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■Korea(韓国) 戸田和幸 慶南FC 2009年~ 前園真聖 安養LGチータース他 2003年~2004年 ■Australia(オーストラリア) 三浦和良 シドニーFC 2005年11月
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2ちゃんねる ■ 【アメリカ】米海軍の巡航ミサイル原子力潜水艦「オハイオ」横須賀基地へ 過去最大クラスの寄港 [10/16] 実況中… 2008.10.16- .
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2012年1月25日 最新の更新:2013年9月6日 『ハヤカワミステリマガジン』に毎号掲載されている洋書案内〈世界篇〉(2012年4月号より洋書案内《世界篇》)コーナーで紹介された本の一覧と、その後の邦訳状況の追跡調査。 「洋書案内」という名称のコーナーが出来たのは『ミステリマガジン』1992年1月号である(もちろんそれ以前から洋書を紹介するコーナーはあった)。 「洋書案内」コーナーは2008年1月号から洋書案内〈英語篇〉と洋書案内〈世界篇〉の2つに分かれた。それ以前は主に英語圏の作品を紹介し、たまにフランス語圏の作品が紹介される程度だった。 洋書案内〈世界篇〉でアジアの推理小説が紹介されたことが数回ある。ところで辞書によれば、「洋書」とは「西洋の書籍」のことであり、ということは「洋書案内」コーナーでアジアの推理小説を紹介するのはそもそもおかしいということになる。「洋書案内」コーナーとは別に「アジア・ミステリ案内」コーナーを作ってもらえないものだろうか。 ちなみに、「洋書案内」コーナーで例外的に日本の作品が紹介されたことがある。1995年6月号で紹介された Nuit sur la ville である。これは原尞『そして夜は甦る』の仏訳本だった。 ※作者名からはWikipediaの記事にリンクしている(日本語の記事がある場合はその記事、なければ各言語版の記事)。 ※タイトルからは各地のオンライン書店の該当ページにリンクしている。初刊本ではなく基本的には一番新しいものにリンクしたが、あまり厳密なものではない。 号 国 言語 作者 タイトル 記事執筆 記事見出し 邦訳状況 2008年 1月号 フランス フランス語 ジャン=ユーグ・オペルJean-Hugues Oppel フレンチ・タブロイドFrench Tabloïds, 2005 中川潤一郎 フランス・ミステリと9・11 2月号 スイス ドイツ語 パスカル・メルシエPascal Mercier *注1 リスボン行き夜行列車Nachtzug nach Lissabon, 2004 平井吉夫 思考と感情をめぐる旅へ 『リスボンへの夜行列車』2012年3月 3月号 イタリア イタリア語 ニコロ・アンマニーティNiccolò Ammaniti えらBranchie, 1997 荒瀬ゆみこ 摩訶不思議な逃避行の果て 4月号 フランス フランス語 - パリ・ミステリ散歩Balades policières dans Paris, 2006 平岡敦 パリのミステリ的楽しみ方 5月号 ロシア ロシア語 ダリヤ・ドンツォワДарья Донцова スゴイ相続人Крутые наследнички, 2001 毛利公美 ロシアのお気楽ミステリ 6月号 チェコ チェコ語 ヨゼフ・シュクヴォレツキーJosef Škvorecký 警部ボルーフカの憂鬱Smutek poručíka Borůvky, 1966 佐々木和子 チェコ社会が垣間見える巨匠のミステリ 7月号 フランス フランス語 マクシム・シャタムMaxime Chattam Prédateurs, 2007 中川潤一郎 フランス・スリラーの新星 8月号 ドイツ ドイツ語 ウーヴェ・A・O・ハインラインUwe A. O. Heinlein 人形遣いの終演 *注2Finale der Puppenspieler, 2004 平井吉夫 めっぽう面白い科学スリラー 9月号 イタリア イタリア語 ジャンカルロ・デ・カタルドGiancarlo De Cataldo 父と異邦人Il padre e lo straniero, 2007(?) 荒瀬ゆみこ 異邦人はだれなのか? 10月号 フランス フランス語 ポール・アルテPaul Halter ホルスの部屋La chambre d'Horus, 2007 平岡敦 古代と現代の密室殺人 11月号 ロシア ロシア語 ボリス・アクーニンБорис Акунин F. M.Ф. М., 2006 毛利公美 謎解き版『罪と罰』 12月号 韓国 韓国語 ユ・グァンス유광수 秦の始皇帝プロジェクト진시황 프로젝트, 2008 米津篤八 秦の始皇帝復活の陰謀 2009年 1月号 フランス フランス語 ピエール・ブールジャドPierre Bourgeade ラマチュエルRamatuelle, 2007 中川潤一郎 奇妙な共犯関係を描くノワール 2月号 ドイツ ドイツ語 アンドレアス・フランツAndreas Franz ある教師の死Tod eines Lehrers, 2004 平井吉夫 ローカル色豊かな警察ミステリ 3月号 イタリア イタリア語 ニコロ・アンマニーティNiccolò Ammaniti 神様の命ずるままにCome Dio comanda, 2006 荒瀬ゆみこ 閉塞感のなかで生きる父と子 4月号 フランス フランス語 ファブリス・ブルランFabrice Bourland ベイカー街の幽霊Le fantôme de Baker Street, 2008 平岡敦 ホームズの幽霊が活躍する異色作 5月号 スペイン スペイン語 スサーナ・フォルテスSusana Fortes クアトロチェントQuattrocento, 2007 宮崎真紀 文学性に富んだスペイン発中世ミステリ 6月号 フランス フランス語 ピエール・ブールジャドPierre Bourgeade ピットブルPitbull, 1998 中川潤一郎 アブナイ世界を書く作家 7月号 ドイツ ドイツ語 ディーター・ヒルシュバークDieter Hirschberg 悪魔の日記Tagebuch des Teufels, 2005 垂野創一郎 名探偵ホフマン 8月号 ロシア ロシア語 ポリーナ・ダシュコワПолина Дашкова マインド・ゲームИгра во мнения, 2006 毛利公美 ロシアの今を描く短篇ミステリ 9月号 イタリア イタリア語 マルコ・ヴィキMarco Vichi ボルデッリ分署長Il Commissario Bordelli, 2002 荒瀬ゆみこ 花の都のゆる~い殺人捜査 10月号 フランス フランス語 ピエール・バイヤールPierre Bayard バスカヴィル家の犬事件 【※研究書】L'Affaire du chien des Baskerville, 2008 平岡敦 ホームズの推理ミス? 『シャーロック・ホームズの誤謬』2011年6月 11月号 イタリア ドイツ語 ラインホルト・メスナー *注3Reinhold Messner トーレ 石の叫び 【※実録ミステリ】Torre Schrei aus Stein, 2009 平井吉夫 名アルピニストが登山史の謎に挑む 12月号 スウェーデン スウェーデン語 ラーシュ・ケプレルLars Kepler 催眠術師Hypnotisören, 2009 ヘレンハルメ美穂 スウェーデンの覆面作家の正体は? 