約 4,718 件
https://w.atwiki.jp/kinoutun/pages/119.html
偵察 評価値 RP VZA@キノウツン藩国「正確な位置と規模を調べたい。左右に散開、データリンクを行なって三角測量を実施する」 VZA@キノウツン藩国「流石に偵察くらいはできんとな…。奇襲されるのは勘弁願うよ」 応援 イラスト SS 大地を駆ける3機のHi-うささん。彼らは敵の位置や規模を調査するべく派遣され、偵察を行っている。うささんシリーズは偵察兵に人気があり(本当のところを言うと、その容姿からどの兵科からもかなりの人気を博していたのだが)、これはその名前にも象徴されるようなその高くすらりと延びた美しい兎耳が偵察の幸運の象徴だ、という理由による。兎の高い耳は全ての物音を聞きわけ、またそれに乗るネコの鋭い目は全てを見通す、としてうささんと猫の組み合わせが、たとえ他の機体よりその耳が目立つことになろうとも偵察兵にとってあこがれの形の一つとして扱われているのだ。また、不思議なことにこの機体に乗って姿を隠されると熟練の兵士でもそれを見付けることはできない、と言われる。 「彩雨、宇木、まだ何も見えない?」 『はい、今のところ何も反応ありません』 『こっちも同じく。VZAはどうです?』 「こちらも同じく。もう少し前進してみるか」 『『了解』』 周囲の索敵をレーダーと目視とで二重化。さらにそれを三機で行って信頼性を確保。エンジンの回転数をセンサー類に干渉しない程度まで下げ、センサーの感度を確保‥‥三機の先頭に立ちポイントマンとして二人の誘導を行ってきたVZAは心の中で注意するべき点を指折り数えた。 (これだけやれば、大丈夫、なはず。見付かったらヤバいけど‥‥) うささんシリーズの最大の弱点は、その装甲の薄さであることは衆目が知るところだ。偵察や狙撃などならば、最上級と言えるほどの性能を叩き出すが、いざ足を止めての殴り合いになるとその能力はお世辞にも高い、と言うわけにはいかないのである。無論、そのような運用は誰もが避けるところだが、戦場で何が起こるかなど誰も知らない。 (まあ、いざとなったらスタコラサッサだぜ、って逃げ出せばいいんだし‥‥) 同時に僚機二機より通信が入り、さらに同乗しているコパイロットの船橋が声を掛けてきた。一瞬で色々と展開を想像。最悪の状況だとしたら、囲まれている、逃げられない距離に敵機を発見くらい。最良の状況だったら、一方的に敵部隊の位置を把握できた。大丈夫、この状況で近づける機体はいないし、それ以外なら何とかなる。そう思いながらVZAは通信を開いた。 『レーダーに反応。恐らく敵部隊です』『こちらにも反応ありました!どうしますか?』 船橋には目で合図。頷くと、付け加えることがあります、と口を開いた。 「センサーの反応から見るに、まだ我々のことは発見されていないようです」 心の中で大きくため息。顔を引き締めると船橋に伝える。 「とりあえず今わかることを本部へ転送。追ってさらに詳細な情報を伝える、と」 さらに通信回線を開いて二人に告げる。 「正確な位置と規模を調べたい。左右に散開、データリンクを行なって三角測量を実施する」 『了解』『了解』 「データが集ったら逃げるぞ。気付かれる前に仕事を終わらせよう」 データが僚機から転送される。さあ、あとは奴らがいつ我々に気が付くかが勝負だ‥‥ (文:小宇宙) 作戦 【装備】 迷彩を施すことで目立たないようにする。 観測機器は双眼鏡、熱源探知装置、動体探知装置、カモフラージュとして三色迷彩服、偽装ネットを装備を支給。 紫外線センサーや赤外線センサー、熱探知カメラなどのセンサーを利用する。 レーダーによる探知を行う。 音響探知などから三角法で音源の位置を特定する。 装備しているものが反射しないように光るものは取り外したり色を塗りつぶす。 音を立てそうな装備品ははずしたりテープで止めて固定したりする。 大きい武器は何かで包んでおくか、迷彩を施しておく。 無線に指向性アンテナをつけることでより確実に情報を送る。 索敵/観測担当機を除いて、エンジン出力を必要最低限度まで落とし、余分な廃熱・音響を軽減する。これにより索敵/観測担当機の赤外線・音響系センサーの感知能力を上げる。 【陣形】 縦列隊形で周囲360度をカバーするように偵察隊の一人一人が視界を分担する。 先頭の兵がポイントマンとして隊を誘導し、後続が側面や後方を警戒する。 【体術】 退路を複数確保、また隠蔽潜伏後は極力身動きしない。また視界を重複させ見落としを極力なくすこと。 目標を確認し次第、随時後方隊へ連絡。敵目標の種類にしたがって交戦か撤退かを知らせる。 味方部隊と情報を常にリンクさせ、現在地点と偵察ポイントを分析し、探索範囲の絞込みを行なう 遮蔽から遮蔽へと縫うように移動。 偵察視界は広域警戒 展開箇所も既に敵勢力下となっている為、周辺の敵には極力警戒。偵察に必要な以外の挙動は一切取らない。 得られた情報は通信等で、各部隊が共有。 目立たないように匍匐移動やカモフラージュで身を隠して、詳細な位置を確認する。 移動は匍匐と忍び足。枯れ木に注意 地形地理を最大限生かして、身を隠しながら移動する。 敵にこちらの存在を発見されないよう、なるべく森や林に身を隠して偵察する。 偵察する際は、「いつ、どこで、どの程度の規模の部隊が、なにを装備し、なにをしていたか」を確実に把握し、仲間に伝える。 地形は、可能なら、作戦前にあらかじめ調べておき、変化がある場合のみ報告することで、連絡にかかる時間を短縮する。 ≪情報収集≫ 敵の規模を数字や種類など具体的に調べて本隊に伝える。 敵の行動、位置、見つけた時間、装備などを具体的かつ詳細に調べる。 五感を使い、特に視覚と聴覚を駆使して探索を行う。 偵察地域全体を広く見渡した後、目だったものや気になるものを探す。 先入観を排除し、五感で感じたものをすべて拾い上げるよう意識する。 足音や声、移動の際の騒音など不自然な音も聞き逃さないようにする。 必要に応じて地形スケッチしたり、カメラの映像を送る。 足跡や目印などの不自然な痕跡がないかを調べる。 反射光やものの影、色、敵部隊の移動の様子を的確に捉える。 視界を重複させ見落としを極力なくすこと。 ≪通信≫ 敵情報を通信で送るときはデータを暗号化して送る。 通信は極力短時間で必要なときのみ行う。 本部と情報をリンクさせ、現在地点と偵察ポイントを分析し、探索範囲の絞込みを行なう。 敵発見の場合、速やかに本部へ連絡したのち、継続して監視を行う。 ≪移動≫ 急に移動したり、姿を現さない。 建物や森、谷、くぼ地や土手など遮蔽物のあるルートをとおり、目立たないように移動する。 低い遮蔽物の背後で移動するときは匍匐前進で進む。 遮蔽物から遮蔽物の間はダッシュで一気に移動する。 物音を立てずに移動したいときは静粛歩行で移動する。 敵に発見された場合に備えて退路を確保しておく。 いきと帰りでルートを変更し敵の追跡をかわす。 退路を複数確保する
https://w.atwiki.jp/2chantiswb/pages/42.html
シンクロ小ネタ集 ※二人だけの行動とは限らないため情報として弱いが記録として残しておく ※過去のものを含め下記フォームより情報提供お待ちしています(要出典) ※個人の先入観が極めて強いものは除外する可能性がございます ※偶然の可能性のほうが高い、またはそうとしか捉えようのないものも除外する可能性がございます <犬の件に関して>※この箇所は下記が解決次第消去します 追加希望とあった犬の件ですが、数年前あるラジオ番組にて会話の中で「うちのが少し前にちょっと調子悪くて、今はご飯も食べるし大丈夫」 このようなことを諏訪部が言っていたのはニュアンスを含めて覚えていますが、手元に音源がなく放送回が不明です。 発言した時期によっては追加したいと考えておりますので、覚えていらっしゃる方がいらっしゃいましたら情報提供をお願い致します。 【NEW】 2017/6/7 電/撃/オ/ン/ラ/イ/ン/ I/D/-/0 インタビューにて ttp //dengekionline.com/elem/000/001/532/1532228/ 皆川「和食には日本酒、洋食にはワインと料理によって変えるのが好き」 諏訪部はと/び/だ/せ/の/み/仲/間/やその他の番組のフリートークで 「料理(皿の上にのっているもの)によって酒を合うものに変える飲み方をする」と語っている また、かつてビール党だったが過去にA/Z/U/の/ラ/ジ/オ/にて「焼酎のおいしさがわかってきた」という旨の発言をした時期と 諏訪部が焼酎に凝っていた時期が重複する模様 ※但し焼酎ブームにぶつかっている為、影響より偶然の比率高め 【NEW】 2017/3/24 S/U/P/E/R/L/O/V/E/R/S/2 Blu-ray DVD 第1巻 ブックレット 前/野/智/昭/との対談にて 皆川「みなさんにも、どんどん「イーッ!」って気持ちになって欲しいですね(笑)」 諏訪部のツイート ※画像はあくまで一例。諏訪部はファンなら何度も耳に(目に)したことがあるほど頻繁に「イーッ」「イッ」という独特な擬音を用いる 【NEW】 2013/5/10 ラ/ジ/オ/ア/ラ/タ/カ/ン/ガ/タ/リ/~らじ/か/ん~にて パーソナリティの岡本信彦と小野友樹が皆川について頼りになる先輩女性という旨のコメントをした際 皆川「wikiに書いといて」 諏訪部はトークの際w/i/k/i/p/e/d/i/aをよくネタにする。自身のラジオ番組ではwikiを用いたコーナーがあるほど 【NEW】 2013/4/7 越/前/リ/ョ/ー/マ/ソロライブにて ※諏訪部ゲスト出演 MCにて皆川が諏訪部を「女子力が高い」と評す 以降、諏訪部はtwitterやラジオの発言などでこの単語を用いて自分をアピールするように ※但し女子力の引き合いに出される調理やスイーツ食べ歩き等の行動は女性に限ったことではないとの価値観の下で 2016/4/9 越前リョーマCD発売記念イベントにて 過去のリョマーライブのリハにてまだあまり親しくなかった皆/川さんにステージ上から「U/Z/Aさん!」と声をかけられキュンとしたと言うU/Z/Aに対し 皆/川/「妻子持ちはちょっとな! ごめんなさい(笑)」 2015/3/29 諏訪部主演の朗読劇にて ※皆/川/の姿が目撃されたと言われている日 沢/城み/ゆ/き「お二人とも、格好良かったですよ♪」 諏訪部「人妻には興味ねぇよ!