理知6 意思6 幸運6 戦闘能力値 命中 命中12 回避 回避10+1 魔導 魔導6 物攻 物攻25+1 魔攻 魔攻 物防 物防2+1 魔防 魔防+3 耐久力 耐久27+14 魔法力 魔法12+6 行動 行動値16 ※+はレベルアップ修正 特技 名称 SL 特記事項 鋼化神経 1 B82。自動取得。常時。物攻指定。物攻と行動値に+SL+1. 愛刀 1 E30。自動取得。常時。刀の命中+2、物攻に+SL×2。 遺産所持 1 E40.自動取得。 居合切り 1 E30.メジャー。物攻+SL×4.命中Cの場合さらに+10. 能力値UP:器用 1 DL96.器用+SL。 ライトファイター 1 E66.回避、行動値に+1. フェイタルヒット 2 E61.命中Cの時、物攻+10.シーンSL回。 完全奇襲 3 B82.マイナー。物攻ジャッジ+SL×10.シーン1回。 特技名 SL 参照ページ 無限の追憶 1 E41.戦闘値のジャッジをCに。F時不可。シナリオSL回。 事情通 1 B111.情報収集ジャッジ+2. 我が道を征く 1 イニシアチブ。シーン内の任意のエンゲージに移動する。封鎖無視。シーン1回. モンスターハンド 1 物攻+3. 能力値UP:筋力 1 DL96。筋力+SL。 魔王印:エリィ・コルドン SL 参照ページ 能力値UP:感覚 1 DL96.感覚+SL。 特技名 SL 参照ページ 特技名 SL 参照ページ 特技名 SL 参照ページ 特技名 SL 参照ページ 装備品 部位 名称 種別 特記事項 武器1 雷切 白兵(刀) E99.重量5. 武器2 名称 種別 参照ページ 魔装1 名称 種別 参照ページ 魔装2 名称 種別 参照ページ 頭部 名称 種別 参照ページ 上半身 名称 種別 参照ページ 衣服 輝明学園改造制服 防具 B140.回避ジャッジに+2.1シーン1回。 肩 名称 種別 参照ページ 籠手 名称 種別 参照ページ 装身具 名称 種別 参照ページ その他1 名称 種別 参照ページ その他2 名称 種別 参照ページ 所持品 名称 種別 個数 特記事項 MPヒールポーション ポーション 1個 B123.5万。 HPヒールポーション ポーション 8個 B123.24万。 アンチポイズン ポーション 2個 B123.4万 アンチマインド ポーション 2個 B123.4万 アンチパラライズ ポーション 2個 B123.4万 アンチプレッシャー ポーション 1個 B123.2万 情報ソース:荒事 サービス 1個 B123.5万。 0フォン 道具 1個 B123. 名称 種別 ●個 参照ページ 名称 種別 ●個 参照ページ 名称 種別 ●個 参照ページ 名称 種別 ●個 参照ページ 消費経験点 ●点 戦闘プラン・他 戦闘時の動きを説明。他に弱点や今後の成長方針を書くと良いかもしれません。 耐久ベース7・魔法ベース3 ※1参照ページは数字の頭に基本ルルブの場合「B」上級ルルブの場合「E」と表記してください。 例→B100(基本ルルブ100ページ) ※2戦闘能力値は未装備ではなく合計値を入力してください。 ※3戦闘能力値は常時のスキル以外による上昇値・減少値を反映させないでください。例えば、《さみだれ打ち》をSL3で取得していても、入力欄に【魔導】-2【魔攻】+15分は加算しません。 ※4『クラス履歴』欄にはクラスの欄に入力していない過去に経由したクラスを全て入力してください。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2108.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1380058656/ 京太郎「合同で旅行ですか?」 久「そっ。全国も終わったし、ちょっとは羽目を外さないとね」 和「確かに、たまにはいいかもしれませんね。でもどこに行くんですか?」 久「ふふ……なんとね……二泊三日で、海よ!」 咲「海ですか!」 京太郎「おおっ!!」 まこ「しかし、合同っちゅう事は他にも呼ぶんじゃろ?」 久「そうね。長野からわざわざ応援しに来てくれた皆も誘おうと思ってね」 咲「わあ、楽しそうですっ」 京太郎「まじすか!!よっしゃあ!」 優希「うおーっ!!楽しみだじぇ!!」 久「だから皆、来週末は空けておいてね。ほかにも決まり次第連絡するわ」 一同「「「はーい!」」」 ―週末― ブロロロ 久「よし、バスも来たわね。皆準備できてるー?」 優希「できてるじぇー!」 咲「大丈夫です」 和「あれ?でも……須賀君が見当たりません」 まこ「京太郎は遅刻か?」 久「あ、須賀君には買出し頼んでるのよ。もうそろそろ」 タッタッタ 京太郎「遅くなってすみませーん!」 久「ほら、来た」 優希「犬ー!早く来るじぇー!」 ドサッ 京太郎「ふうっ……これ、頼まれてた物です」 久「御疲れ様。それじゃ、行きましょうか」 優希「おー!乗り込むじぇー!」タッタッタ 和「こら!ゆーき!運転手さんに挨拶でしょう!」スタスタ 咲「優希ちゃんは元気だなぁ」スタスタ まこ「ちっと静かにしてくれりゃせんかの」スタスタ 久「はいはい、ほら乗った乗った」 京太郎「了解です。それじゃ俺も」 久「え?」 京太郎「え?」 久「……?」 京太郎「え、どうしたんですか?」 久「いえ、それじゃ行ってくるわね」 京太郎「はい……あ、先乗ります?」 久「え?」 京太郎「え?」 久「いえ、ええ。乗るけど」 京太郎「?」 久「……須賀君?」 京太郎「はい?」 久「えっと、行ってきます」 京太郎「はい?」 久「留守番よろしくね?」 京太郎「はい」 京太郎「……」 京太郎「はい?」 京太郎「あの、俺は」 久「あれ……言ってなかった……っけ?」 京太郎「……」 久「……」 ダッ!! 京太郎「えっ」 久「……」タッタッタ!! ガチャッ バタン!! 久「それじゃ!御土産買って来るわね!!」 京太郎「えっ」 久「運転手さん、もう出て大丈夫です」 ブロロロロ 京太郎「えっ」 咲「えっ!?あれ!?京ちゃんは!?」 優希「ぶちょー!?犬は!?」 和「須賀君が置いてけぼりなんですが!」 久「えっとね……須賀君は留守番って事言い忘れちゃってたみたい。てふふ」 まこ「鬼じゃ!!糞鬼じゃアンタ!!」 咲「きょ、京ちゃん……」 和「あんなに楽しみそうに旅行用具買い揃えてたのに……」 久「ま、まぁまぁ!須賀君の分まで楽しみましょ!」 ブロロロ 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……部室、行くか」 ―部室― ガチャッ 京太郎「……」 シーン… 京太郎「……」 スタスタ ガラッ ストッ 京太郎「ふぅ……」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「ふふっ」 京太郎(楽しみにしてたんだけどなぁ) 京太郎(親にも旅行に行くって言っちまったし) 京太郎(なんだろう……凄い虚無感だ) 京太郎「……」 シーン… 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「ふふ」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「笑えねぇ」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎(風越の福路さんとか、和とか、咲の水着姿) 京太郎(凄く、楽しみにしてたんだけどなぁ) 京太郎(何日も前から、天気予報気にして……) 京太郎(当日は何して遊ぶとか……予定立てて……) 京太郎(青い海……青い空……) 京太郎(夢にまで……見て…………) 京太郎「……」 京太郎(……ここは……部室だ) 京太郎(青い海も、白い浜辺も、水着の女の子達も居ない) 京太郎(茶色い、木造建築だ) 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……?