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個人情報とは何か? 簡単に言うと、「個人が特定できる情報」全てです。 参考…wikipedia「個人情報」 住所氏名・電話番号・プロバイダメールアドレス等の単体で特定できる情報は勿論 生年月日・家族構成・職業・学科・学校名などの複合によって特定できる情報も入ります。 個人情報漏洩は、何が危険なのか 個人情報とプライバシー IPアドレスとユーザーエージェント(UA)について IPアドレスやユーザーエージェント(UA)は ネット利用時に、web管理者等に一定の情報を渡す仕組みであることから 個人の特定材料になるのではないかと気にする人が多いようです。 間違えやすいですが、IPアドレスやユーザーエージェント(UA)は インターネットの仕組上での「公開前提」なので、個人情報とは扱われません。 (詳しくは、用語集を参照してください) ただし、固定IPアドレスなど一部のケースでは、 IPが判明しないよう、慎重に行動することが必要な場合もあります。 IPアドレスを隠すためには、例として、以下のような手段が考えられます。 □特定の相手に接続する時用に、メインとはIPの異なるサブプロバイダと契約する □メールからの漏洩を防ぐために、IPが出ない設定のメールアドレスを取得する □プロキシを使用する 個人の自衛意識に合わせ、必要があれば検討してください。
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編集(管理者のみ) ホッブス 人間とは死によってのみ消滅する止むことのない欲望。 人間は本性上利己的な存在なので、自然状態においては各人の各人に対する戦争は避けられない。この戦争状態を脱するために必要な条件が「自然法」として与えられているので、理性がそれを見出し、人々がそれに基づいて社会契約を結んで主権者に権利を譲渡すれば、平和な社会に移行することが出来る。 情念…人を動かすもの。欲望と嫌悪を原動力とする。善悪はほぼ快不快と同一。 理性…推論力。 意志…最終的に決定される欲望あるいは嫌悪。理性は無関係。 自然状態…自然状態は混沌としすぎていて疲れるので、これから抜け出さなくてはならない。 自然権…人々が自分の命を守るために好きなように自分の力を使う自由。 自然法…理性がそこに見いだす指図。人々が自分の命に対して破壊的に振る舞うことや命を守るのに一番適切なことをしないことを禁ずる。 第一の自然法…各人は、その希望がある限り平和に向かって努力すべきである。だが、それができないときには、戦争によるあらゆる助けと利益を求めてよい。 第二の自然法…他の人々もそうする場合には、平和と自己防衛のためにそれが必要だと考えられる限り、あらゆるものに対する自分の権利をすすんで捨てるべきである。また、自分が他の人々に対して持つ自由は、他の人々が自分に対して持つことを自分がすすんで認めうる範囲で満足すべきである。 第三の自然法…自分が結んだ信約は履行すべし。他の人々もこの信約を守る保証がある限りにおいて。 社会契約… ヒューム 知覚…人間の心に起こる意志や思考を含めたすべてのもの。印象と観念からなる。 観念…印象の再現。 理性…推論すること。因果関係を見いだすこと。行為の決定に決定的には関与しない。 道徳は情念に基づくものなのだから真偽を問題とするような道徳的認識などそもそもありえない。 美徳…快適と有益のこと。自然的な美徳と人為的な美徳がある。 有益…長期的な快適。 正義…人為的な美徳。ルールを守る心。 社会黙約説…約束は暗黙のうちに為される。なぜなら、約束は守らなければならないという約束をすることはできないから。 共感…他人の情念についての観念を持つこと。一般性への萌芽が含まれている。 アインジヒトたちの考察 私の考察 約束は守らなければならないという約束をすることはできないこともないような気がするのだが、私の考えが足りないだけかもしれない。 私は次のようなことを考えた。約束という概念は人類の誰かが一番初めの約束をする前から人々が理解していてもよさそうである。 単に「ある約束を守る」ことと、「ある約束を守らなかった場合には罰則が与えられる社会に同意する」ことは違うように思う。ここで問題としている社会契約とは、自然権を主権者に譲渡することだが、それは平たく云えば「ある約束を守らなかった場合には罰則が与えられる社会に同意する」という刑法的な意味合いが強いと思う。 それで、まずは罰則まではない状態で、あるときは約束を守るし、あるときは約束を守らなかったりして、それぞれの選択において、自分の損得、相手の損得、気分や人間関係の変化など、お互いにどんな結果がもたらされるかを充分に経験する。そうすると、約束を破られた方の不利益が一方的に大きいことが皆の間で発見される。双方が約束を守ったときに得られたはずの利益を大きく下回ることも発見される。また、約束というと二人で取り交わす一対一の約束を想像しがちだが、社会生活の中では三人以上で取り交わす集団の約束も多くあり、寧ろその方が多いかもしれない。なぜなら、現実社会の大抵のことは、集団で成し遂げたものの方が、一人や二人で成し遂げたものよりも大きな価値をもっているからだ。聖徳太子がいた頃の世界観でいうなら、一人気ままにせいぜい隣近所の屋根の修繕をするぐらいの大工と、国家プロジェクトともいえる法隆寺建立チームに加わって働く大工では、後者の方が稼いでいる給料がかなり多そうだという話。個人や少数で成し遂げたものの方が高い価値を持つのは芸術的分野や発明や発見ぐらいなものである。そうすると、仮に人間の自然本来的な性質としては約束を守らない人と約束を守る人の数が半々ぐらいであるとしても、ある一つの社会集団の中においては人数やその創造価値やそれから得られた権威の上で約束を守る人間の方が圧倒的優位性を持つ。それにより、約束を破った者には罰則を、というさらなる約束が概ね約束を守る人の側から自然的に提案され、それに同意した方がたまには約束を破ってしまう人であってさえ概ね各人のメリットも多そうであると判断して皆が同意する、ということはありそうである。 と、ここまで考えてみたものの、現実的な経緯はこんなものでは全然なさそうだとふと思った。こうした市民の間の約束ではなくて、権力者や統治者の約束を考えてみたい。例えば、戦国時代の下克上といわれた世にあってさえ、それほど毎日毎日謀反が起きるわけではないのはなぜか、というような問題。ナンバー2がナンバー1を殺さないのはなぜか。 単なる言葉遊びのような気がしないでもない。約束は守らなくてもよいという約束をすることはできるか。という問いが思い浮かんだりもする。守らなくてもよいならそれはもう約束とは呼べないのではないか。さらにそれを約束するとはどういうことか。もう何でもいいんじゃないか。約束という言葉の意味の問題か。本来的には、約束と云った時点で、それは守ろうと意志される取り決めである。守ろうと意志されない取り決めのことを約束といったりしない。ただ、守ろうとしたけど結果的に守れなかった場合もある、というだけのことなのだ。あくまで本来的には。しかし、それに加えて、意図的に約束を守らない人が出てくる。始めから守るつもりなどなかったか途中で気が変わったのか、いずれにせよ意志して守らない者もいる。そうなると、約束とは、守ると意志されているはずの取り決め、ということだろうか。守らなくても特に刑罰はないけど出来るだけ守って下さいという程度の取り決めのことも約束とは云える気はする。 約束は暗黙的に行われるというよりは、始めから世界に存在する約束という概念、「守られると互いに意志されてる筈の取り決め」に約束と名付けている、と私には思える。さらに、別に、ここで問題としている社会契約というような意味の約束が人類で最初の約束である必要はない。従って、社会契約をあるときに明らかな意識化で取り結ぶのは可能だと私は思う。 囚人のジレンマは分かりにくいとして、戦線の話も載せてあるが、囚人も戦争もどちらも健全な社会からすれば否定的な事象なので、価値が転倒しているような感じがして、どうも心理を想像しにくい。囚人なら、相棒とは義兄弟の盃を酌み交わしたのかとか、出所した後の自分の年齢、つまり残りの人生の年数、自分が先に裏切ったとして、そこから相手の取り調べを打ち切るまでの時間、戦争なら、除隊までの年数や全体の戦局などが気になる。まあ言い掛かりだけどね。 抽象的に云えば、まず自分と相棒には何でもいいのだが、ある何らかの約束がある。 その約束が次のような状況のとき、どうなるかだ。 一.自分だけが裏切るときに一番得をし、 二.双方が誠実なときに二番目に得をする、 三.双方が裏切るときは損害を受け、 四.自分だけが誠実なとき最も馬鹿をみる。 一と四では天国と地獄ほどの差があり、このような千載一遇の好機であり修羅場は人生で幾度もない。 二の利益は日常の勤勉な人の利益とさして変わらない程度。 三の損害はその後勤勉なら数年で回復可能な程度。 相手もまた打算によって自分を裏切る可能性は十二分にある。つまり相手もまた充分に利己的な人間であるとする。 一と三の場合その利害によらず世間からの汚名は免れない。 ここで誠実な行為にも裏切りの行為にも、さしたる労力はいらないとする。 しかし、書いていて思ったが、裏切り行為が最大の価値を持つ以上、現実社会に例を探そうとしても泥棒などの否定的な事象しかないのかもしれない。 それから、思索的、功利考察的には相手と連絡が取れないことが面白みのミソだが、もしも映画や漫画なら、相手と話せる方が面白くなりそうだ。互いに嘘をつく可能性がある以上は相手と話せようが話せまいが関係ないのだが、もし話せるなら相手の心理を話術で誘導しながら自分が一を目指すに決まっている。そういう漫画は既にありそう。思いつかないけど。ジョジョとかカイジとか、読んだことはないけどデスノートとか。 普通に次のようなものでよいと思う。 編集(管理者のみ) 永井均「倫理とは何か―猫のアインジヒトの挑戦」(ちくま学芸文庫) .
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「集団ストーカーとは何か」 集団ストーカーの歴史と分析 集団ストーカー妄想の増殖 集団ストーカー概略 STOPSTALKER.JP 集団ストーカーとは何か?
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679 名前:名無し検定1級さん[sage] 投稿日:2013/04/26(金) 20 54 51.62 幹線の許容電流と過電流遮断機の定格電流の公式が覚えられん 電動機の大きさとか場合分けがごっちゃになるんだけど なんかいい覚え方ないかな 693 名前:名無し検定1級さん[sage] 投稿日:2013/04/26(金) 21 14 10.81 679 3IM+IHと2.5IWの小さいほう が ブレーカサイズIB。 IWを計算するために必要なのが、IMを1.1倍したり1.25倍したりする計算。 電流が大きくなると危ないからシビアにしましょうかで1.1倍(50A超)、 電流が小さいうちはこまけえことはいいんだよで1.25倍(50A以下)、 ってイメージして覚えた。 697 名前:名無し検定1級さん[sage] 投稿日:2013/04/26(金) 21 18 55.60 693 逆じゃね? 電流が小さいうちは危ないからシビアにしてる 700 名前:名無し検定1級さん[sage] 投稿日:2013/04/26(金) 21 26 33.81 697 違うよ! 50A以下は直入れが多いから1.25倍 50A超はスターデルタ始動だから1.1倍
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編集(管理者のみ) プラトン ノモス…法のように人為的に作られた制度。 ピュシス…自然本来のあり方。 ギュゲスの指輪…悪事を為しても決して露見しない魔法の指輪。 イデア…善、正義、美、そのもの。 二世界説…現実の世界=洞窟の世界 と イデアの世界=真実の世界 のこと。 エーロス…プラトンの思想は本質的に恋愛モデルであった。 グラウコンの挑戦…世間で道徳的に善いとされていることは、当人にとっては善いことではない。当人に本来的な意味でのメリットはない、ということ。 アリストテレス カテゴリー…善い人間と善い時刻では、善いの意味がまったく違う。 アレテー…器量。徳。 エウダイモニア…最高善。幸福。守護神(ダイモーン)の加護があること。客観的な善きことで、主観的な快楽ではない。 中庸…何事もほどほどが大事であるという、云ってしまえば当たり前の主張。「おとぼけ(ソクラテス)」と「はったり(プラトン)」の中庸でもある。 アクラシア…意志の弱さ。煙草は体に悪いと知っていながら、つい吸ってしまうといったこと。 正義…配分的正義と調整的正義。 配分的正義…イチローはいくらの年俸を貰うのが妥当か。 調整的正義…ものの値段。一度決まってしまった配分を修正するとき。 友愛…フィリア。アリストテレスは友愛モデル。友愛なしに正義はあり得ない。 テオリア…観照。アリストテレスの最高幸福。「見せる」ことを希求しない、純粋に「見る」だけの人生。神的な生活。 アインジヒトたちの考察 私の考察 プラトンのいうギュゲスの指輪について、多くの人は映画「ロード・オブ・ザ・リング」を連想するのかもしれないが、私はそれよりも映画「ノーカントリー」に出てくるアントン・シガーを連想する。アントン・シガーは、ギュゲスの指輪をはめた人とほぼ同じである。 映画の話になってしまうが少し書くと、よく、アントン・シガーを神的な、人間を超越した存在だと解釈している人がいるのだが、私は違うと思う。人間離れした肉体と精神を持っているが、やはり人間だと思う。なぜなら、彼はお金を稼ぐために殺し屋をしているからだ。単にビジネスのために殺し屋をしているのであって、殺しのための殺しをしているわけでもなければ、何か神的な観点から人間を恐怖に陥れたり、目に物言わせたりするために人々を殺しているわけではない。報復するためや、懲らしめるためでもない。だから彼は人々に何も問わない。問答する場面もいくつかあるが、本質的な意味においては、いずれの場面もアントン・シガーは答える側である。殺される人を前にして、許して欲しければこれからは行動を改めろだとか、悔悛しろだとか、懺悔しろだとか云わない。後の第四章に出てくるが、これは独我論者が自分が独我論者であることを他人に主張したりしないことに似ている。 それから、彼は単に死ぬのが恐いということ以上に、生きることに執着している。彼は死ぬことなど恐くないだろうが、生きることに執着している。怪我をすれば治すのだ。それも可能な限り念入りに。肉体は自分の商売道具でもある。体が資本だ。自暴自棄になったり、破滅的になったり、自分の命を粗末に扱ったりしない。そこが「ダークナイト」のジョーカーや「セブン」のジョン・ドゥと違うところである。ジョーカーやジョン・ドゥの語ることは犯罪哲学や殺人哲学だろうが、アントン・シガーの語ることは彼にとっての単に仕事哲学である。 お金を稼ぐに当たって邪魔なものを排除しているにすぎないのだ。アントン・シガーほどの強靱な肉体をもっている場合、そうするのが一番合理的だからである。金銭を目的として殺すのではないような台詞を吐く場面が二度あるが、それは自分の殺し屋としての脅威価値をより高く保つためにするのだと私は思う。自分の仕事に僅かでも楯突いたものは死ぬのだ、と自分の活動する裏世界に知らしめれば、次から邪魔する奴も減って仕事がやり易くなる。単にそれだけのために殺すのだ。 アントン・シガーは何も問わないが、作者のコーマック・マッカーシーからは強烈な問いかけを感じる。あなたはアントン・シガーを否定できますか、という問いかけを。 アントン・シガーは本書の第七章で言及される宮沢賢治「毒もみのすきな署長さん」の署長さんに似ている。 この時代の人のいう善は私たちがいうところの欲に近い。自分にとっての善だ。私たちは価値転倒が既に起きてしまっている世界で育っているので、その違いが分かるまでは、ここの文章の意味も分かりにくい。 農作物を育てるなど、他者との関係性なしに価値を生み出す行為は存在する。これは正しきことか。あるいは善悪の基準で測るのは筋違いのことなのか。 この時代の人たちにとって、善く生きるとは、充実した人生を生きる、といった意味が強かった。これは私にとって興味深い話である。 私はアリストテレスの友愛モデルにシンパシーを覚える。 友だちと遊ぶ。といった感覚がこの本ではまったく語られていないところが気になる。 こうした要素抜きで、本当に道徳のすべてを語れるのか分からない。 こうした要素抜きで語ることが高尚なのだと言いたげである。 友だちと遊ぶという感覚を考えてみる。仮に人類にとって友だちという概念ができたのが、ごく近代になってからだとしてもよい。 友だちと遊ぶのは楽しい。ここでいうのは、苛めるのが楽しいような友だちでなく、ごく対等な関係の友だちである。苛めて楽しむような友だちは、こちらが思っていても、向こうはこちらを友だちとは思っていまい。 対等な関係の友だちとは。 ものを貸したり貸してもらったり、あるときはこちらが助け、あるときは助けられ。 ゲームに興じて勝ったり負けたり。 そうした感覚に人間は楽しさを感ずるはずだ。多くの人は子どもの頃に経験したはずだ。 この感覚を、損得勘定に読み替えられるだろうか。 子どもの頃から、こいつと遊ぶのは面白いから、また明日も遊びたいから優しくしようとか、いつか自分の方が困った局面に陥るとも限らないから、今日は親切にしておこうなどと、利害関係を考慮してから親切にしたり優しくしたり助けたりするだろうか。 ただ楽しいから遊ぶ。それだけじゃないか。そんな中で、何かの拍子に相手が困っていたら、ふと手を差し伸べるだけではないだろうか。 ごく小さな子どもが友だちにプレゼントをあげるとき、後の損得を始めから考えてるだろうか。 小さな子どもが友だちからプレゼントを貰うとき、そこに打算を感じたりするだろうか。いや、小さな子どもである方が寧ろ、ごく素直に好意だけを感じ取るはずである。 無意識のうちに損得勘定を考えているのだと云えるだろうか。 仮に無意識だとしても、それを意識下に引き上げる必要があるのだろうか。 私はこれを損得勘定だとは思わない。なぜなら、本当に困った状態になれば、親が助けてくれることを子どもは知っているからだ。 おそらく、人間の良心は、子どもの頃に子ども社会でさまざまな経験をするうちに育まれるのだ。 困っている人がいたら助けよう、というのは、何も大人になってみたらそういう社会規範があったからそうしているのではない。 それよりも、子どもの頃にはごく自然にそう思えていたものが、大人になると薄れていくのだが、それでも心の片隅には消えずに残っているから、そうするのではなかろうか。 こうした感覚がまったく語られていないと先に書いてしまったが、これはアリストテレスの友愛に似ているかもしれない。コミュニタリアニズムとも似ているかもしれない。私の場合、共同体でなくても、友だちはひとりいればよいイメージだが。 大人になってからは友だちを作るのが難しいといわれるが、それはまさに他人を利害関係でしか見なくなりがちだからではなかろうか。 編集(管理者のみ) 永井均「倫理とは何か―猫のアインジヒトの挑戦」(ちくま学芸文庫) .
