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「世界がピザになってしまったことに気づいたのは、涼宮さんと縁のあった私だけでした」 深夜の街路。俺と古泉の前に突如現れたキングスライム……もとい、朝比奈さん (大) はため息まじりにそう呟いた。 「私は涼宮さんの情報改竄に、耐性というか免疫というか、そういうものがあったんだと思います。ある瞬間を境に世界が、この時間軸から見て未来の世界がデブの惑星へと変容してしまったことに私は気づきました」 明日この世の終わりが訪れると悟ってしまったかのような口調で朝比奈さん (大) は肩を落とした。ひどく落胆した様子なのに、顔面の肉が厚すぎてどんな表情をしているかが目視確認できない。 俺と古泉は驚愕のあまり言葉を失ってわなないていた。最悪の場合、世界はピザになってしまうと予想していたが、よもやこれほどとは……。果たして目の前の未来人の女性と思われる肉の塊は、無事日常生活を送っていけているのだろうか? これはピザなんて生ぬるいものじゃない。ジャーマンポテトスペシャルピザだ。 「未来世界の住人たちは自分たちが当然過剰な肥満体になってしまったことに疑問をもっていません。世界は元々こういう構成をしていたのだと理解しているからです」 なんて……なんて恐ろしい。よもやハルヒがデブ専に目覚めるだけで世界がこれほど凄惨な事態になっているなんて。朝比奈さん (大) に比べれば、俺や古泉なんて単なるワラビ餅に過ぎないぜ。 「未来の世界には靴紐がないんですよ。何故だか分かります? 未来人は自分で靴を履くことすらままならないから、座って靴の紐が結べないんです」 なんということだ。人間世界は人界という地獄のひとつに数えられていると聞いたことがあるが、これはまさに肉界。肉地獄。 話が長くなりそうだということで、俺たちは長門のマンションへ引き返した。緊急事態なんだ。長門を交えてじっくり腰を据えた話し合いをするべきだと判断したからだ。 朝比奈さん (大) の歩く様子を見てるだけで悲しみがこみあげてくる。ひょこひょこと左右にゆれながら、体中の肉という肉をゆさゆさ揺さぶりつつ歩く姿は、下手な三文ドラマよりよほど涙を誘う。いっそ歩くのをやめて転がった方が早いのに。 再び長門宅にやってきた俺たちは、手短に長門にことの経緯を伝え、会談の場を設けてもらった。 お茶を運んできた長門は急須から淹れたお茶を、俺と古泉と、壁にもたれかかるように座る朝比奈さん (大) の前に置いた。きっとああやって何かにもたれかからないと、自重で下半身を痛めてしまうのだろう。わかります。 「つまり朝比奈さんの話をまとめると、涼宮さんが肥満嗜好に目覚めてしまうという歴史的パラドックスが起こってしまったため、未来世界はその影響を被り世界中の人々が過度の肥満体になってしまった。ということですね?」 「そうです。古泉くんの言う通り、涼宮さんの好みがこの時代で、もうすぐ肥満好きに変わってしまってしまうのです。そのため、未来の世界が大変なことになってしまうのです」 お茶を飲み干した朝比奈さん (大) は、とうとう身体を床に横たえて惨憺たる未来の窮状を語り始めた。 世界中の人間が肥満であるため、若年性肥満の子供がほぼ100%。小児性の糖尿病を発症させる子供も少ないという。大人にいたっては3人に1人が過度の高血圧や糖尿病、通風などの重度の病気を患っているという。 またそれらの病気から併発する網膜症、神経症、肝硬変、腎不全、動脈硬化、がん、心臓疾患、脳卒中、変形性間接炎などなど。 現代人に比べて肥満が定着化しているので今の世の中ほどの発病はないものの、それでも日夜病院は満員状態。デブがデブを呼び、さらにそのデブがデブを呼ぶという混迷の一途。 世界でも1,2を争うほど充実している現代日本の医療制度は完全に崩壊し、高額の医療費のほとんど全てを受診者が支払わなければいけない冬の時代が到来しているという。 そのため低所得者、普通所得者は満足な医療が受けられず悲惨な生活を送っているらしい。 また、ただでさえ医療費が高いのに、病院に押し入るインスリン強盗が多発しているため病院は警備会社と契約して自衛を強めているためその人件費まで医療費に含まれる始末。 健康被害の拡大を最小限に食い止めるため政府はタバコとアルコールの流通を法的に禁止するが、タバコ、アルコールを暴力団組織のシンジケートが裏社会で一手に売買し始めたため、麻薬・ドラッグ以上に公安組織を悩ませているという。 肥満化した人間たちは自然と運動をやめるため、移動の際に交通機関や車の利用が増加。世界規模の二酸化炭素問題が発生。お隣の某国が工業ガスを大量に吹き上げているため、国家間は今以上にギスギス状態。 さらに食料問題も見過ごせない重大議題だそうだ。なんせデブはよく食う。ただでさえ世界規模で食料が減少しているというのに、デブたちは大量に食いまくる。そこでも先進国と途上国間の格差問題が拡がっているらしい。 とにかく全てにおいて、阿鼻叫喚の地獄絵図。ハルヒがデブ専になっちまったせいで、遠くない将来、世界は破滅のピンチに陥っているわけだ。 「朝比奈みくるの言っていることは真実。このまま何の手も打たずに間近に迫ったゴールデンウィークを迎えた場合、決して低くない確率で涼宮ハルヒは自宅のインターネットで見つけた肥満嗜好サイトの影響で、その方向に覚醒してしまう」 そうなれば、世界を救う手立てはなくなってしまう。と丸顔の長門が淡白に説明してくれた。 「このままでは本当に人類は、いえ、地球上の生命は滅亡してしまいます。他勢力の古泉くんや長門さんに助けを求めるのは心苦しいのですが、地球の危機という共通認識を持ち、手を貸してはくれないでしょうか」 本当に苦しいんですよと言って、朝比奈さん (大) は何度目かの寝返りを打って仰向けになった。きっと身体と床の接している面が重さに耐えかねて痛いのだろう。 「了解ですよ。機関は元々、涼宮ハルヒの神的能力によって世界へ悪影響が出ることを防ぐために結成された組織です。先ほどのお話のような事態が到来すると知りながら放置しておくことはできません」 「情報統合思念体も未来人たちに協力する方向で決定が下された」 古泉と長門はともかく、俺が朝比奈さんの願いを断るわけがない。それに、世界がそんなおかしな事になると知りながら見て見ぬふりなんてできないぜ。 仰向けのまま、朝比奈さん (大) は顔だけを俺たちの方に向けて何度も何度も礼を言っていた。 さあ。どうするべきかな。協力を約束したものの、どうやって世界のジャーマンポテトスペシャル化を阻止したものか。 ハルヒは食事制限から運動、自己管理におけるまでことごとくダイエットを失敗してきたデブの見本的な女だ。普通のダイエットに見向きもしないあいつを痩せさせる手立てなどあるのだろうか? こうなったら多少ならずとも、荒治療の必要があるようだな。 ~4週目 ・ 我慢ダイエット~ 次の日。SOS団の部室では珍しい光景が広がっていた。SOS団の平団員である俺、朝比奈さん、長門、そして副団長の古泉が真摯な面持ちで団長・涼宮ハルヒに詰め寄っていたのだ。 「是非、今度のゴールデンウィークには山篭りツアーを敢行したいと思っているのです。これは我々団員の総意でもあります」 慇懃でありながらも、絶対に自説を譲らないという強い信念のこもった口調で古泉がハルヒを見据える。 「たまにはそれもいいと思うんです」 必死の表情で力説する朝比奈さんに、無表情ながらも重々しく頷く長門。そして俺自身も、ぜひとも一度山篭りというものを経験してみたいと主張する。 何故、山篭りなどを? 答えは簡単だ。朝比奈さん (大) の話によればハルヒはゴールデンウィークの最中に自宅でデブ専に目覚めるという。ならその時間ネット環境の無い場所に連れて行き、ノーマルな趣味に引き戻せば良いと判断したのだ。 別に山に篭る必要性などないだろういう意見もあるだろうが、ダメなのだ。普通の場所、ありきたりの環境への旅行では、涼宮ハルヒという厄介さんを納得させることはできないのだ。まったくもって厄介さんだよ。 本当は以前行った孤島のペンションなどで優雅に合宿していたかったのだが、それでは今までと何も変わらない。この機に一気に体脂肪を落とし、ハルヒの凝り固まった脂肪のような価値観も変えていかねば、ということになったのだ。 「山篭りねぇ。確かに面白そうな案ではあるけど、でもなんでまた皆して山に行きたいなんて思ったわけ?」 理由なんてあるもんか。山だぞ、山。山はいいぞ。何故山に登るのかと言うと、そこに山があるからだ。分かったか? 「何わけの分からない支離滅裂なこと言ってるのよ。それはそうとして、私この連休にはSOS団のみんなで遊園地に行こうと思ってたんだけど、どう? そっちの方が面白そうじゃない?」 「ダメです」 「ダメですよぅ」 ダメだ。 「山にするべき」 SOS団一同の謎の一斉否定に遭い、さしものハルヒも理解不能を起こし、目を白黒させて硬直していた。 悪いなハルヒ。俺も山に篭るより、みんなで遊園地に行った方が100倍楽しいと思うぜ。だが残念ながら、今は世界の未曾有の危機なんだ。このままじゃ、世界が脂肪まみれになっちまう。分からなくてもいいから、今は首を立てに振ってくれ。 「遊園地にはいつでも行けますが、山に篭れるチャンスは今だけなのですよ? 寒さも和らいできましたし、ヤブ蚊などの虫が発生するのはまだ先です。タケノコも芽吹いていることですし、山篭りには大変適した季節だと思いますが」 少し焦った古泉がちょっと苦しい言い訳をする。この弁がハルヒに通用するか? 「うぅん………みんながそこまで山に篭りたいって言うんなら、団長としてもやぶさかではないわね……」 あからさまに怪しい古泉の言だったが、ハルヒ自身も動揺しているためか、それを怪しいとは思わなかったようだな。不承不承と言う感じだが、ハルヒも俺たちの勢いに圧されて認めざるをえないと判断したようだ。 「じゃあ古泉くん、今のうちからSOS団が篭るにふさわしい山を探しておいて。私は山に篭って何をするかのメニューを考えておくから」 「ありがとうございます。ご期待に添えますよう、全力で篭るべき山を探しておきます」 そうは言ったものの、依然釈然としていないハルヒだった。が、あれこれと古泉が山篭りについてハルヒの好きそうな物語を聞かせてやっているうちに、あの肉厚な眼窩にも爛々と好奇心の輝きがその光度を増していく。 古泉の話を聞き終えてその日の活動を終了する頃には、すっかりハルヒは山篭りする気になり、いつも通りのSOS団団長様の姿に様変わりしていた。言い出した俺が言うのもなんだが、あんまり無謀なことはスケジュール化しないでくれよ。 そうこうしているうちに、瞬く間に4月は過ぎ去っていった。まだまだ先だと思っていたゴールデンウィークも、気づくとも目の前にまで迫っている。 本来なら長期の休暇である黄金週間を喜ぶべきところだが、さすがに今は複雑な心境である。何せ不本意ながらも、地球の未来がかかった山篭りに行かなきゃならないことが決定されているのだ。微妙な心持になるのも当然のことさ。 だから、すぐ隣でゴールデンウィークの到来に喜びうち震えているデブ谷口を見ているだけで憤懣やる方ない怒りに駆られてしまうのもやむなしというもんだ。 あ、言っていなかったが、谷口も太っている。こいつの場合はハルヒの変人能力などは一切関係なく、ただ単に自堕落が祟って皮下脂肪が増えてしまっただけだ。俺も他人のことを言えた体型じゃないが、それも自業自得ってやつさ。 谷口が太っているのはたまたまの偶然だが、偶然は他にもいろいろ続いている。国木田も太っているし、加齢臭漂うお年頃の岡部教諭もメタボっている。阪中もデブだし、ぶっちゃけ運動会系以外のやつはみんな脂ぎっている。 どういう経緯があったのか知らないが、カナダから帰国した朝倉も水牛と見紛うばかりに肥大化していた。表向きにはカナダでメイプルシロップを食いすぎたということだが、長門が言うには二度と凶行に走らないよう主流派によって肥満化させられたらしい。 そんなこんなで長期休暇が訪れてしまったわけだが、恐ろしいことにハルヒの言う山篭りスケジュールとやらは未だ発表されていない。なんでも山に行くまで秘密なんだとか。なんとミステリアスなことよ。 「いいわね、みんな! 一生に一度、あるかないかの山篭りよ! 悔いの残らないように精一杯篭りましょう!」 新幹線の席で、デカイ肩で隣の俺をぐいぐいと押しながら、ハルヒはひたすらエキサイトしていた。そんなに押すなよ。ただでさえ狭いんだから。まあ、席が狭いんじゃなくて俺たちがデカイだけなのだが。 車輌内を歩き俺たちの座席の脇を横切る通行人は、一様に俺たちを見てギョッとした顔をで去っていく。そりゃこんな力士みたいな集団が新幹線の一角を占領してりゃ誰でもびっくりするわな。 「涼宮さん、一体山に行って何をする気なんですか? そろそろ教えてくれてもいいんじゃないですか?」 好奇心半分、怯え半分といった表情で、朝比奈さんが目の前のハルヒに問いかける。しかしハルヒは意味深な笑顔で微笑むだけで、とうとう回答を口にすることはなかった。 不安だ。とことん不安だ。それはそうと、駅弁3つは食いすぎだろう。 「あそこが私たちが篭ることになった、痩身山よ!」 丸太のような腕で上下が逆さまになった地図を振り回しながら、ハルヒは新幹線の窓から鬱蒼と生い茂る木々にどこまでも埋め尽くされた山を指差した。 痩身山は遠くから見た遠景ではとても奥深そうな山だった。しかし実際そこへ分け入ってみて、その印象は大きく覆されることとなった。 ここは山なんかじゃない。登り勾配の急な、樹海だ。 「なかなかステキな山じゃない! やっぱりこれくらい自然豊かな山じゃないと、篭り甲斐がないものね!」 こいつは脂肪に圧迫されて脳みその判断能力が前にも増して低下しているのではないだろうか。これのどこがステキな山だと言うのか。俺たちは生きて還ることができるんだろうな? 「じゃあ、早速私たちが篭るテントを建てるわよ!」 山の中腹を過ぎた辺りで、川べりの広場でハルヒがそう提案した。正直言ってもう足腰がガタガタだしこの辺で止まってくれないと過労死してしまうと思っていたところだ。ふうふうと荒い息を漏らしながら、俺と古泉は背負っていた荷物を下ろした。 「小さい方が男用テント。大きい方が女用テントよ。じゃあまず大きい方から作りましょう!」 そう言うと思ったよ。だがその前にちょっと休ませてくれよ。もう疲労困憊で倒れそうなんだ。 大きなテントを何とか張り終えた後、休む間もなく俺たちは小さなテントの設営にとりかかった。ほとほと疲れ果ててはいるが、小さなテントは男性ルームなのだ。これができないと俺と古泉は深山の最中で野宿ということになってしまう。 テント張りにはもう嫌気がさして久しいのだが、女性陣は川辺で夕食の準備を進めているのだ。俺たちももうひと踏んばりしないとな。 流れる汗を拭きながら、俺は古泉にこの山を選んだ理由を問いかけた。山篭り場所にここを選んだのは、他ならないこいつだからな。 「それは、この山が涼宮さんの希望と、山篭りに適していたからですよ。この山には熊のような猛獣もいませんし、このようにキャンプを張るにふさわしい広場もあります。到る道は険しいですが、見た目ほど危険な場所ではありませんよ」 確かに、言われてみれば過ごしやすそうな場所ではあるな。テントを張るにはちょうど良さそうだ。 にしてもハルヒの希望通りって、あいつはお前に一体どんな要望を出したんだ? 普通じゃないほど深い山でもご所望だったのか? 「涼宮さんたってのご希望ですよ。あなたにもご想像がつくんじゃないですか?」 ……まさかとは思うが、ツチノコが出る山とか、天狗が住んでる山とかか? 「惜しいですね。方向性はあっていたのですが。正解は、宇宙人の出る山です」 宇宙人の出る山って……宇宙人をまるっきり妖怪扱いだな。某怪談じゃあるまいし。 「この痩身山の上空では、よくUFOや未確認非行物体が確認されるのですよ。山に宇宙人らしき小さな人影を見たという目撃例も、何件か挙がっているという話です」 下らないな。そんなのはゴシップ誌か東スポあたりがギャグででっち上げてるようなもんじゃないか。子供じゃあるまいし、そんなの真に受けるやつがいるわけないだろ? 「夕食ができた」 俺たちを食事にさそいに来た長門の肩に手をおき、俺は古泉に向き直った。いいか、宇宙人ってのはこういうのを言うんだぞ。 その日の晩飯はキャンプの定番、オーソドックスなカレーライスだった。屋外カレーといえば焦げたカレーに生煮えご飯と相場が決まっているが、このカレーは家庭料理並の出来栄えだ。さすがSOS団製。 「孤島の豪華な別荘もいいけど、こうして静かな山奥にテントを張ってアウトドアするのもいいものね! あんなきれいな月、久しぶりに見た気がするわ」 ハルヒは口の周りをカレーでベタベタに汚しながら、きらきら光る瞳で夜空を見上げていた。純粋にこの樹海合宿を楽しんでいるその姿を見ていると、俺もなんだか心が軽くなっていくような気がしてくる。 周囲を見回すと、朝比奈さんと古泉もハルヒと同じように満点の星空に目を奪われていた。それがとても微笑ましくて、平和で、不意に頬が緩んでいく。気づくと俺も、神秘的な夜の空を見上げていた。 苦労して来た甲斐があったかな? こんな時間も、悪くないよな。 ただ長門だけが、ひたすら鍋を見つめたままカレーを食べ続けていた。 ひたすら美しき星の輝く空を満喫したハルヒは、満月のように丸い目と顔を俺たちに向けて高らかに宣言した。 「それじゃ、晩御飯も食べたことだしそろそろ山篭りの本分に入りましょうか」 「え? 山篭りの本分……ですか?」 朝比奈さんが小首をかかげて疑問を口にしている間に、俺の脳裏に古泉から聞いた話が蘇る。 そうだ。ハルヒはこの山篭りで、宇宙人を見つけ出すつもりなんだった。わざわざ見つからないものを探さなくても、長門有希で満足しとけよ。 「宇宙人を探し出すのよ! 情報によれば、この山には宇宙人がウヨウヨいるって言うもの。山に篭って集中的に探せば、きっと1人や2人には出会えるはずよ!」 ウヨウヨいるわけないだろう。本当にいい加減なことばかり言うやつだな。 「というわけで。みんな、準備はいい? 必ずやこの連休中に、2,3人の宇宙人とお友達になるのよ!」 ということは、長門をあわせても最低1体はノルマとして宇宙人を見つけ出せというのか。長門に頼んで喜緑さんを呼んでもらおうかな。 言い忘れていたが、ちなみに喜緑さんもメタボである。穏健派の彼女は、おっとり食べておっとり運動不足になって、おっとりスローペースで太ってしまったらしい。というと何だかかわいらしいが、今じゃ立派な百貫デブである。 空になったカレー皿を机の上に放り出し、ハルヒは意気揚々と立ち上がった。そしてまだカレーを食べている朝比奈さんの腕をつかんで歩き出した。 「さあ、そうと決まれば善は急げ! 早速出発よ! 宇宙人は夜中は活発に動き回っているだろうから、見つけられる可能性が飛躍的にアップするわよ!」 どういう経緯の調査結果だよ、その統計は。宇宙人が夜行性だなんて聞いたこともないぞ。 「何つまんないこと言ってるのよ。いるわよ、絶対に! だいたいあんたごときに、宇宙人がこの山にいないことが証明できるっての?」 そんな小学生の張り合いみたいなセリフで反論されてもなぁ……。まあ、長門がここにいる以上、この山に地球外知的生命体が存在していることは確定しているわけだが。 「そんじゃ、早速探索に出かけるわよ! 私に続けぇ!」 やれやれ。メタボってもこの行動力満載の突っ走り傾向は何も変わらないな。 そんなこんなで、俺たちはハルヒ隊長の下で夜を徹しての宇宙人探索に精を出すこととなったのだった。まったく、居もしない物を探してガタガタの身体にさらに鞭打つことになろうとは。 当然といえば当然なのだが、やはりいくら深山に分け入ろうとも宇宙人は見つからなかった。ハルヒいわく 「明日こそは必ず見つけ出してやるわ!」 と粋がっていたが、こいつは宇宙人を日本猿かなにかと混同しているんじゃないだろうか。 いや、そんなことはどうでもいいのだ。宇宙人を捜し求めてあてもなく山中を駆け回るくらいなら運動にもなるし、世界がピザになる心配もない。多少疲れる程度のことで済むのだから。 山篭り開始から3日目。問題はその日の朝からすでに始まっていた……。 「食料が底をつきました……」 深刻な顔つきで、それに最初に気づいたのは朝食担当の朝比奈さんだった。血色のいい顔を曇らせ、米を入れていた箱を開いて見せてもらったが、なるほど。1粒たりとも残っていない。 「おかしいわね。いくら大食いがそろっているとは言え、そこそこ多めに食料は持ってきてたから3日目で切れるはずはないんだけど。ネズミにでもやられたのかしら?」 「お米だけじゃないんですよ。保存用に買っておいた乾燥肉や漬物なんかも無いんです」 え、ご飯だけじゃなくておかずまでないんですか? 全部ですか? 「はい。おかずの類も全滅です。残っている物は調味料だけなんです」 参ったな。麓の町までは歩いて半日近くかかるぞ。その間食料もなしの強行軍となると、かなり辛い道のりになりそうだな。 俺たちが困り果てていると、水汲み担当で川の上流までバケツを持って出かけていた長門が、ご飯粒がついたしゃもじをモシャモシャとかじりながら帰ってきた。……なんでこいつ、ご飯食べてんだ? 「……有希? そのご飯は、なに? どうしたの?」 水の入ったバケツをテントの横に下ろし、きょとんとした様子で長門はハルヒに向き直る。 「朝ごはん。小腹が減っていたので、水汲みに行く前に米を炊いて持って行った」 「……その米、もしかして、この櫃に入ってたご飯を全部つかっちゃった……?」 「そう」 まったく悪びれたふうもなく、「当たり前のことを訊くなよ」 といった感じで長門はしゃもじをペロペロキャンディーのようになめ始めた。 サバイバル生活において何にも増して大切な食料に手を出した見せしめとして長門を木に逆さづりにしようという見解で俺たちの意見は一致したのだが、長門が重すぎて木に吊るせない上に長門の体重を支えられるだけの木が無かったので、結局その案は没となった。 「これは一体何の騒ぎですか?」 とりあえず重罪を犯した長門にどのような制裁を加えるべきかと論議していると、薪拾い担当の古泉が枝木の束を担いで帰ってきた。 「おお、古泉か。お疲れさん。聞いてくれよ、実は長門が……って、お前、それなんだ?」 荷物置き場の隣に薪の束を下ろす古泉を見て、俺たちの眉間に厳しいタテジワが走る。 「何って、干し肉ですよ。お恥ずかしながら、薪を拾いに行く前に小腹が減っていたので、悪いとは思ったのですが早めの朝食をいただいてしまいました。はっはっは」 さわやかな笑顔でそう言う太い好青年に背を向け、俺とハルヒと朝比奈さんは討議に戻る。さすがにデブ2人を支えられるだけの木は周囲になさそうだ。 造反者の長門と古泉を表の木の根元に縛り付けた俺たちは、大きい女性用テント内で水を飲みながら今後の対応を検討していた。 まず話し合われた議題は、今から山を回って木の実などの食料を現地調達するという内容であったが、これは保留されることとなった。 俺たちは勢いで山に来ただけのアウトドア超初心者だ。この樹海内に存在する物で、何が食べられて何が食べられないかの判断などつかない。誤って毒のある物や菌類の多い物を食べてしまったら、医療器具の無いこの状況では致命的だ。 長門がいてくれれば食べられる物とそうでない物の仕分けをしてくれそうだが、そもそも食べられる物、調理可能な物がこの樹海内に豊富にあるとは思えない。いたづらに樹海内を放浪した挙句、収穫ゼロという可能性もある。 次に話題になったのは、一度山を降りて食料を買いに言ってはどうかという案だったが、これはハルヒによって却下された。 「まだ宇宙人を見つけてないじゃない!」 この期に及んで宇宙人かよ。空気読めよ。 代替案として、長門と古泉に食料を買いに行かせるという話も出たが、片道半日のここと麓の町を往復していたら1日かかってしまう。それは無理だろう、という結論に帰結した。 じゃあ一体どうしようと言うのか。十分山篭りを堪能したことだし、俺としてはもう帰りたい心境ではあるのだが。 「仕方ないわね。じゃあ今日一日粘ってみて、明日までに宇宙人が見つからなければ少し早めの下山としましょう」 マジかよ。食料も底をついたってのに、まだ宇宙人を探すつもりなのか? 「当然よ! この程度の苦難で宇宙人探索をあきらめたとあっちゃ、SOS団の沽券にかかわるわ」 失って困るような沽券なんて持ち合わせていないくせに。食料がないと知っちまうと、余計に腹が減ってくるぜ。ちくしょう! そんなこんなで始まった山篭り3日目は、あまり派手な動きもなく粛々と執り行われていた。あのハルヒですら空腹のためか、あまり高いテンションを維持できず終始元気がなかった。 まあ俺たちの体格を維持するためにはそれ相応のカロリーが必要なわけで。そのカロリーが確保できないとなれば、体内の元気をカロリーに変換して使うしかないわな。 結果から言うと、3日目も宇宙人は見つけることができなかった。まあ当然だな。2日間夜を徹して捜索して影すら確認できなかったUMAが、空腹でふらふらのやる気が出ない俺たちごときに見つけられるわけない。 朝からろくな物を食べずに山中を這い回っていた俺たち。夕方に差し掛かる前からすでに、ガス欠になった車のようにぷすぷすと変な音を鳴らしながらテント前にぐったりと座り込んでいた。 「……ねえキョン。なんか作ってよ……」 「……米も食材も、もうないだろ。マヨネーズと塩だって、昼にそこらへんから採ってきた草で作ったグリーンサラダにかけて食っちまったじゃないか」 俺たちはもう駄目かも知れんね。 