約 322,566 件
https://w.atwiki.jp/weakestfuji_sachiko/pages/70.html
10年後くらいになんやかんや紆余曲折あって幸子ちゃんと結婚してしばらく経ったある日、とある別のアイドルのプロジェクトの打ち上げに幸子ちゃんも呼ぶことになって、キャピキャピワイワイしながら食事やらぼくと幸子ちゃんだけは飲んだりするのね。 打ち上げの間は幸子ちゃん他のアイドルの子と楽しそうに話したりするんだけど、家に帰るとちなぜか不機嫌そうな顔なのね。どうしたのよって聞いたら、ぼくが他の女の子に目移りしてデレデレしてたのが腹立たしかったらしいのよ。 ぼくそんなに目移りしてたっけ?って思ったけどゴメンゴメンって謝るんだけど幸子ちゃんへそ曲げたままつーんとしてるのよ。 あーこれまだ酔いが抜けてないな?幸子ちゃんメンドクサイモードだなー? ぼくはとにかく幸子ちゃんのご機嫌を取ろうと四苦八苦するんだけど、幸子ちゃんが「ふじえるさんヘンタイでスケベですからまた次食べちゃう女の子を品定めしてたんですよねー?」とか「どーせボクみたいにあの子達の中から手をつけていくんですよねー?」とか「ふじえるさんは節操なしのスケコマシですもんねー?」とかぼくに滅茶苦茶なことばかり言うのよ。 ぼくは幸子ちゃんだってそんなこと心から思ってる訳じゃないし回りの可愛い女の子達に囲まれてるぼくを見て焦っちゃったんだろうなってのが分かったからもうとにかくとにかく幸子ちゃんを可愛がって可愛がって可愛がりまくっているうちに気がついたら朝チュンしたい。 それで幸子ちゃんに精力搾られ切ったまま出社したせいで幸子ちゃんにつけられた首筋のキスマークに気づかずに、担当してる他のアイドルの子に顔赤くされながら指摘されて、幸子ちゃんのバカっ!って思いながら慌てて首筋を絆創膏で隠してそわそわしながら一日を過ごしたい。それで帰ったあとに幸子ちゃんに文句言ったら「フフーン、他の女の子に目を奪われてたふじえるさんが悪いんですよ!」ってどや顔で言われてこのこのーっ!ってなってるうちにまた幸子ちゃんとプロレスごっこを始め、気がついたら幸子ちゃんにチョークスリーパーにフロントネックロックにチキンウイングフェイスロックをかけられてフィニッシュしたい。
https://w.atwiki.jp/mikoryu/pages/297.html
「……にわか雨の悪竜?」 「そうです。」 ダンスのレッスンの後、わたし達のダンスの師匠である「みのりママ」から、衝撃?の事実が伝えられました。 「にわか雨の悪竜。ここ最近頻発するにわか雨の原因です。危険度は『丁』……まあ現代風に言えば『Eランク』といったところでしょうか。駆け出しの貴女達に相応しい相手と言えるでしょう」 「もちろん油断はできません。負ければずぶ濡れどころでは済みませんよ」 「『儀式』はローカル局の放送が入ります。まず間違いなく大雨の中の『儀式』になるでしょうから観客に期待はできません。よってどこまで『信仰』が集められるかは未知数です」 「本番は1週間後、気合いで乗り切りなさい」 みのりママは、脅すような発破をかけるような感じで話を締められました。 ついに来た! わたし達の初ライブ! 「ここ最近のにわか雨って竜さんのせいだったんですね〜」 「1週間後かあ、ドキドキしてきた!」 「レッスンの成果が試されるってわけだなー!」 「舞踊と歌唱だけでなく『剣武』も大事になりそうだけど」 「「「うえ」」」 『剣武』。実際に刀を振り回して竜と戦う時の話です。みゆき以外は、3人ともちょっと苦手なんです。 