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初心者とは何か 初心者とは、その道に入ったばかりで右も左もわからない人のことを言う。 アイドレスで言うならばアイドレスの遊びかた、歩きかたを知らない者のことを初心者と定義する。 アイドレスの歩きかたを知らない者はだいたい爆発(大失敗)して心折れてやめていく。 つまり爆発しないように立ち回れるなら脱初心者と言っていいはずだ。 1、わからない時は聞く アイドレス・イズ・リアルという言葉がある。アイドレス世界を歩くには現実世界と同じ知識や能力や慎重さや行動力が必要なのだという言葉だ。でも萎縮する必要も無い。分からないことを知ったかぶりしない、間違ってたら素直にあやまって自分を修正する、質問して疑問を解消しようという姿勢を持てばいいのだ。そういう人はもはや初心者ではない。 もとから持っている知識の量はもちろん重要だが、それ以上にその知識を増やし、更新しようという意識のほうがアイドレスではより重要だし、強い。 2、舌禍事件に気をつけている 舌禍とは他人を怒らせて受けるわざわいのことだ。 アイドレスは人と人が会話する場面が非常に多く、またいろんな人がいるので恨みを買うことはままある。 これを避けるように言葉を選び、相手を見て発言し、慎重にしゃべることができるならばそれは初心者ではないだろう。 挨拶やお礼をちゃんと言う。忘れがちだがこれはとても大切なことで、人間関係では武器になる。まずはこれを使って信頼や信用を得よう。 信頼や信用が増えればアイドレス世界のなかで自分がやりたいことをよりしやすくなり、手が届く範囲も広がっていく。 もちろん目立たぬように引きこもる、縁の下の力持ちを目指すという遊びかたもあるけれど、それだって藩国メンバー(チームメイト)のそういったプレイスタイルへの理解が必要だ。 以上の2点を満たす場合、それは初心者とは呼べない。
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「涼宮ハ○ヒの微○」の作者を騙ろうとしたGなる人物。 その華々しき経歴を時系列ごとにまとめてみます。 10年来の荒らし 「微○」騒動から遡ること十年前、なんとGは既に荒らし行為を始めていました。 いくつかの個人サイトの掲示板に居座り、巨大組織のメンバー(笑)を名乗って迷惑な書き込みを繰り返していたようです。 また、他の人の発表していた二次創作を「あれは私の作品をパクったものだ」と罵倒する書き込みもしており、 どうやらこの頃から、二次創作をネタにして他人を攻撃するというGの行動パターンは始まっていたようです。 SS作者として 2010年頃からGは、mixiで自作SSシリーズの連載を始めました。 同じ作品を同時にパー速でも連載していましたが、連載当初から「読んでいる人はコメントを寄せてほしい」という旨の書き込みを再三しており、 それでもコメント数が増えないことに業を煮やしてか、最後は「ここではコメントが付かないから連載を辞める」という言葉を残し、 パー速を捨ててmixiのみの連載に切り替えたようです。 この際のGの書き込みが「レスのノルマ」という大変有名なコピペとなり、SS作者の痛さをネタにしたスレでは必ずといっていいほど引用されていますが、 G自身は、それは自分が書き込んだものではないと主張しています。 警察沙汰? 上記のSSを連載していた頃、Gは何らかの容疑で警察の捜査対象になったことがあると自己申告しています。 (外部には公言していませんが、mixi内で自らネタにしていたようです。) 詳細は不明ですが、起訴されず放免となったらしいことから、被害者に示談金を支払って釈放されたのではないかとも言われています。 「微○」騒動 事態の顛末を参照。 ニコニコ大百科 2013年頃から、ニコニコ大百科の公式作品記事において、その作品を元にしたGの二次創作作品へのリンクが貼られるようになりました。 その後、二次創作の紹介を公式作品の記事に貼るのはおかしいという指摘があって削除されています。 この記事を編集したのもGだろうと言われていますが、G自身は関与を否定しています。 twitter Gはtwitterでいくつかのネタbotを持っていますが、同種のネタを扱うbotとの衝突などトラブルが絶えないようです。 いわゆる荒らし行為には当てはまらないかもしれませんが、Gという人物の性質をよく表していますね。 (随時追記予定)
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本書を書いた時には、社会主義という言葉は、はっきりと、生産手段の国有化と、それによって可能になり、必要ともなる中央集権的経済計画化を意味していた。・・・今日において社会主義とは、もっぱら課税という手段を通じて広範囲な所得の再配分を行なうことを意味しており、また福祉国家という制度のことを意味するようになってきている。・・・この福祉国家という形態においては、本書で警告したような事態は、もっとゆっくりとした、間接的な、不完全な形でしか現れないだろう。けれども・・・究極的な結果はここで警告したようなものになっていくだろうと、私は確信するものである。 ~ F.A.ハイエク『隷従への道』(1944年)の1976年版への前書き 左派(the Left)・左翼(left wing)のまとめページ <目次> ■1.このページの目的 ■2.左派・左翼・アカとは何か◆辞書による説明1:「左派」 ◆辞書による説明2:「左翼」 ◆辞書による説明3:「アカ」 ◆(要約)左派には3種類ある ■3.極左(ultra-left)とは何か◆辞書による説明1:「共産主義」 ◆辞書による説明2:「マルクス主義」 ◆辞書による説明3:「弁証法的唯物論」 ◆辞書による説明4:「ヘーゲル主義・ヘーゲル哲学」 ■4.左翼(left-wing)とは何か◆辞書による説明1:「社会主義」 ◆辞書による説明2:「社会民主主義、社会民主制」 ◆辞書による説明3:「集産主義」 ■5.リベラル左派(liberal)とは何か◆辞書による説明1:「福祉国家」 ◆辞書による説明2:「リベラル」 ◆辞書による説明3:「J.ロールズ」 ◆辞書による説明4:「社会契約」 ◆辞書による説明5:「自然法」 ◆辞書による説明6:「人権」 ■6.左翼を生み出した思想◆辞書による説明1:「啓蒙思想」 ◆辞書による説明2:「理性主義(合理主義)」 ◆辞書による説明3:「決定論」 ◆辞書による説明4:「一元論」 ■7.まとめ(左派・左翼思想の系譜) ■8.参考:「自由」と「隷従」を分かつ西洋思想の2つの流れ ■9.参考図書 ■10.ご意見、情報提供 ■1.このページの目的 左派・左翼について、概念的な整理を行います。 ■2.左派・左翼・アカとは何か ◆辞書による説明1:「左派」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(leftの項)より全文翻訳 政治に関して、一般的に、①平等主義(egalitarianism)と、②政治的・経済的生活の主要な諸機構の人民または国家による管理(popular or state control of the major institutions of political and economic life)、とに結びついた政治的帯域(political spectrum)の一角。 この言葉は、フランス革命時の議会で、社会主義者の代表達が、議長席の左側に陣取った1790年代に由来する。 左派は、 ①富裕者や貴族階級のメンバーを含む伝統的なエリート達(traditional elites)の利益に対して敵意を持ち、 かつ、 ②労働者階級(working class)の利益に対して好意を持つ傾向がある。(プロレタリアートの項を見よ) 1 彼らは、社会福祉(social welfare)を政治の最重要目標とみる傾向がある。 2 社会主義(socialism)は、世界の殆どの国々で、左派の標準的なイデオロギーである。 3 共産主義(communism)は、いっそう急進的な左派のイデオロギーである。 (2) オックスフォード英語事典(leftの項)より抜粋翻訳 急進的(radical)、革新的(reforming)、または社会主義的(social)な見解を好む集団または政党。 (3) コウビルド英語事典(leftの項)より全文翻訳 社会主義の政治的理念を支持する人々を左派(the left)という。 彼らは、しばしば右派(the right)つまり資本主義と保守主義の政治的理念を支持する人々と対比される。 ◆辞書による説明2:「左翼」 (1) オックスフォード英語事典(left-wingの項)より抜粋翻訳 1 政党または政治体制のうち、急進的(radical)、革新的(reforming)、または社会主義的(social)な部分。 2 サッカー・ラグビー・ホッケーの競技場でチームの左側をいう。 (2) コウビルド英語事典(left-wingの項)より全文翻訳 1 左翼の人々は、社会主義的(socialism)に基礎を置く政治的理念を保持している。 2 人々の集団、特に政党としての左翼(the left wing)は、その他のメンバーに比較して社会主義により近い信条を持つメンバーによって構成されている。 ◆辞書による説明3:「アカ」 (1) オックスフォード英語事典(redの項)より抜粋翻訳 (インフォーマル)(主として軽蔑的に)①共産主義者、または②社会主義者(特に冷戦期にソ連邦に関して用いられた)。 「白(white ※注:反革命・王党派を表す色)」と対語である。 (2) コウビルド英語事典(redの項)より抜粋翻訳 貴方が、誰かが「アカ(a red or a Red)」であると言う時、貴方は、彼らが①共産主義者、または②社会主義者、または③左翼理念の持ち主、である事実を嫌悪(不承知 disapprove)しているのである。 ◆(要約)左派には3種類ある ※要約すると、左派には次の3種類がある。(ブリタニカ百科事典(leftの項)のピンク色部分、コウビルド英語事典(redの項)参照) 内容 キーワード 極左 共産主義(communism)即ち、いっそう急進的な左派のイデオロギーを支持する立場 ①共産主義、②マルクス主義、③弁証法的唯物論、④ヘーゲル主義 左翼 社会主義(socialism)即ち、左派の標準的なイデオロギーを支持する立場 ①社会主義、②社会民主主義(社会民主制)、③集産主義 リベラル左派 社会福祉(social welfare)を政治の最重要目標とする立場。左翼理念の持ち主 ①福祉国家、②リベラリズム、③J.ロールズ、④社会契約、⑤自然法、⑥人権 ※サイズが合わない場合は こちら をクリック ※政治的スタンス5分類・8分類について詳しくは 政治の基礎知識 参照。 ■3.極左(ultra-left)とは何か ◆辞書による説明1:「共産主義」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(communismの項)より全文翻訳 全ての資産の所有権は共同体にあり、その利益は各人の必要に応じて全員に分配される、と提唱する政治理論。 この理論は、主としてカール・マルクスとフリードリッヒ・エンゲルスの業績である。 彼らの『共産党宣言』(1848年)は、“プロレタリアート(無産階級、労働者階級)独裁”即ちマルクスの言う処の「社会主義」という過渡期について特記している。「共産主義」は最終段階であって、そこでは階級の区別だけでなく組織立った国家-マルクスによれば不可避的に抑圧の道具であるもの-すら克服されるという。 この(社会主義と共産主義の)区別は、間もなく見失われ、“共産主義者(という言葉)”は最終的なゴールよりも政党名に適用されるようになった。 ウラジミル・イリイチ・レーニンは、プロレタリアートは、共産主義(への道)を案内するプロの革命家を必要とするのだ、と主張した。(レーニン主義を見よ) ヨシフ・スターリン版の共産主義(スターリン主義を見よ)は、多くの点で全体主義と同義語となっている。 毛沢東は支那の共産主義革命で、都市のプロレタリアートよりも、貧農達を動員した。(毛沢東主義を見よ) 西欧共産主義(eurocommunism)はソ連邦の崩壊(1991年)によって支持者の殆どを喪失した。 「共産主義政党」「弁証法的唯物論」「第一インターナショナル」「第二インターナショナル」を見よ。 (2) オックスフォード英語事典(communismの項)より抜粋翻訳 全ての資産は共同体によって所有され、各人は各々の必要に応じて奉仕し、また受益する、とする社会機構に関する理念または制度。 最も身近な共産主義の形態は、1917年のロシア革命の後で樹立されたボルシェヴィキ(ソ連共産党の前身)である。そして、それは旧ソ連と東欧の同盟国、また1949年以降の支那、そしてキューバ、ベトナム、北朝鮮といった幾つかの発展途上国で実施された制度を表す言葉として理解されている。 共産主義の形態では、資本主義制度が打倒された後は、国家は衰退し消滅していくものとされている。 しかし実際には国家は共産主義社会のあらゆる局面を管理するものとして肥大化した。 東欧の共産主義は、①人々の経済的期待に沿うことに失敗したこと、②政治的生活の上で、もっと民主的な制度への移行、③ソ連邦を解体に導いた増大していくナショナリズム、を背景として1980年代末から1990年代初めにかけて崩壊した。 (3) コウビルド英語事典(communismの項)より全文翻訳 共産主義とは全ての人々は平等であり、労働者は生産手段を管理すべきだ、とする政治的信条である。(≠資本主義 capitalism) ◆辞書による説明2:「マルクス主義」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(marxismの項)より全文翻訳 カール・マルクスとフリードリッヒ・エンゲルスによって開発されたイデオロギーであり、社会経済的理論(socioeconomic theory)である。 共産主義の基本的イデオロギーであるそれ(マルクス主義)は、全ての人々は彼らの労働の果実を享受する資格を持つが、資本主義的経済体制つまり社会を二つの階級-①無産労働者(nonowning workers)と②不労所有者(nonworking owner)-に分化させる体制によって、そうすることが妨げられている、と捉えている。 マルクスはその帰結的状況を「疎外(alienation)」と呼んだ。そして彼らは労働者が自身の労務の果実を再取得する時、疎外は克服され、階層分化も消滅する、と言った。 歴史に関するマルクス主義理論は、階級闘争を歴史の駆動力と措定する。それは資本主義を、最も近時の最も決定的な歴史的段階-最も決定的とは、即ち、この段階においてプロレタリアートは遂に団結して立ち上がるだろうから-と考えている。 1848年の欧州の諸革命(※注:フランス2月革命に刺激を受けてドイツ連邦諸国やイタリア地域・オーストリア帝国の諸民族居住地などで多発した自由主義・国民主義運動「諸国民の春」のこと)の失敗と、実践的であるよりは分析的な方向性を持つマルクス主義理論を精巧化させる必要性の増大は、レーニン主義や毛沢東主義などの(より実践的な理論の)採用を導いた。20世紀末期のソ連邦の崩壊と、支那による自由市場経済の多くの要素の採用は、マルクス主義が妥当性を持つ経済的・政治的理論としては終了したことを刻印したように思われる。しかしながらマルクス主義は、①市場資本主義への批判、②歴史的変化の理論、としての関心を持たれ続けている。 「共産党宣言」「弁証法的唯物論」「社会主義」「スターリン主義」「トロツキー主義」を見よ。 (2) オックスフォード英語事典(marxismの項)より抜粋翻訳 カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスによる政治的・経済的理論であり、後に彼らの追随者によって共産主義の基礎を形成するために発展させられたもの。 マルクス主義の核心は、経済的諸要因によって社会変化を説明する点にある。 マルクス主義によれば、生産手段は、政治的・思想的な上部構造に影響を及ぼしそれらを決定する経済的基盤を提供する。 マルクスとエンゲルスは、プロレタリアートによって資本家が革命的打倒を受けること、そして究極的には無階級の共産社会が達成される、と予言した。 (3) コウビルド英語事典(marxismの項)より全文翻訳 マルクス主義とは、カール・マルクスの著作に基礎を置く政治的意思であり、相違する社会階級間の闘争の重要性を指摘するものである。 ◆辞書による説明3:「弁証法的唯物論」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(dialectical materialismの項)より全文翻訳 カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの著作を通じて、そして後にはゲオルグ・プレハノフ、ウラジミル・イリイチ・レーニン、ヨシフ・スターリンによって表明された哲学的アプローチであり、共産主義の公式的な哲学である。 ヘーゲル哲学から借用されたその核心的教義は、あらゆる歴史上の生成・変化・発展は相容れない2つの対照物の闘争の帰結である、とする点である(哲学用語で言うと、テーゼはアンチ・テーゼと対立し、その結果、ジン・テーゼ(総合)に帰結する、ということ)。 特に階級間闘争-片方に資本家と土地所有階級あり、他方に無産労働者階級と貧農がある、その両者の闘争-が歴史の大動力を生み出す。 史的弁証法の法則は非常に強力であり、個々の指導者達はせいぜい歴史の結果(little historical consequence)に過ぎない。 (弁証法的唯物論は)起源としては主として社会的・経済的・政治的領域で作用するものとして構想されたのだが、20世紀にはその原理は科学の領域にまで拡張され、ソ連邦の科学に主要な影響を及ぼした。 