『催眠』2010年7月 2010年 1月号 韓国 韓国語 キム・ネソン(金来成)김내성(金來成) 魔人마인, 1939 米津篤八 朝鮮最初の長篇ミステリ! *注4 『魔人』2014年7月以降 2月号 フランス フランス語 パトリック・ペシュローPatrick Pécherot Soleil noir, 2007 中川潤一郎 ノワールの真骨頂 3月号 ドイツ ドイツ語 ガブリエーラ・ヴォレンハウプトGabriella Wollenhaupt グラッパ、コカインを嗅ぎつけるGrappas Gespür für Schnee, 2009 垂野創一郎 小さな町で大騒ぎ 4月号 イタリア イタリア語 ジョルジョ・シェルバネンコGiorgio Scerbanenco ミラネーゼは土曜日に殺すI milanesi ammazzano al sabato, 1969 荒瀬ゆみこ イタリア国産ミステリの父 5月号 ロシア ロシア語 ユリヤ・ラトィニナЮлия Латынина 栄誉の時にあらずНе время для славы, 2009 毛利公美 それでも書き続ける理由 6月号 フランス フランス語 ポール・アルテPaul Halter サラマンダーの殺人Les Meurtres de la Salamandre, 2009 平岡敦 〈ツイスト博士〉シリーズ、久々の新作 7月号 ドイツ ドイツ語 - アイフェル・ミステリ旅行案内 改訂第三版Eifel Krimi-Reiseführer, 2009 平井吉夫 ドイツのミステリ文学散歩 *注5 8月号 フランス フランス語 カリーヌ・ジエベルKarine Giebel Les morsures de l'ombre, 2007 中川潤一郎 “グランジェ以後”の女性作家 9月号 スペイン スペイン語 アンヘラ・バルベイÁngela Vallvey 詩人殺人事件Muerte entre poetas, 2008 井上知 ノスタルジックな文壇ミステリ 10月号 韓国 韓国語 イ・インファ *注6이인화 永遠なる帝国영원한 제국, 1993 米津篤八 国王暗殺説の真相 『永遠なる帝国』2011年12月 11月号 イタリア イタリア語 カミッレーリ ルカレッリ *注7Camilleri Lucarelli 黙ってろAcqua in bocca, 2010 荒瀬ゆみこ 黙っていられない二人の共演 12月号 アルゼンチン スペイン語 カサーレス オカンポ *注8Casares Ocampo 愛するものは憎むLos que aman, odian, 1946 垂野創一郎 ホメオパシー探偵の憂鬱 *注9 2011年 1月号 フランス フランス語 フランク・ティリエFranck Thilliez シンドローム〔E〕Le Syndrome [E], 2010 平岡敦 呪われた映画の謎 『シンドロームE』2011年11月 2月号 スペイン ガリシア語 *注10スペイン語 ドミンゴ・ビリャールDomingo Villar 水の眼Ollos de auga / Ojos de agua, 2006 井上知 スペイン・ガリシアの港町警察小説 3月号 イタリア イタリア語 ニコロ・アンマニーティNiccolò Ammaniti あたしとあんたIo e te, 2010 荒瀬ゆみこ 白い休暇(セッティマーナ・ビアンカ)の余韻 『孤独な天使たち』2013年2月 4月号 ドイツ ドイツ語 アキフ・ピリンチAkif Pirinçci 《猫科シリーズ》1作目~7作目 平井吉夫 牡猫フランシス健在なり *注11 5月号 フランス フランス語 リュック・ボッシLuc Bossi マンハッタン・フロイトManhattan Freud, 2009 平岡敦 フロイト、殺人鬼を追う 6月号 ドイツ ドイツ語 ディーター・ビューリヒDieter Bührig 翳(かげ)る黄金Schattengold, 2010 垂野創一郎 モーリス・ラヴェルの主題による連続殺人 7月号 イタリア イタリア語 シルヴィア・アヴァッローネSilvia Avallone 鋼(はがね)Acciaio, 2010 荒瀬ゆみこ 鋼の街の美少女たち 『鋼の夏』2011年9月 8月号 スウェーデン スウェーデン語 ヨハン・テオリンJohan Theorin 夜の雪嵐Nattfåk, 2008 ヘレンハルメ美穂 家にこめられた記憶の悲劇 『冬の灯台が語るとき』2012年2月 9月号 フランス フランス語 アンリ・ルーヴァンブリュックHenri Lœvenbruck オッカムの剃刀Le Rasoir d'Ockham, 2008 平岡敦 中世の手稿に秘められた謎 10月号 ドイツ ドイツ語 ベルンハルト・ヤウマンBernhard Jaumann ジャッカルの時Die Stunde des Schakals, 2010 平井吉夫 アフリカ新興国の女性刑事の苦闘 11月号 ドイツ ドイツ語 アルネ・ブルーム *注12Arne Blum 豚の一味Saubande, 2010 垂野創一郎 豚探偵とガチョウ探偵 カーリン・ベルクラートKarin Bergrath 飛来する死Tod im Anflug, 2011 12月号 スペイン スペイン語 - カルロス・ルイス・サフォンのバルセロナガイドGuía de Barcelona de Carlos Ruiz Zafón, 2008 井上知 『風の影』の舞台バルセロナを歩くガイドブック 2012年 1月号 ドイツ ドイツ語 ネレ・ノイハウスNele Neuhaus 《刑事オリヴァー ピア》シリーズ マライ・メントライン 北欧勢に迫るか? ドイツの気鋭ネレ・ノイハウス見参! 第3作『深い疵(きず)』2012年6月 2月号 フランス フランス語 ジャン=クリストフ・グランジェJean-Christophe Grangé 放浪者Le passager, 2011 平岡敦 失われた自己をテーマにしたグランジェの最新作 3月号 中国 中国語 王稼駿(おう かしゅん)王稼骏(ワン ジアジュン) 明暗線(めいあんせん)明暗线(ミンアンシエン),2011 阿井幸作 《青春》では言い尽くせない不良たちの学園ミステリ 4月号 イタリア イタリア語 ジョルジョ・ファレッティGiorgio Faletti 女衒(ぜげん)の覚え書きAppunti di un venditore di donne, 2010 荒瀬ゆみこ 鉛の時代を生きたカストラート 5月号 フランス フランス語 カリーヌ・ジエベルKarine Giebel Terminus Elicius, 2004 中川潤 仏女性作家の処女作 6月号 ドイツ ドイツ語 フォルカー・クッチャーVolker Kutscher 《ゲレオン・ラート》シリーズ マライ・メントライン 純・地元視点から活写するベルリン刑事警察伝説! 