京都の「皇座(すめらざ)」にいらっしゃる「巫女」さまなら剣武なしの歌と踊りだけで大悪龍すら鎮められるんですけど……わたし達はそんなに力がないから、どうしても「舞」だけじゃなくて「武」が必要になってくるんです。 ちゃんとこっちのレッスンもやってるんですけど、やっぱり歌とダンスの方が好きですね。 さて、「本番」の日付が決まったので、私たちのレッスンもさらに苛烈に……じゃなかった、実践的になってきました。 腕を、脚を、もっと強く伸ばして! 音楽に合わせたステップはもっと正確に!力強く! ボーカルは全身を使って響くように、届けるように! 剣武は舞の所作を取り入れつつ、相手から目を逸らさずに速く深く切り込む! 普段の勉強もあるし、毎日へとへとになりながら、みんなそれぞれ自分の家に帰るのでした。
https://w.atwiki.jp/signalstory/pages/9.html
プロローグ的なもの。 ※中坊までの俺は、今から見ると恵まれた奴だったのだろうと思う。 何不自由なく学校に通い、授業を受け、部活して家に帰る。 毎日何も深く考えず、目の前に起きたことだけを見てればよかった。 そんな生活もとうとう終止符を打つことになった。 高校受験。それでも俺にとってはただの通過点。それでしかないはずだった。 他の奴もそうであると勝手に信じ込んでいた。 ところがその受験当日。友達が見当たらない。0ではない。しかし、 いつもつるんでた奴のほとんどがいない。俺以外では2人みたいだ。 他の奴の事を聞くと、もうワンランク上や下の学校を受けたらしい。 受験なんぞに興味を持たなかった俺は、その辺の事情って物をまったくといっていいくらい知らない。そのときは、まだ知らなかった。自分の周りは変化し続けていたことに。 ※今日は合格発表の日らしい。8時掲出と聞いていたけど、ごった返す事間違いないので、のんびり昼過ぎに行くことにした。入試の時と同じルートを一人で歩く。 ハイキングコースかと思うくらいの坂道。受かったと分かった訳ではないが、これから毎日ここに通うことになるかと思うと思いやられる。アップダウンを繰り返し学校に到着する。案の定誰もいない。移動式の黒板に合格おめでとうと書かれた模造紙に、数字が羅列されている。かばんから受験票を取り出し、しばらく表をにらみつける。 途切れ途切れに書かれた番号の中から自分の番号を探す。 ちょうどその頃携帯にメールが届く。文面は、『桜?』と打たれていた。 受験が終わった後親が『合格してたらこれ進学祝ね』と買ってくれた携帯だ。 それに俺はこう返信した。『咲く』と。 後から分かったことだが、他の一人のうち一人は落ちて一人は受かっていた。しかし受かった方は科まで同じじゃなかったので、今までどおりの付き合いってのはないだろう。 こうして俺の高校生活はスタートした。 とりあえずプロローグみたいな感じに書いてみた。 学園モノの100のお題を文章のテーマに据えて浮かんだ流れがこれ。 上があらすじ下にセリフつきのものを書く予定
https://w.atwiki.jp/cont_memorandums/pages/478.html
トップページ セナ☆のワンフリR日和♪ - 過去ログ なんかいろいろキター!のお話 キラキラですわヨ☆のお話 ←前 セナ☆のワンフリR日和♪ - 過去ログ 次→ ライバル?のお話 なんかいろいろキター!のお話 2014/12/9(火) 午前 0 02 こんばんは、セナですヨ☆ バージョンアップ来ましたネ♪ 毎度いろいろ確認することあるから忙しい(;´Д`)←初日だけw ということで、とりあえずわかったことだけ報告ー! ・サブストーリー追加 コレはネタバレしちゃうので紹介しませんヨ☆ ・新プリ追加 ちょっと遅れましたケド無事追加されましたヨ☆ 早速ゲット! 