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「もう嫌だ……なんでこんな事になっちゃったんだ!」 野比のび太は次々と起こった悲劇に泣き叫ぶ。 【ブルガルと名乗った男による殺し合い】の開催。 見せしめにされた富岳と呼ばれた男の死。 殺し合いの中、友達の出来杉に会えて喜んだのも束の間。 その出来杉により殺されて、気がついたら再び殺し合いに放り込まれ少女が見せしめにされる。 これらを僅か一、二時間の間で体験したのだ。 時に子供とは思えない勇気を発し、過酷な大冒険を何度もしてきたとはいえ元は気弱な少年。 この一連の出来事は彼から気力を奪うには充分すぎた。 ましてや今は周りに頼れる人物もいないのだ。 少年は一人、その場から動かずにただ震え続けていた。 だがしかし、そんなのび太の視界に突如見覚えのある青いロボットの姿が映る。 「ド、ドラえもん! 良かった、キミなら秘密道具でこんな殺し合いを止められるよね!」 のび太は頼れる人物の登場に一転笑顔になって走り寄った。 「何を言っている、のび太? 敵対していたこの俺にそんな事を頼むとはな」 しかしドラえもんは不愉快そうにのび太を振りほどく。 「何の事だか分からないよドラえもん! こんな時なんだからキミを頼るのは当然じゃないか!」 そんなドラえもんの様子に不安になりながらそう叫ぶのび太。 だが、ドラえもんは何の事だか分からないという言葉に尚更顔を怒りに歪め――― 「ふざけるな、ふざけるなよ、野比のび太」 「う、うわああぁぁぁああぁあぁああああぁあ!!!」 先の殺し合いで出来杉と会った時をなぞる様に、 のび太は知らずに地雷を踏みドラえもんに襲われる事となる。 しかし結果までは同じとは行かなかった。 「危ない野比!」 出来杉と同じように飛び道具を持っていたなら分からなかったが、 素手のドラえもんは体重を生かした体当たりをしてきた。 だからのび太へとドラえもんが衝突する前に第三者が割り込めたのだ。 129.3馬力もあるドラえもんのタックルを見事に受け止めてのび太を守ったのは、 担任である先生だった。 なんとか助かったのび太は安堵の息を吐き、ドラえもんへと理由を問う。 「一体どうしちゃったんだよドラえもん!」 「どうしちゃった……だと? どこまでも俺を虚仮にするつもりか! ロボットだからといって都合のいい時だけ俺を利用しようとしやがって!」 「!? 僕はそんなつもりは!」 ドラえもんの目からは自分はそう映っていたのか、とのび太は動揺をする。 「自分で何かをなそうとしない癖に直ぐに人を頼って、俺が何もしなけりゃ罵る。 俺はそんなお前が気に喰わねぇ!」 「野比、早く逃げなさい! そこの先生のデイパックにキメラの翼という移動アイテムが入っている、それで逃げるんだ!」 怒りからか益々増してくるドラえもんの力を一所懸命に抑えながら、先生はのび太へと叫ぶ。 「でもドラえもんが……それに先生も!」 「彼は先生がなんとかする! 野比、君にも守りたい人がいるだろう、だから行くんだ!」 「……分かりました、後はお願いします」 のび太は一瞬の迷いの後しずかの顔を思い浮かべ、頷く。 そして先生のデイパックからキメラの翼を取り出して空高く投げ、その場から飛び去っていった。 【一日目/深夜/不明】 【野比のび太@第二回アニメバトルロワイアル ブルガル主催ルート】 [時期]:10話『Doraemon/a victim of fate』で出来杉英才に殺された後 [状態] 精神疲弊 [所持] 不明@不明 [方針]基本方針:まだ決まってない 「くそっ、邪魔をするな!」 ドラえもんは飛び去っていくのび太を見て、八つ当たりのように先生を殴り飛ばす。 「ぐっ、邪魔をさせてもらおう野比の家のタヌキ。 大事な生徒に害を為すものを放っては置けない」 ぶっ飛ばされた先生は直ぐに起き上がると、 仕切りなおすようにドラえもんから間合いを取り構えた。 「ふん、貴様程度が俺を倒すというのか?」 「確かに野比を守りながらだったらきつかっただろう。 だが野比が逃げてくれた今、私は全力を出せる。 それに野比の前でお前を壊したくはなかったからな」 「馬鹿にしやがって!」 (守る為の殺しはフグ田さんとの戦いでやめると決意した。 だが明確な危機から野比達を守る為に、私は再び間違いを犯そう) 先生は全力で、向かってくるドラえもんを迎え撃った。 【一日目/深夜/栃木@テラカオスバトルロワイアル】 【先生@ドラえもん@テラカオスバトルロワイアル 一周目】 [時期]:256話『二つの決意』の直後 [状態] 健康 [所持] 無し [方針]基本方針:生徒達、特にのび太を守る 1:ドラえもんを破壊する 【ドラえもん@ニコニコ動画バトルロワイアル】 [時期]:17話『削除下克上』で日吉若に殺された後 [状態] 激怒 [所持] 不明@不明 [方針]基本方針:のび太を殺す 1:先生を殺す 【キメラの翼@ジャンプキャラ・バトルロワイアル】 先生@ドラえもん@テラカオスバトルロワイアル 一周目に支給される。 一度行ったことのある場所なら、行きたい場所を思い浮かべながら放るとその場所へ行ける。 ★パロロワ一口メモ★ 【ブルガルと名乗った男による殺し合い】 そんなロワは聞いた事がない人も多いと思うが、それもそのはず。 ぶっちゃけてしまうとキャプテンが立てたロワの一つ。 このキャプロワを潰す為に色々な書き手が才能の無駄遣いをしてくれた。 次々と死んでいく主人公達、そして惜しみないアイデアに当時は吹いたものである。 002:とある書き手の旗即折 投下順 004:今日のディアボロ GAME START 野比のび太@第二回アニ ブルガルルート 次話 GAME START ドラえもん@ニコ 次話 GAME START 先生@ドラえもん@カオス一周目 次話
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不快、苛立ち、嫌悪、憤怒。 言葉では到底言い表せぬ負の感情が綯い交ぜとなった顔で、無惨は宙を睨み上げている。 数十分前、地下空間から地上へと出た無惨は急ぎ行動に移った。 時間は有限、今こうしている間にも珠世に打たれた薬に肉体が蝕まれている。 鬼にしてやった恩を忘れ、産屋敷なんぞに協力した憎たらしい売女。 罵りの言葉は無数に浮かぶが口に出しても状況は一つとして好転せず。 放って置けば老化は取り返しの付かない所まで進行し、待ち受けるのは末期の患者の如き弱々しく惨めな最期。 人間という脆弱な殻を脱ぎ捨て、完璧な肉体を手に入れた自分がそのような末路を迎えるなど認めない。 故に一刻も早く手に入れねばならない、時を止める力を。 月が昇る今の時間帯は、余計な制限も無く動き回れる絶好の機会。 一時撤退を選んだとはいえ、あの金髪の男はまだそう遠くへは行っていない筈。 ならば急ぎ追い、その道程で誰が来ようと殺して進む。 力の差も理解出来ない愚図に掛ける情けは皆無、むしろ自分に余計な手を煩わせた罪を噛み締め死ねば良い。 生存欲求を脚力に乗せ駆け出し、数分と経たない内に出鼻を挫かれる羽目となった。 突如空中に浮かび上がった男の姿。 巨大モニターを通じた主催陣営の放送、無惨の知識には無い数百年以上先の技術。 未来の科学を目の当たりにしても無惨に動揺は無く、されど何も感じないという事にはならない。 檀黎斗。 冥界の魔王や、どこからともなく乱入した鎧武者にそう呼ばれた男。 どうやら話を聞くに黎斗こそが殺し合いの元凶らしい。 顰めっ面で見上げる無惨の内心は激しく荒れ狂い、下手をすれば憤死しかねない程。 あの男の一挙一動が癪に障る。 口から吐き出す糞のような言葉が鼓膜を刺激する度に、自分の耳を引き千切りたい衝動に駆られる。 何らかの力を手にし付け上がった屑が神を自称し、不愉快極まりない。 我こそが絶対だと信じて疑わない態度、ふざけているのか。 何の権利があってこちらに命令している。身の程を知る知能すら無い塵が。 黎斗が何を考え無惨を参加させたのかは容易く見当が付く。 この地にいるかもしれない鬼狩りどもや、その他大勢の人間を殺す狩人としての役目。 殺し合いと言う名の遊戯を効率良く進める手頃な駒。 怒りで顔に赤みが増す。 無惨は他者を殺すのに一切の躊躇を抱かない男だが、不要な殺しを積極的に行う性質でもない。 殺すのは絶望的に低い沸点により癇癪を引き起こした時か、食事や口封じなど必要に迫れた時のみだ。 平時においても見境なしに殺して回るような快楽殺人者では無いのである。 無惨からしたら無駄な労力を割いてまで有象無象を手に掛けねばならない状況へ追いやった黎斗に、怒りを抱くのは当然のこと。 