約 16,213 件
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/685.html
864 名前:もしもアムロの代わりにシャアが兄弟だったら 1/3投稿日:2006/04/17(月) 21 02 27 ID ??? 朝、8:13 廊下 ロラン「今日は日曜日…。なのに、どうしてみんな朝早いのかなぁ。まあ、朝ごはんを皆で食べられて良いけど」 ピンポーン ロラン「はーい」 ガチャ ロラン「あ、おはようございます。近所に住んでる赤の他人のアムロさん」 アムロ「やあ、ロラン君。早くからすまないね。シャアは 生 き て る かい?」 ロラン「えっと…、あ、とりあえず、あがってください」 アムロ「ああ、お邪魔するよ」 同時刻、台所 ヒイロ「…そうか。やはり、ロラン兄さんの部屋に盗撮カメラを仕込んでいたのか」 シロー「またか!? シャア兄さん! いい加減にしてくれよ!」 クワトロ「今の私はクワトロ・バジー…」 カミーユ「そんな兄弟修正してやる!」 シン「あんたって人はああぁぁぁ!!」 ドモン「俺のこの手が(以下略」 殴打音撲殺音爆発音悲鳴悲鳴悲鳴―――。 8:15 居間 コウ「あ、アムロさん。おはようございます」 アムロ「おはよう、コウ。今日も君の兄弟は元気だね」 コウ「アハハハハ…(乾いた笑い)」 アムロ「それで、今日はあいつは何をしたんだ?」 コウ「…説明するまでもないと思います…」 アムロ「まさか、手を出したりはしないと思うけど…」 ジュドー「あ! アムロさんだ!」 ウッソ「本当だ! お久しぶりです!」 キラ「え!? アムロさん!?」 シュウト「じゃあキャプテンも!?」 アムロ「やあ、4人とも、久しぶりだね。それと、キャプテンは今日は連れてきてないんだ」 シュウト「えぇー」 アムロ「すまないね。今度来たときはつれてくるよ」 ジュドー「そうだ! その時νガンダム見せてくださいよ! あの新型の!!」 ウッソ「あ! 僕だってハロの新しい機能を…」 キラ「あ、あの、僕も…」 アムロ「はは。良いけど、順番に頼むぞ」 865 名前:もしもアムロの代わりにシャアが兄弟だったら 2/3投稿日:2006/04/17(月) 21 03 12 ID ??? 同時刻 台所 ロラン「えーっと、とりあえず、どうなりました?」 シロー「…カミーユが殴って、シンが傍の椅子で殴打して、ドモンがとどめをさした」 ロラン「と、とどめって…(汗」 シロー「いや、『ひいとえんどお』って叫んでたし」 ロラン「って、ミンチより酷いですよ! コマンダーも見てないで助けてあげてくださいよ!」 コマンダー「悪いが、自ら死地に入るような趣味はない」 アル「なーにー? 見えないよー、コマンダー」 ロラン「アル! 見ちゃいけません! コマンダーはそのままアルを連れて台所の外に! それに、3人とも、少しやりすぎです!」 ドモン「何言ってるんだ! このくらいはやらないと、シャア兄さんは黙らないだろう!?」 カミーユ「実の弟を盗撮するなんて間違ってる!」 シン「俺たちは間違ってない!」 ロラン「でも!」 シロー「まあ、とりあえず、皆落ち着けよ。あと、いい加減復活してるだろ? クワトロ兄さん」 クワトロ「フッ。流石だな」 ロラン「分かりましたから、シャ…クワトロ兄さんは居間に行ってください。アムロさんが待ってますよ」 クワトロ「ム!? もう、そんな時間か!」 カミーユ「アムロさんが来てる!?」 ドモン「今日は何か用事でもあったのか?」 クワトロ「ああ。ラー・カイラム社と一時提携を組むかもしれんからな。その簡単な話し合いだ」 シン「何でそんな大事なこと言わないんだよ!」 カミーユ「そうだ! だったら、ミンチになんてしなかったのに!」 クワトロ「…シロー、どうして、弟たちは私よりアムロに懐いているのだろうか」 シロー「兄さんの日ごろの行いのせいだろ。それに、ザク好きは兄さんとアルだけだし」 クワトロ「…」 ロラン「それに、あまり家の中では仮面をかぶったり名前を変えたりしないでくださいね。アルやシュウトが真似しますから」 クワトロ「…」 ドモン「あと、手当たり次第にMSを赤く染めるのもやめてくれ。間違っても3倍の速さで動かないからな」 クワトロ「…」 シン「そうだよ! 俺のディスティニーも羽根だけならともかく全身赤く染めるし!」 クワトロ「…」 カミーユ「Zだって、3倍速で変形なんかできるはずないだろ!」 クワトロ「…」 8:25 玄関 ロラン「あ、お出かけですか?」 クワトロ「夕飯までには戻る」 アムロ「すまないけど、これは借りてくよ」 クワトロ「アムロ…、せめて物資代名詞はやめてくれ…」 アムロ「少しはしっかりしろ、全く。何で真っ白になって燃え尽きてるんだ?」 ロラン「あ、あの、あんまり深くは聞かないでくださいね」 アムロ「…君も大変だな。こんな馬鹿兄をもって」 ロラン「いえ。もう、慣れましたから。いろいろと…(涙」 アムロ「見損なったぞシャア! 日ごろから泣かせるようなことをしてるのか!?」 クワトロ「うぐぐっ。ご、誤解だ。アムロ。頼むからそう揺さぶるな! 刻が見える!」 アムロ「お前なんぞに見えてたまるか!!」 ロラン「二人とも、やめてくださいーっ!」 868 名前:もしもアムロの代わりにシャアが兄弟だったら 3/3投稿日:2006/04/17(月) 21 08 25 ID ??? 5:15 ロランとカミーユの部屋 ロラン「やめて…って、あれ? 夢? うう。最近こんな夢ばっかりだ…」 8:10 台所 キャプテン「8時の方向に熱源反応、数2。これより…」 アムロ「待ってくれ、キャプテン。たまには俺がするよ。ヒイロ、ちょっとどいてくれるか?」 ヒイロ「任務了解」 アムロ「よいしょ。せーの、ガンダムハンマー×2!!」 シャア&グエン「「(すさまじい悲鳴×2)」」 鎖を片手に1本ずつ持ちながら、二人の居る庭に下りるアムロ。 アムロ「…毎日毎日、よくもまあ飽きもせずに来るものだな。シャアにグエン」 シャア「ふっ。当たり前だ! それに今日は夢見も良かったからな!」 アムロ「そうか。こっちは物凄く後味の悪い夢だったよ。ヒトノオトウトヲナンダトオモッテル…」 シャア「な、何!? まさか、またなのか!?」 グエン「ま、待て! 話せば…」 アムロ「分かってたまるかあああああっ!!」 撲殺音破裂音殴打音ビーム音悲鳴悲鳴ハンマー音断末魔断末魔――― ドモン「今日のアムロ兄さん、何だかやけに怒り狂ってるな」 シロー「確かに」 ギンガナム「ふはははは!! 絶好調である!!(アムロが)」 カミーユ「しかも、やけにシャアを念入りにミンチにしてるし…」 コウ「何かあったのかな?」 シーブック「なんとー! ファンネルまで!!」 ロラン「…」 アル「? ロランお兄ちゃん、どうしたの?」 ロラン「え? あ、いいえ。なんでもないですよ」 夢のことは忘れようと心に誓ったロランであった。 869 名前:もしもアムロの代わりにシャアが兄弟だったら あとがき投稿日:2006/04/17(月) 21 10 03 ID ??? 激しく今更ですが「もし~の代わりに~が兄弟たったら」シリーズに便乗させていただきました。 短くて、お眼汚しですが読み流していただければ幸いです。 では、失礼します。 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ もしもシリーズ アムロ・レイ ガンダム一家 ガンダム家 シャア・アズナブル
https://w.atwiki.jp/jewelry_maiden/pages/893.html
