約 637,386 件
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/483.html
いつか、霧切さんが褒めてくれたことがあった。 成長し続ける『苗木』、相手に対して誠実であるようにと『誠』。 「貴方の名前は好きよ」だなんて言われて浮かれた僕は、その日はずっと自室でモジモジすることになったんだけど、 翌日よく思い出してみれば、ソレを告げた時の霧切さんの顔はやや陰っていた。 アレは僕の名前を褒めたのではなく、言外の「私の名前は嫌いよ」というアピールだったのか。 そう理解して、翌日彼女の元を訪れれば、ようやく気付いたのか、と呆れられた。 「推理を進めるのに必要なのは論理だけど、推理を始めるのに必要なのは違和感なのよ、苗木君」 部屋着の彼女は、いつもより少しだけ無防備に見える。 男物のコートにグローブ、ロングブーツ、黒を基調とした露出の少ない服装は、見るモノを威圧する。 今日の霧切さんは、ホットパンツにタンクトップ。 やや、目のやり場に困る。 「前者ではお話にならなくとも、後者の才能は期待していたのに」 「されてもなぁ…推理する機会なんて、日常生活において、ほとんどないし」 「あら、私が推理で行き詰った時には、貴方は助けてくれないの?」 「僕なんかが、霧切さんの手伝いをできるはずないじゃないか」 顔をしかめる。 飲み干したコーヒーが苦すぎた、というワケじゃないだろう。 僕の失言だ。 『僕なんか』という僕の台詞を、霧切さんは嫌う。 「あ、っと……それで、なんで嫌いなの? 自分の名前なのに」 「……自分の名前だから、かしらね」 もっとも、怒りが持続するタイプの人ではない。良い意味で。 常に淡々としているのは、彼女の短所であると同時に、長所でもある。 「『霧切響子』…声に出して見るとそうでもないけど、字面を見ると、」 マジックを手にとって、自分の腕に名を刻む。 口でキャップを咥える仕草が、なんか色っぽい。 彼女の白い手首に、漢字が彫られて、出来の悪い刺青みたいだ。 「…女の子の名前にしては、ゴツゴツしすぎていると思わない?」 まあ、言われてみれば、たしかに。 その辺りは個人の感覚だから、なんとも言いづらいものではあるけれど、 とりあえず画数は多いな、と、当てずっぽうな印象。 「『霧切』の名前、探偵の血族であることに、誇りがあるって言ってたじゃない」 「それはあくまで、ブランドとしての『霧切』よ。自分の名前の上にあっても、ちょっと重々しいわ」 一文字目を指差して、 「……私、雨冠って嫌いなのよ」 「……ゴメン、わかんない」 「なんていうか、ジメジメしてるから」 「そりゃ、雨冠だからね」 僕の答えに納得したのかしていないのか、こちらを一瞥して、二文字目を指す。 「さらに、こんな物騒な文字…暴力的じゃないかしら。あと、濁点が入るのも、好きじゃない」 「うーん…わからない、でもないけど」 「貴方は良い名前持ってるから、自分の名前に不満のある人間の気持ちなんて分からないでしょうけど」 「いや、流石に僕も子どもの頃は、自分の名前に不満くらいあったよ」 ホント? と、何が意外だったのか、上目遣いで此方を見る。 意識しての行為じゃないんだろうけど、それだけにクラリとしそうになるほど、可愛い。 普段はポーカーフェイスな分だけ、破壊力も抜群だ。 「というか、誰でも一度は、自分の名前を嫌う時期ってあると思う」 「『誠』が嫌だったの?」 「ありふれてたからね。クラスに二人はいたし」 「まあ、漢字だけ別で読み方が同じの場合もあるものね」 アニメや特撮モノにはまる年頃になれば、それはより一層だった。 主人公の名前が、やたらカッコいいのだ。 「どうしてもっとカッコいい名前にしてくれなかったんだ、って喚いて、親を困らせた」 「…ふふっ」 「……今は、割と好きだけどね」 霧切さんが褒めてくれたから、と付け加えるのは、流石に気障だろうか。 「…響子、って下の名前も…好きじゃないのよ」 「どうして?」 「こればかりは、なんとなく、としか言えないわね」 また眉をしかめて、手首の自分をなぞる。 1微笑んだら、10は眉をしかめる人だ。 「クラスに、華の名前とか、果実の名前とか、英語っぽいカタカナの名前とか…色々なかわいい名前があって」 「うん」 「私だけ『響子』…文字も無骨だし、劣等感でも感じたのかしらね」 まあ、やっぱり誰もが一度は通る道だ、と再確認する。 「海外にいた時は、一層だったわ。友人みんなに『呼びにくい』って言われて」 「発音が違うから、その辺はなんとも、だよね」 そこで霧切さんが、剥き出しの白い手首――に染みた文字を、僕に付きつけた。 『霧切響子』。 やたら丁寧な、ある意味女の子らしくない字面で書かれている。 「カ行が多いのも、ガチガチしてる感じがして、嫌なんだけど…やっぱり、一番嫌なのは、全体」 「全体?」 「無理に字を詰め込んで、ガチガチにして…普段の私みたいじゃない?」 人を、男を、誰も彼もを寄せ付けない、黒を基調としたシックな出で立ち。 けれど、逃れられない『女』であるという事実を、最後の文字が告げている。 名前が嫌いだから自分が嫌いになったのか、それとも逆だろうか。 手首の名前を、霧切さんがなぞる。 「……多分、後者」 「え?」 「私が私を嫌いだから、私の名前も嫌いになったのよ」 言葉にしていないのに、時々霧切さんは、僕の考えを先読みする。 舞園さんが移ったのか、と尋ねれば、『女の勘よ』と返された。 …ちなみに一年ほど前までは、『探偵の勘よ』と答えていた。 これがどういう意図での捕捉かは、あえて言うまい。 「…坊主憎けりゃ、ってヤツ?」 「名前からしたら、いい迷惑よね」 でも、霧切さんが自分を嫌いだから『霧切響子』という名前も嫌いだというのなら、 その理屈で行くなら、僕は、 「僕は好きだよ、霧切さんの名前」 「……この流れで、言う?」 「この流れだから、言ったんだけど」 正面から、見返して言う。 「……そう」 反応、鈍し。 いつも通り、僕から目を逸らして、だんまりだ。 流石、超高校級の探偵。表情には出してくれない。 好感触か、それともイマイチか、それを探るヒントくらいくれないか。 ああ、しょうがないなぁ、しょうがない。 反応が分からないから、もっと探るしかないなぁ。 「あ、……」 此方に差し出されていた腕を、やや強く引き寄せる。 声は出したものの、抵抗はされない。 手首の名前に、唇を落とす。 さながら、忠誠の誓いだ。 舌を這わせる。 ぴくん、と、霧切さんが震えた。 「……土曜の昼間よ。何を考えているの、苗木君」 「何をって、何? 別に、いやらしいことをしているわけじゃ、ないだろ」 吐息と混ぜて、肘から手首に掛けて、舌を一直線。 