そんなもの鬼狩りの連中でも呼んで、異常者同士勝手にやっていれば良いだろうに。 それ以前に黎斗ら主催者は無惨へ首輪を着けた、殺し合えと命令をした。 無惨は己を縛る存在を決して認めない。 余程の理由でも無い限り、無惨の中で黎斗達を生かす選択は存在しない。 だが怒りに身を任せる事が余りに多い無惨でも、それのみに囚われる愚は犯さなかった。 上空に浮かぶ主催者達のやり取りから重要と思わしき情報を見極める。 特に注視したのは銀の鎧武者が返り討ちに遭った光景。 黒い鎧らしきものを纏った黎斗に斬り掛かったかと思えば、瞬きの間に地へ伏していたのだ。 黎斗の攻撃を受けたのだとしても、肝心の攻撃を加えた瞬間が確認できない。 まるでその部分だけ綺麗さっぱり削られたかのよう。 この奇怪な現象の正体に、無惨は心当たりが一つある。 つい先ほど自分も味わった未知の能力、時間停止。 黎斗が攻撃した瞬間が確認できないのは当たり前だ、時を止めた世界を認識出来るのは止めた本人だけなのだろう。 となれば納得はいく。 金髪の男のような能力の持ち主ですら一参加者へと落とし込めるのか。 答えは主催者も同じ能力を持っているから、それだけだ。 尤も金髪の男と黎斗では時を止める方法そのものが恐らく違う。 金髪の男は傍らに出現させた人形の力で、男自身の能力で時を止める。 一方黎斗は銀の鎧武者を返り討ちにする直前、奇妙な腰巻きに触れていた。 つまり黎斗本人の能力ではなく、あの腰巻きに時を止める仕掛けが施されている可能性が高い。 違いはあれど時を止める力の持ち主二人の存在を確認できた訳だが、今優先するのは金髪の男の方。 何らかの術により大々的に存在を知らしめているとはいえ、黎斗の現在地は不明。 更に全く持って忌々しい限りだが、仮に今すぐ黎斗達の居場所が判明しても首輪がある以上即座には殺せない。 無惨が鬼であると知って尚も首輪を装着したのなら、無惨の生命力であろうと死に追いやる仕掛けが施されていると考えるのが自然。 何より今の無惨は薬の効果で生命力が衰退の一途を辿っている。 このままでは、太陽の光以外で死ぬのも有り得ないでは済まされない。 主催者への怒りを宿しつつも、自らの生還の為に必要となる情報を一つでも読み取ろうと視線は外さない。 そんな姿勢は、一瞬で崩される事となった。 『最後に敵キャラを紹介しよう』 鬼舞辻無惨は他の鬼を凌駕する驚異的な力を持つ。 本来辿る筈だった正史において、鬼殺隊が勝利を収められたのは珠世としのぶが共同で開発した薬があってこそ。 それが無ければ柱複数人、痣が発現した隊士複数掛かりであっても全滅という末路を迎えていた可能性は大いにある。 十二鬼月最強の戦力である黒死牟ですら、無惨には及ばない。 『このゲームは基本的に対人戦でNPCは出来る限りプレイヤーの命を奪わないように調整してあるが―――』 そんな無惨でも長きに渡り生にしがみついた中で、一度だけ圧倒的な恐怖を味わった事があった。 ただの一撃を入れる事も叶わず、そればかりか逃走に集中するしか無かった相手。 決して忘れはさせぬとばかりに付けられた傷痕は、今でも覆い隠した肉の奥で焼けるような痛みを訴えている。 だがその男は数百年前に死に、この世のどこにも存在しない。 鬼の無惨をして化け物と戦慄させる存在も、寿命と言う人間の限界からは逃れられなかった。 だからもう二度と、あの時の恐怖を味わう事は無い。 その筈だというのに。 『彼だけは別だ』 「――――――――」 数百年振りに蝕む、焦燥と恐怖。 札のような耳飾りが特徴的な男を見た今この時だけ、黎斗への怒りも忘れる衝撃に襲われた。 心臓が悲鳴にも似た鼓動を響かせ、細胞全てが異様に張り詰める。 黎斗が何か言っていたが耳に入らない。 ゲームに反抗的な参加者の戦意を煽り、とある二人へ揺さぶりを掛ける為に紹介した少女の存在すら意識の外だ。 磯野と呼ばれた男の喧しい宣言と同時に映像が消え、会場には静寂が戻る。 「――――っ!!!!!」 轟音。 アスファルトが砕け散り、地面に大きな破壊痕が生まれた。 衝動のままに腕を振るった無惨から余裕は完全に消え失せている。 直接目の前に現れたのではない、されど数百年前に直接対峙したからこそ分かる。 アレは本物、この身に消えぬ恐怖(いたみ)を刻み付けた化け物本人であると。 ふざけるなふざけるなふざけるな。 何故貴様はこの期に及んで私の前に現れる。 何故大人しく地の底で腐り果てない。 化け物が、貴様が存在するだけで世の理が狂う。 常に全身を移動し続ける脳が今後どうすべきかを模索し続ける。 あの化け物と同じ地にいながら、生き延びる為の方法を。 だが考えれば考える程、出て来る答えは自分の詰みを突き付けられるばかり。 まずこの手で始末するという選択肢は真っ先に外す。 肉体に問題の無い時でさえ抵抗すら許されずに斬られたのだ、薬の効果で弱体化を余儀なくされた今の自分では目も当てられない結果となるに違いない。 仮に薬を打たれてなかったとしても、向こうは分裂による逃走を間違いなく警戒している。 同じ手を二度も食らうような馬鹿なら、こうも焦ってなどいない。 潜伏し寿命で事切れるのを待ち続ける、これも不可能。 無惨がいるのは元いた日本ではなく、黎斗が用意した閉鎖空間。 数歩歩けば遭遇する程の狭さとは言わないが、数十年も隠れ続けられる場所でもない。 何よりそのような動きを主催者達が容認するとも思えない。 さっきの態度からして黎斗は殺し合いを一種の遊戯と捉えているように見受けられた。 であれば、他者ととの戦闘に発展せず隠れてやり過ごす真似は、盛り上がりに欠けるとして歓迎しないはず。 期待外れとして首輪を遠隔で爆破されるか、潜伏場所をあの男に伝えられる可能性は非常に高い。 何故自分の命が異常者の都合で左右されなければならない。 怒りなど異様に低い沸点のせいで数えきれないくらいに抱いて来たが、これ程までに屈辱と不快感を味わったのは初めてに思えた。 歯が全て砕けんばかりに噛み締め、されど諦観にだけは至らない。 考え続ける、どうすれば生きられるかを。 僅かな可能性を手繰り寄せ、ちっぽけな情報を組み立てていく。 「…………やはり、あの男の力が必要不可欠となるか」 出した結論は放送前と同じ、金髪の男を喰らい時を止める力を我が物とする。 耳飾りの男と同じ切羽詰まった問題として、無惨の肉体は現在進行形で急速に衰えているのだ。 例え数日間あの男との遭遇を免れても、解毒が完了しなければ寿命で消滅は避けられない。 加えて時を止める力さえ手に入れば、あの男を殺す事も現実味を帯びて来るだろう。 アレが無惨にすら反応を許さない速さで剣を振ろうと、時間そのものを止められては無意味。 尤も、それで確実に仕留められるとは無惨も絶対の自信を持って言える訳ではない。 時を止める間すら無く殺される、あの男相手ならそうなっても不思議は無いのだから。 もう一つ、微々たるものだが無惨にとって有利な事実があった。 耳飾りの男は姿こそ数百年前と同じ、しかし行動まであの頃とそっくりそのままではない。 聞き慣れない言葉を並べていたが分かる、あの男は黎斗の傀儡と化している。 つまり鬼狩りとして人間どもの命を守る為にではなく、無差別に牙を剥く剣鬼として存在する。 と言う事は、あの男は無惨のみならず全参加者にとっての敵であるのだ。 ならばあの男が無惨の元へ辿り着く前に、他の参加者達が足止め役となる。 当然有象無象が束になった所でアレを相手に勝利を奪えるとは思っていないが、それでも幾分かの時間稼ぎにはなるだろう。 その他の邪魔となる者は鬼狩りも含めて全て薙ぎ払う。 今後の方針を纏め終えるとすぐに金髪の男の追跡を再開する。 今は一分一秒が惜しい。 時を止める力を手に入れ、このふざけた茶番を生き延びた後は檀黎斗を殺す。 愚かにも自分に向けて神を名乗り屈辱を味合わせた罪、あの男自身の命で代償を支払わせねば気は済まなかった。 鬼舞辻無惨は己の生を投げ出さない。 その為に、何を犠牲にしようとも。 【F-3 市街地/一日目/深夜】 【鬼舞辻無惨@鬼滅の刃】 [状態]:健康、主催者への不快感(極大)、恐怖と焦燥感(大) [装備]: [道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3 [思考・状況]基本方針:誰であろうと殺す。 1:金髪の男(DIO、名前は知らない)を喰い殺し、時を止める力を手に入れる。 2:1が完了するまで耳飾りの剣士(縁壱)との接触は絶対に避ける。何時まで私に付き纏う気だ貴様は。 3:全てが終わったら檀黎斗を殺す。二度と私の前に姿を見せるな異常者が。 [備考] ※無限城決戦終盤からの参戦(寿命残り数日)。分裂不可。再生能力は今のところ健在。 024:未来への第一歩 投下順 026 Moving fast 心の時計、走らせ 時系列順 04 夜に駆ける 鬼舞辻無惨 055 鬼械戦線
