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http //www.nids.go.jp/dissemination/kiyo/pdf/bulletin_j4-3_4.pdf 『防衛研究所紀要』第4巻第3号(2002 年2月)100 ~ 119 頁。 戦後日本における歴史認識―太平洋戦争を中心として―(2) 庄 司 潤一郎 →http //www.nids.go.jp/profile/senshi/02-syouji.html 戦後日本における歴史認識―太平洋戦争を中心として―(1) 戦後日本における歴史認識―太平洋戦争を中心として―(2)5 日本人の歴史認識の特徴-複雑な意識の背景- おわりに 5 日本人の歴史認識の特徴-複雑な意識の背景- 日本人の太平洋戦争に関する歴史認識において、ドイツ人と比較した場合、被害者意識に比べ加害者意識が稀薄であるとしばしば指摘されるところであり、その点のみを批判するのは容易である。しかし、そうした複雑な意識の要因・背景を考察することによって、その日本人の歴史認識の全体像を理解することができるであろうことは想像に難くない。そこで、本節では、その点について分析を行なう。 第一に指摘できるのは、太平洋戦争の多面性48 である。先ず、対米戦に関しては、真珠湾攻撃という日本の奇襲攻撃により始まった戦争であるにもかかわらず、原爆投下、大空襲、さらにはペリー以来の特殊な対米観の影響もあり、戦争原因は両者にあるとの認識とともに、被害者意識が顕著である。ソ連との戦争では、日ソ中立条約を一方的に破棄した侵攻、満州での悲惨な体験、そしてシベリア抑留と、一時期の日本人の社会主義への幻想もあり明確な非難の形はとらないものの、被害の側面が意識されがちである。 ついでアジアにおける戦争であるが、中国との戦争は、戦争原因はともかく、南京事件をはじめとする日本軍による「残虐行為」のイメージが強い。東南アジアにおける戦争は、イギリス、オランダといった宗主国を相手に戦った戦争であり、現地住民を敵としたものではなかったが、その過程において強制労働など華僑を中心に住民に被害を与えた点は否定し得ない。一方、これら地域が戦後独立した結果から、「アジア解放」の戦いであったと見做す日本人も少なからず存在していると言えよう。又、朝鮮と台湾に対する植民地統治の問題が存在するが、これは直接太平洋戦争とは関係がなく、むしろ帝国主義時代を世界史のなかにいかに位置付けるかの問題である。もちろん太平洋戦争期におけるいわゆる「強制連行」の問題も存在するが、太平洋戦争と植民地支配は一応峻別して考えるべきであろう。 このようにドイツと比較した場合、戦争局面は多様であり、それ故、「被害」と「加害」が重層的に混在しており、他方個人による戦争体験の相違の原因ともなっている。 又、戦争の意味合いも、日中戦争という同じアジア人同志の戦争、アジアを戦場とする欧米諸国との「人種戦争」49 、さらにはソ連との「イデオロギー戦争」など様々な解釈が可能であ 48 多面性理解の重要性については、伊藤憲一も指摘している。「戦争責任 真の歴史的事実を語れ」『産経新聞』1993 年8 月11 日付。 49 太平洋戦争の人種的側面を描写したものに、ジョン・ダワー・斎藤元一訳『人種偏見』TBS ブリタニカ、1987 年。 114 る50 。こうした文脈においてこそ、知識人をはじめとする多くの日本人が、12月8日の真珠湾攻撃を、重苦しい日中戦争からの脱却を可能にするものとして、感銘をもって迎えた現象を理解し得るのであろう51。竹内好は、日本の戦争は侵略戦争と同時に対帝国主義戦争といった二重性を有しており、後者については日本だけが一方的に責任を負う必要はないと指摘していた52。 したがって、戦争原因についても、日本の侵略から、「自存自衛」、アジア解放まで様々であり、世論調査においても、「太平洋戦争は侵略戦争であった」=52パーセント、「資源の少ない貧しい日本が他国に軍事進出したのは、生きるため止むを得なかった」= 45 パーセント、「太平洋戦争において日米双方に責任がある」= 56 パーセントというように、一見相反する複雑な結果を示しているのである53 。 第二に、主体的選択の有無である。ドイツにおけるナチスと比較した場合、当時の国民が積極的に政策決定に賛同・支援していたか否かは、明確ではない。戦時下という特殊な情勢のなかで、単に追随していかざるを得なかった多くの国民が存在したことも否定できないであろう。こうした事情が、原爆、空襲などの被害意識と相俟って、加害意識を持ち難くしているのも自然ではないだろうか。原爆が被害意識も含む日本人の戦争観に多大な影響を与えている点は、ドイツ人も指摘しているところである54 。 第三に、第二点との関係で、ナチスにあたる組織がなかったがゆえに、戦前・戦中における負の側面の責任、換言すれば「戦争責任」の大半を旧日本軍、特に陸軍が一手に背負わざるを得なかったことも指摘しておかなくてはならない。ナチスのような私的な一政治組織であれば、国民と分離して、それを断罪・糾弾することは比較的容易であるが、徴兵制に立脚した軍隊の場合、問題は特定の軍隊組織にのみ留まらず、国民的広がりを持つことになる。遺族会をはじめ種々の団体が、「侵略」と見なすことに抵抗する所以は、まさにここに存在するのであろう。 戦後の靖国神社、さらには国内外における自衛隊の認知をめぐる問題も、この点に起因している。 近年、国防軍による直接的なホロコースト関与が明らかとなったドイツにおいては、これまでナチスに全面的に責を帰し、「全体の罪否定論」の立場から「無垢な国防軍」としての神話が 50 戦争形態の諸類型については、丸谷才一・坂本多加雄・半藤一利「『大東亜/ 太平洋戦争』論の類型学」『東京人』112 号(1997 年1 月)89 ~ 102 頁。 51 文化人の反応については、櫻本富雄『戦争はラジオにのって』マルジュ社、1985 年。 52 竹内好「戦争責任について」『現代の発見-戦争責任』春秋社、1960 年、13 頁。 53 門田允宏「戦後50 年・日本とアジア」『放送研究と調査』45 巻4 号(1995 年4 月)、25 頁、秋山登代子「日本人の平和観」『NHK 放送研究と調査』33巻4 号(1983 年4月)、11頁、辻知広・秋山登代子「日米開戦から50 年」『同前』42 巻2 号(1992 年2 月)、14 頁。 54 ヴァイツゼッカー元大統領の指摘。中日新聞社編・永井清彦訳『ヴァイツゼッカー日本講演録 歴史に目を閉ざすな』岩波書店、1996 年、65 ~ 66 頁。 115 成立していただけに、大きな論争を呼び未だに決着はしていないのである55 。ドイツも戦後半世紀以上たって、漸く日本と同様の難問に直面したと言えよう。 第四に、近世末まで続いていた、華夷秩序に象徴される東アジア特有の文化的階層の問題である。その後19 世紀後半以降は、日本が最も近代化に成功することにより、従来の関係が全く逆転するにいたる。こうした歴史的変遷に由来する、日本と中国、韓国といった近隣諸国との間に、劣等感と優越感との複雑な関係が生ずることになり、その微妙な関係は、人種的同質性ゆえ、より促進されることになったのである56 。植民地支配をめぐる日韓関係に、特に端的に表れており、創氏改名・神社参拝といった「皇民化政策」に象徴される、欧米とは異なった独自の植民地統治を日本が行ない、一方朝鮮においては絶えざる独立運動が展開され、現在にいたるもその「怨念」が容易に解消しない所以も、この文脈で理解することが可能であろう。 加えて、近代以降にあって、中国及び韓国にとっては日本が対外関係の主な対象国であり、したがって「抗日戦争」、「日帝36 年」という言い方がなされるが、一方、日本にとっては欧米諸国、ソ連などを含めた国際関係のひとつに過ぎず、相互関係に対する重点のギャップが存在しており、歴史認識における相克を生む背景となっている。例えば、中国は日清戦争以降終戦までの50 年を重視し、日本は幕末・明治維新以降150年のなかで歴史解釈を行なうといった点である57 。 一方、日本人の中国観に関しては、歴史認識同様変化が見られる点も指摘しなければならない。従来は、広大な大地、悠久の中国文明への憧れ、「同文同種」の意識、戦後日本において広く見られた社会主義への傾倒、そして日中戦争に対する贖罪意識、にもかかわらず大目に見ている中国の寛容さへの敬服(80年代前半まで)といった感情によって、中国観が規定されていた点は否定できないが、近年中国に対するタブーが徐々にではあるが払拭されつつあり、中国人及び中国史に関する、「蔑視」とは質の異なる辛辣な評論も目立つようになっている58 。しかし、軍拡などの軍事や、チベットに象徴される人権問題に関しては、一部脱しつつあるもののタブーは厳然として残っている。 第五に、日本人特有の戦争・平和観がある。同じ敗戦国であるドイツと比較した場合、日本人の「反戦・平和」への思い入れは絶対的なものであり、猪木正道は、「国際的視野を欠いた独 55 庄司潤一郎「統一ドイツにおける『過去』の展示と歴史認識」『防衛研究所紀要』第3 巻第2 号(2000年11 月)50 ~ 59 頁。 56 田中正俊「アジア研究における感性と論理」遠山茂樹他編『歴史像再構成の課題-歴史学の方法とアジア-』御茶ノ水書房、1966 年、268 ~ 269 頁。 57 山田辰雄編『日中関係の150 年』東方書店、1994 年、2 ~ 3 頁。山田は、日中関係を「相互依存・競存・敵対」の側面から、多面的に見る必要性も説いている。 58 例えば、歴史・文化分野では中嶋嶺雄、渡部昇一、岡田英弘、古森義久、黄文雄、軍事分野では平松茂雄などの著作に代表される。中嶋、柴田穂などは、文化大革命の頃より批判を行っていた。 116 善的な空想的平和主義」59と批判するが、一方、日本の平和主義は、ドイツ人に比べ日本人の方が、戦争責任と深刻に格闘している証であるとの意見もある。確かに、広島、長崎に対する人類初の原爆投下という特殊事情は存在するものの、こうした観念が戦後半世紀以上依然として影響力を持っているのは、日本固有の現象であろう。 いずれにせよ、そうした観念を生み出した要因として、真の意味での戦争体験の欠如が指摘されている。例えば、村上兵衛は、「日本人は真に戦争を体験しなかったし、戦後戦争を直視することを忌避してきたため、『被害者の立場・加害者の立場』などコトバの遊戯に耽った」60 と指摘している。又、坂本多加雄は、「今日の日本ほど戦争について真剣に考える条件に恵まれていない国はなく、そのため戦争をめぐる安易で怠惰な思考と、しかもそのことを道徳的だと自認している倫理的安直さが広く見られる」61 と批判していたのである。 確かに、一般の日本人にとっては、沖縄を除けば戦場が外国であり、満州など一部を例外として、実際の戦場での体験は皆無と言ってよい。したがって、世論調査などでも、「苦い戦争体験」といった場合、食糧難や空襲がその実例である62 。 国土が戦場として焦土となり、敗戦によって惨めな境遇を強いられ、東方地域など枢要な領土を失い「追放」を体験したドイツ人が、「解放」と同時に「敗北」を実感するのに対して、日本人の意識にあるのは「終戦」であり、ある意味で「敗けて良かった」と感ずる人も少なくない。戦後の冷戦時代においても、ドイツ人は常に核をはじめとする戦争の危機に直面していたのに比較して、日本人の危機感は一部政治スローガンとして喧伝された程のものではなかった。 と同時に、日本人には、ドイツ人と比較した場合、「戦争」と「虐殺」を混同して「戦争」全般を忌避する感情が濃厚である。ドイツは、両者を明確に峻別したうえで、「戦争」そのものは否定していない。それ故に、ヒトラーの再来を許してはならないとの「過去の反省」から、ミロシェヴィッチの虐殺を抑止するために、戦後初めてNATO域外に、連邦軍の実戦部隊を派遣したのである。彼らにとって、「新たな平和の構築」、「第二のホロコーストの抑止」が、「反戦」を凌駕しており、「過去の反省」の文脈においても何ら矛盾は存在しないのである。 日独両国の戦争観を比較した『戦争の記憶』で脚光を浴びたオランダ人ジャーナリストのイアン・ブルマは、日本人の戦争観の特殊性を指摘し、「戦後の日本は、ドイツと異なり国防に関して『ノーマル』な国ではなかったが、『ノーマル』になることによって初めて、ドイツのように過去を討論できる国になる」と戦争観と歴史認識との関係に言及していたのである63 。 59 猪木正道『軍国日本の興亡-日清戦争から日中戦争へ-』中公新書、1995 年、まえがき。 60 村上兵衛『国家なき日本-戦争と平和の検証』サイマル出版会、1996 年、191 ~ 200 頁。 61 坂本多加雄「戦後50年 問われる日本人の歴史感覚」『中央公論』1995 年9 月、64 ~ 65 頁。 62 秋山登代子・謝名元慶福「戦後40年をふりかえる」『NHK 放送研究と調査』35 巻12 号(1985 年12 月)、2 ~ 3 頁。 