マルクスとエンゲルスは彼らの哲学的見解を、主として論証法(polemics)と簡易な歴史研究の一連の流れとして表明したのであり、そこには弁証法的唯物論の組織だった主題提示(exposition 詳細な解説)は示されていない。 (2) オックスフォード英語事典(dialectical materialismの項)より抜粋翻訳 マルクス主義理論(ソヴィエトの共産主義者の公認思想として採用された)であり、政治的・歴史的事件は社会的諸力の闘争の帰結であって、かつ、論理的な諸矛盾とそれらの解決の連続物と解釈される、とするもの。 闘争は物質的必要によってもたらされる、とみなされる。 ◆辞書による説明4:「ヘーゲル主義・ヘーゲル哲学」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(hegelianismの項)より全文翻訳 G.W.F.ヘーゲルの思想体系から発展した多様な思想運動。4段階に識別できる。 1 最初の段階は、1827-50年の期間のドイツにおけるヘーゲル学派によって構成されている。学派は3つの流れに分岐している。 1. 右派または「旧ヘーゲル学派」は、①福音主義的正統信仰(evangelical orthodoxy)と②保守的政治方針(conservative political policy)とに対するヘーゲル哲学の適合性を持ち上げることに注力した。 2. 左派または「青年ヘーゲル学派」はヘーゲルの理性と現実との一体化(への志向)を革命的文脈で解釈した。 3. 中央派は、ヘーゲルの体系をその起源と趣旨に立ち返って解釈することを好んだ。 2 第二段階(1850-1904)は、通常、新ヘーゲル学派と呼ばれており、中央派の業績が優勢な役割を演じた。 3 ヴィルヘルム・ディルタイがヘーゲルの青年期の未公開の作品を20世紀初めに発見した後、ドイツでは更に別の潮流が起こった。この第三段階、即ちヘーゲル・ルネッサンスはヘーゲル哲学の起源に関する再構成に重点が置かれた。 4 第二次世界大戦後の第四段階において、欧州でのマルクス主義研究の再興は、マルクス主義に対するヘーゲルの遺産(the Hegelian heritage for Marxism)の真価を最終的に前面に押し出した。 (2) オックスフォード英語事典(Hegelの項)より抜粋翻訳 ゲオルグ・ヴィルヘルム・フリードリッヒ(1770-1831)。ドイツ人哲学者。 『論理学』(1812-16年)でヘーゲルは弁証法的理由付けの3段階のプロセスを描き出した。それはマルクスが彼の弁証法的唯物論の基礎としたものである。 ヘーゲルは、①歴史・②理念の進化・③人間の意識、は全て何らかの絶対者(the Absolute)または唯一神(God)が自身を認識していく観念的・弁証法的プロセスを通じて展開される、と信じた。 ■4.左翼(left-wing)とは何か ◆辞書による説明1:「社会主義」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(socialismの項)より全文翻訳 ①私的所有(private property)と②所得分配(distribution of income)は、社会的管理に従属する(subject to social control)とする社会的有機体の体制(system of social organization)のこと。 「社会的管理(social control)」という言葉は広く多義的に解釈することが可能であるため、社会主義は、 1 国家主義者(statist)から自由至上主義者(libertarian)まで、また、 2 マルクス主義者(Marxist)からリベラル左派(liberal)までの範囲に及ぶ。 この言葉は最初、メンバー全員の精神的・肉体的な安寧幸福のために非競争的な労働に従事する人々の強制的ではない共同体を強調したシャルル・フーリエ、アンリ・ド・サン=シモン、ロバート・オーウェンらの信条を描写するために用いられた。(「空想的社会主義 utopian socialism」を見よ) カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスは、社会主義を資本主義から共産主義への過渡期の段階と認識し、彼らが(フーリエ、サン=シモン、オーウェンらの)社会主義の諸運動の中で有益であることを発見した内容を、彼らの“科学的社会主義(scientific socialism)”を開発するのに流用した。 20世紀においてソ連邦は厳格な中央集権的社会主義の第一の模範であったが、その一方で、スェーデンとデンマークは非共産主義の社会主義で著名だった。 「集産主義」「共同体主義」「社会民主主義(社会民主制)」を見よ。 (2) オックスフォード英語事典(socialismの項)より抜粋翻訳 1 社会的有機体に関する政治的・経済的理論(a political and economical theory of social organization)であり、①生産・②分配・③交換の手段は、その全体を共同体によって所有されるか規制されるべきだ、と提唱するもの。 2 その理論に基づく政策またはその実行のこと。 3 (マルクス主義理論では)資本主義の打倒と、共産主義の実現の間の過渡的な社会状態。 「社会主義」という言葉は、無政府主義(anarchism)・ソ連邦の共産主義・社会民主主義(social democracy 社会民主制)という大きく隔たった複数の立場を記述するのに使用されてきた。しかしそれは、経済市場での無制限の労働に対する反対(という立場)を必然的に含意している。 19世紀末以来、殆どの欧州諸国で興起している社会主義の諸政党は一般に、社会民主制(social democracy)に傾斜している。 (3) コウビルド英語事典(socialismの項)より全文翻訳 社会主義とは、全ての人々が国家の富から利益を享受する平等な機会を持つ体制を創出すること、を一般的な目的とする左翼的な政治原則の一つの組み合わせである(a set of left-wing political principles) 社会主義の下では、国家の主要な産業は通常、国家によって所有される。 ◆辞書による説明2:「社会民主主義、社会民主制」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(social democracyの項)より全文翻訳 確立されている政治的プロセスを用いて、資本主義から社会主義への社会の平和的な進化的移行(a peaceful, evolutionary transition of society from Capitalism to Socialism)を唱導する政治的イデオロギー(political ideology) それはマルクス主義の唱導する社会革命(social revolution)を拒絶する。 社会民主主義は、1870年代のドイツの政治運動として始まった。 エドゥアルド・ベルンシュタインは1899年に、資本主義はカール・マルクスが、その中に見出した弱点(失業や過剰生産を含む)の多くを克服しつつあり、普通選挙は平和裏に社会主義的な政府を導くだろう、と論じた。 1945年以降、社会-民主的な諸政府(social-democratic governments)が、西ドイツ(「社会民主党」を見よ)・スェーデン・英国(労働党の下に)で政権を握った。 社会-民主的思考(social-democratic thought)は、次第に、(国家所有でなくとも)国家による規制が、①経済成長と②所得の公平な分配を確実に行う上で十分である、と見なすようになった。 (2) オックスフォード英語事典(social democracyの項)より抜粋翻訳 民主的手段によって達成される政治の社会主義体制(a socialist system of government) (3) コウビルド英語事典(social democracyの項)より全文翻訳 1 社会民主制(social democracy)とは、①社会的公正(social justice)と②平等(equality)は市場経済の枠内で達成可能である、とする政治体制(a political system)である。 2 社会民主国(a social democracy)とは、社会民主制が存在する国家のことである。 ◆辞書による説明3:「集産主義」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(collectivismの項)より全文翻訳 個々人が所属するグループ(例えば、国家・国民・民族集団・社会階級)に、中心的な重要性を帰属させるあらゆるタイプの社会的組織(social organization)。 集産主義は、おそらく個人主義(individualism)と対照的である。 ジャン-ジャック・ルソーは、近代において最初に集産主義を論述した思想家である(1762年(『社会契約論』))。 カール・マルクスは、19世紀における最も強力な集産主義の唱道者であった。 共産主義、ファシズム、社会主義は、おそらく全て集産主義的システムと呼ぶのが相応しい。 共同体主義(communitarianism)、キブツ、モシャヴを参照の事 (2) オックスフォード英語事典(collectivismの項)より抜粋翻訳 1 各々の個人が所属する集団に、個人を超える優先権を付与する行為形態または原理。 2 国家(state)または人民(people)による土地(land)及び生産手段(means of production)の所有を意味する政治的原理またはシステム。 (3) コウビルド英語事典(collectivismの項)より全文翻訳 集散主義とは、国家の産業とサービスは国家(state)または国家の全ての人民(all people in a country)によって所有され、管理されるべきだ、とする政治的信条である。社会主義・共産主義はともに集産主義の一形態である。 ■5.リベラル左派(liberal)とは何か ◆辞書による説明1:「福祉国家」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(welfare stateの項)より全文翻訳 国家が、市民達の経済的・社会的な安寧幸福(the economic and social well-being of the citizens)の保護と促進に関して、鍵となる役割を演じる、とする政治的概念(concept of government) (福祉国家が)基礎を置く原則は、①機会の平等、②富の公平な分配、③良好な生活の最小限の用意が欠落している人々に対する公的責任、である。 この言葉は、多様な経済的・社会的有機体の形態に対して用いることが出来る。 福祉国家の基本的な提供物の一つは社会保険である。それは恩恵が大いに必要とされる時節に供給されることを目的としている(例:老齢・疾病・失業) 福祉国家は、また通常、①教育、②健康サービス、③住宅、の公的な供給を包含する。 多くの欧州諸国では、包括的な健康保険と国家助成金支給による大学水準の教育が一般的となっているのに比べると、アメリカ合衆国の公的供給は展開されている範囲がより小さい。 中央計画的な経済を持つ国々では、福祉国家はまた①雇用と②消費者価格の管理をも包含する。 殆どの国々は、少なくとも福祉国家に関連した何らかの方策を制度化している。英国では1948年に包括的な社会保険が採用された。アメリカ合衆国ではニューディールやフェアデールといった社会的-立法プログラム(social-legislation programs)は福祉国家の原理に基礎を置いている。 スカンジナヴィア諸国は、個人に対して生活のあらゆる側面に関する国家的扶助を供給している。 (2) オックスフォード英語事典(welfare stateの項)より抜粋翻訳 1 国家が、市民、特に金融的・社会的必要に迫られている人々に、交付金・年金その他の恩典によって健康と安寧幸福の保護を引き受ける制度。英国における近代福祉国家の設立は、1942年のベヴァリッジ報告によってその路線が敷かれた。国営の健康サービス・国営の保険スキーム(仕組み)の設立といった、その報告の提案は、1948年に労働党政権によって実施された。 2 そうした制度を実行している国家のこと。 (3) コウビルド英語事典(welfare stateの項)より全文翻訳 英国や他の幾つかの国において、福祉国家とは、政府が健康や教育などの無料サービスを供給し、例えば老齢や失業や疾病によって労働することが出来ない人々に金銭を付与する制度をいう。 ◆辞書による説明2:「リベラル」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(liberalismの項)より全文翻訳 政治的および経済的ドクトリン(理論・信条)であり、①個人の権利・自由、②政府権力の制限の必要性、を強調するもの。 1 リベラリズムは、16世紀欧州の戦争(30年戦争)の恐怖に対する防御的リアクションとして発生した。その基本理念は、トーマス・ホッブズとジョン・ロックの著作の中で公式な表現を付与された。この両者は、至上権は究極的には被統治者の同意によって正当化され、神権ではなく仮想的な社会契約によって付与されると唱えた。経済分野では、19世紀のリベラル(自由主義者)達は、社会での経済生活に対する政府介入の撤廃を強く要求した。アダム・スミスに従って彼らは自由市場に基礎を置く経済システムは、部分的に政府にコントロールされた経済システムよりも、より効率的であり、より大きな繁栄をもたらすと論じた。 2 欧州と北米の産業革命によって発生した富の巨大な不平等その他の社会的問題への反動として、19世紀末から20世紀初めにかけてのリベラル(自由主義者)達は、市場への限定的な政府介入と、無料の公共教育や健康保険などの政府拠出による社会的サービスの創出を唱えた。アメリカ合衆国では、F.D.ルーズベルト大統領により企画されたニュー・ディール(新規まき直し)計画により、近代ないし進歩的リベラリズム(modern liberalism)は、①政府の活動領域の広範な拡張、そして、②ビジネス活動の規制の増大、として特徴づけられた。第二次世界大戦後、社会福祉の一層の拡張が、イギリス・スカンジナビア諸国・アメリカ合衆国で起こった。 3 1970年代の経済的不振(スタグネーション:不況とインフレの同時進行)は殊にイギリスとアメリカ合衆国において、自由市場を選好する古典的な自由主義の立場(classical liberal position)の再興を導いた。 4 現代リベラリズム(contemporary liberalism)は、①不平等の緩和、②個人の権利の拡張、を含む社会改革に依然関心を寄せ続けている。 (2) オックスフォード英語事典(liberalの項)より抜粋翻訳(※liberalismは派生語扱い) (政治的文脈で)個人的自由、自由交易、漸進的な政治的・社会的改革を選好する(形容詞)。 語源(ラテン語) liber(=free (man):自由(人))。原初的語感は「自由人として適格な(suitable for a free man)」 ⇒つまり「自由人=奴隷でないこと」 (3) コウビルド英語事典(liberalismの項)より全文翻訳 1 ・リベラリズム(liberalism)とは、革命ではなく、法改正によって社会的進歩を漸進的に行う、とする信条である。 2 ・リベラリズム(liberalism)とは、人々は多くの政治的そして個人的な自由を持つべきである、とする信条である。 以上の辞典による説明は、かなり内容が不明瞭であるが、まとめると「リベラリズム」という言葉は、次の4つの段階あるいは種類・区分をもってその意味内容を拡張ないし変化させてきた、ということになる。 リベラリズムの段階・種類・区分 時期 意味内容 1 古典的リベラリズム(classical liberalism) 16世紀~19世紀 ①個人の権利・自由の確保、②政府権力の制限、③自由市場を選好…消極国家(夜警国家) 2 ニュー・リベラリズム(new liberalism) 19世紀末~20世紀 経済的不平等・社会問題を緩和するため市場への政府介入を容認→次第に積極的介入へ(積極国家・福祉国家・管理された資本主義)社会主義に接近しているので社会自由主義(social liberalism)と呼ばれ、自由社会主義(liberal socialism)とも呼ばれた。 3 再興リベラリズム(neo-liberalism) 1970年代~ スタグフレーション解決のため自由市場を再度選好。 2 を個人主義から集産主義への妥協と批判し、個人の自由を取り戻すことを重視 4 現代リベラリズム(contemorary liberalism) 現代 ①不平等の緩和、②個人の権利の拡張、を含む社会改革を志向1970年代以降にJ.ロールズ『正義論』を中心にアメリカで始まったリベラリズムの基礎的原理の定式化を目指す思想潮流で、①ロールズ的な平等主義的・契約論的正義論を「(狭義の)リベラリズム」と呼び、②それに対抗したR.ノージックなど個人の自由の至上性を説く流れを「リバタリアニズム(自由至上主義)」(但し契約論的な構成をとる所はロールズと共通)、③また個人ではなく共同体の価値の重要性を説くM.サンデルらの流れを「コミュニタリアニズム(共同体主義)」という。 補足説明 2 ニュー・リベラリズム(new liberalism)と 4 再興リベラリズム(neo-liberalism)は共に「新自由主義」と訳されるので注意。もともと 1 古典的リベラリズムに対して修正を加えた新しいリベラリズム、という意味で、 2 ニュー・リベラリズム(訳すと「新自由主義」)が生まれたのだが、世界恐慌から第二次世界大戦の前後の時期に、経済政策においてケインズ主義が西側各国に大々的に採用された結果、 1 に代わって 2 がリベラリズムの代表的内容と見なされるようになり、 2 からnewの頭文字が落ちて、単に「リベラリズム」というと 2 ニュー・リベラリズムを指すようになった。