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無理矢理感が否めない終わり方をしています笑 今回あまり修正は入ってません (またそのうち修正が入るかもしれません) トコヨノハライシ 漢字で書くと『常世の払い師』です 幽霊も精霊も物の怪も皆働いている、なんてこと考えていたらちょっと楽しかった :::::::::::::::::::::::::::::::: プロトタイプとして次に続けれたらなーと思います 気分次第です 書き始め当初はバリバリのホラーでいく予定でした 気が付けばホラーになりませんでした 登場人物紹介 新井戸ナオヒ (にいと ナオヒ) 胡間神社の宮司だが、本職は自宅の警備員らしい。 見た目は高校生、頭脳は30歳。 不思議系男子……男子?? 犬神の憑き物筋で先祖代々世間からは村八分を受けてきた。 人であり、人であらざるもの。 魑魅 (すだま) 廃神社を訪れる怖いもの知らず達を追い払う"払い師"。 しかし、バイトである。 【ちみ】ではなく【すだま】。 見た目は女子高生ぐらいだが何歳だろうか……。 ナオヒに夢で見た人と喜ばれるが、貧乳だと言われる。 正体は山の神。 後にキクリと名付けられる。 由来は菊里媛神。 ちなみにナオヒは四魂をコントロールする一霊"直霊"、苗字はニートから。 我ながら実に雑なネーミングセンスである……笑 戻る
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終着点を見出せず、一か月放置してようやく終わったこの話。 これもところどころ改変済み。 5万借りて利子が1995万ってのはめちゃくちゃな話ですが、 そんなことにもなりかねないのが裏側なんじゃあないでしょうか。 終わる
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落陽。 でも夜は来なくて、人工的な光が辺りを包む。 今日もこどもたちの種子を多量に造り上げた。 私にはもう、立つ力すら残されていない。 庭園。 静かな空気を纏うここは目を奪われるほどに美しい。 だけど、私にはただの牢獄にすぎない 。 ここから出ることは叶わず、ここで種子の為に時間が過ぎるのを待たなければならないのだから。 風。 静けさしかないここが妙にざわついている。 どうして。 ここは外部からの気の流れすら入り込めないのに。 空が割れた。 硝子と共に強い光が私に降り注ぐ。 鳥。 大きな鳥が私の前にいる。 燃え盛る火焔のような翼。 太陽が墜ちてきたのかと。 幻のような、揺らめきの中に人影がある。 それは微笑んで手を差しのべていた。 行こう。 手と手を取って闇の中へ飛んだ。 もっと、もっと遠くまで私を連れて。 DODのサントラ聴いてたらこんなものが笑
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August 23 Splendid news---north of Stalingrad our troops have reached the Volga and captured part of the city. The Russians have two alternatives, either to flee across the Volga or give themselves up. Our company s interpreter has interrogated a captured Russian officer. He was wounded, but asserted that the Russians would fight for Stalingrad to the last round. Something incomprehensible is, in fact, going on. In the north our troops capture a part of Stalingrad and reach the Volga, but in the south the doomed divisions are continuing to resist bitterly. Fanaticism... 嬉しいニュースだ。スターリングラード北部の部隊がヴォルガに到達、街の一部を占拠した。ロシア軍はヴォルガから逃げるか、降伏するかしか選択肢がない。軍の通訳士が捕らえたロシア人に質問した。彼は負傷していたが、ロシア軍は最後まで戦い抜くと言い放った。実際不可解な何かは起きている。北部の部隊はスターリングラードの一部を占拠しヴォルガにも到達できただろうが、南部の断続的な激しい抵抗で絶望的だ、と。狂信的だな。 前 戻 次