……」 京太郎「…………!!」 京太郎「…………いや」 京太郎「いや、……いや!」 ガタッ……! 京太郎「ここは……青い海じゃないか……!?」 京太郎「……俺が今立っているのは……」 京太郎「白い砂浜じゃあないか……!!!」 京太郎「ヤッター!!」 京太郎「海だ!!!」 京太郎「ヤッター!!!!」 京太郎「ここは海なんだ!!!!ヤッター!!!!」 京太郎「そうと決まれば……!!」ダッ ガサゴソ 京太郎「早速水着に着替えるぞ!!」 ―廊下― スタスタ 一太(しまった……会長に書いてもらわないといけない書類を忘れていた) 一太(会長、全国大会終わったけど部室にいるだろうか……) 一太(まぁ居なかったら家まで届ければいいか) 一太(着いた。誰かいるかな) コンコン 一太「すみません、生徒議会の者です」 「どうぞ」 一太(野太い声が聞こえた) 一太「失礼します」 ガチャッ 京太郎「……」←全裸 一太「……」 京太郎「……」 一太「……お邪魔しました」 バタン スタスタ 一太(……悟った目をしていた……) 京太郎(何だったんだろう、副会長……) 京太郎(まぁいいや。海パン履こう) ………… ザッ 京太郎「海っっだ――っっ!!」 京太郎「ヤッホ――――――!!!!」 京太郎「くぅ~っ!!太陽に身を焼かれる様だぜ……!!」 京太郎「……潮風が気持ち良い……」 京太郎「へへっ!よし!それじゃあ」 京太郎「早速海に飛び込むか!!」 京太郎「よーし……」 京太郎「……」 京太郎「海……」 京太郎「……」 ―水道― ジャァァァァァァ 京太郎「……」 ジャァァァァァァ 京太郎「……」 ジャァァァァァァ 女子「なんであの人海パン姿で水汲んでるんだろう……水泳部かな」 女子「何か真顔で怖いね……」 ―部室― ガチャッ 京太郎「……」 ブンッ!! バッッシャァァーン!!! 京太郎「海だァ―――――――!!!!」 ピシャピシャ 京太郎「ははっ!!冷たくて気持ち良いー!!」 京太郎「潮辛くねえ!!すげえ!淡水だこれ!!」 京太郎「ほら!!皆も来いよ!!すっげえ気持ちいいから!!」 京太郎「皆……も……」ピタッ シーン…… 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……皆……」 京太郎「……おいでよ」 フルフル 京太郎「おいで……てばぁっ……!」フルフル 「……」 京太郎「……!」ピクッ バッ!! 京太郎「……!!」 京太郎「……今の……声」 京太郎「……」 京太郎「…………み」 京太郎「皆……?……居るのか……?」 京太郎「おい!皆!どこだ!?」 京太郎「どこに居るんだよ!!皆!!」 京太郎「皆!隠れてないで、出て来いよ!!」 京太郎「じゃないと、俺」 京太郎「俺……一人ぼっちに……!!」 「……」 京太郎「……!!」バッ!! 京太郎「……あ」 京太郎「…………あぁぁ……!!」 京太郎「……そこに……そこに居たのか……!!」 麻雀牌「……」 京太郎「皆ぁ!!」 スタスタ 京太郎「もう、皆ここにいたのかよぉ~!」 牌「……」 京太郎「ほら!皆も一緒に海に入ろうぜ!!」 牌「……」 京太郎「む、ノリ悪いな……」 ガシッ!! 京太郎「それっ!!」 バシャァーン!! 京太郎「ははは!どうだ?気持ちいいだろ!?」 牌「……」 京太郎「……う……わ、悪かったよ……そんな皆して睨むなよ」 牌「……」 京太郎「あーもう!!はいはい!!手を貸します貸します!!ふて腐れるなって!」 京太郎「よいしょっ……っと」 牌「……」 京太郎「悪かったってば、そんな睨むなって」 京太郎「でもほら、何人かはそのまま泳いでるぞ?」 南「……」プカプカ 京太郎「ほら。お前も泳いでみたらどうだ?」 牌「……」 京太郎「あはは、悪かった。お前カナヅチだもんな」 牌「……」 京太郎「ああ、知ってたよ。お前とは幼馴染だしな」 牌「……」 京太郎「え?あぁはいはい。お前たちも引き上げてやるって」 ヒョイッ 京太郎「全くお前はいつまで経っても高飛車でお嬢様なんだから」 牌「……」 京太郎「……そんな目してるともう一回投げ込むぞ」 牌「……」 京太郎「……ぷっ、あはは!!冗談だっての!!」 牌「……」 京太郎「えっ!?なんで次はお前が俺を睨んでるの!?」 京太郎「……ひょっとして嫉妬ぉ~?」 牌「……」 京太郎「隠すな隠すな!いやぁもてるオトコは辛いなぁ~!」 萬子「……」 京太郎「わっ!?せ、先輩!!前隠してください!!前!!」 …… スタスタ 京太郎「ふう……ちょっと泳ぎ疲れたぜ」 京太郎「あれ?」 牌「……」チョコン 京太郎「ああ、お前も休憩中なんだ」 牌「……」 京太郎「え?俺?いやちょっと泳ぎ疲れちゃってさ」 牌「……」 京太郎「しっかし……こんな大所帯じゃそりゃ疲れちまうよなぁ」 京太郎「136人も居るからなぁ」 牌「……」 京太郎「……どうした?いつもうるさいくらい元気なお前がやけに元気ないじゃんか」 牌「……」 京太郎「……何かあったのか?」 牌「……」 京太郎「元気がないのは俺の方だって?…そんなこと、ねーよ」 牌「……」 京太郎「そんなことねーって。いい加減しつこいぞ」 牌「……」 京太郎「わかったような口をきくのは止めてくれ…いーじゃねーか、お前だって楽しいんだろ?」 牌「……」 京太郎「ならそれでいいだろ。わかったならもう…」 牌「……」 京太郎「…うるせーよ」 牌「……」 京太郎「うるせえって言ってんだろ!黙れよ!」 牌「……」 京太郎「何でお前は俺に現実を突きつけてくるんだよ…頼むからもう黙っててくれよぉ…」 牌「……」 京太郎「俺はもう嫌なんだよ…こんな…報われない現実…」 牌「……」 京太郎「…ははっ、諦めるな…ってか…安っぽいセリフだな…」 京太郎「本当は青い海なんて見えてなかった…白い砂浜だってな…」 牌「……」 京太郎「全部、ただの茶色なんだよ…」 牌「……」 京太郎「わかってるって…お前にそんなことを言わせてるのだって俺なんだ…だからさ」スッ 牌「……」パタン 京太郎「もう、逃げるのはやめだ。」 タッタッタッ… 京太郎「…ん?誰かが走って…?」 ??「ふぎゅっ!」ドテッ 京太郎(おいおい…まさかな…) ??「あぅぅ…」プルプル 京太郎「やっぱりか…」ハァ スタスタ ガラッ 京太郎「よう。咲」 咲「きょおちゃあん…」グスッ ーあの後咲はやっぱり俺のことが気になってバスを降りてここまで来たわけだ。 こんなに時間がかかったのはいつものことだな。その後は特筆する事もない。ただ… 咲「なんで京ちゃん水着着てるの?」 京太郎「へっ!?あぁ、これはな…ブシツヲマルットソウジスルタメダヨ?」 咲「…何で目をそらすの?」 京太郎「ソラシテナンカ…ナイヨ?」 咲「…もう、京ちゃんは私がいないと何するかわかんないね!」