ところが、1970年代に入るとインフレが昂進してケインズ主義に基づく経済政策が不況脱出の方途として効かなくなってしまい、市場の自律調整機能を重視する 1 の理念の復興を唱える 3 ネオ(=再興)・リベラリズムに基づく政策が1980年前後からイギリス・アメリカで採用されるようになった。そのため今度は、 3 を「新自由主義」と訳すようになった。 上記のうち「リベラル右派」に該当するのは、 1 古典的リベラリズム、及び 3 再興リベラリズムである(薄青色部分)。 また「リベラル左派」に該当するのは、 2 ニュー・リベラリズム、及び 4 現代リベラリズムのうちロールズ的な平等主義的・契約論的正義論である(ピンク色部分)。 ◆辞書による説明3:「J.ロールズ」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(Rawls, Johnの項)より全文翻訳 (1921年2月21日メリーランド州ボルチモアで誕生-2002年11月24日マサチューセッツ州レキシントンで死去)アメリカの政治哲学者。 彼はコーネル大学(1962-79年)、そして後にはハーヴァード大学で教授した。彼は主に政治哲学と倫理学の著述を行った。 彼の『正義論(A Theory of Justice)』(1971年)は20世紀の政治哲学の代表作として広く認知されている。この著作や他の著作でロールズは民主的社会に適合した正義の概念(a conception of justice)の開発を追求した。 彼は、全体の幸福の最大化を強いる功利主義は、リベラルで民主的な諸価値の中核である自由(freedom)と平等(equality)を保護するには不適切であると信じていた。 ジャン-ジャック・ルソーとイマヌエル・カントに習って、ロールズは社会契約(social contract)という理念を強く主張した。彼は平等な権利という立場で行動する自由な人々の間の仮想的合意の結果としての正義(justice as a hypothetical agreement among free persons)を記述した。 公平で偏見のない合意を確実にするために、ロールズは(社会契約の締結を目指す)一行(parties)に“無知のヴェール(覆い)(veil of ignorance)”、つまり、一行は自分達や他人達についてのどんな特定の事実(例:彼らの才能・社会的階級・富・宗教・その他の諸価値)も、更には歴史や彼らの社会に関する事実さえも知らない、という状態を平等に課すという想定をした。 この“原初状態(original position)”からロールズは、自由な人々は、リベラルで平等主義の正義の観念(a liberal egalitarian conception of justice)、即ち“公正としての正義(justice as fairness)”に合意するだろうと強く主張した。 この観念は2つの原理から構成されている。 1 思想や結社の自由などの特定の基礎的な自由は、非常に重要であり、貧民の経済的充足や福祉改善といった他の社会的諸価値よりも優先される。 2 当局の任務や地位は機会の平等という条件の下に、全ての人々に開かれている。 (2) オックスフォード英語事典(Rawlsの項)より抜粋翻訳 ジョン(1921-2002)。アメリカ人哲学者。 彼の著書『正義論』(1971年)と『政治的リベラリズム』(1993年)は、偏見のないことを確実とする条件の下で合理的な人々が選択する公正な社会の基礎的な仕組みを考察した。 ◆辞書による説明4:「社会契約」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(social contractの項)より全文翻訳 治者(the ruler)と被治者(the ruled)の間の現実的あるいは仮想的な契約。 この観念の起源となる着想は、神とアブラハムとの間の聖書にある誓約から派生したものと思われる。しかし、それはトーマス・ホッブズ、ジョン・ロック、ジャン-ジャック・ルソーの著作と最も緊密に結びついている。 1 ホッブズは、主権の絶対的権力は仮想的な社会契約によって正当化される、と論じた。そこでは人々は、契約が為される以前に存在すると措定されている“自然状態(state of nature)”の中では欠落している平和と安全の保証と引き換えに、主権者に全面的に服従することに合意する。 2 ロックは、治者(the ruler)はまた私有財産と思想・言論・信仰の自由を保護する義務を負っていると信じていた。 3 ルソーは、自然状態では人々は好戦的ではないが理性と道徳が未発達であり、個人的自由を放棄することによって彼らは被統治者(the governed)の“一般意思(general will)”に基づく法制度の中で政治的自由と市民的権利を獲得する、と考えた。 社会契約の理念は、アメリカ革命やフランス革命の担い手達、そしてそれらに続いた成文憲法の作成者達に影響を与えた。 (2) オックスフォード英語事典(social contractの項)より抜粋翻訳 例えば、国家を守るために幾つかの個人的な自由を犠牲にすることによって、社会の諸便益のために協同する、ある社会の構成員の間の暗黙の契約のこと。 社会契約の理論は、トーマス・ホッブズやジョン・ロックやジャン-ジャック・ルソーといった理論家達の間で、①政府の起源と、②被服従者の義務を説明する方法として有名になった。 ◆辞書による説明5:「自然法」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(natural lawの項)より全文翻訳 法理学(jurisprudence)と政治哲学(political philosophy)に関して、社会ルールや実定法からではなく自然から派生した(とされる)全ての人類に共通する権利または正義の体系(a system of right or justice)である。 この概念はアリストテレスを先駆者とする。彼は“自然に適ったもの”が必ずしも“法に適ったもの”と同一ではないと考えた。 ストア派、キケロ、ローマ法学者、聖パウロ、聖アウグスティヌス、グラティウス、聖トマス・アキナス、ジョン・ドン・スコット、オッカムのウィリアム、フランシスコ・スアレスによって、様々な形で自然法の存在が主張された。 近代において、ヒューゴ・グロティウスは、例え神が存在しなくとも自然法は肯定される、と主張した。そしてトーマス・ホッブズは自然法を“理性によって発見された一般ルールの規範であり、それによって人間は自身の生活にとって破壊的な行為を禁止されている”と定義した。 ホッブズは、①仮想的な“自然状態”から理性的に演繹される法(=自然法)の複雑な体系と、②治者と被治者との間の合意による社会契約とを対比する試みを行った。 ジョン・ロックは、ホッブズから距離を置き、自然状態を自由で平等な人々が自然法を遵守する初期の社会として記述した。 ジャン-ジャック・ルソーは、①自己保存と②同情という“理性に先立つ”2つの原理によって行動付けられた孤立の中で美徳を保持する野生人(a savage)を措定した。 アメリカ独立宣言の著者達は、平等と他の“自明の”“奪うことの出来ない”諸権利を唱導する前段で、わずかに「自然の法」について短く言及しているに過ぎない。 フランス人権宣言(人間と市民の諸権利の宣言)は、自由・所有・安全そして圧制への抵抗を“時効のない自然の諸権利”であると主張した。 自然法の概念に対する関心は、19世紀に劇的に凋落した。それは部分的にはジェレミー・ベンサムや他の功利主義の提唱者達の懐疑的な攻撃の結果である。それ(自然法への関心)は20世紀の半ばに第二次世界大戦中のナチス体制によって犯された犯罪という脚光を浴びて復活した。 自然法(natural law)と自然権(natural rights)に対する懐疑は依然として強烈であるが、後代の著者達は自然権ではなく人権(human rights)を不可避的に語るようになった。 (2) オックスフォード英語事典(natural lawの項)より抜粋翻訳 1 全ての人間の行為の基礎と見なされている不変の道徳的原則から構成されるもの。 2 自然現象に関連して観測される法則。観測される法則を集合的に言う。 ◆辞書による説明6:「人権」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(human rightsの項)より全文翻訳 人間であること自体によって個人に帰属する権利。 この言葉は、それ以前に用いられた「自然権(natural rights)」即ち、中世の末以来ギリシャ・ローマの自然法概念に結びついた言葉に代わって、第二次世界大戦の後、広く使用されるようになった。 今日理解される所では、人権は、人間を取り巻く環境や歴史の多様性を反映して、広範な多様性を持つ諸価値や潜在的な諸能力を表現するものとされている。 それら(人権)は、①普遍的(universal)であり、あらゆる地域の全ての人間に適用されるもの、と考えられ、そしてまた、②基本的(fundamental)であり、本質的または基礎的な人間の要求を表すもの、と考えられている。 人権は歴史的には、人権の3つの“世代”として知られる時期に分類されてきた。 1 市民的・政治的諸権利という最初の世代は、啓蒙思想と英国・アメリカ・フランスそれぞれの革命とに結びついており、①生命(life)と自由(liberty 不羈=拘束されないこと)の諸権利、②言論(speech)と信仰(worship)の自由(freedom)の諸権利を内包している。 2 経済的・社会的・文化的諸権利という第二世代は、無規制の資本主義の餌食となることに対する19世紀半ばからの叛乱と結びついており、①労働(work)の権利、や②教育(education)の権利を内包している。 3 最後に、連帯(solidality)の権利という第三世代は、第二次世界大戦後(に登場した)発展途上の新興・脱植民地諸国の政治的・経済的渇望と結びついており、①政治的自己決定(political self-determination)と、②経済開発(economic development)に関する集団的諸権利(collective rights)を内包している。 1948年の「人間の諸権利の普遍的宣言 the Universal Declaration of Human Rights」(いわゆる世界人権宣言)の採択以降、人間の諸権利の保護のための多くの条約や協定が、国連の支援の下に締結されてきた。そして幾つかの地域的な人権法の諸制度(regional human rights law)が打ち立てられた。(※注: 1953年の欧州人権条約に基づく諸制度などを指す) 20世紀末に旧ユーゴスラビアやルワンダでの深刻な人権侵害やその他の犯罪を訴追するための特別国際犯罪法廷が召集された。 2002年に設置された(常設の)国際犯罪法廷は、人間性に対する犯罪、大量虐殺という犯罪、戦争犯罪の訴追について授権されている。 (2) オックスフォード英語事典(rights of manの項)より抜粋翻訳 全ての人間に正当に帰属していると考えられる諸権利。人間の諸権利。 この文句は1789年にフランス国民議会で採択され、1791年のフランス憲法前文で使用された「人間と市民の諸権利の宣言 the Declaration of the Rights of Man and of Citizen」(いわゆるフランス人権宣言)に結び付けられている。 (3) コウビルド英語事典(human rightsの項)より全文翻訳 人間の諸権利とは、全ての人々が保有すべきだと、多くの社会が信じている基礎的な諸権利である。 ■6.左翼を生み出した思想 ◆辞書による説明1:「啓蒙思想」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(enlightenmentの項)より全文翻訳 17-18世紀の欧州の知的運動であり、神・理性・自然・人間に関するその諸理念は、混ざり合って一つの世界観を構成し、芸術・哲学・政治の革命的な進展を鼓舞した。 啓蒙思想の核心は、理性の活用と称賛だった。 啓蒙思想家達にとって、受け継いだ権威は、それが科学であろうと信仰であろうと、束縛されることのない精神による精査に服するものだった。 科学と形而上学において、演繹と帰納という論理は、包括的な新しい宇宙観(a sweeping new cosmology)の創出を可能とした。 理性的な信仰の探求は、(啓蒙思想家を)理神論(Deism)に導いた。理性を信仰に適用したことによるさらに一層急進的な産物は懐疑論(Skeptism)・無神論(Atheism)・唯物論(materialism)である。 啓蒙思想は、ジョン・ロック、トーマス・ホッブズといった人々による近代の世俗的な心理学的・倫理学的理論を産み出し、それはまた急進的な政治理論の発生をもたらした。 ロック、ジェレミー・ベンサム、J-J・ルソー、モンテスキュー、ヴォルテール、トーマス・ジェファーソンといった人々は全て、権威主義的な国家への建設的な批判と、自然法に基礎を置く社会的有機体のメタ形式の概要を描き出すのに貢献した。 啓蒙思想の後世への継続的な遺産の一つは、人類の歴史は全体としては進化の記録である、という信念である。 (2) オックスフォード英語事典(enlightenmentの項)より抜粋翻訳 (啓蒙)17世紀末から18世紀にかけての欧州の知的運動であり、伝統ではなく理性と個人主義を強調した。 それは、デカルト、ロック、ニュートンといった17世紀の哲学者の影響を非常に強く受けており、その代表的人物は、カント、ゲーテ、ヴォルテール、ルソー、アダム・スミスなどである。 ◆辞書による説明2:「理性主義(合理主義)」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(rationalismの項)より全文翻訳 理性(reason)を、知識の主要な源泉であり判断材料(chief source and test of knowledge)である、とみなす哲学的見解。 理性主義は長期間に渡って、経験主義(empiricism)つまり、全ての事実問題に関する知識(knowledge of matters of fact)は究極的には感覚的経験(sense experience)から派生し、かつそれによって判断されなければならない、とする信条のライバルであり続けている。 この信条(経験主義)に対抗して、理性主義は、理性を、①確実性と②一般性の両方について、感覚的認知(sense perception)の到達できる範囲を超えて真理(truths)を捉えることが出来る能力であると考えている。 「自然の光明 natural light」の実在を強調することで、理性主義はまた、神秘的な経験であれ神の啓示であれ直観であれ、秘儀的な知識を唱導する諸体系のライバルであり、また、理性の代わりに生物学的・感情的または意思的・無意識的または実存的などの多様な非理性主義に反対し続けている。 (2) オックスフォード英語事典(rationalismの項)より抜粋翻訳 宗教的信仰や感情的反応よりも、理性と知識に、意見と行動の基礎を置いている実践のあり方またはその原理。 (哲学)経験よりも理性が知識の確実性の基礎である、とする理論。 (神学)理性を、信仰の究極的な権威として取り扱う実践のあり方。 (3) コウビルド英語事典(rationalismの項)より全文翻訳 理性主義とは、人々の生活は感情や宗教的信仰ではなく、理性と論理に基礎を置くべきだ、とする信条である。 ◆辞書による説明3:「決定論」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(determinismの項)より全文翻訳 哲学で、人間の意思決定を含む全ての出来事は、先行的に存在している諸原因によって完全に決定されている、とする信条。 伝統的な自由意志問題は、「道義的責任は決定論の真理と両立するのだろうか?」という問いから発生している。 それ(道義的責任)とは両立しない、と信じる人々の中で、(1)決定論の真理を信奉する幾人かは、自分の行為の道義的責任を負える人は誰もいない(そして、それゆえ犯罪行為の懲罰は正当化されない)、と結論づけている。しかし、(2)道義的責任の存在を信奉する幾人かは、決定論は偽である、と結論づけている。 道義的責任は、決定論と両立すると信じている人々は、両立論者(compatibilist)と呼ばれている(「両立論 compatibilism」を見よ)。 ピエール-シモン・ド・ラプラスは18世紀の古典的決定論の形成に責任がある。 ラプラスにとって世界の現在の状態は、以前の状態の影響であり、かつ、それに続く状態の原因である。 もし万一、精神が、どの瞬間にも①全ての法則と②自然界の全ての力と③全ての構成物の各々の位置を運動量を知ることが可能だとしたら、精神はそれゆえ、あらゆる存在物の確実な未来と過去とを知ることができるのだが(それは不可能である)。 (2) オックスフォード英語事典(determinismの項)より抜粋翻訳 (哲学)人間の行為を含む全ての出来事は、究極的には意志の外にあるとみなされる諸原因によって決定される、とする信条。 幾人かの哲学者は、決定論は、個々の人間は自由意志を持たず、彼らの行為は道義的責任を問い得ない、という含意を持つもの、と認識している。 (3) コウビルド英語事典(determinismの項)より全文翻訳 決定論とは全ての行為や出来事は、他の行為や出来事・状態などの結果であり、従って人々には何を行うかという選択が事実上不可能である、とする信条である。 ◆辞書による説明4:「一元論」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(monismの項)より全文翻訳 形而上学で、世界は本質的に一つの実体であるか、または唯一の種類の実体を内包している、とする信条 一元論は二元論(Dualism)・多元論(Pluralism)の両方に反対している。 