偉大なるプロレスラー、武藤敬司も自叙伝で言っていたじゃないか。山篭りなんてするもんじゃないってさ。その警告を無視して山になんて来るから、こんな目に遭うんだ。自業自得さ。 にしても、腹減ったな……。カップラーメン食いてぇ。スナック菓子食いてぇ。肉とまではいかなくても、腹にたまる物が食いてぇ。 前に炭水化物を食べないようにする食事制限ダイエットをやったことがあるが、食事制限なんてやわなもんじゃないぜ、これは。ダイエットというよりも断食だ。修行僧かよ、俺たちは。 「起きてたっていいことは何もないわ。体力を使わないよう、今日は早く寝ましょう」 力ないハルヒの提案に異論をはさむような者はひとりもいない。それが妥当だと思うし、反論する力も残っちゃいないんだ。俺たちは無言で水腹をふくらませると、そのままのそのそと床に就いたのだった。 4日目の朝。早くから起きだしてきた俺たちは誰からともなく黙々と身支度を整え、山を降りる準備を整えた。 正直言って無事に下山できるかどうかも怪しい体力ゲージだが、このままここに残るわけにもいかない。5人そろっていれば何とかなるだろう。 俺たちは、下山を始めた。さらば、山篭り。二度と来ねぇ。 と、別れの意を捧げて肩を落とした5人組だったが、1時間2時間と歩いているうちに、あることに気づく。 「非常に危険」 心なしかげっそり痩せたように見える長門が、先頭を歩くハルヒに聞こえないよう俺たちにささやきかける。 「涼宮ハルヒは早々に痩身山を下山することを望んでいるが、心の奥底ではアクシデントにより目標を達成できずおめおめ下山しなければならなくなった現状に強い不満を抱いている」 だろうな。あの完璧主義者のハルヒのことだ。宇宙人が見つからなかっただけならまだしも、食料不足になってしまうという情けない事情で計画を中断しなけりゃいけなくなったってことが納得できないんだろうよ。 「そのため、この森自体が涼宮ハルヒの情報改竄により出口なき迷宮と化してしまった。ここは通常空間と隔離された亜空間的な場所となっているため、未来人、機関はもとより情報統合思念体でさえ介入できない」 俺たちの目は点になっていた。 「それはつまり、涼宮さんの迷いが吹っ切れない限り、僕たちはひたすらこの森の中をぐるぐると遭難者のように歩き続ける運命、つまりそういうことですか?」 じ、冗談じゃないぞ、おい! 永遠に繰り返す8月とはワケが違うぜ。もうとっくに体力の限界は過ぎてるってのに、食料もなしでこの森の中をさまよえってか!? ふざけるな! 「落ち着いてください。非常事態の今だからこそ、冷静に対処しましょう」 俺はお前みたいに達観してないんだよ。死に直面してるってのに、落ち着いてなんかいられるか! 長門、解決策はないのか? 「非常に難しい。涼宮ハルヒの望む宇宙人をこの場へつれてくることができれば事態は好転すると思われるが、情報統合思念体と連絡を絶たれた私にはどうすることもできない」 「ふええぇぇん、どうしましょう!?」 半べそ状態の朝比奈さんの声を聞きながら、俺はハルヒの背中をじっと凝視していた。やってくれるじゃないかよ、団長さん。 「絶望的な状態です。もう、覚悟を決めた方がいいかもしれませんね……」 人生に対する覚悟を決めたかのような穏やかな口調で古泉が呟いた。 冗談じゃない。俺はまだまだこの世に未練があるんだ。生き死にの覚悟なんて決められないぜ。こうなったら最後の手段しかないな。あまり使いたくなかったが……仕方ない。 「キョンくん、まだ手があるんですか?」 一か八か。乾坤一擲ですよ、朝比奈さん。要するにあいつをお望みの宇宙人に会わせてやりゃいいだろ? 朝比奈さんも長門も古泉も、今から俺の言うことに口裏を合わせてくれ。 「あなたと口裏を? ……なるほど。その手がありましたか。考えましたね」 さすがに察しがいいな古泉。じゃ、頼んだぜ。朝比奈さんも、長門も。 俺は意を決し、やっきになって獣道の草をかきわけながら前へ前へと進んでいくハルヒに声をかけた。 「おいハルヒ、見たか、今の!」 「え、なにが? 話なら麓の町に下りてからよ」 「それどころじゃないって! 見てないのか? 今さっき空のすぐそこを、UFOが飛んでったじゃないか!} 「え!? UFOですって!? ど、どこよ、どこどこ!? いないじゃないの!」 「本当だって、飛んでたんだって! お前が気づかなかっただけだろ? 古泉も長門も朝比奈さんも、見ましたよね!?」 体力的にも限界を超えているだろうに、ものすごい勢いで食いついてくるハルヒから顔をそらし、肩越しに振り返り古泉たちにアイコンタクトを送る。頼むから、空気読んでくれよ。 「ええ、確かに見ましたよ。すぐそこを飛行していました。けっこうな至近距離でしたし、見間違えではありません」 「わわ、私も見ました! びび、びっくりしたな~ (棒読み)」 「見た」 ほら見ろ。これだけの目撃情報が寄せられているんだ。お前が気づかないうちに俺たちの上空を、お前が待ち望んでいたみ確認飛行物体が通過していったんだよ。 俺たちの命を張った演技にすっかり騙されたハルヒは、目を見開き驚愕の表情で立ち尽くしていた。どうだ、ハルヒ。悔しかろう? ん? 悔しいだろう。悔しいなら早く願うんだ。実在する宇宙人に私も会いたい!と。 実際にハルヒが宇宙人と出会っちまったらいろいろとややこしいことにはなるだろうが、この迷いの樹海さえ抜けきれば後日、機関や情報統合思念体の頑張りでどうとでも修正可能なんだ。まずはこの森を抜け出すことが最優先事項なのだ。 「ずるいわよ、あんたたちばっかり! 私もUFO見たい! 宇宙人に遭いたい!」 空腹も忘れ、総身の肉をぶるぶると震えさせつつそうハルヒが叫んだ時だった。突如、俺たちの前の茂みがガサガサと不穏な音を立てて振動し始めた。ひょっとして、出たのか? 宇宙人が出てきたのか!? 「あ、あ……ああああ! でで、出たわよキョン! う、宇宙人だわ!」 半信半疑ながらも驚きと歓喜に彩られたハルヒの声が森の木々にこだまする。そう、遂に現れたのだ、変体ハルヒパワーによって本物の宇宙人が! しかもなんて分かりやすい姿なのだろうか! まるで小学生が落書きしたタコ型宇宙人のような、典型的ラクガキ火星人じゃないか! ハルヒの中の宇宙人像ってこんなものだったのか!? 長門とは大違い! 『きゅーきゅー』 「かか、かわいい~!」 「あ、こら、みくるちゃん、ダメよ不用意に駆け寄っちゃ! 我々地球人が土星人に対して友好的であることを示さないと! まずは挨拶から……ええと、土星語で挨拶はなんて言うのかしら? きゅーきゅー?」 気づくと体力の限界も何のそので、タコ型宇宙人に急接近する朝比奈さんとハルヒ。え、それ土星人なの? どうでもいいが、土星人もみくちゃ状態だな。うねうね動く数本の触手を困ったふうにくねらせ、くらげのような身体をぶにょぶにょとハルヒたちに揉まれている。おいおい、もうちょっとフレンドリーに接してやれよ。その手つきが攻撃行動ととられるかも知れないぞ。 『きゅー!』 巨大な体躯の地球人女性2名にいいように触りまくられ、愛らしいフォルムをした土星人はひときわ甲高い雄たけびを上げた。と、その瞬間、なぜか急に空が怪しい黒雲に覆われ始めた…… 「こ、これは……」 俺は、いや俺たちは、不穏な雰囲気に包まれて頭上に視線を移した。その瞬間から、がっぽり開いた口が閉じなくなってしまった。 なんかもう……なんていうか……嘘だと言ってもらいたい事態だぜ。 突然周囲が夕暮れ時になったかのように薄暗くなったから曇ってきたのだと思っていたのだが……上空を見上げた俺たちは度肝を抜かれたね。 そこには、この痩身山全土を覆いつくすほどに巨大な未確認飛行物体が、超大型UFOが、青空を覆いつくして浮遊していたのだ! 「う、うそだろぉぉぉぉぉ!?」 空腹と急展開と非常識のオンパレードで完全に混乱してきた脳みそを整理するよりも早く、あっけにとられた俺たちの頭上へ、上空の円盤から謎の光が照らされる。 サーチライトをあてられたように、眩しさに目を覆っていた俺たち。ふと気づくと俺たちの丸っこい身体が、少しづつ、徐々に、ふわふわと、宙へ浮かび始めていた。 「と、飛んでますよ!? 飛んでます! これはまさか、僕らはあの上空の宇宙船へご招待たまわっているのでしょうか!?」 ちょ、マジかよ!? うひぃ、勘弁してくれ、許してくれ、キャトミューティレーションだけは堪忍だ! 気がつくと俺たちは、観覧車にでも乗っているかのように抗う術もなく、またスポイトに吸い上げられる水のように宇宙船へと招かれる。 ハルヒも朝比奈さんも古泉も長門も、みんな一様に不可視のピアノ線に吊るされるように天へ向かって昇っていく。 その様子はまさに月の世界へと帰って行く5人のメタボリックかぐや姫。 おお、俺は地球人で、地球がいいんだ! 宇宙船になんて乗れなくても悔しがらない人生を送るから、下ろしてくれぇぇぇ! ひゃああぁぁぁああぁぁぁ……! こうして、俺たちSOS団は旅先の山中で不慮の事故により、うっかり巨大宇宙船にさらわれてしまったのだった。 to be continue.... 【次回・とうとう1ヶ月目】
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大変お手数ですが、真下から閲覧してください。 戻る 浦橋龍助「勝負は終わったみてぇだな・・・・・(キルビスと奏に) 」 ライオンカービィ「カーポのフィギュア欲しい!(俊に。) 」 バンスロー「どれ・・・あたしのはないかな?(フィギュアを見て) 」 エイズ「チッ…酔いが冷めちまったぜ。もういい、面倒だ…。(控え室へ戻っていく) 」 俊「お土産はいらんかね~!(選手のフィギュア売ってた、場面ものからポージングものなど色々ある) 」 オメガ「………。(倒れているプシーとミーラを抱え、控室に戻っていく 」 ルシフェル「 今回もいい試合を録れたな………あ(ミュートで前回の試合を再生していた(録画ボタンは再生ボタンの隣)) 」 三宅アナ「な・・・なんということでしょう!!(実況席へ乱入) 」 アーマー「次は誰だろう。(観客席) 」 奏「…ぅ……ぅん……なんだか、疲れたみたい。(一試合が長かったせいで観戦中に疲労が溜まってきたのか) 」 オメガ「……………。(ほとんど跡形もなくなったステージの空から、ゆっくりと降りてくる 」 Tキービィ「・・・。(観客席から降りる。) 」 浦橋龍助「奏!大丈夫か・・・・・!(倒れこむのを見て) 」 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォーーーーーーーーーッッッッ!!!!!!!!!!!!(歓声) ドドリア「なんだこれデジャヴか(ムスカを見て) 」 奏「………バタッ(観客席に倒れ込むように) 」 DJ.オキマル「決まったぁー!!Hブロック第二回戦、見事勝利を制したのは『アンティークウェポンズ+α』だあああーーー!!!素晴らしい激戦でした!!!次のバトルにも注目だああぁーーー!!! 」 エイズ(魔央義)「――――――ッ!!!! パリィーーーーンッ…!!!(大刀が破壊される) メゴ…ゴォ…ッ…(白目を向いて激しい吐血と共に吹き飛ばされる) ドッカアアァァアアアーーーンッ!!!!!!!(時計塔内の壁に激突するとそのまま突き抜けて場外へ落下していく) 」 カッッッッ――――――(ステージ全体が、凄まじい光で見えなくなる キルビス「オメg………うわぁぁっ!!!(激しい光に、思わず目をつぶり) 」 ムスカ「 目があぁ、目があああぁ!! 」 画商サン=ベルナール「うおっまぶしっ 」 オメガ「…………負ケナイ……絶対……・!!! ピカァァァァァァァ……(体が突然まばゆく光り出し、オメガの体に搭載されているすべての武器が起動する)………Ω(オメガ)――――――ジェノサイドッッ!!!! 」 エイズ(魔央義)「その目は何だ!!?恐怖か?憤怒か?悲愴か?だが、勝てなきゃなんにも残らねえぜぇ!!?ダンッ!!!(跳躍後、オメガに大刀を降り下ろそうとする) 」 ナナ「あの人…チームのリーダーを狙って、すぐに戦闘を終わらせる気ね…。 」 オメガ「………(爆炎が晴れた後、ボロボロの状態で立っている)……………ギロッ(エイズを睨み付け) 」 キルビス「……! オメガ!!!(観客席から叫ぶ 」 エイズ(魔央義)「あの時、上手く隙を突いた事は褒めてやる。だが、ここでお前等…いや、お前は負けるのさ!!(なんとオメガを中心で気に狙い始める気か、オメガに向かって接近する) 」 奏「………(ちょっと気分が悪そうな顔になってる) 」 プシー「うっ………うわぁぁぁぁぁぁ!!!!(爆炎にのみこまれる 」 ミーラ「!まずい……早く……!!!(時計塔の壁を破り、外に出るが、迫ってきた爆炎にのまれる 」 モララー「あのミシェル似の野郎…容赦ねえな、あの技。(汗) 」 オメガ「…………!(一瞬にして爆炎にのまれていく 」 ヨハネス「これは…!奴め魔王となってから…こんな力を隠してやがったっ…!! 」 エイズ(魔央義)「さて…ここからは楽に行かねえぜ?この、“魔央義(サタンズパワヘル)”を解禁するんだからなぁ…ッ!!!――――――“炎獄眼(ムスペルヘイム)”。(眼が紅く光ると凄まじく激しい大爆発をオメガを中心に引き起こす) 」 ミーラ「………超覚醒したオメガの破壊光線を受けてもなお……恐ろしい輩デース……。 」 浦橋龍助「所詮は機械か・・・・・・・・・(奏に) 」 プシー「……!?嘘……何なんだよ……何なんだよあいつぅ!?(エイズを見て 」 現時点でのダメージ%―――――オメガ:10% プシー:10% ミーラ:10% エイズ:73% エイズ「ドガアァーーンッ!!!(瓦礫を蹴とばし姿をあらわにする)…何だ貴様ら、思ってたよりやるじゃないか…。初めから本気を出してくりゃあよかったのによぉ…!!(邪悪な気を放出させる) 」 Tキービィ「(観客席)・・・。(戦いを見ている。) 」 キルビス「……やったのか……? 」 奏「……所詮は機械よ。強い衝撃を受けたりすれば、停止するんじゃないかしら… 」 ミラクルクリボー「おっ、あの野郎…反撃に回ったな!(オメガを見て興奮) 」 オメガ「………。(じっと様子をうかがっている 」 浦橋龍助「・・・・・・・・・吉岡の所の機械・・・・・勝てるかな・・・・・・(オメガをみて) 」 プシー「(歯車を渡ってくる)オメガー!大丈夫ー?(オメガを見て 」 ミーラ「シュタッ シュタッ シュタッ(歯車を渡り)………!あれは………(オメガを見て) 」 ヨハネス「笑ってやがる… 」 エイズ「……ニヤ… (天から垂直にオメガの破壊光線を浴び、それによって生じた爆発で壁に激突する) 」 DJ.オキマル「両チーム時計塔内へ!!さあ、ここから逆転なるかあぁッ!!? 」 オメガ「ピピピピピ……(両目に「Ω」の文字が浮かび上がる)……はぁぁぁぁっ!!!!(エイズに向けて破壊光線を撃つ 」 ようつべマリオ「まあ死ぬことがないだけ…ありがたいかな…。(歯車を見てビビっている) 」 プシー「あ………どうしよう、怖いな………でも………行かなきゃ………!(時計塔内に入る 」 ミーラ「……そのような事、聞くまでもないでしょう?(オメガに続いて時計塔内に入っていく 」 ヨハネス「つくづく残酷なステージだぜ…物体透過を出来る奴には有利かもな(ミーラを見て) 」 エイズ「いでぇ……頭打った…。(時計塔内の底で仰向けに倒れているがすぐに起き上がる)さて、次はどう抗う…? 」 画商サン=ベルナール「歯車に挟まったら木っ端微塵だな 」 奏「……そうみたいね… 」 DJ.オキマル「時計塔内の場合、吹き飛ばされて場外OUTにはなりませんが、歯車に押しつぶされると即場外OUTと見なされます!!これは、殺傷戦でも同じなのでえええぇぇぇーーーす!!!! 」 プシー「あっ……ねぇ、ボク達も行った方が良いかな……?(ミーラに 」 浦橋龍助「奏の事・・・・・・・気に入ってるぜ、俺の子は・・・・・いや俺とお前の子は・・・・・(奏に) 」 ガゴン…ガゴン…ガゴン……(時計塔内は至るところが歯車のパーツででき上がっている) オメガ「ビュゥッ バサァッッ……(空中で体勢を立て直し)……強い……思ってたよりも、ずっと………でも、キルビスが見てる前で負けるなんて……絶対出来ない!(エイズを追って時計塔内へ 」 モララー「戦況を変える手はステージギミック…という訳か。 」 青髪の赤ちゃん「ばーぶーばーぶー♪(奏に撫でられ喜び、大人しくなる) 」 ヨハネス「あっ、あいつあんな超能力も使えるのかッ。ただの筋肉バカってわけじゃあないらしい。 」 現時点でのダメージ%―――――オメガ:32% プシー:23% ミーラ:10% エイズ:49% エイズ「クククク……ッ!!?(レーザーが直撃すると僅かに後方へと吹き飛び、そのまま入ってしまった時計塔内へと落下していく) 」 ミーラ「!これなら……『インビジブルボディ』!!(体が岩の壁をすり抜ける) ピカッ ビシュウンッッ!!(同時に目からレーザーを発射 」 DJ.オキマル「ここでステージギミックが発動したああぁぁーーー!!!時計塔内に入った際は、十分にお気をつけくださいね!! 」 奏「………いい子に、してて…(赤ちゃんを頭をそっと撫でる) 」 画商サン=ベルナール「もう12時かぁ、小腹空いたなぁ(バリッ) 」 エイズ「(プシーによって砕かれた岩の破片が目の前に飛んできたのでそれをキャッチし、それを口へ放り込んでバリボリ食べる)…やっと動き始めたか…? 」 ヨハネス「どっちも筋力が化け物だぜっ! 」 ゴォーン、ゴォーン、ゴォーン……(時計塔の針が12字を指した途端、時計の面が開き塔内へ入れるようになった) プシー「……!?(岩の壁にぶつかり)がっ……! こ……のぉっ!!! バキャァァァン!!!(岩の壁を蹴り砕く 」 DJ.オキマル「アンティークウェポンズ+α!!ピンチに陥りそうです!!!……ん、そろそろ時間が…!ステージギミックが発動いたします!!! 」 ズ……ズズズッ……ズズズズズズ…ッ…!!!!! ドドドォーーンッ!!!ドドォーーンッ!!!!(エイズの合図と共に時計塔の足場から岩の壁が出現し、ミーラとプシーに打撃を与える) プシー「オメガ!……何、あの人……オメガをあんな簡単に……(槍を構えてはいるが、足が震えている) 」 ヨハネス「おおっとこれは名言です!!カチッ 」 浦橋龍助「あ!こら!出てきちゃダメだろうが!(赤ちゃんをキルビスにみられるが、なお隠す) 」 エイズ「動かねえ駒は好きに動かしていいか…? クイ(右の掌を上げる) 」 ヨハネス「んーあの腹黒いエイズ選手なら友達もさぞ逃げてくでしょうから。コネは…ないんじゃないですかね。 」 青髪の赤ちゃん「ばーぶばぶー!(龍助が隠してたつもりが、龍助の頭の上に乗りキルビスを見つめる) 」 オメガ「! …がぁっ!!(弾き飛ばされる) 」 マリオ「 いつの間にAブロックが終了していたのか。CとDももう終わりそうだな 」 ミーラ「…!オメガのレーザーを受けてあの余裕の表情……これはとんでもない相手と戦う事になってしまった様デース…… ピカァァァ…(両目を光らせ 」 エイズ「ヒャッ、ハハハハッ!!!ガキィーーーン……ッ…!!!(大刀で受け止めてオメガの大剣を押し上げ、回転斬りによって生じた斬撃波で再び吹き飛ばす) 」 ヨハネス「流石は魔王のエイズ、涼しい表情です。そういえばエイズ選手は何時の間にか魔王に就任されたんですねぇ。 」 奏「………(キルビスと目が合うが、若干細目になって見ているだけ) 」 オメガ「…! ブンッッ(少し動揺しながらも、大剣を取り出してエイズ目がけて振り下ろす)はぁぁぁぁ!!! 」 現時点でのダメージ%―――――オメガ:10% プシー:10% ミーラ:10% エイズ:37% ヨハネス「トリッキーよりパワフルな戦いを展開してくれそうです。 」 エイズ「ヌワッ!?ドッカアアアァァァアアアーーーンッ!!!!!(レーザー光線の餌食となるが…)………フゥー……今のは、何だ?(拍子抜けな表情でその場に留まっている) 」 キルビス「?(龍助の方を見て)龍助……それに…… 奏? 」 奏「ん……(龍助がきたのを認識して)……吉岡… 」 オメガ「ピカァァァァ……(目が赤く光り)ビシュゥンッッ!(目からレーザー光線を放つ 」 DJ.オキマル「まだ始まったばかりですので何とも言えませんが…恐らくそうなるでしょう…! 」 浦橋龍助「ん・・・・・・奏か・・・・・・(奏の所の観客席へ行く)って・・・・あ!吉岡だ!(キルビスを見た途端赤ちゃんを隠して観客席に座る) 」 ヨハネス「どちらも超能力を持っているが。どちらもクセのない物理的破壊力を重視した攻撃が主流ですね~。この戦いは単純に技術による介入はなく、力量による決着が付くのではないでしょうか実況席のオキマルさん。(オキマルに) 」 スカーフィ「かぅ…偽者?それとも、そっくりさん…? 」 ミーラ「分かりません……私としたことが、少し油断をしていたのかも知れません……。 」 フーナ「あれは…ミシェルじゃない。じゃあ…一体…? 」 氷冬「……あんなのも、刀…なのね。(観客席) 」 エイズ「クククククククク……ッ…!!俺様を楽しませてくれよ?ギィヒャハハハッ!!!(大刀を片手で握り接近する) 」 プシー「よい……しょっ……!(壁から抜け、体勢を立て直す)……何……今の……? 」 奏「………(観客席の、キルビスらの視野範囲内で観戦している) 」 浦橋龍助「なんだこの戦い・・・・・・・!!(怪我した赤ちゃんを連れて観客席へと) 」 オメガ「ヴゥゥゥン…… バシュウッッ(紫に光る翼を広げ、エイズに向かってくる) 」 エイズ「蓄積(スマッシュマッチ)を選択してよかったな、貴様等。これで死なずに済むんだろう?――――“破壊王の黒太刀”…ッ…(禍々しい形を帯びた大刀を出現させる)…来な。 」 画商サン=ベルナール「もったいないことしてんじゃねえよ持ち帰れよ(胡椒を食ったエイズに) 」 ばれる「(観客席の隅でうずくまっている)オロロロロロェェェェl 」 ヨハネス「あげねーよ。 」 キルビス「!……何が起きやがった……?(観客席) 」 代行者「古代兵器vs……魔王…ッ!!(観客席) 」 エイズ「パシ サァー(投下されたコショウを片手でキャッチした途端にそれを口の中へ入れる)御変りは結構だ。 」 ミーラ「がっっ…・・・!(壁に激突)………今のは……一体……? 」 プシー「……! ぎゃうっ!?(同じく壁に激突 」 オメガ「………!?(時計塔の壁に激突 」 ヨハネス「ハッハァーー!!クソッタレの性病野郎!!(ミシェル似の男に暴言、嬉しそうに)故障はいらねえのかっはっはー!!(時計塔にコショウを投げ入れる) 」 ミシェル似の男→エイズ「さあ、宴の始まりだぁ…ッ!!!ヒャッハハハハハハハハッ!!!! ドゥンッ!!!!!!!!(両手を広げると同時に凄まじい衝撃波が伴い、三人を時計塔の壁へ激突させる) 」 奏「……キルビス……(しめしめ) 」 オメガ「……嫌な気持ちになったならごめんなさい、でも……キルビスにそう言われてるから! ダンッッ(ミシェル似の男に向かって走り出す 」 ルシフェル「 ようやくお出ましか、しっかり試合の様子を録画しないとな……!?(ビデオカメラの電池が切れている) 」 DJ.オキマル「このステージ、『時計塔』では!!初め“は”時計塔上部で戦います!しかし、時計の針が12時を指すと……?さあさあさあ!!!一体どーなるのでしょうかあああぁぁあああ!!!? 」 DJ.オキマル「第二回戦のバトルステージは『時計塔』だああぁぁーーー!!!……それではHブロック第二回戦……レディー?……バトル・スタート!!!!! 」 平面なバトルステージが、『時計塔』にへと変化する プシー「………ねぇ、さっきはああ言ったけどさ……あの人、なんか怖いよ……。(少し怯えた様子で 」 ミシェル似の男「…「対等」だと?…鼻に突っかかるなぁ…餓鬼。(メキメキ(片手で指を鳴らす) 」 奏「……あれが、オメガ…プシー…(しめしめ) 」 キノピオ(審判)「第二回戦は蓄積戦に決定しました。続いてステージを展開いたします。両チームとも、合図があるまでしばらく待機を願います。 」 オメガ「えっ……じ、じゃぁ……蓄積戦で、出来る限り対等に近い方を選ぶように言われてるから…。 」 ミシェル似の男「あいこか…。……おい貴様、何なら選択権は貴様等に譲ってやっても良いぜ?(邪悪な笑みを浮かべオメガに) 」 ミシェル似の男「試合前のこれ、面倒くせぇな。(チョキ) 」 オメガ「………。(チョキ 」 ハルシオン「あれはミシェルさん……ではない…!?(驚) 」 キノピオ(審判)「ではまず、両チームの代表者、前に出てじゃんけんをしてください。 」 ミーラ「(ステージに上がる)……?あの方、試合放棄をされて……いや、違いマース、姿は似ていても中身は全くの別人……。 」 モララー「――――ッ!!!(いや、違う…!あのおぞましい邪念……奴は、『あの男』じゃない…!)(汗(観客席) 」 奏「………(観客席で、オメガ、達(の試合)を観ている) 」 ナナ「……!あれ…確かあの人、試合放棄で敗退したはずじゃ…。(観客席) 」 プシー「大丈夫だよ、オメガは強いもん。(ステージに上がる 」 オメガ「(ステージに上がる)………今回の相手、かなり強そう……。 」 ミシェル似の男「(観客席から浮遊し、邪悪な笑みを浮かべながらステージへと降臨する) 」 DJ.オキマル「それではあぁっ!!Hブロックの予選を開始いたしまーす!第二回戦は――――“『地獄王』VS『アンティークウェポンズ+α』”だああぁぁーーー!!!両チーム、ステージへどうぞぉ!!!!