最近のレッドベリルの行動……何となく、察しはついていた。でも俺に見せる普段の態度を見て、どうしてもそれが現実味を帯びることはなくて。 だが、今ドアの隙間から漏れる光を見て、予想は確信に変わった。 「んぅ……あーもおっ、全然上手くいかない……」 ドアの向こう、物音と共に小声で文句を言うレッドベリル。 この向こうは居間。そして台所。居間の電気は暗いままだが、その奥から見える光。台所の電気が点いている。 「うぅ、全然ダメ……どーしてあんなに上手くできるのよぉ」 ……今、向こうでレッドベリルは料理の練習をしている。見えなくても、確信が持てる。 「えーっと……う、卵これしか残ってない」 俺と一緒だった。 徹夜で料理の練習をしたのも、ずいぶんと懐かしく感じる。毎晩包丁とフライパンを持ち替えて、眠い目をこすりながら卵を割って。眠気で頭がおかしい状態で包丁を握って、危ない目に遭ったことだって……。 「マスターのは……まずタマネギを……痛っ!」 「え、おい! 大丈夫かっ?」 「うわああぁぁっ!!」 まぁ、つい、うっかり。 隠れて見守るつもりだったが、レッドベリルの声を聞いて飛び出してしまったわけで。……いつからこんな心配性になったんだ、俺は。 「せっかく黙ってたのに……マスターのバカ」 「バカとは失礼な。お前の身長じゃ救急箱に届かないくせに」 「むっ、身長のこと言わないでよバカマスターっ」 全然サイズの合っていない、俺のエプロンを身につけたレッドベリル。その手から繰り出されるぽかぽか攻撃。エプロンが可愛く揺れるが、相変わらず痛くはない。 「はいはい。それより……」 何というかまぁ……台所はなかなかすてきなことになっている。 散乱した卵の殻、野菜のくず、油、フライパンなどなど……何でもかんでも出せばいいってものじゃないぞ、ったく。 「毎晩やってたのか?」 「……マスターが、いないときだけ。だいたい今日帰ってくるの早すぎ」 「まぁ、そうだろうな。だけど何となくこういうことしてるなっていうのは分かった」 ふくれっ面でうつむくレッドベリル。相当俺を驚かせたかったのかね……いや、この状況を見て充分驚いているが。 「で、完成品はあるのか?」 「……ない」 「嘘つけ。これだけ卵使っててないってことはないだろ」 「……ないもん」 きっと、今まで作ったのは失敗作だとか、そんなことを思ってるのだろうか……失敗作で、こんないい匂いはしないと思うけどな。これは卵とケチャップの匂いか。 「オムライス作ってたんだな」 「べ、別に。あってもマスターのためじゃないモン」 さっきは黙ってたのにとか言ってた気がするが。 「はいはい。で、完成品は?」 「だ、だからないってば! そそ、それに……できてたとしても、あたしの夜食だもん」 「夜食は太るぞ?」 「お、乙女に太るとか言わないでよっ」 またぽかぽか攻撃。 「じゃあ味見させてくれ」 「やだ。ないもん」 「じゃあ毒味」 「毒じゃないっ、ちゃんと食べられはするんだから!!」 「やっぱりあるんじゃないか」 「う……」 何というか、単純な奴。でも、なんだか可愛げがあるんだよな。そういうところが。 「……バカに、しない?」 「そんなことしないぞ」 「……ホント?」 「レッドベリルの拳に誓って」 「変な誓い」 拳だと容赦なく俺の顔面をとらえるからな……。 「……分かった」 「はい……」 俺の目の前に出されたオムライス。 「ペリドット姉さんに、ケチャップの作り方教わったから……作った」 黄色い卵は、いびつな形ながらも半熟。それを、ケチャップが彩っている。 何というか、やや手は込んでいるが家庭で出るごく普通のオムライスだ。どこか安心させるような、そんな雰囲気。 「じゃあ、いただきます」 「全部食べないでよ。あたしも食べるから」 「はいはい」 レッドベリルの視線を受けながら一口。 「……笑わない?」 どうして今さらそれを聞くのか。 だが、この味。見た目だけじゃなく、味もなんだか懐かしい。親の作ったオムライスとか、そんなものではない。これは……。 「……美味い」 「ホント?」 「ああ。美味い」 「ホントにホント?」 「しつこいぞー」 「……驚いた?」 「少しだけ」 その言葉に、ふくれっ面になるレッドベリル。 「むぅ、だから知られたくなかったのに……」 「なんか言ったか?」 「べ、別にー」 自分の口に手を当てて、実に不満そうなレッドベリル。先ほど貼った絆創膏が目につく。 「でも悔しいけど、マスターが作ってくれたのよりは全然だよね……」 「そりゃそうだ。ペリドットさんの指導がいいからって、そう簡単に追い抜かれてたまるか」 「む……謙遜ぐらいしなさいよー」 「はっはっは。だけどなレッドベリル、俺だって練習してたころはこんな味だったんだぞ」 「え?」 レッドベリルが作ったオムライス。徹夜の特訓に明け暮れて、眠い目を擦りながら作った俺のオムライスと、同じ味。 「なんつーか、懐かしいんだよな。この味」 「そ、そう。マスターと、同じ……」 驚いた表情の後、うつむき加減のレッドベリル。 「何だよ、不満か?」 「べ、別に不満なんて言ってない。ただ……そう、一緒なんだ」 「ああ」 「……マスターは、美味しいって思った? 自分の」 唐突な質問。 「いや、お前と同じ。あまり美味しくないと思った」 「……じゃあ、どうしてあたしのは美味しいの?」 その答えも、ちゃんと分かっている。 料理人として鍛えた経験と知恵とか、そういうものじゃない。もっと単純な理由。だけどそれが、限りなく正解なんだろう。 「そりゃあお前、違うところが一つだけあるだろ」 俺とこいつの、明確な違い。 「ちゃんとした食わせる相手が、近くにいるからだろ?」 「え……」 目を丸くするレッドベリル。そして、すぐ頬を赤くする。最近こいつの行動パターンが手に取るように分かる。 「べべ、別にっ、マスターに食べさせるものじゃないモンっ! か、勘違い、そうよ勘違いっ。マスタープロのくせに舌が鈍いっ!」 そんなあわてた様子で言われても、怒りどころか笑いしか浮かばない。 「だ、だいたいマスターは……あたしが来て料理上手になったっていうの? じゃないと信用できないー」 「そこを聞いてくるか。まぁ……少しは」 「少しぃ~? じゃああたしにはちゃんとした物食べさせるつもりないんだーっ」 ふくれっ面で、テーブルに置かれたオムライスを回収する。というかどうしてそうなるんだか。 「もう食べちゃダメ。あとはあたしが一人で食べるもん」 皿を持ってリビングを出て行こうとする。何というか、すべてがほほえましい……と思えば、今度はドアの前で立ち止まる。 「……お、美味しいって言ってくれたのは……感謝、してあげる……おやすみ!」 それだけ告げると、逃げるようにしてリビングを出て行く。 ……感謝、ね。 「少しって言うけどな……その少しが重要なんだぞ」 自室に閉じこもったであろう同居人に向けた言葉。 ……ありがとう。本当はその一言を、言うべきなのかも知れない。 「ったく、片づけろっての」 立ち上がり、ごった返しの台所に向かう。ずいぶんとせわしない、あいつの努力した形跡。
https://w.atwiki.jp/srwkdm/pages/327.html
18代目スレ 2007/07/29(日) 唐突に電波が飛んできたので形にしてみた。 お兄ちゃんが風邪をひいた。 虚空の使者なんてやってて、体も結構丈夫なお兄ちゃんだけど、病気になったのを見たのは初めてだった。 けどそれはお兄ちゃん自身も一緒だったらしくて、「敵の細菌兵器を食らったか!?」なんて物凄い勘違いをしていた。 そんなお兄ちゃんも、今はおとなしくベッドで横になっている。 それなりに重症らしくて、起き上がれない……ってほどじゃないにしても、食事もまともに喉を通らないみたい。 で、私はというと―― 「Dang Dang 気になる~、気のない~、振りして~るの~が~♪」 今、鼻歌を歌いながら、台所で土鍋の様子を見張っていた。 うちの台所は、ちょっとした業務用厨房なみに広い。コンロの横には業務用の大きな炊飯器が3つ並んでいて、それぞれマジックで『アラド』『ゼラド』『アオラ』って書かれている。その脇には、『その他』って書いてある普通の小さな炊飯器が、ちょこんと置いてあった。 その中で、私の名前が書かれている業務用炊飯器が、その口を開けていた。中には炊きたてのご飯。私はそれを“少しだけ”土鍋に移して、今まさにお粥を作っているところだった。 ぐつぐつと泡を噴く土鍋にちょこっとスプーンを入れて、ひょいぱくっと口に運んでみる。 ……うーん、まだお米がちょっと硬いかな? あと、もうちょっと塩入れてみたらどうだろう? 少し経ってから、もう一度ひょいぱくっと味見。……もうちょっと水足してみようかな。 ちなみに、ディストラお姉ちゃんは、商店街の薬局に行っている。「薬箱にある風邪薬じゃ即効性に欠けます!」なんて言ってたけど、風邪の特効薬なんて存在しないって知ってるのかな? あと、背後霊さんも連れて行った。「この人がいたら治る風邪も悪化しますから」だって。ちょっと酷いような気もしたけど、反論できなかった私も一緒かも。ごめんね背後霊さん。 心の中で背後霊さんに謝ってから、もう一度ひょいぱくっと味見。……うん、いいかも。 「完成っと♪」 私は火を止めて、ミトンを両手に嵌めて土鍋を持ち上げた。そのまま台所を出て、トントンと階段を登り、お兄ちゃんが寝ている部屋の前で一旦足を止める。持ってた土鍋を床に置いて扉を開け、土鍋を持って部屋の中に入る。 「お兄ちゃん、お粥できたよ♪」 「……ん……」 どうやらお兄ちゃんは寝ていたようで、私の声に反応して億劫そうに薄目を開けた。 私は、お兄ちゃんの枕元に土鍋を置くと、眩しくないようにシャッと窓のカーテンを閉めた。 ……その時、商店街の上空あたりで悪魔王と龍が戦っていたのが見えたけど、気のせいよね多分。時々感じる揺れも、ただの地震だと思う。うん、気のせいったら気のせい。 