表情はまだ変わらない。 怪訝そうな目が此方を見ている。 「それ、自分がそういう想像をしたってばらすようなモンだよ、探偵さん」 「…言うようになったわね、助手のくせに」 水性の文字が、だんだん唾液で滲む。 なんていうか、あまり舐め続けるのも体に悪そうだ。 けれど、文字が消えるまでくらいは、 じゅぷ、と、濁った音を立てて、張り付いた唾液ごと強く吸う。 「それに、『土曜の昼間よ』って…まるで、それ以外の時間帯だったら良い、みたいな言い方だね」 「……あら、それ以外の意味、はっ…、込めたつもりはない、けど?」 ようやく、反応。 誤魔化すように、挑発するように、不敵な笑みを浮かべる霧切さん。 普段はポーカーフェイスなだけあって、彼女が笑うのは特別な状況下だと分かりきっている。 本当に可笑しい時。 追い詰められている時。 そして――欲情した時。 たぶん、今回は、全部。 「…それにね、貴方の言い回しを借りるなら、苗木君」 きゅぽん、と、耳元でマジックのキャップを開ける音。 自由な方の手で、僕の顔面を捉えた。 鼻柱を、くすぐったい感覚が走る。 「私はもっと昔から、『貴方の名前は好きだ』って言っていたわ」 「……、張り合ってるの?」 「さあ、どうかしらね」 眼前に迫る、彼女の口腔。 生温かい吐息。 ずるり、と、ザラザラした温度が頬を這いまわる。 ちょっとクセになりそうだ。 窓ガラスを見遣る。 反射した僕自身と、視線が合う。 鼻梁に描かれた名前は、『霧切響子』。 「…そこは、『苗木誠』じゃないんだ?」 顔を逸らした僕を、強引に振り向かせて、再び霧切さんが僕をしゃぶる。 「自分の所有物に、はぷ……ん、名前を書くのは、当然でしょう?」 「自分の名前は嫌いなのに?」 「便宜上、使ってあげてるだけよ」 子どものような理屈なので、思わず頬が緩む。 再び近づいてきた唇に、今度は不意打ち気味で、僕の方から唇を重ねた。 「…それなら、もう呼ばないでおこうかな、霧切さんの名前」 「……どうして」 「だって、嫌なんでしょ」 「貴方に呼ばれるのは、嫌じゃない、から」 ぐ、と、首の後ろに腕が回って、ぶら下がり。 発情中の彼女は、五割増しで素直だ。 「…呼んで、何度も。貴方に百万回呼ばれれば、少しは自分の名前でも、好きになれるかも」 翌日目覚めて、彼女の頬に自分の名前が書いてあるのを見て、僕は笑ってしまった。 てっきり彼女なりのジョークだと思っていたのだが、拗ねられてしまったので、どうやらそうじゃなかったらしい。 だというのに僕は、彼女が鏡に向かって、必死に自分の頬に文字を書く姿を想像して、一層笑ってしまったのだ。 本格的に怒った彼女が、一瞬たりとも逸らさずに僕をジト目で睨み続けて、もう一時間くらいが経過している。 さて、今度は舐めるだけで許してはくれないだろうなぁ。
https://w.atwiki.jp/5656/pages/59.html
Back まとめ文中に補足したい内容、もとい、文章の 修正案などありましたら以下に書き込んで下さい。 グランドヴァイパーのグランドは意味的にgrandではないと思われます発音面では怪しいですが、地面という意味のgroundではないでしょうか技も地を這うイメージがあるんで・・・ -- 774 (2006-01-24 17 50 34) 書き込みありがとうございます。実は僕もそうではないか、と思っているのですが・・・必殺技のスペルを調べるにあたり、海外のGGファンサイトを参考にしたのです。そこでソルの技名をチェックしてみたのですが、驚いたことに全てのサイトでGrandという表記だったのです。恐らく海外版GGで、ゲーム中の表記がgrandなのだと思います。そういったわけで、当ページ中でもgrandと表記しています。 -- KOKUYUME (2006-01-24 20 35 06) 追記です。アーケード開始の時にコマンドが出ますが、そこでもGrandでした(GGX)・・・実に誤植っぽいですが。 -- KOKUYUME (2006-01-24 20 45 20) シュトルムヴァイパーのシュトルムですがアーケード開始時のスペルがstrumなのが気になったので調べてみたところ、英:strumに「かき鳴らす」という意味があるようです -- (2006-03-31 16 32 14) 書き込みありがとうございます。…あれ!Sturmではなく、strumでしたっけ!?ゲーム中の表記と合わせるのが当然となりますので、明日にでも確認してみます。 -- KOKUYUME (2006-03-31 17 51 48) 訂正しておきました。ご報告、ありがとうございました。 -- KOKUYUME (2006-04-02 15 00 28) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gnrh9yl/pages/15.html
マーケティングと並んでよく耳にする太老樹栄養マネジメントというものがあります。 辞書には感じと訳されることが多いです。一見これはマーケティングと意外とちゃんとしたご飯海外があります。 ところがマネジメントについて解説された名著読み進めていくうちに誰もがある壁にぶつかるはずです。関西では無いということです。正確には管理だけではあまりにも息してると気付かされるのです。単によりもはるかにスケールの大きなマネージメントという言葉の重みについて27日に考えて価値があります。 マネジメントとは1 +1を認証にすることです。と言うような自分なりの模範回答が最後まで見つからなくてもいいです。考えついてることが大切なのです。
https://w.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/120.html