第1作『濡れた魚』2012年8月 7月号 中国 中国語 呉昉(ご ほう)吴昉(ウー ファン) 冥海花(めいかいか)冥海花(ミンハイホア),2011 阿井幸作 武侠小説とミステリの融合作品 8月号 イタリア イタリア語 ニコロ・アンマニーティNiccolò Ammaniti 微妙な時機Il momento è delicato, 2012 荒瀬ゆみこ 執筆生活二十年を振り返る短篇集 9月号 フランス フランス語 モーリス・ルブランMaurice Leblanc アルセーヌ・ルパン最後の恋Le dernier amour d'Arsène Lupin, 2012 平岡敦 ルパン・シリーズ 七十年ぶりの“新作” 『ルパン、最後の恋』2012年9月 10月号 ドイツ ドイツ語 メヒティルト・ボルマンMechtild Borrmann 沈黙を破る者Wer das Schweigen bricht, 2011 小津薫 ナチス小説+青春小説の傑作 『沈黙を破る者』2014年5月 11月号 フランス フランス語 ギヨーム・ミュッソGuillaume Musso 7年後7 ans après..., 2012 園山千晶 フランス発ロマンティックな暴力ミステリー 12月号 スイス ドイツ語 ミヒャエル・トイリラートMichael Theurillat *注13 リュートリの誓約Rütlischwur, 2011 小津薫 ドイツで最高の評価を得たスイス・ミステリ 2013年 1月号 フランス フランス語 ガストン・ルルーGaston Leroux 呪われた椅子Le Fauteuil hanté, 1911 中川潤 怪奇趣味とユーモアを融合させた古典ミステリ 2月号 スペイン スペイン語 ロレンソ・シルバLorenzo Silva 子午線の標(しるし)La marca del meridiano, 2012 井上知 スペインを代表する警察小説シリーズ最新刊 3月号 オーストリア ドイツ語 レーナ・アヴァンツィーニLena Avanzini インスブルックでの死Tod in Innsbruck, 2011 小津薫 エンタメ性に満ちたオーストリア・ミステリ 『インスブルック葬送曲』2013年11月 4月号 イタリア イタリア語 マルコ・マルヴァルディMarco Malvaldi 数えきれないMilioni di milioni, 2012 荒瀬ゆみこ 諧謔精神あふれるイタリアの小さな山村の物語 5月号 ドイツ ドイツ語 (アンソロジー) シュートは決まったScharf geschossen, 2011 小津薫 各国勢揃い、ミステリのワールドカップ! 6月号 フランス フランス語 アンリ・ルーヴァンブリュックHenri Lœvenbruck 薬剤師L'Apothicaire, 2011 平岡敦 仏版『薔薇の名前』 7月号 セルビア セルビア語 ボリスラヴ・ペキッチБорислав Пекић 狂犬病Беснило, 1983 奥彩子 ユーゴの亡命作家によるアンチ・ユートピア小説 8月号 ドイツ ドイツ語 (アンソロジー) はばかりをめぐる殺人事件Mördchen fürs Örtchen, 2011 小津薫 トイレにミステリは詰まっている 9月号 フランス フランス語 ダニエル・チエリDanielle Thiéry 胸にささった釘Des clous dans le cœur, 2012 土居佳代子 不器用で傷だらけの刑事 10月号 アルゼンチン スペイン語 オラシオ・コンベルティーニHoracio Convertini 悪の孤独La soledad del mal, 2012 井上知 アルゼンチン・ノワールの今 注1:パスカル・メルシエ … 本名はペーター・ビエリ(Peter Bieri)。哲学者。 注2:ウーヴェ・A・O・ハインラインの『感染症』(Der Infekt, 1998)、『追い込み』(Einsprung, 1999)、『人形遣いの終演』(Finale der Puppenspieler, 2004)を紹介。 注3:ラインホルト・メスナー … イタリアのドイツ語使用圏出身。 注4:金来成『魔人』(1939)は現在の韓国でも「韓国最初の長編ミステリ」と言われることがあるが、実際にはそれ以前にも長編ミステリは書かれている。金来成の生涯については「こちら」でまとめた。 注5:アイフェルを舞台にミステリを書いているジャック・ベルンドルフ(Jacques Berndorf)を紹介している。 注6:イ・インファ … 「イ・イナ」とも書かれる。どちらの表記も間違いではない。文字を一文字ずつ区切って読めばイ・インファとなる。実際の発音はイ・イナ(より正確にはイ・イヌヮ)。 注7:アンドレア・カミッレーリ(Andrea Camilleri)とカルロ・ルカレッリ(Carlo Lucarelli) 注8:アドルフォ・ビオイ=カサーレス(Adolfo Bioy Casares)とその妻シルビーナ・オカンポ(Silvina Ocampo) 注9:Los que aman, odian のドイツ語版 Der Hass der Liebenden の紹介。 注10:ガリシア語はスペイン北西部で使われている言語。この作品はガリシア語で執筆され、作者自身がスペイン語に翻訳している。 注11:アキフ・ピリンチの猫科シリーズは1作目『猫たちの聖夜』、2作目『猫たちの森』が邦訳されている。 注12:アルネ・ブルームは本名ラインハルト・ローン(Reinhard Rohn)。 注13:アレマン語版Wikipediaにリンク(ドイツ語版WikipediaにMichael Theurillatの記事なし)。 関連ページ ポケミス非英語圏作品一覧 創元推理文庫海外ミステリ非英語圏作品一覧 年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧 ヨーロッパの推理小説 - ヨーロッパの推理小説に関する日本語文献の一覧 フランス語に翻訳された日本の推理小説/ミステリ
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639通常の名無しさんの3倍2020/05/01(金) 12 51 37.59ID JId+aXGT0 ロラン「ドモン兄さん、新聞の折り込みチラシに 新装開店のスーパーマーケットの広告が入ってたんでお店に行ってきます」 ドモン「わかった。ところで何という名前のスーパーなんだ?」 ロラン「スーパーアジアです」 ドモン「……妙に気になる名前だな。俺も一緒に行こう」 ドモンはロランと共にそのスーパーに出かけた。 スーパーの前ではネオホンコンのTV局のスタッフが取材をしている。 アナウンサー「TVの前の皆さん、わかりますか? 私は今、新しいスーパーの前に立っています。 ものすごい人だかりです」 ロラン「確かにいっぱい人がいますね」 ドモン「ああ」 と、2人が会話をしていると東方不敗が現れた。 東方不敗「ドモン!」 ドモン「師匠!」 東方不敗「やはりドモンも来たか。弟のロランも一緒だな。 今日はこのスーパーアジアへようこそ。 正式名称は東西南北中央不敗スーパーアジアという店だ。 ここはウォンとワシが経営に参加しておる。 たくさん買っていってくれ」 ドモン「……」 ともかくドモンとロランはショッピングをし始めた。 640通常の名無しさんの3倍2020/05/01(金) 12 53 48.01ID JId+aXGT0 お店の中ではチボデーやジョルジュ、サイ=サイシーやアルゴの姿がある。 みんなスーパーで買い物をしているようだ。 ロラン「あっ、これ安い」 ドモン「荷物持ちなら俺にまかせろ」 ドモンがまわりをよく見ると、 女性ガンダムファイターのブラックジョーカーがいて、 買い物カゴを手に持ちながら東方不敗をじっと見てうっとりしている。 東方不敗「ん? ドモン、こちらを見てどうした?」 ドモン「いえ、何でもないです」 東方不敗「そうか」 ドモン(師匠はあの視線に気がついてないのか? 女性の気持ちがわからないところがあるからな……) 風雲再起「ヒヒーン」 ドモンとロランは夕食の食材を購入して家に帰った。 コウ「うわあ、いいにおいがするなあ。夕飯はどんな料理なの?」 ロラン「風雲再起がおすすめする人参が入ったメニューですよ」 コウ「人参いらないよ」 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ
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重複しているので本ページの内容はコメントアウトしました。 下記にアクセスお願いします。 全日本(アジア1次予選)4