(笑)」 2012/4/29 不/二・幸/村CD発売記念ミニライブにて 話の流れで甲/斐/田/ゆ/きが/皆/川/のことに触れた際に言っていた内容の要約 ○皆/川/は最近ダッフィーにものすごくハマっている ○竹/内/順/子の誕生日記念に3人でディズニーシーへ行った際、皆/川/は待ち合わせの前にあり得ない量のダッフィーグッズを買い集めた ※甲/斐/田のtwitterに上記のダッフィー画像があげられていたが利用されていた画像アップローダーがサービスを終了しているため現在は見れない 諏訪部のツイート ※諏訪部は2000年ゼロ桁代にはあまり興味がないようなことをラジオなどで発言していたDについて、2000年二桁(2010年)以降あたりから好きだと公言するように 2012/2/25 こむちゃっとカウントダウン 置/鮎/龍/太/郎とゲスト出演 皆/川は譜面台にキャラの絵を置いてレコーディングをすると発言 諏訪部のツイート ※諏訪部はキャラソンの際は譜面台にキャラの写真やキャラが着けてるようなものを身に着けて挑むと度々発言していた コメントフォーム 名前 コメント すべてのコメントを見る 760 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2017/07/23(日) 08 44 12.21 ID 9ip0N19j 諏訪部さんが毎日見てる柴犬カンチのブログだっけ、MJも柴犬のブログ毎日見てるとか言ってた気がする -- (名無しさん) 2017-07-24 01 11 37 ↓のネタのソースです。皆川スレより。 どちらかというと皆川さんの方が先でしょうか?時期的に 217 :声の出演:名無しさん:2005/12/11(日) 01 15 33 ID 1ru5xiaf0 麻帆良祭よかった。 純やんが「雪広財閥所有物、幕張メッセへようこそ」っつったのにはワロタwww -- (小ネタ) 2017-06-30 18 34 54 テニフェスなどで諏訪部さんがよくその時の会場などを「跡部財閥所有の○○へようこそ」というネタをやりますが、 皆川さんもネギまという作品のイベントの時「雪広財閥所有物、幕張メッセへようこそ」というネタが鉄板だったようです。 すごく小ネタですが。 -- (小ネタ) 2017-06-30 18 32 38 お願いします 646 声の出演:名無しさん@無断転載は禁止 2017/06/10 19 32 33 ID S9ja4SwO スパラヴァ円盤一巻ブックレット前野と皆川の対談 皆川;みなさんにも、どんどん「イーッ!」って気持ちになって欲しいですね(笑) イーッって諏訪部がよく使うきもい言語じゃん -- (交際スレからです) 2017-06-11 00 55 28 追加お願いします 638 声の出演:名無しさん 2017/06/10 14 16 27 ID qF45S4fx 諏訪部皆川の被りネタ最新の出てきたんだけど… ID-0ってアニメのこの前公開された皆川と松風のインタビュー 皆川「和食には日本酒、洋食にはワインと料理によって変えるのが好き」 これ前に諏訪部も同じこと言ってなかった? -- (噂は噂) 2017-06-10 19 28 55 交際スレからです。お願いします。 386 声の出演:名無しさん@無断 転載は禁止 sage 2017/05/25(木) 00 13 57.39 ID tYnq2U99 それいうなら ラジプリのケータイ予測変換ゲームでMJの“し”が“診察券”で「犬の具合が悪くて病院連れてくときに診察券さがしてた」って発言してた回の すぐ後のロンハールームで諏訪部がしれっと「ちょっと前まで犬が体調崩してた」ってトークしちゃってたことのほうがこのスレには向いてるだろ いまさら話すことなのかって疑問はあるけど -- (噂は噂) 2017-05-26 22 56 38
https://w.atwiki.jp/chisato_ojosama/pages/802.html
前へ その日、僕は夜勤で、お屋敷の敷地内を巡回していた。 日中は緑あふれ、お嬢様や寮の皆さんのキャッキャウフフな嬌声が響き渡る庭園も、今は暗闇の中、シンと静まり返っている。 うっそうと茂る木々は妙な圧迫感をかもし出していて、気を抜いたら呑まれてしまいそうな迫力があり、背筋に冷や汗が流れ落ちた。 “オメーにいいこと教えてやるよ。このお屋敷は、出るかんな。お嬢様のほんわか癒しオーラが、彷徨える魂を呼び寄せてしまって云々” 今日の夕方、いつもどおりオラオラ執カスと絡んできた有原さんの、そんな言葉が頭をよぎる。 ふっ、大人の男として毅然とした態度を取り続けている、紳士でダンディな僕としては、小娘(有原)のそんな戯言なんて・・・ ――バタバタバタバタ 「ぎええええ」 背後で鳥の飛び立つ音がして、瞬時にぴょーんと飛びのく。 はいはい、どうせ僕はヘタレですよ。幽霊とか、ほんとやめてほしい。 この夏の夜特有の生暖かい風も、まるで怪奇現象の前触れを演出しているように感じられて、焦燥感を掻き立てられてしまう。 こんな時はそうだ、楽しいことを考えよう。 ふふふ、今日は朝食の鮭定食が皆さんに好評だったなあ。たまには白だしの味噌汁もいいかもしえれない。中島さんが珍しく、ご飯のおかわりをしていた。 しかし・・・食後に緑茶を飲んだお嬢様が軽く咽せられて、そのことで萩原 「いやいや、もっと楽しいこと。楽しいことを!」 ええと、僕が手がけたお屋敷の階段に置いてる生け花を、村上さんが超絶上から褒めてくださっ・・・いや、もっと男らしい感じの! 大成することより、日常生活の中に小さな喜びを見つけるほうが、僕の性には合っているのだろう。宝くじですら、外れるのが怖くて買えないというビビリキングなわけで。 しかし・・・こんなことで将来は大丈夫なのだろうか、僕。 仮にこのまま執事としてキャリアを積んでいくとしても、執事長のように、鈴k・・・いやいや、どなたかと結婚するようなことがあるかもしれない。 そんな時、こんなにみみっちい根性&性根で、愛する人を守れるのだろうか。 いっそ、鬼軍曹様のような漢な女性(?)に婿入りして、3歩下がってしずしずと着いていくような人生もいいのかも。しかし、僕の場合は顔面偏差値が(ry 「・・・あれ?」 そんなことを考えながらふと立ち止まると、さっきの鳥の羽音とはまた違う、異音を耳がキャッチした。 ごく近くで、キィキィと何かが軋む音、それからボソボソという、人間の・・・声。 恐る恐るその方角に目を向ける。 寮とお屋敷をつなぐ、小さな中庭。白い箱ブランコが設置してある、お嬢様のお気に入りの場所。 “出るんだよ、ここは。縄梯子歴3年のあたしが言うんだから間違いないかんな。 夜な夜な庭園を彷徨う、あの白い影・・・間違いない。あれは9歳の美少女の亡霊で ” ――深夜の庭園。青白い顔の女の子が、虚ろな表情で箱ブランコを漕ぐ様が頭をよぎる。 僕が近づくと、ニヤーッと笑ったまま、じょじょにその体は闇に溶けていって・・・ 「違う違うそんなはずはない。ははは、有原さんめ、冗談がすぎますぞ」 そう言ってはみるものの、完全に足が固まって、ひざがガクガクと震えている。 どどど、どないしよう。 そんなもんより生きている人間のほうがよっぽど怖いじゃん、なんて村上さんとかは言うけれど、幽霊なんて話し合いも出来ないじゃないか。さわれないし、白くてぼんやり浮いてて怖いし。 だ、だが、僕は執事だ(キリッ)。執務の一環として、この怪音を発している要因を必ず探り当てなければならない。そのためのパトロールであり、ここに住まう美少女たちの安全を(ry 「おばけなんてなーいさ!おばけなんてうーそさ!!!!セイッ!」 そうだ、僕自身が騒音になってしまえば問題ない。 右手に警棒、左手に懐中電灯を構えながら、僕は大またでその場所を目指した。 “そうね・・・も、・・・なった” “全部・・・なったわ” そして、じょじょに距離を詰めるにつれ、はっきり聞こえてきた。女性、の声。こんな時間に・・・? こんなに存在感があるならば、幽霊という線は消えたということでいいんだろう。ああよかった。 ただ・・・そうなると、人間か。奥地の庭園にわざわざ侵入するなんて、気合い入りすぎだろう。しかも女性って。 まあ、最近の変質者は性別を選ばないありはらかんなでしゅ。考えてみれば、はぐれ一派以外にだって、さゆみさんみたいな不審者もいるわけだし、先入観は持たないほうが良いだろう。 しかし、不法侵入者とはいえ、女性を警棒で攻撃などしていいものなのか。村上さんに応援を要請すべき?いや、それは危険だ。軍曹はアカン。ここはジェントルメンでイケメンな僕がまずは説得でですね・・・。 どうやら幽霊ではなく、しかも生身の人間の女性だったという事で、僕は少々強気になっていた。 ――キィ・・・キィ・・・ 箱ブランコが軋む音。その手前のパーテーションまで移動する。 乗り込んでいる人の、息遣いさえ聞こえそうな距離。自分の鼓動が早まっていくのを感じる。 “だけど・・・ないの” “こころの・・・が” ――喋り声じゃない?というか、あれ、この声は・・・ 「どんな・・きれいな子に 化けたとしても・・・心がかわいくない」 その、鈴が小さく震えるような声。消えてしまいそうなのに、強く耳に残る独特の歌声。 僕はそれを知っていた。 お屋敷の用具室、奥階段の死角、人気のない屋上テラスの片隅。 その音色は、まるで姿を見られるのを嫌う妖精のように、誰もいないと思ったときにだけ、こっそりと小さな唇から零れる・・・ 「お、お嬢様ですか?」 声がうわずる。 深夜、本来ならベッドでお休みになっているはずの、千聖お嬢様が、なぜ。 「・・・」 僕の呼びかけに反応なさったのか、声が止まる。驚かせてしまったのだろうか。 ああ、そうだ、明かりを灯してさしあげないと というか、まずは姿を現して・・・。 「失礼します、お嬢様」 体を起こし、箱ブランコの袂にライトを向けてみる。 そこに4本の足が並んでいた。 「え・・・」 「あー、こんばんは、執事さん。ケッケッケ」 あばばばばば 一瞬で頭が真っ白になり、懐中電灯が手から滑り落ち、足の小指の上に落ちる。 「うおっ」 「ケッケッケ、大丈夫ですか?」 「お、オカマ!おかまかかいなく!」 ま、まさか鈴木さんが・・・。 僕の心の天使ズが、こんなところに集結しているとは思わなかった。ちさあい最高! 月明かりがほの暗く照らし出している、2人の少女。 夏用の薄いピンクのキャミソールに、ナイトキャップまでおそろいのその姿。どんな美少女アイドルユニットでも敵わないような、非現実的なオーラを、深夜の庭園に放っている。 良くみれば、お嬢様は鈴木さんに体を預けるようにしたまま、すやすやと眠り込んでいるようだった。 さっきまで、確かに歌声が聞こえていたのに・・・?僕はますますわけがわからなくなっていた。 次へ TOP
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/8490.html