勇気の意味を知りたくて ◆o4xOfDTwjY ここはF-3エリアの路上。敷き詰められたアスファルトのベッドに一人の少女。 その少女が目を覚ますと、その視界には先ほどの部屋とはうって変わり、一面の星空が広がっていた。 少女は自分が仰向けになってることに気づくと、ゆっくりと上半身を起こす。 茶色を基調とした機動六課の制服を身に纏うその少女の名はスバル・ナカジマ。機動六課スターズ分隊のフォワードを務める魔導師である。 スバルは自分の隣にデイバックが置かれていることに気づく。それを見て、先ほど起こった出来事を思い出す。 突如現れた螺旋王ロージェノムと名乗る初老の男。彼は優秀な人間を選ぶために、あの部屋にいた人間に殺し合いをしてもらうと言った。 それに反抗して無残に散っていったモロトフと呼ばれた男。 見覚えのない魔法だったが、強力に見えたランスの攻撃をあっけなくバリアで防ぎ、首輪を爆発させた。 スバルは自分の首を手で触り、首輪の感触を確かめると、ため息をついた。 先ほどの広間で起こったことが夢ではないかという淡い期待を抱いていたが、どうやら現実のようだ。 再び、あの男の発言を思い返す。たしか武器を没収すると言ってたような、そう思ったスバルはデバイスが没収されているかどうか確認しようとする。 「マッハ・キャリバー!」 スバルは愛用のデバイス『マッハ・キャリバー』に声をかけるが、返答はない。 やはりデバイスもあの男に没収されていた。 その代わりに渡されたのが足元のデイバックというわけである。 「あっ!そうだ、ティアは…」 先ほどの部屋には確か、相棒のティアがいたはず。 スバルは魔導師のスキルのひとつである念話を使用して、参加者の1人である、ティアナ・ランスターに交信を試みる。 しかし返事はない。その後、他の六課のメンバーにも念話による交信を試してみたが結果は同じであった。 きっとあの螺旋王によって念話が使えないように制限されているのだろうと考え、スバルは念話による交信を諦めた。 気持ちを切り替え、とりあえず支給品を確認してみようと思い、スバルはデイバックを漁る。食料、飲料水、ペン、コンパス、ランタン、地図…。 この殺し合いで行動するのに最低限必要であろうものが出てくる。 スバルが次に手にとったものは一枚の紙。その紙には参加者の名簿が記されてあった。 ランタンに明かりをつけ、その名簿を読むと、そこにはよく知った名前があった。 「エリオにキャロ、シャマル先生にティア。それに八神部隊長まで!」 六課のメンバーが5人もこの殺し合いに参加させられている事実に驚きを隠せずに、思わず大声を出してしまった。 一方ここはF-3エリアの道路。ここにもこの殺し合いに巻き込まれた者がいた。 「おいおい、勘弁してくれよ…。家で妻と娘が待っているっていうのによ」 青い軍服らしきものを着たその男はアスファルトの道を歩きながらそうぼやくと舌打ちをした。 男の名前はマース・ヒューズ。アメストリスの軍法会議所に所属する中佐であり、極度の親バカ・愛妻家である。 「ビックリ人間の万国ビックリショーに俺みたいな一般人を巻き込むなっつうの」 あの螺旋王ロージェノムとやらも、それに刃向かったモロトフという名の男も明らかに一般人と言えるような人間ではなかった。 名簿にもエルリック兄弟やロイ、そしてスカーの名前まであった。 きっとこの舞台には、ビックリ人間ばかり呼ばれているんだろう。 ヒューズがそう考えてながら歩いていると、近くから女の子の声が聞こえた。 「他の参加者か!?ちっ、とりあえず様子を見るか」 ヒューズは支給品である銃を手に、声のした方向へ向かう。 建物の陰に隠れ、声の主の様子を窺う。月の光がほどよく当たってるため、声の主の姿はある程度確認できた。 エドと同じぐらいの年代の少女が(身長は彼よりひと回り高いが)、支給された名簿らしきものを読んでいてこちらには気づいてない。 (女の子か。とりあえず… 接触してみるか) ヒューズは念のために銃を腰とベルトの間に納め、制服の上着で隠れて見えないようにする。 そして少女のいる方向へと歩きだす。 「おいおい嬢ちゃん。こんなところで大声出したら危険だぞ」 スバルが後ろを振り返ると、1人の男が立っていた。驚いたスバルは立ち上がり、戦闘体勢をとる。 しかし男はデイバックを地面に置き、両手を挙げてからスバルに向かって話しだす。 「おいおい、待った待った。俺の名前はマース・ヒューズ。この趣味の悪い殺し合いなんかに付き合う気はまんざらねえよ。嬢ちゃんはどうなんだ?」 スバルは一瞬困惑したが、とりあえず戦闘体勢を保ったまま男の問いに答える。 「あっ、あ…あたしも、殺し合いなんてする気はまったくありません!」 突然現れたヒューズに動揺していたのだろうか、スバルの口調は安定してなかった。 「そうか、良かった。とりあえず色々と聞きたいことがあるんでね。協力してくれねえか?」 スバルはヒューズを完全に信用したわけではないが、あからさまな敵意は感じないし、見た目は悪そうな人ではないのでとりあえず話をしてみることにした。 まずは自己紹介を簡潔に済ませる。 そして次に互いの知り合いについて情報交換をした。 「あたしが知っているのは、エリオ、キャロ、シャマル先生、ティア、八神部隊長、それとこのクアットロっていう人の6人です。」 スバルは名簿を指さしながらヒューズに情報を伝える。 「クアットロ以外は機動六課のメンバーでいい人で、頼りになります。それで、このクアットロっていう人なんですけど…。 あたしたちの上官が逮捕した人で、危ない人だと聞きました。とにかく要注意人物です」 スバルはクアットロという人物について思い返す。たしか、ゆりかごに突入した時になのはとはやてが逮捕した人物だ。 あの事件後に得た情報を整理する。彼女は自分たちと対峙したナンバーズの指揮を務め、ヴィヴィオとなのはを戦うように仕向けたという話も聞いた。 どっちにしろこのクアットロという人物は警戒するべきであることは確かだ。 クアットロについて話し終えると、次は仲間の外見や能力などを簡潔に話す。 ヒューズは自分の名簿を見ながら、スバルの出した名前に印をつけて確認する。 「次はこっちの番だな。俺の知り合いはエドっていうチビ錬金術師、そいつの弟アル。 そしてロイ・マスタングっていう、まあこいつとは腐れ縁だ。それにこいつの部下のホークアイ中尉。 こいつらは頼りになる奴らだ。あと1人、知っている奴がいる。このスカーっていう顔に傷がある野郎なんだが、こいつは危険な奴だ。 国家錬金術師を何人も殺害している。殺し合いに乗りかねない野郎だ」 次にお互いの住んでいた場所について簡潔に話す。 2人の話を合わせて明らかになったことは、2人の住む場所はまったく別の世界ということだ。 スバルの世界ではミッドチルダ以外にも他の世界があるということは常識であるので、ヒューズが別の世界の人間だということについて理解するのは容易だった。 逆にヒューズがスバルの住む世界について理解するのは難しいことであった。 ましてやその世界には魔法という錬金術よりも信じがたいものがあるという話まで聞かされては、 さすがに頭のキレるヒューズも混乱してしまう。 「魔法ねえ…。 まあ俺の周りもビックリ人間ばかりだけどよぉ」 ヒューズはそう言うと、この殺し合いにも参加しているロイやエドのことを思い出して苦笑した。 とりあえずスバルの住む世界や魔法については考えてもどうしようもないので、とりあえず彼女の言うことを信じることにした。 「そういえば支給品は確認したか?」 そういうとヒューズは腰から何かを取り出す。 「俺はとりあえずこの銃が支給品だ。