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バク・ヒロイン/物静かなアジア支部長補佐 概要 アジア支部長に寄り添う物静かな女性。 アジア支部長補佐であり、バクの許婚でもある。 あまり口数は多くないが、バクを支えることが自分の役目だと思っている。 性格 穏やかで、我を張ることは一切なく、常に一歩引いて貞淑にしている。 思いは一途であり、バクやそれ以外に対しても、心を込めて接する。 欠点らしい欠点は特に見当たらない。 略歴・入団までの経緯 チャン家の分家の娘として生まれ、幼い頃は結構やんちゃだった。 親に決められた許婚が嫌でたまらなかったが、 バクが背負う戦争の重さを知り、助けとなることを決意。 補佐となり、現在に至る。 能力 バクと同じく魔術師であった曾祖父の血を受け継いでいるため、 その家系だけの術を使うことができる。 彼女の場合は札を使うもので、爆発を起こしたり、 自らの姿を変えたりすることができる。 人間関係 バク 幼少時は許婚ということもあって嫌っていたが、 背負うものの重さを知り、徐々に思いを寄せるようになっていった。 ウォンやフォー等、アジア支部の皆については、同じ宿命を背負う仲間だと思っている。 戦後夢 After"war"dsでのキャラクター やわらかな雰囲気は変わっていない。 二人の息子ハク・コクがいる。 デフォルト設定 name Win Fauka/楓 花香 age 26 family ??? hair color Black eyes color Light Yerrow Brown from China
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2012年2月23日 『ミステリマガジン』2012年2月号(2011年12月24日発売)はアジアミステリ特集号で、台湾や中国、インドなどのミステリ事情や日本でのアジアミステリ受容史などを紹介する記事が掲載された。これらの特集記事の中でも一番の驚きをもたらしたのはおそらく、今まで日本のミステリ界ではまったくといっていいほど言及されることのなかったミャンマーのミステリ事情を紹介した高橋ゆり氏の「ミャンマー・ミステリ事情 ドイルも知らなかった「ホームズ」熱帯事件録とその後」だろう。それによれば、なんとミャンマーでは100年近く前から探偵小説が書かれていたのだという。シュエウーダウン(1889-1973)という小説家が1917年から1960年代初頭にかけて、《名探偵サンシャー》シリーズ全166編を執筆。この《名探偵サンシャー》シリーズはホームズ物の翻案やシュエウーダウンの創作などから成っており、なかにはホームズ物のパスティーシュを翻案したものもあるという。2010年には調査研究の進歩を踏まえた改訂新版の『名探偵サンシャー集成』全3巻が刊行されているそうで、現在でもミャンマーでは高い人気を誇っているようだ。 さて、ネット上を「名探偵サンシャー」で検索してみると、なんとこの《名探偵サンシャー》シリーズの邦訳が在日ミャンマー人を主な読者とする日本語・ミャンマー語の月刊紙『シュウェ・バマー』(出版社サイトでの紹介)に掲載されたことがあるということが分かった(Webサイト けろけろ開運堂 > けろけろ日記帳 2005年12月15日)。さっそく近くの図書館で『シュウェ・バマー』のバックナンバーをチェックしたが、そこには過去2年分しか所蔵されておらず、名探偵サンシャーの邦訳は見つけることが出来なかった。 そこで、『シュウェ・バマー』を発行している株式会社ニューコム(公式サイト)に名探偵サンシャーの邦訳がいつごろ掲載されたのか尋ねるメールを出したところ、非常に丁寧な回答を頂くことが出来た。お忙しい中、バックナンバーをわざわざ調べていただき本当に感謝しております。ありがとうございました。 掲載号が分かったので、国立国会図書館・関西館に所蔵されている『シュウェ・バマー』の該当号を東京本館に取り寄せ、コピーを入手することが出来た。以下に『シュウェ・バマー』に掲載された《名探偵サンシャー》シリーズの一覧を示す。翻訳者は『ミステリマガジン』にミャンマー・ミステリ事情を寄稿した高橋ゆり氏で、ホームズ物(パスティーシュ含む)の翻案短編7作品が掲載されている。国会図書館は「遠隔複写サービス」を行っており、会員登録をすればコピーを自宅まで郵送してもらうことも可能である(ただし1回の申し込みにつき複写依頼は20件〔20か所〕まで)。 『シュウェ・バマー』に掲載された《名探偵サンシャー》シリーズの邦訳一覧 ホームズの正典の翻案が5作、ホームズ物のパスティーシュの翻案が2作。 名探偵サンシャーシリーズの初出年および元になった作品のタイトルは『シュウェ・バマー』で示されている。 # 名探偵サンシャー 初出 元になった作品 初出 収録短編集 1 「タグークークー」 1920年頃 「ボスコム谷の惨劇」コナン・ドイル 1891年 冒険 2 「壊された柱時計」 1961年 「七つの柱時計の事件」アドリアン・コナン・ドイル ジョン・ディクスン・カー 1954年 (功績) 3 「家に隠れるインド女性」 1927年 「覆面の下宿人」コナン・ドイル 1927年 事件簿 4 「ウー・サンシャーの初事件」 1919年 「グロリア・スコット号」コナン・ドイル 1893年 思い出 5 「イギリス人将校夫妻」 1961年 「色の浅黒い男爵の事件」アドリアン・コナン・ドイル ジョン・ディクスン・カー 1954年 (功績) 6 「恋人捜索大作戦」 1930年 「花婿失踪事件」コナン・ドイル ※ 1891年 冒険 7 「猟奇 耳切り事件」 1927年 「ボール箱」コナン・ドイル 1893年 思い出 ※「恋人捜索大作戦」の元になった作品として『シュウェ・バマー』では別の作品のタイトルが書いてありますが、正しくは「花婿失踪事件」だと翻訳者の高橋ゆり様よりご連絡いただきました。 掲載情報 『シュウェ・バマー』(Shwe bamar)は『ミャンマー・タイムズ』の後継紙。『ミャンマー・タイムズ』が2002年6月号(75号)を最後に休刊となり、2003年4月に『シュウェ・バマー』(意味は「金に輝くミャンマー」)として復刊した。「ミャンマー文学遊歩道」はその復刊第1号(通巻76号)から全24回連載された。この連載では「名探偵ウー・サンシャー」という表記になっている。「ウー」は成人男性の名につける敬称だとのこと。 国会図書館では『シュウェ・バマー』は「Rvhe bama」というタイトルで登録されているので注意。 