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十月の行動 ‡2014‡ 四月 五月 九月 十月 ‡2015‡ 一月 二月 三月 (2014-10-31)画像追加 今日はハロウィンですね。 画像あげました (その他、ラウル・ロゼ・キッド) リアルに描くのは正直めんどくさいです。 リアル絵師さんはすごいなーと思います。服まで考えてたらもうめんどくさくなって途中でやめました。 村上は実に怠け者なので、ほんと趣味程度でのヘタレでいいです。 あ、ラウルは画像更新しただけです。 (2014-10-29)Murder追加 どうも皆さま。10月初の更新とですが正直もう終わるやないかいって感じですね。 Murderを三話追加しました。(蛭・猪狩り・嘘で塗り潰す) エムブロに載せてない分もあります。残酷描写があるもんでね……。 来月はもっと増えるでしょうか。 画像はちょくちょく増やしてますんで、次回更新は画像を……と思います。 といってもそんな数ありませんけど。
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私=室井恭一郎なんですが、わかりにくいことに……。 アウトレイジのサントラを聴きながら。 表向きは国の敏腕総理、裏はヤクザそのもの。 とにかく国のためならどんな手でも、というのがこの人のやり方といった感じ。 コーラのCMしてたときの豊川悦司が見た目のイメージです……笑 終わる
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透明人形(プリオンアーク)ウー・クリストファは、まるで、お気に入りの玩具を与えられた子供のようにキラキラと輝いた表情をしていた。 対して、永遠に紅い幼き月ことレミリア・スカーレットは、なんとも複雑そうな表情をしていた。 その表情は、驚きのあまり声が出ないような表情に似ていた。 あるいは、度し難い変人に対する軽蔑の視線を感じられた。 もしくは、呆れて物も言えない表情に似ていた。 要するに――それほどよく分からないものが、彼女達の目の前にいた。 「私の名前はビクトリーム! 華麗なるビクトリーム様だ!」 * * * そうだわ、折角だし支給品を確認しましょう。 そう言ってレミリアとウーがデイパックを開け、ウーがメロンを取り出したところで何処からとも無く“奴”は現れた。 「ビクトリーーーーーーーーム!!!」 Vのポーズで現れた“それ”は、Vが二つ重ね、それに手足を生やしたような容姿をしていた。色は全体的に白く、見た目だけなら何処かロボットのような印象を与える。 呆気に取られたレミリアだが、直ぐに平静を取り戻す。 「(下級妖怪か何かか? まあ、大したことはないだろうが……上手くだまくらかして支給品を奪うぐらいはしておくか)」 あくまで自分のペースを保ち、レミリアは問いかけた。 「あら、何か御用? というか、どちら様?」 ――そして、冒頭の台詞に至るのだった。 * * * スカイグリーンの奇妙な模様の描かれた本を片手に持ち、尚もポーズを決め続ける自称華麗なるビクトリーム様。レミリアは相変わらず呆然としており、ウーは無邪気にうーうー言っている。 ビクトリームの、体と比較して随分小さく見える顔がニタァと笑う。 「フン、引っかかったな小娘共が! まずは手始めにそのメロンをいただく!!」 ブルアーーーーーーー! 幼女2人に飛び掛る華麗なるビクトリーム様(自称)。レミリアとウーはそれぞれ横に少しだけ移動した。当然、目標を失ったビクトリームの体は雪原との熱烈接吻ルートへ一直線である。 「我が体撃沈!」 ズザザザ、と顔面から雪に埋まったビクトリーム。レミリアはそれを、まるで汚いものでも見るかのような冷たい視線で見つけた。 そして何を思ったか、うつ伏せになったビクトリームの、Vの先っちょ(分かりやすく言えば尻部分)をガツガツと蹴り始めた。 「で、何の御用かしら?」 「おうふっ! おうふっ! おいやめろー! 私のセクスィ~な子尻をいじめるなーーーー!!」 「何処までが胴体で何処までが尻だ、下級妖怪が」 その様子を見たウーは遊んでいると勘違いしたのか、大層はしゃいでいた。 《うー! レミリア、いいなあ! たのしそう!》 《なら、あなたもやってあげるといいわ。