「……ゼラドか……」 「大丈夫?」 「……問題……ない……」 「ほらほら、無理しないで。お粥作ったんだよ。食べる?」 強引に体を起こそうとしたお兄ちゃんに、私はその背中に手を添えて起き上がる手助けをした。上体を起こしたお兄ちゃんに、私は作りたてのお粥を見せる。 ……けどお兄ちゃんは、私の見せた土鍋を見て、怪訝そうに眉をひそめた。 「ゼラド……」 「なに?」 「土鍋の容量に比べて、中に入ってる量が随分少ないようだが……」 ギクッ。 「ナ、ナンノコトデセウ?」 「それとゼラド。ほっぺたにご飯粒がついてるぞ。しかもかなり」 ギクギクッ。 「……どれほどつまみ食いした?」 「えーと……その……」 図星を指されてしどろもどろになる私。お兄ちゃんは、そんな私の様子を見て、はぁと大きなため息をついた。 うぅ……そんなため息までついて、いじめないでよ……お兄ちゃんの意地悪…… 「……ま、俺の食べる量としては適切だがな。どうせ最初は、自分の食べる量を基準に考えていたんだろう?」 「ごめんなさい……」 まさしくもってその通りだった。私は最初、土鍋いっぱいにご飯を入れてた。 今土鍋に残ってる量は、私にとってはお腹を一割も満たさない程度の量だったけど、お兄ちゃんにとっては十分な量らしい。風邪で食欲がなくなってるんだろうけど、お兄ちゃんって随分小食だよね。 「いいさ。それに、ゼラドが作ってくれたものだしな。在り難く食べさせてもらおう」 けどお兄ちゃんは、しょぼくれる私の頭に手を置いて、くしゃっと粗雑に撫でてくれた。たったそれだけなのに、失敗を指摘されて落ち込んでた気持ちが持ち直してくる。 ……あったかいなぁ……お兄ちゃんの手…… そんなことを思っていると、いつの間にか土鍋はお兄ちゃんの手元に移動してて、今まさにスプーンを使って口に運ぼうとしているところだった。 ……あれ? そういえばそのスプーンって…… 「あ……」 「…………?」 小さく声を上げた私に、お兄ちゃんはスプーンをくわえたまま疑問符を浮かべた。 ええっと、それって……今気付いたけど、私が味見に使ってたスプーン…… こ、これって……間接キス……? 「どうしたゼラド? 顔が赤いぞ?」 「う、ううん。なんでもない」 「俺の風邪が移ったか?」 「だ、大丈夫だからっ」 心配そうに見てくるお兄ちゃんに、私は少しどもりながらも、心配しないでと手を振った。 「ならいいんだが……」 そう言って、お兄ちゃんはお粥をまた口に運んだ。その手に持ったスプーンがお兄ちゃんの唇に触れるたび、私は自分の顔が熱くなるのを感じる。 「……ん。美味いな」 「あ、うん……」 その一言を貰えただけでも、作った甲斐があったと思う。私は自分の顔が緩んでいくのを、どうしても自制することができなかった。 ぱく、ぱく、と。 お兄ちゃんが最後の一掬いまで食べきるまで、私は横でその食事風景を見守っていた。 「……美味かった。ありがとう」 「お粗末様でした♪」 そして空になった土鍋を受け取り、私は部屋を出て台所に向かった。 その足取りが軽くなっているのは……たぶん、気のせいなんかじゃないだろう。 「看病っていうのも……悪くないかも」 お兄ちゃんの風邪が長引けばいいなーなんて、ちょっと不謹慎なことを考えちゃったのは……乙女の秘密とゆーことで♪ ――ちなみに。 「ただいまー」 「あ、ディストラお姉ちゃんお帰りなさーい。……あれ? なにそのネギ? お薬買いに行ったんじゃなかったの?」 「ああこれですか。とりあえず、風邪の特効薬……とでも言っておきましょうか♪」 ネギを持ったお姉ちゃんは、そう言って悪戯っぽい笑顔を見せた。なんでかわからないけど、その小悪魔っぽい笑顔に悪寒が走ったのは、気のせいと思いたい。 そして、そのままディストラお姉ちゃんは階段を上がってお兄ちゃんのベッドに向かって行った。しばらくして、ドタンバタンといった喧騒の後、「アッー!」という声が聞こえた。 …………大丈夫、だよね?(汗) とまあこんなところで。もうちょっといちゃラヴさせたかったけど、俺の技量じゃここが限界。「はい、あーん」もさせたかったんだけどなぁw
https://w.atwiki.jp/yomedousi/pages/1316.html
スレ49-229 228 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 15 35 32.92 0 一度ドラマに出てくるような都会のホテルに泊まって見たいという 田舎の人もいるのにね。特に浦安なんてあこがれる人いそう。 でも支払いがネックなんだろうな。自分は払いたくない。かとって 一度でもこちらが払ってあげたら図に乗って定例行事化しそう。 229 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 15 47 11.12 0 うちは敢えて泊めてあげたw 当時住んでた借り上げ社宅は立地が良くて離れ難かったけど夫婦二人(荷物多い)で済むのがやっとの50平米弱の2DK そこに義兄夫婦+子供3人を泊めた 狭いし忙しいから3回断ったけど聞く耳持たないんだもん… 当然だけど私たちは仕事もしてるからいつものペースを崩す気はない 義兄夫婦と子供は書庫と倉庫兼の6疊と廊下と台所でぎゅうぎゅうで寝てもらった 私と旦那は寝室の四畳半使用 変わってくれと言われたけど翌日も仕事だから睡眠大事! そしたらとっても運が良かったことにその晩に震度3の地震があって 本棚は崩れるわ(6疊で寝てた義兄夫婦が埋まった) 台所の皿と鍋が落ちるわ(義兄家長男直撃) 廊下の額が落ちてガラスで義兄家娘が顔に怪我するわで大変なことになって遊ばずに帰っていった 義兄嫁がなぜかうちに対して怒ってるけど、スペースありませんと言ったよね?と返したら あんな狭いなんて考えられない!人間の家じゃないと逆ギレして絶縁になった ウトメはもういないので絶縁上等だけど中学生の義兄家娘がまぶたを大きく切って今も残る傷なのだけかわいそうだと思う 230 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 15 53 06.90 0 親はともかく連れてこられた受け身で罪のない子供が怪我しているのに 「運良く」なんてかける神経にびっくり。ちょっと人としてどうかな。 顔の傷もだし頭に陶器直撃なんて冗談で済まない事態になった可能性もある。 そんな意趣返しする以前に嫌なら最初から断ればいいのに「あえて泊める」 方も変だよ。泊める義理ないなら泊めなきゃいい。地震は偶然にしても、 嫌がらせの為に泊めるなんておかしいよ。 231 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 16 01 01.26 0 230 親としてまともだったら断られたら引き下がるし第一自分達は部屋に寝て 子供達を廊下や台所に寝かせるなんて人としてありえない。 あと嫌がらせのために泊めたんじゃなくて聞く耳持たないから泊めたと 書いてあるのに悪意満々で解釈するのはおかしい。 地震があって怪我をした原因はそもそも親が無理強いして他人の家に 泊まったからだろうに。 言葉の揚げ足とって本質捉えないところが聞く耳持たない 229の義兄嫁 に似てるね。 232 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 16 12 37.05 0 230 うちは夫婦で3回断った。 荷物が多くて狭いし寝るところもないからダメだと理由も告げて断った。 義兄夫婦は「3人子供がいたら旅行になんかいけない、子供が肩身が狭いと泣くので狭くてもいいから泊めろ、ネズミ園に行けさえすればいいから寝るのは廊下でいい」と強制してきた。 はっきり言って断っても通じずゴリ押しされたので、いやいや受けた。 だから自分たちの生活を変える気は意地でもやらないと決めていたし 台所の鍋や本棚もそのままで泊めた。 地震で廊下の額が割れて姪がまぶたを切ったのだけは想定外だったけど すぐそばが幹線道路でトラックの事故が多く事故の規模によっては本棚が雪崩るから 義兄夫婦は本に埋まってしまえ!と夫婦で笑う程度にはブラックな気持ちでの受け入れだったよ。 233 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 16 17 16.21 0 230 当事者でもないヤツは簡単に正義漢ぶれるから楽だよねぇw まともな社会人なら、三回断られたら引き下がるモンだよ それでも聞かないから「敢えて泊めてあげた」んだろうに その結果起こったことは当然自己責任 そのへんが読みとれないなんて、さぞ生きづらかろう 234 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 16 33 58.94 0 232 義兄夫婦は「3人子供がいたら旅行になんかいけない、子供が肩身が狭いと泣くので 狭くてもいいから泊めろ、ネズミ園に行けさえすればいいから寝るのは廊下でいい」と強制してきた。 