138 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 17 16 59.13 ID S050/b3H0 [2/2] ちょっと報告を見て思い出したので 頭が良くてシナリオを見てるわけじゃないのに、先のわかる名探偵かはたまた孔明かってPLがいたんだ 俺も最初はサンプル見てんだろとか心の中で思ってたけど、自作シナリオでもさらりと謎解きされて本物だと分かった 彼にどうして展開が分かるのか教授を願うと話の展開もそうだがGMが情報を出すまでのスピード、やったことある人の反応 等々を見ていれば分かるのだそうだ、ただ本人は遊んでる最中は正解なのか分からないから不安と言われた 彼は空気読めるPLでもあり俺はそれで彼に平伏したから良かったがよく思わない奴が居て 彼の鼻を明かしてやろうと読まないでって言ったサンプルを読み込んで参加して頭良いアピール 散々、彼のPCを馬鹿にしてたんだが 蓋を開けてみればそいつの発言「ここには○○がある!」を受けて彼が「じゃあ本命はあそこにあるのか」 みたいに彼の独壇場だった。でもそれじゃあ面白くないって意見が出て途中でシナリオ変更したら 困がキレて卓を飛び出した。仕方ないから残りのメンバーで終わらせたんだけど 終了後、彼から渡されたログには秘話で困からサンプル読んでんじゃねぇよって罵詈雑言が延々と綴られていた 遊んでる最中はそんな風に罵られてたなんて気付かなくて俺は謝罪して鳥取のトップに困のことを報告した 困はその後も色々やらかして今は鳥取にはいない 139 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 17 20 38.78 ID IEjr+s4g0 [1/2] 報告乙 本物の軍師対似非軍師か…… 140 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 17 25 02.10 ID K1E55Kh00 [2/2] 138 頭の回転速いPLに嫉妬した困が、裏で回転PLに罵詈雑言飛ばしてたって話ってわけか。 報告乙、余裕あったら色々やらかし話もプリーズ。 142 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 17 47 12.45 ID 5xFN2CH70 読まないでって言ったサンプルシナリオを先に読んで賢いフリするようなズルっこな困には わざとほとんど同じにしといて致命的な部分だけ変更して読んでる奴だけの先入観を利用して罠にかけてやればいいんじゃね? 「一部変更しているので完全に元の通りではありません」とか先に言っておけばOK 143 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 17 59 00.25 ID HN1Qi/re0 142 それやるのは余程上手いGMじゃないとシナリオに矛盾がでて 真面目に推理してくれてた困以外のPLにまで迷惑掛かるよ 一人だけ罠に掛けるのは難しいし一人のせいで他の人にも被害が出て GMが逆にPLから嫌われると言う体験談 144 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 18 06 52.19 ID p6EHchnw0 致命的な部分だけってのは無理かな そこを変更したのなら、そこに至る伏線部分も変更しないと 145 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 18 09 33.16 ID UpOvYas50 [2/2] トキ対アミバか 146 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 18 23 56.12 ID OvytrSPB0 145 すごい理解した 147 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 18 30 59.40 ID AKZYiPAc0 天才ムーブしたい時は素直にGMに質問する系のスキルとればいいのにな 148 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 18 37 07.94 ID LlnBCKpQ0 [2/6] キャラを天才にしたいんじゃなくて、プレイヤーが天才だと思われたいとすれば、質問スキルは関係ないしなぁ 149 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 18 41 52.53 ID Px3hYg570 [2/3] 134 そうなのか… 138 報告乙 しかし、サンプル読んだ奴が他人に「サンプル読んでんじゃねぇよ」って、凄まじいブーメランだなw 152 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 19 03 33.58 ID Wri9lW1U0 138乙 ただ、 >蓋を開けてみればそいつの発言「ここには○○がある!」を受けて彼が「じゃあ本命はあそこにあるのか」 みたいに彼の独壇場だった。 ここがよく分からん。困はシナリオを読んで来た事を公言して参加したの? 困がシナリオを読んで来たって、卓全体が感じ取ってたの? そうでない場合、困が訳の分からん決め打ちを連打してるところに彼が乗っかってるだけで、独壇場に見えてるのはGM視点だけに思えるんだが。 153 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 19 18 40.07 ID qTsdk6PE0 普通は手元にあるからって自分の有利のために読んだりしないし、 逆にサンプルシナリオなら時期や周囲の面子によっては読んでてもおかしくない(既に本人がGMやった経験があるとか)から、 読んだ読んでないで揉めるってこと自体が起きないなあ 俺以外 サンプルシナリオやるよって言われて、一本目をやるもんだとばかり思ってて、 戦闘や進行の雰囲気を掴みたくて二本目読み込んでたら、二本ともやるって後で知ってな 確か始まる前にGMには懺悔しておいたと思う、後かもしれないが 二本目には、PCは損をしないが後味が悪いバッドエンドになってしまう分岐があった その時、他のPLがあっさりそっちを選ぼうとしてたのでつい引き留めてしまったんだ 周りは「なんで?」って空気だし、俺もシナリオ読んでなかったらスルーしそうなところだったから 引き留める言い訳もたたず、場が硬直してしまった そしたら、そこにGMが入って、半ば強制的にバッドエンドの選択肢に持っていったんだよ 「何しやがんだコイツ」と思ってたら、シナリオの方を曲げてバッドエンドをグッドエンドに変えてた うっかりとは言えシナリオ読んで、その前知識をプレイに持ち込んでしまった俺が困な話 154 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 19 29 12.25 ID r/35jml90 まあたいていのシナリオには 「GM以外は読むな」って注意書きしてあるから よっぽどのトラウマが無ければ読まないのが普通だろ 158 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/10/10(木) 20 24 09.80 ID 1V9QMYzo0 まあ建前として事前に読まないでくれとは言うけど、ルール持ってるやつならその前に読んでてもおかしくないしな その場合、普通のPLなら読んだことは言わずにさりげなく一歩引いた立ち位置になるか、 読んでることが周りに明らかならいっそのこと的外れの推理ばかりするネタキャラに走るか、 いずれにせよ隠して軍師様プレイなんてやっても楽しくないよなぁ。普通は スレ363
https://w.atwiki.jp/naniwaarms/pages/80.html
イベントEX ロジャー奪還作戦 探索 行動者 AR:? →? 1500293:サターン:102650:西国人+猫妖精+パイロット+名パイロット+吏族(感覚+5):-4:-2:3:2:5:2:9:2:-2 1500294:じんべえ:33000:西国人+猫妖精+パイロット+名パイロット:-3:-1:0:2:2:1:4:1:-2 1500303:イズナ:55050:西国人+猫妖精+パイロット+名パイロット:-3:-1:0:2:2:1:4:1:-2 1500305:ホードー:63050:西国人+猫妖精+パイロット+名パイロット:-3:-1:0:2:2:1:4:1:-2 1500725:出月:22000:西国人+猫妖精+パイロット+名パイロット:-3:-1:0:2:2:1:4:1:-2 15xxx01:猫士:0:西国人+猫妖精+パイロット:-2:-1:0:1:2:0:3:0:-1 15xxx02:猫士:0:西国人+猫妖精+パイロット:-2:-1:0:1:2:0:3:0:-1 15xxx03:猫士:0:西国人+猫妖精+パイロット:-2:-1:0:1:2:0:3:0:-1 15xxx04:猫士:0:西国人+猫妖精+パイロット:-2:-1:0:1:2:0:3:0:-1 15xxx05:猫士:0:西国人+猫妖精+パイロット:-2:-1:0:1:2:0:3:0:-1 15xxx06:猫士:0:西国人+猫妖精+パイロット:-2:-1:0:1:2:0:3:0:-1 15xxx07:猫士:0:西国人+猫妖精+パイロット:-2:-1:0:1:2:0:3:0:-1 15xxx08:猫士:0:西国人+猫妖精+パイロット:-2:-1:0:1:2:0:3:0:-1 評価値 作戦 【装備】 (猫妖精+パイロット+名パイロット) GPS機能、高度計、温度計、耐熱、耐圧、電子辞書機能など様々な機能を持つ航空時計 鉤爪を装備 (全般) しっかりとした滑り止めが付いた靴を履く 肘や膝を守るエルボーパッド、ニーパッド ザックは軽く、丈夫で、ひっかかりの少ない、シンプルな形のものを選ぶ。 防水加工は必須。 パッキング(荷物の詰め方)は、上部に重いもの、底部に軽いものを詰めて 疲労を軽減する。 落下物などに備え、ヘルメットは必ず装着する。 