こいつはね、こうしてあげると喜ぶの》 《うー? ほんとぉ?》 《本当よ。そういう性癖の持ち主なの》 《うー♪ よくわからないけど、やってみる♪》 以上の台詞は傍から見れば何をしゃべっているのか全く分からない。ウーの持つソーディアンアトワイトにも、うつ伏せという屈辱的な格好で尻を蹴られ続けるビクトリームにもだ。 さて、ウーとレミリアだけの内緒の会話(と書くと可愛らしいが内容がやや恐ろしい)が終わると、ウーはレミリアに代わってビクトリームの尻をうー♪ うー♪ と蹴り始めた。念の為に言っておくと、彼女からすれば遊んでいるつもりである。 ぎゃーやめろー! うー♪ とはしゃいでいる間にレミリアは、ビクトリームが手に持っていたスカイグリーンの奇妙な本をそっと奪い取った。 「(……何かしら、これは……)」 全く見たことの無い本だった。模様になんの意味があるのかも分からないし、表示の文字を読むことも出来ない。 彼女の友人であるパチュリー・ノーレッジなら何かしら知っていそうな気がしたレミリアだが、残念ながらパチュリーはここにいない。無い物を強請っても仕方が無い。 「(魔導書、ってわけでもなさそうね。よく知らないけど)」 ぱらぱらと適当にページを捲るレミリア。けれどやっぱり、中の文字も表紙と同じく解読不能だった。 「――調子に乗るなクソガキがー!」 「うー!?」 ページを眺めていると、ビクトリームの怒声とウーの驚いたような悲鳴が聞こえてきた。怒りが限界に達したビクトリームがいきなりバッと立ち上がり、その勢いでウーが尻餅をついてしまったようだった。 「ベリー・シット! くそったれが! 絶対に許さ……」 「うー?」 はっとしたように右手を見るビクトリーム。先程まで手に持っていたものが、無くなっている。 「ほ、本が無い!? オレの本が……! さっき落としたか!?」 慌てたようにきょろきょろと雪原を見回して本を探すビクトリーム。ウーはそれを見て首を傾げている。 レミリアは最初こそきょとんとしていたが、やがて口角を吊り上げて、ニヤァっと悪戯っぽい笑みを浮かべた。 「……探し物はこちらかしら?」 「な、何時の間に!?」 「なんなの、この本。全然見たこと無いし、字も読めない……あら?」 レミリアはある一ページに目を留めた。その一ページの一部分だけ、青白い光を放っていた。しかも、その光放つ文字だけは読み取ることが出来る。 「……変ね。他のは読めなかったのに」 「何? 貴様、その本が読めるのか?」 ビクトリームの言葉を無視して、レミリアはそれを読み上げた。 「第、一の術……? 魔導書なの? マグルガって、呪文か何かかし――」 ズパン! 言いかけたレミリアのすぐ横を、V型のレーザーのようなものが駆け抜けていった。真っ白だった雪の上にも、その爪痕をしっかりと残している。 突然の攻撃に、レミリアの意地悪い笑みは消えた。 《うー? てきさ、だったの?》 「……どういうつもり?」 レミリアは敵意を込めてビクトリームを睨みつける。そして、ビクトリームは―― 「……フ」 「……何?」 「フ……フハハハハハハー! まさか貴様が魔本を読めるとはなーーーー!!」 「ハァ?」 何を言ってるんだこいつは。元々変なのだったが、気でも狂ったのか? と言わんばかりの表情だ。 「喜べレディバット! 貴様を私のパートナーとして認めてやろう!!」 ビシィ! 何故か上から目線で言い放ち、ポーズまで決めるビクトリーム。レディバットというのは、もしかしないでも背中に蝙蝠の翼を持つレミリアのことだろう。 なんとも理解しがたい行動だったが、レミリアが取るべき行動は一つだった。 「フフフフそうだ。こっちへ来いレディバット。本を読めたことに免じて先程の非礼は許してやろう」 つかつかとやや早足でビクトリームに近づくと、レミリアは無根でビクトリームの鈍く輝く青い玉――ただし股間部分である――を蹴っ飛ばした。 「うわーーーー! 何をするレディバット! 私の股間の紳士をいじめるな! レディィィィバァァァァット!!」 ほんの少しの間、静かな雪原にガッガッという音が響いた。 * * * その後、散々股間の紳士を蹴り倒されたビクトリームから、レミリアは“魔本”の説明を受けた。 石にされてどうたら、100人の魔物の子がどうたら、心の歯車がどうたらといった説明をしていたのだが、その辺は割愛させていただこう。 「つまり、この本を燃やせばお前は強制送還ってわけか」 「お、オイオイオイオイあんまり妙なことは考えるなよレディバット!」 「あん?」 