63 イアン・ブルマ・石井進平訳『戦争の記憶-日本人とドイツ人』TBSブリタニカ、1994年、388~390頁。 117 おわりに 終戦直後の太平洋戦争に関する議論は「戦争責任」と不可分であり、「東京裁判史観」やマルクス主義などイデオロギー解釈が盛んであった。一方、このような見方に対して「昭和史論争」が行われ、さらにその反動として「大東亜戦争肯定論」まで現れた。その後マルクス主義から派生した「加害者責任」の検証・追及とともに、他方では脱イデオロギーの実証的な研究が新たに進展していったが、歴史認識をめぐる議論は回避され研究の分極化・細分化を促進していったのである。 一方、政治の場においても、太平洋戦争の解釈に正面から取り組むことを避けてきたため、「不戦決議」、戦後補償、教科書問題などの議論が起るたびに政治問題化するにいたった。外交上では特に近隣諸国の厳しい批判を浴び、閣僚が「失言」により辞任するといった状況が続いている。 しかし、冷戦崩壊後、状況は大きく変わりつつある。日本では、社会主義の崩壊を受けて、「従軍慰安婦」をはじめとする日本による「残虐行為」の究明・糾弾がやや過剰になされたため、近年戦後初めてといっても過言ではない国民的な広がりをもった反発が運動となって展開されている。しかし、「素人」が主体となっていることもあり、極端な議論も散見され、それが近隣諸国をより刺激する結果を招いている。特に、昭和57 年の「教科書事件」以降、日本における歴史認識問題は、近隣諸国との外交・友好関係とリンクすることになり、より複雑さを増しつつある。すなわち、日本、中国、そして朝鮮半島の北東アジア地域における歴史認識をめぐる諸問題は、各国における「不透明なアイデンティティー」と「健全でないナショナリズム」に起因し、相互に悪循環を起こしているというのである64 。 一方、歴史認識問題が「政治化」し易く、憲法、防衛問題、平和運動などと不可分となっていることが、歴史解釈についての冷静な議論を阻害する要因となるとともに、議論の両極化を誘発している。その象徴が、「不戦決議」であり、昨今の歴史教科書をめぐる論争である。最近の新しい歴史教科書をめぐる議論も、多くの国民が関心を有してはいるものの、「昭和史論争」で提起された問題が十分議論されることなく未解決のまま残されており、「なぜか知的興味にかきたてられるところもないし、何より冷戦時代の色あせたイデオロギー対立のぶり返し」に終始しているとの指摘もある65 。 いずれにしても、以上のような日本人の歴史認識の背景には、イデオロギー、及び地理的・ 64 Charles Hill,“Fighting Stories:The Political Culture of Memory in Northeast Asian Relations,” Remembering and Forgetting The Legacy of War and Peace in East Asia, Gerrit W. Gong,eds(. Washington,DC:The Center for Strategic and International Studies,1996),pp.1-18. 65 横田洋一「積み残された『昭和史論争』」『THIS IS 読売』1997 年3 月、71 頁。 118 歴史的要因に起因する戦争体験とそれに規定された特殊な戦争観が存在していることは否定できない。この点が同じ敗戦国であるドイツと異なるところでもある。前述したブルマは、「日本では憲法解釈をはじめイデオロギーが分裂しており、それが歴史解釈にまで影響を与え、歴史の仮面を被った国内政治論争となり、合理的な歴史論争にならない」66 と指摘しているのである。 近年の動向の背景として、冷戦下封印されていた日本の戦争責任をめぐる問題が漸く表面化したとの議論もあるが67、むしろ「歴史」を舞台に日本そして東アジアでは今も「冷戦」が続いていると見るべきであろう。冷戦時代は、政治、経済政策や防衛問題を軸にイデオロギー対立がなされたが、社会主義崩壊以降歴史を軸に展開されているのである。 一方、「自虐史観」をめぐる議論も、林健太郎が指摘するように、「事実相違のことは否定しなければならないが、自己の誤りを認めることを『自虐』などと言って拒否するのは『自卑』、すなわち自己を卑しめかえって自己を傷つけるもの」68 であろう。 しかし、それが行き過ぎた場合は別であるとの見解もある。例えば渡辺利夫は、「自民族の歴史を悪しざまに論評してしたり顔の評論家や学者があとを絶たない。他方、栄光の歴史は引き受けるが、汚辱の過去はこれを抹消したいという幼稚な心理。他者の目に自分の行動がどう映じているかを極度に気にし、他者の視線に強迫的におびえる」といった特色を指摘し、それは「神経症」であると冷ややかに見ていた69 。 本論で考察してきたように、戦後日本の歴史認識をめぐる複雑な状況においては、特に近隣諸国との関係に対して、相対的には「加害」の立場にある日本人として最も安易な処し方は、事実を無視する・触れない、開き直って自己を正当化するほか、逆に過度に自虐的になることであるとも指摘されている70。すなわち、「どうしても背負っていかねばならないジレンマに耐えられないとき、正義感に安易にとびつくのが、一番気楽な選択であると同時に『精神の惰性』である」というのである71 。 いずれにしても、冷静かつ謙虚に歴史認識の問題と向き合うことが必要であるが、それが極めて禁欲的な作業であることは言うまでもない。 66 澤地久枝・イアン・ブルマ「日本とドイツの戦後を問う」『現代』1995 年6 月、64 ~ 65 頁。 67 吉田裕『日本人の戦争観』岩波書店、1995 年、231 ~ 232 頁、前掲『戦争責任論』251 ~ 253 頁、前掲「戦争責任論再考」30 ~ 33 頁。 68 林健太郎「教科書で書くべき歴史」『THIS IS 読売』1997 年3月、59 頁。 69 渡辺利夫『神経症の時代』TBS ブリタニカ、1996 年、13 ~ 15 頁。又、岸田秀は、「偽りの謝罪」としたうえで、マゾヒストというよりむしろナルシスト的傾向を指摘していた。岸田秀『日本がアメリカを赦す日』毎日新聞社、2001 年、178 ~ 182 頁。 70 特に朝鮮との関係では、角田房子『閔妃暗殺』新潮社、1988 年、364 ~ 365 頁、田中明『朝鮮断想』草風館、5~7頁。 71 中西輝政「歴史とどう向き合うか」『諸君』2000 年2 月、45 ~ 46 頁。 「太平洋戦争」観の変遷 付図 119 もどる →戦後日本における歴史認識―太平洋戦争を中心として―(1) 日中歴史共同研究
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アルゲス 作品名:いづれ神話の放課後戦争 使用者:神仙 天華 いづれ神話の放課後戦争に登場する防具。 装神具の一つ。形状はドレス。 ゼウスの持つ「光輝」の鎧。 防具についての詳細来歴 完全消失現象 ラグナロクフォーム終末の焔を纏ったアルゲス テュポーンの権能 元ネタ 関連項目 関連タグ リンク 防具についての詳細 来歴 ゼウスの持つ「光輝」の鎧使用者はドレスに作り直している。 あのドレスは何なのかと思っていたが。 まさかアイギスを傘にしたように、アルゲスをドレスに仕立て直していたとは……いや、 そうする意味はない気がするが。 完全消失現象 触れたものを消滅させる触れたものは物質・エネルギー全てを消滅させられる。 どんな優れた防弾チョッキも、銃撃による「衝撃」は消せない。 それは鎧だろうが楯だろうが、防具ならみな同じだ。 だが、アルゲスにはそれがない。 銃弾も黄金剣も触れた端から威力を失い、灰となってしまう。 物理法則を無視した完全消失現象。 ラグナロクフォーム 終末の焔を纏ったアルゲス ブリュンヒルデから受けた終末の焔を取り込んだ姿ドレスから終末の焔が舞い、小さな火の粉にも完全消滅能力が備わっている。 あの黒い焔は、おそらくブリュンヒルデから奪ったラグナロクの焔だ。 あれをアルゲスのドレスに織り込むことで、絶対焼失現象をドレスの着衣部分だけでな く、黒焔まで付与したのか……!? テュポーンの権能 ギリシャ神話における「終末」としてテュポーンの属性が加わったテュポーンが生んだとされる怪物を召喚できる。作中ではオルトロス、ケルベロス、ヒュドラ、キマイラ、ネメアの獅子、ラドゥーン、クロミュオーンの牝猪、ゴルゴーン、スフィンクス、スキュラを生んだ。 「アンタの焔を取り込んだ結果、アタシにはギリシャ神話における終末の象徴テュポーン と同じ属性が備わった。これはアタシにも予想外だったけれど」 元ネタ アルゲス(Arges) ギリシャ神話に登場する防具。 天空神ゼウスが纏う鎧であり雷光雷火を放つとされている。 ゼウスとカドモスの娘セメレーがまぐわってディオニュソスを身籠った時、ヘラの奸計によりゼウスはセメレーにこの鎧を纏った真の姿をみせざるを得なくなった。 この鎧から放たれる雷光によってセメレーは焼かれてしまい、ディオニュソスだけが残ったという。 関連項目 アイギス 使用者の別の装神具。 ゼウスの権能 唯一神の権能 使用者の持つ権能。 雷霆 神の如き憤怒の一撃 使用者のレガリア 関連タグ いづれ神話の放課後戦争 ドレス 召喚 召集召喚 消滅 炎 神炎 神鎧 鎧 防具 リンク Wikipedia セメレー
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分岐 名前 Rank 基本防御 非物理 強化時[合成時]付加スキル ◇│ アイアース 6 557 雷◎神◎ シェイプアップⅠ【E】[防御力Lv10 節約Lv10] 合成 5200fc 帝王翼x1 帝王黒毛x1 帝王牙x1 発電体x1 雷鬼牙x1 |◇│ アイアース 改 8 771 雷◎神◎ シェイプアップⅡ【E】[防御力Lv10 オラクルLv10 節約Lv10] 強化 8800fc 帝王大翼x1 帝王頭x1 帝王牙x1 高発電体x1 帝王血石x1 |◇│ アイアース 硬 9 864 雷◎神◎ シェイプアップⅡ【E】[防御力Lv10 オラクルLv10 オラクル吸収量Lv10 節約Lv10] 強化 9600fc 神帝翼x1 帝王黒毛x2 神帝爪x1 高発電体x1 帝王血石x1 |◇│ アイギス 10 955 雷◎神◎ 散蓮華Ⅰ【E】[銃攻撃力Lv10] 強化 13600fc 神帝翼x1 神帝爪x1 神帝冠x1 高発電体x1 帝王血石x1 |◇│ アイギス 改 11 1039 雷◎神◎ 散蓮華Ⅱ【E】[【B】オラクル吸収量Lv10 銃攻撃力Lv10] 強化 16000fc 神帝翼x1 帝王牙x1 神帝冠x1 高伝導体x1 帝王血石x1 |◇│ アイギス 硬 13 1174 雷◎神◎ 散蓮華Ⅲ【E】[【B】オラクル吸収量Lv10 トリガーハッピーLv10 銃攻撃力Lv10] 強化 52000fc 神帝翼x1 帝王黒曜毛x2 帝王大牙x1 神帝冠x1 帝王血晶x1 |◇ アイギス 極 14 1230 雷◎神◎ 散蓮華Ⅳ【E】[【B】銃攻撃力Lv10 【B】オラクル吸収量Lv10 トリガーハッピーLv10 銃攻撃力Lv10] 強化 96000fc 汎用複合コアx1
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昨日 - 今日 - 【資料】NHK JAPANデビュー第2回『天皇と憲法』をめぐって シリーズ JAPANデビュー 第2回『天皇と憲法』 2009年5月3日(日) 午後9時00分~10時13分 総合テレビ (再放送)2009年5月6日(水)午前0時45分~1時58分(5日深夜) 総合 第1回についてはこちら あらすじ 日本が近代国家の骨格ともいうべき憲法を初めて定めてから120年。大日本帝国憲法は、プロイセン憲法などを参考に「立憲君主制」を採り、当時の世界からも評価されていた。しかし、19世紀帝国主義から第一次世界大戦を経てうねる時代の流れの中で、日本はその運用を誤り、立憲体制を瓦解させてしまう。一つは、議会を担う政党が党利党略に走って政策や理念を忘れ、軍部の肥大化を助長したことに原因がある。さらには、天皇を絶対視する思想が先鋭化し、統帥権を盾に取った軍部が政治を主導していったことが挙げられる。 國學院大學には、憲法起草者の法制官僚井上毅(いのうえ・こわし)が残した6000点を超える資料が保存されている。ドイツなど諸外国に残された資料も掘り起こし、どのように大日本帝国憲法が制定されたかを分析。さらに、政党政治の自滅と天皇絶対主義の国体論の激流を、これまで紹介されていない資料によって描き、大日本帝国憲法下の政治体制がどのように崩壊したかを検証していく。番組には、京都大学の山室信一教授、東京大学先端科学技術研究センターの御厨貴教授、評論家の立花隆さん、の3人の論客が出演。 http //www.nhk.or.jp/special/onair/090503.htmlより 参考ブログ 【NHKスペシャル】「JAPANデビュー」第2回「天皇と憲法」を見た JAPANデビュー 第2回 天皇と憲法 への疑問 「JAPANデビュー 第2回 天皇と憲法」 NHKスペシャル シリーズJAPANデビュー 第2回「天皇と憲法」を見ました。 明治天皇制はなぜ崩壊したのか NHK「JAPANデビュー第2回 天皇と憲法」 別冊「東京帝大が敗れた日」東大生が体験した「8月15日」 天皇と東大:目次 放送予告:NHKスペシャル シリーズ「JAPANデビュー」 15年戦争資料庫