一元論の例として、①唯物論(Materialism)、②汎神論(Pantheism)、③形而上学的観念論(metaphysical Idealism)がある。 なおベネディクト・ド・スピノザを見よ。 (2) オックスフォード英語事典(monismの項)より抜粋翻訳 1 (哲学)特定の領域に関する実体(existence)例として、事物と精神、あるいは神と世界の間の実体、の識別または多元性を否定する理論または信条である。 2 唯一の至高の存在が実在する、とする信条である。多元論(Prulalism)と対比せよ。 ■7.まとめ(左派・左翼思想の系譜) (1) 啓蒙思想(enlightenment) 17-18世紀欧州で発生し、左派・左翼思想を生み出した思想運動。その内容として以下の4つが重要である。 1 理性主義(rationalism) R.デカルト(1596-1650)、理性からの演繹により、唯一の合理的世界を設計できるとする思想(設計主義的合理主義)。 2 一元論(monism)・決定論(determinism) B.スピノザ(1632-77)、P-S.ラプラス(1749-1827)、ヘーゲル主義やマルクス主義の決定論に重大な影響を及ぼした。 3 近代自然法論(natural law) H.グロチウス(1583-1645)、中世的・神学的自然法から、理性からの演繹による近代自然法へと変化した。 4 社会契約論(social contract) T.ホッブズ(1588-1679)、J.ロック(1632-1704)、J-J.ルソー(1712-78)、社会契約により世界をリセットするとする思想。 (2) 集産主義(collectivism 集団主義) 近代ではJ-J.ルソー『社会契約論』で初めて主張され、ヘーゲルを経て極左(マルクス主義)・極右(ナチズム)両方に重大な影響を及ぼした。 1 共産主義 K.マルクス(1818-83)、集産主義の極地を為す思想。 2 マルクス主義 マルクス主義の「弁証法的唯物論」は、「ヘーゲル左派」から発展した典型的な決定論である。 3 社会主義 ①ソ連型(ストック(資産)を国有化するタイプ)と、②スェーデン型(課税によって所得の大半を国家が吸収し再配分するタイプ。フロー(入出金)の社会化。高負担高福祉)がある。 4 社会民主主義(社会民主制) 暴力革命ではなく平和的な社会主義への移行を唱える立場であるが、その本質は社会主義であることに変わりはない。 (3) リベラリズム 19世紀末に起こったニュー・リベラリズム(社会主義的リベラリズム)及び、1970年代以降の現代リベラリズム(平等論的リベラリズム) 1 福祉国家 欧州諸国で社会主義の代替手段として大規模に実施され、アメリカや日本でも採用されている所得再配分政策。 2 現代リベラリズム J.ロールズ(1921-2002)、福祉国家の理論的基礎を提供した政治哲学者と見なされている。なおロールズの本心は「事後の所得再配分」ではなく「事前の資源再配分」であり、この理解は厳密には間違いである。 3 人権 近代自然法論と社会契約論から生まれた「自然権 natural rights」を言い換えたもの。 ※啓蒙思想の主流は、デカルトやルソーなどのいわゆる大陸合理論(設計主義的合理主義・価値一元論)だが、それ以外に真正自由主義(保守主義)を産み出した思想の系譜(批判的合理主義・価値多元論)もある(下記参照)。 ■8.参考:「自由」と「隷従」を分かつ西洋思想の2つの流れ ※矢印(→・↓など)は影響関係 価値多元論(批判的合理主義) 価値一元論(設計主義的合理主義) 古代~中世 無知の自覚・ソクラテス 中世ゲルマン法の伝統・マグナ-カルタ キリスト教的自然法論 理想国家論・プラトン ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 16~17世紀 モラリストの懐疑論・パスカル コモン・ロー司法官/法律家・コーク 近代自然法論・グロチウス → 社会契約論1(君主主権)・ホッブズ ← 理性主義(一元論、決定論を含む)・デカルト・スピノザ ・モンテーニュ ・ブラックストーン ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ・マンデヴィル ・ペイリー → 社会契約論2(国民主権)・ロック ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ・ヘイル ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 18世紀 スコットランド啓蒙派・ヒューム・A.スミス ↓ ↓ 社会契約論3(人民主権)・ルソー フランス啓蒙派・ヴォルテール・百科全書派 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ フランス革命以降 近代保守主義・バーク ↓ フェデラリスト・ハミルトン ↓ 功利主義・ベンサム ドイツ観念論・カント 空想的社会主義 無政府主義 ↓ ・マジソン ↓ ・J.S.ミル ・フィヒテ ・サン-シモン ・バクーニン 19世紀 歴史法学派 ↓ ↓ ・スペンサー ・ヘーゲル ・フーリエ ・プルードン ・トックヴィル ・サヴィニー アメリカ的保守主義 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ・メイン ・マーシャル ↓ 人定法主義 フェビアン社会主義 新ヘーゲル主義(プラトン的理想主義) ヘーゲル右派(民族重視) ヘーゲル左派(唯物論重視) ↓ ↓ ・ケント ↓ ・オースチン ・S.ウエッブ ・グリーン ↓ ↓ ↓ ↓ ・ショウ マルクス主義・マルクス ・エンゲルス ・第一インター ・アクトン ↓ ・ケルゼン ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 20世紀 ↓ ・シュミット リベラル社会主義(ニュー・リベラリズム)・ホブハウス ↓ ナチズム・ヒトラー・ローゼンベルク マルクス-レーニン主義・レーニン 西欧マルクス主義・グラムシ 修正社会主義(社会民主主義)・ベルンシュタイン ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ・ケインズ ↓ ・第三インター ・ルカーチ ・第二インター 第二次大戦以降 現代保守主義・オークショット 再興自由主義・ハイエク・ポパー → リバタリアニズム(自由至上主義)・ノジック ・ベヴァリッジ → 平等論的リベラリズム・ロールズ・ドォーキン コミュニタリアニズム(共同体主義)・サンデル・ウオルツァー ・コミンフォルム ・フランクフルト学派 ・コミスコ 価値多元論(value-pluralism)⇒人々を「自由」に導く思想 価値一元論(value-monism)⇒人々を「隷従」に導く思想 個人主義(individualism) 集産主義(collectivism:集団主義) 歴史・伝統重視の思想 集産主義ではないが理性による究極的価値への到達を説く思想 ※個人主義(individualism)がなぜ歴史・伝統重視の思想につながるのかの説明は 「個人主義」と「集産主義」 参照 ※価値多元論(I.バーリンの用語)は、批判的合理主義(critical rationalism:K.R.ポパーの用語)に重なる。 ※価値一元論(I.バーリンの用語)は、設計主義的合理主義(constructivist rationalism:F.A.ハイエクの用語)に重なる。 -... ※サイズが合わない場合は こちら をクリック ■9.参考図書 『開かれた社会とその敵』(全2巻)K.R.ポパー著(1945) 第一部:プラトンの呪文第二部:ヘーゲル、マルクスとその余波2冊本だが、論旨明快で読み易い。プラトンから始まり、ヘーゲルを経てマルクスに至る全体主義思想を厳しく論駁した必読の名著。 ■10.ご意見、情報提供 ↓これまでの全コメントを表示する場合はここをクリック +... 以下は最新コメント表示 名前 ラジオボタン(各コメントの前についている○)をクリックすることで、そのコメントにレスできます。 ■左翼や売国奴を論破する!セットで読む政治理論・解説ページ 政治の基礎知識 政治学の概念整理と、政治思想の対立軸 政治思想(用語集) リベラル・デモクラシー、国民主権、法の支配 デモクラシーと衆愚制 ~ 「民主主義」信仰を打ち破る ※別題「デモクラシーの真実」 リベラリズムと自由主義 ~ 自由の理論の二つの異なった系譜 ※別題「リベラリズムの真実」 保守主義とは何か ※概念/理念定義、諸説紹介 まとめ ナショナリズムとは何か ケインズvs.ハイエクから考える経済政策 国家解体思想(世界政府・地球市民)の正体 左派・左翼とは何か 右派・右翼とは何か 中間派に何を含めるか 「個人主義」と「集産主義」 ~ ハイエク『隷従への道』読解の手引き 最速!理論派保守☆養成プログラム 「皇国史観」と国体論~日本の保守思想を考える 日本主義とは何か ~ 日本型保守主義とナショナリズムの関係を考える 右翼・左翼の歴史 靖國神社と英霊の御心 マルクス主義と天皇制ファシズム論 丸山眞男「天皇制ファシズム論」、村上重良「国家神道論」の検証 国体とは何か① ~ 『国体の本義』と『臣民の道』(2つの公定「国体」解説書) 国体とは何か② ~ その他の論点 国体法(不文憲法)と憲法典(成文憲法) 歴史問題の基礎知識 戦後レジームの正体 「法の支配(rule of law)」とは何か ※概念/理念定義、諸説紹介 まとめ 立憲主義とは何か ※概念/理念定義、諸説紹介 まとめ 「正義」とは何か ~ 法価値論まとめ+「法の支配」との関係 正統性とは何か ~ legitimacy ・ orthodoxy の区別と、憲法の正統性問題 自然法と人権思想の関係、国体法との区別 「国民の権利・自由」と「人権」の区別 ~ 人権イデオロギー打破のために 日本国憲法改正問題(上級編) ※別題「憲法問題の基礎知識」 学者別《憲法理論-比較表》 政治的スタンス毎の「国民主権」論比較・評価 よくわかる現代左翼の憲法論Ⅰ(芦部信喜・撃墜編) よくわかる現代左翼の憲法論Ⅱ(長谷部恭男・追討編) ブログランキング応援クリックをお願いいたします(一日一回有効)。 人気ブログランキングへ
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■ミニプラとは何か バンダイキャンディトイ事業部から毎年発売されている食玩シリーズ(ブランド名)の事です。 主にその年に放送される「スーパー戦隊シリーズ」に登場するロボットがラインナップされ、1箱300円~500円でラムネが1個入りで 全国のお菓子売り場で発売されています。そられを3~5種集めることでロボットが完成する、という仕様がほとんどです。 「スーパー戦隊シリーズ」はロボットの玩具が主力商品であり、初期作品からDX玩具としてロボットが発売され続けている事は有名ですが、 その陰でミニプラシリーズもひっそりと発売され続けています。 ■DX玩具との違い ミニプラシリーズとDX玩具シリーズの大きな違いは以下の通りです サイズ (DX玩具が30cmを超える大型商品なのに対して、ミニプラは10~15cm程) 組立て式 (DXは完成品なのに対して、ミニプラはランナー状態で入っており自分で組み立てる) 電動ギミック等の有無 (DX玩具では売りとなる電動電飾ギミックなどはミニプラでは採用されない) 可動域 (DXでは腕を前後に振ることしかできないものでも、ミニプラは全身可動可能なものも多いです) 販売方法 (DX玩具は当然ながら玩具売場で玩具として売っていますが、ミニプラは「食品」扱いとして食品売り場などで売っています) 価格 (DX玩具はロボ1体6000円~8000ぐらいですが、ミニプラはロボ1体600円~1500円程です) まとめると、「小さく低価格でコレクションしやすく、組み立てる楽しさがあり、色々なポーズが決まる!」というのがミニプラの特徴です。 食品売り場に売っているということから、お母さんと一緒にスーパーに買い物に来た子供がちょっとおねだりをして買って貰ったりする以外に 戦隊シリーズの本来の対象年齢よりも若干上の年齢層や、ガンプラを作るのが好きな人にも密かな人気が生まれています。 ■ミニプラが欲しい ミニプラが欲しい場合はスーパーのお菓子売り場に足を運びましょう。小さな店舗ではなかなか入荷していない事が多いですが、関東近辺では 大型スーパーのイオン、ダイエー、イトーヨーカドーなどに行けば高確率で入荷されているかと思います。 コンビニなどでも店によっては販売されている事がありますが、入荷するかしないかは店の裁量次第なので不安定です。 また、ミニプラの特徴として「3~5種類のマシンや部品が単体で販売されている」というものがありますが、この特徴故にお店に買いに行ったら「2番~5番はあったが、1番だけ売り切れていた」という事態も起こります。この場合は店員さんに声を掛けて未開封BOXが無いかどうか確認 したり、数軒のスーパーを探し歩いて集めるのも手です。 「探すのが面倒」「揃っていなかったら嫌だ」「良い歳したオサーンが子供の玩具まとめ買いするのが恥ずかしい」という方はインターネット通販を利用する のも手です。BOX単位(10個~12個)での販売以外にも、全種類セット売りなどを行っている通販サイトもあります。探してみましょう。
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改行ズレ/画像ヌケ等で読み辛い場合は、ミラーWIKI または図解WIKI をご利用ください 本書を書いた時には、社会主義という言葉は、はっきりと、生産手段の国有化と、それによって可能になり、必要ともなる中央集権的経済計画化を意味していた。・・・今日において社会主義とは、もっぱら課税という手段を通じて広範囲な所得の再配分を行なうことを意味しており、また福祉国家という制度のことを意味するようになってきている。・・・この福祉国家という形態においては、本書で警告したような事態は、もっとゆっくりとした、間接的な、不完全な形でしか現れないだろう。けれども・・・究極的な結果はここで警告したようなものになっていくだろうと、私は確信するものである。 ~ F.A.ハイエク『隷従への道』(1944年)の1976年版への前書き 左派(the Left)・左翼(left wing)のまとめページ <目次> ■1.このページの目的 ■2.左派・左翼・アカとは何か◆辞書による説明1:「左派」 ◆辞書による説明2:「左翼」 ◆辞書による説明3:「アカ」 ◆(要約)左派には3種類ある ■3.極左(ultra-left)とは何か◆辞書による説明1:「共産主義」 ◆辞書による説明2:「マルクス主義」 ◆辞書による説明3:「弁証法的唯物論」 ◆辞書による説明4:「ヘーゲル主義・ヘーゲル哲学」 ■4.左翼(left-wing)とは何か◆辞書による説明1:「社会主義」 ◆辞書による説明2:「社会民主主義、社会民主制」 ◆辞書による説明3:「集産主義」 ■5.リベラル左派(liberal)とは何か◆辞書による説明1:「福祉国家」 ◆辞書による説明2:「リベラル」 ◆辞書による説明3:「J.ロールズ」 ◆辞書による説明4:「社会契約」 ◆辞書による説明5:「自然法」 ◆辞書による説明6:「人権」 ■6.左翼を生み出した思想◆辞書による説明1:「啓蒙思想」 ◆辞書による説明2:「理性主義(合理主義)」 ◆辞書による説明3:「決定論」 ◆辞書による説明4:「一元論」 ■7.まとめ(左派・左翼思想の系譜) ■8.参考:「自由」と「隷従」を分かつ西洋思想の2つの流れ ■9.参考図書 ■10.ご意見、情報提供 ■1.このページの目的 左派・左翼について、概念的な整理を行います。 ■2.左派・左翼・アカとは何か ◆辞書による説明1:「左派」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(leftの項)より全文翻訳 政治に関して、一般的に、①平等主義(egalitarianism)と、②政治的・経済的生活の主要な諸機構の人民または国家による管理(popular or state control of the major institutions of political and economic life)、とに結びついた政治的帯域(political spectrum)の一角。 この言葉は、フランス革命時の議会で、社会主義者の代表達が、議長席の左側に陣取った1790年代に由来する。 左派は、 ①富裕者や貴族階級のメンバーを含む伝統的なエリート達(traditional elites)の利益に対して敵意を持ち、 かつ、 ②労働者階級(working class)の利益に対して好意を持つ傾向がある。(プロレタリアートの項を見よ) 1 彼らは、社会福祉(social welfare)を政治の最重要目標とみる傾向がある。 2 社会主義(socialism)は、世界の殆どの国々で、左派の標準的なイデオロギーである。 3 共産主義(communism)は、いっそう急進的な左派のイデオロギーである。 (2) オックスフォード英語事典(leftの項)より抜粋翻訳 急進的(radical)、革新的(reforming)、または社会主義的(social)な見解を好む集団または政党。 (3) コウビルド英語事典(leftの項)より全文翻訳 社会主義の政治的理念を支持する人々を左派(the left)という。 彼らは、しばしば右派(the right)つまり資本主義と保守主義の政治的理念を支持する人々と対比される。 ◆辞書による説明2:「左翼」 (1) オックスフォード英語事典(left-wingの項)より抜粋翻訳 1 政党または政治体制のうち、急進的(radical)、革新的(reforming)、または社会主義的(social)な部分。 2 サッカー・ラグビー・ホッケーの競技場でチームの左側をいう。 (2) コウビルド英語事典(left-wingの項)より全文翻訳 1 左翼の人々は、社会主義的(socialism)に基礎を置く政治的理念を保持している。 2 人々の集団、特に政党としての左翼(the left wing)は、その他のメンバーに比較して社会主義により近い信条を持つメンバーによって構成されている。 ◆辞書による説明3:「アカ」 (1) オックスフォード英語事典(redの項)より抜粋翻訳 (インフォーマル)(主として軽蔑的に)①共産主義者、または②社会主義者(特に冷戦期にソ連邦に関して用いられた)。 「白(white ※注:反革命・王党派を表す色)」と対語である。 (2) コウビルド英語事典(redの項)より抜粋翻訳 貴方が、誰かが「アカ(a red or a Red)」であると言う時、貴方は、彼らが①共産主義者、または②社会主義者、または③左翼理念の持ち主、である事実を嫌悪(不承知 disapprove)しているのである。 ◆(要約)左派には3種類ある ※要約すると、左派には次の3種類がある。(ブリタニカ百科事典(leftの項)のピンク色部分、コウビルド英語事典(redの項)参照) 内容 キーワード 極左 共産主義(communism)即ち、いっそう急進的な左派のイデオロギーを支持する立場 ①共産主義、②マルクス主義、③弁証法的唯物論、④ヘーゲル主義 左翼 社会主義(socialism)即ち、左派の標準的なイデオロギーを支持する立場 ①社会主義、②社会民主主義(社会民主制)、③集産主義 リベラル左派 社会福祉(social welfare)を政治の最重要目標とする立場。左翼理念の持ち主 ①福祉国家、②リベラリズム、③J.ロールズ、④社会契約、⑤自然法、⑥人権 ※サイズが合わない場合はこちら をクリック ※政治的スタンス5分類・8分類について詳しくは 政治の基礎知識 参照。 ■3.極左(ultra-left)とは何か ◆辞書による説明1:「共産主義」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(communismの項)より全文翻訳 全ての資産の所有権は共同体にあり、その利益は各人の必要に応じて全員に分配される、と提唱する政治理論。 この理論は、主としてカール・マルクスとフリードリッヒ・エンゲルスの業績である。 彼らの『共産党宣言』(1848年)は、“プロレタリアート(無産階級、労働者階級)独裁”即ちマルクスの言う処の「社会主義」という過渡期について特記している。「共産主義」は最終段階であって、そこでは階級の区別だけでなく組織立った国家-マルクスによれば不可避的に抑圧の道具であるもの-すら克服されるという。 この(社会主義と共産主義の)区別は、間もなく見失われ、“共産主義者(という言葉)”は最終的なゴールよりも政党名に適用されるようになった。 ウラジミル・イリイチ・レーニンは、プロレタリアートは、共産主義(への道)を案内するプロの革命家を必要とするのだ、と主張した。(レーニン主義を見よ) ヨシフ・スターリン版の共産主義(スターリン主義を見よ)は、多くの点で全体主義と同義語となっている。 毛沢東は支那の共産主義革命で、都市のプロレタリアートよりも、貧農達を動員した。(毛沢東主義を見よ) 西欧共産主義(eurocommunism)はソ連邦の崩壊(1991年)によって支持者の殆どを喪失した。 「共産主義政党」「弁証法的唯物論」「第一インターナショナル」「第二インターナショナル」を見よ。 (2) オックスフォード英語事典(communismの項)より抜粋翻訳 全ての資産は共同体によって所有され、各人は各々の必要に応じて奉仕し、また受益する、とする社会機構に関する理念または制度。 最も身近な共産主義の形態は、1917年のロシア革命の後で樹立されたボルシェヴィキ(ソ連共産党の前身)である。そして、それは旧ソ連と東欧の同盟国、また1949年以降の支那、そしてキューバ、ベトナム、北朝鮮といった幾つかの発展途上国で実施された制度を表す言葉として理解されている。 共産主義の形態では、資本主義制度が打倒された後は、国家は衰退し消滅していくものとされている。 しかし実際には国家は共産主義社会のあらゆる局面を管理するものとして肥大化した。 東欧の共産主義は、①人々の経済的期待に沿うことに失敗したこと、②政治的生活の上で、もっと民主的な制度への移行、③ソ連邦を解体に導いた増大していくナショナリズム、を背景として1980年代末から1990年代初めにかけて崩壊した。 (3) コウビルド英語事典(communismの項)より全文翻訳 共産主義とは全ての人々は平等であり、労働者は生産手段を管理すべきだ、とする政治的信条である。(≠資本主義 capitalism) ◆辞書による説明2:「マルクス主義」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(marxismの項)より全文翻訳 カール・マルクスとフリードリッヒ・エンゲルスによって開発されたイデオロギーであり、社会経済的理論(socioeconomic theory)である。 共産主義の基本的イデオロギーであるそれ(マルクス主義)は、全ての人々は彼らの労働の果実を享受する資格を持つが、資本主義的経済体制つまり社会を二つの階級-①無産労働者(nonowning workers)と②不労所有者(nonworking owner)-に分化させる体制によって、そうすることが妨げられている、と捉えている。 マルクスはその帰結的状況を「疎外(alienation)」と呼んだ。そして彼らは労働者が自身の労務の果実を再取得する時、疎外は克服され、階層分化も消滅する、と言った。 歴史に関するマルクス主義理論は、階級闘争を歴史の駆動力と措定する。それは資本主義を、最も近時の最も決定的な歴史的段階-最も決定的とは、即ち、この段階においてプロレタリアートは遂に団結して立ち上がるだろうから-と考えている。 1848年の欧州の諸革命(※注:フランス2月革命に刺激を受けてドイツ連邦諸国やイタリア地域・オーストリア帝国の諸民族居住地などで多発した自由主義・国民主義運動「諸国民の春」のこと)の失敗と、実践的であるよりは分析的な方向性を持つマルクス主義理論を精巧化させる必要性の増大は、レーニン主義や毛沢東主義などの(より実践的な理論の)採用を導いた。20世紀末期のソ連邦の崩壊と、支那による自由市場経済の多くの要素の採用は、マルクス主義が妥当性を持つ経済的・政治的理論としては終了したことを刻印したように思われる。しかしながらマルクス主義は、①市場資本主義への批判、②歴史的変化の理論、としての関心を持たれ続けている。 「共産党宣言」「弁証法的唯物論」「社会主義」「スターリン主義」「トロツキー主義」を見よ。 (2) オックスフォード英語事典(marxismの項)より抜粋翻訳 カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスによる政治的・経済的理論であり、後に彼らの追随者によって共産主義の基礎を形成するために発展させられたもの。 マルクス主義の核心は、経済的諸要因によって社会変化を説明する点にある。 マルクス主義によれば、生産手段は、政治的・思想的な上部構造に影響を及ぼしそれらを決定する経済的基盤を提供する。 マルクスとエンゲルスは、プロレタリアートによって資本家が革命的打倒を受けること、そして究極的には無階級の共産社会が達成される、と予言した。 (3) コウビルド英語事典(marxismの項)より全文翻訳 マルクス主義とは、カール・マルクスの著作に基礎を置く政治的意思であり、相違する社会階級間の闘争の重要性を指摘するものである。 ◆辞書による説明3:「弁証法的唯物論」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(dialectical materialismの項)より全文翻訳 カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの著作を通じて、そして後にはゲオルグ・プレハノフ、ウラジミル・イリイチ・レーニン、ヨシフ・スターリンによって表明された哲学的アプローチであり、共産主義の公式的な哲学である。 ヘーゲル哲学から借用されたその核心的教義は、あらゆる歴史上の生成・変化・発展は相容れない2つの対照物の闘争の帰結である、とする点である(哲学用語で言うと、テーゼはアンチ・テーゼと対立し、その結果、ジン・テーゼ(総合)に帰結する、ということ)。 特に階級間闘争-片方に資本家と土地所有階級あり、他方に無産労働者階級と貧農がある、その両者の闘争-が歴史の大動力を生み出す。 史的弁証法の法則は非常に強力であり、個々の指導者達はせいぜい歴史の結果(little historical consequence)に過ぎない。 (弁証法的唯物論は)起源としては主として社会的・経済的・政治的領域で作用するものとして構想されたのだが、20世紀にはその原理は科学の領域にまで拡張され、ソ連邦の科学に主要な影響を及ぼした。 マルクスとエンゲルスは彼らの哲学的見解を、主として論証法(polemics)と簡易な歴史研究の一連の流れとして表明したのであり、そこには弁証法的唯物論の組織だった主題提示(exposition 詳細な解説)は示されていない。 (2) オックスフォード英語事典(dialectical materialismの項)より抜粋翻訳 マルクス主義理論(ソヴィエトの共産主義者の公認思想として採用された)であり、政治的・歴史的事件は社会的諸力の闘争の帰結であって、かつ、論理的な諸矛盾とそれらの解決の連続物と解釈される、とするもの。 闘争は物質的必要によってもたらされる、とみなされる。 ◆辞書による説明4:「ヘーゲル主義・ヘーゲル哲学」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(hegelianismの項)より全文翻訳 G.W.F.ヘーゲルの思想体系から発展した多様な思想運動。4段階に識別できる。 1 最初の段階は、1827-50年の期間のドイツにおけるヘーゲル学派によって構成されている。学派は3つの流れに分岐している。 1. 右派または「旧ヘーゲル学派」は、①福音主義的正統信仰(evangelical orthodoxy)と②保守的政治方針(conservative political policy)とに対するヘーゲル哲学の適合性を持ち上げることに注力した。 2. 左派または「青年ヘーゲル学派」はヘーゲルの理性と現実との一体化(への志向)を革命的文脈で解釈した。 3. 中央派は、ヘーゲルの体系をその起源と趣旨に立ち返って解釈することを好んだ。 2 第二段階(1850-1904)は、通常、新ヘーゲル学派と呼ばれており、中央派の業績が優勢な役割を演じた。 3 ヴィルヘルム・ディルタイがヘーゲルの青年期の未公開の作品を20世紀初めに発見した後、ドイツでは更に別の潮流が起こった。この第三段階、即ちヘーゲル・ルネッサンスはヘーゲル哲学の起源に関する再構成に重点が置かれた。 4 第二次世界大戦後の第四段階において、欧州でのマルクス主義研究の再興は、マルクス主義に対するヘーゲルの遺産(the Hegelian heritage for Marxism)の真価を最終的に前面に押し出した。 (2) オックスフォード英語事典(Hegelの項)より抜粋翻訳 ゲオルグ・ヴィルヘルム・フリードリッヒ(1770-1831)。ドイツ人哲学者。 『論理学』(1812-16年)でヘーゲルは弁証法的理由付けの3段階のプロセスを描き出した。それはマルクスが彼の弁証法的唯物論の基礎としたものである。 ヘーゲルは、①歴史・②理念の進化・③人間の意識、は全て何らかの絶対者(the Absolute)または唯一神(God)が自身を認識していく観念的・弁証法的プロセスを通じて展開される、と信じた。 ■4.左翼(left-wing)とは何か ◆辞書による説明1:「社会主義」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(socialismの項)より全文翻訳 ①私的所有(private property)と②所得分配(distribution of income)は、社会的管理に従属する(subject to social control)とする社会的有機体の体制(system of social organization)のこと。 「社会的管理(social control)」という言葉は広く多義的に解釈することが可能であるため、社会主義は、 1 国家主義者(statist)から自由至上主義者(libertarian)まで、また、 2 マルクス主義者(Marxist)からリベラル左派(liberal)までの範囲に及ぶ。 この言葉は最初、メンバー全員の精神的・肉体的な安寧幸福のために非競争的な労働に従事する人々の強制的ではない共同体を強調したシャルル・フーリエ、アンリ・ド・サン=シモン、ロバート・オーウェンらの信条を描写するために用いられた。(「空想的社会主義 utopian socialism」を見よ) カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスは、社会主義を資本主義から共産主義への過渡期の段階と認識し、彼らが(フーリエ、サン=シモン、オーウェンらの)社会主義の諸運動の中で有益であることを発見した内容を、彼らの“科学的社会主義(scientific socialism)”を開発するのに流用した。 20世紀においてソ連邦は厳格な中央集権的社会主義の第一の模範であったが、その一方で、スェーデンとデンマークは非共産主義の社会主義で著名だった。 「集産主義」「共同体主義」「社会民主主義(社会民主制)」を見よ。 (2) オックスフォード英語事典(socialismの項)より抜粋翻訳 1 社会的有機体に関する政治的・経済的理論(a political and economical theory of social organization)であり、①生産・②分配・③交換の手段は、その全体を共同体によって所有されるか規制されるべきだ、と提唱するもの。 2 その理論に基づく政策またはその実行のこと。 3 (マルクス主義理論では)資本主義の打倒と、共産主義の実現の間の過渡的な社会状態。 「社会主義」という言葉は、無政府主義(anarchism)・ソ連邦の共産主義・社会民主主義(social democracy 社会民主制)という大きく隔たった複数の立場を記述するのに使用されてきた。しかしそれは、経済市場での無制限の労働に対する反対(という立場)を必然的に含意している。 19世紀末以来、殆どの欧州諸国で興起している社会主義の諸政党は一般に、社会民主制(social democracy)に傾斜している。 (3) コウビルド英語事典(socialismの項)より全文翻訳 社会主義とは、全ての人々が国家の富から利益を享受する平等な機会を持つ体制を創出すること、を一般的な目的とする左翼的な政治原則の一つの組み合わせである(a set of left-wing political principles) 社会主義の下では、国家の主要な産業は通常、国家によって所有される。 ◆辞書による説明2:「社会民主主義、社会民主制」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(social democracyの項)より全文翻訳 確立されている政治的プロセスを用いて、資本主義から社会主義への社会の平和的な進化的移行(a peaceful, evolutionary transition of society from Capitalism to Socialism)を唱導する政治的イデオロギー(political ideology) それはマルクス主義の唱導する社会革命(social revolution)を拒絶する。 社会民主主義は、1870年代のドイツの政治運動として始まった。 エドゥアルド・ベルンシュタインは1899年に、資本主義はカール・マルクスが、その中に見出した弱点(失業や過剰生産を含む)の多くを克服しつつあり、普通選挙は平和裏に社会主義的な政府を導くだろう、と論じた。 1945年以降、社会-民主的な諸政府(social-democratic governments)が、西ドイツ(「社会民主党」を見よ)・スェーデン・英国(労働党の下に)で政権を握った。 社会-民主的思考(social-democratic thought)は、次第に、(国家所有でなくとも)国家による規制が、①経済成長と②所得の公平な分配を確実に行う上で十分である、と見なすようになった。 (2) オックスフォード英語事典(social democracyの項)より抜粋翻訳 民主的手段によって達成される政治の社会主義体制(a socialist system of government) (3) コウビルド英語事典(social democracyの項)より全文翻訳 1 社会民主制(social democracy)とは、①社会的公正(social justice)と②平等(equality)は市場経済の枠内で達成可能である、とする政治体制(a political system)である。 2 社会民主国(a social democracy)とは、社会民主制が存在する国家のことである。 ◆辞書による説明3:「集産主義」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(collectivismの項)より全文翻訳 個々人が所属するグループ(例えば、国家・国民・民族集団・社会階級)に、中心的な重要性を帰属させるあらゆるタイプの社会的組織(social organization)。 集産主義は、おそらく個人主義(individualism)と対照的である。 ジャン-ジャック・ルソーは、近代において最初に集産主義を論述した思想家である(1762年(『社会契約論』))。 