携帯浄水器、携帯保温装置、携帯発電機 防寒装備、ロープ、ザイル、ランプ、毛布、懐中電灯 GPS、コンパス、小型ナイフ、小型ハンマー、ジッポライター、裁縫用具 懐中時計、メジャー、付箋、筆記具、ミニマグライト、ストームテープ (GPS以降の装備は全て揃えてポーチ1個に収まる分量です) (携帯保温装置(電気毛布や懐炉の類)は低体温症などの防止、救助に使えます) (世界移動時に携帯浄水器以降の装備を確認し、動かないものがあれば捨てて身軽になる) 【捜索】 敵に発見されないよう暗闇、無音での捜索を基本とする。 不慮の事態に備えて警戒要員を残しておく。 接近する敵の感知には視覚に加えて聴覚、嗅覚も活用する。 猫妖精はオペレーター技能で連携を取りながら暗視能力を活かして捜索を行う。 安全が保障された状況下ならば照明弾による光源を確保する。 音を立てない様に気をつける 滑らないように足元の確認を怠らない 幻覚などに影響されないよう、航空時計のGPS機能、高度計などセンサー類での確認を怠らない。 小部屋が並んでいるなど、複数の調査箇所がある場合は手前から確実に捜索していく。 事前にロジャーの情報を可能な限り仕入れておく。 装備しているものが反射しないように光るものは取り外したり色を塗りつぶす。 音を立てそうな装備品ははずしたりテープで止めて固定したりする。 大きい武器は何かで包んでおくか、迷彩を施しておく。 無線に指向性アンテナをつけることでより確実に情報を送る。 退路を複数確保、また隠蔽潜伏後は極力身動きしない。また視界を重複させ見落としを極力なくすこと。 目標を確認し次第、随時連絡。 味方部隊と情報を常にリンクさせ、現在地点と偵察ポイントを分析し、探索範囲の絞込みを行なう。 敵発見の場合、速やかに本部へ連絡したのち、継続して監視を行い戦闘部隊の準備が整うのを待ってから敵の誘導を開始する。 逆に敵に発見された場合、即座に本部へ連絡し、誘導と足止めを行ないつつ後退し、戦闘部隊のいる場所まで敵を誘導する。 敵がいない場合、引き続き捜索を行い、本隊到着まで待機する。 遮蔽から遮蔽へと縫うように移動。 視界は広域警戒で 展開箇所も既に敵勢力下となっていたら、周辺の敵には極力警戒。偵察に必要な以外の挙動は一切取らない。 得られた情報は通信等で、各部隊が共有。 目立たないように匍匐移動やカモフラージュで身を隠して、詳細な位置を確認する。 移動は匍匐と忍び足。 地形地理を最大限生かして、身を隠しながら移動する。 敵にこちらの存在を発見されないよう、なるべく壁や物陰に身を隠して偵察する。 斥候中は、遭遇戦が発生したり、敵に待ち伏せされたりすることがあるので注意する。 敵の攻撃が脅威でない場合は、威力偵察も視野に入れる。 威力偵察を行う際は、本格的な戦闘に発展してもいいように準備しておく。 威力偵察の目的はあくまで偵察であり、戦闘よりも部隊の帰還を優先することを認識しておく。 五感を使い、特に視覚と聴覚を駆使して探索を行う。 偵察地域全体を広く見渡した後、目だったものや気になるものを探す。 先入観を排除し、五感で感じたものをすべて拾い上げるよう意識する。 足音や声、移動の際の騒音など不自然な音も聞き逃さないようにする。 必要に応じて地形スケッチしたり、カメラの映像を送る。 足跡や目印などの不自然な痕跡がないかを調べる。 視界を重複させ見落としを極力なくすこと。 敵情報を通信で送るときはデータを暗号化して送る。 通信は極力短時間で必要なときのみ行う。 本部と情報をリンクさせ、現在地点と偵察ポイントを分析し、探索範囲の絞込みを行なう。 敵発見の場合、速やかに本部へ連絡したのち、継続して監視を行う。 敵を確認し次第、随時仲間部隊へ連絡。敵目標の種類にしたがって交戦か撤退かを確認。 物音を立てずに移動したいときは静粛歩行で移動する。 敵に発見された場合に備えて退路を確保しておく。 いきと帰りでルートを変更し敵の追跡をかわす。 退路を複数確保する 猫妖精なので、暗いところや夜間の捜索も大丈夫である。周辺視野を生かして観察する。 【室内侵入】 建物に侵入するもの全員に視界を分担させ、死角をなくす。 罠にも細心の注意を払うこと。特に監視カメラや、赤外線・圧力センサーには注意すること。 ゆっくりとドアの外から室内を捜索する。 ドアをあけたら少し下がって、武器を向けた状態で横に移動し部屋を捜索する。 このとき、武器を部屋の中に突き出したりはしないこと。 180度終わったら、室内に踏み込み直ちに外から見えなかった死角を確認していく 反応時間がかなり遅くなるため。隅によらない。 再掲イラスト 偵察のお守りも しっかり完備!! (絵:乃亜Ⅰ型) イラスト (絵:守上藤丸) RP 応援RP 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/411.html
名前: ◆zvY2y1UzWw[sage saga] 投稿日:2013/07/15(月) 00 55 33.70 ID usembZnn0 [2/14] 「ただいまー」 「ユズ、帰ったぞー」 「姫様、蘭子様、今日はお早いお帰りですね…」 「ちょっとあの街に近いから警戒態勢だそうです。午前授業で終わりました。あ、貸したゲーム、やってくれてたんですね。」 帰宅してみると、ユズは蘭子のゲームを借りていたようだ。 「…ユズ、一体何をしている…?」 「魔術の研究ですよ。…あー!姫様アタシを可哀想な人を見る目で見ましたね!誤解ですから!本当に役に立ちますから!」 「あー…そうかそうか。」 「もう…姫様、問題です。魔力管理人の古式の呼び方は?」 「…忘れた。」 「なんなんですか?」 「古式の呼び方では魔術管理人だったのです。そのため契約の際は魔術管理人と名乗る必要があるのですよ。」 「魔術に関する勉強をしていても何の不思議もないと言い張りたいのか…」 「結構ややこしいんですねー」 「まぁ私を召喚できる魔術師なんて、きっと世界を自在に操れるような輩でしょうけど…。役職持ちは強制召喚ではないですし。さて、今日の講義は『世界』です。」 ユズが本を持ちながら講義を始める。魔術の基礎であったり生い立ちであったり魔法と魔術の違いであったり…蘭子はそれをノートにまとめている。 「異世界なんてもう珍しくもないと思いますが、意外と世界の境界はいまだにはっきり残っています。」 「その境界が比較的薄い魔界、人間界、天界…我々魔族や天使たちはこの3つを軸として移動できます。」 「…この3つ以外の世界もあるんですか?」 「はい。昔とある魔族たちが異世界へ争いから逃げるために旅立った記録もあり、確実にそれらの種族はこの3つ以外の世界にいるそうです。」 「…軸を外れて移動したってことですか?」 「そのとおり。かなりの人数で大規模な魔術結界を形成し、その結界に乗って世界を渡ったと推測しています。これは結構な無茶です。」 ユズの講義に蘭子は実に楽しそうに質問をする。…それとは対照的に昼子は暇そうなのだが。 「どういった理由で無茶なんですか?」 「そうですね…電車がレールを外れて大嵐の中を走っているような物です。それを魔力で制御しながら目的の世界へ飛んだということ…わかりますか?」 「はい、分かりやすいです!」 「よかった…管理塔はそんな世界の狭間に漂っています。世界を箱やボールのような形と考え…それを敷き詰めようとしてもできる隙間が世界の狭間なのです。」 「そして常に世界は動いており、時には激しく衝突することもあります。それでも世界同士には境界が存在し、お互いに干渉することがないのです。」 「…もしも境界が無かったらどうなっているんですか?」 「予測ですが…世界は一体化するでしょう。人間の言う天国も地獄も一緒になって…生死の境界も失うでしょう。きっと無法地帯です。キヨラさんが忙しくなるなぁ…まあ無理だとは思うけど…」 「…キヨラさんって誰ですか?」 「えっと…罪を犯した人間を裁く施設の職員さんです。全ての生物の罪を回覧することができ、重罪人の魂を処刑することも許可されています。」 「どんなふうに裁かれるんですか?」 「裁き方は簡単。罪の確認の後、無力化されて強制労働の刑です。」 「私も…裁かれますか?」 「そうですねぇ…『身の程知らずの罪』『嘘をついた罪』『ズルをした罪』『裏切った罪』…いろいろありますからねぇ…ぶっちゃけると裁かれたことのない魂はないですよ。」 「えっと…たしか最短は聖人と称えられたような人で…刑期二週間です。それより短いのは…まともに生きることのできなかった子供とかですね。」 半分眠っていた昼子が目を覚まし、話に加わる。 「ん…ああ…キヨラの話か。あいつの処刑器具やら拷問器具やらのメンテナンスの時の笑顔は恐ろしいぞ…」 「…キヨラさんは良い人ですから。それにいつも笑顔でしょう?蘭子様に先入観を植え付けないでください。」 「…喜々として新たに習得した処刑器具召喚魔術の『ファラリスの牡牛』とやらの説明をしてくれた件についての弁明は?」 「ないです。というかなんでそんな話聞いてたんですか…」 「怖いですね…」 「まぁ、能力の悪用をしたり誰かの罪を誰かに教えたりした途端に自分の能力に殺される職業ですからねぇ…そういう人が選ばれるのかも。」 「…あ、処刑を受けた魂は二度と思考できる生物に転生できなくなるんですよ。」 付け足すようにユズが解説をする。 「例えばどんな生物にならなれるんですか?」 「虫とか草とか石とかです。」 「え…」 「犯罪者にはお似合いの末路だな。」 「悪魔もそうなんですか…?」 「まあ悪魔は基本的に緩和されますけど…その職員の持つカルテの顔写真に×マークがついたら処刑されます。大罪の悪魔のように例外もありますけど。」 「へー勉強になります!」 (そういえば蘭子は我の配下になったんだったな…すっかり忘れてたぞ。なら魔界について詳しくなっても損はないか…) 同じ頃、竜帝キバことマナミは憤怒の街へ向かい地下を歩いていた。 異常なほどの感情エネルギー。力に飲み込まれない事はできるが問題はこのエネルギーの主だ。 怒りを解放したサタンや自分よりは劣るものの、感染するようにそれは広がり続けている。 …誰だかは知らないがまともな相手ではなさそうだ。そしてかなりの実力者だろう。 憤怒を司る者が二人とも正常なのにこれほどのエネルギーを振りまいている。 カースドヒューマンなどという呪われた人間のレベルではない。…誰か、魔界の者が補助をしている可能性が高い。 調べる必要がある。そう彼女は断定していた。 だから目立たないようにわざわざ地下から侵入しているのだ。 『ユルサン…コロシテヤルウウウウウウウウウウ!』 『ボクノタイセツナヒトヲヨクモオオオオオオオオ!』 『オワル、セカイハオワルウウウウウウウウウウウウ!』 『ウソツキウソツキウソツキウソツキイイイイイイイイ!』 湧き出るようにカースが生まれる。挟み撃ちの形で。 「邪魔だ。」 『~~、~~~~』 『冷気よ、大いなる我が力に従い、音すら凍らせるその身で我が平穏を奪う愚か者を永久の眠りへ送り込め!ヘルブリザード!』 竜族言語魔法と魔術の同時使用。 人間として魔王の城で生きている間に身に着けた術。 右手に魔力で作った竜の顔を模したパイルバンカーから青い業火が吐き出され、左手からは命の灯を掻き消す猛吹雪が襲い掛かる。 通路の前後にそれらはそれぞれ襲い掛かり、カースを掻き消す。 綺麗に片付いた後、魔力の残骸が残らぬように掻き消す。 嫌な予感がする。それも行かなければ後悔するタイプのものだ。 僅かな不安を振り払い、マナミは街へ向かって地下のさらに奥へ歩き出した。 イベント情報 ・木場さんが地下から街に侵入しました ・目的は元凶の調査です