『シュウェ・バマー』 記事タイトル 記事サブタイトル 備考 2003年4月1日号(No.76) 7面 ミャンマー文学遊歩道(1) 名探偵ウー・サンシャー 「タグークークー」(その1) 2003年5月1日号(No.77) 7面 ミャンマー文学遊歩道(2) 名探偵ウー・サンシャー 「タグークークー」(その2) 2003年6月1日号(No.78) 7面 ミャンマー文学遊歩道(3) 名探偵ウー・サンシャー 「タグークークー」(その3) 2003年7月1日号(No.79) 7面 ミャンマー文学遊歩道(4) 名探偵ウー・サンシャー 「タグークークー」(最終回) 2003年8月1日号(No.80) 7面 ミャンマー文学遊歩道(5) 名探偵ウー・サンシャー 「壊された柱時計」(その1) 2003年9月1日号(No.81) 7面 ミャンマー文学遊歩道(6) 名探偵ウー・サンシャー 「壊された柱時計」(その2) 2003年10月1日号(No.82) 7面 ミャンマー文学遊歩道(7) 名探偵ウー・サンシャー 「壊された柱時計」(その3) 2003年11月1日号(No.83) 7面 ミャンマー文学遊歩道(8) 名探偵ウー・サンシャー 「壊された柱時計」(その4) 2003年12月1日号(No.84) 7面 ミャンマー文学遊歩道(9) 名探偵ウー・サンシャー 「家に隠れるインド女性」(上) 2004年1月1日号(No.85) 7面 ミャンマー文学遊歩道(10) 名探偵ウー・サンシャー 「家に隠れるインド女性」(下) 国会図書館の所蔵資料に不鮮明箇所あり(判読は可能) 2004年2月1日号(No.86) 7面 ミャンマー文学遊歩道(11) 名探偵ウー・サンシャー 「ウー・サンシャーの初事件」(その1) 2004年3月1日号(No.87) 国会図書館、欠号 2004年4月1日号(No.88) 7面 ミャンマー文学遊歩道(13) 名探偵ウー・サンシャー 「ウー・サンシャーの初事件」(その3) 2004年5月1日号(No.89) 7面 ミャンマー文学遊歩道(14) 名探偵ウー・サンシャー 「ウー・サンシャーの初事件」(その4) 2004年6月1日号(No.90) 7面 ミャンマー文学遊歩道(15) 名探偵ウー・サンシャー 「イギリス人将校夫妻」(その1) 2004年7月1日号(No.91) 7面 ミャンマー文学遊歩道(16) 名探偵ウー・サンシャー 「イギリス人将校夫妻」(その2) 2004年8月1日号(No.92) 7面 ミャンマー文学遊歩道(17) 名探偵ウー・サンシャー 「イギリス人将校夫妻」(最終回) 2004年9月1日号(No.93) 7面 ミャンマー文学遊歩道(18) 名探偵ウー・サンシャー 「恋人捜索大作戦」(その1) 2004年10月1日号(No.94) 7面 ミャンマー文学遊歩道(19) 名探偵ウー・サンシャー 「恋人捜索大作戦」(その2) 2004年11月1日号(No.95) 7面 ミャンマー文学遊歩道(20) 名探偵ウー・サンシャー 「恋人捜索大作戦」(最終回) 2004年12月1日号(No.96) 7面 ミャンマー文学遊歩道(21) 名探偵ウー・サンシャー 「猟奇 耳切り事件」(その1) 2005年1月1日号(No.97) 7面 ミャンマー文学遊歩道(22) 名探偵ウー・サンシャー 「猟奇 耳切り事件」(その2) 2005年2月1日号(No.98) 7面 ミャンマー文学遊歩道(23) 名探偵ウー・サンシャー 「猟奇 耳切り事件」(その3) 2005年3月1日号(No.99) 7面 ミャンマー文学遊歩道(24) 名探偵ウー・サンシャー 「猟奇 耳切り事件」(最終回) ※国会図書館の遠隔複写サービスを申し込む場合、コピー用紙サイズはA3になるので料金は1枚50円になります。 関連エッセイ 『シュウェ・バマー』2003年4月号~2005年9月号には高橋ゆり氏のエッセイ「ミャンマー・カタログ この国の人、モノ、コト」も連載されている(2003年10月号~12月号は同氏による特別記事「ちょっと強気よ マーマーエー物語」(上)(中)(下)が掲載されており、このエッセイは休載)。全27回のエッセイでは何度かミステリに言及がある。 2003年7月1日号(No.79) 5面 ミャンマー・カタログ この国の人、モノ、コト その4 雨 2005年7月1日号(No.103) 7面 ミャンマー・カタログ この国の人、モノ、コト その25 読書 2005年8月1日号(No.104) 7面 ミャンマー・カタログ この国の人、モノ、コト その26 シャーロック・ホームズ ミャンマーを代表するもう1人のミステリ作家、ミンテインカ 高橋ゆり氏が『ミステリマガジン』に寄稿したミャンマー・ミステリ事情によれば、名探偵サンシャーシリーズの作者シュエウーダウンの後継者と目される作家にミンテインカ(1939-2008)がいる。ミンテインカの幻想冒険小説『マヌサーリー』(amazonリンク)は高橋氏の翻訳で2004年に出版されている(「マヌサーリー」は女神の名前)。本格推理小説も書いたとのことだが、邦訳はない。 おまけ:アジアのホームズたち 中国 ミャンマーのシュエウーダウン(1889-1973)は1917年から1960年代にかけて名探偵サンシャーシリーズを書いたとのことだが、中国では程小青(てい しょうせい、1893-1976)が1910年代から1940年代にかけて、中国版ホームズといえる名探偵霍桑(フオサン)シリーズを発表している。これは程小青のオリジナル作品だったが、キャラクター造型等でホームズの影響を強く受けている。中国では19世紀末にはホームズ物の翻訳が始まっており、ホームズ全集が出版されたのは日本よりも中国の方が早かった。 詳細は「中国ミステリ史 第二章 第一節 (1)程小青(てい しょうせい)/名探偵フオサン」参照 また詳細は不明だが、1920年代ごろに張慶霖(ちょう けいりん)という小説家が上海の名探偵・曙生(シュシェン)と、そのワトソン役の「私」=羅儀(ローイー)が活躍する探偵譚を発表している。曙生(シュシェン)は作中では「東方のホームズ」と呼ばれている。『新青年』1931年新春増刊号には曙生(シュシェン)が活躍する短編「無名飛盗(ウー ミン フェイ タオ)」が翻訳掲載されている。程小青と異なり、張慶霖は現在では完全に忘れられた作家となっている。 張慶霖「無名飛盗」はこちらで全文公開している 近年では、20世紀末頃に莫懐戚(ぼ かいせき、1951- )という小説家が「東方のホームズ」シリーズ(東方福爾摩斯探案集/东方福尔摩斯探案集)を発表している。 韓国 ホームズ物が初めて韓国語に翻訳されたのは1918年だった。韓国推理小説の創始者とされるキム・ネソン(金来成、1909-1957)は日本留学中に探偵雑誌『ぷろふいる』で探偵作家デビューし、朝鮮に戻ってからは創作探偵小説を発表するかたわら、欧米探偵小説の翻訳・翻案を行った。キム・ネソンによる最初のホームズ物の翻案は「まだらの紐」を原作とする「深夜の恐怖」(1939)で、ほかに「赤毛連盟」の翻案である「白髪連盟」、「六つのナポレオン像」の翻案である「ヒトラーの秘密」を発表している。キム・ネソンによる翻案ではホームズの名前はペク・リン(白麟)となっている。 【翻案ホームズ】「まだらの紐」の朝鮮版翻案作品「深夜の恐怖」(1939年)(拙訳) 戦後、1940年代後半から1960年代半ばにかけてパン・イングン(方仁根、1899-1975)が探偵チャン・ビホ(張飛虎)シリーズを発表している。これはホームズ物の翻案だったそうだが、詳細は分からない。チャン・ビホシリーズは現在の韓国ではほとんど忘れ去られており、新刊書店で入手することはできない。 2009年にはハン・ドンジンの短編集『京城探偵録』が刊行されている。1930年代の京城(けいじょう、現在のソウル)を舞台に、シャーロック・ホームズをもじった探偵ソル・ホンジュと、ワトソンをもじった漢方医ワン・ドソンが活躍するシリーズである。2011年には第二短編集『血の絆』も刊行された。 詳細は「1930年代の朝鮮京城を舞台にしたシャーロック・ホームズパスティーシュ『京城探偵録』」参照 台湾 台湾では戦前には、後世に名を残すような探偵作家は生まれなかった。1923年には餘生(余生)という人物が「智闘」というタイトルで、ホームズを探偵役にした作品を書いているようである。台湾人がホームズを台湾に招いて事件の解決を依頼する話で、ホームズは台湾の言語に精通していることになっているとか。【2012年11月24日追記:この「智闘」という作品、オリジナル作品ではなく、ルブランの『ルパン対ホームズ』に収録の「ユダヤのランプ」のパリを台湾に変えた翻案作品だったようです。不正確な情報失礼しました……。】