カール・マルクスは、19世紀における最も強力な集産主義の唱道者であった。 共産主義、ファシズム、社会主義は、おそらく全て集産主義的システムと呼ぶのが相応しい。 共同体主義(communitarianism)、キブツ、モシャヴを参照の事 (2) オックスフォード英語事典(collectivismの項)より抜粋翻訳 1 各々の個人が所属する集団に、個人を超える優先権を付与する行為形態または原理。 2 国家(state)または人民(people)による土地(land)及び生産手段(means of production)の所有を意味する政治的原理またはシステム。 (3) コウビルド英語事典(collectivismの項)より全文翻訳 集散主義とは、国家の産業とサービスは国家(state)または国家の全ての人民(all people in a country)によって所有され、管理されるべきだ、とする政治的信条である。社会主義・共産主義はともに集産主義の一形態である。 ■5.リベラル左派(liberal)とは何か ◆辞書による説明1:「福祉国家」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(welfare stateの項)より全文翻訳 国家が、市民達の経済的・社会的な安寧幸福(the economic and social well-being of the citizens)の保護と促進に関して、鍵となる役割を演じる、とする政治的概念(concept of government) (福祉国家が)基礎を置く原則は、①機会の平等、②富の公平な分配、③良好な生活の最小限の用意が欠落している人々に対する公的責任、である。 この言葉は、多様な経済的・社会的有機体の形態に対して用いることが出来る。 福祉国家の基本的な提供物の一つは社会保険である。それは恩恵が大いに必要とされる時節に供給されることを目的としている(例:老齢・疾病・失業) 福祉国家は、また通常、①教育、②健康サービス、③住宅、の公的な供給を包含する。 多くの欧州諸国では、包括的な健康保険と国家助成金支給による大学水準の教育が一般的となっているのに比べると、アメリカ合衆国の公的供給は展開されている範囲がより小さい。 中央計画的な経済を持つ国々では、福祉国家はまた①雇用と②消費者価格の管理をも包含する。 殆どの国々は、少なくとも福祉国家に関連した何らかの方策を制度化している。英国では1948年に包括的な社会保険が採用された。アメリカ合衆国ではニューディールやフェアデールといった社会的-立法プログラム(social-legislation programs)は福祉国家の原理に基礎を置いている。 スカンジナヴィア諸国は、個人に対して生活のあらゆる側面に関する国家的扶助を供給している。 (2) オックスフォード英語事典(welfare stateの項)より抜粋翻訳 1 国家が、市民、特に金融的・社会的必要に迫られている人々に、交付金・年金その他の恩典によって健康と安寧幸福の保護を引き受ける制度。英国における近代福祉国家の設立は、1942年のベヴァリッジ報告によってその路線が敷かれた。国営の健康サービス・国営の保険スキーム(仕組み)の設立といった、その報告の提案は、1948年に労働党政権によって実施された。 2 そうした制度を実行している国家のこと。 (3) コウビルド英語事典(welfare stateの項)より全文翻訳 英国や他の幾つかの国において、福祉国家とは、政府が健康や教育などの無料サービスを供給し、例えば老齢や失業や疾病によって労働することが出来ない人々に金銭を付与する制度をいう。 ◆辞書による説明2:「リベラル」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(liberalismの項)より全文翻訳 政治的および経済的ドクトリン(理論・信条)であり、①個人の権利・自由、②政府権力の制限の必要性、を強調するもの。 1 リベラリズムは、16世紀欧州の戦争(30年戦争)の恐怖に対する防御的リアクションとして発生した。その基本理念は、トーマス・ホッブズとジョン・ロックの著作の中で公式な表現を付与された。この両者は、至上権は究極的には被統治者の同意によって正当化され、神権ではなく仮想的な社会契約によって付与されると唱えた。経済分野では、19世紀のリベラル(自由主義者)達は、社会での経済生活に対する政府介入の撤廃を強く要求した。アダム・スミスに従って彼らは自由市場に基礎を置く経済システムは、部分的に政府にコントロールされた経済システムよりも、より効率的であり、より大きな繁栄をもたらすと論じた。 2 欧州と北米の産業革命によって発生した富の巨大な不平等その他の社会的問題への反動として、19世紀末から20世紀初めにかけてのリベラル(自由主義者)達は、市場への限定的な政府介入と、無料の公共教育や健康保険などの政府拠出による社会的サービスの創出を唱えた。アメリカ合衆国では、F.D.ルーズベルト大統領により企画されたニュー・ディール(新規まき直し)計画により、近代ないし進歩的リベラリズム(modern liberalism)は、①政府の活動領域の広範な拡張、そして、②ビジネス活動の規制の増大、として特徴づけられた。第二次世界大戦後、社会福祉の一層の拡張が、イギリス・スカンジナビア諸国・アメリカ合衆国で起こった。 3 1970年代の経済的不振(スタグネーション:不況とインフレの同時進行)は殊にイギリスとアメリカ合衆国において、自由市場を選好する古典的な自由主義の立場(classical liberal position)の再興を導いた。 4 現代リベラリズム(contemporary liberalism)は、①不平等の緩和、②個人の権利の拡張、を含む社会改革に依然関心を寄せ続けている。 (2) オックスフォード英語事典(liberalの項)より抜粋翻訳(※liberalismは派生語扱い) (政治的文脈で)個人的自由、自由交易、漸進的な政治的・社会的改革を選好する(形容詞)。 語源(ラテン語) liber(=free (man):自由(人))。原初的語感は「自由人として適格な(suitable for a free man)」 ⇒つまり「自由人=奴隷でないこと」 (3) コウビルド英語事典(liberalismの項)より全文翻訳 1 ・リベラリズム(liberalism)とは、革命ではなく、法改正によって社会的進歩を漸進的に行う、とする信条である。 2 ・リベラリズム(liberalism)とは、人々は多くの政治的そして個人的な自由を持つべきである、とする信条である。 以上の辞典による説明は、かなり内容が不明瞭であるが、まとめると「リベラリズム」という言葉は、次の4つの段階あるいは種類・区分をもってその意味内容を拡張ないし変化させてきた、ということになる。 リベラリズムの段階・種類・区分 時期 意味内容 1 古典的リベラリズム(classical liberalism) 16世紀~19世紀 ①個人の権利・自由の確保、②政府権力の制限、③自由市場を選好…消極国家(夜警国家) 2 ニュー・リベラリズム(new liberalism) 19世紀末~20世紀 経済的不平等・社会問題を緩和するため市場への政府介入を容認→次第に積極的介入へ(積極国家・福祉国家・管理された資本主義)社会主義に接近しているので社会自由主義(social liberalism)と呼ばれ、自由社会主義(liberal socialism)とも呼ばれた。 3 再興リベラリズム(neo-liberalism) 1970年代~ スタグフレーション解決のため自由市場を再度選好。 2 を個人主義から集産主義への妥協と批判し、個人の自由を取り戻すことを重視 4 現代リベラリズム(contemorary liberalism) 現代 ①不平等の緩和、②個人の権利の拡張、を含む社会改革を志向1970年代以降にJ.ロールズ『正義論』を中心にアメリカで始まったリベラリズムの基礎的原理の定式化を目指す思想潮流で、①ロールズ的な平等主義的・契約論的正義論を「(狭義の)リベラリズム」と呼び、②それに対抗したR.ノージックなど個人の自由の至上性を説く流れを「リバタリアニズム(自由至上主義)」(但し契約論的な構成をとる所はロールズと共通)、③また個人ではなく共同体の価値の重要性を説くM.サンデルらの流れを「コミュニタリアニズム(共同体主義)」という。 補足説明 2 ニュー・リベラリズム(new liberalism)と 4 再興リベラリズム(neo-liberalism)は共に「新自由主義」と訳されるので注意。もともと 1 古典的リベラリズムに対して修正を加えた新しいリベラリズム、という意味で、 2 ニュー・リベラリズム(訳すと「新自由主義」)が生まれたのだが、世界恐慌から第二次世界大戦の前後の時期に、経済政策においてケインズ主義が西側各国に大々的に採用された結果、 1 に代わって 2 がリベラリズムの代表的内容と見なされるようになり、 2 からnewの頭文字が落ちて、単に「リベラリズム」というと 2 ニュー・リベラリズムを指すようになった。ところが、1970年代に入るとインフレが昂進してケインズ主義に基づく経済政策が不況脱出の方途として効かなくなってしまい、市場の自律調整機能を重視する 1 の理念の復興を唱える 3 ネオ(=再興)・リベラリズムに基づく政策が1980年前後からイギリス・アメリカで採用されるようになった。そのため今度は、 3 を「新自由主義」と訳すようになった。 上記のうち「リベラル右派」に該当するのは、 1 古典的リベラリズム、及び 3 再興リベラリズムである(薄青色部分)。 また「リベラル左派」に該当するのは、 2 ニュー・リベラリズム、及び 4 現代リベラリズムのうちロールズ的な平等主義的・契約論的正義論である(ピンク色部分)。 ◆辞書による説明3:「J.ロールズ」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(Rawls, Johnの項)より全文翻訳 (1921年2月21日メリーランド州ボルチモアで誕生-2002年11月24日マサチューセッツ州レキシントンで死去)アメリカの政治哲学者。 彼はコーネル大学(1962-79年)、そして後にはハーヴァード大学で教授した。彼は主に政治哲学と倫理学の著述を行った。 彼の『正義論(A Theory of Justice)』(1971年)は20世紀の政治哲学の代表作として広く認知されている。この著作や他の著作でロールズは民主的社会に適合した正義の概念(a conception of justice)の開発を追求した。 彼は、全体の幸福の最大化を強いる功利主義は、リベラルで民主的な諸価値の中核である自由(freedom)と平等(equality)を保護するには不適切であると信じていた。 ジャン-ジャック・ルソーとイマヌエル・カントに習って、ロールズは社会契約(social contract)という理念を強く主張した。彼は平等な権利という立場で行動する自由な人々の間の仮想的合意の結果としての正義(justice as a hypothetical agreement among free persons)を記述した。 公平で偏見のない合意を確実にするために、ロールズは(社会契約の締結を目指す)一行(parties)に“無知のヴェール(覆い)(veil of ignorance)”、つまり、一行は自分達や他人達についてのどんな特定の事実(例:彼らの才能・社会的階級・富・宗教・その他の諸価値)も、更には歴史や彼らの社会に関する事実さえも知らない、という状態を平等に課すという想定をした。 この“原初状態(original position)”からロールズは、自由な人々は、リベラルで平等主義の正義の観念(a liberal egalitarian conception of justice)、即ち“公正としての正義(justice as fairness)”に合意するだろうと強く主張した。 この観念は2つの原理から構成されている。 1 思想や結社の自由などの特定の基礎的な自由は、非常に重要であり、貧民の経済的充足や福祉改善といった他の社会的諸価値よりも優先される。 2 当局の任務や地位は機会の平等という条件の下に、全ての人々に開かれている。 (2) オックスフォード英語事典(Rawlsの項)より抜粋翻訳 ジョン(1921-2002)。アメリカ人哲学者。 彼の著書『正義論』(1971年)と『政治的リベラリズム』(1993年)は、偏見のないことを確実とする条件の下で合理的な人々が選択する公正な社会の基礎的な仕組みを考察した。 ◆辞書による説明4:「社会契約」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(social contractの項)より全文翻訳 治者(the ruler)と被治者(the ruled)の間の現実的あるいは仮想的な契約。 この観念の起源となる着想は、神とアブラハムとの間の聖書にある誓約から派生したものと思われる。しかし、それはトーマス・ホッブズ、ジョン・ロック、ジャン-ジャック・ルソーの著作と最も緊密に結びついている。 1 ホッブズは、主権の絶対的権力は仮想的な社会契約によって正当化される、と論じた。そこでは人々は、契約が為される以前に存在すると措定されている“自然状態(state of nature)”の中では欠落している平和と安全の保証と引き換えに、主権者に全面的に服従することに合意する。 2 ロックは、治者(the ruler)はまた私有財産と思想・言論・信仰の自由を保護する義務を負っていると信じていた。 3 ルソーは、自然状態では人々は好戦的ではないが理性と道徳が未発達であり、個人的自由を放棄することによって彼らは被統治者(the governed)の“一般意思(general will)”に基づく法制度の中で政治的自由と市民的権利を獲得する、と考えた。 社会契約の理念は、アメリカ革命やフランス革命の担い手達、そしてそれらに続いた成文憲法の作成者達に影響を与えた。 (2) オックスフォード英語事典(social contractの項)より抜粋翻訳 例えば、国家を守るために幾つかの個人的な自由を犠牲にすることによって、社会の諸便益のために協同する、ある社会の構成員の間の暗黙の契約のこと。 社会契約の理論は、トーマス・ホッブズやジョン・ロックやジャン-ジャック・ルソーといった理論家達の間で、①政府の起源と、②被服従者の義務を説明する方法として有名になった。 ◆辞書による説明5:「自然法」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(natural lawの項)より全文翻訳 法理学(jurisprudence)と政治哲学(political philosophy)に関して、社会ルールや実定法からではなく自然から派生した(とされる)全ての人類に共通する権利または正義の体系(a system of right or justice)である。 この概念はアリストテレスを先駆者とする。彼は“自然に適ったもの”が必ずしも“法に適ったもの”と同一ではないと考えた。 ストア派、キケロ、ローマ法学者、聖パウロ、聖アウグスティヌス、グラティウス、聖トマス・アキナス、ジョン・ドン・スコット、オッカムのウィリアム、フランシスコ・スアレスによって、様々な形で自然法の存在が主張された。 近代において、ヒューゴ・グロティウスは、例え神が存在しなくとも自然法は肯定される、と主張した。そしてトーマス・ホッブズは自然法を“理性によって発見された一般ルールの規範であり、それによって人間は自身の生活にとって破壊的な行為を禁止されている”と定義した。 ホッブズは、①仮想的な“自然状態”から理性的に演繹される法(=自然法)の複雑な体系と、②治者と被治者との間の合意による社会契約とを対比する試みを行った。 ジョン・ロックは、ホッブズから距離を置き、自然状態を自由で平等な人々が自然法を遵守する初期の社会として記述した。 ジャン-ジャック・ルソーは、①自己保存と②同情という“理性に先立つ”2つの原理によって行動付けられた孤立の中で美徳を保持する野生人(a savage)を措定した。 アメリカ独立宣言の著者達は、平等と他の“自明の”“奪うことの出来ない”諸権利を唱導する前段で、わずかに「自然の法」について短く言及しているに過ぎない。 フランス人権宣言(人間と市民の諸権利の宣言)は、自由・所有・安全そして圧制への抵抗を“時効のない自然の諸権利”であると主張した。 自然法の概念に対する関心は、19世紀に劇的に凋落した。それは部分的にはジェレミー・ベンサムや他の功利主義の提唱者達の懐疑的な攻撃の結果である。それ(自然法への関心)は20世紀の半ばに第二次世界大戦中のナチス体制によって犯された犯罪という脚光を浴びて復活した。 自然法(natural law)と自然権(natural rights)に対する懐疑は依然として強烈であるが、後代の著者達は自然権ではなく人権(human rights)を不可避的に語るようになった。 (2) オックスフォード英語事典(natural lawの項)より抜粋翻訳 1 全ての人間の行為の基礎と見なされている不変の道徳的原則から構成されるもの。 2 自然現象に関連して観測される法則。観測される法則を集合的に言う。 ◆辞書による説明6:「人権」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(human rightsの項)より全文翻訳 人間であること自体によって個人に帰属する権利。 この言葉は、それ以前に用いられた「自然権(natural rights)」即ち、中世の末以来ギリシャ・ローマの自然法概念に結びついた言葉に代わって、第二次世界大戦の後、広く使用されるようになった。 今日理解される所では、人権は、人間を取り巻く環境や歴史の多様性を反映して、広範な多様性を持つ諸価値や潜在的な諸能力を表現するものとされている。 