https://w.atwiki.jp/barrett/pages/65.html
戦歴。 結構ヘタレてる。 消滅しまくりごめんなさい。 許して。 最近減ったと信じてる。 使用キャラはたいていクロエ、シャムロック。とか木登りとかも時たま。 ver3の方ではフェイと収束が多いですねー。 NO.14 アンチ 四日目消滅 NO.19 ハイオペ 十日目消滅 NO.31 アンチ 三日目消滅 NO.35 オペ 八日目粉砕 NO.43 オペ 生存 NO.50 オペ 七日目脱出 私、発言には気をつけよう☆な感じだったような。 NO.55 オペ 五日目脱出 0日目が凄い愉快でした。食べられたり。 NO.65 オペ 四日目消滅 何か記憶の在処を探して疑われました。消滅…。 以降 ver3 NO.3.006 哲学 五日目襲撃 お見合いはしませんでしたヨ。 NO.3.008 オペ 四日目消滅 投票忘れですごめんなさいもうしませんきをつけます! NO.3.011 縞々 十一日目消滅 ビンゴ消滅は痛い。 NO.3.023 アンチ 生存 ver3初生存。誤爆。アンチってばれれてもなんとか行けるみたいですヨ。 NO.3.035 オペ 脱出 中の人発言しつぎかなぁ。すごい楽しかった領域 NO.3.053 縞々 生存 壱に土下座、弐に土下座。わがままにつきあってくれた皆さんありがとう。 NO.3.064 アンチ 十三日目消滅 人体模型はどこから来たんでしょ。結局これは掃除機なのか、消滅なのか。 NO.3.078 縞々 八日目粉砕 詩を書いたのなんて初めてだ。変わったにゃんこがやりたかったのですよ。頼りすぎた。 NO.3.170 縞々 七日目粉砕 とてつもなく久々だった。とりあえずもう少し慎重に、そして戦略を考えよう。 NO.3.182 オペ 生存 オペだった。凄い久々で殆ど暗中模索。情報の出し方を気を付けるべき。あーオペって難しい。 おまけ(ver.3)。 全十回中 オペ四回、うち役職一回 アンチ六回、うち縞四回。 …何か、偏りすぎ。 キャラ感想 アル 結構口調なんでもいけるからやりやすい。 四喜 お姉さんかお兄さんのイメージが強いんで難しい。 収束 やってて無口っぽいのは辛いけど楽しい。 フェイ まあノリでいけるから結構楽かな。 りふう どこぞの関係で腹黒いイメージが定着、か、可愛い子になりたいっ クロエ 流石人気キャラ(苦笑)やりやすいけどきつすぎないよう注意。 シトロエン 先入観のためにけっこう難しいことになってた気がする。 シャムロック …私は敬語苦手だけど好きなキャラだしついつい選択してしまう。 木登り小僧 やっててどんな口調も大抵合うから楽。 コメント 何かありましたらどうぞ。 NO.35にいたクロエです。こんにちは。あのときは私がかなりきつかったので雰囲気悪くしていたかもしれません…。いつかまたご一緒した際にはどうぞ宜しくお願いしますね(口調が違うのはスルーして下さい) -- クロエ (2007-06-09 17 02 29) わあ、こんにちはーっ!アレも少しありましたが、この発言のは他の領域なんかもあったんですよー。35のクロエさんなつかしー……っ!また会ったときもよろしくですーっ。何かwikiは終った交流かまた出来ていいなーっ。ではまたー。ごきげんよう、です。 -- 浅葱 (2007-06-11 18 07 28) おおおお。31と43と65と6と8で一緒だったんですな!お元気で! -- 収束 (2007-08-19 21 51 54) わ、凄い沢山一緒だったんですねー!8は最終日がもの凄く盛り上がりましたよね。楽しかったです。また一緒に活動できるといいですね! -- 浅葱 (2007-09-10 12 25 33) 6、11+αde -- 収束船長 (2007-09-13 00 05 06) ごめんなさいー、途中送信で変なコメントを!(汗)6、11+αでご一緒させて頂いた者です。常に敵同士っぽかったので、次があれば4度目の正直で同陣営になれれば…それとも3度ある事は以下略、でしょうか(笑)また、いつかどこかで! -- 収束船長 (2007-09-13 00 08 53) あ、こんにちはー!+αって事は他にも一緒だったんですねー。 今度こそ仲間やってみたいです。でもまた敵同士だったらある意味運命ですよね。 -- 浅葱 (2007-09-13 16 55 49) 浅葱様は襲撃をしてたからね。掃除機使うとしてもガード警戒して狙えなかったな。しかし上手かった…乗っ取り後。 -- 柔らかい枝 (2007-09-23 16 17 10) こんにちは。 途中までは私ガードされる予定無かったんですけどねー。(遠い目 乗っ取り後、結構癖が分からなくってすぐばれてしまいましたよね。故意誤爆(?)の時はびびりましたもん。 それでは、またいつか。 -- 浅葱 (2007-09-23 16 57 07) 3-23と3-35で、ご一緒でした。なんだか、どちらの領域でも浅からぬ因縁だったようで(笑) またどこかで会ったらよろしくー。 -- ヒーロー薬屋 (2007-10-08 01 06 45) 乗っ取ったり商売仲間だったりですね。またなんか会ったら組めるといいなーなんて(笑)てか何勝手に人を郵送してるんですか(爆笑) -- 浅葱 (2007-10-08 22 27 00) ぴよ。3度目まして。今回はあまり絡めなくて残念だったの。また今度、ご一緒しましょうね。浅葱ちんと一度一緒にアンチやってみたいなー。ぴよよ。 -- 3-053の悪友 (2007-10-28 22 44 53) 一緒にアンチ、私もやりたいですよー。なんか楽しそうだしね。また一緒にやりたいですねーっ!今回は最終日に結構絡めましたよねー。 -- 浅葱 (2007-11-18 11 43 30) 2連続でご一緒していたみたいです。どちらもわたしが暗号で浅葱さんがアンチ。なんだか不思議ですね。また会ったらよろしくお願いしますね♪ -- パフェ (2007-11-18 18 55 32) ふ…不思議なご縁ですねーっ!てか私がアンチすぎるんでしょうねきっと。ニ連続暗号…(暗号やってみたい人)何か楽しそうだけど大変そうな。また会ったらよろしくですーっ! -- 浅葱 (2007-11-19 18 10 07) ハロー!なんだ、やっぱり同窓いたんじゃない!へへ。 また会ったらよろしくっ! -- リキ飛行機@64-78 (2007-11-26 18 04 21) 居たんですねー。って、JF兄さまは同窓じゃないと思いこんでいた…!思いこみis凄まじい! また会ったらよろしくですーっ -- 浅葱 (2007-11-27 16 19 02) 久しぶりにバレットやっていたんだね。今回は一緒ではなかったけれど、また一緒にできるといいな。それにしても、アンチ率というか縞率多いね~(笑) -- 3-035 薬屋パンダ (2008-03-26 16 40 25) あ、お久しぶりですー。本当、久々にやりたくなって。次こそいっしょにやりたい…!わくわく。何ででしょう、平より縞の方が多いぞ!…あれ? -- 浅葱 (2008-03-28 23 19 16) お久しぶりでした。78でもご一緒していたんですね。縞々2連続、お疲れ様です。次は同陣営になってみたいですね。 -- 収束湯川 (2008-03-31 12 37 34) わっこんにちはー!お久しぶりでしたー。同人営…やってみたいです。正直ものすごい手強いので味方になったらものすごい頼れそうですっ。それでは、またいつかー! -- 浅葱 (2008-03-31 23 10 19) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/40.html
118. 名無し三流 2011/04/24(日) 12 21 34 どうもです。前々回に予告していたSSが完成しましたので投下します。 コンパクトにまとめようとしたらあっさり気味になってしまいました。 *** 福建共和国。中国大陸沿岸部にあり、日本の強い影響力を受けている国である。 そこのとある新聞社が1943年に行った世論調査の中に、次のような設問があった。 『福建の友好国として一番相応しい国は?』 『上の設問で答えた国の有名人と言われてすぐに思い浮かぶのは?』 前者の設問では『日本』が7割強もの得票を得てダントツで1位。 2位は『華南』で約1割。その他の国々は『その他』でまとめられてしまった。 だが、後者の設問において1位だったのは以外な人物であった。 提督たちの憂鬱 支援SS 〜徳田球一と福建共和国〜 『徳田球一』。史実においては日本における共産党の運動家、政治家だったのだが、 この世界では幼い頃に転生者となり『日本労働問題協議会』を作って憂鬱日本の労働問題の解決に尽力。 労働者へ対話による問題解決の仕方を指導し、芽生えつつあった労働運動を先鋭化させないために奔走した。 その働きぶりはあのKGBに「日本の労働者に革命を起こさせるには、徳田球一の洗脳若しくは暗殺が必須」 とスターリンに報告させる程で、事実彼のテコ入れで平和的解決を見たストライキなどは数え切れない。 憂鬱日本において企業家と労働者が比較的平和な関係を維持できているのも、彼の活躍あればこそなのである。 そんな彼は1930年代には夢幻会から『会合入り』を(主に嶋田ら"普通の人"達によって)薦められていたが、 本人はそれを受け入れず夢幻会とは緩やかな繋がり(情報、知識の共有など)を持つに留めて、 独自に行動する事を望むと、定期的に他の夢幻会主要メンバーと顔合わせをする事を条件にそれを認めてもらった。 ちなみにこの時、嶋田は「会合に一般人は来てくれないのか……」と涙目であったという。 119. 名無し三流 2011/04/24(日) 12 23 11 そしてそれまで株や為替で少しずつ溜めていた資金を元手に、徳田は日本を離れ福建へ飛んだ。 そこで『徳田総合商社』を設立すると、日本−福建間の貿易を中心にして活発に活動。 