初日に新プリゲットできるなんて成長したなぁ、私w なかなかカワイイんじゃないですかネヽ(*´∀`)ノ 何貰えるのか楽しみだけど、うーん…着物?まさかネ(^_^;) ・生産パズルランキング追加 に向けてスコアが表示されるようになりましたヨ☆ なんかスゴイ点数ですケドこれで普通ぐらいですネ(^_^;) この画面の後にルーレットが出てソコでリセットできるようですヨ☆ つまりたぶん厳選はできるかと!\_(・ω・`)ココ重要! ・ライバルミッション追加 すでに始まっちまってますヨw 毎日ランキング…orz 大事なことはこのイベントで最終的に手に入る武器はムラマサを凌ぐと書いてますケド、ムラカミには勝てないということ! 過度な期待をしてはいけませんヨ☆ ムラカミの生産も可能になったようですネ なんか大変みたい←雑w ・アチーブメント追加 ハウジング系が追加されましたヨ☆ 報酬は家具(絵)が多いですネ 家に帰るたびに出てた妖精がなくなってちょっと残念(´・_・`) あとはフレンドランキングとかあるみたいですケドまだみたいですネ☆ 大事なことの一つにアラシ斬撃等の連続攻撃系とくぎ使用時のドレインが999の制限つきで復活してますネ♪ 今日はちょっと急ぎぎみで紹介しましたケド、詳細はまた明日以降にー ほな!(* ̄▽ ̄)ノ~~ ▲上へ キラキラですわヨ☆のお話 ←前 セナ☆のワンフリR日和♪ - 過去ログ 次→ ライバル?のお話 トップページ セナ☆のワンフリR日和♪ - 過去ログ なんかいろいろキター!のお話
https://w.atwiki.jp/49895050/pages/85.html
セムリリ2 【「おやすみ」】 刻一刻と迫る、明日。今日はもう、あと数分。 それでも私は眠らない。一人きりの夜に怯えることはなくなった。 私を眠らせないのは、今必死でこの家へと向かっているただ一人の人。 私は目が覚めて、最初に言葉を交わすのがあの人であり。 目を閉じる間際、最後に言葉を交わすのがあの人であればいい。 それだけを待って、静かな部屋の中にいる。玄関から入ればすぐに見通せるソファで雑誌を広げるふりをして。 私は特別、五感が優れているとは思わない。第六感といわれる感覚も飛びぬけて優れているわけではない。 けれどあの人が、近づいてくる感覚は誰よりも敏感に察することができる。呼び合うように遠かったシグナルが近づくような、もとの形に戻ろうとするような動きを、感じる。 それが私とあの人をつなぐ糸であり、私とあの人を隔てる壁であることを、とっくの昔に知っていた。 がちゃん ドアノブをまわして表した姿は間違うことのない背の高い兄。 「…リリス? まだ起きてたのか」 「おかえりなさい」 「寝てても、いいんだぞ」 靴を脱いで、ソファまでやってきた兄は酩酊の様子はない。この家に帰るまでにはアルコールはどこかに飛ばしてしまう。 兄が理性を飛ばすところは見たことがない。 見せたくないから? 抑えているから? それとも単に酒豪なだけだろうか? 兄自身も気づいていないことだろうから、私は訊かない。 「つい、待っちゃうの。ごめんなさい」 「いや…俺も気をつける。あんまり遅くなると、おまえが寝坊してしまう」 兄はきっと、私が眠っているあいだに両親を失ったから意識のあるうちはぬくもりを求めているのだと未だに思っている。小さなころは確かにそうだった。もう、顔を覚えていない、私によく似ていたという母親のぬくもりが恋しくて夜は兄のベッドで眠っていたことがあった。とても、短い間だったけれど。 今考えれば、あれこそが私にとっての、至福の時間だったのかもしれない。 「帰るとき、電話する」 「ええ」 「今日は、もう寝ろ。俺はちょっと裁断したいデザインがあるから」 「兄さんも早めに寝てね」 「ああ、おやすみ」 午前零時。今日と言う日が始まってしまった。それでも最初に聞けたあの人の声、息、足音。最初に見られた姿、顔。 「おやすみなさい」 それを抱いて私はやっと眠ることができる。