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統合幕僚学校・高級幹部課程講義案 「『昭和の戦争』について」 福地 惇 (大正大学教授・新しい歴史教科書をつくる会理事・副会長) むすび 現下の課題 最後に本講義の纏めを述べよう。「昭和の戦争」は、満洲事変から敗戦までの一貫した「十五年戦争」と言うような戦争ではなかった。だが、支那事変と大東亜戦争は一連の戦争であった。支那事変は、有色人種の優等生大日本帝国の擡頭に我慢できない米英と世界の共産革命を先ず弱い部分である東アジアで成し遂げようとしていた共産ロシア(ソ連)が、支那の軍事独裁者蒋介石を背後から軍事的・政治的・財政的に支援・指導し、さらに支那共産党を介在させて闘わせた言わば代理戦争であった。ソ連や米英は支那事変を長引かせることで日本を世界戦争の舞台に引きずり出して撲滅しようと狙ったのである。共産ロシアは、米国同様に軍閥独裁者蒋介石を支援して日本と戦わせる一方で、中国共産党を育成し蒋介石の足元から支那大陸の共産化工作にも余念が無かった。 未だ弱小だった毛沢東指導の支那共産党の後方攪乱戦術は見逃し難い重大問題である。その謀略は異常に逞しかった。大日本帝国滅亡後、共産ロシアの目論見どおり、支那共産党の大陸制覇は達成された。アメリカはトンビに油揚げを攫われた。最後の段階で参戦した共産ロシアはユーラシア大陸を略制圧、我が国固有の領土である樺太・千島を不法占拠して今に至っている。これらは、謀略情報戦に不得手で、「信義」や「誠実」をモットーとする我々日本人には中々理解できない醜い世界の出来事だった。 最後にもう一度言おう。満洲事変から支那事変、そして大東亜戦争に関して我が国は侵略戦争の計画は何ももたなかったのである。だから、これらの戦争は我が日本にとっては「独立自衛」を求める以外の目的はなく、侵略戦争との意識は何もない戦争だったのである。モノの見事に誤解に基づく理想世界の拡大を欲した米国と、共産ロシアの二つの謀略勢力に支那大陸の戦場に引き込まれて、結局は押し潰されたと言える。 逆に言えば、一九三〇年代から四〇年代のアジア大陸の戦争は、米国とソ連の侵略戦争だった。アメリカは勝ち誇って「大東亜戦争」と言ってはいけない「太平洋戦争」と言えと命令したが、正にそこにアメリカのあの戦争への意欲、太平洋からアジア方面への侵略意欲が明瞭に出ているのである。これが大東亜戦争の真実である。 米国やソ連が日本を貶めるために創作した歪曲歴史観に基づく支那・朝鮮の至極「政治的」な言い掛かり挑発に、我が国政府は気遅れする謂われは全くない。韓国・北朝鮮の言い掛かりは歴史の事実を意図的に曲解した怪しからぬ妄言なのである。また、支那共産党政府要人が、事あるごとに日本政府は反省が足りない、「歴史を鑑にせよと」説教するが、全く善人と悪人が転倒した盗人猛々しい、片腹痛い言い草なのである。彼らは、支那共産革命を達成する目的で、日本軍と軍閥蒋介石を徹底的に共倒れになるまで戦わせる悪行を働いた張本人なのである。アジアの連帯など考慮の外、モスクワの指令に従い、アジアの共産化を追及していたのである。彼らが何時も勝ち誇って言う「抗日戦争の勝利」は、彼ら自身のものではなく、モスクワの勝利のおこぼれに預かったのである。間もなくモスクワからの自立の欲求が台頭し、「中ソ対立」に至った訳である。 戦後日本の政治家・官僚は祖国の歴史への理解度も国家・国民を正しい道に導こうとする勇気も洞察力も足りない。自尊心を失い国益追求への強い意志も失い、低次元の利害調整や私益追及に汲々たる 木偶の坊が多過ぎるのである。その基盤には国民の歴史観の歪みが厳然としてある。 日本民族最大の敵は、実は我々の足元に蔓延っている。我々にとって本当に大事な現下の課題は、「GHQ占領憲法」と「東京裁判史観」が、日本人から自信と勇気と品格を奪い去り、自虐的な卑怯者にしてしまった元凶だと言う真実を大悟することである。正々堂々の解決策は、国民精神と国家体制を祖国の歴史と文化・伝統の正統性に復古することである。 完 統合幕僚学校・高級幹部課程講義案
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「戦争を知っていてよかった」 曽野綾子 新潮社2006.6.15 「新潮45」h15.1~17.3 戦争を知っていてよかった 世の中のすべてのことは―時には病苦でさえ―知らないより知っていた方が重厚な人間を創るものだが、戦後の日本には、あくまで知らない方がいい、という信念に囚われたものがたくさんあった。 病気はその一つで、これだけは確かに、人間を創るから病気にかかる方がいいという発想はどこにもない。 しかしそれ以外のことは、求めて悪い状態を体験することはないが、自然にそうなってしまった場合は、充分にその意味を評価する道が残されている。貧乏、親との死別、失恋、勤め先の倒産。どれもない方がいいが、そうなればなったで、その体験が別の人間を完成するきっかけになることが期待できる。 知らない方がいい、という信念の元に扱われた第一のものが戦争である。戦後、日本にはまともな軍事学も発達しなかった。孫子の言う「彼を知り己を知れば、百戦して殆(あや)うからず」という知恵も定着しなかった。しかし今度アメリカのイラク侵攻を見ながら、私個人は戦争を死っていてよかった戦争を体験として知っていてどんなによかったか、としみじみ感謝したのである。 私は十三歳の時に大東亜戦争の終戦を迎えた。その前に、アメリカの爆撃を受けて、東京が焦土になる姿を見た。知人の青年たちが、戦場から二度と帰らなかった現実の無残さを知識としてではなく体験として知った。 空腹、栄養失調、個人的・社会的貧困、女子工員の生活、アメリカ軍の進駐、戦後復興の姿も私小説的に見た。体験が明確な記憶に組み込まれる年頃になっていて幸いであった。ここ数カ月の間に私はあらゆるマスコミやいわゆる「その道の通」の友人たちから、イラク侵攻に予想される裏話を聞かせてもらい、読み続けて来た。どれも政治や経済にうとい私にとっては、眼の覚めるような貴重な知識であった。しかし同時に私は戦争を体験したおかげで、戦争について言われるさまざまな話に迷わされなくて済んでいる面もあることを感じた。 たとえば民間人を巻き込まない戦争などというものがあり得るという言い方ほどおかしなものはない。アメリカが敵とするのはサダム・フセインとその息子たちの政権であって、戦争は一般人を巻き込むものではないとアメリカ側は開戦前から言い、民間人の犠牲者が出たことは国際世論でも大きな非難の理由になっている。その時私は密かに思ったものだ。それならアメリカはCIAの名において、サダムに対して向こう何十年でも執勘に刺客を放つ宣言をし、それを実行に移す方が、確実に民間人を巻き込まなくて済むというものではないか? 一九四五年当時でも、戦争はあらゆる民間人を巻き込んだ。広島・長崎は非戦闘員を当然傷つけることを予測した攻撃ではなかったか。先日、当時十歳前後だった「往年の子供たち」(今はかなり年をくったおじさん・おばさんたち)が数人集まって空襲の話をしたのだが、アメリカの油脂焼夷弾は、火のついた油の飛沫が建物や人間にべたりと貼りつくもので、人間は生きながら火達磨になったという。 私の知人は一九四五年の三月九日夜の東京大空襲で焼け出された翌朝、隅田川にかかる橋の一つを渡る時、無数の小さな雪のようなものが、風に乗ってさらさらと足元に流れて来るのを見た。初めは気がつかなかったが、やがてそれは人間原の骨片であることがわかった。その夜を含めて、東京では十万人以上もの民間人が焼死したのである。そうした結果をアメリカが予想できなかったはずはない。つまり今とは比べものにならないほどの素朴な構造の武器しかなかった時代から、戦争は常に巻き添えになって殺される人も出ることを意味していた。 もし戦争がピンポイントで、敵の大統領官邸や作戦司令部だけを完全に制圧できるものなら、そして民間人には少しも被害なしで済むなら、戦争はお互いに納得した「戦争のプロ」同士の、西部劇の一騎討ちと同じで、少しも悪いものではないではないか。戦争が悲惨なのは、戦う意志も方途も持たない民間人が必ず巻き込まれるからなのだ。だからイラクで子供が負傷するのも女性が殺されるのも、それは第一にその国の長であるサダムの責任であり、次に他国に侵攻したアメリカの責任である。 大東亜戦争の時、国民はすべて大本営発表という報道管制下に置かれていた。そこで知らされたのは、すべて敗北を隠した偽りの発表であったが、それは程度の差こそあれ宣伝戦というものとしては当然のことだと私は今でも思う。もし戦時の発表が冷静で自制的で正直に真実だけを伝えるものなら、この点でも戦争は悪くないものであろう。 戦争は戦いなのだから、欺瞞と威嚇が基礎なのだ。エリマキトカゲだって、敵を打ち負かそうとして、エリマキの部分(あれは本当は何の部分なのだろう)を広げる。現実以上に自分の力を大きく錯覚させるのが戦いの常道だ。戦いだけでなく、政治も外交も、この欺瞞なしにやれることではないだろう。だから戦争における欺瞞にいちいち怒ることはないのである。 それにしても大東亜戦争の頃、私たちは(子供だったせいもあるが)相手の国について何も知らなかった。私の夫は開戦の時、中学四年生だったが、同級生に船会社の経営者の息子がいた。宣戦布告の翌日、夫はこの友人からアメリカと日本の船舶保有量の統計を見せられて、この戦いは負けると思った、という。しかしそんな客観的判断の資料を与えられていた日本人は当時例外中の例外であった。 アメリカがバグダッドに侵攻する前に、民兵の服(私服)を着た初老に見える男が、銃を片手にテレビのカメラマンに向かって、「バグダッドは死守する、アメリカは必ず負ける」と根拠のない明るさで決意を述べていたが、私たちはまさに同じ顔をして日本には神風が吹くから必ず勝つのだ、と確信し、割烹着を着て愛国婦人会のたすきを掛けたおばさんたちも、イラクの民兵と同じことを喋っていたのだと思う。 しかし私はごく最近にいたるまで、アメリカには(日本と違って)優秀なアラビストがたくさんいて、かなり現実を知って開戦に持ち込んだ、と考えていたのである。もちろん知っていたから、その通りにするということではない。しかし少なくとも「自由社会の指導理念」「公的見解」「表面上の理由」としてアメリカが述べた侵攻の理由、サダム政権後のイラク、のイメージが、あまりにも単純で現実離れしたものであり、恐らくアラブ通の間では全く通用しないものだろうと思われることに、私は煩悶している。 アメリカは、最初から繰り返しイラク国民を残虐なサダム政権から解放し、イラク国民を民主化し、真の自由の尊さを教えるために戦っているのだ、としている。しかしもしまともなアラビストがこの計画に噛んでいたなら、このような見解が、イラクに住む人々の「習憤と体質」「好みと安定」を反映するものではないことを強調しただろうと思う。 二〇〇三年四月五日には、アメリカはバグダッド国際空港を一応制し、ジャーナリストたちの質問は急にサダム以後の人道支援・暫定政権をどうするか、ということに移行した。アメリカはクルドと結んで、クルド地区への侵攻をたやすくしたから、クルド人たちがアメリカ軍を歓迎して笑ったり踊ったりする光景も放映されたのである。 しかしクルドもしたたかな人々だ。クルドはサダムに一九八八年に化学兵器で約五千人とも言われる人々が虐殺された歴史を持っている。アメリカに近づいて来たのは、「敵の敵は味方」という最も普遍的で単純な力の原則に則っているだけだ。アメリカが必要なくなれば、「金の切れ目が縁の切れ目」である。これはアフガニスタンでもイラクでも同じことだ。 アフガニスタンの時に私が初めて知ったのは、あちこちに群雄割拠していた部族の長たちのことを英字新聞が「ワーロード」と表現したことだった。ワーロードは「揶揄的な意味での将軍」だということになっている。つまり一番適切な日本語の訳は清水次郎長のような「親分」である。 民主主義が存在し得ない土地では―その理由は後に述べる―部族支配がその代行をするのは、全世界で見られる自然な成り行きである。アラブ国家の中でも、例外的にエジプトなどのように地中海文化圏に属し、長い年月の間に西欧的国家経営の理念と現実とに触れた国は別として、多くのアラブ国家の民衆は、現在も民主主義ではないし、またそれを本気で目指してもいない。百年、二百年先の遠い未来はわからないが、数十年で民主的国家が形成されるとは到底思えない。