それら(人権)は、①普遍的(universal)であり、あらゆる地域の全ての人間に適用されるもの、と考えられ、そしてまた、②基本的(fundamental)であり、本質的または基礎的な人間の要求を表すもの、と考えられている。 人権は歴史的には、人権の3つの“世代”として知られる時期に分類されてきた。 1 市民的・政治的諸権利という最初の世代は、啓蒙思想と英国・アメリカ・フランスそれぞれの革命とに結びついており、①生命(life)と自由(liberty 不羈=拘束されないこと)の諸権利、②言論(speech)と信仰(worship)の自由(freedom)の諸権利を内包している。 2 経済的・社会的・文化的諸権利という第二世代は、無規制の資本主義の餌食となることに対する19世紀半ばからの叛乱と結びついており、①労働(work)の権利、や②教育(education)の権利を内包している。 3 最後に、連帯(solidality)の権利という第三世代は、第二次世界大戦後(に登場した)発展途上の新興・脱植民地諸国の政治的・経済的渇望と結びついており、①政治的自己決定(political self-determination)と、②経済開発(economic development)に関する集団的諸権利(collective rights)を内包している。 1948年の「人間の諸権利の普遍的宣言 the Universal Declaration of Human Rights」(いわゆる世界人権宣言)の採択以降、人間の諸権利の保護のための多くの条約や協定が、国連の支援の下に締結されてきた。そして幾つかの地域的な人権法の諸制度(regional human rights law)が打ち立てられた。(※注: 1953年の欧州人権条約に基づく諸制度などを指す) 20世紀末に旧ユーゴスラビアやルワンダでの深刻な人権侵害やその他の犯罪を訴追するための特別国際犯罪法廷が召集された。 2002年に設置された(常設の)国際犯罪法廷は、人間性に対する犯罪、大量虐殺という犯罪、戦争犯罪の訴追について授権されている。 (2) オックスフォード英語事典(rights of manの項)より抜粋翻訳 全ての人間に正当に帰属していると考えられる諸権利。人間の諸権利。 この文句は1789年にフランス国民議会で採択され、1791年のフランス憲法前文で使用された「人間と市民の諸権利の宣言 the Declaration of the Rights of Man and of Citizen」(いわゆるフランス人権宣言)に結び付けられている。 (3) コウビルド英語事典(human rightsの項)より全文翻訳 人間の諸権利とは、全ての人々が保有すべきだと、多くの社会が信じている基礎的な諸権利である。 ■6.左翼を生み出した思想 ◆辞書による説明1:「啓蒙思想」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(enlightenmentの項)より全文翻訳 17-18世紀の欧州の知的運動であり、神・理性・自然・人間に関するその諸理念は、混ざり合って一つの世界観を構成し、芸術・哲学・政治の革命的な進展を鼓舞した。 啓蒙思想の核心は、理性の活用と称賛だった。 啓蒙思想家達にとって、受け継いだ権威は、それが科学であろうと信仰であろうと、束縛されることのない精神による精査に服するものだった。 科学と形而上学において、演繹と帰納という論理は、包括的な新しい宇宙観(a sweeping new cosmology)の創出を可能とした。 理性的な信仰の探求は、(啓蒙思想家を)理神論(Deism)に導いた。理性を信仰に適用したことによるさらに一層急進的な産物は懐疑論(Skeptism)・無神論(Atheism)・唯物論(materialism)である。 啓蒙思想は、ジョン・ロック、トーマス・ホッブズといった人々による近代の世俗的な心理学的・倫理学的理論を産み出し、それはまた急進的な政治理論の発生をもたらした。 ロック、ジェレミー・ベンサム、J-J・ルソー、モンテスキュー、ヴォルテール、トーマス・ジェファーソンといった人々は全て、権威主義的な国家への建設的な批判と、自然法に基礎を置く社会的有機体のメタ形式の概要を描き出すのに貢献した。 啓蒙思想の後世への継続的な遺産の一つは、人類の歴史は全体としては進化の記録である、という信念である。 (2) オックスフォード英語事典(enlightenmentの項)より抜粋翻訳 (啓蒙)17世紀末から18世紀にかけての欧州の知的運動であり、伝統ではなく理性と個人主義を強調した。 それは、デカルト、ロック、ニュートンといった17世紀の哲学者の影響を非常に強く受けており、その代表的人物は、カント、ゲーテ、ヴォルテール、ルソー、アダム・スミスなどである。 ◆辞書による説明2:「理性主義(合理主義)」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(rationalismの項)より全文翻訳 理性(reason)を、知識の主要な源泉であり判断材料(chief source and test of knowledge)である、とみなす哲学的見解。 理性主義は長期間に渡って、経験主義(empiricism)つまり、全ての事実問題に関する知識(knowledge of matters of fact)は究極的には感覚的経験(sense experience)から派生し、かつそれによって判断されなければならない、とする信条のライバルであり続けている。 この信条(経験主義)に対抗して、理性主義は、理性を、①確実性と②一般性の両方について、感覚的認知(sense perception)の到達できる範囲を超えて真理(truths)を捉えることが出来る能力であると考えている。 「自然の光明 natural light」の実在を強調することで、理性主義はまた、神秘的な経験であれ神の啓示であれ直観であれ、秘儀的な知識を唱導する諸体系のライバルであり、また、理性の代わりに生物学的・感情的または意思的・無意識的または実存的などの多様な非理性主義に反対し続けている。 (2) オックスフォード英語事典(rationalismの項)より抜粋翻訳 宗教的信仰や感情的反応よりも、理性と知識に、意見と行動の基礎を置いている実践のあり方またはその原理。 (哲学)経験よりも理性が知識の確実性の基礎である、とする理論。 (神学)理性を、信仰の究極的な権威として取り扱う実践のあり方。 (3) コウビルド英語事典(rationalismの項)より全文翻訳 理性主義とは、人々の生活は感情や宗教的信仰ではなく、理性と論理に基礎を置くべきだ、とする信条である。 ◆辞書による説明3:「決定論」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(determinismの項)より全文翻訳 哲学で、人間の意思決定を含む全ての出来事は、先行的に存在している諸原因によって完全に決定されている、とする信条。 伝統的な自由意志問題は、「道義的責任は決定論の真理と両立するのだろうか?」という問いから発生している。 それ(道義的責任)とは両立しない、と信じる人々の中で、(1)決定論の真理を信奉する幾人かは、自分の行為の道義的責任を負える人は誰もいない(そして、それゆえ犯罪行為の懲罰は正当化されない)、と結論づけている。しかし、(2)道義的責任の存在を信奉する幾人かは、決定論は偽である、と結論づけている。 道義的責任は、決定論と両立すると信じている人々は、両立論者(compatibilist)と呼ばれている(「両立論 compatibilism」を見よ)。 ピエール-シモン・ド・ラプラスは18世紀の古典的決定論の形成に責任がある。 ラプラスにとって世界の現在の状態は、以前の状態の影響であり、かつ、それに続く状態の原因である。 もし万一、精神が、どの瞬間にも①全ての法則と②自然界の全ての力と③全ての構成物の各々の位置を運動量を知ることが可能だとしたら、精神はそれゆえ、あらゆる存在物の確実な未来と過去とを知ることができるのだが(それは不可能である)。 (2) オックスフォード英語事典(determinismの項)より抜粋翻訳 (哲学)人間の行為を含む全ての出来事は、究極的には意志の外にあるとみなされる諸原因によって決定される、とする信条。 幾人かの哲学者は、決定論は、個々の人間は自由意志を持たず、彼らの行為は道義的責任を問い得ない、という含意を持つもの、と認識している。 (3) コウビルド英語事典(determinismの項)より全文翻訳 決定論とは全ての行為や出来事は、他の行為や出来事・状態などの結果であり、従って人々には何を行うかという選択が事実上不可能である、とする信条である。 ◆辞書による説明4:「一元論」 (1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(monismの項)より全文翻訳 形而上学で、世界は本質的に一つの実体であるか、または唯一の種類の実体を内包している、とする信条 一元論は二元論(Dualism)・多元論(Pluralism)の両方に反対している。 一元論の例として、①唯物論(Materialism)、②汎神論(Pantheism)、③形而上学的観念論(metaphysical Idealism)がある。 なおベネディクト・ド・スピノザを見よ。 (2) オックスフォード英語事典(monismの項)より抜粋翻訳 1 (哲学)特定の領域に関する実体(existence)例として、事物と精神、あるいは神と世界の間の実体、の識別または多元性を否定する理論または信条である。 2 唯一の至高の存在が実在する、とする信条である。多元論(Prulalism)と対比せよ。 ■7.まとめ(左派・左翼思想の系譜) (1) 啓蒙思想(enlightenment) 17-18世紀欧州で発生し、左派・左翼思想を生み出した思想運動。その内容として以下の4つが重要である。 1 理性主義(rationalism) R.デカルト(1596-1650)、理性からの演繹により、唯一の合理的世界を設計できるとする思想(設計主義的合理主義)。 2 一元論(monism)・決定論(determinism) B.スピノザ(1632-77)、P-S.ラプラス(1749-1827)、ヘーゲル主義やマルクス主義の決定論に重大な影響を及ぼした。 3 近代自然法論(natural law) H.グロチウス(1583-1645)、中世的・神学的自然法から、理性からの演繹による近代自然法へと変化した。 4 社会契約論(social contract) T.ホッブズ(1588-1679)、J.ロック(1632-1704)、J-J.ルソー(1712-78)、社会契約により世界をリセットするとする思想。 (2) 集産主義(collectivism 集団主義) 近代ではJ-J.ルソー『社会契約論』で初めて主張され、ヘーゲルを経て極左(マルクス主義)・極右(ナチズム)両方に重大な影響を及ぼした。 1 共産主義 K.マルクス(1818-83)、集産主義の極地を為す思想。 2 マルクス主義 マルクス主義の「弁証法的唯物論」は、「ヘーゲル左派」から発展した典型的な決定論である。 3 社会主義 ①ソ連型(ストック(資産)を国有化するタイプ)と、②スェーデン型(課税によって所得の大半を国家が吸収し再配分するタイプ。フロー(入出金)の社会化。高負担高福祉)がある。 4 社会民主主義(社会民主制) 暴力革命ではなく平和的な社会主義への移行を唱える立場であるが、その本質は社会主義であることに変わりはない。 (3) リベラリズム 19世紀末に起こったニュー・リベラリズム(社会主義的リベラリズム)及び、1970年代以降の現代リベラリズム(平等論的リベラリズム) 1 福祉国家 欧州諸国で社会主義の代替手段として大規模に実施され、アメリカや日本でも採用されている所得再配分政策。 2 現代リベラリズム J.ロールズ(1921-2002)、福祉国家の理論的基礎を提供した政治哲学者と見なされている。なおロールズの本心は「事後の所得再配分」ではなく「事前の資源再配分」であり、この理解は厳密には間違いである。 3 人権 近代自然法論と社会契約論から生まれた「自然権 natural rights」を言い換えたもの。 ※啓蒙思想の主流は、デカルトやルソーなどのいわゆる大陸合理論(設計主義的合理主義・価値一元論)だが、それ以外に真正自由主義(保守主義)を産み出した思想の系譜(批判的合理主義・価値多元論)もある(下記参照)。 ■8.参考:「自由」と「隷従」を分かつ西洋思想の2つの流れ ※矢印(→・↓など)は影響関係 価値多元論(批判的合理主義) 価値一元論(設計主義的合理主義) 古代~中世 無知の自覚・ソクラテス 中世ゲルマン法の伝統・マグナ-カルタ キリスト教的自然法論 理想国家論・プラトン ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 16~17世紀 モラリストの懐疑論・パスカル コモン・ロー司法官/法律家・コーク 近代自然法論・グロチウス → 社会契約論1(君主主権)・ホッブズ ← 理性主義(一元論、決定論を含む)・デカルト・スピノザ ・モンテーニュ ・ブラックストーン ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ・マンデヴィル ・ペイリー → 社会契約論2(国民主権)・ロック ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ・ヘイル ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 18世紀 スコットランド啓蒙派・ヒューム・A.スミス ↓ ↓ 社会契約論3(人民主権)・ルソー フランス啓蒙派・ヴォルテール・百科全書派 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ フランス革命以降 近代保守主義・バーク ↓ フェデラリスト・ハミルトン ↓ 功利主義・ベンサム ドイツ観念論・カント 空想的社会主義 無政府主義 ↓ ・マジソン ↓ ・J.S.ミル ・フィヒテ ・サン-シモン ・バクーニン 19世紀 歴史法学派 ↓ ↓ ・スペンサー ・ヘーゲル ・フーリエ ・プルードン ・トックヴィル ・サヴィニー アメリカ的保守主義 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ・メイン ・マーシャル ↓ 人定法主義 フェビアン社会主義 新ヘーゲル主義(プラトン的理想主義) ヘーゲル右派(民族重視) ヘーゲル左派(唯物論重視) ↓ ↓ ・ケント ↓ ・オースチン ・S.ウエッブ ・グリーン ↓ ↓ ↓ ↓ ・ショウ マルクス主義・マルクス ・エンゲルス ・第一インター ・アクトン ↓ ・ケルゼン ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 20世紀 ↓ ・シュミット リベラル社会主義(ニュー・リベラリズム)・ホブハウス ↓ ナチズム・ヒトラー・ローゼンベルク マルクス-レーニン主義・レーニン 西欧マルクス主義・グラムシ 修正社会主義(社会民主主義)・ベルンシュタイン ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ・ケインズ ↓ ・第三インター ・ルカーチ ・第二インター 第二次大戦以降 現代保守主義・オークショット 再興自由主義・ハイエク・ポパー → リバタリアニズム(自由至上主義)・ノジック ・ベヴァリッジ → 平等論的リベラリズム・ロールズ・ドォーキン コミュニタリアニズム(共同体主義)・サンデル・ウオルツァー ・コミンフォルム ・フランクフルト学派 ・コミスコ 価値多元論(value-pluralism)⇒人々を「自由」に導く思想 価値一元論(value-monism)⇒人々を「隷従」に導く思想 個人主義(individualism) 集産主義(collectivism:集団主義) 歴史・伝統重視の思想 集産主義ではないが理性による究極的価値への到達を説く思想 ※個人主義(individualism)がなぜ歴史・伝統重視の思想につながるのかの説明は 「個人主義」と「集産主義」 参照 ※価値多元論(I.バーリンの用語)は、批判的合理主義(critical rationalism:K.R.ポパーの用語)に重なる。 ※価値一元論(I.バーリンの用語)は、設計主義的合理主義(constructivist rationalism:F.A.ハイエクの用語)に重なる。 -... ※サイズが合わない場合はこちら をクリック ■9.参考図書 『開かれた社会とその敵』(全2巻)K.R.ポパー著(1945) 第一部:プラトンの呪文第二部:ヘーゲル、マルクスとその余波2冊本だが、論旨明快で読み易い。プラトンから始まり、ヘーゲルを経てマルクスに至る全体主義思想を厳しく論駁した必読の名著。 ■10.ご意見、情報提供 ↓これまでの全コメントを表示する場合はここをクリック +... 以下は最新コメント表示 名前 ラジオボタン(各コメントの前についている○)をクリックすることで、そのコメントにレスできます。 ■左翼や売国奴を論破する!セットで読む政治理論・解説ページ 政治の基礎知識 政治学の概念整理と、政治思想の対立軸 政治思想(用語集) リベラル・デモクラシー、国民主権、法の支配 デモクラシーと衆愚制 ~ 「民主主義」信仰を打ち破る ※別題「デモクラシーの真実」 リベラリズムと自由主義 ~ 自由の理論の二つの異なった系譜 ※別題「リベラリズムの真実」 保守主義とは何か ※概念/理念定義、諸説紹介 まとめ ナショナリズムとは何か ケインズvs.ハイエクから考える経済政策 国家解体思想(世界政府・地球市民)の正体 左派・左翼とは何か 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