現地のニーズを上手く掴む技術や、海援隊との提携によって利益を上げ、たちまちの内に富豪の仲間入りを果たした。 (史実における)共産党の運動家が、共産党の敵である資本家、金持ちになったというのは皮肉な話だが、 彼の福建共和国における活動は当時根強く残っていた『資本家=強欲・傲慢』という先入観を払拭するものだった。 彼は会社で築いた利潤の多くを事業の拡大と共に、社会への貢献にも費やした。 『私立徳田美術館』は中国大陸で栄えてきた王朝が生んだ秀逸な陶磁器を始めとする芸術品を蒐集し、 美術品だけでなく貴重な古書等も収蔵、後に「文化遺産の国外流出を防いだ」と評価を受ける事になる。 また、福建共和国における当時の政府が行った事業の中でも特に評判の良かった沿岸の道路整備計画、 通称『太平路計画』も徳田が総工費の多くを自ら負担し、お陰でその道路(計画名から太平路と呼ばれている) はかなり利便性の高いものになった。日が暮れると福建共和国の沿岸は『太平路』沿いの街灯で明るくなり、 その風景は多いに評判を呼んだ。船上にキャンバスを置いて、海から見た太平路を描く画家もいたという。 徳田球一主導で行われた社会貢献の中でも、最大級のものが私立大学の設立である。 徳田総合商社の全面的バックアップの元で設立された『私立拓智総合大学』からは優秀な人材が多数輩出され、 また同大学内から、日本の『南方熊楠賞』(南方熊楠の死後、彼の業績を記念して作られたノーベル賞的なもの。 主に生物学、博物学、民俗学において大きな功績を残した者に贈られる)受賞者が出た事で大学の名は一気に広まった。 拓智大の急速な成長に日本の大学は大きな衝撃を受け、以後日本と福建の大学は"ライバル"と書いて"友"と読み、 "友"と書いて"ライバル"と読む関係が築かれて行く事になる。 さらに、同大学では『狭国論(無拡論、とも)』『富徳論』という新しい理論が生まれた。 『狭国論』は、「広大な領土を抱える国は、必ずと言っていい程行政機構の肥大化という問題に直面する。 それから来る政治腐敗を防ぐには、国自体がその規模を抑制するのが一番良いのである」という論理で、 内部に様々な問題点(国の規模と政治腐敗は別問題ではないのか)等を孕みつつも成長を続け、 一定の支持者を得て行った。ちなみに、夢幻会は中国大陸でこの論理が生まれた事を歓迎したという。 一方の『富徳論』は、「"富"を得た者は得られなかった者の分まで働いて"徳"を積むべきだ」という理屈で、 大学の父とも言える徳田球一の様々な事業を参考にした所が大きい。 後に福建でひと財産を築いた者の多くは、この富徳論に従って社会福祉への投資を惜しまなかった。 これらの献身によって徳田は福建共和国で活動する日本人の中でも特に著名な者の1人となった。 同国において「成功したかったら徳田を見習え、成功してからも徳田を見習え」という言葉まで出来た程である。 そして彼は、自らの成功の地で大きな賞賛を浴びながら、夢幻会や世界の激動にさしたる興味を示す事も無く、 福建共和国で自らの事業に精を出していたのであった…… 「あの子はきっと大物になってくれると信じていました。 余り実家に戻ってきてくれないのが寂しい時もありますが、 そんな時も、"あの子は外国で活躍しているのだ"と思うと、 とても誇らしく思えてきます。あの子は、本当に私達の自慢の息子です」 ―――――――1943年に沖縄の地方紙に掲載された、徳田球一の両親へのインタビューより抜粋 〜fin〜
https://w.atwiki.jp/dktnh/pages/10.html
「きっこ」迷言・暴言の数々を抜粋。 羊頭狗肉 それは「お前」だ 知能は子供…ていうか○鹿? 電波発信 羊頭狗肉 サイト情報(人気blogランキング)■きっこのブログの情報 単なる自己満足ブログです。操作された嘘の情報を信じるのはバカの勝手。真実を書くのはあたしの自由。 「きっこの日記」2005/07/28(木)補足的お知らせです。 あたしは、今回の情報源に対して、絶対の自信を持っていますが、上記のような内容であれば、さらに確実な裏が取れない限り、日記上で断言することはできません。もちろん、これは、ただの個人の日記ですから、何を書こうと自由ですが、憶測や推測だけで書くことは、あたしの「真実のみを書く」と言う主義に反します}ので、もう少し調べてから断言したいと思います。 それは「お前」だ 「きっこの日記」2005/06/01(水)ベロカンダ 嘘って言っても、このおじさんも、誰かに騙されて、それをそのまま信じ込んでるだけなんだから、正確に言えば、嘘をついてるワケじゃない。だけど、誰かのデタラメを信じ込んで、それをいかにも自分の知識みたいに吹聴する人って、真実を知った状態で見てると、ホントに滑稽だ。 「きっこの日記」2005/10/07(金)お菓子の国のセレブ 過去の日記の中で都合の悪い部分だけをトットと削除するコソクさは、サスガ、コイズミの子供だね。 「きっこの日記」2006/01/15(日)疲れがMAX‥‥ 他人を否定することでしか自分をアピールできないようなレベルの人なんか、あたしは、最初から相手にしてない。 「きっこの日記」2006/02/24(金)心の美しさ 他人を否定したり攻撃することによってしか、自分をアピールできない気の毒な人たちとか、他人の失敗につけこまないと、勝負に勝てないミジメな人たちとか、なんだか最近、そう言う人たちが増えて来たような気がする。あたしの周りには、お仕事の関係で仕方なくお付き合いしてる一部の人を除けば、心の美しい人ばかりで、他人を否定したり攻撃することによってしか自分をアピールできないような、心の醜い人、心の貧しい人は1人もいない。 「きっこの日記」2006/03/26(日)インターネットは玉石混淆 自分では何も調べないで、自分では何も努力しないで、たまたま覗いたサイトの情報なんかを何も疑わずに鵜呑みにしちゃうような人は、その時点で、すでに、ケンシロウに秘孔を突かれて終わってる人だと思う。 「きっこの日記」2006/09/17(日)有名税と暴露本 もう1つの「有名税」は、神経のズ太い有名人でも、ウンザリすると思う。それが、有名になったことによって、根も葉もない悪質なウワサを流されたり、会ったこともない人から陰口を叩かれたりする「有名税」だ。そのほとんどは、単に、「有名な人を困らせてやろう」っていう短絡的な意識からのものだと思うけど、その根底にあるのは、相手に対する「嫉妬」だったり、その有名人を「うらやましい」と思う気持ちだ。もちろん、それだけじゃなくて、会ったこともないタレントの根も葉もないウワサ話を捏造して、それを「事情通」だの「関係者」だのの言葉として記事にしてる三流週刊誌の三流記者なんかは、お金のこと以外、何も考えてない。 「きっこの日記」2006/10/11(水)初めての人へ あたしは、こんなこと、ホントは書きたくない。だけど、真実を知ろうともせずに、くだらないウワサや先入観だけでモノゴトを判断する人があまりにも多すぎるから、書きたくないことも書かなきゃならなくなる。 「きっこの日記」2006/10/16(月)爆弾投下予告 社会問題だの何だのと難しいことばかり取り上げて、「リテラシー」だの何だのって難しい言葉をいっぱい使って、一段上から偉そうなことをノタマッたりしてる文章を読みたい人は、アルファブロガーとか呼ばれて喜んでるネットヲタクの自慰ブログでも読んでりゃいいと思う。薄っぺらな理論武装をして、他人の書いたことを否定しないと自分をアピールすることもできないような気の毒な人たちは、所詮、単なる有象無象だ。そんなの、ネット上には掃いて捨てるほどいるし、あたしとは根本的にジャンルが違う。 だから、頭に来たことがあれば糾弾するし、嬉しいことがあれば大喜びするけど、それらはすべて世の中や身の回りのことに対してであって、他人のWEB日記やブログの名前をあげて批難したことは、今までに一度も無い。あたしは、他人の書いたことを否定しないと自論も展開できないような「自分を持ってない人たち」とは、関わり合いにもなりたくないし、ハナッから相手にもしてない。 知能は子供…ていうか○鹿? 慣性の法則を知らない。 「きっこの日記」2005/07/05(火)DEEP IMPACT NASAが、ディープインパクト号を打ち上げたのが、今年の1月13日。それから昨日まで、約半年をかけて、4億3000万kmを飛んだことになる。毎日、地球を63周ずつしたってワケだ。何がスゴイって、こんな長い距離、途中にガソリンスタンドとか無いのに、1回も燃料を入れないで飛んでったってことがスゴイと思う。メチャクチャ燃費がいいか、すっごくデカイ燃料タンクを付けてったかのどっちかなのかな?‥‥なんて思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?(笑) おそらく、繭からどうやって絹糸を取るのか知らない。 「きっこの日記」2006/11/18(土)カイコな日々 だって、カイコのマユってのは、中のサナギが成虫になるまでの仮住まいなんだから、最後には不要になるものだ。それを利用して絹糸を作り、美しくて丈夫な織物を作るなんて、小池百合子が破壊し続けて来た環境もビックル一気飲みしちゃうくらい、地球にやさしいワンダホーなリサイクル事業ってことになる。 電波発信 「きっこの日記」2006/07/01(土)祖父の代から売国奴 たとえば、1人殺したら、その犯人を死刑にするのは当然として、その犯人の家族も1人、合計で2人を死刑にする。そのくらいの罰を与えなかったら、法律なんて何の意味もない。タバコのポイ捨てをしたヤツはその場で指を切り落とせ! 万引きしたヤツはその場で腕を切り落とせ! 電車で痴漢をしたヤツはその場でオチンチンを切り落とせ! 駐車違反の車はその場でプレスして鉄クズにしろ! 空き巣はその場で射殺しろ! 公務員が犯罪を犯したらどんなに小さな犯罪でも全財産を没収しろ! 政治家が公約違反をしたら釜茹での刑にして全国放送で中継しろ! こうすれば、タバコのポイ捨ても、万引きも、痴漢も、駐車違反も、アッと言う間に激減するだろう。公務員や政治家だって、多少はマシになるだろう。 「きっこの日記」2006/10/20(金)藤田社長からの公開メッセージ マスコミが真実を黙殺し続ける今、真実を伝えられるのはインターネットしかありません。この国を本当の意味での「美しい国」にしたいと思っている人は、このメッセージをどんどん転載してください。藤田社長は、この国を良くするために、たった1人で闘っています。もう、右翼も左翼も関係ありません。与党支持者も野党支持者も関係ありません。この国を愛する人たちは、マスコミの異常な情報操作などに騙されずに、真実を明らかにするために声をあげてください。