彼らにその能力がないというのではない。日常生活の中でそうした政治形態は全くそぐわないからである。 戦後のアフガニスタンに、西側は多額の金を出したが、あの金は一体どういう形でどこへ行ったか。忘れっぽいマスコミはこの頃アフガニスタンの状況をほとんど報道してくれないから、私たちにはわからないのだが、アフガニスタンで俄にインフラの整備もよくなり、放牧民的生活の中に、日本やアメリカ型の文化生活が進んだという話は、私たちの耳にはあまり入って来ていない。もちろん一部の金は、学校建設、道路の復旧、医療設備の改善に使われたであろう。しかし大部分の金は、部族の族長たちに配られて儲けになったはずだ。誰もが配分には決して満足してはいないだろうが、何しろいい儲けにはなったのだから、今のところはじっとしている。 当時アメリカからカルザイという不思議な人物が突如として出て来た。恐らく彼はアメリカの利権の代表者としてひっぱり出されたのだろうと皆思っているが、とにかくあの時アメリカから最も多くの金を引き出せるのは、グッチのデザインによる「民族どてら」をこざかしく着ているという噂のカルザイ以外にいなかったのだから、と、現実主義者の親分たちは仕方なく呑んだのだと識者たちは見ている。親分たちの関心は、つまり自分たちの部族にいくら分け前が廻って来るか、ということだけだ。彼らは常に分け前を多くくれる人に付くから、その同盟の構図は流動的である。そして多くのヨーロッバの国々とアメリカとソ連は、そうした力関係の中で「旦那」になり続けることに、多かれ少なかれ失敗して来ているのである。 アメリカにとって、日本に民主主義が定着したということは、判断を大きく狂わせる元になったと私は思うことがある。それはアメリカが自分流の民主主義を、ほとんど実験的に他の国家に植えつけた外交政策の奇蹟的成功例だったのだ。理由は二つある。 第一に、日本には国民全体にもう数百年間にわたる基礎教育があった。幕末の頃の日本人の識字率は恐らく世界最高であったろう。 第二に、戦後の日本は、初めに火力、次に水力で、国中に安定した良質の電力を供給することに成功した。既に達成されていた初等教育のおかげで、日本では電力整備を達成することが、制度的にも技術的にも意識的にも可能になっていたのである。 一九三〇年代には既に多くの家にラジオがあった。ラジオを持っている人は御自慢で大きな音でそれを鳴らしたから、木と紙でできた日本の家屋からは容易にその音が漏れ、隣近所でラジオを持っていない人もそれを聞いてラジオの恩恵に浴した。当時のねじ式の時計は一日に五分くらいは平気で狂ったが、ラジオが正午の時報をポーンと鳴らせば、人々は律儀に時計の針をなおせた。こうした電力の普及が、戦後の日本の工業化、近代化、民主化を底辺から可能にした。一方、いつも私が言うことだが、安定した良質の電気が供給されていない土地には民主主義はあり得ないから、彼らは昔ながらの族長支配の下で暮らすことを守られていると感じて来たのである。 イラクには国の隅々にまでは電気がないから、人々は民主主義というものを知らないに等しいし、またその欲求もないだろう。民主主義がなければ、自動的に族長支配が機能し、族長によって人々は安全を守られている。 歴代の族長たちと比べて、サダムがどれほど「悪い支配者」だったか、私には充分な知識がない。しかしそもそも慈愛に満ち、部族民に湿情で接し、自分も部族民と苦楽を共にした族長などというものの存在はなかったはずだ。程度の差こそあれ、族長は常に収奪的圧政と時々わずかなお慈悲とを見せて支配して来たのだ。基本的にそうした社会形態以外、人々は馴染んでいないから、それ以外の政治形態は恐いし、嫌悪するのである。 私はそのことをインドで学んだ。三十年来私が働くことになった小さなNGOは、インドのイエズス会の神父たちにも経済的な支援をし、神父たちが不可触民の子供や青年たちの教育をする仕事を見て来た。神父たちはカトリック、不可触民はヒンドゥである。神父たちはしかしヒンドゥの生徒たちに、決してキリスト致をおしつけることはしなかった。彼らはただ子供たちをかわいがり、人間の尊厳を教えた。しかし私が驚いたのは、一番差別を受けている多くの不可触民が、特別な教育を受けている人は別として、決定的に差別が好きだということであった。これは不思議な情熱であった。彼らは、自分が最下層であると差別されることを、更に下の階層を設定し意識することで安定させていたのである。不可触民より下の部族というのは、私が見た限りでは、ヒンドゥ社会の外にある部族―例えばランバーディと呼ばれるジプシー、かつてアフリカからゴアに奴隷として連れて来られた肌の黒いシーディー、今でも森の奥深くに隠れて人を見ると逃げるゴーラ、遊牧して牛飼いをするガウリ、などという部族である。不可触民が、こうした人々を差別するのは、差別社会以外の形態を知らないので、同じような社会形態の中で同じようなやり方で矛盾を解消しようとするからである。 アフガニスタソもイラクも、民主主義などというものを知らないから、さし当りそんなものは要らない。サダムよりましな部族の支配者がくれば、それは望ましいが、どっちみち強力な支配者などというものは、多かれ少なかれ権力と財力をほしいままにして来たものだ。サダムを憎む人は多い。しかしその残忍さは理解し得るものだ。部族統治以外の政治形態を押しつける者は―ブッシュであろうと誰であろうと―もっと不愉快な存在なのである。自分にとっていいものを他人にもいいものとして押しつける。アメリカという国が、自国の行動の原理としてそれを口にする時、その説明の幼さに、私は辞易している。(二〇〇三・四・五)
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コラム10:戦争と記録遺産 p163 ■コラム10■戦争と記録遺産 「宇宙からエイリアンがやってきて,大きな磁石で地球を包むと,人類の文明は一瞬のうちに失われるよ」 これは,5年ほど前,沖縄関係の映画フィルム収集の件で複製会社に相談した際,S社長が私に言った言葉だ。 近年,同社が受注するドキュメンタリー・フィルムの製作は,安価で編集しやすいデジタルが主流で,昔のような35ミリのロール・フィルムはすっかり影を潜めてしまったそうだ。しかし,デジタル記録は,紙やロール・フィルムなどと違って,データの一部が少しでも壊れると記録を再生することができなくなることから,近年のデジタル化の傾向を人類の記録遺産の継承という点で嘆いていたのである。 「エイリアンと電磁波……?」その話を聞いて,映画『インディペンデンス・デー』のシーンを想い浮かべた私だったが,「しょせん,空想の世界……」と,その話はいつしか記憶の彼方へと消えていた。 ところが,先のイラク戦争で,はっとさせられるニュースが目に留まった。米軍が戦争の実戦で初めて「電磁波爆弾」を使用した可能性があるというのだ。この爆猟とは,目標に向けて発射されたミサイルから高エネルギーの電磁波を放射することによって,コンピュータや電話など電子・通信機器を使用不能にし,相手の指揮系統を麻碑させるというものだ。エイリアンこそ登場しないものの,S社長の言っていた電磁波攻撃が,現実のものとして存在することに驚いた。電磁波爆弾の効果が報道されたとおりであれば,パソコンなどに保存されたイラク政府の記録の多くが失われてしまったことだろう。 イラクと言えば,約5,500年前に最初の文字を発明し,人類の歴史を拓いたメソポタミアの地だ。かの地の人々は,神殿へ奉納する家畜や穀類などの種類や数をやわらかい粘土板に刻み,乾燥させて保存し,いわゆる人類最初の公文書も残している。ところが,今回の戦争では,各地の博物館が略奪に遭い,この粘土板を始めとする数十万点の考古学資料や展示品などが一瞬にして消え去ってしまった。 我々は一般的に,歴史とは先人が長年にわたって培ってきた,目には見えない何かで,それを引き継ぎ,積み重ねていくことはあっても,すでにある歴史を矢うことはない,と考えがちだ。しかし,実際には,記録が無くなれば歴史も存在しない。 核兵器や電磁波爆弾など,人類の遺産一瞬に消減させることのできる武器が存在する今日,それらによって「先史時代」に後戻りする可能性もないとは言えない。べトナム戦争以来の本格的な戦争である今回のイラク戦争は,人命のはかなさとともに歴史のはかなさをも思い知らされる戦争である。 〔2003年6月「アメリカ通信No.11」〕 書籍「アメリカ国立公文書館徹底ガイド」
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K氏への回答メール 掲載:http //www.melma.com/backnumber_100557_4452619/ 質問の文面は不明。 K氏への回答メール<第一回目の回答> <第二回目の回答> 日清戦争―秘蔵写真が明かす真実 (単行本) 東アジア国際政治史 (単行本) <第一回目の回答> ____様 いつもNHKの番組やニュースをご覧いただき、ありがとうございます。 お問い合わせの件についてご連絡いたします。 4月5日(日)放送「NHKスペシャル シリーズ JAPANデビュー・・・・」をご覧いただき、ありがとうございます。 番組は、「台湾の人びとは親日的」という捉えかたを否定していません。 そうした捉え方があることを前提として、日本の植民地支配を実際に体験した台湾の人々が当時どのような感じ、どのように生きたのか、という実態を明らかにすることで、アジアと日本の歴史に真正面から向き合うとことを目的としています。 そうした過去を直視することで、アジアと日本の未来を探っていきたいと考えているからです。 今後とも、NHKをご支援いただきますようお願いいたします。 お便りありがとうございました。 NHK視聴者コールセンター <第二回目の回答> ____様 いつもNHKの番組やニュースをご覧いただき、ありがとうございます。 再度お問い合わせいただきました件についてご連絡いたします。 「日台戦争」については、1990年代に日本の台湾統治の専門家が「日台戦争」と名付け、以後研究者の間では、この表現が使われるようになっています。 例えば「日清戦争-秘蔵写真が明かす真実」(講談社、1997年)、「東アジア国際政治史」(名古屋大学出版会、2007年)などがあります。 KA徳三さんについては、NHKに対して憤っている、という事実はありません。 また、編集によって、歴史を捏造してはいません。 KA徳三さんの人生には、日本の統治の両面性が反映されています。 一つは、同化政策によって、日本人と同じように小学校に入り、中学校・高等学校へと進路が開け、さらには台北帝国大学医学部へと進学したことであり、番組ではこうした事実を放送しています。 一方で、同化政策後も、台湾人子弟の入学者が制限されていたり、社会的差別があったという面についても、事実に沿って伝えています。 番組では、ことさらに「反日的」な面だけを取り上げているわけでは有りません。 事実を伝えること、その事実を共有することが、日本と台湾のさらに強くて深い関係を築いていくことに資すると考えています。 番組の趣旨をご理解いただきたいと思います。 お便りありがとうございました。 NHKスペシャル担当 NHK視聴者コールセンター 日清戦争―秘蔵写真が明かす真実 (単行本) 檜山 幸夫 日本の民衆は日清戦争によって初めて国家と天皇を認識し、軍隊を容認し、日本人であることを自覚した。日清戦争は日本はもとより東アジア世界に大きな影響を及ぼした。50年戦争の幕開けとなった日清戦争の本質を明かす。 単行本 331ページ 出版社 講談社 (1997/08) ISBN-10 4062082705 ISBN-13 978-4062082709 発売日: 1997/08 東アジア国際政治史 (単行本) 川島 真 (編集), 服部 龍二 (編集) 価格: ¥ 2,730 前近代の「伝統的」国際秩序の変容から、今日のアジア国際政治までを一望、最新の研究成果を踏まえた確かな叙述で、東アジア国際政治の主旋律をつかみだすとともに、多彩な論点から東アジア地域のダイナミックな変動過程を内容豊かに描き出した画期的通史。。 単行本 387ページ 出版社 名古屋大学出版会 (2007/6/8) 言語 日本語 ISBN-10 481580561X ISBN-13 978-4815805616 発売日: 2007/6/8 【資料】NHK JAPANデビュー第1回『アジアの“一等国”』をめぐって