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最初は夢だと思っていた。 街で触れ合う子供たちや郵便社の同僚が、風邪をひいたり体調を崩した時にたまに見ることがあるという変な夢なのだと。 数日前に"探し物"をしている途中から雨が降ってきたから、そうなんだろうなと漠然と考えていた。 しかし、首輪の爆発によって男の首と身体が離れ離れになり、視覚と嗅覚に新しい情報が入ってきて、"彼女"は理解する。 戦場で嗅きなれた血の匂い、崩れ落ちる首無しの身体、首があった場所から飛び散る臓物。 ―――今見ている光景は、夢ではなく現実で起きている事なのだと。 即座に防衛体制を取ろうと手足を動かそうとして、"彼女"はここで身体が動かせない事を知る。 その後もサングラスの男がルールを説明したり、悪魔の姿をした存在が話す無数の世界の話に耳を傾けながら、何か情報を得られないかと目を動かしていたが、顔を動かせない以上見える事は限られている。 そして、サングラスの男がデュエルの宣言を行うとき、"彼女"―――『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が最後に見たのは、見せしめで死んだ男の首であり、 自分自身の眼と何も見てない死者の眼と視線があった、気がした。 ▲ ▽ バトルロイヤル形式の決闘として今回使用される、四方を海に囲まれたフィールドの北西付近。 雪原と草原に挟まれたエリア周辺が、ヴァイオレット・エヴァーガーデンの初期配置された場所であった。 自身のおかれた状況を即座に理解した彼女は、この場所では狙撃の的になりかねないと身を隠す場所を求めテイバッグを持ち草原側に向かい、10分ほどで森に囲まれた木々を場所まで移動。 一時的な安全を確保した彼女は、テイバッグの中身を手袋をつけた手で探っていく。 このデュエルという名の殺し合いの前までに生活拠点にしていた街では、歩けばその美貌で人々が振り返ったとされる金髪碧眼の容姿をした少女は、今は顔色は優れない。 人が死ぬ所を見たことではなく、元の世界で彼女に起きた出来事が最大の理由であるが、自分に支給されたアイテムを確認している最中に、一瞬だが一段と険しくなる。 彼女が手にしたアイテムは、イングラムM10という名の小型の機関銃。 「人を……殺せる道具……」 ポツリと、ヴァイオレットが呟く。彼女にとって銃とはかつて馴染み深い道具であり、今は不快を感じる兵器であり、そして己自身であった。 ―――かつて、陸軍の女子少年兵として所属し、ギルベルト・ブーゲンビリア少佐の部下として各地で戦ったヴァイオレット。10代前半の少女とは思えない卓越した身体能力と「殺し」の才能で戦地を勝利に導き、敵を葬ってきた。 ―――その最終決戦で、自身は最終的に両腕を失い、同じく傷を負った少佐とは運ばれた病院の違いで離れ離れになる。 ―――その後、両腕は入院中に義手を得て、少佐と親友であったクラウディア・ホッジンズ中佐が保護者として退院、中佐が戦後立ち上げた郵便社にそのまま住み込みで働くことになる。 ―――郵便社の代筆業=自動手記人形(ドール)の仕事を紆余曲折ありながらこなしていき、人々との関わりを触れていくことで、彼女は初めて過去の自身を振り返り、心に生まれた罪悪感を知る。 ―――かつての自分がしてきた事は、どれだけの“いつか、きっと”を奪ったのではないのか? ―――多くの命を奪ってきたことで、自分自身が傷ついていてたくさんの火傷を負ったのでは? ―――少佐の武器でしかない自分が、自動手記人形(ドール)として人を結ぶ手紙を書くのか? ―――そして同時に、少佐は未帰還兵として扱われ、既に墓まで作られていたという事も、偶然知ってしまう。 ―――その現実を受け入れきれないヴァイオレットは、ギルベルト少佐を探すべくかつての戦地の跡に足を運び、瓦礫を漁り残っているものを探り日々を過ごしたが、ホッジンズ中佐の手によって郵便社に戻り―――今回のデュエルに参加者にされた。 前述した通り、ヴァイオレットはこの闘い自体は夢ではなく現実だと既に受け入れている。 彼女が一番懸念している事は、自分の首にはめられている首輪やこの島から脱出する方法ではなく、自分自身の事である。 人の気配もNPCモンスターの気配もない森の中で、闇に潜みつつ独り思考していく。 ー最後の一人になるまで戦えと言われた。 ーもう、誰も殺したくない。 ー帰らなければならない。社長やカトレア様がいる郵便社に。 ーそして、代筆を、手紙を書けるのか? ーこの、武器として人を殺めてきた私が? ーいや、もしかしたら皆もこの闘いに巻き込まれてるかもしれない。 ーその時は、皆を守るために、戦い、殺すのか? ーまた、誰かの…“いつか、きっと”を奪うのか? ー今の自分は、生きていて良いのだろうか? ヴァイオレットは答えの出ない自問自答を脳内で繰り返す。そうして時間は過ぎていくが、10分ほど経った頃に現状に思い出し、意識を引き戻す。 「とにかく、動きましょう……」 自分に言い聞かせるようにつぶやいたヴァイオレットは、持っていた銃をジッと見て、立ち上がり森から出て歩き始める。 《君は…生きて…自由になりなさい》 《心から……愛してる》 「少佐……、私は……」 歩いている最中に、力弱い声で少佐との戦地での最後の会話を思い出し、口にする。 そして少女は、何かにすがるように左手を無意識に胸に身に着けているエメラルドグリーンのブローチを握っていた。 【ヴァイオレット・エヴァーガーデン@ヴァイオレット・エヴァーガーデン(アニメ版)】 [状態]:精神疲労(中) [装備]:エメラルドグリーンのブローチ、イングラムM10@現実 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2 [思考・状況] 基本方針:元の世界(及びC.H郵便社)に戻る 1:参加者との接触を目指す 2:少佐……、私は…… [備考] 参戦時期は、アニメ8話Aパート~9話特殊EDより前の間です 【イングラムM10@現実】 ヴァイオレット・エヴァーガーデンに支給された。 1970年に作られた軍用サブマシンガン。32発分は装弾済みで、予備弾薬無し 漫画版バトロワで桐山和雄に支給された。ぱらららっ 【エメラルドグリーンのブローチ@ヴァイオレット・エヴァーガーデン(アニメ版)】 ヴァイオレット・エヴァーガーデンの所持品。支給品ではなく、衣類の一つとして没収されなかった "彼女"がヴァイオレット・エヴァーガーデンたりえる大切な一品
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140 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 12 02 24.33 ID UhvRSwIj0 すごくPCを殺したがってて、かと言ってデストラップやバランスギリギリのモンスを出すわけでもないという困がいた。 バランスが悪いと文句を言われるのが嫌だったからと後に語ったが、PCを殺したいあまり そのGMは色々な裁定をやたら厳しくした PC側のターンで不意打ちイベントを起こして、不意打ちして即動ける能力持ちの敵が動く=敵のターンになる という理屈でPC側のターンを丸々飛ばしたり SW2.0で回避ピンゾロした時に被害が大きくなる防御ファンブル表をあえて導入した上で、 ハウスルールとして回避判定放棄した時に防御ファンブルしたものとみなすルールや 攻撃魔法の抵抗ピンゾロでも防御ファンブル表を使う様ハウスルールにしたりとか さらにその上で、受けたダメージの一部を反射する能力を魔物に持たせ、魔物知識判定で見抜けないとした上で 集団で出てきてあえて防御ファンブル表を振りつつダメージ反射するとか あとは魔物データだろうと固定値を全てレーティング表に切り替えてクリティカルする様にしたりと 事故が起こる確率を高め、事故った時の被害が大きくなる様ハウスルールを整備する方針を固めた 何か信念として適正レベル帯の敵で戦いつつ、「事故ったんだからしょうがないよw」とPC殺しを正当化する姿勢が合わなさ過ぎて そしてそんなGMの言われるがままに「TRPGはそういうもんだ」と思い込み出していた他のPLの考えを俺のGMでは替えさせる事もできなかったので この前俺が鳥取を出て行った 141 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 12 33 14.15 ID 7VNv/wEu0 [1/2] もうそいつのPCだけそのルール利用して殺しまくっまえと言いたくなるな 145 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 14 03 53.18 ID /F3jVJA80 140 未必の故意って言葉を思い出した 146 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 14 08 40.80 ID 5VH/f1Ud0 [1/2] 事故で殺したいなら事故で死ぬシステムやればそのうち嫌でも死ぬと思うんだけどな それだと自尊心が満足出来ないのかね 147 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 14 14 16.66 ID ltAswjnzP 140 >不意打ちして即動ける能力持ちの敵が動く=敵のターンになる という理屈でPC側のターンを丸々飛ばしたり 一回報告あったきがするけど、別件だろうか・・・? 