他にも支給品はあったが、役に立ちそうじゃあなかったぜ。スバルちゃんの支給品はどうだったんだ?」 「ええと、あたしはまだ… その確認してなくて… エヘヘ、すみません。今から見てみますね」 スバルはデイバックの中を探る。 まず最初に取り出した支給品と思われるもの。それは手袋だった。 「手袋…です。これはハズレですね」 たしかにスバルにとってはハズレアイテムなのだが、ヒューズにとっては見覚えのあるものだった。 そう、ヒューズの親友であるロイ・マスタングの発火布製の手袋だった。 「スバルちゃん、悪いけどその手袋必要ないのならくれないか?俺の親友の大事なものなんだ」 「ええ!?そうなんですか?あっ、そのハズレとか言ってすみません。お譲りします」 スバルはそう言うとヒューズにその手袋を渡す。ヒューズは手袋をデイバックをしまい、代わりに何かを取り出す。 「使えるかどうかは知らんが、代わりにこれでも貰ってくれねえか?」 そう言うと、ヒューズはスバルに自分の支給品を渡した。その支給品はグローブの形をしている、スバルには馴染み深いものであった。 「これは、ギン姉のリボルバー・ナック!?」 スバルの姉であり、魔法の教育をしてくれたギンガ・ナカジマ。 彼女もまた、六課のメンバーと同じく、スバルにとって大事な存在であった。 そのギンガが愛用していた左手用のリボルバー・ナックル。ゆりかごに突入したときに、自分の右手用のリボルバー・ナックルと共に使用したこともある。 それが今再び自分の手に渡った。それは単なる偶然か、何かの運命か。 情報交換が終わると、ヒューズは地図を見ながら現在地を確認する。 「そこに『空港まで南に約1km』という看板があるからここは大方F-3辺りだな。さぁて、これからどうするかだ」 「あたしは早く仲間を見つけることが大事だと思います。六課のメンバーはみんな強くて頼りになるし、ヒューズさんの話してくれた仲間たちも頼りになりそうですし」 「ああ、それも大事だが…」 ヒューズは途中で言葉を切り、首輪を指差す。 「残念だが、俺にはこいつを外せるような知識は持ってねえ。だから外せそうな知識と技術を持った奴を探したい」 「あ!確かにそうですね。シャマル先生か八神部隊長なら首輪の構造を解析する魔法を使えるかもしれません」 スバル自身はそういった魔法は使えないが、補助系魔法を得意とするシャマルや、レアスキルを持つはやてならそういった魔法を使えるかもしれない。 スバルはそう考えた。 「さて、どう動くか…」 ヒューズは考える。この状況では何より情報が大事になる。できる限り多くの情報を収集したい。それには他人との接触が必要不可欠だ。 他人と接触するためには人が集まりそうな場所に行けば良い。しかしそれは殺し合いに乗った危険人物に遭遇する恐れもある。 ヒューズは軍人であり、それなりに戦闘をこなすことはできる。 しかし、ロイのような錬金術師やスバルが話していた魔導師のような『ビックリ人間』が相手だった場合はどうだろう。 いくらこっちが銃を持っていようが、勝てる気がしない。 それでもこのバカげた殺し合いを止めなければならない。だが死んでしまっては元も子もない。それが無駄死にならなおさらだ。 どうするべきか、悩んでいるヒューズにスバルが問いかけてきた。 「ヒューズさん、あたし駅に行こうと思います。駅なら人がきっと集まると思うんです。知り合いにも会えるかもしれませんし。ヒューズさんはどう思います?」 「確かに駅には人が集まりやすいかもしれない。だがそれは殺し合いに乗った危険な奴に出会うかもしれねえってことにもなる。それでも行くのかい?」 「はい、行きます。あたしは泣いてばかりは嫌だと思って、強くなるって決めたんです。強くなって誰かを守れるようになるんだって。 きっとこの殺し合いでも、助けを求めてる人だっているはず。あたしは誰かを助けたり守ったりするために自分の力を使いたい。あの時のなのはさんのように」 そう語るスバルの瞳に、ヒューズは彼女の強い意志を感じた。 (エルリック兄弟といい、スバルちゃんといい… ったく最近のガキは若いくせして無理しすぎだぜ) 「しょうがねえなあ。俺もついていく。だけどいいか?無理はするなよ。若い奴は無理する奴が多いからよ。それで死んでもらったら困るからな」 「えっ!?あっ、はい、わかりました。ありがとうございます」 「よし、じゃあ行くぞ」 ヒューズは地図とコンパスを手に、駅に向かって歩きだした。それに続いてスバルも歩きだした。 (ティアに、エリオとキャロ。それにシャマル先生と八神部隊長もいるんだ。こんな殺し合いもきっと止められるよ。 それにきっとなのはさんやフェイト執務官も他の六課のメンバーもこの状況に気づいてすぐに出動してくれる。 それまではあたしがみんなを守るんだ。そのために強くなったんだから、それに…) スバルは左手のリボルバー・ナックルを見る。 (きっと母さんとギン姉もあたしを見守ってくれているよね。今度はあたしが守る番なんだ。 六課のメンバーもヒューズさんとその友達も、誰一人として死なせない!) 闇夜に浮かぶ満月を睨むかのように見つめ、スバルはそう決意した。 【F-3/道路付近/1日目深夜】 【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 [状態] 健康 [装備] リボルバー・ナックル(左手)@魔法少女リリカルなのはStrikerS(カートリッジ6/6) [道具] 支給品一式、ランダムアイテム不明(本人確認済み)、予備カートリッジ数12発 [思考] 基本 殺し合いには乗らない。仲間や殺し合いをしたくない者を守る。ヒューズと行動。 1 機動六課のメンバー、ヒューズの仲間との合流 2 首輪解除の方法を探す 3 1のために、人の集まりそうな駅を目指す ※ヒューズの住む世界と錬金術、エド、アル、ロイ、リザ、スカーについての情報を得ました。 ※ジェイル・スカリエッティ事件後からの参加です。 ※スバルはジェイル・スカリエッティ事件後の調査などでクアットロについて多少の情報を得ていると思われるので、クアットロを『要注意人物』と判断しました。 ※左手用のリボルバー・ナックルのカートリッジの装弾数は公式には設定されてませんが、右手用のリボルバー・ナックルが6発であること、 もともとリボルバー・ナックルは両手で使われていたことから、右手用と同じ6発としました。 【マース・ヒューズ@鋼の錬金術師】 [状態] 健康 [装備] S W M38(弾数5/5) [道具] 支給品一式、ロイの発火布の手袋@鋼の錬金術師、S W M38の予備弾数20発 [思考] 基本 殺し合いには乗らない。スバルと行動。 1 情報収集(できれば首輪関連の情報を得たい) 2 1のために他の参加者と接触 3 エド、アル、ロイ、リザ、及び機動六課のメンバーと合流 4 駅を目指す ※スバルの住む世界、魔法についてヒューズのわかる範囲で理解しました。 ※機動六課からの参加者の情報を得ました。また、クアットロを要注意人物と認識しました。 時系列順で読む Back 復活のマオ Next 『高遠少年の事件簿』計画 投下順で読む Back 魔人 が 生まれた 日 Next ディシプリン・コンチェルト スバル・ナカジマ 057 得意分野 マース・ヒューズ 057 得意分野