フフン 京太郎「てめぇ咲!ふざけたこと言ってんじゃねえ!」グリグリ 咲「痛い痛い痛い~!!」 京太郎「ま、ありがとな…わざわざ来てくれて」ナデナデ 『if -心神喪失ルート-』 京太郎「所詮、俺は雑用係だからな…あいつらと同じなんてただの思い上がりなんだよ」 京太郎「ただ部室をきれいに、牌符を見やすいようにするだけで役に立つんだ」 京太郎「人の役に立つことは良いことだ。これをずっとやってれば誰にも嫌われないし疎まれることもない」 京太郎「あぁ、でも心は邪魔だなぁ。仕事を邪魔するのはいつも感情なんだから」 京太郎「心なんて、キエテシマエバイイノニー」 ーーーーー 久「あ、あのね須賀君…ごめんね?連絡忘れちゃってて…」オドオド 京太郎「いいですよ別に。俺は気にしてませんから。皆が楽しんできてくれたならそれで良いです」ニコッ 久「須賀君…」ウルウル 和「許してもらえて良かったですね部長」 まこ「たまには怒った方が薬になると思うんじゃがなぁ…」 優希「ま、所詮犬だからな!」 咲(なにか…おかしい…) 京太郎「どうした、咲?なんか暗いぞ」 咲「う、ううん。何でもな…!?」ズサッ 京太郎「?」 咲(何がおかしいのかわかった…今の…今の京ちゃんは…) 咲「笑ってなんか…ない…」 京太郎「…気付かれたか?まあいい」ボソッ 優希「犬!とりあえずさっさとタコスをよこせー!」 京太郎「はいはい。買ってくるから少し待っててくれよ…」タッタッタッ 優希「…んん?」 和「どうしましたゆーき?」 優希「いや、なんか…素直すぎる気がするじぇ…んー?」 和「言われてみれば…でもいつもに比べたらってぐらいだと思いますよ」 優希「…のどちゃんが言うなら多分…そうだな!」 まこ「全く…咲?おんし…泣いておるのか?」 咲「…え?」ポロポロ 優希「咲ちゃん!?」 咲「あれ?なんで…涙が…?」グシグシ 和「何か嫌なことでもあったんですか!?」 咲「わかんない…わかんないけど…止まらない…」ポロポロ ーもしかしたら、このとき私は分かっていたのかもしれない… ーもう、「京ちゃん」には会えないのだと… カンッ 『if -京子ちゃん未遂ルート-』 京太郎「……」 京太郎「……うん、分かった」 京太郎「俺だって部員の一人なんだ、と思っていたけれど。 どうやら皆はそう思っていないらしい」 京太郎「まあ、麻雀が弱いからな。仕方ないか」 京太郎「……本当にそうか?」 京太郎「皆の俺に対する態度は、もっと根本的な部分にあるんじゃないだろうか」 京太郎「……」 京太郎「ああ、そうか。俺が男だからか」 京太郎「……しょうがない」 京太郎「取るしかないか」 京太郎「えーと、確かリンゴを剥くときとかのナイフがあったはずだよな」 京太郎「……お、あったあった」 京太郎「よし、やるか。せーの」 一太(……どうもさっきのが気になる。ちょっと様子を見てこよう) 一太「あの、須賀君いるか、い…………!?」 京太郎「あ、副会長」 京太郎「すいません、今取り込み中なんで」 一太「い、いや。待て、待ってくれ! 何をやってるんだ君は!」 京太郎「邪魔しないでください! 麻雀部になるために必要なんです!」 一太「いいからそのナイフを離せ! きゅ、救急車!」 ピーポーパーポー 京太郎「……」 一太「や、気がついたかい?」 京太郎「あれ? ここ、病院……?」 一太「覚えてないのかい?」 京太郎「ええと、確か、確か俺は――――ああ」 京太郎「思い出しました」 京太郎「……バカみたいだ、俺」 一太「親御さんとは連絡がついた。もうすぐ来ると思う」 一太「それで。まあ、傷は浅かった。ちょっと痕が残るかもしれない けど、ほら、付け根の部分だしね」 京太郎「……」 一太「それで。どうしてあんなことを?」 京太郎「……自分でもよく分かりません」 京太郎「ただ、部員として扱われていない気がして」 京太郎「それは、俺が男だからって思って。それで……」 京太郎「女になれば、仲間になれると思ったんです」 一太「――須賀くん、いいかい?」 京太郎「……」 一太「ムゴいことを言うようだけど、君は彼女たちの仲間になれない」 一太「たとえ君が女になったとしても、それは変わらない。むしろ、 部の雰囲気は変わり果てるだろう」 一太「それは多分、君が望むことじゃない。君が気を遣われて、 ひたすら怯えられる毎日なんて、想像したくもないだろう」 京太郎「……じゃあ! 俺にどうしろって言うんですか!」 一太「そんなの簡単だろう、須賀くん。いいかい?」 ――部を、辞めてしまえばいいのさ―― 京太郎「……」 京太郎「……ああ」 京太郎「……そうですか。もう、それしかないんですか」 一太「ない。君がこのまま、精神を削られる毎日に耐えるなら 別だけどね。心を鉄にして、機械みたいに」 京太郎「無理です。……もう、耐えられない」 一太「退部届。書いておく?」 京太郎「……一晩考えさせて下さい」 一太「うん。どこかの部に入部するなら、問題ないよ。中途入部は 珍しくもないからね」 一太「それから……会長たちには連絡していないから」 京太郎「ありがとうございます」 その後、親がやってきて泣かれて怒られた。 申し訳ないな、と俺も泣いて謝った。 京太郎「……」 京太郎「退部か」 京太郎「……いや、でも……」 ???「なあにが「デモデモダッテ」さ。バカか、てめぇは」 京太郎「……」 京太郎・裏「分かっているだろう? お前にもう、麻雀をする理由は ない」 京太郎「そんなことは、ない」 京太郎・裏「和目当て? そんなの夏が来る前に終わった、恋ですら ない憧れだろう」 京太郎・裏「雑用係としてコキ使われることに幸せを感じる? そこまでドMって訳でもないだろ」 京太郎・裏「とうの昔に、麻雀は飽きていた。いや、諦めていただろう」 京太郎・裏「お前が麻雀部にしがみついていた理由は、ただ一つしかないじゃないか」 京太郎・裏「……咲のためだ。あいつが自分の足で立って、前に 進むためだろ」 京太郎「……」 京太郎・裏「中学のとき、あいつと知り合って俺たちは誓った。 宮永咲が、きちんと前を向いて歩いて行くために全てを捨てると」 京太郎・裏「なのに、お前はそれを中途で歪ませた。何故だか分かるか?」 京太郎「……やめろ」 京太郎・裏「やめない」 京太郎・裏「簡単な理屈さ。お前はあいつが、自分の足で立ったことを 認めたくなかっただけじゃないか――」 京太郎「やめろって言ってるだろ!」 ――初めて出会ったときのことを覚えています。 ――今にも消えてしまいそうに、儚いあの娘の姿を覚えています。 ――手を引っ張っても動かなくて。 ――だから、彼女を担いで歩き出しました。 京太郎・裏「よくあることさ。父親が、娘の結婚を認めないのと同じ 理屈でしかない。お前は単に、嫉妬しているだけだ」 京太郎「うるせえ! お前に何が分かる!」 京太郎「咲は、アイツは、俺がついていてやらないと――」 京太郎・裏「諦めろ。もう俺たちの役割は終わったのさ。 ……でも、いいじゃないか。俺たちの、俺の望みは、そうだったろう」 京太郎・裏「アイツが、俺のいないところでも立って歩けるように。 胸を張って、生きていけるように」 京太郎・裏「――そう、願っていたからじゃないのか」 京太郎「違う! 違う、違う、違う! 俺は、俺は、俺は――」 京太郎・裏「まだ分かってないのか、お前は。 咲はここで終わらない。そしてお前も、ここで終わらない。