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【01-10】【11-20】【21-30】【31】【32】【33】【34】【35】【36】【37】【38】【39】【40】【41-50】【51-60】【61-70】【71-80】【81-90】【91-100】 http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1304146648/ 112 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/01(日) 00 01 26.67 ID NkwyuGZ00 123 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/01(日) 00 39 31.46 ID YnsX6P5lO 319 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/02(月) 00 01 13.72 ID griozVjE0 507 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/03(火) 00 01 32.66 ID griozVjE0 710 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/04(水) 00 01 14.12 ID dWUqau3s0 761 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/04(水) 05 34 52.51 ID ccz7+q0BO 914 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/05(木) 00 01 12.95 ID WlNncT/L0 915 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/05(木) 00 03 34.47 ID t241LAiqO 112 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/01(日) 00 01 26.67 ID NkwyuGZ00 ちょいとお願いがあるんだけど 「なんだい?」(ペロペロ) http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1587639.jpg 杏子の為に洋服を買ってきたんだちょいと着てみてくれないかい 「えー、やだよ面倒くさい」 着てくれたら何か奢ってあげようと思ったのに・・・ 「よし!その話のった!」 「なんかスースーする・・・」 http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1587644.jpg 似合ってるよ あんこちゃん 「きょうこだ! そんなことよりはやく奢ってよ」 そうだね じゃあ、外に出ようか 「じゃあ、着替える」 えー!?似合ってるのに・・・ 「今日は風が強いからさ・・・その・・・スカートが・・・」(若干、紅潮) 恥ずかしいの? 「馬鹿!・・・・・・アンタは他の男にその・・・見られてもいいのかよ///」 そんなの、僕が許さない (元の服に着替えた 街中) 「やっぱ風強いな!暖かくて気持ちいけどさ」 もう5月だしね でも花粉症の僕には少し辛いね 「確かにアタシも花粉は嫌いだな・・・」 さて、何食べたい? 「うーん あ、アレ!」(鯛焼き屋を指差す) あんこは鯛焼きが好きだね! 「きょうこだ!バカ!」 「ハムハム」 おいしい? 「うん!チョーウメー」 はは、それは結構なことだ 「食うかい?」 http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1587647.jpg うん頂くよ 「どうだい?」 杏子から貰ったからとっても美味しいよ 「バーカ・・・///」 (夜になった) 夜になっちゃったね 「そうだな」 どう?楽しかった?僕とのデート 「馬鹿!・・・デートって・・・///」 「でも楽しかったよ」 それは何よりだ 「・・・」 「なあ、ちょっとこっち向けよ」 何? 「いいから! あとちょっと目を瞑ってくれ」 (目を閉じる) 「・・・・・・」(チュ) http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1587652.jpg ふぇ? コメント 123 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/01(日) 00 39 31.46 ID YnsX6P5lO 弱ってる杏子ちゃん可愛い 珍しく杏子ちゃんが風邪をひいちゃうの。 「喉…ちょーいてー…」なんて呟くから 熱を出したらいけないから安静にしてなよって言うんだけど「てめーじゃねーんだ、平気だよっ!」って強がるんだけど、翌日見事に発熱。 言わんこっちゃないって口にすると「う、うるせーっ…ケホケホ」って強がっちゃう杏子ちゃん可愛い 熱さまシートなる物を杏子ちゃんの綺麗なおでこに貼って、アイス枕も用意。 布団を掛けてコップに容れたスポーツ飲料を杏子ちゃんに手渡すの。 「悪いな…」あぁ…病弱な杏子ちゃんも可愛いな…いや、元気な杏子ちゃんが1番だけども 杏子ちゃんストローでゆっくり飲む姿可愛いなぁ…チューって。ぼくもちゅうしたひ杏子ちゃん可愛い まだ飲む?って聞いたら「…うん」って。うんって。杏子ちゃん可愛い 頭を撫でてやると「や、やめろよ…」顔真っ赤にして可愛い 可愛いよ可愛いよあぁ杏子ちゃああああああああ!!!! 布団に潜り込んじゃうもんね!「おっおい馬鹿!」なんて言われても知やない! 杏子ちゃん抱きしめちゃう!ぎゅうって!ぎゅうって! 杏子ちゃんおとなしくなっちゃった!額とかほっぺにキスの嵐! 杏子ちゃん可愛い! どうなったかって? 杏子ちゃんの風邪はぼくが美味しく頂きました。 今は杏子ちゃんが看病してくれます コメント 319 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/02(月) 00 01 13.72 ID griozVjE0 じーっ 「なんだよ アタシの顔になんかついてるか?」 http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1591674.jpg いやいや、杏子の八重歯って可愛いなって 「そうかい? あんま歯を褒める奴なんていないと思うけど」 可愛い 「・・・///」(照れて目を反らす) はみはみしていい? 「バーカ///」(杏子にぶたれる><) 「暇だな」 そうだね、どっか行く? 「もう0時だよ?こんな時間にわざわざ出かけるかー?」 そうだね、ちょっと小腹がへったね お菓子でも食べる? 「食うかい?」 http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1591680.png え?どっから出したの? 「アタシは魔法少女だよ?」 うん、よくわからないけど貰うよ 珈琲と紅茶、どっちがいい? 「ココア」 OK ちょっと待ってて はい、できたよ 「おう、サンキューな」 あと、お菓子 「食うかい?」 http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1591683.jpg 僕が持ってきたんだけど 「細かいことは気にすんなよ」 わけがわからないよ 「ははっ、QBの真似か 上手いじゃないか」 訂正するほど間違ってはいないね 「アタシと契約してそこのリモコンをとってよ!」(QBっぽく) キミの願いはエントロピーを凌駕した(リモコンを渡す) ピッ 「///」 ・・・/// (テレビには洋画のラブシーンが映る) 「・・・」 ・・・ 「なぁ、そろそろ寝ないか?」 あ、あぁ、そうだね(テレビを消す) 「今日はアンタと同じベッドで寝ていいかい?///」 うん、一緒に寝ようか/// 暖かいね 「そうだな///」 「アンタ、さっきアタシの歯が可愛いとか言ってたよな///」 「今なら好きにしてもいいぜ・・・///」 http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1591685.png 理性がブッ壊れた そして甘い甘い時間を過ごしたのでした コメント 507 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/03(火) 00 01 32.66 ID griozVjE0 (先日) そろそろGWだし何処か行く? 「何処かってあてはあんのかい?」 ふふん、見たまえコレを(温泉のペアチケットを見せる) 「お!こんなもの何処で手に入れたんだ?」 この前くじ引きで当たったのだよ 「じゃあ、行こうぜ!」 OK!準備しといてね 出発は明日だ (現在 温泉旅館の前) 「やっと着いたな!空気がチョー気持ちいいな!」(背伸びをする杏子 かわいい) 「あ、食うかい?」 http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1595737.png ありがとう さて、さてチェックインしようか 「おう!」 (チェックイン完了) えっと・・・部屋番号は・・・ 「9のB号室だね うん、ここだ」 (部屋の扉を開く) (そこは和風の広い部屋でベランダからは絶景が見える) 「おお!とてもキレーだな!」(はしゃぐ杏子) そうだね、でも・・・ 「ん?」 杏子の方がもっと綺麗で可愛いよ 「バカ・・・///」 ごめんごめん で、これからどうする? 今なら人少ないから入れるとおもうけど 「じゃあ、入ろうぜ!」 (露天風呂) 「///」 ん、どうしたの? 「混浴だなんて聞いてなかったぞ・・・」 そうだっけ、でも人が本当にいなくてよかったね 「なんでだい?」 僕の可愛い杏子の肌を他の人なんかに晒したくないからね 「///」(杏子、顔真っ赤) 僕は本気だよ 「バカ言ってんじゃねーよ///」(僕を小突く) 可愛いよ杏子(杏子の頭を撫でる) 「んっ///」(杏子は照れながらも気持ちよさそうにする) ガラッ(人が入ってくる) 「ひゃっ!」(杏子、驚いて僕に密着する) わっ・・・ 杏子、当たってる/// 「あっ・・・ごめん・・・///」 「なんか身体がさっきより熱くなってきちまった///」 出ようか? 「あぁ、あと出たら・・・///」 「ソノ・・・アノ・・・」(ゴニョゴニョ) 分かってるよ、女の子に恥かかせられないからね コメント 710 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/04(水) 00 01 14.12 ID dWUqau3s0 (雨が瀟瀟と降る) 「ありゃりゃ、降ってきちゃったねー」 どうする?傘持ってきてないし 「走って帰るしかないね コンビニも近くにないし」 そうだね、じゃあとっとと帰るとしますか (小走りで帰宅途中) 「うわっ!」(杏子ちゃん、足を滑らせてこける) 「痛ぇ・・・」(膝を擦りむいている杏子ちゃん 可哀そう) 大丈夫?(手を差し伸べる) 「あぁ、大丈夫だよ、ありがとな」(でも痛そうにしている杏子ちゃん) … 「ん?なんだよ?」 「わっ!」(僕はヒョイと杏子ちゃんを抱き上げる) 「バ…バカ!こっぱずかしいことすんなよ…///」(杏子ちゃん、お姫様抱っこ状態) でも怪我してるじゃないか 「うぅ…でもこんな往来で…///」(顔が鬼灯のようになってる杏子ちゃん) あ///(周囲を見ると井戸端会議のおばちゃんがこちらを微笑ましそうに見ている) 急ごっか/// 「うん///」 (帰宅) ふぅ…、けっこう濡れちゃったね 「そうだな…」 「それより、早くおろせよ…」 えー、せっかく杏子をつかまえたのに… 「バカ!放せ!///」(杏子ちゃんのじたばた) ゴメンゴメン、じゃあ消毒しようか 「え?」(ちょっと怖がった様子の杏子ちゃん 可愛い) 大丈夫、痛くしないから 「いいよ!ホラ、痛くねーしさ!」(明らかに焦っている杏子ちゃん 可愛すぎる!) あ、逃げちゃダメだよ! 「やなこった!」(杏子ちゃん脱兎の如く逃走) 「ぎゃっ!」(杏子ちゃんこけて傷口をぶつける) 「~~!(声にならない)」 まったく、杏子はいつもそうだね (消毒終了) ね?痛くなかっただろ? 「いてーし…」 大袈裟だなーあんこちゃんは 「大袈裟じゃねーし!それにアタシはあんこじゃなくてきょうこだ!」(ムキになる杏子ちゃん可愛い可愛い) はいはい、じゃあ痛みをなくすおまじないをしてあげよう 「はぁ?痛いの痛いの飛んでいけ~とかいう気じゃねーだろーなぁ?」 違うよ (傷口に口づけをする) 「わっ///」 「何しやがる!」(杏子ちゃんに突き放される) 「するならこっちにしろよ…バカ…」(杏子ちゃん目を瞑って唇を近づける) http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1600409.jpg そして二人の愛は深まったのでした コメント 761 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/04(水) 05 34 52.51 ID ccz7+q0BO みんなでケーキを食べて 残ったケーキに遠慮してるなか私がもらうよ食っちゃうよーの瞬間 横から奪い取り目の前で食べ尽くす ぼかーんとしていた杏子はようやく状況を飲み込めてハイキック! 首がマミるかと思った、冗談だよゴメンねあんこちゃんと言おうとしたが 身体がガクガクいって動けない 「謝るつもりはないんだな・・・食い物の怨み」と床で動けなくなってる僕に 容赦なく蹴りをいれるあんこちゃん 薄れゆく意識野中はだしあんこちゃんの蹴り・・・ありがとうございます!とそこで落ちた コメント 914 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/05(木) 00 01 12.95 ID WlNncT/L0 (広間にて) 「フラフラする…」(鼻をすする杏子ちゃん) 大丈夫?(杏子ちゃんの額に手を当て熱をはかる) かなりの熱じゃないか!今日は寝てないと駄目だよ! 「そうするよ…ごめんな」(元気のない杏子ちゃん 可哀そうすぎて涙が出てくる) じゃあ、ベッドで寝ていてね(杏子ちゃんを抱えて寝室に移動する) (寝室にて 杏子ちゃんをベッドに乗せて額に濡れタオルを置く) 「手間かけちまって悪いね…」(無理に笑顔をつくってる杏子ちゃん 心が痛いよ) 気にしない気にしない! お粥作ってくるからちょっと待っててね (杏子ちゃん、コクンと頷く) (お粥を作って入室) はい、出来たよ 「おぉ!美味そうだな!」(さっきより元気になった杏子ちゃん 僕、とっても嬉しいよ!) ありがとね じゃあ、あーんして? 「あーん?」(不思議そうな顔で僕の瞳を見る杏子ちゃん とっても抱きしめたいよ!) うん、あーんして 「自分で食えるからいーよ///」(また、杏子ちゃんの顔が赤くなっちゃったよ!) ダメだよ!杏子は病人なんだから 「うぅ…///」(恥ずかしそうに渋々了解する杏子ちゃん 抱きしめたい程に可愛いよ!) はい、あーん 「あーん///」(やばいよ!僕、萌え死にしそうだよ杏子ちゃん!) どう?美味しい? 「うん、美味いけど…ちょっと熱い」(猫舌杏子ちゃん、とっても可愛いよ) じゃあ、ふーふーしようか ふーふー はい! 「…美味い///」(食べてくれた 嬉しいよ!) 嬉しいよ 「ありがとな///」 (食べ終わり薬も飲んだ しばし杏子と一緒におしゃべりタイム) 「あのさ…」(ちょっと恥ずかしそうにしながら言う杏子ちゃん) ん?何だい? 「ひとつ、頼みがあるんだけど…」(モジモジしてる杏子ちゃん 凄く乙女チックで可愛いよ) 僕に出来る事ならなんでもするよ! 「じゃあ…///」 「アタシの身体、拭いてほしいんだけど…」 「けっこう汗かいちゃってさ…」 「ベタベタして気持ち悪いんだ」 「こんなこと頼めんの、アンタしかいないんだ///」(顔を真っ赤 それでもまっすぐ僕の瞳を見て頼む杏子ちゃん) いいの?/// 「うん、アンタになら全てを委ねられるから」(微笑む杏子ちゃん 大好きだよ!) (そして 服を脱がせていって) 「ひゃうっ///」 ごめん/// 「大丈夫だから…あっ…そこもムズムズする…///」 ここ? 「やんっ///」 杏子ちゃんは最高な乙女だよ! コメント 915 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/05(木) 00 03 34.47 ID t241LAiqO はぁ・・あんこちゃんと一緒にお刺身が食べたい。 僕とあんこちゃんは、スーパーへ買い物に行って半額のお刺身盛り合わせを目にするの。あんこちゃんはとても食べたがっていて、僕はせっかく半額だし仕方なくお刺身を買ってあげるの。 あんこちゃんは大喜び。僕はそのはしゃぎ様を見てるだけで幸せなの・・・ 帰宅して夕食の準備を終える僕。あんこちゃんはお箸を茶碗にチンチンやっていて「まだかー?」と待ちきれない様子なの。 さっそくお刺身を食べる僕達。あんこちゃんは小皿に醤油とわさびを入れ、お刺身を付けて食べ始めるの。 あんこちゃんはマグロを口にした瞬間、とろけるような顔で「チョーうめえ!」と感嘆の声を洩らすの。可愛い。 僕は「気に行った?」と聴くと、あんこちゃんは「お前のおかげで良いものが食えたよ。あ、ありがとな///」と何故か顔を赤らめているの。 夕食を終えて、台所で洗い物をする僕達。あんこちゃんは「また食いたいなー・・・」と僕をチラチラッと見てくるの。良いよ・・あんこちゃん・・ それから数日後の夜、僕はあんこちゃんに内緒でまたお刺身を購入してきたの。 あんこちゃんには夕食の支度をするから部屋で待ってて、と伝えると僕はちょっと準備にかかるの・・・ 数分後、「夕食の準備ができたよー」と言う僕。 あんこちゃんは待ってましたとばかりに笑顔で広間に来るの。 あんこちゃん「なっ!////」 僕「今日はあんこールに答えてお刺身だよ」 そう・・僕はあんこちゃんの為に、全裸の僕の全身にお刺身を乗っけて「男体盛り」を作っちゃったの//// 僕「あんこちゃん・・食べていいよ//」 あんこ「く、食い物を粗末にできないからな///」 僕はあんこちゃんに箸で突かれる快楽を得ながら、あんこちゃんはその刺身を食べるの・・・ 僕の下の方にあるワカメに囲まれたタコさんも、段々と隆起し始めるの・・ お刺身を食べ終わったあんこちゃんは、ピンク色な気分になっちゃったみたいで僕もクタクタになっちゃって、お互いに我慢できなくなるの! そして・・僕はあんこちゃんの胸にある二つのイクラを甘噛みしたり、僕のタコさんをあんこちゃんの貝にうずめて、気持ちよくなっちゃうの・・・///// コメント
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682 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/01(水) 23 22 31 ID ??? シャギア「ドーナッツの砂糖ならガロティファスレ産の」 オルバ「この桃色台風砂糖を使ってくれ」 683 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/01(水) 23 24 42 ID ??? シャギア「ちなみに、これを食べて砂糖まみれになっても私達は知らん」 オルバ「糖度計で計れない甘さだしね」 684 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/01(水) 23 31 18 ID ??? マリナ 「シーリン! 警察屋さんになったら、ドーナツとコーヒーが無料になるそうよ!」 シーリン「警察屋さんて……。アラレちゃんか!」 685 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/01(水) 23 53 38 ID ??? 683 シーブック「一応うちでもドーナッツは作ってるし……偵察がてら買ってみるか?この桃色のドーナッツなんておいしそうだな」 パクパクムシャムシャ シーブック「せえぇぇぇぇぇしりいいぃぃぃぃ(*´∀`*)」 686 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 00 28 23 ID ??? 685 ヒョイヒョイヒョイヒョイ モニク「これはいいものを手に入れたわ」 ネーナ「これはいいものを手に入れたね~」 ハマーン「これはいいものを手に入れ……ハッ何て俗物な考えを……いやしかし(ry」 グエン「これはいいものを手に入れた」 シャギア「何か繁盛の予感がするな」 オルバ「久々に長い逗留になりそうだね」 687 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 00 29 05 ID ??? 686 絹江(TV)『日登町では今、恋が成就するドーナツがある!という事で、そんな“あま~い”ドーナツのお店を出している、フロスト兄弟のお二人に直撃したいと思います!』 シャギア(TV)『せっかく来ていただいたんだ、レポーターさん、どうぞ召し上がって下さい』っ◎ 絹江(TV)『わざわざ、どうも・・・モグモグ』 オルバ(TV)『相変わらず抜け目ないね、兄さん』 ロラン「兄さん!テレビにフロスト兄弟が出てます!!」 アムロ「ほぉ、珍しく真面目に働いているみたいだな・・・」 ガロード「何を企んでいるんだ、あの変態共!!」 688 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 00 34 23 ID ??? 絹江(食後)「しちょぉぉぉぉりいいいいいつぅぅぅぅぅ(*´∀`*)」 オルバ「あの局、視聴率の落ち込みがひどくて大変らしいね」 シャギア「一番視聴率が取れるのが、夕方の老人向けの時代劇の再放送だという話だな、オルバよ」 689 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 00 37 55 ID ??? 688 .-、 _ ヽ、メ、〉 r~~ー-、__ ________________ ∠イ\) ムヘ._ ノ | ⊥_ ┣=レヘ、_ 了 | え--い、黄門さまはいいっ! -‐''「 _  ̄`' ┐ ム _..-┴へ < | |r、  ̄ ̄`l Uヽ レ⌒', ヽ. | お銀を映せっ!由美かおるの脱ぎっぷりをっ!! (三 |`iー、 | ト、_ソ } ヽ | | |`'ー、_ `'ー-‐' .イ `、  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | `ー、 ∠.-ヽ ', __l___l____ l`lー‐'´____l. |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| .