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. ――願いの箱庭、地平線の彼方へ。 Fate/Over The Horizon 俺ロワ・トキワ荘にてに◆0pIloi6gg.によって発足した亜種聖杯戦争企画。作中の通称は界聖杯。 2021年5月27日にスレ立てされ同時にコンペが開始。詳細は後述。 7月15日の1:04をもって最終候補作品が投下され応募が締め切られた。 合計205話もの候補作がエントリー。 7月25日22時にオープニングが投下され参加主従23組が確定。 7月26日00:00に予約が解禁され本編が開始された。 参加者 No. マスター サーヴァント 名前 出展作 クラス 真名 出展作 1 神戸しお ハッピーシュガーライフ ライダー デンジ チェンソーマン 2 櫻木真乃 アイドルマスターシャイニーカラーズ アーチャー 星奈ひかる スター☆トゥインクルプリキュア 3 七草にちか アイドルマスター シャイニーカラーズ アーチャー メロウリンク=アリティ 機甲猟兵メロウリンク 4 星野アイ 【推しの子】 ライダー 殺島飛露鬼 忍者と極道 5 田中一 オッドタクシー アサシン 吉良吉影 ジョジョの奇妙な冒険 6 田中摩美々 アイドルマスター シャイニーカラーズ アサシン ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ 憂国のモリアーティ 7 死柄木弔 僕のヒーローアカデミア アーチャー ジェームズ・モリアーティ Fate/Grand Order 8 飛騨しょーこ ハッピーシュガーライフ アーチャー ガンヴォルト(オルタ) 蒼き雷霆ガンヴォルト爪 9 神戸あさひ ハッピーシュガーライフ アヴェンジャー デッドプール DEADPOOL(実写版) 101 幽谷霧子 アイドルマスターシャイニーカラーズ セイバー 黒死牟 鬼滅の刃 11 光月おでん ONE PIECE セイバー 継国縁壱 鬼滅の刃 12 皮下真 夜桜さんちの大作戦 ライダー カイドウ ONE PIECE 13 北条沙都子 ひぐらしのなく頃に業 アルターエゴ 蘆屋道満 Fate/Grand Order 14 古手梨花 ひぐらしのなく頃に業 セイバー 宮本武蔵 Fate/Grand Order 15 プロデューサー アイドルマスターシャイニーカラーズ ランサー 猗窩座 鬼滅の刃 16 七草にちか アイドルマスターシャイニーカラーズ ライダー アシュレイ・ホライゾン シルヴァリオ トリニティ 17 本名不明(松坂さとうの叔母) ハッピーシュガーライフ バーサーカー 鬼舞辻無惨 鬼滅の刃 18 紙越空魚 裏世界ピクニック アサシン 伏黒甚爾 呪術廻戦 19 仁科鳥子 裏世界ピクニック フォーリナー アビゲイル・ウィリアムズ Fate/Grand Order 20 リップ アンデッドアンラック アーチャー シュヴィ・ドーラ ノーゲーム・ノーライフ 21 木村輝(ガムテ) 忍者と極道 ライダー ビッグ・マム(シャーロット・リンリン) ONE PIECE 22 峰津院大和(ほうついんやまと) デビルサバイバー2 ランサー ベルゼバブ グランブルーファンタジー 23 松坂さとう ハッピーシュガーライフ キャスター 童磨 鬼滅の刃 参加主従候補 応募数計188組(流用込205組) + 開示する ※他の聖杯企画からの流用は投稿順のナンバーの右に()を記載 当選した主従は更新ナンバーとマスターの色が黃色 投稿順 マスター サーヴァント 名前 出展作 クラス 真名 出展作 1 光月おでん ONE PIECE セイバー 継国縁壱 鬼滅の刃 2 北条沙都子 ひぐらしのなく頃に業 アルターエゴ 蘆屋道満 Fate/Grand Order 3 野崎祥子 ミスミソウ アサシン 鬼舞辻無惨 鬼滅の刃 4 ジャギ 北斗の拳 アーチャー ラディッツ ドラゴンボール 5 クンタック王子 ドラえもん のび太の大魔境 セイバー ローレシアの王子 ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々(SFC版) 6-1 松坂さとう ハッピーシュガーライフ キャスター 童磨 鬼滅の刃 6-2 神戸しお ハッピーシュガーライフ ライダー デンジ チェンソーマン 7 結崎ひよの スパイラル~推理の絆~ キャスター フリーレン 葬送のフリーレン 8 死柄木弔 僕のヒーローアカデミア アーチャー ジェームズ・モリアーティ Fate/Grand Order 9 紙越空魚 裏世界ピクニック アサシン 伏黒甚爾 呪術廻戦 10(1) シックス 魔人探偵脳噛ネウロ バーサーカー パコさん パジャマな彼女 11 伊府 椿 血染めの花 バーサーカー 本気目杉たかし 夕闇の前奏曲 12(2) 巴マミ 魔法少女まどか☆マギカ ライダー エンブリヲ クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 13(3) 至郎田正影 魔人探偵脳噛ネウロ キャスター 至郎田正影 真説ボボボーボ・ボーボボ 14(4) 葛西善二郎 魔人探偵脳噛ネウロ セイバー 浦上 寄生獣 15(5) エスデス アカメが斬る! ライダー ひで 真夏の夜の淫夢派生シリーズ 16 ジャギ 北斗の拳 アサシン ジャギ 北斗の拳 ジャギ外伝極悪ノ華 17 柊ナナ 無能なナナ バーサーカー アダム 終末のワルキューレ 18(6) 本部以蔵 刃牙シリーズ セイバー 宮本武蔵 Fate/Grand Order 19 キュウべえ 魔法少女まどか☆マギカ アヴェンジャー 虚無の道化師 library of ruina 20 プロデューサー アイドルマスターシャイニーカラーズ ランサー 猗窩座 鬼滅の刃 21 園田夢二 善悪の屑、外道の歌 アサシン ジャック・ザ・リッパー Fate/Apocrypha 22 屍姦レイパー 怪人ハンターズ アサシン テューン=フェルベル ひよこ侍 23 夜之川しいな キメセクに敗けた娼年 バーサーカー ジャック・ザ・リッパー 終末のワルキューレ 24(7) 岸辺露伴 ジョジョの奇妙な冒険 ランサー 武藤カズキ 武装錬金 25 滑皮秀信 闇金ウシジマくん アーチャー 銃の悪魔 チェンソーマン 26 高槻巌 ARMS サラリーマン 小須田義一 小須田部長(笑う犬番組内コーナー) 27 峰津院大和(ほうついんやまと) デビルサバイバー2 ランサー ベルゼバブ グランブルーファンタジー 28 大槻太郎 1日外出録ハンチョウ アサシン インポスター Among Us 29 ディアボロ ジョジョの奇妙な冒険 ランサー アザゼル篤史 よんでますよ、アザゼルさん。 30 アブサント(ゾーヤ) アークナイツ バーサーカー ジョン・ランボー ランボー 31 言峰綺礼 Fate/Zero ランサー イヴォーカー(グノーケ) ニンジャスレイヤー 32 紺野木綿季 ソードアート・オンライン キャスター 真人 呪術廻戦 33 朝狗羅由真 大番長 セイバー 衛藤可奈美(ANOTHER) 刀使ノ巫女 刻みし一閃の燈火 34 三島栄次 るろうに剣心 北海道編 シールダー 朝加圭一郎 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 35 ヴァン ガン×ソード アヴェンジャー 暁美ほむら 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語 36 足立透 PERSONA4 the Animation ダークネス ダークネス 遊戯王デュエルモンスターズGX 37 仁科鳥子 裏世界ピクニック フォーリナー アビゲイル・ウィリアムズ Fate/Grand Order 38(8) サガラ 仮面ライダー鎧武 アーチャー 浪蘭幻十 魔界都市ブルース 魔王伝 39 五条悟 呪術廻戦 アサシン 継国緑壱 鬼滅の刃 40 ロールシャッハ(ウォルター・ジョゼフ・コバックス) ウォッチメン(漫画版) アサシン 境井仁 Ghost Of Tsushima 41 皮下真 夜桜さんちの大作戦 ライダー カイドウ ONE PIECE 42 伏黒甚爾 呪術廻戦 キャスター 武田観柳 るろうに剣心~明治剣客浪漫譚~ 43 七草にちか アイドルマスター シャイニーカラーズ アーチャー メロウリンク=アリティ 機甲猟兵メロウリンク 44 神戸あさひ ハッピーシュガーライフ アヴェンジャー デッドプール DEADPOOL(実写版) 45 千翼 仮面ライダーアマゾンズ バーサーカー 鬼の王 鬼滅の刃 46 七草にちか アイドルマスターシャイニーカラーズ ヒーロー 絶対なるロスクレイ 異修羅 47 キャル プリンセスコネクト!Re Div バーサーカー 天海 戦国BASARA 48 伊達一義 JOKER 許されざる捜査官 アーチャー 氷室幻徳/仮面ライダーローグ 仮面ライダービルド 49 禅院直哉 呪術廻戦 アーチャー 吉備津彦命 衛府の七忍 50 室田つばめ(トップスピード) 魔法少女育成計画 バーサーカー キャプテン・アズール モンスター烈伝 オレカバトル 51 幽谷霧子 アイドルマスターシャイニーカラーズ セイバー 黒死牟 鬼滅の刃 52 エマ・ラッセル ゴジラ キング・オブ・モンスターズ アヴェンジャー 北島祐子 仮面ライダージオウ 53(9) 笛木奏 仮面ライダーウィザード デーモン 魔神王 ロードス島伝説 54(10) ファルシータ・フォーセット シンフォニック=レイン キャスター 比良坂初音(ひらさか はつね) アトラク=ナクア 55 桐森蘭 金田一少年の事件簿 暗黒城殺人事件 ライダー レッド ポケットモンスター 金・銀・クリスタル 56 ピピ美 ポプテピピック アヴェンジャー ポプ子 ポプテピピック 57 ??? ??? フォーリナー 〈寺生まれのTさん〉 裏世界ピクニック 58 バンダ君/カトウ ダーウィンズゲーム ライダー カメダ パワプロクンポケットシリーズ 59 リップ アンデッドアンラック アーチャー シュヴィ・ドーラ ノーゲーム・ノーライフ 60 櫻木真乃 アイドルマスターシャイニーカラーズ アーチャー 星奈ひかる スター☆トゥインクルプリキュア 61 北条加蓮 アイドルマスターシンデレラガールズ キャスター アスクレピオス Fate/Grand Order 62 南雲ハジメ ありふれた職業で世界最強 キャスター シキ BLACK CAT 63 海賊房太郎(大沢房太郎) ゴールデンカムイ キャスター 秋葉流 うしおととら 64 杜野凛世 アイドルマスター シャイニーカラーズ セイバー 座頭市 座頭市(勝新太郎版) 65 吉田優子 まちカドまぞく アーチャー バザード・ブラック BLEACH 66 冬馬かずさ WHITE ALBUM2 セイバー ウェイブ アカメが斬る! 67 殺島飛露鬼(やじま・ひろき) 忍者と極道 アーチャー ソニックブーム ニンジャスレイヤー 68 伊藤大祐 リベリオンズ Secret Game 2nd Stage ランサー 雅 彼岸島 69 田中摩美々 アイドルマスター シャイニーカラーズ アサシン ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ 憂国のモリアーティ 70 各務原なでしこ ゆるキャン△ バーサーカー ひぐまの洋 水曜どうでしょう〜大泉洋のホラ話〜 71 芹沢あさひ アイドルマスターシャイニーカラーズ(World×Code) ハンター クロロ=ルシルフル HUNTER×HUNTER 72 七草にちか アイドルマスター シャイニーカラーズ キャスター 異魔神 ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 73 高橋鉄男 群青戦記 アーチャー 徳川 蒼 群青戦記 74 校長(本名はクソ長いので省略) 絶体絶命でんぢゃらすじーさんシリーズ アクター メリサ Alice Re Code 75 ワタナベ 淫獄団地 ランサー バイコーン キン肉マン 76 東山コベニ チェンソーマン セイバー ヱドロ メイジの転生録 77 松岡修造 松岡修造関連作品(ニコニコ動画又はyoutube) バーサーカー 爆熱番長 金剛番長 78(11) ジューダス テイルズオブデスティニー2 アサシン 松永 久秀 戦国BASARA 79 皮剥ぎボリス(ボリス・グローモフ) ねじまき鳥クロニクル アサシン 古明地こいし 東方projectシリーズ 80 西村茜 事情を知らない転校生がグイグイくる。 