https://w.atwiki.jp/mousouyomi/pages/2577.html
【妄想属性】なんとなーく 【作品名】ここで安売りされてきた『全知全能』という言葉の意味を今一度振り返り考え直してみる 【名前】絶対の本当の意味で言葉通りの全知全能野郎 【属性】絶対の本当の意味で言葉通りの全知全能 【大きさ】なんでもあり だって全能だもの 【攻撃力】なんでもあり だって全能だもの 【防御力】なんでもあり だって全能だもの 【素早さ】なんでもあり だって全能だもの 【特殊能力】なんでもあり だって全知全能だもの 【備考】言葉の通りの本当の意味での文字通りのこの上ない『全知全能』 全能無効って書いてあろうが全能以上と書かれてあろうがコイツには意味ありません、 だってなんでも出来てこそ『全能』だから、そういうものが書かれてあっても何とかできる。 限界なんて無い、本当の本当の本当の本当の本当の(以下略)全能である。 この先、どんな設定(設定以外でも)の者が現れても、テンプレ(テンプレでないものでも)に どんな事が書かれてあろうとも、それに対応する術を全部知っているし、 それを実行できるだけの力を有しているし、それらよりもずっと速く行動できる。 なんでもあり。 そうでなければ全能とは言えないから。 901 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/31(火) 23 59 33 絶対の本当の意味で言葉通りの全知全能野郎考察。 文字におこしてテンプレにしてある時点で上限がつく。 つか「それより上」って意味の事が書いてある奴いるし。 というわけで【素早さ】と備考、全知であることから常時全能と考えられる。 つまり絶対の本当の意味で言葉通りの全知全能野郎は単一宇宙常時全能。 能力値の欄自体には備考に書いてあるようなことが書いていないので真の全能とはしない。 単一宇宙全能のとこに追加。
https://w.atwiki.jp/eramegaten/pages/696.html
『表向きの職業』って何の意味があるの?デビルサマナー 学生 フリーター 社会人 深窓の令嬢 公衆便所 女王様 渡世人 メイド 執事 仏僧 シスター 『表向きの職業』って何の意味があるの? 初期設定の服装が変化する。 デビルサマナー 条件:特になし。 学生 条件:特になし。 フリーター 条件:特になし。 社会人 条件:特になし。 深窓の令嬢 条件:男の娘、ふたなり、女である。(=男不可) 公衆便所 条件:女、またはふたなりで、精液便所からのスタートを選択。 女王様 条件:特になし。 渡世人 条件:周回回数が1回以上で、男のみ選べる。 メイド 条件:男の娘、ふたなり、女である。(=男不可) 執事 条件:男のみ。 仏僧 条件:男、男の娘のみ。 シスター 条件:女、ふたなりのみ。 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/kubigaitai/
ようこそ 本当の意味でのゲーム完全攻略サイトを目指します。一人で。 今のところ管理人しか編集できない設定になってます。 方向性を考え中。ネタで始めるか否か。まず一番問題なのが、クリアしたいゲームが特に無いということだ。 連絡先 gamekouryakuwikiorz@yahoo.co.jp
https://w.atwiki.jp/take112/pages/11.html
免疫の意味論 多田富雄 青土社 1993年4月20日 第1刷 第1章 脳の「自己」と身体の「自己」 episode 神経管キメラ ニワトリにウズラの卵を使って、発生途上の胚の神経管の一部を入れ替える。しかし、キメラとなったニワトリはやがて衰弱して死ぬ。ニワトリの免疫系がウズラ由来の細胞を「非自己」の異物として認め、拒絶するからである。ところが、神経管移植の際にウズラから「胸腺」になる原基を取って移植すると拒絶反応は起こらない。 命題 「自己」と「非自己」を規定しているのは脳ではなく免疫系である。 解題 「自己」と「非自己」を識別するのは「組織適合抗原」であり、MHC(主要組織適合遺伝子複合体、major histocompatibility complex)と呼ぶ遺伝子群。人間ではHLA(human leukocyte antigen)抗原と呼ばれる。MHC抗原は、細胞の表面にあるタンパク質で、人間では少なくとも6種類の分子が知られている。MHC遺伝子は、人間では第六染色体上に集合して存在する。この6種類のタンパク質とその組み合わせをリンパ球系のT細胞が認識し、排除しようとする。 第2章 免疫の「自己」中心性―胸腺と免疫の内部世界 episode B.C.409年カルタゴはシチリアのセリヌス(現セリヌンテ)を攻略した。その後、シラクサを攻撃したがペストが発生し、B.C.406年には撤退。B.C.398年に再度シラクサを攻略したが再びペスト禍に遭った。前回でペストを耐過したシラクサ軍には病人が少なかったが、新しく編成したカルタゴ軍には患者が続出し、戦闘どころではなかった。 命題 免疫系からみた「自己」と「非自己」とは何か。 解題 人間では「胸腺(Thymus)」の重量は、10代前半で35gに達し、その後密度でみると40代で50%、60代で25%に縮小する。この胸腺からサプライされる細胞が(胸腺の頭文字をとって)T細胞と呼ばれるリンパ球であり、「非自己」を強力に排除するための免疫反応の主役となる。 T細胞は胸腺から出て行く段階で役割が決まっており、以下のものを含む。 ・ ヘルパーT細胞:免疫反応を増強させる働き ・ サプレッサーT細胞:免疫反応を抑制させる働き ・ キラーT細胞:細胞に取り付いて殺す これらのT細胞は、細胞の表面に「自己」と「非自己」を見分けるTcR(T細胞抗原レセプター、T cell receptor)分子を備えている。 T細胞は直接「非自己」を発見するのではなく、「自己」に入り込んだ「非自己」を認識するらしい。 