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1027.html
12.縁は異なもの味なもの 「……待ってっ!」 私の声が辺りに響き、その声に前の人物が振り向く。 ようやく追いついたのは、大きな橋の上。 川面に移る月光が怪しく輝いていたのが、少し憎らしかった。 「はぁ……はぁ、な、何なんスか? 先輩」 息を切らしながらひよりもようやく私に追いつく。 「いいから、あんたはそこに居なさい」 「へっ? え、ええ……」 ひよりには、知る権利がある。 私が知ってしまったのは、あくまで偶然だ。 平成の私だからこそ、知ることが出来たこと。 まさか、変態外人に教わるとは思いもしなかったけど。 「……」 月夜に照らされたその顔は綺麗で、可憐だった。 その顔は私の知っている女性、そのまま。 そう……そのまま。 「一つだけ、聞きたい事があるの」 ああ、今私は馬鹿をやろうとしてる。 みなみちゃんとゆたかちゃん、そして……ひより。 この関係を崩そうとしてるんだ。 私の、我侭で。 「ゆたかちゃんの事……好き?」 「せ、先輩っ!」 ひよりが表情を曇らす。 当然だ、ひよりが聞いていて面白い話ではない。 「……」 月明かりだけが荘厳に照らす橋の上で、みなみちゃんがゆっくりと首を縦に振った。 それを見て、ひよりが顔を背ける。 ……。 ひよりは何処か、みなみちゃんに引け目を感じている所があった。 それは『彼女』は彼女で……『彼女』が、彼だから。 「それなら」 私の言葉が口から紡がれていく。 世界が少し固まる。 いいの? 本当に言ってしまって。 だって、これは私には関係のない事なのに。 そう、あの三人の問題なのに。 ……でも、我慢出来ない。 いつからだろう、こんなにお人よしになったのは。 私はもっと、独りよがりな人間だったはずなのに。 私はもっと、自己中心的な人間だったはずなのに。 変わった、のかな……この世界に来て。 いや違うか、変えてくれたんだ……『みんな』が。 「ゆたかちゃんに……いえ、ひよりに隠してることあるわよね?」 「……っ」 みなみちゃんの顔に、影が落ちる。 「じ、自分にッスか?」 ひよりはまだ、訳が分からないといったような感じ。 そう、普通は気がつかない。 外国人だった彼女だからこそ、先入観なく見れたのかもしれない。 特に私は……日下部の件で、過敏になりすぎていたしね。 「不思議に思わなかった? あんなに大事にしてくれてるのに、あんなに優しいのに……文の返事もくれないなんて」 そう、私がこの事件に巻き込まれた原因だ。 それのおかげでこなたが抜け出したんだからね。 「そりゃ……でも、都合とかありますし」 「そうね、確かに都合があったんでしょ」 ……。 そう、みなみちゃんには都合があった。 どうしても『返事を書けない』都合が。 そして、『喋れない』都合が。 それが、全てを物語っていた。 「あなた……『白拍子』ね?」 私の言葉が、月夜の世界に溶けて広がっていった。 「ほ、本気で言ってるんスか? 先輩……」 ひよりの表情が、青ざめていく。 みなみちゃんのそれも、同じだ。 ……『白拍子』。 その言葉が出来たのは、最近だ。 ああ、これは平安時代における最近ね。 白拍子とは、歌舞の一種。 その名前の通り……白い拍子を奏でるもの。 男性なら女性を、女性なら男性を……『異性』を演じるもの。 つまり束帯姿のみなみちゃんは、女性なんだ。 WhiteRhythm……白拍子、まったく分かりにくい英語にしてくれたものよ。あの変態外人。 「……そう」 透き通るような声が、私の耳に届く。 誰か、なんてのは愚問だ……聞き覚えのある透明な声。 彼女の、みなみちゃんの声。 濁りのない澄んだ高い声は、荒々しい男性のそれとは違う。 「そんな、じゃあ……騙してたんスか! ゆたかを!」 その声が耳を劈いたのは私だけじゃない。 ひよりの声が辺りに響き、みなみちゃんの元に駆け寄る。 「ゆたかは、本気で……貴方のことをっ!」 「……」 ひよりの頬から、涙が落ちた。 そのまま悲しみと怒りのままに、みなみちゃんの頬を引っ叩いた。 「返事を書かなかったのも、そういうことなんスね……ははっ、そうッスよね。遊女風情に字なんか書けるわけないっ!」 涙の嗚咽と嘲りの混じったひよりの声が、辺りに響く。 白拍子にも身分の高いものはいる。 でもそんなのは少数……その他は遊女だ。 あくまで名誉のために言っておくが、遊女といっても江戸時代などの花魁のような仕事をするものではない。 この時代の遊女とは、白拍子などの芸を売る女性を称したもの。 そう……どんなに芸に秀でようともどんなに舞を踊ろうとも、彼女達は遊女。 この身分が絶対の世界においては……最下層の身分なんだ。 彼女は無筆(むひつ)。 返事を書かなかったんじゃない。 ……書けなかったんだ。 「ごめんなさい」 みなみちゃんの声が響く。 ひよりに叩かれた頬は、少し赤い。 「ゆたかは……ゆたかはぁっ!」 「……やめなさい、ひより」 もう一度振りかざしたひよりの手を掴んで止める。 「でも、でも……」 「最初に私が聞いたでしょ? ゆたかちゃんの事……好きかって」 それをみなみちゃんは肯定した。 あの時の彼女の瞳に……嘘はなかったはず。 「本気で、言ってるんスか? 先輩……ゆたかは、女の子ッスよ!?」 「ええ知ってる……貴方も、でしょ?」 「……!」 貴方なら分かるはず。 貴方なら、一番分かっているはず。 伝えられない、届かない想いが……どれだけ苦しいのかを。 「そんな、の。そんなの……」 そのまま私の腕の中で泣き崩れるひより。 その小さい体を、少し抱きしめてあげる。 ……こうしてくれたっけ、あいつ……日下部も。 「私も最初はね……気がつけなかった。気がつければ、簡単な事なのにね」 ひよりの頭を撫でてやる。 あいつがしてくれたみたいに。 ……ってもう忘れたことよ、それは。 「でも、気が付かせてくれた。貴方達や、いろんな人が」 日下部は……みさおは教えてくれた。 ひよりは教えてくれた。 みなみちゃんは教えてくれた。 そうだ。 ようやく私も気がつけた。 誰かを好きになるのに、性別なんて……関係ないんだ。 男性だとか、女性だとか。そんなのただの区別に過ぎない。 本能に逆らってる? 何よそれ、それこそ決め付けじゃない。 そんなのは昔の偉い人が先入観に囚われて言ったただの妄言よ。 自分の道は、そんな誰かの作った道だけじゃない。 自分が決めた道、自分の作った道を選ぶことだって出来るんだ。 ……。 私は何処か、この世界の自分を馬鹿にしていた。 こなたが好き? 馬鹿ね、相手は女の子じゃない……って。 自分の常識とは、違うから。 そんな先入観から……切り捨てていた。 でも、今なら分かる。 それでも……好きなんだ。 狂おしいほどに、ただ……好きなんだ。 私だって、一瞬とはいえ日下部に心奪われたじゃないか。 それと、同じ。 この世界の日下部と、私の世界の日下部だから違うって? そんな事ない、どちらも……日下部だ。 男だとか女だとか、そんなの……関係なかったんだ。 「だからいいのよ、嘘をつく事なんてない……ひよりも、貴方もね」 「……」 立ち尽くすみなみちゃんにも、言葉を突きつける。 全ては彼女の嘘から始まったんだ。 その嘘が一番苦しめたのは……彼女自身。 知ってる? 嘘ってね、つかれた方よりついた方が苦しいの。 だって、嘘をつかれた方は気がつけない……それが嘘である事に。 だって、つく方は知っている……それが嘘である事を。 その背徳を背負い続けることが、嘘をつく事の罰。 嘘をついた事の、禊(みそぎ)。 「ゴメンね、こんな事……私が言う様な事じゃないんだけど」 私は部外者。 この三人とは無関係な存在。 この世界とは無関係な存在。 でも、辛かった。 見てられなかった。 嘘が重なりあい、傷ついていく二人の姿を。 ……。 そうだ、思い出した。 何で忘れてたんだろう。 私は『知ってる』んだ。 嘘が紡ぐ先に、誤解が重なる先に……何があるのかを。 ……あれは何時だっけ。 そうだ……あれは私の、平成の世界。 そこで私はこなたに……。 いや、今はいいか。今は思い出に浸ってる時じゃない。 でもきっと、それの所為だと思う。 私がひよりを連れ出したのは。 彼女に、みなみちゃんに引き合わせたのは。 ……そして私は今、二人の嘘を露にした。 ひよりは自分に嘘をつき続けていた。ゆたかちゃんのために……自分のために。 ただ切に、ゆたかちゃんの幸せを願っていた。 そしてみなみちゃんはゆたかちゃんに。これもそう、ゆたかちゃんのために……自分のために。 違う自分を演じてまで、ただゆたかちゃんに触れていたかった。 二人の嘘は、何処か似ている。 どちらの嘘も……自分自身を苦しめ続ける、嘘なんだ。 何時しか、ひよりの嗚咽は止んでいた。 みなみちゃんも、俯いたままただ私の言葉に耳を傾けてくれていた。 「自分は」 私の腕から離れ、一度涙を拭うひより。 「両親が死んでから、ゆたかの邸が引き取ってくれました……でもなかなか立ち直れなくて、ずっと泣いてました」 ひよりは続ける。 「その時ッスよ、ゆたかに出会ったのは……泣いてた自分を、慰めてくれた」 あの子ならそうするだろう。 私の世界のあの子も、優しい子だったから。 「でも自分は……突き放しました。一人にしてくれ、放っておいてくれって」 その傷の深さは、ひよりにしか分からない。 誰にも分からない、彼女だけの苦しみ。 「なのに、馬鹿ッスよね……毎日毎日自分の部屋まで来て、言うんスよ? 同じ事を、何度も……何度も」 少し、嘲るように笑うひより。 「体が弱いくせに、雨の日も……雪の日も。それでとうとう熱まで出して……」 その時寝込んだ彼女に付き添ったのも自分だと、ひよりは言う。 「それでも、繰り返してました……熱で朦朧としながらも、同じ事をずっと」 ひよりの口が、その言葉を口にする。 「『大丈夫、私が居るよ』って……ははっ、馬鹿は自分だったんスよ」 その言葉を聞いたときひよりは決めたんだろう。 彼女のために生きよう。 彼女のために尽くそう。 彼女のために死のう。 彼女のために……自分に嘘を付き続けよう、と。 これが、ひよりの『嘘』。 「……私は」 みなみちゃんが、重い口を開く。 彼女はどんな気持ちだったんだろう。 好きな人に、何も伝える事が出来くて。 ただ、嘘をつき続けて。 「小さな頃からずっと、舞の事だけを教えられてきた……父に、母に。それだけが、私たちの生きる糧だった」 みなみちゃんは言う。 それが好きでも嫌いでもなかった、と。 ただ必死に、踊り続けてきた、と。 機械のように踊り続けるのは、どんなに苦しかったんだろう。 