148 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 14 14 59.00 ID agsimhSt0 サタスペや墜落焦点でもやってりゃいいのに、何でわざわざSW2.0でやるかね 157 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 18 59 01.59 ID vS5vIZ+C0 [1/2] 敵や罠を危険にするとバランス悪いって言われる→じゃあ裁定とハウスルールを危険にしたらいいじゃない! そもそもそんな発想をしている時点でお察しです。 162 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 19 37 39.08 ID mY41dYwD0 死ぬのが当たり前のゲームだとPLも心構えができてるから、そうじゃないゲームで殺して凹んでる所に「あーあ、残念だったね(ニヤニヤ)」って追い打ちするのが目的なんだろ 163 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 19 47 23.10 ID 7VNv/wEu0 [2/2] 140の解決法ってどんなのがあるよ? GMやれるなら別のシステムで率先してGMやってそいつの卓拒否とか? 164 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 19 48 37.01 ID OuajuK6J0 そのGMが欲しいのはPC殺すことじゃなくてGM勝利でゲームを終わらせることだろ。復活やクローンがいるんじゃゲームが終わらん。 165 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 19 55 19.65 ID q26XY0wo0 というか、GM勝利の後の説教(偉大なるGM様のありがたいお言葉)がメインなんじゃね 166 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 20 10 26.00 ID vs+L6/Km0 [1/2] 163 PLやらせても「こんなヌルい遊びでは」と弁論大会始まるから放逐。 167 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 20 12 45.93 ID T63oLNRd0 [5/5] 163 そもそも報告者GMではPLの考え方を変えられなかったらしいから、卓拒否が成り立たないかも 168 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 20 37 37.82 ID TgDnU4940 [3/5] つまらんもの無理してやる義理もないのでさっさと他所でやる、だと思う スレ365
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同族殺しの口裂け女 01 私は、口裂け女。 日本でならトップレベルの、著名な都市伝説。 ……なのに、何故私はやられ役なのだろう。 100mを3秒で走る俊足。服に忍ばせた無数の凶器。それを扱う剛力。 そこに名をよく知られた事による補正がかかり、私の力はどう考えても最強の部類に入るはずなのに。 そこで、私は考えてみた。 雑魚キャラの条件とは、何か? やられ役の条件とは、何か? 考えて、考えて、考えて―――― ――――一つの結論に、達した。 「ねぇ……私、綺麗?」 だから私は、今日も狩り続ける。 私が、やられ役で無くなる為に。 どんどん、どんどん、殺していく。 「ふふ……同じ顔でこんな事を聞くのも、変よね」 雑魚が雑魚たる由縁は、数が多いせい。 私がやられ役なのは、数が多いせい。 つまり、私が「私」を倒し続れば、きっと……。 「『私』のために死んでね……口裂け女さん」 今日も私は、狩り続ける。 本当の私を、手に入れる為に。 【終】 表紙に戻る 次ページ
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第289話:誰が駒鳥殺したの? それは― 作:◆lmrmar5YFk 森を抜ける途中、数発の銃声と誰かの怒号が聞こえた。 恐ろしくてその場を足早に立ち去った祐巳には、だからそれが彼女を必死に探している哀川潤だとは分からなかった。 同じく、片一方の潤たちも自分たちが避難したビルのすぐ裏手を祐巳が通過した事に気づかなかった。 海岸からひたすら南下した祐巳は、幸い誰と遭うこともなく最初に子爵たちと別れた地点にまでたどり着いた。 ―尤もこの場合、幸運だったのは祐巳に遭わなかった他の参加者の方かもしれないが。 そこは、あまりに不自然な色に染められていた。赤赤赤。まるでテレビで見た赤い絨毯の様に、一面の赤。 初めは、その場に子爵が寝転んででもいるのかと思った。祐巳の目の前には、それほどに異様な量の血溜りが広がっていたから。 けれど近づけば、それが彼ではなくただのぶちまけられた血液だとは容易に分かった。 立ち上るむせ返るような血の臭いに、思わず広げた手で鼻を押さえる。また気分が悪くなりそうだ。 「どうして…」 確かこの辺りは子爵たちと別れた場所、すなわち例の傷ついた少女を寝かせておいた場所のはずだ。 その彼女の代わりに血の池があるという事は―。 祐巳は、思い当たった最悪の結論に目を見開き両手で肩を抱いた。ぶるぶると、寒くも無いのに身体が震える。 一体誰が。それに、子爵はどこに行ってしまったのだろう。見た目に反して紳士的なあの人が彼女を殺したとは考え難い。 けれど、ここにいないということはまさか…。 祐巳は思う。こんな状況の中で、少しでも良く接してくれた人は出来る限り信じていたいと。 誰かを嫌疑の目で見るのは、祐巳が最も嫌うことだから。 お馬鹿だ単純だとからかわれながらも、他人の言うことを決して疑わないのが自分だから。 けれど、本当にそれでいいの? 頭の中で、自問自答が繰り返される。 事実、開始直後にも信頼していた相手から襲われかけた。あの時の聖様の口元から覗いていた長い牙は忘れようにも忘れられない。 …吸血鬼。人の生き血を求めて徘徊する夜の闇の住人たち。 ファンタジーの世界で暮らしているわけでない自分でも、物語などでそれが恐ろしい存在なのだとは知っている。 ―いくら子爵が善い人に見えても、所詮は吸血鬼なんじゃ? 私に『食鬼人』についてを教えたのも、私と潤さんをあそこから離れさせるため? …あの人を喰らうのに、私たちの存在が邪魔だったから。 祐巳の脳裏に、赤黒く浮遊する血の塊が少女の身体に覆い被さって血を抜き取る姿が浮かぶ。 それは、鮮烈なイメージを伴って祐巳を襲った。 まさか、そんなことはない。子爵さんが自分に、そして瀕死だった彼女に向けた心配の言葉が偽物には思えない。あの人はきっと、そんな悪い人じゃない。 祐巳はぶんぶんと頭を左右に振ってその馬鹿げた想像を振り払った。 しかし、脳内で芽生えた小さな疑惑が完全に消えることは無く、そのため再度子爵を探し始めることはどうにも躊躇われた。 もし今子爵さんに会ったら、ポーカーフェイスが大の苦手な自分は、きっと恐れと不信の目で見てしまうだろう。 それは何よりも嫌だ。もしあの人が純粋に私を気にかけていたんだとしたら、そんな事は絶対にしたくない。 反対に悪人だったとしたら、そもそも一人で会うだけでも危険だ。 祐巳は子爵を探すことを止め、潤たちがいるはずの倉庫へと向かうことを決めた。 