| | || |__.. -‐イ || | ノ/ 695 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 02 26 15 ID ??? 688 フェルト「すみません、私にもください!!」 シャギア「トレミークルーの分だね、どうぞ」 っドーナツ箱 フェルト「これをロックオンに(妄想略)・・・ニコニコ」 刹那「フェルト、買い物か?」 フェルト「せ、刹那!うん、みんなに買おうと思って・・・そうだ!試しに食べてみて!」 っ◎ 刹那「変態兄弟の売っているものだからな、わかった・・・モグモグry!!」 フェルト「どうしたの、刹那!?」 刹那「が・・・がぁぁぁぁぁんだぁぁぁぁぁむぅぅぅぅ(*´∀`*)」 フェルト「・・・・・・・」(箱を不安そうに見る) 696 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 07 29 30 ID ??? 685 リリーナ「無口なヒイロでも、食べたら私の名を叫んでくれるのかしら…ワクテカ」 レイン「ドモンは…オチが見えてるわね」 セレーネ「なんかおもしr…凄い事になってるわね」 ロラン「リリーナさん達のはまだ平和ですが、問題はアムロ兄さんの方ですね」 ジュドー「誰の名前を叫ぶかと思って、ドーナツを持った彼女達に追われてるもんな」 697 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 08 59 17 ID ??? 696 たぶんドーナツ渡した女の子の名前w リボンズ「ドーナツ? また俗でジャンクな食べ物を…」モグモグ リジェネ「………」wktk リヴァイヴ「ふむ。 甘みが強いのにくどくないね。 砂糖が違うのかな…」モクモク デヴァイン「トランザム!」ガツガツ リジェネ「………あれ?」 ブリング「トランザム!」ムシャムシャ ヒリング「けっこういけるじゃない。 リヴァイヴ~コーヒーちょうだい。 にっが~~~いの」ムグムグ リヴァイヴ「ん、ちょっとまって」パタパタ リジェネ「あれぇ? イノベイターには効かないのかな…」 アニュー「らぁぁいぃるぅぅぅぅぅぅぅ!!」 リジェネ「うわっ!」 698 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 09 41 37 ID ??? 695 ネーナ「ちょっとフェルト!なんであたしより先にせっちゃんにあげてるのよ~!?」 フェルト「あ…ち、違うんです…その…毒見してもらおうかと思って…」 ネーナ「そっか…でもまあ思った通りの反応だったね。ロックオンさんに食べさせても多分ダメじゃない?」 フェルト「やっぱりそうかな…じゃあモニクさん達も同じような事に…」 モニク「ふふ…こんな物でどうにかならない事くらい私にもわかってるんだ… ?? ? ?でも何かにすがらないと生きてはいけないだろう…?」 ハマーン「ああ…人は弱い生き物だからな…」 699 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 12 43 27 ID ??? 喫茶M&S ネーナ(メイド)「うう……せっちゃんに食べてもらいたかったのに」 マリナ(メイド)「ぐう……ああ、お腹と背中がくっつきそう……」 ネーナ「…………食べる?」 マリナ「いいの!?ありがとうネーナちゃん」 ネーナ「!! べ、別にこれはあんたの為に買ってきたわけじゃないんだからね! せっちゃんにあげるタイミングを逃しただけなんだからね!!」 シャクティ(メイド)(ツンデレですね) ルナマリア(メイド)(ツンデレだわ) マリナ「ありがとう……半分個しましょう?」パクッ ネーナ「フン」パクッ ネーナ「せっちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん(*´∀`*)」 マリナ「ドーナァァァァァァァァァァツ(*´∀`*)」 700 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 13 29 09 ID ??? 695 トレミーinロックオンの部屋 フェルト「ロックオン。これ食べて っ◎ドーナツ」 ロックオン「お、ありがとな。ちょうど小腹が空いていたんだ・・・モグモグry!!」 フェルト「(ドキドキ)」 ロックオン「ふぇぇぇぇるぅぅぅぅとぉぉぉぉぉ(*´∀`*)」 フェルト「(´ー`)コッ、コレハ。ユ、ユメジャナイ(昇天中)」 ↓〈隠れて見ていたいつもの三人〉 Σ(゚Д゚;;)ハマーン「Σ(゚Д゚;;)(ナンダトーーーーーーーーー!!)」 Σ(゚Д゚;;)モニク「Σ(゚Д゚;;)(モ、モスカシテ、マイニモキクノカ?!)」 Σ(゚Д゚;;)シーマ「Σ(゚Д゚;;)(マ、マダザイコハアルンダロウネ!!)」 701 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 13 41 35 ID ??? 699 ネーナかわいいよネーナ ミハエル「送信…っと」カチ ヨハン「ん?何を書き込んでるんだミハエル?」 ミハエル「うおっ!?な、なんでもねえよ!見るなって!」 702 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 13 49 17 ID ??? 700 ロックオン「…美味いな、これ」 フェルト「ん!?」 ロックオン「もう一個くれ」 フェルト「え、あ、はい。どうぞ」 ロックオン「うん、美味い」 フェルト「………あの。どうもない……の?」 ロックオン「?」 フェルト「でもさっき私の名前を叫んで……」 ロックオン「あー、いきなり叫んで悪かったな。 たまーにああして名前を叫びたくなる時があるんだ」 フェルト「 ハマーン「………やれやれ」 モニク「…帰ろっか」 シーマ「そうさね」 703 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 13 52 03 ID ??? カツ「この流れは・・・・・・すみません、外出します!!」 ダッ カミーユ「待てカツ!稽古をサボる気か!後で説教だからな!!」 オルバ「またのご来店をお待ちしてますよ、フフフ」 カツ「よーしこれで・・・サ、サラ!」 サラ「カツ、学校はどうしたの?」 カツ「今は昼休みだから、サラはランチまだ?」 サラ「コンビニに買いに行こうとした途中よ」 カツ「そうなんだ・・・これ、今評判のドーナツなんだ!」 っ◎ サラ「カツ・・・でもこれって“あの”兄弟が作ったんでしょ?」(疑惑の目) カツ(“あの”って・・・どれだけ怪しまれてるんだよフロスト兄弟) 704 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 15 01 35 ID ??? ルイス「沙慈ー!あのドーナツ美味しいらしいよ。買ってー!」 沙慈「え?うん、いいよ。…すみません、それ2つください」 シャギア「いや、君達は結果が見えていて面白くないな。こっちの普通のドーナツにしておけ」 ルイス「えー!つまんなーい!いいじゃん、売ってよおじさん!」 シャギア「お…おじ…」 オルバ「ああっ!?兄さんがダメージを受けている!おいそこの女! 兄さんに老け顔とかフリフリが暑苦しいとかどう見ても30代とか言っちゃいけないんだぞ!」 ルイス「い、いや、そこまで言ってないんだけど…」 シャギア(お前の攻撃のほうがひどいぞ…オルバよ…) 705 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 15 57 44 ID ??? ルイス「沙ぁ慈ぃーーーー! だぁいすきーーーーー!」 沙慈「る、ルイス…」 ルイス「えへへ~♪ 言っちゃった」(////) 沙慈「!」キリッ! ルイス「?」 沙慈「ルイスーー! 好きだぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!」(////) ルイス「へうっ!」(////) 沙慈「………」ゼェゼェ ルイス「うう~~~」(////) 沙慈「あはは…」(////) シャギア「つまらん…これほど予想通りとは…」 オルバ「そうだね、兄さん… 糖化能力も事前の予想通り… ちょっと、まずいね」 シャギア「そうだな、オルバよ。 今が梅雨時と言うのは、最悪だったな」 オルバ「うん… 砂糖化した足が回復するのが早いか…」 シャギア「この雨が本降りになるのが早いか…」 オルバ「でも…これが、あの二人で無くて幸いだったね、兄さん」 シャギア「そうだな、オルバよ…全くその通りだ…」 706 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 16 53 32 ID ??? ガロード「これ甘いか?」 ティファ「普通……だと思う」 ガロード「あの兄弟が絡んでるから変なことしてるんじゃないかと心配したけど、大丈夫みたいだな」 ティファ「うん……あ、ガロードほっぺについてる」パクッ ガロード「え?あ……うわわわわわわわティファ!?」 ティファ「///」 シャギア「……やはり効かないのか」 オルバ「というかドーナツの甘さの方が増したよ兄さん」 シャギア「ふむ……これはこれで……」 フェルト「……なんでロックオンには一瞬しか効果ないの?」orz オルバ「お嬢さん、この糖度の増したドーナツを試しては?」 フェルト「硬!砂糖でガチガチ!?」 シャギア「効果は通常の3倍(当社比)。今ならこのお値段でお買い得ですよ」 フェルト「う……お小遣いが……でも買う!」 兄弟「「まいどあり」」ニヤリ 707 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 17 10 35 ID ??? マユ「お兄ちゃん、ステラお姉ちゃんと散歩してたら老け顔のお兄ちゃんにドーナッツ売ってもらったの」 ステラ「シンとマユと一緒に食べる~」 シン(こ、これは例の・・・) ステラ「シン、あ~ん」 シン「・・・ええい、やってやろうじゃないか!」パクッ シン「スマテユラあああぁぁぁぁ(*´∀`*)って誰だよそれ!」 マユ「え、お兄ちゃんいきなりどうしたの?」 ステラ「うぇ~い、シン面白~い」 シャギア「両方への好意が同じだとああなるのか」 オルバ「アムロレイが食べたら何かの呪文に聞こえそうだよね、兄さん」 708 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 17 22 07 ID ??? 707 ルナマリアがアップを始めました 709 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 17 23 34 ID ??? アムロ「ただいま。腹減った……」 ロラン「お帰りなさい。晩御飯はもう少し待ってて下さいね」 アムロ「あぁ……ドーナツか…美味そうだな……」 ロラン「あ、それはシャギアさん達の……」 アムロ「一つ貰うよ……んー、美味い!」 ロラン「あ……」 アムロ「セレシオドコカシロキシセヒガジウアルシュゥゥゥゥトォォォォ!!!(*´∀`*)」 ロラン「何かの呪文ですか、それは!?」 アムロ「俺は何を……まさか、これ、あの兄弟の!?」 ロラン「そのまさかですよ!言ったじゃないですか!」 シャギア「ほう……今の彼は誰よりも弟や妹達の事を大切に想っているようだ。 親愛の『好き』と恋愛の『好き』は中々区別がつかないものだからな」 オルバ「修羅場になるかと思ったのに……詰まらないな」 シャギア「まぁ、そう言ってやるな……彼女達も大変なものだな、フフ」 710 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 19 36 45 ID ??? 686 >グエン「これはいいものを手に入れた」 アムロ「部下へのお土産とは、いい心掛けじゃないか!(白々しく)」 ロラン「兄さん、何を感心しているんですか?」 711 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 19 40 58 ID ??? シャアに食わせたら誰の名前を叫ぶんだろうか… 712 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 19 49 12 ID ??? 711 シャア「ララァ……ララアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」 って寝言で 713 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 19 52 53 ID ??? 712 ナナイ「…」 修羅場ですね! 714 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 19 53 07 ID ??? エレドア「ま、隊長はテッパンすぎて面白みも無いっすね」 カレン「まぁ、な」 シロー「ふっ…このシロー・アマダ、怪しいドーナツの力など借りずとも! アァイィィィナァアアアアアアアアア!! 好きだああああああ!!!(*´∀`*)」 エレドア「な?」ゲッソリ サンダース「隊長らしくていいじゃないか」ニヤニヤ 遠くのアイナ「シローーー! 私もですーーーー!(*´∀`*)」 ミケル「ぶっ!」 カレン「………木霊が返ってくるとは思わなかったな」 サンダース「まだまだ底が知れませんね、我らが隊長殿は」クックッ シロー「アァイィィィんがっ!」 ギャバン「やかましいっ! ちったあ一人モンの事も考えろ!」 ジョン「た、隊長、落ち着いてください!」 エイムズ「気持ちはわかりますが、勤務中です!」 715 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 20 38 21 ID ??? 711 キラに食わせたら次元を超越した答えがくるかもしれん。 716 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 20 42 49 ID ??? 715 キラ「ミ………ミクゥゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!」 ウッソ「そういえば、今日はディーバの発売日でしたね。ああ、PSPを持ってそんなに楽しそうにしなくても……」 717 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 21 09 26 ID ??? ラクス「・・・・・・」グシャ シーゲル「わ、私は見てしまったのだ、ラクスが天使のような笑顔でピンクハロを握りつぶすところを…我が子ながら恐ろしい…」 718 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 21 11 29 ID ??? 717 Tトロワ「失礼、こっちのラクスが紛れこんでいたようだ。 麻酔を打ち込んで……と、それでは失敬」 719 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 21 11 30 ID ??? 716 アムロ「キラ、何で空気を読んで名前を出さない!?これでは黒いラクスが来るぞ」 722 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 21 24 21 ID ??? キラ「ラ……ラク……ああもう恥ずかしいなあ!」 シャギア「青春だな、オルバよ」 オルバ「そうだね、兄さん」 723 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 21 28 07 ID ??? キラ「ラ…ラ…ラク…楽天っ」 シン「え~かげんにしなさいッ」 724 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/02(木) 21 36 54 ID ??? キラ「ラクス!好きだあぁぁぁぁ!!おまえを愛しているーーーーー!!!」 シン「に、兄さんが恥ずかしさのあまりに吹っ切れた!?」
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咀嚼至上整腸第一jump 咀嚼至上 489 :病弱名無しさん [sage] :2006/01/16(月) 16 05 28 ID a5YIjxxC 便・オナラ系のにおいと10年くらい戦ってます いろいろ調べた結果、やはり噛むことが大切とわかりました これを徹底した結果、完全ではありませんが、かなり臭いが改善されました 他にはヨーグルトにバナナとオリゴ糖を入れた物、シャンピニオンとビール酵母をとっています シャンピニオンに関してはあまり効果がない気がするので、将来的にはやめるかも。高いし ヨーグルト+バナナとオリゴ糖は、よく噛むことを実践する以前にタメしたのですが 、ある程度の効果を上げました。 最近追加したビール酵母ですが、これも効果ありです。腸の調子がかなり良くなり おならの出る量が激減。臭いのきついおならも出にくくなりました 一番臭いがきつかった時は、便やおなら系の臭いを通り越して 生ゴミ・ドブ系の臭いになった時があります この時は、父の病気が見つかったこともあって、精神的に参っている時で さらにイタリア料理系の、ファミレスでバイトをしており、ガーリックオイルが 悪影響を与えていたんだと思います このときは時間に追われていて、食事もとことん噛んでいませんでした。 デンプンと、タンパク質の以上発酵、もしくは腐敗とガーリックオイルを吸い込み 臭いを強めていたのかな? ビール酵母は、デンプンの異常発酵に対して補助的な効果があると思います デンプンやブドウ糖が酵母菌の餌になるそうです ★体臭を克服するⅦ☆ 459 :病弱名無しさん [sage] :2006/01/12(木) 10 49 06 ID kuHoQOnj ウソコ臭の発生源をただちに押さえよ!! 原因 1.腸内での腐敗発酵によるもの(胃下垂の人は特に注意 2.歯槽膿漏や歯周病関係による口臭 3.コーヒー・タバコの摂り過ぎによるもの 4.ストレスによるもの 発生源をおさえた上で、運動しまくって汗かきまくれば体臭は克服できる! (ストレスについては何とも言えんが。ワキガも例外だよな。 460 :病弱名無しさん [sage] :2006/01/12(木) 10 55 52 ID kuHoQOnj ~腸内環境が良くないと思われる人向け~原因1.の人向け 体全体がウソコ臭の人は、基本的には腸内で腐敗発酵したウソコが体臭の 発生源。どうすればウソコの腐敗発酵を食い止める事ができるのかを考えていこう。 手段1 『食事はとにかくよく噛んで食べること。これに尽きる。』 とある人がブログに書いていた事だが、一口ごとに千回噛むという事を一週間続けた結果、 オナラはほとんど出なくなり、出るウソコの量は激減した。これは便秘になった訳ではない。 摂った食べ物のほとんどが体に吸収されたことを意味する。 ウソコっていうのは吸収しきれなかった栄養素が元となって作られているんだ。 一口千回も噛んでいると、たいていの食べ物は口の中の唾液だけでほぼ消化できてしまう。 (むろん、全てを消化しきれる訳ではないが)そうすると胃では栄養素を吸収することに 専念できる。それだけ噛んで食べればとにかく消化不良はありえない。あの腸内での 腐敗発酵も起こり得ない。結果、あの異常なウソコ臭の発生も緩和される。 現実的に言うと一口千回なんて不可能だ。特に朝・昼なんかは食事に時間を かけてる暇なんて無いだろう。でもよく噛んで食べることはとても大切なんだという 事をおさえておこう。ちなみに千回噛んでいると、たいていの食べ物は液状になる。 肉類はモサモサしてあまり気持ちの良くない食感になる。一方、野菜類は液状に なりやすくてサラサラしてる。 461 :病弱名無しさん [sage] :2006/01/12(木) 10 57 30 ID kuHoQOnj 手段2 『過食をしない。まとめ食いをしない。』 過食すれば当然、消化不良を起こす。消化不良の食物は腸内で腐敗発酵して(ry だから、食べ過ぎない事に越した事はない。手段1と合わせれば良いだろう。 朝でも昼でも、食事量が少量なら、しっかり噛んで食べれると思う。 手段3 『消化の悪い食べ物を控える。』 肉類、ジャンクフード、スナック菓子、甘いもの・・・上げればキリが無いか。 まー気持ちは分かるけどなーw控える、もしくはその他の面で頑張ろう! 手段4 『食間あるいは食事中の水分を控える。』 胃液の濃度が薄まることによって、消化不良につながるとか。 でもしっかり噛んでいれば別に気にする必要はさほど無いかと。 食事の最中に飲みもの一気飲み、なんて事をしない限りは問題ないだろう。 手段5 『腸に良いとされる食べ物を摂ること。』 ココアは非常に効果アリ。 中に含まれるリグニンと呼ばれる食物繊維が腸内を悪玉菌ごと一掃してくれる。 ピュアココアのほうが良いのは言うまでも無いけど、ミルクココアでも十分効果はあると思う。 肉を食べてもその後にココアを飲んでおけば翌朝問題ナッシング、とまではいかないけれど 飲まない時とはだいぶ違う。ミルクココアは普通に飲んでも美味い(゚Д゚)オススメ。 納豆は乳酸菌が豊富。 乳酸菌と言えばヨーグルト。でも俺は何故かヨーグルトを食うと必ず腹が下るので 納豆で代用(?)している。前にあるある大辞典で乳酸菌を豊富に含んでいて なおかつ、その人の腸に合う食べ物は血液型ごとに違う、とかいうのをやっていた。 納豆はA型にぴったりで、乳酸菌が豊富らしい。 俺はA型…なるほど、ココアと同じ程度の効果を感じる。 他には、メカブ、野菜類、根菜類、・・・これらはググればいくらでも出てくるだろう。 462 :病弱名無しさん [sage] :2006/01/12(木) 10 58 08 ID kuHoQOnj 手段6 『腸へ物理的負担を掛けないこと。』 腹や足元を冷やさない、食後は激しく動かない、etc 手段7 『食事はおいしそうに、しっかり味わって食べること』 まあ精神的に栄養素の吸収効率アップかと・・・ 463 :病弱名無しさん [sage] :2006/01/12(木) 10 59 50 ID kuHoQOnj 長文スマソ さて、これらを実践している俺はどうなのかというと・・・ イイ感じに改善されつつあります。 やっぱり運動しないと匂いはとれないのだろうか、運動して積極的に汗をかく事を始めてから 周囲の反応が薄まってきた感じがするので。 ★体臭を克服するⅦ☆ 502 病弱名無しさん 2007/12/04(火) 23 03 45 ID K6EogHXI0 [2回発言] 症状:便臭、オナラ臭、皮脂臭 よく噛んで食べて1日目→おならがくさくない。 でもまだ食後は反応される→今までの血の汚れがまだ出ている。 汗も臭うので腸内環境が悪い為、腸から吸収された血液が臭いのだと思う。 丸元淑夫氏の本を読んだらオナラがよく出るのは未消化の食べ物のせいらしい。 膵臓酵素を飲んだらマシになると書いてあった。 悪いのは膵臓。腸と消化関係臓器。 よく噛んで食べたらオナラが臭くないということは最大の原因は消化 よく噛むのを続ければ症状改善できそうかも ★体臭を克服するXXII★(22) 369 :病弱名無しさん [sage] :2005/11/09(水) 08 24 16 ID t5n0qPJw 食中、食前食後1時間くらいは水分を控える。 