それも私には……分かりようがない。 「それでも……良かった。父も母も、喜んでいたから」 彼女はただ、踊ったんだ。 生きるために、踊り……自分を殺し続けてきた。 「でもあの日……ゆたかに、会った」 「あの……雪の日ッスね」 ひよりが言葉を付け加える。 二人の出会った日。 多分その時にも、ひよりも居たのだろう。 それからずっと、二人を応援し続けてきたのだから。 「あの日は、珍しく雪が続いた日ッス……それで積もった雪を見たいって、ゆたかに頼まれて……」 それが多分、初めて抜け出した日なのだろう。 あまりに魅惑的な白い雪に連れられて抜け出して……そして、出会ったんだ。 その白い雪よりも真っ白な、少女に。 「……私も、同じだった。雪を見たくて、両親の目を盗んで抜け出した」 その日から始まったんだ。 二人の、秘密の逢瀬が。 いや……正確には三人か。 「ゆたかはただ、真っ直ぐに私を見てくれた……ただ生きるだけの、私を」 偶然だったと、みなみちゃんは嘆く。 あの道を通ったのも、肌寒いからと白拍子の衣装を纏っていたのも。 その一つでも欠けていれば、二人の出会いはなかったのかもしれない。 「すぐに、話そうと思ってた……でも、あの真っ直ぐな眼をずっと見ていたかった。ずっと見ていて欲しかった」 だから嘘をつき続けた。 ゆたかちゃんの傍に居るためだけに。 ゆたかちゃんの瞳に映るためだけに。 それがたとえ……彼女を傷つける結果になったとしても。 これが、みなみちゃんの『嘘』。 「……似てるッスね、自分ら」 「そう……かも」 不意に、ひよりから笑顔がこぼれた。 みなみちゃんからも、同じように。 似てる……そうね。 同じ女の子のために、ずっと嘘をつき続けてきたんだから。 その笑顔は誰を笑ってるんだろう。 自分? 相手? それも、私には分からない。 ……。 そっか。 そう、なんだ。 今、もう一つ『分かった』。 「……でもまぁ」 「?」 一通り、笑い終わった後のことだ。 「自分はそんな、男装趣味はないッスけど」 「っ」 みなみちゃんの眉がピクンと反応する。 ん? 「……私も」 今度はみなみちゃんが。 「そんな、へたれじゃない」 「んなっ!」 ……ん? あ、あれ? なんか空気が悪いんですけど。 にらみ合ってるし。 「へ、へたれぇ? じ、自分がッスかぁ?」 「そう、あと泣き虫。それにこれは舞台衣装。男装じゃない」 「一緒じゃないッスか、いつも来てるんだから!」 「着てない。ゆたかに会うときだけ」 何故か空気が険悪に。 同属嫌悪ってヤツか? もしかして。 同属というよりは、同じ穴のムジナでしょ! 「じ、自分は毎朝ゆたかの髪を梳かしてるんスよっ!」 「私はゆたかに、好きって言われた」 ……何時の間にか自慢大会になってるし。 つーかさっきの緊迫シリアス展開は何処にっ! ちょ、ちょっと待って。 良い話でした、で終わるんじゃないの!? 「い、いくら好きって言われたからって、喋らないんじゃ一緒ッスよね。好きって言う事も出来ないんスから!」 「それは貴方。私は何時でも言える」 「じ、自分だって言えるッスよ! そっちこそ、女の子だって言えないんじゃ好きって言ったって一緒ッスよ!」 「……言える。貴方とは違う」 ああ、やばい。 収集がつきそうにない。 はぁ……これじゃまるで子供ね。 ええと、どうしよう。 とりあえず事態を収めよう。 ああそうだ、体の私の得意技じゃないか。 「んぎゃぁっ!」 「……!」 「いい加減に口喧嘩はやめなさい、みっともないっ」 二人の耳を思い切り摘み上げた。 鋭角に。 「せ、先輩っ! 取れるッス! 耳なしひよりになるッス!」 「……痛い」 「いいわよ。言えるって言うなら言ってもらおうじゃないっ、今からっ!」 「へっ? ええっ!?」 「……それ、は」 ああもう、グダグダ五月蝿いっ! 男に二言なし、女にも二言なし! 女は度胸、それだけよ! 「Oh、キューティネー。今汗を拭いてあげマスヨー」 「……だ、大丈夫ですから……汗、そんなにかいてないし」 「大丈夫デスヨー、ユタカ。痛いのは最初ダケ……」 「あどっこいしょー!」 「キャッサバー!」 みなみちゃんとひよりの蹴りが見事に同時に決まり、変態外人が爆裂四散……すればいいのに。 ゆたかちゃんもいつのまにか眼を覚ましたらしい。 ……こなたはその横で寝息を立ててるけど。 「な、Nice boa……もといKickデス。お、お早いお帰りデスネー。Damn it!」 悔しがるなら隠れてやれ! ああいいや、無視無視。 今はこっちよ! 「ほらっ!」 と、二人の背中を押してゆたかちゃんの前に。 「? どうしたの? 二人とも……」 「あ、えっと。いやぁ……」 「……」 ゆたかちゃんの前に二人を正座させる。 「Oh、何ですか? ストロベリってる匂いがしマース」 テメーは黙ってろっ! 「ゆ……ゆたかっ!」 私のネックハンギングツリーが変態外人を白目にしてる間にひよりがみなみちゃんを制して声を上げる。 「うんっ、何? ひより」 「ふぇっ! え、ええと……あの、その実は、自分……その」 返ってきた笑顔に硬直するひより。 語尾も下がって消えていく。 呂律が回らないどころの話じゃないないな。 過呼吸だ、やばいやばい。 「……へたれ」 「んがっ!」 みなみちゃんから声が漏れ、ひよりに直撃。 「あっ……声」 「……っ」 だが、漏れた声に一番反応したのはゆたかちゃん。 それにみなみちゃんも気がつき、慌てる。 一番最初に聞かせた言葉がへたれて。 ああ、出鼻を挫かれて悔しそうだ。 「ゆ……ゆたか」 一度咳払いをして、ゆたかちゃんに向き合うみなみちゃん。 「実は、私……」 よく見れば、彼女の顔も赤い気がする。 ホント似たもの同士だよ、こいつら……。 「名前っ!」 「……!」 その時だ。 ゆたかちゃんの声があがり、笑顔の花が咲く。 「初めて、呼んでくれたねっ」 「あ……えと」 「それに綺麗な声……女の人みたいっ、素敵っ!」 「っ」 その笑顔と褒められたので動揺したらしい。 後はもう駄目だ、ひよりの二の舞。 ゆたかちゃん……恐ろしい子。 声の事もそれほど気にしてないし! 「……根性なし」 「っ!」 今度はひよりの声が、みなみちゃんに直撃。 それでまた、にらみ合いが始まる。 まぁゆたかちゃんの前だから口喧嘩まではしないでしょ。 「Mum、トライアングルです……来てます、来てます。ゾワンギゾワンゴデス」 何も来ねーよ! 「折角だから私も入れてシカクカンケイにしまショー。シュラバドロドロー、イージャンスゲージャンっ!」 ……いい加減何とかしろ、こいつ。 その後私も加えた三人のクリムゾンスマッシュが変態外人の心の臓を貫いたが、なんか無傷だったのでもう放っておいた。 いいや、私も帰ろう……こなたをつれて。 これで長い夜も、ようやく終わりよ。 あ……。 だった、一つ忘れてた。 覚えてる? 私がこの事件に巻き込まれた原因。 というか、要因。 それを終わらせて、今回の事件……ゆたかちゃん脱走事件の幕を引こう。 「うぅ……眠いぃ」 「文句言わないの、元はあんたが抜け出したからでしょ」 眠っていたこなたを叩き起こし、暗闇の道を手を引きながら歩く。 パトリシアさんのくれた松明のおかげで明かりはあるが、もうそろそろ月が見えなくなってくる時間。 そう、私の時間が終わろうとしてる。 でもその前に、こいつを部屋に押し込めないと。 ああ、あとつかさも部屋から出してやらないと。 はぁ……時間はないのにやる事だけは一杯ね。 でもそこまで邸は遠くないから、何とか間に合うはず。 ……こなたがぐずりださなければ、ね。 「むぅ……」 光は松明の炎だけ。 だからこなたの手は、私の手を掴んだまま離さない。 だけど表情はまだ、しかめっ面。 まだどうやら、気に入らないらしい。 あの、嘘をついたことが。 そう……これが私が巻き込まれた原因。 つまり私の、『嘘』。 私に相談もしないでつかさになんか相談するから、一人で抜け出すはめになった。 私にしておけば、首に紐でもつけて絶対逃がさなかったのに! ……まぁ私の自業自得か。 私の勝手の所為で、こうなったわけだしね。 「ねぇ、こなた」 「……何?」 つっけんどんな返事。 まったく、親の顔が見てみたいわ。 ああ、見れたっけ。 しかもお母さんのほうなんか写真だけじゃなくて、本物を。 ……。 はて、ここでまたいつものあてにならない違和感が首を出し始めた。 何にだろ? ああもう、だからいいって。 今日はもう、そういう気分じゃない。 また次よ、次。 今は、目の前の事に集中しよう。 「こなた、ごめんね」 「……」 返事はない。 でもいいわ、勝手に続けるから。 「色々あったけど……もう、大丈夫だから」 こなたを手を握り締める。 「本当に? ……かがみ」 そこで久しぶりに、彼女の口が私の名前を紡いだ。 何だか心地よい。 体の私が、反応してるのかな? それとも私が? ……どっちでもいいか。 「ええ、本当……許してくれる?」 「……」 その時、握っていた手が離れる。 そして私の腕に、重み。 こなたがそこにしがみ付いたのだ。 「もう……嘘ついちゃ、嫌だからね」 「……うん、約束」 彼女の顔に、笑顔の花が咲く。 それに私は微笑を返そう。 出来る限りの笑顔で。 「絶対……だよ?」 「うん、絶対」 嘆く事もあった。 泣いた夜もあった。 一人の世界に、あてもなく放り出された悲しみ。 それは私にしか分からない。 誰にも伝えられない。 誰も分かるはずがない。 そう……他人の悲しみは、分かることなんて出来ないんだ。 ひよりが教えてくれた。 みなみちゃんが教えてくれた。 彼女達の苦しみは、彼女自身にしか分からない……誰にも、共有できはしない。 だから、向き合うしかない。 自分の足で。 自分の眼で。 自分のその……体一つで。 ひよりにみなみちゃん……彼女達は今日、ようやくそれに向き合ったんだ。 結果はどうなると思う? ゆたかちゃんはどう答えると思う? ……事態は好転する? 暗転する? それは私には分からない。 いいや誰にも分かりはしない。 それでも、世界だけは確実に変わるんだ。 逃げ続けていた世界から……運命に立ち向かう世界へ。 ……きっと、生きるとはそういう事なんだと私は思う。 生きるとは、辛い運命に立ち向かう事。 戦う事。 抗い続ける事。 決して、与えられた時間を無駄に浪費する事じゃない。 決して、自らで無駄だと決め付けて諦めていいものじゃない。 それならば、私も向き合おう。 それを教えてくれた人のためにも。 私自身のためにも。 私の世界に待つ、私の大切な人にもう一度出会うためにも。 たとえどんなに苦しくても。 たとえどんなに悲しくても。 もう私は諦めない。 立ち向かって、戦って……抗い続けてみせる。 この平安という月夜の世界の、孤独な運命に。 (続) コメントフォーム 名前 コメント