再び歩き出そうとして、しかしその足が数歩行ったところでふと止まる。祐巳はデイパックからロザリオを取り出し、両手できゅっと握り締めた。 目を閉じて膝をつくその姿は、先刻アメリアが死の淵で祈ったそれとどこか酷似していた。 (あなたは一体、どんな人だったの? 名前は? 年は?) 彼女について何も分からない、何も知らない。けれど一つだけ確実に言えるのは誰かに殺されていい人など居ないということ。 理不尽に命を奪われたのであろう彼女を、祐巳は心の奥から悼んだ。 目を開いた祐巳は、合わせた両手をゆっくりと離すと、今度こそ立ち止まることなくその場に広がる血溜りを後にした。 ―本来純白であるべきはずの自身のナース服が、その朱色の海と同じ色に染まっていたことには気づかずに。 【D-4/草原/一日目、10 30】 【福沢祐巳】 [状態]:看護婦 魔人化 記憶混濁 [装備]:保健室のロッカーに入っていた妙にえっちなナース服(血まみれ) ヴォッドのレザーコート [道具]:ロザリオ、デイパック(支給品入り) [思考]:お姉さま・潤さんに逢いたい みんなを守ってみせる 聖様を救う 食鬼人のことは秘密 子爵に対して疑念を抱く [補足]:自身がアメリアを殺したことに気づいていません ←BACK 目次へ(詳細版) NEXT→ 第288話 第289話 第290話 第255話 時系列順 第308話 第213話 福沢祐巳 第301話
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ゴブリン殺しのタリスマン [Talisman of Goblin Slaying] 概要 外見:Talisman 俗称: 入手:SAクエスト 「ブライトウィッスル家の生存者」 性能 重量:1 特効:ゴブリン 解説・用途 統制のエッセンスを集める時に適しています。 関連アイテム 武器ダメタリスマン マナコストタリスマン 魔術師の護符 コメント 名前 コメント
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ガレージに設置されている端末の画面を見つめる。 画面には、高火力の実弾兵器で構成された4脚ACが映っていた。 兄が使用していたAC『ブレイズウォール』 炎のような赤を身に纏い、炎のような激しい攻撃をお見舞いする。 まるで兄には似つかわしくない戦術。 だが、兄はこのACを最も使用していた。 「……兄さん。ごめん」 それだけ言って、雫はそのデータを消去した。 クレストより、新たな任務が舞い込んだ。 内容は『ミラージュ専属AC撃破』 ここ最近クレストとミラージュの対立がひどく、こういった任務が多々やってくる。 いつか戦争でも起こるのではないかと予感させていた。 それでも、やらなければいけない。 奴らを追う協力をしてもらっている分、しっかりと働かねばならないのだ。 「……私たちにもっと組織としての力があればなぁ……」 一応、あの時の同胞達が集って独立して活動してはいる。 だが一介の一般人では限界があるのが現実だ。 中にはあの事件を機にレイヴンになったものも少なくない。 雫もその一人である。 だが、それだけでどうにかなる問題ではない。 それにクレストの企業としてのメンツもある。 だからこそ、クレストの専属として動くのだ。 中にはクレストには所属せず、単独で活動しているレイヴンもいる。 向こうがちゃんと気をつけているのか、戦場で会うことはない。 もっとも、同胞の命を奪うようなことは考えていないが。 例えそれが、クレストの指令だとしても。 「さて……行きましょうか」 隣でコーヒーカップを片付けるエレンに声をかけ、立ち上がる。 クレストの本社ビルを出て、戦場へ向かう前の風を堪能する。 少し澱んだ、火薬と油の匂いを含む風。 ここ最近のミラージュの動向で、クレストの防衛機能は一層の向上を迫られた。 常に数機のACが徘徊し、敵襲に備えている。 「本当に……戦争と変わらないわね……」 現状を嘆きつつ、戦場へ向かった。 輸送機の中で資料をチェックする。 今回のターゲットに関する資料である。 「タンク型か……余裕ね」 大した自信である。 「あまり調子に乗ると、痛い目見るわよ」 すかさずエレンが釘を刺す。 本当に調子に乗るようなことはまずないと思うが、念のためだ。 「それに、新しい構成での初出撃なんだから。油断しないでね」 そう、これは構成を変更してからでは始めての出撃。 普段使い慣れていた物とは異なる物、それだけで世界は変わる。 「わかってるわよ」 本当にわかっているんだろうか……と内心思っていたりする。 「そろそろよ。準備して」 エレンがそう促すと、雫は資料を置き、立ち上がる。 AC搭乗口へ向かって歩き出すが、ふと足が止まる。 (……何も不安がることはない。きっと……勝てる……) 何事もなかったように、再び歩き出した。 コックピットに映し出される映像を、注意深く観察する。 『まもなく、作戦領域に到着します』 エレンがそう告げ、雫の集中力を向上させる。 映像の中央には、一機のACが映っていた。 (……あいつが……ターゲットね) 細かい武装は把握できないが、間違いなくタンク型のACである。 『敵AC、ハヌマーンを確認。撃破します』 単調なセリフと共に、雫のACは輸送機から放たれた。 そのままタンク型ACの前に降り立つ。 『何だ貴様!!まさか……騙して!!』 敵AC『ハヌマーン』のパイロット、白猿帝が明らかに動揺した様子で雫へ問う。 男の言い分など無視し、雫はそのブレードを振りかざした。 『残念だけど、死んでもらうわ』 それだけ告げ、一閃。 そして反撃を許す前に、素早く離脱する。 さながら剣の舞。 月光に映えるソードダンス。 完成された交響曲のように完璧な動きで、切り刻む。 『くそっ……!!まさかそんな!!』 白猿帝が必死に反撃するも、次々回避する。 完全に相手を翻弄し、優位に立つ。 しかし、そう上手くはいかないのが現実である。 『遠方より、高速で接近する敵反応を確認!!』 その声に、雫は素早く周辺を見やる。 確かに、砂埃を上げ接近する機体が確認できた。 『おぉ……アヌビス!!援護を頼む!!』 エレンが素早くデータの照合を開始する。 クレストのデータベースにアクセスし、ミラージュ専属ACの情報を引き出す。 『データが古すぎる……名前しか出てないわね』 それとも、最近ミラージュ専属となったレイヴンなのか。 どちらにせよ、情報があまりにも少なすぎた。 『敵AC、ジャッジメントを確認。撃破してください』 ここで退くわけには行かない。 雫も十分理解しているようで、二機のAC相手に果敢に挑みかかっていた。 (くっ……やはり二機相手にするのは厳しいか……) ブレードを決めようと一気に接近すると、もう一機が妨害する。 洗練されたチームワークで、逆に翻弄されることになった。 ライフルと実弾型EOを使用し、牽制する。 しかし、ブレードを狙いに行くことができなかった。 (まずい……このままじゃ……) 一瞬だけ、敗北を予想してしまう。 その考えをすぐに拭い去り、目の前の敵に集中する。 ジャッジメントに照準を合わせ、ライフルの銃口を向ける。 その途端、爆音と共にジャッジメントが視界から消え去った。 『なにっ……!!』 一瞬だったが、リニアキャノンが飛来したのがわかった。 すぐにその攻撃の主を探すため、周囲を見回す。 が、何も見当たらなかった。 『高速で接近する反応あり!!注意してください!!』 瞬間、レーダーに高速接近する機影が映る。 雫はすぐさま、その所属不明機を見据えた。 漆黒のボディ。 決して輝いてはいないが、とても存在感のあるAC。 (あいつは……一体……?) そう考えている間に、そのACはライフルを構えた。 『レイヴン、援護する。』 それだけ告げ、攻撃を開始した。 ジャッジメントへ向かって数発の弾丸を放ち、接近。 ブレードで斬り付け、OBで距離を離す。 その間に、雫はハヌマーンへと襲い掛かる。 『くそっ……増援なんて聞いてねぇぞ!!』 そりゃ当たり前の話である。 喚き散らしながら、白猿帝はひたすらに射撃する。 『こっちのセリフよ』 それだけ言い捨て、牽制しつつ接近。 そのまま補助ブースタを利用し一撃。 反撃の隙を与えることなく、的確に斬り付ける。 『残念だったわね』 最後の一撃を放ち、ハヌマーンは爆散した。 そこでジャッジメントの方を見ると、すでにあの謎のACが撃破していた。 (あの早さで……只者じゃないわね) 素性もわからないが、この場は本当に助かった。 雫は安易にクレストが寄越した増援だろうと考えていた。 (おかしい……クレストに連絡しても増援の話は出てないし……あのACは一体……) 戦闘に集中して雫には声が聞こえないとわかっていたので、エレンはずっと謎のACの調査に徹していた。 