「ごめんなさいお嬢様」 さっきの上から目線は何処へやら、雪の上に這い蹲って土下座をする華麗なるビクトリーム様。 プライドが高い彼は本当はこんなことしたくないが、魔物の子の“命綱”とも言える魔本をとられてしまっては言いなりになるしかない。 「まあ、役に立ちそうだし、燃やすかどうかはちょっと考えてあげていいわ」 「本当かレディバット!」 「ハァ?」 「すみませんお嬢様!」 再びDOGEZAするビクトリームは、レミリアに見えないように悔しそうに歯軋りしていた。 「(ベリー・シット! 調子に乗りやがって小娘が! だが見ていろ……必ず本を取り戻して復讐してくれる!)」 「うー♪」 ガッガッ 「私の子尻をいじめるなーーーーー!!」 ――色々と、前途多難である。 【場所・時間帯】青色エリア・F7・山村・朝 【名前・出展者】レミリア・スカーレット@東方project 【状態】健康 【装備】ロベルタの傘@BLACK LAGOON、ビクトリームの魔本@金色のガッシュ!! 【所持品】基本支給品一式、ほんやくコンニャク@ドラえもん(使用済)、不明所持品1品 【思考】基本:ウーを利用しつつ、ゲームに乗り優勝する。ウーは使えなくなったら殺す 1:レディバット言うな 2:こいつ等、どう利用してやろうかしら ※雨は無理だけど、雪ならセーフのようです ※ウーの言葉が分かるのは、ほんやくコンニャクを食べたからです 【名前・出展者】ウー・クリストファ@いぬ 【状態】健康 【装備】ソーディアン・アトワイト@テイルズオブデスティニー 【所持品】基本支給品一式、ベリーメロン@金色のガッシュ!!、不明所持品1品 【思考】基本:レミリアについていく。レミリアには信用しきっている。ビクトリームは遊び相手 1:うー♪ 2:ビクトリームって、おもしろいなぁ 【名前・出展者】ソーディアン・アトワイト@テイルズオブデスティニー 【思考】1:い、一体なんなの……? 2:で、彼女達は何を喋ってるのよ 基本:出来る限り助言はする。また、もし持ち主が殺し合いに乗ったらなんとか説得する ※ロワ内では誰でもソーディアンの声を聞くことができます ※また、威力は落ちるもののソーディアンさえ持てば誰でも晶術を扱えます ※相変わらず状況が把握できていません。 【名前・出展者】ビクトリーム@金色のガッシュ!! 【状態】尻と股間にダメージ小 【装備】無し 【所持品】基本支給品一式、不明支給品1~2品 【思考】基本:優勝する 1:ベリー・シィィィィット!! 2:今はレミリアに従う 3:どうにか魔本を取り返す 【ビクトリームの魔本@金色のガッシュ!!】 ビクトリームの魔本。色はスカイグリーン。これを読むと、「心の力」を消費することで術が発動する。 本来ならある程度心の波長が合わないと読むことすら出来ないはずだが……。 【ベリーメロン@金色のガッシュ!!】 私の心を掴んだよいメロン。おかわりだ! やかましい! 次の話 017 二人はチジョキュア! 次の話 019 開始しない殺し合い
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今日はなんとなく仕事をする気もなくて千紗はサボった。 クリスマスムードに包まれる街はイルミネーションで綺麗だ。 あーあ、もうすぐクリスマスか。 恋人がいない男どもは皆風俗に金を使うんだろうなぁ、気持ち悪い。 まぁ、でもそういうやつらのお陰で懐は温まるんだけど。 あたしも彼氏いないし、良い暇潰しよね。 とあるブランド服のショーウィンドウの前に立ち止まる。 フランス人形の様に整った顔。 ハーフだとよく間違えられるが純粋な日本人だ。 背の高さがそれを物語っている。 ヒールを履いていても、やはりそれなりに身長のある他の女には少し見劣りする。 あたしにマトモな彼氏なんて出来るはずない。 一時期付き合っていた男はいたが、それはただの思い込みでしかなかった。 ホストだった男は金の切れ目が縁の切れ目と言葉そのままに、貯金の無くなった千紗を簡単に捨てて逃げた。 残されたのは男の借金。 なにも考えずに連帯保証人になってしまったから当然、借金取りは千紗の元へ取り立てに来る。 なんであたしがアイツの借金を返してるんだろう、ホント。 自分でも呆れた。 手っ取り早く金を稼ぐために入った夜の世界。 キャバクラ、デリヘルときて今はソープだ。 風俗業界はなかなか抜け出せず、今に至る。 都会の人間になめられないように、田舎から出てきて芋っぽい自分をもっと綺麗に、と整形もしてみた。 作り物だってわかっているのかいないのか知らないが周りは千紗を煽てた。気分は良かった。 