別に 死んだ訳じゃない、一つを失っただけだ」 ――失ってはならない、大切な陽だまりのような彼女を。 ――失うことを、ただ恐れたからじゃないのか。 京太郎「……」 京太郎「……ああ」 京太郎「……そうか。俺は、咲を失っていたのか」 京太郎・裏「とっくの昔にな。お前が麻雀に誘って、彼女が自分の 意志で麻雀を始めた頃に」 京太郎「振られた……いや、何か違うな。いや、振られたで 正しいのか」 京太郎・裏「それも、自分から振らせておいてだ。……だってそうだろ? お前は、麻雀なんかやらせなければ良かった。アイツは一生、 お前だけを見て生きていただろうさ」 京太郎「……そっか。これで終わりなのか」 京太郎「彼女を守り続ける日々も。彼女の傍にいる日々も」 京太郎・裏「さてな。守り続ける日々は終わったが、傍にいる日々が 終わるかは分からないぜ」 京太郎「……そんなものか?」 京太郎・裏「スゴい、我ながらこの鈍さは相当だ」 京太郎「……まあいいや。で、俺はこの後何をすればいい?」 京太郎・裏「さあな。お前が死のうが生きようが、男になろうが女に なろうが世界は続き、世界は回り、世界は動く」 京太郎・裏「だから、走るしかないんだよ。須賀京太郎」 京太郎・裏「大体お前、走ることしか能が無いんだから」 京太郎「……そうだな。明日からは何の為に進もうか」 京太郎・裏「決まってるだろ。自分の為に進め」 京太郎・裏「じゃあな、俺。もういちいち呼び出すな」 京太郎「……」 京太郎「うん。麻雀部、辞めよう」 そう決めた。 ――数日後 京太郎「お。みんな、お帰り」 咲「ただいま……ね、ねえ京ちゃん」 京太郎「おう、咲。楽しかったか?」 咲「え? あ、うん……」 京太郎「ならいいんだ」 和「……?」 和(須賀くん。何か普段と違うような……) 優希「お、おーす! 元気してたか、京太郎ー!」 京太郎「おう、色々あったが何とかな!」 優希「そっかー! ……あ、あのな。咲ちゃんとも話したんだけど、 今度一年生だけで、また海に……」 久「た、ただいま~」コソコソ まこ「お主……今更何をやっとる。大人しく沙汰を受けい」 京太郎「部長、お疲れ様です!」 久「あ、あうあう……お、お疲れ様です」 京太郎「……?」 京太郎「まあいいや。ええと、部長。こちらを受け取ってくれます?」 久「あ、うん。ええと…………た、退部、届?」 全員「!?」 京太郎「ウッス。色々と考えて、こういう結論に達しました。 あ、勘違いしないでください。今回の一件は関係ないです。 ただ、別の何かをやりたくなったんです」 咲「きょ、京ちゃん!」 優希「きょ、きょうたろお……」 京太郎「ああ、いいからいいから」 久「……」 久「……そう」 久「……そう、よね。はい、分かりました」 部長はがっくりと項垂れて、退部届に必要なサインをくれた。 京太郎「掃除は済ませておいたし、ええと……和。これいいか?」 和「あ、あの須賀くん! 辞めるって……」 京太郎「多分、この中じゃ和が一番しっかりしてるから。受け取ってくれ。 雑務関係の引き継ぎ書類」 和「……はい。ありがとう、ございます」 優希「京太郎! ほ、ほ、本気なのか!? ねえ……やだ、やだよ」 京太郎「心配するな。タコスなら、時々作ってやるから」 優希「違う! そうじゃ、そうじゃなくて……」 京太郎「……ごめんな、優希。でも、もう俺はいいんだ」 優希「……」 優希「……わたしのこと、嫌いになった?」 京太郎「まさか。お前の騒がしいところも含めて、嫌いな点なんか 一つもないぞ」 優希「……」 優希「……そっか」 京太郎「まこ先輩、色々お世話になりました」 まこ「……ん。その、部を辞めてからどうするつもりじゃ? 帰宅部か?」 京太郎「うーん、まだ決めてませんけど。何か別のことをやりたいな、 と思ってます」 まこ「そうかあ。……おんしがそう思っちょるなら、これが一番ええん じゃろうな」 京太郎「うっす。まこ先輩も、ありがとうございました!」 咲「……」 咲「……京、ちゃん」 京太郎「……頑張れよ、咲。お前は頑張れるんだから。 心配するな。俺が保証する」 京太郎「それじゃ、すいませんが。失礼します」 ガラガラガラ。 久「……」 久「……ごめんなさい。私のせいだわ」 久「頼って、縋って、背負わせて。……見返り一つ、与えなかった」 まこ「……そうかのお」 まこ「……いや、実際そうなんじゃが。どうも、京太郎はそういうもの とは違う何かが理由な気がする」 久「……」 和「ゆーき……」 優希「あ、あいつっ。あいつっ、わ、わたしのこと嫌いって言ってないよな?」 和「ええ、大丈夫ですよ。須賀くんは、多分誰も嫌いになってないと 思います」 咲「……」 咲「……やだ」 咲「やっぱり、やだ!」 ――咲。お前は走るとコケるんだから、迂闊に走るなよ。 そんな言葉を思い出す。 中学のときだったか、高校に入ってからだったか。 人生のどん底にいた私は、京ちゃんに手を引っ張られてここまで来た。 他の女子生徒にやっかまれたこともある。 金魚のフンみたいに言われたこともある。 ……それでも良かった。京ちゃんと一緒にいられるなら、 どんな扱いだって、我慢できた。 京ちゃんの傍にいることだけが、私にとっての自慢で誇りで報酬だった。 ――ああ、そうか。 でも、京ちゃんの報酬は何だったのだろう。 私に構わないでいれば、彼女なんて幾らでも作れたはずだ。 趣味の合う友達と遊ぶことも、できたはずだ。 ――私はいつだって、須賀京太郎に「縋る」だけしかなくて。 ――あの人の報酬を、一度でも考えたことがなかった――。 咲「京ちゃん!」 ごめんなさい。 咲「京ちゃん!」 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。 咲「京ちゃあん!」 ごめんなさい――――――! 京太郎「……はあ。どうした、咲」 咲「わわっ!?」ツルリ 京太郎「お、危ねえ!」 ダイブ キャッチ。 滑って転びかけたわたしを、いつものように京ちゃんはあっさりと 助けてくれた。 京太郎「……はあ、本当咲は先が思いやられる」 咲「……ダ、ダジャレ?」 京太郎「我ながら上手いだろ」 全然上手くない……。 ――屋上。 橙色の光が、運動場を染め上げていた。 野球部の声と、バットの甲高い音が、遥か遠くから聞こえてくる。 青春小説の世界だな、と私は思う。 京太郎「……で、どうしたんだ?」 咲「……京、ちゃん」 辞めないで、と言いたかった。 でも、言える権利があるはずもなかった。 今までもずっとずっと、私たちは京ちゃんを酷く扱っていた。 私はそれを、どうしてかずっと見過ごしていた。 だって、京ちゃんはいつだって――いつだって、傍にいてくれると。 そんなことを、思っていた。 京太郎「……なあ、咲。どうもお前は勘違いしているみたいだから、 言ってやるぞ」 咲「何……?」 京太郎「もう、お前は俺がいなくても大丈夫なんだ」 咲「え――――?」 そんなはずはない。 そんな訳がない。 京ちゃんがいないと、私は何もできない。 京太郎「……すまん。俺はそこまで、お前を追い込んでいたのか。 違う。そうじゃない。お前はもう、大丈夫なんだ」 ――俺がいなくても、蹲って助けを待ったりしない。 ――たとえ、何かに転ばされたとしても。 ――お前はきっと、立ち上がる。 京ちゃんは、そう誇らしげに言ってくれた。 咲「無理だよ……無理、無理、絶対無理!」 咲「私は一人じゃなんにもできない! 