https://w.atwiki.jp/yukue/pages/71.html
「僕の初めてのポケモンだ!よろしくね、エアームド!」と、 幼い頃の彼は、無邪気な笑顔で私にそう言った。 そして、成長した彼は今、冷たく私に言った。 幼い頃の彼は、初めてのポケモンだったという理由からか、 私をとても気に入ってくれた様だった。 学校に私を連れて行きたいと駄々を捏ね、親に叱られて泣きながら学校へ行ったこともあった。 家に帰ると一番に私に会いに着てくれた。 いつからか、私のこの鎧の様な体と翼は、彼を守る為にあると思っていた。 「へぇ、フカマルっていうんだ、コイツ。」 エアームドのおかげで捕まえられたんだよ、と嬉しそうに言っていたのはついこの間の様な気がする。 そのフカマルは最終進化を遂げ、立派なガブリアスへと成長していた。 そのガブリアスを誇らしそうに見つめたかと思うと、その後に、 「努力値が、個体値が・・・」と、小さく呟き、悲しそうに私を見つめた。 そして、今、 「ばいばい、エアームド。」 信じられなかった。昔から一緒にいたのに、 辛い事も嬉しい事も全て共に分かち合っていた筈なのに、 私が嘗ていた場所にはあのガブリアスがいて、気まずそうに私を見つめている。 彼が「努力値が・・・、個体値・・・性格・・」などと何かを私に説明している・・・? しかし、何一つ意味が分からなかった。最後に聞こえたのは、 「今日からコイツがエアームドの代わりに俺を守ってくれるから」 彼は、大切な思い出より、強さを選んだ。 今目の前にいる人は、私の知っている人ではない、そう判断した私は、 その鎧の様な翼を羽ばたかせ、空へと飛び立った。 地上から、私が知っている「彼」は今日姿を消した。 あれから何年も経った。私の鎧のような体と翼はもうボロボロだった。 私は初めて彼と出逢った場所へ住み着いていた。 此処が思い出の場所であろうと、彼が此処へ来ることが無いことを知っていた。 だけど、私は此処を離れることがいつまでも出来ずにいた。 遠い日のいつか、優しかった頃の彼が迎えに来てくれる様な気が、ずっとして。 作 初代スレ 772-773
https://w.atwiki.jp/chu2story/pages/39.html
第八章「誕生」 俺は危惧していた。 無論、俺の運命についてである。 俺は奴等、「組織」の壊滅を目的としている。 無論、俺の中に燃える正義に依る物である。 俺は、力を持った。 無論、俺が持ちたいと思った訳じゃない。 なんつってな。 あれから、もう一ヶ月くらい経つだろうか、警察の二人からも何の音沙汰もないし、実際の俺は気も抜けて、すっかり一高校生に戻っていた。 一度だけ日本政府から俺宛に一通の手紙が届いた。保険に入ってるかとか、死亡時の準備は出来ているかと言った、いかにもな内容だったが、俺はそれを親に見せずに焼却した。 俺は死なない。確信があったからである。 もう書き飽きた、何ともない日常だった。非日常への入り口は日常の中に、だ。 恒常的な出来事は、人間の脳には記憶されないらしい。俺は昨日の晩飯の事を思い出しながら家路についていた。 ああ、俺には姉がいる。おっとりお姉さんを絵に描いたようなおっとりだ。その割には何でも分かっている、不思議な女性だ。弟の俺が言うのもアレだが。 残念ながら、髪がピンクだったり、専属の庭師がいたりはしない。無論、幽霊でもない。 家に帰ると彼女(姉である。