まあ、夫婦ともども●なんだな>義兄夫婦 家族旅行も行き先を考えて、身の丈に合った生活をすればいいのになぁ… 235 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 16 56 08.82 0 ちゃんとしたホテルに家族で泊まったほうがいい思い出になるのにねぇw 236 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 16 56 37.03 0 地震で病院行って翌日に帰ったのでネズミ園には行かなかったけどすごい旅行日程だったよ… 義兄家は中国地方なんだけど、西船橋の我が家へ深夜というか明け方3時前に到着。 タイムズパークヘ車を入れて、挨拶もそこそこに就寝した。 義兄嫁は運転しないので義兄が一人で山口から運転してきて限界っぽい顔色。 そしてしばらくして震度3の地震で大騒ぎになった。 地震がなかったら、義兄はそのままうちで寝て義兄嫁と子ども3人がネズミ園に行く計画だったらしい。 そして夜中にうちを出て山口へ帰る計画だったらしい。 しんどいばかりで楽しくなさそうと思ったけど、安いんだろうな… 237 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 17 08 41.20 0 地方だと首都圏などに比べて賃金安いからお金がなかったんだろうね。 義兄が車を運転したのも、ホテル取らないのも 少しでも安上がりにする為でしょう。 肩身が狭いって書かれているから 鼠園行ったことないの私だけみたいに子供からせがまれたら連れて行ってあげたい親心はわかるけれど 断わっている人の家に何度も食い下がって泊めてもらうのは大人としてどうかと。 238 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 17 24 10.21 0 夫婦だけで生活するなら2DKって普通の広さじゃない? 大人2人子供3人じゃ一部屋に収まらないだろうし 廊下でも言いと言っておきながら 行ったら夫婦の寝室ともう1部屋をお客様の自分達用にしてくれると 義兄夫婦は勝手に期待していた感じがする。 翌日仕事の人の家に泊まるってかなり迷惑なのに 寝室かわってくれなんて図々しいことよく言えたな。 239 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 18 03 20.36 0 断っても断っても泊めろと言う段階でずうずうしいのよ。 大体布団の手配はどうしたのか。 240 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 18 58 20.16 0 布団は暖かい季節だったのでコタツ敷きや寝袋(旦那の独身時代の)を寄せ集めてどうにか間に合わせた 貸し布団屋さんもあるんだけどゴリ押しに味しめられたら困るから借りなかった 本や仕事道具で半分が埋まってる6疊間にコタツ敷きを引いて寝れるようにしてたんだけど 義兄がかなりくたびれていて子供や嫁と一緒に寝るのは嫌だともめたみたい 義兄に私たちが寝てる4疊半を空けてくれないかと言われて旦那が切れた 旦那の切れっぷりに恐れをなした義兄嫁がブツブツ言いながら部屋分けして 夫婦と下の娘が6疊、上の娘廊下、息子が台所で寝て1時間ほどで地震でいろいろ雪崩た 用意をしながら、日頃の行いの悪さで今日に限ってでかい地震でこの辺雪崩たりして~ と言ってたのがマジになったのはちょっとびびった。 241 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 19 09 20.17 0 240 怪我は気にする事ないよ。 あちらが無理やり来たんだから。 242 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 22 21 36.20 0 親の因果が子に報い 243 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01 55 51.62 0 だから言ったじゃないの~♪って歌思い出した。 244 名前:名無しさん@HOME[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 06 48 44.28 i 240 天の采配だな GJ Next→49-251
https://w.atwiki.jp/suka-dqgaesi/pages/3009.html
649 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 16 38 02 O 流れ読まずにホカホカのDQ投下 私と夫の意見を一切きかず、勝手に二世帯住宅を建てたウトメ。 二世帯とは名ばかりで一階にLDK風呂洗面トイレ和室和室和室和室、小さな二階にトイレ和室。 私の仕事関連の荷物や道具がどこにも置けない。子どもたちの部屋も寝室も二階にしろと言う。 そんなクソ住宅へ今すぐ引っ越してこいと言うウトメになあなあな返事しかしない夫にもいい加減イライラ。 「そんな家で仕事できないんで無理です」と言ったら「嫁は台所が自分の部屋よ」などとぬかしたのでキレた。 子どもらを実家に預けて夫と共謀。土日まるまるかけて、軽トラ山盛りの仕事道具と書籍すべてを「台所に」運び込んだ。 トメは目玉ひんむいて「そっ、ちょっ、どこっ」と口パクパクしたが完全無視してキッチンカウンターで作業開始。 冷蔵庫の前に本を山積みにしたので開けられないし料理なんてとてもじゃないができない状態。 ブチギレたトメが「家っていうものはねぇ!みんなで!使う!もの!なのよ!」と叫んだのでプリンターとパソコンをトメの部屋へ。 無表情でトメの部屋で作業開始。トメの視線を感じながら資料バサバサ出してあちこち丸つけていたら勢い余ってふすまにシャーッ あっと声を出してマジックを縦にぶっ刺したら畳にじわ~ 鶏みたいな声で追い出されたので今は自宅マンションで快適に過ごしている。 かわいそうな二世帯は売ることもできず、かわいそうなウトメが住み続けるんだとさ。 わしゃ知らん。 650 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 16 39 31 0 649 で、旦那はなんと? 652 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 16 40 45 0 GJ というか、2度の仕事道具引越し乙 653 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 16 40 55 O 650 「ごめんね、ごめんね、もう怒らないでね、一生言うこときくから、ね」 654 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 16 42 56 O 652 ありがとうございます。 整理になって良かったです。 655 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 16 45 42 0 田んぼの田が和室、北に台所と風呂、玄関は横に広い田舎の住宅様式ですなー。 実際にど田舎?都市住まいなのに血迷ってその素敵プラン? 663 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 16 59 27 0 新築のふすまにマジックで書かれたり、新しい畳にマジックのシミなんてイヤン。 664 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 17 00 09 0 売りに出すにも、そんなことされたらリフォーム料金かかるしなあw 669 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 17 12 24 0 うん、ごく普通の一軒家だな。お歳を召したご夫婦には少し大きいかなってぐらいだ。 お掃除大変ね~と生暖かい目で見られるのだw 676 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 18 24 10 O ありがとうございます。 