キャスター アイゼン テイルズオブベルセリア 81 本城刹那 魔人探偵脳噛ネウロ セイバー クラウド・ストライフ ファイナルファンタジーⅦ 82 三ノ輪鉄男 鷲尾須美は勇者である アヴェンジャー ユーリル ドラゴンクエストⅣ 83 ドリアン バキシリーズ ランサー スカサハ Fate/Grand Order 84 七草にちか アイドルマスター シャイニーカラーズ キャスター アルトリア・キャスター Fate/Grand Order 85 徐福 Fate/Grand Order キャスター 普賢真人 封神演義 86 小波鉄二 パワプロクンポケット2 戦争編 シールダー キャプテン・アメリカ マーベル・シネマティック・ユニバース 87 ゼノ・ヒューストン・ウィングフィールド Dr.STONE ランサー 木原脳幹 新約・とある魔術の禁書目録 88 デルウハ Thisコミュニケーション アサシン リュウ・イーウ テラフォーマーズ 89 田中ぷにえ 大魔法峠 ランサー 呂布奉先 終末のワルキューレ 90 羽鳥智世/チセ・ハトリ 魔法使いの嫁 アーチャー トリスタン Fate/Grand Order 91 遠山 和十(とおやま かずと) パワプロクンポケット10 セイバー アルトリア・ペンドラゴン Fate/stay night 92 カルネ ジョジョの奇妙な冒険第五部 黄金の風 バーサーカー コケカキイキイ コケカキイキイ 93 アーミヤ アークナイツ キャスター N(ナチュラル・ハルモニア・グロピウス) ポケットモンスターシリーズ 94 花寺のどか ヒーリングっど~プリキュア アサシン 櫻木真乃(ヴァンパイア) アイドルマスターシャイニーカラーズ 95 甲斐刹那 真女神転生デビルチルドレン(漫画版) ライダー ジンガ 牙狼-GOLD STORM 翔- 96 エステリーゼ・シデス・ヒュラッセイン テイルズオブヴァスペリア バーサーカー リアン(本人未認識。仮の名のライゼを名乗る) Lost Heaven 97 松野十四松 おそ松さん アクター エルエ Alice Re Code 98(12) かばん けものフレンズ クラフター スティーブ Minecraft 99(13) 秦こころ 東方project ライダー 機巧おちゃ麻呂 サムライスピリッツ 天下一剣客伝 100 ルドル・フォン・シュトロハイム ジョジョの奇妙な冒険 キャスター ダイジョーブ博士 実況パワフルプロ野球シリーズ 101 死相(デッドフェイス)/岸浪ハクノ Fate EXTRA Last Encore ランサー ヒュンケル DRAGON QUEST -ダイの大冒険- 102 W アークナイツ ライダー 旧多二福 東京喰種 re 103 愚地独歩 刃牙シリーズ ライダー 呑破(ドンファー) 銃夢LastOrder 104(14) ボインゴ ジョジョの奇妙な冒険 ライダー ドロンジョ ヤッターマン 105(15) SCP-811“沼女”、またの名をアエ SCP Foundation ミュータント フー・ファイターズ ジョジョの奇妙な冒険 106 煉華 烈火の炎 アーチャー 妖精騎士トリスタン Fate/Grand Order 107 志々雄真実 るろうに剣心 ライダー 殺島飛露鬼 忍者と極道 108 ニュー速でやる夫 やる夫スレ バーサーカー 黒神めだか めだかボックス 109 ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ バーサーカー 浅倉威 仮面ライダー龍騎 110(16) 眠目さとり 武装少女マキャヴェリズム アサシン 古明地こいし 東方Project 111 オフェリア・ファムルソローネ Fate/Grand Order バーサーカー アスラ Asura s Wrath 112 七草にちか アイドルマスターシャイニーカラーズ ランサー ブラックファング 映画ハピネスチャージプリキュア! 人形の国のバレリーナ 113 木村輝(ガムテ) 忍者と極道 ライダー ビッグ・マム(シャーロット・リンリン) ONE PIECE 114 北条時行 逃げ上手の若君 アサシン 甘寧 蒼天航路 115 愛城 恋太郎 君のことが大大大大大好きな100人の彼女 バーサーカー しっとマスク 突撃!パッパラ隊 116 甘城千歌 サタノファニ ライダー メドゥーサ Fate/stay night 117 クロメ アカメが斬る!(漫画版) シャドウ ダーク王子 千年戦争アイギス 118 ゾーリン・ブリッツ HELLSING セイバー マキーナ 魔剣X(エックス)、魔剣爻(シャオ) 119 七草にちか アイドルマスターシャイニーカラーズ アーチャー カービィ 星のカービィ(アニメ版) 120 天生壱 CLUBゲーム倶楽部 セイバー 瀬田宗次郎 るろうに剣心 121 異能肉 十二大戦 セイバー 錆白兵 刀語 122 アリス BAROQUE アヴェンジャー がん細胞 はたらく細胞 123 宇佐見蓮子 東方project 音楽CDシリーズ キャスター デカラビア メギド72 124 田中一 オッドタクシー アサシン 吉良吉影 ジョジョの奇妙な冒険 125 ヨシダ 淫獄団地 セイバー 佐々木小次郎 終末のワルキューレ 126 瞳島 眉美 美少年シリーズ キャスター 五条悟 呪術廻戦 127 黄色ブドウ球菌 はたらく細胞 ライダー ヒャクニンリキン ドクターマリオくん 128 柏木舞 DARKER THAN BLACK 黒の契約者 ランサー 立花響 戦姫絶唱シンフォギア 129 竃門炭治郎 鬼滅の刃 アサシン メリイ 死印 130 ステイン 僕のヒーローアカデミア アサシン 明智吾郎 ペルソナ5R 131 胡月レオナ 金田一少年の事件簿 アサシン ファントム・オブ・ジ・オペラ Fate/Grand Order 132 七草にちか アイドルマスターシャイニーカラーズ ライダー アシュレイ・ホライゾン シルヴァリオ トリニティ 133 古手梨花 ひぐらしのなく頃に業 セイバー 宮本武蔵 Fate/Grand Order 134 マシュ・キリエライト Fate/GrandOrder シールダー アイギス ペルソナ3 135 関織子 若おかみは小学生(映画版) セイバー 春日一番 龍が如く7 136 星菜夏月 アイドル事変(アニメ版) キャスター 七草にちか アイドルマスターシャイニーカラーズ 137 グリーン ポケットモンスターSPECIAL アーチャー レッド ポケットモンスターSPECIAL 138 弐戦一(にせん はじめ)[パワプロ2001サクセス主人公]} 実況パワフルプロ野球2001 アーチャー ナナリー・フレッチ テイルズオブデスティニー2 139 浅倉透 アイドルマスターシャイニーカラーズ セイバー クレナイ ガイ ウルトラマンオーブ 140 鏡音リン/鏡音レン VOCALOID ランサー ジェットジャガー・ユング ゴジラS.P 141 桃井愛莉 プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク アルターエゴ 黛冬優子 アイドルマスターシャイニーカラーズ 142 ファタ 無敵凶刃ロザリオー アヴェンジャー ベレト メギド72 143 藤崎佑助(ボッスン) SKET DANCE バーサーカー 雲沼ジグ ステルス交響曲 144 13号 武装神姫BATTLE MASTERS mk2 アヴェンジャー ダディ13号 ドラミ ドラえもんズ ロボット学校七不思議!? 145 星野アイ 【推しの子】 ライダー 殺島飛露鬼 忍者と極道 146 支配の悪魔(マキマ) チェンソーマン アルターエゴ “悪の敵”、或いはケラウノス。或いは、クリストファー・ヴァルゼライド シルヴァリオ トリニティ 147 支倉未起隆(はぜくら・みきたか) ジョジョの奇妙な冒険第四部 フォーリナー 遊佐こずえ アイドルマスターシンデレラガールズ 148 宮美三風 四つ子ぐらし セイバー デュラン 聖剣伝説3 TRIALS of MANA 149 カタリナ・クラエス(野猿) 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… アヴェンジャー ワタシタチ Alice Re Code 150 レイリ 黒白のアヴェスター ダエーワ(魔将) ジャンヌ・ダルク・オルタ Fate/Grand Order 151 本名不明(松坂さとうの叔母) ハッピーシュガーライフ バーサーカー 鬼舞辻無惨 鬼滅の刃 152 宮美一花 四つ子ぐらし アサシン ホークアイ 聖剣伝説3 TRIALS of MANA 153 冨岡義勇 鬼滅の刃 アサシン 胡蝶しのぶ 鬼滅の刃 154 飛騨しょーこ ハッピーシュガーライフ アーチャー ガンヴォルト(オルタ) 蒼き雷霆ガンヴォルト爪 155 アストルフォ Fate/Apocrypha ランサー ブラダマンテ Fate/Grand Order 156 イレイナ(主人公の私) 魔女の旅々 キャスター イレイナ(粗暴な私) 魔女の旅々 157 命令者 白(ホワイト) ジガ-ZIGA アルターエゴ クッパ姫 スーパーマリオシリーズの二次創作 158 緋田美琴 アイドルマスター シャイニーカラーズ アサシン パイロットハンター パイロットハンター(松本零士作 ザ・コクピット1巻 収録読み切り) 159 宮崎すみれ ハッピーシュガーライフ アサシン スイムスイム 魔法少女育成計画 160 山野浩一(バビル2世)} バビル2世(原作漫画版) セイヴァー 佐藤和真 この素晴らしい世界に祝福を! 161 アルセーヌガンダムX SDガンダムワールドヒーローズ スペランカー トルネコ トルネコの大冒険シリーズ 162 宮美四月 四つ子ぐらし ランサー リース 聖剣伝説3 TRIALS of MANA 163 TDNコスギ レスリングシリーズ(真夏の夜の淫夢シリーズ) キャスター SKMT Babylon Stage34 真夏の夜の淫夢~the imp~ 第四章 昏睡レイプ!野獣と化した先輩 164 北条沙都子 ひぐらしのなく頃にシリーズ アサシン 鬼柳京介 遊戯王5D s 165 七草にちか アイドルマスター シャイニーカラーズ イーター アンテン様 アンテン様の腹の中 166 寶月夜宵 ダークギャザリング セイバー 王たちの化身 DARK SOULS Ⅲ 167 鷲巣巌 アカギ~闇に降り立った天才~ ライダー シキ ONE PIECE FILM STRONG WORLD 168 七草はづき アイドルマスターシャイニーガールズ キャスター 嘘をつく大人 library of ruina 169 禪院真依 呪術廻戦 ランサー V Devil May Cry 5 170 七草にちか アイドルマスターシャイニーカラーズ アサシン 透龍 ジョジョリオン 171 アンジェロ・ラグーザ 91Days ランサー ガレス Fate/Grand Order 172 北条鉄平 ひぐらしのなく頃に業 アーチャー Lucid Caligula Overdose -カリギュラ オーバードーズ 173 天井努(敵対ロマンス) アイドルマスターシャイニーカラーズ セイバー 煉獄杏寿郎 鬼滅の刃 174 稀咲鉄太 東京卍リベンジャーズ ライダー クリストファー・コロンブス Fate/Grand Order 175 クレータス Thrill Kill(スリルキル) バーサーカー ロジー Lost Ruins 176 バギー ONE PIECE バーサーカー 偽ジロウ・スズキ 魔法少女プリティ☆ベル 177 レゼ チェンソーマン セイバー 鈴鹿御前 Fate/Grand Order 178 古手梨花 ひぐらしのなく頃に アヴェンジャー 鬼舞辻無惨 鬼滅の刃 179 池谷二鳥 四つ子ぐらし アヴェンジャー ウルトラマントレギア ウルトラマンタイガ&劇場版ウルトラマンR/B セレクト! 絆のクリスタル 180 トワイス・H・ピースマン(デッドフェイス) Fate/EXTRALast Encore ビーストEX 終焉の女王アウラ .hack//Link 181(17) ゲーニッツ THE KING OF FIGHTERS 96 アサシン ヴァニラ・アイス ジョジョの奇妙な冒険 182 的場勇一郎 金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件 アサシン 半天狗 鬼滅の刃 183 スカサハ=スカディ Fate/Grand Order セイバー ミリオンズ・ナイブズ TRIGUN MAXIMUM 184 斎藤一 るろうに剣心 セイバー 沖田総司 コハエース及びぐだぐだエース 185 七草にちか アイドルマスターシャイニーカラーズ ルーザー 球磨川禊 めだかボックス 186 神戸あさひ ハッピーシュガーライフ キャスター 前原圭一 ひぐらしのなく頃に 祟殺し編 187 ゼオン・ベル 金色のガッシュ! アサシン 黒死牟 鬼滅の刃 188 紅露火垂 ブラック・ブレット ランサー 虞美人(水着) Fate/Grand Order 189 鷹野三四 ひぐらしのなく頃に解 ランサー 赤屍蔵人 GetBackers -奪還屋- 190 阿万音鈴羽 STEINS;GATE バーサーカー トランクス ドラゴンボール 191 佐野万次郎 東京卍リベンジャーズ アーチャー 壬生宗次郎 神咒神威神楽 192 不明 ??? キャスター グジュー 大貝獣物語 193 須和ミツ夫 パーマン アサシン ヤスザキマン ショルダータックルヤスザキマン 194 衛宮切嗣 Fate/Zero アサシン 零崎曲識 零崎曲識の人間人間 195 諫山黄泉 喰霊-零- ランサー 市丸ギン BLEACH 196 白瀬咲耶 アイドルマスター シャイニーカラーズ ライダー キャプテン・ネモ Fate/Grand Order 197 十叶詠子 missing バーサーカー モルガン Fate/Grand Order 198 ワルナスビ フラワーナイトガール アサシン 義賊ゴエモン モンスター烈伝 オレカバトル 199 藤丸立香(男) Fate/Grand Order グランドメイル 範馬勇次郎 刃牙シリーズ 200 間桐桜 Fate/Zero アーチャー ■■■■(本人の記憶からすでに失われている。) ? 