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2011年12月20日 目次 1950年代:江戸川乱歩のインド探偵小説探求(1)フランスの推理作家イゴール・B・マスロフスキーからの調査依頼(1952年) (2)オランダの推理作家ロバート・ファン・ヒューリックの報告(1952年) (3)共同通信ニューデリー特派員、吉田哲次郎の報告 その1(1953年) (4)共同通信ニューデリー特派員、吉田哲次郎の報告 その2(1954年) (5)乱歩、吉田哲次郎と面会して話を聞く(1954年) 1985年:東京創元社社員のインド・ミステリ調査 1980年代~1990年代:インドの少年向け推理小説の邦訳出版 21世紀:ヴィカース・スワループとカルパナ・スワミナタンの邦訳/波多野健氏によるインドミステリ事情の紹介(1)ヴィカース・スワループとカルパナ・スワミナタンの邦訳 (2)波多野健氏によるインドミステリ事情の紹介 1950年代:江戸川乱歩のインド探偵小説探求 (1)フランスの推理作家イゴール・B・マスロフスキーからの調査依頼(1952年) 日本で最初にインドの推理小説に目を向けたのはおそらく江戸川乱歩(1894-1965)ということになるだろう。もっとも、乱歩自身がインドの推理小説に対して積極的な興味を持っていたのかは分からない。乱歩がインドの推理小説を探求し始めるのは、フランスの推理作家イゴール・B・マスロフスキー(Igor B. Maslowski、1914-1999)と文通を始めて以降である。マスロフスキーは乱歩にアジアの推理小説の調査を依頼している。以下は、『宝石』に翻訳掲載されたマスロフスキーの手紙の一節である。 マスロフスキーの乱歩への手紙(翻訳者不明)(江戸川乱歩「パリからの第三信」『宝石』1952年5月号) 若しあなたが今後アジア諸国の探偵小説について調査して下されば有難いと思います。これは世界の誰にも知られていない全く未開拓の分野です。しかし、インドにはクイーンが挙げている作家(註、どこに挙げているのか、今ちょっと分らない)のほかに、少くとも二、三人の作家があることを聞いています。私はこれらの自由国家の作家たちと意見の交換をし、またその存在を紹介したいと考えます。日本との講和が成立し、また朝鮮問題が解決して、正常の交通が可能となり、あなたがインドや中国方面の調査をなし得る日を期待します。 引用中の「註」は乱歩による註である。日本・インド間の講和条約「日印平和条約」はこの手紙のやり取りの数カ月後の1952年6月に調印されている。 エラリー・クイーンがどこでインドの推理作家に言及しているのかは分からない。また、マスロフスキーが知っている二、三人のインドの作家というのも誰のことなのか分からない。乱歩はマスロフスキーと文通する以前から中国の探偵小説について随筆で書いたりしているので、マスロフスキーからの依頼がなくてもインドの探偵小説の調査には着手していたかもしれない。 イゴール・B・マスロフスキー(Igor B. Maslowski、1914-1999)はフランスの推理作家。帝政ロシアのスモレンスクに生まれる。5歳の時にポーランドに移住。1931年(17歳)にパリに移る。1935年ごろからはフランスでジャーナリストとして活動。1942年(28歳)、長編探偵小説『死者は二十二時に甦る』(原題 La mort se lève à 22 heures、邦訳なし)でデビュー。1944年には長編『陪審員は餓えている』(原題 Le jury avait soif、邦訳なし)を出版。1948年以降、フランス版EQMMの評論コーナーを担当。1951年、オリヴィエ・セシャン(Olivier Séchan、1911-2006、フランス語版Wikipedia)との共著の『まだ殺されたことのない君たち』(邦訳1962年、東都書房)でフランス冒険小説大賞(Prix du Roman d Aventures)を受賞した(以上の経歴は江戸川乱歩「パリからの第三信」を参照した)。 (2)オランダの推理作家ロバート・ファン・ヒューリックの報告(1952年) マスロフスキーの依頼後、最初に乱歩にインドの推理小説の情報を提供するのはオランダの外交官・東洋学者・推理作家のロバート・ファン・ヒューリック(1910-1967)である。 ロバート・ファン・ヒューリックは1949年に中国の長編探偵小説『狄公案(てきこうあん)』の英訳を刊行しており、乱歩がそれを目にして興味を持ったことから、当時東京のオランダ大使館にいたファン・ヒューリックと乱歩との交際が始まっている。以下に引用した乱歩の記述によれば、ファン・ヒューリックは1951年末まで東京のオランダ大使館におり、その後インド・ニューデリーのオランダ大使館に転任になっている。 江戸川乱歩「内外近事一束」(『宝石』1952年9・10月号、pp.304-309) マスロヴスキ君は、全世界の探偵小説を調べ上げて、欧米に紹介したいという野心を持っており、自分は欧洲の小国の探偵小説の資料をほぼ蒐集したが、(彼は今月そのことで、ベルギー、オランダ、ドイツを旅行中である)東洋の探偵小説については、あなたが調べてくれると有難いと云っている。 【中略】 つい二、三日前に、印度のグーリック氏から手紙が来た。東京のオランダ大使館政治顧問であった探偵小説通のヴァン・グーリック氏である。グ氏は昨年末、突然転任になって、多分一度本国に帰り、それから印度ニューデリーのオランダ大使館に赴任したのである。 【中略】 グ氏の手紙はいつも巻紙に毛筆の日本文で書いてある。私はそれを開きながら、グ氏のことだから、ひょっとしたら印度の探偵小説のことに触れてないかと期待したが、触れてはいたけれども、次の如く否定的な文面であった。(原文のまま) 「(印度は)独立になってから、みんなは自国の文化に没頭して、印度の文学界と美術界が大変賑やかになった。ただ探偵小説は餘り盛んでありません。この方面の出版物は大概英米原著の訳文だけである。その原因は昔の印度の王様の役人の国民の虐待、英国占領時代の警官の独立運動の抑制、斯様な背景があるから、一般の人々は探偵小説には餘り興味がありません。拙著「迷路の殺人」(日本の講談社で邦訳を出したグ氏の創作長篇)の支那語訳はこの間、香港で出来ました。今年の秋に星加坡で出版する予定です。本が出ましたら早速一部をお送り致します(後略)」というのである。 引用中の括弧書きは乱歩によるもの。 このように、インドの探偵小説について最初にもたらされた情報は、「探偵小説は餘り盛んではありません」という否定的なものだった。 (3)共同通信ニューデリー特派員、吉田哲次郎の報告 その1(1953年) その後、ファン・ヒューリックからインドの探偵小説についての新情報はもたらされなかったが、1953年3月、神戸に本拠地を置く『神港新聞』に「インドの推理小説」という記事が掲載される。執筆者は共同通信ニューデリー特派員の吉田哲次郎だった。 江戸川乱歩「海外近事」――小見出し「インドとイランの状況報告」(『探偵作家クラブ会報』第73号、1953年6月) 「神港新聞」三月上旬の号に、共同通信ニューデリー特派員の吉田哲次郎という人が、「インドの推理小説」と題して随筆風の通信を寄せている。その切抜きを関西探偵作家クラブから送ってくれたが、内容は、インドでもクロフツ、シムノン、クィーンなどの英文ポケット本がよく読まれているという報告。吉田という人は探偵ファンと見え、ニューデリーやボンベイの本屋を「印度人の書いた探偵小説」はないかと訊ね廻ったらしいのだが、いずれも「ありません」という答えだったという。