クレストのデータベースにアクセスしても見つからない。 本当に見たことがないAC。 (一体……何者……?) もう少しだけ調査を続けることにした。 『援護感謝するわ、レイヴン』 雫は謎の救援に感謝を告げ、その場を離れようと動き出す。 この時はただの増援だと信じて疑わなかった。 (まさか……あの噂……!?) エレンが真実に気が付く。 急いで雫に呼びかけた。 『避けて!!』 その声に、反射的に機体をスライドさせる。 ブレードの閃光が、一瞬視界の端をよぎった。 『……何を……!!』 ここで雫はあの噂を思い出す。 ここしばらくの活動こそほとんど耳に入らなかったが、つい数ヶ月前まで話題になっていた。 『貴様……レイヴン殺しか!!』 突然の増援として現れ、その場にいる全てのレイヴンを消し去る悪魔。 『ふん……おとなしく斬られていればいいものを……』 素早く後退し、リニアキャノンの銃口を向ける。 『ちっ!!』 ロックを外すために、素早く回避運動を開始。 まだ体勢が整っていないため、回避に専念するしか選択はなった。 (ほとんど弾薬も残ってない……このままじゃ……!!) 選択肢はブレードしか残っていなかった。 とにかく早急に体勢を立て直す。 回避と旋回を使い分け、上手く相手の横を取りながら回る。 しかし、まるで動きを読まれているかのようにそれを許さない敵AC。 (くそ……こいつ実力は本物だ……!!) 追いかけっこのように、お互いの位置を把握して動き回る。 一向に体勢の整わない雫と、一向に決め手を打ち込めない敵。 『足掻くな!!』 ミサイルに切り替え、数発射出。 回避運動をする雫に、さらにライフルで追撃を加え接近。 ブレードを構え、一閃。 数発の被弾を許すものの、ブレードを上手く回避し背後を取る。 『もらった!!』 ライフルを全て撃ちつくしブレードで追撃。 しかし、ブレードは掠るだけにとどまった。 『なかなか……!!』 OBで距離を離される。 その間に、打ちつくしたライフルをパージする。 (残るはブレードのみ……骨が折れそうね……) 今まで戦ってきたどんな相手よりも強い。 それだけはわかっていた。 (でも……やるしかない!!) 気合を入れ、相手に襲い掛かる。 猛獣の如き勢いで喰らい付いた。 全力の一閃。 難なく回避されるが、想定の範囲内。 素早く旋回、補助ブースターを使用しての急速離脱。 エネルギー残量に気を配りつつ、相手のロックオンサイトに入らないよう移動する。 『ふん……なかなかやるようだな』 OBを巧みに操り、距離と体勢を整える。 正確に距離を見極め、ライフルとミサイルを織り交ぜて攻撃。 時々ブレードを狙いに接近するなど、動きに隙はほとんどなかった。 しかし雫も劣らず、攻撃のほとんどを回避していく。 (……只者では……ないな) 実力を認めるしかなかった。 ことごとく避けられ、弾丸は空を斬って飛んでいく。 (だが……ここで負けるわけには行かない。……奴らを……レイヴンを根絶やしにするまでは!!) 動きが変化する。 とても正気の沙汰とは思えない、攻撃を受けることを前提とし、攻撃を当てるための動き。 簡単に言えば、突撃。 ライフルを撃ちながら急速に接近し、左腕のブレードを振りかざす。 『……!!』 標的をしっかりと見据え、左腕の動きを見る。 振りかざした瞬間に回避運動。 ブレードは、先ほどまで雫がいた空間を切り裂く。 『ちょこまかと……!!』 OBを利用し素早く離れ、向き直る。 雫が旋回し、奴をその目で捉えた時には、すでにリニアの銃口が向けられていた。 『落ちろ!!』 二、三発リニアを放つ。 それぞれの軌道を描き、着弾。 最後の一発が、雫のACを吹き飛ばす。 『くっ……!!』 安定性の悪さがこんなところで枷になる。 回避に自信があっただけに、自身も理解していた弱点だった。 よろめいた所に、追撃。 いつの間にか接近していた黒い機体が、オレンジの閃光でACを切り裂く。 『くぁっ……!!』 冷静に状況を判断し、一気に距離を離す。 しかし、それも許さずにOBで接近。 瞬間的に、恐怖が襲う。 (……このままじゃ!!) 視界の中で大きくなる黒いACに、絶望を見た。 あぁ……復讐も果たせぬまま、終わるのか。 瞬間、何かが途切れた。 突撃するACに対して、突撃。 『なにっ!!』 すると、一瞬だけ怯む。 その隙を突き、回り込み。 そのまま一閃。 (まるで人が変わったような……こいつ……やはり只者ではない) 体勢を立て直すため、うまく離脱。 しかし、それを飢えた野獣のように追いかける雫。 今までとは打って変わった動きに、エレンも戸惑っていた。 (私はあの時誓った……) テロ事件のことを思い出す。 ハンニバルに言われたことを思い出す。 色んな思いが、雫の中で交錯する。 『あいつを殺すまでは……私は死なない!!』 青い閃光が、黒いACを切り裂く。 その一撃には、確かな思いが乗せられていた。 右腕を切り落とし、さらに左腕を狙う。 相手も火が点いたのか、真っ向からブレードを狙う。 『貴様になど……負けるものかぁぁぁぁぁあああああ!!』 青とオレンジの閃光が入り混じる。 お互いがお互いを切り裂き、双方力なく大地に降り立った。 少しだけ距離を置いて、そのまま数秒。 『フッ……』 嘲笑うかのような、一息。 自分に対するものなのか、雫に対するものなのか。 そのまま少しだけ間があって、ゆっくりと尋ねた。 『貴様……名はなんと言う』 どこか上から見下ろすような言い草。 少しだけ気に食わなかったのが、なんとなく嫌ではなかった。 『……インペリアル』 内心まだ警戒はしていたが、大人しく名乗る。 今では、殺気をほとんど感じない。 『インペリアルか……覚えておこう』 それだけ言って、振り返る。 OBを発動させ、その場から去ろうとする。 『あんたの名前は?』 その声に、OBを止めた。 少しだけ逡巡し、こう答えた。 『ファントム……いつからかそう呼ばれている。……もっとも、ごく一部の人間ではあるが』 そう言い残し、OBでどこかへと去って行った。 流れる静寂。 雫はその場から動くことが出来なかった。 安心か、それとも他の何かか。 いずれにせよ、雫は何も考えられなかった。 絶望から逃げ切った、ある種の安堵。 絶望を打ち破った、ある種の喜び。 そして、言いようのない不完全燃焼の感覚。 『……ずく……。……応答して、雫』 ふと、通信が入る。 エレンが、先程からずっと呼びかけていたようだ。 『ごめん……今になってどっと疲れが……』 ACを動かす力も沸かなかった。 とてつもない負荷が脳を襲い、物事を考えることもままならない。 『……ACを回収するわ。……雫?』 返事はなかった。 その代わり、通信機越しに寝息が聞こえる。 (相当疲れてるみたいね……早く帰還しなきゃ) 輸送機のパイロットにACの回収を指示し、オペレーターとしての仕事を一旦終える。 通信機のヘッドセットを外し、一息つく。 (あのレイヴン……確かファントムって言ってた……。何者なのかしら……) どれだけ調べても詳細不明で、本当に謎に包まれた『幻』 今は考えることをやめ、クレストへの報告を始めた。 雫は、ACの中で夢を見ていた。 クレスト本社に着くと、雫は医務室へ運ばれていった。 別段重傷なわけではないが、ゆっくりと休ませる必要があったからだ。 ACの方は消耗が激しく、修理してからガレージへ送られることになった。 エレンは、ロビーの隅で待っていた。 「よう、お嬢ちゃん。何してんだい?」 聞き覚えのある声が、耳に届く。 どこか馴れ馴れしいその声は、間違いなくあの男だった。 「……ハンニバルさん。そっちこそ、何してるんですか?」 ここはクレスト本社だ、普通は専属レイヴンか社員しか来ることはない。 それに、格好があまりにも場違いすぎる。 グラサンに煙草を咥えて、ジャケットを羽織っている。 明らかに、浮いていた。 「新規パーツのテスト。俺ってば色んなパーツ使ってるから、企業からそんな依頼がよく来るんだよな」 パーツの開発援助にレイヴンが関わることは極普通のことである。 が、まさかそれがハンニバルも行っていることだとは思っていなかった。 おかしくないと言えばおかしくないのだが……如何せん。 (すごく……この人だけ空気がおかしい) 何度も言うが、明らかに浮いていた。 「じゃ、俺は仕事行ってくるわ。インペリアルによろしく伝えておいてくれ」 そういい残し、ハンニバルは仕事へ向かう。 諸々の事情を話し、いくつかの情報を頂いた。 話の最中に頂いたコーヒーを啜り、ほっと一息。 正直な話、エレンはハンニバルが苦手だった。 彼のテンションと言うのか、空気と言うのか。 とにかく、なんとなく苦手な部類に入る男だった。 (……いい人なのは、わかってるんだけどね……) それは、彼が女に甘い性格だからとも言える。 一つ溜め息をこぼし、雫の眠る医務室の方角を見た。 (……お疲れ様) 帰りには、雫の好きなケーキを買って帰ろう。