一人じゃ立てない、 一人じゃ歩けない! 一人じゃ、前に進めない!」 京太郎「それは嘘だ。咲、俺が手を引っ張る時期は終わった。 お前の幼年期は、もう終わったんだ」 咲「違う! 違う、違う、違う……!」 京太郎「咲、哀しいことを言わないでくれ。俺に誇らせてくれ。 お前はもう、立って歩けるようになったと」 咲「――わた、しは」 京太郎「報酬のことなら心配するな。 俺は、お前が幸せであるならそれが報酬だ。有り余るほどの報酬だ」 咲「……わたしは、前に進めるの? こんなに鈍臭くて、麻雀以外 何にもできない、こんなわたしが?」 京太郎「俺はそう、信じている」 ――誇らしげに。私の傍にいてくれた少年は、笑った。 咲「……でも、不安だよ。また転ぶかもしれない、また蹲るかもしれない。 また……」 京太郎「助け起こすことくらい、俺じゃなくてもできるさ。 重要なのは、立ってから前に進めるかどうかだ」 咲「……そう。京ちゃんは、私を信じてくれるんだね」 京太郎「――ああ。俺のことは心配するな、大丈夫だよ。 お互いに頑張ろう、咲」 ――ああ。そうか。 はらはらと、眼から涙がこぼれ落ちる。 なのに、その涙はどこか温かで。 私はようやく、宮永咲を認めることができたのだ。 ――それで、ようやく私も理解できた。 ――別れることで、再会できる喜びもあるのだと。 咲「……ねえ、京ちゃん。お別れの儀式をやろう」 京太郎「儀式?」 咲「ほら。背中向けて」 京太郎「お、おう」 戸惑う京ちゃんの背中に、私はぴったりと背中をくっつける。 咲「振り向かずに、前に進もう」 京太郎「フェンスに到着するんだけど」 咲「儀式だからいいの。京ちゃん、私、まだ自分が信じられない。 私が前に歩けるかどうか、分からない」 京太郎「……」 咲「……でも。進もうと、思えたよ。京ちゃんが保証してくれるなら、 私は前に進める」 京太郎「……おう」 咲「お互いに振り返らないで、行こう」 京太郎「そうだな」 咲「じゃあ、いっせーのー…………で!」 決して振り返らない。ただ前だけを見る。 振り返りたくなるのを堪える。きっと、京ちゃんも堪えているはずだから。 居るはずだった人が隣にいない寂しさを。 その人が保証してくれた喜びで埋め尽くす。 お互いに前に進むのだ。時に道が曲がりくねることだってあるだろう。 ――だったら。いつか、道が交わることだってあるだろう。 誓いは心臓に。想いは胸に。 私には、立って進むための足がある。 和「……」 ――私は思うのです。 ――せめて、二人が女同士であれば良かったのだろうと。 ――終生変わることのない親友でいられたのだろうと。 ――でも、咲さんと須賀くんは異性同士で。 ――恋心がヘンに絡むから、きっとこれほどややこしくなったのでしょう。 ――何より、互いに自覚はないのが最悪です。 ――だから、これで良かったのです。 ――須賀くんが咲さんを導いたように。 ――須賀くんも、きっと何かに導かれる。 ――だから、多分大丈夫。 ――前に進んでも、道を間違ったとしても。 ――咲さんの恋心は、きっと、変わることなく―― ――二年後。卒業式 髪を伸ばした。 少しだけ、化粧もするようになった。 残念なことに、胸は残念なままだったけれど。 いや、それでも、まあ、少しくらいは。 いけないいけない。 私はようやく慣れてきたスマートフォンのメールを見直し、 場所が合っているかどうかを確認する。 うん、合ってる。 ……結局、前に進む速度はのろかった。 少しだけ転ばなくなった。 少しだけ道に迷わなくなった。 少しだけ――自分に、自信がついた。 それでようやく、自覚できた。 成長することで、初めて認められることがあったのだ。 ――彼は私の初恋だった。 ――ずっと、ずっと、そうだったのだ。 ――依存することでそれを隠した。 ――自分は、彼におんぶにだっこすることでしか生きられないと。 ――そう、誤魔化し続けた。 ――それに別れを告げて、一人で前に進んだ。 ――友達から助けて貰って。道筋を教えて貰いながら、 ――前に進むことだけは、自分の力でできた。 京太郎「咲ー!」 咲「……ああ」 手を振る少年の姿は、二年前より精悍になっている。 私は、須賀京太郎が好きです。 だけど、振られても構わない。いや、泣くだろうけど。最低一週間は泣き通すだろうけど。 「それでも、人は前に進める」 この人が、そう教えてくれたのだから。 京太郎「……咲、綺麗になったな」 咲「京ちゃん、かっこよくなった」 京太郎「……じゃ、やっぱり同じことを考えていたのか?」 咲「多分そうじゃないかな。……そうだといいな」 京太郎「せえの、で言おう」 咲「そうだね。……せえの!」 オレ キミ ――須賀京太郎は、宮永咲が大好きです―― ワタシ アナタ ――宮永咲は、須賀京太郎が大好きです―― かくして、二人は共に歩き出す。 カン!
https://w.atwiki.jp/nekonotoorimiti/pages/6.html
潤太郎 現在「ねこの通り道」ギルドマスターであり、このHPの編集者 ねこの通り道では設立当初からマスターをしておりいつも嫁の「イクラ友子」と一緒に行動しています。 累積レベル 9500~10000 (H25年11月現在) 戦闘スタイル ランス・弓 生活スキル 戦闘スキル 魔法スキル 潤太郎雑談日記 前のページへ トップへ戻る
https://w.atwiki.jp/45451919/pages/92.html
京太郎「咲は部活何にする?」 咲「私は…麻雀部かな」 京太郎「へえー。お前麻雀やってたっけ?」 咲「昔ちょっとね。この白糸台の麻雀部には、お姉ちゃんがいるんだ」 京太郎「そうなのか…ぽけぽけの咲の姉ちゃんならぽけぽけなのかね」 咲「むっ…そんなことないよ。お姉ちゃん見てみる?」 京太郎「そうだなー。俺も暇だし、一緒に行ってみるか」 咲「うん、えへへ…行こっか」 照「……嫌な、予感がする」ダラダラ 菫「どうした照、トイレを我慢するのは良くないぞ」 誠子「いやいや…宮永先輩、具合悪いなら休んでた方がいいですよ」 照「具合というより…なんというか」ブルブル 咲「あのう…見学したいんですけど」 照「……」ゴシゴシ 照「咲…?」 咲「あ、お姉ちゃん!」パアッ 京太郎「あれが咲のお姉さんか? 結構しっかりしてそうだなー」 菫「お姉ちゃん…妹か? 随分可愛い妹さんだな…おい照、どうした?」 照「見えない、聞こえない、何も居ない」ガクガク 咲「もうお姉ちゃんってば…照れちゃって」トトッ 咲「お・ね・え・ちゃ・ん」ポンッ 照「ひいいいい! ごめんなさいごめんなさいもうしませんからお尻だけは、お尻だけは!」 咲「今日から私も麻雀部に入るから、よろしくね」ニッコリ 照「……………………」 京太郎「なんだこれ」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3435.html