やったった感でいっぱいです。 673 階段を上がって突き当たりにトイレ、右手に6畳の和室です。 クソ住宅を正面から見ると ┏━┓ ┃2F┃コンクリベランダ ┣━┻┻┻┻┻┻┓ ┃ 1F ┃ ┗━━━━━━━┛ な感じで、一階の間取りは ┏━━┳━━┓ 物干┃洗面 風呂┃ ┏━━╋━━╋━━┫ ┃DK6┃和6┃和6┃ ┣━━階段━╋━━┫ ┃L8┃和6┃和6┃ ┣━━╋━━┻━━┛ ┃玄関┃車三台分P ┗━━┛ こんな感じです。 あほなの?しぬの? 678 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 18 26 02 0 676 テラ欠陥住宅www 688 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 18 36 50 O ブチギレたトメが「家っていうものはねぇ!みんなで!使う!もの!なのよ!」 みんなで使うもんなら、せめて事前に相談しろと…相談されてもお断りだけどw 676 乙です。皆の息遣いが感じられる間取りw二世帯じゃなく、完全同居住宅じゃないか! ウトメ和室×4オープンにして住めば問題なしwww 693 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 18 48 57 O 676 この和室、襖取っ払ったら一部屋になるんだろうか。 田舎の家がちょっと似た感じだった。 694 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 18 51 56 0 昔の家(平屋)だったらあるだろうし、やたらと土地の広い田舎なら有りだろうけど 同居前提の、21世紀の家としてはナイな。 697 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 19 00 43 0 田舎は法事とかを家出する前提のもとで、ふすま取っ払ったら でかい一間がお目見え~な間取りは多いよ。 部屋数には数えられても、普段使えない田の字の和室。 698 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 19 05 46 0 自宅で法事なんてそれこそ家出モノだわw 702 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 19 31 44 0 676 うわー。設計はウトメなんだろうか。地元密着工務店で建てましたって感じ。 703 :名無しさん@HOME:2009/02/23(月) 20 04 44 0 二世帯住宅じゃなくて、トイレがふたつあるだけのただの一軒家じゃん。 次のお話→675
https://w.atwiki.jp/suka-dqgaesi/pages/5810.html
723 名前: 名無しさん@HOME [sage] 投稿日: 2012/05/14(月) 15 44 38.72 0 うちの台所の、まな板の前という一番目につくところに トメが少し使った形跡のある木工用ボンドを置いていった 以前もうちの冷蔵庫に水筒(中身は水道水)を入れていったトメなので、 ボンドを偽実家(近距離)に持って行ったらまだ帰っていなかった 仕方なくウトに「忘れ物みたいです」とひと言伝えて、 偽実家の台所のまな板の前に置いてきた これがお昼前のこと トメはまだ帰っていないのか偽実家からリアクションはない 724 名前: 名無しさん@HOME [sage] 投稿日: 2012/05/14(月) 15 46 52.96 0 ながいけんの黒人人形思い出した。 725 名前: 名無しさん@HOME [sage] 投稿日: 2012/05/14(月) 16 13 08.05 0 723 で? 726 名前: 名無しさん@HOME [sage] 投稿日: 2012/05/14(月) 16 16 34.66 0 なぜに木工用ボンド?? 727 名前: 名無しさん@HOME [sage] 投稿日: 2012/05/14(月) 16 31 47.48 0 用も無いのに家に合鍵で侵入し 723のことを意味も無くよくやるトメに 品物をお返ししてやったぜ!へへっwワイルドだろぉ? ってことかな? 728 名前: 名無しさん@HOME [sage] 投稿日: 2012/05/14(月) 16 44 07.51 0 トメがいたずらか何かをしたけど、それに使ったボンドを忘れていったのかな? 729 名前: 名無しさん@HOME [sage] 投稿日: 2012/05/14(月) 16 49 25.70 0 全然意味がわからないw 735 名前: 名無しさん@HOME 投稿日: 2012/05/14(月) 19 16 20.88 O 723 義実家も723宅も「まないたの前に物を置くのは絶対してはいけないこと」って常識があるのかな? 過去にされた水筒を勝手に冷蔵庫に入れたことに対しても鬱憤がたまりdqn返ししたと? 737 名前: 名無しさん@HOME [sage] 投稿日: 2012/05/14(月) 21 20 49.26 0 木工ボンドはリモコン表面に塗って乾かすと 手垢とかの汚れがキレイに剥がせるよ 738 名前: 名無しさん@HOME [sage] 投稿日: 2012/05/14(月) 21 37 33.00 0 健康サンダルにもいいよねー 739 名前: 名無しさん@HOME [sage] 投稿日: 2012/05/14(月) 22 15 30.16 O 野球のピッチャーが爪が割れたのをアロンアルファで補修した、ってのは聞いた事あるな 次のお話→732
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1211.html
「消極的制裁行為」 ゆっくりたちが多く暮らしている、人里に隣接している草原。 ひらひらと宙を舞う蝶を追いかけて、ぴょんぴょん跳ねているのは一匹のゆっくりれいむだ。 れいむは綺麗なお花畑の花を踏み潰しながら、夢中で蝶を追いかけていく。 「ゆっゆっ!ちょうちょさんまってね!!」 ぴょんと大きくジャンプするれいむ。 口をあんぐりと開けて、蝶を飲み込もうとするが…紙一重のところで避けられてしまう。 「ゆぐぐぐぐ!!ひどいよちょうちょさん!!ゆっくりたべられてね!!!」 地団駄を踏むれいむ。しかし、蝶だってそう簡単に食べられてくれるわけがない。 れいむが追う蝶は、そのまま木の上のほうへ上っていった。 「ゆゆ!!まってねちょうちょさん!!」 枝の隙間をぬって飛んでいく蝶。 れいむはそれを目視すると、勢いをつけて大きくジャンプした…! 太い枝の上に飛び乗ったれいむ。その枝を伝って、蝶を追いかける…が。 一瞬の油断だった。焦ってしまったばかりに、れいむは足を踏み外してしまったのだ。 「ゆゆぅ!!おちちゃうよ!!」 このまま地面に激突すれば、無傷ではすまない。 直後襲うであろう激痛の恐怖に、れいむは強く目をつぶった。 がさがさ!!がささっ!!! しかし、れいむは地面に落下することはなかった。 れいむはゆっくりと目を開く。何故か、目に映るもの全てが逆さまだった。 そして、宙に浮いているような不思議な感覚。 れいむ自身には、何が起こったのかわからないだろう。 実は枝から落ちたときに、れいむの髪飾りが細い枝に引っかかったのだ。 その細い枝はそのままれいむの体重を支え、結果としてれいむを地面への落下から守った。 ぐい~ん! 枝の弾力で上のほうへ引き戻されるれいむ。 地面への落下を免れたれいむは…上下逆さまの状態で宙吊りになっていた。 当のれいむも、だんだん状況を理解していく。 自分が助かったとわかると、安心して「ゆっくりぃ~♪」と微笑んだ。 だが、本当の悲劇はここからだった。 十分ゆっくりしたので家に帰ろうと、枝から降りようとする。 そこで、初めてれいむは自分が置かれた状況を、正確に理解したのだった。 「ゆっ!ゆっ!」 宙吊りのままのれいむは、ゆっさゆっさと体を揺さぶる。しかし、枝から自分の身体が外れる気配はない。 髪飾りは、周囲の細い枝としっかり絡まっている…四肢を持たないゆっくりには解くことは出来なかった。 「ゆー!だれかたすけて!!ここじゃゆっくりできないよ!!」 最初は浮遊感を楽しんでいたれいむだが、自力での脱出が無理だと分かった途端助けを求め始める。 しかし…周りには人間はおろか、ゆっくりや他の野生生物もいない。 仮に見つけてもらったとしても、助けてもらえる保障はどこにもないのだ。 「ゆっくりしたけっかがこれだよおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」 あれから3時間。 おでこに止まった蝶に「ゆっくりたべられてね!」と舌を伸ばすも届かず、あっさり逃げられた。 あるとき、人里のほうから子供たちがやってきた。誰も居ない寂しさから開放されて喜んだれいむ。 れいむはその喜びを表現しようと、歌を歌い始めた。 「ゆっゆっゆ~♪」 しかし、その歌を気持ち悪がられ「きもーい!」「しね!!」などと罵られる。 「ゆ!!れいむはきもちわるくないよ!!れいむはかわいいゆっくりだよ!!」 とれいむが口答えすると、子供たちは下から木の棒でつついたり、ぺちぺちと全身を叩いたりして れいむの反応を楽しんだ。その間もれいむを罵倒し続ける子供たち。 とうとうれいむは泣き出してしまった。 「ゆっ…ゆゆっ、ゆ゛っぐり゛いいいぃぃぃ!!!」 「うわ!!こいつ泣いてるぞ!!気持ちわりぃ!」「もう飽きたな。早く帰ろう!」 「皆でおやつ食べようぜ!お母さんがクッキー焼いてくれるって!」 宙吊りのれいむを放置して、子供たちは走り去っていく。 そして、事態は一向に進展しないまま、今に至る。 「ゆっくりー!!」と叫んでみても、誰も来ない。 それに、だんだんお腹がすいてきた。 きっと、さっきの子供たちは今頃おいしいおやつを食べているだろう。 そう思うと、れいむの空腹はさらに強くなってくる。 「ゆっくりぃ…」 お腹に力が入らず、声が出ない。 たまに体を揺さぶってみるが、やはり無駄だった。細い枝に引っかかった髪飾りは、びくともしない。 諦めて、宙にぶら下がったままうとうとし始める… そこへ、一人のお兄さんがやってきた。 「お、君はそこで何をやってるんだい?」 お兄さんは何かがいっぱい入った籠を背負っている。 話しかけられたれいむは、ゆっくりと質問に答えた。 「ゆ!ゆっくりひっかかっちゃったよ!!」 「そうか、だから逆さまにぶら下がってるんだね。…それ!」 ぴん!とれいむの体を指ではじくお兄さん。 ゆらゆらと振り子のように揺さぶられるれいむは、ぷんぷんと体を膨らませた。 「おにーさんひどいよ!!ゆっくりたすけてね!!」 「あはは、面白いなぁ♪…よし、今から下ろしてあげるから、ちょっと待っててね」 すると、お兄さんはれいむの髪飾りに絡まった細い枝を丁寧に解いて、れいむを地面に下ろしてくれた。 「ゆゆ!!ありがとう!!これでゆっくりできるよ!!」 「そうかい、じゃあ僕は帰るから、ゆっくりしていってね!」 れいむに背を向けて去っていくお兄さん。 彼が背負っている籠の中身がれいむの目に入ると、れいむは大声でお兄さんを呼び止めた。 「おにーさん!!それなあに!?」 「あ、これかい?これは“りんご”だよ。食べたことないの?」 「たべものなの!?れいむたべたいよ!!ゆっくりちょうだいね!!」 遠慮の欠片もないれいむ。お兄さんの目の前にやってきて、図々しく大きな口を開けた。 「うーん……それじゃあ、お兄さんの家に来てくれるかい?来てくれればりんごをあげるよ」 「ゆ!!いくよ!!おにーさんのおうちでゆっくりりんごをたべるよ!!」 「そうと決まったら早速出発だ!お兄さんの家はこっちだよ」 そうしてお兄さんとれいむは、人里離れたお兄さんの家へと向かった。 お兄さんが扉を開けると、れいむはすごい勢いでその中に飛び込んだ。 昼間から木の枝に宙吊りになっていたから、今まで何も食べてないのだ。 本能に忠実なため空腹には勝てない。部屋のど真ん中に鎮座したれいむは、大声で叫んだ。 「おなかすいたよ!!はやくりんごちょうだいね!!」 「はいはい、今出すからね」 お兄さんは籠の中からりんごを3つ取り出すと、れいむの目の前に置いた。 「むしゃむしゃ…しあわせ~♪」 お腹をすかせていたれいむは、あっという間に3つのりんごを食べつくしてしまった。 「りんごおいしいね!!でもこんなんじゃたりないよ!!もっとちょうだい!!」 「これ以上はダメだよ。残りは明日食べようね」 そう言って、りんごの入った籠を台所に持っていってしまうお兄さん。 れいむは不満そうな顔をしながらも、我慢することにした。 「さて、僕はちょっと用事があるから出かけるね。れいむはゆっくりお留守番しててね」 「ゆゆ!!わかったよ!!ゆっくりまってるね!!」 「じゃあ行ってきます…あ、そうそう、ひとつだけ約束して欲しいことがあるんだ」 お兄さんはれいむの目の前にしゃがみ込んで、神妙な声で語りかける。 ただならぬ雰囲気を感じたれいむは、「ゆ?」と首をかしげた。 「台所にはりんごが沢山あるんだけど…“ぜ っ た い に”食べたらダメだよ」 「ゆゆ!!」 「お兄さんとの約束、守れるかな?」 れいむはしばらく考え込んだあと…ぴょんと跳びはねながら満面の笑みで答えた。 「まもれるよ!!りんごはもうたべないよ!!あしたたべるんだもんね!!」 「そうそうよく分かったね、れいむは偉いね。じゃあ行ってきます。 お土産も買ってくるから楽しみにしててね!」 お兄さんはれいむに手を振りながら、笑顔で家から出て行った。 お兄さんが家から出て扉を閉じると…れいむは一目散に台所へ向かった。 もちろん先ほどの約束は覚えている。覚えているが、れいむはその約束を破るために台所に来たのだ。 台所に入ると、床の上にはりんごが沢山入った籠が置いてあった。 しかし、その籠はかなり大きいため、このままではりんごを食べることは出来ない。 そこでれいむは、ここから跳びはねて籠の中に入ればいい、と考えた。 「ゆゆ…ゆっくりとぶよ!……それっ!」 しかし、れいむが思い描いたとおりにはならなかった。れいむは自分の跳躍能力を過信していたのだ。 れいむの体は籠のふちに当たって、そのままぼよんと床落ちて2,3回弾んだ。 「ゆ!いたい!!いたいよ!!」 バウンドが止まると、れいむは体勢を整えて籠のほうに目をやる。 そこには… 「ゆゆ…やったね!!さくせんせいこうだよ!!」 先ほどの衝撃で倒れた籠が転がっていた。りんごは床の上に転がってしまっている。 予定とは違うが、結果オーライ。れいむは早速りんごを貪り始めた。 「むーしゃむーしゃ!!しあわせ~!!」 それは、れいむにとって最後の“しあわせ”だった。 時間も忘れて、りんごを食べ続けるれいむ。 ふと、遠くから扉を開く音が聞こえ、続けてお兄さんの声も聞こえてきた。 「ただいまー!」 「ゆ゛っ!?」 そこで、れいむは初めて我に返った。 周りには食いかけのりんごが撒き散らされている。 そして、倒れたまま転がっている籠。 れいむは今になって気づいたのだ…このままでは、約束を破ったことがバレてしまう、と。 「ゆっゆゆ!!」 慌ててその場を跳ね回るれいむだが、いまさらどうにかなるわけでもない。 台所にやってきたお兄さんに、決定的な犯行現場を目撃されてしまった。 目の前の惨状に、思わず声を上げてしまうお兄さん。 「これは…!」 「ゆゆっ……お、おにーさんのりんごおいしかったよ!!もっとたべさせてね!!」 こんなことを言いながら、精一杯媚びた笑顔を浮かべるれいむ。 一瞬お兄さんのこめかみに青筋が浮かんだが、れいむはそれを見ていなかった。 「…はぁ」 大きなため息をつくと、お兄さんはれいむの方へと歩み寄る。 何かされると思ったれいむは、強く目をつぶった。 「ゆゆ!!ゆっくりやめてね!!……ゆ?」 次にやってきたのは、痛みではなく浮遊感だった。 目を開けると、れいむはお兄さんに抱きかかえられており、そのまま最初の部屋に連れ戻された。 宙で手を放され、ぽよんと床に落ちるれいむ。 「ゆ?ゆるしてくれるの!?」 お兄さんを見上げて声をかけるが、お兄さんは無言で台所へ行ってしまった。 おそらくれいむが荒らした台所を片付けるためだろう。 とりあえず危機は去ったと思ったれいむは、その部屋でゆっくりし始める。 床の上をコロコロ転がったり、ベッドの上でぽんぽん弾んでみたり。 でも、お兄さんがいつまでたっても戻ってこないので、れいむは退屈になってきた。 ちょうどそのとき、れいむはあることを思い出して…お兄さんのいる台所へと向かった。 そこでは、れいむが食べ散らかしたりんごをお兄さんが片付けている最中だった。 「おにーさん!!おみやげはどこ!?れいむにゆっくりちょうだいね!!」 「……」 満面の笑みを浮かべるれいむに、沈黙するお兄さん。 お兄さんの顔はぴくりとも動かず、台所の片づけを続けている。 何か返答があるのだろうと待っていたれいむだが、いつまでたってもお兄さんは答えてくれない。 「おにーさん!!おみやげちょうだい!!れいむにちょうだい!!」 ぽんぽんお兄さんの目の前で跳ねて見せるが、お兄さんはまったく目もくれない。 邪魔そうにするそぶりすら見せない。 