よく噛んで食べる。 とにかく日頃からよく運動して汗をかく。 小腹が空いたらココア飲むとか。 これでウンコッコ臭の発生源はかなり抑える事ができますよね。 あとは運動しまくって謎の臭い物質を体外に放出するだけ! ★体臭を克服するⅥ☆ 723 優しい名無しさん 2009/08/10(月) 17 16 57 ID D2NxtR4E [1回発言] ウンコ臭は過敏性大腸だろ? 体臭と過敏性大腸とピロルリアは関係あると思う。 とにかくよく噛む、食事の後消化酵素(胃薬とか)とるが個人的に効いた。 私はストレスで過敏性の下痢→腸から栄養吸収出来ない→栄養失調→体臭って感じになっていたはず。あくまで想像だけど。 体臭は多少よくなったが、メンヘラーは治らない。 キツい。 今でも発作的にしにたくなるよ。 整腸第一 721 :病弱名無しさん[sage]:2011/01/04(火) 10 01 30 ID YTYXjdPzP 718 俺はオリゴ等とビフィズス菌 森永のBE536ってカプセルを一日4錠ほど飲んでる おかげで快便、便臭もほとんど無くなった。 しかし肝心な体臭は?だな まぁ、確実に健康にはいいから続けてるけど ★体臭を克服するXXXⅣ(36)★ 282 :病弱名無しさん :2007/05/13(日) 22 29 46 ID wrO6/Bk1 ビオフェルミンS錠試してから、なんか体臭が和らいだ気がする。 ちなみに体臭で6年悩んでました 304 :病弱名無しさん :2007/05/15(火) 12 36 00 ID smKAMdaX 282です シャンピ二オンの効果が実感できなくて 次にビオフェルミン使い始めて 1ヶ月ちょいですけど、 確かに便がかわった。便臭もかなり消えた。 人由来の乳酸菌ってのがいいのかな?腸に定着しやすいのだろうか? でも、体臭が変わったのか、こればかりは分かりません。 周りの鼻すすりも減ったような、、、かわらないような...。 もう少し続けてみます。 夏になれば、いやでも結果が分かるでしょう。 797 :病弱名無しさん[sage]:2011/02/22(火) 18 11 46.25 ID Ulq4aGGP0 うんこ臭いと言われまくってる漏れが来ましたよと 運動とか早寝早起きは前提として、メカブとかヨーグルト(リンゴ酢+オリゴ糖入り)を多く摂り 肉類やお菓子はなるべく控える。野菜はホウレン草がメイン。 ビタミンB群+亜鉛のサプリを摂る。 ↑の生活しても一向に良くならなかったんだが、何か盲点というか改善点みたいな所あったらコメントくだしあ ここ半年諦めムードでイライラして甘いモノばっかり食べてたんだけど、もっかい出直してみます。 799 :病弱名無しさん[sage]:2011/02/22(火) 19 07 20.54 ID v90uulrO0 797 俺も一時期うんこ臭い時期あったけど、 治ったよ。うんこ臭い臭いから強烈に 甘酸っぱい臭いに変化しただけだけどな・・・orz やったことと言えばビオフェルミン摂取して腸内 環境を良好に保ったことと、肛門体操っていう 尻穴をふんばるのを毎日10回してたら治った 800 :病弱名無しさん[sage]:2011/02/22(火) 20 17 10.90 ID OeJntr980 俺逆にビオフェルミンとかで別な臭いを腸内環境から治そうとしたら便秘したあげくうんこ臭いって言われたな やめたらそっちは治ったけど腸には個人で合うものと合わないものがあるから効かなかったら色々と試した方が良い ★体臭を克服するXXXⅣ(37)★ 381 :病弱名無しさん:2008/04/04(金) 19 14 17 ID 5INr1YSc0 普通は腸には善玉菌が10%悪玉菌が20%日和見菌が70%いるんだって。 日和見菌は普段は悪さしないんだけど このバランスが崩れて例えば 善玉菌5%悪玉菌25%とかになると 日和見菌が悪玉菌の味方をして悪い働きをするんだって。 反対に善玉菌を増やせば日和見菌もいい働きするらしいよ。 とにかくそれが原因で体臭発生する人もいるんだってさ。 自分は便が軟便とか下痢のような状態で すごいひどかった。 腸が悪いんだと思って 市販の整腸剤飲んでも全然効果なかったし 病院でもらったビオフェルミンも効果なし。 でも別の病院でもらった「ミヤBM」 って整腸剤処方されてそれ飲んでから調子いいよ。 便はね。体臭はまだわかんないけど。 とりあえず続けてみようと思う ながながすいません 参考になる人がいればと思ったんで勘弁して ★体臭を克服するXXⅢ★(23) 884 :優しい名無しさん:2010/09/24(金) 18 52 53 ID P85JREmT おれは腐敗臭と便臭が激臭レベルだったけど 腸内環境を徹底的によくする努力を半年間したら自分でかがないとわからないくらいの臭いにしかなった まだまだ臭うけれどもあと半年間ぐらい続ければ完全に治ることを期待してる(期待しなきゃやってられない) ちなみにやっていることは乳酸菌オリゴ糖食物繊維をたくさんとることです たんぱく質を取ることを避けていたけれども乳酸菌を取らない限り、良くはならないし ヨーグルトをたくさん食べるといったん臭くなるけれどだんだん良くなっていく 今は肉を食べてもにおいは変わらない もちろんcolor(green){ヨーグルト}は欠かさずに食べているからかな 201 :優しい名無しさん:2010/06/20(日) 21 04 13 ID X0sEeAVI ようやく便が焦げ茶色から黄土色に近くなってきた 無臭みたいだったし便臭から逃れるきっかけになればいいなあ 209 :優しい名無しさん:2010/06/21(月) 23 16 34 ID SyS7GGBJ 肉中心から野菜中心の食生活に切り替えた ヨーグルトを毎日とった ストレスになるようなことを徹底的に排除した とりあえずはあからさまに鼻をすすられることは少なくなったかな あと、自分が臭っているんじゃないかっていう考えもなるべくしないようにしているな 陰口言う人はどうぞ好きにしてくださいな、て感じ 【最高峰の】体臭で悩む人集まれPART7【苦痛】 672 :ドルトムント ◆Pi/3xyCMM. :2006/08/08(火) 10 25 51 ID lWi1KpcX まあ俺の話でも聞いてください。臭いはウンコ臭な話だ。 19のときは野菜なんか喰わず、肉タバコ酒を好きなときに好きなだけ喰いました。 風呂入ることもなかった。 ケツなんて洗わない。 ケツを脂肪を落とすためケツ筋トレーニングでクイクイしてたなあ。あるときウンコ臭いな…と思った。発生源はまさかの俺だった。 暑い夏の夕暮れでした……―。 部屋に帰って臭いの発生源を確かめたけど、 ウンコ臭いからケツ周辺の臭いを確かめてみたけどケツが臭いってより周りに漂ってるって感じなんだ。 ケツに鼻近づけてもウンコの臭いはしない。 とにかく風呂入って一過性のもので次の日には治ってるって願った。 ―――――……次の日、自分では臭くなかったけど周りから臭いって言われました。 その日から周りの反応は変わった。 674 :ブサキモメン:2006/08/08(火) 18 40 08 ID 7HNtFMBR うんこ臭対策はなあ 基本ウンコを出すこと。 それには空腹期間を作る、18時間ほど。さすればモリチンが出てウンコが出やすくなる。 (晩飯を午後六時ごろ食べて翌日の昼12時まで食べないと18時間になる) ようするに朝飯抜き。それと水は午前中たっぷり飲むこと。 これをしばらく続けたらウンコがよく出るのが実感できるはず。 後は肉類等控えるとか下剤の化マグなどお好みでどうぞ。 676 :ドルトムント ◆Pi/3xyCMM. :2006/08/08(火) 19 34 46 ID lWi1KpcX 俺は乳酸菌サプリや体臭を消すサプリ、納豆やめかぶに大金と二度と戻らない時間をかけた。 同じ年代の奴らは遊ぶことに時間や金を費やすだろう。 俺は悔しかった。妬ましかった。世の中を恨んだ。 どうして俺なんだ、と。 いつしかヨーグルトを食べ始めた。 金がもったいないから自分で培養もした。 またオリゴ糖を知った。オリゴ糖をかけ一年近く毎日1000グラムは食べた。 痔だったから座薬や軟豪で直しだした。 ウオッシュレットしか使わない。 677 :ドルトムント ◆Pi/3xyCMM. :2006/08/08(火) 19 39 43 ID lWi1KpcX 薬用石鹸で毎日肛門脇足の裏は洗う。 湯船に使って汗をかく。 歩く。 今では、臭いと言われなくなった。 ただ不安からウオッシュレットじゃなきゃだめだ。対人恐怖症になった。統失になった。 代償は掛け替えのない時間だ。大金だ。 そろそろOFFしないか? 【体臭】臭いの治そうぜ!part6【全般】 444 :病弱名無しさん :2006/06/05(月) 21 26 58 ID LEvD+gA2 何か便臭というか、ドブっぽい匂いが全然直らないんだけど。 朝玄関出た途端、ババアでゲヘェっていやらしい咳されるし。 一日中、嫌な気分になるし。 仕事の都合で一時間弱電車に乗ったら、厨房がクセェとか おっさんがむせまくって、込んでるのに俺の横だけ誰も座らないとか。 これが一ヶ月続くと思うと地獄だ。事故で電車が止まったら終わりだよ。 いたる所で精神的に傷ついて、もうボロボロ。 直したいけど、何が原因なのか分からない。 多分腸だけど、整腸剤では効かないし、誰か治した奴いない? 頼むから教えてくれよ。 いい年して、マジで自殺しちまいそう。 こう何年も苦しめられると、もう持たないよ。 545 :病弱名無しさん :2006/06/08(木) 17 40 33 ID +7kV1mph 444 つテスミンヤクルトBL整腸剤(粉タイプがいい) 抗生物質ミノマイシンまたはクラリスなどを飲み、体を殺菌してしまおう。 その後整腸剤のむ。 546 :病弱名無しさん [sage] :2006/06/08(木) 17 45 53 ID +7kV1mph ミノマイシン 細菌のDNA合成を防ぐ。腸内菌も胃の菌も死滅する 良い菌も悪い菌もいなくなった後、あらゆるビフィズス菌を体に投下。以後体臭から守り続けてくれている ★体臭を克服するXI☆
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SUMOUとポニテとチャーシュー麺 ◆nVZ6p0TCus 「雛子、今何やってたんだー?」 「死者への黙祷、ですわ。 亡くなった方々の中には私と試合をした事のある人がいましたの。 その方と会えなかったから、せめて黙祷だけでもと思いましたわ」 「そうかー……」 雛子は第一放送が終わると同時に立ち上がり、帽子を脱ぎ頭を垂れて死者への冥福を祈った。 彼女は笑顔で響の質問に答えたが、その笑顔にはどことなく悲しさと寂しさが入り交じっている。 その姿は、響にとってアイドル仲間でありお嬢様でもある四条貴音の姿を想起させたため、 彼女は貴音やプロデューサー、961プロや765プロのアイドルのみんなに会いたいぞ、とぼんやり思った。 ☆ 森のど真ん中であるG-07で倒れているアカツキを見つけた二人は、すぐ近くの木で彼を休ませた。 今彼は、とある一本の木にもたれかかる形で座っている。座らせたのはもちろん雛子だ。 アカツキの左腕に大きな噛み傷があるのを見て、雛子は水で洗って支給された真っ赤なスカーフで該当箇所をしばっただけの応急処置を彼に施した。 ちなみにこのバンダナは動物を喋らせる程度の能力を持っているそうだが、 響の分も含んだ支給品の中には包帯などの代わりになるような物はなかったので、このスカーフを使わざるを得なかった。 なお、処置の邪魔になるためアカツキの上着は脱がされて膝の上に置かれている。スカーフは中に着ているYシャツをまくった所に装着されている。 この間、響は暇だったので支給品を確認していた。 そのうちの一つはハズレで一つは当たりだったが、彼女は「当たりの方は使いたくない」と心中で叫んでいた。 そこまでしていると、サイレンが鳴り響き主催による「放送」が始まった。 響は禁止エリアをメモし、参加者名簿を見やる。 そこには自身が世話になっているプロデューサーの名前はなく、放送でも呼ばれなかったため、 彼がいないことの悲しみと寂しさを感じたと同時に、ここで彼が死ぬことは無い事が確定したためホッとした。 それに、彼女の知り合いのアイドルも参加していない事も、響にとってはいい知らせでもあり悪い知らせでもあった。 名簿の中の放送で呼ばれた死者の名前に横線を引き、ふと横を見ると、帽子をとって頭を下げている雛子の姿が見えた。 そうして冒頭に戻るわけだ。 ☆ 「ところで雛子、試合した事のある人ってこの中にいるのか?」 「ええ、名簿の中だとレミリア・スカーレットさんに、ムラクモさん、ケンシロウさんに……さん……さん…………………ですね」 「へえー、結構知り合いいるんだなー!」 「そうそう、ムラクモさんの動きは印象的でしたね。こう………ダカダカって感じで」 「ダカダカ?」 そんな会話をしていると、どこからか低いうめき声が二人の耳に届いた。発信源はすぐに分かった。アカツキからだ。 「あら……アカツキさん、お目覚めですか?」 「おおー起きたー」 彼は二人を見るなり座ったまま後退しようとしたが、目の前の人物があの化け物でないと理解するなりすぐに体の力をなくしてぐったりした。 ふと左腕を見ると、噛まれた場所がスカーフで縛られている。彼女らが応急処置を施してくれたのだろう。 「お前たちが自分を介抱してくれたのか。礼を言うぞ。」 「(お前たち…?)……あの、アカツキさん、私のことをご存知ではないのですか?」 「いや、ご存知も何も、我々は初対面でh」 グウゥ~ 「………あ」 二人の少女の出会いに気を取られていたせいか、一時的ではあるが自身が酷い空腹状態であるのを忘れていた。 腹の音はすぐ近くの少女らにも聞こえた。恥ずかしいと強く思ったのは内緒だ。 「おなかが空いてらしたのですね! なら頭が働かないのも当然ですわ」 「でもこいつのデイパックはどこにもないぞー?」 「それはちょっと事情があってだな…… 情けないが、パンの一つでもいい、食べ物を分けてくれないか」 もちろんパン一個でどうにかなるようなレベルの空腹ではない。 腹が減りすぎてつい上記のセリフが口から飛び出してしまったが、 貴重な食料を分けてもらって「足りないのでもっと下さい」だなんて言えない。 どうしたものかと困っていると、ポニーテールの方が彼女のだろうデイパックをゴソゴソし始めた。 「そーいえば自分のデイパックに……よいしょー!」 そこから飛び出したのは、鈍い銀色に輝く縦長のキャリーだった。 側面の蓋を上に引っ張ると、ラーメンの丼ぶりが3つ、醤油ベースの香りと共に現れた。 「朝ごはんにしては重すぎる気が「それをよこせ、全部、全部だ!!!」 「えっ」 「えっ」 ものすごい勢いでラーメンへ近づくアカツキを誰も止めることができなかった。 響に支給されたものの一つ、そのハズレだった方は、 泉研がとある楽屋に女性と一緒にいる時に、突如やってきたラーメン屋が持ってきた注文の品だ。 そのラーメンは3つ全てチャーシュー麺だったのだが、何のキチガイ……手違いかは不明だが支給品の一つとして用意されたのだ。 せっかくですし私達もと、雛子と響も朝食をとることにしたが、 恐ろしい程の速さで食べるアカツキの姿を眺めながら食べていたため、おにぎり一つを完食するのにかなり時間がかかった。 ラーメンを啜る様は「ズルズル」というより「ズゾゾゾ」、スープは喉を鳴らしながら10秒もかからず飲み干した。 その様子は、食べるというより飲み込むというべきである。 後に雛子はこの時の事を「噂にはお聞きしていましたが、実物は本当にすごかったです……」と『本人』に語っている。 ☆ 手首で口元を拭い、雛子に顔を向ける。 深々と礼をし、語りだす。 「腕の治療と食料を施してくれて本当に有難い」 「いえ、当然のことをしたまでです」 「さて…雛子、だったか。お前に聞きたい事がある。何故初対面であるはずの自分の名前を知っているのだ?」 「いえ、何度か試合をしましたから私はアカツキさんとは面識がありますが…… 逆に何故私のことを知らないのですか?」 もしかしたら、これはギルガメッシュが言っていた事が現実に起きている……? 「……そうか。やはり彼の異世界説は正しかったのか……」 「え?」 「異世界ですって?」 「ああ、今まで何をしてきたかと異世界について考えている事を話しておく」 ここに飛ばされて支給品を確認したら、そのうちの一つが襲いかかってきたが壊しておいたこと。 ヒトラーとギルガメッシュという男に出会い、ギルガメッシュから「参加者は異世界から集められた」と聞かされたこと。 三人で話し合っていたらブルーベリー色の怪物に襲われたこと。 逃げた先に寄った精神病院で先ほどの怪物とまた出会い、攻防を繰り広げた果てに腕を噛まれたこと。 そして二人に介抱してもらい、今に至る、ということ。 「ここまで色々あったんだな~……」 「ええ、今まで殆ど何もなかった私たちは、参加者の中でも運がよかった方なんでしょうね」 「あの全身タイツと落ちながら戦ってただろー!?」 「でもそれからは何もなかったでしょう?」 「待て、まだ話は終わってない」 脱線しそうなところを引き止めてアカツキは語り続ける。 「で、ギルガメッシュが言っていた件だが、自分はこの可能性はかなり高いと睨んでいる。 ヒトラーの事は初耳だったし、雛子も自分(アカツキ)の事を知っているような口ぶり……いや、自分とお前が面識がある事前提で話しかけた。 更に、お前は自分と試合をしたとも言っていた。 ……別の世界に自分がいる、というのは少々変な気分だが、実際そうなのだろう?」 「ええ」 「……確定だな。参加者の多くは様々な世界から集められている。それも何人もだ」 「そういえば、響さんには申し訳ありませんが『生っすか!?サンデー』という番組はご存知ありませんわ」 「マジで?」 「なおのこと、か」 ついでに響の言う全身タイツについても聞いてみたが、雛子と戦ったという事実以外は何も情報を得ることができなかった。 「ところで、お前のデイパックはどこなんだー?」 「病院で化物から逃げる際に置いてきてしまった。拾う余裕がなかったのだ」 「なら取りに行きましょう! 実は私、アカツキさんをここまでヘトヘトにさせるような相手と一度お手合わせしてみたいと思ってたのです!」 ウキウキとそう言った雛子をアカツキはすかさず強い口調で警告する。 「それはやめろ。お前も戦いの心得はあるようだが、彼奴は人間がどうにかできるような相手ではない」 「そーだぞ! 雛子が死ぬのは絶対に嫌だ!!」 「彼女の言う通りだ。仮に死ななくても、軽い気持ちで挑むのは危険にも程がある」 「危ないと思ったらすぐに撤退しますわ。それに、アカツキさんのデイパックは病院に行かないとないのでしょう?」 「ぐっ……確かにそうだが――――」 アカツキと共に雛子を止めるよう説得する響は、頭の隅でこんなことを考えている。 ―――支給された「アレ」を使えばもしもの時に役立つかもしれないけど、怖いしやっぱり戦いたくないぞ。 と。 ☆ 雛子がアカツキという男を治療している間、響は自身の支給品を確認していた。 デイパックを開けると、何かが光ったので取り出してみる。 現実では殆ど見ないが、創作の世界ではたまにお目にかかるラーメンの出前のキャリーだった。 蓋を開けると、チャーシュー麺が3つ入っていた。 「ラーメンだー! おなかがすいた時にはいいかもしれないけど、今はいいかー」 実はこの時、彼女は小腹が空いていたのだがラーメンといった胃にキそうなのは食べる気がしなかったのでしまっておいた。 他には何かないかな~とまさぐっていると、手がコツンとダンボール箱に当たった。 取り出して開けてみると、青と黒を基調としたデザインの少し変わった銃と、カードが一枚、説明書が入っていた。 「『ディエンドライバー取扱説明書』……」 ■ 数多の世界を股にかけるコソ泥、海東大樹が愛用しているアイテムです。 そのままでも銃として使えますが、以下の手順通りで仮面ライダーディエンドに変身できます。 ①付属のライダーカードをセット ②銃の前方を押し出す ③トリガーを引いて「変身!」と叫ぶ ディエンドに変身すると、自身の耐久力や機動性、体全体の能力がグンと上がります。 大抵の人間相手なら肉弾戦で負ける確率はかなり下がります。 【警告】 付属のカード以外のものを挿入しないで下さい。 故障の原因になります。 【注意】 ディエンドになれるのは10分限り、一度変身すると3時間は変身不能になります。 また、変身解除してから1時間は銃としての機能も停止します。 ■ 仮面ライダーが何なのかはよくわからないが、これがかなりの当たりだということだけは理解できた。 だが、これを使うという事は、殺し合いに乗る側であっても状況を打開する側であっても、 戦いの舞台に立つ訳で、それは響が一番避けたいことだった。 ☆ 響にとって殺人とは、映画やドラマやニュースの中の出来事で、現実に人が死ぬのを見るのも、ましてや人殺しをするのも、 いや……それ以前に誰かと戦うのも絶対に有り得なかったし、この場でその思いはますます強くなった。 だというのに、だ。 天は彼女の気持ちとは正反対の支給品を与えた。それは現実だが、認めたくない現実だった。 だから響は、その現実を無視し、忘れるように箱を閉めて、デイパックの底の方へしまった。 ―――この銃の事はもう考えないようにしよう。 そう考えたはずなのに、戦いに巻き込まれるかもしれないと考えた途端に思い出した自分が嫌だ……… 響は、主催者と殺し合いを恨んだ。 【G-07 森林/1日目・早朝】 【四条雛子@MUGEN】 [状態] 健康 [装備] なし [道具] 基本支給品一式(一食消費、水残り70%)、不明支給品0~2 [思考・状況] 基本:真剣勝負を堪能する。相撲に勧誘する。 1:二人を説得する。 2:俺より強い奴に会いに行く……ために西へ向かう。 3:響を守り、一緒に相撲をする。 4:アサシンとの決着をつける。 5:余裕があればアカツキの腕をちゃんと治療したい。 ※MUGENのアカツキと面識があります。その他にも何人かとは面識があるかもしれません。 具体的に誰を知っているかは後の人におまかせします。 ※響の素性を簡単に聞きました。 ※アカツキが二人に介抱されるまで何をしてきたか把握しました。 ※アカツキから、参加者は異世界から集められたと聞かされました。 彼ほどではありませんがそう考えています。 【我那覇響@アイドルマスター(アニメ)】 [状態] 軽い打撲、死への恐怖 [装備] なし [道具] 基本支給品一式(一食消費、水少量消費)、ディエンドライバーとライダーカード(ディエンド)@仮面ライダーディケイド、不明支給品0~1 [思考・状況] 基本:生きて帰る。 1:化物と戦おうとする雛子を止める。 2:雛子に守ってもらう代わりに一緒に相撲をする。 3:何で自分の周りは超人だらけなんだ~!? 4:プロデューサーやアイドルのみんなに会いたい。 5:別の世界……なんかすっごいさ~ 6:ディエンドライバーは絶対に使いたくない。戦いたくない! ※参戦時期はアニメ15話終了時からです。 ※雛子の素性を簡単に聞きました。 ※雛子を頼りにする事で死への恐怖を薄れさせています。 ※アカツキが二人に介抱されるまで何をしてきたか把握しました。 ※アカツキから、参加者は異世界から集められたと聞かされました。 彼ほどではありませんがそう考えています。 