だが、どうしても心の隙間は埋まらない。 それどころか男の相手をすればするほど広がっていく。 「ねぇねぇ、これ可愛くない?」 「いや、こっちの方が似合うよ」 いつの間にか隣にカップルが来てそんな会話をしていた。 微笑ましい様子、気恥ずかしくなった千紗は溜息を軽くつくとその場を離れた。 何処もかしこも幸せそうだ。 あの中に混ざりたい、少しでもいいから。 人の本当の温もりを。 考え事をしながら歩いていたせいで、すれ違う人を避けきれず千紗はぶつかってしまった。 高いヒールを履いていたこともあって転んでしまう。 「あ!ごめんね、大丈夫?」 慌てつつも柔らかい声の男が気に掛け、手を差し伸べてきた。 全面的に自分が悪いのだけど、と思いながらその手に甘えた。 冷たい手だった。 「いえ、あたしがボーっとしてただけなので……」 「君小さくて可愛いね~、人形みたい。僕のところで働く?」 男が笑うのにつられて千紗も笑ったが内心めんどくさいキャッチにかかったかな、と思った。 「あたしもう夜の仕事してるんでいいです」 「なんの仕事?」 「泡姫です」 「借金?」 「そうです」 ここまで言えば諦めるだろう、そう考えたが予想とは違った。 真剣なまなざしで見つめてくる男に思わずドキリとする。 「どこから借金してんの?」 「え、えぇと……」 どこなんだろう。 いつも取り立てに来るのは確か緒賀組の岩ヶ木とか言うやつだけど。 そのことを告げると男は「ああ、なるほど」と答えた。 「それ、なくしてあげようか?」 「……え?」 「借金肩代わりしてあげるよ。僕のところで働くならだけど」 にっこりとする男。 なに、言っちゃってんのこの人。 赤の他人の、それもついさっき会ったような人間の借金を肩代わりだなんてそんなことがあるのか。 今の借金取りよりももしかしたら恐ろしいんじゃないの。 千紗が答えずに警戒していると、わかっていたのか「当然だよねー、僕怪しいよねー」と大笑いした。 「でも嘘つかないよ。緒賀組はね、単に僕自身が嫌いなだけでさ。そいつらのカモにされてるのがなんだか可哀想で。ちなみに仕事っていうのはちょっと特殊な場所のお掃除だよ」 「どんなところですか」 「まぁ、一言で言ったら血の海」 血の海、ヤバい仕事だと言うのは明確だ。 この人、きっとヤクザかなにかだ。 「女性の方が血には慣れてるっていうからね。嫌なら他にもあるよ。風俗にサクラに株に……色々! どう、やらない? 借金帳消しだけじゃなくて衣食住の保証付き。オプションで猫もついてくる!」 「は、はぁ……」 調子を狂わせる明るい男にそろそろ千紗も疲れてきた。 だが、疲れた頭で適当に答えるわけにもいかない。 他人に背負わされた借金をここで終わらせることが出来て、それも生活に困らないと言うのは魅力的だ。 仕事もまぁ、暇が潰せたらなんでもいいと思っているから特に選り好みもしない。血の海はさすがに嫌だが。 しかし気になるのは見返りだ。 これだけ条件がいいのに何もないわけがない。 人間はなんでも騙す、それは痛いほどわかっている。 「代わりになにかあるんでしょ」 「まぁ、ないとは言えないかな。一生僕の下で働いて表世界から永遠にさよならって感じ」 うーん、と唸った。 社会の表側も裏側も醜いものにしか見えない。 どうせ自分は汚れてしまっている。 きっともうマトモな人間は誰も愛してくれやしないのだからなんの未練もない。 千紗は顔をあげて「雇ってください」と言った。 男は優しく微笑んで千紗の頭を撫でた。 進む
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どこぞの人気ホスト。 そんな印象を受けた。 「何か用?」 慣れた感じの、愛想のいい笑顔で少し首を傾げてそう言う男は軟派な見た目とは違って物腰がいい。 だが、相手に隙を与えず笑顔の裏に餓えた獣のように俺を探る"なにか"を感じた。 変な汗が頬伝う。 「あ、えっ……と、友人の八木ヒロシから仕事を紹介されたんですが……」 「八木ヒロシ………………」 しばらく男は考え込むように黙りこんで「ああ!」と笑顔を咲かせた。 「あの運び屋の」 「……運び屋?」 「そうか、ということは君が噂の"若くしてとんでもない借金大王"の山田太郎君か」 まさかホントに来るとはねぇ、と嬉しそうにされ人の話もろくに聞かないこの男に半ば押し込まれるように部屋に招き入れられた。 八木は一体俺のことをどう吹聴したのだろう。 そもそも、あいつがなにかの運び屋だなんて全く知らなかった。 薬、なんだろうか。 ここへ来たことを今さら本気で激しく後悔した。 戻る 進む