―月曜日― 和「ねぇ須賀君」 京太郎「なんだ和」 和「今日咲さんと恋人繋ぎをしました」 京太郎「……」 京太郎「うらやましい」 京太郎「……」 京太郎「中学の頃からの付き合いなのに」 京太郎「手を握ったことすらねえよ」 和「とても柔らかくてスベスベしてました」 京太郎「くっ」 京太郎「なぁ和」 和「なんですか須賀君」 京太郎「今日咲の髪をわしゃわしゃした」 和「……」 和「ヘァア」 和「……」 和「女の子の命とも呼ばれる髪の毛を」 和「わしゃわしゃさせてもらえる関係なんて」 和「やはり時間はアドバンテージなのでしょうか」 京太郎「めちゃくちゃ良い匂いがした」 和「くっ」 優希「遅れたじぇ」ガチャ 京太郎「お、優希」 和「こんにちはゆーき」 優希「うむ…それより聞いてくれ」 和「どうしました」 優希「今日咲ちゃんのお腹をなでなでしたじぇ」 京太郎・和「……」 京太郎「ホッピ」 和「ゲネポス」 京太郎・和「……」 京太郎「咲のお腹をなでなでなんて」 京太郎「一体どんな裏技使えばそんなことが」 和「うらやましい、うらやましい」 優希「咲ちゃんと一緒に学食にタコス食べに行ってな」 優希「タコス一つ食べてお腹いっぱいって言ったから」 優希「『咲ちゃんの胃袋の森林限界はそんなものかー』っつって」 優希「どさくさ紛れてお腹を触らせてもらったじぇ」 和「胃袋の森林限界ってなんですか」 京太郎「そんな手があったなんて」 優希「とても柔らかくてスベスベしてたじぇ」 京太郎・和「くっ」 和「ねぇ須賀君」 京太郎「なんだ和」 和「今日咲さんのほっぺたについてたご飯粒を取って食べました」 京太郎「……」 京太郎「ビャア」 京太郎「……」 京太郎「ほっぺたに付いたご飯粒を取って」 京太郎「気の利くアピールをしつつ」 京太郎「そのご飯粒を食べるだなんて」 京太郎「まさに一粒で二度美味しい」 和「はい、とても美味しかったです」 京太郎「くっ」 まこ「遅れてすまんの」ガチャ 京太郎「お、染谷先輩」 和「こんにちは染谷先輩」 まこ「おう…それより、聞いてほしいことがあるんじゃが」 京太郎「どうしたんですか」 まこ「今日咲をおんぶした」 京太郎・和「……」 京太郎「ホゲ」 和「アギャ」 京太郎・和「……」 京太郎「おんぶなんかしたら咲の体が密着して」 和「興奮して鼻血が出そうですね」 まこ「そうじゃろ、つーか出たし」 京太郎「出たんですか、まぁ仕方ないです」 まこ「あぁ、咲は優しく介抱してくれて」 まこ「その後咲のポケットから出てきたティッシュで鼻をかんだぞ」 まこ「この世の天使じゃ」 京太郎・和「くっ」 京太郎「なぁ和」 和「なんですか須賀君」 京太郎「今日咲のほっぺたをもにもにした」 和「……」 和「ホンギャ」 和「……」 和「昨日ご飯粒を取ろうとした時に」 和「ようやく手を近づけられた咲さんのほっぺたを」 和「あっさりもにもにしてしまうなんて」 和「もしかして私は出遅れているのでしょうか」 京太郎「とても柔らかくてスベスベしてた」 和「くっ」 久「遅れてごめんねー」ガチャ 京太郎「お、部長」 和「こんにちは部長」 久「こんにちは二人とも…それより聞いてくれるかしら」 和「どうしました」 久「今日咲の人差し指を舐めたわ」 京太郎・和「……」 京太郎「ブゲェ」 和「ドミャ」 京太郎・和「……」 京太郎「一体どうしたらそんな状況を」 久「咲が転んで地面で擦っちゃったのよ」 久「血が出ちゃってたし、これは仕方ないわよね」 和「…そうですね、仕方がないです」 和「…ですが」 京太郎「咲の人差し指、人類未踏の聖域が」 和「部長の手…舌によって陥落するなんて」 和「…それで、お味の方はいかがでしたか」 久「そうね、今まで味わったもののどれよりも」 久「甘美で、優雅な鉄の味だったわ」 京太郎・和「くっ」 和「ねぇ須賀君」 京太郎「なんだ和」 和「今日咲さんに膝枕させてもらいました」 京太郎「……」 京太郎「ッィイイン」 京太郎「……」 京太郎「咲の膝枕とか」 京太郎「咲との距離が近すぎて眠れそうにない」 和「はい、興奮して眠れませんでした」 京太郎「くっ」 咲「もう!!!!」バターン 咲「さっきの話、全部聞かせてもらったよ!!!!」 京太郎「お、咲」 和「こんにちは咲さん」 咲「もう!!!!」 咲「最近みんなしてこそこそ話してると思ったら!!!!」 咲「そういうことだったんだね!!!!」 京太郎「……」 和「……」 咲「もう!!!!」 咲「月曜日に和ちゃんと恋人繋ぎしたことから始まって!!!!」 咲「京ちゃん優希ちゃん染谷先輩部長まで!!!!」 咲「1週間毎日変なことしてきて!!!!」 咲「過剰なスキンシップはそのうち取り返しのつかない軋轢を生むよ!!!!」 京太郎「はい」 和「はい」 咲「本当に反省しているの!!!!」 京太郎・和「すみませんでした」 咲「もう!!!!」 咲「表面上だけの言葉じゃ胸に届かないよ!!!!」 咲「本気のことを話さないと怒るよ!!!!」 京太郎「咲、お前のこと好きだ」 和「咲さんのこと、愛しています」 咲「……!!!!」 咲「……っ!!!!」 咲「……もう!!!!」 咲「そんな言葉に、騙されないんだからね!!!!」 咲「二人のことなんか知らないんだからね!!!!」ダダダッ ガチャッ バターン 京太郎「……」 和「……」 京太郎・和「かわいい」 ―完―
https://w.atwiki.jp/street-junkies/pages/33.html
目次 + ... 目次 プロフィール 基本情報📝 特徴 📝 性格 エピソード🐹 2024年 保有車両 交友関係🐹 街の住人 🚬 たばこ屋従業員 アーカイブ プロフィール 名前 ある太郎(たろう) 口癖 ~~なのだ 愛称 ハムちゃん 偽名 うっしー、ヤクルトンレディー 誕生日 10月10日 職業 たばこ屋🚬VELA DEL OCÉANO 所属 走り屋チーム LSProjectアイドルグループ「ラビスト」パッションイエロー💛 活動者名 花傘あるみ Twitter Twitter 配信先 YouTube 配信先 Twitch ファンアートタグ #あるみにうむ #ある太郎 Follow @Arumi_Hanagasa Illustrated by Arumi Hanagasa 基本情報 📝 特徴 ~なのだ!が口癖の元ハムスター人間🐹 花傘あるみのペットとして飼われていたが、飼い主は失踪して消息不明 英語達者でニューヨーク本場仕込みのバイリンガル 📝 性格 明るくて常にハキハキ元気ハツラツ 本気のイタズラが大好き、悪知恵が働く 義理人情を重んじる、挨拶は大事 来るものは拒まないが去るものは決して許さない ⬆️ページ上部へ戻る エピソード 🐹 2024年 + 🌸4月 🌸4月 [部分編集] 日付 DAY 出来事 2024/??/?? ? 街を旅立つ際に不慮の飛行機事故に遭い、全身やけどと意識不明の重体になる。 飛行機は墜落し大破。海に漂流していたところを海賊に拾われる。 海賊一味はストジャンの街の個人医に蘇生と治療を依頼。なんとか一命を取り留める。 2024/4/1 DAY 1 記憶喪失のまま、記憶の片隅にあるイメージから海賊がコンセプトのたばこ屋オーナー「ハムちゃん」として暮らす。 2024/4/8 DAY 8 自分のことを知っているという人たちから、記憶探しの旅が始まる。 ハムちゃんではなく「ある太郎」としての記憶が蘇り始める。 2024/4/10 DAY 10 かつて相棒だったあんしーと別の街で思い出のあった各所を巡りながら記憶を辿る。 2024/4/15 DAY 12 元ボスで永眠したはずの安室 狼が生きていることを知る。 元ボスがこの街でもギャングを立ち上げる決意をする。 2024/4/21 DAY 17 ある太郎としての記憶がほぼ完全に戻る。 別の街で飛行機に乗るときに受けた告白の返事をようやく果たす。 