【アカツキ@アカツキ電光戦記】 [状態]:疲労(大)、左腕に大きな噛み傷(応急処置済み)、青鬼に恐怖、腹七分目 [装備]:試作型電光機関@アカツキ電光戦記、阪本さんのスカーフ@日常、軍服(手で持っている) [道具]:こんなところの閉鎖病室の鍵の束@チャージマン研! [思考・状況] 基本行動方針:殺しあうつもりは無い。 1:青鬼の元へ行こうとする雛子を止める。 2:メイトリックスを探し主催の事を聞きだす。 3:青鬼への恐怖を何としても克服する。 4:こんなところの地下が少し気になる。 5:デイパックを取りに行きたいが…… 6:実はまだちょっと物足りない(胃袋的な意味で) 7:二人の素性を聞きたい。 8:全身タイツを警戒。 ※総統閣下シリーズの世界を知りました。 ※別の世界から呼ばれたのだとギルガメッシュから聞きました。ほぼ確定だと考えています。 ※第一放送を聞き逃しました。 ※三人の近くに出前のキャリーとラーメンどんぶり3つ(キャリー内)が放置されています。 【阪本さんのスカーフ@日常】 東雲家で飼っているオスの黒猫の阪本さんが首につけている真っ赤なスカーフ。 動物の首にくくるとその動物を喋らせることができる。もちろん普通のスカーフとしても利用できる。 つけている時とそうでない時で声の質がガラッと変わる(下記動画参照)。 なお、これを作ったはかせは首輪と言っているがどう見てもスカーフである。 【日常】東雲なの と はかせ の 日常 じゅ~しち【17話】 ttp //www.nicovideo.jp/watch/sm15106562 【ディエンドライバーとディエンドのライダーカード@仮面ライダーディケイド】 海東純一の弟である海東大樹が、仮面ライダーディエンドに変身する時に使うアイテム。カードとセットで支給された。 カードを挿入、トリガーを引くことにより変身できる。 銃の形をしており、実際に銃としても使える。 なお、一緒に支給されたカードはディエンドに変身する為の物のみ。 そのため他のライダーを呼び出したり、インヴィジブルで逃げたりすることはできない。 その他の説明や制限はは本文を参照して下さい。 ちなみに、シンケンジャーの世界ではその世界の敵組織の一体がディエンドに変身したが、その姿はなかなかおぞましいものであった。 よって、魔力持ちだったりそういう素質がある者が変身したら、オリジナルのディエンドの姿ではないかもしれない。 ディエンドライバーの改造 ttp //www.nicovideo.jp/watch/sm6920943 DCD HBV てれびくんの世界 (2 20で大樹が変身) ttp //www.nicovideo.jp/watch/sm9355035 【チャーシュー麺3つ@チャージマン研!】 チャー研第29話「ファッションモデルを消せ!」にて、1話限りで登場したチントン亭の出前の男が持ってきた品物。 それ以上でもそれ以下でもない。 ニコニコでは、彼がドアを開けるときの音がドラムとしてよく使われている。 sm81 魔法の兵器で♪素敵な~対主催を~♪ずどどど~ん♪ 時系列順 sm83 ま、まだ本気出した訳じゃないから…… sm81 魔法の兵器で♪素敵な~対主催を~♪ずどどど~ん♪ 投下順 sm83 ま、まだ本気出した訳じゃないから…… sm59 腹ペコに定評のある軍人に無理やり青鬼実況させた 四条雛子 sm106 すべてはたった一つの間違いから sm59 腹ペコに定評のある軍人に無理やり青鬼実況させた 我那覇響 sm106 すべてはたった一つの間違いから sm59 腹ペコに定評のある軍人に無理やり青鬼実況させた アカツキ sm106 すべてはたった一つの間違いから
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4章 さて、SOS団にはどうやらタイムトラベルに憧れていたらしい超能力者がいたわけで、 今回もなぜか目を輝かせて俺に頼みに来た。 ちなみに放課後の部室でのことだ。いつものメンバー……と言いたいところだが、岡 部に呼び出されたハルヒはまだ部室に来ていない。 「今度は僕も連れて行って下さいませんか」 だから小腹の空いたシャミセンのような目をするのは止めろ。そういう目は朝比奈さ んこそ似合うわけだし、長門のそんな表情も見てみたい気もする。ハルヒは……まあ、 たまにはそんな顔もすることがあるのを知っているが、それはおいといて、とにかくお前 がやったって薄ら寒い気分が味わえるだけで嬉しくも何ともない。 「朝比奈さん次第だろ」 俺にそんな権限はない。俺自身がTPDDを使えるわけでもない。 「そうですか。あなたに全権委任されているとも思ったのですが」 そんなわけないだろうが。前の改変世界を戻しに行ったときとはワケが違う。 まあ、でも朝比奈さん(小)に聞いてみるくらいはしてやるか。 「そ、そんなの無理ですぅ」 やっぱりというべきか意外というべきか、朝比奈さん(小)は困惑を顔いっぱいに浮か べて否定した。 「許可が出てるのはキョンくんだけなんです……ごめんなさい」 朝比奈さんは上目遣いに涙目、というサービス付きで古泉に断りを入れていた。そん なサービス要らないですよ、古泉には勿体ない。いや、もちろん朝比奈さんにはサービ スなんて意識は毛頭ないのだろうが。 「申し訳ありません」 古泉はいつもの如才ない笑顔で言った。 「そんなに困らせるつもりはなかったんですよ。ちょっと言ってみただけですから、どうぞ お気になさらないで下さい」 嘘つけ、と言ってやりたかったがやめてやった。朝比奈さんはにっこり微笑んで古泉 を見上げている。なーんとなくその視線は気に入らないぞ。 「それでは、お気……」 「やっほー!! みんな揃ってるわねー!!」 何か言いかけた古泉は勢いよく開けられたドアによって遮られ、奴は俺に向かって肩 をすくめた。けたたましい音とともに乱入してきた人物は、岡部に呼び出されたなんてろ くな話じゃなかったんだろうに、おくびにも出さずにいやがる。よっぽど早く部活もどきを 始めたかったのか。 その人物……、いや、もういいな、つまりハルヒは団長席に飛び乗ると、人差し指で 天を指して宣言した。 「夏休みの計画、本格的に行くわよ!!」 この事件でうやむやになっていた夏休みの行動計画表を早速作り出すつもりらしい。 これはとっとと事件を解決しないと、大変な夏休みになりそうだ。 話を戻そう。途中で超能力野郎が割り込んできたおかげで話が変わってしまったが、 朝比奈さん(小)が俺を事件当日に連れて行く、ということになったわけだ。 いつもの部活が終わり、一旦別れてから再度駅前公園に集まる。例の変な属性を持っ た人御用達の公園だ。 で、一体俺は過去に行って何をすればいいんだろう? 「そ、それが、キョンくんに任せるという指令が……」 なんですと? 俺に任せる? ホワイ? なぜ? 今まで俺が関与していた時間遡行は、この朝比奈さん(小)がわかっていなくても朝比 奈さん(大)が指示をくれた。あるいは、俺がある程度やることがわかっていたってこと もあった。 だが、今回は別だ。まず、朝比奈さん(大)が助けに来てくれるわけがない。助けに来 れるくらいなら自分で何とかしてしまうだろう。そして、俺はこの事件に関する知識なん てほとんど持っていない。しかも古泉説では、この事件を“なかったこと”にすることによっ て規定事項をクリアすることになるんじゃないのか? だったら未来人が何とかすりゃ いいんだ。そもそも俺が行く必要すらないんじゃないのか? こんなこと考えても堂々巡りで何の解決にもなりゃしない。 未来人が俺に何かしろって言うならしてやるさ。別に何でも唯々諾々と受け入れるワ ケじゃあない。今回は朝比奈さん(大)を救うという緊急プロジェクトだ。だから俺も出血 大サービスってことだ。 ともあれ、俺は朝比奈さん(小)の「それでは行きますから目を閉じて下さい」という、 既にお決まりになってきた感のある言葉とともに過去へと旅だった。 ああ、しまった。また酔い止めを飲んでおくのを忘れたぜ。 既に何度か味わい、もうこれは嫌だと思ったあの浮遊して振り回されているような、 頭の中で光がチカチカ点滅しているような、とにかく不快な感覚を経てようやく俺は平 衡感覚を取り戻した。 「ここは……?」 まずは現在地の確認だ。見覚えのある公園。携帯で時間を確認しようとして、それが 意味のない行動であると気がついた。 「涼宮さんのおうちのすぐ近くにある公園です。時刻は二三時ちょうどです。ここから涼 宮さんのおうちに、キョンくん一人で行ってください」 「俺一人で??」 朝比奈さん(小)は軽く目を伏せた。 「ごめんなさい。そういう指示なんです。わたしが同行することは厳禁、と言われちゃい ました……」 いつぞやの憂鬱がまた襲ったような表情で朝比奈さん(小)は言った。何かしらの罪 悪感が俺を襲う。 いや、何かしらじゃないな。俺だって分かっている。 また、朝比奈さん(小)は何も知らない。今回の事件が規定事項ではないと知らされて いても、何故未来人ではなく俺主導なのかもまったく知らされていないのだろう。俺だっ て一番知りたいことではある。 いつも朝比奈さん(小)の扱いに含むところの大ありな俺だが、今回ばかりはさすが に本人に事実を突きつけるわけにはいかないって事情が分かるので、何も言うわけに は行かなかった。 だが、俺の方が多少なりとも事情が分かっているってのが何とも歯がゆい。すべて話 してしまいたい衝動に駆られる。 この罪悪感はそこから来るものだ。 何とか慰める言葉はないものかと考えたが、時間が差し迫っていることに気がついた。 長門が言うには最初の時間訪問者は後三十分もしないでやってくる。 最初にやってくるのが朝比奈さん(大)なのか、それとも犯人なのかは分からないが、 とにかく行けば何とかなると思いたい。さすがに俺の目の前で殺人をしようとは思わな いだろう。 いや。 俺じゃダメかもしれない。だいたい、俺が未来的な何かに対向出来るはずもないし、 最初に来たのが朝比奈さん(大)だったらすぐ帰れと警告出来るかもしれないが、犯人 だったら? 何の作戦もないぞ、おい。どーすりゃいいんだ。 そもそもどうやってハルヒの家に入るんだ? 当たり前だが合い鍵なんかありゃしねー ぞ。ハルヒに開けて貰う? それでいいのか? そうか。俺ならダメでもハルヒならいいかもしれない。 少なくとも未来人はハルヒに何かしらの手出しをしたいと思ってはいないようだ。多分 としか言いようがないが、ハルヒを見かけたら何も出来ないのではないか。 ハルヒが未来人の出現を目の当たりにする恐れもあるが。 ……そのときは全力で俺は何も見ていないと言うだけさ。それで何とかなるかはわか らんが、きっと何とかなるような気がする。理由なんかないけどな。 こんないい加減な作戦でいいのか分からないが、俺の頭で考えつくことなんかこの程 度だとしか言いようがない。開き直ってるわけでもなく、出来ることを考えた結果だ。 無理言って古泉を連れてくればもっといい案が出たかもしれない。こんなときにあい つを頼るのは納得いかないけど。 さて、こんな時間にハルヒの家を訪問する言い訳を考えつかないまま、玄関まであと 十歩という地点まで来たとき──── ──奴がいやがった。 「やっぱりお前か」 俺の想像通りの奴が、ハルヒの家の前に現れた。そいつは相も変わらず上から見下 ろすような視線で俺を見ていた。 「ご苦労なことだ。自分に関係のない事件のためにわざわざこんなところまで来るとは」 少し目を細めて、しかし睨んでいるとは違う表情をしているそいつは、以前に出会っ た未来人に間違いなかった。名前は……なんだっけか。 「わざわざ人を殺しに時間を超えてくる奴に言われたくはない」 そう言ってやると、そいつは少し顔をしかめた。 「ふん……こんなやり方は僕だって趣味じゃない。だが、仕方なかったんだ」 「仕方ない? 仕方ないから人を殺す? 未来ではそんな理由で殺人が認められてい るのかよ!」 ふざけるのも大概にしやがれ。本当に未来ではそんな理由で殺人が認められるって いうのなら、俺はそんな未来は絶対に認めねえ。 「お前は最初から気に食わない奴だったがな。まさか人を……朝比奈さんを殺すなんて 非道いことをするようには見えなかった」 俺も人を見る目がないってことだ。朝比奈さん自身も、悪い人には見えないと言って いたな。くえねえ野郎だ。 「あれは僕じゃない……なんて言っても無駄か」 「無駄だな。お前のお仲間に代わりはないんだろ」 なるほどな。やはり大それたことが出来るタイプじゃなかったか。おおかた、暴走して いる仲間を止めることが出来なかったってとこだろう。 ああ、関係ないが名前を思い出した。確か藤原とか言ったな。 「だいたい、誘拐だけでは飽きたらずに殺しまでするって、お前らにとって朝比奈さんは そんなに脅威なのか?」 「ふん、禁則だ」 答えてもらえるとは思っていなかったが、やはり禁則事項だった。 「なるほどな。今はどうでもいい話だ。そこをどけ」 こいつと話している時間はない。今、この時はまだ殺されていないはずの朝比奈さん を助けなければならない。 「どけと言われて素直にどくわけにも行かないんでね」 そりゃ、それで素直に道を譲るくらいなら始めから登場していないだろう。 俺は無視して藤原の脇をすり抜けようとした。 「……ん……、…ンくん……」 誰かの声が聞こえる。 何だ? 妹か? まだ目覚ましは鳴っていないぞ。 「…ョンくん、キョンくん!」 顔に何か水滴が落ちてきた。冷たいな。何だ? 「キョンくん、大丈夫ですか? 起きてください、キョンくん!」 朝比奈さんの声……? 「朝比奈さん!?」 俺はようやく目が覚めた。思わずキョロキョロと辺りを見回してみる。 確か俺は、ハルヒの家に行こうとして……? 「ああ、良かったぁ。全然目を覚まさないから、どうしようかと思いましたぁ」 朝比奈さんはもったいないことに両目から涙を流して俺を見下ろしていた。 あなたを泣かすなんて俺はなんて罪な男なんでしょう、などとおどけている場合ではな い。俺はもう一度現状把握に努めた。 相変わらずハルヒの家から数m離れた路地だ。この反対側少し先に、朝比奈さんと 時間遡行してきた公園がある。 俺はそこから一人でハルヒの家まで行こうとして、あの藤原とかいう未来人に邪魔さ れて…………それからどうした? 「畜生!」 やられた。俺は確か、藤原の横を通ろうとしたんだ。その後、まったく記憶がない。 間違いなく何かされたんだろう。 朝比奈さん(大)が朝比奈さん(小)の意識を易々と奪っているところを、俺は何度か 目にしている。あれと同じことが藤原に出来てもまったく不思議ではない。 突然俺が毒づいたことに驚いている朝比奈さんに、今何時か聞いてみた。 「ええと、十二時……三分前ですね」 「……そうですか」 やはり、遅かったか。 長門の話から考えて、十一時半までに事件は起こっている。 「すみません。どうやら既に事件が起きた後のようです」 努めて冷静を装って、朝比奈さんに伝えた。朝比奈さんはわずかに目を伏せた。 「そうですよね……。わたし、何も出来なくて……。キョンくん遅いなあと思っていたら、 あの、前にあった人……わたしもよく知らないけど未来から来た人、あの人が、涼宮さ んの家に行ってみろって言うから、来てみたんです。そしたらキョンくんが……」 なんと、朝比奈さんをここに寄越したのは藤原だったのか。どういう配慮かしらないが、 敵に塩を送られた気分だ。確かにいつまでもこんなところで寝ているわけにも行かない し、こんな時間に朝比奈さんを一人公園で待たせるわけにも行かなかったのだが、そ れにしても余計なことをしやがる。いや、本当は助かったと言うべきかもしれないが認 めたくはない。 そんなことより、これからどうするってことだ。 確実に、朝比奈さん(大)はもう…………。 「くそっ」 再び悪態をつく。俺は一体何のためにここまでやってきたんだ? 「ご、ごめんなさい……」 俺のセリフに朝比奈さんはビクッと反応し、おそるおそる謝った。その言葉にハッとする。 「あ、いや、すみません」 俺は慌てて言った。 「朝比奈さんは何も悪くないですよ。むしろここまで連れてきて頂いて感謝してるくらいで す。ただ、俺の不甲斐なさに腹が立っただけですから」 まったく、不甲斐ない。朝比奈さんをビビらしてどうするんだよ。さっき俺のために涙を 流してくれた朝比奈さんは、まだ潤ませた魅惑的な瞳で俺を見つめている。 朝比奈さんは何も知らない。知らないからこそ、俺が倒れているのを見つけて泣いて くれたのだろう。 俺が何とかしなければ。だが、どうやって? そんなもん、知るかと言いたくなる。 もう一度、事件が起こる前に行ったら今度は成功するだろうか? 否、そう上手くはいかないだろ。 藤原は明らかに俺を待ち伏せしていた。どういう理屈か分からないが、俺が時間遡行 をして、この事件を何とかしようとしていることを分かって邪魔をしたのだろう。とすると、 邪魔をするのが奴らの規定事項と言うことになる。 もし、もう一度時間遡行をして事件発生前に行ったとしても、また別の時間軸から来 た藤原か、藤原の仲間の未来人に邪魔されるだけじゃないのか? 「朝比奈さん」 「はい?」 「時間遡行っていうのは、何度でも出来るんですか?」 一応何故か俺の判断に任されているらしいから、俺がもう一度時間遡行をしたいと言 えば出来るのかもしれない。 「確認してみないとわかりません。でも、同じ時間平面に行くなら、許可されても後2回程 度だと思います」 回数制限があるとは初めて知った。何でまた? 「えーと、詳しくは禁則事項なんですけど……。前に、わたしはパラパラ漫画に描かれた 余分な絵のような物、ってお話したことがあるでしょ? 今のわたしとキョンくんは確か に余分な絵で、時間平面に対してわずかに負荷をかけているの。同じ構造情報を持つ 人が同じ時間平面にいると、かける負荷は指数関数的に増加する。だから、同じ時間 平面に行く回数は制限されています」 すみません、禁則であろうがなかろうが、それ以上詳しく説明されなくてもさっぱりわか りません。とにかく、長門が言うところの異時間同位体が何人もいるって状況は良くない ってことらしい。 「あ、あの、一体何があったんですか?」 そう聞かれて、俺は朝比奈さんに何の説明もしていないことに気がついた。 俺は朝比奈さんにあらましを説明した。 別の未来人から邪魔をされたことを話すと、朝比奈さんは目を見張って驚いていた。 「え、でも……だとしたら……そんなはずは……」 などとブツブツ言っているのは、何かまずいことでもあったのだろうか。 俺がそんな朝比奈さんを眺めていると、自分が考え事に没頭していたことに気がつい たらしく、慌てて謝ってくれた。 「ご、ごめんなさい! 今のキョンくんのお話がちょっと気になっちゃって……」 慌てふためく朝比奈さんというのは本当に小動物のようで可愛らしい。和んでいる場 合じゃないんだが、つい和んでしまう。 「それより、これからどうしたらいいんですか?」 小首を傾げて俺に聞く朝比奈さんに、俺はもう一度時間遡行出来るか聞いて欲しいと 頼んでみた。 とにかく、このままにしておくことは出来ないからな。 もう一度時間遡行をすること自体は許可が出た。だが、このままもう一度事件発生前 に行って、本当に解決するのか? また邪魔が入って終わり、ってことになったら洒落 にならん。回数制限があるということは、万全を期さなければならないってことだ。 SOS団で万全を期す、となるとあいつに頼るしかない。 正直、あいつに負担をかけたくはないのだが、今はそんなことを言ってられない。後で 出来る限りのフォローはしてやる。 そう決意すると、俺は朝比奈さんに言った。 「時間はもう少し早めて10時くらいで……。長門のマンションの近くに行けますか?」 「長門さんのマンションですか?」 朝比奈さんは驚いたように聞いたが、すぐに納得したような顔になった。 「わかりました。それでは行きますね。目を閉じてください」 いつものように、俺の手を取る。 またあの酷く酔う感覚を味わいながら、俺は今度こそうまくやらなきゃな、と考えていた。 5章へ