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登録日:2023/05/22 (月) 17 31 21 更新日:2024/06/12 Wed 19 41 38NEW! 所要時間:約 ? 分で読めます ▽タグ一覧 シリアスな笑い ジタバタすんじゃねぇや! 嘘を言うなっ! 桐生一馬 誓って殺しはやってません! 迷言 龍が如く 龍が如く0 「俺は誓って殺しはやってません」とは『龍が如く0 誓いの場所』の冒頭にて、後に伝説の龍となる主人公 桐生一馬が発した台詞である。 経緯 堂島組の下っ端だった頃の桐生はある日、神室町の路地裏で一人のサラリーマンを相手に借金の取り立ての仕事を行った。 その後に神室町のラーメン店で親友の錦山と食事を取っていた際、店内のテレビでとんでもないニュースを知る。 なんと、あのサラリーマンが路地裏で何者かによって射殺されたのだ。 呼び出しを受けすぐさま堂島組へ弁明に向かった桐生だったが、無実を訴えても幹部たちには何故か取り合って貰えない。 それどころかあれよあれよという間に殺人犯の濡れ衣を着せられ、全ての責任を被って警察に出頭するように命じられてしまう。 その後、錦山や柏木さんといった数少ない理解者と話を重ねたところ、彼の恩人でもある若頭の風間新太郎にも疑惑の目が向けられていることを知る。 風間を初めとする近しい者たちへの被害を最低限に食い止めるため、そして自力で事件の真相を暴くために、桐生は堂島組を離脱することを決意。 そして桐生は柏木さんたちの制止を振り切り、一人で堂島組事務所に向かう。 もはや彼は「組の意向に背いた反逆者」と見なされており、様々な罠や敵が襲いかかる。 それらを掻い潜りついに激闘を制した彼の前に、組長である堂島宗兵が姿を現わした。 お前…取り立てで相手ぶっ殺しちまったそうだな 馬鹿な真似しやがって すると、桐生はそれに対しこう弁解した。 そのことで 組長にお願いにあがりました 俺は誓って殺しはやってません ですが疑いがかかっている以上、組に迷惑をかけられません だから俺を…破門にしてください こう宣言すると桐生は堂島組長へ杯を返し、堂島組を破門されたのだった。 そして、この事件の真犯人を探し始める…… 追記・修正は組長へ杯を返し、破門されてからお願いします。 △メニュー 項目変更 -アニヲタWiki- ジタバタすんじゃねぇや! ……と、まぁこの「誓って殺しはやっていません」、上記の件までなら確かにシリアスかつ真っ当な発言ではある。 しかし、ファンからは彼をネタにするものとして有名になっている。 どういう事かというと、これまでのシリーズで彼を操作しているプレイヤー達はそれまで数々のバトルシーンを見てきているのだ。 それを振り返ると、この桐生一馬という男は 街中のチンピラやヤクザ相手にドスなどの短い刃物をグサッと突き刺し、その上から柄尻を蹴って胴体貫通させてド派手な流血シーンを引き起こす。 日本刀などで切り付けてやはりド派手な流血シーンを引き起こす。 拳銃やショットガンを至近距離で敵に発砲。 敵に自転車やバイク、挙句の果てには配電盤(!?)をぶつける。 投げ技で敵を脳天から地面に叩きつける。 相手を高いところからぶん投げる。 川や海にもぶん投げる。 店内での乱射への対応に、近くにいた店員を盾代わりにする。 カーチェイス中に車やヘリコプターを撃って爆発炎上。 ヤクザやヘリにロケットランチャー(『8』に至っては手榴弾を投げて迎撃)。 コンビニの電子レンジにチンピラの頭を突っ込ませて「温めよろしく!」 など、どう見ても明らかに致命傷になりうる攻撃ばかりをしている。 にもかかわらず、 俺は誓って殺しはやってません と発したため、嘘を言うなっ!とツッコミをいれずにはいられない迷台詞と化してしまったのだ。 なんなら、この台詞を言う場に来る道中でもヤクザを一人ビルの上階から突き落として来たばかりである。まあ生きてたんだけどさ フォローしておくと、この「誓って殺しはやっていない」はあくまで冒頭のサラリーマン射殺事件に対しての弁明である。 決して「自分の人生において人を死に至らしめるような行為は絶対にしない」という不殺主義を主張しているわけではない。 しかし「普段から敵に対してあれだけ危険行為をしている男が低頭平身に無罪を弁明する」という絵面のインパクトはあまりにも強かった。 結果としてこれ以降、動画サイトなどの同シリーズのプレイ動画やヒートアクションまとめなどにおいてこの台詞が大流行。 桐生をはじめとする主人公達が殺傷レベルのヒートアクションをやった反応として視聴者たちからネタに使われる事となってしまった。 略して「誓殺(ちかころ)」。 それ以前からヒートアクションの描写はツッコミ所ではあったのが、ゲームの世界だからと流されていた反動も強かったのだろう。 ただそもそも、この台詞が出た『0』の時系列は桐生が最も若い時である上にストーリー的にも序盤も序盤。 これまでのプレイヤーが見てきた桐生の数々の所業は殆ど“未来の出来事”ということになるので、別に不自然ではない。 仮に文字通り『0』からシリーズに入門して、その後の展開をまだ知らないようなプレイヤーならば自然に受け取れる筈である……多分。 前述のように戦闘シーンは何度か発生しているが、『0』における桐生の戦い方は以降のシリーズに比べれば若干おとなしいレベルで済んでいる。 が、それでもヒートアクションに関しては……まぁ一応敵も無事な様子は確認できるので特におかしな点ではない。 実際桐生も銃で数発撃たれた程度では死なないし、それどころか機銃掃射でハチの巣や狙撃で頭を撃ち抜かれたのに生存していたキャラも存在する。 やっぱりあの世界のチンピラやヤクザの生命力が強すぎるんじゃ…… ……しかし、後に「桐生は『龍が如く6』まで(=『0』~『5』までも含めて)本当に誰も殺していない」という設定が明言された。 これによりなおさらネタ扱いされる事に。 彼が手加減していたのか、それともあの世界の人の生命力が強すぎたのか…… 実際、スピンオフ作品である『OTE』ではゾンビ相手にもギリギリまで殺しは避け、最終的にその一線を超える際にも大きな葛藤と逡巡があったりした。 本当に(少なくとも彼の認識範囲内では)人を殺した事は無いのだろう。 『見参』?『維新』?時代背景の都合容赦なく殺しますが何か?まぁ彼らは桐生一馬本人では無いので…… 今更だが、初代では桐生さんは敵に囲まれた時に「死にてぇ奴だけ、かかって来い!!」と啖呵を切るシーンがある。カッコイイのは間違い無いのだが、有名なセリフで初代ではデモムービーにも収録されているので言い訳が出来ない。 また、こう言う桐生への返しとして阿波野大樹の「ジタバタすんじゃねぇや!」がよく使われている。 (もっともこの台詞は「誓って殺しはやってません」の直後のものではなく、堂島組長に会う前に行った阿波野の兄貴ら幹部との会話でのものである) 類似セリフ 俺はチャカなんて持ってません、素手で殴っただけです!!本当です!! 極道に戻れるとしたら、お前は人、殺せるの? 俺は女一人殺せん、最低な殺し屋や… 人を殺すっちゅうことはな…ごっつ怖い事なんじゃあ!! バットは人を殴るものじゃない 先に言っとくが俺は殺し屋じゃねぇ 編集・追記は誓って殺しをしない人にお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったならジタバタせずに……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] カーチェイスでのヘリ撃墜だけは言い訳しようがないと思うがこれでも殺害数0なんですよね…… -- 名無しさん (2023-05-22 17 54 51) 配電盤は冴島さんだからセーフ -- 名無しさん (2023-05-22 18 18 26) 死んでなくても一生ものの障害は残りそう ガードレールに背中から叩き込むやつとか -- 名無しさん (2023-05-22 18 21 31) 神室町の住人はムービー中とアドデック9以外じゃ死なないってそれ一番言われてるから -- 名無しさん (2023-05-22 18 57 33) ↑4 脱出を確認したんだろう、きっと -- 名無しさん (2023-05-22 19 01 24) 無印で蛇華の受付を盾代わりにしてましたよね? -- 名無しさん (2023-05-22 19 49 58) ↑5配電盤は壊し屋スタイルなら出来ちまうんだ -- 名無しさん (2023-05-22 20 09 14) これ身内ネタ項目扱いにならない?