しかし、この答えは「英文で書いた印度作家のものは無い」という意味らしく、印度語のものなら、必ずしも皆無ではないのだろうと、吉田氏は想像している。しかし、同氏は印度語は読めないので、どうにも仕方がないというのである。 若しインドに著名な探偵作家があれば、ニューデリーのオランダ大使館にいるグーリック氏が教えてくれる筈だが、その後新発見の消息がないところを見ると、大した作家は出ていないのだろうとも想像される。 引用中で言及されている『神港新聞』の記事「インドの推理小説」は未確認。 ここでは、少なくともインドの作家が英語で書いた探偵小説はないようだということが述べられている。 『神港新聞』にインドの推理小説について寄稿した吉田哲次郎は、著書『インド覚書』(1984年7月、非売品、国会図書館に蔵書あり)に付された著者紹介によれば、1952年6月に日印平和条約が調印されるとすぐ共同通信社のインド特派員としてニューデリーに赴任し、1953年1月には初代ニューデリー支局長となった人物である。なお、この『インド覚書』にはインドの推理小説への言及はない。 「印度語」というのはおそらくインドの公用語のヒンディー語か、またはインドで使われている英語以外の言語という意味だろう。インドでは比較的多くの話者を持つヒンディー語以外にも無数の言語が使用されている、といったことは改めてここで述べるまでもないと思う。 (4)共同通信ニューデリー特派員、吉田哲次郎の報告 その2(1954年) 翌1954年、吉田哲次郎がインドの推理小説に関する記事を再度『神港新聞』に寄稿する。吉田哲次郎はヒンディー語は読めなかったが、この1954年の記事ではヒンディー語で書かれた探偵小説にも言及している。 江戸川乱歩「海外近事」――小見出し「印度の探偵小説」(『探偵作家クラブ会報』第85号、1954年6月) 五月十六日の神戸の「神港新聞」に吉田哲次郎という人が、「インドに於ける推理小説」という文章を書き、従来インドには英米探小の輸入以外に自国の作品はないと考えられていたが、ヒンディ語で書かれた探偵小説は色々出ていると、その本を並べた写真がのせてあった。この新聞切抜きを長沼弘毅、隠伸太郎(神戸在住)の両氏から夫々送ってくれたが、長沼さんは筆者と知り合いらしいので、ヒンディ語探小の代表的なものの内容を簡単に知らせてもらうように頼んでおいた。 引用中で言及されている『神港新聞』の記事「インドに於ける推理小説」は未確認。 この後、乱歩は吉田哲次郎と面会してヒンディー語で書かれた探偵小説について直接話を聞いている。 (5)乱歩、吉田哲次郎と面会して話を聞く(1954年) 江戸川乱歩「海外近事」(『宝石』1954年8月号) 英米仏以外の小国の探偵小説史を調査しているフランス作家マスロフスキー君から、東洋諸国の探偵小説を調べてくれと頼まれているのだが、どうも手掛りがなくて果せないでいる。以前東京のオランダ大使館政治顧問をやっていた探偵小説好きのヴァン・グーリックさんが、先年インドのオランダ大使館づきになったので、インドに探偵小説はないかと問合せたところ、見当らないという返事であった。 ところが、五月十六日の神戸の「神港新聞」に共同通信社外国特信部長の吉田哲次郎氏が「インドに於ける探偵小説」という記事を発表し、インド人の書いた探偵本八冊の表紙絵の写真をのせた。この写真の切抜きを長沼弘毅氏と、神戸の隠伸太郎君とが重複して送ってくれたので、まず近くの長沼さんに筆者のことを訊いて見ると「知合いだから紹介しよう」ということであった。そこで日を決めて、長沼さんが社長をやっているラジオ・センターの社長室で、吉田哲次郎氏と会って、いろいろ話を聞いた。その時吉田さんは、インド探偵小説の本を二冊持って来て私にくれたので、そのうちの一冊をここにのせておく。 吉田さんの話によると、インドの都会のインテリ層は大体英語が読めるし話せるので、そういう層は英米の探偵小説を読んでいる。本屋の店頭にも英米の本が多い。一方英語の読めない大衆のためにはヒンディー語で書かれた赤本がたくさん出ているが、これは読者層がちがうので、グーリックさんも気づかなかったらしい。その中に探偵小説が沢山あることを共同通信の吉田さんが特派員時代に発見したのである。(吉田さんはグーリック氏とも向うで会っている) 吉田さんもヒンディー語はよく読めないので、誰かに読んでもらったらしいのだが、私にくれた探偵本の一つは「血を吸う医者」、もう一つは「ダイヤモンドの鉱山」という題だという。【表紙イラストへの言及・省略】一方の「血を吸う医者」の梗概を聞いたが、『ある地方の王族が西洋人とその一味のインド人の陰謀によって攻められ、老忠臣が殺される。その老忠臣の息子が科学者となり、恐るべき殺人液かガスかを発明し、父を殺した一味のものを、人知れず次々と殺して行く。忠と孝との復讐なのだが、外見では殺人魔の所業のように見えるので、名探偵がそれを探偵して、真相をあばく』というような筋らしい。吉田さんの話を聞いただけで、ノートをしておかなかったので、多少ちがっているかも知れないが、まあこんな感じの話であった。外人の圧迫に対する大衆の敵愾心というようなものがテーマになっているのは面白い。本格探偵小説ではなくて、冒険探偵小説に類するごく程度の低いものらしい。だから、問題とするには足りないのだが、ともかくインドにこういう探偵小説が出ているという新智識をご披露しておく。 「赤本」は「俗受けをねらった低俗な単行本・雑誌の類」(大辞林)。ここではヒンディー語で書かれた探偵小説として『血を吸う医者』(『幻影の蔵』では『血を吸った医者』蔵書ID 18810)と『ダイヤモンドの鉱山』(『幻影の蔵』蔵書ID 18811)という二作品のタイトルが挙げられ、そのうち前者についてあらすじが紹介されている。乱歩がこれについて、「本格探偵小説ではなくて、冒険探偵小説に類するごく程度の低いものらしい。だから、問題とするには足りない」と切って捨てているのは残念である。 この後、乱歩はインドの推理小説におそらく言及していない。乱歩は1965年に逝去している。 1985年:東京創元社社員のインド・ミステリ調査 吉田哲次郎がニューデリーやボンベイの本屋でインド人の書いた探偵小説を探しまわってから約30年後の1985年、東京創元社の社員の方がインドでミステリの調査を行っている。 渡邊雅子「明日なきローリングマル痴プレックス 日常生活〈天竺編〉」(アンドレイ・グリャシキ『007は三度死ぬ』創元推理文庫、1985年8月 巻末の「文庫データ・ボックス」) 卒業試験が終わってから、ひと月程インド、ネパールをうろついてきた。【中略】 さて、あたしがインドくんだりまで行くにあたって、編集部T氏から、ある特命が下されていたのであった。すなわち、インドのミステリを捜せ! 【中略】 独立前はイギリスの植民地だったインドでは、英語が第二公用語として、たいていの所で通用する。だから、本屋にも米英のペーパーバックが山と積まれていて、国産の本とどちらが多いか分からないくらいである。 クリスチィ、アシモフなどいっぱいある。ロビン・クック、アーサー・ヘイリー、スティーヴン・キング等々。クラークの『二〇一〇年』も平積みである。ちなみにあ(・)の(・)ラストベーダーさんの『ザ・ミコ(巫女でしょ、たぶん)』もいっぱいあったぜ、うう。 【中略】 インドには少なくとも一冊は、国産ミステリが存在する。シャクンタラ・デビという作家の『パーフェクト・マーダー』は、そうだと分かっている。ので、シャクンタラ・デビの本はないか、と訊いてみた。ところがどっこい、これだ、と親父が言うのは、なんと占星術の本なのであった。このシャクンタラ・デビというおばさん、なかなかの才女らしく、数学者で、占星術師で、小説も書くらしいのである。 