201 影森みちる BNA ビー・エヌ・エー キャスター シン ダンジョンズ&ドラゴンズ シャドーオーバーミスタラ 202 イカ娘 侵略!イカ娘 ランサー スービエ SaGa THE STAGE‐七英雄の帰還‐ 203 ブラックジェネラル 残念女幹部ブラックジェネラルさん プレジデント ヤバイ仮面 ドゲンジャーズ 204 古手梨花 ひぐらしのなく頃に解 セイバー 常盤ソウゴ(オーマジオウ) 仮面ライダージオウ 205 アーサー・フレック JOKER アヴェンジャー 白面の者 うしおととら 聖杯戦争のルール 【舞台・設定】 数多の並行世界の因果が収束して発生した多世界宇宙現象、『界聖杯(ユグドラシル)』が本企画における聖杯となります。 マスターたちは各世界から界聖杯内界に装填され、令呪とサーヴァント、そして聖杯戦争及び界聖杯に関する知識を与えられます。 黒幕や界聖杯を作った人物などは存在しません。 界聖杯内界は、東京二十三区を模倣する形で創造された世界です。 (※なんか東京って1の想像より広いみたいだったので修正しました……) 舞台の外に世界は存在しませんし、外に出ることもできません。 界聖杯内界の住人は、マスターたちの住んでいた世界の人間を模している場合もありますが、異能の力などについては一切持っておらず、"可能性の器"にはなれません。 サーヴァントを失ってもマスターは消滅しません。 聖杯戦争終了後、界聖杯内界は消滅します。 それに伴い、願いを叶えられなかったマスターも全員消滅します。 書き手向けルール 【基本】 予約はトリップを付けてこのスレッドで行ってください。 期限は七日間までとしますが、申請を行うことでもう七日間延長することが出来ます。 延長期間を含めて、最大二週間までの予約が可能になります。 予約の開始は2021/7/26(月)0 00とします。 過度な性的描写については、当企画では原則禁止とさせていただきます。 マップはwikiに載せておきましたので、ご確認ください。 【時間表記】 未明(0~4時)/早朝(4~8時)/午前(8~12時)/午後(12~16時)/夕方(16~20時)/夜間(20~24時) とします。本編開始時の時間帯は「午前10時」となります。 【状態表】 以下のものを使用してください。 【エリア名・施設名/○日目・時間帯】 【名前@作品名】 [状態]: [令呪]:残り◯画 [装備]: [道具]: [所持金]: [思考・状況] 基本方針: 1: 2: [備考] 【クラス(真名)@作品名】 [状態]: [令呪]:残り◯画 [装備]: [道具]: [所持金]: [思考・状況] 基本方針: 1: 2: [備考] 外部リンク Fate/Over The Horizon @ ウィキ スレッド Fate/Over The Horizon Part5(現行スレ) Fate/Over The Horizon Part4 Fate/Over The Horizon Part3 Fate/Over The Horizon Part2 Fate/Over The Horizon
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飛び込んでくる敵に対して、美奈代騎は、フェンシングの突き技と同じ要領で半身を前に出し、斬艦刀を片手で突き出した。 そして、斬艦刀の切っ先が敵騎の装甲にめり込んだのと同時に柄から手を離した。 突き技の衝撃で、斬艦刀を折らないためだったが、そのまま騎体を半回転させた所を敵騎はその勢いのまま駆け抜ける。 美奈代は、その背中めがけて容赦なくシールドのエッジを叩き付けた。 「―――ぐぅっ!?」 騎体パーツがバラバラに粉砕される中、騎体が地面に叩き付けられる衝撃に、エーランドは歯を食いしばって耐えた。 「こ、こんな―――」 騎体はもう動かない。 スクリーンはすべてブラックアウト。 操作系はどこかショートしたらしく煙が出ている。 「こんなデタラメな話があってたまるか!」 エーランドは、脱出装置を作動させた。 緊急救難信号が発信され、開閉操作が効かなくなったハッチが吹き飛ぶ。 密封されていたコクピットに太陽の光と空気が流れ込んでくる。 「―――ここまで私に恥を掻かせるとは!」 チュインッ!! 毒づきながらコクピットの外に出たエーランドの手元で何かが弾けたのはその瞬間だ。 「何だ!?」 手を思わず引っ込めた。 まだ爆発は起きていない。 だが、何かが弾けたのは確かだ。 「ん?」 パンッ! チュインッ! 何かが弾けた場所を確かめようとかがんだ所を、何かがかすっていった。 黒い、小さな塊だった。 それが、高速で自分めがけて飛んできた。 弾けたのはその塊だと、エーランドは理解した。 飛ばして来た相手を求め、周囲を見回したエーランドは、自分の騎が擱座した場所がどこかようやく理解した。 自分を撃破した敵騎の前、自分が倒した敵の真横だった。 仰向けに倒れたその騎の胸部装甲が開かれ、そこから上半身を出したパイロットが、こちらめがけて右腕を伸ばしている。 その手に掴んだモノが、どうやら金属の塊を打ち出す武器だ。 エーランドはそこまで理解すると、即座に行動に出た。 一息で、武器を持つ相手の所まで跳躍、その腕を掴んだのだ。 相手が、再びあの金属の塊を打ち出す余裕をエーランドは与えなかった。 右腕を掴んで、相手をねじ伏せたエーランドは、その時初めて相手が女性であることに気づいた。 「―――女?」 自分を睨み付けてくるのは、エーランドにとっては妙齢の女性。 その女性の口から何事か言葉が漏れる。 “離せ”とでも言っているんだろうが、エーランドにとってはどうでもよかった。 「まぁいい」 エーランドは喉で笑うと、相手の右腕を抑える腕に力を込めた。 グッ 「うっ!」 女は、うめき声を上げ、武器を掴む力を失う。 エーランドは、女から武器を取り上げ、そして言った。 「安心しろ。私は女は殺さん」 武器を取り上げられてもなお、戦う意志を瞳に浮かべる女に、エーランドは小さく吹き出した。 「夢見が悪いからな」 女がエーランドに飛びかかってきたのはその時だ。 だが、エーランドの一撃が女を襲う方が速かった。 みぞおちに入った一撃で女は力なくエーランドの腕の中に崩れ落ちる。 「―――活きのいい女だ」 クイッ。 みぞおちの痛みに必死になって耐える女のあごを掴んだエーランドは言った。 「また逢おう」 そして――― 「二宮教官っ!」 “征龍改(せいりゅうかい)”から降りた美奈代が駆け寄ってくる。 美奈代の手には自動小銃が握られていた。 「ご、ご無事ですか!?」 敵騎を擱座させた美奈代にとって誤算だったのは、敵騎のパイロットが二宮を人質にしたことだ。 なにがどうしたものか。 それとも魔族とはそういうやり方をするのかわからないが、二宮の最後の抵抗をねじ伏せた魔族は、二宮をその場にねじ伏せ、動きを止めた。 コクピットの中に入りこんだため、二人が何をしていたかはわからない。 ただ、二宮を巻き込む危険性が高すぎ、美奈代達は、何も出来なかったのは確かだ。 おそらく、時間にして数分とたっていないだろう。 その間、二宮を人質にとられた美奈代には恐ろしく長い時間が過ぎた気がした。 すべてを終わらせたのは、海からの攻撃。 重迫撃砲と思われる攻撃が連続して美奈代騎の周囲に落下する。 シールドを構え、防御姿勢をとる間に、海岸から突如、得体の知れないフォルムのメサイアが出現。 その手の中へと、魔族は消えていった。 美奈代がコクピットへ潜り込んで体勢を整え直すよりも速く、敵は海へと消えていった。 もし、敵が美奈代騎を狙っていたら、美奈代は確実に死んでいただろう。 「二宮教官っ!」 何故か呆然として口元を指で抑える二宮に呼びかけるが、二宮はまるで反応しない。 ただ、顔を赤くして、ぼんやりとしているだけだ。 「教官っ!?」 美奈代はその肩を激しくゆすった。 「……泉」 「はい!」 「……頼みがある」 「な、なんですか!?」 「……私が」 どこか焦点のあわない目をした二宮は、美奈代に言った。 「私が、あの魔族と何をしていたか、忘れてくれ」 「わ、忘れるもなにも……」 美奈代は困惑した顔で答えた。 「私、何も見えていませんよ!」 「そ……そうか」 二宮は安堵したという顔でため息をついた。 「それならいい」 「あの―――教官?」 「忘れろ」 二宮はそう言うと、コクピットに潜り込んだ。 唖然としてコクピット前に立つ美奈代に、コクピット内部から二宮が届いた。 その声は、軍人としての、そして教官としての声でしかなかった。 「泉―――ベルゲはどうなっているか?」 「人類の新型兵器……か」 カーメン大佐がスクリーンの向こう側でうなるような声を上げた。 「エルプス系魔法の応用技術であることは間違いありません」 エーランドの横に立つ女性士官が、書類片手に言った。 司令部から派遣されてきたマイナ技術大尉だ。 「物質の原子レベルでの結合を崩し、原子崩壊させることで物質そのものを破壊します。騎体の損傷痕に、エルプス系魔法独特の痕跡があることから明らかです」 「実体系武器では対抗出来なかったと?」 「武器がその役割を果たしません」 マイナ技術大尉は言った。 「エルプス系魔法の前で実体系兵器及び防御は一切無意味です」 「……そうか」 カーメン大佐は、数回、小さく頷くと言った。 「マイナ技術大尉を信じよう。エーランド少佐には悪いことをした」 「いえ」 エーランド少佐は、その外見故か、若干気障に見えるほど優雅に敬礼した。 「マイナ技術大尉がヒートサーベルを持ってきてくれました。同じ過ちは繰り返しません」 「当然だ」 「……」 数分後。 相次ぐメースの喪失をねちねちといびるカーメン大佐との通信を終え、瞑目して落ち込んだエーランドの横。 そこでは、マイナ技術大尉が表情を変えずにエーランドを見ていた。 人形のような美しく涼しげな容姿をしたマイナ技術大尉は、金髪の貴公子然としたエーランドの横に立つとちょっとした似合いだな。と、その様子を眺めていたシグリッド大尉は思った。 「?……ああ」 その視線に気づいたのか、エーランドはマイナ技術大尉に向き直った。 「すまなかったな。大尉」 無理に笑ってみたつもりだが、ぎこちないだろうとエーランドは自身でそう思った。 「いえ」 マイナ技術大尉は、愛想笑いを浮かべることさえなく、手にした書類をエーランドの前に突き出した。 「ツヴァイ4騎と、関連武装の受領書類です。確認の上、サインを願います」 エーランドは無言で書類を受け取る。 何故か一瞬、顔を引きつらせ、一番上の書類だけを自分のポケットにねじ込むと、二枚目にペンを走らせた。 「その……マイナ技術……大尉」 受け取った書類を確認したマイナ技術大尉は、引きつった顔を崩せずにいるエーランドに言った。 「騎体と部下を失ったことに関する始末書と進退伺いを3時間以内に提出してください。それと、一枚目に挟んでおいた、損害賠償と罰金の件ですが、お支払い方法はいかがなさいますか?」 エーランドは悲しげな顔をしながらも、精一杯胸を張って答えた。 「もちろん、漢(オトコ)らしく現金一括払いだ!」 「……低金利のクレジット会社、紹介しましょうか?」 「いらんっ!」 ●“鈴谷(すずや)”艦橋 「残念なことになったわね」 「……そうね」 美夜と二宮の目の前で炎上を続けるのは、エーランドが放棄したメース、ツヴァイだ。 騎体の鹵獲(ろかく)を狙ったが、仕掛けられていた自爆装置が作動。 騎体は一瞬にして炎の中に消えた。 火葬を前に、敵騎の秘密がわかると期待していた面々には失望の色が走る。 「よっぽど私達に騎体を渡したくないみたいね」 「……そうね」 「……」 「……」 「……真理?」 「何?」 「敵と、何があったの?」 「……何も」 「……そんなにいい男だったんだ」 「何のこと?」 「今、顔に出たわよ?」 ●“鈴谷(すずや)”教官室 「ひでぇもんだ」 長野は、書類をデスクに放り投げると、コーヒーを飲もうと椅子から立ち上がった。 コーヒーメーカーの横に置かれたインスタントコーヒーの瓶を掴むと、中身を慎重に確かめた。 日本から持ってきたお気に入りのストックは、残り1本。 それでさえ、残りは瓶の半分にも満たない。 「……シャレにならねぇ」 「誤字脱字、ありましたか?」 長野のぼやきを聞いて声を上げたのは、長野の隣のデスクでパソコンを動かしていた美晴だった。 「いや?」 長野はコーヒーを淹れながら首を横に振った。 「損害が大きすぎると思っただけさ」 口ではそう言いながらも、長野が顔をしかめたのは、二宮がまとめた“伊吹”生存者に関する報告書を読んだからだ。 富士学校から派遣されたのは教官・候補生が31名、教員は12名とMC(メサイア・コントローラー)が19名となっている。 