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182 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/05/09(水) 08 31 58.48 ID IXlWUbJz0 [1/7] 小説の流れをぶち切ってしまいそうで申し訳無いですが…。 前スレであった転生後のお話が出来たので投火させていただきます。 名前は変えるとややこしいので敢えてそのままにしてます。 わたし、鹿目まどかには前世の記憶があります。 …と言っても周りに信じてくれる人なんていないし、そもそも信じて貰える事ではありません。 だから、これは誰にも言えないわたしだけの秘密なのです。 いつの日か伝えられる人に出会えるかもしれない…その時までずっと胸の中に仕舞っておきます。 [記憶の彼方へ] 「………転校…かぁ…。」 「ごめんよまどか。大人の我侭に付き合わせちまって…。」 「気にしないでママ。わたしはパパとママが大好きだから、どんな時でも一緒だよ。」 実を言うとわたしは前世の記憶の所為であまり友達がいませんでした。 誰を見ても前に出会った別の誰かを重ねてしまうみたいで、深く付き合うのが怖くなってしまうのです。 だから今回の転校も自分の気分を変えるには良い機会だと思い、わたしはすんなりと受け入れました。 わたしは中学2年生で住み慣れた街を離れ、新しい街へ引っ越す事になりました。 以前に住んでいた場所より地方だけど、ここはそれなりに大きな街みたいです。 明日からこの街の学校に通うんだね…そんな事を考えながらわたしはぶらぶらと歩いていました。 「(…あれ…? 何の音だろう…?)」 ふと聴こえるヴァイオリンの音…。 音楽の詳しい事はよく理解らないけど、素人のわたしにも心地良く聞こえる…。 その音色に引き寄せられながら、わたしは一戸建ての家のお庭に辿り着きました。 植木の間からひょっこりと顔を出して覗いてみると、そこにはヴァイオリンを弾く青い髪の女の人。 この位置からだと顔はよく見えないけど、わたしより背が高くて腰くらいまである髪が風に靡いています。 「(綺麗…。音も、女の人も凄く綺麗…。)」 曲が終わっても暫く余韻に浸っていたかったのですが、わたしはその場を後にしました。 思わず拍手をしそうになったけど、人様のお家を覗き込むのはあまり良い事じゃないよね…。 その夜はパパとママにヴァイオリニストの女性のお話をしました。 この街でまたあの人に会えたら、それはちょっと嬉しいなって思いながら。 ………………………………………♭♭♭……………………………………… ―学校― 「はじめまして、鹿目まどかです。先生、あの…しかめじゃなくてかなめなんですけど…。」 「ご、ごめんなさい!」「あはははは!」「よろしくお願いしまーす!」 担任の先生に苗字の読み方を間違えられてしまいました。普通はどう見てもしかめって読むよね…。 ちなみにわたしの担任は、縦ロールがチャームポイントな若い女の先生です。 「し…かなめさんの席は…っと、一番端になっちゃうけど美樹さんの隣りが空いてるわね。」 名前を呼ばれた美樹さんがわたしに手を振ってこっちこっちと合図をしてくれます。 ってあれっ…!? その美樹さんの髪は何処かで見覚えのあるものでした。 「よっ、あんた転校生だったんだ。昨日うちの庭から覗いてたよね?」 何と、隣りの席の美樹さんは昨日ヴァイオリンを弾いていた女の人だったのです。 「あっ!ご、ごめんさない…。昨日は練習の邪魔しちゃって…。」 「別にいいよ、減るもんじゃないし。声掛けようと思ったんだけどすぐいなくなっちゃうからさー。」 隣の席に座ってからわたしは気付きました。この人、前世で出会ったとても大切な人にそっくりなんだ…! 髪型が全然違うから雰囲気も落ち着いて見えるけど、ヘアピンも顔も匂いも忘れはしない"さやかちゃん"その人でした。 「カナメまどかさんだったよね。あたし美樹さやか、よろしくね!」 183 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/05/09(水) 08 33 25.74 ID IXlWUbJz0 [2/7] ―休み時間― 「美樹さーん、ちょっとこの楽譜見てくれない? どう弾いたらいいか理解らなくて…。」 「んー? どれどれ。」 クラスメイトの美樹さんは明るくてスタイルも良くて音楽の教養があるみたいで人気者です。 たくさんの人達に声を掛けられ、特に女の子のお話を聞いたり音楽に関するアドバイスをしたりしています。 綺麗な青髪と青い瞳…右目は眼帯で隠れて見えないけど。怪我でもしたのかな? 「おっとごめんごめん。ん?そんなにあたしの顔見てどしたの?」 お話が終わると美樹さんはポツンと座っていたわたしの傍に戻って来てくれました。 「え!えと、その…。同じ学年だなんて思ってなかったから、まだちょっとびっくりしてて…。」 「…あたしそんなに老けて見える…?」ジトー 「ち、違うよぉ! わたし…その…。美樹さんと比べると子供みたいだから…。」シュン 「…ぷっ。あっはははは!!」 美樹さんは半眼になったと思ったら急に大笑いし始めました。大人っぽい雰囲気と違って小い子みたいに笑うんだね。 「あたしらまだ中学生じゃん。そんなの気にすんなー!」 「あっ、う、うん…そうだよね♪」コロッ 「あんた表情くるくるして可愛い奴だなー。」 「ふぇっ!? そ、そうかな…?」 無邪気な笑顔で急に可愛いなんて言われて、わたしは何故か胸がドキドキと音を立てました。 「おっし。隣の席ってのも何かの縁だろうし、放課後にでもこの辺を案内したげるよ。」 転校初日、こうしてわたしはヴァイオリストの女の子と再会どころかお友達になる事が出来たのです。 ―授業中― 「………zzz…」ウッツラウッツラ 「(美樹さん!起きなきゃ先生来ちゃうよ!)」 なんだか美樹さんは授業の半分くらい眠ってる気がします。お勉強大丈夫なのかな…。 「(鹿目さん、大丈夫ですわ。美樹さんは中学生にして天才ヴァイオリニストですから、先生は何も言えませんわ。)」 話し掛けてくれたのは前の席の女の子。ふわふわした髪がお嬢様っぽい感じの子です。美樹さんのお友達なのかな? 「(ええっ!?美樹さんってそんなに凄かったの…!?)」 「(はい。それはもう、コンクールの度に都内…時には外国からの声が掛かる程ですのよ。)」 この美樹さんって凄いんだ…。前世で中学校のクラスメイトだった上条君みたいです。 「―――こら!そこの二人!お静かに!!」 「「…ごめんなさい…。」」 ヒソヒソ話がエスカレートしちゃったみたいで、わたし達は先生に怒られてしまいました…。 ―放課後― 「同い年で美樹さんっての堅っ苦しいし"さやか"でいいよ。あたしもまどかって呼ばせて貰うし。」 わたしは街を案内して貰うべく、二人きりでぶらぶらする事になりました。 「さやかちゃんって凄いんだね。ヴァイオリンのコンクールでも優勝したって聞いたよ。」 「…別に凄くなんてないよ。」 「え…? でも…誰にでも出来る事じゃないよ…。」 美樹さん改めさやかちゃんは、ヴァイオリンの事を言われると急に影を落とした様に声のトーンを下げてしまいます。 「周りの人はみんな…そうやってあたしを特別扱いするからあんまし自慢とかしたくないんだ。」 「あっ…ごめんなさい…。で、でもさやかちゃん…。授業はちゃんと…聞いた方がいいかなって…思うの…。」 「…ははっ!そうだよね。うん!そりゃそうだ!」 わたしは恐る恐る指摘しましたが、わたしの心配とは真逆にさやかちゃんは急に明るさを取り戻していました。 「ちゃんと思ってる事はっきり言ってくれて嬉しいよ。名前で呼んでくれたのあんただけだし。」 「ふぇ…???」 むしろさやかちゃんは喜んでくれたみたいです。わたしは自分の考えをそのまま言っただけなのだけど。 「一応言い訳させて貰うとね、楽器の練習と音楽の勉強でちょっと寝不足なんだわ。 「さやかちゃん、大変なんだね。あ、でも今日って時間大丈夫なの?」 「レッスンは6時からだから2時間くらいならブラつく暇はあるよー。」 184 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/05/09(水) 08 38 49.42 ID IXlWUbJz0 [3/7] ゲームセンターやカラオケボックスの場所を案内して貰いながら、小腹が空いたのでファーストフード店に立ち寄りました。 こうして2人で街を歩いていると、遠い記憶が何だか懐かしい気がします。 「…みんなあたしに弾けて当たり前だとか思ってさ…(モグモグ)。こっちは才能無い成りに努力してるんだっつーの!(ゴクゴク)」 「あはは…。でもさやかちゃんは努力を形にして見せたんだよね。やっぱり凄いと思うよ。」 「へ?そう? 努力って言って貰えるとさやかちゃん照れちゃいますよ。」 「わたしで良かったら幾らでも言うよ。それにね、出来たらさやかちゃんが頑張ってる所も見たいなって。」 「あ~!なんか久々にスッキリしたわ。んじゃもうちょい時間あるし、うちにでも来る?」 「えへへ…お邪魔します♪」 さやかちゃんはありのままの自分と接してくれる仲間が欲しかったみたいです。 周りから尊敬されるって、必ずしも良い事ばかりって訳じゃないんだね…。 ―美樹家― 夕陽が差し込み始めたリビングで、わたしはずっと気になっていた事を思いきって訊ねる事にしました。 「ねぇさやかちゃん。その右目は怪我をしてるの…?」 長い髪に少し隠れて目立ちませんが、さやかちゃんの右目は白いガーゼの眼帯に覆われているのです。 「ああ、これね。前に父さんと喧嘩しちゃってさー。………ほら。」 右手で髪をたくし上げ、左手で眼帯を外すとそこには肌に傷も無くちゃんと眼がありました。 ただ、青い左目と違って右目は不自然に瞳孔が開いたままの灰色でした。 「怪我自体は治ってるんだけど、右目の視力はゼロ。これが原因で父さんは家を出て行っちゃってさ。 暫くして母さんもわたしがコンサートで貰ったお金を持ってドロン。ホント大人って薄情だよねぇ~。」 さやかちゃんは大げさに困ったポーズを取ってあっけらかんとした様子です。 結果的にさやかちゃんは中学2年生にして一人暮らし、しかもヴァイオリンで自活しているっていう状況でした。 これ…凄く大変な事じゃないのかな…。そんな現実にもめげず、さやかちゃんは逞しく生きているのです。 「…それにさ…眼の色が違うって気色悪いでしょ? だから隠してるのよ。」 そう言ってさやかちゃんは直ぐに眼帯を元通り着け直しました。さやかちゃんは所謂後天性のオッドアイなのです。 「気持ち悪くなんてないよ。わたしはかっこいいと思うけど。」 「へっ!? そ、そうっすか…。」 わたしの反応が意外だったのか、さやかちゃんは頭を掻きながら照れ臭そうにしています。 「まぁ…まどかがそう言うなら眼帯無しも考えてみるか…。」 「それにさやかちゃん、中学生で一人暮らしなんて凄いよ!さやかちゃんさやかっこいい!」 「ぶっ…!何よそれ~!恥ずかしい様な嬉しい様な…。そっちがそう言うなまどかはまどかわいいだー!」 「きゃー♪」 さやかちゃんはわたしに抱き付きながら身体をくすぐって来ました。 出会って一日も経っていないのに、何故だか当たり前の様にこうしていたみたいで…。 「何だろ…。こうしてるとさ…何だか懐かしい気がするんだよね…。」 「えへへ、そうだね…///」 さやかちゃんに抱き寄せられた手を更に上から優しく包み込むと、胸の中に仕舞っておいた思い出が鮮明に蘇ります。 「赤くなってくれちゃって可愛いなぁ。おーし決めた!まどかはあたしの嫁になるのだ~!」 「えへへ…♪ さやかちゃんなら…いいよ。」 「………ぁっ…」 わたしを抱きしめたまま、さやかちゃんは途端に勢いを止めてしまいました。 そしてわたしの肩にポタりと何かが落ちたのです。 「さやかちゃん?」 「あ、あれ…? あたし…なんで………泣いてる…の…?」 もしかして…さやかちゃんにも前世の記憶が残っているのでしょうか? でもさやかちゃんは考えようとすればする程、、涙の粒は大きく止め処なく流れ始めてしまいます。 「…うぐっ…なんでよ…なんで…止まん…ないの…っ…」ポロポロ わたしには理解ります。それは悲しみの涙ではなく、きっと記憶の彼方の思い出に幽かに触れた喜びなのでしょう。 「さやかちゃんが落ち着くまで何回でも言ってみてくれないかな? さっきこの言葉…。」 「…うんっ…! まどかは…あたしの嫁になるのだぁ~っ…! あはは…!なんでこんなに嬉しいんだろ…!」 185 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/05/09(水) 08 45 05.81 ID IXlWUbJz0 [4/7] 涙でぐしゃぐしゃになったさやかちゃんの顔は笑顔で染まっていました。釣られてわたしも笑顔になります。 「ねぇまどか。あたし、前にどっかであんたと会ったっけ…? あたし物覚え良い方じゃないからさ、忘れてたらホントごめん!」 「うーんとね…あると言えばあるし、無いって言えば無いかな。」 「何よそれ~!」 「さやかちゃんが信じてくれるかは理解らないけど…クラスのみんなにはナイショだよ?」 わたしは自分に出来る限りの事をお話ししました。 魔法少女として、神様としてさやかちゃんを導いた…って言うのは別の事に置き換えながらですが。 「前世…か。ホントにそんな記憶ってあるのかな…。」 「勿論全部信じてなんて言わないよ。でもね、わたしは………」 どんなに頑張っても、過去の記憶を未来で出会った人にはっきりとは伝えられません。 けれど、わたしの気持ちはたった一つだけ。これだけは何年経っても揺ぎ無い気持ちです。 「わたし…さやかちゃんと"もう一度お友達になりたかった"の。それだけがわたしの願いなんだよ。」 ………………………………………♭♭♭……………………………………… ―朝の通学路― 「さやかちゃんっていつ頃からヴァイオリン習い始めたの?」 「あーっと……ごめん、良く覚えてないや。元々無理矢理音楽教室に入れられた気がするんだけど… そこで同じヴァイオリンコースの凄く真面目な男の子に出会ってさ。 あたしはそいつに妙にライバル心みたいなのが芽生えちゃって、それから本気で練習してた気がする。 まぁ…そいつは小学校の頃家族と一緒に外国に引っ越したからあんまし覚えてないや。」 さやかちゃんは生まれ変わってもやっぱりヴァイオリンに縁があるみたいです。 でも今は誰かの幸せを願うんじゃなくて、自分から幸せに向かって歩もうとしているさやかちゃんが素敵です。 「わたし、もっともっとさやかちゃんのヴァイオリン聴きたいなっ♪」 「じゃぁ今日も帰ったらまどかにだけ聴かせちゃおうかな。まどかはあたしの嫁だからね!」 「さやかちゃんのお嫁さんなら…いいよ…///」 わたしはそう言いながらさやかちゃんの手を軽く握りました。 「うぉっ!? ちょ、ちょっと待ってぇ~!///(そんな赤い顔で見るの犯罪的に可愛いよこの子…)」 『あらあら、お二人は既にそんなご関係でしたのね♪』 「―――のわっ!?」「わぁぁぁっ!?」 通学路で遭遇したのは同じクラスの前の席の女の子でした。 わたし達は慌てて手を離しましたが、今のやり取りはしっかりと見られてしまったみたいです。ちょっと恥ずかしいなぁ…。 「あのさ、まどか…。さ、最初は…手を繋ぐトコから…でいいかな…?」 「ふぇぇぇぇぇっ!? う、うん…///」 「お二人共…その愛の形は…禁断の恋ですのよぉぉぉ~っ!!」 「へ!? あ、あの、ちょっとぉぉ~!?」「行っちゃった…。」 お嬢様風の女の子は何かを叫びながら走り去ってしまいました。あの子ともいい友達になれそうな、そんな気がします。 例え記憶が無くても環境が違っても、こうしてわたしとさやかちゃんはこの世界で再び出会う事が出来ました。 それはきっと…奇跡でも偶然でもなく必然だったのかもしれません。 そうだ、パパとママにもさやかちゃんを紹介してあげよう。きっと仲良しさんになれる筈だから。 「これからもよろしくね、さやかちゃん。」 「へ? うん。よろしくね、まどか。」 どうかわたし達がずっとお友達でいられます様に。 [記憶の彼方へ] おしまい。おはようまどさやスレ。例えこの先何があろうとも、二人の平和が永遠に続く様祈っています。
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出口のないメビウスの輪の中で ◆OLR6O6xahk ―――ねぇ、スモーキー。 それは湾岸地区での抗争の後日。 RUDE BOYSのリーダーとして余所者を狩り終え、寝床へ帰路に就いた時の事だった。 黄昏時の帰り道に小さな少女が立っていた。 家族の顔と名はすべて覚えている。生きている者も死んでしまった者も。 だから、その少女の名もすぐに出てきた。 「エリ」と名前を呼ぶと、彼女は不安げな瞳で自分をじっと見つめ、そして尋ねてきた。 ―――スモーキーは、何処へも行かないよね? エリがどんな意図でその問いを投げたのか、スモーキーには最初伺うことができなかった。 ―――スモーキー、最近ずっとあの旗見てるから… あの旗、というのはRUDE BOYSの旗の事だろう。 湾岸地区での抗争の発端となったマイティーウォーリアーズの襲撃。 その際に襲撃者たちはRUDEの文字の上から「CHANGE or DIE」と書き残していった。 何が書かれているかは英語はおろか文字もロクに読めないスモーキーに分かる筈も無かったが、大人に聞くことで理解できた。 変化するか、死か。 そう書かれているのだと理解すると、その言葉は静かに、しかし激しくスモーキーを揺さぶった。 無論、決して顔には出さなかったが、このエリという少女はスモーキーの動揺を敏感に感じ取ったのだろう。 自分のせいで不安にしてい待った少女。 そんな少女に対して、スモーキーのかける言葉は決まっていた。 ―――あぁ、俺は何処にもいかない。この街で生きる。ずっとな… その言葉に嘘偽りは何一つとして無く。 が、全てではなかった。家族と共に生きると、スモーキーは口にしなかった。 一緒に居られればそれが最上だ。 しかし、世界は無名街の存在を許さず、病魔に侵され尽くした彼の身体に未来はない。 きっとそう遠くない日に…無名街と運命を共にする予感をスモーキー感じていた。 それ故にこの街で残されたわずかな時間を最後まで生き抜き、そして死のう。スモーキーはそう決めた。 だが、自分よりも時間の残されている目の前のエリやタケシ。ピー達家族は違う。 スモーキーは信じているのだ。 自分よりも遥かに時間が残されていて、血よりも強い絆で繋がった家族たちならば、 この街を出て、自分のために夢を見る事ができるはずだと。 だから、愛しき彼らが無名街を去るまで―――誰よりも高く、飛びたいと思った。 故郷を脅かすあらゆる災厄の目標となり、それら全てを飛び越えていけるほど高く。 そして、飛び去って行く家族達を誰一人として見逃すことがない程に。 高く、高く飛びたいと。 ◆ ハッと目を覚ます。 どうやら一瞬意識を失っていたらしい。 一瞬の事か数十秒の事かは分からないが、事故にならず幸いだったとスモーキーは乗っているジープを更に走らせる。 このジープはスモーキーの支給品ではなく、殺したコブラのデイパックの中に入っていたものだ。 これが無ければ、あの女剣士を撒くことはできなかっただろう。 つまりスモーキーは殺したコブラの支給品に救われたのである。 「コブラ……」 そのことに関して、彼は既に何の感傷も抱いてはいない。 コブラは家族ではなく、無名街を否定したその時から仲間の資格すら喪ってしまった。 だから、スモーキーに殺されるしかなかったのだ。 「俺は…飛び続けてみせる。最後までな……」 そして、殺すのはコブラだけでは終わらない。 鬼邪高校の村山も、雨宮兄弟も、あの女剣士も。他の参加者も。 全ての屍を飛び越えた先に、無名街への帰路は開かれるのだから。 「……ッ!ゴフッ……!」 だが、身体に残ったダメージと病魔はそれを許さない。 ボタボタと鮮血を零し、視界はかすんで。 山間部に差し掛かり、悪路による車体への振動すら満身創痍のスモーキーの命をすり減らしていく。 このままでは本当に事故死しかねない、少し停車して体を休めるべきか。 そう判断して、スモーキーはジープを停車した。 ハァ…ハァ…と喉の奥からせりあがってくる鉄臭い吐き気をこらえ、呼吸を整える。 瞼を閉じ、決して快方に向かわない病魔に対して僅かながらの回復に努める。 その判断は間違っていなかっただろう。 だが、間が悪かった。 「―――ほう、苦しそうだな。人間」 投げかけられた言葉に意識が急激に覚醒し、シートに預けていた上体を起こす。 すると視線の先には全裸の、白い男が立っていた。 オオオオオオオオ、と奇妙な威圧感を覚える男だった。 「私の名は、雅と言う。貴様の名は?」 「…………スモーキー」 雅と名乗った男は、不気味だった。 尊大であるのに、吐く言葉は不自然なほどの安堵感を覚える。 名乗るつもりなどあるはずもなかったのに、スモーキーの名前を引き出して見せた。 この男は危険である。スモーキーは直感し、サイドシートに立てかけていた刀を手に立ち上がる。 「ほう、やる気か。その身体で」 雅は嘲る様な笑みを浮かべると悠然とスモーキーの挙動を待つ。 そんな不遜な態度の雅に向けて、スモーキーは静かにコブラの時と同じ問いを投げた。 夢を叶えた有能な人間と、何も成し遂げられないまま死んでいった無能な人間。 違いはあるかとスモーキーは雅に問うていた。 何故、問うことにしたのかはスモーキー自身にも分からない。 問われた雅は笑い顔を浮かべたまま、少し間を開けて。 「違いはない」 そう答えて、その後に雅は続けた。 「等しく無価値だ。たかだか80年ほどしか生きられない人間などな」 「……そうか」 それはコブラと同じ無名街を否定する言葉だった。 であれば、最早それ以上の言葉はいらなかった。 刀を抜いて身体を跳躍の体勢に移す。 勝負は一撃。現状のコンディションではそれが限界だと、スモーキーは悟っていた。 「―――だったらお前は助からない」 スモーキーにとって生きる事は戦う事であり。 例え世界に認められずとも、夢を持ち、家族と共にそれを見る事だった。 だからスモーキーの身体はどれほどの窮地においても、誰よりも高く飛ぶのだ。 「これは……!」 宙を燕の事く舞うスモーキーを見れば、嘲りの笑みは消えて。 思わず見惚れる程の見事な跳躍であった。 これほど美しい跳躍は、明や煉獄などの名だたる強者でも難しいかもしれない。 そんなことを考えてしまい、雅の動きに遅れが出る。 朝陽に反射して煌めく白刃を躱そうとするが、時すでに遅く。 ならばと咄嗟に腕を交差し防御の体勢を取るが、あらゆる防御はスモーキーの持つ刀の前では意味をなさない。 ザンッ! スモーキーの放った斬刀<鈍>は、一刀のもとに雅の左半身を切り伏せてみせた。 ◆ 斬刀・鈍を支えにハァハァと荒い息を吐く。 正しくギリギリの勝負であった。 一撃で勝負が決められていなければ、倒れていたのはスモーキーの方だっただろう。 「俺は、家族のために夢を見ることを…無名街で生きることを決して諦めない」 世界から見捨てられた無名街の住民であるスモーキーはそうすることでしか生きられない。 だがしかし。 「―――そうか、なら人の夢など下らんものだと、私が手づから示そう」 世界はそんな彼の夢を許さず、いつだって取り立てていく。 剣豪、宮本武蔵でも半身を斬られればすぐさま追跡することは困難だ。 しかし吸血鬼である雅にとって、半身の喪失程度では行動不能にすらならない。 ゆら、と背後で立ち上がる気配と殺気をスモーキーは感じるが、再び鮮血の混じった血を吐き崩れ落ちてしまう。 一撃で仕留める事ができなかった時点で、勝敗は既に決していたのだ。 「ハ、中々に見事な飛びっぷりだった」 地に這う敗者・スモーキーを見下ろし、勝者である雅は上機嫌そうに己の斬られた半身を持ち上げる。 それを切断面に着けるとまるで斬られた事など無かったかのように瞬時に癒着した。 スモーキーはそれを虚ろな目で見つめ、また血の塊を吐いてモッズコートを汚していく。 斬撃は初めから雅には通用せず、彼に勝ち目など無かったのだ。 「死ぬのか、スモーキーよ。あれほどの跳躍を見せたお前がそんな病ごときで」 憐れむような瞳で、雅は瀕死のスモーキーを見つめた。 だが直ぐに元の邪悪な笑みに戻り、スモーキーに告げる。 「小腹を満たすつもりだったが、気が変わった」と。 「お前は私が助からないと言ったが…私はお前を助けてやる」 雅はそう言って自分の腕に切込みを入れ、その場所からぽたぽたと赤い雫が垂れる。 それを見た瞬間、ぞくぞくと悪寒が奔った。 何とか雅から距離を取ろうともがくが、裏切り者の五体は言う事を聞かない。 せめてもの抵抗として射殺す様なギラギラと光る瞳で見つめるが、当の本人は笑みを深めるばかりで。 だから瀕死の身体に垂らされる血を防ぐ術は、彼にはなかった。 かくして燕は地へと墜ちる。 ◆ 「これで良し。細工は終わった……」 眠るスモーキーの頭から手を離すと、満足げに独り言ちる。 雅にとってスモーキーは見どころのある男だった。 純粋な力量だけでいえば宮本明や煉獄杏寿郎の方が上だろう。 だが、体捌きや最後に見せた三次元的な動きは目を見張るものがあった。 何より満身創痍の身体で生に執着するその眼光と殺意は、凡庸な人間とは一線を画すものを感じたのだ。 そんな男が病魔程度で失われるというのは余りにも惜しい。 故に、自分の血を分け与えることに躊躇はなかった。 何時もよりも復活までのインターバルが長い事が少し気がかりではあったが、先程より遥かに穏やかな男の呼吸を見れば心配はないだろう。 じきに復活するはずだ。 そう考えて。 凄まじい轟音と衝撃が大地を揺らしたのはその直後の事だった。 震源地を見れば、雅が征服した東京の一等地に立っているような高層マンションが音を立てて崩れていく。 大きな闘争があったのは明白だった。 「では、先を急ぐとしよう。 参加者を狩り、吸血鬼として更に強くなったら…また会おう。スモーキーよ」 返事は当然ないが、雅はスモーキーの覚醒を待つつもりもなかった。 自分と相対した時の態度を見れば、この男が素直に自分の軍門に下るとは思えなかったからだ。 例え吸血鬼となっても稀に自分の支配に抵抗する者がいる。この男もきっとそうなのだろう。 自身のサイコジャックであれば自由意思を奪い完全に操縦することもできるが…それではつまらない。 折角この地に来て初となる眷属だ、どう動くかは分からないが暫く好きにさせる事とする。 その代わりとして、二つあったデイパックの片方を献上品として貰って行く事とした。 「中々いいデザインの服じゃないか」 ジープのシートに収まり、ごそごそと中を漁ってみれば中を漁れば求めていた服が出てきた。 変わったデザインだが、そもそも服のセンスが昭和で止まっている雅からすれば些細な事だった。 袖を通してみると、サイズも少々胸部分が苦しいくらいで問題はない。 着替え終わると、本土を征服し暇つぶしに得た知識をもとにジープのエンジンをかけた。 