それにしても、ついにインド産ミステリは見つからずに終わった。おそらく発行部数が極めて少ないのに違いない。 結局この調査では、インドのミステリは発見できていない。 言及されているシャクンタラ・デビ(Shakuntala Devi、1939- 、英語版Wikipedia)の『パーフェクト・マーダー』(Perfect murder)は、1976年にインド・ニューデリーの出版社より刊行されている。シャクンタラ・デビの著作は日本では1979年に『天才の新・数学教室 アイディアとパズルでやわらかな頭をつくる』(三笠書房)が出ているが、これは小説ではない。 1980年代~1990年代:インドの少年向け推理小説の邦訳出版 【2012年8月11日、加筆】 1980年代後半から1990年代にかけて、インドの少年少女向け推理小説が少なくとも5冊邦訳されている。(この5冊のうちサタジット・レイの名探偵フェルダーシリーズの邦訳については、カルパナ・スワミナタン『第三面の殺人』[講談社、2010年]に付された波多野健氏の解説でその存在を知った) アルプ・クマル・ダッタ(英語で執筆)『密猟者を追え』(佑学社、1986年8月) 『盲目の目撃者』(佑学社、1987年3月) - 原著1983年 サタジット・レイの名探偵フェルダーシリーズ(ベンガル語で執筆)『黄金の城塞』(くもん出版、1991年11月) - 原著1971年 『消えた象神(ガネーシャ)』(くもん出版、1993年4月) - 原著1976年 アンソロジー(英語)『トラの歯のネックレス:インド現代児童文学ミステリー短編集』(鈴木千歳編、ぬぷん児童図書出版、1998年9月) - 原著1989年「急カーブの謎」 スレーカ・パナンディケール 「ジルミル・タイムズがない」 ニリマ・シンハ 「木の穴のひみつ」 ラーマチャンドラ・K・ムルティ 「消えた領収書」 ディーパ・アガルワル 「幸せをよぶサンゴの指輪」 スワプナ・ダッタ 「トラの歯のネックレス」 マノラマ・ジャファー 「コーラ二箱」 イラ・サクセナ 「密室の音楽」 シグルン・O・シュリーヴァスタヴァ 「透明泥棒」 ニタ・ベリー 「おかしな音」 ギルジャ・ラニ・アスターナ 「サフランの谷で」 マノラマ・ジャファー 「ブルーファイルを追いかけろ!」 イラ・サクセナ 個人的な意見になるが、アルプ・クマル・ダッタ(1946- )の『盲目の目撃者』(佑学社、1987年)がこの中では一番面白かった。目の見えない少年が主人公。殺人事件を耳で「目撃」した少年に迫る危機。被害者を取り巻く謎。挙動不審の探偵。果たして黒幕は――といったような内容。原著は英語作品"The Blind Witness"、1983年刊行。 サタジット・レイ(1921-1992)の『黄金の城塞』、『消えた象神(ガネーシャ)』はベンガル語で執筆された作品。それぞれ、全35作の名探偵フェルダーシリーズの第6作(1971年)と第12作(1975年)【注】。探偵役を務めるのはフェルダー(本名:プロドシュ・ミッティル)。ワトソン役・語り手を務めるのはフェルダーのいとこで15歳のトペシュ少年(本名:トペシュロンジョン)。『消えた象神(ガネーシャ)』の巻末解説によると、サタジット・レイの一族は祖父の代から小説家で海外作品の翻訳にも取り組んでおり、コナン・ドイル亡きあと、その夫人に頼んでホームズシリーズのベンガル語版の翻訳権を無料で取得させてもらったという。 アンソロジーの『トラの歯のネックレス:インド現代児童文学ミステリー短編集』(ぬぷん児童図書出版、1998年)は、インド児童作家・イラストレーター協会(Association of Writers and Illustrators for Children、AWIC、1981年設立)の会員が書いた1989年出版の4冊のミステリアンソロジー(英語)から日本の子供たちにも分かりやすい作品を選んだもの。10作家の12作品を収録。これを読むと、登場人物の少年が作中でシャーロック・ホームズを読んでいたり、事件を解決した少年たちを大人がシャーロック・ホームズになぞらえたりしているので、インドでもやはり探偵といえばホームズなのだろう(翻訳の際に、日本人に分かりやすいように「ホームズ」に書き換えられた可能性もあるが)。 注:波多野健「インドの本格ミステリーの歴史と現在」より。なお『消えた象神(ガネーシャ)』巻末の「サタジット・レイについて」(田中弘道)では名探偵フェルダーシリーズは全16冊(・)とされており、『黄金の城塞』は邦訳書の「訳者あとがき」(西岡直樹)ではシリーズ第3作とされている。短編それぞれを数えるか、それとも短編集単位で数えるかという数え方の違いだろうか? 21世紀:ヴィカース・スワループとカルパナ・スワミナタンの邦訳/波多野健氏によるインドミステリ事情の紹介 (1)ヴィカース・スワループとカルパナ・スワミナタンの邦訳 ヴィカース・スワループ(英語で執筆)『ぼくと1ルピーの神様』(子安亜弥訳、ランダムハウス講談社 2006年9月/ランダムハウス講談社文庫 2009年2月)(著者名表記「ヴィカス・スワラップ」) - 原著2005年 『6人の容疑者』(上下巻)(子安亜弥訳、武田ランダムハウスジャパン 2010年9月/武田ランダムハウスジャパン RHブックス・プラス 2012年8月) - 原著2008年 カルパナ・スワミナタン(英語で執筆)『第三面の殺人』(波多野健訳、講談社《アジア本格リーグ》6、2010年6月) - 原著2006年 サニー・シン(英語で執筆)「待つ人」(『ハヤカワミステリマガジン』2012年2月号 特集:アジア・ミステリへの招待)初出は米国EQMM2011年5月号の「Passport to Crime」コーナー(原題 The Wait)。 作者のサニー・シンが自身のブログの2012年4月24日の記事"The Wait Notes From Behind the Storyline"で『ハヤカワミステリマガジン』掲載の日本語訳に言及している。 サニー・シン(Sunny Singh)はインド北部のバナラシ(ベナレス)生まれ。女性。アメリカのブランダイス大学で英米文学を学び、インド・ニューデリーのジャワハルラール・ネルー大学でスペイン語やスペイン文学の修士号を取得。その後、スペインのバルセロナ大学で博士号を取得。2000年発表のデビュー作"Nani s Book of Suicides"はのちにスペインのマール・デ・レトラス賞を受賞している。2011年現在はロンドンのメトロポリタン大学の講師を務め、創作に関する講義を行っている。 (2)波多野健氏によるインドミステリ事情の紹介 【2012年8月11日、追加】 波多野健「インドの本格ミステリーの歴史と現在」(カルパナ・スワミナタン『第三面の殺人』[講談社、2010年]巻末、pp.351-362) 波多野健「インド――ミステリ大国の予感――」(『ハヤカワミステリマガジン』2012年2月号【特集:アジア・ミステリへの招待】、pp.32-35) 波多野健「インドにおける推理小説の受容と変容――二重構造は解消に向かうのか――」(北海道大学スラブ研究センター主催の新学術領域研究会「生活空間、場の記憶、ジェンダー、探偵小説:ユーラシア比較文化の試み」[北海道大学、2012年3月3日・4日]で発表されたもの) 波多野健「インド・ミステリ通史の試み――探偵小説の受容と変容、二重構造の発生」(探偵小説研究会『CRITICA』第7号、2012年8月) - 未見 関連記事 ソ連/ロシア推理小説略史 スペイン語圏・ポルトガル語圏推理小説略史(スペイン・ポルトガル・中南米) イタリア推理小説略史 オランダ推理小説略史 チェコ推理小説略史