一応な。)が迎えてくれる。ニートな訳じゃないぞ。ただ、暇が多いだけだ。 「今日の晩ご飯は私が用意したのよ」 帰宅して、まだ午後になってから五時間しか経っていないというのに、姉は熱心に夕飯を勧めてきた。姉は料理が上手い。 論せずとも、今日の晩飯は非常に美味しい物だった。この楽しく、また微笑ましい(姉が)時間は、ふと付けたテレビによって有終を迎えた。 「ねえ、またこれ作ってもいいかなあ。ねえってば」 俺は答えなかった。テレビに熱中していたからである。バラエティなんかじゃないさ。 「緊急放送!繰り返します!現在、お台場ゆりかもめ、青海駅付近で未知の生物が激しく対抗しています!」 未だブラウン管のテレビに映るリポーターの奥に映る、非現実的な光景に、俺が、いや、姉以外の全世界が震撼しただろう。 新しい世界の誕生だった。 前のページ 次のページ
https://w.atwiki.jp/konashin/pages/262.html
泉家でダベってると思いねえ。 シン「なぁなぁこなた」 (=ω =.)「ん? どした」 シン「たまにお前らが言ってるやつなんだけどさ。なんだよその、えーっと、『つんでれ』ってのは」 (=ω =.)「ほほう。シンもそういう興味が出てくるお年頃なわけだね」 かがみ「!!!!(ビクゥ!)」 つかさ「お姉ちゃん、いきなりフリーズしてどうしたの?」 (=ω =.)「では教えて進ぜよう。例えば、一人の女子高生がいて、その子には気になる男子がいるとするよ?」 シン「ん、まあ、よくある話だな」 (=ω =.)「だけどその女の子は気になる男子の前だとついつい憎まれ口を叩いてしまうのだよ。 『べ、べつにあんたの事なんて何とも思ってないんだからねっ』とか 『勘違いしないでよね、わたしは(適当な苦しい言い訳)なだけなんだからっ』とか。ここまではいいかい?」 シン「いいけど。それだけだとその男子が可哀想だな」 かがみ「!!!!!(ジタバタ)」 つかさ「お姉ちゃん、いきなりベッドに突っ伏してどうしたの?」 (=ω =.)「ふふふ、シン。ツンデレの本領はここからだよ? 普段はそんなことしか言えない彼女だけど、実は家に帰ると 『もうっ、わたしのばかっ。あそこでもう少し素直になればよかったのに!』とか言いながら落ち込んだり、 『でも、あいつがもう少し強引にしてくれたら私だって勢いに乗れるのに……』とか言いながら自分の妄想に頬を染めてみたりするのだよ」 シン「ああ、なるほど。そのギャップがえーと、萌え、なわけだな――――ふうん。可愛いじゃないか」 かがみ「!!!!!!!!(ゴロゴロ)」 つかさ「お姉ちゃん、いきなり布団の上で転がってどうしたの?」 (=ω =.)「そうだろうそうだろう。だからシンももう少し女の子の発言の裏にある真意を…………」 シン「でも当事者の男にしてみればただの嫌な奴だよな」 かがみ「Σ(゚д゜)!!!!!!!!!!」 つかさ「お姉ちゃん、いきなり仮死状態になってどうしたの?」 (=ω =.)「ていうかたとえ話のまんまだったんだね、かがみ……」 前 戻る 次
https://w.atwiki.jp/konanrekishi/pages/106.html