よく利用する乗り物はもっぱら神輿の彼にとって運転は初体験だが、恐れる事無くアクセルを踏む。 「……無名街に、家族か」 ジープを危なっかしい手つきで操作しながら、スモーキーの言葉を反芻し「くだらない」と彼は斬り捨てた。 雅もかつては一族の人間であり、家族と呼べる者もいた。 だが彼にとって家族とは、大嫌いな人間というなれ合う弱者でしかなかった。 それ故に弱肉強食という理の通り、一人残らず強者である雅の糧となったのだ。 「やはり人間は愚かだよ…なぁ、明」 愛しき宿敵の顔を想起しながら、ジープを走らせる。 行先は特に決めてはいない。強いて言うなら北の施設――病院でも目指すかという気分だった。 あの爆発だ。脆弱な人間どもならば医薬品を求めて病院を目指すだろう。 それに、もしかしたら自分を殺しうる薬品である501ワクチンが病院にあるかもしれない。 もちろんこれは可能性としては低い。 だが様々な不可思議な道具を用意したBBならばもしかするかもしれない。 それに、不死の自分を殺し合いに招いたからにはそうでもしなければ人間どもと釣り合いが取れないだろうという推察があった。 そしてきっと―――明も同じ考えに至るはずだ。 「明に、煉獄に、そして吸血鬼とは別種の鬼か…… いやはや与えられる武器はしけているが、まるでテーマパークだなここは。 そしてククッ……、あの男……スモーキーはどうするか楽しみだ」 テンションが高揚し、常に刺激的なこの島を雅は完全に気に入っていた。 これまで会ったどの人物も、明のいない古ぼけた島国では見られなかった者ばかりだ。 果たして次に出会うのは一体いかな存在か。 クリスマスを前にした子供の様に期待で胸を膨らませて、吸血鬼の王は殺し合いを満喫する。 【D-5・山の麓/1日目・朝】 【雅@彼岸島 48日後……】 [状態]:健康、空腹(小)、初めての運転にウキウキ [装備]:カルデア戦闘服(男用)@Fate/Grand order JM61Aガトリングガン@Fate/Grand order 残弾(90%)、予備弾(100%) [道具]:基本支給品一式、宗像形の鉄製ブーメラン@めだかボックス、RUDE BOYSのジープ@HiGH&LOW [思考・状況] 基本方針:好きにやる。とりあえず北東の施設を巡ってみる。 0:面白そうな駒を勧誘し、最終的にBBと遊ぶ(殺しあう) 1:煉獄に強い興味。部下にしたい。 2:明と出会えれば遊ぶ。 3:次に無惨と出会ったら血を取り込みたい。 4:BBが望んでいる物は殺し合いだけではない……? [備考] ※参戦時期は精二を食べた後です。 ※死体に血を捲いて復活させるのは制限により不可能ですが、雅はそのことに気がついていない可能性が高いです。 ※肉体の内部に首輪を取り込みました。体外へは出せませんが体内で自由に移動させられます。 ※鮫島と山本勝次の死を知りましたが、名前を知らないしどうでも良いので「おそらく明の仲間」としか認識していません。 【RUDE BOYSのジープ@HiGH&LOW】 コブラに支給。全員免許を持っていないであろう無名街の住人にも運転できるジープ。 湾岸地区の抗争の際などに使用された。 ゆっくりと瞼を開けると、既に先程戦った男は去った後だった。 デイパックは片方持っていかれたようだが、それ以外は何もしなかったらしい。 いや、それどころか。呼吸の苦しみもなく、身体はかつてない程の充足感に満ちていた。 雅の与えた吸血鬼のウイルスは彼の肺を蝕む公害病を駆逐していたのだ。 起き上がり近くにあった水たまりで自分の姿を確認すると、大きな変貌を遂げていた。 灰がかっていた瞳は朱の色に染まり、口元には牙が見えて。 黒一色だった髪に走る白色は、あの白い男の残した呪いのようだった。 無言のままに刀を拾い、おもむろにジャンプしてみる。 宙を舞った五体は、かつてない高さにいた。 「…………」 特別そのことについてスモーキーは感慨を示さない。 脳裏に浮かぶのは酷い渇きと、今の自分はどれほど高く飛べるのかという自身への疑問だった。 「……行くか」 例え姿が変わろうと、スモーキーの意思は変わらない。 これまで通り、戦い、飛び越え、殺し、そして―――へ帰る。 「―――?」 違和感を抱いたのは、その時だった。 一体自分は、何処を目指していた?何処へ帰ろうとしていた? 分からない。思い出せない。すっぽりと、抜け落ちてしまっている。 確かに、地図に載っていた何処かを目指していた筈なのに。 その場所だけは、漢字もロクに読めないスモーキーでもわかった筈なのに。 家族の顔はハッキリと浮かんでくるのに、彼らと何処で過ごしていたのか思い出せない。 ―――これで良し。細工は終わった。 雅はサイコジャックでスモーキーを操り人形にすることをよしとしなかったが、それが全てではなかった。 彼はサイコジャックによりスモーキーから無名街の記憶を奪っていたのだ。 自由意思を奪うよりも、記憶の一部に細工する方がよほど簡単な仕事だっただろう。 禁止エリアとして呼ばれた地点に向かう自殺行為を哀れに思ったのか、それともただ愉悦を感じたかったのかは分からない。 しかしスモーキーは確かに、高らかに笑うあの男の声を聞いた気がした。 「……ララ、タケシ、ピー、エリ。それでも俺は、お前たちの所へ…」 低くそう呟くと、刀を握りなおす。 まだ全てを喪ったわけでは無い。最も大事な、家族の顔は今もハッキリと覚えている。 これから出会う全員を殺せば、きっと帰るべき場所も思い出せるはずだと信じて青年は再び歩き出す。 帰り道を見失った守護神は、亡霊へと変わるしかない。 【D-5・山の麓/1日目・朝】 【スモーキー@HiGH LOW】 [状態]:吸血鬼化、渇き、サイコジャックの影響? [道具]:基本支給品一式、斬刀・鈍@刀語、仮面ライダーインペラー(ブランク体)のデッキ [思考・状況] 基本方針:全員を殺して、――へと、家族の下へと帰る。 1:血が欲しい。 2:忘れてしまった帰る場所を思い出したい。 [備考] ※契約していたギガゼールが死亡したことにより仮面ライダーインペラーに変身するとブランク体になります。コントラクトカードでミラーモンスターの再契約しない限りはこの状態が継続します。 ※吸血鬼化したことにより公害病は完治しました。 ※サイコジャックの影響により無名街の記憶が欠落していますが、家族の事は覚えています。 Next あんた、あの娘のなんなのさ Previous Alive A life 前話 お名前 次話 SHADOWS DIE TWICE スモーキー GATE OF SKY 常識的に考えて 雅 命ノゼンマイ 目次へ戻る
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千葉県。 永江衣玖の空気を読む程度の能力によって大災害で生き残った日本も数日中に天変地異が襲うことを知った雪音クリスとシマリス。 知り合い探しを兼ねて、この緊急事態を伝えるべく奔走することにした一行であったが、そこで怪人の急襲を受けた。 シンフォギア「イチイバル」を纏った雪音クリス、究極の胡桃使いであるシマリス、サタデーナイトフィーバーポーズしか取れないとはいえ空気を読む程度の能力を応用した電撃技に加えて仮面ライダーイクサに変身することで能力を増大した永江衣玖の三者の前ではただの怪人などひと捻りだろう。 ……そう、ただの怪人ならば。 「クソッ、死んだ仲間を悼む暇もなく、ヤバイ奴に出くわしちまったッ!」 「わ、わたしの技が全然効かないなんて……」 「これは少々まずいですね」 クリスもシマリスも衣玖ですら多大なダメージを受け、消耗していた。 強者の部類に入るであろう三人をここまで追い詰めるのはそこらに転がっている有象無象の怪人では土台無理な話だ。 つまり、彼女たちが戦っているのは自分たちより遥かに強い敵である。 その強敵こそ、宇宙生物ワームの中でも最強であるカッシスワーム・乃木であった。 「三人ともスジはいいようだが、もうここまでだ」 ボロボロのクリスたちに対してカッシスワームは全くの無傷である。 これは敵の攻撃をエネルギーに還元吸収する能力を持っているからである。 したがって、シンフォギアで生成した銃弾・投げ込んだ胡桃・電撃もエネルギーとして吸収されてしまったのである。 さらに吸収した技をコピーして返せる能力まで備わっているため、攻撃するということはそのまま自分に攻撃が返ってくるということであった。 「だが、諸君ほどの腕の持ち主を殺すのは些か惜しいな。 俺の傘下に下るのならば、降伏を認めてやってもいいぞ」 このまま押し切れば三人を殺せるであろう乃木が戦闘の最中に取った行動は、意外にも降伏勧告であった。 「そっちから襲いかかってきやがったくせに、何勝手なことを言ってやがる!」 「それは君たちを腕試しするためだ。 俺もこんな下らない殺し合いなど進んでしたくはない」 「……信用できませんね。 私たちに何かをさせたいようですが、あなたの目的は何なのです?」 衣玖の問いに、カッシスワームは淡々と答える。 「諸君には三つほど手伝ってもらいたいことがある。 一つは愚かな主催共の打倒、一つはこの邪魔な首輪を外せる技術者の捜索。 そしてもう一つは、弱くて愚かな他の参加者の間引き」 「間引きって……どういうことでぃす!?」 「力も技術も持たない弱者を生かす必要はない。 そういったものは俺の糧になってもらう形で有効利用させてもらう」 カッシスワームのスタンスは対主催である。 だが、日本という僅かに残った土地と資源では人類含む全ての生物を賄いきれない事ぐらいは理解しており、主催に対して反抗的な理由も社会基盤そのものを壊しかねない『殺し合いによる』人口削減を否定しているだけだ。 人口削減そのものは必要であると彼は思っている。 仮に、この男が殺し合いを打倒した暁にも壮大な間引きが待っている。 自分にとって不都合な存在……特に弱い人類は淘汰・虐殺し、自身が優れた種であると信じている宇宙生物ワームによる日本の統治を始めるつもりなのだ。 いわば超危険対主催、この男に殺し合いの破壊をさせても人類や弱者に未来はない。 そんな男を野放しにできる理由がクリスたちにはあるハズがなかった。 「……ざけんなッ!!」 「アンタみたいなのを放っておいたら、ぼのぼのちゃんたちの身が危ないでぃす!!」 「なおさら、あなたのような人を生かす理由がなくなりました」 ダメージを負った体に鞭を打ちながら、クリスは両腕のガトリングガンを、シマリスは大量の胡桃を、衣玖はイクサの上をいくライジングイクサに変身し、カッシスに再び戦いを挑む。 「諸君、それは交渉決裂と見ていいようだね。 だが君らでは俺に勝てる見込みはないだろうな」 余裕を見せるカッシスに三人は銃弾・胡桃・電撃による弾幕を浴びせる。 しかし、それでは攻撃をエネルギーに還元吸収できる敵に餌を与えているに過ぎない。 「無駄だよ、その程度で俺に勝とうなど……?」 ふと、カッシスは気づいた。 弾幕の影の中で自分を囲むように三者が移動をしていたことに。 「確かにあなたはあらゆる攻撃を吸収できる力をもっているようですが、限度は必ずあるはずです」 「バラバラだった火力を一点に集中させりゃあ、どうなるかな?」 「まさか……」 「そのまさかでぃす!!」 三人は一見無敵に見えるカッシスの吸収能力にも限界はあると見抜き、その可能性に勝負を賭けた。 三方向からの集中砲火でカッシスを倒すつもりなのだ。 「いくぜッ!! メガデスパーティーッ!!」 「秘奥義、ナッツアバランチでぃす!!」 「弾幕&ファイナルライジングブラスト」 クリスの方角からは大量の弾丸とミサイルが、シマリスの方角からは課長を確実に殺害できる雪崩のような胡桃が、仮面ライダーイクサライジングは必殺の光線とスペルカードによる弾幕がカッシスに押し寄せる。 それは嵐のような、回避不能の理不尽弾幕であった。 カッシスは襲いかかる弾幕の中に飲み込まれて見えなくなり、彼を中心に大きな爆炎が巻き起こった。 「やったか!?」 そう言ったのはクリスである。 いくらカッシスと言えど、吸収しきれぬほどのありったけの力を注ぎ込んだんだ。 パワーだけでなく攻撃から逃げられないように隙間もないほど撃ち込んだ……負けるハズがない。 彼女だけではなく、他の二人もそう信じていた。 だが。 「……ゴフッ!」 「衣玖さん!?」 「衣玖ッ!?」 突然、衣玖の腹部から見覚えのある二つの刃が飛び出した。 背中から腹部を貫くほどのひと突きに、腹部にかけてあったイクサベルトが全壊して変身が解除されてしまう。 変身が解けて元の美少女の姿に戻った衣玖の姿は、刃が刺さったままの腹部からの出血と口からの吐血で真っ赤に染まっていた。 そして彼女を背後から刺したのは一瞬でも倒したと思ったていた無傷のカッシスワーム・乃木であり、クリスとシマリスは目を見開かざるおえなかった。 「あの攻撃でピンピンしている……でぃすと……?」 「どうして生きてやがるんだ!」 「惜しかったな。 吸収能力を上回る火力で攻撃するという諸君らの着眼点は悪くなかった。 だが私のもう一つの能力……時間を止める力『フリーズ』を使わせてしまったのが悪手だったな」 「時間を止めるだって?!」 カッシスは通常のワームがもつ高速移動できる能力『クロックアップ』から進化した力、時間そのものを停止できるフリーズの力を持っているのだ。 もっとも『グラディウス形態』に移行した現在ではエネルギーの還元吸収能力と引き換えに使えなくなったハズだったが、先の佐倉杏子、高町ヴィヴィオの肉体を吸収した際に使用できるようになったのだ。 テラカオス化の進行か、それとも魔法少女と聖王という特殊な存在を取り込んだことでカッシスの肉体に変化を及ぼしたのだろう。 制限によって一度の使用に体力を消耗するので無限に使えるわけではないが、時間停止能力を持たぬ者にとってただ一度の使用ですら脅威となる。 回避不能に見えた理不尽弾幕ですら、彼の前では宙に浮いたオブジェにしかならないのだから。 クリス、シマリスはただ驚愕するしかなかった。 「能力の使用で少々小腹が空いてきたところだ。 歯向かった罰として、この小娘には最初に糧になってもらう」 「そんなことさせるか!」「でぃす!」 「安心しろ、諸君らも直に同じ場所に行き着く、そこで大人しく見ているがいい」 クリスたちが満身創痍の衣玖を救おうとするが、それよりも早くカッシスは衣玖の肉体をエネルギーに還元しようとする。 「……させませんよ」 「なにッ!?」 突如、衣玖は刺されてなお続けていたサタデーナイトフィーバーポーズを解き、腹から突き出ているカッシスの刃を握り締め、さらに自分とカッシスの周りが強く帯電をさせた。 それらの事象に対して直感的にまずいと感じたカッシスは急いで自分の体の一部でもある刃を引き抜こうとするが、衣玖は刃を腹や両手の肉に喰い込ませて、どんなに鮮血を垂れ流し激痛を感じても離そうとしなかった。 「あなたの一部である…この刀は絶、対に離し……ません。 時間を停めても無駄ですよ……あなたには私と共に死んでもらいます」 「貴様ッ……!」 周囲の帯電がより一層強くなる。 帯電の発生源は衣玖本人であり、その発生源から離れられない以上、カッシスはフリーズを使っても無意味である。 吸収能力の許容限界を超えたエネルギーはカッシスの身を焼くこともできる衣玖の会心の策である。 ……引き換えに衣玖自身も命を落とすことになるが。 ポーズを解くと制限で呼吸困難に陥るが、致命傷で死ぬ以上、もう呼吸する必要もないと見越して彼女はポーズを解いたのだ。 「衣玖さん!」 「衣玖ッ! 馬鹿な真似はよせ!」 「お二方……どのみち、この傷…では私は助かりません……」 一人と一匹は衣玖を助けようとするが帯電が強すぎて近づくこともままならなった。 されど自分を助けようとしてくれている仲間たちの気持ちだけでも嬉しかったのか、衣玖は最後に微笑みかけ後を託すことにした。 「クリスさん、シマリスさん……私の代わりに天子様を、お願い致します……」 その言葉を最後に衣玖は力尽き、それと同時に莫大な量の電気が衣玖とカッシスを包んでその場を中心に大爆発が生じさせた。 「衣玖ぅーーーーーーーッ!!」 「衣玖さーーーーーーーん!!」 感情のままにクリスとシマリスが叫ぶが、爆炎が消えた跡にはクレーター以外は何も残っていなかった。 衣玖も……カッシスも……粉微塵になった、彼女と彼はそう理解した。 ::: それからしばらくして、クリスとシマリスは先の戦闘の爆音を聞きつけたゼクスを中心とする対主催グループに保護された。 MS・ガンダムエピオンの手に乗って彼らが拠点にしていた浦安市にある某遊園地まで案内されることになった。 現在はその遊園地の敷地内にあるホテルで身を休めている。 「先ほどの爆音はそういうことだったのか……」 「まあ、仲間に関しちゃ残念だったというしかねえが、お嬢ちゃんと小動物くんは立派に戦ったよ」 「しかし、あらゆる攻撃を自分のパワーにし、時間まで止める相手とはとんでもないですね。 あなたたちが止めてくれなければどれだけの被害が出ていたことか……」 応急処置を受けながら先の戦闘の顛末をクリスたちは、ゼクスと彼の仲間であるベルナドットとLに話していた。 衣玖と過ごした時間はとても短いが、それでもかけがえの無い仲間だった。 そんな彼女を守れなかったクリス・シマリスは自分を責め、己の無力さに恥を覚えていた。 (もっと強くなりてぇ……響や衣玖のような犠牲を出さないためにも) (今のままのわたしじゃぼのぼのちゃんやアライグマくんを守りきれないでぃす、どうすれば……) 衣玖の死は、二人にカオスロワの厳しさを教えたのだった。 これが後の成長に繋がるかどうかはまたの後の話である。 二人は衣玖の死を嘆くと同時に、彼女が遺した言葉の一つを思い出した。 「そうだ! シマリス、あのことをゼクスたちにはまだ話してなかったよな!」 「ええ、まだでぇす」 「あのこと?」 衣玖は空気を読む程度の能力を使って、この日本であることが起きることを知っていた。 それはあの大災害を生き残った者全てに伝えるべき重大な事柄であった。 「みんな殺し合いなんて悠長なことやってる暇はないんでぃす!」 「近日中にこの日本にも天変地異が、あの世界を沈没させた大災害が生き残った日本にも襲いかかってくる……衣玖はそう言っていた」 世界が滅びるかも知れない将来の可能性を真顔で伝えるクリスとシマリス。 それを聞いたゼクス、ベルナドット、Lの三人の男たちは―― 「えっ」「えっ」「えっ」 ――面食らっていた。 (うん、まあ普通はそんなリアクションだろうな) (シマリス達もそれを初めて聞いた時は似たような感じだったでぃす) 【二日目・1 00時/千葉県 浦安市にある某遊園地】 【雪音クリス@戦姫絶唱シンフォギア】 【状態】ダメージ(大)、疲労(中)、悲しみと怒り 【装備】イチイバル 【道具】支給品一式、その他不明 【思考】 基本:仲間を探して現状を打破する 0:とりあえず、今はゼクスたちについていく 1:近日中に来る天変地異のことをより多くの者に伝える 2:もっと強くなりてぇ 3:響、どうして死んじまったんだ…… 4:衣玖の代わりに比那名居天子を保護する 【シマリス@ぼのぼの】 【状態】ダメージ(大)、疲労(中) 【装備】胡桃百個 【道具】支給品一式、その他不明 【思考】 基本:仲間と共に生き残る 0:とりあえず、今はゼクスたちについていく 1:近日中に来る天変地異のことをより多くの者に伝える 2:胡桃の扱いを極める 3:胡桃の補充をしたい 4:衣玖の代わりに比那名居天子を保護する 【永江衣玖@東方project 死亡確認】 【ゼクス・マーキス@新機動戦記ガンダムW 】 【状態】健康 【装備】ガンダムエピオン@新機動戦記ガンダムW 【道具】支給品一式 そのほか不明 【思考】基本:バトルロワイヤルを止める 0:えっ 1:今はクリスとシマリスの手当をする 2:殺し合いを止める意志のある仲間を集めたい ※浦安市にある某遊園地を拠点にしているようです。 【ピップ・ベルナドット@HELLSING】 【状態】健康 【装備】自動式拳銃×2 M16 【道具】支給品一式 【思考】基本:バトルロワイヤルを生き残る 0:えっ 1:生存確率が上がりそうなので今はゼクスについていく 2:あのアーカードの旦那が死ぬとは…… 【L@DEATH NOTE】 【状態】健康 【装備】自動式拳銃 【道具】支給品一式 手榴弾×25 【思考】基本:バトルロワイヤルを止める 0:えっ 1:クリスたちと情報交換をする ::: クリスたちが先程までいた戦闘跡地。 焦げ付いたクレーターの中から這い出るように怪人が現れた。 ――カッシスワームだ。 クリスたちが死んだと思っていたカッシスワーム・乃木は生きていたのだ。 「くっ、おのれ小娘……だが俺を仕留めるには今一歩踏み込みが足りなかったな」 彼の身体は多少は焼き焦げており、ダメージは確かに与えられ、気絶によって数時間ほど行動不能に追い込んだ。 されど、殺すことはできなかった。 衣玖が命を投げ打って起こした電撃は、彼の吸収能力を超えるエネルギーだったが、その襲いかかるエネルギーで衣玖が粉微塵になる瞬間と同時にカッシスはフリーズを発動、手枷になっていた衣玖の骸が消滅することで腕の自由を取り戻す。 さらにその腕で地面を掘って天然の絶縁体である地中へと緊急避難、電撃ダメージを最低源まですり減らした。 結果的に一時的に気絶まで追いやれるダメージは与えたものの、殺しきるにはいたらなかった。 クリスとシマリスをカッシスから引き離すことができたという意味なら衣玖の死は無駄ではなかったが。 「もう一人の小娘と小動物はどこかに行ったか。 まあいい、無理に追いかける意味もない……殺すのは主催共を皆殺しにし、この無意味な殺し合いを終わらせた後からでも遅くない」 カッシスはあくまで感情に囚われず、クリスたちは後回しにすることにした。 ただし、ワームに逆らった者として次に遭遇した場合は確実に始末するつもりではあった。 「とにかく今は一刻も早く首輪を外したい。 これが外れてくれぬことには主催を皆殺しにはできないからな」 カッシスの現在の目標は自分を縛る首輪の解除である。 首輪が付いている限り主催との交戦ができない。 いち早く首輪を外せる技術者を確保する必要があった。 技術者以外は襲撃し、腕が立つ参加者は利用し、そうでないものは糧にする。 それが彼のロジックである。 「しかし、もっと効率の良い探し方を検討した方が良さそうだな。 虱潰しでは流石に時間がかかりすぎるし……ん?」 より良い技術者探しを思案するカッシスの目に止まったのは一軒のネットカフェであった。 「インターネット……地球人にはそんな便利なものもあったな」 今まで手を出さなかったが、パソコンでネットに繋げばまだ生きているであろう技術者の捜索も楽になる。 そう思ったカッシスは一旦、乃木の姿に戻りネットカフェの中に入っていた。 乃木怜治……彼が首輪を解除して主催に勝利したとしても、人類にもたらされるのは殺し合いからの解放ではなく、ワームが世界の支配権を握る地獄だけが待っている。 【二日目・1 00時/千葉県のネットカフェ】 【乃木怜治@仮面ライダーカブト】 【状態】ダメージ(中)、疲労(中) 【装備】なし 【道具】基本支給品一式、不明支給品 【思考】 基本 愚かな参加者の諸君を始末し、最後には主催者の諸君も始末する 0:ネットカフェでしばらく情報収集 1:特に首輪を外せる者を優先して探す 2:利用出来る参加者がいるなら利用するが、そうでないなら餌にする 3:クリスとシマリスは後回し、もう一度遭遇したら殺す ※佐倉杏子、高町ヴィヴィオの肉体を吸収しました。 ※時間を止める能力・フリーズが使用可能ですが、使用毎に体力を消費する制限がついています。