例えば、アルブミンが人間の血液中に入った場合は、 ①マクロファージ(白血球系細胞)によって捕食され、分解される ②分解されたアルブミンの断片がマクロファージの表面に出てくる ③マクロファージ表面にあるHLA抗原(クラスⅡHLA抗原)は細胞表面と内部を循環しており、この過程でアルブミンの断片と結びつき、細胞表面に浮上(「抗原の提示」) ④T細胞が、TcRによりHLA抗原に付いたアルブミンの断片を認識 ⑤T細胞が活性化し、遺伝子が活動して様々な活性分子が合成され、最終的にアルブミンに対する抗体が合成される。 という機序をとる。 胸腺でのT細胞の製造 ①造血幹細胞が胸腺に入って分裂増殖を始めると、遺伝子が動き出しTcRの遺伝子がつなぎ合わされる。 ②TcRを持ったT細胞ができると(第一段階)胸腺上皮細胞上のHLA抗原を認識できるか、(第二段階)自己のHLA抗原と強く反応して排除してしまわないか、が試される。(96~97%のT細胞がふるい落とされる) 第3章 免疫の認識論―ネットワーク説をめぐって 命題 抗体について。B細胞の選択と教育のシステムは? 解題 抗体を作る細胞をB細胞(Bone Marrow=骨髄に由来)と呼ぶ。抗体分子をレセプターとしてもち、抗原を認識すると大量に抗体分子を合成分泌し始める。抗体分子は免疫グロブリン(Immunogloblin、Ig)というタンパク質に属し、H鎖(Heavy Chain)とL鎖(Light Chain)のポリペプチド鎖を持つ。 H鎖 V遺伝子(Variability)突然変異を頻繁に起こす(人間のH鎖には数百個) D遺伝子(Diversity)多様性(4個) J遺伝子(Joining)連結(4個) ネットワーク説(ニールス・K・イェルネ) 抗体分子はお互いに反応しながらひとつのネットワークを作っている。あらゆる「自己」は、「自己」にとって新しいものではあり得ない。(チョムスキーの生成文法論を引いている) 抗体がどのようにして「非自己」と反応するレパートリーを用意できるか、という問題についての回答を与えているが、一方で、反応の大きさ、方向性(正・負)・時間・質が決定されるかという問題についての回答にはなりえていない。また、T細胞やインターロイキンの研究が進むにつれて、固有の働きを持つ分子のエスタブリッシュメントシステムがわかって、ネットワーク説は急速に力を失った。 第4章 体制としての免疫―インターロイキン王国の興亡 命題 T細胞はどのようにしてB細胞の増殖、分化、成熟、タンパク合成を助けるのか。 解題 B細胞刺激因子としてインターロイキンが脚光を浴びた。 IL(interleukim、インターロイキン)=白血球(leukocyte)間の情報伝達分子。現在11種類が認められている。また、インターロイキンと同じカテゴリーに入る分子としてサイトカイン(cytokine)と総称されるものがある。 IL1 脳の発熱中枢に働いて発熱を起こさせることなど IL2 他のT細胞についてその増殖を促す(谷口維紹) IL3 造血細胞に働いて増殖と分化を促す(新井賢一) IL4 抗体のクラス転換に関与する(本庶佑) IL5 B細胞に抗体を合成するよう指令する(高津聖志) IL6 B細胞が抗体を合成する際の後期過程を指令する(平野俊夫、岸本忠三) 1つのインターロイキンは複数の反応に関与している。これは元々同じ元祖遺伝子の重複によって生じたことで、発現制御に共通の調節性エレメントを用いるためと解される。 インターロイキンの有する冗漫性と曖昧性の上「自己」は成立している。 第5章 超システムとしての免疫―自己の成立機構 命題 T細胞、B細胞、インターロイキンという別々の免疫細胞はどのようにしてできてきたのか。 解題 すべて、1種類の造血幹細胞と呼ばれる原始的な細胞に由来する。幹細胞は、胎児発生の過程で、まず肝臓内に出現し、出生後は骨髄中にある。この幹細胞がT細胞、B細胞、マクロファージなどに分化すると、細胞表面にCD(cluster of differentiation)分子と呼ばれる、特徴のある糖タンパク質が現れる。 造血幹細胞がT細胞になるかB細胞になるかは、細胞が分化する際の環境による。胸腺に入ればT細胞に、骨髄内のストローマ細胞が指令を行うとB細胞へ分化する。TcRのレパートリーもT細胞が成熟する環境によって決定される。免疫系は、単一の細胞が分化する際の場に応じて多様化し、流動的なシステムを作る。それからさらに「自己」に適応して多様化と機能獲得を行っていく。このような変容と自己組織化を超システムと呼びたい。 その超システムが機能するための条件として 1. システムの構成メンバーが十分に多様であること 2. 多様な要素が、自己言及的なやり方で補充可能であること 3. それぞれの構成メンバーが、単一あるいは複数の役割分担を持ち、相互調節関係を持つこと この超システムは、その構成メンバーに一定以上の障害・欠落が生じたときに破滅に至る脆さを持っている。その典型例がエイズと老化である。 第6章 スーパー人間の崩壊―免疫系の老化 命題 超システムの崩壊として、老化現象を考える。 解題 個体の老化は分裂能力の低下だけでは説明できない(造血・免疫系細胞は老人から採ったものでもよく増殖する。試験管内で適当な条件を与えるとほとんど永久的に分裂し続ける)。老化は分裂能力の低下や老化物質のようなものが重層的に様々な臓器で起こって超システムとしての個体を崩壊させる過程。 免疫系における老化:老人の方がインフルエンザにかかりやすく治癒も遅れる。胸腺の退縮にやや遅れて、T細胞系の免疫機能の低下が起こる。この抗体の生産能力が低くなる頃から、「自己」の細胞の核と反応するような抗体が作られ始める。この結果、結成中のIg(免疫グロブリン)の量は年齢とともに上昇する。「非自己」との中和抗体をうまく作れなくなるのはこのためである。 胸腺の加齢による退縮は、偏ったレパートリーの自己増殖と幹細胞から胸腺の選択・教育を受けることなくサプライされるT細胞が増える(自己との反応)ことで、超システムの原則が失われ、「自己」の同一性が崩壊する。 第7章 エイズと文化―RNAウイルス遺伝子の謀略 命題 超システムの崩壊として、エイズを考える。 解題 エイズウィルスの粒子は、ヘルパーT細胞の表面にあるCD4(糖タンパク分子)に結合する。結合したウィルスは酵素作用で被膜を脱ぎ、中身だけ細胞内に入るが、ここで逆転写酵素を使ってRNAをDNA(プロウィルス)に読み替える。このDNAが細胞核のDNAに入り込み、遺伝子の一部となって複製を行っていく。 こうしてCD4を持ったヘルパーT細胞が血液中からほとんど消失するとエイズが完成する。