2024/4/24 DAY 20 はじめてのドリフト車両「DEKAI LINE SK3」を購入。 相棒で恋人のあんしーがドリフトの師匠としてコーチングを開始。 安室さんがオリジナルナンバーのカスタムをプレゼントしてくれる。 + 🌿5月 🌿5月 [部分編集] 日付 DAY 出来事 2024/5/3 DAY 27 はじめてのペット「いっぬ(犬種:シェパード)」を家族にお迎えする。 アカペラ大会で歌声を聞いたプリンセスさわから、アイドルグループにスカウトされる。5人メンバーで黄色担当。 2024/5/5 DAY 29 初めての大垂水峠ドリフトデビュー。 第一回ドリコンに参加。2回目のカーブでミスをして敗北。 2024/5/20 DAY 41 念願のSHINOBI(バイク)を購入する。 2024/5/25 DAY 45 ISSI Sportのカスタムのためにうっしー🐮が誕生。 ⬆️ページ上部へ戻る 保有車両 種類 車種 写真 入手日 概要 ISSI Sport 2024/4/12 悪いことする用の相棒逃走車チェイスでは得意なテリトリーと撒きポイントがある DEKAI LINE SK3 2024/4/24 相棒とおそろいのドリフト車 ピンク色のネオンうしろの丸いテールランプがかわいい COMET S2 CABRIO 2024/4/30 オーナー車 別の街で思い入れのある車オープンカーにもなるのでペットを横に乗せておでかけしている LECTRO 2024/4/5 仮面ラ○ダーっぽくて割と気に入っているバイク SHINOBI 2024/5/20 愛車のバイク。仮面ライダーという名前のリペイントカラーが施されている。 ENDUREX RACE BIKE 2024/4/2 犬のお散歩用自転車 ⬆️ページ上部へ戻る 交友関係 🐹 街の住人 名前 関係性 詳細 花傘あるみ 飼い主 失踪中で消息不明 アンシー・フォージャー 恋人・相棒 親友。悪いことするときは大体一緒。カーレース2連覇のヒーロー。ドリフトの師匠。 安室 狼 アニキ 元マフィアボス。黒マフィアとしてかつて活動を共にした。頼れる兄貴。 風斬 どみ 憧れの女性 初代ドリフトキング。どみ姉さん。たばこ屋で数少ないある太郎が直接接客するお客様。 ALOHA むちょ丸 管狐ましろ 推し活してくれる友達。ましろちゃんがぼんぼやで働いているときからの仲 あひゃの 推し活してくれる友達。いつも誰かしらにcarryされていて猫っぽくてかわいい。 兎血れあ カルティン 愛の治療してくれるカルちゃん。派手好き仲間。 🚬 たばこ屋従業員 名前 関係性 詳細 Mr.テンガロン ジャック・壱郎 砂糖らむ 兎月しゅな ブン・マクレーン クリス・P・クルトン ⬆️ページ上部へ戻る アーカイブ 最新の配信&アーカイブはこちらから Twitch YouTubeのチャンネル登録・高評価とても励みになります! Follow @Arumi_Hanagasa Tweets by Arumi_Hanagasa Follow @Arumi_Hanagasa ⬆️ページ上部へ戻る
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3952.html
前話 次話 みさき「準決勝もついに大将戦です。この大将戦でどう動くでしょうか」 理沙「…………」 みさき「ついに無視されました」 理沙「違う!考えてた!」 咲(私の番か……ここで勝ったら決勝……お姉ちゃん……) 京太郎「咲、おい咲どした?」 咲「……京ちゃん」 京太郎「大丈夫だって。リードはあるんだ。気楽にやれよ。ほら、いつもみたく俺飛ばすくらいで」 咲「アレは京ちゃんだから飛ぶんだよ」 京太郎「なんだとこのちんちくりんは」 咲「せめて飛ばないようにしてほしいなー」 京太郎「自分の実力分かって言いやがれ。お前和優希と打つんだぞ?俺なんて飛ぶかお前に+-0にされるかだっての」 咲「……ふふっ」 京太郎「なんだよ」 咲「なんでもないよ」 咲(やっぱ京ちゃんといると安心するな) 咲「じゃ、行ってくるね」 京太郎「おう、行って来い」 ネリー「じゃー行くねー」 智葉「おう。無理するなよ」 ネリー「分かってるよー。姫松が追い上げてきてるんでしょ?」 智葉「いや……清澄だ」 ネリー「1位だから無理してこないでしょ?」 智葉「あれは多分宮永照辺りと同じだ」 ネリー「?」 恭子「い、行ってきます」カタカタ 洋榎「落ち着きや。すでにカタカタゆうてるで」 郁乃「善野さんが見てるで~?」 恭子「そ、そうやった……カタカタしてる場合じゃないわ。負けられへん!」 有珠山大将「やるだけやってくるね」 成香「が、頑張ってください!」 ネリー「ツモ!」 ネリー(んー……サトハが言うほどの感じはしないなー) 有珠山(やっぱ強いわー) 恭子(また化け物ばっかやん……)カタカタ 咲「…………」 咲「ツモ」 みさき「前半戦終了です」 理沙「……静か!」 みさき「ええ、特に大きく変わったことはありませんね」 理沙「……まだ!」 みさき「はい?」 ネリー「サトハー、清澄特に変わったとこないよー」 ダヴァン「うーん……分かりまセン」 智葉「思い違いじゃないと思うんだがな」 恭子「や、やぱっり化け物ばっかですやん!」カタカタ 郁乃「大丈夫やって~……多分」 恭子「ホンマ負けそうでメゲルわ……」 漫「あ、諦めんでください!」 由子「頑張るのよー」 恭子「くっ……やるしかないんか」 有珠山大将「アレね。ただでは帰らんって気分よ」 有珠山中堅「なんか違うんじゃない?」 咲「……ここ、どこ?」 大将後半戦 咲「カン」 有珠山大将(あ、やば) 咲「もいっこカン」 ネリー(ちょ、ちょっと何これー!?) 咲「カン」 恭子(も、もう勘弁してや……)カタカタ 咲「ツモ」 咲「ツモっ」 みさき「試合終了!!準決勝を勝ちぬけたのは清澄高校と臨海女子高校です!」 みさき「臨海を抑えて初出場の清澄が1位ですが、どうですか?」 理沙「……意外!」 みさき「はい、ありがとうございました」 咲「お疲れ様です」 ネリー「お、お疲れ様です……」 ネリー(さ、最後やばかったー……え?またこの人とやるの?) 恭子「あ、ありがとうございました……」カタカタ 恭子(……メゲるわ) 有珠山大将「お疲れ様です」 有珠山大将(後半何もやってないわー……) 試合結果 1位清澄2377+552=2929 2位臨海1645+351=1996 3位姫松1482+454=1936 4位有珠山681+150=831 夜 京太郎「明日のミーティングと最後の練習っていうし、なんか買ってこないとな」 京太郎「それにしても、全国の決勝か……まさかここまでくるなんてな」 京太郎「……俺、何にもしてねーのにな」 京太郎「……やっぱ、俺も麻雀上手くなりてーな」 京太郎「……ん?あそこにいるのは」 京太郎「あのジャージとポニテは……」 穏乃「明日か……」 京太郎「おい、何やってるんだ?」 穏乃「うわぁっ!?す、須賀くん?」 京太郎「高鴨、だったよな。何やってるんだ?」 穏乃「んー、夜風に当たろうと思って」 京太郎「こんな時間に?」 穏乃「……ちょっと、落ち着かなくてさ」 京太郎「……隣、いいか?」 穏乃「うん……明日さ、決勝じゃん?」 京太郎「あぁ」 穏乃「私達さ、優勝じゃなくて和とまた遊びたい!って目的できたんだ」 京太郎「和と遊ぶ、か。