やがて台所を片付け終えると、お兄さんは先ほどの部屋に戻って本を読み始めた。 「れいむをむししないでね!!れいむにおみやげちょうだいね!!」 お兄さんの視界に入るように、喚き散らしながら上下に跳ねるれいむ。 それでもお兄さんはまったく反応しない。まるで、れいむが見えていないかのように… さすがのれいむも、何かが違うと感じ取ったのだろう。 形容できない怖さに身を震わせながらも、れいむは必死にお兄さんの目の前でジャンプする。 「おにーさん!!れいむはここにいるよ!!むししないでね!!」 が、返されるのは沈黙だけ。 お兄さんは本を読み終えると、それを本棚に戻してベッドにもぐりこんでしまった。 歯を食いしばって「ゆぎぎぎ…」と唸るれいむ。 もう何がなんだか分からないが。とにかく怒りと不安だけが蓄積されていく。 「おきてよ!!ねないで!!れいむといっしょにゆっくりしていってね!!」 お兄さんはまったく反応せずすやすやと眠っている。 れいむはお兄さんの体の上に乗ってどんどん跳ねるが、それでも目を覚まさない。 一体どうしたら自分の相手をしてくれるのか、れいむには全然わからなかった。 「ゆ゛っくりしてい゛ってね゛!!!!ゆ゛っくり゛してい゛ってね!!!!」 れいむの貧弱な語彙力では、もうそれしか言うことはなくなってしまっていた。 結局、れいむは疲れ果てて眠りにつくまでの10時間、ずっとお兄さんを起こすべく跳ね続けたのだった… 「……ゆ!?ゆっくりしていってね!!」 差し込む朝日のまぶしさで目を覚まし、いつもどおりの言葉と共に起き上がるれいむ。 周りの状況がいつもと違うので最初は戸惑ったが… ぐるぐる周囲を見回して、少しずつ自分が置かれた状況を理解する。 ここはお兄さんの部屋。そして自分はベッドの上にいる…という具合に。 目が覚めてくると、まず最初に視界に入ったのはお兄さんの姿だ。 お兄さんはテーブルに向かって何かをしている。 興味をそそられたれいむは、跳びはねてお兄さんの足元へと向かった。 「おにーさん!!なにしてるの!?れいむにゆっくりみせてね!!」 黙殺するお兄さん。 お兄さんは味噌汁を啜ったり、目玉焼きを口に運んだり…簡単に言えば、朝食をとっていた。 口に何か物を入れる動作を見て、すぐにそれが食べ物だと分かったれいむは… 「れいむもおなかすいたよ!!ゆっくりごはんをもってきてね!!」 …お兄さんは沈黙したまま食事を続ける。 れいむはお兄さんの脚に体当たりするが、お兄さんは何事もないように沈黙を守ったまま。 しばらくすると、食事を終えたお兄さんはお皿を抱えて台所に向かう。 「ゆ!!おなかすいたよ゛!!ごはんをもってきてね゛!!」 涙目になりながらお兄さんの前に立ちはだかるが、れいむに見向きもしないお兄さんはそのまま歩き続け… ぽーん!! 「ゆぎゅ!?」 れいむは軽く蹴飛ばされてコロコロ転がり、ゴミ箱にぶつかって止まった。 倒れたゴミ箱からばらばらとゴミがあふれ出し、れいむはその下敷きになってしまう。 「ゆぐっ!!ぐるじいよ!!おにーざんだずげで!!」 ちょうど台所から出てきたお兄さんは、散らばっているゴミを見ると不思議そうな顔をしてれいむのほうへ 歩み寄ってきた。 やっと自分を見てくれた…そう思ったれいむは、心から安心しきっていた。 ところが… 「はぁ…何もしてないのに、どうしてゴミ箱が倒れてるんだろう?」 「ゆ!!れいむがぶつかってたおしたんだよ!!ゆっくりここにいるよ!!」 「うーん…ここら辺は後で掃除しないといけないな」 やはりお兄さんは、れいむなど存在しない、という風に振舞っている。 ゴミを粗方片付け終えると、お兄さんはそのまま本棚の前でこれから読む本を選び始めた。 「ゆぐぐぐぐ!!どうじでむじずるの゛!?れいぶはごごにいるのにぃぃぃぃぃ!!!」 涙声で訴えるれいむ。しかし、その訴えもお兄さんには届いていないようだ。 お兄さんの読書タイム。 れいむは、椅子に座りテーブルに向かって読書するお兄さんの足元で、ずっと喚き続けた。 「おにーざん!!おながずいだよ!!ごはんもっでぎでね゛!!!」 「だいぐづだよ!!いっじょにゆっぐりじようよ゛!!!」 「おねがいだがらごっじむいでよ゛!!れいぶをぶじじないでえ゛え゛え゛ぇぇぇ!!!」 とうとう泣き始めるれいむ。それでも、お兄さんはまったく反応を示さない。 もっともっとお兄さんに呼びかけたかったが、空腹のせいで体に力が入らない。 れいむはそれでも声を張り上げながら、お兄さんの脚に自分の体を擦り付けることで気を引こうとした。 そのままお兄さんは読書を続け…4時間が経った。 「ゆ゛っ…ゆ゛っぐり゛じようよぅ…!」 声を張り上げようとしても空腹は限界に達しており、また喉もかれていたのであまり声が出ない。 どうしてお兄さんは自分にまったく見向きもしないのか。 自分はここにいるのに、どうしてお兄さんは自分がいないように振舞うのか。 れいむは必死に考えたが、すぐに餡子脳の限界に達してしまって考えるのを止めた。 れいむには、お兄さんがとる行動の意味も、自分が昨日約束を破ってしまったことも、まったく頭の中に なかったのだ。 そして12時。昼食の時間である。 お兄さんは電話の受話器を上げて、どこかに電話をかける。 「えーと、味噌ラーメンと…ギョウザ!…そうです、どっちも一人前で」 ラーメンの出前だった。しかし、れいむは昼食のメニューよりも『一人前』という言葉がショックだった。 「ふだりだよ゛!!れいむ゛もいるがら!!だべぼのはふだりぶんだよ゛!!!」 やはり、自分の存在を認識されていない。餡子脳でもそれがハッキリとわかった。 しばらくしてやってきた出前のおじさんから品を受け取り、代金を支払うお兄さん。 味噌ラーメンとギョウザ。確かに頼んだものが届いた、と確認する。 しかし、その目は…れいむの姿をまったく捉えていない。 「はふっ!…あーうまい!!」 ひとりで昼食をとり始めるお兄さん。 その間、れいむは足元でひたすら食べ物をねだり続けるが…答えは返ってこない。 「おながずいだよぅ…ゆっぐりでぎないよぅ…!」 朝昼と2食も食事を抜いているため、れいむは普段の元気を失っていた。 無理やり食べ物を横取りしようにも、テーブルはれいむが飛び移ることの出来ない高さだ。 そして、お兄さんに体当たりしても全然びくともしない。 万策尽きたれいむは… 「ゆ……おねがいだがらゆっぐりざぜでよぅ!!」 その言葉をお兄さんに無視されると、ずりずり這いずってベッドのほうへ向かった。 もうベッドの上に飛び移る体力もないれいむは、そのままうとうとし始めた… それから一週間。 れいむはことあるごとにお兄さんの気を引こうとしたが、その全ては完全に黙殺された。 お兄さんは食事を全てテーブルについて取るので、れいむは横取りすることも出来ないし、 おこぼれにあずかることも出来ない。 まともな食事にありつけないれいむにとって、唯一の食べ物… それは、時折どこからともなくやってくる蚊やハエ、そしてゴキブリだった。 「むーしゃ…むーしゃ…」 …全然“しあわせ”じゃない。 人間に例えれば雑草を茹でて食べるような行為を、れいむは続けるしかなかったのだ。 たまにお兄さんがしゃべる時といえば、それは電話の相手との会話だった。 最初は自分に話しかけてくれたと喜んで跳ねるのだが、すぐにそれがぬか喜びだと思い知らされた。 電話の相手と談笑するお兄さんに背を向けて、れいむはテーブルの下で「ゆっぐりぃ…」とため息をつく。 外に出たい、という願いも無視されるため、家の外に出ることもできない。 れいむの体の構造では、玄関の扉も窓も自力で開けることができないからだ。 「みんなでいっしょにゆっくりしようね!!」 「ゆゆー!!おかーさんおうたうたってー!!」 「ゆっゆっゆ~♪ゆゆっゆゆ~♪」 「ゆっぐ…いっじょにゆっぐりじだいよぉ……!!」 窓の外で仲良くゆっくりしているゆっくり一家を見て、れいむは悔し涙を流した。 どんなに大声を上げても、外のゆっくり一家は振り向いてはくれなかった… 当然、お風呂にも入れてもらえない。 「すっきりしたいよー!!」とお兄さんの目の前で跳ねてみたこともあった。 しかし、お兄さんはそれに気づかずにれいむを蹴飛ばして、風呂場へ去っていってしまう。 れいむは壁にぶつかって…「ゆっ、ゆっぐ…」と涙を滲ませた。 ただ蹴られただけなら、こうはならない。 「けらないでね!!ゆっくりあやまってね!!」と謝罪を求めるぐらいのことはするだろう。 だが…このれいむは、ただ蹴られたのではない。自分の存在が、お兄さんに認められていないのだ。 お兄さんには自分が見えていない。自分が聞こえていない。お兄さんの中には、自分が…いない。 「れいむ゛はごごにいるのに゛!!どぼじでむじずるの゛!?」 どんなに泣き喚いても、お兄さんはこっちを向いてくれない。