この数で、自前の“征龍改(せいりゅうかい)”6騎と、正規部隊から回されてきた“幻龍改(げんりゅうかい)”12騎を運用する。 さらに第二中隊から派遣され来た“幻龍改(げんりゅうかい)”6騎、騎士とMC(メサイア・コントローラー)、それぞれ6名ずつがこれに加わっていたが……。 「今や半分も残っていねぇとはな」 そう。 彼等の半数以上が“伊吹”と運命を共にしたことになる。 22騎存在した騎体に至っては10騎しか存在しない。 “伊吹”から引き出して修復した騎を加えて10騎なのだ。 長野は、生き残った騎体の割り当てに関する書類の作成を命じられていた。 “征龍(せいりゅう)”は元々第七分隊が使うことになっているし、今更使用者たる候補生の人選を変更して、セッティングを変えるくらいなら、第七分隊に使わせた方がいいと、長野は判断していた。 余談ではあるが、どうにもパソコンが苦手な長野は、柏美晴に代筆を依頼していた。 美晴に頼んだ理由は、長野曰く、彼女が候補生の中で最もキーボードの入力が速いと定評があることと、何よりMC(メサイア・コントローラー)に頼むと高くつきすぎるからだという。 それにしても……。 コーヒーカップに口を付けた長野は、二宮でさえ怒りを通り越してあきれたという出来事を思い出した。 “伊吹”で奇跡的に生還した3人組のことだ。 山科教官とその教え子2名。 第三分隊隊長の都築と副長の山崎だ。 何故生き残ったのか。 その報告は、長野でなくても顔をしかめるしかないものだった。 “伊吹”被弾の時。 候補生達は出撃騎搭乗者とそうでない者に分けられ、後者はブリーフィングルームで待機を命じられていた。 だが、そのいずれにも山科教官達の姿はなかった。 壮行会の際、山崎教官の深酒につきあわされた都築と山崎共々、二日酔いでドクターストップがかかっていたからだ。 素行不良で問題教官扱いされることが多かったとはいえ、そのおかげで彼らは命拾いしたことになる。 どういう皮肉か、長野にはわからない。 それに対して、さすがだと長野でさえ感服するのが、出撃部隊にいながら生還した第一分隊長の染谷だ。 染谷は“幻龍改(げんりゅうかい)”に搭乗し、池田大尉の背後、第一分隊二番騎につけてハンガーデッキで待機していたところで“伊吹”の被弾に遭遇した。 発艦準備中のフライトデッキ内部に飛び込んだ一撃は発艦待機中のメサイアを吹き飛ばし、メサイアが積載していた広域火焔掃射装置(スイーパーズフレイム)を破壊した。 広域火焔掃射装置(スイーパーズフレイム)から発生した消火困難な火災を含む爆発は、ハンガーデッキからフライトデッキへの進入経路までを一瞬のうちに、乗組員や騎士、そしてMC(メサイア・コントローラー)ごと破壊した。 元来、弾薬や可燃物には事欠かないハンガーデッキだ。 爆発は爆発を生み出した。 激しい衝撃により、染谷騎は他の騎が搭載していた弾薬の爆発に巻き込まれ擱座した。 他の教官や候補生達の騎も、ほぼ全騎が似たような状況、もしくは破損した騎の下敷きになって動かすことが出来ない有様だった。 メサイアに搭乗したままでは艦内から出ることが出来ないと判断した染谷は、教官である池田大尉に騎体放棄の許可を求めたが、池田大尉は染谷達にかまうことなく、自分だけ強引に“征龍改(せいりゅうかい)”で脱出を試みた。 結果は、池田大尉は妖魔の群れに襲われて死亡したのだが、反面、その後の染谷の行動は優等生の典型的模範例を示していた。 まず、MC(メサイア・コントローラー)と共に騎体を放棄し、ブリーフィングルームも含め、負傷者だらけとなったハンガーデッキを駆け回り、まだ動ける者達をまとめると、彼らと共に、負傷兵達を安全な場所へ移した。 デッキ内部にあふれたリキッドやオイルが引火すれば自分たちが危険になると判断したのも染谷が一番速かった。 ハンガーデッキに侵入した妖魔達から逃れるため、生存者と共に居住ブロックへ逃れ、たった一カ所のエアダクトを除き、すべての通気口と通路を閉鎖し、籠城の構えを指揮したのも染谷だった。 生存者達が、池田大尉のように逃げ出していれば妖魔達の餌食は避けられなかっただろう。 すべては染谷候補生の英雄的な決断力と行動力によると、二宮は報告書をまとめている。 長野も否定はしない。むしろ肯定的にとらえている。 そこまで考えて、長野は美晴に訊ねた。 「染谷候補生はどうしている?」 美晴はコーヒーを受け取りながら意味ありげな笑みを浮かべた。 「お忙しいと思いますけど?いろいろと」 「?」 ●“鈴谷(すずや)”第3層通路 グイッ! 「きゃっ!?」 ハンガーデッキからの帰り道。 候補生同士の打ち合わせを終えた美奈代は、部屋に戻る途中、突然、通路の角から飛び出した腕に手首を掴まれた。 何だと思うヒマさえなく、真っ暗な部屋に放り込まれた時には遅かった。 ガチャッ。という音を、背後で聞いた。 「なっ?」 振り返った美奈代が見たものは、ドアの前に立つ金髪の少女だった。 日本人ではマネ出来ない、その西洋人系特有の容姿。 “金色の妖精”という言葉が脳裏に浮かんだ。 そのあまりに美しい少女は、すでに艦内で知らない者はいない。 美奈代は、目の前の相手について、フィアという名前と、自分にとって個人的に好ましくない相手だという認識だけは持っていた。 「あの……」 「―――お願いってわけじゃないんだけど」 美奈代の言葉を遮るように、やや敵意をむき出しにた声で、フィアは言った。 正直、フィアの声を初めて聞いた美奈代は思わず後ずさった。 (こ……声まで可愛いなんて) 外見だけでなく、声まで愛らしいなんてあんまりだ。 美奈代は、女として自分が負けていることを、嫌でも自覚させられた。 神様、私、何かしましたか? 「……聞いているの?」 ドアを背に美奈代を睨みつけるフィアにそう言われ、神様に文句を言いに逝った美奈代は、現実に戻った。 「え?うえええっ!」 「……」 その素っ頓狂な声に、一瞬だけ怪訝そうな表情を浮かべたフィアは、美奈代に言った。 「これ以上」 その声色で、暗闇の中でも、美奈代にはわかった。 この子は、私を嫌っている。 でも―――どうして? フィアはそんな美奈代の心境に構うことなく言った。 「―――瞬(しゅん)に近づかないで」 瞬。 染谷瞬(そめや・しゅん)。 それは、美奈代にとって意中の男性の名だ。 「なっ?」 「瞬は私のものよ」 フィアは勝ち誇ったような、むしろ美奈代を哀れむような表情でドアノブに手をかけた。 「彼……優しくしてくれるの」 ●“鈴谷(すずや)”食堂 「そんなものは」 コーヒーを飲みながら美奈代の話を聞いていた宗像は、表情さえ変えずに言った。 「ハッタリだ」 「で、でも……」 美奈代は、染谷がフィアに気に入られていることを理由に、その身の回りの世話を命じられているのを知っている。 フィアを“語り石”に運ぶ際、フィアをコクピットで守っていたのが染谷だった。 あの戦いの中、自分のために必死になる染谷の姿に、フィアが惚れたというのが実情らしい。 「あの染谷にそんな甲斐性があるなら」 宗像は、落ち込む美奈代に手を伸ばし、その腹のあたりをなでた。 「お前の“ここ”は大変なことになっているぞ?」 「なっ!?」 「ふむ……すでに大変なことになっているな」 宗像が美奈代のお腹の肉をつまんでいる。 「レーション食べ過ぎたな。スカート、大丈夫か?」 「ち……ちょっと心配だ」 「全く」 美奈代の腹から手を離し、クックックッ……喉を鳴らして笑う宗像は、尊大なまでにゆったりと落ち着き払った様子で美奈代に言った。 言葉と態度に、不思議な威厳を感じる。 「お前の悩み事といえば、どうしてそう子供じみているんだ?」 「だ……だけど」 「恋のライバルからケンカ売られて?それだけで負けたとでも?」 「……」 「―――あの容姿だから、無理もないとは思うが」 「……そういえば、宗像は」 おや?と思った美奈代は宗像にたずねた。 「あの子には手を出そうとか、考えないのか?」 「外人は専門外だ」 宗像は言った。 「私は……そう、日本人形のような女の子は大好物だが、西洋人形はどうにもダメだ」 「……はぁ」 「菓子は和菓子に限る。日本人としてそう思うだろう?泉」 「……まぁ」 「……ずいぶんと生返事だな」 「和菓子と女の子を同列に語られても……返答に困る」 「全く……美意識のない奴だ」 その日の夕方。 “鍵”を乗せた飛行艦が針路を変えたという報告を、エーランドが受けたのは、食堂でのことだ。 トレイに乗った夕食を目の前に、エーランドは報告を聞いていた。 そのエーランドの前では、マイナ技術大尉がさっさと食事を始めている。 「予想針路は?」 船の生活で数少ない楽しみである食事をお預けされたエーランドは、厳しい士官としての表情を維持したまま、報告にきたムブナ中尉に訊ねる。 その間も、マイナ技術大尉の食事が止まることはない。 「情報では、ホルムズ海峡経由でドバイに入る予定でしたが」 「違うのか?」 「はい。ソコトラ島から北東へ針路をとっていたのですが、針路を真北にとりました」 「真北へ?」 マイナ技術大尉の持つフォークが、エーランドのトレイに伸び、チキンの照り焼きに突き刺さった。 「―――ぐっ!」 「何かお心当たりが?」 「いや―――続けてくれ」 「はっ。このままでは1時間後にアラビア半島に上陸します」 「敵の目的は何だ?」 マイナ技術大尉が、エーランドのトレイに伸びた。 「……実は」 ムブナ中尉が言いづらそうな表情になった。 マイナ技術大尉が、空になったトレイをエーランドの前に戻した。 「どうした?」 腹は減るが、それよりもエーランドの関心は、敵の動きにあった。 自分達が追跡していることを察知して針路を変えたというのか? ムブナ中尉は答えた。 「……実は、現在、インド洋に展開中の水中戦隊を含む全部隊に、一時的なインド洋から撤退及びアフリカ大陸への帰還命令が出ました」 「撤退?」 「はい」 ムブナ中尉は頷いた。 「理由はわかりませんが、人類が何か、大きな行動に出ると」 「何だそれは?」 「末端の我々にはわかりません」 「司令部は我々に何と?」 「人類側の電波情報に注意しつつ、追撃を続行しろ……と」 ●“鈴谷(すずや)”艦橋 「いい加減にしてくださいっ!」 美夜を夕食に誘いに来た二宮は、艦橋に入った途端に飛んできた美夜の金切り声に思わず飛び上がった。 一体、何を怒られたのかわからず、目を点にする二宮の前で、艦長席から立ち上がった美夜が顔を真っ赤にしてスクリーンを睨み付けていた。 「毎回毎回、どうしてそんな無茶ばかり!」 「これは命令だ」 スクリーンの向こう側。 そこは、アラビア海から遠く離れた東京だ。 一体、顔面に筋肉を持っているのかさえ疑わしい仏頂面を浮かべるのは、作戦部の田辺部長だ。 彼の後ろには、東京の夜景が映されている。 何故、東京タワーなのかはわからないが、少なくとも近衛軍飛行艦隊司令部が、東京タワーに近い場所に存在しないことだけは、二宮も知っている。 その目の前で、背景が次々と変わる。 春の富士山が映える田子の浦と近衛軍にどんな関係があるのかは、さらに知らない。 お祭りの山車に近衛が関係しているとは思えない。 日本を遠く離れた飛行艦乗り達への精一杯の配慮。とでも言うつもりだろうが、二宮には、怪しい外国人が日本を騙るためにでっち上げた背景としか考えられない。 「“鈴谷(すずや)”は針路を変更し、アラビア半島を横断、バーレーンに向かえ」 「何故、ホルムズ海峡経由ではないのですか!」 美夜は顔を真っ赤にして怒鳴る。 「この“鈴谷(すずや)”の貧弱な武装で、ただでさえ政情不安定なアラビア半島を、活きて横断出来ると?“鈴谷(すずや)”に沈めというんですか!?」 「作戦部は“鈴谷(すずや)”に対し、隠密行動をとることを命じる」 「飛行艦に隠密行動なんてとれると本気で考えているのですか!?副司令を出してくださいっ!」 「副司令は会議中だ」 「今度はどこの料亭です!このままなら“鈴谷(すずや)”は―――」 「……アラビア海は明日から嵐だよ。平野艦長」 脅し文句を言いかけた美夜をとがめるように、田辺部長は言った。 「嵐?」 美夜は、田辺部長の映るメインモニター横の気象情報ディスプレーを見た。 「……サイクロンは」 「違う」 田辺部長は、その太い猪首を横に振った。 「嵐が吹くのだ」 「……は?」 「本来なら、バーレーンさえ……いや、バーレーンこそが危険なのかもしれない」 「……?」 怪訝そうな顔をする美夜に、作戦部の部長は続けた。 「しかし、すでに補給物資はバーレーンに納入されている。現地米軍基地で受領してもらうしかない。“鈴谷(すずや)”をどう動かすかは、それからだ」 「……一体?」 「これは一般回線だ。平野艦長」 田辺部長は、何かを振り切るような顔で、そして強い口調で美夜に言った。 「これは厳命である。“鈴谷(すずや)”はバーレーンの米軍基地ににて物資補給後、現地にて別名あるまで待機せよ」 「……」 「―――もう一度、言わせる気か?」 「わかりました」 美夜は敬礼した。 「“鈴谷(すずや)”はこれより変針、アラビア半島を横断し、バーレーン米軍基地へ向かいます」 「……幸運を祈る」 艦長席に乱暴に座ると、背もたれにもたれかかり、美夜は歯を食いしばる。その肩は小刻みに震えていた。 「一体……司令部は……何を……」