それで決勝まで来るんだから大したもんじゃねぇか」 穏乃「ありがとう。でそれが叶って、今なんか落ち着かないんだ」 穏乃「アレだね。遠足の前の夜って感じ」 京太郎「お前……全国の決勝と遠足を同じにするなよ」 穏乃「あはは」 京太郎「……高鴨は不安とか無いのか?」 穏乃「え?」 京太郎「明日、途中で飛んだり、自分がすっげえ失点したり、そういう不安」 穏乃「無いね!」 京太郎「……即答?」 穏乃「うん!だって、そういうのも込みで楽しいし!」 穏乃「だから決勝も不安とかじゃなくて、どんな麻雀ができるかの楽しみしかない!」 京太郎「……高鴨は強いな」 穏乃「そんなことないよ?宥さんとかが点は稼いでるし…」 京太郎「そういうのじゃねぇって……楽しむか、そうだよな」 京太郎(大会が終わったら、改めて麻雀しよ。楽しむために) 穏乃「ねぇ、同い年だしさ、私のことは穏乃でいいよ」 京太郎「じゃ、俺も京太郎でいいぜ」 穏乃「うん!明日、楽しみだね京太郎!」 京太郎「そうだな。俺は打てないけど、楽しみだ!」 コンビニ店員「ありがとうございましたー」 京太郎「さて、お菓子もタコスの材料も買ったし、帰るか」 京太郎「ん?あの人は……」 京太郎「……あいつ、何やってんだ?」 淡「……むー」 京太郎「よう、何やってんだ?」 淡「あ、キョータロー」 京太郎「こんな時間にこんなとこで……明日あるのにいいのか?」 淡「明日……ねーキョータロー」 京太郎「なんだ?」 淡「咲って強い?」 京太郎「なんだいきなり……まぁ、強いよ。麻雀は」 淡「そっかー……」 京太郎「なんだ?何が言いたい?」 淡「明日さー……大丈夫かなって」 京太郎「おいおい、あんなに強気だったじゃねーか」 淡「でもさー、高鴨穏乃とか、テルーの妹の咲とか、そんなんいるじゃん?」 淡「本当に今までみたいに勝てるのかなーって思って……どうしよ」 京太郎「…………」 京太郎「…………」なでなで 淡「え?ちょ、何すんの?」 京太郎「いや、なんとなく?」 淡「なんとなくで女の子の髪に触るのー?」 京太郎「昔、咲や照さん相手によくこうしたんだよ」 淡「テルーに?」 京太郎「迷子になった後だったり、喧嘩して泣いた後だったり、何か不安がった時だったり」 京太郎「あ、咲は今もか」 淡「……子供扱い?」 京太郎「んー、俺が麻雀に関してお前らに言えるようなことはないんだよなー」 京太郎「だから、こうして不安が和らぐようにするしかできない」 淡「……駄目じゃん」 京太郎「お前が信じるお前を信じろ」 淡「……なんのアニメ」 京太郎「熱いアニメなんだけど、外したか?」 淡「こういう時にアニメのセリフー?もうちょっと気のきいたこと言わないとモテないよ?」 京太郎「くっ……返す言葉もねぇ」 淡「でも……少しは元気出た。ありがとね」 京太郎「ん、まあ元気になったんならいいさ」 淡「でもさー、敵を元気にしてどうすんのー?清澄としては私がへこんでた方がいいんじゃない?」 京太郎「はぁ?何言ってんだ。そんなの関係ないだろ?これくらいやって当然だ」 淡「……キョータローってさ、結構凄いこと言うよね」 京太郎「うん?」 淡「あははっ、ありがとね!そして明日清澄負かしたらごめんね!」 京太郎「簡単には負けねーよ」 淡「じゃないと困るしー。じゃ、まったねー!」 京太郎「なんだ?……ま、元気になったしいいか。帰るか」 朝、大会会場 久「……いよいよね」 まこ「なんじゃ、緊張しとるんか?」 久「そりゃね。ずっと待って、そして部員が揃って、大会に出て、ここまで来た」 久「今日、決まるのよね……全国優勝するのが、どこか」 和(私は転校してしまうかが、ですね) 咲(お姉ちゃん……) 久「……みんな、今さらどうこう言うことは無いわ」 久「ただ、全力を尽くしましょう」 久「そして、全国優勝するわよ!」 咲、和、優希、まこ「おぉーっ!!」 久「……今さらだけど、わざとじゃないわよね?」 和「さすがにそんな人ではありませんよ……」 まこ「なんというか……今日ぐらいビシッとしたかったわ」 優希「もう、仕方ないことだじぇ」 久「そうね……と言う訳で須賀くん」 京太郎「はい」 久「咲、探してきてね?」 咲「ここ……どこ?」 京太郎「すぐに見つけてきます」 まこ「どうやったらあんな風に一致団結した後に迷子になれるんじゃろな」 優希「咲ちゃんの特殊能力か?」 和「そんなオカルト……ありそうで怖いです」 咲「どこだろ……あ!」 照「……咲?」 咲「……お姉ちゃん」 照「……ここまで来たんだね」 咲「うん……」 照「団体戦で直接当たることは無いけど……負けないから」 咲「……私だって負けないよ!」 照「うん……じゃ、会場で」 咲「うん!」 京太郎「って待てい!!」 照「あ、京ちゃん」 咲「もう!ここはかっこよく去るとこだよ!」 京太郎「お前な……会場と反対の方向に去ってどうするんだ」 咲「う……」 照「……私はちゃんと会場の方向だから」 京太郎「照さんは応援席でしたけど」 照「…………」 京太郎「2人とも連れて行くんで、手離さないでくださいね」ギュッ 咲「……またそういうことする」 照「私達は迷子じゃない」 京太郎「どの口が言いますか……」 咲「あ、私こっちから来た…」 京太郎「そっちは遠回りになるからな」 照「お菓子のにおいが……」 京太郎「控え室にあるでしょう。菫さんが買ったって言ってましたよ」 京太郎「はぁ……全国決勝前なのに、締まらないなこの姉妹」 咲・照「ねぇ京ちゃん」 京太郎「ええい静かに引っ張られてろ!」 白糸台控室 菫「本当にありがとう……毎回毎回探しに行くから助かった」 京太郎「いやいや、慣れてますから」 照「そんな毎回じゃ…」 菫「じゃあ迷子にならなかった試合言ってみろ」 照「…………」 放送「各校先鋒の方は…」 照「じゃ、行ってくるから」 菫「おいこら」 誠子「逃げた?」小声 尭深「逃げたね」小声 淡「テルー、頑張ってねー!」 照「うん」 京太郎「途中まで同じなんで、行きましょうか?」 菫「頼む。色々終わったら改めてお礼をする」 照「そこまでしなくても…」 淡「ここって決勝だけしか使われない会場だったよね。テルー分かるの?」 照「……京ちゃん、行こ」 京太郎「照さん、だからそっちじゃないですって」 菫「……チームメイトだが、アレが全国1位だと思うと複雑だ」 晴絵「さて、玄。行ってきな」 穏乃「玄さん頑張ってください!」 玄「う、うん!また宮永さんが相手だけど、頑張るよ!」 宥「が、頑張ってね」 灼「応援してる」 憧「まかせたわよ!」 智葉「さて、行くか」 ネリー「なんかいつもより気合入ってるー?」 明華「決勝だからでしょう?」 ダヴァン「いや、また宮永照が相手だからデスヨネ?」 智葉「あぁ……真向勝負だ。今度は負けん」 ハオ「頑張れ」 優希「タコスよし、マントよし。準備万端だじぇ!」 和「普通麻雀打つ前に気にしないものですが……」 まこ「今さらじゃな」 優希「京太郎はまだか」 咲「うん。お姉ちゃんを送っていくって言ってたし」 久「試合前に相手校の選手を送るって……いや、この場合送られる方が問題か」 咲「あはは……優希ちゃん、頑張ってね」 優希「まかせるじぇ!相手が高校最強だろうとなんだろうと、私は勝つ!」 和「油断は禁物ですよ」 まこ「ま。無理せずいつも通りやりゃええわ」 久「そうね。優希、いつも通りのあなたで、頑張りなさい」 優希「おう!片岡優希、行ってくるじぇ!!」 前話 次話 名前 コメント