慰めてもくれない。 自分はここにいるよ。ずっと前からここにいるよ。だからこっちを向いて! そんな心からの叫びも、ことごとく受け流される。 「ゆっぐ……ゆっぐりぃ……ゆっぐりいいぃぃぃ…!!」 れいむを腐らせるのは、この上ない孤独。 腐っていくのは体ではない、心である。 自分と同じ姿をしたゆっくりの幻覚を見ては、それに話しかけようとするが… 「ゆっぐりじでいっで……あぁぁぁぁぁなんでいなぐなっぢゃうのおお゛お゛お゛!??」 何かの見間違いだったのだろう、それはすぐにかき消えてしまう。 かつてはただの食料でしかなかったハエやゴキブリに対しても… 「ゴキブリさん…いっしょにゆっくりしようね…!」 などと話しかけて、頬ずりまでしようとする始末。 ゴキブリがどこかに去っていくと、れいむは孤独によってさらに心をえぐられるのだった。 そしてさらに一週間がたって… れいむに、転機が訪れた。 「ゆっ……ゆっ…」 意味もなく、意味のない声を出し続けるれいむ。 精神的なダメージは限界に来ていた。 目はすでに輝きを失い、満足な食料を得られないために体中が乾ききっていた。 唯一潤っていると言えば、だらしなく開いた口から漏れている涎ぐらいだろう… お風呂に入れてもらっていないため、髪はボサボサで髪飾りも黄色く変色していた。 「ただいまー」 そこへ、仕事を終えて帰ってきたお兄さんが現れた。 いつもなら目の前のれいむの存在などまったく気にしないで、ベッドで休憩するのだが… 今日のお兄さんは、いつもとは様子が違った。 「…え、れいむ?」 「ゆっ!?」 テーブルの下に篭っていたれいむは、最初何が起こったのかわからなかった。 お兄さんが、二週間ぶりに自分の名前を口にした。 れいむは驚きと喜びのあまり、うまく声が出なかった。 でも…気のせいではない。お兄さんはじっとれいむの方を見ている。 お兄さんの目には、確かにれいむの姿が映っているのだ。 「れいむ…やっと帰ってきたのか!!今までどこに行ってたんだ!?」 そう言ってれいむを抱き上げ、強く強く抱きしめる。 れいむは苦しくてたまらなかったが、それよりもお兄さんが自分を見てくれたという喜びが勝った。 今なら…今だけなら、どんなに強く抱きしめられても、我慢できる。 とめどない涙で前が見えなくなっても、全然気にならなかった。 お兄さんがれいむを放すまで、れいむは抱きしめられたままゆっくりし続けた。 これでやっとゆっくりできる。もう一人ぼっちじゃない。 これからはお兄さんと思う存分ゆっくりできるんだ…! そして、れいむをベッドに置くとお兄さんはれいむを見下ろして問い始める。 「今までどこに行ってたんだ!!勝手に出て行ったらダメじゃないか!!」 「ゆっ!!れいむずっどごごにいだよ゛!でもおにーざんがむじじだんだよ゛!!」 「はぁ?どうしてそんな嘘をつくんだ!ずっとれいむを心配してたお兄さんの身にもなってみろ!!」 バン!!とテーブルを強く叩く音に、れいむは身震いした。 「で、でも゛!!ほんどだよ゛!!れいむはずっどゆっぐでぃおうぢにいだよ゛!!!」 「まだ言うか…そんな嘘をつくれいむとはゆっくりできないな」 「ゆ゛!?」 “れいむとはゆっくりできない” いやな予感がした。 よくわからないけど…よくわからないのに、れいむは震えていた。 何かが怖い。それが何なのか分からないけど、とにかく怖い。 「れいむがそういう嘘をつくのなら……お兄さんは『一人でゆっくりする』よ」 びくっ!! 何もされていないのに、れいむの体が痙攣した。 脳裏に思い浮かぶのは、お兄さんに無視され続けた二週間の出来事。 次の瞬間には、れいむは先ほどの態度と打って変わって、泣き叫びながら必死に謝罪し始めた。 「いやだあああああああおぁっぁぁぁ!!!ひどりでゆっぐりじないでええ゛え゛え゛え゛ぇぇぇぇ!!! れいむもいっじょにゆっぐりざぜでよお゛お゛お゛お゛ぉぉぉぉぉ!!!」 「『一緒にゆっくりさせてください』…だろ?」 「いっじょにっ!!おねがいでずがら!!いっじょにゆっぐりざぜでぐだざい゛い゛い゛ぃぃぃ!!!」 「よし、そこまで言うならしょうがない。許してあげるよ!」 普段どおりの、優しいお兄さんだった。 それから。 お兄さんとれいむは、いつまでも一緒にゆっくりし続けた。 たまにれいむが何か文句を言うと、お兄さんは優しくこう問いかける。 『一人でゆっくりするかい?』 そう問いかけてやれば、れいむは必ず文句を言うのを止めた。 不味いご飯も我慢した。三日お風呂に入れてもらえなくても我慢した。 外に出してもらえなくても我慢した。遊んでもらえなくても我慢した。 砂を食べさせられても我慢した。熱湯を飲まされても我慢した。 目にわさびを塗られても我慢した。舌にからしを塗られても我慢した。 頭に穴を開けられて、餡子を少し吸われても我慢した。 かなづぢで体中を叩かれても我慢した。釘で貫かれても我慢した。 体の一部をちぎられても我慢した。自慢のリボンを取られても我慢した。 髪の毛を引きちぎられても我慢した。タバコの火を押し付けられても我慢した。 舌をちぎられても、目をえぐられても、とにかく我慢した。 ただただ、あの一言が怖かったから。 『一人でゆっくりするかい?』 その言葉が聞きたくないから、れいむは我慢し続けた。 お兄さんとれいむは、いつまでも一緒にゆっくりし続けた。 にっこり微笑むお兄さんに、原形をとどめない顔で微笑み返すれいむ。 お兄さんは…とてもとても、優しかった。 GOOD END あとがき いつもよりあっさり、それでいてマイルドに仕上がったと思います。 ごゆるりと… 作:避妊ありすの人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/legendworld/pages/374.html
コックローチポッドGとは、ゲームソフト「カスタムロボ」シリーズに登場する武器(ポッド)の1つ。 概要 敵に対して追尾性があり、敵にある程度近づくと速度が上昇する。 ぶつかると、敵を真上に思い切り吹き飛ばす。 威力はそこまで高くない。 最大まで同時に2発発射可能。 コックローチとは「検閲により削除」のことであるが、「G」も「検閲により削除」という暗喩があるため、 その名前のネタ性が評価されている。 家(特に台所)でヤツが出た場合、コックローチポッドGが出た、というのもいいだろう。 また派生タイプとして「コックローチポッドH」があるが、爆風タイプが「ホライゾン(H)型」に変わっていること意外は、基本的な性能は変わらない(ちなみにGは「ゲイザー型」を表す)。 登場作品 カスタムロボV2 カスタムロボバトルレボリューション 激闘!カスタムロボ 関連項目 アレつにより G(単語)
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/19.html
57 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/10/19(火) 14 13 45 ID p9petdS60 [1/2] 大学に入り、家を出て下宿している京介。 週末に遊びに来た高校生の桐乃。エプロンを付けて台所に立ち、洗い物をしている。 「アニキはさあ… カノジョとか作んないわけ?」 「んー …べつにいいや」 68 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/10/19(火) 17 41 12 ID p9petdS60 [2/2] 桐乃「兄貴に新しいシャツ買ってきといたから、古いの持って帰って捨てとくね」 京介「いいよ、そこ置いといてくれ、自分でゴミの日に出すから」 桐乃「…持って帰る」 (曲芸でこんなのあったっけ) -------------
https://w.atwiki.jp/iandwa/pages/61.html
#blognavi 本をたくさんつめた。 わーは台所をやってくれた。いーこ。 本はいっぱいだな。 けど本屋に行けば、まだ読んでない本があるから不思議だな。 興味が尽きないなー。 と、つくづく気づきました、とさ。 インテリアはやっぱ地道にやるのがいいのだろうな。 適材適所というか。 目的を決めて、ものがどう収まるべきかを考えるのがいいのだろうな。 かわいくしようというのも目的の一つ。 かわいくて楽しくて便利で片付いてて広くて気持ちよくてってのが目的だな。 んば。 カテゴリ [ひっこし] - trackback- 2006年09月04日 00 41 42 地道にやるには、やっぱ趣味にしないと続かないね。がんばるぞー適当に。 -- わー (2006-09-04 12 54 57) 名前 コメント #blognavi