抗体は作られるが、結合する被膜のタンパク質をコードする遺伝子にはインフルエンザの十倍以上の速さで突然変異が起こるため、追いつけない。 人工的に作ったCD4を血液中に加えても急速に消失してしまう(試験管内ではうまくいく)。ウィルスに直接働くジオキシニクレオシド誘導体という化学製剤だけが臨床に応用されている。私とルナール純子氏は、人間の新鮮血清中に含まれるB因子と呼ばれるタンパクが、他の血清分子との協同作用でエイズウィルスに感染したT細胞の死を防ぐことを発見した。 第8章 アレルギーの時代―あるいは相互拒否の論理 episode イタリアのジローラモ・カルダーノは1552年、セント・アンドリュース大司教の喘息を往診することになった際、白鳥の羽毛が入った枕を取り上げることで、喘息を治癒した。 また、1902年モナコでクラゲの毒の研究をしていたフランスのポルチェとリシェは、きわめて少量のクラゲ毒でショック死してしまう犬がいることを発見し、アナフィラキシーショックを発見した。 命題 アレルギー(allos<変わる>とergon<力>の合成語)はなぜ増加したのか、その意味するところは何か。 解題 アレルギーの機序は以下のとおり(花粉症の例) 1. 粘膜に捕らえられた花粉のタンパク質が溶け出し、マクロファージがそれを貪食する。 2. マクロファージ表面上に浮き出てきたタンパク質の断面に対して、ヘルパーT細胞とサプレッサーT細胞が発見し、抗体を合成する。 3. この際、サプレッサーによる抑制が働かないと、アレルギーを起こす抗体の生産が高まる。 4. アレルゲンと反応したB細胞は、ヘルパーT細胞(IL4とIL5)の指令によって、抗体(IgE)を生産する。 (アレルギーを起こす抗体、IgEと呼ばれる免疫グロブリンは、1966年石坂公成、照子によって発見された。血清中の濃度は1cc中に1/100万gしかない。) 5. IgEは体内のいたるところにある肥満細胞と血液中の好塩基球(特殊な白血球)の表面に強固に結合する。(アレルギー準備状態) 6. アレルゲンと反応したIgE抗体は、肥満細胞と好塩基球に存在する毒性を持ったアミン化合物(ヒスタミン、セロトニンなど)を遊離する。 7. ヒスタミンは平滑筋を収縮(喘息)させ、血管を拡張し(血液成分が漏れて蕁麻疹が起こる)、メディエーターと呼ばれる分子を新たに合成し、分泌する。 アレルギーの発症差は、遺伝的(アレルギーを抑制する働きの方が遺伝する/九大 笹月健彦)に決定されている。 アレルギーの増加要因として、子供の鼻や喉の感染症の変化が重要と考える。青洟には多数の細菌があり、免疫系を強く刺激していたはずである。こういう化膿菌に対してはIgG抗体は作られるが、IgE抗体の生産は抑制される。抗原によってはIgG生産を促すTh1ヘルパーT細胞が選択的に刺激されるからである。 これまで共存してきた雑菌という本来の敵を失った局所の免疫系が、過剰の拒否の姿勢を示しているように見える。 第9章 内なる外―管としての人間 命題 人間を消化管という管を内腔とした巨大な管と見たとき、消化管の免疫学的意味について 解題 消化管粘膜下の血管の周囲、粘膜固有層には多くの免疫系細胞が分布するが、中でもB細胞が一番多い(全身のB細胞の70~80%が存在)。消化管は外部と接触する場であり(腸の内部は「外界」)、それに対応するための強力な免疫学的戦略が配備されている。 粘液には共通して抗体が含まれ、それも血液中には少ないIgAに属している。IgAは一日で4g(体重60kgの人)生産される。IgGが0.034g、IgMは0.008g、IgEは2/10万gであることから、IgAが突出して多いことがわかる。 免疫グロブリンには、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEがあり、IgGとIgMは抗原の破壊白血球の遊走、炎症などの強烈な反応を起こす。これに対してIgAは炎症も起こさず、破壊もしない。アレルギーも起こさないが、大量に存在することで抗原を中和し、抗原が過剰に増えるのを抑えるといったゆるやかなバリアーを作っていると思われる。 消化管は、外界の異物を拒否するのではなく、「寛容」(特異的に免疫反応を起こさなくなる現象)になるための働きかけをしているらしい。 第10章 免疫系の叛乱―自己寛容と自己免疫 命題 自己免疫の意味について 解題 「自己中毒の恐怖」"horror autotoxicus"(自己に対する免疫は元々起こらないようにできている)と語ったパウル・エールリッヒ(1908年ノーベル賞)にかかわらず、ほとんどすべての臓器に自己免疫性の病気がある。 これは、T細胞ほどには、B細胞の自己反応性の排除がはっきりしていないこと、B細胞では抗原の刺激を受けるとIg遺伝子に高頻度で突然変異が挿入されることがある。にもかかわらずB細胞が自己抗体を作らないのはT細胞からの指令がないからだとされている。 しかし、試験管内での培養結果からは、T細胞は自己とも反応する。自己反応性T細胞は完全には消去されていない。T細胞の指令がないという以上に複雑なメカニズムが働いているらしい。 考えられものとして以下の2つを挙げる 1. 自己反応性のB,T細胞は過剰に存在する自己抗原と反応した結果、「無能力(アネルギー)」になってしまう。 2. 自己反応性T細胞がサプレッサーT細胞を強力に刺激し、自己破壊を起こさないようなメカニズムを働かせているらしい。 いろいろな自己免疫疾患が、特定のHLAの型と強い相関を示している。自己抗原が入り込みにくいHLA分子を持っている人では、自己反応性T細胞が呼び覚まされず、そういう形での自己免疫病は起こらないはずである。 第11章 免疫からの逃亡―癌はなぜ排除されないか episode イタリアの孤島サルディニアは様々な他民族に征服されてきたが、土着の民族性は2000年にわたって維持された。この要因のひとつに風土病がある。サルディニアには悪性のマラリアがはびこり、内陸までの征服を許さなかった。しかし、島民の方は地中海性貧血という遺伝病を持ったため(発症率で20%、遺伝子保有で70%に達する)、赤血球が変形し、マラリアが感染できなかった。 命題 なぜ癌に対して免疫系は積極的な抵抗をしないのか。 解題 なぜ、有効なマラリアのワクチンが開発されないのか。 マラリアの機序は以下のとおり 1. マラリアを媒介する蚊が人を刺すと、唾液腺の中にいたスポロゾイトと呼ばれる時期の原虫が皮膚に送り込まれる。 2. スポロゾイトは血液を通って肝臓に達し、そこで形を変えて増殖し始める。 (この段階で原虫はメロゾイトと呼ばれる) 3. 1個の肝細胞から4万個のメロゾイトが血中に放出される。(激しい発熱悪寒が起こる) 4. メロゾイトは赤血球に入り込み、何段階もの変化を起こしながら増える。 やがて赤血球は破裂し、さらにメロゾイトが新しい赤血球に感染する。 マラリア原虫は頻繁に形を変えるため、抗原性を変化させる。赤血球中にいる間は(赤血球にはHLA抗原は無いので)抗体もリンパ球も触れることはできない。放出されたメロゾイトの表面のタンパク質は深く折り畳まれた形になっていて、抗体と結合できる部分は露出していない。 癌に対する免疫は存在する。「自然」に存在するNK細胞(Natural Killer Cell)がそれである。癌細胞が出現しやすい消化管の上皮などではたくさんのNK細胞が集まっていることで知られている。NK細胞は正常の細胞とは微妙に異なった部分を見つけて細胞膜に穴を空けるような物質を吹き出して殺してしまう。NK細胞の機能は青年期に最も高く、40歳代で半減し、高齢者では著しく低い。 癌抗原の一部はHLAクラスⅠ抗原とともに癌細胞の表面に現れる。癌免疫が起こるためには、まず、癌抗原とHLAクラスⅠ分子が結合できるかどうかであり、その次に、ヘルパーT細胞(CD4T細胞)がHLAクラスⅡ分子に結合した癌抗原を認識する必要がある。さらに、癌抗原によってサプレッサーT細胞が刺激されないことが必要である。 これに対し、癌細胞ではHLAクラスⅠ分子が消えてしまう例がある。また、癌抗原のいくつかは人間が胎児の頃に作っていた分子であり、「自己」と認識されてしまう。HLAクラスⅠ分子に結合し、キラーT細胞によって「非自己」と認識されるような癌抗原は、実は著しく少ない。 癌遺伝子は、実は人間にもともとあった遺伝子を、ウィルスが自分の中に組み込んで持ち出したものであることがわかった。しかし、どんな小さな違いでも免疫系は発見することができるはずである。微細な変化部分を含むタンパクを人工的に合成してうまくHLAクラスⅠ分子に結合させられないか。またHLAを癌細胞に強く発現させられないか。サプレッサーT細胞の刺激を抑制することも考えられる。 第12章 解体された「自己」―再び「自己」について 命題 再び「自己」とは何か 解題 免疫系が見ている「自己」では、人間に寄生しているウィルス(内在性ウィルス)を「自己」の中に包含している。また、マラリア原虫や住血吸虫も「自己」と同様に扱う。これに対して自分の遺伝子でコードされているタンパクでも、甲状腺のコロイドタンパクなどは「非自己」として認識し、免疫反応を起こす。 免疫系が発生してくる環境に存在していた物質の総体が「自己」である、という回答もあるが、母乳タンパクなど、成熟した初めて作り出されるようなタンパク質があることから、これも否定される。 正確には免疫学的「自己」というものが存在しているわけではない。反応する「自己」、認識する「自己」、認識される「自己」、寛容になった「自己」というように、「自己」は免疫系の行動様式によって規定される。そうすると、「自己」というのは、「自己」の行為そのものであって、「自己」という固定したものではないことになる。現代の免疫学は、「自己」の行為が「自己」を規定するという部分について理解しようとしているのである。 (ねずみの同系統では移植できるが他系統には移植できないなど)移植が成立するかどうかを決定している因子は、組織適合抗原といい、最も強力な抗原を主要組織適合抗原、それを決定している遺伝子座をMHC(主要遺伝子組織適合遺伝子複合体)と呼ぶ。人間のそれはHLAである。 免疫は、ウィルスや細菌の感染防御にとりあえず成功している反面、自己免疫も決してまれな事例ではない。「自己」と「非自己」は互いに曖昧につながっている。それにもかかわらず「自己」の同一性はその時々で保たれている。その「自己」も、時とともに変貌する。
https://w.atwiki.jp/saikyoumousou5/pages/463.html
【妄想属性】なんとなーく 【作品名】ここで安売りされてきた『全知全能』という言葉の意味を今一度振り返り考え直してみる 【名前】絶対の本当の意味で言葉通りの全知全能野郎 【属性】絶対の本当の意味で言葉通りの全知全能 【大きさ】なんでもあり だって全能だもの 【攻撃力】なんでもあり だって全能だもの 【防御力】なんでもあり だって全能だもの 【素早さ】なんでもあり だって全能だもの 【特殊能力】なんでもあり だって全知全能だもの 【備考】言葉の通りの本当の意味での文字通りのこの上ない『全知全能』 全能無効って書いてあろうが全能以上と書かれてあろうがコイツには意味ありません、 だってなんでも出来てこそ『全能』だから、そういうものが書かれてあっても何とかできる。 限界なんて無い、本当の本当の本当の本当の本当の(以下略)全能である。 この先、どんな設定(設定以外でも)の者が現れても、テンプレ(テンプレでないものでも)に どんな事が書かれてあろうとも、それに対応する術を全部知っているし、 それを実行できるだけの力を有しているし、それらよりもずっと速く行動できる。 なんでもあり。 そうでなければ全能とは言えないから。 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 901 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/31(火) 23 59 33 絶対の本当の意味で言葉通りの全知全能野郎考察。 文字におこしてテンプレにしてある時点で上限がつく。 つか「それより上」って意味の事が書いてある奴いるし。 というわけで【素早さ】と備考、全知であることから常時全能と考えられる。 つまり絶対の本当の意味で言葉通りの全知全能野郎は単一宇宙常時全能。 能力値の欄自体には備考に書いてあるようなことが書いていないので真の全能とはしない。 単一宇宙全能のとこに追加。 総当たり考察戦
https://w.atwiki.jp/to_dk/pages/248.html
-クリックすると目次が出ます 公開の意味を考える 投稿先にzoomeを選んだ理由 zoomeで不思議に思う事 投稿サイトの採用過程 配布についての考え iPhoneについて調べてみた 主要作品の再生回数統計をとってみた 外から見たニコニコ動画 -クリックすると目次が出ます 制作メモ別館 ▼初音ミク研究 ▼公開の意味を考える 記事一覧 ようこそ ▼お知らせなど▼世間のニュース 最新のお知らせなど ▼制作メモ別館 ▼商品ウォッチ ▼専門用語▽このサイトについて 記事を探す