大丈夫? -- 名無しさん (2023-05-22 20 26 11) 維新では明確な殺意を持って一人殺してるな -- 名無しさん (2023-05-22 20 34 28) 誓って殺しはやってません(攻撃をヤクザカーに誤爆させられて拉致されるチンピラを見送りながら) -- 名無しさん (2023-05-22 20 52 00) ↑3 ゲーム内で見られるセリフについてのネタなんだから身内もクソもないでしょ -- 名無しさん (2023-05-22 21 06 05) ↑9命に別条はなかったという表現あるあるか -- 名無しさん (2023-05-22 21 20 55) 細かいけど「やっていません」じゃなくて「やってません」が正しい表記だから項目名も直した方がいいんじゃないかな -- 名無しさん (2023-05-22 21 28 19) はいはいちかころちかころ -- 名無しさん (2023-05-22 22 37 27) ちかころでネタにしてる分には良かったけど、公式不殺設定は蛇足だったかな、無理があるよ -- 名無しさん (2023-05-22 23 42 42) さすがに記憶が曖昧だけど、0の当該シーンは、確か「脱会を直談判するために堂島組長の所へ乗り込もうとする→それを阻止するために他のヤクザ達が襲いかかってくる→トイレで戦闘開始→ボコボコにした挙げ句、トイレの窓から敵を叩き落としてトドメを刺す(2~3階くらいの高さはある)→そんなことが起こった直後なのに『誓って殺しは~』発言」という流れだったはず。そりゃツッコミたくもなるわ。 -- 名無しさん (2023-05-22 23 58 05) 嘘を言うなっ!! -- 名無しさん (2023-05-23 01 00 33) 本文にもある通り、話の流れとしては何もおかしいセリフじゃないし「決して人殺しなんて(ひどいことは)しません」、という不殺宣言とかではないんだが、日頃の行いと語感の良さがあまりにもね… -- 名無しさん (2023-05-23 01 05 38) 人を殺すちゅうんはな……ごっつこわいもんなんじゃあ!(相手の頭を電柱に叩き込んでトドメまで刺しながら) -- 名無しさん (2023-05-23 01 44 25) 6まで誰も殺してないと言うけど、6で誰か殺してたかしら -- 名無しさん (2023-05-23 07 35 26) なお、神室町住人の証言によると、当該人物が乗り込んでいった高層ビルからは高確率で複数人の反社勢力の人間が窓や屋上から放り投げられる様子を目撃している模様。 -- 名無しさん (2023-05-23 09 02 30) チンピラですら耐久力半端ないからな、逆に桐生ちゃんとかレギュラーキャラの耐久力無さ過ぎだろ -- 名無しさん (2023-05-23 09 27 10) ↑8でも誰か殺してるってなったら何で罪に問われないのって話になるし、不殺じゃなきゃないで問題になるんじゃね -- 名無しさん (2023-05-23 09 44 21) 桐生なら相手に非があっても、殺したなら出頭しそうだしな -- 名無しさん (2023-05-23 09 55 11) まぁ、ヤクザチンピラだけじゃなくてくたびれたサラリーマンすら普通に立ってるし…… -- 名無しさん (2023-05-23 10 02 01) 投票ボタンで不覚にも笑った -- 名無しさん (2023-05-23 10 13 40) 維新とかでもあれだけ撃って斬っても生きてるし… -- 名無しさん (2023-05-23 10 40 05) 遥を誘拐したラウカーロンを倒しに横浜中華街の店に乗り込んだ時に店員を銃撃の盾にした桐生だがあれは撃ってきた方が99%悪いという事で -- 名無しさん (2023-05-23 12 57 05) 妄想の範疇で済んでるけど、ある意味桐生ちゃん以上にめちゃくちゃをやってる春日一行とかいう愛すべきバカ達 -- 名無しさん (2023-05-23 13 00 13) 話の流れは「取り立てで相手を殺したんだな」→「いや、殺したりなんかしてないです」だから、決して不殺主義を意味する言葉ではない。まぁ桐生ちゃん自身は主義とまでは言わなくてもなるべく殺らないだろうけどね。 -- 名無しさん (2023-05-23 19 40 26) キムタクが如くこと「JUDGE EYES」の八神先生も劇中の連続殺人犯より死傷者出してそう -- 名無しさん (2023-05-23 20 43 39) そもそも取り立てで相手殴りすぎ。真犯人が撲殺して死因が撲殺になってたら自信持って言えんだろこれ。 -- 名無しさん (2023-05-24 00 15 04) 殺しはやっていません。(過失致死は除く) -- 名無しさん (2023-05-24 09 03 58) この嫌疑を晴らすために生まれたのが「峰刺し」「峰落とし」「峰ロケットランチャー」といった概念である。ナルホドくんもビックリだな・・・ -- 名無しさん (2023-05-24 13 00 39) 公式が余計なこと言わなきゃ、独立項目じゃなく、桐生の項目に統合されてただろうな・・・ -- 名無しさん (2023-05-24 13 15 08) 桐生が使うロケットランチャーはドラえもんのこけおどし手投げ弾みたいなもんなんじゃね -- 名無しさん (2023-05-24 17 14 24) 目暮や土門ならブチ切れそうな台詞 -- 名無しさん (2023-05-25 12 20 08) ↑×6 老鬼、というか渋澤が桐生が捕まるような感じじゃなくてあえて桐生が絶対起こさないようなやり方にするよう依頼したんじゃねえかな、撲殺なら桐生があっさり捕まる可能性あって風間のおやっさん超えれないし久瀬の兄貴に順当に若頭移って終わりやし -- 名無しさん (2023-05-25 13 22 28) 嘘つきのバーゲンセールだよもう。 -- 名無しさん (2024-01-08 16 15 52) ↑7 それ込みで絶対自分ではないって確信あったからこその誓ってryなのかもしれない -- 名無しさん (2024-01-11 14 14 54) 桐生ちゃんの筋肉は公式で喧嘩のし過ぎ」らしいから、 -- 名無しさん (2024-02-27 00 38 07) 力加減間違えて人を殺してもおかしくない人生なんだよな -- 名無しさん (2024-02-27 00 39 24) 8の終盤の手榴弾投げてヘリ撃墜は…流石にあれは死んだだろ… -- 名無しさん (2024-03-01 08 21 57) 誓って殺しはやってません、相手が勝手に死んだだけです -- 名無しさん (2024-03-01 10 14 58) ×2 7外伝でもキャッスルから脱出する時に、奪った銃で鬼仁会の組員何人か射殺してる -- 名無しさん (2024-03-01 10 40 13) 8で一番の世界に桐生さん入門してたのでこれまでのどう見てもやっちゃってる描写が実は桐生さんの妄想の産物であった可能性がある… -- 名無しさん (2024-03-02 08 40 21) まぁ0とか6とかで「桐生一馬が殺しの一線を超える事」の重要性にあそこまで言及してんだからヤっちまった時は大々的にムービーとか流して確定させるでしょう… -- 名無しさん (2024-03-03 12 45 19) 「実は言ってない台詞」の「言ったことは言ったが意味が違う」枠に入りそう -- 名無しさん (2024-03-06 21 08 54) 桐生ちゃんが不殺設定なのは公式が勝手に言ってるだけやぞ -- 名無しさん (2024-06-05 08 37 07) そもそもカラの一坪の一件ですら「いや逸般人なら死んでてもおかしくないくらい殴ったり蹴ったりしてただろ」ってのがまた突っ込みどころだと思う。銃殺と聞くまでは自分でもやっちまった…って思ってたでしょあれ -- 名無しさん (2024-06-12 19 41 38) 名前 コメント
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549 通常の名無しさんの3倍2016/02/24(水) 23 01 22.20 ID jtEMZwABO キオ「ねえロラン兄さん」 ロラン「なんですかキオ?」 キオ「ドラゴンの首って喜ばれるのかな」 ロラン「えぇ!?」 キラ「深夜アニメの影響だねこりゃ」 ウッソ「GA○Eですねわかります」 スペドラ「首筋に悪寒が走ったぎゃ~」