野庭の赤ナス (野庭) bgsound むかし、野庭村は、人も少なく、さびしい村でした。雑木林が広がり、人々は、畑を中心に野菜を作って生活していました。 村の子どもたちは、いつも元気で、日がくれてやっと家に帰ると、みな真っ黒けでした。 「今日もね、うさぎを見つけたんだよ。ね」 「ぜったい、はさみうちにしてやろうと思ったのにさ、また逃げられちゃったよ」 「あいつら、はやいんだよなあ、うさぎ谷へ入ったら、あっという間さ」 うさぎ谷とは、うさぎがいっばいいる谷のことです。 子どもたちは、たっぷりと家の手伝いもしました。中でも、この家の末の弟は、なぜか、いそいそと畑に出ていきます。それは、真っ赤なナスが実っていたからです。 日本に、まだ外国の人があまりいなかったころ、横浜の港からたくさんの外国人が入ってきて、住みつくようになりました。 そして、西洋料理には欠かせない野菜を、このあたりでも作るように決められたのです。 畑仕事をしながら、末の弟は、そのめずらしい赤ナスに心をうばわれていました。どんな味なのか想像もつきません。 赤ナスは、緑色から、日に日に赤くなっていきます。けれども、父も母も、中華街で買ってもらう大事な作物だからと言って、食べさせてはくれませんでした。 他の西洋野菜も作られていましたが、何と言っても一番知りたいのは赤ナスの味でした。 ある日、とうとう、重そうにぶら下がっている赤ナスをもぎ取ると、ガプリ・・・。 「うぁっ」 口中に青臭い汁があふれました。あわてて吐き出しましたが、のどにも鼻の奥にも、そのみょうなにおいがはりついたかのようです。 目くばせしながら、弟の様子をこっそり見ていた二人の兄は、「やったぁ」と、大笑い。 弟は、初めての味にびっくりしたのでしょうか・・・。この弟だけでなく、二人の兄はもちろん、一度これをかじってみた者はだれも、二度と食べてみようとはしなかったそうです。 日本中のほとんどの人が、まだトマトを知らなかったころのことです。野庭村の人々は、いちはやく、その「赤ナス」と呼ばれていた「トマト」の、味見をしたんですね。
https://w.atwiki.jp/trpgken/pages/2726.html
◆トレーラー 霧はさらに、吐き気がするほど街を覆い尽くし、 奇怪な町は、悪意の怪奇に侵食されていく。 己が意思を以て強く進め、人々よ。 誰もこの、悲劇的で喜劇的なショーを止めることはできないのだから。 妖都怪蒸抄 伍之話 「The Show Must Go On」 燃ゆるは運命、蒸気が鳴らすは魂の鼓動 ◆ハンドアウト PC1 コネクション:さゆり 陸軍の暗躍を阻止し、突如現れた黒羽“だったもの”にさゆり――玄夜紅葉の身体を奪われてしまった。その後、一旦は向こうの世界“心界”へ行く方法を探るため、解散となった。 そんなあなたが一度、家に帰ると、心配した面持ちのさゆりが語り掛けてくる。……そんな彼女の日常を取り戻すには、やはりあの玉鋼に、今一度勝負をし勝つしかないのだ。 PC2 コネクション:日下部眞彩 喫茶「山小屋」にあなたが戻ると、マスターがあなたに話しかけてきた。もうそろそろ、この町も限界が近そうだ、と。確かに、気づいたら街を覆う霧が一層濃くなり、人々は惑い怯えているのが現状だ。これ以上被害が広がるようなら、マスターと言えど「自分が名乗り出てこれを収める」と言い出すかもしれない。その前に何としても確保しなければならない、マスターに代わる結界の核を。 PC3 コネクション:宛梨來海 ある日、あなたは夢を見た。そこには、あなたがこの町に来ることになったきっかけで、“神隠し”事件の被害者、宛梨來海がいた。なにやら必死に話しかけている様子の彼女。そちらへ耳を澄ませると――「こちらで待ってます」と、彼女は言っていた。 PC4 コネクション:玄夜楓 玄夜楓は、あなたの工房であなたを待ち続けている。自分で何もできない歯がゆさを噛み締めながら、しかし姉が無事戻ってくることを信じて。——彼らの平穏を取り戻すためには、やはりあの“心界”に向かうしかないだろう。 加えて、前回失踪してしまったというヤソメの人々も、証言からして向こうにいる可能性が高い。あなたは今一度、決意を胸にしたためるのだった。